本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
図1は、この発明の実施の形態によるトレーニング指導器具の概略図である。図1を参照して、この発明の実施の形態によるトレーニング指導器具200は、土台部材201,203,204と、支持部材202,205,206,207,208,210,211,212,214,215,216と、足載部材209,213と、脚部217,218と、伸縮部材219,220と、板部材221と、回動部202A,202Bとを備える。回動部202A,202Bの各々は、支持部材202の軸の周方向に回動する。
図1においては、xyz座標を規定する。土台部材201は、y軸方向に沿って下地上に配置される。土台部材203は、x軸方向において土台部材201と所定の間隔を隔ててy軸方向に沿って下地上に配置される。土台部材204は、土台部材203の延長線上において土台部材203と所定の間隔を隔ててy軸方向に沿って下地上に配置される。
支持部材202は、x軸方向における土台部材201と土台部材203,204との間において、下地から所定の高さに配置される。
支持部材205は、x−z平面において略円弧状の形状を有し、一方端が支持部材201の一方端側に連結され、他方端が支持部材202の一方端側に連結される。支持部材206は、x−z平面において略円弧状の形状を有し、一方端が支持部材202の一方端側に連結され、他方端が土台部材203に連結される。その結果、支持部材205,206は、x−z平面において、支持部材202を介して全体として略円弧状の形状を有する。
支持部材207は、x−z平面において略円弧状の形状を有し、一方端が支持部材201の他方端側に連結され、他方端が支持部材202の他方端側に連結される。支持部材208は、x−z平面において略円弧状の形状を有し、一方端が支持部材202の他方端側に連結され、他方端が土台部材204に連結される。その結果、支持部材207,208は、x−z平面において、支持部材202を介して全体として略円弧状の形状を有する。
足載部材209は、一方端側に押さえ部2091を有し、他方端に踵載部2092Aを有する。そして、足載部材209の踵載部2092Aは、支持部材210の一方端に連結される。
支持部材210は、一方端が足載部材209の踵載部2092Aに連結され、他方端が支持部材211の一方端に連結される。
支持部材211は、一方端が支持部材210の他方端に連結され、他方端が回動部202Aに連結される。
支持部材212は、x−z平面において略L字形状を有する。支持部材212は、一方端が回動部202Aに連結され、x軸方向の直線部分の端部が伸縮部材219の一方端に連結される。この場合、支持部材211および支持部材212の直線部分は、x−z平面において略直線状になるように回動部202Aに連結される。
支持部材210,211は、支持部材202に直交してx軸の負の方向に回動部202Aから突出し、支持部材212は、支持部材202に直交してx軸の正の方向に突出する。即ち、支持部材210,211は、支持部材202に直交すうる方向に突出し、支持部材212は、支持部材210,211の突出方向と反対方向に突出する。
足載部材213は、一方端側に押さえ部2131を有し、他方端に踵載部2132Aを有する。そして、足載部材213の踵載部2132Aは、支持部材214の一方端に連結される。
支持部材214は、一方端が足載部材213の踵載部2132Aに連結され、他方端が支持部材215の一方端に連結される。
支持部材215は、一方端が支持部材214の他方端に連結され、他方端が回動部202Bに連結される。
支持部材216は、x−z平面において略L字形状を有する。支持部材216は、一方端が回動部202Bに連結され、x軸方向の直線部分の端部が伸縮部材220の一方端に連結される。この場合、支持部材215および支持部材216の直線部分は、x−z平面において略直線状になるように回動部202Bに連結される。
支持部材214,215は、支持部材202に直交してx軸の負の方向に回動部202Bから突出し、支持部材216は、支持部材202に直交してx軸の正の方向に突出する。即ち、支持部材214,215は、支持部材202に直交すうる方向に突出し、支持部材216は、支持部材214,215の突出方向と反対方向に突出する。
回動部202Aは、支持部材202によって支持され、支持部材202の軸の周方向に回動可能である。回動部202Bは、y軸方向において回動部202Aから所定の距離を隔てて配置されるとともに支持部材202によって支持され、支持部材202の軸の周方向に回動可能である。
脚部217は、一方端が土台部材201に連結され、他方端が板部材221に連結される。
脚部218は、y軸方向において脚部217から所定の間隔を隔てて配置され、一方端が土台部材201に連結され、他方端が板部材221に連結される。
伸縮部材219は、一方端が支持部材212の直線部分の端部に連結され、他方端側が板部材221を貫通して板部材221に連結される。
伸縮部材220は、一方端が支持部材216の直線部分の端部に連結され、他方端側が板部材221を貫通して板部材221に連結される。
板部材221は、脚部217,218の他方端、および伸縮部材219,220の他方端側に連結される。
図2は、図1に示す伸縮部材219のx−z平面における断面図である。図2を参照して、伸縮部材219は、本体部2191と、圧力調整部2192と、支持部材2193と、軸部材2194と、仕切弁2195,2196と、支持部材2197とを備える。
本体部2191は、内部が中空の筒状形状を有する。そして、本体部2191の一方端は、板部材221に固定される。圧力調整部2192は、本体部2191の軸の周囲に回動可能に軸部材2194の一方端に連結される。
支持部材2193は、略円盤形状を有し、本体部2191の内壁に固定される。
軸部材2194は、棒状形状を有し、支持部材2193と嵌合して支持部材2193を貫通するとともに本体部2191を貫通して板部材221の貫通孔221Aを通って配置される。そして、軸部材2194は、一方端が圧力調整部2192に連結され、他方端が仕切弁2195に連結される。また、軸部材2194の軸は、本体部2191の軸と一致する。
仕切弁2195は、本体部2191の内壁に密着して本体部2191の内部に配置される。そして、仕切弁2195と本体部2191の内壁との間は、空気が空間部2191Aに出入りしないように密封されている。仕切弁2195は、軸部材2194がx−y平面において時計方向または反時計方向に回動することに伴ってz軸方向へ移動する。
仕切弁2196は、本体部2191の内壁に密着して本体部2191の内部に配置される。そして、仕切弁2196と本体部2191の内壁との間も、空気が空間部2191Aに出入りしないように密封されている。仕切弁2196は、支持部材2197が図2の紙面上においてz軸方向へ上下することに伴ってz軸方向へ上下する。
支持部材2197は、一方端が仕切弁2196に連結され、他方端が支持部材212の直線部分の端部に連結される。
支持部材2193は、内周部にねじ部2193Aを有し、軸部材2194は、外周面にねじ部2194Aを有する。そして、支持部材2193のねじ部2193Aは、軸部材2194のねじ部2194Aに噛み合う。
圧力調整部2192がx−y平面において反時計回りに回転すると、軸部材2194もx−y平面において反時計方向に回転する。そうすると、仕切弁2195は、z軸方向において、例えば、図2の紙面において上方向へ移動する。
また、圧力調整部2192がx−y平面において時計回りに回転すると、軸部材2194もx−y平面において時計方向に回転する。そうすると、仕切弁2195は、z軸方向において、例えば、図2の紙面において下方向へ移動する。
仕切弁2195が上方向へ移動すると、空間2191Aの体積が大きくなり、一定温度において空間2191Aの圧力PAが低くなる。また、仕切弁2195が下方向へ移動すると、空間2191Aの体積が小さくなり、一定温度において空間2191Aの圧力PAが高くなる。
また、仕切弁2196が上方向へ移動すると、空間2191Aの体積が小さくなり、一定温度において空間2191Aの圧力PAが高くなる。また、仕切弁2196が下方向へ移動すると、空間2191Aの体積が大きくなり、一定温度において空間2191Aの圧力PAが低くなる。
なお、伸縮部材220は、図2に示す伸縮部材219と同じ構造からなる。
初期状態においては、支持部材212,216の他方端(回動部202A,202Bに連結された端と反対側の端)は、下地に接触している。従って、仕切弁2196は、初期状態において、本体部2191との間に空間2191Bを形成する。
初期状態において、空間2191Aの圧力PAは、圧力P0Aに設定されており、空間2191Bの圧力PBは、圧力P0Bに設定されている。圧力P0Aおよび圧力P0Bは、例えば、大気圧よりも高く、圧力P0Aは、圧力P0Bよりも高い。
z軸方向における仕切弁2196の位置が一定である場合において、仕切弁2195が上方向の上限位置まで移動したとき、空間2191Aの圧力PAは、最小値PAMINになり、仕切弁2195が下方向の下限位置まで移動したとき、空間2191Aの圧力PAは、最大値PAMAXになる。そして、最小値PAMINおよび最大値PAMAXは、大気圧よりも高く、最小値PAMINは、空間2191Bの圧力P0Bよりも高い。従って、空間2191Aの圧力PAは、圧力調整部2192によって、最小値PAMINから最大値PAMAXまでの間で任意の圧力に設定され得る。
支持部材212,216の他方端が下地に接触している場合、仕切弁2196のz軸方向における位置は、変化せず、空間2191Bの圧力PBは、空間2191Aの圧力PAが変化しても、一定値(=P0B)に保持されている。
仕切弁2195のz軸方向における位置が一定である場合、支持部材2197が初期の位置から上方向(z軸方向)に移動すると、空間2191Aの圧力PAは、空間2191Aの体積が小さくなるため高くなり、空間2191Bの圧力PBは、空間2191Bの体積が大きくなるため圧力P0Bよりも低くなる。
図3は、図2に示す仕切弁2195の位置と、空間2191Aの圧力PAと、仕切弁2196の位置と、空間2191Bの圧力PBとの関係を示す図である。
仕切弁2195のz軸方向における位置ZAが位置ZA_1(=上限位置ZA_U)にあり、仕切弁2196のz軸方向における位置が初期位置(支持部材212,216の他方端が下地に接しているときの位置。以下、同じ。)にあるとき、空間2191Aの圧力PAは、圧力P0A_1(=最小値PAMIN)であり、空間2191Bの圧力PBは、圧力P0A_1(=最小値PAMIN)よりも低い圧力P0B(≦P0A_1)である。
そして、仕切弁2195のz軸方向における位置ZAが位置ZA_1(=上限位置ZA_U)に保持されているときに、仕切弁2196のz軸方向における位置が初期位置よりも上方向の位置へ移動すると、空間2191Aの圧力PAは、圧力P0A_1(=PAMIN)から圧力PA_1(>PAMIN)へ高くなり、空間2191Bの圧力PBは、圧力P0Bから圧力PB_1(<PA−1,P0B)へ低くなる。
また、仕切弁2195のz軸方向における位置ZAが位置ZA_1(=ZA_U)よりも低い位置ZA_2にあり、仕切弁2196のz軸方向における位置が初期位置にあるとき、空間2191Aの圧力PAは、圧力P0A_1(=PAMIN)よりも高い圧力P0A_2であり、空間2191Bの圧力PBは、圧力P0Bである。
そして、仕切弁2195のz軸方向における位置ZAが位置ZA_2(<位置ZA_1)に保持されているときに、仕切弁2196のz軸方向における位置が初期位置よりも上方向の位置へ移動すると、空間2191Aの圧力PAは、圧力P0A_2から圧力PA_2(>P0A_2)へ高くなり、空間2191Bの圧力PBは、圧力P0Bから圧力PB_2(<PA−2,P0B)へ低くなる。
更に、仕切弁2195のz軸方向における位置ZAが位置ZA_2よりも低い位置ZA_3にあり、仕切弁2196のz軸方向における位置が初期位置にあるとき、空間2191Aの圧力PAは、圧力P0A_2よりも高い圧力P0A_3であり、空間2191Bの圧力PBは、圧力P0Bである。
そして、仕切弁2195のz軸方向における位置ZAが位置ZA_3(<位置ZA_2)に保持されているときに、仕切弁2196のz軸方向における位置が初期位置よりも上方向の位置へ移動すると、空間2191Aの圧力PAは、圧力P0A_3から圧力PA_3(>P0A_3)へ高くなり、空間2191Bの圧力PBは、圧力P0Bから圧力PB_3(<PA−3,P0B)へ低くなる。
以下、同様にして、仕切弁2195のz軸方向における位置ZAが位置ZA_n−2(nは3以上の整数)よりも低い位置ZA_n−1にあり、仕切弁2196のz軸方向における位置が初期位置にあるとき、空間2191Aの圧力PAは、圧力P0A_n-2よりも高い圧力P0A_n−1であり、空間2191Bの圧力PBは、圧力P0Bである。
そして、仕切弁2195のz軸方向における位置ZAが位置ZA_n−1(<位置ZA_n−2)に保持されているときに、仕切弁2196のz軸方向における位置が初期位置よりも上方向の位置へ移動すると、空間2191Aの圧力PAは、圧力P0A_n−1から圧力PA_n−1(>P0A_n−1)へ高くなり、空間2191Bの圧力PBは、圧力P0Bから圧力PB_n−1(<PA−n−1,P0B)へ低くなる。
また、仕切弁2195のz軸方向における位置ZAが位置ZA_n(=下限位置ZA_L)にあり、仕切弁2196のz軸方向における位置が初期位置にあるとき、空間2191Aの圧力PAは、圧力P0A_n−1よりも高い圧力P0A_n(=最大値PAMAX)であり、空間2191Bの圧力PBは、圧力P0Bである。
そして、仕切弁2195のz軸方向における位置ZAが位置ZA_n(=下限位置ZA_L)に保持されているときに、仕切弁2196のz軸方向における位置が初期位置よりも上方向の位置へ移動すると、空間2191Aの圧力PAは、圧力P0A_nから圧力PA_n(>P0A_n)へ高くなり、空間2191Bの圧力PBは、圧力P0Bから圧力PB_n(<PA−n,P0B)へ低くなる。
このように、仕切弁2196の位置が初期位置に保持されているときに、仕切弁2195の位置が上限位置ZA_Uから下限位置ZA_Lまで変化すると、空間2191Aの圧力PAは、圧力P0A_1(=PAMIN)からP0A_n(=PAMAX)まで高くなり、空間2191Bの圧力PBは、一定の圧力P0Bに保持される。また、仕切弁2195の位置ZAがそれぞれ位置ZA_1,ZA_2,ZA_3,・・・,ZA_n-1,ZA_nに保持されているときに、仕切弁2196の位置が初期位置から初期位置よりも高い上方向の位置へ移動すると、空間2191Aの圧力PAは、それぞれ、圧力P0A_1,P0A_2,P0A_3,・・・,P0A_n−1,P0A_nから圧力PA_1,PA_2,PA_3,・・・,PA_n−1,PA_nへ高くなり、空間2191Bの圧力PBは、圧力P0Bからそれぞれ圧力PB_1,PB_2,PB_3,・・・,PB_n−1,PB_nへ低くなる。
そして、圧力PB_1,PB_2,PB_3,・・・,PB_n−1,PB_nは、それぞれ、圧力PA_1,PA_2,PA_3,・・・,PA_n−1,PA_nよりも低い。
従って、仕切弁2195の位置がそれぞれ位置ZA_1,ZA_2,ZA_3,・・・,ZA_n-1,ZA_nにあり、かつ、仕切弁2191の初期位置よりも上方向の位置が同じである場合、圧力PA_1,PA_2,PA_3,・・・,PA_n−1,PA_nと圧力PB_1,PB_2,PB_3,・・・,PB_n−1,PB_nとのそれぞれの圧力差PA_1−PB_1,PA_2−PB_2,PA_3−PB_3,・・・,PA_n−1−PB_n−1,PA_n−PB_nは、仕切弁2195の位置が上限位置から下限位置に近づくに伴って大きくなる。
図4は、図1に示す足載部材209の概念図である。図4を参照して、足載部材209は、押さえ部2091と、下地部2092とを備える。
押さえ部2091は、下地部2092のx軸方向の一方端側において下地部2092に取り付けられる。より具体的には、押さえ部2091は、x軸方向において、下地部2092の先端TOPから距離L1の位置で下地部2092の幅方向(y軸方向)の側面に取り付けられる。そして、距離L1は、トレーニング対象者が足を足載部材209上に載せたときにトレーニング対象者の足の親指と人指し指との間の付根および人指し指と中指との間の付根が存在する距離に決定される。
押さえ部2091は、伸縮部材(例えば、ゴムおよびシリコン等)からなる。
下地部2092は、平板状の形状を有する。そして、下地部2092は、x軸方向において、先端部TOPと反対側の端部に踵載部2092Aを有する。
下地部2092は、例えば、エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂(EVA:Ethylene-vinylacetate copolymer)からなり、例えば、3mm〜8mmの厚みを有する。そして、下地部2092は、x軸方向の任意の点を通過するy軸方向の軸を中心としてx−z平面内で折れ曲がる。
図5は、図4に示すA方向から見た押さえ部2091の側面図である。図5を参照して、押さえ部2091は、本体部2091−1と、軸部材2091−2と、支持部材2091−3とを含む。
本体部2091−1は、概略三角形の側面形状を有する。そして、本体部2091−1は、貫通孔2091−1Aと、接触部2091−1Bと、押付部2091−1Cとを有する。
貫通孔2091−1Aは、接触部2091−1Bと下地部2092との距離L2が押付部2091−1Cと下地部2092との距離L3よりも小さくなる位置に配置される。即ち、貫通孔2091−1Aは、接触部2091−1Bおよび押付部2091−1Cが下地部2092と略平行になる位置よりも押付部2091−1C側に配置される。
接触部2091−1Bおよび押付部2091−1Cは、同じ平面上に配置される。接触部2091−1Bは、押付部2091−1Cよりも先端TOP側に配置される。
接触部2091−1Bは、z軸方向において下地部2092から距離L2の位置に配置される。距離L2は、トレーニング対象者の左足の親指の厚みよりも小さい。
押付部2091−1Cは、z軸方向において下地部2092から距離L3の位置に配置される。距離L3は、トレーニング対象者の左足の親指の厚みよりも大きい。そして、距離L3は、距離L2との間で、L3>L2の関係を有する。
軸部材2091−2は、貫通孔2091−1Aの直径よりも小さい直径を有し、貫通孔2091−1Aに挿入される。
支持部材2091−3は、一方端が軸部材2091−2の一方端に連結され、他方端が下地部2092の側面に固定される。
なお、押さえ部2091は、図5の紙面の奥側に支持部材2091−3と同じ支持部材2091−4(図示せず)を有する。支持部材2091−4は、一方端が軸部材2091−2の他方端に連結され、他方端が下地部2092の側面(図5の紙面の奥側の側面)に固定される。
図6は、図4に示すz軸方向から見た押さえ部2091の平面図である。図6を参照して、押さえ部2091の本体部2091−1は、本体部2091−1Dと本体部2091−1Eとを有する。本体部2091−1Dは、x軸方向の長さがy軸方向において一定である。本体部2091−1Dは、押付部2091−1C1〜2091−1C3を有する。押付部2091−1C1〜2091−1C3は、x軸方向における位置がほぼ同じであり、y軸方向に一列に配列するように配置される。
本体部2091−1Eは、x軸方向の長さがy軸方向において階段状である。そして、本体部2091−1Eは、押付部2091−1C4,2091−1C5を有する。押付部2091−1C4,2091−1C5は、x軸方向における押付部2091−1C1〜2091−1C3の位置と異なる位置に配置される。そして、押付部2091−1C4は、接触部2091−1Bからの距離が接触部2091−1Bと押付部2091−1C1〜2091−1C3との距離よりも長くなるように配置される。また、押付部2091−1C5は、接触部2091−1Bからの距離が接触部2091−1Bと押付部2091−1C4との距離よりも長くなるように配置される。
図7は、左足の足趾の骨の模式図である。図7を参照して、親指31は、第1関節および第2関節41を有し、人指し指32、中指33、薬指34および小指35は、第1関節、第2関節および第3関節42〜45を有する。
図7に示すように、親指31の第2関節41、人指し指32の第3関節42および中指33の第3関節43は、足の幅方向においてほぼ直線状に位置し、薬指34の第3関節44および小指45の第3関節45は、親指31の第2関節41、人指し指32の第3関節42および中指33の第3関節43からずれた位置に存在する。
そこで、本体部2091−1Dは、親指31の第2関節41、人指し指32の第3関節42および中指33の第3関節43に対応して設けられ、親指31の第2関節41、人指し指32の第3関節42および中指33の第3関節43にそれぞれ押付部2091−1C1〜2091−1C3を押し付ける。
また、本体部2091−1Eは、薬指34の第3関節44および小指45の第3関節45に対応して設けられ、薬指34の第3関節44および小指45の第3関節45にそれぞれ押付部2091−1C4,2091−1C5を押し付ける。(図6参照)。
なお、図6においては、親指31の第2関節41、人指し指32の第3関節42、中指33の第3関節43、薬指34の第3関節44および小指45の第3関節45の位置を点線で示している。
上述したように、押さえ部2091は、y軸の負の方向に行くに従ってx軸方向の長さが階段状に長くなる。これは、薬指34の第3関節44および小指35の第3関節45の位置がx軸方向において親指31の第2関節41、人指し指32の第3関節42および中指33の第3関節43の位置からずれているためである。
図8は、押さえ部2091の動作を説明するための図である。図8を参照して、トレーニング対象者の足の親指31が押さえ部2091と下地部2092との間の空間に挿入され、親指31が接触部2091−1Bに接触するまでは、押さえ部2091の本体部2091−1は、軸部材2091−2の周りに回動しない(図8の(a)参照)。
親指31が押さえ部2091と下地部2092との間の空間に更に挿入されると、親指31が接触部2091−1Bに接触し、接触部2091−1Bを下地部2092から離れるように持ち上げる。その結果、本体部2091−1を時計方向に回動し、押付部2091−1C(押付部2091−1C1)を親指31の第2関節41に押し付ける(図8の(b)参照)。
このように、押さえ部2091は、トレーニング対象者の足趾が押さえ部2091と下地部2092との間の空間に挿入され、接触部2091−1Bが下地部2092から離れるように持ち上げられることに応じて時計方向に回動し、押付部2091−1C(押付部2091−1C1)によって親指31の第2関節41を下地部2092に押し付ける。
図8においては、図示されていないが、押付部2091−1C1が親指31の第2関節41を下地部2092に押し付けるとき、押付部2091−1C2〜2091−1C5は、それぞれ、人指し指32、中指33、薬指34および小指の第3関節42〜45を下地部2092に押し付ける。
これによって、トレーニング対象者の足の親指31の第2関節41、および人指し指32、中指33、薬指34および小指の第3関節42〜45を下地部2092に正確に押し付けることができる。
なお、図5は、トレーニング対象者の左足の小指側から見た側面図であるので、押付部2091−1Cと下地部2092との距離として1つの距離L3が図示されている。しかし、親指の第2関節、人指し指の第3関節、中指の第3関節、薬指の第3関節および小指の第3関節の下地部2092からの距離は、相互に異なり、親指から小指に向かうに従って短くなる。従って、実際には、押付部2091−1Cと下地部2092との距離が小指側から親指側への方向に向かって(図5の紙面上、手前から奥側に向かって)徐々に長くなるように、押付部2091−1Cは、小指側から親指側への方向に向かって(図5の紙面上、手前から奥側に向かって)テーパ状または階段状になっている。これによって、親指の第2関節、人指し指の第3関節、中指の第3関節、薬指の第3関節および小指の第3関節を正確に下地部2092に押し付けることができる。
図1に示す足載部材213は、図4から図6に示す足載部材209と同じ構造、同じサイズおよび同じ材料からなる。従って、足載部材213の踵載部2132Aは、足載部材209の踵載部2092Aと同じである。
図9は、図1に示すトレーニング指導器具200の動作を説明するための図である。図9を参照して、支持部材212は、x−z平面において、略L字形状を有する。そして、伸縮部材219の支持部材2197の他方端は、支持部材212の直線部分(x軸に沿って配置された部分)の端部で支持部材212に連結される。この場合、支持部材2197は、支持部材2197の他方端と支持部材212との連結部を通ってy軸方向に平行な軸(図9の紙面に垂直な方向の軸)の周りに回動可能に支持部材212に連結される。支持部材2197は、支持部材2197と支持部材212との連結と同じように、支持部材216と連結される。
トレーニング指導器具200を使用する場合、支持部材212の一方端を下地に着けた状態で、仕切弁2195の位置ZAを圧力調整部2192によって位置ZA_nに調整する。
この場合、支持部材212の一方端を下地に着けることによって、支持部材210、支持部材211、回動部202Aおよび支持部材212は、x−z平面において時計方向へ回動し、足載部材209の押さえ部2091から先端部までが下地に接触したまま、足載部材209の踵載部2092Aは、支持部材210等の時計方向への回動に伴って下地から上方向へ移動し、支持部材212の一方端が下地に着くと、下地から上方向へ離れた最も高い位置(最高位置)で停止する。そして、仕切弁2195の位置ZAを圧力調整部2192によって位置ZA_nに調整する。その結果、空間2191Aの圧力P0A_nは、空間2191Bの圧力P0Bよりも高いので、仕切弁2196は、仕切弁2195の位置ZAが位置ZA_nにあるときの空間2191Aの圧力P0A_nによって下地方向(z軸の負の方向)へ押される。この仕切弁2196が下地方向へ押される力は、支持部材210、支持部材211、回動部202Aおよび支持部材212をx−z平面において時計方向へ回動させる力になり、足載部材209の踵載部2092Aに下地から上方向への力Pw1が印加される。即ち、踵載部2092Aが最高位置に達したときに下地から上方向への力Pw1が踵載部2092Aに印加されている。
力Pw1が踵載部2092Aに印加された状態において、例えば、左足の親指31の第2関節41、人指し指32の第3関節42、中指33の第3関節43、薬指34の第3関節44および小指45の第3関節45が押さえ部2091によって下地部2092に押付けられるように左足の足趾を本体部2091−1と下地部2092との間の空間に挿入し、左足の踵を踵載部2092A上に載せる(図9の(a)参照)。
なお、左足は、親指31の第2関節41、人指し指32の第3関節42、中指33の第3関節43、薬指34の第3関節44および小指45の第3関節45の部分で屈曲し、足の指の先端部から親指31の第2関節41、人指し指32の第3関節42、中指33の第3関節43、薬指34の第3関節44および小指45の第3関節45の部分までを下地部2092を介して下地に着けて踵を上方向(z軸方向)に上げた状態である。
図9の(a)に示す状態で、力Pw1よりも強い力Pw2を左足の踵によって踵載部2092Aに印加し、踵載部2092Aを下地に着ける。この場合、踵載部2092Aに印加する力Pw2は、伸縮部材219の空間2191A内の圧力P0A_nに抗して仕切弁2196をz軸の正方向(図7の紙面上、上方向)へ移動させる力である。つまり、踵載部2092Aに印加する力Pw2は、圧力P0A_nよりも強い力が空間2191Bから空間2191Aへ向かう方向に仕切弁2196に印加される力である。
そうすると、トレーニング指導器具200の支持部材202の支持部材210、支持部材211、回動部202Aおよび支持部材212は、踵載部2092Aに下地方向の力Pw2が印加されたことに伴ってx−z平面内で反時計方向に回動し、踵載部2092Aが下地に着いたことに伴って反時計方向の回動を停止する(図9の(b)参照)。
この場合、仕切弁2196は、初期位置よりも上方向の位置へ移動しているので、空間2191Aの体積は、図9の(a)に示す状態における体積よりも小さくなり、空間2191Bの体積は、図9の(a)に示す状態における体積よりも大きくなる。従って、伸縮部材219の空間2191Aの圧力PAは、圧力P0A_nから圧力PA_nに高くなり、空間2191Bの圧力PBは、圧力P0Bから圧力PB_nに低くなる。そして、圧力P0Bは、圧力P0A_nよりも低いので、圧力PA_nは、圧力PB_nよりも高い。
従って、踵載部2092Aが下地に着いた状態で、踵載部2092Aに力Pw2を印加するのを停止すると、空間2191Aの圧力PA_nが空間2191Bの圧力PB_nよりも高いので、仕切弁2196は、圧力PA_nによって下地方向(z軸の負の方向)へ押され、初期位置の方向へ徐々に移動する。
そうすると、トレーニング指導器具200の支持部材210、支持部材211、回動部202Aおよび支持部材212は、仕切弁2196が初期位置の方向へ移動したことに伴ってx−z平面内において時計方向へ回動し、踵載部2092Aは、支持部材210の時計方向への回動に伴って下地から上方向へ離れ、トレーニング対象者の踵を上方向へ押し上げる。
仕切弁2196が初期位置に達すると、支持部材212の一方端が下地に着くので、支持部材210、支持部材211、回動部202Aおよび支持部材212は、時計方向への回動を停止し、踵載部2092Aは、最高位置に達し、下地から上方向への力Pw1が踵載部2092Aに印加された状態で上方向への移動を停止する。即ち、図9の(a)に示す状態になる。
従って、図9の(a)に示す状態において、踵載部2092Aが最高位置にあるときに下地に着くまで踵載部2092Aに力Pw2を印加する動作と、図9の(b)に示す状態において、踵載部2092Aが下地に着いているときに踵載部2092Aに力Pw2を印加するのを停止する動作とを繰り返し行うことにとって、左足の親指31の第2関節41、人指し指32の第3関節42、中指33の第3関節43、薬指34の第3関節44および小指45の第3関節45が押さえ部2091によって下地部2092に押し付けられた状態で、左足の踵を上下方向に上げ下げできる。
また、トレーニング指導器具200の足載部材213、支持部材214,215,216、回動部202Bおよび伸縮部材220を用いて、図9において説明した方法と同じ方法によって、右足の親指31の第2関節41、人指し指32の第3関節42、中指33の第3関節43、薬指34の第3関節44および小指45の第3関節45を押さえ部2131(=押さえ部2091)によって下地部2092に押し付けた状態で、右足の踵を上下方向に上げ下げできる。
このように、トレーニング指導器具200を使用すると、足の親指31の第2関節41、人指し指32の第3関節42、中指33の第3関節43、薬指34の第3関節44および小指45の第3関節45を下地部2092に押し付けた状態で、踵を上下方向に上げ下げする動作をトレーニング対象者の両足について行わせることができる。
また、図9の(a)に示す状態において、圧力調整部2192によって空間2191Aの圧力PAを圧力PAMIN〜圧力PAMAXの範囲で任意の圧力に調整できるので、図9の(a)に示す状態において踵載部2092Aに印加する力Pw1をトレーニング対象者の身体能力に応じて調整できる。
踵載部2092Aに印加する力Pw1の強さは、トレーニング対象者によって異なり、より強い力を踵載部2092Aに印加できるトレーニング対象者もいれば、より弱い力しか踵載部2092Aに印加できないトレーニング対象者もいる。従って、圧力調整部2192によって空間2191Aの圧力PAを圧力PAMIN〜圧力PAMAXの範囲で任意の圧力に調整し、踵載部2092Aに印加する力Pw1の強さによってトレーニング対象者の身体能力を評価できる。即ち、踵載部2092Aにより強い力を印加できるトレーニング対象者は、身体能力が高く、踵載部2092Aにより弱い力しか印加できないトレーニング対象者は、身体能力が低い。
このように、トレーニング指導器具200を用いれば、圧力調整部2192によって空間2191Aの圧力PAを圧力PAMIN〜圧力PAMAXの範囲で任意の圧力に調整できるので、図9の(a)に示す状態において踵載部2092Aに印加する力をトレーニング対象者の身体能力に応じて調整できるのである。
更に、図9において説明した方法に従って、トレーニング対象者に、足の親指31の第2関節41、人指し指32の第3関節42、中指33の第3関節43、薬指34の第3関節44および小指45の第3関節45を押さえた状態で、踵を上下方向に上げ下げする動作を両足について行わせた後、圧力調整部2192によって空間2191Aの圧力PAを、踵を上下方向に上げ下げする動作を行わせる前の空間2191Aの圧力PAよりも高い圧力に調整し、図9の(a)に示す状態において、踵載部2092Aに力を印加して踵載部2092Aが下地に着くか否かを判定することによって、トレーニング対象者の身体能力が向上したか否かを判定できる。そして、空間2191Aの圧力PAがより高くなった状態で踵載部2092Aを下地に着けることができれば、トレーニング対象者の身体能力が向上したと判定でき、空間2191Aの圧力PAがより高くなった状態で踵載部2092Aを下地に着けることができなければ、トレーニング対象者の身体能力が向上しなかったと判定できる。
従って、トレーニング指導器具200を用いれば、トレーニング対象者の身体能力が向上したか否かを迅速に判定できる。
図10は、この発明の実施の形態における別の足載部材の概略図である。図10を参照して、足載部材209Aは、図4に示す足載部材209の押さえ部2091を押さえ部2091Aに代えたものであり、その他は、足載部材209と同じである。
押さえ部2091Aは、押さえ部2091と同じ位置で下地部2092に取り付けられる。
図11は、図10に示すA方向から見た押さえ部2091Aの側面図である。図11を参照して、押さえ部2091Aは、図4および図5に示す押さえ部2091の本体部2091−1を本体部2091−1’に代えたものであり、その他は、押さえ部2091と同じである。
本体部2091−1’は、図5に示す本体部2091−1の貫通孔2091−1Aを貫通孔2091−1A’に代えたものであり、その他は、本体部2091−1と同じである。貫通孔2091−1A’は、z軸方向に配列された3個の貫通孔OP1〜OP3からなる。貫通孔OP1〜OP3の各々は、貫通孔2091−1Aの直径と同じ直径を有する。
軸部材2091−2は、3個の貫通孔OP1〜OP3のいずれかに挿入される。
図12は、図11に示す貫通孔2091−1A’の拡大図である。図12を参照して、貫通孔OP1と貫通孔OP2との境界部におけるx軸方向の距離L4は、軸部材2091−2の直径よりも小さく、貫通孔OP2と貫通孔OP3との境界部におけるx軸方向の距離L5は、軸部材2091−2の直径よりも小さい。
本体部2091−1’は、上述したようにゴムおよびシリコーン等の伸縮部材からなるので、軸部材2091−2は、貫通孔OP1〜OP3の相互間を移動可能である。即ち、軸部材2091−2が貫通孔OP1に挿入されているとき、本体部2091−1’をz軸の正方向に移動させることにより、軸部材2091−2が貫通孔OP2または貫通孔OP3に挿入されるように軸部材2091−2を移動できる。また、軸部材2091−2が貫通孔OP3に挿入されているとき、本体部2091−1’をz軸の負方向に移動させることにより、軸部材2091−2が貫通孔OP2または貫通孔OP1に挿入されるように軸部材2091−2を移動できる。
軸部材2091−2が貫通孔OP1〜OP3の相互間を移動するとき、距離L2と距離L3との関係は、L3>L2に保持されている。
軸部材2091−2が貫通孔OP1〜OP3の相互間を移動することにより、本体部2091−1’と下地部2092との間の空間のz軸方向の寸法を調整できる。その結果、足の親指の厚みが異なるトレーニング対象者に対しても、本体部2091−1’と下地部2092との間の空間のz軸方向の寸法を調整することにより、足載部材209Aを用いて、トレーニング対象者の親指の第2関節と、人指し指、中指、薬指および小指の第3関節とを下地部2092に押し付けた状態で、上述した方法によって、トレーニングを指導できる。
なお、押さえ部2091Aの貫通孔の個数は、3個に限らず、4個以上であってもよく、一般的には、複数個であればよい。
また、距離L4および距離L5は、軸部材2091−2の直径よりも小さい範囲において、相互に異なっていてもよく、相互に同じであってもよい。
図13は、この発明の実施の形態における更に別の足載部材の概略図である。図13を参照して、足載部材209Bは、図4に示す足載部材209の押さえ部2091を押さえ部2091Bに代えたものであり、その他は、足載部材209と同じである。
押さえ部2091Bは、押さえ部2091と同じ位置で下地部2092に取り付けられる。
図14は、図13に示すA方向から見た押さえ部2091Bの側面図である。図14を参照して、押さえ部2091Bは、図4および図5に示す押さえ部2091の本体部2091−1を本体部2091−1”に代えたものであり、その他は、押さえ部2091と同じである。
本体部2091−1”は、図5に示す本体部2091−1の貫通孔2091−1Aを貫通孔2091−1A”に代えたものであり、その他は、本体部2091−1と同じである。貫通孔2091−1A”は、接触部2091−1Bから押付部2091−1Cへの方向に沿って配列された3個の貫通孔OP4〜OP6からなる。貫通孔OP4〜OP6の各々は、貫通孔2091−1Aの直径と同じ直径を有する。
軸部材2091−2は、3個の貫通孔OP4〜OP6のいずれかに挿入される。貫通孔OP4と貫通孔OP5との境界部および貫通孔OP5と貫通孔OP6との境界部は、図12に示す貫通孔OP1と貫通孔OP2との境界部および貫通孔OP2と貫通孔OP3との境界部と同じである。
従って、軸部材2091−2は、3個の貫通孔OP4〜OP6の相互間を移動可能である。即ち、軸部材2091−2が貫通孔OP4に挿入されているとき、本体部2091−1”をx軸の負方向に移動させることにより、軸部材2091−2が貫通孔OP5または貫通孔OP6に挿入されるように軸部材2091−2を移動できる。また、軸部材2091−2が貫通孔OP6に挿入されているとき、本体部2091−1”をz軸の正方向に移動させることにより、軸部材2091−2が貫通孔OP5または貫通孔OP4に挿入されるように軸部材2091−2を移動できる。
このように、軸部材2091−2が挿入される貫通孔を変えた場合でも、距離L2および距離L3は、L3>L2の関係を保持する。
押さえ部2091Bにおいては、本体部2091−1”をx軸の正方向または負方向へ移動可能であるので、x軸方向における押付部2091−1Cの位置を調整できる。
その結果、足趾の先端部から親指の第2関節と、人差し指、中指、薬指および小指の第3関節とまでの距離が異なるトレーニング対象者に対しても、足載部材209Bを用いて、トレーニング対象者の親指の第2関節と、人指し指、中指、薬指および小指の第3関節とを下地部2092に押し付けた状態で、上述した方法によって、トレーニングを指導できる。
なお、押さえ部2091Bの貫通孔の個数は、3個に限らず、4個以上であってもよく、一般的には、複数個であればよい。
また、貫通孔OP4〜OP6においても、隣接する貫通孔間の距離L4および距離L5は、軸部材2091−2の直径よりも小さい範囲において、相互に異なっていてもよく、相互に同じであってもよい。
図15は、この発明の実施の形態における更に別の足載部材の概略図である。図15を参照して、足載部材209Cは、図4に示す足載部材209の押さえ部2091を押さえ部2091Cに代えたものであり、その他は、足載部材209と同じである。
押さえ部2091Cは、押さえ部2091と同じ位置で下地部2092に取り付けられる。
図16は、図15に示すA方向から見た押さえ部2091Cの側面図である。図16を参照して、押さえ部2091Cは、図4および図5に示す押さえ部2091の本体部2091−1を本体部2091−1”’に代えたものであり、その他は、押さえ部2091と同じである。
本体部2091−1”’は、図5に示す本体部2091−1の貫通孔2091−1Aを貫通孔2091−1A”’に代えたものであり、その他は、本体部2091−1と同じである。貫通孔2091−1A”’は、z軸方向に配列された貫通孔OP1〜OP3と、接触部2091−1Bから押付部2091−1Cへの方向に沿って配列された3個の貫通孔OP4,OP2,OP6とからなる。貫通孔OP1〜OP4,OP6の各々は、貫通孔2091−1Aの直径と同じ直径を有する。
軸部材2091−2は、5個の貫通孔OP1〜OP4,OP6のいずれかに挿入される。貫通孔OP1〜OP4,OP6において、隣接する貫通孔間の境界部は、図12に示す貫通孔OP1と貫通孔OP2との境界部および貫通孔OP2と貫通孔OP3との境界部と同じである。
従って、軸部材2091−2は、5個の貫通孔OP1〜OP4,OP6の相互間を移動可能である。その詳細は、図12および図14において説明したとおりである。
軸部材2091−2が挿入される貫通孔を5個の貫通孔OP1〜OP4,OP6のいずれかに変えた場合でも、距離L2および距離L3は、L3>L2の関係を保持する。
押さえ部2091Cにおいては、本体部2091−1”’をx軸の正方向または負方向へ移動可能であり、本体部2091−1”’をz軸の正方向または負方向へ移動可能であので、x軸方向およびz軸方向における押付部2091−1Cの位置を調整できる。
その結果、足趾の先端部から親指の第2関節と、人差し指、中指、薬指および小指の第3関節とまでの距離が異なるトレーニング対象者または親指の厚みが異なるトレーニング対象者に対しても、足載部材209Cを用いて、トレーニング対象者の親指の第2関節と、人指し指、中指、薬指および小指の第3関節とを下地部2092に押し付けた状態で、上述した方法によって、トレーニングを指導できる。
なお、押さえ部2091Bの貫通孔の個数は、5個に限らず、6個以上であってもよく、一般的には、4個以上であればよい。
また、貫通孔OP1〜OP4,OP6においても、隣接する貫通孔間の距離L4および距離L5は、軸部材2091−2の直径よりも小さい範囲において、相互に異なっていてもよく、相互に同じであってもよい。
図17は、この発明の実施の形態における更に別の足載部材の概略図である。図17を参照して、足載部材209Dは、図4に示す足載部材209の押さえ部2091を押さえ部2091Dに代えたものであり、その他は、足載部材209と同じである。
押さえ部2091Dは、押さえ部2091と同じ位置で下地部2092に取り付けられる。
図18は、図17に示すA方向から見た押さえ部2091Dの側面図である。図18を参照して、押さえ部2091Dは、図4および図5に示す押さえ部2091の支持部材2091−3を支持部材2091−3Aに代えたものであり、その他は、押さえ部2091と同じである。
支持部材2091−3Aは、図5に示す支持部材2091−3に貫通孔OP7〜OP9を追加したものであり、その他は、支持部材2091−3と同じである。
貫通孔OP7〜OP9の各々は、軸部材2091−2の直径よりも大きい直径を有する。
貫通孔OP7〜OP9において、隣接する貫通孔間の境界部は、図12に示す貫通孔OP1〜OP3の隣接する貫通孔間の境界部と同じである。従って、軸部材2091−2は、貫通孔OP7〜OP9のいずれかに移動可能である。その結果、足載部材209Dは、上述した足載部材209Aと同じ機能を果たす。
足載部材209Dにおいては、支持部材2091−3Aは、貫通孔OP7〜OP9に代えて、図14に示す貫通孔OP4〜OP6と同じようにx軸方向に配列された3個の貫通孔を有していてもよい。この場合、足載部材209Dは、上述した足載部材209Bと同じ機能を果たす。
また、足載部材209Dにおいては、支持部材2091−3Aは、貫通孔OP7〜OP9に代えて、図16に示す貫通孔OP1〜OP4,OP6と同じようにx軸方向およびz軸方向に配列された5個の貫通孔を有していてもよい。この場合、足載部材209Dは、上述した足載部材209Cと同じ機能を果たす。
この発明の実施の形態においては、トレーニング指導器具200は、足載部材209,213に代えて足載部材209A,209B,209C,209Dのいずれかを備えていてもよい。
図19は、この発明の実施の形態による別のトレーニング指導器具の概略図である。
この発明の実施の形態によるトレーニング指導器具は、図19に示すトレーニング指導器具200Aであってもよい。
図19を参照して、トレーニング指導器具200Aは、図1に示すトレーニング指導器具200の脚部217,218、伸縮部材219,220および板部材221を重り部材222,223に代えたものであり、その他は、トレーニング指導器具200と同じである。
重り部材222は、支持部材212上に配置され、重り部材223は、支持部材216上に配置される。
トレーニング指導器具200Aの初期状態においては、支持部材212の一方端は、重り部材222によって下地に着いており、支持部材216の一方端は、重り部材223によって下地に着いている。
図20は、図19に示す重り部材222の概略図である。図20を参照して、重り部材222は、箱部材2221と、重り2222〜2226とを含む。
箱部材2221は、略直方体の形状を有し、外部に開放された凹部を有する。そして、箱部材2221は、支持部材212の直線部分(x軸に平行な部分)の端部に固定される。
重り2222〜2226は、略円柱形状を有し、相互に異なる重さを有する。なお、図20においては、重さの違いを大きさで表している。重り2222〜2226の重さをそれぞれm1〜m5とすると、m1>m2>m3>m4>m5の関係を有する。
重り2222〜2226のいずれかが箱部材2221の凹部に入れられる。そして、最も軽い重り2226が箱部材2221の凹部に入れられた場合でも、支持部材212の一方端は、下地に着く。
なお、図19に示す重り部材223も、図20に示す重り部材222と同じ構成からなる。従って、最も軽い重り2226が箱部材2221の凹部に入れられた場合でも、支持部材216の一方端は、下地に着く。
図21は、図19に示すトレーニング指導器具200Aの動作を説明するための図である。図21を参照して、トレーニング指導器具200Aを使用する場合、重り2222〜2226のいずれかを箱部材2221の凹部に入れる。そうすると、支持部材210、支持部材211、回動部202Aおよび支持部材212は、x−z平面内において時計方向に回動し、踵載部2092Aは、支持部材210等の時計方向への回動に伴って下地から上方向へ移動し、支持部材212の一方端が下地に着くと、下地から上方向へ移動した最高位置で停止する。
重り部材222が支持部材212を下地方向へ押す力は、支持部材210、支持部材211、回動部202Aおよび支持部材212をx−z平面内において時計方向に回動させる力になり、踵載部2092Aが最高位置へ達した状態で、重り部材222によって下地から上方向への力Pw3が踵載部2092Aに印加されている。
力Pw3が踵載部2092Aに印加された状態において、例えば、左足の親指31の第2関節41、人指し指32の第3関節42、中指33の第3関節43、薬指34の第3関節44および小指45の第3関節45が押さえ部2091によって押さえられるように左足の足趾を空間部2091Cに挿入し、左足の踵を踵載部2092A上に載せる(図15の(a)参照)。
この場合、左足は、親指31の第2関節41、人指し指32の第3関節42、中指33の第3関節43、薬指34の第3関節44および小指45の第3関節45の部分で屈曲し、足の指の先端部から親指31の第2関節41、人指し指32の第3関節42、中指33の第3関節43、薬指34の第3関節44および小指45の第3関節45の部分までを足載部材209を介して下地に着けて踵を上方向(z軸方向)に上げた状態である。
図21の(a)に示す状態で、左足の踵によって力Pw3よりも強い下地方向への力Pw4を踵載部2092Aに印加する。
そうすると、トレーニング指導器具200Aの支持部材210、支持部材211、回動部202Aおよび支持部材212は、踵載部2092Aに下地方向への力Pw4が印加されたことに伴ってx−z平面内で反時計方向に回動し、踵載部2092Aが下地に着いたことに伴って反時計方向の回動を停止する(図21の(b)参照)。
そして、踵載部2092Aが下地に着いた状態で、踵載部2092Aに力Pw4を印加することを停止すると、重り部材222が下地方向へ支持部材212を押す力によって、トレーニング指導器具200Aの支持部材210、支持部材211、回動部202Aおよび支持部材212は、時計方向へ回動し、踵載部2092Aは、支持部材210等の時計方向への回動に伴って下地から上方向へ移動し、踵を上方向へ押し上げる。
支持部材212の一方端が下地に着くと、支持部材210、支持部材211、回動部202Aおよび支持部材212は、時計方向への回動を停止し、踵載部2092Aは、下地から上方向への最高位置に達し、上方向への移動を停止する。即ち、図21の(a)に示す状態になる。
従って、図21の(a)に示す状態において、踵載部2092Aが下地に着くまで踵載部2092Aに力Pw4を印加する動作と、図21の(b)に示す状態において、踵載部2092Aに力Pw4を印加するのを停止する動作とを繰り返し行うことにとって、左足の親指31の第2関節41、人指し指32の第3関節42、中指33の第3関節43、薬指34の第3関節44および小指45の第3関節45を押さえ部2091によって押さえた状態で、左足の踵を上下方向に上げ下げできる。
また、トレーニング指導器具200Aの足載部材213、支持部材214、支持部材215、回動部202Bおよび支持部材216を用いて、図21において説明した方法と同じ方法によって、右足の親指31の第2関節41、人指し指32の第3関節42、中指33の第3関節43、薬指34の第3関節44および小指45の第3関節45を押さえ部2131によって押さえた状態で、右足の踵を上下方向に上げ下げできる。
このように、トレーニング指導器具200Aを使用すると、足の親指31の第2関節41、人指し指32の第3関節42、中指33の第3関節43、薬指34の第3関節44および小指45の第3関節45を押さえ部2091によって押さえた状態で、踵を上下方向に上げ下げする動作をトレーニング対象者の両足について行わせることができる。
また、図21の(a)に示す状態において、箱部材2221の凹部に入れる重りの重さを変えることができるので、図21の(a)に示す状態において踵載部2092Aに印加する力Pw4をトレーニング対象者の身体能力に応じて調整できる。
踵載部2092Aに印加する力Pw4の強さは、トレーニング対象者によって異なり、より強い力を踵載部2092Aに印加できるトレーニング対象者もいれば、より弱い力しか踵載部2092Aに印加できないトレーニング対象者もいる。従って、踵載部2092Aに印加する力Pw4の強さによってトレーニング対象者の身体能力を評価できる。即ち、より強い力を踵載部2092Aに印加できるトレーニング対象者は、身体能力が高く、より弱い力しか踵載部2092Aに印加できないトレーニング対象者は、身体能力が低い。
このように、トレーニング指導器具200Aを用いれば、箱部材2221の凹部に入れる重りの重さを変えることができるので、図21の(a)に示す状態において踵載部2092Aに印加する力Pw4をトレーニング対象者の身体能力に応じて調整できるのである。
更に、図21において説明した方法に従って、トレーニング対象者に、足の親指31の第2関節41、人指し指32の第3関節42、中指33の第3関節43、薬指34の第3関節44および小指45の第3関節45を押さえ部2091によって押さえた状態で、踵を上下方向に上げ下げする動作を両足について行わせた後、箱部材2221の凹部に入れる重りの重さを、踵を上下方向に上げ下げする動作を行わせる前の重りの重さよりも重い重りに変え、図21の(a)に示す状態において、踵載部2092Aに下地方向の力を印加して踵載部2092Aが下地に着くか否かを判定することによって、トレーニング対象者の身体能力が向上したか否かを判定できる。そして、重りの重さがより重くなった状態で踵載部2092Aを下地に着けることができれば、トレーニング対象者の身体能力が向上したと判定でき、重りの重さがより重くなった状態で踵載部2092Aを下地に着けることができなければ、トレーニング対象者の身体能力が向上しなかったと判定できる。
従って、トレーニング指導器具200Aを用いれば、トレーニング対象者の身体能力が向上したか否かを迅速に判定できる。
なお、トレーニング指導器具200Aは、足載部材209,213に代えて、上述した足載部材209A,209B,209C,209Dのいずれかを備えていてもよい。
図22は、この発明の実施の形態による更に別のトレーニング指導器具の概略図である。この発明の実施の形態によるトレーニング指導器具は、図22に示すトレーニング指導器具200Bであってもよい。
図23を参照して、トレーニング指導器具200Bは、足載部材209と、伸縮部材230とを備える。
伸縮部材230は、例えば、ラグビーのボールと同じような楕円の球形状を有する。この場合、楕円の長軸は、y軸方向に配置される。
伸縮部材230は、内部に空気を封入できるようになっている。そして、伸縮部材230の内部の空気圧は、大気圧よりも高い範囲において任意の空気圧に調整可能である。
足載部材209の踵載部2092Aは、伸縮部材230の表面に固定される。より具体的には、1対の面ファスナの一方の面ファスナを踵載部2092Aの裏面に固定し、1対の面ファスナの他方の面ファスナを伸縮部材230の表面に固定し、一方の面ファスナを他方の面ファスナと接触させることによって踵載部2092Aを伸縮部材230の表面に固定する。
両足の一方を足載部材209に載せ、踵で踵載部2092Aに力を印加して伸縮部材230を縮ませる場合、踵載部2092Aに印加すべき力は、伸縮部材230に封入された空気の空気圧よりも大きい力である。従って、伸縮部材230に封入された空気の空気圧よりも大きい下地方向への力を踵載部2092Aに印加することによって、踵載部2092Aが下地方向へ移動して伸縮部材230を下地方向に縮ませることができ、足載部材209は、x−y平面とほぼ平行になる。
そして、足載部材209がx−y平面とほぼ平行になった状態で踵載部2092Aに力を印加するのを停止すると、踵載部2092Aは、伸縮部材230に封入された空気圧によって上方向(z軸方向)に移動する。
図23は、図22に示すトレーニング指導器具200Bの動作を説明するための図である。
図23を参照して、トレーニング指導器具200Bを使用する場合、伸縮部材230の内部に空気を封入して伸縮部材230の内部の空気圧を所定の圧力に調整する。そうすると、足載部材209の押さえ部2091から先端までの部分は、下地に着いた状態であり、踵載部2092Aは、伸縮部材230の空気圧によって下地から上方向への力を受け、下地から上方向へ移動する。そして、踵載部2092Aは、下地から上方向への最高位置で停止する。踵載部2092Aが最高位置に達した状態で、下地から上方向への力Pw5が踵載部2092Aに印加されている。
力Pw5が踵載部2092Aに印加された状態で、例えば、左足の親指31の第2関節41、人指し指32の第3関節42、中指33の第3関節43、薬指34の第3関節44および小指45の第3関節45が押さえ部2091によって押さえられるように左足の足趾を空間部2091Cに挿入し、左足の踵を踵載部2092A上に載せる(図23の(a)参照)。
この場合、左足は、親指31の第2関節41、人指し指32の第3関節42、中指33の第3関節43、薬指34の第3関節44および小指45の第3関節45の部分で屈曲し、足の指の先端部から親指31の第2関節41、人指し指32の第3関節42、中指33の第3関節43、薬指34の第3関節44および小指45の第3関節45の部分までを足載部材209を介して下地に着けて踵を上方向(z軸方向)に上げた状態である。
図23の(a)に示す状態で、力Pw5よりも強い下地方向への力Pw6を左足の踵によって踵載部2092Aに印加する。
そうすると、トレーニング指導器具200Bの伸縮部材230は、下地方向へ縮み、踵載部2092Aがx−y平面とほぼ平行になる(図23の(b)参照)。
そして、踵載部2092Aがx−y平面とほぼ平行になった状態で、踵載部2092Aに力Pw6を印加するのを停止すると、伸縮部材230は、内部の空気圧によって膨らみ、踵載部2092Aは、伸縮部材230の膨らみによって下地から上方向へ移動し、踵を上方向へ押し上げる。
踵載部2092Aは、上方向(z軸方向)の最高位置に達すると、上方向への移動を停止する。即ち、図23の(a)に示す状態になる。
従って、図23の(a)に示す状態において、踵載部2092Aがx−y平面とほぼ平行になるまで踵載部2092Aに力Pw6を印加する動作と、図23の(b)に示す状態において、踵載部2092Aに力Pw6を印加するのを停止する動作とを繰り返し行うことにとって、左足の親指31の第2関節41、人指し指32の第3関節42、中指33の第3関節43、薬指34の第3関節44および小指45の第3関節45を押さえ部2091によって押さえた状態で、左足の踵を上下方向に上げ下げできる。
また、足載部材209に代えて足載部材213の踵載部2132A(=踵載部2092A)を伸縮部材230の表面に固定したトレーニング指導器具200Bを用いて、図17に示す方法によって右足の踵を上下方向に上げ下げできる。
このように、トレーニング指導器具200Bを使用すると、足の親指31の第2関節41、人指し指32の第3関節42、中指33の第3関節43、薬指34の第3関節44および小指45の第3関節45を押さえ部2091によって押さえた状態で、踵を上下方向に上げ下げする動作をトレーニング対象者の両足について行わせることができる。
また、図23の(a)に示す状態において、伸縮部材230の内部の空気圧を変えることができるので、図23の(a)に示す状態において踵載部2092Aに印加する力Pw6をトレーニング対象者の身体能力に応じて調整できる。
踵載部2092Aに印加する力Pw6の強さは、トレーニング対象者によって異なり、より強い力を踵載部2092Aに印加できるトレーニング対象者もいれば、より弱い力しか踵載部2092Aに印加できないトレーニング対象者もいる。従って、踵載部2092Aに印加する力Pw6の強さによってトレーニング対象者の身体能力を評価できる。即ち、より強い力を踵載部2092Aに印加できるトレーニング対象者は、身体能力が高く、より弱い力しか踵載部2092Aに印加できないトレーニング対象者は、身体能力が低い。
このように、トレーニング指導器具200Bを用いれば、伸縮部材230の内部の空気圧を変えることができるので、図17の(a)に示す状態において踵載部2092Aに印加する力Pw6をトレーニング対象者の身体能力に応じて調整できるのである。
更に、図23において説明した方法に従って、トレーニング対象者に、足の親指31の第2関節41、人指し指32の第3関節42、中指33の第3関節43、薬指34の第3関節44および小指45の第3関節45を押さえ部2091によって押さえた状態で、踵を上下方向に上げ下げする動作を両足について行わせた後、伸縮部材230の内部の空気圧を、踵を上下方向に上げ下げする動作を行わせる前の伸縮部材230の内部の空気圧よりも高い空気圧に変え、図23の(a)に示す状態において、踵載部2092Aに力を印加して踵載部2092Aが下地に近づくか否かを判定することによって、トレーニング対象者の身体能力が向上したか否かを判定できる。そして、伸縮部材230の内部の空気圧が高くなった状態で踵載部2092Aを下地に近づけることができれば、トレーニング対象者の身体能力が向上したと判定でき、伸縮部材230の内部の空気圧が高くなった状態で踵載部2092Aを下地に近づけることができなければ、トレーニング対象者の身体能力が向上しなかったと判定できる。
従って、トレーニング指導器具200Bを用いれば、トレーニング対象者の身体能力が向上したか否かを迅速に判定できる。
なお、トレーニング指導器具200Bは、足載部材209に代えて、上述した足載部材209A,209B,209C,209Dのいずれかを備えていてもよい。
上記においては、トレーニング指導器具200,200A,200Bの踵載部2092Aが下地から上方向に上がった位置において踵載部2092Aに力Pw2,Pw4,Pw6を印加して踵載部2092Aを下地に近づけることからトレーニング指導器具200,200A,200Bの使用を開始すると説明したが、この発明の実施の形態においては、これに限らず、踵載部2092Aが下地に着いた状態からトレーニング指導器具200,200A,200Bの使用を開始してもよい。
トレーニング指導器具200を用いる場合、踵載部2092Aが下地に着くまで空間2191B内に空気を封入し、踵載部2092Aが下地に着くまで空間2191B内に空気を封入したときの空間2191Bの圧力PBよりも空間2191Aの圧力PAが高くなるように圧力調整部2192によって空間2191Aの圧力PAを調整した後に、トレーニング指導器具200の使用を開始すれば、図9の(b)に示す状態において、支持部材210、支持部材211、回動部202Aおよび支持部材212は、トレーニング対象者が踵載部2092Aに力Pw2を印加するのを停止したことに応じて時計方向に回動し、踵載部2092Aは、上方向(z軸方向)へ移動してトレーニング対象者の踵を上方向へ上げる。即ち、図9の(a)に示す状態になる。
そして、図9の(a)に示す状態になれば、上述した方法によって、踵載部2092Aに印加された下地から上方向への力よりも強い下地方向への力を印加することによって踵載部2092Aを下地に着けることができる。
従って、踵載部2092Aが下地に着いた状態からトレーニング指導器具200の使用を開始しても、トレーニング対象者の足の踵を上下方向へ上げ下げさせることができる。
また、トレーニング指導器具200Aを使用する場合、箱部材2221の凹部に重りを載せなければ、踵載部2092Aは、下地に着くので、箱部材2221の凹部に重りを載せない状態において、トレーニング対象者の足を足載部材209に載せ、その後、重り(重り2222〜2226のいずれか)を箱部材2221の凹部に入れることによってトレーニング指導器具200Aの使用を開始すれば、上述した方法によって、踵載部2092Aが下地に着いた状態からトレーニング指導器具200Aの使用を開始しても、トレーニング対象者の足の踵を上下方向へ上げ下げさせることができる。
更に、トレーニング指導器具200Bを使用する場合、伸縮部材230の内部の空気を抜いた状態では、踵載部2092Aは、下地に着くので、伸縮部材230の内部の空気を抜いた状態において、トレーニング対象者の足を足載部材209に載せ、その後、足載部材209に下地方向への力を印加せずに、図23の(a)に示す状態になるように伸縮部材230内に空気を徐々に封入すれば、踵載部2092Aが下地から上方向へ移動し、トレーニング対象者の踵を上に上げることができる。そして、図23の(a)に示す状態になった後は、上述した方法によって、下地方向への力Pw6を踵載部2092Aに印加して踵載部2092Aを下地方向へ移動させることができる。
従って、踵載部2092Aが下地に着いた状態からトレーニング指導器具200Bの使用を開始しても、トレーニング対象者の足の踵を上下方向へ上げ下げさせることができる。
よって、踵載部2092Aが下地から上方向に離れた位置にある状態からトレーニング指導器具200,200A,200Bの使用を開始してもよいし、踵載部2092Aが下地に着いた状態からトレーニング指導器具200,200A,200Bの使用を開始してもよい。
上記においては、踵載部2092Aが下地から上方向の最高位置にあるときに、下地方向への力Pw2,Pw4,Pw6を踵載部2092Aに印加して踵載部2092Aを下地に着けると説明したが、この発明の実施の形態においては、これに限らず、踵載部2092Aが下地から上方向へ離れた位置にあるときに、踵載部2092Aに印加された下地から上方向への力よりも強い下地方向への力を踵載部2092Aに印加して踵載部2092Aを低い位置に移動させ、その移動させた低い位置において、踵載部2092Aに力を印加するのを停止するようにしてもよい。これによっても、トレーニング対象者は、足の親指の第2関節と、人指し指、中指、薬指および小指の第3関節とが押さえ部によって押さえられた状態で踵を上下方向に上げ下げできるからである。つまり、トレーニング対象者は、踵載部2092Aの下地から上方向への最高位置よりも低い位置の範囲において、足の親指の第2関節と、人指し指、中指、薬指および小指の第3関節とが押さえ部によって押さえられた状態で踵を上下方向に上げ下げできるからである。
従って、この発明の実施の形態によるトレーニング指導器具は、トレーニング対象者の足の親指の第2関節と、人指し指、中指、薬指および小指の第3関節とを押さえる押さえ部と、トレーニング対象者の足の踵を載せるための踵載部と、トレーニング対象者の第2関節および第3関節を押さえ部によって押さえた状態において、踵載部が下地から上方向へ離れた位置にあるときに踵載部に印加された下地から上方向への第1の力よりも強い下地方向への第2の力がトレーニング対象者によって踵載部に印加されたことに応じて踵載部を下地方向へ移動させ、踵載部が下地から上方向における最高位置よりも低い位置にあるときにトレーニング対象者によって踵載部に印加された下地方向への力が第2の力よりも弱くなったことに応じて踵載部を下地から上方向へ移動させる制御部とを備えていればよい。そして、制御部は、好ましくは、踵載部が下地から上方向における最高位置よりも低い位置にあるときにトレーニング対象者によって踵載部に印加された下地方向への力が停止されたことに応じて踵載部を下地から上方向へ移動させる。
踵載部2092Aが最高位置よりも低い位置にあるときに、踵載部2092Aに印加された力が第2の力よりも弱ければ良いのは、次の理由による。
トレーニング指導器具200,200A,200Bにおいて、力Pw2,Pw4,Pw6(=第2の力)を踵載部2092Aに印加すると、踵載部2092Aは、力Pw2,Pw4,Pw6(=第2の力)によって下地方向へ移動できなく位置で停止する。つまり、踵載部2092Aは、力Pw2,Pw4,Pw6がそれぞれ力Pw1,Pw3,Pw5と等しくなる位置で停止する。従って、踵載部2092Aが最高位置よりも低い位置にあるときに、踵載部2092Aに印加される力が力Pw2,Pw4,Pw6(=第2の力)よりも弱くなると、踵載部2092Aは、下地から上方向へ移動し始めるからである。
従って、押さえ部と、踵載部と、制御部とを備えていれば、トレーニング対象者の足の親指の第2関節と、人指し指、中指、薬指および小指の第3関節とを押さえた状態で、踵を上下方向に上げ下げする動作をトレーニング対象者に行わせることができる。
上述したトレーニング指導器具200,200A,200Bにおいては、足載部材209,213の踵載部2092A,2132Aに下地から上方向の力Pw1,Pw3,Pw5が印加されているときに、力Pw1,Pw3,Pw5よりもそれぞれ強い下地方向の力Pw2,Pw4,Pw6を力Pw1,Pw3,Pw5に抗して踵載部2092A,2132Aに印加することによって、踵載部2092A,2132Aが下地方向へ移動し、下地方向へ移動した踵載部2092A,2132Aに下地方向の力Pw2,Pw4,Pw6を印加するのを停止することにとって、踵載部2092A,2132Aが下地から上方向へ移動することを特徴としている。
なお、トレーニング指導器具200において、支持部材210,214、支持部材211,215、回動部202A,202B、支持部材212,216および伸縮部材219,220は、「制御部」を構成する。
また、トレーニング指導器具200Aにおいて、回動部材210,214、支持部材211,215、回動部202A,202B、支持部材212,216および重り部材222,223は、「制御部」を構成する。
更に、トレーニング指導器具200Bにおいて、伸縮部材230は、「制御部」を構成する。
トレーニング指導器具200,200A,200Bを用いたトレーニング指導方法について説明する。
図24は、この発明の実施の形態によるトレーニング指導器具200を用いたトレーニング指導方法を示すフローチャートである。この発明の実施の形態によるトレーニング指導方法は、例えば、トレーニングを行う施設内で実施される。
図24を参照して、この発明の実施の形態によるトレーニング指導方法が開始されると、指導者は、トレーニング対象者が両足を床面に着けて座位姿勢をとっているときのトレーニング対象者の足の指(足趾)の床面への着き具合と、トレーニング対象者の身体能力とを確認する(ステップS1)。
例えば、足の指の床面への着き具合として、指導者は、トレーニング対象者の足の指が外反母趾であるか否か、トレーニング対象者の足の指が浮指であるか否か、およびトレーニング対象者の足の指が内反小趾であるか否かを確認する。
また、指導者は、次の方法によって身体能力を確認する。
(1)指導者は、トレーニング対象者が立位姿勢をとっているときに、トレーニング対象者の肩を左右に押してトレーニング対象者が立位姿勢を維持できるかを確認することによってトレーニング対象者の左右のバランスを確認する。
(2)指導者は、トレーニング対象者が座位姿勢をとっているときに、トレーニング対象者を後ろへ押してトレーニング対象者が座位姿勢を維持できるかを確認することによってトレーニング対象者の前後のバランスを確認する。
(3)指導者は、トレーニング対象者に、両手のうちのいずれかの手の人指し指と親指で輪を作ってもらい、他方の手の人指し指と親指で輪を作ってもらい、鎖のように繋げてもらう。そして、指導者は、トレーニング対象者に、輪が開かないように人指し指および親指に力をこめてもらった状態で、左右に引っ張って輪を開けてもらう。この時、指導者は、トレーニング対象者の人指し指および親指の力の入り具合を確認することによってトレーニング対象者の手の指の能力を確認する。
指導者は、(1)〜(3)の少なくとも1つを用いてトレーニング対象者の身体能力を確認する。
ステップS1の後、指導者は、立位姿勢をとり、支持部材を用いて上肢によって体を前方に傾けた姿勢で支えるようにトレーニング対象者を指導する(ステップS2)。
そして、指導者は、右足および左足のいずれか一方の足を前へ出して足趾および踵を床面に着け、他方の足を後ろへ出して他方の足の親指の第2関節と、人指し指、中指、薬指および小指の第3関節とをトレーニング指導器具200の押さえ部2091によって押さえ、他方の足の踵を踵載部2092Aに載せるようにトレーニング対象者を指導する(ステップS3)。
引き続いて、指導者は、後ろに出した足の全ての指を足載部材209の下地部2092に着けた状態で後ろに出した足の踵で踵載部2092Aが床面に着くまで踵載部2092Aに力を印加するようにトレーニング対象者を指導する(ステップS4)。これによって、トレーニング対象者は、他方の足の親指の第2関節と、人指し指、中指、薬指および小指の第3関節とをトレーニング指導器具200の押さえ部2091によって押さえられた状態で、踵載部2092Aが床面に着くまで他方の足の踵を床面方向へ移動させる。
その後、指導者は、踵載部2092Aが床面に着くと、踵載部2092Aに力を印加するのを停止するようにトレーニング対象者を指導する(ステップS5)。これによって、トレーニング対象者は、他方の足の親指の第2関節と、人指し指、中指、薬指および小指の第3関節とをトレーニング指導器具200の押さえ部2091によって押さえられた状態で、トレーニング指導器具200の支持部材212の一方端が床面に着くまで他方の足の踵を上方向へ移動させる。
この場合、好ましくは、指導者は、後ろに出した足の踵を、例えば、5回〜10回、上下に上げ下げするようにトレーニング対象者を指導する。つまり、指導者は、ステップS4およびステップS5を、5回〜10回、繰り返す。
そして、指導者は、他方の足を前へ出して足趾および踵を床面に着け、一方の足を後ろへ出して一方の足の親指の第2関節と、人指し指、中指、薬指および小指の第3関節とをトレーニング指導器具200の押さえ部2091によって押さえ、一方の足の踵を踵載部2092Aに載せるようにトレーニング対象者を指導する(ステップS6)。
引き続いて、指導者は、後ろに出した足の全ての指を足載部材213の下地部2092に着けた状態で後ろに出した足の踵で踵載部2092Aが床面に着くまで踵載部2092Aに力を印加するようにトレーニング対象者を指導する(ステップS7)。これによって、トレーニング対象者は、一方の足の親指の第2関節と、人指し指、中指、薬指および小指の第3関節とがトレーニング指導器具200の押さえ部2091によって押さえられた状態で、踵載部2092Aが床面に着くまで一方の足の踵を床面方向へ移動させる。
その後、指導者は、踵載部2092Aが床面に着くと、踵載部2092Aに力を印加するのを停止するようにトレーニング対象者を指導する(ステップS8)。これによって、トレーニング対象者は、一方の足の親指の第2関節と、人指し指、中指、薬指および小指の第3関節とがトレーニング指導器具200の押さえ部2091によって押さえられた状態で、トレーニング指導器具200の支持部材216の一方端が床面に着くまで一方の足の踵を上方向へ移動させる。
この場合、好ましくは、指導者は、後ろに出した足の踵を、例えば、5回〜10回、上下に上げ下げするようにトレーニング対象者を指導する。つまり、指導者は、ステップS7およびステップS8を、5回〜10回、繰り返す。
そうすると、指導者は、トレーニング対象者の身体能力を確認する(ステップS9)。例えば、指導者は、ステップS1において説明した方法と同じ方法によってトレーニング対象者の身体能力を確認する。
これによって、トレーニング指導器具200を用いたトレーニング指導方法は、終了する。
なお、トレーニング指導器具200Aまたはトレーニング指導器具200Bを用いたトレーニング指導方法も、図24に示すフローチャートに従って実行される。
図25は、トレーニング対象者の左右のバランスを確認する方法を説明するための模式図である。指導者は、トレーニング指導方法のステップS1において、トレーニング対象者の身体能力の確認として、次の方法によってトレーニング対象者の左右のバランスを確認する。
図25を参照して、トレーニング指導方法のステップS1において、指導者は、両足1,2を肩幅に開いて床面10上に立つようにトレーニング対象者を指導する。そして、指導者は、トレーニング対象者の左肩の三角筋3を矢印5の方向に押してトレーニング対象者が立位姿勢を維持できるかを確認する。この場合、好ましくは、指導者は、両足1,2の膝を曲げないようにトレーニング対象者を指導する。その後、指導者は、トレーニング対象者の右肩の三角筋4を矢印6の方向に押してトレーニング対象者が立位姿勢を維持できるかを確認する。この場合も、好ましくは、指導者は、両足1,2の膝を曲げないようにトレーニング対象者を指導する。指導者は、トレーニング対象者の三角筋3を矢印5の方向に押してトレーニング対象者が立位姿勢を維持できるかを確認する動作と、トレーニング対象者の三角筋4を矢印6の方向に押してトレーニング対象者が立位姿勢を維持できるかを確認する動作とを、少なくとも1回行うことにより、トレーニング対象者の左右のバランスを確認する。
なお、トレーニング指導方法のステップS9においても、指導者は、トレーニング対象者の身体能力の確認として、図25に示す方法を用いてトレーニング対象者の左右のバランスを確認する。
図26は、トレーニング対象者の前後のバランスを確認する方法を説明するための模式図である。指導者は、トレーニング指導方法のステップS1において、トレーニング対象者の身体能力の確認として、次の方法によってトレーニング対象者の前後のバランスを確認する。
図26を参照して、トレーニング指導方法のステップS1において、指導者は、両足の足趾および踵を床面10に着けた状態で台20の上で座位姿勢をとり、右手7と左手8とを胸の前で交差するようにトレーニング対象者を指導する。そして、指導者は、両手でトレーニング対象者の左肩9と右肩11とを後方へ(図26の紙面上、手前から奥側へ)押してトレーニング対象者が座位姿勢を維持できるかを確認する。指導者は、両手でトレーニング対象者の左肩9と右肩11とを後方へ(図26の紙面上、手前から奥側へ)押してトレーニング対象者が座位姿勢を維持できるかを確認する動作を、少なくとも1回行うことにより、トレーニング対象者の前後のバランスを確認する。
トレーニング対象者の両足を床面10に着けた状態でトレーニング対象者の前後のバランスを確認することにより、トレーニング対象者の腰椎に負担がかかるのを防止できる。
トレーニング対象者の前後のバランスの確認においては、トレーニング対象者の両足は、床面10に着いていなくてもよい。
なお、トレーニング指導方法のステップS9においても、指導者は、トレーニング対象者の身体能力の確認として、図20に示す方法を用いてトレーニング対象者の前後のバランスを確認する。
図27は、トレーニング対象者が踵載部2092Aを床面に着ける力を測定する方法を説明するための図である。
図27の(a)を参照して、支持部材209,216の一方端が床面に着いた状態で圧力調整部2192によって仕切弁2195をz軸方向へ移動させ、空間2191Aの体積をV1に設定する。このとき、空間2191Aの圧力PAは、P0A_k(kは、1≦k≦nを満たす整数)に設定される。
図27の(b)を参照して、支持部材209,216の一方端が床面に着いた状態で圧力調整部2192によって仕切弁2195をz軸方向へ移動させ、空間2191Aの体積を体積V1よりも小さい体積V2(<V1)に設定する。このとき、空間2191Aの圧力PAは、圧力P0A_kよりも高い圧力P0A_k+1(>P0A_k)に設定される。
そして、空間2191Aの圧力PAを圧力P0A_kに設定した状態で、トレーニング対象者の足の親指の第2関節と、人指し指、中指、薬指および小指の第3関節とを押さえ部2091によって押さえながら、トレーニング対象者が踵で踵載部2092Aに力を印加し、踵載部2092Aを床面に着けることができるかを判定する。
踵載部2092Aを床面に着けることができれば、空間2191Aの圧力PAを圧力P0A_k+1に設定した状態で、トレーニング対象者の足の親指の第2関節と、人指し指、中指、薬指および小指の第3関節とを押さえ部2091によって押さえながら、トレーニング対象者が踵で踵載部2092Aに力を印加し、踵載部2092Aを床面に着けることができるかを判定する。
このように、空間2191Aの圧力PAを変えながら、トレーニング対象者が踵載部2092Aを床面に着けることができる力を測定する。この場合、踵載部2092Aを床面に着けることができる力として、踵載部2092Aを床面に着けることができたときの空間2191Aの圧力PAを記録する。トレーニング対象者が踵載部2092Aを床面に着けることができる力を両足について測定する。
トレーニング指導方法のステップS1,S9においては、上述した方法によって、トレーニング対象者が踵載部2092Aを床面に着けることができる力を両足について測定し、その測定した力をトレーニング対象者の身体能力とする。
なお、トレーニング対象者が踵載部2092Aを床面に着けることができる力は、トレーニング指導器具200A,200Bのいずれかを用いて、同様に測定できる。
トレーニング指導器具200Aを用いる場合、箱部材2221に入れる重りの重さを変えながらトレーニング対象者が踵載部2092Aを床面に着けることができたときの重りの重さを検出することによって、トレーニング対象者が踵載部2092Aを床面に着けることができる力を測定できる。
また、トレーニング指導器具200Bを用いる場合、伸縮部材230内の空気圧を変えながらトレーニング対象者が踵載部2092Aを床面に着けることができたときの伸縮部材230内の空気圧を検出することによって、トレーニング対象者が踵載部2092Aを床面に着けることができる力を測定できる。
指導者は、図25において説明した左右のバランスの確認と、図26において説明した前後のバランスの確認と、図27において説明した踵載部2092Aを床面に着けることができるときの力の測定との少なくとも1つを、トレーニング指導方法のステップS1,S9における身体能力の確認として実行する。
指導者は、トレーニング指導方法のステップS1,S9において、上述した(1)〜(3)の少なくとも1つを用いてトレーニング対象者の身体能力を確認してもよい。
図28は、図24に示すトレーニング指導方法のステップS2〜ステップS8における動作を説明するための模式図である。
図28を参照して、トレーニング指導方法のステップS2において、指導者は、立位姿勢をとり、壁30(支持部材)を用いて上肢(右手7および左手8)によって体を前方に傾けた姿勢で支えるようにトレーニング対象者を指導し、トレーニング指導方法のステップS3において、指導者は、例えば、左足1を前へ出して足趾および踵12を床面10に着け、右足2を後ろへ出して右足2の親指の第2関節と、人指し指、中指、薬指および小指の第3関節とを押さえ部2091によって押さえ、右足2の踵13を足載部材213の踵載部2132A(=踵載部2092A)に載せるようにトレーニング対象者を指導する(図28の(a)参照)。
この場合、トレーニング指導器具200の支持部材216の一方端は、床面10に着いており、踵載部2092Aは、下地から上方向へ印加された力Pw1によって床面10から上方向(z軸方向)に離れている。また、指導者は、右手7および左手8を水平に前へ出して右手7および左手8の掌を壁30に接触させて前傾姿勢を維持するようにトレーニング対象者を指導する。更に、指導者は、左足1を前へ出し、右足2を後ろへ出す場合、左足1および右足2の膝を曲げないようにトレーニング対象者を指導する。
トレーニング対象者が図22の(a)に示す姿勢をとった後、指導者は、トレーニング指導方法のステップS4において、後ろへ出した足(右足2)の全ての指を足載部材213の下地部2092に着けた状態で、後ろに出した足(右足2)の踵13で踵載部2092Aが床面10に着くまで踵載部2092Aに力Pw2を印加するようにトレーニング対象者を指導する(図28の(b)参照)。
これにより、トレーニング対象者は、右足2の踵13で踵載部2092Aが床面10に着くまで踵載部2092Aに力Pw2を印加し、右足2の親指の第2関節、人指し指の第3関節、中指の第3関節、薬指の第3関節および小指の第3関節が押さえ部2091によって押さえられた状態で踵13を床面10方向(下方向)へ移動させる。そうすると、回動部材214、支持部材215、回動部202Bおよび支持部材216は、x−z平面内において反時計方向に回動し、仕切弁2196が上方向(z軸方向)へ押し上げられる。その結果、仕切弁2195と仕切弁2196との間の空間2191Aの圧力PAは、図28の(a)における圧力よりも高くなり、仕切弁2196と本体部2191との間の空間2191Bの圧力PBは、図28の(a)における圧力よりも低くなり、圧力PAは、圧力PBよりも高くなる。
なお、図28の(a)に示す状態から図28の(b)に示す状態へ移行する動作においては、指導者は、好ましくは、右足2の膝を曲げないようにトレーニング対象者を指導する。
図28の(b)に示すように踵載部2092Aが床面10に着くと、指導者は、トレーニング指導方法のステップS5において、踵載部2092Aに力Pw2を印加するのを停止するようにトレーニング対象者を指導する。
そうすると、仕切弁2195と仕切弁2196との間の空間2191Aの圧力PAは、仕切弁2196と本体部2191との間の空間2191Bの圧力PBよりも高いので、仕切弁2196は、支持部材216の一方端が床面10に着くまで、圧力PAによって床面10方向(下方向)へ押される。
その結果、回動部材214、支持部材215、回動部202Bおよび支持部材216は、x−z平面において時計方向に回動し、足載部材213の踵載部2092Aは、床面10から上方向へ移動し、トレーニング対象者の右足2の踵13を上方向へ移動させる。そして、図28の(a)に示す状態になる。
この場合、指導者は、好ましくは、右足2の膝を曲げずに右足2のみで背伸びをするようにトレーニング対象者を指導する。より好ましくは、指導者は、真上へ右足2の踵13を上げるようにトレーニング対象者を指導する。この指導により、踵13を上方に上げたときの重心が右足2の5指(親指、人指し指、中指、薬指および小指)の全てに印加され、右足2の5指(親指、人指し指、中指、薬指および小指)の全てを足載部材213の下地部2092に着けるようにできる。
また、指導者は、右足2の全ての指が足載部材213の下地部2092に着いていることを確認する。そして、指導者は、右足2の少なくとも1つの指が足載部材213の下地部2092に着いていない場合、右足2の全ての指が足載部材213の下地部2092に着くように意識して踵13を上方へ上げるように指導する。この指導により、踵13を上方に上げたときの重心が右足2の5指(親指、人指し指、中指、薬指および小指)の全てに印加し易くできる。
好ましくは、指導者は、トレーニング指導方法のステップS4,S5を5回〜10回(所定回数)繰り返し行う。即ち、指導者は、図28の(a)に示す状態から図28の(b)に示す状態へ移行する動作と、図28の(b)に示す状態から図28の(a)に示す状態へ移行する動作とを5回〜10回(所定回数)繰り返し行うようにトレーニング対象者を指導する。
引き続いて、指導者は、トレーニング指導方法のステップS6において、右足2を前へ出して足趾および踵13を床面10に着け、左足1を後ろへ出して左足1の親指の第2関節と、人指し指、中指、薬指および小指の第3関節とを押さえ部2091によって押さえ、左足1の踵12を足載部材209の踵載部2092Aに載せるようにトレーニング対象者を指導する(図28の(a)参照)。
この場合、トレーニング指導器具200の支持部材212の一方端は、床面10に着いており、踵載部2092Aは、下地から上方向へ印加された力Pw1によって床面10から上方向(z軸方向)に離れている。また、指導者は、右手7および左手8を水平に前へ出して右手7および左手8の掌を壁30に接触させて前傾姿勢を維持するようにトレーニング対象者を指導する。更に、指導者は、右足2を前へ出し、左足1を後ろへ出す場合、左足1および右足2の膝を曲げないようにトレーニング対象者を指導する。
トレーニング対象者が図28の(a)に示す姿勢をとった後、指導者は、トレーニング指導方法のステップS7において、後ろへ出した足(左足1)の全ての指を足載部材209の下地部2092に着けた状態で、後ろに出した足(左足1)の踵12で踵載部2092Aが床面10に着くまで踵載部2092Aに力Pw2を印加するようにトレーニング対象者を指導する(図28の(b)参照)。
これにより、トレーニング対象者は、左足1の踵12で踵載部2092Aが床面10に着くまで踵載部2092Aに力Pw2を印加し、左足1の親指の第2関節、人指し指の第3関節、中指の第3関節、薬指の第3関節および小指の第3関節が押さえ部2091によって押さえられた状態で踵12を床面10方向(下方向)へ移動させる。そうすると、回動部材210、支持部材211、回動部202Aおよび支持部材212は、x−z平面内において反時計方向に回動し、仕切弁2196が上方向(z軸方向)へ押し上げられる。その結果、仕切弁2195と仕切弁2196との間の空間2191Aの圧力PAは、図28の(a)における圧力よりも高くなり、仕切弁2196と本体部2191との間の空間2191Bの圧力PBは、図28の(a)における圧力よりも低くなり、圧力PAは、圧力PBよりも高くなる。
なお、図28の(a)に示す状態から図22の(b)に示す状態へ移行する動作においては、指導者は、好ましくは、左足1の膝を曲げないようにトレーニング対象者を指導する。
図28の(b)に示すように踵載部2092Aが床面10に着くと、指導者は、トレーニング指導方法のステップS8において、踵載部2092Aに力Pw2を印加するのを停止するようにトレーニング対象者を指導する。
そうすると、仕切弁2195と仕切弁2196との間の空間2191Aの圧力PAは、仕切弁2196と本体部2191との間の空間2191Bの圧力PBよりも高いので、仕切弁2196は、支持部材212の一方端が床面10に着くまで、圧力PAによって床面10方向(下方向)へ押される。
その結果、回動部材210、支持部材211、回動部202Aおよび支持部材212は、x−z平面において時計方向に回動し、足載部材209の踵載部2092Aは、床面10から上方向へ移動し、トレーニング対象者の左足1の踵12を上方向へ移動させる。そして、図28の(a)に示す状態になる。
この場合、指導者は、好ましくは、左足1の膝を曲げずに左足1のみで背伸びをするようにトレーニング対象者を指導する。より好ましくは、指導者は、真上へ左足1の踵12を上げるようにトレーニング対象者を指導する。この指導により、踵12を上方に上げたときの重心が左足1の5指(親指、人指し指、中指、薬指および小指)の全てに印加され、左足1の5指(親指、人指し指、中指、薬指および小指)の全てを足載部材209の下地部2092に着けるようにできる。
また、指導者は、左足1の全ての指が足載部材209の下地部2092に着いていることを確認する。そして、指導者は、左足1の少なくとも1つの指が足載部材209の下地部2092に着いていない場合、左足1の全ての指が足載部材209の下地部2092に着くように意識して踵12を上方へ上げるように指導する。この指導により、踵12を上方に上げたときの重心が左足1の5指(親指、人指し指、中指、薬指および小指)の全てに印加し易くできる。
好ましくは、指導者は、トレーニング指導方法のステップS7,S8を5回〜10回(所定回数)繰り返し行う。即ち、指導者は、図28の(a)に示す状態から図22の(b)に示す状態へ移行する動作と、図28の(b)に示す状態から図28の(a)に示す状態へ移行する動作とを5回〜10回(所定回数)繰り返し行うようにトレーニング対象者を指導する。
トレーニング指導器具200を用いて、指導者が左足1および右足2の全ての指をそれぞれ足載部材209,213の下地部2092に着けて踵12,13を上下に上げ下げする動作を繰り返し行わせることにより、トレーニング対象者は、左足1および右足2の全ての指をそれぞれ足載部材209,213の下地部2092に着けて踵12,13を上下に上げ下げする動作を繰り返し行うことになり、左足1および右足2の全ての指を下地に着けて歩行、走行、および各種のスポーツをすることを学習する。その結果、トレーニング対象者の体幹のバランスがより増進し、トレーニング対象者の身体能力を向上できる。
なお、トレーニング指導器具200Aまたはトレーニング指導器具200Bを用いた場合も、トレーニング指導方法におけるステップS2〜ステップS8の動作は、図28における説明と同じである。
図29は、図28の(a),(b)に示す右足2の一部の拡大図である。なお、図29においては、足載部材213の押さえ部2091は、省略されている。
図29を参照して、図28の(a)に示す状態では、右足2の5趾(親指21、人指し指22、中指23、薬指24および小指25)は、足載部材213の下地部2092を介して床面10に着いており、右足2の踵13および足載部材213の踵載部2092Aは、床面10から上方向へ離れている(図29の(a)参照)。
そして、右足2の踵13がトレーニング指導器具200によって上方へ上げられる場合、指導者は、5趾(親指21、人指し指22、中指23、薬指24および小指25)の全てが足載部材213の下地部2092を介して床面10に着くようにトレーニング対象者を指導する。好ましくは、指導者は、右足2の5趾(親指21、人指し指22、中指23、薬指24および小指25)を含む領域REGが足載部材213の下地部2092を介して床面10に着くようにトレーニング対象者を指導する(図29の(a)参照)。この場合、小指25が浮き上がりやすいので、指導者は、特に、小指25が足載部材213の下地部2092を介して床面10に着いているかを確認する。
なお、トレーニング指導器具200によって左足1の踵12が上方へ上げられる場合も、指導者は、図29の(a)に示すように、左足1の5趾(親指、人指し指、中指、薬指および小指)の全てを足載部材209の下地部2092を介して床面10に着けるようにトレーニング対象者を指導する。
これによって、図29の(a)に示す領域REGが下地部2092を介して床面10に、より確実に着くようにできる。その結果、トレーニング対象者は、足の全ての指を下地に着けて歩行、走行、および各種のスポーツをする感覚を効果的に学習できる。
図28の(b)においては、右足2の5趾(親指21、人指し指22、中指23、薬指24および小指25)および踵13は、足載部材213の下地部2092を介して床面10に着いている(図29の(b)参照)。
指導者が上述したトレーニング指導器具200,200A,200Bを用いたトレーニング指導方法に従ってトレーニング対象者を指導し、トレーニング対象者が図22および図29に示すように、左足1の踵12および右足2の踵13を所定回数だけ上下方向へ上げ下げする動作を行うことによって、トレーニング指導方法のステップS1における身体能力の確認においては、トレーニング対象者が左右のバランスおよび前後のバランスを取ることが困難であり、トレーニング対象者がより弱い力でしか踵載部2092Aを床面10に着けることができなかったが、トレーニング指導方法のステップS9における身体能力の確認においては、トレーニング対象者は、左右に押されても立位姿勢を維持でき、前後に押されても座位姿勢を維持できるようになり、トレーニング対象者がより強い力で踵載部2092Aを床面10に着けることができるようになった。
すなわち、トレーニング指導方法のステップS2〜ステップS8を実行することによって、トレーニング対象者の身体能力を向上できた。
上述したトレーニング指導方法の発明者は、長年の研究によって、左足1の5趾(親指、人指し指、中指、薬指および小指)の一部および/または右足2の5趾(親指21、人指し指22、中指23、薬指24および小指25)の一部が地面に着いていない人が多いという知見を見いだし、その知見に基づいて、上述したトレーニング指導器具200,200A,200Bと、トレーニング指導器具200,200A,200Bを用いたトレーニング指導方法とを創作するに至ったものである。
人間が歩行、走行および各種のスポーツをするときに基本になるのは、両足であり、その両足の5趾(親指、人指し指、中指、薬指および小指)がしっかりと地面に着いていなければ、不安定になる。
しかし、上述したトレーニング指導器具200,200A,200Bを用いたトレーニング指導方法によって指導を受ければ、トレーニング対象者は、足の親指の第2関節、人指し指の第3関節、中指の第3関節、薬指の第3関節および小指の第3関節を押さえ部2091によって押さえ、足の全ての指を地面に着けて踵を上下方向へ上げ下げする動作を行うことによって、両足の5趾(親指、人指し指、中指、薬指および小指)がしっかりと地面に着くようになり、体幹のバランスが増し、トレーニング対象者の身体能力が向上するものと考えられる。
このように、上述したトレーニング指導器具200,200A,200B、およびトレーニング指導器具200,200A,200Bを用いたトレーニング指導方法は、上述した新たな知見に基づいて創作されたものであり、既に知られている足健康装具およびトレーニング方法とは全く異なるものである。すなわち、既に知られている足健康装具およびトレーニング方法は、身体に備わっている多くの筋肉のうちの特定の筋肉を鍛える足健康装具およびトレーニング方法であり、体幹(胴体)のバランスを鍛えるものではない。
また、既に知られている足健康装具およびトレーニング方法には、足の親指の第2関節、人指し指の第3関節、中指の第3関節、薬指の第3関節および小指の第3関節を押さえながら、両足の5趾(親指、人指し指、中指、薬指および小指)の全てが地面に着くように鍛える、という思想はない。従って、上述したトレーニング指導器具200,200A,200B、およびトレーニング指導器具200,200A,200Bを用いたトレーニング指導方法は、従来の足健康装具およびトレーニング方法とは全く異なる思想を有し、独自性の高いトレーニング指導器具およびトレーニング指導方法である。
上述したトレーニング指導器具200,200A,200Bおよびトレーニング指導方法は、治療等の医療行為に用いられるものではなく、トレーニング対象者が体幹のバランスを増すようにトレーニングするために用いられるものである。
このことは、例えば、上述したトレーニング指導器具200,200A,200Bを用いたトレーニング指導方法に従ってゴルフ選手を指導した結果、ドライバーを用いて打ったときのボールの飛距離が20〜30ヤード伸びたことからも明らかである。
また、上述したトレーニング指導器具200,200A,200Bを用いたトレーニング指導方法は、ゴルフ選手に限らず、野球、テニス、陸上競技、および格闘技(柔道、空手、剣道等)等の各種のスポーツを行うスポーツ選手が体幹のバランスを増進し、身体能力を向上できるようにトレーニングするためにも用いられる。
図24に示すトレーニング指導方法においては、ステップS3〜S5を順次実行することと、ステップS6〜S8を順次実行することとを交互に繰り返し行ってもよい。この場合、ステップS3〜S5を、1回または複数回、順次実行することと、ステップS6〜S8を、1回または複数回、順次実行することとを交互に繰り返してもよい。
上述したトレーニング指導器具200,200A,200Bを用いたトレーニング指導方法は、トレーニング時間が短いという特徴を有する。すなわち、上述したステップS2〜ステップS8の指導によって、トレーニング対象者が動作する時間は、数分(人によっては、1分程度)である。このように、短いトレーニング時間であっても、トレーニング対象者の体幹のバランス(左右のバランスおよび前後のバランス等)が効果的に増進し、または踵載部2092Aが下地に着くように踵載部2092Aに印加する力がより強くなり、トレーニング対象者の身体能力を向上できる。
また、上述したトレーニング指導器具200,200A,200Bを用いたトレーニング指導方法は、トレーニング対象者が簡単な動作によってトレーニングできるという特徴を有する。すなわち、上述したステップS2〜ステップS8の指導によって、トレーニング対象者は、足の親指の第2関節、人指し指の第3関節、中指の第3関節、薬指の第3関節および小指の第3関節を押さえ部2091によって押さえ、足の全ての指を下地に着けて踵を上下する動作を行うだけである。このように、簡単な動作によるトレーニングであっても、トレーニング対象者の体幹のバランス(左右のバランスおよび前後のバランス等)が効果的に増進するとともにトレーニング対象者が踵載部2092Aを下地に着けるときの力が強くなり、トレーニング対象者の身体能力を向上できる。
図30は、この発明の実施の形態によるトレーニング指導器具を用いた別のトレーニング指導方法を示すフローチャートである。
図30に示すフローチャートは、図24に示すフローチャートのステップS2〜ステップS8をステップS11〜ステップS15に代えたものであり、その他は、図24に示すフローチャートと同じである。
図30を参照して、トレーニング指導方法が開始されると、指導者は、上述したステップS1を実行する。
そして、指導者は、膝を曲げて座位姿勢をとり、左足の親指の第2関節と、人指し指、中指、薬指および小指の第3関節とを足載部材209の押さえ部2091によって押さえ、左足の踵を足載部材209の踵載部2092Aに載せるとともに、右足の親指の第2関節と、人指し指、中指、薬指および小指の第3関節とを足載部材213の押さえ部2131(=押さえ部2091)によって押さえ、右足の踵を足載部材213の踵載部2132A(=踵載部2092A)に載せるように指導する(ステップS11)。
その後、指導者は、右足および左足のいずれか一方の足の全ての指を足載部材の下地部2092に着けた状態で一方の足の踵で踵載部2092Aが床面10に着くまで踵載部2092Aに力Pw2を印加するように指導する(ステップS12)。
そして、踵載部2092Aが床面10に着くと、指導者は、踵載部2092Aに力Pw2を印加するのを停止するようにトレーニング対象者を指導する(ステップS13)。
引き続いて、指導者は、他方の足の全ての指を足載部材の下地部2092に着けた状態で他方の足の踵で踵載部2092Aが床面10に着くまで踵載部2092Aに力Pw2を印加するように指導する(ステップS14)。
そして、踵載部2092Aが床面10に着くと、指導者は、踵載部2092Aに力Pw2を印加するのを停止するようにトレーニング対象者を指導する(ステップS15)。
その後、指導者は、上述したステップS9を実行する。これにより、図24に示すトレーニング指導方法が終了する。
なお、トレーニング指導器具200Aまたはトレーニング指導器具200Bを用いた場合も、トレーニング指導方法は、図24に示すフローチャートに従って実行される。
図30に示すトレーニング指導方法においては、好ましくは、指導者は、ステップS12,S13を5回〜10回(所定回数)繰り返し実行し、ステップS14,S15を5回〜10回(所定回数)繰り返し実行する。
また、図30に示すトレーニング指導方法においては、指導者は、ステップS12,S13を、1回または複数回、順次実行することと、ステップS14,S15を、1回または複数回、順次実行することとを繰り返し実行してもよい。
更に、図30に示すトレーニング指導方法においては、指導者は、ステップS12およびステップS14を同時に実行し、ステップS13およびステップS15を同時に実行してもよい。即ち、指導者は、トレーニング指導器具200を用いて、両足の親指の第2関節と、人指し指、中指、薬指および小指の第3関節とを押さえ部2091によって押さえ、両足の全ての指を足載部材209,213の下地部2092を介して床面10に着けた状態で踵載部2092Aが床面10に着くまで両足の踵で足載部材209,213の踵載部2092Aが床面10に着くまで足載部材209,213の踵載部2092Aに同時に力Pw2を印加するようにトレーニング対象者を指導し、足載部材209,213の踵載部2092Aが床面10に着くと、足載部材209,213の踵載部2092Aに力Pw2を印加するのを同時に停止するようにトレーニング対象者を指導してもよい。そして、指導者は、ステップS12およびステップS14を、5回〜10回(所定回数)、同時に実行し、ステップS13およびステップS15を、5回〜10回(所定回数)、同時に実行してもよい。
図31は、図30に示すトレーニング指導方法のステップS11〜ステップS15における動作を説明するための模式図である。なお、図31においては、トレーニング対象者の右足2およびトレーニング指導器具200の足載部材213、回動部材214、支持部材215,216、回動部202Bおよび伸縮部材220が省略されている。
図31を参照して、図30に示すトレーニング指導方法のステップS11において、膝を曲げて台20上で座位姿勢をとり、左足の親指の第2関節と、人指し指、中指、薬指および小指の第3関節とを足載部材209の押さえ部2091によって押さえ、左足の踵12を足載部材209の踵載部2092Aに載せるとともに、右足の親指の第2関節と、人指し指、中指、薬指および小指の第3関節とを足載部材213の押さえ部2091によって押さえ、右足の踵を足載部材213の踵載部2092Aに載せるように指導する(図31の(a)参照)。
その後、指導者は、図24に示すトレーニング指導方法のステップS12において、例えば、左足1の全ての指を足載部材209の下地部2092に着けた状態で一方(左足1)の足の踵12で踵載部2092Aが床面10に着くまで踵載部2092Aに力Pw2を印加するように指導する(図31の(b)参照)。
これにより、トレーニング対象者は、左足1の踵12で踵載部2092Aが床面10に着くまで踵載部2092Aに力Pw2を印加し、左足1の親指の第2関節、人指し指の第3関節、中指の第3関節、薬指の第3関節および小指の第3関節が押さえ部2091によって押さえられた状態で踵12を床面10方向(下方向)へ移動させる。そうすると、回動部材210、支持部材211、回動部202Aおよび支持部材212は、x−z平面内において反時計方向に回動し、仕切弁2196が上方向(z軸方向)へ押し上げられる。その結果、仕切弁2195と仕切弁2196との間の空間2191Aの圧力PAは、図31の(a)における圧力よりも高くなり、仕切弁2196と本体部2191との間の空間2191Bの圧力PBは、図31の(a)における圧力よりも低くなり、圧力PAは、圧力PBよりも高くなる。
図31の(b)に示すように踵載部2092Aが床面10に着くと、指導者は、図30に示すトレーニング指導方法のステップS13において、踵載部2092Aに力Pw2を印加するのを停止するようにトレーニング対象者を指導する。
そうすると、仕切弁2195と仕切弁2196との間の空間2191Aの圧力PAは、仕切弁2196と本体部2191との間の空間2191Bの圧力PBよりも高いので、仕切弁2196は、支持部材212の一方端が床面10に着くまで、圧力PAによって床面10方向(下方向)へ押される。
その結果、回動部材210、支持部材211、回動部202Aおよび支持部材212は、x−z平面において時計方向に回動し、足載部材209の踵載部2092Aは、床面10から上方向へ移動し、トレーニング対象者の左足1の踵12を上方向へ移動させる。そして、図31の(a)に示す状態になる。
引き続いて、指導者は、図24に示すトレーニング指導方法のステップS14において、右足2の全ての指を足載部材213の下地部2092に着けた状態で他方の足(右足2)の踵13で踵載部2092Aが床面10に着くまで踵載部2092Aに力Pw2を印加するように指導する(図31の(b)参照)。
これにより、トレーニング対象者は、右足2の踵13で踵載部2092Aが床面10に着くまで踵載部2092Aに力Pw2を印加し、右足2の親指の第2関節、人指し指の第3関節、中指の第3関節、薬指の第3関節および小指の第3関節が押さえ部2091によって押さえられた状態で踵13を床面10方向(下方向)へ移動させる。そうすると、回動部材214、支持部材215、回動部202Bおよび支持部材216は、x−z平面内において反時計方向に回動し、仕切弁2196が上方向(z軸方向)へ押し上げられる。その結果、仕切弁2195と仕切弁2196との間の空間2191Aの圧力PAは、図31の(a)における圧力よりも高くなり、仕切弁2196と本体部2191との間の空間2191Bの圧力PBは、図31の(a)における圧力よりも低くなり、圧力PAは、圧力PBよりも高くなる。
図31の(b)に示すように踵載部2092Aが床面10に着くと、指導者は、図30に示すトレーニング指導方法のステップS15において、踵載部2092Aに力Pw2を印加するのを停止するようにトレーニング対象者を指導する。
そうすると、仕切弁2195と仕切弁2196との間の空間2191Aの圧力PAは、仕切弁2196と本体部2191との間の空間2191Bの圧力PBよりも高いので、仕切弁2196は、支持部材216の一方端が床面10に着くまで、圧力PAによって床面10方向(下方向)へ押される。
その結果、回動部材214、支持部材215、回動部202Bおよび支持部材216は、x−z平面において時計方向に回動し、足載部材213の踵載部2092Aは、床面10から上方向へ移動し、トレーニング対象者の右足2の踵13を上方向へ移動させる。そして、図31の(a)に示す状態になる。
図30および図31において説明したトレーニング指導方法に従ってトレーニング対象者を指導した結果、ステップS1の身体能力の確認において、トレーニング対象者は、左右のバランスおよび前後のバランスを維持することが困難であり、足載部材209,213の踵載部2092A,踵載部2132Aが床面10に着くように踵載部2092A,踵載部2132Aに印加する力が弱く、トレーニング対象者の身体能力が低かったが、ステップS9の身体能力の確認においては、トレーニング対象者は、左右のバランスおよび前後のバランスを維持することができ、足載部材209,213の踵載部2092A,踵載部2132Aが床面10に着くように踵載部2092Aに印加する力がより強くなり、トレーニング対象者の身体能力が向上していることを確認できた。
図30に示すトレーニング指導方法についてのその他の説明は、図24に示すトレーニング指導方法についての説明と同じである。
この発明の実施の形態によるトレーニング指導方法は、トレーニングセンター等の施設内で実行されてもよく、屋外で実行されてもよい。
上記においては、トレーニング対象者は、壁30に両手の掌を接触させて前傾姿勢を保持すると説明したが、この発明の実施の形態においては、これに限らず、トレーニング対象者は、前傾姿勢を保持できるものであれば、どのような部材を用いて前傾姿勢を保持してもよく、一般的には、支持部材を用いて前傾姿勢を保持すればよい。
また、上記においては、足の親指の第2関節、人指し指の第3関節、中指の第3関節、薬指の第3関節および小指の第3関節をトレーニング指導器具200,200A,200Bの押さえ部2091によって押さえ、足の全ての指を足載部材209,213の下地部2092に着けて踵を上下方向へ上げ下げするように指導すると説明した。
上述した図24,30に示すフローチャートのステップS1,S9は、トレーニング対象者の身体能力を確認するステップであり、トレーニングを行うようにトレーニング対象者を指導するステップではない。従って、図24,30に示すフローチャートのステップS1,S9は、実行されなくてもよく、この発明の実施の形態によるトレーニング指導方法として、図24に示すフローチャートのステップS2〜ステップS8、および図30に示すフローチャートのステップS11〜ステップS15が実行されればよい。
従って、この発明の実施の形態によるトレーニング指導方法は、トレーニング指導器具200,200A,200Bのいずれかを用いてトレーニング対象者を指導するトレーニング指導方法であって、トレーニング対象者の足の第2関節および第3関節が押さえ部によって押さえられ、かつ、トレーニング対象者の足の踵が踵載部に着いた状態で、下地から上方向に離れた位置にある踵載部を下地に近づけるように踵載部に第2の力(上述した力Pw2,Pw4,Pw6のいずれか)を印加する動作と、踵載部が下地に近づくと、踵載部に印加する下地方向への力を第2の力(上述した力Pw2,Pw4,Pw6のいずれか)よりも弱くする動作とを、少なくとも1回づつ、トレーニング対象者の両方の足について行わせるトレーニング指導方法であればよい。ここで、「踵載部が下地に近づくと、踵載部に印加する下地方向への力を第2の力(上述した力Pw2,Pw4,Pw6のいずれか)よりも弱くする」とは、下地方向への力を踵載部に印加するのを停止することを含む。
そして、この発明の実施の形態によるトレーニング指導方法は、好ましくは、下地から上方向に離れた位置にある踵載部を下地に近づけるように踵載部に第2の力(上述した力Pw2,Pw4,Pw6のいずれか)を印加する動作と、踵載部が下地に近づくと、踵載部に印加する下地方向への力を第2の力(上述した力Pw2,Pw4,Pw6のいずれか)よりも弱くする動作とを行う前に、トレーニング対象者が両足を下地に着けて座位姿勢をとっているときのトレーニング対象者の足の指の下地への着き具合と、トレーニング対象者の身体能力とを確認するステップと、下地から上方向に離れた位置にある踵載部を下地に近づけるように踵載部に第2の力(上述した力Pw2,Pw4,Pw6のいずれか)を印加する動作と、踵載部が下地に近づくと、踵載部に印加する下地方向への力を第2の力(上述した力Pw2,Pw4,Pw6のいずれか)よりも弱くする動作とを行った後、トレーニング対象者の身体能力を確認するステップとを更に備えていてもよい。
このように、トレーニング対象者の身体能力を確認するステップを備えることによって、下地から上方向に離れた位置にある踵載部を下地に近づけるように踵載部に第2の力(上述した力Pw2,Pw4,Pw6のいずれか)を印加する動作と、踵載部が下地に近づくと、踵載部に印加する下地方向への力を第2の力(上述した力Pw2,Pw4,Pw6のいずれか)よりも弱くする動作とを実行したことによる効果を明確に確認できる。下地から上方向に離れた位置にある踵載部を下地に近づけるように踵載部に第2の力(上述した力Pw2,Pw4,Pw6のいずれか)を印加する動作と、踵載部が下地に近づくと、踵載部に印加する下地方向への力を第2の力(上述した力Pw2,Pw4,Pw6のいずれか)よりも弱くする動作とを実行したことによる効果は、即座に現れるので、下地から上方向に離れた位置にある踵載部を下地に近づけるように踵載部に第2の力(上述した力Pw2,Pw4,Pw6のいずれか)を印加する動作と、踵載部が下地に近づくと、踵載部に印加する下地方向への力を第2の力(上述した力Pw2,Pw4,Pw6のいずれか)よりも弱くする動作とを行う前後において、トレーニング対象者の身体能力を確認することによって、下地から上方向に離れた位置にある踵載部を下地に近づけるように踵載部に第2の力(上述した力Pw2,Pw4,Pw6のいずれか)を印加する動作と、踵載部が下地に近づくと、踵載部に印加する下地方向への力を第2の力(上述した力Pw2,Pw4,Pw6のいずれか)よりも弱くする動作とを実行したことによる効果を確認し易いからである。
上述したトレーニング指導器具200,200A,200Bを用いたトレーニング指導方法においては、トレーニング対象者の足の親指の第2関節と、人指し指、中指、薬指および小指の第3関節とを押さえ部2091によって押さえた状態において、足載部材209,213の踵載部2092A,2132Aに下地から上方向への力Pw1,Pw3,Pw5が印加されているときにトレーニング対象者の足の踵によって力Pw1,Pw3,Pw5よりもそれぞれ強い力Pw2,Pw4,Pw6を力Pw1,Pw3,Pw5に抗して踵載部2092A,2132Aに印加することによって踵載部2092A,2132Aを下地方向へ移動させる第1の動作と、踵載部2092A,2132Aが下地に近づくと、トレーニング対象者の足の踵を下地方向へ移動させ、踵載部2092A,2132Aに印加する力を力Pw2,Pw4,Pw6よりも弱めることによって踵載部2092A,2132Aを下地から上方向へ移動させる第2の動作とをトレーニング対象者に行わせることを特徴とする。
特に、第1の動作をトレーニング対象者に行わせるトレーニング指導方法は、従来のトレーニング指導方法にはないものである。
この発明の実施の形態においては、支持部材210,211,212および回動部202Aは、下地上に配置される支持部材202の軸の周りに回動可能に支持部材202に取り付けられ、支持部材202に直交する方向に突出して配置され、かつ、踵載部2092Aに連結された第1の部材210,211と、第1の部材210,211の突出方向と反対方向に支持部材202から突出し、かつ、第1の部材210,211と直線状に配置された第2の部材212とを含む「回動部材」を構成する。
また、この発明の実施の形態においては、支持部材214,215,216および回動部202Bは、下地上に配置される支持部材202の軸の周りに回動可能に支持部材202に取り付けられ、支持部材202に直交する方向に突出して配置され、かつ、踵載部2132Aに連結された第1の部材214,215と、第1の部材214,215の突出方向と反対方向に支持部材202から突出し、かつ、第1の部材214,215と直線状に配置された第2の部材216とを含む「回動部材」を構成する。
更に、この発明の実施の形態においては、接触部2091−1Bは、軸部材2091−2の軸の周りに回動可能であり、下地部材(=下地部2092のうち、トレーニング対象者の土踏まずよりも前側の部分を載せる部分)との距離L2がトレーニング対象者の親指の厚みよりも小さい位置に配置された「第1の部分」を構成する。
更に、この発明の実施の形態においては、押付部2091−1Cは、下地部材(=下地部2092のうち、トレーニング対象者の土踏まずよりも前側の部分を載せる部分)との距離が下地部材(=下地部2092のうち、トレーニング対象者の土踏まずよりも前側の部分を載せる部分)と第1の部分との距離よりも大きい位置に配置され、トレーニング対象者の足の親指、人指し指、中指、薬指および小指が下地部材(=下地部2092のうち、トレーニング対象者の土踏まずよりも前側の部分を載せる部分)と第1の部分との間に挿入されることに伴って第1の部分が軸の周りに回動することに応じて軸の周りに回動し、第2関節および第3関節に押し付けられる「第2の部分」を構成する。
更に、この発明の実施の形態においては、貫通孔2091−1A’,2091−1A”, 2091−1A”’の各々は、「調整部材」を構成する。
更に、この発明の実施の形態においては、支持部材2091−3Aは、「調整部材」を構成する。
上述したトレーニング指導器具200は、空間2191Aの圧力を検出する圧力センサーと、空間2191Bの圧力を検出する圧力センサーと、検出された空間2191Aの圧力と空間2191Bの圧力とに基づいて、踵載部2092Aに印加される下地から上方向への力を表示する表示装置とを更に備えていてもよい。これにより、踵載部2092Aに印加される下地から上方向への力を強くした状態で、踵載部2092Aを下地方向へ移動させることができれば、トレーニング対象者の身体能力が向上したことを客観的に示すことができる。
また、この発明の実施の形態においては、上述したトレーニング指導器具200,200Aは、椅子に備えられていてもよい。これにより、椅子に座って仕事をしながら、足の踵を上下させることができ、身体能力を向上できるとともに健康を保持できる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。