JP2020147868A - カーボンナノチューブ成形体およびカーボンナノチューブ成形体の製造方法 - Google Patents

カーボンナノチューブ成形体およびカーボンナノチューブ成形体の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2020147868A
JP2020147868A JP2019047001A JP2019047001A JP2020147868A JP 2020147868 A JP2020147868 A JP 2020147868A JP 2019047001 A JP2019047001 A JP 2019047001A JP 2019047001 A JP2019047001 A JP 2019047001A JP 2020147868 A JP2020147868 A JP 2020147868A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carbon nanotube
molded product
cnt bundle
core materials
nanotube molded
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2019047001A
Other languages
English (en)
Inventor
渡邊 徹
Toru Watanabe
渡邊  徹
典史 藤本
Norifumi Fujimoto
典史 藤本
井上 鉄也
Tetsuya Inoue
鉄也 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Zosen Corp
Original Assignee
Hitachi Zosen Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Zosen Corp filed Critical Hitachi Zosen Corp
Priority to JP2019047001A priority Critical patent/JP2020147868A/ja
Publication of JP2020147868A publication Critical patent/JP2020147868A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)
  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)

Abstract

【課題】高い電気伝導性および所望の強度を有する線状のカーボンナノチューブ成形体を提供する。【解決手段】複合ワイヤ95は、CNT束951と、金属部952とを備える。CNT束951は、長手方向に配向する複数のカーボンナノチューブ芯材953が径方向に集合した部材である。金属部952は、CNT束951の周囲を被覆するとともに、CNT束951の内部において複数のカーボンナノチューブ芯材953の間に介在する。これにより、高い電気伝導性および所望の強度を有する線状のカーボンナノチューブ成形体を提供することができる。【選択図】図3

Description

本発明は、線状のカーボンナノチューブ成形体およびその製造方法に関する。
近年、複数のカーボンナノチューブを様々な形状に成形し、電極またはセンサ等の様々な製品に利用することが提案されている。例えば、特許文献1では、複数のカーボンナノチューブが長手方向に繋がった線状のカーボンナノチューブ繊維に、Au(金)ナノ粒子を分散付着させたカーボンナノチューブ繊維複合体が提案されている。また、特許文献2では、平均粒子径15nm〜120nmの金属粒子をカーボンナノチューブ繊維に付着させ、当該カーボンナノチューブ繊維を撚り合わせた後に加熱することにより、金属複合カーボンナノチューブ撚糸を得る技術が開示されている。
特開2011−38203号公報 特開2018−53408号公報
ところで、特許文献1のカーボンナノチューブ繊維複合体では、Auナノ粒子は、カーボンナノチューブ繊維の表面のみに付着しているため、金属担持量が少なく、電気伝導性の向上に限界がある。特許文献2の金属複合カーボンナノチューブ撚糸においても同様に、カーボンナノチューブ繊維の表面に金属粒子を付着させるため、金属担持量の増大に限界がある。また、特許文献2の金属複合カーボンナノチューブ撚糸では、金属粒子が付着したカーボンナノチューブ繊維を撚り合わせることにより、カーボンナノチューブ撚糸の内部から金属粒子が外部へと押し出されるため、金属担持量の増大に限界がある。さらに、特許文献1および特許文献2のカーボンナノチューブ撚糸は強度が比較的高いため、カーボンナノチューブ撚糸が使用される製品によっては、過剰な強度により当該製品の製造効率が低下するおそれがある。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、高い電気伝導性および所望の強度を有する線状のカーボンナノチューブ成形体を提供することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、線状のカーボンナノチューブ成形体であって、長手方向に配向する複数のカーボンナノチューブ芯材が径方向に集合したCNT束と、前記CNT束の周囲を被覆するとともに前記CNT束の内部において前記複数のカーボンナノチューブ芯材の間に介在する金属部とを備える。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のカーボンナノチューブ成形体であって、前記複数のカーボンナノチューブ芯材を構成する複数のカーボンナノチューブは、直径0.3nm以上かつ500nm未満のカーボンナノチューブを少なくとも含む。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のカーボンナノチューブ成形体であって、前記複数のカーボンナノチューブ芯材の体積含有率は、1%以上かつ90%以下である。
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれか1つに記載のカーボンナノチューブ成形体であって、前記CNT束中における前記複数のカーボンナノチューブ芯材の体積含有率は、10%以上かつ95%以下である。
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれか1つに記載のカーボンナノチューブ成形体であって、前記CNT束の直径は、前記カーボンナノチューブ成形体の直径の10%以上かつ95%以下である。
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれか1つに記載のカーボンナノチューブ成形体であって、引張強度は、100MPa以上かつ400MPa以下である。
請求項7に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれか1つに記載のカーボンナノチューブ成形体であって、抵抗率は、1.5×10−6Ωcm以上かつ1.0×10−5Ωcm以下である。
請求項8に記載の発明は、請求項1ないし7のいずれか1つに記載のカーボンナノチューブ成形体であって、前記金属部は、前記CNT束の外周面を被覆する第1被膜部と、前記第1被膜部の外周面を被覆する第2被膜部とを備える。
請求項9に記載の発明は、請求項1ないし8のいずれか1つに記載のカーボンナノチューブ成形体であって、デバイスの電極間の電気的接続に使用されるボンディングワイヤである。
請求項10に記載の発明は、線状のカーボンナノチューブ成形体の製造方法であって、a)カーボンナノチューブが垂直に配向集合したカーボンナノチューブアレイを準備する工程と、b)前記カーボンナノチューブアレイから、長手方向に配向するカーボンナノチューブドローイングフィルムを引き出す工程と、c)前記カーボンナノチューブドローイングフィルムを束ねることにより、長手方向に配向する複数のカーボンナノチューブ芯材が径方向に集合したCNT束を含む前駆体を形成する工程と、d)前記c)工程よりも前に、前記カーボンナノチューブドローイングフィルムに金属ペーストを塗布し、または、前記c)工程よりも後に、前記前駆体に金属ペーストを塗布する工程と、e)前記前駆体を焼成することにより、前記CNT束の周囲を被覆するとともに前記CNT束の内部において前記複数のカーボンナノチューブ芯材の間に介在する金属部を形成する工程とを備える。
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載のカーボンナノチューブ成形体の製造方法であって、前記c)工程において、前記CNT束を所定径の細孔に通す。
請求項12に記載の発明は、請求項10に記載のカーボンナノチューブ成形体の製造方法であって、前記c)工程において、前記CNT束を0°よりも大きくかつ30°以下の撚り角にて撚る。
本発明では、高い電気伝導性および所望の強度を有する線状のカーボンナノチューブ成形体を提供することができる。
成形体製造装置を示す側面図である。 成形体製造装置を示す平面図である。 複合ワイヤの横断面図である。 複合ワイヤの製造の流れを示す図である。 他の複合ワイヤの横断面図である。 他の成形体製造装置を示す側面図である。 複合ワイヤの製造の流れを示す図である。
図1は、本発明の一の実施の形態に係るカーボンナノチューブ成形体を製造するカーボンナノチューブ成形体製造装置1(以下、単に「成形体製造装置1」と呼ぶ。)を示す側面図である。図2は、成形体製造装置1を示す平面図である。図1および図2に示す例では、成形体製造装置1は、複数のカーボンナノチューブ(CNT)と金属とにより形成される線状(いわゆる、糸状)のカーボンナノチューブ成形体を製造する装置である。以下の説明では、当該カーボンナノチューブ成形体を「複合ワイヤ」とも呼ぶ。また、図1中における上側および下側を、単に「上側」および「下側」とも呼ぶ。図1中の上下方向は、必ずしも実際の鉛直方向と一致しなくてもよい。
成形体製造装置1は、基板保持部21と、塗布部22と、細孔板23と、加熱部24と、引出機構26とを備える。図1に示す例では、成形体製造装置1は2つの基板保持部21を備える。当該2つの基板保持部21は、上下方向に並んで配置される。図2では、図の理解を容易にするために、上側の基板保持部21の図示を省略している。下側の基板保持部21は、基板92を下側から保持する。上側の基板保持部21は基板92を上側から保持する。図1に示す例では、2つの基板保持部21に保持された2つの基板92が、上下方向に対向する。なお、成形体製造装置1では、基板保持部21の数は、1つであっても、3つ以上であってもよい。
基板92は、例えば、平面視における形状が略矩形の薄板状部材である。基板92は、例えば、シリコン基板、または、表面に二酸化ケイ素膜が設けられたステンレス鋼製の基板である。基板保持部21に保持される基板92の主面には、多数のカーボンナノチューブの集合であるカーボンナノチューブアレイ91が立設している。図2では、カーボンナノチューブアレイ91に平行斜線を付す。カーボンナノチューブアレイ91の平面視における形状は、例えば略矩形である。カーボンナノチューブアレイ91は、例えば、化学気相成長法(すなわち、CVD法)により、基板92の主面に対して略垂直に配向する多数のカーボンナノチューブを基板92上に成長させることにより形成される。カーボンナノチューブアレイ91の形成は、他の様々な方法により行われてもよい。
カーボンナノチューブアレイ91の厚さ(すなわち、カーボンナノチューブアレイ91に含まれるカーボンナノチューブの基板92に垂直な方向における長さ)は、例えば、50μm〜1000μmである。本実施の形態では、カーボンナノチューブアレイ91の厚さは、50μm〜500μmである。カーボンナノチューブアレイ91の厚さは、例えば、走査型電子顕微鏡(SEM)(日本電子株式会社製)または非接触膜厚計(株式会社キーエンス製)により測定される。図1では、図の理解を容易にするために、カーボンナノチューブアレイ91の厚さを、実際よりも厚く描いている。
カーボンナノチューブアレイ91では、例えば、1cm当たりに10本〜1011本のカーボンナノチューブが存在する。隣接するカーボンナノチューブ間の距離は、例えば、100nm〜200nmである。各カーボンナノチューブの直径は、例えば、4nm〜30nmである。各カーボンナノチューブは、例えば、5層〜10層の多層カーボンナノチューブである。各カーボンナノチューブは、4層以下または11層以上の多層カーボンナノチューブであってもよく、単層カーボンナノチューブであってもよい。
カーボンナノチューブアレイ91の嵩密度は、例えば、10mg/cm〜60mg/cmである。好ましくは、カーボンナノチューブアレイ91の嵩密度は、20mg/cm〜50mg/cmである。カーボンナノチューブアレイ91の嵩密度は、単位面積当たりのカーボンナノチューブアレイ91の質量(すなわち、目付量)を、カーボンナノチューブアレイ91の厚さで除算することにより求められる。
引出機構26は、巻き取りロール261と、回転機構262とを備える。巻き取りロール261は、図1の紙面に略垂直な方向を向く回転軸J1を中心とする略円柱状または略円筒状の部材である。回転機構262は、回転軸J1を中心として巻き取りロール261を図1中の時計回り方向に回転する。回転機構262は、例えば電動モータである。巻き取りロール261には、上述のカーボンナノチューブ成形体である複合ワイヤ95が巻回されている。
成形体製造装置1では、回転機構262によって巻き取りロール261が回転することにより、基板92上のカーボンナノチューブアレイ91が図1中の右側へと引き出される。上下2つのカーボンナノチューブアレイ91から引き出された多数のカーボンナノチューブは、1つに集合して塗布部22、細孔板23および加熱部24をこの順番で経由することにより、複合ワイヤ95となって巻き取りロール261に巻回される。塗布部22、細孔板23および加熱部24の詳細については、後述する。
図3は、複合ワイヤ95の横断面図である。複合ワイヤ95の断面形状は、略円形である。複合ワイヤ95は、CNT束951と、金属部952とを備える。CNT束951は、複合ワイヤ95の長手方向に配向する複数のカーボンナノチューブ芯材953が、複合ワイヤ95の径方向(すなわち、複合ワイヤ95の中心軸を中心とする径方向)に束ねられて略円柱状に集合したカーボンナノチューブ芯材953の束である。金属部952は、CNT束951の周囲を被覆するとともに、CNT束951の内部において複数のカーボンナノチューブ芯材953の間に介在する。図3では、複数のカーボンナノチューブ芯材953を中空円で示し、金属部952には平行斜線を付す。図3では、図示の都合上、カーボンナノチューブ芯材953の直径を実際よりも大きく描き、カーボンナノチューブ芯材953の数を実際よりも少なく描いている。なお、複合ワイヤ95および各カーボンナノチューブ芯材953の断面形状は、円には限定されない。
各カーボンナノチューブ芯材953は、ファンデンワールス力等により、複数のカーボンナノチューブが長手方向に連続して接続されることにより構成された線状(すなわち、糸状)の部材である。複合ワイヤ95は、複数のカーボンナノチューブ芯材953(すなわち、CNT束951)を中心部に有する多芯状のカーボンナノチューブ成形体である。CNT束951において、隣接するカーボンナノチューブ芯材953は、CNT束951の内部に位置する金属部952を介して間接的に接触していてもよく、直接的に接触していてもよい。金属部952は、例えば、銀(Ag)により形成される。金属部952は、銀以外の金属により形成されてもよい。
図3に示す例では、CNT束951の外周面954は略全面に亘って金属部952により被覆されている。CNT束951の外周面954とは、CNT束951を構成する複数のカーボンナノチューブ芯材953のうち、径方向の最外縁に位置するカーボンナノチューブ芯材953に外接する略円筒状の仮想面である。
複合ワイヤ95の直径は、例えば、5μm〜50μmである。CNT束951の直径(すなわち、CNT束951の外周面954の直径)は、例えば、複合ワイヤ95の直径の10%以上かつ95%以下であり、好ましくは、20%以上かつ60%以下である。CNT束951では、複数のカーボンナノチューブ芯材953を構成する複数のカーボンナノチューブは、好ましくは、直径0.3nm以上かつ500nm未満のカーボンナノチューブを少なくとも含む。
複合ワイヤ95中における複数のカーボンナノチューブ芯材953の体積含有率は、例えば、1%以上かつ90%以下であり、好ましくは、30%以上かつ80%以下である。CNT束951中における複数のカーボンナノチューブ芯材953の体積含有率(すなわち、CNT束951の外周面954よりも径方向内側の体積に対する複数のカーボンナノチューブ芯材953の体積の割合)は、例えば、10%以上かつ95%以下であり、好ましくは、40%以上かつ80%以下である。
複合ワイヤ95の引張強度は、例えば、100MPa以上かつ400MPa以下であり、好ましくは、150MPa以上かつ250MPa以下である。複合ワイヤ95の引張強度は、引張試験(JIS R7606に準拠)により測定可能である。複合ワイヤ95の抵抗率は、例えば、1.5×10−6Ωcm以上かつ1.0×10−5Ωcm以下である。複合ワイヤ95の抵抗率は、マルチメータによる2端子法または4端子法での抵抗測定、並びに、光学顕微鏡またはSEMによる直径および長さの測定により取得可能である。
複合ワイヤ95は、例えば、半導体デバイス等の各種デバイスにおいて、電極間の電気的接続に使用されるボンディングワイヤとして使用される。複合ワイヤ95は、他の用途に使用されてもよい。
次に、図4を参照しつつ、成形体製造装置1による複合ワイヤ95の製造の流れについて説明する。成形体製造装置1では、まず、基板保持部21により基板92が保持されることにより、多数のカーボンナノチューブが略垂直に配向集合したカーボンナノチューブアレイ91が準備される(ステップS11)。続いて、引出機構26により、図1および図2中の左右方向(以下、「長手方向」と呼ぶ。)に配向するカーボンナノチューブドローイングフィルム93が、カーボンナノチューブアレイ91から引き出される(ステップS12)。
カーボンナノチューブドローイングフィルム93は、複数のカーボンナノチューブ芯材953となる予定のカーボンナノチューブ単糸が、図2中の上下方向(以下、「幅方向」と呼ぶ。)に配列されるとともに互いに連結されてシート状成形体(網目状成形体とも捉えられる。)となったものである。カーボンナノチューブ単糸とは、ファンデンワールス力等により、複数のカーボンナノチューブが長手方向に連続して接続された線状(すなわち、糸状)の部材である。図2に示す例では、カーボンナノチューブドローイングフィルム93の平面視における形状は、基板保持部21から細孔板23に向かうに従って幅方向の幅が漸次減少する略三角形状である。
カーボンナノチューブアレイ91から引き出されたカーボンナノチューブドローイングフィルム93は、引出機構26により一対のローラ27を介して塗布部22へと移動し、塗布部22により金属ペーストを塗布される(ステップS13)。当該一対のローラ27は、カーボンナノチューブドローイングフィルム93を上下から挟んで圧密する圧密ローラである。図2に示す例では、カーボンナノチューブドローイングフィルム93において塗布部22により金属ペーストが塗布される部位の幅方向の幅は、カーボンナノチューブアレイ91から引き出された直後のカーボンナノチューブドローイングフィルム93の幅方向の幅よりも小さい。金属ペーストは、例えば、有機溶剤中に銀等の金属の微粒子(例えば、粒径が1μm未満のナノ粒子)が分散されたペースト状の流体である。当該金属微粒子の表面は、例えば、樹脂コーティングされていてもよい。
塗布部22は、カーボンナノチューブドローイングフィルム93の上面に接触または近接して、カーボンナノチューブドローイングフィルム93に向けて金属ペーストを吐出する吐出ノズル221を備える。吐出ノズル221は、幅方向に略平行に延びるスリット状の吐出口を下端に有する。当該吐出口の幅は、カーボンナノチューブドローイングフィルム93の全幅よりも大きい。図示省略の金属ペースト供給源から吐出ノズル221に送出された金属ペーストは、当該吐出口を介して、吐出ノズル221の下方を通過するカーボンナノチューブドローイングフィルム93の上面へと吐出される。これにより、カーボンナノチューブドローイングフィルム93に対する金属ペーストの塗布(いわゆる、コータ塗工)が行われる。なお、上述の一対のローラ27は省略されてもよい。この場合、圧密されていない状態のカーボンナノチューブドローイングフィルム93に対して金属ペーストが塗布される。
金属ペーストが塗布されたカーボンナノチューブドローイングフィルム93は、引出機構26により細孔板23へと移動し、細孔板23により横断面が略円形となるように束ねられる。細孔板23は、1つの細孔231(すなわち、微小な孔)が形成された薄板状の部材である。細孔231の形状は、例えば、所定の直径を有する略円形である。細孔231の直径は、上述の複合ワイヤ95の直径と略同じ、または、複合ワイヤ95の直径よりも僅かに大きい。なお、細孔231の形状および大きさは適宜変更されてよい。
成形体製造装置1では、カーボンナノチューブドローイングフィルム93が束ねられつつ細孔231を通過することにより、複数のカーボンナノチューブ芯材953が径方向に集合したCNT束951を含む略線状の前駆体950が形成される(ステップS14)。前駆体950では、束ねられた複数のカーボンナノチューブ芯材953の隙間(すなわち、CNT束951の内部)に金属ペーストが充填され、CNT束951の外周面954が金属ペーストにより被覆されている。
前駆体950は、引出機構26により加熱部24へと移動し、加熱部24により加熱されて焼成される。加熱部24は、内部を通過する前駆体950を加熱する電気炉241を備える。略円筒状の電気炉241の内部には、例えば、窒素(N)ガス等の不活性ガスが供給される。電気炉241による加熱温度は、例えば、100℃〜600℃である。加熱部24による加熱により、前駆体950の金属ペーストに含まれる有機溶剤や樹脂等が気化して除去され、金属ペーストに含まれる多数の金属微粒子が溶融して結合する。これにより、CNT束951の周囲を被覆するとともに、CNT束951の内部において複数のカーボンナノチューブ芯材953の間に介在する金属部952が形成され、図3に示す複合ワイヤ95が形成される(ステップS15)。複合ワイヤ95は、引出機構26の巻き取りロール261に巻き取られる。
以上に説明したように、複合ワイヤ95は、CNT束951と、金属部952とを備える。CNT束951は、長手方向に配向する複数のカーボンナノチューブ芯材953が径方向に集合した部材である。金属部952は、CNT束951の周囲を被覆するとともに、CNT束951の内部において複数のカーボンナノチューブ芯材953の間に介在する。これにより、高い電気伝導性(すなわち、導電性)および所望の強度を有する線状のカーボンナノチューブ成形体を提供することができる。
具体的には、複合ワイヤ95において複数のカーボンナノチューブ芯材953の間に金属部952を介在させることにより、外周面に金属粒子を付着させただけのカーボンナノチューブ撚糸に比べて、単位長さ当たりの金属担持量を増大させることができる。また、複合ワイヤ95では、金属粒子を付着させたカーボンナノチューブ単糸を撚ることにより形成されるカーボンナノチューブ撚糸に比べて、撚りの際に金属粒子をカーボンナノチューブ撚糸の内部から押し出す(すなわち、絞り出す)ことがないため、単位長さ当たりの金属担持量を増大させることができる。これにより、複合ワイヤ95の電気伝導性を高くすることができる。上述のように、複合ワイヤ95の抵抗率は、1.5×10−6Ωcm以上かつ1.0×10−5Ωcm以下であることが好ましい。
また、複合ワイヤ95では、複数のカーボンナノチューブ芯材953を撚らずに束ねているため、カーボンナノチューブ撚糸に比べて引張強度が過大となることを防止することができる。また、複合ワイヤ95は、上述のようにCNT束951および金属部952を備えているため、金属のみにより形成された同じ直径の細線に比べて、機械的な強度(例えば、引張強度および熱衝撃耐性)を増大することができる。これにより、複合ワイヤ95の強度を所望の範囲とすることができる。上述のように、複合ワイヤ95の引張強度は、100MPa以上かつ400MPa以下であることが好ましい。
上述のデバイスの電極間の電気的接続に使用されるボンディングワイヤには、高い電気伝導性が求められる。また、当該ボンディングワイヤでは、意図しない断線を防止するために、機械的強度が過小になることは避ける必要があるが、一方、ボンディング作業時の余剰部の円滑な切断のために、機械的強度が過大になることも避ける必要がある。上述のように、複合ワイヤ95は、高い電気伝導性および所望の強度(すなわち、過小でも過大でもない強度)を有しているため、ボンディングワイヤとしての使用に特に適している。
複合ワイヤ95の高い電気伝導性および所望の強度を実現するという観点からは、CNT束951において、複数のカーボンナノチューブ芯材953を構成する複数のカーボンナノチューブは、直径0.3nm以上かつ500nm未満のカーボンナノチューブを少なくとも含むことが好ましい。また、CNT束951の直径は、複合ワイヤ95の直径の10%以上かつ95%以下であることも好ましい。
複合ワイヤ95の高い電気伝導性および所望の強度を実現するという観点からは、複合ワイヤ95中における複数のカーボンナノチューブ芯材953の体積含有率は、1%以上かつ90%以下であることも好ましい。また、CNT束951中における複数のカーボンナノチューブ芯材953の体積含有率は、10%以上かつ95%以下であることも好ましい。
上述の複合ワイヤ95の製造方法は、カーボンナノチューブが垂直に配向集合したカーボンナノチューブアレイ91を準備する工程(ステップS11)と、カーボンナノチューブアレイ91から長手方向に配向するカーボンナノチューブドローイングフィルム93を引き出す工程(ステップS12)と、カーボンナノチューブドローイングフィルム93に金属ペーストを塗布する工程(ステップS13)と、ステップS13よりも後に、カーボンナノチューブドローイングフィルム93を束ねることにより、長手方向に配向する複数のカーボンナノチューブ芯材953が径方向に集合したCNT束951を含む前駆体950を形成する工程(ステップS14)と、前駆体950を焼成することにより、CNT束951の周囲を被覆するとともにCNT束951の内部において複数のカーボンナノチューブ芯材953の間に介在する金属部952を形成する工程(ステップS15)と、を備える。これにより、高い電気伝導性および所望の強度を有する線状のカーボンナノチューブ成形体(すなわち、複合ワイヤ95)を容易に製造することができる。
複合ワイヤ95の製造方法では、上述のように、ステップS14において、CNT束951を所定径の細孔231に通すことが好ましい。これにより、カーボンナノチューブドローイングフィルム93を容易に束ねることができるとともに、カーボンナノチューブ成形体(すなわち、複合ワイヤ95)の径方向の寸法精度を向上することができる。
ステップS14では、カーボンナノチューブドローイングフィルム93が束ねられて前駆体950が形成されるのであれば、必ずしもCNT束951を細孔231に通す必要はない。例えば、ステップS14において、CNT束951が軽く撚られて前駆体950が形成されてもよい。CNT束951の撚り角は、0°よりも大きく、かつ、30°以下であることが好ましい。これにより、複合ワイヤ95の機械的強度を所望の強度範囲内で好適に増大させることができる。また、CNT束951の撚り角が比較的小さいため、CNT束951が撚られる際にCNT束951内部の金属ペーストが押し出されることが抑制される。その結果、複合ワイヤ95において、単位長さ当たりの金属担持量の減少を抑制し、複合ワイヤ95の電気伝導性の低下を抑制することができる。この場合、成形体製造装置1では、細孔板23に代えて、あるいは、細孔231に加えて、複数のカーボンナノチューブ芯材953を撚り合わせる撚機が設けられる。当該撚機は、例えば、基板保持部21に設けられて基板92を回転させてもよく、引出機構26に設けられて巻き取りロール261を回転させてもよい。
図5は、他の好ましい複合ワイヤ95aを示す横断面図である。複合ワイヤ95aでは、金属部952は、CNT束951の外周面954を被覆する第1被覆部955と、第1被覆部955の外周面956を被覆する第2被覆部957とを備える。これにより、仮に、CNT束951の一部(すなわち、複数のカーボンナノチューブ芯材953の一部)が第1被覆部955から露出している場合であっても、当該露出部が第2被覆部957により覆われる可能性を向上させ、CNT束951が複合ワイヤ95aの表面に露出することを抑制することができる。その結果、CNT束951を構成するカーボンナノチューブが複合ワイヤ95aから脱落することを抑制することができる。
第1被覆部955と第2被覆部957とは、同じ種類の金属により形成されてもよく、異なる種類の金属により形成されてもよい。第1被覆部955の径方向の厚さと、第2被覆部957の径方向の厚さとは、同じであってもよく、異なっていてもよい。第1被覆部955は、CNT束951の外周面954を略全面に亘って被覆することが好ましい。また、第2被覆部957は、第1被覆部955の外周面956を略全面に亘って被覆することが好ましい。
複合ワイヤ95aが製造される際には、上述のステップS11〜S15により前駆体950が焼成された後、焼成後の前駆体950の外周面(すなわち、第1被覆部955の外周面956)に金属ペーストが再度塗布され、金属ペーストが塗布された前駆体950が再度焼成される。これにより、第1被覆部955および第2被覆部957を備えた複合ワイヤ95aが形成される。この場合、成形体製造装置1では、加熱部24と引出機構26との間に、前駆体950の外周面に金属ペーストを再度塗布するもう1つの塗布部と、当該前駆体950を焼成するもう1つの加熱部とが設けられる。複合ワイヤ95aは、後述する成形体製造装置1aにおいて製造されてもよい。
図6は、他の好ましい成形体製造装置1aを示す側面図である。成形体製造装置1aは、塗布部22の吐出ノズル221の位置が、図1に示す位置から細孔板23と加熱部24との間に変更されている点を除き、図1に示す成形体製造装置1と同様の構造を有する。
図7は、図6に示す成形体製造装置1aによる複合ワイヤ95の製造の流れを示す図である。複合ワイヤ95が製造される際には、まず、上述のステップS11〜S12と同様に、カーボンナノチューブアレイ91が準備され、当該カーボンナノチューブアレイ91からカーボンナノチューブドローイングフィルム93が引き出される(ステップS21〜S22)。
続いて、ステップS14と略同様に、カーボンナノチューブドローイングフィルム93が束ねられつつ細孔板23の細孔231を通過することにより、複数のカーボンナノチューブ芯材953(図3参照)が径方向に集合したCNT束951を含む略線状の前駆体950が形成される(ステップS23)。次に、前駆体950に対して、塗布部22の塗布ノズル222により金属ペーストを塗布される(ステップS24)。その後、ステップS15と同様に、前駆体950が加熱部24により加熱されて焼成される。これにより、図3に示す上記複合ワイヤ95が形成される(ステップS25)。複合ワイヤ95は、引出機構26の巻き取りロール261に巻き取られる。
ステップS11〜S15およびステップS21〜S25をまとめると、複合ワイヤ95の製造方法は、カーボンナノチューブが垂直に配向集合したカーボンナノチューブアレイ91を準備する工程(ステップS11,S21)と、カーボンナノチューブアレイ91から長手方向に配向するカーボンナノチューブドローイングフィルム93を引き出す工程(ステップS12,S22)と、カーボンナノチューブドローイングフィルム93を束ねることにより、長手方向に配向する複数のカーボンナノチューブ芯材953が径方向に集合したCNT束951を含む前駆体950を形成する工程(ステップS14,S23)と、ステップS14よりも前に、カーボンナノチューブドローイングフィルム93に金属ペーストを塗布し、または、ステップS23よりも後に前駆体950に金属ペーストを塗布する工程(ステップS13,S24)と、前駆体950を焼成することにより、CNT束951の周囲を被覆するとともにCNT束951の内部において複数のカーボンナノチューブ芯材953の間に介在する金属部952を形成する工程(ステップS15,S25)と、を備える。これにより、上述のように、高い電気伝導性および所望の強度を有する線状のカーボンナノチューブ成形体(すなわち、複合ワイヤ95)を容易に製造することができる。
複合ワイヤ95の製造方法では、ステップS23において、CNT束951を所定径の細孔231に通すことが好ましい。これにより、カーボンナノチューブドローイングフィルム93を容易に束ねることができるとともに、カーボンナノチューブ成形体(すなわち、複合ワイヤ95)の径方向の寸法精度を向上することができる。あるいは、ステップS23において、CNT束951を0°よりも大きく、かつ、30°以下の撚り角にて撚ることも好ましい。これにより、複合ワイヤ95の機械的強度を所望の強度範囲内で好適に増大させることができる。
上述の複合ワイヤ95,95a、成形体製造装置1、および、複合ワイヤ95,95aの製造方法では、様々な変更が可能である。
例えば、複合ワイヤ95aの金属部952は、第2被覆部957の外周面を被覆する第3被覆部を備えていてもよい。換言すれば、複合ワイヤ95aでは、CNT束951の径方向外側に金属製の3層の積層被覆部が設けられてもよい。当該積層被覆部の積層数は、4層以上であってもよい。
複合ワイヤ95の引張強度および抵抗率は、上述の範囲外であってもよい。複合ワイヤ95では、複合ワイヤ95の直径に対するCNT束951の直径の割合は、上述の範囲外であってもよい。また、CNT束951中における複数のカーボンナノチューブ芯材953の体積含有率、および、複合ワイヤ95中における複数のカーボンナノチューブ芯材953の体積含有率も、上述の範囲外であってもよい。複数のカーボンナノチューブ芯材953を構成する複数のカーボンナノチューブは、必ずしも、直径0.3nm以上かつ500nm未満のカーボンナノチューブを含む必要はない。複合ワイヤ95aにおいても同様である。
成形体製造装置1では、基板92の主面上に立設しているカーボンナノチューブアレイ91からカーボンナノチューブドローイングフィルム93が引き出されるが、必ずしもこれには限定されない。例えば、カッター等の剥離機構により基板92の主面上からカーボンナノチューブアレイ91が剥離され、剥離後のカーボンナノチューブアレイ91からカーボンナノチューブドローイングフィルム93が引き出されてもよい。
あるいは、成形体製造装置1とは異なる装置にて予め形成された略帯状かつ長尺状のカーボンナノチューブドローイングフィルム93が供給ロールに巻回されており、当該供給ロールが成形体製造装置1に設置されてもよい。そして、引出機構26により、当該供給ロールから引き出されたカーボンナノチューブドローイングフィルム93に金属ペーストが塗布され、その後、前駆体950が形成されて焼成されることにより複合ワイヤ95が形成されてもよい。複合ワイヤ95aについても同様である。
成形体製造装置1では、塗布部22による金属ペーストの塗布は、必ずしもカーボンナノチューブドローイングフィルム93に対して行われる必要はなく、カーボンナノチューブドローイングフィルム93が束ねられたCNT束951に対して行われてもよい。また、成形体製造装置1では、CNT束951の周囲を被覆するとともにCNT束951の内部において複数のカーボンナノチューブ芯材953の間に介在する金属部952が形成されるのであれば、CNT束951に対する金属材料の付与は、上述の金属ペーストの塗布以外の様々な方法(例えば、金属ペーストのスプレー塗工、または、ディップコート)により行われてもよい。
上記実施の形態および各変形例における構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わされてよい。
91 カーボンナノチューブアレイ
93 カーボンナノチューブドローイングフィルム
95,95a 複合ワイヤ
231 細孔
950 前駆体
951 CNT束
952 金属部
953 カーボンナノチューブ芯材
954 (CNT束の)外周面
955 第1被覆部
956 (第1被覆部の)外周面
957 第2被覆部
S11〜S15 ステップ

Claims (12)

  1. 線状のカーボンナノチューブ成形体であって、
    長手方向に配向する複数のカーボンナノチューブ芯材が径方向に集合したCNT束と、
    前記CNT束の周囲を被覆するとともに前記CNT束の内部において前記複数のカーボンナノチューブ芯材の間に介在する金属部と、
    を備えることを特徴とするカーボンナノチューブ成形体。
  2. 請求項1に記載のカーボンナノチューブ成形体であって、
    前記複数のカーボンナノチューブ芯材を構成する複数のカーボンナノチューブは、直径0.3nm以上かつ500nm未満のカーボンナノチューブを少なくとも含むことを特徴とするカーボンナノチューブ成形体。
  3. 請求項1または2に記載のカーボンナノチューブ成形体であって、
    前記複数のカーボンナノチューブ芯材の体積含有率は、1%以上かつ90%以下であることを特徴とするカーボンナノチューブ成形体。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1つに記載のカーボンナノチューブ成形体であって、
    前記CNT束中における前記複数のカーボンナノチューブ芯材の体積含有率は、10%以上かつ95%以下であることを特徴とするカーボンナノチューブ成形体。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1つに記載のカーボンナノチューブ成形体であって、
    前記CNT束の直径は、前記カーボンナノチューブ成形体の直径の10%以上かつ95
    %以下であることを特徴とするカーボンナノチューブ成形体。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1つに記載のカーボンナノチューブ成形体であって、
    引張強度は、100MPa以上かつ400MPa以下であることを特徴とするカーボンナノチューブ成形体。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1つに記載のカーボンナノチューブ成形体であって、
    抵抗率は、1.5×10−6Ωcm以上かつ1.0×10−5Ωcm以下であることを特徴とするカーボンナノチューブ成形体。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1つに記載のカーボンナノチューブ成形体であって、
    前記金属部は、
    前記CNT束の外周面を被覆する第1被膜部と、
    前記第1被膜部の外周面を被覆する第2被膜部と、
    を備えることを特徴とするカーボンナノチューブ成形体。
  9. 請求項1ないし8のいずれか1つに記載のカーボンナノチューブ成形体であって、
    デバイスの電極間の電気的接続に使用されるボンディングワイヤであることを特徴とするカーボンナノチューブ成形体。
  10. 線状のカーボンナノチューブ成形体の製造方法であって、
    a)カーボンナノチューブが垂直に配向集合したカーボンナノチューブアレイを準備する工程と、
    b)前記カーボンナノチューブアレイから、長手方向に配向するカーボンナノチューブドローイングフィルムを引き出す工程と、
    c)前記カーボンナノチューブドローイングフィルムを束ねることにより、長手方向に配向する複数のカーボンナノチューブ芯材が径方向に集合したCNT束を含む前駆体を形成する工程と、
    d)前記c)工程よりも前に、前記カーボンナノチューブドローイングフィルムに金属ペーストを塗布し、または、前記c)工程よりも後に、前記前駆体に金属ペーストを塗布する工程と、
    e)前記前駆体を焼成することにより、前記CNT束の周囲を被覆するとともに前記CNT束の内部において前記複数のカーボンナノチューブ芯材の間に介在する金属部を形成する工程と、
    を備えることを特徴とするカーボンナノチューブ成形体の製造方法。
  11. 請求項10に記載のカーボンナノチューブ成形体の製造方法であって、
    前記c)工程において、前記CNT束を所定径の細孔に通すことを特徴とするカーボンナノチューブ成形体の製造方法。
  12. 請求項10に記載のカーボンナノチューブ成形体の製造方法であって、
    前記c)工程において、前記CNT束を0°よりも大きくかつ30°以下の撚り角にて撚ることを特徴とするカーボンナノチューブ成形体の製造方法。
JP2019047001A 2019-03-14 2019-03-14 カーボンナノチューブ成形体およびカーボンナノチューブ成形体の製造方法 Pending JP2020147868A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019047001A JP2020147868A (ja) 2019-03-14 2019-03-14 カーボンナノチューブ成形体およびカーボンナノチューブ成形体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019047001A JP2020147868A (ja) 2019-03-14 2019-03-14 カーボンナノチューブ成形体およびカーボンナノチューブ成形体の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020147868A true JP2020147868A (ja) 2020-09-17

Family

ID=72429123

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019047001A Pending JP2020147868A (ja) 2019-03-14 2019-03-14 カーボンナノチューブ成形体およびカーボンナノチューブ成形体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2020147868A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN102648088B (zh) Cnt并入的金属纤维材料及其方法
US20090197082A1 (en) Individually coated carbon nanotube wire-like structure related applications
CN107429438B (zh) 碳纳米管集合体的制造方法
JP5180266B2 (ja) カーボンナノチューブ線状構造体の製造方法
US8247036B2 (en) Method for making coaxial cable
US20090194313A1 (en) Coaxial cable
WO2017135234A1 (ja) カーボンナノチューブ撚糸の製造方法およびカーボンナノチューブ撚糸
US8158199B2 (en) Method for making individually coated and twisted carbon nanotube wire-like structure
US20160086695A1 (en) Electrically and Thermally Non-Metallic Conductive Nanostructure-Based Adapters
KR20130018744A (ko) 카본 나노튜브-주입된 전극 재료를 포함하는 나선형 권선 전기 장치 및 이의 제조를 위한 방법 및 장치
JP6625877B2 (ja) 導電体、歪みセンサー、及び導電体の製造方法
TW201726988A (zh) 奈米碳管紗線的製造方法
KR20130106371A (ko) 구조적인 에너지 저장 어셈블리 및 이의 제조방법
JP2020516494A (ja) 熱収縮性ポリマー及びナノファイバーシートを含む多層複合材
TW201323326A (zh) 加熱墊的製備方法
EP2085979A2 (en) Coaxial cable and method for making the same
US9031625B2 (en) Superconducting wire
JP2020147868A (ja) カーボンナノチューブ成形体およびカーボンナノチューブ成形体の製造方法
US9031626B2 (en) Superconducting wire
JP2019049077A (ja) カーボンナノチューブワイヤの製造方法
CN109016778B (zh) 多孔金属复合结构的制备方法
JP6899031B2 (ja) ナノファイバヤーンの選択的浸透
EP4033018A1 (en) Method for manufacturing carbon nanotube twisted thread, and device for manufacturing carbon nanotube twisted thread
JP7154281B2 (ja) 絶縁化ナノファイバー糸
WO2020241177A1 (ja) 積層体および積層体の製造方法