JP2020151449A - 信号処理装置、信号処理方法及び信号処理プログラム - Google Patents

信号処理装置、信号処理方法及び信号処理プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】磁場データの計測データから妨害磁場データを除去して関心対象の磁場データを抽出しつつ、計測時間を短縮する。【解決手段】信号処理装置は、関心対象信号と、前記関心対象信号の信号源の近傍で発生する妨害信号とを含む計測データを取得する計測実行部と、前記計測データに基づいて前記関心対象信号の信号源と前記妨害信号の信号源とを含む抽出対象領域において信号源を推定する信号源推定部と、前記信号源推定部による信号源の推定結果に基づき前記妨害信号の信号源から発生する妨害信号データを抽出する妨害信号源抽出部と、前記計測実行部により取得した計測データと前記妨害信号データとの共通部分を除去することで関心対象信号を抽出する対象信号抽出部とを有する。【選択図】 図1

Description

本発明は、信号処理装置、信号処理方法及び信号処理プログラムに関する。
例えば、生体磁場の計測方法として、被検体の一部に刺激を与え、計測対象となる部位の神経活動を誘発させ、この神経活動から発せられる磁場をセンサによって計測する方法が知られている。この種の計測方法では、刺激や刺激による筋肉の動き等によって、刺激に誘発された妨害磁場が生じ、ノイズとなる場合がある。
そこで、妨害磁場データを含む計測データの成分から、妨害磁場データを含み関心対象の磁場データを含まない計測データの成分を除去することで、妨害磁場データを含まない関心対象信号を取得する手法が提案されている。この手法では、まず、計測対象部位を磁場計測装置に近づけた状態で刺激を与えて妨害磁場データを含む計測データが取得され、計測対象部位を磁場計測装置から離した状態で関心対象の磁場データを含まない計測データが取得される。そして、最初に取得した計測データの成分から次に取得した計測データの成分を除去することで関心対象信号を取得する(特許文献1)。
また、体動の血流への影響をモデル化して算出された伝達関数によりフィルタ処理した体動信号を適応フィルタに入力し、適応フィルタの出力信号を脈波信号から減じることで、脈波信号から体動ノイズを除去する手法が提案されている(特許文献2)。
2つの計測データに基づいて妨害磁場データを除去して関心対象の磁場データを取得する場合、計測を2回行う必要があり、検査時間が長くなるという問題がある。また、妨害磁場の信号源が、磁場データの計測エリアの近くにある場合、あるいは、計測エリア内にある場合、計測データに含まれる計測対象の磁場の成分と妨害磁場の成分とを区別できないおそれがある。これにより、計測データから妨害磁場データを除去できない場合、関心対象の有効な磁場データを取得することができない。
本発明は、磁場の計測データから妨害磁場データを除去して関心対象の磁場データを抽出しつつ、計測時間を短縮することを目的とする。
上記技術的課題を解決するため、本発明の一形態の信号処理装置は、関心対象信号と、前記関心対象信号の信号源の近傍で発生する妨害信号とを含む計測データを取得する計測実行部と、前記計測データに基づいて前記関心対象信号の信号源と前記妨害信号の信号源とを含む抽出対象領域において信号源を推定する信号源推定部と、前記信号源推定部による信号源の推定結果に基づき前記妨害信号の信号源から発生する妨害信号データを抽出する妨害信号源抽出部と、前記計測実行部により取得した計測データと前記妨害信号データとの共通部分を除去することで関心対象信号を抽出する対象信号抽出部とを有することを特徴とする。
磁場データの計測データから妨害磁場データを除去して関心対象の磁場データを抽出しつつ、計測時間を短縮することができる。
第1の実施形態における信号処理装置を含む生体磁場計測装置の要部を示す図である。 生体磁場計測装置による被検体から発生する磁場の計測風景を示す図である。 第1の実施形態における信号処理装置の例を示すブロック図である。 図3の信号処理装置のハードウェア構成の例を示す図である。 図3の信号処理装置の動作の例を示すフロー図である。 図3の計測実行部の計測により取得された計測データの例を示す図である。 図3の妨害信号源抽出部が生成した妨害信号データ(磁場成分)の例を示す図である。 図3の対象信号抽出部が抽出した関心対象信号の例を示す図である。 図8の要部の拡大図である。 第2の実施形態における信号処理装置の例を示すブロック図である。 図10の信号処理装置の動作の例を示すフロー図である。 第3の実施形態における信号処理装置の例を示すブロック図である。 第4の実施形態における信号処理装置の例を示すブロック図である。 図3、図10、図12又は図13に示した計測実行部の計測により取得された計測データの例を示す図である。 図3、図10、図12又は図13に示した対象信号抽出部が、SSP法による手法を用いて抽出した関心対象信号の波形の例を示す図である。 図15の破線枠内を拡大した図である。 手掌部で計測した磁場データにおいて、アーチファクト除去を適用しない場合と、本発明を適用した場合と、従来手法を適用した場合の例を示す図である。 図17に示した磁場データに対して神経活動電流の可視化を行った例を示す図である。 軸策電流成分の伝導経路上に電流波形取得点を等間隔に設定する例を示す図である。 図19の各電流波形取得点において取得した電流波形の例を示す図である。 手掌部で計測した磁場データにおいて、各生体磁場信号を特に明瞭に捉えたセンサ出力の磁場波形を示す図である。
以下、図面を参照して実施の形態を説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態における信号処理装置10(図2)を含む生体磁場計測装置100の要部を示す図である。
生体磁場計測装置100は、被検体Pとの接触部を含む台座部102と、台座部102内に配置された磁場検出部104と、電極106に接続される図示しない神経刺激装置とを有している。磁場検出部104は、計測実行部の一例である。神経刺激装置は、予め決められた刺激条件に従って、電極106を介して被検体Pに電気刺激を印加する。図1では、電極106は、被検体Pに取り付けるためのバンドにより隠れている。
磁場検出部104は、磁場を検出する複数のセンサを含むセンサアレイとセンサアレイを駆動させる駆動回路とを含む。図1では、センサアレイのみ示している。磁場検出部104は、被検体Pに印加された電気刺激によって生じる磁場であって、被検体Pの計測対象となる部位の神経の動きを示す体内の電気信号が作る磁場を計測する。
生体磁場計測装置100では、磁場検出部104による磁場の計測が可能な計測領域108に被検体P(手掌部等)を接触させ、電極から被検体Pに刺激を与えた状態で、被検体Pの計測対象の部位の神経活動により発生する磁場をセンサアレイで計測する。なお、図1では、被検体Pの手掌部を計測対象部位とし、指先(中指の第一関節近傍)に刺激を与える電極を接触させて電気刺激を与え、電気刺激により誘発された手掌部の神経活動により発生する神経誘発磁場をセンサアレイにより取得する。
この場合、中指に接触される電極106及び電極に接続させる電気ケーブル(不図示)が妨害信号(妨害磁場)の信号源になる。例えば、妨害信号は、刺激に対応して計測対象の被検体P以外で発生するノイズ(刺激アーチファクト)である。但し、一般に、電気ケーブルは、電極106に比べて磁気センサに対して遠い位置にあるため、磁場検出部104により取得される妨害信号は、電極106から発生するものが支配的である。このため、以下では、妨害信号が電極106から発生するものとして説明する。
なお、被検体Pに与える刺激は、電流以外のものであってもよく、例えば、計測対象部位に対して磁気によって与えられるものであってもよい。また、中指と示指の両方にそれぞれ電極を接触させ、両方に電気刺激を与えてもよい。
図2は、生体磁場計測装置100による被検体Pから発生する磁場の計測風景を示す図である。被検体Pの手掌部は、台座部102上において、台座部102内に配置されたセンサアレイに対向する計測領域108に載せられる。図2に示す例では、被検体Pに刺激を与えるとともに妨害信号の信号源である電極106は、計測領域108の外側に位置する。
抽出対象領域110は、関心対象信号の信号源である手掌部の位置と、妨害信号の信号源である電極106の位置とを含む領域であり、磁場検出部104により磁場を計測する前に予め設定される。後述するように、本実施形態の信号処理装置10(図3)は、抽出対象領域110内の電流分布を推定し、妨害信号の信号源から発生する磁場であってセンサアレイが検出する磁場のデータ(妨害信号データ)を計算によって抽出する。そして、信号処理装置10は、磁場検出部104が取得した計測データと妨害信号データとの共通部分を除去することで、計測対象の部位である手掌部から発せられる関心対象信号を抽出する。
なお、図2では、被検体の手掌部を計測対象としているが、被検体のいずれの部位を計測対象としてもよい。また、被検体は、人間に限定されず、類人猿等の動物でもよい。
図3は、第1の実施形態における信号処理装置10の例を示すブロック図である。なお、図3は、信号処理装置10の機能ブロックも示している。上述したように、信号処理装置10は、生体磁場計測装置100に含まれ、生体磁場計測装置100により取得される磁場データの処理を行う。信号処理装置10は、計測実行部11、信号源推定部12、妨害信号源抽出部13及び対象信号抽出部14を有する。
例えば、計測実行部11は、図2に示した磁場検出部104(センサアレイ)と、信号処理装置10に含まれるCPU(Central Processing Unit)等のコントローラが実行する信号処理プログラムによる磁場検出部104の制御機能とにより実現される。なお、計測実行部11による磁場検出部104の制御機能は、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のロジック回路等により実現されてもよい。
計測実行部11は、被検体Pの計測対象の部位をセンサアレイ上に密着した状態で、計測対象の部位から発せられる磁場情報を含む計測データを取得する。計測データは、計測対象の部位から発せられる計測したい磁場を示す関心対象信号と、関心対象信号の信号源であるセンサアレイの近傍で発生する妨害信号とを含む。計測実行部11が取得した計測データは、対象信号抽出部14によるその後の処理に使用するため、信号処理装置10内のメモリに一時的に保持されてもよい。
例えば、妨害信号は、被検体Pに与える電気刺激に伴い発生する磁場により生成され、電気刺激を与えるために被検体Pに貼り付けられる電極106とその近辺の体組織から発生する。このため、以降では、妨害信号の信号源が電極106であるとして説明する。
例えば、計測実行部11は、式(1)に示すモデルに従う計測データBを取得することができる。
=A+B+ε …(1)
式(1)において、符号Aは妨害信号成分、符号Bは関心対象信号成分、符号εは白色ノイズを示す。
例えば、信号源推定部12、妨害信号源抽出部13及び対象信号抽出部14の機能は、信号処理装置10に含まれるCPU等のコントローラが実行する信号処理プログラムによる実現される。なお、信号源推定部12、妨害信号源抽出部13及び対象信号抽出部14の機能は、FPGA等のロジック回路等により実現されてもよい。
信号源推定部12は、関心対象信号の信号源であるセンサアレイと妨害信号の信号源である電極106とを含む抽出対象領域110において、磁場を発生する信号源を推定する。信号源を推定する場合、まず、関心対象信号の信号源の位置と妨害信号の信号源の位置とを両方含む抽出対象領域110が設定される。信号源推定部12は、例えば、空間フィルタ法などの推定アルゴリズムを用いて(非特許文献1)、抽出対象領域110の面内での電流の分布を推定する。
なお、妨害信号の信号源が関心対象信号の信号源から離れており、センサアレイとの位置関係から妨害信号の信号源を含む抽出対象領域110を設定することが難しい場合、関心対象信号の信号源の位置のみを含む抽出対象領域110を設定してもよい。但し、この場合、妨害信号の信号源の位置の方向に向けて抽出対象領域110の拡張することが好ましい。また、例えば、特許文献3の手法を利用して、センサアレイや妨害信号の信号源の位置を示す形態情報に基づいて、妨害信号の信号源の位置を含むように抽出対象領域110が設定されてもよい。
例えば、妨害信号源抽出部13は、信号源推定部12が推定した信号源の中から妨害信号の特性を持つ領域を妨害信号の信号源として選択する。妨害信号の信号源の位置の検出は、妨害信号の信号源の位置を示す形態情報が使用されてもよい。
なお、妨害信号の信号源の選択は、予め認識している妨害信号の信号源の位置情報を用いて自動的に行われてもよい。あるいは、妨害信号の信号源の選択は、電流分布を視認できる電流マップ等を表示装置に表示し、生体磁場計測装置100のオペレータに妨害信号の信号源の位置を入力させることで行われてもよい。
そして、妨害信号源抽出部13は、選択した妨害信号の信号源から発生する妨害信号データ(電流成分)を抽出する。例えば、妨害信号データは、電流分布に基づいて妨害信号の信号源の電流の時間的推移を求めることで抽出される。ここで、生体磁場の計測においては、仮想妨害信号の電流成分の変化と、選択された信号源から発生する磁場成分の変化との関係は線形関係であると考えられる。このため、妨害信号源抽出部13は、例えば、抽出した妨害信号データ(電流成分)に所定の係数を乗じる等の処理をすることで、仮想妨害信号データ(磁場成分)を生成し、生成した仮想妨害信号データを対象信号抽出部14に出力する。ここで、仮想妨害信号データ(磁場成分)は、妨害信号の信号源で発生する磁場データの予測値である。
妨害信号源抽出部13が生成する仮想妨害信号データ(磁場成分)Bは、式(2)に従うと考えられる。
=A+C+ε …(2)
式(2)において、符号Aは妨害信号成分、符号Cは関心対象信号とは異なる分布を持つ信号成分、符号εは白色ノイズを示す。式(2)は、式(1)の関心対象信号成分Bを持たない代わりに、関心対象信号とは異なる分布を持つ信号成分Cを持つことを除き、式(1)と同じである。
対象信号抽出部14は、計測実行部11により取得した計測データと仮想妨害信号データとの共通部分を除去することで関心対象信号を抽出する。図3の対象信号抽出部14の上に示した"+"と下に示した"−"は、計測データの成分から仮想妨害信号データの成分を差し引いて関心対象信号を抽出する概念を示している。
例えば、計測データと仮想妨害信号データとの共通部分の除去は、非特許文献3による手法が用いられる。これにより、被検体Pに計測対象部位の1回の計測により、計測データから妨害信号成分を除去した関心対象信号成分を抽出することができる。
図4は、図3の信号処理装置10のハードウェア構成の例を示す図である。信号処理装置10は、例えば、情報処理装置であり、CPU21、RAM22、ROM23、補助記憶装置24、入出力インタフェース25、及び表示装置26を有し、これらがバス27で相互に接続されている。
CPU21は、信号処理装置10の全体の動作を制御する。CPU21は、ROM23又は補助記憶装置24に格納された信号処理プログラムを実行することで、図3に示した各種機能を実現する。なお、CPU21は、生体磁場計測装置100の全体の動作を制御してもよい。
RAM22は、CPU21のワークエリアとして用いられ、信号処理プログラムや情報を記憶する不揮発RAMを含んでもよい。ROM23は、各種プログラムや各種プログラムで使用するパラメータ等を記憶する。本発明の信号処理プログラムがROM23に保存されてもよい。
補助記憶装置24は、SSD(Solid State Drive)、HDD(Hard Disk Drive)などの記憶装置であり、たとえば、信号処理装置10の動作を制御するOS(Operating System)等の制御プログラムや、信号処理装置10の動作に必要な各種のデータ、ファイル等を格納する。
入出力インタフェース25は、タッチパネル、キーボード、操作ボタン、スピーカー等のユーザインタフェースと、他の電子機器と通信するための通信インタフェース等を含む。表示装置26には、計測実行部11に計測を実行させるための操作ウィンドウや計測実行部11が取得した計測データを示す波形等が表示される。
図5は、図3の信号処理装置10の動作の例を示すフロー図である。すなわち、図5は、信号処理装置10による信号処理方法及び信号処理装置10に信号処理を実行させる信号処理プログラムの例を示している。
まず、ステップS10において、計測実行部11は、計測対象の部位から発せられる磁場情報を含む計測データを取得する。次に、ステップS20において、信号源推定部12は、図2に示した抽出対象領域110内において磁場を発生する信号源を推定して電流分布を求める。
次に、ステップS30において、妨害信号源抽出部13は、ステップS20で推定した信号源の中から妨害信号の発生源だと考えられる領域内の信号源を妨害信号データ(電流成分)として抽出する。妨害信号源抽出部13は、抽出した妨害信号データ(電流成分)に基づいて仮想妨害信号データ(磁場成分)を生成する。
次に、ステップS40において、対象信号抽出部14は、計測実行部11により取得した計測データと仮想妨害信号データとの共通部分を除去することで関心対象信号を抽出する。そして、計測データから仮想妨害信号データを除去して関心対象信号を生成する処理が終了する。
図6は、図3の計測実行部11の計測により取得された計測データの例を示す図である。図6は、センサアレイの各センサの出力値である磁束密度の時間変化(生データ)の例を示しており、計測開始から5ms後に電気刺激が印加される。図6は、電気刺激が印加されてからの計測データを示す。
図2に示したように、センサアレイ(計測領域108)と刺激印加部位である電極106は数cm程度しか離れていない。図6では、手の位置と誘発された神経活動の伝導速度より、神経活動による電流により発せられた磁場波形は、6ms〜10ms付近に存在すると考えられる。しかしながら、神経活動に伴う磁場波形は、電気刺激により発生した人工的なノイズ(アーチファクトノイズ)に埋もれており、図6では確認することは出来ない。
図7は、図3の妨害信号源抽出部13が生成した妨害信号データ(磁場成分)の例を示す図である。図7のスケールは、図6と同じである。図7に示す妨害信号データは、図6に示す計測データに含まれており、電気刺激により電極106から発生するアーチファクトノイズがかなり大きいことが分かる。
図8及び図9は、図3の対象信号抽出部14が抽出した関心対象信号の例を示す図である。すなわち、図8及び図9は、磁場検出部104が取得した計測データ(図6)と妨害信号源抽出部13が生成した妨害信号データ(図7)との共通部分を除去することで生成される関心対象信号の磁場の変化を示している。図8は、図6及び図7と同じスケールである。図9は、図8の要部を拡大したものであり、図8に比べて磁束密度(縦軸)のスケールを1000倍にしている。
図8及び図9から分かるように、信号処理装置10による処理により、1回の計測で取得された計測データを用いて、妨害信号データによって計測データ中に埋もれていた関心対象信号を抽出することができる。すなわち、妨害信号データの取得を目的とする計測を行うことなく、妨害信号データの信号源での電流成分の予測に基づき、センサアレイが検出する妨害信号データ(磁場成分)を予測することで、関心対象信号を抽出することができる。
以上、この実施形態では、妨害信号データの取得を目的とする計測を行うことなく、妨害信号データを含む計測データから関心対象信号を抽出することができる。これにより、計測回数を1回にすることができるため、計測時間(すなわち、検査時間)を従来に比べて短縮することができ、被検体Pの負担を減らすことができる。
また、この実施形態では、質の高い関心対象信号を抽出するために、被検体Pは、計測中に例えば数分間同一の姿勢を維持することが求められる。計測中に被検体Pが動いてしまった場合、計測データは、被検体Pの動きに伴うノイズ成分を含んでいるおそれがあり、使用できない。関心対象信号を1回の計測で抽出できることによる計測時間の短縮は、被検体Pに同一姿勢の維持を強いる時間の短縮につながり、その結果、質の高い良い関心対象信号を安定して計測できることにつながる。
(第2の実施形態)
図10は、第2の実施形態における信号処理装置10Bの例を示すブロック図である。図3と同じ要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。図10は、信号処理装置10Bの機能ブロックも示している。信号処理装置10Bは、図3の妨害信号源抽出部13の代わりに妨害信号源抽出部13Aを有し、さらに、図3の信号処理装置10に対して仮想妨害信号生成部15Aを追加している。
妨害信号源抽出部13Aは、選択した妨害信号の信号源から発生する妨害信号データ(電流成分)を抽出し、抽出した妨害信号データを仮想妨害信号生成部15Aに出力する。妨害信号源抽出部13Aは、図3の妨害信号源抽出部13の妨害信号データ(磁場成分)の生成機能を持たないことを除き、図3の妨害信号源抽出部13と同様の機能を有する。
仮想妨害信号生成部15Aは、妨害信号源抽出部13Aが抽出した妨害信号データ(電流成分)に基づいて、センサアレイで得られると予測される仮想妨害信号データ(磁場成分)を算出する。すなわち、仮想妨害信号生成部15Aは、妨害信号の信号源での電流分布に基づいて、妨害信号の信号源で発生する磁場データであって、センサアレイで計測される妨害信号データの予測値を算出する。対象信号抽出部14による計測データと仮想妨害信号データとに基づいて関心対象信号を抽出する処理は、第1の実施形態と同様である。
図11は、図10の信号処理装置10Aの動作の例を示すフロー図である。すなわち、図11は、信号処理装置10Aによる信号処理方法及び信号処理装置10Aに信号処理を実行させる信号処理プログラムの例を示している。図5と同じ処理については、詳細な説明は省略する。
図11に示す処理では、図5のステップS30の代わりにステップS30Aが実施され、ステップS30AとステップS40の間にステップS35Aが挿入される。ステップS10、S20、S40の処理は、図5と同じである。
ステップS30Aにおいて、妨害信号源抽出部13Aは、ステップS20で推定した信号源の中から妨害信号の発生源だと考えられる領域内の信号源を妨害信号データ(電流成分)として抽出する。そして、妨害信号源抽出部13Aは、抽出した妨害信号データ(電流成分)を仮想妨害信号生成部15Aに出力する。
次に、ステップS35Aにおいて、仮想妨害信号生成部15Aは、妨害信号データ(電流成分)に基づいて、センサアレイで得られると予測される仮想妨害信号データ(磁場成分)を算出し、対象信号抽出部14に出力する。この後、図5のステップS40と同じ処理が実施され、計測データと仮想妨害信号データとの共通部分を除去することで関心対象信号が抽出され処理が終了する。
以上、第2の実施形態においても第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、第2の実施形態では、仮想妨害信号生成部15Aにより算出した仮想妨害信号データ(磁場成分)を対象信号抽出部14に出力することで、対象信号抽出部14は、精度の高い仮想妨害信号データを用いて関心対象信号を抽出することができる。この結果、検査の精度をさらに向上することができる。
(第3の実施形態)
図12は、第3の実施形態における信号処理装置10Bの例を示すブロック図である。図3と同じ要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。図12は、信号処理装置10Bの機能ブロックも示している。信号処理装置10Bは、図3の妨害信号源抽出部13の代わりに妨害信号源抽出部13Bを有することを除き、図3の信号処理装置10と同様である。
妨害信号源抽出部13Bは、図2に示した抽出対象領域110内での各種信号源の相互の位置関係を示す情報を受け、受けた情報を利用して、信号源推定部12が推定した信号源の中から妨害信号の特性を持つ領域を妨害信号の信号源として選択する。なお、妨害信号源抽出部13Bが受ける情報は、関心対象信号の信号源である被検体Pの手掌部の位置情報と、アーチファクトノイズの信号源である電極106の位置情報とが含まれる。
そして、妨害信号源抽出部13Bは、選択した妨害信号の信号源から発生する妨害信号データ(電流成分)を抽出し、妨害信号の信号源で発生する磁場データの予測値である仮想妨害信号データ(磁場成分)を生成する。生成した仮想妨害信号データは、対象信号抽出部14に出力される。各種信号源の相互の位置関係を示す情報を利用することで、妨害信号源抽出部13Bが生成する仮想妨害信号データ(電流成分及び磁場成分)の精度を向上することができる。
以上、第3の実施形態においても第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、第3の実施形態では、各種信号源の相互の位置関係を示す情報を利用することで、妨害信号データ(電流成分及び磁場成分)の精度を向上することができる。この結果、対象信号抽出部14による関心対象信号の抽出精度を上げて、検査の精度をさらに向上することができる。
(第4の実施形態)
図13は、第4の実施形態における信号処理装置10Cの例を示すブロック図である。図10と同じ要素については、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。図13は、信号処理装置10Cの機能ブロックも示している。信号処理装置10Cは、図10の妨害信号源抽出部13Aの代わりに妨害信号源抽出部13Cを有することを除き、図10の信号処理装置10Aと同様である。
妨害信号源抽出部13Cは、図2に示した抽出対象領域110内での各種信号源の相互の位置関係を示す情報を受け、受けた情報を利用して、信号源推定部12が推定した信号源の中から妨害信号の特性を持つ領域を妨害信号の信号源として選択する。そして、妨害信号源抽出部13Cは、選択した妨害信号の信号源から発生する妨害信号データ(電流成分)を抽出し、抽出した妨害信号データを仮想妨害信号生成部15Aに出力する。
妨害信号源抽出部13Cは、各種信号源の相互の位置関係を示す情報を利用することで、妨害信号の信号源を正しく選択することができ、妨害信号データ(電流成分)を精度よく抽出することができる。この結果、仮想妨害信号生成部15Aが生成する仮想妨害信号データの精度を向上することができ、関心対象信号の抽出精度を上げて、検査の精度をさらに向上することができる。
以上、第4の実施形態においても第2の実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、第4の実施形態では、各種信号源の相互の位置関係を示す情報を利用することで、妨害信号データ(電流成分)を精度よく抽出することができ、関心対象信号の抽出精度を上げて、検査の精度をさらに向上することができる。
なお、上述したいずれの実施形態においても、対象信号抽出部14は、入力された計測データに対して妨害信号データ又は仮想妨害信号データを用いて、SSP法(Signal Subspace projection法;非特許文献4)の手法を用いて関心対象信号を抽出してもよい。SSP法は、妨害信号データ又は仮想妨害信号データに含まれる成分を除去する手法であり、妨害信号データモデルが以下の式(3)に従う場合、関心対象信号を正しく抽出することができる。
=A+ε …(3)
式(3)において、符号Aは妨害信号成分、符号εは白色ノイズを示し、仮想妨害信号データBは、式(2)にて得られた仮想妨害信号データBに妨害信号成分Aのみが含まれる場合のデータである。
図14から図16は、SSP法を用いて関心対象信号を抽出する場合のデータの例を示す。
図14は、図3、図10、図12又は図13に示した計測実行部11の計測により取得された計測データの例を示す図である。図14は、図6と同様に、電気刺激によって発生した妨害信号が主として確認できるが、生体信号成分(すなわち、関心対象信号)は、妨害信号に埋もれて確認することができない。
図15は、図3、図10、図12又は図13に示した対象信号抽出部14が、SSP法による手法を用いて抽出した関心対象信号の波形の例を示す図である。図16は、図15の破線枠内を拡大した図である。図15および図16では、図14と比較すると分かるように、妨害信号成分が除去されて関心対象信号である生体信号を確認することができる。
なお、上述した実施形態では、図2に示したように、妨害信号の信号源である電極106が計測領域108の外側にある場合について説明した。しかしながら、妨害信号の信号源は、計測領域108内にあってもよく、この場合にも、計測データと仮想妨害信号データとの共通部分を除去することで関心対象信号を抽出することができる。
これは、信号源推定部12は、抽出対象領域110内の電流分布に基づき妨害信号の信号源である電極106等の位置を推定するため、電流分布が得られれば、妨害信号の信号源が計測領域108の中にある場合にも信号源の位置を推定できるためである。したがって、妨害信号源抽出部13、13A、13B又は13Cにより、妨害信号データの信号源を選択し、妨害信号データを抽出することができ、対象信号抽出部14により関心対象信号を抽出することができる。
また、上述した実施形態では、計測データからアーチファクトノイズによる妨害信号データを除去して関心対象信号を抽出する手法を述べた。しかしながら、計測データから除去する妨害信号データは、刺激に対して計測対象部位で発生する生体磁場データ以外の生体磁場データ(生体磁場ノイズ)でもよい。例えば、計測対象部位以外で発生する生体磁場データとして、筋肉の活動により発生する磁場データが挙げられる。上述した実施形態では、抽出対象領域110内の電流分布に基づき妨害信号の信号源である電極106等の位置を推定するため、例えば、1回の計測で、アーチファクトノイズと生体磁場ノイズとの両方を除去することが可能である。
(適用例)
上述した本発明の手法を適用した具体例について以下説明する。なお、測定対象部位としては手掌部とした生体磁場計測を行った例で説明するが、これに限られず、他の部位であっても本発明の手法は適用可能である。
図2に示すとおり被検体の手掌部を装置の上に配置し、刺激電極106より電気刺激を与え、誘発された神経活動電流の発生する磁場を複数回計測し、加算平均によりホワイトノイズが低減された磁場データを取得した。得られた磁場データに対してアーチファクト除去を適用しなかった磁場データ、本発明を適用した磁場データ、従来手法を適用した磁場データを示す。磁場データは全センサからの出力波形を横軸を時間、縦軸を磁場強度として、図17にそれぞれ表示した。
アーチファクト除去法を適用しなかった磁場データは刺激のアーチファクトが残り、生体磁場信号が確認できない。これに対して、本発明を適用した磁場データは生体磁場信号が潜時5msの手前で確認できる。従来手法を適用した磁場データは生体磁場信号が潜時5msの手前で確認できるものの、潜時5ms前後には除去し切れなかったアーチファクトが残り、さらに後の潜時においては転写されたノイズ成分が確認できる。
図17中に破線abcdで示した潜時におけるアーチファクト除去が適用されなかった磁場データ、本発明適用後の磁場データ、従来手法適用後の磁場データに対し、空間フィルタ法の一種であるRENSフィルター(非特許文献5)を適用し、神経活動電流の可視化を行った。可視化された神経活動電流は特許文献3の手法を用いて形態情報と重ねあわせ、図18に示した。
図18においては電流の強度を等高線図の輝度として示しており、等高線が白に近づくほど強く電流が存在していることを示している。さらに計測対象内の各位置における電流の方向は灰色の矢印として示している。
神経活動電流は軸策に沿って脱分極部から伝導方向を向く先行軸策電流成分と脱分極部から伝導方向の逆を向く後行軸策電流成分、2つの軸策内電流成分を補償するように神経軸策外を流れる体積電流成分から成り、各電流成分が位置関係を保ちながら伝導する。
アーチファクト除去が適用されなかったデータから可視化された電流分布を確認すると、手の遠位側と手の外側に強い電流が存在するのみで、神経活動電流成分は認められない。
本発明適用後のデータから可視化された電流分布を確認すると、刺激が印加された中指から近位に向かって神経活動電流が伝播する様子が認められる。
従来手法適用後のデータから可視化された電流分布を確認すると、刺激が印加された中指から近位に向かって神経活動電流が伝播する様子が認められる。しかしながら、d.潜時3.6msの磁場データから可視化された電流分布を確認すると、手の遠位側に神経活動電流以外の電流成分が認められる。これは除去し切れなかったアーチファクト成分が電流として可視化されたものであると考えられる。
また、空間フィルタ法によって得られた電流分布は、時間点ごとの位置情報と電流強度を持っていることから、任意の点における電流波形を取得することが可能である。
軸策電流成分の伝導経路上に電流波形取得点を図19に示すように等間隔に複数点設定し、各点における電流波形を取得し、並べたものを図20に示した。本発明を適用したデータから得られた電流波形と、従来手法を適用したデータから得られた電流波形は、電流波形取得点が近位になるほどピーク潜時が時間軸上で後ろにずれており、神経活動の伝導を波形としても取得できることが示されている。これに対してアーチファクト除去が適用されなかったデータから得られた電流波形はアーチファクト電流波形に神経活動電流波形が埋もれ、神経活動の伝導を波形として評価することはできなかった。
本発明を適用することで、従来手法の半分の時間でアーチファクトが除去された磁場データを取得し、かつ従来手法を用いた場合と遜色なく神経活動を波形として評価できることが確認できた。
[0040]及び[0050]にて、対象信号抽出部への妨害信号データとして磁場成分を使用する場合と電流成分を使用する実施形態とをそれぞれ記載した。図21は[0073]に記載の手法で取得した磁場データに対し、[0040]及び[0050]に記載されたそれぞれの手法を適用して得られた磁場データのうち、生体信号成分がよく現れた(波形形状が明瞭に確認できた)5つのセンサの出力波形を並べて示したものである。[0040]に記載された手法を適用して得られた波形を黒の実線、[0050]に記載された手法を適用して得られた波形を黒の破線として示した。どちらの手法を用いた場合でも遜色ない効果が得られていることが確認できる。なお、グラフの横軸の単位はいずれも[ms]である。
以上、各実施形態に基づき本発明の説明を行ってきたが、上記実施形態に示した要件に本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の主旨をそこなわない範囲で変更することができ、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
10、10A、10B、10C 信号処理装置
11 計測実行部
12 信号源推定部
13、13A、13B、13C 妨害信号源抽出部
14 対象信号抽出部
15A 仮想妨害信号生成部
21 CPU
22 RAM
23 ROM
24 補助記憶装置
25 入出力インタフェース
26 表示装置
27 バス
100 生体磁場計測装置
102 台座部
104 磁場検出部
106 電極
108 計測領域
110 抽出対象領域
P 被検体
特開2018−192236号公報 特開2016−221092号公報 国際公開第2016/175020号
K. Sekihara, S. S. Nagarajan, Adaptive Spatial Filters for Electromagnetic Brain Imaging, 2008, Springer K. Sekihara, et al., Dual signal subspace projection (DSSP): A novel algorithm for removing large interference in biomagnetic measurements, 2016, J. Neural Eng., 13, 036007 T. Watanabe, et al., Removal of Stimulus-Induced Artifacts in Functional Spinal Cord Imaging, 2013, 35th Annual International Conference of the IEEE EMBS M. A. Uusitalo, R. J. Ilmoniemi, Signal-space projection method for separating MEG or EEG into components, Medical & Biological Engineering & Computing 135-140, 1997 Sekihara K, Nagarajan S. S. Electromagnetic Brain Imaging: A Bayesian Perspective.: Springer International Publishing; 2015.

Claims (18)

  1. 関心対象信号と、前記関心対象信号の信号源の近傍で発生する妨害信号とを含む計測データを取得する計測実行部と、
    前記計測データに基づいて前記関心対象信号の信号源と前記妨害信号の信号源とを含む抽出対象領域において信号源を推定する信号源推定部と、
    前記信号源推定部による信号源の推定結果に基づき前記妨害信号の信号源から発生する妨害信号データを抽出する妨害信号源抽出部と、
    前記計測実行部により取得した計測データと前記妨害信号データとの共通部分を除去することで関心対象信号を抽出する対象信号抽出部と
    を有することを特徴とする信号処理装置。
  2. 前記計測データは磁場データであり、
    前記信号源推定部は、前記抽出対象領域の電流分布を求め、求めた電流分布に基づいて前記妨害信号の信号源を推定し、
    前記妨害信号源抽出部は、前記電流分布に基づいて推定された前記妨害信号の信号源から発生する前記妨害信号データの磁場成分を抽出すること
    特徴とする請求項1に記載の信号処理装置。
  3. 前記妨害信号源抽出部により抽出された前記妨害信号データから仮想妨害信号データを生成する仮想妨害信号生成部を有し、
    前記対象信号抽出部は、前記妨害信号データの代わりに前記仮想妨害信号データを用いて、前記計測実行部により取得した計測データと前記仮想妨害信号データとの共通部分を除去することで関心対象信号を抽出すること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の信号処理装置。
  4. 前記仮想妨害信号生成部は、前記妨害信号源抽出部により抽出された前記妨害信号データの電流成分に基づいて磁場成分で示される前記仮想妨害信号データを生成し、
    前記対象信号抽出部は、磁場データである前記計測データと前記仮想妨害信号データとから前記関心対象信号を抽出すること
    を特徴とする請求項3に記載の信号処理装置。
  5. 前記妨害信号源抽出部は、
    前記関心対象信号の信号源と前記妨害信号の信号源との位置関係を示す情報を受け、受けた情報に基づいて妨害信号データを抽出すること
    を特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の信号処理装置。
  6. 前記対象信号抽出部は、Signal Subspace projection法の手法を用いて前記関心対象信号を抽出すること
    を特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の信号処理装置。
  7. 前記計測実行部は、電気刺激を受けた被検体の神経活動の誘発により発生する神経誘発磁場により発生する前記関心対象信号と、前記電気刺激により発生する妨害磁場により発生する前記妨害信号とを含む前記計測データを取得し、
    前記関心対象信号の信号源は、前記被検体の計測対象部位であり、
    前記妨害信号の信号源は、前記電気刺激を前記被検体に与えるために前記被検体に取り付けられた電極であること
    を特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の信号処理装置。
  8. 前記計測実行部は、電気刺激を受けた被検体の神経活動の誘発により発生する神経誘発磁場により発生する前記関心対象信号と、前記電気刺激により発生する妨害磁場により発生する前記妨害信号とを含む前記計測データを取得し、
    前記関心対象信号の信号源は、前記被検体の計測対象部位であり、
    前記妨害信号の信号源は、前記被検体の前記計測対象部位以外の部位であって、電気刺激に基づく神経活動の誘発により妨害磁場を発生する部位であること
    を特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の信号処理装置。
  9. 前記計測実行部は、指先で受けた電気刺激に基づく前記被検体の手掌部の神経活動の誘発により発生する神経誘発磁場により発生する前記関心対象信号と、前記電気刺激により発生する妨害磁場により発生する前記妨害信号とを含む前記計測データを取得すること
    を特徴とする請求項7又は請求項8に記載の信号処理装置。
  10. 前記計測実行部は、前記被検体の計測対象部位に対向する位置に配置される複数の磁気センサを有すること
    を特徴とする請求項7〜請求項9のいずれか1項に記載の信号処理装置。
  11. 関心対象信号と、前記関心対象信号の信号源の近傍で発生する妨害信号とを含む計測データを取得する計測実行部を有する信号処理装置による信号処理方法であって、
    前記計測データに基づいて前記関心対象信号の信号源と前記妨害信号の信号源とを含む抽出対象領域において信号源を推定し、
    信号源の推定結果に基づき前記妨害信号の信号源から発生する妨害信号データを抽出し、
    前記計測実行部により取得した計測データと前記妨害信号データとの共通部分を除去することで関心対象信号を抽出すること
    を特徴とする信号処理方法。
  12. 前記計測データは磁場データであり、
    信号源の推定において、前記抽出対象領域の電流分布を求め、求めた電流分布に基づいて前記妨害信号の信号源を推定し、
    前記妨害信号データの抽出において、推定された前記妨害信号の信号源から発生する前記妨害信号データの電流成分を磁場成分とみなして前記妨害信号データを抽出すること
    特徴とする請求項11に記載の信号処理方法。
  13. 抽出された前記妨害信号データから仮想妨害信号データを生成し、
    関心対象信号の抽出において、前記妨害信号データの代わりに前記仮想妨害信号データを用いて、前記計測データと前記仮想妨害信号データとの共通部分を除去すること
    を特徴とする請求項11又は請求項12に記載の信号処理方法。
  14. 前記仮想妨害信号データの生成において、抽出された前記妨害信号データの電流成分に基づいて磁場成分で示される前記仮想妨害信号データを生成し、
    関心対象信号の抽出において、磁場データである前記計測データと前記仮想妨害信号データとから前記関心対象信号を抽出すること
    を特徴とする請求項13に記載の信号処理方法。
  15. 関心対象信号と、前記関心対象信号の信号源の近傍で発生する妨害信号とを含む計測データを取得する計測実行部を有する信号処理装置に信号処理を実行させる信号処理プログラムであって、
    前記信号処理装置に、
    前記関心対象信号の信号源と前記妨害信号の信号源とを含む抽出対象領域において信号源を推定させ、
    前記計測データに基づいて信号源の推定結果に基づき前記妨害信号の信号源から発生する妨害信号データを抽出させ、
    前記計測実行部により取得した計測データと前記妨害信号データとの共通部分を除去することで関心対象信号を抽出させること
    を特徴とする信号処理プログラム。
  16. 前記計測データは磁場データであり、
    前記信号処理装置に、
    信号源の推定において、前記抽出対象領域の電流分布を求めさせ、求めた電流分布に基づいて前記妨害信号の信号源を推定させ、
    前記妨害信号データの抽出において、推定された前記妨害信号の信号源から発生する前記妨害信号データの電流成分を磁場成分とみなして前記妨害信号データを抽出させること
    特徴とする請求項15に記載の信号処理プログラム。
  17. 前記信号処理装置に、
    抽出された前記妨害信号データから仮想妨害信号データを生成させ、
    関心対象信号の抽出において、前記妨害信号データの代わりに前記仮想妨害信号データを用いて、前記計測データと前記仮想妨害信号データとの共通部分を除去させること
    を特徴とする請求項15又は請求項16に記載の信号処理プログラム。
  18. 前記信号処理装置に、
    前記仮想妨害信号データの生成において、抽出された前記妨害信号データの電流成分に基づいて磁場成分で示される前記仮想妨害信号データを生成させ、
    関心対象信号の抽出において、磁場データである前記計測データと前記仮想妨害信号データとから前記関心対象信号を抽出させること
    を特徴とする請求項17に記載の信号処理プログラム。
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