JP2020122729A - 洗浄液交換予測分析システム - Google Patents
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Abstract
Description
また、本出願人は、洗浄液の交換時期を予測する上で、洗浄装置に用いられる洗浄液が、使用時間の経過とともに、洗浄液のpH値が上下に波打ちながら下降することを見出した。
故に、pHセンサにより計測したセンサデータのpH値推移から、つまり、現在値データのpH値が所定の閾値を下回ったとき、洗浄液の交換時期と予測する方法にあっては、「洗浄液つぎ足し」により、予測誤差が大きくなり、洗浄液の交換時期を正確に予測することが難しい課題があった。
洗浄した洗浄液の交換時期を予測する洗浄液交換予測分析システムにおいて、
センサデータ収集部、洗浄液交換時期予測部を有し、
前記センサデータ収集部は、
洗浄槽に取り付けられたpHセンサにて計測したセンサデータを収集し、当該センサデータからデータ開始からデータ終点までの洗浄液のpH値のpH値推移を出力し、
前記洗浄液交換時期予測部は、
前記pH値推移の平均値をもって洗浄液の交換時期を示す予測線を生成、出力する
ことを特徴とする。
さらに、エッジ検出部を有し、
前記エッジ検出部は、
前記pH値推移から前記センサデータの各極大値と各極小値を求め、かつ、前記極大値について、前の極小値との差分を求め、当該差分が予め設定した閾値を超えた場合、前記前の極小値から前記極大値の区間を「洗浄液つぎ足し」イベントに基づくエッジとして検出し、
前記洗浄液交換時期予測部は、
前記「洗浄液つぎ足し」イベントを含まない区間のデータを使用して前記洗浄液の交換時期を予測する
ことを特徴とする。
以下、新しい取り組みの内容について図面を参照して説明する。以下の実施例は、洗浄した洗浄液に未洗浄の洗浄液を所定のタイミングでつぎ足し、例えば、板金などを洗浄槽の洗浄液で洗浄する洗浄装置を前提としている。
以下、その実施例について図面を用いて説明する。
閾値修正部27は、例えば、システム管理装置3からエッジの訂正指示を受けたとき、訂正されたエッジ候補の差分から、閾値候補を作成する。
エッジ検出、洗浄液交換予測および閾値訂正の詳細については後述する。
ここで、pH値推移線が上下(複数の極大、極小)に波打って下降しているのは、洗浄対象物を洗浄槽11の洗浄液が洗浄により撹拌されることに起因するものである。その中でpH値が極端に極小値から極大値に変化する範囲、つまり、時間t8〜t9およびt14〜t15の範囲は、洗浄槽11に洗浄液12をつぎ足したときの区間であり、「洗浄液つぎ足しイベント」を示す区間である。
つまり、この「洗浄液つぎ足しイベント」区間におけるpH値の極小および極大(極値)を求め、極大値と極小値の差分が予め設定した閾値を超えた場合、この「洗浄液つぎ足しイベント」区間の範囲をエッジ部分と判定し、このエッジ検出以降のデータ、例えば、最初のエッジ検出から次のエッジ検出までのデータ、又は最後のエッジ検出からデータ終点までのデータを洗浄液の交換時期の予測に使用するデータとする。
エッジ検出の詳細や閾値については後述する。
また、洗浄液をつぎ足して洗浄する場合にあっても、予測に邪魔となる「洗浄液つぎ足し」イベントの区間におけるデータを除く、他の区間のデータを利用して、洗浄液交換時期の予測を行うことにより、洗浄液交換時期を精度よく予測することができる。
エッジ検出部25は、以下の処理手順でエッジ検出を行う。
(2)次に、それぞれの極大値について、直前の極小値との差分を求める。例えば、極小値P8と極大値P9との差分や極小値P14と極大値P15との差分を求める。
(3)最後に差分が予め設定した閾値を超えたか否かを判定し、差分が閾値を超えた場合、直前の極小値から極大値間をエッジ部分として判定し、検出する。閾値は、例えば、システム管理装置3のシステム操作部31を利用して手動により設定する。この閾値の詳細は、後述する。
エッジ検出部25は、データの極大値、極小値を全て求める。
エッジ検出部25は、最初の極大値を抽出する。
エッジ検出部25は、最初の極大値と一つ前(直前)の極小値との差分を計算する。
エッジ検出部25は、ステップS243における差分が閾値以上か否かを判定し、差分が閾値以上である場合(Yes)、ステップS245に進み、差分が閾値以上でない場合(No)、ステップS246に進む。
エッジ検出部25は、差分が閾値以上である場合(Yes)、前(直前)の極小値〜最大値の時間をエッジと判定し、ステップS246に進む。
また、ここでは、閾値をエッジ判定に用いているが、本願はこれに限定しない。任意の極大値(2n+1)の値が、直前の極大値(2n−1)の値よりも大きい場合にエッジ検出と判断するようにしてもよい。
エッジ検出部25は、次の極大値があるか否かを判定し、ある場合(Yes)は、ステップS247に進み、ない場合(No)は、処理を終了する。
エッジ検出部25は、次の極大値について、ステップS243〜ステップS247を繰り返す。
(2)そして、現在時刻に最も近いエッジ検出〜データ終点までの時間(t15〜t_end)がkより大きい場合(t_end−t15>k)は、現在時刻に最も近いエッジ検出〜データ終点までの時間(t15〜t_end)におけるpH値のデータ範囲を洗浄液の交換時期を予測用として選択し、使用する。
(3)現在時刻に最も近いエッジ検出〜データ終点までの時間(t15〜t_end)がkより小さい場合(t_end−t15<k)は、一つ前のエッジ検出間の時間(t9〜t14)におけるデータ範囲を洗浄液の交換時期を予測用として選択し、使用する。なお、時間(t9〜t14)もkより小さい場合(t14−t9<k)は、その一つ前の時間(t_start〜t8)におけるpH値のデータ範囲を洗浄液の交換時期を予測用として選択し、使用する。
まず、センサデータ(pH値)収集部にて、センサデータから洗浄液の交換時期予測に使用するpH値データを取得する。
次に、エッジ検出部にて、取得したpH値データに対してエッジ検出処理を実行する。
洗浄液交換時期予測部26は、以下の洗浄液交換予測処理を実行する。
洗浄液交換時期予測部26は、最後のエッジ検出〜データ終点までの時間が洗浄液の交換時期予測に必要な最低時間以上か否かを判定する。
ここで、最低時間以上の場合(Yes)は、ステップS262に進み、最低時間以上でない場合(No)は、ステップS263に進む。
洗浄液交換時期予測部26は、「最後のエッジ検出〜データ終点」間のデータ(pH値)を予測に使用するデータとし、ステップS266に進む。
洗浄液交換時期予測部26は、ステップS261から進んできた場合、「最後のエッジ検出〜データ終点」間のデータの一つ前のエッジ−エッジ間のデータを予測に使う候補データとする。ステップS264から戻ってきた場合、現在の候補データの一つ前のエッジ−エッジ間のデータを予測に使う候補データとする。
洗浄液交換時期予測部26は、ステップS263における候補データの時間(エッジ−エッジ間の時間)が予想に必要な最低時間以上か否かを判定する。
ここで、候補データの時間(エッジ−エッジ間の時間)が予想に必要な最低時間以上でない場合(No)は、ステップS263に戻り、候補データの時間(エッジ−エッジ間の時間)が予想に必要な最低時間以上の場合(Yes)は、ステップS265に進む。
ステップS263における候補データを予測に使うデータとし、ステップS266に進む。
洗浄液交換時期予測部26は、ステップS262またはステップS265にて選択した予測に使うデータから洗浄液の交換時期を予測する予測線を計算する。
洗浄液交換時期予測部26は、ステップS266にて計算した予測線におけるpH値が予め設定した閾値に到達する時間を洗浄液の交換時期(交換予測日)とする。
ここで、正解率は、訂正後のエッジ判定が正解データとし、エッジ判定(○×)の一致率とする。具体例については後述する。
(2)このため、まず、この訂正時における閾値候補を閾値候補=差分+εに基づいて求める。つまり、閾値候補=0.21+0.005=0.215を生成する(図8B参照)。
(3)次に、現在閾値と閾値候補とそれぞれの閾値の○×の正解率を計算する。訂正後のデータを正解データとする。つまり、現在閾値および閾値候補の正解率は、訂正後データとの一致率とする。とすると、
(4)現在閾値の正解率は、訂正後の×と現在閾値の×および訂正後の○と現在閾値の○とが一致しており、2/3となり、閾値候補の正解率は、閾値候補の×と訂正後の×、閾値候補の○と訂正後の○(2か所)とが一致しており、3/3となる。
(5)次いで、2つの閾値候補の中で最も高い閾値候補0.215を新閾値として選択し、設定する。
(2)このため、まず、この訂正時における閾値候補を閾値候補=差分−εに基づいて求める。つまり、差分0.18の訂正による閾値候補=0.18−0.005=0.175を生成し、また、0.19の訂正による閾値候補=0.19−0.005=0.185を生成する。
(3)現在閾値と閾値候補とそれぞれの閾値の○×の正解率を計算する。訂正後のデータを正解データとする。つまり、正解率は、訂正後データとの一致率とする(図9B参照)。とすると、
(4)訂正後の×と現在閾値の×および訂正後の○と現在閾値の○とが一致しており、現在閾値の正解率は、2/4となり、閾値候補0.175の正解率は閾値候補の×と訂正後の×、閾値候補の○と訂正後の○(3か所)とが一致しており、閾値候補の正解率は、4/4となり、閾値候補0.185の正解率は閾値候補の×と訂正後の×、閾値候補の○と訂正後の○(2か所)とが一致しており、閾値候補の正解率は、3/4となる。
(5)3つの閾値候補の中で最も高い閾値候補0.175を新閾値として選択し、設定する。
2回目以降は適切な閾値が設定された状態のため、エッジ検出の正誤判定も必要なくなる。
このとき、洗浄液のつぎ足し以外の変化であれば、pH値の上昇があっても一定時間後にpH値の推移は元に戻る。一定時間が経ってもpH値が高いまま、つまり、前の極小値以下にならない場合ならば、洗浄液のつぎ足しがあったと考えることができる。
このとき、pH値の推移は下降しているため、通常は極大値よりも徐々に下降する。そのため、前の極大値より大きくなったならば、洗浄液のつぎ足しによるpH値の上昇があったと考えることができる。
11 洗浄槽
12 洗浄液
13 洗浄液つぎ足し機構
2 洗浄液交換予測装置
21 pHセンサ
22 センサデータ収集部
23 センサデータ(pH値)保存部
24 エッジ検出時刻部
25 エッジ検出部
26 洗浄液交換時期予測部
27 閾値修正部
3 システム管理装置
31 システム操作部
32 グラフ表示部
Claims (6)
- 洗浄した洗浄液の交換時期を予測する洗浄液交換予測分析システムにおいて、
センサデータ収集部、洗浄液交換時期予測部を有し、
前記センサデータ収集部は、
洗浄槽に取り付けられたpHセンサにて計測したセンサデータを収集し、当該センサデータからデータ開始からデータ終点までの洗浄液のpH値のpH値推移を出力し、
前記洗浄液交換時期予測部は、
前記pH値推移の平均値をもって洗浄液の交換時期を示す予測線を生成、出力する
ことを特徴とする洗浄液交換予測分析システム。 - 請求項1に記載の洗浄液交換予測分析システムにおいて、
さらに、エッジ検出部を有し、
前記エッジ検出部は、
前記pH値推移から前記センサデータの各極大値と各極小値を求め、かつ、前記極大値について、前の極小値との差分を求め、当該差分が予め設定した閾値を超えた場合、前記前の極小値から前記極大値の区間を「洗浄液つぎ足し」イベントに基づくエッジとして検出し、
前記洗浄液交換時期予測部は、
前記「洗浄液つぎ足し」イベントを含まない区間のデータを使用して前記洗浄液の交換時期を予測する
ことを特徴とする洗浄液交換予測分析システム。 - 請求項2に記載された洗浄液交換予測分析システムにおいて、
前記エッジ検出部は、
前記洗浄液の交換時期予測に必要な最低時間kを定義し、
直前エッジからデータ終点までの時間が前記指定時間kより大きい場合、前記エッジから前記データ終点までの区間の第1データ範囲を使用して前記洗浄液の交換時期を予測し、
前記直前エッジから前記データ終点までの時間が前記指定時間kより小さい場合、前記第1データ範囲の一つ前のエッジ区間の第2データ範囲を使用して前記洗浄液の交換時期を予測する
ことを特徴とする洗浄液交換予測分析システム。 - 請求項2に記載された洗浄液交換予測分析システムにおいて、
前記エッジ検出部にて検出したエッジの各区間のエッジ候補について、エッジ検出のエッジ訂正があった場合、訂正されたエッジ候補の最大値と最小値の差分から、閾値候補を生成し、当該閾値候補は、前記差分がエッジと訂正した場合、「差分−ε」の閾値候補を生成し、前記差分がエッジでないと訂正した場合、「差分+ε」の閾値候補を生成し、
現在使用の現在閾値および前記各閾値候補でエッジ検出の正解率を計算し、最も正解率の高い閾値を新閾値し、当該最も正解率の高い閾値は、前記エッジ検出と前記エッジ訂正の一致率の高いものとする
ことを特徴とする洗浄液交換予測分析システム。 - 請求項2に記載された洗浄液交換予測分析システムにおいて、
前記エッジ検出部は、
極大値から一定時間後のpH値が前の極小値よりも大きい場合、前記前の極小値から前記極大値の区間を「洗浄液つぎ足し」イベントに基づくエッジとして検出する
ことを特徴とする洗浄液交換予測分析システム。 - 請求項2に記載された洗浄液交換予測分析システムにおいて、
前記エッジ検出部は、
極大値が前の極大値よりも大きい場合、当該極大値と一つ前の極小値の区間を「洗浄液つぎ足し」イベントに基づくエッジとして検出する
ことを特徴とする洗浄液交換予測分析システム。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN117370713A (zh) * | 2023-12-05 | 2024-01-09 | 无锡出新环保设备有限公司 | 一种工件电镀前的预处理设备 |
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CN117370713B (zh) * | 2023-12-05 | 2024-03-05 | 无锡出新环保设备有限公司 | 一种工件电镀前的预处理设备 |
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