JP2020140099A - 定着装置、画像形成装置 - Google Patents

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弘達 川口
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Abstract

【課題】装置を大型化させることなく、シートの搬送速度を高速化させることが可能な定着装置、及び画像形成装置を提供すること。【解決手段】定着装置17Dは、定着ベルト31と、定着ベルト31の外周面に接触して設けられる加圧ローラー51と、定着ベルト31の内側において加圧ローラー51の外周面に沿って並んで設けられ、それぞれが加圧ローラー51の軸心に対向して定着ベルト31に圧接する複数の平板状のヒーター32C1、32C2、32C3と、を備える。【選択図】図11

Description

本発明は、電子写真方式の画像形成装置、及び当該画像形成装置に設けられる定着装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置は、トナー像が転写されたシートを加熱して当該シートにトナー像を定着させる定着装置を備える。例えば、前記定着装置は、定着ベルトと、加圧ローラーと、ヒーターとを備える(例えば、特許文献1参照)。前記加圧ローラーは、前記定着ベルトの外周面に接触して設けられる。前記ヒーターは、前記定着ベルトを挟んで前記加圧ローラーに対向して設けられ、前記定着ベルトに圧接する。
特開2005−49839号公報
ところで、前記定着装置を通過するシートの搬送速度を高速化させた場合には、前記定着ベルトと前記加圧ローラーとが接触するニップ領域におけるトナーの溶融が不十分となり、シートに印刷される画像の画質が低下する。これに対し、前記加圧ローラーのローラー径を広げて前記ニップ領域をシートの搬送方向に沿って拡張することで、当該ニップ領域における加熱時間及び加圧時間を長期化することが考えられる。しかしながら、この場合には、前記定着装置が大型化する。
本発明の目的は、装置を大型化させることなく、シートの搬送速度を高速化させることが可能な定着装置、及び画像形成装置を提供することにある。
本発明の一の局面に係る定着装置は、定着ベルトと、加圧ローラーと、複数のヒーターとを備える。前記加圧ローラーは、前記定着ベルトの外周面に接触して設けられる。複数の前記ヒーターは、それぞれ平板状であって、前記定着ベルトの内側において前記加圧ローラーの外周面に沿って並んで設けられ、それぞれが前記加圧ローラーの軸心に対向して前記定着ベルトに圧接する。
本発明の他の局面に係る画像形成装置は、前記定着装置を用いてシートに画像を形成する。
本発明によれば、装置を大型化させることなく、シートの搬送速度を高速化させることが可能な定着装置、及び画像形成装置が実現される。
図1は、画像形成装置の構成を示す図である。 図2は、本発明の第1実施形態に係る定着装置の構成を示す図である。 図3は、本発明の第1実施形態に係るヒーターの構成を示す図である。 図4は、本発明の第1実施形態に係るヒーター及びヒーター支持部の構成を示す図である。 図5は、本発明の第1実施形態に係るヒーターの基板の構成を示す図である。 図6は、本発明の第2実施形態に係る定着装置の構成を示す図である。 図7は、本発明の第2実施形態に係るヒーター及びヒーター支持部の構成を示す図である。 図8は、本発明の第3実施形態に係る定着装置の構成を示す図である。 図9は、本発明の第3実施形態に係るヒーター及びヒーター支持部の構成を示す図である。 図10は、本発明の第3実施形態に係る定着装置の変形例を示す図である。 図11は、本発明の第4実施形態に係る定着装置の構成を示す図である。 図12は、本発明の第4実施形態に係る定着装置の変形例を示す図である。 図13は、本発明の第5実施形態に係る定着装置の構成を示す図である。 図14は、本発明の第5実施形態に係る定着装置の変形例を示す図である。 図15は、本発明の第6実施形態に係る定着装置の構成を示す図である。 図16は、本発明の第6実施形態に係るヒーター及びヒーター支持部の構成を示す図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
[画像形成装置100の構成]
まず、図1を参照しつつ、画像形成装置100の構成について説明する。ここで、図1は画像形成装置100の構成を示す断面図である。
なお、説明の便宜上、画像形成装置100が使用可能な設置状態(図1に示される状態)で鉛直方向を上下方向D1と定義する。また、図1に示される画像形成装置100の左側の面を正面(前面)として前後方向D2を定義する。また、前記設置状態の画像形成装置100の正面を基準として左右方向D3を定義する。
画像形成装置100は、画像データに基づいて画像を形成するプリント機能を有するプリンターである。なお、本発明は、ファクシミリ装置、コピー機、及び複合機などの画像形成装置に適用可能である。
図1に示されるように、画像形成装置100は、画像形成部1、及びシート搬送部2を備える。画像形成部1、及びシート搬送部2は、画像形成装置100の筐体101に収容されている。筐体101は、略直方体状に形成されている。筐体101の上部には、画像形成装置100によって画像が形成されたシートが排出されるシート受け部102が形成されている。
画像形成部1は、外部のパーソナルコンピューター等の情報処理装置から入力された画像データに基づいて、電子写真方式で画像を形成することが可能である。図1に示されるように、画像形成部1は、感光体ドラム11、帯電装置12、光走査装置13、現像装置14、転写ローラー15、クリーニング装置16、及び定着装置17を備える。
感光体ドラム11は、筐体101によって回転可能に支持されている。感光体ドラム11は、不図示のモーターから伝達される回転駆動力を受けて、図1に示される矢印方向に回転する。感光体ドラム11の表面には、静電潜像が形成される。
帯電装置12は、感光体ドラム11の表面を帯電させる。
光走査装置13は、画像データに基づく光を、帯電された感光体ドラム11の表面に照射する。光走査装置13によって、感光体ドラム11の表面に静電潜像が形成される。
現像装置14は、トナーを含む現像剤を用いて、感光体ドラム11の表面に形成された静電潜像を現像する。現像装置14によって、感光体ドラム11の表面にトナー像が形成される。
転写ローラー15は、感光体ドラム11の表面に形成されたトナー像を、シート搬送部2によって搬送されるシートに転写する。
クリーニング装置16は、転写ローラー15によってトナー像が転写された後の感光体ドラム11の表面を清掃する。
定着装置17は、トナー像が転写されたシートを加熱して、当該シートにトナー像を定着させる。定着装置17は、後段で説明する定着装置17A、17B、17C、17D、17E、及び17Fのいずれかである。
シート搬送部2は、画像形成部1によって画像が形成されるシートを搬送する。図1に示されるように、シート搬送部2は、給紙カセット21、シート搬送路22、給紙ユニット23、レジストローラー対24、及び排紙ローラー対25を備える。
給紙カセット21は、画像形成部1によって画像が形成されるシートを収容する。給紙カセット21は、図1に示されるように、筐体101の底部に設けられる。例えば、給紙カセット21には、紙、コート紙、ハガキ、封筒、及びOHPシートなどのシート部材が収容される。給紙カセット21は、内部に収容された複数枚のシートを持ち上げる不図示のリフト板を有する。
シート搬送路22は、給紙カセット21から転写ローラー15、及び定着装置17を経由してシート受け部102へ至るシートの移動通路である。シート搬送路22には、レジストローラー対24、及び排紙ローラー対25を含む複数のローラー対が設けられている。シート搬送路22では、当該複数のローラー対によって給紙カセット21から搬出されたシートがシート受け部102へ向かう搬送方向D4(図1参照)へ搬送される。シート搬送路22は、筐体101内に設けられた一対の搬送ガイド部材によって形成される。
給紙ユニット23は、給紙カセット21に収容されたシートを一枚ずつシート搬送路22へ送り出す。給紙ユニット23は、ピックアップローラー、給紙ローラー、及びリタードローラーを備える。前記ピックアップローラーは、給紙カセット21の前記リフト板によって持ち上げられた複数枚のシートのうち、最上層のシートの上面に接触して回転することで、当該シートを前記給紙ローラーへ送り出す。前記給紙ローラーは、前記ピックアップローラーによって送り出されたシートの上面に接触して回転することで、当該シートをシート搬送路22へ送り出す。前記リタードローラーは、前記給紙ローラーの下側から前記給紙ローラーへ向けて付勢されて設けられる。前記リタードローラーは、前記ピックアップローラーによって複数枚のシートが重なり合って送り出された場合に、その重なり合う複数枚のシートから最上層以外のシートを分離する。
レジストローラー対24は、感光体ドラム11の表面に形成されたトナー像が感光体ドラム11の回転によって転写ローラー15による転写位置に搬送されるタイミングに合わせて、シートを当該転写位置へ搬送する。
排紙ローラー対25は、定着装置17によってトナー像が定着されたシートをシート受け部102に排出する。
[第1実施形態]
次に、図2〜図5を参照しつつ、本発明の第1実施形態に係る定着装置17Aの構成について説明する。ここで、図2は定着装置17Aの構成を示す断面図である。また、図3はヒーター32Aの構成を示す断面図である。また、図4はヒーター32A、及びヒーター支持部33Aの構成を示す底面図である。また、図5は基板41の構成を示す底面図である。なお、図4における破線は、定着ベルト31を示すためのものである。また、図5では、基板41と同一形状の他の基板49が一点鎖線によって示されている。
図2に示されるように、定着装置17Aは、定着ベルト31、ヒーター32A、ヒーター支持部33A、押圧部材35、貯留部36、及び加圧ローラー51を備える。
定着ベルト31は、ヒーター32Aによって加熱された状態でシートに接触することにより、当該シートに転写されたトナー像を当該シートに定着させる。定着ベルト31は、可撓性を有しており、無端状である。図2に示されるように、定着ベルト31は、ヒーター32A、及び加圧ローラー51によって挟持されており、加圧ローラー51の回転に従動して走行方向D5に沿って走行する。定着ベルト31の走行経路は、ヒーター支持部33Aのガイド部332、及び不図示のガイド部材によって案内されている。
ヒーター32Aは、定着ベルト31の内側から定着ベルト31を加熱する。図3に示されるように、ヒーター32Aは、基板41、発熱体42、保護層43、及びセンサー44を備える。
図3及び図4に示されるように、基板41は、定着ベルト31の幅方向である左右方向D3に長尺な平板状に形成されている。発熱体42は、基板41における一方の面に実装される。図3及び図4に示されるように、発熱体42は、基板41の長手方向に沿って長尺な平板状に形成されている。発熱体42は、基板41に実装された配線パターンなどを介して不図示の電源に接続されている。発熱体42は、前記電源から供給される電流が流れることによって発熱する。保護層43は、基板41における発熱体42の実装面を覆うことにより、当該実装面を保護する。保護層43の表面は、ヒーター32Aにおける定着ベルト31と接触する接触面321(本発明の第1面の一例)を構成する。センサー44は、基板41における発熱体42の実装面とは反対側の面に設けられる。センサー44は、発熱体42の温度に応じた電気信号を出力する。センサー44から出力される電気信号は、不図示の制御部に入力される。前記制御部は、センサー44から入力される電気信号に基づいて、発熱体42の温度制御を実行する。
ヒーター32Aは、定着ベルト31の内側において、加圧ローラー51と対向して設けられる。具体的に、ヒーター32Aは、接触面321が加圧ローラー51の軸心に対向する姿勢で設けられる。また、ヒーター32Aは、押圧部材35によって加圧ローラー51側へ押圧されることにより、定着ベルト31の内周面に圧接する。これにより、定着ベルト31と加圧ローラー51との間を通過するシートを加圧するニップ領域R1が形成される。なお、本明細書では、定着ベルト31と加圧ローラー51とが接触する領域をニップ領域R1と定義する。ヒーター32Aの接触面321には、接触面321と定着ベルト31の内周面との間の摩擦係数を低下させるための潤滑剤が塗布されている。例えば、前記潤滑剤には、フッ素グリスが用いられる。
ヒーター支持部33Aは、ヒーター32Aを支持する。図4に示されるように、ヒーター支持部33Aは、左右方向D3に長尺に形成されている。ヒーター支持部33Aの下面には、ヒーター32Aが嵌合可能な凹部331が形成されている。凹部331は、矩形状の底面、及び当該底面の各辺に立設された側壁を含む。ヒーター32Aは、凹部331に嵌合された状態で、基板41におけるセンサー44の実装面である被支持面322(本発明の第2面の一例)が凹部331の底面と接触する。また、図4に示されるように、ヒーター32Aは、凹部331に嵌合された状態で、前後方向D2の両端部、及び左右方向D3の両端部が凹部331の側壁と接触する。凹部331は、ヒーター32Aの厚みとほぼ同じ距離の深さで形成されている。そのため、凹部331に嵌合されたヒーター32Aの接触面321は、凹部331の縁部と略面一になる。
また、ヒーター支持部33Aは、定着ベルト31の走行経路を案内する。具体的に、ヒーター支持部33Aにおける前後方向D2の両端部には、定着ベルト31の内周面に接触して定着ベルト31の走行経路を案内するガイド部332が設けられている。
押圧部材35は、ヒーター支持部33Aを加圧ローラー51側へ押圧する。押圧部材35は、ヒーター支持部33Aの上面に接触して設けられ、定着ベルト31の幅方向である左右方向D3に長尺である。また、押圧部材35は、その長手方向の両端部が筐体101の内部に設けられた一対の側板(不図示)によって上下方向D1へ移動可能に支持されている。押圧部材35は、不図示の付勢部材から下方、即ち加圧ローラー51側へ向かう付勢力を受ける。これにより、押圧部材35は、ヒーター支持部33Aを加圧ローラー51側へ押圧する。ヒーター支持部33Aが加圧ローラー51側へ押圧されることで、ヒーター支持部33Aに支持されたヒーター32Aも、加圧ローラー51側へ押圧される。
加圧ローラー51は、定着ベルト31の下側において定着ベルト31の外周面に接触して設けられる。加圧ローラー51は、金属製の軸部511、及び軸部511の外周に形成された弾性を有する弾性層512を備える。軸部511は、前記一対の側板によって回転可能に支持されている。加圧ローラー51は、不図示のモーターから供給される回転駆動力を受けて回転方向D6に回転する。
ところで、ヒーター32Aの接触面321に塗布された前記潤滑剤が減少して、接触面321と定着ベルト31との間に働く摩擦力が増加することがある。当該摩擦力が増加すると、異音の発生、印刷画像の乱れ、及び加圧ローラー51を駆動する駆動部の脱調などの不具合が発生する。これに対し、加圧ローラー51を逆回転させて接触面321外に流出した前記潤滑剤を接触面321に戻すことにより、接触面321と定着ベルト31との間に働く摩擦力の増加を抑制可能な定着装置が関連技術として知られている。
しかしながら、上記関連技術に係る定着装置では、加圧ローラー51の回転制御が複雑化する。これに対し、本発明の第1実施形態に係る定着装置17Aでは、以下に説明するように、加圧ローラー51の回転制御を複雑化させることなく、ヒーター32Aと定着ベルト31との間に働く摩擦力の増加を抑制することが可能である。
貯留部36は、ヒーター32Aにおける定着ベルト31との接触範囲内に設けられ、前記潤滑剤を貯留可能であり、貯留空間における定着ベルト31側の少なくとも一部が開放されている。具体的に、貯留部36は、図2及び図4に示されるように、ヒーター支持部33Aの凹部331と基板41に形成された切り欠き部45とによって構成される凹部である。
ここで、図4及び図5に示されるように、ヒーター32Aの基板41には、複数の切り欠き部45が形成されている。具体的に、複数の切り欠き部45は、基板41における走行方向D5の上流側の端部において、左右方向D3に沿って並んで形成されている。
図4及び図5に示されるように、切り欠き部45は、第1切り欠き部451、及び第2切り欠き部453を含む。図4に示されるように、第1切り欠き部451は、走行方向D5とは逆方向よりも左方向(本発明の第1方向の一例)側に面する第1壁面452を有する。第1壁面452は平面である。第2切り欠き部453は、走行方向D5とは逆方向よりも右方向(本発明の第2方向の一例)側に面する第2壁面454を有する。第2壁面454は平面である。基板41では、第1壁面452、及び第2壁面454が左右方向D3に沿って交互に連続するように、複数の切り欠き部45が形成されている。
定着装置17Aでは、定着ベルト31の内周面に付着した前記潤滑剤が、走行方向D5の上流側から接触面321の内側へ流入する際に貯留部36の縁部にかき取られて貯留部36に貯留される。具体的に、定着ベルト31の内周面に付着した前記潤滑剤は、接触面321と第1壁面452とにより形成される角部、及び接触面321と第2壁面454とにより形成される角部によってかき取られて貯留部36に貯留される。また、定着装置17Aでは、定着ベルト31により、貯留部36に貯留された前記潤滑剤が接触面321に供給される。具体的に、定着ベルト31は、貯留部36との対向領域で内周面に付着した前記潤滑剤を走行方向D5の下流側へ搬送することで、当該潤滑剤を接触面321に供給する。これにより、印刷数の増加に伴う接触面321における前記潤滑剤の付着量の低減が抑制され、ヒーター32Aと定着ベルト31との間に働く摩擦力の増加を抑制することが可能である。
ここで、定着装置17Aでは、貯留部36が、ヒーター32Aにおける定着ベルト31の走行方向D5の上流側の端部に設けられている。具体的に、貯留部36は、ヒーター支持部33Aの凹部331と基板41における走行方向D5の上流側の端部とによって形成されている。そのため、貯留部36がヒーター32Aにおける定着ベルト31の走行方向D5の上流側の端部よりも下流側に設けられる構成と比較して、貯留部36による前記潤滑剤の供給範囲を広げることが可能である。なお、貯留部36は、基板41における走行方向D5の上流側の端部又は当該端部よりも下流側に形成された孔部であってもよい。また、貯留部36は、基板41の内部に形成された貯留空間と、当該貯留空間と基板41の外部とを連通する連通口により構成されてもよい。
また、基板41は、定着ベルト31の幅方向である左右方向D3に沿って並ぶ複数の切り欠き部45を有しており、当該複数の切り欠き部45により複数の貯留部36が構成されている。そのため、接触面321における前記潤滑剤の付着量が定着ベルト31の幅方向にばらつくことが抑制される。なお、基板41に設けられる切り欠き部45の数は一つであってもよい。
また、基板41は、一枚の大基板を、当該大基板を同一形状の二つの小基板に分割可能な三角波状の切断線に沿って切断することにより取得される。そのため、基板41は、図5に示されるように、複数の切り欠き部45を有する端部である特定端部が、基板41と同一形状の他の基板49における前記特定端部と嵌合する。このように基板41を形成することで、平板状の基板の端部を切除して切り欠き部45を形成する場合と比較して、不要な切除片の発生を回避することが可能である。なお、基板41は、一枚の大基板を、当該大基板を同一形状の二つの小基板に分割可能な正弦波、又は矩形波状の切断線に沿って切断することにより取得されてもよい。また、基板41は、前記特定端部が、他の基板41における前記特定端部と嵌合しない形状に形成されてもよい。
また、定着ベルト31及びヒーター32Aは、図4に示されるように、定着ベルト31における右側の端部が基板41の表面(発熱体42の実装面)と第1壁面452とにより形成される角部と対向し、左側の端部が当該表面と第2壁面454とにより形成される角部と対向する位置関係で配置される。これにより、定着ベルト31の内周面における右側の端部に付着した前記潤滑剤は、基板41の表面と第1壁面452とにより形成される角部によって定着ベルト31の内側へ寄せられてかき取られる。また、定着ベルト31の内周面における左側の端部に付着した前記潤滑剤は、基板41の表面と第2壁面454とにより形成される角部によって定着ベルト31の内側へ寄せられてかき取られる。そのため、左右方向D3における定着ベルト31の外側への前記潤滑剤の流出を抑制することが可能である。なお、定着ベルト31及びヒーター32Aは、以上に述べた位置関係とは異なる位置関係で配置されてもよい。
[第2実施形態]
次に、図6及び図7を参照しつつ、本発明の第2実施形態に係る定着装置17Bの構成について説明する。ここで、図6は定着装置17Bの構成を示す断面図である。また、図7はヒーター32B1、32B2、及びヒーター支持部33Bの構成を示す底面図である。
定着装置17Bは、ヒーター32Aに替えて二つのヒーター32Bを備える点、ヒーター支持部33Aに替えてヒーター支持部33Bを備える点、及び貯留部36に替えて貯留部37を備える点を除けば、定着装置17Aと同じ構成を備える。
定着装置17Bでは、定着装置17Aと同様に、加圧ローラー51の回転制御を複雑化させることなく、ヒーター32Bと定着ベルト31との間に働く摩擦力の増加を抑制することが可能である。
ヒーター32Bは、前後方向D2におけるサイズがヒーター32Aよりも小さい点を除けば、ヒーター32Aと同じ構成を備える。
図6に示されるように、二つのヒーター32Bは、定着ベルト31の内側において走行方向D5に沿って並んで設けられる。また、二つのヒーター32Bは、加圧ローラー51と対向して設けられる。具体的に、二つのヒーター32Bは、それぞれの接触面321が加圧ローラー51に対向し、それらの接触面321が互いに平行となる姿勢で設けられる。二つのヒーター32Bは、それぞれが押圧部材35によって加圧ローラー51側へ押圧されることにより、定着ベルト31の内周面に圧接する。二つのヒーター32Bのそれぞれの接触面321には、前記潤滑剤が塗布されている。
ヒーター支持部33Bは、凹部331に替えて凹部333を備える点を除けば、ヒーター支持部33Aと同じ構成を備える。ヒーター支持部33Bは、ヒーター32B各々を支持する。
凹部333は、二つのヒーター32Bを収容可能に形成されている。凹部333は、矩形状の底面、及び当該底面の各辺に立設された側壁を含む。図7に示されるように、凹部333は、左右方向D3の長さがヒーター32Bにおける左右方向D3の長さとほぼ同じ長さに形成されている。また、凹部333は、前後方向D2の長さがヒーター32Bにおける前後方向D2の長さの二倍よりも予め定められた距離だけ長くなるように形成されている。
二つのヒーター32Bは、凹部333に収容された状態で、それぞれの基板41における被支持面322が凹部333の底面と接触する。また、図7に示されるように、二つのヒーター32Bは、凹部333に収容された状態で、それぞれの左右方向D3の両端部が凹部333における左右方向D3に対向する側壁各々と接触する。また、図7に示されるように、二つのヒーター32Bのうち、走行方向D5の上流側に配置されたヒーター32B1は、凹部333に収容された状態で、走行方向D5の上流側の端部が凹部333における前方側の側壁334と接触する。また、図7に示されるように、二つのヒーター32Bのうち、走行方向D5の下流側に配置されたヒーター32B2は、凹部333に収容された状態で、走行方向D5の下流側の端部が凹部333における後方側の側壁335と接触する。凹部333は、ヒーター32Bの厚みとほぼ同じ距離の深さで形成されている。そのため、凹部333に収容されたヒーター32B各々の接触面321は、凹部333の縁部と略面一になる。
貯留部37は、二つのヒーター32B間に前記潤滑剤を貯留可能であり、貯留空間における定着ベルト31側の少なくとも一部が開放されている。具体的に、貯留部37は、図6及び図7に示されるように、二つのヒーター32Bにおける互いに対向する二つの端部とヒーター支持部33Bの凹部333とによって構成される凹部である。
定着装置17Bでは、定着ベルト31の内周面に付着した前記潤滑剤が、貯留部37との対向領域を通過する際に貯留部37における走行方向D5の下流側の縁部にかき取られて貯留部37に貯留される。また、定着装置17Bでは、定着ベルト31により、貯留部37に貯留された前記潤滑剤がヒーター32B2の接触面321に供給される。これにより、定着装置17Aと同様に、印刷数の増加に伴う接触面321における前記潤滑剤の付着量の低減が抑制され、ヒーター32Bと定着ベルト31との間に働く摩擦力の増加を抑制することが可能である。また、定着装置17Bでは、貯留部37がニップ領域R1の中央と対向する位置に設けられる。そのため、貯留部36がニップ領域R1における走行方向D5の上流側と対向する定着装置17Aと比較して、貯留部における前記潤滑剤の貯留量を多くすることが可能である。
ここで、定着装置17Bでは、貯留部37が、二つのヒーター32Bにおける互いに対向する二つの端部とヒーター支持部33Bとによって形成されている。そのため、貯留部37をヒーター支持部33Bのみによって形成する構成と比較して、ヒーター支持部33Bの形状を簡素化することが可能である。なお、貯留部37はヒーター支持部33Bのみによって形成されてもよい。
また、図7に示されるように、ヒーター支持部33Bは、二つの規制部336を有する。二つの規制部336は、二つのヒーター32B間でヒーター32B各々の走行方向D5に沿った方向への移動を規制する。具体的に、二つの規制部336は、凹部333における左右方向D3に対向する側壁各々から左右方向D3の内側へ向けて突出する突出部である。これにより、ヒーター32B各々が走行方向D5に沿った方向へ移動して貯留部37における前記潤滑剤の貯留空間が縮小することが防止される。なお、ヒーター支持部33Bは、二つの規制部336を有していなくてもよい。
また、二つの規制部336は、二つのヒーター32B各々の移動を定着ベルト31の幅方向における当該定着ベルト31の外側で規制する。具体的に、図7に示されるように、二つの規制部336は、定着ベルト31の幅方向における当該定着ベルト31の外側に設けられる。これにより、二つの規制部336が貯留部37における前記潤滑剤の貯留を阻害することが回避される。なお、二つの規制部336は、定着ベルト31の幅方向における当該定着ベルト31の内側に設けられてもよい。この場合、規制部336の数は一つであってもよく、三つ以上であってもよい。
なお、図11に示されるような、三つ以上のヒーターを備える構成において、隣り合う二つのヒーター間に貯留部37が設けられてもよい。
ところで、定着ベルト31を挟んで加圧ローラー51に対向して設けられ、定着ベルト31に圧接し、定着ベルト31と接触する接触面に潤滑剤が塗布されたニップ形成部材を備え、当該ニップ形成部材の内部から定着ベルト31の内周面に前記潤滑剤を供給可能な定着装置が関連技術として知られている。
ここで、上記関連技術に係る定着装置において、前記ニップ形成部材と定着ベルト31との間にヒーターを設けることで、定着ベルト31の加熱効率を向上させることが可能である。しかしながら、この場合には、当該ヒーターにより前記ニップ形成部材の内部から定着ベルト31の内周面への前記潤滑剤の供給が阻害される。これに対し、本発明の第3実施形態に係る定着装置17Cでは、以下に説明するように、定着ベルト31の内周面への前記潤滑剤の供給を阻害することなく、定着ベルト31の加熱効率を向上させることが可能である。
[第3実施形態]
次に、図8及び図9を参照しつつ、本発明の第3実施形態に係る定着装置17Cの構成について説明する。ここで、図8は定着装置17Cの構成を示す断面図である。また、図9はヒーター32A、及びヒーター支持部33Cの構成を示す底面図である。
定着装置17Cは、ヒーター支持部33Aに替えてヒーター支持部33Cを備える点、及び貯留部36に替えて貯留部38、及び供給路39を備える点を除けば、定着装置17Aと同じ構成を備える。
ヒーター支持部33Cは、凹部337を更に備える点を除けば、ヒーター支持部33Aと同じ構成を備える。
凹部337は、凹部331の底面から上方へ向けて形成される。凹部337は、矩形状の底面、及び当該底面の各辺に立設された側壁を含む。図8に示されるように、凹部337は、凹部331における走行方向D5の上流端に設けられる。凹部337は、左右方向D3に長尺である。
貯留部38は、前記潤滑剤を貯留可能である。定着装置17Cにおいて、ヒーター32Aは、貯留部38と定着ベルト31との間に設けられる。具体的に、貯留部38は、ヒーター支持部33Cの凹部337とヒーター32Aにおける被支持面322とにより構成される。貯留部38には、前記潤滑剤が予め貯留される。
供給路39は、貯留部38から加圧ローラー51側に向けて前記潤滑剤が移動可能な移動経路を形成する。具体的に、供給路39は、図8及び図9に示されるように、ヒーター支持部33Cの凹部331と基板41に形成された切り欠き部45とによって構成される。
定着装置17Cでは、貯留部38に貯留された前記潤滑剤がヒーター32Aに設けられた供給路39を経由して接触面321に供給される。そのため、定着ベルト31の内周面への前記潤滑剤の供給を阻害することなく、定着ベルト31の加熱効率を向上させることが可能である。
ここで、定着装置17Cでは、貯留部38が、ヒーター支持部33Cの凹部337とヒーター32Aにおける被支持面322とによって形成されている。そのため、貯留部38をヒーター支持部33Cのみによって形成する構成と比較して、ヒーター支持部33Cの形状を簡素化することが可能である。なお、貯留部38はヒーター支持部33Cのみによって形成されてもよい。この場合、ヒーター支持部33Cに、貯留部38と供給路39とを接続する通路が設けられてよい。
また、定着装置17Cでは、供給路39が、ヒーター32Aにおける定着ベルト31の走行方向D5の上流側の端部に設けられている。具体的に、供給路39は、ヒーター支持部33Cの凹部331と基板41における走行方向D5の上流側の端部とによって形成されている。そのため、供給路39がヒーター32Aにおける定着ベルト31の走行方向D5の上流側の端部よりも下流側に設けられる構成と比較して、供給路39による前記潤滑剤の供給範囲を広げることが可能である。なお、供給路39は、図10に示されるような、基板41における走行方向D5の上流側の端部に形成された孔部46であってもよい。孔部46は、基板41における走行方向D5の上流側の端部よりも下流側に形成されていてもよい。
また、基板41は、定着ベルト31の幅方向である左右方向D3に沿って並ぶ複数の切り欠き部45を有しており、当該複数の切り欠き部45により複数の供給路39が構成されている。そのため、接触面321における前記潤滑剤の付着量が定着ベルト31の幅方向にばらつくことが抑制される。なお、基板41に設けられる切り欠き部45の数は一つであってもよい。
また、定着ベルト31及びヒーター32Aは、図9に示されるように、定着ベルト31における右側の端部が基板41の表面(発熱体42の実装面)と第1壁面452とにより形成される角部と対向し、左側の端部が当該表面と第2壁面454とにより形成される角部と対向する位置関係で配置される。これにより、定着装置17Aと同様に、左右方向D3における定着ベルト31の外側への前記潤滑剤の流出を抑制することが可能である。なお、定着ベルト31及びヒーター32Aは、以上に述べた位置関係とは異なる位置関係で配置されてもよい。
ところで、定着装置17Aを通過するシートの搬送速度を高速化させた場合には、ニップ領域R1におけるトナーの溶融が不十分となり、シートに印刷される画像の画質が低下する。これに対し、加圧ローラー51のローラー径を広げてニップ領域R1をシートの搬送方向D4に沿って拡張することで、ニップ領域R1における加熱時間及び加圧時間を長期化することが考えられる。しかしながら、この場合には、定着装置17Aが大型化する。これに対し、本発明の第4実施形態に係る定着装置17Dでは、以下に説明するように、装置を大型化させることなく、シートの搬送速度を高速化させることが可能である。
[第4実施形態]
次に、図11を参照しつつ、本発明の第4実施形態に係る定着装置17Dの構成について説明する。ここで、図11は定着装置17Dの構成を示す断面図である。
定着装置17Dは、ヒーター32Aに替えて三つのヒーター32Cを備える点、ヒーター支持部33Aに替えてヒーター支持部33Dを備える点、及び貯留部36を備えていない点を除けば、定着装置17Aと同じ構成を備える。
ヒーター32Cは、短手方向におけるサイズがヒーター32Aよりも小さい点を除けば、ヒーター32Aと同じ構成を備える。
図11に示されるように、三つのヒーター32Cは、定着ベルト31の内側において加圧ローラー51の外周面に沿って並んで設けられる。また、三つのヒーター32Cは、それぞれ加圧ローラー51の軸心と対向して設けられる。即ち、ヒーター32C各々は、接触面321に直交する直線が加圧ローラー51の軸心を通過する姿勢で設けられる。例えば、ヒーター32C各々は、接触面321に直交し且つ接触面321における短手方向の中央を通る直線が加圧ローラー51の軸心を通過する姿勢で設けられる。三つのヒーター32Cは、それぞれが押圧部材35によって加圧ローラー51側へ押圧されることにより、定着ベルト31の内周面に圧接する。三つのヒーター32Cのそれぞれの接触面321には、前記潤滑剤が塗布されている。
ヒーター支持部33Dは、凹部331に替えて凹部338、339、及び340を備える点を除けば、ヒーター支持部33Aと同じ構成を備える。
凹部338は、三つのヒーター32Cのうち、走行方向D5の最上流に位置するヒーター32C1が嵌合可能である。凹部338は、矩形状の底面、及び当該底面の各辺に立設された側壁を含む。図11に示されるように、凹部338の底面は、当該底面が加圧ローラー51の軸心に対向するように、前後方向D2及び左右方向D3を含む平面に対して傾斜している。ヒーター32C1は、凹部338に嵌合された状態で、基板41における被支持面322が凹部338の底面と接触する。また、ヒーター32C1は、凹部338に嵌合された状態で、長手方向の両端部、及び短手方向の両端部が凹部338の側壁と接触する。凹部338は、ヒーター32C1の厚みとほぼ同じ距離の深さで形成されている。そのため、凹部338に嵌合されたヒーター32C1の接触面321は、凹部338の縁部と略面一になる。
凹部339は、三つのヒーター32Cのうち、ヒーター32C1に隣接するヒーター32C2が嵌合可能である。凹部339は、矩形状の底面、及び当該底面の各辺に立設された側壁を含む。図11に示されるように、凹部339の底面は、当該底面が加圧ローラー51の軸心に対向するように、前後方向D2及び左右方向D3を含む平面に対して概ね平行である。ヒーター32C2は、凹部339に嵌合された状態で、基板41における被支持面322が凹部339の底面と接触する。また、ヒーター32C2は、凹部339に嵌合された状態で、長手方向の両端部、及び短手方向の両端部が凹部339の側壁と接触する。凹部339は、ヒーター32C2の厚みとほぼ同じ距離の深さで形成されている。そのため、凹部339に嵌合されたヒーター32C2の接触面321は、凹部339の縁部と略面一になる。
凹部340は、三つのヒーター32Cのうち、走行方向D5の最下流に位置するヒーター32C3が嵌合可能である。凹部340は、矩形状の底面、及び当該底面の各辺に立設された側壁を含む。図11に示されるように、凹部340の底面は、当該底面が加圧ローラー51の軸心に対向するように、前後方向D2及び左右方向D3を含む平面に対して傾斜している。ヒーター32C3は、凹部340に嵌合された状態で、基板41における被支持面322が凹部340の底面と接触する。また、ヒーター32C3は、凹部340に嵌合された状態で、長手方向の両端部、及び短手方向の両端部が凹部340の側壁と接触する。凹部340は、ヒーター32C3の厚みとほぼ同じ距離の深さで形成されている。そのため、凹部340に嵌合されたヒーター32C3の接触面321は、凹部340の縁部と略面一になる。
定着装置17Dでは、三つのヒーター32Cが、それぞれの接触面321が加圧ローラー51の軸心に対向する姿勢で設けられている。これにより、三つのヒーター32Cの三つの接触面321は、加圧ローラー51の外周面に沿って弧を描くように配置される。そのため、加圧ローラー51のローラー径を広げることなく、ニップ領域R1をシートの搬送方向D4に沿って拡張することが可能となる。したがって、装置を大型化させることなく、シートの搬送速度を高速化させることが可能である。
ここで、定着装置17Dでは、図11に示されるように、三つのヒーター32Cのうち、回転方向D6の最下流に位置するヒーター32C3が、シートの搬送方向D4に交差する姿勢で配置される。そのため、ニップ領域R1における搬送方向D4の下流端で定着ベルト31の屈曲が大きくなり、シートの定着ベルト31からの分離が促進される。なお、定着装置17Dは、ヒーター32C3、及び凹部340を備えていなくてもよい。
なお、図12に示されるように、定着装置17Dは、ヒーター32C1、及び凹部338を備えていなくてもよい。図12に示される構成では、二つのヒーター32Cのうち、回転方向D6の最上流に位置するヒーター32C2が、シートの搬送方向D4に平行な姿勢で配置される。そのため、ニップ領域R1へのシートの進入がよりスムーズになる。
ところで、ニップ領域R1におけるニップ圧のピークをニップ領域R1における定着ベルト31の走行方向D5の中央よりも下流側に設定することで、光沢度の高い画像を出力可能な定着装置が関連技術として知られている。
しかしながら、上述の関連技術に係る定着装置では、ヒーターよりも走行方向D5の下流側でニップ領域R1におけるニップ圧のピークが設定されており、ニップ領域R1が当該ヒーターから走行方向D5の下流側へ広がっている。そのため、ニップ領域R1を形成する加圧ローラー51のローラー径が大型化する。これに対し、本発明の第5実施形態に係る定着装置17Eでは、以下に説明するように、加圧ローラー51のローラー径を大型化させることなく、光沢度の高い画像を出力することが可能である。
[第5実施形態]
次に、図13を参照しつつ、本発明の第5実施形態に係る定着装置17Eの構成について説明する。ここで、図13は定着装置17Eの構成を示す断面図である。
定着装置17Eは、ヒーター32Aに替えて二つのヒーター32Bを備える点、ヒーター支持部33Aに替えてヒーター支持部33Eを備える点、及び貯留部36を備えていない点を除けば、定着装置17Aと同じ構成を備える。なお、ヒーター32Bは、定着装置17Bに設けられたヒーター32Bと同じである。
二つのヒーター32Bは、ニップ領域R1におけるニップ圧のピークがニップ領域R1における定着ベルト31の走行方向D5の中央よりも下流側に位置する位置関係で、走行方向D5に沿って並び、定着ベルト31の内周面に圧接して配置される。具体的に、二つのヒーター32Bは、図13に示されるように、それぞれの接触面321が加圧ローラー51に対向し、それらの接触面321が互いに平行となる姿勢で設けられる。また、二つのヒーター32Bのうち、走行方向D5の下流側に位置するヒーター32B2は、ヒーター32B1よりも接触面321が加圧ローラー51側へ突出している。二つのヒーター32Bは、互いに対向する端部同士が接触しており、当該端部同士が接触する接触部が加圧ローラー51の軸心よりも走行方向D5の下流側に位置するように配置されている。二つのヒーター32Bは、それぞれが押圧部材35によって加圧ローラー51側へ押圧されることにより、定着ベルト31の内周面に圧接する。二つのヒーター32Bのそれぞれの接触面321には、前記潤滑剤が塗布されている。
ヒーター支持部33Eは、凹部331に替えて凹部341(本発明の第1支持部の一例)、及び342(本発明の第2支持部の一例)を備える点を除けば、ヒーター支持部33Aと同じ構成を備える。
凹部341は、ヒーター32B1における被支持面322と接触してヒーター32B1を支持する。凹部341は、ヒーター32B1を収容可能に形成されている。凹部341は、矩形状の底面、及び当該底面の各辺に立設された側壁を含む。図13に示されるように、凹部341における走行方向D5の下流側の側壁は、凹部342の底面に連続している。凹部341は、左右方向D3の長さがヒーター32B1における左右方向D3の長さとほぼ同じ長さに形成されている。また、凹部341は、前後方向D2の長さがヒーター32B1における前後方向D2の長さとほぼ同じ長さに形成されている。ヒーター32B1は、凹部341に収容された状態で、基板41における被支持面322が凹部341の底面と接触する。また、ヒーター32B1は、凹部341に収容された状態で、長手方向の両端部、及び短手方向の両端部が凹部341の側壁と接触する。
凹部342は、凹部341よりも加圧ローラー51側でヒーター32B2における被支持面322と接触してヒーター32B2を支持する。凹部342は、ヒーター32B2を収容可能に形成されている。凹部342は、矩形状の底面、及び当該底面のうち走行方向D5の上流側を除く各辺に立設された側壁を含む。図13に示されるように、凹部342の底面は、凹部341の底面よりも加圧ローラー51側に突出している。凹部342は、左右方向D3の長さがヒーター32B2における左右方向D3の長さとほぼ同じ長さに形成されている。また、凹部342は、前後方向D2の長さがヒーター32B2における前後方向D2の長さとほぼ同じ長さに形成されている。ヒーター32B2は、凹部342に収容された状態で、基板41における被支持面322が凹部342の底面と接触する。また、ヒーター32B2は、凹部342に収容された状態で、長手方向の両端部、及び短手方向の一方の端部が凹部342の側壁と接触する。
定着装置17Eでは、二つのヒーター32Bの位置関係によって、ニップ領域R1におけるニップ圧のピークがニップ領域R1における定着ベルト31の走行方向D5の中央よりも下流側に設定されている。そのため、加圧ローラー51のローラー径を大型化させることなく、光沢度の高い画像を出力することが可能である。
なお、図14に示されるように、定着装置17Eは、凹部341、及び342に替えて、凹部343(本発明の支持部の一例)を備え、更にスペーサー344を備えていてもよい。凹部343は、凹部341と、底面が凹部341と面一に形成された凹部342によって構成される。スペーサー344は、凹部343の底面とヒーター32B2との間に設けられ、ヒーター32B2の接触面321をヒーター32B1の接触面321よりも加圧ローラー51側へ突出させる。このように構成しても、ニップ領域R1におけるニップ圧のピークをニップ領域R1における定着ベルト31の走行方向D5の中央よりも下流側に設定することが可能である。なお、スペーサー344を設けることに替えて、ヒーター32B2の厚みをヒーター32B1よりも厚くしてもよい。
また、二つのヒーター32Bは、それぞれの接触面321が互いに平行とはならない姿勢で設けられてもよい。例えば、二つのヒーター32Bは、図12に示されるように、それぞれの接触面321が加圧ローラー51の軸心に対向する姿勢で配置されてもよい。この場合、走行方向D5の下流側に位置するヒーター32B2は、ヒーター32B1よりも加圧ローラー51側へ突出して設けられる。このように構成しても、ニップ領域R1におけるニップ圧のピークをニップ領域R1における定着ベルト31の走行方向D5の中央よりも下流側に設定することが可能である。
ところで、発熱体42がその長手方向に分割された発熱部ごとに通電の有無を制御可能な定着装置が関連技術として知られている。
ここで、上述の関連技術に係る定着装置において、前記発熱部ごとに温度制御を実行しようとすると、前記発熱部の数と同数のセンサーを基板41の裏面に設ける必要がある。しかしながら、基板41の裏面に配置可能なセンサーの数には限りがある。そのため、上述の関連技術に係る定着装置では、基板41の裏面に配置可能なセンサーの数を超える前記発熱部を設けることができず、発熱体42の分割数が制限される。これに対し、本発明の第6実施形態に係る定着装置17Fでは、以下に説明するように、発熱体42の分割数を増加させることが可能である。
[第6実施形態]
次に、図15及び図16を参照しつつ、本発明の第6実施形態に係る定着装置17Fの構成について説明する。ここで、図15は定着装置17Fの構成を示す断面図である。また、図16はヒーター32D、32E、32F、及びヒーター支持部33Dの構成を示す底面図である。
定着装置17Fは、ヒーター32Aに替えてヒーター32D、32E、及び32Fを備える点、ヒーター支持部33Aに替えてヒーター支持部33Dを備える点、及び貯留部36を備えていない点を除けば、定着装置17Aと同じ構成を備える。なお、ヒーター支持部33Dは、定着装置17Dに設けられたヒーター支持部33Dと同じである。
ヒーター32D、32E、及び32Fは、発熱体42が分割された発熱部421〜425を備える。定着装置17Fでは、図16に示されるように、ヒーター32D、32E、及び32Fのそれぞれにおける発熱部の設置位置が、定着ベルト31の幅方向である左右方向D3において異なる位置となっている。
図15に示されるように、ヒーター32D、32E、及び32Fは、定着ベルト31の内側において加圧ローラー51の外周面に沿って並んで設けられる。また、ヒーター32D、32E、及び32Fは、それぞれ加圧ローラー51の軸心と対向して設けられる。ヒーター32D、32E、及び32Fは、それぞれが押圧部材35によって加圧ローラー51側へ押圧されることにより、定着ベルト31の内周面に圧接する。ヒーター32D、32E、及び32Fのそれぞれの接触面321には、前記潤滑剤が塗布されている。
ヒーター32Dは、短手方向におけるサイズがヒーター32Aよりも小さい点、発熱体42に替えて発熱部421を備える点、及びセンサー44に替えてセンサー441を備える点を除けば、ヒーター32Aと同じ構成を備える。発熱部421は、通電に応じて発熱する。図16に示されるように、発熱部421は、基板41における定着ベルト31と対向する対向領域において、左右方向D3の中央に設けられる。センサー441は、発熱部421に対応しており、発熱部421の温度に応じた電気信号を出力する。
ヒーター32Eは、短手方向におけるサイズがヒーター32Aよりも小さい点、発熱体42に替えて発熱部422、及び423を備える点、並びにセンサー44に替えてセンサー442、及び443を備える点を除けば、ヒーター32Aと同じ構成を備える。発熱部422、及び423は、それぞれ通電に応じて発熱する。図16に示されるように、発熱部422は、基板41における定着ベルト31と対向する対向領域において、左右方向D3の中央と左端部との間の位置に設けられる。発熱部423は、基板41における定着ベルト31と対向する対向領域において、左右方向D3の中央と右端部との間の位置に設けられる。センサー442は、発熱部422に対応しており、発熱部422の温度に応じた電気信号を出力する。センサー443は、発熱部423に対応しており、発熱部423の温度に応じた電気信号を出力する。
ヒーター32Fは、短手方向におけるサイズがヒーター32Aよりも小さい点、発熱体42に替えて発熱部424、及び425を備える点、並びにセンサー44に替えてセンサー444、及び445を備える点を除けば、ヒーター32Aと同じ構成を備える。発熱部424、及び425は、それぞれ通電に応じて発熱する。図16に示されるように、発熱部424は、基板41における定着ベルト31と対向する対向領域の左端部に設けられる。発熱部425は、基板41における定着ベルト31と対向する対向領域の右端部に設けられる。センサー444は、発熱部424に対応しており、発熱部424の温度に応じた電気信号を出力する。センサー445は、発熱部425に対応しており、発熱部425の温度に応じた電気信号を出力する。
このように、定着装置17Fでは、発熱部421〜425がヒーター32D、32E、及び32Fに分散して配置されている。そのため、一枚の基板に発熱体42が分割された発熱部の全てを配置する構成と比較して、発熱体42の分割数を増加させることが可能である。
ここで、定着装置17Fでは、図15に示されるように、ヒーター32D、32E、及び32Fが、加圧ローラー51の回転方向D6に沿って予め定められた間隔を空けて配置される。これにより、ヒーター32D、32E、及び32Fが間隔を空けずに配置される構成と比較して、基板41間の熱移動に起因するセンサー441〜445(本発明の複数の温度センサーの一例)の検知精度の低下を抑制可能である。なお、ヒーター32D、32E、及び32Fは間隔を空けずに配置されてもよい。
また、定着装置17Fでは、図15に示されるように、ヒーター32D、32E、及び32Fが、それぞれの接触面321が加圧ローラー51の軸心に対向する姿勢で設けられている。そのため、加圧ローラー51のローラー径を広げることなく、ヒーターの数を増やすことが可能である。
また、定着装置17Fでは、図15に示されるように、ヒーター32D、32E、及び32Fのうち、回転方向D6の最下流に位置するヒーター32Fが、シートの搬送方向D4に交差する姿勢で配置される。そのため、ニップ領域R1における搬送方向D4の下流端で定着ベルト31の屈曲が大きくなり、シートの定着ベルト31からの分離が促進される。なお、ヒーター32D、32E、及び32Fは、それぞれの接触面321が互いに平行となるように配置されてもよい。この場合、ヒーター32D、32E、及び32Fのうち、回転方向D6の最上流に位置するヒーター32Dが、シートの搬送方向D4に平行な姿勢で配置される。そのため、ニップ領域R1へのシートの進入がよりスムーズになる。
1 画像形成部
2 シート搬送部
11 感光体ドラム
12 帯電装置
13 光走査装置
14 現像装置
15 転写ローラー
16 クリーニング装置
17A 定着装置
21 給紙カセット
22 シート搬送路
23 給紙ユニット
24 レジストローラー対
25 排紙ローラー対
31 定着ベルト
32A ヒーター
33A ヒーター支持部
35 押圧部材
41 基板
42 発熱体
43 保護層
44 センサー
51 加圧ローラー
100 画像形成装置

Claims (4)

  1. 定着ベルトと、
    前記定着ベルトの外周面に接触して設けられる加圧ローラーと、
    前記定着ベルトの内側において前記加圧ローラーの外周面に沿って並んで設けられ、それぞれが前記加圧ローラーの軸心に対向して前記定着ベルトに圧接する複数の平板状のヒーターと、
    を備える定着装置。
  2. 複数の前記ヒーターは、前記加圧ローラーの回転方向の最下流においてシートの搬送方向に交差する姿勢で配置される第1ヒーターを含む、
    請求項1に記載の定着装置。
  3. 複数の前記ヒーターは、前記回転方向の最上流において前記搬送方向に平行な姿勢で配置される第2ヒーターを含む、
    請求項2に記載の定着装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の定着装置を用いてシートに画像を形成する画像形成装置。
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