JP2020130490A - 遊技機 - Google Patents

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小倉 敏男
Toshio Ogura
敏男 小倉
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【課題】遊技媒体が進入容易な状態に可変入賞手段が変化する際の遊技興趣を向上させる。【解決手段】動作可能な可動物と、遊技媒体が進入容易な第1状態と遊技媒体が進入困難な第2状態とに変化可能な可変入賞手段とを備え、第1変化パターンで変化する場合と、可変入賞手段が第2変化パターンで変化する場合とで異なる態様で動作可能である。バックアップ記憶部は連続した1の記憶領域として設けられ、バックアップ記憶部は連続した1の記憶領域として設けられ、バックアップ記憶部は連続した1の記憶領域として設けられる。書込中フラグがオンである場合には、新たなバックアップデータについて書込禁止となり、第1発生条件および第2発生条件が成立した場合に、一方の条件に対応するバックアップデータの書込処理を実行中であれば、他方の条件に対応するバックアップデータの書込処理を実行しない。【選択図】図10−1

Description

本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に関する。
遊技媒体が進入容易な状態に可変入賞手段が変化する際に、可動物が動作する遊技機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2017−70383号公報
特許文献1に記載されているような遊技機において、遊技媒体が進入容易な状態に可変入賞手段が変化する際の遊技興趣の更なる向上が求められている。
この発明は、上記の実情に鑑みてなされたものであり、遊技媒体が進入容易な状態に可変入賞手段が変化する際の遊技興趣を向上させることができる遊技機を提供することを目的とする。
(1)上記目的を達成するため、本願発明に係る遊技機は、遊技を行うことが可能な遊技機であって(例えば、遊技を行うことが可能なパチンコ遊技機1等)、動作可能な可動物と(例えば、動作可能な画像表示装置5等)、遊技媒体が進入容易な第1状態と、遊技媒体が進入困難な第2状態とに変化可能な可変入賞手段と(例えば、遊技球が入賞容易な開状態と、遊技球が入賞困難な閉状態とに変化可能な特殊可変入賞球装置17等)を備え、前記可変入賞手段は、少なくとも第1変化パターンと第2変化パターンとを含む複数の変化パターンのいずれかによって前記第1状態と前記第2状態とに変化可能であり(例えば、特殊可変入賞球装置17は、開放時間が200msで開放回数が8回の第1小当り時の変化パターンと、開放時間が200msで開放回数が4回の第2小当り時の変化パターンとのいずれかによって開状態と閉状態とに変化可能である等)、前記可動物は、前記可変入賞手段が前記第1変化パターンで変化する場合と、前記可変入賞手段が前記第2変化パターンで変化する場合とで、異なる態様で動作可能であり(例えば、画像表示装置5は、特殊可変入賞球装置17が第1小当り時の変化パターンで変化する場合と、特殊可変入賞球装置17が第2小当り時の変化パターンで変化する場合とで、異なる態様で動作可能である等)、さらに、複数の電子部品を制御可能な制御手段(例えば演出制御用マイクロコンピュータ90120など)と、遊技機に対する電力供給が停止しても記憶内容を保持可能であり、前記複数の電子部品に関する情報を記憶可能な記憶手段(例えばバックアップデータメモリ90210A〜90210Dなど)とを備え、前記制御手段は、前記複数の電子部品に応じた事象の発生条件が成立した場合に、前記情報を前記記憶手段に書き込む書込処理(例えばメモリ書込処理部41AKM10による書込処理など)を実行可能であり、前記記憶手段は、第1発生条件に対応した第1情報が書き込まれる記憶領域と、第2発生条件に対応した第2情報が書き込まれる記憶領域とが、連続した1の領域(例えばバックアップ記憶エリア41AKA11〜41AKA13を含むバックアップ記憶部41AKA1など)として設けられ、前記第1発生条件および前記第2発生条件が成立した場合に、一方の条件に対応する情報を書き込む処理の実行中には、他方の条件に対応する情報を書き込む処理を実行しない(例えば書込中フラグ41AKF1がオンである場合の書込禁止など)。
このような構成によれば、遊技媒体が進入容易な状態に可変入賞手段が変化する際の遊技興趣を向上させることができる。さらに、情報を適切に管理可能となる。
(2)上記目的を達成するため、本願発明に係る遊技機は、遊技を行うことが可能な遊技機であって(例えば、遊技を行うことが可能なパチンコ遊技機1等)、動作可能な可動物と(例えば、動作可能な画像表示装置5等)、遊技媒体が進入容易な第1状態と、遊技媒体が進入困難な第2状態とに変化可能な可変入賞手段と(例えば、遊技球が入賞容易な開状態と、遊技球が入賞困難な閉状態とに変化可能な特殊可変入賞球装置17等)を備え、前記可変入賞手段は、少なくとも第1変化パターンと第2変化パターンとを含む複数の変化パターンのいずれかによって前記第1状態と前記第2状態とに変化可能であり(例えば、特殊可変入賞球装置17は、開放時間が200msで開放回数が8回の第1小当り時の変化パターンと、開放時間が200msで開放回数が4回の第2小当り時の変化パターンとのいずれかによって開状態と閉状態とに変化可能である等)、前記可動物は、前記可変入賞手段が前記第1変化パターンで変化する場合には動作せず、前記可変入賞手段が前記第2変化パターンで変化する場合に動作可能であり(例えば、画像表示装置5は、特殊可変入賞球装置17が第1小当り時の変化パターンで変化する場合には動作せず、特殊可変入賞球装置17が第2小当り時の変化パターンで動作する場合に動作可能である等)、さらに、複数の電子部品を制御可能な制御手段(例えば演出制御用マイクロコンピュータ90120など)と、遊技機に対する電力供給が停止しても記憶内容を保持可能であり、前記複数の電子部品に関する情報を記憶可能な記憶手段(例えばバックアップデータメモリ90210A〜90210Dなど)とを備え、前記制御手段は、前記複数の電子部品に応じた事象の発生条件が成立した場合に、前記情報を前記記憶手段に書き込む書込処理(例えばメモリ書込処理部41AKM10による書込処理など)を実行可能であり、前記記憶手段は、第1発生条件に対応した第1情報が書き込まれる記憶領域と、第2発生条件に対応した第2情報が書き込まれる記憶領域とが、連続した1の領域(例えばバックアップ記憶エリア41AKA11〜41AKA13を含むバックアップ記憶部41AKA1など)として設けられ、前記第1発生条件および前記第2発生条件が成立した場合に、一方の条件に対応する情報を書き込む処理の実行中には、他方の条件に対応する情報を書き込む処理を実行しない(例えば書込中フラグ41AKF1がオンである場合の書込禁止など)。
このような構成によれば、遊技媒体が進入容易な状態に可変入賞手段が変化する際の遊技興趣を向上させることができる。さらに、情報を適切に管理可能となる。
(3)上記(1)又は(2)の遊技機において、前記可動物は、遊技に関する情報を表示可能な表示手段を有する(例えば、画像表示装置5は、各種の演出画像を表示可能である等)ようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技媒体が進入容易な状態に可変入賞手段が変化する際の遊技興趣を向上させることができる。
(4)上記(3)の遊技機において、前記表示手段は、前記可動物の動作に対応して、画像の表示態様を異ならせる(例えば、画像表示装置5の動作に対応して、各種の演出画像の表示態様を異ならせる等)ようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技媒体が進入容易な状態に可変入賞手段が変化する際の遊技興趣を向上させることができる。
(5)上記(3)又は(4)の遊技機において、前記可動物の位置を検出する検出手段(例えば、画像表示装置5の位置を検出する図示しない位置検出センサ等)を備え、前記表示手段は、前記検出手段による検出結果に基づいて、画像の表示態様を異ならせる(例えば、画像表示装置5は、位置検出センサによる検出結果に基づいて、各種の演出画像の表示態様を異ならせる等)ようにしてもよい。
このような構成によれば、画像の表示態様による違和感が生じないようにすることができる。
(6)上記(1)から(5)のいずれかの遊技機において、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な制御手段(例えば、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能なCPU103等)を備え、前記制御手段は、前記有利状態として、該有利状態に制御されることにより、該有利状態の終了後における遊技状態が、該有利状態の開始前における遊技状態よりも遊技者にとって有利な特別状態に遷移可能な第1有利状態と、該有利状態の開始前における遊技状態と同じ遊技状態となる第2有利状態とに制御可能であり(例えば、CPU103は、有利状態として、有利状態の開始前における遊技状態よりも遊技者にとって有利な確変状態やKT状態、高ベース状態に遷移可能な大当り遊技状態と、有利状態の開始前における遊技状態と同じ遊技状態となる小当り遊技状態とに制御可能である等)、前記可動物は、前記第1有利状態である場合には動作せず、前記第2有利状態である場合に動作可能である(例えば、画像表示装置5は、大当り遊技状態である場合には動作せず、小当り遊技状態である場合に動作可能である等)ようにしてもよい。
このような構成によれば、第2有利状態に制御された際の遊技興趣を向上させることができる。
(7)上記(1)から(6)のいずれかの遊技機において、前記可変入賞手段は、第1可変入賞手段と第2可変入賞手段とを有し(例えば、特別可変入賞球装置7と特殊可変入賞球装置17とを有する等)、前記第2可変入賞手段は、遊技媒体が入賞困難な第3変化パターンによって前記第1状態と前記第2状態とに変化可能であり(例えば、特殊可変入賞球装置17は、開放時間が200msで開放回数が2回となり遊技球が入賞困難な第3小当り時の変化パターンによって開状態と閉状態とに変化可能である等)、前記可動物は、前記第2可変入賞手段が第3変化パターンで変化する場合には動作しない(例えば、画像表示装置5は、特殊可変入賞球装置17が第3小当り時の変化パターンで変化する場合には動作しない等)ようにしてもよい。
このような構成によれば、可動物が動作することに起因して遊技興趣が低下してしまうことを防止することができる。
また、後述する発明を実施するための形態には、以下の手段(8)〜(15)に係る発明が含まれる。従来より遊技機において特開2016−182314号公報に示されているような、発生した異常に関する情報が報知され、異常が解消されると、異常に関する情報が保存されないので、不具合の特定や解析が困難になるおそれがある遊技機が知られている。上記実状に鑑みてなされたものであり、情報を適切に管理可能な遊技機の提供を目的とする。
(8)の遊技機において、遊技を行うことが可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機901など)であって、複数の電子部品を制御可能な制御手段(例えば演出制御用マイクロコンピュータ90120など)と、遊技機に対する電力供給が停止しても記憶内容を保持可能であり、前記複数の電子部品に関する情報を記憶可能な記憶手段(例えばバックアップデータメモリ90210A〜90210Dなど)とを備え、前記制御手段は、前記複数の電子部品に応じた事象の発生条件が成立した場合に、前記情報を前記記憶手段に書き込む書込処理(例えばメモリ書込処理部41AKM10による書込処理など)を実行可能であり、前記記憶手段は、第1発生条件に対応した第1情報が書き込まれる記憶領域と、第2発生条件に対応した第2情報が書き込まれる記憶領域とが、連続した1の領域(例えばバックアップ記憶エリア41AKA11〜41AKA13を含むバックアップ記憶部41AKA1など)として設けられ、前記第1発生条件および前記第2発生条件が成立した場合に、一方の条件に対応する情報を書き込む処理の実行中には、他方の条件に対応する情報を書き込む処理を実行しない(例えば書込中フラグ41AKF1がオンである場合の書込禁止など)。
このような構成によれば、情報を適切に管理可能となる。
(9)上記(8)の遊技機において、前記発生条件は、前記制御手段の内部状態(例えばCPU内部エラー41AKC1、VDPエラー割込41AKC2など)に応じて成立可能であってもよい。
このような構成においては、情報を適切に管理可能となる。
(10)上記(8)または(9)の遊技機において、前記第1発生条件は、前記制御手段の内部状態(例えばCPU内部エラー41AKC1、VDPエラー割込41AKC2など)に応じて成立可能であり、前記第2発生条件は、前記制御手段による処理結果(例えば演出制御中エラー判定41AKC3など)に応じて成立可能であり、前記第1発生条件が成立した場合に、前記第2発生条件が成立した場合よりも優先して前記書込処理を実行可能であってもよい(例えば図17(B)を参照)。
このような構成においては、情報を適切に管理可能となる。
(11)上記(8)から(10)のいずれかの遊技機において、前記第1発生条件または前記第2発生条件が複数回成立した場合に、前回の条件に対応する情報を書き込む処理の実行中を示す実行情報(例えば書込中フラグ41AKF1など)に応じて、次回の条件に対応する情報を書き込む処理を制限してもよい。
このような構成においては、情報を適切に管理可能となる。
(12)上記(8)から(11)のいずれかの遊技機において、前記書込処理は、同一の情報を複数の記憶領域(例えばバックアップ記憶部41AKA1〜41AKA3など)に記憶させてもよい。
このような構成においては、情報を適切に管理可能となる。
(13)上記(8)から(12)のいずれかの遊技機において、前記制御手段は、前記発生条件とは異なる書込条件が成立した場合に、前記複数の電子部品に関する情報とは異なる遊技関連情報を前記記憶手段に書き込む処理(例えばバックアップ制御テーブル120Tの設定に応じたバックアップ処理など)を実行可能である。
このような構成においては、情報を適切に管理可能となる。
(14)上記(8)から(13)のいずれかの遊技機において、前記複数の電子部品に対する制御信号を出力可能であるとともに、前記記憶手段の記憶情報に応じた読出信号を出力可能な出力手段(例えばコネクタ90152〜90155など)を備えてもよい。
このような構成においては、情報を適切に管理可能となる。
(15)上記(8)から(14)のいずれかの遊技機において、前記複数の電子部品に対する制御信号を出力可能な第1出力手段(例えばコネクタ90152〜90155など)と、前記第1出力手段とは異なり前記記憶手段の記憶情報に応じた読出信号を出力可能な第2出力手段(例えばコネクタ90156など)とを備えてもよい。
このような構成においては、情報を適切に管理可能となる。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 第1特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 大当り判定テーブル、小当り判定テーブル、および大当り種別判定テーブルを示す説明図である。 特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。 特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。 特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。 KT状態における可変入賞球装置および特殊可変入賞球装置の開放パターンを説明するための説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 第1特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 第1変動パターン設定処理を示すフローチャートである。 第1特別図柄変動処理を示すフローチャートである。 第1特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 第1ゲート通過待ち処理を示すフローチャートである。 第1大当り終了処理を示すフローチャートである。 第1大当り終了処理を示すフローチャートである。 第2特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 第2特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 第2ゲート通過待ち処理を示すフローチャートである。 第2大当り終了処理を示すフローチャートである。 第2大当り終了処理を示すフローチャートである。 遊技状態の遷移の仕方を説明するための説明図である。 外部出力信号を説明するための説明図である。 大当り信号1および大当り信号2の出力タイミングを説明するための説明図である。 普通図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 普通図柄通常処理を示すフローチャートである。 普通図柄停止処理を示すフローチャートである。 普通電動役物開放前処理を示すフローチャートである。 コマンド解析処理の具体例を示すフローチャートである。 デモ表示制御処理を示すフローチャートである。 デモ表示制御処理を示すフローチャートである。 可変表示開始待ち処理を示すフローチャートである。 可変表示開始設定処理を示すフローチャートである。 演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。 特図当り待ち処理を示すフローチャートである。 特図当り待ち処理を示すフローチャートである。 特図当り待ち処理を示すフローチャートである。 小当り報知表示色決定テーブルの具体例を示す説明図である。 小当りRUSH継続示唆演出終了決定テーブルの具体例を示す説明図である。 小当り終了演出処理を示すフローチャートである。 再抽選演出の演出態様を説明するための説明図である。 再抽選演出の演出態様を説明するための説明図である。 再抽選演出の演出態様を説明するための説明図である。 ゲート通過時報知の演出態様を説明するための説明図である。 小当りRUSH継続示唆演出の演出態様を説明するための説明図である。 小当りRUSH継続示唆演出の演出態様を説明するための説明図である。 設定値を変更可能に構成する場合を説明するための説明図である。 小当り遊技状態における特殊可変入賞球装置の開放パターンを説明するための説明図である。 小当り種別決定テーブルの構成例等を示す図である。 小当り中演出処理の一例を示すフローチャートである。 個別賞球数報知パターン決定テーブル等を示す説明図である。 総賞球数報知処理の一例を示すフローチャートである。 総賞球数報知パターン決定テーブル等を示す説明図である。 小当り遊技状態における報知演出の演出動作例を示す図である。 大当り遊技状態における報知演出の演出動作例を示す図である。 小当り中可動物演出設定処理の一例を示すフローチャートである。 小当り中可動物演出パターン決定テーブル等を示す説明図である。 小当り中可動物演出処理の一例を示すフローチャートである。 「第2小当り」の小当り遊技状態における小当り中可動物演出の演出動作例を示す図である。 「第1小当り」の小当り遊技状態における小当り中可動物演出の演出動作例を示す図である。 小当り中可動物演出の実行中にエラーが発生した場合におけるエラー報知の報知動作例を示す図である。 この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 演出制御基板に搭載された各種回路などを示す構成図である。 バックアップメモリ基板の構成例などを示す図である。 遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 表示結果判定テーブルの構成例を示す図である。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートと処理優先度を示す図である。 CPU例外事象発生時処理の一例とVDPエラー割込処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御用タイマ割込処理の一例を示すフローチャートである。 遊技用の演出制御コマンドの内容例を示す図である。 テストコマンドとなる演出制御コマンドの内容例を示す図である。 テストコマンドの受信順序と実行する処理との設定例を示す図である。 バックアップ制御テーブルの設定例を示す図である。 メンテナンス履歴画面を表示する具体例を示す図である。 メンテナンス履歴画面を表示する具体例を示す図である。 設定変更/確認履歴の選択操作が行われた場合の具体例を示す図である。 特徴部41AKの説明図である。 特徴部42AKの説明図である。 特徴部42AKの説明図である。 特徴部43AKの説明図である。 特徴部44AKの説明図である。 特徴部45AKの説明図である。
(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
また、例えば、画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示を表示するための表示エリアが設けられている。本例では、第1特図の可変表示に対応する保留表示を表示するための第1保留表示領域5Aと、第2特図の可変表示に対応する保留表示を表示するための第2保留表示領域5Bとが設けられている。なお、画像表示装置5の画面上には、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、第1始動入賞口を有する入賞球装置6Aが設けられている。第1始動入賞口に入賞した遊技球は、遊技盤2の背面に導かれ、第1始動口スイッチ22Aによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(1個)の遊技球が賞球として払い出される。
また、第1始動入賞口の右方には、釘の列19が設けられており、遊技領域の右方から流下した遊技球が第1始動入賞口が設けられた領域に進入しないように構成されている。このように、遊技領域の右方から流下した遊技球が進入することを防止する釘の列19が設けられていることによって、遊技領域の左方を狙って遊技球を発射操作(いわゆる左打ち操作)した場合にのみ第1始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成されている。
なお、本例では、釘の列19が設けられていることにより左打ち操作した場合にのみ第1始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成される場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1始動入賞口が遊技領域の左方に設けられていることによって左打ち操作した場合にのみ第1始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成してもよいし、第1始動入賞口が遊技領域の左方に設けられているとともに釘の列19も設けることによって左打ち操作した場合にのみ第1始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成してもよい。
画像表示装置5の右方には、通過ゲート41が設けられている。通過ゲート41を通過した遊技球は、ゲートスイッチ21によって検出される。
通過ゲート41の下方には、大入賞口を形成する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、やや傾斜した状態で左右方向に延在し、遊技球が流下する流路の底面として形成される板状の底面部材を、前後方向に進退移動させることにより、底面部材の下方に位置する大入賞口に遊技球が入賞可能な開状態(開放状態ともいう)と遊技球が入賞不能な閉状態(閉鎖状態ともいう)とに変化させる。特別可変入賞球装置7は、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する大当り遊技状態において、底面部材を前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材を後方に向けて後退移動させ、入賞領域となる大入賞口を開状態とする開放制御を実行する。
特別可変入賞球装置7の下方には、小当り用の特殊入賞口を形成する特殊可変入賞球装置17と、第2始動入賞口を有する可変入賞球装置6Bとが設けられており、図1に示すように、左側に特殊可変入賞球装置17が配置され、その右側に隣り合うように可変入賞球装置6Bが配置されている。これら特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bは、やや傾斜した状態で左右方向に延在し、遊技球が流下する流路の底面として形成される板状の底面部材を、前後方向に進退移動させることにより、底面部材の下方に位置する特殊入賞口や第2始動入賞口に遊技球が入賞可能な開状態(開放状態ともいう)と遊技球が入賞不能な閉状態(閉鎖状態ともいう)とに変化させる。特殊可変入賞球装置17は、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに所定表示結果(小当り図柄)が導出表示されたときに生起する小当り遊技状態において、底面部材を前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材を後方に向けて後退移動させ、入賞領域となる特殊入賞口を開状態とする開放制御を実行する。また、可変入賞球装置6Bは、普通図柄表示器20に当り図柄が導出表示されたときに、底面部材を前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材を後方に向けて後退移動させ、入賞領域となる第2始動入賞口を開状態とする開放制御を実行する。
なお、本例では、特別可変入賞球装置7と特殊可変入賞球装置17と可変入賞球装置6Bとは、同様の構造を有するように形成されている。また、図1に示すように、特別可変入賞球装置7は底面部材が左上から右下に向けてやや傾斜する態様で形成されているので、特別可変入賞球装置7上に落下した遊技球は、特別可変入賞球装置7が閉状態であれば特別可変入賞球装置7上を左上から右下に向けて移動して行き、その下の可変入賞球装置6B上に落下する。
また、本例では、可変入賞球装置6Bと比較して特殊可変入賞球装置17の方が若干大きい。また、図1に示すように、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bは底面部材が右上から左下に向けてやや傾斜する態様で形成されているので、特殊可変入賞球装置17や可変入賞球装置6B上の遊技球は、特殊可変入賞球装置17や可変入賞球装置6Bが閉状態であれば特殊可変入賞球装置17や可変入賞球装置6B上を右上から左下に向けて移動して行く。また、図1に示すように、特殊可変入賞球装置17と可変入賞球装置6Bとは隣り合うように配置されているので、特別可変入賞球装置7に入賞することなく可変入賞球装置6B上に落下した遊技球は、可変入賞球装置6Bの底面部材が後退移動されて第2始動入賞口が開状態となっていれば、遊技球は第2始動入賞口に入賞し、特殊可変入賞球装置17の方には遊技球は流れて行かない。一方、第2始動入賞口が開状態となっていなければ、遊技球は可変入賞球装置6Bの底面部材の上を移動して特殊可変入賞球装置17の方に導かれる。この際に特殊可変入賞球装置17の底面部材が後退移動されて特殊入賞口が開状態となっていれば、遊技球は特殊入賞口に入賞する。さらに、特殊入賞口も開状態となっていなければ、遊技球は特殊可変入賞球装置17の底面部材の上を移動して、そのままアウト口の方へ落下することになる。
また、本例では、特別可変入賞球装置7、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bには、底面部材上を流下する遊技球の流下速度を低下させる複数の規制片が形成されている。本例では、特別可変入賞球装置7、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bにおいて規制片が設けられていることによって、左上から右下方向または右上から左下方向に向けて流下する遊技球を前後方向成分の動きをもって蛇行するように、遊技球の流下方向を変更させて、その流下にかかる時間を、規制片がない場合よりも遅延させる。
なお、本例では、図1に示すように、特殊可変入賞球装置17が左側に配置され、可変入賞球装置6Bが右側に配置されているのであるが、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bの底面部材が右上方から左下方に緩やかに傾斜するように形成され、底面部材が後退しておらず閉状態である場合には可変入賞球装置6Bの方から特殊可変入賞球装置17の方に向かって遊技球が流れるように構成されているので、この意味で、可変入賞球装置6Bの方が上流側に設けられ、特殊可変入賞球装置17の方が下流側に設けられているといえる。
大入賞口内には、大入賞口内に入賞した遊技球を検出可能なスイッチ(第1カウントスイッチ23)が設けられている。第1カウントスイッチ23によって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。従って、特別可変入賞球装置7が開放制御されて大入賞口が開状態となれば、遊技者にとって有利な状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7が閉鎖制御されて大入賞口が閉状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることができないため、遊技者にとって不利な状態となる。
特殊入賞口内には、特殊入賞口内に入賞した遊技球を検出可能なスイッチ(第2カウントスイッチ24)が設けられている。第2カウントスイッチ24によって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。ここで、特殊可変入賞球装置17において開状態となった特殊入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、大入賞口に遊技球が入賞したときと比較すると賞球の数が少ないものの、例えば第1始動入賞口1や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出されるようになっている。従って、特殊可変入賞球装置17が開放制御されて特殊入賞口が開状態となれば、遊技者にとって有利な状態となる。その一方で、特殊可変入賞球装置17が閉鎖制御されて特殊入賞口が閉状態となれば、特殊入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることができないため、遊技者にとって不利な状態となる。
また、第2始動入賞口内には、第2始動入賞口内に入賞した遊技球を検出可能な第2始動口スイッチ22Bが設けられている。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(1個)の遊技球が賞球として払い出される。
以下、第1始動入賞口と第2始動入賞口とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
なお、このパチンコ遊技機1では、通過ゲート41、特別可変入賞球装置7(大入賞口)、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)、および特殊可変入賞球装置17(特殊入賞口)が遊技領域の右方に設けられているので、大当り遊技中やKT状態(いわゆる小当りタイム)中である場合には、遊技者は遊技領域の右方を狙って発射操作(いわゆる右打ち操作)を行う。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
なお、このパチンコ遊技機1では、通過ゲート41を遊技球が通過したことにもとづいて普通図柄の変動表示が実行されることから、通過ゲート41は普通始動領域としての役割を担っているのであるが、大当り図柄が導出表示された場合にも通過ゲート41を遊技球が通過したことにもとづいて大当り遊技状態に移行するので、通過ゲート41は作動領域としての役割も担っている。従って、通過ゲート41は、普通始動領域と作動領域との両方の役割を担う兼用ゲートとして構成されている。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
このパチンコ遊技機1では、遊技状態が通常状態である場合には、遊技者は遊技領域の左方を狙って発射操作(いわゆる左打ち操作)を行うのが有利である。パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、左打ち操作を行い、入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
第1特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となる。また、大当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。なお、第1特図ゲームであっても、極低い割合で小当り図柄が停止表示され、「小当り」となる場合があるように構成してもよい。
第1特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技球が通過ゲート41を通過したことを条件として、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。前記所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(通常状態、確変状態(高確率状態)、KT状態、高ベース状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、確変状態やKT状態、高ベース状態に制御されることがある。
確変状態(確率変動状態)では、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
KT状態では、通常状態よりも小当りになりやすいKT制御が実行される。このパチンコ遊技機1では、小当り遊技状態でもある程度の賞球を得ることができるので、大当り遊技状態と比べると得られる賞球が少ないが遊技者にとって有利な状態である。
高ベース状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行され(時短状態)、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。高ベース状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態やKT状態、高ベース状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、確変状態、KT状態、高ベース状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
大当り遊技を終了し、遊技状態が確変状態やKT状態、高ベース状態に制御されると、遊技者は遊技領域の右方を狙って発射操作(右打ち操作)を行うのが有利である。パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、右打ち操作を行い、遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
第2特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
第2特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技球が通過ゲート41を通過したことを条件として、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。第2特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
小当り遊技状態では、特殊可変入賞球装置17により形成される特殊入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ(第1カウントスイッチ23および第2カウントスイッチ24))からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82、ソレノイド83をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82、特殊入賞口用のソレノイド83に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、第1カウントスイッチ23、第2カウントスイッチ24といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、第1特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25A)。CPU103がタイマ割込み毎に第1特別図柄プロセス処理を実行することにより、第1特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。また、CPU103は、第2特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25B)。CPU103がタイマ割込み毎に第2特別図柄プロセス処理を実行することにより、第2特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される。なお、このパチンコ遊技機1では、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを同時に並行して実行することが可能である。
第1特別図柄プロセス処理および第2特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図5は、第1特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25Aにて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この第1特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、第1始動入賞判定処理を実行する(ステップS101A)。
第1始動入賞判定処理では、第1始動入賞口への始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し第1保留記憶数を更新する処理が実行される。第1始動入賞口への始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報としてRAM102に設けられた第1保留記憶バッファに記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や第1保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、第1保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば第1特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて第1始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた第1特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110A〜S121Aの処理のいずれかを選択して実行する。なお、第1特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110A〜S121A)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110Aの第1特別図柄通常処理は、第1特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この第1特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、第1特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、第1特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、第1特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、第1特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、第1特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、第1特別図柄通常処理は終了する。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111Aの第1変動パターン設定処理は、第1特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この第1変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。第1変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、第1特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、第1変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112Aの第1特別図柄変動処理は、第1特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この第1特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aにおいて第1特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その第1特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、第1特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、第1特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、第1特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113Aの第1特別図柄停止処理は、第1特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この第1特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aにて第1特別図柄の変動を停止させ、第1特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には第1特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、第1特図プロセスフラグの値が“9”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、第1特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「ハズレ」である場合、確変状態やKT状態、高ベース状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。第1特図プロセスフラグの値が更新されると、第1特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114Aの第1ゲート通過待ち処理は、第4特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この第1ゲート通過待ち処理では、通過ゲート41への遊技球の通過を待機する制御を行う。通過ゲート41への遊技球の通過を検知したときには第1特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS115Aの第1大当り開放前処理は、第1特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この第1大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、第1特図プロセスフラグの値が“6”に更新され、第1大当り開放前処理は終了する。
ステップS116Aの第1大当り開放中処理は、第1特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この第1大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間や第1カウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、第1特図プロセスフラグの値が“7”に更新し、第1大当り開放中処理を終了する。
ステップS117Aの第1大当り開放後処理は、第1特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この第1大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、第1特図プロセスフラグの値が“6”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、第1特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。第1特図プロセスフラグの値が更新されると、第1大当り開放後処理は終了する。
ステップS118Aの第1大当り終了処理は、第1特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この第1大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御やKT制御、高ベース制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、第1特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、第1大当り終了処理は終了する。
ステップS119Aの第1小当り開放前処理は、第1特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この第1小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において特殊入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、第1特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、第1小当り開放前処理は終了する。
ステップS120Aの第1小当り開放中処理は、第1特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この第1小当り開放中処理には、特殊入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、特殊入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。特殊入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、第1特図プロセスフラグの値が“11”に更新され、第1小当り開放中処理は終了する。
ステップS121Aの第1小当り終了処理は、第1特図プロセスフラグの値が“11”のときに実行される。この第1小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、第1特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、第1小当り終了処理は終了する。
なお、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)において実行される処理は、第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)において実行される処理と同様である。すなわち、図5で説明した第1特別図柄プロセス処理において、「第1」を「第2」と読み替えれば、第2特別図柄プロセス処理が説明されることになる。また、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)の第1始動入賞判定処理で抽出された各乱数値は、保留情報としてRAM102に設けられた第2保留記憶バッファに記憶される。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図6のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図6に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図7は、演出制御プロセス処理として、図6のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
(特徴部138IWに関する説明)
次に、特徴部138IWについて説明する。まず、本特徴部138IWにおける遊技状態について説明する。まず、本特徴部138IWにおける遊技状態には、通常状態(低確率/非KT状態)と、通常状態よりも小当りになりやすいKT状態(いわゆる小当りタイム)とがある。さらに、KT状態には第1KT状態と第2KT状態との2種類があり、この特徴部138IWでは、遊技状態には、低確率状態且つ非KT状態(低確率/非KT状態:通常状態)に制御されている場合と、低確率且つ第1KT状態(低確率/第1KT状態)に制御されている場合と、高確率且つ第1KT状態(高確率/第1KT状態)に制御されている場合と、高確率且つ第2KT状態(高確率/第2KT状態)に制御されている場合とがある。
KT状態のうち第1KT状態は、後述するように、小当りが発生しやすく特殊可変入賞球装置17が開状態となりやすいものの、上流側の可変入賞球装置6Bの開放時間が極めて長く、小当りが発生しても下流側の特殊可変入賞球装置17に遊技球が入賞するケースは極めて少ない(例えば、100変動するごとに1球程度)。具体的には、第1KT状態では、小当りが発生しやすい状態に制御されるとともに高ベース状態に制御されて可変入賞球装置6Bの開放時間が長くなるように制御される。また、KT状態のうち第2KT状態は、後述するように、上流側の可変入賞球装置6Bの開放時間が短く、小当りが発生した場合に下流側の特殊可変入賞球装置17に遊技球が入賞しやすい。具体的には、第2KT状態では、小当りが発生しやすい状態に制御されるとともに低ベース状態に制御されて可変入賞球装置6Bの開放時間が短くなるように制御される。
また、KT状態は、通常状態(低確率/非KT状態)よりも小当りになりやすい遊技状態である。具体的には、この特徴部138IWでは、普図当りとなって可変入賞球装置6Bが開状態となる確率はKT状態の方が通常状態より高くなっている。そして、第1特別図柄の変動時には小当りと決定される場合がないのに対して、第2特別図柄の変動時には小当りと決定される場合があるよう構成されている(ただし、後述する強制はずれの場合を除く)ため、KT状態を、通常状態よりも小当りになりやすい遊技状態としている。これにより、KT状態では、主に第2特別図柄の変動を行わせることにより小当りを頻繁に発生させ、遊技者に有利な遊技状態となっている。
なお、KT状態を、通常状態よりも小当りになりやすい遊技状態とするための構成としては、これに限るものではない。例えば、KT状態であっても普図当りとなって可変入賞球装置6Bが開状態となる確率は通常状態と同じ(例えば、10%または100%)であるが、第2特別図柄の変動時に選択する変動パターンの有する変動時間が、KT状態の方が通常状態よりも短く構成することにより、KT状態の方が通常状態よりも一定時間に対する変動回数の割合が高くなり、KT状態を通常状態よりも小当りになりやすい遊技状態とするものであってもよい。
また、本特徴部138IWでは、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達するまでの所要時間が0.6秒以上になるよう構成されている。具体的には、通過ゲート41および可変入賞球装置6Bの設置位置や、遊技球の流下経路を形成する釘群により調整されている。詳しくは後述するが、本特徴部138IWでは遊技球が通過ゲート41を通過したことにもとづいて可変入賞球装置6Bが開放状態に制御され得る構成であり、後述する第1KT状態では遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるまでの時間が0.5秒となっており、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達するまでの所要時間である0.6秒よりも短いことから、第1KT状態において一の遊技球が通過ゲート41を通過した場合に可変入賞球装置6Bが開放状態に制御された場合、該一の遊技球がそのまま可変入賞球装置6Bに入賞可能となっている。
図8−1(A)は、大当り判定テーブル138IW130aを示す説明図である。大当り判定テーブル138IW130aとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、大当り判定用乱数と比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブル138IW130aには、非確変状態(低確率状態(低確率/非KT状態、低確率/第1KT状態))において用いられる非確変時大当り判定テーブルと、確変状態(高確率状態(高確率/第1KT状態、高確率/第2KT状態))において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。非確変時大当り判定テーブルには、図8−1(A)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図8−1(A)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図8−1(A)に記載されている数値が大当り判定値である。
図8−1(B),(C)は、小当り判定テーブル138IW130b,130cを示す説明図である。このうち、図8−1(B)は、第1特別図柄の変動表示を実行する場合に用いる第1特別図柄用の小当り判定テーブル138IW130bを示している。また、図8−1(C)は、第2特別図柄の変動表示を実行する場合に用いる第2特別図柄用の小当り判定テーブル138IW130cを示している。小当り判定テーブルとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、大当り判定用乱数と比較される小当り判定値が設定されているテーブルである。小当り判定テーブル138IW130b,130cには、それぞれ、非確変状態(低確率状態(低確率/非KT状態、低確率/第1KT状態))において用いられる非確変時小当り判定テーブルと、確変状態(高確率状態(高確率/第1KT状態、高確率/第2KT状態))において用いられる確変時小当り判定テーブルとがある。非確変時小当り判定テーブルには、図8−1(B),(C)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時小当り判定テーブルには、図8−1(B),(C)の右欄に記載されている各数値が設定されている。また、図8−1(B),(C)に記載されている数値が小当り判定値である。
本例では、図8−1(B)に示すように、第1特別図柄用の小当り判定テーブル138IW130bには、小当り判定値が割り振られておらず、大当りと決定されなかった場合には小当りとなる場合はない。すなわち、大当りと決定されなかった場合には全てはずれとなり、小当り確率は0%である。また、図8−1(C)に示すように、第2特別図柄用の小当り判定テーブル138IW130cには、非確変時小当り判定テーブルでは、非確変状態(低確率状態)における大当り判定値(0〜224)を除く全ての判定値(225〜65535)が小当り判定値として割り振られており、確変時小当り判定テーブルでは、確変状態(高確率状態)における大当り判定値(0〜2249)を除く全ての判定値(2250〜65535)が小当り判定値として割り振られており、大当りと決定されなかった場合には必ず小当りとなり、小当り確率は100%である。
CPU103は、所定の時期に、乱数回路104のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図8−1(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りにすることに決定する。なお、図8−1(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示しており、確変状態(高確率状態)では、非確変状態(低確率状態)と比較して、大当りになる確率が10倍になっている。また、図8−1(B),(C)に示す「確率」は、小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第2特別図柄表示装置4Bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
図8−1(D),(E)は、ROM101に記憶されている大当り種別判定テーブル138IW131a,131bを示す説明図である。大当り種別判定テーブル138IW131a,131bは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数にもとづいて、大当りの種別を「2R通常大当り」、「2R確変大当り」、「6R通常大当り」、「6R確変大当り」、「9R確変大当り」、または「16R確変大当り」のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図8−1(D)に示すように、この特徴部138IWでは、第1特別図柄の変動表示を実行する場合には、9%の確率で「16R確変大当り」と決定され、56%の確率で「6R確変大当り」と決定され、35%の確率で「6R通常大当り」と決定される。また、図8−1(E)に示すように、この特徴部138IWでは、第2特別図柄の変動表示を実行する場合には、10%の確率で「16R確変大当り」と決定され、50%の確率で「9R確変大当り」と決定され、5%の確率で「2R確変大当り」と決定され、35%の確率で「2R通常大当り」と決定される。
「16R確変大当り」とは、16ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率状態に移行させる大当りである。また、「9R確変大当り」とは、9ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率状態に移行させる大当りである。また、「6R確変大当り」とは、6ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率状態に移行させる大当りである。また、「2R確変大当り」とは、2ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率状態に移行させる大当りである。
「6R通常大当り」とは、6ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に低確率状態に移行させる大当りである。また、「2R通常大当り」とは、2ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に低確率状態に制御される大当りである。
この特徴部138IWでは、「16R確変大当り」、「9R確変大当り」、「6R確変大当り」、および「6R通常大当り」となる場合には、その大当り遊技の各ラウンドにおいて所定期間(本例では、30秒間)が経過するか所定数(本例では、10個)の遊技球が入賞するまで大入賞口が開放状態に制御され、ラウンドごとに最大で10個の大入賞口への入賞が可能である。これに対して、「2R確変大当り」および「2R通常大当り」となる場合には、その大当り遊技の各ラウンドにおいて短い期間(本例では、1.8秒間)のみ大入賞口が開放状態に制御され、ラウンドごとに入賞可能な大入賞口への入賞数は2〜3個程度である。
また、この特徴部138IWでは、大当り遊技を終了するときに、大当り遊技前の遊技状態および大当り種別に応じて第1KT状態、第2KT状態または非KT状態のいずれかに制御されるのであるが、大当り遊技後の遊技状態の遷移の仕方については後述する(図8−20参照)。
図8−2〜図8−4は、この特徴部138IWで用いられる特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。図8−2〜図8−4に示すEXTとは、それぞれの変動パターンに対応した演出制御コマンド(2バイト構成)の2バイト目のデータである。
図8−2〜図8−4に示す例では、第1特別図柄および飾り図柄についての第1変動パターン#01〜#07の7種類と、第2特別図柄および飾り図柄についての第2変動パターン#01〜#32の32種類とが用いられる。以下、例えば変動パターン#n(n=01〜07または01〜32)というときには、第1変動パターン#nと第2変動パターン#nの双方を意味する。
第1特別図柄の変動表示を実行する場合、非KT状態(低確率/非KT状態)である場合には、図8−2(A)に示す非KT時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図8−2(A)に示すように、非KT状態において第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第1変動パターン#01〜#05のいずれかに決定される。
第1特別図柄の変動表示を実行する場合、KT状態(低確率/第1KT状態、高確率/第1KT状態、高確率/第2KT状態)である場合には、図8−2(B)に示すKT時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図8−2(B)に示すように、KT状態において第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第1変動パターン#06〜#07のいずれかに決定される。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合、非KT状態(低確率/非KT状態)である場合には、図8−3(C)に示す非KT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図8−3(C)に示すように、非KT状態において第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#01〜#03のいずれかに決定される。具体的には、はずれと決定する場合には第2変動パターン#01が決定されて、15分間の長期間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行される。また、小当りと決定する場合にも第2変動パターン#02が決定されて、15分間の長期間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行される。また、大当りと決定する場合にも第2変動パターン#03が決定されて、5分間というある程度長期間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行される。
この特徴部138IWでは、非KT状態中であっても第2特別図柄の変動表示が実行されて小当りとなると、特殊入賞口への遊技球の入賞によりある程度の賞球を期待できる状況が生じてしまう。そこで、この特徴部138IWでは、図8−3(C)に示すように、非KT状態中に第2特別図柄の変動表示が実行されても、変動時間を極端に長くし変動表示の実行頻度を低下させることによって却って小当りの発生頻度を低下させるようにし、非KT状態中であるにもかかわらず小当りによる賞球の獲得を狙われてしまう事態を防止している。なお、この特徴部138IWにおいて、「小当りの発生頻度」とは、例えば、単位時間(例えば、1分)あたりの小当りの発生割合であり、KT状態では、例えば、単位時間あたりの小当りの発生割合が通常状態よりも高い状態となっている。
なお、この特徴部138IWでは、図8−3(C)に示すように、非KT状態中に第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、大当りとなる場合であっても変動時間を5分と比較的長くすることによって、非KT状態中に不当に特殊入賞口への入賞による賞球を狙う行為を防止するようにしている。ただし、大当りとなる場合には、小当りとなる場合と比較して第1保留記憶の消化を長くしなくてもよいので、小当りとなる場合よりも短い変動時間となるように構成している。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合、低確率/第1KT状態である場合には、その低確率/第1KT状態の契機となった6R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技を終了してからの変動回数に応じて、変動パターンテーブルを選択する。この場合、1変動目の変動表示を実行する場合であれば、図8−3(D)に示す低確率/第1KT時且つ1変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図8−3(D)に示すように、低確率/第1KT状態の1変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#04〜#06のいずれかに決定される。
なお、図8−3(D)に示すように、低確率/第1KT状態の1変動目としてはずれと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#04に決定される。また、低確率/第1KT状態の1変動目として小当りと決定する場合には、小当りとしては比較的長めの7秒の変動時間である第2変動パターン#05(第2始動入賞口開放準備用の変動パターン)に決定される。この特徴部138IWでは、既に説明したように、第1KT状態に制御される場合には、小当りの頻度が高くなるものの可変入賞球装置6Bの開放時間を長くすることによって実際には特殊可変入賞球装置17内の特殊入賞口には滅多に入賞しないように設定されている。しかしながら、低確率/第1KT状態に移行した直後の状態では可変入賞球装置6Bや特殊可変入賞球装置17の底面部材上にある程度の遊技球が溜まっている可能性があり、直ちに特殊可変入賞球装置17を開状態に制御してしまったのでは、相当数の遊技球が特殊入賞口に入賞してしまう可能性がある。そこで、この特徴部138IWでは、第1KT状態の1変動目では、少なくとも7秒の変動時間を確保することによって、第1KT状態に移行する前から可変入賞球装置6Bや特殊可変入賞球装置17の底面部材上に溜まっている遊技球が全て落下するまでに十分な時間が経過してから特殊可変入賞球装置17を開状態に制御して特殊入賞口への入賞を可能とすることにより、第1KT状態において想定以上の賞球が得られるような事態が生じることを防止している。また、低確率/第1KT状態の1変動目として大当りと決定する場合には第2変動パターン#06が決定されて、2分間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行される。
また、低確率/第1KT状態の契機となった6R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技を終了してから2〜49変動目の変動表示を実行する場合であれば、図8−3(E)に示す低確率/第1KT時且つ2〜49変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図8−3(E)に示すように、低確率/第1KT状態の2〜49変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#07〜#13のいずれかに決定される。また、図8−3(E)に示すように、低確率/第1KT状態の2〜49変動目としてはずれと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#07や、変動時間が1秒とさらに短い短縮変動の第2変動パターン#08に決定される場合がある。一方で、低確率/第1KT状態の2〜49変動目としてはずれと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#09に決定される場合がある。また、低確率/第1KT状態の2〜49変動目として小当りと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#10や、変動時間が1秒とさらに短い短縮変動の第2変動パターン#11に決定される場合がある。一方で、低確率/第1KT状態の2〜49変動目として小当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#12に決定される場合がある。第2変動パターン#07,#10は第2保留記憶が記憶されていないときのみ選択され得る変動パターンであり、第2変動パターン#08,#11は第2保留記憶が1個以上記憶されているときのみ選択され得る変動パターンである。これにより、保留記憶の消化を早め稼働率を高める構成としている。また、低確率/第1KT状態の2〜49変動目として大当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#13に決定される。
また、低確率/第1KT状態の契機となった6R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技を終了してから50変動目の変動表示(すなわち、低確率/第1KT状態における最終変動)を実行する場合であれば、図8−3(F)に示す低確率/第1KT時且つ50変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図8−3(F)に示すように、低確率/第1KT状態の50変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#14〜#16のいずれかに決定される。
この特徴部138IWでは、低確率/第1KT状態に制御されている場合には、例えば、画像表示装置5において「チャンスタイム中」などの文字表示が表示される。図8−3(F)に示すように、低確率/第1KT状態の50変動目としてはずれや小当りと決定する場合には、画像表示装置5において「チャンスタイム終了!!」などの文字表示を行う終了表示を伴う第2変動パターン#14や第2変動パターン#15に決定される。また、図8−3(F)に示すように、低確率/第1KT状態の50変動目として大当りと決定する場合には、画像表示装置5において「チャンスタイム終了!!」などの文字表示を行う終了表示の後に所定の復活表示を伴う第2変動パターン#16に決定される。
なお、この特徴部138IWでは、図8−2に示すように、KT状態中に第1特別図柄の変動表示で大当りとなった場合には、変動時間が10秒の第1変動パターン#07を決定するように構成されている。これは、第2KT状態に移行した直後に第1特別図柄の変動表示で直ちに大当りが発生してしまったようなケースで、第1特別図柄の大当り変動の変動時間を長い変動時間としてしまうと、該第1特別図柄の大当り変動中に実行される第2特別図柄の変動は強制はずれとされる構成であるため、第2KT状態であるにもかかわらず強制はずれが頻発して遊技者が小当りによる利益を一切受けられないこととなる。そのため、この特徴部138IWでは、第1特別図柄の大当り変動の変動時間を短い変動時間とすることにより、強制はずれが頻発する前に第1特別図柄の変動にもとづく大当り遊技状態に移行するように構成されている。
なお、本特徴部138IWとは異なり、第1特別図柄の大当り変動中に第2特別図柄の変動を開始した場合にも、該第2特別図柄の変動を強制はずれとしない構成(例えば、第1特別図柄の大当り図柄停止時に第2特別図柄の変動中であるときは、第2特別図柄を強制はずれとする構成)の遊技機であれば、KT状態中の第1特別図柄の大当りの変動時間を長い変動時間(例えば、1分)としてもよい。これは、第2KT状態に移行した直後に第1特別図柄の変動表示で直ちに大当りが発生してしまったようなケースで、大当りの変動時間をはずれと同じ短い変動時間としてしまうと、遊技者が小当りによる利益を一切受けられなくなる。そのため、KT状態中の第1特別図柄の大当りの変動時間を長い変動時間(例えば、1分)とすれば、そのようなケースであっても、少なくとも複数回小当りが発生可能な十分な時間(例えば、1分)が確保されるように構成される。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合、高確率/第1KT状態である場合には、その高確率/第1KT状態の契機となった6R確変大当りや9R確変大当りにもとづく大当り遊技を終了してからの変動回数に応じて、変動パターンテーブルを選択する。この場合、1変動目の変動表示を実行する場合であれば、図8−4(G)に示す高確率/第1KT時且つ1変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図8−4(G)に示すように、高確率/第1KT状態の1変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#17〜#21のいずれかに決定される。
なお、低確率/第1KT状態の1変動目と同様に、図8−4(G)に示すように、高確率/第1KT状態の1変動目としてはずれと決定する場合にも、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#17に決定される場合がある。一方で、高確率/第1KT状態の1変動目としてはずれと決定する場合にも、リーチを伴う第2変動パターン#18に決定される場合がある。また、高確率/第1KT状態の1変動目として小当りと決定する場合にも、第2始動入賞口開放準備用の変動パターン(第2変動パターン#19)に決定される場合がある。一方で、高確率/第1KT状態の1変動目として小当りと決定する場合にも、リーチを伴う第2変動パターン#20に決定される場合がある。また、図8−4(G)に示すように、高確率/第1KT状態の1変動目として大当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#21に決定される。
また、高確率/第1KT状態の契機となった6R確変大当りや9R確変大当りにもとづく大当り遊技を終了してから2変動目以降の変動表示を実行する場合であれば、図8−4(H)に示す高確率/第1KT時且つ2変動目以降用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図8−4(H)に示すように、高確率/第1KT状態の2変動目以降として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#22〜#28のいずれかに決定される。
なお、低確率/第1KT状態の2〜49変動目と同様に、図8−4(H)に示すように、高確率/第1KT状態の2変動目以降としてはずれと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#22や、変動時間が1秒とさらに短い短縮変動の第2変動パターン#23に決定される場合がある。一方で、高確率/第1KT状態の2変動目以降としてはずれと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#24に決定される場合がある。また、高確率/第1KT状態の2変動目以降として小当りと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#25や、変動時間が1秒とさらに短い短縮変動の第2変動パターン#26に決定される場合がある。一方で、高確率/第1KT状態の2変動目以降として小当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#27に決定される場合がある。第2変動パターン#22,#25は第2保留記憶が記憶されていないときのみ選択され得る変動パターンであり、第2変動パターン#23,#26は第2保留記憶が1個以上記憶されているときのみ選択され得る変動パターンである。これにより、保留記憶の消化を早め稼働率を高める構成としている。また、高確率/第1KT状態の2変動目以降として大当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#28に決定される。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合、高確率/第2KT状態である場合には、図8−4(I)に示す高確率/第2KT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図8−4(I)に示すように、高確率/第2KT状態において第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#29〜#32のいずれかに決定される。
なお、図8−4(I)に示すように、高確率/第2KT状態においてはずれと決定する場合には、変動時間が1.5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#25に決定される場合がある。一方で、高確率/第2KT状態においてはずれと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#30に決定される場合がある。また、高確率/第2KT状態において小当りと決定する場合には、変動時間が1.5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#31に決定される。また、高確率/第2KT状態において大当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#32に決定される。
なお、図8−3および図8−4に示す例では、第1KT状態の場合に5秒または1秒の短縮変動を実行し、第2KT状態の場合に1.5秒の短縮変動を実行するように構成する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、低確率状態の場合に5秒または1秒の短縮変動を実行し、高確率状態の場合に1.5秒の短縮変動を実行するように構成してもよい。
次に、KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンについて説明する。図8−5は、KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンを説明するための説明図である。このうち、図8−5(1)は、第1KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンを示し、図8−5(2)は、第2KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンを示している。
まず、図8−5(1)を用いて、第1KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンについて説明する。図8−5(1)に示すように、通過ゲート41を遊技球が通過してゲートスイッチ21にて遊技球が検出されると、普通図柄表示器20において普通図柄の変動表示が実行され、普図当りと決定された場合には普通図柄表示器20に当り図柄が導出表示され、はずれと決定された場合には普通図柄表示器20にはずれ図柄が導出表示される。この特徴部138IWでは、図8−5(1)に示すように、普通図柄の変動時間は0.2秒とされ、当り図柄やはずれ図柄を導出表示する図柄確定時間は0.2秒とされている。そして、当り図柄を導出表示した場合には、図8−5(1)に示すように、図柄確定時間0.2秒を経過した後、第2始動入賞口開放処理前時間0.1秒を経過してから、可変入賞球装置6Bが5.5秒間にわたって開状態とされ、第2始動入賞口に遊技球が入賞可能となる。
可変入賞球装置6Bが開状態となっているときに第2始動入賞口に遊技球が入賞すると、第2特別図柄の変動表示が実行され、小当りとすることに決定された場合には、第2特別図柄表示装置4Bに小当り図柄が導出表示される。そして、小当り図柄を導出表示した場合には、図8−5(1)に示すように、特殊可変入賞球装置17が0.8秒間にわたって開状態とされ、特殊入賞口に遊技球が入賞可能となる。しかしながら、第1KT状態では、図8−5(1)に示すように、下流側の特殊可変入賞球装置17の開放時間が0.8秒と短いのに対して、上流側の可変入賞球装置6Bの開放時間が5.5秒と長い。従って、第1KT状態では、小当りが発生しやすい状態ではあるものの、特殊入賞口に遊技球が入賞することは極めて稀である(例えば、100変動表示ごとに1球程度)。
なお、第1KT状態では、図8−5(1)に示すように、可変入賞球装置6Bの開放を終了した後、次の可変入賞球装置6Bの開放を行えるのは、次の普通図柄の変動時間0.2秒と図柄確定時間0.2秒と第2始動入賞口開放前処理時間0.1秒とを合計した少なくとも0.5秒を経過した後である。従って、この特徴部138IWでは、第1KT状態では、可変入賞球装置6Bの開放した後のインターバル期間として少なくとも0.5秒の閉鎖期間が設けられていることになる。
また、本特徴部138IWでは、第1KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過した後、可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるのは、普通図柄の変動時間0.2秒と図柄確定時間0.2秒と第2始動入賞口開放前処理時間0.1秒とを合計した0.5秒を経過した後であるとともに、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達するまでの所要時間が約0.6秒であるよう構成されている。このように、第1KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるまでの時間の方が、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過してから該遊技球が可変入賞球装置6Bに到達するまでの時間よりも短いため、可変入賞球装置6Bが既に開放状態に制御されているときに遊技球が該可変入賞球装置6Bに到達することとなる。従って、第1KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で通過ゲート41を通過した遊技球は、可変入賞球装置6Bに入賞しやすくなっている。
次に、図8−5(2)を用いて、第2KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンについて説明する。図8−5(2)に示すように、通過ゲート41を遊技球が通過してゲートスイッチ21にて遊技球が検出されると、普通図柄表示器20において普通図柄の変動表示が実行され、普図当りと決定された場合には普通図柄表示器20に当り図柄が導出表示され、はずれと決定された場合には普通図柄表示器20にはずれ図柄が導出表示される。この特徴部138IWでは、図8−5(2)に示すように、普通図柄の変動時間は1.0秒とされ、当り図柄やはずれ図柄を導出表示する図柄確定時間は0.2秒とされている。そして、当り図柄を導出表示した場合には、図8−5(2)に示すように、図柄確定時間0.2秒を経過した後、第2始動入賞口開放処理前時間2.6秒を経過してから、可変入賞球装置6Bが0.2秒間にわたって開状態とされ、第2始動入賞口に遊技球が入賞可能となる。
可変入賞球装置6Bが開状態となっているときに第2始動入賞口に遊技球が入賞すると、第2特別図柄の変動表示が実行され、小当りとすることに決定された場合には、第2特別図柄表示装置4Bに小当り図柄が導出表示される。そして、小当り図柄を導出表示した場合には、図8−5(2)に示すように、特殊可変入賞球装置17が0.8秒間にわたって開状態とされ、特殊入賞口に遊技球が入賞可能となる。
第2KT状態では、第1KT状態とは異なり可変入賞球装置6Bの開放時間が0.2秒と極めて短い。また、この特徴部138IWでは、第2KT状態では、可変入賞球装置6Bの開放した後のインターバル期間(閉鎖期間)として少なくとも3.8秒(普通図柄の変動時間1.0秒+図柄確定時間0.2秒+第2始動入賞口開放処理前時間2.6秒)という比較的長い期間が確保されている。従って、第2KT状態では、図8−5(2)に示すように、上流側の可変入賞球装置6Bの開放時間が短いとともにインターバル期間(閉鎖期間)が長いので、第1KT状態と比較して下流側の特殊可変入賞球装置17に遊技球が進入しやすく特殊入賞口に遊技球が入賞しやすい。
なお、第2KT状態では、特殊入賞口に遊技球が入賞しやすく賞球が得られやすいことから、本例では「小当りRUSH」ともいい、第2KT状態中である場合には「小当りRUSH」などの文字表示が表示される。
なお、本例では、第2特別図柄の変動表示を実行する場合にのみ小当りが発生し、KT状態では第2特別図柄の変動表示の頻度を高くすることにより小当りが発生しやすい状態とし、さらに賞球が得られにくい第1KT状態と賞球が得られやすい第2KT状態とを設けることによって、特に小当りにより賞球が期待できる小当りRUSH(本例では、第2KT状態)を実現する場合を示しているが、そのような態様にかぎれない。例えば、第1特別図柄の変動表示を実行する場合と第2特別図柄の変動表示を実行する場合とのいずれであっても、大当りでなければ100%小当りとなるように構成し、第1特別図柄の変動表示で小当りとなった場合には賞球が得られにくく、第2特別図柄の変動表示で小当りとなった場合には賞球が得られやすくすることにより、小当りにより賞球が期待できる小当りRUSH(第2特別図柄の変動表示での小当りによる遊技価値が増加しやすい遊技状態)が実現されるように構成してもよい。そのように何らかの形式で、同じKT状態でも賞球が期待できない状態がある一方で、賞球が期待できる小当りRUSHの状態が実現されるように構成されていればよい。
また、本特徴部138IWでは、第2KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過した後、可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるのは、普通図柄の変動時間1.0秒と図柄確定時間0.2秒と第2始動入賞口開放前処理時間2.6秒とを合計した3.8秒を経過した後であるとともに、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達するまでの所要時間が約0.6秒であるよう構成されている。このように、第2KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるまでの時間の方が、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過してから該遊技球が可変入賞球装置6Bに到達するまでの時間よりも長いため、可変入賞球装置6Bが開放状態に制御される前に遊技球が該可変入賞球装置6Bに到達することとなる。従って、第2KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で通過ゲート41を通過した遊技球は、可変入賞球装置6Bに入賞しにくくなっている。
なお、この特徴部138IWでは、普通図柄の変動表示を実行したり可変入賞球装置6Bを開放制御したりする処理は、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)によって普通図柄プロセス処理(ステップS26参照)が実行されることによって行われる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS26の普通図柄プロセス処理において、遊技状態が確変状態(高確率状態)であるか否かや、非KT状態、第1KT状態または第2KT状態のいずれであるか、大当り遊技状態であるか否かに関係なく、同じ確率(例えば、10%または100%)により普図当りとするか否かを決定する。
なお、この特徴部138IWでは、第1KT状態と第2KT状態とで普通図柄の変動時間と図柄確定時間とはそれぞれ0.2秒ずつで同じであり、第2始動入賞口開放処理前時間が第1KT状態では0.1秒と短く第2KT状態では2.6秒と長くすることによって、可変入賞球装置6Bの閉鎖期間(インターバル期間)を異ならせる場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1KT状態と第2KT状態とで変動時間や図柄確定時間を異ならせることによって、可変入賞球装置6Bの閉鎖期間(インターバル期間)を異ならせるように構成してもよい。また、例えば、可変入賞球装置6Bを閉鎖した後の第2始動入賞口開放処理後時間を制御可能に構成し、第1KT状態と第2KT状態とで第2始動入賞口開放処理後時間を異ならせることによって、可変入賞球装置6Bの閉鎖期間(インターバル期間)を異ならせるように構成してもよい。特に、上記のいずれかの方法により第1KT状態における可変入賞球装置6Bの閉鎖期間(インターバル期間)が短くなるように構成すれば、第1KT状態における特殊入賞口への入賞を抑制することができる。
この特徴部138IWでは、後述するように、第1KT状態では、高ベース状態であることを示す高ベースフラグをセットすることによって高ベース状態に制御することによって、図8−5(1)に示すように、可変入賞球装置6Bの開放時間が長くなるように制御している。また、第2KT状態では、高ベースフラグをセットせず低ベース状態に制御することによって、図8−5(2)に示すように、可変入賞球装置6Bの開放時間が短くなるように制御している。
なお、例えば、可変入賞球装置6Bの開放時間を延長することを示す特殊フラグ(開放延長フラグ)を設けるようにし、その特殊フラグがセットされていれば図8−5(1)に示すような可変入賞球装置6Bを長時間開放する第1開放パターン(ロング開放)で制御し、特殊フラグがセットされていなければ図8−5(2)に示す可変入賞球装置6Bを短時間開放する第2開放パターン(ショート開放)で制御するように構成してもよい。つまり、第1KT状態でのみ特殊フラグをセットし、大当り遊技状態を含む他の状態では、特殊フラグをセットしないように制御するように構成してもよい。
また、第1KT状態であっても、低確率/第1KT状態中の最後の変動表示を実行する場合には、可変入賞球装置6Bの開放時間を短くしてもよい。例えば、低確率/第1KT状態の50回の特別図柄の短縮変動期間のうち、49回目の特別図柄の変動停止に応じて、前述の特殊フラグを消去するように構成してもよい。そのように構成すれば、低確率/第1KT状態の終了後に、左打ち報知を行うときに、可変入賞球装置6Bがロング開放していることに対して遊技者に違和感を与えることを抑制することができる。
なお、上記のように、可変入賞球装置6Bの開放制御用のフラグ(特殊フラグ)を用いて可変入賞球装置6Bを構成する場合、さらに、特別図柄の変動表示の短縮変動用のフラグを用いて特別図柄の変動表示を制御するようにしてもよく、この場合、特殊フラグと短縮変動用のフラグとを別々に管理して制御を行うように構成してもよい。
また、低確率/非KT状態中においては可変入賞球装置6Bをショート開放するように構成してもよい。そのように構成すれば、低確率/非KT状態(左打ち状態)である場合に可変入賞球装置6Bの開放確率が高くなるように構成する場合には、遊技球を数個発射操作しただけでは可変入賞球装置6Bに入賞しないようすることができ、低確率/非KT状態中に右打ち操作が行われてしまうことを防止することができる。
なお、この特徴部138IWでは、図8−5に示すように、普通図柄の変動時間が0.2秒と短い時間に設定されている。これは、例えば、第1KT状態において比較的変動時間が長い第2特別図柄の変動表示が実行される場合に、普通図柄が変動停止中であり且つ普通図柄の保留記憶がない状態では可変入賞球装置6Bが閉鎖状態となっており、第2特別図柄の変動停止タイミングを狙った攻略が可能となってしまうためである(小当りとなった場合に、普通図柄の変動時間が長いと通過ゲート41を通過した遊技球が可変入賞球装置6Bや特殊可変入賞球装置17に到達するまでに可変入賞球装置6Bが開放せず、特殊入賞口の入賞が可能となってしまう)。これに対して、この特徴部138IWでは、普通図柄の変動時間を短くすることにより、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達する前に可変入賞球装置6Bの開放が開始されるように設定されているので、第1KT状態において第2特別図柄の変動表示にもとづく小当り発生タイミングを狙った発射操作による攻略要素を排除することができる。
図8−6および図8−7は、演出制御用CPU120に送出される演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図8−6に示す例において、コマンド8000(H)〜8007(H),8011(H)〜8030(H)は、特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5において可変表示される飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である。なお、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用CPU120は、コマンド8000(H)〜8007(H),8011(H)〜8030(H)のいずれかを受信すると、画像表示装置5において飾り図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド9001(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果をはずれとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果1指定コマンド)(はずれ指定コマンド))である。コマンド9002(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を16R確変大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果2指定コマンド(16R確変大当り指定コマンド))である。コマンド9003(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を9R確変大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果3指定コマンド(9R確変大当り指定コマンド))である。コマンド9004(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を6R確変大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果4指定コマンド(6R確変大当り指定コマンド))である。コマンド9005(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を6R通常大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果5指定コマンド(6R通常大当り指定コマンド))である。コマンド9006(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を2R確変大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果6指定コマンド(2R確変大当り指定コマンド))である。コマンド9007(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を2R通常大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果7指定コマンド(2R通常大当り指定コマンド))である。コマンド9008(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を小当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果8指定コマンド(小当り指定コマンド))である。
以下、表示結果1指定コマンド〜表示結果8指定コマンドを、表示結果指定コマンドということがある。なお、この特徴部138IWでは、遊技制御用マイクロコンピュータ100は変動パターンコマンドの直前に表示結果指定コマンドを送信するので、演出制御用CPU120が第1変動パターンコマンドの直前に受信した表示結果指定コマンドは第1特別図柄についての表示結果指定コマンドであると判定でき、第2変動パターンコマンドの直前に受信した表示結果指定コマンドは第2特別図柄についての表示結果指定コマンドであると判定できるので、表示結果指定コマンドを第1特別図柄と第2特別図柄とについて兼用できるが、第1特別図柄についての表示結果指定コマンドと第2特別図柄についての表示結果指定コマンドとを別にしてもよい。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ100が表示結果指定コマンドを送信するのではなく、15R確変大当り/9R確変大当り/6R確変大当り/6R通常大当り/2R確変大当り/2R通常大当り/小当り/はずれのそれぞれに対応させて変動パターンコマンドを定め、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドにもとづいて飾り図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。
コマンドA000(H)は、第1特別図柄の可変表示の停止を特定可能な演出制御コマンド(第1図柄確定指定コマンド)である。コマンドA001(H)は、第2特別図柄の可変表示の停止を特定可能な演出制御コマンド(第2図柄確定指定コマンド)である。
コマンドBXXX(H)(X=任意の16進数)は、大当り遊技開始から大当り遊技終了までの間に送出される演出制御コマンドである。そのうち、B000(H)は、第1大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(第1大当り開始指定コマンド:第1ファンファーレ指定コマンド)である。B001(H)は、第1大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(第1大当り終了指定コマンド:第1エンディング指定コマンド)である。B002(H)は、第2大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(第2大当り開始指定コマンド:第2ファンファーレ指定コマンド)である。B003(H)は、第2大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(第2大当り終了指定コマンド:第2エンディング指定コマンド)である。B004(H)は、小当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(小当り開始指定コマンド)である。B005(H)は、小当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り終了指定コマンド)である。
コマンドB1XX(H)は、大当り遊技中のラウンド中の表示を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放中表示コマンド)である。なお、「XX」に表示するラウンド数が設定される。コマンドB2XX(H)は、大当り遊技中のラウンド後の表示(ラウンド間のインターバルの表示)を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放後表示コマンド)である。
コマンドB400(H)は、大入賞口に遊技球が入賞したことを指定する演出制御コマンド(大入賞口入賞指定コマンド)である。コマンドB401(H)は、特殊入賞口に遊技球が入賞したことを指定する演出制御コマンド(特殊入賞口入賞指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1保留記憶数が4に達していない状態で第1始動入賞口に遊技球が入賞したことを示す演出制御コマンド(第1有効始動入賞指定コマンド)である。コマンドC001(H)は、第2保留記憶数が4に達していない状態で第2始動入賞口に遊技球が入賞したことを示す演出制御コマンド(第2有効始動入賞指定コマンド)である。なお、第1有効始動入賞指定コマンドとして第1保留記憶数を示すコマンドを送信し、第2有効始動入賞指定コマンドとして第2保留記憶数を示すコマンドを送信してもよいが、この特徴部138IWでは、第1有効始動入賞指定コマンドおよび第2有効始動入賞指定コマンドは、始動入賞があったことを示すコマンドである。
コマンドC801(H)は、通過ゲート41を遊技球が通過したことを指定する演出制御コマンド(ゲート通過指定コマンド)である。
コマンドD000(H)は、第1客待ち状態(第1特別図柄の変動が行われておらず、第1保留記憶が記憶されていない状態)であることを指定する演出制御コマンド(第1客待ちデモ表示指定コマンド)である。コマンドD001(H)は、第2客待ち状態(第2特別図柄の変動が行われておらず、第2保留記憶が記憶されていない状態)であることを指定する演出制御コマンド(第2客待ちデモ表示指定コマンド)である。なお、第1客待ちデモ表示指定コマンドは通常状態においてのみ送信され得るコマンドとしてもよい。また、第2客待ちデモ表示指定コマンドはKT状態においてのみ送信され得るコマンドとしてもよい。
コマンドE000(H)は、遊技状態が低確率/非KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(低確/非KT背景指定コマンド)である。コマンドE001(H)は、遊技状態が低確率/第1KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(低確/第1KT背景指定コマンド)である。コマンドE002(H)は、遊技状態が高確率/第1KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(高確/第1KT背景指定コマンド)である。コマンドE003(H)は、遊技状態が高確率/第2KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(高確/第2KT背景指定コマンド)である。
演出制御基板12に搭載されている演出制御用CPU120(具体的には、演出制御用CPU120)は、主基板11に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ100から上述した演出制御コマンドを受信すると図8−6および図8−7に示された内容に応じて画像表示装置5の表示状態を変更するとともに、ランプの表示状態を変更し、音声制御基板13に対して音番号データを出力する。なお、図8−6および図8−7に示された演出制御コマンド以外の演出制御コマンドも主基板11から演出制御基板12に送信される。例えば、大当り遊技に関するより詳細な演出制御コマンドや遊技状態を示す演出制御コマンド(例えば、初期化コマンドを示す演出制御コマンド)も主基板11から演出制御基板12に送信される。
図8−8は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄通常処理(ステップS110A)を示すフローチャートである。第1特別図柄通常処理が実行される状態は、第1特図プロセスフラグの値がステップS110Aを示す値となっている場合である。なお、第1特図プロセスフラグの値がステップS110Aを示す値となっている場合とは、第1特別図柄表示装置4Aにおいて第1特別図柄の変動表示がなされていない状態であって、かつ、第1大当り遊技(特別可変入賞球装置7を所定回開放)中でもない場合である。
第1特別図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、まず、第1保留記憶数の値を確認する(ステップ138IWS51A)。具体的には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。
第1保留記憶数が0であれば、第1客待ちデモ表示指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する(ステップ138IWS52A)。
第1保留記憶数が0でなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、RAM102の第1保留記憶数バッファにおける保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の第1乱数バッファ領域に格納するとともに(ステップ138IWS53A)、第1保留記憶数の値を1減らし(第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し)、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップ138IWS54A)。すなわち、RAM102の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各第1保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。すなわち、この例では、可変表示の開始条件が成立する毎に、各保存領域の内容をシフトする構成としているので、各乱数値が抽出された順番を特定することができる。なお、本例では、第1保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値と、第2保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値とが抽出された順番についても特定可能に保存される。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、現在の遊技状態に応じた背景指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する(ステップ138IWS55A)。具体的に、確変フラグおよび高ベースフラグがオフである場合には低確率/非KT状態であると判定して低確/非KT背景指定コマンドを、確変フラグがオフで高ベースフラグがオンである場合には低確率/第1KT状態であると判定して低確/第1KT背景指定コマンドを、確変フラグがオンおよび高ベースフラグがオンである場合には高確率/第1KT状態であると判定して高確/第1KT背景指定コマンドを、確変フラグがオンで高ベースフラグがオフである場合には高確率/第2KT状態であると判定して高確/第2KT背景指定コマンドを、送信する。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2特別図柄の大当り変動中であるか否かを判定する(ステップ138IWS56A)。具体的に、第2特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第2大当りフラグがセットされている場合には第2特別図柄の大当り変動中であると判定する。第2特別図柄の大当り変動中であると判定した場合には、ステップ138IWS57A以降の処理を行うことなくステップ138IWS66Aへ移行する。これにより、第2特別図柄の大当り変動中に第1特別図柄の変動を開始する場合には、大当り判定値が記憶されているか否かにかかわらず強制的にはずれとする構成になっている。
なお、強制的にはずれとする方法については、上述したものに限られない。例えばステップ138IWS56Aにて第2特別図柄の大当り変動中である場合に、大当り判定用乱数としてはずれの乱数値(固定値)を設定する処理を行い、ステップ138IWS58Aへ移行することにより、始動入賞時にいずれの大当り判定用乱数が取得されていたかにかかわらず強制的にはずれとするものであってもよい。
また、大当り判定とは別に、小当りとするか否かを決定するための小当り判定を行う遊技機では、ステップ138IWS56Aにて第2特別図柄の大当り変動中である場合に、ステップ138IWS57A〜138IWS62Aの処理を行わずに、小当り判定用乱数(大当り判定用乱数と共通の乱数であってもよいし、全く異なる乱数であってもよい)としてはずれの乱数値(固定値)を設定して小当り判定を行うことにより、始動入賞時にいずれの大当り判定用乱数が取得されていたかにかかわらず強制的にはずれとするものであってもよい。
第2特別図柄の大当り変動中でない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1乱数格納バッファから大当り判定用乱数を読み出し(ステップ138IWS57A)、大当り判定モジュールを実行する(ステップ138IWS58A)。大当り判定モジュールは、大当り判定用乱数が、あらかじめ決められている大当り判定値と一致したら大当りとすることに決定するプログラムである。大当りとすることに決定した場合には(ステップ138IWS59A)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第1大当りフラグをセットする(ステップ138IWS60A)。そして、大当り種別判定用乱数にもとづいて大当り種別が16R確変大当り、6R確変大当り、および6R通常大当りのいずれであるかを判定し(ステップ138IWS61A)、大当り種別を記憶し(ステップ138IWS62A)、ステップ138IWS66Aへ移行する。
また、ステップ138IWS59Aにおいて大当りとしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、小当り判定モジュールを実行する(ステップ138IWS63A)。小当り判定モジュールは、大当り判定用乱数(小当り判定用の乱数でもよい)が、あらかじめ決められている小当り判定値と一致したら小当りとすることに決定するプログラムである。小当りとすることに決定した場合には(ステップ138IWS64A)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特別図柄の変動表示にもとづいて小当りとなることを示す第1小当りフラグをセットする(ステップ138IWS65A)。そして、ステップ138IWS66Aへ移行する。
なお、本例では、図8−1(B)に示したように、第1特別図柄用の小当り判定テーブル138IW130bには、小当り判定値が割り振られていないので、ステップ138IWS63Aにおいて、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、100%の確率で小当りとしないこと(はずれとすること)に決定する。
なお、本例で示した処理態様にかぎらず、例えば、大当りとしないことに決定した場合には、小当りとするか否かの抽選処理を行うことなく、そのまま無条件にステップ138IWS66Aへ移行することにより、100%の確率ではずれとするように構成してもよい。そのように構成すれば、ステップ138IWS63A〜S65Aの処理は不要となる。また、また、大当りとしないことに決定した場合に、低い確率で小当りとすることに決定する場合があるように構成してもよい。
そして、ステップ138IWS66Aにおいて、第1特図プロセスフラグの値を第1変動パターン設定処理に対応した値に更新する(ステップ138IWS66A)。なお、図示は省略したが、ステップ138IWS66Aの直前において停止する図柄の確定をしている。
なお、ステップ138IWS58Aでは、遊技状態を加味して、非確変時大当り判定テーブルおよび確変時大当り判定テーブルのいずれかを用いて大当りとするか否かの判定を行う。
図8−9は、第1特別図柄プロセス処理における第1変動パターン設定処理(ステップS111A)を示すフローチャートである。第1変動パターン設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、まず、特別図柄の変動表示の短縮制御中であることを示す特図時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ138IWS1700A)。なお、本例では、特図時短フラグがセットされ特別図柄の変動表示の短縮制御が行われることによって、第2特別図柄の変動表示を実行させた方が有利な状態になり(図8−2〜図8−4参照)、小当りが発生しやすい状態となるので、KT状態に制御されている状態となる。特図時短フラグがセットされていなければ(すなわち、KT状態でなければ)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図8−2(A)に示す非KT時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルを選択する(ステップ138IWS1701A)。特図時短フラグがセットされていれば(すなわち、KT状態であれば)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図8−2(B)に示すKT時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルを選択する(ステップ138IWS1702A)。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ138IWS1701A,S1702Aにて使用することに決定した変動パターンテーブルと、第1特別図柄判定用バッファに格納されている変動パターン決定用乱数とにもとづいて、図8−2に示した変動パターンのいずれとするのかを決定する(ステップ138IWS1703A)。本例では、変動パターンを決定することによって、第1特別図柄の変動時間が決定される。また、変動時間を決定したあと、決定した変動時間が設定されている変動パターンを複数の変動パターンの中から選択するようにしてもよい。
変動パターンを決定すると、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、決定した変動パターンを示す変動パターンコマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ138IWS1704A)。
また、ステップ138IWS1703Aにて第1特別図柄の変動時間(変動パターン)を決定すると、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、決定した変動時間を示す変動時間データを第1変動時間タイマに設定して変動時間の計測を開始するとともに(ステップ138IWS1705A)、第1特別図柄表示装置4Aでの第1特別図柄の変動表示を開始する(ステップ138IWS1706A)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄変動処理に対応した値に更新する(ステップ138IWS1707A)。
図8−10は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄変動処理(ステップS112A)を示すフローチャートである。第1特別図柄変動処理において、CPU103は、まず、まだ送信していなければ、大当りとするか否かの決定結果、および大当り種別の決定結果にもとづいて、いずれかの表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド、表示結果2指定コマンド、表示結果4指定コマンド、表示結果5指定コマンド)を演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ138IWS1120A)。
次いで、CPU103は、第1変動時間タイマを1減算し(ステップ138IWS1121A)、第1変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップ138IWS1122A)、演出制御用CPU120に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ138IWS1123A)。そして、CPU103は、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄停止処理(ステップS113A)に対応した値に更新する(ステップ138IWS1124A)。
第1変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、CPU103は、第2特別図柄表示装置4Bにて大当り図柄を導出表示しているか否かを確認する(ステップ138IWS1125A)。なお、第2特別図柄表示装置4Bにて大当り図柄を導出表示しているか否かは、例えば、第2特図プロセスフラグの値が第2特別図柄停止処理に対応した値となっているとともに、第2特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第2大当りフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。第2特別図柄表示装置4Bにて大当り図柄を導出表示していれば、CPU103は、ステップ138IWS1123Aに移行して演出制御用CPU120に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ138IWS1123A)とともに、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄停止処理(ステップS113A)に対応した値に更新する(ステップ138IWS1124A)。
ステップ138IWS1125Aの処理が実行されることによって、この特徴部138IWでは、第1特別図柄の変動表示の実行中に第2特別図柄の変動表示が大当りとなれば、第1特別図柄の変動表示は強制的に停止され、第1特別図柄と第2特別図柄とで同時に大当りが発生する事態が生じないようにしている。なお、この場合、演出制御用CPU120側では、第1特別図柄の変動表示が強制はずれとされた場合には、ステップS111Aで送信された表示結果1指定コマンドにもとづいて、飾り図柄の変動表示結果として強制的にはずれ図柄を停止表示するように制御する。
第2特別図柄表示装置4Bにて大当り図柄を導出表示していなければ(ステップ138IWS1125AのN)、そのまま処理を終了する。
図8−11は、第1特別図柄停止処理を示すフローチャートである。第1特別図柄停止処理において、まず、CPU103は、高ベース状態の残余回数を示す高ベース回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定し(ステップ138IWS2010A)、「0」である場合、ステップ138IWS2015Aへ移行する。高ベース回数カウンタの値が「0」でない場合、すなわち、低確率/第1KT状態である場合、CPU103は、高ベース回数カウンタの値を「1」減算し(ステップ138IWS2011A)、「0」になったか否かを判定する(ステップ138IWS2012A)。高ベース回数カウンタの値が「0」にならない場合、ステップ138IWS2015Aへ移行する。高ベース回数カウンタの値が「0」になった場合、CPU103は、高ベース状態であることを示す高ベースフラグをリセットする(ステップ138IWS2013A)とともに、特別図柄の変動表示の短縮制御中であることを示す特図時短フラグをリセットする(ステップ138IWS2014A)。そして、ステップ138IWS2015Aに移行する。
この特徴部138IWでは、後述するように、高ベースフラグがセットされて高ベース状態における変動表示の実行回数が管理されるのは、6R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技の終了時に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に制御され50回の変動表示が実行される場合である。低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)である場合には、50回目の変動表示を終了すると、ステップ138IWS2012A,S2012BでYと判定されてステップ138IWS2013A,S2013Bで高ベースフラグがリセットされるとともに、ステップ138IWS2014A,S2014Bで特図時短フラグもリセットされ、低確率/低ベース状態(通常状態(非KT状態))に移行することになる。
次いで、CPU103は、第1特別図柄表示装置4Aにおいて第1特別図柄の停止図柄を導出表示させる(ステップ138IWS2015A)。次いで、CPU103は、第1大当りフラグがセットされているか否かを判定する(ステップ138IWS2016A)。第1大当りフラグがセットされている場合、CPU103は、大当り信号1(大当り遊技中であることを示す信号)および大当り信号2(連荘中であることを示す信号)を外部出力することを示す大当り信号出力フラグをセットする(ステップ138IWS2022A)。本特徴部138IWでは、ステップ138IWS2022Aで大当り信号出力フラグがセットされたことにもとづいて、情報出力処理(ステップS23)が実行されて、大当り信号1のホールコンピュータに対する外部出力が開始され、大当り信号2の外部出力中でなければ、大当り信号2のホールコンピュータに対する外部出力が開始される。
次いで、CPU103は、大入賞口開放前タイマを設定し(ステップ138IWS2024A)、大当り種別に応じたラウンド1用開放パターンデータをセットし(ステップ138IWS2025A)、大当りのラウンド数を示すラウンド数カウンタに「1」をセットし(ステップ138IWS2026A)、第1特図プロセスフラグの値を第1ゲート通過待ち処理に対応した値に設定する(ステップ138IWS2027A)。
第1大当りフラグがセットされていない場合には(ステップ138IWS2016AのN)、CPU103は、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄通常処理に対応した値に設定する(ステップ138IWS2028A)。
なお、本例では、第1特別図柄で大当り図柄を停止表示したときに、遊技者に対して遊技領域の右方に遊技球を発射操作することを促す右打ち報知を実行可能に構成されている。また、第1特別図柄で大当り図柄を停止表示したときに、右打ち報知として、遊技者に対して通過ゲート41を狙って遊技球を発射操作することを促す発射促進報知を実行可能に構成されている。
ただし、本例では、第2特別図柄で大当り図柄を停止表示した状態では右打ち報知や発射促進報知を実行せず、その状態で第1始動入賞口に遊技球が入賞した場合に右打ち報知や発射促進報知を実行する(この場合、ゲート通過待ち状態であるので、第1始動入賞口に遊技球が入賞しても直ちには第1特別図柄の変動表示は開始されず、第1保留記憶となる)。
また、逆に、通常状態(低確率/非KT状態)で通過ゲート41での遊技球の通過を検出した場合には、認識度合いが低い態様(例えば、小音量の音出力や小画面表示)により、遊技者に対して遊技領域の左方に遊技球を発射操作することを促す左打ち報知を行うように構成してもよい。一方で、通常状態(低確率/非KT状態)で第2始動入賞口や特殊入賞口への遊技球の入賞を検出した場合には、認識度合いが高い態様(例えば、大音量の音出力や大画面表示)により左打ち報知を行うように構成してもよい。そのように構成すれば、的確に発射報知を行うことができる。特に、上記の構成により、偶発的に遊技領域の右方に遊技球を発射操作した遊技者に対しては、遊技機の周囲への認識度合いが低い態様により軽度な左打ち報知を行う一方で、右打ち操作を意図的に行う遊技者に対しては、遊技機の周囲への認識度合いが高い態様により左打ち報知を行うように構成してもよい。そのように構成すれば、意図的に右打ち操作を行う遊技者に対して、遊技店の店員から左打ち操作に戻すように促すことができる。
また、上記の場合に、通過ゲート41や第2始動入賞口、特殊入賞口での遊技球の検出数が一定数に達した場合に左打ち報知を行うように構成してもよい。また、通過ゲート41では所定期間内(例えば、1分間)に複数回(例えば、5回)遊技球を検知した場合に左打ち報知を行い、第2始動入賞口や特殊入賞口では所定数よりも少ない特定数(例えば、1個)以上遊技球を検出した場合に左打ち報知を行うように構成してもよい。
また、例えば、通過ゲート41での遊技球の検出では外部信号の出力を行わない一方で、第2始動入賞口や特殊入賞口での遊技球の検出では外部信号の出力を行うように構成してもよい。
なお、本特徴部138IWでは特定の条件が満たされたときにデモ表示を行うものであるが、通常状態においてデモ表示を行っているときに通過ゲート41、第2始動入賞口または特殊入賞口への遊技球の入賞を検出した場合には、実行していたデモ表示の実行を終了して左打ち報知を行うものであってもよい。
図8−12は、第1特別図柄プロセス処理における第1ゲート通過待ち処理(ステップS114A)を示すフローチャートである。第1ゲート通過待ち処理において、CPU103は、ゲートスイッチ21からの検出信号を入力したか否かを確認する(ステップ138IWS2501A)。ゲートスイッチ21からの検出信号を入力していなければ、そのまま処理を終了する。ゲートスイッチ21からの検出信号を入力していれば、CPU103は、セットされていれば、確変状態であることを示す確変フラグや、高ベースフラグ、特図時短フラグをリセットし、高ベース回数カウンタの値を0クリアする(ステップ138IWS2504A)。次いで、CPU103は、第1大当り開始指定コマンドを送信し(ステップ138IWS2505A)、第1特図プロセスフラグの値を第1大当り開放前処理に対応した値に設定する(ステップ138IWS2506A)。
この特徴部138IWでは、第1ゲート通過待ち処理が実行されることによって、第1特別図柄の変動表示結果として大当り図柄が導出表示されると直ちに大当り遊技が開始されるのではなく、通過ゲート41を遊技球が通過し、ゲートスイッチ21で検出されたことを条件として、大当り遊技に移行するように構成されている。
図8−13および図8−14は、第1特別図柄プロセス処理における第1大当り終了処理(ステップS118A)を示すフローチャートである。第1大当り終了処理において、CPU103は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップ138IWS2200A)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップ138IWS2204Aに移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、第1大当りフラグをリセットし(ステップ138IWS2201A)、第1大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ138IWS2202A)。そして、大当り終了表示タイマに、画像表示装置5において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップ138IWS2203A)、処理を終了する。
ステップ138IWS2204Aでは、大当り終了表示タイマの値を1減算する(ステップ138IWS2204A)。そして、CPU103は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップ138IWS2205A)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップ138IWS2205AのY)、CPU103は、今回終了した大当りの種別が16R確変大当りであるか否かを確認する(ステップ138IWS2206A)。なお、16R確変大当りであるか否かは、例えば、第1特別図柄通常処理のステップ138IWS62Aで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。16R確変大当りであれば、CPU103は、確変状態であることを示す確変フラグをセットして確変状態(高確率状態)に移行する(ステップ138IWS2207A)とともに、特別図柄の変動表示の短縮制御中であることを示す特図時短フラグをセットしてKT状態に移行する(ステップ138IWS2208A)。そして、ステップ138IWS2223Aに移行する。なお、16R確変大当りであった場合には、高ベースフラグのセットは行われないので、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に制御されることになる。
16R確変大当りでなければ、CPU103は、今回終了した大当りの種別が6R確変大当りであるか否かを確認する(ステップ138IWS2209A)。なお、6R確変大当りであるか否かは、例えば、第1特別図柄通常処理のステップ138IWS62Aで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。6R確変大当りであれば、CPU103は、確変フラグをセットして確変状態(高確率状態)に移行する(ステップ138IWS2212A)とともに、高ベースフラグをセットして高ベース状態に移行し(ステップ138IWS2213A)、さらに特図時短フラグをセットしてKT状態に移行する(ステップ138IWS2214A)。そして、ステップ138IWS2223Aに移行する。従って、6R確変大当りであった場合には、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御されることになる。
なお、6R確変大当りである場合には、高ベースフラグをセットするだけで高ベース回数カウンタのセットは行わない。この場合、高ベース回数カウンタは大当り遊技を開始するときに0にリセットされているので(第1ゲート通過待ち処理のステップ138IWS2504A参照)、高ベース回数カウンタの値は0のままである。従って、6R確変大当りにもとづく大当り遊技の終了後は、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御され、その後の変動表示において高ベース回数カウンタの値が0であることから、第1特別図柄停止処理のステップ138IWS2010AでYと判定されてステップ138IWS2011Aの高ベース回数カウンタの減算処理は行われない。そして、次回の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)が維持されることになる。
6R確変大当りでもなければ(すなわち、6R通常大当りであれば)、CPU103は、高ベースフラグをセットして高ベース状態に移行する(ステップ138IWS2219A)とともに、特図時短フラグをセットしてKT状態に移行する(ステップ138IWS2220A)。また、CPU103は、高ベース回数カウンタに「50」をセットする(ステップ138IWS2221A)。そして、ステップ138IWS2223Aに移行する。従って、6R通常大当りであった場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に制御されることになる。
そして、CPU103は、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄通常処理(ステップS110A)に対応した値に更新する(ステップ138IWS2223A)。
図8−15は、第2特別図柄プロセス処理における第2特別図柄通常処理を示すフローチャートである。第2特別図柄通常処理が実行される状態は、第2特図プロセスフラグの値が第2特別図柄通常処理を示す値となっている場合である。なお、第2特図プロセスフラグの値が第2特別図柄通常処理を示す値となっている場合とは、第2特別図柄表示装置4Bにおいて第2特別図柄の変動表示がなされていない状態であって、かつ、第2大当り遊技(特別可変入賞球装置7を所定回開放)中でも小当り遊技中(特殊可変入賞球装置17を開放)中でもない場合である。
第2特別図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、まず、第2保留記憶数の値を確認する(ステップ138IWS51B)。具体的には、第2保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。
第2保留記憶数が0であれば、第2客待ちデモ表示指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する(ステップ138IWS52B)。
第2保留記憶数が0でなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、RAM102の第2保留記憶数バッファにおける保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の第2乱数バッファ領域に格納するとともに(ステップ138IWS53B)、第2保留記憶数の値を1減らし(第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し)、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップ138IWS54B)。すなわち、RAM102の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各第2保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第2保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。すなわち、この例では、可変表示の開始条件が成立する毎に、各保存領域の内容をシフトする構成としているので、各乱数値が抽出された順番を特定することができる。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、現在の遊技状態に応じた背景指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する(ステップ138IWS55B)。なお、具体的な背景指定コマンドの送信の仕方は、第1特別図柄通常処理のステップ138IWS55Aで示した処理と同様である。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特別図柄の大当り変動中であるか否かを判定する(ステップ138IWS56B)。具体的に、第1特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第1大当りフラグがセットされている場合には第1特別図柄の大当り変動中であると判定する。第1特別図柄の大当り変動中であると判定した場合には、ステップ138IWS57B以降の処理を行うことなくステップ138IWS66Bへ移行する。これにより、第1特別図柄の大当り変動中に第2特別図柄の変動を開始する場合には、大当り判定値が記憶されているか否かにかかわらず強制的にはずれとする構成になっている。
なお、強制的にはずれとする方法については、上述したものに限られない。例えばステップ138IWS56Bにて第1特別図柄の大当り変動中である場合に、大当り判定用乱数としてはずれの乱数値(固定値)を設定する処理を行い、ステップ138IWS58Bへ移行することにより、始動入賞時にいずれの大当り判定用乱数が取得されていたかにかかわらず強制的にはずれとするものであってもよい。
また、ステップ138IWS56Bにて第1特別図柄の大当り変動中である場合に、ステップ138IWS57B〜S62Bの処理を行わずに、小当り判定用乱数(大当り判定用乱数と共通の乱数であってもよいし、全く異なる乱数であってもよい)としてはずれの乱数値(固定値)を設定して小当り判定を行うことにより、始動入賞時にいずれの大当り判定用乱数が取得されていたかにかかわらず強制的にはずれとするものであってもよい。
第1特別図柄の大当り変動中でない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2乱数格納バッファから大当り判定用乱数を読み出し(ステップ138IWS57B)、大当り判定モジュールを実行する(ステップ138IWS58B)。大当り判定モジュールは、大当り判定用乱数が、あらかじめ決められている大当り判定値と一致したら大当りとすることに決定するプログラムである。大当りとすることに決定した場合には(ステップ138IWS59B)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第2大当りフラグをセットする(ステップ138IWS60B)。そして、大当り種別判定用乱数にもとづいて大当り種別が16R確変大当り、9R確変大当り、2R確変大当り、および2R通常大当りのいずれであるかを判定し(ステップ138IWS61B)、大当り種別を記憶し(ステップ138IWS62B)、ステップ138IWS66Bへ移行する。
また、ステップ138IWS59Bにおいて大当りとしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、小当り判定モジュールを実行する(ステップ138IWS63B)。小当り判定モジュールは、大当り判定用乱数(小当り判定用の乱数でもよい)が、あらかじめ決められている小当り判定値と一致したら小当りとすることに決定するプログラムである。小当りとすることに決定した場合には(ステップ138IWS64B)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2特別図柄の変動表示にもとづいて小当りとなることを示す第2小当りフラグをセットする(ステップ138IWS65B)。そして、ステップ138IWS66Bへ移行する。
なお、本例では、図8−1(C)に示したように、第2特別図柄用の小当り判定テーブル138IW130cには、非確変時小当り判定テーブルでは、非確変状態(低確率状態)における大当り判定値(0〜224)を除く全ての判定値(225〜65535)が小当り判定値として割り振られ、確変時小当り判定テーブルでは、確変状態(高確率状態)における大当り判定値(0〜2249)を除く全ての判定値(2250〜65535)が小当り判定値として割り振られているので、ステップ138IWS63Bにおいて、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、100%の確率で小当りとすることに決定する。
なお、本例で示した処理態様にかぎらず、例えば、大当りとしないことに決定した場合には、小当りとするか否かの抽選処理を行うことなく、そのまま無条件に第2小当りフラグをセットすることにより、100%の確率で小当りとするように構成してもよい。そのように構成すれば、ステップ138IWS63B,S64Bの処理は不要となる。また、大当りとしないことに決定した場合に、低い確率ではずれとすることに決定する場合があるように構成してもよい。
そして、ステップ138IWS66Bにおいて、第2特図プロセスフラグの値を第2変動パターン設定処理に対応した値に更新する(ステップ138IWS66B)。なお、図示は省略したが、ステップ138IWS66Bの直前において停止する図柄の確定をしている。
なお、ステップ138IWS58Bでは、遊技状態を加味して、非確変時大当り判定テーブルおよび確変時大当り判定テーブルのいずれかを用いて大当りとするか否かの判定を行う。
第2変動パターン設定処理は、図8−9に示した第1変動パターン設定処理(ステップS111A)と同様である。すなわち、図8−9に示す第1変動パターン設定処理において、「第1」を「第2」に読み替えれば、第2変動パターン処理が説明されたことになる。ただし、第2変動パターン設定処理では、CPU103は、まず、ステップ138IWS1700Aと同様の処理を行い、特図時短フラグがセットされているか否かを確認する。特図時短フラグがセットされていなければ(すなわち、KT状態でなければ)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図8−3(C)に示す非KT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する。特図時短フラグがセットされていれば(すなわち、KT状態であれば)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、確変フラグおよび高ベースフラグがセットされているか否かや、変動回数に応じて、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図8−3(D)〜図8−4(I)に示すいずれかのKT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する。例えば、確変フラグがオフで高ベースフラグがオンであれば(低確率/第1KT状態であれば)、1変動目であれば図8−3(D)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択し、2〜49変動目であれば図8−3(E)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択し、50変動目であれば図8−3(F)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する。また、例えば、確変フラグおよび高ベースフラグの両方がオンであれば(高確率/第1KT状態であれば)、1変動目であれば図8−4(G)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択し、2変動目以降であれば図8−4(H)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する。また、例えば、確変フラグがオンで高ベースフラグがオフであれば(高確率/第2KT状態であれば)、図8−4(I)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する。
第2特別図柄変動処理は、図8−10に示した第1特別図柄変動処理(ステップS112A)と同様である。すなわち、図8−10に示す第1特別図柄変動処理において、「第1」を「第2」に読み替えれば、第2特別図柄変動処理が説明されたことになる。
図8−16は、第2特別図柄停止処理を示すフローチャートである。第2特別図柄停止処理において、まず、CPU103は、高ベース回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定し(ステップ138IWS2010B)、「0」である場合、ステップ138IWS2015Bへ移行する。高ベース回数カウンタの値が「0」でない場合、すなわち、低確率/第1KT状態である場合、CPU103は、高ベース回数カウンタの値を「1」減算し(ステップ138IWS2011B)、「0」になったか否かを判定する(ステップ138IWS2012B)。高ベース回数カウンタの値が「0」にならない場合、ステップ138IWS2015Bへ移行する。高ベース回数カウンタの値が「0」になった場合、CPU103は、高ベースフラグをリセットする(ステップ138IWS2013B)とともに、特図時短フラグをリセットする(ステップ138IWS2014B)。そして、ステップ138IWS2015Bに移行する。
次いで、CPU103は、第2特別図柄表示装置4Bにおいて第2特別図柄の停止図柄を導出表示させる(ステップ138IWS2015B)。次いで、CPU103は、第2大当りフラグがセットされているか否かを判定する(ステップ138IWS2016B)。第2大当りフラグがセットされている場合、CPU103は、特図時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ138IWS2021B)。特図時短フラグがセットされていなければ(すなわち、KT状態でなければ)、そのままステップ138IWS2024Bに移行する。
特図時短フラグがセットされていれば(すなわち、KT状態中であれば)、CPU103は、大当り信号出力フラグをセットする(ステップ138IWS2022B)。本特徴部138IWでは、ステップ138IWS2022Bで大当り信号出力フラグがセットされたことにもとづいて、情報出力処理(ステップS23)が実行されて、大当り信号1のホールコンピュータに対する外部出力が開始され、大当り信号2の外部出力中でなければ、大当り信号2のホールコンピュータに対する外部出力が開始される。
次いで、CPU103は、大入賞口開放前タイマを設定し(ステップ138IWS2024B)、大当り種別に応じたラウンド1用開放パターンデータをセットし(ステップ138IWS2025B)、ラウンド数カウンタに「1」をセットし(ステップ138IWS2026B)、第2特図プロセスフラグの値を第2ゲート通過待ち処理に対応した値に設定する(ステップ138IWS2027B)。
第2大当りフラグがセットされていない場合には(ステップ138IWS2016BのN)、CPU103は、第2特図プロセスフラグの値を第2特別図柄通常処理に対応した値に設定する(ステップ138IWS2028B)。
図8−17は、第2特別図柄プロセス処理における第2ゲート通過待ち処理を示すフローチャートである。第2ゲート通過待ち処理において、CPU103は、ゲートスイッチ21からの検出信号を入力したか否かを確認する(ステップ138IWS2501B)。ゲートスイッチ21からの検出信号を入力していなければ、そのまま処理を終了する。ゲートスイッチ21からの検出信号を入力していれば、CPU103は、特図時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ138IWS2502B)。特図時短フラグがセットされていれば(すなわち、KT状態であれば)、そのままステップ138IWS2504Bに移行する。
特図時短フラグがセットされていなければ(すなわち、KT状態中でなければ)、CPU103は、大当り信号出力フラグをセットする(ステップ138IWS2503B)。特徴部138IWでは、ステップ138IWS2503Bで大当り信号出力フラグがセットされたことにもとづいて、情報出力処理(ステップS23)が実行されて、大当り信号1のホールコンピュータに対する外部出力が開始され、大当り信号2の外部出力中でなければ、大当り信号2のホールコンピュータに対する外部出力が開始される。
次いで、CPU103は、セットされていれば、確変フラグや、高ベースフラグ、特図時短フラグをリセットし、高ベース回数カウンタの値を0クリアする(ステップ138IWS2504B)。次いで、CPU103は、第2大当り開始指定コマンドを送信し(ステップ138IWS2505B)、第2特図プロセスフラグの値を第2大当り開放前処理に対応した値に設定する(ステップ138IWS2506B)。
この特徴部138IWでは、第2ゲート通過待ち処理が実行されることによって、第2特別図柄の変動表示結果として大当り図柄が導出表示されると直ちに大当り遊技が開始されるのではなく、通過ゲート41を遊技球が通過し、ゲートスイッチ21で検出されたことを条件として、大当り遊技に移行するように構成されている。
図8−18および図8−19は、第2特別図柄プロセス処理における第2大当り終了処理を示すフローチャートである。第2大当り終了処理において、CPU103は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップ138IWS2200B)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップ138IWS2204Bに移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、第2大当りフラグをリセットし(ステップ138IWS2201B)、第2大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ138IWS2202B)。そして、大当り終了表示タイマに、画像表示装置5において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップ138IWS2203B)、処理を終了する。
ステップ138IWS2204Bでは、大当り終了表示タイマの値を1減算する(ステップ138IWS2204B)。そして、CPU103は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップ138IWS2205B)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップ138IWS2205BのY)、CPU103は、今回終了した大当りの種別が16R確変大当りまたは2R確変大当りであるか否かを確認する(ステップ138IWS2206B)。なお、16R確変大当りまたは2R確変大当りであるか否かは、例えば、第2特別図柄通常処理のステップ138IWS62Bで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。16R確変大当りまたは2R確変大当りであれば、CPU103は、確変フラグをセットして確変状態(高確率状態)に移行する(ステップ138IWS2207B)とともに、特図時短フラグをセットしてKT状態に移行する(ステップ138IWS2208B)。そして、ステップ138IWS2223Bに移行する。なお、16R確変大当りまたは2R確変大当りであった場合には、高ベースフラグのセットは行われないので、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に制御されることになる。
16R確変大当りおよび2R確変大当りのいずれでもなければ、CPU103は、今回終了した大当りの種別が9R確変大当りであるか否かを確認する(ステップ138IWS2209B)。なお、9R確変大当りであるか否かは、例えば、第2特別図柄通常処理のステップ138IWS62Bで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。9R確変大当りであれば、CPU103は、確変フラグをセットして確変状態(高確率状態)に移行する(ステップ138IWS2212B)とともに、高ベースフラグをセットして高ベース状態に移行し(ステップ138IWS2213B)、さらに特図時短フラグをセットしてKT状態に移行する(ステップ138IWS2214B)。そして、ステップ138IWS2223Bに移行する。従って、9R確変大当りであった場合には、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御されることになる。
なお、9R確変大当りである場合には、高ベースフラグをセットするだけで高ベース回数カウンタのセットは行わない。この場合、高ベース回数カウンタは大当り遊技を開始するときに0にリセットされているので(第2ゲート通過待ち処理のステップ138IWS2504B参照)、高ベース回数カウンタの値は0のままである。従って、9R確変大当りにもとづく大当り遊技の終了後は、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御され、その後の変動表示において高ベース回数カウンタの値が0であることから、第2特別図柄停止処理でステップ138IWS2010BでYと判定されてステップ138IWS2011Bの高ベース回数カウンタの減算処理は行われない。そして、次回の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)が維持されることになる。
9R確変大当りでもなければ(すなわち、2R通常大当りであれば)、CPU103は、高ベースフラグをセットして高ベース状態に移行する(ステップ138IWS2219B)とともに、特図時短フラグをセットしてKT状態に移行する(ステップ138IWS2220B)。また、CPU103は、高ベース回数カウンタに「50」をセットする(ステップ138IWS2221B)。そして、ステップ138IWS2223Bに移行する。従って、2R通常大当りであった場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に制御されることになる。
そして、CPU103は、第2特図プロセスフラグの値を第2特別図柄通常処理に対応した値に更新する(ステップ138IWS2223B)。
ここで、この特徴部138IWにおける遊技状態の遷移について説明する。図8−20は、この特徴部138IWにおける遊技状態の遷移の仕方を説明するための説明図である。まず、この特徴部138IWでは、低確率/低ベース状態(通常状態(非KT状態))では、遊技者は遊技領域の左方を狙って遊技球の発射操作(左打ち)を行う。そのため、通常状態では、主として第1始動入賞口への始動入賞が発生し、主として第1特別図柄の変動表示が実行される。また、主として第1特別図柄の変動表示が実行されることから、低確率/低ベース状態において大当りが発生した場合には、主として16R確変大当り、6R確変大当り、または6R通常大当りが発生する。
図8−20に示すように、低確率/低ベース状態において16R確変大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される(ステップ138IWS2206A〜S2208A参照)。また、低確率/低ベース状態において6R確変大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持される(ステップ138IWS2209A,S2212A〜S2214A参照)。また、低確率/低ベース状態において6R通常大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持される(ステップ138IWS2219A〜S2221A参照)。
KT状態(高確率/高ベース状態、低確率/高ベース状態、高確率/低ベース状態)に移行した後である場合には、この特徴部138IWでは、遊技者は遊技領域の右方を狙って遊技球の発射操作(右打ち)を行う。そのため、KT状態では、主として第2始動入賞口への始動入賞が発生し、主として第2特別図柄の変動表示が実行される。また、主として第2特別図柄の変動表示が実行されることから、KT状態において大当りが発生した場合には、主として16R確変大当り、9R確変大当り、2R確変大当り、または2R通常大当りが発生する。
図8−20に示すように、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)において16R確変大当りまたは2R確変大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される(ステップ138IWS2206B〜S2208B参照)。また、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)において9R確変大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持される(ステップ138IWS2209B,S2212B〜S2214B参照)。なお、この特徴部138IWでは、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、9R確変大当りとなる確率が合計で50%であるので(図8−1(D),(E)参照)、一旦高確率/高ベース状態となると50%の割合で高確率/高ベース状態がループすることになる。また、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)において2R通常大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持される(ステップ138IWS2219B〜S2221B参照)。
図8−20に示すように、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)において16R確変大当りまたは2R確変大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される(ステップ138IWS2206B〜S2208B参照)。また、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)において9R確変大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持される(ステップ138IWS2209B,S2212B〜S2214B参照)。また、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)において2R通常大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持される(ステップ138IWS2219B〜S2221B参照)。なお、この特徴部138IWでは、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、2R通常大当りとなる確率が35%であるので(図8−1(D),(E)参照)、一旦低確率/高ベース状態となると35%の割合で低確率/高ベース状態がループすることになる。なお、6R通常大当りや2R通常大当りが発生して低確率/高ベース状態となった後、次の大当りが発生することなく、50回の変動表示が終了した場合には、図8−20に示すように、低確率/低ベース状態(通常状態(非KT状態))に移行する(ステップ138IWS2010A〜S2014A参照)。
図8−20に示すように、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)において16R確変大当りまたは2R確変大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される(ステップ138IWS2206B〜S2208B参照)。なお、この特徴部138IWでは、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、16R確変大当りまたは2R確変大当りとなる確率が15%であるので(図8−1(D),(E)参照)、一旦高確率/低ベース状態となると15%の割合で高確率/低ベース状態がループすることになる。また、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)において9R確変大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持される(ステップ138IWS2209B,S2212B〜S2214B参照)。また、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)において2R通常大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持される(ステップ138IWS2219B〜S2221B参照)。
なお、図8−20では、低確率/低ベース状態(通常状態(非KT状態))では第1特別図柄の変動表示が実行される場合について説明したが、低い割合で第2特別図柄の変動表示が実行される可能性もありうる。この場合、16R確変大当りまたは2R確変大当りが発生した場合には、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。また、9R確変大当りが発生した場合には、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行することになる。また、2R通常大当りが発生した場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持されることになる。
また、図8−20では、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)では第2特別図柄の変動表示が実行される場合について説明したが、低い割合で第1特別図柄の変動表示が実行される可能性もありうる。この場合、16R確変大当りが発生した場合には、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。また、6R確変大当りが発生した場合には、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行することになる。また、6R通常大当りが発生した場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持されることになる。
また、図8−20では、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)では第2特別図柄の変動表示が実行される場合について説明したが、低い割合で第1特別図柄の変動表示が実行される可能性もありうる。この場合、16R確変大当りが発生した場合には、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。また、6R確変大当りが発生した場合には、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行することになる。また、6R通常大当りが発生した場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持されることになる。
また、図8−20では、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)では第2特別図柄の変動表示が実行される場合について説明したが、低い割合で第1特別図柄の変動表示が実行される可能性もありうる。この場合、16R確変大当りが発生した場合には、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。また、6R確変大当りが発生した場合には、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行することになる。また、6R通常大当りが発生した場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持されることになる。
図8−21は、パチンコ遊技機1が出力する外部出力信号を説明するための説明図である。外部出力端子板の端子01には、賞球信号が割り当てられている。賞球信号とは、賞球を所定個数(本例では、10個)払い出すごとに外部出力される信号である。また、外部出力端子板の端子05には、大当り信号1が割り当てられている。大当り信号1は、全ての大当り遊技の期間中にわたって連続して外部出力される信号(すなわち、大当り遊技中であることを示す信号)である。また、外部出力端子板の端子06には、大当り信号2が割り当てられている。大当り信号2は、全ての大当り遊技の期間中およびKT状態中にわたって連続して外部出力される信号(すなわち、連荘中であることを示す信号)である。また、外部出力端子坂の端子07には、特殊入賞口信号が割り当てられている。特殊入賞口入賞信号は、特殊入賞口への遊技球の入賞を検出したことにもとづいて外部出力される信号である。また、外部出力端子板の端子09には、賞球予定数信号が割り当てられている。賞球予定数信号とは、賞球の払出予定数が所定個数(本例では、10個)になるごとに外部出力される信号である。
なお、図8−21に示す各外部信号は、例えば、賞球を10個払い出したタイミングや、大当り発生のタイミング、特殊入賞口への入賞発生のタイミング、賞球予定数が10個に達したタイミングで外部信号の出力に対応したフラグ(例えば、ステップ138IWS2021A,S2023A,S2022B,S2023B,S2503B参照)やタイマがセットされ、それらのフラグやタイマがセットされたことにもとづいて、情報出力処理(ステップS23)が実行されることによってホールコンピュータなどに外部出力される。
次に、外部出力信号のうち大当り信号1および大当り信号2の出力タイミングについて説明する。図8−22は、大当り信号1および大当り信号2の出力タイミングを説明するための説明図である。本例では、遊技状態が通常状態であるときにステップ138IWS2022A,S2503Bで大当り信号出力フラグがセットされたことにもとづいて、情報出力処理(ステップS23)が実行されて、大当り信号1および大当り信号2の外部出力が開始される。その後、情報出力処理(ステップS23)において、大当り遊技を終了したタイミングで大当り信号1の外部出力が停止される。また、情報出力処理(ステップS23)において、KT状態を終了したタイミングで大当り信号2の外部出力が停止される。一方、遊技状態がKT状態であるときにステップ138IWS2022A,S2022Bで大当り信号出力フラグがセットされたことにもとづいて、情報出力処理(ステップS23)が実行されて、大当り信号1の外部出力が開始される。なお、この場合、KT状態中であるので、大当り信号2は継続して外部出力されている。その後、情報出力処理(ステップS23)において、大当り遊技を終了したタイミングで大当り信号1の外部出力が停止される。
まず、図8−22(1)を用いて、遊技状態が通常状態(低確率/非KT状態)である場合の大当り信号1および大当り信号2の出力タイミングを説明する。図8−22(1)に示すように、遊技状態が通常状態である場合、第1特別図柄の変動表示が実行されて大当り図柄が導出表示された場合には、その大当り図柄が導出表示されたタイミングで大当り信号1の外部出力が開始されるとともに、大当り信号2の外部出力が開始される(ステップ138IWS2022A参照)。一方、遊技状態が通常状態である場合、第2特別図柄の変動表示が実行されて大当り図柄が導出表示された場合には、大当り図柄が導出表示されたタイミングでは大当り信号1および大当り信号2の外部出力は開始されず、通過ゲート41を遊技球が通過したいタイミングで大当り信号1の外部出力が開始されるとともに大当り信号2の外部出力が開始される(ステップ138IWS2503B参照)。
次に、図8−22(2)を用いて、遊技状態がKT状態(低確率/第1KT状態、高確率/第1KT状態、高確率/第2KT状態)である場合の大当り信号1および大当り信号2の出力タイミングを説明する。図8−22(2)に示すように、遊技状態がKT状態である場合、第1特別図柄の変動表示が実行されて大当り図柄が導出表示された場合には、その大当り図柄が導出表示されたタイミングで大当り信号1の外部出力が開始される(ステップ138IWS2022A参照)。また、遊技状態がKT状態である場合、第2特別図柄の変動表示が実行されて大当り図柄が導出表示された場合にも、その大当り図柄が導出表示されたタイミングで大当り信号1の外部出力が開始される(ステップ138IWS2022B参照)。なお、図8−22(2)に示すように、KT状態中である場合には、大当り信号2は継続して外部出力されている。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ100が実行する普通図柄プロセス処理(ステップS29)について説明する。図8−23は、普通図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。普通図柄プロセス処理では、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、通過ゲート41を遊技球が通過してゲートスイッチ21がオン状態となったことを検出すると(ステップ138IWS5111)、ゲート通過指定コマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ138IWS5112)。そして、CPU103は、ゲートスイッチ通過処理(ステップ138IWS5113)を実行する。
この特徴部138IWでは、ステップ138IWS5111〜S5113の処理が実行されることによって、通過ゲート41への遊技球の通過を検出した場合には、ゲート通過指定コマンドが送信される。なお、この特徴部138IWでは、通過ゲート41は兼用ゲートとして構成され作動領域の役割も担っているのであるが、大当り図柄を停止表示した後大当り遊技を開始する前のゲート通過待ち状態であるか否かには関係なく、ゲート通過指定コマンドが送信される。
そして、CPU103は、普通図柄プロセスフラグの値に応じてステップ138IWS5100〜S5104に示された処理のうちのいずれかの処理を実行する。
なお、この特徴部138IWでは、ゲート通過待ち状態であるか否かに関係なく、ステップ138IWS5111で通過ゲート41への遊技球の通過を検出した場合にはステップ138IWS5113のゲートスイッチ通過処理が実行されて普通図柄の変動表示が実行されるのであるが、そのような態様にかぎられない。例えば、ゲート通過待ち状態でないときに通過ゲート41を遊技球が通過した場合にのみ普通図柄の変動表示を実行するようにし、ゲート通過待ち状態では通過ゲート41を遊技球が通過しても普通図柄の変動表示を実行しないように構成してもよい。
また、この特徴部138IWでは、通過ゲート41は普通始動領域と作動領域との兼用ゲートとして用いられているのであるが、タイマ割込処理内において特別図柄プロセス処理(ステップS25A,S25B参照)は普通図柄プロセス処理(ステップS26参照)よりも先に実行されるので、作動領域としての通過ゲート41の遊技球の通過の検出処理を行った後に普通始動領域としての通過ゲート41の遊技球の通過の検出処理が行われる。そのため、大当り遊技の開始のための処理を早く実行することができる。
ゲートスイッチ通過処理(ステップ138IWS5113):CPU103は、ゲート通過記憶カウンタ(通過ゲート41を通過した遊技球数をカウントするためのカウンタ)のカウント値(ゲート通過記憶数)が最大値(この例では「4」)に達しているか否か確認する。最大値に達していなければ、ゲート通過記憶カウンタのカウント値を+1する。なお、ゲート通過記憶カウンタの値に応じて普図保留表示器25CのLEDが点灯される。そして、CPU103は、普通図柄当り判定用乱数の値を抽出し、ゲート通過記憶数の値に対応した保存領域(普通図柄判定用バッファ)に格納する処理を行う。
普通図柄通常処理(ステップ138IWS5100):CPU103は、普通図柄の変動を開始することができる状態(例えば普通図柄プロセスフラグの値がステップ138IWS5100を示す値となっている場合、具体的には、普通図柄表示器20において普通図柄の変動表示がなされておらず、かつ、普通図柄表示器20に当たり図柄が導出表示されたことにもとづく可変入賞球装置6Bの開閉動作中でもない場合)には、ゲート通過記憶数の値を確認する。具体的には、ゲート通過記憶数カウンタのカウント値を確認する。ゲート通過記憶数が0でなければ、当りとするか否か(普通図柄の停止図柄を当り図柄とするか否か)を決定する。そして、普通図柄プロセスタイマに普通図柄の変動時間をセットし、タイマをスタートさせる。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄変動処理(ステップ138IWS5101)を示す値(具体的には「1」)に更新する。
普通図柄変動処理(ステップ138IWS5101):CPU103は、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたか否か確認し、タイムアウトしていたら、普通図柄プロセスタイマに普通図柄停止図柄表示時間をセットし、タイマをスタートさせる。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄停止処理(ステップ138IWS5102)を示す値(具体的には「2」)に更新する。
普通図柄停止処理(ステップ138IWS5102):CPU103は、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたか否かを確認し、タイムアウトしていたら、普通図柄の停止図柄が当り図柄であるかどうかを確認する。当り図柄でなければ(はずれ図柄であれば)、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップ138IWS5100)を示す値(具体的には「0」)に更新する。一方、普通図柄の停止図柄が当り図柄であれば、普通図柄プロセスタイマに普通電動役物開放前時間をセットし、タイマをスタートさせる。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通電動役物開放前処理(ステップ138IWS5103)を示す値(具体的には「3」)に更新する。
普通電動役物開放前処理(ステップ138IWS5103):CPU103は、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたか否かを確認し、タイムアウトしていたら、普通図柄プロセスタイマに普通電動役物作動時間をセットし、タイマをスタートさせ、可変入賞球装置6Bの開放を開始する。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通電動役物作動処理(ステップ138IWS5104)を示す値(具体的には「4」)に更新する。
普通電動役物作動処理(ステップ138IWS5104):CPU103は、普通図柄プロセスタイマを計測し、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトすると、可変入賞球装置6Bを閉鎖する。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップ138IWS5100)を示す値(具体的には「0」)に更新する。
図8−24は、普通図柄通常処理(ステップ138IWS5100)を示すフローチャートである。普通図柄通常処理において、CPU103は、ゲート通過記憶数カウンタのカウント値を確認することにより、ゲート通過記憶数が0であるか否かを確認する(ステップ138IWS5121)。ゲート通過記憶数が0であれば(ステップ138IWS5121のY)、そのまま処理を終了する。ゲート通過記憶数が0でなければ(ステップ138IWS5121のN)、CPU103は、ゲート通過記憶数=1に対応する保存領域に格納されている普通図柄当り判定用乱数値を読み出す(ステップ138IWS5122)。そして、CPU103は、ゲート通過記憶数カウンタの値を1減らし、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップ138IWS5123)。すなわち、ゲート通過記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている普通図柄当り判定用乱数値を、ゲート通過記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各ゲート通過記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている普通図柄当り判定用乱数値が抽出された順番は、常に、ゲート通過記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
次いで、CPU103は、普通図柄当りとするか否かを決定するための普通図柄判定テーブルを用いて、乱数(普通図柄当り判定用乱数値)にもとづく抽選処理を行い、普通図柄当りとするか否かを決定する(ステップ138IWS5127)。なお、この特徴部138IWでは、ステップ138IWS5127において、CPU103は、確変状態であるか否かや、KT状態であるか否か、高ベース状態であるか否かに関係なく、一律に99/100の確率で普通図柄当りとすることに決定する。
ステップ138IWS5127において、読み出した普通図柄当り判定用乱数値が当りの範囲内である場合(当りである場合)、CPU103は、表示結果として当り図柄を設定し(ステップ138IWS5128)、ステップ138IWS5130へ移行する。また、ステップ138IWS5127において、読み出した普通図柄当り判定用乱数値が当りの範囲内でない場合(はずれである場合)、CPU103は表示結果としてはずれ図柄を設定し(ステップ138IWS5129)、ステップ138IWS5130へ移行する。
ステップ138IWS5130において、CPU103は、高ベースフラグがセットされていれば、普通図柄変動時間として0.2秒を普通図柄プロセスタイマにセットする(ステップ138IWS5130のY,S5131)。また、高ベースフラグがセットされていなければ、すなわち通常状態または第2KT状態であれば、普通図柄変動時間として1.0秒を普通図柄プロセスタイマにセットする(ステップ138IWS5130のN,S5132)。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄変動処理(ステップ138IWS5101)を示す値(具体的には「1」)に更新する(ステップ138IWS5133)。
図8−25は、普通図柄停止処理(ステップ138IWS5102)を示すフローチャートである。普通図柄停止処理において、CPU103は、普通図柄プロセスタイマの値を−1する(ステップ138IWS3701)。そして、CPU103は、普通図柄プロセスタイマの値が0になったかどうか、すなわち、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたかどうかを確認する(ステップ138IWS3702)。普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしていなければ(ステップ138IWS3702のN)、そのまま処理を終了する。
普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたとき、すなわち、普通図柄停止図柄表示時間が経過したときは(ステップ138IWS3702のY)、CPU103は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であるかどうか(ステップ138IWS5127にて当りと判定されたかどうか)を確認する(ステップ138IWS3703)。なお、普通図柄の停止図柄が当り図柄かどうかは、例えば、ステップ138IWS5127にて当りと判定されたときに普通図柄当り判定フラグをセットすることとして、そのフラグがセットされているかどうかによって確認することができる。
普通図柄の停止図柄が当り図柄でなく、はずれ図柄であると判定されたときは(ステップ138IWS3703のN)、CPU103は、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップ138IWS5100)を示す値(具体的には「0」)に更新する(ステップ138IWS3708)。
ステップ138IWS3703において、普通図柄の停止図柄が当り図柄であるときは(ステップ138IWS3703のY)、CPU103は、高ベースフラグがセットされているか否かを判定し(ステップ138IWS3704)、セットされている場合、すなわち、第1KT状態である場合には、普通電動役物開放前時間として0.1秒を普通図柄プロセスタイマにセットする(ステップ138IWS3706)。また、高ベースフラグがセットされていない場合、すなわち、通常状態または第2KT状態である場合には、普通電動役物開放前時間として2.6秒を普通図柄プロセスタイマにセットする(ステップ138IWS3705)。
次いで、CPU103は、特図プロセスフラグの値を、普通電動役物開放前処理(ステップ138IWS5103)に対応した値(具体的には「3」)に更新する(ステップ138IWS3707)。
図8−26は、普通電動役物開放前処理(ステップ138IWS5103)を示すフローチャートである。普通電動役物開放前処理において、CPU103は、普通図柄プロセスタイマの値を−1する(ステップ138IWS3801)。そして、CPU103は、普通図柄プロセスタイマの値が0になったかどうか、すなわち、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたかどうかを確認する(ステップ138IWS3802)。普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしていなければ(ステップ138IWS3802のN)、そのまま処理を終了する。
普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたとき、すなわち、普通電動役物開放前時間が経過したときは(ステップ138IWS3802のY)、CPU103は、高ベースフラグがセットされているか否かを判定し(ステップ138IWS3803)、セットされている場合、すなわち、第1KT状態である場合には、普通電動役物開放時間として5.5秒を普通図柄プロセスタイマにセットする(ステップ138IWS3805)。また、高ベースフラグがセットされていない場合、すなわち、通常状態または第2KT状態である場合には、普通電動役物開放時間として0.2秒を普通図柄プロセスタイマにセットする(ステップ138IWS3804)。
このように、本特徴部138IWでは、第1KT状態では普通電動役物開放時間として5.5秒をセットするとともに、通常状態または第2KT状態では普通電動役物開放時間として0.2秒をセットすることにより、第1KT状態は通常状態または第2KT状態よりも第2始動入賞口に始動入賞しやすい状態としている。したがって、第1KT状態は通常状態または第2KT状態よりも、可変入賞球装置6Bの下流に設けられている特殊可変入賞球装置17に遊技球が達しにくく構成されている。
なお、遊技状態が第1KT状態である場合に第2始動入賞口に始動入賞しやすくなるようにする制御の仕方は、この特徴部138IWで示したものにかぎられない。例えば、第1KT状態である場合には、通常状態または第2KT状態である場合と比較して、可変入賞球装置6Bを多くの回数開放する(例えば、通常状態または第2KT状態では可変入賞球装置6Bの開放回数として1回をセットするのに対して、第1KT状態では可変入賞球装置6Bの開放回数として2回をセットする)ように制御してもよい。そのようにすれば、第1KT状態である場合には、可変入賞球装置6Bの開放回数を多くすることによって、第2始動入賞口に始動入賞しやすくすることができる。
また、例えば、第1KT状態である場合には、通常状態または第2KT状態である場合と比較して、上記に示した可変入賞球装置6Bの開放時間を長くする制御と、可変入賞球装置6Bの開放回数を多くする制御とを組み合わせて実行してもよい。
次いで、CPU103は、可変入賞球装置6Bを開放状態に制御する(ステップ138IWS3806)。具体的には、ソレノイド81を駆動して可変入賞球装置6Bを開状態にする。
そして、CPU103は、特図プロセスフラグの値を、普通電動役物作動処理(ステップ138IWS5104)に対応した値(具体的には「4」)に更新する(ステップ138IWS3807)。
次に、演出制御手段の動作について説明する。図8−27は、コマンド解析処理(ステップS75)の具体例を示すフローチャートである。主基板11から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU120は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップ138IWS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU120は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップ138IWS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップ138IWS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが大入賞口入賞指定コマンドであれば(ステップ138IWS614)、演出制御用CPU120は、第2KT状態中で小当りが連続して発生している期間に発生した賞球をカウントするための小当り連続中賞球数カウンタの値を15加算する(ステップ138IWS615)。次いで、演出制御用CPU120は、加算後の小当り連続中賞球数カウンタの値にもとづいて、画像表示装置5において、第2KT状態中で小当りが連続して発生している期間に発生した賞球数を示す小当り連続中賞球数表示1が表示されていれば、小当り連続中賞球数表示1を更新する制御を行う(ステップ138IWS616)。
なお、本例では、小当り連続中賞球数表示1は、通常状態や第1KT状態中に16R確変大当りや2R確変大当りが発生したときに表示が開始され、16R確変大当りや2R確変大当り以外の大当りが発生したとき(すなわち、第2KT状態を終了するとき)に表示が終了される。
次いで、演出制御用CPU120は、加算後の小当り連続中賞球数カウンタの値がいずれかの閾値以上となっているか否かを確認する(ステップ138IWS617)。加算後の小当り連続中賞球数カウンタの値がいずれかの閾値以上となっていれば、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、加算後の小当り連続中賞球数カウンタの値に応じた小当り連続中賞球数表示2を表示する制御を行う(ステップ138IWS618)。例えば、加算後の小当り連続中賞球数カウンタの値が1000や、1005、1010となっていれば、今回の大入賞口への入賞で賞球数が1000個に達したことを意味しているので、閾値「1000」に到達したと判定し、賞球数が1000個に達した旨の小当り連続中賞球数表示2を表示する。例えば、画像表示装置5において、小当り連続中賞球数表示2として「1000OVER」などの文字表示を表示する。
受信した演出制御コマンドが特殊入賞口入賞指定コマンドであれば(ステップ138IWS619)、演出制御用CPU120は、小当り連続中賞球数カウンタの値を10加算する(ステップ138IWS620)。次いで、演出制御用CPU120は、加算後の小当り連続中賞球数カウンタの値にもとづいて、画像表示装置5において、小当り連続中賞球数表示1が表示されていれば、小当り連続中賞球数表示1を更新する制御を行う(ステップ138IWS621)。
次いで、演出制御用CPU120は、加算後の小当り連続中賞球数カウンタの値がいずれかの閾値以上となっているか否かを確認する(ステップ138IWS622)。加算後の小当り連続中賞球数カウンタの値がいずれかの閾値以上となっていれば、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、加算後の小当り連続中賞球数カウンタの値に応じた小当り連続中賞球数表示2を表示する制御を行う(ステップ138IWS623)。例えば、加算後の小当り連続中賞球数カウンタの値が1000や、1005となっていれば、今回の大入賞口への入賞で賞球数が1000個に達したことを意味しているので、閾値「1000」に到達したと判定し、賞球数が1000個に達した旨の小当り連続中賞球数表示2を表示する。例えば、画像表示装置5において、小当り連続中賞球数表示2として「1000OVER」などの文字表示を表示する。
なお、本例では、大入賞口や特殊入賞口への入賞にもとづいて小当り連続中賞球数表示1を更新したり小当り連続中賞球数表示2を表示したりする場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、第2KT状態中の小当り連続中に一般入賞口10への入賞が発生した場合にも、その一般入賞口10への入賞に対する賞球数に相当する値を小当り連続中賞球数カウンタに加算し、小当り連続中賞球数表示1を更新したり小当り連続中賞球数表示2を表示したりしてもよい。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU120は、受信した演出制御コマンドを記憶したり、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットしたりする処理を実行する(ステップ138IWS624)。例えば、変動パターンコマンドを受信した場合には、RAM122に設けられた変動パターンコマンド格納領域に変動パターンコマンドを格納するとともに、変動パターンコマンド受信フラグをセットする。そして、ステップ138IWS611に移行する。
また、本特徴部138IWでは、演出制御手段(具体的には、演出制御用CPU120)は、例えば、演出制御プロセス処理(ステップS76)において、デモ表示制御処理を実行する。図8−28および図8−29は、デモ表示制御処理を示すフローチャートである。デモ表示制御処理において、演出制御用CPU120は、第1客待ちデモ表示指定コマンドを受信しているか否かを判定し(ステップ138IWS4701)、受信していなければステップ138IWS4706へ移行する。受信している場合には、通常状態であるか否かを判定し(ステップ138IWS4702)、通常状態でなければステップ138IWS4705へ移行する。具体的に、第1KT状態であることを示す第1KT状態フラグおよび第2KT状態であることを示す第2KT状態フラグのいずれもセットされていなければ通常状態であると判定する。
なお、第1客待ちデモ表示指定コマンドを受信しているか否かは、例えば、コマンド解析処理(ステップS75)において、第1客待ちデモ表示指定コマンドを受信した場合に、第1客待ちデモ表示指定コマンドを受信したことを示すフラグをセットするようにし、ステップ138IWS4701では、そのフラグがセットされているか否かを確認するようにすればよい。
また、第1KT状態フラグおよび第2KT状態フラグは、例えば、コマンド解析処理(ステップS75)において、低確/第1KT背景指定コマンドや、高確/第1KT背景指定コマンド、高確/第2KT背景指定コマンドを受信したことにもとづいてセットされる。
通常状態であれば、演出制御用CPU120は、第1デモ表示を開始するまでの時間(例えば、30秒)に相当する値を計測するための第1デモ待機タイマをセットし(ステップ138IWS4703)、第1デモ表示の待機中であることを示す第1デモ待機中フラグをセットする(ステップ138IWS4704)。そして、第1デモ受信フラグをリセットする(ステップ138IWS4705)。
その後、演出制御用CPU120は、第1デモ待機中フラグがセットされているか否かを判定し(ステップ138IWS4706)、セットされている場合には第1特別図柄変動が開始される場合(ステップ138IWS4707のY)、または第2特別図柄の変動にもとづいて大当り遊技状態に制御される場合(ステップ138IWS4708のY)、ステップ138IWS4712へ移行する。これにより、第1特別図柄変動が開始されるか第2特別図柄の変動にもとづいて大当り遊技状態に制御される場合には第1デモ表示を実行しないようになっている。具体的に、ステップ138IWS4707では第1特別図柄の変動を示す変動パターンコマンドを受信した場合には第1特別図柄変動が開始されたと判定する。また、ステップ138IWS4708では第2大当り開始指定コマンドを受信した場合に第2特別図柄の変動にもとづいて大当り遊技状態に制御されると判定する。
第1デモ待機中フラグがセットされており、第1特別図柄変動が開始されず(ステップ138IWS4707のN)、第2特別図柄の変動にもとづいて大当り遊技状態に制御されない場合(ステップ138IWS4708のN)、第1デモ待機タイマの値を1減算し(ステップ138IWS4709)、第1デモ待機タイマがタイムアウトした場合には(ステップ138IWS4710のY)、第1デモ表示を開始し(ステップ138IWS4711)、第1デモ待機フラグをリセットする(ステップ138IWS4712)。
その後、演出制御用CPU120は、第1デモ表示中である場合(ステップ138IWS4713のY)、第1特別図柄の変動が開始されるか(ステップ138IWS4714のY)、または第2特別図柄の変動にもとづいて大当り遊技状態に制御される場合(ステップ138IWS4715のY)、第1デモ表示を終了する(ステップ138IWS4716)。
また、演出制御用CPU120は、第2客待ちデモ表示指定コマンドを受信しているか否かを判定し(ステップ138IWS4801)、受信していなければステップ138IWS4806へ移行する。受信している場合には、KT状態であるか否かを判定し(ステップ138IWS4802)、KT状態でなければステップ138IWS4805へ移行する。具体的に、第1KT状態フラグおよび第2KT状態フラグのいずれかがセットされていればKT状態であると判定する。
なお、第2客待ちデモ表示指定コマンドを受信しているか否かは、例えば、コマンド解析処理(ステップS75)において、第2客待ちデモ表示指定コマンドを受信した場合に、第2客待ちデモ表示指定コマンドを受信したことを示すフラグをセットするようにし、ステップ138IWS4801では、そのフラグがセットされているか否かを確認するようにすればよい。
KT状態であれば、演出制御用CPU120は、第2デモ表示を開始するまでの時間(例えば、30秒)に相当する値を計測するための第2デモ待機タイマをセットし(ステップ138IWS4803)、第2デモ表示の待機中であることを示す第2デモ待機中フラグをセットする(ステップ138IWS4804)。そして、第2デモ受信フラグをリセットする(ステップ138IWS4805)。
その後、演出制御用CPU120は、第2デモ待機中フラグがセットされているか否かを判定し(ステップ138IWS4806)、セットされている場合には第2特別図柄変動が開始される場合(ステップ138IWS4807のY)、またはKT状態でない場合(ステップ138IWS4808のN)、ステップ138IWS4812へ移行する。これにより、第2特別図柄変動が開始されるかKT状態が終了した場合には第2デモ表示を実行しないようになっている。具体的に、ステップ138IWS4807では第2特別図柄の変動を示す変動パターンコマンドを受信した場合には第2特別図柄変動が開始されたと判定する。また、ステップ138IWS4808では第1KT状態フラグおよび第2KT状態フラグのいずれかもセットされていなければKT状態が終了したと判定する。
第2デモ待機中フラグがセットされており、第2特別図柄変動が開始されず(ステップ138IWS4807のN)、KT状態が終了していない場合(ステップ138IWS4808のY)、第2デモ待機タイマの値を1減算し(ステップ138IWS4809)、第2デモ待機タイマがタイムアウトした場合には(ステップ138IWS4810のY)、第2デモ表示を開始し(ステップ138IWS4811)、第2デモ待機フラグをリセットする(ステップ138IWS4812)。
その後、演出制御用CPU120は、第2デモ表示中である場合(ステップ138IWS4813のY)、第2特別図柄の変動が開始されるか(ステップ138IWS4814のY)、またはKT状態が終了した場合(ステップ138IWS4815のN)、第2デモ表示を終了する(ステップ138IWS4816)。
図8−30は、可変表示開始待ち処理(ステップS170)を示すフローチャートである。可変表示開始待ち処理において、演出制御用CPU120は、変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する(ステップ138IWS811)。なお、変動パターンコマンドを受信しているか否かは、例えば、コマンド解析処理(ステップS75)において、変動パターンコマンドを受信した場合に、変動パターンコマンドを受信したことを示す変動パターンコマンド受信フラグをセットするようにし、ステップ138IWS811では、その変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否かを確認するようにすればよい。
変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御用CPU120は、第1KT状態フラグまたは第2KT状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ138IWS812)。第1KT状態フラグおよび第2KT状態フラグのいずれもセットされていなければ(すなわち、非KT状態であれば)、演出制御用CPU120は、第1特別図柄の変動表示を実行する場合であるか否かを確認する(ステップ138IWS813)。なお、第1特別図柄の変動表示を実行する場合であるか否かは、例えば、受信した変動パターンコマンドで示される変動パターンが第1変動パターン#01〜#07を指定するものであるか否かを確認することにより判定できる。第1特別図柄の変動表示を実行する場合でなければ(すなわち、第2特別図柄の変動表示を実行する場合であれば)、そのまま処理を終了する。第1特別図柄の変動表示を実行する場合であれば、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を可変表示開始設定処理(ステップS171)に対応した値に更新する(ステップ138IWS815)。
第1KT状態フラグまたは第2KT状態フラグがセットされていなければ(すなわち、KT状態であれば)、演出制御用CPU120は、第2特別図柄の変動表示を実行する場合であるか否かを確認する(ステップ138IWS814)。なお、第2特別図柄の変動表示を実行する場合であるか否かは、例えば、受信した変動パターンコマンドで示される変動パターンが第2変動パターン#01〜#32を指定するものであるか否かを確認することにより判定できる。第2特別図柄の変動表示を実行する場合でなければ(すなわち、第1特別図柄の変動表示を実行する場合であれば)、そのまま処理を終了する。第2特別図柄の変動表示を実行する場合であれば、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を可変表示開始設定処理(ステップS171)に対応した値に更新する(ステップ138IWS816)。
ステップ138IWS812〜S815の処理が実行されることによって、この特徴部138IWでは、非KT状態である場合には、第1特別図柄の変動表示に対応して画像表示装置5において飾り図柄の変動表示が実行され、KT状態である場合には、第2特別図柄の変動表示に対応して画像表示装置5において飾り図柄の変動表示が実行される。言い換えれば、第1特別図柄の変動表示が実行される場合であってもKT状態である場合や、第2特別図柄の変動表示が実行される場合であっても非KT状態である場合には、飾り図柄の変動表示は実行されない。
図8−31は、可変表示開始設定処理(ステップS171)を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、飾り図柄の停止図柄を決定する(ステップ138IWS920)。なお、この特徴部138IWでは、表示結果1指定コマンドを受信した場合(はずれと決定されている場合)には、左中右の飾り図柄が全く不一致のはずれ図柄または左右の飾り図柄のみが一致したリーチはずれ図柄の組み合わせを決定する。また、表示結果2指定コマンドを受信した場合(16R確変大当りと決定されている場合)には、左中右の飾り図柄が奇数図柄のうち図柄「7」で揃った図柄の組み合わせを決定する。また、表示結果3指定コマンドや表示結果4指定コマンドを受信した場合(9R確変大当りや6R確変大当りと決定されている場合)には、左中右の飾り図柄が「7」以外の奇数図柄で揃った図柄の組み合わせを決定する。また、表示結果6指定コマンドを受信した場合(2R確変大当りと決定されている場合)には、中の飾り図柄が特殊図柄(本例では、図柄「R」)を含む図柄の組み合わせを決定する。また、表示結果5指定コマンドや表示結果7指定コマンドを受信した場合(6R通常大当りや2R通常大当りと決定されている場合)には、左中右の飾り図柄が偶数図柄で揃った図柄の組み合わせを決定する。また、表示結果8指定コマンドを受信した場合(小当りと決定されている場合)には、小当り図柄(例えば、「135」)の飾り図柄の組み合わせを決定する。
次いで、演出制御用CPU120は、今回開始される変動表示が大当りとなるものであるか否かを確認する(ステップ138IWS921)。なお、大当り変動であるか否かは、例えば、受信した表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンド〜表示結果7指定コマンドのいずれかであるか否かを確認することにより判定できる。大当り変動でなければ、そのままステップ138IWS933に移行する。
大当り変動であれば、演出制御用CPU120は、再抽選演出がストックされている状態であることを示す再抽選ストックフラグがセットされているか否かを確認する(ステップIWS922)。再抽選ストックフラグがセットされていれば、演出制御用CPU120は、画像表示装置5に表示されている再抽選ストック画像を消去する制御を行う(ステップ138IWS923)とともに、再抽選ストックフラグをリセットする(ステップ138IWS924)。また、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドで示される変動パターンに応じて、使用する飾り図柄の変動パターンおよび再抽選放出演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ138IWS925)。そして、ステップ138IWS934に移行する。
なお、本特徴部138IWでは、ステップ138IWS925で選択したプロセステーブルに従って後述するステップ138IWS935および可変表示中演出処理(ステップS172)が実行されることによって、飾り図柄の変動表示中に再抽選放出演出が実行される。
再抽選ストックフラグがセットされていなければ、演出制御用CPU120は、今回開始される変動表示が2R確変大当りとなるものであるか否かを確認する(ステップ138IWS926)。なお、2R確変大当りとなる変動表示であるか否かは、例えば、受信した表示結果指定コマンドが表示結果6指定コマンドであるか否かを確認することにより判定できる。2R確変大当りとなる変動表示でなければ、そのままステップ138IWS932に移行する。
2R確変大当りとなる変動表示であれば、演出制御用CPU120は、再抽選演出やゲート通過時報知を実行するか否かを決定する演出決定処理を実行する(ステップ138IWS927)。本例では、既に説明したように、2R確変大当りとなると、大当り遊技のラウンド数は2ラウンドと少なく他の大当りと比べると賞球が期待できないが、確変状態に制御されるとともに、KT状態の中でも特に有利な第2KT状態に制御される点で有利な大当りである。そこで、本特徴部138IWでは、2R確変大当りとなる場合には、再抽選演出やゲート通過時報知が実行されることによって、一旦通常大当りであるかのような表示を行った後に第2KT状態に制御されることを報知して、遊技に対する興趣を高めることができるようにしている。
「再抽選演出」とは、飾り図柄の変動表示中に一旦通常大当り図柄(非確変大当り図柄)を仮停止表示した後、飾り図柄を再度変動表示させ、最終的な変動表示結果が報知される演出である。なお、本例では、再抽選演出が実行されると、その後、さらにKT状態(本例では、第2KT状態)に移行することを示すKT突入演出が実行される。
なお、本例では、再抽選演出が実行される場合には、一旦通常大当り図柄が仮停止表示されるように構成し、16R確変大当り図柄が仮停止表示されて再抽選演出やKT突入演出が実行される場合がないように構成している。そのように構成することによって、最も有利な16R確変大当り図柄が表示されたにもかかわらず、その後、却って不利な状態が報知される(有利度が成り下がるような報知が行われる)事態を防止することができ、遊技に対する興趣の低下を抑えることができる。
また、本例では、再抽選演出が実行される場合には、通常大当り図柄が仮停止表示された後、必ず2R確変大当り図柄が最終停止表示される場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、6R通常大当りや2R通常大当りとなる場合にも再抽選演出を実行可能に構成し、再抽選演出を実行して通常大当り図柄が仮停止表示された後、最終的に6R通常大当りや2R通常大当りであることを報知する場合があるように構成してもよい。また、例えば、16R確変大当りや9R確変大当り、6R確変大当りとなる場合にも再抽選演出を実行可能に構成し、再抽選演出を実行して通常大当り図柄が仮停止表示された後、最終的に16R確変大当りや9R確変大当り、6R確変大当りであることを報知する場合があるように構成してもよい。
「ゲート通過時報知」とは、飾り図柄の変動表示では通常大当り図柄を最終停止表示し、その後、通過ゲート41を遊技球が通過したことにもとづいて2R確変大当りであることを報知するものである。
ステップ138IWS927では、演出制御用CPU120は、再抽選演出またはゲート通過時報知を実行するか否かを決定するための演出決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、再抽選演出またはゲート通過時報知を実行するか否かを決定する。図8−32は、演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。図8−32に示すように、本例では、30%の確率で再抽選演出を実行することに決定し、30%の確率でゲート通過時報知を実行することに決定するものとする。なお、本例で示した態様にかぎらず、例えば、ゲート通過時報知よりも再抽選演出の方を高い割合で決定するように構成してもよいし、再抽選演出よりもゲート通過時報知の方を高い割合で決定するように構成してもよい。
再抽選演出を実行することに決定した場合には(ステップ138IWS928のY)、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドで示される変動パターンに応じて、使用する飾り図柄の変動パターン、再抽選演出およびKT突入演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ138IWS929)。そして、ステップ138IWS934に移行する。
なお、本特徴部138IWでは、ステップ138IWS929で選択したプロセステーブルに従って後述するステップ138IWS935および可変表示中演出処理(ステップS172)が実行されることによって、飾り図柄の変動表示中に再抽選演出およびKT突入演出が実行される。
一方、ゲート通過時報知を実行することに決定した場合には(ステップ138IWS930のY)、演出制御用CPU120は、飾り図柄の停止図柄として通常大当り図柄を再決定する(ステップ138IWS931)。本例では、通常大当り図柄として、左中右の飾り図柄が偶数図柄で揃った図柄の組み合わせを再決定する。また、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドで示される変動パターンに応じて、使用する飾り図柄の変動パターンに応じたプロセステーブルを選択する(ステップ138IWS932)。そして、ステップ138IWS934に移行する。
また、大当り変動でなかった場合には(ステップ138IWS921のN)、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドで示される変動パターンに応じて、使用する飾り図柄の変動パターンに応じたプロセステーブルを選択する(ステップ138IWS933)。そして、ステップ138IWS934に移行する。
次いで、演出制御用CPU120は、ステップ138IWS925,S929,S932,S933で選択したプロセステーブルにおけるプロセスデータ1のプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップ138IWS934)。次いで、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(画像表示装置5、各種ランプ、スピーカ8L,8R)の制御を実行する(ステップ138IWS935)。例えば、画像表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDPに制御信号(表示制御実行データ)を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプ制御基板14に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
次いで、演出制御用CPU120は、変動時間に応じた値を飾り図柄変動時間タイマに設定して飾り図柄変動時間タイマをスタートさせる(ステップ138IWS936)。そして、演出制御プロセスフラグを、可変表示中演出処理(ステップS172)に応じた値に更新する(ステップ138IWS937)。
図8−33〜図8−35は、演出制御プロセス処理における特図当り待ち処理(ステップS173)を示すフローチャートである。特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、まず、飾り図柄の停止図柄として大当り図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグ1がセットされているか否かを確認する(ステップ138IWS9701)。停止図柄表示フラグ1がセットされていれば、ステップ138IWS9706に移行する。この特徴部138IWでは、飾り図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、ステップ138IWS9705で停止図柄表示フラグ1がセットされる。そして、大当り中演出を実行するときに停止図柄表示フラグ1がリセットされる。従って、停止図柄表示フラグ1がセットされているということは、大当り図柄を確定表示したが大当り中演出をまだ実行していない段階であるので、ステップ138IWS9703の飾り図柄の停止図柄を表示する処理を実行することなく、ステップ138IWS9706に移行する。
停止図柄表示フラグ1がセットされていなければ、演出制御用CPU120は、飾り図柄の停止図柄として小当り図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグ2がセットされているか否かを確認する(ステップ138IWS9702)。停止図柄表示フラグ2がセットされていれば、ステップ138IWS9721に移行する。この特徴部138IWでは、飾り図柄の停止図柄として小当り図柄を表示した場合には、ステップ138IWS9720で停止図柄表示フラグ2がセットされる。そして、小当り中演出を実行するときに停止図柄表示フラグ2がリセットされる。従って、停止図柄表示フラグ2がセットされているということは、小当り図柄を確定表示したが小当り中演出をまだ実行していない段階であるので、ステップ138IWS9703の飾り図柄の停止図柄を表示する処理を実行することなく、ステップ138IWS9721に移行する。
停止図柄表示フラグ1および停止図柄表示フラグ2のいずれもセットされていなければ、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において停止表示中の左中右の飾り図柄の停止図柄(はずれ図柄、大当り図柄、小当り図柄)を確定表示させる制御を行う(ステップ138IWS9703)。
ステップ138IWS9703の処理で大当り図柄を確定表示した場合には(ステップ138IWS9704のY)、演出制御用CPU120は、停止図柄表示フラグ1をセットする(ステップ138IWS9705)。
次いで、演出制御用CPU120は、いずれかの大当り開始指定コマンド(第1大当り開始指定コマンド、第2大当り開始指定コマンド)を受信したか否かを確認する(ステップ138IWS9706)。いずれかの大当り開始指定コマンドを受信している場合には、演出制御用CPU120は、停止図柄表示フラグ1をリセットする(ステップ138IWS9707)。
次いで、演出制御用CPU120は、今回の変動表示で再抽選演出を実行していれば(ステップ138IWS9708のY)、画像表示装置5において再抽選ストック画像を表示する制御を行う(ステップ138IWS9709)とともに、再抽選ストックフラグをセットする(ステップ138IWS9710)。そして、ステップ138IWS9713に移行する。
本例では、飾り図柄の変動表示において再抽選演出が実行された場合には、再抽選ストック画像が表示され、恰も再抽選演出をストックしている状態であるかのような表示が行われる。そして、その後、大当りとなる変動表示が発生すると、その大当り変動において再び再抽選演出を実行して、恰もストック状態であった再抽選演出を放出して実行するかのような演出(再抽選放出演出)が実行される。
また、再抽選演出を実行していなければ、演出制御用CPU120は、ゲート通過時報知の実行を決定している場合であれば(ステップ138IWS9711のY)、画像表示装置5に表示されている飾り図柄の組み合わせを通常大当り図柄から2R確変大当り図柄に差し替える制御を行う(ステップ138IWS9712)。
なお、本特徴部138IWでは、大当り図柄が停止表示された後、通過ゲート41を遊技球が通過したタイミングで大当り開始指定コマンドが送信されるので(ステップ138IWS2501A,S2505A,S2501B,S2505B参照)、ステップ138IWS9706でYと判定されたことにもとづいてステップ138IWS9712の処理が実行されることによって、通常大当り図柄を停止表示した後、通過ゲート41を遊技球が通過したタイミングで2R確変大当り図柄への差し替え表示が行われることになる。
次いで、演出制御用CPU120は、今回発生した大当りの大当り種別が16R確変大当りまたは2R確変大当りであるか否かを確認する(ステップ138IWS9713)。なお、大当り種別が16R確変大当りまたは2R確変大当りであるか否かは、例えば、受信した表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンドまたは表示結果6指定コマンドであるか否かを確認することにより判定できる。16R確変大当りまたは2R確変大当りであれば、そのままステップ138IWS9715に移行する。
16R確変大当りおよび2R確変大当りのいずれでもなければ、第2KT状態中であった場合には今回の大当り遊技の終了後に第2KT状態が終了することを意味している。この場合、演出制御用CPU120は、第2KT状態中に小当りが連続して発生した回数をカウントするための小当り連続数カウンタ、および小当り連続中賞球数カウンタの値を0クリアする(ステップ138IWS9714)。
次いで、演出制御用CPU120は、大当り中演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ138IWS9715)。次いで、演出制御用CPU120は、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップ138IWS9716)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ、および演出用部品としてのスピーカ8L,8R)の制御を実行する(ステップ138IWS9717)。
その後、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を大当り中演出処理(ステップS176)に応じた値に更新する(ステップ138IWS9718)。
ステップ138IWS9703の処理で大当り図柄を確定表示していなければ(ステップ138IWS9704のN)、ステップ138IWS9703の処理で小当り図柄を確定表示した場合には(ステップ138IWS9719のY)、演出制御用CPU120は、停止図柄表示フラグ2をセットする(ステップ138IWS9720)。
次いで、演出制御用CPU120は、小当り開始指定コマンドを受信したか否かを確認する(ステップ138IWS9721)。小当り開始指定コマンドを受信している場合には、演出制御用CPU120は、停止図柄表示フラグ2をリセットする(ステップ138IWS9722)。
次いで、演出制御用CPU120は、小当りRUSH継続示唆演出の実行中であることを示す小当りRUSH継続示唆演出実行中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ138IWS9723)。小当りRUSH継続示唆演出実行中フラグがセットされていなければ(小当りRUSH継続示唆演出の実行中でなければ)、演出制御用CPU120は、第2KT状態に制御されているか否かを確認する(ステップ138IWS9724)。なお、第2KT状態に制御されているか否かは、例えば、第2KT状態フラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。第2KT状態に制御されていれば、演出制御用CPU120は、第1特別図柄の変動表示中であるか否かを確認する(ステップ138IWS9725)。なお、第1特別図柄の変動表示中であるか否かは、例えば、第1変動パターンを指定する変動パターンコマンドを受信しているか否かを確認することにより判定できる。
第1特別図柄の変動表示中でなければ、演出制御用CPU120は、第1保留記憶があるか否かを確認する(ステップ138IWS9726)。なお、第1保留記憶があるか否かは、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100から受信した第1保留記憶数を指定する演出制御コマンドを確認することにより判定できる。第1保留記憶がなければ、演出制御用CPU120は、第2保留記憶数が2以上であるか否かを確認する(ステップ138IWS9727)。第2保留記憶数が2以上であるか否かは、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100から受信した第2保留記憶数を指定する演出制御コマンドを確認することにより判定できる。
第2保留記憶数が2以上であれば、演出制御用CPU120は、第2特別図柄の変動表示に対する全ての先読み判定結果コマンドを読み出す(ステップ138IWS9728)。
本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、第1特別図柄プロセス処理の第1始動入賞判定処理(ステップS101A)において、第1始動入賞口への始動入賞が発生したときに、その始動入賞に対する第1特別図柄の変動表示が大当りとなるか否かや変動パターンの種別(変動カテゴリ)を先読み判定し、その判定結果を示す先読み判定結果コマンドを送信する。また、本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2特別図柄プロセス処理の第2始動入賞判定処理においても同様に、第2始動入賞口への始動入賞が発生したときに、その始動入賞に対する第2特別図柄の変動表示が大当りとなるか否かや変動パターンの種別(変動カテゴリ)を先読み判定し、その判定結果を示す先読み判定結果コマンドを送信する。
演出制御用CPU120は、コマンド解析処理(ステップS75)において、先読み判定結果コマンドを受信すると、RAM122に設けられた先読み判定結果コマンド格納領域に、受信した先読み判定結果コマンドを格納する。本例では、第1保留記憶数および第2保留記憶数の上限数は4であることから、先読み判定結果コマンド格納領域は、第1保留記憶および第2保留記憶に対応してそれぞれ4つの格納領域が設けられているものとする。
次いで、演出制御用CPU120は、読み出した先読み判定結果コマンドの中に大当りの先読み判定結果を示すものがあるか否かを確認する(ステップ138IWS9729)。大当りの先読み判定結果を示すものがなければ(ステップ138IWS9729のN)、演出制御用CPU120は、小当りの発生を報知する小当り報知の表示色を決定する(ステップ138IWS9730)。
ステップ138IWS9730では、演出制御用CPU120は、小当り報知の表示色を決定するための小当り報知表示色決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、小当り報知の表示色を決定する。図8−36は、小当り報知表示色決定テーブルの具体例を示す説明図である。本例では、図8−36に示すように、90%の確率で小当り報知の表示色を赤色にすると決定され、10%の確率で小当り報知の表示色を金色にすると決定される。
小当り報知の表示色を金色にすると決定した場合には(ステップ138IWS9731のY)、演出制御用CPU120は、小当りRUSH継続示唆演出実行中フラグをセットする(ステップ138IWS9732)とともに、画像表示装置5において金色の表示色で小当り報知を表示する制御を行う(ステップ138IWS9733)。
一方、第2KT状態でない場合(ステップ138IWS9724のN)や、第1特別図柄の変動表示中である場合(ステップ138IWS9725のY)、第1保留記憶がある場合(ステップ138IWS9726のY)、第2保留記憶数が2以上でない場合(ステップ138IWS9727のN)、大当りの先読み判定結果を示す先読み判定結果コマンドがある場合(ステップ138IWS9729のY)、小当り報知の表示色を赤色に決定した場合(ステップ138IWS9731のN)には、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において赤色の表示色で小当り報知を表示する制御を行う(ステップ138IWS9743)。
本例では、第2KT状態に制御されている場合には、大当りが発生すると、例えば、9R確変大当りや2R通常大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に第1KT状態に制御されることになり、第2KT状態が終了することになる点で却って不利であるともいえる。一方、大当りが発生しない間は遊技状態の変化が生じないのであるから、第2KT状態という有利な状態が継続することになる。そこで、本例では、ステップ138IWS9729でNと判定した場合には(すなわち、大当りとなる保留がないのであるから、現在の保留記憶数分は第2KT状態が継続することが予見される場合には、ステップ138IWS9730〜S9733の処理が実行されることにより、金色の表示色で小当り報知が表示されることによって、第2KT状態が継続することを示唆することができるようにしている。
なお、本例では、金色の表示色で小当り報知が報知されて小当りRUSH継続示唆演出が開始されると、後述するように、画像表示装置5における背景画像も小当りRUSH継続示唆演出に応じた背景画像に変更される(ステップ138IWS9909参照)ことにより、小当りRUSH継続示唆演出が実行される。
小当りRUSH継続示唆演出実行中フラグがセットされている場合には(すなわち、既に小当りRUSH継続示唆演出の実行中である場合には)、演出制御用CPU120は、第1特別図柄の変動表示中であるか否かを確認する(ステップ138IWS9734)。なお、第1特別図柄の変動表示中であるか否かは、例えば、第1変動パターンを指定する変動パターンコマンドを受信しているか否かを確認することにより判定できる。
第1特別図柄の変動表示中でなければ、演出制御用CPU120は、第1保留記憶があるか否かを確認する(ステップ138IWS9735)。なお、第1保留記憶があるか否かは、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100から受信した第1保留記憶数を指定する演出制御コマンドを確認することにより判定できる。第1保留記憶がなければ、演出制御用CPU120は、第2保留記憶数が2以上であるか否かを確認する(ステップ138IWS9736)。第2保留記憶数が2以上であるか否かは、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100から受信した第2保留記憶数を指定する演出制御コマンドを確認することにより判定できる。
第2保留記憶数が2以上であれば、演出制御用CPU120は、第2特別図柄の変動表示に対する全ての先読み判定結果コマンドを読み出す(ステップ138IWS9737)。次いで、演出制御用CPU120は、読み出した先読み判定結果コマンドの中に大当りの先読み判定結果を示すものがあるか否かを確認する(ステップ138IWS9738)。大当りの先読み判定結果を示すものがなければ(ステップ138IWS9738のN)、演出制御用CPU120は、小当りRUSH継続示唆演出を終了するか否かを決定する(ステップ138IWS9739)。
ステップ138IWS9739では、演出制御用CPU120は、小当りRUSH継続示唆演出を終了するか否かを決定するための小当りRUSH継続示唆演出終了決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、小当りRUSH継続示唆演出を終了するか否かを決定する。図8−37は、小当りRUSH継続示唆演出終了決定テーブルの具体例を示す説明図である。本例では、図8−37に示すように、90%の確率で小当りRUSH継続示唆演出を継続すると決定され、10%の確率で小当りRUSH継続示唆演出を終了すると決定される。
そして、第1特別図柄の変動表示中である場合(ステップ138IWS9734のY)や、第1保留記憶がある場合(ステップ138IWS9735のY)、第2保留記憶数が2以上でない場合(ステップ138IWS9736のN)、大当りの先読み判定結果を示す先読み判定結果コマンドがある場合(ステップ138IWS9738のY)、小当りRUSH継続示唆演出を終了すると決定した場合(ステップ138IWS9740のY)には、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において小当りRUSH継続示唆演出に応じた背景画像から通常の背景画像に変更する制御を行い(ステップ138IWS9741)、小当りRUSH継続示唆演出を終了する。また、演出制御用CPU120は、小当りRUSH継続示唆演出実行中フラグをリセットする(ステップ138IWS9742)。
一方、小当りRUSH継続示唆演出を継続すると決定した場合(ステップ138IWS9740のN)には、演出制御用CPU120は、そのままステップ138IWS9743に移行する。
その後、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において赤色の表示色で小当り報知を表示する制御を行う(ステップ138IWS9743)。
次いで、演出制御用CPU120は、小当り連続数カウンタの値を1加算する(ステップ138IWS9744)。また、演出制御用CPU120は、更新後の小当り連続数カウンタの値にもとづいて、画像表示装置5において、第2KT状態中における小当りの連続回数を示す小当り連続数表示1が表示されていれば、小当り連続数表示1を更新する制御を行う(ステップ138IWS9745)。
なお、本例では、小当り連続数表示1は、通常状態や第1KT状態中に16R確変大当りや2R確変大当りが発生したときに表示が開始され、16R確変大当りや2R確変大当り以外の大当りが発生したとき(すなわち、第2KT状態を終了するとき)に表示が終了される。
次いで、演出制御用CPU120は、加算後の小当り連続数カウンタの値がいずれかの閾値となっているか否かを確認する(ステップ138IWS9746)。加算後の小当り連続数カウンタの値がいずれかの閾値となっていれば、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、加算後の小当り連続数カウンタの値に応じた小当り連続数表示2を表示する制御を行う(ステップ138IWS9747)。例えば、加算後の小当り連続数カウンタの値が10となっていれば、今回の小当り発生で小当り連続数が10回に達したことを意味しているので、閾値「10」に到達したと判定し、小当り連続数が10回に達した旨の小当り連続数表示2を表示する。例えば、画像表示装置5において、小当り連続数表示2として「10COMBO」などの文字表示を表示する。
次いで、演出制御用CPU120は、小当り中演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ138IWS9748)。次いで、演出制御用CPU120は、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップ138IWS9749)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ、および演出用部品としてのスピーカ8L,8R)の制御を実行する(ステップ138IWS9750)。
そして、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を小当り中演出処理(ステップS174)に応じた値に更新する(ステップ138IWS9751)。
ステップ138IWS9703の処理で大当り図柄や小当り図柄を表示しなかった場合(すなわち、はずれ図柄を表示した場合)には(ステップ138IWS9704のN、且つステップ138IWS9719のN)、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を可変表示開始待ち処理(ステップS170)に応じた値に更新する(ステップ138IWS9752)。
図8−38は、演出制御プロセス処理における小当り終了演出処理(ステップS175)を示すフローチャートである。小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、演出期間計測タイマの値を1減算する(ステップ138IWS9901)。なお、演出期間計測タイマは、小当り中演出処理(ステップS174)において小当り遊技を終了すること(例えば、小当り終了指定コマンドを受信したこと)にもとづいてセットされる。次いで、演出制御用CPU120は、演出期間計測タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップ138IWS9902)。
演出期間計測タイマがタイムアウトしていないときは(ステップ138IWS9902のN)、演出制御用CPU120は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップ138IWS9903)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(画像表示装置5、各種ランプ、スピーカ8L,8R等)を制御する処理を実行する(ステップ138IWS9904)。
そして、演出制御用CPU120は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップ138IWS9905)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップ138IWS9906)。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップ138IWS9907)。
演出期間計測タイマがタイムアウトしていれば(ステップ138IWS9902のY)、演出制御用CPU120は、小当りRUSH継続示唆演出実行中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ138IWS9908)。小当りRUSH継続示唆演出実行中フラグがセットされてれいば、演出制御用CPU120は、画像表示装置5に表示される背景画像を小当りRUSH継続示唆演出に応じた背景画像に変更する制御を行う(ステップ138IWS9909)。
なお、ステップ138IWS9909が実行されて小当りRUSH継続示唆演出に応じた背景画像に変更されると、その後、いずれかの小当りRUSH継続示唆演出の終了条件が成立して小当りRUSH継続示唆演出が終了するまで(ステップ138IWS9734〜S9742参照)、複数の変動表示にわたって小当りRUSH継続示唆演出に応じた背景画像が表示される。
そして、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を可変表示開始待ち処理(ステップS170)に応じた値に更新する(ステップ138IWS9910)。
次に、本特徴部138IWにおいて実行される演出の演出態様について説明する。まず、再抽選演出の演出態様について説明する。図8−39〜図8−41は、再抽選演出の演出態様を説明するための説明図である。なお、図8−39〜図8−41において、(A)(B)(C)・・・の順に表示画面が遷移する。
本例では、2R確変大当りとなる飾り図柄の変動表示を実行するものとし、その変動開始時に再抽選演出を実行することに決定したものとする。図8−39(A)に示すように、左中右の飾り図柄の変動表示を実行しているときに、飾り図柄の仮停止タイミングとなると、図8−39(B)に示すように、画像表示装置5において、通常大当り図柄(非確変大当り図柄)の飾り図柄の組み合わせ(本例では、図柄「666」の組み合わせ)が仮停止表示される。なお、仮停止表示とは、見た目上は飾り図柄が停止しているように見えるが、例えば、飾り図柄を僅かに上下に変動させたり揺れ変動させたりすることにより完全には停止していない状態である。
次いで、図8−39(C)に示すように、画像表示装置5において、左中右の飾り図柄の変動表示が再び開始されるとともに、「再抽選」などの文字表示138IW001が表示され、再抽選演出が実行される。
次いで、図8−39(D)に示すように、画像表示装置5の表示画面がブラックアウト(暗転)し、KT状態(本例では、第2KT状態)に移行することを示すKT突入演出が実行される。なお、本例では、図8−39(D)に示すように、KT突入演出の実行中で表示画面が暗転している状態であっても、飾り図柄の変動表示が画像表示装置5の表示画面の右上端部に僅かに視認できるものとする。
次いで、図8−40(E)に示すように、画像表示装置5において、所定のキャラクタ画像138IW002が表示されるとともに、キャラクタのセリフとして「小当りRUSH」などの文字表示138IW003が表示され、第2KT状態に移行することが報知される。なお、本例では、画像表示装置5の表示画面の右上端部にも、飾り図柄の停止図柄として2R確変大当り図柄(本例では、特殊図柄「R」を含む図柄の組み合わせ)が縮小表示されるものとする。
次いで、第2KT状態に制御されると、図8−40(F)に示すように、画像表示装置5において「小当りRUSH」などの文字表示138IW004が表示され、第2KT状態中であることを認識可能な表示が行われる。また、図8−40(F)に示すように、画像表示装置5において「STANDBY」などの文字表示が再抽選ストック画像138IW005として表示され、2R確変大当りが発生した変動表示で開始された再抽選演出を恰もストックした状態であるかのような表示が行われる。
次いで、第2KT状態中に大当りとなる変動表示が開始されたものとする。その大当りとなる変動表示において、飾り図柄の仮停止タイミングとなると、図8−40(G)に示すように、画像表示装置5において、通常大当り図柄(非確変大当り図柄)の飾り図柄の組み合わせ(本例では、図柄「666」の組み合わせ)が仮停止表示される。
次いで、図8−40(H)に示すように、画像表示装置5において、左中右の飾り図柄の変動表示が再び開始されるとともに、再抽選ストック画像138IW005が消去され、「再抽選」などの文字表示138IW006が表示され、再抽選演出が実行される。すなわち、恰もストックしていた再抽選演出を放出するような態様で再抽選放出演出が実行される。
そして、変動時間を終了すると、図8−41(I)に示すように、飾り図柄の停止図柄として大当り図柄が停止表示される。なお、図8−41(I)に示す例では、16R確変大当りとなることにもとづいて、16R確変大当り図柄(本例では、「777」の図柄の組み合わせ)が停止表示される場合が示されている。
次に、ゲート通過時報知の演出態様について説明する。図8−42は、ゲート通過時報知の演出態様を説明するための説明図である。なお、図8−42において、(A)(B)(C)・・・の順に表示画面が遷移する。
本例では、2R確変大当りとなる飾り図柄の変動表示を実行するものとし、その変動開始時にゲート通過時報知を実行し、飾り図柄の停止図柄として通常図柄(非確変大当り図柄)を再決定したものとする。そして、図8−42(A)に示すように、左中右の飾り図柄の変動表示を実行し、変動時間が経過すると、図8−42(B)に示すように、画像表示装置5において、通常大当り図柄(非確変大当り図柄)の飾り図柄の組み合わせ(本例では、図柄「666」の組み合わせ)が停止表示される。従って、2R確変大当りと決定した場合であるが、恰も通常大当り(6R通常大当りまたは2R通常大当り)となったかのような表示が行われる。
次いで、通常大当り図柄が停止表示された後、通過ゲート41を遊技球が通過すると、図8−42(C)に示すように、画像表示装置5において停止表示されている飾り図柄の停止図柄が2R確変大当り図柄(本例では、特殊図柄「R」を含む図柄の組み合わせ)に差し替え表示される。すなわち、2R確変大当りであることが事後的に報知される表示が行われる。
次いで、第2KT状態に制御されると、図8−42(D)に示すように、画像表示装置5において「小当りRUSH」などの文字表示138IW004が表示され、第2KT状態中であることを認識可能な表示が行われる。
次に、小当りRUSH継続示唆演出の演出態様について説明する。図8−43および図8−44は、小当りRUSH継続示唆演出の演出態様を説明するための説明図である。なお、図8−43および図8−44において、(A)(B)(C)・・・の順に表示画面が遷移する。
第2KT状態中である場合には、図8−43(A)に示すように、画像表示装置5において、第2KT状態中における小当りの連続回数を示す小当り連続数表示1が表示されるとともに、第2KT状態中で小当りが連続して発生している期間に発生した賞球数を示す小当り連続中賞球数表示1が表示される。本例では、16R確変大当りが発生して第2KT状態に移行された後、現時点までに小当りが19回発生しているものとし、図8−43(A)に示すように、小当り連続数表示1として「19回目」などの文字表示138IW007が表示されている場合が示されている。また、最初の16R確変大当りにもとづく大当り遊技中に15個×10球×16ラウンド=2400個の賞球が得られ、その後の小当り毎に10個×3球=30個の賞球が得られ、19回の小当り発生により30個×19=570個の賞球が得られたことにより、合計で2970個の賞球が得られていることにもとづいて、図8−43(A)に示すように、小当り連続中賞球数表示1として「2970PT」などの文字表示138IW008が表示されている場合が示されている。
次いで、変動時間が経過し、図8−43(B)に示すように、飾り図柄の停止図柄として小当り図柄(本例では、「135」の図柄の組み合わせ)が停止表示され、小当りが発生したものとする。また、図8−43(B)に示すように、「GET」などの文字表示138IW009が表示され、小当り報知が表示される。なお、図8−43(B)に示す例では、赤色の表示色で小当り報知が表示される場合が示されている。また、図8−43(B)に示すように、小当り連続数表示1が「20回目」に更新されるともに、第2KT状態中の小当り連続回数が20回目に達したことにもとづいて、小当り連続数表示2として「20COMBO」などの文字表示138IW010が表示される。
次いで、小当り遊技中に特殊入賞口に遊技球が3個入賞し、賞球数がさらに10個×3球=30個増加して合計で3000個になったものとする。この場合、図8−43(C)に示すように、小当り連続中賞球数表示1が「3000PT」に更新されるとともに、第2KT状態中で小当りが連続して発生している期間に発生した賞球数が3000個に達したことにもとづいて、小当り連続中賞球数表示2として「3000OVER」などの文字表示138IW011が表示される。
次いで、小当り遊技を終了して、図8−43(D)に示すように、次の飾り図柄の変動表示を開始したものとする。次いで、変動時間が経過し、図8−44(E)に示すように、飾り図柄の停止図柄として小当り図柄(本例では、「135」の図柄の組み合わせ)が停止表示され、小当りが発生したものとする。ここで、読み出した全ての先読み判定コマンドにもとづいて大当りとなる保留記憶がないと判定し、小当り報知の表示色を決定する処理を実行し、小当り報知の表示色を金色に決定したものとする(ステップ138IWS9728〜S9731参照)。この場合、図8−44(E)に示すように、小当り報知として金色の表示色で「GET」などの文字表示138IW012が表示され、小当りRUSH継続示唆演出の一部として小当りが継続することが報知される。
次いで、図8−44(F)に示すように、小当り遊技に制御され、その後、小当り遊技を終了するときに、図8−44(G)に示すように、画像表示装置5において小当りRUSH継続示唆演出に応じた背景画像に変更される。例えば、通常の背景画像として青色の表示色の背景画像が表示されるのに対して、小当りRUSH継続示唆演出に応じた背景画像として虹色の表示色の背景画像が表示される。そして、その後、小当りRUSH継続示唆演出を終了するまで、図8−44(H)に示すように、画像表示装置5において小当りRUSH継続示唆演出に応じた背景画像の表示が継続される。
なお、本例では、小当り連続中賞球数表示1および小当り連続中賞球数表示2として、第2KT状態中における賞球数を表示する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1KT状態および第2KT状態を含めたKT状態における大入賞口や特殊入賞口への入賞にもとづく賞球をカウントし、小当り連続中賞球数表示1および小当り連続中賞球数表示2として表示するように構成してもよい。
以上に説明したように、本特徴部138IWによれば、第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示と第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示とを並行して実行可能であり、所定条件が成立(例えば、大当り図柄を導出表示)した後、特定領域(例えば、通過ゲート41)を遊技媒体(例えば、遊技球)が通過したことにもとづいて、有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能である。また、特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能であり、通常状態よりも特殊状態による遊技価値が付与されやすい特別状態(例えば、KT状態)に制御可能である。また、特定信号(例えば、大当り信号1)を出力可能であり、通常状態において第1識別情報の可変表示により所定条件が成立したことにもとづいて特定信号を出力可能であり(例えば、図8−22(1)に示すように、通常状態では、第1特別図柄で大当り図柄を導出表示したことにもとづいて大当り信号1の外部出力を開始する)、通常状態において第2識別情報の可変表示により所定条件が成立したことにもとづいて特定信号を出力しない(例えば、図8−22(1)に示すように、通常状態では、第2特別図柄で大当り図柄を導出表示しても大当り信号1の外部出力を開始しない)。そのため、第2識別情報の可変表示により所定条件が成立する場合に適切に信号を出力することができる。また、遊技者が遊技していない非遊技状態中に、特にKT状態を終了したが保留が残っており、見た目上空き台の状態になっている場合であっても、所定条件の成立(大当り図柄の導出表示)では直ちに特定信号を出力しないようにすることによって、特に非遊技状態中を考慮して、第2識別情報の可変表示により所定条件が成立する場合に適切に信号を出力することができる。
また、本特徴部138IWによれば、特定信号は、有利状態への制御を特定可能な信号(例えば、大当り信号1)であり、特定信号出力手段は、通常状態において第2識別情報の可変表示により所定条件が成立した場合に、特定領域を遊技媒体が通過したことにもとづいて特定信号を出力可能である(例えば、図8−22(1)に示すように、通常状態では、第2特別図柄で大当り図柄を導出表示した場合、通過ゲート41の遊技球の通過にもとづいて大当り信号1の外部出力を開始する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、遊技機の外部において有利状態に制御されていることを特定することができる。
また、特に、パチンコ遊技機では、大当り信号を受信したことに応じて、データランプ(いわゆる呼び出しランプ)において大当りに対応する発光表示および液晶表示を行い、大当り回数を1加算する。そのため、遊技者が遊技していない非遊技状態で第2特別図柄で大当り図柄が停止表示された場合には、非遊技状態であるにもかかわらずデータランプが発光表示されたままとなり、空き台であるにもかかわらず、元の遊技者が戻ってくる可能性があると判断して他の遊技者が遊技を敬遠する可能性があり、パチンコ遊技機の稼働率が低下してしまう可能性がある。従って、本特徴部138IWでは、非遊技状態で第2特別図柄で大当り図柄が停止表示されても大当り信号1の外部出力を開始せず、データランプの発光表示が開始されないようにして、そのようなパチンコ遊技機の稼働率が低下してしまうことを抑止できるようにしている。
また、本特徴部138IWによれば、特別状態および有利状態に対応する特別信号(例えば、大当り信号2)を出力可能であり、特定信号とは異なる出力端子を用いて特別信号を出力可能である(例えば、図8−21に示すように、大当り信号1は端子番号「05」の出力端子から外部出力し、大当り信号2は端子番号「06」の出力端子から外部出力する)。また、特定信号の出力開始のタイミングと共通のタイミングにおいて特別信号の出力を開始する(例えば、図8−22に示すように、通常状態において、大当り信号1と同様に、第1特別図柄で大当り図柄を導出表示したことにもとづいて大当り信号2の外部出力を開始し、第2特別図柄で大当り図柄を導出表示した場合には、通過ゲート41の遊技球の通過にもとづいて大当り信号2の外部出力を開始する)。そのため、適切に特別信号を出力することができる。
また、本特徴部138IWによれば、有利状態において遊技媒体が進入可能な第1領域(例えば、大入賞口)と、特殊状態において遊技媒体が進入可能な第2領域(例えば、特殊入賞口)とを備える。また、第2領域に遊技媒体が進入したことに対応する特殊信号(例えば、特殊入賞口入賞信号)を出力可能であり、特定信号とは異なる出力端子を用いて特殊信号を出力可能である(例えば、図8−21に示すように、大当り信号1は端子番号「05」の出力端子から外部出力し、特殊入賞口入賞信号は端子番号「07」の出力端子から外部出力する)。そのため、第2領域への遊技媒体の進入状況を外部で監視することができる。
また、本特徴部138IWによれば、第1識別情報の可変表示により所定条件が成立した場合、および特別状態において第2識別情報の可変表示により所定条件が成立した場合に、特定領域を遊技媒体が通過したか否かにかかわらず、特定信号を出力可能である(例えば、図8−22(1),(2)に示すように、第1特別図柄で大当り図柄が導出表示された場合には、その大当り図柄が導出表示されたタイミングで大当り信号1の外部出力を開始し、図8−22(2)に示すように、KT状態において第2特別図柄で大当り図柄が導出表示された場合には、その大当り図柄が導出表示されたタイミングで大当り信号1の外部出力を開始する)。そのため、遊技中の状態に対応した信号出力を行うことができる。
なお、主基板11からの信号により大当りのラウンド数に対応する表示を表示可能な表示手段(ラウンドランプ)を別途設けるように構成してもよい。この場合、所定条件の成立(大当り図柄の導出表示)後には表示手段は消灯状態で、通過ゲート41を遊技球が通過したことに応じて大当りのラウンド数に対応する態様にて表示手段の表示を行わせるように構成してもよい。そのような構成によれば、特別図柄の大当り図柄を停止表示した状態で飾り図柄として非確変図柄(偶数図柄)の大当り図柄が停止表示した状態では、遊技者が表示手段(ラウンドランプ)を確認しても非確変大当りであるか2R確変大当り(小当りRUSH)であるかを認識困難とし、遊技球が通過ゲート41を通過することにより画像表示装置5で小当りRUSHへの突入演出が実行されて小当りRUSHを認識可能となる点で、昇格演出の演出効果を高めることができる。
また、飾り図柄の停止図柄として非確変図柄(偶数図柄)の大当り図柄を停止表示した状態で遊技球が通過ゲート41を通過することにより、16R確変大当り(RUSH)への昇格を報知するように構成してもよい。また、非確変図柄(偶数図柄)の大当り図柄を停止表示した後の大当り遊技中に昇格報知を実行するように構成してもよい。
また、本特徴部138IWによれば、有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能であり、特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能であり、非特別状態よりも特殊状態による遊技価値が付与されやすい特別状態(例えば、第2KT状態)に制御可能である。また、有利状態として、少なくとも、有利状態の終了後に非特別状態に制御される第1有利状態(例えば、6R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技状態)と、有利状態の終了後に特別状態に制御される第2有利状態(例えば、16R確変大当りにもとづく大当り遊技状態)と、有利状態の終了後に特別状態に制御され第2有利状態よりも有利度合いが低い第3有利状態(例えば、2R確変大当りにもとづく大当り遊技状態)とに制御可能であり、有利状態に制御されることを報知した後に、第3有利状態に制御されることを報知可能である(例えば、再抽選演出およびKT突入演出を実行したり、ゲート通過時報知を実行したりする)。そのため、有利状態の終了後に遊技者にとってより有利な状況となることが報知されるので、特別状態に制御可能な遊技機において、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、本特徴部138IWによれば、第1有利状態に制御されることを報知した後に再報知演出(例えば、図8−39(C)に示す再抽選演出)を実行し、再報知演出の実行開始後に第3有利状態に制御されることを報知する特別演出(例えば、図8−39(D)および図8−40(E)に示すKT突入演出)を実行可能である。そのため、演出に意外性をもたせて遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、本特徴部138IWによれば、再報知演出の実行開始後に特別演出を実行した場合に、特別状態において再報知演出に対応する特定画像(例えば、図8−40(F)に示す再抽選ストック画像138IW005)を表示可能である。また、特定画像を表示した後に再報知演出(例えば、図8−40(H)に示す再抽選演出(再抽選放出演出))を実行可能である。そのため、再報知演出に関する興趣を向上させることができる。
なお、本特徴部138IWでは、再抽選ストック画像が表示された後、次の大当り発生時に再抽選ストック画像が消去されて再抽選放出演出が実行される(ストックされていた再抽選ストック画像が1回の大当りで放出される)場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、第2KT状態に移行し再抽選ストック画像を表示した後、複数回の大当りが発生しても継続して再抽選ストック画像を表示し、複数回の大当りで繰り返し再抽選放出演出を実行する(1つの再抽選ストック画像で再抽選放出演出をループして実行する)ように構成してもよい。
また、本特徴部138IWによれば、第2有利状態に制御されることを報知した後に、第3有利状態に制御されることを報知しない(例えば、図8−39(B)に示すように、通常大当り図柄を仮停止表示した後に、図8−39(C)〜図8−40(E)に示すように、再抽選演出およびKT突入演出を実行する。すなわち、16R確変大当り図柄を仮停止表示した後に再抽選演出やKT突入演出が実行される場合はない。)。そのため、遊技に対する興趣の低下を抑えることができる。
また、本特徴部138IWによれば、所定条件が成立(例えば、大当り図柄の導出表示)した後、特定領域(例えば、通過ゲート41)を遊技媒体(例えば、遊技球)が通過したことにもとづいて有利状態に制御可能である。また、第1有利状態に制御されることを報知した後に、特定領域を遊技媒体が通過したことにもとづいて第3有利状態に制御されることを報知可能である(例えば、図8−42(B)に示すように、通常大当り図柄を導出表示した後に、図8−42(C)に示すように、通過ゲート41を遊技球が通過したことにもとづいて2R確変大当り図柄を差し替え表示する)。そのため、演出に意外性をもたせて遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、本特徴部138IWによれば、有利状態に制御されやすい特定状態(例えば、確変状態(高確率状態))に制御可能である。また、第2有利状態および第3有利状態の終了後に特定状態に制御可能であり(例えば、図8−20に示すように、16R確変大当りや2R確変大当りとなった場合には、確変状態(高確率状態)に制御される)、第1有利状態の終了後に特定状態に制御しない(例えば、図8−20に示すように、6R通常大当りや2R通常大当りとなった場合には、低確率状態に制御される)。そのため、第3有利状態の終了後が第1有利状態の終了後よりもより一層有利度合いが高い点で、第1有利状態よりも第3有利状態に制御されることに遊技者の注目度合いを高めることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、本特徴部138IWによれば、有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能であり、有利度合いが異なる複数種類の有利状態(例えば、6R通常大当りや、2R通常大当り、16R確変大当り、2R確変大当りにもとづく大当り遊技状態)に制御可能である。また、有利状態に制御されることを報知した後に、所定の演出態様により有利状態の種類を報知する再報知演出(例えば、図8−39(C)に示す再抽選演出)を実行可能であり、再報知演出の実行開始後の演出結果が表示される前に、再報知演出とは演出態様が異なり特定の有利状態に制御されることを報知する特別演出(例えば、図8−39(D)および図8−40(E)に示すKT突入演出)を実行可能である。また、特別演出の実行後に、再報知演出の実行を示唆する特別画像(例えば、図8−40(F)に示す再抽選ストック画像138IW005)を表示可能である。そのため、再報知演出に関して遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、本特徴部138IWによれば、有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能であり、特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能であり、非特別状態よりも特殊状態による遊技価値が付与されやすい特別状態(例えば、第2KT状態)に制御可能である。また、有利状態への制御に対応して特別状態の制御を終了する(例えば、図8−20に示すように、高確率/第2KT状態中に9R確変大当りや2R通常大当りになると、第2KT状態を終了し、高確率/第1KT状態や低確率/第1KT状態に移行する)。また、特別状態において、判定手段の判定結果(例えば、先読み判定結果)にもとづいて、後の可変表示において特別状態が継続することを示唆する示唆演出(例えば、小当りRUSH継続示唆演出)を実行可能である。そのため、遊技価値が付与されやすい特別状態が継続することが示唆されるので、特別状態に制御可能な遊技機において、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、本特徴部138IWによれば、特殊状態に制御されることを報知する報知演出(例えば、小当り報知)を複数種類の態様(例えば、金色の表示色と赤色の表示色)により実行可能であり、複数種類の態様のうちの特別態様(例えば、金色の表示色)により報知演出を実行する(例えば、図8−44(E)に示すように、金色の表示色で小当り報知138IW012を表示する)。そのため、報知演出の態様に注目させることができる。
また、本特徴部138IWによれば、特別態様により報知演出を実行した後に、可変表示の演出態様を特殊態様に変化させる態様の示唆演出を実行可能である(例えば、図8−44(G),(H)に示すように、画像表示装置5の背景画像を小当りRUSH継続示唆演出に応じた背景画像に変更する)。そのため、示唆演出の演出効果を高めて遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、本特徴部138IWでは、小当りRUSH継続示唆演出に応じた背景画像を表示することによって小当りRUSH継続示唆演出を実行する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、第2KT状態の継続を示唆するテロップ表示を表示したり、所定のキャラクタ画像を表示したりすることによって、小当りRUSH継続示唆演出を実行するように構成してもよい。
また、本特徴部138IWによれば、複数の可変表示にわたって特別状態が継続することを示唆する態様により示唆演出を実行可能である(例えば、小当りRUSH継続示唆演出を終了するまで、複数の変動表示にわたって小当りRUSH継続示唆演出に応じた背景画像を表示する)。そのため、複数の可変表示にわたって遊技者に安堵感を与えることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、本特徴部138IWによれば、第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示と第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示とを並行して実行可能である。また、特別状態として、第2識別情報の可変表示の実行頻度が高く且つ第2識別情報の可変表示により特殊状態に制御される頻度が高い状態に制御可能である(例えば、第2KT状態では、小当りが発生しやすい状態に制御されるとともに低ベース状態に制御されて可変入賞球装置6Bの開放時間が短くなるように制御される)。また、第1識別情報の可変表示が実行されていないことを条件に示唆演出を実行可能である(例えば、第1特別図柄の変動表示中でない場合に、金色の表示色で小当り報知を表示可能である)。そのため、第1識別情報の可変表示に伴う不安定な状態(例えば、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とが並行して実行され、第1特別図柄の変動表示によって遊技状態の変化が生じ得る状態)での示唆演出の実行を制限することができる。
また、本特徴部138IWによれば、有利状態に制御される保留記憶が記憶されたこと、保留記憶手段が記憶する保留記憶数が減少したこと、示唆演出を終了するか否かの判定処理によって示唆演出を終了すると判定されたこと、または第1識別情報の可変表示に関する保留記憶が記憶されたことのうちの少なくともいずれか1つにもとづいて、示唆演出を終了する(例えば、先読み判定結果にもとづいて大当りとなる保留があること、第2保留記憶数が2以上でないこと、抽選処理により小当りRUSH継続示唆演出を終了すると決定したこと、第1保留記憶が記憶されたことにもとづいて、小当りRUSH継続示唆演出を終了する)。そのため、示唆演出の終了の契機を適切に確保することができる。
また、本特徴部138IWによれば、特殊状態に制御された回数である所定回数(例えば、小当り連続数カウンタを用いて計数する第2KT状態中の小当り連続数)を集計するとともに、特殊状態において付与された遊技価値(例えば、小当り連続中賞球数カウンタを用いて計数する第2KT状態中の賞球数)を集計する。また、所定回数に応じた特別演出(例えば、図8−43(B)に示す小当り連続数表示2(「20COMBO」などの文字表示138IW010))を実行可能であり、遊技価値に対応する特殊演出(例えば、図8−43(C)に示す小当り連続中賞球数表示2(「3000OVER」などの文字表示138IW011))を実行可能である。そのため、遊技者に特別感を与えることにより遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、本特徴部138IWでは、第2KT状態中である場合には、大当りが発生しなければ概ね小当りが発生するので、小当り連続数カウンタを用いて第2KT状態中に発生した小当りの連続回数をカウントするものとなっている。ただし、厳密には強制はずれが発生する場合もあるので、強制はずれを挟んで間欠的な小当りの発生回数を累積的にカウントする場合もある。なお、第2KT状態中に大当りが発生しなければ必ず小当りとなるように構成して、第2KT状態中の小当りの連続回数をカウントするように構成してもよい。また、必ずしも第2KT状態中の小当りの連続数をカウントする必要はなく、第2KT状態中であっても低い割合ではずれとなる場合があるように構成した場合には、間欠的な小当りの発生回数を累積的にカウントするように構成してもよい。
また、上記のように、第2KT状態中であっても低い割合ではずれとなる(100%小当りでない)ように構成した場合、小当りRUSH継続示唆演出の実行中にはずれ変動が実行される場合がありうるが、はずれ変動中も小当りRUSH継続示唆演出を継続して実行(例えば、小当りRUSH継続示唆演出に応じた背景画像を継続して表示)するように構成してもよい。
また、小当りRUSH継続示唆演出を実行するだけでなく、小当りRUSH終了示唆演出を実行するように構成してもよい。この場合、例えば、先読み判定結果にもとづいて小当りRUSHが終了するか否かを判定して小当りRUSH終了示唆演出を実行するように構成してもよい。また、例えば、確変状態が所定回数(確変回数)の変動表示の実行により終了し、確変回数の到達とともに小当りRUSHも終了するように構成する場合や、確変終了抽選処理により確変状態を終了するとともに小当りRUSHも終了するように構成する場合、その小当りRUSH終了の前に事前に小当りRUSH終了示唆演出を実行するように構成してもよい。そのように構成すれば、小当りRUSHの終了を事前に煽る演出を実行可能とすることにより、小当りRUSHが実際に終了するかまたは継続するかに遊技者を注目させることができ、より遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、上記の小当りRUSH終了示唆演出は、小当りRUSH継続示唆演出とは異なる演出態様で実行するように構成してもよい。例えば、背景画像を暗転させる態様で小当りRUSH終了示唆演出を実行したり、「RUSH終了?」などのテロップ状の文字表示を表示したりするように構成してもよい。
また、複数種類の演出態様の小当りRUSH終了示唆演出を実行可能に構成し、いずれの演出態様により小当りRUSH終了示唆演出が実行されるかに応じて、実際に小当りRUSHが終了する割合が異なるように構成してもよい。そのように構成すれば、遊技者に小当りRUSH終了示唆演出の演出態様に注目させることができる。
また、本特徴部138IWで示した構成を、設定値に応じて大当りの当選確率(出玉率)が変わるように構成されたパチンコ遊技機に適用するように構成してもよい。図8−45は、設定値を変更可能に構成する場合を説明するための説明図である。このうち、図8−45(A)は、非確変状態(低確率状態)における設定値ごとの大当りの当選確率や小当りの当選確率を示している。また、図8−45(B)は、確変状態(高確率状態)における設定値ごとの大当りの当選確率や小当りの当選確率を示している。また、図8−45に示す例では、設定値「1」〜「6」の6段階に設定変更可能に構成する場合が示されている。なお、6段階に設定変更可能である場合にかぎらず、例えば、2〜5段階に設定変更可能に構成したり、7段階以上に設定変更可能に構成したりしてもよい。
図8−45(A)に示す例では、非確変状態(低確率状態)では、設定値「1」の場合が大当り確率「205/65536」と最も低く、遊技者にとって最も不利な設定となっている。そして、設定値「2」、設定値「3」、設定値「4」、設定値「5」の順に大当り確率が高くなり、設定値「6」の場合が大当り確率「255/65536」と最も高く、遊技者にとって最も有利な設定となっている。また、図8−45(B)に示す例では、確変状態(高確率状態)では、非確変状態(低確率状態)と比較して全体に大当りの当選確率が10倍となっており、設定値「1」の場合が大当り確率「2050/65536」と最も低く、遊技者にとって最も不利な設定となっている。そして、設定値「2」、設定値「3」、設定値「4」、設定値「5」の順に大当り確率が高くなり、設定値「6」の場合が大当り確率「2550/65536」と最も高く、遊技者にとって最も有利な設定となっている。
一方で、小当りに関しては、図8−45(A),(B)に示すように、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、また、非確変状態(低確率状態)と確変状態(高確率状態)とのいずれであるかに関係なく、小当り確率が「62986/65536」と一定である。このように設定値に応じて大当り確率を異ならせる一方で小当り確率は一定となるように構成する場合であっても、図8−45(A),(B)に示すように、はずれ確率を設定値「1」〜「6」で異ならせることによって、設定値ごとの判定値数が整合するように構成すればよい。なお、図8−45(A),(B)では、確変状態(高確率状態)と非確変状態(低確率状態)とで小当り確率を一致させはずれ確率を異ならせているが、確変状態(高確率状態)では非確変状態(低確率状態)に対して大当り確率が上昇した分、非確変状態(低確率状態)よりも小当り確率を低下させ、はずれ確率を一致させてもよい。さらに、設定値が例えば「1」及び「2」で異なる値であっても、大当り確率及び小当り確率のそれぞれを一致させてもよい。これにより、実質的な設定可能段階数が6段階未満の遊技機又は設定変更機能による有利度の差がない遊技機において、6段階の設定変更機能を有する種別の遊技機とハードウェア・ソフトウェア構成の共通化を図ることができ、製造コストを低減できる。
なお、本特徴部138IWには、以下に示すような課題を解決するための構成が開示されている。すなわち、遊技機において、特定信号を出力可能に構成されたものがある。例えば、特開2014−200506号公報には、全ての大当り状態中に大当り信号(特定信号)を外部出力端子から出力することが記載されている。
しかしながら、特開2014−200506号公報に記載された遊技機では、通常状態であるか特別状態であるかや、第1識別情報の可変表示により所定条件が成立する場合であるか第2識別情報の可変表示により所定条件が成立する場合であるかについては何ら考慮されていない。従って、通常状態において第2識別情報の可変表示により所定条件が成立する場合に適切に信号を出力できるようにする必要がある。
そこで、本特徴部138IWでは、第2識別情報の可変表示により所定条件が成立する場合に適切に信号を出力できるようにするという課題を解決すべく、以下の手段(1)〜(5)の構成が開示されている。
(手段1)本発明による遊技機は、第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示および第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示を行うことが可能であり、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)と該有利状態とは異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)とに制御可能な遊技機であって、第1識別情報の可変表示と第2識別情報の可変表示とを並行して実行可能な可変表示実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)のステップS110A〜S113Aを実行する部分、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)でステップS110A〜S113Aと同様の処理を実行する部分)と、所定条件(例えば、大当り図柄を導出表示)が成立した後、特定領域(例えば、通過ゲート41)を遊技媒体(例えば、遊技球)が通過したことにもとづいて、有利状態に制御可能な有利状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)のステップS115A〜S118Aを実行する部分、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)でステップS115A〜S118Aと同様の処理を実行する部分)と、特殊状態に制御可能な特殊状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)のステップS119A〜S121Aを実行する部分、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)でステップS119A〜S121Aと同様の処理を実行する部分)と、通常状態よりも特殊状態による遊技価値が付与されやすい特別状態(例えば、KT状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ138IWS2208A,S2213A,S2214A,S2219A,S2220A,S2208B,S2213B,S2214B,S2219B,S2220Bを実行する部分)と、特定信号(例えば、大当り信号1)を出力可能な特定信号出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS23およびステップ138IWS2022A,S2022B,S2503Bを実行する部分)とを備え、特定信号出力手段は、通常状態において第1識別情報の可変表示により所定条件が成立したことにもとづいて特定信号を出力可能であり(例えば、図8−22(1)に示すように、通常状態では、第1特別図柄で大当り図柄を導出表示したことにもとづいて大当り信号1の外部出力を開始する)、通常状態において第2識別情報の可変表示により所定条件が成立したことにもとづいて特定信号を出力しない(例えば、図8−22(1)に示すように、通常状態では、第2特別図柄で大当り図柄を導出表示しても大当り信号1の外部出力を開始しない)ことを特徴とする。そのような構成によれば、第2識別情報の可変表示により所定条件が成立する場合に適切に信号を出力することができる。
(手段2)手段1において、特定信号は、有利状態への制御を特定可能な信号(例えば、大当り信号1)であり、特定信号出力手段は、通常状態において第2識別情報の可変表示により所定条件が成立した場合に、特定領域を遊技媒体が通過したことにもとづいて特定信号を出力可能である(例えば、図8−22(1)に示すように、通常状態では、第2特別図柄で大当り図柄を導出表示した場合、通過ゲート41の遊技球の通過にもとづいて大当り信号1の外部出力を開始する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、遊技機の外部において有利状態に制御されていることを特定することができる。
(手段3)手段1または手段2において、特別状態および有利状態に対応する特別信号(例えば、大当り信号2)を出力可能な特別信号出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS23およびステップ138IWS2022A,S2503Bを実行する部分)を備え、特別信号出力手段は、特定信号とは異なる出力端子を用いて特別信号を出力可能であり(例えば、図8−21に示すように、大当り信号1は端子番号「05」の出力端子から外部出力し、大当り信号2は端子番号「06」の出力端子から外部出力する)、特定信号の出力開始のタイミングと共通のタイミングにおいて特別信号の出力を開始する(例えば、図8−22に示すように、通常状態において、大当り信号1と同様に、第1特別図柄で大当り図柄を導出表示したことにもとづいて大当り信号2の外部出力を開始し、第2特別図柄で大当り図柄を導出表示した場合には、通過ゲート41の遊技球の通過にもとづいて大当り信号2の外部出力を開始する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、適切に特別信号を出力することができる。
(手段4)手段1から手段3のうちのいずれかにおいて、有利状態において遊技媒体が進入可能な第1領域(例えば、大入賞口)と、特殊状態において遊技媒体が進入可能な第2領域(例えば、特殊入賞口)と、第2領域に遊技媒体が進入したことに対応する特殊信号(例えば、特殊入賞口入賞信号)を出力可能な特殊信号出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS23を実行する部分)とを備え、特殊信号出力手段は、特定信号とは異なる出力端子を用いて特殊信号を出力可能である(例えば、図8−21に示すように、大当り信号1は端子番号「05」の出力端子から外部出力し、特殊入賞口入賞信号は端子番号「07」の出力端子から外部出力する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、第2領域への遊技媒体の進入状況を外部で監視することができる。
(手段5)手段1から手段4のうちのいずれかにおいて、特定信号出力手段は、第1識別情報の可変表示により所定条件が成立した場合、および特別状態において第2識別情報の可変表示により所定条件が成立した場合に、特定領域を遊技媒体が通過したか否かにかかわらず、特定信号を出力可能である(例えば、図8−22(1),(2)に示すように、第1特別図柄で大当り図柄が導出表示された場合には、その大当り図柄が導出表示されたタイミングで大当り信号1の外部出力を開始し、図8−22(2)に示すように、KT状態において第2特別図柄で大当り図柄が導出表示された場合には、その大当り図柄が導出表示されたタイミングで大当り信号1の外部出力を開始する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、遊技中の状態に対応した信号出力を行うことができる。
また、本特徴部138IWには、以下に示すような課題を解決するための構成も開示されている。すなわち、遊技機において、有利状態に制御されることを報知した後にさらに報知を行うように構成されたものがある。例えば、特開2017−104227号公報には、演出図柄が偶数図柄揃いまたは「7」以外の数字図柄揃いで一旦仮停止表示状態となった後、再抽選演出を実行することが記載されている。
しかしながら、特開2017−104227号公報では、特殊状態に制御されやすく遊技価値が付与されやすい特別状態に制御可能な遊技機に適用した場合に、有利状態に制御されることの報知に関して遊技に対する興趣を十分に向上させることはできない。
そこで、本特徴部138IWでは、特別状態に制御可能な遊技機において、遊技に対する興趣を向上させることができるようにするという課題を解決すべく、以下の手段(1)〜(6)の構成が開示されている。
(手段1)本発明による遊技機は、遊技を行うことが可能であり、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)と該有利状態とは異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)とに制御可能な遊技機であって、有利状態に制御可能な有利状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)のステップS115A〜S118Aを実行する部分、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)でステップS115A〜S118Aと同様の処理を実行する部分)と、特殊状態に制御可能な特殊状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)のステップS119A〜S121Aを実行する部分、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)でステップS119A〜S121Aと同様の処理を実行する部分)と、非特別状態よりも特殊状態による遊技価値が付与されやすい特別状態(例えば、第2KT状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ138IWS2208A,S2208Bを実行する部分)とを備え、有利状態制御手段は、有利状態として、少なくとも、有利状態の終了後に非特別状態に制御される第1有利状態(例えば、6R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技状態)と、有利状態の終了後に特別状態に制御される第2有利状態(例えば、16R確変大当りにもとづく大当り遊技状態)と、有利状態の終了後に特別状態に制御され第2有利状態よりも有利度合いが低い第3有利状態(例えば、2R確変大当りにもとづく大当り遊技状態)とに制御可能であり、有利状態に制御されることを報知した後に、第3有利状態に制御されることを報知可能な報知手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ138IWS929で選択したプロセステーブルに従ってステップ138IWS935およびステップS172を実行したり、ステップ138IWS9712を実行したりする部分)を備えたことを特徴とする。そのような構成によれば、有利状態の終了後に遊技者にとってより有利な状況となることが報知されるので、特別状態に制御可能な遊技機において、遊技に対する興趣を向上させることができる。
(手段2)手段1において、報知手段は、第1有利状態に制御されることを報知した後に再報知演出(例えば、図8−39(C)に示す再抽選演出)を実行し、再報知演出の実行開始後に第3有利状態に制御されることを報知する特別演出(例えば、図8−39(D)および図8−40(E)に示すKT突入演出)を実行可能であるように構成されていてもよい。そのような構成によれば、演出に意外性をもたせて遊技に対する興趣を向上させることができる。
(手段3)手段2において、再報知演出の実行開始後に特別演出を実行した場合に、特別状態において再報知演出に対応する特定画像(例えば、図8−40(F)に示す再抽選ストック画像138IW005)を表示可能な特定画像表示手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ138IWS9709を実行する部分)と、特定画像を表示した後に再報知演出(例えば、図8−40(H)に示す再抽選演出(再抽選放出演出))を実行可能な再報知演出再実行手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ138IWS925で選択したプロセステーブルに従ってステップ138IWS935およびステップS172を実行する部分)とを備えるように構成されていてもよい。そのような構成によれば、再報知演出に関する興趣を向上させることができる。
(手段4)手段1から手段3のうちのいずれかにおいて、報知手段は、第2有利状態に制御されることを報知した後に、第3有利状態に制御されることを報知しない(例えば、図8−39(B)に示すように、通常大当り図柄を仮停止表示した後に、図8−39(C)〜図8−40(E)に示すように、再抽選演出およびKT突入演出を実行する。すなわち、16R確変大当り図柄を仮停止表示した後に再抽選演出やKT突入演出が実行される場合はない。)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、遊技に対する興趣の低下を抑えることができる。
(手段5)手段1から手段4のうちのいずれかにおいて、有利状態制御手段は、所定条件が成立(例えば、大当り図柄の導出表示)した後、特定領域(例えば、通過ゲート41)を遊技媒体(例えば、遊技球)が通過したことにもとづいて有利状態に制御可能であり、報知手段は、第1有利状態に制御されることを報知した後に、特定領域を遊技媒体が通過したことにもとづいて第3有利状態に制御されることを報知可能である(例えば、図8−42(B)に示すように、通常大当り図柄を導出表示した後に、図8−42(C)に示すように、通過ゲート41を遊技球が通過したことにもとづいて2R確変大当り図柄を差し替え表示する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、演出に意外性をもたせて遊技に対する興趣を向上させることができる。
(手段6)手段1から手段5のうちのいずれかにおいて、有利状態に制御されやすい特定状態(例えば、確変状態(高確率状態))に制御可能な特定状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ138IWS2207A,S2212A,S2207B,S2212Bを実行する部分)を備え、特定状態制御手段は、第2有利状態および第3有利状態の終了後に特定状態に制御可能であり(例えば、図8−20に示すように、16R確変大当りや2R確変大当りとなった場合には、確変状態(高確率状態)に制御される)、第1有利状態の終了後に特定状態に制御しない(例えば、図8−20に示すように、6R通常大当りや2R通常大当りとなった場合には、低確率状態に制御される)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、第3有利状態の終了後が第1有利状態の終了後よりもより一層有利度合いが高い点で、第1有利状態よりも第3有利状態に制御されることに遊技者の注目度合いを高めることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、本特徴部138IWには、以下に示すような課題を解決するための構成も開示されている。すなわち、遊技機において、有利状態に制御されることを報知した後にさらに報知を行うように構成されたものがある。例えば、特開2017−104227号公報には、演出図柄が偶数図柄揃いまたは「7」以外の数字図柄揃いで一旦仮停止表示状態となった後、再抽選演出(再報知演出)を実行することが記載されている。
しかしながら、特開2017−104227号公報では、再報知演出に関して遊技に対する興趣を十分に向上させることはできない。
そこで、本特徴部138IWでは、再報知演出に関して遊技に対する興趣を向上させることができるようにするという課題を解決すべく、以下の手段(1)〜(6)の構成が開示されている。
(手段1)本発明による遊技機は、遊技を行うことが可能であり、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、有利状態に制御可能な有利状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)のステップS115A〜S118Aを実行する部分、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)でステップS115A〜S118Aと同様の処理を実行する部分)を備え、有利状態制御手段は、有利度合いが異なる複数種類の有利状態(例えば、6R通常大当りや、2R通常大当り、16R確変大当り、2R確変大当りにもとづく大当り遊技状態)に制御可能であり、有利状態に制御されることを報知した後に、所定の演出態様により有利状態の種類を報知する再報知演出(例えば、図8−39(C)に示す再抽選演出)を実行可能な再報知演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ138IWS929で選択したプロセステーブルに従ってステップ138IWS935およびステップS172を実行する部分)と、再報知演出の実行開始後の演出結果が表示される前に、再報知演出とは演出態様が異なり特定の有利状態に制御されることを報知する特別演出(例えば、図8−39(D)および図8−40(E)に示すKT突入演出)を実行可能な特別演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ138IWS929で選択したプロセステーブルに従ってステップ138IWS935およびステップS172を実行する部分)と、特別演出の実行後に、再報知演出の実行を示唆する特別画像(例えば、図8−40(F)に示す再抽選ストック画像138IW005)を表示可能な特別画像表示手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ138IWS9709を実行する部分)とを備えたことを特徴とする。そのような構成によれば、再報知演出に関して遊技に対する興趣を向上させることができる。
(手段2)手段1において、有利状態とは異なる遊技者にとって有利な特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能な特殊状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)のステップS119A〜S121Aを実行する部分、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)でステップS119A〜S121Aと同様の処理を実行する部分)と、非特別状態よりも特殊状態による遊技価値が付与されやすい特別状態(例えば、第2KT状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ138IWS2208A,S2208Bを実行する部分)とを備え、有利状態制御手段は、有利状態として、少なくとも、有利状態の終了後に非特別状態に制御される第1有利状態(例えば、6R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技状態)と、有利状態の終了後に特別状態に制御される第2有利状態(例えば、16R確変大当りにもとづく大当り遊技状態)と、有利状態の終了後に特別状態に制御され第2有利状態よりも有利度合いが低い第3有利状態(例えば、2R確変大当りにもとづく大当り遊技状態)とに制御可能であり、再報知演出実行手段は、第1有利状態に制御されることを報知した後に再報知演出を実行可能であり、特別演出実行手段は、再報知演出の実行開始後に第3有利状態に制御されることを報知する特別演出(例えば、図8−39(D)および図8−40(E)に示すKT突入演出)を実行可能であるように構成されていてもよい。そのような構成によれば、演出に意外性をもたせて遊技に対する興趣を向上させることができる。
(手段3)手段2において、特定画像を表示した後に再報知演出(例えば、図8−40(H)に示す再抽選演出(再抽選放出演出))を実行可能な再報知演出再実行手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ138IWS925で選択したプロセステーブルに従ってステップ138IWS935およびステップS172を実行する部分)を備えるように構成されていてもよい。そのような構成によれば、再報知演出に関する興趣を向上させることができる。
(手段4)手段2から手段3のうちのいずれかにおいて、第2有利状態に制御されることを報知した後に、第3有利状態に制御されることを報知しない(例えば、図8−39(B)に示すように、通常大当り図柄を仮停止表示した後に、図8−39(C)〜図8−40(E)に示すように、再抽選演出およびKT突入演出を実行する。すなわち、16R確変大当り図柄を仮停止表示した後に再抽選演出やKT突入演出が実行される場合はない。)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、遊技に対する興趣の低下を抑えることができる。
(手段5)手段2から手段4のうちのいずれかにおいて、有利状態制御手段は、所定条件が成立(例えば、大当り図柄の導出表示)した後、特定領域(例えば、通過ゲート41)を遊技媒体(例えば、遊技球)が通過したことにもとづいて有利状態に制御可能であり、第1有利状態に制御されることを報知した後に、特定領域を遊技媒体が通過したことにもとづいて第3有利状態に制御されることを報知可能(例えば、図8−42(B)に示すように、通常大当り図柄を導出表示した後に、図8−42(C)に示すように、通過ゲート41を遊技球が通過したことにもとづいて2R確変大当り図柄を差し替え表示する)な報知手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ138IWS9712を実行する部分)を備えるように構成されていてもよい。そのような構成によれば、演出に意外性をもたせて遊技に対する興趣を向上させることができる。
(手段6)手段1から手段5のうちのいずれかにおいて、有利状態に制御されやすい特定状態(例えば、確変状態(高確率状態))に制御可能な特定状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ138IWS2207A,S2212A,S2207B,S2212Bを実行する部分)を備え、特定状態制御手段は、第2有利状態および第3有利状態の終了後に特定状態に制御可能であり(例えば、図8−20に示すように、16R確変大当りや2R確変大当りとなった場合には、確変状態(高確率状態)に制御される)、第1有利状態の終了後に特定状態に制御しない(例えば、図8−20に示すように、6R通常大当りや2R通常大当りとなった場合には、低確率状態に制御される)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、第3有利状態の終了後が第1有利状態の終了後よりもより一層有利度合いが高い点で、第1有利状態よりも第3有利状態に制御されることに遊技者の注目度合いを高めることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、本特徴部138IWには、以下に示すような課題を解決するための構成も開示されている。すなわち、遊技機において、有利状態とは異なる遊技者にとって有利な特殊状態に制御可能であり、非特別状態に比べて特殊状態に制御される頻度を高めた特別状態に制御可能に構成されたものがある。例えば、特開2015−156952号公報には、小当り遊技状態(特殊状態)でも、大当り遊技状態よりも少ないものの、遊技者が出玉を得ることができるような開放態様であることが記載されている。また、通常状態よりも小当りが発生しやすい状態(特別状態)に制御することが記載されている。
しかしながら、特開2015−156952号公報に記載された遊技機では、特別状態に関する遊技性が単調であり、遊技に対する興趣を十分に向上させることはできない。
そこで、本特徴部138IWでは、特別状態に制御可能な遊技機において、遊技に対する興趣を向上させることができるようにするという課題を解決すべく、以下の手段(1)〜(7)の構成が開示されている。
(手段1)本発明による遊技機は、可変表示を行うことが可能であり、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)と該有利状態とは異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)とに制御可能な遊技機であって、有利状態に制御可能な有利状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)のステップS115A〜S118Aを実行する部分、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)でステップS115A〜S118Aと同様の処理を実行する部分)と、特殊状態に制御可能な特殊状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)のステップS119A〜S121Aを実行する部分、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)でステップS119A〜S121Aと同様の処理を実行する部分)と、非特別状態よりも特殊状態による遊技価値が付与されやすい特別状態(例えば、第2KT状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ138IWS2208A,S2208Bを実行する部分)と、有利状態に制御するか否かを決定する決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ138IWS58A,S58Bを実行する部分)と、決定手段の決定前に、有利状態に制御されるか否かを判定する判定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)のステップS101Aを実行する部分、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)でステップS101Aと同様の処理を実行する部分)とを備え、特別状態制御手段は、有利状態への制御に対応して特別状態の制御を終了し(例えば、図8−20に示すように、高確率/第2KT状態中に9R確変大当りや2R通常大当りになると、第2KT状態を終了し、高確率/第1KT状態や低確率/第1KT状態に移行する)、特別状態において、判定手段の判定結果(例えば、先読み判定結果)にもとづいて、後の可変表示において特別状態が継続することを示唆する示唆演出(例えば、小当りRUSH継続示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ138IWS9733,S9909を実行する部分)を備えたことを特徴とする。そのような構成によれば、遊技価値が付与されやすい特別状態が継続することが示唆されるので、特別状態に制御可能な遊技機において、遊技に対する興趣を向上させることができる。
(手段2)手段1において、示唆演出実行手段は、特殊状態に制御されることを報知する報知演出(例えば、小当り報知)を複数種類の態様(例えば、金色の表示色と赤色の表示色)により実行可能であり、複数種類の態様のうちの特別態様(例えば、金色の表示色)により報知演出を実行することによって示唆演出を実行する(例えば、図8−44(E)に示すように、金色の表示色で小当り報知138IW012を表示する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、報知演出の態様に注目させることができる。
(手段3)手段2において、示唆演出実行手段は、特別態様により報知演出を実行した後に、可変表示の演出態様を特殊態様に変化させる態様の示唆演出を実行可能である(例えば、図8−44(G),(H)に示すように、画像表示装置5の背景画像を小当りRUSH継続示唆演出に応じた背景画像に変更する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、示唆演出の演出効果を高めて遊技に対する興趣を向上させることができる。
(手段4)手段1から手段3のうちのいずれかにおいて、示唆演出実行手段は、複数の可変表示にわたって特別状態が継続することを示唆する態様により示唆演出を実行可能である(例えば、小当りRUSH継続示唆演出を終了するまで、複数の変動表示にわたって小当りRUSH継続示唆演出に応じた背景画像を表示する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、複数の可変表示にわたって遊技者に安堵感を与えることができ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
(手段5)手段1から手段4のうちのいずれかにおいて、第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示および第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示を行うことが可能な遊技機であって、第1識別情報の可変表示と第2識別情報の可変表示とを並行して実行可能な可変表示実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)のステップS110A〜S113Aを実行する部分、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)でステップS110A〜S113Aと同様の処理を実行する部分)を備え、特別状態制御手段は、特別状態として、第2識別情報の可変表示の実行頻度が高く且つ第2識別情報の可変表示により特殊状態に制御される頻度が高い状態に制御可能であり(例えば、第2KT状態では、小当りが発生しやすい状態に制御されるとともに低ベース状態に制御されて可変入賞球装置6Bの開放時間が短くなるように制御される)、示唆演出実行手段は、第1識別情報の可変表示が実行されていないことを条件に示唆演出を実行可能である(例えば、演出制御用CPU120は、ステップ138IWS9725でNと判定したときにステップ138IWS9728〜S9733を実行することにより、第1特別図柄の変動表示中でない場合に、金色の表示色で小当り報知を表示可能である)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、第1識別情報の可変表示に伴う不安定な状態での示唆演出の実行を制限することができる。
(手段6)手段1から手段5のうちのいずれかにおいて、可変表示に関する情報を保留記憶として記憶する保留記憶手段(例えば、第1保留記憶バッファ、第2保留記憶バッファ)を備え、示唆演出実行手段は、有利状態に制御される保留記憶が記憶されたこと、保留記憶手段が記憶する保留記憶数が減少したこと、示唆演出を終了するか否かの判定処理によって示唆演出を終了すると判定されたこと、または第1識別情報の可変表示に関する保留記憶が記憶されたことのうちの少なくともいずれか1つにもとづいて、示唆演出を終了する(例えば、演出制御用CPU120は、ステップ138IWS9735でYと判定したとき、ステップ138IWS9736でNと判定したとき、ステップ138IWS9738でYと判定したとき、およびステップ138IWS9736でNと判定したとき、ステップ138IWS9740でYと判定したときに、ステップ138IWS9741,S9742を実行して小当りRUSH継続示唆演出を終了する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、示唆演出の終了の契機を適切に確保することができる。
(手段7)手段1から手段6のうちのいずれかにおいて、特殊状態に制御された回数である所定回数(例えば、小当り連続数カウンタを用いて計数する第2KT状態中の小当り連続数)を集計するとともに、特殊状態において付与された遊技価値(例えば、小当り連続中賞球数カウンタを用いて計数する第2KT状態中の賞球数)を集計する集計手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ138IWS615,S620およびステップ138IWS9744を実行する部分)と、所定回数に応じた特別演出(例えば、図8−43(B)に示す小当り連続数表示2(「20COMBO」などの文字表示138IW010))を実行可能な特別演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ138IWS9747を実行する部分)と、遊技価値に対応する特殊演出(例えば、図8−43(C)に示す小当り連続中賞球数表示2(「3000OVER」などの文字表示138IW011))を実行可能な特殊演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ138IWS618,S623を実行する部分)とを備えるように構成されていてもよい。そのような構成によれば、遊技者に特別感を与えることにより遊技に対する興趣を向上させることができる。
(特徴部の関連付けに係る説明)
特徴部138IWに係る各構成は、他の特徴部に係る各構成の一部又は全部と、適宜、組み合わせられてもよい。このように組み合わせられた特徴部、あるいは組み合わせられていない個別の特徴部について、他の特徴部に係る各構成の一部又は全部と、適宜、組み合わせられてもよい。
(特徴部10SHに関する説明)
次に、特徴部10SHに係る遊技機について説明する。特徴部10SHに係る遊技機は、遊技媒体を用いて遊技を行うことが可能な遊技機である。この実施の形態では、遊技球を用いて遊技を行うことが可能なパチンコ遊技機1を例にとって説明する。
特徴部10SHに係る遊技機は、遊技媒体が進入可能な入賞手段を備える。この実施の形態のパチンコ遊技機1は、遊技球が入賞可能な特別可変入賞球装置7や特殊可変入賞球装置17を備える。
また、特徴部10SHに係る遊技機は、入賞手段に一の遊技媒体が進入したことに基づいて、所定数の遊技媒体を付与する遊技媒体付与手段を備える。この実施の形態のパチンコ遊技機1は、特別可変入賞球装置7に1個の遊技球が入賞したことに基づいて15個の遊技球の払出動作を制御し、特殊可変入賞球装置17に1個の遊技球が入賞したことに基づいて10個の遊技球の払出動作を制御する図示しない払出制御基板を備える。
ここで、払出制御基板は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、主基板11から送信された制御コマンドを受信して、払出モータによる遊技球の払出動作を制御するための各種回路が搭載されている。即ち、払出制御基板は、払出モータによる賞球の払出動作を制御する機能を備えている。また、払出制御基板は、カードユニットとの通信結果に応じて払出モータの駆動制御を行って、球貸し動作を制御する機能を備えている。払出制御基板には、満タンスイッチや球切れスイッチからの検出信号を受信するための配線や、払出モータ位置センサや払出カウントスイッチ、エラー解除スイッチからの検出信号を受信するための配線が接続されている。加えて、払出制御基板には、払出モータにおける遊技球の払出制御を行うための指令信号を送信するための配線や、エラー表示用LEDにおける表示制御を行うための指令信号を送信するための配線、発射制御基板に制御信号を伝送する配線、カードユニットとの間で通信を行うための配線等が接続されている。
また、特徴部10SHに係る遊技機は、入賞手段に遊技媒体が進入したことに基づいて、遊技媒体が付与されることを報知する報知演出を実行可能な報知演出実行手段を備える。この実施の形態のパチンコ遊技機1は、特別可変入賞球装置7や特殊可変入賞球装置17に遊技球が入賞したことに基づいて、遊技球が払い出されることを報知する報知演出を実行可能な演出制御用CPU120を備える。
そして、特徴部10SHに係る報知演出実行手段は、入賞手段に一の遊技媒体が進入したことに基づいて、所定数よりも少ない数を報知する複数の特定報知を行う態様で、報知演出を実行可能である。この実施の形態の演出制御用CPU120は、特殊可変入賞球装置17に1個の遊技球が入賞したことに基づいて、「10」よりも少ない数を報知する複数の報知画像を表示する態様で、個別賞球数報知を実行可能である。
ここで、個別賞球数報知は、特殊可変入賞球装置17に1個の遊技球が入賞したことに基づいて払い出される遊技球の数を報知する演出である。この実施の形態では、小当り遊技状態において入賞がある度に、特殊可変入賞球装置17に1個の遊技球が入賞したことに基づいて個別賞球数報知を実行する。そして、個別賞球数報知が実行されることにより表示された複数の報知画像は、総賞球数報知が実行されるまで表示され続ける。
また、特徴部10SHに係る報知演出実行手段は、複数の特定報知により報知される数の合計が所定数となるように、複数の特定報知を行う態様で、報知演出を実行可能である。この実施の形態の演出制御用CPU120は、複数の報知画像により報知される数の合計が「10」となるように、複数の報知画像を表示する態様で、個別賞球数報知を実行可能である。
また、特徴部10SHに係る報知演出実行手段は、演出の態様を、複数の特定報知を行う態様から所定数を報知する態様に変化させる演出を実行可能である。この実施の形態の演出制御用CPU120は、演出の態様を、複数の報知画像を表示する態様から「10」を報知する態様に変化させる総賞球数報知を実行可能である。
即ち、総賞球数報知は、小当り遊技状態において払い出された遊技球の総数を報知する演出である。この実施の形態では、小当り遊技状態において複数の入賞があった場合、入賞がある度に個別賞球数報知が実行されることにより表示された複数の報知画像を表示する態様から、小当り遊技状態において払い出された遊技球の総数を報知する態様に変化させる総賞球数報知を実行する。換言すれば、報知演出実行手段は、所定期間中において入賞手段に一の遊技媒体が進入したことに基づいて、複数の特定報知を実行可能であり、該所定期間の終了時に、所定期間中に実行された複数の特定報知を、該所定期間中に入賞手段に遊技媒体が進入したことに基づいて付与された遊技媒体の合計数を示す表示に変化させる変化演出を実行可能である。
また、特徴部10SHに係る遊技機は、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な制御手段を備える。この実施の形態のパチンコ遊技機1は、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能なCPU103を備える。
そして、特徴部10SHに係る制御手段は、有利状態として、該有利状態に制御されることにより、該有利状態の終了後における遊技状態が、該有利状態の開始前における遊技状態よりも遊技者にとって有利な特別状態に遷移可能な第1有利状態と、該有利状態の開始前における遊技状態と同じ遊技状態となる第2有利状態とに制御可能である。この実施の形態のCPU103は、有利状態として、有利状態の開始前における遊技状態よりも遊技者にとって有利な確変状態やKT状態、高ベース状態に遷移可能な大当り遊技状態と、有利状態の開始前における遊技状態と同じ遊技状態となる小当り遊技状態とに制御可能である。
また、特徴部10SHに係る報知演出実行手段は、第1有利状態に制御されているときに入賞手段に一の遊技媒体が進入した場合には、所定数を報知する態様で、報知演出を実行する。この実施の形態の演出制御用CPU120は、大当り遊技状態に制御されているときに特別可変入賞球装置7に1個の遊技球が入賞した場合には、「15」を報知する態様で、個別賞球数報知を実行する。
また、特徴部10SHに係る報知演出実行手段は、第2有利状態に制御されているときに入賞手段に一の遊技媒体が進入した場合には、複数の特定報知を行う態様で、報知演出を実行する。この実施の形態の演出制御用CPU120は、小当り遊技状態に制御されているときに特殊可変入賞球装置17に1個の遊技球が入賞した場合には、複数の報知画像を表示する態様で、個別賞球数報知を実行する。
また、特徴部10SHに係る報知演出実行手段は、有利状態に制御されているときに、入賞手段に特定数未満の遊技媒体が進入した場合と、入賞手段に特定数以上の遊技媒体が進入した場合とで、異なる態様の報知演出を実行可能である。この実施の形態の演出制御用CPU120は、小当り遊技状態に制御されているときに、特殊可変入賞球装置17に5個未満の遊技球が入賞した場合と、特殊可変入賞球装置17に5個以上の遊技球が入賞した場合とで、文字の大きさが異なる個別賞球数報知を実行可能である。
(小当り遊技状態における特殊可変入賞球装置の開放パターン)
図9−1は、小当り遊技状態における特殊可変入賞球装置の開放パターンを説明するための説明図である。特別図柄の表示結果が「小当り」となったときには、小当り遊技状態に制御される。この実施の形態では、表示結果が「小当り」となる場合の小当り種別として、「第1小当り」、「第2小当り」が、予め用意されている。以下では、特別図柄の表示結果が「小当り」となる場合の小当り種別も含めて、「表示結果」ということがある。そして、小当り種別が「第1小当り」、「第2小当り」のいずれであるかに応じて、特殊可変入賞球装置17を開状態とするときの動作態様を異ならせる。
例えば、図9−1(A)に示すように、表示結果が「小当り」となったときの小当り種別が「第1小当り」であれば、特殊可変入賞球装置17を、200msにわたって開状態とした後に100msにわたって閉状態に戻す開閉動作が4回まで繰り返し実行された後、300msにわたって閉状態に戻され、再び、200msにわたって開状態とした後に100msにわたって閉状態に戻す開閉動作が4回まで繰り返し実行された後、閉状態に戻ることで動作が終了する。
また、図9−1(B)に示すように、小当り種別が「第2小当り」であれば、特殊可変入賞球装置17を200msにわたって開状態として100msにわたって閉状態に戻す開閉動作が4回まで繰り返し実行された後、閉状態に戻ることで動作が終了する。
このような開放パターンによれば、「第1小当り」の小当り遊技状態に制御されたときには、「第2小当り」の小当り遊技状態に制御されたときよりも、小当り遊技状態において特殊可変入賞球装置17を開状態とするトータルの時間が長いことから、より多くの入賞を期待することができる。換言すれば、「第2小当り」の小当り遊技状態に制御されたときには、「第1小当り」の小当り遊技状態に制御されたときよりも、小当り遊技状態において特殊可変入賞球装置17を開状態とするトータルの時間が短いことから、あまり多くの入賞を期待することができない。
(小当り種別決定テーブル)
図9−2は、ROM101に記憶される小当り種別決定テーブル10SH1の構成例等を示している。図9−2(A)に示す小当り種別決定テーブル10SH1は、表示結果を「小当り」とする旨の決定がなされた場合に、小当り種別を「第1小当り」、「第2小当り」といった複数種類のいずれとするかや、小当り図柄として図柄番号が「1」、「2」の特別図柄といった複数種類のいずれを確定特別図柄とするか等を、小当り種別決定用の乱数値に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
小当り種別決定テーブル10SH1では、小当り種別決定用の乱数値と比較される数値が、「第1小当り」、「第2小当り」といった複数種類の小当り種別のいずれかや、「1」、「2」といった小当り図柄となる複数種類の特別図柄の図柄番号のいずれか等に、割り当てられている。
(小当り種別の内容)
また、例えば、図9−2(B)に示すように、小当り種別が「第1小当り」、「第2小当り」といった複数種類のいずれであるか等に応じて、特殊可変入賞球装置17が開状態となる時間としての開放時間及び開放回数が設定される。
(小当り中演出処理)
図9−3は、図7に示す演出制御プロセス処理におけるステップS174にて実行される小当り中演出処理の一例を示すフローチャートである。図9−3に示す小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送される小当り終了指定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップ10SHS1)。このとき、小当り終了指定コマンドの受信がなければ(ステップ10SHS1;No)、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送される特殊入賞口入賞指定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップ10SHS2)。そして、特殊入賞口入賞指定コマンドの受信がある場合(ステップ10SHS2;Yes)、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域等に設けられた特殊入賞口入賞カウンタのカウント値である特殊入賞口入賞カウント値を1加算するように更新し(ステップ10SHS3)、個別賞球数報知の演出制御パターンとして使用する個別賞球数報知パターンを決定する(ステップ10SHS4)。ステップ10SHS4の処理では、例えば、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される個別賞球数報知パターン決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された個別賞球数報知パターン決定テーブルを参照すること等により、個別賞球数報知パターンを決定すればよい。
(個別賞球数報知パターン決定テーブル)
図9−4(A)は、個別賞球数報知パターン決定テーブルの構成例を示している。図9−4(A)に示すように、個別賞球数報知パターン決定テーブルでは、例えば、小当り種別が「第1小当り」、「第2小当り」のいずれであるかと、小当り遊技状態における入賞個数とに応じて、個別賞球数報知パターン「KP1−1」〜「KP1−3」、「KP2−1」〜「KP2−3」のいずれかの決定結果に割り当てられていればよい。
(個別賞球数報知の内容)
図9−4(B)は、個別賞球数報知の内容を示している。この実施の形態では、図9−4(B)に示すように、個別賞球数報知パターンとして、「KP1−1」〜「KP1−3」、「KP2−1」〜「KP2−3」が設定されている。
個別賞球数報知パターン「KP1−1」は、小当り遊技状態における1〜4個目の入賞である場合に、特殊可変入賞球装置17に1個の遊技球が入賞したことに基づいて、賞球数の「10」よりも少ない「1」を報知する10個の報知画像「+1」を小さく表示するパターンである。個別賞球数報知パターン「KP1−2」は、小当り遊技状態における1〜4個目の入賞である場合に、特殊可変入賞球装置17に1個の遊技球が入賞したことに基づいて、賞球数の「10」よりも少ない「1」、「2」、「3」、「4」を報知する報知画像「+1」、「+2」、「+3」、「+4」を小さく表示するパターンである。個別賞球数報知パターン「KP1−3」は、小当り遊技状態における1〜4個目の入賞である場合に、特殊可変入賞球装置17に1個の遊技球が入賞したことに基づいて、賞球数の「10」を報知する一の報知画像「+10」を小さく表示するパターンである。
個別賞球数報知パターン「KP2−1」は、小当り遊技状態における5個目以上の入賞である場合に、特殊可変入賞球装置17に1個の遊技球が入賞したことに基づいて、賞球数の「10」よりも少ない「1」を報知する10個の報知画像「+1」を大きく表示するパターンである。個別賞球数報知パターン「KP2−2」は、小当り遊技状態における5個目以上の入賞である場合に、特殊可変入賞球装置17に1個の遊技球が入賞したことに基づいて、賞球数の「10」よりも少ない「1」、「2」、「3」、「4」を報知する報知画像「+1」、「+2」、「+3」、「+4」を大きく表示するパターンである。個別賞球数報知パターン「KP2−3」は、小当り遊技状態における5個目以上の入賞である場合に、特殊可変入賞球装置17に1個の遊技球が入賞したことに基づいて、賞球数の「10」を報知する一の報知画像「+10」を小さく表示するパターンである。
ステップ10SHS4にて参照される個別賞球数報知パターン決定テーブルでは、図9−4(A)に示すように、小当り種別が「第1小当り」のときには、「KP1−3」の個別賞球数報知パターンの決定割合が、「KP1−2」の個別賞球数報知パターンの決定割合よりも高くなるように設定され、「KP1−2」の個別賞球数報知パターンの決定割合が、「KP1−1」の個別賞球数報知パターンの決定割合よりも高くなるように設定されている。同様に、小当り種別が「第1小当り」のときには、「KP2−3」の個別賞球数報知パターンの決定割合が、「KP2−2」の個別賞球数報知パターンの決定割合よりも高くなるように設定され、「KP2−2」の個別賞球数報知パターンの決定割合が、「KP2−1」の個別賞球数報知パターンの決定割合よりも高くなるように設定されている。また、小当り種別が「第1小当り」のときには、小当り遊技状態における5個目以上の入賞である場合、小当り遊技状態における1〜4個目の入賞である場合よりも、報知画像の表示数が少ない個別賞球数報知パターンに決定され易いように設定されている。
ここで、上述したように、「第1小当り」の小当り遊技状態に制御されたときには、「第2小当り」の小当り遊技状態に制御されたときよりも、より多くの入賞が期待されることから、個別賞球数報知の実行回数が多くなり易い。また、上述したように、個別賞球数報知が実行されることにより表示された報知画像は、総賞球数報知が実行されるまで表示され続けることから、「第1小当り」の小当り遊技状態に制御されたときには、「第2小当り」の小当り遊技状態に制御されたときよりも、より多くの報知画像が表示され易い。したがって、「第1小当り」の小当り遊技状態に制御されたときには、過度に多くの報知画像が表示されることに起因して、他の演出のみならず、各報知画像の視認性を著しく低下させてしまう可能性がある。
この実施の形態では、図9−4(A)に示すような設定により、「第1小当り」の小当り遊技状態に制御されたときには、報知画像の表示数が少ない個別賞球数報知パターンに決定され易いので、過度に多くの報知画像が表示されることを抑制し、他の演出のみならず、各報知画像の視認性を著しく低下させないようにすることができる。
一方、小当り種別が「第2小当り」のときには、「KP1−1」の個別賞球数報知パターンの決定割合が、「KP1−2」の個別賞球数報知パターンの決定割合よりも高くなるように設定され、「KP1−2」の個別賞球数報知パターンの決定割合が、「KP1−3」の個別賞球数報知パターンの決定割合よりも高くなるように設定されている。同様に、小当り種別が「第2小当り」のときには、「KP2−1」の個別賞球数報知パターンの決定割合が、「KP2−2」の個別賞球数報知パターンの決定割合よりも高くなるように設定され、「KP2−2」の個別賞球数報知パターンの決定割合が、「KP2−3」の個別賞球数報知パターンの決定割合よりも高くなるように設定されている。また、小当り種別が「第2小当り」のときには、小当り遊技状態における5個目以上の入賞である場合、小当り遊技状態における1〜4個目の入賞である場合よりも、報知画像の表示数が少ない個別賞球数報知パターンに決定され易いように設定されている。
ここで、上述したように、「第2小当り」の小当り遊技状態に制御されたときには、「第1小当り」の小当り遊技状態に制御されたときよりも、あまり多くの入賞を期待することができないことから、個別賞球数報知の実行回数が少なくなり易い。したがって、「第2小当り」の小当り遊技状態に制御されたときには、過度に少ない報知画像が表示されることに起因して、個別賞球数報知による興趣を十分に向上させることができない可能性がある。
この実施の形態では、図9−4(A)に示すような設定により、「第2小当り」の小当り遊技状態に制御されたときには、報知画像の表示数が多い個別賞球数報知パターンに決定され易いので、過度に少ない報知画像が表示されることを抑制し、個別賞球数報知による興趣を十分に向上させることができる。
図9−3の説明に戻り、ステップ10SHS2にて特殊入賞口入賞指定コマンドの受信がない場合や(ステップ10SHS2;No)、ステップ10SHS4の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、使用パターンとして決定された個別賞球数報知パターンや、所定の演出制御パターン等に基づき、小当り遊技状態であることに対応した小当り中演出となる演出動作の制御を行ってから(ステップ10SHS5)、小当り中演出処理を終了する。
ステップ10SHS1にて小当り終了指定コマンドの受信があった場合には(ステップ10SHS1;Yes)、小当り中演出を終了するための設定を行う(ステップ10SHS6)。そして、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出処理に対応した値である”4”に更新してから(ステップ10SHS7)、小当り中演出処理を終了する。
(総賞球数報知処理)
図9−5は、図7に示す演出制御プロセス処理におけるステップS175の小当り終了演出処理内にて実行される総賞球数報知処理の一例を示すフローチャートである。図9−5に示す総賞球数報知処理において、演出制御用CPU120は、まず、総賞球数報知を実行するための総賞球数報知実行期間であるか否かを判定する(ステップ10SHS11)。総賞球数報知実行期間は、所定の総賞球数報知に対応して選択された演出制御パターンである総賞球数報知パターンにおいて、予め定められていればよい。
ステップ10SHS11にて総賞球数報知実行期間でない場合(ステップ10SHS11;No)、演出制御用CPU120は、総賞球数報知を実行済みであるか否かを判定する(ステップ10SHS12)。
ステップ10SHS12にて総賞球数報知を実行済みでない場合(ステップ10SHS12;No)、演出制御用CPU120は、小当り遊技状態において特殊可変入賞球装置17への入賞があったか否かを判定する(ステップ10SHS13)。演出制御用CPU120は、例えば、特殊入賞口入賞カウント値が「0」でなければ、特殊可変入賞球装置17への入賞があったと判定すればよい。
ステップ10SHS13にて特殊可変入賞球装置17への入賞があった場合(ステップ10SHS13;Yes)、演出制御用CPU120は、総賞球数報知の演出制御パターンとして使用する総賞球数報知パターンを決定する(ステップ10SHS14)。ステップ10SHS14の処理では、例えば、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される総賞球数報知パターン決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された総賞球数報知パターン決定テーブルを参照すること等により、総賞球数報知パターンを決定すればよい。
(総賞球数報知パターン決定テーブル)
図9−6(A)は、総賞球数報知パターン決定テーブルの構成例を示している。図9−6(A)に示すように、総賞球数報知パターン決定テーブルでは、例えば、小当り種別が「第1小当り」、「第2小当り」のいずれであったかと、小当り遊技状態における入賞個数とに応じて、総賞球数報知パターン「SP1−1」、「SP2−1」、「SP2−2」、「SP3−1」、「SP3−2」、「SP4−1」のいずれかの決定結果に割り当てられていればよい。
(総賞球数報知の内容)
図9−6(B)は、総賞球数報知の内容を示している。この実施の形態では、図9−6(B)に示すように、総賞球数報知パターンとして、「SP1−1」、「SP2−1」、「SP2−2」、「SP3−1」、「SP3−2」、「SP4−1」が設定されている。
総賞球数報知パターン「SP1−1」は、「第1小当り」の小当り遊技状態において1個の入賞があった場合に、複数の報知画像を徐々に消去して「10」を報知する報知画像「+10」に変化させると共に、所定のキャラクタ画像を表示し、キャラクタのセリフとして「ファイト!」との文字表示を表示する、他の総賞球数報知パターンと比較して最も地味な演出が実行されるパターンである。
総賞球数報知パターン「SP2−1」は、「第1小当り」の小当り遊技状態において2〜4個の入賞があった場合、又は「第2小当り」の小当り遊技状態において1〜3個の入賞があった場合に、複数の報知画像を画面中央に移動させて「10」を報知する報知画像「+10」に変化させると共に、所定のキャラクタ画像を表示し、キャラクタのセリフとして「頑張れ!」との文字表示を表示する、総賞球数報知パターン「SP1−1」よりも派手な演出が実行されるパターンである。総賞球数報知パターン「SP2−2」は、「第1小当り」の小当り遊技状態において2〜4個の入賞があった場合、又は「第2小当り」の小当り遊技状態において1〜3個の入賞があった場合に、エフェクトをかけた複数の報知画像を画面中央に移動させて「10」を報知する報知画像「+10」に変化させると共に、所定のキャラクタ画像を表示し、キャラクタのセリフとして「ナイス!」との文字表示を表示する、総賞球数報知パターン「SP2−1」よりも派手な演出が実行されるパターンである。
総賞球数報知パターン「SP3−1」は、「第1小当り」の小当り遊技状態において5個以上の入賞があった場合、又は「第2小当り」の小当り遊技状態において4個の入賞があった場合に、複数の報知画像を渦巻き状に移動させて「10」を報知する報知画像「+10」に変化させると共に、所定のキャラクタ画像を表示し、キャラクタのセリフとして「うれしい」との文字表示を表示する、総賞球数報知パターン「SP2−2」よりも派手な演出が実行されるパターンである。総賞球数報知パターン「SP3−2」は、「第1小当り」の小当り遊技状態において5個以上の入賞があった場合、又は「第2小当り」の小当り遊技状態において4個の入賞があった場合に、エフェクトをかけた複数の報知画像を渦巻き状に移動させて「10」を報知する報知画像「+10」に変化させると共に、所定のキャラクタ画像を表示し、キャラクタのセリフとして「やった」との文字表示を表示する、総賞球数報知パターン「SP3−1」よりも派手な演出が実行されるパターンである。
総賞球数報知パターン「SP4−1」は、「第2小当り」の小当り遊技状態において5個以上の入賞があった場合に、エフェクトをかけた複数の報知画像を激しくランダムに移動させて「10」を報知する報知画像「+10」に変化させると共に、所定のキャラクタ画像を表示し、キャラクタのセリフとして「お祭り騒ぎ」との文字表示を表示する、他の総賞球数報知パターンと比較して最も派手な演出が実行されるパターンである。
ステップ10SHS14にて参照される総賞球数報知パターン決定テーブルでは、図9−6(A)に示すように、「第1小当り」の小当り遊技状態において1個の入賞があった場合のみ、最も地味な演出が実行される「SP1−1」の総賞球数報知パターンに決定され得るように設定されている。
また、「第2小当り」の小当り遊技状態であった場合には、「第1小当り」の小当り遊技状態であった場合よりも、より少ない入賞であっても、「SP2−1」、「SP2−2」の総賞球数報知パターンが選択され得るように設定されている。同様に、「第2小当り」の小当り遊技状態であった場合には、「第1小当り」の小当り遊技状態であった場合よりも、より少ない入賞であっても、「SP3−1」、「SP3−2」の総賞球数報知パターンが選択され得るように設定されている。そして、「第2小当り」の小当り遊技状態であった場合には、「第1小当り」の小当り遊技状態であった場合よりも、より派手な演出が実行される総賞球数報知パターンに決定され易いように設定されている。
また、「第2小当り」の小当り遊技状態において5個以上の入賞があった場合にのみ、最も派手な演出が実行される「SP4−1」の総賞球数報知パターンに決定され得るように設定されている。
このような設定により、「第1小当り」の小当り遊技状態よりも多くの入賞を期待することができない「第2小当り」の小当り遊技状態において入賞があった場合、派手な演出による総賞球数報知が実行され易く、興趣を効果的に高めることができる。
図9−5の説明に戻り、ステップ10SHS14の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、特殊入賞口入賞カウンタをクリアして、そのカウント値を「0」に初期化する(ステップ10SHS15)。
ステップ10SHS11にて総賞球数報知実行期間である場合(10SHS11;Yes)、演出制御用CPU120は、総賞球数報知の演出制御パターンとして決定された総賞球数報知パターンがあるか否かを判定する(ステップ10SHS17)。
ステップ10SHS15の処理を実行した後や、ステップ10SHS17にて総賞球数報知の演出制御パターンとして決定された総賞球数報知パターンがある場合(ステップ10SHS17;Yes)、演出制御用CPU120は、使用パターンとして決定された総賞球数報知パターン等に基づき、総賞球数報知となる演出動作の制御を行ってから(ステップ10SHS16)、総賞球数報知処理を終了する。
一方、ステップ10SHS12にて総賞球数報知を実行済みである場合や(ステップ10SHS12;Yes)、ステップ10SHS13にて小当り遊技状態において特殊可変入賞球装置17への入賞がなかった場合や(ステップ10SHS13;No)、ステップ10SHS17にて総賞球数報知の演出制御パターンとして決定された総賞球数報知パターンがない場合(ステップ10SHS17;No)、演出制御用CPU120は、総賞球数報知となる演出動作の制御を行うことなく、総賞球数報知処理を終了する。
(特徴部10SHに係る演出動作例)
続いて、この実施の形態における演出動作例について説明する。図9−7、図9−8は、この実施の形態における演出動作例を示す図である。
まず、図9−7を参照して、小当り遊技状態における報知演出の演出動作例について説明する。
小当り遊技状態に制御されると、演出制御用CPU120は、所定の演出制御パターンに基づき、小当り遊技状態であることに対応した小当り中演出を実行する。例えば、演出制御用CPU120は、図9−7(A)に示すように、小当り中演出として、画像表示装置5の表示領域における下方の領域に、所定のキャラクタ画像10SH4を表示し、キャラクタが表示領域の右端から左側に向かって移動する演出を実行する。また、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の表示領域における左下の領域に、KT状態における小当りの連続回数を示す小当り連続数表示10SH5と、KT状態において小当りが連続して発生している期間に生じた賞球数を示す連続賞球数表示10SH6とを表示する。また、演出制御用CPU120は、小当り中演出を実行するときには、画像表示装置5の表示領域における右上の領域に、飾り図柄が縮小された小図柄10SH7を表示する。なお、連続賞球数表示10SH6にて示される賞球数には、KT状態となる契機となった大当り遊技状態において生じた賞球数と、KT状態中における大当り遊技状態において生じた賞球数とが含まれる。
そして、小当り遊技状態において特殊可変入賞球装置17への入賞があった場合、演出制御用CPU120は、個別賞球数報知を実行する。例えば、図9−3に示す小当り中演出処理におけるステップ10SHS4にて「KP1−1」の個別賞球数報知パターンに決定された場合、演出制御用CPU120は、図9−7(A)に示すように、画像表示装置5に表示されているキャラクタ画像10SH4、小当り連続数表示10SH5、連続賞球数表示10SH6、小図柄10SH7の表示領域とは異なる表示領域に、10個の「+1」の報知画像10SHS5を小さく表示する態様で、個別賞球数報知を実行する。
そして、小当り遊技状態において特殊可変入賞球装置17への入賞が再度あった場合、演出制御用CPU120は、先に実行した個別賞球数報知により表示した10個の「+1」の報知画像10SHS5を表示したまま、再度、個別賞球数報知を実行する。例えば、図9−3に示す小当り中演出処理におけるステップ10SHS4にて「KP1−2」の個別賞球数報知パターンに決定された場合、演出制御用CPU120は、図9−7(B)に示すように、画像表示装置5に表示されているキャラクタ画像10SH4、小当り連続数表示10SH5、連続賞球数表示10SH6、小図柄10SH7、10個の「+1」の報知画像10SHS5の表示領域とは異なる表示領域に、「+1」、「+2」、「+3」、「+4」の報知画像10SHS5を小さく表示する態様で、個別賞球数報知を実行する。
このように、小当り遊技状態において特殊可変入賞球装置17への入賞があった場合、演出制御用CPU120は、小当り終了演出において、総賞球数報知を実行する。例えば、図9−5に示す総賞球数報知処理におけるステップ10SHS16にて「SP2−1」の総賞球数報知パターンに決定された場合、演出制御用CPU120は、図9−7(C)に示すように、複数の報知画像10SH8を画面中央に移動させて、図9−7(D)に示すように、小当り遊技状態において払い出された遊技球の総数「20」を報知する「+20」の報知画像10SH9に変化させると共に、キャラクタのセリフとして「頑張れ!」との文字表示10SH10を表示する態様で、総賞球数報知を実行する。
次に、図9−8を参照して、大当り遊技状態における報知演出の演出動作例について説明する。
大当り遊技状態に制御されると、演出制御用CPU120は、所定の演出制御パターンに基づき、大当り遊技状態であることに対応した大当り中演出を実行する。例えば、演出制御用CPU120は、図9−8(A)に示すように、大当り中演出として、画像表示装置5の表示領域における中央の領域に、遊技者の味方である味方キャラクタのキャラクタ画像10SH11と、遊技者の敵である敵キャラクタのキャラクタ画像10SH12とを表示し、味方キャラクタと敵キャラクタとがバトルを行う演出を実行する。また、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の表示領域における左下の領域に連続賞球数表示10SH6を表示する。また、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の表示領域における左上の領域にラウンド数表示10SH13を表示する。また、演出制御用CPU120は、大当り中演出を実行するときには、小当り中演出を実行するときにも、画像表示装置5の表示領域における右上の領域に、小図柄10SH7を表示する。
そして、大当り遊技状態において特別可変入賞球装置7への入賞があった場合、演出制御用CPU120は、個別賞球数報知を実行する。例えば、演出制御用CPU120は、図9−8(A)、(B)に示すように、特別可変入賞球装置7への入賞がある度に、特別可変入賞球装置7に1個の遊技球が入賞したことに基づいて払い出される賞球数「15」を報知する「+15」の報知画像10SH14を表示する態様で、個別賞球数報知演出を実行する。
このように、大当り遊技状態において特別可変入賞球装置7への入賞があった場合、演出制御用CPU120は、エンディング演出において、総賞球数報知を実行する。例えば、演出制御用CPU120は、図9−8(C)に示すように、エンディング演出が実行されると、図9−8(D)に示すように、大当り遊技状態において払い出された遊技球の総数「2400」を報知する「+2400」の報知画像10SH9を表示する態様で、総賞球数報知を実行する。
(特徴部10SHの変形例1)
上記の実施の形態では、演出制御用CPU120が、複数の特定報知により報知される数の合計が「10」となるように、複数の報知画像を表示する態様で、個別賞球数報知を実行可能である構成について説明した。このような構成に代えて、又はこのような構成に加えて、演出制御用CPU120は、複数の特定報知により報知される数の合計が「9」や「11」といった「10」の近似値となるように、複数の報知画像を表示する態様で、個別賞球数報知を実行可能であるようにしてもよい。換言すれば、報知演出実行手段は、複数の特定報知により報知される数の合計が所定数の近似値となるように、複数の特定報知を行う態様で、報知演出を実行可能であるようにしてもよい。ここで、所定数の近似値とは、その複数の特定報知により報知される数の合計が一見して明らかに所定数ではないことを判別し難い程度の値であればよく、表示手段に表示されている特定報知の数に応じて、所定数の近似値として許容される値の範囲が異なる。即ち、表示手段に表示されている特定報知の数が多い程、その複数の特定報知により報知される数の合計が一見して明らかに所定数ではないことを判別し難いため、所定数の近似値として許容される値の範囲は広くなる。一方、表示手段に表示されている特定報知の数が少ない程、その複数の特定報知により報知される数の合計が一見して明らかに所定数ではないことを判別し易いため、所定数の近似値として許容される値の範囲は狭くなる。このような構成によれば、所定数の遊技媒体が付与されることを好適に報知することができる。
(特徴部10SHの変形例2)
変形例1の構成に加えて、演出制御用CPU120は、複数の特定報知により報知される数の合計が「9」や「11」といった「10」の近似値となるように、複数の報知画像を表示する態様で、個別賞球数報知を実行した場合にも、演出の態様を、複数の報知画像を表示する態様から「10」を報知する態様に変化させる総賞球数報知を実行可能であるようにしてもよい。換言すれば、報知演出実行手段は、複数の特定報知により報知される数の合計が所定数の近似値となるように、複数の特定報知を行う態様で、報知演出を実行した場合にも、演出の態様を、複数の特定報知を行う態様から所定数を報知する態様に変化させる演出を実行可能であってもよい。このような構成によれば、付与される遊技媒体の数について、複数の特定報知を行う態様による報知演出により必ずしも正確な数を報知することができなかったとしても、最終的には正確な数を報知することができる。
(特徴部10SHの変形例3)
上記実施の形態では、演出制御用CPU120が、特別可変入賞球装置7や特殊可変入賞球装置17に遊技球が入賞したことに基づいて、遊技球が払い出されることを報知する報知演出を実行可能な構成について説明した。このような構成に代えて、又はこのような構成に加えて、演出制御用CPU120は、入賞球装置6A、可変入賞球装置6B、一般入賞口10に遊技球が入賞したことや、通過した遊技球が一般入賞口10に入賞するように配置された通過ゲート41を遊技球が通過したことに基づいて、遊技球が払い出されることを報知する報知演出を実行可能であるようにしてもよい。例えば、一般入賞口10に1個の遊技球が入賞したことに基づいて3個の遊技球を払い出すようにした場合、演出制御用CPU120は、入賞球装置6Aに1個の遊技球が入賞したことに基づいて、「3」よりも少ない数を報知する複数の報知画像を表示する態様で、個別賞球数報知を実行可能であればよい。このような構成によれば、報知演出が実行される機会を増やすことができる。
(特徴部10SHの変形例4)
変形例3の構成に加えて、演出制御用CPU120は、特別可変入賞球装置7や特殊可変入賞球装置17に遊技球が入賞したことに基づいて、遊技球が払い出されることを報知する第1報知演出と、一般入賞口10に遊技球が入賞したことに基づいて、遊技球が払い出されることを報知する第2報知演出とを同時に実行しないようにしてもよい。換言すれば、報知演出実行手段は、第1入賞手段に遊技媒体が進入したことに基づいて、遊技媒体が付与されることを報知する第1報知演出と、第2入賞手段に遊技媒体が進入したことに基づいて、遊技媒体が付与されることを報知する第2報知演出とを実行可能であり、第1報知演出と第2報知演出とを同時に実行しないようにしてもよい。例えば、第1報知演出として個別賞球数報知を実行しているときに、一般入賞口10に遊技球が入賞した場合、演出制御用CPU120は、第1報知演出を終了した後に、第2報知演出として個別賞球数報知を実行すればよい。同様に、第2報知演出として個別賞球数報知を実行しているときに、特別可変入賞球装置7又は特殊可変入賞球装置17に遊技球が入賞した場合、演出制御用CPU120は、第2報知演出を終了した後に、第1報知演出として個別賞球数報知を実行すればよい。このような構成によれば、第2入賞手段に遊技球が入賞したことを、分かり易く報知することができる。
(特徴部10SHの変形例5)
変形例3の構成に加えて、演出制御用CPU120は、特別可変入賞球装置7や特殊可変入賞球装置17に遊技球が入賞したことに基づいて、遊技球が払い出されることを報知する第1報知演出と、一般入賞口10に遊技球が入賞したことに基づいて、遊技球が払い出されることを報知する第2報知演出とを同時に実行するようにしてもよい。換言すれば、報知演出実行手段は、第1入賞手段に遊技媒体が進入したことに基づいて、遊技媒体が付与されることを報知する第1報知演出と、第2入賞手段に遊技媒体が進入したことに基づいて、遊技媒体が付与されることを報知する第2報知演出とを実行可能であり、第1報知演出と第2報知演出とを同時に実行するようにしてもよい。例えば、第1報知演出として個別賞球数報知を実行しているときに、一般入賞口10に遊技球が入賞した場合、演出制御用CPU120は、第1報知演出の実行中に、第2報知演出として個別賞球数報知を実行すればよい。同様に、第2報知演出として個別賞球数報知を実行しているときに、特別可変入賞球装置7又は特殊可変入賞球装置17に遊技球が入賞した場合、演出制御用CPU120は、第2報知演出の実行中に、第1報知演出として個別賞球数報知を実行すればよい。このような構成によれば、複数の入賞手段に遊技球が進入したことに起因して、報知演出による興趣を向上させることができる。
(特徴部10SHの変形例6)
変形例4又は変形例5の構成に加えて、演出制御用CPU120は、第1報知演出と第2報知演出との色や形を異ならせる等、互いに異なる態様で実行するようにしてもよい。換言すれば、報知演出実行手段は、第1報知演出と第2報知演出とを、互いに異なる態様で実行するようにしてもよい。このような構成によれば、第2入賞手段に遊技球が入賞したことを、分かり易く報知することができる。
(特徴部10SHの変形例7)
変形例3から変形例6のいずれかの構成に加えて、例えば、一般入賞口10に1個の遊技球が入賞したことに基づいて3個の遊技球を払い出すようにした場合、演出制御用CPU120は、第1報知演出として個別賞球数報知を実行するにあたり、一般入賞口10に1個の遊技球が入賞したことに基づいて払い出される賞球数と同じ「3」を報知する報知画像を含まない複数の報知画像を表示する態様で、個別賞球数報知を実行するようにしてもよい。換言すれば、報知演出実行手段は、第1入賞手段に一の遊技媒体が進入したことに基づいて、所定数よりも少ない数を報知する複数の特定報知を行う態様で、第1報知演出を実行するにあたり、第2入賞手段に一の遊技媒体が進入したことに基づいて付与される遊技媒体の数と同じ数を報知する特定報知を行わないようにしてもよい。このような構成によれば、第2入賞手段に遊技媒体が進入していないにもかかわらず、第1報知演出が実行されることに起因して、第2入賞手段に遊技媒体が進入したかのように誤認させてしまうことを防止することができる。
(特徴部10SHの変形例8)
変形例3から変形例6のいずれかの構成に加えて、例えば、一般入賞口10に1個の遊技球が入賞したことに基づいて3個の遊技球を払い出すようにした場合、演出制御用CPU120は、第1報知演出として個別賞球数報知を実行するにあたり、一般入賞口10に1個の遊技球が入賞したことに基づいて払い出される賞球数と同じ「3」を報知する報知画像を表示する場合には、第2報知演出にて表示される報知画像とは異なる色や形の報知画像を表示するようにしてもよい。換言すれば、報知演出実行手段は、第1入賞手段に一の遊技媒体が進入したことに基づいて、所定数よりも少ない数を報知する複数の特定報知を行う態様で、第1報知演出を実行するにあたり、第2入賞手段に一の遊技媒体が進入したことに基づいて付与される遊技媒体の数と同じ数を報知する特定報知を行う場合には、第2報知演出における特定報知とは異なる態様で、特定報知を行うようにしてもよい。このような構成によれば、第2入賞手段に遊技媒体が進入していないにもかかわらず、第1報知演出が実行されることに起因して、第2入賞手段に遊技媒体が進入したかのように誤認させてしまうことを防止することができる。
(特徴部10SHの変形例9)
上記実施の形態では、演出制御用CPU120が、個別賞球数報知を実行するにあたり、特殊可変入賞球装置17に1個の遊技球が入賞したことに基づいて、「10」よりも少ない数を報知する複数の報知画像を、一度にまとめて表示する構成について説明した。このような構成に代えて、又はこのような構成に加えて、演出制御用CPU120は、個別賞球数報知を実行するにあたり、特殊可変入賞球装置17に1個の遊技球が入賞したことに基づいて、「10」よりも少ない数を報知する複数の報知画像を、一度にまとめて表示せずに、所定の報知画像表示期間にわたって次々に表示し、最終的に複数の全ての報知画像を表示するようにしてもよい。換言すれば、報知演出実行手段は、報知演出として、入賞手段に一の遊技媒体が進入したことに基づいて、所定数よりも少ない数を報知する複数の特定報知を行うにあたり、所定の特定報知期間における複数のタイミングにおいて特定報知を個別に行うようにしてもよい。このような構成によれば、入賞手段に一の遊技媒体が進入したことに基づいて、報知演出による興趣を徐々に高めることができる。
(特徴部10SHの変形例10)
変形例9の構成に加えて、演出制御用CPU120は、複数の報知画像を次々に表示する期間として、互いに時間が異なる複数の報知画像表示期間のうちのいずれかの期間を選択するようにしてもよい。換言すれば、報知演出実行手段は、互いに時間が異なる複数の特定報知期間のうち、いずれかの特定報知期間における複数のタイミングにおいて特定報知を個別に行うようにしてもよい。このような構成によれば、報知演出が単調になってしまうことを防止することができる。
(特徴部10SHの変形例11)
上記実施の形態において、パチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当りの当選確率が変わるように構成されていてもよい。その場合、演出制御用CPU120は、個別賞球数報知を実行するにあたり、報知画像により、選択されている設定値を示唆するようにしてもよい。換言すれば、遊技者によって有利な有利状態に制御される割合を設定可能な遊技機において、報知演出実行手段は、入賞手段に一の遊技媒体が進入したことに基づいて、所定数よりも少ない数を報知する複数の特定報知を行う態様で、報知演出を実行するにあたり、特定報知により、有利状態に制御される割合の設定を示唆するようにしてもよい。例えば、設定値が「2」である場合、演出制御用CPU120は、特殊可変入賞球装置17に1個の遊技球が入賞したことに基づいて個別賞球数報知を行うにあたり、8個の報知画像「+1」と、1個の報知画像「+2」とを表示するといった、他の報知画像とは異なる数を報知する報知画像を表示することにより、選択されている設定値が「2」であることを示唆するようにしてもよい。また、例えば、設定値が「2」である場合、演出制御用CPU120は、特殊可変入賞球装置17に1個の遊技球が入賞したことに基づいて個別賞球数報知を行うにあたり、複数の報知画像のうち、偶数の報知画像を大きく表示するといった、奇数の報知画像よりも目立たせることにより、選択されている設定値が偶数であることを報知するようにしてもよい。また、例えば、設定値が1〜6段階のうちの「2」である場合、演出制御用CPU120は、特殊可変入賞球装置17に1個の遊技球が入賞したことに基づいて個別賞球数報知を行うにあたり、1個〜5個の報知画像を表示し、設定値が1〜6段階のうちの「5」である場合、演出制御用CPU120は、特殊可変入賞球装置17に1個の遊技球が入賞したことに基づいて個別賞球数報知を行うにあたり、6個〜10個の報知画像を表示するといった、報知画像の個数により、選択されている設定値が1〜3段階のいずれであるか、4〜6段階のいずれであるかを報知するようにしてもよい。このような構成によれば、遊技者によって有利な有利状態に制御される割合を設定可能な遊技機において、報知演出に対する注目を高めることができる。
(特徴部10SHの変形例12)
上記の実施の形態では、演出制御用CPU120が、小当り遊技状態において特殊可変入賞球装置17に遊技球が入賞した場合にのみ、総賞球数報知を実行する構成について説明した。このような構成に代えて、又はこのような構成に加えて、演出制御用CPU120は、小当り遊技状態において特殊可変入賞球装置17に遊技球が入賞しなかった場合にも、小当り遊技状態において払い出された遊技球の個数が「0」であることを報知する総賞球数報知を実行してもよい。換言すれば、報知演出実行手段は、入賞手段に遊技媒体が進入しなかったことに基づいて、遊技媒体が付与されないことを報知する報知演出を実行可能である。このような構成によれば、入賞手段に遊技媒体が進入可能であったことを失念していた遊技者に対し、その旨を認識させることができる。
(特徴部10SHに係る手段の説明)
以上の特徴部10SHに関連して、入賞手段に一の遊技媒体が進入したことに基づいて所定数の遊技媒体が付与される遊技機において、入賞手段に一の遊技媒体が進入した際に、遊技媒体が付与されることを報知する報知演出として、所定数を報知する態様の演出を実行する遊技機が提案されている(例えば、特開2017−131628号公報参照)。そして、特開2017−131628号公報に記載されているような遊技機において、報知演出による演出効果を高めることが求められている。
そこで、報知演出による演出効果を高めるための特徴部10SHに係る手段1の遊技機として、遊技媒体を用いて遊技を行うことが可能な遊技機であって(例えば、遊技球を用いて遊技を行うことが可能なパチンコ遊技機1等)、遊技媒体が進入可能な入賞手段と(例えば、遊技球が入賞可能な特別可変入賞球装置7や特殊可変入賞球装置17等)、前記入賞手段に一の遊技媒体が進入したことに基づいて、所定数の遊技媒体を付与する遊技媒体付与手段と(例えば、特別可変入賞球装置7に1個の遊技球が入賞したことに基づいて15個の遊技球の動作を制御し、特殊可変入賞球装置17に1個の遊技球が入賞したことに基づいて10個の遊技球の払出動作を制御する図示しない払出制御基板等)、前記入賞手段に遊技媒体が進入したことに基づいて、遊技媒体が付与されることを報知する報知演出を実行可能な報知演出実行手段と(例えば、特別可変入賞球装置7や特殊可変入賞球装置17に遊技球が入賞したことに基づいて、遊技球が払い出されることを報知する報知演出を実行可能な演出制御用CPU120等)を備え、前記報知演出実行手段は、前記入賞手段に一の遊技媒体が進入したことに基づいて、前記所定数よりも少ない数を報知する複数の特定報知を行う態様で、前記報知演出を実行可能である(例えば、演出制御用CPU120は、特殊可変入賞球装置17に1個の遊技球が入賞したことに基づいて、「10」よりも少ない数を報知する複数の報知画像を表示する態様で、個別賞球数報知演出を実行可能である等)ことを特徴とする遊技機であってもよい。
このような構成によれば、報知演出による演出効果を高めることができる。
特徴部10SHに係る手段2の遊技機として、前記報知演出実行手段は、前記複数の特定報知により報知される数の合計が前記所定数の近似値となるように、前記複数の特定報知を行う態様で、前記報知演出を実行可能である(例えば、演出制御用CPU120は、複数の特定報知により報知される数の合計が「10」の近似値となるように、複数の報知画像を表示する態様で、個別賞球数報知を実行可能である等)ことを特徴とする特徴部10SHに係る手段1の遊技機であってもよい。
このような構成によれば、所定数の遊技媒体が付与されることを好適に報知することができる。
特徴部10SHに係る手段3の遊技機として、前記報知演出実行手段は、前記複数の特定報知により報知される数の合計が前記所定数となるように、前記複数の特定報知を行う態様で、前記報知演出を実行可能である(例えば、演出制御用CPU120は、複数の特定報知により報知される数の合計が「10」となるように、複数の報知画像を表示する態様で、個別賞球数報知を実行可能である等)ことを特徴とする10SHに係る手段1又は手段2の遊技機であってもよい。
このような構成によれば、所定数の遊技媒体が付与されることを好適に報知することができる。
特徴部10SHに係る手段4の遊技機として、前記報知演出実行手段は、前記報知演出として、演出の態様を、前記複数の特定報知を行う態様から前記所定数を報知する態様に変化させる演出を実行可能である(例えば、演出制御用CPU120は、演出の態様を、複数の報知画像を表示する態様から「10」を報知する態様に変化させる総賞球数報知を実行可能である等)ことを特徴とする手段1から手段3のいずれかの遊技機であってもよい。
このような構成によれば、所定数の遊技媒体が付与されることを好適に報知することができる。
特徴部10SHに係る手段5の遊技機として、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な制御手段(例えば、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能なCPU103等)を備え、前記制御手段は、前記有利状態として、該有利状態に制御されることにより、該有利状態の終了後における遊技状態が、該有利状態の開始前における遊技状態よりも遊技者にとって有利な特別状態に遷移可能な第1有利状態と、該有利状態の開始前における遊技状態と同じ遊技状態となる第2有利状態とに制御可能であり(例えば、CPU103は、有利状態として、有利状態の開始前における遊技状態よりも遊技者にとって有利な確変状態やKT状態、高ベース状態に遷移可能な大当り遊技状態と、有利状態の開始前における遊技状態と同じ遊技状態となる小当り遊技状態とに制御可能である等)、前記報知演出実行手段は、前記第1有利状態に制御されているときに前記入賞手段に一の遊技媒体が進入した場合には、前記所定数を報知する態様で、前記報知演出を実行し(例えば、演出制御用CPU120は、大当り遊技状態に制御されているときに特別可変入賞球装置7に1個の遊技球が入賞した場合には、「15」を報知する態様で、個別賞球数報知を実行する等)、前記第2有利状態に制御されているときに前記入賞手段に一の遊技媒体が進入した場合には、前記複数の特定報知を行う態様で、前記報知演出を実行する(例えば、演出制御用CPU120は、小当り遊技状態に制御されているときに特殊可変入賞球装置17に1個の遊技球が入賞した場合には、複数の報知画像を表示する態様で、個別賞球数報知を実行する等)ことを特徴とする手段1から手段4のいずれかの遊技機であってもよい。
このような構成によれば、好適に報知演出を実行することができる。
特徴部10SHに係る手段6の遊技機として、前記報知演出実行手段は、前記有利状態に制御されているときに、前記入賞手段に特定数未満の遊技媒体が進入した場合と、前記入賞手段に特定数以上の遊技媒体が進入した場合とで、異なる態様の報知演出を実行可能である(例えば、演出制御用CPU120は、小当り遊技状態に制御されているときに、特殊可変入賞球装置17に5個未満の遊技球が入賞した場合と、特殊可変入賞球装置17に5個以上の遊技球が入賞した場合とで、文字の大きさが異なる個別賞球数報知を実行可能である等)ことを特徴とする手段1から手段5のいずれかの遊技機であってもよい。
このような構成によれば、報知演出による演出効果を高めることができる。
(特徴部の関連付けに係る説明)
特徴部10SHに係る各構成は、他の特徴部に係る各構成の一部又は全部と、適宜、組み合わせられてもよい。このように組み合わせられた特徴部、あるいは組み合わせられていない個別の特徴部について、他の特徴部に係る各構成の一部又は全部と、適宜、組み合わせられてもよい。
(特徴部9SHに関する説明)
次に、特徴部9SHに係る遊技機について説明する。特徴部9SHに係る遊技機は、遊技を行うことが可能な遊技機である。この実施の形態では、遊技を行うことが可能なパチンコ遊技機1を例にとって説明する。
特徴部9SHに係る遊技機は、動作可能な可動物を備える。この実施の形態のパチンコ遊技機1は、動作可能な画像表示装置5を備える。
ここで、画像表示装置5は、駆動モータによって、画像表示装置5の表示面に対して垂直に交差する軸線周りに回転可能に構成されている。演出制御基板12には、画像表示装置5を駆動させるための駆動信号を駆動モータに伝送するための配線が接続されている。例えば、I/O125の出力ポートからは、駆動モータへと伝送される指令が出力される。駆動モータは、例えばステッピングモータ等から構成され、演出制御基板12から伝送された駆動信号に従って駆動することにより、画像表示装置5を、画像表示装置5の表示面に対して垂直に交差する軸線周りに回転させる制御を行う。
また、特徴部9SHに係る遊技機は、遊技媒体が進入容易な第1状態と、遊技媒体が進入困難な第2状態とに変化可能な可変入賞手段を備える。この実施の形態のパチンコ遊技機1は、遊技球が入賞容易な開状態と、遊技球が入賞困難な閉状態とに変化可能な特殊可変入賞球装置17を備える。
そして、特徴部9SHに係る可変入賞手段は、少なくとも第1変化パターンと第2変化パターンとを含む複数の変化パターンのいずれかによって第1状態と第2状態とに変化可能である。この実施の形態の特殊可変入賞球装置17は、開放時間が200msで開放回数が8回の第1小当り時の変化パターンと、開放時間が200msで開放回数が4回の第2小当り時の変化パターンとのいずれかによって開状態と閉状態とに変化可能である。
また、特徴部9SHに係る可動物は、可変入賞手段が第1変化パターンで変化する場合と、可変入賞手段が第2変化パターンで変化する場合とで、異なる態様で動作可能である。この実施の形態の画像表示装置5は、特殊可変入賞球装置17が第1小当り時の変化パターンで変化する場合と、特殊可変入賞球装置17が第2小当り時の変化パターンで変化する場合とで、異なる態様で動作可能である。
また、特徴部9SHに係る可動物は、可変入賞手段が第1変化パターンで変化する場合には動作せず、可変入賞手段が第2変化パターンで変化する場合に動作可能である。この実施の形態の画像表示装置5は、特殊可変入賞球装置17が第1小当り時の変化パターンで変化する場合には動作せず、特殊可変入賞球装置17が第2小当り時の変化パターンで動作する場合に動作可能である。
また、特徴部9SHに係る可動物は、遊技に関する情報を表示可能な表示手段を有する。この実施の形態の画像表示装置5は、各種の演出画像を表示可能である。
また、特徴部9SHに係る表示手段は、可動物の動作に対応して、画像の表示態様を異ならせる。この実施の形態の画像表示装置5は、画像表示装置5の動作に対応して、各種の演出画像の表示態様を異ならせる。
また、特徴部9SHに係る遊技機は、可動物の位置を検出する検出手段を備える。この実施の形態のパチンコ遊技機1は、画像表示装置5の位置を検出する図示しない位置検出センサを備える。
ここで、位置検出センサは、画像表示装置5の位置を直接的又は間接的に検出可能である。例えば、位置検出センサは、駆動モータの回転位置を検出してもよいし、直接に画像表示装置5の位置を検出してもよい。位置検出センサとして、フォトインタラプタ、ロータリーエンコーダ等、種々のセンサを用いることができる。位置検出センサは、2つ以上のセンサを含んで構成されてもよい。
そして、特徴部9SHに係る表示手段は、検出手段による検出結果に基づいて、画像の表示態様を異ならせる。この実施の形態の画像表示装置5は、位置検出センサによる検出結果に基づいて、各種の演出画像の表示態様を異ならせる。
また、特徴部9SHに係る遊技機は、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な制御手段を備える。この実施の形態のパチンコ遊技機1は、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能なCPU103を備える。
そして、特徴部9SHに係る制御手段は、有利状態として、該有利状態に制御されることにより、該有利状態の終了後における遊技状態が、該有利状態の開始前における遊技状態よりも遊技者にとって有利な特別状態に遷移可能な第1有利状態と、該有利状態の開始前における遊技状態と同じ遊技状態となる第2有利状態とに制御可能である。この実施の形態のCPU103は、有利状態として、有利状態の開始前における遊技状態よりも遊技者にとって有利な確変状態やKT状態、高ベース状態に遷移可能な大当り遊技状態と、有利状態の開始前における遊技状態と同じ遊技状態となる小当り遊技状態とに制御可能である。
また、特徴部9SHに係る可動物は、第1有利状態である場合には動作せず、第2有利状態である場合に動作可能である。この実施の形態の画像表示装置5は、大当り遊技状態である場合には動作せず、小当り遊技状態である場合に動作可能である。
(小当り中可動物演出設定処理)
図10−1は、図7に示す演出制御プロセス処理におけるステップS173の特図当り待ち処理内にて実行される小当り中可動物演出設定処理の一例を示すフローチャートである。図10−1に示す小当り中可動物演出設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、表示結果が「小当り」であるか否かを判定する(ステップ9SHS1)。
ステップ9SHS1にて表示結果が「小当り」である場合(ステップ9SHS1;Yes)、演出制御用CPU120は、小当り中可動物演出の演出制御パターンとして使用する小当り中可動物演出パターンを決定する(ステップ9SHS2)。ステップ9SHS2の処理では、例えば、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される小当り中可動物演出パターン決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された小当り中可動物演出パターン決定テーブル9SH1を参照すること等により、小当り中可動物演出パターンを決定すればよい。
(小当り中可動物演出パターン決定テーブル)
図10−2(A)は、小当り中可動物演出パターン決定テーブル9SH1の構成例を示している。図10−2(A)に示すように、小当り中可動物演出パターン決定テーブル9SH1では、例えば、小当り種別が「第1小当り」、「第2小当り」のいずれであるかに応じて、小当り中可動物演出パターン「DP1−1」、「DP1−2」、「DP2−1」のいずれかの決定結果に割り当てられていればよい。
(小当り中可動物演出の内容)
図10−2(B)は、小当り中可動物演出の内容を示している。この実施の形態では、図10−2(B)に示すように、小当り中可動物演出パターンとして、「DP1−1」、「DP1−2」、「DP2−1」が設定されている。
小当り中可動物演出パターン「DP1−1」は、「第1小当り」の小当り遊技状態に制御されても、画像表示装置5を動作させないパターンである。
小当り中可動物演出パターン「DP1−2」は、「第1小当り」の小当り遊技状態に制御されたときに、特殊可変入賞球装置17が最初に開状態に制御される開放開始時からの経過時間に応じて画像表示装置5を動作させるパターンである。この実施の形態の小当り中可動物演出パターン「DP1−2」は、画像表示装置5を、特殊可変入賞球装置17が最初に開状態に制御される開放開始時に初期位置から時計回りに30度回転させ、開放開始時から1100ms経過したときに反時計回りに20度回転させて初期位置から10度傾いた状態とし、開放開始時から1400ms経過したときに時計回りに20度回転させて初期位置から30度傾いた状態とし、開放開始時から2500ms経過したときに反時計回りに30度回転させて初期位置に戻すパターンである。
小当り中可動物演出パターン「DP2−1」は、「第2小当り」の小当り遊技状態に制御されたときに、特殊可変入賞球装置17が最初に開状態に制御される開放開始時からの経過時間に応じて画像表示装置5を動作させるパターンである。この実施の形態の小当り中可動物演出パターン「DP2−1」は、画像表示装置5を、特殊可変入賞球装置17が最初に開状態に制御される開放開始時に初期位置から時計回りに30度回転させ、開放開始時から1100ms経過したときに反時計回りに30度回転させて初期位置に戻すパターンである。
ステップ9SHS2にて参照される小当り中可動物演出パターン決定テーブル9SH1では、図10−2(A)に示すように、小当り種別が「第1小当り」のときには、「DP1−1」、「DP1−2」のいずれかの小当り中可動物演出パターンに決定され得るように設定されている。また、小当り種別が「第2小当り」のときには、「DP2−1」の小当り中可動物演出パターンにのみ決定され得るように設定されている。
ここで、この実施の形態では、図9−1(B)に示すように、「第2小当り」の小当り遊技状態では、特殊可変入賞球装置17が最初に開状態に制御される開放開始時から1100msにわたって開閉動作が4回まで繰り返し実行された後、閉状態に戻ることで動作が終了する。一方、「第1小当り」の小当り遊技状態では、特殊可変入賞球装置17が最初に開状態に制御される開放開始時から1100msにわたって開閉動作が4回まで繰り返し実行された後、300msにわたって閉状態に戻され、再び、1100msにわたって開閉動作が4回まで繰り返し実行された後、閉状態に戻ることで動作が終了する。
そして、この実施の形態では、図10−2(A)に示すような設定により、「第1小当り」と「第2小当り」とのいずれの小当り遊技状態においても、特殊可変入賞球装置17が最初に開状態に制御される開放開始時から1100ms経過したときに、画像表示装置5が反時計回りに回転する場合があるので、「第2小当り」の小当り遊技状態であったとしても、画像表示装置5が時計回りに回転して、特殊可変入賞球装置17が再び開状態に制御されることへの期待感を高めることができる。
図10−1の説明に戻り、ステップ9SHS1にて表示結果が「小当り」でない場合や(ステップ9SHS1;No)、ステップ9SHS2の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、小当り中可動物演出設定処理を終了する。
(小当り中可動物演出処理)
図10−3は、図7に示す演出制御プロセス処理におけるステップS175の小当り終了演出処理内にて実行される小当り中可動物演出処理の一例を示すフローチャートである。図10−3に示す小当り中可動物演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、駆動モータが正常に動作しているか否かを判定する(ステップ9SHS11)。ここで、駆動モータには、例えば、駆動モータに流れる電流をモニタするための電流モニタ回路が設けられている。演出制御用CPU120は、駆動モータに設けられた電流モニタ回路から出力されるモニタ電流信号に基づいて、駆動モータに流れる電流の挙動を把握することができる。ステップ9SHS11の処理では、演出制御用CPU120は、電流モニタ回路から出力されるモニタ電流信号により駆動モータに流れる電流値を検出し、検出した電流値が所定の許容範囲内である場合には駆動モータが正常に動作していると判定し、検出した電流値が所定の許容範囲内でない場合には駆動モータが正常に動作していないと判定すればよい。また、例えば画像表示装置5の駆動を開始していない場合等、駆動信号を駆動モータに伝送していない場合、演出制御用CPU120は、駆動モータが正常に動作しているとみなせばよい。
ステップ9SHS1にて駆動モータが正常に動作している場合(ステップ9SHS11;Yes)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5を駆動中であるか否かを判定する(ステップ9SHS12)。このとき、画像表示装置5を駆動中でない場合(9SHS12;No)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の駆動を開始するタイミングであるか否かを判定する(ステップ9SHS13)。ステップ9SHS12の処理では、演出制御用CPU120は、特殊可変入賞球装置17が最初に開状態に制御される開放開始時からの時間を計時するタイマの計時値を確認することによって、現在が、所定の小当り中可動物演出に対応して選択された演出制御パターンである小当り中可動物演出パターンにおいて予め定められた、画像表示装置5の駆動を開始するタイミングであるか否かを判定すればよい。
ステップ9SHS12にて画像表示装置5を駆動中である場合や(ステップ9SHS12;Yes)、ステップ9SHS13にて画像表示装置5の駆動を開始するタイミングである場合(ステップ9SHS13;Yes)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5を駆動する(ステップ9SHS14)。ステップ9SHS14の処理では、演出制御用CPU120は、小当り中可動物演出パターンに従って、画像表示装置5を駆動させるための駆動信号を駆動モータに伝送する。駆動モータは、演出制御基板12から伝送された駆動信号に従って駆動することにより、画像表示装置5を回転させる制御を行う。例えば、「DP1−2」の小当り中可動物演出パターンに従って画像表示装置5を駆動する場合に、特殊可変入賞球装置17が最初に開状態に制御される開放開始時から1100ms経過したタイミングであれば、演出制御用CPU120は、画像表示装置5を反時計回りに20度回転させるための駆動信号を駆動モータに伝送すればよい。
ステップ9SHS14の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の検出位置に変化があったか否かを判定する(ステップ9SHS15)。ステップ9SHS15の処理では、演出制御用CPU120は、例えば、位置検出センサによる前回の検出結果と今回の検出結果とを比較することにより、画像表示装置5の検出位置に変化があったか否かを判定すればよい。
ステップ9SHS15にて画像表示装置5の検出位置に変化があった場合、演出制御用CPU120は、変化後の検出位置に応じて、小当り中演出の表示態様を更新する(ステップ9SHS16)。ここで、小当り中演出にて表示されている演出画像は、画像表示装置5の角度が変化しても見かけ上の角度が変わらない第1演出画像と、画像表示装置5の角度が変化したことに応じて見かけ上の角度が変化する第2演出画像とに分類される。演出制御用CPU120は、第1演出画像と第2演出画像とを、互いに異なるレイヤーに表示する。
ステップ9SHS16の処理では、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の変化後の検出位置に応じて、第1演出画像が表示されるレイヤーを、画像表示装置5を回転させた方向とは逆方向に回転させて表示する。例えば、画像表示装置5の変化後の検出位置が時計回りに5度回転した位置である場合、演出制御用CPU120は、第1演出画像が表示されるレイヤーを、反時計回りに5度回転させて表示する。このような表示制御により、第1演出画像は、画像表示装置5の角度が変化しても見かけ上の角度が変わらないように表示される。
また、ステップ9SHS16の処理では、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の変化後の検出位置に応じて、第2演出画像が表示されるレイヤーを、回転させずに表示する。例えば、画像表示装置5の変化後の検出位置が時計回りに5度回転した位置であっても、演出制御用CPU120は、第2演出画像が表示されるレイヤーを、回転させることなく表示する。このような表示制御により、第2演出画像は、画像表示装置5の角度が変化したことに応じて見かけ上の角度が変化して表示される。
ステップ9SHS11にて駆動モータが正常に動作していない場合(ステップ9SHS11;No)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の最新の検出位置に応じて、エラー報知画像を表示する(ステップ9SHS17)。ここで、エラー報知画像は、第1演出画像に分類される。したがって、ステップ9SHS17の処理では、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の最新の検出位置に応じて、第1演出画像が表示されるレイヤーを、画像表示装置5を回転させた方向とは逆方向に回転させて表示する。例えば、画像表示装置5の最新の検出位置が時計回りに5度回転した位置である場合、演出制御用CPU120は、エラー報知画像が表示されるレイヤーを、反時計回りに5度回転させて表示する。このような表示制御により、エラー報知画像は、見かけ上の角度があまり不自然にならないように表示される。
ステップ9SHS17の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の最新の検出位置に応じて、小当り中演出の表示態様を更新する(ステップ9SHS18)。ステップ9SHS18の処理では、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の最新の検出位置に応じて、第1演出画像が表示されるレイヤーを、画像表示装置5を回転させた方向とは逆方向に回転させて表示する。例えば、画像表示装置5の最新の検出位置が時計回りに5度回転した位置である場合、演出制御用CPU120は、第1演出画像が表示されるレイヤーを、反時計回りに5度回転させて表示する。このような表示制御により、第1演出画像は、見かけ上の角度があまり不自然にならないように表示される。
また、ステップ9SHS18の処理では、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の最新の検出位置に応じて、第2演出画像が表示されるレイヤーを、回転させずに表示する。例えば、画像表示装置5の最新の検出位置が時計回りに5度回転した位置であっても、演出制御用CPU120は、第2演出画像が表示されるレイヤーを、回転させることなく表示する。このような表示制御により、第2演出画像は、画像表示装置5の角度が変化したことに応じて見かけ上の角度が変化して表示される。
ステップ9SHS13にて画像表示装置5の駆動を開始するタイミングでない場合や(ステップ9SHS13;No)、ステップ9SHS15にて画像表示装置5の検出位置に変化がなかった場合(ステップ9SHS15;No)、ステップ9SHS16の処理を実行した後、ステップ9SHS18の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、小当り中可動物演出処理を終了する。
(特徴部9SHに係る演出動作例)
続いて、この実施の形態における演出動作例について説明する。図10−4から図10−6は、この実施の形態における演出動作例を示す図である。
まず、図10−4を参照して、「第2小当り」の小当り遊技状態における小当り中可動物演出の演出動作例について説明する。
「第2小当り」の小当り遊技状態に制御されると、演出制御用CPU120は、所定の演出制御パターンに基づき、小当り遊技状態であることに対応した小当り中演出を実行する。例えば、演出制御用CPU120は、図10−4(A)に示すように、小当り中演出として、画像表示装置5の表示領域における下方の領域に、所定のキャラクタ画像9SH2を表示し、キャラクタが表示領域の右端から左側に向かって移動する演出を実行する。また、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の表示領域における左下の領域に、KT状態における小当りの連続回数を示す小当り連続数表示9SH3と、KT状態において小当りが連続して発生している期間に生じた賞球数を示す連続賞球数表示9SH4とを表示する。また、演出制御用CPU120は、小当り中演出を実行するときには、画像表示装置5の表示領域における右上の領域に、飾り図柄が縮小された小図柄9SH5を表示する。なお、連続賞球数表示9SH4にて示される賞球数には、KT状態となる契機となった大当り遊技状態において生じた賞球数と、KT状態中における大当り遊技状態において生じた賞球数とが含まれる。
そして、特殊可変入賞球装置17が最初に開状態に制御されるときに、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の駆動を開始する。例えば、図10−1に示す小当り中可動物演出設定処理におけるステップ9SHS2にて「DP2−1」の小当り中可動物演出パターンに決定された場合、演出制御用CPU120は、図10−4(B)、(C)に示すように、画像表示装置5を、初期位置から時計回りに30度回転させる。
また、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の動作に対応して、より具体的には、位置検出センサによる検出結果に基づいて、各種の演出画像の表示態様を異ならせる。例えば、演出制御用CPU120は、図10−4(A)〜(C)に示すように、画像表示装置5の動作に対応して位置検出センサにより検出された、画像表示装置5の位置の検出結果に基づいて、キャラクタの表示態様を異ならせる。この実施の形態では、画像表示装置5が初期位置にあることが検出された場合、演出制御用CPU120は、図10−4(A)に示すように、キャラクタが歩いている態様でキャラクタ画像9SH2を表示する。また、画像表示装置5が初期位置と、初期位置から時計回りに30度回転した位置との間にあることが検出された場合、演出制御用CPU120は、図10−4(B)に示すように、キャラクタが駆け足している態様でキャラクタ画像9SH2を表示する。また、画像表示装置5が初期位置から時計回りに30度回転した位置にあることが検出された場合、演出制御用CPU120は、図10−4(C)に示すように、キャラクタが全力で走っている態様でキャラクタ画像9SH2を表示する。
また、例えば、演出制御用CPU120は、図10−4(D)に示すように、画像表示装置5の動作に対応して位置検出センサにより検出された、画像表示装置5の位置の検出結果に基づいて、小当り連続数表示9SH3、連続賞球数表示9SH4、小図柄9SH5、個別賞球数報知の報知画像9SH6の表示態様を異ならせる。ここで、個別賞球数報知とは、特殊可変入賞球装置17に1個の遊技球が入賞したことに基づいて、「10」よりも少ない数を報知する複数の報知画像9SH6を表示する報知演出である。例えば、画像表示装置5が初期位置から時計回りに30度回転した位置にあることが検出された場合、演出制御用CPU120は、小当り連続数表示9SH3、連続賞球数表示9SH4、小図柄9SH5、報知画像9SH6が表示されるレイヤーを、反時計回りに30度回転させて表示する。このような表示制御により、小当り連続数表示9SH3、連続賞球数表示9SH4、小図柄9SH5、報知画像9SH6は、図10−4(D)に示すように、画像表示装置5の初期位置からの角度が変化しても、初期位置にあるときの角度と見かけ上の角度が変わらないように表示される。
そして、特殊可変入賞球装置17を200msにわたって開状態として100msにわたって閉状態に戻す開閉動作が4回まで繰り返し実行され、開放開始時から1100ms経過したときに、演出制御用CPU120は、図10−4(E)、(F)に示すように、画像表示装置5を反時計回りに30度回転させて初期位置に戻す。
そして、小当り遊技状態において特殊可変入賞球装置17への入賞があった場合、演出制御用CPU120は、小当り終了演出において、総賞球数報知を実行する。ここで、総賞球数報知とは、演出の態様を、複数の報知画像9SH6を表示する態様から「10」を報知する態様に変化させる演出である。また、演出制御用CPU120は、総賞球数報知として、小当り遊技状態における入賞数に応じて、キャラクタのセリフを表示する演出を実行する。例えば、小当り遊技状態において2個の入賞があった場合、演出制御用CPU120は、図10−4(F)に示すように、複数の報知画像9SH6を、小当り遊技状態において払い出された遊技球の総数「20」を報知する「+20」の報知画像9SH7に変化させると共に、キャラクタのセリフとして「頑張れ!」との文字表示9SH8を表示する態様で、総賞球報知を実行する。
次に、図10−5を参照して、「第1小当り」の小当り遊技状態における小当り中可動物演出の演出動作例について説明する。
「第1小当り」の小当り遊技状態においても、「第2小当り」の小当り遊技状態の場合と同様、図10−5(A)に示すように、小当り中演出として、所定のキャラクタ画像9SH2を表示し、キャラクタが表示領域の右端から左側に向かって移動する演出を実行すると共に、小当り連続数表示9SH3、連続賞球数表示9SH4、小図柄9SH5を表示する。
そして、「第1小当り」の小当り遊技状態においても、「第2小当り」の小当り遊技状態の場合と同様、特殊可変入賞球装置17が最初に開状態に制御されるときに、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の駆動を開始する。例えば、図10−1に示す小当り中可動物演出設定処理におけるステップ9SHS2にて「DP1−2」の小当り中可動物演出パターンに決定された場合、演出制御用CPU120は、図10−5(B)に示すように、画像表示装置5を、初期位置から時計回りに30度回転させる。
また、「第1小当り」の小当り遊技状態においても、「第2小当り」の小当り遊技状態の場合と同様、演出制御用CPU120は、図10−4(A)、(B)に示すように、画像表示装置5の動作に対応して位置検出センサにより検出された、画像表示装置5の位置の検出結果に基づいて、キャラクタの表示態様や、小当り連続数表示9SH3、連続賞球数表示9SH4、個別賞球数報知の報知画像9SH6の表示態様を異ならせる。
そして、特殊可変入賞球装置17を200msにわたって開状態として100msにわたって閉状態に戻す開閉動作が4回まで繰り返し実行され、開放開始時から1100ms経過したときに、演出制御用CPU120は、図10−4(C)に示すように、画像表示装置5を反時計回りに20度回転させる。
そして、特殊可変入賞球装置17を300msにわたって閉状態とし、開放開始時から1400ms経過したときに、演出制御用CPU120は、図10−5(D)に示すように、画像表示装置5を、時計回りに20度回転させる。
そして、再び特殊可変入賞球装置17を200msにわたって開状態として100msにわたって閉状態に戻す開閉動作が4回まで繰り返し実行され、開放開始時から2500ms経過したときに、演出制御用CPU120は、図10−4(E)、(F)に示すように、画像表示装置5を反時計回りに30度回転させて初期位置に戻す。
そして、「第1小当り」の小当り遊技状態においても、「第2小当り」の小当り遊技状態の場合と同様、小当り遊技状態において特殊可変入賞球装置17への入賞があった場合、演出制御用CPU120は、図10−5(F)に示すように、複数の報知画像9SH6を、小当り遊技状態において払い出された遊技球の総数を報知する報知画像9SH7に変化させると共に、小当り遊技状態における入賞数に応じたキャラクタのセリフの文字表示9SH8を表示する態様で、総賞球報知を実行する。
このように、この実施の形態では、「第1小当り」と「第2小当り」とのいずれの小当り遊技状態においても、特殊可変入賞球装置17が最初に開状態に制御される開放開始時から1100ms経過したときに、画像表示装置5が反時計回りに回転する場合があるので、「第2小当り」の小当り遊技状態であったとしても、画像表示装置5が時計回りに回転して、特殊可変入賞球装置17が再び開状態に制御されることへの期待感を高めることができる。
次に、図10−6を参照して、小当り中可動物演出の実行中にエラーが発生した場合におけるエラー報知の報知動作例について説明する。なお、この例では、エラー報知による表示態様について分かり易く説明することを目的として、位置検出センサにより、画像表示装置5の角度を、初期位置を基準にして10度毎に検出することができる場合について説明する。
画像表示装置5が初期位置にある場合、位置検出センサによる画像表示装置5の最新の検出位置は初期位置である。このような状態においてエラーが発生した場合、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の最新の検出位置が初期位置であることに応じて、小当り連続数表示9SH3、連続賞球数表示9SH4、小図柄9SH5、エラー報知画像9SH9が表示されるレイヤーを、回転させずに表示する。また、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の最新の検出位置にかかわりなく、キャラクタ画像9SH2が表示されるレイヤーを回転させずに表示する。
このような表示制御により、画像表示装置5が初期位置にある場合、小当り連続数表示9SH3、連続賞球数表示9SH4、小図柄9SH5、エラー報知画像9SH9は、図10−6(A)に示すように、水平に表示される。
画像表示装置5が初期位置から時計回りに10度傾いた位置にある場合、位置検出センサによる画像表示装置5の最新の検出位置は、初期位置から時計回りに10度傾いた位置である。このような状態においてエラーが発生した場合、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の最新の検出位置が初期位置から時計回りに10度傾いた位置であることに応じて、小当り連続数表示9SH3、連続賞球数表示9SH4、小図柄9SH5、エラー報知画像9SH9が表示されるレイヤーを、反時計回りに10度回転させて表示する。また、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の最新の検出位置にかかわりなく、キャラクタ画像9SH2が表示されるレイヤーを回転させずに表示する。
このような表示制御により、画像表示装置5が初期位置から時計回りに10度傾いた位置にある場合、小当り連続数表示9SH3、連続賞球数表示9SH4、小図柄9SH5、エラー報知画像9SH9は、図10−6(B)に示すように、水平に表示される。
画像表示装置5が初期位置から時計回りに19度傾いた位置にある場合、位置検出センサによる画像表示装置5の最新の検出位置は、初期位置から時計回りに10度傾いた位置である。このような状態においてエラーが発生した場合、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の最新の検出位置が初期位置から時計回りに10度傾いた位置であることに応じて、小当り連続数表示9SH3、連続賞球数表示9SH4、小図柄9SH5、エラー報知画像9SH9が表示されるレイヤーを、反時計回りに10度回転させて表示する。また、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の最新の検出位置にかかわりなく、キャラクタ画像9SH2が表示されるレイヤーを回転させずに表示する。
このような表示制御により、画像表示装置5が初期位置から時計回りに19度傾いた位置にある場合、小当り連続数表示9SH3、連続賞球数表示9SH4、小図柄9SH5、エラー報知画像9SH9は、図10−6(B)に示すように、水平から時計回りに9度傾いて表示される。
なお、位置検出センサにより、画像表示装置5の角度を、より詳細に検出するようにした場合には、画像表示装置5の角度にかかわらず、小当り連続数表示9SH3、連続賞球数表示9SH4、小図柄9SH5、エラー報知画像9SH9を、より水平に近い態様で表示することができる。
(特徴部9SHの変形例1)
上記実施の形態では、特別可変入賞球装置7と特殊可変入賞球装置17とを有する構成について説明した。このような構成において、特殊可変入賞球装置17は、開放時間が200msで開放回数が2回となり遊技球が入賞困難な第3小当り時の変化パターンによって開状態と閉状態とに変化可能であるようにしてもよい。その場合、画像表示装置5は、特殊可変入賞球装置17が第3小当り時の変化パターンで変化する場合には動作しないようにしてもよい。換言すれば、可変入賞手段は、第1可変入賞手段と第2可変入賞手段とを有し、第2可変入賞手段は、遊技媒体が入賞困難な第3変化パターンによって第1状態と第2状態とに変化可能であり、可動物は、第2可変入賞手段が第3変化パターンで変化する場合には動作しないようにしてもよい。このような構成によれば、可動物が動作することに起因して遊技興趣が低下してしまうことを防止することができる。
(特徴部9SHの変形例2)
上記実施の形態では、特殊可変入賞球装置17が、小当り種別が「第1小当り」と「第2小当り」とのいずれであるかにかかわらず開状態における開放時間は同じで、小当り種別が「第1小当り」と「第2小当り」とのいずれであるかに応じて開放回数が異なる構成について説明した。このような構成に代えて、又はこのような構成に加えて、特殊可変入賞球装置17は、いずれの小当り種別であるかに応じて、開状態における開放時間が異なっていてもよいし、開状態における底面部材の移動量を異ならせて遊技球の入賞し易さを異ならせてもよい。このような構成によれば、可変入賞手段の変化にも注目を集めることができる。
(特徴部9SHの変形例3)
上記実施の形態では、パチンコ遊技機1が、動作可能な画像表示装置5を備える構成について説明した。このような構成に代えて、又はこのような構成に加えて、パチンコ遊技機1は、画像表示装置5とは異なる動作可能な役物を備えていてもよい。また、パチンコ遊技機1のプッシュボタン31Bは、所定の収納位置に収納された第1状態と、収納位置から上方の位置に突出した第2状態とに変化するように動作可能であってもよい。その場合、役物やプッシュボタン31Bは、特殊可変入賞球装置17が第1小当り時の変化パターンで変化する場合と、特殊可変入賞球装置17が第2小当り時の変化パターンで変化する場合とで、異なる態様で動作可能であればよい。また、役物やプッシュボタン31Bは、特殊可変入賞球装置17が第1小当り時の変化パターンで変化する場合には動作せず、特殊可変入賞球装置17が第2小当り時の変化パターンで動作する場合に動作可能であればよい。このような構成によれば、表示手段は動作しないが、役物や操作手段といった動作可能な可動物を備える遊技機においても、遊技媒体が進入容易な状態に可変入賞手段が変化する際の遊技興趣を向上させることができる。
(特徴部9SHの変形例4)
変形例4の構成に加えて、複数の可動物が、可変入賞手段が第1変化パターンで変化する場合と、可変入賞手段が第2変化パターンで変化する場合とで、異なる態様で動作可能であってもよい。例えば、特殊可変入賞球装置17が第1小当り時の変化パターンで変化する場合には第1可動物が動作する一方で第2可動物は動作せず、特殊可変入賞球装置17が第2小当り時の変化パターンで変化する場合には第2可動物が動作する一方で第1可動物は動作せず、特殊可変入賞球装置17が第4小当り時の変化パターンで変化する場合には第1可動物と第2可動物とが共に動作するようにしてもよい。このような構成によれば、複数の可動物の動作により、いずれの小当りであるかを示唆することができる。
(特徴部9SHの変形例5)
上記実施の形態や変形例3、変形例4では、可動物が、特殊可変入賞球装置17が第1小当り時の変化パターンで変化する場合と、特殊可変入賞球装置17が第2小当り時の変化パターンで変化する場合とで、異なる態様で動作可能である構成について説明した。このような構成に代えて、又はこのような構成に加えて、可動物は、特殊可変入賞球装置17が第1小当り時の変化パターンで変化する場合と、特殊可変入賞球装置17が第2小当り時の変化パターンで変化する場合とで、ある一連の動作態様は同じであるが、その一連の動作態様を繰り返す回数が異なることを以て、異なる態様で動作可能としてもよい。あるいは、可動物は、特殊可変入賞球装置17が第1小当り時の変化パターンで変化する場合と、特殊可変入賞球装置17が第2小当り時の変化パターンで変化する場合とで、同様の動作を行うが、その動作量が異なることを以て、異なる態様で動作可能としてもよい。あるいは、可動物は、特殊可変入賞球装置17が第1小当り時の変化パターンで変化する場合と、特殊可変入賞球装置17が第2小当り時の変化パターンで変化する場合とで、全く同じ動きであるが、その際に可動物に設けられた発光手段の発光態様が異なることを以て、異なる態様で動作可能としてもよい。あるいは、可動物は、可動物は、特殊可変入賞球装置17が第1小当り時の変化パターンで変化する場合と、特殊可変入賞球装置17が第2小当り時の変化パターンで変化する場合とで、全く同じ動きであるが、その際の動作のスピードが異なることを以て、異なる態様で動作可能としてもよい。このような構成によれば、可変入賞手段が変化するときの可動物の動きによる興趣を向上させることができる。
(特徴部9SHの変形例6)
上記実施の形態では、画像表示装置5が、駆動モータが正常に動作していない場合に、画像表示装置5の最新の検出位置に応じて、エラー報知画像を表示すると共に、小当り中演出の表示態様を更新する構成について説明した。このような構成に代えて、又はこのような構成に加えて、画像表示装置5は、動作を開始するにあたり、初期位置に位置していない場合、画像表示装置5の最新の検出位置に応じて、エラー報知画像を表示すると共に、小当り中演出の表示態様を更新するようにしてもよい。換言すれば、表示手段は、動作を開始するときの検出手段による検出結果に基づいて、画像の表示態様を異ならせてもよい。このような構成によれば、表示手段の動作を開始するにあたり、表示手段が所定位置にないことに起因して画像を表示する場合に、好適な表示態様で画像を表示することができる。
(特徴部9SHの変形例7)
上記実施の形態では、画像表示装置5が、駆動モータが正常に動作していない場合に、画像表示装置5の最新の検出位置に応じて、エラー報知画像を表示する構成について説明した。このような構成に代えて、画像表示装置5は、駆動モータが正常に動作していない場合に、エラー報知画像を表示せず、次回の電源投入時に画像表示装置5の初期動作が行われるまで、回転しない、又は回転するときの角度を所定角度以内とする等、動作が制限されるようにしてもよい。換言すれば、表示手段は、検出手段による検出結果に基づいて、画像を表示しない場合があり、特定条件が成立するまで、動作が制限されるようにしてもよい。このような構成によれば、表示手段を正常に動作させることができないにもかかわらず、表示手段を無理に駆動しようとして、表示手段に過度な負荷がかかってしまうことを防止することができる。
(特徴部9SHに係る手段の説明)
以上の特徴部9SHに関連して、遊技媒体が進入容易な状態に可変入賞手段が変化する際に、可動物が動作する遊技機が提案されている(例えば、特開2017−70383号公報参照)。そして、特開2017−70383号公報に記載されているような遊技機において、遊技媒体が進入容易な状態に可変入賞手段が変化する際の遊技興趣の更なる向上が求められている。
そこで、遊技媒体が進入容易な状態に可変入賞手段が変化する際の遊技興趣を向上させるための特徴部10SHに係る手段1の遊技機として、遊技を行うことが可能な遊技機であって(例えば、遊技を行うことが可能なパチンコ遊技機1等)、動作可能な可動物と(例えば、動作可能な画像表示装置5等)、遊技媒体が進入容易な第1状態と、遊技媒体が進入困難な第2状態とに変化可能な可変入賞手段と(例えば、遊技球が入賞容易な開状態と、遊技球が入賞困難な閉状態とに変化可能な特殊可変入賞球装置17等)を備え、前記可変入賞手段は、少なくとも第1変化パターンと第2変化パターンとを含む複数の変化パターンのいずれかによって前記第1状態と前記第2状態とに変化可能であり(例えば、特殊可変入賞球装置17は、開放時間が200msで開放回数が8回の第1小当り時の変化パターンと、開放時間が200msで開放回数が4回の第2小当り時の変化パターンとのいずれかによって開状態と閉状態とに変化可能である等)、前記可動物は、前記可変入賞手段が前記第1変化パターンで変化する場合と、前記可変入賞手段が前記第2変化パターンで変化する場合とで、異なる態様で動作可能である(例えば、画像表示装置5は、特殊可変入賞球装置17が第1小当り時の変化パターンで変化する場合と、特殊可変入賞球装置17が第2小当り時の変化パターンで変化する場合とで、異なる態様で動作可能である等)ことを特徴とする遊技機であってもよい。
このような構成によれば、遊技媒体が進入容易な状態に可変入賞手段が変化する際の遊技興趣を向上させることができる。
特徴部9SHに係る手段2の遊技機として、遊技を行うことが可能な遊技機であって(例えば、遊技を行うことが可能なパチンコ遊技機1等)、動作可能な可動物と(例えば、動作可能な画像表示装置5等)、遊技媒体が進入容易な第1状態と、遊技媒体が進入困難な第2状態とに変化可能な可変入賞手段と(例えば、遊技球が入賞容易な開状態と、遊技球が入賞困難な閉状態とに変化可能な特殊可変入賞球装置17等)を備え、前記可変入賞手段は、少なくとも第1変化パターンと第2変化パターンとを含む複数の変化パターンのいずれかによって前記第1状態と前記第2状態とに変化可能であり(例えば、特殊可変入賞球装置17は、開放時間が200msで開放回数が8回の第1小当り時の変化パターンと、開放時間が200msで開放回数が4回の第2小当り時の変化パターンとのいずれかによって開状態と閉状態とに変化可能である等)、前記可動物は、前記可変入賞手段が前記第1変化パターンで変化する場合には動作せず、前記可変入賞手段が前記第2変化パターンで変化する場合に動作可能である(例えば、画像表示装置5は、特殊可変入賞球装置17が第1小当り時の変化パターンで変化する場合には動作せず、特殊可変入賞球装置17が第2小当り時の変化パターンで動作する場合に動作可能である等)ことを特徴とする遊技機であってもよい。
このような構成によれば、遊技媒体が進入容易な状態に可変入賞手段が変化する際の遊技興趣を向上させることができる。
特徴部9SHに係る手段3の遊技機として、前記可動物は、遊技に関する情報を表示可能な表示手段を有する(例えば、画像表示装置5は、各種の演出画像を表示可能である等)ことを特徴とする手段1又は手段2の遊技機であってもよい。
このような構成によれば、遊技媒体が進入容易な状態に可変入賞手段が変化する際の遊技興趣を向上させることができる。
特徴部9SHに係る手段4の遊技機として、前記表示手段は、前記可動物の動作に対応して、画像の表示態様を異ならせる(例えば、画像表示装置5の動作に対応して、各種の演出画像の表示態様を異ならせる等)ことを特徴とする手段3の遊技機であってもよい。
このような構成によれば、遊技媒体が進入容易な状態に可変入賞手段が変化する際の遊技興趣を向上させることができる。
特徴部9SHに係る手段5の遊技機として、前記可動物の位置を検出する検出手段(例えば、画像表示装置5の位置を検出する図示しない位置検出センサ等)を備え、前記表示手段は、前記検出手段による検出結果に基づいて、画像の表示態様を異ならせる(例えば、画像表示装置5は、位置検出センサによる検出結果に基づいて、各種の演出画像の表示態様を異ならせる等)ことを特徴とする手段3又は手段4の遊技機であってもよい。
このような構成によれば、画像の表示態様による違和感が生じないようにすることができる。
特徴部9SHに係る手段6の遊技機として、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な制御手段(例えば、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能なCPU103等)を備え、前記制御手段は、前記有利状態として、該有利状態に制御されることにより、該有利状態の終了後における遊技状態が、該有利状態の開始前における遊技状態よりも遊技者にとって有利な特別状態に遷移可能な第1有利状態と、該有利状態の開始前における遊技状態と同じ遊技状態となる第2有利状態とに制御可能であり(例えば、CPU103は、有利状態として、有利状態の開始前における遊技状態よりも遊技者にとって有利な確変状態やKT状態、高ベース状態に遷移可能な大当り遊技状態と、有利状態の開始前における遊技状態と同じ遊技状態となる小当り遊技状態とに制御可能である等)、前記可動物は、前記第1有利状態である場合には動作せず、前記第2有利状態である場合に動作可能である(例えば、画像表示装置5は、大当り遊技状態である場合には動作せず、小当り遊技状態である場合に動作可能である等)ことを特徴とする手段1から手段5のいずれかの遊技機であってもよい。
このような構成によれば、第2有利状態に制御された際の遊技興趣を向上させることができる。
特徴部9SHに係る手段7の遊技機として、前記可変入賞手段は、第1可変入賞手段と第2可変入賞手段とを有し(例えば、特別可変入賞球装置7と特殊可変入賞球装置17とを有する等)、前記第2可変入賞手段は、遊技媒体が入賞困難な第3変化パターンによって前記第1状態と前記第2状態とに変化可能であり(例えば、特殊可変入賞球装置17は、開放時間が200msで開放回数が2回となり遊技球が入賞困難な第3小当り時の変化パターンによって開状態と閉状態とに変化可能である等)、前記可動物は、前記第2可変入賞手段が第3変化パターンで変化する場合には動作しない(例えば、画像表示装置5は、特殊可変入賞球装置17が第3小当り時の変化パターンで変化する場合には動作しない等)ことを特徴とする手段1から手段6のいずれかの遊技機であってもよい。
このような構成によれば、可動物が動作することに起因して遊技興趣が低下してしまうことを防止することができる。
(特徴部の関連付けに係る説明)
特徴部9SHに係る各構成は、他の特徴部に係る各構成の一部又は全部と、適宜、組み合わせられてもよい。このように組み合わせられた特徴部、あるいは組み合わせられていない個別の特徴部について、他の特徴部に係る各構成の一部又は全部と、適宜、組み合わせられてもよい。
本発明は、以上に説明したものに限られるものではない。また、その具体的な構成は上述の実施形態や後述の他の形態例に加えて、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
また、上述した実施の形態及び各変形例に示した構成、後述の形態例及び各変形例に示した構成のうち、全部または一部の構成を任意に組み合わせることとしてもよい。
なお、今回開示された上述の実施形態及び後述の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上述の説明及び後述の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
本発明の遊技機として、他にも、遊技を行うことが可能な遊技機であって(例えば、遊技を行うことが可能なパチンコ遊技機1等)、動作可能な可動物と(例えば、動作可能な画像表示装置5等)、遊技媒体が進入容易な第1状態と、遊技媒体が進入困難な第2状態とに変化可能な可変入賞手段と(例えば、遊技球が入賞容易な開状態と、遊技球が入賞困難な閉状態とに変化可能な特殊可変入賞球装置17等)を備え、前記可変入賞手段は、少なくとも第1変化パターンと第2変化パターンとを含む複数の変化パターンのいずれかによって前記第1状態と前記第2状態とに変化可能であり(例えば、特殊可変入賞球装置17は、開放時間が200msで開放回数が8回の第1小当り時の変化パターンと、開放時間が200msで開放回数が4回の第2小当り時の変化パターンとのいずれかによって開状態と閉状態とに変化可能である等)、前記可動物は、前記可変入賞手段が前記第1変化パターンで変化する場合と、前記可変入賞手段が前記第2変化パターンで変化する場合とで、異なる態様で動作可能であり(例えば、画像表示装置5は、特殊可変入賞球装置17が第1小当り時の変化パターンで変化する場合と、特殊可変入賞球装置17が第2小当り時の変化パターンで変化する場合とで、異なる態様で動作可能である等)、さらに、複数の電子部品を制御可能な制御手段(例えば演出制御用マイクロコンピュータ90120など)と、遊技機に対する電力供給が停止しても記憶内容を保持可能であり、前記複数の電子部品に関する情報を記憶可能な記憶手段(例えばバックアップデータメモリ90210A〜90210Dなど)とを備え、前記制御手段は、前記複数の電子部品に応じた事象の発生条件が成立した場合に、前記情報を前記記憶手段に書き込む書込処理(例えばメモリ書込処理部41AKM10による書込処理など)を実行可能であり、前記記憶手段は、第1発生条件に対応した第1情報が書き込まれる記憶領域と、第2発生条件に対応した第2情報が書き込まれる記憶領域とが、連続した1の領域(例えばバックアップ記憶エリア41AKA11〜41AKA13を含むバックアップ記憶部41AKA1など)として設けられ、前記第1発生条件および前記第2発生条件が成立した場合に、一方の条件に対応する情報を書き込む処理の実行中には、他方の条件に対応する情報を書き込む処理を実行しない(例えば書込中フラグ41AKF1がオンである場合の書込禁止など)遊技機が挙げられる。
このような構成によれば、遊技媒体が進入容易な状態に可変入賞手段が変化する際の遊技興趣を向上させることができる。さらに、情報を適切に管理可能となる。
本発明の遊技機として、他にも、遊技を行うことが可能な遊技機であって(例えば、遊技を行うことが可能なパチンコ遊技機1等)、動作可能な可動物と(例えば、動作可能な画像表示装置5等)、遊技媒体が進入容易な第1状態と、遊技媒体が進入困難な第2状態とに変化可能な可変入賞手段と(例えば、遊技球が入賞容易な開状態と、遊技球が入賞困難な閉状態とに変化可能な特殊可変入賞球装置17等)を備え、前記可変入賞手段は、少なくとも第1変化パターンと第2変化パターンとを含む複数の変化パターンのいずれかによって前記第1状態と前記第2状態とに変化可能であり(例えば、特殊可変入賞球装置17は、開放時間が200msで開放回数が8回の第1小当り時の変化パターンと、開放時間が200msで開放回数が4回の第2小当り時の変化パターンとのいずれかによって開状態と閉状態とに変化可能である等)、前記可動物は、前記可変入賞手段が前記第1変化パターンで変化する場合には動作せず、前記可変入賞手段が前記第2変化パターンで変化する場合に動作可能であり(例えば、画像表示装置5は、特殊可変入賞球装置17が第1小当り時の変化パターンで変化する場合には動作せず、特殊可変入賞球装置17が第2小当り時の変化パターンで動作する場合に動作可能である等)、さらに、複数の電子部品を制御可能な制御手段(例えば演出制御用マイクロコンピュータ90120など)と、遊技機に対する電力供給が停止しても記憶内容を保持可能であり、前記複数の電子部品に関する情報を記憶可能な記憶手段(例えばバックアップデータメモリ90210A〜90210Dなど)とを備え、前記制御手段は、前記複数の電子部品に応じた事象の発生条件が成立した場合に、前記情報を前記記憶手段に書き込む書込処理(例えばメモリ書込処理部41AKM10による書込処理など)を実行可能であり、前記記憶手段は、第1発生条件に対応した第1情報が書き込まれる記憶領域と、第2発生条件に対応した第2情報が書き込まれる記憶領域とが、連続した1の領域(例えばバックアップ記憶エリア41AKA11〜41AKA13を含むバックアップ記憶部41AKA1など)として設けられ、前記第1発生条件および前記第2発生条件が成立した場合に、一方の条件に対応する情報を書き込む処理の実行中には、他方の条件に対応する情報を書き込む処理を実行しない(例えば書込中フラグ41AKF1がオンである場合の書込禁止など)遊技機が挙げられる。
このような構成によれば、遊技媒体が進入容易な状態に可変入賞手段が変化する際の遊技興趣を向上させることができる。さらに、情報を適切に管理可能となる。
また、第1変化パターンと第2変化パターンの実行回数を記憶領域に書き込むようにしてもよい。そうすることで可変入賞装置の変化パターンをより正確に把握することが可能となる。
また、可変入賞装置の状態を変化させる場合において、音やランプ等を用いて変化を報知するようにしてもよい。そうすることでよりわかりやすく状態が変化していることを報知でき遊技者に適切に報知をすることが可能となる。この場合、第1発生条件または、第2発生条件が成立して記憶領域に書き込み処理が実行されている場合には音やランプ等の報知を制限するようにしてもよい。そうすることにより制御負担が軽減可能となる。
また、制御手段は可動物の動作に関する情報(例えば動作回数や動作時間等)を記憶手段に書き込むようにしてもよい。そのようにすれば、可動物に動作不良等が生じた場合に、可動物の動作に関する情報を記憶手段に記憶させない場合に比べ、原因を特定しやすくなる。
さらに、興趣を向上させるとともに情報を適切に管理可能となる遊技機の一例として、
遊技を行うことが可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機901など)であって、
複数の電子部品を制御可能な制御手段(例えば演出制御用マイクロコンピュータ90120など)と、
遊技機に対する電力供給が停止しても記憶内容を保持可能であり、前記複数の電子部品に関する情報を記憶可能な記憶手段(例えばバックアップデータメモリ90210A〜90210Dなど)とを備え、
前記制御手段は、前記複数の電子部品に応じた事象の発生条件が成立した場合に、前記情報を前記記憶手段に書き込む書込処理(例えばメモリ書込処理部41AKM10による書込処理など)を実行可能であり、
前記記憶手段は、第1発生条件に対応した第1情報が書き込まれる記憶領域と、第2発生条件に対応した第2情報が書き込まれる記憶領域とが、連続した1の領域(例えばバックアップ記憶エリア41AKA11〜41AKA13を含むバックアップ記憶部41AKA1など)として設けられ、前記第1発生条件および前記第2発生条件が成立した場合に、一方の条件に対応する情報を書き込む処理の実行中には、他方の条件に対応する情報を書き込む処理を実行しない(例えば書込中フラグ41AKF1がオンである場合の書込禁止など)遊技機が挙げられる。以下に、この遊技機の形態例の一例を他の形態例として説明する。
(他の形態例)
図11は、この実施の形態に係るパチンコ遊技機901の正面図である。パチンコ遊技機901は、遊技盤902と、遊技機用枠903とを備えている。その他、パチンコ遊技機901は、遊技機用枠903を回動可能に支持する外枠などを備えている。遊技盤902は、遊技盤面を構成するゲージ盤である。遊技機用枠903は、遊技盤902を固定する台枠である。遊技盤902には、ガイドレールなどによって囲まれた遊技領域が形成されている。発射装置から発射された遊技球(遊技媒体)は、発射通路を通過して、遊技領域に打ち込まれる。遊技機用枠903には、ガラス窓を有するガラス扉枠が回動可能に設けられている。
遊技盤902の所定位置には、第1特別図柄表示装置904A、第2特別図柄表示装置904B、画像表示装置905、普通入賞球装置906A、普通可変入賞球装置906B、特別可変入賞球装置907、普通図柄表示器9020、第1保留表示器9025A、第2保留表示器9025B、普図保留表示器9025C、通過ゲート9041などが設けられている。その他、遊技領域における遊技盤面には、風車や多数の障害釘、一般入賞口、アウト口などが設けられていればよい。遊技領域の周辺部には遊技効果ランプ90909が設けられている。遊技機用枠903の左右上部位置にはスピーカ908L、908Rが設けられている。
遊技機用枠903の右下部位置には、打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。打球操作ハンドルは、遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作され、その操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力が調整される。遊技領域の下方における遊技機用枠903の所定位置には、遊技球を保持(貯留)する上皿(打球供給皿)と、上皿からの余剰球などを保持(貯留)する下皿(余剰球貯留皿)が設けられている。下皿を形成する部材にはスティックコントローラ9031Aが取り付けられ、上皿を形成する部材にはプッシュボタン9031Bが設けられている。
第1特別図柄表示装置904A、第2特別図柄表示装置904B、画像表示装置905の画面上などでは、特別図柄や飾り図柄の可変表示が行われる。これらの可変表示は、普通入賞球装置906Aに形成された第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第1始動入賞の発生に基づいて、あるいは、普通可変入賞球装置906Bに形成された第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)したことによる第2始動入賞の発生に基づいて、実行可能となる。第1特別図柄表示装置904Aと第2特別図柄表示装置904Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)などを用いて構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、識別情報(特別識別情報)である特別図柄(特図)が、変動可能に表示(可変表示)される。画像表示装置905は、例えばLCD(液晶表示装置)などを用いて構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置905の画面上では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置904Aによる特別図柄(第1特別図柄または第1特図)の可変表示や第2特別図柄表示装置904Bによる特別図柄(第2特別図柄または第2特図)の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄が可変表示される。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。一例として、画像表示装置905の画面上には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア905L、905C、905Rが配置されている。
画像表示装置905の画面上には、保留記憶表示エリア905Hが配置されている。保留記憶表示エリア905Hでは、特図ゲームに対応した可変表示の保留数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留表示が行われる。保留表示は、可変表示に関する情報の保留記憶に対応して表示可能なものであればよい。保留記憶表示エリア905Hとともに、あるいは、保留記憶表示エリア905Hに代えて、第1保留表示器9025Aと第2保留表示器9025Bとを用いた保留表示が行われてもよい。
図12は、各種基板や周辺装置などの構成例を示すブロック図である。パチンコ遊技機901には、例えば図12に示すような主基板9011、演出制御基板9012、ランプ出力基板9013、バックアップメモリ基板9014、演出データメモリ基板9016といった、各種基板が搭載されている。その他、中継基板9015、演出制御用中継基板9017、音声出力基板9018、ドライバ基板9019なども搭載されている。さらに、例えば電源基板、払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板、タッチセンサ基板などといった、各種の基板が搭載されてもよい。各種制御基板は、導体パターンが形成されて電気部品が実装されるプリント配線板などの電子回路基板だけではなく、電子回路基板に電気部品が実装(搭載)されて特定の電気的機能を実現するように構成された電子回路実装基板を含む概念である。
パチンコ遊技機901では、外部電源(商用電源)である交流電源からの電力を、電源基板により主基板9011や演出制御基板9012などの各種制御基板を含めた電気部品に供給可能となるように構成されている。電源基板は、例えば交流(AC)を直流(DC)に変換するための整流回路、所定の直流電圧を特定の直流電圧(例えば直流12Vや直流5Vなど)に変換するための電源回路などを、備えている。電源基板にて生成された電源電圧は、ドロア中継基板を介して主基板9011や演出制御基板9012などに供給されてもよい。
主基板9011には、遊技制御用マイクロコンピュータ90100、スイッチ回路90110、ソレノイド回路90111などが搭載されている。主基板9011では、ゲートスイッチ9021、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ9022Aおよび第2始動口スイッチ9022B)、カウントスイッチ9023といった、各種検出用のスイッチから取り込んだ信号が、スイッチ回路90110を介して遊技制御用マイクロコンピュータ90100に伝送される。ゲートスイッチ9021は、通過ゲート9041を通過した遊技球(ゲート通過球)を検出する。ゲートスイッチ9021によるゲート通過球の検出に基づいて、普通図柄表示器9020による普通図柄の可変表示が実行可能となる。第1始動口スイッチ9022Aは、普通入賞球装置906Aに形成された第1始動入賞口にて、通過(進入)した遊技球を検出する。第2始動口スイッチ9022Bは、普通可変入賞球装置906Bに形成された第2始動入賞口にて、通過(進入)した遊技球を検出する。カウントスイッチ9023は、特別可変入賞球装置907が形成する大入賞口にて、通過(進入)した遊技球を検出する。第1始動入賞口や第2始動入賞口、大入賞口といった、各種の入賞口を通過した遊技球が検出された場合には、それぞれの入賞口に対応して予め個数が定められた賞球としての遊技球が払い出される。
主基板9011では、遊技制御用マイクロコンピュータ90100からのソレノイド駆動信号が、ソレノイド回路90111を介して普通電動役物用のソレノイド9081や大入賞口扉用のソレノイド9082に伝送される。普通電動役物用のソレノイド9081は、普通可変入賞球装置906Bに形成された第2始動入賞口を遊技球が通過しにくい状態(または通過しない状態)と通過しやすい状態(または通過する状態)とに変化可能にする。大入賞口扉用のソレノイド9082は、特別可変入賞球装置907に形成された大入賞口を遊技球が通過不可能な状態と通過可能な状態とに変化可能にする。主基板9011からは、第1特別図柄表示装置904A、第2特別図柄表示装置904B、普通図柄表示器9020などの表示制御を行うための指令信号が伝送される。
主基板9011に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ90100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM90101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM90102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU90103と、CPU90103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路90104と、I/O(Input/Output port)90105とを備えて構成される。一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ90100では、CPU90103がROM90101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機901における遊技の進行を制御するための処理が実行される。主基板9011に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ90100では、例えば乱数回路90104やRAM90102の所定領域に設けられた遊技用ランダムカウンタなどにより、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウント(生成)される。遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
主基板9011には、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キー9051と、設定変更状態において大当りの当選確率(出玉率)等の設定値を変更するための設定スイッチとして機能する設定切替スイッチ9052が接続されている。設定キー9051や設定切替スイッチ9052は、主基板9011の所定位置に設置されていてもよいし、例えば電源基板の所定位置といった、主基板9011の外部に取り付けられていてもよい。設定キー9051および設定切替スイッチ9052は、パチンコ遊技機901の背面側に設けられており、所定のキー操作により開放可能な遊技機用枠903を開放しない限り操作不可能であり、所定のキーを所持する係員のみが操作可能となる。設定キー9051はキー操作を要することから、遊技場の係員のなかでも、設定キー9051の操作を行うためのキーを所持する係員のみが操作可能とされている。設定キー9051は、所定のキー操作によってオンとオフを切替可能なスイッチであるとともに、切替操作とは異なる操作(例えば押込み操作)を実行可能なスイッチでもある。
主基板9011には、遊技盤902の前面を開閉可能に覆うガラス扉枠の開放を検知する扉開放センサ909090といった、各種のセンサが接続されており、こうしたセンサから出力される検知信号に基づいて、各種の異常(エラー)の発生を判定する機能も備えている。主基板9011のスイッチ回路90110には、電源基板からのリセット信号、電源断信号、クリア信号が取り込まれ、遊技制御用マイクロコンピュータ90100に伝送される。主基板9011の背面中央には、表示モニタ9029が配置され、表示モニタ9029の側方には表示切替スイッチ9030が配置されている。表示モニタ9029は、例えば7セグメントのLED表示装置を用いて、構成されていればよい。表示モニタ9029および表示切替スイッチ9030は、遊技機用枠903を開放した状態で遊技盤902の裏面側を視認した場合に、主基板9011を視認する際の正面に配置されている。
主基板9011(遊技制御用マイクロコンピュータ90100)は、各入賞口(第1大入賞口、第2大入賞口、第2始動入賞口、第1始動入賞口、一般入賞口、以下、「進入領域」ともいう)への遊技球の進入数の集計を行い、集計による連比、役比などの各種の入賞情報が表示モニタ9029に表示されるようになっている。このような入賞情報が表示されることで、遊技場に設置後における連比、役比などの各種の入賞情報を確認できる。パチンコ遊技機901のメーカ側においては、予め定められた頻度で一般入賞口に遊技球が進入するように(試験を通過するように)遊技盤面を設計することが通常である。また、試験を行う際には、予め定められた頻度で一般入賞口に遊技球が進入しているかが確認(検証)される。さらに、パチンコ遊技機901を設置した後においても、調整が行われたか否か、どのような調整が行われているか、その調整の結果、設計どおりの頻度で一般入賞口に遊技球が進入しているかなどが確認(検証)される。そこで、この実施例のパチンコ遊技機901においては、設置後における調整の有無や内容を認識できるようになっている。
演出制御基板9012は、主基板9011とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板9015を介して主基板9011から伝送された演出制御コマンドに基づいて、画像表示装置905、スピーカ908L、908R、遊技効果ランプ909、演出用モータ9060、演出用LED9061、その他の演出装置といった、各種の演出用電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。演出制御基板9012は、画像表示装置905における画像表示、スピーカ908L、908Rからの音声出力、遊技効果ランプ909や演出用LED9061を構成する発光部材における点灯、演出用可動部材を移動させる演出用モータ9060の駆動動作などといった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。図12に示す演出制御基板9012には、演出制御用マイクロコンピュータ90120、外部ROM90121、外部RAM90121といった、電子部品が搭載されている。
演出制御基板9012には、画像表示装置905に対して映像信号を伝送するための配線や、ランプ出力基板9013に対して電飾信号を伝送するための配線、バックアップメモリ基板9014との間でバックアップ制御信号などを伝送するための配線、演出データメモリ基板9016との間で演出データ信号を伝送するための配線などが接続されている。演出制御用中継基板9017を介して音声出力基板9018やドライバ基板9019に各種信号を伝送するための配線も接続されている。音声出力基板9018に伝送される情報信号は、スピーカ908L、908Rからの音声出力を指定する音声信号(効果音信号)を含んでいればよい。ドライバ基板9019に伝送される情報信号は、演出用モータ9060の駆動により演出用可動部材を移動させるための指令や制御データを示す駆動制御信号を含んでいてもよい。ドライバ基板9019に伝送される情報信号は、演出用LED9061を点灯させるための発光データを示す点灯信号を含んでいてもよい。演出制御基板9012には、動作検出信号を受信するための配線が接続されていてもよい。動作検出信号は、スティックコントローラ9031Aを用いた遊技者の動作が検出されたことを示す検出信号を含んでいてもよい。動作検出信号は、プッシュボタン9031Bを用いた遊技者の動作が検出されたことを示す検出信号を含んでいてもよい。
ランプ出力基板9013は、演出制御基板9012とは別個に設けられたランプ出力用の基板であり、演出制御基板9012からの電飾信号に従って、遊技効果ランプ909などに駆動電流を供給するドライバICなどが搭載されている。バックアップメモリ基板9014は、演出制御基板9012とは別個に設けられたバックアップデータ記憶用の基板であり、演出制御基板9012からのバックアップ制御信号に従って、バックアップデータの書込処理や読出処理を実行可能に構成されている。バックアップデータの書込処理は、バックアップデータメモリにバックアップデータを書き込んで記憶させる。バックアップデータの読出処理は、バックアップデータメモリに記憶されたバックアップデータを読み出して演出制御基板9012などに伝送する。演出データメモリ基板9016は、演出制御基板9012とは別個に設けられた演出データ記憶用の基板であり、演出制御基板9012からの演出データ制御信号に従って、演出データの読出処理を実行可能に構成されている。演出データの読出処理は、演出データメモリに記憶された演出データを読み出して演出制御基板9012などに伝送する。演出データメモリ基板9016には、演出データを記憶可能な演出データメモリが搭載されている。演出データメモリには、画像表示装置905における表示画像を示す各種の画像データを記憶する記憶領域、スピーカ908L、908Rから出力される音声を示す各種の音声データを記憶する記憶領域、演出用モータ9060の駆動制御内容を示す各種のモータデータを記憶する記憶領域、遊技効果ランプ909および演出用LED9061の点灯制御内容を示す各種の発光データを記憶する記憶領域などが、予め設けられていればよい。演出データメモリは、例えば書換不能な半導体メモリであってもよいし、NANDROMといったフラッシュメモリなどの書換可能な半導体メモリであってもよく、あるいは、磁気メモリ、光学メモリといった、不揮発性記録媒体のいずれかを用いて構成されたものであればよい。
演出制御用中継基板9017は、遊技盤902の裏面に取り付けられた裏パックなどに設置され、演出制御基板9012から音声出力基板9018やドライバ基板9019に向けて伝送される各種信号を中継する。裏パックは、遊技盤902の裏面側の中央部分に取り付けられ、その中央には画像表示装置905が臨む開口が形成されていればよい。裏パックは、主基板9011やランプ出力基板9013、音声出力基板9018、ドライバ基板9019の一部または全部を、後方から覆うように設けられてもよい。裏パックの後面側には、演出制御基板9012、バックアップメモリ基板9014、演出データメモリ基板9016の一部または全部が収容された演出制御基板ボックスが取り付けられてもよい。主基板9011は、遊技場の係員などが操作可能な設定キー9051および設定切替スイッチ9052とともに、基板ケースに収容されてもよい。この場合には、主基板9011に配置された表示モニタ9029および表示切替スイッチ9030も、基板ケースに収容されるようにすればよい。設定キー9051、設定切替スイッチ9052および表示切替スイッチ9030は、基板ケースを開放しなくても操作可能となるように基板ケースの背面に形成された開口を介して露出していればよい。音声出力基板9018は、演出制御基板9012とは別個に設けられた音声出力用の基板であり、演出制御基板9012からの音声信号に従って、音出力装置となるスピーカ908L、908Rから音声を出力させるための各種回路が搭載されている。ドライバ基板9019は、演出制御基板9012とは別個に設けられた駆動制御用の基板であり、演出制御基板9012からの情報信号に基づき、演出用モータ9060の駆動信号や演出用LED9061の点灯信号を供給するドライバICなどが搭載されている。
設定キー9051および設定切替スイッチ9052が収容された基板ケースを、遊技機用枠903の閉鎖時に背面側から被覆するセキュリティカバーが取り付けられてもよい。遊技機用枠903が閉鎖されている状態において、パチンコ遊技機901の背面側から、設定キー9051および設定切替スイッチ9052が収容された基板ケースを、セキュリティカバーによって被覆する。これにより、設定キー9051および設定切替スイッチ9052は、遊技機用枠903が閉鎖されているときに操作不能な状態となる。遊技機用枠903が開放されている状態においては、セキュリティカバーが基板ケースから離間することによって、設定キー9051および設定切替スイッチ9052の操作が許容される許容状態となればよい。設定キー9051および設定切替スイッチ9052は、遊技機用枠903が閉鎖されている状態では、パチンコ遊技機901の正面側から操作が不可能となっている。また、セキュリティカバーが設定キー9051および設定切替スイッチ9052を含めた基板ケースを被覆することで、パチンコ遊技機901が設置される遊技島の内側等から操作される不都合も防止できる。
主基板9011から演出制御基板9012に向けて伝送される制御信号は、中継基板9015によって中継される。中継基板9015を介して主基板9011から演出制御基板9012に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、表示制御コマンドが含まれていてもよい。表示制御コマンドは、画像表示装置905における画像表示動作を制御するために用いられる。演出制御コマンドには、音声制御コマンドが含まれていてもよい。音声制御コマンドは、スピーカ908L、908Rからの音声出力を制御するために用いられる。演出制御コマンドは、点灯制御コマンドを含んでいてもよい。点灯制御コマンドは、遊技効果ランプ909や演出用LED9061の点灯動作などを制御するために用いられる。可動制御コマンドは、演出用モータ9060の駆動力による演出用可動部材の動作制御などに用いられる。これらのコマンドは、それぞれが別個に演出制御コマンドを構成してもよいし、一部または全部の組合せが演出制御コマンドを構成してもよい。
主基板9011に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ90100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)90101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)90102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)90103と、CPU90103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路90104と、I/O(Input/Output port)90105とを備えて構成される。なお、乱数回路90104は、遊技制御用マイクロコンピュータ90100に内蔵されるものに限定されず、遊技制御用マイクロコンピュータ90100に外付されるものであってもよい。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ90100では、CPU90103がROM90101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機901における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU90103がROM90101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU90103がRAM90102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU90103がRAM90102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU90103がI/O90105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ90100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU90103がI/O90105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ90100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。乱数回路90104は、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値の一部または全部を示す数値データをカウントするものであればよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ90100が備えるROM90101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM90101には、CPU90103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM90101には、CPU90103が主基板9011から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するテーブルデータや、変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。
図13は、演出制御基板9012に搭載された各種回路の構成例を示している。演出制御基板9012に搭載された演出制御用マイクロコンピュータ90120、外部ROM90121、外部RAM90122といった電子部品のうち、一部または全部の部品は、コネクタソケットに対してコネクタピンを挿抜することなどにより着脱可能に取り付けられてもよく、他の部品は、半田付けなどにより実装可能に取り付けられてもよい。演出制御基板9012には、これらの電子部品とともに、コネクタ90150〜90156が実装されている。演出制御用マイクロコンピュータ90120は、CPU90131、内部ROM90132、内部RAM90133、ウォッチドッグタイマ90134、タイマ回路90135、割込コントローラ90136、シリアル通信回路90137、クロック回路90138、VDP(Video Display Processor)90140、音声処理回路90141、ランプ制御回路90142、モータ制御回路90143といった、複数の電子部品を含んで構成されている。演出制御用マイクロコンピュータ90120は、これらの電子部品を統合化した演出制御用のマイクロプロセッサであればよい。CPU90131は、演出制御用のコンピュータプログラムに従い制御処理を実行する。内部ROM90132は、例えばファームウェアといった、CPU90131によって実行される制御処理の基本プログラムや、演出制御用マイクロコンピュータ90120に固有のシステム設定データなどを固定的に記憶する。内部RAM90133は、CPU90131のワークエリアを提供する。ウォッチドッグタイマ90134は、内蔵レジスタの設定に基づいてカウントアップまたはカウントダウンするカウンタ回路を有し、計測時間が監視時間(タイムアウト時間)を経過してタイムアウトが発生したときに、時間経過信号となるタイムアウト信号を発生させる。CPU90131は、ウォッチドッグタイマ90134を定期的にクリアしリスタートさせる。何らかの障害などによりCPU90131の処理に遅延が生じて、ウォッチドッグタイマ90134をクリアできずに計測時間が監視時間を経過したときには、タイムアウト信号が発生してCPU90131による処理がリセットされる。
タイマ回路90135は、例えば8ビットのプログラマブルカウンタを4チャネル(CH0〜CH3)内蔵して構成され、リアルタイム割込の発生や時間計測が可能な回路である。タイマ回路90135では、チャネルごとに予め設定したカウント初期値から所定周期でカウントダウンを開始し、カウント値が「00」となったチャネルがあるときには、そのチャネルに対応した割込フラグをオン状態にセットする。このとき、割込許可状態であれば、タイマ回路90135は割込コントローラ90136により、CPU90131に対する割込要求を発生させる。タイマ回路90135は、RTC(Real Time Clock)としての機能を備えてもよい。RTCは、現在の日付や時刻を計測して、日付情報および時刻情報を含む日時情報を出力可能である。
割込コントローラ90136は、演出制御マイクロコンピュータ90120で発生する各種の割込要求などを制御可能な回路である。割込コントローラ90136が制御する割込は、Xクラス割込(XIRQ)、Iクラス割込(IRQ)、ソフトウェア割込(SWI)、イリーガルオペコードトラップ(ILGOP)といった、複数種類の割込を含んでいてもよい。割込コントローラ90136は、割込の種類ごとに割込の許否や割込の優先度を設定するための割込制御レジスタを備える。例えば、割込コントローラ90136には、シリアル受信割込設定用、タイマ割込設定用、Vシンク割込設定用といった、各種割込に対応した割込制御レジスタが設けられていればよい。なお、Vシンク割込は、画像表示装置905に演出画像などを描画するVDP90140からの垂直同期信号が出力されるタイミングにあわせた割込である。それぞれの割込に対応した割込制御レジスタには、対応する割込の許否を示す内部情報データ(割込許否データ)と、対応する割込の優先度を示す内部情報データ(割込優先度データ)とが、設定可能であればよい。割込の許否は、例えば割込許否データの値が「0」であれば対応する割込が許可状態に設定され、割込許否データの値が「1」であれば対応する割込が禁止状態に設定される。割込の優先度は、例えば割込優先度データにより16段階(4ビット)の数値で設定され、「0000(=0H)」の場合に対応する割込の優先度が最も高くなり、「1111(=FH)」の場合に対応する割込の優先度が最も低くなる。シリアル受信割込設定用、タイマ割込設定用、Vシンク割込設定用の割込制御レジスタに限定されず、例えば、外部割込、シリアル送信割込、乱数回路の乱数取込による割込といった、演出の制御に関連する任意の割込に対応して、割込制御レジスタを備えてもよい。
割込制御レジスタに設定される内部情報データは、予め内部ROM90132の所定領域(プログラム管理エリアなど)に設定されている。CPU90131は、パチンコ遊技機901への電源投入時に、プログラム管理エリアなどの設定内容に従って、シリアル通信回路90137の設定や、乱数生成の設定、内部リセット動作の設定などを行う。このとき、割込コントローラ90136が備えるシリアル受信割込設定用、タイマ割込設定用、Vシンク割込設定用といった、各種割込に対応した割込制御レジスタの内部情報データを設定する。これにより、シリアル受信割込やタイマ割込、Vシンク割込などの設定が行われる。例えばシリアル受信割込設定用、タイマ割込設定用、Vシンク割込設定用の割込制御レジスタでは、内部情報データのうちの割込許否データが、いずれも「0」の値を示し、シリアル受信割込、タイマ割込、Vシンク割込は、いずれも許可状態に設定される。また、内部情報データのうちの割込優先度データは、シリアル受信割込の方がタイマ割込よりも優先度が高く、タイマ割込の方がVシンク割込よりも優先度が高くなるように、それぞれに対応する4ビット値が設定される。なお、割込コントローラ90136の内部または外部には、リセットコントローラが設けられてもよい。リセットコントローラは、演出制御用マイクロコンピュータ90120で発生する各種のリセットを制御する。リセットコントローラが制御するリセットには、システムリセットとユーザリセットが含まれている。システムリセットは、SRST端子にローレベルの信号が一定期間にわたり入力されたときに発生する。ユーザリセットは、URST端子にローレベルの信号が一定期間にわたり入力された場合、ウォッチドッグタイマ90134のタイムアウト信号が発生した場合、指定エリア外走行禁止(IAT)信号が発生した場合、インターバルリセット信号が発生した場合など、予め定めたユーザリセット要因により発生する。
シリアル通信回路90137は、演出制御基板9012以外の各種基板や各種回路に対して、シリアル通信方式で通信データを送受信可能な回路である。シリアル通信回路90137は、例えばUART(Universal Asynchronous Receiver Transmitter)、SPI(Serial Peripheral Interface)、I2C(Inter-Integrated Circuit)といった、複数種類のシリアル通信規格に対応した通信データを送受信可能であればよい。シリアル通信回路90137は、受信部、送信部、通信制御部、シリアル通信データレジスタ、シリアルステータスレジスタ、シリアル制御レジスタなどを含んで構成された複数の通信処理部を備えていればよい。UARTは、調歩同期式のシリアル通信規格であり、スタートビットやストップビットを用いて通信データを転送する。この場合には、クロック信号線が不要になるが、通信速度(ボーレート)は比較的に低速となる。SPIやI2Cは、クロック同期式のシリアル通信規格であり、クロック信号を用いて通信データを転送する。この場合には、クロック信号線が必要になるが、通信速度(ボーレート)は比較的に高速となる。SPIの場合には、クロック信号、送信データ信号、受信データ信号、スレーブ選択信号のそれぞれに対応した信号線が設けられる。I2Cの場合には、クロック信号と、データ信号のそれぞれに対応した信号線が設けられる。シリアル通信回路90137が備える複数の通信処理部は、こうした複数種類のシリアル通信規格に応じて、異なるハードウェア構成を有していればよい。クロック回路90138は、例えばCPU90131やVDP90140といった、演出制御用マイクロコンピュータ90120の各回路に供給するクロック信号を生成する回路である。例えばクロック回路は、クロック入力端子に入力された外部クロックを分周して内部システムクロック信号を生成し、演出制御用マイクロコンピュータ90120の各回路に供給する。
VDP90140は、CPU90131からの表示制御指令やレジスタ設定などに基づいて、画像表示装置905における画像表示の制御内容を決定する。例えばVDP90140は、画像表示装置905の画面上に表示させる演出画像の切換タイミングを決定することなどにより、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示を実行させるための制御を行う。VDP90140は、高速描画機能や動画像データ分離機能、映像デコード機能といった画像データ処理機能を有する画像プロセッサである。VDP90140は、GPU(Graphics Processing Unit)、GCL(Graphics Controller LSI)、あるいは、より一般的にDSP(Digital Signal Processor)と称される画像処理用のマイクロプロセッサであってもよい。音声処理回路90141は、CPU90131やVDP90140からの命令やレジスタ設定に基づいて、スピーカ908L、908Rによる音声出力に用いられる音声信号を生成可能である。ランプ制御回路90142は、遊技効果ランプ909や演出用LED9061といった発光部材の点灯や消灯や点滅などの点灯態様(発光態様)に応じた電飾信号を生成可能である。モータ制御回路90143は、演出用モータ9060を駆動するために用いられる駆動制御信号を生成可能である。
外部ROM90121は、演出制御用マイクロコンピュータ90120による演出制御の具体的内容として、CPU90131が実行するシステムプログラムやユーザプログラムなどを構成する命令コード、管理データ、テーブルデータ、演出制御パターンなどを構成する各種データを、固定的に記憶する。外部RAM90122は、内部RAM90133の補助領域として、各種データなどを一時記憶する。コネクタ90150〜90156は、例えばレセプタクルを用いて構成され、各種の信号配線を着脱自在に接続可能な配線接続装置の構成を有している。コネクタ90150〜90156は、演出制御基板9012において互いに異なる配線パターンといった、異なる経路を介して各種信号を出力可能にする。コネクタ90150は、主基板9011との間で電気的に接続される主基板配線を接続可能な主基板配線用のコネクタポートである。コネクタ90151は、電源基板といった電源部との間で電気的に接続される電源配線を接続可能な電源配線用のコネクタポートである。コネクタ90152は、演出制御用中継基板9017といった演出中継部との間で電気的に接続される演出中継配線を接続可能な演出中継配線用のコネクタポートである。コネクタ90153は、ランプ出力基板9013や遊技効果ランプ909の一部または全部が設けられた枠ランプ部との間で電気的に接続される枠ランプ配線を接続可能な枠ランプ配線用のコネクタポートである。コネクタ90154は、バックアップメモリ基板9014といったバックアップ部との間で電気的に接続されるバックアップ配線を接続可能なバックアップ配線用のコネクタポートである。コネクタ90155は、演出データメモリ基板9016といった演出データ部との間で電気的に接続される演出データ配線を接続可能な演出データ配線用のコネクタポートである。コネクタ90156は、検査用や試験用または開発用の情報処理装置(パーソナルコンピュータなど)との間で電気的に接続される検査配線を接続可能な検査配線用のコネクタポートである。検査用の情報処理装置は、例えば特定のソフトウェアプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機901の検査装置として機能するものであればよい。このように、コネクタ90156は、パチンコ遊技機901の検査装置が接続される接続部材として使用される電子部品となる。
コネクタ90156は、例えばパチンコ遊技機901の試作段階、開発段階、あるいは、製造段階にて、検査配線を接続可能とし、演出制御コマンドとは異なるテストコマンドに応じて、演出制御用マイクロコンピュータ90120が出荷前の検査処理を実行可能となるようにしてもよい。出荷前の検査処理は、例えば試作中や開発中におけるソフトウェアプログラムの完成前にて、演出制御用マイクロコンピュータ90120がプログラムコードの一部または全部を実行したときの内部パラメータや入出力信号などを、検証可能な処理を含んでいてもよい。出荷前などに検査処理が実行される検証環境は、例えばパチンコ遊技機901が遊技機設置島に設置された状態に対応する実行環境であってもよいし、パチンコ遊技機901を単独でパーソナルコンピュータなどの情報処理装置と接続して動作状況を確認可能とする実行環境であってもよい。また、コネクタ90156は、例えばパチンコ遊技機901の回収段階にて、検査配線を接続可能とし、演出制御コマンドとは異なるテストコマンドに応じて、バックアップデータの読出処理を実行可能となるようにしてもよい。あるいは、コネクタ90156は、例えばパチンコ遊技機901の出荷段階にて取り外されてもよい。あるいは、コネクタ90156は、パチンコ遊技機901が遊技場に設置される機種以外のデモ用や試験用など所定の機種にのみ搭載され、量産されて遊技場に設置される機種(量産機)には搭載されないものであってもよい。演出制御基板9012の基板表面には、コネクタ90156を実装可能なランドが形成されていればよい。コネクタ90156が取り外されたり搭載されなかったりする場合に、コネクタ90156が実装されなくなったランドの銅箔パターンには、半田処理が行われてもよい。半田処理は、銅箔パターンの露出部分に半田を塗布する処理であり、例えばクリーム半田印刷機を用いて行われてもよいし、クリーム半田印刷機を用いない任意の方法により行われてもよい。コネクタ90156を実装する場合と実装しない場合とでは、同じ工程の半田処理が行われてもよいし、互いに異なる工程の半田処理が行われてもよい。同じ工程の半田処理が行われる場合には、ランドに半田を塗布するためのクリーム半田印刷機で用いられるメタルマスクを複数パターン作製する必要がないため、基板作製に要する費用の増大を防止できる。コネクタ90156のような電子部品を実装しない未実装ランドに半田処理を行うことで、銅箔パターンの酸化を防ぎ、配線パターンの腐食による断線といった不具合を防止して、基板の品質を適切に維持することができる。
なお、コネクタ90156といった電子部品が未実装の場合に、電子部品が実装されないランドの銅箔パターンは、半田処理をされて被覆されるものに限定されず、例えば絶縁被膜であるレジストが塗布されて被覆されてもよい。このように電子部品が実装されないランドを任意の方法により被覆することで、銅箔パターンの酸化を防ぎ、配線パターンの腐食による断線といった不具合を防止して、基板の品質を適切に維持することができればよい。これに対し、電子部品が実装されないランドは、半田処理などにより被覆されないようにしてもよい。例えばランドが半田処理される場合には、導体としての半田が銅箔パターンに付着することにより、配線パターンに意図しない短絡(ショート)や電流経路が生じるおそれがある。そこで、電子部品が実装されないランドは、半田処理を行わないことで、銅箔パターンに対する半田の付着を防ぎ、配線パターンの短絡や電流経路の変化といった不具合を防止して、基板の品質を適切に維持することができる。半田処理に代えて絶縁被膜処理を行うことで、銅箔パターンに対する半田の付着を防ぎ、配線パターンの短絡や電流経路の変化といった不具合を防止して、基板の品質を適切に維持することができるようにしてもよい。
図14(A)は、バックアップメモリ基板9014に搭載された各種回路の構成例を示している。バックアップメモリ基板9014には、メモリコントローラ90200、RTC90201、シリアル通信回路90202、検査用接続部90203、バックアップデータメモリ90210A〜90210D、コネクタ90220が設けられている。このように、バックアップメモリ基板9014には、複数のバックアップデータ記憶部として、バックアップデータメモリ90210A〜90210Dが設けられている。メモリコントローラ90200は、演出制御基板9012からのバックアップ制御信号に従って、バックアップデータの書込処理や読出処理を実行可能である。RTC90201は、現在の日付や時刻を計測して、日付情報および時刻情報を含む日時情報を、メモリコントローラ90200に供給可能である。シリアル通信回路90202は、演出制御基板9012に対して、シリアル通信方式で通信データを送受信可能な回路である。シリアル通信回路90202は、例えばSPIといった、特定のシリアル通信規格に対応した通信データを送受信可能であればよい。シリアル通信回路90202は、こうした特定のシリアル通信規格に対応したハードウェア構成の通信処理部を備えていればよい。検査用接続部90203は、例えばテストポイントといった、検査信号を入出力可能な端子を含む特定導体部として形成されていればよい。検査用接続部90203がテストポイントである場合には、検査用接続部90203にテストプローブを接触させ、検査装置と演出制御基板9012の演出制御用マイクロコンピュータ90120との間で、検査信号の入出力や、バックアップデータの読出しなどを行うことができればよい。検査用接続部90203は、演出制御基板9012の演出制御用マイクロコンピュータ90120を介することなく、検査装置とバックアップメモリ基板9014のメモリコントローラ90200あるいはバックアップデータメモリ90210A〜90210Dとの間で、検査信号の入出力や、バックアップデータの読出しなどを行うことができるようにしてもよい。このように、検査用接続部90203は、バックアップメモリ基板9014において、外部装置となる検査装置との間でデータ通信を行う場合のインタフェースを提供可能である。
バックアップデータメモリ90210A〜90210Dは、一部または全部がFRAM(登録商標)(Ferroelectric RAM)といった不揮発性強誘電体メモリを用いて構成されてもよく、一部または全部が電池付きSRAM(Static RAM)を用いて構成されてもよい。バックアップデータメモリ90210A〜90210Dは、一部または全部がNAND−ROMといったフラッシュメモリやEEPROM、HDD(Hard Disk Drive)を用いて構成されてもよい。FRAM(登録商標)と称される不揮発性強誘電体メモリは、強誘電体膜をキャパシタ絶縁膜として用いたメモリセルを有し、動作電源をオフ状態にしてもメモリセルに書かれている記憶データは失われない。FRAM(登録商標)を用いた構成では、データ保持にバッテリバックアップが不要で、フラッシュメモリやEEPROM、HDDなどの不揮発性メモリと比較して、高速書込み、高書換え回数、低消費電力となる。これにより、設置面積の増大を防止するとともに、装置構成を簡素化して、動作効率が高められ、バックアップデータを適切に記憶して保存することができる。また、電池の廃棄が不要になり、電池の交換による記憶内容の消滅が防止され、バックアップデータを適切に記憶して保存することができる。なお、バックアップデータメモリ90210A〜90210Dは、電源基板が搭載するバックアップ電源によってバックアップされてもよい。このように、バックアップデータメモリ90210A〜90210Dは、パチンコ遊技機901に対する電力供給が停止しても記憶内容を保持可能である。バックアップデータメモリ90210A〜90210Dは、例えば一部または全部がFRAM(登録商標)を用いて構成された場合など、バックアップ電源を用いずに記憶内容を保持可能であってもよい。あるいは、バックアップデータメモリ90210A〜90210Bは、例えば一部または全部が電池付きSRAMを用いて構成された場合など、バックアップ電源を用いて記憶内容を保持可能であってもよい。
バックアップメモリ基板9014では、RTC90201が出力する日時情報を用いて、バックアップデータメモリ90210A〜90210Dに設けられたログ領域に、各種のログ情報を記憶して保管する。メモリコントローラ90200は、演出制御基板9012の演出制御用マイクロコンピュータ90120から送られた命令や指示に応じて、バックアップデータメモリ90210A〜90210Dに対する記憶データの書込処理や読出処理を実行可能である。この場合に、日時情報を含めたログ情報を示す記憶データの書込処理や読出処理を実行することにより、パチンコ遊技機901における遊技や演出に用いられる複数の電子部品に関する動作履歴、設定履歴、エラー履歴などを、事後的に検証可能となるように記憶できればよい。
図14(B)は、演出制御基板9012とバックアップメモリ基板9014とを接続するための構成例を示している。演出制御基板9012は、バックアップメモリ基板9014のコネクタ90220に対して着脱可能なコネクタ90154を備える。バックアップメモリ基板9014は、演出制御基板9012のコネクタ90154に対して着脱可能なコネクタ90220を備える。コネクタ90154とコネクタ90220とを結合することにより、演出制御基板9012とバックアップメモリ基板9014とを物理的および電気的に接続することができる。演出制御基板9012に設けられたコネクタ90154は、端子TM01〜TM06を備えている。バックアップメモリ基板9014に設けられたコネクタ90220は、端子TM11〜TM16を備えている。コネクタ90154が備える端子TM01〜TM06と、コネクタ90220が備える端子TM11〜TM16は、コネクタ90154およびコネクタ90220が結合された場合に、それぞれ対応する端子(例えば端子TM01と端子TM11)が物理的および電気的に接続される関係であればよい。
演出制御基板9012のコネクタ90154が備える端子TM01は、VD1といった、特定電圧を提供可能とする。演出制御基板9012のコネクタ90154が備える端子TM02は、バックアップメモリ基板9014との接続確認に用いられる特定電圧のVD1を受電可能となる。例えば、演出制御基板9012のコネクタ90154が備える端子TM01から出力された特定電圧VD1は、バックアップメモリ基板9014のコネクタ90220が備える端子TM11に供給される。コネクタ90220の端子TM11、TM12は、バックアップメモリ基板9014の基板上で短絡されていればよい。したがって、コネクタ90154とコネクタ90220とが結合された状態の場合には、バックアップ基板14におけるコネクタ90220の端子TM12から、演出制御基板9012におけるコネクタ90154の端子TM02へと、VD1に対応する電圧が供給される。これに対し、コネクタ90154とコネクタ90220とが結合されていない未接続状態の場合には、演出制御基板9012におけるコネクタ90154の端子TM02に対する電圧の供給が行われない。
演出制御基板9012において、演出制御用マイクロコンピュータ90120のCPU90131は、バックアップメモリ基板9014との接続状態を確認するために、コネクタ90154の端子TM02における電圧値を判定する。この場合に、端子TM02の電圧値がVD1に対応した高電圧値であれば、演出制御基板9012とバックアップメモリ基板9014とが接続された状態(接続状態)であると判定できる。これに対し、端子TM02の電圧値が電圧未供給に対応した低電圧値であれば、演出制御基板9012とバックアップメモリ基板9014とが接続されていない状態(未接続状態)であると判定できる。このように、接続確認用部材となる端子TM02における電圧に基づいて、演出制御基板9012とバックアップメモリ基板9014との接続状態を確認すればよい。なお、端子電圧に基づいて接続状態を確認するものに限定されず、例えば特定信号の入力状態に基づいて接続状態を確認するものであってもよい。あるいは、スイッチやセンサを接続確認用部材として用いて接続状態を確認するものであってもよい。
演出制御基板9012のコネクタ90154が備える端子TM03〜TM06は、演出制御用マイクロコンピュータ90120が備えるシリアル通信回路90137と配線接続されている。バックアップメモリ基板9014のコネクタ90220が備える端子TM13、TM14は、シリアル通信回路90202と配線接続されている。したがって、コネクタ90154の端子TM03、TM04およびコネクタ90220の端子TM11、TM12に接続された配線は、シリアル通信回路90137およびシリアル通信回路90202を介して、演出制御用マイクロコンピュータ90120のCPU90131と、バックアップメモリ基板9014のバックアップデータメモリ90210A〜90210Dとの間で、記憶データが転送可能となるように、電気的な接続を提供する。バックアップメモリ基板9014のコネクタ90220が備える端子TM15、TM16は、検査用接続部90203と配線接続されている。これにより、コネクタ90154の端子TM05、TM06およびコネクタ90220の端子TM15、TM16に接続された配線は、シリアル通信回路90137を介して、演出制御用マイクロコンピュータ90120のCPU90131と、バックアップメモリ基板9014の検査用接続部90203との間で、検査信号の送受信や記憶データの転送が可能となるように、電気的な接続を提供する。
バックアップメモリ基板9014は、演出制御基板9012に対して着脱可能に構成されている。これにより、例えばバックアップデータメモリ90210A〜90210Dを使用しないパチンコ遊技機901の場合には、バックアップメモリ基板9014を取り外した構成とすることができ、装置構成の柔軟性が高められるとともに、製造コストの増大を防止できる。また、バックアップメモリ基板9014を取り外して記憶データの読出や解析を行うことができるので、記憶データを検査する作業負担を軽減できる。演出制御基板9012に設けられた演出制御用マイクロコンピュータ90120のタイマ回路90135が備えるRTCは、例えば複数のパチンコ遊技機901が連動した演出を実行するためのタイミング調整用に現在時刻を提供する場合があり、比較的に高精度のものが必要とされる。これに対し、バックアップメモリ基板9014のRTC90201は、バックアップデータメモリ90210A〜90210Dに対して実行された記憶処理の前後関係を特定できればよいので、比較的に低精度のもので充分に用途を満足させることができる。このように、バックアップメモリ基板9014のRTC90201は比較的に低精度のものであればよいので、製造コストの増大を防止できる。なお、バックアップメモリ基板9014が備える構成および機能は、演出制御基板9012が備えるように構成されてもよい。例えばバックアップデータメモリ90210A〜90210Dの構成および機能は、外部RAM90122によって実現されるものであってもよい。この場合でも、例えば演出制御基板9012における配線パターン、あるいは、スイッチやセンサを、接続確認用部材として用いて接続状態を確認するものであってもよい。
パチンコ遊技機901においては、遊技媒体としての遊技球を用いた所定の遊技が行われ、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値が付与可能となる。遊技球を用いた遊技の一例として、パチンコ遊技機901における遊技機用枠903の右下部位置に設けられた打球操作ハンドルが遊技者によって所定操作(例えば回転操作)されたことに基づいて、所定の打球発射装置が備える発射モータなどにより、遊技媒体としての遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技領域を流下した遊技球が、各種の入賞口を通過(進入)した場合に、賞球としての遊技球が払い出される。例えば遊技球が通過ゲート9041を通過したことに基づいて、普通図柄表示器9020による普図ゲームが実行可能となる。普図ゲームでは、普通図柄の可変表示を行い、普図当り図柄となる特定の普通図柄が停止表示されると、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。普通図柄の可変表示を行い、普図当り図柄以外の普図ハズレ図柄となる普通図柄が停止表示されると、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」の場合には、普通可変入賞球装置906Bを所定期間にて開放状態とする開放制御が行われ、第2始動入賞口が開放状態になる。普通入賞球装置906Aに形成された第1始動入賞口を遊技球が通過した場合には、第1始動入賞が発生する。普通可変入賞球装置906Bに形成された第2始動入賞口を遊技球が通過した場合には、第2始動入賞が発生する。第1始動入賞や第2始動入賞の発生に基づいて、特別図柄や飾り図柄の可変表示が実行可能となる。特別図柄は、大当り図柄とはずれ図柄を含み、大当り図柄が停止表示(導出)された場合には可変表示結果が「大当り」となり、はずれ図柄が停止表示(導出)された場合には可変表示結果が「ハズレ」となる。特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が「大当り」となった場合には、大入賞口が開放されて遊技球が通過(進入)しやすい状態となることで、遊技者にとって有利な有利状態としての大当り遊技状態となる。
有利状態は大当り遊技状態に限定されず、時短状態や確変状態といった特別遊技状態が含まれてもよい。その他、大当り遊技状態にて実行可能なラウンド遊技の上限回数が第2ラウンド数(例えば「7」)よりも多い第1ラウンド数(例えば「15」)となること、時短状態にて実行可能な可変表示の上限回数が第2回数(例えば「50」)よりも多い第1回数(例えば「100」)となること、確変状態における大当り確率が第2確率(例えば1/50)よりも高い第1確率(例えば1/20)となること、通常状態に制御されることなく大当り遊技状態に繰り返し制御される回数である連チャン回数が第2連チャン数(例えば「5」)よりも多い第1連チャン数(例えば「10」)となることの一部または全部といった、遊技者にとってより有利な遊技状況となることが含まれていてもよい。
次に、この実施例におけるパチンコ遊技機901の動作(作用)を説明する。主基板9011では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ90100が起動し、CPU90103によって遊技制御メイン処理が実行される。
図15は、主基板9011において、遊技制御用マイクロコンピュータ90100のCPU90103が実行する遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。遊技制御メイン処理では、割込禁止に設定する(ステップS901)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS902)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM90102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
初期設定の後には、復旧条件が成立したか否かを判定する(ステップS903)。復旧条件は、クリアスイッチがオフであり、バックアップデータがあり、バックアップRAMが正常である場合に、成立可能である。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載され、クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、オン状態のクリア信号が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ90100に入力される。このようなクリア信号が入力されていない場合には、ステップS903にてクリアスイッチがオフであると判定すればよい。バックアップデータは、遊技制御用のバックアップRAMとなるRAM90102に保存可能である。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機901への電力供給が停止した場合に、CPU90103は、電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM90102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM90102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS903では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定し、オンである場合にバックアップデータがあると判定すればよい。こうして保存されたバックアップデータは、例えばパリティビットやチェックサムを用いて、電力供給の停止時と再開時とで一致するか否かが判定される。これらが一致する場合には、ステップS903にてバックアップRAMが正常であると判定すればよい。
復旧条件が成立した場合には(ステップS903;Yes)、復旧処理(ステップS904)と、設定確認処理(ステップS905)とが実行される。ステップS904の復旧処理では、RAM90102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、復旧前の状態から特別図柄の変動を再開可能であればよい。復旧条件が成立しなかった場合には(ステップS903;No)、初期化処理(ステップS906)と、設定変更処理(ステップS907)とが実行される。ステップS906の初期化処理では、RAM90102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
ステップS905の設定確認処理では、予め定められた設定確認条件が成立したか否かを判定する。例えば、設定確認条件は、ステップS905の設定確認処理が実行される電力供給の開始時にて、扉開放センサ9090からの出力信号がオンであること、および、設定キー9051がオンであることが、ともに満たされた場合に成立する。扉開放センサ9090からの出力信号がオフである場合や、設定キー9051がオフである場合には、設定確認条件が成立しなかったと判定し、設定確認処理を終了する。扉開放センサ9090からの出力信号がオンである場合であって、なおかつ設定キー9051がオンである場合には、設定確認条件が成立したと判定する。なお、ステップS905の設定確認処理が実行されるのは、ステップS903において、クリアスイッチがオフであることを含めた復旧条件が成立した場合である。したがって、設定確認条件が成立し得るのは、クリアスイッチがオフである場合となるので、クリアスイッチがオフであることも、設定確認条件に含めることができる。ステップS905の設定確認処理では、設定確認条件が成立した場合に、パチンコ遊技機901において設定されている設定値を確認可能な設定確認状態となり、主基板9011から演出制御基板9012に対して、設定確認開始コマンドが送信される。パチンコ遊技機901が設定確認状態であるときには、パチンコ遊技機901における遊技の進行を停止させる遊技停止状態としてもよい。遊技停止状態であるときには、打球操作ハンドルの操作による遊技球の発射、各種スイッチによる遊技球の検出などが停止され、また、第1特別図柄表示器904Aや第2特別図柄表示器904B、普通図柄表示器9020において、はずれ図柄などを停止表示したり、はずれ図柄とは異なる遊技停止状態に対応した表示が行われたりするように制御すればよい。設定確認状態においては、パチンコ遊技機901にて設定されている設定値を表示モニタ9029の表示により確認することが可能となっている。設定確認状態を終了するときには、これに伴う遊技停止状態が終了し、主基板9011から演出制御基板9012に対して、設定確認終了コマンドが送信される。
ステップS907の設定変更処理では、予め定められた設定変更条件が成立したか否かを判定する。例えば、設定変更条件は、ステップS907の設定変更処理が実行される電力供給の開始時にて、扉開放センサ9090からの出力信号がオンであること、および、設定キー9051がオンであることが、ともに満たされた場合に成立する。また、設定変更条件は、クリアスイッチがオンであることも含んでいればよい。ステップS907の設定変更処理において、扉開放センサ9090からの出力信号がオフである場合や、設定キー9051がオフである場合、あるいは、クリアスイッチがオフである場合には、設定変更条件が成立しなかったと判定し、設定変更処理を終了する。扉開放センサ9090からの出力信号がオンである場合であって、なおかつ、設定キー9051がオンである場合、さらには、クリアスイッチがオンである場合には、設定変更条件が成立したと判定する。設定変更条件が成立した場合には、パチンコ遊技機901において設定されている設定値を変更可能な設定変更状態となり、主基板9011から演出制御基板9012に対して、設定変更開始コマンドが送信される。パチンコ遊技機901が設定変更状態であるときには、設定確認状態であるときと同様に、パチンコ遊技機901を遊技停止状態としてもよい。設定変更状態においては、表示モニタ9029に設定値が表示され、設定切替スイッチ9052の操作を検出するごとに表示モニタ9029に表示している数値を順次更新して表示する。例えば、設定切替スイッチ9052の操作を検出するごとに、設定値が「1」→「2」→「3」→「1」→・・・のように更新される。その後、設定キー9051が遊技場の係員などによる操作でオフとなったことに基づいて、表示モニタ9029に表示されている設定値をRAM90102のバックアップ領域に格納(更新記憶)するとともに、表示モニタ9029を消灯させる。これにより、遊技場の係員などに新たな設定値がRAM90102のバックアップ領域に格納されたことを報知する。設定変更状態を終了するときには、これに伴う遊技停止状態が終了し、主基板9011から演出制御基板9012に対して、設定変更終了コマンドが送信される。
演出制御基板9012側では、設定確認開始コマンドや設定変更開始コマンドを受信すると、設定確認中である旨や設定変更中である旨を報知する制御が行われてもよい。例えば、画像表示装置905において所定の画像を表示したり、スピーカ908L、908Rから所定の音を出力したり、演出用LED9061といった発光部材を所定の態様により発光させたりしてもよい。設定確認中や設定変更中である場合に、プッシュボタン9031Bなど演出用の操作ボタンを押下する動作が検出されたことに基づいて、「メンテナンスモード」などと表示してメンテナンスモードに移行するように構成してもよい。「メンテナンスモード」とは、例えば、タイマ回路90135のRTCにおける日時設定や、各種エラーの発生履歴(いつどのようなエラーが発生したかの記録)、設定変更履歴(いつ設定値を変更したかや変更後の設定値の記録)を確認できるモードである。設定キー9051がオフとなり設定確認処理や設定変更処理が終了すると、メンテナンスモードも終了すればよい。
こうして、電源投入時に設定キー9051がオンである場合(加えて扉開放センサ9090からの出力信号がオンである場合)には、クリアスイッチがオンであれば、ステップS906の初期化処理とともにステップS907の設定変更処理が実行されて設定変更状態に制御可能となり、クリアスイッチがオフであれば、ステップS904の復旧処理とともにステップS905の設定確認処理が実行されて設定確認状態に制御可能となる。これに対し、電源投入時に設定キー9051がオフである場合には、クリアスイッチがオンであれば、ステップS906の初期化処理が実行される一方で設定変更状態には制御されず、クリアスイッチがオフであれば、ステップS904の復旧処理が実行される一方で設定確認状態には制御されない。
ステップS905の設定確認処理またはステップS907の設定変更処理を実行した後には、乱数回路設定処理を実行する(ステップS908)。乱数回路設定処理は、乱数回路90104を初期設定することで、遊技用乱数を示す数値データが更新可能となる処理である。なお、乱数回路90104は、CPU90103による乱数回路設定処理が実行されなくても、自律的に遊技用乱数を示す数値データが更新可能となるものであってもよい。続いて、割込初期設定処理が実行される(ステップS909)。割込初期設定処理は、遊技制御用マイクロコンピュータ90100にて発生する割込要因に応じて、割込の許否や優先度が設定可能となる処理である。例えばCPU90103は、ROM90101の所定領域(プログラム管理エリアなど)に記憶されている割込初期設定情報を読み出し、読出値に応じた割込の許否や優先度を、割込要因ごとに設定すればよい。割込初期設定処理は、遊技制御用マイクロコンピュータ90100に内蔵されているCTCのレジスタ設定を行うことで、所定時間(2ミリ秒など)ごとに定期的なタイマ割込を発生させる処理を含んでいてもよい。その後、割込許可に設定してから(ステップS9010)、ループ処理に入る。以後、所定時間(2ミリ秒など)ごとにCTCから割込要求信号がCPU90103へと送出され、CPU90103は定期的にタイマ割込処理を実行することができる。CTCからの割込要求信号を受信して割込要求を受け付けたCPU90103は、遊技制御用タイマ割込処理を実行する。
CPU90103が実行する遊技制御用タイマ割込処理は、スイッチ処理、メイン側エラー処理、情報出力処理、遊技用乱数更新処理、特別図柄プロセス処理、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理を含んでいればよい。スイッチ処理は、CPU90103がスイッチ回路90110を介して各種スイッチから受信する検出信号の有無を判定する処理である。メイン側エラー処理は、パチンコ遊技機901の異常診断を行い、診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする処理である。情報出力処理は、例えばパチンコ遊技機901の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力可能とする処理である。遊技用乱数更新処理は、主基板9011の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新可能とする処理である。特別図柄プロセス処理は、特図ゲームの実行および保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などを実現可能とする処理である。普通図柄プロセス処理は、ゲートスイッチ9021からの検出信号に基づく(通過ゲート9041に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行および保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを実現可能とする処理である。コマンド制御処理は、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板9012などのサブ側の制御基板に対して伝送可能とする処理である。
遊技制御用タイマ割込処理に含まれる特別図柄プロセス処理では、まず、始動入賞判定処理が実行される。始動入賞判定処理を実行した後には、RAM90102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、複数の処理のいずれかが選択されて実行される。特図プロセスフラグの値に応じて選択可能な処理は、特別図柄通常処理、変動パターン設定処理、特別図柄変動処理、特別図柄停止処理、大当り開放前処理、大当り開放中処理、大当り開放後処理、大当り終了処理、小当り開放前処理、小当り開放中処理、小当り終了処理といった、ゲーム制御用のプログラムに従った処理の一部または全部を含んでいればよい。
始動入賞判定処理では、第1始動入賞や第2始動入賞が発生したか否かを判定し、発生した場合には保留記憶数を更新するための設定などが行われる。保留記憶数は、未だ開始されていない特別図柄や飾り図柄の可変表示の回数を示している。特別図柄通常処理では、特図ゲームの実行を開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」とするか否かの判定が行われる。さらに、特別図柄通常処理では、可変表示結果に対応して、特図ゲームにおける確定特別図柄の設定などが行われる。変動パターン設定処理では、可変表示結果などに基づいて、変動パターンの決定などが行われる。特別図柄変動処理では、特別図柄を変動させるための設定や、変動開始からの経過時間を計測するための設定などが行われる。特別図柄停止処理では、特別図柄の変動を停止させ、可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定などが行われる。
大当り開放前処理では、可変表示結果が「大当り」に対応して、大当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定などが行われる。大当り開放中処理では、大当り遊技状態において開放状態とした大入賞口を閉鎖状態に戻すか否かの判定などが行われる。大当り開放後処理では、大入賞口を閉鎖状態に戻した後、ラウンドの実行回数が上限値に達したか否かを判定し、達していなければ次回のラウンドを実行可能とし、達していれば大当り遊技状態を終了させるための設定などが行われる。大当り終了処理では、大当り遊技状態の終了を報知するエンディング演出の実行期間に対応した待ち時間が経過するまで待機した後、確変制御や時短制御を開始するための設定などが行われる。小当り開放前処理では、可変表示結果が「小当り」に対応して、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定などが行われる。小当り開放中処理では、小当り遊技状態において開放状態とした大入賞口を閉鎖状態に戻すか否かの判定などが行われる。小当り終了処理では、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機した後、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機901における遊技状態を継続させるための設定などが行われる。
パチンコ遊技機901は、設定値に応じて大当りの当選確率(出玉率)が変わる構成とされている。特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理では、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当りの当選確率(出玉率)が変更可能となる。設定値は「1」〜「3」の3段階からなり、「1」が最も出玉率が低く、「1」、「2」、「3」の順に値が大きくなるほど出玉率が高くなる。すなわち、設定値として「1」が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が低く、「2」、「3」の順に値が大きくなるほど有利度が段階的に高くなる。なお、小当りの当選確率については、設定値に関係なく同じであればよい。
図16は、各設定値に対応する表示結果判定テーブルを示す説明図である。表示結果判定テーブルとは、ROM90101に記憶されているデータの集まりであって、表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値が設定されているテーブルである。各表示結果判定テーブルは、変動特図指定バッファ値が「1」(第1)である、つまり、第1特別図柄(第1特別図柄表示装置4に表示される特別図柄)が変動表示の対象とされている場合と、変動特図指定バッファ値が「2」(第2)である、つまり、第2特別図柄(第1特別図柄表示装置4に表示される特別図柄)が変動表示の対象とされている場合のそれぞれについて、大当りとする判定値と、小当りとする判定値が設定されている。図16(A)は設定値が「1」に対応する表示結果判定テーブルを示し、図16(B)は設定値が「2」に対応する表示結果判定テーブルを示し、図16(C)は設定値が「3」に対応する表示結果判定テーブルを示している。
設定値が「1」に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファ値が「1」(第1)である場合、つまり、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合には、設定値が「2」、「3」である場合よりも低い確率(非確変時は1/320、確変時は1/32)で大当りに当選する。設定値が「1」で変動特図指定バッファ値が「1」(第1)である場合に、判定値のうちの一部は小当りに対応する判定値として設定されており、設定値が「1」である場合は、設定値が「2」、「3」である場合と同じ確率(1/99)で小当りに当選するようになっている。変動特図指定バッファ値が「2」(第2)である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが「1」(第1)である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(非確変時は1/320、確変時は1/32)で大当りに当選する。設定値が「1」で変動特図指定バッファ値が「2」(第2)である場合には、判定値のうちの半数が小当りに対応する判定値として設定されていることで、設定値が「2」、「3」である場合と同じく、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合よりも高い確率(1/2)で小当りに当選するようになっている。
設定値が「2」に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファ値が「1」(第1)である場合には、設定値が「1」である場合よりも高い確率(非確変時は1/300、確変時は1/30)で大当りに当選する。設定値が「2」のときに、変動特図指定バッファ値が「2」(第2)である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファ値が「1」(第1)である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(非確変時は1/300、確変時は1/30)で大当りに当選する。設定値が「3」に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファ値が「1」(第1)である場合には、設定値が「1」、「2」である場合よりも高い確率(非確変時は1/280、確変時は1/28)で大当りに当選する。設定値が「3」のときに、変動特図指定バッファ値が「2」(第2)である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファ値が「1」(第1)である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(非確変時は1/280、確変時は1/28)で大当りに当選する。
CPU90103は、設定値に対応する表示結果判定テーブルを参照して、MR1の値が大当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることを決定する。MR1の値が小当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることを決定する。これにより、設定値に応じた確率で大当りの当選および小当りの当選を決定する。ここでの「確率」は、大当りになる確率(割合)並びに小当りになる確率(割合)を示す。大当りにするか否かを決定することは、大当り遊技状態に制御するか否かを決定することであり、第1特別図柄表示器904Aまたは第2特別図柄表示器904Bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否かを決定することでもある。小当りにするか否かを決定することは、小当り遊技状態に制御するか否かを決定することであり、第1特別図柄表示器904Aまたは第2特別図柄表示器904Bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否かを決定することでもある。小当りの当選確率は、設定値に応じて異なるものとしてもよい。例えば、大当りの当選確率と同様に、「1」、「2」、「3」の順に設定値の値が大きくなるほど小当りの当選確率が高くなるように構成してもよい。小当りの当選確率の設定差が大当りの当選確率の設定差と同じ比率となるようにしてもよい。設定値「1」における小当りの当選確率を1/100とするのであれば、設定値「2」における小当りの当選確率が1/93.75となるように設計し、設定値「3」における小当りの当選確率が1/87.5となるように設定してもよい。パチンコ遊技機901に小当りが設けられない場合には、小当りに対応する当り判定値を除外した表示結果判定テーブルを用いてもよい。大当り判定テーブルと小当り判定テーブルとを別個に設け、大当りの判定は、変動特図指定バッファ値によらず第1特別図柄の変動表示である場合と第2特別図柄の変動表示である場合とで共通のテーブルを用いて行うようにし、小当りの判定は、変動特図指定バッファ値が「1」(第1)である場合と「2」(第2)である場合とで別個のテーブルを用いて行うようにしてもよい。遊技状態に応じて有利度の順位が変化するように構成してもよい。例えば、高確率/高ベース状態に制御され、次回の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持され、且つ小当り遊技である程度の賞球が得られるように構成された遊技機に適用した場合に、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には1/2の高い確率で小当りが発生し賞球が得られやすい期間となりうるので、特定の遊技状態(この例では、高確率/高ベース状態)では、他の遊技状態とは異なり、大当りが発生しにくい(高確率/高ベース状態が継続しやすい)設定値「1」が最も有利度が高い設定となるようにしてもよい。確変状態(高確率状態)に制御された後、所定回数(確変終了回数)の変動表示が実行されたことにもとづいて確変状態が終了する遊技機に適用した場合に、同じ確変終了回数であれば、設定値「1」<設定値「2」<設定値「3」の順に確変継続率(連荘率)が高くなるように構成してもよい。パチンコ遊技機901に設定可能な設定値は、2個または4個以上であってもよい。
特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が「大当り」となる場合には、大当り種別が設定されてもよい。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されてもよい。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない大当り種別または、ほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。可変表示結果を「大当り」とする決定がなされたときに、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づいて、大当り種別を複数の大当り種別A〜大当り種別Cのうちのいずれかに決定するために参照される大当り種別判定テーブルを設けてもよい。大当り種別判定テーブルにおいて、設定値が「1」〜「3」のいずれであるかに応じて、大当り種別の決定割合を異ならせるように、判定値が割り当てられていてもよい。例えば、設定値が「1」である場合、大当り種別Cに決定される割合が高く、設定値が「2」である場合、大当り種別Bに決定される割合が高く、設定値が「3」である場合、大当り種別Aに決定される割合が高くなるように判定値が割り当てられていてもよい。
大当り種別ごとに、大当り遊技におけるファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が定められてもよい。ファンファーレ期間は、例えば主基板9011側において、特別図柄プロセス処理の大当り開放前処理が実行される期間であり、演出制御基板9012側において、大当り図柄が停止表示された後に、大当り遊技状態の開始を報知する演出動作としてのファンファーレ演出が実行される期間である。インターバル期間は、例えば主基板9011側において、特別図柄プロセス処理の大当り開放後処理が実行される期間であり、演出制御基板9012側において、大入賞口を開放状態とするラウンドが終了した後に、次のラウンドの開始を報知する演出動作としてのインターバル演出が実行される期間である。エンディング期間は、例えば主基板9011側において、特別図柄プロセス処理の大当り終了処理が実行される期間であり、演出制御基板9012側において、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間である。一例として、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間は、大当り種別Aの場合に最も長くなり、次に大当り種別Bの場合に長くなり、大当り種別Cの場合に最も短くなるように設定されてもよい。設定値が「1」である場合に大当り種別Cと判定される割合が高くなれば、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が比較的短くなりやすい。設定値が「3」である場合に大当り種別Aと判定される割合が高くなれば、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が比較的長くなりやすい。設定値が「1」<「2」<「3」の順に、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間が長くなるようにしてもよい。
設定値が「1」<「2」<「3」の順に、大当りの当選確率(出玉率)が高くなるように構成され、同時に、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間が長くなるようにも構成されてもよい。このような構成により、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間を長くすること、すなわち遊技の進行を遅らせることができ、射幸性が高くなり過ぎてしまうことを防止することができる。大当り遊技中に、設定値を示唆する大当り中示唆演出を実行可能に構成してもよい。大当り中示唆演出は、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間において実行可能である。これにより、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の興趣を高めることができる。また、遊技者の関心を大当り中示唆演出に向けることにより、各期間の長短に気付かれにくくすることができる。ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間においては、設定される期間の長さに関わらず、共通の演出を実行するようにしてもよい。この場合には、遊技者が期間の長短に気付きにくい演出(例えば、静止画像の表示等)が共通して実行されることが望ましい。設定値にかかわらず、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が固定的に設定されているようにしてもよい。予め定められた期間が異なる複数種類のファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間からいずれかを抽選によって決定するようにしてもよい。この場合には、大当り種別A<B<Cの順に、比較的長い期間が設定されたファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が選択される割合が高くなるように判定値が設定されたテーブルを用いることで、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間が長くなるようにすることができる。
大当り種別ごとに時短制御および確変制御の回数が異なるようにしてもよいし、特定の大当り種別の場合には、大当り遊技状態の終了後において実行される高確制御および時短制御が、該大当り遊技状態の終了後において再度大当りが発生するまで継続して実行されるようにしてもよい。このような特定の大当り種別となる場合には、大当り遊技状態が通常状態を介することなく連続的に発生する、いわゆる連荘状態となる。パチンコ遊技機901に設定される設定値ごとに大当りとなる割合が異なるように構成に加えて、または代えて、設定値ごとに確変継続率(連荘率)が異なるようにしてもよい。大当り種別ごとに、大当り遊技中のラウンド数や、時短制御および確変制御の有無、制御回数を異ならせ、有利度が異なるようにしてもよい。この場合には、ラウンド中の演出は、大当り種別ごとに異なるようにしてもよいし、大当り種別にかかわらず同じようにしてもよい。設定されている設定値によっては、大当り種別A、大当り種別B、大当り種別Cのうち、決定され得ない大当り種別が1つまたは複数あってもよい。つまり、設定されている設定値に応じて大当り種別の決定割合が異なることには、いずれかの大当り種別を決定しないこと(決定割合が0%である)や、特定の大当り種別を100%の割合で決定することが含まれている。大当り種別によらずにファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間を異ならせるように構成してもよい。例えば、設定値「1」〜「3」のいずれであるかに応じて、その設定値に応じたファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間を一律に決定するように構成してもよい。また、例えば、設定値「1」〜「3」のいずれであるかに応じて、その設定値に応じた選択確率による抽選処理を行い、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間を決定するように構成してもよい。設定されている設定値に応じて可変表示結果が「大当り」となった場合の大当り種別の決定割合が異なることにより、遊技興趣を向上できればよい。大当り種別は、表示結果判定用の乱数値MR1を用いて決定してもよい。パチンコ遊技機901に設定される設定値が小さいほど遊技者にとって有利となるようにしてもよい。パチンコ遊技機901に設定される設定値に応じて遊技性が変化するようにしてもよい。
設定値に応じてノーマルリーチやスーパーリーチの実行割合が異なることで、ノーマルリーチやスーパーリーチが実行される頻度により設定値が示唆されてもよい。電源投入時に設定変更が行われたか否かにかかわらず、所定回(本例では30回)の可変表示が実行されるまでの期間を特別期間としてもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ90100のRTCなどを用いて、所定の時間帯(例えば、午前10時から午前11時まで)であれば特別期間としてもよい。初回の大当りが発生するまでの期間を特別期間としてもよい。特別期間においては、非特別期間よりも、ノーマルリーチハズレとなる割合が高く、さらに設定値間のノーマルリーチハズレとなる割合の差が大きくなるように判定値が割り当てられた変動パターン判定テーブルを用いてもよい。これにより、特別期間においては、非特別期間よりもノーマルリーチが実行される頻度の違いが認識しやすくなる(すなわち設定値の示唆を認識しやすくなる)ため、特別期間に遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
その他、設定値に応じて、異なる割合で任意の設定示唆演出を実行可能としたものであってもよい。例えば、特定設定値である場合には、特定設定値以外の設定値である場合よりも高い割合で設定示唆演出を実行可能となるように、演出判定テーブルの判定値が割り当てられる。この場合に、設定値が特定設定値以外である範囲では、設定値が特定設定値である範囲よりも、設定示唆演出の実行割合が低くなるという限界としての制限が設けられる。特定設定値である場合には所定割合で実行可能となり、特定設定値以外の設定値である場合には実行されない設定示唆演出を設けてもよい。このように、設定値が特定設定値である範囲では、所定割合で設定示唆演出を実行可能となる。その一方で、設定値が特定設定値以外である範囲では、設定示唆演出が実行されないという限界としての制限が設けられる。
特別期間であるか否かに応じて、異なる割合で任意の設定示唆演出を実行可能としたものであってもよい。例えば、特別期間である場合には、特別期間以外の期間である場合よりも高い割合で設定示唆演出を実行可能となるように、演出判定テーブルの判定値が割り当てられる。この場合に、特別期間以外の期間である範囲では、特別期間である範囲よりも、設定示唆演出の実行割合が低くなるという限界としての制限が設けられる。特別期間である場合には所定割合で実行可能となり、特別期間以外の期間である場合には実行されない設定示唆演出を設けてもよい。このように、特別期間である範囲では、所定割合で設定示唆演出を実行可能となる。その一方で、特別期間以外の期間である範囲では、設定示唆演出が実行されないという限界としての制限が設けられる。
特別期間であるか否かに限定されず、任意の特別条件が成立したか否かに応じて、異なる割合で任意の設定示唆演出を実行可能としたものであってもよい。例えば、特別条件が成立した場合には、特別条件が成立しない場合よりも高い割合で設定示唆演出を実行可能となるように、演出判定テーブルの判定値が割り当てられる。この場合に、特別条件が成立していない範囲では、特別条件が成立した範囲よりも、設定示唆演出の実行割合が低くなるという限界としての制限が設けられる。特別条件が成立した場合には所定割合で実行可能となり、特別条件が成立していない場合には実行されない設定示唆演出を設けてもよい。このように、特別条件が成立した範囲では、所定割合で設定示唆演出を実行可能となる。その一方で、特別条件が成立していない範囲では、設定示唆演出が実行されないという限界としての制限が設けられる。特別条件は、パチンコ遊技機901における遊技の進行または履歴あるいは遊技の判定や決定の結果に応じて成立可能な任意の条件であってもよいし、パチンコ遊技機901における演出の進行または履歴あるいは演出の判定や決定に応じて成立可能な任意の条件であってもよい。設定示唆演出に限定されず、任意の演出は、予め設定された条件が成立したか否かに応じて異なる割合で実行可能としたものであってもよいし、そのような条件が成立したか否かに応じて異なる割合で演出態様が決定されるものであってもよいし、そのような条件が成立したか否かに応じて異なる割合で実行タイミングが決定されるものであってもよい。また、任意の演出は、予め設定された制限条件が成立した範囲では、特定の演出が実行されないという限界としての制限が設けられてもよく、あるいは制限条件が成立していない範囲と比較して実行割合が低下し実行されにくいという限界としての制限が設けられてもよい。
次に、演出制御基板9012における動作を説明する。演出制御基板9012では、電源基板からの電力供給が開始されると、演出制御用マイクロコンピュータ90120が起動し、CPU90131によって演出制御メイン処理が実行される。演出制御メイン処理を実行するためのプログラムは、内部ROM90132および外部ROM90121の一方または両方に、予め記憶されていればよい。このように、演出制御メイン処理を実行するためのプログラムは、一部または全部が内部ROM90132または外部ROM90121に予め記憶されていればよい。
図17(A)は、演出制御基板9012に搭載された演出制御用マイクロコンピュータ90120のCPU90131が実行する演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。演出制御メイン処理では、初期化処理が実行される(ステップS9021)。ステップS9021の初期化処理では、外部RAM90122および内部RAM90133の一方または両方をクリアして各種初期値の設定を行い、タイマ回路90135のレジスタ設定を初期化する。初期化処理に続いて、初期動作制御処理が実行される(ステップS9022)。ステップS9022の初期動作制御処理では、演出用モータ9060を駆動して演出用可動部材を初期位置に戻す制御や、動作確認を行う制御といった、演出用可動部材の初期動作を行う制御が実行される。初期動作制御処理の次には、電源投入時情報処理が実行される(ステップS9023)。ステップS9023の電源投入時情報処理では、電源投入日時を含むログ情報の記憶処理が実行されてもよい。ログ情報を示すデータは、バックアップメモリ基板9014のバックアップデータメモリ90210A〜90210Dに設けられたログ領域に、バックアップデータとして書き込まれて記憶される。演出制御用マイクロコンピュータ90120のCPU90131は、シリアル通信回路90137を介してバックアップメモリ基板9014に対し、電源投入時用のバックアップ命令に対応する制御信号を送信する。バックアップメモリ基板9014では、メモリコントローラ90200がシリアル通信回路90202を介して受信した制御信号で示されるバックアップ命令に応答し、RTC90201から取得した日時情報を用いて、電源投入日時を含むログ情報の書込処理を実行すればよい。ステップS9023の電源投入時情報処理では、バックアップ復旧処理が実行されることにより、ログ領域に記憶されたログ情報に基づき設定や制御を復旧させてもよい。
電源投入時情報処理の後、割込初期設定処理が実行される(ステップS9024)。ステップS9024の割込初期設定処理では、割込コントローラ90136が制御する割込の優先順位を初期設定することができればよい。割込コントローラ90136が制御する割込の優先順位は、外部ROM90121および内部ROM90132の一方または両方に設けられたプログラム管理エリアなどに、予め記憶された割込優先度データに基づいて設定すればよい。例えば、シリアル受信割込の方が演出制御用タイマ割込よりも優先度が高く、演出制御用タイマ割込の方がVシンク割込よりも優先度が高くなるように、割込の優先順位を設定すればよい。そして、割込許可に設定してから(ステップS9025)、ループ処理に入る。
図17(B)は、演出制御用マイクロコンピュータ90120における処理優先度の設定例を示している。演出制御用マイクロコンピュータ90120における処理優先度は、割込コントローラ90136が制御する割込の優先順位とともに、演出制御用マイクロコンピュータ90120の仕様などに基づいて、予め決定可能であればよい。一例として、CPU例外事象発生時処理は、最も優先度が高くなり、次にVDPエラー割込処理の優先度が高くなり、続いて割込コントローラ90136が制御する割込の優先順位に従った処理の優先度となるように、処理優先度が予め設定されていればよい。なお、VDPエラー割込処理は、割込コントローラ90136が制御可能な割込要因の発生に基づいて実行されてもよい。この場合には、例えばステップS9024の割込初期設定処理により、VDPエラー割込の優先度が最も高くなるように、割込の優先順位を設定すればよい。CPU例外事象発生時処理は、演出制御用マイクロコンピュータ90120のCPU90131にて、内部状態の異常などによる例外事象が発生した場合に実行される処理である。CPU90131の例外事象は、命令セット内に定義されていない未定義命令をデコードした場合に発生してもよい。CPU90131の例外事象は、ゼロ除算やオーバーフローといった無効な演算を実行した場合に発生してもよい。CPU90131の例外事象は、仮想記憶における記憶保護違反となった場合に発生してもよい。CPU90131の例外事象は、仮想アドレスから物理アドレスへの変換が異常となるTLB(Translation Lookaside Buffer)ミスの場合に発生してもよい。VDPエラー割込処理は、演出制御用マイクロコンピュータ90120のVDP90140にて、内部状態の異常などによるエラー割込要求が発生した場合に実行される処理である。VDP90140のエラー割込要求は、CPU90131の場合と同様に、VDP90140の例外事象に応じて発生してもよい。その他、VDP90140のエラー割込要求は、画像表示装置905の表示制御に用いられるクロック信号(ドットクロック)の設定異常である場合に発生してもよい。VDP90140のエラー割込要求は、動画像データのデコード異常である場合に発生してもよい。VDP90140のエラー割込要求は、音声データのデコード異常である場合に発生してもよい。VDP90140のエラー割込要求は、VDP90140におけるシステムリセットに応じて発生してもよい。このように、CPU例外事象発生時処理は、CPU90131の例外事象が発生した場合に実行される。VDPエラー割込処理は、VDP90140のエラー割込要求が発生した場合に実行される。したがって、CPU90131の内部状態に応じた事象の発生条件が成立した場合には、CPU例外事象発生時処理が実行される。VDP90140の内部状態に応じた事象の発生条件が成立した場合には、VDPエラー割込処理が実行される。CPU例外事象発生時処理やVDPエラー割込処理は、CPU90131やVDP90140といった、制御装置や処理装置の内部状態に応じて成立可能な事象の発生条件が成立した場合に実行可能である。
図18(A)は、CPU例外事象発生時処理の一例を示すフローチャートである。CPU例外事象発生時処理では、まず、例外時前処理が実行される(ステップS9041)。ステップS9041の例外時前処理では、例えば内部RAM90133の所定領域(スタック領域など)に、命令コード実行用の制御情報を退避させる。命令コード実行用の制御情報は、プログラムカウンタ(PC:Program Counter)の格納値やプログラムステータスワード(PSW:Program Status Word)の値を含んでいればよい。例外時前処理に続いて、例外時バックアップ処理が実行される(ステップS9042)。ステップS9042の例外時バックアップ処理では、例外事象情報を含むログ情報の記憶処理が実行される。この場合には、バックアップメモリ基板9014に対し、例外事象発生時用のバックアップ命令に対応する制御信号が送信される。例外事象発生時用のバックアップ命令は、CPU90131にて発生した例外事象を特定可能に示す例外事象情報を含んでいてもよい。例外事象情報は、例外事象の種類を識別可能に示してもよい。バックアップメモリ基板9014のメモリコントローラ90200は、例外事象発生時用のバックアップ命令を受け付けると、RTC90201から取得した日時情報を用いて、例外事象情報を含むログ情報の書込処理を実行すればよい。
例外時バックアップ処理の次には、その他の例外時処理が実行される(ステップS9043)。ステップS9043では、例えばベクタテーブルにアクセスして、取得した例外ハンドラアドレスにジャンプすることで例外処理ルーチンを開始すればよい。このときには、CPU90131の内部レジスタ(汎用レジスタなど)の格納値を退避してもよい。例外処理ルーチンにより例外事象を解消できた場合や、例外事象を解消できずにリセットが発生した場合には、ステップS9042と同様のバックアップ処理を実行して、例外事象を解消できた場合または解消できなかった場合のログ情報を記憶可能にしてもよい。例外時処理が終了すると、例外時後処理が実行され(ステップS9044)、CPU例外事象発生時処理を終了する。ステップS9044の例外時後処理では、CPU90131の内部レジスタ(汎用レジスタなど)の格納値を復帰させ、命令コード実行用の制御情報を復帰させることなどにより、例外事象発生前の処理に復帰可能とすればよい。
図18(B)は、VDPエラー割込処理の一例を示すフローチャートである。VDPエラー割込処理では、まず、エラー割込時前処理が実行される(ステップS9051)。ステップS9051のエラー割込前処理では、例えば内部RAM90133の所定領域(スタック領域など)に、命令コード実行用の制御情報を退避させる。エラー割込時前処理に続いて、エラー割込時バックアップ処理が実行される(ステップS9052)。ステップS9052のエラー割込時バックアップ処理では、VDPエラー情報を含むログ情報の記憶処理が実行される。この場合には、バックアップメモリ基板9014に対し、VDPエラー発生時用のバックアップ命令に対応する制御信号が送信される。VDPエラー発生時用のバックアップ命令は、VDP90140にて発生したエラーを特定可能に示すVDPエラー情報を含んでいてもよい。VDPエラー情報は、VDPエラーの種類を識別可能に示してもよい。バックアップメモリ基板9014のメモリコントローラ90200は、VDPエラー発生時のバックアップ命令を受け付けると、RTC90201から取得した日時情報を用いて、VDPエラー情報を含むログ情報の書込処理を実行すればよい。
エラー割込時バックアップ処理の次には、その他のエラー割込時処理が実行される(ステップS9053)。ステップS9053では、例えばVDPエラーに対応する割込要因に応じて、取得した割込ハンドラアドレスにジャンプすることで割込処理ルーチンに分岐すればよい。このときには、CPU90131の内部レジスタ(汎用レジスタなど)の格納値を退避してもよい。なお、VDP90140が自律的に内部エラーからの復帰処理を実行可能である場合には、復帰完了の通知または復帰不能によるリセット発生の通知を受けるまで、待機してもよい。これらの通知を受けた場合に、ステップS9052と同様のバックアップ処理を実行して、VDP90140がエラー状態から復帰した場合または復帰できなかった場合のログ情報を記憶可能にしてもよい。エラー割込時処理が終了すると、エラー割込時後処理が実行され(ステップS9054)、VDPエラー割込処理を終了する。ステップS9054のエラー割込時後処理では、CPU90131の内部レジスタ(汎用レジスタなど)の格納値を復帰させ、命令コード実行用の制御情報を復帰させることなどにより、VDPエラー発生前の処理に復帰可能とすればよい。
CPU例外事象発生時処理は、ステップS9042の例外時バックアップ処理を含んでいる。VDPエラー割込処理は、ステップS9052のエラー割込時バックアップ処理を含んでいる。ステップS9042の例外時バックアップ処理では、ログ情報を示すバックアップデータとして、複数の電子部品のうちでCPU90131に関する例外事象情報を含むデータを、バックアップメモリ基板9014のバックアップデータメモリ90210A〜90210Dに設けられたログ領域に書き込む書込処理が実行される。ステップS9052のエラー割込時バックアップ処理では、ログ情報を示すバックアップデータとして、複数の電子部品のうちでVDP90140に関するVDPエラー情報を含むデータを、バックアップメモリ基板9014のバックアップデータメモリ90210A〜90210Dに設けられたログ領域に書き込む書込処理が実行される。CPU例外事象発生時処理は、CPU90131の内部状態に応じた事象の発生条件が成立した場合として、CPU90131の例外事象が発生した場合に、実行される。VDPエラー割込処理は、VDP90140の内部状態に応じた事象の発生条件が成立した場合として、VDP90140のエラー割込要求が発生した場合に、実行される。このように、CPU90131やVDP90140といった、制御装置や処理装置の内部状態に応じた事象の発生条件が成立した場合には、ログ領域などの記憶領域に対して、複数の電子部品に関する情報を書き込んで記憶させるための書込処理を実行することができる。
演出制御メイン処理のステップS9025により割込許可に設定された後には、所定時間(2ミリ秒など)ごとにタイマ回路90135の所定チャネルでタイムアウトが発生することで、割込コントローラ90136からCPU90131に対して、演出制御用のタイマ割込に対応した割込要求信号が出力される。この割込要求信号を受信して割込要求を受け付けたCPU90131は、演出制御用タイマ割込処理の実行を開始する。
図19は、CPU90131が実行する演出制御用タイマ割込処理の一例を示すフローチャートである。演出制御用タイマ割込処理では、コマンド解析処理が実行される(ステップS9071)。ステップS9071のコマンド解析処理では、例えば主基板9011の遊技制御用マイクロコンピュータ90100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。コマンド解析処理に続いて、演出制御プロセス処理が実行される(ステップS9072)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置905の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ908L、908Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ909および演出用LED9061といった発光部材における点灯動作、演出用モータ9060の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板9011から送信された演出制御コマンド、あるいは遊技や演出の進行状況による経過時間または検知結果に応じて、演出に関する各種の判定や決定、設定などが行われる。
演出制御プロセス処理の次に、演出用乱数更新処理が実行される(ステップS9073)。ステップS9073の演出用乱数更新処理では、演出制御基板9012側において用いられる演出用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新する。演出用乱数更新処理の後には、演出モード変更処理が実行される(ステップS9074)。例えば、パチンコ遊技機901は、演出モードA〜演出モードCの3種類の演出モードに制御可能であり、いずれの演出モードに制御されているかに応じて、例えば、画像表示装置905の背景画面が異なり、予告演出やリーチ演出に登場するキャラクタの種類が異なればよい。現在の演出モードから異なる演出モードに変更する制御は、演出モード変更条件が成立した場合に行われてもよい。例えば、タイマ回路90135が備えるRTCから取得した日時情報に基づいて、特定の日付や時刻となった場合に、演出モード変更条件が成立して、演出モードが変更されてもよい。あるいは、演出用乱数を用いた抽選処理を実行し、決定結果に応じて演出モード変更条件が成立した場合に、演出モードが変更されてもよい。
演出モード変更処理に続いて、エラー報知処理が実行される(ステップS9075)。ステップS9075のエラー報知処理では、パチンコ遊技機901において発生した各種エラーを報知するための制御が行われる。このような制御による報知は、左打ち報知や満タン報知を含んでいてもよい。左打ち報知は、例えば遊技領域の右方領域に設けられている通過ゲートへの遊技球の通過が検出された合計回数などに基づいて、遊技者に左打ち操作を促す報知である。左打ち報知は、例えば画像表示装置905において「左を狙え!」などの文字表示を行うことによる報知、遊技効果ランプ909の全部点灯を行うことによる報知、スピーカ908L、908Rから報知音を出力することによる報知、あるいは、これらの一部または全部の組合せを、含んでいてもよい。満タン報知は、余剰球貯留皿(下皿)の満タン状態が検出された場合に、その満タン状態が継続した経過時間に基づいて、遊技者に満タン状態の解消を促す報知である。満タン報知は、例えば画像表示装置905において「下皿が満タンです!」などの文字表示を行うことによる報知、遊技効果ランプ909の全部点灯を行うことによる報知、スピーカ908L、908Rから報知音を出力することによる報知、あるいは、これらの一部または全部の組合せを、含んでいてもよい。その他、エラー報知処理は、主基板9011から送信された遊技制御エラー指定コマンドにより指定されたエラーの発生に応じて、表示、点灯や発光、音出力、あるいは、これらの一部または全部の組合せにより、発生した各種エラーを報知する制御が含まれていればよい。あるいは、遊技制御エラー指定コマンドにかかわらず、CPU90131の処理結果などに応じて、演出装置を含めた電子部品に関するエラーが発生したと判定された場合に、表示、点灯や発光、音出力、あるいは、これらの一部または全部の組合せにより、発生した各種エラーを報知する制御が行われてもよい。
エラー報知処理の次には、メンテナンスモード処理が実行される(ステップS9076)。ステップS9076のメンテナンスモード処理では、メンテナンス履歴画面や設定変更/確認履歴画面を表示可能にする制御が行われる。メンテナンス履歴画面は、例えば設定確認状態に対応した設定確認中表示やメンテナンスモードメニュー画面の表示が行われているときに、スティックコントローラ9031Aやプッシュボタン9031Bに対する遊技場の係員による操作となる動作の検出結果に基づいて、メンテナンス履歴選択操作が行われたと判定した場合に表示可能となる。メンテナンス履歴画面を表示する場合には、バックアップメモリ基板9014のバックアップデータメモリ90210A〜90210Dに設けられたログ領域から、すべてのログ情報が読み出される。画像表示装置905では、読み出されたログ情報を履歴情報として含むメンテナンス履歴画面が表示される。設定変更/確認履歴画面は、スティックコントローラ9031Aやプッシュボタン9031Bに対する遊技場の係員による操作となる動作の検出結果に基づいて、設定変更/確認履歴選択操作が行われたと判定した場合に表示可能となる。設定変更/確認履歴画面を表示する場合には、バックアップメモリ基板9014のバックアップデータメモリ90210A〜90210Dに設けられたログ領域から、すべての設定変更および設定確認のログ情報が読み出される。画像表示装置905では、読み出された設定変更および設定確認のログ情報を履歴情報として含む設定変更/確認履歴画面が表示される。なお、メンテナンス履歴画面や設定変更/確認履歴画面は、遊技場の係員とは異なり、パチンコ遊技機901の製造業者における担当者による操作となる動作の検出結果に基づいて、表示可能であってもよい。メンテナンス履歴画面や設定変更/確認履歴画面は、パチンコ遊技機901の遊技者が遊技中には視認できない画面であり、遊技場の係員、あるいは、製造業者における担当者が、確認可能な画面であればよい。
メンテナンスモード処理の後には、現在時刻設定処理が実行される(ステップS9077)。ステップS9077の現在時刻設定処理では、現在日付や現在時刻を設定するための制御が行われる。この場合には、スティックコントローラ9031Aやプッシュボタン9031Bに対する遊技場の係員による操作となる動作の検出結果に基づいて、現在日付や現在時刻の設定情報が入力可能となる。例えば、設定入力された時を示す時信号、分を示す分信号、秒を示す秒信号、年を示す年信号、月を示す月信号、日を示す日信号、および曜日を示す曜日信号を、CPU90131が順次受信する。これらの受信信号に応じて、タイマ回路90135におけるRTCの格納情報を更新することで、タイマ回路90135のRTCにより計測される現在日付や現在時刻の設定を変更できればよい。なお、入力された設定情報に応じて、バックアップメモリ基板9014に設けられたRTC90201の格納情報を更新することで、RTC90201により計測される現在日付や現在事項の設定を変更できるようにしてもよい。現在時刻設定処理が終了すると、日時情報記憶処理が実行される(ステップS9078)。ステップS9078の日時情報記憶処理では、所定周期(100ミリ秒ごとなど)で日時情報を外部RAM90122または内部RAM90133の一時領域に格納して記憶させる制御が行われる。一時領域に記憶された日時情報は、主基板9011からのRAMクリア通知コマンドまたは停電復旧指定コマンドを受信した場合に、電断日時を示すログ情報として記憶可能になればよい。そして、演出制御中バックアップ処理を実行してから(ステップS9079)、演出制御用タイマ割込処理を終了する。ステップS9079の演出制御中バックアップ処理では、予め設定されたバックアップ条件が成立したときに、各種のログ情報を示すバックアップデータを、バックアップメモリ基板9014のバックアップデータメモリ90210A〜90210Dに設けられたログ領域に格納して記憶させる記憶処理が実行される。この場合に記憶させるログ情報は、パチンコ遊技機901における遊技や演出に用いられる複数の電子部品に関して、動作履歴、設定履歴、エラー履歴などのうち、一部または全部を含む情報であればよい。また、ログ情報は、記憶された日時を示す日時情報を含んでいればよい。
図20は、主基板9011の遊技制御用マイクロコンピュータ90100から演出制御基板9012の演出制御用マイクロコンピュータ90120に対し、遊技用として送信される演出制御コマンドの内容例を示している。以下において、添字Hは、16進数であることを示す。演出制御用マイクロコンピュータ90120にて受信可能な演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はコマンドの分類を表すMODEデータとなり、2バイト目はコマンドの種類を表すEXTデータとなる。演出制御コマンドの上位データ(MODEデータ)は先頭ビット(ビット7)が必ず「1」に設定され、演出制御コマンドの下位データ(EXTデータ)は先頭ビット(ビット7)が必ず「0」に設定される。なお、2バイト構成の演出制御コマンドに限定されず、例えば1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。演出制御コマンドは、遊技の進行に伴い主基板9011の遊技制御用マイクロコンピュータ90100から送信される。演出制御用マイクロコンピュータ90120は、演出制御コマンドのいずれかを、遊技の進行に伴い受信する。このように、演出制御コマンドは、遊技の進行に関する制御に伴い主基板9011の遊技制御用マイクロコンピュータ90100から演出制御基板9012の演出制御用マイクロコンピュータ90120に対して送信される遊技用の演出制御コマンドである。
変動開始コマンド80XXHは、複数の特別図柄となる第1特別図柄または第2特別図柄のいずれかについて、変動開始となることを指定する。変動開始コマンドの下位データ(EXTデータ)であるXXHは、例えば第1特別図柄の変動開始で01Hとなり、第2特別図柄の変動開始で02Hとなればよい。変動パターン指定コマンド81XXHは、特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置905において可変表示される飾り図柄の変動パターンを指定する。変動パターン指定コマンドの下位データ(EXTデータ)であるXXHは、変動パターンに対応した値を示している。表示結果指定コマンド8CXXHは、可変表示の表示結果を指定する。表示結果指定コマンドの下位データ(EXTデータ)であるXXHは、可変表示の表示結果に対応した値を示している。図柄確定コマンド8F00Hは、図柄の変動を終了することを指定する。RAMクリア通知コマンド9000Hは、パチンコ遊技機901における電源投入による電力供給が開始されたときに、遊技制御用マイクロコンピュータ90100での初期化に伴い、RAM90102の記憶内容がクリアされたことを通知する。設定変更開始コマンド9100Hは、パチンコ遊技機901における電源投入による電力供給が開始されたときに、設定値を変更可能にする設定変更状態の開始を指定する。停電復旧指定コマンド9200Hは、停電復旧時に対応する停電復旧処理の実行を指定する。設定変更終了コマンド93XXHは、設定変更状態の終了を指定する。設定変更終了コマンドでは、例えば変更により新たに設定された設定値に対応するEXTデータが設定されてもよい。例えば、コマンド9300Hは設定値が「1」に設定されていることを指定し、コマンド9301Hは設定値が「2」に設定されていることを指定し、コマンド9302Hは設定値が「3」に設定されていることを指定する。あるいは、設定変更終了コマンドは、EXTデータが00Hであるコマンド9300Hのみが用意され、変更により新たに設定された設定値にかかわらず、コマンド9300Hにより、設定変更状態の終了を指定してもよい。あるいは、設定変更終了コマンドとは異なる演出制御コマンドとして、パチンコ遊技機901にて設定されている設定値を指定する設定値指定コマンドが用意されてもよい。設定値指定コマンドは、設定変更終了コマンドの送信に伴い送信される場合の他にも、例えば第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドの送信に伴い、特図ゲームの各回における変動開始と対応して送信されてもよい。また、例えば特図ゲームにおける10回の変動開始ごとのように、所定回数の変動表示が実行されることに伴い、設定値指定コマンドが送信されてもよい。これらに代えて、あるいは、これらに加えて、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドの送信に伴い、設定値指定コマンドが送信されてもよい。客待ちデモ指定コマンドの送信に伴い、設定値指定コマンドが送信されてもよい。
設定確認開始コマンド9400Hは、パチンコ遊技機901における電源投入による電力供給が開始されたときに、設定値を確認可能にする設定確認状態の開始を指定する。設定確認終了コマンド9401Hは、設定確認状態の終了を指定する。遊技状態指定コマンド95XXHは、パチンコ遊技機901における現在の遊技状態を指定する。例えば、コマンド9500Hを時短制御が行われない遊技状態(低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる遊技状態(高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。遊技制御エラー指定コマンド96XXHは、パチンコ遊技機901において遊技制御に関するエラー(異常)の発生および発生したエラー(異常)の種別を指定する。遊技制御エラー指定コマンドでは、各エラー(異常)に対応するEXTデータが設定されることにより、演出制御基板9012側において、いずれのエラー(異常)の発生が判定されたのかを特定することができ、特定したエラー(異常)の発生は、エラー報知処理によって報知すればよい。客待ちデモ指定コマンド9F00Hは、客待ち状態における遊技の進行停止に対応した演出画像の表示などによる客待ちデモンストレーション画面の表示(デモ画面表示)を指定する。当り開始指定コマンドA0XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する。大入賞口開放中指定コマンドA1XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを指定する。大入賞口開放後指定コマンドA2XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを指定する。当り終了指定コマンドA3XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する。背景指定コマンドB0XXHは、遊技状態などに応じた背景画面の表示状態を指定する。第1保留記憶数指定コマンドC1XXHは、第1保留記憶数を指定する。第1保留記憶数は、保留記憶数のうち、第1特別図柄表示装置904Aに対応した可変表示の保留数であり、例えば「0」〜「4」のいずれかの値となる。第2保留記憶数指定コマンドC2XXHは、第2保留記憶数を指定する。第2保留記憶数は、保留記憶数のうち、第2特別図柄表示装置904Bに対応した可変表示の保留数であり、例えば「0」〜「4」のいずれかの値となる。入賞時判定結果指定コマンドC3XXHは、入賞時判定結果を指定する。入賞判定結果は、第1始動口スイッチ9022Aが第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球を検出したときや、第2始動口スイッチ9022Bが第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球を検出したときに、例えば乱数回路90104やRAM90102の所定領域に設けられた遊技用ランダムカウンタから抽出した遊技用乱数を示す数値データを用いて、可変表示結果が「大当り」となるか否かを判定した結果や、変動パターンを判定した結果などを示している。すなわち、入賞時判定結果は、大当り遊技状態などの有利状態に制御するか否かを決定するより前に、有利状態に制御されるか否かを判定した結果や、特定の変動パターンとなるか否かを判定した結果を示している。
図21は、演出制御基板9012の演出制御用マイクロコンピュータ90120が受信可能なテストコマンドとなる演出制御コマンドの内容例を示している。テストコマンドとなる演出制御コマンドも、遊技用の演出制御コマンドと同様に、2バイト構成である。テストコマンドとなる演出制御コマンドは、上位データ(MODEデータ)がF0H〜F3Hのいずれかに設定される。これらの上位データ(MODEデータ)は、遊技用の演出制御コマンドでは使用されない値であり、各種検査を行うための専用コマンドとして、予め用意されたものであればよい。なお、2バイト構成のテストコマンドに限定されず、例えば1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。テストコマンドは、遊技の進行に伴い主基板9011の遊技制御用マイクロコンピュータ90100から送信される演出制御コマンドには含まれていない。テストコマンドは、例えばコネクタ90150、156、または、バックアップメモリ基板9014に設けられた検査用接続部90203に、信号配線を介して接続された外部装置としての検査装置から送信され、演出制御基板9012の演出制御用マイクロコンピュータ90120が受信したことに基づいて、受信コマンドに対応する検査処理などが実行可能となる。このように、テストコマンドとなる演出制御コマンドは、遊技の進行に伴い主基板9011の遊技制御用マイクロコンピュータ90100から演出制御基板9012の演出制御用マイクロコンピュータ90120に対して送信される遊技用の演出制御コマンドとは異なり、各種検査を行う検査処理などを実行可能にする検査用の演出制御コマンドである。
黒画面表示コマンドF000Hは、画像表示装置905においてテスト用の黒画面を表示させる。テスト用の黒画面は、表示色が黒色となる表示検査用の画面である。ROMチェック画面コマンドF005Hは、例えば外部ROM62AK120といった各種ROMの検査処理について、その実行結果やバージョン情報を画像表示装置905の画面上に表示させる。赤表示コマンドF020Hは、画像表示装置905において表示色が赤色となる表示検査用の画面である赤画面を表示させる。緑表示コマンドF021Hは、画像表示装置905において表示色が緑色となる表示検査用の画面である緑画面を表示させる。青表示コマンドF022Hは、画像表示装置905において表示色が青色となる表示検査用の画面である青画面を表示させる。白表示コマンドF023Hは、画像表示装置905において表示色が白色となる表示検査用の画面である白画面を表示させる。黒表示コマンドF024Hは、画像表示装置905において表示色が黒色となる表示検査用の画面である黒画面を表示させる。RTC値種別指定コマンドF1XXHは、RTC値の種別を指定する。RTC値種別指定コマンドの下位データ(EXTデータ)であるXXHは、例えば、年、月、日、曜日、時、分、秒といった、RTC値の種別に対応した値を示している。RTC数値設定コマンドF2XXHは、RTC値種別指定コマンドF1XXHで指定されたRTC値の種別について、具体的な内容や数値を設定する。RTC数値設定コマンドの下位データ(EXTデータ)であるXXHは、年、月、日、時、分、秒について、具体的な数値に対応した値を示し、曜日について、日曜日から土曜日までに対応した値を示している。
チェック処理等指定コマンドF3XXHは、検査処理となる各種のチェック処理について、実行することを指定する。例えばチェック処理等指定コマンドの下位データ(EXTデータ)であるXXHは、1のチェック処理と他のチェック処理とで異なる固有の値を示す場合や、複数種類のチェック処理などに共通した値を示す場合とがあればよい。チェック処理等指定コマンドF3XXHは、複数のテストコマンドを構成し、複数のテストコマンドの組み合わせとして、予め定められた順番で受信した場合に、検査処理となる各種のチェック処理などを実行可能であればよい。また、検査処理となる各種のチェック処理などに対応して予め定められた複数のテストコマンドを受信する順番として、複数種類の順番が予め定められており、複数のテストコマンドの組み合わせを受信した順番の種類に応じて異なる検査処理などを実行可能であればよい。
図22は、受信順序リストによるテストコマンドの受信順序と実行する処理との設定例を示している。複数のテストコマンドの組み合わせにより実行可能になる処理としては、バックアップクリア、外部RAMチェック(ショート)、外部RAMチェック(ロング)、バックアップ検査の各処理が、予め用意されている。図22(A)は、バックアップクリア処理を実行する場合に、複数のテストコマンドの組み合わせを受信する順序を示している。図22(B)は、外部RAMチェック(ショート)処理を実行する場合に、複数のテストコマンドの組み合わせを受信する順序を示している。図22(C)は、外部RAMチェック(ロング)処理を実行する場合に、複数のテストコマンドの組み合わせを受信する順序を示している。図22(D)は、バックアップ検査処理を実行する場合に、複数のテストコマンドの組み合わせを受信する順序を示している。図22(A)〜(D)に示す受信順序では、上から下に向かう順序で複数のテストコマンドの組み合わせを受信し、受信順序がすべて合致した場合に、対応する処理が実行される。
バックアップクリア処理は、バックアップデータの記憶内容を初期化する処理である。バックアップデータは、例えばバックアップメモリ基板9014のバックアップデータメモリ90210A〜90210Dに設けられたログ領域の記憶データであり、各種のログ情報を示している。外部RAMチェック(ショート)処理と外部RAMチェック(ロング)処理は、外部RAM90122の記憶領域について、データの書込および読出を適切に行うことができるか否かをチェックする検査処理である。外部RAMチェック(ショート)処理は、外部RAMチェック(ロング)処理よりも短時間で実行可能な処理であり、外部RAMチェック(ロング)処理よりも簡素化された処理内容を含むものであればよい。バックアップ検査処理は、バックアップデータの記憶内容に基づいて実行される検査処理である。この場合に、バックアップメモリ基板9014のバックアップデータメモリ90210A〜90210Dから読み出されたバックアップデータは、外部装置としての検査装置に出力可能となればよい。
外部RAMチェック(ショート)処理と外部RAMチェック(ロング)処理は、外部RAM90122という電子部品の状態を検査可能とする検査処理である。バックアップ検査処理は、ログ情報を示すバックアップデータの記憶内容に基づいて、各種の電子部品に関する情報を確認可能とする検査処理である。このように、演出制御用マイクロコンピュータ90120のCPU90131は、複数のテストコマンドの組み合わせにより、電子部品の状態を検査可能または確認可能とする検査処理を実行することができる。受信順序に従った複数のテストコマンドの組み合わせは、受信コマンドの上位データ(MODEデータ)がすべてF3Hとなるチェック処理等指定コマンドにより構成されている。このように、検査処理を実行するために受信する複数のテストコマンドの組み合わせは、遊技の進行に伴い受信する遊技用の演出制御コマンドとは異なる検査用の演出制御コマンドの組み合わせとして構成されている。したがって、電子部品の状態を検査する検査処理は、遊技用の演出制御コマンドを受信したことに基づいて実行されることがない。これにより、遊技の進行に伴い受信する遊技用の演出制御コマンドに基づいて、電子部品の状態を検査する検査処理が誤って実行されてしまうことを確実に防止して、適切な検査を行うことができる。また、例えば遊技の進行中などに誤って検査処理が実行される可能性を低下させるので、検査処理の誤った実行で遊技機が破損したと誤解されることによるトラブルを防止して、遊技の中断による遊技者の不利益を防ぎ、検査処理の信頼性を向上させることができる。
バックアップクリア処理を実行する場合に受信する複数のテストコマンドの組み合わせには、チェック処理等指定コマンドのうちF311Hとなるコマンドが含まれている。外部RAMチェック(ショート)処理を実行する場合に受信する複数のテストコマンドの組み合わせには、チェック処理等指定コマンドのうちF312Hとなるコマンドが含まれている。外部RAMチェック(ロング)処理を実行する場合に受信する複数のテストコマンドの組み合わせには、チェック処理等指定コマンドのうちF313Hとなるコマンドが含まれている。バックアップ検査処理を実行する場合に受信する複数のテストコマンドの組み合わせには、チェック処理等指定コマンドのうちF314Hとなるコマンドが含まれている。これらのコマンドは、いずれも他の処理を実行する場合に受信する複数のテストコマンドの組み合わせには含まれていない。このように、特定の検査処理を実行するために受信する複数のテストコマンドの組み合わせは、他の検査処理を実行するために受信する複数のテストコマンドの組み合わせには含まれない固有のテストコマンドを含んでいてもよい。例えば、チェック処理等指定コマンドのうちF303HとなるコマンドやF304Hとなるコマンドなどは、バックアップクリア処理、外部RAMクリア(ショート)処理、外部RAMクリア(ロング)処理、バックアップ検査処理のいずれを実行する場合にも、受信する複数のテストコマンドの組み合わせに含まれている。このように、特定の検査処理を実行するために受信する複数のテストコマンドの組み合わせは、他の検査処理を実行するために受信する複数のテストコマンドの組み合わせにも含まれる共通のテストコマンドを含んでいてもよい。また、例えばチェック処理等指定コマンドのうちF37FHとなるコマンドは、いずれの処理を実行する場合にも、受信する複数のテストコマンドの組み合わせにおいて最後に受信するテストコマンドとなる。このように、特定の検査処理を実行するために受信する複数のテストコマンドの組み合わせにおいて最後に受信するテストコマンドは、他の検査処理を実行するために受信する複数のテストコマンドの組み合わせにおいて最後に受信するテストコマンドと共通のコマンドであってもよい。なお、複数のテストコマンドの組み合わせにおいて最初に受信するテストコマンドが固有のコマンドとなる場合に限定されず、複数種類の検査処理に対応する複数のテストコマンドの組み合わせにおいて共通の順序で受信する少なくとも一部のテストコマンドが固有のコマンドとなるものであってもよい。また、複数のテストコマンドの組み合わせにおいて最後に受信するテストコマンドが共通のコマンドとなる場合に限定されず、複数種類の検査処理に対応する複数のテストコマンドの組み合わせにおいて共通の順序で受信する少なくとも一部のテストコマンドが共通のコマンドとなるものであってもよい。検査処理を実行するために受信する複数のテストコマンドの組み合わせは、遊技の進行に伴い受信する遊技用の演出制御コマンドよりも、多い個数のコマンドの組み合わせとして構成されていればよい。この場合に、電子部品の状態を検査する検査処理は、遊技用として受信する個数の演出制御コマンドでは実行されることがない。これにより、遊技の進行に伴い受信する遊技用の演出制御コマンドに基づいて、電子部品の状態を検査する検査処理が誤って実行されてしまうことを確実に防止して、適切な検査を行うことができる。また、例えば遊技の進行中などに誤って検査処理が実行される可能性を低下させるので、検査処理の誤った実行で遊技機が破損したと誤解されることによるトラブルを防止して、遊技の中断による遊技者の不利益を防ぎ、検査処理の信頼性を向上させることができる。複数のテストコマンドの組み合わせとして、テストコマンドを受信する順番は複数種類がある。そして、外部RAMチェック(ショート)処理、外部RAMチェック(ロング)処理、バックアップ検査処理といった、検査処理として、複数のテストコマンドの組み合わせを受信した順番の種類に応じて異なる処理を実行することができる。また、複数のテストコマンドの組み合わせに応じて、電子部品の状態を検査する検査処理が異なる。これにより、電子部品の状態を検査する多様な検査処理を実行可能にして、適切な検査を行うことができる。
演出制御タイマ割込処理のステップS9079にて実行される演出制御中バックアップ処理では、予め設定されたバックアップ条件が成立したか否かを判定する。そして、バックアップ条件が成立したと判定された場合に、成立したバックアップ条件に応じたバックアップ対象データを、記憶して保管するためのバックアップ処理が実行される。バックアップ条件は、パチンコ遊技機901における各種の変更や設定を含めた事象の発生に応じて、異なる複数の条件が設定可能であればよい。複数のバックアップ条件を示すバックアップ制御テーブルは、例えば外部ROM90121および内部ROM90132の一方または両方に設けられた所定領域(プログラム管理エリアなど)に、予め記憶されていればよい。バックアップ対象データは、バックアップ条件に応じて異なるデータを含んでいてもよい。あるいは、バックアップ対象データは、複数のバックアップ条件について共通のデータを含んでいてもよい。いずれのバックアップ条件が成立した場合にも、日時情報を含めたログ情報を示すバックアップ対象データが記憶されるようにすればよい。バックアップ対象データを記憶させるバックアップ方法として、一括バックアップと、分割バックアップとが用意されてもよい。一括バックアップの場合には、1回分のバックアップによるバックアップ対象データを、演出制御用のタイマ割込が1回発生したことに基づく割込処理において記憶させる。分割バックアップの場合には、1回分のバックアップによるバックアップ対象データを、演出制御用のタイマ割込が複数回発生したことに基づく割込処理において記憶させる。
バックアップ条件に応じたバックアップ対象データを記憶して保管するためのバックアップ処理は、演出制御タイマ割込処理が実行されるごとに、ステップS9079の演出制御中バックアップ処理にてバックアップ条件が成立したときに実行可能であってもよいし、パチンコ遊技機901に対する電力供給が停止される電断時に一括して実行可能であってもよい。電断時に一括してバックアップ処理を実行する場合に、演出制御中バックアップ処理にてバックアップ条件が成立したと判定されたときには、例えば外部RAM90122の所定領域に、日時情報を含めたログ情報を示すバックアップ対象データを記憶しておく。
図23は、複数のバックアップ条件などを提供するバックアップ制御テーブル120Tの設定例を示している。バックアップ制御テーブル120Tは、ログ情報の内容を示すバックアップ対象データごとに、バックアップ条件、バックアップ方法、分割方法、記憶領域ビット数、多重度、検証方法を設定可能に構成されている。バックアップ方法が分割バックアップである場合には、分割方法として、「自動」や「100KB毎」などを指定可能である。分割方法は、分割バックアップを実行する場合に、バックアップ対象データを分割する方式や手法であり、分割回数や分割時のデータ容量などを指定できればよい。例えば、分割方法が「自動」の場合には、バックアップ処理を実行するごとに、バックアップ対象データのデータ容量に応じた分割回数が決定される。あるいは、演出制御基板9012やバックアップメモリ基板9014における処理負荷に応じて、異なる分割回数や分割時のデータ容量を決定可能にしてもよい。記憶領域ビット数は、バックアップメモリ基板9014に設けられたバックアップデータメモリ90210A〜90210Dにおいて、ログ情報を記憶する記憶領域であるログ領域における記憶データの処理単位であり、この例では、8ビットを示す「8」または3ビットを示す「3」が指定可能となる。多重度は、同一のログ情報を示すバックアップ対象データを、異なる複数のログ領域で重複しつつ分散して記憶させるミラーリングの度合いであり、ミラーリングして記憶させるか否かや、ミラーリングする場合の記憶回数を指定可能である。例えば、多重度が「1」である場合には、ミラーリングを行わず、同一のログ情報を示すバックアップ対象データを1回だけ記憶させてバックアップする。多重度が「2」である場合には、記憶回数が2回のミラーリングを行い、同一のログ情報を示すバックアップ対象データを異なる記憶領域に2回記憶させてバックアップする。多重度が「3」である場合には、記憶回数が3回のミラーリングを行い、同一のログ情報を示すバックアップ対象データを異なる記憶領域に3回記憶させてバックアップする。多重度を大きくすることにより、冗長性(可用性)を向上させ、記憶データの信頼性を高めることができる。
バックアップ対象データごとに設定可能な検証方法は、バックアップ対象データの記憶処理であるバックアップ処理が正しく行われたか否かを検証する方法であり、誤り検出とともに、多数決による判断を行うか否かを指定可能である。検証方法が誤り検出の場合には、バックアップ対象データをログ領域から読み出したときに、パリティ、チェックサムまたはハッシュ値などを用いた任意の誤り検出処理を実行して、記憶データの正当性を検証できればよい。検証方法が誤り検出とともに多数決の場合、パリティ、チェックサムまたはハッシュ値などを用いた誤り検出処理とともに、ミラーリングにより多重化されて同一のログ情報を示すバックアップ対象データが記憶された複数のログ領域における記憶データを比較する。この比較結果として、複数のログ領域のうち所定数のログ領域において記憶内容が一致すれば、正しくバックアップ処理がされたと判定して、記憶データの正当性を検証できればよい。例えば複数のログ領域における記憶データから算出したパリティ、チェックサムまたはハッシュ値が一致した場合には、それぞれのログ領域に対して正しくバックアップ処理がされたと判断することができる。複数のログ領域における記憶データから算出されたパリティ、チェックサムまたはハッシュ値が不一致の場合には、同一のパリティ、チェックサムまたはハッシュ値が算出されたログ領域の数が過半数であれば、それらのログ領域に対して正しくバックアップ処理がされたと判断すればよい(多数決による判断)。正しくバックアップ処理がされたと判定する条件となる「所定数のログ領域」は、過半数のログ領域に限定されず、多重度にかかわらず予め設定された固定値(例えば「2」など)であってもよいし、多重度やバックアップ方法あるいは分割方法などに応じて決定される可変値であってもよい。多数決による判断に代えて、誤り検出処理の実行結果が最初に正常となった時点で、正しくバックアップ処理がされたと判定してもよい。
バックアップ対象データは、システムデータ、演出制御エラーデータ、遊技者履歴データ、受信コマンドデータ、設定値変更時刻データ、節電設定データ、現在時刻変更データ、電源断時刻データ、店舗名設定データ、演出出力量データ、演出履歴データを含んでいる。なお、これらの一部を含んだバックアップ対象データであってもよい。システムデータは、外部RAM90122や内部RAM90133に設けられた所定領域(演出制御用データ保持エリアなど)に記憶された演出制御用データを含んでいればよい。演出制御エラーデータは、演出制御の実行中に発生したエラーを示すデータである。遊技者履歴データは、パチンコ遊技機901が取得した遊技者に関するデータである。受信コマンドデータは、主基板9011から送信された演出制御コマンドを示すデータである。設定値変更時刻データは、設定値が変更された日時を示すデータである。なお、設定値変更時刻データは、設定値が確認された日時を示すデータを含んでもよいし、設定値変更時刻データとは別個に設定値確認時刻データが生成されてもよい。節電設定データは、遊技場の係員が設定可能な節電制御に関するデータである。節電制御の設定は、例えばパチンコ遊技機901の背面側に設けられた出力量切替スイッチのツマミを回動操作する動作により、画像表示装置905に節電機能等設定画面が表示されたときに、節電機能の有無や種類(節電モード)が変更可能となればよい。あるいは、節電設定用のテストコマンドが入力された場合に、節電機能等設定画面が画像表示装置905に表示され、節電機能の有無や機能(節電モード)を変更可能にしてもよい。現在時刻変更データは、RTCにより計測される現在日時の設定が変更されたことを示すデータである。RTCにより計測される現在日時の設定は、演出制御用マイクロコンピュータ90120のタイマ回路90135が備えるRTCの設定と、バックアップメモリ基板9014に設けられたRTC90201の設定とのうち、一方または両方の設定であればよい。電源断時刻データは、パチンコ遊技機901に対する電力供給が停止された日時を示すデータである。店舗名設定データは、遊技場の係員などが設定可能な店舗名の設定を示すデータである。演出出力量データは、遊技者などが設定可能な音量や発光量といった出力量の設定を示すデータである。演出履歴データは、パチンコ遊技機901において実行された演出の履歴を示すデータである。その他、特定タイミングから計数した可変表示の実行回数を示す回転数、大当り種別ごとにカウントした大当り回数を示す種別大当り回数、通常状態に制御されずに発生した大当り回数を示す連チャン数、遊技者が設定した演出画像のキャラクタ選択内容や演出テーマを示す演出カスタマイズ、予め定められたミッションの達成状況を示すミッション達成状況など、パチンコ遊技機901の仕様や制御の進行などに応じて、任意の情報を示すデータを、バックアップ対象データとして記憶することができればよい。
バックアップ対象データごとに設定可能なバックアップ条件は、パチンコ遊技機901における設定、制御、判定、検出など、遊技や演出の進行に伴い発生可能な事象の発生条件であればよい。演出制御タイマ割込処理のステップS9079にて実行される演出制御中バックアップ処理では、例えば演出制御用マイクロコンピュータ90120のCPU90131やVDP90140といった、制御装置や処理装置による処理結果に応じて、予め設定されたバックアップ条件のいずれかが成立したか否かを判定すればよい。例えば、ステップS9075にて実行されるエラー報知処理では、主基板9011から送信された遊技制御エラー指定コマンドの受信結果を判定することにより、あるいは、各種の検出結果を判定することにより、演出装置を含めた電子部品に関するエラーが発生した場合に、エラーを報知する制御が行われる。この場合に、演出制御中バックアップ処理では、エラー発生時のバックアップ条件が成立したと判定し、演出制御エラーデータを作成する。このように、演出制御中バックアップ処理にてバックアップ条件が成立したと判定されたときには、バップアップメモリ基板9014に対し、演出制御中バックアップ用のバックアップ命令に対応する制御信号が送信される。演出制御中バックアップ用のバックアップ命令は、バックアップ対象データを含んでいればよい。バックアップメモリ基板9014のメモリコントローラ90200は、演出制御中バックアップ用のバックアップ命令を受け付けると、RTC90201から取得した日時情報を用いて、バックアップ対象データを含むログ情報の書込処理を実行すればよい。演出装置を含めた電子部品に関するエラーの情報を記憶することにより、不具合の特定や性能の改善が容易になる。
演出制御中バックアップ処理は、演出制御用のタイマ割込が発生したことに基づいて、演出制御用タイマ割込処理のステップS9079にて実行される。そして、CPU90131やVDP90140といった制御装置や処理装置による処理結果に応じた事象の発生条件が成立した場合として、演出装置を含む複数の電子部品に関するバックアップ対象データごとに設定されたバックアップ条件が成立した場合には、バックアップ対象データを記憶させるバックアップ処理が実行される。このように、複数の電子部品に関する事象の発生条件が成立した場合として、CPU90131やVDP90140といった制御装置や処理装置の処理結果に応じた事象の発生条件が成立した場合には、ログ領域などの記憶領域に対して、複数の電子部品に関する情報を書き込んで記憶させるための書込処理を実行することができる。
バックアップ対象データごとに設定可能なバックアップ条件は、複数の電子部品に応じた事象の発生条件とは異なる書込条件を含んでいてもよい。例えば遊技者履歴データは、複数の電子部品に応じた事象が発生したか否かにかかわらず、遊技者に関するデータが更新されたデータ更新時に、バックアップ条件が成立する。受信コマンドデータは、複数の電子部品に応じた事象が発生しない場合でも、主基板9011から送信された演出制御コマンドの受信時に、バックアップ条件が成立することがある。店舗名設定データは、複数の電子部品に応じた事象が発生したか否かにかかわらず、遊技場に対応する店舗の名称設定時に、バックアップ条件が成立する。システムデータについては、複数の電子部品に応じた事象が発生したことによるデータ更新時にバックアップ条件が成立する場合と、複数の電子部品に応じた事象が発生したか否かにかかわらず記憶されているデータ更新時にバックアップ条件が成立する場合とがある。このように、複数の電子部品に応じた事象の発生条件とは異なる書込条件としてのバックアップ条件が成立した場合にも、バックアップ対象データを記憶させるバックアップ処理が実行される。このような発生条件とは異なる書込条件が成立した場合には、ログ領域などの記憶領域に対して、複数の電子部品に関する情報とは異なる遊技関連情報を書き込んで記憶させるための書込処理を実行することができる。電子部品の不具合に応じた事象が発生した場合には、遊技関連情報も含めたバックアップデータが記憶されているので、遊技や演出の進行と電子部品の不具合との関係を容易に特定することができ、パチンコ遊技機901の状況を容易に把握することができる。
バックアップ対象データが演出制御エラーデータである場合には、エラー発生時のみをバックアップ条件とするものに限定されず、エラー回復時も含めたバックアップ条件が設定されてもよい。例えば、ステップS9075にて実行されるエラー報知処理では、主基板9011から送信された遊技制御エラー指定コマンドの受信結果を判定することにより、あるいは、各種の検出結果を判定することにより、演出装置を含めた電子部品に関するエラーが発生した場合に、エラーを報知する制御が行われる。この場合に、演出制御中バックアップ処理では、エラー発生時のバックアップ条件が成立したと判定し、演出制御エラーデータを作成する。その後に、エラー報知の対象となった電子部品に関して、エラーが検出されなくなると、エラーから回復したと判定する。このような判定によるエラー回復時にも、演出制御中バックアップ処理ではバックアップ条件が成立したと判定して、演出制御エラー回復データを作成してもよい。こうして作成した演出制御エラー回復データは、演出制御エラーデータと同様に、演出制御中バックアップ用のバックアップ命令に含められて、バックアップメモリ基板9014に対して送信される。バックアップメモリ基板9014のメモリコントローラ90200は、演出制御中バックアップ用のバックアップ命令を受け付けると、RTC90201から取得した日時情報を用いて、バックアップ対象データを含むログ情報の書込処理を実行すればよい。演出制御エラーデータに加えて、演出制御エラー回復データもバックアップデータとして記憶可能にすることで、演出制御に関するエラーの発生と回復の履歴を記憶して事後的な検証を可能とし、パチンコ遊技機901の状況を容易に把握することができる。
演出制御メイン処理のステップS9023における電源投入時情報処理では、ログ領域に記憶されたログ情報に基づき設定や制御を復旧させるバックアップ復旧処理が実行されてもよい。バックアップ復旧処理では、バックアップ対象データに応じた検証方法で検証を行い、記憶データが正常であるか否かを判定すればよい。例えば、検証方法が誤り検出とともに多数決の場合、同一のログ情報を示すバックアップ対象データが記憶された複数のログ領域のうち、所定数のログ領域において誤り検出処理の実行結果が正常であれば、記憶データが正常であると判定する。こうして、記憶データが正常であれば、ログ領域の記憶データを用いたデータ復旧処理を行う。これに対し、記憶データが正常ではない場合には、ログ領域の記憶データとは異なる初期データを用いた初期値設定を行う。初期データは、例えば外部ROM90121および内部ROM90132の一方または両方に記憶され、遊技制御メイン処理のステップS9021にて初期化処理が実行される場合に使用されるデータであればよい。これにより、バックアップ対象データを正しく記憶できなかった場合でも、停電からの復旧に応じて、初期データを用いた初期値設定を行うことができる。初期データに代えて、記憶データが正常ではない場合に対応した特別データを用いてもよい。特別データは、初期データとは異なり、設定や制御を復旧させる場合に適合したデータであればよい。記憶データが正常ではないと判定されたバックアップ対象データに応じて、初期データを用いるか特別データを用いるかを異ならせてもよい。例えばバックアップ対象データがシステムデータであれば、記憶データが正常ではないと判定された場合に、特別データを用いたデータ復旧を行う。これに対し、バックアップ対象データが演出出力量データであれば、記憶データが正常ではないと判定された場合に、初期データを用いたデータ復旧を行う。初期データを用いるか特別データを用いるかの設定は、バックアップ対象データの更新頻度や更新データ量、データの重要度、対象部品、対象制御、これらの一部または全部の組合せなどに基づいて、予め決められていればよい。なお、バックアップ復旧処理は、演出制御中バックアップ処理にて予め設定されたデータ復旧条件が成立した場合に、実行可能としてもよい。データ復旧条件は、例えば主基板9011から送信される停電復旧指定コマンドを受信した場合に、成立すればよい。
演出制御中バックアップ処理では、演出制御基板9012にバックアップメモリ基板9014が接続されているか否かを判定してもよい。この場合には、コネクタ90154の端子TM02における電圧値を判定すればよい。接続状態の判定結果に応じて、記憶処理を実行するか否かを異ならせてもよいし、異なる内容の記憶処理が実行されてもよい。例えば、演出制御基板9012にバックアップメモリ基板9014が接続されていない場合には、ログ領域にログ情報を格納して記憶させる記憶処理を実行しない。このように、演出制御基板9012にバックアップメモリ基板9014が接続されていないという、予め設定された制限条件が成立した範囲では、記憶処理を実行しないという限界としての制限が設けられてもよい。これに対し、演出制御基板9012にバックアップメモリ基板9014が接続されているという、制限条件が成立していない範囲では、記憶処理を実行可能であればよい。異なる内容の記憶処理として、演出制御基板9012にバックアップメモリ基板9014が接続されていない場合には、外部RAM90122の所定領域をログ領域として、各種のログ情報を示すバックアップデータを格納して記憶させる記憶処理が実行されてもよい。この場合には、演出制御基板9012にバックアップメモリ基板9014が接続されている場合と比較して、バックアップ対象データとして記憶させるデータ容量を減少させてもよい。例えば、演出制御エラーデータや受信コマンドデータはバックアップ対象データとなり、バックアップ条件が成立したときにログ情報を記憶させる記憶処理が実行される一方で、システムデータや遊技者履歴データはバックアップ対象データとならず、バックアップ条件が成立してもログ情報を記憶させる記憶処理が実行されないようにしてもよい。このように、演出制御基板9012にバックアップメモリ基板9014が接続されていないという、予め設定された制限条件が成立した範囲では、記憶処理により記憶させるデータ容量を減少させるという限界としての制限が設けられてもよい。これに対し、演出制御基板9012にバックアップメモリ基板9014が接続されているという、制限条件が成立していない範囲では、記憶処理により記憶させるデータ容量を減少させず、すべてのバックアップ条件に対応したバックアップ対象データを格納して記憶させればよい。記憶処理に限定されず、パチンコ遊技機901における任意の処理や制御について、予め設定された制限条件が成立した範囲では、特定の処理や制御が実行されないという限界としての制限が設けられてもよく、あるいは制限条件が成立していない範囲と比較して処理量や制御量が減少するという限界としての制限が設けられてもよい。
図24および図25は、メンテナンス履歴画面を表示する具体例を示している。パチンコ遊技機901への電力供給が開始されたときに、遊技制御メイン処理のステップS905にて設定確認処理が実行され、設定確認条件が成立すると、主基板9011から演出制御基板9012に対して設定確認開始コマンドが送信される。この設定確認開始コマンドを受信すると、演出制御用マイクロコンピュータ90120のCPU90131は、例えば演出制御用タイマ割込処理のステップS9078にてメンテナンスモード処理が実行されたときに、図24(A)に示すような設定確認中表示を行う。設定確認中表示は、例えば画像表示装置905において「設定確認中です」などの文字表示を行う。設定確認中表示には、画像表示装置905において「プッシュボタン押下でメンテナンスモードに移行します」などの文字表示が含まれている。このように、設定確認中表示では、メンテナンスモードに移行するための操作を促す表示が行われる。このとき、遊技場の係員や製造業者の担当者がプッシュボタン9031Bを押下する動作の検出があると、画像表示装置905では、図24(B)に示すようなメンテナンスモードメニュー画面が表示され、メンテナンスモードに移行する。メンテナンスモードメニュー画面には、「メンテナンス履歴」、「設定変更/確認履歴」、および「現在時刻設定」の選択肢が表示されているとともに、現在時刻が表示されている。
メンテナンスモードメニュー画面において、「メンテナンス履歴」の選択肢012IW106を選択すると、画像表示装置905では、図24(C)に示すようなメンテナンス履歴画面の表示に切り替わる。メンテナンス履歴画面では、日時とログ内容とが対応付けて表示され、最新のログ情報が上位となるように順に表示される。一例として、VDP90140にて内部状態の異常が発生したことを示すVDPエラー、第1大入賞口や第2大入賞口などの入賞口への不正入賞を検出したことを示す不正入賞エラー、カウントスイッチ9023など各種スイッチの異常を検出したことを示すスイッチ異常エラー、賞球異常を検出したことを示す賞球異常エラー、異常磁気を検出したことを示す磁石エラーの各ログ情報、さらには、確変不成立を検出したことを示すログ情報が表示される。メンテナンス履歴画面が複数ページある場合には、次のページの選択操作を行うと、図24(D)に示すようなメンテナンス履歴画面の2ページ目に移行する。この場合には、設定変更の開始や設定変更の終了のログ情報、電断日時や電源投入日時のログ情報、さらには、左打ち報知や満タン報知のログ情報が表示される。さらに次のページがある場合には、次のページの選択操作を行うと、図25(E)に示すようなメンテナンス履歴画面の3ページ目に移行する。このときには、設定確認の開始や設定確認の終了のログ情報、設定確認中のメンテナンスモード中に現在時刻設定が行われた旨のログ情報、初期化処理によるRAMクリアが実行されたことを示すログ情報などが表示される。さらに次のページの選択操作を行うと、図25(F)に示すようなメンテナンス履歴画面の4ページ目に移行する。ここでは、パチンコ遊技機901への電源投入時に何らかのRAM異常が発生したことを示すRWM異常エラーのログ情報、それより後の日時に対応した電断日時や電源投入日時のログ情報が表示される。これらのログ情報により、RWM異常エラーが発生したことから、遊技場の係員が一旦はパチンコ遊技機901の電力供給を停止した後にクリアスイッチをオンしながら電源を再投入して、初期化処理によるRAMクリアが行われたことを、事後的に確認できる。また、CPU90131において例外事象が発生したことを示すCPU例外事象のログ情報、それより後の日時に対応した電断日時や電源投入日時のログ情報が表示される。これらのログ情報により、CPU例外事象が発生したことから、遊技場の係員がパチンコ遊技機901の電力供給を停止したが、次の日に電源を投入したときには、CPU例外事象が発生しなくなったことを、事後的に確認できる。
なお、図25(E)に示すようなメンテナンス履歴画面の3ページ目では、現在時刻設定が行われた旨のログ情報として、設定確認が開始された旨のログ情報よりも、早い時刻を示すログ情報が表示されている。例えば設定確認が開始されたのが2018/03/21(水)の09:36:28であるのに対して、現在時刻を設定したのが2018/03/21(水)の09:36:16とされている。このように、現在時刻設定の前後で日時の不整合が生じるのは、現在時刻設定が行われると、設定後の日時情報を読み出してログ情報が記録されるためである。この例では、ログ情報が発生した順にログ領域にログ情報が記録され、現在時刻設定の前後で日時が整合しなくなる場合であっても、ログ情報が発生した順にログ情報が表示される。
メンテナンス履歴画面の表示に加えて、あるいはメンテナンス履歴画面の表示に代えて、画像表示装置905に2次元バーコードを表示して、ログ情報を取得可能にしてもよい。例えば検査装置に接続された撮影装置を用いて、画像表示装置905に表示された2次元バーコードを撮影する。このような2次元バーコードの撮影により、検査装置にログ情報を提供することができる。その他、ログ情報の出力は、表示出力、無線出力、赤外線出力、音声出力、超音波出力、あるいは、これらの一部または全部の組合せといった、任意の出力方式を用いたものであればよい。ログ情報に限定されず、任意の情報出力は、表示出力、無線出力、赤外線出力、音声出力、超音波出力、あるいは、これらの一部または全部の組合せといった、任意の出力方式を用いたものであればよい。
メンテナンス履歴画面にて表示可能なログ情報は、バックアップデータに示されるログ情報の全部であってもよいし、バックアップデータに示されるログ情報の一部であってもよい。例えば、メンテナンス履歴画面では、CPU90131の例外事象といった、制御装置の内部状態に応じて成立可能な事象の発生条件に対応するログ情報を表示可能である。また、メンテナンス履歴画面では、VDP90140のエラー割込要求といった、処理装置の内部状態に応じて成立可能な事象の発生条件に対応するログ情報を表示可能である。メンテナンス履歴画面では、演出制御中バックアップ処理におけるエラー発生時、時刻変更時、電源再投入時の判定といった、CPU90131による処理結果に応じて成立可能な特定事象の発生条件に対応するログ情報を表示可能である。その一方で、メンテナンス履歴画面では、演出制御中バックアップ処理における遊技者履歴データのデータ更新時、節電設定時、名称設定時の判定といった、特定事象以外の事象の発生条件に対応するログ情報を表示しない。このように、バックアップデータとして記憶されるログ情報は、メンテナンス履歴画面にて表示されないログ情報を含んでいてもよい。あるいは、通常のメンテナンス履歴画面では表示されないが、特別なメンテナンス履歴画面では表示可能なログ情報を設けてもよい。特別なメンテナンス画面は、例えばスティックコントローラ9031Aやプッシュボタン9031Bに対する所定操作となる動作の検出結果といった、任意の検出結果に応じて表示可能であればよい。この場合に、スティックコントローラ9031Aやプッシュボタン9031Bに対する操作手順は、遊技場の係員には通知されず、パチンコ遊技機901の製造業者における担当者が認識可能なものであればよい。検出結果に限定されず、任意の制御や処理に応じて、特別なメンテナンス履歴画面を表示可能であればよい。このように、複数種類のログ情報のうち特定種類のログ情報という範囲では、メンテナンス履歴画面に表示されないという限界としての制限が設けられてもよい。特定種類以外のログ情報という範囲では、メンテナンス履歴画面に表示可能であればよい。あるいは、複数種類のログ情報のうち特定種類のログ情報という範囲では、特別なメンテナンス履歴画面にのみ表示可能となり通常のメンテナンス履歴画面に表示されないという限界としての制限が設けられてもよい。
図26は、メンテナンスモード中に設定変更/確認履歴の選択操作が行われた場合の具体例を示している。図26(A)に示すような設定確認中表示が行われているときに、遊技場の係員や製造業者の担当者によるプッシュボタン9031Bを押下する動作の検出に応じて、図26(B)に示すようなメンテナンスモードメニュー画面が表示される。そして、「設定変更/確認履歴」の選択肢012IW107が選択操作される。この場合に、画像表示装置905では、図26(C)に示すような設定変更/確認履歴画面の表示に切り替わる。設定変更/確認履歴画面では、日時と、設定変更であるか設定確認であるかと、変更後の設定値または確認した設定値とが対応付けて表示され、最新のログ情報が上位となるように順に表示される。なお、メンテナンスモードメニュー画面の表示中に「現在時刻設定」の選択肢が選択操作された場合には、画像表示装置905において現在時刻設定画面の表示に切り替わる。現在時刻設定画面では、スティックコントローラ9031Aの左右の傾倒操作により年、月、日、曜日、時、分、または秒の項目が選択され、スティックコントローラ9031Aの前後の傾倒操作により項目毎の数字が選択される。現在時刻設定画面が表示された後に、遊技場の係員や製造業者の担当者がプッシュボタン9031Bを押下すると、現在表示中の日時に現在の日時が設定される。
(特徴部41AKに関する説明)
図27は、特徴部41AKに関するバックアップ処理の実行例を示している。この場合に、演出制御用マイクロコンピュータ90120のCPU90131は、外部ROM90121および内部ROM90132の一方または両方から読み出したプログラムを実行することにより、メモリ書込処理部41AKM10、発生事象情報作成処理部41AKM21〜41AKM23の機能を備える。また、外部RAM90122または内部RAM90133の所定領域には、書込中フラグ41AKF1と、バックアップデータバッファ41AKB1とが設けられる。バックアップデータバッファ41AKB1は、バッファエリア41AKB11〜41AKB13を含む複数のバッファエリアを備えている。バックアップメモリ基板9014のバックアップデータメモリ90210A〜90210Cには、バックアップ記憶部41AKA1〜41AKA3が設けられる。バックアップ記憶部41AKA1は、ログ領域として、バックアップ記憶エリア41AKA11〜41AKA13を含む複数のバックアップ記憶エリアを備えている。バックアップ記憶部41AKA2は、ログ領域として、バックアップ記憶エリア41AKA21〜41AKA23を含む複数のバックアップ記憶エリアを備えている。バックアップ記憶部41AKA3は、ログ領域として、バックアップ記憶エリア41AKA31〜41AKA33を含む複数のバックアップ記憶エリアを備えている。
発生事象情報作成処理部41AKM21は、CPU内部エラー41AKC1の発生に対応した発生事象情報を示すバックアップデータを作成する。このとき作成されるバックアップデータは、例えばCPU例外事象発生時処理のステップS9042にて例外時バックアップ処理を実行することで作成されるデータであり、例外事象情報を含むログ情報を示すデータであればよい。発生事象情報作成処理部41AKM22は、VDPエラー割込41AKC2の発生に対応した発生事象情報を示すバックアップデータを作成する。このとき作成されるバックアップデータは、例えばVDPエラー割込処理のステップS9052にてエラー割込時バックアップ処理を実行することで作成されるデータであり、VDPエラー情報を含むログ情報を示すデータであればよい。発生事象情報作成処理部41AKM23は、演出制御中エラー判定41AKC3の発生に対応した発生事象情報を示すバックアップデータを作成する。このとき作成されるバックアップデータは、例えば演出制御用タイマ割込処理のステップS9079にて演出制御中バックアップ処理を実行することで作成されるデータであり、演出制御エラーデータを含むログ情報を示すデータであればよい。発生事象情報作成処理部41AKM21〜41AKM23が作成したバックアップデータは、作成順に従ってバックアップデータバッファ41AKB1に一時記憶される。例えば最初に作成されたバックアップデータはバッファエリア41AKB11に書き込まれて格納され、次に作成されたバックアップデータはバッファエリア41AKB12に書き込まれて格納され、続いて作成されたバックアップデータはバッファエリア41AKB13に書き込まれて格納される。
メモリ書込処理部41AKM10は、バックアップデータバッファ41AKB1に一時記憶されているバックアップデータがある場合に、これを読み出して取得する。このとき取得されたバックアップデータは、バックアップメモリ基板9014へと転送され、バックアップ記憶部41AKA1〜41AKA3のログ領域に記憶される。この実行例では、多重度が「3」に対応して、3つのバックアップ記憶部41AKA1〜41AKA3に対し、同一のバックアップデータが重複しつつ分散して記憶される。例えばバックアップデータバッファ41AKB1のバッファエリア41AKB11から読み出して取得したバックアップデータは、バックアップ記憶部41AKA1のバックアップ記憶エリア41AKA11と、バックアップ記憶部41AKA2のバックアップ記憶エリア41AKA21と、バックアップ記憶部41AKA3のバックアップ記憶エリア41AKA31とに、複写して書き込むことで記憶される。バックアップ記憶部41AKA1〜41AKA3のログ領域に対するバックアップデータの書き込みが行われる開始時には、書込中フラグ41AKF1がオン状態にセットされる。バックアップデータの書き込みが終了する終了時には、書込中フラグ41AKF1がクリアされてオフ状態となる。メモリ書込処理部41AKM10は、書込中フラグ41AKF1がオフである場合に、新たなバックアップデータの書込許可となり、バックアップデータバッファ41AKB1に一時記憶されているバックアップデータの読み出しを行う。これに対し、書込中フラグ41AKF1がオンである場合には、新たなバックアップデータの書込禁止となり、バックアップデータバッファ41AKB1に一時記憶されているバックアップデータの読み出しを行わない。
例えばバックアップデータバッファ41AKB1のバッファエリア41AKB11から読み出して取得したバックアップデータについて、ログ領域への書き込みが終了し、書込中フラグ41AKF1がオフになると、次のバッファエリア41AKB12に一時記憶されているバックアップデータを読出可能となる。このとき読み出して取得したバックアップデータは、バックアップ記憶部41AKA1のバックアップ記憶エリア41AKA12と、バックアップ記憶部41AKA2のバックアップ記憶エリアAKA22と、バックアップ記憶部41AKA3のバックアップ記憶エリア41AKA32とに、複写して書き込むことで記憶される。こうしてログ領域への書き込みが終了し、書込中フラグ41AKF1がオフになると、さらに次のバッファエリア41AKB13に一時記憶されているバックアップデータが読出可能となる。この場合に読み出して取得したバックアップデータは、バックアップ記憶部41AKA1のバックアップ記憶エリア41AKA13と、バックアップ記憶部41AKA2のバックアップ記憶エリア41AKA23と、バックアップ記憶部41AKA3のバックアップ記憶エリア41AKA33とに、複写して書き込むことで記憶される。
バックアップ記憶部41AKA1は、例えばバックアップ記憶エリア41AKA11〜41AKA13に連続したアドレスが割り当てられることで、連続した1の記憶領域として設けられる。バックアップ記憶部41AKA2は、例えばバックアップ記憶エリア41AKA21〜41AKA23に連続したアドレスが割り当てられることで、連続した1の記憶領域として設けられる。バックアップ記憶部41AKA3は、例えばバックアップ記憶エリア41AKA31〜41AKA33に連続したアドレスが割り当てられることで、連続した1の記憶領域として設けられる。そして、書込中フラグ41AKF1がオンである場合には、新たなバックアップデータについて書込禁止となる。これにより、複数の電子部品に応じた事象の発生条件のうち、第1発生条件および第2発生条件が成立した場合に、一方の条件に対応するバックアップデータの書込処理を実行中であれば、他方の条件に対応するバックアップデータの書込処理を実行しない。
例えばCPU内部エラー41AKC1およびVDPエラー割込41AKC2の発生条件が成立した場合に、CPU内部エラー41AKC1に対応するバックアップデータの書込処理を実行中であれば、書込中フラグ41AKF1がオンであることに対応して、VDPエラー割込41AKC2に対応するバックアップデータの書込処理を実行しない。あるいは、CPU内部エラー41AKC1およびVDPエラー割込41AKC2の発生条件が成立した場合に、VDPエラー割込41AKC2に対応するバックアップデータの書込処理を実行中であれば、書込中フラグ41AKF1がオンであることに対応して、CPU内部エラー41AKC1に対応するバックアップデータの書込処理を実行しない。いずれの書込処理を先に実行するかは、バックアップデータの作成順に従って決定されるようにすればよい。VDPエラー割込41AKC2および演出制御中エラー判定41AKC3の発生条件が成立した場合や、演出制御中エラー判定41AKC3およびCPU内部エラー41AKC1の発生条件が成立した場合にも、同様に書込処理の実行を制御すればよい。このように、複数の発生条件が成立した場合に、一方の条件に対応するバックアップデータの書込処理を実行中という範囲では、他方の条件に対応するバックアップデータの書込処理を実行しないという限界としての制限が設けられる。一方の条件に対応するバックアップデータの書込処理を実行中でない範囲では、他方の条件に対応するバックアップデータの書込処理を実行することができればよい。
なお、バックアップデータを作成する場合の作成順は、演出制御用マイクロコンピュータ90120における処理優先度に応じて決定されてもよい。例えばCPU内部エラー41AKC1およびVDPエラー割込41AKC2の発生条件が成立した場合には、CPU例外事象発生時処理の優先度がVDPエラー割込処理の優先度よりも高いので、発生事象情報作成処理部41AKM21によるバックアップデータの作成が、発生事象情報作成処理部41AKM22によるバックアップデータの作成よりも先に実行されてもよい。VDPエラー割込41AKC2および演出制御中エラー判定41AKC3の発生条件が成立した場合には、VDPエラー割込処理の優先度が演出制御用タイマ割込処理の優先度よりも高いので、発生事象情報作成処理部41AKM22によるバックアップデータの作成が、発生事象情報作成処理部41AKM23によるバックアップデータの作成よりも先に実行されてもよい。
CPU内部エラー41AKC1の発生条件は、CPU90131の例外事象といった、制御装置の内部状態に応じて成立可能である。VDPエラー割込41AKC2の発生条件は、VDP90140のエラー割込要求といった、処理装置の内部状態に応じて成立可能である。演出制御中エラー判定41AKC3の発生条件は、演出制御中バックアップ処理におけるエラー発生時の判定といった、CPU90131による処理結果に応じて成立可能である。したがって、CPU内部エラー41AKC1やVDPエラー割込41AKC2の発生条件が成立した場合には、演出制御中エラー判定41AKC3の発生条件が成立した場合よりも優先して、バックアップデータの書込処理を実行可能になる。
例えばCPU内部エラー41AKC1の発生条件が複数回成立した場合には、それらの発生条件が成立した順に、バックアップデータの作成が実行され、バックアップデータの作成順に書込処理を実行可能になる。VDPエラー割込41AKC2の発生条件が複数回成立した場合には、それらの発生条件が成立した順に、バックアップデータの作成が実行され、バックアップデータの作成順に書込処理を実行可能になる。演出制御中エラー判定41AKC3の発生条件が複数回成立した場合には、それらの発生条件が成立した順に、バックアップデータの作成が実行され、バックアップデータの作成順に書込処理が実行可能になる。これらの場合には、書込中フラグ41AKF1がオンであるときに書込禁止となることで、前回の発生条件に対応する書込処理の実行中であれば、次回の発生条件に対応する書込処理を実行しない。このように、複数の電子部品に応じた事象の発生条件のうち、第1発生条件または第2発生条件が複数回成立した場合に、前回の発生条件に対応する書込処理を実行中という範囲では、次回の発生条件に対応する書込処理を実行しないという限界としての制限が設けられる。前回の発生条件に対応する書込処理が実行中でない範囲では、次回の発生条件に対応する書込処理を実行することができればよい。
なお、複数の発生条件が成立した場合に、いずれかの書込処理を実行するか否かが、発生条件の成立順に従って決定されてもよい。例えば、先に成立した発生条件に対応する書込処理の実行中に、別の発生条件が成立した場合には、後に成立した発生条件に対応する書込処理が実行されないようにしてもよい。あるいは、複数の発生条件が成立した場合に、いずれかの書込処理を実行するか否かが、処理優先度に従って決定されてもよい。例えば、CPU内部エラー41AKC1およびVDPエラー割込41AKC2の発生条件が同時に成立した場合には、CPU例外事象発生時処理の処理優先度がVDPエラー割込処理の処理優先度よりも高いので、CPU内部エラー41AKC1に対応する書込処理を実行し、VDPエラー割込41AKC2に対応する書込処理は実行されないようにしてもよい。また、複数の発生条件が成立した場合には、処理優先度に従った上書処理が実行されてもよい。例えば、CPU内部エラー41AKC1およびVDPエラー割込41AKC2の発生条件が同時に成立した場合には、CPU例外事象発生時処理の処理優先度がVDPエラー割込処理の処理優先度よりも高いので、CPU内部エラー41AKC1に対応する書込処理は、VDPエラー割込41AKC2に対応する書込処理による記憶データを上書きする上書処理として実行されてもよい。
複数の発生条件として、複数のバックアップ条件が成立した場合には、バックアップデータの作成順や書込処理を実行するか否かが、バックアップ対象データの内容に従って決定されてもよい。例えば、バックアップ対象データが演出制御エラーデータであるエラー発生時のバックアップ条件、および、バックアップ対象データが受信コマンドデータであるコマンド受信時のバックアップ条件が同時に成立した場合には、エラー発生時のバックアップ条件に対応する書込処理を先に実行し、コマンド受信時のバックアップ条件に対応する書込処理を後に実行してもよい。また、エラー発生時のバックアップ条件に対応する書込処理を実行し、コマンド受信時のバックアップ条件に対応する書込処理は実行されないようにしてもよい。この場合には、演出装置を含めた電子部品の不具合に関する情報が優先して記憶されるので、電子部品の不具合に適切な対処ができる可能性が高められる。あるいは、コマンド受信時のバックアップ条件に対応する書込処理を先に実行し、エラー発生時のバックアップ条件に対応する書込処理を後に実行してもよい。また、コマンド受信時のバックアップ条件に対応する書込処理を実行し、エラー発生時のバックアップ条件に対応する書込処理は実行されないようにしてもよい。この場合には、主基板9011から送信される演出制御コマンドの受信状況に関する情報が優先して記憶されるので、遊技に関する制御の不具合に適切な対処ができる可能性が高められる。
(特徴部42AKに関する説明)
図28は、特徴部42AKに関するバックアップ処理の実行例を示している。この場合に、演出制御用マイクロコンピュータ90120のCPU90131は、外部ROM90121および内部ROM90132の一方または両方から読み出したプログラムを実行することにより、メモリ書込処理部42AKM11〜42AKM13、発生事象情報作成処理部42AKM21〜42AKM23の機能を備える。バックアップメモリ基板9014のバックアップデータメモリ90210A〜90210Cには、バックアップ記憶部42AKA11〜42AKA13と、バックアップ記憶部42AKA21〜42AKA23と、バックアップ記憶部42AKA31〜42AKA33とが設けられる。バックアップ記憶部42AKA11は、ログ領域として、バックアップ記憶エリア42AKA111〜42AKA113を含む複数のバックアップ記憶エリアを備えている。バックアップ記憶部42AKA12は、ログ領域として、バックアップ記憶エリア42AKA121〜42AKA123を含む複数のバックアップ記憶エリアを備えている。バックアップ記憶部42AKA13は、ログ領域として、バックアップ記憶エリア42AKA131〜42AKA133を含む複数のバックアップ記憶エリアを備えている。バックアップ記憶部42AKA21は、ログ領域として、バックアップ記憶エリア42AKA211〜42AKA213を含む複数のバックアップ記憶エリアを備えている。バックアップ記憶部42AKA22は、ログ領域として、バックアップ記憶エリア42AKA221〜42AKA223を含む複数のバックアップ記憶エリアを備えている。バックアップ記憶部42AKA23は、ログ領域として、バックアップ記憶エリア42AKA231〜42AKA233を含む複数のバックアップ記憶エリアを備えている。バックアップ記憶部42AKA31は、ログ領域として、バックアップ記憶エリア42AKA311〜42AKA313を含む複数のバックアップ記憶エリアを備えている。バックアップ記憶部42AKA32は、ログ領域として、バックアップ記憶エリア42AKA321〜42AKA323を含む複数のバックアップ記憶エリアを備えている。バックアップ記憶部42AKA33は、ログ領域として、バックアップ記憶エリア42AKA331〜42AKA333を含む複数のバックアップ記憶エリアを備えている。
発生事象情報作成処理部42AKM21は、CPU内部エラー42AKC1の発生に対応した発生事象情報を示すバックアップデータを作成する。このとき作成されるバックアップデータは、例えばCPU例外事象発生時処理のステップS9042にて例外時バックアップ処理を実行することで作成されるデータであり、例外事象情報を含むログ情報を示すデータであればよい。発生事象情報作成処理部42AKM22は、VDPエラー割込42AKC2の発生に対応した発生事象情報を示すバックアップデータを作成する。このとき作成されるバックアップデータは、例えばVDPエラー割込処理のステップS9052にてエラー割込時バックアップ処理を実行することで作成されるデータであり、VDPエラー情報を含むログ情報を示すデータであればよい。発生事象情報作成処理部42AKM23は、演出制御中エラー判定42AKC3の発生に対応した発生事象情報を示すバックアップデータを作成する。このとき作成されるバックアップデータは、例えば演出制御用タイマ割込処理のステップS9079にて演出制御中バックアップ処理を実行することで作成されるデータであり、演出制御エラーデータを含むログ情報を示すデータであればよい。発生事象情報作成処理部42AKM21〜42AKM23が作成したバックアップデータは、互いに並行して、バックアップ記憶部41AKA1〜41AKA3のログ領域に記憶可能である。
メモリ書込処理部42AKM11は、発生事象情報作成処理部42AKM21が作成したバックアップデータを取得する。このとき取得されたバックアップデータは、バックアップメモリ基板9014へと転送され、バックアップ記憶部41AKA1〜41AKA3のログ領域に記憶される。メモリ書込処理部42AKM12は、発生事象情報作成処理部42AKM22が作成したバックアップデータを取得する。このとき取得されたバックアップデータは、バックアップメモリ基板9014へと転送され、バックアップ記憶部41AKA1〜41AKA3のログ領域に記憶される。メモリ書込処理部42AKM13は、発生事象情報作成処理部42AKM23が作成したバックアップデータを取得する。このとき取得されたバックアップデータは、バックアップメモリ基板9014へと転送され、バックアップ記憶部41AKA1〜41AKA3のログ領域に記憶される。
この実行例でも、多重度が「3」に対応している。3つのバックアップ記憶部42AKA11〜42AKA13に対しては、発生事象情報作成処理部42AKM21により作成された同一のバックアップデータが重複しつつ分散して記憶される。3つのバックアップ記憶部42AKA21〜42AKA23に対しては、発生事象情報作成処理部42AKM22により作成された同一のバックアップデータが重複しつつ分散して記憶される。3つのバックアップ記憶部42AKA31〜42AKA33に対しては、発生事象情報作成処理部42AKA23により作成された同一のバックアップデータが重複しつつ分散して記憶される。例えば発生事象情報作成処理部42AKM21から最初に取得したバックアップデータは、バックアップ記憶部42AKA11のバックアップ記憶エリア42AKA111と、バックアップ記憶部42AKA12のバックアップ記憶エリア42AKA121と、バックアップ記憶部42AKA13のバックアップ記憶エリア42AKA131とに、複写して書き込むことで記憶される。発生事象情報作成処理部42AKM21から次に取得したバックアップデータは、バックアップ記憶部42AKA11のバックアップ記憶エリア42AKA112と、バックアップ記憶部42AKA12のバックアップ記憶エリア42AKA122と、バックアップ記憶部42AKA13のバックアップ記憶エリア42AKA132とに、複写して書き込むことで記憶される。発生事象情報作成処理部42AKM21から、さらに次に取得したバックアップデータは、バックアップ記憶部42AKA11のバックアップ記憶エリア42AKA113と、バックアップ記憶部42AKA12のバックアップ記憶エリア42AKA123と、バックアップ記憶部42AKA13のバックアップ記憶エリア42AKA133とに、複写して書き込むことで記憶される。
バックアップ記憶部42AKA11〜42AKA13と、バックアップ記憶部42AKA21〜42AKA23とでは、例えばバックアップ記憶エリア42AKA111〜42AKA113とバックアップ記憶エリア42AKA211〜42AKA213との間で互いに異なるアドレスが割り当てられ、バックアップ記憶エリア42AKA121〜42AKA123とバックアップ記憶エリア42AKA221〜42AKA223との間で互いに異なるアドレスが割り当てられ、バックアップ記憶エリアAKA131〜42AKA133とバックアップ記憶エリア42AKA231〜42AKA233との間で互いに異なるアドレスが割り当てられることで、異なる記憶領域として設けられる。バックアップ記憶部42AKA21〜42AKA23と、バックアップ記憶部42AKA31〜42AKA33とでは、例えばバックアップ記憶エリア42AKA211〜42AKA213とバックアップ記憶エリア42AKA311〜42AKA313との間で互いに異なるアドレスが割り当てられ、バックアップ記憶エリア42AKA221〜42AKA223とバックアップ記憶エリア42AKA321〜42AKA323との間で互いに異なるアドレスが割り当てられ、バックアップ記憶エリアAKA231〜42AKA233とバックアップ記憶エリア42AKA331〜42AKA333との間で互いに異なるアドレスが割り当てられることで、異なる記憶領域として設けられる。バックアップ記憶部42AKA31〜42AKA33と、バックアップ記憶部42AKA11〜42AKA13とでは、例えばバックアップ記憶エリア42AKA311〜42AKA313とバックアップ記憶エリア42AKA111〜42AKA113との間で互いに異なるアドレスが割り当てられ、バックアップ記憶エリア42AKA321〜42AKA323とバックアップ記憶エリア42AKA121〜42AKA123との間で互いに異なるアドレスが割り当てられ、バックアップ記憶エリアAKA331〜42AKA333とバックアップ記憶エリア42AKA131〜42AKA133との間で互いに異なるアドレスが割り当てられることで、異なる記憶領域として設けられる。なお、物理的に異なる記憶装置を用いることで、異なる記憶領域として設けられてもよい。メモリ書込処理部42AKM11〜42AKM13は、互いに並行してバックアップデータの書込処理を実行可能である。これにより、複数の電子部品に応じた事象の発生条件のうち、第1発生条件および第2発生条件が成立した場合に、一方の条件に対応するバックアップデータの書込処理を実行中でも、他方の条件に対応するバックアップデータの書込処理を実行可能である。
例えばCPU内部エラー42AKC1およびVDPエラー割込42AKC2の発生条件が成立した場合に、メモリ書込処理部42AKM11がCPU内部エラー42AKC1に対応するバックアップデータの書込処理を実行中でも、メモリ書込処理部42AKM12はVDPエラー割込42AKC2に対応するバックアップデータの書込処理を実行できる。VDPエラー割込42AKC2および演出制御中エラー判定42AKC3の発生条件が成立した場合に、メモリ書込処理部42AKM12がVDPエラー割込42AKC2に対応するバックアップデータの書込処理を実行中でも、メモリ書込処理部42AKM13は演出制御中エラー判定42AKC3に対応するバックアップデータの書込処理を実行できる。演出制御中エラー判定42AKC3およびCPU内部エラー42AKC1の発生条件が成立した場合に、メモリ書込処理部42AKM13が演出制御中エラー判定42AKC3に対応するバックアップデータの書込処理を実行中でも、メモリ書込処理部42AKM11はCPU内部エラー42AKCに対応するバックアップデータの書込処理を実行できる。このように、複数の発生条件が成立した場合に、一方の条件に対応するバックアップデータの書込処理を実行中という範囲でも、他方の条件に対応するバックアップデータの書込処理を実行することができればよい。一方の条件に対応するバックアップデータの書込処理を実行中でない範囲では、当然に、他方の条件に対応するバックアップデータの書込処理を実行することができればよい。
なお、CPU内部エラー42AKC1の発生条件は、CPU90131の例外事象といった、制御装置の内部状態に応じて成立可能である。VDPエラー割込42AKC2の発生条件は、VDP90140のエラー割込要求といった、処理装置の内部状態に応じて成立可能である。演出制御中エラー判定42AKC3の発生条件は、演出制御中バックアップ処理におけるエラー発生時の判定といった、CPU90131による処理結果に応じて成立可能である。したがって、CPU内部エラー42AKC1やVDPエラー割込42AKC2の発生条件が成立した場合には、演出制御中エラー判定42AKC3の発生条件が成立した場合よりも優先して、バックアップデータの書込処理を実行可能になってもよい。例えば、バックアップデータを作成する場合の作成順は、演出制御用マイクロコンピュータ90120における処理優先度に応じて決定されることで、メモリ書込処理部42AKM11〜42AKM13によるバックアップデータの書込処理も作成順に従った優先度で実行されてもよい。
図29は、特徴部42AKに関するバックアップ処理について、図28の場合とは異なる実行例を示している。この実行例では、CPU内部エラー42AKC1の発生条件が複数回成立した場合に、それらの発生条件が成立した順に、バックアップデータの作成が実行され、バックアップデータの作成順に書込処理を実行可能になる。この場合に、外部RAM90122または内部RAM90133の所定領域には、書込中フラグ42AKF1と、バックアップデータバッファ42AKB1とが設けられる。バックアップデータバッファ42AKB1は、バッファエリア42AKB11〜42AKB13を含む複数のバッファエリアを備えている。発生事象情報作成処理部42AKM21は、CPU内部エラー42AKC1が発生した順に、バックアップデータの作成を実行する。例えば、複数回のCPU内部エラー42AKC1として、n回分に対応するCPU内部エラーX1〜Xnの発生条件が成立した場合に、発生事象情報作成処理部42AKM21は、各回の発生条件に対応したバックアップデータY1〜Ynを作成し、バックアップデータバッファ42AKB1に一時記憶させる。例えば最初に作成されたバックアップデータはバッファエリア42AKB11に書き込まれて格納され、次に作成されたバックアップデータはバッファエリア42AKB12に書き込まれて格納され、続いて作成されたバックアップデータはバッファエリア42AKB13に書き込まれて格納される。メモリ書込処理部42AKM11は、バックアップデータバッファ42AKB1に一時記憶されているバックアップデータがある場合に、これを読み出して取得する。このとき取得されたバックアップデータは、バックアップメモリ基板9014へと転送され、バックアップ記憶部42AKA11〜42AKA13のログ領域に記憶される。ログ領域に対するバックアップデータの書き込みが行われる開始時には、書込中フラグ42AKF1がオン状態にセットされる。バックアップデータの書き込みが終了する終了時には、書込中フラグ42AKF1がクリアされてオフ状態となる。メモリ書込処理部42AKM11は、書込中フラグ42AKF1がオフである場合に、新たなバックアップデータの書込許可となり、バックアップデータバッファ42AKB1に一時記憶されているバックアップデータの読み出しを行う。これに対し、書込中フラグ42AKF1がオンである場合には、新たなバックアップデータの書込禁止となり、バックアップデータバッファ42AKB1に一時記憶されているバックアップデータの読み出しを行わない。
VDPエラー割込42AKC2の発生条件が複数回成立した場合にも、それらの発生条件が成立した順に、バックアップデータの作成が実行され、バックアップデータの作成順に書込処理を実行可能になればよい。演出制御中エラー判定42AKC3の発生条件が複数回成立した場合にも、それらの発生条件が成立した順に、バックアップデータの作成が実行され、バックアップデータの作成順に書込処理が実行可能になればよい。これらの場合には、VDPエラー割込42AKC2や演出制御中エラー判定42AKC3に対応して設けられた書込中フラグがオンであるときに書込禁止となることで、前回の発生条件に対応する書込処理の実行中であれば、次回の発生条件に対応する書込処理を実行しない。このように、複数の電子部品に応じた事象の発生条件のうち、第1発生条件または第2発生条件が複数回成立した場合に、前回の発生条件に対応する書込処理を実行中という範囲では、次回の発生条件に対応する書込処理を実行しないという限界としての制限が設けられる。前回の発生条件に対応する書込処理が実行中でない範囲では、次回の発生条件に対応する書込処理を実行することができればよい。
なお、複数の発生条件が成立した場合に、いずれかの書込処理を実行するか否かが、発生条件の成立順に従って決定されてもよい。例えば、先に成立した発生条件に対応する書込処理の実行中に、別の発生条件が成立した場合には、後に成立した発生条件に対応する書込処理が実行されないようにしてもよい。あるいは、複数の発生条件が成立した場合に、いずれかの書込処理を実行するか否かが、処理優先度に従って決定されてもよい。例えば、CPU90131の例外事象のうちでも、処理優先度が高い例外事象と、処理優先度が低い例外事象とを、予め設定しておけばよい。そして、CPU内部エラー42AKC1の発生条件が同時に複数回成立した場合には、処理優先度が高い例外事象に対応する書込処理を実行し、処理優先度が低い例外事象に対応する書込処理は実行されないようにしてもよい。また、複数の発生条件が成立した場合には、処理優先度に従った上書処理が実行されてもよい。例えば、CPU内部エラー42AKC1の発生条件が同時に複数回成立した場合に、処理優先度が高い例外事象に対応する書込処理は、処理優先度が低い例外事象に対応する書込処理による記憶データを上書きする上書処理として実行されてもよい。
(特徴部43AKに関する説明)
図30は、特徴部43AKに関するバックアップ処理の実行例を示している。この場合に、演出制御用マイクロコンピュータ90120のCPU90131は、外部ROM90121および内部ROM90132の一方または両方から読み出したプログラムを実行することにより、メモリ書込処理部43AKM11、43AKM12の機能と、発生事象情報作成処理部43AKM21、43AKM22の機能とを備える。バックアップメモリ基板9014のバックアップデータメモリ90210A〜90210Cには、バックアップ記憶部43AKA11〜43AKA13とともに、バックアップ記憶部43AKA21が設けられる。バックアップ記憶部43AKA11は8ビット記憶領域であり、ログ領域として、バックアップ記憶エリア43AKA111〜43AKA113を備えている。バックアップ記憶部43AKA12は8ビット記憶領域であり、ログ領域として、バックアップ記憶エリア43AKA121〜43AKA123を備えている。バックアップ記憶部43AKA13は8ビット記憶領域であり、ログ領域として、バックアップ記憶エリア43AKA131〜43AKA133を備えている。これに対し、バックアップ記憶部43AKA21は3ビット記憶領域であり、ログ領域として、バックアップ記憶エリア43AKA211〜43AKA213を備えている。8ビット記憶領域は、8ビット単位で記憶データの書込処理と読出処理を実行可能な記憶領域である。3ビット記憶領域は、3ビット単位で記憶データの書込処理と読出処理を実行可能な記憶領域である。
発生事象情報作成処理部43AKM21は、記憶領域ビット数が「8」で多重度が「3」のバックアップ条件が成立した場合に対応するバックアップデータを作成する。メモリ書込処理部43AKM11は、発生事象情報作成処理部43AKM21が作成したバックアップデータを取得する。このとき取得されたバックアップデータは、バックアップメモリ基板9014へと転送され、バックアップ記憶部43AKA11〜43AKA13のログ領域に記憶される。8ビット記憶領域である3つのバックアップ記憶部43AKA11〜43AKA13に対しては、発生事象情報作成処理部43AKM21により作成された同一のバックアップデータが重複しつつ分散して記憶される。例えば発生事象情報作成処理部43AKM21から最初に取得したバックアップデータは、バックアップ記憶部43AKA11のバックアップ記憶エリア43AKA111と、バックアップ記憶部43AKA12のバックアップ記憶エリア43AKA121と、バックアップ記憶部43AKA13のバックアップ記憶エリア43AKA131とに、複写して書き込むことで記憶される。発生事象情報作成処理部43AKM21から次に取得したバックアップデータは、バックアップ記憶部43AKA11のバックアップ記憶エリア43AKA112と、バックアップ記憶部43AKA12のバックアップ記憶エリア43AKA122と、バックアップ記憶部43AKA13のバックアップ記憶エリア43AKA132とに、複写して書き込むことで記憶される。発生事象情報作成処理部43AKM21から、さらに次に取得したバックアップデータは、バックアップ記憶部43AKA11のバックアップ記憶エリア43AKA113と、バックアップ記憶部43AKA12のバックアップ記憶エリア43AKA123と、バックアップ記憶部43AKA13のバックアップ記憶エリア43AKA133とに、複写して書き込むことで記憶される。
発生事象情報作成処理部43AKM22は、記憶領域ビット数が「3」で多重度が「1」のバックアップ条件が成立した場合に対応するバックアップデータを作成する。メモリ書込処理部43AKM12は、発生事象情報作成処理部43AKM22が作成したバックアップデータを取得する。このとき取得されたバックアップデータは、バックアップメモリ基板9014へと転送され、バックアップ記憶部43AKA21のログ領域に記憶される。3ビット記憶領域であるバックアップ記憶部43AKA21に対しては、発生事象情報作成処理部43AKM22により作成されたバックアップデータが、発生事象情報作成処理部43AKM21により作成されたバックアップデータの記憶領域よりも少ない記憶領域に記憶される。具体的には、記憶領域ビット数が「3」に対応して、8ビット記憶領域の8ビット単位よりも少ない3ビット単位の記憶データとなる3ビット記憶領域を用いる。また、多重度が「1」に対応して、ミラーリングを行わず単一のバックアップデータが分散せずに記憶される。例えば発生事象情報作成処理部43AKM22から最初に取得したバックアップデータは、バックアップ記憶部43AKA21のバックアップ記憶エリア43AKA211に複写なく書き込むことで記憶される。発生事象情報作成処理部43AKM22から次に取得したバックアップデータは、バックアップ記憶部43AKA21のバックアップ記憶エリア43AKA212に複写なく書き込むことで記憶される。発生事象情報作成処理部22から、さらに次に取得したバックアップデータは、バックアップ記憶部43AKA21のバックアップ記憶エリア43AKA213に複写なく書き込むことで記憶される。
バックアップ制御テーブル120Tでは、バックアップ対象データがシステムデータ、演出制御エラーデータ、遊技者履歴データ、受信コマンドデータ、設定値変更時刻データのいずれかである場合に、記憶領域ビット数が「8」で多重度が「3」に指定される。これに対し、節電設定データ、現在時刻変更データ、電源断時刻データ、店舗名設定データ、演出出力量データのいずれかである場合に、記憶領域ビット数が「3」で多重度が「1」に設定される。例えば、バックアップ対象データがシステムデータに対応したバックアップ条件が成立した場合に、発生事象情報作成処理部43AKM21が作成したバックアップデータは、メモリ書込処理部43AKM11により、バックアップ記憶部43AKA11〜43AKA13における複数のログ領域に書き込んで記憶される。その一方で、バックアップ対象データが節電設定データに対応したバックアップ条件が成立した場合に、発生事象情報作成処理部43AKM22が作成したバックアップデータは、メモリ書込処理部43AKM12により、バックアップ記憶部43AKA21における少ないログ領域に書き込んで記憶される。このように、第1発生条件に対応した第1情報を書き込む場合には、バックアップ記憶部43AKA11〜43AKA13における複数のログ領域に同一のバックアップデータを記憶させる。これに対し、第2発生条件に対応した第2情報を書き込む場合には、バックアップ記憶部43AKA21における少ないログ領域にバックアップデータを記憶させる。
例えばバックアップ対象データが節電設定データに対応したバックアップ条件である節電変更時の発生条件は、バックアップ対象データがシステムデータに対応したバックアップ条件であるデータ更新時の発生条件よりも成立する頻度が低い。このように、第2発生条件は、第1発生条件よりも成立する頻度が低いものであればよい。成立する頻度が高い発生条件に対応する事象は、例えば書込処理の実行中にノイズが発生した場合など、ログ情報を適切に記憶できなかった場合に、他の事象に関するログ情報の記憶に影響を与える可能性が高い。成立する頻度が低い発生条件に対応する事象は、成立する頻度が高い発生条件に対応する事象と比較して、他の事象に関するログ情報の記憶に影響を与える可能性が低い。そこで、成立する頻度が高い発生条件に対応したログ情報を書き込む場合には、複数のログ領域に同一のバックアップデータを記憶させることで、記憶データの異常による不具合が波及することを防止できる。これに対し、成立する頻度が低い発生条件に対応したログ情報を書き込む場合には、少ないログ領域にバックアップデータを記憶させることで、記憶データ容量の増大を防止できる。
節電設定データは、例えば遊技場の係員など、パチンコ遊技機901の管理者により設定可能である。このように、第2発生条件に対応した第2情報は、パチンコ遊技機901の管理者により設定可能であればよい。パチンコ遊技機901の管理者により設定可能なデータは、たとえ設定内容に不具合が発生したとしても、その管理者が再設定すればよく、パチンコ遊技機901の遊技者に不利益を与える可能性は低い。これに対し、例えば遊技や演出の進行に応じて発生する事象の発生条件に対応したデータは、再設定が不可能または困難であり、遊技者に不利益や不信感を与える可能性が高い不具合に関する情報を示している。そこで、パチンコ遊技機901の管理者による設定ができない発生条件に対応したログ情報を書き込む場合には、複数のログ領域に同一のバックアップデータを記憶させることで、異常が発生した場合に検証の正確性が高められる。これに対し、パチンコ遊技機901の管理者により設定可能な発生条件に対応したログ情報を書き込む場合には、少ないログ領域にバックアップデータを記憶させることで、記憶データ容量の増大を防止できる。パチンコ遊技機901の管理者により設定可能な情報は、節電設定データに示される情報に限定されず、現在時刻変更データに示されるRTCの情報や、店舗名設定データに示される店舗名の情報、演出出力量データに示される音量や光量の情報、あるいは、これらの一部または全部の組合せであってもよい。その他、演出装置としてプロジェクタが使用される場合に、プロジェクタによる表示設定の情報が、パチンコ遊技機901の管理者により設定可能な情報に含まれてもよい。なお、プロジェクタによる表示設定の情報は、遊技場の係員とは異なり、パチンコ遊技機901の製造業者における担当者が設定可能である。このように、パチンコ遊技機901の管理者は、遊技場の係員を含む場合であってもよいし、パチンコ遊技機901の製造業者における担当者を含む場合であってもよい。プロジェクタに限定されず、特定の演出装置を使用した演出頻度に関する設定の情報が、パチンコ遊技機901の管理者により設定可能な情報に含まれてもよい。
8ビット記憶領域となるバックアップ記憶部43AKA11〜43AKA13では、バックアップデータに示されるログ情報の種類に応じて、異なるバックアップ記憶エリアが設けられてもよい。例えば、バックアップ対象データが受信コマンドデータである場合のバックアップ記憶エリアは、バックアップ対象データが演出制御エラーデータである場合のバックアップ記憶エリアとは異なる記憶エリアとして設けられてもよい。演出制御エラーデータに対応するバックアップ記憶エリアの内部または外部には、CPU90131の例外事象やVDP90140のエラー割込要求が発生した場合に対応するバックアップ記憶エリアが設けられてもよい。このように、8ビット記憶領域のうちに、ログ情報の種類に応じたバックアップ記憶エリアが設けられた場合に、メモリ書込処理部43AKM11は、成立したバックアップ条件に応じて決定されたバックアップ記憶エリアに、発生事象情報作成処理部43AKM21が作成したバックアップデータを書き込んで記憶させればよい。
(特徴部44AKに関する説明)
図31は、特徴部44AKに関する構成例を示している。この構成例では、第1演出制御基板44AK12Aと、第2演出制御基板44AK12Bとが設けられている。第1演出制御基板44AK12Aおよび第2演出制御基板44AK12Bは、上記実施例における演出制御基板9012およびバックアップメモリ基板9014が備える構成および機能を備えたものであればよい。第1演出制御基板44AK12Aには、第1制御部44AK10A、第1バックアップ記憶部44AK11A、コネクタ44AK13Aが搭載されている。第2演出制御基板44AK12Bには、第2制御部44AK10B、第2バックアップ記憶部44AK11B、コネクタ44AK13Bが搭載されている。第1演出制御基板44AK12Aのコネクタ44AK13Aは、第2演出制御基板44AK12Bのコネクタ44AK13Bに接続される。第2演出制御基板44AK12Bのコネクタ44AK13Bは、第1演出制御基板44AK12Aのコネクタ44AK11Bに接続される。第1制御部44AK10A、第2制御部44AK10Bは、それぞれ、上記実施例における演出制御用マイクロコンピュータ90120が備える構成および機能の一部または全部を備えたものであればよい。例えば、第1制御部44AK10Aは、演出制御用マイクロコンピュータ90120のCPU90131に関する構成および機能を備え、第2制御部44AK10Bは、演出制御用マイクロコンピュータ90120のVDP90140に関する構成および機能を備えている。第1バックアップ記憶部44AK11A、第2バックアップ記憶部44AK11Bは、それぞれ、上記実施例におけるバックアップメモリ基板9014が備える構成および機能の一部または全部を備えたものであればよい。例えば、第1バックアップ記憶部44AK11Aは、バックアップメモリ基板9014のバックアップデータメモリ210A、210Bに関する構成および機能を備え、第2バックアップ記憶部44AK11Bは、バックアップメモリ基板9014のバックアップデータメモリ210C、210Dに関する構成および機能を備えている。
第1演出制御基板44AK12Aにおいて、第1制御部44AK10Aは、上記実施例におけるCPU90131に関する構成および機能を備える場合に、例えば演出制御用マイクロコンピュータ90120のシリアル通信回路90137や、演出データメモリ基板9016の演出データメモリなど、第1電子部品を制御するための処理を実行する。この場合に、第1バックアップ記憶部44AK11Aは、第1制御部44AK10Aに関するログ情報を示すバックアップデータを記憶する。第2演出制御基板44AK12Bにおいて、第2制御部44AK10Bは、上記実施例におけるVDP90140に関する構成および機能を備える場合に、例えば演出制御用マイクロコンピュータ90120の音声処理回路90141、ランプ制御回路90142、モータ制御回路90143や、画像表示装置905など、第2電子部品を制御するための処理を実行する。この場合に、第2バックアップ記憶部44AK11Bは、第2制御部44AK10Bに関するログ情報を示すバックアップデータを記憶する。このように、第1バックアップ記憶部44AK11Aは、第1制御部44AK10Aに関する情報を記憶可能であり、第2バックアップ記憶部44AK11Bは、第2制御部44AK10Bに関する情報を記憶可能である。
第1制御部44AK10AがCPU90131に関する構成および機能を備えている場合には、CPU例外事象発生時処理におけるステップS9042の例外時バックアップ処理が実行されることにより、CPU90131の例外事象情報を含むログ情報が第1バックアップ記憶部44AK11Aのログ領域に記憶される。第2制御部44AK10BがVDP90140に関する構成および機能を備えている場合には、VDPエラー割込処理におけるステップS9052のエラー割込時バックアップ処理が実行されることにより、VDP90140のVDPエラー情報を含むログ情報が第2バックアップ記憶部44AK11Bのログ領域に記憶される。このように、第1バックアップ記憶部44AK11Aのログ領域にログ情報が記憶される場合には、CPU例外事象発生時処理における例外時バックアップ処理が実行される。これに対し、第2バックアップ記憶部44AK11Bのログ領域にログ情報が記憶される場合には、第1バックアップ記憶部44AK11Aのログ領域にログ情報が記憶される場合とは異なる処理として、VDPエラー割込処理におけるエラー割込時バックアップ処理が実行されてもよい。その他、第1バックアップ記憶部44AK11Aのログ領域にログ情報が記憶される場合と、第2バックアップ記憶部44AK11Bのログ領域にログ情報が記憶される場合とでは、互いに異なる任意の記憶処理が実行されてもよい。
第1バックアップ記憶部44AK11Aのログ領域には、CPU90131の例外事象情報を含むログ情報が記憶される。これに対し、第2バックアップ記憶部44AK11Bのログ領域には、第1バックアップ記憶部44AK11Aのログ領域とは異なる情報として、VDP90140のVDPエラー情報を含むログ情報が記憶される。あるいは、第1バックアップ記憶部44AK11Aのログ領域には、例えばスティックコントローラ9031Aやプッシュボタン9031Bで発生したエラーに関するログ情報が記憶される。これに対し、第2バックアップ記憶部44AK11Bのログ領域には、例えば画像表示装置905で発生したエラーに関するログ情報が記憶される。その他、第1バックアップ記憶部44AK11Aのログ領域と、第2バックアップ記憶部44AK11Bのログ領域とでは、互いに異なる任意の電子部品に関するログ情報が記憶されてもよい。
なお、第1バックアップ記憶部44AK11Aのログ領域には、第1制御部44AK10Aに関する事象の発生条件に対応したログ情報が記憶されてもよいし、これに加えて、あるいは、これに代えて、第2制御部44AK10Bに関する事象の発生条件に対応したログ情報が記憶されてもよい。第2バックアップ記憶部44AK11Bのログ領域には、第2制御部44AK10Bに関する事象の発生条件に対応したログ情報が記憶されてもよいし、これに加えて、あるいは、これに代えて、第1制御部44AK10Aに関する事象の発生条件に対応したログ情報が記憶されてもよい。両方のログ領域に両方のログ情報が記憶される場合には、一方のログ領域にて記憶の異常が発生した場合でも、他方のログ領域に記憶されたログ情報を用いて解析などの検査が可能になり、記憶データの信頼性が高められる。演出制御用マイクロコンピュータ90120のCPU90131に関する構成および機能と、演出制御用マイクロコンピュータ90120のVDP90140に関する構成および機能とを、第1制御部44AK10Aと第2制御部44AK10Bとに分割するものに限定されず、例えば演出制御用マイクロコンピュータ90120のCPU90131に関する構成および機能を、第1制御部44AK10Aと第2制御部44AK10Bとに分割したものであってもよい。その他、複数のCPUに対応して、第1制御部44AK10Aと第2制御部44AK10Bとを設けた場合であってもよい。第1制御部44AK10AはCPUに関する構成および機能を備え、第2制御部44AK10Bは発光制御に関する構成および機能を備える場合であってもよい。
第1バックアップ記憶部44AK11Aや第2バックアップ記憶部44AK11Bは、第1制御部44AK10Aが搭載された第1演出制御基板44AK12Aや第2制御部44AK10Bが搭載された第2演出制御基板44AK12Bとは異なる基板として、例えばバックアップメモリ基板9014に搭載されてもよい。この場合には、第1演出制御基板44AK12Aに搭載された第1制御部44AK10Aという電子部品に関するログ情報と、第2演出制御基板44AK12Bに搭載された第2制御部44AK10Bという電子部品に関するログ情報とを、共通のバックアップメモリ基板9014に搭載された第1バックアップ記憶部44AK11Aや第2バックアップ記憶部44AK11Bのログ領域に記憶することができる。このように、複数の制御基板に設けられた複数の電子部品に関するログ情報を示すバックアップデータは、共通のバックアップメモリ基板に設けられた記憶装置のログ領域に記憶されてもよい。あるいは、第1バックアップ記憶部44AK11Aが搭載された第1バックアップメモリ基板と、第2バックアップ記憶部44AK11Bが搭載された第2バックアップメモリ基板とを、第1演出制御基板44AK12Aや第2演出制御基板44AK12Bとは異なる基板として設けてもよい。
例えば、第1バックアップ記憶部44AK11Aの記憶データ容量は、1MB(メガバイト)である。その一方で、第2バックアップ記憶部44AK11Bの記憶データ容量は、512KB(キロバイト)である。このように、第1バックアップ記憶部44AK11Aと、第2バックアップ記憶部44AK11Bとでは、記憶データ容量が異なるという点で、両者の記憶部が互いに異なる記憶装置として構成されていてもよい。あるいは、第1バックアップ記憶部44AK11Aは、例えばFRAM(登録商標)といった不揮発性強誘電体メモリを用いて構成される。これに対し、第2バックアップ記憶部44AK11Bは、例えば電池付きSRAMを用いて構成される。FRAM(登録商標)といった不揮発性強誘電体メモリを用いた場合には、例えばクリア信号といった特定信号を入力することにより記憶データを消去することができる。電池付きSRAMを用いた場合には、特定信号を入力する以外にも、例えば電池を取り外すことにより記憶データを消去することができる。あるいは、第1バックアップ記憶部44AK11Aと第2バックアップ記憶部44AK11Bとでは、記憶データの伝送方式が異なっていてもよい。例えば第1バックアップ記憶部44AK11Aの記憶データはシリアル通信方式で伝送され、第2バックアップ記憶部44AK11Bの記憶データはパラレル通信方式で伝送される。第1バックアップ記憶部44AK11Aおよび第2バックアップ記憶部44AK11Bと、シリアル通信方式およびパラレル通信方式との組合せは、任意に変更可能である。この場合には、シリアル通信方式として、パラレル通信方式よりも通信速度が速いシリアル通信規格に対応した通信データを送受信可能なものとしてもよいし、パラレル通信方式よりも通信速度が遅いシリアル通信規格に対応した通信データを送受信可能なものとしてもよい。シリアル通信規格によらず、データ線の構成(共用の有無など)、通信回路のハードウェア構成、あるいは、これらの組合せなどに応じて、記憶データの伝送速度が異なるものであってもよい。このように、第1バックアップ記憶部44AK11Aと、第2バックアップ記憶部44AK11Bとでは、バックアップ機能の実現方法が異なるという点、メモリセルの形成物質が異なるという点、記憶データの消去方法、記憶データの伝送方式、あるいは、記憶データの伝送速度が異なるという点で、両者の記憶部が互いに異なる記憶装置として構成されてもよい。その他、第1バックアップ記憶部44AK11Aと、第2バックアップ記憶部44AK11Bとでは、任意の相違点により、両者の記憶部が互いに異なる記憶装置として構成されていてもよい。なお、第1バックアップ記憶部44AK11Aと、第2バックアップ記憶部44AK11Bとでは、記憶データ容量、バックアップ機能の実現方法、メモリセルの形成物質、記憶データの消去方法、その他、任意の装置構成や記憶機能のうち、一部または全部が共通する記憶装置として構成されていてもよい。第1バックアップ記憶部44AK11Aと、第2バックアップ記憶部44AK11Bとでは、構成や機能について、任意の組合せが可能である。
第1バックアップ記憶部44AK11Aは、例えばFRAM(登録商標)を用いて構成された場合などのように、バックアップ電源を用いずに記憶内容を保持可能とする。この場合に、第2バックアップ記憶部44AK11Bは、例えば電池付きSRAMを用いて構成された場合などのように、バックアップ電源を用いて記憶内容を保持可能とする。こうした構成において、第2バックアップ記憶部44AK11Bのログ領域に記憶されるログ情報は、一部または全部が第1バックアップ記憶部44AK11Aのログ領域にも記憶されるようにしてもよい。一部のログ情報が記憶される場合に、その対象となるログ情報は、更新頻度や更新データ量、データの重要度、対象部品、対象制御、これらの一部または全部の組合せなどに基づいて、予め決められていればよい。バックアップ電源を用いて記憶内容を保持可能な記憶装置は、バックアップ電源が消失することにより、記憶データが消去されてしまう。そこで、バックアップ電源を用いて記憶内容を保持可能な記憶装置の記憶データは、バックアップ電源を用いずに記憶内容を保持可能な記憶装置にも記憶しておくことで、記憶データの消失を確実に防止できる。
第1バックアップ記憶部44AK11Aのログ領域に記憶されたログ情報であるか、第2バックアップ記憶部44AK11Bのログ領域に記憶されたログ情報であるかに応じて、メンテナンス履歴画面にて表示するか否かの設定を異ならせてもよい。例えば、第1バックアップ記憶部44AK11Aのログ領域に記憶されたログ情報はメンテナンス履歴画面にて表示可能とする一方で、第2バックアップ記憶部44AK11Bのログ領域に記憶されたログ情報はメンテナンス履歴画面にて表示しないように設定してもよい。この場合でも、第2バックアップ記憶部44AK11Bのログ領域に記憶されるログ情報が、第1バックアップ記憶部44AK11Aのログ領域にも記憶されるようにすれば、実質的には、すべてのログ情報をメンテナンス履歴画面での表示対象とすることができる。ただし、第2バックアップ記憶部44AK11Bのログ領域に記憶されたログ情報は、メンテナンス履歴画面を表示するときの読出対象にはならない点で、第1バックアップ記憶部44AK11Aのログ領域に記憶されたログ情報とは取扱いが相違する。メンテナンス履歴画面の表示に限定されず、任意の出力を行う場合に、ログ情報の読出対象とするか否かの設定が、第1バックアップ記憶部44AK11Aと第2バックアップ記憶部44AK11Bとで相違してもよい。このように、第1バックアップ記憶部44AK11Aと第2バックアップ記憶部44AK11Bとのうち、いずれか一方のログ領域に記憶されているログ情報の範囲では、出力を行う場合の読出対象にならないという限界としての制限が設けられてもよい。これに対し、他方のログ領域に記憶されているログ情報の範囲では、出力を行う場合の読出対象になればよい。
上記実施例における演出制御基板9012およびバックアップメモリ基板9014が備える構成および機能は、第1制御部44AK10Aや第1バックアップ記憶部44AK11Aが設けられた第1演出制御基板44AK12Aと、第2制御部44AK10Bや第2バックアップ記憶部44AK11Bが設けられた第2演出制御基板44AK12Bとに分割した構成により実現される。この場合には、第1演出制御基板44AK12Aが備える構成および機能の開発と、第2演出制御基板44AK12Bが備える構成および機能の開発とを、例えば別個の開発業者が分担して、並行しながら進めることができる。これにより、開発作業の負担が軽減され、製造コストの増大を防止することができる。
(特徴部45AKに関する説明)
図32は、特徴部45AKに関する検査指定コマンドの設定例を示している。検査指定コマンドは、例えばバックアップ検査処理を実行する場合に受信する複数のテストコマンドに含まれている。図32(A)は、検査用出力部と、通信方式とを指定可能な検査指定コマンドの設定例45AK01を示している。検査用出力部は、検査用の信号出力部として使用するコネクタを、例えばコネクタ90152〜156のうちから選択して指定可能であればよい。検査用出力部は、検査信号の入出力やバックアップデータに対応する読出信号の出力が可能であればよい。通信方式は、パラレルまたはシリアル、シリアルの場合にはUART、SPI、I2Cといったシリアル通信規格を、選択して指定可能であればよい。設定例45AK01における検査指定コマンドとして、複数の検査指定コマンド45AKA1〜45AKA4が予め用意されている。複数の検査指定コマンド45AKA1〜45AKA4は、検査用出力部45AKC1〜45AKC4や通信方式の指定内容が相違していればよい。
コネクタ90152は、演出制御用中継基板9017と配線接続され、例えばドライバ基板9019に搭載されたドライバ回路、演出用モータ9060、演出用LED9061といった、複数の電子部品に対する制御信号を出力可能である。コネクタ90153は、ランプ出力基板9013と配線接続され、例えばランプ出力基板9013に搭載されたドライバ回路といった、電子部品に対する制御信号を出力可能である。コネクタ90154は、バックアップメモリ基板9014と配線接続され、例えばバックアップメモリ基板9014に搭載されたRTC90201、シリアル通信回路90202、バックアップデータメモリ90210A〜90210Dといった、複数の電子部品に対する制御信号を出力可能である。コネクタ90155は、演出データメモリ基板9016と配線接続され、例えば演出データメモリ基板9016に搭載された複数の演出データメモリといった、複数の電子部品に対する制御信号を出力可能である。このように、コネクタ90152〜90155は、複数の電子部品に対する制御信号を出力可能である。その一方で、コネクタ90152〜90155は、検査指定コマンド45AKA1〜45AKA4により検査用出力部45AKC1〜45AKC4のいずれかとして指定されることにより、ログ領域から読み出されたログ情報を示すバックアップデータの読出信号といった、記憶情報に応じた読出信号を出力可能である。コネクタ90156は、パチンコ遊技機901の検査装置と配線接続されるので、電子部品に対する制御信号は出力されない。その一方で、コネクタ90156は、ログ領域から読み出されたログ情報を示すバックアップデータの読出信号といった、記憶情報に応じた読出信号を出力可能である。例えばコネクタ90156は、検査指定コマンド45AKA1〜45AKA4により検査用出力部45AKC〜45AKC4のいずれかとして指定されることにより、ログ情報に応じた読出信号の出力端子となる。
検査指定コマンド45AKA1〜45AKA4により指定可能な検査用出力部45AKC1〜45AKC4は、コネクタ90152〜156の一部を含んでもよいし、コネクタ90152〜156の全部を含んでもよい。また、検査用出力部45AKC1〜45AKC4は、互いに共通のコネクタを含んでいてもよいし、他の検査用出力部とは異なるコネクタを含んでいてもよい。例えば演出中継配線用のコネクタ90152は、演出制御用中継基板9017、音声出力基板9018、ドライバ基板9019に搭載された各種回路の仕様に応じて、複数種類の制御信号や検出信号を入出力可能に構成され、検査指定コマンド45AKA1〜45AKA4の検査用出力部45AKC1〜45AKC4に含まれていればよい。これに対し、例えば枠ランプ配線用のコネクタ90153は、パラレル信号を入出力可能に構成され、通信方式としてパラレルが指定される検査指定コマンド45AKA1の検査用出力部45AKC1に含まれる。その一方で、コネクタ90153は、通信方式としてシリアル通信規格のいずれかが指定される検査指定コマンド45AKA2〜45AKA4の検査用出力部45AKC1〜45AKC4には含まれていない。また、例えばバックアップ配線用のコネクタ90154は、SPIのシリアル通信規格に適合した信号を入出力可能に構成され、通信方式としてSPIのシリアル通信規格が指定される検査指定コマンド45AKA3の検査用出力部45AKC3に含まれる。その一方で、コネクタ90154は、通信方式としてパラレルあるいはUARTやI2Cのシリアル信号規格が指定される検査指定コマンド45AKA1、45AKA2、45AKA4の検査用出力部45AKC1、45AKC2、45AKC4には含まれていない。このように、複数の電子部品に対する制御信号を出力可能なコネクタ90152〜90155は、複数の信号方式による信号出力が可能なコネクタ90152と、特定の信号方式による信号出力が可能なコネクタ90153、154とを含んでいてもよい。また、検査指定コマンド45AKA1〜45AKA4の検査用出力部45AKC1〜45AKC4として指定可能なコネクタ90152〜156は、複数の電子部品に対する制御信号を出力可能なコネクタ90152〜90155と、電子部品に対する制御信号が出力されないコネクタ90156とを含んでいてもよい。検査指定コマンド45AKA1〜45AKA4により検査用出力部45AKC1〜45AKC4を指定することで、コネクタ90152〜156といった、互いに異なる複数の信号出力部のうちから、複数種類の受信情報に応じた信号出力部を選択して、バックアップデータの読出信号といった、検査信号に応じた検査情報を出力することができる。
演出制御用マイクロコンピュータ90120のCPU90131は、例えば予告演出の抽選処理など、演出の有無や演出態様に関する様々な抽選処理を実行可能である。こうした抽選処理による抽選結果に基づいて、各種の制御情報に応じた制御信号が出力される。例えば、予告演出の抽選結果として、特定の予告演出を実行すると決定された場合には、その予告演出に対応した予告演出制御パターンのパターンデータを読み出すための制御信号が、演出データ配線用のコネクタ90155から出力され、演出データ配線を介して、演出データメモリ基板9016へと伝送される。この場合に、読み出された予告演出制御パターンのパターンデータに従って、スピーカ908L、908Rによる音出力を制御するための制御信号(音声信号)や演出用モータ9060の駆動状態を制御するための制御信号(駆動制御信号)などは、演出中継配線用のコネクタ90152から出力され、演出中継配線を介して、演出制御用中継基板9017へと伝送される。また、遊技効果ランプ909の点灯態様を制御するための制御信号(電飾信号)が、枠ランプ配線用のコネクタ90153から出力され、枠ランプ配線を介してランプ出力基板へと伝送される。その一方で、バックアップ配線用のコネクタ90154は、バックアップメモリ基板9014に設けられたバックアップデータメモリ90210A〜90210Dといった、電子部品に対する制御信号を出力可能であるが、この制御信号は、抽選処理による抽選結果に基づいて出力されるものではない。このように、複数の電子部品に対する制御信号を出力可能なコネクタ90152〜90155は、抽選結果に基づいて制御信号を出力可能なコネクタ90152、90153、90155と、これらとは異なるコネクタ90154とを含んでいる。
コネクタ90152、90153、90155は、抽選結果に基づいて制御信号を出力可能であるとともに、抽選結果によらない制御信号を出力可能であればよい。一例として、主基板9011から送信された客待ちデモ指定コマンドを受信した場合には、抽選処理を実行せずにデモンストレーション演出を制御するための制御信号が、コネクタ90152、153、155などから出力される。このうち、演出中継配線用のコネクタ90152は、スピーカ908L、908Rによる音出力を制御するための制御信号(音声信号)や演出用モータ9060の駆動状態を制御するための制御信号(駆動制御信号)といった、演出装置としてのスピーカ908L、908R、演出用モータ9060さらには演出用LED9061の制御情報に応じた制御信号を出力可能である。枠ランプ配線用のコネクタ90153は、遊技効果ランプ909の点灯態様を制御するための制御信号(電飾信号)といった、演出装置としての遊技効果ランプ909の制御情報に応じた制御信号を出力可能である。これに対し、演出データ配線用のコネクタ90155は、演出データメモリの読出処理を制御するための制御信号といった、演出装置とは異なる電子部品の制御情報に応じた制御信号を出力可能である。また、バックアップ配線用のコネクタ90154は、バックアップデータメモリ90210A〜90210Dの読出処理や書込処理を制御するための制御信号といった、演出装置とは異なる電子部品の制御情報に応じた制御信号を出力可能である。このように、複数の電子部品に対する制御信号を出力可能なコネクタ90152〜90155は、演出装置の制御情報に応じた制御信号を出力可能なコネクタ90152、90153と、演出装置以外の電子部品に対する制御信号を出力可能なコネクタ90154、90155とを含んでいる。
図32(B)は、検査用出力データを指定可能な検査指定コマンドの設定例45AK02を示している。検査用出力データは、ログ情報を示すバックアップデータとして、バックアップメモリ基板9014に設けられたバックアップデータメモリ90210A〜90210Dのログ領域に記憶されているデータのうち、一部または全部を選択して指定可能であればよい。検査用出力データは、コネクタ90152〜156のうち、検査指定コマンド45AKA1〜45AKA4により検査用出力部45AKC1〜45AKC4のいずれかとして指定されたコネクタから出力される。設定例45AK02における検査指定コマンドとして、複数の検査指定コマンド45AKB1〜45AKB12が予め用意されている。複数の検査指定コマンド45AKB1〜45AKB12は、検査用出力データが相違している。
検査指定コマンド45AKB1は、システムデータを検査用出力データに指定する。検査指定コマンド45AKB2は、演出制御エラーデータを検査用出力データに指定する。検査指定45コマンドAKB3は、遊技者履歴データを検査用出力データに指定する。検査指定コマンド45AKB4は、受信コマンドデータを検査用出力データに指定する。検査指定コマンド45AKB5は、設定時変更時刻データを検査用出力データに指定する。検査指定コマンド45AKB6は、節電設定データを検査用出力データに指定する。検査指定コマンド45AKB7は、現在時刻設定データを検査用出力データに指定する。検査指定コマンド45AKB8は、電源断時刻データを検査用出力データに指定する。検査指定コマンド45AKB9は、店舗名設定データを検査用出力データに指定する。検査指定コマンド45AKB10は、演出出力量データを検査用出力データに指定する。検査指定コマンド45AKB11は、演出履歴データを検査用出力データに指定する。検査指定コマンド45AKB12は、全記憶データを検査用出力データに指定する。
検査用出力データに指定することで出力可能なバックアップデータは、複数の電子部品に関する情報を示す場合と、遊技に関する遊技関連情報を示す場合とがある。例えば、検査指定コマンド45AKB2により演出制御エラーデータを検査用出力データに指定した場合には、演出制御エラーデータを含むバックアップデータを出力可能となり、演出装置を含めた電子部品に関して発生したエラーを特定可能なバックアップデータが出力される。
これに対し、検査指定コマンド45AKB3により遊技者履歴データを検査用出力データに指定した場合には、遊技者履歴データを含むバックアップデータを出力可能となり、複数の電子部品に応じた事象が発生したか否かにかかわらず、遊技者に関するデータが更新されたデータ更新時のバックアップデータが出力される。検査指定コマンド45AKB4により受信コマンドデータを検査用出力データに指定した場合には、受信コマンドデータを含むバックアップデータを出力可能となり、複数の電子部品に応じた事象が発生したか否かにかかわらず、主基板9011から送信された演出制御コマンドの受信時におけるバックアップデータが出力される。検査指定コマンド45AKB9により店舗名設定データを検査用出力データに指定した場合には、店舗名設定データを含むバックアップデータを出力可能となり、複数の電子部品に応じた事象が発生したか否かにかかわらず、遊技場に対応する店舗の名称設定時におけるバックアップデータが出力される。検査指定コマンド45AKB1によりシステムデータを検査用出力データに指定した場合には、システムデータを含むバックアップデータを出力可能となる。システムデータを含むバックアップデータは、複数の電子部品に応じた事象が発生したことによるデータ更新時のバックアップデータと、複数の電子部品に応じた事象が発生したか否かにかかわらず記憶されているデータ更新時のバックアップデータとを含んでいる。システムデータについてデータ更新時のバックアップデータが出力されることで、複数の電子部品に応じた事象が発生した場合のバックアップデータと、複数の電子部品に応じた事象が発生したか否かにかかわらずデータ更新時のバックアップデータとが、出力される。このように、検査指定コマンドによる検査用出力データの指定内容に応じて、電子部品に関する情報や、遊技に関する遊技関連情報、あるいは電子部品や遊技とは関係のない一般情報を、出力することができる。なお、検査指定コマンドによる検査用出力データの指定内容に限定されず、例えばスティックコントローラ9031Aやプッシュボタン9031Bに対する所定操作となる動作の検出結果といった、任意の検出結果に応じて、電子部品に関する情報や、遊技に関する遊技関連情報、あるいは電子部品や遊技とは関係のない一般情報といった、出力情報を切替可能であってもよい。検出結果に限定されず、任意の制御や処理に応じて、電子部品に関する情報や、遊技に関する遊技関連情報、あるいは電子部品や遊技とは関係のない一般情報といった、出力情報を切替可能なものであればよい。
(変形および応用等について)
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変更および応用が可能である。例えばパチンコ遊技機901は、上記実施の形態で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。
パチンコ遊技機901としては、特別図柄や飾り図柄の可変表示を行わないものであってもよい。一例として、遊技領域に設けられた始動入賞口を通過(進入)した遊技球が検出されたことに基づいて、遊技領域に設けられた可変入賞装置を閉鎖状態(第2状態)から開放状態(第1状態)へと変化させ、可変入賞装置の内部に進入した遊技球が複数の領域のうちの特定領域(V入賞口)に進入したときに、遊技者にとって有利な大当り遊技状態に制御されるように構成されたものであってもよい。
上記実施の形態において、各種の決定が行われる「割合」や「確率」は、例えば70:30といった、各決定結果となる可能性が0%(決定されることがない)や100%(必ず決定される)にはならないように設定されてもよいし、少なくともいずれかの決定結果となる可能性が0%(決定されることがない)や100%(必ず決定される)となるように設定されてもよい。例えば、各種の決定を行う場合において、複数の決定結果のうちいずれか1の決定結果とする割合が、他の決定結果とする割合よりも高くなることには、1の決定結果とする割合が100%となることが含まれてもよいし、他の決定結果とする割合が0%となることが含まれてもよい。1の決定結果とする割合が100%となるときには、他の決定結果とする割合が0%となる。また、他の決定結果とする割合が0%となるときには、1の決定結果とする割合が100%以外でも0%でない所定割合であれば、1の決定結果とする割合が、他の決定結果とする割合よりも高くなる。
その他にも、遊技機の装置構成やデータ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置における画像表示動作やスピーカにおける音声出力動作さらには遊技効果ランプおよび演出用LEDにおける点灯動作を含めた各種の演出動作などは、この発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更および修正が可能である。加えて、この発明の遊技機は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
この発明は、パチンコ遊技機901に限らずスロットマシンなどにも適用できる。スロットマシンは、例えば複数種類の識別情報となる図柄の可変表示といった所定の遊技を行い、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値を付与可能となる任意の遊技機であり、より具体的に、1ゲームに対して所定の賭数(メダル枚数またはクレジット数)を設定することによりゲームが開始可能になるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)を可変表示する可変表示装置(例えば複数のリールなど)の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、その表示結果に応じて入賞(例えばチェリー入賞、スイカ入賞、ベル入賞、リプレイ入賞、BB入賞、RB入賞など)が発生可能とされた遊技機である。このようなスロットマシンにおいて、スロットマシンの前面側に設けられた演出可動機構を含めたハードウェア資源と、所定の処理を行うソフトウェアとが協働することにより、上記実施の形態で示されたパチンコ遊技機901が有する特徴の全部または一部を備えるように構成されていればよい。
スロットマシンは、遊技用価値としてメダル並びにクレジットを用いて賭数が設定されるものに限定されず、遊技用価値として遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、遊技用価値としてクレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンであってもよい。遊技球を遊技媒体として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、例えば賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。パチンコ遊技機901やスロットマシンは、メダルおよび遊技球等の複数種類の遊技用価値のうちのいずれか一種類のみを用いるものに限定されるものではなく、例えばメダルおよび遊技球等の複数種類の遊技用価値を併用できるものであってもよい。例えばスロットマシンは、メダルおよび遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダルおよび遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれをも払い出し得るものであってもよい。
この発明を実現するためのプログラムおよびデータは、例えばパチンコ遊技機901やスロットマシンといった、遊技機に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、この発明を実現するためのプログラムおよびデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラムおよびデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
(特徴部41AKの課題解決手段および効果に関する説明)
遊技を行うことが可能な、例えばパチンコ遊技機901などの遊技機であって、複数の電子部品を制御可能な、例えば演出制御用マイクロコンピュータ90120などの制御手段と、遊技機に対する電力供給が停止しても記憶内容を保持可能であり、複数の電子部品に関する情報を記憶可能な、例えばバックアップデータメモリ90210A〜90210Dなどの記憶手段とを備え、制御手段は、複数の電子部品に応じた事象の発生条件が成立した場合に、情報を記憶手段に書き込む書込処理として、例えばメモリ書込処理部41AKM10による書込処理などを実行可能であり、記憶手段は、例えばバックアップ記憶エリア41AKA11〜41AKA13を含むバックアップ記憶部41AKA1など、第1発生条件に対応した第1情報が書き込まれる記憶領域と、第2発生条件に対応した第2情報が書き込まれる記憶領域とが、連続した1の領域として設けられ、例えば書込中フラグ41AKF1がオンである場合の書込禁止など、第1発生条件および第2発生条件が成立した場合に、一方の条件に対応する情報を書き込む処理の実行中には、他方の条件に対応する情報を書き込む処理を実行しない。このように、第1発生条件および第2発生条件の一方に対応する情報を書き込む処理の実行中には、他方に対応する情報を書き込む処理を実行しないので、情報を書き込む処理の競合が回避される。これにより、情報を適切に管理可能となる。
発生条件は、例えばCPU内部エラー41AKC1、VDPエラー割込41AKC2など、制御手段の内部状態に応じて成立可能であってもよい。このように、制御手段の内部状態に応じた発生条件が成立した場合には、電子部品に関する情報を記憶手段に書き込む書込処理を実行して、制御手段を含めた電子部品に関する情報を記憶させることができる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
第1発生条件は、例えばCPU内部エラー41AKC1、VDPエラー割込41AKC2など、制御手段の内部状態に応じて成立可能であり、第2発生条件は、例えば演出制御中エラー判定41AKC3など、制御手段による処理結果に応じて成立可能であり、例えば図17(B)に示されるように、第1発生条件が成立した場合に、第2発生条件が成立した場合よりも優先して書込処理を実行可能であってもよい。このように、制御手段の内部状態に応じて成立可能な第1発生条件が成立した場合に、制御手段による処理結果に応じて成立可能な第2発生条件が成立した場合よりも優先して書込処理を実行すれば、電子部品に関する情報の書込処理が競合することを回避しつつ、書込処理の優先順位が設定される。これにより、情報を適切に管理可能となる。
第1発生条件または第2発生条件が複数回成立した場合に、例えば書込中フラグ41AKF1など、前回の条件に対応する情報を書き込む処理の実行中を示す実行情報に応じて、次回の条件に対応する情報を書き込む処理を制限してもよい。このような実行情報に応じて、情報を書き込む処理を制限すれば、処理の競合が容易に回避される。これにより、情報を適切に管理可能となる。
書込処理は、同一の情報を、例えばバックアップ記憶部41AKA1〜41AKA3など、複数の記憶領域に記憶させてもよい。このように、同一の情報を複数の記憶領域に記憶させれば、情報の信頼性が高められる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
制御手段は、発生条件とは異なる書込条件が成立した場合に、複数の電子部品に関する情報とは異なる遊技関連情報を記憶手段に書き込む処理として、例えばバックアップ制御テーブル120Tの設定に応じたバックアップ処理などを実行可能であってもよい。このように、発生条件とは異なる書込条件に対応して遊技関連情報を書き込む処理が実行可能になれば、多様な情報を記憶して管理できる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
例えばコネクタ90152〜90155など、複数の電子部品に対する制御信号を出力可能であるとともに、記憶手段の記憶情報に応じた読出信号を出力可能な出力手段を備えてもよい。このような出力手段が制御信号と読出信号を出力可能なので、装置構成の複雑化や製造コストの増大が防止される。これにより、情報を適切に管理可能となる。
複数の電子部品に対する制御信号を出力可能な、例えばコネクタ90152〜90155などの第1出力手段と、第1出力手段とは異なり記憶手段の記憶情報に応じた読出信号を出力可能な、例えばコネクタ90156などの第2出力手段とを備えてもよい。このように、第1出力手段が制御信号を出力可能であり、第2出力手段が読出信号を出力可能であれば、出力信号の混同が防止される。これにより、情報を適切に管理可能となる。
(特徴部42AKの課題解決手段および効果に関する説明)
遊技を行うことが可能な、例えばパチンコ遊技機901などの遊技機であって、複数の電子部品を制御可能な、例えば演出制御用マイクロコンピュータ90120などの制御手段と、遊技機に対する電力供給が停止しても記憶内容を保持可能であり、複数の電子部品に関する情報を記憶可能な、例えばバックアップデータメモリ90210A〜90210Dなどの記憶手段とを備え、制御手段は、複数の電子部品に応じた事象の発生条件が成立した場合に、情報を記憶手段に書き込む書込処理として、例えばメモリ書込処理部42AKM11〜42AKM13による書込処理などを実行可能であり、記憶手段は、例えばバックアップ記憶エリア42AKA111〜42AKA113を含むバックアップ記憶部42AKA11、バックアップ記憶エリア42AKA211〜42AKA213を含むバックアップ記憶部42AKA21、バックアップ記憶エリア42AKA311〜42AKA313を含むバックアップ記憶部42AKA31など、第1発生条件に対応した第1情報が書き込まれる記憶領域と、第2発生条件に対応した第2情報が書き込まれる記憶領域とが、異なる領域として設けられ、例えばメモリ書込処理部42AKM11〜42AKM13によるメモリ書込処理など、第1発生条件および第2発生条件が成立した場合に、一方の条件に対応する情報を書き込む処理の実行中にも、他方の条件に対応する情報を書き込む処理を実行可能である。このように、第1発生条件および第2発生条件の一方に対応する情報を書き込む処理の実行中にも、他方に対応する情報を書き込む処理を実行できるので、情報を書き込む処理の効率が高められる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
発生条件は、例えばCPU内部エラー41AKC1、VDPエラー割込41AKC2など、制御手段の内部状態に応じて成立可能であってもよい。このように、制御手段の内部状態に応じた発生条件が成立した場合には、電子部品に関する情報を記憶手段に書き込む書込処理を実行して、制御手段を含めた電子部品に関する情報を記憶させることができる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
第1発生条件は、例えばCPU内部エラー41AKC1、VDPエラー割込41AKC2など、制御手段の内部状態に応じて成立可能であり、第2発生条件は、例えば演出制御中エラー判定41AKC3など、制御手段による処理結果に応じて成立可能であり、例えば図17(B)に示されるように、第1発生条件が成立した場合に、第2発生条件が成立した場合よりも優先して書込処理を実行可能であってもよい。このように、制御手段の内部状態に応じて成立可能な第1発生条件が成立した場合に、制御手段による処理結果に応じて成立可能な第2発生条件が成立した場合よりも優先して書込処理を実行すれば、電子部品に関する情報の書込処理が競合することを回避しつつ、書込処理の優先順位が設定される。これにより、情報を適切に管理可能となる。
第1発生条件または第2発生条件が複数回成立した場合に、例えば書込中フラグ41AKF1など、前回の条件に対応する情報を書き込む処理の実行中を示す実行情報に応じて、次回の条件に対応する情報を書き込む処理を制限してもよい。このような実行情報に応じて、情報を書き込む処理を制限すれば、処理の競合が容易に回避される。これにより、情報を適切に管理可能となる。
書込処理は、同一の情報を、例えばバックアップ記憶部41AKA1〜41AKA3など、複数の記憶領域に記憶させてもよい。このように、同一の情報を複数の記憶領域に記憶させれば、情報の信頼性が高められる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
制御手段は、発生条件とは異なる書込条件が成立した場合に、複数の電子部品に関する情報とは異なる遊技関連情報を記憶手段に書き込む処理として、例えばバックアップ制御テーブル120Tの設定に応じたバックアップ処理などを実行可能であってもよい。このように、発生条件とは異なる書込条件に対応して遊技関連情報を書き込む処理が実行可能になれば、多様な情報を記憶して管理できる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
例えばコネクタ90152〜90155など、複数の電子部品に対する制御信号を出力可能であるとともに、記憶手段の記憶情報に応じた読出信号を出力可能な出力手段を備えてもよい。このような出力手段が制御信号と読出信号を出力可能なので、装置構成の複雑化や製造コストの増大が防止される。これにより、情報を適切に管理可能となる。
複数の電子部品に対する制御信号を出力可能な、例えばコネクタ90152〜90155などの第1出力手段と、第1出力手段とは異なり記憶手段の記憶情報に応じた読出信号を出力可能な、例えばコネクタ90156などの第2出力手段とを備えてもよい。このように、第1出力手段が制御信号を出力可能であり、第2出力手段が読出信号を出力可能であれば、出力信号の混同が防止される。これにより、情報を適切に管理可能となる。
(特徴部43AKの課題解決手段および効果に関する説明)
遊技を行うことが可能な、例えばパチンコ遊技機901などの遊技機であって、複数の電子部品を制御可能な、例えば演出制御用マイクロコンピュータ90120などの制御手段と、遊技機に対する電力供給が停止しても記憶内容を保持可能であり、複数の電子部品に関する情報を記憶可能な、例えばバックアップデータメモリ90210A〜90210Dなどの記憶手段とを備え、制御手段は、書込条件が成立した場合に、情報を記憶手段に書き込む書込処理として、例えばメモリ書込処理部43AKM11、43AKM12による書込処理などを実行可能であり、第1発生条件に対応した第1情報を書き込む場合に、例えばバックアップ記憶部43AKA11〜43AKA13など、複数の記憶領域に同一の情報を記憶させ、第2発生条件に対応した第2情報を書き込む場合に、例えばバックアップ記憶部43AKA21など、複数の記憶領域よりも少ない記憶領域に情報を記憶させる。このように、複数の記憶領域に同一の情報を記憶させる場合と、複数の記憶領域よりも少ない記憶領域に情報を記憶させる場合とを設けることで、複数の電子部品に関する情報に応じた多様な記憶が行われる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
第1情報として同一の情報を記憶する複数の記憶領域のうち、所定数の記憶領域において記憶情報が正常と判定されたときに、例えば電源投入時情報処理による復旧など、記憶情報に基づいて復旧処理を実行可能であってもよい。このように、所定数の記憶領域において記憶情報が正常と判定されたことによる復旧処理が実行されるので、記憶情報に基づく復旧の信頼性が高められる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
第2情報に対応する記憶情報が異常と判定されたときに、例えば電源投入時情報処理による初期値設定など、初期情報を設定する初期処理を実行可能であってもよい。このように、初期情報を設定する初期処理が実行されるので、異常と判定された場合の不具合が防止される。これにより、情報を適切に管理可能となる。
第2発生条件は、例えば節電設定時のバックアップ条件など、第1発生条件よりも成立する頻度が低くてもよい。このように、成立する頻度が低い第2発生条件を設けることで、多様な記憶が行われる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
第2情報は、例えば節電設定データなど、遊技機の管理者により設定可能な設定情報であってもよい。このように、遊技機の管理者により設定可能な設定情報が記憶されることで、多様な記憶が行われる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
例えばコネクタ90154の端子TM03、TM04およびコネクタ90220の端子TM13、TM14に接続された配線など、制御手段と記憶手段とを接続する接続配線と、例えばコネクタ90154の端子TM01、TM02およびコネクタ90220の端子TM11、TM12に接続された配線など、制御手段と記憶手段との接続状態を確認可能な接続確認用配線とを備えてもよい。このように、接続状態を確認可能な接続確認用配線が設けられることで、記憶の確実性が高められる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
例えばコネクタ90152〜90155など、複数の電子部品に対する制御信号を出力可能であるとともに、記憶手段の記憶情報に応じた読出信号を出力可能な出力手段を備えてもよい。このような出力手段が制御信号と読出信号を出力可能なので、装置構成の複雑化や製造コストの増大が防止される。これにより、情報を適切に管理可能となる。
例えばコネクタ90152〜90155など、複数の電子部品に対する制御信号を出力可能な第1出力手段と、例えばコネクタ90156など、第1出力手段とは異なり記憶手段の記憶情報に応じた読出信号を出力可能な第2出力手段とを備えてもよい。このように、第1出力手段が制御信号を出力可能であり、第2出力手段が読出信号を出力可能であれば、出力信号の混同が防止される。これにより、情報を適切に管理可能となる。
(特徴部44AKの課題解決手段および効果に関する説明)
遊技を行うことが可能な、例えばパチンコ遊技機901などの遊技機であって、例えば第1制御部44AK10Aなど、第1電子部品を制御可能な第1制御手段と、例えば第2制御部44AK10Bなど、第2電子部品を制御可能な第2制御手段と、遊技機に対する電力供給が停止しても記憶内容を保持可能であり、第1制御手段および第2制御手段に関する情報を記憶可能な、例えばバックアップデータメモリ90210A〜90210Dなどの記憶手段とを備え、書込条件が成立した場合に、情報を記憶手段に書き込む書込処理を実行可能であり、記憶手段は、第1制御手段に関する情報を記憶可能な、例えば第1バックアップ記憶部44AK11Aなどの第1記憶手段と、第1記憶手段とは異なり、第2制御手段に関する情報を記憶可能な、例えば第2バックアップ記憶部44AK11Bなどの第2記憶手段とを含む。このように、第1制御手段に関する情報を記憶可能な第1記憶手段とは異なり、第2制御手段に関する情報を記憶可能な第2記憶手段が設けられることで、制御手段に応じた多様な記憶が行われる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
第1制御手段に関する情報を書き込む場合に、第2制御手段に関する情報を書き込む場合とは異なる処理として、例えばCPU例外事象発生時処理またはVDPエラー割込処理などを実行可能であってもよい。このように、異なる処理が実行されることで、制御手段に応じた多様な記憶が行われる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
第1記憶手段は、例えばCPU90131の例外事象情報を含むログ情報など、第1電子部品に応じた発生事象に関する情報を記憶可能であり、第2記憶手段は、例えばVDP90140のVDPエラー割込情報を含むログ情報など、第2電子部品に応じた発生事象に関する情報を記憶可能であってもよい。このように、異なる電子部品に応じた発生事象に関する情報が記憶されることで、電子部品に応じた多様な記憶が行われる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
第1制御手段は、第1記憶手段とは異なる基板として、例えば第1演出制御基板9012Aなどに設置可能であり、第2制御手段は、第2記憶手段とは異なる基板として、例えば第2演出制御基板9012Bなどに設置可能であってもよい。このように、異なる基板に制御手段や記憶手段が設置されることで、メンテナンス作業が容易になり、柔軟な装置構成が可能になる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
第1記憶手段は、例えば電池付きSRAMを用いた場合など、バックアップ電源を用いて記憶内容を保持可能であり、第2記憶手段は、例えばFRAM(登録商標)を用いた場合など、バックアップ電源を用いずに記憶内容を保持可能であり、第2記憶手段は、第1記憶手段における一部の記憶内容を記憶可能であってもよい。このように、第1記憶手段における一部の記憶内容が第2記憶手段にも記憶されることで、記憶の確実性が高められる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
例えばコネクタ90154の端子TM03、TM04およびコネクタ90220の端子TM13、TM14に接続された配線など、第1制御手段および第2制御手段と記憶手段とを接続する接続配線と、例えばコネクタ90154の端子TM01、TM02およびコネクタ90220の端子TM11、TM12に接続された配線など、第1制御手段および第2制御手段と記憶手段との接続状態を確認可能な接続確認用配線とを備えてもよい。このように、接続状態を確認可能な接続確認用配線が設けられることで、記憶の確実性が高められる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
例えば画像表示装置905などの表示手段を備え、例えばメンテナンス履歴画面を表示する場合など、第2記憶手段の記憶情報を、表示手段の表示により出力可能であってもよい。このように、記憶情報が表示により出力されることで、記憶内容の確認が容易になる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
例えばコネクタ90152〜90155など、第1電子部品および第2電子部品に対する制御信号を出力可能な第1出力手段と、例えばコネクタ90156など、第1出力手段とは異なり記憶手段の記憶情報に応じた読出信号を出力可能な第2出力手段とを備えてもよい。このように、第1出力手段が制御信号を出力可能であり、第2出力手段が読出信号を出力可能であれば、出力信号の混同が防止される。これにより、情報を適切に管理可能となる。
(特徴部45AKの課題解決手段および効果に関する説明)
遊技を行うことが可能な、例えばパチンコ遊技機901などの遊技機であって、電子部品を制御可能な、例えば演出制御用マイクロコンピュータ90120などの制御手段と、制御信号を出力可能な、例えばコネクタ90152〜90155など出力手段とを備え、出力手段は、制御手段による抽選結果に基づいて、制御情報の少なくとも一部に応じた制御信号を出力可能な、例えばコネクタ90152、153、155などの第1出力手段と、第1出力手段とは異なる第2出力手段として、例えばコネクタ90154などとを含む。このように、抽選結果に基づいて制御信号を出力可能な第1出力手段とは異なる第2出力手段が設けられることで、多様な信号が出力される。これにより、情報を適切に管理可能となる。
第2出力手段は、例えばコネクタ90152、153、155とは異なるコネクタ90154を設置した場合など、第1出力手段と同一の基板内において、第1出力手段とは異なる経路を介して制御信号を出力可能であってもよい。このように、異なる経路を介して制御信号が出力されるので、多様な信号出力の確実性が高められる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
第2出力手段は、例えばコネクタ90152が検査用出力部45AKC1〜45AKC4のいずれかに指定された場合など、演出装置の制御情報に応じた制御信号を出力可能であってもよい。このように、演出装置の制御情報に応じた制御信号が出力されることで、多様な信号が出力される。これにより、情報を適切に管理可能となる。
第2出力手段は、例えば出力部設定例45AK01による通信方式など、第1出力手段とは異なる信号方式の制御信号を出力可能であってもよい。このように、異なる信号方式の制御信号が出力されることで、多様な信号が出力される。これにより、情報を適切に管理可能となる。
遊技機の検査装置が接続される接続手段を実装可能な、例えばコネクタ90156などの実装用部材を備え、実装用部材は、接続手段が未実装の場合に半田処理をされていてもよい。このような半田処理をされることで、未実装の場合に酸化や腐食による断線が防止される。これにより、情報を適切に管理可能となる。
制御手段は、受信情報に基づいて電子部品に関する検査情報を出力する検査処理として、例えばバックアップ検査処理などを実行可能であり、例えば検査用出力部45AKC1〜45AKC4など、複数種類の受信情報に応じて異なる出力手段により、検査情報を出力可能であってもよい。このように、受信情報に応じた出力手段により検査情報が出力されることで、情報出力の柔軟性が高められる。これにより、情報を適切に管理可能となる。
出力手段は、例えば演出制御エラーデータなどの電子部品に関する情報と、例えばシステムデータ、受信コマンドデータなどの遊技に関する遊技関連情報とを出力可能であってもよい。このように、電子部品に関する情報と遊技に関する遊技関連情報とが出力されることで、多様な情報が出力される。これにより、情報を適切に管理可能となる。
1 … パチンコ遊技機
2 … 遊技盤
3 … 遊技機用枠
4A、4B … 特別図柄表示装置
5 … 画像表示装置
6A … 入賞球装置
6B … 可変入賞球装置
7 … 特別可変入賞球装置
8L、8R … スピーカ
9 … 遊技効果ランプ
10 … 一般入賞口
11 … 主基板
12 … 演出制御基板
13 … 音声制御基板
14 … ランプ制御基板
15 … 中継基板
17 … 特殊可変入賞球装置
20 … 普通図柄表示器
21 … ゲートスイッチ
22A、22B … 始動口スイッチ
23 … 第1カウントスイッチ
24 … 第2カウントスイッチ
30 … 打球操作ハンドル
31A … スティックコントローラ
31B … プッシュボタン
32 … 可動体
41 … 通過ゲート
100 … 遊技制御用マイクロコンピュータ
101、121 … ROM
102、122 … RAM
103 … CPU
104、124 … 乱数回路
105、125 … I/O
120 … 演出制御用CPU
123 … 表示制御部
901 … パチンコ遊技機
9011 … 主基板
9012 … 演出制御基板
1904 … バックアップメモリ基板
90120 … 演出制御用マイクロコンピュータ
90131 … CPU
90140 … VDP
90150〜90156 … コネクタ
90210A〜90210D … バックアップデータメモリ

Claims (2)

  1. 遊技を行うことが可能な遊技機であって、
    動作可能な可動物と、
    遊技媒体が進入容易な第1状態と、遊技媒体が進入困難な第2状態とに変化可能な可変入賞手段と
    を備え、
    前記可変入賞手段は、少なくとも第1変化パターンと第2変化パターンとを含む複数の変化パターンのいずれかによって前記第1状態と前記第2状態とに変化可能であり、
    前記可動物は、前記可変入賞手段が前記第1変化パターンで変化する場合と、前記可変入賞手段が前記第2変化パターンで変化する場合とで、異なる態様で動作可能であり、
    さらに、
    複数の電子部品を制御可能な制御手段と、
    遊技機に対する電力供給が停止しても記憶内容を保持可能であり、前記複数の電子部品に関する情報を記憶可能な記憶手段とを備え、
    前記制御手段は、前記複数の電子部品に応じた事象の発生条件が成立した場合に、前記情報を前記記憶手段に書き込む書込処理を実行可能であり、
    前記記憶手段は、第1発生条件に対応した第1情報が書き込まれる記憶領域と、第2発生条件に対応した第2情報が書き込まれる記憶領域とが、連続した1の領域として設けられ、
    前記第1発生条件および前記第2発生条件が成立した場合に、一方の条件に対応する情報を書き込む処理の実行中には、他方の条件に対応する情報を書き込む処理を実行しない、
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 遊技を行うことが可能な遊技機であって、
    動作可能な可動物と、
    遊技媒体が進入容易な第1状態と、遊技媒体が進入困難な第2状態とに変化可能な可変入賞手段と
    を備え、
    前記可変入賞手段は、少なくとも第1変化パターンと第2変化パターンとを含む複数の変化パターンのいずれかによって前記第1状態と前記第2状態とに変化可能であり、
    前記可動物は、前記可変入賞手段が前記第1変化パターンで変化する場合には動作せず、前記可変入賞手段が前記第2変化パターンで変化する場合に動作可能であり、
    さらに、
    複数の電子部品を制御可能な制御手段と、
    遊技機に対する電力供給が停止しても記憶内容を保持可能であり、前記複数の電子部品に関する情報を記憶可能な記憶手段とを備え、
    前記制御手段は、前記複数の電子部品に応じた事象の発生条件が成立した場合に、前記情報を前記記憶手段に書き込む書込処理を実行可能であり、
    前記記憶手段は、第1発生条件に対応した第1情報が書き込まれる記憶領域と、第2発生条件に対応した第2情報が書き込まれる記憶領域とが、連続した1の領域として設けられ、
    前記第1発生条件および前記第2発生条件が成立した場合に、一方の条件に対応する情報を書き込む処理の実行中には、他方の条件に対応する情報を書き込む処理を実行しない、
    ことを特徴とする遊技機。
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