以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
〔第1の実施形態〕
〔遊技機の基本構成〕
図1は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100の概略正面図である。
図1に示す遊技機の一例としてのパチンコ遊技機100は、遊技者の指示操作により打ち出された遊技球が入賞すると賞球を払い出すように構成されたものである。このパチンコ遊技機100は、遊技球が打ち出される遊技盤110と、遊技盤110を囲む枠部材150とを備えている。遊技盤110は、枠部材150に着脱自在に取り付けられている。
遊技盤110は、前面に、遊技球により遊技を行うための遊技領域111と、下方から発射された遊技球が上昇して遊技領域111の上部位置へ向かう通路を形成するレール部材112と、遊技領域111の右側に遊技球を案内する案内部材113とを備えている。
本実施の形態では、遊技者により視認され易い遊技領域111の位置に、演出のための各種の画像を表示する画像表示部114が配設されている。この画像表示部114は、液晶ディスプレイ等による表示画面を備え、遊技者によるゲームの進行に伴い、例えば、図柄抽選結果(図柄変動結果)を遊技者に報知するための装飾図柄を表示したり、キャラクタの登場やアイテムの出現による演出画像や後述の保留表示を用いた演出画像を表示したりする。
また、遊技盤110の前面に、各種の演出に用いられる可動役物115および盤ランプ116を備えている。可動役物115は、遊技盤110上で動作することにより各種の演出を行い、また、盤ランプ116は、発光することで各種の演出を行う。
遊技領域111には、遊技球が落下する方向に変化を与えるための図示しない遊技くぎおよび風車等が配設されている。また、遊技領域111には、入賞や抽選に関する種々の役物が所定の位置に配設されている。また、遊技領域111には、遊技領域111に打ち出された遊技球のうち入賞口に入賞しなかったものを遊技領域111の外に排出する排出口117が配設されている。
本実施の形態では、入賞や抽選に関する種々の役物として、遊技球が入賞すると特別図柄抽選(大当たり抽選)が始動する第1始動口121および第2始動口122と、遊技球が通過すると普通図柄抽選(開閉抽選)が始動する始動ゲート(以下、単にゲートと呼ぶ)124と、が遊技盤110に配設されている。なお、図1において、ゲート124は、遊技領域111の左右にそれぞれ設けられており、左側のゲート124は124Lと記載し、右側のゲート124は124Rと記載している。また、ここにいう第1始動口121および第2始動口122とは、予め定められた1の特別図柄表示器の作動契機となる入賞口をいう。具体的には、第1始動口121および第2始動口122には、入賞の際に遊技球の通過を検知するスイッチ(後述の第1始動口スイッチ211および第2始動口スイッチ212)が設けられている。そして、第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞した際にこのスイッチが遊技球の通過を検知することが、特別図柄表示器を作動させる契機となる。
第2始動口122は、チューリップの花の形をした一対の羽根が電動ソレノイドにより開閉すると共に点灯する普通電動役物としての電動チューリップ(開閉部材)123を備えている。電動チューリップ123は、羽根が閉じていると、遊技球が第2始動口122へ入り難い一方で、羽根が開くと第2始動口122の入口が拡大して遊技球が第2始動口122へ入り易くなるように構成されている。そして、電動チューリップ123は、普通図柄抽選に当選すると、点灯ないし点滅しながら羽根が規定時間(例えば0.15秒ないし1.8秒間)および規定回数(例えば1回ないし3回)だけ開く。
パチンコ遊技機100は、遊技状態として、大当たり抽選の当選確率に基づき、当選確率の低い低確率状態と、低確率状態よりも当選確率の高い高確率状態とを有している。そして、所定の条件に基づいて低確率状態と高確率状態とのいずれかの状態に制御される。
また、パチンコ遊技機100は、遊技状態として、第2始動口122への入賞機会が少ない電サポ無状態と、電サポ無状態よりも第2始動口122への入賞機会が多い電サポ状態とを有している。そして、例えば、大当たりや特別図柄抽選の抽選回数を契機とするなど所定の条件において、電サポ無状態と、電サポ状態とのいずれかの状態に制御される。電サポ状態とは、例えば、普通図柄変動時間を短縮すること、電動チューリップ123の開時間を延長すること、普通図柄抽選の当たり当選確率を高確率にすること、のいずれか一つまたは複数の組合せによって制御される遊技状態である。
また、パチンコ遊技機100は、遊技状態として、特別図柄変動時間が長い時短無状態と、時短無状態よりも特別図柄変動時間が短い時短状態とを有している。
なお、本実施の形態においては、電サポ状態と時短状態とは同時に制御されるものとする。また、以下の説明においては、電サポ状態かつ時短状態のことを単に時短状態とし、電サポ無状態かつ時短無状態のことを単に時短無状態とする。
また、本実施の形態では、入賞や抽選に関するその他の役物として、特別図柄抽選の結果に応じて開放する特別電動役物としての大入賞口125と、遊技球が入賞しても抽選を行わない普通入賞口126と、が遊技盤110に配設されている。そして、大入賞口125には、大入賞口125を開閉する大入賞口扉125Dが設けられている。以下の説明において、大入賞口扉125Dの開閉状態や開閉動作のことを、便宜的に、大入賞口125の開閉状態や開閉動作として説明する場合がある。
本実施の形態では、遊技盤110の左下の位置に、抽選結果や保留数に関する表示を行う表示器130が配設されている。
ところで、図1に示すパチンコ遊技機100において、電動チューリップ123を備えた第2始動口および大入賞口125は、遊技領域111のうち右側の領域に配置されている。したがって、本実施の形態のパチンコ遊技機100では、第2始動口122や大入賞口125に入賞させようとする場合には、遊技領域111のうち右側の領域に遊技球を流下させるようにする。
また、遊技盤110の裏面には、特別図柄の当選の判定等を行う遊技制御基板、演出を統括的に制御する演出制御基板、画像および音による演出を制御する画像制御基板、各種のランプおよび可動役物115による演出を制御するランプ制御基板などの図示しない各種の基板等が取り付けられる。また、遊技盤110の裏面には、供給された24VのAC電源をDC電源に変換して各種の基板等に出力するスイッチング電源(不図示)が配設されている。
枠部材150は、遊技者がハンドル151に触れてレバー152を時計方向に回転させる操作を行うとその操作角度に応じた打球力にて遊技球を所定の時間間隔(例えば1分間に100個)で電動発射する発射装置(不図示)を備えている。また、枠部材150は、遊技者のレバー152による操作と連動したタイミングで発射装置に遊技球を1つずつ順に供給する供給装置(不図示)と、供給装置が発射装置に供給する遊技球を一時的に溜めておく皿153と、を備えている。この皿153には、例えば払い出しユニットによる払出球が払い出される。
なお、本実施の形態では、皿153を上下皿一体で構成しているが、上皿と下皿とを分離する構成例も考えられる。また、発射装置のハンドル151を所定条件下で発光させる構成例も考えられる。
また、枠部材150は、発射装置のハンドル151に遊技者が触れている状態であっても遊技球の発射を一時的に停止させるための停止ボタン154と、皿153に溜まっている遊技球を箱(不図示)に落下させて取り出すための取り出しボタン155と、を備えている。
また、枠部材150は、パチンコ遊技機100の遊技状態や状況を告知したり各種の演出を行ったりするスピーカ156および枠ランプ157を備えている。スピーカ156は、楽曲や音声、効果音による各種の演出を行う。枠ランプ157は、LED等の発光体で構成され、点灯・点滅によるパターンや発光色の違い等で光による各種の演出を行う。なお、枠ランプ157については、光の照射方向を変更する演出を行うことを可能にする構成例が考えられる。
また、枠部材150は、遊技盤110を遊技者と隔てるための透明板(不図示)を備えている。
図2は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100を説明する図であり、図2(a)は、遊技盤110の左下に配設された表示器130の一例を示す拡大図であり、図2(b)は、パチンコ遊技機100の部分平面図である。
パチンコ遊技機100の表示器130は、図2(a)に示すように、第1始動口121の入賞に対応して作動する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122の入賞に対応して作動する第2特別図柄表示器222と、ゲート124の通過に対応して作動する普通図柄表示器223と、を備えている。第1特別図柄表示器221は、第1始動口121の入賞に基づき、特別図柄を変動表示した後に停止表示させて抽選結果を表示する。第2特別図柄表示器222は、第2始動口122の入賞に基づき、特別図柄を変動表示した後に停止表示させて抽選結果を表示する。普通図柄表示器223は、遊技球がゲート124を通過したことに基づき、普通図柄を変動表示した後に停止表示させて抽選結果を表示する。本実施の形態では、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222は、各々LEDを配列した表示装置で構成され、その点灯態様によって特別図柄抽選の抽選結果が表示される。同様に、普通図柄表示器223も、LEDを配列した表示装置で構成され、その点灯態様によって普通図柄抽選の抽選結果が表示される。
また、表示器130は、第1特別図柄表示器221での保留に対応して作動する第1特別図柄保留表示器218と、第2特別図柄表示器222での保留に対応して作動する第2特別図柄保留表示器219と、普通図柄表示器223での保留に対応して作動する普通図柄保留表示器220と、を備えている。本実施の形態では、第1特別図柄保留表示器218、第2特別図柄保留表示器219および普通図柄保留表示器220は、各々LEDを配列した表示装置で構成され、その点灯態様によって保留数が表示される。
ここで、保留について説明する。特別図柄の変動表示動作中(入賞1回分の変動表示が行なわれている間)にさらに第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞した場合、特別図柄が変動中であるために、後の入賞に基づく特別図柄の変動表示動作を開始することができない。そのため、後の入賞は規定個数(例えば4個)を限度に記憶され、その入賞した遊技球に対する特別図柄を始動させるための権利が、先に入賞した遊技球に対する変動表示動作が終了するまで、保留される。
なお、普通図柄に関しても、特別図柄と同様の処理を行う。このような保留がなされていることおよびその保留の数(未変動数)が、第1特別図柄保留表示器218、第2特別図柄保留表示器219および普通図柄保留表示器220に表示される。
さらに、表示器130は、パチンコ遊技機100の状態を表示する状態表示器224を備えている。本実施の形態では、状態表示器224は、3個のLEDを配列した表示装置で構成されている。3個のLEDのうち1つは、パチンコ遊技機100の状態が、特別図柄抽選の当選確率が高確率である高確率状態となっているか否かを点灯により報知するものである。また、他の1つは、パチンコ遊技機100の状態が、特別図柄変動時間が短い時短状態となっているか否かを点灯により報知するものである。さらに他の1つは、右打ちすることによって(遊技球の打球力を変更することによって)遊技者に有利な状態となっているか否かを点灯により報知するものである。
また、表示器130は、特別図柄抽選の抽選結果に応じて行われる大当たり遊技において大入賞口125が作動される際のラウンド数を表示するラウンド数表示器225を備えている。なお、大当たり遊技については後述する。ラウンド数表示器225は、LEDを配列した表示装置で構成され、その点灯態様によって大当たり遊技における大入賞口125の作動ラウンド数が表示される。
パチンコ遊技機100の枠部材150は、遊技者が演出に対する入力を行うための入力装置を備えている。図2(b)に示すように、本実施の形態では、入力装置の一例として、演出ボタン161と、演出ボタン161に隣接し、略十字に配列された複数のキーからなる演出キー162と、が枠部材150に配設されている。図示の例において、複数の画像の中から1つの画像を選択する操作を受け付ける演出を行う場合を考える。この場合、例えば、遊技者が十字に配列された4つのキーからなる演出キー162を操作することにより、画像表示部114に表示されている複数の画像のいずれかを指示し、演出ボタン161を操作することにより、指示した画像を選択するような演出を行うことができる。また、入力装置の形態としては、図示した演出ボタン161および演出キー162の他、レバーやハンドル等、演出の内容等に応じて様々な入力形態を採用することができる。
〔制御ユニットの構成〕
次に、パチンコ遊技機100での動作制御や信号処理を行う制御ユニットについて説明する。
図3は、本実施の形態のパチンコ遊技機の制御ユニットの内部構成を示すブロック図である。
図4は、本実施の形態の画像/音響制御部およびランプ制御部の説明図である。
図3に示すように、制御ユニットは、メイン制御手段として、特別図柄の当選の判定等を行う遊技制御部200を備えている。また、サブ制御手段として、演出を統括的に制御する演出制御部300と、払出球の払い出し制御を行う払出制御部330と、を備えている。
〔遊技制御部の構成・機能〕
遊技制御部200は、特別図柄の当選の判定等を行う際の演算処理を行うCPU201と、CPU201にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM202と、CPU201の作業用メモリ等として用いられるRAM203と、を備えている。
遊技制御部200は、パチンコ遊技機100の遊技状態を、高確率状態または低確率状態のいずれか、時短無状態または時短状態のいずれかで制御する。これにより、パチンコ遊技機100の遊技状態は、高確率状態および時短状態である高確率時短遊技状態、低確率状態および時短状態である低確率時短遊技状態、高確率状態および時短無状態である高確率時短無遊技状態、低確率状態および時短無状態である低確率時短無遊技状態のいずれかとなる。そして、遊技制御部200は、所定の条件に基づき、高確率状態と低確率状態とを切り替え、時短無状態と時短状態とを切り替える。また、遊技制御部200は、時短状態において、時短無状態よりも普通図柄抽選の当たり当選確率を高確率にする、普通図柄変動時間を短縮する、電動チューリップ123の開時間を延長する等の制御を行う。
遊技制御部200は、第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞したことを契機として特別図柄抽選を行う。そして、特別図柄抽選の判定結果に応じて大当たり遊技等の特別遊技を行う。特別遊技において、遊技制御部200は、特別電動役物である大入賞口125が所定条件(例えば29.5秒経過または遊技球10個の入賞)を満たすまで開状態を維持するラウンドを所定回数だけ繰り返すように制御する。そして、遊技制御部200は、大入賞口125が開く際の開閉動作間隔を制御する。
また、遊技制御部200は、ゲート124を遊技球が通過したことを契機として普通図柄抽選を行う。そして、普通図柄抽選の判定結果に応じて電動チューリップの作動を制御する。
また、遊技制御部200は、特別図柄変動中に遊技球が第1始動口121または第2始動口122へ入賞したことにより発生する保留や、普通図柄変動中に遊技球がゲート124を通過したことにより発生する保留の設定を行う。
さらに、遊技制御部200は、特別図柄抽選および普通図柄抽選の判定結果、高確率状態と低確率状態の変更情報、時短無状態と時短状態の変更情報、保留の設定情報等の遊技制御に伴う情報を、後述するコマンドにより演出制御部300に送る。
さらに、遊技制御部200は、第1始動口121、第2始動口122、大入賞口125および普通入賞口126に遊技球が入賞すると、遊技球が入賞した場所に応じて1つの遊技球当たり所定数の賞球を払い出すように、払出制御部330に対する指示を行う。例えば、第1始動口121に遊技球が入賞すると3個の賞球、第2始動口122に遊技球が入賞すると4個の賞球、大入賞口125に遊技球が入賞すると13個の賞球、普通入賞口126に遊技球が入賞すると10個の賞球をそれぞれ払い出すように、払出制御部330に指示命令(コマンド)を送る。なお、ゲート124を遊技球が通過したことを検出しても、それに連動した賞球の払い出しは払出制御部330に指示しない。
払出制御部330が遊技制御部200の指示に従って賞球の払い出しを行った場合には、遊技制御部200は、払い出した賞球の個数に関する情報を払出制御部330から取得する。それにより、払い出した賞球の個数を管理する。
遊技制御部200には、検知手段として、図3に示すように、第1始動口121への遊技球の入賞を検出する第1始動口検出部(第1始動口スイッチ(SW))211と、第2始動口122への遊技球の入賞を検出する第2始動口検出部(第2始動口スイッチ(SW))212と、電動チューリップ123を開閉する電動チューリップ開閉部213と、ゲート124への遊技球の通過を検出するゲート検出部(ゲートスイッチ(SW))214と、が接続されている。
さらに、遊技制御部200には、大入賞口125への遊技球の入賞を検出する大入賞口検出部(大入賞口スイッチ(SW))215と、大入賞口125の大入賞口扉125Dを閉状態と突出傾斜した開状態とに設定する大入賞口扉開閉部216と、普通入賞口126への遊技球の入賞を検出する普通入賞口検出部(普通入賞口スイッチ(SW))217と、が接続されている。
また、遊技制御部200には、特別図柄の変動中に第1始動口121へ入賞した未変動分の保留個数を表示する第1特別図柄保留表示器218と、特別図柄の変動中に第2始動口122へ入賞した未変動分の保留個数を表示する第2特別図柄保留表示器219と、普通図柄の変動中にゲート124を通過した未変動分の保留個数を表示する普通図柄保留表示器220と、が接続されている。
さらに、遊技制御部200には、第1始動口121への遊技球の入賞により行われる特別図柄の変動表示および特別図柄抽選の結果を表示する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122への遊技球の入賞により行われる特別図柄の変動表示および特別図柄抽選の結果を表示する第2特別図柄表示器222と、普通図柄の変動表示および普通図柄抽選の結果を表示する普通図柄表示器223と、パチンコ遊技機100の状態を表示する状態表示器224と、が接続されている。
そして、第1始動口スイッチ211、第2始動口スイッチ212、ゲートスイッチ214、大入賞口スイッチ215および普通入賞口スイッチ217にて検出された検出信号が、遊技制御部200に送られる。また、遊技制御部200からの制御信号が、電動チューリップ開閉部213、大入賞口扉開閉部216、第1特別図柄保留表示器218、第2特別図柄保留表示器219、普通図柄保留表示器220、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222、普通図柄表示器223および状態表示器224に送られる。それにより、遊技制御部200は、上記した払い出し賞球数に関連する各種制御を行う。
さらに、遊技制御部200には、ホールに設置されたホストコンピュータ(不図示)に対して各種の情報を送信する盤用外部情報端子基板350が接続されている。そして、遊技制御部200は、払出制御部330から取得した、払い出した賞球数に関する情報や遊技制御部200の状態等を示す情報を、盤用外部情報端子基板350を介してホストコンピュータに送信する。
〔払出制御部の構成・機能〕
払出制御部330は、払出球の払い出しを制御する際の演算処理を行うCPU331と、CPU331にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM332と、CPU331の作業用メモリ等として用いられるRAM333と、を備えている。
そして、払出制御部330は、遊技制御部200から送られたコマンドに基づいて、払出球の払い出しを制御する。
具体的には、払出制御部330は、遊技制御部200から、遊技球が入賞した場所(第1始動口121等)に応じた所定数の賞球を払い出すコマンドを取得する。そして、コマンドに指定された数だけの賞球を払い出すように払出駆動部334を制御する。ここでの払出駆動部334は、遊技球の貯留部から遊技球を送り出す駆動モータで構成される。
また、払出制御部330には、払出駆動部334により遊技球の貯留部から実際に払い出された賞球の数を検出する払出球検出部335と、貯留部(不図示)での遊技球の貯留の有無を検出する球有り検出部336と、遊技者が遊技する際に使用する遊技球や払い出された賞球が保持される皿153が満タン状態に有るか否かを検出する満タン検出部337と、が接続されている。そして、払出制御部330は、払出球検出部335、球有り検出部336および満タン検出部337にて検出された検出信号を受け取り、これらの検出信号に応じた所定の処理を行う。
さらに、払出制御部330には、ホールに設置されたホストコンピュータに対して各種の情報を送信する枠用外部情報端子基板340が接続されている。そして、払出制御部330は、例えば払出駆動部334に対して払い出すように指示した賞球数に関する情報や払出球検出部335にて検出された実際に払い出された賞球数に関する情報等を枠用外部情報端子基板340を介してホストコンピュータに送信する。また、遊技制御部200に対しても、同様の情報を送信する。
〔演出制御部の構成・機能〕
演出制御部300は、演出を制御する際の演算処理を行うCPU301と、CPU301にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM302と、CPU301の作業用メモリ等として用いられるRAM303と、日時を計測するリアルタイムクロック(RTC)304と、を備えている。
演出制御部300は、例えば遊技制御部200から送られる特別図柄抽選での当選か否かの判定結果および変動パターンに基づいて、演出内容を設定する。その際、演出ボタン161または演出キー162を用いたユーザからの操作入力を受けて、操作入力に応じた演出内容を設定する場合もある。この場合、例えば演出ボタン161等のコントローラ(不図示)から操作に応じた信号(操作信号)を受け付け、この操作信号により識別される操作内容を演出の設定に反映させる。
また、演出制御部300は、遊技が所定期間中断された場合には、演出の一つとして客待ち用の画面表示の設定を指示する。
さらには、演出制御部300は、遊技制御部200より受信した高確率状態と低確率状態の変更情報、時短無状態と時短状態の変更情報に基づいて演出内容を設定する。
また、演出制御部300は、設定した演出内容の実行を指示するコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送る。
さらに、演出制御部300には、画像および音響を用いた演出を制御する画像/音響制御部310と、各種のランプおよび可動役物115を用いた演出を制御するランプ制御部320と、が接続されている。
〔画像/音響制御部の構成・機能〕
画像/音響制御部310は、図4に示すように、演出内容を表現する画像および音響を制御する際の演算処理を行うCPU311と、CPU311にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM312と、CPU311の作業用メモリ等として用いられるRAM313と、VDP(Video Display Processor)314と、CGROM315と、SNDROM316とを備えている。
そして、画像/音響制御部310は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、画像表示部114に表示する画像およびスピーカ156から出力する音響を制御する。
具体的には、CGROM315には、画像表示部114において遊技中に表示する図柄画像や背景画像、遊技者に抽選結果を報知するための装飾図柄、遊技者に予告演出を表示するためのキャラクタやアイテム等といった画像データが記憶されている。また、SNDROM316には、画像データと同期させて、または画像データとは独立にスピーカ156から出力させる楽曲や音声、さらにはジングル等の効果音等といった各種音響データが記憶されている。
CPU311は、演出制御部300から送られた保留数コマンドもしくは変動演出開始コマンドに基づいて、アニメーションパターンの解析や、描画に関するコマンドをまとめたディスプレイリストの作成、およびディスプレイリストのVDP314への送信などを行う。
VDP314は、CPU311から受信したディスプレイリストに基づいて、CGROM315やSNDROM316にそれぞれ記憶された画像データや音響データを読み出す。さらには、VDP314は、読み出した画像データを用いて背景画像表示、図柄画像表示、図柄画像変動、およびキャラクタ/アイテム表示等のための描画処理と、読み出した音響データを用いた音声処理とを行う。そして、VDP314は、描画処理された画像データにより画像表示部114での画面表示を制御する。また、VDP314は、音声処理された音響データによりスピーカ156から出力される音響を制御する。
なお、本実施の形態では、VDP314が描画処理に併せて音声処理も行うよう構成しているが、これに限定されず、音声処理を専用で行うプロセッサを別途設けても構わない。
〔ランプ制御部の構成・機能〕
ランプ制御部320は、盤ランプ116や枠ランプ157の発光、および可動役物115の動作を制御する際の演算処理を行うCPU321と、CPU321にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM322と、CPU321の作業用メモリ等として用いられるRAM323と、を備えている。
そして、ランプ制御部320は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、盤ランプ116や枠ランプ157の点灯/点滅や発光色等を制御する。また、可動役物115の動作を制御する。
具体的には、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた盤ランプ116や枠ランプ157での点灯/点滅パターンデータおよび発光色パターンデータ(発光パターンデータ)が記憶されている。CPU321は、ROM322に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御部300から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、ランプ制御部320は、読み出した発光パターンデータにより盤ランプ116や枠ランプ157の発光を制御する。
また、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた可動役物115の動作パターンデータが記憶されている。CPU321は、可動役物115に対しては、読み出した動作パターンデータによりその動作を制御する。
なお、本実施の形態では、遊技制御部200、演出制御部300、画像/音響制御部310、ランプ制御部320、および払出制御部330各々は、遊技盤110の後面に配設されたメイン基板としての遊技制御基板、サブ基板としての演出制御基板、画像制御基板、ランプ制御基板、および払出制御基板において個別に構成されている。
また、図4を参照して説明した構成例では、演出ボタン161および演出キー162は、演出制御部300に接続され、演出制御部300によって制御されるが、これに限定されない。演出ボタン161および演出キー162は、ランプ制御部320に接続され、このランプ制御部320によって制御されてもよい。
〔遊技制御部の機能構成〕
続いて、遊技制御部200の機能構成を説明する。
図5は、遊技制御部200の機能構成を示すブロック図である。図5に示すように、遊技制御部200は、各種抽選処理を実行する機能部として、乱数取得部231と、普通図柄判定部232と、特別図柄変動制御部233と、特別図柄判定部234と、普通図柄変動制御部236と、を備えている。
また、遊技制御部200は、特別図柄変動に伴う処理を実行する機能部として、変動パターン選択部235を備えている。
さらに、遊技制御部200は、各種役物の動作制御や賞球等に関するデータ処理を実行する機能部として、大入賞口動作制御部237と、電動チューリップ動作制御部238と、賞球処理部239と、出力制御部240と、乱数制御部241と、を備えている。
乱数取得部231は、特別図柄抽選に用いられる乱数値と、普通図柄抽選に用いられる乱数値とを取得する。特別図柄抽選に用いられる乱数値の場合、具体的には、第1始動口121や第2始動口122に遊技球が入賞したことを条件として、乱数の種類ごとに、所定の範囲の数値の中から1つの数値(乱数値)が選択(取得)される。取得された乱数値は、特別図柄判定部234による判定に用いられる。詳しくは後述するが、特別図柄抽選に用いられる乱数としては、大当たりか否かを示す大当たり乱数、大当たりの種類を示す図柄乱数、変動パターン乱数、リーチ乱数等が有る。
また、普通図柄抽選に用いられる乱数値の場合、具体的には、ゲート124を遊技球が通過したことを条件として、所定の範囲の数値の中から1つの数値(乱数値)が選択(取得)される。取得された乱数値は、普通図柄判定部232による判定に用いられる。なお、普通図柄抽選に用いられる乱数としては、当たりか否かを示す当たり乱数の他、当たりの種類を示す図柄乱数や変動パターン乱数等が設定される場合もある。
特別図柄変動制御部233は、特別図柄抽選が行われた場合に、抽選結果に応じて、第1特別図柄表示器221または第2特別図柄表示器222における特別図柄の変動を制御する。
特別図柄判定部234は、特別図柄の変動開始時に、後述する図20に示すような乱数テーブルを用いて、特別図柄抽選の抽選結果が「大当たりか否か」、「大当たりに当選した場合の大当たりの種類」、「大当たりに当選していない場合での小当たりかはずれか」を判定する。すなわち、乱数取得部231は、検知手段である第1始動口スイッチ211または第2始動口スイッチ212により遊技球の通過が検知されたことを契機として特別図柄に関する乱数値を取得し、特別図柄判定部234は、取得した乱数値に基づいて、遊技者にとって有利な特別遊技(大当たり遊技等)を行うか否かを判定する。なお、前述した特別図柄の抽選(大当たり抽選)は、乱数取得部231および特別図柄判定部234における処理のことをいう。
ここで、「大当たり」は、大当たり遊技の終了後に発生する遊技状態に応じて複数の種類に分けられる。具体的には、時短無状態か時短状態か、および高確率状態か低確率状態かの組み合わせによって大当たりの種類が決まる。すなわち、大当たり遊技の終了後に発生する遊技状態に基づく大当たりの種類としては、大当たり遊技の終了後に、高確率時短遊技状態となる大当たり(以下、高確率時短遊技状態の大当たり)、低確率時短遊技状態となる大当たり(以下、低確率時短遊技状態の大当たり)、高確率時短無遊技状態となる大当たり(以下、高確率時短無遊技状態の大当たり)、低確率時短無遊技状態となる大当たり(以下、低確率時短無遊技状態の大当たり)が有り得る。これらの大当たりは、各々個別の特別図柄に対応付けられており、特別図柄抽選において当選した特別図柄の種類に応じて大当たりの種類が確定する。
また、「大当たり」は、大当たり遊技の時間が長く多量の遊技球の払い出しが期待できる大当たりと、大当たり遊技の時間が短く遊技球の払出がほとんど期待できない大当たりとに分けられる場合がある。前者は「長当たり」と呼ばれ、後者は「短当たり」と呼ばれる。例えば、「長当たり」では、大入賞口125の開状態が所定条件(例えば29.5秒経過または10個の遊技球の入賞)を満たすまで維持されるラウンドが所定回数(例えば15回)繰り返される。また、「短当たり」では、一定時間(例えば0.9秒)だけ大入賞口125が開状態となるラウンドが所定回数(例えば2回)繰り返される。
また、大当たりに当選していない場合の「小当たり」は、一定時間(例えば0.9秒)だけ大入賞口125が開状態となる態様が所定回数(例えば2回)行われる小当たり遊技が行われる。なお、小当たり当選時には、小当たり遊技が終了した後においても小当たり当選前の遊技状態を継続する。すなわち、小当たり当選時の遊技状態が高確率時短遊技状態である場合には、小当たり遊技の終了後においても高確率時短遊技状態が継続され、遊技状態は移行しない。同様に、小当たりの当選時の遊技状態が低確率時短無遊技状態である場合には、小当たり遊技の終了後においても低確率時短無遊技状態が継続され、遊技状態は移行しない。
また、「小当たり」は、「はずれ」の一種であり、遊技者に有利となる上記の遊技状態の何れも設定されない。
変動パターン選択部235は、第1特別図柄表示器221や第2特別図柄表示器222にて表示する特別図柄の変動パターン(変動時間)を選択する。具体的には、変動パターン選択部235は、大当たり遊技を行うか否かの判定結果および特別図柄変動にともなう装飾図柄変動演出においてリーチ演出を行うことが可能な変動パターン(例えば13.5秒以上)とするか否かの判定結果等に基づいて、変動パターンを決定する。そして、変動パターン選択部235により選択された変動パターンに基づいて、特別図柄変動制御部233が特別図柄の変動を制御する。変動パターン選択部235および特別図柄変動制御部233の動作の詳細については後述する。
ここで、「リーチ」とは、後述する装飾図柄において遊技者に大当たりを期待させるための演出である。
普通図柄判定部232は、普通図柄の変動開始時に、後述する図20(d)に示すような乱数テーブルを用いて、普通図柄の抽選結果が「当たりか否か」を判定する。すなわち、普通図柄判定部232は、乱数取得部231により取得された普通図柄抽選用の乱数値に基づいて、電動チューリップ123を開閉作動させる補助遊技を行うか否かを判定する。また、普通図柄抽選において複数の種類の当たりが設定される場合は、普通図柄判定部232は、判定結果が当たりであった場合の「当たりの種類」を判定する。なお、普通図柄抽選は、乱数取得部231および普通図柄判定部232により行われる処理である。
普通図柄変動制御部236は、普通図柄抽選が行われた場合に、抽選結果に応じて、普通図柄表示器223による普通図柄の変動を制御する。
電動チューリップ動作制御部238は、普通図柄判定部232により普通図柄抽選において「当たり」と判定された場合に、電動チューリップ123を規定時間および規定回数だけ開放し、第2始動口122に遊技球が入賞容易となる状態を発生させる。また、「はずれ」と判定された場合には、電動チューリップ123のこのような開放状態を発生させない。電動チューリップ123の作動パターンについては後述するが、例えば0.15秒の開放時間で1回開く作動パターン、および1.80秒の開放時間で3回開放する作動パターンなどがある。
大入賞口動作制御部237は、特別図柄判定部234により特別図柄抽選において「大当たり」と判定された場合に、大当たり遊技として、当選した大当たりの種類に基づいて特定される作動パターンで大入賞口125の開放動作を制御する。また、大入賞口動作制御部237は、特別図柄判定部234により特別図柄抽選において「小当たり」と判定された場合に、小当たり遊技として、規定時間および規定回数だけ大入賞口125を開放する。
賞球処理部239は、入賞や抽選に関する種々の役物への入賞個数の管理および入賞に応じた賞球の払い出しの制御用コマンドをセットする。
出力制御部240は、遊技制御部200から演出制御部300および払出制御部330へ制御用コマンドの出力を制御する。
乱数制御部241は、乱数取得部231が所定のタイミングで取得する各種の乱数値を更新する。
〔遊技機の基本動作〕
次に、パチンコ遊技機100の基本動作を説明する。
パチンコ遊技機100の遊技制御部200は、電源が投入されると、起動時の基本処理として、各種装置の初期化や初期設定を行う。そして、基本処理を行った後、遊技制御部200は、遊技の進行に関する一連の処理である主制御処理を繰り返し実行する。また、電源を遮断する際には、遊技制御部200は、一連の電源遮断時処理を実行する。
図6は、遊技制御部200による基本処理の動作を示すフローチャートである。
遊技制御部200は、パチンコ遊技機100の電源が投入されると、まず、RAM203(図3参照)へのアクセスを許可する(ステップ(以下、ステップを「S」と記載する)601)。そして、遊技制御部200は、RAM203をクリアするためのRAMクリアスイッチがONとなっているか否かを判断する(S602)。
RAMクリアスイッチがOFFである場合(S602でNo)、次に、遊技制御部200は、電源遮断時の動作に関するバックアップフラグがONとなっているか否かを判断する(S603)。
バックアップフラグがONである場合(S603でYes)、次に、遊技制御部200は、電源遮断時に作成されたチェックサムが正常か否かを判断する(S604)。
チェックサムが正常である場合(S604でYes)、次に、遊技制御部200は、復帰処理を実行する(S605)。この復帰処理において、遊技制御部200は、電源が遮断された状態からの復帰に伴う、演出制御部300等のサブ制御手段の設定を行う。具体的には、遊技制御部200は、電源が遮断される際におけるパチンコ遊技機100の遊技状態(大当たり遊技中か否か、高確率状態と低確率状態のいずれか、時短状態と時短無状態のいずれか)を反映させるように、サブ制御手段を設定するためのコマンドを演出制御部300へ出力する。また、この復帰処理において、遊技制御部200は、バックアップフラグをOFFにする。
一方、RAMクリアスイッチがON(S602でYes)、バックアップフラグがOFF(S603でNo)、チェックサムが異常(S604でNo)のいずれかに該当する場合、次に遊技制御部200は、初期化処理として、RAM203の記憶内容をクリアし(S606)、RAM203の作業領域を設定する(S607)。そして、遊技制御部200は、サブ制御手段を設定(初期化)するためのコマンドを演出制御部300へ出力し、サブ基板(サブ制御手段)の設定を行う(S608)。サブ基板の設定には、各サブ基板に搭載されているRAM303、RAM313、RAM323をクリアすること等が含まれる。
復帰処理(S605参照)が終了した後、またはサブ基板の設定(S608参照)が終了した後、遊技制御部200は、遊技制御に用いられる各種のカウンタおよびタイマーを設定する(S609)。そして、遊技制御部200は、割り込み許可(S610)、割り込み禁止(S611)、図柄乱数制御処理(S612)、初期値乱数更新処理(S613)、電源遮断フラグがONとなっているか否かの判断(S614)をループ処理として繰り返し実行する。
ここで、割り込み許可(S610)および割り込み禁止(S611)は、このループ処理(S610〜S614)の実行中に割り込み処理の実行を可能とするために設けられている。本実施の形態では、この割り込み処理により、遊技制御における主制御処理が実行される。主制御処理の詳細については後述する。
図柄乱数制御処理(S612)において、遊技制御部200は、特別図柄抽選で用いられる変動パターン乱数の更新を行う。
初期値乱数更新処理(S613)において、遊技制御部200は、遊技制御において用いられる各種の乱数値の初期値を更新する。
電源遮断フラグの判断において、電源遮断フラグがOFFである場合(S614でNo)、パチンコ遊技機100の電源は遮断されず、遊技制御部200は、ループ処理(S610〜S614)と共に割り込みによる主制御処理を繰り返し実行する。一方、電源遮断フラグがONである場合(S614でYes)、遊技制御部200は、パチンコ遊技機100の電源を遮断するための処理(電源遮断時処理)を開始する。
図7は、遊技制御部200による電源遮断時処理の動作を示すフローチャートである。
電源遮断時処理において、遊技制御部200は、まず、各種の出力を行うための出力ポートの設定をクリアする(S701)。次に、遊技制御部200は、チェックサムを作成し、RAM203に格納する(S702)。次に、遊技制御部200は、バックアップフラグをONにし(S703)、RAM203へのアクセスを禁止して(S704)、無限ループに移行する。
〔遊技機の主制御処理〕
次に、パチンコ遊技機100の主制御処理を説明する。
遊技制御部200は、主制御処理において、パチンコ遊技機100における遊技を制御すると共に、サブ制御手段である演出制御部300に対して演出の制御を指示し、払出制御部330に対して賞球の払い出しの制御を指示する。
図8は、遊技制御部200の主制御処理を示すフローチャートである。
主制御処理は、遊技制御における一連の処理からなり、予め設定された一定時間(例えば4ミリ秒)ごとに繰り返し実行される。本実施の形態において、遊技制御部200は、予め設定された一定時間ごとに割り込みを発生させ、図6に示すループ処理の中で割り込みが許可(S610参照)されると、割り込み処理として主制御処理を実行する。図8に示すように、主制御処理では、乱数更新処理、スイッチ処理、図柄処理、電動役物処理、賞球処理、出力処理が順次実行される(S801〜S806)。
乱数更新処理(S801)では、遊技制御部200は、乱数制御部241の機能(サブルーチン)を呼び出し、遊技制御部200による遊技制御で用いられる各種の乱数の値を更新する。乱数の設定および乱数値の更新の詳細については後述する。
スイッチ処理(S802)としては、始動口スイッチ処理、ゲートスイッチ処理が行われる。
始動口スイッチ処理では、遊技制御部200は、乱数取得部231の機能(サブルーチン)を呼び出し、図3の第1始動口スイッチ211および第2始動口スイッチ212の状態を監視し、スイッチがONとなった場合に、特別図柄抽選のための処理を実行する。また、詳しくは後述するが、第1始動口スイッチ211および第2始動口スイッチ212において事前判定処理を行う場合は、特別図柄判定部234、変動パターン選択部235の各機能(サブルーチン)を呼び出し、事前判定のための処理を実行する。
ゲートスイッチ処理では、遊技制御部200は、乱数取得部231の機能(サブルーチン)を呼び出し、図3のゲートスイッチ214の状態を監視し、スイッチがONとなった場合に、普通図柄抽選のための処理を実行する。
これらのスイッチ処理の詳細な内容については後述する。
図柄処理(S803)としては、特別図柄処理、普通図柄処理が行われる。
特別図柄処理では、遊技制御部200は、特別図柄変動制御部233、特別図柄判定部234、変動パターン選択部235の各機能(サブルーチン)を呼び出し、特別図柄変動およびこの図柄変動に伴う処理を実行する。
普通図柄処理では、遊技制御部200は、普通図柄判定部232および普通図柄変動制御部236の機能(サブルーチン)を呼び出し、普通図柄変動およびこの図柄変動に伴う処理を実行する。
これらの図柄処理の詳細な内容については後述する。
電動役物処理(S804)としては、大入賞口処理および電動チューリップ処理が行われる。
大入賞口処理では、遊技制御部200は、大入賞口動作制御部237の機能(サブルーチン)を呼び出し、所定の条件に基づいて特別電動役物である大入賞口125の開放動作を制御する。
電動チューリップ処理では、遊技制御部200は、電動チューリップ動作制御部238の機能(サブルーチン)を呼び出し、所定の条件に基づいて普通電動役物である電動チューリップ123の開放動作を制御する。
これらの電動役物処理の詳細な内容については後述する。
賞球処理(S805)では、遊技制御部200は、賞球処理部239の機能(サブルーチン)を呼び出し、入賞個数の管理および入賞に応じた賞球の払い出しの制御用コマンドをセットする。
出力処理(S806)では、遊技制御部200は、出力制御部240の機能(サブルーチン)を呼び出し、演出制御用のコマンドを演出制御部300へ出力し、払い出し制御用のコマンドを払出制御部330へ出力する。演出制御用コマンドは、S802からS804までの各処理において生成され、RAM203に設けられた制御用コマンドの格納領域に格納(セット)される。払い出し制御用コマンドは、S805の処理において生成され、RAM203に設けられた制御用コマンドの格納領域に格納(セット)される。RAM203には、制御用コマンドの種類ごとに格納領域が設定されている。
出力制御部240は、RAM203の各制御用コマンドの格納領域を順に調べ、個々の格納領域に制御用コマンドが格納されていれば(すなわち、S802〜S805の処理で制御用コマンドが生成されていれば)、その制御用コマンドを読み出し、出力先(演出制御部300または払出制御部330)へ出力する。
本実施の形態では、図8に示したように、一連の主制御処理の最後に出力処理を行う。すなわち、第1の処理手段としての上記各機能によるS802〜S805の各処理において生成されたコマンドを、その各処理においてはRAM203の対応する格納領域に格納しておく。そして、これらの処理の後に、第2の処理手段としての出力制御部240が、RAM203の格納領域に蓄積された、各処理で生成されたコマンドをまとめて出力する。言い換えれば、本実施の形態では、主制御処理を1サイクル実行すると、その1サイクルの実行において生成されたコマンドが、その1サイクルの実行における最後のコマンド生成が行われた後に、出力される。
〔遊技機の基本動作の変形例〕
なお、図6乃至図8を参照して説明した動作例では、基本処理におけるループ処理の部分で割り込みを許可し、割り込み処理として一連の処理からなる主制御処理を実行した。しかしながら、主制御処理は、一定時間ごとに繰り返し実行されるように構成されていれば良く、具体的な実現手段(実行手順)は、図6乃至図8に示した例には限定されない。例えば、基本処理の一連の動作の中に主制御処理を組み入れておき、所定のタイミングで経過時間を計測し、一定時間(例えば4ミリ秒)ごとに主制御処理へ戻る構成としても良い。また、基本処理の一連の動作の中に主制御処理を組み入れる一方で、図6乃至図8を参照して説明した動作と同様に、一定時間ごとに割り込みを発生させ、割り込みが発生したならば基本処理中に組み入れられた主制御処理へ戻る構成としても良い。
また、基本処理で生成されたコマンドを出力する場合は、原則として、コマンドを生成する度に、RAM203のコマンド格納領域に格納し、第2の処理手段である出力制御部240の機能を呼び出して出力する。基本処理は、遊技の進行に関わる主制御処理とは異なり、電源投入時にのみ行われる初期動作等の特別な処理である。また、基本処理は、電源投入時のパチンコ遊技機100の状態等の条件に基づく分岐により処理手順が変動する場合があるため、出力処理に漏れが無いように、生成したコマンドを速やかに出力する処理である。なお、関連する複数の処理により連続的にコマンドが生成される場合等、具体的な処理の要請に応じて、複数のコマンドをRAM203のコマンド格納領域に格納し、まとめて出力する処理手順を採っても良い。
〔遊技制御部による乱数更新処理〕
特別図柄抽選等の遊技制御における各種の抽選に用いられる判定情報としての乱数値は、カウンタによって計数され、所定の初期値から始まって、図8に示す主制御処理の乱数更新処理(S801)が行われるたびに1ずつ加算される。そして、各抽選が行われた時点の値が始動口スイッチ処理(図9)およびゲートスイッチ処理(図10)で取得され、特別図柄処理(図11)や普通図柄処理(図16)で使用される。この乱数値のカウンタは無限ループカウンタであり、計数された乱数値が、設定されている乱数の最大値(例えば、後述する図20(a)に示した大当たり乱数では299)に達した後は、再び初期値に戻る。また、乱数更新処理は一定時間ごとに行われるため、各乱数の初期値が特定されてしまうと、更新間隔や初期値の情報に基づいて当選値が推定される恐れがある。そこで、主制御処理から図6に示す基本処理に戻った後、S613の初期値乱数更新処理において、各乱数の初期値をランダムに変更する。
〔遊技制御部による始動口スイッチ処理〕
図9は、図8のS802に示したスイッチ処理のうちの始動口スイッチ処理の内容を示すフローチャートである。
この始動口スイッチ処理は、第1始動口121における入賞に対する処理と、第2始動口122における入賞に対する処理とが順次行われる。図9を参照すると、遊技制御部200は、まず、第1始動口121に遊技球が入賞して第1始動口スイッチ211がONとなったか否かを判断する(S901)。第1始動口スイッチ211がONとなったならば、次に遊技制御部200は、第1始動口121の入賞における未変動分の保留数U1が上限値未満か否かを判断する(S902)。図9に示す例では、上限値を4個としている。保留数U1が上限値に達している場合は(S902でNo)、それ以上未変動分の入賞を保留することができないので、第1始動口121における入賞に対する処理を終了する。
一方、保留数U1が上限値未満である場合(S902でYes)、遊技制御部200の乱数取得部231は、今回の入賞による判定のための乱数値を取得し、RAM203に格納する(S903)。ここでは、第1始動口121の入賞なので、特別図柄抽選のための乱数値が取得される。このとき取得される乱数値は、S801の乱数更新処理で更新された値である。そして、この乱数値により、後の特別図柄処理において特別図柄抽選の結果が確定される。ここにいう乱数値としては、大当たり、小当たりまたははずれを決定する大当たり乱数値、大当たりの種類(大当たり遊技の終了後における時短状態か時短無状態、高確率状態と低確率状態、長当たり、短当たり)を決定する図柄乱数値(大当たり図柄乱数値)、図柄変動における変動パターンを特定するための変動パターン乱数値、はずれのときに後述のリーチ演出を実行可能な変動パターン(変動時間)にするか否かを決定するリーチ乱数値、等が含まれる。
次に、遊技制御部200は、事前判定処理を行う(S904)。事前判定処理とは、始動口における入賞により乱数の取得が既に行われているが後述する特別図柄処理によって乱数の判定が未だ行われていない入賞球(保留球)について、特別図柄処理によって乱数が判定されるよりも前にその乱数の判定を行う(事前判定)処理である。
そして、本実施の形態の演出制御部300は、事前判定処理によって判定された乱数の判定結果(事前判定結果)に基づいて、特別図柄処理によって乱数が判定され、その判定結果が報知されるよりも前に、その判定結果を示唆する予告演出を行うことができる。この予告演出は、例えば、始動口における入賞により乱数の取得が既に行われているが特別図柄処理によって乱数の判定が未だ行われていない入賞球(保留球)の発生に応じて、画像表示部114に表示される保留表示演出(後述)等を用いて行われる。この事前判定に基づく予告演出により、予告演出に係る事前判定に対応する保留球に関して、その後に特別図柄処理による乱数の判定が行われた際の判定結果が遊技者に示唆される。これによって、遊技者は、保留球に対して期待を抱きながら遊技を行うことができる。事前判定に基づく予告演出の詳細については後述する。
そして、遊技制御部200は、保留数U1の値を1加算する(S905)。
この後、遊技制御部200は、事前判定結果を演出制御部300に通知するために、S904の事前判定処理による事前判定情報を含む事前判定結果コマンドをRAM203にセットする(S906)。
さらに、遊技制御部200は、S905による保留数U1の増加を演出制御部300に通知するための保留数増加コマンドをRAM203にセットし(S907)、第1始動口121における入賞に対する処理を終了する。
次に、第2始動口122における入賞に対する処理が行われる。図9を参照すると、次に遊技制御部200は、第2始動口122に遊技球が入賞して第2始動口スイッチ212がONとなったか否かを判断する(S908)。第2始動口スイッチ212がONとなったならば、次に、遊技制御部200は、第2始動口122の入賞における未変動分の保留数U2が上限値未満か否かを判断する(S909)。図9に示す例では、上限値を4個としている。保留数U2が上限値に達している場合は(S909でNo)、それ以上未変動分の入賞を保留することができないので、第2始動口122における入賞に対する処理を終了する。
一方、保留数U2が上限値未満である場合(S909でYes)、遊技制御部200の乱数取得部231は、今回の入賞による抽選のための乱数値を取得し、RAM203に格納する(S910)。ここでは、第2始動口122の入賞なので、上記のS903と同様に、特別図柄抽選のための乱数値(大当たり乱数値、大当たり図柄乱数値、リーチ乱数値、変動パターン乱数値など)が取得される。このとき取得される乱数値は、S801の乱数更新処理で更新された値である。そして、この乱数値により後の特別図柄処理において特別図柄抽選の結果が確定される。
次に、遊技制御部200は、事前判定処理を行う(S911)。この事前判定処理の内容は、上記のS904と同様である。
そして、遊技制御部200は、保留数U2の値を1加算する(S912)。
この後、遊技制御部200は、事前判定結果を演出制御部300に通知するために、S911の事前判定処理による事前判定情報を含む事前判定結果コマンドをRAM203にセットする(S913)。
さらに、遊技制御部200は、S912による保留数U2の増加を演出制御部300に通知するための保留数増加コマンドをRAM203にセットし(S914)、第2始動口122における入賞に対する処理を終了する。
〔遊技制御部によるゲートスイッチ処理〕
図10は、ゲート124を遊技球が通過した場合のゲートスイッチ処理の内容を示すフローチャートである。
このゲートスイッチ処理において、遊技制御部200は、まず、ゲート124を遊技球が通過してゲートスイッチ214がONとなったか否かを判断する(S1001)。ゲートスイッチ214がONとなったならば、次に遊技制御部200は、未変動分の保留数Gが上限値未満か否かを判断する(S1002)。図10に示す例では、上限値を4個としている。保留数Gが上限値に達している場合は(S1002でNo)、それ以上未変動分の入賞を保留することができないので、ゲートスイッチ処理を終了する。
一方、保留数Gが上限値未満である場合(S1002でYes)、遊技制御部200の乱数取得部231は、今回の入賞による抽選のための乱数値を取得し、RAM203に格納する(S1003)。ここでは、ゲート124の入賞なので、普通図柄抽選のための乱数値(当たり乱数値など)が取得される。
次に、遊技制御部200は、保留数Gの値を1加算する(S1004)。
S1004で保留数Gの値が加算された後、遊技制御部200は、S1004による保留数Gの増加を演出制御部300に通知するための保留数G増加コマンドをRAM203にセットし(S1005)、ゲート124における入賞に対する処理を終了する。
〔遊技制御部による特別図柄処理〕
図11は、図8のS803に示した図柄処理のうちの特別図柄処理の内容を示すフローチャートである。
この特別図柄処理において、遊技制御部200の特別図柄変動制御部233は、まず、RAM203においてセットされるフラグの設定(以下、フラグ設定)において大当たり遊技フラグがONになっているか否かを調べる(S1101)。ここで、大当たり遊技フラグは、特別図柄抽選の結果が大当たりであることを識別するためにセットされるフラグである。
大当たり遊技フラグがONである場合、既にパチンコ遊技機100は大当たり中であるので、特別図柄変動を開始することなく特別図柄処理を終了する(S1101でYes)。一方、大当たり遊技フラグがOFFである場合(S1101でNo)、次に特別図柄変動制御部233は、パチンコ遊技機100の現在の状態が特別図柄変動中か否かを判断する(S1102)。特別図柄変動中でない場合(S1102でNo)、次に特別図柄変動制御部233は、特別図柄の未変動分の保留数U1、U2(図9参照)に関する処理を行う(S1103〜S1106)。本実施の形態では、第1始動口121の入賞に係る保留数U1と第2始動口122の入賞に係る保留数U2とを区別しているので、この処理も対応する始動口ごとに個別に行う。
具体的には、特別図柄変動制御部233は、まず第2始動口122の入賞に係る保留数U2が1以上か判断する(S1103)。保留数U2が1以上である場合(S1103でYes)、特別図柄変動制御部233は、保留数U2の値を1減算する(S1104)。一方、保留数U2=0である場合は(S1103でNo)、特別図柄変動制御部233は、次に第1始動口121の入賞に係る保留数U1が1以上か判断する(S1105)。保留数U1が1以上である場合(S1105でYes)、特別図柄変動制御部233は、保留数U1の値を1減算する(S1106)。一方、保留数U1=0である場合は(S1105でNo)、特別図柄の抽選を始動するための入賞が無いことを意味するため、特別図柄変動を開始せず、別ルーチンの客待ち設定処理を実行して処理を終了する(S1116)。
なお、本実施の形態では、第2始動口122の入賞に係る保留数U2に関する処理を優先させて行う。すなわち、保留数U2が1以上である場合は保留数U2に関する処理を行い、保留数U2=0である場合に保留数U1に関する処理を行う(S803〜S806参照)。これに対し、第1始動口121と第2始動口122のどちらの入賞かに関わらず、入賞した順に保留数U1、U2を減算していくような制御とすることも可能である。
S1104またはS1106で保留数U1または保留数U2を減算した後、特別図柄変動制御部233は、RAM203のフラグ設定においてセットされた客待ちフラグをOFFとする(S1107)。客待ちフラグは、パチンコ遊技機100が客待ち状態であることを識別するためのフラグであり、客待ち設定処理(S1116、後述する図15参照)においてセットされる。
次に、特別図柄変動制御部233は、別ルーチンによる大当たり判定処理および変動パターン選択処理を実行する(S1108、S1109)。詳しくは後述するが、この大当たり判定処理および変動パターン選択処理によって、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222に変動表示される特別図柄の変動用の設定情報(大当たり図柄、遊技状態、変動パターン等)が決定される。なお、これらの情報は演出制御部300に送られる変動開始コマンドに含まれる。
この後、特別図柄変動制御部233は、大当たり判定処理および変動パターン選択処理で決定された設定内容に基づき、図2に示す第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222により表示される特別図柄の変動を開始する(S1110)。そして、この設定内容を示す設定情報(大当たり図柄、遊技状態、変動パターン等)を含んだ変動開始コマンドを生成し、RAM203にセットする(S1111)。S1111でセットされた変動開始コマンドは、図8のS806に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
S1102で特別図柄変動中と判断された場合(S1102でYes)、またはS1111で変動開始コマンドがセットされた後、特別図柄変動制御部233は、変動時間を経過したか否かを判断する(S1112)。すなわち、S1110で特別図柄の変動を開始してからの経過時間がS1109の変動パターン選択処理で設定された変動時間に達したか否かが判断される。変動時間を経過していなければ(S1112でNo)、特別図柄変動が継続されるので、そのまま特別図柄処理が終了する。
一方、変動時間を経過した場合(S1112でYes)、特別図柄変動制御部233は、まず、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222における特別図柄の変動をS1108の大当たり判定処理で決定された図柄で停止する(S1113)。後述する装飾図柄を停止させるための変動停止コマンドをRAM203にセットする(S1114)。そして、別ルーチンの停止中処理を実行する(S1115)。停止中処理の内容については後述する。S1114でセットされた変動停止コマンドは、図8のS806に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
〔遊技制御部による大当たり判定処理〕
図12は、大当たり判定処理(図11のS1108)の内容を示すフローチャートである。
この大当たり判定処理において、遊技制御部200の特別図柄判定部234は、まず、今回の特別図柄抽選における大当たり乱数値の判定を行い(S1201)、大当たりまたは小当たりしたか否かを判断する(S1202、S1205)。大当たりまたは小当たりしたか否かは、図9のS903またはS910で取得した大当たり乱数の値が、大当たりの当選値として設定された値または小当たりの当選値として設定された値と一致したか否かを判断することによって決定される(図20(a)参照)。
S1201の乱数判定の結果が大当たりだった場合(S1202でYes)、次に特別図柄判定部234は、大当たり図柄乱数値の判定を行う(S1203)。この判定の結果に応じて、大当たりの種類(高確率時短遊技状態の大当たり、低確率時短無遊技状態の大当たりなど)が決定される。何れの大当たりとなるかは、図9のS903またはS910で取得した大当たり図柄乱数の値が、大当たりの種類ごとに予め設定された値のうちの何れと一致したかによって決定される(図20(b)参照)。
以上の判定の後、特別図柄判定部234は、大当たり図柄乱数の判定により決定された大当たりの種類を表す図柄(大当たり図柄)を設定情報としてRAM203にセットする(S1204)。
S1201の乱数判定の結果が小当たりだった場合(S1202でNo、S1205でYes)、次に特別図柄判定部234は、小当たりであることを表す図柄(以下、小当たり図柄)を設定情報としてRAM203にセットする(S1206)。
S1201の乱数判定の結果が大当たりでも小当たりでもない場合(S1202、S1205でNo)、次に特別図柄判定部234は、抽選にはずれたことを表す図柄(以下、はずれ図柄)を設定情報としてRAM203にセットする(S1207)。
〔遊技制御部による変動パターン選択処理〕
図13は、変動パターン選択処理(図11のS1109)の内容を示すフローチャートである。
この変動パターン選択処理において、遊技制御部200の変動パターン選択部235は、まず、パチンコ遊技機100の遊技状態(時短無状態か時短状態か、および高確率状態か低確率状態か)を参照する(S1301)。そして、大当たり判定処理(図12)のS1202の判断結果を用いて今回の特別図柄抽選で大当たりしたか否かを判断する(S1302)。そして、大当たりだった場合(S1302でYes)、変動パターン選択部235は、大当たり用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(S1303)。
一方、大当たりしなかった場合(S1302でNo)、次に変動パターン選択部235は、遊技者に大当たりを期待させるためのいわゆるリーチ演出を行うか否かを決定するための乱数値の判定を行う(S1304)。リーチ演出を行うか否かは、図9のS903またはS910で取得したリーチ乱数の値が予め設定された値と一致したか否かを判断することによって決定される(図20(c)参照)。
乱数値を用いた判定の結果、リーチ演出を行う場合(S1305でYes)、変動パターン選択部235は、リーチ用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(S1306)。また、リーチ演出を行わない場合(S1305でNo)、変動パターン選択部235は、はずれ用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(S1307)。
ここで、変動パターンテーブルとは、予め用意されている複数の変動パターン(変動時間3秒、7秒、13秒、15秒、30秒、60秒、90秒など)と変動パターン乱数の値とを対応付けたテーブルである。
次に、変動パターン選択部235は、図9のS903またはS910で取得した変動パターン乱数値およびS1303、S1306、S1307でセットされた変動パターンテーブルを用いて、変動パターン乱数値の判定を行う(S1308)。すなわち、変動パターン選択部235は、RAM203にセットされた変動パターンテーブルを参照し、変動パターン乱数の乱数値に応じた変動パターンを選択する。したがって、同じ乱数値が取得された場合でも、パチンコ遊技機100の遊技状態(時短状態か時短無し状態か、および高確率状態か低確率状態か)、特別図柄抽選の結果(大当たりしたか否か、大当たりしていない場合はリーチ演出を行うか否か)等の違いに応じて参照される変動パターンテーブルが異なるので、決定される変動パターンが異なる。
この後、変動パターン選択部235は、S1308で選択した変動パターンを設定情報としてRAM203にセットする(S1309)。S1309でセットされた変動パターンの設定情報は、図11のS1111でセットされる変動開始コマンドに含まれ、図8のS806に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。本実施の形態で選択される変動パターンおよびその設定の詳細については後述する。
〔遊技制御部による停止中処理〕
図14は、停止中処理(図11のS1115)の内容を示すフローチャートである。
この停止中処理において、遊技制御部200は、まず、RAM203のフラグ設定において時短状態であることを示すフラグ(以下、時短フラグ)がONになっているか否かを調べる(S1401)。時短フラグがONである場合(S1401でYes)、遊技制御部200は、時短状態での抽選回数(変動回数)Jの値を1減算し(S1402)、抽選回数Jが0になったか否かを調べる(S1403)。そして、抽選回数J=0であれば(S1403でYes)、時短フラグをOFFにする(S1404)。なお、時短フラグをONにする操作と、抽選回数Jの初期値の設定は、後述の大入賞口処理(図17)における遊技状態設定処理(図18)で行われる。
時短フラグがOFFであった場合(S1401でNo)またはS1404で時短フラグをOFFにした後、あるいはS1402で減算した後の抽選回数Jの値が0でない場合(S1403でNo)、次に遊技制御部200は、RAM203のフラグ設定において高確率状態であることを示すフラグ(以下、高確フラグ)がONになっているか否かを調べる(S1405)。なお、この高確フラグと先の時短フラグが共にONである場合は、高確率時短遊技状態であり、高確フラグがONであり時短フラグがOFFである場合は、高確率時短無遊技状態である。
高確フラグがONである場合(S1405でYes)、遊技制御部200は、高確率状態での抽選回数(変動回数)Xの値を1減算し(S1406)、抽選回数Xが0になったか否かを調べる(S1407)。そして、抽選回数X=0であれば(S1407でYes)、高確フラグをOFFにする(S1408)。なお、高確フラグをONにする操作と、抽選回数Xの初期値の設定は、後述の大入賞口処理(図17)における遊技状態設定処理(図18)で行われる。
高確フラグがOFFであった場合(S1405でNo)またはS1408で高確フラグをOFFにした後、あるいはS1406で減算した後の抽選回数Xの値が0でない場合(S1407でNo)、次に遊技制御部200は、今回の特別図柄抽選で大当たりしたか否かを判断する(S1409)。そして、大当たりだった場合(S1409でYes)、次に遊技制御部200は、大当たりの種類を判断する(S1410)。なお、ここでは大当たりの種類の判断の一例として、長当たりか否かが判断される。
ここで、大当たりか否かの判断は、大当たり判定処理(図12)の判定結果に基づいて判断することができる。例えば、後述する図20(b)の図表に示す図柄の何れかがセットされているならば、S1409でYesである。大当たり判定処理によりRAM203に、はずれ図柄または小当たり図柄がセットされているならば、S1409でNoである。
大当たりの種類が長当たりであった場合(S1410でYes)、遊技制御部200は、長当たり遊技フラグをONにする(S1411)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が、大当たりの種類が長当たりである大当たり遊技状態(長当たり遊技状態)となる。なお、ここでは長当たりにおいて、高確率状態か低確率状態かを区別していない。高確率状態となるか低確率状態となるかは、後述の大入賞口処理(図17)における遊技状態設定処理(図18)で該当するフラグをONにすることによって特定される。
大当たりの種類が長当たりでなかった場合(S1410でNo)、遊技制御部200は、短当たり遊技フラグをONにする(S1412)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が、大当たりの種類が短当たりである大当たり遊技状態(短当たり遊技状態)となる。長当たりの場合と同様、短当たりの場合も高確率状態か低確率状態かを区別していない。
S1411またはS1412で大当たり遊技フラグをONにした後、遊技制御部200は、抽選回数J、Xの値を初期化する(S1413)。また、遊技制御部200は、S1401において時短フラグがONであって、S1403において抽選回数Jが0でなかった場合に、時短フラグをOFFにする(S1414)。同様に、S1405において高確フラグがONであって、S1407において抽選回数Xが0でなかった場合に、高確フラグをOFFにする(S1414)。
S1413で抽選回数J、Xの値を初期化した後、遊技制御部200は、オープニング動作を開始する(S1417)。ここで、オープニング動作の内容は、S1411、S1412の何れで当たり遊技フラグがONとなったかに応じて異なる。言い替えると、特別図柄抽選の判定結果に応じたオープニング動作が設定される。
この後、遊技制御部200は、演出制御部300において大当たり遊技フラグに応じたオープニング動作における演出を行うためのオープニングコマンドをRAM203にセットして(S1418)、停止中処理を終了する。このオープニングコマンドは、図8のS806に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
これに対し、今回の特別図柄抽選の結果が大当たりでなかった場合(S1409でNo)、次に遊技制御部200は、今回の特別図柄抽選の結果が小当たりであったか否かを判断する(S1415)。小当たりでなかった場合は(S1415でNo)、停止中処理を終了する。
一方、小当たりであった場合(S1415でYes)、遊技制御部200は、小当たり遊技を開始する(S1416)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が小当たり遊技状態となる。なお、小当たり遊技では、前述したように、大入賞口125を所定回数開閉し、所定時間経過後に終了する。
〔遊技制御部による客待ち設定処理〕
図15は、客待ち設定処理(図11のS1116)の内容を示すフローチャートである。
この客待ち設定処理において、遊技制御部200は、まず、RAM203のフラグ設定において客待ちフラグがONになっているか否かを調べる(S1501)。ここで、客待ちフラグは、パチンコ遊技機100が客待ち状態であることを識別するためにセットされるフラグである。
客待ちフラグがONである場合、パチンコ遊技機100は客待ち状態であるので、そのまま処理を終了する(S1501でYes)。一方、客待ちフラグがOFFである場合、遊技制御部200は、客待ちコマンドを生成してRAM203にセットし(S1502)、客待ちフラグをONにする(S1503)。S1502でセットされた客待ちコマンドは、図8のS806に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。なお、客待ちフラグとは、特別図柄の変動が停止して、保留が無い状態でセットされるものである。
〔遊技制御部による普通図柄処理〕
図16は、図8のS803に示した図柄処理のうちの普通図柄処理の内容を示すフローチャートである。
この普通図柄処理において、遊技制御部200の普通図柄変動制御部236は、まず、RAM203のフラグ設定において補助遊技フラグがONになっているか否かを調べる(S1601)。ここで、補助遊技フラグは、普通図柄抽選で当選した場合にセットされるフラグである。補助遊技フラグが設定されている状態は、電動チューリップ123が後述の電動チューリップ処理(図19)にしたがって開放され、第2始動口122に入賞し易い状態である(補助遊技状態)。
補助遊技フラグがONである場合、既に補助遊技状態となっており、普通図柄が停止している状態なので、普通図柄変動を開始することなく普通図柄処理を終了する(S1601でYes)。一方、補助遊技フラグがOFFである場合(S1601でNo)、次に普通図柄変動制御部236は、パチンコ遊技機100の現在の状態が普通図柄変動中か否かを判断する(S1602)。普通図柄変動中でない場合(S1602でNo)、次に普通図柄変動制御部236は、普通図柄の未変動分の保留数G(図10参照)が1以上か判断する(S1603)。保留数G=0である場合は(S1603でNo)、普通図柄の抽選を始動するための入賞が無いことを意味するため、普通図柄変動を開始せずに処理を終了する。
これに対し、保留数Gが1以上である場合(S1603でYes)、普通図柄変動制御部236は、保留数Gの値を1減算する(S1604)。そして、普通図柄判定部232が、今回の普通図柄抽選における当たり乱数の判定を行って、普通図柄抽選に当選したか否かを判断する(S1605)。当選したか否かは、図10のS1003で取得した当たり乱数の値が、後述する図20(d)に示すテーブル等において当選値として設定された値と一致したか否かを判断することによって決定される。
次に、普通図柄変動制御部236は、普通図柄抽選の結果に応じて普通図柄の設定を行う(S1606)。すなわち、普通図柄抽選に当選した場合は、当選したことを表す図柄(以下、当たり図柄)を設定情報としてRAM203にセットする。一方、普通図柄抽選に当選しなかった場合は、抽選にはずれたことを表す図柄(以下、はずれ図柄)を設定情報としてRAM203にセットする。
次に、普通図柄変動制御部236は、普通図柄の変動時間の設定を行う(S1607)。この変動時間は、図14におけるS1404、S1414、後述の図18におけるS1804、S1807等の処理で設定される時短フラグに基づいて設定される。すなわち、S1607による設定の際に時短フラグがONである場合は、短時間(例えば1.5秒)に設定され、時短フラグがOFFである場合は、長時間(例えば4.0秒)に設定される。この設定の後、普通図柄変動制御部236は、S1607の設定内容に基づき、図2(a)および図3に示す普通図柄表示器223における普通図柄の変動を開始する(S1608)。なお、普通図柄の変動パターンを抽選により決定することもできる。この場合、例えば、遊技球がゲート124を通過した際に、乱数取得部231が普通図柄の変動パターン乱数値を取得し、S1607において、普通図柄変動制御部236が普通図柄の変動パターン乱数値を判定することにより、変動時間が設定される。
S1608で普通図柄の変動を開始した後、またはS1602で普通図柄変動中と判断された場合(S1602でYes)、普通図柄変動制御部236は、変動時間を経過したか否かを判断する(S1609)。すなわち、S1608で普通図柄の変動を開始してからの経過時間がS1607で設定された変動時間に達したか否かが判断される。変動時間を経過していなければ(S1609でNo)、普通図柄変動が継続されるので、そのまま普通図柄処理が終了する。
一方、変動時間が終了した場合(S1609でYes)、普通図柄変動制御部236は、普通図柄表示器223における普通図柄の変動を停止する(S1610)。そして、普通図柄変動制御部236は、S1605の判定結果が当選であったか否かを判断する(S1611)。当選であったならば(S1611でYes)、補助遊技フラグをONにする(S1612)。一方、抽選にはずれたならば(S1611でNo)、補助遊技フラグをONにすること無く普通図柄処理を終了する。
〔遊技制御部による大入賞口処理〕
図17は、図8のS804に示した電動役物処理のうちの大入賞口処理の内容を示すフローチャートである。
この大入賞口処理において、遊技制御部200の大入賞口動作制御部237は、まず、RAM203のフラグ設定において大当たり遊技フラグがONになっているか否かを調べる(S1701)。大当たり遊技フラグがOFFである場合、大入賞口125への入賞はないので、大入賞口処理を終了する(S1701でNo)。一方、大当たり遊技フラグがONである場合(S1701でYes)、次に大入賞口動作制御部237は、パチンコ遊技機100が停止中処理(図14)で開始された大当たり時の動作制御におけるオープニング動作の最中か否かを判断する(S1702)。
パチンコ遊技機100がオープニング中である場合(S1702でYes)、次に大入賞口動作制御部237は、予め設定されたオープニング動作が行われるべき時間(オープニング時間)を経過したか否かを判断する(S1703)。オープニング時間を経過していないならば、大入賞口125でのオープニング動作が継続されるので、大入賞口処理を終了する(S1703でNo)。一方、オープニング時間を経過したならば(S1703でYes)、次に大入賞口動作制御部237は、大入賞口125の作動設定を行い(S1704)、入賞個数Cを初期化(C=0)し(S1705)、大入賞口125の作動のラウンド数Rの値を現在の値から1加算して(S1706)、大入賞口125を作動開始(開放)する(S1707)。
S1704の作動設定では、大入賞口125の作動パターンと、その作動パターンで作動させるラウンド数(作動ラウンド数)とが設定される。大入賞口125が作動する場合の例としては、特別図柄抽選で、長当たりまたは短当たりの大当たりであった場合と、小当たりであった場合がある。作動パターンおよびラウンド数は、これらの当たりの種類に応じて様々に設定される。なお、大当たり遊技においては、大入賞口125の作動を複数回(複数ラウンド)連続して行うことが規定されている。一例としては、長当たりの場合、例えば、15ラウンド(15R)作動させ、1ラウンドでは29.5秒の開放を1回行う。短当たりの場合、例えば、2ラウンド(2R)作動させ、1ラウンドでは0.9秒の開放を1回行う。さらに説明をすると、0.9秒開放して1.0秒閉鎖した後、0.9秒開放する。一方、小当たりの場合、例えば、0.9秒開放して1.0秒閉鎖した後、0.9秒開放する。ここで、短当たりでの作動と小当たりでの作動を上記の例で比較すると、共に0.9秒の開放が2回行われることとなる。すなわち、遊技者から見える大入賞口125の動作は、短当たりの場合と小当たりの場合とで同じであり、遊技盤110上の大入賞口125の動作のみから短当たりと小当たりとを区別することはできない。
なお、小当たりの際には、大入賞口125の開放累積時間が1.8秒以内に設定されなければならないことが法令により定められている。一方で、大当たり(長当たりまたは短当たり)の際には、大入賞口125を複数回連続開放させなければならない。そこで、上記のように小当たりでの作動と短当たりでの作動を外見上区別し難くしようとする場合、小当たりでは、1作動での開放累積時間が1.8秒以内を満たす範囲で、大入賞口125が2回以上開放する作動形態が設定され、短当たりでは、小当たりの開放回数と同数のラウンド数が設定される。
次に、大入賞口動作制御部237は、S1704で設定された作動パターンにおける開放時間を経過したか否かを判断する(S1708)。大入賞口125での開放状態が開放時間を経過していない場合(S1708でNo)、次に大入賞口動作制御部237は、大入賞口125への入賞個数Cが規定の個数(例えば9個)以上か否かを判断する(S1709)。開放時間を経過しておらず、かつ入賞個数Cが規定個数未満である場合は、大入賞口125の作動状態(開放状態)が継続されるので、大入賞口処理を終了する(S1709でNo)。一方、開放時間を経過したか(S1708でYes)、または入賞個数Cが規定個数に達した場合(S1709でYes)、大入賞口動作制御部237は、大入賞口125を作動終了(閉口)する(S1710)。
次に、大入賞口動作制御部237は、大入賞口125の作動のラウンド数RがS1704で設定された最大値に達したか否かを判断する(S1711)。そして、最大値に達していないならば、残りの作動が行われるため、大入賞口処理を終了する(S1711でNo)。
大入賞口125の作動のラウンド数Rが最大値に達したならば(S1711でYes)、次に大入賞口動作制御部237は、エンディング動作を開始する(S1712)。ここで、エンディング動作の内容は、長当たり遊技、短当たり遊技の各遊技において設定されたエンディング動作のうち、大当たり遊技フラグの状態に対応するものとなる。
この後、大入賞口動作制御部237は、演出制御部300において大当たり遊技フラグに応じたエンディング動作における演出を行うためのエンディングコマンドをRAM203にセットする(S1713)。このエンディングコマンドは、図8のS806に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
次に、大入賞口動作制御部237は、大入賞口125の作動のラウンド数Rを0にリセットした後(S1714)、エンディング動作の開始からの経過時間が予め設定されたエンディング動作が行われるべき時間(エンディング時間)を経過したか否かを判断する(S1717)。エンディング時間を経過していないならば、エンディング動作が継続されるので、大入賞口処理を終了する(S1717でNo)。一方、エンディング時間を経過したならば(S1717でYes)、次に大入賞口動作制御部237は、遊技制御部200による遊技状態設定処理を経た後(S1718)、大当たり遊技フラグをOFFにして、大入賞口処理を終了する(S1719)。遊技状態設定処理の内容については後述する。
S1702で、パチンコ遊技機100がオープニング中ではないと判断した場合(S1702でNo)、次に大入賞口動作制御部237は、エンディング中か否かを判断する(S1715)。そして、エンディング中であるならば(S1715でYes)、上記S1717以降の動作を実行する。
一方、パチンコ遊技機100がエンディング中でもないならば(S1715でNo)、次に大入賞口動作制御部237は、大入賞口125が作動(開放)中か否かを判断する(S1716)。そして、作動中でないならば(S1716でNo)、上記S1705以降の動作を実行し、作動中であるならば(S1716でYes)、上記S1708以降の動作を実行する。
なお、前述した小当たり遊技で行われる演出は、短当たり遊技で行われる演出と同様であり、演出から短当たりと小当たりとを区別することはできない。
〔遊技状態設定処理〕
エンディング時間が経過した場合(S1717でYes)に実行される、遊技制御部200による遊技状態設定処理(S1718)の内容を図18に示す。
遊技状態設定処理が行われる場合、前提として、図17のS1701で大当たり遊技フラグがONとなっている。そこで、図18に示すように、遊技制御部200は、まず、その大当たりの種類を判断する(S1801、S1802、S1803、S1806)。これらの判断は、例えば大当たり判定処理(図12)でRAM203に設定情報としてセットされた図柄の種類に基づいて判断することができる。なお、これらの判断は大当たり判定処理(図12)のS1202、S1203、S1205と概ね同様であるので、S1202、S1203、S1205の判断結果を用いても良い。
小当たりである場合(S1801でYes)、遊技状態は変更しないので、遊技状態設定処理を終了する。
大当たりの種類が低確率時短遊技状態の大当たりである場合(S1801でNo、S1802、S1803でYes)、遊技制御部200は、時短フラグをONにする(S1804)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が低確率時短遊技状態となる。また、遊技制御部200は、抽選回数Jの初期値を設定し(S1805)、遊技状態設定処理を終了する。抽選回数Jの初期値は、図示の例では100回である。したがって、低確率時短遊技状態における抽選が100回行われたならば、低確率時短遊技状態が終了し、低確率時短無遊技状態となる。
一方、大当たりの種類が低確率時短無遊技状態の大当たりである場合(S1801でNo、1802でYes、S1803でNo)、遊技制御部200は、時短フラグ、高確フラグともONにせずに処理を終了する。したがって、この大当たりの後の遊技に対するRAM203の遊技状態の設定は、低確率時短無遊技状態となる。
大当たりの種類が高確率時短遊技状態の大当たりである場合(S1801、S1802でNo、S1806でYes)、遊技制御部200は、時短フラグをONにし(S1807)、抽選回数Jの初期値を設定する(S1808)。この場合の抽選回数Jの初期値は、図示の例では10000回である。また、遊技制御部200は、高確フラグをONにし(S1809)、抽選回数Xの初期値を設定する(S1810)。抽選回数Xの初期値は、図示の例では10000回である。これにより、RAM203の遊技状態の設定が高確率時短遊技状態となる。そして、この高確率時短遊技状態における抽選が10000回行われたならば、高確率時短遊技状態が終了し、低確率時短無遊技状態となる。
一方、大当たりの種類が高確率時短無遊技状態の大当たりである場合(S1801、S1802、S1806でNo)、遊技制御部200は、高確フラグのみをONにし(S1809)、抽選回数Xの初期値(10000回)を設定する(S1810)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が高確率時短無遊技状態となる。そして、この高確率時短無遊技状態における抽選が10000回行われたならば、高確率時短無遊技状態が終了し、低確率時短無遊技状態となる。
〔遊技制御部による電動チューリップ処理〕
図19は、図8のS804に示した電動役物処理のうちの電動チューリップ処理の内容を示すフローチャートである。
電動チューリップ処理において、遊技制御部200の電動チューリップ動作制御部238は、まず、RAM203のフラグ設定において補助遊技フラグがONになっているか否かを調べる(S1901)。補助遊技フラグがOFFである場合、電動チューリップ123は開放しないため、電動チューリップ処理を終了する(S1901でNo)。一方、補助遊技フラグがONである場合(S1901でYes)、次に電動チューリップ動作制御部238は、電動チューリップ123が作動中か否かを判断する(S1902)。
電動チューリップ123が作動中でない場合(S1902でNo)、電動チューリップ動作制御部238は、電動チューリップ123の作動パターンの設定を行い(S1903)、設定した作動パターンで電動チューリップ123を作動させる(S1904)。ここで、作動パターンは、図14におけるS1404、S1414、図18におけるS1804、S1807等の処理で設定される時短フラグに基づいて設定される。例えば、S1903による設定の際に時短フラグがOFFである場合は、0.15秒の開放時間で1回開放する作動パターンが設定され、時短フラグがONである場合は、1.80秒の開放時間で3回開放する作動パターンが設定される。このように、通常、時短フラグがONであるとき(時短状態のとき)は、電動チューリップ123が長時間、複数回開放され、第2始動口122に入賞し易くなる入賞サポート(電チューサポート)が行われる。なお、時短フラグがONの場合またはOFFの場合における電動チューリップ123の作動パターン(補助遊技の種類)を複数用意し、普通図柄処理(図16参照)で判定される当たりの種類に応じて、作動パターンを設定するように構成しても良い。
S1902で電動チューリップ123が作動中と判断された場合(S1902でYes)、またはS1904で電動チューリップ123を作動させた後、電動チューリップ動作制御部238は、設定されている作動パターンにおける開放時間が経過したか否かを判断する(S1905)。開放時間を経過していなければ、電動チューリップ123の作動状態(開放状態)が継続されるので、電動チューリップ処理を終了する(S1905でNo)。一方、開放時間を経過したならば(S1905でYes)、電動チューリップ動作制御部238は、補助遊技フラグをOFFとして、電動チューリップ処理を終了する(S1906)。
〔乱数による判定の手法〕
ここで、大当たり判定処理(図12)、変動パターン選択処理(図13)、普通図柄処理(図16)等で行われる、乱数による判定の手法について詳細に説明する。
図20は、本実施の形態において特別図柄抽選および普通図柄抽選で用いられる乱数(判定テーブル)の構成例を示す図である。
図20(a)には特別図柄抽選で用いられる大当たり乱数の構成例、図20(b)には特別図柄抽選で用いられる大当たり図柄乱数の構成例、図20(c)には特別図柄抽選で用いられるリーチ乱数の構成例、図20(d)には普通図柄抽選で用いられる当たり乱数の構成例が、それぞれ示されている。
図20(a)を参照すると、大当たり乱数の判定値として、大当たり判定時のパチンコ遊技機100の遊技状態が低確率状態の場合の大当たりと大当たり判定時の遊技状態が高確率状態の場合の大当たりの2種類と、小当たりとが設定されている。乱数(大当たり乱数)の値の範囲は、何れも0〜299の300個である。低確率状態の特別図柄抽選(大当たり抽選)の場合、当選値は1つだけが設定され、当選確率は1/300である。また高確率状態の特別図柄抽選の場合、当選値は10個設定され、当選確率は10/300(=1/30)である。すなわち図示の例では、高確率状態で始動口121、122に入賞し特別図柄抽選が行われると、低確率状態で特別図柄抽選が行われる場合に比べて、当選確率が10倍となる。また、小当たりの当選値は、低確率状態か高確率状態かに関わらず3個設定され、当選確率は3/300(=1/100)である。
ここで、低確率状態の特別図柄抽選を例に説明をすると、上記第1始動口121または第2始動口122への入賞を契機として取得した大当たり乱数値(S903、S910参照)が、図20(a)における低確率状態の大当たり抽選の当選値である「5」と一致するかが判定される。詳細な説明は省略するが、高確率状態の特別図柄抽選および小当たりの特別図柄抽選についても同様である。
図20(b)を参照すると、大当たり図柄には、低確率図柄A、低確率図柄B、高確率図柄A、高確率図柄B、潜確図柄の5種類が用意されている。ここで、低確率図柄Aおよび低確率図柄Bは、低確率状態の大当たりであることを表す図柄であり、このうち低確率図柄Aは長当たり(8ラウンド)かつ低確率時短遊技状態の大当たりであることを示す。低確率図柄Bは長当たり(4ラウンド)かつ低確率時短遊技状態の大当たりであることを示す。高確率図柄Aおよび高確率図柄Bは長当たり(15ラウンド)かつ高確率時短遊技状態の大当たりであることを示す。高確率図柄Cおよび高確率図柄Dは、長当たり(8ラウンド)かつ高確率時短遊技状態の大当たりであることを示す。高確率図柄Eは、短当たり(2ラウンド)かつ高確率時短無遊技状態の大当たりであることを示す。潜確図柄は、短当たり(2ラウンド)かつ高確率時短無遊技状態の大当たりであることを表す図柄である。したがって、高確率図柄Bと潜確図柄とは大当たり遊技後の遊技状態が同じであるが、潜確図柄は、高確率状態であることを遊技者に明確に報知しない潜伏演出を行う条件とするために高確率図柄Bとは分けて設けられている。乱数の値の範囲は0〜249の250個である。また、大当たり図柄乱数では、特別図柄抽選が行われる契機となる第1始動口121と第2始動口122の各々について当選値が設定される。
低確率図柄Aでは、第1始動口121および第2始動口122ともに、当選値として35個の値が割り当てられている。したがって、大当たりに当選した場合に低確率図柄Aでの当選となる確率は、35/250(=7/50)である。
低確率図柄Bでは、第1始動口121および第2始動口122ともに、当選値として15個の値が割り当てられている。したがって、大当たりに当選した場合に低確率図柄Bでの当選となる確率は、15/250(=3/50)である。
高確率図柄Aでは、第1始動口121に入賞した場合の当選値として20個の値が割り当てられている。したがって、第1始動口121に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Aでの当選となる確率は、20/250(=2/25)である。
一方、第2始動口122に入賞した場合の当選値として150個の値が割り当てられている。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Aでの当選となる確率は、150/250(=15/25)である。
高確率図柄Bでは、第1始動口121に入賞した場合の当選値として5個の値が割り当てられている。したがって、第1始動口121に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Bでの当選となる確率は、5/250(=1/50)である。
一方、第2始動口122に入賞した場合の当選値として25個の値が割り当てられている。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Bでの当選となる確率は、25/250(=1/10)である。
高確率図柄Cでは、第1始動口121に入賞した場合の当選値として25個の値が割り当てられている。したがって、第1始動口121に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Cでの当選となる確率は、25/250(=1/10)である。
一方、第2始動口122に入賞した場合の当選値として10個の値が割り当てられている。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Bでの当選となる確率は、10/250(=1/25)である。
高確率図柄Dでは、第1始動口121に入賞した場合の当選値として25個の値が割り当てられている。したがって、第1始動口121に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Dでの当選となる確率は、25/250(=1/10)である。
一方、第2始動口122に入賞した場合の当選値として10個の値が割り当てられている。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Dでの当選となる確率は、10/250(=1/25)である。
高確率図柄Eでは、第1始動口121に入賞した場合の当選値として25個の値が割り当てられている。したがって、第1始動口121に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Eでの当選となる確率は、25/250(=1/10)である。
一方、第2始動口122に入賞した場合の当選値として5個の値が割り当てられている。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Eでの当選となる確率は、5/250(=1/50)である。
潜確図柄では、第1始動口121に入賞した場合の当選値として100個の値が割り当てられている。したがって、第1始動口121に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に潜確図柄での当選となる確率は、100/250(=2/5)である。
一方、第2始動口122には潜確図柄での当選値が割り当てられておらず、第2始動口122に入賞した場合に潜確図柄での当選となることはない。
ここで、低確率図柄Aを例に説明をすると、上記第1始動口121または第2始動口122への入賞を契機として取得した大当たり図柄乱数値(S903、S910参照)が、図20(b)における低確率図柄Aの当選値である「0〜34」と一致するかが判定される。詳細な説明は省略するが、低確率図柄Bなどの特別図柄抽選についても同様である。
以上のように、第1始動口121に入賞した場合と第2始動口122に入賞した場合における大当たりの種類の当選確率を相違させることにより、様々な遊技性を持たせることができる。また、遊技盤110における第1始動口121と第2始動口122の配置を工夫し、特定の状態(モード)では第1始動口121と第2始動口122の何れか一方を狙い易くなるように構成することによって、遊技者にさらに積極的な遊技への参加を促すことも可能である。
次に、リーチ乱数の判定について説明する。なお、リーチ乱数は、後述するように保留数に応じて設定されている。ここでは、例として保留数が0個であるときの、リーチ乱数について説明をする。
図20(c)を参照すると、乱数の値の範囲は0〜249の250個であり、リーチ演出を実行可能な変動パターン(変動時間)とする(例えば、13.5秒以上)抽選結果(リーチ有)に22個の乱数値が割り当てられ、リーチ演出を実行可能な変動パターンとしない(例えば、13.5秒未満)抽選結果(リーチ無)に228個の乱数値が割り当てられている。すなわち図示の例では、特別図柄抽選で大当たりしなかった場合に、22/250(=11/125)の確率でリーチ演出が行われる。ここで、リーチ演出は、特別図柄変動時に画像表示部114において行われる演出である。以下、リーチ演出を実行可能な変動パターンとしない特別図柄変動時の演出をリーチ無し演出と呼び、これに対応してリーチ演出を実行可能な変動パターンとする特別図柄変動時の演出をリーチ有り演出と呼ぶ。
ここで、リーチ有を例に説明をすると、上記第1始動口121または第2始動口122への入賞を契機として取得したリーチ乱数値(S903、S910参照)が、図20(c)におけるリーチ有の当選値である「0〜21」と一致するかが判定される。詳細な説明は省略するが、リーチ無の特別図柄抽選についても同様である。
多くの場合、特別図柄変動時には、第1特別図柄表示器221および第2特別図柄表示器222(以下、これらを区別しない場合は特別図柄表示器221、222と記載)の表示制御に連動させて、画像表示部114において装飾図柄を用いた演出が行われる。装飾図柄は、例えば、1〜9の数字が縦方向に連続して記された数列からなる図柄が三列表示されて構成される。そして、特別図柄表示器221、222における特別図柄の変動表示が開始されるのと同時に、画像表示部114に表示された装飾図柄がスクロールを開始する。また、特別図柄の変動表示の開始(装飾図柄のスクロール開始)から所定時間経過後、特別図柄が停止表示されるのと同時に、装飾図柄も確定停止する。一般に、特別図柄抽選の判定結果が大当たりである場合、装飾図柄の停止表示では、横または斜めにわたる一直線上に同一の数字が三つ揃って並ぶ。この特別図柄の変動表示に伴って行われる装飾図柄を用いた演出を変動演出と呼ぶ。
リーチ有り演出においては、変動演出として、装飾図柄に関して次のような動作が行われる。まず、縦(横)方向にスクロールする装飾図柄を確定停止するまでに、まず、いずれか2つの図柄(数列)が先に仮停止する。このとき、横(縦)または斜めにわたる一直線上に同一の数字が仮停止される。さらに説明をすると、装飾図柄が縦方向にスクロールしていれば、横方向の一列で同一の数字が仮停止される。
次に、最後の一列がスクロール速度を徐々に遅くして、一直線上に同一の数字が三つ揃うのではないかという期待感を遊技者に与える。そして、最後の一列が仮停止した後、3つの図柄が確定停止する。
ここで、リーチ有り演出では、3つの図柄を確定停止させる前に、SPリーチ演出やSP・SPリーチ演出が行われる場合がある。なお、SPリーチ演出は、一般にスーパーリーチやスペシャルリーチと呼ばれ、リーチよりも大当たりすることを期待させる演出であり、さまざまなキャラクタが登場したり、ストーリーが展開したりする動画像の演出である。また、SP・SPリーチは、一般にスーパースーパーリーチやスペシャルスペシャルリーチと呼ばれ、SPリーチよりも大当たりすることを期待させる演出であり、さまざまなキャラクタが登場したり、ストーリーが展開したりする動画像の演出である。
また、後述する図21に示すように、本実施の形態では、変動時間がより長い(例えば90秒や60秒)場合に、SPリーチやSP・SPリーチ演出を実行するように設定している。なお、リーチ有り演出と共に行われる上記の変動演出をリーチ時変動演出とも呼ぶ。
一方、リーチ無し演出においては、縦(横)方向にスクロールする装飾図柄が確定停止するまでに、リーチ有り演出のような遊技者に期待感を与える演出がなされることなく、横(縦)または斜めにわたる一直線上に同一の数字が揃わない状態で図柄が確定停止される。
このように、リーチ乱数は、大当たり乱数の判定の結果がハズレであった場合に、画像表示部114においてリーチ演出を実行可能な変動パターンとするリーチ有り演出を行うか、リーチ演出を実行可能な変動パターンとしないリーチ無し演出を行うかを決定する。また、リーチ乱数は、保留数に応じてリーチ有り演出の実行割合を変えるなどして、効率の良い遊技進行を可能にしつつ、遊技者に対して適度に期待感を与えるようにしている。
付言すると、大当たりに当選した場合には、リーチ有り演出が行われ、最終的に横(縦)または斜めにわたる一直線上に、同一の数字が揃った状態で装飾図柄が確定停止する態様とすることができる。これに対して、小当たりに当選した場合やハズレの場合のリーチ有り演出は、上記一直線上に、同一の数字が揃わない状態で装飾図柄が確定停止する。
次に、普通図柄抽選に用いられる当たり乱数の判定について説明する。
図20(d)を参照すると、乱数の値の範囲は0〜9の10個であり、時短フラグOFFのときの当選値として1個の値が割り当てられ、時短フラグONのときの当選値として9個の値が割り当てられている。したがって、時短無状態のときにゲート124を遊技球が通過して普通図柄抽選が行われると、1/10の確率で当選する。これに対し、時短状態のときにゲート124を遊技球が通過して普通図柄抽選が行われると、9/10の確率で当選する。
ここで、時短フラグOFFを例に説明をすると、上記ゲート124、第1始動口121または第2始動口122の遊技球の通過を契機として取得した当たり乱数値(S1003参照)が、図20(d)における時短フラグOFFの当選値である「0」と一致するかが判定される。詳細な説明は省略するが、時短フラグONの普通図柄抽選についても同様である。
また、特に図示していないが、普通図柄抽選で当たりと判定された場合に行われる補助遊技の内容(電動チューリップ123の開放パターン)が異なる複数の当たりを設定することができる。この場合、例えば、特別図柄抽選における大当たりの種類を特定する大当たり図柄乱数(図17(b)参照)と同様に、普通図柄抽選における当たりの種類を特定するための当たり図柄乱数が設定される。そして、遊技制御部200は、乱数取得部231により、ゲートスイッチ処理(図10参照)で当たり乱数の乱数値と共に、当たり図柄乱数の乱数値を取得し、普通図柄判定部232により、取得された乱数値に基づいて当たりの種類を特定する。
なお、図20の各乱数の構成例に示した乱数の範囲、当選値の割合、当選値の各値は例示に過ぎず、図示の値に限定されるものではない。
〔変動パターンの設定例〕
次に、図13に示した変動パターン選択処理において用いられる変動パターンとテーブルの設定例について説明する。
図21は、図13に示した変動パターン選択処理において用いられる変動パターンとテーブルの設定例を示す図である。なお、図21には、低確率時短無遊技状態の設定例を示している。図示は省略するが、高確率時短遊技状態など他の遊技状態に関しては、変動パターン選択処理において選択される変動パターンの設定のテーブルが個別に設けられる。
また、図21には、第1始動口121に遊技球が入賞した場合の設定例を示している。第2始動口122に遊技球が入賞する場合に関しては、変動パターン選択処理において選択される変動パターンの設定のテーブルが個別に設けられてもよいし、第1始動口121に遊技球が入賞した場合に参照するテーブルを共用して参照するようにしてもよい。
図21に示すように、特別図柄変動制御部233は、特別図柄抽選の判定結果が大当たりの場合(図13のS1302でYesの場合)、大当たり図柄および変動パターン乱数に基づいて変動パターンを決定する。具体的には、特別図柄変動制御部233は、乱数取得部231によって大当たり乱数値とともに取得された変動パターン乱数値(S903参照)が、大当たり図柄ごとに割り振られた変動パターン乱数値のいずれと一致するかに基づいて、変動パターンを決定する。例えば、大当たり図柄が「高確率図柄A」であり、変動パターン乱数が「51」である場合、図21における「高確率図柄A」に割り振られた変動パターン乱数範囲「50〜69」に一致するので、変動パターンとして「PB3」が選択される。なお、この「PB3」における特別図柄変動時間は、「90.18秒」である。
また、特別図柄変動制御部233は、特別図柄抽選の判定結果がはずれの場合(図13のS1302でNoの場合)、第1特別図柄抽選の保留数U1、リーチ乱数、および変動パターン乱数に基づいて変動パターンを決定する。具体的には、特別図柄変動制御部233は、第1特別図柄抽選の保留数U1が「0」である場合、乱数取得部231によって大当たり乱数値とともに取得されたリーチ乱数値(S903参照)が、図21における「はずれ」の保留数「0」に割り振られたリーチ乱数範囲「0〜21」に割り振られるのか、リーチ乱数範囲「22〜249」に割り振られるのかを判定する。そして、この取得されたリーチ乱数がリーチ乱数範囲「0〜21」に含まれる場合、乱数取得部231によって大当たり乱数値とともに取得された変動パターン乱数値(S903参照)が、リーチ乱数範囲「0〜21」に割り振られた変動パターン乱数値のいずれと一致するかに基づいて、変動パターンを決定する。例えば、変動パターン乱数が「51」である場合、変動パターン乱数範囲「50〜89」に一致するので、変動パターンとして「PR4」が選択される。
上記のように、遊技制御部200は、遊技球が始動口121、122に入賞した際に取得した変動パターン乱数値(図9のS903、S910参照)と、パチンコ遊技機100の遊技状態、リーチ演出の有無、保留数等の条件とに基づいて特別図柄の変動パターンを決定する。そして、決定された特別図柄の変動パターンの情報は、変動開始コマンドに含まれて、遊技制御部200から演出制御部300へ送られる。演出制御部300では、後述するように、特別図柄変動時の演出として、変動開始コマンドに含まれる変動パターンの情報に基づいて特定される変動時間に対応する(その変動時間で実行可能な)演出が選択されて実行される。
〔事前判定に基づく予告演出を行うための遊技制御部のRAMおよび演出制御部のRAMの構成〕
続いて、事前判定に基づく予告演出を実行するための、本実施の形態における遊技制御部200のRAM203および演出制御部300のRAM303の構成について説明する。
図22は、本実施の形態に係る遊技制御部200のRAM203(図3参照)の構成例を説明するブロック図である。図22(a)は、記憶領域204の構成を示すブロック図であり、図22(b)は、図22(a)に示す記憶部の各々の構成を示すブロック図である。
図22(a)に示すように、RAM203は、大当たり乱数抽選により取得した大当たり乱数を記憶する特別図柄保留記憶領域としての記憶領域204を備えている。この記憶領域204は、第1始動口121の保留数と第2始動口122の保留数の最大値に対応する8つの記憶部を有している(各保留数の上限値が4の場合)。具体的に説明すると、記憶領域204は、第1記憶部204a、第2記憶部204b、第3記憶部204c、第4記憶部204d、第5記憶部204e、第6記憶部204f、第7記憶部204g、第8記憶部204hを有している。
また、図22(b)に示すように、これらの記憶部204a〜204hの各々は、入賞した始動口(第1始動口121または第2始動口122)の別を表す情報が記憶される領域と、取得された大当たり乱数が記憶される領域と、図柄乱数が記憶される領域と、リーチ乱数が記憶される領域と、変動パターン乱数が記憶される領域と、を有する。すなわち、記憶部204a〜204hの各々には、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数および変動パターン乱数が記憶される。
ここで、各乱数は、第1記憶部204aから順に記憶していく。より具体的に説明すると、例えば、第1記憶部204a〜第8記憶部204hの何れにも乱数が記憶されていないときには、取得した乱数が第1記憶部204aに記憶されることになる。また、例えば、第1記憶部204a〜第4記憶部204dに乱数がすでに記憶されているときには、取得した乱数が第5記憶部204eに記憶されることになる。
図23は、本実施の形態に係る演出制御部300のRAM303(図3参照)の構成例を説明するブロック図である。図23(a)は、保留記憶領域305、306の構成を示すブロック図であり、図23(b)は、図23(a)に示す記憶部の各々の構成を示すブロック図である。
図23(a)に示すように、RAM303は、保留球が保留されている状況を記憶する保留状況記憶領域としての第1保留記憶領域305および第2保留記憶領域306を備えている。この第1保留記憶領域305および第2保留記憶領域306は、第1始動口121への入賞に対する保留および第2始動口122への入賞に対する保留にそれぞれ対応しており、各々4つの記憶部を有している。具体的には、第1保留記憶領域305は、第1記憶部305a、第2記憶部305b、第3記憶部305c、第4記憶部305dを有している。また、第2保留記憶領域306は、第1記憶部306a、第2記憶部306b、第3記憶部306c、第4記憶部306dを有している。
また、図23(b)に示すように、これらの記憶部305a〜305d、306a〜306dの各々は、保留フラグをON/OFFする保留フラグ記憶領域と、報知フラグをON/OFFする報知フラグ記憶領域と、を有している。保留フラグは、各記憶部305a〜305d、306a〜306dごとに保留球の有無を識別するためのフラグである。すなわち、例えば第1始動口121への入賞による保留数が3である場合、第1〜3記憶部305a、305b、305cの3つの保留フラグ記憶領域において、保留フラグがONとなる。報知フラグは、個々の保留球に関して事前判定結果に基づいて予告演出を行うか否かを設定するためのフラグである。本実施の形態のパチンコ遊技機100では、演出制御部300において、遊技状態や演出の状況に応じて事前判定結果に基づく予告演出を行うか否かを設定可能としている。そこで、予告演出を行う場合には報知フラグをONとし、予告演出を行わない場合には報知フラグをOFFとする。例えば上記3つの保留球のうち3番目の保留球に対して予告演出を行う場合は、第3記憶部305cの報知フラグ記憶領域において、報知フラグがONとなる。
また、特に図示しないが、図22(a)に示した構成とは別に、RAM203は、事前判定情報が記憶される領域(以下、事前判定情報格納領域)を有する。事前判定情報とは、上記の各乱数に基づく事前判定処理(図9のS904、S911参照)によって得られた情報である。事前判定情報の内容は、特別図柄処理(図11参照)における各種の判定結果として得られる情報と同様であり、具体的には、大当たりしたか否か(および小当たりしたか否か)、大当たりであった場合にはその大当たりの種類、変動パターン(変動時間)がリーチ演出を実行可能な長さであるか、変動パターンの内容といったことを示すための情報である。事前判定情報格納領域に格納された事前判定情報は、事前判定処理が行われた入賞球(保留球)に対応する保留に関する情報(以下、保留情報)と共に、あるいはこの保留情報とは別に独自のタイミングで、事前判定結果コマンドに含められて遊技制御部200から演出制御部300へ送られる。
〔事前判定処理〕
次に、事前判定処理(図9のS904、S911参照)について詳細に説明する。
本実施の形態における事前判定処理では、遊技制御部200では、図20や図21を参照しながら説明した乱数の構成例と同様の乱数テーブルを用いて以下のとおり事前判定を行う。
図24は、本実施の形態に係る事前判定処理(図9のS904、S911)の内容を示すフローチャートである。
図24に示すように、遊技制御部200は、まず、遊技状態が高確率状態か否かを判断し(S2401)、高確率状態であると判断すると(S2401でYes)、高確率状態用のテーブルを選択して、大当たり乱数および大当たり図柄乱数の事前判定を行う(S2402)。一方、S2401でNoと判断した場合には、低確率状態用のテーブルを選択して、大当たり乱数および大当たり図柄乱数の事前判定を行う(S2403)。
S2402またはS2403の大当たり乱数および大当たり図柄乱数の事前判定の後、遊技制御部200は、遊技状態が時短状態か否かを判断し(S2404)、時短状態であると判断すると(S2404でYes)、時短状態用のテーブルを選択して、リーチ乱数の事前判定を行う(S2405)。さらに、時短状態用のテーブルを選択して、変動パターン乱数の事前判定を行う(S2406)。
一方、S2404でNoと判断した場合には、時短無状態用のテーブルを選択して、リーチ乱数の事前判定を行う(S2407)。さらに、時短無状態用のテーブルを選択して、変動パターン乱数の事前判定を行う(S2408)。
この後、遊技制御部200は、上述のとおり得られた大当たり乱数の事前判定の結果、大当たり図柄乱数の事前判定の結果、リーチ乱数の事前判定の結果、および変動パターンの事前判定の結果を、事前判定情報として事前判定情報格納領域に記憶する(S2409)。さらに、演出制御部300に事前判定情報を送信するために、事前判定情報を含む事前判定結果コマンドをRAM203にセットする(S2410)。
ここで、上述の事前判定は、始動口121、122への遊技球の入賞に応じて取得された乱数値(図9のS903、S910参照)と、大当たり判定処理で用いられる判定テーブル(図20参照)と同様の構成の判定テーブルとを用いて行った。すなわち、使用する判定テーブルを選択した後の判定自体は、大当たり判定処理における判定(図12のS1201参照)と同様である。そこで、本実施の形態では、特別図柄処理(図11参照)で用いた大当たり判定処理のサブルーチン(図11のS1108および図12参照)を呼び出し、上記の事前判定における乱数の判定を行う。
このような構成としたことにより、本実施の形態では、事前判定処理における乱数の判定を行うために、大当たり判定処理とは別に乱数を判定する処理機能(サブルーチン)を用意する必要がない。そのため、制御命令の数を削減し、大当たり判定処理および事前判定処理に関するプログラムのサイズの増大を抑制することができる。また、上記のように、事前判定に用いる判定テーブルを大当たり判定で用いる判定テーブルと同様の構成とする場合には、大当たり判定で用いる判定テーブルを事前判定においても用いるようにしても良い。
また、ここでは特別図柄抽選に関する事前判定(大当たりか否か)についてのみ説明したが、本実施の形態では、特別図柄の変動表示および停止表示を行う際の変動パターンについても、先読み(事前判定)を行う。特別図柄抽選における変動パターンの選択は、始動口121、122への遊技球の入賞に応じて取得された変動パターン選択用の乱数値(図9のS903、S910参照)と変動パターンテーブル(図21参照)とを用いて行われる(図11のS1109および図13参照)。したがって、変動パターンの先読みにおいても、入賞時に取得した変動パターン選択用の乱数値と、特別図柄処理の変動パターン選択処理で用いた変動パターンテーブルと同様の構成の先読みテーブルを用いて、選択される変動パターンを先読みすることができる。
この場合、変動パターン選択処理で選択される変動パターンを先読みするために、特別図柄処理(図11参照)で用いた変動パターン選択処理のサブルーチン(図11のS1109および図13参照)を呼び出して用いることができる。また、変動パターン選択の先読みに用いる先読みテーブルに関しても、特別図柄処理の変動パターン選択処理で用いられる変動パターンテーブルを用いて良い。このように構成すれば、変動パターン選択の先読みに関する制御命令の数を削減し、プログラムのサイズの増大を抑制することができる。
なお、事前判定処理と特別図柄変動時の大当たり判定処理とを、同様の判定テーブル群を用い同じサブルーチンにて行った場合、各処理の実行時が異なるために、事前判定結果と特別図柄変動時の大当たり判定処理による判定結果とが異なる場合があり得る。すなわち、事前判定処理の実行後、特別図柄変動開始時までにパチンコ遊技機100の遊技状態(高確率状態か低確率状態か、時短状態か時短無状態か)が変化した場合である。この場合、判定テーブルは遊技状態に応じて異なる種類のものが用いられるため、事前判定処理の実行時と大当たり判定処理の実行時とでは、判定に用いられる具体的な判定テーブルが異なることになる。そのため、始動口121、122への入賞時に獲得した同一の乱数値を使用しても、事前判定結果と大当たり判定処理の判定結果と異なる場合がある。このような場合、演出制御部300において、事前判定処理の実行後、特別図柄変動の開始時までに遊技状態が変化する場合は、事前判定結果に基づく演出を不実行とする(禁則)制御等を行っても構わない。
なお、上記のように遊技制御部200から演出制御部300へ出力されるコマンドに従い、演出制御部300は、例えば画像表示部114、盤ランプ116、スピーカ156、枠ランプ157などを制御する。例えば、扉開放エラー開始を示すコマンドを演出制御部300が受信した際には、演出制御部300は、「係員を呼んで下さい。」とのメッセージや、異常状態を示す画像などを画像表示部114に表示させる。また、演出制御部300は、スピーカ156から、異常状態を示す警報などを出力させるとともに、楽曲や音声、効果音などを出力させることを制限する。また、演出制御部300は、異常状態を示す態様として、例えば赤色で盤ランプ116や枠ランプ157を点灯させる。
付言すると、ここでは、演出制御部300が画像表示部114、盤ランプ116、スピーカ156、枠ランプ157の全てを用いてエラーが発生したことを報知することを説明したが、これらのうちの一部を用いる態様であってもよい。また、エラーの内容に応じて、報知する態様を切り替えてもよい。例えば、図24−3における領域020の扉開放エラーが発生した場合には、上述のように画像表示部114、盤ランプ116、スピーカ156、枠ランプ157の全てを用いてもよい。また、図24−3における領域021の払い出しエラーが発生した場合には、画像表示部114およびスピーカ156によりエラーが発生したことを報知する。このことにより、遊技店(パチンコホール)の店員などが、遊技機で発生したエラーの緊急度を容易に判別することが可能となる。
〔演出制御部の動作〕
次に、演出制御部300の動作を説明する。
図25は、演出制御部300の動作を示すフローチャートである。
演出制御部300の動作は、図25(a)に示すメイン処理と、図25(b)に示す割り込み処理とからなる。図25(a)を参照すると、演出制御部300は、まず起動時に初期設定を行い(S2501)、CTC(Counter/Timer Circuit)の周期設定を行った後(S2502)、設定された周期にしたがって、演出制御において用いられる乱数を更新しながら(S2503)、割り込み処理を受け付ける。
割り込み処理は、S2502で設定された周期にしたがって定期的に行われる。図25(b)を参照すると、この割り込み処理において、演出制御部300は、遊技制御部200からのコマンドを受信してコマンド受信処理を行う(S2511)。このコマンド受信処理において、演出内容(演出パターン)が選択される。また、演出制御部300は、遊技者による演出ボタン161等の操作を受け付けるための演出ボタン処理を行う(S2512)。この後、演出制御部300は、選択した演出パターンの情報を含むコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送信するコマンド送信処理を行う(S2513)。これにより、画像表示部114への画像表示や音響出力、可動役物115の動作、盤ランプ116や枠ランプ157の発光等による演出が行われる。
〔演出制御部によるコマンド受信処理〕
図26は、コマンド受信処理(図25(b)のS2511)の内容を示すフローチャートである。
このコマンド受信処理において、演出制御部300は、まず、事前判定結果コマンドおよび保留数増加コマンドを受信したか否かを判断する(S2601)。なお、事前判定結果コマンドおよび保留数増加コマンドは、遊技制御部200において、図9に示した始動口スイッチ処理においてセットされ(S906、S907、S913、S914)、図8に示した出力処理(S806)で演出制御部300へ送信されたコマンドである。
そして、演出制御部300は、事前判定結果コマンドおよび保留数増加コマンドを受信したと判断した場合(S2601でYes)、RAM303に保持されている保留数の値を1加算する(S2602)。さらに、演出制御部300は、事前判定結果コマンドおよび保留数増加コマンドに基づいて、事前判定演出選択処理を行う(S2603)。なお、事前判定演出選択処理の内容については後に説明する。
受信したコマンドが事前判定結果コマンドおよび保留数増加コマンドでない場合(S2601でNo)、演出制御部300は、受信したコマンドが変動開始コマンドか否かを判断する(S2604)。この変動開始コマンドは、遊技制御部200において、図11に示した特別図柄処理においてセットされ(S1111)、図8に示した出力処理(S806)で演出制御部300へ送信されたコマンドである。
受信したコマンドが変動開始コマンドであった場合(S2604でYes)、演出制御部300は、演出選択処理を実行する(S2605)。また、変動開始コマンドを受信した際は、演出選択処理において用いられる演出制御用の乱数値が取得される。この乱数値は、図25(a)に示すメイン処理のS2503で定期的に更新される乱数値である。演出選択処理の詳細については後述する。
受信したコマンドが事前判定結果コマンド、保留数増加コマンドおよび変動開始コマンドでない場合(S2601およびS2604でNo)、演出制御部300は、受信したコマンドが変動停止コマンドか否かを判断する(S2606)。この変動停止コマンドは、遊技制御部200において、図11に示した特別図柄処理においてセットされ(S1114)、図8に示した出力処理(S806)で演出制御部300へ送信されたコマンドである。
受信したコマンドが変動停止コマンドであった場合(S2606でYes)、演出制御部300は、変動演出終了中処理を実行する(S2607)。なお、変動演出終了中処理においては、演出制御部300は、受信した変動停止コマンドを解析し、図柄変動の演出の終了を指示するための変動演出終了コマンドをRAM303にセットする。
受信したコマンドが事前判定結果コマンド、保留数増加コマンド、変動開始コマンドおよび変動停止コマンドでない場合(S2601、S2604およびS2606でNo)、演出制御部300は、受信したコマンドが大当たり遊技のオープニング動作を開始するためのオープニングコマンドか否かを判断する(S2608)。このオープニングコマンドは、図14に示した停止中処理においてセットされ(S1418)、図8に示した出力処理(S806)で演出制御部300へ送信されたコマンドである。
受信したコマンドがオープニングコマンドであった場合(S2608でYes)、演出制御部300は、大当たり演出選択処理を実行する(S2609)。大当たり演出選択処理の詳細については後述する。
受信したコマンドが事前判定結果コマンド、保留数増加コマンド、変動開始コマンド、変動停止コマンドおよびオープニングコマンドでない場合(S2601、S2604、S2606およびS2608でNo)、演出制御部300は、受信したコマンドが大当たり遊技のエンディング動作を開始するためのエンディングコマンドか否かを判断する(S2610)。このエンディングコマンドは、図17に示した大入賞口処理においてセットされ(S1713)、図8に示した出力処理(S806)で演出制御部300へ送信されたコマンドである。
受信したコマンドがエンディングコマンドであった場合(S2610でYes)、演出制御部300は、エンディング演出選択処理を実行する(S2611)。エンディング演出選択処理の詳細については後述する。
受信したコマンドが事前判定結果コマンド、保留数増加コマンド、変動開始コマンド、変動停止コマンド、オープニングコマンドおよびエンディングコマンドでない場合(S2601、S2604、S2606、S2608およびS2610でNo)、次に演出制御部300は、受信したコマンドが客待ち状態に移行するための客待ちコマンド受信処理を実行する(S2612)。客待ちコマンド受信処理の詳細については後述する。
図27は、図26の事前判定演出選択処理(S2603)および演出選択処理(S2605)の内容を示すフローチャートである。
事前判定演出選択処理において、演出制御部300は、まず、遊技制御部200から受信した事前判定結果コマンドを解析する(S2801)。さらに、演出制御部300は、遊技制御部200から受信した保留数増加コマンドを解析する(S2802)。そして、演出制御部300は、事前判定結果コマンドおよび保留数増加コマンドに基づいて、事前判定演出で用いられる演出パターン(事前判定演出パターン)を選択する(S2803)。
ここで、事前判定演出パターンとしては、特別図柄処理による乱数の判定結果に基づく変動の開始以前に、その特別図柄処理による乱数の判定結果を予告するような各種の演出パターンを設けることができる。例えば、保留表示演出や、連続予告演出等の演出を事前判定演出パターンとして設けることができる。本実施の形態では、保留球が発生した際、保留球数を表す表示を、表示器130の第1特別図柄保留表示器218および第2特別図柄保留表示器219に表示する(図2参照)と共に、画像表示部114に保留の発生や保留数を示唆する保留表示を行う(保留表示演出)。そこで、この保留表示演出において、保留表示の表示態様等に事前判定結果を反映させることにより、その保留球に関して、その後に特別図柄処理による乱数の判定が行われた際の判定結果を遊技者に示唆する事前判定演出とすることができる。
なお、ここでは保留表示演出を事前判定演出として用いる場合について説明したが、特別図柄処理による乱数の判定結果に基づく変動の開始以前に行われる各種の演出内容に反映させることで、多様な予告演出を行うことが可能になる。例えば、画像表示部114に表示される演出画像を用いた演出、盤ランプ116や枠ランプ157の発光による演出、可動役物の動作による演出、楽曲や効果音等の音響出力による演出等を事前判定演出パターンとして設定することができる。
また、事前判定演出は、事前判定が行われた入賞球(保留球)に対する図柄変動よりも先に行われる他の入賞球に対する図柄変動に伴って実行される。本実施の形態では、保留球は、一つの始動口(第1始動口121または第2始動口122)につき4個を上限としている(図9参照)。また、第2始動口122の保留球の消化を優先するものとする。この場合、例えば、第2始動口122のある保留球について事前判定を行ったならば、その保留球についての図柄変動が行われる前に、現在変動中の変動(当該変動と呼ぶ)を含め、最大で4個の入賞球についての図柄変動が行われることとなる。事前判定が行われた保留球に係る予告演出において、その保留球についての図柄変動が行われる前に複数回の図柄変動が行われる場合、その複数回の図柄変動にまたがる予告演出(連続予告演出)を行っても良い。
そして、演出制御部300は、加算後の保留数の値と、事前判定演出選択処理において選択された事前判定演出パターンの情報とが含まれる保留数コマンドをRAM303にセットする(S2804)。なお、保留数コマンドには、画像/音響制御部310のCPU311に対して選択された事前判定演出パターンを通知するために、当該パターンを示す情報が含まれる。CPU311は保留数コマンドを受信することで、選択された事前判定演出パターンに対応する画像や音響をVDP314に描画、出力処理させるためのディスプレイリスト等の作成を行う。VDP314は当該ディスプレイリスト等に基づいて、選択された事前判定演出パターンを表すための画像データや音響データをCGROM315やSNDROM316から読み出して、事前判定演出を画像表示部114やスピーカ156を用いて表現する。
演出選択処理において、演出制御部300は、まず、受信した変動開始コマンドを解析する(S2811)。また、RAM303に保持されている保留数の値を1減算する(S2812)。そして、演出制御部300は、変動開始コマンドの解析結果から得られる各種の設定情報(大当たりの種類、大当たり遊技後の遊技状態、変動パターン等の情報)などに基づき、画像表示部114に表示する画像による図柄変動の変動演出パターンを選択する(S2813)。
最後に、演出制御部300は、選択した演出の実行開始を指示する変動演出開始コマンドをRAM303にセットする(S2814)。なお、変動演出開始コマンドには、CPU311に対して選択された変動演出パターンを通知するために、当該パターンを示す情報が含まれる。CPU311は変動演出開始コマンドを受信することで、選択された変動演出パターンに対応する画像や音響をVDP314に描画、出力処理させるためのディスプレイリスト等の作成を行う。VDP314は当該ディスプレイリスト等に基づいて、選択された変動演出パターンを表すための画像データや音響データをCGROM315やSNDROM316から読み出して、変動演出を画像表示部114やスピーカ156を用いて表現する。
詳述しないが、S2813における図柄変動の変動演出パターンの選択処理では、変動パターンに基づいて変動演出パターンが決定される。ここで決定された変動演出パターンに基づいて、装飾図柄の変動表示、背景演出および予告演出等が決定される。なお、装飾図柄の変動表示とは、第1特別図柄表示器221または第2特別図柄表示器222で行われる特別図柄の変動表示に伴い、画像表示部114にて行われる演出表示である。この装飾図柄の変動表示において、リーチ演出等が実行される。なお、本実施の形態とは異なり、変動パターンに対して複数の変動演出パターンが設定されている場合には、演出乱数(図25(a)のS2503において更新されている乱数の一つであり、変動開始コマンド受信時に演出乱数値を取得)を用いて、抽選により変動演出パターンを選択してもよい。
図28は、図26の大当たり演出選択処理(S2609)の内容を示すフローチャートである。
この大当たり演出選択処理において、演出制御部300は、まず受信したオープニングコマンド(大当たり図柄の種別についての情報を含む)を解析し(S3001)、演出のパターン(大当たり演出パターン)を選択する(S3002)。そして、演出制御部300は、選択した大当たり演出パターンによる演出に用いられる画像データや音響データをROM302から読み出し、これらのデータと共に、選択した演出を指示する大当たり演出開始コマンドをRAM303にセットして、大当たり演出選択処理を終了する(S3003)。これにより、大当たり中の演出が決定される。なお、大当たり演出パターンの選択(S3002)において、コマンド受信時に取得される乱数値に基づく判定を行っても良い。
図29は、図26のエンディング演出選択処理(S2611)の内容を示すフローチャートである。
このエンディング演出選択処理において、演出制御部300は、まず受信したエンディングコマンド(大当たり図柄の種別についての情報を含む)を解析し(S3101)、演出のパターン(エンディング演出パターン)を選択する(S3102)。そして、演出制御部300は、選択したエンディング演出パターンによる演出に用いられる画像データや音響データをROM302から読み出し、これらのデータと共に、選択した演出を指示するエンディング演出開始コマンドをRAM303にセットして、エンディング演出選択処理を終了する(S3103)。なお、エンディング演出パターンの選択(S3102)において、コマンド受信時に取得される乱数値に基づく判定を行っても良い。
図30は、図26の客待ちコマンド受信処理(S2612)の内容を示すフローチャートである。
演出制御部300は、客待ち状態に移行するための客待ちコマンドを受信したか否かを判断する(S3201)。客待ちコマンドを受信した場合(S3201でYes)、演出制御部300は、経過時間の計測を開始し(S3202)、RAM303において計測フラグをONにする(S3203)。一方、受信したコマンドが客待ちコマンドでなかった場合(S3201でNo)、演出制御部300は、RAM303に保持されている計測フラグがONになっているか否かを判断する(S3204)。計測フラグがOFFであれば(S3204でNo)、客待ちコマンド受信処理を終了する。
計測フラグがONである場合(S3204でYesまたはS3203でONにした後)、次に演出制御部300は、計測時間があらかじめ定められたタイムアップ時間(例えば、10秒)に達したか否かを判断する(S3205)。タイムアップしていない場合(S3205でNo)、客待ちコマンド受信処理を終了する。一方、タイムアップした場合(S3205でYes)、演出制御部300は、RAM303に保持されている計測フラグをOFFにし(S3206)、客待ち演出(デモ演出)を行うための客待ち演出コマンドをRAM303にセットして客待ちコマンド受信処理を終了する(S3207)。
以上のようにしてコマンド受信処理が完了すると、RAM303には、変動演出開始コマンド、変動演出終了コマンド、大当たり演出開始コマンド、エンディング演出開始コマンド、客待ち演出コマンドの何れかがセットされている。
図31は、演出ボタン処理(図25(b)のS2512)の内容を示すフローチャートである。
この演出ボタン処理において、演出制御部300は、まず遊技者による演出ボタン161等の操作手段が所定の受付期間(有効期間)中に操作されたか否かを判断する(S3301)。ここで、操作手段の操作とは、演出ボタン161が押下されてONとなること、演出キー162の中央キーや周囲キーが押下されてONとなることを含む。また、タッチパネル等、演出ボタン161および演出キー162以外の操作用デバイスがパチンコ遊技機100に設けられている場合は、そのデバイスの操作を検知したことを含む。演出制御部300は、これらのデバイスのコントローラから操作信号を受け付けて、操作が行われたことを検知する。
演出ボタン161等の操作手段が操作されたならば(S3301でYes)、演出制御部300は、操作手段の操作内容を示す情報を含む演出ボタンコマンドをRAM303にセットして演出ボタン処理を終了する(S3302)。
この後、演出制御部300は、図25(b)のコマンド送信処理(S2513)を行って、上記のコマンド受信処理および演出ボタン処理でRAM303にセットされたコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送信する。そして、画像/音響制御部310およびランプ制御部320が、受信したコマンドに基づき、画像表示部114への画像表示、音響出力、可動役物115の動作、盤ランプ116や枠ランプ157の発光等を制御して、設定された演出を実行する。
〔変動演出パターンテーブル〕
図32および図33は、図27(b)の演出選択処理における変動演出パターン選択(S2813)において用いられる変動演出パターンとテーブルの設定例を示す図である。なお、図32は低確率時短無遊技状態における大当たり用の変動演出パターンテーブルを示し、図33は低確率時短無遊技状態における小当たりおよびはずれ用の変動演出パターンテーブルを示す。
図32に示す大当たり用の変動演出パターンテーブルには、複数の変動演出パターンが設定されている。上記の図21を用いて設定される変動パターン「PA1」〜「PA6」、「PB1」〜「PB14」、および「PC1〜PC2」に対して、変動演出パターン「EA1」〜「EA6」、「EB1」〜「EB14」、および「EC1〜EC2」が1対1で対応付けられている。
また、図33に示す小当たりおよびはずれ用の変動演出パターンテーブルには、複数の変動演出パターンが設定されている。上記の図21を用いて設定される変動パターン「PD1〜PD2」および「PR1」〜「PR10」に対して、変動演出パターン「ES1〜ES2」および「ER1」〜「ER10」が1対1で対応付けられている。
ここで、変動演出とは、装飾図柄を変動表示させてから停止表示することによって、特別図柄抽選の判定結果(つまり、大当たりしたか否か)を演出的に報知するための演出である。
また、図示の変動演出パターンにおいては、「疑似連続回数」、「ノーマル」、「SPリーチ」、「SPSPリーチ」および「停止図柄」が設定されている。なお、図示のテーブルの各欄における「-」は、該当する演出が実行されないことを示す。
ここで、「疑似連続回数」は、疑似連続演出(疑似連)の回数である。この疑似連続演出は、特別図柄の一変動分の変動表示において、複数回分の装飾図柄の変動表示が行われているかのように見せる演出である。疑似連続演出においては、演出制御部300は、リーチ状態とする前に、装飾図柄を変動させた後、装飾図柄を一旦仮停止させ、その後再び装飾図柄の変動表示を開始させる。言い替えると、疑似連続演出においては、装飾図柄の変動開始後、設定された疑似連続回数だけ装飾図柄の仮停止と再変動とを繰り返した後、確定停止させることで、特別図柄の一変動分の変動表示を終える。ここで、仮停止とは、一見して装飾図柄が停止しているように見えるものの、実際には図柄がわずかに揺れ動いている疑似的な停止状態である。言い替えると、装飾図柄の仮停止は、遊技制御上は変動が継続しているものとして扱われる状態である。また、装飾図柄の確定停止とは、特別図柄の一変動分の変動表示において、停止図柄として確定させる状態をいう。なお、疑似連続演出においては、演出制御部300は、リーチ状態とした後に、再び装飾図柄の変動表示を開始させてもよい。さらに、疑似連続演出においては、演出制御部300は、装飾図柄を変動させた後、装飾図柄を仮停止させることなく、再び装飾図柄の変動表示を開始させてもよい。また、これらの何れの疑似連続演出が行われる場合においても、後述する発光演出を実行してもよい。例えば、揺れ変動することなく表示されることにより疑似連続演出が行われることを報知する画像が表示されているときに、この画像を用いた発光演出が行われてもよい。
図示の例においては、「疑似連続回数」が「‐」、「1」、「2」、「3」すなわち0回から3回の間で設定される。また、疑似連続回数は、大当たりすることを期待させる程度である期待度(信頼度)と関連付けて設定されている。すなわち、疑似連続回数が多いほど、期待度が高くなるように設定されている。
「ノーマル」は、リーチ演出の種別を示す。図示の例においては、リーチ演出の種別として、「N1」、「N2」、「N3」のいずれかが実行される。
「SPリーチ」は、SPリーチ演出の種別を示す。図示の例においては、SPリーチ演出の種別として、「SP1」、「SP2」、「SP3」のいずれかが実行される。また、「SP1」、「SP2」、「SP3」の順で、数字が大きいほど、期待度が高くなるように設定されている。
「SPSPリーチ」とは、SPSPリーチ演出の種別を示す。図示の例においては、SPSPリーチ演出の種別として、「SPSP1」、「SPSP2」、「SPSP3」のいずれかが実行される。また、「SPSP1」、「SPSP2」、「SPSP3」の順で、数字が大きいほど、期待度が高くなるように設定されている。
「停止図柄」とは、停止図柄として表示される装飾図柄の組み合わせを示す。図示の例においては、停止図柄の種別が、「777」、「666」、「444」、「RRR」、「5X5」などである。図示の例においては、停止図柄の種別は、大当たり種類に応じて設定される。例えば、大当たり後に低確率状態となる大当たりである低確率図柄Aおよび低確率図柄Bにおいては、偶数の停止図柄である「444」および「666」が設定される。また、大当たり後に高確率状態となる大当たりである高確率図柄Aおよび高確率図柄Cにおいては、奇数の停止図柄である「777」および「111」が設定される。
さて、演出制御部300は、図32に示すテーブルに基づいて、変動演出パターンを決定する。具体的には、演出制御部300は、図32に示すテーブルに基づいて、変動パターン選択処理(図13参照)にて設定される変動パターンに対応した変動演出パターンを選択する。
例えば、図32において、「大当たり図柄」が「高確率図柄A」であり、かつ変動パターンが「PB1」である場合、変動演出パターンとして「EB1」が選択される。そして、この変動演出パターン「EB1」においては、「疑似連続回数」は「‐」、すなわち疑似連続演出は実行されない。また、「ノーマル」として「N1」が実行され、「SPリーチ」として「SP1」が実行され、「SPSPリーチ」として「SPSP1」が実行される。
〔演出画像〕
図34−1および図34−2は、演出制御部300が画像表示部114を用いて行う演出の一態様を示す図である。
図34−1に示すように、演出制御部300が制御することにより、演出画像が画像表示部114に表示される。本実施の形態においては、画像表示部114に表示される演出画像として、装飾図柄41、変動画像51、保留画像52、保留数表示55、第4図柄56が含まれる。また、詳細は後述するが、画像表示部114には、低確背景画像58、高確背景画像80、ボタン操作画像61、移行画像63、SP画像64、特別背景画像68、保留変化煽り画像69、大当たり示唆画像70、右打ち画像74、ゾーン画像77が表示されてもよい。
〔装飾図柄41〕
図34−1(1)に示すように、画像表示部114には3つの装飾図柄41が表示される。なお、装飾図柄41を構成する3つの図柄について、それぞれ個別に説明する場合は、左側に配置される図柄を「左装飾図柄41」、中央に配置される図柄を「中装飾図柄41」、右側に配置される図柄を「右装飾図柄41」と称することがある。また、左装飾図柄41および右装飾図柄41をまとめて説明する場合は、「左右の装飾図柄41」と称することがある。
本実施の形態の装飾図柄41は、複数の画像要素の組み合わせにより構成されている。本実施の形態では、装飾図柄41を構成可能な画像要素として、数字を示す数字要素411と、数字要素411を装飾する数字装飾要素412と、キャラクタを示すキャラ要素413とが設けられている。
ここで、本実施の形態においては、装飾図柄41の表示態様として、装飾性が高い態様と装飾性が低い態様とがある。例えば図34−1(1)に示すように、装飾性が高い表示態様においては、装飾図柄41が数字要素411、数字装飾要素412、およびキャラ要素413によって表示される。また、例えば図39(1)に示すように、装飾性の低い態様においては、キャラ要素413が表示されず、装飾図柄41が数字要素411および数字装飾要素412によって表示される。ここで、装飾図柄41の表示態様は、遊技状態の変化あるいは演出の進行などに応じて切り替えられる。詳細は後述するが、例えば、装飾性が低い表示態様の装飾図柄41は高確率時短遊技状態で実行される演出およびSP演出において表示され、装飾性が高い表示態様の装飾図柄41はこれら以外の場合に表示される。
演出制御部300は、装飾図柄41の変動演出において、3つの装飾図柄41を例えば縦スクロールにて変動表示させた後、先ず、左装飾図柄41(例えば数字の「0」)を仮停止させ、次に右装飾図柄41(例えば数字の「9」)を仮停止させ、次に中装飾図柄(例えば数字の「2」)を仮停止させる。このように全ての装飾図柄41が仮停止した状態を経て、最後に特別図柄の停止表示に合わせて全ての装飾図柄41を確定停止させる。なお、図34−1(1)に示した、停止表示した装飾図柄41の組み合わせ「029」は、特別図柄抽選の抽選結果がはずれの場合の組み合わせの一例である。また、このように、3つが揃っていない装飾図柄41を、はずれ目の装飾図柄41と称することがある。
なお、ここでは装飾図柄41の装飾性が高い態様と装飾性が低い態様の二つの表示態様を切り替えることについて説明したが、これに限定されない。例えば、三つ以上の態様で装飾図柄41の表示態様を切り替えてもよい。さらに説明をすると、例えば装飾図柄41のサイズに応じて表示態様を切り替えてもよい。具体的には、装飾図柄41としてキャラ要素413を表示しない、装飾性が低い態様を複数持ってもよい。そして、SPリーチ演出のように各装飾図柄のサイズが比較的小さい場合においては、より装飾性の低い表示態様を採用し、高確率時短遊技状態のように装飾図柄のサイズが比較的大きい場合には、より装飾性の高い表示態様を採用してもよい。
〔変動画像51〕
図34−1(1)に示すように、画像表示部114には、特別図柄変動制御部233(図5等参照)により特別図柄が変動中(装飾図柄41の変動表示中)となっていることを示す変動画像51が表示される。つまり、変動画像51は、特別図柄の変動表示中に、特別図柄の変動表示に係わる画像として表示される。そして、変動画像51は、特別図柄の変動表示の開始とともに変動画像51が表示される領域(図示の例では、画像表示部114の表示領域における下側中央部)に表示され、その特別図柄の変動停止とともに表示が消える。また、変動画像51が表示される領域には、変動台座が表示されている。
ここで、変動画像51の表示態様は、事前判定処理による事前判定結果に基づいて決定される。また、変動画像51は、事前判定処理による事前判定結果に基づいて、例えば色や模様や形状等(以下、「色など」と記載)の表示態様が変化し、大当たりの当選の期待度を報知または示唆する。例えば、変動画像51の色としては、白、青、黄、緑、赤、金が設定される場合に、この順番で後になるほど期待度がより高くなるように設定されてもよい。
〔保留画像52〕
図34−1(1)に示すように、画像表示部114には、RAM303(図3等参照)における今回の保留球に対応する記憶領域の情報に基づいて、保留画像52が表示される。つまり、保留画像52は、大当たり判定の権利が保留されていることを示す画像である。また、本実施の形態では、画面における保留画像52の表示態様は、事前判定処理による事前判定結果に基づいて決定される。
また、保留画像52が表示される領域には、変動台座が表示されている。変動画像51の変動台座と保留画像の変動台座とは、それぞれ異なる態様で表示される。
また、保留画像52は、事前判定処理による事前判定結果に基づいて、例えば色などの表示態様が変化し、大当たりの当選の期待度を報知または示唆する。さらに、事前判定処理による事前判定結果が大当たりの場合の方が、はずれの場合よりも、期待度が高い種別の色などが表示されるように設定されている。例えば、保留画像52の色としては、白、青、黄、緑、赤、金が設定される場合に、この順番で期待度がより高くなるように設定されてもよい。
ここで、上述のように、第1始動口121における入賞によって、最大で4つの保留が生じる。そのため、第1始動口121における入賞により、画像表示部114には、保留画像52が最大で4つ表示される。また、本実施の形態では、複数の保留画像52は、変動画像51よりも右側の領域にて、変動画像51に近い位置から遠ざかる位置に向けて順に、すなわち左側から右側に向けて並べて表示される。
なお、詳細な説明は省略するが、第2始動口122における入賞によっても、最大で4つの保留が生じる。そのため、第2始動口122における入賞により、画像表示部114には、保留画像52が最大で4つ表示される。
また、本実施の形態では、変動画像51および保留画像52は、基本的にそれぞれ同一または類似する形態によって構成される。広義には、変動画像51も保留画像52の一例である。
また、以下の説明においては、最大で4つ表示される保留画像52について、変動画像51に近い順に、それぞれ「1番目の保留画像52」、「2番目の保留画像52」、「3番目の保留画像52」、「4番目の保留画像52」と称することがある。
〔保留数表示55〕
図34−1(1)に示すように、画像表示部114には、RAM303(図3等参照)における保留球に対応する記憶領域の情報に基づいて、保留数表示55が表示される。この保留数表示55は、保留数を示す画像である。ここで、上記の保留画像52は、第1始動口121および第2始動口122それぞれへの入賞についての保留数に応じて、画像表示部114に表示される数が変化する。
〔第4図柄56〕
図34−1(1)に示すように、画像表示部114には、特別図柄変動制御部233(図5等参照)により第1始動口121または第2始動口122への入賞に基づいて特別図柄が変動中(装飾図柄41の変動表示中)であることを示す、第4図柄56が表示される。この第4図柄56は、演出制御部300に制御されて、特別図柄の変動および停止に応じて異なる態様で表示される。
図示の例においては、第4図柄56は、各々上記装飾図柄41と対応する3つの画像であり、画像表示部114の画像表示領域における左下隅に表示される。この第4図柄56は、装飾図柄41よりもサイズが小さい画像として表示される。また、上記のように、装飾図柄41は装飾性の高い表示態様で表示される場合と装飾性の低い表示態様で表示される場合とがあるが、第4図柄56は、装飾性の低い表示態様でのみ表示される。
第4図柄56は、第1始動口121または第2始動口122への入賞にともない特別図柄が変動中であることを示す態様で表示(例えば、縦スクロール)される。そして、第4図柄56は、特別図柄の変動停止とともに停止する。図示の例においては、停止表示した第4図柄56が示す数字は、装飾図柄41が示す数字と一致する。そのため、第4図柄56は、装飾図柄41の一態様としても捉えられる。さらに説明をすると、図34−1(1)の例においては、第4図柄56として、装飾図柄41の「029」に対応する数字が表示される。
〔低確背景画像58〕
図34−1(1)に示すように、画像表示部114には、低確率時短無遊技状態であることを報知または示唆する低確背景画像58が表示される。低確背景画像58は、演出上の場面(ステージ)を表した画像である。本実施の形態では、画像表示部114における画像表示領域の全体に低確背景画像58が表示される。また、低確率時短無遊技状態においてステージが複数設定されている場合には、ステージごとに、低確背景画像58としての表示内容が異なってもよい。低確背景画像58が表示されることにより、遊技者は、設定されているステージを認識できる。
〔装飾図柄41の表示中に行われる演出例〕
本実施の形態においては、画像表示部114に装飾図柄41が表示されているときに種々の演出が実行される。例えば、装飾図柄41が表示されているときにおける演出例は、発光演出を含む。また、詳細は後述するが、装飾図柄41が表示されているときにおける演出例は、操作演出、中図柄煽り演出、チャンス目表示演出、保留変化演出、役物動作演出、昇格煽り演出、リーチ煽り演出を含む。
〔発光演出〕
本実施の形態においては、発光演出が実行される。発光演出とは、パチンコ遊技機100に設けられている特定の発光体を発光させる演出である。特定の発光体としては、例えば、画像表示部114の表示画面、可動役物115、盤ランプ116等が挙げられる。画像表示部114を用いて発光演出を実現する場合、発光演出とは、発光しているように遊技者に見せる画像を画像表示部114に表示することである。言い換えると、発光演出とは、光を模した画像を画像表示部114に表示することである。
本実施の形態においては、発光演出は、演出の進行に応じて実行される。より具体的には、発光演出は、装飾図柄41が表示されているときや、第4図柄56が表示されているときに実行される。例えば、発光演出は、上記図25(a)のS2503において更新されている乱数の一つである演出乱数を用いた抽選の結果に応じて実行される。また、例えば、発光演出は、事前判定処理による事前判定結果に基づいて実行される。
本実施の形態においては、例えば、画像表示部114の画像表示領域や画像表示領域と重なる領域において発光演出が実行される。また、画像表示部114の画像表示領域の全体または一部において発光演出が実行されてもよい。また、画像表示部114の画像表示領域のうちの装飾図柄41が表示される領域において、発光演出が実行されてもよい。また、画像表示部114の画像表示領域のうちの装飾図柄41が表示されている領域の近傍において、発光演出が実行されてもよい。また、画像表示部114の画像表示領域のうちの装飾図柄41が表示されている領域の全体または一部において、発光演出が実行されてもよい。また、画像表示部114の画像表示領域のうちの装飾図柄41が表示されている領域の少なくとも一部および装飾図柄41が表示されている領域の近傍において、発光演出が実行されてもよい。なお、本実施の形態では、後述するように、装飾図柄41を用いた発光演出を実行する。一方、第4図柄56を用いた発光演出を実行しないようにしてもよい。発光演出を実行することにより、遊技者に驚きを提供することができる。
さて、発光演出には、停止時発光画像57が表示されること、リーチ目発光画像59が表示されること、リーチライン画像60が表示されること、被覆発光画像62が表示されること、縮小図柄発光画像65が表示されること、異図柄発光画像66が表示されること、同図柄発光画像79が表示されること、チャンス目発光画像67が表示されること、ゾロ目発光画像71が表示されること、停止前発光画像72が表示されること、対象図柄発光画像73が表示されること、リーチ煽り図柄発光画像75が表示されること、煽り後図柄発光画像76が表示されること、および、昇格図柄発光画像78が表示されることが含まれる。以下、停止時発光画像57、リーチ目発光画像59、リーチライン画像60、被覆発光画像62、縮小図柄発光画像65、異図柄発光画像66、同図柄発光画像79、チャンス目発光画像67、ゾロ目発光画像71、停止前発光画像72、対象図柄発光画像73、リーチ煽り図柄発光画像75、煽り後図柄発光画像76、昇格図柄発光画像78について順に説明する。なお、以下の説明において、停止時発光画像57、リーチ目発光画像59、リーチライン画像60、被覆発光画像62、縮小図柄発光画像65、異図柄発光画像66、同図柄発光画像79、チャンス目発光画像67、ゾロ目発光画像71、停止前発光画像72、対象図柄発光画像73、リーチ煽り図柄発光画像75、煽り後図柄発光画像76、昇格図柄発光画像78を区別しないで説明する場合には、単に「発光画像」と総称する。
発光画像は、何れの色により表示されてもよい。また、発光画像は、表示される色によって大当たりの当選の期待度を報知または示唆してもよい。例えば、発光画像の色としては、白、点滅する白、青、黄、緑、赤、ゼブラ柄、虹が設定される場合に、この順番で後になるほど期待度がより高くなるように設定されてもよい。特に、ゼブラ柄の発光画像を表示する場合には、大当たりの当選の確率を極めて高くしてもよい。例えば、ゼブラ柄の発光画像を表示する場合には、大当たりの当選の確率を80%にしてもよい。また、虹色の発光画像を表示する場合には、大当たりの当選の確率を100%にしてもよい。
装飾図柄41を用いた発光演出、変動画像51を用いた発光演出、保留画像52を用いた発光演出、ゾーン演出とともに発光演出を行う場合等において、この発光演出に用いられる発光画像の色が、上述したように、大当たりの当選の期待度によって変わるようにしてもよい。一方、保留数表示55を用いた発光演出や第4図柄56を用いた発光演出を行う場合には、この発光演出に用いられる発光画像の色は、大当たりの当選の期待度によって変わらないようにしてもよい。
なお、各発光画像については、後に詳述する。
〔変動演出例1〕
次に、図34−1および図34−2を参照しながら、演出制御部300が画像表示部114を用いて行う装飾図柄41の変動演出(変動演出例1)について具体的に説明する。変動演出例1は、低確率時短無遊技状態における装飾図柄41の変動演出例である。また、変動演出例1は、特別図柄抽選の抽選結果がはずれである場合の変動演出例である。
図34−1(1)に示すように、演出制御部300によって、1つ前の特別図柄の変動が終了することに伴い、画像表示部114において装飾性の高い装飾図柄41が確定停止されているものとする。また、このとき、画像表示部114には、装飾図柄41、変動画像51、保留画像52、保留数表示55、第4図柄56、および低確背景画像58が表示されている。また、第1始動口121の保留数表示55は「1」を示し、第2始動口122の保留数表示55は「0」を示す。
そして、図34−1(2)に示すように、次の特別図柄の変動表示開始に伴い装飾図柄41の変動が開始される。このように、次の特別図柄の変動表示が開始されるとき、1番目の保留画像52は、変動画像51の表示位置に移動する。また、次の特別図柄の変動表示が開始されるとき、第1始動口121の保留数表示55は、「1」から「0」に切り替わる。なお、図面において装飾図柄41が特に高速で変動表示(スクロール)していることを示す場合、判り易くするために、装飾図柄41を矢印(↓)によって表示する。また、第4図柄56においても変動表示が開始される。
そして、図34−1(3)に示すように、左装飾図柄41は、低速でスクロールした後に、変動開始まで確定停止されていた位置で仮停止する。このとき、左装飾図柄41(数字の「4」)の表示領域の周囲に、停止時発光画像57が表示される。
停止時発光画像57は、装飾図柄41が仮停止または確定停止する際に発光しているように遊技者に見せるための画像である。停止時発光画像57は、例えば、光を模した画像である。停止時発光画像57は、何れの色により表示されてもよい。また、停止時発光画像57は、例えば、画像表示部114の画像表示領域のうちの装飾図柄41が表示されている領域の近傍に表示される。図示の例では、停止時発光画像57は、装飾図柄41が表示されている領域の周囲に表示されている。また、停止時発光画像57は、装飾図柄41が表示されている領域の全体または一部に表示されてもよい。
なお、図面において装飾図柄41が仮停止していることを表す場合、判り易くするために、装飾図柄41の周囲にダブルコーテーションマークと同様な表示を用いて表現する。
そして、図34−1(4)に示すように、左装飾図柄41の表示領域の周囲に表示されていた停止時発光画像57が非表示になる。
そして、図34−1(5)に示すように、右装飾図柄41は、低速でスクロールした後に、変動開始まで確定停止されていた位置で仮停止する。このとき、右装飾図柄41(数字の「5」)の表示領域の周囲に、停止時発光画像57が表示される。
そして、図34−1(6)に示すように、右装飾図柄41の表示領域の周囲に表示されていた停止時発光画像57が非表示になる。
そして、図34−1(7)に示すように、中装飾図柄41は、低速でスクロールした後に、変動開始まで確定停止されていた位置で仮停止する。このとき、中装飾図柄41(数字の「2」)の表示領域の周囲に、停止時発光画像57が表示される。
そして、図34−1(8)に示すように、中装飾図柄41の表示領域の周囲に表示されていた停止時発光画像57が非表示になる。
そして、図34−2(9)に示すように、3つの装飾図柄41が所定時間(例えば1秒)仮停止を継続した後、特別図柄の変動停止にともない、3つの装飾図柄41が確定停止する。ここで、図34−2(9)に示した停止表示した装飾図柄41の組み合わせ「425」は、特別図柄抽選の抽選結果がはずれの場合の組み合わせの一例である。また、特別図柄の変動停止にともない、第4図柄56も停止する。このとき、第4図柄56の組み合わせ「425」は、装飾図柄41の組み合わせと一致する。
〔変動演出例2〕
図35は、演出制御部300が画像表示部114を用いて行う演出の一態様を示す図である。
次に、図35を参照しながら装飾図柄41の変動演出について他の具体例(変動演出例2)を説明する。変動演出例2は、低確率時短無遊技状態における装飾図柄41の変動演出例である。また、変動演出例2は、特別図柄抽選の抽選結果がはずれである場合の変動演出例である。なお、以下の説明においては、主として変動演出例1と相違する点を説明し、変動演出例1と一致する点については説明を省略することがある。
まず、図35(1)に示すように、演出制御部300によって、1つ前の特別図柄の変動が終了することに伴い、画像表示部114において装飾性の高い装飾図柄41が確定停止されているものとする。また、第1始動口121の保留数表示55は「4」を示し、第2始動口122の保留数表示55は「0」を示す。
そして、図35(2)に示すように、次の特別図柄の変動表示開始に伴い装飾図柄41の変動が開始される。このように、次の特別図柄の変動表示が開始されるとき、2番目、3番目、4番目の保留画像52は、変動画像51の表示位置に向けて移動する。
そして、図35(3)に示すように、3つの装飾図柄41が、変動開始まで確定停止されていた位置で仮停止する。このとき、3つの装飾図柄41の各々の表示領域の周囲に、停止時発光画像57が表示される。
そして、図35(4)に示すように、3つの装飾図柄41が所定時間(例えば0.5秒)仮停止を継続した後、特別図柄の停止表示にともない、3つの装飾図柄41が確定停止する。また、特別図柄の変動停止に伴い、第4図柄56も停止する。
〔変動演出例3〕
図36−1乃至図36−3は、演出制御部300が画像表示部114を用いて行う演出の一態様を示す図である。
次に、図36−1乃至図36−3を参照しながら装飾図柄41の変動演出について他の具体例(変動演出例3)を説明する。変動演出例3は、低確率時短無遊技状態における装飾図柄41の変動演出例である。また、変動演出例3は、特別図柄抽選の抽選結果がはずれである場合の変動演出例である。なお、以下の説明においては、主として変動演出例1と相違する点を説明し、変動演出例1と一致する点については説明を省略することがある。
まず、図36−1(1)に示すように、演出制御部300によって、1つ前の特別図柄の変動が終了することに伴い、画像表示部114において装飾性の高い装飾図柄41が確定停止されているものとする。
そして、図36−1(2)に示すように、次の特別図柄の変動開始に伴い装飾図柄41の変動が開始される。
そして、図36−1(3)に示すように、低速でスクロールしていた左装飾図柄41が仮停止する。このとき、左装飾図柄41の表示領域の周囲に、停止時発光画像57が表示される。
そして、図36−1(4)に示すように、左装飾図柄41の表示領域の周囲に表示されていた停止時発光画像57が非表示になる。
そして、図36−1(5)に示すように、低速でスクロールしていた右装飾図柄41が仮停止する。このとき、右装飾図柄41の表示領域の周囲に、停止時発光画像57が表示される。また、このとき、右装飾図柄41は、左装飾図柄41と同じ図柄である数字の「4」の図柄で仮停止する。これによりリーチが成立し、リーチ演出が実行される。
そして、図36−1(6)に示すように、右装飾図柄41の表示領域の周囲に表示されていた停止時発光画像57が非表示になる。
そして、図36−1(7)に示すように、リーチ目である左右の装飾図柄41における各々の表示領域の周囲に、リーチ目発光画像59が表示される。また、リーチ目である左右の装飾図柄41を横切るリーチライン画像60が表示される。また、このとき、スピーカ156から第1特定音が出力される。
リーチ目発光画像59は、リーチ目である左右の装飾図柄41が発光しているように遊技者に見せるための画像である。リーチ目発光画像59は、例えば、光を模した画像である。リーチ目発光画像59は、何れの色により表示されてもよい。また、リーチ目発光画像59は、例えば、画像表示部114の画像表示領域のうちの、リーチ目である左右の装飾図柄41の各々が表示されている領域の近傍に表示される。より具体的には、リーチ目発光画像59は、左装飾図柄41が表示されている領域の近傍、および右装飾図柄41が表示されている領域の近傍に表示される。図示の例では、リーチ目発光画像59は、リーチ目である左右の装飾図柄41の各々が表示されている領域の周囲に表示されている。また、リーチ目発光画像59は、リーチ目である左右の装飾図柄41の各々が表示されている領域の全体または一部に表示されてもよい。本実施の形態のリーチ目発光画像59は、リーチが成立した際に表示される。
リーチライン画像60は、リーチが成立したことを報知または示唆する画像である。リーチライン画像60は、例えば、光を模した画像である。リーチライン画像60は、何れの色により表示されてもよい。図示の例では、リーチライン画像60は、リーチ目である左右の装飾図柄41を横切って表示されている。本実施の形態のリーチライン画像60は、リーチの成立時に表示されてもよいし、リーチの成立後に表示されてもよい。
リーチライン画像60は、幅の長さ(上下方向における長さ)がリーチ目発光画像59よりも短い一方、横の長さ(左右方向における長さ)がリーチ目発光画像59よりも長い。また、リーチライン画像60は、リーチ目発光画像59の表示領域の一部と重なって表示される。
そして、図36−1(8)に示すように、リーチ目発光画像59およびリーチライン画像60が非表示になる。
そして、図36−2(9)に示すように、左装飾図柄41と右装飾図柄41との間にボタン操作画像61が表示される。なお、図示の例では、中装飾図柄41が表示されていないが、中装飾図柄41は、リーチ演出においても、高速で変動表示されている。また、中装飾図柄41は、リーチ演出において、一時的に非表示となってもよい。
ボタン操作画像61は、遊技者に対して演出ボタン161(図2(b)参照)の操作を促す画像である。このボタン操作画像61が表示されることにより、遊技者が演出ボタン161を操作するタイミングであることを認識できる。図示の例では、ボタン操作画像61として、演出ボタン161を模した画像が表示される。なお、ボタン操作画像61として、操作されていない演出ボタン161を模した画像と、操作されている演出ボタン161を模した画像とが切り替わるように繰り返し表示されてもよい。操作されている演出ボタン161を模した画像としては、例えば、操作されていない状態よりも高さが低くなっている演出ボタン161を模した画像等が挙げられる。また、ボタン操作画像61として、演出ボタン161の高さが徐々に低くなっていくように演出ボタン161を模した動画像が表示されることで、操作されていない演出ボタン161を模した画像から、操作されている演出ボタン161を模した画像へ徐々に変化するように表示されてもよい。
そして、ボタン操作画像61が表示されているときに遊技者が演出ボタン161を操作すると、図36−2(10)に示すように、被覆発光画像62が表示される。このようにして、操作演出が行われる。
操作演出は、図36−2(9)および図36−2(10)に示すように、遊技者による演出ボタン161の操作を受け付けることに基づいて行われる演出である。操作演出としては、例えば、画像表示部114に演出画像が表示されることや、可動役物115が動作することなどが含まれる。図36−2(10)に示した例では、操作演出として、被覆発光画像62が表示される。
被覆発光画像62は、画像表示部114に表示される演出画像を覆う画像が発光しているように遊技者に見せるための画像である。被覆発光画像62は、例えば、光を模した画像である。被覆発光画像62は、何れの色により表示されてもよい。図示の例では、被覆発光画像62は、左右の装飾図柄41を覆うように、画像表示部114における画像表示領域の一部に表示されている。また、被覆発光画像62は、画像表示部114における画像表示領域の全体に表示されてもよい。本実施の形態では、ボタン操作画像61が表示されているときに遊技者が演出ボタン161を操作することにより、被覆発光画像62が表示される。被覆発光画像62は、停止時発光画像57(図36−1(3)参照)やリーチ目発光画像59(図36−1(7)参照)よりも表示サイズが大きい。また、被覆発光画像62は、停止時発光画像57やリーチ目発光画像59の表示領域を包含する領域に表示されてもよい。
被覆発光画像62が表示されているとき、装飾図柄41および低確背景画像58の一部は、被覆発光画像62に覆われることで視認性が変化し、遊技者による視認が困難になる。一方で、変動画像51、保留数表示55、および第4図柄56は、被覆発光画像62に覆われないため視認性が変化せず、遊技者による視認が容易である。
そして、図36−2(11)に示すように、移行画像63が表示される。
移行画像63は、SPリーチ演出が実行されることを報知または示唆する画像である。ここで、この移行画像63としては、所定の画像が表示されるが、画像表示部114における画像表示領域の全体に表示される単色画像でもよい。例えば、画像表示部114に移行画像63として白色画像を表示することで、所謂ホワイトアウトを実行してもよい。また、画像表示部114に移行画像63として黒色画像を表示することで、所謂ブラックアウトを実行してもよい。なお、移行画像63が表示されることに伴い、装飾図柄41を非表示としてもよい。このことにより、移行後に実行されるSPリーチに対して遊技者がより集中し易くなる。
図示の例においては、移行画像63が表示されることに伴い、装飾図柄41および変動画像51が非表示になる。
そして、図36−2(12)に示すように、SP画像64が表示される。
SP画像64は、SPリーチ演出が実行されていることを示す画像である。このSP画像64は、例えば、パチンコ遊技機100の題材となったコンテンツに登場するキャラクタがミニゲームを行う動画像である。
SP画像64が表示されると、左右の装飾図柄41は、画像表示部114における画像表示領域の隅(左上の隅および右上の隅)に移動する。この左右の装飾図柄41は、サイズが小さくかつ装飾性の低い表示態様となる。より具体的には、左右の装飾図柄41は、各々数字要素411および数字装飾要素412によって表示される。また、第4図柄56は、3つの図柄が変動表示されている状態を維持する。また、このとき、左右の装飾図柄41における各々の表示領域の周囲に、縮小図柄発光画像65が表示される。
縮小図柄発光画像65は、縮小表示された装飾図柄41が発光しているように遊技者に見せるための画像である。縮小図柄発光画像65は、例えば、光を模した画像である。縮小図柄発光画像65は、何れの色により表示されてもよい。また、縮小図柄発光画像65は、例えば、縮小表示された左右の装飾図柄41の各々が表示されている領域の近傍に表示される。図示の例では、縮小図柄発光画像65は、縮小表示された左右の装飾図柄41の各々が表示されている領域の周囲に表示されている。また、縮小図柄発光画像65は、縮小表示された左右の装飾図柄41が表示されている領域の全体または一部に表示されてもよい。本実施の形態では、装飾図柄41が装飾性の低い表示態様に切り替わって縮小表示される際に、縮小図柄発光画像65が表示される。縮小図柄発光画像65は、停止時発光画像57(図36−1(3)参照)やリーチ目発光画像59(図36−1(7)参照)よりも表示サイズが小さい。また、縮小図柄発光画像65は、停止時発光画像57の表示領域やリーチ目発光画像59の表示領域よりも上側に表示される。また、縮小図柄発光画像65は、停止時発光画像57の表示領域やリーチ目発光画像59の表示領域よりも左右方向における外側に表示される。また、停止時発光画像57やリーチ目発光画像59が装飾図柄41の表示領域の近傍に表示されるのに対し、縮小図柄発光画像65は装飾図柄41の表示領域に重なって表示されてもよい。
そして、図36−2(13)に示すように、縮小図柄発光画像65が非表示になる。
そして、図36−2(14)に示すように、中図柄煽り演出が実行される。
中図柄煽り演出は、リーチ目である左右の装飾図柄41と同じ図柄である中装飾図柄41が仮停止するか否かを煽る演出である。図示の例では、中図柄煽り演出として、リーチ目である左右の装飾図柄41とは異なる図柄である中装飾図柄41、およびリーチ目である左右の装飾図柄41と同じ図柄である中装飾図柄41が表示される。また、中図柄煽り演出においては、リーチ目である左右の装飾図柄41とは異なる図柄である中装飾図柄41が表示されることなく、リーチ目である左右の装飾図柄41と同じ図柄である中装飾図柄41が表示されてもよい。また、中図柄煽り演出においては、リーチ目である左右の装飾図柄41と同じ図柄である中装飾図柄41が表示されることなく、リーチ目である左右の装飾図柄41とは異なる図柄である中装飾図柄41が表示されてもよい。また、中図柄煽り演出においてリーチ目である左右の装飾図柄41とは異なる図柄である中装飾図柄41が表示される場合、この中装飾図柄41は、リーチ目である左右の装飾図柄41とは異なる図柄であれば、何れの図柄が表示されてもよい。
図示の例では、中図柄煽り演出において、左右の装飾図柄41とは異なる図柄である中装飾図柄41(数字の「3」)、および左右の装飾図柄41と同じ図柄である中装飾図柄41(数字の「4」)が表示されている。また、このとき、左右の装飾図柄41とは異なる図柄である中装飾図柄41(数字の「3」)の表示領域の周囲に、異図柄発光画像66が表示される。また、このとき、左右の装飾図柄41と同じ図柄である中装飾図柄41(数字の「4」)の表示領域の周囲に、同図柄発光画像79が表示される。
異図柄発光画像66は、リーチ目である左右の装飾図柄41とは異なる図柄である中装飾図柄41が発光しているように遊技者に見せるための画像である。異図柄発光画像66は、例えば、光を模した画像である。異図柄発光画像66は、何れの色により表示されてもよい。また、異図柄発光画像66は、例えば、対象の中装飾図柄41が表示されている領域の近傍に表示される。図示の例では、異図柄発光画像66は、対象の中装飾図柄41が表示されている領域の周囲に表示されている。また、異図柄発光画像66は、対象の中装飾図柄41が表示されている領域の全体または一部に表示されてもよい。
同図柄発光画像79は、リーチ目である左右の装飾図柄41と同じ図柄である中装飾図柄41が発光しているように遊技者に見せるための画像である。同図柄発光画像79は、例えば、光を模した画像である。同図柄発光画像79は、何れの色により表示されてもよい。また、同図柄発光画像79は、例えば、対象の中装飾図柄41が表示されている領域の近傍に表示される。図示の例では、同図柄発光画像79は、対象の中装飾図柄41が表示されている領域の周囲に表示されている。また、同図柄発光画像79は、対象の中装飾図柄41が表示されている領域の全体または一部に表示されてもよい。
異図柄発光画像66および同図柄発光画像79は、縮小図柄発光画像65(図36−2(12)参照)よりも表示サイズが大きい。また、異図柄発光画像66および同図柄発光画像79は、縮小図柄発光画像65の表示領域よりも下側に表示される。また、停止時発光画像57(図36−1(3)参照)やリーチ目発光画像59(図36−1(7)参照)が装飾図柄41の表示領域の近傍に表示されるのに対し、異図柄発光画像66および同図柄発光画像79は装飾図柄41の表示領域に重なって表示されてもよい。
そして、図36−2(15)に示すように、左右の装飾図柄41とは異なる図柄である数字の「3」の図柄で中装飾図柄41が仮停止する。また、このとき、異図柄発光画像66および同図柄発光画像79は、非表示になっている。
そして、図36−2(16)に示すように、移行画像63が表示される。図示の例においては、移行画像63が表示されることに伴い、装飾図柄41が非表示になる。
そして、図36−3(17)に示すように、3つの装飾図柄41が表示される。この3つの装飾図柄41は、サイズが大きくかつ装飾性の高い表示態様となる。すなわち、3つの装飾図柄41は、数字要素411、数字装飾要素412、およびキャラ要素413によって表示される。また、図示の例においては、装飾図柄41が「434」の組み合わせで仮停止している状態となる。このように、装飾図柄41が「434」の組み合わせで表示されることにより、遊技者に対して特別図柄抽選の抽選結果がはずれであることが報知される。また、第4図柄56は、3つの図柄が変動表示されている状態を維持する。また、このとき、変動画像51が再び表示されている。
そして、図36−3(18)に示すように、特別図柄の停止表示に伴い、装飾図柄41が確定停止する。また、第4図柄56として「434」が表示される。すなわち、装飾図柄41および第4図柄56の表示が「434」の組み合わせで一致した状態となる。
以上のように、変動演出例3では、図36−2(14)に示すように、リーチ目である左右の装飾図柄41とは異なる中装飾図柄41を用いた発光演出を実行する。これにより、遊技者を左右の装飾図柄41とは異なる中装飾図柄41に着目させ、左右の装飾図柄41とは異なる中装飾図柄41が停止することの不安感を遊技者に与えることで、遊技者がドキドキしながら結果を待つことができるという興趣性の高い演出を実現できる。
〔変動演出例4〕
図37−1乃至図37−4は、演出制御部300が画像表示部114を用いて行う演出の一態様を示す図である。
次に、図37−1乃至図37−4を参照しながら装飾図柄41の変動演出について他の具体例(変動演出例4)を説明する。変動演出例4は、低確率時短無遊技状態における装飾図柄41の変動演出例である。また、変動演出例4は、連続する2つの特別図柄抽選において、最初の特別図柄抽選の抽選結果がはずれであり、次の特別図柄抽選の抽選結果が大当たりである場合の変動演出例である。以下の説明においては、主として変動演出例3と相違する点を説明し、変動演出例3と一致する点については説明を省略することがある。
まず、図37−1(1)および図37−1(2)に示すように、画像表示部114において装飾性の高い装飾図柄41が確定停止している状態から、装飾図柄41の変動が開始される。
そして、図37−1(3)に示すように、低速でスクロールしていた左装飾図柄41が仮停止する。このとき、チャンス目表示演出が開始される。
チャンス目表示演出は、図37−1(3)乃至図37−1(5)に示すように、チャンス目を表示させる演出である。ここで、チャンス目とは、同色の異なる図柄により組み合わせられた3つの装飾図柄41である。チャンス目表示演出は、例えば、次以降の特別図柄の変動表示において大当たりとなる可能性が高いことを報知または示唆する。チャンス目表示演出は、予告演出の一態様である。予め定められた同色としては、何れの色であってもよい。チャンス目としては、3つの装飾図柄41の各々の少なくとも一部が同色で表示されればよい。3つの装飾図柄41の各々の少なくとも一部としては、例えば、3つの装飾図柄41の各々の数字要素411、数字装飾要素412、キャラ要素413等が挙げられる。図示の例では、チャンス目表示演出として、3つの装飾図柄41の全体が緑色に変更されている。なお、チャンス目表示演出は、複数の演出図柄を、予め定められた同色図柄で、特別遊技が行われないことを報知する態様により表示させる同色演出として捉えられる。また、チャンス目表示演出の実行タイミングは、装飾図柄41が仮停止するときに限定されない。例えば、装飾図柄41の変動開始時にチャンス目表示演出が行われてもよいし、装飾図柄41の変動中にチャンス目表示演出が行われてもよい。また、例えば、チャンス目表示演出が行われてから装飾図柄41の変動が開始してもよいし、装飾図柄41の変動開始直後にチャンス目表示演出が行われてもよい。また、例えば、装飾図柄41の変動開始後、チャンス目表示演出が実行されてからリーチが成立するようにしてもよい。また、何れのチャンス目表示演出が行われる際であっても、後述のチャンス目発光画像67が表示されるようにしてもよい。
図37−1(3)に示した例では、左装飾図柄41における全体の表示色が緑色に変更される。また、このとき、左装飾図柄41の表示領域の周囲に、チャンス目発光画像67が表示される。
図37−1(3)乃至図37−1(5)に示すように、チャンス目発光画像67は、チャンス目である3つの装飾図柄41が発光しているように遊技者に見せるための画像である。チャンス目発光画像67は、例えば、光を模した画像である。チャンス目発光画像67は、何れの色により表示されてもよい。図示の例では、チャンス目発光画像67は、チャンス目が表示される場合において、チャンス目を構成する装飾図柄41が仮停止する際に、仮停止するこの装飾図柄41が表示されている領域の周囲に表示される。また、チャンス目発光画像67は、装飾図柄41が表示されている領域の周囲に表示されず、装飾図柄41が表示されている領域の近傍に表示されてもよい。また、チャンス目発光画像67は、チャンス目を構成する装飾図柄41が表示されている領域の全体または一部に表示されてもよい。また、チャンス目発光画像67は、左右の装飾図柄41が仮停止している一方で中装飾図柄41が仮停止していない状態では表示されずに、チャンス目である3つの装飾図柄41が仮停止することにより表示されてもよい。また、チャンス目発光画像67は、停止時発光画像57の色やリーチ目発光画像59の色とは異なる色により表示されてもよい。
そして、図37−1(4)に示すように、低速でスクロールしていた右装飾図柄41が仮停止する。このとき、右装飾図柄41における全体の表示色が緑色に変更される。また、このとき、右装飾図柄41の表示領域の周囲に、チャンス目発光画像67が表示される。また、このとき、左装飾図柄41の表示色は緑色のままであり、左装飾図柄41の表示領域の周囲には、チャンス目発光画像67が継続して表示されている。
そして、図37−1(5)に示すように、低速でスクロールしていた中装飾図柄41が仮停止する。このとき、中装飾図柄41における全体の表示色が緑色に変更される。また、このとき、中装飾図柄41の表示領域の周囲に、チャンス目発光画像67が表示される。また、このとき、左右の装飾図柄41の各々における表示色は緑色のままであり、左右の装飾図柄41における各々の表示領域の周囲には、チャンス目発光画像67が継続して表示されている。
そして、図37−1(6)に示すように、チャンス目である3つの装飾図柄41が所定時間(例えば1秒)仮停止を継続した後、特別図柄の変動停止にともない、3つの装飾図柄41が確定停止する。このとき、3つの装飾図柄41の各々における表示色は、緑色に変更される前の色に戻っている。また、このとき、チャンス目発光画像67が非表示になっている。すなわち、チャンス目発光画像67を表示させることにより実行されていた発光演出の継続時間が長い装飾図柄41から順に、左装飾図柄41、右装飾図柄41、中装飾図柄41となっている。また、図37−1(6)に示した停止表示した装飾図柄41の組み合わせ「758」は、特別図柄抽選の抽選結果がはずれの場合の組み合わせの一例である。また、特別図柄の変動停止にともない、第4図柄56も停止する。このとき、第4図柄56の組み合わせ「758」は、装飾図柄41の組み合わせと一致する。
そして、図37−1(7)に示すように、次の特別図柄の変動開始に伴い装飾図柄41の変動が開始される。また、このとき、特別背景画像68が表示される。
特別背景画像68は、特別図柄抽選の抽選結果が大当たりである可能性が高いことを報知または示唆する画像である。本実施の形態では、特別背景画像68として、画像表示部114における画像表示領域の上側に帯状の画像が表示される。また、本実施の形態の特別背景画像68は、「チャンス!?」の文字を含む。なお、画像表示部114における画像表示領域の全体に特別背景画像68が表示されてもよい。また、事前判定処理による事前判定結果に基づいて特別背景画像68が表示されてもよい。また、特別背景画像68の表示開始タイミングは、対象の特別図柄の変動時のみならず、対象の特別図柄の変動前であってもよい。なお、特別背景画像を表示することは、特別遊技が行われることを期待させる特別演出を実行することとして捉えられる。
そして、図37−1(8)に示すように、低速でスクロールしていた左装飾図柄41が仮停止する。このとき、左装飾図柄41の表示領域の周囲に、停止時発光画像57が表示される。また、このとき、保留変化演出が開始される。図示の例では、変動画像51の表示領域の一部に、保留変化煽り画像69が表示される。
保留変化演出は、図37−1(8)、および図37−2(9)乃至図37−2(12)に示すように、変動画像51の色などの表示態様を変化させることによって、事前判定処理による事前判定結果に基づいて、大当たりの当選の期待度を報知または示唆する演出である。図示の例では、保留変化演出として、変動画像51の表示色が白色から赤色に変化する。保留変化演出には、保留変化煽り画像69が表示されることが含まれる。また、保留変化演出には、保留画像52の色などの表示態様を変化させることが含まれる。
保留変化煽り画像69は、図37−1(8)、および図37−2(9)乃至図37−2(11)に示すように、変動画像51の表示態様が変化するか否かを煽る画像である。保留変化煽り画像69としては、変動画像51の表示領域の一部に特定色の画像が表示される。特定色としては、変動画像51として表示され得る色を含む何れの色であってもよい。図示の例では、保留変化煽り画像69として、変動画像51の表示領域の一部に赤色の画像が表示される。また、保留変化煽り画像69が表示される場合において、保留変化煽り画像69の表示領域が広くなったり狭くなったりしてもよい。また、保留変化煽り画像69は、変動画像51の色などの表示態様を変化させるために変動画像51に作用する演出画像であればよく、特定色の画像に限られない。また、保留変化煽り画像69は、変動画像51に作用することに限定されず、保留画像52に作用してもよい。
そして、図37−2(9)に示すように、左装飾図柄41の表示領域の周囲に表示されていた停止時発光画像57が非表示になる。
そして、図37−2(10)に示すように、低速でスクロールしていた右装飾図柄41が仮停止する。このとき、右装飾図柄41の表示領域の周囲に、停止時発光画像57が表示される。また、このとき、右装飾図柄41は、左装飾図柄41と同じ図柄である数字の「5」の図柄で仮停止する。これによりリーチが成立し、リーチ演出が実行される。また、このとき、保留変化演出が継続して行われている。
そして、図37−2(11)に示すように、右装飾図柄41の表示領域の周囲に表示されていた停止時発光画像57が非表示になる。
そして、図37−2(12)に示すように、リーチ目発光画像59およびリーチライン画像60が表示される。また、このとき、役物動作演出が行われる。
役物動作演出は、可動役物115が画像表示部114の前側に移動して画像表示部114における画像表示領域の全体または一部を覆う演出である。また、役物動作演出として、可動役物115が発光してもよい。また、役物動作演出として、可動役物115が画像表示部114の前側とは異なる位置に移動してもよい。また、役物動作演出として、可動役物115が移動することなく発光してもよい。
図示の例では、可動役物115が画像表示部114の前側に移動して画像表示部114の一部を覆っている。また、可動役物115は、リーチ目発光画像59が表示されている領域の一部と重なる位置に移動している。また、このとき、可動役物115が発光する。また、このとき、保留変化演出により、変動画像51の表示色が赤色に変化する。また、このとき、スピーカ156から第2特定音が出力される。この第2特定音は、変動演出例3においてリーチ目発光画像59が表示されたときにスピーカ156から出力された第1特定音とは異なる音である。
そして、図37−2(13)に示すように、リーチ目発光画像59およびリーチライン画像60が非表示になる。
そして、図37−2(14)に示すように、移行画像63が表示される。図示の例においては、移行画像63が表示されることに伴い、装飾図柄41および変動画像51が非表示になる。
そして、図37−2(15)に示すように、SP画像64が表示される。このとき、左右の装飾図柄41は、サイズが小さくかつ装飾性の低い表示態様となる。また、このとき、縮小図柄発光画像65が表示される。
そして、図37−2(16)に示すように、縮小図柄発光画像65が非表示になる。
そして、図37−3(17)に示すように、大当たり示唆画像70が表示される。大当たり示唆画像70は、特別図柄抽選の抽選結果が大当たりであることを報知または示唆する画像である。本実施の形態の大当たり示唆画像70は「成功!」の文字を含む。
そして、図37−3(18)に示すように、画像表示部114にゾロ目の装飾図柄41が仮停止する。図示の例においては、装飾図柄41が「555」の組み合わせで仮停止している状態となる。このように、装飾図柄41が「555」の組み合わせで表示されることにより、遊技者に対して特別図柄抽選の抽選結果が大当たりであることが報知される。また、このとき、装飾図柄41は、図37−3(17)に示した表示態様に比べて、サイズが大きくなっている。また、第4図柄56は、3つの図柄が変動表示されている状態を維持する。また、変動画像51は、非表示の状態を維持する。
そして、図37−3(19)に示すように、ゾロ目の装飾図柄41における各々の表示領域の周囲に、ゾロ目発光画像71が表示される。
ゾロ目発光画像71は、ゾロ目の装飾図柄41が発光しているように遊技者に見せるための画像である。ここで、ゾロ目の装飾図柄41とは、同じ図柄が揃っている3つの装飾図柄41である。ゾロ目発光画像71は、例えば、光を模した画像である。ゾロ目発光画像71は、何れの色により表示されてもよい。また、ゾロ目発光画像71は、例えば、ゾロ目の装飾図柄41の各々が表示されている領域の近傍に表示される。図示の例では、ゾロ目発光画像71は、ゾロ目の装飾図柄41の各々が表示されている領域の周囲に表示されている。また、ゾロ目発光画像71は、ゾロ目の装飾図柄41の各々が表示されている領域の全体または一部に表示されてもよい。ゾロ目発光画像71は、縮小図柄発光画像65(図37−2(15)参照)よりも表示サイズが大きい。また、図示の例では、ゾロ目発光画像71は、縮小図柄発光画像65よりも下側に表示される。
ゾロ目発光画像71が表示されているとき、第4図柄56は、3つの図柄が変動表示されている状態を維持する。また、このとき、変動画像51は、非表示の状態を維持する。
そして、図37−3(20)に示すように、ゾロ目発光画像71が非表示になる。
そして、図37−3(21)に示すように、昇格煽り演出が行われる。
昇格煽り演出とは、昇格するか否かを煽る演出である。ここで、昇格とは、特別図柄抽選の抽選結果が大当たりであることを報知または示唆する装飾図柄41を仮停止させた後に、遊技者にとってより有利な遊技状態となることを報知または示唆する装飾図柄41に変化させる演出である。図示の例では、昇格煽り演出として、ボタン操作画像61が表示される。
そして、ボタン操作画像61が表示されているときに遊技者が演出ボタン161を操作すると、図37−3(22)に示すように、装飾図柄41が再び「555」の組み合わせで表示される。すなわち、昇格煽り演出が行われた結果、昇格しない。
そして、図37−3(23)に示すように、移行画像63が表示される。図示の例においては、移行画像63が表示されることに伴い、装飾図柄41が非表示になる。
そして、図37−3(24)に示すように、画像表示部114に装飾図柄41が表示される。このとき、装飾図柄41は装飾性が高い態様で表示される。すなわち、装飾図柄41は、数字要素411、数字装飾要素412、およびキャラ要素413によって表示される。また、このとき、変動画像51が再び表示されている。
そして、図37−4(25)に示すように、装飾性の高い装飾図柄41が表示されてから第1所定時間(例えば3秒)経過後、図37−4(26)に示すように、3つの装飾図柄41における各々の表示領域の周囲に、停止前発光画像72が表示される。
停止前発光画像72は、仮停止中であり且つ確定停止前であるゾロ目の装飾図柄41が発光しているように遊技者に見せる画像である。停止前発光画像72は、例えば、光を模した画像である。停止前発光画像72は、何れの色により表示されてもよい。また、停止前発光画像72は、例えば、ゾロ目の装飾図柄41の各々が表示されている領域の近傍に表示される。図示の例では、停止前発光画像72は、ゾロ目の装飾図柄41の各々が表示されている領域の周囲に表示されている。また、停止前発光画像72は、ゾロ目の装飾図柄41の各々が表示されている領域の全体または一部に表示されてもよい。また、例えば、停止時発光画像57(図37−1(8)参照)が装飾図柄41の表示領域の近傍に表示されるのに対し、停止前発光画像72は装飾図柄41の表示領域に重なって表示されてもよい。
そして、図37−4(27)に示すように、停止前発光画像72が非表示になる。
そして、図37−4(28)に示すように、特別図柄の停止表示に伴い、画像表示部114において装飾図柄41が確定停止する。また、第4図柄56として「555」が表示される。すなわち、装飾図柄41および第4図柄56の表示が「555」の組み合わせで一致した状態となる。
以上のように、変動演出例4では、図37−2(12)に示すように、リーチ演出を実行している場合に、リーチ目発光画像59を表示させて発光演出を実行する。また、図37−3(19)に示すように、リーチ演出を実行していない場合に、ゾロ目発光画像71を表示させて発光演出を実行する。すなわち、本実施の形態においては、特別遊技が行われることを期待させる期待演出を実行している場合に第1発光演出を実行可能であり、この期待演出を実行していない場合に第2発光演出を実行可能である。
なお、リーチ演出、同色演出、特別演出、保留変化演出、役物動作演出、操作演出、および、保留画像52の表示は、期待演出の一例である。
例えば、リーチ演出においてリーチ目である左右の装飾図柄41を表示している場合にリーチ目発光画像59を表示させると、リーチ目である左右の装飾図柄41が発光しているように見える場合がある。このように、期待演出を実行している場合に第1発光演出を実行すると、例えば、期待演出および第1発光演出が相まった興趣性の高い演出を実現することができる。一方で、この期待演出を実行していない場合に発光演出を実行しない場合、期待演出を実行している場合に第1発光演出を実行する場合に比べて、演出の興趣性が低下するおそれがある。また、期待演出を実行していない場合にも第1発光演出を実行する場合、遊技者が第1発光演出に飽きるおそれがある。そこで、本実施の形態では、期待演出を実行していない場合には、第1発光演出とは異なる第2発光演出を実行している。これにより、遊技者が発光演出に飽きることを抑制し、演出に応じた興趣を遊技者に与えることができる。
また、変動演出例4では、図37−1(3)乃至図37−1(5)に示すように、チャンス目表示演出を実行している場合に、チャンス目発光画像67を表示させて発光演出を実行する。また、図37−3(19)に示すように、チャンス目表示演出を実行していない場合に、ゾロ目発光画像71を表示させて発光演出を実行する。すなわち、本実施の形態においては、チャンス目表示演出を実行している場合に第1発光演出を実行可能であり、チャンス目表示演出を実行していない場合に第2発光演出を実行可能である。
チャンス目表示演出を実行している場合に第1発光演出を実行すると、例えば、チャンス目表示演出および第1発光演出が相まった興趣性の高い演出を実現することができる。一方で、チャンス目表示演出を実行していない場合に発光演出を実行しない場合、チャンス目表示演出を実行している場合に第1発光演出を実行する場合に比べて、演出の興趣性が低下するおそれがある。また、チャンス目表示演出を実行していない場合にも第1発光演出を実行する場合、遊技者が第1発光演出に飽きるおそれがある。そこで、本実施の形態では、チャンス目表示演出を実行していない場合には、第1発光演出とは異なる第2発光演出を実行している。これにより、遊技者が発光演出に飽きることを抑制し、演出に応じた興趣を遊技者に与えることができる。
また、変動演出例4では、図37−2(12)に示すように、特別背景画像68を表示している場合に、リーチ目発光画像59を表示させて発光演出を実行する。また、図37−3(19)に示すように、特別背景画像68を表示していない場合に、ゾロ目発光画像71を表示させて発光演出を実行する。すなわち、本実施の形態においては、特別背景画像68を表示している場合に第1発光演出を実行可能であり、特別背景画像68を表示していない場合に第2発光演出を実行可能である。
特別背景画像68を表示している場合に第1発光演出を実行すると、例えば、特別背景画像68の表示および第1発光演出が相まった興趣性の高い演出を実現することができる。一方で、特別背景画像68を表示していない場合に発光演出を実行しない場合、特別背景画像68を表示している場合に第1発光演出を実行する場合に比べて、演出の興趣性が低下するおそれがある。また、特別背景画像68を表示していない場合にも第1発光演出を実行する場合、遊技者が第1発光演出に飽きるおそれがある。そこで、本実施の形態では、特別背景画像68を表示していない場合には、第1発光演出とは異なる第2発光演出を実行している。これにより、遊技者が発光演出に飽きることを抑制し、演出に応じた興趣を遊技者に与えることができる。
また、変動演出例4では、図37−2(12)に示すように、保留変化演出を実行している場合に、リーチ目発光画像59を表示させて発光演出を実行する。また、図37−3(19)に示すように、保留変化演出を実行していない場合に、ゾロ目発光画像71を表示させて発光演出を実行する。すなわち、本実施の形態においては、保留変化演出を実行している場合に第1発光演出を実行可能であり、保留変化演出を実行していない場合に第2発光演出を実行可能である。
保留変化演出を実行している場合に第1発光演出を実行すると、例えば、保留変化演出および第1発光演出が相まった興趣性の高い演出を実現することができる。一方で、保留変化演出を実行していない場合に発光演出を実行しない場合、保留変化演出を実行している場合に第1発光演出を実行する場合に比べて、演出の興趣性が低下するおそれがある。また、保留変化演出を実行していない場合にも第1発光演出を実行する場合、遊技者が第1発光演出に飽きるおそれがある。そこで、本実施の形態では、保留変化演出を実行していない場合には、第1発光演出とは異なる第2発光演出を実行している。これにより、遊技者が発光演出に飽きることを抑制し、演出に応じた興趣を遊技者に与えることができる。
また、変動演出例4では、図37−2(12)に示すように、役物動作演出を実行している場合に、可動役物115を発光させて発光演出を実行する。また、図37−3(19)に示すように、役物動作演出を実行していない場合に、ゾロ目発光画像71を表示させて発光演出を実行する。すなわち、本実施の形態においては、役物動作演出を実行している場合に第1発光演出を実行可能であり、役物動作演出を実行していない場合に第2発光演出を実行可能である。
役物動作演出を実行している場合に第1発光演出を実行すると、例えば、役物動作演出および第1発光演出が相まった興趣性の高い演出を実現することができる。一方で、役物動作演出を実行していない場合に発光演出を実行しない場合、役物動作演出を実行している場合に第1発光演出を実行する場合に比べて、演出の興趣性が低下するおそれがある。また、役物動作演出を実行していない場合にも第1発光演出を実行する場合、遊技者が第1発光演出に飽きるおそれがある。そこで、本実施の形態では、役物動作演出を実行していない場合には、第1発光演出とは異なる第2発光演出を実行している。これにより、遊技者が発光演出に飽きることを抑制し、演出に応じた興趣を遊技者に与えることができる。
また、変動演出例3では、特別遊技が行われないことを報知する場合において、例えば、図36−1(7)に示すように、リーチ目発光画像59を表示させて発光演出を実行する。また、変動演出例4では、特別遊技が行われることを報知する場合において、例えば、図37−3(19)に示すように、ゾロ目発光画像71を表示させて発光演出を実行する。すなわち、本実施の形態では、特別遊技が行われないことを報知する場合において第1発光演出を実行可能であり、特別遊技が行われることを報知する場合において第2発光演出を実行可能である。
特別遊技が行われないことを報知する場合において第1発光演出を実行することにより、特別遊技が行われないことを報知する場合であっても遊技者に興趣を与えることができる。また、特別遊技が行われることを報知する場合には、第1発光演出とは異なる第2発光演出を実行することにより、特別遊技が行われることを報知することの特別感を遊技者に与えることができる。
また、変動演出例4では、図37−2(12)に示すように、装飾図柄41を装飾性の高い表示態様で表示させている場合に、リーチ目発光画像59を表示させて発光演出を実行する。また、図37−3(19)に示すように、装飾図柄41を装飾性の低い表示態様で表示させている場合に、ゾロ目発光画像71を表示させて発光演出を実行する。すなわち、本実施の形態においては、装飾図柄41を装飾性の高い表示態様で表示させている場合に第1発光演出を実行可能であり、装飾図柄41を装飾性の低い表示態様で表示させている場合に第2発光演出を実行可能である。
例えば、装飾性の高い装飾図柄41を表示させている場合にリーチ目発光画像59を表示させると、装飾性の高い装飾図柄41が発光しているように見える場合がある。このように、装飾性の高い装飾図柄41を表示させている場合に第1発光演出を実行すると、例えば、装飾性の高い装飾図柄41の表示および第1発光演出が相まった興趣性の高い演出を実現することができる。一方で、装飾性の低い装飾図柄41を表示させている場合に発光演出を実行しない場合、装飾性の高い装飾図柄41を表示させている場合に第1発光演出を実行する場合に比べて、演出の興趣性が低下するおそれがある。また、装飾性の低い装飾図柄41を表示している場合にも第1発光演出を実行する場合、遊技者が第1発光演出に飽きるおそれがある。そこで、本実施の形態では、装飾性の低い装飾図柄41を表示している場合には、第1発光演出とは異なる第2発光演出を実行している。これにより、遊技者が発光演出に飽きることを抑制し、演出に応じた興趣を遊技者に与えることができる。
また、変動演出例1では、図34−1(3)乃至図34−1(7)に示すように、装飾図柄41を順に仮停止させながら停止時発光画像57を表示させて発光演出を実行する。また、変動演出例4では、図37−3(19)に示すように、装飾図柄41が揃った状態でゾロ目発光画像71を表示させて発光演出を実行する。すなわち、本実施の形態においては、演出図柄を順に停止させながら第1発光演出を実行可能であり、演出図柄が揃った状態で第2発光演出を実行可能である。
例えば、演出図柄を順に停止させながら第1発光演出を実行すると、演出図柄の各々が停止する順に発光しているように見える場合がある。このように、演出図柄を順に停止させながら第1発光演出を実行すると、例えば、演出図柄を順に停止させることおよび第1発光演出が相まった興趣性の高い演出を実現することができる。一方で、演出図柄が揃った状態で発光演出を実行しない場合、演出図柄を順に停止させながら第1発光演出を実行する場合に比べて、演出の興趣性が低下するおそれがある。また、演出図柄が揃った状態でも第1発光演出を実行する場合、遊技者が第1発光演出に飽きるおそれがある。そこで、本実施の形態では、演出図柄が揃った状態では、第1発光演出とは異なる第2発光演出を実行している。これにより、遊技者が発光演出に飽きることを抑制し、演出に応じた興趣を遊技者に与えることができる。
また、変動演出例4では、図37−2(12)に示すように、リーチ演出および役物動作演出を実行している場合に、リーチ目発光画像59を表示させて発光演出を実行する。また、図37−3(19)に示すように、リーチ演出および役物動作演出の何れも実行していない場合にゾロ目発光画像71を表示させて発光演出を実行する。すなわち、本実施の形態においては、特別遊技が行われることを期待させる第1期待演出、および特別遊技が行われることを期待させるとともに第1期待演出とは異なる第2期待演出を実行している場合に第1発光演出を実行可能であり、第1期待演出および第2期待演出の何れも実行していない場合に第2発光演出を実行可能である。
第1期待演出および第2期待演出を実行している場合に第1発光演出を実行すると、例えば、第1期待演出、第2期待演出、および第1発光演出が相まった興趣性の高い演出を実現することができる。一方で、第1期待演出および第2期待演出の何れも実行していない場合に発光演出を実行しない場合、第1期待演出および第2期待演出を実行しているときに第1発光演出を実行する場合に比べて、演出の興趣性が低下するおそれがある。また、第1期待演出および第2期待演出の何れも実行していない場合にも第1発光演出を実行する場合、遊技者が第1発光演出に飽きるおそれがある。そこで、本実施の形態では、第1期待演出および第2期待演出の何れも実行していない場合には、第1発光演出とは異なる第2発光演出を実行している。これにより、遊技者が発光演出に飽きることを抑制し、演出に応じた興趣を遊技者に与えることができる。
また、変動演出例4では、図37−2(12)に示すように、リーチ演出および役物動作演出を実行している場合に、リーチ目発光画像59を表示させて発光演出を実行する。また、図37−2(15)に示すように、リーチ演出を実行し且つ役物動作演出を実行していない場合に縮小図柄発光画像65を表示させて発光演出を実行する。また、図37−3(19)に示すように、リーチ演出および役物動作演出の何れも実行していない場合にゾロ目発光画像71を表示させて発光演出を実行する。そして、リーチ目発光画像59を表示させる発光演出、および縮小図柄発光画像65を表示させる発光演出においては、何れも2つの装飾図柄41(左右の装飾図柄41)が用いられている。一方で、ゾロ目発光画像71を表示させる発光演出においては、3つの装飾図柄41が用いられている。
すなわち、本実施の形態においては、第1期待演出および第2期待演出を実行している場合に第1発光演出を実行可能であり、第1期待演出を実行し且つ第2期待演出を実行していないときに第2発光演出を実行可能であり、第1期待演出および第2期待演出の何れも実行していない場合に第3発光演出を実行可能である。そして、第1発光演出に用いられる演出図柄の数は、第2発光演出に用いられる演出図柄の数と等しく、第1発光演出に用いられる演出図柄の数は、第3発光演出に用いられる演出図柄の数と異なる。
第1期待演出および第2期待演出を実行している場合に第1発光演出を実行すると、例えば、第1期待演出、第2期待演出、および第1発光演出が相まった興趣性の高い演出を実現することができる。一方で、第1期待演出を実行し且つ第2期待演出を実行していない場合や、第1期待演出および第2期待演出の何れも実行していない場合にも第1発光演出を実行すると、遊技者が第1発光演出に飽きるおそれがある。そこで、本実施の形態では、第1期待演出を実行し且つ第2期待演出を実行していないときには、第1期待演出とは異なる第2発光演出を実行している。また、第1期待演出および第2期待演出の何れも実行していない場合には、第1期待演出および第2期待演出とは異なる第3発光演出を実行している。これにより、遊技者が発光演出に飽きることを抑制し、演出に応じた興趣を遊技者に与えることができる。
また、例えば、リーチの成立時等において、第1期待演出や第2期待演出を実行している場合には、リーチ目である2つの装飾図柄41を用いた発光演出を行うことにより、遊技者に何れの図柄が揃ってリーチが成立したかを着目させることができる。また、例えば、特別遊技が行われることの報知時等において、第1期待演出および第2期待演出の何れも実行していない場合には、ゾロ目である3つの装飾図柄41を用いた発光演出を行うことにより、ゾロ目の装飾図柄41の組み合わせを遊技者に着目させることができる。すなわち、演出に応じて発光演出に用いられる演出図柄の数を異ならせることにより、演出に応じて着目させたい演出図柄に遊技者を着目させることができる。
また、変動演出例4では、図37−2(13)乃至図37−2(15)に示すように、サイズが大きい装飾図柄41からサイズが小さい装飾図柄41へと装飾図柄41の表示態様が変化する場合に縮小図柄発光画像65を表示させて発光演出を実行する。また、図37−3(17)乃至図37−3(19)に示すように、サイズが小さい装飾図柄41からサイズが大きい装飾図柄41へと装飾図柄41の表示態様が変化する場合にゾロ目発光画像71を表示させて発光演出を実行する。すなわち、本実施の形態においては、装飾図柄41のサイズが小さくなる場合に第1発光演出を実行可能であり、装飾図柄41のサイズが大きくなる場合に第2発光演出を実行可能である。
例えば、サイズが小さくなった演出図柄の表示領域の周囲に発光画像を表示させることにより、演出図柄のサイズが小さくなっても遊技者が演出図柄の存在を認識することができる。また、例えば、サイズが大きくなった演出図柄の周囲に発光画像を表示させることにより、サイズが大きくなった演出図柄を用いてよりインパクトのある演出を実現することができる。すなわち、演出図柄のサイズに応じた発光演出を実行することにより、演出に応じた興趣を遊技者に与えることができる。
また、変動演出例3では、図36−2(10)に示すように、操作演出を実行する場合には、被覆発光画像62を表示させて発光演出を実行する。また、変動演出例4では、図37−3(19)に示すように、操作演出を実行しない場合には、ゾロ目発光画像71を表示させて発光演出を実行する。すなわち、本実施の形態においては、操作演出を実行する場合には第1発光演出を実行可能であり、操作演出を実行しない場合には第2発光演出を実行可能である。
操作演出を実行する場合に第1発光演出を実行すると、例えば、操作演出および第1発光演出が相まった興趣性の高い演出を実現することができる。一方で、操作演出を実行しない場合に発光演出を実行しない場合、操作演出を実行する場合に第1発光演出を実行する場合に比べて、演出の興趣性が低下するおそれがある。また、操作演出を実行しない場合にも第1発光演出を実行する場合、遊技者が第1発光演出に飽きるおそれがある。そこで、本実施の形態では、操作演出を実行しない場合には、第1発光演出とは異なる第2発光演出を実行している。これにより、遊技者が発光演出に飽きることを抑制し、演出に応じた興趣を遊技者に与えることができる。
また、変動演出例4では、図37−2(12)に示すように、リーチ演出を実行している場合に、リーチ目発光画像59を表示させて発光演出を実行する。また、図37−3(19)に示すように、リーチ演出を実行していない場合であって、リーチ目発光画像59を表示させた後に、ゾロ目発光画像71を表示させて発光演出を実行する。すなわち、本実施の形態においては、期待演出を実行している場合に第1発光演出を実行可能であり、この期待演出を実行していない場合であって、第1発光演出の実行後に第2発光演出を実行可能である。
期待演出を実行している場合に第1発光演出を実行すると、例えば、期待演出および第1発光演出が相まった興趣性の高い演出を実現することができる。一方で、期待演出を実行していない場合に発光演出を実行しない場合、期待演出を実行しているときに第1発光演出を実行する場合に比べて、演出の興趣性が低下するおそれがある。また、期待演出を実行していない場合にも第1発光演出を実行すると、例えば、一の変動演出において、期待演出の実行時に第1発光演出を実行した後に期待演出の非実行時に再び第1発光演出を実行する場合等に、遊技者が第1発光演出に飽きるおそれがある。そこで、本実施の形態では、期待演出を実行していない場合には、第1発光演出とは異なる第2発光演出を実行している。これにより、例えば、一の変動演出において、期待演出の実行時に発光演出を実行した後に期待演出の非実行時に発光演出を実行する場合であっても、遊技者が発光演出に飽きることを抑制し、演出に応じた興趣を遊技者に与えることができる。
また、変動演出例4では、図37−1(3)乃至図37−1(5)に示すように、装飾図柄41の各々においてチャンス目発光画像67を表示させるタイミングが異なるように発光演出を実行する。また、図37−3(19)に示すように、ゾロ目の装飾図柄41が一斉に発光して見えるようにゾロ目発光画像71を表示させて発光演出を実行する。すなわち、本実施の形態においては、演出図柄における各々の実行タイミングが異なるように第1発光演出を実行可能であり、演出図柄における各々の実行タイミングが同じになるように第2発光演出を実行可能である。
例えば、演出図柄における各々の実行タイミングが異なるように第1発光演出を実行すると、第1発光演出を実行するたびに演出図柄が発光しているように見せることができる。一方、演出図柄における各々の発光演出の実行タイミングが同じになる場合であっても第1発光演出を実行する場合、遊技者が第1発光演出に飽きるおそれがある。そこで、本実施の形態では、演出図柄における各々の発光演出の実行タイミングが同じになる場合には、第1発光演出とは異なる第2発光演出を実行している。これにより、遊技者が発光演出に飽きることを抑制し、演出に応じた興趣を遊技者に与えることができる。
特に、変動演出例4では、図37−1(3)乃至図37−1(6)に示すように、複数の装飾図柄41における各々の発光演出の開始タイミングを異ならせる一方で終了タイミングを同じとしている。このことにより、発光演出の継続時間が長い装飾図柄41から順に、左装飾図柄41、右装飾図柄41、中装飾図柄41となる。また、図37−3(19)および図37−3(20)に示すように、複数の装飾図柄41における各々の発光演出の開始タイミングおよび終了タイミングを同じとすることで、複数の装飾図柄41の各々における発光演出の継続時間を同じとしている。すなわち、本実施の形態においては、複数の演出図柄における各々の継続時間が異なるように第1発光演出を実行可能であり、複数の演出図柄における各々の継続時間が同じとなるように第2発光演出を実行可能である。
複数の演出図柄における各々の継続時間が異なるように第1発光演出を実行することにより、新たに発光演出が実行される演出図柄のみならず、発光演出が継続されている演出図柄にも遊技者を着目させることができる。また、複数の演出図柄における各々の継続時間が同じになるように第2発光演出を実行することにより、複数の演出図柄を用いてよりインパクトのある発光演出を実現することができる。
〔変動演出例5〕
図38−1乃至図38−3は、演出制御部300が画像表示部114を用いて行う演出の一態様を示す図である。
次に、図38−1乃至図38−3を参照しながら装飾図柄41の変動演出について他の具体例(変動演出例5)を説明する。変動演出例5は、低確率時短無遊技状態における装飾図柄41の変動演出例である。また、変動演出例5は、特別図柄抽選の抽選結果が大当たりである場合の変動演出例である。なお、以下の説明においては、主として変動演出例4と相違する点を説明し、変動演出例4と一致する点については説明を省略することがある。
図38−1(1)に示すように、演出制御部300によって、1つ前の特別図柄の変動が終了することにともない、画像表示部114において装飾性の高い装飾図柄41が確定停止されているものとする。また、このとき、連続した数字(図示の例では数字の「9」および「0」)を示す2つの左装飾図柄41が表示されている。また、このとき、連続した数字(図示の例では、数字の「3」および「2」)を示す2つの中装飾図柄41が表示されている。また、このとき、連続した数字(図示の例では、数字の「0」および「9」)を示す2つの右装飾図柄41が表示されている。すなわち、変動演出例5においては、3つの装飾図柄41が複数組表示されている。
そして、図38−1(2)に示すように、次の特別図柄の変動表示開始にともない装飾図柄41の変動が開始される。
そして、図38−1(3)に示すように、低速でスクロールしていた左装飾図柄41が仮停止する。
そして、図38−1(4)に示すように、低速でスクロールしていた右装飾図柄41が仮停止する。このとき、右装飾図柄41は、左装飾図柄41と一致する図柄である数字の「7」の図柄および数字の「8」の図柄で仮停止する。これによりダブルリーチが成立し、リーチ演出が実行される。
そして、図38−1(5)に示すように、数字の「7」のリーチ目である左右の装飾図柄41における各々の表示領域の周囲に、リーチ目発光画像59が表示される。また、数字の「7」のリーチ目である左右の装飾図柄41を横切るリーチライン画像60が表示される。一方で、数字の「8」のリーチ目である左右の装飾図柄41における各々の表示領域の周囲には、リーチ目発光画像59が表示されていない。また、数字の「8」のリーチ目である左右の装飾図柄41を横切るリーチライン画像60は表示されない。すなわち、このとき、数字の「8」のリーチ目である左右の装飾図柄41を用いた発光演出は実行されない。
そして、図38−1(6)に示すように、リーチ目発光画像59およびリーチライン画像60が非表示になる。
そして、図38−1(7)に示すように、移行画像63が表示される。図示の例においては、移行画像63が表示されることに伴い、装飾図柄41、変動画像51、および保留画像52が非表示になる。
そして、図38−1(8)に示すように、SP画像64が表示される。このとき、左右の装飾図柄41は、サイズが小さくかつ装飾性の低い表示態様となる。
そして、図38−2(9)に示すように、中図柄煽り演出が行われる。図示の例では、数字の「6」の中装飾図柄41および数字の「7」の中装飾図柄41が表示されている。また、このとき、数字の「6」の中装飾図柄41における表示領域の周囲に、異図柄発光画像66が表示されている。また、このとき、数字の「7」の中装飾図柄41における表示領域の周囲に、同図柄発光画像79が表示されている。また、このとき、数字の「7」の左右の装飾図柄41における各々の表示領域の周囲に、対象図柄発光画像73が表示されている。すなわち、装飾図柄41が「777」の組み合わせで揃うか否かを煽る演出が行われている。なお、数字の「8」の左右の装飾図柄41における各々の表示領域の周囲には、対象図柄発光画像73が表示されていない。すなわち、数字の「8」の左右の装飾図柄41を用いた発光演出は行われていない。
対象図柄発光画像73は、中図柄煽り演出における煽りの対象となる中装飾図柄41と同じ図柄である左右の装飾図柄41が発光しているように遊技者に見せる画像である。対象図柄発光画像73は、例えば、光を模した画像である。対象図柄発光画像73は、何れの色により表示されてもよい。また、対象図柄発光画像73は、例えば、対象となる左右の装飾図柄41の各々が表示されている領域の近傍に表示される。図示の例では、対象図柄発光画像73は、対象となる左右の装飾図柄41の各々が表示されている領域の周囲に表示されている。また、対象図柄発光画像73は、対象となる左右の装飾図柄41の各々が表示されている領域の全体または一部に表示されてもよい。
そして、図38−2(10)に示すように、数字の「6」の中装飾図柄41が仮停止する。これにより、数字の「7」の左右の装飾図柄41と同じ図柄である中装飾図柄41が仮停止しなかったこと、すなわち、装飾図柄41が「777」の組み合わせで揃わなかったことが遊技者に対して示唆される。また、このとき、異図柄発光画像66および対象図柄発光画像73が非表示になっている。
そして、図38−2(11)に示すように、中装飾図柄41が非表示になる。また、このとき、SPリーチ演出が継続しており、SP画像64が継続して表示されている。
そして、図38−2(12)に示すように、再び中図柄煽り演出が行われる。図示の例では、数字の「8」の中装飾図柄41および数字の「9」の中装飾図柄41が表示されている。また、このとき、数字の「8」の中装飾図柄41における表示領域の周囲に、同図柄発光画像79が表示されている。また、このとき、数字の「9」の中装飾図柄41における表示領域の周囲に、異図柄発光画像66が表示されている。また、このとき、数字の「8」の左右の装飾図柄41における各々の表示領域の周囲に、対象図柄発光画像73が表示されている。すなわち、装飾図柄41が「888」の組み合わせで揃うか否かを煽る演出が行われている。なお、数字の「7」の左右の装飾図柄41における各々の表示領域の周囲には、対象図柄発光画像73が表示されていない。すなわち、数字の「7」の左右の装飾図柄41を用いた発光演出は行われていない。
そして、図38−2(13)に示すように、大当たり示唆画像70が表示される。このとき、対象図柄発光画像73は、非表示になっている。
そして、図38−2(14)に示すように、ゾロ目の装飾図柄41が仮停止する。図示の例においては、装飾図柄41が「888」の組み合わせで仮停止している状態となる。このように、装飾図柄41が「888」の組み合わせで表示されることにより、遊技者に対して特別図柄抽選の抽選結果が大当たりであることが報知される。また、このとき、装飾図柄41は、サイズが大きくなっている。また、第4図柄56は、3つの図柄が変動表示されている状態を維持する。また、変動画像51および保留画像52は、非表示の状態を維持する。
そして、図38−2(15)に示すように、ゾロ目の装飾図柄41における各々の表示領域の周囲に、ゾロ目発光画像71が表示される。
そして、図38−2(16)に示すように、ゾロ目発光画像71が非表示になる。
そして、図38−3(17)に示すように、移行画像63が表示される。図示の例においては、移行画像63が表示されることに伴い、装飾図柄41が非表示になる。
そして、図38−3(18)に示すように、画像表示部114に装飾図柄41が表示される。このとき、装飾図柄41は装飾性が高い態様で表示される。すなわち、装飾図柄41は、数字要素411、数字装飾要素412、およびキャラ要素413によって表示される。図示の例では、装飾図柄41が「888」の組み合わせで仮停止しているとともに、画像表示部114においてこの「888」の組み合わせで仮停止している装飾図柄41の上側には、装飾図柄41が「799」の組み合わせで仮停止している。また、このとき、変動画像51および保留画像52が再び表示されている。
そして、図38−3(19)に示すように、ゾロ目の装飾図柄41における各々の表示領域の周囲に、停止前発光画像72が表示される。また、このとき、「799」の組み合わせで仮停止している3つの装飾図柄41における各々の表示領域の周囲には、停止前発光画像72が表示されていない。すなわち、「799」の組み合わせで仮停止している3つの装飾図柄41を用いた発光演出は行われていない。
そして、図38−3(20)に示すように、停止前発光画像72が非表示になる。
そして、図38−3(21)に示すように、特別図柄の停止表示に伴い、画像表示部114において装飾図柄41が確定停止する。また、第4図柄56として「888」が表示される。すなわち、装飾図柄41および第4図柄56の表示が「888」の組み合わせで一致した状態となる。
以上のように、変動演出例5では、図38−1(5)に示すように、リーチ演出を実行している場合であって、複数組の装飾図柄41を表示させている場合に、この複数組の一部を用いてリーチ目発光画像59を表示させて発光演出を実行する。また、図38−3(19)に示すように、リーチ演出を実行していない場合であって、複数組の装飾図柄41を表示させているときに、この複数組の一部を用いて停止前発光画像72を表示させて発光演出を実行する。すなわち、本実施の形態においては、複数組の演出図柄を表示させている場合にこの複数組の一部を用いて第1発光演出または第2発光演出を実行可能であり、特別遊技が行われることを期待させる期待演出を実行している場合に第1発光演出を実行可能であり、この期待演出を実行していない場合に第2発光演出を実行可能である。
複数組の演出図柄を表示させている場合にこの複数組の一部を用いて発光演出を実行することにより、複数組の演出図柄を表示させている場合において、発光演出に用いた演出図柄に遊技者を着目させることができる。また、期待演出を実行している場合に第1発光演出を実行すると、例えば、期待演出および第1発光演出が相まった興趣性の高い演出を実現することができる。一方で、期待演出を実行していない場合に発光演出を実行しない場合、期待演出を実行している場合に第1発光演出を実行する場合に比べて、演出の興趣性が低下するおそれがある。また、期待演出を実行していない場合にも第1発光演出を実行する場合、遊技者が第1発光演出に飽きるおそれがある。そこで、本実施の形態では、期待演出を実行していない場合には、第1発光演出とは異なる第2発光演出を実行している。これにより、遊技者が発光演出に飽きることを抑制し、演出に応じた興趣を遊技者に与えることができる。
〔変動演出例6〕
図39は、演出制御部300が画像表示部114を用いて行う演出の一態様を示す図である。
次に、図39を参照しながら、演出制御部300が画像表示部114を用いて行う装飾図柄41の変動演出(変動演出例6)について具体的に説明する。変動演出例6は、高確率時短遊技状態における装飾図柄41の変動演出例である。また、変動演出例6は、特別図柄抽選の抽選結果がはずれである場合の変動演出例である。なお、以下の説明においては、主として変動演出例1と相違する点を説明し、変動演出例1と一致する点については説明を省略することがある。
まず、図39(1)に示すように、演出制御部300によって、1つ前の特別図柄の変動が終了することにともない、画像表示部114において装飾性の低い装飾図柄41が確定停止しているものとする。なお、画像表示部114においては右打ち画像74が表示されている。また、画像表示部114においては、高確背景画像80が表示されている。
情報画像の一例としての右打ち画像74は、遊技領域111のうちの右側の領域への遊技球の発射を遊技者に促すための画像である。
高確背景画像80は、高確率時短遊技状態であることを報知または示唆する画像である。高確背景画像80は、演出上の場面(ステージ)を表している。本実施の形態では、画像表示部114における画像表示領域の全体に高確背景画像80が表示される。また、高確率時短無遊技状態においてステージが複数設定されている場合には、ステージごとに、高確背景画像80としての表示内容が異なってもよい。高確背景画像80が表示されることにより、遊技者は、設定されているステージを認識できる。
そして、図39(2)に示すように、次の特別図柄の変動表示開始にともない、装飾図柄41の変動が開始される。
そして、図39(3)に示すように、3つの装飾図柄41が、変動開始まで確定停止されていた位置で仮停止する。このとき、3つの装飾図柄41における各々の表示領域の周囲に、停止時発光画像57が表示される。
そして、図39(4)に示すように、3つの装飾図柄41が所定時間(例えば0.5秒)仮停止を継続した後、特別図柄の停止表示にともない、3つの装飾図柄41が確定停止する。ここで、図39(4)に示した停止表示した装飾図柄41の組み合わせ「243」は、特別図柄の抽選結果がはずれの場合の組み合わせの一例である。このとき、停止時発光画像57は非表示になっている。また、特別図柄の変動停止に伴い、第4図柄56も停止する。このとき、第4図柄56の組み合わせは「243」であり、装飾図柄41の組み合わせと一致する。
なお、変動演出例6においては、変動演出例1乃至変動演出例5よりも、装飾図柄41が仮停止する時間が短い。このことにより、例えば低確率時短無遊技状態と比較して、特別図柄の変動時間の短い高確率時短遊技状態において、装飾図柄41による演出を実現することが可能となる。
〔変動演出例7〕
図40−1および図40−2は、演出制御部300が画像表示部114を用いて行う演出の一態様を示す図である。
次に、図40−1および図40−2を参照しながら、演出制御部300が画像表示部114を用いて行う装飾図柄41の変動演出(変動演出例7)について具体的に説明する。変動演出例7は、高確率時短遊技状態における装飾図柄41の変動演出例である。また、変動演出例7は、特別図柄抽選の抽選結果がはずれである場合の変動演出例である。なお、以下の説明においては、主として変動演出例6と相違する点を説明し、変動演出例6と一致する点については説明を省略することがある。
まず、図40−1(1)および図40−1(2)に示すように、画像表示部114において装飾性の低い装飾図柄41が確定停止している状態から、装飾図柄41の変動が開始される。
そして、図40−1(3)に示すように、低速でスクロールしていた左装飾図柄41が仮停止する。このとき、左装飾図柄41における表示領域の周囲に、停止時発光画像57が表示される。
そして、図40−1(4)に示すように、停止時発光画像57が非表示になる。
そして、図40−1(5)に示すように、リーチ煽り演出が実行される。
リーチ煽り演出は、リーチ演出が実行されるか否かを煽る演出である。具体的に説明をすると、リーチ煽り演出においては、左装飾図柄41が仮停止した後に、スクロールしている右装飾図柄41が減速し、左装飾図柄41として表示された図柄と一致する図柄が停止するか否かを煽る演出が実行される。
図示の例においては、左装飾図柄41と同じ図柄である右装飾図柄41(数字の「6」)が表示されている。このとき、左装飾図柄41における表示領域の周囲、および右装飾図柄41における表示領域の周囲に、リーチ煽り図柄発光画像75が表示される。
リーチ煽り図柄発光画像75は、リーチ煽り演出に用いられる左右の装飾図柄41が発光しているように遊技者に見せる画像である。リーチ煽り図柄発光画像75は、例えば、光を模した画像である。リーチ煽り図柄発光画像75は、何れの色により表示されてもよい。また、リーチ煽り図柄発光画像75は、例えば、リーチ煽り演出に用いられる左右の装飾図柄41の各々が表示されている領域の近傍に表示される。図示の例では、リーチ煽り図柄発光画像75は、リーチ煽り演出に用いられる左右の装飾図柄41の各々が表示されている領域の周囲に表示されている。また、リーチ煽り図柄発光画像75は、リーチ煽り演出に用いられる左右の装飾図柄41の各々が表示されている領域の全体または一部に表示されてもよい。また、停止時発光画像57(図40−1(3)参照)が装飾図柄41の表示領域の近傍に表示されるのに対し、リーチ煽り図柄発光画像75は装飾図柄41の表示領域に重なって表示されてもよい。
そして、図40−1(6)に示すように、左装飾図柄41と同じ図柄である右装飾図柄41が仮停止することにより、リーチが成立し、リーチ演出が実行される。また、このとき、リーチ目発光画像59が表示される。また、このとき、スピーカ156から第3特定音が出力される。第3特定音は、変動演出例3においてリーチ目発光画像59が表示されたときにスピーカ156から出力された第1特定音、および、変動演出例4においてリーチ目発光画像59が表示されたときにスピーカ156から出力された第2特定音の何れとも異なる音である。
そして、図40−1(7)に示すように、リーチ目発光画像59が非表示になる。
そして、図40−1(8)に示すように、移行画像63が表示される。図示の例においては、移行画像63が表示されることに伴い、装飾図柄41、変動画像51、および保留画像52は非表示になる。なお、右打ち画像74は、表示されている状態を維持する。
そして、図40−2(9)に示すように、SP画像64が表示される。このとき、左右の装飾図柄41は、画像表示部114における画像表示領域の端(左端および右端)に移動する。この左右の装飾図柄41は、サイズが小さい表示態様となる。また、このとき、縮小図柄発光画像65が表示される。また、第4図柄56は、3つの図柄が変動表示されている状態を維持する。
そして、図40−2(10)に示すように、縮小図柄発光画像65が非表示になる。
そして、図40−2(11)に示すように、左右の装飾図柄41とは異なる図柄である数字の「7」の図柄で中装飾図柄41が仮停止する。
そして、図40−2(12)に示すように、移行画像63が表示される。図示の例においては、移行画像63が表示されることに伴い、装飾図柄41は非表示になる。
そして、図40−2(13)に示すように、3つの装飾図柄41が表示される。この3つの装飾図柄41は、サイズが大きい表示態様となる。また、第4図柄56は、3つの図柄が変動表示されている状態を維持する。また、このとき、変動画像51および保留画像52が再び表示されている。
そして、図40−2(14)に示すように、特別図柄の停止表示に伴い、装飾図柄41が確定停止する。ここで、図40−2(14)に示した停止表示した装飾図柄41の組み合わせ「676」は、特別図柄の抽選結果がはずれの場合の組み合わせの一例である。また、第4図柄56として「676」が表示される。すなわち、装飾図柄41および第4図柄56の表示が「676」の組み合わせで一致した状態となる。
〔変動演出例8〕
図41−1および図41−2は、演出制御部300が画像表示部114を用いて行う演出の一態様を示す図である。
次に、図41−1および図41−2を参照しながら装飾図柄41の変動演出について他の具体例(変動演出例8)を説明する。変動演出例8は、高確率時短遊技状態における装飾図柄41の変動演出例である。また、変動演出例8は、特別図柄抽選の抽選結果が大当たりである場合の変動演出例である。以下の説明においては、主として変動演出例7と相違する点を説明し、変動演出例7と一致する点については説明を省略することがある。
まず、図41−1(1)および図41−1(2)に示すように、画像表示部114において装飾性の低い装飾図柄41が確定停止している状態から、装飾図柄41の変動が開始される。
そして、図41−1(3)に示すように、低速でスクロールしていた左装飾図柄41が仮停止する。このとき、左装飾図柄41における表示領域の周囲に、停止時発光画像57が表示される。
そして、図41−1(4)に示すように、停止時発光画像57が非表示になる。
そして、図41−1(5)に示すように、リーチ煽り演出が実行される。図示の例においては、左装飾図柄41と同じ図柄である右装飾図柄41(数字の「6」)が表示されている。また、このとき、左装飾図柄41における表示領域の周囲、および右装飾図柄41における表示領域の周囲に、リーチ煽り図柄発光画像75が表示される。
そして、図41−1(6)に示すように、左装飾図柄41と同じ図柄である右装飾図柄41が仮停止することにより、リーチが成立し、リーチ演出が実行される。また、このとき、リーチ目発光画像59が表示される。また、このとき、スピーカ156から、第3特定音、すなわち、変動演出例7においてリーチ目発光画像59が表示されたときにスピーカ156から出力された音が出力される。
そして、図41−1(7)に示すように、リーチ目発光画像59が非表示になる。
そして、図41−1(8)に示すように、移行画像63が表示される。図示の例においては、移行画像63が表示されることに伴い、装飾図柄41、変動画像51、および保留画像52は非表示になる。なお、右打ち画像74は、表示されている状態を維持する。
そして、図41−2(9)に示すように、SP画像64が表示される。このとき、左右の装飾図柄41は、サイズが小さい表示態様となる。また、このとき、縮小図柄発光画像65が表示される。また、第4図柄56は、3つの図柄が変動表示されている状態を維持する。
そして、図41−2(10)に示すように、縮小図柄発光画像65が非表示になる。
そして、図41−2(11)に示すように、大当たり示唆画像70が表示される。
そして、図41−2(12)に示すように、画像表示部114にゾロ目の装飾図柄41が仮停止する。図示の例においては、装飾図柄41が「666」の組み合わせで仮停止している状態となる。このように、装飾図柄41が「666」の組み合わせで表示されることにより、遊技者に対して特別図柄抽選の抽選結果が大当たりであることが報知される。また、このとき、装飾図柄41は、サイズが大きい表示態様となる。また、第4図柄56は、3つの図柄が変動表示されている状態を維持する。また、変動画像51および保留画像52は、非表示の状態を維持する。
そして、図41−2(13)に示すように、ゾロ目の装飾図柄41における各々の表示領域の周囲に、ゾロ目発光画像71が表示される。このとき、第4図柄56は、3つの図柄が変動表示されている状態を維持する。また、右打ち画像74は、表示されている状態を維持する。また、変動画像51および保留画像52は、非表示の状態を維持する。
そして、図41−2(14)に示すように、ゾロ目発光画像71が非表示になる。
そして、図41−2(15)に示すように、特別図柄の停止表示に伴い、画像表示部114において装飾図柄41が確定停止する。また、第4図柄56として「666」が表示される。すなわち、装飾図柄41および第4図柄56の表示が「666」の組み合わせで一致した状態となる。
以上のように、変動演出例8では、図41−2(13)に示すように、右打ち画像74を表示している場合に、ゾロ目発光画像71を表示させて発光演出を実行する。また、変動演出例4では、図37−4(26)に示すように、右打ち画像74を表示していない場合に、停止前発光画像72を表示させて発光演出を実行する。すなわち、本実施の形態においては、情報画像を表示している場合に第1発光演出を実行可能であり、情報画像を表示していない場合に第2発光演出を実行可能である。
上記の通り情報画像の一例である右打ち画像74を表示している場合にゾロ目発光画像71を表示させると、例えば、遊技者に対して、高確率時短遊技状態において特別図柄抽選の抽選結果が大当たりであることを強く印象付けることができる。このように、情報画像を表示している場合に第1発光演出を実行すると、例えば、情報画像の表示および第1発光演出が相まった興趣性の高い演出を実現することができる。一方で、情報画像を表示していない場合に発光演出を実行しない場合、情報画像を表示している場合に第1発光演出を実行する場合に比べて、演出の興趣性が低下するおそれがある。また、情報画像を表示していない場合にも第1発光演出を実行する場合、遊技者が第1発光演出に飽きるおそれがある。そこで、本実施の形態では、情報画像を表示していない場合には、第1発光演出とは異なる第2発光演出を実行している。これにより、遊技者が発光演出に飽きることを抑制し、演出に応じた興趣を遊技者に与えることができる。
また、変動演出例8では、図41−1(6)に示すように、リーチ演出を実行している場合にリーチ目発光画像59が表示させて発光演出を実行する。また、図41−2(13)に示すように、リーチ演出を実行していない場合であって、右打ち画像74を表示しているときに、ゾロ目発光画像71を表示させて発光演出を実行する。すなわち、本実施の形態においては、特別遊技が行われることを期待させる期待演出を実行している場合に第1発光演出を実行可能であり、この期待演出を実行していない場合であって、右打ち画像74が表示されている場合に、第2発光演出を実行可能である。
期待演出を実行している場合に発光演出を実行すると、例えば、期待演出および発光演出が相まった興趣性の高い演出を実現することができる。また、情報画像を表示している場合に発光演出を実行すると、例えば、情報画像の表示および発光演出が相まった興趣性の高い演出を実現することができる。一方で、期待演出を実行している場合に実行する発光演出と、情報画像を表示している場合に実行する発光演出が同じである場合、遊技者が発光演出に飽きるおそれがある。そこで、本実施の形態では、期待演出を実行していない場合であって情報画像が表示されている場合には、期待演出を実行している場合に実行する発光演出とは異なる発光演出を実行している。これにより、遊技者が発光演出に飽きることを抑制し、演出に応じた興趣を遊技者に与えることができる。
また、高確率時短遊技状態においては、図40−1(5)および図41−1(5)に示すように、低確率時短無遊技状態に比べて、リーチの成立前において、2つの装飾図柄41を同時に用いた発光演出を実行し易い。すなわち、高確率時短遊技状態においては、低確率時短無遊技状態よりも、リーチの成立前において同時に2つの装飾図柄41を用いた発光演出を実行する確率が高い。
高確率時短遊技状態においては、低確率時短無遊技状態よりも大当たり抽選の当選確率が高い分、リーチ演出等の特別遊技が行われることを期待させる演出に遊技者が着目しやすく、リーチが成立するか否かにも着目しやすい。そこで、本実施の形態では、高確率時短遊技状態においては、低確率時短無遊技状態よりも、リーチの成立前において同時に2つの装飾図柄41を用いた発光演出を実行する確率を高くしている。これにより、高確率時短遊技状態においては、リーチが成立するか否かの煽りの演出効果を高めて、遊技者をより興奮させることができる。
また、変動演出例8では、図41−2(15)に示すように、ゾロ目の装飾図柄41を表示させた後、高確背景画像80を表示することなく、すなわち、移行画像63(図41−1(8)参照)を表示する前の背景に戻すことなく、変動演出を終了させている。言い換えると、本実施の形態では、高確率時短遊技状態において特別遊技が行われることを報知する場合、SPリーチに発展した後、SPリーチ発展前に表示していた背景画像を表示することなく3つの装飾図柄41を確定停止させる。この場合、例えば、高確率時短遊技状態においては、特別遊技が行われることを報知した後、SPリーチ発展前の背景に戻すことなく大当たり遊技を行うことで、特別遊技が行われることの報知と大当たり遊技との連続性が担保される。そのため、特別遊技が行われることを報知した後にSPリーチ発展前の背景に戻る場合に比べて、特別遊技が行われることの報知によって高まった遊技者の興奮が冷めることを抑制することができる。
なお、高確率時短遊技状態にて特別遊技が行われることを報知する場合であっても、ゾロ目の装飾図柄41を表示させた後、移行画像63を表示してから、高確背景画像80を表示してもよい。すなわち、特別遊技が行われることを報知した後、SPリーチ発展前の背景に戻してもよい。
〔変動演出例9〕
図42−1乃至図42−3は、演出制御部300が画像表示部114を用いて行う演出の一態様を示す図である。
次に、図42−1乃至図42−3を参照しながら装飾図柄41の変動演出について他の具体例(変動演出例9)を説明する。変動演出例9は、低確率時短無遊技状態における装飾図柄41の変動演出例である。また、変動演出例9は、特別図柄抽選の抽選結果が大当たりである場合の変動演出例である。以下の説明においては、主として変動演出例4と相違する点を説明し、変動演出例4と一致する点については説明を省略することがある。
まず、図42−1(1)および図42−1(2)に示すように、画像表示部114において装飾性の高い装飾図柄41が確定停止している状態から、装飾図柄41の変動が開始される。
そして、図42−1(3)に示すように、低速でスクロールしていた左装飾図柄41が仮停止する。このとき、左装飾図柄41における表示領域の周囲に、停止時発光画像57が表示される。
そして、図42−1(4)に示すように、停止時発光画像57が非表示になる。
そして、図42−1(5)に示すように、低速でスクロールしていた右装飾図柄41が仮停止する。このとき、右装飾図柄41における表示領域の周囲に、停止時発光画像57が表示される。また、このとき、右装飾図柄41は、左装飾図柄41と同じ図柄である数字の「3」の図柄で仮停止する。これによりリーチが成立し、リーチ演出が実行される。
そして、図42−1(6)に示すように、停止時発光画像57が非表示になる。
そして、図42−1(7)に示すように、リーチ目発光画像59およびリーチライン画像60が表示される。
そして、図42−1(8)に示すように、リーチ目発光画像59およびリーチライン画像60が非表示になる。
そして、図42−2(9)に示すように、移行画像63が表示される。図示の例においては、移行画像63が表示されることに伴い、装飾図柄41、変動画像51、および保留画像52が非表示になる。
そして、図42−2(10)に示すように、中図柄煽り演出が行われる。図示の例においては、数字が「2」である中装飾図柄41および数字が「3」である中装飾図柄41が表示されている。また、このとき、数字の「2」の中装飾図柄41における表示領域の周囲に、異図柄発光画像66が表示されている。また、このとき、数字の「3」の中装飾図柄41における表示領域の周囲に、同図柄発光画像79が表示されている。また、このとき、左右の装飾図柄41は、サイズが小さくかつ装飾性の低い表示態様となる。
そして、図42−2(11)に示すように、数字が「3」である中装飾図柄41が仮停止する。このとき、中装飾図柄41における表示領域の周囲に、煽り後図柄発光画像76が表示される。また、このとき、左右の装飾図柄41を用いた発光演出は行われていない。
煽り後図柄発光画像76は、中図柄煽り演出の実行後に仮停止した中装飾図柄41が発光しているように遊技者に見せる画像である。煽り後図柄発光画像76は、例えば、光を模した画像である。煽り後図柄発光画像76は、何れの色により表示されてもよい。また、煽り後図柄発光画像76は、例えば、中装飾図柄41が表示されている領域の近傍に表示される。図示の例では、煽り後図柄発光画像76は、中装飾図柄41が表示されている領域の周囲に表示されている。また、煽り後図柄発光画像76は、中装飾図柄41が表示されている領域の全体または一部に表示されてもよい。また、停止時発光画像57(図42−1(3)参照)やリーチ目発光画像59(図42−1(7)参照)が装飾図柄41の表示領域の近傍に表示されるのに対し、煽り後図柄発光画像76は装飾図柄41の表示領域に重なって表示されてもよい。
そして、図42−2(12)に示すように、ゾロ目の装飾図柄41が仮停止する。図示の例においては、装飾図柄41が「333」の組み合わせで仮停止している状態となる。このように、装飾図柄41が「333」の組み合わせで表示されることにより、遊技者に対して特別図柄抽選の抽選結果が大当たりであることが報知される。また、このとき、装飾図柄41は、サイズが大きくなっている。また、第4図柄56は、3つの図柄が変動表示されている状態を維持する。また、変動画像51および保留画像52は、非表示の状態を維持する。
そして、図42−2(13)に示すように、ゾロ目の装飾図柄41における各々の表示領域の周囲に、ゾロ目発光画像71が表示される。
そして、図42−2(14)に示すように、ゾロ目発光画像71が非表示になる。
そして、図42−2(15)に示すように、移行画像63が表示される。図示の例においては、移行画像63が表示されることに伴い、装飾図柄41が非表示になる。
そして、図42−2(16)に示すように、画像表示部114に装飾図柄41が表示される。このとき、装飾図柄41は装飾性が高い態様で表示される。すなわち、装飾図柄41は、数字要素411、数字装飾要素412、およびキャラ要素413によって表示される。また、このとき、変動画像51および保留画像52が再び表示されている。
そして、図42−3(17)に示すように、3つの装飾図柄41における各々の表示領域の周囲に、停止前発光画像72が表示される。
そして、図42−3(18)に示すように、停止前発光画像72が非表示になる。
そして、図42−3(19)に示すように、特別図柄の停止表示に伴い、画像表示部114において装飾図柄41が確定停止する。また、第4図柄56として「333」が表示される。すなわち、装飾図柄41および第4図柄56の表示が「333」の組み合わせで一致した状態となる。
以上のように、変動演出例9では、図42−1(11)に示すように、中装飾図柄41が表示されている領域の周囲に煽り後図柄発光画像76を表示させて発光演出を実行する一方で、左右の装飾図柄41を用いた発光演出を実行しない。すなわち、本実施の形態においては、発光演出を実行する場合に、表示させている演出図柄のうち一部の演出図柄を用いた発光演出を実行し、表示させている演出図柄のうち他の演出図柄を用いた発光演出を実行しない。このようにすることで、表示させている演出図柄のうち発光演出に用いた図柄を遊技者により強く印象付けることができる。
〔変動演出例10〕
図43は、演出制御部300が画像表示部114を用いて行う演出の一態様を示す図である。
次に、図43を参照しながら装飾図柄41の変動演出について他の具体例(変動演出例10)を説明する。変動演出例10は、低確率時短無遊技状態における装飾図柄41の変動演出例である。また、変動演出例10は、特別図柄抽選の抽選結果がはずれである場合の変動演出例である。以下の説明においては、主として変動演出例1と相違する点を説明し、変動演出例1と一致する点については説明を省略することがある。
まず、図43(1)に示すように、演出制御部300によって、1つ前の特別図柄の変動が終了することに伴い、画像表示部114において装飾性の高い装飾図柄41が確定停止されている。このとき、画像表示部114には、ゾーン画像77が表示されている。
ゾーン画像77は、ゾーン演出が実行されていることを報知または示唆する画像である。なお、ゾーン演出とは、事前判定処理による事前判定結果に基づき実行される予告演出の一例である。このゾーン演出は、例えば次の特別図柄の変動表示において大当たりとなる可能性が高いことを示唆する演出である。本実施の形態のゾーン画像77は、「△△Zone」の文字を含む。
そして、図43(2)に示すように、次の特別図柄の変動表示開始に伴い装飾図柄41の変動が開始される。
そして、図43(3)に示すように、低速でスクロールしていた左装飾図柄41が仮停止する。
そして、図43(4)に示すように、低速でスクロールしていた右装飾図柄41が仮停止する。
そして、図43(5)に示すように、低速でスクロールしていた中装飾図柄41が仮停止する。
そして、図43(6)に示すように、3つの装飾図柄41が所定時間(例えば1秒)仮停止を継続した後、特別図柄の変動停止に伴い、3つの装飾図柄41が確定停止する。ここで、図43(6)に示した停止表示した装飾図柄41の組み合わせ「345」は、特別図柄抽選の抽選結果がはずれの場合の組み合わせの一例である。また、特別図柄の変動停止に伴い、第4図柄56も停止する。このとき、第4図柄56の組み合わせ「345」は、装飾図柄41の組み合わせと一致する。
以上のように、変動演出例10では、図43(2)乃至図43(6)に示すように、ゾーン画像77を表示している場合に、発光演出を実行しない。また、変動演出例4では、図37−3(19)に示すように、ゾーン画像77を表示していない場合に、ゾロ目発光画像71を表示させて発光演出を実行する。すなわち、本実施の形態においては、特別遊技が行われることを期待させる期待演出を実行している場合に、発光演出を実行しないことが可能であり、この期待演出を実行していない場合に、発光演出を実行可能である。
期待演出を実行している場合に発光演出を実行する場合、遊技者は期待演出および発光演出の何れか一方に着目するが他方には気付かない可能性がある。そこで、本実施の形態では、期待演出を実行している場合には発光演出を実行せず、また、期待演出を実行していない場合には発光演出を実行することで、遊技者が期待演出や発光演出に気付かないことを抑制するようにしている。
また、変動演出例10では、図43(2)乃至図43(6)に示すように、変動画像51を表示し且つリーチ演出を実行していない場合に、発光演出を実行しない。また、変動演出例4では、図37−2(12)に示すように、変動画像51を表示し且つリーチ演出を実行している場合に、リーチ目発光画像59を表示させて発光演出を実行する。また、変動演出例4では、図37−3(19)に示すように、変動画像51を表示せず且つリーチ演出を実行していない場合に、ゾロ目発光画像71を表示させて発光演出を実行する。
すなわち、本実施の形態においては、特別遊技が行われることを期待させる第1期待演出を実行し且つ、特別遊技が行われることを期待させるとともに第1期待演出とは異なる第2期待演出を実行していない場合に、第1発光演出および第2発光演出の何れも実行しないことが可能である。また、第1期待演出および第2期待演出を実行している場合に、第1発光演出を実行可能であり、第1期待演出および第2期待演出の何れも実行していない場合に、第2発光演出を実行可能である。
第1期待演出を実行し且つ第2期待演出を実行していない場合には発光演出を実行せず、第1期待演出および第2期待演出を実行している場合に第1発光演出を実行することにより、第1期待演出および第2期待演出が実行されることの特別感を遊技者に与えることができる。一方で、第1期待演出および第2期待演出の何れも実行していない場合に発光演出を実行しない場合、第1期待演出を実行し且つ第2期待演出を実行しない場合や、第1期待演出および第2期待演出を実行する場合に比べて、演出の興趣性が低下するおそれがある。また、第1期待演出および第2期待演出の何れも実行していない場合も第1発光演出を実行する場合、第1期待演出および第2期待演出が実行されることの特別感が小さくなるおそれがある。そこで、本実施の形態では、第1期待演出および第2期待演出の何れも実行していない場合には、第1発光演出とは異なる第2発光演出を実行している。これにより、第1期待演出および第2期待演出が実行されることの特別感が小さくなることを抑制し、演出に応じた興趣を遊技者に与えることができる。
〔変動演出例11〕
図44−1乃至図44−3は、演出制御部300が画像表示部114を用いて行う演出の一態様を示す図である。
次に、図44−1乃至図44−3を参照しながら装飾図柄41の変動演出について他の具体例(変動演出例11)を説明する。変動演出例11は、低確率時短無遊技状態における装飾図柄41の変動演出例である。また、変動演出例11は、特別図柄抽選の抽選結果が大当たりである場合の変動演出例である。なお、この変動演出例11は、上記変動演出例4と対応する演出例であり、以下の説明においては、主として変動演出例4と相違する点を説明し、変動演出例4と一致する点については説明を省略することがある。
まず、図44−1(1)乃至図44−1(3)に示すように、画像表示部114において装飾性の高い装飾図柄41が確定停止している状態から装飾図柄41の変動が開始され、低速でスクロールしていた左装飾図柄41が仮停止する。このとき、左装飾図柄41における表示領域の周囲に、停止時発光画像57が表示される。
そして、図44−1(4)に示すように、停止時発光画像57が非表示になる。
そして、図44−1(5)に示すように、低速でスクロールしていた右装飾図柄41が仮停止する。このとき、右装飾図柄41における表示領域の周囲に、停止時発光画像57が表示される。また、このとき、右装飾図柄41は、左装飾図柄41と同じ図柄である数字の「4」の図柄で仮停止する。これによりリーチが成立し、リーチ演出が実行される。
そして、図44−1(6)に示すように、停止時発光画像57が非表示になる。
そして、図44−1(7)に示すように、リーチ目発光画像59およびリーチライン画像60が表示される。
そして、図44−1(8)に示すように、リーチ目発光画像59およびリーチライン画像60が非表示になる。
そして、図44−2(9)に示すように、移行画像63が表示される。図示の例においては、移行画像63が表示されることに伴い、装飾図柄41、変動画像51、および保留画像52が非表示になる。
そして、図44−2(10)に示すように、SP画像64が表示される。このとき、左右の装飾図柄41は、サイズが小さくかつ装飾性の低い表示態様となる。また、このとき、縮小図柄発光画像65が表示される。
そして、図44−2(11)に示すように、縮小図柄発光画像65が非表示になる。
そして、図44−2(12)に示すように、大当たり示唆画像70が表示される。
そして、図44−2(13)に示すように、画像表示部114にゾロ目の装飾図柄41が仮停止する。図示の例においては、装飾図柄41が「444」の組み合わせで仮停止している状態となる。このように、装飾図柄41が「444」の組み合わせで表示されることにより、遊技者に対して特別図柄抽選の抽選結果が大当たりであることが報知される。また、このとき、装飾図柄41は、サイズが大きくなっている。また、第4図柄56は、3つの装飾図柄41が変動表示されている状態を維持する。また、変動画像51および保留画像52は、非表示の状態を維持する。
そして、図44−2(14)に示すように、ゾロ目の装飾図柄41における各々の表示領域の周囲に、ゾロ目発光画像71が表示される。また、第4図柄56は、3つの図柄が変動表示されている状態を維持する。また、変動画像51および保留画像52は、非表示の状態を維持する。
そして、図44−2(15)に示すように、ゾロ目発光画像71が非表示になる。
そして、図44−2(16)に示すように、昇格煽り演出が行われる。昇格煽り演出においては、ボタン操作画像61が表示される。
そして、ボタン操作画像61が表示されているときに遊技者が演出ボタン161を操作すると、図44−3(17)に示すように、装飾図柄41が「777」の組み合わせで表示される。このように、装飾図柄41が「777」の組み合わせで表示されることにより、昇格が行われたことが遊技者に報知される。また、このとき、3つの装飾図柄41における各々の表示領域の周囲に、昇格図柄発光画像78が表示される。また、変動画像51および保留画像52は、非表示の状態を維持する。
昇格図柄発光画像78は、昇格後のゾロ目の装飾図柄41が発光しているように遊技者に見せる画像である。昇格図柄発光画像78は、例えば、光を模した画像である。昇格図柄発光画像78は、何れの色により表示されてもよい。また、昇格図柄発光画像78は、例えば、ゾロ目の装飾図柄41の各々が表示されている領域の近傍に表示される。図示の例では、昇格図柄発光画像78は、ゾロ目の装飾図柄41の各々が表示されている領域の周囲に表示されている。また、昇格図柄発光画像78は、ゾロ目の装飾図柄41の各々が表示されている領域の全体または一部に表示されてもよい。例えば、停止時発光画像57(図44−1(3)参照)やリーチ目発光画像59(図44−1(7)参照)が装飾図柄41の表示領域の近傍に表示されるのに対し、ゾロ目発光画像71(図44−1(14)参照)および昇格図柄発光画像78は装飾図柄41の表示領域に重なって表示されてもよい。
そして、図44−3(18)に示すように、昇格図柄発光画像78が非表示になる。
そして、図44−3(19)に示すように、移行画像63が表示される。図示の例においては、移行画像63が表示されることに伴い、装飾図柄41が非表示になる。
そして、図44−3(20)に示すように、画像表示部114に装飾図柄41が表示される。このとき、装飾図柄41は装飾性が高い態様で表示される。また、このとき、変動画像51および保留画像52が再び表示されている。
そして、画像表示部114に装飾図柄41が表示されてから第2所定時間(例えば1.5秒)経過後、図44−3(21)に示すように、3つの装飾図柄41における各々の表示領域の周囲に、停止前発光画像72が表示される。なお、第2所定時間は、変動演出例4においてゾロ目の装飾図柄41が装飾性の高い表示態様で表示されてから停止前発光画像72が表示されるまでの第1所定時間よりも短い。
そして、図44−3(22)に示すように、停止前発光画像72が非表示になる。
そして、図44−3(23)に示すように、特別図柄の変動停止に伴い、画像表示部114において装飾図柄41が確定停止する。また、第4図柄56として「777」が表示される。すなわち、装飾図柄41および第4図柄56の表示が「777」の組み合わせで一致した状態となる。
以上のように、変動演出例11では、図44−1(7)に示すように、リーチ演出を実行している場合に、リーチ目発光画像59を表示させて発光演出を実行する。また、図44−2(14)に示すように、リーチ演出を実行していない場合に、ゾロ目発光画像71を表示させて発光演出を実行する。また、図44−3(17)に示すように、リーチ演出を実行していない場合であって、ゾロ目発光画像71を表示させた後に、昇格図柄発光画像78を表示させて発光演出を実行する。すなわち、本実施の形態においては、特別遊技が行われることを期待させる期待演出を実行している場合に第1発光演出を実行可能であり、この期待演出を実行していない場合に第2発光演出を実行可能であり、この期待演出を実行していない場合であって、第2発光演出の実行後に、第3発光演出を実行可能である。
期待演出を実行している場合に第1発光演出を実行すると、例えば、期待演出および第1発光演出が相まった興趣性の高い演出を実現することができる。一方で、期待演出を実行していない場合に発光演出を実行しない場合、期待演出を実行している場合に第1発光演出を実行する場合に比べて、演出の興趣性が低下するおそれがある。また、期待演出を実行していない場合にも第1発光演出を実行する場合、遊技者が第1発光演出に飽きるおそれがある。そこで、本実施の形態では、期待演出を実行していない場合には、第1発光演出とは異なる第2発光演出を実行している。さらに、本実施の形態では、第2発光演出の実行後に、第1発光演出および第2発光演出とは異なる第3発光演出を実行している。これにより、例えば、一の変動演出において、期待演出を実行していない場合に発光演出を二回実行する場合であっても、遊技者が発光演出に飽きることを抑制し、演出に応じた興趣を遊技者に与えることができる。
また、変動演出例2では、図35(3)に示すように、特別遊技が行われないことを報知する場合において、停止時発光画像57を表示させて発光演出を実行する。また、変動演出例11では、図44−2(14)に示すように、特別遊技が行われることを報知する場合において、ゾロ目発光画像71を表示させて発光演出を実行する。また、図44−3(17)に示すように、特別遊技が行われることを報知する場合において、ゾロ目発光画像71を表示させた後に、昇格図柄発光画像78を表示させて発光演出を実行する。すなわち、本実施の形態においては、特別遊技が行われないことを報知する場合において、第1発光演出を実行可能であり、特別遊技が行われることを報知する場合において、第2発光演出を実行可能であり、特別遊技が行われることを報知する場合において、第2発光演出の実行後に、第3発光演出を実行可能である。
特別遊技が行われないことを報知する場合において第1発光演出を実行することにより、特別遊技が行われないことを報知する場合であっても遊技者に興趣を与えることができる。また、特別遊技が行われることを報知する場合には、第1発光演出とは異なる第2発光演出を実行することにより、特別遊技が行われることを報知することの特別感を遊技者に与えることができる。さらに、本実施の形態では、第2発光演出の実行後に、第1発光演出および第2発光演出とは異なる第3発光演出を実行している。これにより、例えば、一の変動演出において発光演出を二回実行する場合であっても、遊技者が発光演出に飽きることを抑制し、特別遊技が行われることを報知することの特別感をより一層高めることができる。
また、変動演出例11では、図44−1(7)に示すように、保留画像52を表示している場合に、リーチ目発光画像59を表示させて発光演出を実行する。また、図44−2(14)に示すように、保留画像52を表示していない場合に、ゾロ目発光画像71を表示させて発光演出を実行する。すなわち、本実施の形態においては、保留画像52を表示している場合に第1発光演出を実行可能であり、保留画像52を表示していない場合に第2発光演出を実行可能である。
保留画像52を表示している場合に第1発光演出を実行すると、例えば、保留画像52の表示および第1発光演出が相まった興趣性の高い演出を実現することができる。一方で、保留画像52を表示していない場合に発光演出を実行しない場合、保留画像52を表示している場合に第1発光演出を実行する場合に比べて、遊技者の興趣が低下するおそれがある。また、保留画像52を表示していない場合にも第1発光演出を実行する場合、遊技者が第1発光演出に飽きるおそれがある。そこで、本実施の形態では、保留画像52を表示していない場合には、第1発光演出とは異なる第2発光演出を実行している。これにより、遊技者が発光演出に飽きることを抑制し、演出に応じた興趣を遊技者に与えることができる。
〔変動演出例12〕
図45−1乃至図45−3は、演出制御部300が画像表示部114を用いて行う演出の一態様を示す図である。
次に、図45−1乃至図45−3を参照しながら装飾図柄41の変動演出について他の具体例(変動演出例12)を説明する。変動演出例12は、低確率時短無遊技状態における装飾図柄41の変動演出例である。また、変動演出例12は、特別図柄抽選の抽選結果が大当たりである場合の変動演出例である。なお、この変動演出例12は、上記変動演出例4と対応する演出例であり、以下の説明においては、主として変動演出例4と相違する点を説明し、変動演出例4と一致する点については説明を省略することがある。
まず、図45−1(1)乃至図45−1(3)に示すように、画像表示部114において装飾性の高い装飾図柄41が確定停止している状態から装飾図柄41の変動が開始され、低速でスクロールしていた左装飾図柄41が仮停止する。このとき、左装飾図柄41における表示領域の周囲に、停止時発光画像57が表示される。
そして、図45−1(4)に示すように、停止時発光画像57が非表示になる。
そして、図45−1(5)に示すように、低速でスクロールしていた右装飾図柄41が仮停止する。このとき、右装飾図柄41における表示領域の周囲に、停止時発光画像57が表示される。また、このとき、右装飾図柄41は、左装飾図柄41と同じ図柄である数字の「2」の図柄で仮停止する。これによりリーチが成立し、リーチ演出が実行される。
そして、図45−1(6)に示すように、停止時発光画像57が非表示になる。
そして、図45−1(7)に示すように、リーチ目発光画像59およびリーチライン画像60が表示される。
そして、図45−1(8)に示すように、リーチ目発光画像59およびリーチライン画像60が非表示になる。
そして、図45−2(9)に示すように、移行画像63が表示される。図示の例においては、移行画像63が表示されることに伴い、装飾図柄41、変動画像51、および保留画像52が非表示になる。
そして、図45−2(10)に示すように、SP画像64が表示される。このとき、左右の装飾図柄41は、サイズが小さくかつ装飾性の低い表示態様となる。また、このとき、縮小図柄発光画像65が表示される。
そして、図45−2(11)に示すように、縮小図柄発光画像65が非表示になる。
そして、図45−2(12)に示すように、大当たり示唆画像70が表示される。
そして、図45−2(13)に示すように、画像表示部114にゾロ目の装飾図柄41が仮停止する。図示の例においては、装飾図柄41が「222」の組み合わせで仮停止している状態となる。このように、装飾図柄41が「222」の組み合わせで表示されることにより、遊技者に対して特別図柄抽選の抽選結果が大当たりであることが報知される。また、このとき、装飾図柄41は、サイズが大きくなっている。また、第4図柄56は、3つの装飾図柄41が変動表示されている状態を維持する。また、変動画像51および保留画像52は、非表示の状態を維持する。
そして、図45−2(14)に示すように、ゾロ目の装飾図柄41における各々の表示領域の周囲に、ゾロ目発光画像71が表示される。また、第4図柄56は、3つの図柄が変動表示されている状態を維持する。また、変動画像51および保留画像52は、非表示の状態を維持する。
そして、図45−2(15)に示すように、ゾロ目発光画像71が非表示になる。
そして、図45−2(16)に示すように、昇格煽り演出が行われる。昇格煽り演出においては、ボタン操作画像61が表示される。
そして、ボタン操作画像61が表示されているときに遊技者が演出ボタン161を操作すると、図45−3(17)に示すように、装飾図柄41が再び「222」の組み合わせで表示される。すなわち、昇格煽り演出が行われた結果、昇格していない。
そして、図45−3(18)に示すように、移行画像63が表示される。図示の例においては、移行画像63が表示されることに伴い、装飾図柄41が非表示になる。
そして、図45−3(19)に示すように、画像表示部114に装飾図柄41が表示される。このとき、装飾図柄41は装飾性が高い態様で「222」の組み合わせにより表示される。また、このとき、変動画像51および保留画像52が再び表示されている。
そして、装飾性の高い装飾図柄41が表示されてから第3所定時間(例えば2秒間)経過後、図45−3(20)に示すように、装飾図柄41が「777」の組み合わせで表示されるとともに、3つの装飾図柄41における各々の表示領域の周囲に停止前発光画像72が表示される。このように、装飾図柄41が「777」の組み合わせで表示されることにより、昇格が行われたことが遊技者に報知される。なお、第3所定時間は、変動演出例4においてゾロ目の装飾図柄41が装飾性の高い表示態様で表示されてから停止前発光画像72が表示されるまでの第1所定時間よりも短い。また、第3所定時間は、変動演出例11においてゾロ目の装飾図柄41が装飾性の高い表示態様で表示されてから停止前発光画像72が表示されるまでの第2所定時間よりも長い。
そして、図45−3(21)に示すように、停止前発光画像72が非表示になる。
そして、図45−3(22)に示すように、特別図柄の変動停止に伴い、画像表示部114において装飾図柄41が確定停止する。また、第4図柄56として「777」が表示される。すなわち、装飾図柄41および第4図柄56の表示が「777」の組み合わせで一致した状態となる。
以上のように、変動演出例4では、図37−3(24)、図37−4(25)、および図37−4(26)に示すように、ゾロ目の装飾図柄41が装飾性の高い表示態様で表示されてから第1所定時間(例えば3秒)経過後に、停止前発光画像72を表示させて発光演出を実行する。また、変動演出例11では、図44−3(20)および図44−3(21)に示すように、ゾロ目の装飾図柄41が装飾性の高い表示態様で表示されてから第1所定時間よりも短い第2所定時間(例えば1.5秒)経過後に、停止前発光画像72を表示させて発光演出を実行する。
すなわち、本実施の形態においては、昇格煽り演出後において、遊技者により有利な状態とならないことを示唆するゾロ目の装飾図柄41(以下、非昇格図柄41と称する)を表示させる場合の方が、遊技者により有利な状態となることを示唆するゾロ目の装飾図柄41(以下、昇格図柄41と称する)を表示させる場合よりも、ゾロ目の装飾図柄41が表示されてから発光演出が実行されるまでの時間が長い。
昇格煽り演出の後に昇格した場合、昇格図柄41を表示させてから比較的短い第1所定時間の経過後に発光演出を実行することで、昇格したことを強調することができる。また、本実施の形態では、図45−3(19)および図45−3(20)に示すように、昇格煽り演出の後において非昇格図柄41を表示させてから、第1所定時間よりも長く且つ第2所定時間よりも短い第3所定時間(例えば2.5秒)経過後に昇格するとともに発光演出を実行している。そのため、例えば、遊技者は、昇格煽り演出の後に非昇格図柄41が表示された場合であっても、その後、発光演出が実行される前に昇格することを期待するようになる。そこで、本実施の形態では、昇格煽り演出の後に非昇格図柄41を表示させる場合には、非昇格図柄41を表示させてから発光演出を実行するまでの時間を比較的長い第2所定時間とすることで、非昇格図柄41を表示させてから昇格するか否かを煽るための時間を確保している。
〔変動演出例13〕
図46−1乃至図46−3は、演出制御部300が画像表示部114を用いて行う演出の一態様を示す図である。
次に、図46−1乃至図46−3を参照しながら装飾図柄41の変動演出について他の具体例(変動演出例13)を説明する。変動演出例13は、低確率時短無遊技状態における装飾図柄41の変動演出例である。また、変動演出例13は、特別図柄抽選の抽選結果がはずれである場合の変動演出例である。なお、以下の説明においては、主として変動演出例3と相違する点を説明し、変動演出例3と一致する点については説明を省略することがある。
まず、図46−1(1)に示すように、画像表示部114において装飾性の高い装飾図柄41が確定停止している。また、このとき、1番目の保留画像52が青色により表示されている。
そして、図46−1(2)に示すように、次の特別図柄の変動表示開始に伴い装飾図柄41の変動が開始される。このとき、1番目の保留画像52が変動画像51の表示位置に移動する。
そして、図46−1(3)に示すように、低速でスクロールしていた左装飾図柄41が仮停止する。このとき、左装飾図柄41における表示領域の周囲に、停止時発光画像57が表示される。
そして、図46−1(4)に示すように、停止時発光画像57が非表示になる。
そして、図46−1(5)に示すように、低速でスクロールしていた右装飾図柄41が仮停止する。このとき、右装飾図柄41における表示領域の周囲に、停止時発光画像57が表示される。また、このとき、右装飾図柄41は、左装飾図柄41と同じ図柄である数字の「6」の図柄で仮停止する。これによりリーチが成立し、リーチ演出が実行される。
そして、図46−1(6)に示すように、停止時発光画像57が非表示になる。
そして、図46−1(7)に示すように、リーチ目発光画像59およびリーチライン画像60が表示される。
そして、図46−1(8)に示すように、リーチ目発光画像59およびリーチライン画像60が非表示になる。
そして、図46−2(9)に示すように、ボタン操作画像61が表示される。
そして、ボタン操作画像61が表示されているときに遊技者が演出ボタン161を操作すると、図46−2(10)に示すように、文字の「SP」の中装飾図柄41が停止する。この「SP」の中装飾図柄41は、揺れ変動することなく表示されることによりSP演出が行われることを報知する特定図柄である。また、このとき、被覆発光画像62が表示される。図示の例においては、リーチ目である左右の装飾図柄41、変動画像51の一部、保留数表示55の一部、第4図柄56の一部、および低確背景画像58の一部は、被覆発光画像62に覆われている。一方、「SP」の中装飾図柄41は、被覆発光画像62に覆われていない。
そして、図46−2(11)に示すように、移行画像63が表示される。図示の例においては、移行画像63が表示されることに伴い、装飾図柄41および変動画像51が非表示になる。
そして、図46−2(12)に示すように、SP画像64が表示される。このとき、左右の装飾図柄41は、サイズが小さくかつ装飾性の低い表示態様となる。また、このとき、縮小図柄発光画像65が表示される。
そして、図46−2(13)に示すように、縮小図柄発光画像65が非表示になる。
そして、図46−2(14)に示すように、左右の装飾図柄41とは異なる図柄である数字の「5」の図柄で中装飾図柄41が仮停止する。
そして、図46−2(15)に示すように、移行画像63が表示される。図示の例においては、移行画像63が表示されることに伴い、装飾図柄41が非表示になる。
そして、図46−2(16)に示すように、3つの装飾図柄41が表示される。この3つの装飾図柄41は、サイズが大きくかつ装飾性の高い表示態様となる。また、図示の例においては、装飾図柄41が「656」の組み合わせで仮停止している状態となる。このように、装飾図柄41が「656」の組み合わせで表示されることにより、遊技者に対して特別図柄抽選の抽選結果がはずれであることが報知される。また、第4図柄56は、3つの図柄が変動表示されている状態を維持する。また、このとき、変動画像51が再び表示されている。
そして、図46−3(17)に示すように、特別図柄の停止表示に伴い、装飾図柄41が確定停止する。また、第4図柄56として「656」が表示される。すなわち、装飾図柄41および第4図柄56の表示が「656」の組み合わせで一致した状態となる。
〔レイヤの説明〕
図47は、本実施形態の変動演出例13で用いられる演出に関する画像の関係を示す図である。
図47(a)に示すように、演出制御部300によって変動演出が実行される際には、画像表示部114には、変動演出を構成する各種の画像が表示される。本実施形態の変動演出例13において、画像表示部114には、低確背景画像58、左右の装飾図柄41(不図示)、変動画像51、保留画像52、保留数表示55、第4図柄56、被覆発光画像62、および「SP」の装飾図柄41がそれぞれ表示される。
そして、図47(b)に示すように、画像表示部114では、互いに異なる複数のレイヤが重ね合わされて描画されることで各種の画像を表示する。ここで、複数のレイヤは、遊技者側であるパチンコ遊技機100の前側を上位レイヤとし、遊技者とは逆側であるパチンコ遊技機100の後側を下位レイヤとする。本実施形態の複数のレイヤは、最も上位のレイヤから最も下位のレイヤに向けて、第1レイヤL1、第2レイヤL2、第3レイヤL3、第4レイヤL4および第5レイヤL5の順に構成される。
そして、本実施形態において、第1レイヤL1には、「SP」の装飾図柄41を描画する。また、第2レイヤL2には、被覆発光画像62を描画する。そして、第3レイヤL3には、変動画像51、保留画像52、保留数表示55および第4図柄56をそれぞれ表示する。さらに、第4レイヤには、左右の装飾図柄41を描画する。そして、第5レイヤL5には、低確背景画像58を表示する。
本実施形態では、上述のとおり構成された複数のレイヤに各々の画像を描画することで、より上位のレイヤに描画される画像は、その下位のレイヤに描画される画像と重畳する位置に描画されていても、下位のレイヤの画像により覆われて隠されないようになっている。
例えば、「SP」の装飾図柄41は、遊技者が大当たりの期待を抱く画像である。そこで、本実施形態では、「SP」の装飾図柄41については、最も上位のレイヤに表示することで、下位のレイヤにて画面にて全面的に表示される被覆発光画像62が表示された場合であっても、被覆発光画像62によって隠されないようにしている。
一方で、本実施形態では、「SP」の装飾図柄41以外の画像となる保留数表示55および変動画像51、保留画像52、第4図柄56(不図示)、左右の装飾図柄41および低確背景画像58については、被覆発光画像62が表示される際に、被覆発光画像62により覆われても良いようにしている。
以上のように、変動演出例4では、図37−1(5)に示すように、チャンス目表示演出を実行している場合にチャンス目発光画像67を表示させて発光演出を実行可能である。また、変動演出例13では、図46−2(10)に示すように、チャンス目表示演出を実行していない場合であって、左右の装飾図柄41と、中装飾図柄41とを表示させている場合に、被覆発光画像62を表示させて発光演出を実行可能である。そして、この被覆発光画像62は、図47(a)および(b)に示すように、左右の装飾図柄41の少なくとも一部にかかり、中装飾図柄41にはかからない。すなわち、本実施の形態においては、特別遊技が行われることを期待させる期待演出を実行している場合に第1発光演出を実行可能であり、この期待演出を実行していない場合であって、第1画像と、第1画像とは異なる第2画像とを表示させている場合に、第2発光演出を実行可能である。そして、第2発光演出が実行されている場合に表示される発光画像は、第1画像の少なくとも一部にかかり、第2画像にかからない。
期待演出を実行している場合に第1発光演出を実行すると、例えば、期待演出および第1発光演出が相まった興趣性の高い演出を実現することができる。一方で、期待演出を実行していない場合に発光演出を実行しない場合、期待演出を実行している場合に第1発光演出を実行する場合に比べて、演出の興趣性が低下するおそれがある。また、期待演出を実行していない場合にも第1発光演出を実行する場合、遊技者が第1発光演出に飽きるおそれがある。そこで、本実施の形態では、期待演出を実行していない場合には、第1発光演出とは異なる第2発光演出を実行している。これにより、遊技者が発光演出に飽きることを抑制し、演出に応じた興趣を遊技者に与えることができる。
また、発光画像を演出画像にかかるように表示する場合、発光画像を遊技者により強く印象付けることができる一方で、発光画像がかかっている演出画像に遊技者が気付かなくなることがある。そこで、本実施の形態では、遊技者に対して特に着目させたい特定の演出画像については、発光画像がかからないようにすることで、発光演出が行われている場合であっても、遊技者が特定の演出画像に気付かないことを抑制している。
〔音演出の説明〕
本実施形態では、図柄変動が開始されると、演出制御部300の画像/音響制御部310が、画像表示部114に装飾図柄を表示させるとともに、スピーカ156に予め定められた音を出力させる。以下では、変動演出例3、変動演出例4、変動演出例7、および変動演出例8を例に用いて、変動演出の実行に伴ってスピーカ156から出力される音の演出について具体的に説明する。
図48−1は、変動演出例3および変動演出例4における音出力の説明図である。
まず、変動演出例3の音演出について具体的に説明する。なお、以下の変動演出例3の音出力の説明は、図36−1(1)乃至図36−3(18)に対応している。
図48−1(a)に示すように、変動演出例3において、前の図柄変動が停止し、次の図柄変動が開始する。ここで、本実施形態では、前の図柄変動にて、スピーカ156からBGMとして楽曲M1が再生出力されていた。そして、本実施形態では、次の図柄変動が開始されるときにも、前の図柄変動と同じ楽曲M1がBGMとして継続してスピーカ156から出力される。
そして、左装飾図柄41が仮停止し、停止時発光画像57が表示される際に、スピーカ156から仮停止を強調する第1仮停止効果音T1が出力される。さらに、右装飾図柄41が仮停止し、停止時発光画像57が表示される際に、スピーカ156から第1仮停止効果音T1が出力される。
その後、リーチが成立し、リーチ目発光画像59、およびリーチライン画像60が表示される際に、スピーカ156から第1リーチ発光効果音R1が出力される。第1リーチ発光効果音R1には、例えば「キラーン」といったように、発光を連想させる音を用いることができる。
さらに、本実施形態では、ボタン操作画像61の表示に伴って、スピーカ156から第1ボタン効果音B1が出力される。第1ボタン効果音B1は、例えば「ピョン」といったように、ボタン操作画像61の表示を遊技者に知らせ、演出ボタン161の操作を促す音を用いることができる。その後、被覆発光画像62が表示される際に、発光を強調する被覆発光効果音H1が出力される。そして、移行画像63が表示され、SP画像64が表示され、縮小図柄発光画像65が表示される際に、SPリーチの発展を強調する第1SP発展効果音S1が出力される。また、本実施形態では、SPリーチ演出への発展のタイミングで、楽曲M1に代えて、SPリーチ演出の実行中に用いられるBGMである楽曲M2が出力開始される。
その後、中図柄煽り演出における異図柄発光画像66が表示される際に、発光を強調する異図柄発光効果音I1が出力される。なお、本実施形態では、異図柄発光画像66が表示されるタイミングで、楽曲M2が停止する。そして、中装飾図柄41の仮停止に伴って仮停止を強調する第2仮停止効果音T2が出力される。
そして、装飾図柄41は、装飾性の高い表示態様となって、はずれ目で仮停止する。さらに、装飾図柄41は確定停止する。このとき、上述のとおりBGMは、出力されていない。また、効果音は、中装飾図柄41の仮停止に伴って第2仮停止効果音T2が一定時間出力された後、新たに出力されない。すなわち、本実施形態において、中装飾図柄41が仮停止し、第2仮停止効果音T2の出力時間が終了した後は、スピーカ156から音が出力されない無音期間となる。
その後は、新たな特別図柄の変動開始に伴って装飾図柄41を用いた変動演出が開始されるとともに、スピーカ156からBGMとして楽曲M1が出力される。
続いて、変動演出例4の演出音について説明する。なお、以下の変動演出例4の音出力の説明は、図37−1(6)乃至図37−4(28)に対応している。
図48−1(b)に示すように、変動演出例4において、前の図柄変動が停止し、次の図柄変動が開始する。ここで、本実施形態では、前の図柄変動にて、スピーカ156からBGMとして楽曲M1が再生出力されていた。そして、本実施形態では、次の図柄変動が開始されるときにも、前と同じ楽曲M1が継続してスピーカ156から出力される。
その後、左装飾図柄41が仮停止し、停止時発光画像57が表示される際に、スピーカ156から第1仮停止効果音T1が出力される。さらに、右装飾図柄41が仮停止し、停止時発光画像57が表示される際に、スピーカ156から第1仮停止効果音T1が出力される。
その後、リーチが成立し、リーチ目発光画像59、およびリーチライン画像60が表示される際に、スピーカ156から第2リーチ発光効果音R2が出力される。第2リーチ発光効果音R2には、例えば「キラリラーン」といったように、発光を連想させる音を用いることができる。また、この第2リーチ発光効果音R2は、上述した変動演出例3における第1リーチ発光効果音R1とは異なる音となっている。
そして、本実施形態では、移行画像63が表示され、SP画像64が表示され、縮小図柄発光画像65が表示される際に、第1SP発展効果音S1が出力される。本実施形態では、SPリーチ演出への発展のタイミングで、楽曲M1に代えて、SPリーチ演出の実行中に用いられるBGMである楽曲M2が出力開始される。
その後、大当たり示唆画像70が表示される際に、大当たりを大いに期待させる大当たり示唆効果音E1が出力される。なお、大当たり示唆画像70が表示されるタイミングで楽曲M2が停止する。さらに、ゾロ目の装飾図柄41が仮停止する際に、ゾロ目の仮停止を強調するゾロ目仮停止効果音T3が出力される。また、ゾロ目発光画像71の表示に伴って、ゾロ目の発光を強調するゾロ目発光効果音K1が出力される。
さらに、昇格煽り演出におけるボタン操作画像61の表示に伴って、第2ボタン効果音B2が出力されるとともに、BGMとして楽曲M3が出力される。第2ボタン効果音B2は、例えば「ピヨヨーン」といったように、ボタン操作画像61の表示を遊技者に強調するとともに、演出ボタン161の操作を促す音を用いることができる。
そして、昇格煽りの結果として、ゾロ目の装飾図柄41が再び表示される。また、楽曲M3の出力は、ゾロ目の装飾図柄41の再表示のタイミングで終了する。
その後、装飾性が高い態様で装飾図柄41が表示された後の第1所定時間の経過後の停止前発光画像72の表示のタイミングで、装飾性が高い態様で装飾図柄41の発光を強調する第1停止前発光効果音K2を出力する。そして、装飾図柄41は確定停止する。このとき、BGMは、出力されていない。また、効果音は、第1停止前発光効果音K2が一定時間出力された後、新たに出力されない。すなわち、本実施形態において、第1停止前発光効果音K2の出力時間が終了した後は、スピーカ156から音が出力されない無音期間となる。
その後は、大当たり遊技におけるオープニング動作の開始に伴って、スピーカ156からBGMや効果音が出力される。
図48−2は、変動演出例7および変動演出例8における音出力の説明図である。
まず、変動演出例7の音演出について具体的に説明する。なお、以下の変動演出例7の音出力の説明は、図40−1(1)乃至図40−2(14)に対応している。
図48−2(a)に示すように、変動演出例7において、前の図柄変動が停止し、次の図柄変動が開始する。ここで、本実施形態では、前の図柄変動にて、スピーカ156からBGMとして高確率時短遊技状態における楽曲M4が再生出力されていた。そして、本実施形態では、次の図柄変動が開始されるときにも、前と同じ楽曲M4が継続してスピーカ156から出力される。
その後、左装飾図柄41が仮停止し、停止時発光画像57が表示される際に、第1仮停止効果音T1がスピーカ156から出力される。さらに、リーチ煽り演出におけるリーチ煽り図柄発光画像75の表示に伴って、リーチ煽りを強調するリーチ煽り効果音O1が出力される。そして、リーチが成立するタイミングにて、スピーカ156から第3リーチ発光効果音R3が出力される。第3リーチ発光効果音R3には、例えば「キラッ」といったように、発光を連想させる音を用いることができる。また、この第3リーチ発光効果音R3は、上述した変動演出例3における第1リーチ発光効果音R1、および変動演出例4における第2リーチ発光効果音R2の何れとも異なる音となっている。
その後、移行画像63が表示され、SP画像64が表示され、縮小図柄発光画像65が表示される際に、高確率時短遊技状態における第2SP発展効果音S2が出力される。第2SP発展効果音S2は、SPリーチの発展を強調する音を用いることができる。また、本実施形態では、SPリーチ演出への発展のタイミングで、楽曲M4に代えて、SPリーチ演出の実行中に用いられるBGMである高確率時短遊技状態における楽曲M5が出力開始される。
その後、本実施形態では、中装飾図柄41の仮停止のタイミングで仮停止を強調する第2仮停止効果音T2が出力される。また、中装飾図柄41の仮停止のタイミングで楽曲M5が停止する。
さらに、装飾図柄41は確定停止する。このとき、上述のとおりBGMは、出力されていない。また、効果音は、第2仮停止効果音T2が一定時間出力された後、新たに出力されない。すなわち、本実施形態において、中装飾図柄41が仮停止し、第2仮停止効果音T2の出力時間が終了した後は、スピーカ156から音が出力されない無音期間となる。
その後は、新たな特別図柄の変動開始に伴って装飾図柄41を用いた変動演出が開始されるとともに、BGMとして楽曲M4がスピーカ156から出力される。
続いて、変動演出例8の演出音について説明する。なお、以下の変動演出例8の音出力の説明は、図41−1(1)乃至図41−2(15)に対応している。
図48−2(b)に示すように、変動演出例8において、前の図柄変動が停止し、次の図柄変動が開始する。ここで、本実施形態では、前の図柄変動にて、スピーカ156からBGMとして楽曲M4が再生出力されていた。そして、本実施形態では、次の図柄変動が開始されるときにも、前と同じ楽曲M4が継続してスピーカ156から出力される。
その後、左装飾図柄41が仮停止し、停止時発光画像57が表示される際に、第1仮停止効果音T1がスピーカ156から出力される。さらに、リーチ煽り演出におけるリーチ煽り図柄発光画像75の表示に伴って、リーチ煽り効果音O1が出力される。そして、リーチが成立するタイミングで、スピーカ156から第3リーチ発光効果音R3が出力される。第3リーチ発光効果音R3には、例えば「キラッ」といったように、発光を連想させる音を用いることができる。また、この変動演出例8における第3リーチ発光効果音R3は、上述した変動演出例7における第3リーチ発光効果音R3と同じ音になっている。
その後、移行画像63が表示され、SP画像64が表示され、縮小図柄発光画像65が表示される際に、第2SP発展効果音S2が出力される。また、本実施形態では、SPリーチ演出への発展のタイミングで、楽曲M4に代えて、SPリーチ演出の実行中に用いられるBGMである楽曲M5が出力開始される。
その後、大当たり示唆画像70が表示される際に、大当たり示唆効果音E1が出力される。なお、大当たり示唆画像70が表示されるタイミングで楽曲M5が停止する。さらに、ゾロ目の装飾図柄41が仮停止するタイミングで、ゾロ目仮停止効果音T3が出力される。
そして、停止前発光画像72の表示のタイミングで、例えば「キラン」など発光を連想させる第2停止前発光効果音K3を出力する。そして、装飾図柄41は確定停止する。このとき、BGMは、出力されていない。また、効果音は、第2停止前発光効果音K3が一定時間出力された後、新たに出力されない。すなわち、本実施形態では、第2停止前発光効果音K3の出力時間が終了した後は、スピーカ156から音が出力されない無音期間となる。
その後は、大当たり遊技におけるオープニング動作の開始に伴って、スピーカ156からBGMや効果音が出力される。
なお、上述した各々の変動演出例における無音期間は、スピーカ156が音を出力しない期間であるが、遊技者が聞き取れない程度の音量あるいは音域などであれば、スピーカ156が音を出力していてもよい。さらに説明をすると、上述した無音期間に変えて、スピーカ156が音を抑制する期間である抑音期間を設けてもよい。例えば、パチンコ遊技機100(図1参照)がホールに設置された状態で遊技される際に、遊技者が聞き取れない程度の音であれば、スピーカ156が音を出力してもよい。
以上のように、例えば、変動演出例4では、図48−1(b)に示すように、停止前発光画像72の表示を表示させる発光演出のタイミングで第1停止前発光効果音K2を出力した後、スピーカ156から音が出力されない無音期間が設けられている。すなわち、本実施の形態では、発光演出を実行した後の所定期間、音演出を実行しない。
音演出を実行すると、この音演出を遊技者に印象付けることができる一方、この音演出の開始前まで実行されていた演出の印象が薄れやすくなる。そこで、本実施の形態では、発光演出を実行した後の所定期間は音演出を実行しないことで、実行された発光演出の余韻を遊技者が味わえるようにしている。
また、低確率時短無遊技状態においては、図48−1(a)および(b)に示すように、例えば、特別図柄抽選の抽選結果がはずれである場合と大当たりである場合とで、リーチ目発光画像59が表示されるときに出力される音が異なっている。一方、高確率時短遊技状態においては、図48−2(a)および(b)に示すように、例えば、特別図柄抽選の抽選結果がはずれである場合と大当たりである場合とで、リーチ目発光画像59が表示されるとき出力される音が同じである。すなわち、本実施の形態においては、低確率時短無遊技状態においては、高確率時短遊技状態よりも、リーチ演出時における発光演出の際に出力される音のパターンが多い。このようにすることで、低確率時短無遊技状態であっても、遊技者が発光演出に飽きることを抑制している。
〔コマンドを取りこぼした場合の事象1〕
図49(a)および(b)は、コマンドを取りこぼした場合の事象とチャンス目発光演出との関係を説明する図である。具体的には、図49(a)はコマンドを取りこぼさない場合のタイミングチャートであり、図49(b)はコマンドを取りこぼした場合のタイミングチャートである。ここで、チャンス目発光演出とは、チャンス目表示演出を実行するとともにチャンス目発光画像67を表示する演出(図37−1(5)参照)である。
上記のように、パチンコ遊技機100においては、遊技の進行にともない遊技制御部200から演出制御部300にコマンドが送信される。ここで、例えば遊技制御部200と演出制御部300との間における通信異常などの事象が発生することにともない、遊技制御部200が送信したコマンドを、演出制御部300が取りこぼすことがある。言い替えると、所定の条件を満たす場合に、演出制御部300が遊技制御部200からのコマンドを受信できないことがある。
以下では、図49(a)および(b)を参照しながら、演出制御部300がコマンドを取りこぼす場合における、遊技制御部200および演出制御部300の処理を説明する。具体的には、まず、図49(a)を参照しながら、コマンドの取りこぼしが発生しない場合の処理について説明をする。そして、図49(b)を参照しながら、コマンドの取りこぼしが発生する場合の処理について説明をする。
なお、以下の説明においては、変動開始コマンドおよび事前判定結果コマンドが、保留数を指定するコマンド、すなわち保留数指定コマンドを含むものとする。
また、以下の説明におけるチャンス目発光演出は、先読み演出のシナリオ、すなわち先読み演出のスケジュールデータにしたがって実行される。ここで、先読み演出のスケジュールデータは、連続する複数の図柄変動の各々で実行される演出内容を、具体的に指定するものである。
図示の例における先読み演出のスケジュールデータは、入賞時に実行されている図柄変動(当該変動)を含んだ連続する3回の図柄変動の各々において、チャンス目発光演出を実行することを指定する(図中t13、t15、t17参照)。また、先読み演出のスケジュールデータは、各図柄変動において表示されるチャンス目発光画像67(図37−1(5)参照)の色などを指定する。例えば、先読み演出のスケジュールデータは、1回目および2回目のチャンス目発光演出では、青色のチャンス目発光画像67を表示し、3回目のチャンス目発光演出では、緑色のチャンス目発光画像67を表示することなどを指定する。
なお、演出制御部300は、複数のスケジュールデータを予め有し、事前判定結果コマンドに応じて、一つのスケジュールデータを選択して設定する。また、ここではスケジュールデータが、当該変動を含んだ連続する3回の図柄変動における演出を指定することを例として説明するが、これに限定されない。例えば、スケジュールデータが、当該変動を含まない複数回の図柄変動における演出を指定してもよい。
さて、図49(a)に示すように、コマンドを取りこぼさない場合には、遊技制御部200において特別図柄の変動が開始される(図中t11参照)。このとき、遊技制御部200は、演出制御部300へ変動開始コマンドを送信する。そして、演出制御部300は、変動開始コマンドを受信することにともない、装飾図柄の変動を開始させる。
また、ここでは、特別図柄の変動開始のとき、保留数は「2」である。すなわち、遊技制御部200において、認識される保留数が「2」となる。また、遊技制御部200が送信する変動開始コマンドには保留数指定コマンドが含まれ、この保留数指定コマンドにおいては保留数が「2」と指定されている。したがって、変動開始コマンドを受信した演出制御部300は、保留数を「2」と認識する。付言すると、この場合、遊技制御部200および演出制御部300の両者において認識される保留数が、互いに一致する状態となる。
そして、第1始動口121への入球(入賞)(図中t12参照)にともない、遊技制御部200が事前判定結果コマンドを送信する。この事前判定結果コマンドを受信した演出制御部300は、予告演出の一態様であるチャンス目発光演出を実行するための処理を行う。具体的には、演出制御部300は先読み演出のスケジュールデータを設定する。
また、第1始動口121への入賞(図中t12参照)にともない、遊技制御部200において認識される保留数が「3」となる。また、演出制御部300は、保留数指定コマンドを含む事前判定結果コマンドを受信することで、保留数を「3」と認識する。
そして、演出制御部300は、装飾図柄を仮停止させるタイミングにおいて、チャンス目発光演出を実行する(図中t13参照)。そして、図示は省略するが、特別図柄の変動が停止するタイミングで、遊技制御部200が演出制御部300に変動停止コマンドを送信する。このことにともない、演出制御部300が装飾図柄を確定停止させる。
そして、遊技制御部200が、演出制御部300へ次の変動開始コマンドを送信すると、演出制御部300は装飾図柄の変動を開始する(図中t14参照)。また、演出制御部300は、装飾図柄を仮停止させるタイミングにおいて、チャンス目発光演出を実行する(図中t15参照)。そして、図示は省略するが、遊技制御部200から演出制御部300に変動停止コマンドが送信されることにともない、演出制御部300が装飾図柄を確定停止させる。そして、さらに次の変動開始コマンドが送信されることにともない、演出制御部300が装飾図柄の変動を開始(図中t16参照)した後、チャンス目発光演出を実行する(図中t17参照)。
次に、図49(b)を参照しながら、すなわちコマンドの取りこぼしが発生する場合の処理について説明をする。なお、図49(b)に示される遊技制御部200の処理は、上記図49(a)に示される遊技制御部200の処理と同一である。
また、図49(b)の例においては、第1始動口121への入球から、次に変動開始コマンドを受けるタイミングまでの間(図中t12乃至t14参照)において、演出制御部300が遊技制御部200からのコマンドを受信できない事象が発生するものとする。このことにより、演出制御部300が変動開始コマンド(図中t14参照)を取りこぼす。また、次に変動開始コマンドを受けるタイミング(図中t14参照)の後であって、さらに次の変動開始コマンドを受けるタイミング(図中t16参照)までの間において、演出制御部300が遊技制御部200からのコマンドを受信できない事象は解消するものとする。このことにより、演出制御部300はさらに次の変動開始コマンド(図中t16参照)を受信する。
さて、図49(b)に示すように、コマンドを取りこぼす場合においても、上記図49(a)と同様に、特別図柄の変動を開始(図中t11参照)した後、第1始動口121への入球にともない、遊技制御部200が演出制御部300に事前判定結果コマンドを送信する(図中t12参照)。そして、演出制御部300は、チャンス目発光演出(図中t13参照)を実行する。
そして、遊技制御部200が特別図柄の変動を停止させ、次の特別図柄の変動を開始する(図中t14参照)。本来、演出制御部300は、このタイミングで変動停止コマンドおよび変動開始コマンドを受信し、仮停止(揺動)している装飾図柄を確定停止させ、次の変動を開始させる。しかしながら、この例では、演出制御部300が遊技制御部200からのコマンドを受信できない事象の発生により、演出制御部300はコマンドを取りこぼす(図中バツ印参照)。したがって、演出制御部300は、チャンス目発光演出を実行した後、揺動している装飾図柄を確定停止させずに、装飾図柄が揺動している状態を継続させる。
また、次の特別図柄の変動が開始している(図中t14参照)ことから、遊技制御部200において認識される保留数は「2」となる。一方で、演出制御部300は、保留数指定コマンドを含む変動開始コマンドを取りこぼしているため、保留数は「2」となることを認識せず、保留数を「3」と認識した状態が継続する。すなわち、演出制御部300が認識する保留数が、本来認識すべき保留数と異なる状態となる。さらに言い替えると、遊技制御部200および演出制御部300の両者において認識される保留数が、互いに一致しない状態となる。そして、このような状態においては、本来、装飾図柄を仮停止させるタイミング(図中t15参照)となっても、演出制御部300はチャンス目発光演出を実行しない(図中バツ印参照)。
そして、遊技制御部200が、演出制御部300に次の変動開始コマンドを送信するとき、演出制御部300が遊技制御部200からのコマンドを受信できない事象は解消しているため、演出制御部300が変動開始コマンドを受信し、装飾図柄の変動を開始させる(図中t16参照)。また、演出制御部300は、変動開始コマンドを受信することにより、保留数を「1」と認識する。さらに説明をすると、演出制御部300は、変動開始コマンドに含まれる保留数指定コマンドを受けて、認識する保留数を「3」から「1」へと変化させる。
ここで、コマンドを取りこぼさない場合においては、変動開始コマンドに含まれる保留数指定コマンドを受けると、演出制御部300が認識する保留数は1だけ減少する。しかしながら、図49(b)における例では、保留数が「3」から「1」へと変化する、すなわち保留数が2減少するという、コマンドを取りこぼさない場合とは異なる保留数の変化が認識される。このように、本来の保留数の変化とは異なる状況が認識された場合、演出制御部300は、チャンス目発光演出を実行しない。すなわち、演出制御部300は、認識する保留数に関して異常を検知すると、チャンス目発光演出に禁則をかける。さらに説明をすると、遊技制御部200と演出制御部300とで認識される保留数に相違が発生した場合、演出制御部300は先読み演出のスケジュールデータを全てリセットする処理を行う。図示の例においては、このリセット処理が行われることにより、装飾図柄が仮停止するタイミング(図中t17参照)となっても、演出制御部300は先読み演出のスケジュールデータで設定されていたチャンス目発光演出を実行しない(図中バツ印参照)。すなわち、予定されていた発光演出であるチャンス目発光演出を行わない。
なお、上記のようにコマンドの取りこぼしが発生した場合に、先読み演出のスケジュールデータをリセットする処理を行わないと、本来チャンス目発光演出を実行する変動以外の変動において、チャンス目発光演出が実行されるなどの不具合が生じ得る。これらの場合、意図しない変動において遊技者を煽る状況や、意図した変動において遊技者を煽らない状況となる。そこで、図示の例においては、これらの状況を回避するために、先読み演出のスケジュールデータをリセットする処理を行う。さらに説明をすると、図示の例においては、先読み演出のスケジュールデータで対象とする、所謂先読み変動でないにも関わらず、チャンス目発光演出を実行することを防止する。
図50(a)および(b)は、コマンドを取りこぼした場合の事象とリーチ発光演出の関係とを説明する図である。具体的には、図50(a)はコマンドを取りこぼさない場合のタイミングチャートであり、図50(b)はコマンドを取りこぼした場合のタイミングチャートである。ここで、リーチ発光演出とは、リーチ目である左右の装飾図柄41およびリーチ目発光画像59を表示する演出(図36−1(7)参照)である。
以下では、図50(a)および(b)を参照しながら、演出制御部300がコマンドを取りこぼす場合における、遊技制御部200および演出制御部300による他の処理を説明する。具体的には、まず、図50(a)を参照しながら、コマンドの取りこぼしが発生しない場合の処理について説明をした後、図50(b)を参照しながら、コマンドの取りこぼしが発生する場合の処理について説明をする。
なお、図50(a)および図50(b)に示される遊技制御部200の処理は、上記図49(a)および図49(b)に示される遊技制御部200の処理と同一である。また、図50(a)および図50(b)に示される演出制御部300は、各変動においてリーチ発光演出を実行するものとする。
まず、図50(a)に示すように、遊技制御部200において特別図柄の変動が開始され(図中t21参照)、遊技制御部200が演出制御部300へ変動開始コマンドを送信する。そして、演出制御部300が装飾図柄の変動を開始する。このとき、遊技制御部200および演出制御部300において認識される保留数は「2」である。
そして、第1始動口121への入球(図中t22参照)にともない、遊技制御部200が事前判定結果コマンドを送信する。なお、上記図49に示す例とは異なり、図50に示す例においては、演出制御部300は先読み演出のスケジュールデータを設定しない。
そして、演出制御部300は、所定のタイミングにおいてリーチ発光演出を実行する(図中t23参照)。そして、図示は省略するが、特別図柄の変動が停止するタイミングで、遊技制御部200が演出制御部300に変動停止コマンドを送信する。このことにともない、演出制御部300は装飾図柄を確定停止させる。
そして、遊技制御部200が、演出制御部300に次の変動開始コマンドを送信すると、演出制御部300は装飾図柄の変動を開始する(図中t24参照)。また、演出制御部300は、所定のタイミングにおいてリーチ発光演出を実行する(図中t25参照)。そして、図示は省略するが、遊技制御部200から演出制御部300に変動停止コマンドが送信されることにともない、演出制御部300が装飾図柄を確定停止させる。そして、さらに次の変動開始コマンドが送信されることにともない、演出制御部300が装飾図柄の変動を開始(図中t26参照)した後、所定のタイミングにおいてリーチ発光演出を実行する(図中t27参照)。
次に、図50(b)を参照しながら、すなわちコマンドの取りこぼしが発生した場合の処理について説明をする。なお、図示の例においては、上記図49に示す例と同様に、第1始動口121への入球から、次に変動開始コマンドを受けるタイミングまでの間(図中t22乃至t24参照)において、演出制御部300が遊技制御部200からのコマンドを受信できない事象が発生するものとする。このことにより、演出制御部300は変動開始コマンド(図中t24参照)を取りこぼす。また、図示の例においては、次に変動開始コマンドを受けるタイミング(図中t24参照)の後であって、さらに次の変動開始コマンドを受けるタイミング(図中t26参照)までの間において、演出制御部300が遊技制御部200からのコマンドを受信できない事象が解消するものとする。このことにより、演出制御部300はさらに次の変動開始コマンド(図中t26参照)を受信する。
まず、上記図50(a)と同様に、図50(b)においても、特別図柄の変動を開始(図中t21参照)した後に、第1始動口121への入球にともない、遊技制御部200が演出制御部300に事前判定結果コマンドを送信する(図中t22参照)。そして、演出制御部300は、所定のタイミングにおいてリーチ発光演出(図中t23参照)を実行する。
そして、遊技制御部200が特別図柄の変動を停止させ、次の特別図柄の変動を開始する(図中t24参照)。本来、演出制御部300は、このタイミングで変動停止コマンドおよび変動開始コマンドを受信し、仮停止している装飾図柄を確定停止させ、次の変動を開始させる。しかしながら、この例では、演出制御部300が遊技制御部200からのコマンドを受信できない事象の発生により、演出制御部300はコマンドを取りこぼす(図中バツ印参照)。したがって、演出制御部300は、装飾図柄を確定停止させずに、揺動している状態を継続する。また、遊技制御部200および演出制御部300の両者において認識される保留数は、互いに一致しない状態となる。そして、このような状態においては、本来、次にリーチ発光演出を実行するタイミング(図中t25参照)となっても、演出制御部300はリーチ発光演出を実行しない(図中バツ印参照)。
そして、遊技制御部200が、演出制御部300に次の変動開始コマンドを送信するとき、演出制御部300が遊技制御部200からのコマンドを受信できない事象は解消している状態のため、演出制御部300は変動開始コマンドを受信し、装飾図柄の変動を開始させる(図中t26参照)。また、演出制御部300は、保留数指定コマンドを含む変動開始コマンドを受信することにより、保留数を「1」と認識する。ここで、演出制御部300は、保留数指定コマンドを受けて、保留数が「3」から「1」へと変化するという、コマンドを取りこぼさない場合とは異なる保留数の変化を認識する。しかしながら、上記図49(b)に示す場合とは異なり、演出制御部300はリーチ演出に禁則をかけることなく処理を行う。すなわち、演出制御部300は所定のタイミングでリーチ発光演出(t27参照)を実行する。
上記のように、図49(b)に示す場合とは異なり、コマンドの取りこぼしがあった場合においても、コマンドの取りこぼし後、次に受信した変動開始コマンドに従って、リーチ発光演出が実行される。このことにより、例えば上記図49(b)に示すようにコマンドの取りこぼしが発生した場合に、特別な処理を実行する態様と比較して、コマンドの取りこぼしが発生した場合における演出制御部300の処理が簡略化される。
なお、上記図49(a)に示すように、先読み演出のスケジュールデータをリセットする制御は、先読み演出のスケジュールデータにおいて、チャンス目発光演出、すなわち装飾図柄を用いた発光演出が設定されている場合に限られるものではない。例えば、先読み演出のスケジュールデータにおいて、保留変化演出、すなわち変動画像51および保留画像52を用いた先読み演出が設定されてもよい。
付言すると、装飾図柄は、変動画像51および保留画像52よりも遊技者がより注目をしやすい画像である。したがって、上記図49(b)に示す例のように、装飾図柄を用いた先読み演出を実行しないという禁則をかけることによって、遊技者の誤認がより効果的に抑制される。さらに説明をすると、遊技者は装飾図柄に着目しやすいところ、先読み演出のスケジュールデータで対象とする先読み変動でないにも関わらず、装飾図柄を用いた発光演出が行われることにより、特別遊技が行われることを遊技者が誤って期待することが抑制される。
また、上記の説明においては、演出制御部300が先読み演出のスケジュールデータをリセットする制御を説明したが、これに限定されない。禁則をかけない制御、すなわち、コマンドの取りこぼしがあった場合においても、演出制御部300が先読み演出のスケジュールデータをリセットすることなく、先読み演出のスケジュールデータに従って先読み演出を実行する制御を行ってもよい。このような制御により、演出制御部300が先読み演出のスケジュールデータをリセットする制御を行う場合と比較して、演出制御部300の処理が簡略化される。
また、上記の説明においては、変動開始コマンドおよび事前判定結果コマンドが保留数指定コマンドを含むことを説明したが、これに限定されない。他のタイミングにおいて、あるいは他のコマンドとともに、遊技制御部200から演出制御部300に保留数指定コマンドが送信される態様であってもよい。また、保留数指定コマンドに替えて、遊技制御部200から演出制御部300に保留数の増減を示すコマンドが送信される態様であってもよい。
また、上記の説明においては、コマンドの取りこぼしがあった場合においても、コマンドの取りこぼし後、次に受信した変動開始コマンドに従って、リーチ発光演出が実行されることを説明したが、この処理はリーチ演出に限定されるものではない。例えば、コマンドの取りこぼしがあった場合においても、コマンドの取りこぼし後、次に受信した変動開始コマンドに従って、大当たり発光演出が実行される態様であってもよい。ここで、大当たり発光演出とは、ゾロ目の装飾図柄41およびゾロ目発光画像71を表示する演出(図37−3(19)参照)である。
〔コマンドを取りこぼした場合の事象2〕
図51(a)および(b)は、コマンドを取りこぼした場合の事象と装飾図柄を用いた発光演出との実行タイミングの関係を説明する図である。具体的には、図51(a)はコマンドを取りこぼさない場合における装飾図柄による演出の実行タイミング示すタイミングチャートであり、図51(b)はコマンドを取りこぼした場合における装飾図柄による演出の実行タイミングを示すタイミングチャートである。
次に、図51(a)および(b)を参照しながら、演出制御部300がコマンドを取りこぼす場合における、装飾図柄の揺動時間の変化について説明する。具体的には、図51(a)を参照しながら、コマンドの取りこぼしが発生しない場合の処理について説明する。また、図51(b)を参照しながら、コマンドの取りこぼしが発生する場合の処理について説明をする。
なお、図51(a)および(b)の各々においては、特別図柄抽選の抽選結果がはずれであり、かつリーチ発光演出を実行する変動例(図中「リーチはずれ」参照)と、特別図柄抽選の抽選結果が大当たりであり、かつリーチ発光演出および大当たり発光演出を実行する変動例(図中「大当たり」参照)とを用いて説明をする。
まず、図51(a)に示すコマンドを取りこぼさない場合の「リーチはずれ」の変動例について説明をする。この変動例においては、演出制御部300が変動開始コマンドを受信することにともない、演出制御部300は装飾図柄の変動を開始させる(図中t31参照)。そして、演出制御部300は、所定のタイミングでリーチ発光演出を実行する(図中t32参照)。そして、演出制御部300は、変動停止コマンドを受信することにともない、装飾図柄を確定停止させる(図中t34参照)。ここで、リーチ発光演出を実行するタイミング(図中t32参照)から装飾図柄を確定停止させるタイミング(図中t34参照)までの時間を時間T1とする。
次に、図51(a)に示すコマンドを取りこぼさない場合の「大当たり」の変動例について説明をする。この変動例においては、演出制御部300が変動開始コマンドを受信することにともない、演出制御部300は装飾図柄の変動を開始させる(図中t31参照)。そして、演出制御部300は、所定のタイミングでリーチ発光演出を実行(図中t32参照)した後に、大当たり発光演出を実行する(図中t33参照)。そして、演出制御部300は、変動停止コマンドを受信することにともない、装飾図柄を確定停止させる(図中t34参照)。なお、図示は省略するが、装飾図柄が確定停止した後、大当たり遊技が実行される。
ここで、大当たり発光演出を実行するタイミング(図中t33参照)から装飾図柄を確定停止させるタイミング(図中t34参照)までの時間を時間T2とする。この時間T2は、時間T1よりも短い(T2<T1)。
次に、図51(b)に示すコマンドを取りこぼした場合の「リーチはずれ」の変動例について説明をする。なお、この例においては、演出制御部300が遊技制御部200からのコマンドを受信できない事象により、演出制御部300が次変動の変動停止コマンド(図中t34参照)を取りこぼすものとする。また、次変動における、次の変動停止コマンドを受けるタイミング(図中t35参照)までの間において、演出制御部300が遊技制御部200からのコマンドを受信できない事象は解消し、演出制御部300は次の変動停止コマンドを受信するものとする。
図51(b)に示す例においては、演出制御部300が変動開始コマンドを受信することにともない、演出制御部300は装飾図柄の変動を開始させる(図中t31参照)。そして、演出制御部300は、所定のタイミングでリーチ発光演出を実行する(図中t32参照)。
そして、本来、演出制御部300は、変動停止コマンドを受信し、仮停止(揺動)している装飾図柄を確定停止させるが、この例では、演出制御部300が遊技制御部200からのコマンドを受信できない事象の発生によりコマンドを取りこぼす(図中バツ印参照)。このことにともない、演出制御部300は、揺動している装飾図柄を確定停止させずに、装飾図柄が揺動している状態を継続させる。
そして、演出制御部300は、次の変動停止コマンドを受信することにともない、装飾図柄を確定停止させる(図中t35参照)。ここで、リーチ発光演出を実行するタイミング(図中t32参照)から装飾図柄を確定停止させるタイミング(図中t35参照)までの時間を時間T3とする。
次に、図51(b)に示すコマンドを取りこぼした場合の「大当たり」の変動例について説明をする。なお、この例においては、演出制御部300が遊技制御部200からのコマンドを受信できない事象により、演出制御部300が変動停止コマンド(図中t34参照)を取りこぼすものとする。また、次の変動停止コマンドを受けるタイミング(図中t36参照)までの間において、演出制御部300が遊技制御部200からのコマンドを受信できない事象は解消し、演出制御部300は次の変動停止コマンドを受信するものとする。
また、図示は省略するが、本来演出制御部300が変動停止コマンドを受信し、装飾図柄を確定停止させるタイミングの後において、大当たり遊技が実行される。そして、上記の次の変動停止コマンドを受けるタイミング(図中t36参照)は、大当たり遊技の後、最初に開始される図柄変動における変動停止コマンドを受けるタイミングである。
図51(b)に示す例においては、演出制御部300が変動開始コマンドを受信することにともない、演出制御部300は装飾図柄の変動を開始させる(図中t31参照)。そして、演出制御部300は、所定のタイミングでリーチ発光演出を実行(図中t32参照)した後に、大当たり発光演出を実行する(図中t33参照)。
そして、本来、演出制御部300は、変動停止コマンドを受信し、仮停止(揺動)している装飾図柄を確定停止させるが、この例では、演出制御部300が遊技制御部200からのコマンドを受信できない事象の発生によりコマンドを取りこぼす(図中バツ印参照)。したがって、演出制御部300は、揺動している装飾図柄を確定停止させずに、装飾図柄が揺動している状態を継続させる。そして、演出制御部300は、次の変動停止コマンドを受信することにともない、装飾図柄を確定停止させる(図中t36参照)。
ここで、大当たり発光演出を実行するタイミング(図中t33参照)から装飾図柄が確定停止するタイミング(図中t36参照)までの時間を時間T4とする。この時間T4は、例えば大当たり遊技を実行する時間を含むため、時間T3よりも長い(T4>T3)。一方で、上記図51(a)に示すようにコマンドを取りこぼさない場合においては、時間T2は、時間T1よりも短い。すなわち、コマンドの取りこぼしが発生するか否かに応じて、各時間の長短関係が逆転をする。
さて、上記で説明した演出制御部300により実行される図51の演出は、以下のように捉えることができる。すなわち、リーチ時発光演出が実行されてからリーチ時発光演出が実行された変動の変動停止コマンドを演出制御部300が受信するまでの時間T1は、大当たり発光演出が実行されてから大当たり発光演出が実行された変動の変動停止コマンドを演出制御部300が受信するまでの時間T2よりも長く、リーチ時発光演出が実行されてからリーチ時発光演出が実行された変動の変動停止コマンドを演出制御部300が受信することなく当該変動停止コマンドの次の変動停止コマンドを演出制御部300が受信するまでの時間T3は、大当たり発光演出が実行されてから大当たり発光演出が実行された変動の変動停止コマンドを演出制御部300が受信することなく当該変動停止コマンドの次の変動停止コマンドを演出制御部300が受信するまでの時間T4より短くなる。
なお、図示の例とは異なり、演出制御部300が遊技制御部200からのコマンドを受信できない事象によりコマンドの取りこぼしが発生した場合に、例えば仮停止(揺動)している装飾図柄を非表示としたうえで、エラーを報知する画像を表示させる態様も採用され得る。一方で、上記図51(b)に示す例のように、コマンドの取りこぼしが発生した場合に、揺動している装飾図柄を確定停止させずに、装飾図柄が揺動している状態を継続させる演出を実行することで、それまでに実行していた演出との連続性が担保される。このことにより、遊技者に違和感が生まれることを抑制できる。また、装飾図柄が揺動している状態を継続させておくことにより、演出制御部300が遊技制御部200からのコマンドを受信できない事象が解消し変動停止コマンドを受信した際に、揺動している装飾図柄を確定停止させるという、遊技者にとって違和感のない連続性のある演出を実行可能である。
また、図51(b)に示すコマンドを取りこぼした場合の「大当たり」の変動においては、仮停止している装飾図柄が長時間表示されることとなる。このことにより、例えば仮停止している装飾図柄を非表示としたうえで、エラーを報知する画像を表示させる態様と比較して、遊技者に違和感が生じることを抑制しつつ、パチンコ遊技機100が設置される遊技店(パチンコホール)の店員などに、演出制御部300が遊技制御部200からのコマンドを受信できない事象が発生したことを示唆することが可能となる。
なお、上記図51(a)および(b)の各々においては、「大当たり」として、特別図柄抽選の抽選結果が大当たりであり、かつリーチ発光演出および大当たり発光演出を実行する変動例を説明したがこれに限定されない。例えば、特別図柄抽選の抽選結果が大当たりであり、かつリーチ発光演出およびチャンス目発光演出を実行する変動例であってもよい。この変動例は、以下のように捉えられる。すなわち、リーチ発光演出が実行されてからリーチ発光演出が実行された変動の変動停止コマンドを演出制御部300が受信するまでの時間T1は、チャンス目発光演出が実行されてからチャンス目発光演出が実行された変動の変動停止コマンドを演出制御部300が受信するまでの時間よりも長く、リーチ発光演出が実行されてからリーチ発光演出が実行された変動の変動停止コマンドを演出制御部300が受信することなく当該変動停止コマンドの次の変動停止コマンドを演出制御部300が受信するまでの時間T3は、大当たり発光演出が実行されてからチャンス目発光演出が実行された変動の変動停止コマンドを演出制御部300が受信することなく当該変動停止コマンドの次の変動停止コマンドを演出制御部300が受信するまでの時間より短くなる。
なお、上記図51(a)および(b)のそれぞれにおいては、「リーチはずれ」の変動例および「大当たり」の変動例を説明したが、これに限定されない。例えば、複数の特別図柄の変動にわたって、上記のような演出を実行してもよい。さらに説明をすると、例えば、最初の特別図柄抽選の抽選結果がはずれでありかつチャンス目発光演出を実行し、次の特別図柄抽選の抽選結果が大当たりでありかつ大当たり発光演出を実行する変動例としてもよい。この変動例と、上記図51(a)および(b)において説明した「リーチはずれ」の変動例との関係は、以下のように捉えられる。すなわち、リーチ発光演出が実行されてからリーチ発光演出が実行された変動の変動停止コマンドを演出制御部300が受信するまでの時間T1は、チャンス目発光演出が実行されてからチャンス目発光演出が実行された変動の変動停止コマンドを演出制御部300が受信するまでの時間よりも長く、リーチ発光演出が実行されてからリーチ発光演出が実行された変動の変動停止コマンドを演出制御部300が受信することなく、当該変動停止コマンドの次の変動停止コマンドを演出制御部300が受信するまでの時間T3は、チャンス目発光演出が実行されてからチャンス目発光演出が実行された変動の変動停止コマンドを演出制御部300が受信することなく、当該変動停止コマンドの次の大当たり発光演出が実行された変動の変動停止コマンドを演出制御部300が受信するまでの時間より短くなる。
また、上記の説明においては、演出制御部300が変動停止コマンドを取りこぼすことを説明したがこれに限定されない。演出制御部300が所定のコマンド(特定コマンド)を取りこぼした場合に、上記のような処理を行ってもよい。ここで、特定コマンドとしては、例えば、変動開始コマンドや、エンディングコマンドなどが含まれる。
なお、本実施の形態では、装飾図柄41を用いる発光演出として、1つの装飾図柄41を用いる発光演出、2つの装飾図柄41を用いる発光演出、および3つの装飾図柄41を用いる発光演出について説明した。ここで、装飾図柄41を用いる発光演出としては、何れの発光演出においても、少なくとも1つ以上の装飾図柄41を用いるものであればよい。
また、本実施の形態では、発光演出における発光画像が、装飾図柄41が表示されている領域や装飾図柄41が表示されている領域の周囲に表示されることを説明したが、これに限定されない。すなわち、発光画像は、画像表示部114における画像表示領域の何れかに表示されればよい。
また、本実施の形態では、特別遊技が行われることを期待させる期待演出を実行しているときに発光画像を表示させて発光演出を実行することを説明した。
ここで、期待演出を実行しているときに発光演出を実行することは、期待演出を実行しているときにこの期待演出に関する発光演出を実行すること、および、期待演出を実行しているときにこの期待演出に関しない発光演出を実行することが含まれる。期待演出に関する発光演出の一例としては、期待演出としてリーチ演出を実行しているときにおけるリーチ目発光画像59の表示が挙げられる。期待演出に関しない発光演出とは、例えば、期待演出とは独立した発光演出である。期待演出とは独立した発光演出の一例としては、期待演出として保留画像52を表示しているときにおける、当該変動に係る演出としての被覆発光画像62の表示が挙げられる。
また、本実施の形態では、装飾図柄41を表示させるとともに光を模した画像(発光画像)を表示させることによって装飾図柄41を用いた発光演出を実現しているが、これに限定されない。
例えば、装飾図柄41自体を、光を模した態様により表示させることにより、装飾図柄41を用いた発光演出を実現してもよい。
また、発光画像は、画像表示部114において発光画像が表示される領域のうちの一部の領域から他の一部の領域へ移動するように表示されてもよいし、発光画像が表示される領域の全体に同時に表示されてもよい。また、発光画像は、例えば、白色の画像であってもよい。また、発光画像は、近傍に表示されている画像に比べて輝度が大きい画像であってもよい。
また、2つ以上の装飾図柄41を用いた発光演出の実行中において、発光演出に用いられている装飾図柄41の各々のサイズは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
また、本実施の形態において説明した期待演出は、特別遊技が行われることを期待させる演出であればよく、期待演出または期待演出の一例として説明した上記の演出に限定されない。
また、発光画像が表示されてから非表示になるまでの間に、この発光画像の残像が表示されてもよい。また、発光画像が遊技者に対して視認容易な態様で表示された後、この発光画像が遊技者に対して徐々に視認困難になる態様で表示されてから、最終的に発光画像が非表示になってもよい。すなわち、発光画像が非表示になることには、発光画像の残像や視認困難な態様の発光画像が表示された後、最終的に発光画像が非表示になることが含まれる。
なお、一の発光画像(例えばリーチ目発光画像59)が装飾図柄41の表示領域に表示された後、この一の発光画像が非表示になったときに、この一の発光画像とは異なる他の一の発光画像(例えばリーチライン画像60)が装飾図柄41の表示領域に表示されることがある。一の発光画像が非表示になったときに、他の一の発光画像が装飾図柄41の表示領域に表示されている場合、一の発光画像を用いた発光演出は行われていないが、他の一の発光画像を用いた発光演出が行われている。
〔パチンコ遊技機の設定〕
さて、パチンコ遊技機100に設定が存在する場合、発光演出を実行するか否かを設定によって変えない方がよい。あるいは、発光演出で実行される画像変化など、発光演出の演出内容を設定によって変えない方がよい。言い替えると、パチンコ遊技機100の設定にかかわらず、同じ発光演出を実行するのがよい。このように同じ発光演出を実行することにより、遊技していない遊技者がパチンコ遊技機100の設定を推測することを抑制し得る。
なお、パチンコ遊技機100の設定とは、例えば6段階(設定1から設定6)からなる。そして、設定1から設定6に進むにつれて、大当たり抽選の当選確率が高くなるものである。例えば、設定1では大当たり確率1/300とし、設定6では大当たり確率1/250とするものである。このとき、遊技状態が高確率状態になった場合の大当たり抽選の当選確率(高確率)は、低確率状態の当選確率の10倍を超えない範囲で、各設定共通にするのがよい。例えば、設定1においては低確率1/300かつ高確率1/30とし、設定6においては低確率1/250かつ高確率1/30とするのがよい。このようにすることで、遊技状態が高確率時短遊技状態となるいわゆる確変状態の性能が、設定にかかわらず同一となり、パチンコ遊技機100において最も出玉が獲得できる遊技状態で遊技者が感じる不快感を解消することができる。