JP2020141964A - 薬液自己注入装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 所定容量の薬液を簡易な操作で投与することができる薬液自己注入装置を提供する。【解決手段】 薬液自己注入装置1は、ハウジング10に収容されたリザーバ32と、ハウジング10外からの操作によりリザーバ32を押圧変形させる操作部20と、リザーバ32に接続されてリザーバ32の変形によりリザーバ32内の薬液を流出させる流出路50と、を有し、流出路50には、リザーバ32から流出する方向の薬液の流れを許容すると共に、これと反対方向の薬液の流れを制限する一方向弁53と、一方向弁53よりも薬液の流れる方向の下流側に設けられ、内部の薬液の圧力に応じて拡縮変形する第2チューブ(弾性中空体)52と、が備えられている。【選択図】 図3
Description
本発明は、鎮痛剤や麻酔剤などの一定量の薬液を、例えば患者自身の操作によって患者の体内に注入することができる薬液自己注入装置に関する。
例えば、癌性疼痛の薬物治療は経口投与により鎮痛を図ることが基本とされている。しかし、より即効性が求められる場合などには、患者自身がある機械を用いてモルヒネ系薬剤等を静脈または皮下から投与する鎮痛法(自己調節鎮痛法)が採られる。その際に用いられる機械として、PCA(patient controlled analgesia)装置と称される薬液自己注入装置がある(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の薬液自己注入装置は、患者が手で把持するハウジングと、患者が指先などで操作する押ボタンと、ハウジング内に収容された所定容量のリザーバと、リザーバからハウジング外へ延びて、患者の体内に一部留置されているカテーテルに接続される流出側チューブとを有している。そして、患者が痛みを感じた場合などに押ボタンを操作すると、リザーバ内の薬液が流出側チューブを介して患者の体内に投与される仕組みとなっている。
ところで、上記特許文献1に記載の薬液自己注入装置の場合、押ボタンを押圧操作している間、その押圧力によりリザーバが圧縮されて内部の薬液が患者へ投与される。そのため、リザーバ内に蓄えられた所定容量の薬液全てを投与するためには、その間、押ボタンの操作状態を維持しなければならない。しかし、患者によっては押ボタンを操作し続けることができず、リザーバ内の薬液を投与し切れない場合もありうる。
そこで本発明は、所定容量の薬液を簡易な操作で投与することができる薬液自己注入装置を提供することを目的とする。
本発明に係る薬液自己注入装置は、ハウジングに収容されたリザーバと、前記ハウジング外からの操作により前記リザーバを押圧変形させる操作部と、前記リザーバに接続されて該リザーバの変形により該リザーバ内の薬液を流出させる流出路と、を有する薬液自己注入装置であって、前記流出路には、前記リザーバから流出する方向の薬液の流れを許容すると共に、これと反対方向の薬液の流れを制限する一方向弁と、前記一方向弁よりも薬液の流れる方向の下流側に設けられ、内部の薬液の圧力に応じて拡縮変形する弾性中空体と、が備えられている。
これにより、薬液を投与する際、はじめに操作部を操作してリザーバ内の薬液を弾性中空体内に移せば、その後は操作部を操作せずとも、弾性中空体の収縮力により、弾性中空体内の薬液は自動的に患者に投与される。従って、薬液を投与する間、持続的に操作部を操作せずともよく、簡易な操作によって薬液を投与することができる。
また、前記操作部は、前記ハウジング外から操作されて変位する操作体と、前記操作体の変位に連動して前記弾性中空体における前記一方向弁との接続箇所近傍の部位を押圧するクランプとを有し、前記クランプは、前記操作体が非操作状態のときは、前記弾性中空体における前記部位を押圧して変形させて前記部位での薬液の流れを制限し、前記操作体が操作状態のときは、前記弾性中空体における前記部位への押圧を低減または解除して前記弾性中空体内の薬液の流れを許容することとしてもよい。
これにより、操作部を操作していないときには、クランプが弾性中空体を押圧して薬液の流れを制限するため、非操作のときにリザーバ内の薬液が弾性中空体を介して流れ出るのを防止することができる。
本発明によれば、所定容量の薬液を簡易な操作で投与することができる薬液自己注入装置を提供することができる。
本発明に係る薬液自己注入装置1は、ハウジング10に収容されたリザーバ32と、ハウジング10外からの操作によりリザーバ32を押圧変形させる操作部20と、リザーバ32に接続されて該リザーバ32の変形により該リザーバ32内の薬液を流出させる流出路50と、を有し、流出路50には、リザーバ32から流出する方向の薬液の流れを許容すると共に、これと反対方向の薬液の流れを制限する一方向弁53と、一方向弁53よりも薬液の流れる方向の下流側に設けられ、内部の薬液の圧力に応じて拡縮変形する第2チューブ(弾性中空体)52と、が備えられている。
また、操作部20は、ハウジング10外から操作されて変位する操作体21と、操作体21の変位に連動して第2チューブ52における一方向弁53との接続箇所近傍の部位52cを押圧するクランプ27とを有し、クランプ27は、操作体21が非操作状態のときは、第2チューブ52における部位52cを押圧して変形させて部位52cでの薬液の流れを制限し、操作体21が操作状態のときは、第2チューブ52における部位52cへの押圧を低減または解除して第2チューブ52内の薬液の流れを許容する。
以下、本発明の実施の形態に係る薬液自己注入装置1について、図面を参照しつつ、より詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る薬液自己注入装置の外観形状を示す側面図であり、図2は、薬液自己注入装置の外観形状を示す背面図である。図1及び図2に示すように、薬液自己注入装置1は長寸形状のハウジング10を有している。ハウジング10は、長手方向の中央付近で鈍角に屈曲しており、この屈曲箇所11に対して長手方向の一方側は、患者の手で握られるグリップ部12を成し、他方側にはヘッド部13が設けられている。
図1に示すように、以下では、グリップ部12に対してヘッド部13が屈曲している方向を下方とし、その反対方向を上方とする。また、ハウジング10の長手方向において、グリップ部12に対しヘッド部13が位置する方向を前方とし、その反対方向を後方とする。更に、これら上下方向及び前後方向の何れにも直交する方向を左右方向とする。
ハウジング10のグリップ部12の下側にはクリップ14が設けられている。患者は、このクリップ14を衣服のポケット等に係止することにより、薬液自己注入装置1を容易に携行することができる。一方、ハウジング10のヘッド部13の上部には開口15が形成されている。ハウジング10内には操作部20(図3参照)が収容されており、この操作部20が有する操作体21が、この開口15を通じて露出するようにして設けられている。
ハウジング10の後端部には左右に並ぶ2本のチューブが接続されている。このうち1本は供給チューブ30であり、薬液自己注入装置1とは独立して設けられたバルーンリザーバ等(図示せず)に蓄えられた薬液が、ハウジング10内のリザーバ32(図3参照)へ供給されるときに通流する。他の1本は排出チューブ31であり、患者による操作体21への操作に応じて、リザーバ32から排出された薬液が通流する。これら供給チューブ30及び排出チューブ31は塩化ビニル製であるが、素材はこれに限定されず、適宜公知の合成樹脂を採用することができる。
次に、薬液自己注入装置1の内部構造について説明する。図3は、操作体21を操作していないときの薬液自己注入装置1を、図2のIII−III線(より具体的には排出チューブ31の流路中心線を通る平面)で切断した断面図である。図4は、操作体21を操作していないときの薬液自己注入装置1を、図2のIV−IV線(より具体的には供給チューブ30と排出チューブ31との間を通る平面)で切断した切断面である。
図3及び図4に示すように、ハウジング10は中空に形成され、その内部空間30には上述した操作部20及びリザーバ32と共に、第1コイルバネ40、第2コイルバネ41、及び、流出路50などが収容されている。以下、操作部20及び流出路50に関する説明を中心にしつつ、他の構成も含めて詳述する。
[操作部20について]
図3及び図4に示すように、操作部20は、ハウジング10外から操作されて下方へ変位する操作体21を有している。この操作体21は、ハウジング10の開口15とほぼ同じあるいはそれより若干小さい面積の平板部材から成り、その上面は患者に押圧操作される操作面22を成している。操作面22には、患者の指先で押圧されたときの滑り止めのために、小さな凹凸が形成されている。一方、操作体21の下面には、図4に示すように円筒状の第1バネ受け23が下方へ向けて突設されている。
図3及び図4に示すように、操作部20は、ハウジング10外から操作されて下方へ変位する操作体21を有している。この操作体21は、ハウジング10の開口15とほぼ同じあるいはそれより若干小さい面積の平板部材から成り、その上面は患者に押圧操作される操作面22を成している。操作面22には、患者の指先で押圧されたときの滑り止めのために、小さな凹凸が形成されている。一方、操作体21の下面には、図4に示すように円筒状の第1バネ受け23が下方へ向けて突設されている。
ハウジング10におけるヘッド部12の内底部にはリザーバ32が設けられている。リザーバ32は、合成樹脂製の可撓性を有する中空部材から成り、特に上下方向に拡縮変形可能になっている。従って、リザーバ32は、薬液が補充された場合は上下方向の厚み寸法が大きくなるように変形して容量が増加し、薬液を排出するに従って厚み寸法が小さくなるよう変形して容量が減少する。
図4に示すように、リザーバ32の上方には、リザーバ32と操作体21とに挟まれるようにして第1コイルバネ40が設けられている。第1コイルバネ40は、上下方向の軸線を中心に線材を巻回し、かつ、下部から上部へ向かうに従って巻回径を小さくした円錐バネで構成されている。そして、第1コイルバネ40は、その下部がリザーバ32の上面に対向すると共に、上部が操作体21の第1バネ受け23に対向するようにして設けられている。この第1コイルバネ40は、患者により下方へ操作された操作体21がリザーバ32を押圧するときの押圧力を緩衝する緩衝部材としても機能する。
なお、図3及び図4は、リザーバ32内に薬液が含まれていない状態を示している。従って、この状態では、第1コイルバネ50の下部はリザーバ32の上面に当接する一方、上部は第1バネ受け23に対して離隔している。ただし、リザーバ32に所定容量以上の薬液を補充すると、リザーバ32は厚み寸法が増加するよう変形する。そのため、この状態(リザーバ23に薬液が補充され、且つ、未操作の状態)では、第1コイルバネ50の上部も第1バネ受け23に外嵌して操作体21の下面に当接する。
図4に示すように、操作体21の後部には第2バネ受け24が設けられている。第2バネ受け24は上下方向に軸心を向けた円筒状を成し、閉塞された上端部の前部が操作体21に接続され、下端部は開口している。一方、ハウジング10の内底面において、この第2バネ受け24の下方位置(およそ、ハウジング10の屈曲箇所11の内底面位置)には、円筒状のバネ支持部16が上方に開口するようにして形成されている。そして、バネ支持部16と第2バネ受け24との間に、上下方向に軸心を有する円筒バネを成す第2コイルバネ41が介装されている。
上記のとおり、バネ支持部16と第2バネ受け24とは共に円筒状を成し、かつ、バネ支持部16の方が第2バネ受け24よりも大径を成している。従って、第2コイルバネ41は、下方のバネ支持部16に内嵌すると共に上方の第2バネ受け24には外嵌するようにして設けられている。第2コイルバネ41は、圧縮状態でハウジング10内に組み込まれ、操作体21が下方へ操作された後にこれを上方へ戻す復帰手段を成している。なお、本実施の形態では、第1コイルバネ40と第2コイルバネ41とは、互いの軸心方向が一致している。
図3に示すように、操作部20は、第2バネ受け24の後方に枢軸25を有している。枢軸25は左右方向に軸心を有する円柱状の軸部材であり、ハウジング10の内側の側壁に形成された軸受け(図示せず)により、軸心回りに回動自在に支持されている。従って、操作部20は、操作面22が押圧されると、枢軸25を中心にして操作面22が下方へ向かうように回動自在となっている。
図4に示すように、操作部20は、第2バネ受け24から後方且つ下方へ延びるアーム26を有し、該アーム26の後端部にはクランプ27が設けられている。アーム26は、第2バネ受け24から後方且つ下方へ延びた後、徐々に下方への指向性を強め、後端部はほぼ真っすぐ下方へ向いている。従って、アーム26とハウジング10の内底面との間には所定の余剰スペース17が形成される。この後端部に、クランプ27が設けられている。クランプ27は、後述する流出路50の所定箇所を押圧変形する。
このように、操作部20は、操作面22及び第1バネ受け23を有する操作体21、第2バネ受け24、枢軸25、アーム26、並びにクランプ27を有している。そして、枢軸25から操作面22の中央箇所(患者による操作位置)までの離隔寸法は、枢軸25からクランプ27までの離隔寸法と、ほぼ同じである。但し、本実施の形態では、図3に示すように、前者の寸法が後者の寸法よりも若干長くなるように設定されている。
[流出路50について]
次に、流出路50について説明する。薬液自己注入装置1は、リザーバ32に接続されて該リザーバ32の変形によりリザーバ32内の薬液を流出させる流出路50を備えている。具体的には、図3に示すように流出路50は、第1チューブ51と、第2チューブ(弾性中空体)52と、これらの間に介在する一方向弁53とを有し、これらによって、リザーバ32とハウジング10の後部に接続された排出チューブ31との間を接続している。
次に、流出路50について説明する。薬液自己注入装置1は、リザーバ32に接続されて該リザーバ32の変形によりリザーバ32内の薬液を流出させる流出路50を備えている。具体的には、図3に示すように流出路50は、第1チューブ51と、第2チューブ(弾性中空体)52と、これらの間に介在する一方向弁53とを有し、これらによって、リザーバ32とハウジング10の後部に接続された排出チューブ31との間を接続している。
第1チューブ51は、可撓性を有する合成樹脂製のチューブであり、その上流端51aはリザーバ32の後部に接続され、リザーバ32の内部空間と第1チューブ51の内部空間とは連通している。第1チューブ51は、その上流端51aから後方へ延設され、バネ支持部16の右側を通り、枢軸25の近傍で下方へ転向して下流端51bに至っている。
枢軸25の下方であって、操作部20のアーム26とハウジング10の内底面との間の余剰スペース17には、一方向弁53が配設されている。一方向弁53は、弁体(図示せず)を挟んで配置される一端部53aと他端部53bとを有し、一端部53aから他端部53bへ向かう方向の流れを許容する一方、その反対方向の流れを制限する。この一方向弁53は、その一端部53aを上方且つ前方へ向け、他端部53bを下方且つ後方へ向けた姿勢で、ハウジング10内に支持されている。そして、第1チューブ51の下流端51bは、一方向弁53の一端部53aに接続されている。
一方向弁53の他端部53bには、第2チューブ52の上流端52aが接続されている。第2チューブ52は、内部の薬液の圧力に応じて拡縮変形する弾性中空体であり、例えばシリコンあるいはイソプレンゴム等、適宜公知の材料を用いて構成される。第2チューブ52は、ハウジング10のグリップ部13の内底面に沿って後方へ延設されている。ハウジング10のグリップ部13の内底面には板状のリブ18が立設されており、このリブ18は、当該内底面に沿って前後方向に延設されている。第2チューブ52は、このリブ18によって支持されている。
第2チューブ52の下流端52bは、ハウジング10の後端部に設けられた連結菅54の一端部に接続されている。連結菅54は、ハウジング10の後端部にて該ハウジング10の内外にわたって設けられており、ハウジング10の内方に位置する一端部に第2チューブ52の下流端52bが接続され、ハウジング10の外方に位置する他端部には排出チューブ31が接続される。なお、連結菅54には絞り54aが設けられており、この絞り54aは、第2チューブ52から排出チューブ31へ向かう薬液の流量を調整する機能を有している。
従って、リザーバ32は、第1チューブ51、一方向弁53、第2チューブ52、及び連結菅54を介し、ハウジング10外の排出チューブ31に接続される。そして、一方向弁54は、リザーバ32から第1チューブ51を通じて流出する方向の薬液の流れを許容すると共に、これと反対方向の第2チューブ52からの薬液の流れを制限する。また、上述した操作部20のクランプ27は、第2チューブ52における一方向弁53との接続箇所近傍の部位52cに対向して位置している。
[薬液自己注入装置1の動作]
上述した構成の薬液自己注入装置1の動作について、非操作時の状態を示す図3及び図4に加え、操作時の状態を示す図5及び図6を参照しつつ説明する。ただし、図3〜図6に示すリザーバ32はいずれも、薬液が貯留されていない状態が示されている。
上述した構成の薬液自己注入装置1の動作について、非操作時の状態を示す図3及び図4に加え、操作時の状態を示す図5及び図6を参照しつつ説明する。ただし、図3〜図6に示すリザーバ32はいずれも、薬液が貯留されていない状態が示されている。
本実施の形態に係る薬液自己注入装置1は、予め外部のバルーンリザーバ(図示せず)に供給チューブ30が接続され、該バルーンリザーバから所定容量の薬液が供給されるようになっており、この薬液はハウジング10内のリザーバ32に貯留される。また、リザーバ32に薬液が供給されるに従い、リザーバ32は厚み寸法が大きくなるように膨張する。これに伴い、第1コイルバネ40が持ち上げられ、その上部は第1バネ受け23に外嵌すると共に操作体21の裏面に当接する。
従って、リザーバ32に薬液が貯留しているとき、操作部20は、第1コイルバネ40及び第2コイルバネ41により、枢軸25を中心にして操作体21が上方へ向かうように付勢される。その結果、図3及び図4に示すように、操作面22がハウジング10の開口15を塞ぐように露出する。一方、操作部20のクランプ27は下方へ向かうように付勢され、このクランプ27により、第2チューブ52の部位52cが押圧されて変形し、当該部位52cでの薬液の通流が制限(阻止)される。
このような薬液自己注入装置1は、患者の着衣のポケットに収容して、あるいは、ベルトにクリップ14を係止して、携行される。そして、患者に所定の症状が生じた場合に、患者自身が当該薬液自己注入装置1を操作して、リザーバ32内の薬剤を自身の静脈または皮下から投与する。
この際、患者は、薬液自己注入装置1のハウジング10のグリップ部13を手で握るようにして把持する。そして、親指の指先の腹を操作部20の操作体21の操作面22に載置し、これを押圧する。すると、図5及び図6に示すように、操作体21は下方へ(ハウジング10内へ)変位する。より具体的には、患者が操作面22を押すと、操作部20は、第1コイルバネ40及び第2コイルバネ41による付勢に抗って、枢軸25を中心にして操作体21が下方へ向かうように変位(回動)する。
これにより、リザーバ32は上方から押圧され、リザーバ32内の薬液の内圧が上昇する。これと同時に、操作部20のクランプ27が上方へ変位し、第2チューブ52の部位52cへの押圧を低減または解除する。その結果、薬液はリザーバ32から排出され、第1チューブ51及び一方向弁53を介して第2チューブ52内へ導入される。また、リザーバ32から排出された薬液は、一方向弁53において第2チューブ52側へ向かう通流が許容されるが、連結菅54において第2チューブ52から排出チューブ31へ向かう通流は、上述した絞り54aによって例えば一定流量に調整(制限)される。
そのため、操作面22を強く押圧操作した場合、第2チューブ52への導入量が第2チューブ52から排出チューブ31への排出量よりも大きくなり、その差分の薬液は第2チューブ52にて貯留される。すなわち、弾性中空体である第2チューブ52には、操作体21への押圧操作によってリザーバ32に加えられた圧力が薬液を介して伝わり、この内圧により膨張するように弾性変形する。操作体21を強く押圧するほど、第2チューブ52も大きく膨張してより多くの薬液が第2チューブ52へ導入される。
しかも、第2チューブ52の上流側には一方向弁53が設けられている。従って、第2チューブ52へ導入された薬液は、一方向弁53により、リザーバ32へ戻る方向への流れ(逆流)が制限される。その結果、一旦第2チューブ52内に導入された薬液は、第2チューブ52の収縮力により、連通管54の絞り54aを介して一定量ずつ排出チューブ31へ排出される。
以上に説明したように、本実施の形態に係る薬液自己注入装置1は、薬液を投与する期間、ずっと操作し続ける必要がない。つまり、一旦操作体21を押圧操作してリザーバ32内の薬液を第2チューブ52内に移し終えれば、それ以後は操作せずとも、弾性中空体である第2チューブ52の収縮力により、第2チューブ52内の薬液は一定量ずつ排出チューブ31へ排出される。従って、この薬液自己注入装置1によれば、所定容量の薬液を簡易な操作で投与することができる。
なお、薬液の排出量を一定に調整する絞り54aは、上述したように連結菅54に設けてもよいし、あるいは、排出チューブ31の内径を適宜調整して同機能を発揮できるように設定してもよく、特に限られない。また、第2チューブ52はチューブ形状に限られず、弾性を有する他の中空体形状を採用してもよい。
本発明は、所定容量の薬液を投与する薬液自己注入装置に適用することができる。
1 薬液自己注入装置
10 ハウジング
20 操作部
21 操作体
27 クランプ
32 リザーバ
50 流出路
52 第2チューブ(弾性中空体)
53 一方向弁
10 ハウジング
20 操作部
21 操作体
27 クランプ
32 リザーバ
50 流出路
52 第2チューブ(弾性中空体)
53 一方向弁
Claims (2)
- ハウジングに収容されたリザーバと、前記ハウジング外からの操作により前記リザーバを押圧変形させる操作部と、前記リザーバに接続されて該リザーバの変形により該リザーバ内の薬液を流出させる流出路と、を有する薬液自己注入装置であって、
前記流出路には、
前記リザーバから流出する方向の薬液の流れを許容すると共に、これと反対方向の薬液の流れを制限する一方向弁と、
前記一方向弁よりも薬液の流れる方向の下流側に設けられ、内部の薬液の圧力に応じて拡縮変形する弾性中空体と、
が備えられている、薬液自己注入装置。 - 前記操作部は、前記ハウジング外から操作されて変位する操作体と、前記操作体の変位に連動して前記弾性中空体における前記一方向弁との接続箇所近傍の部位を押圧するクランプとを有し、
前記クランプは、
前記操作体が非操作状態のときは、前記弾性中空体における前記部位を押圧して変形させて前記部位での薬液の流れを制限し、
前記操作体が操作状態のときは、前記弾性中空体における前記部位への押圧を低減または解除して前記弾性中空体内の薬液の流れを許容する、
請求項1に記載の薬液自己注入装置。
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