JP2020122800A - 3次元測定装置、3次元測定方法、およびプログラム - Google Patents

3次元測定装置、3次元測定方法、およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】撮影画像に基づいて計測対象物の高さを求める3次元計測装置において、求められた高さが信頼できるか否かを判定可能とする3次元測定方法を提供する。【解決手段】3次元測定装置100は、対象物150の画像を取得する画像取得手段133と、画像に基づいて、画像中に設定された領域に含まれる複数の画素それぞれについて画素にある被写体の高さを求め、複数の画素についての被写体の高さから領域についての高さを求める高さ算出手段と134、複数の画素についての被写体高さのばらつきと、複数の画素の数とに基づいて、領域について求められた高さが信頼できるか否かを判定する判定手段135と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、測定対象物の撮影画像から3次元位置を測定する3次元測定技術に関し、特に、3次元位置の検出精度が十分であるか否かを判定する技術にする。
近年、撮影画像から、対象物(被写体)の3次元位置あるいは対象物までの距離を測定する技術が多く利用されている。3次元測定の手法として、正弦波パターンや所定の空間符号化が施されたパターン光を投影して、3角測量の原理により対象物の位置を検出するアクティブステレオ法がある。
どのような測定原理であっても撮影画像から距離または3次元位置を求めるためには、対象物が十分な明るさで撮影されており、かつ輝度飽和が発生していない必要がある。十分な明るさがなかったり輝度飽和が発生していたりする場合には、精度のよい測定が行えない。この問題に対応するために、明るさの異なる複数の画像を撮影することも考えられるが、そうすると処理時間が多大になるという問題が生じる。輝度飽和が発生しないような条件で撮影を行った場合、低輝度領域で十分な精度で測定が行えているかを判断できる必要がある。
特許文献1は、位相シフト法を用いた3次元測定において、所定の輝度振幅以下のデータは利用しないことを開示する。特許文献1は、精度の悪いデータを利用しないことで、低輝度領域において誤った距離が算出されることを防止しているとしている。
特許第5352997号公報
しかしながら、複数の画素を含む領域までの距離を、当該領域に含まれる画素の距離の平均として算出する場合には、輝度振幅だけからは距離精度を求められない。このようにして求められる距離は、たとえば、領域の大きさや輝度のオフセット成分の大きさの影響も受ける。領域が大きいほど平均値は安定し、オフセット成分が大きい(明るい)ほどノイズも大きくなるといった影響があるためである。
すなわち、撮影画像における輝度振幅のみに基づいて、算出される距離が十分な精度を有するか否かを判定することはできない。
本発明は上記実情に鑑みなされたものであって、本発明は、撮影画像に基づいて計測対象物の高さを求める3次元計測装置において、求められた高さが信頼できるか否かを判定可能な技術を提供することを目的とする。
本発明の第一の態様に係る3次元計測装置は、対象物の画像を取得する画像取得手段と、前記画像に基づいて、前記画像中に設定された領域に含まれる複数の画素それぞれについて当該画素にある被写体の高さを求め、前記複数の画素についての被写体の高さから前記領域についての高さを求める高さ算出手段と、前記複数の画素についての被写体高さのばらつきと、前記複数の画素の数とに基づいて、前記領域について求められた高さが信頼
できるか否かを判定する判定手段と、を備える。
本態様において、前記高さ算出手段は、前記複数の画素の被写体の高さの平均を前記領域についての高さとして求めることができる。
本態様において、前記判定手段は、(前記複数の画素についての被写体高さの標準偏差)/(前記複数の画素の数)1/2が閾値以下の場合に、前記領域についての高さが信頼できると判定することができる。測定結果の標準偏差は一般には測定を複数回行わなければ求められないが、領域の高さが領域内の画素についての高さの平均として求められる場合には、上述の式により領域についての高さの測定結果の標準偏差を推定できる。したがって、領域内の各画素についての高さの標準偏差から領域についての高さの標準偏差を求められ、領域についての高さの確からしさを評価することができる。
本態様に係る3次元計測装置は、前記判定手段によって前記領域についての高さが信頼できないと判定された場合に、前記領域を拡大して高さを再算出するか、もしくは、撮影条件を変えて画像を再取得するか、またはこれらの処理を行うことを提案する制御手段をさらに備えることも好ましい。ここで、撮影条件の変更は、より明るい画像が撮影できるよう変更であればどのようなものであってもよい。撮影条件の変更の例として、照明の明るさの変更、露光時間の変更、カメラの光学系のF値の変更が挙げられる。
本態様における3次元計測装置は、各画素にある被写体の高さを求める方法は、特に限定されない。高さ算出手法の例として、位相シフト法、光切断法、符号化光投影法等が挙げられる。いずれの手法において、撮影画像における輝度の値が算出精度に影響を及ぼす。
本発明の第二の態様に係る3次元測定装置は、
正弦波パターンの光を投影する投影手段と、
前記光が投影された対象物の画像を取得する画像取得手段と、
前記対象物に投影する光の位相を異ならせて撮影された複数の画像に基づいて、前記画像中に設定された領域に含まれる複数の画素それぞれについて当該画素にある被写体の基準平面からの高さを求め、前記複数の画素についての高さの平均を前記領域についての高さとして求める高さ算出手段と、
前記複数の画素について高さのばらつきをσ、前記複数の画素の数をN、前記領域についての高さの許容誤差をEとしたときに、σ/N1/2≦Eであれば前記領域についての高さが信頼できると判定し、そうでなければ信頼できないと判定する判定手段と、
を備える。
本態様において、前記高さ算出手段は、前記複数の画像に基づいて、前記複数の画素のそれぞれについて前記光の位相を求め、位相接続処理および位相接続ミスの補正処理を行ってから前記複数の画素のそれぞれについての高さを求めるものであり、前記判定手段は、前記補正処理前の位相を複数のクラスに分類し、含まれる画素の最も多いクラスに含まれる画素の数が、前記複数の画素の全体の数の所定割合よりも少ない場合も、前記領域についての高さが信頼できないと判定することも好ましい。
なお、本発明は、上記手段の少なくとも一部を含む3次元計測装置として捉えることができる。また、本発明は、上記手段が行う処理の少なくとも一部を含む3次元計測方法として捉えることもできる。また、これらの方法の各ステップをコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムや、当該プログラムを非一時的に記憶したコンピュータ読取可能な記憶媒体として捉えることもできる。上記構成および処理の各々は技術的な矛盾が生じない限り互いに組み合わせて本発明を構成することができる。
本発明によれば、撮影画像に基づいて計測対象物の高さを求める3次元計測装置において、求められた高さが信頼できるか否かを判定可能となる。
図1は、実施形態に係る3次元計測装置の構成を示す図である。 図2(A)は投影光のパターンを示す図であり、図2(B)は位相シフト法による測定原理を示す図である。 図3は、実施形態に係る基板検査の一つである部品浮き検査処理の全体の流れを示すフローチャートである。 図4は、基板検査処理において、対象領域の高さを求める処理の詳細を示すフローチャートである。 図5(A)は距離検出領域の設定例を示す図、図5(B)は位相接続ミス補正前の位相誤差のヒストグラム、図5(C)は位相接続ミス補正後の位相誤差のヒストグラムである。 図6(A),6(B)は、領域高さの標準偏差の推定精度を確かめる実験結果を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について説明する。本実施形態に係る3次元測定システムは、測定対象物にパターン光を投影して撮影を行い、3角測量の原理を用いて測定対象物の3次元形状を測定する。
(第1の実施形態)
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について説明する。本実施形態は基板検査を行うための3次元計測装置である。本実施形態に係る3次元計測装置は、部品が取り付けられた基板(測定対象物)にパターン光を投影して撮影を行い、3角測量の原理を用いて測定対象物の3次元形状を測定する。本実施形態では、基板の表面高さ(基板が設置されている面と平行な基準面からの距離)を測定し、基板に部品が正常に取り付けられているかどうかを検査(部品浮き検査)する。
[構成]
図1は、本実施形態に係る3次元計測装置100の構成を示す図である。3次元計測装置100は、大略、投影部110、カメラ120、演算装置130から構成される。
投影部110は、測定対象物150に対して、正弦波のパターン光を投影する。投影部110は、ハロゲンランプやキセノンランプなどの光源、光源から照射された光にパターンを形成するための液晶素子などのパターン生成素子、およびマイクロレンズなどの光学系を備える。なお、投影部110が投影する光は、可視光である必要はなく、赤外光などの不可視光であっても良い。
投影部110が投影する光のパターンについて説明する。本実施形態では、位相シフト法を用いて3次元測定を行うので、投影部110は、周期的に変動する縞状のパターン光を投影する。図2(A)に投影部110が投影する光のパターンの例を示す。図2(A)に示す例は、縦縞のパターン光、すなわち、横方向に輝度が正弦波状に連続的に変化し、縦方向には輝度が一定であるようなパターン光を示す。正弦波の周波数(パターン光の空間周波数)は特に限定されない。本実施形態では、縦縞のパターン光の位相をずらしつつ複数回投影する。位相算出のためには最低3回の投影が必要であり、計測精度を考慮すると撮影枚数は多いほど好ましい。本実施形態では、計測の容易性から位相を90°(4分
の1周期)ずつずらして4回の投影を行う。以下では、これら複数の縦縞のパターン光を縦縞パターン光セットと称する。このように、縦縞パターン光セットのそれぞれを測定対象物150に投影して撮影した複数の画像から、画像に生じた輝度の変化の位相を算出することで測定対象物150の高さを測定できる。
図2(B)は、投影光の正弦波の位相を異ならせて撮影された複数枚(ここでは4枚)の画像におけるある一点での輝度値I1〜I4を示す。これらの輝度値から、当該点での位相のズレθを求めることができる(位相復元)。この位相をもとに三角測量の原理を用いて、当該点の高さを求めることができる。
カメラ120は、パターン光が投影された測定対象物150を撮影する。カメラ120は、制御部131からの指令に基づいて、投影部110がパターン光の位相を切り替える度に撮影を行う。本実施形態においては、カメラ120が撮影した画像データは、画像入力部133に入力される。
演算装置130は、CPUなどのプロセッサ、RAMやROMなどのメモリ(記憶装置)、外部装置とのインタフェース、キーボードやマウスなどの入力装置、およびディスプレイやスピーカーなどの出力装置を備えるコンピュータである。演算装置130は、メモリに格納されたプログラムをCPUが実行することにより、制御部131、画像入力部133、高さ算出部134、精度判定部135、検査部136、通知部137などの機能を提供する。上記の各機能の一部または全ては、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)のようなハードウェア回路によって実現されても構わない。これらの各機能部の詳細は、以下のフローチャートともに説明する。
[処理]
[[基板検査の全体処理]]
図3は、本実施形態に係る3次元計測装置100が行う基板検査の一つである部品浮き検査処理の全体の流れを示すフローチャートである。ここで示すフローチャートは処理の一例であり、その処理内容や処理順序は適宜変更して構わない。なお、投影部110とカメラ120のキャリブレーション(較正処理)は完了しているものとする。
まず、ステップS102において、投影タイミングごとに位相を異ならせた正弦波パターンを投影部110から測定対象物150に対して投影し、パターン光の投影にあわせてカメラ120が測定対象物150を撮影する。投影部110は、制御部132からの指令にしたがって、指示されたタイミングで指示された位相の正弦波パターン光を測定対象物150に投影する。制御部132は、投影部110がパターン光の位相を変える度に、撮影を行うようにカメラ120を制御する。カメラ120によって撮影された画像データは、画像入力部133に入力されて、一時的に記憶される。なお、ステップS102において撮影された複数の画像データをまとめて、撮影画像データと称する。
次に、ステップS104において、ユーザが入力部(不図示)を介して、撮影画像における距離検出領域を複数設定する。もしくは3次元計測装置100が公知の技術を用いて自動的に撮影画像における距離検出領域を複数設定する。距離検出領域は、その中の各点の高さが等しいような領域とすることが望ましい。図5(A)に距離検出領域の設定の例を示す。図5(A)は、部品52を含む基板が撮影された画像51を示す。ここでは部品52内に4つの距離検出領域53a〜53dが設定されている。なお、撮影時における基板とカメラの位置関係があらかじめ決まっていれば、距離検出領域はあらかじめ定めておくことができる。
後述するように、それぞれの距離検出領域について1つの高さが算出される。これら4つの領域の高さから、部品52が適切な位置(高さ)に水平に設置されているか、すなわち部品52が基板に適切に取り付けられているかが判定される。
ステップS106において、高さ算出部134は、距離検出領域53a〜53dのそれぞれについて、領域内に含まれる各点(各画素)の高さを求め、その高さの平均を当該領域の高さとして決定する。
ステップS108では、検査部136が領域ごとの高さから部品52が正常に取り付けられているか否かを判定する。具体的には、各領域の距離差の最大値が基準値(許容ばらつき)以内であり、かつ、各領域の距離の平均が基準以内であれば(S108−YES)であれば、検査部136は部品52が正常に取り付けられていると判定する(S110)。なお、これらの基準値(高さの許容ばらつきおよび高さの許容範囲)はあらかじめ設定されているものとする。なお、部品が正常に取り付けられているか否かの判定条件は、ここで示した条件に限られるものではない。
一方、ステップS108の判定において距離差の最大値が基準値を超えれば部品52は水平に取り付けられていないことが分かり、また、平均距離が基準値外であれば正しい高さに取り付けられていないことが分かる。したがってこの場合(S108−NO)は、検査部136は部品52の取り付け状態が異常であると判定する(S112)。
[[距離算出処理の詳細処理]]
図4は、ステップS106における距離算出処理の詳細な流れを示すフローチャートである。図4は、1つの距離検出領域の高さを求める処理である。したがって、距離検出領域53a〜53dのそれぞれについて図4に示す処理が実行される。以下では、図4において処理の対象とされている距離検出領域を対象領域と称する。
ステップS202において、高さ算出部134は、対象領域内の各画素について位相を算出する。各画素の位相φは、キャリブレーションにより画素ごとに決定される基準位相との差を用いて高さhに変換可能である。位相を求める際には、位相接続と呼ばれる操作を行って、位相を広範囲にわたる連続量に変換する。位相接続によって全ての位相が正しく接続されるとは限らず、位相接続ミスが発生する場合がある。位相接続ミスが発生すると、位相接続後の位相には誤差として2πi/α(iは整数、αは接続倍率)が加算される。
図5(B)は、位相接続後の位相誤差のヒストグラムを示す。位相誤差は、各画素の位相と対象領域内の平均位相との差である。ノイズによる誤差は正規分布(ガウス分布)にしたがうが、位相接続ミスによる誤差は上述のように離散的な値をとる。したがって、ヒストグラムの形状は中心が2πi/αずつずれたα種類の正規分布が混合した形状となる。ここで、位相接続ミスが発生する確率は発生しない確率よりも低いので、図5(B)に示すように位相誤差0付近の分布が最大の集合となる。
ステップS204において、高さ算出部134は、図5(B)の分布を複数のクラスに分類する。この処理により、図5(B)において点線で区切られた複数の分布が得られる。
ステップS206において、高さ算出部134は、画素数が最大のクラス54に属する画素数が、対象領域全体の画素数の所定割合以上であるか否かを判定する。この判定がYESであれば、ステップS208に進み位相接続ミスの補正が行われる。具体的には、高さ算出部134は、各クラスの位相から2πi/αを引く(整数iはクラスごとに決めら
れる)。これにより、位相誤差のヒストグラムは、図5(C)に示すような中心が0の1つの正規分布55となる。一方、ステップS206の判定がNOであれば、位相接続ミスの補正が正しく行えないため、ステップS220に進み撮影条件を変えて再撮影を行うことを提案する。
一般に、位相接続ミスのないクラスに分類される位相の数は、他のクラスに分類される位相の数よりも十分に大きくなる。しかし、条件によっては接続ミスのないクラスの要素数と他のクラスの要素数に十分な差が生じない場合があり、そのような場合には接続ミスのないクラスの推定を誤る可能性がある。このような誤判定を防ぐために、ステップS206の判定が導入されている。ステップS206の条件を満たさない場合には、接続ミスの補正が不可能であると判断される。ステップS206における所定割合は実験を用いて適宜評価すればよいが、接続ミスのあるクラスの要素数は全体の35%以上にはならないと考えられる。したがって、所定割合として35%を利用することができる。
ステップS212において、高さ算出部134は、補正後の位相の標準偏差σ(すなわち図5(C)に示される分布55の標準偏差)を算出する。また、ステップS214において、高さ算出部134は、対象領域内の画素数N(すなわち、分布55の要素数)を取得する。
ステップS216において、精度判定部135は、σ/N1/2が、高さ測定における許容誤差E以下であるか否かを判定する。高さ測定の許容誤差Eは、ユーザによってあらかじめ設定され、メモリに格納されている。対象領域は高さが等しい(と推定される)画素から構成されるので、対象領域の高さを当該領域内の各画素の高さの平均値として求める場合には、対象領域の高さの標準誤差はσ/N1/2となる。したがって、ステップS216の判定により、領域の高さの測定誤差が許容誤差以内となるか否かを判定できる。なお、ここではσ/N1/2が許容誤差E以下となることを条件としたが、E/2以下あるいはE/3以下などを条件としても構わない。
ステップS216の判定がYESであれば、対象領域の高さの測定誤差(真値とのズレ)が許容誤差以内になると推定できる。したがって、この場合はステップS218に進み、高さ算出部134は、対象領域の各画素の高さの平均を当該対象領域の高さとして決定する。
一方、ステップS216の判定がNOであれば、対象領域の高さの推定誤差が許容誤差よりも大きくなる可能性が高い。したがって、この場合はステップS220に進み、制御部131は、通知部137から撮影条件を変えて再測定を行うことを提案するように制御を行う。撮影条件の変更の例として、照明の明るさの変更、露光時間の変更、カメラの光学系のF値の変更が挙げられる。なお、ステップS220では、制御部131は、撮影条件の変更の提案を行う代わりに、撮影条件を自動的に変更して再計測を自動的に行うようにしても構わない。
[評価結果]
図6(A),6(B)は、実験による評価結果を示す図である。図6(A)は比較的好条件の領域についての評価結果を示し、図6(B)は図6(A)よりも条件が悪い領域についての評価結果を示す。
この実験では、位相推定を50回試行した。平均高さを求める平面領域(一例が、図6(A)の領域61、図6(B)の領域65として示されている)を設定し、各回の実験データに対して領域内の平均位相と標準偏差推定を行った。50回の平均位相に対して標準偏差を求め、平均位相の標準偏差と各試行での推定値との比較を行った。また、領域の面
積を変化させて領域サイズ(画素数)と標準偏差の関係についても評価した。
図6(A),6(B)において、丸印62が50回の平均位相の標準偏差を示す。縦方向の線63(実際は50点のプロット)は、各回の実験データ(領域内の位相の標準偏差と領域内の画素数)から推定される平均位相の標準偏差を示す。曲線64は、平均位相の標準偏差の理論値を示す。
図6(A)、6(B)から、比較的条件が悪い場合であっても、0.001ラジアン程度の精度で標準偏差の推定が可能であることが分かる。また、領域サイズ(領域内の画素数)が増加すると、領域の平均位相の誤差は領域サイズNに対してN−1/2のオーダーで減少していることが分かる。
[本実施形態の有利な効果]
測定誤差は、本来は複数回の測定を行わなければ求められない。本実施形態では、領域内の複数画素の高さの平均として領域の高さを求めているので、領域内の高さの標準偏差と領域内の画素の数から、領域の高さの標準誤差を推定可能である。したがって、1回の測定(より正確には、1セットのパターン光投影と撮影)により、高さの測定誤差を求めることができる。
基板検査において、反射率が低い領域は照明の正弦波パターンによる輝度振幅が小さくなり、SN比の減少や位相接続ミスのような要因により画素単位では十分に精度のよい高さ計測が行えない。一方、基板検査において部品浮きなどを検査する場合には、画素単位ではなく領域単位の平均高さのばらつき精度が十分安定していれば検査が可能である。本実施形態では、領域単位での高さ測定にばらつきが許容範囲内であるか否かを判定できる。すなわち、反射率が低いような低振幅領域においても、要求される精度で高さ計測が行える。また、十分な精度が得られない場合に、撮影条件を変更して再計測を行うように提案できる。
(変形例)
上記の説明では、位相シフト法を用いて部品の高さを求めているが、部品高さを求める具体的な手法は位相シフト法に限られない。その他に利用可能な手法として、スリット光あるいはスポット光を投影する光切断法、空間符号化が施されたパターン光を投影する符号化光投影法なども利用可能である。具体的な手法に関わらず、領域内の各点についての高さのばらつきおよび領域サイズから、領域内の平均高さの誤差を求められる。
また、本発明にかかる3次元計測装置は必ずしも基板検査装置あるいは検査装置に組み込んで利用する必要はない。3次元計測の計測結果は任意の用途に利用可能であり、本発明は3次元計測装置あるいは3次元計測方法として捉えることができる。
また、上記の実施形態では物体表面の高さを求めているが、任意の軸に沿った位置、ある投影平面内での位置、3次元位置などを計測の対象として構わない。対象領域内の各画素の測定値のばらつきが正規分布にしたがうことを利用しているので、3次元位置を計測対象とする場合には、対象領域の大きさはノイズによる誤差よりも小さくなるように設定すること必要がある。
100:3次元計測装置 110:投影部 120:カメラ 130:演算装置 150:計測対象物
131:制御部 133:画像入力部 134:3次元位置算出部 135:精度判定部
136:検査部 137:通知部

Claims (11)

  1. 対象物の画像を取得する画像取得手段と、
    前記画像に基づいて、前記画像中に設定された領域に含まれる複数の画素それぞれについて当該画素にある被写体の高さを求め、前記複数の画素についての被写体の高さから前記領域についての高さを求める高さ算出手段と、
    前記複数の画素についての被写体高さのばらつきと、前記複数の画素の数とに基づいて、前記領域について求められた高さが信頼できるか否かを判定する判定手段と、
    を備える3次元計測装置。
  2. 前記高さ算出手段は、前記複数の画素の被写体の高さの平均を前記領域についての高さとして求める、
    請求項1に記載の3次元計測装置。
  3. 前記判定手段は、前記複数の画素についての被写体高さのばらつきと、前記複数の画素の数とに基づいて、前記領域についての高さの確からしさを表す指標を求め、前記指標が閾値以下の場合に、前記領域について求められた高さが信頼できると判定する、
    請求項1または2に記載の3次元計測装置。
  4. 前記複数の画素についての被写体高さのばらつきは、前記複数の画素についての被写体高さの標準偏差である、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の3次元計測装置。
  5. 前記判定手段によって前記領域についての高さが信頼できないと判定された場合に、前記領域を拡大して高さを再算出するか、もしくは、撮影条件を変えて画像を再取得するか、またはこれらの処理を行うことを提案する制御手段をさらに備える、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の3次元計測装置。
  6. 位相シフト法、光切断法、符号化光投影法のいずれかの手法により前記画素それぞれについて当該画素にある被写体の高さを求める、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の3次元計測装置。
  7. 正弦波パターンの光を投影する投影手段と、
    前記光が投影された対象物の画像を取得する画像取得手段と、
    前記対象物に投影する光の位相を異ならせて撮影された複数の画像に基づいて、前記画像中に設定された領域に含まれる複数の画素それぞれについて当該画素にある被写体の基準平面からの高さを求め、前記複数の画素についての高さの平均を前記領域についての高さとして求める高さ算出手段と、
    前記複数の画素について高さのばらつきをσ、前記複数の画素の数をN、前記領域についての高さの許容誤差をEとしたときに、σ/N1/2≦Eであれば前記領域についての高さが信頼できると判定し、そうでなければ信頼できないと判定する判定手段と、
    を備える3次元計測装置。
  8. 前記高さ算出手段は、前記複数の画像に基づいて、前記複数の画素のそれぞれについて前記光の位相を求め、位相接続処理および位相接続ミスの補正処理を行ってから前記複数の画素のそれぞれについての高さを求めるものであり、
    前記判定手段は、前記補正処理前の位相を複数のクラスに分類し、含まれる画素の最も多いクラスに含まれる画素の数が、前記複数の画素の全体の数の所定割合よりも少ない場合も、前記領域についての高さが信頼できないと判定する、
    請求項7に記載の3次元計測装置。
  9. 前記高さ算出手段は、前記対象物の複数の領域のそれぞれについて、当該領域についての高さを求め、
    前記複数の領域についての高さが前記判定手段によって信頼できると判定される場合に、前記複数の領域についての高さに基づいて、前記対象物の状態が正常であるか否かを判定する検査部をさらに備える、
    請求項1から8のいずれか1項に記載の3次元計測装置。
  10. 対象物の画像を取得する画像取得ステップと、
    前記画像に基づいて、前記画像中に設定された領域に含まれる複数の画素それぞれについて当該画素にある被写体の高さを求め、前記複数の画素についての被写体の高さから前記領域についての高さを求める高さ算出ステップと、
    前記複数の画素についての被写体高さのばらつきと、前記複数の画素の数とに基づいて、前記領域について求められた高さが信頼できるか否かを判定する判定ステップと、
    を含む、3次元計測方法。
  11. 請求項10に記載の方法の各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラム。
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