JP2020116613A - レーザピーニング装置及びレーザピーニング方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】レーザエネルギを増大させることなく高いピーニング効果を実現できること。【解決手段】施工対象物11の表面11aにパルスレーザLを照射して施工対象物を改質するレーザピーニング装置10において、施工対象物の表面にパルスレーザLを照射して、施工対象物の表面近傍にプラズマPを生成させるパルスレーザ装置14と、プラズマP中の荷電粒子に外部磁場Bを作用させる外部磁場発生装置15と、を有して構成されたものである。【選択図】図1
Description
本発明の実施形態はレーザピーニング装置、及びこのレーザピーニング装置を用いたレーザピーニング方法に関する。
従来のレーザピーニング装置による施工対象物の材料特性の改善は、パルスレーザを施工対象物の表面に照射し、パルスレーザの諸パラメータ、例えばレーザエネルギ等を適正に制御することで、施工対象物における残留応力の引張応力を圧縮応力に変化させる残留応力の深さ方向分布の改善や、疲労強度の向上を図るというものである。
上述の従来技術では、パルスレーザの諸パラメータ、例えばレーザエネルギを制御することで、施工対象物における残留応力の深さ方向分布の改善や疲労強度の向上を図っているが、引張応力から圧縮応力への応力変化量や疲労強度の変化量には限界がある。また、レーザエネルギを増加させても、やがて応力の増加量や疲労強度の変化量に飽和がみられたり、施工対象物の表面に損傷が生じたりする。また、レーザピーニング装置の小型化や光学部品の熱的損傷による劣化を低減するためには、レーザピーニング装置の軽量化や耐久性の向上に向けて、従来よりも低いレーザエネルギで、従来と同等のピーニング効果を発揮する手段が求められている。
本発明の実施形態は、上述の事情を考慮してなされたものであり、レーザエネルギを増大させることなく高いピーニング効果を実現できるレーザピーニング装置及びレーザピーニング方法を提供することを目的とする。
本発明の実施形態におけるレーザピーニング装置は、施工対象物の表面にレーザを照射して前記施工対象物を改質するレーザピーニング装置において、前記施工対象物の表面に前記レーザを照射して、前記施工対象物の表面近傍にプラズマを生成させるレーザ装置と、前記プラズマ中の荷電粒子に磁場を作用させる外部磁場発生装置と、を有して構成されたことを特徴とするものである。
本発明の実施形態におけるレーザピーニング方法は、施工対象物の表面にレーザを照射して前記施工対象物を改質するレーザピーニング方法において、前記施工対象物の表面近傍にプラズマを生成させる前記レーザを、前記施工対象物の表面に照射するレーザ照射ステップと、前記プラズマ中の荷電粒子に磁場を作用させる外部磁場印加ステップと、を有することを特徴とするものである。
本発明の実施形態によれば、レーザエネルギを増大させることなく高いピーニング効果を実現できる。
以下、本発明を実施するための形態を、図面に基づき説明する。
[A]第1実施形態(図1〜図3)
図1に示すように、レーザピーニング装置10は、施工対象物11の表面11aに、液体あるいは気体のプラズマ封じ込め物質12を存在させた状態で、パルスレーザ装置14からプラズマ生成用のパルスレーザLを照射し、外部磁場発生装置15が発生したプラズマ制御用の外部磁場Bを、パルスレーザLの照射により生成されたプラズマPの存在領域に印加してレーザピーニングを行うものである。
[A]第1実施形態(図1〜図3)
図1に示すように、レーザピーニング装置10は、施工対象物11の表面11aに、液体あるいは気体のプラズマ封じ込め物質12を存在させた状態で、パルスレーザ装置14からプラズマ生成用のパルスレーザLを照射し、外部磁場発生装置15が発生したプラズマ制御用の外部磁場Bを、パルスレーザLの照射により生成されたプラズマPの存在領域に印加してレーザピーニングを行うものである。
施工対象物11は、例えば、大型構造物の一部分や組み立て部品の一つであって、ニッケル合金材質である。このレーザピーニング装置10によって、施工対象物11の表面11aから内部の深い範囲まで圧縮残留応力を発生させることで、疲労強度を向上させる。
上述のレーザピーニング装置10は、封じ込め物質供給装置13、プラズマ生成用のパルスレーザ装置14、プラズマ制御用の外部磁場発生装置15、タイミング調整部16、モニタリング装置17、プラズマ評価部18、及びフィードバック部19を有して構成される。
封じ込め物質供給装置13は、空気中で施工対象物11の表面11aに、純水やアルコール類などの液体、または空気や希ガス、非爆発性ガスなどの気体のプラズマ封じ込め物質12を供給して、施工対象物11の表面11aをプラズマ封じ込め物質12で覆うものである。なお、プラズマ封じ込め物質12は、磁性流体のような、外部磁場印加で磁化して、何らかのプラズマ封じ込め作用のある局所磁場を生成するような物質を用いることもできる。この封じ込め物質供給装置13は、例えば、プラズマ封じ込め物質12を貯蔵するタンクや、プラズマ封じ込め物質12を送るためのポンプ及びホースなど(図示せず)などを含む。但し、施工対象物11の表面11a全体が水槽内の純水に浸漬されている場合などでは、封じ込め物質供給装置13を省略してもよい。
パルスレーザ装置14は、プラズマ生成用のパルスレーザLを施工対象物11の表面11aに照射し、レーザエネルギによって施工対象物11の表面11a近傍にプラズマPを生成する装置である。このパルスレーザ装置14は、パルスレーザLを施工対象物11の表面11aに伝送し、集光して照射するための光ファイバ、レンズ、ミラー等の光学素子を(不図示)を備える。パルスレーザ装置14は、タイミング調整部16からのトリガー信号によりパルスレーザLの照射タイミングが規定される動作モードで使用される。
ここで、パルスレーザLは、例えばNd:YAGパルスレーザであり、プラズマ封じ込め物質12が純水の場合であれば、波長が2倍波(波長532nm)で、パルス時間幅が数nsのものであればよい。例えば、空気中であれば、波長は基本波(波長1064nm)でよい。このパルスレーザLのレーザ波長は、プラズマ封じ込め物質12の光吸収特性に応じて、吸収による透過率の低減効果ができるだけ小さな波長領域の範囲内で適宜選択される。また、追加のプラズマ封じ込め物質12として、ピーニング施工面には、ペイント加工やテーピング加工などがされていてもよい。なお、ピーニング施工面への熱影響を低減するために、ピークエネルギーやパワーが十分大きいレーザの場合には、パルス幅はps、fsなどの短パルスレーザを用いることができる。また、パルスレーザLの繰り返し周波数は例えば100Hzである。
外部磁場発生装置15は、例えば図2に示すように、導線を巻いたコイル状の単一の電磁石20に電源21から電流(後述のパルス電流)が供給されることで、プラズマ制御用の外部磁場Bを、施工対象物11の表面11a近傍におけるプラズマPの存在領域に印加して、プラズマP中の荷電粒子に外部磁場Bを作用させて、その荷電粒子の運動状態を制御するものである。この外部磁場発生装置15は、電磁石20の中心位置にパルスレーザLが通過するように設置される。
また、外部磁場発生装置15は、電磁石20の端面から湧き出す磁力線Sの湧き出し部が施工対象物11の表面11aに対向するような外部磁場Bを、プラズマPの存在領域に印加する。なお、外部磁場発生装置15は、電磁石20の端面に吸い込まれる磁力線Sの吸い込み部が施工対象物11の表面11aに対向するような外部磁場Bを印加してもよい。いずれの場合も、外部磁場発生装置15が印加する外部磁場Bは、施工対象物11の表面11a近傍におけるプラズマPの存在領域で、パルスレーザLの光軸L0に対して平行な磁場になっている。
外部磁場発生装置15の電源21はパルス電源が好ましく、例えばコンデンサに充填された電荷をスイッチングして、電磁石20にパルス電流を供給する。従って、電磁石20が発生する外部磁場Bは、時間的に変化する動的な磁場(パルス磁場)である。また、この外部磁場Bは、電磁石20のコイル巻き数や電源21のコンデンサの充填電圧、電源21のコンデンサからの放電の時定数などが調整されることで、例えば約0.1〜10Tの範囲に設定されるのが好ましい。
電磁石20からの磁力線Sの空間分布の調整は、例えば、パルスレーザLに平行な磁場領域を広範囲に確保するために、電磁石20のコイル内径及びコイル長さを大きく設定する。あるいは、電磁石20の端面を施工対象物11の表面11aに近づけるように電磁石20の配置位置を変更することで、電磁石20からの磁力線Sの空間分布を調整してもよい。また、外部磁場発生装置15は、タイミング調整部16からのトリガー信号により、外部磁場Bの印加タイミングが規定される動作モードで使用される。
タイミング調整部16は、図1及び図3に示すように、パルスレーザ装置14によるパルスレーザLの照射タイミング(レーザ照射タイミングX)と、外部磁場発生装置15による外部磁場Bの印加タイミング(磁場印加タイミングY)とをそれぞれ調整するものである。このタイミング調整部16は、パルスレーザ装置14のレーザ照射タイミングXと外部磁場発生装置15の磁場印加タイミングYとを同期させるために、つまり、パルスレーザ装置14と外部磁場発生装置15との作動開始時間の時間差をゼロまたは任意の値に調整するために、パルスレーザ装置14へケーブル22cを介して、外部磁場発生装置15へケーブル22dを介して、それぞれ専用のトリガー信号(矩形のパルス信号)を送信する。
ここで、上述のパルスレーザ装置14の作動開始時間はレーザ照射タイミングXの照射開始時点X1であり、外部磁場発生装置15の作動開始時間は磁場印加タイミングYの印加開始時点Y1である。また、上記任意の値は、図3の破線で示すように印加開始時点Y1が照射開始時点X1よりも早い負の値、または印加開始時点Y1が照射開始時点X1よりも遅い正の値である。図3では、上記任意の値が負の値であるときの照射開始時点X1と印加開始時点Y1との時間差を符号tで示している。
レーザ照射タイミングXの照射開始時点X1と磁場印加タイミングYの印加開始時点Y1の時間差をゼロとし、照射開始時点X1と印加開始時点Y1と一致させてパルスレーザ装置14と外部磁場発生装置15とを同時に動作させる場合には、例えばケーブル22cと22dを同一長さに設定し、タイミング調整部16が、パルスレーザ装置14と外部磁場発生装置15へそれぞれのトリガー信号を同時に送信する。なお、タイミング調整部16は、照射開始時点X1と印加開始時点Y1との時間差を、必要に応じて調整可能に構成されている。
照射開始時点X1と印加開始時点Y1との時間差を調整するために必要な時間分解能としては、例えばパルスレーザ装置14(パルスレーザL)のパルス時間幅を基準にすると約1/10程度で十分であり、0.1〜1ns程度の分解能をタイミング調整部16が有していればよい。
モニタリング装置17は、図1に示すように、パルスレーザ装置14からのパルスレーザLの照射によって施工対象物11の表面11a近傍に生成されるプラズマPの状態(プラズマPの温度状態、圧力状態、体積または形状状態)を、特にプラズマPの温度及び圧力と相関関係にあるプラズマPの発光強度を観察することで監視する。ここで、モニタリング装置17により観察されるプラズマPの発光強度としては、発光量の総量、または発光元素成分毎の発光波長のスペクトル強度である。
モニタリング装置17としては、例えばプラズマ発光分析装置が用いられる。このモニタリング装置17は、プラズマPの生成、成長(膨張)、減衰、消滅の過程と相関するプラズマPの発光量の総量を、またはプラズマPにおける発光元素成分毎の発光波長のスペクトル強度を、それぞれ時間分解して観察する。例えば、プラズマPの発光成分を集光レンズ23を経て分光器24Aの入射光スリット(不図示)に導光し、この分光器24A内の回折格子(不図示)で分光された波長スペクトル成分を時間ゲート付きのICCD(Intensified CCD)カメラ24Bで撮像すればよい。
プラズマPにおける発光元素成分毎の発光波長のスペクトル強度を時間分解して観察する場合には、モニタリング装置17は、例えば施工対象物11がニッケル合金であれば主要成分であるニッケルやクロムの紫外波長領域の発光スペクトルを、プラズマ封じ込め媒質12が純水であれば水素や酸素の発光スペクトルをそれぞれ時間分解して観察することで、プラズマPの温度状態、圧力状態、体積または形状状態を監視する。
プラズマPにおける発光元素成分毎の発光波長のスペクトル強度を時間分解して観察する場合には、モニタリング装置17は、例えば施工対象物11がニッケル合金であれば主要成分であるニッケルやクロムの紫外波長領域の発光スペクトルを、プラズマ封じ込め媒質12が純水であれば水素や酸素の発光スペクトルをそれぞれ時間分解して観察することで、プラズマPの温度状態、圧力状態、体積または形状状態を監視する。
モニタリング装置17の発光分析に必要な時間分解能としては、パルスレーザLのパルス時間幅の約1/10程度であれば十分であり、例えばパルスレーザ装置14(パルスレーザL)のパルス時間幅を基準にすると、0.1〜1ns程度の分解能であり、この分解能をモニタリング装置17が有していればよい。なお、図3では、プラズマPの生成、成長(膨張)、減衰、消滅の過程を示すプラズマPの発光量の総量を、外部磁場発生装置15による外部磁場Bが存在する場合について曲線Mで、外部磁場発生装置15による外部磁場Bが存在しない場合について曲線Nでそれぞれ示している。
プラズマ評価部18は、図1及び図3に示すように、パルスレーザ装置14のレーザ照射タイミングX及び外部磁場発生装置15の磁場印加タイミングYの一部を変更したときにモニタリング装置17から出力されるプラズマPの発光強度に基づいて、このプラズマPの発光強度が最大(即ちプラズマPの温度及び圧力が最大)になるプラズマPの最適な状態を確保すべく、レーザ照射タイミングX及び磁場印加タイミングYの一部を分析し評価して決定する。そして、プラズマ評価部18は、パルスレーザ装置14のレーザ照射タイミングX及び外部磁場発生装置15の磁場印加タイミングYを、決定した上記一部を備えるレーザ照射タイミングX及び磁場印加タイミングYに調整するように、タイミング調整部16へ制御信号を送信する。
ここで、レーザ照射タイミングX及び磁場印加タイミングYの一部は、レーザ照射タイミングXの照射開始時点X1と磁場印加タイミングYの印加開始時点Y1との時間差、及び磁場印加タイミングYの時間幅(磁場印加時間幅)Wyである。
パルスレーザ装置14のレーザ照射タイミングXにおける時間幅(レーザ照射時間幅)Wxは数nsであるが、外部磁場発生装置15の磁場印加タイミングYの時間幅Wyは、レーザ照射タイミングXの時間幅Wxよりも長く、数十〜数百nsに設定される。これは、パルスレーザLの照射により生成された施工対象物11に由来の金属プラズマ成分(例えばニッケル、クロムのそれぞれのプラズマ成分)が、パルスレーザLの照射終了後にもプラズマ封じ込め媒質12と相互に作用しながら、プラズマ封じ込め媒質12に由来のプラズマ成分(例えば水素、酸素のそれぞれのプラズマ成分)と共に数十〜数百nsの時間をかけて膨張し拡散するので、その時間についても外部磁場Bを印加させる必要があるからである。
プラズマ評価部18は、モニタリング装置17から出力されるプラズマPの発光強度が最大(即ちプラズマPの温度及び圧力が最大)になるように、レーザ照射タイミングXの照射開始時点X1と磁場印加タイミングYの印加開始時点Y1との時間差、及び磁場印加タイミングYの時間幅Wyを調整するための制御信号をタイミング調整部16へ送信する。プラズマ評価部18は、これを繰り返して、プラズマPの発光強度が最大となる、照射開始時点X1と印加開始時点Y1との時間差及び磁場印加タイミングYの時間幅Wyを決定し、この決定した時間差及び時間幅Wyに設定するための制御信号をタイミング調整部16へ送信する。このように、プラズマ評価部18は、プラズマPの温度、圧力及び衝撃波を最大にするためのレーザピーニングの作動条件(照射開始時点X1と印加開始時点Y1との時間差、及び磁場印加タイミングYの時間幅Wy)を設定する。
プラズマ評価部18は例えば電子計算機であり、モニタリング装置17から出力されるプラズマPの発光強度を、ケーブル22aを介して入力する。また、プラズマ評価部18から出力される制御信号は、電子計算機に内蔵されたフィードバック部(インターフェースボード)19から、ケーブル22bを介してタイミング調整部16へ送信される。なお、プラズマ評価部18にて分析されるプラズマPの発光強度のデータが、ケーブル22eを介して外部磁場発生装置15へ送信されることで、この外部磁場発生装置15は、外部磁場Bの強度を適正にすべく、電源21(図2)のコンデンサにおける充電電圧を最適に調整してもよい。
次に、上述のレーザピーニング装置10を用いたレーザピーニング方法について述べる。
まず、施工対象物11の表面11aにおけるパルスレーザLが照射される領域に、封じ込め媒質供給装置13を用いてプラズマ封じ込め媒質12を供給する封じ込め媒質供給ステップを実施する。次に、施工対象物11の表面11aにおけるプラズマ封じ込め媒質12が存在する領域に、パルスレーザ装置14を用いてパルスレーザLを照射して、施工対象物11の表面11a近傍にプラズマPを生成させるレーザ照射ステップを実施する。
まず、施工対象物11の表面11aにおけるパルスレーザLが照射される領域に、封じ込め媒質供給装置13を用いてプラズマ封じ込め媒質12を供給する封じ込め媒質供給ステップを実施する。次に、施工対象物11の表面11aにおけるプラズマ封じ込め媒質12が存在する領域に、パルスレーザ装置14を用いてパルスレーザLを照射して、施工対象物11の表面11a近傍にプラズマPを生成させるレーザ照射ステップを実施する。
次に、施工対象物11の表面11a近傍のプラズマPの存在領域に、プラズマP中の荷電粒子の運動状態を制御する外部磁場Bを印加する外部磁場印加ステップを実施する。この外部磁場印加ステップの実施によって、外部磁場B無しの場合に施工対象物11の表面11aから上方へ高速の初速度で放射状に拡散していたプラズマP中の荷電粒子は、荷電粒子間のクーロン力だけでなく、外部磁場Bによるローレンツ力の作用で運動方向が曲げられ、加速しながら互いの衝突頻度が増加して、長時間封じ込められながら十分に衝突する。このため、プラズマPは加熱されて温度が上昇し、外部磁場B無しの場合に比べて圧力が増加し、プラズマPが施工対象物11に与える衝撃波Zも従来に比べて強くなる。
この衝撃波Zにより施工対象物11に対してピーニングが実行される。このとき生じているプラズマPの発光強度をモニタリング装置17で観察してプラズマPの状態(特に温度、圧力状態)を監視し、モニタリング装置17からの出力を基にプラズマ評価部18がプラズマPの状態を評価するプラズマ評価ステップを実施する。このプラズマ評価ステップでは、プラズマPの特に温度及び圧力が最適な状態になるように、パルスレーザ装置14のレーザ照射タイミングXの照射開始時点X1と外部磁場発生装置15の磁場印加タイミングYの印加開始時点Y1との時間差、及び磁場印加タイミングYの時間幅Wyを調整して、レーザピーニングの作動条件を最適化する。
以上のように構成されたことから、本第1実施形態によれば、次の効果(1)及び(2)を奏する。
(1)図1に示すように、パルスレーザ装置14からのパルスレーザLの照射により施工対象物11の表面11a近傍に生成されるプラズマPの圧力を、施工対象物11の表面11a近傍におけるプラズマPの存在領域へ外部磁場発生装置15により外部磁場Bを印加してプラズマPの膨張を抑えることで、より一層増大させる。つまり、この外部磁場Bの印加により、施工対象物11の表面11aから放射状に拡散するプラズマP中の荷電粒子は、外部磁場Bからのローレンツ力の作用で運動方向が曲げられ、加速して、封じ込められながら互いに衝突する衝突頻度が増加する。これにより、プラズマPの温度が上昇し、プラズマPの圧力がより一層増大して、施工対象物11の表面11aの広範囲に長時間に亘って高効率に作用する。
(1)図1に示すように、パルスレーザ装置14からのパルスレーザLの照射により施工対象物11の表面11a近傍に生成されるプラズマPの圧力を、施工対象物11の表面11a近傍におけるプラズマPの存在領域へ外部磁場発生装置15により外部磁場Bを印加してプラズマPの膨張を抑えることで、より一層増大させる。つまり、この外部磁場Bの印加により、施工対象物11の表面11aから放射状に拡散するプラズマP中の荷電粒子は、外部磁場Bからのローレンツ力の作用で運動方向が曲げられ、加速して、封じ込められながら互いに衝突する衝突頻度が増加する。これにより、プラズマPの温度が上昇し、プラズマPの圧力がより一層増大して、施工対象物11の表面11aの広範囲に長時間に亘って高効率に作用する。
この結果、施工対象物11に与える衝撃波Zが増強して、レーザピーニングによる高いピーニング効果、即ち、施工対象物11の表面11aから深い範囲まで残留効力の引張応力を圧縮応力に変化させる残留応力の深さ方向分布の改善と、疲労強度の向上を共に実現できる。また、外部磁場発生装置15から外部磁場Bが印加されない従来の場合よりも低いレーザエネルギのパルスレーザLを照射したときにも、従来と同等のピーニング効果を発揮できる。
(2)施工対象物11の表面11aへのパルスレーザLの照射によって生成されるプラズマP中の荷電粒子は、施工対象物11の材質によって異なる初速度で、また異なる立体角で放射状に膨張し拡散する。この場合においても、モニタリング装置17がプラズマPの発光強度を観察してプラズマPの状態(特に温度、圧力状態)を監視し、モニタリング装置17の出力を基にプラズマ評価部18がプラズマPの状態を評価して、このプラズマPを最適な状態(特にプラズマPの圧力を最大)にすべくレーザピーニングの作動条件を調整して設定する。この作動条件は、パルスレーザ装置14のレーザ照射タイミングXの照射開始時点X1と外部磁場発生装置15の磁場印加タイミングYの印加開始時点Y1との時間差、及び磁場印加タイミング11の時間幅Wyである。この結果、様々な材質の施工対象物11であっても、それぞれの材質の施工対象物11に最適なレーザピーニングの作動条件を求めることができる。
[B]第2実施形態(図4)
図4は、第2実施形態に係るレーザピーニング装置における外部磁場発生装置を示す構成図である。この第2実施形態において第1実施形態と同様な部分については、第1実施形態と同一の符号を用いることにより説明を簡略化し、または省略する。
図4は、第2実施形態に係るレーザピーニング装置における外部磁場発生装置を示す構成図である。この第2実施形態において第1実施形態と同様な部分については、第1実施形態と同一の符号を用いることにより説明を簡略化し、または省略する。
本第2実施形態のレーザピーニング装置25が第1実施形態と異なる点は、外部磁場発生装置26が、角柱状の2個の永久磁石27を組み合わせ、一方の永久磁石27のN極と他方の永久磁石27のS極とを対向配置させて構成された点である。
これらの永久磁石27間に磁力線Sを生じさせることで形成される外部磁場Bは、パルスレーザ装置14から照射されるパルスレーザLの光軸L0に対して垂直な磁場であり、パルスレーザLの照射により施工対象物11の表面11a近傍に生成されるプラズマPの存在領域に印加される。また、2個の永久磁石27間に形成される外部磁場Bは、時間的に変化しない静的な磁場である。
また、これら2個の永久磁石27の少なくとも一方は、一次元の移動ステージ(不図示)に搭載される。この移動ステージによって2個の永久磁石27の配置位置が変更されることで、対向する永久磁石27間の距離が調整される。これにより、プラズマPの存在領域における永久磁石27間の磁力線Sの空間分布が調整される。ここで、永久磁石27は、例えばネオジウム磁石などであって、強力な磁場を有し、耐久性が高いものが選定される。
上述の外部磁場発生装置26を備えたレーザピーニング装置25は、図1のレーザピーニング装置10におけるタイミング調整部16、フィードバック部19、ケーブル22b、22c及び22dが省略され、封じ込め媒質供給装置13、パルスレーザ装置14、外部磁場発生装置26、モニタリング装置17、プラズマ評価部18、ケーブル22a、22e、及び前述の永久磁石27を搭載する移動ステージを有して構成される。
モニタリング装置17は、プラズマPの温度状態、圧力状態、体積または形状状態を、プラズマPの発光強度(例えば発光量の総量など)を観察することで監視する。また、プラズマ評価部18は、永久磁石27の配置位置を変更したときのモニタリング装置17の出力(プラズマPの発光強度)に基づいて、プラズマPの特に温度及び圧力が最適な状態(特にプラズマPの圧力が最大)になる永久磁石27の配置位置を分析し評価して決定し、移動ステージにより永久磁石27を移動させることで、永久磁石27の位置を、決定した配置位置に調整する。
以上のように構成されたことから、本第2実施形態によれば、第1実施形態の効果(1)と同様な効果を奏するほか、次の効果(3)を奏する。
(3)施工対象物11の表面11aへのパルスレーザLの照射によって生成されるプラズマP中の荷電粒子は、施工対象物11の材質によって異なる初速度で、また異なる立体角で放射状に膨張し拡散する。この場合においても、モニタリング装置17がプラズマPの発光強度を観察してプラズマPの状態(特に温度、圧力状態)を監視し、モニタリング装置17の出力を基にプラズマ評価部18がプラズマPの状態を評価して、このプラズマPを最適な状態(特にプラズマPの圧力を最大)にすべくレーザピーニングの作動条件(つまり永久磁石27の配置位置)を調整して設定する。この結果、様々な材質の施工対象物11であっても、それぞれの材質の施工対象物11に最適なレーザピーニングの作動条件を求めることができる。
[C]第3実施形態(図5)
図5は、第3実施形態に係るレーザピーニング装置における外部磁場発生装置を示す構成図である。この第3実施形態において第1実施形態と同様なについては、第1実施形態と同一の符号を用いることにより説明を簡略化し、または省略する。
図5は、第3実施形態に係るレーザピーニング装置における外部磁場発生装置を示す構成図である。この第3実施形態において第1実施形態と同様なについては、第1実施形態と同一の符号を用いることにより説明を簡略化し、または省略する。
この第3実施形態のレーザピーニング装置30が第1実施形態と異なる点は、外部磁場発生装置31がリング状の単一の永久磁石32からなり、この永久磁石32のN極の端面から湧き出す磁力線Sが、施工対象物11の表面11aに対向するように配置されて構成された点である。
この永久磁石32の配置によって、永久磁石27により形成される外部磁場Bは、パルスレーザ装置14から照射されるパルスレーザLの光軸L0に対して平行な磁場となり、パルスレーザLの照射により施工対象物11の表面11a近傍に生成されるプラズマPの存在領域に印加される。この永久磁石32により形成される外部磁場Bは、時間的に変化しない静的な磁場である。
また、永久磁石32は、その中心に、パルスレーザ装置14から照射されたパルスレーザLが通過するように構成されている。更に、永久磁石32は、例えば一次元の移動ステージに搭載されて、施工対象物11の表面11aに対する配置位置が変更可能に構成される。この永久磁石32の配置位置の変更により、施工対象物11の表面11a近傍に生成されるプラズマPの存在領域における永久磁石32の磁力線Sの空間分布が調整される。この永住磁石32も、例えばネオジウム磁石などであって、強力な磁場を有し、耐久性が高いものが選定される。
上述の外部磁場発生装置31を備えたレーザピーニング装置30は、図1のレーザピーニング装置10に対してタイミング調整部16、フィードバック部19、ケーブル22b、22c及び22dが省略され、封じ込め物質供給装置13、パルスレーザ装置14、外部磁場発生装置31、モニタリング装置17、プラズマ評価部18、ケーブル22a、22e及び前述の永久磁石32を搭載する移動ステージを有して構成される。
モニタリング装置17は、プラズマPの温度状態、圧力状態、体積または形状状態を、プラズマPの発光強度(例えば発光量の総量など)を観察することで監視する。また、プラズマ評価部18は、永久磁石32の施工対象物11に対する配置位置を変更したときのモニタリング装置17の出力(プラズマPの発光強度)に基づいて、プラズマPの特に温度及び圧力が最適な状態(特にプラズマPの圧力が最大)になる永久磁石32の配置位置を分析し評価して決定し、移動ステージにより永住磁石32を移動させることで、永久磁石32の位置を、決定した配置位置に調整する。
以上のように構成されたことから、本第3実施形態によれば、第1実施形態の効果(1)と同様な効果を奏するほか、次の効果(4)を奏する。
(4)施工対象物11の表面11aへのパルスレーザLの照射によって生成されるプラズマP中の荷電粒子は、施工対象物11の材質によって異なる初速度で、また異なる立体角で放射状に膨張し拡散する。この場合においても、モニタリング装置17がプラズマPの発光強度を観察してプラズマPの状態(特に温度、圧力状態)を監視し、モニタリング装置17の出力を基にプラズマ評価部18がプラズマPの状態を評価して、このプラズマPを最適な状態(特にプラズマPの圧力を最大)にすべくレーザピーニングの作動条件(つまり、永久磁石32の施工対象物11に対する配置位置)を調整して決定する。この結果、様々な材質の施工対象物11であっても、それぞれの材質の施工対象物11に最適なレーザピーニングの作動条件を求めることができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができ、また、それらの置き換えや変更は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、外部磁場発生装置15は、同軸状に複数に組み合わされた電磁石、対向して複数組み合わされた電磁石、または永住磁石と電磁石が例えば同軸状に組み合わされた磁石により構成されてもよい。更に、対向配置磁石には磁器回路を構成するヨークが追加されていてもよい。
また、別の例として、図6のように、外部磁場発生装置15は、時間的に動的な外部磁場(振動磁場)を磁場印加タイミングY0により与えてもよい。この外部磁場(振動磁場)により、拡散するプラズマP中の荷電粒子は外部磁場(振動磁場)に封じ込められながら振動して、互いに衝突する衝突頻度が増加する。これにより、プラズマPの温度が上昇し、プラズマPの圧力がより一層増大して、施工対象物11の表面11aの広範囲に長時間に亘って高効率に作用する。
また、別の例として、図6のように、外部磁場発生装置15は、時間的に動的な外部磁場(振動磁場)を磁場印加タイミングY0により与えてもよい。この外部磁場(振動磁場)により、拡散するプラズマP中の荷電粒子は外部磁場(振動磁場)に封じ込められながら振動して、互いに衝突する衝突頻度が増加する。これにより、プラズマPの温度が上昇し、プラズマPの圧力がより一層増大して、施工対象物11の表面11aの広範囲に長時間に亘って高効率に作用する。
10…レーザピーニング装置、11…施工対象物、11a…施工対象物の表面、14…パルスレーザ装置、15…外部磁場発生装置、16…タイミング調整部、17…モニタリング装置、18…プラズマ評価部、25…レーザピーニング装置、26…外部磁場発生装置、27…永久磁石、30…レーザピーニング装置、31…外部磁場発生装置、32…永久磁石、B…外部磁場、L…パルスレーザ、P…プラズマ、S…磁力線、X…レーザ照射タイミング、X1…照射開始時点、Y…磁場印加タイミング、Y1…印加開始時点
Claims (12)
- 施工対象物の表面にレーザを照射して前記施工対象物を改質するレーザピーニング装置において、
前記施工対象物の表面に前記レーザを照射して、前記施工対象物の表面近傍にプラズマを生成させるレーザ装置と、
前記プラズマ中の荷電粒子に磁場を作用させる外部磁場発生装置と、を有して構成されたことを特徴とするレーザピーニング装置。 - 前記施工対象物の表面が、液体または気体のプラズマ封じ込め物質で覆われて構成されたことを特徴とする請求項1に記載のレーザピーニング装置。
- 前記外部磁場発生装置は、単一のもしくは複数組み合された永久磁石、または単一のもしくは複数組み合された電磁石、または前記永久磁石と前記電磁石とが組み合わされた磁石により構成され、プラズマの存在領域に、時間的に変化しない静的な磁場または時間的に変化する動的な磁場を印加するよう構成されたことを特徴とする請求項1または2に記載のレーザピーニング装置。
- 前記レーザ装置のレーザ照射タイミング及び前記外部磁場発生装置の磁場印加タイミングをそれぞれ調整するタイミング調整部を、更に有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のレーザピーニング装置。
- 前記タイミング調整部は、レーザ装置のレーザ照射タイミングと外部磁場発生装置の磁場印加タイミングとを同期させるように構成されたことを特徴とする請求項4に記載のレーザピーニング装置。
- 前記プラズマの温度状態、圧力状態、体積または形状状態を監視するモニタリング装置と、レーザ照射タイミング及び磁場印加タイミングを変更したときの前記モニタリング装置の出力に基づいて、前記プラズマが最適な状態になる前記レーザ照射タイミング及び前記磁場印加タイミングを分析し評価して決定し、この決定した前記レーザ照射タイミング及び前記磁場印加タイミングに調整するようにタイミング調整部へ制御信号を出力するプラズマ評価部と、を更に有することを特徴とする請求項4または5に記載のレーザピーニング装置。
- 前記外部磁場発生装置は、磁石の配置位置を変更することで、プラズマの存在領域における前記磁石の磁力線の空間分布を調整可能に構成されたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のレーザピーニング装置。
- 前記プラズマの温度状態、圧力状態、体積または形状状態を監視するモニタリング装置と、磁石の配置位置を変更したときの前記モニタリング装置の出力に基づいて、前記プラズマが最適な状態になる前記磁石の配置位置を分析し評価して決定し、この決定した配置位置に前記磁石の位置を調整させるプラズマ評価部と、を更に有することを特徴とする請求項7に記載のレーザピーニング装置。
- 前記外部磁場発生装置は、施工対象物の表面近傍のプラズマの存在領域に、レーザの光軸に対し平行な磁場を印加するように構成されたことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のレーザピーニング装置。
- 前記外部磁場発生装置は、施工対象物の表面近傍のプラズマの存在領域に、レーザの光軸に対し垂直な磁場を印加するように構成されたことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のレーザピーニング装置。
- 前記外部磁場発生装置は、施工対象物の表面近傍のプラズマの存在領域に、磁力線の湧き出し部または吸い込み部を前記施工対象物の表面に対向させるような磁場を印加するように構成されたことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載のレーザピーニング装置。
- 施工対象物の表面にレーザを照射して前記施工対象物を改質するレーザピーニング方法において、
前記施工対象物の表面近傍にプラズマを生成させる前記レーザを、前記施工対象物の表面に照射するレーザ照射ステップと、
前記プラズマ中の荷電粒子に磁場を作用させる外部磁場印加ステップと、を有することを特徴とするレーザピーニング方法。
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JP2019010346A JP2020116613A (ja) | 2019-01-24 | 2019-01-24 | レーザピーニング装置及びレーザピーニング方法 |
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CN112318216A (zh) * | 2020-11-05 | 2021-02-05 | 浙江工业大学 | 一种基于振镜的激光维持等离子体抛光钛合金的方法 |
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2019
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CN112318216A (zh) * | 2020-11-05 | 2021-02-05 | 浙江工业大学 | 一种基于振镜的激光维持等离子体抛光钛合金的方法 |
CN112318216B (zh) * | 2020-11-05 | 2021-10-15 | 浙江工业大学 | 一种基于振镜的激光维持等离子体抛光钛合金的方法 |
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