JP2020150086A - 半導体装置及び半導体装置の作製方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】長期的な信頼性を有する電気特性を有する半導体装置及び半導体装置の作製方法を提供すること。【解決手段】半導体装置は、基材と、前記基材の上に設けられる下地層と、前記下地層の上に設けられる半導体層と、前記半導体層の上に設けられる絶縁層と、前記絶縁層の上に設けられるゲート電極と、を有し、前記下地層と前記半導体層とのうち、前記ゲート電極と重畳する部分において、前記下地層に含まれる不純物元素のイオン濃度の最大値は、前記半導体層に含まれる不純物元素のイオン濃度の最大値の1/5未満である。【選択図】図1
Description
本発明は、半導体装置及び半導体装置の作製方法に関する。
近年、表示装置の柔軟化又は薄型化の要求に対して、いわゆるフレキシブルディスプレイ(シートディスプレイ)の開発が進められている。表示装置は半導体装置を含む複数の画素を有している。半導体装置は例えばトランジスタである。各画素のトランジスタの駆動を制御することで、表示装置は映像を表示することができる。トランジスタのチャネルに用いられる材料の一つに低温ポリシリコン(Low Temperature Poly Silicon、LTPS)がある。低温ポリシリコンを用いた薄膜トランジスタ(低温ポリシリコン薄膜トランジスタ(LTPS−Thin Film Transistor(LTPS−TFT))は、単純な構造かつ低温プロセスで表示装置を作製することができる。一般的に、表示装置のプロセスにおいて、不純物(例えば、ホウ素(Boron、B))イオンが低温ポリシリコン薄膜に注入されることによって、LTPS−TFTのトランジスタ特性の一つである閾値(Vth)を調整し、LTPS−TFTのトランジスタの電気特性の向上を図ることができる。一方、不純物イオンを低温ポリシリコン薄膜に注入することによって、低温ポリシリコン薄膜の結晶構造は破壊される。しかし、低温ポリシリコン薄膜を熱処理(アニール)することによって、低温ポリシリコン薄膜の結晶構造を回復し、低温ポリシリコン薄膜中のキャリア(電子又はホール)を移動可能にできる。即ち、低温ポリシリコン薄膜を熱処理することによって、LTPS−TFTのトランジスタの電気特性の向上を図ることができる。
従来技術の一例として、特許文献1には、TFTの閾値を制御するため、ドーズ量及び加速電圧をそれぞれ1×1012/cm2〜8×1012/cm2程度及び10kVに設定し、目的のイオン種であるB+イオンを注入する薄膜半導体装置の作製方法が開示されている。
本発明の課題の一つは、長期的な信頼性を有する電気特性を有する半導体装置及び半導体装置の作製方法を提供することを課題の一つとする。
半導体装置であって、基材と、基材の上に設けられる下地層と、下地層の上に設けられる半導体層と、半導体層の上に設けられる絶縁層と、絶縁層の上に設けられるゲート電極と、を有し、下地層と半導体層とのうち、前記ゲート電極と重畳する部分において、下地層に含まれる不純物元素のイオン濃度の最大値は、半導体層に含まれる不純物元素のイオン濃度の最大値の1/5未満である。
半導体装置の作製方法であって、下地層を形成し、下地層の上に半導体層を形成し、半導体層を形成したのち、加速電圧が4.5kV以上5.5kV以下で、下地層及び半導体層に不純物元素を注入し、半導体層の上に絶縁層を形成し、絶縁層の上にゲート電極を形成すること、を含み、下地層と半導体層とのうち、前記ゲート電極と重畳する部分において、下地層に含まれる不純物元素のイオン濃度の最大値は、半導体層に含まれる不純物元素のイオン濃度の最大値の1/5未満である。
以下、本発明の実施形態を、図面等を参照しながら説明する。但し、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、以下に例示する実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の構成等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。なお、各要素に対する「第1」、「第2」と付記された文字は、各要素を区別するために用いられる便宜的な標識であり、特段の説明がない限りそれ以上の意味を有さない。
本明細書において、ある部材又は領域が他の部材又は領域の「上に(又は下に)」あるとする場合、特段の限定がない限りこれは他の部材又は領域の直上(又は直下)にある場合のみでなく他の部材又は領域の上方(又は下方)にある場合を含み、すなわち、他の部材又は領域の上方(又は下方)において間に別の構成要素が含まれている場合も含む。なお、以下の説明では、特に断りのない限り、断面視においては、第1基材に対して第2基材が配置される側を「上」又は「上方」といい、その逆を「下」又は「下方」として説明する。また、第1基材の上に絶縁層、半導体層および導電層の各層、あるいはトランジスタおよび発光素子等の各素子が設けられる。
本発明の一実施形態に係る半導体装置は、低温ポリシリコンを用いた薄膜トランジスタ(低温ポリシリコン薄膜トランジスタ(LTPS−Thin Film Transistor(LTPS−TFT))を例に説明される。本発明の一実施形態に係る表示装置は、有機エレクトロルミネッセンス(Electroluminescence)表示装置(EL表示装置)を例に説明される。
1.第1実施形態
1−1.半導体装置120の構成
図1及び図2を参照し、本発明の一実施形態に係る半導体装置について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る半導体装置120の構成を示す模式的な断面図である。図2は、本発明の一実施形態に係る半導体装置120の不純物元素のイオン注入の結果を示す図である。
1−1.半導体装置120の構成
図1及び図2を参照し、本発明の一実施形態に係る半導体装置について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る半導体装置120の構成を示す模式的な断面図である。図2は、本発明の一実施形態に係る半導体装置120の不純物元素のイオン注入の結果を示す図である。
図1に示されるように、半導体装置120は、第1基材112及び第2基材101の上方に設けられ、下地層113、半導体層114、絶縁層115、開口部111a及び開口部111b、ゲート電極116、層間絶縁層122、ソース電極又はドレイン電極117a、及びソース電極又はドレイン電極117bを有する。
第2基材101が第1基材112の上に設けられる。例えば、第1基材112は絶縁性を有する基板であり、第2基材101は有機樹脂からなる基板である。なお、基材の構成は、第1基材112と第2基材101とを積層した2層からなる構成でなく、第1基材112又は第2基材101の何れか一方からなる構成でもよいし、3層以上からなる構成でもよい。下地層113、及び半導体層114が、第2基材101の上に、順に設けられる。絶縁層115が半導体層114を覆うように設けられる。ゲート電極116が絶縁層115の上に設けられる。絶縁層115は、ゲート電極116と半導体層114とを絶縁する所謂ゲート絶縁膜である。層間絶縁層122がゲート電極116、絶縁層115を覆うように設けられる。開口部111a及び開口部111bが層間絶縁層122及び絶縁層115を開口し、半導体層114を露出するように設けられる。ソース電極又はドレイン電極117a及びソース電極又はドレイン電極117bが、層間絶縁層122、絶縁層115及び半導体層114に接するように設けられる。
半導体層114は、第1部分180、第2部分182、及び第3部分184を有する。第3部分184は第1部分180と第2部分182との間に設けられ、第1部分180及び第2部分182に接続される。また、第3部分184はゲート電極116に重なるように設けられたチャネルである。
第1部分180及び第2部分182は、それぞれ、低抵抗部190及び高抵抗部192を有する。低抵抗部190は高抵抗部192に接続され、高抵抗部192は第3部分184に接続される。即ち、高抵抗部192はチャネルに接続される。
第1部分180は、ソース電極又はドレイン電極117aと接続される。第2部分182は、ソース電極又はドレイン電極117bと接続される。例えば、第1部分180がソース電極のとき、第2部分182がドレイン電極となる。また、第1部分180がソース電極のとき、ソース電極又はドレイン電極117aは入力電極となり、第2部分182がドレイン電極のとき、ソース電極又はドレイン電極117bは出力電極となる。
図1に示される構成によって、半導体装置120は、例えば、入力電極であるソース電極又はドレイン電極117aと、出力電極であるソース電極又はドレイン電極117bとの間に電位差を与え、ゲート電極116に入力電極よりも大きな電圧を印加することによって、半導体層114の第2部分182から第3部分184を経由して第1部分180に向かって電流を流すことができる。
詳細は後述するが、本発明の一実施形態に係る半導体装置120の作製方法において、下地層113の上に半導体層114を設けたのち、半導体層114に不純物元素のイオンを注入する。例えば、下地層113の上に半導体層114を80nm設け、不純物元素のイオンを半導体層114に注入した際のイオン注入の結果であるプロファイルを示した図が、図2である。図2において、横軸は半導体層114から下地層113に向かう深さを示し、縦軸は深さ(単位はnm)に対して半導体層114又は下地層113に含まれる不純物元素イオン濃度(単位はatom/cm3)を示す。なお、本発明の一実施形態に係る半導体装置120において、半導体層114に注入される不純物元素はホウ素(Boron、B)である。
イオン注入を行う際のイオン注入装置の設定にドーズ量及び加速電圧がある。本発明の一実施形態に係る半導体装置120において、加速電圧の設定は5kVであり、ドーズ量の設定は8×1012/cm2である。なお、図2には、従来技術の一実施形態に係る半導体装置の設定である加速電圧の設定が10kV、ドーズ量の設定が3×1012/cm2のプロファイルも併記される。
図2に示されるように、本発明の一実施形態に係る半導体装置120において、深さが0nm以上30nm近傍までの半導体層114内では、不純物元素イオン濃度は2.0e16atoms/cm3から5.5e17atoms/cm3まで概ね増加する。深さが30nm近傍から40nm近傍までの半導体層114内では、不純物元素イオン濃度は4.0e17atoms/cm3から5.5e17atoms/cm3近傍で概ね安定する。なお、深さが30nm近傍の半導体層114内において、不純物元素イオン濃度は最大値5.6e17atoms/cm3となる。深さが40nm近傍から80nm近傍までの半導体層114内では、不純物元素イオン濃度は5.5e17atoms/cm3から9.2e16atoms/cm3近傍まで概ね減少する。なお、本明細書等において、eaは10aである。例えば、2.0e16atoms/cm3から5.5e17atoms/cm3は、2.0×1016atoms/cm3から5.5×1017atoms/cm3である。以下において、eaは10aと表される。
深さ80nmは、設計上の半導体層114と下地層113との境界である。したがって、深さ80nm近傍において、半導体層114と下地層113との両者に含まれる不純物元素イオン濃度が、9.2×1016atoms/cm3近傍と言い換えることができる。なお、深さが80nm近傍の半導体層114内及び下地層113内において、不純物元素イオン濃度は9.2×1016atoms/cm3となる。下地層113内においては、不純物元素イオン濃度の最大値は9.2×1016atoms/cm3である。
本発明の一実施形態に係る半導体装置120において、半導体層114に含まれる不純物元素のイオン濃度の最大値は5.6×1017atoms/cm3、下地層113に含まれる不純物元素イオン濃度の最大値は9.2×1016atoms/cm3である。よって、下地層113に含まれる不純物元素のイオン濃度の最大値は、半導体層114に含まれる不純物元素のイオン濃度の最大値の1/5未満である。
一方、従来技術の加速電圧の設定が10kVにおいては、深さが0nm以上60nm近傍までの半導体層114内では、不純物元素イオン濃度は2.0×1016atoms/cm3から5.0×1017atoms/cm3まで概ね増加する。深さが60nm近傍から80nm近傍までの半導体層114内では、不純物元素イオン濃度は4.0×1017atoms/cm3から5.0×1017atoms/cm3近傍で概ね安定する。また、深さが80nmから90nm近傍までの下地層113内においても、不純物元素イオン濃度は4.0×1017atoms/cm3から4.5×1016atoms/cm3近傍で概ね安定する。即ち、図2に示されるように、従来技術の加速電圧の設定が10kVにおいては、半導体層114内では、不純物元素イオン濃度は増加から減少に転じていない。
本発明の一実施形態に係る半導体装置120においては、従来技術における半導体装置と比較して、低い加速電圧でホウ素イオンが注入されることによって、半導体層114内の深さ方向に対してホウ素のイオン濃度が最大値をとり、半導体層114内の深さ方向に対してホウ素のイオン濃度が増加から減少に転じるように形成される。また、本発明の一実施形態に係る半導体装置120においては、従来技術における半導体装置と比較して、低い加速電圧でホウ素イオンが注入されることによって、下地層113に注入されるホウ素のイオン濃度が低減される。よって、本発明の一実施形態に係る半導体装置120においては、従来技術における半導体装置と比較して、イオン注入による下地層113へのダメージを低減できる。また、本発明の一実施形態に係る半導体装置120においては、従来技術における半導体装置と比較して、下地層113に注入されるホウ素のイオン濃度が低減できるため、熱処理の温度を低減することができる。したがって、本発明の一実施形態に係る半導体装置120においては、従来技術における半導体装置と比較して、下地層113へのダメージがさらに低減されるため、本発明の一実施形態に係る半導体装置120の劣化はさらに抑制される。
1−2.半導体装置120の電気特性
図3乃至図6を参照し、本発明の一実施形態に係る半導体装置120の電気特性について説明する。図1及び図2と同一、または類似する構成の説明は省略される。
図3乃至図6を参照し、本発明の一実施形態に係る半導体装置120の電気特性について説明する。図1及び図2と同一、または類似する構成の説明は省略される。
図3乃至図5は、本発明の一実施形態に係る半導体装置120の電気特性の結果を示す図である。図6は、従来技術の一実施形態に係る半導体装置の電気特性の結果を示す図である。なお、図3乃至図5においては、イオン注入装置の加速電圧の設定は5kVである。また、図3乃至図5においては、イオン注入装置の不純物元素のイオンのドーズ量の設定は、それぞれ、4×1012/cm2、6×1012/cm2、及び8×1012/cm2である。図6においては、イオン注入装置の加速電圧の設定は10kVであり、イオン注入装置の不純物元素のイオンのドーズ量の設定は5×1012/cm2である。
図3乃至図6は、入力電極であるソース電極又はドレイン電極117aと、出力電極であるソース電極又はドレイン電極117bとの間に電位差を与え、ゲート電極116に入力電極よりも大きな電圧を印加することによって、半導体層114の第2部分182から第3部分184を経由して第1部分180に向かって電流を流した場合の電気特性である。図3乃至図6において、横軸はゲート電圧である。また、第1縦軸はドレイン電流である。第2軸は移動度である。ここで、ゲート電圧はゲート電極116に印加された電圧であり、ドレイン電流は半導体層114の第2部分182から第3部分184を経由して第1部分180に向かって流れた電流である。
なお、図3乃至図6は、半導体装置にストレスを印加する前後の状態における電気特性を示した図である。
図3乃至図6において、移動度に着目する。図3によれば、ストレス印加前の移動度の最大値は77cm2/Vsであり、ストレス印加後の移動度の最大値は45cm2/Vsである。移動度の低下は約42%である。図4によれば、ストレス印加前の移動度の最大値は80cm2/Vsであり、ストレス印加後の移動度の最大値は47cm2/Vsである。移動度の低下は約42%である。図5によれば、ストレス印加前の移動度の最大値は81cm2/Vsであり、ストレス印加後の移動度の最大値は47cm2/Vsである。移動度の低下は約42%である。図6によれば、ストレス印加前の移動度の最大値は41cm2/Vsであり、ストレス印加後の移動度の最大値は19cm2/Vsである。移動度の低下は約53%である。
したがって、本発明の一実施形態に係る半導体装置120は、「1−1.半導体装置120の構成」において説明された構成を有することによって、従来技術に係る半導体装置と比較して、移動度の最大値が大きく、移動度の劣化は抑制される。
1−3.表示装置100の構成
図7乃至図10を参照し、本発明の一実施形態に係る表示装置100の構成について説明する。図1乃至図6と同一、または類似する構成の説明は省略される。
図7乃至図10を参照し、本発明の一実施形態に係る表示装置100の構成について説明する。図1乃至図6と同一、または類似する構成の説明は省略される。
図7は、本発明の一実施形態に係る表示装置100の構成を示す模式的な平面図である。図7は、表示装置100を平面視した場合における概略構成が示されている。本明細書等では、表示装置100を画面(表示部103)に垂直な方向から見た様子を「平面視」と呼ぶ。
表示装置100は、絶縁表面上に形成された表示部103と、走査信号線駆動回路104と、ドライバIC106と、を有する。また、表示部103、走査信号線駆動回路104の上方には、対向基板102が設けられている。走査信号線駆動回路104には、複数の走査信号線105が接続されている。複数の走査信号線105は表示装置100のx方向に配置されている。ドライバIC106は、走査信号線駆動回路104に信号を与える制御部として機能する。ドライバIC106には、映像信号線駆動回路が内蔵されている。なお、図示は省略しているが、ドライバIC106には、複数の映像信号線が接続されている。複数の映像信号線は、x方向と交差するy方向に配置される。また、ドライバIC106は、COF(Chip on Film)方式でフレキシブルプリント基板108上に設けられているが、ドライバIC106は、第2基材101上に設けられてもよい。フレキシブルプリント基板108は、周辺領域110に設けられた端子107と接続される。
ここで、絶縁表面は、第2基材101の表面である。第2基材101は、第2基材101の表面上に設けられる半導体装置120及び発光素子などを構成する各層を支持する。第2基材101は、例えば、ガラス基板、又は半導体基板を使用することができる。また、第2基材101は、折り曲げ可能な基板を用いてもよい。折り曲げ可能な基板は、例えば、ポリイミド、アクリル、又はポリエチレンテレフタラートの有機樹脂材料を用いることができる。また、対向基板102は、第2基材101と同様の材料を用いてもよい。
表示部103には、複数の画素が、互いに交差する方向(例えば、互いに交差するx方向及びy方向)に沿うようにマトリクス状に配置される。複数の画素の各々は、第1の色で発光する発光素子、第2の色で発光する発光素子、及び第3の色で発光する発光素子のいずれかを有する。本明細書等において、表示装置100が、R(赤色)、G(緑色)、及びB(青色)の発光素子を有する場合、1画素とは、3色のうちのいずれか一色を発光する発光素子を有する領域をいう。なお、発光素子が発光する色は、3色に限定されず、4色以上であってもよい。図7においては、複数の赤色の画素109R(画素109R)、複数の緑色の画素109G(画素109G)、複数の青色の画素109B(画素109B)のそれぞれが、表示部103の一方向(y方向)に沿って配置される、ストライプ配列の場合について説明する。
画素109R、画素109G、及び画素109Bの各々は、後述する画素電極と、発光素子と、を含む。発光素子は、当該画素電極の一部(アノード)と、該画素電極上に積層された発光層を含む有機層及び陰極(カソード)からなる。図7において、画素109R、画素109G、及び画素109Bの各々の画素電極を露出させる部分が開口部170である。詳細は後述するが、第1絶縁層126が有する開口部170は、画素電極の周辺部を覆い、画素電極を露出させる。また、開口部170によって露出された画素電極の一部171は、複数の有機層のうち、画素電極に最も近い層と接する。有機層と画素電極とが接する部分である。図7は、各画素の開口部170の面積が略同じである例を示しているが、各画素の開口部170の面積は、色毎に異なっていてもよい。また、図7は、開口部170によって露出された画素電極の一部171の形状は、長方形状である例を示しているが、当該形状は、円状、多角形状であってもよい。
画素109R、画素109G、及び画素109Bの各々には、ドライバIC106に内蔵された映像信号線駆動回路から画像データに応じたデータ信号が与えられる。例えば、画素109Rに設けられた画素電極に電気的に接続された半導体装置120が、画像データに応じたデータ信号に従って駆動されることによって、当該画像データに応じた画像が画素109Rに表示される。画素109Rと同様に、画素109G、及び画素109Bも当該画素に設けられた画素電極に電気的に接続された半導体装置120が画像データに応じたデータ信号に従って駆動されることによって、表示装置100は画像データに応じた画像を表示することができる。
1−4.半導体装置120及び表示装置100の作製方法
図7乃至図10を参照し、本発明の一実施形態に係る半導体装置120及び表示装置100の作製方法について説明する。図8(A)及び図8(B)は、本発明の一実施形態に係る半導体装置120及び表示装置100の作製方法を示す模式的な断面図である。図9(A)及び図9(B)は、本発明の一実施形態に係る半導体装置120及び表示装置100の作製方法を示す模式的な断面図である。図10は、本発明の一実施形態に係る半導体装置120及び表示装置100の作製方法を示す模式的な断面図である。図1乃至図7と同一、または類似する構成の説明は省略される。
図7乃至図10を参照し、本発明の一実施形態に係る半導体装置120及び表示装置100の作製方法について説明する。図8(A)及び図8(B)は、本発明の一実施形態に係る半導体装置120及び表示装置100の作製方法を示す模式的な断面図である。図9(A)及び図9(B)は、本発明の一実施形態に係る半導体装置120及び表示装置100の作製方法を示す模式的な断面図である。図10は、本発明の一実施形態に係る半導体装置120及び表示装置100の作製方法を示す模式的な断面図である。図1乃至図7と同一、または類似する構成の説明は省略される。
図8乃至図10は、図7に示す表示装置のA1−A2線に沿った断面の概略図である。また、図8乃至図10は、表示部103に含まれる画素109R、画素109G、及び画素109Bの3つの画素の断面の概略図である。
図8(A)に示されるように、第2基材101が第1基材112の上に設けられる。第1基材112は、例えば、ガラス基板、又は半導体基板を使用することができる。また、第2基材101は、折り曲げ可能な基板を用いてもよい。折り曲げ可能な基板は、例えば、ポリイミド、アクリル、又はポリエチレンテレフタラートの有機樹脂材料を用いることができる。また、第1基材112も、第2基材101と同様に折り曲げ可能な基板を用いてもよい。折り曲げ可能な基板は、本発明の一実施形態では、一例として、第1基材112はガラス基板を用い、第2基材101はポリイミドを用いる。なお、ポリイミド形成時の温度は、好ましくは300度以上450度以下、より好ましくは400度以上450度以下である。
下地層113が、第2基材101の上に形成される。下地層113は、絶縁層である。下地層113を形成する材料は、例えば、酸化シリコン、窒化シリコン、又は酸化アルミニウム等の無機材料である。本実施形態では、下地層113は、一つの層で形成される例を示すが、例えば、酸化シリコン層と窒化シリコン層とを積層し、形成してもよい。下地層113は、第2基材101との密着性や、後述する半導体装置120に対するガスバリア性を考慮して適宜決定すれば良い。
半導体層114が、下地層113の上に形成される。半導体層114を形成する材料は、例えば、ポリシリコン、アモルファスシリコン、又はIGZO(Indium Gallium Zinc Oxide)に代表される酸化物半導体を用いることができる。本発明の一実施形態では、半導体層114を形成する材料は、一例として、ポリシリコンを用いる。
半導体層114が形成されたのち、第1のイオン注入が行われる。第1のイオン注入においては、イオン注入装置によって、不純物元素のイオンが、半導体層114に注入される。不純物元素は、例えば、ホウ素、リンなどである。本発明の一実施形態では、第1のイオン注入における不純物元素は、ホウ素を用いた。イオン注入装置の加速電圧の設定は、好ましくは4.5kV以上5.5kV以下である。また、ドーズ量の設定は、好ましくは4×1012/cm2以上8×1012/cm2以下である。なお、本発明の一実施形態では、加速電圧の設定は5kVであり、ドーズ量の設定は8×1012/cm2である。このとき、半導体層114に含まれるホウ素のイオン濃度の最大値は、5.6×1017atoms/cm3未満であり、下地層113に含まれる不ホウ素のイオン濃度の最大値は、9.1×1017atoms/cm3未満である。よって、下地層113に含まれる不純物元素のイオン濃度の最大値が半導体層114に含まれる不純物元素のイオン濃度の最大値の1/5未満になるように、不純物元素のイオンが半導体層114に注入される。
第1のイオン注入ののち、半導体層114は熱処理(アニール)されてもよい。熱処理(アニール)することによって、半導体層114は、結晶構造を回復することができる。
図8(B)に示されるように、絶縁層115が、半導体層114を覆うように形成される。絶縁層115を形成する材料は、例えば、酸化シリコン又は窒化シリコンを用いることができる。
ゲート電極116が、絶縁層115の上に形成される。ゲート電極116を形成する材料は、例えば、銅、チタン、モリブデン、タンタル、タングステン又はアルミニウムなどの金属材料を用いることができる。なお、図示を省略するが、ゲート電極116と同じ層には、ゲート電極116を形成する材料と同一の材料で形成された第1配線を設けることができる。第1配線は、例えば、走査信号線駆動回路104によって駆動される走査信号線105である。また、ゲート電極116は、下地層113に含まれる不純物元素のイオン濃度の最大値が半導体層114に含まれる不純物元素のイオン濃度の最大値の1/5未満になるように不純物元素を注入された下地層113及び半導体層114に重畳し、かつ、絶縁層115の上に設けられる。
ゲート電極116が形成されたのち、第2のイオン注入が行われる。第2のイオン注入においては、イオン注入装置によって、不純物元素のイオンが、ゲート電極116をマスクとして、ゲート電極と重ならない半導体層114に注入される。第2のイオン注入における不純物元素は、リンを用いた。第2のイオン注入によって、ゲート電極と重ならない半導体層114内では、第1のイオン注入によって注入されたホウ素に基づくキャリア(ホール)は、第2のイオン注入によって注入されたリンに基づくキャリア(電子)によって中和される。ゲート電極116と重ならない半導体層114内では、第2のイオン注入によって注入されたリンに基づくキャリア(電子)が僅かに存在する。よって、ゲート電極と重ならない半導体層114は高抵抗部192となる。なお、ゲート電極と重なった半導体層114は内では、第1のイオン注入によって注入されたボロンに基づくキャリア(ホール)が支配的である。ゲート電極と重なった半導体層114はチャネルである。
図9(A)に示されるように、レジスト194が、ゲート電極116及び絶縁層115の上に形成される。続いて、第3のイオン注入が行われる。第3のイオン注入においては、イオン注入装置によって、不純物元素のイオンが、レジスト194をマスクとして、レジスト194と重ならない半導体層114に注入される。第2のイオン注入における不純物元素は、リンを用いた。第3のイオン注入によって、レジスト194と重ならない半導体層114内では、第3のイオン注入によって注入されたリンに基づくキャリア(電子)が増加する。よって、レジスト194と重ならない半導体層114は低抵抗部190となる。なお、低抵抗部190は、高抵抗部192と比較して、抵抗が低い。すなわち、レジスト194と重ならない半導体層114は導電率が高い。なお、第3のイオン注入において、加速電圧の設定は5.5kVよりも大きい電圧であることが好ましい。
ここで、レジスト194を剥離したのち、例えば、酸化シリコン又は窒化シリコンなどの絶縁膜を形成し、半導体層114が熱処理(アニール)されてもよい。熱処理(アニール)することによって、半導体層114の結晶構造を回復し、半導体層114中のキャリア(電子又はホール)を移動可能にできる。したがって、半導体層114を熱処理することによって、半導体装置120の電気特性の向上を図ることができる。
図9(B)に示されるように、層間絶縁層122がゲート電極116を覆うように形成される。層間絶縁層122を形成する材料は、例えば、酸化シリコン又は窒化シリコンを用いることができる。また、層間絶縁層122は、トランジスタやその他の半導体素子に起因する凹凸を吸収して平坦な表面を与える機能を有していてもよい。層間絶縁層122が平坦な表面を与える機能を有する場合、層間絶縁層122を形成する材料は、公知の有機樹脂材料を用いることができる。公知の有機樹脂材料は、例えば、ポリイミド、又はアクリルである。なお、本発明の一実施形態では、層間絶縁層122は一つの層で形成される例を示すが、例えば、層間絶縁層122は二つ以上の層が積層され、形成されてもよい。
層間絶縁層122、及び絶縁層115には、半導体層114に達する開口部111a及び開口部111bが設けられる。なお、図示は省略するが、同時に、ゲート電極116に達する開口部が設けられてもよい。開口部111a及び開口部111bの底面では、半導体層114が露出される。
ソース電極又はドレイン電極117、及び、ソース電極又はドレイン電極118が、層間絶縁層122の上に形成される。ソース電極又はドレイン電極117は、開口部111bによって、半導体層114の一方の低抵抗部190、即ち、第1部分180と電気的に接続される。ソース電極又はドレイン電極118は、開口部111aによって、半導体層114の他方の低抵抗部190、即ち、第2部分182と電気的に接続される。ソース電極又はドレイン電極117、及び、ソース電極又はドレイン電極118を形成する材料は、ゲート電極116を形成する材料と同様の材料を用いることができる。また、図示を省略するが、ソース電極又はドレイン電極117、及び、ソース電極又はドレイン電極118と同じ層には、第1配線と交差する方向に延在する第2配線を設けることができる。第2配線は、例えば、映像信号線駆動回路によって駆動される映像信号線である。
なお、絶縁層115介して、ソース電極又はドレイン電極117(ソース電極又はドレイン電極118)を一方の電極とし、半導体層114の低抵抗部190を他方の電極とする容量を形成してもよい。画素が容量を有することによって、画像データ又は閾値に相当する電荷を保持することができる。
以上説明したような作製方法により、半導体装置120を形成することができる。なお、半導体装置120を構成する各層の材料は、本発明の一実施形態に記載された材料に限定されず、一般的な表示装置の作製において用いられている材料を用いることができる。
続いて、図10に示されるように、平坦化膜123が半導体装置120上に形成される。平坦化膜123を形成する材料は、公知の有機樹脂材料を用いることができる。公知の有機樹脂材料は、例えば、ポリイミド、又はアクリルである。平坦化膜123は、半導体装置120を構成するゲート電極116、ソース電極又はドレイン電極117、及び、ソース電極又はドレイン電極118などの、凹凸を緩和し、膜の表面を略平坦にすることができる。なお、本実施形態では、平坦化膜123は、一つの層で形成される例を示すが、例えば、有機樹脂材料を含む層と無機絶縁層とが積層され、形成されてもよい。
続いて、コンタクトホールが、平坦化膜123に形成される。コンタクトホールは、ソース電極又はドレイン電極118の一部を露出させる。また、後述する画素電極125とソース電極又はドレイン電極118が、コンタクトホールによって、電気的に接続される。したがって、コンタクトホールは、ソース電極又はドレイン電極118の一部に重畳して設けられる。コンタクトホールの底面では、ソース電極又はドレイン電極118が露出される。
続いて、保護膜124が平坦化膜123上に形成される。保護膜124は、平坦化膜123に形成されたコンタクトホールに重畳する。保護膜124は、水分や酸素に対するバリア機能を有することが好ましい。保護膜124を形成する材料は、例えば、窒化シリコン膜、又は酸化アルミニウムなどの無機絶縁材料を用いることができる。
引き続き、画素電極125が保護膜124上に形成される。画素電極125は、保護膜124及び平坦化膜123に設けられたコンタクトホールを介して、ソース電極又はドレイン電極118と電気的に接続される。本実施形態の表示装置100において、画素電極125は、発光素子130R、発光素子130G、及び発光素子130Bを構成する陽極(アノード)として機能する。画素電極125は、表示装置100がトップエミッション型であるかボトムエミッション型であるかで異なる構成とする。例えば、表示装置100がトップエミッション型である場合、画素電極125を形成する材料は、反射率の高い金属材料を用いる。また、表示装置100がトップエミッション型である場合、画素電極125を形成する材料は、酸化インジウム系透明導電性材料(例えば、Indium Tin Oxide(ITO))や酸化亜鉛系透明導電性材料(例えば、Indium Zinc Oxide(IZO)、Zinc Oxide(ZnO))といった仕事関数の高い透明導電性材料と金属材料との積層構造を用いることもできる。また、例えば、表示装置100がボトムエミッション型である場合、画素電極125の材料は、上述した透明導電性材料を用いる。本実施形態では、トップエミッション型の有機EL表示装置を例に挙げて説明する。
第1絶縁層126が画素電極125上に形成される。第1絶縁層126を形成する材料は、平坦化膜123と同様を形成する材料と同様の材料を用いることができる。第1絶縁層126は、開口部170を有する。開口部170は、画素電極125上の一部を露出させる(露出された画素電極の一部171)。第1絶縁層126は、互いに隣接する画素電極125の間に、画素電極125の周辺部(端部、エッジ部)を覆うように設けられる。したがって、第1絶縁層126は、隣接する画素電極125を離隔する部材として機能する。第1絶縁層126は、一般的に「隔壁」、「バンク」とも呼ばれる。第1絶縁層126の開口部170は、内壁がテーパー形状となるようにしておくことが好ましい。第1絶縁層126の開口部170の内壁をテーパー形状とすることによって、後述する発光層の形成時に、画素電極125の端部におけるカバレッジ不良を低減することができる。また、第1絶縁層126は、画素電極125の端部を覆うだけでなく、平坦化膜123及び保護膜124が有するコンタクトホールに起因する凹部を埋める充填材として機能させてもよい。
有機層127が画素電極125上に形成される。有機層127は、少なくとも有機材料で構成される発光層を有し、発光層の少なくとも一部が発光素子130R、発光素子130G、及び発光素子130Bの発光領域として機能する。有機層127には、発光層以外に、正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層、及び電子輸送層などが含まれる。有機層127は、第1絶縁層126の開口部170を覆うように設けられる。即ち、開口部170によって、複数の有機層のうち、画素電極125に最も近い層と画素電極125とが接する。
なお、本発明の一実施形態に係る表示装置100では、所望の色の光を発する発光層を含む有機層127を設ける。また、本発明の一実施形態に係る表示装置100では、各画素電極125上には、異なる発光層を含む有機層127を形成することで、RGBの各色を表示する構成とする。本発明の一実施形態に係る表示装置100において、有機層の発光層は、隣接する画素電極125と間では不連続である。なお、有機層127は、公知の構造や公知の材料で形成することが可能であり、特に本発明の一実施形態に係る表示装置100の構成に限定されるものではない。
対向電極128が有機層127上及び第1絶縁層126上に形成される。対向電極128は、発光素子130を構成する陰極(カソード)として機能する。本発明の一実施形態に係る表示装置100は、トップエミッション型であるため、対向電極128は透明電極を用いる。透明電極を構成する薄膜は、MgAg薄膜、もしくは、ITOやIZOなどの材料を用いた透明導電層を用いる。対向電極128は、画素109R、画素109G、及び画素109B間を跨いで第1絶縁層126上にも設けられる。対向電極128は、表示部103の端部付近の周辺領域において、下層の導電層を介して外部端子へと電気的に接続される。上述したように、本実施形態において、発光素子130は、第1絶縁層126から露出した画素電極125の一部(アノード)、有機層及び対向電極128(カソード)によって構成される。
さらに、絶縁膜151が各々の発光素子上に形成される。絶縁膜151を形成する材料は、例えば、酸化シリコン(SiO2)などの無機絶縁材料を用いることができる。
次に、有機絶縁層132、及び無機絶縁層133が絶縁膜151上に形成される。有機絶縁層132、及び無機絶縁層133は、発光素子130に水や酸素が侵入することを防止するための封止膜として機能する。表示部103上に封止膜を設けることで、発光素子130に水や酸素が侵入することを防止することができる。その結果、表示装置100の長期的な信頼性を向上させることができる。無機絶縁層133を形成する材料は、例えば、窒化シリコン(SixNy)、酸化窒化シリコン(SiOxNy)、窒化酸化シリコン(SiNxOy)、酸化アルミニウム(AlxOy)、窒化アルミニウム(AlxNy)、酸化窒化アルミニウム(AlxOyNz))、窒化酸化アルミニウム(AlxNyOz)などを用いることができる(x、y、zは任意)。また、有機絶縁層132を形成する材料は、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂、シロキサン樹脂などを用いることができる。
対向基板102が、無機絶縁層133上に設けされる。対向基板102は、粘着層135によって無機絶縁層133と貼り合わされる。粘着層135を形成する材料は、例えば、アクリル系、ゴム系、シリコン系、ウレタン系の粘着材を用いることができる。対向基板102を形成する材料は、第1基材112及び第2基材101で例示した材料と同じ材料を使用することができる。
対向基板102には、例えば、平坦化を兼ねてオーバーコート層が設けられてもよい。また、有機層が白色光を発光する場合、対向基板102には、RGBの各色のそれぞれに対応するカラーフィルタが設けられてもよい。また、RGBの各色のそれぞれに対応するカラーフィルタ間には、ブラックマトリクスが設けられていてもよい。なお、対向基板102側にカラーフィルタを形成しない場合、例えば、封止膜上に直接カラーフィルタを形成し、その上から粘着層135を形成すればよい。また、偏光板138が対向基板102の上に設けられていてもよい。
以上説明した作製方法を用いることによって、不純物元素のイオンを低い加速電圧で半導体層114に注入することができる。よって、下地層113に到達する不純物元素のイオン濃度が低減されるため、下地層113へのダメージを低減することができる。また、下地層113に到達する不純物元素のイオン濃度が低減されるため、熱処理温度が低くても、半導体層114中のキャリアを十分に移動可能にすることができる。よって、半導体装置120において、閾値が調整され、入力電極及び出力電極と電気的に接続される低抵抗部190を十分に低抵抗化し、チャネルと入力電極及び出力電極との接続とを確実に行うことができる。したがって、以上説明した作製方法を用いることで、電気特性の劣化が少なく、長期的な信頼性を有する半導体装置及び半導体装置を提供することができる。
上述した各実施形態の態様によりもたらされる作用効果とは異なる別の作用効果であっても、本明細書の記載から明らかなもの、または、当業者において容易に予測し得るものについては、当然に本発明によりもたらされるものと解される。
100:表示装置、101:第2基材、102:対向基板、103:表示部、104:走査信号線駆動回路、105:走査信号線、107:端子、108:フレキシブルプリント基板、109B:画素、109G:画素、109R:画素、110:周辺領域、111a:開口部、111b:開口部、112:第1基材、113:下地層、114:半導体層、115:絶縁層、116:ゲート電極、117:ドレイン電極、117a:ドレイン電極、117b:ドレイン電極、118:ドレイン電極、120:半導体装置、122:層間絶縁層、123:平坦化膜、124:保護膜、125:画素電極、126:第1絶縁層、127:有機層、128:対向電極、130:発光素子、130B:発光素子、130G:発光素子、130R:発光素子、132:有機絶縁層、133:無機絶縁層、135:粘着層、138:偏光板、151:絶縁膜、170:開口部、171:一部、180:第1部分、182:第2部分、184:第3部分、190:低抵抗部、192:高抵抗部、194:レジスト
Claims (11)
- 基材と、
前記基材の上に設けられる下地層と、
前記下地層の上に設けられる半導体層と、
前記半導体層の上に設けられる絶縁層と、
前記絶縁層の上に設けられるゲート電極と、を有し、
前記下地層と前記半導体層とのうち、前記ゲート電極と重畳する部分において、前記下地層に含まれる不純物元素のイオン濃度の最大値は、前記半導体層に含まれる前記不純物元素のイオン濃度の最大値の1/5未満である、
半導体装置。 - 前記半導体層に含まれる前記不純物元素のイオン濃度は、前記半導体層内の深さ方向に対して増加から減少に転じる、
請求項1に記載の半導体装置。 - 前記半導体層に含まれる前記不純物元素のイオン濃度の最大値は、5.6×1017atoms/cm3未満である、
請求項1に記載の半導体装置。 - 前記下地層に含まれる前記不純物元素のイオン濃度の最大値は、9.1×1017atoms/cm3未満である、
請求項1に記載の半導体装置。 - 下地層を形成し、
前記下地層の上に半導体層を形成し、
前記半導体層を形成したのち、加速電圧が4.5kV以上5.5kV以下で、前記下地層及び前記半導体層に不純物元素を注入し、
前記半導体層の上に絶縁層を形成し、
前記絶縁層の上にゲート電極を形成すること、を含み、
前記下地層と前記半導体層とのうち、前記ゲート電極と重畳する部分において、前記下地層に含まれる不純物元素のイオン濃度の最大値は、前記半導体層に含まれる前記不純物元素のイオン濃度の最大値の1/5未満である、
半導体装置の作製方法。 - 前記半導体層に含まれる前記不純物元素のイオン濃度は、前記半導体層内の深さ方向に対して増加から減少に転じるように、前記不純物元素が前記半導体層に注入される、
請求項5に記載の半導体装置の作製方法。 - ドーズ量が4×1012以上8×1012/cm2以下で、前記半導体層に前記不純物元素を注入する、
請求項5に記載の半導体装置の作製方法。 - 前記半導体層に含まれる前記不純物元素のイオン濃度の最大値は、5.6×1017atoms/cm3未満である、
請求項5に記載の半導体装置の作製方法。 - 前記下地層に含まれる前記不純物元素のイオン濃度の最大値は、9.2×1016atoms/cm3未満である、
請求項5に記載の半導体装置の作製方法。 - 前記半導体層は、第1部分、第2部分、及び第3部分を含み、
前記第3部分は前記第1部分と前記第2部分との間に設けられ、前記第1部分及び前記第2部分に接続され、
前記第3部分は前記ゲート電極に重なるように設けられたチャネルであり、
前記ゲート電極を形成したのち、前記第1部分及び前記第2部分に、5.5kVよりも大きい加速電圧で、前記不純物元素とは異なる不純物元素のイオンを注入する、
請求項5に記載の半導体装置の作製方法。 - 前記ゲート電極を形成したのち、
前記第1部分の上に設けられ前記第1部分と接続される入力電極と、
前記第2部分の上に設けられ前記第2部分と接続される出力電極と、を形成する、
請求項10に記載の半導体装置の作製方法。
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WO2024000494A1 (zh) * | 2022-06-30 | 2024-01-04 | 京东方科技集团股份有限公司 | 显示基板及其制备方法、显示装置 |
-
2019
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