JP2020148315A - 滑り軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】170℃程度の高温環境下でも潤滑ライナーが強固に接着可能な外輪内周面を有する滑り軸受を提供する。【解決手段】滑り軸受10は、内輪1と、外輪2とを備える。外輪2は内輪1の外側に、内輪1に対して摺動自在に嵌合されている。外輪2の内輪1側に配置される外輪内周面2Aは、二乗平均平方根傾斜が0.20μmを超えている。外輪2の外輪内周面2Aには潤滑ライナー3が、外輪2と一体となるように接着されている。【選択図】図1

Description

本発明は滑り軸受に関し、特に球面滑り軸受に関するものである。
特開2007−255712号公報(特許文献1)には、滑り軸受の一種である球面滑り軸受について開示されている。当該球面滑り軸受は、外輪と内輪との一方がチタン合金で製造されている。外輪と内輪との一方の他方側を向く面が、物理的気相成長法によって形成された窒化チタンで覆われた軸受面となっている。外輪と内輪との他方の一方側を向く面は潤滑ライナーを有する軸受面となっている。
一方、特開2011−247408号公報(特許文献2)に開示の滑り軸受は以下の特徴を有している。当該滑り軸受は、外輪の内輪側に配置される外輪内周面に、潤滑ライナーが一体化されている。潤滑ライナーは、ポリエーテルケトン系樹脂と、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)と、ポリアクリロニトリル(PAN)系炭素繊維と、アラミド繊維とが混合された自己潤滑性樹脂組成物からなる。当該滑り軸受においては、外輪内周面の表面粗さおよび最大高さが制御されている。
特開2007−255712号公報 特開2011−247408号公報
滑り軸受の用途が航空機である場合、当該滑り軸受は、SAE−AS81820などの規格を満たす必要がある。具体的には、航空機に用いられる滑り軸受は、たとえば170℃程度の高温環境下でも外輪内周面に潤滑ライナーが強固に一体化されるように、外輪内周面の表面粗さが最適化されることが要求される。ただし上記の特開2007−255712号公報および特開2011−247408号公報に開示の滑り軸受は、軸受面がSAE−AS81820などの規格を満たす程度の潤滑ライナーに対する接着強度となるとはいえない。
本発明は上記の課題に鑑みなされたものである。その目的は、170℃程度の高温環境下でも潤滑ライナーが強固に接着可能な外輪内周面を有する滑り軸受を提供することである。
本開示に従った滑り軸受は、内輪と、外輪とを備える。外輪は内輪の外側に、内輪に対して摺動自在に嵌合されている。外輪の内輪側に配置される外輪内周面は、二乗平均平方根傾斜が0.20μmを超えている。外輪の外輪内周面には潤滑ライナーが、外輪と一体となるように接着されている。
上記開示によれば、外輪内周面の算術平均粗さ、最大高さおよび二乗平均平方根傾斜を上記のように制御することにより、高温環境下でも潤滑ライナーが強固に接着可能な外輪内周面を有する滑り軸受を提供できる。
本実施の形態の滑り軸受の構成を示す概略図である。 図1の滑り軸受の外輪および潤滑ライナーの部分の構成を示す概略拡大図である。 実施例1の調査に用いられた板状試験片等を比較的上方から見た平面図である。 実施例1の調査に用いられた図3の板状試験片等を側方から見た正面図である。 実施例1の試験が実際になされる態様を側方から見た正面図である。 実施例1にて170℃にて保持される前と後との、各板状試験片と潤滑ライナーとの接着強度を示すグラフである。 実施例2の調査に用いられたリング状試験片の概略図である。 実施例2の試験が実際になされる態様を示す斜視図である。 実施例2にて170℃にて保持される前と後との、各リング状試験片と潤滑ライナーとの接着強度を示すグラフである。
以下、図面を参照しながら、本実施の形態について説明する。なお以下の図面において同一または相当する部分には、同一の参照番号を付し、その説明は繰り返さない。
図1は本実施の形態の滑り軸受の構成を示す概略図である。図1を参照して、本実施の形態の滑り軸受は、たとえば球面滑り軸受10であるがこれに限らず、他の種類の滑り軸受であってもよい。あるいは滑り軸受以外の種類の軸受であってもよい。
球面滑り軸受10は、内輪1と、外輪2とを主に有している。内輪1および外輪2は、特に限定されないが、鋼またはチタン合金で構成されてもよい。
球面滑り軸受10の内輪1はたとえば円筒形状を有する。このため内輪1の内側には空洞部5を有している。内輪1の外側にたとえば円筒形状の外輪2を備えている。すなわち球面滑り軸受10においては、外輪2の中央の空洞部に内輪1が収納された態様を有している。外輪2は内輪1に対して摺動自在に嵌合されている。これを可能とするために、内輪1の外輪2側すなわち円筒形状の最外部には内輪外周面1Aを有している。球面滑り軸受10の内輪外周面1Aは、円筒形の外側面としての環状の表面であり、内輪1側から見て凸形状の曲面となっている。
外輪2の内輪1側、すなわち円筒形状の最内部には外輪内周面2Aを有している。外輪内周面2Aは内輪外周面1Aに沿う形状を有するため、円筒形の内側面としての環状と同様の形状の表面であり、外輪2側から見て凹形状の曲面となっている。外輪内周面2Aは内輪外周面1Aの外側に間隔をあけて配置される。このため外輪内周面2Aのなす円環形状の径は内輪外周面1Aのなす円環形状の径よりもやや大きい。
外輪内周面2Aは、二乗平均平方根傾斜が0.20μmを超えている。なおその中でも、外輪内周面2Aの二乗平均平方根傾斜は0.25μm以上であることが好ましく、0.25μm以上0.45μm以下であることがより好ましい。さらにその中でも、外輪内周面2Aの二乗平均平方根傾斜は0.28μm以上0.41μm以下であることがいっそう好ましい。ここで二乗平均平方根傾斜とは、定義された領域内のすべての点における傾斜の二乗平均平方根から求められる数値である。
外輪内周面2Aは、算術平均粗さが2μm以上4μm以下であることが好ましい。なおその中でも、外輪内周面2Aは、算術平均粗さが2.1μm以上3.1μm以下であることがより好ましく、2.1μm以上2.8μm以下であることがさらにより好ましい。ここで算術平均粗さとは外輪内周面2Aの円筒形状の軸方向についての中央部に施される中心線の平均粗さである。
外輪内周面2Aは、最大高さが10μm以上30μm以下であることが好ましい。なおその中でも、外輪内周面2Aは、最大高さが10.0μm以上21.0μm以下であることがより好ましく、10.5μm以上20.4μm以下であることがさらにより好ましい。ここで最大高さとは表面のなかで最も凸方向に隆起した部分と最も凹方向に凹んだ部分との高さ方向の座標の差である。
外輪2には潤滑ライナー3が、接着層4により接着されている。潤滑ライナー3は外輪2と一体となるように、外輪内周面2Aに接着されている。すなわち外輪2の外輪内周面2Aには潤滑ライナー3が、接着層4を介在して、外輪2と一体となるように接着されている。潤滑ライナー3は内輪1の内輪外周面1Aに隣接している。
なお、上記の外輪内周面2Aの二乗平均平方根傾斜とは、潤滑ライナー3が接着されない状態での外輪内周面2Aそのものの二乗平均平方根傾斜を意味する。外輪内周面2Aの算術平均粗さおよび最大高さについても同様である。外輪内周面2Aを上記の二乗平均平方根傾斜、算術平均粗さおよび最大高さとするために、外輪内周面2Aには、ショットブラスト等により凹凸形状が形成される。この凹凸形状により、外輪内周面2Aへの潤滑ライナー3の接着強度が向上される。
図2は図1の滑り軸受の外輪および潤滑ライナーの部分の構成を示す概略拡大図である。図2を参照して、潤滑ライナー3はPTFEを含んでいることが好ましい。なかでも潤滑ライナー3は、PTFEおよびアラミド繊維からなる織布を含んでいる。潤滑ライナー3内では当該織布が、フェノール樹脂で含浸されている。一般的には潤滑ライナー3は、耐摩耗性および耐熱性に優れ、耐荷重性が高く熱伝導性が大きく、さらに熱膨張率が小さい樹脂材料で構成されることが好ましい。また接着層4は、フェノール系の材料により構成されている。
以上の構成を有する球面滑り軸受10は、接着層4により外輪内周面2Aに潤滑ライナー3が接着された外輪2の内側の空洞部に、内輪1が圧入により組み込まれることで、形成される。球面滑り軸受10は、滑り部としての内輪外周面1Aおよび外輪内周面2Aが、環状であり球面形状でもあることが好ましい。球面滑り軸受10は、ラジアル荷重とアキシャル荷重との双方の負荷を受けることが出来る、自動調心系の滑り軸受である。球面滑り軸受10は揺動運動または調心運動に適している。このため球面滑り軸受10は産業機械および建設機械などの関節運動部に広く使用されている。本実施の形態の球面滑り軸受10は、定期的な給油が必要ない場所で用いられる、いわゆる無潤滑球面滑り軸受である。無潤滑球面滑り軸受は、耐熱性、耐摩耗性および耐油性等が要求される航空機などの用途に用いられている。
次に、上記記載と一部重複するが、本実施の形態の作用効果について説明する。
本開示に従った滑り軸受(10)は、内輪(1)と、外輪(2)とを備える。外輪(2)は内輪(1)の外側に、内輪(1)に対して摺動自在に嵌合されている。外輪(2)の内輪(1)側に配置される外輪内周面(2A)は、二乗平均平方根傾斜が0.20μmを超えている。外輪(2)の外輪内周面(2A)には潤滑ライナー(3)が、外輪(2)と一体となるように接着されている。
外輪内周面2Aの二乗平均平方根傾斜が上記の数値範囲となるように最適化されることで、170℃程度の高温環境下でも、外輪2と潤滑ライナー3とが強固に一体化されるように接着可能となる。このため高温環境下で球面滑り軸受10とこれが保持する軸(内輪1の空洞部5に保持される軸部材)との間に高い負荷が発生しても、潤滑ライナー3の剥離を抑制できる。
なお上記滑り軸受(10)は、算術平均粗さが2μm以上4μm以下であり、最大高さが10μm以上30μm以下であることが好ましい。このように外輪内周面2Aの算術平均粗さおよび最大高さが最適化されることで、170℃程度の高温環境下でも、外輪2と潤滑ライナー3とが強固に一体化されるように接着可能となる。このため高温環境下で球面滑り軸受10とこれが保持する軸(内輪1の空洞部5に保持される軸部材)との間に高い負荷が発生しても、潤滑ライナー3の剥離を抑制できる。
上記滑り軸受(10)において、潤滑ライナー(3)はPTFEを含んでいることが好ましい。上記滑り軸受(10)において、潤滑ライナー(3)はPTFEおよびアラミド繊維からなる織布を含み、織布はフェノール樹脂で含浸されていることが好ましい。このようにすれば、潤滑ライナー3の自己潤滑性を向上させることが出来る。また潤滑ライナー3の耐摩耗性、耐熱性を向上し、耐荷重性を高くし、熱伝導性を大きくし、さらに熱膨張率を小さくすることが出来る。これにより潤滑ライナー3を含む球面滑り軸受10を航空機に適した構成とすることができる。
以上に述べた滑り軸受(球面滑り軸受10)の外輪内周面2Aの表面粗さの違いが潤滑ライナー3の接着強度に及ぼす影響が調査された。なおここで表面粗さは、二乗平均平方根傾斜、算術平均粗さおよび最大高さの総称とする。図3は実施例1の調査に用いられた板状試験片等を比較的上方から見た平面図である。図4は実施例1の調査に用いられた図3の板状試験片等を側方から見た正面図である。図5は実施例1の試験が実際になされる態様を側方から見た正面図である。
平面視において矩形状を有する直方体状の板状試験片6が4種類準備された。板状試験片6は平面視における寸法が横45mm、縦10.7mmであり、その厚みは3mmとされた。4種類の板状試験片6のそれぞれをA,B,C,Dとする。なお4種類の板状試験片6のうちAは、チタン合金が直方体状に旋削されたまま表面処理がなされなかった。4種類の板状試験片6のうちB,C,Dは、チタン合金が直方体状に旋削された後にショットブラスト等の表面処理がなされた。4種類の板状試験片6のそれぞれの表面粗さ(二乗平均平方根傾斜RΔq、算術平均粗さRaおよび最大高さRz)の値はそれぞれ以下の表1の通りとされた。
次に、潤滑ライナー6Aが準備された。潤滑ライナー6Aは上記の本実施の形態と同様に、PTFEおよびアラミド繊維からなる織布7を含み、織布がフェノール樹脂で含浸されている。潤滑ライナー6Aは平面視における寸法が横10mm、縦10.7mmであり、その厚みは0.3mmとされた。
図3および図4に示すように、4種類の板状試験片6それぞれの、平面視における長手方向の一方の端部側の領域に潤滑ライナー6Aが重畳するように接着された。両者の接着は上記の本実施の形態と同様の接着層4によりなされた。その後、これら4種類の板状試験片6それぞれに潤滑ライナー6Aが接着されたものが、170℃で高温保持された。この板状試験片6の潤滑ライナー6Aが接着される表面は、標準規格SAE−AS81820における使用温度が氷点下54℃以上163℃以下である航空機用の球面滑り軸受10の外輪内周面2Aが想定されている。
潤滑ライナー6Aが接着され170℃で保持される前と、170℃で500時間保持された後との潤滑ライナー6Aの板状試験片6表面に対する接着強度が、オートグラフにより測定された。具体的には、図5を参照して、1対の掴み治具が準備され、そのうち一方の掴み治具が板状試験片6の潤滑ライナー6Aが接着された側と反対側の端部11をチャックし、他方の掴み治具が織布7の板状試験片6に接着された側と反対側の端部11をチャックした。このように板状試験片6および織布7がチャックされた状態で、チャックされた端部11に図5中の矢印に示す力Fが加えられ、潤滑ライナー6が一定の引張速度19mm/分で引き剥がされた。なおこのときの織布7の引張角度は、板状試験片6との接着層4に対して180°とされた。この引き剥がされたときの掴み治具の引張力と潤滑ライナーの接着幅とから引張強度が算出された。その引張強度が、板状試験片6に対する潤滑ライナー6Aの接着強度として評価された。
図6は、実施例1にて170℃にて保持される前と後との、各板状試験片と潤滑ライナーとの接着強度を示すグラフである。図6において、各板状試験片A,B,C,Dのうち170℃で保持される前の試験結果は斜線の棒グラフ(0時間)で示され、170℃で500時間保持された後の試験結果は無印の棒グラフ(500時間)で示されている。図6を参照して、ショットブラスト等の表面処理がなされなかったAのみ、500時間保持後の接着強度が他に比べて著しく劣り、約0.3N/mm2となっている。しかしそれ以外はいずれも約1.0N/mm2以上の接着強度を示している。
引張せん断接着強度は、標準規格SAE−AS81820において0.35N/mm2以上と規定されている。このためサンプルAのみ規格外となり、サンプルB,C,Dはいずれも規格に適合する結果であることが分かった。この引張せん断接着強度は、特に二乗平均平方根傾斜RΔqの値と正の相関があった。このため実施例1より、外輪内周面2Aは二乗平均平方根傾斜が0.20μmを超えることが必要であることが分かった。
次に実施例1にて良好な結果となったB,C,Dに対応するリング状試験片を用いて、滑り軸受(球面滑り軸受10)の外輪内周面2Aの表面粗さの違いが潤滑ライナー6A(実施例2での潤滑ライナー3)の接着強度に及ぼす影響が調査された。なお実施例1では板状試験片を用いているのに対し本実施例ではリング状試験片を用いているのは、より実際の外輪内周面2Aに近い形状のサンプルを用いて試験を行なう観点に基づく。
図7は実施例2の調査に用いられたリング状試験片の概略図である。図8は実施例2の試験が実際になされる態様を示す斜視図である。図7を参照して、実施例2にて用いられたチタン合金製のリング状試験片8が3種類準備された。リング状試験片8は、外径28mm、内径21mm、外側面の幅(図7における上下方向寸法)が12mmである。3種類のリング状試験片8のそれぞれをb,c,dとする。なおb,c,dのそれぞれは、実施例1にて良好な結果となった板状試験片6のB,C,Dのそれぞれと同じ表面処理がなされたものに対応する。3種類のリング状試験片8のそれぞれの表面粗さ(二乗平均平方根傾斜RΔq、算術平均粗さRaおよび最大高さRz)の値はそれぞれ以下の表2の通りとされた。
それぞれのリング状試験片8の内側の側面(内周面)上に、潤滑ライナー3が接着された。潤滑ライナー3はリング状試験片8の内周面と同一面積であり、厚み0.3mmのものが、実施例1と同様の接着層4により接着された。その後、これら4種類のリング状試験片8それぞれに潤滑ライナー3が接着されたものが、170℃で高温保持された。
潤滑ライナー3が接着され170℃で保持される前と、170℃で500時間保持された後との潤滑ライナー3のリング状試験片8表面に対する接着強度が、オートグラフにより測定された。具体的には、図8を参照して、1対の掴み治具が準備され、そのうち一方の掴み治具がリング状試験片8の外側面のうち、対向する内側面に潤滑ライナー3が接着された領域以外の領域の端部11をチャックし、他方の掴み治具が潤滑ライナー3のリング状試験片8が接着された側と反対側の端部11をチャックした。このようにリング状試験片8および潤滑ライナー3がチャックされた状態で、チャックされた端部11に図8中の矢印に示す力Fが加えられ、リング状試験片8に接着された潤滑ライナー3が一定の引張速度19mm/分で引き剥がされた。なおこのときの潤滑ライナー3の引張角度は、リング状試験片8と潤滑ライナー3との接着面6Aに対して100°以上180°以下とされた。この引張角度はSAE−AS81820の規格に準拠している。この引き剥がされたときの掴み治具の引張力と潤滑ライナー3の接着幅とから引張強度が算出された。その引張強度が、リング状試験片8に対する潤滑ライナー3の接着強度として評価された。
図9は、実施例2にて170℃にて保持される前と後との、各リング状試験片と潤滑ライナーとの接着強度を示すグラフである。図9において、各板状試験片A,B,C,Dのうち170℃で保持される前の試験結果は斜線の棒グラフ(0時間)で示され、170℃で500時間保持された後の試験結果は無印の棒グラフ(500時間)で示されている。図9を参照して、b,c,dのいずれもショットブラスト等の表面処理がなされたため、500時間保持後の接着強度はいずれも1.5N/mm2以上となり、いずれも規格に適合する結果となった。
以上に述べた各実施の形態(に含まれる各例)に記載した特徴を、技術的に矛盾のない範囲で適宜組み合わせるように適用してもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 内輪、1A 内輪外周面、2 外輪、2A 外輪内周面、3,6A 潤滑ライナー、4 接着層、5 空洞部、6 板状試験片、8 リング状試験片、10 球面滑り軸受。

Claims (4)

  1. 内輪と、
    前記内輪の外側に、前記内輪に対して摺動自在に嵌合された外輪とを備え、
    前記外輪の前記内輪側に配置される外輪内周面は、二乗平均平方根傾斜が0.20μmを超えており、
    前記外輪の前記外輪内周面には潤滑ライナーが、前記外輪と一体となるように接着されている、滑り軸受。
  2. 前記外輪内周面は、算術平均粗さが2μm以上4μm以下であり、最大高さが10μm以上30μm以下である、請求項1に記載の滑り軸受。
  3. 前記潤滑ライナーはPTFEを含んでいる、請求項1または2に記載の滑り軸受。
  4. 前記潤滑ライナーは、PTFEおよびアラミド繊維からなる織布を含み、
    前記織布はフェノール樹脂で含浸されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の滑り軸受。
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