JP2020115636A - 頭部装着型聴覚装置の音響フィードバック経路の状態を決定する方法および頭部装着型聴覚装置 - Google Patents

頭部装着型聴覚装置の音響フィードバック経路の状態を決定する方法および頭部装着型聴覚装置 Download PDF

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Abstract

【課題】頭部装着型聴覚装置および頭部装着型ちょかく装置システムにおける音響フィードバック経路の状態を検出する、信頼性があり容易に実施可能な方法を提供する。【解決手段】頭部装着型聴覚装置は、ユーザの外耳道420内に位置し、ラウドスピーカ15を備える第1ハウジング10と、マイクロフォンと、開状態と閉状態との間で第1ハウジング10のアクティブベント20を制御する第1制御システムと、を備える。ラウドスピーカ15から音響信号を発し、ラウドスピーカ15と前記マイクロフォンとの間の伝達関数を測定する。アクティブベント20が開状態にあると期待されるときに測定された伝達関数と、閉状態にあると期待されるときに測定された伝達関数の比較に基づいて、アクティブベント20の状態を決定する。【選択図】図2B

Description

本発明は、頭部装着型聴覚装置の音響フィードバック経路の状態を決定する方法に関する。本発明はまた、頭部装着型聴覚装置の音響フィードバック経路の状態を決定するための状態制御システムを有する頭部装着型聴覚装置に関する。
ヘッドセット、イヤプラグ、聴覚装置、および補聴器などの、外耳道内に配置された部品を有する頭部装着型補聴器では、通気口を設けることが必要または望ましい場合がある。通気口は、耳内に配置されるハウジングをまたいだ圧力均等化を提供するために主に配置されるカナルまたはチューブなどの物理的通路である(ハウジングには例えば、耳内に配置される(耳あな型(ITE(in−the−ear))聴覚装置、耳かけ型(BTE(behind−the−ear))聴覚装置のITEハウジング、完全外耳道挿入型(CIC(complete−in−canal))聴覚装置、レシーバ耳内型(RIE(receiver−in−the−ear))聴覚装置、レシーバ耳あな型(receiver−in−canal(RIC))聴覚装置、またはドーム・チップ/イヤモールドなどがある)。このようなシステムでは、フィードバックに問題がある場合がある。フィードバックにおいて、通気口を通って漏れ、再び増幅される音声(特に高周波音声)によって、キーキー音(squealing)やピーピー音(whistling)が引き起こされる。しかしながら、フィードバックに影響を与え、かつフィードバックを防止するために、異なる通気口の構成およびサイズを使用することができる。また、最新の回路の中には、これを支援するためにフィードバックを調整またはキャンセルを行うことができるものがある。このようなシステムは、デジタルフィードバック抑制(DFS)システムとして知られている。DFSシステムはフィードバック経路をモデル化し、頭部装着型聴覚装置のマイクロフォンにおける入力信号からシミュレーションされたフィードバック信号を減算することによって、フィードバックを打ち消す。適応的なDFSシステムは装着時間中に、フィードバック経路の変化をフォローし、シミュレーションされたフィードバック経路を適応させて、起こり得るあらゆる不安定性および/またはアーチファクトを相殺する。
補聴器は、例えばFMシステムに無線で接続することができ、例えば、誘導ネックループを有する身体装着型FMレシーバで接続することができ、該誘導ネックループは、FMトランスミッタからの音響信号を頭部装着型聴覚装置内のテレコイルに誘導的に送信する。同様に、頭部装着型聴覚装置は例えば、音響信号を受信および/または送信するために、コンピュータ、リモコン、TV、リモートマイクロフォンシステム、クラウド、他の頭部装着型聴覚装置、または携帯電話もしくはポッドなどの他のワイヤレスデバイスに接続されてもよい。
頭部装着型聴覚装置を使用する様々なモード(雑音の多いレストラン、クリーンなスピーチまたは音楽聴取などの近接場音響環境)に対応するために、外耳道内に配置されるハウジング(ドーム・チップ/イヤモールド/外耳道レシーバ(RIC))の通気口には、いくつかの場合では通気口を閉じ、他の場合では通気口を開くために使用可能な弁がさらに設けられてもよい。
このような弁は開位置、閉位置、または半閉位置において、留まってしまう、すなわち、もはやその状態を変化させられなくなってしまうという問題が起こる。これは、例えば目詰まりのために、頭部装着型聴覚装置を使用している間に起こることが予期される。別の問題は、ユーザの外耳道内に配置されたハウジング内の耳垢のフィルタが、オーディオ性能が著しく低下するように詰まることで発生しうる。弁および/または音響経路の状態が明確に示されれば、頭部装着型聴覚装置の動作が大幅に改善されるのであろう。
このような検出を提供するいくつかの方法が考えられるが、現在のところ、弁の開閉状態を容易に検出する方法はない。
したがって、頭部装着型聴覚装置および頭部装着型聴覚装置システムにおける音響フィードバック経路の状態を検出する、信頼性があり容易に実施可能な方法が必要とされている。
したがって、本発明の目的は、頭部装着型聴覚装置および頭部装着型聴覚装置システムにおける音響フィードバック経路の状態を検出する、信頼性があり容易に実施可能な方法を提供することである。
本発明の第1態様では、これは頭部装着型聴覚装置の音響フィードバック経路の状態を決定する方法によって達成され、頭部装着型聴覚装置は、ユーザの外耳道内に位置する第1ハウジングと、マイクロフォンと、開状態と閉状態との間で第1ハウジングのアクティブベントを制御するように構成された第1制御システムとを備え;
前記第1ハウジングはラウドスピーカを備え、前記方法は、以下のステップを含む:
−前記ラウドスピーカから音響信号を発することと、
−アクティブベントが開状態にあると期待されるときの、発せられた信号に対する、ラウドスピーカとマイクロフォンとの間の音響フィードバック経路の第1伝達関数を測定することと; −アクティブベントが閉状態にあると期待されるときの、発せられた信号に対する、ラウドスピーカとマイクロフォンとの間の音響フィードバック経路の第2伝達関数を測定することと; −少なくとも第1および第2の測定された伝達関数の比較に基づいて、アクティブベントの状態を決定すること。
第1ハウジングは、近位端および遠位端を備えてもよい。
アクティブベントは、第1ハウジングの近位端から遠位端まで第1ハウジングを通る空気の通路を形成する通気管を備えてもよい。アクティブベントは、アクティブベントの閉状態を提供するために通気管を遮断するように構成されるとともに、アクティブベントの前記開状態を提供するために空気が通気管を通るのを可能にするように構成された弁部材をさらに備えてもよい。
ラウドスピーカから発せられるあらゆる音響信号について、その性質に応じて、第1制御システムは、アクティブベントを開状態または閉状態のいずれかに制御する。したがって、あるタイミングにおいて、あらゆる音響信号について、その性質に応じて、第1制御システムは、アクティブベントが開状態または閉状態にあることを期待してもよい。
発せられた音響信号は、所定のプローブ音/信号であってもよく、または発せられた音響信号は、頭部装着型聴覚装置の通常の使用中などの、ユーザの周囲から得られるスピーチまたは音楽などの音声であってもよい。好ましくは、発せられる音声が、アクティブベントが閉状態および開状態の両方それぞれに対して、特定の検出可能/測定可能な期待される伝達関数をもたらすという特性を有するように構成または選択されてもよい。あるいは、発せられた音響信号が、アクティブベントの期待される状態、すなわち開状態または閉状態のいずれかに適合された音であってもよい。
したがって、アクティブベントの開状態は、弁部材がアクティブベントの通気管を空気が通るのを可能にするときだと定義されてもよい。これに対応して、アクティブベントの閉状態は、弁部材がアクティブベントの通気管を空気が通るのを防止するときだと定義されてもよい。
本方法のステップは、状態制御システムによって実行されてもよい。
状態制御システムは、第1制御システムの一部を形成してもよい。
頭部装着型聴覚装置の音響フィードバック経路の状態が決定されると、状態信号が制御システムによって提供されてもよい。一実施例では、状態信号は頭部装着型聴覚装置のメモリに保存される。ある実施例では、提供された状態信号は、頭部装着型聴覚装置の視覚的または音響的インジケータによってユーザに通知させてもよい。
一実施例では、方法は、
アクティブベントに開くように第1コマンド信号を提供することと;
第1コマンド信号を提供した後の所定の第1時間において、第1伝達関数を測定することと;
アクティブベントに閉じるように第2コマンド信号を提供することと;
アクティブベントに閉じるようにコマンド信号を提供した後の所定の第2時間において、第2伝達関数を測定することと;
第1の所定の差異に関して、測定された第1伝達関数と測定された第2伝達関数との第1比較を実行すること、を備える。
一実施例では、第1時間が5〜15ミリ秒、例えば10ミリ秒である。さらなる実施例では、第2時間が5〜15ミリ秒、例えば10ミリ秒である。
したがって、第1コマンド信号が第1制御システムによってアクティブベントに提供される場合、アクティブベントは開状態にあると期待されてもよい。第1コマンド信号は、その時点でラウドスピーカから発せられる音響信号の性質に応じて、アクティブベントに送られる。
これに対応して、第2コマンド信号が第1制御システムによってアクティブベントに提供される場合、この時点でラウドスピーカから発せられる音響信号の性質に応じて、アクティブベントは閉状態にあると期待されてもよい。
アクティブベントはアクティブベントの開状態または閉状態を設定するために、第1コマンド信号および第2コマンド信号に応答する、リニアアクチュエータなどの電気力学的アクチュエータを備えてもよい。電気力学的アクチュエータは、駆動コイルと、変位可能な弁部材とを備えてもよい。変位可能な弁部材は、第1および第2コマンド信号に起因する駆動電流の方向に応じて、駆動コイルに引き付けられるか、または駆動コイルによって反発される永久磁石を備えてもよい。第1コマンド信号および第2コマンド信号は例えば、デジタルプロセッサの制御可能な出力ポートを介して、第1制御システムのデジタルプロセッサによって生成されてもよく、ここで制御可能な出力ポートはアクティブベントに電気的に接続されている。
さらなる実施例では、本方法は、
アクティブベントの開状態に対応する、発せられた音響信号に対する、ラウドスピーカとマイクロフォンとの間の音響フィードバック経路についての期待される第1伝達関数を決定するステップと、および/または
アクティブベントの閉状態に対応する、発せられた音響信号に対する、ラウドスピーカとマイクロフォンとの間の音響フィードバック経路についての期待される第2伝達関数を決定するステップと、
測定された第1伝達関数および/または測定された第2伝達関数と、期待される第1伝達関数または期待される第2伝達関数との比較にさらに基づいて、アクティブベントの状態を決定するステップ、を含む。
さらなる実施例では、期待される第1伝達関数および/または期待される第2伝達関数の決定は、頭部装着型聴覚装置を特定のユーザに適応させるためのフィッティングセッション中に行われる測定に基づき、この測定に基づいて、開状態にあるアクティブベントの標準フィードバック伝達関数および閉状態にあるアクティブベントの標準フィードバック伝達関数が生成され、状態制御システムに記憶される。
さらなる実施例では、第1制御システムは適応デジタルフィードバック抑制(DFS)システムを備える。
さらなる実施例では、適応デジタルフィードバック抑制(DFS)システムは、音響フィードバック経路のインパルス応答をモデル化するか、または音響フィードバック経路の周波数応答をモデル化する、複数のフィルタ係数を備える、FIRフィルタなどの適応デジタルフィルタを備える。
さらなる実施例では、発せられた音響信号(RS)に対する音響フィードバック経路(FB)の期待される伝達関数の決定は、デジタルフィードバック抑制(DFS)システム(200)からの情報に基づく。
また、好ましくは、頭部装着型聴覚装置の音響フィードバック経路FBの状態を決定する方法は、第1制御システムによって実行される。しかしながら、代替の実施例では、頭部装着型聴覚装置の音響フィードバック経路FBの状態を決定する方法は、別個の第2制御システムである状態制御システムによって実行されてもよい。
一実施例では、発せられた音響信号に対する音響フィードバック経路の期待される伝達関数の決定は、アクティブベントの意図された状態を含むデジタルフィードバック抑制システムからの制御情報に基づく。
一実施例では、本方法は、
−第1比較において、測定された第1伝達関数が、第1の所定の差異の範囲内で、測定された第2伝達関数に等しい場合であり、かつ
−第2比較において、測定された第2伝達関数が、第2の所定の差異の範囲内で、期待される第1伝達関数に等しい場合に、
アクティブベントが開位置に留まっていると決定すること、をさらに含む。
第1比較は、測定された第1伝達関数から測定された第2伝達関数を減算し、その差が第1の所定の差異の上限および下限の範囲内にあるかどうかを決定することによって行われてもよい。
第2比較は、測定された第2伝達関数から期待される第1伝達関数を減算し、その差が第2の所定の差異の上限および下限の範囲内にあるかどうかを決定することによって行われてもよい。
第1状態信号は、アクティブベントが開位置に留まっている場合に提供されてもよい。
さらなる実施例では、本方法は、
−第1比較において、測定された第1伝達関数が、第1の所定の差異の範囲内で、測定された第2伝達関数に等しい場合であり、
−第2比較において、測定された第2伝達関数が、第2の所定の差異の範囲内で、期待される第1伝達関数に等しくない場合であり、かつ
−第3比較において、測定された第1伝達関数が、第3の所定の差異の範囲内で、期待される第2伝達関数に等しい場合に、
アクティブベントが閉位置に留まっているか、またはアクティブベントが詰まっていると決定すること、を備えてもよい。
第3比較は、測定された第1伝達関数から期待される第2伝達関数を減算し、その結果が第3の所定の差異の上限および下限の範囲内にあるかどうかを決定することによって行われてもよい。
第2状態信号は、アクティブベントが閉位置に留まっている場合、またはアクティブベントが詰まっている場合に提供されてもよい。
さらなる実施例では、方法は、
−マイクロフォンが、ユーザの外耳道の外部に設けられている場合であり、
−第4比較において、測定された第1伝達関数が、少なくとも第4の所定の差異だけ、測定された第2伝達関数よりも大きい場合であり、かつ
−第7比較において、測定された第1伝達関数が、第7の所定の差異の範囲内で、期待される第1伝達関数よりも大きい場合に、
アクティブベントのアウトポートが遮断されていると決定すること、を含む。
第4比較は、測定された第1伝達関数から測定された第2伝達関数を減算し、その差が第4の所定の差異の下限よりも大きいかどうかを決定することによって行われてもよい。
第7比較は、測定された第1伝達関数から期待される第1伝達関数を減算し、その結果が第7の所定の分散の下限よりも大きいかどうかを決定することによって行われてもよい。
アクティブベントのアウトポートが遮断されていると決定された場合、第3状態信号が提供されてもよい。
いくつかの実施例では、上述の第4比較の前に第1比較を行うことが有益であり得、この場合、第1比較では、測定された第1伝達関数が、第1の所定の差異の外で、測定された第2伝達関数と等しくないかどうかが比較される。
さらなる実施例では、第4比較と第7比較との間で実行される第5比較を追加することが有益であり得、前記第5比較は、測定された第1伝達関数が、第5の所定の差異の範囲内で、期待される第1伝達関数に等しくないかどうかを決定することを含む。
第5比較は、測定された第1伝達関数から測定された第1伝達関数を減算し、その差が第5の所定の差異の上限および下限の範囲内にあるかどうかを決定することによって行われてもよい。
さらなる実施例では、方法は、
―マイクロフォンがユーザの外耳道の外部に設けられている場合であり、
―第4比較において、測定された第1伝達関数が、少なくとも第4の所定の差異だけ、測定された第2伝達関数よりも大きい場合であり、
―第5比較において、測定された第1伝達関数が、第5の所定の差異の範囲内で、期待される第1伝達関数に等しい場合であり、かつ
―第8比較において、測定された第2伝達関数が、第8の差異だけ、期待される第2伝達関数よりも大きい場合に、
第1ハウジングがユーザの外耳道に対して好適にシールしていないと決定することを含む。
第4比較は、測定された第1伝達関数から測定された第2伝達関数を減算し、その結果が第4の所定の差異の下限よりも大きいかどうかを決定することによって行ってもよい。
第5比較は、測定された第1伝達関数から測定された第1伝達関数を減算し、その差が第5の所定の差異の上限および下限の範囲内にあるかどうかを決定することによって行ってもよい。
第8比較は、測定された第2伝達関数から期待される第2伝達関数を減算し、その差が第6の所定の差異の上限を下回るかどうかを決定することによって行われてもよい。
第4状態信号は、第1ハウジングがユーザの外耳道に対して好適にシールしていないと決定される場合に提供されてもよい。
いくつかの実施例では、第4比較の前に第1比較を提供することが有益であり得、この場合、第1比較では、測定された第1伝達関数が、第1の所定の差異の外で、測定された第2伝達関数と等しくないかどうかが、比較される。
さらなる実施例では、第5比較と第8比較との間で実行される第6比較を追加することが有益であり得、前記第6比較は、測定された第2伝達関数が期待される第2伝達関数と、少なくとも第6の所定の差異だけ異なるかどうかを決定することを含む。
第6比較は、測定された第2伝達関数から期待される第2伝達関数を減算し、その差が第6の所定の差異の上限および下限の範囲内にあるかどうかを決定することによって行われてもよい。
さらなる実施例では、方法は、
―マイクロフォンがユーザの外耳道の外部に設けられている場合であり、
―第4比較において、測定された第1伝達関数が、少なくとも第4の所定の差異だけ、測定された第2伝達関数よりも大きい場合であり、
―第5比較において、測定された第1伝達関数が、第5の所定の差異の範囲内で、期待される第1伝達関数と等しい場合であり、かつ
―第6比較において、測定された第2伝達関数が、第6の所定の差異の範囲内で、期待される第1伝達関数と、少なくとも第6の所定の差異だけ等しい場合に、
頭部装着型聴覚装置が正しく動作していると決定することを含んでもよい。
第6比較は、測定された第2伝達関数から期待される第2伝達関数を減算し、その差が第6の所定の差異の上限および下限の範囲内にあるかどうかを決定することによって行われてもよい。
第5状態信号は、頭部装着型聴覚装置が正しく動作していると決定される場合に提供されてもよい。
いくつかの実施例では第4比較の前に第1比較を提供することが有益であり得、この場合、第1比較では、測定された第1伝達関数が、第1の所定の差異の外で、測定された第2伝達関数と等しくないかどうかが比較される。
さらなる実施例では、本方法は、
―マイクロフォンがユーザの外耳道内に設けられる場合であり、
―第4比較において、測定された第1伝達関数が、少なくとも第4の所定の差異だけ、測定された第2伝達関数よりも小さい場合であり、かつ
−第7比較において、測定された第1伝達関数が、第7の所定の差異の範囲内で、期待される第1の伝達関数よりも大きい場合に、
アクティブベントのアウトポートが遮断されていると決定するステップを含んでもよい。
第4比較は、測定された第1伝達関数から測定された第2伝達関数を減算し、その差が第4の所定の差異の上限よりも大きいかどうかを決定することによって行ってもよい。
第7比較は、測定された第1伝達関数から期待される第1伝達関数を減算し、その結果が第7の所定の差異の下限よりも大きいかどうかを決定することによって行われてもよい。
アクティブベントのアウトポートが遮断されていると決定される場合、第3状態信号が提供されてもよい。
いくつかの実施例では、第4比較の前に第1比較を提供することが有益であり得、この場合、第1比較では、測定された第1伝達関数が、第1の所定の差異の外で、測定された第2伝達関数と等しくないかどうかが比較される。
さらなる実施例では、第4比較と第7比較との間で実行される第5比較を追加することが有益であり得、前記第5比較は、測定された第1伝達関数が、第5の所定の差異の範囲内で、期待される第1伝達関数に等しくないかどうかを決定することを含む。
第5比較は、測定された第1伝達関数から測定された第1伝達関数を減算し、その差が第5の所定の差異の上限および下限の範囲内にあるかどうかを決定することによって行われてもよい。
さらなる実施例では、方法は、
―マイクロフォンがユーザの外耳道内に設けられる場合であり、
―第4比較において、測定された第1伝達関数が、少なくとも第4の所定の差異だけ、測定された第2伝達関数よりも小さい場合であり、
―第5比較において、測定された第1伝達関数が、第5の所定の差異の範囲内で、期待される第1伝達関数に等しい場合であり、かつ
―第8比較において、測定された第2伝達関数が、第8の差異だけ、期待される第2伝達関数よりも大きい場合に、
第1ハウジングがユーザの外耳道に対して好適にシールしていないと決定すること、をさらに含む。
第4比較は、測定された第1伝達関数から測定された第2伝達関数を減算し、その結果が第4の所定の差異の下限よりも大きいかどうかを決定することによって行われてもよい。
第5比較は、測定された第1伝達関数から測定された第1伝達関数を減算し、その差が第5の所定の差異の上限および下限の範囲内にあるかどうかを決定することによって行われてもよい。
第8比較は、測定された第2伝達関数から期待される第2伝達関数を減算し、その差が第6の所定の差異の上限を下回るかどうかを決定することによって行われてもよい。
第1ハウジングがユーザの外耳道に対して好適にシールしていないと決定される場合、第4状態信号が提供されてもよい。
いくつかの実施例では、第4比較の前に第1比較を提供することが有益であり得、この場合、第1比較では、測定された第1伝達関数が、第1の所定の差異の外で、測定された第2伝達関数と等しくないかどうかが比較される。
さらなる実施例では、第5比較と第8比較との間で実行される第6比較を追加することが有益であり得、前記第6比較は、測定された第2伝達関数が、期待される第2伝達関数と少なくとも第6の所定の差異だけ異なるかどうかを決定することを含む。
第6比較は、測定された第2伝達関数から期待される第2伝達関数を減算し、その差が第6の所定の差異の上限および下限の範囲内にあるかどうかを決定することによって行われてもよい。
さらなる実施例では、方法は、
―マイクロフォンがユーザの外耳道内に設けられている場合であり、
―第4比較において、測定された第1伝達関数が、少なくとも第4の所定の差異だけ、測定された第2伝達関数よりも小さい場合であり、
―第5比較において、測定された第1伝達関数が、第5の所定の差異の範囲内で、期待される第1伝達関数と等しい場合であり、かつ
―第6比較において、測定された第2伝達関数が、第6の所定の差異の範囲内で、測定された第2伝達関数と少なくとも第6の所定の差異だけ等しい場合に、
頭部装着型聴覚装置が正しく動作していると決定すること、を含んでもよい。
第6比較は、測定された第2伝達関数から期待される第2伝達関数を減算し、その差が第6の所定の差異の上限および下限の範囲内にあるかどうかを決定することによって行われてもよい。
第5状態信号は、頭部装着型聴覚装置が正しく動作していると決定される場合、提供されてもよい。
いくつかの実施例では、第4比較の前に第1比較を提供することが有益であり得、この場合、第1比較では、測定された第1伝達関数が、第1の所定の差異の外で、測定された第2伝達関数と等しくないかどうかがが比較される。
上述した以外の場合のいずれにおいても、状態を決定することができない、すなわち不確定であること、または複数のエラーが発生する可能性があることを決定しなければならない。この場合、第6状態信号が提供されてもよい。
一実施例では、第1、第2、第3、および第4状態信号、およびさらなる実施例では第6状態信号が、すべて何らかの形態のエラーを示すので、等しく扱われてもよい。この場合、状態信号は、サービスが必要であるという情報をユーザに提供してもよい。しかしながら、エラーの種類に関する情報は、状態システムによって保存されてもよく、それにより特定のエラーを示す状態信号が検索され、エラーが効率的に処理されてもよい。
本方法の一実施例では、第1、第2、第3、第4、および第6状態信号(および選択的に、頭部装着型聴覚装置が正しく機能していることを示す第5信号)は携帯電話、例えばセルラー電話、ポッド、パッド、ポータブルコンピュータなどのモバイルデバイスに送信される。
本方法の一実施例では、第1、第2、第3、および第4状態信号(および選択的に第4信号も)は中央サーバに送信される。
上述の方法のステップは、1日に1回、または週1回など、規則的な時間間隔で実行されてもよい状態テストの一部を形成してもよい。
第2態様では、本発明の目的は、頭部装着型聴覚装置によって達成されてもよく、該頭部装着型聴覚装置は、
ユーザの外耳道内に配置されるように構成されるとともに、ラウドスピーカとアクティブベントとを備える第1ハウジングと、
開状態と閉状態との間でアクティブベントを制御するように構成された第1制御システムと、
少なくとも1つのマイクロフォンと、
状態制御システムであって、
前記アクティブベントの意図された状態に関する情報を受信し、
前記アクティブベントに指令を提供し、
前記少なくとも1つのマイクロフォンから情報を受信し、
上述した本発明の第1態様による方法の実施例のいずれか1つによる方法を実行することによってアクティブベントの状態を決定するように構成されている状態制御システム、
を備える。
第1制御システムおよび/または状態制御システムは、第1ハウジング内に、または頭部装着型聴覚装置の「耳の後ろ」部分などの外部の第2ハウジング内に配置されてもよい。あるいは、第1制御システムおよび/または状態制御システムは、外部デバイス、例えば、セルラー電話内に提供されてもよい(収集された音声情報が例えば、第1ハウジング内の無線トランスミッタ(/レシーバ)を介して送信される場合)。
第1制御システムおよび/または状態制御システムの各々は、デジタルプロセッサおよび関連するメモリと、電気配線または無線などの、ラウドスピーカ、マイクロフォン、アクティブベントへの適切な電気接続部、を備えてもよい。第1制御システムおよび/または状態制御システムのそれぞれの制御機能は、デジタルプロセッサの専用デジタルハードウェアによって、またはデジタル信号プロセッサなどのソフトウェアプログラマブルマイクロプロセッサ上で実行される1つまたは複数のコンピュータプログラム、プログラムルーチン、および実行スレッドによって実装されてもよい。コンピュータプログラム、ルーチンおよび実行スレッドのそれぞれは、複数の実行可能なプログラム指令を含んでもよい。あるいは、第1制御システムおよび状態制御システムのそれぞれの制御機能は、ソフトウェアプログラマブルマイクロプロセッサ上で実行される、専用のデジタルハードウェアおよびコンピュータプログラム、ルーチンおよび実行スレッドの組み合わせによって実行されてもよい。マイクロプロセッサおよび/または専用デジタルハードウェアは、ASIC上に統合されてもよく、またはFPGAデバイス上に実装されてもよい。
頭部装着型聴覚装置システムの一実施例では、状態制御システムが第1制御システムの一部を形成する。
好ましくは、第1制御システムが音響フィードバック経路の伝達関数に基づいて開状態と閉状態との間で第1ハウジングのアクティブベントを制御するように構成されたデジタルフィードバック抑制システムである。
少なくとも1つのマイクロフォンは、ユーザの外耳道に対して外部に配置されてもよい。例えば、マイクロフォンは、頭部装着型聴覚装置の耳の後ろの部分など、頭部装着型聴覚装置の第2ハウジングに配置されてもよい。代替的に、外部に配置されたマイクロフォンは、眼鏡、ヘッドセットのアーム等の他の部品上又は内部に配置されてもよい。好ましくは、マイクロフォンは、第1ハウジング10から100mm以内、例えば50mm以内に配置される。
さらに他の実施例では、マイクロフォンは第1ハウジング10上または内部に配置される。
頭部装着型聴覚装置は、不具合状態を示す状態信号を受信すると、補聴器システムのユーザに警告を提供するように構成された警告システムをさらに備えてもよい。
頭部装着型聴覚装置は、状態信号を遠隔デバイスに送信するように構成された無線トランスミッタをさらに備えてもよい。この場合、頭部装着型聴覚装置のアクティブベントの状態は、ユーザまたは近親者が状態を知ることができるように、遠隔装置、例えばセルラー電話アプリに表示されてもよい。頭部装着型聴覚装置のアクティブベントの状態はまた、医師または頭部装着型聴覚装置の供給者によって利用されるシステムに送信されてもよく、その結果、それらは、メンテナンスまたは修理の必要性をユーザに警告してもよい。
音響フィードバック経路の伝達関数を受信し、測定するように構成された少なくとも1つのマイクロフォンは、デジタルフィードバック抑制システムに含まれてもよく、または追加のマイクロフォンであってもよい。
本明細書で使用される場合、用語「備える/備えている/構成される」は述べられた特徴、整数、ステップ、または構成要素の存在を限定するために採用されるが、1つまたは複数の他の特徴、整数、ステップ、構成要素、またはそれらのグループの存在または追加を排除しないことを強調しておくべきである。
以下において、本発明は、添付の図面によって示される実施例を参照して、より詳細に説明される。示される実施例は、例示の目的のためだけに使用され、本発明の範囲を限定するために使用されるべきではないことが強調されるべきである。
ユーザの耳と、本発明の実施例によるシステムの構成要素とを示す。 通気口を有する第1ハウジングと、第2ハウジングとを備える従来技術の補聴器を示し、従来技術の補聴器は、本発明を適用してもよいシステムの一例である。 断面図において、ユーザの外耳道に位置する本発明の実施例による頭部装着型聴覚装置の第1ハウジングを示し、頭部装着型聴覚装置は、アクティブベントを備える。 ユーザの外耳道に挿入された第1ハウジングと、ユーザの外耳道の外部に位置する第2ハウジングを備える、頭部装着型聴覚装置および頭部装着型聴覚装置システムの一実施例を示し、マイクロフォンが第2ハウジングに位置しており、図はまた、マイクロフォンへの音響フィードバック経路を示す。 ユーザの外耳道に挿入された第1ハウジングと、ユーザの外耳道の外部に位置する第2ハウジングを備える、頭部装着型聴覚装置および頭部装着型聴覚装置システムの一実施例を示し、マイクロフォンが第1ハウジングに位置しており、図はまた、マイクロフォンへの音響フィードバック経路を示す。 本発明による頭部装着型聴覚装置システムの第1ハウジングがユーザの外耳道内に位置し、アクティブベントが開位置にある状況を示し、図はまた、この状況において音響フィードバック経路がどのように構成されるかを示す。 図4Aの頭部装着型聴覚装置システムを示し、アクティブベントが閉位置にあり、図はまた、この状況において音響フィードバック経路がどのように構成されるかを示す。 図4Aのように、アクティブベントが開位置にあるが、ベントの内部アウトポートが遮断されている状況を示し、図はこの状況において音響フィードバック経路がどのように構成されるかも示す。 図4Bのように、アクティブベントが閉位置にあるが、ベントの内部アウトポートが遮断されている状況を示し、図はこの状況において音響フィードバック経路がどのように構成されるかも示す。 図4Aのように、アクティブベントが開位置にあるが、ベントの外部開口が遮断されている状況を示し、図はこの状況において音響フィードバック経路がどのように構成されるかも示す。 図4Bのように、アクティブベントが閉位置にあるが、ベントの外部開口が遮断されている状況を示し、図はこの状況において音響フィードバック経路がどのように構成されるかも示す。 システムのマイクロフォンがユーザの外耳道の外部に配置される実施例における、本発明によるシステムの音響フィードバック経路の状態を決定するための方法の実施例のチャートを示す。 システムのマイクロフォンがユーザの外耳道に配置される実施例における、本発明によるシステムの音響フィードバック経路の状態を決定するための方法の実施例のチャートを示す。
図1は、例示的な実施例としてのBTE聴覚装置を示す。図では、ユーザの耳400を見ることができる。図はまた、本発明の実施例による頭部装着型聴覚装置および頭部装着型聴覚装置システムの可能性のある構成要素を示す。本発明はまた、本発明による頭部装着型聴覚装置および頭部装着型聴覚装置システムにおける音響フィードバック経路の状態を検出する方法に関する。音響フィードバック経路は、システム100における、外耳道420内に配置されたラウドスピーカ15(例えば、図2Bを参照されたい)と少なくとも1つのマイクロフォン110、110’、110’’(図3Aおよび図3B参照)との間にある。ラウドスピーカ15は、ユーザの外耳道420内に配置されるように構成された第1ハウジング10内に配置される。第1ハウジング10は、ITE(耳あな型)聴覚装置であってもよい。ラウドスピーカ15は、ユーザの耳に音声信号(音響信号)を供給する。
マイクロフォン110、110’、110’’はユーザの外耳道420の内部に、すなわち第1ハウジング10内に配置されてもよいし、ユーザの外耳道420の外部に配置されてもよい。
図1において、本発明の頭部装着型聴覚装置および頭部装着型聴覚装置システムは、ユーザの耳400の後ろに配置された外部の第2ハウジング50と、ユーザの外耳道420内に配置された第1ハウジング10とを有する補聴器装置によって例示される。第1ハウジング10と第2ハウジング50とは、第1接続ライン60を介して接続してもよい。第1接続ライン60は、好適なチューブおよび/または電気ケーブルによって提供されてもよい。より一般的には、本発明の頭部装着型聴覚装置および頭部装着型聴覚装置システムは、ユーザの外耳道420内に配置された第1ハウジング10と、多くの形態をとり得る外部の第2ハウジングとを備えていてもよい。例えば、第2ハウジングは、ヘッドセット又は同様のものの一部を備えてもよい。また、そのような場合、外部のハウジングは、好適なチューブおよび/または電気ケーブルを介して第1ハウジング10に接続されてもよく、またはBluetooth(登録商標)などの無線接続、または当技術分野で利用可能な他の好適な無線技術によって提供されてもよい。マイクロフォン110を第2ハウジング50に設けてもよく、マイクロフォン110はユーザの周囲の音を登録するように構成され、補聴器デバイス(又は単に補聴器)はユーザの外耳道420内に配置された第1ハウジング10に設けられたラウドスピーカ15を介して登録された音をユーザに伝達するように構成される。いくつかの実施例では、電源、例えばバッテリを第2ハウジング50内に設けてもよく、好適な電気接続部を介して、第1ハウジング10の電気コンポーネントにも電力を供給する。他の実施例では、第1ハウジング10がそれ自体の電源を含んでもよい。
図2Aには、例示的な既知の頭部装着型聴覚装置/頭部装着型聴覚装置システムのさらなる詳細が示されている。図2Aは、(図2Bに示すように)外耳道420内に配置される内部の第1ハウジング10と、外部の第2ハウジング50と、それらの間の第1接続部60とを概略的に示す。上述したように、ユーザの周囲からの音は、ピックアップされ、第1接続部60及び第1ハウジング10を介して、ユーザに伝えられてもよい。この例における第1接続部は、イヤーフック65およびチューブ61を通る。
第1ハウジング10は、第1ハウジング10の外部面/外側面、またはその近位に配置されたドーム11などの少なくとも一部がユーザの外耳道420の形状に適合するように成形可能であるタイプ、例えばカスタマイズされたイヤーピースであってもよい。あるいは、第1ハウジング10は、標準的なフィット態様を有する。いずれにせよ、第1ハウジング10は、外耳道420に挿入されると、外耳道の内部容積、すなわちユーザの鼓膜410に最も近い部分が、外耳道の外側部分すなわちユーザの外耳道への入口から分離されるように、外耳道420に障壁を形成する。ユーザの快適さのために、また圧力均等化を可能にするために、第1ハウジングは通気管25を備えている。第1ハウジング10はシェルの一方の側から他方の側への空気通路を提供するために、第1ハウジング10の第1および第2の反対側の面の間に通気通路/通気管25を備える。第1ハウジング10は、概略的に示されている。このような第1ハウジング10は、近位端および反対側の遠位端を有する細長シェルを備え、近位端は第1ハウジング10がユーザの外耳道420に挿入されているときはユーザの鼓膜410の最も近くに位置し、遠位端は第1ハウジングがユーザの外耳道に挿入されているときはユーザの外耳道420の入口またはその近くに位置する。通気管25は第1ハウジング10の近位端から第1ハウジング10の遠位端まで、第1ハウジング10内に設けられ、そこを通って延びており、その結果、第1ハウジング420によって遮断される外耳道の内部容積の圧力は、ユーザの外耳道420の外部/外側の圧力と等しくなり得る。
図2Bでは、第1ハウジングがユーザの外耳道420に挿入された状態で示されている。第1ハウジング10は、ラウドスピーカ15をさらに備える。図2Bにおいて、第1ハウジング10は、アクティブベント20をさらに備える。アクティブベント20は、通気管25と弁部材21とを含む。弁部材21は通気管25を開閉するように構成されており、その結果、ユーザは通常使用中に不快感(詰まった感覚)を免れ、音楽を聴くときなど、ユーザにとって望ましいときには低周波音を聞くこともできる。
アクティブベント20が閉状態にあるとき、弁部材21は通気管25を塞ぐかまたは閉じ、その結果、空気の通過、したがって圧力均等化が防止される。アクティブベント20が開状態にあるとき、弁部材21は、空気がアクティブベント20を通って自由に流れることができる位置におかれる。したがって、アクティブベント20の弁部材21は、弁部材21が通気管25を閉鎖/遮断/閉塞する閉状態と、弁部材21が空気が通気管25を通るのを可能にするもう1つの開状態とに動作させてもよい。
アクティブベント20は、アクティブベント20の開状態または閉状態を設定するために、第1コマンド信号(C1)および第2コマンド信号(C2)に応答する、リニアアクチュエータなどの電気力学的アクチュエータを備えてもよい。電気力学的アクチュエータは、駆動コイルと、変位可能な弁部材21とを備えてもよい。変位可能な弁部材21は、第1および第2コマンド信号から生じる駆動電流の方向に応じて、駆動コイルに引き付けられるか、または駆動コイルによって反発される永久磁石を備えてもよい。
従来技術では、アクティブベント20を有する装置では、アクティブベント20の開閉は、頭部装着型聴覚装置の回路に実装された第1制御システム200によって制御される。
さらに、頭部装着型聴覚装置は、頭部装着型聴覚装置の回路に実装されるデジタルフィードバック抑制(DFS)システムを備えることがよくある。DFSシステムはフィードバック経路をモデル化し、補聴器マイクロフォンにおける入力信号からシミュレーションされたフィードバック信号を減算することによって、フィードバックを打ち消す。
適応的なDFSシステムは装着時間中に、フィードバック経路の変化をフォローし、シミュレーションされたフィードバック経路を適応させて、起こり得るあらゆる不安定性および/またはアーチファクトを相殺する。
ここでは頭部装着型聴覚装置及び頭部装着型聴覚装置システムを(従来の)補聴器と関連付けて説明するが、頭部装着型聴覚装置100は別の種類の装置、例えば、ヘッドセット又はイヤホン等であってもよい。
図2Bは、断面図で、本発明の一実施例による頭部装着型聴覚装置100の第1ハウジング10を示す。第1ハウジング10は、ユーザの外耳道420内に位置するように構成される。頭部装着型聴覚装置100の第1ハウジング10はユーザの外耳道420に挿入されたときに、鼓膜410に面する外耳道420の内部部分と、外耳400の方を向く外耳道の外部部分とを分離する、ドーム状表面11を備える。
第1ハウジング10は更に、アクティブベント20と、補聴器に関連してレシーバと呼ばれることが多いラウドスピーカ15とを含む。ラウドスピーカ15は第1ハウジング10が挿入されたときに、ユーザの外耳道420内に音響信号を発するように構成されている。例えば、頭部装着型装置が補聴器である場合、音響信号は例えば、第2ハウジング50上に配置された外部マイクロフォン110によって、または別の外部デバイスにおいて記録/登録され、例えば、第1接続部60を介して、または無線でラウドスピーカに転送される音響信号のコピーであってもよい。ラウドスピーカから発せられる音響信号は、外部マイクロフォンまたは外部装置から受信される音響信号を強調し、ユーザの鼓膜410のすぐ近くの外耳道420に信号を発する。他の場合では、音響信号がいくつかの実施例では他の音、例えば、携帯/セルラー電話などの外部デバイスから送信される音楽であってもよい。
アクティブベント20は通気管25を含む。通気管25は、鼓膜410に面する外耳道420の内側または近位部から外耳400の方を向く外耳道420の外側または遠位部まで、ドーム状表面11を通って伸び、圧力均等化のためにそれらを接続する。通気管25は、図2B及び図4Aに示すように通気口22を覆わない位置と、例えば図4Bに示すように弁部材21によって通気口22が閉じられる位置との間で直線的に変位可能な弁部材21を備えている。
また、図2Aには、ラウドスピーカ15からの音がドーム状表面11を通って放出されるアウトポート23が示されている。
通気口22および/またはアウトポート23は、耳垢等の通過を防ぐためにフィルタによって覆われてもよい。
図3Aは、ユーザの外耳道420内に挿入される第1ハウジング10と、ユーザの外耳道420の外部に配置される第2ハウジング50とを備える頭部装着型聴覚装置100および頭部装着型聴覚装置システムの一実施例であり、マイクロフォン110が第2ハウジング50内に配置される一実施例を示す。図はラウドスピーカ15からマイクロフォン110に発せられる音の音響フィードバック経路FBを示す。
図3Bは、ユーザの外耳道420に挿入された第1ハウジング10と、ユーザの外耳道420の外部に配置された第2ハウジングとを備える頭部装着型聴覚装置100および頭部装着型聴覚装置システムの他の実施例を示し、音響フィードバック経路の状態を検出するマイクロフォン110’、110’’が第1ハウジング10内に位置する。図は、マイクロフォン110’、110’’の2つの異なる位置を示す。一実施例では、マイクロフォン110’はドーム状表面11に配置される。別の実施例では、マイクロフォンは第1ハウジング10の本体上に配置される。様々な実施例では、頭部装着型装置または他の同様のデバイスが、言及された位置に配置された1つまたは複数のマイクロフォンを備えてもよいことが理解されるであろう。図はマイクロフォン110’、110’’への音響フィードバック経路FB、FB’、FB’’も示す。点線FB、FB’はマイクロフォン110’がドーム状表面11に配置されるときのフィードバック経路を示す。実線FB、FB’’は点線FB、FB’と共に、マイクロフォン110’’が第1ハウジング10の本体上に配置されるときのフィードバック経路を示す。
図4A〜図4B、図5A〜図5Bおよび図6A〜図6Bを参照して、音響フィードバック経路FBの構成および条件を説明する。
図4Aは、本発明による頭部装着型聴覚装置100の、第1ハウジング10がユーザの外耳道403に挿入された状態を示す。アクティブベント20は開いており、すなわち弁部材21は、通気口22を塞がない位置にある。
この図はまた、この状況において音響フィードバック経路FBがどのように構成されるかを示す。ラウドスピーカ15から、音声が発せられる。図4Aでは、発せられた音声/音響信号はRSとし、太い点線で表されている。音響信号は、ラウドスピーカ14からユーザの鼓膜410に向かって、第1ハウジング10のドーム状表面11を通って、外耳道420の内側部分420’に進む。外耳道420の内側部分420’に入る音声の一部は反射する。これが閉塞(occulusion)音OSである。この場合、通気口22は開いているので、閉塞音OSは戻ってドーム状表面11のアウトポート23を通って逃げることができる。ラウドスピーカ15から発せられた音声の一部も、しかしながら、この場合、通気口22が広く開いているので、通気口22を通って逃げる。このようにして逃げる音声は、アクティブベントフィードバックAVFBと呼ばれ、通気口22を通って曲がる点線矢印によって表される。さらに、第1ハウジング10のドーム形表面を突き抜け、必然的に少しの音声が逃げることになる。図では、これはDLSで示すドーム漏れ音声であり、細い点線の矢印によって表されており、これによる発せられた音声からの音響フィードバックへの影響は、閉塞音OS、およびアクティブベントフィードバックAVFBよりも小さいことを示す。音響フィードバック信号は、ドーム漏れDLS、閉塞音OS、およびアクティブベントフィードバックAVFBからの累積した影響であることが理解されるであろう。収集された音響フィードバック信号は、耳の外側へ移動する。マイクロフォン110、110’、110’’の位置に応じて、これは、音響フィードバック経路に関連する伝達関数に影響を及ぼす。
図4Bは、アクティブベント20が閉位置にある、図4Aの頭部装着型聴覚装置100を示す。弁部材21は図の右側に移動されており、通気口22を閉鎖していることが分かる。この図もまた、この状況において音響フィードバック経路がどのように構成されるかを示す。この場合も、発せられた音声/音響信号はRSとし、太い点線で表されている。音響信号は、ラウドスピーカ14からユーザの鼓膜410に向かって、第1ハウジング10のドーム状表面11を通って、外耳道420の内側部分420’に進む。弁部材21が今や通気口22を閉じているから、したがって、アクティブベントフィードバックAVFBが少しでも逃げてしまう可能性もなく、閉塞音がフィードバックに影響することも防止される。ドーム状表面11を通って音声が逃げることのみが起こり得る。これは、図4BにおいてDLSで示される細い矢印によって示される。したがって、この状況では、ドーム漏れ音DLSのみが音響フィードバック経路に影響することが明らかである。
それによって、アクティブベント(AV)20がその開状態にあるとき、フィードバック経路は、その閉状態よりもはるかに強力であることが明らかである。
この差は、本発明による状態制御システム300(図9等参照)を介して、アクティブベント20がどの状態にあるのかを検出するために使用することができる。状態制御システム300は、いくつかの実施例ではアクティブベント20を有する頭部装着型聴覚装置内に既に存在するデジタルフィードバック抑制システムDFS200に組み込まれてもよい。
これを行う1つの方法は、装置のフィッティング中に両方のAV状態のそれぞれについて正常な状態の比較を収集することである。次に、DFS等の状態制御システム300によって決定されたフィードバック経路は、アクティブベント20が正しい状態にあることを確実にするために正常な曲線と(連続的に)比較される。
このように、図4A〜図4Bに示す状況が、正しく動作しているシステムのベースラインパフォーマンスすなわち標準形態を表していることがわかり、それに対して比較を行うことができる。
上述したように、好ましくはアウトポート23は耳垢等の物質が第1ハウジング10に入るのを防止するために、フィルタ(図示せず)によって覆われていてもよい。しかしながら、これは、その物質が蓄積し、アウトポート23に詰まりを形成するリスクを増大させる。
図5Aは図4Aのように、アクティブベントが開位置にあるが、アクティブベント20のアウトポート23が例えば、図中で70で示される耳垢によって詰まっている/遮断されている状況を示す。この図もまた、この状況において音響フィードバック経路がどのように構成されるかを示す。図5Aにおいて、発せられた音声/音響信号は、RS’で示され、耳垢70によって詰まったアウトポート23に到達するまで、太い点線で示されている。詰まり70は外耳道420の内側部分420’に入る音声RS’’を減少させる。また、この場合、外耳道420の内側部分420’に入る音の一部は閉塞音OSとして反射する。この場合、外耳道420の内側部分420’に入る音はより弱いので、より弱い信号OS’がアウトポート23に反射して戻る。さらに、アウトポート23は70で詰まっているため、すでに弱い閉塞音の一部のOS’’のみが、通気口22から逃げる。しかしながら、発せられた音声RS’は詰まったアウトポート23を通過するのを部分的に阻止されるので、強く増大されたアクティブベントフィードバックAVFBが開いた通気口22から逃げる。ここでも、少しの音である、ドーム漏れ音DLSが、第1ハウジング10のドーム状表面11を突き抜けて逃げる。図では、ドーム漏れ音DLSが図4Aよりも細い点線で表されており、外耳道420の内側部分420’に入る音声RS’’がそもそも弱かったので、この場合、DLSの影響が弱いことを示している。強く増大されたアクティブベントフィードバックAVFBは、2つの他の影響の減少を越えることが見出された。したがって、閉塞したアウトポート23はアクティブベントが開いているときに、中程度に増大または強化された音響フィードバック経路FBをもたらすようである。
図5Bは図4Bのように、アクティブベント20が閉位置にあるが、アクティブベント20の内側アウトポート23が70で遮断されている状況を示す。この図はまた、この状況において音響フィードバック経路がどのように構成されるかを示す。
図5Aの状況の場合と同様に、発せられた音声/音響信号は、RS’で示され、耳垢70によって詰まったアウトポート23に到達するまで、太い点線で示されている。詰まり70は、外耳道420の内側部分420’に入る音声RS’’を減少させる。しかしながら、この場合、弁部材21が通気口20を閉鎖しているので、閉塞音OSが逃げることができず、閉鎖している通気口22によりアクティブベントフィードバックAVFBが逃げていかない。従って、僅かな音である、ドーム漏れ音DLSのみが第1ハウジング10のドーム状表面11を突き抜け逃げていく。図では、ドーム漏れ音DLSが図4Bよりも細い点線で表されており、この場合、外耳道420の内側部分420’に入る音声RS’’がそもそも弱かったので、DLSの影響が弱いことを示している。詰まったアウトポート23が、アクティブベントが閉じているときに、音響フィードバック経路FBの減少または弱化をもたらすようである。
したがって、アクティブベント20(以降、単にAVと称することがある)が開状態および閉状態のときのフィードバック経路を決定することによって、詰まった(参照番号70)アウトポート23を検出することができることが分かっている。アクティブバルブ20の開状態では、音響フィードバック経路は標準データと比較して増大される。閉状態では、フィードバック経路は標準データと比較して減少される。さらに、アクティブベント20の開状態と閉状態との間の差が増大される。
図6Aは図4Aのように、アクティブベント20が開位置にあるが、アクティブベント20の通気口22が例えば、図において71で示される、例えば耳垢によって詰まっている/遮断されている状況を示す。図6Aはまた、この状況において音響フィードバック経路がどのように構成されるかを示す。図6Aでは、発せられた音声/音響信号はRSで示され、何もその散布を遮らないので、アウトポート23を横切って外耳道240の内側部分420’に入っていく太い点線で表されている。通気口22が詰まっているため、閉塞音フィードバックおよびアクティブベントフィードバックAVFBが防止されるか、または大幅に低減される。従って、僅かな音声であるドーム漏れ音DLSのみが第1ハウジング10のドーム状表面11を突き抜けて逃げていく。図では、ドーム漏れ音DLSは細い点線で表されている。
図6Bは図4Bのように、アクティブベント20が閉位置にあるが、アクティブベントの通気口22が閉鎖(参照番号71)されている状況を示す。ここでも、この図は、この状況において音響フィードバック経路がどのように構成されるかを示す。発せられた音声/音響信号は、RSで示され、何もその散布を遮らないので、アウトポート23を横切って外耳道240の内側部分420’に入る太い点線で表される。通気口22は詰まっており、また閉鎖されているので、閉塞音フィードバックおよびアクティブベントフィードバックAVFBが防止される。従って、僅かな音声であるドーム漏れ音DLSのみが第1ハウジング10のドーム状表面11を突き抜けて逃げていく。図では、ドーム漏れ音DLSは細い点線で表されている。
従って、詰まったアウトポート23は、アクティブベント20が開状態および閉状態のときのフィードバック経路を決定することによって検出できることが分かった。開状態では、フィードバック経路は標準データと比較して減少される。閉状態では、フィードバック経路は標準データと一致する。開閉状態差が減少される。
図7は、本発明による頭部装着型聴覚装置の音響フィードバック経路の状態を決定する方法の一実施例のステップのフローチャートを示す。図7に示されるフローチャートは、マイクロフォンがユーザの外耳道420の外側に配置されている実施例に関する。
フローチャート/図の左側において、参照番号501は、方法の開始を示す。第1ステップ502は、コマンド信号C1をアクティブベント20に送り、開状態とする。一方で、ラウドスピーカ15から音響信号RSを発することにより、音声信号が提供される。これは、制御音または周囲からの通常の音声パターンのいずれかとしてもよい。ステップ503において、発せられた信号RSに対する、ラウドスピーカ/レシーバ15とマイクロフォン110との間の第1伝達関数AV_Openが測定される。次に、ステップ504において、第2コマンド信号C2がアクティブベント20に供給されて閉開状態とし、一方で、音響信号RSを発することによって、音声信号が供給される。ステップ505では、発せられた信号RSに対する、ラウドスピーカ15とマイクロフォン110との間の第2伝達関数AV_Closeが測定される。少なくともこれらの収集された情報に基づいて、アクティブベント20の状態を決定してもよい。
アクティブベント20の状態の決定は、アクティブベント20の開状態に対応する、発せられた音響信号RSに対する、ラウドスピーカ15とマイクロフォン110との間の音響フィードバック経路FBについての期待される第1伝達関数AV_open_norm(AVON)を決定することによって改良してもよい。期待される第1伝達関数AVONの決定は、頭部装着型聴覚装置100を特定のユーザに適合させるためのフィッティングセッション中に行われる測定に基づいてもよい。これらの測定値に基づいて、開状態にあるアクティブベント20についての期待される第1伝達関数AVONに対応する標準フィードバック伝達関数が作成され、本方法で使用される状態制御システム300に記憶される(図7の520参照)。
アクティブベント20の状態の決定は、アクティブベント20の閉状態に対応する、発せられた音響信号RSに対する、ラウドスピーカ15とマイクロフォン110との間の音響フィードバック経路FBについての期待される第2伝達関数AV_close_norm(AVCN)を決定することによって改良してもよい。期待される第2伝達関数AVCNの決定は、頭部装着型聴覚装置100を特定のユーザに適合させるためのフィッティングセッション中に行われる測定値に基づいてもよい。これらの測定値に基づいて、閉状態にあるアクティブベント20についての期待される第2伝達関数AVCNに対応する標準フィードバック伝達関数が作成され、本方法で使用される状態制御システム300に記憶される(図7の521参照)。
少なくともこれらの収集された情報に基づいて、アクティブベント20の状態を決定してもよい。
ステップ514では、一連の前述のステップに基づいて、アクティブベント20が開位置に留まっているかどうかを決定することができ、第1比較(ステップ506)では、測定された第1伝達関数AV_Openが、第1の所定の差異D1の範囲内で、測定された第2伝達関数AV_Closeに等しいかどうかが決定され、ステップ507では、測定された第2伝達関数AV_Closeが、第2の所定の差異D2の範囲内で、期待される第1伝達関数AVONに等しいかどうかが決定される。これらがあてはまる場合、アクティブベント20は開位置に留まっており、アクティブベント20が開位置に留まっていることを示す第1状態信号S1が提供されてもよい。
ステップ515において、アクティブベント20が閉位置に留まっているかどうか、またはアクティブベント20が詰まっているかどうかが、一連の前述のステップに基づいて決定されてもよく、第1比較(ステップ506)において、測定された第1伝達関数AV_Openが、第1の所定の差異D1の範囲内で、測定された第2伝達関数AV_Closeに等しいかどうかが決定され、次に、第2比較(ステップ507)において、測定された第2伝達関数AV_Closeが、第2の所定の差異D2の範囲内で、期待される第1伝達関数AVONに等しくないかどうかが決定され、第3比較(ステップ508)において、測定された第1伝達関数AV_Openが、第3の所定の差異D3の範囲内で、期待される第2伝達関数AVCNに等しいかどうかが決定される。これらがあてはまる場合、アクティブベント20は閉位置に留まっており、またはアクティブベント20が詰まっており、アクティブベント20が閉位置に留まっていること、またはアクティブベント20が詰まっていることを示す第2状態信号S2が提供されてもよい。
ステップ516ではアクティブベント20のアウトポート23が遮断されているかどうかが、少なくとも前述の一連のステップに基づいて決定されてもよく、第4比較(ステップ506)では、測定された第1伝達関数AV_Openが、少なくとも第4の所定の差異D4だけ、測定された第2伝達関数AV_Closeよりも大きいかどうかが決定され、第7比較(ステップ512)では測定された第1伝達関数AV_Openが、第7の所定の差異D7の範囲内において、期待される第1伝達関数AVONよりも大きいかどうかが決定される。上記が当てはまる場合は、アクティブベント20のアウトポート23が遮断されている。アクティブベント20のアウトポート23が遮断されていると決定された場合、第3状態信号S3が供給されてもよい。
ステップ517において、第1ハウジング10がユーザの外耳道420に対して適切にシールしているかどうかが、少なくとも前述の一連のステップに基づいて決定されてもよく、第4比較(ステップ506)において、測定された第1伝達関数AV_Openが、少なくとも第4の所定の差異D4だけ、測定された第2伝達関数AV_Closeより大きいかどうかが決定され、第5比較(ステップ510)において、測定された第1伝達関数AV_Openが、第5の所定の差異D5の範囲内で、期待される第1伝達関数AVONに等しいかどうかが決定され、第8比較(ステップ513)において、測定された第2伝達関数AV_Closeが、第8の差異D8だけ、期待される第2伝達関数AVCNより大きいかどうかが決定される。これらが当てはまる場合、第1ハウジング10はユーザの外耳道420に対して適切にシールしていない。次いで、第1ハウジング10がユーザの外耳道420に対して適切にシールしていないと決定された場合、第4状態信号S4が提供されてもよい。
ステップ518において、頭部装着型聴覚装置100が少なくとも前述の一連のステップに基づいて正しく動作していることが決定されてもよく、第4比較(ステップ506)において、測定された第1伝達関数AV_Openが、少なくとも第4の所定の差異D4だけ、測定された第2伝達関数AV_Closeよりも大きいかどうかが決定され、第5比較(ステップ510)において、測定された第1伝達関数AV_Openが、第5の所定の差異D5の範囲内で、期待される第1伝達関数AVONに等しいかどうかが決定され、第6比較(ステップ511)において、測定された第2伝達関数AV_Closeが、第6の所定の差異D6の範囲内で、期待される第2伝達関数AVCNに等しいかどうかが決定される。これらが当てはまる場合、頭部装着型聴覚装置100は正しく動作している。第5状態信号S5は、頭部装着型聴覚装置100が正しく動作していると決定された場合に提供されてもよい。
図8は、本発明による頭部装着型聴覚装置の音響フィードバック経路の状態を決定する方法の別の実施例のステップのフローチャートを示す。図8に示されるフローチャートは、マイクロフォンがユーザの外耳道420内の第1ハウジング10に接続して配置される実施例に関する。ステップは基本的に、図7に関連して上述したものと同じである。図8および対応する実施例において、参照番号は、図7の実施例における500番台の代わりに600番台としていることを除いて、図7と同じである。1つのステップ、すなわちステップ609のみが、ステップ509と異なる。ステップ509では、(第4の差異に関して)測定された第1伝達関数が測定された第2伝達関数よりも大きいかどうかという第4比較が行われる。ステップ609においては、第4比較では、(第4の差異に関して)測定された第1伝達関数が測定された第2伝達関数より小さいかどうかをテストする。
図7および図8に関連して上述した以外の他の場合のいずれにおいても、ステップ519、619において、状態を決定することができない、すなわち不確定である、または複数のエラーが発生している可能性があることが決定される。この場合、第6状態信号S6が提供されてもよい。
図面および上記の説明は、単純かつ概略的な方法で例示的な実施例を示したことに留意されたい。具体的な機械的詳細については、当業者はこれらの詳細に精通しているはずであり、それらはこの明細書を不必要に複雑にするだけであるので、多くは示されていない。
10:(耳の中の)第1ハウジング
11:ドーム
15:ラウドスピーカ
20:アクティブベント
21:弁部材
22:通気口
23:ノズル出口/アウトポート
25:通気管
50:外部ハウジング
60:外部ハウジングと第1ハウジングとの接続部
61:チューブ
65:イヤーフック
70:弁管出口/ノズル出口の詰まり
71:通気管の詰まり
100:頭部装着型聴覚装置
110:外部ハウジングのマイクロフォン
110’:第1ハウジングのドームのマイクロフォン
110’’:第1ハウジングのドームの外側のマイクロフォン
200:デジタルフィードバック抑制(DFS)システム等の第1制御システム
300:状態制御システム
400:ユーザの耳
410:ユーザの鼓膜
420:ユーザの外耳道
500:マイクロフォンがユーザの外耳道の外側にある場合の方法
600:マイクロフォンがユーザの外耳道内にある場合の方法

FB:音響フィードバック経路
RS:ラウドスピーカから発せられる音声/音響信号
OS:閉塞音フィードバック
AVFB:アクティブベントフィードバック
DLS:ドーム漏れ音フィードバック
C1:第1コマンド信号
C2:第2コマンド信号
T1:所定の第1時間
T2:所定の第2時間
AV_Open:測定された第1伝達関数
AV_Close:測定された第2伝達関数
AVON:期待される第1伝達関数
AV_open_norm:AVON、期待される第1伝達関数
AVCN:期待される第2伝達関数
AV_close_norm:AVCN、期待される第2伝達関数
D1:第1の差異
D1up:第1の差異の上限
D1low:第1の差異の下限
D2:第2の差異
D2up:第2の差異の上限
D2low:第2の差異の下限
D3:第3の差異
D3up:第3の差異の上限
D3low:第3の差異の下限
D4:第4の差異
D4up:第4の差異の上限
D4low:第4の差異の下限
D5:第5の差異
D5up:第5の差異の上限
D5low:第5の差異の下限
D6:第6の差異
D6up:第6の差異の上限
D6low:第6の差異の下限
D7:第7の差異
D7up:第7の差異の上限
D7low:第7の差異の下限
D8:第8の差異
D8up:第8の差異の上限
D8low:第8の差異の下限

Claims (17)

  1. 頭部装着型聴覚装置(100)の音響フィードバック経路(FB)の状態を決定する方法であって、
    前記頭部装着型聴覚装置(100)は、ユーザの外耳道(420)内に配置された第1ハウジング(10)と、マイクロフォン(110、110’、110’’)と、開状態と閉状態との間で前記第1ハウジング(10)のアクティブベント(20)を制御するように構成された第1制御システム(200)とを備え、
    前記第1ハウジング(10)はラウドスピーカ(15)と、近位端および遠位端とを備え、
    前記アクティブベント(20)は、前記近位端から前記遠位端まで前記第1ハウジング(10)を通る空気の通路を形成する通気管(25)と、閉状態で前記通気管(25)を遮断するとともに開状態で空気が前記通気管(25)を通るのを可能にするように構成された弁部材(21)とを備えており、
    前記方法は、
    前記ラウドスピーカ(15)から音響信号(RS)を発することと、
    前記第1制御システム(200)が前記アクティブベント(20)を開状態に制御するときの、発せられた前記信号(RS)に対する、前記ラウドスピーカと前記マイクロフォン(110)との間の前記音響フィードバック経路の第1伝達関数(AV_Open)を測定する(503、603)ことと、
    前記第1制御システム(200)が前記アクティブベント(20)を閉状態に制御すると期待されるときの、発せられた前記信号(RS)に対する、前記ラウドスピーカと前記マイクロフォン(110)との間の前記音響フィードバック経路の第2伝達関数(AV_Close)を測定する(505、605)ことと、
    少なくとも測定された前記第1および第2伝達関数(AV_Open、AV_Close)の比較に基づいて、前記アクティブベント(20)の状態を決定すること、を含む。
  2. 前記アクティブベント(20)に開くように第1コマンド信号(C1)を与えることと、
    前記第1コマンド信号(C1)を与えた後の所定の第1時間(T1)において、前記第1伝達関数(AV_Open)を測定することと、
    前記アクティブベント(20)に閉じるように第2コマンド信号(C2)を与えることと、
    前記アクティブベント(20)に閉じるように前記コマンド信号を与えた後の所定の第2時間(T2)において、前記第2伝達関数(AV_Close)を測定することと、
    第1の所定の差異(D1)に関して、測定された前記第1伝達関数(AV_Open)と測定された前記第2伝達関数(AV_Close)との第1比較(506;509、606;609)を実行すること、を含む請求項1に記載の方法。
  3. 前記アクティブベント(20)の開状態に対応する、発せられた前記音響信号(RS)に対する、前記ラウドスピーカ(15)と前記マイクロフォン(110)との間の前記音響フィードバック経路(FB)についての期待される第1伝達関数(AVON)を決定すること、および/または、前記アクティブベント(20)の閉状態に対応する、発せられた前記音響信号(RS)に対する、前記ラウドスピーカ(15)と前記マイクロフォン(110)との間の前記音響フィードバック経路(FB)についての期待される第2伝達関数(AVCN)を決定することと、
    測定された前記第1および/または第2伝達関数(AV_Open、AV_Close)と、前記期待される第1伝達関数(AVON)または前記期待される第2伝達関数(AVCN)との比較にさらに基づいて、前記アクティブベント(20)の状態を決定すること、を含む請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記期待される第1伝達関数(AVON)および/または前記期待される第2伝達関数(AVCN)の決定は、前記頭部装着型聴覚装置(100)を特定のユーザに適合させるためのフィッティングセッション中に行われる測定値に基づき、前記測定値に基づいて、開状態にある前記アクティブベント(20)についての標準フィードバック伝達関数(AVON)および閉状態にある前記アクティブベント(20)についての標準フィードバック伝達関数(AVCN)が生成され、状態制御システム(300)に記憶される、請求項3に記載の方法。
  5. 前記第1制御システム(200)は、適応デジタルフィードバック抑制(DFS)システムを備える、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記適応デジタルフィードバック抑制(DFS)システムは、FIRフィルタなどの適応デジタルフィルタを備え、前記適応デジタルフィルタは、前記音響フィードバック経路のインパルス応答をモデル化するか、前記音響フィードバック経路の周波数応答をモデル化する、複数のフィルタ係数を備える、請求項5に記載の方法。
  7. 発せられた前記音響信号(RS)に対する前記音響フィードバック経路(FB)についての前記期待される伝達関数の決定は、前記デジタルフィードバック抑制(DFS)システム(200)からの情報に基づく、請求項5または6に記載の方法。
  8. 第1比較(506、606)において、測定された前記第1伝達関数(AV_Open)が、前記第1の所定の差異(D1)の範囲内で、測定された前記第2伝達関数(AV_Close)に等しい場合であり、かつ
    第2比較(507、607)において、測定された前記第2伝達関数(AV_Close)が、第2の所定の差異(D2)の範囲内で、前記期待される第1伝達関数(AVON)に等しい場合に、
    前記アクティブベント(20)が開位置に留まっていると決定すること(514、614)をさらに含む、請求項3から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記第1比較(506,606)において、測定された前記第1伝達関数(AV_Open)が、前記第1の所定の差異(D1)の範囲内で、測定された前記第2伝達関数(AV_Close)と等しい場合であり、
    第2比較(507,607)において、測定された前記第2伝達関数(AV_Close)が、前記第2の所定の差異(D2)の範囲内で、前記期待される第1伝達関数(AVON)と等しくない場合であり、かつ
    第3比較(508,608)において、測定された前記第1伝達関数(AV_Open)が、前記第3の所定の差異(D3)の範囲内で、前記期待される第2伝達関数(AVCN)と等しい場合に、
    前記アクティブベント(20)が閉位置に留まっているか、または前記アクティブベント(20)が詰まっていると決定することを含む、請求項3から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記マイクロフォン(110、110’’)が、前記ユーザの前記外耳道(420)の外側に設けられている場合であり、
    第4比較(509)において、測定された前記第1伝達関数(AV_Open)が、少なくとも第4の所定の差異(D4)だけ、測定された前記第2伝達関数(AV_Close)よりも大きい場合であり、かつ
    第7比較(512)において、測定された前記第1伝達関数(AV_Open)が、第7の所定の差異(D7)の範囲内で、前記期待される第1伝達関数(AVON)よりも大きい場合に、
    前記アクティブベント(20)のアウトポート(23)が遮断されていると決定すること(516)を含む、請求項3から9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記マイクロフォン(110、110’’)が、前記ユーザの前記外耳道(420)の外側に設けられる場合であり、
    第4比較(509)において、測定された前記第1伝達関数(AV_Open)が、少なくとも第4の所定の差異(D4)だけ、測定された前記第2伝達関数(AV_Close)よりも大きい場合であり、
    第5比較(510)において、測定された前記第1伝達関数(AV_Open)が、第5の所定の差異(D5)の範囲内で、前記期待される第1伝達関数(AVON)に等しい場合であり、かつ
    第8比較(513)において、測定された前記第2伝達関数(AV_Close)が、第8の差異(D8)だけ、前記期待される第2伝達関数(AVCN)よりも大きい場合に、
    前記ユーザの前記外耳道(420)に対して前記第1ハウジング(10)が適切にシールしていないと決定すること(517)を含む、請求項3から10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記マイクロフォン(110、110’’)が前記ユーザの前記外耳道(420)の外側に設けられている場合であり、
    第4比較(509)において、測定された前記第1伝達関数(AV_Open)が、少なくとも第4の所定の差異(D4)だけ、測定された前記第2伝達関数(AV_Close)より大きい場合であり、
    第5比較(510)において、測定された前記第1伝達関数(AV_Open)が、第5の所定の差異(D5)の範囲内で、前記期待される第1伝達関数(AVON)に等しい場合であり、かつ
    第6比較(511)において、測定された前記第2伝達関数(AV_Close)が、第6の所定の差異(D6)の範囲内で、少なくとも第6の所定の差異(D6)だけ、期待される前記第2伝達関数(AVCN)に等しい場合、
    前記頭部装着型聴覚装置(100)が正しく動作していると決定する(518)ことを含む、請求項3から11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記マイクロフォン(110、110’’)が前記ユーザの前記外耳道(420)内に設けられている場合であり、
    第4比較(609)において、測定された前記第1伝達関数(AV_Open)が、少なくとも第4の所定の差異(D4)だけ、測定された前記第2伝達関数(AV_Close)よりも小さい場合であり、かつ
    第7比較(512)において、測定された前記第1伝達関数(AV_Open)が、第7の所定の差異(D7)の範囲内で、前記期待される第1伝達関数(AVON)よりも大きい場合に、
    前記アクティブベント(20)のアウトポート(23)が遮断されていると決定すること(616)を含む、請求項3から9のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記マイクロフォン(110、110’’)が前記ユーザの前記外耳道(420)内に設けられている場合であり、
    第4比較(609)において、測定された前記第1伝達関数(AV_Open)が、少なくとも第4の所定の差異(D4)だけ、測定された前記第2伝達関数(AV_Close)よりも小さい場合であり、
    第5比較(610)において、測定された前記第1伝達関数(AV_Open)が、第5の所定の差異(D5)の範囲内で、前記期待される第1伝達関数(AVON)に等しい場合であり、かつ
    第8比較(613)において、測定された前記第2伝達関数(AV_Close)が、第8の差異(D8)だけ、前記期待される第2伝達関数(AVCN)よりも大きい場合に、
    前記第1ハウジング(10)が前記ユーザの前記外耳道(420)に対して適切にシールしていないと決定すること(617)を含む、請求項3から9または請求項13のいずれかに一項に記載の方法。
  15. 前記マイクロフォン(110、110’’)が前記ユーザの外耳道(420)内に設けられている場合であり、
    第4比較(609)において、測定された前記第1伝達関数(AV_Open)が、少なくとも第4の所定の差異(D4)だけ、測定された前記第2伝達関数(AV_Close)よりも小さい場合であり、
    第5比較(610)において、測定された前記第1伝達関数(AV_Open)が、第5の所定の差異(D5)の範囲内で、前記期待される第1伝達関数(AVON)に等しい場合であり、かつ
    第6比較(611)において、測定された第2伝達関数(AV_Close)が、第6の所定の差異(D6)の範囲内で、少なくとも第6の所定の差異(D6)だけ、前記期待される第2伝達関数(AVCN)に等しい場合に、
    前記頭部装着型聴覚装置(100)が正しく動作していると決定すること(618)を含む、請求項3から9または13、14のいずれか一項に記載の方法。
  16. ユーザの外耳道(420)内に配置されるように構成されるとともに、ラウドスピーカ(15)およびアクティブベント(20)とを備える第1ハウジング(10)と、
    開状態と閉状態との間で前記アクティブベント(20)を制御するように構成された第1制御システム(200)と、
    少なくとも1つのマイクロフォン(110、110’、110’’)と、および
    状態制御システム(300)であって、
    前記アクティブベント(20)の意図された状態に関する情報を受信し、
    前記アクティブベント(20)に指示を与え、
    前記少なくとも1つのマイクロフォン(110、110’、110’’)から情報を受信し、および
    請求項1から14のいずれか一項に記載の方法を実行することによって前記アクティブベント(10)の状態を決定するように構成されている、
    状態制御システム(300)、
    を備える頭部装着型聴覚装置(100)。
  17. 前記状態制御システム(300)は、前記第1制御システム(200)の一部を形成する、請求項15に記載の頭部装着型聴覚装置システム(100)。
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