以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の遊技機の一実施形態としての遊技機100、および遊技機200について説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明を限定するものではなく、また、実施形態の中で説明されている諸要素およびその組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須であるとは限らない。
[第1実施形態の遊技機100の説明]
図1および図2を参照して、まず、本発明の第1実施形態である遊技機100の構成について説明する。図1は、本実施形態の遊技機100の正面図である。図2は、外枠160に対して、ガラス枠150と内枠170が開いた状態を示す遊技機100の遊技機枠に関する斜視図である。なお、遊技機100は、遊技者の発射操作に基づいて遊技球を発射させ、特定の入賞装置に遊技球が入賞すると、その入賞に基づいて所定数の遊技球を遊技者に払い出すパチンコ遊技機である。
以下の説明では、必要に応じて、遊技機100の左右方向を「X方向」とも呼び、特に、遊技機100の右方向を「+X方向」とも呼び、遊技機100の左方向を「−X方向」とも呼ぶ。また、遊技機100の上下方向を「Y方向」とも呼び、特に、遊技機100の上方向を「+Y方向」とも呼び、遊技機100の下方向を「−Y方向」とも呼ぶ。さらに、遊技機100の奥行方向を「Z方向」とも呼び、特に、遊技機100に対して奥側に向かう方向を「+Z方向」とも呼び、遊技機100に対して手前側に向かう方向を「−Z方向」とも呼ぶ。
図1および図2に示すように、遊技機100は、遊技店の島設備に取り付けられる外枠160と、その外枠160の前方側で該外枠160と回動可能に支持された内枠170、及びその内枠170の前方側で該内枠170と回動可能に支持されたガラス枠150を備えている。ガラス枠150には、ガラス部材151が裏側から着脱自在に設けられる。また、ガラス枠150の所定の位置には、ガラス枠150及び内枠170を外枠160に対して開閉可能な状態にするとともに、後述する上部ユニット180を着脱可能な状態にするための錠ユニット190が設けられており、詳細については後述する。さらに、ガラス枠150の所定位置には、ガラス枠150が開放されたことを検出するための図示しないガラス枠開放スイッチが設けられており、内枠170の所定位置には、内枠170が開放されたことを検出するための図示しない内枠開放スイッチが設けられている。
内枠170には、遊技機100を構成する主要な機構や種々の部品及び基板などが設けられるとともに、遊技盤ユニット102が着脱自在に設けられている。ガラス部材151と遊技盤ユニット102との間には、遊技領域106が設けられている。この遊技領域106は、遊技球が流下する遊技球流下領域と、メイン表示装置131の表示画面領域とを含む。
図1に示すように、遊技盤ユニット102は、遊技領域106を構成する遊技盤102Aと、種々の可動役物等を備える役物ユニット102Bと、メイン表示装置131と、演出制御基板320を備える演出制御基板ユニット102Cと、主制御基板300を備える主制御基板ユニット102Dと、から構成されている。また、遊技盤ユニット102を構成するこれらの構成部材の詳細については、後述する。なお、遊技盤ユニット102の遊技盤102Aは、開口部102AZを有している。メイン表示装置131は、この開口部102AZに配置される。これにより、遊技者からメイン表示装置131が視認し易くなる。また、遊技盤ユニット102において、遊技者側の面を表側面とも呼び、奥側の面(表側面とは反対面)を裏側面とも呼ぶ。
ガラス枠150の下部側には、演出操作ユニットBSUが設けられている。演出操作ユニットBSUは、刀柄ユニット135及び演出操作スティック136が設けられている。また、演出操作ユニットBSUの奥側には、上皿128が設けられており、演出操作ユニットBSUの右下方には、発射ハンドル装置103が設けられている。さらに、ガラス枠150の上部側には、所定の遊技状態になると所定の関連動作を実行する上部ユニット180が、ガラス枠150の上部の一部を覆うように設けられている。なお、詳細については後述するが、上部ユニット180は、外枠160に対して取り付けられており、ガラス枠150に対しては係合するような構成のものである。そして、ガラス枠150の左右両側面には、遊技時及び非遊技時に演出表示を行うための第1サイド表示装置132、第2サイド表示装置133が設けられている。
上皿128は、遊技領域106に発射するための遊技球を貯留するための皿である。上皿128に貯留された遊技球は、発射レール(図示せず)に導出され、発射ハンドル装置103により所定の発射強度で発射レールを介して誘導レール(図示せず)に誘導されて、遊技領域106(遊技球流下領域)に発射される。この場合、遊技者による発射ハンドル装置103の回転操作具合により、発射ハンドル装置103から発射された遊技球は、遊技領域106に含まれる遊技球流下領域の左側ルート106a、または、右側ルート106bを通過する。具体的には、遊技者が、発射ハンドル装置103を比較的弱めに回転操作した場合には、発射ハンドル装置103から発射された遊技球は、左側ルート106aを通過し得る。一方、遊技者が、発射ハンドル装置103を比較的強めに回転操作した場合には、発射ハンドル装置103から発射された遊技球は、右側ルート106bを通過し得る。
演出操作ユニットBSUの中央部には、刀剣における柄の部分の形態を模した刀柄ユニット135が配置されている。刀柄ユニット135は、遊技者の操作により演出態様を変更させるためのものであるとともに、所定の遊技状態に応じた種々の態様で作動して各種の演出を行う役物としても機能する。また、演出操作ユニットBSUの左側には、遊技者によって遊技機100の音量等を調節するときに操作されるジョイステックである演出操作スティック136が設けられている。
図1に示すように、遊技領域106には、上部の奥側にマスクユニット154と、遊技球流下領域の上部の左側に第1メガネユニット155aと、遊技球流下領域の上部の右側に第2メガネユニット155bと、遊技球流下領域の下部にナンバーユニット156と、これらのユニットと遊技盤102Aとに挟まれた位置であってこれらの可動役物とメイン表示装置131とを覆うように配置される導光パネルを備える導光パネルユニット181と、がそれぞれ設けられている。
これらの各ユニット154,155a,155b,156は、役物ユニット102Bに備えられた可動役物(いわゆるギミック)であり、それらのユニット154,155a,155b,156を、遊技者によるゲームの進行に応じて所定の動作で移動等させることによって各種の演出を行うようになっている。また、導光パネルユニット181は、透明なアクリルなどの樹脂製の導光パネルと、導光パネルに入光させるための発光部と、を備えている。導光パネルユニット181では、メイン表示装置131で表示される演出表示が導光パネルを透過して視認可能とするとともに、発光部から入射される光によりパネルの一部を発光させることにより図柄などを表示させることが可能となっている。なお、本願では、「可動役物」は、動く役物を意味するように解釈される。また、「役物」は、可動役物、および動かない不動役物の両方を含むように広義に解釈される。
遊技領域106の略中央下側の領域には、遊技球が入球可能な始動領域を有する第1始動装置112が設けられている。この第1始動装置112は、一般入賞装置タイプの入賞装置であって、遊技球が入賞すると、大当たり乱数が取得されて大当たり判定が行われるとともに、所定の賞球(例えば3個)が払い出される。また、第1始動装置112の上方には、遊技球が遊技球流下領域の主に左側ルート106aの途中で、釘の間を通過せず、いわゆるワープし、第1始動装置112に入球しやすくなるステージ140が備えられている。なお、ステージ140に入球した遊技球は、ステージ140に滞留した後に、ステージ140の所定の切欠きから遊技球流下領域に戻る場合がある。
また、遊技領域106の右側下方の領域には、遊技球が入球可能な始動領域を有する第2始動装置115が設けられている。第2始動装置115は、いわゆるアタッカ型電動役物であって、その下部には、始動口が設けられ、始動口の上側に可動片115bを有しており、この可動片115bは、遊技盤102Aから突出する突出状態と、遊技盤102Aに引き込む引き込み状態とに可動制御される。そして、可動片115bが引き込み状態になると、遊技球を始動口から第2始動装置115内に導き、遊技球が第2始動装置115に入球容易となる。逆に、可動片115bが突出状態になると、遊技球が始動口に入球せず、遊技球は第2始動装置115に入賞できなくなる。つまり、第2始動装置115において、可動片115bが突出状態にあるときには遊技球の入賞機会がなく、可動片115bが引き込み状態にあるときには遊技球の入賞機会が増すこととなる。なお、第2始動装置115は、遊技球が入賞すると、上記第1始動装置112と同様に、大当たり乱数が取得されて大当たり判定が行われるとともに、例えば第1始動装置112と同じ賞球(3個)が払い出される。
また、遊技領域106の右側の領域には、遊技球が通過可能な普通領域を有する普通図柄作動ゲート113bと、遊技球が入球可能な第1大入賞装置117と、遊技球が入球可能な第2大入賞装置127と、が設けられている。普通図柄作動ゲート113bは、遊技球が通過すると、当たり乱数が取得されて当たり判定が行われる。なお、普通図柄作動ゲート113bを遊技球が通過しても、その通過に基づいた賞球が払い出されることはない。
第1大入賞装置117は、いわゆるアタッカ型電動役物であって、その下部には、開口部が設けられ、開口部の上側に可動片117bを有しており、この可動片117bは、遊技盤102Aから突出する突出状態と、遊技盤102Aに引き込む引き込み状態とに可動制御される。そして、可動片117bが引き込み状態になると、遊技球を開口部から第1大入賞装置117内に導き、遊技球が第1大入賞装置117に入賞可能となる(この状態を「開放」または「開放状態」とも呼ぶ)。また、第1大入賞装置117に遊技球が入賞すると、所定の賞球(例えば15個)が払い出される。逆に、可動片117bが突出状態になると、遊技球が開口部に入球せず、遊技球は第1大入賞装置117に入賞できなくなる(この状態を「閉塞」または「閉塞状態」とも呼ぶ)。
第2大入賞装置127は、いわゆるアタッカ型電動役物であって、その下部には、開口部が設けられ、開口部の上側に可動片127bを有しており、この可動片127bは、遊技盤102Aから突出する突出状態と、遊技盤102Aに引き込む引き込み状態とに可動制御される。そして、可動片127bが引き込み状態になると、遊技球を開口部から第2大入賞装置127内に導き、遊技球が第2大入賞装置127に入賞可能となる(この状態を「開放」または「開放状態」とも呼ぶ)。また、第2大入賞装置127に遊技球が入賞すると、所定の賞球(例えば10個)が払い出される。逆に、可動片127bが突出状態になると、遊技球が開口部に入球せず、遊技球は第2大入賞装置127に入賞できなくなる(この状態を「閉塞」または「閉塞状態」とも呼ぶ)。
また、第2大入賞装置127の上方には、入賞補助装置(図示せず)を備えている。この入賞補助装置は、遊技領域106の右側ルート106bを通過した複数の遊技球が閉塞状態の可動片127bを通過するときに、可動片127bの上に所定の時間滞留するようになっており、所定の時間毎に可動片127bが開放されて、滞留している複数の遊技球を一度に第2大入賞装置127に入球させることにより、遊技者に対する興趣を向上させるようになっている。
なお、遊技領域106の最下部には、第1始動装置112、第2始動装置115、第1大入賞装置117、第2大入賞装置127のいずれにも入球しなかった遊技球を排出するためのアウト口111が設けられている。また、遊技領域106の右側の領域には、普通図柄作動ゲート113b、第2始動装置115、第1大入賞装置117、第2大入賞装置127を手前側から覆うカバー116が設けられている。このカバー116には、遊技球を第2始動装置115、第1大入賞装置117、第2大入賞装置127に誘導するために、遊技盤102A側に突出した誘導部が形成されている。
遊技領域106の略中央部分には、液晶表示器(LCD)等からなるメイン表示装置131が設けられており、このメイン表示装置131は、遊技が行われていない待機中に画像を表示したり、遊技の進行に応じた画像を表示したりする。なかでも、第1始動装置112、第2始動装置115の遊技球の入賞に基づいて、大当たりの判定結果を報知するための複数の装飾図柄が変動表示され、特定の装飾図柄の組合せ(例えば、777等)が停止して確定停止表示されることにより、大当たり判定結果として大当たりが報知される。
つまり、装飾図柄は、第1始動装置112、第2始動装置115に遊技球が入賞したときには、後述する第1特別図柄表示器120、第2特別図柄表示器122に表示される特別図柄の変動表示に合わせて変動表示されるとともに、所定の変動時間経過後に特別図柄の停止表示に合わせて停止表示される。すなわち、メイン表示装置131による装飾図柄の変動表示と第1特別図柄表示器120、第2特別図柄表示器122による特別図柄の変動表示のタイミングは、同期している。また、この装飾図柄の変動表示中に、様々な画像やキャラクタ等を演出表示したり、あるいは、特別図柄に係る保留表示の先読み演出等を表示したりすることによって、大当たりに当選するかもしれないという期待感を遊技者に与えるようにもなっている。
なお、本実施形態においては、メイン表示装置131を液晶表示装置として用いているが、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイを用いてもよいし、プロジェクタや、いわゆる7セグメントLED、ドットマトリクス、回転ドラム等の表示装置を用いてもよい。
図1に示すように、遊技領域106の左側下方には、表示器125が設けられている。表示器125は、普通図柄表示器118と、普通図柄保留表示器119と、第1特別図柄表示器120と、第2特別図柄表示器122と、第1特別図柄保留表示器123と、第2特別図柄保留表示器124とを有する。表示器125の詳細は後述する。
メイン表示装置131は、遊技盤ユニット102の略中央に配置され、3つの装飾図柄が変動表示され、種々の演出が表示される。このようなメイン表示装置131で表示される演出は、後述する演出パターンに基づいて実行される。以下では、メイン表示装置131で表示される演出を、単に「表示演出」とも呼ぶ。なお、本実施形態では、装飾図柄は、数字の1〜9と、特殊図柄とを含む。
メイン表示装置131における表示演出では、後述する大当たり判定で、当選した場合、すなわち、大当たりの場合には、最後に、3つの装飾図柄を停止表示させて、大当たりを表す大当たり図柄配列(例えば、「7,7,7」などのゾロ目)を表示させる。また、表示演出において、後述する大当たり判定で、落選した場合、すなわち、ハズレの場合には、最後に、3つの装飾図柄を停止表示させて、ハズレを表すハズレ図柄配列(例えば、「2,5,1」などのばらけ目)を表示させる。これにより、遊技者は、大当たり判定の結果を認識することができる。
遊技者が発射ハンドル装置103を小さい回転角で回転させた状態を維持するいわゆる「左打ち」を行うと、遊技球が相対的に弱い打球力で打ち出される。この場合、遊技球は、遊技領域106における左側領域を流下する。一方、遊技者が発射ハンドル装置103を大きい回転角で回転させた状態を維持するいわゆる「右打ち」を行うと、遊技球が相対的に強い打球力で打ち出される。この場合、遊技球は、遊技領域106における右側領域を流下する。したがって、普通図柄作動ゲート113b、第2始動装置115、第1大入賞装置117あるいは第2大入賞装置127へ入球させる際は「右打ち」が必要となってくる。
第1始動装置112は、常時開放されている始動装置である。一方、第2始動装置115は、通常時は可動片115bによって閉塞されている。可動片115bは、普通図柄作動ゲート113bへの遊技球の入球を条件とする判定結果に基づいて、第2始動装置115を開放する。この場合、遊技球が入球し易い状態が作出される。遊技球が第1始動装置112または第2始動装置115へ入球した場合には、大当たり乱数、大当たり図柄乱数、リーチ乱数、および、変動パターン乱数が取得され、以下の4つの判定が実行され得る。
(1)遊技者にとって有利な大当たり遊技を実行するか否かの判定(以下では、大当たり判定とも呼ぶ)。
(2)表示器125において、大当たり判定の結果を報知するための大当たりか否かを示す図柄(以下では、特別図柄とも呼ぶ)の判定(以下では、大当たり図柄判定とも呼ぶ)。
(3)この大当たり図柄判定での大当たりの場合に実行されるものであって、当該大当たりの種別を表す図柄(以下では、大当たり図柄とも呼ぶ)の判定。
(4)メイン表示装置131での表示演出において、リーチを行うか否かの判定(以下では、リーチ判定とも呼ぶ)、複数の変動パターンのうちでいずれの変動パターンとするかの判定(以下では、変動パターン判定とも呼ぶ)。
ここで、「大当たり遊技」とは、第1大入賞装置117あるいは第2大入賞装置127を開放させる特別遊技である。また、「リーチ」とは、メイン表示装置131において、変動表示する3つの装飾図柄のうち、2つの装飾図柄が停止表示し、当該2つの装飾図柄が、大当たり図柄配列を構成する3つの装飾図柄のうちの2つを構成する状態となった場合をいう。例えば、メイン表示装置131において、変動表示する3つの装飾図柄のうち、2つの装飾図柄が停止表示し、当該2つの装飾図柄が同じ状態となった場合をいう。この場合、大当たり図柄配列を構成する3つの装飾図柄のうちの2つを構成する装飾図柄を、リーチ図柄とも呼ぶ。
なお、以下の説明では、第1始動装置112を通過した遊技球の入賞を条件として実行される上記4つの判定を「第1特別図柄判定」とも呼び、第2始動装置115への遊技球の入賞を条件として実行される上記4つの判定を「第2特別図柄判定」とも呼び、これらの判定を総称して「特別図柄判定」とも呼ぶ。
また、遊技球が普通図柄作動ゲート113bを通過した場合には、普通図柄乱数が取得され、第2始動装置115の可動片115bを開放するか否かの判定が実行される。以下では、普通図柄作動ゲート113bへの遊技球の通過を条件として実行される判定を「普通図柄判定」とも呼ぶ。本実施形態の遊技機100では、普通図柄判定で当たりとなる確率、すなわち、可動片115bを開放すると判定する確率は、遊技機100の遊技状態で変化する仕様となっている。
第1大入賞装置117は、大当たり図柄判定の結果に応じて可動片117bが開放される。第1大入賞装置117は、通常はこの可動片117bによって閉塞されている。これに対して、大当たり判定の判定結果が大当たりである場合、上記可動片117bを作動させて第1大入賞装置117を開放する大当たり遊技が実行される。このため、遊技者は、大当たり遊技中に「右打ち」を行うことで、大当たり遊技が行われていないときに比べてより多くの賞球を得ることができる。なお、第2大入賞装置127は、第1大入賞装置117と略同様に可動片127bが作動し、大当たり判定の判定結果に応じた大当たり遊技のときに開放される。
[表示器125の説明]
図1に示すように、表示器125は、主に大当たり図柄判定や普通図柄判定に関する情報を表示し、第1特別図柄表示器120、第2特別図柄表示器122、第1特別図柄保留表示器123、第2特別図柄保留表示器124、普通図柄表示器118、及び、普通図柄保留表示器119を有している。
第1特別図柄表示器120は、第1特別図柄判定が行われると、特別図柄を変動表示してから停止表示し、当該停止表示した特別図柄によって、第1特別図柄判定における大当たり図柄判定の判定結果を報知する。この第1特別図柄表示器120には、大当たり図柄判定の判定結果として、大当たりであることを示す大当たり図柄、または、第1特別図柄判定の結果がハズレであることを示すハズレ図柄が停止表示される。
第2特別図柄表示器122は、第2特別図柄判定が行われると、特別図柄を変動表示してから停止表示し、当該停止表示した特別図柄によって、第2特別図柄判定における大当たり図柄判定の判定結果を報知する。この第2特別図柄表示器122には、大当たり図柄判定の判定結果として、大当たりであることを示す大当たり図柄、または、第2特別図柄判定の結果がハズレであることを示すハズレ図柄が停止表示される。
ところで、本実施形態の遊技機100は、特別図柄判定に係る特別図柄の変動表示中や大当たり遊技中など、第1始動装置112に新たに遊技球が入賞した場合、この入賞を契機とする第1特別図柄判定及び図柄の変動表示を即座に実行しない構成となっている。そこで、遊技機100は、第1特別図柄判定を保留し、当該第1特別図柄判定のための4つの乱数情報を1組の保留情報として格納する保留機能を備えている。第1特別図柄保留表示器123は、このようにして格納された第1特別図柄判定のための保留情報の数を表示する。また、同様に、遊技機100は、特別図柄判定に係る特別図柄の変動表示中や大当たり遊技中など、第2始動装置115に新たに遊技球が入賞した場合、第2特別図柄判定を保留し、当該第2特別図柄判定のための4つの乱数情報を1組の保留情報として格納する保留機能も備えている。第2特別図柄保留表示器124は、このようにして格納された第2特別図柄判定のための保留情報の数を表示する。
普通図柄表示器118は、普通図柄判定が行われると、普通図柄を変動表示してから停止表示し、当該停止表示した普通図柄によって、普通図柄判定の判定結果を報知する。ところで、普通図柄表示器118における普通図柄の変動表示中など、遊技球が普通図柄作動ゲート113bを通過しても普通図柄判定及び普通図柄判定に係る普通図柄の変動表示を即座に実行しない構成となっている。そこで、遊技機100は、普通図柄判定を保留し、当該普通図柄判定のための普通図柄乱数の情報を保留情報として格納する保留機能を備えている。普通図柄保留表示器119は、このようにして格納された普通図柄判定のための保留情報の数を表示する。
なお、本実施形態の遊技機100では、右打ちランプ(図示せず)とラウンドランプ(図示せず)とを備えている。右打ちランプは、後述の大当たり遊技状態時と後述の時短遊技状態時に点灯し、遊技者に右打ち(詳細は後述)をすることを推奨する。ラウンドランプは、1つ以上のランプから構成される。ラウンドランプは、大当たり時において、消灯状態から点灯状態に移行する。ラウンドランプは、点灯により大当たり時の大当たり種別に応じて、ラウンド遊技の回数を示唆する。例えば、ラウンドランプが2つある場合には、一方のラウンドランプが点灯することによって、ラウンド遊技を4回実行することを示唆し(すなわち、4R大当たりであることを示唆し)、他方のラウンドランプが点灯することによって、ラウンド遊技を16回実行することを示唆する(すなわち、16R大当たりであることを示唆する)。
[遊技機100の内部構成]
図3〜図4−2を参照して、遊技機100の内部構成について説明する。図3は、遊技機100の機能ブロックを表す図である。図4−1は、主制御基板300のメインROM301bを説明するための図である。図4−2は、主制御基板300のメインRAM301cを説明するための説明図である。遊技機100は、主制御基板300、払出制御基板310、演出制御基板320、画像制御基板330、ランプ制御基板340、発射制御基板350、および、電源基板360を備えている。
図3に示すように、主制御基板300は、遊技機の基本動作を制御する。主制御基板300は、ワンチップマイコン301を備えている。ワンチップマイコン301は、メインCPU301a、メインROM301bおよびメインRAM301cを含んでいる。また、主制御基板300は、主制御用の入力ポート及び出力ポート(いずれも図示せず)を備えている。
この主制御用の入力ポートには、普通図柄作動ゲート113bに遊技球が入球したことを検知するゲート検出スイッチ303、第1始動装置112に遊技球が入球したことを検知する第1始動装置検出スイッチ304、第2始動装置115に遊技球が入球したことを検知する第2始動装置検出スイッチ305、第1大入賞装置117に遊技球が入球したことを検知する第1入賞装置検出スイッチ306a、第2大入賞装置127に遊技球が入球したことを検知する第2入賞装置検出スイッチ306b、及び、払出制御基板310が接続されている。この主制御用の入力ポートによって、各種信号が主制御基板300に入力される。
また、主制御用の出力ポートには、可動片115bを開閉動作させる特別図柄及び普通図柄を表示する図柄表示器118,120,122、特別図柄判定のための保留情報数及び普通図柄判定のための保留情報数を表示する図柄保留表示器119,123,124、外部情報信号を出力する遊技情報出力端子板309、払出制御基板310、及び、演出制御基板320が接続されている。この主制御用の出力ポートによって、各種信号が主制御基板300から出力される。
なお、遊技情報出力端子板309は、主制御基板300において生成された外部情報信号を遊技店のホールコンピュータ等に出力するための基板である。遊技情報出力端子板309は主制御基板300と配線接続され、遊技情報出力端子板309には、遊技店のホールコンピュータ等と接続をするためのコネクタが設けられている。
主制御基板300のワンチップマイコン301において、メインCPU301aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づき、メインROM301bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。
図4−1に示すように、メインROM301bには、遊技制御用のプログラムや各種遊技に必要なテーブルが格納されており、例えば、大当たり判定テーブルT1と、大当たり図柄判定テーブルT2と、リーチ判定テーブルT3と、第1変動パターンテーブルT4と、第2変動パターンテーブルT5と、普通図柄判定テーブルT6と、が格納されている。
大当たり判定テーブルT1は、大当たり乱数に基づいて、大当たり判定を行うためのテーブルである。大当たり判定テーブルT1は、2つの大当たり判定テーブル、すなわち、非確変時大当たり判定テーブルT1Aと、確変時大当たり判定テーブルT1Bとを含む。
大当たり図柄判定テーブルT2は、大当たり図柄乱数に基づいて、大当たり図柄判定を行うためのテーブルである。大当たり図柄判定テーブルT2は、2つの大当たり図柄判定テーブル、すなわち、特1大当たり図柄判定テーブルT2Aと、特2大当たり図柄判定テーブルT2Bとを含む。
リーチ判定テーブルT3は、リーチ判定乱数に基づいて、リーチ判定を行うためのテーブルである。リーチ判定テーブルT3は、4つのリーチ判定テーブル(図示せず)、すなわち、特1通常時リーチ判定テーブルと、特1確変時リーチ判定テーブルと、特2通常時リーチ判定テーブルと、特2確変時リーチ判定テーブルとを含む。これらの4つのリーチ判定テーブルは、遊技状態や特別図柄の種別によって、選択される。具体的には、特1通常時リーチ判定テーブルは、非確変遊技状態において、第1始動装置112への入球に基づく表示演出でリーチを実行するか否かを選択するためのテーブルである。特1確変時リーチ判定テーブルは、確変遊技状態において、第1始動装置112への入球に基づく表示演出でリーチを実行するか否かを選択するためのテーブルである。特2通常時リーチ判定テーブルは、非確変遊技状態において、第2始動装置115への入球に基づく表示演出でリーチを実行するか否かを選択するためのテーブルである。特2確変時リーチ判定テーブルは、確変遊技状態において、第2始動装置115への入球に基づく表示演出で装飾図柄を用いてリーチを実行するか否かを選択するためのテーブルである。なお、非確変遊技状態や確変遊技状態など、各種の遊技状態の詳細は、後述する。
第1変動パターンテーブルT4は、変動パターン乱数に基づいて、変動パターン判定を行うためのテーブルである。第1変動パターンテーブルT4は、4つの変動パターンテーブル、すなわち、第1特1通常時変動パターンテーブルT4Aと、第1特1確変時変動パターンテーブルT4Bと、第1特2通常時変動パターンテーブルT4Cと、第1特2確変時変動パターンテーブルT4Dとを含む。これら4つの変動パターンテーブルは、遊技状態と特別図柄の種別によって、選択され得る。具体的には、第1特1通常時変動パターンテーブルT4Aは、非確変遊技状態で、第1始動装置112への入球に基づく第1特別図柄の変動パターンを選択するためのテーブルである。第1特1確変時変動パターンテーブルT4Bは、確変遊技状態で、第1始動装置112への入球に基づく第1特別図柄の変動パターンを選択するためのテーブルである。第1特2通常時変動パターンテーブルT4Cは、非確変遊技状態で、第2始動装置115への入球に基づく第2特別図柄の変動パターンを選択するためのテーブルである。第1特2確変時変動パターンテーブルT4Dは、確変遊技状態で、第2始動装置115への入球に基づく第2特別図柄の変動パターンを選択するためのテーブルである。
第2変動パターンテーブルT5は、変動パターン乱数に基づいて、変動パターン判定を行うためのテーブルである。第2変動パターンテーブルT5は、4つの変動パターンテーブル、すなわち、第2特1通常時変動パターンテーブルT5Aと、第2特1確変時変動パターンテーブルT5Bと、第2特2通常時変動パターンテーブルT5Cと、第2特2確変時変動パターンテーブルT5Dとを含む。これら4つの変動パターンテーブルは、遊技状態と特別図柄の種別によって、選択され得る。具体的には、第2特1通常時変動パターンテーブルT5Aは、非確変遊技状態で、第1始動装置112への入球に基づく第1特別図柄の変動パターンを選択するためのテーブルである。第2特1確変時変動パターンテーブルT5Bは、確変遊技状態で、第1始動装置112への入球に基づく第1特別図柄の変動パターンを選択するためのテーブルである。第2特2通常時変動パターンテーブルT5Cは、非確変遊技状態で、第2始動装置115への入球に基づく第2特別図柄の変動パターンを選択するためのテーブルである。第2特2確変時変動パターンテーブルT5Dは、確変遊技状態で、第2始動装置115への入球に基づく第2特別図柄の変動パターンを選択するためのテーブルである。
これら第1変動パターンテーブルT4と、第2変動パターンテーブルT5は、変動パターン判定時に、いずれか1つのテーブルが選択され、同時に選択されることはない。第1変動パターンテーブルT4は、平均変動秒数(平均演出時間)が第2変動パターンテーブルT5よりも短いテーブルであり、後述の取得時保留順情報が「3」、または、「4」の場合に選択される。第2変動パターンテーブルT5は、平均変動秒数が第1変動パターンテーブルT4よりも長いテーブルであり、後述の取得時保留順情報が「1」、または、「2」の場合に選択される。
これら第1変動パターンテーブルT4と第2変動パターンテーブルT5とは、種々の変動パターンを有している。具体的には、擬似連演出、通常ハズレ演出、ノーマルリーチ(ハズレまたは当たり)演出、SPリーチ(ハズレまたは当たり)演出(リーチ形成演出の実行後の発展演出)、SPSPリーチ(ハズレまたは当たり)演出(SPリーチ演出の実行後の発展演出)、SPSPリーチ復活(当たり)演出、ハズレ図柄配列が形成される演出、特定図柄での大当たり図柄配列が形成される演出、といった種々の演出が組み合わされた変動パターンである。ここで、擬似連演出(または擬似連続変動演出)とは、特別図柄の変動表示中において、装飾図柄を変動表示させ、当該装飾図柄を仮停止させた後、再び、変動表示させて、装飾図柄の変動表示を擬似的に繰り返す演出である。なお、この場合、擬似連演出では、装飾図柄を仮停止させているが、これに限られず、装飾図柄を仮停止させずに、スローダウンさせた後、その後、装飾図柄を変動表示させてもよい。
普通図柄判定テーブルT6は、普通図柄乱数に基づいて、普通図柄判定を行うためのテーブルである。上述した大当たり判定テーブルT1、大当たり図柄判定テーブルT2、および、普通図柄判定テーブルT6についての詳細は、後述する。
図4−2(A)に示すように、メインRAM301cは、メインCPU301aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、複数の記憶領域を有しており、例えば、保留情報記憶領域301cxと、保留情報判定領域301cyと、を有している。また、メインRAM301cは、各種フラグ(後述する確変遊技フラグ、時短遊技フラグ、および、大当たり遊技フラグなど)や、各種記録値などが格納される記憶領域(図示せず)を有している。
図4−2(B)に示すように、保留情報記憶領域301cxは、第1始動装置112に係る保留情報、および、取得時保留順情報を対応付けて格納可能な4つの保留情報領域(第1保留情報領域、第2保留情報領域、第3保留情報領域、第4保留情報領域)と、第2始動装置115に係る保留情報を格納可能な4つの保留情報領域(第1保留情報領域、第2保留情報領域、第3保留情報領域、第4保留情報領域)と、が設けられている。
保留情報記憶領域301cxの第1特別図柄に対応する保留情報領域において、保留情報の格納の優先順は、第1保留情報領域が最優先で格納対象とされ、第1保留情報領域に保留情報が格納されていれば、次に、第2保留情報領域が優先で格納対象とされ、次に、第3保留情報領域が優先で格納対象とされ、最後に、第4保留情報領域が格納対象として選択される。第2特別図柄に対応する保留情報領域においても同様である。なお、図4−2(B)では、保留情報が格納されている保留情報領域には、「〇」が示されており、保留情報が格納されていない保留情報領域には、「−」が示されている。
保留情報記憶領域301cxの保留情報領域に格納される取得時保留順情報は、保留情報が取得された際の保留順を表す情報である。詳しくは、取得時保留順情報は、保留情報が取得された場合において、その際に格納される保留情報領域の番号に対応する。例えば、保留情報が取得された場合において、第1保留情報領域のみに保留情報が格納されている場合には、保留情報は第2保留情報領域に格納されることになるので、取得時保留順情報は、「2」となる。保留情報が取得された場合において、第1保留情報領域、第2保留情報領域、および、第3保留情報領域に保留情報が格納されている場合には、保留情報は、第4保留情報領域に格納されることになるので、取得時保留順情報は、「4」となる。保留情報判定領域301cyは、保留情報に基づいて、特別図柄判定が実行される判定領域である。
図3に示すように、払出制御基板310は、遊技球の発射制御と賞球の払い出し制御を行う。この払出制御基板310は、図示しない払出CPU、払出ROM、払出RAMから構成されるワンチップマイコンを備えており、主制御基板300に対して、双方向に通信可能に接続されている。払出CPUは、遊技球が払い出されたか否かを検知する払出球計測スイッチ311、扉開放スイッチ312、及び、タイマからの入力信号に基づいて、払出ROMに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応するデータを主制御基板300に送信する。また、払出制御基板310の出力側には、遊技球の貯留部から所定数の賞球を遊技者に払い出すための賞球払出装置の払出モータ313が接続されている。払出CPUは、主制御基板300から送信された払出個数指定コマンドに基づいて、払出ROMから所定のプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、賞球払出装置の払出モータ313を制御して所定の賞球を遊技者に払い出す。このとき、払出RAMは、払出CPUの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
演出制御基板320は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。この演出制御基板320は、サブCPU320a、サブROM320b、サブRAM320cを備えており、主制御基板300に対して、当該主制御基板300から演出制御基板320への一方向に通信可能に接続されている。サブCPU320aは、主制御基板300から受信した各種コマンド、各種ユニット、演出操作スティック136、及び、タイマからの入力信号に基づいて、サブROM320bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、当該処理に基づいて、対応するデータを画像制御基板330やランプ制御基板340へ送信する。
例えば、サブCPU320aは、主制御基板300から変動開始コマンドを受信すると、メイン表示装置131、第1サイド表示装置132、第2サイド表示装置133、音声出力装置331、刀柄ユニット135、上部ユニット180、マスクユニット154、第1メガネユニット155a、第2メガネユニット155b、ナンバーユニット156、導光パネルユニット181、および演出用照明装置342等に遊技演出を実行させるための演出パターンを決定し、当該演出パターンを実行するための演出パターン指定コマンドを画像制御基板330やランプ制御基板340へ送信する。この演出パターンの決定についての詳細は、後述する。また、サブROM320bには、演出制御用のプログラムや各種の遊技の決定に必要なデータおよび複数のテーブルが格納されている。これらのテーブルについての詳細は、後述する。さらに、サブRAM320cは、サブCPU320aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能するとともに、遊技状態、演出パターン、装飾図柄、計数カウンタ、および、発射操作情報等が格納される。なお、サブRAM320cには、複数の記憶領域が設けられている。これらの記憶領域についての詳細は、後述する。
画像制御基板330は、メイン表示装置131の画像表示制御を行うための図示しない画像CPU、制御ROM、制御RAM、CGROM、VRAM、VDPと、音声CPU、音声ROM、及び、音声RAMを備えている。この画像制御基板330は、演出制御基板320に対して双方向通信可能に接続されており、その出力側にメイン表示装置131、第1サイド表示装置132、第2サイド表示装置133、および音声出力装置331が接続されている。
画像CPUは、演出制御基板320から受信したコマンドに基づいて、VDPに所定の画像を表示させる制御を行う。制御RAMは、画像CPUの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能し、制御ROMから読み出されたデータを一時的に格納する。また、制御ROMには、画像CPUの制御処理のプログラムや、演出パターンに基づくアニメーションを表示するためのアニメパターン、アニメシーン情報などが格納されている。CGROMには、メイン表示装置131等に表示される装飾図柄や背景等の画像データが多数格納されており、画像CPUは、演出制御基板320から送信された演出パターン指定コマンドに基づいて所定のプログラムを読み出すとともに、CGROMに格納された所定の画像データをVRAMに展開させ、VRAMに展開された画像データをメイン表示装置131等に表示させる制御を行い、表示演出を実現する。音声ROMには、音声出力装置331から出力するための音声のデータが多数格納されており、音声CPUは、演出制御基板320から送信された演出パターン指定コマンドに基づいて所定のプログラムを読み出すとともに、ガラス枠150、第1サイド表示装置132、および第2サイド表示装置133に設けられたスピーカ等の音声出力装置331における音声出力制御を行い、音声演出を実現する。
ランプ制御基板340は、種々の可動役物、刀柄ユニット135、および導光板パネルユニット181の制御と、発射ハンドル装置103に内蔵されるランプ、ガラス枠150に設けられた装飾部材のランプなどの演出用照明装置342の制御と、を実行する。具体的には、ランプ制御基板340は、刀柄ユニット135、上部ユニット180、マスクユニット154、第1メガネユニット155a、第2メガネユニット155b、及びナンバーユニット156の各々に設けられたモータ等を駆動制御することで、ユニットの可動役物(可動体)による役物可動演出を実現する。また、ランプ制御基板340は、導光板パネルユニット181の発光部を制御することで導光板パネルによる発光演出を実現したり、演出用照明装置342を点灯/点滅制御することで演出用照明装置342による照明演出を実現したりする。なお、ランプ制御基板340は、刀柄ユニット135や上部ユニット180等から後述する所定の信号を受信可能に接続されている。
発射制御基板350は、発射ハンドル装置103に設けられたタッチセンサ351からのタッチ信号を入力するとともに、発射ボリューム352から供給された電圧に基づいて、発射用ソレノイド353や玉送りソレノイド354に対する通電制御を行う。タッチセンサ351は、遊技者が発射ハンドル装置103に触れたことによる静電容量の変化を利用した静電容量型の近接スイッチから構成され、遊技者が発射ハンドル装置103に触れたことを検知すると、発射制御基板350に発射用ソレノイド353の通電を許可するタッチ信号を出力する。発射ボリューム352は、可変抵抗器から構成され、その発射ボリューム352に印加された定電圧(例えば5V)を可変抵抗器により分圧して、分圧した電圧を発射制御基板350へ供給する。ここで、発射用ソレノイド353の回転速度は、発射制御基板350に設けられた水晶発振器の出力周期に基づく周波数から、約99.9(回/分)に設定されている。これにより、1分間に発射される遊技球の個数は、発射ソレノイドが1回転する毎に1個発射されるため、約99.9(個/分)となる。すなわち、1個の遊技球は約0.6秒毎に発射されることになる。なお、タッチセンサ351からのタッチ信号及び発射ボリューム352からの電圧信号は、演出制御基板320へ入力されるようになっている。これにより、演出制御基板320において遊技球の発射を検出可能となる。
電源基板360は、コンデンサからなるバックアップ電源を備えており、遊技機100に電源電圧を供給する。具体的には、主制御基板300、払出制御基板310、演出制御基板320、発射制御基板350へ電源電圧を供給する。また、遊技機100に供給する電源電圧を監視し、電源電圧が所定値以下となったときに、電断検知信号を主制御基板300に出力する。より具体的には、電断検知信号がハイレベルになるとメインCPU301aは動作可能状態になり、電断検知信号がローレベルになるとメインCPU301aは動作停止状態になる。バックアップ電源はコンデンサに限らず、例えば、電池でもよく、コンデンサと電池とを併用して用いてもよい。
[主制御基板300での処理一覧]
図4−3を参照して、主制御基板300で実行される処理を説明する。図4−3は、主制御基板300で実行される処理の概略フローを示す説明図である。
図4−3に示すように、主制御基板300のメインCPU301aは、電源が供給されると、メインROM301bに格納されているプログラムに基づいて、メイン処理を実行する。メインCPU301aは、メイン処理として、電源遮断から電源遮断前の遊技状態に復旧するための電源復旧処理、または、メインRAM301cを初期化するRAMクリア処理を実行するとともに、各種の乱数(例えば、大当たり乱数)の初期値の更新を実行する。また、メインCPU301aは、メイン処理の実行中に、一定周期(例えば4ミリ秒周期)ごとに繰り返しタイマ割込処理を実行する。以下に、タイマ割り込み処理の各種処理を説明する。
乱数更新処理は、大当たり乱数、大当たり図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、および、普通図柄乱数などの各種乱数値を更新する処理である。スイッチ処理は、各スイッチからの検知信号が入力された場合に実行される処理であって、第1始動装置112または第2始動装置115の入球を検出すると大当たり乱数等を取得し保留情報として記憶する始動装置スイッチ処理と、普通図柄作動ゲート113bを遊技球が通過した場合に普通図柄乱数を取得して記憶するゲートスイッチ処理と、大当たり遊技を実行中(大当たり遊技状態時)に第1大入賞装置117に入賞した遊技球を検知する第1大入賞装置スイッチ処理と、大当たり遊技状態時に第2大入賞装置127に入賞した遊技球を検知する第2大入賞装置スイッチ処理と、を含む処理である。なお、始動装置スイッチ処理には、保留情報に基づいて大当たり判定や大当たり図柄判定等を実行する事前判定処理が含まれる。
特別図柄処理は、スイッチ処理(第1始動装置112、第2始動装置115)における処理結果に応じた特別図柄に関する処理であって、特別図柄の変動表示が終了するとメインRAM301cの保留情報記憶領域301cxにおける保留情報と取得時保留順情報とをシフトさせる保留情報シフト処理と、保留情報シフト処理で保留情報判定領域301cyにシフトされた保留情報の大当たり乱数と大当たり判定テーブルT1とに基づいて大当たり判定を実行する大当たり判定処理と、大当たり判定の結果が大当たりの場合に保留情報に含まれる大当たり図柄乱数と大当たり図柄判定テーブルT2とに基づいて大当たり図柄(特別図柄)を決定する大当たり図柄判定処理と、保留情報に含まれるリーチ乱数とリーチ判定テーブルT3とに基づいてリーチ判定を実行するリーチ判定処理と、変動パターンテーブルおよび保留情報の変動パターン乱数に基づいて変動パターンを設定する変動パターン設定処理と、第1特別図柄表示器120または第2特別図柄表示器122の変動表示を停止表示させる特別図柄停止処理と、を含む処理である。
普通図柄処理は、スイッチ処理(普通図柄作動ゲート113b)における処理結果に応じた普通図柄に関する処理であって、普通図柄の保留情報がある場合に普通図柄乱数と普通図柄判定テーブルT6とに基づいて普通図柄を判定する普通図柄判定処理と、普通図柄判定で当たりと判定した場合に可動片115bの動作パターンを設定する動作パターン設定処理と、動作パターン設定処理で設定された動作パターンに基づいて第2始動装置115の可動片115bを開閉制御する開閉部材制御処理と、を含む処理である。
大入賞装置開放制御処理は、第1大入賞装置117及び第2大入賞装置127の開閉制御に関する処理であって、大当たり遊技の初めのオープニング演出中に開放パターンを設定する開放パターン設定処理と、大当たり遊技の最後のエンディング演出が終了する場合に大当たり遊技フラグをOFFにしたり時短遊技フラグ等をONにしたりするとともに時短変動回数を所定回数(例えば、8000回)に設定する遊技状態設定処理と、を含む処理である。払出処理は、スイッチ処理での検出結果(遊技球の入賞)に応じた賞球の払い出しを制御する処理である。コマンド送信処理は、上記処理において生成された各種コマンドや演出内容を決定するために必要な情報を演出制御基板320に送信する処理である。
[演出制御基板320の電気的構成]
図4−4および図4−5を参照して、演出制御基板320の電気的構成について説明する。図4−4は、演出制御基板320の詳細を示すブロック図である。図4−5は、サブRAM320cに設けられる事前判定情報記憶領域320c3を模式的に示す説明図である。演出制御基板320は、主制御基板300から送信されるコマンド(変動パターン等含む)に基づき、演出パターンを決定して、演出パターンに基づく演出パターン指定コマンドを画像制御基板330及びランプ制御基板340へ送信する。上述したように、画像制御基板330にはメイン表示装置131等が電気的に接続されており、ランプ制御基板340には、刀柄ユニット135等が電気的に接続されている。かかる構成により、画像制御基板330およびランプ制御基板340は、演出制御基板320から送信される演出パターン指定コマンドに基づいて、表示演出、音声演出、照明演出、および、役物可動演出を実行することが可能となる。
図4−4に示すように、サブROM320bには、基幹表示演出指定テーブルTS1と、装飾図柄決定テーブルTS2と、チャンスアップ決定テーブルTS3とが格納されている。基幹表示演出指定テーブルTS1は、主制御基板300から送信される変動パターンに基づいて、上述した通常ハズレ演出、ノーマルリーチ(ハズレまたは当たり)演出、SPリーチ(ハズレまたは当たり)演出、SPSPリーチ(ハズレまたは当たり)演出、および、SPSPリーチ復活(当たり)演出のうちのいずれかの演出を、表示演出における基幹となる演出(以下では、基幹表示演出とも呼ぶ)として指定するためのテーブルである。本実施形態では、主制御基板300から送信される変動パターンと基幹表示演出とが一対一に対応している。なお、変動パターンに対し複数の基幹表示演出を対応させておき、演出制御基板320のサブCPU320aが抽選で基幹表示演出を選択するようにしてもよい。このようにすれば、同じ変動パターンであっても、その演出内容を変えることができる。また、複数の変動パターンに対して一つの基幹表示演出を対応させるようにしてもよい。装飾図柄決定テーブルTS2は、演出パターンに基づく表示演出において、仮停止表示や確定停止表示する装飾図柄の組み合わせと、リーチを実行する場合におけるリーチ図柄と、を決定するためのテーブルである。チャンスアップ決定テーブルTS3は、表示演出において、所定のチャンスアップ演出を決定するためのテーブルである。ここで、チャンスアップ演出とは、通常の演出とは異なる態様の表示演出を実行して、通常の演出と比較して、大当たりの期待度を上昇させるための演出である。
図4−5に示すように、サブRAM320cには、保留記憶領域320c1と、事前判定情報記憶領域320c3とが設けられている。なお、サブRAM320cは、所定のフラグなどが記憶されるフラグ記憶領域(図示せず)も有している。例えば、このフラグ記憶領域には、後述する連続実行演出フラグや擬似連演出実行フラグなどが格納される。保留記憶領域320c1は、第1特別図柄に対応した第1保留領域、第2保留領域、第3保留領域、および、第4保留領域と、第2特別図柄に対応した第1保留領域、第2保留領域、第3保留領域、および、第4保留領域との8つの領域に区分され、それぞれに1つの保留フラグが格納可能となっている。保留記憶領域320c1の第1特別図柄に対応する保留領域において、保留フラグの格納の優先順は、第1保留領域が最優先で格納対象とされ、第1保留領域に保留フラグが格納されていれば、次に、第2保留領域が優先で格納対象とされ、次に、第3保留領域が優先で格納対象とされ、最後に、第4保留領域が格納対象として選択される。第2特別図柄に対応する保留領域においても同様である。演出制御基板320が主制御基板300からの保留コマンドを受信すると、保留記憶領域320c1において、保留フラグが格納されている保留領域を特定し、当該保留領域の次に優先的に格納すべき保留領域に保留フラグを格納する。ただし、第4保留領域に保留フラグが格納されている状態で、保留コマンドを受信した場合には、保留フラグの格納は行わない。また、保留フラグの消去の優先順は、格納する場合の優先順の逆であり、すなわち、第4保留領域が最優先で消去対象とされ、第4保留領域に保留フラグが格納されていないと、次に、第3保留領域が優先で消去対象とされ、次に、第2保留領域が優先で消去対象とされ、最後に、第1保留領域が消去対象として選択される。演出制御基板320が主制御基板300から図柄確定コマンドを受信すると、保留記憶領域320c1において、保留フラグが格納されている保留領域を特定し、優先的に消去すべき保留領域の保留フラグを消去する。第1保留領域に保留フラグを格納されていない場合には、消去処理を行わない。
図4−5に示すように、事前判定情報記憶領域320c3は、事前判定情報(事前判定用特別図柄と事前判定用変動パターンと取得時保留順情報)を格納するための記憶領域であり、特別図柄の種別に対応して、それぞれ、4つの格納領域(第1格納領域、第2格納領域、第3格納領域、および、第4格納領域)が設けられている。また、それぞれの格納領域には、事前判定用特別図柄に基づく大当たり判定情報を格納する大当たり判定情報欄と、事前判定用図柄に基づく大当たり図柄情報を格納する大当たり図柄情報欄と、事前判定用変動パターンに基づく変動パターン情報を格納する変動パターン情報欄と、取得時保留順情報を格納する取得時保留順情報欄と、連続演出の発動の有無を示す連続演出有無情報を格納する連続演出有無情報欄と、が設けられている。詳細は後述するが連続演出有無情報は、連続演出発動情報と、連続演出不発動情報とを含む。
主制御基板300から送信されてくる保留コマンドには、事前判定情報(事前判定用特別図柄と事前判定用変動パターンと取得時保留順情報)が含まれる。事前判定情報記憶領域320c3には、これらの事前判定情報が対応付けられて格納される。第1特別図柄に対する格納領域において、事前判定情報を格納する優先順は、第1格納領域が最優先で格納対象とされ、第1格納領域に事前判定情報が格納されていれば、次に、第2格納領域が優先で格納対象とされ、次に、第3格納領域が優先で格納対象とされ、最後に、第4格納領域が格納対象として選択される。第2特別図柄に対する格納領域についても同様である。例えば、第1特別図柄の第3格納領域に既に事前判定情報が格納されている状態で、新たな第1特別図柄の事前判定情報(特定図柄A、変動パターン7B、取得時保留順情報「4」)を格納する場合(図4−5参照)には、第4格納領域の取得時保留順情報欄に「4」を表す情報を格納し、第4格納領域の変動パターン情報欄に「変動パターン7B」を表す情報を格納し、第4格納領域の大当たり図柄情報欄に「特定図柄A」を表す情報を格納し、第4格納領域の大当たり判定情報欄に「大当たり」を表す情報を格納する。
なお、図4−5では、第1特別図柄に係る第1格納領域の事前判定情報として、大当たり判定情報欄に「ハズレ」の情報が、大当たり図柄情報欄に「なし」の情報が、変動パターン情報欄に「変動パターン1」の情報が、取得時保留順情報欄に「3」を表す情報がそれぞれ格納されている。第2格納領域の事前判定情報として、大当たり判定情報欄に「ハズレ」の情報が、大当たり図柄情報欄に「なし」の情報が、変動パターン情報欄に「変動パターン2AX」の情報が、取得時保留順情報欄に「1」を表す情報がそれぞれ格納されている。第3格納領域の事前判定情報として、大当たり判定情報欄に「ハズレ」の情報が、大当たり図柄情報欄に「なし」の情報が、変動パターン情報欄に「変動パターン4BX」の情報が、取得時保留順情報欄に「2」を表す情報がそれぞれ格納されている。また、連続演出有無情報欄には、後述の先読み処理において、連続演出を実行するか否かを表す連続演出発動情報が格納される。なお、図4−5では、第1特別図柄に係る第4格納領域に対応する連続演出有無情報欄に、連続演出の発動を示す情報である連続演出発動情報として「〇」が示され、その他の格納領域には、連続演出を発動しないことを示す情報である連続演出不発動情報として「−」が示されている。
[演出制御基板320での処理一覧]
図4−6を参照して、演出制御基板320で実行される処理を説明する。図4−6は、演出制御基板320で実行される処理の一覧を示す説明図である。
図4−6に示すように、演出制御基板320のサブCPU320aは、電源が供給されると、サブROM320bに格納されているプログラムに基づいて、演出メイン処理を実行する。サブCPU320aは、演出メイン処理として、主制御基板300で実行される電源復旧処理に対応する電源復旧演出処理、または、主制御基板300で実行されるRAMクリア処理に対応するRAMクリア演出処理を実行する。また、サブCPU320aは、演出メイン処理中の実行中に、一定周期(例えば、2ミリ秒)ごとに繰り返し演出タイマ割込処理を実行する。以下に、演出タイマ割込処理の各種処理を説明する。
乱数更新処理は、演出に用いる各種乱数(例えば、装飾図柄決定乱数、チャンスアップ乱数)を更新する処理である。コマンド受信処理は、主制御基板300から送信される種々のコマンド等に基づく処理であって、保留コマンドに基づいて連続演出や擬似連演出を行うか否かを判定する先読み処理と、基幹表示演出指定テーブルTS1や装飾図柄決定テーブルTS2やチャンスアップ決定テーブルTS3に基づいて演出パターンを決定する演出パターン決定処理と、保留コマンドを受信した場合にサブRAM320cの保留記憶領域320c1に保留フラグを格納するとともにメイン表示装置131での保留表示のための保留表示コマンドをセットする保留処理と、変動開始コマンドを受信した場合にサブRAM320cの事前判定情報記憶領域320c3の事前判定情報のシフト処理を実行する事前判定情報シフト処理と、普通図柄判定の判定結果に応じてメイン表示装置131で普通図柄の変動に対応する演出を行うための処理である普図演出処理と、図柄確定コマンドに基づいてメイン表示装置131で変動中の装飾図柄を確定停止表示させるための処理である図柄確定処理と、オープニング演出やエンディング演出や大当たり遊技中のラウンド演出を実行する大当たり処理と、を含む処理である。演出ボタン処理は、刀柄ユニット135や演出操作スティック136を介した入力を検出して所定の演出を行う処理である。コマンド送信処理は、上記各種処理で生成された各種コマンドを画像制御基板330及びランプ制御基板340へ送信する処理である。
ここで、連続演出とは、メイン表示装置131において、実行され得る演出であり、特別図柄における複数の変動表示に亘って、変動開始演出中に実行され得る演出である。この連続演出は、1種類の演出だけで構成されていてもよいし、複数種類の演出を含んでいてもいい。連続演出が複数種類の演出を含む場合には、複数種類の演出のうち1つの演出を選択して実行するようにしてもよい。また、連続演出は、特別図柄における1回の変動表示に実行されてもよい。また、擬似連演出は、1種類の演出だけで構成されていてもよいし、複数種類の演出を含んでいてもいい。擬似連演出が複数種類の演出を含む場合には、複数種類の演出のうち1つの演出を選択して実行するようにしてもよい。
[上部ユニット180の構成]
図5−1〜図5−3を参照して、上部ユニット180の構成について説明する。図5−1は、上部ユニット180の斜視図であり、(A)は上部ユニット180がガラス枠150の上部の一部を覆うように外枠160に対して固定された状態の図であり、(B)は上部ユニット180が外枠160に対してのみ固定された状態の図である。図5−2は、上部ユニット180背面における斜視図であり、(A)は右背面の斜視図であり、(B)は左背面の斜視図である。図5−3は、上部ユニット180における提灯部材1580の概略図であり、(A)は提灯部材1580の斜視図であり、(B)は提灯部材1580が分解された状態を示す概略図である。
図5−1に示すように、上部ユニット180は、内部にLEDが設けられた第1側部1510と第2側部1530と、所定の文字のロゴが形成され可動に構成された役物である文字役物1550と、第1側部1510と第2側部1530とが可動に連結されるとともに外枠160に対して固定される第1支柱部1515と第2支柱部1535と、を備える。
文字役物1550は、所定の文字のロゴが形成された本体部1555と、遊技状態に応じた演出において本体部1555を作動させるための駆動部1570とから構成されている。本体部1555は、ロゴが形成されたロゴ部材が可動となっているとともに、内部に図示しない可動役物が収納されている。駆動部1570は、本体部1580のロゴ部材および可動役物を作動させるためのモータ、当該モータからの駆動力をロゴ部材や可動役物に伝えるためのリンク機構、ランプ制御基板340からの各種の信号の送受信および電源基板360からの電力供給等の上部ユニット180の作動を制御するための図示しないユニット制御部、が設けられている。なお、本体部1555には、図示しないLEDが設けられており、遊技状態に応じた演出において、様々な発光演出が行われる。
第1側部1510は、第1支柱部1515に対して摺動可能に連結されるとともに文字役物1550が固定されている。また、第2側部1530は、第2支柱部1535に対して摺動可能に連結されるとともに文字役物1550が固定されている。さらに、第1側部1510および第2側部1530の各々には、遊技状態に応じて発光する装飾のための部材であって、提灯の形態に模した後述する提灯部材1580、1585が設けられている。なお、第1側部1510と第2側部1530には、図示しないLEDが設けられており、遊技状態に応じた演出において、様々な発光演出が行われる。そして、第1支柱部1515には、図示しないレールが設けられた第1レール部と、第1側部1510が固定されるとともに第1レール部のレールに沿って摺動可能な図示しない第1摺動部と、が設けられている。またそして、第2支柱部1535には、図示しないレールが設けられた第2レール部と、第2側部1530が固定されるとともに第2レール部のレールに沿って摺動可能な図示しない第2摺動部と、が設けられている。
図5−1(B)に示すように、ガラス枠150の上部の一部を覆うように外枠160に対して固定される上部ユニット180(図5−1(A)を参照。)を、ガラス枠150から取外すとき(外枠160に対して固定されているもののガラス枠150の上部の一部を覆わないような状態にするとき)には、第1摺動部に固定された第1側部1510と第2摺動部に固定された第2側部1530と第1側部1510および第2側部1530に固定された文字役物1550とを一体として、第1支柱部1515の第1レール部および第2支柱部1535の第2レール部のレールに沿って遊技機の前面で上斜め前方向に移動させる。このように、図5−1(B)に示すような状態に上部ユニット180をすることで、ガラス枠150が、上部ユニット180の文字役物1550により覆われていない状態となって、開閉可能な状態とすることができる。なお、ガラス枠150の開閉の構造についての詳細は、後述する。
図5−2(A)に示すように、第1支柱部1515の端部には、外枠160に対して取付けられる第1支柱取付部1517が設けられている。この第1支柱取付部1517は、外枠160に対して挿入される第1支柱取付ピン1520と、第1支柱取付ピン1520と同じ方向に延設された第1支柱取付片1525とが設けられている。また、第1支柱取付ピン1520は、先端においてテーパが形成されることで先細った形状となっており、テーパが形成されていない部分に切欠き部1521が設けられている。文字役物1550の駆動部1570におけるガラス枠150に取付けられる背面の左領域には、ガラス枠150に対して挿入される第1本体取付ピン1590と、後述する第1ガラス枠隆起部と嵌合する第1本体嵌合穴1593とが設けられている。また、第1本体取付ピン1590は、先端においてテーパが形成されることで先細った形状となっており、テーパが形成されていない部分に切欠き部1591が設けられている。
図5−2(B)に示すように、第2支柱部1535の端部には、第1支柱部1515の第1支柱取付部1517と略同様の構成の第2支柱取付部1537が設けられている。この第2支柱取付部1537は、第1支柱取付ピン1520と略同じ形状で切欠き部1541が形成された第2支柱取付ピン1540と、第1支柱取付片1525と略同じ形状の第2支柱取付片1545とが設けられている。文字役物1550の駆動部1570におけるガラス枠150を覆う背面の右領域には、第1本体取付ピン1590と同じ形状で切欠き部1596が形成された第2本体取付ピン1595と、後述する第2ガラス枠隆起部1735と嵌合する第2本体嵌合穴1598とが設けられている。
さらに、文字役物1550の駆動部1570におけるガラス枠150を覆う背面の右領域には、遊技盤ユニット102における制御基板等と電気的に接続するための上部ユニットコネクタ1575が設けられている。また、上部ユニットコネクタ1575には、図示しないバネが設けられており、着脱方向に可動な構造となっている。このような構造の上部ユニットコネクタ1575においては、所定の力で、着脱方向に引っ張ったり、押圧したりすることが可能な構造となっている。
図5−3(A)に示すように、提灯部材1580は第1側部1510の前側部に固定されており、詳述しないが、提灯部材1585は第2側部1530の前側部に固定されている。提灯部材1580は、前面側に「U」の文字の装飾が施された半透明の部材であり、内部に設けられたLEDを発光させることにより、発光演出を実行するための部材である。なお、提灯部材1585は、提灯部材1580と同様の構成であって、同様の発光演出を実行するためのものである。
図5−3(B)に示すように、提灯部材1580は、裏側提灯ケース部1581a、表側提灯ケース部1581b、および提灯基板1582を有する。裏側提灯ケース部1581aおよび提灯基板1582は、第1側部1510に固定されており、裏側提灯ケース部1581aに対して表側提灯ケース部1581bを嵌め合わせると、提灯基板1582が内包されるような構造である。つまり、表側提灯ケース部1581bは、上部ユニット180における着脱可能な部材である。また、提灯基板1582には、複数のLEDと、検出物体に信号光を照射して検出物体からの反射光を受光して検出する6つの反射型センサ1583a〜1583fと、これらのLEDや反射型センサの作動およびユニット制御部との種々の信号の送受信等を制御するための提灯制御部が設けられている。表側提灯ケース部1581bの内側には反射型センサ1583a〜1583fによって検出可能な検出物体(例えば、アルミ部材)が設けられる反射部1584a〜1584eが5つ設けられている。そして、提灯基板1582の提灯制御部は、ランプ制御基板340からの演出のための信号をユニット制御部を介して受信して、LEDに所定の発光演出を実行させるとともに、反射型センサ1583a〜1583fを作動させて検出結果をユニット制御部を介してランプ制御基板340に送信可能となっている。
[ガラス枠150、外枠160、および内枠170の上部の構成]
図6−1および図6−2を参照して、ガラス枠150、外枠160、および内枠170の上部の構成と、ガラス枠150に設けられた錠ユニット190の構成について説明する。図6−1は、ガラス枠150および外枠160の上部における構成の概略図であり、(A)は上部ユニット180が取り外された状態のガラス枠150および外枠160の上部における構成の概略図であり、(B)は上部ユニット180が取り外された状態のガラス枠150および外枠160の右上部の構成の概略を示した斜視図である。図6−2は、ガラス枠150の錠ユニット190の構成の概略図であり、(A)はロック状態の錠ユニット190を示す図であり、(B)は非ロック状態の錠ユニット190を示す図である。なお、図6−1は、遊技機100から上部ユニット180が取り外された状態であるため、遊技盤ユニット102の役物ユニット102Bに設けられている遊技盤コネクタ1620がコネクタ開口部1615から露出している。
図6−1(A)に示すように、ガラス枠150には、上部ユニット180の第1本体取付ピン1590が挿入される第1ガラス枠挿入孔部1600と、第2本体取付ピン1595が挿入される第2ガラス枠挿入孔部1610と、上部ユニットコネクタ1575が挿入されるコネクタ開口部1615と、ガラス枠150を開放するときに操作される開放レバー1625とが設けられている。外枠160には、第1支柱取付部1517が取付けられる第1支柱固定部1650と、第2支柱取付部1537が取付けられる第2支柱固定部1660と、後述する外枠ロック機構におけるロック状態から非ロック状態に切替えるときに操作される外枠ロック解除操作部1675と、が設けられている。
図6−1(B)に示すように、第2ガラス枠挿入孔部1610には、開口縁に丸みを帯びた面取り部が形成されている第2ガラス枠挿入孔1630と、第2ガラス枠隆起部1635とが設けられている。第2ガラス枠挿入孔1630は、開口縁に面取り部が形成されていることで、面取り部が形成されていないものに比べて、第2本体取付ピン1595を面取り部に沿って挿入し易い構造となっている。また、第2ガラス枠隆起部1635は、第2本体嵌合穴1598に嵌合する突起と、第2ガラス枠挿入孔1630の下方に設けられた半円状の突起とから構成されている。この第2ガラス枠隆起部1635において、半円状の突起が形成されていることで、第2本体取付ピン1595を第2ガラス枠挿入孔1630へ挿入するときに、第2本体取付ピン1595が開口縁の面取り部に沿って開口縁の下方へ滑り出てしまうことが防止される。つまり、第2ガラス枠挿入孔1630の開口縁の面取り部と第2ガラス枠隆起部1635とは、第2本体取付ピン1595を第2ガラス枠挿入孔1630へ挿入するときの位置決めのガイドとしての機能を有する。
なお、第1ガラス枠挿入孔部1600は、第2ガラス枠挿入孔部1610と略同様の構造であり、詳述しないが、第1ガラス枠挿入孔と、第1ガラス枠隆起部とが設けられている。また、コネクタ開口部1615には、内枠170に取付けられた遊技盤ユニット102における遊技盤コネクタ1620が配設されるため、文字役物1550をガラス枠150に取付けたときに、上部ユニットコネクタ1575を遊技盤コネクタ1620に嵌合させることができる。さらに、開放レバー1625は、錠ユニット190に連結されており、開放レバー1625が操作されると、ガラス枠150が開放可能となる。なお、開放レバー1625は、文字役物1550がガラス枠150の上部の一部を覆うような状態になっているときには、文字役物1550とガラス枠150との間に配設されるため、操作が難しい状態となっている。
第2支柱固定部1660は、第2外枠挿入孔1662と、第2外枠挿入片1665と、第2外枠受け部1667と、第2外枠押圧部1670とが設けられている。第2外枠挿入孔1662は、開口縁に面取り部が形成されていることで、面取り部が形成されていないものに比べて、第2支柱取付ピン1540を面取り部に沿って挿入し易い構造となっている。また、第2外枠挿入片1665は、第2外枠挿入孔1662の開口から上方に延設された壁部であり、第2支柱部1535を取付けるときに、第2支柱取付ピン1540が第2外枠挿入孔1662以外の部分に入り込むことを防止する。さらに、第2外枠押圧部1670は、後述する外枠ロック機構に連結されている部材であって、第2支柱部1535が取付けられるときに、第2支柱取付片1545によって押圧される。
また、第2外枠受け部1667は、第2支柱部1535を取付けたときに第2支柱部1535の底面を接触させて上部ユニット180を支える、といった機能を備えるとともに、第2支柱部1535を取付けるときに第2支柱部1535の底面を沿わせつつ、第2支柱取付ピン1540を第2外枠挿入孔1662に挿入させることも可能にする部材である。つまり、第2外枠挿入孔1662と、第2外枠挿入片1665と、第2外枠受け部1667とは、第2支柱取付ピン1540を第2外枠挿入孔1662に挿入させるときの位置決めのガイドとしての機能を有する。なお、第1支柱固定部1650は、第2支柱固定部1660と同様の構成であり、第1外枠挿入孔と、第1外枠挿入片と、第1外枠受け部と、第1外枠押圧部とが設けられている。
[上部ユニット180のロック機構の構成]
上部ユニット180におけるロック機構としては、ガラス枠150に対してのロック状態と非ロック状態との切替が可能な錠ユニット190によるガラス枠ロック機構と、外枠160に対してのロック状態と非ロック状態との切替が可能な外枠ロック機構と、がある。特に、ガラス枠ロック機構は上部ユニット180の文字役物1550におけるガラス枠150に対するロック機構であり、外枠ロック機構は上部ユニット180の第1支柱部1515と第2支柱部1535とにおける外枠160に対するロック機構である。以下に、ガラス枠ロック機構と外枠ロック機構とについて説明する。
図6−2に示すように、ガラス枠ロック機構を構成する錠ユニット190は、ガラス枠150の背面に設けられる機構であって、回転部材1680と、第1リンク部材1681と、第2リンク部材1685と、第3リンク部材1690とを備える。回転部材1680は、ガラス枠150に設けられた鍵穴部材に連結されており、鍵穴部材の鍵穴に差込まれた所定の鍵が回転されることに連動して回転する部材である。第1リンク部材1681は、回転部材1680の作動に応じて、ガラス枠150の右側の面において上下方向に作動可能に設けられた部材であり、第2リンク部材1685に対して作用可能に設けられている。第2リンク部材1685は、第1リンク部材1681の作動に応じて、第3リンク部材1690を連動させるように設けられた部材である。第3リンク部材1690は、ガラス枠150の上側の面において左右方向に作動可能に設けられた部材であり、第2リンク部材1685を介して第1リンク部材1681の作動が作用可能に設けられている。また、付勢力供給部1688は、付勢力を発生させるバネが設けられるとともに、第1リンク部材1681に対して下方向の付勢力が加えられるように、第1リンク部材1681にワイヤで連結されている。センサ1698は、第3リンク部材1690の動きに応じて、錠ユニット190がロック状態か非ロック状態かを検知するセンサである。
図6−2(A)に示すように、錠ユニット190がロック状態である場合は、第1ガラス枠挿入孔部1600に挿入された第1本体取付ピン1590の切欠き部1591に対して、第3リンク部材1690の左端部1693が嵌まり込むとともに、第2ガラス枠挿入孔部1610に挿入された第2本体取付ピン1595の切欠き部1596に対して、第3リンク部材1690の右端部1695が嵌まり込んだ状態である。つまり、錠ユニット190がロック状態である場合には、文字役物1550を取外すことができないこととなる。なお、文字役物1550を取付けていないときの錠ユニット190においては、第3リンク部材1690に対して、図示しないバネにより左方向の付勢力が働いていることで、上述したようなロック状態が維持される。
図6−2(B)に示すように、錠ユニット190が非ロック状態である場合には、第1本体取付ピン1590の切欠き部1591に対して、第3リンク部材1690の左端部1693が嵌まり込んでおらず、第2本体取付ピン1595の切欠き部1596に対して、第3リンク部材1690の右端部1695も嵌まり込んでいない状態である。つまり、錠ユニット190が非ロック状態である場合には、文字役物1550を取外すことができることとなる。
ここで、錠ユニット190によるガラス枠ロック機構において、ロック状態から非ロック状態にする場合の各部材の作動について説明する。まず、鍵穴部材に挿入された所定の鍵を左に回すと、回転部材1680が左に回転し、第1リンク部材1681を上方向に作動させる。この第1リンク部材1681の動きが、第2リンク部材1685を介して第3リンク部材1690に作用し、第3リンク部材1690が右方向に作動する。このように、第3リンク部材1690が右方向に作動することによって、第1本体取付ピン1590の切欠き部1591に対する第3リンク部材1690の左端部1693の嵌まり込みと、第2本体取付ピン1595の切欠き部1596に対する第3リンク部材1690の右端部1695の嵌まり込みが解除される。一方で、文字役物1550をガラス枠150に取付けるときは、錠ユニット190においてはロック状態であって、第1ガラス枠挿入孔部1600および第2ガラス枠挿入孔部1610に対して第1本体取付ピン1590および第2本体取付ピン1595を挿入することとなる。このとき、挿入される第1本体取付ピン1590および第2本体取付ピン1595は上述のように先細りの形状であることから、第3リンク部材1690の左端部1693および右端部1695の各々が右方向へ逃げるように、第3リンク部材1690自体が右方向へ移動する。そして、第1本体取付ピン1590および第2本体取付ピン1595が挿入されると、第3リンク部材1690は付勢力によって左方向へ移動して、切欠き部1591および切欠き部1596に対して、第3リンク部材1690の左端部1693および右端部1695が嵌まり込み、第1本体取付ピン1590および第2本体取付ピン1595がロックされる。
外枠ロック機構は、第1外枠押圧部、第2外枠押圧部1670、および複数の部材から構成されたリンク機構であり(図6−1を参照。)、外枠160に対して上部ユニット180の第1支柱部1515と第2支柱部1535とが取外し不可能なロック状態または取外し可能な非ロック状態に、外枠ロック解除操作部1675が操作されることによって切替可能なものである。外枠ロック機構は、外枠160に対して外枠160における第1支柱固定部1650と第2支柱固定部1660とで挟まれる位置に設けられており、上部ユニット180がガラス枠150に対して取付けられているときには、文字役物1550によって外枠ロック解除操作部1675が露出していないため操作できないように設けられている。つまり、上部ユニット180を外枠160から取外すときには、文字役物1550を遊技機の前面で上斜め前方向に移動させることによりガラス枠150の上部の一部を覆わない状態にした後に、露出した外枠ロック解除操作部1675が操作されることによって第1支柱固定部1650と第2支柱固定部1660とが非ロック状態となり、上部ユニット180の全体を取外す、という手順の作業を実行することとなる。
ここで、上部ユニット180と遊技盤ユニット102との電気的な接続について説明する。まず、上部ユニット180と遊技盤ユニット102とが電気的に非接続状態となる場合、つまり、上部ユニットコネクタ1575と遊技盤コネクタ1620との接続について説明する。上部ユニットコネクタ1575は上部ユニット180の背面に設けられたオス型コネクタ(図5−2(B)を参照。)であり、遊技盤コネクタ1620は遊技盤ユニット102(役物ユニット102B)の上部に設けられたメス型コネクタ(図9−1および図9−4を参照。)であり、上部ユニットコネクタ1575と遊技盤コネクタ1620とは互いに嵌合する形状である。また、上述したように、上部ユニットコネクタ1575は可動な構造であるものの、遊技盤コネクタ1620は上部ユニットコネクタ1575のように可動でない構造のものである。上部ユニット180がガラス枠150の上部の一部を覆うような状態で取付けられていると、上部ユニットコネクタ1575はコネクタ開口部1615から露出している遊技盤コネクタ1620に嵌合された状態となって、上部ユニット180が遊技盤ユニット120を介して電源基板360から電力供給可能、且つ上部ユニット180のユニット制御部とランプ制御基板340とで種々の信号の送受信可能に接続されることとなる。
また、上部ユニットコネクタ1575は、上述したように、図示しないバネによって、着脱方向における所定の可動範囲を有しているため、引っ張られることが可能な構造とされている。そのため、錠ユニット190を非ロック状態にして文字役物1550をガラス枠150から少し離間させた状態にするだけでは、上部ユニットコネクタ1575は遊技盤ユニット102から外れることがなく、ガラス枠150に対して文字役物1550を所定の距離に(上部ユニットコネクタ1575の可動範囲よりも大きい範囲となるように)離間させないと上部ユニットコネクタ1575が遊技盤コネクタ1620から外れないようになっている。つまり、遊技機100において、例えば、錠ユニット190の鍵穴に所定の鍵を挿入して左に回すと電源基板360からの上部ユニット180への電力供給が遮断されるような構成とすれば、文字役物1550を遊技機の前面で上斜め前方向に移動させてガラス枠150の上部の一部を覆わない状態にするときには、所定の鍵を左に回す操作によって上部ユニット180への電力供給が遮断された後に、上部ユニットコネクタ1575が引っ張られつつ遊技盤コネクタ1620から引き抜かれることとなる。したがって、このような構成であれば、上部ユニット180に対する瞬断が防止されていることとなるため、例えば、文字役物1550が誤って取外されることを原因とした上部ユニット180での瞬断による故障が防止されるような構成とすることができる。
[刀柄ユニット135の構成]
図7−1および図7−2を参照して、刀柄ユニット135の構成について説明する。図7−1は、刀柄ユニット135の正面図である。図7−2は、刀柄ユニット135の概略図であり、(A)は刀柄ユニット135の背面の概略図であり、(B)は刀柄ユニット135の底面の概略図である。
図7−1および図7−2に示すように、刀柄ユニット135には、刀柄部1700と、外カバー1750と、機構部1755と、が設けられている。刀柄部1700は、刀剣における柄の部分の形態を模した形状のものであって、遊技状態に応じて振動等の態様での演出を行うとともに、遊技者による押圧等の操作可能に構成されている。外カバー1750は、後述するガラス枠150の下部に取付けられた場合に、ガラス枠150に形成された開口部1880を覆うような形状に構成されている。機構部1755は、刀柄部1700を作動させるためのモータ、モータの駆動や図示しないLEDの発光とランプ制御基板340との種々の信号の送受信等の制御のための制御部と、それらを内包するケースと、を備える。また、機構部1755には、制御部とランプ制御基板340との種々の信号の送受信と電源基板360からの電力供給のために、後述するガラス枠150のガラス枠コネクタ1860と接続させるための刀柄コネクタ1760が設けられている。さらに、機構部1755のケースには、ガラス枠150に対して、刀柄ユニット135をロックさせるための第1刀柄ロック孔1780、第2刀柄ロック孔1770が設けられている。
[ガラス枠150の下部の構成]
図8−1および図8−2を参照して、ガラス枠150の下部において、刀柄ユニットが取付けられる部分の構成について説明する。図8−1は、ガラス枠150の下部における構成の上面の概略図である。図8−2は、ガラス枠150の下部における構成の概略図であり、(A)はガラス枠150の下部の底面図であり、(B)はガラス枠150の下部の背面図である。
図8−1および図8−2に示すように、ガラス枠150の下部には、2つのスピーカ1820、1825と、演出操作スティック136と、上皿128と、刀柄ユニット135の機構部1755が嵌まり込むための開口部1880と、が設けられた内部に刀柄ユニット135の機構部1755を内包する形状のガラス枠下装飾部1810が形成されている。また、ガラス枠下装飾部1810には、底面における第1刀柄固定部1885と、ガラス枠150の背面における第2刀柄固定部1895と、内部のガラス枠コネクタ1860と、が設けられている。さらに、第1刀柄固定部1885は、開口部1880の内側における底面から上方に突設されたピン状部とピン状部の中心から放射状に延設された2つの突起部とからなる第1刀柄固定ピン1887aと、ガラス枠150の外側における底面に設けられた第1刀柄固定切替部1887bとから構成されている。第1刀柄固定部1885は、第1刀柄固定切替部1887bを回転させると、連結されている第1刀柄固定ピン1887aも回転するような構造である。なお、第2刀柄固定部1895は、第1刀柄固定部1885と同様の構造であり、第2刀柄固定ピン1897aと、第2刀柄固定切替部1897bとから構成されている。
このような構成のガラス枠150に刀柄ユニット135を取付けるときには、まず、ガラス枠コネクタ1860を刀柄コネクタ1760に接続して、刀柄ユニット135の機構部1755を開口部1880からガラス枠下装飾部1810の内部に挿入する。このとき、第1刀柄固定ピン1887aが第1刀柄ロック孔1780に嵌まり込むとともに、第2刀柄固定ピン1897aが第2刀柄ロック孔1770に嵌まり込むように、機構部1755をガラス枠下装飾部1810の内部に挿入する。そして、第1刀柄固定切替部1887bおよび第2刀柄固定切替部1897bを回転操作することで、ガラス枠150のガラス枠下装飾部1810に対して、刀柄ユニット135をロックさせる。このように、刀柄ユニット135がガラス枠150に対して取付けられると、ガラス枠コネクタ1860と刀柄コネクタ1760とが接続されているため、刀柄ユニット135が電源基板360から電力供給可能、且つ刀柄ユニット135の制御部とランプ制御基板340とで種々の信号の送受信可能に接続されることとなる。なお、ガラス枠150のガラス枠下装飾部1810から刀柄ユニット135を取外すときは、ガラス枠150の背面に設けられた第2刀柄固定切替部1897b(図8−2(B)を参照。)を操作しなければいけないため、上述した錠ユニット190の鍵穴部材に所定の鍵を差込み操作してガラス枠150を開放させる必要がある。
[遊技盤ユニット102の構成]
図9−1〜図9−5を参照して、遊技盤ユニット102の構成について説明する。図9−1は、遊技盤ユニット102の表側面の斜視図であり、図9−2は、遊技盤ユニット102の裏側面の斜視図である。図9−3は、遊技盤102Aの表側面の斜視図である。図9−4は、役物ユニット102Bの表側面の斜視図である。図9−5は、演出制御基板ユニット102Cと主制御基板ユニット102Dとが設けられたメイン表示装置131の裏側面の斜視図である。
図9−1および図9−2に示すように、遊技盤ユニット102は、遊技盤102Aと、役物ユニット102Bと、メイン表示装置131と、演出制御基板ユニット102Cと、主制御基板ユニット102Dと、から構成されている。遊技盤102Aは、遊技盤ユニット102の表側面において、役物ユニット102Bに対して着脱可能に取付けられる。また、メイン表示装置131は、遊技盤ユニット102の裏側面において、役物ユニット102Bに対して着脱可能に取付けられる。さらに、演出制御基板ユニット102Cと主制御基板ユニット102Dとは、遊技盤ユニット102の裏側面において、メイン表示装置131に対して各々が着脱可能に取付けられる。
図9−1に示すように、遊技盤ユニット102の遊技盤102Aの表側面には、四角の各々に遊技盤固定部1912a、1914a、1916a、1918aを一つずつ備えている。これらの遊技盤固定部1912a、1914a、1916a、1918aは、各々において略同様の構造であり、遊技盤102Aの表面に回転操作が可能に設けられた固定切替部と、遊技盤102Aの裏面に突設されたピン状部とピン状部の中心から放射状に延設された2つの突起部とからなる固定ピンとから構成されている。これらの遊技盤固定部1912a、1914a、1916a、1918aは、各々の固定切替部を回転させると、遊技盤102Aの裏側面において連結されている各々の固定ピンも回転するような構造である。なお、これら遊技盤固定部1912a、1914a、1916a、1918aの各々の固定ピンが嵌まり込むために役物ユニット102Bに設けられたロック孔1912b、1914b、1916b、1918bについては後述する。また、遊技盤ユニット102の役物ユニット102Bの上部には、上述したように上部ユニットコネクタ1575と嵌合する形状の遊技盤コネクタ1620が設けられており、遊技盤コネクタ1620は、上部ユニットコネクタ1575とは異なり、可動でない構造のものである。さらに、遊技盤ユニット102の役物ユニット102Bの表側面には、四角の各々に、後述するユニット押圧部2022、2024やユニット固定部2026、2028により押圧される部分であるユニット係合部1922、1924、1926、1928が設けられている。
図9−2に示すように、遊技盤ユニット102の裏側面には、役物ユニット102Bに対して、着脱可能にメイン表示装置131が設けられ、メイン表示装置131に対して着脱可能に演出制御基板ユニット102Cと主制御基板ユニット102Dとが設けられている。また、遊技機100における電源基板360から供給される電力や、主制御基板300等からの各種の信号等に関しての授受を中継するための中継基板1950が、役物ユニット102Bに設けられている。中継基板1950は、役物ユニット102Bに対して着脱不可能に設けられており、遊技機100における各ユニットとは図示しないケーブルによって接続されている。また、役物ユニット102Bには、中継基板1950と種々の可動役物との間にメイン表示装置131が設けられるスペースが形成されており、そのスぺ―スには、メイン表示装置131がスライドされることによって嵌まり込むための表示装置枠が設けられている。さらに、メイン表示装置131には、表示装置枠に嵌まり込んだ状態で、役物ユニット102Bに対して嵌合することによって、着脱可能な状態である非ロックまたは着脱不可能な状態であるロックに切替可能なロック切替部1970、1975が設けられている。
[遊技盤102Aの構成]
図9−3に示すように、遊技盤102Aは、透明なアクリル部材からなり、複数の釘(図示せず)や風車(図示せず)が配置されている。これら釘や風車は、遊技球の動きを変更したり、所定の入賞口に誘導したりする機能を有する。また、遊技盤固定部1912a、1914a、1916a、1918aや、第1始動装置112、普通図柄作動ゲート113b、第2始動装置115、第1大入賞装置117、第2大入賞装置127、可動片115b、117b、127bが設けられている。なお、上述のように各始動装置等が設けられている遊技盤102Aには、図示しないゲート検出スイッチ303、第1始動装置検出スイッチ304、第2始動装置検出スイッチ305、第1入賞装置検出スイッチ306a、第2入賞装置検出スイッチ306b、および始動装置開閉ソレノイド307、第1大入賞装置開閉ソレノイド308、第2大入賞装置開閉ソレノイド370も設けられている。さらに、遊技盤102Aには、表示器125における種々の表示の示唆する内容の説明等が記載されたカバーである表示器カバー1925Aも設けられている。
なお、本実施形態では、遊技盤102Aは、透明に形成されているが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、遊技盤102Aは、光透過性に形成されていればよく、半透明でもよい。また、遊技盤102Aは、アクリル部材以外の部材、例えば、透明なプラスチック部材から形成されてもよい。
[役物ユニット102Bの構成]
図9−4に示すように、役物ユニット102Bには、マスクユニット154と、第1メガネユニット155aと、第2メガネユニット155bと、ナンバーユニット156と、いった可動役物と、導光パネルユニット181と、ユニット係合部1922、1924、1926、1928と、が設けられている。また、役物ユニット102Bには、表示器125における複数のLEDで構成された部材である発光部材1925Bが、遊技盤102Aの表示器カバー1925Aによって覆われる位置に設けられている。さらに、役物ユニット102Bには、ロック孔1912b、1914b、1916b、1918bが設けられている。ここで、遊技盤102Aの遊技盤固定部1912a、1914a、1916a、1918aと、役物ユニット102Bのロック孔1912b、1914b、1916b、1918bとによるロック機構について説明する。役物ユニット102Bに遊技盤102Aを取付けるときには、まず、遊技盤固定部1912a、1914a、1916a、1918aにおける各々の固定ピンが、ロック孔1912b、1914b、1916b、1918bに嵌まり込むように取付ける。そして、遊技盤固定部1912a、1914a、1916a、1918aの各々を回転操作することで、役物ユニット102Bに対して、遊技盤102Aをロックさせることができる。
[メイン表示装置131等の構成]
図9−5に示すように、演出制御基板ユニット102Cは、演出制御基板320が演出制御基板ケース1970に内包されたものであり、主制御基板ユニット102Dは、主制御基板300が主制御基板ケース1980に内包されたものである。また、演出制御基板ケース1990は、図示しないサブ固定部によりメイン表示装置131に対して固定されており、サブ固定部が操作されることによって着脱可能な構成となっている。さらに、主制御基板ケース1980も、図示しないメイン固定部によりメイン表示装置131に対して固定されており、メイン固定部が操作されることによって着脱可能な構成となっている。つまり、演出制御基板ユニット102Cと主制御基板ユニット102Dとは、各々がメイン表示装置131に対して着脱可能な構成となっている。
[遊技機100における種々の部材の着脱]
図10−1〜図10−6を参照して、遊技機100における種々の部材の着脱について説明する。図10−1は、上部ユニット180の着脱操作における文字役物1550の動きを説明する図であり、(A)は文字役物1550によりガラス枠150の上部の一部が覆われた状態を示す概略図であり、(B)は文字役物1550によりガラス枠150の上部の一部が覆われていない状態を示す概略図である。図10−2は、ガラス枠150を開放した状態の概略図である。図10−3は、ガラス枠150を開放した状態の概略図であり、(A)は遊技盤102Aのみを取外した状態の概略図であり、(B)は遊技盤ユニット102を取外した状態の概略図である。図10−4は、ガラス枠150および内枠170を開放した状態の概略図である。図10−5は、ガラス枠150および内枠170を開放した状態の概略図であり、(A)は演出制御基板ユニット102Cと主制御基板ユニット102Dとを取外した状態の概略図であり、(B)はメイン表示装置131を取外した状態の概略図である。図10−6は、遊技機100に誤った部材が取付けられたときのメイン表示装置131に装着エラー表示が表示された場合を示した図であり、(A)はメイン表示装置131に装着エラー表示2050aが表示された状態の図であり、(B)はメイン表示装置131に装着エラー表示2050bが表示された状態の図であり、(C)はメイン表示装置131に装着エラー表示2050cが表示された状態の図である。
[上部ユニット180の着脱]
図10−1(A)に示すように、上部ユニット180は、文字ユニット1550がガラス枠150の上部の一部を覆った状態で外枠160に対して取付けられる。上部ユニット180においては、文字役物1550がガラス枠150の上部の一部を覆った状態になるとともに、第1支柱部1515および第2支柱部1535が外枠160に対して取付けられている。このように、上部ユニット180が取付けられていると、文字役物1550によりガラス枠150の上部の一部が覆われているとともに、文字役物1550と第1側部1510と第2側部1530と第1支柱部1515と第2支柱部1535とが一体となるように連結されているため、ガラス枠150を開放させることができない。
図10−1(B)に示すように、取付けられている上部ユニット180を取外すときには、まず、鍵穴部材に挿入された所定の鍵を左に回して、錠ユニット190を非ロック状態にした状態で、文字役物1550を遊技機の前面で上斜め前方向に移動させる。このとき、文字役物1550は、第1側部1510および第2側部1530と一体となって、第1支柱部1515および第2支柱部1535のレールに沿って持ち上がるように移動する。このとき、第1支柱部1515と第2支柱部1535とは、外枠160に取付けられた状態である。このように、第1側部1510および第2側部1530と文字役物1550が一体として移動させられると、ガラス枠150は開放可能な状態となる。また、鍵穴部材に挿入された所定の鍵を左に回すと、遊技盤ユニット102から上部ユニット180への電力供給が遮断される構成となっている。
[遊技盤ユニット102の着脱]
図10−2に示すように、遊技機100において、上部ユニット180の文字ユニット1550を移動させた後に、ガラス枠150を開放させると、遊技盤固定部1912a、1914a、1916a、1918a、ユニット押圧部2022、2024、およびユニット固定部2026、2028が露出し、操作可能な状態となる。このような状態で、遊技盤固定部1912a、1914a、1916a、1918aを操作すると、遊技盤102Aのみを遊技盤ユニット102から取外すことが可能となり、ユニット固定部2026、2028を操作すると、遊技盤ユニット102を内枠170から取外すことが可能となる。ここで、ユニット押圧部2022、2024およびユニット固定部2026、2028の構成について説明する。ユニット押圧部2022、2024は、内枠170に配設された役物ユニット102Bの左側に設けられたユニット係合部1922、1924を押圧することによって、役物ユニット102Bの左側を挟み込むように役物ユニット102Bが内枠170から抜けないように固定する部材である。一方、ユニット固定部2026、2028は、遊技盤ユニット102の役物ユニット102Bの右側に設けられたユニット係合部1926、1928を押圧することによって、役物ユニット102Bが内枠170から外れることを防止するようにロック状態にするレバー形状の部材であり、レバーを押し込むことによってロック状態とし、レバーを引くことによって非ロック状態とに切替可能な構成となっている。
図10−3(A)、(B)に示すように、役物ユニット102Bを内枠170から取外すときには、まず、内枠170のユニット固定部2026、2028を操作することにより非ロック状態にして、役物ユニット102Bの右側を内枠から取外し可能な状態にする。そして、役物ユニット102Bを右斜め前方に移動させることで、ユニット押圧部2022、2024による挟み込みの状態から挟み込まれない状態となって、役物ユニット102Bを内枠170から取外すことができる。なお、役物ユニット102Bは、演出制御基板ユニット102Cと主制御基板ユニット102Dとが取付けられた状態で、一体として取外すことができる。また、役物ユニット102Bに遊技盤102Aが取付けられた状態であっても、ガラス枠150を開放させると、ユニット固定部2026、2028が操作可能に露出しているため、遊技盤ユニット102の全体を内枠170から取外すことも可能である。
図10−4に示すように、遊技機100において、上部ユニット180の文字ユニット1550を移動させた後に、ガラス枠150と内枠170とを開放させると、遊技盤ユニット102の裏側面が露出し、演出制御基板ユニット102Cと主制御基板ユニット102Dとを取外し可能な状態となる。このような状態であると、演出制御基板ユニット102Cと主制御基板ユニット102Dとのうちのいずれかのみを取外したり、演出制御基板ユニット102Cと主制御基板ユニット102Dとの両方を取外したりすることが可能となる。なお、内枠170の下部には、電源基板360等を有する内枠基板ユニット2030が設けられている。
図10−5(A)、(B)に示すように、メイン表示装置131から演出制御基板ユニット102Cと主制御基板ユニット102Dとを取外すことができる。また、中継基板1950が設けられている端部に対して反対側の端部に向けてメイン表示装置131をスライドさせることによって、メイン表示装置131を役物ユニット102Bから取外すこともできる。なお、演出制御基板ユニット102Cと主制御基板ユニット102Dとが取付けられたメイン表示装置131をスライドさせることによって、演出制御基板ユニット102Cと主制御基板ユニット102Dとメイン表示装置131とを一体として、内枠170から取外すこともできる。
[遊技機100における部材の交換]
上述のような構成の本実施形態の遊技機100においては、着脱可能に設けられた種々の部材を交換することができる。特に、ネジ等で固定されておらずドライバ等の工具を使用しなくとも着脱可能な種々の部材を交換することができる。例えば、機種を遊技機100に変更するにあたって、遊技機のガラス枠150、外枠160、および内枠170はそのままで、上部ユニット180、刀柄ユニット135、および演出制御基板320については、変更前の機種のものから遊技機100に対応するこれらのユニット等に交換することが可能である。このように、上部ユニット180および刀柄ユニット135に交換するときに、上述のように、遊技機の電源をOFFにして交換作業を行い、交換作業が終了して電源をONにすると、上部ユニット180の駆動部1570の制御部および刀柄ユニット135の機構部1755の制御部からランプ制御基板340を介して、演出制御基板320に所定の信号が送信される。そして、演出制御基板300は、受信した所定の信号に基づき判定処理を実行し、交換作業によって交換された上部ユニット180および刀柄ユニット135が的確なものか否かを判定する。なお、演出制御基板320は、判定処理を実行した後、そのまま遊技機100の電源をONとしたときの処理を実行するため、遊技機100においては、例えば、第1始動装置112等に遊技球が入球するとメイン表示装置131に装飾図柄の変動等が表示される、といったように遊技の実行可能な状態となる。
ここで、上述した上部ユニット180等に対する判定処理について、以下に、より詳細な説明を行う。所定の信号は、6ビット構成の信号であり、上部ユニット180の制御部(若しくは刀柄ユニット135の制御部)内のROMに記憶される機種固有情報に応じた信号である。各ユニットが遊技機のガラス枠150、外枠160、および内枠170等に装着されて、遊技機への電力供給が開始されると、各ユニット内の制御部に設けられたICがROM内から機種固有情報を読み出し、ユニット制御部、ランプ制御基板340を介して、演出制御基板320へと当該機種固有情報に応じた6ビット長信号を送信する。例えば、上部ユニット180の機種固有情報に応じた6ビット長信号は「011111」である。
演出制御基板320は、例えば、上部ユニット180装着時の照合用情報として「011111」という数値データを予めサブROM320d内に記憶している。演出制御基板320は、上記のとおり上部ユニット180の制御部から送信された「011111」の6ビット信号を受信すると、照合用情報「011111」を用いて、上部ユニット180が的確な装着部品であるか否かの判定処理を実行する。今回の例の場合、受信した6ビット信号「011111」と照合用情報「011111」とは全てのビット対応数値が一致するため、演出制御基板320は装着された上部ユニット180は的確なものであったと判定する。
これに対して、例えば、演出制御基板320が機種の変更やスペックの変更等で交換されることで、サブROM320d内に記憶される照合用情報が「001111」となったと仮定する。この場合においても、上部ユニット180を装着すると、先の通り「011111」の6ビット信号が上部ユニット180の制御部から演出制御基板320に送信される。6ビット信号「011111」を受信した演出制御基板320は、当該信号と照合用情報「001111」とを比較した結果、4ビット目の対応数値が異なると判定し、装着された上部ユニット180が的確なものではないと判定する。その結果、演出制御基板320は、図10−6に示すような装着エラー表示をメイン表示装置131に表示し、装着された上部ユニット180が的確なものではない旨を外部に報知する。
図10−6(A)に示すように、演出制御基板320による判定処理において、上述のように装着された上部ユニット180(又は、刀柄ユニット135)が的確なものでないと判定された場合には、メイン表示装置131に装着エラー表示2050aが表示される。装着エラー表示2050aは、装着部材が異なる旨の表示と、的確でない部材に固有の識別記号の表示と、から構成されており、メイン表示装置131における装飾図柄、保留表示、当該変動アイコン等の演出に係る表示の視認性が阻害されないように右下に表示される。また、演出制御基板320は、装着エラー表示2050aをメイン表示装置131に表示させるとともに、音声出力装置331に対する制御にてスピーカ1820、1825から装着部材が異なる旨の音声を出力したり、演出用照明装置342に対する制御にて遊技機100における種々の照明(LED)を装着部材が異なる旨の態様で発光させるようにしたりすることもできる。このように、交換作業において、的確でない部材が取付けられたときに、的確でない旨が出力されると、交換作業の作業者は交換した装着部材が的確な装着部材ではないことを認識することができる。
図10−6(B)に示すように、また、メイン表示装置131における装飾図柄の変動の視認性が阻害されるように、装飾図柄の変動の表示を覆うように大きく表示される装着エラー表示2050bを表示するような態様であってもよい。図10−6(A)のような装着エラー表示2050aが表示されると、装飾図柄の変動といった変化する表示のそばに表示されるため、装着エラー表示2050aを認識し難いこともある。その点、図10−6(B)のような装着エラー表示2050bの表示であれば、装着エラー表示2050aに比べて、作業者に対して交換した装着部材が的確な装着部材ではないことをより確実に認識させることができる。
図10−6(C)に示すように、さらに、メイン表示装置131における装飾図柄、保留表示、当該変動アイコン等の演出に係る表示を一切表示させずに装着エラー表示2050cを表示するような態様であってもよい。このような装着エラー表示2050cの表示であれば、装着部材が異なる旨がメイン表示装置131の表示領域全体を黒色とした黒色背景の上に白色文字で表示されるため、装着エラー表示2050cのみに注目させるようにすることができる。
このように、各ユニットの制御部内で記憶する機種固有情報に応じた6ビット信号と、演出制御基板320内で記憶する機種若しくはスペック固有の照合用情報とを比較することで、的確な部材に交換されたか否かを交換作業の作業者に対して確実に認識させることが可能となる。
また、上述のように機種を変更するのではなく、機種は同じモチーフ等のものであって、スペックの変更をする場合で、装着部材を交換するときもある。例えば、遊技機のガラス枠150、外枠160、および内枠170等はそのままで、提灯部材1580等における表側提灯ケース部1581b、および演出制御基板320については、変更前のスペックのもの(例えば、デザインが異なるもの)から遊技機100のスペックに対応するこれらの部材等に交換することが可能である。このように表側提灯ケース部1581bを交換すると、6つの反射型センサ1583による検出結果に基づき、提灯基板1582の提灯制御部からユニット制御部、ランプ制御基板340を介して、演出制御基板320に所定の信号が送信される。そして、演出制御基板320は、受信した所定の信号に基づき判定処理を実行し、交換作業によって交換された表側提灯ケース部1581bが的確なものか否かを判定する。
ここで、上述した表側提灯ケース部1581b等に対する判定処理について、以下に、より詳細な説明を行う。所定の信号は、提灯制御部が生成する6ビット構成の信号であり、6つの反射型センサ1583a〜1583fが表側提灯ケース部1581bの裏面に対して信号光を照射し、表側提灯ケース部1581b側からどの位置の反射型センサ1583a〜1583fに対応する反射光が照射されたかの検出結果を示す信号である。当該6ビット信号において、反射型センサ1583aが反射光を検出すると0ビット目が「1」となり、反射型センサ1583bが反射光を検出すると1ビット目が「1」となり、反射型センサ1583cが反射光を検出すると2ビット目が「1」となり、反射型センサ1583dが反射光を検出すると3ビット目が「1」となり、反射型センサ1583eが反射光を検出すると4ビット目が「1」となり、反射型センサ1583fが反射光を検出すると5ビット目が「1」となる。なお、反射光を検出しなかった反射型センサに対応するビットは「0」を示す。
このような構成において、具体的に、図5−3(B)を例に用いて所定の信号の生成と、演出制御基320の判定について説明する。図5−3(B)では、6つの反射型センサ1583a〜1583fに対して、反射部1584a〜1584eは5つであり、反射型センサ1583a〜1583eが照射する信号光の照射先に対応する位置には反射部が設けられているが、反射型センサ1583fが照射する信号光の照射先に対応する位置には反射部は設けられていない。この場合、反射型センサ1583a〜1583fから表側提灯ケース部1581bの裏面に対して信号光が照射されると、外光の侵入による誤検知等がない限り、反射型センサ1583f以外の反射型センサ1583a〜1583eは反射部1584a〜1584eからの反射光を検出することとなる。すると、提灯制御部は各反射型センサ1583の検出結果に基づいて、「011111」の6ビット信号を生成する。生成された当該信号は提灯制御部からユニット制御部、ランプ制御基板340を介して、演出制御基板320へと送信される。つまり、反射型センサ1583a〜1583fは反射部1584a〜1584eに対して直接的に接触することなく検出をすることができるため、このように反射型センサ1583a〜1583fと反射部1584a〜1584eとを利用した検出方式は、所謂、非接触式の検出方式であるといえる。
演出制御基板320は、表側提灯ケース部1581b装着時の照合用情報として「011111」という数値データを予めサブROM320d内に記憶している。演出制御基板320は、上記のとおり提灯制御部で生成された「011111」の6ビット信号を受信すると、照合用情報「011111」を用いて、表側提灯ケース部1581bが的確な装着部品であるか否かの判定処理を実行する。今回の例の場合、受信した6ビット信号「011111」と照合用情報「011111」とは全てのビット対応数値が一致するため、演出制御基板320は装着された表側提灯ケース部1581bは的確なものであったと判定する。
これに対して、例えば、演出制御基板320が機種の変更やスペックの変更等で交換されることで、サブROM320d内に記憶される照合用情報が「001111」となったと仮定する。この場合においても、図5−3(B)に示す表側提灯ケース部1581bを装着すると、先の通り「011111」の6ビット信号が提灯駆動部によって生成され、演出制御基板320に当該信号が送信される。6ビット信号「011111」を受信した演出制御基板320は、当該信号と照合用情報「001111」とを比較した結果、4ビット目の対応数値が異なると判定し、装着された表側提灯ケース部1581bが的確なものではないと判定する。その結果、演出制御基板320は、図10−6(A)〜(C)に示すような装着エラー表示2050a〜2050cをメイン表示装置131に表示し、装着された表側提灯ケース部1581bが的確なものではない旨を外部に報知する。また、演出制御基板320は、スピーカ1820、1825から装着部材が異なる旨の音声を出力したり、遊技機100における種々の照明(LED)を装着部材が異なる旨の態様で発光させるようにしたりすることも併せて実行してもよい。
このように、反射型センサ1583a〜1583fの検出結果を用いて生成される6ビット信号と、機種若しくはスペック固有で記憶する照合用情報とを比較することで、的確な部材に交換されたか否かを交換作業の作業者に対して確実に認識させることが可能となる。
[第2実施形態の遊技機200の説明]
図11−1〜図11−7を参照して、次に、本発明の第2実施形態である遊技機200の構成について説明する。図11−1は、第2実施形態の遊技機200の正面図である。図11−2は、遊技機200の構成を示す遊技機200を分解した斜視図である。図11−3は、遊技機200の機能ブロックを表す図である。図11−4は、遊技機200における管理システムの全体の概要図である。図11−5は、外枠2160に対してガラス枠2150が開いた状態を示す遊技機200の斜視図である。図11−6は、遊技機200の裏面図であり、(A)は裏カバー2600が取付けられている状態の図であり、(B)は裏カバー2600が取り外された状態の図である。図11−7は、装飾ユニット2180の概略図であり、(A)は装飾ユニット2180の斜視図であり、(B)は装飾ユニット2180が取り外された状態を示す概略図である。
遊技機200は、所謂、管理遊技機と定義されるものであって、遊技機枠と遊技盤とで構成され、機械単体内で一定数の遊技球を循環させ、遊技に用いる遊技球等を遊技者に直接払い出すことを不用とした遊技機である。従来のICカードユニットと同様の機能に、遊技機200に対する不正監視機能や遊技の出玉情報を遊技者に分かり易く表示する機能を追加した管理遊技機専用のICカードユニット(以下、専用ユニット2300という。)に接続することで遊技が可能になるものである。なお、遊技球の玉貸及び返却スイッチは、専用ユニット2300に設けられている。以下の遊技機200の説明において、第1実施形態の遊技機100と同様の構成のものについては、詳細な説明を省略する。
図11−1および図11−2に示すように、遊技機200は、遊技盤2102、遊技機枠である外枠2160と裏機構部2170と前飾り2120が設けられたガラス枠2150、操作部2130、ガラス部材2151で構成されている。遊技盤2102は、遊技領域が形成されており、図示しない種々の可動役物や始動装置や入賞装置や遊技盤演出用LEDやメイン液晶表示器2327等が設けられており、裏機構部2170に対して着脱可能に取付けられている。裏機構部2170は、遊技機枠の内枠に相当する枠に形成されているものであり、後述する発射機構2190や遊技球循環機構2380や接続端子板2370や枠制御基板2340や電源ユニット2360や球磨き機構2385や鉄球検出機構2650等が設けられている。ガラス枠2150は、前飾り2120やスピーカ2132,2133や後述する装飾ユニット2180が設けられている。操作部2130は、後述する計数スイッチ2136や遊技球数表示装置2125や枠用音声報知装置2131やハンドル2103や演出スイッチユニット2135が設けられている。ガラス部材2151は、無色、透明であり、遊技盤2102の全体の構造の見通しを妨げず、遊技盤2102上の遊技球の位置を確認することができるように構成されている。
図11−3に示すように、遊技機200は、第1実施形態の遊技機100と同様の構成である主制御基板2310、演出制御基板2320、発射制御基板2350、および電源ユニット2360を備えている。また、遊技機200は、図示しない枠制御CPU、枠制御ROM、枠制御RAMを含むワンチップマイコンを有する枠制御基板2340を備えている。さらに、枠制御基板2340は、制御用の入力ポート及び出力ポート(いずれも図示せず)を備えている。この入力ポートには、第1実施形態の遊技機100と同様の種々の検出スイッチ、後述する計数スイッチ2136、遊技球循環機構2380、接続端子板2370、球磨き機構2385、主制御基板2310、および発射制御基板2350が接続されている。また、制御用の出力ポートには、後述する計数スイッチ2136、遊技球数表示装置2125、枠用音声報知装置2131、遊技球循環機構2380、接続端子板2370、球磨き機構2385、主制御基板2310、および発射制御基板2350が接続されている。なお、接続端子板2370は、枠制御基板2340において生成された種々の情報信号を後述する専用ユニット2300に出力するための基板である。そして、主制御基板2310の出力ポートには、枠制御基板2340、演出制御基板2320、および図示しない図柄表示器の制御用のメイン表示・入賞表示基板2315が接続されている。演出制御基板2320の出力ポートには、前飾り2120に設けられた複数のLEDの制御用の枠演出用LED基板2322、遊技盤2102に設けられた図示しない可動役物やLED等の制御用の遊技盤演出用基板2325、メイン液晶表示器2327等が接続されている。発射制御基板2350の出力ポートには、後述する発射装置の制御用の発射調整基板2355が接続されている。
性能表示モニタ2345は、枠制御基板2340に実装されている7セグLEDで構成されており、性能データ(分間獲得遊技球数(ベース値)、役物比率、連続役物比率等)、遊技球数(獲得遊技球数)、発生している遊技機200のエラーコード等を表示するものである。なお、性能データとは、主制御基板2310上のメインCPUからの情報を基に、枠制御基板2340上の枠制御CPUが演算することによって得られるデータである。また、遊技球数(獲得遊技球数)とは、メインCPUにてカウントされることによって得られる情報であって、枠制御CPUがメインCPUから当該情報を受信することで性能表示モニタ2345に表示可能となる情報である。
なお、遊技機200は、第1実施形態の遊技機100と同様の遊技機であるが、遊技機100のような上皿128(図1を参照。)が設けられておらず、遊技者が直接遊技球に触れることができないようになっている。専用ユニット2300から貸し出された玉数、発射球数及び獲得遊技球数等は、枠制御基板2340のCPUで電磁的に記録して管理され、遊技球数表示装置2125で表示される。遊技終了時は、計数スイッチ2136を押下することで、遊技機200で管理されていた遊技球数を専用ユニット2300へ送信し、その管理を移管する。なお、遊技球は、非磁性体のものを使用する。遊技機200単体で発射に必要な最小数の遊技球を本体内で循環させ、循環途中には、発射装置2190、球磨き機構2385、および遊技球循環機構2380が設けられている。発射機構2190は、第1実施形態の遊技機100と同様の発射性能を有しているものの、遊技盤2102の左上に配置されるように裏機構部2170に設けられている。球磨き機構2385は、遊技球の汚れを落とす為の研磨布がカセット内に収納されており、このカセットは一定期間毎に交換されるものである。遊技機200においては、性能情報、遊技機設置情報および不正監視情報が専用ユニット2300へ送信され、専用ユニット2300から後述する遊技機情報センタ2450へ送信されることとなる。なお、ホールコンピュータ2402へ出力される情報は、専用ユニット2300から出力され、電源は商用電源(100V)が使用される。遊技機200と専用ユニット2300は、遊技球数等を通信する為の専用ユニットケーブルにより接続され、枠制御基板−専用ユニット間インターフェース(以下、「専用PIF」という。)規約に従って通信する。
図11−4に示すように、遊技機200における管理システムは、営業所2400、データセンタ2420、遊技機情報センタ2450において、相互に種々のデータを送受信して管理するシステムである。営業所2400は、複数の遊技機200と専用ユニット2300とを有するとともに、これら複数の遊技機200等を管理するためのホールコンピュータ2402、および管理コンピュータ2405を備えている。専用ユニット2300は、遊技機200から受信した遊技機情報の内、性能情報など秘匿情報を遊技機情報センタ2450へ送信するためのSC基板がユニット制御部に組み込まれており、SC基板と遊技機情報センタ2450との間は暗号化通信を行い、通信の途中で復号する事はできないようになっている。なお、第1実施形態の遊技機100における遊技情報出力端子板309(図3を参照。)から出力していた種々の情報は、専用ユニット2300が専用PIFを介して受信し、専用ユニット2300からホールコンピュータ2402へ出力するようになっており、遊技機200からの種々の遊技機情報を受信して計数管理を行うとともに、遊技球の監視を行っている。管理コンピュータ2405は、営業所2400内に設置され、営業所2400の外部のデータセンタ2420と接続されており、SC基板から送信される暗号化された秘匿情報を受信し、データセンタ2420へ送信するものである。データセンタ2420は、SC基板から送信される暗号化された秘匿情報に何ら手を加える事無く、遊技機情報センタ2450へ送信するようになっている。
遊技機情報センタ2450は、営業所2400の外部で種々の情報を一元的に管理する情報センタであり、機歴サーバ2452、不正監視サーバ2453、性能情報サーバ2455、遊技者情報サーバ2457等を備えている。機歴サーバ2452は、営業所2400に設置された遊技機200や中古移動で営業所2400に再設置された遊技機200の移動履歴に関する情報を管理するためのサーバである。このように移動履歴に関する情報が、当該遊技機200が最終的に廃棄されるまで把握(監視)されることで、正規の流通ルートとは異なる経路を経て設置される遊技機200の検知や最終所有者を特定することによる不法投棄の抑制につながるものである。具体的に、新規設置時において、まず、遊技機製造業者は製造にあたり制御チップ供給会社に主基板のチップの購入を依頼し、次に、制御チップ供給会社は遊技機製造業者へ販売した各制御チップの製造情報(チップID番号等)を機歴サーバ2452に登録し、次に、遊技機製造業者は遊技機出荷時に遊技盤及び枠の製造番号、各制御チップの製造情報(チップID番号等)、納品先の営業所情報等の出荷情報を登録し、そして、製造業者から出荷された遊技機200が、営業所2400に設置され、遊技機200に電源が入ると専用ユニット2300を介して主及び枠制御チップのチップID番号を自動的に機歴サーバ2452へ送信し、遊技機200の設置確認と設置期間等を管理することとなる。また、中古移動時において、設置確認されていた遊技機200が撤去されると、専用ユニット2300は機歴サーバ2452へ通信断のエラー報知を行い、中古移動後であって新たな営業所に設置されると上述と同様に機歴サーバ2452にチップID番号等が送信されるとともに、移動した営業所名も更新されることとなり、中古移動されたことが確認できるようになる。さらに、撤去もしくは廃棄時において、営業所2400から撤去された遊技機200が処理会社にて廃棄処理が行われると、遊技機製造業者は廃棄情報を機歴サーバ2452に登録する。なお、営業所2400から撤去された遊技機のチップID番号が一定期間過ぎても機歴サーバ2452に送信されない場合、営業所2400が倉庫へ保管したか、遊技機製造業者へ連絡する手段を持たない処理会社が廃棄したか、どちらかと判断されて、廃棄か否かの確認は設置されていた最終営業所2400に確認することで倉庫保管か廃棄か確認することが可能である。
不正監視サーバ2453は、遊技機200の性能情報、遊技者情報、不正監視情報、設置情報等の情報を受信するためのサーバであり、また、遊技機情報センタ2450と専用ユニット2300の暗号化通信を実現するための通信鍵の生成や受信した情報の復号化を行うものである。さらに、不正監視情報を判定して営業所2400内の専用ユニット2300を介して、ホールコンピュータ2402を含む周辺設備に通知することも可能である。性能情報サーバ2455は、営業所2400に設置された各遊技機200の性能情報を一元管理するサーバである。遊技者情報サーバ2457は、依存対策に係る自己及び家族からの申告書をもとに、当該申告書に記載された申告項目の情報を全国の営業所に設置してある各遊技機200から収集し管理するためのサーバであり、遊技者が申告限度(消費金額、遊技回数、遊技時間等)に達した場合に遊技制限を行うことを目的とするものである。具体的に、全国の営業所に設置された各専用ユニット2300から消費金額、遊技回数、遊技時間、会員カードID番号等の遊技者情報を受信して集計し、第三者機関が収集された情報をもとに、申告者が入店して遊技する際に申告限度を超えているか否かを認識可能となり、全国の営業所にて遊技制限の実施を可能とするものである。
図11−5および図11−6に示すように、発射装置は、1分間に100個未満の遊技球を発射装置内にある発射ソレノイドの駆動によって1球ずつ発射する装置であって、発射機構2190とハンドル2103等により構成されており、タッチ検出機能、発射停止機能、発射強弱調整機能、打出し強度調整機能等を有する。また、ハンドル2103は、図示しない発射停止ボタン、発射停止スイッチ、ハンドルレバー、タッチセンサ、ハンドルボリューム及びリングにより構成されており、発射機構2190は、図示しない弁、発射ソレノイド、発射台及び杵により構成されている。なお、遊技者が直接操作する場合のほかでは、遊技球を発射することができないようにされている。タッチ検出機能とは、タッチセンサにより、遊技者がハンドル2103を触っているかの検出を行う機能である。発射停止機能とは、タッチ状態を検出していないとき、発射停止スイッチが押下されているとき、遊技球数表示装置2125が計数中のとき、遊技球数が「0」になっているとき、主制御基板2310から発射停止信号が出力されているとき、専用ユニット2300の専用ユニット用電源から生成される接続信号が出力されていないとき、発射停止になるエラーを検出しているとき、に遊技球の発射を停止する機能である。発射強弱調整機能とは、ハンドル2103が操作されることによってハンドル2103内部に設けられたハンドルボリュームの強度を調整し、遊技球を遊技盤面の任意の位置への発射を行う機能である。打出し強度調整機能とは、発射調整基板2355に搭載されている可変抵抗を調整することによってハンドルレバーが原点位置状態にある時の発射強度電圧を調整する機能である。具体的に、遊技者によってハンドル2103が操作されると発射ソレノイドの作動、停止及び発射強度を変化させることができ、発射停止ボタンが操作されると遊技球を一発ずつ発射することができる。例えば、遊技者がハンドル2103のリングに触れている状態では、リングに接続されているタッチセンサが検知信号を発射制御基板2355に出力し、発射制御基板2355がこの信号を検知すると発射ソレノイドへの通電が可能になる。なお、遊技者がハンドル2103のリングに触れていない場合は、ハンドル2103の各状態に係わらず、発射ソレノイドへの通電は不可となる。そして、遊技者がハンドルレバーを回す前は、ハンドルレバーにより、発射停止ボタンが押され、発射停止スイッチが押下されており、遊技者がハンドルレバーを回すと、発射停止スイッチの押下が解除されて、ハンドルボリュームの検出電圧が変化し、回した角度に応じて、発射ソレノイドへの通電電流の強弱が変化する。その結果、遊技球の飛距離が変化し、遊技者は遊技盤上の任意の位置に遊技球を発射することができる。そしてまた、タッチセンサが遊技者の操作を検出し、ハンドルボリュームが時計回りに回されており、発射停止スイッチが開放状態となっている場合は、発射ソレノイドへの通電が可能になる。なお、遊技者が遊技中に発射停止ボタンを押下するとハンドル2103の各状態に係わらず、発射ソレノイドへの通電は不可となり、遊技者が発射停止ボタンを押すことをやめ、発射停止スイッチが開放状態となった場合は、発射ソレノイドへの通電が可能になる。発射機構2190は、主制御基板2310による発射許可信号と、遊技者の直接操作に伴うハンドル2103の各状態により、発射ソレノイドへの通電が可能となった場合、遊技球を遊技盤に発射することができる。また、発射ソレノイドが作動すると連動する減算基準信号が発射制御基板2355から枠制御基板2340に出力される。なお、減算基準信号は、減算機構にある減算ソレノイドを通電する基準となるものである。発射ソレノイドを駆動させると、杵が作動して発射台に停止している遊技球が発射され、発射された遊技球は、弁を通過して遊技盤上に発射されることとなる。なお、弁は、遊技球が通過後に定位置に戻るようになっている。
図11−5に示すように、遊技球数表示装置2125は、遊技者が容易に表示内容を確認できる構造であって、加減算した遊技球数とエラーコードを表示するものであり、遊技球数表示器と発射機構の裏面に搭載された減算機構及び計数スイッチによって構成されている装置である。また、減算機構は減算ソレノイド、減算機構入口センサ、減算機構出口センサ及び可動片により構成されており、計数スイッチはLED表示部、フォトセンサ検出部により構成されており、遊技球数表示器はLED表示部により構成されている。さらに、遊技球数表示装置2125は、加算機能、減算機能、遊技球数表示機能、エラー表示機能、といった機能を有する。加算機能とは、専用ユニット2300から貸出通知を受信すると、受信した貸出球数を加算したり、主制御基板2310から獲得遊技球数を受信すると、受信した獲得遊技球数を加算したりする機能である。減算機能とは、計数スイッチが押下されると、専用ユニット2300に送信した計数球数を減算したり、減算ソレノイドを動作させて遊技球を発射台に送り出すとき、減算機構に設けられた減算機構入口センサにより遊技球数を1減算したりする機能である。遊技球数表示機能とは、加算機能と減算機能にて加減算した遊技球数を表示する機能であり、エラー表示機能とは、エラーが発生した場合は、遊技球数とエラーコードを交互に表示する機能である。具体的に、減算機構は、減算基準信号を基準として、減算ソレノイドを通電し可動片を動かすことにより、電磁的方法によって記録された遊技球を実球に変換し、発射機構へ送り出し、遊技球が減算機構入口センサを通過すると遊技球数を減算し、遊技球数表示器に表示する。例えば、減算機構入口センサに遊技球が有り、減算機構出口センサに遊技球が無く、かつ遊技球数が有る場合は、減算基準信号を出力後に減算ソレノイドを通電する。減算ソレノイドが通電されると、可動片が作動することで遊技球を1球可動片内に移動させ、可動片内に入った遊技球は可動片が作動することによって、発射機構の発射台に送り出されます。また、減算ソレノイドが通電され、遊技球が可動片に移動する際に減算機構入口センサは1球の遊技球の通過を検知する。そして、遊技球数表示装置2125は、減算機構入口センサで遊技球の通過を検知することにより、遊技球数を1球減算し、遊技球数表示器に表示させる。さらに、減算ソレノイドへの通電が停止すると、発射機構2190に送り出された遊技球は減算機構出口センサにて検知されることとなる。また、計数スイッチは、専用ユニット接続確認用の計数が供給されると、フォトセンサ検出部とLED表示部が動作可能状態になる。フォトセンサ検出部とLED表示部が動作可能状態かつ、遊技球数が「0」ではない場合、計数可能な状態になり、LED表示部は計数可の表示になる。このように計数可能な状態のときに、計数スイッチが押下され、フォトセンサ検出部により遮蔽を検出すると、枠制御基板が計数球通知にて送信する計数球数を遊技球数から減算し、遊技球数表示器に表示させることとなる。なお、計数スイッチ押下中は、LED表示部に計数中である旨が表示される。そして、遊技球数表示器は、加減算した遊技球数を表示し、エラーが発生しているときは、遊技球数とエラーコードを交互に表示するようになっている。
図11−6(B)に示すように、電源ユニット2360は、裏機構部2170の下部に設けられており、AC100V入力部、ACDCコンバータ部、メイン系電源生成部、サブ系電源生成部、過負荷出力遮断部、DC出力部で構成されており、メイン系電源生成機能、サブ系電源生成機能、表示機能、スイッチ機能といった機能を有するものである。メイン系電源生成機能とは、AC100Vからメイン系電源を生成し、枠制御基板2340を経由して主制御基板2310へ供給する機能である。なお、遊技機枠に使用するDC24Vについては、枠制御基板2340内で生成し、枠制御基板2340から供給される。サブ系電源生成機能とは、AC100Vからサブ電源系統を生成し、電源ユニット2360から遊技盤に供給する機能である。なお、前飾り2120や操作部2130で使用される電力は遊技盤2102を経由して供給される。表示機能とは、メイン系電源とサブ系電源の各々に、LEDを搭載して電源の供給状態を表示する機能である。スイッチ機能とは、搭載されているメインスイッチによってAC100Vの供給、遮断の切換を行う機能である。具体的に、AC100V入力部は、入力されるAC100Vを、メインスイッチ、ヒューズ、ラインフィルタ、突入電流保護を経て、ACDCコンバータ部に供給する。なお、メインスイッチは電源遮断、ヒューズは短絡保護、ラインフィルタはノイズ除去を目的として使用しており、AC100VのFGにはノイズ除去用のノイズフィルタを使用している。突入電流保護としてリレー、サージや過電圧保護としてバリスタ及びスパークキラーも使用している。ACDCコンバータ部は、絶縁トランスを使用したLLC共振コンバータによるスイッチング方式を採用しており、AC100V入力部から供給されるAC電圧に対して、ダイオードブリッジとコンデンサにより整流・平滑を行い、1次側のDC電圧を生成する。生成されたDC電圧は、スイッチング電源制御ICとFETによりチョッピングされ、絶縁トランスを介して2次側に方形波電圧として出力される。2次側に出力した方形波電圧に対して、整流ダイオードとコンデンサにより整流・平滑を行い、36V電源を生成する。なお、電源動作を安定させるためのFB回路、力率を上げるための効率改善回路が設けられている。メイン系電源生成部は、ACDCコンバータ部で生成したDC36Vから生成し、各電源系統の過電流保護機能を搭載している。また、種々の電力をDCDCコンバータやスイッチングレギュレータにて生成したり、ヒューズを経由して供給したりする。サブ系電源生成部は、サブ系電源について、メイン系電源同様にACDCコンバータ部で生成した電力から生成し、各電源系統の過電流保護機能を搭載している。また、種々の電力をDCDCコンバータにて生成したり、ヒューズとFETスイッチとを経由して供給したりする。過負荷出力遮断部は、ACDCコンバータ部で生成した電力の電流値を検出することにより、電源ユニットの総出力を所定値で制限している。総出力が所定値を一定時間超えると、サブ系電源の出力を停止するものの、メイン系電源については停止せずに出力を継続するようになっている。DC出力部は、メイン系電源とサブ系電源との各々に、搭載されているLEDにて電源の供給状態を表示し、各電源系統の過電圧保護機能を搭載している。
主制御基板2310は、遊技機枠の開放状態検出機能、発射停止機能、不正検出機能、バックアップ機能等を有している。遊技機枠の開放状態検出機能とは、ガラス枠開放スイッチ及び裏機構部開放スイッチにより、遊技機枠のガラス枠2150及び裏機構部2170の開放状態を検出する機能である。発射停止機能とは、発射を停止する場合、枠制御基板2340に発射停止信号を出力する機能であり、不正検出機能とは、所定の不正を検出すると、枠制御基板2340にシリアル信号(コマンド形式)を出力する機能である。また、バックアップ機能とは、枠制御基板2340内のバックアップ回路より出力される電断検出信号を検出すると、遊技状態をRAMに記憶する機能であり、大当り状態(ラウンド回数も含む)、高確率・時短状態、保留メモリ(特別図柄、普通図柄)の乱数値、普通電動役物、第1種特別電動役物、エラー状態等をバックアップする機能である。なお、復旧処理は、電源投入時に枠制御基板2340に搭載されているRAMクリアスイッチの押下状態に応じて実行される。
また、主制御基板2310は、図示しないメインRAMに、獲得出玉相当情報を記憶するための記憶領域である獲得出玉相当情報記憶領域を備えている。獲得出玉相当情報とは、大当たり遊技状態時における大入賞装置等への入賞に基づいて遊技者に払い出された遊技球の数を表す。獲得出玉相当情報記憶領域に記憶される獲得出玉相当情報が表す数(獲得出玉相当数とも呼ぶ)は、例えば、大入賞装置に1つの遊技球が入ると、賞球数(例えば、15)ずつ加算される。すなわち、獲得出玉相当情報が表す数は、大当たり遊技状態時において、大入賞装置に入った遊技球の数に、賞球数を乗じた値となる。なお、獲得出玉相当情報記憶領域に記憶される獲得出玉相当情報は、時短遊技状態が終了した場合に、メインCPUによってリセット(消去)される。したがって、この獲得出玉相当情報が表す数は、初大当たり時における大当たり遊技状態に払い出された遊技球数と、初大当たり後の時短遊技状態が終了する前に再度大当たり遊技状態に移行した場合に払い出された遊技球数との和である。すなわち、時短遊技状態が継続している間の獲得出玉相当数は、大当たり遊技状態に移行する度に、当該大当たり遊技状態で払い出された遊技球数分加算されていく。
演出制御基板2320は、図示しないサブRAMに、獲得出玉相当情報記憶処理を実行することで獲得出玉相当情報を記憶するための記憶領域である獲得出玉相当情報記憶領域を備えている。具体的に、獲得出玉相当情報記憶処理として、主制御基板2310からの獲得出玉相当情報コマンドを受信した場合に、当該コマンドが表す獲得出玉相当情報を記憶する処理を実行する。なお、獲得出玉相当情報は、獲得出玉相当情報コマンドが送信されてくるたびに上書き保存される情報である。
図11−6(A)に示すように、枠制御基板2340は、裏機構部2170の下部に裏カバー2600に覆われた状態で設けられた遊技球数の制御を行うものであり、主制御基板2310との通信機能、専用ユニット2300との通信機能、発射許可信号の生成、電源生成機能、バックアップ機能、エラー検知機能等を有するものである。主制御基板2310との通信機能とは、主制御基板2310との通信機能により、獲得遊技球数、遊技機設置情報、ホールコン情報及び不正監視情報を枠制御CPUで受信し、発射停止信号はCPUを介さず受信する機能である。なお、各情報の受領結果を枠制御CPUから送信するようになっている。専用ユニット2300との通信機能とは、専用ユニット2300との通信機能により、貸出通知を枠制御CPUで受信し、専用ユニットのVL(専用ユニット用電源)から生成される接続信号はCPUを介さず受信する機能である。なお、計数通知、遊技機設置情報、遊技機性能情報、ホールコン情報、不正監視情報及び貸出受領結果を枠制御CPUから送信するようになっている。発射許可信号の生成とは、主制御基板2310からの発射停止信号が解除されていること、専用ユニットのVL(専用ユニット用電源)から生成される接続信号が出力されていること及び発射停止になる遊技機200のエラーが無いことにより、発射許可信号を生成し、発射制御基板2350に出力する機能である。電源生成機能とは、電源ユニット2360から供給されている電力を枠制御基板2340に搭載しているコンデンサに蓄電して、主制御基板2310及び枠制御基板2340用のバックアップ電源として使用する機能である。また、電源ユニット2360から供給された電力より、遊技機枠のみが使用する電力を生成するようにもなっている。バックアップ機能とは、バックアップ回路により、電源ユニット2360から供給されている電力を監視し、電源の降下を検出すると、電源断検出信号を主制御基板2310に送信し、遊技状態をRAMに記憶する機能である。なお、電源投入時に遊技球クリアスイッチと、RAMクリアスイッチの押下状態に応じて、復旧処理を行うようにもなっている。具体的には、遊技球クリアスイッチが押下時には、遊技球数情報を初期状態にし、非押下時には、RAMに記憶された情報により、遊技球数情報を電源が遮断される前の状態に戻す。また、RAMクリアスイッチが押下時には、遊技情報を初期状態にし、非押下時には、RAMに記憶された情報により、遊技情報を電源が遮断される前の状態に戻す。なお、枠制御基板2340においてバックアップされる項目としては、遊技球数情報、遊技情報、性能情報等がある。
枠制御基板2340におけるエラー検知機能とは、各装置及び機構の状態により、所定のエラーを検知する機能であり、例えば、専用ユニット2300と遊技機枠の未接続の検出である専用PIFケーブル断線エラー、専用ユニット2300と遊技機枠間の通信無応答の検出である遊技機200と専用ユニット2300との通信無応答エラー、遊技盤2102と遊技機枠間の通信無応答または未接続の検出である遊技機内通信異常、減算機構入口センサが球詰りを検出している時または減算機構入口センサの故障の検出である減算機構入口センサ異常、研磨モータが回転しないことの検出である球磨き機構異常、揚上モータが回転しないことの検出である遊技球循環機構異常、排出球通路から球磨き機構2385間で球詰りの検出である排出球通路異常、入賞球通路から球磨き機構2385間で球詰りの検出である入賞球通路異常、球磨き機構2385内で球詰りの検出である球磨き機構部通路異常、遊技球循環機構2380内で球詰りの検出である遊技球循環機構通路異常、球磨き機構2385のカセット未装着の検出であるカセット未装着エラー、遊技球数が所定の球数(例えば、40000)をオーバーした遊技球数オーバーエラー、循環球数過少の検出である循環球数過少エラー、循環球数過多の検出である循環球数過多エラー、種々のセンサ(入賞通路カウントセンサ,非入賞通路カウントセンサ,球通路球詰り監視センサ,研磨入口センサまたは揚上入口センサ)の異常の検出である遊技機枠の近接センサ異常等がある。不正検知機能とは、各装置及び機構の状態により所定の不正を検知する機能であり、例えば、ガラス枠2150の開放の検出であるガラス枠開放、裏機構部2170の開放の検出である裏機構部開放、遊技機枠で異常な電波の検出である不正電波検知、遊技球数クリアの検出である遊技球数クリア、主制御基板2310が検出した入賞球数と枠制御基板2340が検出した入賞球数の差が所定の球数(例えば、100)以上となった入賞球数異常、発射球数と総戻り球数(入賞通路カウントセンサ+非入賞通路カウントセンサ)の差が所定の球数(例えば、100)以上となった入賞球数異常、所定の大きさ以下の球の検出である小球検知、鉄球の検出である鉄球検知等がある。また、エラー検知後や不正検知後の動作としては、枠用音声報知機構2131により異常概要を報知したり、遊技球数表示装置2125によりエラーコードを表示したり、減算機構を停止させることで遊技が出来ない状態になったり、スピーカにより異常内容を報知したり、LCDでエラーを表示したり、外部より異常が容易に分かるように電飾を点灯させたりすることができる。
図11−6(B)に示すように、球磨き機構2385は、裏機構部2170の下部に設けられた遊技機200内の遊技球を研磨する機構であり、枠制御基板2340により制御され、研磨布を搭載したカセットによって、遊技球を自動的に研磨するものである。また、球磨き機構2385は、図示しない研磨モータ、カセットモータ、カセット、球入口、球出口、カセットスイッチ、研磨モータセンサ、研磨入口センサ、研磨中継基板、可動片、球抜きレバー、排出通路及び球排出口により構成されている。さらに、球磨き機構2385は、球磨き機能、研磨モータ回転検出機能、カセット検出機能を有している。球磨き機能とは、研磨モータを駆動し、遊技球を研磨布に押し付けるように動かすことにより、遊技球の研磨を行う機能である。なお、研磨布は、カセットに搭載した構造で交換可能となっており、カセットモータを駆動して、一定周期で布を巻き取るように動かされる。研磨モータ回転検出機能とは、研磨モータセンサにより、研磨モータの回転を検出する機能である。カセット検出機能とは、カセットスイッチにより、研磨布を搭載したカセットの有無を検出する機能である。なお、球磨き機構2385は、遊技球の磨きと同時に自動に拭き取り部を巻き取る構造であり、寿命などにより交換が必要なカセットの交換が可能であり、枠制御基板2340によって、研磨布を搭載したカセットの検出が実行される。具体的に、球磨き機構2385は、球入口から遊技球が進入すると、研磨入口センサにより遊技球を検出し、研磨モータとカセットモータを駆動し、研磨モータセンサにより研磨モータの回転を検出する。また、押板がカセットスイッチを押すことにより、カセットが取り付けられていることを検出する。
図11−6(A)、(B)に示すように、遊技球循環機構2380は、裏機構部2170の左側部に設けられ、遊技機200において、揚上モータを駆動して、遊技球を発射機構2190に移動させることにより、遊技球の循環を行う機構である。また、遊技球循環機構2380は、図示しない球入口、揚上入口センサ、揚上モータ、スクリュー、揚上中継基板、揚上モータセンサ基板及び揚上出口センサにて構成されている。さらに、遊技球循環機構2380は、揚上モータを駆動して遊技球を発射機構に移動させる揚上機能と、揚上モータセンサにより揚上モータの回転を検出する揚上モータ回転検出機能と、を有する。具体的に、遊技球循環機構2380は、遊技球が球入口から進入し、揚上入口センサにより遊技球を検知すると、揚上モータを駆動させる。揚上モータが回転すると揚上モータセンサ基板は、ギアのスリットによりモータの回転を検知する。そして、揚上モータが駆動すると、揚上モータに備えられたモータギアが回転し、モータギアが回転すると、連動してギアが回転し、スクリューギアが回転する。スクリューギアにはスクリューが備えられ、スクリューギアが回転すると、スクリューが回転し、遊技球はスクリューが回転することにより、遊技機200の上部へ搬送され、搬送された後、発射機構2190に受け渡されることとなる。球入口から入った遊技球は整列し、揚上モータが駆動することにより回転する球送りカムが回転すると、遊技球は球送りカム内に取り込まれ搬送され、スクリューに受け渡される。
外枠防犯機構は、図示しないが、遊技機200と専用ユニット2300などの隙間から異物を挿入されることを防ぐ機構であり、外枠内の右板、左板、右防犯板、左防犯板及び固定用ネジにて構成される。外枠防犯機構は、固定用ネジを緩めて右防犯板及び左防犯板を調整可能な範囲まで移動させた後に、固定用ネジを締めて右防犯板及び左防犯板を固定することによって設置されるものである。このとき、周辺環境と突き当たるか、右防犯板及び左防犯板の穴における移動範囲迄移動可能となっている。
図11−6(B)に示すように、鉄球検出機構2650は、裏機構部2170の下部に設けられており、図示しない球通路、球通路球詰り監視センサ、解除レバー及び磁石により構成され、磁石による球磨き機構への遊技球供給停止と、球通路球詰り監視センサにより鉄球を検出する機構である。なお、鉄球の検出に伴い、枠制御基板2340は、専用ユニット2300へ不正監視情報を送信する。また、検出解除機能として、球磨き機構2385にある解除レバーの操作により、遊技球は磁石への吸着が解除され、鉄球の検出を解除することも可能である。具体的に、鉄球検出機構2650は、遊技機200内に鉄球が混入すると、解除レバー先端に装着されている磁石により鉄球を保持する。そして、球通路内の遊技球及び鉄球は通路内で滞留し、枠制御基板2340が球通路球詰り監視センサにて検出することとなる。なお、解除レバーを矢印解除方向に可動させることにより、磁石から鉄球が離れ球詰り状態は解除されることとなる。
図11−5に示すように、枠用音声報知機構2131は、操作部2130の下部に設けられ、枠制御基板2340が出力する枠用報知コマンドに応じて、音声報知を行う機構であり、枠用音声報知器のみで構成されているものである。具体的に、枠用音声報知機構2131は、枠制御基板2340が出力する枠用報知コマンドに応じて、遊技球をクリアしたこと、係員を呼ぶこと、計数をすること、等といった音声報知内容を繰返し報知する。ただし、計数が完了したことおよびカードの取忘れ注意のことについては、繰返しではなく、1回だけ報知する。
扉開放検出機構は、図示しないが、遊技機200の扉開放を検出する機構であり、ガラス枠開放スイッチ、板金、スイッチ押さえ及び裏機構部開放スイッチにより構成されている。また、扉開放検出機構は、ガラス枠開放スイッチによってガラス枠2150の開閉を検出するガラス枠開放検出機能と、裏機構部開放スイッチによって裏機構部2170の開閉を検出する裏機構部開放検出機能と、を有する機構である。なお、枠制御基板2340は、ガラス枠2150の開放検出または裏機構部2170の開放検出に伴って、専用ユニット2300へ不正監視情報を送信するように構成されている。具体的に、扉開放検出機構は、ガラス枠2150が閉鎖状態で裏機構部2170のガラス枠開放スイッチがガラス枠2150の板金に押されて押下状態になり、ガラス枠2150が開放状態でガラス枠開放スイッチが非押下状態になることによって、ガラス枠開放スイッチで開放状態を検出することとなり、裏機構部2170が閉鎖状態で裏機構部2170の裏機構部開放スイッチが外枠2160のスイッチ押さえに押されて押下状態になり、裏機構部2170が開放状態で裏機構部開放スイッチが非押下状態になることによって、裏機構部開放スイッチで開放状態を検出することとなる。
電波検出機構は、図示しないが、枠用電波センサにより異常な電波を検出する機構であり、異常な電波検出に伴い、枠制御基板2340によって専用ユニット2300へ不正監視情報が送信されることとなる。
球抜き機構は、図示しないが、遊技機200内の遊技球を遊技機200外に排出する機構であり、遊技球循環機構2380、発射装置、鉄球検出機構2650、球磨き機構2385及び枠制御基板2340に搭載されている球抜きスイッチによって構成されている。球抜き機構における球抜き機能とは、枠制御基板2340により発射許可信号が生成され、遊技球数が「0」の状態で、球抜きスイッチを押下しながら電源を投入すると、発射による球抜きが可能な状態になり、遊技球数が「0」以外の場合は、球抜き出来ないようになっている。なお、この機能の動作中は遊技機200と専用ユニット2300との通信を無効にするようにもなっている。具体的に、球抜き機構は、球抜きが可能な状態な場合、球磨き機構の球抜きレバーを排出方向にセットすると、排出通路を塞いでいた可動片が上部に移動し、排出通路が開放される。そして、排出通路が開放された状態にて、遊技球を発射させることにより、遊技球循環機構2380、発射装置、鉄球検出機構2650を循環した遊技球が、球磨き機構2385の排出口より排出されようになっている。
図11−5に示すように、演出スイッチユニット2135は、振動モータ、分銅、スプリング、演出ボタン、演出スイッチ、調整ボタン上、調整ボタン下、調整ボタン左、調整ボタン右、演出基板、演出スイッチ基板に搭載された調整スイッチ上、調整スイッチ下、調整スイッチ左及び調整スイッチ右により構成されており、遊技者の操作によって遊技機200の演出の選択及び決定を行ったり、演出制御基板2320からの信号によって演出ボタンを振動させたりするものである。また、演出スイッチユニット2135は、調整ボタン上、調整ボタン下、調整ボタン左及び調整ボタン右の操作によって演出の選択が行える演出の選択機能や、演出制御基板2320からの信号によって振動モータが駆動して演出ボタンを振動させる振動による演出機能や、演出ボタンの操作によって演出の決定が行える演出の決定機能、といった機能を有する。具体的に、調整スイッチでは、調整ボタン上が押下されると、調整ボタン上が可動して調整スイッチ上が押下され、押下をやめると調整スイッチ上の反力によって調整ボタン上は通常時の状態に戻る。また、調整ボタン下の押下に伴い調整スイッチ下が連動し、調整ボタン左の押下に伴い調整スイッチ左が連動し、調整ボタン右の押下に伴い調整スイッチ右が連動するような構造である。また、振動モータが回転すると、振動モータ軸に圧入された分銅が偏心し、演出ボタンが振動することとなる。さらに、演出ボタンが押下されると、演出ボタンに結合された遮光板が可動し、演出スイッチによって演出ボタンの押下が検出され、押下をやめると4ヶ所あるスプリングの反力によって通常状態に戻るようになっている。
図11−7(A)、(B)に示すように、装飾ユニット2180は、ガラス枠2150の上部であって、前飾り2120の上部に設けられた上部LED2720を覆うように設けられた部材であり、遊技機200の機種に特有な所定の装飾が施された半透明の部材が前面側に形成された部材である。このような装飾ユニット2180が設けられていると、覆われた上部LED2720を発光させることにより、遊技機200の機種に特有な所定の装飾の部分が発光しているような発光演出が実行されることとなる。なお、詳細には図示しないが、装飾ユニット2180は、一部がガラス枠2150と外枠2160とに挟まれ、ガラス枠2150を所定の鍵にて開放させると着脱可能となる構成である。また、前飾り2120の上部LED2720の周囲には、検出物体に信号光を照射して検出物体からの反射光を受光して検出する6つの反射型センサ2183a〜2183fが設けられている。さらに、装飾ユニット2180は、内側に反射型センサ2183反射型センサ2183a〜2183fによって検出可能な検出物体(例えば、アルミ部材)が設けられる反射部2184a〜2184eが5つ設けられている。そして、上部LED2720および反射型センサ2183a〜2183fは、演出制御基板2320に対して種々の信号の送受信が可能に接続された遊技機演出用LED基板2322によって制御されており、反射型センサ2183a〜2183fを作動させて検出結果を遊技機演出用LED基板2322を介して演出制御基板2320に送信可能となっている。
[遊技機200における部材の交換]
上述のような構成の第2実施形態の遊技機200においても、第1実施形態の遊技機100のように、着脱可能に設けられた種々の部材を交換することができる。例えば、装飾ユニット2180、および演出制御基板2320については、変更前のスペックのもの(例えば、デザインが異なるもの)から遊技機100のスペックに対応するこれらの部材等に交換することが可能である。このように装飾ユニット2180を交換すると、6つの反射型センサ2183による検出結果に基づき、遊技機枠演出用LED基板2322から演出制御基板2320に所定の信号が送信される。そして、演出制御基板2320は、受信した所定の信号に基づき判定処理を実行し、交換作業によって交換された装飾ユニット2180が的確なものか否かを判定する。
ここで、上述した装飾ユニット2180等に対する判定処理について、以下に、より詳細な説明を行う。所定の信号は、遊技機枠演出用LED基板2322が生成する6ビット構成の信号であり、上述の第1実施形態と同様に、6つの反射型センサ2183a〜2183fが装飾ユニット2180の裏面に対して信号光を照射し、装飾ユニット2180側からどの位置の反射型センサ2183a〜2183fに対応する反射光が照射されたかの検出結果を示す信号である。
図11−7(B)を参照して、具体的には、前飾り2120および装飾ユニット2180において、6つの反射型センサ2183a〜2183fに対して、反射部2184a〜2184eは5つであるため、遊技機枠演出用LED基板2322が反射型センサ2183a〜2183fの検出結果に基づき生成する6ビット構成の信号は、「011111」となる。次に、生成された当該信号は遊技機枠演出用LED基板2322から演出制御基板2320へと送信される。そして、演出制御基板320は、遊技機枠演出用LED基板2322で生成された「011111」の6ビット信号を受信すると、予めサブROM内に記憶していた照合用情報「011111」を用いて、装飾ユニット2180が的確な装着部品であるか否かの判定処理を実行する。今回の例の場合、受信した6ビット信号「011111」と照合用情報「011111」とは全てのビット対応数値が一致するため、演出制御基板2320は装着された装飾ユニット2180は的確なものであったと判定する。
これに対して、例えば、演出制御基板2320が機種の変更やスペックの変更等で交換されることで、サブROM内に記憶される照合用情報が「001111」となったと仮定する。この場合においても、装飾ユニット2180を装着すると、先の通り「011111」の6ビット信号が遊技機枠演出用LED基板2322によって生成され、演出制御基板2320に当該信号が送信される。この場合には、演出制御基板2320は、受信した6ビット信号「001111」と照合用情報「011111」とが不一致であるため、装着された装飾ユニット2180が的確なものではないと判定する。その結果、演出制御基板2320は、図10−6(A)〜(C)に示すような装着エラー表示2050a〜2050cをメイン液晶表示器2327に表示し、装着された装飾ユニット2180が的確なものではない旨を外部に報知する。また、演出制御基板2320は、スピーカ2132、2133から装着部材が異なる旨の音声を出力したり、前飾り2120の上部LED2720等を装着部材が異なる旨の態様で発光させるようにしたりすることも併せて実行してもよい。このように、反射型センサ2183a〜2183fの検出結果を用いて生成される6ビット信号と、機種若しくはスペック固有で記憶する照合用情報とを比較することで、的確な部材に交換されたか否かを交換作業の作業者に対して確実に認識させることが可能となる。
なお、上述した第1実施形態および第2実施形態において、6ビット信号および照合用情報として「000000」や「111111」といった全てのビット対応数値が同じ値となる構成は避けることが好適である。例えば、反射型センサ1583a〜1583f、2183a〜2183fの反射光検出機能の故障により「000000」の6ビット信号が生成されてしまう虞や、ノイズ等の影響により提灯制御部から送信される6ビット信号が全て「111111」に書き換えられてしまう虞などが考えられるためである。6ビット信号および照合用情報として「000000」や「111111」の構成を採用してしまうと、これらの故障や不具合の原因を突き止めることが困難となるばかりか、的確でない部材が装着されたにもかかわらず演出制御基板320、2320がエラー判定を行わない虞もある。
また、上述した第1実施形態および第2実施形態において、所定の信号として6ビット長の信号を用いて説明したが、信号のビット長は6ビットに限られない。1ビット長構成とすれば「0」「1」の2種類の信号が出力可能となり、8ビット長構成とすれば「0」「1」の2種類×8階乗=256種類の信号が出力可能となる。信号を何ビット長とするかは、機種変更の予定数や販売スペックの種類数などを考慮して、適宜に設定すればよい。
[その他の実施形態]
上述の実施形態においては、演出制御基板320等での判定処理の結果は、メイン表示装置131等での装着エラー表示2050a等の表示、スピーカ1820等での音声の出力、種々の照明(LED)等での発光、により報知される態様であったが、交換作業の作業者に対して確実に認識させることができる態様であればどのような態様であってもよい。具体的に、例えば、上述の第1実施形態の遊技機100であれば、メイン表示装置131における装飾図柄、保留表示、当該変動アイコン等の演出に係る表示の視認性を阻害しないように、第1サイド表示装置132や第2サイド表示装置133の表示領域の全体に亘って装着部材が異なる旨(例えば、装着エラー表示2050bのような表示)が表示されるような態様であってもよい。また、交換する部材がLED等の照明を備えるユニットであれば、演出制御基板320等による判定処理の判定結果で的確なものではないと判定された場合に、当該ユニットのLED等の照明のみを発光させる態様であってもよい。具体的に、例えば、上述の第1実施形態の遊技機100であれば、上部ユニット180が交換されて、演出制御基板320の判定処理において的確な部材でないと判定された場合に、上部ユニット180のLEDを発光するものの、遊技機100に設けられたその他の照明等を発光させないような態様とすることができる。このような態様によれば、交換作業後に的確でない部材のみを発光させるため、作業者は的確でない部材を的確に認識することができる。
上述の実施形態においては、演出制御基板320等での判定処理の結果は、メイン表示装置131等において、装着エラー表示2050a等が表示されるものの、装飾図柄の変動等の演出が表示されて遊技機100等では遊技の実行可能な状態であった。つまり、上述の実施形態においては、遊技の実行可能な状態でのメイン表示装置131等での装着エラー表示2050a等の表示のみによって、作業者が的確な部材に交換されていないことを認識するような態様であったが、作業者がより認識し易すければどのような態様であってもよい。例えば、演出制御基板は、判定処理で的確な部材が装着されていないと判定すると、作業者に対して再度の交換をより明確に促すような交換モードといったモードに変更するようにしてもよい。より具体的に、第1実施形態の遊技機100であれば、演出制御基板320は、交換モードに変更すると、メイン表示装置131に交換モードである旨を表示するとともに、判定処理で的確なものでないと判定した部材については作動しないように制御するようにしてもよい。また、例えば、交換する部材が、交換した後に電源をONにすると、交換した位置に比べて交換作業のし難い位置に移動する部材であるものとする。このような部材に対する判定処理で的確なものでないと判定すると、演出制御基板は、交換モードに変更すると、この部材を交換作業のし易い位置に移動させるようにしてもよい。さらに、このように交換モードに変更可能な遊技機において、部材の交換作業は、交換モードにおいてのみ可能とするような態様としてもよい。
上述の実施形態においては、演出制御基板320等での判定処理の結果については、メイン表示装置131等での装着エラー表示2050a等の表示によって、的確でない部材がある旨や的確でない部材がいずれのものであるかを示唆するような態様で報知するものであったが、装着された部材がいずれかの機種であるかを示唆するような内容を報知してもよい。例えば、第1実施形態の遊技機100において、「この『上部ユニット』は、『機種XXX』のものです。」といった表示(図12−1(A)を参照。)がメイン表示装置131に表示される態様のものが考えられる。ここで、このような態様の報知を可能とするための判定処理について、上述の実施形態における判定処理と異なる処理手順について説明する。まず、例えば、演出制御基板には、複数の機種やスペック毎に対応する複数の照合用情報を予め記憶しておく。そして、交換された部材から受信した所定の信号を照合用情報と照合して、受信した所定の信号と適合する照合用情報に対応する機種を特定して、上述のような報知を実行する。
図12−1(A)を参照して、ここで、上述のように装着された部材がいずれかの機種であるかを示唆するような態様での報知について、第1実施形態に採用された場合を具体例として説明する。図12−1は、その他の実施形態としての上部ユニットが取付けられたときのメイン表示装置131での表示の内容を示した図であり、(A)はメイン表示装置131に装着部材表示2250aが表示された状態の図である。上述の第1実施形態において、演出制御基板320のサブROM320dには、照合用情報として、『機種XXX』の「011111」、『機種XXY』の「011110」、『機種XYZ』の「011100」といったように複数の機種毎に対応付けた数値データのテーブルを記憶させておくものとする。そして、例えば、『機種XXX』の上部ユニットが装着されると、演出制御基板320は、上部ユニットの制御部から受信した所定の信号「011111」と照合用情報とを照合して、『機種XXX』の「011111」と一致するものと処理する。そして、演出制御基板320は、メイン表示装置131に装着部材表示2250aを表示させる。また、『機種XXY』の上部ユニットが装着されると、演出制御基板320は、上部ユニットの制御部から受信した所定の信号「011110」と照合用情報とを照合して、照合用情報における『機種XXY』の「011110」と一致するものと処理するとともに、メイン表示装置131に装着部材表示2250aと同様の態様で「この『上部ユニット』は、『機種XXY』のものです。」と表示させる。さらに、『機種XYZ』の上部ユニットが装着されると、演出制御基板320は、上部ユニットの制御部から受信した所定の信号「011100」と照合用情報とを照合して、照合用情報における『機種XYZ』の「011100」と一致するものと処理するとともに、メイン表示装置131に装着部材表示2250aと同様の態様で「この『上部ユニット』は、『機種XYZ』のものです。」と表示させる。このような装着部材表示が表示される態様の遊技機であれば、交換作業の作業者は、交換した部材がいずれの機種又はスペックのものであるかを認識することができる。
上述の実施形態においては、演出制御基板320等での判定処理の結果については、メイン表示装置131等での装着エラー表示2050a等の表示によって、的確でない部材がある旨や的確でない部材がいずれのものであるかを示唆するような態様で報知するものであったが、的確な部材を示唆するような報知で作業者に対して再度の交換を促すようにしてもよい。例えば、第1実施形態の遊技機100において、「この遊技機は『機種XXX』です。『上部ユニット』は『機種XYZ』のもので的確なものではありませんので交換して下さい。」といった装着エラー表示(図12−1(B)を参照。)がメイン表示装置131に表示される態様のものが考えられる。ここで、このような態様の報知を可能とするための判定処理について、上述の実施形態における判定処理と異なる処理手順について説明する。まず、例えば、演出制御基板には、複数のスペック毎に対応する複数の照合用情報を予め記憶しておくとともに、正しい照合用情報を定めておく。そして、交換された部材から受信した所定の信号を照合用情報と照合して、的確な部材であるか否かを判定するとともに、受信した所定の信号が正しい照合用情報に適合しなかった場合には、受信した所定の信号と適合する照合用情報に対応する機種を特定して、上述のような報知を実行する。
図12−1(B)を参照して、ここで、上述のように的確な部材を示唆するような態様の報知について、第1実施形態に採用された場合を具体例として説明する。図12−1(B)はメイン表示装置131に装着エラー表示2250bが表示された状態の図である。上述の第1実施形態において、演出制御基板320のサブROM320dには、照合用情報として、『機種XXX』の「011111」、『機種XXY』の「011110」、『機種XYZ』の「011100」といったように複数の機種毎に対応付けた数値データのテーブルを記憶させるとともに、制御基板320が『機種XXX』のものであることを定義しておくものとする。そして、例えば、『機種XYZ』の上部ユニットが装着されると、演出制御基板320は、上部ユニットの制御部から受信した所定の信号「011100」と照合用情報とを照合して、所定の信号は『機種XXX』の「011111」とは異なるものであって、『機種XYZ』の「011100」と一致するものと処理する。そして、演出制御基板320は、メイン表示装置131に装着エラー表示2250bを表示させる。このような装着エラー表示が表示される態様の遊技機であれば、交換作業の作業者は、交換した部材が的確なものでないことを確実に認識することができるだけでなく、本来であれば交換すべき的確な部材を認識することができる。つまり、交換作業の作業者に対して、的確な部材への再度の交換を促して、的確な部材への交換作業に繋げるようにすることができる。
上述の実施形態においては、的確な部材であるか否かの検出方式として、反射型センサと検出物体との組合せの方式で、所謂、非接触式の反射波検出方式であったが、非接触式で被検出部を検出できる方式であればどのような方式であってもよい。ここで、上述の実施形態において、遊技機100の提灯部材1580、および遊技機200の装飾ユニット2180の検出方式として採用でき得る具体的な方式について、図12−2を参照して説明する。図12−2は、その他の実施形態としての種々の検出方式を説明する表である。
図12−2に示すように、その他の実施形態としての検出方式としては、磁力検出方式、色彩検出方式、ID検出方式を挙げることができる。磁力検出方式とは、検出するセンサとしてはホールICを利用し、検出物体としては磁石を利用する方式であり、ホールICのホール素子に流す電流と磁石の磁界とによって発生するホール電圧を検知することにより磁石の有無を検知する方式である。なお、磁力検出方式では、磁束密度に比例してホール電圧が増加するため、検出物体の磁石における磁力の強さに応じて、ホールICによる検出可能な距離を調節することができる。このような磁力検出方式を上述の遊技機200の装飾ユニット2180に採用すると、前飾り2120に6つのホールICが設けられ、装飾ユニット2180に5つの磁石が設けられることとなる。そして、判定処理に利用する所定の信号は、6つのホールICでの検出による、装飾ユニット2180側の対応する位置における磁石の有無の検出結果に基づいた信号となる。
また、色彩検出方式とは、検出するセンサとしてはカラーセンサを利用し、検出物体としては色彩シールを利用する方式であり、色彩シールに対する投光の反射光から色値の割合を算出することによって色彩シールの色彩パターンを識別する方式である。なお、色彩検出方式では、色彩シールの色彩パターン毎に識別することができるため、複数の色彩シール毎に色彩パターンを変更することによって、多種類の識別を可能とすることができる。このような色彩検出方式を上述の遊技機200の装飾ユニット2180に採用すると、例えば、前飾り2120に1つのカラーセンサと投光用の白色LEDとが設けられ、装飾ユニット2180に1つの色彩シールが設けられるようにすることができる。そして、判定処理に利用する所定の信号は、カラーセンサでの検出による、装飾ユニット2180側の色彩シールの色彩パターンに基づいた信号となる。より具体的に、演出制御基板2320のサブROMには、照合用情報として、所定の色彩パターンである色彩パターンXXXに基づく情報を記憶させておく。そして、装飾ユニット2180の色彩シールが色彩パターンXYZのものであるとすると、演出制御基板2320は、交換された装飾ユニット2180の検出による所定の信号として、受信した色彩パターンXYZに基づく信号と照合用情報とに基づいて判別処理を実行する。この場合には、受信した色彩パターンXYZに基づく信号と照合用情報である色彩パターンXXXに基づく情報とが一致しないため、演出制御基板2320を備える遊技機に対して、装飾ユニット2180は的確な装着部材ではないものと判定されることとなる。
さらに、ID検出方式とは、検出するセンサとしてはリーダライタとアンテナを備えたリーダ回路を利用し、検出物体としてはコイル状アンテナを備えたICタグ(例えば、RFID(Radio Frequency Identifier))を利用する方式であり、ICタグに記憶されたID情報をリーダ回路が近距離の無線通信によって読取る方式である。なお、ICタグはワンチップの集積回路によって構成されているため、集積回路に応じてICタグにおける記憶可能な情報量を多いものとすることができる。このようなID検出方式を上述の遊技機200の装飾ユニット2180に採用すると、例えば、前飾り2120に1つのリーダ回路が設けられ、装飾ユニット2180に1つのICタグが設けられるようにすることができる。そして、判定処理に利用する所定の信号は、ICタグに記憶されているID情報に基づいた信号となる。より具体的に、演出制御基板2320のサブROMには、照合用情報として、所定のID情報であるID情報Xを記憶させておく。そして、装飾ユニット2180のICタグに記憶されているID情報がID情報Yであるとすると、演出制御基板2320は、交換された装飾ユニット2180の検出による所定の信号として受信したID情報Yと照合用情報とに基づいて判別処理を実行する。この場合には、受信したID情報Yと照合用情報であるID情報Xとが一致しないため、演出制御基板2320を備える遊技機に対して、装飾ユニット2180は的確な装着部材ではないものと判定されることとなる。
なお、上述した色彩検出方式およびID検出方式に替えて、検出するセンサとしてはバーコードリーダを利用し、検出物体としてバーコードが印刷されたバーコードシールを利用するバーコード読取方式であってもよい。このようなバーコード読取方式を上述の遊技機200の装飾ユニット2180に採用すると、例えば、前飾り2120に1つのバーコードリーダが設けられ、装飾ユニット2180に1つのバーコードシールが設けられるようにすることができる。また、所定の信号、照合用情報、演出制御基板2320における判定処理については、上述の色彩検出方式およびID検出方式と同様の態様とすることができる。
上述の実施形態においては、的確な部材であるか否かが交換作業の後に検出されて、その検出結果に基づく判定処理の結果の報知によって、作業者が交換した装着部材が的確な部材であった否かを認識できるような態様であったが、更に、これらの交換可能な装着部材に作業者が視認可能な識別表示が設けられていてもよい。例えば、この識別表示は、機種やスペックに応じた固有のものであって、刻印等で部材の表面から識別可能に設けられた数字、文字、記号等で表現された表示であってもよい。このような識別表示が交換する装着部材に設けられていると、交換作業を行う前に、作業者が的確な部材の組合せであるか否かを視認して確認することができる。つまり、このような識別部材が設けられた交換可能な装着部材を備える遊技機であれば、交換作業において的確なものでない部材を装着することをより防止できる。
上述の実施形態においては、的確な部材であるか否かが交換作業の後に検出されて、メイン表示装置等で報知されるような形態であったが、更に、交換される装着部材が取付けられる位置に取付けできないような構造であってもよい。具体的には、取付けられる位置と装着部材との各々に凹凸が形成されており、的確な部材であれば嵌合して、取付可能となっているような構成のものであってもよい。特に、機種やスペックに応じて固有の凹凸とすれば、的確でない部材を取付けようとしても、互いの凹凸が嵌合しないで取付けることができないようにすることができる。つまり、このような構成であれば、的確でない部材に交換することができないようにすることができ、交換作業において的確でない部材を取付けることをより防止することができる。また、上述の第1実施形態の遊技機100における刀柄ユニット135に、このような態様の構成を採用するようにしてもよい。例えば、刀柄ユニット135の第1刀柄ロック孔1780および第2刀柄ロック孔1770を機種毎に異なる形状に形成するとともに、ガラス枠150の第1刀柄固定ピン1887aおよび第2刀柄固定ピン1897bも第1刀柄ロック孔1780および第2刀柄ロック孔1770に対応するように機種毎に異なる形状に形成されていてもよい。より具体的には、刀柄ユニット135の第1刀柄ロック孔1780および第2刀柄ロック孔1770の形状と、ガラス枠150の第1刀柄固定ピン1887aおよび第2刀柄固定ピン1897bの形状とが、『機種XXX』と『機種YYY』とでは異なるように形成されており、『機種XXX』の第1刀柄ロック孔1780および第2刀柄ロック孔1770に、『機種YYY』の第1刀柄固定ピン1887aおよび第2刀柄固定ピン1897bが嵌まり込まないように構成されている態様のものがある。つまり、『機種XXX』の刀柄ユニット135を『機種YYY』のガラス枠150に装着することができないこととなるような構成である。
上述の実施形態における刀柄ユニット135や上部ユニット180では、駆動部1570の制御部および機構部1755の制御部からの所定の信号に基づき演出制御基板320で判定処理が実行されるものであったが、これらの着脱可能な部材に他の検出手段を設けてもよい。具体的には、装着部材が取付けられる箇所に反射部を設けるとともに、刀柄ユニット等の装着部材側に反射型センサを設け、装着部材から演出制御基板320に検出結果が送信されるようにしてもよい。このような構成であっても、交換作業によって交換された刀柄ユニット等が的確なものか否かが判定されて、上述の実施形態と同様の効果を奏することができる。
上述の実施形態においては、演出制御基板等で的確な部材であるか否かが判定されるような構成であったが、所定の端末を利用して判定できるようにしてもよい。例えば、交換される部材に所定の端末のカメラで撮影することによって所定の情報が表示されるコードが表示されていて、そのコードを撮影することによって的確な部材であるか否かの判定結果が所定の端末に表示されるような方式であってもよい。また、遊技機の外部の所定のサーバ等に的確な部材が取付けられた遊技機全体の画像データが保存されており、その画像データと所定の端末のカメラで撮影された交換作業後の遊技機全体の画像とを比較するような画像処理によって、的確な部材が取付けられているか否かが判定されるような方式であってもよい。このような方式であれば、交換作業の作業者は、的確な部材であるか否かの判定結果を容易に知ることができる。
[実施例の作用および効果]
上述のような第1実施形態の遊技機100によれば、着脱可能な上部ユニット135、刀柄ユニット180と、上部ユニット135、刀柄ユニット180に設けられ、所定の信号を出力可能な機構部1755、駆動部1570と、所定の報知を実行可能なメイン表示装置131、音声出力装置331によるスピーカ1820、1825、演出用照明装置342による種々の照明(LED)と、これらの報知を制御する演出制御基板320と、を備え、演出制御基板320は、機構部1755、駆動部1570から出力される所定の信号を入力可能であり、所定の信号に基づいて上部ユニット135、刀柄ユニット180に関して的確な部材であるか否かを判定し、当該判定に応じた結果をメイン表示装置131、音声出力装置331によるスピーカ1820、1825、演出用照明装置342(種々の照明(LED))に報知させることができる。このような遊技機100であれば、例えば、上部ユニット135および刀柄ユニット180の交換作業において、的確でない部材が取付けられたときに、的確なものでない旨が報知されるため、交換作業の作業者は交換した部材が的確なものでないことを認識することができる。さらには、このように交換した部材が的確なものでないことを認識した作業者による的確な部材への取付け直しの作業に繋げることができるものともいえる。つまり、交換作業の作業者は、このような報知が実行されなかった従来の遊技機に比べて的確な部材に確実に交換することができる。
また、上述のような実施形態の遊技機100および遊技機200によれば、裏側提灯ケース部1581a、前飾り2120に対して着脱可能な表側提灯ケース部1581b、装飾ユニット2180と、表側提灯ケース部1581b、装飾ユニット2180に設けられた反射部材1584a〜1584e,2184a〜2184eと、裏側提灯ケース部1581a、前飾り2120に設けられ、反射部材1584a〜1584e,2184a〜2184eを検出可能な反射型センサ1583a〜1583f,2183a〜2183fと、所定の報知を実行可能なメイン表示装置131、音声出力装置331によるスピーカ1820、1825、演出用照明装置342による種々の照明(LED)、メイン液晶表示器2327、スピーカ2132、2133、前飾り2120の上部LED2720と、これらの報知を制御する演出制御基板320,2320と、を備え、演出制御基板320,2320は、表側提灯ケース部1581b、装飾ユニット2180が裏側提灯ケース部1581a、前飾り2120に取り付けられる場合に、反射型センサ1583a〜1583f,2183a〜2183fの検出結果に応じて表側提灯ケース部1581b、装飾ユニット2180に関して的確な部材であるか否かを判定し、当該判定に応じた結果を報知させることができる。このような遊技機100、200であれば、例えば、表側提灯ケース部1581bおよび装飾ユニット2180の交換作業において、的確でない部材が取付けられたときに、的確でない旨が報知されるため、交換作業の作業者は交換した部材が的確でないことを認識することができる。さらには、このように交換した部材が的確なものでないことを認識した作業者による的確な部材への取付け直しの作業に繋げることができるものともいえる。つまり、交換作業の作業者は、このような報知が実行されなかった従来の遊技機に比べて的確な部材に確実に交換することができる。
◆[発明A]
発明Aの遊技機(100)において、着脱可能な着脱部材(135,180)と、前記着脱部材に設けられ、所定の情報を出力可能な情報出力手段(1755,1570)と、所定の報知を実行可能な報知手段(131,331,342,1820,1825)と、前記報知手段を制御する報知制御手段(320)と、を備え、前記報知制御手段は、前記情報出力手段から出力される前記所定の情報を入力可能であり、前記所定の情報に基づいて前記着脱部材に関する情報を判定し、当該判定に応じた結果を前記報知手段に報知させることを要旨とする。
このような遊技機100によれば、上述の実施形態のように、着脱可能な上部ユニット135、刀柄ユニット180と、上部ユニット135、刀柄ユニット180に設けられ、所定の信号を出力可能な機構部1755、駆動部1570と、所定の報知を実行可能なメイン表示装置131、音声出力装置331によるスピーカ1820、1825、演出用照明装置342による種々の照明(LED)と、これらの報知を制御する演出制御基板320と、を備え、演出制御基板320は、機構部1755、駆動部1570から出力される所定の信号を入力可能であり、所定の信号に基づいて上部ユニット135、刀柄ユニット180に関して的確な部材であるか否かを判定し、当該判定に応じた結果をメイン表示装置131、音声出力装置331によるスピーカ1820、1825、演出用照明装置342による種々の照明(LED)に報知させることができる。このような遊技機100であれば、例えば、上部ユニット135および刀柄ユニット180の交換作業において、的確でない部材が取付けられたときに、的確でない旨が報知されるため、交換作業の作業者は交換した部材が的確でないことを認識できる。さらには、このように交換した部材が的確なものでないことを認識した作業者による的確な部材への取付け直しの作業に繋げることができるものともいえる。つまり、交換作業の作業者は、このような報知が実行されなかった従来の遊技機に比べて的確な部材に確実に交換することができる。
◇[発明B]
発明Bの遊技機(100,200)において、取付部材(1581a,2120)に対して着脱可能な着脱部材(1581b,2180)と、前記着脱部材に設けられた被検出部(1584a〜1584e,2184a〜2184e)と、前記取付部材に設けられ、前記被検出部を検出可能な検出手段(1583a〜1583f,2183a〜2183f)と、所定の報知を実行可能な報知手段(131,331,342,1820,1825,2132,2133,2322,2327,2720)と、前記報知手段を制御する報知制御手段(320,2320)と、を備え、前記報知制御手段は、前記着脱部材が前記取付部材に取り付けられる場合に、前記検出手段の検出結果に応じて前記着脱部材に関する報知を実行可能とすることを要旨とする。
このような遊技機100、200によれば、上述の実施形態のように、裏側提灯ケース部1581a、前飾り2120に対して着脱可能な表側提灯ケース部1581b、装飾ユニット2180と、表側提灯ケース部1581b、装飾ユニット2180に設けられた反射部材1584,2184と、裏側提灯ケース部1581a、前飾り2120に設けられ、反射部材1584,2184を検出可能な反射型センサ1583,2183と、所定の報知を実行可能なメイン表示装置131、音声出力装置331によるスピーカ1820、1825、演出用照明装置342による種々の照明(LED)、メイン液晶表示器2327やスピーカ2132、2133や前飾り2120の上部LED2720と、これらの報知を制御する演出制御基板320,2320と、を備え、演出制御基板320,2320は、表側提灯ケース部1581b、装飾ユニット2180が裏側提灯ケース部1581a、前飾り2120に取り付けられる場合に、反射型センサ1583,2183の検出結果に応じて表側提灯ケース部1581b、装飾ユニット2180に関して的確な部材であるか否かを判定し、当該判定に応じた結果を報知させることができる。このような遊技機100、200であれば、例えば、表側提灯ケース部1581bおよび装飾ユニット2180の交換作業において、的確でない部材が取付けられたときに、的確でない旨が報知されるため、交換作業の作業者は交換した部材が的確でないことを認識できる。さらには、このように交換した部材が的確なものでないことを認識した作業者による的確な部材への取付け直しの作業に繋げることができるものともいえる。つまり、交換作業の作業者は、このような報知が実行されなかった従来の遊技機に比べて的確な部材に確実に交換することができる。
以上、実施形態、変形例に基づき本発明について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれる。