JP2020135773A - 顧客情報管理装置及び顧客情報の管理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 顧客と取引を有する事業者によって相違する顧客管理の要件にも対応することが可能な、顧客情報管理装置及び顧客情報の管理方法を提供する。【解決手段】 本発明に係る顧客情報管理装置に対応する、二以上の金融機関等が共用する顧客情報管理サーバには、統合ATMネットワークや携帯キャリア情報サーバに照会して口座確認と本人確認が行われた顧客情報が記憶されるとともに、各々の金融機関等が取引を有する顧客毎に設定したリスクレベルが、取引に必要な顧客情報の確認に関する確認要件として記憶される。そのリスクレベルに応じた顧客情報を各々の金融機関等のシステムに提供する構成とすることによって、顧客情報を効率的に管理して顧客と金融機関等の双方に係る負担を軽減しながら、各々の金融機関等が定める顧客管理の要件に応じた顧客情報の提供が可能になる。【選択図】 図1

Description

本発明は、金融機関等における顧客情報の管理に好適な、顧客情報管理装置及び顧客情報の管理方法に関するものである。
金融機関等の事業者との継続的な取引に際し、顧客には自らの個人情報の登録を求められることが多いが、例えば転居によって住所が変わると、登録されている住所の変更を各々の事業者に対して届け出なければならない。このようなケースにおいて発生する顧客の負担を軽減するために、複数の事業者の顧客情報を一括して管理して、顧客から個人情報の変更を受け付けると、顧客の個人情報が登録されている複数の事業者のコンピュータに対して、変更された情報を送信するコンピュータシステムに関する発明が開示されている(例えば、特許文献1及び2参照)。
上記のような複数の顧客情報を一括管理するシステムを利用する際には、顧客が取引する事業者に応じて、提供する個人情報の種類や範囲を制限したい場合がある。こうした顧客のニーズに応えるために、個人情報の提供先に応じて提供する情報の項目等を設定することができるコンピュータシステムに関する発明が開示されている(例えば、特許文献3及び4参照)。
特開2002−215844号公報 特開2002−366872号公報 特開2006−127454号公報 特開2004−13428号公報
ところで、近年、マネー・ロンダリング(犯罪によって得られた資金の出所を隠蔽するための資金洗浄)やテロリストへの資金供与に対する国際的な対策が強化されているが、我が国でも、金融庁から「マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策に関するガイドライン」(https://www.fsa.go.jp/news/30/20180206/besshi1.pdf)が公表され、金融機関等にはこのガイドラインに対応した取組みが求められている。
具体的には、金融機関等に対して、マネー・ロンダリングやテロリストへの資金供与のリスクを特定・評価し、これを実効的に低減するため、当該リスクに見合った対策を講じることが要求されており(同ガイドライン8−21p.参照)、そのリスク低減措置として、マネー・ロンダリングやテロリストへの資金供与のリスクが高いと判断される顧客に対しては、厳格な顧客管理を行うことが求められている(同ガイドライン12p.参照)。
同ガイドラインには、厳格な顧客管理の方法として、マネー・ロンダリングやテロリストへの資金供与のリスクが高いと判断される顧客に対しては、そのリスクに応じて、顧客の資産・収入の状況や取引の目的等に関する追加的な情報を入手し、それらの情報を定期的に更新してモニタリングする等の対応が挙げられており(同ガイドライン13p.参照)、金融機関等には、マネー・ロンダリングやテロリストへの資金供与のリスクに応じた顧客情報の管理が求められることとなっている。
金融機関等がこうした厳格な顧客管理を行うようになると、金融機関等を利用する顧客にとっては、取引を有する各々の金融機関等の判断に応じて、一般的な個人情報の他に、資産・収入の状況や取引の目的等に関する追加的な情報が求められる可能性が生じることになる。さらにそうした情報は、金融機関等によって異なる内容が、異なるタイミングで要求されることになるので、情報の登録や変更の対応が負担になることが予想される。
こうした課題に対応するためには、特許文献1−4に開示された発明のように、顧客情報を一括管理するシステムを利用することが考えられるが、同一の顧客に対しても、金融機関等によって必要な情報と更新のタイミングが異なることが生じ得るため、住所や氏名等の定形化された個人情報を管理する仕組みだけでは対応することができない。特許文献3及び4には、情報の提供先に応じて提供する情報の項目等を設定することができる発明が開示されているが、これらの発明は顧客側の希望に応じて、事業者毎に提供する情報をコントロールするものであり、金融機関等の顧客と取引を有する事業者側の顧客管理の要件の相違に対応することができるものではない。
本発明は、こうした課題に対応するためになされたものであり、顧客と取引を有する事業者によって相違する顧客管理の要件にも対応することが可能で、金融機関等における顧客情報の管理に特に好適な、顧客情報管理装置及び顧客情報の管理方法を提供することを目的とするものである。
このような課題を解決する本発明は、顧客に関する所定の情報について、情報の項目毎に該当するリスクレベルが設定された顧客情報を記憶する顧客情報記憶手段と、前記顧客情報記憶手段に顧客情報が記憶された顧客と取引を有する二以上の事業者について、各々の事業者が顧客との取引に必要な顧客情報の確認に関する要件を、確認要件として記憶する確認要件記憶手段と、各々の事業者が取引を有する顧客毎に決定したリスクレベルを、前記確認要件記憶手段に確認要件として設定する設定手段と、事業者のコンピュータに、前記顧客情報記憶手段に記憶された前記事業者が取引を有する顧客の顧客情報のうち、前記確認要件記憶手段に前記事業者が顧客毎の確認要件として設定したリスクレベルに対応する顧客情報を提供する提供手段と、を備えることを特徴とする顧客情報管理装置である。
本発明では、二以上の事業者が共用する顧客情報管理装置において、各々の事業者が取引を有する顧客毎に決定したリスクレベルを、取引に必要な顧客情報の確認に関する確認要件として設定し、そのリスクレベルに応じた顧客情報を各々の事業者に提供する構成とすることによって、顧客情報を効率的に管理して顧客と事業者双方に係る負担を軽減しながら、事業者毎に定められる顧客管理の要件に応じた顧客情報の各々の事業者への提供を可能にしている。
尚、本発明における顧客情報は、顧客の氏名や住所等の個人情報の他、顧客へのヒアリング等により確認した顧客に関する情報等も含み得るものである。事業者のコンピュータに顧客情報を提供する方法は特に限定されるものではなく、例えば、事業者のコンピュータにプッシュ型で顧客情報を送信するものであってもよいし、事業者毎にアクセス権限を付与して事業者のコンピュータからプル型で顧客情報を取得できる構成としてもよい。
また、本発明は、前記顧客情報記憶手段には、一の顧客について、前記確認要件記憶手段に前記顧客について設定されている最も高いリスクレベルに対応可能な顧客情報が記憶されることを特徴とすることもできる。
このように構成すると、顧客は本発明に係る顧客情報管理装置に自らの顧客情報を登録しておけば、取引を有する各々の事業者が定める要件を満たす顧客情報が本発明に係る顧客情報管理装置から提供され、各々の事業者の要求に応じて顧客情報を登録することが不要となるため、顧客情報の登録に係る顧客の負担をさらに軽減することができる。
また、本発明は、前記設定手段は、各々の事業者が取引を有する顧客毎に設定した顧客情報の更新タイミングを、前記確認要件記憶手段に確認要件として設定し、前記顧客情報記憶手段には、一の顧客について、前記確認要件記憶手段に前記顧客について設定されている最も更新頻度が高い更新タイミングに応じて更新された顧客情報が記憶されることを特徴とすることもできる。
このように構成すると、顧客は本発明に係る顧客情報管理装置からの要求に応じて自らの顧客情報を更新していれば、取引を有する各々の事業者が定める要件を満たす顧客情報が本発明に係る顧客情報管理装置から継続的に提供され、各々の事業者の要求に応じて顧客情報を更新することが不要となるため、顧客情報の更新に係る顧客の負担をさらに軽減することができる。
また、本発明は、前記顧客情報記憶手段に記憶された一の顧客の顧客情報の少なくとも一部が更新されると、前記確認要件記憶手段に記憶された前記顧客に関する確認要件を確認して、更新された顧客情報の提供が必要な事業者があるかを判断する第1の判断手段を備えていて、前記提供手段は、前記第1の判断手段が更新された顧客情報の提供が必要な事業者があると判断すると、前記事業者のコンピュータに前記更新された顧客情報を提供することを特徴とすることもできる。
このように構成すると、ある顧客の顧客情報が更新されると、その顧客と取引のある事業者には、各々の確認要件に応じて更新された情報が自動的に提供されるので、事業者の顧客情報の管理をさらに効率化することができる。
また、本発明は、前記確認要件記憶手段に記憶された一の事業者の一の顧客に関する確認要件の少なくとも一部が更新されると、更新された確認要件に対応して、前記事業者に前記顧客に関する新たな顧客情報の提供が必要かを判断する第2の判断手段を備えていて、前記提供手段は、前記第2の判断手段が前記新たな顧客情報の提供が必要と判断すると、前記事業者のコンピュータに前記新たな顧客情報を提供することを特徴とすることもできる。
前記第2の判断手段が前記事業者に提供が必要と判断した前記顧客に関する新たな顧客情報の少なくも一部が前記顧客情報記憶手段に記憶されていない場合は、前記顧客の用いる顧客端末に、前記新たな顧客情報の少なくとも一部の送信を要求する要求手段を備えることを特徴としてもよい。
以上のように構成すると、事業者が顧客に関する確認要件を変更すると、これを本発明に係る顧客情報管理装置に反映することによって、変更に伴って新たに必要となる顧客情報を自動的に取得することが可能になるとともに、必要な情報が本発明に係る顧客情報管理装置に記憶されていない場合には、不足する情報が顧客に要求され、事業者の顧客情報の管理をさらに効率化することができる。
また、本発明は、前記顧客情報記憶手段には、一の顧客の顧客情報の初期登録時には、全てのリスクレベルに対応する顧客情報が記憶され、前記提供手段は、前記顧客情報記憶手段に新たな顧客の顧客情報が記憶されると、前記顧客と取引を有する全ての事業者のコンピュータに、最も低いリスクレベルである第1のリスクレベルに対応する顧客情報を提供し、前記顧客情報を提供したいずれかの事業者のコンピュータから、前記顧客に関する確認要件として、前記第1のリスクレベルより高いリスクレベルである第2のリスクレベルの設定要求を受け付けると、前記提供手段は、前記事業者のコンピュータに、前記顧客情報記憶手段に記憶された前記第2のリスクレベルに対応する顧客情報を提供することを特徴とすることもできる。
このように構成すると、顧客は初めに本発明に係る顧客情報管理装置に必要な自らの顧客情報を登録すれば、取引を有する事業者毎に定められる顧客管理の要件に応じた顧客情報が、取引を有する各々の事業者に自動的に提供されるので、顧客情報の登録に係る顧客の負担をさらに軽減するとともに、事業者の顧客情報の管理をさらに効率化することが可能になる。
本発明は、本発明に係る顧客情報管理装置によって実行される、顧客情報の管理方法として特定することもできる。
本発明に係る顧客情報の管理方法は、顧客に関する所定の情報について、情報の項目毎に該当するリスクレベルが設定された顧客情報を記憶する顧客情報記憶手段と、前記顧客情報記憶手段に顧客情報が記憶された顧客と取引を有する二以上の事業者について、各々の事業者が顧客との取引に必要な顧客情報の確認に関する要件を、確認要件として記憶する確認要件記憶手段と、を備える顧客情報管理装置が、各々の事業者が取引を有する顧客毎に決定したリスクレベルを、前記確認要件記憶手段に確認要件として設定する設定ステップと、前記顧客情報管理装置が、事業者のコンピュータに、前記顧客情報記憶手段に記憶された前記事業者が取引を有する顧客の顧客情報のうち、前記確認要件記憶手段に前記事業者が顧客毎の確認要件として設定したリスクレベルに対応する顧客情報を提供する提供ステップと、を有することを特徴とする顧客情報の管理方法である。
また、本発明は、先に説明した本発明に係る顧客情報管理装置の各々の構成によって実行される、顧客情報の管理方法として特定することもできる。
本発明によると、顧客と取引を有する事業者によって顧客管理の要件が相違する場合であっても、本発明に係る顧客情報管理装置によって顧客情報の一括管理が実現されて、顧客情報の登録や更新に係る顧客の負担を軽減するとともに、事業者の顧客情報の管理を効率化することが可能になる。本発明は、金融機関等が「マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策に関するガイドライン」に適合した顧客管理を行うのに特に好適であり、顧客や金融機関等に過度の負担をかけることなく、マネー・ロンダリングやテロ資金供与への対策を推進することに寄与するものである。
本発明に係る顧客情報管理装置の実施形態の概要を示す図である。 本発明に係る顧客情報管理装置の構成の例を示すブロック図である。 本発明に係る顧客情報管理装置よる顧客情報の初期登録時の処理フローを示す第1のフローチャートである。 本発明に係る顧客情報管理装置よる顧客情報の初期登録時の処理フローを示す第2のフローチャートである。 本発明に係る顧客情報管理装置よる顧客情報の更新時の処理フローを示すフローチャートである。 本発明に係る顧客情報管理装置よる確認要件の更新時の処理フローを示すフローチャートである。 本発明において、顧客情報に対して設定されるリスクレベルとリスクレベルに応じて提供される顧客情報の範囲を示す図である。 本発明に係る顧客情報管理装置において管理される顧客情報と、リスクレベルに応じて提供される顧客情報の例を示す図である。 本発明に係る顧客情報管理装置に顧客毎に記憶される顧客情報の確認に関する確認要件の例を示す図である。
本発明を実施するための形態について、図面を用いて以下に詳細に説明する。尚、以下の説明は、本発明の実施形態の一例を示したものであって、本発明は以下に示す実施形態に限定されるものではない。以下の実施形態においては、管理の対象となる顧客情報を銀行等の金融機関の顧客情報として説明するが、本発明において顧客情報を管理する事業者は金融機関に限られるものではなく、リスクレベルを設定して顧客情報を管理することが必要な全ての事業者を対象とすることができるものである。
図1は、本発明に係る顧客情報管理装置の実施形態の一例について、その概要を示したものである。図1において、スマートフォンやPC(パーソナルコンピュータ)等の顧客端末からインターネットを介してアクセスすることが可能であり、銀行システム(A銀行システム及びB銀行システム)や証券会社システム(C証券システム)等の金融機関のコンピュータシステムとネットワークで接続された顧客情報管理サーバが、本発明に係る顧客情報管理装置に対応する。
銀行や証券会社等の金融機関の顧客は、スマートフォン等の顧客端末で実行されるアプリケーションプログラム等を用いて、顧客情報管理サーバのデータベースに、自らの個人情報等を顧客情報として登録する。顧客情報の登録の際には、顧客情報管理サーバが統合ATMネットワークや携帯キャリア情報サーバに照会することによって、顧客が取引に用いる預金口座の確認や、顧客の本人確認が行われる。
口座確認と本人確認が行われた顧客の顧客情報は、顧客情報管理サーバのデータベースに登録されるが、顧客情報管理サーバには、金融機関が定める顧客との取引に必要な顧客情報の確認に関する確認要件も記憶されていて、各々の金融機関のコンピュータシステムには、各々の金融機関が定める確認要件に応じた顧客情報が提供される。
こうした構成によって、顧客は自らの個人情報等の顧客情報を顧客情報管理サーバに登録しておけば、取引(口座)を有する複数の金融機関に対して、顧客情報管理サーバから各々の金融機関が定める確認要件に応じた顧客情報が提供されるため、顧客は取引(口座)を有するそれぞれの金融機関に対して顧客情報を登録するための手続を行わなくても、取引を行うことが可能になる。さらに、顧客が取引を有する金融機関のうち、最も厳格な確認要件に対応できる顧客情報を顧客情報管理サーバに登録・更新しておけば、全ての金融機関が求める確認要件に適合した顧客情報が提供される状態が維持されて、各々の金融機関に個人情報の登録・変更等を届け出る手間を要することなく、継続的な取引が可能になる。加えて、金融機関の確認要件の更新に伴って新たな顧客情報が必要になる場合には、顧客情報管理サーバから必要な顧客情報が提供される構成とすることによって、さらなる効率的な顧客情報の管理が可能となる。
図2は、本発明に係る顧客情報管理装置に対応する顧客情報管理サーバの構成の一例を、機能毎のブロックとして示したものである。図2において、顧客端末20や金融機関システム30等とネットワークを介して接続された顧客情報管理サーバ10が、本発明に係る顧客情報管理装置に該当する。
顧客情報管理サーバ10には、CPU、メインメモリ、HDD等の補助記憶装置を備え、インターネットを含むネットワークとの接続機能を有するコンピュータが用いられるが、補助記憶装置に格納されたプログラムがメインメモリに読み出され、CPUで演算処理を実行することによって、所定の機能が実現される。
顧客情報管理サーバ10を構成するコンピュータの物理的な構成は特に限定されるものではなく、本発明における顧客情報の管理機能以外の機能が、同一のコンピュータに備えられるものであってもよい。また、本発明に必要な各々の機能は、物理的に一台のコンピュータによって実現されるものであってもよいし、複数のコンピュータを用いて実現されるものであってもよい。
顧客情報管理サーバ10の顧客情報登録部11、口座・本人確認部12、顧客情報提供部14、確認要件設定部15、情報提供判断部17、顧客情報更新部18は、いずれも機能的に特定されるものであって、HDD等の補助記憶装置に格納された各部の機能に対応するプログラムがメインメモリに読み出され、CPUで演算処理を実行することによって、各部に対応する機能が実現される。
顧客情報管理サーバ10の顧客情報記憶部13、確認要件記憶部16には、HDD等の補助記憶装置の所定の記憶領域が割り当てられる。これらの記憶領域は物理的に一台のコンピュータに設けられることを要件とするものではなく、データベースサーバを構成するコンピュータ等の複数のコンピュータに設けられるものであってもよい。
顧客端末20には、スマートフォンやタブレット型コンピュータ、PC等のネットワーク端末が用いられるが、インターネットを介して顧客情報管理サーバ10にアクセスして、情報の送受信が可能なネットワーク端末であれば、その構成は特に限定されるものではない。
認証機関サーバ50、携帯キャリア情報サーバ60の構成についても、インターネット等のネットワークを介して情報の送受信が可能なコンピュータであれば、その構成は特に限定されるものではない。統合ATMネットワーク40は、銀行間のATM等を相互接続するネットワークであり、このネットワークに照会することによって、預金口座の存在を確認することができる。金融機関システム30は、銀行や証券会社等の金融機関が開設している預金口座を管理するホストコンピュータ等の、銀行等の金融機関の業務のために運用されるコンピュータシステムであるが、顧客情報管理サーバ10と情報の送受信は、こうした基幹系のコンピュータシステムと直接通信を行うのではなく、基幹系のコンピュータシステムとの通信が可能な、PC等のネットワーク端末やWebサーバ等を用いて行うものであってもよい。
以上の構成を前提にして、図3−図9を用いながら、顧客情報管理サーバ10による顧客情報の管理方法について説明する。
図3、図4のフローチャートは、本発明に係る顧客情報管理装置よる顧客情報の初期登録時の処理フローを示している。一又は二以上の金融機関と取引を有する(口座を開設している)顧客は、顧客端末20から自らの個人情報等の顧客情報を顧客情報管理サーバ10に登録する。
顧客端末20から顧客情報管理サーバ10に顧客情報を登録する方法は特に限定されるものではないが、例えば、顧客は顧客端末20を操作し、顧客情報管理サーバ10にアクセスして顧客情報の登録や更新を行うためのアプリ(アプリケーションプログラム)を起動する。このアプリの種別も特に限定されるものではなく、例えば、顧客端末20に専用のアプリをダウンロードさせる方法の他、メッセージアプリに付加的な機能として追加するものであってもよいし、Webブラウザ上で動作するアプリを採用することとしてもよい。
顧客端末20にアプリを起動した顧客は、顧客端末20に備えられたカメラを用いて、取引を有する金融機関に開設している預金口座のキャッシュカード(預金通帳で代用することとしてもよい)、顔写真の画像が表示されている運転免許証やマイナンバーカード等の顧客の本人確認に用いられる本人確認書類、顧客自身の顔写真(静止画でも動画でもよい)を撮影して、顧客情報管理サーバ10に送信する。顧客端末20に備えられたカメラで撮影されたこれらの画像のイメージファイルは、顧客情報管理サーバ10に送信される。
預金口座のキャッシュカードを撮影した画像からは、金融機関を識別する金融機関コード、金融機関の本支店を識別する店番、預金口座の口座番号、カナ文字で記載された顧客の氏名等の口座情報が読み取られて、顧客の預金口座の特定に用いられる。尚、キャッシュカードに代えて、預金口座の通帳を撮影した画像を預金口座の特定に用いることとしてもよい。また、顧客が複数の金融機関に預金口座を保有し、それらの金融機関にまとめて情報を登録したい場合は、複数の預金口座のキャッシュカードを撮影した画像を送信して、各々に対応する預金口座を特定することとすればよい。同一の金融機関に複数の預金口座を保有する場合についても同様である。
運転免許証やマイナンバーカード等の本人確認書類を撮影した画像からは、漢字等を含む文字で記された顧客の氏名と、生年月日や住所等の個人情報が読み取られる他、本人確認書類には顧客の顔写真の画像も含まれている。本人確認書類に表示されている顧客の顔写真の画像は、顧客端末20に備えられたカメラで撮影された顧客の顔写真の画像(いわゆる自撮画像)との照合によって、顧客の本人確認が行われる。尚、顧客の本人確認はこうした顔写真の画像の照合ではなく、例えば、本人確認書類として用いるマイナンバーカードのICチップに格納された電子証明書を顧客端末20のNFC機能によって読み取り、この電子証明書を認証機関に照会して本人確認を行うこととしてもよい。
また、顧客端末20からは、顧客が契約している携帯電話の電話番号も顧客情報管理サーバ10に送信される。顧客の携帯電話の電話番号は顧客が入力することとすればよいが、顧客端末20がスマートフォン等の携帯電話であり、起動したアプリが携帯キャリアの提供するメッセージアプリ等の携帯電話の電話番号をキーに立ち上げられるものである場合は、起動時に認識された携帯電話の電話番号を、アプリに自動送信させることもできる。
以上に説明した、預金口座のキャッシュカードと、運転免許証やマイナンバーカード等の本人確認書類を撮影した画像のイメージファイルから読み取られる情報は、顧客端末20から顧客情報管理引落口座登録サーバ10にイメージファイルのまま送信され、顧客情報管理サーバ10でのOCR読込処理によって認識されることとすればよいが、こうしたイメージファイルを認識して必要な情報を抽出する処理を顧客端末20で実行して、顧客情報管理サーバ10には各々の処理に必要な情報のみを送信する構成としてもよい。
顧客端末20から送信されたイメージファイル等のデータは、顧客情報管理サーバ10の顧客情報登録部11で受け付けられるが、これらのデータを受信した顧客情報管理サーバ10で実行される処理を示しているのが、図3のフローチャートである。
イメージファイル等のデータを含む顧客情報の登録要求を顧客情報登録部11で受信すると(S01)、口座・本人確認部12が起動されて、以下の処理が実行される。預金口座のキャッシュカードを撮影した画像からは、金融機関を識別する金融機関コードと、金融機関の本支店を識別する店番、預金口座の口座番号、カナ文字で記載された顧客の氏名等の口座情報が読み取られる。こうした情報から顧客との取引に用いられる預金口座を特定するとともに、これらの情報を統合ATMネットワーク40に照会して、特定された金融機関の預金口座が有効な預金口座であるかを確認する(S02)。複数の預金口座のキャッシュカードを撮影した画像を受信した場合は、各々の預金口座の口座情報を読み取り、各々の預金口座が有効な預金口座であるかを確認する。
運転免許証やマイナンバーカード等の本人確認書類を撮影した画像からは、漢字等を含む文字で記された顧客の氏名、生年月日、住所等の顧客を特定可能な個人情報と、顧客の顔写真の画像が認識される。顧客の顔写真の画像は、顧客端末20から送信された顧客の自撮画像と照合されて、同一人と判断できる所定の条件に合致すれば、これらの情報を送信した送信者が顧客本人であると確認することができる(S03)。本人確認書類から読み取った顧客の氏名、生年月日、住所等の顧客の特定に用いることができる個人情報が、後に説明する携帯電話の契約者情報と一致することを、顧客本人であることを確認する条件に加えることとしてもよい。
また、顧客の本人確認を行う方法は、こうした顔写真の画像や個人情報の照合に限定されるものではなく、例えば、顧客端末20から送信された、顧客のマイナンバーカード等から読み取った電子証明書を、電子証明書の認証機関の認証機関サーバ50に照会して、本人確認を行うこととしてもよい。
さらに、顧客端末20から受信した顧客の携帯電話の電話番号を携帯キャリア情報サーバ60に送信して、顧客が契約している携帯電話の契約者情報を照会する。顧客の携帯電話の電話番号をキーに携帯キャリア情報サーバ60から取得した携帯電話の契約者情報には、カナ文字で記されたフリガナを含む携帯電話の契約者である顧客の氏名が含まれていることが通常なので、キャッシュカードを撮影した画像から読み取ったカナ文字の預金口座の口座名義人と携帯電話の契約者情報に含まれる契約者の氏名のカナ文字で記されたフリガナが一致し、かつ、本人確認書類を撮影した画像から読み取った漢字等を含む文字で記された顧客の氏名と携帯電話の契約者情報に含まれる漢字等を含む文字で記された契約者の氏名が一致すれば、有効な預金口座であることが確認された預金口座が、本人確認済みの顧客が保有する預金口座であると判断することができるので、顧客が保有する預金口座と本人確認済みの顧客情報を紐付けて管理することが可能になる。
尚、ここでのカナ文字や漢字を含む文字で記された氏名の一致は、厳密な一致を必須の要件とするものではなく、読取りの精度や字体の差異等を考慮して、一定の誤差を許容することとしてもよい。また、携帯電話の契約者情報に含まれる生年月日や住所等の個人情報を、本人確認書類から読み取った顧客の個人情報と照合して、本人確認に用いることとしてもよい。預金口座の特定に預金通帳の画像を用いた場合は、通常は預金通帳には漢字等の文字で記された口座名義人の氏名が記載され、カナ文字による照合は不要となるので、携帯電話の契約者情報を取得する工程は省略することとしてもよいし、携帯電話の契約者の生年月日や住所等の個人情報を、本人確認に用いることとしてもよい。
続いて、顧客情報登録部11では、一般に金融機関において求められる顧客との取引に必要な顧客情報を取得するために必要な確認事項に関する質問を顧客端末20に送信して、それらの質問に対する回答を受信する(S04)。この確認事項については、例えば、顧客の取引目的や取引額等の取引状況、外国への送金の有無やその目的、職業、国籍等の、マネー・ロンダリングやテロリストへの資金供与のリスクの特定・評価に用いることができる内容を含むこととすればよい。
以上のようにして確認された顧客の氏名等の個人情報と、確認事項に対する回答を含む顧客情報が、顧客情報記憶部13に記憶されることで顧客情報管理サーバ10に登録されるとともに(S05)、顧客が取引を有する金融機関の預金口座に関する情報が、顧客情報の一部として、あるいは顧客情報と関連づけて顧客情報管理サーバ10に保持されることになる。
ここで顧客情報記憶部13に記憶される顧客情報には、情報の項目毎に該当するリスクレベルが設定される。リスクレベルとは、顧客の個人情報等の顧客情報を管理する事業者が、当該顧客との取引によって発生し得るリスクを評価して設定するものであり、この例では、顧客がマネー・ロンダリングやテロリストへの資金供与に関与するリスクを金融機関が評価して、各々の顧客に対して設定するものである。
図7は、S04で受信した顧客への確認事項(お客さまヒアリング項目)の回答から得られた顧客情報について、顧客情報に対して設定されるリスクレベルと、リスクレベルに応じて提供される顧客情報の範囲を示したものであるが、顧客情報記憶部13に記憶される顧客情報に含まれる情報の項目のうち、取引のリスクレベルが高い顧客(マネー・ロンダリングやテロリストへの資金供与に関与する可能性が比較的高い顧客)に対しては、より多くの項目数に対応する顧客情報の管理が必要であり、取引のリスクレベルが低い顧客(マネー・ロンダリングやテロリストへの資金供与に関与する可能性が比較的低い顧客)に対しては、より少ない項目数に対応する顧客情報の管理で足りることを示している。
図7の例では、「共通項目レイヤー」に該当する顧客の職業、国籍等の基礎的な項目に関する情報は、リスクレベル「低」「中」「高」の全ての顧客について管理が必要となるが、「追加連携項目レイヤー」に該当する、共通項目に対して追加的に連携が必要となる項目は、リスクレベル「高」の顧客については顧客への確認事項の全ての項目に対応する情報が、リスクレベル「中」の顧客については一部の項目に対応する情報の管理が必要となる。
こうしたリスクレベルの区分に対応して、顧客情報記憶部13に記憶される顧客情報に含まれる各々の情報の項目には、各々の項目の情報がどのリスクレベルに分類された顧客に対して提供することが必要な情報であるかを判別できるように、情報の項目毎に該当するリスクレベルが設定される。
図8は、その一例を示したものであるが、顧客IDによって識別される一の顧客の顧客情報のうち、氏名、生年月日、性別、住所等の個人情報に該当する情報の項目と、顧客への確認事項のうち職業や国籍等の基礎的な項目(図7の「共通項目レイヤー」に該当する項目)には、リスクレベル「低」に分類された顧客に提供が必要な情報(リスクレベル「中」「高」に分類された顧客にも提供が必要な情報)として、「低」のリスクレベルが設定される。また、「外国送金目的・概要」等の顧客への確認事項に対する回答に該当する情報の項目の一部(図7の「追加連携項目レイヤー」の一部に該当する項目)には、リスクレベル「中」に分類された顧客に提供が必要な情報(リスクレベル「高」に分類された顧客にも提供が必要な情報)として、「中」のリスクレベルが設定され、「高額の現金取引の理由・背景」等の顧客への確認事項に対する回答に該当する情報の他の項目(図7の「追加連携項目レイヤー」の残りの項目)には、リスクレベル「高」に分類された顧客のみに提供が必要な情報として、「高」のリスクレベルが設定されている。
尚、図7、図8の情報の範囲はあくまで一例を示したものであるので、例えば、リスクレベルを3段階ではなく、2段階、あるいは4段階以上とすることもできる。ここでリスクレベルをどのように区分するか、各々の区分に対応する情報の項目をどのように定めるかは、顧客情報管理サーバ10を利用する金融機関の顧客情報の管理の実態を考慮して決定されるべきものである。
このようにして情報の項目毎に該当するリスクレベルが設定された状態で、顧客情報管理サーバ10に顧客情報が登録されると(S05)、顧客情報提供部14は、金融機関がリスクレベル「低」に分類した顧客について提供することが必要な顧客情報、すなわち、情報の項目にリスクレベル「低」と設定されている顧客情報を、顧客が取引(預金口座)を有する各々の金融機関のコンピュータシステム(金融機関システム30等)に送信する(S06)。顧客情報を送信する対象となる金融機関は、顧客情報の一部に含まれる預金口座に関する情報、あるいは顧客情報と関連づけて保持されている預金口座に関する情報から特定することができる。
尚、ここで顧客が取引を有する金融機関に顧客情報を提供する方法は、金融機関システム30等にプッシュ型で顧客情報を送信する方法に限られるものではなく、金融機関毎に顧客情報管理サーバ10の顧客情報記憶部13に記憶されている顧客情報に対するアクセス権限を付与して、金融機関システム30等からプル型で顧客情報を取得できる構成としてもよい。
リスクレベル「低」に分類した顧客について提供することが必要な顧客情報を受け取った金融機関では、各々の金融機関がリスクレベルを判断する基準に照らして、それらの情報と金融機関自身が保有する顧客情報を受け取った顧客に関する情報(例えば、過去の取引実績等)から、当該顧客のリスクレベルを決定する。
各々の金融機関が顧客のリスクレベルを決定して、顧客情報管理サーバ10に送信した後の顧客情報管理サーバ10の処理フローを示しているが、図4のフローチャートである。図3に示した処理フローで顧客情報を送信した金融機関のコンピュータシステム(金融機関システム30等)から、当該金融機関が顧客情報に対応する顧客について決定したリスクレベルが指定された、顧客との取引に必要な顧客情報の確認に関する要件である確認要件に関する情報を受信すると(S11)、確認要件設定部15が起動され、確認要件記憶部16に当該顧客について金融機関毎に記憶される確認要件として、リスクレベル等の情報を設定する(S12)。
図9は、確認要件記憶部16に各々の顧客について金融機関毎に記憶される確認要件の例を示したものであるが、顧客IDにより識別される顧客に対して、金融機関コードにより特定される金融機関毎に、当該金融機関が決定したリスクレベルの他に、当該金融機関が指定する顧客情報の確認頻度が確認要件として設定されている。リスクレベルについてはこれまでに説明した通りであるが、顧客情報の確認頻度には、顧客情報をどの程度の頻度で更新して金融機関に提供するかという、顧客情報の確認に関する要件が設定されており、一般にリスクレベルが高い顧客(マネー・ロンダリングやテロリストへの資金供与に関与する可能性が比較的高い顧客)に対しては、確認頻度を比較的高く設定されることになる。こうした確認頻度に関する情報についても、金融機関システム30等から、リスクレベルとあわせて確認要件として受信することとすればよい。
図9の例では、顧客ID「12345」により識別される同一の顧客に対して、金融機関コード「xxx」により特定される金融機関は、リスクレベルが「低」で確認頻度は「1回/年」、金融機関コード「yyy」により特定される金融機関は、リスクレベルが「中」で確認頻度は「4回/年、かつ更新時」という異なる確認要件が決定されており、各々の確認要件が確認要件記憶部16に記憶される。
尚、この例では、顧客が一の金融機関に一の預金口座のみを保有しており、金融機関が一の顧客に対して決定する確認要件は一つに定まる前提で説明しているが、同一の顧客が一の金融機関に複数の預金口座を保有している場合は、口座毎にリスクレベル等の確認要件が異なるケース(例えば、円預金口座はリスクレベル「低」だが、外貨預金口座はリスクレベル「中」となる等)も想定し得るので、口座単位で確認要件を設定して確認要件記憶部16に記憶させることとしてもよい。
各々の金融機関には、図3のS06で、情報の項目にリスクレベル「低」と設定されている顧客情報が送信されているが、情報提供判断部17では、リスクレベル「中」又は「高」と設定されている情報の項目に対応する顧客情報が追加情報として必要になるかを判断し(S13)、追加情報が必要になる場合(S13がYes)、すなわち、当該顧客情報に対応する顧客にリスクレベル「中」又は「高」を確認要件と決定している場合には、顧客情報提供部14が、確認要件を送信した金融機関のコンピュータシステム(金融機関システム30等)に対して追加情報を送信する(S14)。
以上のようにして、顧客が取引(預金口座)を有する各々の金融機関から受信した情報から、確認要件記憶部16にリスクレベルと確認頻度が設定され、確認要件として記憶されると、その後は各々の金融機関の確認要件に従って、顧客情報格納部13に記憶されている顧客情報が更新される。
リスクレベルについては、一の顧客について、確認要件記憶部16に当該顧客について設定されている最も高いリスクレベルに対応可能な顧客情報が記憶されることが必要であり、例えば、当該顧客が取引(預金口座)を有する金融機関が確認要件として設定したリスクレベルが「低」又は「中」のいずれかであれば、少なくともリスクレベル「中」に対応する顧客情報が、所定のタイミングで更新された状態で記憶されており、更新された情報が各々の金融機関が指定する確認頻度に応じて金融機関に提供されることが必要となる。
その更新のタイミングについては、一の顧客について、確認要件記憶部16に当該顧客について設定されている最も更新頻度が高い更新タイミング、図9の例であれば「4回/年、かつ更新時(顧客自らが自発的に更新した時)」に、顧客情報格納部13に記憶されている顧客情報が更新され、更新された情報が各々の金融機関が指定する確認頻度に応じて金融機関に提供されることが必要となる。
このように、各々の顧客について設定されている最も高いリスクレベルに対応可能な顧客情報を、各々の顧客について設定されている最も更新頻度が高い更新タイミングで更新すること、すなわち、最も厳格な確認要件に従って顧客情報を更新することによって、顧客は各々の金融機関が指定するタイミングで各々の金融機関に対して顧客情報を更新する作業を行わなくても、顧客情報管理サーバ10に登録されている顧客情報を所定の確認要件に応じて更新することによって、顧客情報管理サーバ10に口座情報を登録している全ての金融機関に対して、必要な顧客情報を継続的に提供し、各々の金融機関との取引を継続することが可能になる。
図5のフローチャートは、本発明に係る顧客情報管理装置よる顧客情報の更新時の処理フローを示している。顧客情報管理サーバ10に自らの個人情報等の顧客情報の登録を済ませている顧客が、住所変更等によって自発的に顧客情報の一部を更新する場合、更新する顧客情報が指定された更新要求を、顧客端末20から顧客情報管理サーバ10に送信する。
顧客端末20から顧客情報の更新要求を受信した顧客情報管理サーバ10では(S21)、顧客情報更新部18が起動されて、顧客情報記憶部13に記憶された当該顧客に関する顧客情報のうち、更新要求を受信した項目の顧客情報を更新する(S22)。続いて、情報提供判断部17が起動されて、確認要件記憶部16に記憶された当該顧客情報に対応する顧客が取引(預金口座)を有する全ての金融機関の確認要件を参照し(S23)、更新された情報の提供が必要な金融機関があるかを判断する(S24)。
具体的には、例えば、図9に示した確認要件の右側の例では、確認頻度が「4回/年、かつ更新時」と設定されているが、「更新時」には顧客情報の確認が必要、すなわち、顧客が自発的に顧客情報を更新した際には顧客情報の確認が必要と定められているので、金融機関コード「yyy」により特定される金融機関には、更新された顧客情報の提供が必要と判断することができる。
このようにして、更新された情報の提供が必要な金融機関があると判断されると(S24がYes)、顧客情報提供部14が、当該金融機関のコンピュータシステム(金融機関システム30等)に更新された顧客情報を送信する(S25)。
図6のフローチャートは、本発明に係る顧客情報管理装置よる確認要件の更新時の処理フローを示している。顧客情報管理サーバ10に、ある顧客に関する確認要件の設定を済ませている金融機関が、リスクレベルの判断基準の見直し等によって当該顧客のリスクレベル等の確認要件を変更し、確認要件記憶部16に記憶されている確認要件を更新したい場合、更新する確認要件が指定された更新要求を、当該金融機関のコンピュータシステム(金融機関システム30等)から顧客情報管理サーバ10に送信する。
金融機関システム30等から確認要件の更新要求を受信した顧客情報管理サーバ10では(S31)、確認要件設定部15が起動されて、確認要件記憶部16に記憶された更新対象となる確認要件を、更新要求に指定された確認要件に従って更新する(S32)。続いて、情報提供判断部17が起動されて、更新された確認要件によって当該金融機関に新たな顧客情報の提供が必要かを判断する(S33)。
例えば、当該顧客について設定されていたリスクレベルが「低」から「中」や「高」に、あるいは「中」から「高」に更新された場合は、提供すべき顧客情報の範囲が広がるので、新たな顧客情報の提供が必要と判断されるが、逆にリスクレベルが「高」から「中」や「低」に、あるいは「中」から「低」に更新された場合は、提供すべき顧客情報の範囲は狭まるので、新たな顧客情報の提供は必要ないと判断される。
新たな顧客情報の提供が必要と判断されると(S33がYes)、提供すべき顧客情報に不足する情報がないか、顧客情報記憶部13に記憶されている顧客情報から判断し(S34)、不足する顧客情報がある場合は(S34がYes)、顧客情報更新部18が起動されて、その情報の送信を顧客端末20に要求して不足する顧客情報を取得する(S35)。
例えば、確認要件として設定された確認頻度が「1回/年」から「4回/年」に更新され、前回の顧客情報の更新と更新された顧客情報の金融機関への送信が半年前であった場合、「4回/年」の確認要件を満たす最新の顧客情報が不足することになるので、当該顧客が用いる顧客端末20に対して、確認要件として新たに設定されたリスクレベルに対応した最新の顧客情報の送信が要求されることになる。
以上のようにして不足する顧客情報が取得されると(S35)、顧客情報記憶部13に記憶された対応する顧客情報を更新するとともに、顧客情報提供部14が、S33で金融機関への送信が必要と判断された新たな顧客情報を、当該金融機関のコンピュータシステム(金融機関システム30等)に送信する(S36)。不足する顧客情報がない場合は(S34がNo)、顧客情報提供部14が、顧客情報記憶部13からS33で金融機関への送信が必要と判断された新たな顧客情報を読み出して、当該金融機関のコンピュータシステム(金融機関システム30等)に送信する(S36)。
以上に説明したように、本発明では、二以上の金融機関が共用する顧客情報管理サーバ10に、各々の顧客の顧客情報を、顧客が取引(預金口座)を有する金融機関が求める最も厳格な確認要件に対応できる状態で管理するとともに、各々の金融機関が取引を有する顧客毎に設定したリスクレベル等の確認要件を記憶しておき、その確認要件に応じた顧客情報を各々の金融機関のシステムに提供する構成とすることによって、各々の金融機関が定める顧客管理の要件に応じた顧客情報の継続的な確認が、効率的に実現される。こうした顧客情報の効率的な管理によって、顧客と金融機関の継続的な取引における、顧客と金融機関の双方に係る負担が著しく軽減される。
10 顧客情報管理サーバ
11 顧客情報登録部
12 口座・本人確認部
13 顧客情報記憶部
14 顧客情報提供部
15 確認要件設定部
16 確認要件記憶部
17 情報提供判断部
18 顧客情報更新部
20 顧客端末
30 金融機関システム
40 統合ATMネットワーク
50 認証機関サーバ
60 携帯キャリア情報サーバ

Claims (8)

  1. 顧客に関する所定の情報について、情報の項目毎に該当するリスクレベルが設定された顧客情報を記憶する顧客情報記憶手段と、
    前記顧客情報記憶手段に顧客情報が記憶された顧客と取引を有する二以上の事業者について、各々の事業者が顧客との取引に必要な顧客情報の確認に関する要件を、確認要件として記憶する確認要件記憶手段と、
    各々の事業者が取引を有する顧客毎に決定したリスクレベルを、前記確認要件記憶手段に確認要件として設定する設定手段と、
    事業者のコンピュータに、前記顧客情報記憶手段に記憶された前記事業者が取引を有する顧客の顧客情報のうち、前記確認要件記憶手段に前記事業者が顧客毎の確認要件として設定したリスクレベルに対応する顧客情報を提供する提供手段と、
    を備えることを特徴とする顧客情報管理装置。
  2. 前記顧客情報記憶手段には、一の顧客について、前記確認要件記憶手段に前記顧客について設定されている最も高いリスクレベルに対応可能な顧客情報が記憶されること
    を特徴とする請求項1記載の顧客情報管理装置。
  3. 前記設定手段は、各々の事業者が取引を有する顧客毎に設定した顧客情報の更新タイミングを、前記確認要件記憶手段に確認要件として設定し、
    前記顧客情報記憶手段には、一の顧客について、前記確認要件記憶手段に前記顧客について設定されている最も更新頻度が高い更新タイミングに応じて更新された顧客情報が記憶されること
    を特徴とする請求項1又は2記載の顧客情報管理装置。
  4. 前記顧客情報記憶手段に記憶された一の顧客の顧客情報の少なくとも一部が更新されると、前記確認要件記憶手段に記憶された前記顧客に関する確認要件を確認して、更新された顧客情報の提供が必要な事業者があるかを判断する第1の判断手段を備えていて、
    前記提供手段は、前記第1の判断手段が更新された顧客情報の提供が必要な事業者があると判断すると、前記事業者のコンピュータに前記更新された顧客情報を提供すること
    を特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の顧客情報管理装置。
  5. 前記確認要件記憶手段に記憶された一の事業者の一の顧客に関する確認要件の少なくとも一部が更新されると、更新された確認要件に対応して、前記事業者に前記顧客に関する新たな顧客情報の提供が必要かを判断する第2の判断手段を備えていて、
    前記提供手段は、前記第2の判断手段が前記新たな顧客情報の提供が必要と判断すると、前記事業者のコンピュータに前記新たな顧客情報を提供すること
    を特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の顧客情報管理装置。
  6. 前記第2の判断手段が前記事業者に提供が必要と判断した前記顧客に関する新たな顧客情報の少なくも一部が前記顧客情報記憶手段に記憶されていない場合は、前記顧客の用いる顧客端末に、前記新たな顧客情報の少なくとも一部の送信を要求する要求手段を備えること
    を特徴とする請求項5記載の顧客情報管理装置。
  7. 前記顧客情報記憶手段には、一の顧客の顧客情報の初期登録時には、全てのリスクレベルに対応する顧客情報が記憶され、
    前記提供手段は、前記顧客情報記憶手段に新たな顧客の顧客情報が記憶されると、前記顧客と取引を有する全ての事業者のコンピュータに、最も低いリスクレベルである第1のリスクレベルに対応する顧客情報を提供し、
    前記顧客情報を提供したいずれかの事業者のコンピュータから、前記顧客に関する確認要件として、前記第1のリスクレベルより高いリスクレベルである第2のリスクレベルの設定要求を受け付けると、前記提供手段は、前記事業者のコンピュータに、前記顧客情報記憶手段に記憶された前記第2のリスクレベルに対応する顧客情報を提供すること
    を特徴とする請求項1乃至6いずれかに記載の顧客情報管理装置。
  8. 顧客に関する所定の情報について、情報の項目毎に該当するリスクレベルが設定された顧客情報を記憶する顧客情報記憶手段と、前記顧客情報記憶手段に顧客情報が記憶された顧客と取引を有する二以上の事業者について、各々の事業者が顧客との取引に必要な顧客情報の確認に関する要件を、確認要件として記憶する確認要件記憶手段と、を備える顧客情報管理装置が、各々の事業者が取引を有する顧客毎に決定したリスクレベルを、前記確認要件記憶手段に確認要件として設定する設定ステップと、
    前記顧客情報管理装置が、事業者のコンピュータに、前記顧客情報記憶手段に記憶された前記事業者が取引を有する顧客の顧客情報のうち、前記確認要件記憶手段に前記事業者が顧客毎の確認要件として設定したリスクレベルに対応する顧客情報を提供する提供ステップと、
    を有することを特徴とする顧客情報の管理方法。
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