JP2020121482A - Crosshead die and extruder - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、樹脂を押し出す押出機と、押出機に用いられるクロスヘッド用のダイと、に関するものである。 The present invention relates to an extruder for extruding a resin, and a die for a crosshead used in the extruder.
ケーブルが備える樹脂層(例えば、被覆層や絶縁層)を形成する方法の一つとして、連続押出架橋法や押出架橋法など(以下、「押出架橋法」と総称する。)がある。押出架橋法では、押出機を用いて、導体などの周囲に樹脂層が押出成形される。例えば、押出機が備えるクロスヘッドに挿通させた導体を所定方向に移動させつつ、当該クロスヘッド内に設けられている樹脂流路を通して導体の周囲に樹脂を押し出す。その後、導体の周囲に押し出された樹脂を高温・高圧に晒して架橋させる。 As one of methods for forming a resin layer (for example, a coating layer or an insulating layer) included in a cable, there are a continuous extrusion crosslinking method, an extrusion crosslinking method, and the like (hereinafter collectively referred to as “extrusion crosslinking method”). In the extrusion cross-linking method, a resin layer is extruded around a conductor or the like using an extruder. For example, while moving a conductor inserted through a crosshead included in an extruder in a predetermined direction, resin is extruded around the conductor through a resin flow path provided in the crosshead. Then, the resin extruded around the conductor is exposed to high temperature and high pressure to crosslink.
クロスヘッド内に設けられている樹脂流路の一部は、ヘッド本体とマンドレルとによって形成され、樹脂流路の他の一部は、ニップルとダイとによって形成されている。具体的には、マンドレルの外面とヘッド本体の内面との間の隙間によって樹脂流路の一部が形成され、ニップルの外面とダイの内面との間の隙間によって樹脂流路の他の一部が形成されている。 A part of the resin flow path provided in the crosshead is formed by the head body and the mandrel, and another part of the resin flow path is formed by the nipple and the die. Specifically, a part of the resin flow path is formed by the gap between the outer surface of the mandrel and the inner surface of the head body, and another part of the resin flow path is formed by the gap between the outer surface of the nipple and the inner surface of the die. Are formed.
上記のようなクロスヘッドを備える押出機を用いて押出成形を行うと、樹脂成形体の内部や表面にウェルドマーク(「ウェルドライン」と呼ばれることもある。)が発生することがある。かかるウェルドマークは、流れる方向が異なる複数の溶融樹脂の流れ(樹脂流)がクロスヘッド内で合流した痕跡である。 When extrusion molding is performed using an extruder equipped with the above crosshead, weld marks (sometimes referred to as “weld lines”) may be formed inside or on the surface of the resin molded body. The weld mark is a trace of a plurality of molten resin flows (resin flows) having different flowing directions that merge in the crosshead.
押出成形された樹脂成形体の内部や表面に発生したウェルドマークは、様々な不具合の原因となる。例えば、ケーブルが備える樹脂層に発生したウェルドマークは絶縁破壊の一因になる。そこで、特許文献1には、ウェルドマークの発生を防止するために、マンドレルの外面にスパイラル溝を形成することが記載されている。
The weld mark generated inside or on the surface of the extrusion-molded resin molded product causes various problems. For example, a weld mark generated on the resin layer of the cable contributes to dielectric breakdown. Therefore,
マンドレルに、特許文献1に記載されているようなスパイラル溝を形成するためには、マンドレルに溝加工(切削加工)を施す必要がある。しかし、マンドレルはクロスヘッドを構成する部材の中でも比較的大きな部材であり、当該マンドレルに対する溝加工には多くの手間と時間を要する。この結果、マンドレルの製造コストが高くなり、引いては、マンドレルを含むクロスヘッド及びそれを備える押出機の製造コストが高くなってしまう。
In order to form the spiral groove described in
本発明の目的は、ウェルドマークの発生を抑制可能なクロスヘッド及びそれを備えた押出機を低コストで実現することである。 An object of the present invention is to realize a crosshead capable of suppressing the occurrence of weld marks and an extruder equipped with the crosshead at low cost.
本発明のクロスヘッド用ダイは、押出機のクロスヘッドを構成するダイである。本発明のクロスヘッド用ダイは、溶融樹脂の入口となる第1開口部と、溶融樹脂の出口となる第2開口部と、ニップルの外周面と対向し、前記ニップルの前記外周面と共に樹脂流路を形成する内周面と、前記内周面に設けられた少なくとも4本の溝と、を有する。前記内周面は、前記樹脂流路の上流側から下流側に向かって次第に前記ニップルの前記外周面に近接するように先細りに形成される。それぞれの前記溝は、当該ダイの中心線を回転軸として旋回しながら前記第1開口部の側から前記第2開口部の側に向かって延びる螺旋状に形成される。 The crosshead die of the present invention is a die forming a crosshead of an extruder. The crosshead die of the present invention includes a first opening serving as an inlet for molten resin, a second opening serving as an outlet for molten resin, an outer peripheral surface of a nipple, and a resin flow along with the outer peripheral surface of the nipple. It has an inner peripheral surface forming a passage, and at least four grooves provided in the inner peripheral surface. The inner peripheral surface is formed so as to gradually approach the outer peripheral surface of the nipple from the upstream side to the downstream side of the resin flow path. Each of the grooves is formed in a spiral shape extending from the side of the first opening toward the side of the second opening while rotating around the center line of the die as a rotation axis.
本発明の押出機は、ダイを含むクロスヘッドを備える。前記ダイは、溶融樹脂の入口となる第1開口部と、溶融樹脂の出口となる第2開口部と、ニップルの外周面と対向し、前記ニップルの前記外周面と共に樹脂流路を形成する内周面と、前記内周面に設けられた少なくとも4本の溝と、を有する。前記内周面は、前記樹脂流路の上流側から下流側に向かって次第に前記ニップルの前記外周面に近接するように先細りに形成される。それぞれの前記溝は、当該ダイの中心線を回転軸として旋回しながら前記第1開口部の側から前記第2開口部の側に向かって延びる螺旋状に形成される。 The extruder of the present invention comprises a crosshead including a die. The die faces a first opening serving as a molten resin inlet, a second opening serving as a molten resin outlet, and an outer peripheral surface of the nipple, and forms a resin flow path together with the outer peripheral surface of the nipple. It has a peripheral surface and at least four grooves provided on the inner peripheral surface. The inner peripheral surface is formed so as to gradually approach the outer peripheral surface of the nipple from the upstream side to the downstream side of the resin flow path. Each of the grooves is formed in a spiral shape extending from the side of the first opening toward the side of the second opening while rotating around the center line of the die as a rotation axis.
本発明の一態様では、それぞれの前記溝は、前記ダイの中心線方向中央よりも手前で終端する。 In one aspect of the present invention, each of the grooves ends before the center of the die in the centerline direction.
本発明の他の一態様では、それぞれの前記溝の深さは、当該溝の延在方向に沿って次第に浅くなる。 In another aspect of the present invention, the depth of each groove becomes gradually shallower along the extending direction of the groove.
本発明の他の一態様では、それぞれの前記溝の幅は、当該溝の延在方向に沿って次第に狭くなる。 In another aspect of the present invention, the width of each groove is gradually narrowed along the extending direction of the groove.
本発明の他の一態様では、前記第1開口部の内径は、50mm以上である。 In another aspect of the present invention, the inner diameter of the first opening is 50 mm or more.
本発明によれば、ウェルドマークの発生を抑制可能なクロスヘッド及びそれを備えた押出機を低コストで実現することができる。 According to the present invention, a crosshead capable of suppressing the generation of weld marks and an extruder equipped with the crosshead can be realized at low cost.
以下、本発明の実施形態の一例について、図面を参照しながら詳細に説明する。ここでは、本発明が適用されたクロスヘッド用ダイを含むクロスヘッドと、当該クロスヘッドを備える押出機について説明する。 Hereinafter, an example of an embodiment of the present invention will be described in detail with reference to the drawings. Here, a crosshead including a crosshead die to which the present invention is applied, and an extruder including the crosshead will be described.
図1に示されるように、本実施形態に係る押出機1は、シリンダ2とクロスヘッド3とを備え、ケーブルAの製造に用いられる。具体的には、押出機1は、線状の導体a1の周囲に、被覆層としての樹脂層a2を押出成形するために用いられる。
As shown in FIG. 1, the
図1に模式的に示されているシリンダ2は、樹脂層a2の材料樹脂(例えば、ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体など)の溶融温度よりも高い温度に加熱されるように構成されている。シリンダ2内には、当該シリンダ2内の溶融樹脂をクロスヘッド3に供給するためのスクリューが設けられている。スクリューの回転に伴ってクロスヘッド3に供給された溶融樹脂Rは、当該クロスヘッド3に設けられている樹脂流路を通して導体a1の周囲に押し出され、樹脂層a2を形成する。具体的には、クロスヘッド3に供給された溶融樹脂Rは、クロスヘッド3内を図1の紙面左側から紙面右側に向かって進行する導体a1の周囲に押し出され、樹脂層a2を形成する。尚、導体a1の進行方向は、導体a1の中心軸の方向、或いは導体a1の長手方向と一致または略一致している。以下の説明では、図1の紙面左側を導体a1の進行方向における「上流側」と定義し、図1の紙面右側を導体a1の進行方向における「下流側」と定義する。
The
図1に示されるように、クロスヘッド3は、ヘッドフランジ4,ヘッド本体10,ニップルホルダ20,マンドレル30,ニップル40,バランスリング50,ダイ60,ダイホルダ70,ダイフランジ80を備えている。
As shown in FIG. 1, the
ヘッドフランジ4は、シリンダ2とヘッド本体10との間に介在しており、当該ヘッドフランジ4の一端はヘッド本体10に接続されている。シリンダ2内の溶融樹脂は、スクリューの回転に伴ってヘッドフランジ4に投入され、当該ヘッドフランジ4を介してヘッド本体10に供給される。
The head flange 4 is interposed between the
ヘッド本体10は、クロスヘッド3を構成する複数の部材を保持し、これらを一体化させている。ヘッド本体10には、当該ヘッド本体10を貫通する中空部11が設けられている。ニップルホルダ20,マンドレル30,ニップル40及びバランスリング50は、ヘッド本体10の中空部11内に配置されている。さらに、ニップルホルダ20,マンドレル30,ニップル40及びバランスリング50の中心軸は互いに一致している。つまり、これらニップルホルダ20,マンドレル30,ニップル40及びバランスリング50は、同軸上に配置されている。
The
マンドレル30は、全体として略円錐形に形成されており、基端にはフランジ部31が設けられている。以下の説明では、マンドレル30のフランジ部31以外の部分を円錐部32と呼んで、フランジ部31と区別する場合がある。もっとも、かかる区別は説明の便宜上の区別に過ぎず、フランジ部31と円錐部32は一体成形されている。
The
マンドレル30には、フランジ部31及び円錐部32を貫く挿入孔33が設けられている。マンドレル30の円錐部32は、ヘッド本体10の中空部11に挿入されており、マンドレル30のフランジ部31は、ヘッド本体10の後端面に突き当たっている。言い換えれば、円錐部32は、フランジ部31がヘッド本体10の後端面に突き当たるまで、ヘッド本体10の中空部11に挿入されている。この結果、マンドレル30の円錐部32の外周面とヘッド本体10の中空部11の内周面とは対向している。
The
互いに対向している円錐部32の外周面および中空部11の内周面は平坦であり、これらによって樹脂流路の一部が形成されている。つまり、マンドレル30の円錐部外周面とヘッド本体10の中空部内周面との間の隙間によって、樹脂流路の一部が形成されている。以下の説明では、クロスヘッド3に設けられている樹脂流路のうち、マンドレル30の円錐部外周面とヘッド本体10の中空部内周面との間の隙間によって形成されている部分を「上流部」と呼ぶ場合がある。
The outer peripheral surface of the
ニップルホルダ20は、略円筒形の軸部21と、軸部21の一端(後端)に設けられたフランジ部22と、軸部21及びフランジ部22を貫く第1貫通孔23と、を有する。ニップルホルダ20の軸部21は、マンドレル30の挿入孔33に挿入されており、当該軸部21の先端は、挿入孔33を貫通してマンドレル30から突出している。マンドレル30から突出している軸部21の先端には、保持部24が設けられており、この保持部24によってニップル40が保持されている。つまり、ニップル40は、ニップルホルダ20によって保持され、マンドレル30の前方に配置されている。
The
ニップル40は、略円錐形に形成されており、ニップルホルダ20の第1貫通孔23と連通する第2貫通孔41を有する。ニップルホルダ20の第1貫通孔23とニップル40の第2貫通孔41とは、導体a1が挿通される一連の貫通孔を形成している。つまり、導体a1は、クロスヘッド3に設けられている貫通孔に挿通され、当該貫通孔内を上流側から下流側に向かって進行する。ニップル40の外径および内径(第2貫通孔41の直径)は、導体a1の進行方向上流側から下流側に向けて次第に縮小している。
The
バランスリング50は、環状に形成されており、ニップルホルダ20の先端部およびニップル40の根元部の周囲に、これらを取り囲むように配置されている。この結果、ニップルホルダ20の先端部およびニップル40の根元部の外周面と、バランスリング50の内周面と、は対向している。
The
ニップルホルダ20の先端部およびニップル40の根元部の外周面、並びにバランスリング50の内周面は平坦であり、これらによって樹脂流路の他の一部が形成されている。つまり、ニップルホルダ20の先端部外周面およびニップル40の根元部外周面とバランスリング50の内周面との間の環状の隙間によって、樹脂流路の他の一部が形成されている。以下の説明では、クロスヘッド3に設けられている樹脂流路のうち、ニップルホルダ20の先端部外周面およびニップル40の根元部外周面とバランスリング50の内周面との間の隙間によって形成されている部分を「中間部」と呼ぶ場合がある。
The outer peripheral surface of the tip portion of the
ヘッド本体10の前方にはダイフランジ80が設けられている。ダイフランジ80はダイホルダ70を保持しており、ダイホルダ70はダイ60を保持している。ダイホルダ70に保持されているダイ60は、ニップル40の先細りの先端部の周囲に、これを取り囲むように配置されている。言い換えれば、ニップル40の先細りの先端部が、ダイホルダ70に保持されているダイ60の内側に進入している。この結果、ニップル40の先端部の外周面40aとダイ60の内周面60aとは互いに対向している。
A
図2に示されるように、ダイ60の軸方向一端には第1開口部61が設けられており、ダイ60の軸方向他端側には第2開口部62が設けられている。第1開口部61は、樹脂流路の中間部を通過した溶融樹脂がダイ60の内側に流入する入口となる開口部である。一方、第2開口部62は、ダイ60の内側を通過した溶融樹脂が導体a1(図1)の周囲に向かって流出する出口となる開口部である。
As shown in FIG. 2, a
図1に示されるように、ニップル40の先端部は、ダイ60の第1開口部61から当該ダイ60の内側に進入している。図1,図2に示されているダイ60の第1開口部61の内径は150mmであり、ダイ60の第2開口部62の内径は110mmである。つまり、第1開口部61は、第2開口部62よりも大径である。また、ニップル40の先端面と第2開口部62の開口面とは面一または略面一である。
As shown in FIG. 1, the tip of the
図1に示されるように、互いに対向しているニップル40の先端部の外周面40aとダイ60の内周面60aとによって、樹脂流路の他の一部が形成されている。つまり、ニップル40の先端部外周面40aとダイ60の内周面60aとの間の環状の隙間によって、樹脂流路の他の一部が形成されている。言い換えれば、ダイ60の内周面60aは、ニップル40の先端部外周面40aと共に樹脂流路の一部を形成している。以下の説明では、クロスヘッド3に設けられている樹脂流路のうち、ニップル40の先端部外周面40aとダイ60の内周面60aとの間の環状の隙間によって形成されている部分を「下流部」と呼ぶ場合がある。
As shown in FIG. 1, the outer
上記のように、クロスヘッド3には、上流部,中間部および下流部を含む樹脂流路が設けられている。そして、上流部は、ヘッド本体10とマンドレル30との間に形成され、中間部は、ニップルホルダ20及びニップル40とバランスリング50との間に形成され、下流部は、ニップル40とダイ60との間に形成されている。もっとも、樹脂流路は、既述の上流部,中間部および下流部を含む一方、これら上流部,中間部および下流部は樹脂流路の全てではない。また、図1には、クロスヘッド3に設けられている樹脂流路の全て図示されているわけではない。
As described above, the
ダイフランジ80には、一対の調芯ボルト81,82が設けられている。一対の調芯ボルト81,82は、導体a1の進行方向と直交する方向において互いに対向している。具体的には、一対の調芯ボルト81,82は、ダイホルダ70を挟んで互いに対向しており、一方の調芯ボルト81はダイホルダ70の上面に、他方の調芯ボルト82はダイホルダ70の下面に、それぞれ当接している。また、ダイホルダ70の上面とダイフランジ80との間、ダイホルダ70の下面とダイフランジ80との間には、それぞれクリアランスが設けられている。
The
よって、調芯ボルト81を締め込み、かつ、調芯ボルト82を緩めると、ダイホルダ70が紙面下方に移動し、ダイホルダ70に保持されているダイ60も同方向に移動する。一方、調芯ボルト82を締め込み、かつ、調芯ボルト81を緩めると、ダイホルダ70が紙面上方に移動し、ダイホルダ70に保持されているダイ60も同方向に移動する。つまり、一対の調芯ボルト81,82を操作することによってダイ60を上下動させ、ダイ60の中心とニップル40の中心とを位置合わせすることができる。言い換えれば、ニップル40とダイ60との間の隙間の幅(=樹脂流路下流部の幅)を均一にすることができ、引いては、押出成形される樹脂層a2の厚みを均一にすることができる。
Therefore, when the aligning
図1,図2に示されるように、ダイ60の内周面60aは、樹脂流路の上流側から下流側に向かって次第にニップル40の外周面40aに近接するように先細りに形成されている。図2に示されるように、ダイ60の内周面60aには、少なくとも4本(本実施形態では、8本)の溝63が、周方向に沿って所定間隔で形成されている。それぞれの溝63は、ダイ60の中心線Xを回転軸として旋回しながら、第1開口部61の側から第2開口部62の側に向かって延びる螺旋状に形成されている。そこで、以下の説明では、溝63を「螺旋溝63」と呼ぶ場合がある。
As shown in FIGS. 1 and 2, the inner
図2に示されるように、それぞれの螺旋溝63は、ダイ60の中心線方向中央よりも手前で終端している。具体的には、本実施形態における螺旋溝63は、ダイ60の中心線方向中央よりも約44mm手前で終端している。尚、本実施形態におけるダイ60の全長は、86.5mmである。また、図1に示されているマンドレル30の全長は640mmである。
As shown in FIG. 2, each
図2に示されている各螺旋溝63の深さは、その延在方向に沿って次第に浅くなっている。具体的には、本実施形態における螺旋溝63の最大深さ(始端部の深さ)は2.0mmであり、最小深さ(終端部の深さ)は0.5mmである。また、それぞれの螺旋溝63の幅は、その延在方向に沿って次第に狭くなっている。具体的には、本実施形態における螺旋溝63の最大幅(始端部の幅)は10mmであり、最小幅(終端部の幅)は5mmである。尚、図2は、ダイ60の内周面60aに形成されている螺旋溝63の理解を助けるための説明図であって、ダイ60の形状(特に、外形)を正確に示すものではない。
The depth of each
上記のように、本実施形態では、樹脂流路の下流部を形成するダイ60の内周面60aに複数の螺旋溝63が形成されている。このため、樹脂流路の下流部では、溶融樹脂Rが螺旋溝63に沿って流れる。言い換えれば、樹脂流路の下流部では、樹脂流の方向が同一方向に揃えられる。よって、方向が異なる樹脂流が合流した痕跡であるウェルドマークが樹脂層a2に発生することがない。つまり、樹脂流路の上流部や中流部では、方向が異なる樹脂流が合流することが許容される一方、樹脂流路の下流部では、樹脂流の方向が同一方向に揃えられる。この結果、最終的には、樹脂層a2におけるウェルドマークの発生が防止される。
As described above, in the present embodiment, the plurality of
また、本実施形態における螺旋溝63は、ダイ60の中心線方向中央よりも手前で終端している。言い換えれば、螺旋溝63は、樹脂流路の下流部の中間点よりも手前で終端している。さらに言い換えれば、螺旋溝63は樹脂流路の出口には至っておらず、螺旋溝63の終端から樹脂流路の出口までの間にはある程度の距離が確保されている。よって、螺旋溝63は樹脂流路の下流部を形成するダイ60の内周面60aに設けられているが、当該螺旋溝63の跡が樹脂層a2の表面に残ることはない。尚、樹脂流路の上流部を形成するマンドレル30の内周面に螺旋溝63と同様の溝が設けられる場合、その溝がマンドレル30の全長に亘って形成されていても、当該溝の跡が樹脂層a2に残ることはない。何故なら、樹脂流路の上流部において樹脂流に生じた溝の跡は、樹脂流が樹脂流路の中間部および下流部を流れる間に消失するからである。
Further, the
上記のとおり、マンドレル30の全長は640mmであるのに対し、ダイ60の全長は86.5mmである。つまり、ダイ60は、マンドレル30に比べて小型である。特に、ダイ60の全長は、マンドレル30の全長に比べて大幅に短い。よって、ダイ60の内周面60aに対する溝加工は、マンドレル30の内周面に対する溝加工に比べて、少ない手間および時間で実施することができる。言い換えれば、ダイ60に対する溝加工は、マンドレル30に対する溝加工に比べて低コストで実施することができる。
As described above, the
また、クロスヘッド3が大型化すれば、原則としてマンドレル30およびダイ60も大型化する。しかし、クロスヘッド3の大型化に伴うダイ60の拡大率は、マンドレル30の拡大率よりも小さい。特に、クロスヘッド3の大型化に伴うダイ60の全長の拡大率は、マンドレル30の全長の拡大率よりも大幅に小さい。よって、クロスヘッド3が大型化したとしても、ダイ60の溝加工に要するコストは、マンドレル30の溝加工に要するコスト程に上昇しない。
Further, as the
図3に、本実施形態に係る押出機1を含むケーブル製造装置の一例を示す。図3に示されているケーブル製造装置は、ミータリングキャプスタン90,押出機1,接続管(スプライスボックス)91,架橋筒(加硫筒)92及びテンショニングキャプスタン93から構成されている。
FIG. 3 shows an example of a cable manufacturing apparatus including the
ミータリングキャプスタン90は、所定の高さに配置され、導体を押出機1に送り出す。押出機1は、ミータリングキャプスタン90の下流側に、当該ミータリングキャプスタン90に隣接して配置される。押出機1は、ミータリングキャプスタン90から送り込まれた導体の周囲に、上記のように樹脂層を押出成形する。
The
接続管91は、押出機1のクロスヘッド3(図1)と架橋筒92との間に介在し、これらを互いに接続する。接続管91は、油圧アクチュエータ、空気圧アクチュエータ、電動モータ等によって駆動され、ケーブルの進行方向前後にスライドする。これにより、準備工程(段取工程)において、クロスヘッド3(図1)と架橋筒92とを連結させ、又は切り離すことができる。
The connecting
架橋筒92は、接続管91の下流側に配置され、高所から低所に向けてカテナリ状に傾斜する。架橋筒92は、ケーブルが挿通される中空部を備えている。架橋筒92の上流側には、加圧・加熱された気体が充填(封入)されている。気体は、例えば、窒素等の不活性ガス、又は水蒸気である。一方、架橋筒92の下流側には、冷却水が充填されている。これにより、押出機1によって押出成形された樹脂層は、架橋筒92の上流側において架橋(加硫)され、架橋筒92の下流側において冷却される。
The bridging
テンショニングキャプスタン93は、架橋筒92の下流側であって、ミータリングキャプスタン90よりも低い位置に配置される。テンショニングキャプスタン93は、架橋筒92を通過した後のケーブルを所定の張力で引き取る。尚、テンショニングキャプスタン93の下流側に、ケーブルをドラムに巻き取る巻き取り機を配置してもよい。
The tensioning
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、クロスヘッド3を構成する各部材に関する上記寸法は一例であって、必要に応じて適宜変更することができる。もっとも、ダイ60に対する溝加工(切削加工)を容易かつ安価にする観点からは、ダイ60の第1開口部61の内径が50mm以上であることが好ましい。
The present invention is not limited to the above embodiment, and various modifications can be made without departing from the scope of the invention. For example, the above-mentioned dimensions regarding each member constituting the
また、本明細書では、上記実施形態に係る押出機1を含むケーブル製造装置の一例として、架橋筒(加硫筒)92を備えるケーブル製造装置について説明した。しかし、上記実施形態に係る押出機1は、架橋筒(加硫筒)92を備えていないケーブル製造装置や、高所から低所に向けてカテナリ状に傾斜しない、いわゆる一般的なケーブル製造装置にも適用することができる。
Further, in the present specification, as an example of the cable manufacturing apparatus including the
本発明の適用対象は、ケーブル製造に用いられる押出機や、ケーブル製造に用いられる押出機が備えるクロスヘッド用のダイに限られない。 The application target of the present invention is not limited to the extruder used for cable production and the die for the crosshead provided in the extruder used for cable production.
1 押出機
2 シリンダ
3 クロスヘッド
4 ヘッドフランジ
10 ヘッド本体
11 中空部
20 ニップルホルダ
21 軸部
22 フランジ部
23 第1貫通孔
24 保持部
30 マンドレル
31 フランジ部
32 円錐部
33 挿入孔
40 ニップル
40a 外周面
41 第2貫通孔
50 バランスリング
60 ダイ
60a 内周面
61 第1開口部
62 第2開口部
63 溝(螺旋溝)
70 ダイホルダ
80 ダイフランジ
81,82 調芯ボルト
90 ミータリングキャプスタン
91 接続管
92 架橋筒
93 テンショニングキャプスタン
A ケーブル
R 溶融樹脂
X 中心線
a1 導体
a2 樹脂層
1
70
Claims (6)
溶融樹脂の入口となる第1開口部と、
溶融樹脂の出口となる第2開口部と、
ニップルの外周面と対向し、前記ニップルの前記外周面と共に樹脂流路を形成する内周面と、
前記内周面に設けられた少なくとも4本の溝と、を有し、
前記内周面は、前記樹脂流路の上流側から下流側に向かって次第に前記ニップルの前記外周面に近接するように先細りに形成され、
それぞれの前記溝は、当該ダイの中心線を回転軸として旋回しながら、前記第1開口部の側から前記第2開口部の側に向かって延びる螺旋状に形成されている、
クロスヘッド用ダイ。 A die constituting a crosshead of an extruder,
A first opening serving as an inlet for the molten resin;
A second opening serving as an outlet for the molten resin;
An inner peripheral surface facing the outer peripheral surface of the nipple and forming a resin flow path together with the outer peripheral surface of the nipple;
And at least four grooves provided on the inner peripheral surface,
The inner peripheral surface is formed so as to gradually approach the outer peripheral surface of the nipple from the upstream side to the downstream side of the resin flow path,
Each of the grooves is formed in a spiral shape extending from the side of the first opening toward the side of the second opening while rotating around the center line of the die as a rotation axis.
Die for crosshead.
それぞれの前記溝は、当該ダイの中心線方向中央よりも手前で終端している、
クロスヘッド用ダイ。 The crosshead die according to claim 1,
Each of the grooves ends before the center of the die in the center line direction,
Die for crosshead.
それぞれの前記溝の深さは、当該溝の延在方向に沿って次第に浅くなっている、
クロスヘッド用ダイ。 The crosshead die according to claim 1 or 2,
The depth of each groove is gradually shallower along the extending direction of the groove,
Die for crosshead.
それぞれの前記溝の幅は、当該溝の延在方向に沿って次第に狭くなっている、
クロスヘッド用ダイ。 The die for crosshead according to any one of claims 1 to 3,
The width of each of the grooves is gradually narrowed along the extending direction of the groove,
Die for crosshead.
前記第1開口部の内径は、50mm以上である、
クロスヘッド用ダイ。 The crosshead die according to any one of claims 1 to 4,
The inner diameter of the first opening is 50 mm or more,
Die for crosshead.
前記ダイは、
溶融樹脂の入口となる第1開口部と、
溶融樹脂の出口となる第2開口部と、
ニップルの外周面と対向し、前記ニップルの前記外周面と共に樹脂流路を形成する内周面と、
前記内周面に設けられた少なくとも4本の溝と、を有し、
前記内周面は、前記樹脂流路の上流側から下流側に向かって次第に前記ニップルの前記外周面に近接するように先細りに形成され、
それぞれの前記溝は、当該ダイの中心線を回転軸として旋回しながら前記第1開口部の側から前記第2開口部の側に向かって延びる螺旋状に形成されている、
押出機。 An extruder having a crosshead including a die,
The die is
A first opening serving as an inlet for the molten resin;
A second opening serving as an outlet for the molten resin;
An inner peripheral surface facing the outer peripheral surface of the nipple and forming a resin flow path together with the outer peripheral surface of the nipple;
And at least four grooves provided on the inner peripheral surface,
The inner peripheral surface is formed so as to gradually approach the outer peripheral surface of the nipple from the upstream side to the downstream side of the resin flow path,
Each of the grooves is formed in a spiral shape extending from the side of the first opening toward the side of the second opening while turning around the center line of the die as a rotation axis.
Extruder.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019014733A JP2020121482A (en) | 2019-01-30 | 2019-01-30 | Crosshead die and extruder |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2019014733A JP2020121482A (en) | 2019-01-30 | 2019-01-30 | Crosshead die and extruder |
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ID=71991885
Family Applications (1)
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JP2019014733A Pending JP2020121482A (en) | 2019-01-30 | 2019-01-30 | Crosshead die and extruder |
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Country | Link |
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- 2019-01-30 JP JP2019014733A patent/JP2020121482A/en active Pending
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