JP2020121762A - ポンプディスペンサー及び吐出容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】吸い出されずに容器内に残る液体の量を効果的に低減可能なポンプディスペンサー及び吐出容器を提供すること。【解決手段】液体が収容される容器10に装着されて使用されるポンプディスペンサー30であって、ポンプ部31と、ポンプ部31より下方に延出する吸上げ筒部35と、ポンプ部31が吸上げ筒部35を介して吸い上げた液体を容器10外に吐出させる吐出口36bとを有しており、吸上げ筒部35は、吸上げ筒部35の下端側に設けられた下方吸込口40と、吸上げ筒部35の上端側に設けられた上方吸込口50とを有しており、上方吸込口50は、吸上げ筒部35の周方向の1箇所又は互いに対向する2箇所に設けられており、且つ吸上げ筒部35の軸方向Zにおける長さLzが周方向の長さLcよりも長い縦長の形状を有している。【選択図】図2

Description

本発明は、ポンプディスペンサー及びそれを備えた吐出容器に関する。
ポンプディスペンサーは、内容液を容器から汲み上げて吐出させる公知の吐出具であり、ポンプハウジング、吸上げ筒部、ノズルヘッド等を備えている。ポンプディスペンサーとしては、空気置換によることなく内容液を汲み上げることができるものが知られている(例えば、特許文献1)。このようなポンプディスペンサーを、軟質の柔らかいシート材料を用いて形成された容器に装着して使用した場合、該容器は、内容液が吐出されて減少して行くのに伴って、潰れてゆくことになる。このようなポンプディスペンサーにおいては、容器が潰れたときに、該容器が吸上げ筒部の先端に設けられた吸引孔に密着し、該吸引孔が閉塞され、該容器の内部には内容液が残留しているにも関わらず、内容液を吸引することができなくなってしまう場合がある。
特許文献1には、ポンプディスペンサーの吸引管の上端近傍の側壁部分及び下端近傍の側壁部分の各々に液体吸引孔を設け、液体容器に充填された液体の略全量を使い切ることができるようにする技術が開示されている。
また特許文献2には、容器の内部に入れられた合成樹脂からなる液体収納袋に上方より突き刺すための吸い込み用チューブを持つ液体取り出し部材が記載されている。特許文献2には、吸い込み用チューブの外周に吸い込み口を形成するとともに、吸い込み用チューブの下端を閉じることにより、液体収納袋内部の残りの液体が少なくなっても、吸い込み用チューブの外周に形成された吸い込み口から液体収納袋内部の液体を最後まで取り出すことができるようにする技術が開示されている。
特開2012−245993号公報 特開平7−89567号公報
特許文献1に記載のポンプディスペンサーは、吸引管の上端側及び下端側に吸込口を有することにより、容器内に残る液量の低減が可能であるが、容器内に残る液量の一層の低減が望まれる。容器内に残る液量の低減の観点からは、上端側の吸込口の開口が、ある程度の面積を有する方が好ましいと考えられる。しかし、本発明者の検討の結果、吸上げ筒部の下端側及び上端側に吸込口を設けたポンプディスペンサーにおいて、例えば、図6に示すように、上端側の上方吸込口70を円形状とし、その開口の面積を大きくした場合には、下端側の吸込口の吸込力が大幅に低下し、結果として、容器内に残る液量の一層の低減は困難であることが判明した。
特許文献2に記載の液体取り出し部材は、吸い込み用チューブの先端が閉鎖されているため、液体取り出し部材を液体収納袋に突き刺した状態で容器本体を倒立させたときに、液体収納袋内の液体取り出し口から遠い部分に液体が残っていると、該液体を取り出すことが困難となる。
本発明の課題は、前述した従来技術が有する欠点を解消し得るポンプディスペンサー及び吐出容器を提供することにある。
本発明は、液体が収容される容器に装着されて使用されるポンプディスペンサーであって、ポンプ部と、該ポンプ部より下方に延出する吸上げ筒部と、該ポンプ部が該吸上げ筒部を介して吸い上げた液体を容器外に吐出させる吐出口とを有しており、前記吸上げ筒部は、該吸上げ筒部の下端側に設けられた下方吸込口と、該吸上げ筒部の上端側に設けられた上方吸込口とを有しており、前記上方吸込口は、前記吸上げ筒部の周方向の1箇所又は互いに対向する2箇所に設けられており、且つ該吸上げ筒部の軸方向における長さが周方向の長さよりも長い縦長の形状を有している、ポンプディスペンサーを提供するものである。
また本発明は、前記ポンプディスペンサーと、液体が収容される前記容器とを備えた吐出容器を提供するものである。
本発明のポンプディスペンサー及び吐出容器によれば、吸い出されずに容器内に残る液体の量を効果的に低減可能である。
図1は、本発明の吐出容器の一実施形態を示す縦断面図である。 図2は、図1に示す吐出容器が備えるポンプディスペンサーの吸上げ筒部の要部の拡大図であり、(a)は、吸上げ筒部の側面図であり、(b)は、(a)のI−I線断面図であり、(c)は、(a)のII−II線断面図であり、上方吸込口に容器を構成する軟質のシート材が密着した状態を示す図である。 図3は、図1に示す吐出容器の容器内の液体が減少した状態を示す図であり、該吐出容器の倒立状態を示す断面図である。 図4は、図1に示す吐出容器の容器内の液体が更に減少した状態を示す図であり、該吐出容器の倒立状態を示す断面図である。 図5は、本実施形態のポンプディスペンサーの変形例の要部を示す図であり、図2(b)相当図である。 図6は、従来のポンプディスペンサーの吸上げ筒部の要部の拡大図であり、(a)は、吸上げ筒部の側面図であり、(b)は、(a)のIII−III線断面図であり、(c)は、(a)のIV−IV線断面図であり、吸込口に容器が密着した状態を示す図である。
以下に、本発明をその好ましい実施形態に基づいて説明する。
図1に示す吐出容器100は、本発明の吐出容器の一実施形態であり、ポンプディスペンサー30と、液体が収容される容器10とを備えている。吐出容器100が備えるポンプディスペンサー30は、本発明のポンプディスペンサーの一実施形態である。ポンプディスペンサー30は、図1に示すように、容器10に装着されて使用される。
本実施形態の吐出容器100では、容器10は、柔軟なシート材からなる内容器12と、該内容器12が内部に配された外容器11とを有する二重容器であり、内容器12内の内容物の量が減少すると内容器12の内容積が減少する。また内容器12の内容積に伴い、図示しない外気の取り込み口から、外容器11と内容器12との間の空間内に容器外の空気が流入する。このような容器10としては、例えば公知のデラミ容器を用いることができる。
内容器12は、柔軟なシート材により形成されている。柔軟なシート材としては、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂といったポリオレフィン樹脂等からなる合成樹脂製のフィルム材シート、合成樹脂製のフィルムとアルミニウム等の金属との積層体からなるフィルム材シート、或いは合成樹脂製のフィルムにアルミニウム等の金属を蒸着したフィルム材シート等が挙げられる。これらは一種を単独で又は複数を組み合わせて使用することができる。内容器12は、一枚のシート材から袋状に形成されていても良いし、複数枚のシート材を袋状となるように接合して形成されていても良い。
本発明に係る容器や吐出容器に収容される液体(内容液)は、特に制限されず、多様な目的の液体が挙げられる。内容液としては、例えば、シャンプー、コンディショナー、リンス、ヘアトリートメント等の液状のヘアケア剤、ボディソープやハンドソープ等の液体石鹸、衣類や食器用の液体洗剤、柔軟剤や漂白剤、口腔内や目の洗浄剤、バストイレや床洗浄用の液体洗浄剤、液状の化粧品、液状の医薬品等が挙げられるが、本発明のポンプディスペンサー及び吐出容器は、特にシャンプー、コンディショナー、リンス、ヘアトリートメント等の液状のヘアケア剤およびボディソープ等の液体石鹸等、粘度の高い液体に対して有効である。
内容器12の上端部には、ポンプディスペンサー30が装着されている。内容器12は、その内部が気密に保たれており、ポンプディスペンサー30による液体の吸い上げ時に、内部に内容器12外の空気が流入しない空気非置換型の容器となっている。内容器12の上端部にポンプディスペンサー30を装着する手段は特に制限されるものではなく、各種公知の手段を用いることができる。
図1に示す例においては、外容器11は、上端に開口部を有する口首部13aを上部に備えた筒状胴部13と、筒状胴部13の底面部を閉塞する底部14とを含んで構成されている。筒状胴部13は、全周に亘って連続しており、外容器11の内部に配された内容器12は、筒状胴部13によって覆われている。筒状胴部13の口首部13aに、装着キャップ部39を介して、ポンプディスペンサー30が取り付けられている。外容器11にポンプディスペンサー30を取り付ける手段は特に制限されるものではなく、各種公知の手段を用いることができる。内容器12は、口首部13aの内周面に、開口部の周囲が、融着、接着剤等の公知の手法により接合されている。
外容器11は、例えばPP(ポリプロピレン)、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合合成樹脂)、アクリル、ポリエステル、PCT(ポリシクロへキシレン・ジメチレン・テレフタレート)、SAN(スチレンアクリロニトリルコポリマー)等の合成樹脂からなることが好ましく、合成樹脂の射出成形品であることが好ましい。
本実施形態におけるポンプディスペンサー30は、ポンプ部31と、吸上げ筒部35と、押圧操作部36とを有している。押圧操作部36は、手動操作部の好ましい一例であり、手で押し下げることにより、ポンプ部31内のピストン部37を押し下げることができ、手を離すか押す力を弱めると、付勢手段38の作用によりピストン部37と共に上昇する。ポンプ部31は、吸上げ筒部35を介して、液を吸い上げ可能であり、吸い上げた液を、吐出口36bに向けて送液可能であり、公知のポンプディスペンサーに採用されている各種公知のものを用いることができる。
本実施形態におけるポンプ部31は、シリンダ部32と、押圧操作部36と連動して上下動するピストン部37と、上部及び下部逆止弁61,62とを有している。ポンプ部31は、コイルバネからなる付勢手段38を有している。シリンダ部32は、筒状の外殻体3を有している。ピストン部37は、下端部がシリンダ部32の内部に配されている。ピストン部37の内部には、縦方向吐出流路37aが形成されている。押圧操作部36の内部には、横方向吐出流路36aが形成されており、横方向吐出流路36aの一方の端部が吐出口36bとなっている。ピストン部37は、縦方向吐出流路37aが押圧操作部36の横方向吐出流路36aと連通するように、押圧操作部36に一体として接続されている。
上部逆止弁61は、球状のボール弁であり、ピストン部37の縦方向吐出流路37aに形成された上部弁座部61aの上面に着座して、上部弁座部61aを閉塞する。上部逆止弁61は、押圧操作部36を押し下げて、ピストン部37によりポンプ部31の内部が加圧されたときに、上部弁座部61aから離反し、シリンダ部32の内部と横方向吐出流路36aとを連通させる。また上部逆止弁61は、押し下げられた押圧操作部36が、付勢手段38により復動して上昇し、ポンプ部31の内部が減圧されたときに、上部弁座部61aに着座して、シリンダ部32の内部と横方向吐出流路36aとの連通を遮断する。
下部逆止弁62は、円板形状を有しており、シリンダ部32の内部に形成された下部弁座部62aの上面に着座して、下部弁座部62aを閉塞する。下部逆止弁62は、ポンプ部31の内部が加圧されたときに、下部弁座部62aの上面に着座して、シリンダ部32の下端開口部32aを閉塞した状態に維持し、ポンプ部31の内部が減圧されたときに、下部弁座部62aから離反し、シリンダ部32の下端開口部32aを開放する。これにより、ポンプ部31を加圧したときに、ポンプ部31内の液体は、シリンダ部32の下端開口部32aを通して内容器12内に戻ることが規制され、ポンプ部31を減圧したときに内容器12内の液体は、シリンダ部32の下端開口部32aを通してポンプ部31内に流入することができる。
吸上げ筒部35は、ポンプ部31よりも下方に延出する部分であり、より具体的には、下部逆止弁62の位置より下方に位置している。吸上げ筒部35は、内部が中空の筒状形状、好ましくは中空の円筒形状を有しており、吸上げ筒部35の内部はシリンダ部32の下端開口部32aと連通している。ポンプ部31は、吸上げ筒部35を介して容器10内の液体を吸い上げ、該液体を吐出口36bから容器10外へ吐出することができるようになっている。本明細書において、吐出容器や、ポンプディスペンサー等のその構成部材に関し、上方又は上側は、図1に示すように、ポンプディスペンサーを容器に取り付けた状態とした吐出容器を、該ポンプ部の軸方向を鉛直方向(重力方向)と平行とし、該ポンプ部のポンプディスペンサーが容器から吐出する側を鉛直方向の上側に位置させたときの鉛直方向の上方又は上側である。吐出容器は、自立可能でも自立不可能でも良い。
吸上げ筒部35は、シリンダ部32の構成部材である外殻体3が、下部逆止弁62の位置よりも下方に延出して形成された筒状接続部33と、筒状接続部33の下部に接続されたディップチューブ34とを備えている。筒状接続部33とディップチューブ34とは別体となっている。筒状接続部33は、内側に向かって突出した係止リブ33aを有しており、筒状接続部33にディップチューブ34を接続したときに、ディップチューブ34の上端が係止リブ33aの下面に係止されるようになっている。
吸上げ筒部35は、下端側に設けられた下方吸込口40と、上端側に設けられた上方吸込口50とを有している。下方吸込口40は、吸上げ筒部35の下端、即ちディップチューブ34の下端が開口して設けられている。上方吸込口50は、図1及び図2に示すように、筒状接続部33の周方向の1箇所が開口して設けられている。上方吸込口50は、開口面50aを有している。開口面50aは、上方吸込口50の前記周方向における一端51と他端52とを通り、吸上げ筒部35の軸方向Zに平行な面を意味する(図2(b)参照)。
上方吸込口50は、図2(a)に示すように、吸上げ筒部35の軸方向Zにおける長さLzが周方向の長さLcよりも長い縦長の形状を有している。上方吸込口50の前記軸方向Zにおける長さLzとは、上方吸込口50の前記軸方向Zにおける両端を結ぶ線分の長さを意味する(図2(a)参照)。上方吸込口50の前記周方向の長さLcとは、上方吸込口50の前記周方向における一端51と他端52とを結ぶ線分の長さを意味する(図2(a)及び(b)参照)。
本実施形態の吐出容器100によれば、例えば、図1に示すように、吐出容器100を正立状態で使用したときに、容器10内の液体をポンプディスペンサー30によって吐出することができる。また、例えば、図3に示すように、吐出容器100を倒立状態で使用したときであっても、容器10内の液体をポンプディスペンサー30によって吐出することができる。図3中の上側は、吐出容器100及びその構成部材における下側であり、図3中の下側は、吐出容器100及びその構成部材における上側である。
吐出容器100を倒立状態にしたときは、ポンプディスペンサー30の押圧操作部36側に容器10内の液体が移動し、容器10内の液体と、吸上げ筒部35の下端側の下方吸込口40とが離れてしまうため、下方吸込口40により容器10内の液体を吸い込むことは難しい。しかし、吸上げ筒部35の上方吸込口50は、押圧操作部36側に移動した容器10内の液体の近くに位置しており、上方吸込口50により容器10内の液体を吸い込み易くなっているため、吐出容器100が倒立状態であっても、ポンプディスペンサー30により液体が吐出され易い。
ポンプディスペンサー30の押圧操作部36を押し下げ、吸上げ筒部35により容器10内の液体を吸い込み、吐出口36bから吐出するに伴って、内容器12は減容変形する。このとき、上方吸込口50が容器10内の液体を吸い込むにつれて、内容器12の内壁が上方吸込口50に吸引される。吐出容器100の使用を継続し、更に容器10内の液体が減少したときには、図4に示すように、内容器12の内壁が上方吸込口50に密着する。上方吸込口50は、吸上げ筒部35の軸方向Zにおける長さLzが周方向の長さLcよりも長い縦長の形状を有しているため、図2(c)に示すように、吸上げ筒部35の外周面における上方吸込口50の直上又は直下の部分と、上方吸込口50の開口面50aとの距離Dを小さくすることができる。したがって、内容器12の内壁が上方吸込口50に密着したときに、内容器12の内壁の変形量を小さくすることができ、内容器12の内壁と上方吸込口50との間に隙間が生じ難く、内容器12の内壁により上方吸込口50を閉塞し易くなっている。内容器12の内壁が上方吸込口50を閉塞されると、下方吸込口40から容器10内の液体を吸い込み易くなるため、容器10内の液体が少なくなった場合であっても、液体を吐出し易い。
本実施形態のポンプディスペンサー30及び吐出容器100によれば、このような作用により、容器10内に残る液体の量を効率よく低減させることが可能であり、液体を最後まで取り出すことも容易となる。
これに対して、図6に示すように、上方吸込口70を円形状とし、その開口の面積を大きくすると、上方吸込口70は、吸上げ筒部80の周方向における長さLcが長くなる。上方吸込口70の前記周方向の長さLcとは、上方吸込口70の前記周方向における一端71と他端72とを結ぶ線分の長さである(図6(a)及び(b)参照)。上方吸込口70が周辺の液を吸い込み、容器90の内壁が上方吸込口70に吸い寄せられたときに、上方吸込口70よりも軸方向Zにおける上側又は下側に位置する容器90の内壁は、吸上げ筒部80に密着するのに対し、上方吸込口70の開口面70aに対応する位置に位置する容器90の内壁は、上方吸込口70に吸い込まれるように変形する。このとき、上方吸込口70の前記周方向の長さLcが長いと、吸上げ筒部80の外周面における上方吸込口70の直上又は直下の部分と、上方吸込口70の開口面70aとの距離Dが大きくなってしまうため、容器90の内壁の変形量が大きくなってしまい、容器90の内壁と上方吸込口70との間に隙間ができやすくなり、容器の内壁が吸込口を完全に塞ぐことが難しくなってしまう(図6(c)参照)。開口面70aとは、上方吸込口70の前記周方向における一端71と他端72とを通り、吸上げ筒部80の軸方向Zに平行な面を意味する。吸上げ筒部80の上方吸込口70が完全に塞がれない場合、吸上げ筒部の下方吸込口が内容液を吸い込み難くなってしまい、結果として、内容液を最後まで吸い出すことが難しくなる。
上方吸込口50は、内容器12の内壁と上方吸込口50との密着性を高めて、下方吸込口40からの吸込力を確実に生じさせる観点から、吸上げ筒部35の周方向における幅が小さいことが好ましい。具体的には、吸上げ筒部35の横断面において、該吸上げ筒部35の周方向における上方吸込口50の両端51,52それぞれと該吸上げ筒部35の中心Mとを結ぶ2本の仮想直線R1,R2どうしのなす角α(図2(b)参照)、より詳細には、吸上げ筒部35の周方向における一端51と該吸上げ筒部35の中心Mとを結ぶ仮想直線R1と、該吸上げ筒部35の周方向における該上方吸込口50の他端52と該吸上げ筒部の中心Mとを結ぶ仮想直線R2とのなす角α(図2(b)参照)が、好ましくは20度以下であり、より好ましくは15度以下である。また上方吸込口50より内容液を確実に吸入させる観点から、前記なす角αは、好ましくは5度以上であり、より好ましくは10度以上である。また内容器12の内壁と上方吸込口50との密着性を高めて、下方吸込口40からの吸込力を確実に生じさせる観点及び上方吸込口50より内容液を確実に吸入させる観点から、なす角α(図2(b)参照)は、好ましくは5度以上20度以下であり、より好ましくは10度以上15度以下である。
また上方吸込口50は、内容器12の内壁と上方吸込口50との密着性を高めて、下方吸込口40からの吸込力を確実に生じさせる観点から、吸上げ筒部35の軸方向Zにおける長さLzが、周方向の長さLcに対して、好ましくは2倍以上、より好ましくは5倍以上であり、また好ましくは20倍以下、より好ましくは10倍以下であり、また好ましくは2倍以上20倍以下、より好ましくは5倍以上10倍以下である。
上方吸込口50は、ポンプディスペンサー30の内容器12内に配される部分の長手方向の長さHを2等分する中間位置Cよりも上方に位置することが好ましく、下方吸込口40は、前記中間位置Cよりも下方に位置することが好ましい。また、上方吸込口50は、吸上げ筒部35の下端から上方吸込口50の高さ方向中心までの距離H1が、ポンプディスペンサー30の内容器12内に配される部分の長手方向の長さHの、好ましくは50%以上、より好ましくは60%以上であり、また好ましくは90%以下、より好ましくは70%以下であり、また好ましくは50%以上90%以下であり、60%以上70%以下である。下方吸込口40は、吸上げ筒部35の下端から下方吸込口40の高さ方向中心までの距離が、ポンプディスペンサー30の内容器12内に配される部分の長手方向の長さHの、好ましくは20%以下、より好ましくは5%以下であり、また好ましくは0%以上、より好ましくは2%以上であり、また好ましくは20%以下0%以上であり、5%以下2%以上である。
吸上げ筒部35は、筒状接続部33とディップチューブ34とからなり、上方吸込口50は、ディップチューブ34が接続される筒状接続部33に形成されている。そのため、例えば、筒状接続部33に接続するディップチューブ34の長さを変更することにより、吸上げ筒部35の長さが異なるポンプディスペンサー30を製造することも容易であり、例えば、装着する容器の高さに応じた長さの筒状接続部33を備えたポンプディスペンサー30を短時間に製造すること等も容易である。なお、ディップチューブ34は、シリンダ部32の外殻体3を構成する合成樹脂よりも軟質の合成樹脂から形成することが、ディップチューブ34に可撓性を付与したり、切断による長さを調整とする観点等から好ましい。
本実施形態では、ポンプディスペンサー30が装着された容器10は、内容器12と外容器11とを有する二重容器となっている。そのため、外容器11が、ポンプディスペンサー30の押圧操作部36を押し下げたときの力を支持できるようになっている。したがって、本実施形態では、例えば、吐出容器100を載置面に置いた状態で、片手で押圧操作部36を押し下げることにより、容器10内の液体を吐出させることができるようになっている。
本発明のポンプディスペンサー及び吐出容器は、上述した実施形態に制限されず、適宜変更可能である。
例えば、本実施形態の吐出容器100では、容器10は、内容器12と外容器11とからなる二重容器となっているが、容器10は、外容器11を有している必要は必ずしもなく、内容器12のみからなるものであってもよい。容器10が内容器12のみからなる場合は、例えば、内容器12を手で把持することにより、ポンプディスペンサー30の押圧操作部36を押し下げたときの力を支持してもよい。容器10を内容器12のみからなるものとすることにより、吐出容器100の製造工程を簡略化したり、製造コストを低下させたりすることができる。内容器12のみからなる容器10も、ポンプディスペンサー30による液体の吸い上げ時に、内部に容器外の空気が流入しない空気非置換型の容器であることが好ましい。内容器12のみからなる容器10としては、例えば、特開2014−193566号公報に記載のスパウト付パウチ容器、特開2018−087023号公報に記載のスパウト付パウチ容器等を用いることもできる。
また本実施形態のポンプディスペンサー30では、上方吸込口50は、吸上げ筒部35の上端側の1箇所に設けられているが、上方吸込口50は、図5に示すように、吸上げ筒部35の上端側の互いに対向する2箇所に設けられていてもよい。上方吸込口50が、2箇所に設けられている場合、2つの上方吸込口50,50どうしは、同一の形状であってもよいし、異なる形状であってもよいが、同一の形状であることが好ましい。また2つの上方吸込口50,50は、互いの開口面50a,50aの中心点53,53どうしが、吸上げ筒部35の中心軸CLを中心点として点対称の位置に位置していることが好ましい。
尚、容器10が減容変形したときには、容器10に、軸方向Zに沿う方向に延びる皺が生じ易い。上方吸込口50を3つ以上設けた場合、該皺を有する容器10の内壁が、複数の上方吸込口50の何れかに密着する可能性が高くなり、上方吸込口50と容器10の内壁との間に隙間が生じ易くなってしまう。したがって、上方吸込口50は、1つ又は2つ設けることが好ましい。
また本実施形態の吐出容器100では、外容器11の筒状胴部13は、全周に亘って連続しているが、全周に亘って連続していなくてもよい。つまり、外容器11は、内部に配された内容器12を完全に覆うものである必要は必ずしもなく、一部が欠けていたり、開口を有していたりしてもよい。また外容器11は、底部14を有している必要は必ずしもなく、筒状胴部13の底面部は開口部となっていてもよい。
また内容器12は、複数のシート材から形成されていてもよい。また内容器12は縦長筒形状であってもよいし、ガセット形状であってもよい。
また本実施形態のポンプディスペンサー30では、上方吸込口50は、側面視して矩形形状を有しいているが、上方吸込口50の側面視形状はこれに限られるものではなく、軸方向Zに長い形状の、楕円形状、多角形形状等であってもよい。
また本実施形態のポンプディスペンサー30では、下方吸込口40は吸上げ筒部35の下端が開口して設けられているが、下方吸込口40は吸上げ筒部35の下端側の側壁が開口して設けられていてもよい。また下方吸込口40は複数設けられていてもよい。
また本実施形態のポンプディスペンサー30では、筒状接続部33とディップチューブ34とが別体となっているが、筒状接続部33とディップチューブ34とは一体として形成されていてもよい。また手動操作部は、押圧操作部36に代えて、指でレバーを引き寄せるトリガータイプの操作部であってもよい。またポンプ部は、電動モータにより駆動されるギアやスクリュー等により液体を吸い上げる電動式のポンプ部であっても良い。
また吸上げ筒部35の横断面形状は、円形状であることが好ましいが、円形状に制限されず、楕円形状、正方形形状、長方形形状、多角形形状等であってもよい。長軸の長さが短軸の長さの1.2倍未満の楕円は、円形状とする。楕円は、長軸の長さが短軸の長さの1.2倍以上3.0倍以下が好ましい。
100 吐出容器
10 容器
11 外容器
12 内容器
30 ポンプディスペンサー
31 ポンプ部
32 シリンダ部
33 筒状接続部
34 ディップチューブ
35,80 吸上げ筒部
36 押圧操作部(手動操作部)
36b 吐出口
37 ピストン部
38 付勢手段
39 装着キャップ部
40 下方吸込口
50 上方吸込口
61 上部逆止弁
62 下部逆止弁

Claims (6)

  1. 液体が収容される容器に装着されて使用されるポンプディスペンサーであって、
    ポンプ部と、該ポンプ部より下方に延出する吸上げ筒部と、該ポンプ部が該吸上げ筒部を介して吸い上げた液体を容器外に吐出させる吐出口とを有しており、
    前記吸上げ筒部は、該吸上げ筒部の下端側に設けられた下方吸込口と、該吸上げ筒部の上端側に設けられた上方吸込口とを有しており、
    前記上方吸込口は、前記吸上げ筒部の周方向の1箇所又は互いに対向する2箇所に設けられており、且つ該吸上げ筒部の軸方向における長さが周方向の長さよりも長い縦長の形状を有している、ポンプディスペンサー。
  2. 前記吸上げ筒部の横断面において、該吸上げ筒部の周方向における前記上方吸込口の両端それぞれと該吸上げ筒部の中心とを結ぶ2本の仮想直線どうしがのなす角が、20度以下である、請求項1に記載のポンプディスペンサー。
  3. 前記ポンプ部は、シリンダ部と、手動操作部と連動して上下動するピストン部と、上部及び下部逆止弁とを備え、
    前記ポンプディスペンサーは、前記シリンダ部の構成部材が、前記下部逆止弁より下方に延在して形成された筒状接続部と、該筒状接続部の下部に接続されたディップチューブとを有しており、前記筒状接続部に前記上方吸込口が形成されている、請求項1又は2に記載のポンプディスペンサー。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載のポンプディスペンサーと、液体が収容される前記容器とを備えた吐出容器。
  5. 前記容器は、柔軟なシート材からなる内容器と、該内容器が内部に配された外容器とを有する二重容器であり、該内容器は、前記ポンプディスペンサーによる液体の吸い上げ時に、内部に内容器外の空気が流入しない空気非置換型の容器である、請求項4に記載の吐出容器。
  6. 前記容器は、前記ポンプディスペンサーによる液体の吸い上げ時に、内部に該容器外の空気が流入しない空気非置換型の容器である、請求項4に記載の吐出容器。
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