JP2020154703A - 制御装置、サーバラック、制御方法及びプログラム - Google Patents
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Abstract
Description
データセンタには、サーバ、ストレージ、ネットワークスイッチなどのコンピュータ機器を収容したサーバラックが多数配列されている。サーバは、CPU(Central Processing Unit)やメモリ等への負荷が高い処理が行われると、内部温度が上昇し、発熱する熱量が大きくなるため、サーバラックの内部に熱が滞留する。
サーバラック内の温度が上昇すると、サーバでは、クロック周波数を制御して負荷を抑え、サーバに具備された冷却ファン装置の回転速度を上昇させて、放熱量を抑える動きとなる。サーバラックに収容するサーバの台数が増えると、サーバラック内の温度は上昇して、サーバの内部温度が最大許容温度を超えた場合に誤作動やシステムダウン、機器の故障につながる。
サーバラックでは、収容したサーバのセキュリティの確保や誤操作防止のため、前面と背面にラック扉が設置されており、普段は施錠されて開け閉めできない状況となっている。これにより、サーバラック内部は密閉された状態となり、熱が排出されず温度が下がらない原因となっている。
このように複数の冷却ファンを用いる方法では、冷却するスペースに応じた冷却ファンが必要となり、サーバラックに設置するためのコストや、冷却ファンを稼働するための電力コストがかかる。また、データセンタやサーバルームの空調設備や空気の流れを分析または予測してから設置しなければ、サーバラックの外部に排出された熱が周辺のサーバラックやコンピュータ機器に影響を及ぼす場合がある。更に、サーバラックの周辺で長時間の作業する場合などには、冷却ファンの回転によるノイズ(騒音)が原因で、作業に集中できない等の問題が起きうる。
まず第1の実施形態について説明する。
図1は第1の実施形態によるサーバラック100の外観構成を示す図である。
サーバラック100は、主にサーバ等の電子機器を収容するラックである。
図1で示すようにサーバラック100は、一例としては、ラック本体10と、2つのラック扉30と、複数の温度センサ20と、複数の制御装置40と、人感センサ50とを含む。2つのラック扉30それぞれは、複数の放熱窓31を有する。複数の温度センサ20はそれぞれ、複数の放熱窓31に対応する。複数の制御装置40はそれぞれ、複数の放熱窓31に対応する。
ラック扉30は、ラック本体10の前面と背面それぞれに設置される扉である。ラック扉30は、ラック本体10に対して開閉可能に取り付けられ、電子機器Sを覆う。ラック扉30は、通常時は閉じて施錠されており開くことができないようになっている。ラック扉30は、複数の放熱窓31と取手32を有する。本実施形態では、一例として、各ラック扉30はそれぞれ横に2つ縦に3つの合計6つの放熱窓31を有する。
放熱窓31は、ラック本体10内部の熱を放出するための開閉式の排気口である。
温度センサ20は、ラック本体10内部の温度を計測する。複数の温度センサ20は、それぞれ対応する放熱窓31近傍に設置される。例えば各温度センサ20は、ラック扉30に沿ってラック本体10に略等間隔に設置される。本実施形態では、一例として、各放熱窓31に対応して横に2つ縦に3つの合計6つの温度センサ20がラック本体10の前面及び背面それぞれに設置されている。
制御装置40は、対応する放熱窓31の開閉を制御するコントローラである。複数の制御装置40は、それぞれ対応する放熱窓31及び温度センサ20近傍に設置される。制御装置40は、例えばラック扉30に設置される。本実施形態では、一例として、各放熱窓31に対応して合計6つの制御装置40が前面及び背面のラック扉30それぞれに設置されている。制御装置40は、人感センサ50、対応する温度センサ20、及び対応する放熱窓31と有線または無線により通信接続する。
図2が示すように制御装置40はCPU(Central Processing Unit)401、ROM(Read Only Memory)402、RAM(Random Access Memory)403、大容量記憶装置404、通信モジュール405等の各ハードウェアを備えたコンピュータである。
制御装置40は電源が投入されると起動し、予め記憶する制御プログラムを実行する。これにより制御装置40は、セキュリティ情報取得部41、温度情報取得部42、判定部43、開閉制御部44としての機能が実行可能になる。記憶部45は、図2のROM402、RAM403、大容量記憶装置404のうち少なくとも一つに対応する。
温度情報取得部42は、対応する温度センサ20からラック本体10内部の温度を示す温度情報(温度データ)を取得する。
判定部43は、温度情報及びセキュリティ情報に基づいて、対応する放熱窓31の開閉状態を判定する。例えば判定部43は、温度が所定値以上であって、セキュリティに異常がない場合に、放熱窓31を開くと判定する。また判定部43は、温度が所定値より小さい場合、またはセキュリティに異常がある場合に、放熱窓31を閉めると判定する。
開閉制御部44は、判定部43の判定結果に基づいて放熱窓31の開閉を制御する。
記憶部45は、放熱窓31を開く温度の閾値等の各種データを記憶する。
次に、制御装置40による処理を説明する。
まず制御装置40のセキュリティ情報取得部41が、人感センサ50からセキュリティ情報を取得する。判定部43は取得したセキュリティ情報に基づいてセキュリティに異常がないか否かを判定する(ステップS101)。例えば、判定部43は、人感センサ50が人を検知している場合にはセキュリティに異常があると判定する。判定部43は、人感センサ50が人を検知していない場合にはセキュリティに異常がないと判定する。
図5では、開いた状態を分かりやすくするため、ラック扉30に設置された全ての放熱窓31を左右に開いた状態を示している。しかしながら、開閉制御部44が開くように制御するのは、対応する温度センサ20の測定する温度が閾値以上である放熱窓31のみである。すなわち、開閉制御部44は、対応する温度センサ20の測定する温度が閾値より小さい放熱窓31は開かない。例えば、左上部に設置された温度センサ20の測定する温度が閾値以上であり、他の温度センサ20の測定する温度が閾値より小さい場合、左上部の放熱窓31のみが開き、他の放熱窓31は閉じたままである。つまり、各制御装置40は、それぞれ個別に動作して対応する放熱窓31を制御する。
判定部43がセキュリティに異常があると判定した場合(ステップS101:YES)、及び温度が所定の閾値より小さい場合(ステップS103:NO)、開閉制御部44は、放熱窓31を閉じるよう制御する(ステップS105)。その後処理を終了する。
図6は、ラック扉30に設置された全ての放熱窓31を閉じた状態を示している。例えばセキュリティに異常がある場合には、開閉制御部44は全ての放熱窓31を閉じる。一方、セキュリティに異常がない場合には、開閉制御部44は対応する温度センサ20の測定する温度が閾値より小さい放熱窓31のみ閉じるように制御する。すなわち、開閉制御部44は、対応する温度センサ20の測定する温度が閾値以上である放熱窓31は閉じない。つまり、各制御装置40は、それぞれ個別に動作して対応する放熱窓31を制御する。
続いて第2の実施形態について説明する。
第2の実施形態におけるサーバラック100の構成は、第1の実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
第1の実施形態では、制御装置40はラック本体10内部の温度が閾値より高くなると放熱窓31を開いている。第2の実施形態は、放熱窓31が頻繁に開閉するのを防ぐために、温度が閾値以上になった回数が所定数に達した場合に放熱窓31を開く点が第1の実施形態と異なる。
次に、制御装置40による処理を説明する。
まず制御装置40のセキュリティ情報取得部41が、人感センサ50からセキュリティ情報を取得する。判定部43は取得したセキュリティ情報に基づいてセキュリティに異常がないか否かを判定する(ステップS201)。
続いて第3の実施形態について説明する。
第3実施形態におけるサーバラック100の構成は、第1の実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
第1の実施形態では、制御装置40はセキュリティに異常がある場合には放熱窓31を開かない。第3の実施形態は、セキュリティに異常がある場合であっても温度が所定値以上である場合には所定の開口率(全開未満の開口率)で放熱窓31を開く点が第1の実施形態と異なる。所定の開口率は、例えばラック本体10内部の電子機器Sを操作できない程度の開き具合である。所定の開口率は予め設定されている。開口率は、放熱窓31の傾き度合であってもよい。
次に、制御装置40による処理を説明する。
まず制御装置40の温度情報取得部42が、対応する温度センサ20から温度情報を取得する(ステップS301)。判定部43は、取得した温度情報が示す温度が所定の閾値以上であるか否かを判定する(ステップS302)。
制御装置40は、少なくともセキュリティ情報取得部41、温度情報取得部42、及び開閉制御部44を備えればよい。
温度情報取得部42は、ラック本体内部の温度を示す温度情報を取得する。
開閉制御部44は、温度情報及びセキュリティ情報に基づいて放熱窓の開閉を制御する。
10・・・ラック本体
20・・・温度センサ
30・・・ラック扉
31・・・放熱窓
40・・・制御装置
41・・・セキュリティ情報取得部
42・・・温度情報取得部
43・・・判定部
44・・・開閉制御部
45・・・記憶部
50・・・人感センサ
Claims (10)
- 電子機器を内部に収容するラック本体の周辺におけるセキュリティの状態を示すセキュリティ情報を取得するセキュリティ情報取得部と、
前記ラック本体の内部の温度を示す温度情報を取得する温度情報取得部と、
前記温度情報及び前記セキュリティ情報に基づいて、前記ラック本体の内部の熱を前記ラック本体の外部へ放出するための放熱窓の開閉を制御する開閉制御部と、
を備える制御装置。 - 前記開閉制御部は、前記セキュリティ情報が異常がないことを示しており、かつ、前記温度情報が所定値以上の温度を示している場合に、前記放熱窓を開く
請求項1に記載の制御装置。 - 前記開閉制御部は、前記セキュリティ情報が異常があることを示しており、かつ、前記温度情報が前記所定値以上の温度を示している場合には、前記セキュリティ情報が異常がないことを示しており、かつ、前記温度情報が前記所定値以上の温度を示している場合の開口率よりも低い開口率で前記放熱窓を開く
請求項2に記載の制御装置。 - 前記開閉制御部は、前記セキュリティ情報が異常がないことを示しており、かつ、前記温度情報が所定値以上の温度を示すことが検出された回数が所定数に達した場合に、前記放熱窓を開く
請求項1に記載の制御装置。 - 前記放熱窓は、第1および第2の放熱窓を含み、
前記第1の放熱窓の近傍に設置され、温度を検出する第1の温度センサと、
前記第2の放熱窓の近傍に設置され、温度を検出する第2の温度センサと、
をさらに備え、
前記開閉制御部は、前記第1の温度センサによって検出された温度に基づく温度情報及び前記セキュリティ情報に基づいて前記第1の放熱窓の開閉を制御し、
前記開閉制御部は、前記第2の温度センサによって検出された温度に基づく温度情報及び前記セキュリティ情報に基づいて前記第2の放熱窓の開閉を制御する
請求項1から請求項4の何れか一項に記載の制御装置。 - 前記ラック本体の周辺にいる人を検知し、前記セキュリティ情報として、前記ラック本体の周辺に人がいるか否かを示す情報を前記セキュリティ情報取得部に出力する人感センサをさらに備える、
請求項1から請求項5の何れか一項に記載の制御装置。 - 電子機器を内部に収容するラック本体と、
前記ラック本体の内部の熱を前記ラック本体の外部へ放出するための開閉式の放熱窓と、
前記ラック本体の周辺におけるセキュリティの状態を示すセキュリティ情報を取得するセキュリティ情報取得部と、
前記ラック本体の内部の温度を示す温度情報を取得する温度情報取得部と、
前記温度情報及び前記セキュリティ情報に基づいて前記放熱窓の開閉を制御する開閉制御部と、
を備えるサーバラック。 - 前記ラック本体に対して開閉可能に取り付けられ、前記電子機器を覆う扉をさらに備え、
前記放熱窓は前記扉に設けられている
請求項7に記載のサーバラック。 - 電子機器を内部に収容するラック本体の周辺におけるセキュリティの状態を示すセキュリティ情報を取得し、
前記ラック本体の内部の温度を示す温度情報を取得し、
前記温度情報及び前記セキュリティ情報に基づいて、前記ラック本体の内部の熱を前記ラック本体の外部へ放出するための放熱窓の開閉を制御する、
ことを含む制御方法。 - 電子機器を内部に収容するラック本体の周辺におけるセキュリティの状態を示すセキュリティ情報を取得し、
前記ラック本体の内部の温度を示す温度情報を取得し、
前記温度情報及び前記セキュリティ情報に基づいて、前記ラック本体の内部の熱を前記ラック本体の外部へ放出するための放熱窓の開閉を制御する、
ことをコンピュータに実行させるためのプログラム。
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---|---|---|---|---|
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- 2019-03-20 JP JP2019052457A patent/JP6838793B2/ja active Active
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