JP2020131505A - 構造体及び構造体を備える風車用シェアウェブ - Google Patents

構造体及び構造体を備える風車用シェアウェブ Download PDF

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Abstract

【課題】軽量化された構造体を提供する。【解決手段】構造体は、第1部材第1固定面と、第1部材第2固定面と、第1方向に沿って延びる第1部材第1側面及び第1部材第2側面と、第1部材第1主面及び第1部材第2主面と、を有し、炭素繊維及び熱可塑性樹脂を含む複数の第1部材と、第2部材第1固定面と、第2部材第2固定面と、第1方向に交差する第2方向に沿って延びる第2部材第1側面及び第2部材第2側面と、第2部材第1主面及び第2部材第2主面と、を有し、炭素繊維及び熱可塑性樹脂を含む複数の第2部材と、第1部材の第1部材第1側面と第2部材の第2部材第2側面とが交差する位置において第1部材第1側面と第2部材第2側面とを接続する接続部と、を備える。【選択図】図6

Description

本発明は、構造体及び構造体を備える風車用シェアウェブに関する。
近年、再生可能エネルギーの中でもコストパフォーマンスに優れる風力発電が注目されている。特に大型風車は1機当りの発電量も大きく、コストパフォーマンスに優れるので、風車の大型化が進んでいる。具体的には、欧州では現在60m級の風車翼が主に用いられているが、今後は75〜150m級の風車翼が採用されていく見込みである。
しかし、風車翼を大型化するためには重量と強度が重要な問題となっている。このような問題に対して、例えば特許文献1や、特許文献2には、風車翼のスパーキャップの補強繊維として炭素繊維を用いる技術について開示されている。炭素繊維は軽量かつ高弾性の繊維であり、ガラス繊維を用いたスパーキャップより軽量で、強度等の性能が向上することが示されている。また、特許文献3には、炭素繊維を含み、線状の凸部が形成されたシートを、風車翼の表面に取り付けることが開示されている。
特開2013−151927号公報 特開2016−125441号公報 国際公開第2017/209300号
スパーキャップなどを炭素繊維に置き換えるだけでは、より大型化する風車翼の強度及び軽量化が十分ではない可能性がある。更なる検討事項として、スパーキャップに接続されるシェアウェブを、強度を確保しつつ軽量化された設計にすることが考えられる。
従来の一般的なシェアウェブは、発泡樹脂やバルサ材等の板材からなる芯材の表面をガラス繊維強化樹脂で覆うことによって構成されている。本願の発明者等は、このような従来のシェアウェブを、強度を確保しつつより軽量化された構造とするために、シェアウェブのガラス繊維を単純に炭素繊維に置き換えようとした。しかしながら、この場合には、多量の炭素繊維が必要であった。また、ガラス繊維を単純に炭素繊維に置き換えた場合よりも、さらに高い軽量効果が望まれる場合も考えられた。このため、風車用シェアウェブに適用可能な、強度を確保しつつ軽量化された構造を有する構造体が望まれていた。
本発明は、内面同士が対向している第1対象体と第2対象体との間に介在される構造体であって、前記第1対象体の前記内面に固定される第1部材第1固定面と、前記第2対象体の前記内面に固定される第1部材第2固定面と、前記第1部材第1固定面から前記第1部材第2固定面に向かう第1方向に沿って延び、互いに対向する第1部材第1側面及び第1部材第2側面と、前記第1部材第1固定面、前記第1部材第2固定面、前記第1部材第1側面及び前記第1部材第2側面によって囲まれ、互いに対向する第1部材第1主面及び第1部材第2主面と、を有し、炭素繊維及び熱可塑性樹脂を含む複数の第1部材であって、隣接する2つの前記第1部材の前記第1部材第1主面と前記第1部材第2主面とが向かい合うように並ぶ複数の第1部材と、前記第1対象体の前記内面に固定される第2部材第1固定面と、前記第2対象体の前記内面に固定される第2部材第2固定面と、前記第2部材第1固定面から前記第2部材第2固定面に向かうとともに前記第1方向に交差する第2方向に沿って延び、互いに対向する第2部材第1側面及び第2部材第2側面と、前記第2部材第1固定面、前記第2部材第2固定面、前記第2部材第1側面及び前記第2部材第2側面によって囲まれ、互いに対向する第2部材第1主面及び第2部材第2主面と、を有し、炭素繊維及び熱可塑性樹脂を含む複数の第2部材であって、隣接する2つの前記第2部材の前記第2部材第1主面と前記第2部材第2主面とが向かい合うように並ぶ複数の第2部材と、前記第1部材の前記第1部材第1側面と前記第2部材の前記第2部材第2側面とが交差する位置において前記第1部材第1側面と前記第2部材第2側面とを接続する接続部と、を備える、構造体である。
本発明による構造体において、前記第1部材の前記第1部材第1主面及び前記第1部材第2主面、並びに前記第2部材の前記第2部材第1主面及び前記第2部材第2主面が平坦面を含んでもよい。
本発明による構造体において、前記第1部材は、炭素繊維及び熱可塑性樹脂を含む第1部材第1熱可塑性樹脂層と、少なくとも熱可塑性樹脂を含む第1部材第2熱可塑性樹脂層と、を有し、前記第1部材第2熱可塑性樹脂層における前記炭素繊維の含有量が、前記第1部材第1熱可塑性樹脂層における前記炭素繊維の含有量よりも小さくてもよい。
本発明による構造体において、前記第1部材第1熱可塑性樹脂層に含まれる前記炭素繊維が、一方向性の連続繊維であってもよい。
本発明による構造体において、前記第1部材は、前記第1部材第1熱可塑性樹脂層との間で前記第1部材第2熱可塑性樹脂層を挟むように位置し、炭素繊維及び熱可塑性樹脂を含む第1部材第3熱可塑性樹脂層を更に有し、前記第1部材第2熱可塑性樹脂層における前記炭素繊維の含有量が、前記第1部材第3熱可塑性樹脂層における前記炭素繊維の含有量よりも小さくてもよい。
本発明による構造体において、前記第2部材は、炭素繊維及び熱可塑性樹脂を含む第2部材第1熱可塑性樹脂層と、少なくとも熱可塑性樹脂を含む第2部材第2熱可塑性樹脂層と、を有し、前記第2部材第2熱可塑性樹脂層における前記炭素繊維の含有量が、前記第2部材第1熱可塑性樹脂層における前記炭素繊維の含有量よりも小さくてもよい。
本発明による構造体において、前記第2部材第1熱可塑性樹脂層に含まれる前記炭素繊維が、一方向性の連続繊維であってもよい。
本発明による構造体において、前記第2部材は、前記第2部材第1熱可塑性樹脂層との間で前記第2部材第2熱可塑性樹脂層を挟むように位置し、炭素繊維及び熱可塑性樹脂を含む第2部材第3熱可塑性樹脂層を更に有し、前記第2部材第2熱可塑性樹脂層における前記炭素繊維の含有量が、前記第2部材第3熱可塑性樹脂層における前記炭素繊維の含有量よりも小さくてもよい。
本発明による構造体において、前記第1部材第1固定面から前記第1部材第2固定面までの距離を第1部材長さL1と称し、前記第1部材第1側面から前記第1部材第2側面までの距離を第1部材幅W1と称し、前記第1部材第1主面から前記第1部材第2主面までの距離を第1部材厚みT1と称する場合、W1/T1が1以上100以下であり、L1/W1が10以上1000以下であってもよい。
本発明による構造体において、前記第2部材第1固定面から前記第2部材第2固定面までの距離を第2部材長さL2と称し、前記第2部材第1側面から前記第2部材第2側面までの距離を第2部材幅W2と称し、前記第2部材第1主面から前記第2部材第2主面までの距離を第2部材厚みT2と称する場合、W2/T2が1以上100以下であり、L2/W2が10以上1000以下であってもよい。
本発明による構造体において、前記接続部は、前記第1部材の前記第1部材第1側面と前記第2部材の前記第2部材第2側面とが交差する位置において前記第1部材第1側面と前記第2部材第2側面とを融着する融着部を含んでもよい。
本発明による構造体において、前記第1方向と前記第2方向とが成す角度が75°以上105°以下であってもよい。
本発明は、上記記載の構造体を備える、風車用シェアウェブである。
本発明によれば、軽量化された構造体を提供することができる。
図1は、本発明の一実施の形態における構造体が用いられる風車用シェアウェブを有する風車の例を示す図である。 図2は、図1のII−II線に沿った断面図である。 図3は、本実施の形態におけるシェアウェブ及びスパーキャップを示す図である。 図4は、本実施形態におけるシェアウェブ及びスパーキャップを示す図である。 図5は、本実施形態における構造体の第1部材を示す斜視図である。 図6は、本実施形態における構造体を示す斜視図である。 図7は、本実施形態における第1部材の断面図である。
以下、図面を参照して本発明の構造体の一実施の形態について説明する。本実施の形態においては、一例として、後述する風車の風車用シェアウェブに用いられる構造体について説明する。図1〜図7は、本発明による一実施の形態を説明するための図である。なお、本件明細書に添付する図面においては、理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。また、図面の寸法比率は説明の都合上、構成の一部が図面から省略される場合がある。
(風車)
まず、本実施の形態に係る構造体が用いられる風車用シェアウェブを有する風車について説明する。図1は、風力発電用の風車の図である。図1に示す風車80は、基礎B上に立設される支柱82と、支柱82の上端に設置されるナセル83と、ナセル83に設けられた、略水平な線を回転軸線として回転可能なローターヘッド84とを有している。図1に示す風車80は、さらに、ローターヘッド84の回転軸線周りに放射状に配置された、複数枚(例えば、3枚)の風車翼1を有する。ローターヘッド84の回転軸線方向から風車翼1に当たった風の力は、ローターヘッド84を回転軸線周りに回転させる動力に変換される。
(風車翼)
次に、本実施の形態に係る風車翼1について説明する。図2は、図1のII−II方向に沿った、風車翼1の断面図である。なお、以下の説明において、図2における上下方向をZ方向、左右方向をX方向、Z方向及びX方向に直交する方向をY方向と称する。図2に示す風車翼1は、外皮材11と、前縁中間層材12と、スパーキャップ13と、後縁中間層材14と、シェアウェブ20と、内皮材17と、を備えている。なお、図2においては、シェアウェブ20の断面形状の図示は省略し、Y方向からみた場合におけるシェアウェブ20の輪郭を破線にて表示している。前縁中間層材12及び後縁中間層材14は、例えばPVC等の樹脂の発泡体、又はバルサ等の木材を材料とする。風車翼1のうち、外皮材11、前縁中間層材12及び内皮材17が重なる部分、並びに外皮材11、後縁中間層材14及び内皮材17が重なる部分は、外皮材11と内皮材17とをスキン材とし、前縁中間層材12又は後縁中間層材14をコア材とする、サンドイッチ構造となっている。図2に示す風車翼1において、外皮材11および内皮材17はそれぞれ、繊維強化プラスチック(FRP)で形成(構成)されている。
本実施の形態において、スパーキャップ13は、図2に示すように、風車翼1の背側(図2において上側)および腹側(図2において下側)に、それぞれ一つずつ設けられている。スパーキャップ13は、図2の断面図において風車翼1の外側に位置する外面13aと、風車翼1の内側に位置する内面13bとを有する。スパーキャップ13は、例えば、繊維強化プラスチック(FRP)で形成(構成)されている。スパーキャップ13は、繊維強化プラスチックを多層に積層した部材であってもよい。スパーキャップ13の内面13bは、図2に示すように曲面であってもよく、図示はしないが平坦面であってもよい。
シェアウェブ20について説明する。シェアウェブ20は、スパーキャップ13を支持する部材であり、風車翼1の背側(図2において上側)に位置するスパーキャップ13と、腹側(図2において下側)に位置するスパーキャップ13との間に介在されている。図2に示す例においては、X方向に並ぶ二つのシェアウェブ20の輪郭が示されている。図3は、図2に示す風車翼1のシェアウェブ20のうちの一つとスパーキャップ13とを、図2と同じ方向からみた場合(Y方向からみた場合)を示す図である。なお、図3及び後述する図4においては、スパーキャップ13については断面形状のみを示している。また、図3及び後述する図4においては、図2において曲面として示されていたスパーキャップ13の外面13a及び内面13bを、図の簡略化のために、X方向及びY方向に広がり、互いに平行な平坦面として示している。シェアウェブ20は、風車翼1の背側に位置するスパーキャップ13の内面13b及び風車翼1の腹側に位置するスパーキャップ13の内面13bに固定されている構造体201を備える。
なお、本実施の形態においては、構造体201が風車翼1のシェアウェブ20を構成する例について説明するが、構造体201の用途は風車翼1には限られない。構造体201は、風車翼1の2つのスパーキャップ13のような、間隔を空けて対向する2つの部材を支持する様々な用途において使用され得る。以下の説明において、風車翼1のスパーキャップ13のような、構造体201によって支持される2つの部材のことを、第1対象体131及び第2対象体132とも称する。
構造体201について詳細に説明する。図3に示すように、構造体201は、第1部材21と第2部材22とを備える。第1部材21は、第1対象体131の内面131a及び第2対象体132の内面132aに固定されている。また、図3及び図4に示すように、第2部材22も、第1部材21と同様に第1対象体131の内面131a及び第2対象体132の内面132aに固定されている。後述するように、第1部材21と第2部材22とは、それらの側面において互いに接続されている。
図4は、図3に示す一つのシェアウェブ20とスパーキャップ13とを、図3における右方からみた場合(X方向からみた場合)を示す図である。図4に示すように、構造体201は、第1対象体131及び第2対象体132の内面の面方向の1つであるY方向に並ぶ複数の上述の第1部材21を備える。第1部材21は、第1部材第1主面21e及び第1部材第2主面21fが広がる方向がZ方向に対して傾斜するよう、配置されている。第1部材第1主面21e及び第1部材第2主面21fは、後述するように、第1部材21の3対の面のうち最も広い面である。
また、構造体201は、第1対象体131及び第2対象体132の内面の面方向の1つであるY方向に並ぶ複数の上述の第2部材22を備える。第2部材22は、第2部材第1主面22e及び第2部材第2主面22fが広がる方向が、Z方向に対して傾斜するとともに上述の第1部材第1主面21e及び第1部材第2主面21fが広がる方向に対して交差するよう、配置されている。第2部材第1主面22e及び第2部材第2主面22fは、後述するように、第2部材22の3対の面のうち最も広い面である。
図5は、図3及び図4に示す構造体201の複数の第1部材21を示す斜視図である。第1部材21は、図5に示すように、板状の形状を有する部材である。第1部材21は、図5に示すように、第1部材第1固定面21aと、第1部材第2固定面21bとを有する。第1部材21は、図3及び図4に示すように、第1部材第1固定面21aにおいて第1対象体131の内面131aに固定され、第1部材第2固定面21bにおいて第2対象体132の内面132aに固定される。第1部材第1固定面21a及び第1部材第2固定面21bの形状は、例えば、第1対象体131の内面131a及び第2対象体132の内面132aのうち、第1部材第1固定面21a及び第1部材第2固定面21bが固定される部分の形状と同様である。図5に示す例においては、図3及び図4において第1対象体131の内面131a及び第2対象体132の内面132aをX方向及びY方向に広がる平坦面として示していることに対応させ、第1部材第1固定面21a及び第1部材第2固定面21bをX方向及びY方向に広がる平坦面として示している。
また、第1部材21は、図5に示すように、第1部材第1固定面21aから第1部材第2固定面21bに向かう第1方向d1に沿って延び、互いに対向する第1部材第1側面21c及び第1部材第2側面21dを有する。第1部材第1側面21c及び第1部材第2側面21dは、平行四辺形の形状を有する。図5に示すように、第1部材第1側面21c及び第1部材第2側面21dは、平坦面を含んでいてもよい。図5に示す例において、第1部材第1側面21c及び第1部材第2側面21dは、Y方向及びZ方向に広がる平坦面である。第1部材第1側面21c及び第1部材第2側面21dは、第1対象体131の内面131a又は第2対象体132の内面132aの少なくとも一部に対し垂直であってもよい。本実施の形態において、第1部材第1側面21c及び第1部材第2側面21dは、第1対象体131の内面131a及び第2対象体132の内面132aに対し垂直である。
また、第1部材21は、図5に示すように、第1部材第1固定面21a、第1部材第2固定面21b、第1部材第1側面21c及び第1部材第2側面21dによって囲まれ、互いに対向する第1部材第1主面21e及び第1部材第2主面21fを有する。第1部材第1主面21e及び第1部材第2主面21fは、板状の形状を有する第1部材21の3対の面のうち、最も広い面である。図5に示す例において、第1部材第1主面21e及び第1部材第2主面21fは、矩形の形状を有する。図5に示すように、第1部材21の第1部材第1主面21e及び第1部材第2主面21fは、平坦面を含んでいてもよい。図5に示す例において、第1部材第1主面21e及び第1部材第2主面21fは、d1方向及びX方向に広がる平坦面である。
図4及び図5に示すように、第1部材第1固定面21aから第1部材第2固定面21bまでの距離を第1部材長さL1と称する。本実施の形態における第1部材長さL1は、図4及び図5に示すように、第1方向d1に沿ってみた場合における第1部材第1固定面21aから第1部材第2固定面21bまでの距離である。また、図3及び図5に示すように、第1部材第1側面21cから第1部材第2側面21dまでの距離を第1部材幅W1と称し、第1部材第1主面21eから第1部材第2主面21fまでの距離を第1部材厚みT1と称する。この場合、W1/T1は、例えば1以上100以下である。また、L1/W1は、例えば10以上1000以下である。第1部材長さL1は、例えば101mm以上10000mm以下である。第1部材幅W1は、例えば11mm以上100mm以下である。第1部材厚みT1は、例えば3mm以上10mm以下である。
図5に示すように、構造体201は、第1部材21を複数備える。構造体201が備える第1部材21の数は、構造体201が用いられるシェアウェブ20の大きさなどの構造体201の用途に応じて適宜定められる。図5には、6個の第1部材21が示されている。図5に示すように、複数の第1部材21は、隣接する2つの第1部材21の第1部材第1主面21eと第1部材第2主面21fとが向かい合うように並ぶ。図5に示す例において、複数の第1部材21は、隣接する2つの第1部材21の第1部材第1主面21eと第1部材第2主面21fとが平行となるように並ぶ。図4及び図5に示す第1部材21が並ぶ間隔W3は、例えば50mm以上300mm以下である。間隔W3が50mm以上であることによって、構造体201を特に十分に軽量化することができる。また、間隔W3が300mm以下であることによって、構造体201のうち第1対象体131及び第2対象体132に接続される面の面積を特に十分に確保して、構造体201が第1対象体131及び第2対象体132に接続される強度を特に十分に確保することができる。
第2部材22について説明する。図6は、第1部材21及び第2部材22を備える構造体201を示す斜視図である。第2部材22は、図6に示すように、板状の形状を有する部材である。第2部材22は、図6に示すように、第2部材第1固定面22aと、第2部材第2固定面22bとを有する。第2部材22は、図3及び図4に示すように、第2部材第1固定面22aにおいて第1対象体131の内面131aに固定され、第2部材第2固定面22bにおいて第2対象体132の内面132aに固定される。第2部材第1固定面22a及び第2部材第2固定面22bの形状は、例えば、第1対象体131の内面131a及び第2対象体132の内面132aのうち、第2部材第1固定面22a及び第2部材第2固定面22bが固定される部分の形状と同様である。図6に示す例においては、図3及び図4において第1対象体131の内面131a及び第2対象体132の内面132aをX方向及びY方向に広がる平坦面として示していることに対応させ、第2部材第1固定面22a及び第2部材第2固定面22bをX方向及びY方向に広がる平坦面として示している。
また、第2部材22は、図6に示すように、第2部材第1固定面22aから第2部材第2固定面22bに向かうとともに第1方向d1に交差する第2方向d2に沿って延び、互いに対向する第2部材第1側面22c及び第2部材第2側面22dを有する。第2部材第1側面22c及び第2部材第2側面22dは、平行四辺形の形状を有する。図6に示すように、第2部材第1側面22c及び第2部材第2側面22dは、平坦面を含んでいてもよい。図6に示す例において、第2部材第1側面22c及び第2部材第2側面22dは、Y方向及びZ方向に広がる平坦面である。第2部材第1側面22c及び第2部材第2側面22dは、第1対象体131の内面131a又は第2対象体132の内面132aの少なくとも一部に対し垂直であってもよい。本実施の形態において、第2部材第1側面22c及び第2部材第2側面22dは、第1対象体131の内面131a及び第2対象体132の内面132aに対し垂直である。
また、第2部材22は、図6に示すように、第2部材第1固定面22a、第2部材第2固定面22b、第2部材第1側面22c及び第2部材第2側面22dによって囲まれ、互いに対向する第2部材第1主面22e及び第2部材第2主面22fを有する。第2部材第1主面22e及び第2部材第2主面22fは、板状の形状を有する第2部材22の3対の面のうち、最も広い面である。図6に示す例において、第2部材第1主面22e及び第2部材第2主面22fは、矩形の形状を有する。図6に示すように、第2部材22の第2部材第1主面22e及び第2部材第2主面22fは、平坦面を含んでいてもよい。図6に示す例において、第2部材第1主面22e及び第2部材第2主面22fは、d2方向及びX方向に広がる平坦面である。
図4及び図6に示すように、第2部材第1固定面22aから第2部材第2固定面22bまでの距離を第2部材長さL2と称する。本実施の形態における第2部材長さL2は、図4及び図6に示すように、第2方向d2に沿ってみた場合における第2部材第1固定面22aから第2部材第2固定面22bまでの距離である。また、図3及び図6に示すように、第2部材第1側面22cから第2部材第2側面22dまでの距離を第2部材幅W2と称し、第2部材第1主面22eから第2部材第2主面22fまでの距離を第2部材厚みT2と称する。この場合、W2/T2は、例えば1以上100以下である。また、L2/W2は、例えば10以上1000以下である。第2部材長さL2は、例えば101mm以上10000mm以下である。第2部材幅W2は、例えば11mm以上100mm以下である。第2部材厚みT2は、例えば3mm以上10mm以下である。
図6に示すように、構造体201は、第2部材22を複数備える。構造体201が備える第2部材22の数は、構造体201の用途に応じて適宜定められる。構造体201が備える第2部材22の数は、例えば第1部材21の数と同じである。図6には、6個の第2部材22が示されている。図6に示すように、複数の第2部材22は、隣接する2つの第2部材22の第2部材第1主面22eと第2部材第2主面22fとが向かい合うように並ぶ。図6に示す例において、複数の第2部材22は、隣接する2つの第2部材22の第2部材第1主面22eと第2部材第2主面22fとが平行となるように並ぶ。図4及び図6に示す第2部材22が並ぶ間隔W4は、例えば50mm以上300mm以下である。間隔W4が50mm以上であることによって、構造体201を特に十分に軽量化することができる。また、間隔W4が300mm以下であることによって、構造体201のうち第1対象体131及び第2対象体132に接続される面の面積を特に十分に確保して、構造体201が第1対象体131及び第2対象体132に接続される強度を特に十分に確保することができる。
図4に示す第1方向d1と第2方向d2とが成す角度θは、例えば75°以上105°以下である。これによって、第1部材21の延びる第1方向d1及び第2部材22の延びる第2方向d2の方向をより大きく異ならせて、方向の大きく異なる2方向において構造体201の強度を向上することができる。図4に示す例において、θは90°である。
第1部材第1固定面21a及び第2部材第1固定面22aの第1対象体131への固定、並びに第1部材第2固定面21b及び第2部材第2固定面22bの第2対象体132への固定は、例えば接着剤によって第1部材第1固定面21a及び第2部材第1固定面22aと第1対象体131とを接着し、第1部材第2固定面21b及び第2部材第2固定面22bと第2対象体132とを接着することによって行うことができる。この場合、第1部材第1固定面21a及び第2部材第1固定面22aと第1対象体131の内面131aとを接着し、第1部材第2固定面21b及び第2部材第2固定面22bと第2対象体132の内面132aとを接着する接着剤としては、例えばエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂を含む接着剤を用いることができる。
第1部材21及び第2部材22の材料について説明する。第1部材21及び第2部材22は、炭素繊維及び熱可塑性樹脂を含んでいる。本実施の形態において、第1部材21及び第2部材22は、いわゆる炭素繊維強化樹脂(Carbon Fiber Reinforced Plastics)材料を用いて作製された部材である。したがって、第1部材21及び第2部材22は、軽量かつ強度の高い、つまり比強度が大きいといった特長を有している。
図7は、第1部材21の、第1部材第1主面21eに垂直な面における断面図である。図7に示す第1部材21は、炭素繊維及び熱可塑性樹脂を含む第1部材第1熱可塑性樹脂層211と、少なくとも熱可塑性樹脂を含む第1部材第2熱可塑性樹脂層212と、を有する。第1部材第2熱可塑性樹脂層212における炭素繊維の含有量は、第1部材第1熱可塑性樹脂層211における炭素繊維の含有量よりも小さい。第1部材第2熱可塑性樹脂層212は、炭素繊維を含有していなくてもよい。第1部材21が炭素繊維を含む第1部材第1熱可塑性樹脂層211を有することによって、第1部材21の強度を向上することができる。また、第1部材21が、第1部材第1熱可塑性樹脂層211よりも炭素繊維の含有量の小さい第1部材第2熱可塑性樹脂層212を有することによって、第1部材21に用いられる炭素繊維の量を減らしつつ、第1部材21の厚みを確保して、後述する第1部材21と第2部材22との接続部23の面積を大きくすることができる。
また、図7に示す第1部材21は、第1部材第1熱可塑性樹脂層211との間で第1部材第2熱可塑性樹脂層212を挟むように位置し、炭素繊維及び熱可塑性樹脂を含む第1部材第3熱可塑性樹脂層213を更に有する。第1部材第2熱可塑性樹脂層212における炭素繊維の含有量は、第1部材第3熱可塑性樹脂層213における炭素繊維の含有量よりも小さい。第1部材21が第1部材第3熱可塑性樹脂層213を有することによって、第1部材21の強度をさらに向上することができる。
また、図示はしないが、本実施の形態に係る第2部材22は、炭素繊維及び熱可塑性樹脂を含む第2部材第1熱可塑性樹脂層と、少なくとも熱可塑性樹脂を含む第2部材第2熱可塑性樹脂層と、を有する。第2部材第2熱可塑性樹脂層における炭素繊維の含有量は、第2部材第1熱可塑性樹脂層における炭素繊維の含有量よりも小さい。第2部材第2熱可塑性樹脂層は、炭素繊維を含有していなくてもよい。第2部材22が炭素繊維を含む第2部材第1熱可塑性樹脂層を有することによって、第2部材22の強度を向上することができる。また、第2部材22が、第2部材第1熱可塑性樹脂層よりも炭素繊維の含有量の小さい第2部材第2熱可塑性樹脂層を有することによって、第2部材22に用いられる炭素繊維の量を減らしつつ、第2部材22の厚みを確保して、後述する第1部材21と第2部材22との接続部23の面積を大きくすることができる。
また、第2部材22は、第2部材第1熱可塑性樹脂層との間で第2部材第2熱可塑性樹脂層を挟むように位置し、炭素繊維及び熱可塑性樹脂を含む第2部材第3熱可塑性樹脂層を更に有する。第2部材第2熱可塑性樹脂層における炭素繊維の含有量は、第2部材第3熱可塑性樹脂層における炭素繊維の含有量よりも小さい。第2部材22が第2部材第3熱可塑性樹脂層を有することによって、第2部材22の強度をさらに向上することができる。
各樹脂層の材料について具体的に説明する。まず、第1部材21の第1部材第1熱可塑性樹脂層211及び第1部材第3熱可塑性樹脂層213、並びに第2部材22の第2部材第1熱可塑性樹脂層及び第2部材第3熱可塑性樹脂層の材料の一例について説明する。上述の炭素繊維を含む各樹脂層は、例えば、炭素繊維とこの炭素繊維に含浸させた熱可塑性樹脂を含む。各樹脂層が炭素繊維を含む場合には、例えばガラス繊維を含む場合と比較して、各樹脂層を、より軽量かつ高強度にすることができる。また、炭素繊維はガラス繊維よりも高い熱伝導性を有するため、後述する構造体201の製造方法において、第1部材第1側面21cと第2部材第2側面22dとを融着によって接続する場合に、より効率よく接続面に熱を伝えることができる。具体的には、繊維状基材に熱可塑性樹脂を含浸させてなる樹脂層として、各樹脂層を作製することができる。繊維状基材としては、例えば一方向の連続繊維を含んでいてもよく、複数の方向に延びる織物状の連続繊維を含んでいてもよいし、連続繊維ではなく切断された長繊維を含んでいてもよい。ここで、長繊維とは例えば20mm以上の長さを有する繊維を意味する。連続繊維は、各樹脂層の一方の端部から一方の端部に対向する他方の端部まで切断面を有していなくてもよい。第1部材第1熱可塑性樹脂層211が一方向性の連続繊維である炭素繊維を含む場合、連続繊維は、第1方向d1に沿って延びていてもよい。また、第2部材第1熱可塑性樹脂層221が一方向性の連続繊維である炭素繊維を含む場合、連続繊維は、第2方向d2に沿って延びていてもよい。これらの場合、連続繊維によって、第1部材21又は第2部材22の第1対象体131の内面131a及び第2対象体132の内面132aに垂直な方向にはたらく圧力に対する強度を向上することができる。また、第1部材第3熱可塑性樹脂層213及び第2部材第3熱可塑性樹脂層223が一方向性の連続繊維である炭素繊維を含む場合、連続繊維は、第1方向d1に沿って延びていてもよい。また、第2部材第3熱可塑性樹脂層223が一方向性の連続繊維である炭素繊維を含む場合、連続繊維は、第2方向d2に沿って延びていてもよい。これらの場合、連続繊維によって、第1部材21又は第2部材22の第1対象体131の内面131a及び第2対象体132の内面132aに垂直な方向にはたらく圧力に対する強度をさらに向上することができる。
各樹脂層に含まれる炭素繊維としては、例えば、PAN系炭素繊維、PITCH系炭素繊維などを用いることができる。
繊維状基材に含浸させている熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリプロピレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂、又はポリエーテルエーテルケトン系樹脂が好ましい。各樹脂層が熱可塑性樹脂を含む場合には、加熱することによって熱可塑性樹脂を軟化させて回収することができる。このため、構造体201のリサイクル性を向上することができる。
炭素繊維に熱可塑性樹脂を含浸させて各樹脂層を得る方法の一例として、例えば炭素繊維と熱可塑性樹脂を積層し、該積層体の温度を該熱可塑性樹脂の融点以上まで昇温し、該積層体を高圧でプレスすることで、熱可塑性樹脂を炭素繊維に含浸させることができる。
次に、第1部材第2熱可塑性樹脂層212及び第2部材第2熱可塑性樹脂層の材料について説明する。第1部材第2熱可塑性樹脂層212及び第2部材第2熱可塑性樹脂層が炭素繊維を含む場合、第1部材第2熱可塑性樹脂層212及び第2部材第2熱可塑性樹脂層の材料は、例えば上述した第1部材21の第1部材第1熱可塑性樹脂層211、第1部材第3熱可塑性樹脂層213、第2部材22の第2部材第1熱可塑性樹脂層及び第2部材第3熱可塑性樹脂層の材料と同様である。第1部材第2熱可塑性樹脂層212及び第2部材第2熱可塑性樹脂層が炭素繊維を含まない場合、第1部材第2熱可塑性樹脂層212及び第2部材第2熱可塑性樹脂層の材料は、例えば第1部材第2熱可塑性樹脂層212及び第2部材第2熱可塑性樹脂層が炭素繊維を含む場合に繊維状基材に含浸させ得る熱可塑性樹脂と同様の熱可塑性樹脂を含む。
構造体201は、図6に示すように、第1部材21の第1部材第1側面21cと第2部材22の第2部材第2側面22dとが交差する位置において第1部材第1側面21cと第2部材第2側面22dとを接続する接続部23をさらに備える。接続部23は、例えば第1部材第1側面21cと第2部材第2側面22dとを接着又は融着することによって、第1部材第1側面21cと第2部材第2側面22dとを接続する。図6に示す例において、複数の接続部23は、同じ平坦面上に位置する。この場合、複数の接続部23は、第1対象体131の内面131a又は第2対象体132の内面132aの少なくとも一部に対し垂直な平坦面上に位置してもよい。図6に示す例において、複数の接続部23は、第1対象体131の内面131a及び第2対象体132の内面132aに対し垂直な、Y方向及びZ方向に広がる面上に位置している。
接続部23が第1部材第1側面21cと第2部材第2側面22dとを融着する場合、接続部23は、第1部材第1側面21cと第2部材第2側面22dとが交差する位置において第1部材第1側面21cと第2部材第2側面22dとを融着する融着部を含む。融着部は、第1部材21に含まれる熱可塑性樹脂と第2部材22に含まれる熱可塑性樹脂とを、第1部材第1側面21c及び第2部材第2側面22dにおいて融着することによって形成される。この場合、融着部は、第1部材21及び第2部材22に含まれる熱可塑性樹脂を含む。
接続部23が第1部材第1側面21cと第2部材第2側面22dとを接着する場合、接続部23は、第1部材第1側面21cと第2部材第2側面22dとが交差する位置において、第1部材21と第2部材22とを接着する接着部を含む。接着部は、第1部材21と第2部材22とを接着する接着剤を含む部分である。接着部は、例えば、熱可塑性樹脂を含むホットメルト系接着剤である。接着部の熱可塑性樹脂としては、例えばポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂などを用いることができる。
接続部23が熱可塑性樹脂を含む場合には、加熱することによって接続部23を軟化させ、構造体201から除いて回収することができる。このため、構造体201のリサイクル性を向上することができる。
構造体201の製造方法の一例について説明する。まず、第1部材21と第2部材22とを、第1部材第1側面21cと第2部材第2側面22dとが交差するように配置する。この場合、第1部材21と第2部材22とを、第1部材第1側面21cと第2部材第2側面22dとが交差する位置において第1部材第1側面21cと第2部材第2側面22dとが接するように配置してもよい。次に、第1部材第1側面21cと第2部材第2側面22dとが交差する位置において第1部材第1側面21cと第2部材第2側面22dとを接着又は融着し、接続部23を形成する。第1部材第1側面21cと第2部材第2側面22dとを接着することによって接続部23を形成する場合、例えば第1部材第1側面21cと第2部材第2側面22dとの間に接着剤を配置することによって、接着部を含む接続部23を形成する。第1部材第1側面21cと第2部材第2側面22dとを融着することによって接続部23を形成する場合、例えば第1部材21の第1部材第1側面21cと第2部材22の第2部材第2側面22dとが交差する位置を部分的に加熱する。これによって、第1部材21に含まれる熱可塑性樹脂と第2部材22に含まれる熱可塑性樹脂とを、第1部材第1側面21c及び第2部材第2側面22dにおいて融着させ、融着部を含む接続部23を形成する。以上によって、構造体201を製造することができる。構造体201を形成した後、図3及び図4に示すように、構造体201の第1部材第1固定面21a及び第2部材第1固定面22aを第1対象体131の内面131aに固定し、構造体201の第1部材第2固定面21b及び第2部材第2固定面22bを第2対象体132の内面132aに固定してもよい。この場合、例えば接着剤を用いた接着によって、構造体201の第1部材第1固定面21a及び第2部材第1固定面22aを第1対象体131の内面131aに固定し、構造体201の第1部材第2固定面21b及び第2部材第2固定面22bを第2対象体132の内面132aに固定する。
なお、構造体201は、以下の製造方法によって製造されてもよい。まず、第1部材21及び第2部材22を、第1部材第1側面21cと第2部材第2側面22dとが交差する位置関係となるように、第1対象体131及び第2対象体132の少なくともいずれか一方に固定する。次に、第1部材21の第1部材第1側面21cと第2部材22の第2部材第2側面22dとが交差する位置において第1部材第1側面21cと第2部材第2側面22dとを接着又は融着することによって接続部23を形成する。
本実施の形態に係る構造体201によってもたらされる作用効果について説明する。本実施の形態に係る構造体201は、第1部材21及び第2部材22を備えることによって、例えば単純に板材の表面を炭素繊維強化樹脂で覆った構造体よりも、より軽量とすることができる。また、炭素繊維を用いて構造体201の強度を確保しつつ、炭素繊維の使用量を小さくすることができる。
特に、構造体201が第1対象体131と第2対象体132との間に介在される場合における構造体201の作用効果について説明する。本発明者らは、解析の結果、構造体201が第1対象体131と第2対象体132との間に介在される場合に第1対象体131及び第2対象体132から構造体201に加えられる圧力が、第1対象体131の内面131a又は第2対象体132の内面132aに垂直な方向において特に強くなることを見出した。また、本発明者らは、本実施の形態に係る構造体201は、上述の第1対象体131の内面131a又は第2対象体132の内面132aに垂直な方向に加えられる圧力に対して特に強い強度を有することを見出した。以上より、本実施の形態に係る構造体201は、構造体201が第1対象体131と第2対象体132との間に介在される場合に、第1対象体131及び第2対象体132から加えられる圧力に対する強度を確保しつつ、炭素繊維の使用量を小さくすることができる。
1 風車翼
11 外皮材
13 スパーキャップ
13a 外面
13b 内面
131 第1対象体
131a 内面
132 第2対象体
132a 内面
17 内皮材
20 シェアウェブ
201 構造体
21 第1部材
21a 第1部材第1固定面
21b 第1部材第2固定面
21c 第1部材第1側面
21d 第1部材第2側面
21e 第1部材第1主面
21f 第1部材第2主面
211 第1部材第1熱可塑性樹脂層
212 第1部材第2熱可塑性樹脂層
213 第1部材第3熱可塑性樹脂層
22 第2部材
22a 第2部材第1固定面
22b 第2部材第2固定面
22c 第2部材第1側面
22d 第2部材第2側面
22e 第2部材第1主面
22f 第2部材第2主面
23 接続部
80 風車
82 支柱
83 ナセル
84 ローターヘッド

Claims (13)

  1. 内面同士が対向している第1対象体と第2対象体との間に介在される構造体であって、
    前記第1対象体の前記内面に固定される第1部材第1固定面と、前記第2対象体の前記内面に固定される第1部材第2固定面と、前記第1部材第1固定面から前記第1部材第2固定面に向かう第1方向に沿って延び、互いに対向する第1部材第1側面及び第1部材第2側面と、前記第1部材第1固定面、前記第1部材第2固定面、前記第1部材第1側面及び前記第1部材第2側面によって囲まれ、互いに対向する第1部材第1主面及び第1部材第2主面と、を有し、炭素繊維及び熱可塑性樹脂を含む複数の第1部材であって、隣接する2つの前記第1部材の前記第1部材第1主面と前記第1部材第2主面とが向かい合うように並ぶ複数の第1部材と、
    前記第1対象体の前記内面に固定される第2部材第1固定面と、前記第2対象体の前記内面に固定される第2部材第2固定面と、前記第2部材第1固定面から前記第2部材第2固定面に向かうとともに前記第1方向に交差する第2方向に沿って延び、互いに対向する第2部材第1側面及び第2部材第2側面と、前記第2部材第1固定面、前記第2部材第2固定面、前記第2部材第1側面及び前記第2部材第2側面によって囲まれ、互いに対向する第2部材第1主面及び第2部材第2主面と、を有し、炭素繊維及び熱可塑性樹脂を含む複数の第2部材であって、隣接する2つの前記第2部材の前記第2部材第1主面と前記第2部材第2主面とが向かい合うように並ぶ複数の第2部材と、
    前記第1部材の前記第1部材第1側面と前記第2部材の前記第2部材第2側面とが交差する位置において前記第1部材第1側面と前記第2部材第2側面とを接続する接続部と、
    を備える、構造体。
  2. 前記第1部材の前記第1部材第1主面及び前記第1部材第2主面、並びに前記第2部材の前記第2部材第1主面及び前記第2部材第2主面が平坦面を含む、請求項1に記載の構造体。
  3. 前記第1部材は、炭素繊維及び熱可塑性樹脂を含む第1部材第1熱可塑性樹脂層と、少なくとも熱可塑性樹脂を含む第1部材第2熱可塑性樹脂層と、を有し、
    前記第1部材第2熱可塑性樹脂層における前記炭素繊維の含有量が、前記第1部材第1熱可塑性樹脂層における前記炭素繊維の含有量よりも小さい、請求項1又は2に記載の構造体。
  4. 前記第1部材第1熱可塑性樹脂層に含まれる前記炭素繊維が、一方向性の連続繊維である、請求項3に記載の構造体。
  5. 前記第1部材は、前記第1部材第1熱可塑性樹脂層との間で前記第1部材第2熱可塑性樹脂層を挟むように位置し、炭素繊維及び熱可塑性樹脂を含む第1部材第3熱可塑性樹脂層を更に有し、
    前記第1部材第2熱可塑性樹脂層における前記炭素繊維の含有量が、前記第1部材第3熱可塑性樹脂層における前記炭素繊維の含有量よりも小さい、請求項3又は4に記載の構造体。
  6. 前記第2部材は、炭素繊維及び熱可塑性樹脂を含む第2部材第1熱可塑性樹脂層と、少なくとも熱可塑性樹脂を含む第2部材第2熱可塑性樹脂層と、を有し、
    前記第2部材第2熱可塑性樹脂層における前記炭素繊維の含有量が、前記第2部材第1熱可塑性樹脂層における前記炭素繊維の含有量よりも小さい、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の構造体。
  7. 前記第2部材第1熱可塑性樹脂層に含まれる前記炭素繊維が、一方向性の連続繊維である、請求項6に記載の構造体。
  8. 前記第2部材は、前記第2部材第1熱可塑性樹脂層との間で前記第2部材第2熱可塑性樹脂層を挟むように位置し、炭素繊維及び熱可塑性樹脂を含む第2部材第3熱可塑性樹脂層を更に有し、
    前記第2部材第2熱可塑性樹脂層における前記炭素繊維の含有量が、前記第2部材第3熱可塑性樹脂層における前記炭素繊維の含有量よりも小さい、請求項6又は7に記載の構造体。
  9. 前記第1部材第1固定面から前記第1部材第2固定面までの距離を第1部材長さL1と称し、前記第1部材第1側面から前記第1部材第2側面までの距離を第1部材幅W1と称し、前記第1部材第1主面から前記第1部材第2主面までの距離を第1部材厚みT1と称する場合、W1/T1が1以上100以下であり、L1/W1が10以上1000以下である、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の構造体。
  10. 前記第2部材第1固定面から前記第2部材第2固定面までの距離を第2部材長さL2と称し、前記第2部材第1側面から前記第2部材第2側面までの距離を第2部材幅W2と称し、前記第2部材第1主面から前記第2部材第2主面までの距離を第2部材厚みT2と称する場合、W2/T2が1以上100以下であり、L2/W2が10以上1000以下である、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の構造体。
  11. 前記接続部は、前記第1部材の前記第1部材第1側面と前記第2部材の前記第2部材第2側面とが交差する位置において前記第1部材第1側面と前記第2部材第2側面とを融着する融着部を含む、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の構造体。
  12. 前記第1方向と前記第2方向とが成す角度が75°以上105°以下である、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の構造体。
  13. 請求項1乃至12のいずれか一項に記載の構造体を備える、風車用シェアウェブ。
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