JP2020132905A - 成膜方法及び成膜装置 - Google Patents
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Abstract
Description
ミスト化部120では、原料溶液104aを調整し、前記原料溶液104aをミスト化してミストを発生させる。ミスト化手段は、原料溶液104aをミスト化できさえすれば特に限定されず、公知のミスト化手段であってよいが、超音波振動によるミスト化手段を用いることが好ましい。より安定してミスト化することができるためである。
再び図1に戻り、キャリアガス供給部130は、キャリアガスを供給するキャリアガス源を有する。キャリアガス源から送り出されるキャリアガス(下記のように希釈用キャリアガスを使用するときには、「主キャリアガス」ということもある)の流量を調節するための流量調節弁103aを備えていてもよい。また、必要に応じて希釈用キャリアガスを供給する希釈用キャリアガス源や、希釈用キャリアガス源から送り出される希釈用キャリアガスの流量を調節するための流量調節弁103bを備えることもできる。
次に、上述の「水分を含んだキャリアガス」を生成するための、含水分キャリアガス生成手段について説明する。含水分キャリアガス生成手段はキャリアガス供給部に設けられている。
再び図1、図3を参照する。成膜部140では、ミストを加熱し熱反応を生じさせて、基体110の表面の一部又は全部に成膜を行う。成膜部140は、例えば、成膜室107を備え、成膜室107内には基体110が設置されており、該基体110を加熱するためのホットプレート108を備えることができる。ホットプレート108は、図1に示されるように成膜室107の外部に設けられていてもよいし、成膜室107の内部に設けられていてもよい。また、成膜室107には、基体110へのミストの供給に影響を及ぼさない位置に、排ガスの排気口112が設けられている。
搬送部109は、ミスト化部120と成膜部140とを接続する。搬送部109を介して、ミスト化部120のミスト発生源104から成膜部140の成膜室107へと、キャリアガスによってミストが搬送される。搬送部109は、例えば、供給管109aとすることができる。供給管109aとしては、例えば石英管や樹脂製のチューブなどを使用することができる。
原料溶液104aは、ミスト化が可能な材料を含んでいれば特に限定されず、無機材料であっても、有機材料であってもよい。金属又は金属化合物が好適に用いられ、ガリウム、鉄、インジウム、アルミニウム、バナジウム、チタン、クロム、ロジウム、ニッケル及びコバルトから選ばれる1種又は2種以上の金属を含むものを使用できる。
基体110は、成膜可能であり膜を支持できるものであれば特に限定されない。前記基体110の材料も、特に限定されず、公知の基体を用いることができ、有機化合物であってもよいし、無機化合物であってもよい。例えば、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、フッ素樹脂、鉄やアルミニウム、ステンレス鋼、金等の金属、シリコン、サファイア、石英、ガラス、酸化ガリウム等が挙げられるが、これに限られるものではない。前記基体の形状としては、どのような形状のものであってもよく、あらゆる形状に対して有効であり、例えば、平板や円板等の板状、繊維状、棒状、円柱状、角柱状、筒状、螺旋状、球状、リング状などが挙げられるが、本発明においては、板状の基体が好ましい。板状の基体の厚さは、特に限定されないが、好ましくは、10〜2000μmであり、より好ましくは50〜800μmである。基体が板状の場合、その面積は100mm2以上が好ましく、より好ましくは口径が2インチ(50mm)以上である。
次に、以下、図1を参照しながら、本発明に係る成膜方法の一例を説明する。
まず、原料溶液104aをミスト化部120のミスト発生源104内に収容し、基体110をホットプレート108上に直接又は成膜室107の壁を介して設置し、ホットプレート108を作動させる。
まず、図1を参照しながら、本実施例で用いた成膜装置101を説明する。成膜装置101は、主キャリアガスとして、大気を昇圧して水分を含んだ圧縮空気を生成し供給する圧縮機102aと、圧縮機102aから送り出されるキャリアガスの流量を調節するための流量調節弁103aと、希釈用キャリアガスとして、大気を昇圧して水分を含んだ圧縮空気を供給する希釈用キャリアガス用の圧縮機102bと、圧縮機102bから送り出される希釈用キャリアガスの流量を調節するための流量調節弁103bと、原料溶液104aが収容されるミスト発生源104と、水105aが収容された容器105と、容器105の底面に取り付けられた超音波振動子106と、成膜室107と、ミスト発生源104から成膜室107までをつなぐ石英製の供給管109aと、ホットプレート108とを備えている。
図3に示すように、キャリアガス源としてボンベ302a、302bに収納された空気を用い、さらに、キャリアガス供給配管の途中に水を収納したバブラー303a、303bを設けた成膜装置301を用いた。ボンベ302a、302bから供給する空気をバブリングさせながら、水分を含んだキャリアガスを生成し供給した。これ以外は、実施例1と同じ条件で成膜、評価を行った。バブリング後のキャリアガスの湿度を実測したところ、約95%であった。成膜速度は14.3μm/時間であった。
キャリアガス源としてボンベに収納された空気を用い、配管途中にバブラーを設けていない成膜装置を用いることで、キャリアガスは、水分を添加することなく供給することとした。これ以外は、実施例1,2と同じ条件で成膜を行った。キャリアガスの湿度を実測すると、0%であった。成膜速度は10.8μm/時間となった。
102…含水分キャリアガス生成手段
102a…圧縮機(主キャリアガス用)、
102b…圧縮機(希釈キャリアガス用)、
103a…流量調節弁、 103b…流量調節弁、 104…ミスト発生源、
104a…原料溶液、 105…容器、 105a…水、 106…超音波振動子、
107…成膜室、 108…ホットプレート、 109…搬送部、
109a…供給管、 110…基体、 112…排気口、 116…発振器、
120…ミスト化部、130…キャリアガス供給部、140…成膜部、
301…成膜装置、
302a…ボンベ(主キャリアガス源)、
302b…ボンベ(希釈キャリアガス源)、
303…含水分キャリアガス生成手段、
303a…バブラー(主キャリアガス用)、
303b…バブラー(希釈キャリアガス用)。
Claims (9)
- 成膜部でミストを熱処理して成膜を行う成膜方法であって、
ミスト化部において、原料溶液をミスト化してミストを発生させる工程と、
水分を含んだキャリアガスを生成する工程と、
前記ミスト化部と前記成膜部とを接続する搬送部を介して、前記ミスト化部から前記成膜部へと、前記ミストを前記水分を含んだキャリアガスにより搬送する工程と、
前記成膜部において、前記ミストを熱処理して基体上に成膜を行う工程とを含むことを特徴とする成膜方法。 - 前記水分を含んだキャリアガスを生成する工程は、大気を昇圧して水分を含んだ圧縮空気とする工程であることを特徴とする請求項1に記載の成膜方法。
- 前記水分を含んだキャリアガスを生成する工程は、キャリアガスを水が収納されたバブラーを通してバブリングする工程であることを特徴とする請求項1に記載の成膜方法。
- 前記水分を含んだキャリアガスを生成する工程は、大気を昇圧して水分を含んだ圧縮空気とするとともに、該水分を含んだ圧縮空気を水が収納されたバブラーを通してバブリングする工程であることを特徴とする請求項1に記載の成膜方法。
- 前記キャリアガスに水分を含ませることにより、前記キャリアガス中の相対湿度を20〜100%とすることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の成膜方法。
- 成膜装置であって、
原料溶液をミスト化してミストを発生させるミスト化部と、
前記ミストを搬送するキャリアガスを供給するキャリアガス供給部と、
前記ミストを熱処理して基体上に成膜を行う成膜部と、
前記ミスト化部と前記成膜部とを接続し、前記キャリアガスによって前記ミストが搬送される搬送部とを有し、
前記キャリアガス供給部は、水分を含んだキャリアガスを生成する含水分キャリアガス生成手段を備えることを特徴とする成膜装置。 - 前記含水分キャリアガス生成手段は、大気を圧縮して圧縮空気とする圧縮機であることを特徴とする請求項6に記載の成膜装置。
- 前記含水分キャリアガス生成手段は、バブラーであることを特徴とする請求項6に記載の成膜装置。
- 前記含水分キャリアガス生成手段として、大気を圧縮して圧縮空気とする圧縮機及びバブラーを備えることを特徴とする請求項6に記載の成膜装置。
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JPH076263U (ja) * | 1993-06-26 | 1995-01-27 | 太陽誘電株式会社 | 薄膜形成装置 |
JP2000049151A (ja) * | 1998-07-27 | 2000-02-18 | Dainippon Screen Mfg Co Ltd | 基板加熱処理方法およびその装置 |
JP2013028480A (ja) * | 2011-07-27 | 2013-02-07 | Kochi Univ Of Technology | ドーパントを添加した結晶性の高い導電性α型酸化ガリウム薄膜およびその生成方法 |
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