以下に、本発明に係る遊技機の一具体例であるパチスロ機について図面に基づいて説明する。まず、図1を参照して、本実施の形態のパチスロ機の機能フローについて説明する。
[パチスロ機の機能フロー]
図1に示したように、パチスロ機(例えば、後述のパチスロ機1)は、遊技者によりメダルが投入され、スタートレバー(例えば、後述のスタートレバー16)が操作されると、予め定められた数値の範囲(例えば、0〜65535)の乱数から1つの値(以下、乱数値)を抽出する。
内部当籤役決定手段(例えば、後述のメインCPU51)は、抽出された乱数値に基づいて抽籤を行い、内部当籤役を決定する。すなわち、内部当籤役決定手段は、スタートスイッチ(例えば、後述のスタートスイッチ16S)によるスタートレバーに対する単位遊技の開始操作の検出(所定の開始条件の成立)に基づき、複数の役の中から所定の当籤確率で内部当籤役を決定する。
内部当籤役の決定により、入賞ラインに沿って表示を行うことを許可する図柄の組合せが決定される。なお、図柄の組合せの種別としては、メダルの払出、再遊技(リプレイ)の作動、ボーナスの作動等といった特典が遊技者に与えられる「入賞」に係るものと、それ以外のいわゆる「ハズレ」に係るものとが設けられている。
また、パチスロ機は、遊技の進行が停止される制御を行いうる。このような制御は、「フリーズ」又は「ロック」と称される。なお、便宜上、遊技開始時に実行される遊技の進行が停止される制御を「遊技開始時ロック」と呼び、遊技終了時に実行される遊技の進行が停止される制御を「遊技終了時ロック」と呼ぶ。すなわち、「遊技開始時ロック」とは、スタートレバーが操作された後、予め定められた期間においては、ストップボタン(例えば、後述のストップボタン17L、17C、17R)への操作が有効とならないという意味で遊技の進行が停止される制御であり、「遊技終了時ロック」とは、ストップボタンが操作された後、予め定められた期間においては、ベットボタンへの操作、若しくはスタートレバーへの操作が有効とならないという意味で遊技の進行が停止される制御である。
もちろん、「フリーズ」又は「ロック」の契機は、上記に限られるものではなく、例えば、スタートレバー16が操作され、ストップボタンのいずれかが操作された後、予め定められた期間においては、その後の操作が有効とならない制御を行うこととしてもよい。
なお、内部当籤役決定手段は、抽出した乱数値に基づいて抽籤を行い、内部当籤役に替えて、あるいは内部当籤役とともに、「フリーズ」又は「ロック」を行うか否かを決定することとしてもよい。また、その際、複数の乱数値を抽出しておき、そのうちの1つの乱数値に基づいて内部当籤役を決定し、他の1つの乱数値に基づいて「フリーズ」又は「ロック」を行うか否かを決定することとしてもよい。
続いて、複数のリール(例えば、後述のリール3L、3C、3R)の回転が行われた後で、遊技者によりストップボタンが押されると、リール停止制御手段(例えば、後述のモータ駆動回路62、後述のステッピングモータ61L、61C、61R)は、内部当籤役とストップボタンが押されたタイミングとに基づいて、該当するリールの回転を停止する制御を行う。
ここで、パチスロ機では、基本的に、ストップボタンが押されたときから規定時間(190msec又は75msec)内に、該当するリールの回転を停止する制御が行われる。本実施の形態では、上記規定時間内でのリールの回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒数」と呼ぶ。規定期間が190msecである場合には、滑り駒数の最大数を図柄4個分に定め、規定期間が75msecである場合には、滑り駒数の最大数を図柄1個分に定める。なお、滑り駒数の最大数はこれらに限られるものではなく、適宜設定することができる。
リール停止制御手段は、入賞に係る図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役が決定されているときでは、上記規定時間を利用して、その図柄の組合せが有効化された入賞ライン(以下、「有効ライン」ともいう。)に沿って極力表示されるように最大滑り駒数の範囲でリールの回転を停止する。
その一方で、内部当籤役によってその表示が許可されていない図柄の組合せについては、上記規定時間を利用して、有効ラインに沿って表示されることがないように最大滑り駒数の範囲でリールの回転を停止する。
また、リール停止制御手段は、決定されている内部当籤役が、予め定められた停止操作順序に応じて表示される図柄の組合せを変動させるものであるときには、その予め定められた停止操作順序も参照して、該当するリールの回転を停止する制御を行う。
こうして、複数のリールの回転が全て停止されると、入賞判定手段は、有効ラインに沿って表示された図柄の組合せが、入賞に係るものであるか否かの判定を行う。
すなわち、入賞判定手段は、リール停止制御手段により図柄の変動が停止された場合に、有効ライン上に停止した図柄の組合せに基づいて役の入賞又は非入賞を判定する。
入賞に係るものであるとの判定が行われると、メダルの払出等の特典が遊技者に与えられる。以上のような一連の流れがパチスロ機における1回の遊技(単位遊技)として行われる。
なお、本実施の形態では、全てのリールが回転しているときに最初に行われるリールの停止操作を第1停止操作、第1停止操作の次に行われる停止操作を第2停止操作、第2停止操作の次に行われる停止操作を第3停止操作という。
また、パチスロ機では、上述した一連の流れの中で、演出実行手段(報知手段)により様々な演出が行われる。これらの演出は、表示装置(例えば、後述の液晶表示装置11)により行う映像の表示、ランプ(例えば、後述のランプ群21)により行う光の出力、スピーカ(例えば、後述のスピーカ20L、20R)により行う音の出力、あるいはこれらの組合せにより行われる。
遊技者によりスタートレバーが操作されると、上述の内部当籤役の決定に用いられた乱数値とは別に、その他の抽籤処理、例えば演出用の乱数値(以下、演出用乱数値)が抽出される。
演出用乱数値が抽出されると、演出内容決定手段(例えば、後述のサブCPU81)は、内部当籤役に対応づけられた複数種類の演出内容の中から今回実行するものを抽籤により決定する。
演出内容が決定されると、演出実行手段は、リールの回転が開始されるとき、各リールの回転がそれぞれ停止されるとき、入賞の有無の判定が行われたとき等の各契機に連動させて演出を実行する。
このように、パチスロ機では、内部当籤役に対応づけられた演出内容を実行することによって、決定された内部当籤役(言い換えると、狙うべき図柄の組合せ)を知るあるいは予想する機会が遊技者に提供され、遊技者の興味の向上が図られる。
[パチスロ機の構造]
次に、図2〜図6を参照して、本実施の形態におけるパチスロ機1の構造について説明する。
図2は、本実施の形態に係るパチスロ機の外部構造を示す斜視図であり、図3は、本実施の形態に係るパチスロ機において可動部品が初期位置にある状態のフロントパネルの状態の正面図であり、図4は、本実施の形態に係るパチスロ機において可動部品が演出位置にある状態のフロントパネルの状態の正面図である。また、図5は、本実施の形態に係るパチスロ機におけるフロントパネルの分解斜視図であり、図6は、本実施の形態に係るパチスロ機の内部構造を示すものであり、フロントドアが開いた状態の正面図である。
このパチスロ機1は、コイン、メダル、遊技球又はトークン等の他、遊技者に付与された、もしくは付与される遊技価値の情報を記憶したカード等の遊技媒体を用いて遊技する遊技機であるが、以下ではメダルを用いるものとして説明する。
図2に示すように、パチスロ機1は、外装体2を備えている。外装体2は、リールや回路基板等を収容する本体であるキャビネット2aと、キャビネット2aに対して開閉可能に取り付けられるフロントドア2bとを有している。キャビネット2aの両側面には、把手7が設けられている(図2では一側面の把手7のみを示す)。この把手7は、パチスロ機1を運搬するときに手をかける凹部である。
フロントドア2bは、ドア本体9と、フロントパネル10と、表示装置の一具体例を示す液晶表示装置11(図3参照)と、腰部パネル12とを備えている。ドア本体9は、ヒンジ(不図示)を用いてキャビネット2aに開閉可能に取り付けられている。ヒンジは、パチスロ機1の前方からドア本体9を見た場合に、ドア本体9における左側の端部に設けられている。
また、図3に示すように、キャビネット2aの内部には、3つのリール3L、3C、3Rが横並びに設けられている。以下、各リール3L、3C、3Rを、それぞれ左リール3L、中リール3C、右リール3Rという。各リール3L、3C、3Rは、円筒状に形成されたリール本体と、リール本体の周面に装着された透光性のシート材を有している。シート材の表面には、複数(例えば21個)の図柄が周方向に沿って所定の間隔をあけて描かれている。
液晶表示装置11は、ドア本体9の上部に取り付けられており、映像の表示による演出を実行する。この液晶表示装置11は、3つのリール3L、3C、3Rに描かれた図柄を表示する表示窓4L、4C、4Rを含む表示部(表示画面)11aを備える。本実施の形態では、表示窓4L、4C、4Rを含む表示部11aの全体を使って、映像の表示が行われ、演出が実行される。
表示窓4L、4C、4Rは、例えばアクリル板等の透明な部材で形成されている。この表示窓4L、4C、4Rは、正面(遊技者側)から見て、3つのリールの配置領域と重畳する位置に設けられ、かつ、3つのリールより手前(遊技者側)に位置するように設けられる。したがって、遊技者は、表示窓4L、4C、4Rを介して、表示窓4L、4C、4Rの背後に設けられた3つのリールを視認することができる。
本実施の形態では、表示窓4L、4C、4Rは、その背後に設けられた対応するリールの回転が停止したとき、各リールに描かれた複数種類の図柄のうち、連続して配置された3つの図柄を表示できる大きさに設定されている。すなわち、表示窓4L、4C、4Rの枠内には、リールごとに上段、中段及び下段の各領域が設けられ、各領域に1個の図柄が表示される。そして、本実施の形態では、左リール3Lの中段領域、中リール3Cの中段領域、及び、右リール3Rの中段領域を結ぶライン(センターライン)を、入賞か否かの判定を行う入賞ラインとして定義する。
フロントパネル10は、ドア本体9の上部に取り付けられており、液晶表示装置11を覆う大きさに設定されている。このフロントパネル10は、液晶表示装置11の表示部11a側に重畳して配置され、液晶表示装置11の表示部11aを露出させるパネル開口101aを有する装飾枠101と、装飾枠101の前面を覆う保護カバー102(図2及び図5参照)とを有している。
図5に示すように、装飾枠101は、パネル開口101aを有する矩形の枠状に形成されている。この装飾枠101は、上枠部111、下枠部112、左枠部113、及び、右枠部114を有している。装飾枠101は、樹脂に混合物を混ぜて射出成型することで、表面に模様が生じるように形成されている。このような成型により表面に模様を生じさせるには、例えば、射出ゲートの位置等を調整するとよい。
上枠部111には、前方に開口する複数の上係合孔111aが設けられている。複数の上係合孔111aの開口は、それぞれ横長の長方形に形成されている。これら複数の上係合孔111aには、保護カバー102の後述する上係合片126が挿入される。
また、左枠部113には、前方に開口する複数の左係合孔113aが設けられており、右枠部114には、前方に開口する複数の右係合孔114aが設けられている。複数の左係合孔113a及び右係合孔114aの開口は、それぞれ縦長の長方形に形成されている。複数の左係合孔113a及び右係合孔114aには、保護カバー102の後述する左係合片127及び右係合片128が挿入される。
また、図5に示すように、保護カバー102は、透光性を有する合成樹脂により形成されており、前方を向く前面部121と、上方を向く上面部122と、下方を向く下面部123と、側方を向く左側面部124及び右側面部125とを有している。
前面部121の下部には、後述する演出用スイッチ22L、22Rを露出させるためのスイッチ用切り欠き121a、121bが形成されている。これらスイッチ用切り欠き121a、121bは、演出用スイッチ22L、22Rの外形に応じた円弧状に形成されている。
上面部122の端面には、複数の上係合片126が設けられている。複数の上係合片126は、上下方向に略直交する平面を有する平板状に形成されており、可撓性を有している。また、複数の上係合片126の上面(一方の平面)には、係合突条126aが設けられている。
上係合片126を装飾枠101の複数の上係合孔111aに挿入すると、係合突条126aが、装飾枠101の上枠部111に係合し、保護カバー102が装飾枠101から外れないようにすることができる。
保護カバー102の左側面部124及び右側面部125は、前後方向の中間部で前面部121と連続している。これにより、左側面部124及び右側面部125は、前面部121よりも前方に突出する突出片124A及び突出片125Aを有している。左側面部124及び右側面部125の前方を向く端面は、突出片124A及び突出片125A側の端面であり、中央部が最も前方に突出するような円弧状に形成されている。
また、右側面部125の後方を向く端面には、複数の右係合片128が設けられている。なお、左側面部124には、右側面部125における右係合片128と同様に、複数の左係合片127(不図示)が設けられている。複数の左係合片127及び複数の右係合片128は、左右方向に略直交する平面を有する平板状に形成されている。
右側面部125には、装飾部125aが設けられている。この装飾部125aは、右側面部125の外面の一部にシボ加工を施すことにより形成されている。この装飾部125aは、装飾枠101の右係合孔114aの奥に設けた不図示の光源から発射された光を受けて発光する。なお、右側面部125において、装飾部125aが設けられていない領域は、光を透過する透光部である。
また、左側面部124には、右側面部125の装飾部125aと同様の装飾部(不図示)が設けられている。左側面部124の装飾部(不図示)は、装飾枠101の左係合孔113aの奥に設けた不図示の光源から発射された光を受けて発光する。なお、左側面部124において、装飾部が設けられていない領域は、光を透過する透光部である。
また、図3〜図5に示すように、装飾枠101には、ランプ群21と、演出用スイッチ22L、22Rが設けられている。ランプ群21は、例えば、図3中のランプ21a、21bを含む。このランプ群21は、LED(Light Emitting Diode)等で構成され、演出内容に対応するパターンで、光を点灯及び消灯する。演出用スイッチ22L、22Rは、それぞれ装飾枠101の左右の側部に設けられている。
また、装飾枠101には、中央可動ユニット105と、左可動ユニット106と、右可動ユニット107とが取り付けられている。
中央可動ユニット105は、装飾枠101内の上方における中央部に配置されており、後述する可動部品309を有している。中央可動ユニット105は、例えば、特定の演出が行われる場合に、初期位置(図3参照)にある可動部品309を、左右方向に延びる軸を中心に回動させると共に、装飾カバー364の下方から下降させる。これにより、可動部品309は、液晶表示装置11の表示部11aの一部を覆う演出位置(図4参照)まで移動する。
ここで、図4に示すように、可動部品309は、キャラクタ部323、アーチカバー324、発光表示部325により構成され、可動部品309が演出位置に配置されると、キャラクタ部323、アーチカバー324、発光表示部325がパチスロ機1の前方から視認可能となる。また、図示は省略するが、アーチカバー324及び発光表示部325には、それらの裏面に設けられたLED(図示せず)から照射された光を透過する透過領域が、各々個別に形成されている。特に、発光表示部325は、複数段階(例えば、3段階)の点灯表示を段階的に行いうるように、複数(例えば、3個)の透過領域が並列して形成されている。
左可動ユニット106は、装飾枠101内の左側方に配置されており、後述する左扉188を有している。また、右可動ユニット107は、装飾枠101内の右側方に配置されており、後述する右扉189を有している。左扉188及び右扉189は、適当な厚みを有する略長方形の板状に形成されており、初期位置において、一方の平面が前方を向いている。
左可動ユニット106は、例えば、所定の演出が行われる場合に、初期位置(図3参照)にある左扉188を、上下方向に延びる軸を中心に回動させる。また、右可動ユニット107は、例えば、所定の演出が行われる場合に、初期位置にある右扉189を、上下方向に延びる軸を中心に回動させる。なお、パチスロ機1では、所定の演出が行われる場合において、左扉188と右扉189のいずれか一方を回動させてもよく、左扉188と右扉189の両方を回動させてもよい。
また、図2に示すように、腰部パネル12には、台座部13が形成されている。この台座部13には、遊技者の操作対象となる各種装置(メダル投入口14、MAXベットボタン15A、1BETボタン15B、スタートレバー16、ストップボタン17L、17C、17R、精算ボタン18)が設けられている。
メダル投入口14は、遊技者によって外部からパチスロ機1に投下されるメダルを受け入れるために設けられる。メダル投入口14から受け入れられたメダルは、所定枚数(例えば3枚)を上限として1回の遊技に使用され、所定枚数を超えた分は、パチスロ機1の内部に預けることができる(いわゆるクレジット機能)。
MAXベットボタン15A及び1BETボタン15Bは、パチスロ機1の内部に預けられているメダルから1回の遊技に使用する枚数を決定するために設けられる。また、精算ボタン18は、パチスロ機1の内部に預けられているメダルを外部に引き出す(排出する)ために設けられる。
スタートレバー16は、全てのリール(3L、3C、3R)の回転を開始するために設けられる。ストップボタン17L、17C、17Rは、それぞれ、左リール3L、中リール3C、右リール3Rに対応づけて設けられ、各ストップボタンは対応するリールの回転を停止するために設けられる。以下、ストップボタン17L、17C、17Rを、それぞれ左ストップボタン17L、中ストップボタン17C、右ストップボタン17Rという。
また、図2には示さないが、台座部13には、7セグメントLED(Light Emitting Diode)からなる7セグ表示器6(図7参照)が設けられている。この7セグ表示器6は、特典として遊技者に対して払い出すメダルの枚数(以下、払出枚数)、パチスロ機1の内部に預けられているメダルの枚数(以下、クレジット枚数)等の情報をデジタル表示する。
ドア本体9の下部には、メダル払出口24、メダル受皿25、スピーカ20L、20R等が設けられている。メダル払出口24は、後述のメダル払出装置33の駆動により排出されるメダルを外部に導く。メダル受皿25は、メダル払出口24から排出されたメダルを貯める。また、スピーカ20L、20Rは、演出内容に対応する効果音や楽曲等の音を出力する。
また、図6に示すように、キャビネット2aは、正面側の一面が開口された略直方体状に形成されている。このキャビネット2a内の上部には、後述の主制御回路41(図7参照)を構成する主基板31が設けられている。主制御回路41は、内部当籤役の決定、各リールの回転及び停止、入賞の有無の判定等の、パチスロ機1における遊技の主な動作及び該動作間の流れを制御する回路である。なお、主制御回路41の具体的な構成は後述する。
キャビネット2a内の中央部には、3つのリール(左リール3L、中リール3C及び右リール3R)が設けられている。なお、図6には示さないが、各リールは、所定の減速比を有する歯車を介して対応する後述のステッピングモータ(図7中のステッピングモータ61L、61C、61Rのいずれか)に接続される。
キャビネット2a内の下部には、多量のメダルを収容可能であり、かつ、それらを1枚ずつ排出可能な構造を有するメダル払出装置33(以下、ホッパー33という)が設けられている。また、キャビネット2a内における、ホッパー33の一方の側部(図6に示す例では左側)には、パチスロ機1が有する各装置に対して必要な電力を供給する電源装置4が設けられている。
フロントドア2bの裏面側(表示画面側とは反対側の部分)における上部には、後述の副制御回路42(図7及び図8参照)を構成する副基板32が設けられている。副制御回路42は、映像の表示等による演出の実行を制御する回路である。なお、副制御回路42の具体的な構成は後述する。
さらに、フロントドア2bの裏面側における略中央部には、セレクタ35が設けられている。セレクタ35は、メダル投入口14(図2参照)を介して外部から投入されたメダルの材質や形状等が適正であるか否かを選別する装置であり、適正であると判定したメダルをホッパー33に案内する。また、図6には示さないが、セレクタ35内においてメダルが通過する経路上には、適正なメダルが通過したことを検出するメダルセンサ35S(図7参照)が設けられている。
[パチスロ機が備える回路の構成]
次に、図7、図8を参照して、本実施の形態におけるパチスロ機1が備える回路の構成について説明する。図7は、本実施の形態に係るパチスロ機が備える回路の全体構成を示すブロック図であり、図8は、本実施の形態に係るパチスロ機における副制御回路の内部構成を示すブロック図である。本実施の形態におけるパチスロ機1は、主制御回路41、副制御回路42及びこれらと電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)を備える。
<主制御回路>
主制御回路41は、主に、回路基板(主基板31)上に設置されたマイクロコンピュータ50により構成される。それ以外の構成要素として、主制御回路41は、クロックパルス発生回路54、分周器55、乱数発生器56、サンプリング回路57、表示部駆動回路64、ホッパー駆動回路65、及び、払出完了信号回路66を含む。
マイクロコンピュータ50は、メインCPU51、メインROM(Read Only Memory)52及びメインRAM(Random Access Memory)53により構成される。
メインROM52には、メインCPU51により実行される各種処理の制御プログラム、内部抽籤テーブル等のデータテーブル、副制御回路42に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶されている。メインRAM53には、制御プログラムの実行により決定された内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられている。
メインCPU51には、クロックパルス発生回路54、分周器55、乱数発生器56及びサンプリング回路57が接続されている。クロックパルス発生回路54及び分周器55は、クロックパルスを発生する。なお、メインCPU51は、発生されたクロックパルスに基づいて、制御プログラムを実行する。また、乱数発生器56は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜65535)を発生する。そして、サンプリング回路57は、発生された乱数の中から1つの値を抽出する。
マイクロコンピュータ50の入力ポートには、各種スイッチ及びセンサ等が接続される。メインCPU51は、各種スイッチ等からの入力信号を受けて、ステッピングモータ61L、61C、61R等の周辺装置の動作を制御する。
ストップスイッチ17Sは、左ストップボタン17L、中ストップボタン17C、右ストップボタン17Rのそれぞれが遊技者により押されたこと(停止操作)を検出する。スタートスイッチ16Sは、スタートレバー16が遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出する。精算スイッチ18Sは、精算ボタンが遊技者により押されたことを検出する。
メダルセンサ35Sは、メダル投入口14に投入されたメダルがセレクタ35内を通過したことを検出する。また、ベットスイッチ15Sは、ベットボタン(MAXベットボタン15A又は1BETボタン15B)が遊技者により押されたことを検出する。
また、マイクロコンピュータ50により動作が制御される周辺装置としては、3つのステッピングモータ61L、61C、61R、7セグ表示器6及びホッパー33がある。また、マイクロコンピュータ50の出力ポートには、各周辺装置の動作を制御するための駆動回路が接続される。
モータ駆動回路62は、左リール3L、中リール3C、右リール3Rに対応してそれぞれ設けられた3つのステッピングモータ61L、61C、61Rの駆動を制御する。リール位置検出回路63は、発光部と受光部とを有する光センサにより、リールが一回転したことを示すリールインデックスをリールごとに検出する。
3つのステッピングモータ61L、61C、61Rのそれぞれは、その運動量がパルスの出力数に比例し、回転軸を指定された角度で停止させることが可能な構成を有する。また、各ステッピングモータの駆動力は、所定の減速比を有する歯車を介して、対応するリールに伝達される。そして、各ステッピングモータに対して1回のパルスが出力されるごとに、対応するリールは一定の角度で回転する。
メインCPU51は、各リールのリールインデックスを検出してから対応するステッピングモータに対してパルスが出力された回数をカウントすることによって、各リールの回転角度(具体的には、リールが図柄何個分だけ回転したか)を管理する。
ここで、各リールの回転角度の管理を具体的に説明する。各ステッピングモータに対して出力されたパルスの数は、メインRAM53に設けられたパルスカウンタ(不図示)によって計数される。そして、図柄1個分の回転に必要な所定回数(例えば、17回)のパルスの出力がパルスカウンタで計数されるごとに、メインRAM53に設けられた図柄カウンタ(不図示)の値に、「1」が加算される。なお、図柄カウンタは、リールごとに設けられる。そして、図柄カウンタの値は、リール位置検出回路63によってリールインデックスが検出されるとクリアされる。
すなわち、本実施の形態では、図柄カウンタの値を管理することにより、リールインデックスが検出されてから図柄何個分の回転動作が行われたのかを管理する。それゆえ、各リールの各図柄の位置は、リールインデックスが検出される位置を基準として検出される。
なお、表示部駆動回路64は、7セグ表示器6の動作を制御する。ホッパー駆動回路65は、ホッパー33の動作を制御する。また、払出完了信号回路66は、ホッパー33に設けられたメダル検出部33Sが行うメダルの検出を管理し、ホッパー33から外部に排出されたメダルが所定の払出枚数に達したか否かをチェックする。
また、図示は省略しているが、マイクロコンピュータ50の出力ポートには、外部集中端子板が接続されている。外部集中端子板は、主制御回路41からのメダルの投入/払出枚数、遊技回数、ボーナスの作動有無情報等の信号が入力されるとともに、それらの信号を遊技回数やボーナス作動回数等を表示する外部表示器や、遊技場のホストコンピュータに外部信号として出力する。外部表示器は、例えば、パチスロ機1の上方に設置され、遊技回数の進行やボーナス作動と連動して表示を更新したり、ランプ等によりボーナス作動を報知したりするものである。
<副制御回路>
図7及び図8に示すように、副制御回路42は、主制御回路41と電気的に接続され、主制御回路41から送信されるコマンドに基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行う。副制御回路42は、基本的には、図7に示すように、サブCPU81、サブROM82、サブRAM83、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM85、及び、ドライバ86を含む。さらに、副制御回路42は、DSP(Digital Signal Processor)90、オーディオRAM91、A/D(Analog to Digital)変換器92、アンプ93、中央可動ユニット駆動回路96、左可動ユニット駆動回路97、右可動ユニット駆動回路98、及び、回転灯駆動回路99を含む。
サブCPU81は、主制御回路41から送信されたコマンドに応じて、サブROM82に記憶されている制御プログラムに従い、映像、音、光の出力制御を行う。なお、サブROM82は、基本的には、プログラム記憶領域及びデータ記憶領域を有する。
プログラム記憶領域には、サブCPU81が実行する各種制御プログラムが記憶される。なお、プログラム記憶領域に格納される制御プログラムには、例えば、主制御回路41との通信を制御するための主基板通信タスク、演出用乱数値を抽出して演出内容(演出データ)の決定及び登録を行うための演出登録タスク、決定した演出内容に基づいて液晶表示装置11による映像の表示を制御するための描画制御タスク、ランプ群21による光の出力を制御するためのランプ制御タスク、スピーカ20L、20Rによる音の出力を制御するための音声制御タスク等のプログラムが含まれる。
データ記憶領域には、例えば、各種データテーブルを記憶する記憶領域、各種演出内容を構成する演出データを記憶する記憶領域、映像の作成に関するアニメーションデータを記憶する記憶領域、BGMや効果音に関するサウンドデータを記憶する記憶領域、光の点消灯のパターンに関するランプデータを記憶する記憶領域等の各種記憶領域が含まれる。
サブRAM83は、決定された演出内容や演出データを登録する格納領域や、主制御回路41から送信される内部当籤役等の各種データを格納する格納領域等を有する。
また、副制御回路42には、図7に示すように、液晶表示装置11、スピーカ20L、20R、ランプ群21、中央可動ユニット105、左可動ユニット106、右可動ユニット107、及び、回転灯543等の周辺装置が接続されている。つまり、これらの周辺装置の動作は、副制御回路42により制御される。
本実施の形態では、サブCPU81、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM85(フレームバッファを含む)及びドライバ86は、演出内容により指定されたアニメーションデータに従って映像を作成し、該作成した映像は液晶表示装置11により表示される。
また、サブCPU81、DSP90、オーディオRAM91、A/D変換器92及びアンプ93は、演出内容により指定されたサウンドデータに従ってBGM等の音をスピーカ20L、20Rにより出力する。さらに、サブCPU81は、演出内容により指定されたランプデータに従ってランプ群21の点灯及び消灯を行う。
サブCPU81及び中央可動ユニット駆動回路96は、演出内容により指定された中央可動ユニット駆動データに従って中央可動ユニット105の駆動を行う。つまり、中央可動ユニット105は、特定の演出が行われる場合に駆動して、可動部品309を液晶表示装置11の表示部11aの一部を覆う位置まで移動させる。
また、サブCPU81及び左可動ユニット駆動回路97は、演出内容により指定された左可動ユニット駆動データに従って左可動ユニット106の駆動を行う。サブCPU81及び右可動ユニット駆動回路98は、演出内容により指定された右可動ユニット駆動データに従って右可動ユニット107の駆動を行う。また、サブCPU81及び回転灯駆動回路99は、演出内容により指定された回転灯駆動データに従って回転灯543の駆動を行う。
なお、本実施の形態において、サブCPU81は、所定の開始条件が成立した場合に、決定された内部当籤役に応じて、遊技者にとって有利となる停止操作の手順を報知する状態である有利遊技状態に制御する有利遊技状態制御手段を構成する。このような、有利遊技状態は、「AT」と称される。
[遊技状態の変移]
次に、図9を参照して、パチスロ機1の遊技状態について説明する。メインCPU51は、パチスロ機1の遊技状態として、一般遊技状態(RT0遊技状態又はRT1遊技状態)とBB遊技状態(RB遊技状態)との2つの遊技状態をそれぞれ変移させるようになっている。
<一般遊技状態の変移>
図9に示すように、メインCPU51は、一般遊技状態として、RT0遊技状態及びRT1遊技状態のいずれかの状態をとる。RT0遊技状態において、ボーナスの作動役であるボーナス役(本実施の形態においては、BB)に内部当籤すると、遊技状態をRT1遊技状態に移行させる。
RT0遊技状態は、再遊技の作動役であるリプレイ役の当籤確率がRT1遊技状態より相対的に低いリプレイ低確率状態(低RT遊技状態)である。RT1遊技状態は、リプレイ役の当籤確率がRT0遊技状態より相対的に高いリプレイ高確率状態(高RT遊技状態)である。
ここで、RT1遊技状態からRT0遊技状態へは直接移行することはなく、RT1遊技状態においてBBに入賞し、BB遊技状態へ移行し、当該BB遊技状態が終了することにより、再びRT0遊技状態へ移行することとなる。
また、BBは、内部当籤してから入賞するまでの間、常に内部当籤している状態となる。以下、この状態を「BB持越状態」という。すなわち、本実施の形態においては、RT1遊技状態とBB持越状態とは等価の関係にある。
なお、RT1遊技状態は、ゲーム数によって管理されるRTではなく、上述したような移行条件が成立したときにのみ移行する遊技状態である。その意味において、RT1遊技状態は無限RTである。
<BB遊技状態の変移>
また、メインCPU51は、BBが入賞すると、遊技状態をBB遊技状態に移行させる。本実施の形態においては、BB遊技状態中は常にRB遊技状態中に制御され、BB終了条件が成立した場合、具体的には、BB遊技状態において規定枚数(本実施の形態においては、75枚)を超えるメダルの払出があった場合には、BB遊技状態及びRB遊技状態を終了させ、RT0遊技状態に移行させる。
なお、本実施の形態では、図15において後述する一般遊技状態用内部抽籤テーブルに示すように、RT1遊技状態においては、必ずいずれかの内部当籤役が抽籤により決定される構成となっている。すなわち、BB持越状態であって、いずれの小役又はリプレイ役にも当籤していないという単位遊技は、BBに内部当籤した単位遊技でのみ発生することとなる。また、内部当籤役として、リプレイ役、小役、及びボーナス役に大別することができるが、後述する図19において示すように、本実施の形態においては、BBよりもリプレイ役や小役が優先的に停止表示されるように構成されている。
したがって、BBに内部当籤したが、その単位遊技においてBBに入賞させることができなかった場合には、所定の初期化条件が満たされるまで(例えば、電源投入時におけるメインRAM33のバックアップエラーによる全記憶領域の初期化)RT1遊技状態が継続することとなる。
なお、遊技状態の変移は、上述したものに限られるものではない。例えば、後述するベルリプの図柄の組合せを複数設け、後述する通常リプ1〜4、又はベルリプ1〜4の当籤時に、停止操作順序によって入賞する図柄の組合せを異ならせることで、一のベルリプの図柄の組合せが入賞した場合には、上述したRT1遊技状態に移行させ、他のベルリプの図柄の組合せが入賞した場合には、上述したRT0遊技状態に移行させるように構成することとしてもよい。
この場合、サブCPU81により、有利遊技状態に制御されると、まず、その一のベルリプの図柄の組合せが入賞することとなる停止操作順序が報知され、この報知にしたがって停止操作を行うことにより、RT0遊技状態からRT1遊技状態に移行する。そして、RT1遊技状態においては、その他のベルリプの図柄の組合せが入賞しない停止操作順序を報知するとともに、各小役の入賞について、最もメダルの払出が多くなる停止操作順序が報知されるようにすることで、同様に、遊技者にとって有利な有利遊技状態を構成することができる。
[メインROMに記憶されているデータテーブル]
次に、図10〜図18を参照して、メインROM52に記憶されている各種のデータテーブルについて説明する。
<図柄配置テーブル>
図10に示す図柄配置テーブルは、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの各々の表面に配されている図柄の配列を表している。図柄配置テーブルは、20個の図柄位置「0」〜「19」と、これらの図柄位置の各々に対応する図柄との対応関係を規定する。
図柄位置データ「0」〜「19」は、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの各々において回転方向に沿って配されている図柄の位置を示す。図柄位置「0」〜「19」に対応する図柄は、図柄カウンタの値を用いて図柄配置テーブルを参照することによって特定することができる。
図柄の種類としては、「赤7」、「BAR」、「リプレイ」、「ベル」、「チェリー」、「スイカA」、「スイカB」、「スイカC」、「白ブランク」及び「紫ブランク」を含んでいる。
ここで、「スイカA」、「スイカB」及び「スイカC」は、メインCPU51が内部的に異なる図柄であると識別可能であればよく、本実施の形態においては、同一の図柄のように遊技者が認識できる図柄とする。以下、「スイカA」、「スイカB」及び「スイカC」を総称して「スイカ」ともいう。
<図柄コード表>
図11に示すように、各リール3L、3C、3Rに配された各図柄は、図柄コード表によって特定され、本実施の形態においては、2バイト(16ビット)のデータによって区別される。図11に示す図柄コード表は、3つのリール3L、3C、3Rの表面に配された図柄を特定するためのデータとしての図柄コードを表している。
例えば、図10に示した図柄配置テーブルは、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの各々の表面に配されている図柄の配列を表すものとして説明したが、実際にメインROM52に記憶されている図柄配置テーブルは、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの各々の表面に配されている図柄を特定する図柄コードの配列を表している。
本実施の形態において、パチスロ機1で用いる図柄は、上述のように「赤7」、「BAR」、「リプレイ」、「ベル」、「チェリー」、「スイカA」、「スイカB」、「スイカC」、「白ブランク」及び「紫ブランク」の10種類である。
図柄コード表では、「赤7」図柄に対する図柄コードとして「1」が割り当てられている。また、「BAR」図柄に対する図柄コードとして「2」が割り当てられている。また、「リプレイ」図柄に対する図柄コードとして「3」が割り当てられている。
同様に、「ベル」、「チェリー」、「スイカA」、「スイカB」、「スイカC」、「白ブランク」及び「紫ブランク」の図柄に対する図柄コードとして「4」から「10」がそれぞれ割り当てられている。
<図柄組合せテーブル>
図12〜図14に示す図柄組合せテーブルは、27バイトで表される格納領域識別データによって識別される図柄の組合せに対して、入賞作動フラグ及び払出枚数が対応付けられている。
入賞作動フラグは、入賞した役(以下、「入賞役」という)を表すための固有の図柄の組合せに対応して割り当てられたデータであり、1バイト(8ビット)データ及び格納領域種別を含んでいる。格納領域種別は、1バイトデータを区別するためのデータである。
1バイトデータは、複数の図柄の組合せに対応するデータを含んでいる。各図柄の組合せは、格納領域種別と1バイトデータとによって区別される。
なお、図12〜図14に示す図柄組合せテーブルは、発明を理解しやすくするために、各図柄の組合せに対する入賞作動フラグに対して、入賞役の名称(内容)が対応付けられている。
払出枚数は、各図柄の組合せに対応して、遊技者に払い出すメダルの枚数を示すデータである。有効ラインに沿って並んだ図柄の組合せが、図柄組合せテーブルの「図柄の組合せ」と一致したときには、対応する払出枚数に基づいて、ホッパー装置33の駆動によるメダルの排出、又は、クレジット枚数をカウントするクレジットカウンタの加算が行われる。
図12は、ボーナス役に係る図柄組合せテーブルを示している。「BB」と呼ばれる入賞役を表す「スイカB−BAR−白ブランク」の図柄の組合せが、一般遊技状態(RT1遊技状態)にあるときに有効ラインに沿って表示された場合には、メダルの払出はないが、BBに入賞したことを表す。すなわち、一般遊技状態(RT1遊技状態)にあるときに、「BB」が入賞した場合には、BB遊技状態に移行することとなる。
図13は、リプレイ役に係る図柄組合せテーブルを示している。図13に示す図柄の組合せが、有効ラインに沿って表示された場合には、メダルの払出はないが、再遊技の作動役に入賞したことを表す。すなわち、リプレイ役が入賞した場合には、次回の遊技において再遊技が行えることとなる。
図13において、「中段リプ」と呼ばれる入賞役を表す「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、表示窓4L、4C、4R内で中段に「リプレイ」が揃う。
「クロスアップリプ1」と呼ばれる入賞役を表す「ベル−リプレイ−赤7」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、表示窓4L、4C、4R内で右上がりに「リプレイ」が揃う。「クロスアップリプ2」〜「クロスアップリプ4」についても、「クロスアップリプ1」と同様である。
「クロスダウンリプ1」と呼ばれる入賞役を表す「スイカA−リプレイ−スイカA」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、表示窓4L、4C、4R内で右下がりに「リプレイ」が揃う。「クロスダウンリプ2」〜「クロスダウンリプ6」についても、「クロスダウンリプ1」と同様である。
「ベルリプ」と呼ばれる入賞役を表す「リプレイ−ベル−チェリー」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、表示窓4L、4C、4R内で右下がりに「ベル」が揃う。
このように、本実施の形態においては、上述のセンターラインのみが有効ラインとなるが、リプレイ役に係る図柄の組合せを図13に示したように構成し、また、図14の説明において後述する小役に係る図柄の組合せ(例えば、上段ベル1〜12、クロスアップベル1〜9、下段ベル1〜3及びクロスダウンスイカ1〜4等)も同様に構成することで、あたかも5つのライン(中段に揃うセンターライン、上段に揃うトップライン、下段に揃うボトムライン、右下がりに揃うクロスダウンライン、右上がりに揃うクロスアップライン)が有効ラインであるかのように遊技者に印象付けることができるようになっている。
「チャンスリプA1」と呼ばれる入賞役を表す「リプレイ−リプレイ−チェリー」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、表示窓4Lの上段に「ベル」、表示窓4Cの下段に「ベル」、表示窓4Rの下段に「ベル」が表示される。すなわち、上述した5つのラインのうち、少なくとも1つのライン(例えば、下段に揃うボトムライン、又は右下がりに揃うクロスダウンライン)上においては、2つの「ベル」が表示され(以下、「テンパイ」という。)、残り1つの「ベル」については他のライン上に表示される(以下、「テンパイ外れ」という。)。「チャンスリプA2」〜「チャンスリプA5」、「チャンスリプB1」〜「チャンスリプB3」についても、「チャンスリプA1」と同様に、表示窓4L、4C、4R内で「ベル」がテンパイ外れで表示される。
「特殊リプA1」と呼ばれる入賞役を表す「ベル−スイカA−スイカA」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、表示窓4L、4C、4R内で「スイカ」がテンパイ外れで表示される。「特殊リプA2」〜「特殊リプA6」、「特殊リプB」についても、「特殊リプA1」と同様である。
「BARリプA」と呼ばれる入賞役を表す「BAR−BAR−BAR」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、表示窓4L、4C、4R内で中段に「BAR」が揃う。また、「BARリプE」と呼ばれる入賞役を表す「リプレイ−BAR−チェリー」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、表示窓4L、4C、4R内で右上がりに「BAR」が揃う場合がある。
「BARリプB1」と呼ばれる入賞役を表す「BAR−BAR−スイカA」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、表示窓4L、4C、4R内で「BAR」がテンパイ外れで表示される。「BARリプB2」、「BARリプB3」、「BARリプC」、「BARリプD1」、「BARリプD2」についても、「BARリプB1」と同様である。
「BARリプB4」と呼ばれる入賞役を表す「ベル−BAR−スイカA」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、表示窓4L、4C、4R内で下段に「リプレイ」が揃う。「BARリプB5」、「BARリプB6」についても、「BARリプB4」と同様である。
「チェリーリプA」と呼ばれる入賞役を表す「チェリー−ANY−ANY」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、表示窓4Lの中段に「チェリー」が表示される。なお、「ANY」とはいずれの図柄であってもよい旨を示すものである。すなわち、「チェリーリプA」においては、表示窓4Lの中段に「チェリー」が表示されれば、表示窓4C、4Rに表示される図柄の如何にかかわらず、入賞が確定する図柄の組合せとなっている。
「チェリーリプB1」と呼ばれる入賞役を表す「スイカA−赤7−チェリー」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、表示窓4L、4C、4R内で「赤7」がテンパイ外れで表示される場合があるが、基本的には上述した「チェリーリプA」における「チェリー」の図柄を表示窓4Lの中段に表示させることができなかった場合に、表示される図柄の組合せとして規定されている。「チェリーリプB2」〜「チェリーリプB8」、「チェリーリプC」についても、「チェリーリプB1」と同様である。
図14a及び図14bは、メダルの払出がある小役に係る図柄組合せテーブルを示している。図14a及び図14bに示す図柄の組合せが、有効ラインに沿って表示された場合には、その図柄の組合せに対応付けられた払出枚数のメダルが払い出される。
「上段ベル1」と呼ばれる入賞役を表す「リプレイ−スイカA−スイカA」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、表示窓4L、4C、4R内で上段に「ベル」が揃い、7枚のメダルが払い出される。「上段ベル2」〜「上段ベル12」についても、「上段ベル1」と同様である。
「クロスアップベル1」と呼ばれる入賞役を表す「スイカA−ベル−スイカA」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、表示窓4L、4C、4R内で右上がりに「ベル」が揃い、7枚のメダルが払い出される。「クロスアップベル2」〜「クロスアップベル9」についても、「クロスアップベル1」と同様である。
「中1st2nd不正解A1」と呼ばれる入賞役を表す「BAR−ベル−リプレイ」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、1枚のメダルが払い出される。
「中1st2nd不正解A2」〜「中1st2nd不正解A9」、「中1st2nd不正解B1」〜「中1st2nd不正解B9」についても、「中1st2nd不正解A1」と同様である。
なお、「中1st2nd不正解」とは、図19の説明において後述するように、例えば、「押し順小役」として「中左右 クロスアップベル1」が内部当籤役として決定された場合に、「中左右」の停止操作順序でストップボタン17L、17C、17Rが操作された場合には、「クロスアップベル1」〜「クロスアップベル9」のいずれかが入賞し、7枚のメダルが払い出されることとなるが、「中右左」の停止操作順序でストップボタン17L、17C、17Rが操作された場合には、第1停止操作の停止操作順序は正解となるが、第2停止操作の停止操作順序は不正解となるため、「中1st2nd不正解A1」〜「中1st2nd不正解A9」のいずれかが入賞し、1枚のメダルが払い出されることを表したものである。
「右1st不正解A1」と呼ばれる入賞役を表す「スイカA−スイカA−ベル」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、1枚のメダルが払い出される。「右1st不正解A2」〜「右1st不正解A4」、「右1st不正解B1」〜「右1st不正解B4」についても、「右1st不正解A1」と同様である。
なお、「右1st不正解」とは、図19の説明において後述するように、例えば、「押し順小役」として「中左右 クロスアップベル1」が内部当籤役として決定された場合に、「中左右」の停止操作順序でストップボタン17L、17C、17Rが操作された場合には、「クロスアップベル1」〜「クロスアップベル9」のいずれかが入賞し、7枚のメダルが払い出されることとなるが、「右」、すなわちストップボタン17Rが第1停止操作された場合には、停止操作順序は不正解となるため、後述する「取りこぼし」が発生しないときに、「右1st不正解A1」〜「右1st不正解A4」、又は「右1st不正解B1」〜「右1st不正解B4」のいずれかが入賞し、1枚のメダルが払い出されることを表したものである。
「中段ベル」と呼ばれる入賞役を表す「ベル−ベル−ベル」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、表示窓4L、4C、4R内で中段に「ベル」が揃い、7枚のメダルが払い出される。
「右1st2nd不正解A1」と呼ばれる入賞役を表す「スイカA−紫ブランク−ベル」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、1枚のメダルが払い出される。「右1st2nd不正解A2」〜「右1st2nd不正解A6」、「右1st2nd不正解B1」〜「右1st2nd不正解B6」についても、「右1st2nd不正解A1」と同様である。
なお、「右1st2nd不正解」とは、図19の説明において後述するように、例えば、「押し順小役」として「右左中 中段ベル1」が内部当籤役として決定された場合に、「右左中」の停止操作順序でストップボタン17L、17C、17Rが操作された場合には、「中段ベル」が入賞し、7枚のメダルが払い出されることとなるが、「右中左」の停止操作順序でストップボタン17L、17C、17Rが操作された場合には、第1停止操作の停止操作順序は正解となるが、第2停止操作の停止操作順序は不正解となるため、「右1st2nd不正解A1」〜「右1st2nd不正解A6」のいずれかが入賞し、1枚のメダルが払い出されることを表したものである。
もっとも、「右1st2nd不正解B1」〜「右1st2nd不正解B6」については、「押し順小役」として「中左右 下段ベル1」〜「中左右 下段ベル3」、「中右左 下段ベル1」〜「中右左 下段ベル3」のいずれかが内部当籤役として決定された場合に、「右」、すなわちストップボタン17Rが第1停止操作された場合には、停止操作順序は不正解となるが、この場合には、後述する「取りこぼし」は発生せず、「右1st2nd不正解B1」〜「右1st2nd不正解B6」のいずれかが入賞し、1枚のメダルが払い出されることとなる。したがって、後述する「取りこぼし」が発生しない点を除いて、上述した内部当籤役の場合には、「右1st不正解」であるとも言える。
また、「押し順小役」として「右左中 下段ベル1」〜「右左中 下段ベル3」、「右中左 下段ベル1」〜「右中左 下段ベル3」のいずれかが内部当籤役として決定された場合に、「中」、すなわちストップボタン17Cが第1停止操作された場合には、停止操作順序は不正解となるが、この場合には、後述する「取りこぼし」は発生せず、「右1st2nd不正解B1」〜「右1st2nd不正解B6」のいずれかが入賞し、1枚のメダルが払い出されることとなる。したがって、後述する「取りこぼし」が発生しない点を除いて、上述した内部当籤役の場合には、後述する「中1st不正解」であるとも言える。
「中1st不正解A1」と呼ばれる入賞役を表す「ベル−チェリー−BAR」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、1枚のメダルが払い出される。「中1st不正解A2」〜「中1st不正解A4」、「中1st不正解B1」〜「中1st不正解B4」についても、「中1st不正解A1」と同様である。
なお、「中1st不正解」とは、図19の説明において後述するように、例えば、「押し順小役」として「右左中 中段ベル1」が内部当籤役として決定された場合に、「右左中」の停止操作順序でストップボタン17L、17C、17Rが操作された場合には、「中段ベル」が入賞し、7枚のメダルが払い出されることとなるが、「中」、すなわちストップボタン17Cが第1停止操作された場合には、停止操作順序は不正解となるため、後述する「取りこぼし」が発生しないときに、「中1st不正解A1」〜「中1st不正解A4」、又は「中1st不正解B1」〜「中1st不正解B4」のいずれかが入賞し、1枚のメダルが払い出されることを表したものである。
「下段ベル1」と呼ばれる入賞役を表す「スイカA−リプレイ−チェリー」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、表示窓4L、4C、4R内で下段に「ベル」が揃い、7枚のメダルが払い出される。「下段ベル2」、「下段ベル3」についても、「下段ベル1」と同様である。
「クロスダウンスイカ1」と呼ばれる入賞役を表す「赤7−スイカA−ベル」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、表示窓4L、4C、4R内で右下がりに「スイカ」が揃い、3枚のメダルが払い出される。「クロスダウンスイカ2」〜「クロスダウンスイカ4」についても、「クロスダウンスイカ1」と同様である。
「中段スイカ1」と呼ばれる入賞役を表す「スイカB−スイカA−スイカA」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、表示窓4L、4C、4R内で中段に「スイカ」が揃い、3枚のメダルが払い出される。「中段スイカ2」〜「中段スイカ6」についても、「中段スイカ1」と同様である。
「角チェリーA1−1」と呼ばれる入賞役を表す「BAR−チェリー−白ブランク」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、表示窓4L内の下段に「チェリー」が表示され、3枚のメダルが払い出される。「角チェリーA1−2」〜「角チェリーA1−8」、「角チェリーB1−1」〜「角チェリーB1−4」、「角チェリーB2−1」〜「角チェリーB2−24」、「角チェリーB3−1」〜「角チェリーB3−4」、「角チェリーB4−1」〜「角チェリーB4−3」、「角チェリーB5−1」〜「角チェリーB5−4」、「角チェリーC1−1」〜「角チェリーC1−8」、「角チェリーC2−1」〜「角チェリーC2−12」、「角チェリーC3−1」〜「角チェリーC3−6」、「角チェリーC4−1」〜「角チェリーC4−3」、についても、「角チェリーA1−1」と同様に、表示窓4L内の上段、又は下段に「チェリー」が表示される。
「特殊役A」と呼ばれる入賞役を表す「スイカB−ベル−ベル」の図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された場合には、1枚のメダルが払い出される。「特殊役B」、「特殊役C」についても、「特殊役A」と同様である。
ここで、「特殊役」は、「弱チェリー」、「強チェリー1」、「強チェリー2」が内部当籤役として決定された場合に、上述した「角チェリー」のいずれも入賞させることができない場合、すなわち、停止操作のタイミングに応じて、表示窓4L内の上段、又は下段に「チェリー」を表示させることができない場合、「BB」よりも「特殊役」を優先的に表示させるように停止制御を行うことで、「BB」を入賞させないように制御するための図柄の組合せとして規定している。
なお、本実施の形態においては、リプレイ役に係る図柄の組合せ及び小役に係る図柄の組合せに関し、他と識別できるように上述した名称を付しているが、その名称が必ずしもその図柄の組合せの役割を限定するものではない。
<内部抽籤テーブル>
図15及び図16に示す複数の内部抽籤テーブルは、当籤番号に対して、遊技状態ごとの抽籤値及びデータポインタが対応付けられている。なお、内部抽籤テーブルは、通常、パチスロ機1の設定値(例えば、設定値1〜6)ごとにメインROM52に格納されている。しかしながら、本実施の形態においては、説明の便宜上、それぞれ1つの内部抽籤テーブルを用いて説明する。
本実施の形態では、予め定められた数値の範囲「0〜65535」から抽出される抽籤用乱数値を、各当籤番号に応じた抽籤値で順次減算し、減算の結果が負となったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行うことによって内部的な抽籤が行われる。
したがって、抽籤値として規定されている数値が大きいほど、割り当てられたデータ(つまり、データポインタ)が決定される確率が高い。減算の結果が負となったか否かの判断処理の回数が、当籤番号の数を超えたときには、内部抽籤処理の結果は「ハズレ」となる。
なお、各当籤番号の当籤確率は、「各当籤番号に対応する抽籤値/抽出される可能性のある全ての乱数値の個数(65536)」によって表すことができる。本実施の形態では、複数種類の内部抽籤テーブルを使い分けることにより、決定される内部当籤役の種類や当籤確率を変動させ、この結果、遊技者が抱く期待に起伏が生じるようにしている。
データポインタは、内部抽籤テーブルを参照して行う抽籤の結果として取得されるデータであり、後述する内部当籤役決定テーブルにより規定されている内部当籤役を指定するためのデータである。
すなわち、データポインタは、図17に示す小役・リプレイ用当籤役決定テーブル及び図18に示すボーナス用内部当籤役決定テーブルにおいて、格納領域種別及び1バイトデータを決定するために用いられるデータである。データポインタは、各当籤番号に対応して、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタが個別に規定されている。
なお、内部抽籤処理の方式は、上述した方式に限られるものではなく、例えば、予め定められた数値の範囲「0〜65535」から抽出される抽籤用乱数値に、各当籤番号に応じた抽籤値で順次加算し、加算の結果が所定の値となったか(例えば、当籤番号ごとに予め定められた値以上となったか)の判定を行うことによって内部的な抽籤を行うこととしてもよい。
(一般遊技状態用内部抽籤テーブル)
図15に示すように、一般遊技状態で参照される一般遊技状態用内部抽籤テーブルは、RT0遊技状態及びRT1遊技状態における各当籤番号の抽籤値を規定している。一般遊技状態用内部抽籤テーブルにおいて、RT0遊技状態及びRT1遊技状態における当籤番号「1」〜「45」は、小役・リプレイ用データポインタ「1」〜「45」にそれぞれ対応付けられている。なお、RT1遊技状態における「(BBフラグ間)」とは、上述した「BB持越状態」と同義である。
RT0遊技状態とRT1遊技状態との間では、当籤番号「1」〜「16」及び「46」の抽籤値が異なっており、当籤番号「17」〜「45」の抽籤値が同一である。当籤番号「46」は、ボーナス用データポインタとして「1」が対応付けられ、BBが内部当籤役として決定される場合には、BBのみが内部当籤役として決定される(単独当籤する)ように設定されている。
詳細には、RT0遊技状態では、当籤番号「1」〜「16」の抽籤値を合算すると、「8978」に設定されており、当籤番号「46」の抽籤値は、「5851」に設定されている。一方、RT1遊技状態では、当籤番号「1」〜「16」の抽籤値を合算すると、「14829」に設定されており、RT0遊技状態にあるときより高く設定され、当籤番号「46」の抽籤値は、「0」に設定されている。すなわち、この当籤番号「46」の差分に相当する抽籤値が当籤番号「1」〜「16」の抽籤値に割り当てられている。
(RB遊技状態用内部抽籤テーブル)
図16に示すように、RB遊技状態で参照されるRB遊技状態用内部抽籤テーブルは、RB遊技状態における各当籤番号の抽籤値を規定している。RB遊技状態用内部抽籤テーブルにおいて、当籤番号「1」及び「2」は、小役・リプレイ用データポインタ「46」及び「47」にそれぞれ対応付けられている。なお、本実施の形態では、BB遊技状態においては常にRB遊技状態となっているため、RB遊技状態用内部抽籤テーブルは、BB遊技状態用内部抽籤テーブルと言い換えることもできる。
<小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル>
図17に示す小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルでは、小役・リプレイ用データポインタに対して、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)を識別するためのデータが対応付けられている。
また、図17に示した小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルでは、便宜上、小役・リプレイ用データポインタに対して、内部当籤役のデータが省略され、入賞役の名称(内容)と、内部当籤役の名称(備考)とが対応付けられている。
ここで、図17に示すように、1つのデータポインタに対して、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)が複数対応付けられていることによって、1回の内部抽籤処理で、複数の図柄の組合せ(入賞作動フラグ)の入賞が許可されることを可能としている。これらの内部抽籤方式は、「同時当籤」方式、「重複当籤」方式と称される。
なお、本実施の形態においては、入賞が許可される一の図柄の組合せ(入賞作動フラグ)を「内部当籤役」と定義することもできるし、1つのデータポインタに対して、入賞が許可される複数の図柄の組合せ(入賞作動フラグ)を1つのまとまりとして内部当籤役と定義することもできるが、図17〜図20においては、後者を内部当籤役と定義して説明する。
小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「0」は、「ハズレ」に対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「1」は、内部当籤役として、「通常リプ1」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「中段リプ」、「クロスアップリプ1〜4」、「クロスダウンリプ1〜6」及び「ベルリプ」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「2」は、内部当籤役として、「通常リプ2」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「中段リプ」、「クロスアップリプ1〜4」、「クロスダウンリプ1〜6」、「ベルリプ」及び「特殊リプA1〜6」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「3」は、内部当籤役として、「通常リプ3」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「中段リプ」、「クロスアップリプ1〜4」、「クロスダウンリプ1〜6」、「ベルリプ」及び「特殊リプB」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「4」は、内部当籤役として、「通常リプ4」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「中段リプ」、「クロスアップリプ1〜4」、「クロスダウンリプ1〜6」、「ベルリプ」、「特殊リプA1〜6」及び「特殊リプB」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「5」は、内部当籤役として、「ベルリプ1」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「中段リプ」及び「ベルリプ」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「6」は、内部当籤役として、「ベルリプ2」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「中段リプ」、「ベルリプ」及び「特殊リプA1〜6」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「7」は、内部当籤役として、「ベルリプ3」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「中段リプ」、「ベルリプ」及び「特殊リプB」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「8」は、内部当籤役として、「ベルリプ4」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「中段リプ」、「ベルリプ」、「特殊リプA1〜6」及び「特殊リプB」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「9」は、内部当籤役として、「チャンスリプ1」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「チャンスリプA1〜5」及び「チャンスリプB1〜3」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「10」は、内部当籤役として、「チャンスリプ2」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「チャンスリプA1〜5」、「チャンスリプB1〜3」及び「ベルリプ」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「11」は、内部当籤役として、「強チャンスリプ」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「中段リプ」、「特殊リプA1〜6」及び「特殊リプB」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「12」は、内部当籤役として、「チェリーリプ」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「BARリプB1〜6」、「BARリプC」、「BARリプD1,2」、「BARリプE」、「チェリーリプA」及び「チェリーリプB1〜8」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「13」は、内部当籤役として、「強チェリーリプ」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「BARリプB1〜6」、「BARリプC」、「BARリプD1,2」、「BARリプE」、「チェリーリプA」、「チェリーリプB1〜8」、「BARリプA」及び「チェリーリプC」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「14」は、内部当籤役として、「BARリプ1」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「中段リプ」、「クロスアップリプ1〜4」、「BARリプA」、「BARリプB1〜6」、「BARリプC」及び「BARリプD1,2」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「15」は、内部当籤役として、「BARリプ2」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「中段リプ」、「クロスアップリプ1〜4」、「BARリプA」、「BARリプB1〜6」、「BARリプC」、「BARリプD1,2」、「ベルリプ」及び「BARリプE」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「16」は、内部当籤役として、「フェイクBARリプ」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「中段リプ」、「クロスアップリプ1〜4」及び「BARリプD1,2」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「17」は、内部当籤役として、「中左右 クロスアップベル1」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「上段ベル1」、「クロスアップベル1〜9」、「中1st2nd不正解A1〜9」及び「右1st不正解A1〜4」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「18」は、内部当籤役として、「中左右 クロスアップベル2」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「上段ベル2」、「クロスアップベル1〜9」、「中1st2nd不正解A1〜9」及び「右1st不正解A1〜4」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「19」は、内部当籤役として、「中左右 クロスアップベル3」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「上段ベル3」、「クロスアップベル1〜9」、「中1st2nd不正解A1〜9」及び「右1st不正解A1〜4」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「20」は、内部当籤役として、「中右左 クロスアップベル1」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「上段ベル4」、「クロスアップベル1〜9」、「中1st2nd不正解A1〜9」及び「右1st不正解B1〜4」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「21」は、内部当籤役として、「中右左 クロスアップベル2」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「上段ベル5」、「クロスアップベル1〜9」、「中1st2nd不正解A1〜9」及び「右1st不正解B1〜4」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「22」は、内部当籤役として、「中右左 クロスアップベル3」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「上段ベル6」、「クロスアップベル1〜9」、「中1st2nd不正解A1〜9」及び「右1st不正解B1〜4」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「23」は、内部当籤役として、「右左中 中段ベル1」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「上段ベル7」、「中段ベル」、「右1st2nd不正解A1〜6」及び「中1st不正解A1〜4」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「24」は、内部当籤役として、「右左中 中段ベル2」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「上段ベル8」、「中段ベル」、「右1st2nd不正解A1〜6」及び「中1st不正解A1〜4」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「25」は、内部当籤役として、「右左中 中段ベル3」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「上段ベル9」、「中段ベル」、「右1st2nd不正解A1〜6」及び「中1st不正解A1〜4」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「26」は、内部当籤役として、「右中左 中段ベル1」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「上段ベル10」、「中段ベル」、「右1st2nd不正解A1〜6」及び「中1st不正解B1〜4」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「27」は、内部当籤役として、「右中左 中段ベル2」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「上段ベル11」、「中段ベル」、「右1st2nd不正解A1〜6」及び「中1st不正解B1〜4」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「28」は、内部当籤役として、「右中左 中段ベル3」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「上段ベル12」、「中段ベル」、「右1st2nd不正解A1〜6」及び「中1st不正解B1〜4」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「29」は、内部当籤役として、「中左右 下段ベル1」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「上段ベル1,2」、「下段ベル1〜3」、「中1st2nd不正解B1〜9」及び「右1st2nd不正解B1〜6」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「30」は、内部当籤役として、「中左右 下段ベル2」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「上段ベル3,4」、「下段ベル1〜3」、「中1st2nd不正解B1〜9」及び「右1st2nd不正解B1〜6」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「31」は、内部当籤役として、「中左右 下段ベル3」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「上段ベル5,6」、「下段ベル1〜3」、「中1st2nd不正解B1〜9」及び「右1st2nd不正解B1〜6」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「32」は、内部当籤役として、「中右左 下段ベル1」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「上段ベル7,8」、「下段ベル1〜3」、「中1st2nd不正解B1〜9」及び「右1st2nd不正解B1〜6」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「33」は、内部当籤役として、「中右左 下段ベル2」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「上段ベル9,10」、「下段ベル1〜3」、「中1st2nd不正解B1〜9」及び「右1st2nd不正解B1〜6」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「34」は、内部当籤役として、「中右左 下段ベル3」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「上段ベル11,12」、「下段ベル1〜3」、「中1st2nd不正解B1〜9」及び「右1st2nd不正解B1〜6」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「35」は、内部当籤役として、「右左中 下段ベル1」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「上段ベル1,2」、「下段ベル1〜3」及び「右1st2nd不正解B1〜6」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「36」は、内部当籤役として、「右左中 下段ベル2」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「上段ベル3,4」、「下段ベル1〜3」及び「右1st2nd不正解B1〜6」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「37」は、内部当籤役として、「右左中 下段ベル3」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「上段ベル5,6」、「下段ベル1〜3」及び「右1st2nd不正解B1〜6」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「38」は、内部当籤役として、「右中左 下段ベル1」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「上段ベル7,8」、「下段ベル1〜3」及び「右1st2nd不正解B1〜6」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「39」は、内部当籤役として、「右中左 下段ベル2」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「上段ベル9,10」、「下段ベル1〜3」及び「右1st2nd不正解B1〜6」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「40」は、内部当籤役として、「右中左 下段ベル3」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「上段ベル11,12」、「下段ベル1〜3」及び「右1st2nd不正解B1〜6」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「41」は、内部当籤役として、「強ベル」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「上段ベル1〜12」、「クロスアップベル1〜9」及び「下段ベル1〜3」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「42」は、内部当籤役として、「スイカ」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「クロスダウンスイカ1〜4」及び「中段スイカ1〜6」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「43」は、内部当籤役として、「弱チェリー」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「角チェリーA1−1〜8」、「角チェリーB3−1〜4」、「角チェリーC1−1〜8」、「角チェリーC2−1〜12」、「角チェリーC3−1〜6」、「角チェリーC4−1〜3」、「特殊役A」、「特殊役B」及び「特殊役C」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「44」は、内部当籤役として、「強チェリー1」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「角チェリーA1−1〜8」、「角チェリーB1−1〜4」、「角チェリーB2−1〜24」、「角チェリーB3−1〜4」、「角チェリーB4−1〜3」、「角チェリーB5−1〜4」、「角チェリーC2−1〜12」、「特殊役A」、「特殊役B」及び「特殊役C」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「45」は、内部当籤役として、「強チェリー2」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「角チェリーA1−1〜8」、「角チェリーB1−1〜4」、「角チェリーB2−1〜24」、「角チェリーB3−1〜4」、「角チェリーB4−1〜3」、「角チェリーB5−1〜4」、「角チェリーC2−1〜12」、「特殊役A」及び「特殊役C」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「46」は、内部当籤役として、「RB中小役A」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「中1st2nd不正解A1〜9」が対応付けられている。
また、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルにおいて、小役・リプレイ用データポインタ「47」は、内部当籤役として、「RB中小役B」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、全小役(すなわち、図14a及び図14bに示した全ての図柄の組合せ)が対応付けられている。
ここで、図16に示したRB遊技状態用内部抽籤テーブルを参照すると、「RB中小役A」は、当籤番号「1」に対応し、39425/65536の当籤確率で内部当籤する。
一方、図15に示した一般遊技状態用内部抽籤テーブルを参照すると、「RB中小役A」に対応付けられた「中1st2nd不正解A1〜9」の当籤確率は、2734×6/65536=16404/65536である。
また、図16に示したRB遊技状態用内部抽籤テーブルを参照すると、「RB中小役B」は、当籤番号「2」に対応し、16406/65536の当籤確率で内部当籤する。一方、図15に示した一般遊技状態用内部抽籤テーブルを参照すると、「RB中小役B」に対応付けられた入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)の中で最も当籤確率が高いのは、当籤番号「17」〜「22」及び「41」に対応する「クロスアップベル1〜9」であり、その当籤確率は、(2734×6+1)/65536=16405/65536である。
したがって、RB遊技状態では、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)単位において、一般遊技状態より高い当籤確率、すなわち、遊技者にとってより有利な当籤確率が設定されていることとなる。
<ボーナス用内部当籤役決定テーブル>
図18に示すボーナス用内部当籤役決定テーブルでは、ボーナス用データポインタに対して、内部当籤役を識別するためのデータが対応付けられている。
また、図18に示したボーナス用内部当籤役決定テーブルは、便宜上、ボーナス用データポインタに対して、内部当籤役のデータが省略され、入賞役の名称(内容)と、内部当籤役の名称(備考)とが対応付けられている。
ボーナス用内部当籤役決定テーブルにおいて、ボーナス用データポインタ「0」は、「ハズレ」に対応付けられている。また、ボーナス用内部当籤役決定テーブルにおいて、ボーナス用データポインタ「1」は、内部当籤役として、「BB」を示すものであり、入賞が許可される図柄の組合せ(入賞作動フラグ)として、「BB」が対応付けられている。
[内部当籤役に対する停止操作順序と入賞役との関係]
次に、図19を参照して、内部当籤役に対する停止操作順序と入賞役との関係について説明する。
図19においては、停止操作順序として、「左中右」は、ストップボタン17L、ストップボタン17C、ストップボタン17Rの順に停止操作がなされることを意味し、「左右中」は、ストップボタン17L、ストップボタン17R、ストップボタン17Cの順に停止操作がなされることを意味し、「中左右」は、ストップボタン17C、ストップボタン17L、ストップボタン17Rの順に停止操作がなされることを意味し、「中右左」は、ストップボタン17C、ストップボタン17R、ストップボタン17Lの順に停止操作がなされることを意味し、「右左中」は、ストップボタン17R、ストップボタン17L、ストップボタン17Cの順に停止操作がなされることを意味し、「右中左」は、ストップボタン17R、ストップボタン17C、ストップボタン17Lの順に停止操作がなされることを意味する。
<リール停止の概要>
本実施の形態においては、1つの内部当籤役に対して入賞が許可される図柄の組合せが複数対応付けられており、ストップボタン17L、17C、17Rが、どのようなタイミングで操作されたか(停止操作タイミング)、及びどのような順序で操作されたか(停止操作順序)によって、最終的に表示される入賞役も変動するように制御がなされる場合がある。
すなわち、最終的に有効ライン上に表示される図柄の組合せがどの図柄の組合せとなるかに関して(換言すれば、メインCPU51がリールの停止制御を実行するに際し、基となる情報として)は、以下の3つの要素に基づいて定められる。
第1の要素は、内部抽籤処理によって決定された内部当籤役である。例えば、内部抽籤処理の結果が「ハズレ」(小役・リプレイ用データポインタの値が「0」)であった場合、いずれかのリプレイ役に係る図柄の組合せ、又は小役に係る図柄の組合せが最終的に有効ライン上に表示されることはない。
第2の要素は、遊技者の停止操作タイミング(換言すれば、遊技者がいずれかのストップボタンを操作したときの図柄の位置)である。例えば、本実施の形態においては、最大滑り駒数として図柄4個分が定められているため、内部抽籤処理の結果、いずれかの内部当籤役に当籤していたとしても、それによって入賞が許可されている図柄の組合せを構成する図柄が図柄4個分を超えて配置されていた場合には、遊技者の停止操作のタイミングによっては入賞が許可されている図柄の組合せが表示されない場合がある。これをいわゆる「取りこぼし」といい、図19において、「orハズレ」と表記されているのは、この「取りこぼし」があることを意味するものである。したがって、同図において、「orハズレ」と表記されていない場合には、表記された入賞役のうち、少なくともいずれかの図柄の組合せが表示され、「取りこぼし」がないことを意味するものである。
第3の要素は、遊技者の停止操作順序である。例えば、内部抽籤処理の結果が「通常リプ1」(小役・リプレイ用データポインタの値が「1」)であった場合、いずれの停止操作順序であったとしても、停止操作タイミングにかかわらず、図19に示すとおりいずれかのリプレイ役に係る図柄の組合せが有効ライン上に表示される。一方、内部抽籤処理の結果が「中左右 クロスアップベル1」(小役・リプレイ用データポインタの値が「17」)であった場合、停止操作順序が「中左右」である場合には、停止操作タイミングにかかわらず、「クロスアップベル1〜9」のいずれかの図柄の組合せが有効ライン上に表示され、停止操作順序が「中右左」である場合には、停止操作タイミングにかかわらず、「中1st2nd不正解A1〜9」のいずれかの図柄の組合せが有効ライン上に表示されることとなる。一方、停止操作順序が「左中右」又は「左右中」である場合には、停止操作タイミングが「上段ベル1」の図柄の組合せを構成する図柄を有効ライン上に表示可能なタイミングである場合に限り、「上段ベル1」の図柄の組合せが有効ライン上に表示され、停止操作順序が「右左中」又は「右中左」である場合には、停止操作タイミングが「右1st不正解A1〜4」のいずれかの図柄の組合せを構成する図柄を有効ライン上に表示可能なタイミングである場合に限り、右1st不正解A1〜4」のいずれかの図柄の組合せが有効ライン上に表示される。
ここで、内部当籤役「中左右 クロスアップベル1」(小役・リプレイ用データポインタの値が「17」)、「中左右 クロスアップベル2」(小役・リプレイ用データポインタの値が「18」)、「中左右 クロスアップベル3」(小役・リプレイ用データポインタの値が「19」)、「中左右 下段ベル1」(小役・リプレイ用データポインタの値が「29」)、「中左右 下段ベル2」(小役・リプレイ用データポインタの値が「30」)及び「中左右 下段ベル3」(小役・リプレイ用データポインタの値が「31」)は、その停止操作順序(図19参照)に着目すると、同様の利益を付与し得る点で共通することから、「中左右ベル」と総称することができる。
すなわち、内部抽籤処理の結果が「中左右ベル」であった場合には、停止操作順序が「中左右」である場合に限り、停止操作のタイミングにかかわらず、7枚のメダルが払い出される。したがって、内部当籤役が「中左右ベル」の場合には、停止操作順序「中左右」が、遊技者にとって最も有利となる停止操作の手順となる。
また、内部当籤役「中右左 クロスアップベル1」(小役・リプレイ用データポインタの値が「20」)、「中右左 クロスアップベル2」(小役・リプレイ用データポインタの値が「21」)、「中右左 クロスアップベル3」(小役・リプレイ用データポインタの値が「22」)、「中右左 下段ベル1」(小役・リプレイ用データポインタの値が「32」)、「中右左 下段ベル2」(小役・リプレイ用データポインタの値が「33」)及び「中右左 下段ベル3」(小役・リプレイ用データポインタの値が「34」)は、その停止操作順序(図19参照)に着目すると、同様の利益を付与し得る点で共通することから、「中右左ベル」と総称することができる。
すなわち、内部抽籤処理の結果が「中右左ベル」であった場合には、停止操作順序が「中右左」である場合に限り、停止操作のタイミングにかかわらず、7枚のメダルが払い出される。したがって、内部当籤役が「中右左ベル」の場合には、停止操作順序「中右左」が、遊技者にとって最も有利となる停止操作の手順となる。
また、内部当籤役「右左中 中段ベル1」(小役・リプレイ用データポインタの値が「23」)、「右左中 中段ベル2」(小役・リプレイ用データポインタの値が「24」)、「右左中 中段ベル3」(小役・リプレイ用データポインタの値が「25」)、「右左中 下段ベル1」(小役・リプレイ用データポインタの値が「35」)、「右左中 下段ベル2」(小役・リプレイ用データポインタの値が「36」)及び「右左中 下段ベル3」(小役・リプレイ用データポインタの値が「37」)は、その停止操作順序(図19参照)に着目すると、同様の利益を付与し得る点で共通することから、「右左中ベル」と総称することができる。
すなわち、内部抽籤処理の結果が「右左中ベル」であった場合には、停止操作順序が「右左中」である場合に限り、停止操作のタイミングにかかわらず、7枚のメダルが払い出される。したがって、内部当籤役が「右左中ベル」の場合には、停止操作順序「右左中」が、遊技者にとって最も有利となる停止操作の手順となる。
また、内部当籤役「右中左 中段ベル1」(小役・リプレイ用データポインタの値が「26」)、「右中左 中段ベル2」(小役・リプレイ用データポインタの値が「27」)、「右中左 中段ベル3」(小役・リプレイ用データポインタの値が「27」)、「右中左 下段ベル1」(小役・リプレイ用データポインタの値が「38」)、「右中左 下段ベル2」(小役・リプレイ用データポインタの値が「39」)及び「右中左 下段ベル3」(小役・リプレイ用データポインタの値が「40」)は、その停止操作順序(図19参照)に着目すると、同様の利益を付与し得る点で共通することから、「右中左ベル」と総称することができる。
すなわち、内部抽籤処理の結果が「右中左ベル」であった場合には、停止操作順序が「右中左」である場合に限り、停止操作のタイミングにかかわらず、7枚のメダルが払い出される。したがって、内部当籤役が「右中左ベル」の場合には、停止操作順序「右中左」が、遊技者にとって最も有利となる停止操作の手順となる。
このように、上述した第3の要素に基づいて、遊技者の利益が変動する内部当籤役をいわゆる「押し順役」といい、それがリプレイ役の場合には、「押し順リプレイ」と称されることがあり、小役の場合には、「押し順小役」と称されることがある。
本実施の形態では、AT中において、「押し順小役」である「中左右ベル」、「中右左ベル」「右左中ベル」及び「右中左ベル」が内部当籤役として決定された場合に、7枚のメダルが払い出されることとなる停止操作順序を報知することとしている。
<押し順小役の構成>
次に、図20を参照して、本実施の形態に係るパチスロ機における押し順小役の構成について説明する。図20(a)は、本実施の形態に係るパチスロ機における押し順小役の構成例を示す図であり、(b)は本実施の形態に係るパチスロ機における押し順小役の構成を適用しない場合の押し順小役の構成例を示す図である。
なお、図20の(a)において、「中左右ベルA」は、「中左右 クロスアップベル1〜3」(小役・リプレイ用データポインタの値が「17」〜「19」)を概念的に表し、「中右左ベルA」は、「中右左 クロスアップベル1〜3」(小役・リプレイ用データポインタの値が「20」〜「22」)を概念的に表し、「右左中ベルB」は、「右左中 中段ベル1〜3」(小役・リプレイ用データポインタの値が「23」〜「25」)を概念的に表し、「右中左ベルB」は、「右中左 中段ベル1〜3」(小役・リプレイ用データポインタの値が「26」〜「28」)を概念的に表し、「中左右ベルC」は、「中左右 下段ベル1〜3」(小役・リプレイ用データポインタの値が「29」〜「31」)を概念的に表し、「中右左ベルC」は、「中右左 下段ベル1〜3」(小役・リプレイ用データポインタの値が「32」〜「34」)を概念的に表し、「右左中ベルC」は、「右左中 下段ベル1〜3」(小役・リプレイ用データポインタの値が「35」〜「37」)を概念的に表し、「右中左ベルC」は、「右中左 下段ベル1〜3」(小役・リプレイ用データポインタの値が「38」〜「40」)を概念的に表したものである。
また、図20の(a)において、「不問1枚」は、図19にも示すとおり、「中左右 下段ベル1〜3」(小役・リプレイ用データポインタの値が「29」〜「31」)、「中右左 下段ベル1〜3」(小役・リプレイ用データポインタの値が「32」〜「34」)、「右左中 下段ベル1〜3」(小役・リプレイ用データポインタの値が「35」〜「37」)及び「右中左 下段ベル1〜3」(小役・リプレイ用データポインタの値が「38」〜「40」)における「中1st2nd不正解B1〜9」及び「右1st2nd不正解B1〜6」を概念的に表したものである。なお、同様に、「押し順正解右上がり7枚」、「押し順正解中段7枚」、「押し順正解下段7枚」、「押下位置正解上段7枚」、「押下位置正解1枚」及び「第1停止正解1枚」についても、図19に示す入賞役を概念的に表したものである。
また、図20の(b)において、「右左中ベルA」は、内部当籤役として規定するとしたならば、「右左中 クロスアップベル1〜3」を概念的に表したものであり、停止操作順序が「右左中」である場合に限り、停止操作のタイミングにかかわらず、「クロスアップベル1〜9」のいずれかに入賞し、7枚のメダルが払い出されることを表したものである。また、「右中左ベルA」は、内部当籤役として規定するとしたならば、「右中左 クロスアップベル1〜3」を概念的に表したものであり、停止操作順序が「右中左」である場合に限り、停止操作のタイミングにかかわらず、「クロスアップベル1〜9」のいずれかに入賞し、7枚のメダルが払い出されることを表したものである。また、「中左右ベルB」は、内部当籤役として規定するとしたならば、「中左右 中段ベル1〜3」を概念的に表したものであり、停止操作順序が「中左右」である場合に限り、停止操作のタイミングにかかわらず、「中段ベル」に入賞し、7枚のメダルが払い出されることを表したものである。また、「中右左ベルB」は、内部当籤役として規定するとしたならば、「中右左
中段ベル1〜3」を概念的に表したものであり、停止操作順序が「中右左」である場合に限り、停止操作のタイミングにかかわらず、「中段ベル」に入賞し、7枚のメダルが払い出されることを表したものである。
また、図20の(a)及び(b)において、「押下位置正解」とあるのは、停止操作のタイミングが適切であったこと、すなわち、上述した第2の要素において、「取りこぼし」が発生することなく停止操作が行われたことを表したものである。例えば、「押下位置正解上段7枚」とは、停止操作順序が「左中右」又は「左右中」である場合に、停止操作タイミングが、「上段ベル1〜12」のうち当籤して(入賞が許可されて)いる「上段ベル」に係る図柄の組合せを構成する図柄を有効ライン上に表示可能なタイミングである場合に限り、その当籤して(入賞が許可されて)いる「上段ベル」の図柄の組合せが有効ライン上に表示され、7枚のメダルが払い出されることを表したものである。
また、図20の(a)及び(b)において、「(1/4)」、又は「(1/2)」とあるのは、各リール3L、3C、3Rのうち少なくとも1つのリールにおける図柄の配置上、その1つのリールにおいて、一の所定図柄が表示される所定の停止操作タイミングで停止操作が行われた場合に、その所定の停止操作タイミングによっては表示されることがない他の所定図柄がある場合に、それらの所定図柄の個数(換言すれば、遊技者が停止操作タイミングを選択する場合の択数)を表したものである。
例えば、「上段ベル1〜12」を1つのグループとしてみた場合、リール3Lにおいては、「リプレイ」図柄が停止操作のタイミングにかかわらず有効ライン上に表示されるように配置され、リール3Rにおいては、「スイカA」、「スイカB」及び「スイカC」図柄(一の図柄群)が停止操作のタイミングにかかわらず有効ライン上に表示されるように配置されている。一方、リール3Cにおいては、「スイカA」(「上段ベル1〜3」に対応)、「スイカC(「上段ベル4〜6」に対応)、「白ブランク」(「上段ベル7〜9」に対応)、「赤7」(「上段ベル10〜12」に対応)が上述した所定図柄であり、これらのうちいずれかの図柄を表示させる停止操作タイミングで停止操作を行った場合、その停止操作タイミングでは他の図柄が表示されることがないように配置されている。すなわち、リール3Cにおいては、遊技者が停止操作タイミングを選択する場合の択数が4択となるように所定図柄が配置されている(図10、図14a及び図14b参照)。
また、例えば、「中1st不正解A1〜A4」及び「中1st不正解B1〜B4」を1つのグループとしてみた場合、リール3Lにおいては、「ベル」及び「スイカB」図柄(一の図柄群)が停止操作のタイミングにかかわらず有効ライン上に表示されるように配置され、リール3Cにおいては、「チェリー」図柄が停止操作のタイミングにかかわらず有効ライン上に表示されるように配置されている。一方、リール3Rにおいては、「BAR」(「中1st不正解A1,A3」に対応)及び「スイカA」(「中1st不正解A2,A4」に対応)、「スイカB」(「中1st不正解B1,B3」に対応)及び「赤7」(「中1st不正解B2,B4」に対応)が上述した所定図柄であり、これらのうちいずれかの図柄を表示させる停止操作タイミングで停止操作を行った場合、その停止操作タイミングでは他の図柄が表示されることがないように配置されている。すなわち、リール3Rにおいては、遊技者が停止操作タイミングを選択する場合の択数が2択となるように所定図柄が配置されている(図10、図14a及び図14b参照)。
ここで、図20の(a)と(b)を対比すると、図20の(a)においては、内部当籤役の数が8個であるのに対し、図20の(b)においては、内部当籤役の数が12個であり、内部当籤役の数が4個も増加することとなっている。また、図20の(a)においては、所望する押し順小役の抽籤値の合計を「4000」としたい場合(すなわち、正解となる押し順に対して「1000」ずつの抽籤値を割り当てたい場合)に、均等に抽籤値を割り当てられるのに対し、図20の(b)においては、上述した所望の抽籤値を均等に割り当てることができない。
このように、本実施の形態に係る押し順小役の構成によれば、押し順小役における出目(表示される図柄の組合せ)を単調とすることなく、しかも、内部当籤役の数を減少させることで、データの容量を削減し、内部抽籤処理の制御負担を低減することができ、さらには、所望の抽籤値を均等に割り当てやすくなることから、抽籤の公平性、設計のしやすさにも資することとなる。
また、図20の(a)においては、「中左右ベルC」、「中右左ベルC」、「右左中ベルC」及び「右中左ベルC」の抽籤値(例えば、「250」)を、「中左右ベルA」、「中右左ベルA」、「右左中ベルB」及び「右中左ベルB」の抽籤値(例えば、「750」)よりも低くするかわりに、「中左右ベルC」、「中右左ベルC」、「右左中ベルC」又は「右中左ベルC」の当籤時に、いずれの停止操作順序により停止操作順序が不正解となった場合であっても「取りこぼし」は発生せず、「不問1枚」が入賞し、1枚のメダルが払い出されることとなるのに対し、図20の(b)においては、第1停止操作の停止操作順序が不正解である限り、常に「取りこぼし」が発生する可能性がある。
このように、本実施の形態に係る押し順小役の構成によれば、相対的に抽籤値を低くする押し順小役においては、停止操作順序が不正解となった場合であっても必ず最低限の利益を遊技者に付与することで、結果として、遊技者に付与される利益の偏りを減少させることができ、遊技の公平性にも資することとなる。
以上、本実施の形態に係る押し順小役の構成について、図20を用いて説明したが、本実施の形態に係る押し順小役の構成はこれに限られるものではない。例えば、本実施の形態に係る押し順小役の構成においては、停止操作順序が「左中右」又は「左右中」である場合に、押し順正解となる場合を設けていないが、押し順正解となる場合を設けることとしてもよい。
この場合、「左中右ベルD」及び「左右中ベルD」を規定し、「左中右ベルD」の当籤時には、停止操作順序が「左中右」である場合に限り、停止操作のタイミングにかかわらず、「上段ベル1〜12」のいずれかに入賞し、7枚のメダルが払い出されることとし、「左右中ベルD」の当籤時には、停止操作順序が「左右中」である場合に限り、停止操作のタイミングにかかわらず、「上段ベル1〜12」のいずれかに入賞し、7枚のメダルが払い出されることとすればよい。さらに、「左中右ベルC」及び「左右中ベルC」を規定し、「左中右ベルC」の当籤時には、停止操作順序が「左中右」である場合に限り、停止操作のタイミングにかかわらず、「下段ベル1〜3」のいずれかに入賞し、7枚のメダルが払い出されることとし、「左右中ベルC」の当籤時には、停止操作順序が「左右中」である場合に限り、停止操作のタイミングにかかわらず、「下段ベル1〜3」のいずれかに入賞し、7枚のメダルが払い出されることとすればよい。また、「不問1枚」、「押下位置正解1枚」及び「第1停止正解1枚」については、上記と同様に構成することとすればよい。
また、例えば、押し順正解時に「7枚」、押し順不正解時に「1枚」のメダルが払い出されることとしているが、押し順正解時は、メダルの投入枚数(3枚)以上であって規定枚数(15枚)以下のメダルの枚数が払い出されればよく、その枚数は適宜設定することができる。また、押し順不正解時は、1枚以上であってメダルの投入枚数(3枚)未満のメダルの枚数が払い出されればよく、その枚数も適宜設定することができる。さらに、押し順不正解時は、押し順正解時に払い出されるメダルの枚数未満のメダルの枚数が払い出されることとしてもよい。
<リールの停止制御>
メインCPU51は、上述したリールの停止制御を実現するため、以下の処理を実行する。
まず、メインCPU51は、後述する内部抽籤処理(図42のS14参照)において内部当籤役が決定され、その内部当籤役に関する情報がメインRAM53に格納されると、後述するリール停止初期設定処理(図42のS16参照)において、その内部当籤役に基づいて、メインROM52に格納されている各種の停止制御情報を読み出してメインRAM53に格納する。
ここで、各種の停止制御情報として格納される情報を例示すると、上述した第2の要素に関連して、各リールにおいてどの図柄位置でストップボタンが操作されるとどの図柄位置で停止させるか(滑り駒数)を直接的に又は間接的に規定した情報や、上述した第3の要素に関連して、どの停止操作順序でストップボタンが操作されるとどの図柄の組合せを優先的に表示させるかを直接的に又は間接的に規定した情報等が挙げることができる。
次に、メインCPU51は、後述するリール停止制御処理(図42のS22参照)において、メインRAM53に格納した各種の停止制御情報に基づいて各リールを停止させる。特に、内部当籤役が「押し順役」である場合には、停止操作順序に応じて、格納した停止制御情報の中から適切な停止制御情報を選択し、あるいは、1の停止操作が行われた後に、停止制御情報を生成(変更)して停止制御を行う。
なお、停止操作タイミングや停止操作順序によって、同一の内部当籤役であっても、異なる停止制御を実行する場合があるが、あくまでも当該停止制御は予め一意に定められたものであって、同一の内部当籤役、かつ同一の停止操作タイミングや停止操作順序である限り、同一の停止制御が実行される。
[メインRAMに割り当てられる格納領域の構成]
次に、図21〜図28を参照して、メインRAM53に割り当てられる各種の格納領域の構成について説明する。
<内部当籤役格納領域>
図21に示す内部当籤役格納領域は、内部当籤役格納領域1〜27の27個の格納領域によって構成される。内部当籤役格納領域は、図12〜図14に示した図柄組合せテーブルにおいて規定された各図柄の組合せに応じたデータ(ビット)が格納可能に構成されており、内部抽籤処理の結果、入賞が許可される図柄の組合せに応じたデータ(ビット)には、「1」がセットされ、入賞が許可されない図柄の組合せに応じたデータ(ビット)には、「0」がセットされる。
<表示役格納領域>
図22に示す表示役格納領域は、表示役格納領域1〜27の27個の格納領域によって構成される。表示役格納領域は、上述した内部当籤役格納領域と同様に構成されており、内部抽籤処理の結果、入賞が許可される図柄の組合せのうちで、有効ライン上に表示することができる図柄の組合せに応じたデータ(ビット)には、「1」がセットされ、表示することができない図柄の組合せに応じたデータ(ビット)には、「0」がセットされる。
また、表示役格納領域は、リール3L、3C、3Rの各リールが停止する度に、後述する図柄コード格納領域に格納されているデータ(ビット)に基づいて、そのデータ(ビット)が更新され、リール3L、3C、3Rの全てが停止した後においても「1」がセットされている図柄の組合せが入賞役となる。すなわち、表示役格納領域は、リール3L、3C、3Rの全てが停止した後に、メインCPU51が入賞役を識別するために用いられる。
<図柄コード格納領域>
図23に示す図柄コード格納領域は、図柄コード格納領域1〜27の27個の格納領域によって構成される。図柄コード格納領域は、上述した内部当籤役格納領域及び表示役格納領域と同様に構成されており、図12〜図14に示した図柄組合せテーブルにおいて規定された各図柄の組合せのうちで、有効ライン上に表示することができる図柄の組合せに応じたデータ(ビット)には、「1」がセットされ、表示することができない図柄の組合せに応じたデータ(ビット)には、「0」がセットされる。また、図柄コード格納領域は、リール3L、3C、3Rの各リールが停止する度に、そのデータ(ビット)が更新される。
<持越役格納領域>
図24に示す持越役格納領域は、持越役に係るデータが格納される。例えば、BB持越状態になった場合(すなわち、内部当籤役として「BB」が決定された場合)に、持越役格納領域のビット0が「1」にセットされ、「BB」に入賞してBB遊技状態に移行する場合に、該当ビットが「0」にリセットされる。
<遊技状態フラグ格納領域>
図25に示す遊技状態フラグ格納領域は、BB遊技状態、RB遊技状態及びRT遊技状態に係るデータが格納される。例えば、BB遊技状態になった場合に、遊技状態フラグ格納領域のビット0が「1」にセットされるとともに、遊技状態フラグ格納領域のビット1が「1」にセットされる。
また、RT遊技状態がRT1遊技状態になった場合に、遊技状態フラグ格納領域のビット2が「1」にセットされ、RT遊技状態がRT0遊技状態になった場合に、遊技状態フラグ格納領域のビット2が「0」にリセットされる。
なお、以下の説明において、遊技状態フラグ格納領域のビット0を「BB遊技状態フラグ」ともいい、遊技状態フラグ格納領域のビット1を「RB遊技状態フラグ」ともいい、遊技状態フラグ格納領域のビット2を「RT1遊技状態フラグ」ともいう。
<作動ストップボタン格納領域>
図26に示す作動ストップボタン格納領域は、ストップボタン17L、17C、17Rの状態が格納される。ビット0は、ストップボタン17Lに対応し、ストップボタン17Lが操作されたときには、ビット0に「1」が格納される。
同様に、ビット1は、ストップボタン17Cに対応し、ストップボタン17Cが操作されたときには、ビット1に「1」が格納される。また、ビット2は、ストップボタン17Rに対応し、ストップボタン17Rが操作されたときには、ビット2に「1」が格納される。
ビット4は、ストップボタン17Lに対応し、ストップボタン17Lが有効であるときには、ビット4に「1」が格納される。ビット5は、ストップボタン17Cに対応し、ストップボタン17Cが有効であるときには、ビット5に「1」が格納される。また、ビット6は、ストップボタン17Rに対応し、ストップボタン17Rが有効であるときには、ビット6に「1」が格納される。
本実施の形態において、有効なストップボタンとは、回転中のリール3L、3C、3Rに対応し、メインCPU51によって停止操作を検出することが可能なストップボタン17L、17C、17Rのことをいう。
<押下順序格納領域>
図27に示す押下順序格納領域は、3つのストップボタン17L、17C、17Rの押下順序を示す情報を格納するための領域である。ビット0は押下順序が「左→中→右」に対応し、押下順序が「左→中→右」であるときにビット0に「1」が格納され、他のビットは、「0」にリセットされる。
同様に、ビット1は押下順序が「左→右→中」に対応し、ビット2は押下順序が「中→左→右」に対応し、ビット3は押下順序が「中→右→左」に対応し、ビット4は押下順序が「右→左→中」に対応し、ビット5は押下順序が「右→中→左」に対応する。
[演出等に用いられる各種の抽籤テーブルの構成]
次に、図28〜図48を参照して、演出等に用いられる各種のテーブルの構成について説明する。
<CZ移行ポイント抽籤テーブル>
図28は、サブROM82に記憶されたCZ移行ポイント抽籤テーブルを示す図である。このCZ移行ポイント抽籤テーブルは、図67の説明において後述する通常遊技中処理において参照される。CZ移行ポイントは、通常遊技の周期終了時において、CZに移行するためのCZ移行条件が成立したか否かを決定するために用いられる抽籤要素である(図49参照)。なお、「CZ」とは、「チャンスゾーン」の略であり、このチャンスゾーンは、通常遊技よりも後述する第1AT期間に移行する確率が高い特別期間となっている。
図28に示すように、CZ移行ポイント抽籤テーブルは、通常遊技において決定された内部当籤役に基づいて、CZ移行ポイントが加算されないこと(非当籤)、CZ移行ポイントが1加算されること(+1)、CZ移行ポイントが2加算されること(+2)、CZ移行ポイントが3加算されること(+3)、CZ移行ポイントが4加算されること(+4)のいずれかが決定されるように抽籤値が割り当てられている。
例えば、内部当籤役が「スイカ」であるとき、20168/32768の確率で「非当籤」が決定され、10000/32768の確率で「+1」が決定され、2000/32768の確率で「+2」が決定され、500/32768の確率で「+3」が決定され、100/32768の確率で「+4」が決定される。
なお、図28〜図48においては、特に示す場合を除き、内部当籤役「リプレイ」は、「通常リプ1〜4」、「ベルリプ1〜4」及び「フェイクBARリプ」を指し、内部当籤役「ベル」は、「中左右 クロスアップベル1〜3」、「中右左 クロスアップベル1〜3」、「右左中 中段ベル1〜3」、「右中左 中段ベル1〜3」、「中左右 下段ベル1〜3」、「中右左 下段ベル1〜3」、「右左中 下段ベル1〜3」、「右中左 下段ベル1〜3」及び「強ベル」を指し、内部当籤役「チャンス役」は、「チャンスリプ1」、「チャンスリプ2」及び「強チャンスリプ」を指し、内部当籤役「スイカ」は、「スイカ」を指し、内部当籤役「弱チェリー」は、「チェリーリプ」及び「弱チェリー」を指し、内部当籤役「強チェリー」は、「強チェリーリプ」、「強チェリー1」及び「強チェリー2」を示すものであるが、これに限られるものではなく、例えば、図17及び図18に示す内部当籤役のうち、全部又は一部について各抽籤を行うこととしてもよい。
<CZレベル抽籤テーブル>
図29は、サブROM82に記憶されたCZレベル抽籤テーブルを示す図である。このCZレベル抽籤テーブルは、図67の説明において後述する通常遊技中処理において参照される。CZレベルは、CZにおいて、AT獲得となるか(すなわち、第1AT期間に移行するためのAT移行条件が成立したか)否かを決定するために用いられる抽籤要素のひとつである(図37参照)。
図29に示すように、CZレベル抽籤テーブルは、通常遊技において決定された内部当籤役に基づいて、CZレベルが加算されないこと(非当籤)、CZレベルが1加算されること(+1)、CZレベルが2加算されること(+2)、CZレベルが3加算されること(+3)のいずれかが決定されるように抽籤値が割り当てられている。
例えば、内部当籤役が「チャンス役」であるとき、29248/32768の確率で「非当籤」が決定され、3000/32768の確率で「+1」が決定され、500/32768の確率で「+2」が決定され、20/32768の確率で「+3」が決定される。
<カード抽籤テーブル>
図30は、サブROM82に記憶されたカード抽籤テーブルを示す図である。このカード抽籤テーブルは、図67の説明において後述する通常遊技中処理において参照される。
このカード抽籤テーブルは、抽籤カード及び特殊カードのいずれかのカードを決定可能に構成されている。抽籤カードは、CZにおいて、AT獲得となるか(すなわち、第1AT期間に移行するためのAT移行条件が成立したか)否かを決定するために用いられる直接的な抽籤要素のひとつ(抽籤権利)となっており(図37参照)、特殊カードは、CZにおいて、AT獲得となるか(すなわち、第1AT期間に移行するためのAT移行条件が成立したか)否かを決定するために用いられる間接的(補助的)な抽籤要素のひとつ(補助抽籤権利)となっている(図66参照)。
図30に示すように、カード抽籤テーブルは、現在の特殊カードの枚数と、通常遊技において決定された内部当籤役に基づいて、カードが獲得されないこと(非当籤)、又は獲得カードの種類が決定されるように抽籤値が割り当てられている。
例えば、現在の特殊カードの枚数が3枚以下であり、内部当籤役が「スイカ」であるとき、17148/32768の確率で「非当籤」が決定され、6000/32768の確率で「抽籤カードLV2」が決定され、3200/32768の確率で「抽籤カードLV3」が決定され、1600/32768の確率で「抽籤カードLV4」が決定され、800/32768の確率で「抽籤カードLV5」が決定され、200/32768の確率で「抽籤カードLV6」が決定され、80/32768の確率で「抽籤カードLV7」が決定され、40/32768の確率で「抽籤カードLV8」が決定される。また、800/32768の確率で「特殊カード(攻撃力+1)」が決定され、400/32768の確率で「特殊カード(攻撃力+2)」が決定され、200/32768の確率で「特殊カード(攻撃力+3)」が決定され、400/32768の確率で「特殊カード(CZレベル+3)」が決定され、400/32768の確率で「特殊カード(再抽籤P優遇)」が決定され、400/32768の確率で「特殊カード(消滅回避1回)」が決定され、800/32768の確率で「特殊カード(攻撃権獲得1回)」が決定され、200/32768の確率で「特殊カード(攻撃権獲得2回)」が決定され、100/32768の確率で「特殊カード(攻撃権獲得3回)」が決定される。
本実施の形態において、抽籤カードは、「抽籤カードLV1」〜「抽籤カードLV8」の8種類が規定されている。ここで「LV」(レベル)は、AT獲得となるか否かの期待度を示すものであり、レベルが高くなるにしたがってATが獲得されやすく(すなわち、期待度が高く)なるように設定されている。
また、本実施の形態において、特殊カードは、「特殊カード(攻撃力+1)」〜「特殊カード(攻撃力+3)」、「特殊カード(CZレベル+3)」、「特殊カード(再抽籤P優遇)」、「特殊カード(消滅回避1回)」、「特殊カード(攻撃権獲得1回)」〜「特殊カード(攻撃権獲得3回)」の9種類が規定されている。
「特殊カード(攻撃力+1)」〜「特殊カード(攻撃力+3)」は、CZにおいて、後述する攻撃権を獲得した場合に、その攻撃(AT獲得抽籤)において用いられる抽籤カードのレベルよりも高い期待度でAT獲得抽籤が行われるようにするためのカードである。
例えば、「特殊カード(攻撃力+1)」が「抽籤カードLV1」と対応付けられているときに、攻撃権を獲得した場合には、その攻撃においては、抽籤カードのレベルが1加算され、「抽籤カードLV2」と同様の期待度でAT獲得抽籤が実行されることとなる。
「特殊カード(CZレベル+3)」は、CZにおいて、攻撃権を獲得した場合に、その攻撃(AT獲得抽籤)において参照されるCZレベルよりも高い期待度でAT獲得抽籤が行われるようにするためのカードである。例えば、「特殊カード(CZレベル+3)」が「抽籤カードLV1」と対応付けられ、現在のCZレベルが1であるときに、攻撃権を獲得した場合には、その攻撃においては、CZレベルが3加算され、CZレベルが4であるときと同様の期待度でAT獲得抽籤が実行されることとなる。
「特殊カード(再抽籤P優遇)」は、CZにおいて、後述する抽籤カードの消滅が決定され、後述する再抽籤ポイントの付与が決定される場合に、その再抽籤ポイントの付与を優遇するためのカードである。詳細は、図39の説明において後述する。
「特殊カード(消滅回避1回)」は、CZにおいて、抽籤カードの消滅が決定される場合に、その消滅を回避させることを可能とするカードである。例えば、「特殊カード(消滅回避1回)」が「抽籤カードLV1」と対応付けられているときに、攻撃権を獲得できなかった場合であっても、その遊技においては、その「抽籤カードLV1」の消滅は決定されないこととなる。
「特殊カード(攻撃権獲得1回)」〜「特殊カード(攻撃権獲得3回)」は、CZにおいて、攻撃権を必ず獲得させることを可能とするカードである。例えば、「特殊カード(攻撃権獲得1回)」が「抽籤カードLV1」と対応付けられているときは、その遊技において、必ず攻撃権が獲得でき、その「抽籤カードLV1」に応じたAT獲得抽籤が実行されることとなる。
なお、図30に示した抽籤カード及び特殊カードは、あくまでも一例であり、抽籤カードのレベルや特殊カードの役割(機能)はこれに限られるものではない。例えば、抽籤カードのレベルとしていずれの内部当籤役が決定された場合であっても、AT獲得が確定することとなる抽籤カード(例えば、「抽籤カード(LV9)」)を規定することとしてもよいし、特殊カードとして複数の役割(機能)が対応付けられた特殊カード(例えば、「特殊カード(攻撃力+1・攻撃権獲得1回)」)を規定することとしてもよい。
また、抽籤カードのレベルとして、後述する攻撃権獲得抽籤(AT獲得抽籤を含む)及びカード消滅抽籤毎に、参照されるレベル(期待度)を対応付けることとしてもよい。例えば、抽籤カードとして「抽籤カード(攻撃LV3)(防御LV1)」、「抽籤カード(攻撃LV1)(防御レベル3)」、「抽籤カード(攻撃LV4)(防御LV1)」等のカードを規定することとしてもよい。そして、例えば、「抽籤カード(攻撃LV3)(防御LV1)」を用いて抽籤を行う場合、攻撃権獲得抽籤(AT獲得抽籤を含む)においては攻撃LVが参照され、抽籤カードのレベルが3であるとして抽籤が行われ、カード消滅抽籤においては防御LVが参照され、抽籤カードのレベルが1であるとして抽籤が行われることとすればよい。
また、図30に示すように、本実施の形態では、現在の特殊カードの枚数が4枚であるときには、さらに特殊カードを獲得するか否かの抽籤は行われないこととしているが、これに限られるものではなく、例えば、現在の特殊カードの枚数が4枚であるときにも特殊カードを獲得するか否かの抽籤が行われることとし、その抽籤の結果、現在保有されている特殊カードよりも有利な特殊カードを獲得した場合には、後述する抽籤カードの入れ替えと同様に、特殊カードを入れ替えて保有することとしてもよい。
<AT直当り抽籤テーブル>
図31は、サブROM82に記憶されたAT直当り抽籤テーブルを示す図である。このAT直当り抽籤テーブルは、図67の説明において後述する通常遊技中処理において参照され、通常遊技において、CZを介することなく第1AT期間に移行するか否かを決定するために用いられる(図49参照)。なお、図31において図示は省略しているが、内部当籤役として「BARリプ1」又は「BARリプ2」が決定された場合には、AT獲得(AT直当り)が確定することとなっている。
図31に示すように、AT直当り抽籤テーブルは、現在の周期ゲーム数と、通常遊技において決定された内部当籤役に基づいて、ATが獲得されないこと(非当籤)、又はATが獲得されること(当籤)のいずれかが決定されるように抽籤値が割り当てられている。
なお、本実施の形態においては、周期ゲーム数が1である(すなわち、通常遊技における周期期間の最初のゲームである)場合のほうが、その他の周期ゲーム数である場合よりもAT獲得(AT直当り)の期待度が高くなるように構成されている。もっとも、AT獲得の期待度が高くなる周期ゲーム数はこれに限られるものではなく、例えば、奇数(あるいは、偶数)ゲーム数において期待度が高くなるように構成することとしてもよいし、特定の数(例えば、7)の倍数にあたるゲーム数(例えば、7ゲーム目、14ゲーム目、21ゲーム目、28ゲーム目)において期待度が高くなるように構成することとしてもよい。
図31においては、例えば、現在の周期ゲーム数が1であり、内部当籤役が「強ベル」であるとき、32518/32768の確率で「非当籤」が決定され、250/32768の確率で「当籤」が決定される。また、例えば、現在の周期ゲーム数が1以外(その他)であり、内部当籤役が「強ベル」であるとき、32768/32768の確率で「非当籤」が決定され、「当籤」が決定される場合はない。
<初期CZレベル抽籤テーブル>
図32は、サブROM82に記憶された初期CZレベル抽籤テーブルを示す図である。
この初期CZレベル抽籤テーブルは、図68の説明において後述する通常遊技初期設定処理において参照され、CZにおいてATを獲得することなくCZが終了(CZ失敗)して通常遊技に移行する場合(周期開始)、第2AT期間が終了して通常遊技に移行する場合(AT終了)に、通常遊技におけるCZレベルの初期値を決定するために用いられる(図49参照)。なお、図68において図示は省略しているが、パチスロ機1の設定値が変更された場合(設定変更)にも、CZのレベルが初期化されるため、上記の場合と同様に、この初期CZレベル抽籤テーブルを用いて通常遊技におけるCZレベルの初期値が決定されることとなる。
図32に示すように、初期CZレベル抽籤テーブルは、CZレベルを初期化する契機(設定変更、周期開始、AT終了)に応じて、CZレベルの初期値として1がセットされること(CZレベル=1)、CZレベルの初期値として2がセットされること(CZレベル=2)、CZレベルの初期値として3がセットされること(CZレベル=3)、CZレベルの初期値として4がセットされること(CZレベル=4)のいずれかが決定されるように抽籤値が割り当てられている。
例えば、CZレベルを初期化する契機が「設定変更」であるとき、18768/32768の確率で「CZレベル=1」が決定され、8000/32768の確率で「CZレベル=2」が決定され、4000/32768の確率で「CZレベル=3」が決定され、2000/32768の確率で「CZレベル=4」が決定される。
<初期カード抽籤テーブル>
図33は、サブROM82に記憶された初期カード抽籤テーブルを示す図である。この初期カード抽籤テーブルは、図68の説明において後述する通常遊技初期設定処理において参照され、CZにおいてATを獲得することなくCZが終了(CZ失敗)して通常遊技に移行する場合(周期開始)、第2AT期間が終了して通常遊技に移行する場合(AT終了)に、通常遊技における抽籤カードの初期状態を決定するために用いられる(図49参照)。なお、図68において図示は省略しているが、パチスロ機1の設定値が変更された場合(設定変更)にも、抽籤カードの初期状態を設定する必要があるため、上記の場合と同様に、この初期カード抽籤テーブルを用いて通常遊技における抽籤カードの初期状態が決定されることとなる。
また、本実施の形態では、後述するように、抽籤カードが常時4枚ストック(貯留)されるように構成されており、初期状態においては、この初期カード抽籤テーブルを用いた抽籤が4回行われて抽籤カードの初期状態が決定されることとなる。
図33に示すように、初期カード抽籤テーブルは、抽籤カードを初期化する契機(設定変更、周期開始、AT終了)に応じて、獲得カードとして「抽籤カードLV1」〜「抽籤カードLV8」のいずれかが決定されるように抽籤値が割り当てられている。
例えば、CZレベルを初期化する契機が「設定変更」であるとき、29500/32768の確率で「抽籤カードLV1」が決定され、2500/32768の確率で「抽籤カードLV2」が決定され、256/32768の確率で「抽籤カードLV3」が決定され、256/32768の確率で「抽籤カードLV4」が決定され、256/32768の確率で「抽籤カードLV5」が決定される。
<CZ移行抽籤テーブル>
図34は、サブROM82に記憶されたCZ移行抽籤テーブルを示す図である。このCZ移行抽籤テーブルは、図67の説明において後述する通常遊技中処理において参照され、通常遊技の周期終了時のCZ移行ポイントに基づいて、CZに移行するためのCZ移行条件が成立したか否かを決定するために用いられる(図49参照)。なお、CZ移行ポイントが4ポイント以上である場合には、必ずCZに移行することとなる。
図34に示すように、CZ移行抽籤テーブルは、通常遊技の周期終了時のCZ移行ポイントに基づいて、CZに移行しないこと(非当籤)、CZに移行すること(当籤)のいずれかが決定されるように抽籤値が割り当てられている。
例えば、通常遊技の周期終了時のCZ移行ポイントが0であり、内部当籤役が「リプレイ」であるとき、32468/32768の確率で「非当籤」が決定され、300/32768の確率で「当籤」が決定される。また、通常遊技の周期終了時のCZ移行ポイントが3であり、内部当籤役が「リプレイ」であるとき、32168/32768の確率で「非当籤」が決定され、600/32768の確率で「当籤」が決定される。
<特殊カード組合せ抽籤テーブル>
図35は、サブROM82に記憶された特殊カード組合せ抽籤テーブルを示す図である。この特殊カード組合せ抽籤テーブルは、図66の説明において後述するCZ中処理において参照され、CZにおいてAT獲得抽籤に使用される抽籤カードに対して、どの特殊カードを対応付けるかを決定するために用いられる。
図35に示すように、特殊カード組合せ抽籤テーブルは、CZにおいてAT獲得抽籤に使用される1〜4枚目の抽籤カードに対して、最大4枚保有可能な特殊カードのうちどの特殊カードが対応付けられるかの組合せを示す組合せ番号「NO.1」〜「NO.24」のいずれかが決定されるように抽籤値が割り当てられている。
例えば、組合せ番号「NO.1」は、1373/32768の確率で決定され、組合せ番号「No.24」は、1365/32768の確率で決定される。なお、全ての組合せ番号について同じ確率で決定されるように抽籤値を割り当てることとしてもよい。
また、例えば、CZ移行時に、1枚目の抽籤カードとして「抽籤カードLV1」を保有しており、2枚目の抽籤カードとして「抽籤カードLV2」を保有しており、3枚目の抽籤カードとして「抽籤カードLV3」を保有しており、4枚の抽籤カードとして「抽籤カードLV4」を保有しており、さらに、1枚目の特殊カードとして「特殊カード(攻撃力+1)」を保有しており、2枚目の特殊カードとして「特殊カード(再抽籤P優遇)」を保有しており、3枚目の特殊カードとして「特殊カード(消滅回避1回)」を保有しており、4枚目の特殊カードとして「特殊カード(攻撃権獲得1回)」を保有している場合に、組合せ番号として「NO.1」が決定された場合には、「抽籤カードLV1」と「特殊カード(攻撃力+1)」とが対応付けられ、「抽籤カードLV2」と「特殊カード(再抽籤P優遇)」とが対応付けられ、「抽籤カードLV3」と「特殊カード(消滅回避1回)」とが対応付けられ、「抽籤カードLV4」と「特殊カード(攻撃権獲得1回)」とが対応付けられたうえで、CZ中の抽籤が実行されることとなる。なお、保有する特殊カードが4枚未満である場合、例えば、1枚の場合には、決定された組合せ番号において「1枚目」に相当する抽籤カードにその特殊カードが対応付けられ、他の抽籤カードには特殊カードが対応付けられないこととなる。
<攻撃権獲得抽籤テーブル>
図36は、サブROM82に記憶された攻撃権獲得抽籤テーブルを示す図である。この攻撃権獲得抽籤テーブルは、図66の説明において後述するCZ中処理において参照され、CZにおいて抽籤カードに基づいたAT獲得抽籤が実行されるか否かを決定するために用いられる。攻撃権は、味方キャラクタが敵キャラクタに対して攻撃を行うための権利であることを意味し、本実施の形態では、攻撃権を獲得すると、味方キャラクタが敵キャラクタに対して攻撃を行うことを示す画像が液晶表示装置11に表示されるとともに、後述するAT獲得抽籤が実行され、その抽籤の結果が、AT当籤となった場合には、今回の味方キャラクタの攻撃によって敵キャラクタが倒されることを示す画像が液晶表示装置11に表示され、AT非当籤となった場合には、今回の味方キャラクタの攻撃によっては敵キャラクタが倒されなかったことを示す画像が液晶表示装置11に表示されることとなる。
なお、上述したように、抽籤カードに「特殊カード(攻撃権獲得1回)」〜「特殊カード(攻撃権獲得3回)」のいずれかの特殊カードが対応付けられている場合には、この攻撃権獲得抽籤テーブルによる抽籤を行うことなく、必ず攻撃権が獲得されることとなる。
図36に示すように、攻撃権獲得抽籤テーブルは、抽籤カードのレベルと、CZにおいて決定された内部当籤役に基づいて、攻撃権が獲得されないこと(敵攻撃)、又は攻撃権が獲得されること(味方攻撃)のいずれかが決定されるように抽籤値が割り当てられている。
例えば、抽籤カードのレベルが1であり、内部当籤役が「リプレイ」であるとき、31744/32768の確率で「敵攻撃」が決定され、1024/32768の確率で「味方攻撃」が決定される。また、抽籤カードのレベルが7であり、内部当籤役が「リプレイ」であるとき、24576/32768の確率で「敵攻撃」が決定され、8192/32768の確率で「味方攻撃」が決定される。すなわち、抽籤カードのレベルが高いほど、攻撃権が獲得されやすくなっている。
<AT獲得抽籤テーブル>
図37は、サブROM82に記憶されたAT獲得抽籤テーブルを示す図である。このAT獲得抽籤テーブルは、図66の説明において後述するCZ中処理において参照され、CZにおいてAT獲得となるか(すなわち、第1AT期間に移行するためのAT移行条件が成立したか)否かを決定するために用いられる。
図37に示すように、AT獲得抽籤テーブルは、CZレベルと、抽籤カードのレベルと、CZにおいて決定された内部当籤役に基づいて、ATが獲得されないこと(AT非当籤)、又はATが獲得されること(AT当籤)のいずれかが決定されるように抽籤値が割り当てられている。
例えば、CZレベルが1であり、抽籤カードのレベルが1であり、内部当籤役が「リプレイ」であるとき、31768/32768の確率で「AT非当籤」が決定され、1000/32768の確率で「AT当籤」が決定される。また、CZレベルが1であり、抽籤カードのレベルが2であり、内部当籤役が「リプレイ」であるとき、31268/32768の確率で「AT非当籤」が決定され、1500/32768の確率で「AT当籤」が決定される。また、CZレベルが2であり、抽籤カードのレベルが1であり、内部当籤役が「リプレイ」であるとき、31268/32768の確率で「AT非当籤」が決定され、1500/32768の確率で「AT当籤」が決定される。また、CZレベルが2であり、抽籤カードのレベルが2であり、内部当籤役が「リプレイ」であるとき、30768/32768の確率で「AT非当籤」が決定され、2000/32768の確率で「AT当籤」が決定される。すなわち、CZレベルが高いほど、ATが獲得されやすくなっているとともに、抽籤カードのレベルが高いほど、ATが獲得されやすくなっている。
なお、図37に示すAT獲得抽籤テーブルにおいては、さらに、抽籤カードに対応付けられた特殊カードがある場合には、その特殊カードの種別に応じて異なるテーブルを規定することとしてもよい。例えば、「抽籤カードLV1」に「特殊カード(攻撃力+1)」が対応付けられている場合、抽籤カードのレベルを1加算して、「抽籤カードLV2」に規定される抽籤値でAT獲得抽籤を実行するかわりに、「抽籤カードLV1」+「特殊カード(攻撃力+1)」として抽籤値を規定し、AT獲得抽籤を実行することとしてもよい。この場合、「抽籤カードLV2」と同様の期待度でAT獲得抽籤が実行されることとしてもよいし、「抽籤カードLV2」における期待度とは異なる期待度(AT当籤が決定される抽籤値を高くし、あるいは低くする)でAT獲得抽籤が実行されることとしてもよい。
<抽籤カード消滅抽籤テーブル>
図38は、サブROM82に記憶された抽籤カード消滅抽籤テーブルを示す図である。
この抽籤カード消滅抽籤テーブルは、図66の説明において後述するCZ中処理において参照され、CZにおいて抽籤カードに基づいたAT獲得抽籤が実行されないことが決定された場合(すなわち、上述した図36に示す攻撃権獲得抽籤テーブルにより「敵攻撃」が決定された場合)、その抽籤に用いられた抽籤カードを消滅させるか否かを決定するために用いられる。本実施の形態では、CZにおいてATを獲得する前に、保有する抽籤カードの全てが消滅した場合には、CZ失敗となってCZが終了し、通常遊技に移行することとなっている(図49参照)。なお、上述したように、抽籤カードに「特殊カード(消滅回避1回)」の特殊カードが対応付けられている場合には、この抽籤カード消滅抽籤テーブルによる抽籤を行うことなく、必ず抽籤カードの消滅が回避されることとなる。
図38に示すように、抽籤カード消滅抽籤テーブルは、抽籤カードのレベルと、CZにおいて決定された内部当籤役に基づいて、抽籤カードの消滅が回避されること(消滅回避)、又は抽籤カードが消滅すること(消滅)のいずれかが決定されるように抽籤値が割り当てられている。
例えば、抽籤カードのレベルが1であり、内部当籤役が「リプレイ」であるとき、24576/32768の確率で「消滅回避」が決定され、8192/32768の確率で「消滅」が決定される。また、抽籤カードのレベルが8であり、内部当籤役が「リプレイ」であるとき、32768/32768の確率で「消滅回避」が決定され、「消滅」は決定されない。すなわち、抽籤カードのレベルが高いほど、抽籤カードが消滅しにくくなっている。
<再抽籤ポイント抽籤テーブル>
図39は、サブROM82に記憶された再抽籤ポイント抽籤テーブルを示す図である。
この再抽籤ポイント抽籤テーブルは、図66の説明において後述するCZ中処理において参照される。再抽籤ポイントは、CZにおいて抽籤カードが消滅することが決定された場合(すなわち、上述した図38に示す抽籤カード消滅抽籤テーブルにより「消滅」が決定された場合)に決定され、CZの終了時に実行されるAT獲得再抽籤において、AT獲得となるか(すなわち、第1AT期間に移行するためのAT移行条件が成立したか)否かを決定するために用いられる抽籤要素のひとつである(図40参照)。
図39に示すように、再抽籤ポイント抽籤テーブルは、優遇の有無(すなわち、消滅した抽籤カードに「特殊カード(再抽籤P優遇)」が対応付けられていたか)に基づいて、再抽籤ポイントが付与されないこと(非当籤)、再抽籤ポイントが1加算されること(+1)、再抽籤ポイントが2加算されること(+2)、再抽籤ポイントが3加算されること(+3)、再抽籤ポイントが4加算されること(+4)、再抽籤ポイントが5加算されること(+5)のいずれかが決定されるように抽籤値が割り当てられている。
例えば、優遇無し(「特殊カード(再抽籤P優遇)」無し)の場合、9826/32768の確率で「非当籤」が決定され、21600/32768の確率で「+1」が決定され、983/32768の確率で「+2」が決定され、327/32768の確率で「+3」が決定され、32/32768の確率で「+4」が決定され、「+5」は決定されない。また、優遇有り(「特殊カード(再抽籤P優遇)」有り)の場合、「非当籤」及び「+1」は決定されず、30771/32768の確率で「+2」が決定され、1638/32768の確率で「+3」が決定され、327/32768の確率で「+4」が決定され、32/32768の確率で「+5」が決定される。すなわち、優遇有りの場合のほうが、再抽籤ポイントが付与されやすくなっている。
<CZ終了時AT獲得再抽籤テーブル>
図40は、サブROM82に記憶されたCZ終了時AT獲得再抽籤テーブルを示す図である。このCZ終了時AT獲得再抽籤テーブルは、図67の説明において後述する通常遊技中処理において参照され、ATを獲得することなくCZが終了した場合に、通常遊技の1回目の遊技(周期開始時)においてAT獲得再抽籤を行い、AT獲得となるか(すなわち、第1AT期間に移行するためのAT移行条件が成立したか)否かを決定するために用いられる。なお、AT獲得再抽籤は、CZが終了することなった遊技において行われることとしてもよい。
図40に示すように、CZ終了時AT獲得再抽籤テーブルは、再抽籤ポイントと、通常遊技の周期開始時において決定された内部当籤役に基づいて、ATが獲得されないこと(AT非当籤)、又はATが獲得されること(AT当籤)のいずれかが決定されるように抽籤値が割り当てられている。
例えば、再抽籤ポイントが0〜2であり、内部当籤役が「リプレイ」であるとき、32544/32768の確率で「AT非当籤」が決定され、224/32768の確率で「AT当籤」が決定される。また、再抽籤ポイントが10以上であり、内部当籤役が「リプレイ」であるとき、30720/32768の確率で「AT非当籤」が決定され、2048/32768の確率で「AT当籤」が決定される。すなわち、再抽籤ポイントが高いほど、ATが獲得されやすくなっている。さらに、再抽籤ポイントが7であり、内部当籤役が「リプレイ」であるとき、30720/32768の確率で「AT非当籤」が決定され、2048/32768の確率で「AT当籤」が決定される。すなわち、再抽籤ポイントが特定の値(例えば、7)である場合にも、ATが獲得されやすくなっている。
<第1AT期間(通常)上乗せ種別抽籤テーブル>
図41は、サブROM82に記憶された第1AT期間(通常)上乗せ種別抽籤テーブルを示す図である。この第1AT期間(通常)上乗せ種別抽籤テーブルは、図64の説明において後述する第1AT期間中処理において参照され、JAC中を除く第1AT期間において行われる上乗せ等の種別を決定するために用いられる。なお、第1AT期間の構成については、後述する。
図41に示すように、第1AT期間(通常)上乗せ種別抽籤テーブルは、JAC中を除く第1AT期間において決定された内部当籤役に基づいて、上乗せされないこと(非当籤)、又は上乗せ等の種別が決定されるように抽籤値が割り当てられている。なお、図41〜図43及び図45において、内部当籤役「リプレイ1〜8」は、「通常リプ1〜4」及び「ベルリプ1〜4」(小役・リプレイ用データポインタ1〜8)を示すものであり、内部当籤役「リプレイ12,13,16」は、「チェリーリプ」、「強チェリーリプ」及び「フェイクBARリプ」(小役・リプレイ用データポインタ12,13,16)を示すものであり、内部当籤役「リプレイ14,15」は、「BARリプ1」及び「BARリプ2」(小役・リプレイ用データポインタ14,15)を示すものである(図17参照)。
例えば、内部当籤役が「リプレイ1〜8」であるとき、「非当籤」及び「上乗せゾーン移行」は決定されず、535/32768の確率で「差枚数上乗せ」が決定され、31233/32768の確率で「押し順JAC」が決定され、1000/32768の確率で「確定JAC」が決定される。また、内部当籤役が「強ベル」であるとき、「押し順JAC」及び「確定JAC」は決定されず、30592/32768の確率で「非当籤」が決定され、2048/32768の確率で「差枚数上乗せ」が決定され、128/32768の確率で「上乗せゾーン移行」が決定される。
なお、本実施の形態では、第1AT期間においては、JAC中を除く第1AT期間(通常)における遊技回数(例えば、20ゲーム)によって第1AT期間が終了するか否かを管理し(ゲーム数管理)、第2AT期間においては、第2AT期間における差枚数によって第2AT期間が終了するか否かを管理する(差枚数管理)こととしている。ここで、差枚数管理とは、その単位遊技でいずれかの小役に入賞してメダルが払い出された場合に、その払出枚数(例えば、7枚)から、その単位遊技で投入されたメダルの枚数である投入枚数(例えば、3枚)を減ずることにより得られた純増枚数(例えば、7−3=4)を差枚数カウンタ(例えば、第2AT管理用差枚数カウンタ)から減じていき、その差枚数カウンタの値が0以下(あるいは0未満)となったときに、AT期間(例えば、第2AT期間)を終了させることとするものである。
もっとも、AT期間の管理の手法については、上述したゲーム数管理や差枚数管理に限られるものではなく、例えば、押し順役が報知される回数を管理する報知回数管理の手法、所定ゲーム数を1セットとして管理するセット数管理の手法、AT期間が継続する継続率を管理する継続率管理の手法のいずれか、又はそれらの組合せを採用することもできる。すなわち、「AT期間」を終了させない(継続させる)ための「上乗せ」という場合には、ゲーム数を加算し、あるいは差枚数を加算するもののほか、押し順役が報知される回数を加算し、セット数を加算し、継続率を再セット、あるいは継続率を高く設定することのいずれか、又はそれらの組合せを含むものとする。
「差枚数上乗せ」が決定されると、第1AT期間の終了後に移行する第2AT期間を管理する差枚数の上乗せ抽籤が実行されることとなる(図43参照)。また、「上乗せゾーン移行」が決定されると、次回遊技から後述する上乗せゾーンに移行し、上乗せゾーンにおいて、第1AT期間のゲーム数が上乗せされ、あるいは第2AT期間の差枚数が上乗せされる。
また、「押し順JAC」が決定されると、液晶表示装置11において、いずれの押し順で停止操作を行うか(例えば、ストップボタン17L、17C、17Rのうち、いずれを第1停止操作するか)を選択させるための画像が表示され、遊技者の選択した押し順が、特定の押し順である場合には、押し順成功となってJAC中に移行するという利益が上乗せされることとなり、特定の押し順とは異なる押し順である場合には、押し順失敗となってJAC中には移行しないこととなる。
例えば、内部当籤役として「ベルリプ1」が決定されているとき、特定の押し順を「中第1停止」(ストップボタン17Cを第1停止)とし、遊技者が「中第1停止」の停止操作を行った場合には、「ベルリプ」とは異なる「中段リプ」が表示されて押し順成功となるように規定し、遊技者が「中第1停止」とは異なる停止操作(例えば、「左第1停止」(ストップボタン17Lを第1停止)、又は「右第1停止」(ストップボタン17Rを第1停止))を行った場合には、「ベルリプ」が表示されて押し順失敗となるように規定する。また、内部当籤役として「ベルリプ3」が決定されているとき、特定の押し順を「右第1停止」(ストップボタン17Rを第1停止)とし、遊技者が「右第1停止」の停止操作を行った場合には、「ベルリプ」とは異なる「中段リプ」が表示されて押し順成功となるように規定し、遊技者が「右第1停止」とは異なる停止操作(例えば、「左第1停止」(ストップボタン17Lを第1停止)、又は「中第1停止」(ストップボタン17Cを第1停止))を行った場合には、「ベルリプ」が表示されて押し順失敗となるように規定する。
また、「確定JAC」が決定されると、いずれの押し順で停止操作を行ったとしても、押し順成功となってJAC中に移行するという利益が上乗せされることとなる。なお、内部当籤役として「リプレイ1〜8」が決定されているときに、「確定JAC」が決定された場合には、液晶表示装置11において、上述した特定の押し順が特定できる画像を表示し、その表示にしたがって停止操作を行えば押し順成功となるようにすればよい。
<第1AT期間(JAC中)上乗せ種別抽籤テーブル>
図42は、サブROM82に記憶された第1AT期間(JAC中)上乗せ種別抽籤テーブルを示す図である。この第1AT期間(JAC中)上乗せ種別抽籤テーブルは、図64の説明において後述する第1AT期間中処理において参照され、第1AT期間のJAC中において行われる上乗せ等の種別を決定するために用いられる。
図42に示すように、第1AT期間(JAC中)上乗せ種別抽籤テーブルは、第1AT期間のJAC中において決定された内部当籤役に基づいて、上乗せされないこと(非当籤)、又は上乗せ等の種別が決定されるように抽籤値が割り当てられている。
例えば、内部当籤役が「リプレイ1〜8」であるとき、「上乗せゾーン移行」、「押し順JAC」及び「確定JAC」は決定されず、32233/32768の確率で「非当籤」が決定され、535/32768の確率で「差枚数上乗せ」が決定される。また、内部当籤役が「強ベル」であるとき、「押し順JAC」及び「確定JAC」は決定されず、30592/32768の確率で「非当籤」が決定され、2048/32768の確率で「差枚数上乗せ」が決定され、128/32768の確率で「上乗せゾーン移行」が決定される。
<第1AT期間上乗せ差枚数抽籤テーブル>
図43は、サブROM82に記憶された第1AT期間上乗せ差枚数抽籤テーブルを示す図である。この第1AT期間上乗せ差枚数抽籤テーブルは、図64の説明において後述する第1AT期間中処理において参照され、差枚数の上乗せが決定された場合(すなわち、上述した図41及び図42に示す第1AT期間上乗せ種別抽籤テーブルにより「差枚数上乗せ」が決定された場合)、上乗せされる差枚数を決定するために用いられる。
図43に示すように、第1AT期間上乗せ差枚数抽籤テーブルは、第1AT期間において決定された内部当籤役に基づいて、差枚数として5枚分が上乗せされること(+5)、差枚数として10枚分が上乗せされること(+10)、差枚数として20枚分が上乗せされること(+20)、差枚数として30枚分が上乗せされること(+30)、差枚数として50枚分が上乗せされること(+50)、差枚数として100枚分が上乗せされること(+100)のいずれかが決定されるように抽籤値が割り当てられている。
例えば、内部当籤役が「強ベル」であるとき、16384/32768の確率で「+5」が決定され、13806/32768の確率で「+10」が決定され、2048/32768の確率で「+20」が決定され、512/32768の確率で「+30」が決定され、16/32768の確率で「+50」が決定され、2/32768の確率で「+100」が決定される。
<第1AT期間(JAC時)上乗せ差枚数抽籤テーブル>
図44は、サブROM82に記憶された第1AT期間(JAC時)上乗せ差枚数抽籤テーブルを示す図である。この第1AT期間(JAC時)上乗せ差枚数抽籤テーブルは、図69の説明において後述する入賞作動コマンド受信時処理において参照され、JAC中に移行することが決定された場合(すなわち、上述した図41に示す第1AT期間(通常)上乗せ種別抽籤テーブルにより「押し順JAC」が決定され、上述の特定の押し順で停止操作された場合、及び「確定JAC」が決定された場合)、上乗せされる差枚数を決定するために用いられる。
図44に示すように、第1AT期間(JAC時)上乗せ差枚数抽籤テーブルは、決定されたJACの種別が「押し順JAC」であるか、又は「確定JAC」であるかに応じて、差枚数として5枚分が上乗せされること(+5)、差枚数として10枚分が上乗せされること(+10)、差枚数として20枚分が上乗せされること(+20)、差枚数として30枚分が上乗せされること(+30)、差枚数として50枚分が上乗せされること(+50)、差枚数として100枚分が上乗せされること(+100)のいずれかが決定されるように抽籤値が割り当てられている。
例えば、JACの種別が「確定JAC」であるとき、16384/32768の確率で「+5」が決定され、13806/32768の確率で「+10」が決定され、2048/32768の確率で「+20」が決定され、512/32768の確率で「+30」が決定され、16/32768の確率で「+50」が決定され、2/32768の確率で「+100」が決定される。
<第2AT期間上乗せ種別抽籤テーブル>
図45は、サブROM82に記憶された第2AT期間上乗せ種別抽籤テーブルを示す図である。この第2AT期間上乗せ種別抽籤テーブルは、図65の説明において後述する第2AT期間中処理において参照され、第2AT期間において行われる上乗せ等の種別を決定するために用いられる。なお、第2AT期間の構成については、後述する。
図45に示すように、第2AT期間上乗せ種別抽籤テーブルは、第2AT期間において決定された内部当籤役に基づいて、上乗せされないこと(非当籤)、又は上乗せ等の種別が決定されるように抽籤値が割り当てられている。なお、上乗せ種別「差枚数上乗せ」と「上乗せゾーン移行」は、第1AT期間におけるものと同様である。
例えば、内部当籤役が「強ベル」であるとき、32384/32768の確率で「非当籤」が決定され、128/32768の確率で「差枚数上乗せ」が決定され、128/32768の確率で「上乗せゾーン移行」が決定され、128/32768の確率で「特殊カード獲得」が決定される。なお、第2AT期間において獲得可能な特殊カードの種類については、後述する。
<第2AT期間上乗せ差枚数抽籤テーブル>
図46は、サブROM82に記憶された第2AT期間上乗せ差枚数抽籤テーブルを示す図である。この第2AT期間上乗せ差枚数抽籤テーブルは、図65の説明において後述する第2AT期間中処理において参照され、差枚数の上乗せが決定された場合(すなわち、上述した図45に示す第2AT期間上乗せ種別抽籤テーブルにより「差枚数上乗せ」が決定された場合)、上乗せされる差枚数を決定するために用いられる。
図46に示すように、第2AT期間上乗せ差枚数抽籤テーブルは、いずれの内部当籤役が決定された場合であっても、差枚数として5枚分が上乗せされること(+5)、差枚数として10枚分が上乗せされること(+10)、差枚数として20枚分が上乗せされること(+20)、差枚数として30枚分が上乗せされること(+30)、差枚数として50枚分が上乗せされること(+50)、差枚数として100枚分が上乗せされること(+100)のいずれかが決定されるように抽籤値が割り当てられている。
例えば、24576/32768の確率で「+5」が決定され、7680/32768の確率で「+10」が決定され、384/32768の確率で「+20」が決定され、128/32768の確率で「+30」が決定され、「+50」及び「+100」は決定されない。
<第2AT期間特殊カード抽籤テーブル>
図47は、サブROM82に記憶された第2AT期間特殊カード抽籤テーブルを示す図である。この第2AT期間特殊カード抽籤テーブルは、図65の説明において後述する第2AT期間中処理において参照され、特殊カードを獲得することが決定された場合(すなわち、上述した図45に示す第2AT期間上乗せ種別抽籤テーブルにより「特殊カード獲得」が決定された場合)、獲得される特殊カードの種類を決定するために用いられる。
図47に示すように、第2AT期間特殊カード抽籤テーブルは、第2AT期間において決定された内部当籤役に基づいて、「特殊カード(チャンス役当籤時高確率)」、「特殊カード(スイカ当籤時高確率)」、「特殊カード(チェリー当籤時高確率)」、「特殊カード(差枚数減算スロー)」又は「特殊カード(差枚数減算ストップ)」のいずれかの特殊カードが決定されるように抽籤値が割り当てられている。
例えば、内部当籤役が「強ベル」であるとき、3642/32768の確率で「特殊カード(チャンス役当籤時高確率)」が決定され、3641/32768の確率で「特殊カード(スイカ当籤時高確率)」が決定され、3641/32768の確率で「特殊カード(チェリー当籤時高確率)」が決定され、10922/32768の確率で「特殊カード(差枚数減算スロー)」が決定され、10922/32768の確率で「特殊カード(差枚数減算ストップ)」が決定される。
本実施の形態において、第2AT期間中に獲得可能な特殊カードは、「特殊カード(チャンス役当籤時高確率)」、「特殊カード(スイカ当籤時高確率)」、「特殊カード(チェリー当籤時高確率)」、「特殊カード(差枚数減算スロー)」及び「特殊カード(差枚数減算ストップ)」の5種類が規定されている。
「特殊カード(チャンス役当籤時高確率)」は、第2AT期間において、内部当籤役として「チャンス役」が決定された場合に、通常よりも高い期待度でAT獲得抽籤が行われるようにするためのカードである(図48参照)。なお、上乗せ種別抽籤(図45参照)においても、通常よりも高い期待度で上乗せ種別抽籤が行われることとしてもよい。例えば、「特殊カード(チャンス役当籤時高確率)」を獲得しているときには、16384/32768の確率で「非当籤」が決定され、8192/32768で「差枚数上乗せ」が決定され、8192/32768の確率で「特殊カード獲得」が決定されることとすればよい。なお、期待度を高くするために変更される抽籤値や期待度を高くするための手法はこれに限られるものではない。
「特殊カード(スイカ当籤時高確率)」は、第2AT期間において、内部当籤役として「スイカ」が決定された場合に、通常よりも高い期待度でAT獲得抽籤が行われるようにするためのカードである(図48参照)。なお、上乗せ種別抽籤(図45参照)においても、通常よりも高い期待度で上乗せ種別抽籤が行われることとしてもよい。例えば、「特殊カード(スイカ当籤時高確率)」を獲得しているときには、28672/32768の確率で「非当籤」が決定され、2048/32768で「差枚数上乗せ」が決定され、2048/32768の確率で「特殊カード獲得」が決定されることとすればよい。なお、期待度を高くするために変更される抽籤値や期待度を高くするための手法はこれに限られるものではない。
「特殊カード(チェリー当籤時高確率)」は、第2AT期間において、内部当籤役として「弱チェリー」又は「強チェリー」が決定された場合に、通常よりも高い期待度でAT獲得抽籤が行われるようにするためのカードである(図48参照)。なお、上乗せ種別抽籤(図45参照)においても、通常よりも高い期待度で上乗せ種別抽籤が行われることとしてもよい。例えば、「特殊カード(チェリー当籤時高確率)」を獲得しているときに、内部当籤役が「弱チェリー」である場合には、28416/32768の確率で「非当籤」が決定され、2048/32768で「差枚数上乗せ」が決定され、256/32768の確率で「上乗せゾーン移行」が決定され、2048/32768の確率で「特殊カード獲得」が決定されることとすればよい。また、内部当籤役が「強チェリー」である場合には、「非当籤」は決定されず、16384/32768で「差枚数上乗せ」が決定され、2048/32768の確率で「上乗せゾーン移行」が決定され、14336/32768の確率で「特殊カード獲得」が決定されることとすればよい。なお、期待度を高くするために変更される抽籤値や期待度を高くするための手法はこれに限られるものではない。
「特殊カード(差枚数減算スロー)」は、第2AT期間において、第2AT管理用差枚数カウンタから減算される値を変化させるためのカードである。本実施の形態では、「特殊カード(差枚数減算スロー)」を獲得しているときには、第2AT管理用差枚数カウンタから減算される値(純増枚数)が1/2(半分)となるように制御される。例えば、押し順ベルに入賞した場合、通常であれば、「払出枚数7枚−投入枚数3枚=4枚」が第2AT管理用差枚数カウンタから減算されることとなるが、「特殊カード(差枚数減算スロー)」を獲得しているときには、「払出枚数7枚−投入枚数3枚=4枚×1/2=2枚」が第2AT管理用差枚数カウンタから減算されることとなる。このため、「特殊カード(差枚数減算スロー)」を獲得しているときには、実質的に第2AT期間が延長(継続)されることとなる。
なお、「特殊カード(差枚数減算スロー)」によって、第2AT管理用差枚数カウンタから減算される値を変化させるための態様はこれに限られるものではない。例えば、複数の変化率(減算率)を規定し、それに応じた特殊カードの種類を規定してもよい。具体的には、第2AT管理用差枚数カウンタから減算される値が1/2となるように制御される、「特殊カード(差枚数減算スロー1/2)」と、第2AT管理用差枚数カウンタから減算される値が1/3となるように制御される、「特殊カード(差枚数減算スロー1/3)」と、第2AT管理用差枚数カウンタから減算される値が1/4となるように制御される、「特殊カード(差枚数減算スロー1/4)」を規定し、獲得された特殊カードに対応付けられた変化率で第2AT管理用差枚数カウンタから減算される値を変化させることとしてもよい。また、遊技者にとって不利益となるような変化率(倍率)が規定された特殊カードの種類を規定してもよい。具体的には、第2AT管理用差枚数カウンタから減算される値が2倍となるように制御される、「特殊カード(差枚数減算加速2倍)」を規定することとしてもよい。
また、上述した変化率(減算率・倍率)と、第2AT管理用差枚数カウンタから減算される値とを演算することにより、演算結果に最小払出単位(例えば、メダル1枚)未満の値が生じる場合には、その最小払出単位未満の値は切り捨てることとしてもよいし、繰り上げることとしてもよい。また、その最小払出単位未満の値を保持しておき、次の第2AT管理用差枚数カウンタの更新のタイミングでその最小払出単位未満の値を足しこんだうえで、所定の変化率(減算率・倍率)と、第2AT管理用差枚数カウンタから減算される値とを演算することとしてもよい。
また、「特殊カード(差枚数減算スロー)」が消滅するか否かは、内部当籤役に基づいて遊技ごとに抽籤により決定することとしてもよく、予め定められた遊技回数(例えば、20ゲーム)の遊技を行ったことに基づいて消滅させることとしてもよい。また、「押し順ベル」について予め定められた回数(例えば、10回)の入賞が発生したことに基づいて消滅させることとしてもよい。また、「特殊カード(差枚数減算スロー)」の獲得時に、消滅することとなる遊技回数や「押し順ベル」の入賞回数を抽籤により決定することとしてもよい。
「特殊カード(差枚数減算ストップ)」は、第2AT期間において、第2AT管理用差枚数カウンタから値が減算されないようにするためのカードである。本実施の形態では、「特殊カード(差枚数減算ストップ)」を獲得しているときには、第2AT管理用差枚数カウンタから値が減算されないように制御される。このため、「特殊カード(差枚数減算ストップ)」を獲得しているときには、「特殊カード(差枚数減算スロー)」を獲得しているときよりもさらに、第2AT期間が延長(継続)されることとなる。
なお、「特殊カード(差枚数減算ストップ)」が消滅するか否かは、内部当籤役に基づいて遊技ごとに抽籤により決定することとしてもよく、予め定められた遊技回数(例えば、10ゲーム)の遊技を行ったことに基づいて消滅させることとしてもよい。また、「押し順ベル」について予め定められた回数(例えば、5回)の入賞が発生したことに基づいて消滅させることとしてもよい。また、「特殊カード(差枚数減算ストップ)」の獲得時に、消滅することとなる遊技回数や「押し順ベル」の入賞回数を抽籤により決定することとしてもよい。
また、「特殊カード(差枚数減算スロー)」と「特殊カード(差枚数減算ストップ)」の双方を獲得しているときには、「特殊カード(差枚数減算ストップ)」のほうがより遊技者に有利であることから、「特殊カード(差枚数減算ストップ)」のほうが優先して使用されることとすればよい。
<第2AT期間AT獲得抽籤テーブル>
図48は、サブROM82に記憶された第2AT期間AT獲得抽籤テーブルを示す図である。この第2AT期間AT獲得抽籤テーブルは、図65の説明において後述する第2AT期間中処理において参照され、第2AT期間から再度第1AT期間に移行させるか(すなわち、第2AT期間において第1AT期間に移行するためのAT移行条件が成立したか)否かを決定するために用いられる。
図48に示すように、第2AT期間AT獲得抽籤テーブルは、特殊カードとして、「特殊カード(チャンス役当籤時高確率)」、「特殊カード(スイカ当籤時高確率)」又は「特殊カード(チェリー当籤時高確率)」のいずれかを保有しているかと、第2AT期間において決定された内部当籤役に基づいて、ATが獲得されないこと(AT非当籤)、又はATが獲得されること(AT当籤)のいずれかが決定されるように抽籤値が割り当てられている。
例えば、特殊カードが無く、内部当籤役が「チャンス役」であるとき、26232/32768の確率で「AT非当籤」が決定され、6536/32768の確率で「AT当籤」が決定される。また、「特殊カード(チャンス役当籤時高確率)」があり、内部当籤役が「チャンス役」であるとき、19696/32768の確率で「AT非当籤」が決定され、13072/32768の確率で「AT当籤」が決定される。また、特殊カードが無く、内部当籤役が「スイカ」であるとき、28412/32768の確率で「AT非当籤」が決定され、4356/32768の確率で「AT当籤」が決定される。また、「特殊カード(スイカ当籤時高確率)」があり、内部当籤役が「スイカ」であるとき、24056/32768の確率で「AT非当籤」が決定され、8712/32768の確率で「AT当籤」が決定される。また、特殊カードが無く、内部当籤役が「強チェリー」であるとき、21326/32768の確率で「AT非当籤」が決定され、11442/32768の確率で「AT当籤」が決定される。また、「特殊カード(チェリー当籤時高確率)」があり、内部当籤役が「強チェリー」であるとき、9884/32768の確率で「AT非当籤」が決定され、22884/32768の確率で「AT当籤」が決定される。
[パチスロ機の遊技の流れ]
次に、パチスロ機1の遊技の流れについて、図49を用いて説明する。図49は、本実施の形態に係るパチスロ機における遊技の流れを示す概要図である。
まず、本実施の形態に係るパチスロ機1においては、遊技者が遊技を行う状態として、遊技者にとって有利な有利遊技状態と、有利遊技状態よりも相対的に不利な通常遊技状態とに大別される。
また、有利遊技状態には、それぞれ遊技性の異なる第1AT期間と第2AT期間、及びこれらのAT期間の継続回数等が上乗せされる上乗せ期間である上乗せゾーンが含まれる。また、通常遊技状態には、有利遊技状態に移行する期待度が低い通常遊技、及び有利遊技状態に移行する期待度が高いCZ(チャンスゾーン)が含まれる。
<通常遊技>
通常遊技においては、CZ移行ポイント、CZレベル、及びカードの抽籤が実行され(図28〜図30、図32及び図33参照)、抽籤結果が累積して記憶される。また、AT直当り抽籤が実行され(図31参照)、AT当籤となると第1AT期間に移行する。また、通常遊技は、所定の遊技回数(32ゲーム)を1周期とし、周期終了時に、CZ移行条件が成立している場合には(図34参照)、CZに移行する。
また、CZ移行条件は、通常遊技の周期終了時に、CZ移行ポイントが4ポイント以上であること、及びCZ移行ポイントが0〜3ポイントである場合に実行されるCZ移行抽籤に当籤したことによって成立する。なお、CZ移行ポイントが0〜3ポイントである場合には、周期終了時にCZに移行するか否かが最終的に示される演出(CZ移行結果報知演出)が、複数回の遊技にわたって実行され、CZに移行すること(あるいは、CZに移行しないこと)が遊技者に報知される。
なお、CZ移行条件が成立するか否かを判定するタイミングは、通常遊技の周期終了時に限られるものではなく、例えば、特定の内部当籤役(一例として、「スイカ」)に当籤したときとしてもよい。また、例えば、所定の内部当籤役(一例として、「ベルリプ1〜4」)に当籤し、所定の停止操作順序で停止操作を行ったこと(図19参照)で所定の図柄の組合せ(一例として、「ベルリプ」)が表示されたときとしてもよい。この場合、この所定の停止操作順序を報知するか否かを決定することとしてもよい。また、この場合、この所定の停止操作順序で停止操作を行うか否かを遊技者に選択させる報知をともに行うこととしてもよい。このように構成すれば、現在のCZ移行ポイント、現在のCZレベル、あるいは現在の保有カードの情報に基づいて、CZ移行条件が成立するか否かの判定がなされるタイミングを遊技者に選択させることができるため、CZ移行に関する遊技性を向上させることができる。
<CZ(チャンスゾーン)>
CZにおいては、通常遊技で獲得したCZレベル及び抽籤カードのレベルに基づいて、AT獲得抽籤(すなわち、第1AT期間への移行抽籤)が実行され(図37参照)、AT当籤となるとCZ成功となって第1AT期間に移行する。なお、AT獲得抽籤が実行される前提として、抽籤カードのレベルに基づいて、AT獲得抽籤が実行される権利(攻撃権)を獲得させるか否かが抽籤により決定される(図35参照)。なお、CZは、第1AT期間、第2AT期間及び上乗せゾーンと同様に、遊技者にとって有利となる停止操作の手順が報知され、メダルを増加させることができる期間としてもよい。
また、AT獲得抽籤が実行される権利(攻撃権)を獲得できなかった場合には、その抽籤に使用された抽籤カードを消滅させるか否かが抽籤により決定され(図38参照)、消滅させることが決定されると、その抽籤に使用された抽籤カードが消滅する。ここで、上述したように、抽籤カードは常時4枚記憶されているため、CZにおいては、最低でも4回、AT獲得抽籤が実行される権利(攻撃権)を獲得させるか否かの抽籤が実行されることとなる。なお、抽籤カードが消滅することが決定された場合には、再抽籤ポイントを付与するか否かが抽籤により決定される(図39参照)。
また、通常遊技において特殊カードを獲得していた場合には、CZの開始時に、特殊カードをいずれの抽籤カードに対応付けるかが抽籤により決定され(図35参照)、上述した各種の抽籤が遊技者にとって有利となるように制御される。
このように、CZにおいては、通常遊技で獲得した抽籤カードに基づいて、AT獲得抽籤が実行される権利(攻撃権)を獲得させるか否かの抽籤が実行され、AT獲得抽籤が実行される権利(攻撃権)を獲得した場合には、さらに、AT獲得抽籤が実行され、AT当籤となるとCZ成功となって第1AT期間に移行することとなる。一方、AT獲得抽籤が実行される権利(攻撃権)を獲得することができず、あるいは、AT獲得抽籤が実行される権利(攻撃権)を獲得したが、AT獲得抽籤においてAT当籤とならず、抽籤カードが全て消滅した場合には、CZ失敗となって通常遊技に移行することとなる。なお、CZ失敗となって通常遊技に移行する場合には、通常遊技の周期開始時に、CZにおいて付与された再抽籤ポイントに基づいて、AT獲得再抽籤が実行され(図40参照)、AT当籤となると第1AT期間に移行することとなる。
なお、CZにおいて、AT獲得抽籤が実行される態様、抽籤カードを消滅させるか否かの抽籤が実行される態様はこれに限られるものではなく、例えば、AT獲得抽籤が実行される権利(攻撃権)を獲得させるか否かの抽籤を行うことなく、直接的に、AT獲得抽籤が実行され、あるいは抽籤カードを消滅させるか否かの抽籤が実行される態様としてもよい。例えば、CZにおいて、まず、AT獲得抽籤が実行され、AT当籤とならなかった場合に、抽籤カードを消滅させるか否かの抽籤が実行されることとしてもよい。
また、CZにおいては、複数の抽籤カードについて、1回の遊技ごとに1つずつ使用されて上述の各抽籤が実行されることとしてもよいし、全ての抽籤カードについて、1回の遊技で全て使用されて上述の各抽籤が実行されることとしてもよい。前者であれば、CZにおける遊技回数をある程度長くすることで、遊技者の期待感を維持させることができるという利点があり、後者であれば、CZにおける抽籤結果をいち早く遊技者に報知することで、遊技の倦怠感を感じさせないようにすることができるという利点がある。もっとも、CZにおいて、1回の遊技で使用される抽籤カードの枚数(すなわち、抽籤権利の個数)を遊技者が選択可能としてもよい。このように構成すれば、遊技者の所望するタイミングでCZにおける抽籤結果が報知されることとなるため、遊技者の嗜好に合わせた抽籤結果の報知を行うことが可能となる。
<第1AT期間>
第1AT期間は、上乗せ種別「押し順JAC」が決定された場合を除き、遊技者にとって有利となる停止操作の手順が報知され、メダルを増加させることができる期間である。
第1AT期間は、第1AT期間(通常)と第1AT期間(JAC中)とから構成され、第1AT期間(通常)において、上乗せ種別「押し順JAC」が決定され、押し順成功となった場合、及び上乗せ種別「確定JAC」が決定された場合には、第1AT期間(JAC中)に移行し、第1AT期間(JAC中)において、「押し順ベル」が所定の回数(例えば、5回)入賞したことに基づいて、再度第1AT期間(通常)に移行する。また、第1AT期間(通常)における遊技回数(第1AT管理用遊技回数カウンタの値)が所定の回数(例えば、20ゲーム)となると、第1AT期間終了となり、第2AT期間に移行する。
また、第1AT期間において、上乗せ種別「差枚数上乗せ」が決定されると、第2AT期間が継続する遊技回数を示す第2AT管理用差枚数カウンタの値が上乗せ(加算)される。また、第1AT期間において、上乗せ種別「上乗せゾーン移行」が決定されると、上乗せゾーンに移行し、上乗せゾーンにおいてその終了条件を満たすと、上乗せゾーン終了となり、再度第1AT期間に移行する。
<第2AT期間>
第2AT期間は、第1AT期間に引き続き、遊技者にとって有利となる停止操作の手順が報知され、メダルを増加させることができる期間である。第2AT期間において小役(例えば、「押し順ベル」)に入賞した場合には、入賞時の差枚数に応じて第2AT管理用差枚数カウンタの値が減算され、第2AT管理用差枚数カウンタの値が0以下となると、第2AT期間終了となり、通常遊技に移行する。
また、第2AT期間において、上乗せ種別「差枚数上乗せ」が決定されると、第2AT管理用差枚数カウンタの値が上乗せ(加算)される。また、第2AT期間において、上乗せ種別「上乗せゾーン移行」が決定されると、上乗せゾーンに移行し、上乗せゾーンにおいてその終了条件を満たすと、上乗せゾーン終了となり、再度第2AT期間に移行する。
また、第2AT期間において、AT当籤となると、現在の第2AT管理用差枚数カウンタの値を保持したまま、再度第1AT期間に移行し、移行した第1AT期間において、さらに第2AT管理用差枚数カウンタの値を上乗せ(加算)することが可能となっている。
<上乗せゾーン>
上乗せゾーンは、遊技者にとって有利となる停止操作の手順が報知され、メダルを増加させることができる期間であるとともに、第2AT期間が継続する遊技回数を示す第2AT管理用差枚数カウンタの値が上乗せ(加算)される期間である。上乗せゾーンにおいては、例えば、内部当籤役に基づいて、単位遊技ごとに差枚数の上乗せ抽籤が行われる。また、上乗せゾーンは、特定の遊技回数(例えば、4ゲーム)を1セットとし、1セットの開始時若しくは終了時に、次セットを継続させるか否かの継続抽籤が実行され、この継続抽籤に当籤した場合には、次セットの間、再度差枚数の上乗せ抽籤が行われる、一方、この継続抽籤に当籤しなかった場合には、上乗せゾーン終了となり、第1AT期間又は第2AT期間に移行する。
なお、上乗せゾーンの移行時に、移行契機(例えば、上乗せ種別「上乗せゾーン移行」が決定されることとなった内部当籤役)に応じて、上乗せゾーンにおけるセットを継続させるか否かを決定する上述の継続抽籤に当籤する確率(「継続率」)を、予め定められた複数の継続率(例えば、1%、10%、25%、50%、75%、90%)の中から決定し、その継続率に応じた継続抽籤を実行することとしている。もっとも、上乗せゾーンを継続させるか否かを決定する態様はこれに限られるものではなく、例えば、上乗せゾーンの移行時に、移行契機に応じて、何セット継続させるのかを予め決定することとしてもよい。また、上乗せゾーンは、上述したゲーム数管理、差枚数管理、報知回数管理の手法によって、継続するか否かが管理されることとしてもよい。
また、上乗せゾーンにおいて決定される上乗せの利益も、上述したものに限られない。
例えば、第1AT期間から移行した上乗せゾーンでは、第1AT期間(通常)における遊技回数を上乗せする抽籤を実行することとしてもよいし、再度第1AT期間を最初から行える権利(すなわち、通常遊技若しくはCZにおける「AT当籤」と同様の利益)を上乗せする抽籤を実行することとしてもよい。また、第2AT期間から移行した上乗せゾーンでは、上述した利益に加え、第1AT期間に移行する権利(すなわち、第2AT期間における「AT当籤」と同様の利益)を上乗せする抽籤を実行することとしてもよい。
[主制御処理]
次に、図50〜図56を参照して、主制御回路41のメインCPU51により実行される各種処理について説明する。
<メイン制御処理>
図50は、メイン制御処理を示すフローチャートである。なお、以下に説明するメイン制御処理は、パチスロ機1に電源が投入されたときに開始される。
最初に、パチスロ機1に電源が投入されると、メインCPU51は、図51に示す電源投入時処理を実行する(S10)。この電源投入時処理では、バックアップが正常であるか、設定変更が適切に行われたか等が判断され、判断結果に応じた初期化処理が実行される。
次に、メインCPU51は、一遊技(1回の単位遊技)終了時の初期化処理を実行する(S11)。この初期化処理では、一遊技終了時に初期化するように予め指定された格納領域が初期化される。この初期化処理によって、例えば、メインRAM53の内部当籤役格納領域及び表示役格納領域等に格納されたデータがクリアされる。
次に、メインCPU51は、図52に示すメダル受付・スタートチェック処理を実行する(S12)。このメダル受付・スタートチェック処理では、遊技者により投入されたメダルを検出する処理、及び開始操作を検出する処理が実行される。
次に、メインCPU51は、乱数値を抽出し、メインRAM53に割り当てられた乱数値格納領域に格納する(S13)。ここで、乱数値は、内部抽籤処理のために使用される値であり、本実施の形態においては、0〜65535の中から抽出される。なお、例えば、後述するロック決定処理のために使用される乱数値が必要である場合には、この処理において、さらに異なる乱数値を抽出することも可能である。
次に、メインCPU51は、図53に示す内部抽籤処理を実行する(S14)。この内部抽籤処理を実行するメインCPU51は、内部当籤役決定手段を構成する。
次に、メインCPU51は、ロック決定処理を実行する(S15)。このロック決定処理では、上述した「ロック」を行うか否かの抽籤、「リールアクション」を行うか否かの抽籤、並びにロック及びリールアクションの実行に必要な各種のフラグやタイマのセット等が行われる。例えば、内部当籤役として「BARリプ1」又は「BARリプ2」が決定された場合に、所定の確率(例えば、1/2)でロック及びリールアクションを実行することを決定する。また、後述する状態管理処理において、外部信号の出力が開始される場合に、「ロック」を実行することを決定する。
次に、メインCPU51は、リール停止初期設定処理を実行する(S16)。このリール停止初期設定処理により、内部抽籤処理の結果(内部当籤役)に基づいて、上述したリール3L、3C、3Rの各種の停止制御情報がメインRAM53の該当領域に格納される。
次に、メインCPU51は、主制御回路41から副制御回路42へ送信するスタートコマンドデータを生成し、生成したスタートコマンドデータをメインRAM53に割り当てられた通信データ格納領域に格納する(S17)。スタートコマンドデータは、例えば、内部当籤役の種別、遊技状態フラグの種別、ロックの種別及びその期間、並びにボーナス終了枚数カウンタ値等を、サブCPU81が認識可能となるデータである。
次に、メインCPU51は、ウェイト処理を実行する(S18)。このウェイト処理では、前回の遊技開始(前回の単位遊技の開始)から所定時間を経過しているか否かが判断され、所定時間を経過していないと判断された場合には、所定時間を経過するまで待機する待ち時間が消化される。このウェイト処理における所定時間、すなわちウェイト時間は、例えば、前回の単位遊技の開始から4.1秒に設定される。
次に、メインCPU51は、遊技開始時ロック実行処理を実行する(S19)。このロック実行処理では、S15におけるロック決定処理における決定結果等に基づいて、遊技開始時のロック及び当該ロック実行中のリールアクション(すなわち、リール3L、3C、3Rの変動態様による演出)等が実行される。
次に、メインCPU51は、全てのリール3L、3C、3Rを回転させるリール回転開始処理を実行する(S20)。このリール回転開始処理に伴って、作動ストップボタン格納領域(図26参照)に「01110000」が格納される。なお、リールの回転開始制御は、図54に示す割込処理(より具体的には、S324に示すリール制御処理)によって実行される。この割込処理は、一定の周期(1.1172ms)ごとに定期的に実行される処理である。
この割込処理によって、ステッピングモータ61L、61C、61Rの駆動が制御され、リール3L、3C、3Rの回転が開始する。その後、この割込処理によって、ステッピングモータ61L、61C、61Rの駆動が制御され、リール3L、3C、3Rの回転が定速に達するまで加速される。
さらに、リール3L、3C、3Rの回転が定速に達すると、この割込処理によって、ステッピングモータ61L、61C、61Rの駆動が制御され、リール3L、3C、3Rが定速で回転するように維持される。なお、リール3L、3C、3Rの回転が定速に達し、上述したリールインデックスが検出されると、ストップボタン17L、17C、17Rへの停止操作が許可されるようになる。
次に、メインCPU51は、主制御回路41から副制御回路42へ送信するリール回転開始コマンドデータを生成し、生成したリール回転開始コマンドデータをメインRAM53に割り当てられた通信データ格納領域に格納する(S21)。リール回転開始コマンドデータは、例えば、リール3L、3C、3Rの回転が開始されたことを、サブCPU81が認識可能となるデータである。
このリール回転開始コマンドデータを受信することにより、副制御回路42は、リール回転開始を認識することができるようになり、各種の演出を実行するタイミング等を決定することができる。
次に、メインCPU51は、リール停止制御処理を実行する(S22)。このリール停止制御処理によって、リール3L、3C、3Rの停止制御が行われる。なお、図示は省略するが、このリール停止制御処理においては、メインCPU51は、主制御回路41から副制御回路42へ送信するリール停止コマンドデータを生成し、生成したリール停止コマンドデータをメインRAM53に割り当てられた通信データ格納領域に格納する。このリール停止コマンドデータは、停止されるリールの種別、停止開始位置(すなわち、ストップボタンが操作された際の図柄位置)及び滑り駒数又は停止予定位置(すなわち、実際にリールが停止する予定の図柄位置)等を、サブCPU81が認識可能となるデータである。
次に、メインCPU51は、入賞検索処理を実行する(S23)。この入賞検索処理では、全てのリール3L、3C、3Rが停止した後に、有効ラインに表示された図柄の組合せと図柄組合せテーブルとが照合されて、有効ラインに表示された図柄の組合せが識別される。
具体的には、図柄コード格納領域(図23参照)に格納されたデータと、図柄組合せテーブル(図12〜図14参照)のデータとが照合され、その照合の結果、一致するものがあれば、一致した図柄の組合せ(表示役)に対応するデータを表示役格納領域(図22参照)に格納するとともに、その図柄の組合せに対応付けられた払出枚数(払出枚数カウンタ値)を取得する。
次に、メインCPU51は、入賞検索処理の結果、取得された払出枚数カウンタ値に応じた枚数のメダルの払い出しを行うメダル払出処理を実行する(S24)。このメダル払出処理では、払出枚数カウンタ値に基づいて、ホッパー駆動回路65の制御やクレジット枚数の更新が行われる。
次に、メインCPU51は、状態管理処理を実行する(S25)。この状態管理処理では、上述した外部集中端子板からの外部信号の出力のオン又はオフが管理される。例えば、内部当籤役が「押し順ベル」であるときに、「7枚」の払い出しとはならない所定の押し順で停止操作がなされた場合、外部集中端子板からの外部信号の出力がオンされ、「7枚」の払い出しとはならない押し順であって所定の押し順とは異なる押し順で停止操作がなされた場合、外部集中端子板からの外部信号の出力がオフされる。なお、第1AT期間が開始される場合には、サブCPU81の制御によって、この所定の押し順が一度のみ報知され、この報知にしたがって停止操作がなされることにより、メインCPU51においても第1AT期間が開始することが認識される。
具体的には、内部当籤役が「中左右 クロスアップベル1〜3」であるときには、所定の押し順が「右左中」と規定され、内部当籤役が「中左右 下段ベル1〜3」であるときには、所定の押し順が「右中左」と規定され、内部当籤役が「中右左 クロスアップベル1〜3」であるときには、所定の押し順が「右左中」と規定され、内部当籤役が「中右左
下段ベル1〜3」であるときには、所定の押し順が「右中左」と規定され、内部当籤役が「右左中 中段ベル1〜3」であるときには、所定の押し順が「中左右」と規定され、「右左中 下段ベル1〜3」であるときには、所定の押し順が「中右左」と規定され、「右中左 中段ベル1〜3」であるときには、所定の押し順が「中左右」と規定され、「右中左 下段ベル1〜3」であるときには、所定の押し順が「中右左」と規定されている。
次に、メインCPU51は、遊技終了時ロック実行処理を実行する(S26)。この遊技終了時ロック実行処理では、予め定められた実行条件に基づいて、遊技終了時のロック等が実行される。例えば、上述したように、内部当籤役が「押し順ベル」であるときに、「7枚」の払い出しとはならない所定の押し順で停止操作がなされた場合、所定の期間(例えば、1秒)にわたってロックが実行されることとなる。
次に、メインCPU51は、主制御回路41から副制御回路42へ送信する入賞作動コマンドデータを生成し、生成した入賞作動コマンドデータをメインRAM53に割り当てられた通信データ格納領域に格納する(S27)。入賞作動コマンドデータは、例えば、表示役の種別及び払出枚数カウンタ値等を、サブCPU81が認識可能となるデータである。
次に、メインCPU51は、ボーナス終了チェック処理を実行する(S28)。このボーナス終了チェック処理によって、BBの終了条件を満たした場合にBBの作動を終了する処理が実行される。
このボーナス終了チェック処理では、具体的には、後述するボーナス作動チェック処理において格納されたボーナス終了枚数カウンタ値から、今回の払出枚数カウンタ値を減算し、負の値となったかを判断する。そして、負の値となったと判断された場合には、BB終了時処理を実行する。BB終了時処理では、BB遊技状態フラグ及びRB遊技状態フラグをオフし、遊技状態をRT0遊技状態に移行させる。
なお、図示は省略するが、このボーナス終了チェック処理においては、メインCPU51は、主制御回路41から副制御回路42へ送信するボーナス終了コマンドデータを生成し、生成したボーナス終了コマンドデータをメインRAM53に割り当てられた通信データ格納領域に格納する。このボーナス終了コマンドデータは、例えば、BBが終了したこと等を、サブCPU81が認識可能となるデータである。
次に、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を実行する(S29)。このボーナス作動チェック処理によって、リール3L、3C、3Rにより表示された図柄の組合せに基づいてBBの作動等を行う処理が実行される。メインCPU51は、ステップS29の処理を実行した後、ステップS11の処理に戻る。
このボーナス作動チェック処理では、具体的には、まず、表示役がBBであるかを判断する。そして、表示役がBBであると判断された場合には、BB作動時処理を実行する。
BB作動時処理では、BB遊技状態フラグ及びRB遊技状態フラグをオンし、ボーナス終了枚数カウンタの値として「75」をセットする。また、持越役格納領域をクリア(ビット0の値を「0」にリセット)する。次に、表示役がBBでないと判断された場合には、表示役がリプレイであるかを判断する。そして、表示役がリプレイであると判断された場合には、自動投入要求を行う。すなわち、今回の単位遊技における投入枚数(3枚)が次回の単位遊技において自動的に投入されるように制御する。表示役がリプレイでないと判断された場合には、処理を終了する。
なお、図示は省略するが、このボーナス作動チェック処理においては、メインCPU51は、主制御回路41から副制御回路42へ送信するボーナス開始コマンドデータを生成し、生成したボーナス開始コマンドデータをメインRAM53に割り当てられた通信データ格納領域に格納する。このボーナス開始コマンドデータは、例えば、BBが開始したこと等を、サブCPU81が認識可能となるデータである。
<電源投入時処理>
図51は、図50に示したメイン制御処理のステップS10において実行される電源投入時処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU51は、バックアップが正常であるか否かを判断する(S30)。
この判断処理では、チェックサム値を用いた誤り検出により、バックアップが正常であるか否かが判断される。
例えば、メインCPU51は、電源オフ時にパチスロ機1の設定値等及びその設定値等から算出されたチェックサム値をバックアップデータとしてメインRAM53に格納しておき、電源投入時の当該判断処理(S30)において、メインRAM53に格納されている設定値等及びチェックサム値を読み出す。
そして、メインCPU51は、読み出された設定値等から算出したチェックサムと、バックアップされていたチェックサムとを比較し、比較結果が一致していれば、バックアップが正常であると判断する。
メインCPU51は、バックアップが正常であると判断した場合には(YES)、バックアップされた設定値等をメインRAM53にセットする(S31)。これにより、バックアップが正常であった場合には、電源オフ前の設定値がメインRAM53にセットされることになる。
ステップS31の処理を実行した後、又はステップS30においてバックアップが正常でないと判断した場合には(NO)、メインCPU51は、パチスロ機1のキャビネット2a内に設けられている設定変更スイッチ(図示せず)がオンであるか否かを判断する(S32)。ここで、メインCPU51は、設定変更スイッチがオンであると判断すると(YES)、設定変更時の初期化処理を実行する(S33)。
この設定変更時の初期化処理では、例えば、メインRAM53の内部当籤役格納領域、図柄コード格納領域及び表示役格納領域に格納されているデータがクリアされるとともに、設定値がクリアされる。なお、持越役格納領域に格納されているデータはクリアされないこととしてもよく、クリアされることとしてもよい。
次に、メインCPU51は、主制御回路41から副制御回路42へ送信する初期化コマンドデータを生成し、生成した初期化コマンドデータをメインRAM53に割り当てられた通信データ格納領域に格納する(S34)。初期化コマンドデータは、例えば、設定値変更の有無、及び設定値等を、サブCPU81が認識可能となるデータである。
次に、メインCPU51は、設定値変更処理を実行する(S35)。この設定値変更処理では、パチスロ機1のキャビネット2a内に設けられているリセットスイッチ(図示せず)の操作結果に応じて、設定値が1〜6のうちから選択され、これに続いて、スタートレバー16が操作されたときに選択されていた設定値が確定される。
次に、メインCPU51は、設定変更スイッチがオン状態であるか否かを判断し(S36)、オン状態でない判断結果が得られるまでステップS36の処理を繰り返し実行する。
ここで、メインCPU51は、設定変更スイッチがオン状態ではない判断結果が得られた場合(すなわち、設定変更スイッチがオンからオフとなった場合)には(NO)、主制御回路41から副制御回路42へ送信する初期化コマンドデータを生成し、生成した初期化コマンドデータをメインRAM53に割り当てられた通信データ格納領域に格納し(S37)、電源投入時処理を終了する。
ステップS32において、メインCPU51は、設定変更スイッチがオンでないと判断した場合には(NO)、バックアップが正常であるか否かを判断する(S38)。ここで、バックアップが正常でないと判断した場合には(NO)、メインCPU51は、電源投入時エラー処理を実行する(S39)。
電源投入時エラー処理において、メインCPU51は、バックアップが正常ではないことをエラー表示等によって表示する。なお、メインCPU51は、バックアップが正常でないエラー(バックアップエラー)の状態では、打止解除スイッチ(図示せず)又はリセットスイッチ(図示せず)の操作によっては、エラー状態を解除しないようになっており、新たに設定変更が行われた場合にのみ、エラー状態を解除するようになっている。
ステップS38において、バックアップが正常であると判断した場合には(YES)、メインCPU51は、メインRAM53に格納されているバックアップデータに基づいて、パチスロ機1の状態を電源断前の状態に復帰させ(S40)、電源投入時処理を終了する。
<メダル受付・スタートチェック処理>
図52は、図50に示したメイン制御処理のステップS12において実行されるメダル受付・スタートチェック処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU51は、自動投入要求があるか否かを判断する(S50)。すなわち、前回の単位遊技でリプレイに入賞したか否かを判断する。
ステップS50において、メインCPU51は、自動投入要求があると判断した場合には(YES)、前回の単位遊技で投入されたメダルと同数のメダルを自動投入する自動投入処理を実行する(S51)。具体的には、メインCPU51は、自動投入カウンタを投入枚数カウンタに複写し、自動投入カウンタをクリアする。
次に、メインCPU51は、主制御回路41から副制御回路42へ送信するメダル投入コマンドデータを生成し、生成したメダル投入コマンドデータをメインRAM53に割り当てられた通信データ格納領域に格納するメダル投入コマンド送信処理を実行する(S52)。ここで、メダル投入コマンドデータは、例えば、メダル投入の有無、投入枚数カウンタの値、及びクレジットカウンタの値等を、サブCPU81が認識可能となるデータである。
ステップS50において、メインCPU51は、自動投入要求がないと判断した場合には(NO)、メダルの受け付けを許可する(S53)。例えば、メインCPU51は、セレクタ35のソレノイド(図示せず)を駆動し、メダル投入口14に投入されたメダルがセレクタ35内を通過可能となるように径路を形成する。
なお、ステップS50において、メインCPU51は、自動投入要求があると判断した場合には(YES)、前回の単位遊技からメダルの受け付けが禁止されている状態になっているため、メダルの受け付けに関する処理は実行しないこととしているが、前回の単位遊技でリプレイに入賞している場合であっても、メダルの受け付けを許可することとしてもよい。
ステップS52又はS53の処理が実行された後、メインCPU51は、遊技状態に応じて投入枚数の最大値をメインRAM53にセットする(S54)。本実施の形態においては、いずれの遊技状態においても、投入枚数の最大値として3がセットされる。
次に、メインCPU51は、メダルの受け付けが許可されているか否かを判断する(S55)。ここで、メダルの受け付けが許可されていると判断した場合には(YES)、メインCPU51は、メダルが適正に投入されたか、又はMAXベットボタン15A、若しくは1BETボタン15Bへの操作が行われたかをチェックするメダル投入チェック処理を実行する(S56)。このメダル投入チェック処理では、メダルが適正に投入された場合、又はクレジットからMAXベットボタン15A、若しくは1BETボタン15Bへの操作によりメダルが投入された場合に、投入されたメダルの枚数に応じて、投入枚数カウンタの値、又はクレジットカウンタの値が更新される。
次に、メインCPU51は、主制御回路41から副制御回路42へ送信するメダル投入コマンドデータを生成し、生成したメダル投入コマンドデータをメインRAM53に割り当てられた通信データ格納領域に格納するメダル投入コマンド送信処理を実行する(S57)。
次に、メインCPU51は、メダルの投入又はクレジットが可能か否かを判断する(S58)。本実施の形態において、メインCPU51は、投入枚数カウンタの値が3枚であり、かつ、クレジットカウンタの値が50となっていること、又は、ステップS51の自動投入処理を実行したことを条件として、当該条件が成立したときにメダルの投入又はクレジットが可能でないと判断し、当該条件が成立しないときにメダルの投入又はクレジットが可能であると判断する。
ステップS58において、メダルの投入又はクレジットが可能でないと判断した場合には(NO)、メインCPU51は、メダルの受け付けを禁止する(S59)。例えば、メインCPU51は、セレクタ35のソレノイドの駆動を行わずに、メダル投入口14に投入されたメダルがメダル払出口24から排出されるように径路を形成する。
ステップS55において、メダルの受け付けが許可されていないと判断した場合(NO)、ステップS58において、メダルの投入又はクレジットが可能であると判断した場合(YES)、又はステップS59の処理を実行した後、メインCPU51は、メダルの投入枚数が遊技を開始できる枚数であるか否かを判断する。すなわち、本実施の形態においては、メインCPU51は、メダルの投入枚数が最大値である3であるか否かを判断する(S60)。
ここで、メダルの投入枚数が最大値でないと判断した場合には(NO)、メインCPU51は、ステップS55の処理に戻る。一方、メダルの投入枚数が最大値であると判断した場合には(YES)、メインCPU51は、スタートスイッチ16Sがオンであるか否かを判断する(S61)。
ここで、スタートスイッチ16Sがオンでないと判断した場合には(NO)、メインCPU51は、ステップS55の処理に戻る。一方、スタートスイッチ6Sがオンであると判断した場合には(YES)、メインCPU51は、メダルの受け付けを禁止し(S62)、メダル受付・スタートチェック処理を終了する。
<内部抽籤処理>
図53は、図50に示したメイン制御処理のステップS14において実行される内部抽籤処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU51は、遊技状態に応じた内部抽籤テーブルをメインRAM53にセットする(S70)。本実施の形態においては、メインCPU51は、遊技状態に応じて、図15又は図16に示すいずれかの内部抽籤テーブルをメインRAM53にセットする。
次に、メインCPU51は、乱数値格納領域に格納されている乱数値を取得する(S71)。ここで取得する乱数値は、乱数値1である。次に、メインCPU51は、ステップS70でセットされた内部抽籤テーブルの所定領域を参照し、該当する設定値の各当籤番号に対応付けられた抽籤値を1つずつ取得し、乱数値から抽籤値を減算する(S72)。
すなわち、メインCPU51は、その当籤番号に対応付けられた内部当籤役が決定されるか否かを照合する。
次に、メインCPU51は、ステップS72の処理による減算結果が0未満か否かを判断する(S73)。ここで、メインCPU51は、減算結果が0未満ではないと判断した場合には(NO)、乱数値及び当籤番号を更新する(S74)。
次に、メインCPU51は、使用している内部抽籤テーブルの全ての当籤番号をチェックしたか否かを判断し(S75)、全ての当籤番号をチェックしていないと判断した場合には(NO)、ステップS72の処理に戻る。
一方、メインCPU51は、全ての当籤番号をチェックしたと判断した場合には(YES)、データポインタの値として0をセットする(S76)。なお、本実施の形態において、一般遊技状態用内部抽籤テーブルは、メインCPU51が全ての当籤番号をチェックし終えた時点で減算結果が必ず0以上にならないように設定されているため、BB遊技状態(RB遊技状態)である場合を除いて、ステップS76が実行されることはない。
ステップS73において、メインCPU51は、減算結果が0未満であると判断した場合には(YES)、メインRAM53にセットされている内部抽籤テーブルを参照して当籤番号から小役・リプレイ用データポインタの値とボーナス用データポインタの値とを取得する(S77)。
ステップS76又はS77の処理を実行した後、メインCPU51は、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル(図17参照)を参照して、小役・リプレイ用データポインタの値に基づいて内部当籤役を取得する(S78)。
このステップS78の処理では、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルが参照され、ステップS76又はS77の処理で取得された小役・リプレイ用データポインタの値に対応する内部当籤役を示す27バイトのデータ値が決定される。
次に、メインCPU51は、ステップS78で取得した内部当籤役のデータを内部当籤役格納領域(図21参照)に格納する(S79)。このステップS79の処理では、ステップS78の処理で決定された内部当籤役を示す27バイトのデータ値が内部当籤役格納領域1〜27に格納される。
次に、メインCPU51は、持越役格納領域(図24参照)の値が0であるか否かを判断する(S80)。メインCPU51は、持越役格納領域の値が0であると判断した場合には(YES)、ボーナス用内部当籤役決定テーブル(図18参照)を参照し、ボーナス用データポインタの値に基づいて内部当籤役を取得する(S81)。
このステップS81の処理では、ボーナス用内部当籤役決定テーブルが参照され、ステップS76又はS77の処理で取得されたボーナス用データポインタの値に対応する内部当籤役を示す27バイトのデータ値が決定される。
次に、メインCPU51は、ステップS81で取得した内部当籤役を持越役格納領域(図24参照)に格納する(S82)。このステップS82の処理では、ステップS81において内部当籤役として「BB」が取得されたときに、持越格納領域の「BB」に対応するビット0が「1」にセットされる。
次に、メインCPU51は、持越役格納領域(図24参照)の値が0であるか否かを判断する(S83)。この判断処理では、ステップS82において持越役格納領域の「BB」に対応するビット0に「1」にセットされたか否かが判断される。
ステップS83において、持越役格納領域の値が0でないと判断した場合には(NO)、メインCPU51は、内部当籤役が「BB」であるか否かを判断する(S84)。ここで、メインCPU31は、内部当籤役が「BB」であると判断した場合には(YES)、RT遊技状態をRT1遊技状態にする(S85)。具体的には、メインCPU51は、RT1遊技状態フラグに「1」をセットする。なお、本実施の形態においては、ボーナス役は「BB」のみであるため、当該判断処理を実行しないこととしてもよい。
ステップS80において持越役格納領域の値が0でないと判断した場合(NO)、ステップS83において持越役格納領域の値が0であると判断した場合(YES)、ステップS84において内部当籤役が「BB」でないと判断した場合(NO)又はステップS85の処理を実行した後、メインCPU51は、持越役格納領域に格納されている内部当籤役に基づいて、内部当籤役格納領域を更新し(S86)、内部抽籤処理を終了する。
<メインCPUの制御による割込処理>
図54は、メインCPU51の制御による割込処理を示すフローチャートである。この処理は、1.1172msごとに定期的に実行される。
まず、メインCPU51は、レジスタの退避を行う(S320)。次に、メインCPU51は、図55の説明において後述する入力ポートチェック処理を実行する(S321)。この入力ポートチェック処理では、例えば、メインCPU51に接続される各種のスイッチやセンサの信号の有無を確認する。
例えば、メインCPU51は、スタートスイッチ16S、ストップスイッチ17S等の各種スイッチのオンエッジ、オフエッジの情報やメダルセンサ35S等の各種センサのオン、オフの情報をメインRAM53に格納する。
次に、メインCPU51は、タイマ更新処理を実行する(S322)。次に、メインCPU51は、図56の説明において後述する通信データ送信処理を実行する(S323)。
次に、メインCPU51は、リール制御処理を実行する(S324)。このリール制御処理では、メインCPU51は、リール回転開始処理(図50のS20)における各リールの回転開始要求に基づいて、各ステッピングモータを駆動制御することにより、各リールの回転を加速させる加速処理を実行し、各リールが所定の速度(例えば、80回転/1分間)となったことに基づいて、各ステッピングモータを駆動制御することにより、その所定の速度を維持する定速処理を実行し、停止制御処理(図50のS22)における各リールの回転停止要求に基づいて、各ステッピングモータを駆動制御することにより、各リールの回転を停止させる停止処理を実行する。
次に、メインCPU51は、ランプ・7SEG駆動処理を実行する(S325)。例えば、メインCPU51は、クレジットされているメダルの枚数、払出枚数等を各種表示部に表示する。次に、メインCPU51は、レジスタの復帰を行い(S326)、定期的に発生する割込処理を終了する。
<入力ポートチェック処理>
図55は、図54に示したメインCPU51の制御による割込処理のステップS321において実行される入力ポートチェック処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU51は、各入力ポートの状態をチェックする(S330)。次に、メインCPU51は、前回の割り込み、すなわち、1割り込み前の入力ポートの状態をメインRAM53に格納し(S331)、現在の入力ポートの状態をメインRAM53に格納する(S332)。
このように、1割り込み前の入力ポートの状態と、現在の入力ポートの状態とを比較することで、メインCPU51は、双方の入力ポートの状態を確認することができるようになり、入力ポートの状態に変化があったか、例えば、MAXベットボタン15A、1BETボタン15B、スタートレバー16等が操作されたか否か等をチェックしている。
次に、メインCPU51は、オンエッジの状態をメインRAM53に格納する(S333)。例えば、メインCPU51は、スタートスイッチ16Sに割り付けられた入力ポートの入力データが、1割り込み前にはオフを示すデータであったが、現在はオンを示すデータであった場合に、オンエッジに変移したことを示すオンエッジの情報をメインRAM53に格納し、また、スタートスイッチ16Sに割り付けられた入力ポートの入力データが、1割り込み前にはオンを示すデータであったが、現在はオフを示すデータであった場合に、オフエッジに変移したことを示すオフエッジの情報をメインRAM53に格納する。
<通信データ送信処理>
図56は、図54に示したメインCPU51の制御による割込処理のステップS323において実行される通信データ送信処理を示すフローチャートである。
まず、メインCPU51は、通信データ送信タイマを1減算する(S340)。次に、メインCPU51は、通信データ送信タイマが0であるか否かを判断する(S341)。
ここで、通信データ送信タイマが0でないと判断した場合(NO)には、メインCPU51は、通信データ送信処理を終了する。一方、通信データ送信タイマが0であると判断した場合(YES)には、メインCPU51は、通信データ格納領域に未送信データがあるか否かを判断する(S342)。
ここで、通信データ格納領域に未送信データがないと判断した場合(NO)には、メインCPU51は、無操作コマンドデータを生成し、生成した無操作コマンドデータをメインRAM53に割り当てられた通信データ格納領域に格納する(S343)。
なお、無操作コマンドデータは、上述した入力ポートチェック処理において格納された各種スイッチのオンエッジ、オフエッジの情報や各種センサのオン、オフの情報等が各パラメータとしてセットされる。これにより、コマンドが送信されない割込処理を発生しないようにして、コマンド送信に対する不正行為を防止することができるとともに、サブCPU81にこれらの情報を認識させることで、本来操作が無効である期間の操作(例えば、リール回転中におけるMAXベットボタン15Aへの操作)に基づいて、演出を変化させることが可能となる。
ステップS342において、通信データ格納領域に未送信データがあると判断した場合(YES)、又はステップS343の処理を実行した後、メインCPU51は、通信データ送信タイマに初期値(例えば、14)をセットする(S344)。
次に、メインCPU51は、通信データ格納領域に格納された通信データを副制御回路42に送信する(S345)。次に、メインCPU51は、通信データの送信が完了したか否かを判断する(S346)。
ここで、通信データの送信が完了していないと判断した場合(NO)には、メインCPU51は、ステップS345の処理に戻る。一方、通信データの送信が完了したと判断した場合(YES)には、メインCPU51は、通信データ格納領域をクリアするように更新し(S347)、通信データ送信処理を終了する。
[副制御処理]
次に、図57〜図69を参照して、副制御回路42のサブCPU81により実行される各種処理について説明する。
<電源投入処理>
図57は、電源投入時におけるサブCPU81の電源投入処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU81は、初期化処理を実行する(S350)。この処理では、サブCPU81は、サブRAM83等のエラーチェック、タスクシステムの初期化を行う。タスクシステムは、タイマ割込同期のタスクグループであるランプ制御タスク、及びサウンド制御タスクを含む。
次に、サブCPU81は、図58に示すランプ制御タスクを起動する(S351)。ランプ制御タスクは、サブCPU81が、サブCPU81に対して2ミリ秒ごとに送信されるタイマ割込イベントメッセージを受け取るのを待ち、このタイマ割込イベントメッセージを受け取ったことに応じて、各種ランプの点灯状態を制御する処理を実行する処理である。
次に、サブCPU81は、図59に示すサウンド制御タスクを起動する(S352)。
サウンド制御タスクでは、スピーカ20L、20Rからの出音状態がサブCPU81によって制御される。次に、サブCPU81は、マザータスクを起動し(S353)、電源投入処理を終了する。なお、マザータスクでは、図60に示す主基板通信タスクや液晶表示装置11に表示される表示内容を制御する表示制御タスク(図示せず)が起動される。
<ランプ制御タスク>
図58は、図57に示した電源投入処理のステップS351において起動されるランプ制御タスクを示すフローチャートである。
まず、サブCPU81は、タイマ割込初期化処理を実行する(S360)。次に、サブCPU81は、ランプ関連データの初期化処理を実行する(S361)。
次に、サブCPU81は、タイマ割込待ちを実行する(S362)。この処理では、サブCPU81が2ミリ秒ごとにタイマ割込イベントメッセージを受け取るまでの間、サブCPU81は、タイマ割込同期とは異なるタスクグループを実行する。
タイマ割込同期とは異なるタスクグループとして、例えば、コマンド受信割込同期のタスクグループである主基板通信タスクが挙げられる。また、電源割込同期のタスクグループ(図示せず)や、ドア監視ユニット通信同期のタスクグループ(図示せず)等が挙げられる。
次に、サブCPU81は、図59に示すサウンド制御タスクを実行する(S363)。
この処理では、ランプ制御タスクと同一グループであるタイマ割込同期のタスクグループの次の優先順位にあるタスクを実行する。
本実施の形態において、タイマ割込同期のタスクグループの優先順位は、基本的に、ランプ制御タスク、サウンド制御タスクの順としている。したがって、ステップS363では、ランプ制御タスクの次の優先順位にあるサウンド制御タスクを実行する。なお、ステップS363では、図59に示したサウンド制御タスクのうち、ステップS372及びS373の処理が実行される。
次に、サブCPU81は、ランプデータ解析処理を実行し(S364)、ランプ演出実行処理を実行し(S365)、ステップS362の処理に戻る。
<サウンド制御タスク>
図59は、図57に示した電源投入処理のステップS352において起動されるランプ制御タスクを示すフローチャートである。
まず、サブCPU81は、スピーカ20L、20Rからの出音状態に関連するサウンド関連データの初期化処理を実行する(S370)。次に、サブCPU81は、サウンド制御タスクと同一グループであるタイマ割込同期のタスクグループの次の優先順位にあるタスク、すなわち、ランプ制御タスクを実行する(S371)。
次に、サブCPU81は、サウンドデータの解析処理を実行し(S372)、サウンド演出実行処理を行い(S373)、ステップS371の処理を実行する。
<主基板通信タスク>
図60は、図57に示した電源投入時処理で起動されたマザータスクにおいて起動される主基板通信タスクを示すフローチャートである。
まず、サブCPU81は、通信メッセージキューの初期化を実行し(S380)、受信コマンドのチェックを実行する(S381)。
次に、サブCPU81は、前回とは異なるコマンドを受信したか否かを判断する(S382)。ここで、前回とは異なるコマンドを受信しなかったと判断した場合には(NO)、サブCPU81は、ステップS381の処理に戻る。
一方、前回とは異なるコマンドを受信したと判断した場合には(YES)、サブCPU81は、受信したコマンドが正規のコマンドであると判断して、受信したコマンドから遊技情報を作成し、作成した遊技情報をサブRAM83に格納する(S383)。次に、サブCPU81は、図61に示すコマンド解析処理を実行し(S384)、ステップS381の処理に戻る。
<コマンド解析処理>
図61は、図60に示した主基板通信タスクのステップS384において実行されるコマンド解析処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU81は、図62に示す演出内容決定処理を実行し(S390)、ランプデータ決定処理を実行し(S391)、サウンドデータ決定処理を実行し(S392)、決定された各データを登録し(S393)、コマンド解析処理を終了する。
<演出内容決定処理>
図62は、図61に示したコマンド解析処理のステップS390において実行される演出内容決定処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU81は、初期化コマンドを受信したか否かを判断する(S400)。
ここで、初期化コマンドを受信したと判断した場合(YES)には、サブCPU81は、初期化コマンド受信時処理を実行し(S401)、演出内容決定処理を終了する。初期化コマンド受信時処理では、初期化コマンドとして送信された情報に基づいた演出データがセットされる。例えば、設定変更の有無に基づいて、演出状態を復帰させ、あるいは演出状態を初期化する。また、例えば、設定変更がある場合、CZレベルの初期値(図32参照)及び抽籤カードの初期状態(図33参照)が設定される。
一方、初期化コマンドを受信しなかったと判断した場合(NO)には、サブCPU81は、メダル投入コマンドを受信したか否かを判断する(S402)。ここで、メダル投入コマンドを受信したと判断した場合(YES)には、サブCPU81は、メダル投入コマンド受信時処理を実行し(S403)、演出内容決定処理を終了する。メダル投入コマンド受信時処理では、メダル投入コマンドとして送信された情報に基づいた演出データがセットされる。例えば、メダルの投入の有無に基づいて、メダル投入音を出力するための演出データがセットされる。
一方、メダル投入コマンドを受信しなかったと判断した場合(NO)には、サブCPU81は、スタートコマンドを受信したか否かを判断する(S404)。ここで、スタートコマンドを受信したと判断した場合(YES)には、サブCPU81は、図63の説明において後述するスタートコマンド受信時処理を実行し(S405)、演出内容決定処理を終了する。スタートコマンド受信時処理では、スタートコマンドとして送信された情報に基づいた演出データがセットされる。例えば、AT遊技(第1AT期間、第2AT期間、上乗せゾーン)中において、内部当籤役が押し順役であれば、遊技者にとって最も有利となる停止操作の手順を報知するための演出データがセットされる。
一方、スタートコマンドを受信しなかったと判断した場合(NO)には、サブCPU81は、リール回転開始コマンドを受信したか否かを判断する(S406)。ここで、リール回転開始コマンドを受信したと判断した場合(YES)には、サブCPU81は、リール回転開始コマンド受信時処理を実行し(S407)、演出内容決定処理を終了する。リール回転開始コマンド受信時処理では、リール回転開始コマンドとして送信された情報に基づいた演出データがセットされる。例えば、リール回転開始音を出力するための演出データがセットされる。
一方、リール回転開始コマンドを受信しなかったと判断した場合(NO)には、サブCPU81は、リール停止コマンドを受信したか否かを判断する(S408)。ここで、リール停止コマンドを受信したと判断した場合(YES)には、サブCPU81は、リール停止コマンド受信時処理を実行し(S409)、演出内容決定処理を終了する。リール停止コマンド受信時処理では、リール停止コマンドとして送信された情報に基づいた演出データがセットされる。例えば、リール停止音を出力するための演出データがセットされる。
一方、リール停止コマンドを受信しなかったと判断した場合(NO)には、サブCPU81は、ロックコマンドを受信したか否かを判断する(S410)。ここで、ロックコマンドを受信したと判断した場合(YES)には、サブCPU81は、ロックコマンド受信時処理を実行し(S411)、演出内容決定処理を終了する。ロックコマンドは、遊技開始時ロック実行処理(図50のS19)又は遊技終了時ロック実行処理(図50のS26)において、ロックが実行される場合に、主制御回路41から副制御回路42に送信されるコマンドであり、このロックコマンド受信時処理では、ロックコマンドとして送信された情報に基づいた演出データがセットされる。例えば、ロックの種別及びその期間、並びにリールアクションの種別に応じた映像を表示するための演出データがセットされる。
一方、ロックコマンドを受信しなかったと判断した場合(NO)には、サブCPU81は、入賞作動コマンドを受信したか否かを判断する(S412)。ここで、入賞作動コマンドを受信したと判断した場合(YES)には、サブCPU81は、図69の説明において後述する入賞作動コマンド受信時処理を実行し(S413)、演出内容決定処理を終了する。入賞作動コマンド受信時処理では、入賞作動コマンドとして送信された情報に基づいた演出データがセットされる。例えば、入賞役に応じた払出枚数に応じた払出音を出力するための演出データがセットされる。
一方、入賞作動コマンドを受信しなかったと判断した場合(NO)には、サブCPU81は、ボーナス開始コマンドを受信したか否かを判断する(S414)。ここで、ボーナス開始コマンドを受信したと判断した場合(YES)には、サブCPU81は、ボーナス開始コマンド受信時処理を実行し(S415)、演出内容決定処理を終了する。ボーナス開始コマンド受信時処理では、ボーナス開始コマンドとして送信された情報に基づいた演出データがセットされる。なお、本実施の形態においては、BB遊技状態よりもAT遊技のほうが相対的に有利となるように構成されていることから、ボーナス開始コマンドとして送信された情報に基づいては、固有の演出データをセットしないように構成することとしてもよい。
一方、ボーナス開始コマンドを受信しなかったと判断した場合(NO)には、サブCPU81は、ボーナス終了コマンドを受信したか否かを判断する(S416)。ここで、ボーナス終了コマンドを受信したと判断した場合(YES)には、サブCPU81は、ボーナス終了コマンド受信時処理を実行し(S417)、演出内容決定処理を終了する。ボーナス終了コマンド受信時処理では、ボーナス終了コマンドとして送信された情報に基づいた演出データがセットされる。なお、本実施の形態においては、BB遊技状態よりもAT遊技のほうが相対的に有利となるように構成されていることから、ボーナス終了コマンドとして送信された情報に基づいては、固有の演出データをセットしないように構成することとしてもよい。
一方、ボーナス終了コマンドを受信しなかったと判断した場合(NO)には、サブCPU81は、無操作コマンドを受信したか否かを判断する(S418)。ここで、無操作コマンドを受信したと判断した場合(YES)には、サブCPU81は、無操作コマンド受信時処理を実行し(S419)、演出内容決定処理を終了する。
無操作コマンド受信時処理では、無操作コマンドとして送信された情報に基づいて演出データを変動させる場合がある。例えば、スタートコマンド受信時処理において決定された演出データが、MAXベットボタン15Aの連打を要求する演出データである場合に、無操作コマンドとして受信した、MAXベットボタン15Aがオンエッジ状態であるか、オフエッジ状態の情報に基づいて、演出データを変動させる。一方、S418において、無操作コマンドを受信しなかったと判断した場合(NO)には、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了する。
<スタートコマンド受信時処理>
図63は、図62に示した演出内容決定処理のステップS405において実行されるスタートコマンド受信時処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU81は、上乗せゾーン中であるか否かを判断する(S430)。サブCPU81は、上乗せゾーン中であると判断した場合(YES)には、上乗せゾーン中処理を実行し(S431)、スタートコマンド受信時処理を終了する。この上乗せゾーン中処理では、上述した上乗せ抽籤を実行し、抽籤結果に基づいて第2AT管理用差枚数カウンタの値を加算し、上乗せゾーンを継続させるか否かを決定する等の処理を実行する。一方、サブCPU81は、上乗せゾーン中でないと判断した場合(NO)には、続いて、第1AT期間中であるか否かを判断する(S432)。
サブCPU81は、第1AT期間中であると判断した場合(YES)には、図64の説明において後述する第1AT期間中処理(S433)を実行し、スタートコマンド受信時処理を終了する。一方、サブCPU81は、第1AT期間中でないと判断した場合(NO)には、続いて、第2AT期間中であるか否かを判断する(S434)。
サブCPU81は、第2AT期間中であると判断した場合(YES)には、図65の説明において後述する第2AT期間中処理(S435)を実行し、スタートコマンド受信時処理を終了する。一方、サブCPU81は、第2AT期間中でないと判断した場合(NO)には、続いて、CZ中であるか否かを判断する(S436)。
サブCPU81は、CZ中であると判断した場合(YES)には、図66の説明において後述するCZ中処理(S437)を実行し、スタートコマンド受信時処理を終了する。
一方、サブCPU81は、CZ中でないと判断した場合(NO)には、図67の説明において後述する通常遊技中処理(S438)を実行し、スタートコマンド受信時処理を終了する。
<第1AT期間中処理>
図64は、図63に示したスタートコマンド受信時処理のステップS433において実行される第1AT期間中処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU81は、JAC中であるか否かを判断する(S450)。サブCPU81は、JAC中でない(すなわち、第1AT期間の通常中である)と判断した場合(NO)には、ステップS459の処理に移る。一方、サブCPU81は、JAC中であると判断した場合(YES)には、内部当籤役に応じた押し順ナビデータをセットする(S451)。この処理においてセットされる押し順データは、例えば、内部当籤役として「中左右ベル」が決定された場合に、ストップボタンを17C→17L→17Rの順に停止操作すべきである旨を示す画像を液晶表示装置11に表示するための演出データである。
次に、サブCPU81は、JAC中において、「押し順ベル」に当籤したか否かを判断する(S452)。サブCPU81は、「押し順ベル」に当籤したと判断した場合(YES)には、JAC規定回数カウンタを更新する(S453)。具体的には、サブCPU81は、JAC規定回数カウンタの値を1加算する処理を行う。ここで、JAC規定回数カウンタは、第1AT期間(JAC中)における「押し順ベル」の当籤回数を計数するための計数手段である。なお、上述したように、第1AT期間において、「押し順ベル」の当籤時には、遊技者にとって有利な停止操作の手順が報知されるため、この報知にしたがって停止操作を行う限り、遊技者は7枚の払い出しを受けることができる。したがって、JAC規定回数カウンタは、第1AT期間(JAC中)における「押し順ベル」の入賞回数を計数するための計数手段であるとも言いうる。一方、サブCPU81は、「押し順ベル」に当籤していないと判断した場合(NO)には、ステップS454の処理に移る。
次に、サブCPU81は、図42に示す第1AT期間(JAC中)上乗せ種別抽籤テーブルを参照し、内部当籤役に基づいて上乗せ種別を決定する(S454)。次に、サブCPU81は、上乗せがあるか否かを判断する(S455)。すなわち、サブCPU81は、ステップS454の抽籤において、「非当籤」以外が決定されたか否かを判断する。サブCPU81は、上乗せがあると判断した場合(YES)には、決定された上乗せ種別に応じた上乗せ処理を実行する(S456)。一方、サブCPU81は、上乗せがない(すなわち、「非当籤」が決定された)と判断した場合(NO)には、ステップS457の処理に移る。
ステップS456において、サブCPU81は、上乗せ種別「差枚数上乗せ」が決定されている場合には、図43に示す第1AT期間上乗せ差枚数抽籤テーブルを参照し、内部当籤役に基づいて上乗せ差枚数を決定し、決定された上乗せ差枚数を第2AT管理用差枚数カウンタに加算する処理を行う。
また、ステップS456において、サブCPU81は、上乗せ種別「上乗せゾーン移行」が決定されている場合には、第1AT期間(JAC中)から上乗せゾーンに移行させる処理を行う。なお、この場合、ステップS457以降の処理を行うことなく、第1AT期間中処理を終了させることとしてもよい。また、第1AT期間(JAC中)におけるJAC規定回数カウンタの値はそのまま保持しておき、上乗せゾーンが終了して第1AT期間(JAC中)に復帰する場合には、そのJAC規定回数カウンタの値も復帰させることとしてもよいし、再度JAC規定回数カウンタに初期値(0)をセットし、第1AT期間(JAC中)を最初から行えるようにすることとしてもよい。
次に、サブCPU81は、JAC規定回数カウンタの値はJACの終了を示すものであるか否かを判断する(S457)。具体的には、サブCPU81は、JAC規定回数カウンタの値が5(すなわち、JAC中における「押し順ベル」の当籤(入賞)回数が5回)となったか否かを判断する。サブCPU81は、JAC規定回数カウンタの値はJACの終了を示すものであると判断した場合(YES)には、JAC中をクリアし(S458)、第1AT期間中処理を終了する。これにより、第1AT期間(JAC中)から第1AT期間(通常)に移行することとなる。一方、サブCPU81は、JAC規定回数カウンタの値はJACの終了を示すものでないと判断した場合(NO)にも、第1AT期間中処理を終了する。
サブCPU81は、ステップS450において、JAC中でない(すなわち、第1AT期間の通常中である)と判断した場合(NO)には、第1AT管理用遊技回数カウンタを更新する(S459)。具体的には、サブCPU81は、第1AT管理用遊技回数カウンタの値を1加算する処理を行う。ここで、第1AT管理用遊技回数カウンタは、第1AT期間(通常)における遊技回数を計数するための計数手段である。
次に、サブCPU81は、図41に示す第1AT期間(通常)上乗せ種別抽籤テーブルを参照し、内部当籤役に基づいて上乗せ種別を決定する(S460)。次に、サブCPU81は、上乗せがあるか否かを判断する(S461)。すなわち、サブCPU81は、ステップS460の抽籤において、「非当籤」以外が決定されたか否かを判断する。サブCPU81は、上乗せがない(すなわち、「非当籤」が決定された)と判断した場合(NO)には、ステップS465の処理に移る。一方、サブCPU81は、上乗せがあると判断した場合(YES)には、続いて、上乗せ種別はJACであるか否かを判断する(S462)。すなわち、サブCPU81は、ステップS460の抽籤において、上乗せ種別「押し順JAC」又は上乗せ種別「確定JAC」が決定されたか否かを判断する。
サブCPU81は、ステップS462において、上乗せ種別はJACであると判断した場合(YES)には、内部当籤役及び上乗せ種別に応じた押し順ナビデータをセットし(S463)、ステップS466の処理に移る。この処理においてセットされる押し順データは、例えば、内部当籤役として「ベルリプ1」又は「ベルリプ3」が決定され、上乗せ種別として「押し順JAC」が決定されている場合に、ストップボタン17Cを第1停止すべきか、ストップボタン17Rを第1停止すべきかを選択させる(例えば、表示部11aにおいて、ストップボタン17L、17C、17Rを模した画像を表示するとともに、ストップボタン17C及び17Rを模した画像の上に矢印を表示し、さらに、その上に「どちらか選んで下さい」という文字を表示する)画像を液晶表示装置11に表示する演出データである。この画像が表示され、遊技者がストップボタン17Cを第1停止した場合、内部当籤役が「ベルリプ1」であれば、押し順成功となってJAC中がセットされ、内部当籤役が「ベルリプ3」であれば、押し順失敗となってJAC中はセットされない。
また、この処理においてセットされる押し順データは、例えば、内部当籤役として「ベルリプ1」が決定され、上乗せ種別として「確定JAC」が決定されている場合には、ストップボタン17Cを第1停止すべきである旨を示す画像を液晶表示装置11に表示するための演出データであり、内部当籤役として「ベルリプ3」が決定され、上乗せ種別として「確定JAC」が決定されている場合には、ストップボタン17Rを第1停止すべきである旨を示す画像を液晶表示装置11に表示するための演出データである。
サブCPU81は、ステップS462において、上乗せ種別はJACでないと判断した場合(NO)には、決定された上乗せ種別に応じた上乗せ処理を実行する(S464)。
ステップS464において、サブCPU81は、上乗せ種別「差枚数上乗せ」が決定されている場合には、図43に示す第1AT期間上乗せ差枚数抽籤テーブルを参照し、内部当籤役に基づいて上乗せ差枚数を決定し、決定された上乗せ差枚数を第2AT管理用差枚数カウンタに加算する処理を行う。
また、ステップS464において、サブCPU81は、上乗せ種別「上乗せゾーン移行」が決定されている場合には、第1AT期間(通常)から上乗せゾーンに移行させる処理を行う。なお、この場合、ステップS466以降の処理を行うことなく、第1AT期間中処理を終了させることとしてもよい。また、第1AT期間(通常)における第1AT管理用遊技回数カウンタの値はそのまま保持しておき、上乗せゾーンが終了して第1AT期間(通常)に復帰する場合には、その第1AT管理用遊技回数カウンタの値も復帰させることとしてもよいし、再度第1AT管理用遊技回数カウンタに初期値(0)をセットし、第1AT期間(通常)を最初から行えるようにすることとしてもよい。
次に、サブCPU81は、内部当籤役に応じた押し順ナビデータをセットする(S465)。この処理においてセットされる押し順データは、例えば、内部当籤役として「中左右ベル」が決定された場合に、ストップボタンを17C→17L→17Rの順に停止操作すべきである旨を示す画像を液晶表示装置11に表示するための演出データである。
次に、サブCPU81は、第1AT管理用遊技回数カウンタの値は第1AT期間の終了を示すものであるか否かを判断する(S466)。具体的には、サブCPU81は、第1AT管理用遊技回数カウンタの値が20(すなわち、JAC中を除く第1AT期間の遊技回数が20回)となったか否かを判断する。サブCPU81は、第1AT管理用遊技回数カウンタの値は第1AT期間の終了を示すものであると判断した場合(YES)には、第1AT期間をクリアし、第2AT期間をセットし(S467)、第1AT期間中処理を終了する。これにより、第1AT期間から第2AT期間に移行することとなる。一方、サブCPU81は、第1AT管理用遊技回数カウンタの値は第1AT期間の終了を示すものでないと判断した場合(NO)にも、第1AT期間中処理を終了する。
なお、第1AT期間の開始(すなわち、第1AT期間中処理の実行開始)を、上述した外部信号の出力と同期させるように構成する場合には、サブCPU81により第1AT期間に移行させることが決定された場合であっても、上述した外部信号の出力がオンされることとなる契機(例えば、「押し順ベル」が内部当籤役として決定され、所定の押し順で停止操作が行われたこと)が成立するまでは、第1AT期間の開始を待機させることとしてもよい。この場合、第1AT期間に移行させることが決定されてから第1AT期間が開始するまでの期間は、AT待機期間(準備中)として定義することができる。また、このAT待機期間(準備中)においては、上述したJAC中と同様に上乗せ種別が決定され、決定された上乗せ種別に応じた上乗せ処理が実行されることとしてもよい。
<第2AT期間中処理>
図65は、図63に示したスタートコマンド受信時処理のステップS435において実行される第2AT期間中処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU81は、内部当籤役に応じた押し順ナビデータをセットする(S480)。この処理においてセットされる押し順データは、例えば、内部当籤役として「中左右ベル」が決定された場合に、ストップボタンを17C→17L→17Rの順に停止操作すべきである旨を示す画像を液晶表示装置11に表示するための演出データである。
次に、サブCPU81は、図48に示す第2AT期間獲得抽籤テーブルを参照し、特殊カードの種類(特殊カード無しを含む)と内部当籤役に基づいてAT獲得抽籤を実行する(S481)。次に、サブCPU81は、ATを獲得したか否かを判断する(S482)。すなわち、サブCPU81は、ステップS481の抽籤において、「AT当籤」が決定されたか否かを判断する。サブCPU81は、ATを獲得していない(すなわち、「非当籤」が決定された)と判断した場合(NO)には、ステップS484の処理に移る。一方、サブCPU81は、ATを獲得したと判断した場合(YES)には、第1AT期間をセットし、第1AT管理用遊技回数カウンタに初期値(0)をセットし(S483)、第2AT期間中処理を終了する。これにより、第2AT期間から第1AT期間に移行することとなる。
なお、サブCPU81は、ステップS481の抽籤において、「AT当籤」が決定された場合であっても、ステップS483の処理に移行することなく(ステップS484に移行し)、そのAT当籤の権利を一旦ストック(貯留)しておき、第2AT期間が終了するとき(後述するステップS491の処理が行われるとき)に、そのAT当籤の権利が使用されて、再度第1AT期間に移行させることとしてもよい。
次に、サブCPU81は、図45に示す第2AT期間上乗せ種別抽籤テーブルを参照し、内部当籤役に基づいて上乗せ種別を決定する(S484)。次に、サブCPU81は、上乗せがあるか否かを判断する(S485)。すなわち、サブCPU81は、ステップS484の抽籤において、「非当籤」以外が決定されたか否かを判断する。サブCPU81は、上乗せがあると判断した場合(YES)には、決定された上乗せ種別に応じた上乗せ処理を実行する(S486)。一方、サブCPU81は、上乗せがない(すなわち、「非当籤」が決定された)と判断した場合(NO)には、ステップS487の処理に移る。
ステップS486において、サブCPU81は、上乗せ種別「差枚数上乗せ」が決定されている場合には、図46に示す第2AT期間上乗せ差枚数抽籤テーブルを参照し、上乗せ差枚数を決定し、決定された上乗せ差枚数を第2AT管理用差枚数カウンタに加算する処理を行う。
また、ステップS486において、サブCPU81は、上乗せ種別「上乗せゾーン移行」が決定されている場合には、第2AT期間から上乗せゾーンに移行させる処理を行う。
なお、この場合、ステップS487以降の処理を行うことなく、第2AT期間中処理を終了させることとしてもよい。また、第2AT期間において獲得している特殊カードはそのまま保持しておき、上乗せゾーンが終了して第2AT期間に復帰する場合には、その獲得している特殊カードも復帰させることとしてもよいし、特殊カード「チャンス役当籤時高確率」、「スイカ当籤時高確率」又は「チェリー当籤時高確率」を獲得している場合には、上乗せゾーンにおいても高確率で上乗せ抽籤や継続抽籤が行われることとしてもよい。
また、ステップS486において、サブCPU81は、上乗せ種別「特殊カード獲得」が決定されている場合には、図47に示す第2AT期間特殊カード抽籤テーブルを参照し、獲得される特殊カードを決定する処理を行う。
次に、サブCPU81は、差枚数減算に関する特殊カードがあるか否かを判断する(S487)。すなわち、サブCPU81は、「特殊カード(差枚数減算スロー)」又は「特殊カード(差枚数減算ストップ)」を保有しているか否かを判断する。サブCPU81は、差枚数減算に関する特殊カードがあると判断した場合(YES)には、特殊カードの種類に応じた減算率(変化率)で第2AT管理用差枚数カウンタの値を更新し(S488)、ステップS490の処理に移る。一方、差枚数減算に関する特殊カードがないと判断した場合(NO)には、上述したメダルの純増枚数のとおりに、第2AT管理用差枚数カウンタの値を更新する(S489)。
ステップS488において、サブCPU81は、例えば、内部当籤役として「押し順ベル」が決定され、「特殊カード(差枚数減算スロー)」が獲得されている場合には、本来の純増枚数「4」に対して減算率(変化率)「×1/2」を演算した結果である純増枚数「2」を、第2AT管理用差枚数カウンタの値から減算する。また、例えば、「特殊カード(差枚数減算ストップ)」が獲得されている場合には、本来の純増枚数「4」に対して減算率(変化率)「×0」を演算した結果である純増枚数「0」を、第2AT管理用差枚数カウンタの値から減算する(すなわち、減算されない)。なお、減算率(変化率)に基づいて差枚数を更新する態様はこれに限られるものではなく、例えば、サブCPU81は、メダルの付与に係る内部当籤役(例えば、上述の「押し順ベル」)が決定された場合に、減算率(変化率)の有無に応じて、第2AT管理用差枚数カウンタの値から減算する純増枚数の値を予め規定しておき(すなわち、演算することなく)、規定された純増枚数の値を第2AT管理用差枚数カウンタの値から減算することとしてもよい。
次に、サブCPU81は、第2AT管理用差枚数カウンタの値は第2AT期間の終了を示すものであるか否かを判断する(S490)。具体的には、サブCPU81は、第2AT管理用差枚数カウンタの値が0以下となったか否かを判断する。サブCPU81は、第2AT管理用差枚数カウンタの値は第2AT期間の終了を示すものであると判断した場合(YES)には、第2AT期間をクリアし、通常遊技をセットし(S491)、図68の説明において後述する通常遊技初期設定処理(S492)を実行し、第2AT期間中処理を終了する。これにより、第2AT期間から通常遊技に移行することとなる。一方、サブCPU81は、第2AT管理用差枚数カウンタの値は第2AT期間の終了を示すものでないと判断した場合(NO)にも、第2AT期間中処理を終了する。
なお、本実施の形態においては、第2AT管理用差枚数カウンタの更新(ステップS488及びS489の処理)を、この第2AT期間中処理において実行することとしているが、図69の説明において後述する入賞作動コマンド受信時処理において実行することとしてもよい。すなわち、本実施の形態においては、差枚数カウンタの更新を遊技が開始したとき(スタートコマンド受信時)に行うこととしているが、全てのリールが停止したとき(入賞作動コマンド受信時)に行うこととしてもよい。このように構成することで、実際の純増枚数に応じた差枚数カウンタの更新を行うことができる。もっとも、本実施の形態においては、差枚数カウンタの更新を遊技が開始したとき(入賞の発生前)に行うことで、差枚数減算の対象となる内部当籤役(例えば、「押し順ベル」)を意図的に取りこぼし、有利遊技状態(例えば、第2AT期間)不正に継続させることで、不正な抽籤(例えば、AT獲得抽籤や上乗せ抽籤)が行われるのを防止することが可能となっている。
<CZ中処理>
図66は、図63に示したスタートコマンド受信時処理のステップS437において実行されるCZ中処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU81は、CZの移行時であるか否かを判断する(S500)。すなわち、サブCPU81は、図67の説明において後述する通常遊技中処理においてCZがセットされ、CZに移行した最初の遊技であるか否かを判断する。サブCPU81は、CZの移行時でないと判断した場合(NO)には、ステップS503の処理に移る。一方、CZの移行時であると判断した場合(YES)には、図35に示す特殊カード組合せ抽籤テーブルを参照し、抽籤カードと特殊カードの組合せ(組合せ番号)を決定する(S501)。
次に、サブCPU81は、抽籤カード並べ替え処理(S502)を実行する。この抽籤カード並べ替え処理では、抽籤カードと特殊カードが対応付けられた後、抽籤カードのレベルの低い順に並べ替えられ、この順でCZ中の抽籤が行われることとなる。なお、抽籤カードのレベルが同じである場合には、セット順(すなわち、何番目のカードとして保有されているかを示す順番)が参照され、より先頭にセットされている抽籤カードが先に使用されるように並べ替えを行うこととしてもよいし、獲得順(すなわち、獲得時期の順番)が参照され、より以前から獲得していた抽籤カードが先に使用されるように並べ替えを行うこととしてもよい。また、特殊カードに優先順位を設け、特殊カードの有無及びその優先順位に基づいて並べ替えを行うこととしてもよい。また、抽籤カードのレベルの高い順に並べ替えを行うこととしてもよい。
次に、サブCPU81は、使用する抽籤カードの情報をセットする(S503)。例えば、サブCPU81は、CZにおいて最初の抽籤が行われる場合には、上述したステップS502の抽籤カード並べ替え処理において、1番目として並べ替えられた抽籤カードのレベル及び対応付けられた特殊カードの種類をセットする。また、例えば、サブCPU81は、後述するステップS509のカード消滅抽籤処理において、1番目としてセットされた抽籤カードが消滅し、後述するステップS514の処理において、使用する抽籤カードの情報が更新されている場合には、2番目の抽籤カードのレベル及び対応付けられた特殊カードの種類をセットする。
次に、サブCPU81は、攻撃権獲得抽籤処理(S504)を実行する。この攻撃権獲得抽籤処理では、図36に示す攻撃権獲得抽籤テーブルを参照し、抽籤カードのレベルと内部当籤役に基づいて攻撃権を獲得するか否かが決定される。もっとも、特殊カードが対応付けられている場合には、対応付けられている特殊カードの種類に応じて、遊技者にとって有利な決定(抽籤)が行われることとなる。例えば、「特殊カード(攻撃権獲得1回)」が対応付けられている場合には、必ず攻撃権を獲得することが決定される。なお、攻撃権獲得抽籤に使用される特殊カード(「特殊カード(攻撃権獲得1回)」、「特殊カード(攻撃権獲得2回)」、「特殊カード(攻撃権獲得3回)」)は、その規定回数分使用された場合に消滅し、その規定回数を超える遊技において同じ抽籤カードで攻撃権獲得抽籤が実行される場合には、上述した抽籤によって攻撃権を獲得するか否かが決定されることとなる。
次に、サブCPU81は、攻撃権を獲得したか否かを判断する(S505)。サブCPU81は、攻撃権を獲得していないと判断した場合(NO)には、ステップS509の処理に移る。一方、攻撃権を獲得したと判断した場合(YES)には、AT獲得抽籤処理(S506)を実行する。
このAT獲得抽籤処理では、図37に示すAT獲得抽籤テーブルを参照し、CZレベルと抽籤カードのレベルと内部当籤役に基づいてATを獲得するか否かが決定される。もっとも、特殊カードが対応付けられている場合には、対応付けられている特殊カードの種類に応じて、遊技者にとって有利な決定(抽籤)が行われることとなる。例えば、CZレベルが1であっても、「特殊カード(CZレベル+3)」が対応付けられている場合には、CZレベルが4であるとしてAT獲得抽籤が実行される。なお、AT獲得抽籤に使用される特殊カード(「特殊カード(攻撃力+1)」、「特殊カード(攻撃力+2)」、「特殊カード(攻撃力+3)」、「特殊カード(CZレベル+3)」)は、1回使用された場合に消滅することとしてもよいし、後述するステップS509のカード消滅抽籤処理において抽籤カード自体が消滅することが決定されるまで対応付けられることとしてもよい。
次に、サブCPU81は、ATを獲得したか否かを判断する(S507)。サブCPU81は、ATを獲得していないと判断した場合(NO)には、CZ中処理を終了する。一方、ATを獲得したと判断した場合(YES)には、第1AT期間をセットし、第1AT管理用遊技回数カウンタに初期値(0)をセットし(S508)、CZ中処理を終了する。これにより、CZ成功となって、CZから第1AT期間に移行することとなる。
サブCPU81は、ステップS505において、攻撃権を獲得していないと判断した場合(NO)には、カード消滅抽籤処理(S509)を実行する。
このカード消滅抽籤処理では、図38に示す抽籤カード消滅抽籤テーブルを参照し、抽籤カードのレベルと内部当籤役に基づいて抽籤カードを消滅させるか否かが決定される。
もっとも、特殊カードが対応付けられている場合には、対応付けられている特殊カードの種類に応じて、遊技者にとって有利な決定(抽籤)が行われることとなる。例えば、「特殊カード(消滅回避1回)」が対応付けられている場合には、必ず抽籤カードの消滅を回避することが決定される。なお、カード消滅抽籤に使用される特殊カード(「特殊カード(消滅回避1回)」)は、その規定回数分使用された場合に消滅し、その規定回数を超える遊技において同じ抽籤カードについてカード消滅抽籤が実行される場合には、上述した抽籤によって抽籤カードを消滅させるか否かが決定されることとなる。
次に、サブCPU81は、抽籤カードが消滅するか否かを判断する(S510)。サブCPU81は、抽籤カードが消滅しないと判断した場合(NO)には、CZ中処理を終了する。一方、抽籤カードが消滅すると判断した場合(YES)には、再抽籤ポイント抽籤処理(S511)を実行する。
この再抽籤ポイント抽籤処理では、図39に示す再抽籤ポイント抽籤テーブルを参照し、再抽籤ポイントを付与するか否かが決定される。もっとも、特殊カードが対応付けられている場合には、対応付けられている特殊カードの種類に応じて、遊技者にとって有利な決定(抽籤)が行われることとなる。例えば、「特殊カード(再抽籤P優遇)」が対応付けられている場合には、優遇有りとして再抽籤ポイント抽籤が実行される。なお、再抽籤ポイント抽籤に使用される特殊カード(「特殊カード(再抽籤P優遇)」)は、対応付けられていた抽籤カードの消滅にともなって消滅する。
次に、サブCPU81は、使用した抽籤カードの情報をクリアする(S512)。すなわち、サブCPU81は、ステップS509のカード消滅抽籤処理において抽籤カードの消滅が決定された場合に、この抽籤カードのレベル及び対応付けられた特殊カードの種類をクリアする。次に、サブCPU81は、抽籤カードが0となったか否かを判断する(S513)。サブCPU81は、抽籤カードが0となっていない(すなわち、まだ、抽籤に使用されていない抽籤カードがある)と判断した場合(NO)には、使用する抽籤カードの情報を更新し(S514)、CZ中処理を終了する。
一方、サブCPU81は、抽籤カードが0となったと判断した場合(YES)には、CZをクリアし、通常遊技をセットし(S515)、図68の説明において後述する通常遊技初期設定処理(S516)を実行し、CZ中処理を終了する。これにより、CZ失敗となって、CZから通常遊技に移行することとなる。
<通常遊技中処理>
図67は、図63に示したスタートコマンド受信時処理のステップS438において実行される通常遊技中処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU81は、CZからの移行時であるか否かを判断する(S530)。すなわち、サブCPU81は、図66の説明において上述したCZ中処理においてCZ失敗となり、通常遊技に移行した最初の遊技であるか否かを判断する。サブCPU81は、CZからの移行時でないと判断した場合(NO)には、ステップS533の処理に移る。一方、CZからの移行時であると判断した場合(YES)には、図40に示すCZ終了時AT獲得抽籤テーブルを参照し、再抽籤ポイントと内部当籤役に基づいてAT獲得抽籤を実行する(S531)。なお、AT獲得抽籤の抽籤結果にかかわらず、この処理において使用された再抽籤ポイントは初期化(0クリア)されることとなる。
次に、サブCPU81は、ATを獲得したか否かを判断する(S532)。すなわち、サブCPU81は、ステップS531の抽籤において、「AT当籤」が決定されたか否かを判断する。サブCPU81は、ATを獲得していない(すなわち、「非当籤」が決定された)と判断した場合(NO)には、ステップS533の処理に移る。一方、サブCPU81は、ATを獲得したと判断した場合(YES)には、ステップS535の処理に移る。
次に、サブCPU81は、AT直当り抽籤処理(S533)を実行する。このAT直当り抽籤処理では、図31に示すAT直当り抽籤テーブルを参照し、周期ゲーム数と内部当籤役に基づいてAT獲得抽籤を実行する。次に、サブCPU81は、ATを獲得したか否かを判断する(S534)。すなわち、サブCPU81は、ステップS533の抽籤において、「AT当籤」が決定されたか否かを判断する。また、サブCPU81は、内部当籤役として「BARリプ1」又は「BARリプ2」が決定されたか否かを判断する。サブCPU81は、ATを獲得していない(すなわち、「非当籤」が決定された、「BARリプ1」又は「BARリプ2」が決定されていない)と判断した場合(NO)には、ステップS536の処理に移る。一方、サブCPU81は、ATを獲得したと判断した場合(YES)には、ステップS535の処理に移る。
次に、サブCPU81は、第1AT期間をセットし、第1AT管理用遊技回数カウンタに初期値(0)をセットし(S535)、通常遊技中処理を終了する。これにより、通常遊技から第1AT期間に移行することとなる。
サブCPU81は、ステップS534において、ATを獲得していないと判断した場合(NO)には、周期管理用遊技回数カウンタを更新する(S536)。具体的には、サブCPU81は、周期管理用遊技回数カウンタの値を1加算する処理を行う。ここで、周期管理用遊技回数カウンタは、通常遊技における1周期の遊技回数を計数するための計数手段である。
次に、サブCPU81は、周期管理用遊技回数カウンタの値は周期終了を示すものであるか否かを判断する(S537)。具体的には、サブCPU81は、周期管理用遊技回数カウンタの値が32(すなわち、通常遊技の1周期における遊技回数が32回)となったか否かを判断する。サブCPU81は、周期管理用遊技回数カウンタの値は周期終了を示すものでないと判断した場合(NO)には、ステップS542の処理に移る。一方、サブCPU81は、周期管理用遊技回数カウンタの値は周期終了を示すものであると判断した場合(YES)には、CZ移行抽籤処理(S538)を実行する。
このCZ移行抽籤処理では、図34に示すCZ移行抽籤テーブルを参照し、CZ移行ポイントと内部当籤役に基づいてCZに移行するか否かが決定される。なお、CZ移行ポイントが4ポイント以上である場合には、必ずCZに移行することが決定される。
次に、サブCPU81は、CZに移行するか否かを判断する(S539)。サブCPU81は、CZに移行すると判断した場合(YES)には、CZをセットし(S540)、通常遊技中処理を終了する。一方、CZに移行しないと判断した場合(NO)には、周期管理用遊技回数カウンタに初期値(0)をセットし(S541)、通常遊技中処理を終了する。すなわち、今回の周期ではCZに移行せず、次回の周期が開始されることとなる。
なお、周期終了時にCZに移行しない場合には、CZ移行ポイント、CZレベル、抽籤カードのレベル、獲得している特殊カード等の抽籤要素の情報は、そのまま保持されて次回の周期が開始されることとなる。したがって、周期終了時にCZに移行しない場合であっても、次回の周期におけるCZ移行の期待感を高めて、遊技の興趣を向上させることが可能となっている。
サブCPU81は、ステップS537において、周期管理用遊技回数カウンタの値は周期終了を示すものでないと判断した場合(NO)には、CZ移行ポイント抽籤処理(S542)を実行する。このCZ移行ポイント抽籤処理では、図28に示すCZ移行ポイント抽籤テーブルを参照し、内部当籤役に基づいてCZ移行ポイントが決定され、累積加算されて記憶されることとなる。
次に、サブCPU81は、CZレベル抽籤処理(S543)を実行する。このCZレベル抽籤処理では、図29に示すCZレベル抽籤テーブルを参照し、内部当籤役に基づいてCZレベルが決定され、累積加算されることとなる。
次に、サブCPU81は、カード抽籤処理(S544)を実行する。このカード抽籤処理では、図30に示すカード抽籤テーブルを参照し、特殊カードの枚数と内部当籤役に基づいて獲得するカードが決定される。なお、抽籤カードは、初期状態から常時4枚獲得されているため、さらに抽籤カードを獲得した場合には、後述のステップS546の抽籤カード入れ替え処理により、保有する抽籤カードを入れ替えるか否かが決定される。また、特殊カードは、4枚を上限として獲得可能となっており、特殊カードが4枚保有されている場合には、特殊カードの獲得は決定されない。もっとも、特殊カードについても、4枚を超える枚数を獲得することを可能とし、さらに特殊カードを獲得した場合には、後述のステップS546の抽籤カード入れ替え処理と同様の処理(例えば、特殊カード入れ替え処理)を実行して、保有する特殊カードを入れ替えるか否かが決定されることとしてもよい。
また、規定枚数(例えば、4枚)を超えるカード(抽籤カード及び特殊カードを含む)の獲得を可能に構成する場合、入れ替えるカードを遊技者が選択可能としてもよい。特に、特殊カードは、CZにおける機能が異なる特殊カードの種類(例えば、攻撃権獲得抽籤に使用される特殊カード、AT獲得抽籤に使用される特殊カード、カード消滅抽籤に使用される特殊カード、再抽籤ポイント抽籤に使用される特殊カード)が規定されていることから、遊技者の抽籤志向(例えば、抽籤カードのレベルが低いので、AT獲得抽籤、カード消滅抽籤、又は再抽籤ポイント抽籤の際に有利となるようにしたい、抽籤カードのレベルが高いので、攻撃権獲得抽籤の際に有利となるようにしたい、等)に応じた保有カードの調整を可能とすることで、さらに遊技の興趣を向上させることが可能となる。
次に、サブCPU81は、抽籤カードを獲得したか否かを判断する(S545)。抽籤カードを獲得していないと判断した場合(NO)には、通常遊技中処理を終了する。一方、抽籤カードを獲得したと判断した場合(YES)には、抽籤カード入れ替え処理(S546)を実行し、通常遊技中処理を終了する。
この抽籤カード入れ替え処理では、現在保有している抽籤カードのレベルと、新たに獲得した抽籤カードのレベルが参照され、最もレベル差の大きい抽籤カードの入れ替えが行われる。例えば、現在の抽籤カードとして、1番目「抽籤カード(LV1)」、2番目「抽籤カード(LV2)」、3番目「抽籤カード(LV3)」及び4番目「抽籤カード(LV4)」を保有している場合に、新たに「抽籤カード(LV5)」を獲得した場合には、1〜4番目の抽籤カードとのレベル差が参照され、最もレベル差が大きい1番目の「抽籤カード(LV1)」と「抽籤カード(LV5)」との入れ替えが行われる。
また、この抽籤カード入れ替え処理では、現在保有している抽籤カードのセット順(すなわち、何番目のカードとして保有されているかを示す順番)が参照され、抽籤カードの入れ替えが行われる。例えば、現在の抽籤カードとして、1番目「抽籤カード(LV1)」、2番目「抽籤カード(LV2)」、3番目「抽籤カード(LV1)」及び4番目「抽籤カード(LV3)」を保有している場合に、新たに「抽籤カード(LV4)」を獲得した場合には、上述したように、最もレベル差が大きい「抽籤カード(LV1)」が入れ替え対象の抽籤カードとなる。ここで、「抽籤カード(LV1)」は、1番目及び3番目に保有されているため、セット順が参照されて、より先頭のセット順である1番目の「抽籤カード(LV1)」と「抽籤カード(LV4)」との入れ替えが行われる。
また、この抽籤カード入れ替え処理では、現在保有している抽籤カードの獲得順(すなわち、獲得時期の順番)が参照され、抽籤カードの入れ替えが行われることとしてもよい。例えば、現在の抽籤カードとして、1番目「抽籤カード(LV1)」、2番目「抽籤カード(LV2)」、3番目「抽籤カード(LV1)」及び4番目「抽籤カード(LV3)」を保有している場合に、新たに「抽籤カード(LV4)」を獲得した場合には、上述したように、最もレベル差が大きい「抽籤カード(LV1)」が入れ替え対象の抽籤カードとなる。ここで、1番目の「抽籤カード(LV1)」よりも、3番目の「抽籤カード(LV1)」のほうがより以前から獲得していた抽籤カードである場合には、獲得順が参照されて、3番目の「抽籤カード(LV1)」と「抽籤カード(LV4)」との入れ替えが行われることとしてもよい。
なお、このようにして入れ替えられた抽籤カードは、CZの移行時に、さらに抽籤カード並べ替え処理(図66のS502参照)が行われて、並べ替えられることとなる。もっとも、この抽籤カード並べ替え処理が行われることなく、CZにおける各種の抽籤が行われることとしてもよい。この場合、セット順によって入れ替えられた抽籤カードは、CZにおいてそのままの順番で使用されることとなる。すなわち、セット順の入れ替えは、CZにおける使用順(すなわち、抽籤が行われる順番)に基づくものであるとも言いうる。
<通常遊技初期設定処理>
図68は、図65に示した第2AT期間中処理のステップS492、及び図66に示したCZ中処理のS516において実行される通常遊技初期設定処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU81は、CZ移行ポイントに初期値(0)をセットする(S550)。次に、サブCPU81は、CZレベルに初期値(0)をセットする(S551)。次に、サブCPU81は、抽籤カード及び特殊カードをクリアする(S552)。次に、サブCPU81は、周期管理用遊技回数カウンタに初期値(0)をセットする(S553)。
次に、サブCPU81は、初期CZレベル抽籤処理(S554)を実行する。この初期CZレベル抽籤処理では、図32に示す初期CZレベル抽籤テーブルを参照し、通常遊技に移行した契機に基づいてCZレベルの初期値を決定する。
次に、サブCPU81は、初期カード抽籤処理(S555)を実行し、通常遊技初期設定処理を終了する。この初期カード抽籤処理では、図33に示す初期カード抽籤テーブルを参照し、通常遊技に移行した契機に基づいて抽籤カードの初期状態を決定する。
なお、この通常遊技初期設定処理においては、さらに、通常遊技に移行した契機に基づいてCZ移行ポイントの初期値を決定する初期CZ移行ポイント抽籤処理を実行することとしてもよい。
また、通常遊技に移行した契機が周期開始である(すなわち、CZ失敗となって、CZから通常遊技に移行した)場合には、抽籤によって、ステップS550及びS551の処理が行われることとしてもよい。例えば、ステップS550において、CZ移行ポイント保持抽籤に当籤した場合には、初期値(0)がセットされることなく、通常遊技における周期が開始されることとしてもよい。また、例えば、ステップS551において、CZ移行レベル保持抽籤に当籤した場合には、初期値(0)がセットされることなく、通常遊技における周期が開始されることとしてもよい。
<入賞作動コマンド受信時処理>
図69は、図62に示した演出内容決定処理のステップS413において実行される入賞作動コマンド受信時処理を示すフローチャートである。
まず、サブCPU81は、第1AT期間中であるか否かを判断する(S560)。サブCPU81は、第1AT期間中でないと判断した場合(NO)には、入賞作動コマンド受信時処理を終了する。一方、サブCPU81は、第1AT期間中であると判断した場合(YES)には、続いて、上乗せ種別は「確定JAC」であるか否かを判断する(S561)。サブCPU81は、上乗せ種別は「確定JAC」であると判断した場合(YES)には、ステップS564の処理に移る。
一方、サブCPU81は、上乗せ種別は「確定JAC」でないと判断した場合(NO)には、続いて、上乗せ種別は「押し順JAC」であるか否かを判断する(S562)。サブCPU81は、上乗せ種別は「押し順JAC」でないと判断した場合(NO)には、入賞作動コマンド受信時処理を終了する。一方、サブCPU81は、上乗せ種別は「押し順JAC」であると判断した場合(YES)には、続いて、特定の押し順で停止操作がなされて入賞が発生したか否かを判断する(S563)。すなわち、サブCPU81は、遊技者の選択した押し順が、上述した特定の押し順であり、押し順成功となって入賞が発生したか否かを判断する。
サブCPU81は、特定の押し順で停止操作がなされて入賞が発生していない(すなわち、遊技者の選択した押し順が、上述した特定の押し順とは異なる押し順であり、押し順失敗となって入賞が発生した)と判断した場合(NO)には、入賞作動コマンドを終了する。一方、特定の押し順で停止操作がなされて入賞が発生したと判断した場合(YES)には、JAC中をセットし、JAC規定回数カウンタに初期値(0)をセットする(S564)。
次に、サブCPU81は、図44に示す第1AT期間(JAC時)上乗せ差枚数抽籤テーブルを参照し、JAC種別に基づいて上乗せ差枚数を決定し(S565)、決定された上乗せ差枚数を第2AT管理用差枚数カウンタに加算し、入賞作動コマンド受信時処理を終了する。
[パチスロ機の演出画面]
次に、図70〜図72を参照して、パチスロ機1の液晶表示装置11の表示部11aに表示される演出画面について説明する。図70は、本実施の形態に係るパチスロ機の通常遊技における演出画面の例を示す図であり、図71は、本実施の形態に係るパチスロ機のCZにおける演出画面の例を示す図であり、図72は、本実施の形態に係るパチスロ機の第2AT期間における演出画面の例を示す図である。
図70に示すように、通常遊技においては、液晶表示装置11の表示部11aに、保有する抽籤カードを表示する抽籤カード表示領域1101と、保有する特殊カードを表示する特殊カード表示領域1102と、現在のCZ移行ポイントを表示するCZ移行ポイント表示領域1103が設けられている。
また、図71に示すように、CZにおいては、液晶表示装置11の表示部11aに、抽籤に使用される抽籤カードと特殊カードの組合せが表示される使用カード表示領域1104と、現在のCZレベルを表示するCZレベル表示領域1105が設けられている。
また、図72に示すように、第2AT期間においては、液晶表示装置11の表示部11aに、保有する特殊カードを表示する第2AT期間中特殊カード表示領域1106と、第2AT管理用差枚数カウンタの値を表示する差枚数表示領域1107が設けられている。
なお、これらは表示部11aの表示内容の一例を示すものであり、表示内容についてはこれらに限られるものではない。例えば、通常遊技においても、CZレベル表示領域1105を設けることとしてもよいし、第1AT期間における演出画面(不図示)においても、差枚数表示領域1107を設けることとしてもよい。
また、例えば、通常遊技において、特定の条件(例えば、周期管理用遊技回数カウンタの値が30〜32のいずれかの値となったこと、特定の内部当籤役に当籤したこと)が成立したことに基づいて、上述した可動部品309を初期位置から演出位置に移動させ、アーチカバー324及び発光表示部325が視認可能となるようにし、発光表示部325の点灯態様によって、現在のCZレベルを表示することとしてもよい。また、同様に、発光表示部325の点灯態様によって、現在のCZ移行ポイントを表示することとしてもよい。
抽籤カード表示領域1101は、表示部11aの一部において、1番目〜4番目の抽籤カードを模式的な画像で表示する。図70に示す例では、上から順に、1番目の抽籤カードとして「抽籤カード(LV1)」(無地白色で表示)、2番目の抽籤カードとして「抽籤カード(LV2)」(縦線模様で表示)、3番目の抽籤カードとして「抽籤カード(LV1)」(無地白色で表示)、4番目の抽籤カードとして「抽籤カード(LV3)」(無地黒色で表示)が表示されている。なお、抽籤カードの並べ替え(図66のS502参照)を行わないようにした場合には、この抽籤カード表示領域1101では、抽籤カードのCZにおける使用順(すなわち、抽籤が行われる順番)がそのまま表示されることとなる。すなわち、抽籤カード表示領域1101は、4枚の抽籤カードについて、抽籤カードごとに対応付けられたレベル(期待度)とCZにおける使用順とを表示することが可能となっている。
特殊カード表示領域1102は、表示部11aの一部において、1番目〜4番目の特殊カードを模式的な画像で表示する。図70に示す例では、上から順に、1番目の特殊カードとして「特殊カード(攻撃力+1)」、2番目の特殊カードとして「特殊カード(消滅回避1回)」が表示されている。
なお、抽籤カード表示領域1101及び特殊カード表示領域1102では、通常遊技において、カードの枚数のみを表示し、CZに移行した場合に、カードの内容を表示することとしてもよい。上述の例を挙げて説明すると、例えば、抽籤カード表示領域1101においては、4枚の抽籤カードを保有していることのみを表示し、特殊カード表示領域1102においては、2枚の特殊カードを保有していることのみを表示することとしてもよい。これにより、通常遊技において、保有するカードの内容からはCZに移行しやすい状態であるかがわからないため、通常遊技におけるCZ移行の期待感をより高めることができる場合がある。
CZ移行ポイント表示領域1103は、表示部11aの一部において、現在のCZ移行ポイントを模式的な画像で表示する。図70に示す例では、円形のアイテムの個数によって、現在のCZ移行ポイントが4であることが表示されている。
使用カード表示領域1104は、表示部11aの一部において、決定された組合せ(図35参照)によって抽籤カードと特殊カードが対応付けられ、並べ替えられた(図66のS502参照)1番目〜4番目の使用カードを模式的な画像で表示する。図71に示す例では、上から順に、1番目の使用カードとして「抽籤カード(LV1)」(無地白色で表示)と「特殊カード(攻撃力+1)」の組合せ、2番目の使用カードとして「抽籤カード(LV1)」(無地白色で表示)と「特殊カード(消滅回避1回)」の組合せ、3番目の使用カードとして「抽籤カード(LV2)」(縦線模様で表示)、4番目の使用カードとして「抽籤カード(LV3)」(無地黒色で表示)が表示されている。なお、上述したように、抽籤カードの並べ替えを行わないようにした場合には、使用カード表示領域1104には、抽籤カード表示領域1101に表示されていた順番と同じ順番で抽籤カードが表示されることとなる。いずれにしても、使用カード表示領域1104は、4枚の抽籤カードについて、抽籤カードごとに対応付けられたレベル(期待度)とCZにおける使用順とを表示することが可能となっている。
CZ移行ポイント表示領域1105は、表示部11aの一部において、現在のCZレベルを模式的な画像で表示する。図71に示す例では、菱形のアイテムの個数によって、現在のCZレベルが2であることが表示されている。
第2AT期間中特殊カード表示領域1106は、表示部11aの一部において、1番目〜4番目の特殊カードを模式的な画像で表示する。図72に示す例では、上から順に、1番目の特殊カードとして「特殊カード(スイカ当籤時高確率)」、2番目の特殊カードとして「特殊カード(差枚数減算スロー)」が表示されている。
差枚数表示領域1107は、表示部11aの一部において、第2AT管理用差枚数カウンタの値を表示する。
なお、これらは表示部11aの表示態様の一例を示すものであり、表示態様についてはこれらに限られるものではない。例えば、抽籤カードや特殊カードは、抽籤要素を示す表示態様の一例であり、これらの抽籤要素を遊技者が認識可能な表示態様であれば、その他の表示態様により表示されるものであってもよい。具体的には、「カード」はアイテムの一態様であることから、これらの抽籤要素を味方キャラクタの装飾品(装備)というアイテムによって表示することとしてもよいし、宝石というアイテムによって表示することとしてもよい。また、例えば、CZ移行ポイントやCZレベルは、抽籤要素を示す表示態様の一例であり、これらの抽籤要素を遊技者が認識可能な表示態様であれば、その他の表示態様により表示されるものであってもよい。具体的には、これらの抽籤要素を直接的な数値として表示することとしてもよいし、上述したようなアイテムによって表示することとしてもよい。
以上、本実施の形態について説明したが、本実施の形態に係る発明はこれに限定されるものではない。すなわち、本実施の形態に係る遊技機が備える各手段等の具体的構成については上述した本実施の形態において採用した例に限られるものではなく、本実施の形態に係る発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変形が可能である。
例えば、本実施の形態においては、図柄表示手段として、リール3L、3C、3R及び表示窓4L、4C、4Rを採用しているが、これに替えて、あるいはこれとともに、液晶表示装置を用いる構成としてもよい。すなわち、液晶表示装置に表示される図柄の画像を変動表示させることとしてもよい。また、表示窓を単一の表示窓4とし、この表示窓4により、リール3L、3C、3Rの周面に配された図柄の一部を表示するようにしてもよい。
また、例えば、本実施の形態においては、内部当籤役決定手段として、乱数発生器56により発生させた乱数値をメインCPU51が取得して内部抽籤処理を行うこととしているが、これに替えて、あるいはこれとともに、メインCPU51内に内蔵された乱数発生回路(図示せず)を用いて乱数値を取得することとしてもよい。
また、例えば、本実施の形態においては、遊技者の開始操作を検出する開始操作検出手段として、スタートレバー16への操作を検出するスタートスイッチ16Sを採用し、遊技者の停止操作を検出する停止操作検出手段として、ストップボタン17L、17C、17Rへの操作を検出するストップスイッチ17Sを採用しているが、これに替えて、あるいはこれとともに、タッチパネルスイッチを用いる構成としてもよい。
また、例えば、本実施の形態において示した、メインCPU51、又はサブCPU81の制御により管理される各種のカウンタ及び各種のタイマは、本実施の形態に係る発明の趣旨を逸脱しない範囲において、その管理態様を適宜変更することができる。例えば、「加算」により管理される各種のカウンタ及び各種のタイマは、「減算」により管理されることとしてもよく、この場合、「〜以上」であるか否かの判断は、「〜以下」であるか否かの判断と読み替え、「〜を超える」か否かの判断は、「〜未満」か否かの判断と読み替えるものとする。また、例えば、「減算」により管理される各種のカウンタ及び各種のタイマは、「加算」により管理されることとしてもよく、この場合、「〜以下」であるか否かの判断は、「〜以上」であるか否かの判断と読み替え、「〜未満」か否かの判断は、「〜を超える」か否かの判断と読み替えるものとする。
また、例えば、本実施の形態において示した、メインCPU51の制御により管理される各種のカウンタは、本実施の形態に係る発明の趣旨を逸脱しない範囲において、サブCPU81の制御により管理されることとしてもよく、サブCPU81の制御により管理される各種のカウンタは、本実施の形態に係る発明の趣旨を逸脱しない範囲において、メインCPU51の制御により管理されることとしてもよい。
また、例えば、本実施の形態において示した、メインCPU51の制御により管理される各種の制御状態は、本実施の形態に係る発明の趣旨を逸脱しない範囲において、サブCPU81の制御により管理されることとしてもよく、サブCPU81の制御により管理される各種の制御状態は、本実施の形態に係る発明の趣旨を逸脱しない範囲において、メインCPU51の制御により管理されることとしてもよい。
一例として、図28〜図48に示した各種の抽籤テーブルのうちの一部又は全部がメインROM52に記憶され、図63〜図69に示す処理のうちの一部又は全部がメインCPU51の制御により実行されることとしてもよい。すなわち、図49に示す、通常遊技からCZ(CZから通常遊技)への移行制御、CZから第1AT期間への移行制御、第1AT期間から第2AT期間(第2AT期間から第1AT期間)への移行制御、第1AT期間若しくは第2AT期間から上乗せゾーン(上乗せゾーンから第1AT期間若しくは第2AT期間)への移行制御、第2AT期間から通常遊技への移行制御の一部又は全部がメインCPU51の制御により実行されることとすればよい。このように構成することで、不正の手段により副制御回路(例えば、副制御回路42)が改変されることによってなされる不正行為を、適切に防止することが可能となる。
この場合、メインCPU51は、図50に示すメイン制御処理のステップS17において、図63〜図68に示す各処理(すなわち、遊技開始時の処理)を実行し、実行結果に基づく各種の必要な情報をサブCPU81にコマンド(例えば、スタートコマンド)として送信し、サブCPU81は、副制御回路42により制御される副制御報知手段(例えば、液晶表示装置11)によって、送信されたコマンドに基づく必要な情報の報知を実行することとすればよい。また、メインCPU51は、図50に示すメイン制御処理のステップS27において、図69に示す処理(すなわち、遊技終了時の処理)を実行し、実行結果に基づく各種の必要な情報をサブCPU81にコマンド(例えば、入賞作動コマンド)として送信し、サブCPU81は、副制御回路42により制御される副制御報知手段(例えば、液晶表示装置11)によって、送信されたコマンドに基づく必要な情報の報知を実行することとすればよい。また、上述した必要な情報の報知は、主制御回路41により制御される主制御報知手段(例えば、7セグ表示器6)によって報知されることとしてもよい。
例えば、7セグ表示器6に、複数の表示領域(例えば、3個の表示領域)が設けられるように形成する。通常遊技においては、1周期分の遊技回数を示す「1」〜「32」のいずれかを表示する。CZ中であれば、7セグ表示器6の最も左側の表示領域に「0」(あるいは「C」)を表示し、7セグ表示器6の中央の表示領域に何番目の抽籤カードであるかを示す「1」〜「4」のいずれかを表示し、7セグ表示器6の最も右側の表示領域に抽籤カードの期待度を示す「1」〜「8」のいずれかを表示する。また、第1AT期間中であれば、7セグ表示器6の最も左側の表示領域に「1」を表示し、その他の表示領域に第1AT管理用遊技回数カウンタの値(あるいは、JAC回数)を表示する。また、第2AT期間中であれば、7セグ表示器6の最も左側の表示領域に「2」を表示し、その他の表示領域に第2AT管理用差枚数カウンタの値(「100」以上であれば、「99」)を表示する。また、上乗せゾーン中であれば、7セグ表示器6の最も左側の表示領域に「3」を表示するとともに、その他の表示領域に1セットあたりの遊技回数(あるいは、セット数)を表示する。このように構成することで、主制御回路41によって遊技状態が管理される場合であっても、主制御回路41により制御される主制御報知手段(例えば、7セグ表示器6)によって遊技状態の情報を的確に報知することが可能となる。
また、例えば、第1AT期間、第2AT期間及び上乗せゾーン(AT遊技状態)において、内部当籤役に応じて、遊技者に有利な停止操作の手順(例えば、停止操作順序、図19参照)を報知する場合(CZにおいて報知する場合には、その場合も含む)には、報知すべき停止操作の手順を7セグ表示器6の各表示領域を用いて表示する。一例として、「中左右ベル」が内部当籤役として決定された場合には、7セグ表示器6の最も左側の表示領域に「2」を表示し、7セグ表示器6の中央の表示領域に「1」を表示し、7セグ表示器6の最も右側の表示領域に「3」を表示する。このように構成することで、主制御回路41によって遊技者にとって有利な停止操作の手順が報知される遊技状態(例えば、AT遊技状態)が管理される場合であっても、主制御回路41により制御される主制御報知手段(例えば、7セグ表示器6)によって遊技者にとって有利な停止操作の手順の情報を的確に報知することが可能となる。
なお、この例においては、必要な情報の報知が、主制御回路41により制御される主制御報知手段(例えば、7セグ表示器6)のみによって報知される形態、副制御回路42により制御される副制御報知手段(例えば、液晶表示装置11)のみによって報知される形態、又は主制御回路41により制御される主制御報知手段(例えば、7セグ表示器6)及び副制御回路42により制御される副制御報知手段(例えば、液晶表示装置11)によって報知される形態のいずれも採用することができるが、少なくとも、副制御回路42により制御される副制御報知手段(例えば、液晶表示装置11)によって報知されることを含む形態を採用する場合には、さらに、主制御回路41により現在の遊技状態(すなわち、AT遊技状態であるか、非AT遊技状態である通常遊技であるか)に応じた情報が副制御回路42に送信されるように、コマンド(例えば、スタートコマンド)が生成され、送信されることとすればよい。
具体的には、非AT遊技状態である場合に、メインCPU51は、所定の内部当籤役(例えば、「押し順小役」)が決定された場合には、所定の内部当籤役が決定されたことを示す情報(グループ化情報)のみが格納されるコマンドを生成し、所定の内部当籤役のうちいずれの内部当籤役が決定されたか(例えば、「中左右ベル」、「中右左ベル」、「右左中ベル」、及び「右中左ベル」のうちいずれが決定されたか)、及び停止操作の手順を示す情報(個別情報)については格納されないコマンドを生成する。
一方、メインCPU51は、AT遊技状態である場合に、所定の内部当籤役(例えば、「押し順小役」)が決定された場合には、個別情報が格納されるように、コマンドを生成する。例えば、「中左右ベル」が内部当籤役として決定された場合には、その旨、及び「7枚」の入賞が発生する停止操作の手順を示す情報(「中左右」を示す情報)が個別情報として格納され、「中右左ベル」が内部当籤役として決定された場合には、その旨、及び「7枚」の入賞が発生する停止操作の手順を示す情報(「中右左」を示す情報)が個別情報として格納され、「右左中ベル」が内部当籤役として決定された場合には、その旨、及び「7枚」の入賞が発生する停止操作の手順を示す情報(「右左中」を示す情報)が個別情報として格納され、「右中左ベル」が内部当籤役として決定された場合には、その旨、及び「7枚」の入賞が発生する停止操作の手順を示す情報(「右中左」を示す情報)が個別情報として格納される。
これにより、サブCPU81は、メインCPU51から送信されたコマンド(例えば、スタートコマンド)に個別情報が含まれる場合には、液晶表示装置11を制御して、個別情報に応じた停止操作の手順の報知を行うことができるが、メインCPU51から送信されたコマンド(例えば、スタートコマンド)に個別情報が含まれない場合には、個別情報に応じた停止操作の手順の報知を行うことができないこととなる。したがって、仮に、副制御回路42に何らかの不正行為がなされていたとしても、それによって不正に利益が付与されてしまうことを防止することができる。
なお、上述のグループ化情報及び個別情報のデータ構成については、適宜設定することができるが、この例では、一例として、データID(識別番号)を副制御回路42に送信する方式を挙げることができる。ここで、以下に示すデータIDは、16進数を示す。例えば、「押し順小役」のグループ化情報をデータID「80H」と規定する。
そして、例えば、「中左右ベル」の個別情報をデータID「03H」と規定し、「中右左ベル」の個別情報をデータID「04H」と規定し、「右左中ベル」の個別情報をデータID「05H」と規定し、「右中左ベル」の個別情報をデータID「06H」と規定する。また、上述したように、「左中右ベル」を設ける場合には、「左中右ベル」の個別情報をデータID「01H」と規定し、「左右中ベル」を設ける場合には、「左右中ベル」の個別情報をデータID「02H」と規定すればよい。
また、停止操作順序を含む個別情報については、グループ化情報と停止操作順序の情報とを組み合わせて構成することもできる。例えば、「押し順小役」が内部当籤役として決定された場合であって、個別情報を含ませない場合には、データID「80H」を規定し、「中左右ベル」の個別情報を含ませる場合には、データID「83H」を規定し、「中右左ベル」の個別情報を含ませる場合には、データID「84H」を規定し、「右左中ベル」の個別情報を含ませる場合には、データID「85H」を規定し、「右中左ベル」の個別情報を含ませる場合には、データID「86H」を規定する。また、上述したように、「左中右ベル」を設ける場合に、「左中右ベル」の個別情報を含ませる場合には、データID「81H」と規定し、「左右中ベル」を設ける場合に、「左右中ベル」の個別情報を含ませる場合には、データID「82H」と規定すればよい。
また、個別情報については、停止操作タイミング(目押しすべき図柄の種類)に関する情報を含ませることを可能としてもよい。例えば、「BARリプ1」又は「BARリプ2」が内部当籤役として決定された場合であって、停止操作タイミングに関する個別情報を含ませる場合には、左リール3Lに関する個別情報をデータID「10001101B」と規定し、中リール3Cに関する個別情報を「01001001B」と規定し、右リール3Rに関する個別情報を「00101100B」と規定して、これらの3バイトの情報を個別情報として副制御回路42に送信されるようにすればよい。ここで、ビット0〜4は、「BAR」図柄の図柄位置(左リール3Lにおいては「13」、中リール3Cにおいては「10」、右リール3Rにおいては「12」、図10参照)を示すデータであり、ビット5〜7は、リールの種別(ビット7が「1」なら左リール3L、ビット6が「1」なら中リール3C、ビット5が「1」なら右リール3R)を示すデータとして構成される。さらに、「BARリプ1」又は「BARリプ2」が内部当籤役として決定された場合に、左ストップボタン17Lに対して第1停止操作が行われた場合には、「BARリプA」が入賞しないため(図19参照)、中ストップボタン17C又は右ストップボタン17Rに対して第1停止操作を行うべき旨を示す情報を、グループ化情報又は個別情報に付加し、副制御回路42に送信されるようにすればよい。
このように、この例においては、主制御回路41は、遊技者にとって有利な状態である有利遊技状態(例えば、第1AT期間、第2AT期間及び上乗せゾーン)においては、停止操作の手順によって遊技者の有利の度合いが変化する所定の内部当籤役(例えば、「押し順小役」)が内部当籤した場合に、副制御回路42に対し、副制御報知手段(例えば、液晶表示装置11)による停止操作の手順の報知を可能とする報知可能情報(例えば、個別情報)を送信し、有利遊技状態ではない非有利遊技状態(例えば、通常遊技)においては、停止操作の手順によって遊技者の有利の度合いが変化する所定の内部当籤役(例えば、「押し順小役」)が内部当籤した場合に、副制御回路42に対し、副制御報知手段(例えば、液晶表示装置11)による停止操作の手順の報知を不能とする報知不能情報(例えば、上述のグループ化情報)を送信することを特徴とする遊技機を提供することができる。
なお、この例の遊技機においては、報知不能情報として、グループ化情報(すなわち、複数の内部当籤役の中で同一又は類似の役割を担う特定の内部当籤役群を示す情報)を例に挙げて説明したが、これに限られるものではなく、例えば、報知不能情報として、決定された内部当籤役を特定不能な情報である共通化情報を採用することとしてもよく、決定された内部当籤役の種別(例えば、内部当籤役が、リプレイ、小役、又はボーナスのいずれの種別であるか)のみを特定可能な情報である種別情報を採用することとしてもよい。
また、この例の遊技機においては、報知可能情報として、個別情報(すなわち、複数の内部当籤役の中で同一又は類似の役割を担う特定の内部当籤役群のうちの個別の内部当籤役を示す情報、及び個別の内部当籤役に対応する停止操作の手順に関する情報)を例に挙げて説明したが、これに限られるものではなく、停止操作の手順を特定可能な停止操作手順情報(例えば、上述した停止操作順序の情報、及び停止操作タイミング(目押しすべき図柄の種類)の情報)のみを採用することとしてもよく、内部当籤役を特定可能な当籤情報(例えば、当籤番号の情報)を採用することとしてもよい。
さらに、この例において、必要な情報の報知が、主制御回路41により制御される主制御報知手段(例えば、7セグ表示器6)及び副制御回路42により制御される副制御報知手段(例えば、液晶表示装置11)によって報知される形態を採用する場合、各々の報知開始タイミングは、以下の全ての態様を含むものとする。
まず、第1の態様は、主制御報知手段による報知と、副制御報知手段による報知とが略同時に開始される態様である。例えば、主制御回路41は、開始操作が検出されたことに基づいて内部当籤役を決定し、決定した内部当籤役に基づいて主制御報知手段の報知内容を決定し、決定した報知内容に基づいて主制御報知手段による報知を開始する。一方、副制御回路42は、主制御回路41により個別情報を含むコマンド(例えば、スタートコマンド)が送信された場合には、個別情報に基づいて副制御報知手段の報知内容を決定するとともに、副制御報知手段による報知を開始する。ここで、この第1の態様において、各々の報知開始タイミングは、停止操作の検出が許可される前であるものとする。
なお、この第1の態様においては、主制御報知手段による報知と、副制御報知手段による報知との各々の報知開始タイミングを同期させるため、例えば、主制御回路41が、スタートコマンドの送信後、副制御回路42により副制御報知手段による報知が開始されるまで待機してから、主制御報知手段による報知を開始することとしてもよく、また、主制御報知手段による報知を開始するタイミングを予め定めておき、そのタイミングと副制御報知手段による報知が開始されるタイミングとが同期するタイミングとなるように、スタートコマンドを送信することとしてもよい。また、例えば、各々の報知開始タイミングを、各リールの回転開始時(主制御回路41側は、リール回転開始コマンド送信時、副制御回路42側は、リール回転開始コマンド受信時)として同期させることとしてもよい。
この第1の態様によれば、主制御報知手段及び副制御報知手段により停止操作の手順が報知される場合であっても、遊技者に違和感を与えないようにすることができる。
次に、第2の態様は、主制御報知手段による報知よりも、副制御報知手段による報知が先に開始される態様である。例えば、主制御回路41は、開始操作が検出されたことに基づいて内部当籤役を決定し、決定した内部当籤役に基づいて主制御報知手段の報知内容を決定する。一方、副制御回路42は、主制御回路41により個別情報を含むコマンド(例えば、スタートコマンド)が送信された場合には、個別情報に基づいて副制御報知手段の報知内容を決定し、上述したリール回転開始コマンドを受信したことに基づいて副制御報知手段による報知を開始する。その後、主制御回路41は、停止操作の検出が許可されたことに基づいて主制御報知手段による報知を開始する。
この第2の態様によれば、遊技者にとって感得しにくい主制御報知手段による報知よりも、遊技者によって感得しやすい副制御報知手段による報知が先に開始されることから、遊技者の利便性を向上させることができる。
第3の態様は、主制御報知手段による報知のほうが、副制御報知手段による報知よりも先に開始される態様である。例えば、主制御回路41は、開始操作が検出されたことに基づいて内部当籤役を決定し、決定した内部当籤役に基づいて主制御報知手段の報知内容を決定し、決定した報知内容に基づいて主制御報知手段による報知を開始する。また、主制御回路41は、主制御報知手段による報知が開始されてから所定時間の経過後に、個別情報を含むコマンド(例えば、スタートコマンド)を副制御回路42に送信する。副制御回路42は、主制御回路41により個別情報を含むコマンド(例えば、スタートコマンド)が送信された場合には、個別情報に基づいて副制御報知手段の報知内容を決定するとともに、副制御報知手段による報知を開始する。
なお、この第3の態様において、主制御回路41は、上述したスタートコマンドとは異なる特定のコマンドであって、個別情報を含む特定のコマンドを、主制御報知手段による報知が開始されてから所定時間の経過後に、送信することとしてもよい。また、この特定のコマンドの送信タイミングは、開始操作の検出から所定時間の経過後であってもよく、リール回転開始処理(図50のS20)から所定時間の経過後であってもよい。
また、この第3の態様において、副制御回路41は、個別情報を含むスタートコマンド(あるいは、上記の特定のコマンド)を受信してから特定時間の経過後に、副制御報知手段による報知を開始することとしてもよい。なお、この第3の態様においても、各々の報知開始タイミングは、停止操作の検出が許可される前であるものとする。
この第3の態様によれば、有利遊技状態(例えば、AT遊技状態)に係る制御が主制御回路(例えば、主制御回路41)によって行われていることを明確にすることで、副制御回路(例えば、副制御回路42)に対する不正行為を抑止することができる。
なお、本実施の形態に係る発明は、その発明の趣旨を逸脱しない範囲で、パチンコ機、ゲームマシン、スロットマシンその他の全ての遊技機において適用することができる。
例えば、遊技球が転動可能な遊技領域と、遊技領域に設けられ、遊技球が通過可能な始動領域(例えば、始動口)と、始動領域を遊技球が通過したことに基づいて、遊技者に有利となる特別遊技状態(例えば、大当り遊技状態、小当り遊技状態)に移行させるか否かを判定する特別遊技状態移行判定手段(例えば、メインCPU)と、識別情報(例えば、識別図柄)を変動表示する識別情報表示手段(例えば、特別図柄表示装置)と、特別遊技状態移行判定手段による判定結果に基づいて、識別情報の変動パターンを決定する変動パターン決定手段(例えば、メインCPU)と、変動パターン決定手段による決定結果に応じて、演出を行う演出実行手段(例えば、液晶表示装置)と、演出実行手段を制御する演出制御手段(例えば、サブCPU)を備えたパチンコ機において適用することができる。
本実施の形態の遊技機によれば、少なくとも以下に示す第1乃至第5の発明に係る遊技機を提供することができる。
[第1の発明に係る遊技機]
近年、所定ゲーム数の周期期間が経過するごとに、当該周期期間中の決定結果に応じて、有利状態に移行するか否かを決定する遊技機が知られている(例えば、先行技術文献1:特開2014−208056号公報)。
先行技術文献1に示す遊技機では、当該周期期間中に特定演出の実行回数を抽籤により決定し、当該周期期間終了後に特定演出が所定回数実行されたことに応じて、有利状態に移行させることとしている。
しかしながら、先行技術文献1に示す遊技機では、単に特定演出が何回実行されるかに応じて有利状態に移行するか否かが決定されるため、有利状態の移行に関し、より期待感を高めることができる遊技機が望まれていた。
第1の発明は、そのような点に鑑みてなされたものであり、有利状態の移行に関し、より期待感を高めることができる遊技機を提供することを目的とする。
第1の発明に係る遊技機は、複数の図柄を複数列に変動表示する図柄表示手段(例えば、リール3L、3C、3R及び表示窓4L、4C、4R)と、内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、メインCPU51による内部抽籤処理)と、前記図柄表示手段に表示される図柄の変動を開始する図柄変動開始制御手段(例えば、メインCPU51によるリール回転開始処理及びリール制御処理)と、前記図柄表示手段に表示される図柄の変動を停止する図柄変動停止制御手段(例えば、メインCPU51によるリール停止制御処理及びリール制御処理)と、前記図柄変動停止制御手段により前記図柄表示手段に表示される図柄の変動が停止されると、停止した図柄の組合せに応じた利益を付与する利益付与手段(例えば、メインCPU51によるメダル払出処理)と、を備えた遊技機であって、遊技者にとって有利な停止操作の手順が報知される有利状態(例えば、第1AT期間及び第2AT期間)に制御する有利状態制御手段(例えば、サブCPU81)と、通常期間(例えば、通常遊技)と当該通常期間よりも前記有利状態に移行する確率が高い特別期間(例えば、CZ)とを有し、所定の条件が成立した場合(例えば、通常遊技の周期終了時)に、第1の抽籤要素(例えば、CZ移行ポイント)に基づいて前記通常期間から前記特別期間に移行するか否かを決定する特別期間移行決定手段(例えば、サブCPU81)と、前記特別期間において、第2の抽籤要素(例えば、抽籤カード)に基づいて前記有利状態に移行するか否かを決定する有利状態移行決定手段(例えば、サブCPU81)と、前記第1の抽籤要素は、前記特別期間移行決定手段により前記特別期間に移行するか否かを決定するためのポイントであり、前記通常期間において、ポイント数を決定するポイント数決定手段(例えば、サブCPU81)と、前記第2の抽籤要素は、前記有利状態移行決定手段により前記有利状態に移行するか否かを決定するための抽籤権利であり、前記通常期間において、期待度(例えば、抽籤カードのレベル)の異なる複数の抽籤権利を決定可能な抽籤権利決定手段(例えば、サブCPU81)と、を備え、前記特別期間移行決定手段は、前記抽籤要素決定手段により決定された前記ポイント数に応じた確率で前記特別期間に移行するか否かを決定し、前記有利状態移行決定手段は、前記抽籤要素決定手段により決定された前記抽籤権利に対応付けられた前記期待度に応じた確率で前記有利状態に移行するか否かを決定することを特徴とする。
また、第1の発明に係る遊技機は、前記特別期間移行決定手段は、前記ポイント数決定手段により決定された前記ポイント数が所定数(例えば、4ポイント)以上であるときには、必ず前記特別期間に移行することを決定することを特徴とする。
第1の発明では、有利状態(例えば、第1AT期間及び第2AT期間)ではない状態として、通常期間(例えば、通常遊技)と通常期間よりも有利状態に移行する確率が高い特別期間(例えば、CZ)とが設けられ、通常期間においては、少なくとも第1の抽籤要素(例えば、CZ移行ポイント)及び第2の抽籤要素(例えば、抽籤カード)が決定され、第1の抽籤要素に基づいて通常期間から特別期間に移行するか否かが決定され、第2の抽籤要素に基づいて特別期間から有利状態に移行するか否かが決定される。したがって、有利状態の移行に関し、抽籤を多様化させることができ、より期待感を高めることができる。
また、第1の発明では、第1の抽籤要素が特別期間に移行するか否かを決定するためのポイントを示すもの(例えば、CZ移行ポイント)であり、第2の抽籤要素が有利状態に移行するか否かを決定するための抽籤権利を示すもの(例えば、抽籤カード)であり、ポイント数に応じて通常期間から特別期間に移行するか否かが決定され、抽籤権利に対応付けられた期待度(例えば、レベル)に応じた確率で特別期間から有利状態に移行するか否かが決定される。
したがって、ポイント数が多い場合には、通常期間から特別期間に移行しやすくなり、また、抽籤権利に対応付けられた期待度が高い場合には、特別期間から有利状態に移行しやすくなる。このため、特別期間を経由した有利状態の移行に関し、より期待感を高めることができる。
一方、ポイント数が少ない場合には、通常期間から特別期間に移行しにくくなるが、第1の発明ではこのように構成することによって、過度に特別期間に移行してしまうことを防止している。例えば、特別期間に移行したが、抽籤権利に対応付けられた期待度が低いために有利状態に移行せずに通常期間に移行することが繰り返されれば、遊技者の遊技の興趣が低下してしまう可能性があるからである。第1の発明では、さらに、遊技者の遊技の興趣が低下してしまうことを防止することができる。
また、第1の発明に係る遊技機は、前記有利状態移行決定手段は、前記特別期間において、さらに第3の抽籤要素(例えば、特殊カード)に基づいて前記有利状態に移行するか否かを決定し、前記第3の抽籤要素は、前記有利状態移行決定手段により前記有利状態に移行するか否かが決定される場合に、前記抽籤権利に対応付けられた前記期待度に応じた確率を変動させるための補助抽籤権利であり、前記通常期間において、複数の補助抽籤権利を決定可能な補助抽籤権利決定手段(例えば、サブCPU81)をさらに備えたことを特徴とする。
第1の発明では、通常期間において、さらに第3の抽籤要素が決定され、第3の抽籤要素に基づいて特別期間から有利状態に移行するか否かが決定されることとしてもよい。ここで、第3の抽籤要素は、抽籤権利に対応付けられた期待度に応じた確率を変動させるための補助抽籤権利を示すもの(例えば、特殊カード)とすればよい。この場合、有利状態の移行に関し、さらに抽籤を多様化させることができ、より期待感を高めることができる。
[第2の発明に係る遊技機]
近年、所定ゲーム数の周期期間が経過するごとに、当該周期期間中の決定結果に応じて、有利状態に移行するか否かを決定する遊技機が知られている(例えば、先行技術文献1:特開2014−208056号公報)。
先行技術文献1に示す遊技機では、当該周期期間中に特定演出の実行回数を抽籤により決定し、当該周期期間終了後に特定演出が所定回数実行されたことに応じて、有利状態に移行させることとしている。
しかしながら、先行技術文献1に示す遊技機では、単に特定演出が何回実行されるかに応じて有利状態に移行するか否かが決定されるため、有利状態の移行に関し、より期待感を高めることができる遊技機が望まれていた。
第2の発明は、そのような点に鑑みてなされたものであり、有利状態の移行に関し、より期待感を高めることができる遊技機を提供することを目的とする。
第2の発明に係る遊技機は、複数の図柄を複数列に変動表示する図柄表示手段(例えば、リール3L、3C、3R及び表示窓4L、4C、4R)と、内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、メインCPU51による内部抽籤処理)と、前記図柄表示手段に表示される図柄の変動を開始する図柄変動開始制御手段(例えば、メインCPU51によるリール回転開始処理及びリール制御処理)と、前記図柄表示手段に表示される図柄の変動を停止する図柄変動停止制御手段(例えば、メインCPU51によるリール停止制御処理及びリール制御処理)と、前記図柄変動停止制御手段により前記図柄表示手段に表示される図柄の変動が停止されると、停止した図柄の組合せに応じた利益を付与する利益付与手段(例えば、メインCPU51によるメダル払出処理)と、を備えた遊技機であって、遊技者にとって有利な停止操作の手順が報知される有利状態(例えば、第1AT期間及び第2AT期間)に制御する有利状態制御手段(例えば、サブCPU81)と、通常期間(例えば、通常遊技)と当該通常期間よりも前記有利状態に移行する確率が高い特別期間(例えば、CZ)とを有し、所定の条件が成立した場合(例えば、通常遊技の周期終了時)に、前記通常期間から前記特別期間に移行するか否かを決定する特別期間移行決定手段(例えば、サブCPU81)と、前記通常期間において、期待度(例えば、レベル)の異なる複数の抽籤権利(例えば、抽籤カード)を決定可能な抽籤権利決定手段(例えば、サブCPU81)と、前記特別期間において、前記抽籤権利決定手段により決定された前記抽籤権利に基づいて前記有利状態に移行するか否かを決定する特別期間第1決定手段(例えば、図66のS506に示すAT獲得抽籤処理)と、前記特別期間において、前記特別期間第1決定手段により前記有利状態に移行するか否かの決定が行われるか否かを決定する特別期間第2決定手段(例えば、図66のS504に示す攻撃権獲得処理)と、前記特別期間において、前記特別期間第2決定手段により、前記特別期間第1決定手段によって前記有利状態に移行するか否かの決定が行われないことが決定された場合に、前記抽籤権利決定手段により決定された前記抽籤権利を消滅させるか否かを決定する特別期間第3決定手段(例えば、図66のS509に示すカード消滅抽籤処理)と、前記特別期間において、前記特別期間第3決定手段により全ての前記抽籤権利を消滅させることが決定された場合に、前記特別期間を終了させることを決定する特別期間終了決定手段(例えば、図66のS515に示す処理)と、を備え、前記特別期間第1決定手段は、前記抽籤要素決定手段により決定された前記抽籤権利に対応付けられた前記期待度に応じた確率で前記有利状態に移行するか否かを決定することを特徴とする。
第2の発明では、有利状態(例えば、第1AT期間及び第2AT期間)ではない状態として、通常期間(例えば、通常遊技)と通常期間よりも有利状態に移行する確率が高い特別期間(例えば、CZ)とが設けられ、通常期間においては、抽籤権利(例えば、抽籤カード)が決定され、特別期間においては、有利状態に移行するか否かの決定が行われる場合には、抽籤権利に基づいて有利状態に移行するか否かが決定され、有利状態に移行するか否かの決定が行われない場合には、抽籤権利を消滅させるか否かが決定される。
また、通常期間においては、期待度(例えば、レベル)の異なる複数の抽籤権利が決定可能であり、特別期間においては、抽籤権利に対応付けられた期待度に応じた確率で特別期間から有利状態に移行するか否かが決定される。また、特別期間は、全ての抽籤権利が消滅した場合に終了することが決定される。したがって、有利状態の移行に関し、抽籤を多様化させることができ、より期待感を高めることができる。
また、第2の発明に係る遊技機は、前記特別期間第3決定手段は、前記抽籤要素決定手段により決定された前記抽籤権利に対応付けられた前記期待度に応じた確率で前記抽籤権利を消滅させるか否かを決定することを特徴とする。
第2の発明では、特別期間において、抽籤権利に対応付けられた期待度に応じた確率で抽籤権利を消滅させるか否かが決定されることとしてもよい。この場合、有利状態の移行に関し、さらに抽籤を多様化させることができ、より期待感を高めることができる。
また、第2の発明に係る遊技機は、前記抽籤権利には、前記特別期間第1決定手段により前記有利状態に移行するか否かを決定する際に用いられる第1の期待度(例えば、攻撃レベル)と、前記特別期間第3決定手段により前記抽籤権利を消滅させるか否かを決定する際に用いられる第2の期待度(例えば、防御レベル)と、が対応付けられていることを特徴とする。
第2の発明では、抽籤権利に、有利状態に移行するか否かを決定する際に用いられる第1の期待度(例えば、攻撃レベル)と、抽籤権利を消滅させるか否かを決定する際に用いられる第2の期待度(例えば、防御レベル)とを対応付けることとしてもよい。この場合、決定された抽籤権利の内容をより変動させることができるため、さらに抽籤を多様化させて、遊技の興趣を向上させることができる。
[第3の発明に係る遊技機]
近年、所定ゲーム数の周期期間が経過するごとに、当該周期期間中の決定結果に応じて、有利状態に移行するか否かを決定する遊技機が知られている(例えば、先行技術文献1:特開2014−208056号公報)。
先行技術文献1に示す遊技機では、当該周期期間中に特定演出の実行回数を抽籤により決定し、当該周期期間終了後に特定演出が所定回数実行されたことに応じて、有利状態に移行させることとしている。
しかしながら、先行技術文献1に示す遊技機では、単に特定演出が何回実行されるかに応じて有利状態に移行するか否かが決定されるため、特定演出が所定回数行われないことが確定した場合には、遊技の興趣が著しく低下してしまうという問題があった。
第3の発明は、そのような点に鑑みてなされたものであり、特定期間中に有利状態に移行するか否かが決定される遊技機において、有利状態に移行することが決定されない場合であっても、遊技の興趣が低下してしまうことを抑止することができる遊技機を提供することを目的とする。
第3の発明に係る遊技機は、複数の図柄を複数列に変動表示する図柄表示手段(例えば、リール3L、3C、3R及び表示窓4L、4C、4R)と、内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、メインCPU51による内部抽籤処理)と、前記図柄表示手段に表示される図柄の変動を開始する図柄変動開始制御手段(例えば、メインCPU51によるリール回転開始処理及びリール制御処理)と、前記図柄表示手段に表示される図柄の変動を停止する図柄変動停止制御手段(例えば、メインCPU51によるリール停止制御処理及びリール制御処理)と、前記図柄変動停止制御手段により前記図柄表示手段に表示される図柄の変動が停止されると、停止した図柄の組合せに応じた利益を付与する利益付与手段(例えば、メインCPU51によるメダル払出処理)と、を備えた遊技機であって、遊技者にとって有利な停止操作の手順が報知される有利状態(例えば、第1AT期間及び第2AT期間)に制御する有利状態制御手段(例えば、サブCPU81)と、通常期間(例えば、通常遊技)と当該通常期間よりも前記有利状態に移行する確率が高い特別期間(例えば、CZ)とを有し、所定の条件が成立した場合(例えば、通常遊技の周期終了時)に、前記通常期間から前記特別期間に移行するか否かを決定する特別期間移行決定手段(例えば、サブCPU81)と、前記通常期間において、期待度(例えば、レベル)の異なる複数の抽籤権利(例えば、抽籤カード)を決定可能な抽籤権利決定手段(例えば、サブCPU81)と、前記特別期間において、前記抽籤権利決定手段により決定された前記抽籤権利に基づいて前記有利状態に移行するか否かを決定する特別期間第1決定手段(例えば、図66のS506に示すAT獲得抽籤処理)と、前記特別期間において、前記特別期間第1決定手段によって前記有利状態に移行するか否かの決定が行われない場合に、前記抽籤権利決定手段により決定された前記抽籤権利を消滅させるか否かを決定する特別期間第2決定手段(例えば、図66のS509に示すカード消滅抽籤処理)と、前記特別期間において、前記特別期間第2決定手段により前記抽籤権利を消滅させることが決定された場合に、付与されるポイント数(例えば、再抽籤ポイント)を決定する特別期間第3決定手段(例えば、図66のS511に示す再抽籤ポイント抽籤処理)と、前記特別期間において、前記特別期間第2決定手段により全ての前記抽籤権利を消滅させることが決定された場合に、前記特別期間を終了させることを決定する特別期間終了決定手段(例えば、図66のS515に示す処理)と、前記特別期間終了決定手段により前記特別期間を終了させることが決定された場合に、前記通常期間において、前記有利状態に移行するか否かを再決定する有利状態移行再決定手段(例えば、図67のS531に示す処理)と、を備え、前記特別期間第1決定手段は、前記抽籤要素決定手段により決定された前記抽籤権利に対応付けられた前記期待度に応じた確率で前記有利状態に移行するか否かを決定し、前記有利状態移行再決定手段は、前記特別期間第3決定手段により決定された前記ポイント数に応じた確率で前記有利状態に移行するか否かを再決定することを特徴とする。
第3の発明では、有利状態(例えば、第1AT期間及び第2AT期間)ではない状態として、通常期間(例えば、通常遊技)と通常期間よりも有利状態に移行する確率が高い特別期間(例えば、CZ)とが設けられ、通常期間においては、抽籤権利(例えば、抽籤カード)が決定され、特別期間においては、抽籤権利に基づいて有利状態に移行するか否かが決定され、有利状態に移行するか否かの決定が行われない場合には、抽籤権利を消滅させるか否かが決定される。
また、通常期間においては、期待度(例えば、レベル)の異なる複数の抽籤権利が決定可能であり、特別期間においては、抽籤権利に対応付けられた期待度に応じた確率で特別期間から有利状態に移行するか否かが決定される。また、特別期間は、全ての抽籤権利が消滅した場合に終了することが決定される。したがって、有利状態の移行に関し、抽籤を多様化させることができ、より期待感を高めることができる。
また、第3の発明では、抽籤権利を消滅させることが決定された場合には、ポイント数(例えば、再抽籤ポイント)が付与され、全ての抽籤権利が消滅して、特別期間から通常期間に移行した場合には、ポイント数に応じた確率で有利状態に移行するか否かが再決定される。したがって、特別期間において、有利状態に移行することが決定されない場合であっても、遊技の興趣が低下してしまうことを抑止することができる。
また、第3の発明に係る遊技機は、前記有利状態移行再決定手段は、前記特別期間終了決定手段により前記特別期間を終了させることが決定され、前記特別期間から前記通常期間に移行した最初の遊技において、前記有利状態に移行するか否かを再決定し、前記抽籤権利決定手段は、前記有利状態移行再決定手段により前記有利状態に移行することが再決定された場合には、前記抽籤権利の決定を行わない(例えば、図67に示す通常遊技中処理)ことを特徴とする。
第3の発明では、特別期間から通常期間に移行した最初の遊技において、ポイント数に応じた確率で有利状態に移行するか否かが再決定され、有利状態に移行することが再決定された場合には、抽籤権利の決定が行われることとしてもよい。この場合、有利状態に移行するか否かの再決定が早期に行われることとなるため、遊技の興趣が低下してしまうことをさらに抑止することができる。また、この場合、過度に抽籤権利が付与されてしまうことを防止することができるため、遊技者と遊技場との利益の衡量を図ることができる。
また、第3の発明に係る遊技機は、前記特別期間第2決定手段は、前記抽籤要素決定手段により決定された前記抽籤権利に対応付けられた前記期待度に応じた確率で前記抽籤権利を消滅させるか否かを決定し、前記抽籤権利には、前記特別期間第1決定手段により前記有利状態に移行するか否かを決定する際に用いられる第1の期待度(例えば、攻撃レベル)と、前記特別期間第3決定手段により前記抽籤権利を消滅させるか否かを決定する際に用いられる第2の期待度(例えば、防御レベル)と、が対応付けられていることを特徴とする。
第3の発明では、特別期間において、抽籤権利に対応付けられた期待度に応じた確率で抽籤権利を消滅させるか否かが決定され、さらに、抽籤権利に、有利状態に移行するか否かを決定する際に用いられる第1の期待度(例えば、攻撃レベル)と、抽籤権利を消滅させるか否かを決定する際に用いられる第2の期待度(例えば、防御レベル)とを対応付けることとしてもよい。この場合、決定された抽籤権利の内容をより変動させることができるため、さらに抽籤を多様化させて、遊技の興趣を向上させることができる。
また、第3の発明に係る遊技機は、前記特別期間において、前記特別期間第1決定手段により前記有利状態に移行するか否かの決定が行われるか否かを決定する特別期間第4決定手段(例えば、図66のS504に示す攻撃権獲得処理)を備え、前記特別期間第2決定手段は、前記特別期間第4決定手段によって、前記特別期間第1決定手段により前記有利状態に移行するか否かの決定が行われないことが決定された場合に、前記抽籤権利を消滅させるか否かを決定することを特徴とする。
第3の発明では、有利状態に移行するか否かの決定が行われるか否かをさらに決定することとし、有利状態に移行するか否かの決定が行われないことが決定された場合に、抽籤権利を消滅させるか否かが決定されることとしてもよい。この場合、有利状態に移行するか否かの決定が行われる場合には、抽籤権利を消滅させることが決定されないため、有利状態に移行するか否かの決定が行われたにもかかわらず有利状態に移行することが決定されなかった場合であっても、特別期間における期待感を維持させることができる。
[第4の発明に係る遊技機]
近年、所定ゲーム数の周期期間が経過するごとに、当該周期期間中の決定結果に応じて、有利状態に移行するか否かを決定する遊技機が知られている(例えば、先行技術文献1:特開2014−208056号公報)。
先行技術文献1に示す遊技機では、当該周期期間中に特定演出の実行回数を抽籤により決定し、当該周期期間終了後に特定演出が所定回数実行されたことに応じて、有利状態に移行させることとしている。
しかしながら、先行技術文献1に示す遊技機では、単に特定演出が何回実行されるかに応じて有利状態に移行するか否かが決定されるため、有利状態の移行に関し、より期待感を高めることができる遊技機が望まれていた。
第4の発明は、そのような点に鑑みてなされたものであり、有利状態の移行に関し、より期待感を高めることができる遊技機を提供することを目的とする。
第4の発明に係る遊技機は、複数の図柄を複数列に変動表示する図柄表示手段(例えば、リール3L、3C、3R及び表示窓4L、4C、4R)と、内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、メインCPU51による内部抽籤処理)と、前記図柄表示手段に表示される図柄の変動を開始する図柄変動開始制御手段(例えば、メインCPU51によるリール回転開始処理及びリール制御処理)と、前記図柄表示手段に表示される図柄の変動を停止する図柄変動停止制御手段(例えば、メインCPU51によるリール停止制御処理及びリール制御処理)と、前記図柄変動停止制御手段により前記図柄表示手段に表示される図柄の変動が停止されると、停止した図柄の組合せに応じた利益を付与する利益付与手段(例えば、メインCPU51によるメダル払出処理)と、を備えた遊技機であって、遊技者にとって有利な停止操作の手順が報知される有利状態(例えば、第1AT期間及び第2AT期間)に制御する有利状態制御手段(例えば、サブCPU81)と、通常期間(例えば、通常遊技)と当該通常期間よりも前記有利状態に移行する確率が高い特別期間(例えば、CZ)とを有し、所定の条件が成立した場合(例えば、通常遊技の周期終了時)に、前記通常期間から前記特別期間に移行するか否かを決定する特別期間移行決定手段(例えば、サブCPU81)と、前記通常期間において、期待度(例えば、レベル)の異なる複数の抽籤権利(例えば、抽籤カード)を決定可能な抽籤権利決定手段(例えば、サブCPU81)と、前記特別期間において、前記抽籤権利決定手段により決定された前記抽籤権利に基づいて前記有利状態に移行するか否かを決定する有利状態移行決定手段(例えば、サブCPU81)と、を備え、前記抽籤権利決定手段は、所定数(例えば、4枚)の前記抽籤権利を決定するとともに、当該所定数を超える前記抽籤権利を決定可能であり、前記有利状態移行決定手段は、前記所定数の前記抽籤権利を所定の順番(例えば、セット順)で使用し、前記抽籤権利ごとに対応付けられた前記期待度に応じた確率で前記有利状態に移行するか否かを決定し、前記抽籤権利決定手段により前記所定数を超える前記抽籤権利が決定された場合には、前記期待度と前記所定の順番とに基づいて、前記所定数の前記抽籤権利と入れ替えるか否かを決定する抽籤権利入替手段(例えば、図67のS546に示す抽籤カード入れ替え処理)を備えたことを特徴とする。
また、第4の発明に係る遊技機は、複数の図柄を複数列に変動表示する図柄表示手段(例えば、リール3L、3C、3R及び表示窓4L、4C、4R)と、内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、メインCPU51による内部抽籤処理)と、前記図柄表示手段に表示される図柄の変動を開始する図柄変動開始制御手段(例えば、メインCPU51によるリール回転開始処理及びリール制御処理)と、前記図柄表示手段に表示される図柄の変動を停止する図柄変動停止制御手段(例えば、メインCPU51によるリール停止制御処理及びリール制御処理)と、前記図柄変動停止制御手段により前記図柄表示手段に表示される図柄の変動が停止されると、停止した図柄の組合せに応じた利益を付与する利益付与手段(例えば、メインCPU51によるメダル払出処理)と、を備えた遊技機であって、遊技者にとって有利な停止操作の手順が報知される有利状態(例えば、第1AT期間及び第2AT期間)に制御する有利状態制御手段(例えば、サブCPU81)と、通常期間(例えば、通常遊技)と当該通常期間よりも前記有利状態に移行する確率が高い特別期間(例えば、CZ)とを有し、所定の条件が成立した場合(例えば、通常遊技の周期終了時)に、前記通常期間から前記特別期間に移行するか否かを決定する特別期間移行決定手段(例えば、サブCPU81)と、前記通常期間において、期待度(例えば、レベル)の異なる複数の抽籤権利(例えば、抽籤カード)を決定可能な抽籤権利決定手段(例えば、サブCPU81)と、前記特別期間において、前記抽籤権利決定手段により決定された前記抽籤権利に基づいて前記有利状態に移行するか否かを決定する有利状態移行決定手段(例えば、サブCPU81)と、を備え、前記抽籤権利決定手段は、所定数(例えば、4枚)の前記抽籤権利を決定するとともに、当該所定数を超える前記抽籤権利を決定可能であり、前記有利状態移行決定手段は、前記所定数の前記抽籤権利を所定の順番(例えば、セット順)で使用し、前記抽籤権利ごとに対応付けられた前記期待度に応じた確率で前記有利状態に移行するか否かを決定し、前記抽籤権利決定手段により前記所定数を超える前記抽籤権利が決定された場合には、前記所定の順番にかかわらず、前記期待度と前記所定数の前記抽籤権利における決定の順番(例えば、獲得順)とに基づいて、前記所定数の前記抽籤権利と入れ替えるか否かを決定する抽籤権利入替手段(例えば、図67のS546に示す抽籤カード入れ替え処理)を備えたことを特徴とする。
第4の発明では、有利状態(例えば、第1AT期間及び第2AT期間)ではない状態として、通常期間(例えば、通常遊技)と通常期間よりも有利状態に移行する確率が高い特別期間(例えば、CZ)とが設けられ、通常期間においては、所定数(例えば、4枚)の抽籤権利(例えば、抽籤カード)が決定され、特別期間においては、所定数の抽籤権利を所定の順番(例えば、セット順)で使用し、抽籤権利ごとに対応付けられた期待度(例えば、レベル)に応じた確率で特別期間から有利状態に移行するか否かが決定される。
また、所定数を超える抽籤権利も決定可能であり、所定数を超える抽籤権利が決定された場合には、期待度の差に応じて、所定数の抽籤権利と入れ替えるかが決定される。したがって、通常期間において、すでに所定数の抽籤権利が決定されている場合であっても、より期待度の高い抽籤権利を得る機会が与えられることとなり、また、抽籤権利が入れ替えられた場合には、特別期間において、より有利な確率で有利状態に移行するか否かの決定が行われることとなるため、有利状態の移行に関し、より期待感を高めることができる。
また、第4の発明では、特別期間において抽籤権利が使用される順番である、所定の順番が考慮されて抽籤権利の入れ替えが行われることとしてもよい。例えば、入れ替え対象の抽籤権利が複数ある場合、より早期に使用される抽籤権利との入れ替えが行われることとすればよい。この場合には、より有利な確率で有利状態に移行するか否かの決定が、より早期に行われることとなるため、特別期間に移行する際の期待感をさらに高めることができる。
また、第4の発明では、特別期間において抽籤権利が使用される順番である、所定の順番にかかわらず、所定数の抽籤権利における決定の順番(例えば、獲得順)が考慮されて抽籤権利の入れ替えが行われることとしてもよい。例えば、入れ替え対象の抽籤権利が複数ある場合、より以前から保有されていた抽籤権利との入れ替えが行われることとすればよい。これにより、例えば、遊技者の交代があった場合の新たな遊技者に対しては、遊技意欲を向上させることができ、また、特別期間においてなかなか有利状態に移行することが決定されずに遊技を行っている遊技者に対しては、気分を刷新させて遊技意欲を回復させることができるため、遊技者の状況にかかわらず、遊技の興趣を向上させることができる。
また、第4の発明に係る遊技機は、前記所定数の前記抽籤権利について、前記抽籤権利ごとに対応付けられた前記期待度と、前記所定の順番と、を所定の表示態様(例えば、「カード」の表示態様)で表示する抽籤権利表示手段(例えば、抽籤カード表示領域1101)をさらに備えたことを特徴とする。
第4の発明では、抽籤権利ごとの期待度(例えば、レベル)と、特別期間において抽籤権利が使用される順番である、所定の順番とが遊技者に示されることとしてもよい。この場合、入れ替え対象の抽籤権利がいずれであるのかを遊技者に示すことができるとともに、入れ替え前後の抽籤権利の期待度の相違も遊技者に示すことができるため、抽籤権利の入れ替えに関する興趣をさらに向上させることができる。
[第5の発明に係る遊技機]
近年、遊技者にとって有利な有利状態を、その有利状態中の差枚数が所定数に達したことに基づいて終了させる遊技機が知られている(例えば、先行技術文献2:特開2005−124678号公報)。
先行技術文献2に示す遊技機では、差枚数は、入賞成立(遊技媒体の付与に係る図柄の組合せの表示)により遊技者に払い出された遊技媒体数(払出枚数)から遊技者が遊技に投入した遊技媒体数(投入枚数)を減算することにより算出されることから、遊技者の遊技媒体数の獲得度を計る指標の1つであるとしている。
しかしながら、先行技術文献2に示す遊技機では、有利状態において得られる利益に変動がないため、有利状態における遊技が単調となってしまうという問題があった。
第5の発明は、そのような点に鑑みてなされたものであり、有利状態が差枚数によって管理される遊技機において、有利状態の終了時期に変化をもたせることができる遊技機を提供することを目的とする。
第5の発明に係る遊技機は、複数の図柄を複数列に変動表示する図柄表示手段(例えば、リール3L、3C、3R及び表示窓4L、4C、4R)と、内部当籤役を決定する内部当籤役決定手段(例えば、メインCPU51による内部抽籤処理)と、前記図柄表示手段に表示される図柄の変動を開始する図柄変動開始制御手段(例えば、メインCPU51によるリール回転開始処理及びリール制御処理)と、前記図柄表示手段に表示される図柄の変動を停止する図柄変動停止制御手段(例えば、メインCPU51によるリール停止制御処理及びリール制御処理)と、前記図柄変動停止制御手段により前記図柄表示手段に表示される図柄の変動が停止されると、停止した図柄の組合せに応じた利益を付与する利益付与手段(例えば、メインCPU51によるメダル払出処理)と、を備えた遊技機であって、遊技者にとって有利な停止操作の手順が報知される有利状態(例えば、第2AT期間)に制御する有利状態制御手段(例えば、サブCPU81)と、前記有利状態における差枚数を記憶する差枚数記憶手段(例えば、第2AT管理用差枚数カウンタ)と、前記有利状態において、前記図柄表示手段に遊技媒体の付与に係る図柄の組合せが表示され、前記利益付与手段により前記遊技媒体が付与されることに基づいて、前記差枚数記憶手段に記憶される前記差枚数を更新する差枚数更新手段(例えば、図65のS489に示す処理)と、前記有利状態において、前記差枚数更新手段により前記差枚数が更新され、前記差枚数記憶手段により記憶される前記差枚数が所定の値となったことに基づいて、前記有利状態を終了させることを決定する有利状態終了決定手段(例えば、図65のS491に示す処理)と、前記有利状態において、所定の権利(例えば、「特殊カード(差枚数減算スロー)」)を付与するか否かを決定する権利付与決定手段(例えば、図65のS486に示す処理)と、を備え、前記所定の権利には、前記差枚数更新手段により前記差枚数が更新される場合に、更新される値を変化させるための変化率(例えば、1/2)が対応付けられており、前記差枚数更新手段は、前記所定の権利が付与されている場合には、前記所定の権利に対応付けられた前記変化率に基づいて前記差枚数記憶手段に記憶される前記差枚数を更新する(例えば、図65のS488に示す処理を行う)ことを特徴とする。
第5の発明では、有利状態(例えば、第2AT期間)における差枚数(例えば、第2AT管理用差枚数カウンタの値)によって、有利状態が終了するか否かが管理されている。
ここで、有利状態において、所定の権利(例えば、「特殊カード(差枚数減算スロー)」)が付与されている場合には、所定の権利に対応付けられた変化率(例えば、1/2)によって差枚数が更新される値が変化することとなっている。したがって、有利状態が差枚数によって管理される場合であっても、有利状態の終了時期に変化をもたせることができる。
また、第5の発明に係る遊技機は、前記有利状態とは異なる、遊技者にとって有利な停止操作の手順が報知される特別状態(例えば、第1AT期間)に制御する特別状態制御手段(例えば、サブCPU81)と、前記特別状態において、上乗せ抽籤を実行する上乗せ抽籤手段(例えば、図64のS456に示す処理)と、所定の終了条件を満たした場合に、前記特別状態を終了させることを決定する特別状態終了決定手段(例えば、図64のS467に示す処理)と、をさらに備え、前記有利状態制御手段は、前記特別状態終了決定手段により前記特別状態を終了させることが決定された場合に、前記有利状態に制御し、前記所定の値は、前記上乗せ抽籤手段による抽籤結果に基づいて決定されることを特徴とする。
第5の発明では、特別状態(例えば、第1AT期間)を経由して有利状態に移行することとし、有利状態が終了することとなる差枚数の所定の値は、特別状態における上乗せ抽籤の抽籤結果によって決定されることとしてもよい。この場合、有利状態が終了することとなる差枚数の所定の値自体も変化することとなるため、さらに有利状態の終了時期に変化をもたせることができる。
また、第5の発明に係る遊技機は、前記特別状態は、第1特別状態(例えば、第1AT期間(通常))と第2特別状態(例えば、第1AT期間(JAC中))を含み、前記上乗せ抽籤手段は、前記差枚数を上乗せするか否かを抽籤する第1の抽籤(例えば、上乗せ種別「差枚数上乗せ」の抽籤)と、前記第1特別状態から前記第2特別状態に移行させるための停止操作の手順が報知されるか否かを抽籤する第2の抽籤(例えば、上乗せ種別「押し順JAC」又は「確定JAC」の抽籤)と、前記第2特別状態に移行する場合に、さらに上乗せする前記差枚数を抽籤する第3の抽籤(例えば、図69のS565の処理)と、を実行可能であることを特徴とする。
第5の発明では、特別状態において、有利状態が終了することとなる差枚数の所定の値が、複数の抽籤契機によって抽籤されることとしてもよい。この場合、特別状態における抽籤を多様化させて、さらに有利状態の終了時期に変化をもたせることができる。