(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図2参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口及び一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図はずれ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図はずれ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(はずれ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「はずれ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「はずれ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチはずれ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチはずれ」となる)ことがある。また、表示結果が「はずれ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチはずれ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチはずれ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図5は、特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110〜S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、はずれ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「はずれ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「はずれ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図6のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図6に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図7は、演出制御プロセス処理として、図6のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「はずれ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
(本発明の実施の形態における特徴部003SGに関する説明)
次に、本発明の実施の形態における特徴部003SG(以下、本特徴部003SGと略記する)について説明する。図8−1(A)は、本特徴部003SGで用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。尚、図8−1(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図8−1(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける可変表示の開始を指定する第1可変表示開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける可変表示の開始を指定する第2可変表示開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで可変表示される飾り図柄(演出図柄ともいう)などの変動パターン(変動時間(可変表示時間))を指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。尚、変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、可変表示結果指定コマンドであり、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する演出制御コマンドである。可変表示結果指定コマンドでは、例えば図8−1(B)に示すように、可変表示結果(変動表示結果ともいう)が「はずれ」であるか「大当り」や「小当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
可変表示結果指定コマンドでは、例えば、図8−1(B)に示すように、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「はずれ」となる旨の事前決定結果を示す第1可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りA」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りB」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C03Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「確変大当りC」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第4可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C04Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「非確変大当り」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第5可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C05Hは、可変表示結果が「小当り」となる旨の事前決定結果を通知する第6可変表示結果指定コマンドである。
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで飾り図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御と確変制御がいずれも行われない遊技状態(低確低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる一方で確変制御は行われない遊技状態(低確高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。また、コマンド9502Hを確変制御が行われる一方で時短制御は行われない遊技状態(高確低ベース状態、時短なし確変状態)に対応した第3遊技状態指定コマンドとし、コマンド9503Hを時短制御と確変制御がともに行われる遊技状態(高確高ベース状態、時短付確変状態)に対応した第4遊技状態指定コマンドとする。
コマンドA0XXHは、大当り遊技や小当り遊技の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技や小当りの終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果指定コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果指定コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば、後述する通常開放大当り状態や高速開放大当り状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「10」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC1XXHは、特図保留記憶数を特定可能とするために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、特図保留記憶数を特定可能とするために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したことに基づいて、第1始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したことに基づいて、第2始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したとき(保留記憶数が減少したとき)に、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。即ち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
コマンドC4XXHおよびコマンドC6XXHは、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。このうち、コマンドC4XXHは、入賞時判定結果として、可変表示結果が「大当り」となるか否か及び大当り種別(確変や非確変や突確)の判定結果および小当りとなることを示す図柄指定コマンドである。また、コマンドC6XXHは、入賞時判定結果として、変動パターン判定用の乱数値が、「非リーチ」、「スーパーリーチ」、「その他」のいずれの変動パターンとなるかの判定結果を示す変動カテゴリコマンドである。
尚、図8−1(A)に示すコマンドは一例であり、これらのコマンドの一部を有しないものであってもよいし、これらのコマンドに代えて異なるコマンドを用いてもよいし、これらのコマンドと異なるコマンドを追加してもよい。例えば、各入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて払い出される賞球数を特定可能とするための賞球数通知コマンドや、遊技球が通過ゲート41を通過したことを通知するためのゲート通過通知コマンドや、確変制御や時短制御が実行される残りの回数を通知する通知コマンド等を設けるようにしてもよい。
図8−2は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図8−2に示すように、本特徴部003SGでは、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
乱数回路104は、これらの乱数値MR1〜MR4の一部または全部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば、図示しない遊技制御カウンタ設定部に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR4の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
特図表示結果判定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「65536」の範囲の値をとる。大当り種別判定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合における大当り種別を「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「非確変大当り」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「100」の範囲の値をとる。
変動パターン判定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数種類のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、例えば「1」〜「997」の範囲の値をとる。
普図表示結果判定用の乱数値MR4は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける可変表示結果を「普図当り」とするか「普図はずれ」とするかなどの決定を行うために用いられる乱数値であり、例えば「3」〜「13」の範囲の値をとる。
図8−3(A)は、ROM101に記憶される特図表示結果判定テーブル1の構成例を示している。本特徴部003SGでは、特図表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで共通の特図表示結果判定テーブルを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1特図と第2特図とで個別の特図表示結果判定テーブルを用いるようにしてもよい。
特図表示結果判定テーブル1は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
本特徴部003SGにおける特図表示結果判定テーブル1では、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかに応じて、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される数値(判定値)が、「大当り」や「はずれ」の特図表示結果に割り当てられている。
特図表示結果判定テーブル1において、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される判定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられる判定用データとなっている。本特徴部003SGにおける特図表示結果判定テーブル1では、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態または時短状態(低確状態)であるときに特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率(本特徴部003SGでは約1/300)に比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる(本特徴部003SGでは約1/30)。即ち、特図表示結果判定テーブル1では、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、判定用データが大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
また、図8−3(B)は、ROM101に記憶される特図表示結果判定テーブル2の構成例を示している。特図表示結果判定テーブル2は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果判定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
本特徴部003SGにおける特図表示結果判定テーブル2では、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態または時短状態(低確状態)であるか、確変状態(高確状態)であるかにかかわらず、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される数値(判定値)が、「小当り」の特図表示結果に割り当てられている。
特図表示結果判定テーブル2において、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される判定値を示すテーブルデータは、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられる判定用データとなっている。本特徴部003SGにおける特図表示結果判定テーブル2では、第1特図の特図ゲームである場合と第2特図である場合とで「小当り」に割り当てられている判定値数が異なっている。具体的には、第1特図の特図ゲームである場合は、「小当り」に判定値が割り当てられているが、第2特図の特図ゲームである場合には「小当り」に判定値が割り当てられていない。よって、後述するように、第2特図の可変表示が第1特図の可変表示よりも優先して実行され、時短制御が実行されることにより可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口への入賞が発生して第2特図の可変表示が多く実行される高ベース状態では、「小当り」がほぼ発生しないようになっており、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい高ベース状態において、遊技球を多く獲得できない小当りの発生を回避して遊技興趣が低下してしまうことを防止できるようになっている。
図8−4(A)は、ROM101に記憶される大当り種別判定テーブルの構成例を示している。本特徴部003SGにおける大当り種別判定テーブルは、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、大当り種別判定用の乱数値MR2に基づき、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別判定テーブルでは、特図ゲームにおいて可変表示(変動表示)が行われた特別図柄が第1特図(第1特別図柄表示装置お4Aによる特図ゲーム)であるか第2特図(第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲーム)であるかに応じて、大当り種別判定用の乱数値MR2と比較される数値(判定値)が、「非確変大当り」や「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」といった複数種類の大当り種別に割り当てられている。
ここで、本特徴部003SGにおける大当り種別について、図8−4(B)を用いて説明すると、本特徴部003SGでは、大当り種別として、大当り遊技状態の終了後において高確制御と時短制御とが実行されて高確高ベース状態に移行する「確変大当りA」や「確変大当りB」と、大当り遊技状態の終了後において高確制御が実行されるが時短制御が実行されない高確低ベース状態に移行する「確変大当りC」と、大当り遊技状態の終了後において時短制御のみが実行されて低確高ベース状態に移行する「非確変大当り」とが設定されている。
「確変大当りA」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが10回(いわゆる10ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。一方、「確変大当りB」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが5回(いわゆる5ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。また、「非確変大当り」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが10回(いわゆる10ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。よって、「確変大当りA」を10ラウンド(10R)確変大当りと呼称し、「確変大当りB」を5ラウンド(5R)確変大当りと呼称する場合がある。更に、「確変大当りC」による大当り遊技は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが2回(いわゆる2ラウンド)繰り返し実行されるとともに、各ラウンドでの特別可変入賞球装置7の開放期間が他の大当り遊技よりも短い(例えば、0.1秒)高速開放大当りである。尚、いずれの大当り種別の大当り遊技中においても、確変制御や時短制御は実行されないようになっている。
また、特に図示はしないが、本特徴部003SGにおける小当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に2回変化させるとともに、該開放時間が確変大当りCと同じ開放期間(本特徴部003SGでは0.1秒)となっている。尚、小当り遊技の終了後は、該小当り遊技直前の遊技状態が引き継がれる。
つまり、本特徴部003SGにおいては、「確変大当りC」や「小当り」とすることが決定された場合には、同じ変動パターン(図8−5に示すPC1−1)にて可変表示が実行されるとともに、可変表示結果としてチャンス目が停止表示され、更に、特別可変入賞球装置7の開放パターンが同一となっているため、これらの可変表示や特別可変入賞球装置7の開放パターンからは、確変制御が実行される「確変大当りC」であるのか、確変制御が実行されずに前の遊技状態が継続される「小当り」であるのかを区別することができないので、確変大当りCの大当り遊技や小当り遊技の終了後、遊技者に対して確変制御が実行されていることに期待させつつ遊技を続行させることが可能となっている。
確変大当りAや確変大当りBの大当り遊技状態の終了後において実行される高確制御と時短制御は、該大当り遊技状態の終了後において再度大当りが発生するまで継続して実行される。よって、再度発生した大当りが確変大当りAや確変大当りBである場合には、大当り遊技状態の終了後に再度、高確制御と時短制御が実行されるので、大当り遊技状態が通常状態を介することなく連続的に発生する、いわゆる連荘状態となる。
一方、「非確変大当り」による大当り遊技状態の終了後において実行される時短制御は、所定回数(本特徴部003SGでは100回)の特図ゲームが実行されること、或いは該所定回数の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了する。
図8−4(A)に示す大当り種別判定テーブルの設定例では、可変表示される特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて、「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「非確変大当り」の大当り種別に対する判定値の割当てが異なっている。即ち、可変表示される特図が第1特図である場合には、所定範囲の判定値(「81」〜「100」の範囲の値)がラウンド数の少ない「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に割り当てられる一方で、可変表示される特図が第2特図である場合には、「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に対して判定値が割り当てられていない。このような設定により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合と、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立したことに基づいて大当り種別を複数種類のいずれかに決定する場合とで、大当り種別をラウンド数の少ない「確変大当りB」や「確変大当りC」に決定する割合を、異ならせることができる。特に、第2特図を用いた特図ゲームでは大当り種別を「確変大当りB」や「確変大当りC」としてラウンド数の少ない通常開放大当り状態や高速開放大当り状態に制御すると決定されることがないので、例えば時短制御に伴う高開放制御により、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい遊技状態において、得られる賞球が少ない大当り状態の頻発を回避して遊技興趣が低下してしまうことを防止できるようになっている。
尚、図8−4(A)に示す大当り種別判定テーブルの設定例では、「非確変」の大当り種別に対する判定値の割当ては、第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかに係わらず同一とされているので、非確変の大当りとなる確率と確変の大当りとなる確率は、第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかにかかわらず同一とされている。
よって、前述したように、「確変大当りB」や「確変大当りC」に対する判定値の割り当てが、第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかに応じて異なることに応じて、「確変大当りA」に対する判定値の割り当ても第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかに応じて異なり、ラウンド数の多い「確変大当りA」については、第2特図の特図ゲームである場合の方が第1特図の特図ゲームである場合よりも決定され易くなるように設定されている。
尚、第2特図の特図ゲームである場合にも、第1特図の特図ゲームである場合とは異なる所定範囲の判定値が、「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に割り当てられるようにしてもよい。例えば、第2特図の特図ゲームである場合には、第1特図の特図ゲームである場合に比べて少ない判定値が、「確変大当りB」や「確変大当りC」の大当り種別に割り当てられてもよい。あるいは、第1特図の特図ゲームであるか第2特図であるかにかかわらず、共通のテーブルデータを参照して、大当り種別の決定を行うようにしてもよい。
図8−5は、本特徴部003SGにおける変動パターンを示している。本特徴部003SGでは、可変表示結果が「はずれ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」や「小当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。尚、可変表示結果が「はずれ」で飾り図柄の変動表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称され、可変表示結果が「はずれ」で飾り図柄の変動表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「はずれ」となる場合に対応したはずれ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。尚、本特徴部003SGでは、ノーマルリーチ変動パターンを2種類設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、3種類以上のノーマルリーチ変動パターンを設けてもよいし、ノーマルリーチ変動パターンを1種類のみとしてもよい。また、スーパーリーチ変動パターンでも、スーパーリーチα、スーパーリーチβ、…のように、複数のスーパーリーチ変動パターンを設けてもよい。
尚、本特徴部003SGにおける変動パターンには、可変表示結果が「小当り」または可変表示結果が「大当り」であり大当り種別が「確変大当りC」である場合に対応する特殊当りの変動パターン(PC1−1)も含まれている。
図8−5に示すように、本特徴部003SGにおけるノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチ変動パターンよりも短く設定されている。
また、本特徴部003SGにおけるノーマルリーチ変動パターンには、可変表示中に飾り図柄の仮停止と再可変表示を行う擬似連演出を実行しない変動パターンと、可変表示中に擬似連演出を1回実行する変動パターンとがある。尚、ノーマルリーチ変動パターンにおいて、可変表示中に擬似連演出を実行しない変動パターンは、可変表示中に擬似連演出を1回実行する変動パターンよりも特図変動時間が短く設定されている。
更に、本特徴部003SGにおけるスーパーリーチ変動パターンについては、可変表示中に擬似連演出を2回実行する変動パターンと、可変表示中に擬似連演出を3回実行する変動パターンとがある。尚、スーパーリーチ変動パターンにおいて、可変表示中に擬似連演出を2回実行する変動パターンは、可変表示中に擬似連演出を3回実行する変動パターンよりも特図変動時間が短く設定されている。
尚、本特徴部003SGでは、スーパーリーチ、ノーマルリーチ、非リーチの順に可変表示結果が「大当り」となる大当り期待度が高くなるように設定されているため、ノーマルリーチ変動パターン及びスーパーリーチ変動パターンにおいては特図変動時間が長いほど大当り期待度が高くなっている。
つまり、本特徴部003SGにおけるノーマルリーチ変動パターンとスーパーリーチ変動パターンについては、可変表示中に実行する擬似連演出回数が多いほど大当り期待度が高くなっている。
また、本特徴部003SGにおいては、後述するように、これら変動パターンを、例えば、非リーチの種別や、ノーマルリーチの種別や、スーパーリーチの種別等のように、変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するのではなく、これらの種別を決定することなしに変動パターン判定用の乱数値MR3のみを用いて決定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、変動パターン判定用の乱数値MR3に加えて、変動パターン種別判定用の乱数値を設けて、これら変動パターン種別判定用の乱数値から変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンを決定するようにしてもよい。
図8−6は、本特徴部003SGにおける変動パターンの決定方法の説明図である。本特徴部003SGでは、実行する可変表示の表示結果や保留記憶数に応じて、選択する変動パターン判定テーブルを異ならせている。
具体的には、図8−6に示すように、可変表示結果が非確変大当りである場合は、大当り用変動パターン判定テーブルAを選択し、該大当り用変動パターン判定テーブルAを用いて変動パターンをPB1−1(ノーマルリーチ大当りの変動パターン)、PB1−2(ノーマルリーチ擬似連演出1回大当りの変動パターン)、PB1−3(スーパーリーチ擬似連演出2回大当りの変動パターン)、PB1−4(スーパーリーチ擬似連演出3回大当りの変動パターン)とから決定する。また、可変表示結果が確変大当りAまたは確変大当りBである場合は、大当り用変動パターン判定テーブルBを選択し、該大当り用変動パターン判定テーブルBを用いて変動パターンをPB1−1(ノーマルリーチ大当りの変動パターン)、PB1−2(ノーマルリーチ擬似連演出1回大当りの変動パターン)、PB1−3(ノーマルリーチ擬似連演出2回大当りの変動パターン)、PB1−4(ノーマルリーチ擬似連演出3回大当りの変動パターン)とから決定する。
尚、図8−6に示すように、大当り用変動パターン判定テーブルAと大当り用変動パターン判定テーブルBとでは、PB1−1〜PB1−4に対する決定割合が異なっている。具体的には、大当り用変動パターン判定テーブルAでは、PB1−1を30%の割合で決定し、PB1−2を45%の割合で決定し、PB1−3を20%の割合で決定し、PB1−4を5%の割合で決定する。一方で、大当り用変動パターン判定テーブルBでは、PB1−1を5%の割合で決定し、PB1−2を20%の割合で決定し、PB1−3を30%の割合で決定し、PB1−4を45%の割合で決定する。つまり、本特徴部003SGでは、可変表示結果が確変大当りAや確変大当りBである場合は、可変表示結果が非確変大当ある場合よりも高い割合でスーパーリーチの変動パターンに決定されるようになっている。更に、擬似連演出の実行回数に注目すると、可変表示結果が確変大当りAや確変大当りBである場合は、可変表示結果が非確変大当ある場合よりも可変表示中に多くの擬似連演出が実行され易くなっている。このため、本特徴部003SGでは、可変表示における変動パターン及び擬似連演出の実行回数に対して遊技者を注目させることが可能となっている。
また、可変表示結果が確変大当りCや小当りである場合は、特殊当り用変動パターン判定テーブルを選択し、該特殊当り用変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンをPC1−1(特殊当りの変動パターン)に決定する。つまり、本特徴部003SGでは、可変表示結果が確変大当りCとなる場合と小当りとなる場合とで同一の変動パターンにて可変表示が実行されるので、遊技者は、該変動パターンから可変表示結果が確変大当りCであるか小当りであるかを特定することが困難となっている。
また、通常遊技状態(低ベース状態)において可変表示結果が「はずれ」であり、且つ変動特図の保留記憶数が2個以下である場合は、はずれ用変動パターン判定テーブルAを選択し、該はずれ用変動パターン判定テーブルAを用いて変動パターンをPA1−1(非リーチはずれの変動パターン)、PA2−1(ノーマルリーチはずれの変動パターン)、PA2−2(ノーマルリーチ擬似連演出1回はずれの変動パターン)、PA2−3(スーパーリーチ擬似連演出2回はずれの変動パターン)、PA2−4(スーパーリーチ擬似連演出3回はずれの変動パターン)から決定する。
また、通常遊技状態(低ベース状態)において可変表示結果が「はずれ」であり、且つ変動特図の保留記憶数が3個である場合は、はずれ用変動パターン判定テーブルBを選択し、該はずれ用変動パターン判定テーブルBを用いて変動パターンをPA1−2(非リーチはずれの短縮変動パターン)、PA2−1(ノーマルリーチはずれの変動パターン)、PA2−2(ノーマルリーチ擬似連演出1回はずれの変動パターン)、PA2−3(スーパーリーチ擬似連演出2回はずれの変動パターン)、PA2−4(スーパーリーチ擬似連演出3回はずれの変動パターン)から決定する。
また、通常遊技状態(低ベース状態)において可変表示結果が「はずれ」であり、且つ変動特図の保留記憶数が4個である場合は、はずれ用変動パターン判定テーブルCを選択し、該はずれ用変動パターン判定テーブルCを用いて変動パターンをPA1−3(非リーチはずれの短縮変動パターン)、PA2−1(ノーマルリーチはずれの変動パターン)、PA2−2(ノーマルリーチ擬似連演出1回はずれの変動パターン)、PA2−3(スーパーリーチ擬似連演出2回はずれの変動パターン)、PA2−4(スーパーリーチ擬似連演出3回はずれの変動パターン)から決定する。
また、時短状態(高ベース状態)において可変表示結果が「はずれ」である場合は、はずれ用変動パターン判定テーブルDを選択し、該はずれ用変動パターン判定テーブルDを用いて変動パターンをPA1−4(非リーチはずれの時短用短縮変動パターン)とPA2−1(ノーマルリーチはずれの変動パターン)とから決定する。
つまり、本特徴部003SGにおいて可変表示結果が「はずれ」となる場合は、変動特図の保留記憶数が3個や4個等であること、或いは、時短状態であることにもとづいて、特図変動時間が通常の非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)よりも短い短縮用の変動パターン(PA1−2、PA1−3、PA1−4)により可変表示が実行される割合が高くなるので、遊技が間延びしてしまうことを防止しつつ、次に可変表示結果が大当りとなるまでの期間を短縮することが可能となっている。
本特徴部003SGにおけるRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、例えば図示しない遊技制御用データ保持エリアが設けられている。遊技制御用データ保持エリアは、第1特図保留記憶部と、第2特図保留記憶部と、普図保留記憶部と、遊技制御フラグ設定部と、遊技制御タイマ設定部と、遊技制御カウンタ設定部と、遊技制御バッファ設定部とを備えている。
第1特図保留記憶部は、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第1始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部は、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部に記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
第2特図保留記憶部は、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して始動入賞(第2始動入賞)が発生したものの未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部は、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過(進入)における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部に記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当りとなるか否かなどを判定可能にする保留情報となる。
尚、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動条件の成立に基づく保留情報(第1保留情報)と、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の成立に基づく保留情報(第2保留情報)とを、共通の保留記憶部にて保留番号と対応付けて記憶するようにしてもよい。この場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれを遊技球が通過(進入)したかを示す始動口データを保留情報に含め、保留番号と対応付けて記憶させればよい。
普図保留記憶部は、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームの保留情報を記憶する。例えば、普図保留記憶部は、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果判定用の乱数値MR4を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、遊技制御フラグ設定部には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
遊技制御タイマ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。例えば、遊技制御タイマ設定部には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
遊技制御カウンタ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するための複数種類のカウンタが設けられている。例えば、遊技制御カウンタ設定部には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。ここで、遊技制御カウンタ設定部には、遊技用乱数の一部または全部をCPU103がソフトウェアにより更新可能にカウントするためのランダムカウンタが設けられてもよい。
遊技制御カウンタ設定部のランダムカウンタには、乱数回路104で生成されない乱数値、例えば、乱数値MR2〜MR4を示す数値データが、ランダムカウント値として記憶され、CPU103によるソフトウェアの実行に応じて、定期的あるいは不定期に、各乱数値を示す数値データが更新される。CPU103がランダムカウント値を更新するために実行するソフトウェアは、ランダムカウント値を乱数回路104における数値データの更新動作とは別個に更新するためのものであってもよいし、乱数回路104から抽出された数値データの全部または一部にスクランブル処理や演算処理といった所定の処理を施すことによりランダムカウント値を更新するためのものであってもよい。
遊技制御バッファ設定部には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、遊技制御バッファ設定部には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図8−7(A)に示すような演出制御用データ保持エリア003SG190が設けられている。図8−7(A)に示す演出制御用データ保持エリア003SG190は、演出制御フラグ設定部003SG191と、演出制御タイマ設定部003SG192と、演出制御カウンタ設定部003SG193と、演出制御バッファ設定部003SG194とを備えている。
演出制御フラグ設定部003SG191には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示状態などといった演出動作状態や主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部003SG191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部003SG192には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作などといった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部003SG192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部003SG193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部003SG193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部003SG194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部003SG194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
本特徴部003SGでは、図8−7(B)に示すような始動入賞時受信コマンドバッファ003SG194Aを構成するデータが、演出制御バッファ設定部003SG194の所定領域に記憶される。始動入賞時受信コマンドバッファ003SG194Aには、第1特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「1−1」〜「1−4」に対応した領域)と、可変表示中の第1特図に対応した格納領域(バッファ番号「1−0」に対応した領域)とが設けられている。また、始動入賞時受信コマンドバッファ003SG194Aには、第2特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「2−1」〜「2−4」に対応した領域)と、可変表示中の第2特図に対応した格納領域(バッファ番号「2−0」に対応した領域)とが設けられている。第1始動入賞口や第2始動入賞口への始動入賞があったときには、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドまたは第2始動口入賞指定コマンド)、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド及び保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンド)という4つのコマンドが1セットとして、主基板11から演出制御基板12へと送信される。始動入賞時受信コマンドバッファ003SG194Aにおける第1特図保留記憶に対応した格納領域と第2特図保留記憶に対応した格納領域は、これらの始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド、保留記憶数通知コマンドを対応付けて、第1特図保留記憶と第2特図保留記憶とに分けて格納するための格納領域(エントリ)が確保されている。
これら格納領域(エントリ)の記憶内容は、開始条件が成立して最上位の保留記憶(バッファ番号「1−1」またはバッファ番号「2−1」)の可変表示が開始されるときに、後述するように1つずつ上位にシフトされていくとともに、該開始条件が成立した保留記憶の内容を格納するバッファ番号「1−0」またはバッファ番号「2−0」の記憶内容は、当該可変表示を終了するときに実行される特図当り待ち処理においてクリアされるようになっている。
更に、本特徴部003SGの始動入賞時受信コマンドバッファ003SG194Aには、先読予告設定処理(図7)において先読予告演出の実行の有無の決定に伴う表示パターンの決定が未決定であるか否か、つまり、新たな始動入賞の発生によって、始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド、保留記憶数通知コマンドが新たに格納されたことにより表示パターンの決定が未決定である旨を示す表示未決定フラグと、保留記憶表示の表示パターン(表示態様)に応じたフラグ値がセットされる保留表示フラグと、を第1特図保留記憶及び第2特図保留記憶に対応する各バッファ番号に対応付けて格納できるように記憶領域が、各格納領域(エントリ)毎に確保されている。
また、本特徴部003SGの始動入賞時受信コマンドバッファ003SG194Aには、演出制限フラグを第1特図保留記憶及び第2特図保留記憶に対応する各バッファ番号に対応付けて格納できるように記憶領域が、各格納領域(エントリ)毎に確保されている。尚、演出制限フラグとは、コマンド解析処理(図8−14)において、第1始動入賞口や第2始動入賞口にて始動入賞が発生したが図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド、保留記憶数通知コマンドが後述する第1保留記憶数通知待ち時間、または第2保留記憶数通知待ち時間内に受信されない場合に、当該エントリが先読予告演出の対象ではないことを示すフラグである。
尚、保留表示フラグには、後述する先読予告設定処理において、先読予告演出の実行が決定されなかった場合には、通常の保留記憶表示の表示パターンに対応する「0」が格納されることで、通常の表示態様(例えば、白抜き○)の保留記憶表示が画像表示装置5の下部に設けられている第1保留記憶表示エリア003SG5D、第2保留記憶表示エリア003SG5Uに表示され、先読予告演出の実行が決定された場合には、通常の表示態様とは異なる特別態様(例えば、四角形(◇)や星(☆))の保留記憶表示の表示パターンに対応する「1」(四角形(◇))または「2」(星(☆))がセットされることで、通常の表示態様とは異なる特別態様の保留記憶表示が第1保留記憶表示エリア003SG5D、第2保留記憶表示エリア003SG5Uに表示されて、該保留記憶表示に対応する可変表示において、大当りとなる可能性やスーパーリーチとなる可能性が高いことが予告されるようになっている。
演出制御用CPU120は、第1始動入賞口への始動入賞時には、コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ003SG194Aの第1特図保留記憶に対応する空きエントリにおける先頭(バッファ番号の最も若いエントリ)から格納していき、第2始動入賞口への始動入賞時には、コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ003SG194Aの第2特図保留記憶に対応する空きエントリにおける先頭(バッファ番号の最も若いエントリ)から格納していく。始動入賞時には、始動口入賞指定コマンドから保留記憶数通知コマンドまでが順次送信される。従って、コマンド受信が行われれば、第1特図保留記憶または第2特図保留記憶に対応するバッファ番号の末尾「1」〜「4」のそれぞれに対応する格納領域に、始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド、保留記憶数通知コマンドの順に格納されていくことになる。
図8−7(B)に示す始動入賞時受信コマンドバッファ003SG194Aに格納されているコマンドは、飾り図柄の可変表示を開始するごとに、直前に終了した可変表示の保留記憶に対応したエントリ(バッファ番号「1−0」または「2−0」のエントリ)に格納されているものが削除されるとともに、該開始する可変表示の保留記憶に対応したエントリ(バッファ番号「1−1」または「2−1」に対応したエントリ)に格納されているものと、該開始する可変表示の保留記憶以降のエントリの記憶内容がシフトされる。例えば図8−7(B)に示す格納状態において第1特図保留記憶の飾り図柄の可変表示が終了した場合には、バッファ番号「0」に格納されている各コマンドが削除され、バッファ番号「1」に格納されている各コマンドがバッファ番号「0」にシフトされるとともに、バッファ番号「2」に対応した領域にて格納されている各コマンドがバッファ番号「1」に対応した領域にシフトされ、バッファ番号「3」、「4」のそれぞれに対応した領域にて格納されている各コマンドが、バッファ番号「2」、「3」に対応した領域にシフトされる。よって、バッファ番号「0」は、その時点において可変表示されている保留記憶に関する各コマンドを格納するための領域(エントリ)となる。
次に、図5のステップS101において実行される本特徴部003SGの始動入賞判定処理について、図8−8にもとづいて説明する。始動入賞判定処理においてCPU103は、まず、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオン状態であるか否かを判定する(ステップ003SGS101)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオン状態であれば(ステップ003SGS101;Y)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップ003SGS102)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップ003SGS102にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップ003SGS102;N)、例えば遊技制御バッファ設定部に設けられた始動口バッファの格納値を、「1」に設定する(ステップ003SGS103)。
ステップ003SGS101にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(ステップ003SGS101;N)、ステップ003SGS102にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップ003SGS102;Y)、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオン状態であるか否かを判定する(ステップ003SGS104)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオン状態であれば(ステップ003SGS104;Y)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(ステップ003SGS105)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップ003SGS105にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップ003SGS105;N)、例えば遊技制御バッファ設定部に設けられた始動口バッファの格納値を、「2」に設定する(ステップ003SGS106)。
ステップ003SGS103,ステップ003SGS106の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファの格納値である始動口バッファ値に応じた特図保留記憶数を1加算するように更新する(ステップ003SGS107)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。このときには、合計保留記憶数も1加算するように更新する(ステップ003SGS108)。例えば、遊技制御カウンタ設定部に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新すればよい。
ステップ003SGS108の処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部のランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データを抽出する(ステップ003SGS109)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データは、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭に、保留情報としてセットされることで記憶される(ステップ003SGS110)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1特図保留記憶部に乱数値MR1〜MR3を示す数値データが格納される一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2特図保留記憶部に乱数値MR1〜MR3を示す数値データが格納される。
特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2を示す数値データは、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」とするか否か、更には可変表示結果を「大当り」とする場合の大当り種別を判定するために用いられる。変動パターン判定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示時間を含む変動パターンを判定するために用いられる。CPU103は、ステップ003SGS109の処理を実行することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果や可変表示時間を含む可変表示態様の判定に用いられる乱数値のうち全部を示す数値データを抽出する。
ステップ003SGS110の処理に続いて、始動口バッファ値に応じた始動口入賞指定コマンドの送信設定が行われる(ステップ003SGS111)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときにはROM101における第1始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタにより指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときにはROM101における第2始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファのバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第2始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。こうして設定された始動口入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップ003SGS111の処理に続いて、入賞時乱数値判定処理を実行する(ステップ003SGS112)。その後、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(ステップ003SGS113)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップ003SGS113の処理を実行した後には、始動口バッファ値が「1」であるか否かを判定する(ステップ003SGS114)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(ステップ003SGS114;Y)始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップ003SGS115)、ステップ003SGS104の処理に進む。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには(ステップ003SGS114;N)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップ003SGS116)、始動入賞処理を終了する。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図8−9(A)は、入賞時乱数値判定処理として、図8−9のステップ003SGS112にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。本特徴部003SGにおいて、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるときには、後述する特別図柄通常処理(図5のステップS110、図8−10)により、特図表示結果(特別図柄の可変表示結果)を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの判定が行われる。また、後述する変動パターン設定処理(図5のステップS111、図8−11)において、飾り図柄の可変表示態様を具体的に規定する変動パターンの判定などが行われる。他方、これらの判定とは別に、遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口または第2始動入賞口)にて検出されたタイミングで、CPU103がステップ003SGS112の入賞時乱数値判定処理を実行することにより、特図表示結果として大当り図柄を停止表示すると判定されるか否かの判定や、飾り図柄の可変表示態様がスーパーリーチを伴う所定表示態様となるか否かの判定などを行う。これにより、始動入賞口に進入した遊技球の検出に基づく特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるより前、つまり、該可変表示の開始時に大当りとするか否かが決定されるよりも前に、特図表示結果が「大当り」となることや、飾り図柄の可変表示態様がいずれのカテゴリの可変表示態様となるかを判定し、この判定結果に基づいて、演出制御用CPU120などにより、後述するように、先読予告演出等の予告演出が実行されるようになる。
図8−9(A)に示す入賞時乱数値判定処理において、CPU103は、まず、例えば遊技制御フラグ設定部などに設けられた時短フラグや確変フラグの状態を確認することなどにより、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を特定する(ステップ003SGS121)。CPU103は、確変フラグがオン状態であるときには確変状態であることを特定し、確変フラグがオフであり時短フラグがオン状態であるときには時短状態であることを特定し、確変フラグと時短フラグがともにオフであるときには通常状態であることを特定すればよい。
ステップ003SGS121の処理に続いて、図8−3に示す特図表示結果判定テーブル1を選択してセットする(ステップ003SGS122)。その後、図8−8のステップ003SGS109にて抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データが所定の大当り判定範囲内であるか否かを判定する(ステップ003SGS123)。大当り判定範囲には、ステップ003SGS122の処理により選択された特図表示結果判定テーブル1において「大当り」の特図表示結果に割り当てられた個々の判定値が設定され、CPU103が乱数値MR1と各判定値とを逐一比較することにより、乱数値MR1と合致する判定値の有無を判定できればよい。あるいは、大当り判定範囲に含まれる判定値の最小値(下限値)と最大値(上限値)とを示す数値を設定して、CPU103が乱数値MR1と大当り判定範囲の最小値や最大値とを比較することにより、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であるか否かを判定できればよい。このとき、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であると判定されることにより、その乱数値MR1を含む保留データに基づく可変表示結果が「大当り」に決定されると判定できる。
ステップ003SGS123にて大当り判定範囲内ではないと判定された場合、つまり、可変表示において大当りとならないと判定された場合には(ステップ003SGS123;N)、図8−3に示す特図表示結果判定テーブル2を選択してセットする(ステップ003SGS124)。その後、図8−8のステップ003SGS109にて抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データが所定の小当り判定範囲内であるか否かを判定する(ステップ003SGS125)。
乱数値MR1を示す数値データが所定の小当り判定範囲内である場合、つまり、可変表示において小当りとなると判定された場合には(ステップ003SGS125;Y)、可変表示結果が「小当り」となることに応じた図柄指定コマンドである第6図柄指定コマンドの送信設定を実行し(ステップ003SGS126)、特殊当り用変動パターン判定テーブルを選択してセットする(ステップ003SGS127)して、ステップ003SGS138に進む。
乱数値MR1を示す数値データが所定の小当り判定範囲内でない場合、つまり、可変表示において可変表示結果が「はずれ」となる場合には、可変表示結果が「はずれ」となることに応じた図柄指定コマンドである第1図柄指定コマンドの送信設定を実行し(ステップ003SGS128)、時短フラグがオン状態であるか否か、つまり、現在の遊技状態が時短状態であるか否かを判定する(ステップ003SGS129)。時短フラグがオフである場合は(ステップ003SGS129;N)、はずれ用変動パターン判定テーブルAを選択してセットし、時短フラグがオン状態である場合は(ステップ003SGS129;Y)、はずれ用変動パターン判定テーブルDを選択してセットする(ステップ003SGS131)。尚、はずれ用変動パターン判定テーブルAは、保留記憶数が2個以下である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルである。また、はずれ用変動パターン判定テーブルDは、遊技状態が時短制御の実行されている高ベース状態である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルである。
尚、本特徴部003SGでは、これらのはずれ用変動パターン判定テーブルAやはずれ用変動パターン判定テーブルDに加えて、保留記憶数が3個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルBと、保留記憶数が4個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルCが予め用意されているが、これらはずれ用変動パターン判定テーブルA〜Cのうち、はずれ用変動パターン判定テーブルAでは、例えば、非リーチの変動パターンに対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち0〜497までの498個(約50%)の判定値が割り当てられており、はずれ用変動パターン判定テーブルBでは、非リーチの変動パターンに対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち0〜597までの598個(約60%)の判定値が割り当てられており、はずれ用変動パターン判定テーブルCでは、非リーチの変動パターンに対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち0〜697までの698個(約70%)の判定値が割り当てられている。一方、はずれ用変動パターン判定テーブルA〜Cでは、スーパーリーチの変動パターンに対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち898〜997までの100個(約10%)の判定値が割り当てられている。
このため、ステップ003SGS126においてはずれ用変動パターン判定テーブルAを用いて変動パターンを判定することで、非リーチとスーパーリーチの判定は、該判定後に保留記憶数が変化しても必ず非リーチまたはスーパーリーチの変動パターンとなるので、始動入賞時の判定においては、はずれ用変動パターン判定テーブルAを用いて判定するようになっている。
また、ステップ003SGS123にて大当り判定範囲内であると判定された場合、つまり、可変表示時に大当りとなると判定された場合には(ステップ003SGS123;Y)、図8−9(A)に示すように、大当り種別判定用の乱数値MR2に基づいて、大当り種別を判定する(ステップ003SGS132)。このとき、CPU103は、始動口バッファ値に対応して特定される変動特図(「1」に対応する「第1特図」または「2」に対応する「第2特図」)に応じて、大当り種別判定テーブルを構成するテーブルデータから大当り種別判定用テーブルデータを選択する。そして、選択した大当り種別判定用テーブルデータを参照することにより、大当り種別が複数種別のいずれに判定されるかを判定する。
また、判定した大当り種別に応じた図柄指定コマンド、つまり、確変大当りAである場合には第2図柄指定コマンド、確変大当りBである場合には第3図柄指定コマンド、確変大当りCである場合には第4図柄指定コマンド、非変大当りである場合には第5図柄指定コマンドの送信設定を実行し(ステップ003SGS133)、その後、判定した大当り種別が、非確変大当りであるか否かを判定する(ステップ003SGS134a)。判定した大当り種別が非確変大当りである場合(ステップ003SGS134a;Y)は、大当り変動パターンを判定するためのテーブルとして、大当り用変動パターン判定テーブルAを選択してセットして(ステップ003SGS135)、ステップ003SGS138に進む。
また、判定した大当り種別が非確変大当りでない場合(ステップ003SGS134a;N)は、更に、判定した大当り種別が、確変大当りAまたは確変大当りBであるか否かを判定する(ステップ003SGS134b)。
判定した大当り種別が確変大当りAまたは確変大当りBである場合(ステップ003SGS134b;Y)は、大当り変動パターンを判定するためのテーブルとして、大当り用変動パターン判定テーブルBを選択してセットして(ステップ003SGS136)、ステップ003SGS138に進む。
判定した大当り種別が確変大当りAまたは確変大当りBでない場合(ステップ003SGS134b;N)、つまり、判定した大当り種別が確変大当りCである場合には、特殊当り用変動パターン判定テーブルを選択してセットして(ステップ003SGS137)、ステップ003SGS138に進む。
ステップ003SGS127,ステップ003SGS130,ステップ003SGS131,ステップ003SGS135,ステップ003SGS136,ステップ003SGS137の処理のいずれかを実行した後には、これらの各ステップにおいてセットされた各変動パターン判定テーブルと変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データとを用いて、乱数値MR3が含まれる判定値の範囲に応じた変動カテゴリを判定する(ステップ003SGS138)。本特徴部003SGでは、図8−9(B)に示すように、少なくとも可変表示結果が「はずれ」となる場合に、合計保留記憶数にかかわらず共通して「非リーチ」の可変表示態様となる変動カテゴリと、「スーパーリーチ」の可変表示態様となる変動カテゴリと、「非リーチ」と「スーパーリーチ」以外の可変表示態様(例えばノーマルリーチ)となる「その他」の変動カテゴリと、を設け、乱数値MR3に基づいて、このような変動カテゴリに決定されるか否かを判定できればよい。
その後、ステップ003SGS138の処理による判定結果に応じた変動カテゴリ指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(ステップ003SGS132)、入賞時乱数値判定処理を終了する。
図8−10は、特別図柄通常処理として、図5のS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図8−10に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップ003SGS141)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、ステップ003SGS141の処理では、遊技制御カウンタ設定部に記憶されている第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップ003SGS141にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップ003SGS141;N)、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップ003SGS142)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップ003SGS142の処理に続いて、第2特図保留記憶数カウント値や合計保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数と合計保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部のデータを更新する。具体的には、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップ003SGS143)。
その後、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「2」に更新した後(ステップ003SGS144)、ステップ003SGS149に移行する。
一方、ステップ003SGS141にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップ003SGS141;Y)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップ003SGS145)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。例えば、ステップ003SGS145の処理では、遊技制御カウンタ設定部にて第1保留記憶数カウンタが記憶する第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップ003SGS145の処理は、ステップ003SGS141にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
尚、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるものに限定されず、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が進入(通過)して始動入賞が発生した順に、特図ゲームの実行が開始されるようにしてもよい。この場合には、始動入賞が発生した順番を特定可能なデータを記憶するテーブルを設けて、その記憶データから第1特図と第2特図のいずれを用いた特図ゲームの実行を開始するかを決定できればよい。
ステップ003SGS145にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップ003SGS145;N)、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップ003SGS146)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップ003SGS146の処理に続いて、第1特図保留記憶数カウント値や合計保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数と合計保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部のデータを更新する。具体的には、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位のエントリ(例えば保留番号「2」〜「4」に対応するエントリ)に記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップ003SGS147)。
その後、変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「1」に更新した後(ステップ003SGS148)、ステップ003SGS149に移行する。
ステップ003SGS149においては、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を「大当り」と「はずれ」のいずれとするかを決定するための使用テーブルとして、図8−3に示す特図表示結果判定テーブル1を選択してセットする。続いて、変動用乱数バッファに格納された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データを、「大当り」や「はずれ」の各特図表示結果に割り当てられた判定値と比較して、特図表示結果を「大当り」と「はずれ」のいずれとするかを決定する(ステップ003SGS150a)。尚、このステップ003SGS150aにおいては、その時点の遊技状態が、確変フラグがオン状態である高確状態(確変状態)であれば、特図表示結果判定用の乱数値MR1が高確状態(確変状態)に対応する10000〜12180の範囲に該当すれば「大当り」と判定し、該当しなければ「はずれ」と判定する。また、確変フラグがオフである低確状態であれば、特図表示結果判定用の乱数値MR1が1〜219の範囲に該当すれば「大当り」と判定し、該当しなければ「はずれ」と判定する。
このように、ステップ003SGS149で選択される特図表示結果判定テーブル1においては、その時点の遊技状態(高確、低確)に対応して異なる判定値が「大当り」に割り当てられていることから、ステップ003SGS150aの処理では、特図ゲームなどの可変表示が開始されるときの遊技状態が高確状態であるか否かに応じて、異なる判定用データ(判定値)を用いて特図表示結果を「大当り」とするか否かが決定されることで、遊技状態が高確状態である場合には、低確状態である場合よりも高確率で「大当り」と判定(決定)される。
ステップ003SGS150aにて「大当り」であると判定された場合には(ステップ003SGS150a;Y)、遊技制御フラグ設定部に大当りフラグをオン状態とする(ステップ003SGS152)。このときには、大当り種別を複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、図8−4(A)に示す大当り種別判定テーブルを選択してセットする(ステップ003SGS153)。こうしてセットされた大当り種別判定テーブルを参照することにより、変動用乱数バッファに格納された大当り種別判定用の乱数値MR2を示す数値データと、大当り種別判定テーブルにおいて「非確変大当り」、「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」の各大当り種別に割り当てられた判定値のいずれと合致するかに応じて、大当り種別を複数種別のいずれとするかを決定する(ステップ003SGS154)。
ステップ003SGS154の処理にて大当り種別を決定することにより、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を、時短状態と、時短状態よりも遊技者にとって有利度が高い確変状態とのうち、いずれの遊技状態に制御するかが、可変表示結果としての確定特別図柄が導出される以前に決定されることになる。こうして決定された大当り種別に対応して、例えば遊技制御バッファ設定部に設けられた大当り種別バッファの格納値である大当り種別バッファ値を設定することなどにより(ステップ003SGS155)、決定された大当り種別を記憶する。一例として、大当り種別が非確変大当りに対応する「非確変大当り」であれば大当り種別バッファ値を「0」とし、確変大当りAに対応する「確変A」であれば「1」とし、確変大当りBに対応する「確変B」であれば「2」とし、確変大当りCに対応する「確変C」であれば「3」とすればよい。
一方、ステップ003SGS150aにて「大当り」ではないと判定された場合には(ステップ003SGS150a;N)、S150bに進んで、図8−3に示す特図表示結果判定テーブル2を選択してセットする。続いて、変動用乱数バッファに格納された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データを、「小当り」の各特図表示結果に割り当てられた判定値と比較して、特図表示結果を「小当り」とするか否かを決定する(ステップ003SGS150c)。尚、ステップ003SGS150cにおいては、変動特図が第1特図である場合には、第1特図に対応する判定値を用いて特図表示結果を「小当り」とするか否かを決定し、変動特図が第2特図である場合には、第2特図に対応する判定値を用いて特図表示結果を「小当り」とするか否かを決定する。
ステップ003SGS150cにおいて特図表示結果を「小当り」とすると決定された場合には(ステップ003SGS150c;Y)、遊技制御フラグ設定部に設けられた小当りフラグをオン状態にする(ステップ003SGS151)。
一方、ステップ003SGS150cにおいて特図表示結果を「小当り」とすると決定しなかった場合には(ステップ003SGS150c;N)、ステップ003SGS156に進む。
ステップ003SGS156においては、大当り遊技状態に制御するか否か(大当りフラグがオン状態にされているか否か)の事前決定結果、小当り遊技状態に制御するか否か(小当りフラグがオン状態にされているか否か)の事前決定結果、更には、大当り遊技状態とする場合における大当り種別の決定結果に対応して、確定特別図柄を設定する。一例として、特図表示結果を「はずれ」とする旨の事前決定結果に対応して、はずれ図柄となる「−」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、ステップ003SGS150aにて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップ003SGS154における大当り種別が「確変大当りA」である場合には「7」の数字を示す特別図柄を確定特別図柄に設定する。また、大当り種別が「確変大当りB」である場合には、「5」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、大当り種別が「非確変大当り」である場合には、「3」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、大当り種別が「確変大当りC」である場合には、「1」の数字を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。また、特図表示結果を「小当り」とする旨の事前決定結果に対応して、小当り図柄となる「2」の記号を示す特別図柄を、確定特別図柄に設定する。尚、これら確定特別図柄は一例であり、これら以外の確定特別図柄を設定してもよいし、確定特別図柄として複数種類の図柄を設定するようにしてもよい。
ステップ003SGS156にて確定特別図柄を設定した後には、特図プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値である“1”に更新してから(ステップ003SGS157)、特別図柄通常処理を終了する。
尚、ステップ003SGS145にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップ003SGS145;Y)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップ003SGS158)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、既に、客待ちデモ指定コマンドを送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
図8−11は、変動パターン設定処理として、図5のステップS111にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図8−11に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオン状態にされているか否かを判定する(ステップ003SGS161)。そして、大当りフラグがオン状態にされていれば(ステップ003SGS161;Y)、大当り種別バッファ値から大当り種別を特定する(ステップ003SGS162)。
そして、特定した大当り種別が「確変大当りC」であるか否かを判定し(ステップ003SGS163)、「確変大当りC」ではない場合、つまり、「確変大当りA」、「確変大当りB」、「非確変大当り」のいずれかである場合には(ステップ003SGS163;N)、特定した大当り種別に応じて大当り用変動パターン判定テーブルAまたは大当り用変動パターン判定テーブルBを選択してセットする。具体的には、特定した大当り種別が「非確変大当り」である場合には、大当り用変動パターン判定テーブルAを選択してセットし、特定した大当り種別が「確変大当りA」または「確変大当りB」である場合には、大当り用変動パターン判定テーブルBを選択してセットする。
一方、特定した大当り種別が「確変大当りC」である場合には(ステップ003SGS163;Y)、特殊当り用変動パターン判定テーブルを選択してセットする(ステップ003SGS165)。
ステップ003SGS161における判定において、大当りフラグがオン状態にされていなければ(ステップ003SGS161;N)、更に、小当りフラグがオン状態にされているか否かを判定する(ステップ003SGS166)。小当りフラグがオン状態にされている場合には(ステップ003SGS166;Y)、特殊当り用変動パターン判定テーブルを選択してセットし(ステップ003SGS167)、ステップ003SGS175に進む。
一方、小当りフラグがオフである場合には(ステップ003SGS166;N)、遊技制御フラグ設定部に時短フラグがオン状態にされているか否かを判定することにより、遊技状態が確変状態や時短状態で時短制御が行われる時短制御中であるか否かを判定する(ステップ003SGS168)。そして、時短フラグがオン状態にされていれば(ステップ003SGS168;Y)、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、はずれ用変動パターン判定テーブルDを選択してセットする(ステップ003SGS169)。
一方、時短制御中ではないとき、つまり、時短フラグがオン状態にされていないときには(ステップ003SGS168;N)、例えば遊技制御カウンタ設定部に設けられた、変動特図の保留記憶数カウンタの格納値を読み取ることなどにより、変動特図の保留記憶数を特定し、該特定した変動特図の保留記憶数が1または2であるか否かを判定する(ステップ003SGS170)。
特定した変動特図の保留記憶数が1または2である場合(ステップ003SGS170;N)には、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、はずれ用変動パターン判定テーブルAを選択してセットする(ステップ003SGS171)。
また、特定した変動特図の保留記憶数が1または2ではない場合には(ステップ003SGS170;N)、特定した変動特図の保留記憶数が3であるか否かを更に判定する(ステップ003SGS172)。
特定した変動特図の保留記憶数が3である場合(ステップ003SGS172;Y)には、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、はずれ用変動パターン判定テーブルBを選択してセットする(ステップ003SGS173)。
また、特定した変動特図の保留記憶数が3ではない場合、つまり、特定した変動特図の保留記憶数が4である場合(ステップ003SGS172;N)には、変動パターンを複数種類のいずれかに決定するための使用テーブルとして、はずれ用変動パターン判定テーブルCを選択してセットして(ステップ003SGS174)、ステップ003SGS175に進む。
ステップ003SGS164,ステップ003SGS165,ステップ003SGS167,ステップ003SGS169,ステップ003SGS171,ステップ003SGS173,ステップ003SGS174の処理のいずれかを実行した後には、例えば変動用乱数バッファなどに格納されている変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データなどに基づき、選択(セット)された大当り用変動パターン判定テーブル、特殊当り用変動パターン判定テーブル、またははずれ用変動パターン判定テーブルA〜Dのいずれかを参照することにより、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する(ステップ003SGS175)。
尚、大当りフラグがオフであるときには、ステップ003SGS175の処理にて変動パターンを決定することにより、飾り図柄の可変表示態様を「リーチ」とするか否かが決定される。即ち、ステップ003SGS170の処理には、可変表示結果が「はずれ」となる場合に、飾り図柄の可変表示状態をリーチ状態とするか否かを決定する処理が含まれている。
ステップ003SGS175にて変動パターンを決定した後には、変動特図指定バッファ値に応じて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのいずれかを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップ003SGS176)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
ステップ003SGS176の処理に続いて、特別図柄の変動開始時用となる各種コマンドを送信するための設定を行う(ステップ003SGS177)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果指定コマンド、第1保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレス(先頭アドレス)を示す設定データを、遊技制御バッファ設定部に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果指定コマンド、第2保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを示す設定データを、遊技制御バッファ設定部に設けられた送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納する。
ステップ003SGS172の処理を実行した後、その変動パターンの決定結果に応じた特別図柄の可変表示時間である特図変動時間を設定する(ステップ003SGS173)。特別図柄の可変表示時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示を開始してから可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が停止表示されるまでの所要時間である。その後、特図プロセスフラグの値を特別図柄変動処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップ003SGS174)、変動パターン設定処理を終了する。
ステップ003SGS172でのコマンド送信設定に基づいて、変動パターン設定処理が終了してから図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されるごとに、主基板11から演出制御基板12に対して遊技状態指定コマンド、第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果指定コマンド、第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンドが、順次に送信されることになる。尚、これらの演出制御コマンドが送信される順番は任意に変更可能であり、例えば可変表示結果指定コマンドを最初に送信してから、第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、遊技状態指定コマンド、第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンドの順などで送信されるようにしてもよい。
図8−12は、特別図柄停止処理として、図5のステップS113にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU103は、ステップS112の特別図柄変動処理で参照される終了フラグをオン状態として特別図柄の変動を終了させ、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bに停止図柄を停止表示する制御を行う(ステップ003SGS180)。尚、変動特図指定バッファ値が第1特図を示す「1」である場合には、第1特別図柄表示装置4Aでの第1特別図柄の変動を終了させ、変動特図指定バッファ値が第2特図を示す「2」である場合には、第2特別図柄表示装置4Bでの第2特別図柄の変動を終了させる。また、演出制御基板12に図柄確定コマンドを送信する制御を行う(ステップ003SGS181)。そして、大当りフラグがオン状態にされているか否かを判定し(ステップ003SGS182)、大当りフラグがオフにされている場合(ステップ003SGS182;N)には、更に、小当りフラグがオン状態にされているか否かを判定する(ステップ003SGS183)。
小当りフラグがオン状態にされている場合には、演出制御基板12に、小当りに対応する当り開始5指定コマンドを送信するための設定を行う(ステップ003SGS190a)。そして、小当り表示時間タイマに小当り表示時間に相当する値を設定する(ステップ003SGS190b)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、2回)をセットする(ステップ003SGS190c)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開放前処理(ステップS118)に対応した値である“8”に更新し(ステップ003SGS190d)、特別図柄停止処理を終了する。
一方、大当りフラグがオン状態にされている場合(ステップ003SGS182;Y)にCPU103は、確変フラグや時短フラグがオン状態にされていれば、確変フラグ及び時短フラグをクリアしてオフ状態とし(ステップ003SGS184)、演出制御基板12に、記憶されている大当りの種別に応じて当り開始1指定コマンド(確変大当りA)、当り開始2指定コマンド(確変大当りB)、当り開始3指定コマンド(確変大当りC)、当り開始4指定コマンド(非確変)を送信するための設定を行う(ステップ003SGS185)。
更にCPU103は、演出制御基板12に通常状態を示す遊技状態指定コマンドを送信するための設定を行う(ステップ003SGS186)。
そして、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、画像表示装置5において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップ003SGS187)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、非確変大当りや確変大当りAの場合には10回、確変大当りBの場合には5回、確変大当りCの場合には2回)をセットする(ステップ003SGS188)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放前処理(ステップS114)に対応した値である“4”に更新する(ステップ003SGS189)。
一方、小当りフラグがオフである場合には(ステップ003SGS183;N)、ステップ003SGS190においてCPU103は、時短回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定する。時短回数カウンタの値が「0」である場合(ステップ003SGS190;Y)には、ステップ003SGS196に進む。
一方、時短回数カウンタの値が「0」でない場合(ステップ003SGS190;N)、つまり、時短回数が残存している高ベース状態である場合には、該時短回数カウンタの値を−1する(ステップ003SGS191)。そして、減算後の時短回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定し(ステップ003SGS193)、「0」でない場合(ステップ003SGS193;N)にはステップ003SGS196に進み、時短回数カウンタの値が「0」である場合(ステップ003SGS193;Y)には、時短制御を終了させるために、時短フラグをクリアしてオフ状態とした後(ステップ003SGS194)、確変フラグまたは時短フラグの状態に対応した遊技状態(具体的には低確低ベース)に対応した遊技状態指定コマンドの送信設定を行った後(ステップ003SGS195)、ステップ003SGS196に進む。
ステップ003SGS196では、特図プロセスフラグの値を特別図柄通常処理に対応した値である“0”に更新してから、当該特別図柄停止処理を終了する。
図8−13は、大当り終了処理として、図5のS117にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
大当り終了処理において、CPU103は、大当り終了表示タイマが動作中、つまりタイマカウント中であるか否かを判定する(ステップ003SGS201)。大当り終了表示タイマが動作中でない場合(ステップ003SGS201;N)には、大当り終了表示タイマに、画像表示装置5において大当り終了表示を行う時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップ003SGS204)、処理を終了する。
一方、大当り終了表示タイマが動作中である場合(ステップ003SGS201;Y)には、大当り終了表示タイマの値を1減算する(ステップ003SGS203)。そして、CPU103は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、即ち、大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップ003SGS204)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップ003SGS204;Y)、CPU103は、記憶されている大当り種別が非確変大当りであるかを判定する(ステップ003SGS205)。
記憶されている大当り種別が非確変大当りでない場合(ステップ003SGS205;N)には、更に、記憶されている大当り種別が確変大当りCであるか否かを判定する(ステップ003SGS206)。
記憶されている大当り種別が確変大当りCである場合には(ステップ003SGS206;Y)、確変フラグをオン状態にした後(ステップ003SGS210)、ステップ003SGS213に進む。
一方、記憶されている大当り種別が確変大当りCでない場合、つまり、大当り種別が確変大当りAまたは確変大当りBである場合には(ステップ003SGS206;N)、確変フラグをオン状態にし(ステップ003SGS207)、時短フラグをオン状態にし(ステップ003SGS208)、時短回数カウンタに「0」をセットした後(ステップ003SGS209)、ステップ003SGS213に進む。
一方、大当り種別が非確変大当りである場合には(ステップ003SGS205;Y)には、ステップ003SGS211とステップ003SGS212を実行することで、時短フラグをオン状態にするとともに時短回数カウンタに「100」をセットした後、ステップ003SGS213に進む。
ステップ003SGS213では、大当りフラグをオフ状態とし、大当り種別に応じた大当り終了指定コマンドの送信設定を行う(ステップ003SGS214)。そして、オン状態にされた確変フラグや時短フラグに基づく遊技状態を演出制御基板12に通知するための遊技状態指定コマンドの送信設定を行った後(ステップ003SGS215)、特図プロセスフラグの値を特別図柄通常処理に対応した値である“0”に更新する(ステップ003SGS216)。
次に、演出制御基板12の動作を説明する。図8−14は、コマンド解析処理として、図6のステップS75にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図8−14に示すコマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出制御コマンド受信用バッファの記憶内容を確認することなどにより、中継基板15を介して伝送された主基板11からの受信コマンドがあるか否かを判定する(ステップ003SGS221)。このとき、受信コマンドがなければ(ステップ003SGS221;N)、後述するステップ003SGS223またはステップ003SGS225にて設定(セット)される第1または第2保留記憶数通知待ち時間が経過したか否かを判定し(ステップ003SGS237)、第1または第2保留記憶数通知待ち時間が経過していなければ(ステップ003SGS2375;N)、コマンド解析処理を終了する。一方、第1または第2保留記憶数通知待ち時間が経過している場合、つまり、設定された第1または第2保留記憶数通知待ち時間が経過までに第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンドを受信しなかった場合には(ステップ003SGS237;Y)、第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンドが未だ格納されていないエントリの表示未決定フラグをオン状態にするとともに、当該格納未完了のエントリの演出制限フラグをオン状態とし(ステップ003SGS238)、コマンド解析処理を終了する。
ステップ003SGS221にて受信コマンドがある場合には(ステップ003SGS221;Y)、例えば受信コマンドのMODEデータを確認することなどにより、その受信コマンドが第1始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する(ステップ003SGS222)。そして、第1始動口入賞指定コマンドであるときには(ステップ003SGS222;Y)、第1保留記憶数通知待ち時間を設定する(ステップ003SGS223)。例えば、ステップ003SGS223の処理では、第1保留記憶数通知コマンドの受信待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、演出制御タイマ設定部003SG192に設けられたコマンド受信制御タイマにセットされればよい。
ステップ003SGS222にて受信コマンドが第1始動口入賞指定コマンドではない場合には(ステップ003SGS222;N)、その受信コマンドは第2始動口入賞指定コマンドであるか否かを判定する(ステップ003SGS224)。そして、第2始動口入賞指定コマンドであるときには(ステップ003SGS224;Y)、第2保留記憶数通知待ち時間を設定する(ステップ003SGS225)。例えば、ステップ003SGS225の処理では、第2保留記憶数通知コマンドの受信待ち時間に対応して予め定められたタイマ初期値が、コマンド受信制御タイマにセットされればよい。
ステップ003SGS224にて受信コマンドが第2始動口入賞指定コマンドではない場合には(ステップ003SGS224;N)、その受信コマンドは図柄指定コマンドであるか否かを判定する(ステップ003SGS226)。ステップ003SGS226にて受信コマンドが図柄指定コマンドではない場合には(ステップ003SGS226;N)、その受信コマンドは変動カテゴリコマンドであるか否かを判定する(ステップ003SGS227)。ステップ003SGS227にて受信コマンドが変動カテゴリコマンドではない場合には(ステップ003SGS227;N)、その受信コマンドは第1保留記憶数通知コマンドであるか否かを判定する(ステップ003SGS228)。そして、第1保留記憶数通知コマンドであるときには(ステップ003SGS228;Y)、例えばコマンド受信制御タイマによる計時動作を初期化することなどにより、第1保留記憶数通知待ち時間をクリアする(ステップ003SGS229)。
ステップ003SGS228にて受信コマンドが第1保留記憶数通知コマンドではない場合には(ステップ003SGS228;N)、その受信コマンドは第2保留記憶数通知コマンドであるか否かを判定する(ステップ003SGS230)。そして、第2保留記憶数通知コマンドであるときには(ステップ003SGS230;Y)、例えばコマンド受信制御タイマによる計時動作を初期化することなどにより、第2保留記憶数通知待ち時間をクリアする(ステップ003SGS231)。
そして、ステップ003SGS229,ステップ003SGS231の処理のいずれかを実行した後は、格納したエントリの表示未決定フラグをオン状態にするとともに、未受信のコマンドがあれば演出制限フラグをオン状態にする(ステップ003SGS232)。
ステップ003SGS226にて受信コマンドが図柄指定コマンドである場合や(ステップ003SGS226;Y)、ステップ003SGS227にて受信コマンドが変動カテゴリコマンドである場合(ステップ003SGS227;Y)、あるいはステップ003SGS223,ステップ003SGS225,ステップ003SGS232の処理のいずれかを実行した後には、受信コマンドを、図8−7に示す始動入賞時受信コマンドバッファ003SG194Aにおける空き領域の先頭に格納し(ステップ003SGS233)、ステップ003SGS221の処理に戻る。
尚、変動開始コマンド(第1変動開始コマンドまたは第2変動開始コマンド)とともに保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンド)を受信した場合には、保留記憶数通知コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ003SG194Aに格納しないようにしてもよい。即ち、始動入賞の発生に対応して受信した演出制御コマンドを、始動入賞時受信コマンドバッファ003SG194Aにおける空き領域の先頭から順次に格納することができればよい。
ステップ003SGS230にて受信コマンドが第2保留記憶数通知コマンドではない場合には(ステップ003SGS230;N)、その他の受信コマンドに応じた設定を行う(ステップ003SGS234)。そして、ステップ003SGS223またはステップ003SGS225にて設定された第1または第2保留記憶数通知待ち時間が経過したか否かを判定し(ステップ003SGS235)、第1または第2保留記憶数通知待ち時間が経過していなければ(ステップ003SGS235;N)、ステップ003SGS221の処理に戻る。一方、第1または第2保留記憶数通知待ち時間が経過している場合、つまり、設定された第1または第2保留記憶数通知待ち時間が経過までに第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンドを受信しなかった場合には(ステップ003SGS235;Y)、格納したエントリの表示未決定フラグをオン状態にするとともに、該当する格納未完了のエントリの演出制限フラグをオン状態にしたのち(ステップ003SGS236)、ステップ003SGS221の処理に戻る。
図8−15は、演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートの一部である。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU120は、先ず、先読予告設定処理において先読予告演出の有無とともに該先読予告演出の演出パターン(保留記憶表示の表示パターン)を決定し(S161)、次いで、画像表示装置5の第1保留記憶表示エリア003SG005D及び第2保留記憶表示エリア003SG005Uにおける保留記憶表示を、始動入賞時受信コマンドバッファ003SG194Aの記憶内容に応じた表示に更新する保留表示更新処理を実行する(ステップ003SGS162)。
図8−16は、先読予告設定処理として、図5のステップS161にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図8−16に示す先読予告設定処理において、演出制御用CPU120は、先ず、可変表示の実行中であるか否かを判定する(ステップ003SGS240a)。可変表示の実行中であるか否かは、演出制御プロセスフラグの値が1〜3のいずれかであるか否かによって判定すればよい。
可変表示の実行中でない場合(ステップ003SGS240a;N)はステップ003SGS241に進み、可変表示の実行中である場合(ステップ003SGS240a;Y)は、更に第1可変表示開始回数報知演出の実行期間中であるか否かを判定する(ステップ003SGS240b)。尚、第1可変表示開始回数報知演出とは、図8−28(E)、図8−29(L)、図8−30(S)に示すように、擬似連演出として再可変表示が開始された後に、1の可変表示中において再可変表示を含む飾り図柄の可変表示が開始された回数を報知するための演出である。また、ステップ003SGS240aにおいて第1可変表示開始回数報知演出の実行期間中であるか否かは、実行中の可変表示のプロセスデータを参照して判定すればよい。
第1可変表示開始回数報知演出の実行期間中でない場合(ステップ003SGS240b;N)はステップ003SGS241に進み、第1可変表示開始回数報知演出の実行期間中である場合(ステップ003SGS240b;Y)は、ステップ003SGS250に進むことで、後述するように、通常の表示態様に対応する「0」が、保留表示フラグにセットされる。つまり、第1可変表示開始回数報知演出の実行期間中は、先読予告演出を実行しないようになっている。
ステップ003SGS241において演出制御用CPU120は、始動入賞時受信コマンドバッファ003SG194Aをチェックする。そして、始動入賞時のコマンドの新たな格納が有るか否かを、表示未決定フラグがオン状態である(「1」にセットされている)エントリが有るか否かにより判定する(ステップ003SGS242)。
表示未決定フラグがオン状態であるエントリが無い場合は(ステップ003SGS242;N)、先読予告設定処理を終了し、表示未決定フラグがオン状態であるエントリが有る場合は(ステップ003SGS242;Y)、該エントリの図柄指定コマンドが第4図柄指定または第6図柄指定コマンドであるか否か、つまり、図柄指定コマンドが確変大当りCまたは小当りを示す図柄指定コマンドであるか否かを判定する(ステップ003SGS243a)。図柄指定コマンドが確変大当りCまたは小当りを示す図柄指定コマンドである場合には(ステップ003SGS243a;Y)、ステップ003SGS250に進むことで、後述するように、通常の表示態様に対応する「0」が、保留表示フラグにセットされる。つまり、確変大当りCまたは小当りとなる保留記憶については、先読予告演出を実行しないようになっている。
一方、図柄指定コマンドが確変大当りCまたは小当りを示す図柄指定コマンドでない場合には、該エントリの図柄指定コマンドが第1図柄指定コマンドであるか否か、つまり、図柄指定コマンドがはずれを示すコマンドであるか否かを判定する(ステップ003SGS243b)。該エントリの図柄指定コマンドが第1図柄指定コマンドでない場合、つまり、大当り(確変大当りA、確変大当りB、非確変大当りのいずれか)を示すコマンドである場合は(ステップ003SGS243b;N)、当該エントリの図柄指定コマンドから大当り種別を特定する(ステップ003SGS244)。
そして、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部のランダムカウンタなどから抽出した先読予告演出用の乱数値を示す数値データとステップ003SGS244において特定した大当り種別に基づいて、図示しない大当り時先読予告演出判定テーブルを参照することにより、先読予告演出を実行するか否かと、先読予告演出を実行する場合における表示パターンと、を決定する(ステップ003SGS245)。
ステップ003SGS245においては、例えば、図8−17(A)に示すような決定割合で先読予告演出の実行の有無と表示パターン(予告種別)とを決定する。図8−17(A)に示す決定割合の設定例では、ステップ003SGS244の処理において特定した大当り種別に応じて、先読予告演出の有無や表示パターン(予告種別)の決定割合を異ならせている。
具体的には、先読予告演出の表示パターン(予告種別)として、表示パターンα及び表示パターンβの2種類が設けられている。このうち、先読予告演出の表示パターンが表示パターンαに決定された場合には、保留記憶表示が白色の四角形(◇)で第1保留記憶表示エリア003SG5Dまたは第2保留記憶表示エリア003SG5Uに表示され、先読予告演出の表示パターン(予告種別)が表示パターンβに決定された場合には、保留記憶表示が白色の星形(☆)で第1保留記憶表示エリア003SG5Dまたは第2保留記憶表示エリア003SG5Uに表示される。
尚、可変表示結果が確変大当りC以外の大当りとなる場合は、先読予告演出が非実行に決定される場合が無く、必ず先読予告演出の実行が決定されて表示パターン(予告種別)として表示パターンαまたは表示パターンβのどちらかの表示パターン(予告種別)が決定される。
また、図8−17(A)に示すように、大当り種別が「確変大当りA」である場合には、表示パターン(予告種別)として表示パターンβが決定される割合は、表示パターンαが決定される割合よりも高く設定されている。一方で、大当り種別が「確変大当りB」または「非確変大当り」である場合には、表示パターン(予告種別)として表示パターンβが決定される割合は、表示パターンαが決定される割合よりも低く設定されている。
このような設定により、可変表示結果が「大当り」であり、かつ表示パターン(予告種別)として表示パターンβの表示が実行された場合は、表示パターンαの表示が実行された場合よりも大当り種別が確変大当りAである割合が高くなり、遊技者の確変大当りAとなることに対する期待感を高めることができる。
尚、本特徴部003SGでは、可変表示結果が確変大当りC以外の「大当り」である場合は、必ず先読予告演出の実行を決定することで保留記憶表示を白色の四角(◇)に表示する表示パターンαまたは白色の星形(☆)に表示する表示パターンβのいずれか一方の表示パターンを実行しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、可変表示結果が確変大当りC以外の「大当り」である場合であっても、可変表示結果が「はずれ」である場合と同様に先読予告演出の非実行を決定する場合を設けてもよい。
また、ステップ003SGS243bにおいて、表示未決定フラグがオン状態であるエントリの図柄指定コマンドが第1図柄指定コマンドである場合、つまり、はずれを示すコマンドである場合は(ステップ003SGS243b;Y)、表示未決定フラグがオン状態である当該エントリの変動カテゴリ指定コマンドが示す変動カテゴリを特定する(ステップ003SGS247)。具体的には、該エントリの変動カテゴリ指定コマンドがC600Hであれば、「非リーチ」の変動パターンのカテゴリであると特定し、C601Hであれば、「スーパーリーチ」の変動パターンのカテゴリであると特定し、C602Hであれば、ノーマルリーチを含む「その他」の変動パターンのカテゴリであると特定すればよい。
そして、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部のランダムカウンタなどから抽出した先読予告演出用の乱数値を示す数値データと、ステップ003SGS247において特定した変動パターンのカテゴリとに基づいて、図示しないはずれ時先読予告演出判定テーブルを参照することにより、先読予告演出を実行するか否かと、先読予告演出を実行する場合における表示パターン(予告種別)と、を決定する(ステップ003SGS248)。
ステップ003SGS248においては、例えば、図8−17(B)に示すような決定割合で先読予告演出の実行の有無と表示パターン(予告種別)とを決定する。図8−17(B)に示す決定割合の設定例では、ステップ003SGS247の処理において特定した変動パターンのカテゴリに応じて、先読予告演出の実行の有無や表示パターン(予告種別)の決定割合を異ならせている。
具体的には、表示パターン(予告種別)として、表示パターンα及び表示パターンβの2種類が設けられている。このうち、表示パターン(予告種別)が表示パターンαに決定された場合には、保留記憶表示が特定態様である白色の四角形(◇)で第1保留記憶表示エリア003SG5Dまたは第2保留記憶表示エリア003SG5Uに表示され、表示パターン(予告種別)が表示パターンβに決定された場合には、保留記憶表示が特定態様である白色の星形(☆)で第1保留記憶表示エリア003SG5Dまたは第2保留記憶表示エリア003SG5Uに表示される。尚、先読予告演出が非実行に決定される場合は、保留記憶表示が通常態様である丸型(○)で第1保留記憶表示エリア003SG5Dまたは第2保留記憶表示エリア003SG5Uに表示される。
図8−17(B)に示すように、可変表示結果が「はずれ」であり、変動パターンのカテゴリが「その他」である場合には、可変表示結果が「はずれ」であり、変動パターンのカテゴリが「非リーチ」である場合よりも先読予告演出が実行される割合(「予告演出なし」以外に決定される割合)が高く設定されている。また、可変表示結果が「はずれ」であり、変動パターンのカテゴリが「スーパーリーチ」である場合には、可変表示結果が「はずれ」であり、変動パターンのカテゴリが「その他」である場合よりも先読予告演出が実行される割合(「予告演出なし」以外に決定される割合)が高く設定されている。
可変表示結果が「はずれ」である場合において先読予告演出の実行が決定される際には、変動カテゴリが「その他」である場合には、変動パターンのカテゴリが「非リーチ」である場合よりも表示パターンαが決定される割合が高く設定されている。また、変動パターンのカテゴリが「スーパーリーチ」である場合には、変動パターンのカテゴリが「その他」である場合よりも表示パターンαが決定される割合が高く設定されている。更に、可変表示結果が「はずれ」である場合において先読予告演出の実行が決定される際には、変動パターンのカテゴリが「その他」である場合には、変動パターンのカテゴリが「非リーチ」である場合よりも表示パターンβが決定される割合が高く設定されており、変動パターンのカテゴリが「スーパーリーチ」である場合には、変動パターンのカテゴリが「その他」である場合よりも表示パターンβが決定される割合が高く設定されている。
尚、可変表示結果が「はずれ」である場合においては、変動パターンのカテゴリが「非リーチ」、「その他」、「スーパーリーチ」のいずれにおいても、先読予告演出が非実行に決定される割合が最も高く設定されており、先読予告演出が実行に決定され、かつ表示パターンβが決定される割合が最も低く設定されている。
更に、図8−17(A)に示すように、可変表示結果が「大当り」である場合においては、先読予告演出が非実行(予告演出なし)に決定されることがないとともに、先読予告演出が実行に決定され、かつ表示パターンαまたは表示パターンβが決定される割合は、可変表示結果が「はずれ」である場合のいずれの変動パターンのカテゴリにおける表示パターンαまたは表示パターンβが決定される割合よりも高く設定されている。
更に、可変表示結果が「はずれ(非リーチ)」、「はずれ(スーパーリーチ)」、「はずれ(その他)」である場合において、先読予告演出の実行が決定される際には、表示パターンαが決定される割合が、表示パターンβが決定される割合よりも高く設定されている。一方、可変表示結果が「大当り(確変A)」である場合において、先読予告演出の実行が決定される際には、表示パターンβが決定される割合が、表示パターンαが決定される割合よりも高く設定されている。
このような設定により、先読予告演出の表示パターン(予告種別)として表示パターンαまたは表示パターンβが実行(表示)された場合には、表示パターンαまたは表示パターンβが実行(表示)されない場合よりも可変表示結果が「大当り」となる可能性が高く、特に表示パターンβが実行(表示)された場合には、可変表示結果が「大当り」であり、かつ大当り種別が「確変大当りA」となる割合が高まるため、遊技者の期待感を高めることができる。
ステップ003SGS248の実行後、演出制御用CPU120は、ステップ003SGS247において先読予告演出の実行が決定されたか否か、つまり、表示パターン(予告種別)を表示パターンαと表示パターンβのいずれかに決定したか否かを判定する(ステップ003SGS249)。
ステップ003SGS245の実行後または先読予告演出の実行が決定された場合は(ステップ003SGS249;Y)、決定した表示パターン(予告種別)に対応するフラグ値を当該エントリの保留表示フラグにセットする(ステップ003SGS246)。具体的には、ステップ003SGS245またはステップ003SGS248において決定した表示パターン(予告種別)が保留記憶表示を「◇」で示す表示パターンαであれば当該エントリの保留表示フラグに「1」をセットし、ステップ003SGS245またはステップ003SGS248において決定した表示パターン(予告種別)が保留記憶表示を「☆」で示す表示パターンβであれば当該エントリの保留表示フラグに「2」をセットした後、ステップ003SGS251に進む。
また、ステップ003SGS249において、先読予告演出の実行が決定されていない場合は(ステップ003SGS249;N)、当該エントリの保留表示フラグに、白色の「○」を示す「0」をセットした後(ステップ003SGS250)、ステップ003SGS251に進む。
尚、ステップ003SGS246またはステップ003SGS250実行後、演出制御用CPU120は、当該エントリの表示未決定フラグの値を「0」に変更する(ステップ003SGS251)。その後、始動入賞時受信コマンドバッファ003SG194Aの記憶内容にもとづいて保留表示を更新する(ステップ003SGS252)。これにより、始動入賞時受信コマンドバッファ003SG194Aに新たに格納された保留記憶が、保留表示フラグにセットされた「0」、「1」、「2」のいずれかに対応した表示態様にて表示される。また、可変表示が実行されて、始動入賞時受信コマンドバッファ003SG194Aの記憶内容がシフトされた場合にも、該シフト後の始動入賞時受信コマンドバッファ003SG194Aの記憶内容に応じて、画像表示装置5の下方位置に設けられている第1保留記憶表示エリア003SG5Dおよび第2保留記憶表示エリア003SG5Uの保留表示が更新される。
具体的には、第1特図保留記憶数が1つであれば1つの保留記憶表示を表示する。この保留記憶表示の表示態様としては、該保留記憶に対応する保留表示フラグのフラグ値が「0」である場合には、「○」の表示態様にて表示され、保留表示フラグのフラグ値が「1」である場合には、「◇」の表示態様にて表示され、保留表示フラグのフラグ値が「2」である場合には、「☆」の表示態様にて表示される。尚、第1特図保留記憶数が2つであれば、2つの保留記憶表示が表示され、それぞれの保留記憶表示が、対応する保留記憶の保留表示フラグにセットされたフラグ値に応じた態様にて第1保留記憶表示エリア003SG5Dに表示される。また、第1特図保留記憶数が3つであれば、3つの保留記憶表示が表示され、それぞれの保留記憶表示が、対応する保留記憶の保留表示フラグにセットされたフラグ値に応じた態様にて第1保留記憶表示エリア003SG5Dに表示される。また、第1特図保留記憶数が4つであれば、4つの保留記憶表示が表示され、それぞれの保留記憶表示が、対応する保留記憶の保留表示フラグにセットされたフラグ値に応じた態様にて第1保留記憶表示エリア003SG5Dに表示される。
また、第2特図保留記憶数が1つであれば1つの保留記憶表示を表示する。この保留記憶表示の表示態様としては、第1特図の場合と同じく、該保留記憶に対応する保留表示フラグのフラグ値が「0」である場合には、「○」の表示態様にて表示され、保留表示フラグのフラグ値が「1」である場合には、「◇」の表示態様にて表示され、保留表示フラグのフラグ値が「2」である場合には、「☆」の表示態様にて表示される。尚、第2特図保留記憶数が2つであれば、例えば、2つの保留記憶表示が表示され、それぞれの保留記憶表示が、対応する保留記憶の保留表示フラグにセットされたフラグ値に応じた態様として、例えば、1の保留記憶表示が「○」の表示態様、1の保留記憶表示が「☆」の表示態様にて第2保留記憶表示エリア003SG5Uに表示される。また、第2特図保留記憶数が3つであれば、3つの保留記憶表示が表示され、それぞれの保留記憶表示が、対応する保留記憶の保留表示フラグにセットされたフラグ値に応じた態様にて第2保留記憶表示エリア003SG5Uに表示される。また、第2特図保留記憶数が4つであれば、4つの保留記憶表示が表示され、それぞれの保留記憶表示が、対応する保留記憶の保留表示フラグにセットされたフラグ値に応じた態様にて第2保留記憶表示エリア003SG5Uに表示される。
そして、可変表示が実行される毎に、保留記憶が減少(消費)されることに応じて、保留記憶表示も、所定のシフト方向(本特徴部003SGでは画面の中央方向)にシフトする。
つまり、可変表示の開始時に実行される、後述する可変表示開始設定処理において保留記憶が消費されて、始動入賞時受信コマンドバッファ003SG194Aの保留記憶がシフトされた場合には、シフト後の始動入賞時受信コマンドバッファ003SG194Aの保留記憶にもとづいて、第1保留記憶表示エリア003SG5Dや第2保留記憶表示エリア003SG5Uにおける保留記憶表示もシフトされて表示されるとともに、始動入賞により、新たな保留記憶があった場合には、当該保留記憶の表示パターンが決定されて保留表示フラグにセットされ、該保留表示フラグにセットされたフラグ値に応じた表示態様にて、第1保留記憶表示エリア003SG5Dや第2保留記憶表示エリア003SG5Uに表示されるようになる。
尚、本特徴部003SGにおいては、ステップ003SGS252の処理を先読予告設定処理において実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら第1保留記憶表示エリア003SG5Dおよび第2保留記憶表示エリア003SG5Uの保留表示が更新するための処理を、先読予告設定処理とは異なる処理(例えば、保留表示更新処理)として個別に実行するようにしてもよい。
また、本特徴部003SGでは、ステップ003SGS242において始動入賞時のコマンドの新たな格納が有ることを条件に該始動入賞における保留記憶での先読予告演出の実行と非実行を決定しているが、第1始動入賞口への始動入賞と第2始動入賞口への始動入賞が同時に発生したことによりステップ003SGS242において第1特図と第2特図との双方で始動入賞時のコマンドの新たな格納が有ると判定された場合、つまり、表示未決定フラグがオン状態であるエントリが第1特図保留記憶にも第2特図保留記憶にも存在する場合には、双方のエントリを先読予告演出の実行と非実行の決定対象としている。第1特図における始動入賞時のコマンドが新たに格納された保留記憶と第2特図における始動入賞時のコマンドが新たに格納された保留記憶の双方を先読予告演出の実行と非実行の決定対象とする場合は、先読予告演出の実行を示す「1」または「2」の保留表示フラグのエントリが存在しなければ第1特図の保留記憶の保留表示と第2特図の保留表示の双方において先読予告演出が同時に実行される場合がある。
また、本特徴部003SGでは、前述のように第1始動入賞口への始動入賞と第2始動入賞口への始動入賞が同時に発生した場合には、第1特図における始動入賞時のコマンドが新たに格納された保留記憶と第2特図における始動入賞時のコマンドが新たに格納された保留記憶の双方を先読予告演出の実行と非実行の決定の対象としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、このような場合は、第1特図における保留記憶での先読予告演出の実行と非実行、第2特図における保留記憶での先読予告演出の実行と非実行を、いずれか一方のみに決定するようにしてもよい。
具体的には、遊技状態が、高開放制御が行われない通常状態である場合は、第1特図における保留記憶での先読予告演出の実行と非実行の決定を第2特図における保留記憶での先読予告演出の実行と非実行の決定よりも優先して行う。そして、第1特図における保留記憶での先読予告演出の実行を決定した場合は、第2特図における保留記憶の先読予告演出の実行を一義的に非実行に決定し、第1特図における保留記憶での先読予告演出の非実行を決定した場合は、第2特図における保留記憶の先読予告演出の実行と非実行を決定すればよい。
一方、遊技状態が、高開放制御が行われる時短状態(高確高ベース状態・低確高ベース状態)である場合は、第2特図における保留記憶での先読予告演出の実行と非実行の決定を第1特図における保留記憶での先読予告演出の実行と非実行の決定よりも優先して行う。そして、第2特図における保留記憶での先読予告演出の実行を決定した場合は、第1特図における保留記憶の先読予告演出の実行を一義的に非実行に決定し、第2特図における保留記憶での先読予告演出の非実行を決定した場合は、第1特図における保留記憶の先読予告演出の実行と非実行を決定すればよい。
図8−18は、図7に示された演出制御プロセス処理における可変表示開始設定処理(ステップS171)を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、第1変動開始コマンド受信フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップ003SGS271)。第1変動開始コマンド受信フラグがオン状態である場合は(ステップ003SGS271;Y)、始動入賞時受信コマンドバッファ003SG194Aにおける第1特図保留記憶のバッファ番号「1−0」〜「1−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(ステップ003SGS272)。尚、バッファ番号「1−0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
具体的には、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−1」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−0」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−2」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−1」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−3」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−2」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−3」に対応付けて格納するようにシフトする。
また、ステップ003SGS271において第1変動開始コマンド受信フラグがオフである場合は(ステップ003SGS271;N)、第2変動開始コマンド受信フラグがオン状態であるか否かを判定する(ステップ003SGS273)。第2変動開始コマンド受信フラグがオフである場合は(ステップ003SGS273;N)、可変表示開始設定処理を終了し、第2変動開始コマンド受信フラグがオン状態である場合は(ステップ003SGS273;Y)、始動入賞時受信コマンドバッファ003SG194Aにおける第2特図保留記憶のバッファ番号「2−0」〜「2−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(ステップ003SGS274)。尚、バッファ番号「2−0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
具体的には、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−1」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−0」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−2」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−1」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−3」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−2」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−3」に対応付けて格納するようにシフトする。
ステップ003SGS272またはステップ003SGS274の実行後、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンド格納領域から変動パターン指定コマンドを読み出す(ステップ003SGS275)。
次いで、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(即ち、受信した表示結果指定コマンド)及び変動パターンに応じて飾り図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップ003SGS276)。この場合、演出制御用CPU120は、表示結果指定コマンドで指定される表示結果に応じた飾り図柄の停止図柄を決定し、決定した飾り図柄の停止図柄を示すデータを飾り図柄表示結果格納領域に格納する。
尚、本特徴部003SGでは、受信した可変表示結果指定コマンドが確変大当りAに該当する第2可変表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が「7」で揃った飾り図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが確変大当りBに該当する第3可変表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、「7」以外の奇数図柄の複数の組合せ(例えば「111」、「333」、「555」、「999」などの飾り図柄の組合せ)の中から決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが確変大当りCに該当する第4可変表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、小当りと同一のチャンス目となる「334」、「778」の中から決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが非確変大当りに該当する第5可変表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が偶数図柄で揃った飾り図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが小当りに該当する第6可変表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、確変大当りCと同一のチャンス目となる「334」、「778」の中から決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが、はずれに該当する第1可変表示結果指定コマンドであり且つ当該可変表示の変動パターンが非リーチ変動パターンであれば、停止図柄として3図柄が不揃いとなる飾り図柄であって、上記したチャンス目以外の組合せ(はずれ図柄)を決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが、はずれに該当する第1可変表示結果指定コマンドであり且つ当該可変表示の変動パターンがリーチ変動パターンであれば、停止図柄として左右図柄が同一であるが中図柄が異なるリーチはずれの組合せ(はずれ図柄)を決定する。
これら停止図柄の決定においては、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、飾り図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄判定テーブルを用いて、飾り図柄の停止図柄を決定すればよい。即ち、抽出した乱数に一致する数値に対応する飾り図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定すればよい。
次いで、演出制御用CPU120は、当該変動パターンが可変表示中に擬似連演出を実行する変動パターンであるか否かを判定する(ステップ003SGS277)。当該変動パターンが可変表示中に擬似連演出を実行する変動パターンである場合(ステップ003SGS277;Y)は、擬似連演出を実行する可変表示用の予告演出決定処理(擬似連演出非実行時用)を実行して可変表示中に予告演出を実行するか否か及び実行する予告演出を決定する(ステップ003SGS278)。
ステップ003SGS278の実行後、演出制御用CPU120は、当該変動パターンがスーパーリーチ変動パターンであるか否かを判定する。当該変動パターンがスーパーリーチ変動パターンである場合(003SGS279;Y)は、可変表示結果に基づいて、仮停止報知演出に代えて特別仮停止報知演出を実行するか否かを決定する(ステップ003SGS280)。仮停止報知演出とは、擬似連演出として飾り図柄が仮停止したタイミングから、仮停止報知音をスピーカ8L、8Rから出力することによって飾り図柄が仮停止したことを遊技者に報知する演出であり、特別仮停止報知演出とは、擬似連演出として飾り図柄が仮停止したタイミングから、仮停止報知音をスピーカ8L、8Rから出力することに加えて画像表示装置5に表示する背景画像を仮停止回数に応じた背景画像(仮停止回数が1回目なら第1特別背景画像、2回目なら第2特別背景画像、3回目なら第3特別背景画像)に更新することによって飾り図柄が仮停止したことを遊技者に報知する演出である。
そして、演出制御用CPU120は、特別仮停止報知演出の実行を決定したか否かを判定する(ステップ003SGS281)。特別仮停止報知演出の実行を決定した場合(ステップ003SGS281;Y)は、特別仮停止報知演出の実行と変動パターンに応じたプロセステーブルを選択してステップ003SGS287に進む(ステップ003SGS282)。
当該変動パターンがノーマルリーチ変動パターンである場合(003SGS279;N)や特別仮停止報知演出の非実行を決定した場合(003SGS281;N)は、可変表示結果に基づいて仮停止報知演出期間を2秒と1.5秒とから決定する(ステップ003SGS283)。そして、該ステップ003SGS283において決定した仮停止報知演出期間と変動パターンに応じてプロセステーブルを選択してステップ003SGS287に進む(ステップ003SGS284)。
また、当該変動パターンが可変表示中に擬似連演出を実行しない変動パターンである場合(ステップ003SGS277;N)は、擬似連演出を実行しない可変表示用の予告演出決定処理を実行して可変表示中に予告演出を実行するか否か及び実行する予告演出を決定する(ステップ003SGS285)。ステップ003SGS285において予告演出の実行の有無と実行する予告演出を決定した後は、変動パターンに応じたプロセステーブルを選択してステップ003SGS287に進む(003SGS286)。
ステップ003SGS287において演出制御用CPU120は、003SGS282、003SGS284、003SGS286のいずれかで選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップ003SGS287)。
尚、プロセステーブルには、画像表示装置5の表示を制御するための表示制御実行データ、各LEDの点灯を制御するためのランプ制御実行データ、スピーカ8L,8Rから出力する音の制御するための音制御実行データや、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aの操作を制御するための操作部制御実行データ等が、各プロセスデータn(1〜N番まで)に対応付けて時系列に順番配列されている。
次いで、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1、操作部制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ及び演出用部品としてのスピーカ8L,8R、操作部(プッシュボタン31B、スティックコントローラ31A等))の制御を実行する(ステップ003SGS288)。例えば、画像表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、表示制御部123に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプ制御基板14に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
尚、本特徴部003SGでは、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに1対1に対応する変動パターンによる飾り図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
そして、可変表示時間タイマに、変動パターン指定コマンドで特定される可変表示時間に相当する値を設定する(ステップ003SGS289)。また、可変表示制御タイマに所定時間を設定する(ステップ003SGS290)。尚、所定時間は例えば30msであり、演出制御用CPU120は、所定時間が経過する毎に左中右の飾り図柄の表示状態を示す画像データをVRAMに書き込み、表示制御部123がVRAMに書き込まれた画像データに応じた信号を画像表示装置5に出力し、画像表示装置5が信号に応じた画像を表示することによって飾り図柄の可変表示(変動)が実現される。次いで、演出制御プロセスフラグの値を可変表示中演出処理(ステップS172)に対応した値に更新して可変表示開始設定処理を終了する(ステップ003SGS291)。
演出制御用CPU120は、可変表示中演出処理を実行する毎にプロセスタイマの値を−1し、プロセスタイマがタイマアウトしたか否かを判定する。プロセスタイマがタイマアウトしていない場合は、プロセスタイマに対応するプロセスデータの内容に従って演出装置を制御し、プロセスタイマがタイマアウトした場合は、次のプロセスデータへの切り替えを行い、改めて次のプロセスタイマをスタートさせるとともに次のプロセスデータのないように従って演出装置の制御を行うことで飾り図柄の可変表示を実行する。尚、演出制御用CPU120は、可変表示開始設定処理において予告演出の実行を決定している場合、可変表示中演出処理内において予告演出を実行するための予告演出実行処理を実行可能となっている。
次に、擬似連演出を実行する可変表示の流れについて説明する。先ず、図8−19(A)に示すように、変動パターンが可変表示中に擬似連演出を1回実行するノーマルリーチ変動パターンである場合は、先ず、飾り図柄の仮停止を示唆する仮停止示唆演出が実行される。尚、本特徴部003SGにおける仮停止示唆演出は、「左」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにおいて飾り図柄が仮停止した後に、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおいて飾り図柄が通常よりも低速で可変表示を行う演出である。尚、仮停止示唆演出期間の長さは、可変表示開始設定処理のステップ003SG283にて決定した仮停止報知演出期間の長さに応じて異なっている。
仮停止報知演出期間が仮停止報知演出期間A(2秒)に決定されている場合は、1回目の仮停止タイミングAとなった時点で仮停止示唆演出が終了するとともに、飾り図柄の仮停止が実行され仮停止報知演出が2秒間に亘って実行される。また、仮停止報知演出期間が仮停止報知演出期間B(1.5秒)に決定されている場合は、1回目の仮停止タイミングBとなった時点で仮停止示唆演出が終了するとともに、飾り図柄の仮停止が実行され仮停止報知演出が1.5秒間に亘って実行される。尚、図8−19(A)に示すように、仮停止報知演出期間Aと仮停止報知演出期間Bとは、同一タイミング、つまり、仮停止報知演出は、演出期間が1.5秒と2秒のどちらに決定されている場合であっても、必ず特定のタイミングで終了するように設定されている。
そして、仮停止報知演出が終了すると、再可変表示報知演出が実行される。再可変表示報知演出は、再可変表示報知音をスピーカ8L、8Rから出力することに加えて画像表示装置5に再可変表示回数に応じたキャラクタの画像(再可変表示回数が1回目ならキャラクタAの画像、2回目ならキャラクタBの画像、3回目ならキャラクタCの画像)を表示することによって飾り図柄の再可変表示が実行されることを遊技者に報知する演出である。
尚、1回目の再可変表示は、該再可変表示報知演出中に実行される。再可変表示報知演出が終了すると、該再可変表示報知演出の終了タイミングから第1可変表示開始回数報知演出が実行される。第1可変表示開始回数報知演出は、画像表示装置5に再可変表示回数を含む飾り図柄の可変表示回数を表示するとともに、画像表示装置5の左右両端において可変表示回数に応じた色のエフェクト画像を表示する演出である。つまり、当該1回目の再可変表示に対応する第1可変表示開始回数報知演出は、画像表示装置5において「×2」を表示するとともに、画像表示装置5の左右両端において青色のエフェクト画像を表示する演出であり、2回目の再可変表示に対応する第1可変表示開始回数報知演出は、画像表示装置5において「×3」を表示するとともに、画像表示装置5の左右両端において緑色のエフェクト画像を表示する演出であり、3回目の再可変表示に対応する第1可変表示開始回数報知演出は、画像表示装置5において「×4」を表示するとともに、画像表示装置5の左右両端において赤色のエフェクト画像を表示する演出である。
そして、第1可変表示開始回数報知演出が終了すると、該第1可変表示開始回数報知演出の終了タイミングから第2可変表示開始回数報知演出が実行される。第2可変表示開始回数報知演出は、画像表示装置5に再可変表示回数を含む飾り図柄の可変表示回数を第1可変表示開始回数報知演出よりも小さなサイズで表示する演出である。
第2可変表示開始回数報知演出が終了した後は、飾り図柄がリーチの態様となりノーマルリーチのリーチ演出が実行される。
図8−19(B)に示すように、特別仮停止報知演出の非実行が決定されており且つ変動パターンが可変表示中に擬似連演出を2回実行するスーパーリーチ変動パターンである場合は、図8−19(A)に示す変動パターンが可変表示中に擬似連演出を1回実行するノーマルリーチ変動パターンである場合と同じく、仮停止示唆演出と、それぞれ1回目の飾り図柄の仮停止と再可変表示、仮停止報知演出、再可変表示報知演出、第1可変表示開始回数報知演出、第2可変表示開始回数報知演出及び1回目の仮停止と再可変表示が実行された後、2回目の飾り図柄の仮停止と再可変表示、仮停止報知演出、再可変表示報知演出、第1可変表示開始回数報知演出、第2可変表示開始回数報知演出が実行され、更にスーパーリーチのリーチ演出が実行される。
尚、1回目の仮停止報知演出が仮停止報知演出期間A(2秒)にて実行された場合は、2回目の仮停止報知演出も仮停止報知演出期間A(2秒)にて実行され、1回目の仮停止報知演出が仮停止報知演出期間B(1.5秒)にて実行された場合は、2回目の仮停止報知演出も仮停止報知演出期間B(1.5秒)にて実行される。
また、前述したように2回目の再可変表示報知演出では、画像表示装置5において1回目の再可変表示演出とは異なるキャラクタ(キャラクタB)の画像が表示される。また、2回目の第1可変表示開始回数報知演出及び第2可変表示開始回数報知演出では、画像表示装置5において1回目の第1可変表示開始回数報知演出及び第2可変表示開始回数報知演出とは異なり「×3」(2回目の第2可変表示開始回数報知演出では2回目の第1可変表示開始回数報知演出よりも小さいサイズの「×3」)が表示される。
図8−20に示すように、特別仮停止報知演出の非実行が決定されており且つ変動パターンが可変表示中に擬似連演出を3回実行するスーパーリーチ変動パターンである場合は、図8−19(B)に示す変動パターンが可変表示中に擬似連演出を2回実行するスーパーリーチ変動パターンである場合と同じく、仮停止示唆演出と、それぞれ2回目までの飾り図柄の仮停止と再可変表示、仮停止報知演出、再可変表示報知演出、第1可変表示開始回数報知演出、第2可変表示開始回数報知演出が実行された後、3回目の飾り図柄の仮停止と再可変表示、仮停止報知演出、再可変表示報知演出、第1可変表示開始回数報知演出、第2可変表示開始回数報知演出が実行され、更にスーパーリーチのリーチ演出が実行される。
尚、1回目及び2回目の仮停止報知演出が仮停止報知演出期間A(2秒)にて実行された場合は、3回目の仮停止報知演出も仮停止報知演出期間A(2秒)にて実行され、1回目及び2回目の仮停止報知演出が仮停止報知演出期間B(1.5秒)にて実行された場合は、3回目の仮停止報知演出も仮停止報知演出期間B(1.5秒)にて実行される。
また、前述したように3回目の再可変表示報知演出では、画像表示装置5において1回目及び2回目の再可変表示演出とは異なるキャラクタ(キャラクタC)の画像が表示される。また、3回目の第1可変表示開始回数報知演出及び第2可変表示開始回数報知演出では、画像表示装置5において2回目の第1可変表示開始回数報知演出及び第2可変表示開始回数報知演出とは異なり「×4」(3回目の第2可変表示開始回数報知演出では3回目の第1可変表示開始回数報知演出よりも小さいサイズの「×4」)が表示される。
図8−21に示すように、特別仮停止報知演出の実行が決定されており且つ変動パターンが可変表示中に擬似連演出を2回実行するスーパーリーチ変動パターンである場合は、先ず、仮停止示唆演出が実行される。
尚、該可変表示では、1回目の仮停止タイミングAとなった時点で仮停止報知演出が終了するとともに、飾り図柄の仮停止が実行され特別仮停止報知演出が2秒間に亘って実行される。つまり、特別仮停止報知演出が実行する可変表示では、特別仮停止報知演出が非実行である(仮停止報知演出が実行される)可変表示とは異なり、仮停止示唆演出期間と特別仮停止報知演出期間は不変となっている。
特別仮停止報知演出の終了後は、再可変表示報知演出と第1可変表示開始回数報知演出が実行されることなく1回目の飾り図柄の再可変表示が実行される。また、暫くして第2可変表示開始回数報知演出が実行される。つまり、該可変表示では、1回目の特別仮停止報知演出が実行された後は、1回目の再可変表示報知演出としてキャラクタ(キャラクタA)の画像の表示や第1可変表示開始回数報知演出としての画像表示装置5での「×2」の表示が実行されず、第2可変表示開始回数報知演出としての画像表示装置5にて第1可変表示開始回数報知演出よりも小さなサイズの「×2」の表示のみが実行される
そして、1回目の飾り図柄の仮停止と再可変表示、特別仮停止報知演出、第2可変表示開始回数報知演出が実行された後は、2回目の飾り図柄の仮停止と再可変表示、特別仮停止報知演出、第2可変表示開始回数報知演出が実行された後、更にスーパーリーチのリーチ演出が実行される。
尚、2回目の第2可変表示開始回数報知演出としては、図8−19(B)と同じく画像表示装置5にて第1可変表示開始回数報知演出よりも小さなサイズの「×3」の表示が実行される。
図8−22に示すように、特別仮停止報知演出の実行が決定されており且つ変動パターンが可変表示中に擬似連演出を3回実行するスーパーリーチ変動パターンである場合は、図8−21と同じく仮停止示唆演出と、それぞれ2回目までの飾り図柄の仮停止と再可変表示、特別仮停止報知演出、第2可変表示開始回数報知演出が実行された後、3回目の飾り図柄の仮停止と再可変表示、特別仮停止報知演出、第2可変表示開始回数報知演出が実行され、更にスーパーリーチのリーチ演出が実行される。
尚、3回目の第2可変表示開始回数報知演出としては、図8−19(B)と同じく画像表示装置5にて第1可変表示開始回数報知演出よりも小さなサイズの「×4」の表示が実行される。
尚、一部は前述したが、図8−23に示すように、本特徴部003SGにおける仮停止報知演出とは、擬似連演出として飾り図柄が仮停止したタイミングから、仮停止報知音をスピーカ8L、8Rから出力することによって飾り図柄が仮停止したことを遊技者に報知する演出であり、2秒間または1.5秒間に亘って実行される演出である。
特別仮停止報知演出とは、擬似連演出として飾り図柄が仮停止したタイミングから、仮停止報知音をスピーカ8L、8Rから出力することに加えて画像表示装置5に表示する背景画像を仮停止回数に応じた背景画像(仮停止回数が1回目なら第1特別背景画像、2回目なら第2特別背景画像、3回目なら第3特別背景画像)に更新することによって飾り図柄が仮停止したことを遊技者に報知する演出である。尚、特別仮停止報知演出として画像表示装置5に表示された特別背景画像は、次の特別背景画像への更新タイミングまたは、可変表示が終了するまで表示される画像である一方で、仮停止報知音の出力期間(特別仮停止報知演出期間)は、仮停止報知演出の一部と同じく2秒間である。
再可変表示報知演出とは、再可変表示報知音をスピーカ8L、8Rから出力することに加えて画像表示装置5に再可変表示回数に応じたキャラクタの画像(再可変表示回数が1回目ならキャラクタAの画像、2回目ならキャラクタBの画像、3回目ならキャラクタCの画像)を表示することによって飾り図柄の再可変表示が実行されることを遊技者に報知する演出である。尚、再可変表示報知演出の演出期間(画像表示装置5におけるキャラクタの画像の表示期間とスピーカ8L、8Rからの再可変表示報知音の出力期間)は、再可変表示の実行回数にかかわらず3秒間である。尚、前述したように、擬似連演出を実行する可変表示では、擬似連演出の実行回数(仮停止・再可変表示の実行回数)が多いほど大当り期待度が高く設定されているので、再可変表示報知演出については、最終的にキャラクタCの画像が表示される場合が最も大当り期待度が高く、最終的にキャラクタAの画像が表示される場合が最も大当り期待度が低く設定されている。
第1可変表示開始回数報知演出とは、擬似連演出として再可変表示が開始された後に、1の可変表示中において再可変表示を含む飾り図柄の可変表示が開始された回数を報知するための演出であり、画像表示装置5においてこれら再可変表示を含む飾り図柄の可変表示が開始された回数(1回目の第1可変表示開始回数報知演出では「×2」、2回目の第1可変表示開始回数報知演出では「×3」、3回目も第1可変表示開始回数報知演出では「×4」)を表示する演出である。尚、これら第1可変表示開始回数報知演出の演出期間は、再可変表示を含む飾り図柄の可変表示回数にかかわらず1秒間である。
第2可変表示開始回数報知演出とは、第1可変表示開始回数報知演出の後に1の可変表示中において再可変表示を含む飾り図柄の可変表示が開始された回数を報知するための演出であり、画像表示装置5においてこれら再可変表示を含む飾り図柄の可変表示が開始された回数(1回目の第1可変表示開始回数報知演出では「×2」、2回目の第1可変表示開始回数報知演出では「×3」、3回目も第1可変表示開始回数報知演出では「×4」)を第1可変表示開始回数報知演出よりも小さなサイズで表示する演出である。尚、これら第2可変表示開始回数報知演出の演出期間は、再可変表示を含む飾り図柄の可変表示回数にかかわらず2秒間である。
図8−24(A)は、図8−18における可変表示開始設定処理の予告演出決定処理(擬似連演出実行時用)を示すフローチャートである。予告演出決定処理(擬似連演出実行時用)において演出制御用CPU120は、先ず、可変表示結果と変動パターンを特定する(ステップ003SGS301)。そして、予告演出実行決定用の乱数値を抽出し、該乱数値と図示しない予告演出決定用テーブルを用いて、擬似連演出を実行する当該可変表示での予告演出の実行の有無と実行する予告演出を決定する(ステップ003SGS302)。
具体的には、図8−24(B)に示すように、可変表示結果が大当りである場合は、予告演出の非実行を5%の割合で決定し、カットイン予告演出の実行を20%の割合で決定し、群予告演出の実行を45%の割合で決定し、カットイン予告演出と群予告演出の実行を30%の割合で決定する。
尚、カットイン予告演出とは、図8−28(F)に示すように画像表示装置5においてカットイン画像が表示される演出であり、群予告演出とは、図8−28(G)に示すように多数のキャラクタが画像表示装置5の表示領域を横切るように表示される演出である。
可変表示結果がはずれ且つスーパーリーチ変動パターン(スーパーリーチはずれ)である場合は、予告演出の非実行を40%の割合で決定し、カットイン予告演出の実行を30%の割合で決定し、群予告演出の実行を25%の割合で決定し、カットイン予告演出と群予告演出の実行を5%の割合で決定する。また、可変表示結果がはずれ且つノーマルリーチ変動パターン(ノーマルリーチはずれ)である場合は、予告演出の非実行を90%の割合で決定し、カットイン予告演出の実行を8%の割合で決定し、群予告演出の実行を2%の割合で決定し、カットイン予告演出と群予告演出の実行を0%の割合で決定する。
つまり、本特徴部003SGにおいて擬似連演出を実行する可変表示では、カットイン予告演出と群予告演出のいずれも実行されない場合が最も大当り期待度が低く設定されており、予告演出としてカットイン予告演出のみが実行される場合はカットイン予告演出と群予告演出のいずれも実行されない場合よりも大当り期待度が高く設定されており、予告演出として群予告演出のみが実行される場合はカットイン予告演出のみが実行される場合よりも大当り期待度が高く設定されており、予告演出としてカットイン予告演出と群予告演出の両方が実行される場合が最も大当り期待度が高く設定されている(擬似連演出を実行する可変表示における予告演出に関する大当り期待度:カットイン予告演出+群予告演出>群予告演出>カットイン演出>非実行)。
ステップ003SGS302の実行後、演出制御用CPU120は、予告演出の実行を決定(カットイン予告演出と群予告演出の少なくとも一方の実行を決定)したか否かを判定する(ステップ003SGS303)。いずれの予告演出の実行も決定していない場合(ステップ003SGS303;N)は予告演出決定処理(擬似連演出実行時用)を終了し、いずれかの予告演出の実行を決定した場合(ステップ003SGS303;Y)は、決定した予告演出を記憶するとともに、予告演出開始待ちタイマをセットして予告演出決定処理(擬似連演出実行時用)を終了する(ステップ003SGS304、ステップ003SGS305)。
尚、図8−27に示すように、これら予告演出の実行可能期間は、再可変表示報知演出期間及び第1可変表示開始回数報知演出期間重複している。特に予告演出としてカットイン予告演出と群予告演出の両方の実行が決定されている場合は、再可変表示報知演出期間及び第1可変表示開始回数報知演出期間において、これらカットイン予告演出と群予告演出が重複して実行される。
また、本特徴部003SGでは、予告演出決定処理(擬似連演出実行時用)においていずれかの予告演出の実行が決定した場合は、全ての再可変表示報知演出期間において同一の予告演出が実行される(図8−28〜図8−30参照)。
図8−25(A)は、図8−18における可変表示開始設定処理の予告演出決定処理(擬似連演出非実行時用)を示すフローチャートである。予告演出決定処理(擬似連演出非実行時用)において演出制御用CPU120は、先ず、可変表示結果と変動パターンを特定する(ステップ003SGS311)。そして、予告演出実行決定用の乱数値を抽出し、該乱数値と図示しない予告演出決定用テーブルを用いて、擬似連演出が実行されない当該可変表示での予告演出の実行の有無と実行する予告演出を決定する(ステップ003SGS312)。
具体的には、図8−25(B)に示すように、可変表示結果が大当りである場合は、予告演出の非実行を5%の割合で決定し、カットイン予告演出の実行を30%の割合で決定し、群予告演出の実行を65%の割合で決定する。
可変表示結果がはずれ且つスーパーリーチ変動パターン(スーパーリーチはずれ)である場合は、予告演出の非実行を40%の割合で決定し、カットイン予告演出の実行を35%の割合で決定し、群予告演出の実行を25%の割合で決定する。また、可変表示結果がはずれ且つノーマルリーチ変動パターン(ノーマルリーチはずれ)である場合は、予告演出の非実行を90%の割合で決定し、カットイン予告演出の実行を8%の割合で決定し、群予告演出の実行を2%の割合で決定する。
つまり、本特徴部003SGにおいて擬似連演出が実行されない可変表示では、カットイン予告演出と群予告演出のいずれも実行されない場合が最も大当り期待度が低く設定されており、予告演出としてカットイン予告演出のみが実行される場合はカットイン予告演出と群予告演出のいずれも実行されない場合よりも大当り期待度が高く設定されており、予告演出として群予告演出のみが実行される場合はカットイン予告演出のみが実行される場合よりも大当り期待度が高く設定されている(擬似連演出を実行する可変表示における予告演出に関する大当り期待度:群予告演出>カットイン演出>非実行)。
ステップ003SGS312の実行後、演出制御用CPU120は、予告演出の実行を決定したか否かを判定する(ステップ003SGS313)。予告演出の実行を決定していない場合(ステップ003SGS313;N)は予告演出決定処理(擬似連演出非実行時用)を終了し、予告演出の実行を決定した場合(ステップ003SGS313;Y)は、決定した予告演出を記憶するとともに、予告演出開始待ちタイマをセットして予告演出決定処理(擬似連演出非実行時用)を終了する(ステップ003SGS314、ステップ003SGS315)。
尚、擬似連演出が実行されない該可変表示において予告演出を実行する場合は、可変表示の開始タイミングからリーチタイミングまでの期間中であれば任意の期間にて予告演出を実行してよい。
図8−26(A)は、演出制御用CPU120が図8−18におけるステップ003SG280において特別仮停止報知演出を実行するか否かを決定する場合の決定割合を示す図である。図8−18におけるステップ003SG280において演出制御用CPU120は、可変表示結果が大当り(スーパーリーチ大当り)であれば、特別仮停止報知演出の非実行(仮停止報知演出の実行)を20%の割合で決定し、特別仮停止報知演出の実行(仮停止報知演出の非実行)を80%の割合で決定する。一方で、可変表示結果がはずれ(スーパーリーチはずれ)であれば、特別仮停止報知演出の非実行(仮停止報知演出の実行)を80%の割合で決定し、特別仮停止報知演出の実行(仮停止報知演出の非実行)を20%の割合で決定する。
つまり、本特徴部003SGでは、擬似連演出を実行する可変表示において特別仮停止報知演出を実行する場合(飾り図柄の仮停止に応じてスピーカ8L、8Rから仮停止報知音が出力されるとともに画像表示装置5に特別背景画像が表示される場合)は、特別仮停止報知演出が実行されない場合(飾り図柄の仮停止に応じてスピーカ8L、8Rから仮停止報知音が出力されるのみの場合;仮停止報知演出が実行される場合)よりも大当り期待度が高く設定されている(擬似連演出を実行する可変表示における大当り期待度:特別仮停止報知演出実行>特別仮停止報知演出非実行)。
また、前述したように、特別仮停止報知演出が実行される場合に注目すると、可変表示中に擬似連演出が1回実行される場合については、1回目の飾り図柄の仮停止に応じて画像表示装置5に第1特別背景画像が表示されるのみであるが、可変表示中に擬似連演出が2回実行される場合については、1回目の飾り図柄の仮停止に応じて画像表示装置5に第1特別背景画像が表示された後、2回目の飾り図柄の仮停止に応じて画像表示装置5に第1特別背景画像に替えて第2特別背景画像が表示され(第1特別背景画像から第2特別背景画像に更新され)、3回目の飾り図柄の仮停止に応じて画像表示装置5に第2特別背景画像に替えて第3特別背景画像が表示され(第2特別背景画像から第3特別背景画像に更新され)るようになっている。
つまり、擬似連演出を実行する可変表示については、可変表示中に実行する擬似連演出回数が多いほど大当り期待度が高く設定されているため、最終的に画像表示装置5に表示される背景画像が第3特別背景画像である場合が最も大当り期待度が高く設定されており、最終的に画像表示装置5に表示される背景画像が第1特別背景画像である場合が最も大当り期待度が低く設定されている(擬似連演出を実行する可変表示において最終的に画像表示装置5に表示される特別背景画像に関する大当り期待度:第3特別背景画像>第2特別背景画像>第1特別背景画像)。
図8−26(B)は、演出制御用CPU120が図8−18におけるステップ003SG283において可変表示結果に基づいて仮停止報知演出期間を決定する場合の決定割合を示す図である。図8−18におけるステップ003SG283において演出制御用CPU120は、可変表示結果が大当りであれば、仮停止報知演出期間を60%の割合で仮停止報知演出期間A(2秒)に決定するとともに40%の割合で仮停止報知演出期間B(1.5秒)に決定する。一方で、可変表示結果がはずれであれば、仮停止報知演出期間を40%の割合で仮停止報知演出期間A(2秒)に決定するとともに60%の割合で仮停止報知演出期間B(1.5秒)に決定する。つまり、擬似連演出を実行する可変表示において特別仮停止報知演出を実行しない場合について、仮停止報知演出の演出期間が2秒に設定されている場合は、仮停止報知演出の演出期間が1.5秒に設定されている場合よりも大当り期待度が高く設定されている(擬似連演出を実行する可変表示において特別仮停止報知演出を実行しない場合の仮停止報知演出の演出期間に関する大当り期待度:仮停止報知演出期間A(2秒)>仮停止報知演出期間B(1.5秒))。
また、本特徴部003SGでは、仮停止報知演出期間を2秒間と1.5秒とから決定可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、仮停止報知演出期間は1の期間に一義的に決定してもよいし、また、3以上の期間から決定してもよい。
また、本特徴部003SGでは、仮停止報知演出期間が長い方が、仮停止報知演出期間が短い場合よりも大当り期待度が高い形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、仮停止報知演出期間が短い方が、仮停止報知演出期間が長い場合よりも大当り期待度が高いようにしてもよい。
次に、可変表示中においてスピーカ8L、8Rから出力される音の出力態様について説明する。図8−27に示すように、先ず、スピーカ8L、8Rは、可変表示の進行にもとづいてBGM(楽曲)を出力可能となっている。該BGMは、再可変表示報知演出期間を除く可変表示中において出力される。また、スピーカ8L、8Rは、仮停止示唆音と仮停止報知音と再可変表示報知音及び第1可変表示開始回数報知音を出力可能となっている。このうち仮停止示唆音は仮停止示唆演出期間中のみ出力され、仮停止報知音は仮停止報知演出期間中のみ出力され、再可変表示報知音は再可変表示報知演出期間中のみ出力され、第1可変表示開始回数報知音は第1可変表示開始回数報知演出期間中のみ出力される。
更に、スピーカ8L、8Rは、カットイン予告演出音と群予告演出音を出力可能となっている。このうちカットイン予告演出音は、カットイン予告演出の実行が決定されている場合に、カットイン予告演出実行期間中にのみ出力され、群予告演出音は、群予告演出の実行が決定されている場合に、群予告演出実行期間中にのみ出力される。
つまり、図8−27に示すように、擬似連演出を実行する可変表示中については、スピーカ8L、8Rから再可変表示報知音が出力される再可変表示報知演出期間中はスピーカ8L、8RからのBGMの出力が制限される一方で、該再可変表示報知演出期間を除く可変表示中においてはスピーカ8L、8RからのBGMの出力が制限されない。更に、仮停止示唆演出期間中は、スピーカ8L、8RからBGMと仮停止示唆音の2種類の音が出力される一方で、第1可変表示開始回数報知演出期間中は、スピーカ8L、8Rから第1可変表示開始回数報知音に加えてBGMとカットイン予告演出音と群予告演出音とを含む最大で4種類の音が出力されるようになっている。
次に、本特徴部003SGにおける擬似連演出を実行する可変表示での画像表示装置5の表示態様について、擬似連演出を3回実行する可変表示を例として図8−28〜図8−32に基づいて説明する。
先ず、可変表示の開始時に特別仮停止報知演出の非実行が決定された場合は、図8−28(A)〜図8−28(C)に示すように、可変表示が開始されて暫くすると「左」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rに飾り図柄が仮停止する。そして、1回目の仮停止示唆演出として、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおいて擬似連演出の実行を示す特殊図柄(図8−28(B)に示す「NEXT」と表示される図柄)の通常よりも低速での可変表示が実行される。そして、仮停止再演出期間が終了すると同時に特殊図柄が仮停止する。このとき、スピーカ8L、8Rから仮停止報知演出として仮停止報知音が出力される。
図8−28(D)〜図8−28(G)に示すように、仮停止報知音の出力が終了すると、1回目の飾り図柄の再可変表示が開始される。更に、再可変表示報知演出として画像表示装置5においてキャラクタAの画像が表示されるとともに、スピーカ8L、8Rから再可変表示報知音が出力される。このとき、可変表示の開始時にカットイン予告演出や群予告演出の実行が決定されている場合は、再可変表示報知演出及び第1可変表示開始回数報知演出に重複してこれらカットイン予告演出や群予告演出が実行される。
そして、再可変表示報知演出が終了すると、1回目の第1可変表示開始回数報知演出として、画像表示装置5において「×2」の画像が表示されるとともに、該画像表示装置5の左右両端部において青色のエフェクト画像の表示が開始される。第1可変表示開始回数報知演出が終了すると、1回目の第2可変表示開始回数報知演出として、画像表示装置5の左上部において第1可変表示開始回数報知演出よりも小さいサイズの「×2」の画像が表示される。
1回目の第2可変表示開始回数報知演出が終了して暫くすると、図8−29(J)に示すように、「左」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rに飾り図柄が仮停止するとともに飾り図柄表示エリア5Cにおいて擬似連演出の実行を示す特殊図柄(図8−29(J)に示す「NEXT」と表示される図柄)が仮停止する。このとき、スピーカ8L、8Rから仮停止報知演出として仮停止報知音が出力される。
図8−29(K)〜図8−29(O)に示すように、仮停止報知音の出力が終了すると、2回目の飾り図柄の再可変表示が開始される。更に、再可変表示報知演出として画像表示装置5においてキャラクタBの画像が表示されるとともに、スピーカ8L、8Rから再可変表示報知音が出力される。尚、2回目の再可変表示報知演出の実行中は、青色のエフェクト画像が非表示化される。また、可変表示の開始時にカットイン予告演出や群予告演出の実行が決定されている場合は、再可変表示報知演出及び第1可変表示開始回数報知演出に重複してこれらカットイン予告演出や群予告演出が実行される。
そして、再可変表示報知演出が終了すると、2回目の第1可変表示開始回数報知演出として、画像表示装置5において「×3」の画像が表示されるとともに、該画像表示装置5の左右両端部において緑色のエフェクト画像の表示が開始される。第1可変表示開始回数報知演出が終了すると、2回目の第2可変表示開始回数報知演出として、画像表示装置5の左上部において第1可変表示開始回数報知演出よりも小さいサイズの「×3」の画像が表示される。
2回目の第2可変表示開始回数報知演出が終了して暫くすると、図8−30(Q)に示すように、「左」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rに飾り図柄が仮停止するとともに、飾り図柄表示エリア5Cにおいて特殊図柄(図8−30(Q)に示す「NEXT」と表示される図柄)が仮停止する。このとき、スピーカ8L、8Rから仮停止報知演出として仮停止報知音が出力される。
図8−30(R)〜図8−30(V)に示すように、仮停止報知音の出力が終了すると、3回目の飾り図柄の再可変表示が開始される。更に、再可変表示報知演出として画像表示装置5においてキャラクタCの画像が表示されるとともに、スピーカ8L、8Rから再可変表示報知音が出力される。尚、3回目の再可変表示報知演出の実行中は、緑色のエフェクト画像が非表示化される。また、可変表示の開始時にカットイン予告演出や群予告演出の実行が決定されている場合は、再可変表示報知演出及び第1可変表示開始回数報知演出に重複してこれらカットイン予告演出や群予告演出が実行される。
そして、再可変表示報知演出が終了すると、3回目の第1可変表示開始回数報知演出として、画像表示装置5において「×4」の画像が表示されるとともに、該画像表示装置5の左右両端部において赤色のエフェクト画像の表示が開始される。第1可変表示開始回数報知演出が終了すると、3回目の第2可変表示開始回数報知演出として、画像表示装置5の左上部において第1可変表示開始回数報知演出よりも小さいサイズの「×4」の画像が表示される。
以降は、スーパーリーチのリーチ演出が実行されて可変表示結果として大当りまたははずれを示す組合せにて飾り図柄が導出表示される。尚、該可変表示中において画像表示装置5の左右両端部に表示されたエフェクト画像は、スーパーリーチのリーチ演出の開始タイミングにて表示を終了してもよいし、可変表示が終了したタイミングにて表示を終了してもよい。
次に、可変表示の開始時に特別仮停止報知演出の実行が決定された場合は、図8−31(A)〜図8−31(C)に示すように、可変表示が開始されて暫くすると「左」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rに飾り図柄が仮停止する。そして、1回目の仮停止示唆演出として、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおいて擬似連演出の実行を示す特殊図柄(図8−31(B)に示す「NEXT」と表示される図柄)の通常よりも低速での可変表示が実行される。そして、仮停止再演出期間が終了すると同時に特殊図柄が仮停止する。このとき、スピーカ8L、8Rから仮停止報知演出として仮停止報知音が出力される。
図8−31(D)〜図8−31(H)に示すように、仮停止報知音の出力が終了すると、画像表示装置5において第1特別背景画像の表示が開始されるとともに、1回目の飾り図柄の再可変表示が開始される。このとき、可変表示の開始時にカットイン予告演出や群予告演出の実行が決定されている場合は、再可変表示報知演出に重複してこれらカットイン予告演出や群予告演出が実行される。
そして、カットイン演出や群予告演出が終了すると、第1可変表示開始回数報知演出が実行されることなく1回目の第2可変表示開始回数報知演出が実行される。
以降は、図8−32(I)〜図8−32(N)に示すように、2回目の飾り図柄の仮停止が実行されることによって画像表示装置5に表示されている第1特別背景画像が第2特別背景画像に表示されるとともに、飾り図柄の再可変表示、カットイン予告演出、群予告演出、2回目の第2可変表示開始回数報知演出が実行され、3回目の飾り図柄の仮停止が実行されることによって画像表示装置5に表示されている第2特別背景画像が第3特別背景画像に表示されるとともに、飾り図柄の再可変表示、カットイン予告演出、群予告演出、3回目の第2可変表示開始回数報知演出が実行される。そして、リーチ演出が実行されて飾り図柄が大当りまたははずれを示す組合せで導出表示される。
以上、本特徴部003SGにおけるパチンコ遊技機1にあっては、演出制御用CPU120は、飾り図柄の仮停止に伴う仮停止報知演出を実行可能であり、該仮停止報知演出の後に飾り図柄の再可変表示に伴ってキャラクタの画像を表示して再可変表示の実行を報知する再可変表示報知演出を実行可能であり、該再可変表示報知演出の後に再可変表示の回数を特定可能な「×2」、「×3」、「×4」等の画像を表示する第1可変表示開始回数報知演出を実行可能であり、該第1可変表示開始回数報知演出の後に再可変表示の回数を特定可能な「×2」、「×3」、「×4」等の画像を該第1可変表示開始回数報知演出よりも小さいサイズで表示する第2可変表示回数報知演出を実行可能となっている。
これら演出制御用CPU120が実行可能な演出のうち、再可変表示報知演出は演出期間が3秒に設定されている一方で仮停止報知演出は演出期間が1.5秒または2秒に設定されている。つまり、再可変表示報知演出では、遊技者が注目するキャラクタ画像が表示される再可変表示報知演出の方が仮停止報知演出よりも長期間に亘って実行されるので、遊戯興趣を向上できる。
尚、本特徴部003SGでは、再可変表示報知演出を仮停止報知演出よりも長期間に亘って実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、仮停止報知演出を再可変表示報知演出よりも長期間に亘って実行してもよい。
また、本特徴部003SGでは、第2可変表示開始回数報知演出として、再可変表示の回数を特定可能な「×2」、「×3」、「×4」等の画像を画像表示装置5の左上部において第1可変表示開始回数報知演出よりも小さなサイズにて表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1可変表示開始回数報知演出よりも視認性を低下して表示可能であれば、第2可変表示開始回数報知演出におけるこれら再可変表示の回数を特定可能な「×2」、「×3」、「×4」等の画像を任意の態様にて表示してよい。例えば、第2可変表示開始回数報知演出では、再可変表示の回数を特定可能な「×2」、「×3」、「×4」等の画像を、第1可変表示開始回数報知演出よりも小さく表示する、第1可変表示開始回数報知演出での画像表示装置5における表示領域を変更する、第1可変表示開始回数報知演出での表示色や輝度を変更する、可動体や他の画像によって表示を隠蔽する等すればよい。
また、図8−27に示すように、スピーカ8L、8Rは飾り図柄の可変表示に応じた音としてBGMを出力可能であるとともに、スピーカ8L、8Rから再可変表示報知音が出力される期間中(再可変表示報知演出期間中)は、スピーカ8L、8RからのBGMの出力が制限される一方で、再可変表示報知演出期間外の期間(スピーカ8L、8Rから第1可変表示開始回数報知音が出力される期間中(第1可変表示開始回数報知演出期間中)を含む)はスピーカ8L、8RからのBGMの出力が制限されないので、スピーカ8L、8RからのBGMの出力によって再可変表示報知音による演出効果が阻害されることを防ぐことができるとともに、スピーカ8L、8RからのBGMの出力によって第1可変表示開始回数報知音による演出効果を向上できるので、演出に応じて適切な音をスピーカ8L、8Rから出力でき、遊技興趣を向上できる。
尚、本特徴部003SGでは、スピーカ8L、8Rから再可変表示報知音が出力される期間中にスピーカ8L、8RからのBGMの出力が制限される形態として、スピーカ8L、8RからのBGMの出力を停止する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、スピーカ8L、8Rから再可変表示報知音を出力される期間中は、スピーカ8L、8Rから出力されるBGMの音量の低下によりBGMの出力の制限を実現してもよい。
また、本特徴部003SGでは、スピーカ8L、8Rから再可変表示報知音が出力される期間中にスピーカ8L、8RからのBGMの出力を制限する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、スピーカ8L、8RからのBGMの出力は、スピーカ8L、8Rから再可変表示報知音が出力される期間中であっても制限しなくともよい。
また、本特徴部003SGでは、スピーカ8L、8Rからの仮停止示唆音の出力中は、BGMの出力が制限されない形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、スピーカ8L、8Rからの仮停止示唆音の出力中は、BGMの出力が制限されるようにしてもよい。このようにすることで、仮停止示唆音の演出効果がBGMに妨げられることがなくなるので、遊技者が刈り停止示唆音を認識し易くなり、遊技興趣を向上できる。
また、図8−27に示すように、スピーカ8L、8Rから仮停止示唆音が出力される期間中は、該仮停止示唆音とともにBGMが出力される一方で、スピーカ8L、8Rから第1可変表示開始回数報知音が出力される期間中は、該第1可変表示開始回数報知音とともにBGMとカットイン予告演出音と群予告演出音が出力される場合があるので、仮停止示唆演出期間中は、遊技者が仮停止示唆音を認識し易くなることで仮停止示唆演出の注目を高めることができる一方で、第1可変表示開始回数報知演出中は、第1可変表示開始回数報知音とともにスピーカ8L、8Rから出力される音にバリエーションを持たせることができるので、遊技興趣を向上できる。
また、演出制御用CPU120は、再可変表示報知演出として画像表示装置5に異なるキャラクタの画像を表示可能であり、最終的に画像表示装置5に表示されるキャラクタの画像に応じて大当り期待度を異ならせることができるので、再可変表示報知演出の演出態様に遊技者を注目させることができ、遊技興趣を向上できる。
また、演出制御用CPU120は、擬似連演出を実行する可変表示の開始時に、仮停止報知演出に代えて特別仮停止報知演出を実行するか否かを決定可能であり、特別仮停止報知演出を実行する場合は、飾り図柄の仮停止後に再可変表示報知演出と第1可変表示開始回数報知演出を実行しないことにより、特別仮停止報知演出の演出効果が再可変表示報知演出と第1可変表示開始回数報知演出とに妨げられてしまうことによる遊技興趣の低下を防ぐことができる。
また、演出制御用CPU120は、可変表示結果が大当りとなることを示唆する演出として、先読み予告演出を実行可能であり、第1可変表示開始回数報知演出の実行期間中に始動入賞が発生した保留記憶については先読み予告演出を実行しない(保留表示を「○」にて表示する)ので、第1可変表示開始回数報知演出が先読み予告演出によって妨げられることによる遊技興趣の低下を防ぐことができる。
尚、本特徴部003SGでは、本発明における特定予告演出を先読み予告演出とする形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、特定予告演出としては、実行中の可変表示のタイミングに関わらず実行され得る先読み予告演出の他、可変表示の特定のタイミングから実行される演出であってもよい。
また、本特徴部003SGでは、第1可変表示開始回数報知演出の実行中に先読み予告演出の実行を制限する例として、先読み予告演出を実行しない形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1可変表示開始回数報知演出の実行中に先読み予告演出の実行を制限する形態としては、第1可変表示開始回数報知演出の非実行時よりも引く割合で先読み予告演出を実行可能としてもよいし、第1可変表示開始回数報知演出の実行中は、先読み予告演出の特定の表示パターン(例えば、表示パターンβよりも大当り期待度が低い表示パターンα)での実行のみ可能としてもよい。
また、演出制御用CPU120は、図8−28〜図8−30に示すように、第1可変表示開始回数報知演出の一部として、画像表示装置5の左右端部において再可変表示回数に応じたエフェクト画像を表示可能であり、再可変表示報知演出の実行中はこれらエフェクト画像が非表示化されるので、再可変表示報知演出の演出効果がエフェクト画像によって妨げられることによる遊技興趣の低下を防ぐことができる。
また、本特徴部003SGでは、演出制御用CPU120は、本発明における特殊演出として画像表示装置5の左右端部において再可変表示回数に応じたエフェクト画像の表示を実行可能であり、再可変表示報知演出の実行中にこれらエフェクト画像を非表示化することによって特殊演出の実行を制限する形態を例示しているが、発明はこれに限定されるものではなく、再可変表示報知演出の実行中に特殊演出の実行を制限する形態としては、再可変表示報知演出の非実行時とは異なる表示領域にてエフェクト画像を表示してもよいし、再可変表示報知演出の非実行時よりも小さなサイズにてエフェクト画像を表示してもよい。更に、再可変表示報知演出の実行中は、再可変表示報知演出の非実行時よりも低い割合にてエフェクト画像を表示してもよい。
以上、本発明の特徴部003SGを図面により説明してきたが、具体的な構成はこれらに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記特徴部003SGでは、パチンコ遊技機1に可動体を設けない形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例003SG−1として図8−33に示すように、画像表示装置5の表示を阻害しない退避位置と画像表示装置5の正面位置(演出位置)との間で動作可能な可動体003SG005Kを設けてもよい。尚、このようにパチンコ遊技機1に可動体003SG005Kを設ける場合は、擬似連演出を実行する可変表示中において、再可変表示報知演出期間中は可動体003SG005Kの退避位置から演出位置への動作を制限する一方で、第1可変表示開始回数報知演出期間中は可動体003SG005Kの退避位置から演出位置への動作を制限しないようにしてもよい。このようにすることで、再可変表示報知演出期間中は可動体003SG005Kが演出位置に移動することにより再可変表示報知演出やカットイン予告演出、群予告演出の表示が阻害されてしまうことを防ぐことができるとともに、第1可変表示回数報知演出期間中は該第1可変表示回数報知演出を可動体003SG005Kの動作によって強調することができるので、遊技興趣を向上できる。
また、前記特徴部003SGでは、飾り図柄の可変表示を画像表示装置5の上方から下方に向けて実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例003SG−2として図8−34(A)に示すように、飾り図柄の可変表示方向は画像表示装置5の画面奥側から手前側に向けて実行してもよいし、画像表示装置5の右方から左方(或いは左方から右方)に向けて実行してもよい。
更に、前記特徴部003SGでは、擬似連演出として飾り図柄が仮停止する場合は、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにおいて特殊図柄を仮停止させる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例003SG−2の図8−34(B)及び図8−34(C)に示すように、擬似連演出としては、通常の数字を示す飾り図柄が仮停止してもよい。尚、このように擬似連演出として通常の数字を示す飾り図柄を仮停止させる場合は、「112」や「556」等の所謂ずれ目の組合せ、「123」や「456」等の連続する数字の組合せ、「135」や「246」等の偶数や奇数の組合せの飾り図柄を仮停止させてもよい。つまり、前記特徴部003SGでは、本発明における特定演出識別情報を特殊図柄(図8−28(B)等に示す「NEXT」と表示される図柄)とする形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明における特定演出識別情報は、前述した「112」や「556」等の所謂ずれ目の組合せ、「123」や「456」等の連続する数字の組合せ、「135」や「246」等の偶数や奇数の組合せの飾り図柄や、これら以外の通常の数字を示す飾り時柄の組合せであってもよい。更に、図8−34(B)及び図8−34(C)に示すように飾り図柄にキャラクタの画像が含まれている場合は、図8−34(D)に示すように、再可変表示報知演出として該キャラクタが飾り図柄から飛び出してくる演出を実行してもよい。このようにすることで、再可変表示報知演出に遊技者を注目させることができ、遊技興趣を向上できる。
また、前記特徴部003SGでは、擬似連演出を実行する可変表示では、擬似連演出の実行回数にかかわらず常に同一の特殊図柄が仮停止する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例003SG−3として図8−35(A)〜図8−35(C)に示すように、仮停止する特殊図柄は、該仮停止後に実行する再可変表示回数に応じて異なっていてもよい。このようにすることで、飾り図柄の仮停止毎に遊技者が再可変表示回数を容易に認識することができるので、遊技興趣を向上できる。
また、前記特徴部003SGでは、可変表示の開始時に仮停止報知演出の演出期間を2秒と1.5秒とから決定可能であり、可変表示中は該決定した演出期間にて全ての仮停止報知演出を実行可能、つまり、仮停止報知演出の第1回数目と第2回数目とで演出期間が同一である形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例003SG−4として、仮停止報知演出の演出期間を各仮停止報知演出で決定可能(仮停止報知演出を第1回数目の演出期間と第2回数目の演出期間とを異ならせて実行可能)としてもよい。特にこのような場合は、各再可変表示報知演出の演出期間を異ならせない(再可変表示報知演出の演出期間を第1回数目と第2回数目とで異ならせない)とともに各第1可変表示開始回数報知演出の演出期間と異ならせない(第1可変表示開始回数報知演出の演出期間を第1回数目と第2回数目とで異ならせない)ようにしてもよい。このようにすることで、再可変表示報知演出と第1可変表示開始回数報知演出の演出効果を維持することができるとともに、仮停止報知演出の実行期間を実行回数毎に異ならせることができるので、仮停止報知演出のバリエーションを増やすことができ、遊技興趣を向上できる。
尚、前述したように本特徴部003SGでは、可変表示中に擬似連演出が複数回実行される場合は、全ての仮停止報知演出期間をステップ003SG283にて決定した期間とする形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変表示中に擬似連演出が複数回実行される場合は、それぞれの仮停止報知演出期間について異なる期間を決定可能としてもよい。
また、前記特徴部003SGでは、擬似連演出を実行する可変表示において特別仮停止報知演出の非実行が決定されている場合は、本発明の第2演出としての再可変表示報知演出を実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、擬似連演出を実行する可変表示では、特別仮停止報知演出の実行・非実行のどちらに決定されているかにかかわらず再可変表示報知演出を実行しないようにしてもよい。
また、前記特徴部263SGでは、本発明を遊技者にとって有利な有利状態(大当り遊技状態)に制御可能なパチンコ遊技機1に適用する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明は、大当り遊技状態に制御可能であるとともに、所定の設定切替スイッチの操作によって複数の設定値(例えば、1〜6)のうちいずれかの設定値を設定可能であり、該設定されている設定値に応じて大当り遊技状態に制御される割合が異なるパチンコ遊技機(設定機能付パチンコ遊技機)に適用してもよい。つまり、本発明を、遊技者にとっての有利度の異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値を設定可能な有利度設定手段を備える遊技機に適用してもよい。
このように本発明を設定機能付パチンコ遊技機に適用する場合は、変形例003SG−5として、可変表示中において、大当り遊技状態に制御されることを示唆する特別態様と、設定値に関する示唆(例えば、設定されている設定値や前回の起動時から設定値が変更されたか否か等の示唆)を行う特定態様とを含む複数種類の演出態様のうちいずれかの演出態様により可変表示中演出を実行可能としてもよい。
特に、このような可変表示中演出を可変表示中に複数回実行可能とする場合は、これら複数回のうち第1回数において可変表示中演出を実行するときと、該第1回数よりも後の第2回数において可変表示中演出を実行するときとで、特定態様の可変表示中演出を同一の割合で実行可能とすることで、特定態様の可変表示中演出が第1回数と第2回数のいずれかで実行された場合でも特定態様の可変表示中演出の実行に対して同じように期待することができる。
また、このように、パチンコ遊技機1において複数の設定値を設定可能とし、設定されている設定値に応じて可変表示結果が大当りとなる割合を異ならせる場合は、仮停止示唆演出、仮停止報知演出、再可変表示報知演出、第1可変表示開始回数報知演出、第2可変表示開始回数報知演出等の擬似連演出に関わる演出の演出態様によってパチンコ遊技機1に設定されている設定値や、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が変更されたこと等を示唆可能としてもよい。このようにすることで、擬似連演出に関わる演出の演出態様に遊技者を注目させることが可能となるので、遊技興趣を向上できる。
また、前記特徴部003SGでは、可変表示中に擬似連演出が最大回数である3回実行された場合においても可変表示結果がはずれとなる可能性がある形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、前記特徴部003SGであれば可変表示中に擬似連演出を4回まで実行可能とし、擬似連演出を4回実行する変動パターンは大当りの変動パターンにのみ設けることで、可変表示中に擬似連演出が最大回数実行された場合は必ず可変表示結果が大当りとなるようにしてもよい。
尚、このように可変表示中に擬似連演出が最大回数実行されることで可変表示結果が大当りとなることが確定する場合は、最大回数の擬似連演出の実行後に可変表示結果が大当りとなることを報知する大当り確定演出を実行し、第1可変表示開始回数報知演出や第2可変表示開始回数報知演出等のその他の演出を実行しないようにしてもよい。このように大当り確定演出中に第1可変表示開始回数報知演出や第2可変表示開始回数報知演出を実行しないことにより、大当り画定演出に遊技者を注目させることができるので、遊技興趣を向上できる。
また、前記特徴部003SGでは、図8−27〜図8−30に示すように、演出制御用CPU120は、第1可変表示開始回数報知演出が終了してから第2可変表示開始回数報知演出を開始する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、演出制御用CPU120は、第2可変表示開始回数報知演出を第1可変表示開始回数報知演出の実行中から開始してもよい。
また、前記特徴部003SGでは、所定の遊技を行う遊技機としてパチンコ遊技機1を例示したが、本発明はこれに限定するものではなく、所定の遊技を行う遊技機とは、少なくとも所定の遊技を行うものであればパチンコ遊技機1の他スロットマシンや一般ゲーム機であってもよい。
また、本明細書では、本発明の遊技機の形態として複数の特徴部や変形例を例示したが、本発明の遊技機としては、これら複数の特徴部や変形例を組合せて実施してもよいし、1の特徴部や変形例のみを実施してもよい。