JP2020130499A - Mriを利用して血管画像を合成するための画像処理装置、プログラムおよび画像処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡便な手法によって精度が改善された血管画像を合成する。【解決手段】被検体に対する一連の磁気共鳴撮像(MRI)によって取得されたマップデータ群を取得するマップデータ取得部と、合成モデルを用いてマップデータ群から血管画像を合成する画像合成部とを備える画像処理装置が提供される。ここで、合成モデルは、例えば線形結合モデルであってもよいし、あるいは線形変換および非線形変換を含むニューラルネットワークモデルであってもよい。【選択図】図1
Description
本発明は、MRIを利用して血管画像を合成するための画像処理装置、プログラムおよび画像処理方法に関する。
磁気共鳴血管造影(MRA:Magnetic Resonance Angiography)は、磁気共鳴撮像(MRI:MR Imaging)を用いて血管画像を描出する方法で、大きく分けてタイム・オブ・フライト(TOF)法と位相コントラスト(PC)法がある。いずれの方法でも、解析は2次元のフーリエ変換(2D−FT)または3次元のフーリエ変換(3D−FT)で行われる。現在、非造影の3D−TOF法が簡便で撮像時間も短く、空間分解能が高いことから脳ドックなどのスクリーニング検査を含め広く使われている。また、高速グラジエントエコー(Fast GRE)法で自動注入器による造影剤注入を併用したMRAも、心・大血管描出などで使われている。
従来のMRAの撮像は、上記のようにTOF法またはPC法で行われるが、これらはMRAに特化した撮像法であるため、他のMRI画像、例えばT1強調像、T2強調像、拡散強調像、または非特許文献1に記載されたSynthetic MRIのための画像群などと同時に撮像することはできない。つまり、MRA画像を得るためには、そのためだけにMRIを実施する必要があり、撮像の回数が増加することが被検者の負担になったり、他のコントラスト強調像との間で位置ずれが生じるためにスクリーニングがしづらかったりするという問題があった。
そのような状況に鑑み、近年、機械学習を用いてMRA画像に相当する血管画像を合成する研究が行われている。例えば、非特許文献2では、T1強調像とT2強調像からいわゆる深層学習によって構築された画像変換器を用いて血管画像を合成することが記載されている。
Warntjes JB,Leinhard OD,West J,Lundberg P,"Rapid magnetic resonance quantification on the brain: Optimization for clinical usage",Magnetic Resonance in Medicine,Vol. 60,pp. 320-329,2008
Sahin Olut, Yusuf H. Sahin, Ugur Demir, Gozde Unal,"Generative Adversarial Training for MRA Image Synthesis Using Multi-Contrast MRI",1st Conference on Medical Imaging with Deep Learning (MIDL 2018), 2018. 6
しかしながら、MRIによって取得された複数の画像データを用いて血管画像を合成するにあたり、原理的には各画像の信号値の違いによって血流が特定されると考えられるところ、非特許文献2に記載された技術の場合は合成の元になるT1強調像とT2強調像とが個別に撮像された画像であるため、画像間に位置ずれがある。位置ずれが大きいと血流の特定が困難になる結果、画像変換器が誤った血流を描出してしまう可能性がある。つまり従来の技術によって合成された血管画像では、精度の点で依然として改善の余地がある。
そこで、本発明は、簡便な手法によって精度が改善された血管画像を合成することを可能にする、新規かつ改良された画像処理装置、プログラムおよび画像処理方法を提供することを目的とする。
本発明のある観点によれば、被検体に対する一連の磁気共鳴撮像(MRI)によって取得されたマップデータ群を取得するマップデータ取得部と、合成モデルを用いてマップデータ群から血管画像を合成する画像合成部とを備える画像処理装置が提供される。ここで、合成モデルは、例えば線形結合モデルであってもよいし、あるいは線形変換および非線形変換を含むニューラルネットワークモデルであってもよい。
上記の構成における合成の元データになるマップデータ群は、被検体に対する一連のMRIによって取得され、具体的には例えばSynthetic MRI用に所定のパルスシーケンスで撮像されたMR画像群、このMR画像群から抽出された緩和率R1,R2もしくは緩和時間T1,T2およびプロトン密度PDの定量値マップ、または定量値マップから合成されたT1,T2強調像である。このようなマップデータ群ではデータ間の位置ずれが小さいため、精度が改善された血管画像を合成するための適切な合成モデルを用意することが比較的容易である。
本発明の別の観点によれば、被検体に対する一連の磁気共鳴撮像(MRI)によって取得されたマップデータ群を取得するマップデータ取得部と、被検体に対する磁気共鳴血管造影(MRA)撮像によって取得されたMRA画像を取得するMRA画像取得部と、MRA画像を用いた学習によって、マップデータ群から血管画像を合成するための線形変換および非線形変換を含むニューラルネットワークモデルを構築するモデル構築部とを備える画像処理装置が提供される。
マップデータ群から血管画像を合成するためにニューラルネットワークモデルを利用する場合、上記のように合成モデルを構築するための画像処理装置が提供される。この画像処理装置は、血管画像の合成を行う画像処理装置と同じ装置であってもよいし、異なる装置であってもよい。また、上記のような画像処理装置としてコンピュータを機能させるように構成されたプログラムが提供されてもよい。
本発明のさらに別の観点によれば、被検体に対する一連の磁気共鳴撮像(MRI)によって取得されたマップデータ群を取得するステップと、線形結合モデルを用いてマップデータ群から血管画像を合成するステップとを含む画像処理方法が提供される。
本発明のさらに別の観点によれば、第1の被検体に対する一連の磁気共鳴撮像(MRI)によって取得された第1のマップデータ群を取得するステップと、第1の被検体に対する磁気共鳴血管造影(MRA)撮像によって取得されたMRA画像を取得するステップと、MRA画像を用いた学習によって、第1のマップデータ群から血管画像を合成するための線形変換および非線形変換を含むニューラルネットワークモデルを構築するステップと、第2の被検体に対する一連のMRIによって取得された第2のマップデータ群を取得するステップと、ニューラルネットワークモデルを用いて第2のマップデータ群から血管画像を合成するステップとを含む画像処理方法が提供される。
マップデータ群から血管画像を合成するためにニューラルネットワークモデルを利用する場合、上記のように合成モデルを構築するための学習段階と、構築されたモデルを利用した合成段階とを含む一連の画像処理方法が実行されることになる。学習段階と合成段階とは、同じ装置で実行されてもよいし、それぞれ異なる装置で実行されてもよい。
上記のように、本発明によれば、簡便な手法によって精度が改善された血管画像を合成することができる。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省略する。
既に述べたように、従来の磁気共鳴血管造影(MRA)の撮像手法の1つとしてTOF法がある。TOF法は、主に流入効果(inflow効果:スライス内に流れ込む血液はRFパルスを受けないため、静止組織よりも高信号になる)に基づいて流動スピンと静止スピンとを識別することによって血管画像を作成する方法である。ここで、MRAに特化していない通常の磁気共鳴撮像(MRI)でも上記のinflow効果はわずかながら発生する。つまり、通常の撮像法で取得されたMR画像にも、血管を識別するための情報は存在する。本発明者らは、この点に着目して、通常の撮像法によって取得されたマップデータ群から血管画像を合成する方法について検討した。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る画像処理装置を含むシステムの概略的な構成を示すブロック図である。図1に示されたシステム10は、MRI装置100と、画像処理装置200と、記憶装置300と、表示装置400とを含む。上述したような血管画像の合成は、画像処理装置200によって実行される。MRI装置100、記憶装置300、および表示装置400については、一般的なものを利用することが可能であるため、詳細な説明は省略する。システム10に含まれる2つ以上の装置は、一体的に実装されてもよい。具体的には、例えば、画像処理装置200がMRI装置100に組み込まれていてもよい。また、例えば、画像処理装置200、記憶装置300および表示装置400が単一の装置によって実装されてもよい。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る画像処理装置を含むシステムの概略的な構成を示すブロック図である。図1に示されたシステム10は、MRI装置100と、画像処理装置200と、記憶装置300と、表示装置400とを含む。上述したような血管画像の合成は、画像処理装置200によって実行される。MRI装置100、記憶装置300、および表示装置400については、一般的なものを利用することが可能であるため、詳細な説明は省略する。システム10に含まれる2つ以上の装置は、一体的に実装されてもよい。具体的には、例えば、画像処理装置200がMRI装置100に組み込まれていてもよい。また、例えば、画像処理装置200、記憶装置300および表示装置400が単一の装置によって実装されてもよい。
画像処理装置200は、MR画像取得部210および画像合成部220を含む。画像処理装置200の各部は、例えば後述するようなコンピュータのハードウェア構成を用いて実装される。以下、各部の構成について説明する。
MR画像取得部210は、例えばMRI装置100からデータを受信する通信装置、またはリムーバブルメディアに格納されたデータを読み出すドライバによって実装される。本実施形態において、MR画像取得部210は、上述したSynthetic MRI用に撮像されたMR画像群211を取得する。所定のパルスシーケンス(例として、QRAPMASTER (quantification of relaxation times and proton density by multiecho acquisition of a saturation-recovery using turbo spin-echo readout)および3D-QALAS(3D-quantification using an interleaved Look-Locker acquisition sequence with T2 preparation pulse))で撮像された複数の画像データを含むMR画像群211は、被検体に対する一連のMRIによって取得されたマップデータ群の一例である。
なお、マップデータ群の他の例として、MR画像群211から抽出される緩和率R1,R2もしくは緩和時間T1,T2およびプロトン密度PDの定量値マップ、または定量値マップから合成されたT1,T2強調像を用いてもよい。この場合、画像処理装置200は、定量値マップの抽出、または強調像の合成のための構成要素をさらに含む。これらのマップデータ群は、いずれも短時間のうちに連続して実行される一連のMR撮像で得られた画像群から抽出または合成されるため、元の画像群(つまりMR画像群211)と同様にデータ間の位置ずれが小さい。
画像合成部220は、MR画像取得部210が取得したMR画像群211をプログラムに従って処理するプロセッサによって実装される。画像合成部220は、線形結合モデル221を用いて、MR画像群211から血管画像222を合成する。例えば、MR画像群211がn枚の画像を含み、これらの画像の各画素の信号値がI1,I2,…,Inである場合、線形結合モデル221は、血管画像222の各画素の信号値IAをIA=α1I1+α2I2+…+αnIn+βで与えるモデルとして説明される。線形結合モデル221の係数α1,α2,…αn及びβは、例えば合成された血管画像を別途撮像されたMRA画像と比較することによって決定することができる。線形結合モデル221は、例えば記憶装置300に格納された係数α1,α2,…αn及びβなどのデータに従って、画像合成部220において構築される。合成された血管画像222は、記憶装置300に格納されてもよく、また表示装置400に表示されてもよい。
図2は、本発明の第1の実施形態に係る画像処理方法の概略的なフローチャートである。図2に示されるように、画像処理方法では、まず、画像処理装置200のMR画像取得部210がMR画像群211を取得する(ステップS11)。既に述べたように、MR画像群211は、被検体に対する一連のMRIによって取得されたマップデータ群の一例である。次に、画像合成部220が、線形結合モデル221を用いてMR画像群211から血管画像222を合成する(ステップS12)。画像合成部530は、合成された血管画像222のデータを記憶装置300に格納する(ステップS13)か、または合成された血管画像222を表示装置400に表示する(ステップS14)。
以上で説明したような本発明の第1の実施形態によれば、MRA撮像を別途実施しなくても、例えばSynthetic MRI用の一連の撮像によって取得されたマップデータ群を用いてMRA画像に相当する血管画像を合成することができるため、撮像による被検者の負担を軽減することができる。また上述の通り一連のMRIによって取得されたマップデータ群ではデータ間の位置ずれが小さいため、精度が改善された血管画像を合成するための適切な係数が設定された線形結合モデルを用意することが比較的容易である。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態では、一連のMRIによって取得されたマップデータ群から血管画像を合成するための合成モデルとして、線形結合モデルではなく線形変換および非線形変換を含むニューラルネットワークモデルを使用する。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。第2の実施形態では、一連のMRIによって取得されたマップデータ群から血管画像を合成するための合成モデルとして、線形結合モデルではなく線形変換および非線形変換を含むニューラルネットワークモデルを使用する。
図3は、本発明の第2の実施形態に係る画像処理装置を含むシステムの概略的な構成を示すブロック図である。図3に示されたシステム20は、MRI装置100と、画像処理装置500と、記憶装置300と、表示装置400とを含む。上述したような血管画像の合成は、画像処理装置500によって実行される。なお、第1の実施形態と同一の符号が付された構成要素については、第1の実施形態と同様の構成を有するため重複した説明は省略する。
画像処理装置500は、MR画像取得部210、MRA画像取得部510、モデル構築部520、および画像合成部530を含む。画像処理装置500の各部は、例えば後述するようなコンピュータのハードウェア構成を用いて実装される。以下、各部の構成について説明する。
MR画像取得部210およびMRA画像取得部510は、例えばMRI装置100からデータを受信する通信装置、またはリムーバブルメディアに格納されたデータを読み出すドライバによって実装される。MR画像取得部210は、第1の実施形態と同様にMR画像群211を取得する。一方、MRA画像取得部510は、MR画像群211と同一の被検体に対するMRA撮像によって取得されたMRA画像511を取得する。MRA撮像は、MRI装置100において、MR画像群211を取得するSynthetic MRI用の撮像とは別に実施される。あるいは、MRA撮像と、MR画像群211を取得するSynthetic MRI用の撮像とは、それぞれ異なるMRI装置を用いて実施されてもよい。
モデル構築部520は、MR画像群211およびMRA画像511をプログラムに従って処理するプロセッサによって実装される。具体的には、モデル構築部520は、MRA画像511を用いた学習によって、MR画像群211からMRA画像511に相当する血管画像を合成するためのニューラルネットワークモデル521を構築する。ここで、ニューラルネットワークモデル521は、MR画像群211を入力データ、MRA画像511を出力データとし、少なくとも1階層の線形変換および非線形変換を含む。ニューラルネットワークモデル521の階層が深い場合、モデル構築部520はいわゆる深層学習を実行することになる。また、ニューラルネットワークモデル521が畳み込み演算を含む場合、モデル構築部520はいわゆるCNN(convolutional neural network)を実行することになる。モデル構築部520は、例えば、MR画像群211およびMRA画像511の組を用いた学習によって構築されたニューラルネットワークモデル521の重み係数などのパラメータを記憶装置300に格納する。モデル構築部520は、記憶装置300に格納されているパラメータを読み出すことによって、ニューラルネットワークモデル521を再構築し、多数のMR画像群211およびMRA画像511の組について継続的および段階的に学習を実行することができる。
画像合成部530は、MR画像取得部210が取得した新たなMR画像群211をプログラムに従って処理するプロセッサによって実装される。新たなMR画像群211とは、例えば、モデル構築部520によるニューラルネットワークモデル521の構築に用いられたものとは異なる被検体について撮像された、または同じ被検体でも異なる時期に撮像されたMR画像群211を意味する。画像合成部530は、ニューラルネットワークモデル521を用いて、新たなMR画像群211から血管画像222を合成する。このとき、画像合成部530は、例えば記憶装置300に格納されたパラメータを読み出すことによって、モデル構築部520が構築したニューラルネットワークモデル521を再構築することができる。合成された血管画像222は、記憶装置300に格納されてもよく、また表示装置400に表示されてもよい。
本実施形態に係るシステム20では、上記のような手順によって血管画像222が合成される。なお、上記の例では単一の画像処理装置500において学習段階と合成段階とが実行されるが、各段階は別個の画像処理装置で実行されてもよい。この場合、学習段階を実行する第1の画像処理装置(MR画像取得部210、MRA画像取得部510、およびモデル構築部520を備える)と、合成段階を実行する第2の画像処理装置(MR画像取得部210および画像合成部530を備える)とが別個の装置として実装されてもよい。
次に、本発明の第2の実施形態に係る画像処理方法の処理フローについて説明する。画像処理方法は、図4に示すような学習段階の処理と、図5に示すような合成段階の処理とを含む。既に述べたように、それぞれの処理は必ずしも同じ装置で実行されるとは限らないが、いずれかの装置で学習段階の処理が実行されることによって、その装置、または他の装置で合成段階の処理を実行することが可能になる。従って、以下で説明する学習段階の処理と合成段階の処理とは一連の画像処理方法を構成しうる。
図4は、本発明の第2の実施形態に係る画像処理方法の学習段階の例を示すフローチャートである。図4に示されるように、学習段階では、画像処理装置500のMR画像取得部210がMR画像群211を取得する(ステップS21)とともに、MRA画像取得部510がMRA画像511を取得する(ステップS22)。上述のように、MR画像群211とMRA画像511とは、同一の被検体(第1の被検体)に対する撮像によって取得されるが、MR画像群211を取得するための撮像とMRA撮像とは別に実施される。
次に、モデル構築部520が、ステップS21で取得されたMR画像群211(第1のマップデータ群)を入力データとし、ステップS22で取得されたMRA画像を出力データとするニューラルネットワークモデル521を構築する(ステップS23)。モデル構築部520は、構築されたニューラルネットワークモデル521の重み係数などのパラメータを記憶装置300に格納する(ステップS24)。所定の数のMR画像群211およびMRA画像511の組について上記のステップS21〜S24を実行してニューラルネットワークモデル521を構築および訓練することによって、次に説明する新たなMR画像群211を用いた血管画像の合成段階の処理が実行可能になる。
図5は、本発明の第2の実施形態に係る画像処理方法の合成段階の例を示すフローチャートである。図5に示されるように、合成段階において、画像処理装置500ではMR画像取得部210がMR画像群211のみを取得する(ステップS31)。なお、合成の妥当性の検証などの目的でMRA画像を別途取得したり、他の目的で利用されるMR画像を別途取得したりすることは妨げられない。ここで取得されるMR画像群211(第2のマップデータ群)は、上記で新たなMR画像群211として説明されたものである。なお、合成段階で取得されるMR画像群211の被検体(第2の被検体)は、学習段階におけるMR画像群211の被検体(第1の被検体)とは異なっていてもよい。あるいは、これらの被検体は同一であって、学習段階と合成段階とで異なる時期に撮像されたMR画像群211が取得されてもよい。
次に、画像合成部530が、記憶装置300に格納されたパラメータを読み出す(ステップS32)ことによって学習段階で構築されたニューラルネットワークモデル521を再構築し、ニューラルネットワークモデル521を用いて、ステップS31で取得されたMR画像群211から血管画像222を合成する(ステップS33)。画像合成部530は、合成された血管画像222のデータを記憶装置300に格納する(ステップS34)か、または血管画像222を表示装置400に表示する(ステップS35)。
以上で説明したような本発明の第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様に、MRA撮像を別途実施しなくてもよいことによって被検者の負担を軽減することができる。また、本実施形態では、ニューラルネットワークモデルを利用することによって、より精度の高い合成モデルを得ることができる。上述の通り一連のMRIによって取得されたマップデータ群ではデータ間の位置ずれが小さいため、学習によって構築される合成モデル(画像変換器)の誤りを防ぎ、結果として精度の高い血管画像を合成することができる。
(コンピュータのハードウェア構成)
図6は、コンピュータのハードウェア構成例を示すブロック図である。本発明は、例えば、このようなコンピュータによって実装される画像処理装置(上記で説明した画像処理装置200、または画像処理装置500)として実施可能である。また、本発明は、コンピュータに読み込まれることによって、コンピュータを上記の画像処理装置として機能させるように構成されたプログラムとして実施されてもよい。コンピュータ900は、例えばパーソナルコンピュータや、タブレット、スマートフォンのような端末装置であってもよく、データセンタなどに設置されるサーバコンピュータであってもよい。また、コンピュータ900の機能は、必ずしも物理的に単一の装置において実現されなくてもよく、例えばネットワークを介して接続された複数の装置のリソースを統合的に利用することによって実現されてもよい。
図6は、コンピュータのハードウェア構成例を示すブロック図である。本発明は、例えば、このようなコンピュータによって実装される画像処理装置(上記で説明した画像処理装置200、または画像処理装置500)として実施可能である。また、本発明は、コンピュータに読み込まれることによって、コンピュータを上記の画像処理装置として機能させるように構成されたプログラムとして実施されてもよい。コンピュータ900は、例えばパーソナルコンピュータや、タブレット、スマートフォンのような端末装置であってもよく、データセンタなどに設置されるサーバコンピュータであってもよい。また、コンピュータ900の機能は、必ずしも物理的に単一の装置において実現されなくてもよく、例えばネットワークを介して接続された複数の装置のリソースを統合的に利用することによって実現されてもよい。
コンピュータ900は、プロセッサ901、メモリ903、入力装置905、出力装置907、およびバスインターフェース909を含む。さらに、コンピュータ900は、ストレージ911、ドライバ913、接続ポート915、および通信装置917を含んでもよい。プロセッサ901は、例えば、CPU(Central Processing unit)、GPU(Graphics Processing unit)、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、および/またはFPGA(Field-Programmable Gate Array)などの処理回路によって構成される。プロセッサ901は、メモリ903、ストレージ911、またはリムーバブルメディア919に記録されたプログラムに従ってコンピュータ900の動作を制御する。メモリ903は、例えば、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)を含む。ROMは、例えばプロセッサ901のためのプログラム、および演算パラメータなどを記憶する。RAMは、例えばプロセッサ901の実行時に展開されたプログラム、およびプログラムの実行時のパラメータなどを一次記憶する。
入力装置905は、例えば、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン、または各種のスイッチなど、ユーザによって操作される装置である。入力装置905は、必ずしもコンピュータ900と一体化していなくてもよく、例えば、無線通信によって制御信号を送信するリモートコントローラであってもよい。入力装置905は、ユーザが入力した情報に基づいて入力信号を生成してプロセッサ901に出力する入力制御回路を含む。出力装置907は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)または有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイなどの表示装置を含みうる。出力装置907は、コンピュータ900の処理により得られた結果をテキストもしくは画像などとして出力する。
ストレージ911は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)などの磁気記憶デバイス、半導体記憶デバイス、光記憶デバイス、または光磁気記憶デバイスなどにより構成される。ストレージ911は、例えばプロセッサ901のためのプログラム、プログラムの実行時に読み出される、またはプログラムの実行によって生成された各種のデータ、および外部から取得した各種のデータなどを格納する。ドライバ913は、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリなどのリムーバブルメディア919のためのリーダ/ライタである。ドライバ913は、装着されているリムーバブルメディア919に記録されている情報を読み出して、メモリ903に出力してもよい。また、ドライバ913は、装着されているリムーバブルメディア919に各種のデータを書き込んでもよい。接続ポート915は、外部接続機器921をコンピュータ900に接続するためのポートである。接続ポート915は、例えば、USB(Universal Serial Bus)ポート、IEEE1394ポート、SCSI(Small Computer System Interface)ポートなどを含みうる。また、接続ポート915は、RS−232Cポート、光オーディオ端子、HDMI(登録商標)(High-Definition Multimedia Interface)ポートなどを含んでもよい。接続ポート915に外部接続機器921を接続することで、コンピュータ900と外部接続機器921との間で各種のデータを交換することができる。
通信装置917は、ネットワーク923に接続される。なお、ネットワーク923は、例えばインターネットのような不特定多数の装置が接続される開かれた通信ネットワークであってもよく、例えばBluetooth(登録商標)のような限られた装置、例えば2つの装置が接続される閉じられた通信ネットワークであってもよい。通信装置917は、例えば、LAN(Local Area Network)、Bluetooth(登録商標)、Wi−Fi、またはWUSB(Wireless USB)用の通信カードを含みうる。通信装置917は、ネットワーク923に応じた所定のプロトコルを用いて、他の装置との間で信号またはデータなどを送受信する。
なお、上記で例示的に説明されたコンピュータ900の各構成要素は、汎用的な部材を用いて構成されていてもよいし、各構成要素の機能に特化したハードウェアにより構成されていてもよい。また、当業者は、上述したようなコンピュータ900の構成を、実施する時々の技術レベルに応じて適宜変更することができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はこれらの例に限定されない。本発明の属する技術の分野の当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
10,20…システム、100…MRI装置、200…画像処理装置、210…MR画像取得部、220…画像合成部、222…血管画像、300…記憶装置、400…表示装置、500…画像処理装置、510…MRA画像取得部、520…モデル構築部、530…画像合成部。
Claims (7)
- 被検体に対する一連の磁気共鳴撮像(MRI)によって取得されたマップデータ群を取得するマップデータ取得部と、
合成モデルを用いて前記マップデータ群から血管画像を合成する画像合成部と
を備える画像処理装置。 - 前記合成モデルは、線形結合モデルである、請求項1に記載の画像処理装置。
- 前記合成モデルは、線形変換および非線形変換を含むニューラルネットワークモデルである、請求項1に記載の画像処理装置。
- 被検体に対する一連の磁気共鳴撮像(MRI)によって取得されたマップデータ群を取得するマップデータ取得部と、
前記被検体に対する磁気共鳴血管造影(MRA)撮像によって取得されたMRA画像を取得するMRA画像取得部と、
前記MRA画像を用いた学習によって、前記マップデータ群から血管画像を合成するための線形変換および非線形変換を含むニューラルネットワークモデルを構築するモデル構築部と
を備える画像処理装置。 - 請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の画像処理装置としてコンピュータを機能させるように構成されたプログラム。
- 被検体に対する一連の磁気共鳴撮像(MRI)によって取得されたマップデータ群を取得するステップと、
線形結合モデルを用いて前記マップデータ群から血管画像を合成するステップと
を含む画像処理方法。 - 第1の被検体に対する一連の磁気共鳴撮像(MRI)によって取得された第1のマップデータ群を取得するステップと、
前記第1の被検体に対する磁気共鳴血管造影(MRA)撮像によって取得されたMRA画像を取得するステップと、
前記MRA画像を用いた学習によって、前記第1のマップデータ群から血管画像を合成するための線形変換および非線形変換を含むニューラルネットワークモデルを構築するステップと、
第2の被検体に対する一連のMRIによって取得された第2のマップデータ群を取得するステップと、
前記ニューラルネットワークモデルを用いて前記第2のマップデータ群から血管画像を合成するステップと
を含む画像処理方法。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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---|---|---|---|---|
JP2018198682A (ja) * | 2017-05-26 | 2018-12-20 | 株式会社日立製作所 | 磁気共鳴イメージング装置及び磁気共鳴画像処理方法 |
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2019
- 2019-02-18 JP JP2019026349A patent/JP2020130499A/ja active Pending
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2018198682A (ja) * | 2017-05-26 | 2018-12-20 | 株式会社日立製作所 | 磁気共鳴イメージング装置及び磁気共鳴画像処理方法 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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DE112021004063T5 (de) | 2020-07-31 | 2023-06-01 | Alps Alpine Co., Ltd. | Anzeigevorrichtung |
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