JP2020114066A - 二次電池の充放電制御装置 - Google Patents

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俊博 岩田
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Abstract

【課題】二次電池の充電中又は放電中における電池抵抗の上昇(ひいては、それに伴う発熱量の上昇)を抑制する。【解決手段】二次電池の充放電制御装置が、二次電池の充電中(又は、放電中)に、その充電(又は、放電)の開始時点からの電池抵抗の上昇量を示す抵抗上昇指標を取得し、その抵抗上昇指標によって示される電池抵抗の上昇量が第1水準を超えたときには、第1の充電/放電切替えを行ない、第1の充電/放電切替え後に、抵抗上昇指標を取得し、その抵抗上昇指標によって示される電池抵抗の上昇量が第1水準よりも小さい第2水準を下回ったときには、第2の充電/放電切替えを行なうように構成される。【選択図】図6

Description

本開示は、二次電池の充放電制御装置に関する。
たとえば、特開2011−127958号公報(特許文献1)には、二次電池の充電状態を推定し、推定された充電状態を用いて充電制御を行なう二次電池の充放電制御装置が開示されている。
特開2011−127958号公報
二次電池(以下、単に「電池」とも称する)の充電又は放電が継続的に行なわれると、電池内部の電気抵抗(以下、単に「電池抵抗」とも称する)が上昇し、電池の発熱量が大きくなる。電池を流れる電流(以下、「電池電流」とも称する)をI、電池抵抗をRと表す場合、電池の発熱量ΔHは「ΔH=I×R」のように表すことができる。電池の発熱量が大きくなると、エネルギー損失が大きくなり、充電又は放電におけるエネルギー効率が低下する。また、電池の発熱量が大きくなると、電池の温度が上昇する。そして、電池の温度が所定温度よりも高くなると、電池を保護するために電池の入出力を制限する制御(以下、単に「入出力制限」とも称する)が行なわれる。こうした入出力制限の実行頻度が高くなると、電池を効率良く充電したり、電池の電力を効率良く利用(放電)したりすることが難しくなる。たとえば、電池の入力が制限されているときには、電池へ供給できるエネルギー(たとえば、回生電力)があっても電池を充電できなくなり、充電効率が低下する。
本開示は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、二次電池の充電中又は放電中における電池抵抗の上昇(ひいては、それに伴う発熱量の上昇)を抑制することである。
本開示における二次電池の充放電制御装置(以下、「電池制御装置」とも称する)は、二次電池の充電中又は放電中に、その充電又は放電の開始時点からの電池抵抗の上昇量を示す指標(以下、「抵抗上昇指標」とも称する)を取得し、その抵抗上昇指標によって示される電池抵抗の上昇量が第1水準を超えたときには、第1の充電/放電切替えを行ない、第1の充電/放電切替え後に、抵抗上昇指標を取得し、その抵抗上昇指標によって示される電池抵抗の上昇量が第1水準よりも小さい第2水準を下回ったときには、第2の充電/放電切替えを行なうように構成される。
本願発明者は、二次電池の充電中又は放電中における電池抵抗の上昇が主に分極に起因して生じることに着眼し、上記構成を有する電池制御装置によって、二次電池の充電中又は放電中における電池抵抗の上昇を抑制できることを見出した。上記第1の充電/放電切替え前の期間(以下、「第1期間」とも称する)と、第1の充電/放電切替えが行なわれてから第2の充電/放電切替えが行なわれるまでの期間(以下、「第2期間」)とでは、電池電流の向きが逆になる。上記電池制御装置では、第1期間で分極が生じ、第2期間で分極が緩和されると考えられる。長時間同じ方向に電池電流を流すと、電池内部における、電解質の濃度むら(たとえば、電解液中の電解質の濃度むら)、活物質の濃度むら、及び電極への物質付着などによって、電池内部の電荷分布に偏り(分極)が生じやすくなると考えられる。こうして生じた電荷分布の偏りは、偏りを生じさせた電池電流とは逆向きの電池電流を流すことによって緩和される。これは、逆向きの電池電流を流すことによって、上記電解質の濃度むらなどが緩和されるためであると考えられる。第2期間においては、第1期間で生じた分極が緩和され、電池抵抗が低下する。
上記電池制御装置では、二次電池の充電中又は放電中に、その充電又は放電の開始時点からの電池抵抗の上昇量(以下、単に「抵抗上昇量」とも称する)が第1水準を超えたときに、実行中の充電又は放電が第1の充電/放電切替えによって中断される。充電/放電が切り替わることによって逆方向の電池電流が流れ、電池抵抗が低下する。抵抗上昇量が第2水準を下回ったら、中断した充電又は放電が第2の充電/放電切替えによって再開される。第2水準は、第1水準よりも小さい。第1水準に対して第2水準を十分小さく設定することによって、上記再開後に短時間で抵抗上昇量が第1水準に到達することを避けることができる。このように、上記電池制御装置によれば、二次電池の充電中又は放電中における電池抵抗の上昇(ひいては、それに伴う発熱量の上昇)を抑制することが可能になる。
第1の充電/放電切替え前に取得される抵抗上昇指標と、第1の充電/放電切替え後に取得される抵抗上昇指標とは、同じものでもよいし、異なるものでもよい。抵抗上昇指標は、電池抵抗、又は電池抵抗に相関するパラメータ(たとえば、電解質の濃度むら、活物質の濃度むら、又は電池温度)であってもよい。予め充電又は放電の開始時点における電池抵抗を測定しておくことで、現在の電池抵抗値から抵抗上昇量を求めることができる。また、抵抗上昇指標は、抵抗上昇量が第1水準を超えたとき(又は、抵抗上昇量が第2水準を下回ったとき)に起こる現象の有無であってもよい。
上記電池制御装置は、二次電池の充電を行なう場合に、二次電池のSOC(State Of Charge)が所定値以上になるまで、第1の充電/放電切替え(すなわち、充電から放電への切替え)と第2の充電/放電切替え(すなわち、放電から充電への切替え)とを交互に繰り返し行なうように構成されてもよい。こうした制御によれば、電池抵抗の上昇を、第1水準と同程度の電池抵抗までに抑えることが可能になる。
なお、長時間の充電によって上昇した電池抵抗を放電によって元の電池抵抗に戻す場合には、抵抗上昇を生じさせる充電量よりも抵抗下降を生じさせる放電量のほうが少なくなる傾向がある。第1期間において充電した電力の一部は第2期間において放電されることになるものの、第1期間及び第2期間が繰り返されるにつれて二次電池のSOCは高くなっていく。たとえば、2回目の第1期間が終了する時には、前回(1回目)の第1期間が終了する時よりも、二次電池のSOCは高くなる。
上記電池制御装置は、放電要求(たとえば、車両の走行制御における走行用モータへの放電要求)に応じて二次電池の放電を行なう場合に、放電要求がなくなるまで、第1の充電/放電切替え(すなわち、放電から充電への切替え)と第2の充電/放電切替え(すなわち、充電から放電への切替え)とを交互に繰り返し行なうように構成されてもよい。こうした制御によれば、電池抵抗の上昇を、第1水準と同程度の電池抵抗までに抑えることが可能になる。なお、第2期間においては、たとえば、車両のエンジンから出力される動力を利用して発電された電力によって二次電池が充電されてもよい。
第2期間における電池電流を第1期間における電池電流よりも小さくしてもよい。こうすることで、第2期間において電池抵抗を低下させるために流す電気量(充電量又は放電量)を低減しやすくなる。
本開示によれば、二次電池の充電中又は放電中における電池抵抗の上昇(ひいては、それに伴う発熱量の上昇)を抑制することが可能になる。
本開示の実施の形態に係る二次電池の充放電制御装置が搭載された車両の全体構成を概略的に示す図である。 図1に示した車両のインレットに充電ケーブルのコネクタが接続された状態を示す図である。 SOC−OCV対応情報の一例を示す図である。 本開示の実施の形態1に係る二次電池の充放電制御装置により実行される外部充電制御の処理手順を示すフローチャートである。 図4に示した外部充電制御において実行される分極解消のための放電制御の処理手順を示すフローチャートである。 本開示の実施の形態1に係る二次電池の充放電制御装置の動作の一例を示す図である。 本開示の実施の形態1に係る二次電池の充放電制御装置により実行されるEV走行中の放電制御の処理手順を示すフローチャートである。 図7に示した放電制御において実行される分極解消のための充電制御の処理手順を示すフローチャートである。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。図中、同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。以下では、この実施の形態に係る二次電池の充放電制御装置(電池制御装置)がプラグインハイブリッド車に適用される例について説明する。しかし、電池制御装置の適用対象は、プラグインハイブリッド車に限定されず、エンジンを搭載しない電気自動車であってもよい。
[実施の形態1]
図1は、この実施の形態に係る電池制御装置が搭載された車両の全体構成を概略的に示す図である。
図1を参照して、車両1は、モータジェネレータ(以下、「MG(Motor Generator)」と称する)11,12と、エンジン20と、駆動輪30と、動力分割装置31と、駆動軸32と、電力制御ユニット(以下、「PCU(Power Control Unit)」と称する)40と、充電システム2とを備える。
充電システム2は、システムメインリレー(以下、「SMR(System Main Relay)」と称する)50と、充電リレー60と、充電ユニット70と、インレット80と、バッテリ100と、監視ユニット101と、放電リレー110と、電気負荷120と、電子制御ユニット(以下、「ECU(Electronic Control Unit)」と称する)300とを備える。この実施の形態に係るECU300は、本開示に係る「二次電池の充放電制御装置」の一例に相当する。
インレット80は、充電ケーブルのコネクタが接続可能に構成される。図2は、充電ケーブル510のコネクタ520と車両1のインレット80とが接続された状態を示す図である。
図2を参照して、インレット80は、充電ケーブル510を介して、たとえば普通充電器又は急速充電器のような充電スタンド500と接続される。充電ケーブル510は、先端にコネクタ520を備え、内部に信号線と電力線とを含む。充電スタンド500につながれた充電ケーブル510のコネクタ520が車両1のインレット80に接続されることで、充電スタンド500の電源501(すなわち、車両1の外部に設けられた電源)から充電ケーブル510を通じて車両1に電力を供給することが可能になる。車両1と充電スタンド500とは、充電ケーブル510を介して通信可能に接続される。
充電ユニット70は、インレット80に入力される電力に所定の処理を行なう回路(図示せず)を含む。充電ユニット70は、電力変換回路を含んでもよいし、フィルタ回路を含んでもよい。こうした回路の処理により、バッテリ100の充電に適した電力(直流電力)が、充電ユニット70からバッテリ100へ出力される。これにより、バッテリ100が充電される。以下、車両外部から供給される電力によってバッテリ100を充電することを、「外部充電」と称する。
再び図1を参照して、ECU300は、演算装置301及び記憶装置302を含んで構成される。演算装置301としては、たとえばCPU(Central Processing Unit)を採用できる。記憶装置302は、データを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)と、各種情報を保存するストレージ(たとえば、ROM(Read Only Memory)及び書き換え可能な不揮発性メモリ)とを含む。記憶装置302のストレージには、各種制御で用いられるプログラムのほか、プログラムで使用される各種パラメータも予め格納されている。記憶装置302に記憶されているプログラムを演算装置301が実行することで、各種制御が実行される。なお、各種制御については、ソフトウェアによる処理に限られず、専用のハードウェア(電子回路)で処理することも可能である。
バッテリ100は、二次電池を含んで構成される。二次電池の種類は限定されないが、この実施の形態では、以下に説明するような構成を有する電解液式リチウムイオン二次電池(以下、単に「電池」とも称する)を採用する。
電池は、たとえば角型のケースの内部に電極体が収容されて構成される。電極体は、正極と負極とがセパレータを介して積層され、その積層体が捲回されることにより形成されている。電解液は、正極、負極、及びセパレータ等に保持されている。
正極は、正極集電体(たとえば、アルミニウム箔)と、正極活物質層とを含む。正極活物質、バインダ、及び導電助剤を含有する正極合材を正極集電体の表面に塗工することにより、正極集電体の両面に正極活物質層を形成することができる。また、負極は、負極集電体(たとえば、銅箔)と、負極活物質層とを含む。負極活物質、バインダ、及び導電助剤を含有する負極合材を負極集電体の表面に塗工することにより、負極集電体の両面に負極活物質層を形成することができる。
正極活物質は、たとえばリチウム含有ニッケルコバルトマンガン複合酸化物(コバルト酸リチウムの一部がニッケル及びマンガンにより置換された三元系の材料)である。負極活物質は、たとえば炭素系材料(たとえば、グラファイト)である。セパレータは、たとえばポリエチレン又はポリプロピレンのようなポリオレフィンである。電解液は、たとえば、有機溶媒とリチウム塩(たとえば、LiPF)と添加剤とを含む溶液である。有機溶媒の例としては、DMC(dimethyl carbonate)とEMC(ethyl methyl carbonate)とEC(ethylene carbonate)との混合溶媒が挙げられる。添加剤の例としては、LiBOB(lithium bis(oxalate)borate)、Li[PF(C]が挙げられる。
なお、リチウムイオン二次電池の構成は適宜変更可能である。正極、負極、セパレータ、及び電解液には、それぞれリチウムイオン二次電池の正極、負極、セパレータ、及び電解液として公知の材料を用いることができる。角型のケースに代えて、円筒型又はラミネート型のケースを採用してもよい。電極体は、捲回構造ではなく積層構造を有するものであってもよい。リチウムイオン二次電池は全固体電池であってもよい。電解液に代えて、ポリマー系電解質を用いてもよいし、無機系固体電解質(たとえば、酸化物系又は硫化物系)を用いてもよい。
監視ユニット101は、バッテリ100の状態を監視するように構成される。監視ユニット101は、バッテリ100の状態(たとえば、温度、電流、及び端子間電圧)を検出する各種センサを含み、検出結果をECU300へ出力する。ECU300は、監視ユニット101の出力(各種センサの検出値)に基づいてバッテリ100の状態(たとえば、電池温度、電池電流、電池電圧、SOC、及び電池抵抗)を取得することができる。
記憶装置302には、バッテリ100のSOCと開放電圧(以下、「OCV(Open Circuit Voltage)」と称する)との関係を示す情報(以下、「SOC−OCV対応情報」と称する)が、予め実験等によって求められて記憶されている。図3は、SOC−OCV対応情報の一例を示す図である。図3を参照して、SOCが高くなるほどOCVも高くなる傾向がある。
再び図1を参照して、SMR50及び放電リレー110が遮断状態(OFF状態)であるとき(たとえば、ECU300の起動直後)に、演算装置301は、監視ユニット101の電圧センサによりバッテリ100のOCV(以下、「初期OCV」とも称する)を測定し、記憶装置302に保存する。また、演算装置301は、SOC−OCV対応情報を参照して、初期OCVに対応するSOC(以下、「初期SOC」とも称する)を取得し、記憶装置302に保存する。バッテリ100のSOCは、充電及び放電によって変化する。演算装置301は、監視ユニット101の電流センサにより測定される電池電流の積算値によってSOCの増減を検出することができる。電池電流の推移は、記憶装置302に保存される。演算装置301は、初期SOCと、電池電流の推移(ひいては、電池電流の積算値)とを用いて、リアルタイムでバッテリ100の現在のSOC(以下、「現在SOC」とも称する)を求めることができる。
バッテリ100は、放電リレー110を介して電気負荷120と電気的に接続されている。バッテリ100に過剰な電力が供給されるときに、放電リレー110を接続状態(ON状態)にすることで、バッテリ100から電気負荷120に電力を供給して過剰な電力を電気負荷120で消費することができる。放電リレー110の状態(接続/遮断)は、ECU300によって制御される。ECU300は、任意のタイミングで放電リレー110を接続状態にして、バッテリ100の放電を行なうことができる。
電気負荷120としては、たとえば抵抗器を採用できる。抵抗器に供給される電力は、熱エネルギーに変換されて放散する。なお、バッテリ100は放電リレー110を介して他の蓄電装置に接続され、過剰な電力を他の蓄電装置に供給するように構成されてもよい。他の蓄電装置の例としては、車両1に搭載されるサブバッテリ(たとえば、図示しない補機バッテリ)、又は車両外部の蓄電装置(たとえば、充電スタンド500が備える蓄電装置)が挙げられる。
SMR50は、バッテリ100とPCU40とを結ぶ電流経路に設けられている。SMR50の状態(接続/遮断)は、ECU300によって制御される。SMR50が接続状態(ON状態)であるときにはバッテリ100とPCU40との間で電力の授受を行なうことが可能になり、SMR50が遮断状態(OFF状態)であるときにはバッテリ100とPCU40との間で電力の授受を行なうことができなくなる。
充電リレー60は、バッテリ100とPCU40とを結ぶ電流経路から分岐して充電ユニット70に接続される電流経路に設けられている。充電リレー60の状態(接続/遮断)は、ECU300によって制御される。充電リレー60が遮断状態(OFF状態)であるときには、インレット80からバッテリ100までの充電経路は遮断される。充電リレー60が接続状態(ON状態)であるときには、インレット80からSMR50までの電力の供給が可能になる。そして、充電リレー60に加えてSMR50も接続状態(ON状態)であるときには、上記の充電経路が接続され、インレット80からバッテリ100への電力の供給が可能になる。
PCU40は、ECU300からの制御信号に従って、バッテリ100とMG11,12との間で双方向の電力変換を実行する。PCU40は、MG11,12の状態をそれぞれ別々に制御可能に構成されており、たとえば、MG11を発電状態にしつつ、MG12を力行状態にすることができる。PCU40は、たとえば、MG11,12に対応して設けられる2つのインバータと、各インバータに供給される直流電圧をバッテリ100の出力電圧以上に昇圧するコンバータとを含んで構成される。
MG11,12は、交流回転電機であり、たとえば、ロータに永久磁石が埋設された三相交流同期電動機である。MG11は、主として、エンジン20により駆動される発電機として動作する。エンジン20の駆動力は動力分割装置31を経由してMG11に伝達される。MG11が発電した電力は、PCU40を介してMG12及びバッテリ100の少なくとも一方に供給される。MG11は、エンジン20から出力される動力(たとえば、出力軸の回転力)を利用して発電(以下、「エンジン発電」とも称する)を行ない、発電された電力をバッテリ100(ひいては、二次電池)に供給することができる。
MG12は、駆動軸32(ひいては、駆動輪30)に機械的に接続されている。MG12は、バッテリ100からの電力とMG11の発電電力との少なくとも一方によって駆動されることによって、力行状態になる。力行状態のMG12は、電動機として動作し、駆動軸32(ひいては、駆動輪30)を回転させる。MG12によって駆動輪30が駆動されることで、車両1が電動走行を行なうようになる。車両1の減速時及び制動時には、MG12は、発電状態になり、回生発電を行なう。MG12の回生発電によって回生電力が生成される。MG12が発電した回生電力は、PCU40を介してバッテリ100に供給される。PCU40から供給される回生電力によって、バッテリ100は回生充電される。
エンジン20は、空気と燃料との混合気を燃焼させたときに生じる燃焼エネルギーをピストン又はロータのような運動子の運動エネルギーに変換することによって動力を出力する内燃機関である。エンジン20は、ECU300によって制御される。動力分割装置31は、たとえば、サンギヤ、キャリア、及びリングギヤを含む遊星歯車機構を備える。動力分割装置31は、エンジン20から出力される動力を、MG11を駆動する動力と、駆動輪30を駆動する動力とに分割するように構成される。
ECU300は、以下に説明する2種類の走行モード(EVモード及びHVモード)で車両1を走行させる。EVモードは、バッテリ100の電力を用いて電動機(たとえば、MG12)のみで車両1を走行させる走行モードである。HVモードは、エンジン20とMG12とを併用して車両1を走行させる走行モードである。ECU300は、バッテリ100の状態(たとえば、SOC)及び車両1の走行状態(たとえば、車速及び負荷)に基づいて、EVモードとHVモードとを切り替えるように構成される。ECU300は、バッテリ100のSOCが十分大きい場合には、主にEVモードで車両1を走行させる。ただし、車両1の走行負荷が大きい場合(たとえば、急加速時及び登坂路走行時)には、ECU300はHVモードで車両1を走行させる。なお、ユーザが手動でEVモードとHVモードとを切り替えることができるようにしてもよい。
ECU300は、上記EVモード及びHVモードの各々において、各種センサの出力を用いて把握される車両1の状態(車速、エンジン回転速度、アクセル操作量等)に基づいて要求電流を求めて、得られた要求電流を用いてバッテリ100の入出力電流(充電電流及び放電電流)を制御している。要求電流は、電流制限がなされていないときのバッテリ100の入出力電流である。充電電流が制限されていない場合には、要求電流どおりの充電電流がバッテリ100に供給される。要求電流が所定の充電制限値を超える場合には、ECU300は、充電制限値を超えないように充電電流を制限する。以下、こうした充電制限値による充電電流の制限を、「入力制限」とも称する。この実施の形態では、バッテリ100の温度が高くなるほど入力制限が厳しくなる(すなわち、充電制限値が低くなる)ように、充電制限値が設定される。ECU300は、PCU40を制御してMG12による回生発電を制限することで、回生電力(ひいては、充電電流)を制限することができる。
ところで、電池の充電が継続的に行なわれると、電池内部の電気抵抗が上昇し、電池の発熱量が大きくなる。電池の発熱量が大きくなると、エネルギー損失が大きくなり、エネルギー効率が低下する。また、電池の発熱量が大きくなると、電池の温度が上昇する。そして、電池の温度が所定温度よりも高くなると、上記の入力制限が行なわれる。こうした入力制限の実行頻度が高くなると、電池を効率良く充電することが難しくなる。
本願発明者は、二次電池の充電中における電池抵抗の上昇が主に分極に起因して生じることに着眼し、以下に説明するECU300によって、二次電池の充電中における電池抵抗の上昇を抑制できることを見出した。この実施の形態に係るECU300は、バッテリ100(ひいては、二次電池)の充電中に、その充電の開始時点からの電池抵抗の上昇量を示す指標(以下、「指標X11」とも称する)を取得し、指標X11によって示される電池抵抗の上昇量が第1水準を超えたときには、第1の充電/放電切替えを行ない、第1の充電/放電切替え後に、再び指標X11を取得し、指標X11によって示される電池抵抗の上昇量が第1水準よりも小さい第2水準を下回ったときには、第2の充電/放電切替えを行なうように構成される。
図4は、実施の形態1に係るECU300により実行される外部充電制御の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示される処理は、充電スタンド500(たとえば、急速充電器)によるバッテリ100の外部充電が開始されたときに実行される。たとえば、ユーザが車両1を充電可能な状態にして、充電スタンド500に対して所定のユーザ操作(開始操作)を行なうと、充電スタンド500によってバッテリ100の外部充電が開始される。ユーザは、たとえば、車両1を充電スタンド500の近くに駐車した後、充電スタンド500につながれた充電ケーブル510のコネクタ520を車両1のインレット80に接続することによって、車両1を充電可能な状態にすることができる。
図4を参照して、ステップ(以下、単に「S」とも表記する)11では、ECU300が、充電開始時の電池抵抗値(以下、「充電開始抵抗値」とも称する)を示す指標X10を取得する。この実施の形態では、指標X10として、電池抵抗値(より特定的には、充電開始抵抗値)そのものを採用する。ECU300は、たとえば以下に説明する方法によってバッテリ100の電池抵抗値を取得することができる。
記憶装置302には、バッテリ100のOCVと電池抵抗Rと電池電流Iと閉路電圧(以下、「CCV(Closed Circuit Voltage)」と称する)との関係を示す情報(たとえば、下記数式(1))が記憶されている。数式(1)中のVOCV、VCCVはそれぞれバッテリ100のOCV、CCVを示している。
CCV=VOCV−(I×R) …(1)
ECU300は、初期SOCと電池電流の積算値とに基づいてバッテリ100の現在SOCを取得し、前述したSOC−OCV対応情報(図3参照)を参照して、現在SOCに対応するOCV(以下、「現在OCV」とも称する)を取得する。また、ECU300は、監視ユニット101の電圧センサ、電流センサによりそれぞれ測定される現在のCCV(以下、「現在CCV」と称する)、現在の電池電流(以下、「現在電流」と称する)を取得する。ECU300は、上記のようにして得た現在OCV、現在CCV、現在電流をそれぞれ、数式(1)中のVOCV、VCCV、Iに代入することで、バッテリ100の現在の電池抵抗値(R)を求めることができる。なお、数式(1)中の「I」の符号は、放電側が正、充電側が負である。詳細は後述するが、指標X10としては電池抵抗値以外の指標も採用可能である。
S12では、ECU300が、SMR50及び充電リレー60をON状態(接続状態)にして、バッテリ100の充電を実行する。これにより、バッテリ100の外部充電が実行される。外部充電の実行中には、充電スタンド500から充電ケーブル510を通じて車両1(ひいては、バッテリ100)に電力が供給される。
続けて、ECU300は、S13において、所定の完了条件が成立したか否かを判断し、充電中に完了条件が成立した場合(すなわち、充電が正常に完了した場合)には、実行中の充電を停止させて、充電を終了させる。完了条件は任意に設定できる。この実施の形態では、充電中にバッテリ100のSOCが所定のSOC値以上になった場合に完了条件が成立する。ただしこれに限られず、完了条件は、充電中にユーザから充電停止の指示があった場合に成立してもよい。
上記完了条件が成立すると(S13にてYES)、処理がS16へ進む。ECU300は、S16において、SMR50及び充電リレー60をOFF状態(遮断状態)にして、バッテリ100の充電を終了させる。これにより、図4の一連の処理は終了する。
他方、上記完了条件が成立しない場合(S13にてNO)には、処理がS14へ進む。ECU300は、S14において、抵抗上昇量(すなわち、充電開始時点からの電池抵抗の上昇量)を示す指標X11を取得する。この実施の形態では、指標X11として、抵抗上昇量そのものを採用する。ECU300は、たとえば、前述の方法(S11参照)で現在の電池抵抗値(以下、「現在抵抗値」とも称する)を取得し、この現在抵抗値から充電開始抵抗値(S11)を減算することによって、抵抗上昇量を取得することができる。指標X11は「抵抗上昇指標」の一例に相当する。詳細は後述するが、指標X11としては抵抗上昇量以外の指標も採用可能である。
S14の処理後、ECU300は、S15において、指標X11によって示される抵抗上昇量が閾値ΔR1を超えているか否かを判断する。閾値ΔR1は、第1水準を示す閾値である。閾値ΔR1は、たとえば、充電開始抵抗値の50%に設定される。すなわち、現在抵抗値が充電開始抵抗値の1.5倍を超えると、S15においてYESと判断される。
指標X11によって示される抵抗上昇量が第1水準(閾値ΔR1)を超えていない場合(S15にてNO)には、処理がS12に戻り、バッテリ100の外部充電が続行される。S12及びS15の両方でNOと判断されている期間は、S12〜S15の処理が繰り返される。この期間は「第1期間」の一例に相当する。そして、上記抵抗上昇量が第1水準(閾値ΔR1)を超えると、ECU300は、S20において、分極解消のための放電制御を実行する。図5は、図4に示した外部充電制御において実行される分極解消のための放電制御の処理手順を示すフローチャートである。
図5を参照して、S21では、ECU300が、放電リレー110をON状態(接続状態)にして、バッテリ100の放電を実行する。バッテリ100から放出される電力は、電気負荷120に入力され、電気負荷120で消費される。S21の処理により、充電から放電への切替えが行なわれる。この処理は、本開示に係る「第1の充電/放電切替え」の一例に相当する。
S21の処理後、ECU300は、S22において、S14と同様にして指標X11を取得する。続けて、ECU300は、S23において、指標X11によって示される抵抗上昇量が閾値ΔR2を下回ったか否かを判断する。閾値ΔR2は、第2水準を示す閾値である。閾値ΔR2は、閾値ΔR1よりも小さい。閾値ΔR2は、たとえば、充電開始抵抗値の10%に設定される。すなわち、現在抵抗値が充電開始抵抗値の1.1倍を下回ると、S23においてYESと判断される。
上記抵抗上昇量が第2水準(閾値ΔR2)を下回っていない場合(S23にてNO)には、処理がS21に戻り、バッテリ100の放電が続行される。この実施の形態では、放電中の電池電流の大きさ(絶対値)を外部充電中の電池電流の大きさ(絶対値)よりも小さくする。S23でNOと判断されている期間は、S21〜S23の処理が繰り返される。この期間は「第2期間」の一例に相当する。そして、上記抵抗上昇量が第2水準(閾値ΔR2)を下回ると(S23にてYES)、処理が図4のS11に戻る。その後、図4のS12で、外部充電が実行される。S12の処理により、放電から充電への切替えが行なわれる。この処理は、本開示に係る「第2の充電/放電切替え」の一例に相当する。
上記のように、この実施の形態に係るECU300は、バッテリ100(ひいては、二次電池)の充電中に、指標X11を取得し(図4のS14)、指標X11によって示される電池抵抗の上昇量が第1水準(閾値ΔR1)を超えたとき(図4のS15にてYES)には、第1の充電/放電切替えを行ない(図5のS21)、第1の充電/放電切替え後に、指標X11を取得し(図5のS22)、指標X11によって示される電池抵抗の上昇量が第1水準よりも小さい第2水準(閾値ΔR2)を下回ったとき(図5のS23にてYES)には、第2の充電/放電切替えを行なう(図4のS12)。
図6は、この実施の形態に係るECU300の動作の一例を示す図である。図6において、線L11〜L14は電池電流(より特定的には、バッテリ100に含まれる二次電池に流れる電流)を、線L20は電池電圧(より特定的には、バッテリ100に含まれる二次電池のCCV)を、線L30は電池抵抗(より特定的には、バッテリ100に含まれる二次電池の内部抵抗)を示している。また、線L31は充電開始抵抗値を示している。
図6を参照して、タイミングt11前の期間では、線L11及びL20で示されるように、バッテリ100の充電も放電も行なわれていない。その後、線L12及びL20で示されるように、タイミングt11でバッテリ100の外部充電(たとえば、急速充電)が開始される。これにより、前述の図4の処理が実行される。
第1期間(すなわち、タイミングt11〜t12の期間)では、バッテリ100の外部充電が継続的に行なわれる(図4のS12)。線L30で示されるように、第1期間においてはバッテリ100の電池抵抗(すなわち、電池内部の電気抵抗)が上昇する。そして、タイミングt12でバッテリ100の抵抗上昇量(すなわち、充電開始時点からの電池抵抗の上昇量)が閾値ΔR1を超えると(図4のS15にてYES)、線L13及びL20で示されるように、第1の充電/放電切替え(すなわち、充電から放電への切替え)が行なわれ(図5のS21)、外部充電が中断される。
第2期間(すなわち、タイミングt12〜t13の期間)では、バッテリ100の放電が継続的に行なわれる。線L12及びL13で示されるように、第1期間と第2期間とでは電池電流の向きが逆になる。長時間同じ方向に電池電流を流すと、電池内部における、電解質の濃度むら(たとえば、電解液中の電解質の濃度むら)、活物質の濃度むら、及び電極への物質付着などによって、電池内部の電荷分布に偏り(分極)が生じやすくなると考えられる。こうして生じた電荷分布の偏りは、偏りを生じさせた電池電流とは逆向きの電池電流を流すことによって緩和される。すなわち、第1期間において生じた分極は第2期間において緩和される。また、分極が緩和されることによって電池抵抗が低下する。
線L12及びL13で示されるように、この実施の形態では、第2期間(t12〜t13)における電池電流値(たとえば、第2期間において一定の電流値)を第1期間(t11〜t12)における電池電流値(たとえば、第1期間において一定の電流値)よりも小さくしている。こうすることで、第2期間において電池抵抗を低下させるために流す電気量(充電量)を低減しやすくなる。
線L30で示されるように、第2期間においてはバッテリ100の電池抵抗が低下する。そして、タイミングt13でバッテリ100の抵抗上昇量(すなわち、充電開始時点からの電池抵抗の上昇量)が閾値ΔR2を下回ると(図5のS23にてYES)、線L14及びL20で示されるように、第2の充電/放電切替え(すなわち、放電から充電への切替え)が行なわれ(図4のS12)、中断した外部充電が再開される。
この実施の形態に係るECU300は、バッテリ100(ひいては、二次電池)のSOCが所定値以上になる(すなわち、図4のS13でYESと判断される)まで、第1の充電/放電切替え(図5のS21)と第2の充電/放電切替え(図4のS12)とを交互に繰り返し行なうように構成される。第1の充電/放電切替え及び第2の充電/放電切替えが繰り返し行なわれるにつれてバッテリ100のSOCは高くなっていく。こうした制御により、電池抵抗の上昇を、閾値ΔR1(第1水準)と同程度の電池抵抗までに抑えることが可能になる(図6中の線L30参照)。
以上説明したように、この実施の形態に係るECU300によれば、バッテリ100(ひいては、二次電池)の充電中における電池抵抗の上昇(ひいては、それに伴う発熱量の上昇)を抑制することが可能になる。また、バッテリ100の発熱が抑制されることで、入力制限の頻度が少なくなる。
[実施の形態2]
本開示の実施の形態2に係る電池制御装置について説明する。実施の形態2は実施の形態1と共通する部分が多いため、主に相違点について説明し、共通する部分についての説明は割愛する。
実施の形態2に係る電池制御装置を含む車両1は、基本的には、実施の形態1に係る車両1に準ずる構成(図1参照)を有する。ただし、実施の形態2に係る車両1では、ECU300が、図4及び図5の処理に代えて又は加えて、図7及び図8の処理を行なうように構成される。以下、図7及び図8を用いて、実施の形態2においてECU300が行なう充放電制御について詳述する。
図7は、実施の形態2に係るECU300により実行されるEV走行中の放電制御の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示される処理は、車両1の走行モードがHVモードからEVモードに切り替わるたびに実行される。EVモードでの走行(以下、「EV走行」とも称する)では、バッテリ100の電力を用いて電動機(たとえば、MG12)が駆動されることによって車両1が走行する。このため、EV走行中は、SMR50がON状態(接続状態)にされ、バッテリ100からPCU40への放電が継続的に行なわれる。
図7を参照して、S31では、ECU300が、放電開始時の電池抵抗値(以下、「放電開始抵抗値」とも称する)を示す指標X20を取得する。この実施の形態では、指標X20として、電池抵抗値(より特定的には、放電開始抵抗値)そのものを採用する。ECU300は、前述の方法(図4のS11参照)で電池抵抗値を取得することができる。詳細は後述するが、指標X20としては電池抵抗値以外の指標も採用可能である。
S32では、EV走行が終了したか否かが、ECU300によって判断される。EV走行が終了している場合(S32にてYES)には、図7の一連の処理は終了する。他方、EV走行が続いている場合(S32にてNO)には、処理がS33へ進む。
ECU300は、S33において、抵抗上昇量(すなわち、放電開始時点からの電池抵抗の上昇量)を示す指標X21を取得する。この実施の形態では、指標X21として、抵抗上昇量そのものを採用する。ECU300は、たとえば、前述の方法(図4のS11参照)で現在抵抗値(現在の電池抵抗値)を取得し、この現在抵抗値から放電開始抵抗値(S31)を減算することによって、抵抗上昇量を取得することができる。指標X21は「抵抗上昇指標」の一例に相当する。詳細は後述するが、指標X21としては抵抗上昇量以外の指標も採用可能である。
S33の処理後、ECU300は、S34において、指標X21によって示される抵抗上昇量が閾値ΔR3を超えているか否かを判断する。閾値ΔR3は、第1水準を示す閾値である。閾値ΔR3は、たとえば、放電開始抵抗値の50%に設定される。すなわち、現在抵抗値が放電開始抵抗値の1.5倍を超えると、S34においてYESと判断される。
上記抵抗上昇量が第1水準(閾値ΔR3)を超えていない場合(S34にてNO)には、処理がS32に戻る。S32及びS34の両方でNOと判断されている期間は、S32〜S34の処理が繰り返される。この期間は「第1期間」の一例に相当する。そして、上記抵抗上昇量が第1水準(閾値ΔR3)を超えると(S34にてYES)、ECU300は、S35においてEV走行を中断した後、S40において分極解消のための充電制御を実行する。図8は、図7に示した放電制御において実行される分極解消のための充電制御の処理手順を示すフローチャートである。
図8を参照して、S41では、ECU300が、エンジン発電を行ない、発電された電力によってバッテリ100を充電する。S41の処理により、放電から充電への切替えが行なわれる。この処理は、本開示に係る「第1の充電/放電切替え」の一例に相当する。続けて、ECU300は、S42において、S33と同様にして指標X21を取得する。続けて、ECU300は、S43において、指標X21によって示される抵抗上昇量が閾値ΔR4を下回ったか否かを判断する。閾値ΔR4は、第2水準を示す閾値である。閾値ΔR4は、閾値ΔR3よりも小さい。閾値ΔR4は、たとえば、放電開始抵抗値の10%に設定される。すなわち、現在抵抗値が放電開始抵抗値の1.1倍を下回ると、S43においてYESと判断される。
上記抵抗上昇量が第2水準(閾値ΔR4)を下回っていない場合(S43にてNO)には、処理がS41に戻り、エンジン発電によるバッテリ100の充電が続行される。S43でNOと判断されている期間は、S41〜S43の処理が繰り返される。この期間は「第2期間」の一例に相当する。そして、上記抵抗上昇量が第2水準(閾値ΔR4)を下回ると(S43にてYES)、ECU300がS44においてEV走行(ひいては、バッテリ100の放電)を再開した後、処理が図7のS31に戻る。S44の処理により、充電から放電への切替えが行なわれる。この処理は、本開示に係る「第2の充電/放電切替え」の一例に相当する。
上記のように、この実施の形態に係るECU300は、バッテリ100(ひいては、二次電池)の放電中に、指標X21を取得し(図7のS33)、指標X21によって示される電池抵抗の上昇量が第1水準(閾値ΔR3)を超えたとき(図7のS34にてYES)には、第1の充電/放電切替えを行ない(図8のS41)、第1の充電/放電切替え後に、指標X21を取得し(図8のS42)、指標X21によって示される電池抵抗の上昇量が第1水準よりも小さい第2水準(閾値ΔR4)を下回ったとき(図8のS43にてYES)には、第2の充電/放電切替えを行なう(図8のS44)。
この実施の形態に係るECU300は、放電要求がなくなる(すなわち、図7のS32でYESと判断される)まで、第1の充電/放電切替え(図8のS41)と第2の充電/放電切替え(図8のS44)とを交互に繰り返し行なうように構成される。こうした制御によれば、電池抵抗の上昇を、第1水準と同程度の電池抵抗までに抑えることが可能になる。
以上説明したように、この実施の形態に係るECU300によれば、バッテリ100(ひいては、二次電池)の放電中における電池抵抗の上昇(ひいては、それに伴う発熱量の上昇)を抑制することが可能になる。また、バッテリ100の発熱が抑制されることで、EV走行におけるエネルギー効率が向上する。
[他の実施の形態]
電池抵抗値の代わりに、電池抵抗に相関するパラメータ(たとえば、電解質の濃度むら、活物質の濃度むら、又は電池温度)を、指標X10,X11,X20,X21として用いてもよい。たとえば、電池電流に応じて電池温度の閾値を設定し、図4のS14、図7のS33において電池温度が閾値よりも高くなったことが検出されたときに、図4のS15、図7のS34において抵抗上昇量が第1水準を超えた(YES)と判断されるようにしてもよい。電池抵抗に相関するパラメータと電池抵抗との関係を示す情報を、予め記憶装置302に記憶しておいてもよい。
図4のS14、図7のS33で取得される指標X11、X21と、図5のS22、図7のS42で取得される指標X11、X21とは、異なる指標であってもよい。図4のS14、図7のS33でそれぞれ取得される指標X11、X21は、抵抗上昇量が第1水準を超えたときに起こる所定の第1現象の有無であってもよい。図4のS14、図7のS33で第1現象が起こったことが検出された場合に、図4のS15、図7のS34においてYESと判断されるようにしてもよい。図5のS22、図7のS42でそれぞれ取得される指標X11、X21は、抵抗上昇量が第2水準を下回ったときに起こる所定の第2現象の有無であってもよい。図5のS22、図7のS42で第2現象が起こったことが検出された場合に、図4のS23、図7のS43においてYESと判断されるようにしてもよい。第1現象及び第2現象は、バッテリ100の電力によって駆動される装置(たとえば、モータ)の動作の変化であってもよい。
電池制御装置が適用される車両1の構成は適宜変更可能である。また、バッテリ100の構成も適宜変更可能である。たとえば、バッテリ100に含まれる二次電池の種類はリチウムイオン二次電池に限られず、他の二次電池(たとえば、ニッケル水素二次電池)であってもよい。
上記各実施の形態では、電池制御装置(ECU300)が車両1に搭載されている。しかしこれに限られず、電池制御装置は、たとえばスマートフォン、電子キー、又はウェアラブルデバイスのような携帯機器に搭載されてもよい。
さらに、電池制御装置が適用される対象は、車両に限られず任意である。電池制御装置の適用対象は、たとえば、他の乗り物(船、飛行機等)であってもよいし、無人の移動体(無人搬送車(AGV)、農業機械、ドローン等)であってもよいし、建物(住宅、工場等)であってもよい。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 車両、2 充電システム、11,12 MG、20 エンジン、30 駆動輪、31 動力分割装置、32 駆動軸、40 PCU、60 充電リレー、70 充電ユニット、80 インレット、100 バッテリ、101 監視ユニット、110 放電リレー、120 電気負荷、301 演算装置、302 記憶装置、500 充電スタンド、501 電源、510 充電ケーブル、520 コネクタ。

Claims (1)

  1. 二次電池の充電中又は放電中に、その充電又は放電の開始時点からの電池抵抗の上昇量を示す指標を取得し、その指標によって示される電池抵抗の上昇量が第1水準を超えたときには、第1の充電/放電切替えを行ない、前記第1の充電/放電切替え後に、前記指標を取得し、その指標によって示される電池抵抗の上昇量が前記第1水準よりも小さい第2水準を下回ったときには、第2の充電/放電切替えを行なうように構成される、二次電池の充放電制御装置。
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