以下、添付する図面を参照して実施形態を詳細に説明する。各図面で提示された同一の参照符号は同一の部材を示す。
以下で説明する実施形態は様々な変更が加えられてもよい。以下で説明する実施形態は実施形態に対して限定しようとするものではなく、これに対する全ての変更、均等物ないし代替物を含むものとして理解しなければならない。
実施形態で用いる用語は、単に特定の実施形態を説明するために用いられたものであって、実施形態を限定しようとする意図は有しない。単数の表現は文脈上、明白にそうでないものと意味しない限り複数の表現を含む。本明細書において、「含む」又は「有する」等の用語は明細書上に記載された特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品又はこれを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであって、1つ又はそれ以上の他の特徴や数字、ステップ、動作、構成要素、部品又はこれを組み合わせたものなどの存在又は付加の可能性を予め排除しないものとして理解しなければならない。
そうでないものと定義されない限り、技術的であるか科学的な用語を含み、ここで用いられる全ての用語は、実施形態が属する技術分野で通常の知識を有する者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。一般的に用いられる予め定義されているような用語は、関連技術の文脈上で有する意味と一致する意味を有するものと解釈するべきであって、本出願で明白に定義しない限り、理想的であるか過度に形式的な意味と解釈されることはない。
また、添付図面を参照して説明することにおいて、図面符号に関係なく同一の構成要素は同一の参照符号を付与し、これに対する重複説明は省略することにする。実施形態の説明において関連の公知技術に対する具体的な説明が実施形態の要旨を不要に曖昧にすると判断される場合、その詳細な説明を省略する。
図1は、一実施形態に係る歩行補助装置を説明するための図である。図1を参照すると、歩行補助装置100は、ユーザに装着されてユーザの歩行を助ける。歩行補助装置100は、駆動器110、センサ部120、IMU(Inertial Measurement Unit)センサ130、及びコントローラ140を含む。図1では、腰タイプの歩行補助装置が示されているが、ここで、制限されるものではなく、下肢全体をサポートする形態と下肢の一部をサポートする形態に全て適用される。また、下肢の一部をサポートする形態で膝までサポートする形態、足首までサポートする形態、全身をサポートする形態に全て適用される。
駆動器110は、ユーザの左右腰関節を駆動させ、ユーザの右及び左腰部分に位置する。
センサ部120は、歩行時のユーザの左右腰関節の角度情報を測定する。センサ部120でセンシングされた左右腰関節の角度情報は、左右腰関節の角度、左右腰関節の角度の差、及び左右腰関節の運動方向のうち少なくとも1つを含んでもよい。一実施形態におけるセンサ部120は、駆動器110内に位置する。
他の一実施形態におけるセンサ部120は、ポテンショメータを含む。ポテンショメータは、ユーザの歩行動作によるR軸、L軸の関節角度又はR軸、L軸の関節角速度のうち少なくとも1つをセンシングしてもよい。
IMUセンサ130は、ユーザが歩行する時の加速度情報と姿勢情報とを測定する。例えば、IMUセンサ130は、ユーザの歩行動作によるX軸、Y軸、Z軸の加速度又はX軸、Y軸、Z軸の角速度のうち少なくとも1つをセンシングすることができる。歩行補助装置100は、IMUセンサ130で測定された加速度情報に基づいてユーザの足の着地時点を検出してもよい。ただし、センサ部120に足の着地時点を検出できるセンサ(例えば、圧力センサ(pressure sensor)、力センサ(force sensor))が含まれている場合、歩行補助装置100は、足の着地時点を検出できるセンサを用いてユーザの足の着地時点を検出することができる。
また、歩行補助装置100は、先に説明したセンサ部120及びIMUセンサ130の他に、歩行動作によるユーザの運動量又は生体信号などの変化をセンシングできる他のセンサ(例えば、筋電図センサ(Electro Myo Gram sensor:EMG sensor)を含んでもよい。
コントローラ140は、駆動器110がユーザの歩行を助けるための補助力(又は、補助トルク)を出力するよう、駆動器110を制御する。例えば、腰タイプの歩行補助装置110において、駆動器110は2つであってもよく、コントローラ140は駆動器110が駆動器110に対応する補助力を出力するよう、駆動器110に制御信号を出力してもよい。コントローラ140で出力された制御信号に基づいて、駆動器110は補助力を出力してもよい。ここで、補助力は、外部によって設定され得、コントローラ140が補助力を設定してもよい。
図2は、一実施形態に係る補助力設定装置を示すブロック図である。図2を参照すると、補助力設定装置200は、歩行補助装置と物理的に独立した別個の装置であってもよく、歩行補助装置の内部で論理的なモデルとして実現されてもよい。以下、歩行の基本単位はステップ又はストライドとする。ステップは、1つのヒールストライク(heel strike)で区分される。ここで、ヒールストライクは、ユーザの足の裏が地面についた状態を示す。また、ストライドは、2つのステップで構成される。
補助力設定装置200は、歩行データ受信部210、安定補助力設定部220、基本補助力設定部230、及び最終補助力設定部240を含む。
歩行データ受信部210は、センサから歩行動作によるユーザの運動量の変化をセンシングする歩行データを受信する。歩行データ受信部210は、ユーザの歩行動作を測定するセンサから歩行データを受信してもよく、外部装置から歩行データを受信してもよい。例えば、歩行データ受信部210は、ポテンショメータからユーザの左右腰関節に関する情報(例えば、R軸、L軸の関節角度又はR軸、L軸の関節角速度)を受信することができ、IMUセンサから左右腰関節の運動方向に関する情報(X軸、Y軸、Z軸の加速度又はX軸、Y軸、Z軸の角速度)を受信することもできる。また、歩行データ受信部210は、複数のIMUセンサ又は複数のポテンショメータから歩行データを受信することができる。一実施形態における歩行データ受信部210は、IMUセンサ、ポテンショメータ又は筋電図センサに限らず、歩行動作によるユーザの運動量の変化をセンシングできる全てのセンサから歩行データを受信する。例えば、歩行データ受信部210は、筋電図センサから歩行によるユーザの筋電図の変化を示す筋電図データを受信することができる。また、歩行データ受信部210は、圧力センサ又は力センサからユーザの歩行による圧力データ又は力データを受信することができる。
また、歩行データ受信部210は、ユーザの歩行動作を測定するセンサを含む外部装置から通信インターフェースを用いてユーザの歩行データを受信することもできる。以下、通信インターフェースは、WLAN(Wireless LAN)、WiFi(Wireless Fidelity)Direct、DLNA((登録商標)Digital Living Network Alliance)、Wibro(Wireless broadband)、Wimax(World Interoperability for Microwave Access)、HSDPA(High Speed Downlink Packet Access)などの無線インターネットインターフェースとブルートゥース(登録商標)(Bluetooth)、RFID(Radio Frequency Identification)、赤外線通信(Infrared Data Association;IrDA)、UWB(Ultra Wideband)、ZigBee、NFC(Near Field Communication)などの近距離通信インターフェースを含む。それだけでなく、通信インターフェースは、外部装置と通信を行うことができる全てのインターフェース(例えば、有線インターフェース)をも示す。
安定補助力設定部220は、歩行データに基づく少なくとも1つのインデックスの評価値を用いて安定補助力を設定する。安定補助力設定部220は、インデックス評価部、重み演算部、及び安定補助力演算部を含む。
インデックス評価部は、ユーザの歩行データに基づいて、ユーザの歩行安定度を示す少なくとも1つのインデックスの評価値を演算する。ここで、少なくとも1つのインデックスは歩行対称性、ストライドの長さ、ストライドの広さ、フットクリアランス、着地速度又は歩行比のうち少なくとも1つを含んでもよい。
一実施形態におけるインデックス評価部は、ストライドを基準として歩行データを分類し、分類される歩行データに基づいて少なくとも1つのインデックスの評価値を演算する。一例として、インデックス評価部は、IMUセンサから取得したZ軸の加速度を用いてストライドを基準として歩行データを分類することができる。他の一例として、インデックス評価部は、ユーザの足下に付着の圧力センサ又は力センサからユーザの足が地面と接触する時のセンシング値を受信し、受信したセンシング値を用いてストライドを基準として歩行データを分類することができる。ただし、これに限らず、インデックス評価部は、ステップを基準として分類された歩行データを用いてもよく、他の単位を基準として分類された歩行データを用いてもよい。
歩行対称性は、ユーザの両足が対称になる程度を示す。ユーザが歩行する際に、ユーザの足が振り上げられたり、固定されたり、ユーザの筋肉にかかる負荷が不均衡になる場合、ユーザの両足のうちのどちらか一方が弱くなり、左足及び右足の釣合いが維持されない場合もある。左足と右足の釣合いを維持するために、インデックス評価部は、歩行対称性をインデックスに含んでもよい。
ストライドの長さ(又は、歩幅)は、ユーザの歩行動作において、1つのストライドの上下の長さを示す。例えば、ストライドの長さは、固定された左足/右足を基準として左足/右足が振り上げられた後、再び左足/右足が固定される時までの長さを示す。ユーザの筋力が低下した場合、ストライドの長さが縮まり、それにより、ユーザの身体の動的エネルギ(dynamic energy)を歩行に十分に利用できなくなるため、筋肉に負担が誘発されて筋力の低下が加重され得る。このような悪循環を防止するために、インデックス評価部は、ストライドの長さをインデックスに含んでもよい。
ストライドの広さは、ユーザの歩行動作において、1つのストライドの左右幅を示す。ユーザの筋力が低下する場合、自ら均衡を維持するためにユーザは両足の幅を広く取ろうとする。この場合、身体の左右のバランスのために、腰関節の内転/外転筋に大きな負荷がかかり、腰関節の内転/外転筋が負荷に耐えられない場合、ユーザが転倒する可能性がある。このような危険を防止するために、インデックス評価部は、ストライドの広さをインデックスに含んでもよい。
フットクリアランスは、ユーザの足と地面との間隔(例えば、1つのストライドにおける足と地面との最大高さ、ユーザの足のつま先と地面との最大高さ)を示す。正常なユーザは、歩行時に振り上げた足の足首を十分に曲げることができる。一方、足首の筋肉の筋力が弱った場合、ユーザが歩行する際に、振り上げた足の足首を十分に曲げることができないため、足が垂れ下がり、そのために地面の障害物にユーザの足が衝突して転倒する可能性がある。このような危険を防止するために、インデックス評価部は、フットクリアランスをインデックスに含んでもよい。
着地速度は、ユーザの足が地面につく速度を示す。正常なユーザは、歩行時の振り上げた足が地面に着地する時点で速度を減速でき、それにより、地面に対する足の接触力が高まり、足が地面の衝撃を吸収できる。一方、筋力が低下したユーザは、足が地面に着地する時点で速度を十分に減速できず、それにより、滑って転倒する可能性がある。このような危険を防止するために、インデックス評価部は、着地速度をインデックスに含んでもよい。
また、歩行比は、ストライドの長さとケイデンス(cadence)との比率で定義される。ここで、ケイデンスは、所定の基準時間に対するストライドの個数を示す。歩行比は、ユーザがどれくらい効率的に歩行をするかを示す指標として用いられる。
また、インデックス評価部は、各インデックスを基準としてユーザの歩行が安定するか否かを判断するための閾値を予め設定してもよい。インデックス評価部は、各インデックスごとに評価値と閾値とを比較して、各インデックスを基準としてユーザの歩行が安定するか否かを判断してもよい。
一実施形態におけるインデックス評価部は、歩行データ中のユーザの左腰関節の角度の軌跡と右腰関節の角度の軌跡との類似度を推定し、推定された類似度を歩行対称性の評価値に決定することができる。ここで、左腰関節の角度の軌跡と右腰関節の角度の軌跡は1ステップの差であってもよい。
インデックス評価部は、下記の式(1)を用いて歩行対称性の評価値を決定する。
ここで、I
sym(n)はn回目のストライドにおける歩行対称性の評価値を示し、DTWはダイナミックタイムワーピング方式を示し、θ
l(n)はn回目のストライドにおける左腰関節の角度の軌跡を示し、θ
r(n)はn回目のストライドにおける右腰関節の角度の軌跡を示し、T
symは歩行対称性に対応する閾値を示す。
左足及び右足が交代に振り上げられるため、θl(n)及びθr(n)がそれぞれ測定される時間の間には一回目のステップにかかる時間程の違いが生じる可能性がある。
インデックス評価部は、ダイナミックタイムワーピングを用いて左辺のn回目のストライドにおける左腰関節の角度の軌跡及び右辺のn回目の右腰関節の角度の軌跡の間の類似度を推定してもよい。インデックス評価部は、推定された類似度をn回目のストライドにおける歩行対称性の評価値として決定してもよい。また、インデックス評価部は、評価値Isym(n)が閾値Tsym以下である場合、インデックス評価部は、n回目のストライドにおいて、歩行対称性を基準としてユーザの歩行が安定していると判断し、評価値Isym(n)が閾値Tsymより大きい場合、インデックス評価部は、n回目のストライドにおいて、歩行対称性を基準としてユーザの歩行が不安定であると判断する。
一実施形態におけるインデックス評価部は、左腰関節の角度範囲及び右腰関節の角度範囲を用いて平均ストライドの長さを推定して、平均ストライドの長さをストライドの長さに対する評価値として決定することができる。ここで、インデックス評価部は、正確性を高めるために、複数のストライドの間の左腰関節の角度範囲の平均及び右腰関節の角度範囲の平均を算出し、算出された平均を平均ストライドの長さで推定する。他の一実施形態におけるインデックス評価部は、ユーザの足下に装着された圧力センサ又は力センサからユーザの足が地面と接触する時のセンシング値を受信することができ、インデックス評価部は、受信したセンシング値を用いて平均ストライドの長さを推定することもできる。
インデックス評価部は、下記の式(2)を用いてストライドの長さの評価値を決定する。
ここで、I
str_l(r)(m)は左足(右足)のストライドの長さのm回目の評価値を示し、R
l(r)(n)はn個のストライドにおける左(右)腰関節の角度範囲を示し、T
str_l(r)は左足(右足)のストライドの長さに対応する閾値を示す。
例えば、nが100の場合、インデックス評価部は100個のストライドにおける左腰関節の角度範囲及び右腰関節の角度範囲の平均を算出することができる。ここで、インデックス評価部は、左腰関節の角度の最大値と最小値との間の範囲を左腰関節の角度範囲として推定し、右腰関節の角度の最大値と最小値との間の範囲を右腰関節の角度範囲として推定する。
また、評価値Istr_l(r)(m)が閾値Tstr_l(r)以上である場合、インデックス評価部はストライドの長さを基準としてユーザの歩行が安定していると判断し、評価値Istr_l(r)(m)が閾値Tstr_l(r)より小さい場合、インデックス評価部はストライドの長さを基準としてユーザの歩行が不安定であると判断する。
一実施形態におけるインデックス評価部は、歩行データから左腰関節の最大屈曲角度及び右腰関節の最大屈曲角度を抽出して、左腰関節の最大屈曲角度及び右腰関節の最大屈曲角度をフットクリアランスに対する評価値として決定することができる。正常なユーザは、歩行する際に、振り上げる足のつま先を足首の筋肉を用いて持ち上げるが、足首の筋肉の筋力が弱った歩行者は、腰関節の筋肉を用いて、振り上げる足全体を持ち上げるため、正常なユーザよりも振り上げる足のつま先を低く持ち上げる。それにより、左腰関節の最大屈曲角度及び右腰関節の最大屈曲角度は、足首の筋肉の筋力が正常であるか否かを示すことができるため、インデックス評価部は、左腰関節の最大屈曲角度及び右腰関節の最大屈曲角度をフットクリアランスの評価値として決定することができる。
インデックス評価部は、下記の式(3)を用いてフットクリアランスの評価値を決定する。
ここで、I
clr_l(r)(m)は左足(右足)のフットクリアランスのm回目の評価値を示し、M
l(r)(n)はn個のストライドにおける左足(右足)の屈曲角度を示し、max(M
l(r)(n))は左足(右足)の屈曲角度のうち最大屈曲角度を示し、T
clr_l(r)は左足(右足)のフットクリアランスに対応する閾値を示す。
例えば、nが100の場合、インデックス評価部は100個のストライドにおける左腰関節の最大屈曲角度及び右腰関節の最大屈曲角度を抽出することができる。
また、評価値Iclr_l(r)(m)が閾値Tclr_l(r)以上である場合、インデックス評価部はフットクリアランスを基準としてユーザの歩行が安定していると判断し、評価値Iclr_l(r)(m)が閾値Tclr_l(r)より小さい場合、インデックス評価部はフットクリアランスを基準としてユーザの歩行が不安定であると判断する。
重み演算部は、少なくとも1つのインデックスの評価値及び少なくとも1つのインデックスに対応する閾値の差に基づいて少なくとも1つのインデックスに対する重みを演算する。重み演算部は、下記の式(4)のように、重み演算部は、少なくとも1つのインデックスの評価値と少なくとも1つのインデックスに対応する閾値との差を正規化して少なくとも1つのインデックスに対する重みを演算する。
ここで、w
i_l(r)(k)は左足(右足)のインデックスiのk回目の重みを示し、I
i_l(r)(k)は左足(右足)のインデックスiのk回目の評価値を示し、T
i_l(r)(k)は左足(右足)のk回目の閾値を示し、V
i_l(r)は左足(右足)のインデックスiの正規化値(normalizing value)を示す。式(4)により、インデックスの評価値と閾値との差が大きいほど重みは増加され得る。一実施形態における重み演算部は、インデックス評価部において、ユーザの歩行が安定すると判断されたインデックスに対する重みを0に設定する。
安定補助力演算部は、少なくとも1つのインデックスに対応する初期安定補助力に重みを適用して安定補助力を演算する。ここで、安定補助力はユーザが安定して歩行できるように歩行補助装置が提供する力を示し、初期安定補助力は安定補助力の初期値を示すものであって、少なくとも1つのインデックスそれぞれに対応される。初期安定補助力は、予め設定されてもよく、安定補助力演算部が歩行データを基に設定してもよい。
一実施形態における安定補助力演算部は、歩行データ中の左腰関節の角度の軌跡及び右腰関節の角度の軌跡の差に基づいて歩行対称性に対する初期安定補助力を設定することができる。安定補助力演算部は、下記の式(5)〜式(7)により歩行対称性に対する初期安定補助力を設定する。
左足のストライド及び右足のストライドが始まる時点は、1ステップに要する時間程の差がある。前記の時間の差を考慮して左腰関節の角度及び右腰関節の角度の差が算出されてもよい。
一側面によると、前記の時間の差を考慮するために、変数pを用いることができる。変数pは、ストライドの軌跡を正規化した変数である。例えば、変数pは、ストライドの開始を0とし、ストライドの終わりを1とする全体ストライドの軌跡に対する位置を意味する。
変数pを用いてストライドが行われる時刻を正規化した時刻をNST(Normalized Stride Time)で定義する。
同一のNSTで、左腰関節の角度と右腰関節の角度との間の差は下記の式(5)を用いて算出される。
θ
r(p)及びθ
l(p)は、p NSTにおいて、右腰関節の角度及び左腰関節の角度をそれぞれ示す。
非対称を改善するための補助力は、下記の式(6)及び式(7)を用いて算出される。
t
s_r(l)は右足(左足)のストライド開始時刻であり、t
dは一回目のストライドの時間を示す。p
r(l)はt
s_r(l)以後の時刻tに対して右足(左足)のストライド軌跡におけるNSTを示す。
ここで、τ
pri_sym_l(t)は時刻tにより左足に提供される歩行対称性に対する初期安定補助力を示し、τ
pri_sym_r(t)は時刻tにより右足に提供される歩行対称性に対する初期安定補助力を示し、K
sym_lは左足に提供される歩行対称性に対する初期安定補助力のゲインを示し、K
sym_rは右足に提供される歩行対称性に対する初期安定補助力のゲインを示す。
式(7)を用いてts_r(l)以後の補助力が決定される。
一側面によると、一回目のストライドが終了された後、次のストライドが始まる時刻及びΔθ(p)が更新され、歩行対称性に対する安定補助力が繰り返し算出され得る。
また、ゲインKsym_l及びKsym_rが予め設定されてもよい。式(7)により、左腰関節の角度の軌跡及び右腰関節の角度の軌跡の差が発生する場合、安定補助力演算部は、左腰関節の角度の軌跡と右腰関節の角度の軌跡との差を相殺するように初期安定補助力を設定する。
一実施形態における安定補助力演算部は、ユーザの左足及び右足が交差する交差時点を抽出して、交差時点から所定時間の間のピークトルクをストライドの長さに対する初期安定補助力に設定することができる。ここで、所定時間及びピークトルクは予め設定される。安定補助力演算部は、下記の式(8)によりストライドの長さに対する初期安定補助力を設定する。
ここで、τ
pri_str_l(t)は時刻tにより左足に提供されるストライドの長さに対する初期安定補助力を示し、τ
pri_str_r(t)は時刻tにより右足に提供されるストライドの長さに対する初期安定補助力を示し、θ
l(t)は時刻tによる左腰関節の角度の軌跡を示し、θ
r(t)は時刻tによる右腰関節の角度の軌跡を示し、I
str_l(n)は左足のストライドの長さの評価値を示し、I
str_r(n)は右足のストライドの長さの評価値を示す。また、τ
str_peak_lは左足に提供されるストライドの長さに対するピークトルクを示し、τ
str_peak_rは右足に提供されるストライドの長さに対するピークトルクを示し、t
dur_lは左足に提供されるストライドの長さに対する初期安定補助力を提供する所定時間を示し、t
dur_rは右足に提供されるストライドの長さに対する初期安定補助力を提供する所定時間を示す。式(8)により、安定補助力演算部は、時刻tによる左腰関節の角度の軌跡θ
l(t)と時刻tによる右腰関節の角度の軌跡θ
r(t)とを用いて交差時点を抽出し、交差時点から所定時間t
dur_l及びt
dur_rの間の左足と右足とが互いに広がるようにピークトルクτ
str_peak_l及びτ
str_peak_rを提供する。
一実施形態における安定補助力演算部は、ユーザの振り上げた足が地面に近付く時点を抽出し、振り上げた足が地面に近付く時点から所定時間の間のピークトルクをフットクリアランスに対する初期安定補助力に設定することができる。ここで、所定時間及びピークトルクは予め設定される。安定補助力演算部は、下記の式(9)によりフットクリアランスに対する初期安定補助力を設定する。
ここで、τ
pri_clr_l(t)は時刻tにより左足に提供されるフットクリアランスに対する初期安定補助力を示し、τ
pri_clr_r(t)は時刻tにより右足に提供されるフットクリアランスに対する初期安定補助力を示し、θ
l(t)は時刻tによる左腰関節の角度の軌跡を示し、θ
r(t)は時刻tによる右腰関節の角度の軌跡を示し、I
clr_l(n)は左足のフットクリアランスの評価値を示し、I
clr_r(n)は右足のフットクリアランスの評価値を示す。また、τ
clr_peak_lは左足に提供されるフットクリアランスに対するピークトルクを示し、τ
clr_peak_rは右足に提供されるフットクリアランスに対するピークトルクを示し、t
dur_lは左足に提供されるフットクリアランスに対する初期安定補助力を提供する所定時間を示し、t
dur_rは右足に提供されるフットクリアランスに対する初期安定補助力を提供する所定時間を示す。式(9)により、安定補助力演算部は、左腰関節の角度の軌跡θ
l(t)と時刻tによる右腰関節の角度の軌跡θ
r(t)とを用いてユーザの振り上げた足が地面に近付く時点を推定し、ユーザの振り上げた足が地面に近付く時点から所定時間t
dur_l及びt
dur_rの間の左足及び右足をさらに高まるようにピークトルクτ
clr_peak_l及びτ
clr_peak_rを提供する。
また、安定補助力演算部は少なくとも1つのインデックスごとに、初期安定補助力に重みを適用して安定補助力を設定してもよい。一実施形態における安定補助力演算部は、下記の式(10)を用いて安定補助力を決定する。
ここで、τ
stab_l(r)(n)はn回目のストライドに左足(右足)に提供される安定補助力を示し、w
i_l(r)(k)は左足(右足)のインデックスiのk回目の重みを示し、τ
pri_i_l(r)(n)は左足(右足)に提供されるインデックスiに対する初期安定補助力を示す。
一実施形態における安定補助力演算部は、1つのストライドを周期で安定補助力を設定することができる。ここで、評価値及び重みが演算される周期はインデックスごとに相違する。例えば、安定補助力演算部は、歩行対称性に対する評価値及び重みを1つのストライドごとに演算し、ストライドの長さ及びフットクリアランスに対する評価値及び重みを100ストライドごとに演算する。この場合、安定補助力演算部は、1つのストライドを周期で安定補助力を設定する時、歩行対称性に対する評価値及び重みは1つのストライドごとに演算して演算された値を用い、ストライドの長さ及びフットクリアランスに対する評価値及び重みは、先に演算された値を用いることができる。
基本補助力設定部230は、歩行データに基づいてユーザの歩行動作による基本補助力を設定する。ここで、基本補助力は、補助力設定装置200が少なくとも1つのインデックスの評価値を考慮せずに、ユーザの歩行を補助するために基本的に設定する補助力を意味する。基本補助力設定部230は、AO(適応的オシレータ)ベースの基本補助力設定方式又はFSM(有限状態機械)ベースの基本補助力設定方式を用いて基本補助力を設定する。ここで、基本補助力設定部230がAOベースの基本補助力設定方式又はFSMベースの基本補助力設定方式のうちいずれかの基本補助力設定方式を選択するか否かは、通信インターフェースを用いて外部から選択されてもよく、基本補助力設定部230がユーザの筋力水準又は歩行パターンを分析して選択してもよい。
AOベースの基本補助力設定方式による場合、基本補助力設定部230は、AOに歩行データを適用してユーザの歩行動作の周期性(例えば、周波数パターン、位相パターン)を推定することができ、歩行動作の周期性に対応する補助力を基本補助力に設定することができる。ここで、各周期性に対応する補助力は予め設定される。一例として、AOベースの基本補助力設定方式により設定される基本補助力は、規則的に歩行を行うユーザ又は正常な歩行者の歩行速度で歩行を行うユーザに適合することができる。
FSMのベース補助力設定方式による場合、基本補助力設定部230は、複数の歩行状態を予めモデリングすることができ、FSMに歩行データを適用してモデリングされた複数の歩行状態のうちユーザの歩行動作と対応する歩行状態を認識することができる。また、基本補助力設定部230は、認識された歩行状態による補助力を基本補助力に設定してもよい。ここで、各歩行状態に対応する補助力は予め設定される。一例として、FSMベースの基本補助力設定方式により設定される基本補助力は、不規則的に歩行を行うユーザ又は正常な歩行者の歩行速度で歩行できないユーザに適合することができる。
また、補助力設定装置200は、歩行データに基づいてユーザの歩行動作を認識する歩行動作認識部をさらに含んでもよい。
歩行動作認識部は、歩行データに基づいてユーザが歩行動作を行うか否かを判断する。歩行動作認識部でユーザが歩行動作を行うと判断される場合、基本補助力設定部230は歩行データに基づいて基本補助力を設定する。また、歩行動作認識部でユーザが歩行動作を行わないと判断される場合、基本補助力設定部230は基本補助力を0に設定する。
最終補助力設定部240は、基本補助力と安定補助力とに基づいて最終補助力を設定する。一実施形態における最終補助力設定部240は、基本補助力と安定補助力とを合わせて最終補助力を設定する。また、最終補助力設定部240は、基本補助力及び安定補助力のうち絶対値が大きい値を最終補助力に設定する。また、他の一実施形態における最終補助力設定部240は、安定補助力だけを最終補助力に設定する。また、これに限らず、最終補助力設定部240は、基本補助力と安定補助力とを異なる方法で組合わせて最終補助力を設定する。
一実施形態における最終補助力設定部240は、通信インターフェースを用いて、安定補助力に関する情報、基本補助力に関する情報又は最終補助力に関する情報を外部装置(例えば、外部の歩行補助装置、サーバ)に送信することができる。
また、最終補助力設定部240は、歩行補助装置が安定補助力又は最終補助力を出力するよう歩行補助装置を制御してもよい。それにより、最終補助力設定部240によって制御される歩行補助装置は、安定補助力又は最終補助力によりユーザが安定して歩行するように補助して、ユーザが転倒する危険を防止することができる。
図3は、他の一実施形態に係る補助力設定装置を示すブロック図である。図3を参照すると、補助力設定装置300は、インデックス評価部310、重み演算部320、及び補助力設定部330を含む。
インデックス評価部310は、ユーザの歩行データに基づいてユーザの歩行安定度を示す少なくとも1つのインデックスの評価値を演算してもよい。ここで、少なくとも1つのインデックスは、歩行対称性、ストライドの長さ、ストライドの広さ、フットクリアランス、着地速度又は歩行比のうち少なくとも1つを含んでもよい。
インデックス評価部310は、ストライドを基準として歩行データを分類し、分類された歩行データに基づいて少なくとも1つのインデックスの評価値を演算してもよい。ここで、インデックス評価部310は、上述した式(1)を用いて歩行対称性の評価値を演算し、上述した式(2)を用いてストライドの長さの評価値を演算し、上述した式(3)を用いてフットクリアランスの評価値を演算する。また、インデックス評価部310は、各インデックスごとに評価値と閾値とを比較して、各インデックスを基準としてユーザの歩行が安定するか可かを判断する。
重み演算部320は、少なくとも1つのインデックスの評価値及び少なくとも1つのインデックスに対応する閾値の差に基づいて少なくとも1つのインデックスに対する重みを演算する。ここで、重み演算部320は、上述した式(4)のように、少なくとも1つのインデックスの評価値と少なくとも1つのインデックスに対応する閾値の差を正規化して少なくとも1つのインデックスに対する重みを演算する。
補助力設定部330は、少なくとも1つのインデックスに対応する初期安定補助力に重みを適用して安定補助力を設定する。
補助力設定部330は、歩行データに基づいて初期安定補助力を設定し、初期安定補助力に重みを適用して安定補助力を設定する。一例として、補助力設定部330は、上述した式(7)を用いて歩行対称性に対する初期安定補助力を設定し、上述した式(8)を用いてストライドの長さに対する初期安定補助力を設定し、上述した式(9)を用いてフットクリアランスに対する初期安定補助力を設定する。
また、補助力設定部330は、少なくとも1つのインデックスごとに、初期安定補助力に重みを適用して安定補助力を設定する。一例として、補助力設定部330は、上述した式(10)を用いて安定補助力を決定することができる。
また、補助力設定装置300は、歩行データに基づいてユーザの歩行動作による基本補助力を設定する基本補助力設定部を含んでもよい。
基本補助力設定部は、歩行データに基づいてユーザの歩行動作による基本補助力を設定する。基本補助力設定部は、AOベースの基本補助力設定方式又はFSMベースの基本補助力設定方式を用いて基本補助力を設定する。ここで、基本補助力設定部がAOベースの基本補助力設定方式又はFSMベースの基本補助力設定方式のうちいずれかの基本補助力設定方式を選択するか否かは、通信インターフェースを用いて外部から選択されてもよく、基本補助力設定部がユーザの筋力水準又は歩行パターンを分析して選択してもよい。
AOベースの基本補助力設定方式による場合、基本補助力設定部は、AOに歩行データを適用してユーザの歩行動作の周期性を推定し、歩行動作の周期性に対応する補助力を基本補助力に設定することができる。
FSMベースの補助力設定方式による場合、基本補助力設定部は、複数の歩行状態を予めモデリングすることができ、FSMに歩行データを適用してモデリングされた複数の歩行状態のうちユーザの歩行動作と対応する歩行状態を認識することができる。また、基本補助力設定部は、認識された歩行状態による補助力を基本補助力に設定してもよい。
また、補助力設定部330は、基本補助力と安定補助力とに基づいて最終補助力を設定する。一実施形態における補助力設定部330は、基本補助力と安定補助力とを合わせて最終補助力を設定することができる。また、補助力設定部330は、基本補助力及び安定補助力のうち絶対値が大きい値を最終補助力に設定する。また、他の一実施形態における補助力設定部330は、安定補助力だけを最終補助力に設定することができる。また、これに限らず、補助力設定部330は、基本補助力と安定補助力とを異なる方法で組合わせて最終補助力を設定する。
図4は、更なる一実施形態に係る補助力設定装置を示すブロック図である。図4を参照すると、補助力設定装置400は、歩行データ抽出部410、動作推定部420、選択部430、基本補助力設定部440、安定補助力設定部450、及び最終補助力設定部460を含む。
歩行データ抽出部410は、腰関節推定部411及び方向推定部412を含む。腰関節推定部411は、左右腰関節の角度、左右腰関節の速度、左右腰関節の角速度に関する情報を推定する。例えば、腰関節推定部411は、ポテンショメータから2軸関節角度データ、2軸関節角速度データを受信することができる。他の例として、腰関節推定部411は、モータエンコーダ(motor encoder)から左右腰関節の角度、速度又は角速度に関する情報を受信することができる。腰関節推定部411は、ポテンショメータ又はモータエンコーダから受信した情報を用いて腰関節に関する情報を推定する。
方向推定部412は、左右腰関節の運動方向に関する情報を推定する。例えば、方向推定部420は、IMUセンサからユーザの歩行動作によるX軸、Y軸、Z軸の加速度データ及びX軸、Y軸、Z軸の角速度データを受信して、IMUセンサから受信したデータを用いて左右腰関節の運動方向を推定することができる。
動作推定部420は、動作再構成部421、動作認識部422、及び環境認識部423を含む。動作再構成部421は、歩行データ抽出部410で取得した歩行データを用いてユーザの姿勢を推定してもよい。例えば、動作再構成部421は、腰関節推定部411で取得した腰関節に関する情報を用いて膝又は足首の姿勢を推定することができる。
動作認識部422は、歩行データ抽出部410で取得した歩行データを用いてユーザの動作(例えば、立っている動作、座っている動作、歩行する動作)を推定してもよい。
環境認識部423は、歩行データ抽出部410で取得した歩行データを用いてユーザの歩行環境を推定してもよい。例えば、環境認識部423は、歩行データ抽出部410で取得した歩行データを用いて平地環境、上り傾斜環境、下り傾斜環境、上り階段環境及び下り階段環境を認識することができる。また、これに限らず、環境認識部423は、上述した5つの歩行環境の他に他の歩行環境を認識することもできる。
選択部430は、基本補助力を設定するための方式を選択する。例えば、選択部430は、AOベースの基本補助力設定方式又はFSMベースの基本補助力設定方式を選択することができる。ここで、選択部430は、通信インターフェースを用いて外部から基本補助力設定方式を選択されてもよく、ユーザの筋力水準又は歩行パターンを分析して選択してもよい。
基本補助力設定部440は、歩行周期推定部441、第1基本補助力設定部442、歩行状態認識部443、及び第2基本補助力設定部444を含む。
選択部430でAOベースの基本補助力設定方式が選択される場合、歩行周期推定部441はAOに歩行データを適用してユーザの歩行動作の周期性を推定する。例えば、歩行周期推定部441は、AOに歩行データを適用してユーザの歩行による周期的な周波数パターン又は位相パターンを抽出することができる。第1基本補助力設定部442は、歩行動作の周期性に対応する補助力を基本補助力に設定する。例えば、第1基本補助力設定部442は、複数の周波数(位相)パターン及び複数の周波数(位相)パターンそれぞれに対応する補助力を予め設定することができる。第1基本補助力設定部442は、複数の周波数(位相)パターンのうち歩行周期推定部441で推定された周波数(位相)パターンと対応する周波数(位相)パターンを抽出し、複数の周波数(位相)パターンそれぞれに対応する補助力から、抽出された周波数(位相)パターンと対応する補助力を抽出する。
選択部430において、FSMベースの基本補助力設定方式が選択される場合、歩行周期推定部441は、FSMに歩行データを適用してモデリングされた複数の歩行状態のうちユーザの歩行動作と対応される歩行状態を認識することができる。例えば、歩行状態認識部443は、複数の歩行状態を予めモデリングすることができる。一例として、歩行状態認識部443は、右足が振り上げられた状態、両足が交差する状態、左足が振り上げられた状態で歩行状態を分類し、分類された歩行状態をモデリングすることができる。歩行状態認識部443は、FSMに歩行データを適用してユーザの歩行状態を認識する。また、歩行状態認識部443は、動作再構成部421で推定されたユーザの姿勢を用いてユーザの歩行状態を認識する。歩行状態認識部443は、モデリングされた複数の歩行状態のうち認識された歩行状態と対応される歩行状態を抽出してもよい。
第2基本補助力設定部444は、モデリングされた複数の歩行状態のうち抽出された歩行状態と対応される補助力を基本補助力に設定する。ここで、各歩行状態に対応する補助力は予め設定される。
安定補助力設定部450は、インデックス評価部451、重み演算部452、及び安定補助力決定部453を含む。
インデックス評価部451は、ストライドを基準として歩行データを分類し、分類された歩行データに基づいて少なくとも1つのインデックスの評価値を演算してもよい。ここで、インデックス評価部451は、上述した式(1)を用いて歩行対称性の評価値を演算し、上述した式(2)を用いてストライドの長さの評価値を演算し、上述した式(3)を用いてフットクリアランスの評価値を演算してもよい。また、インデックス評価部451は、各インデックスごとに評価値と閾値を比較し、各インデックスを基準としてユーザの歩行が安定するか否かを判断してもよい。
一実施形態では、動作認識部422でユーザが歩行しないと認識される場合、安定補助力を設定しなくてもよいため、インデックス評価部451は、少なくとも1つのインデックスに対する評価値を演算しなくてもよい。
重み演算部452は、少なくとも1つのインデックスの評価値及び少なくとも1つのインデックスに対応する閾値の差に基づいて少なくとも1つのインデックスに対する重みを演算する。ここで、重み演算部452は、上述した式(4)のように、少なくとも1つのインデックスの評価値と少なくとも1つのインデックスに対応する閾値との差を正規化して少なくとも1つのインデックスに対する重みを演算する。安定補助力決定部453は、歩行データに基づいて初期安定補助力を設定し、初期安定補助力に重みを適用して安定補助力を設定する。一例として、安定補助力決定部453は、上述した式(7)を用いて歩行対称性に対する初期安定補助力を設定し、上述した式(8)を用いてストライドの長さに対する初期安定補助力を設定し、上述した式(9)を用いてフットクリアランスに対する初期安定補助力を設定することができる。
安定補助力決定部453は、少なくとも1つのインデックスごとに、初期安定補助力に重みを適用して安定補助力を決定する。一例として、安定補助力決定部453は、上述した式(10)を用いて安定補助力を決定することができる。
最終補助力設定部460は、基本補助力設定部440で設定される基本補助力と安定補助力設定部450で設定される安定補助力とに基づいて最終補助力を設定する。最終補助力設定部460は、基本補助力と安定補助力とを合わせて最終補助力として設定してもよく、基本補助力及び安定補助力のうち絶対値が大きい値を最終補助力として設定してもよい。また、最終補助力設定部460は安定補助力だけを最終補助力として設定してもよい。
図5は、一実施形態に係る最終補助力の設定を説明するための動作フローチャートである。
図5を参照すると、補助力設定装置は、ユーザの歩行動作を認識する(S510)。補助力設定装置は、ユーザの動きをセンシングするセンサから歩行データを取得し、取得した歩行データを用いてユーザの動作を推定する。
補助力設定装置は、ユーザが歩行中であるか否かを判断する(S520)。ユーザが歩行しないと判断される場合、補助力設定装置は、安定補助力を0に設定するS560。
ユーザが歩行すると判断される場合、補助力設定装置は少なくとも1つのインデックスの評価値を演算する(S530)。一例として、補助力設定装置は、上述した式(1)を用いて歩行対称性の評価値を演算し、上述した式(2)を用いてストライドの長さの評価値を演算し、上述した式(3)を用いてフットクリアランスの評価値を演算する。
また、補助力設定装置は、少なくとも1つのインデックスに対する重みを演算する(S540)。補助力設定装置は、少なくとも1つのインデックスの評価値及び少なくとも1つのインデックスに対応する閾値の差に基づいて少なくとも1つのインデックスに対する重みを演算してもよい。ここで、補助力設定装置は、上述した式(4)のように、少なくとも1つのインデックスの評価値と少なくとも1つのインデックスに対応する閾値との差を正規化して少なくとも1つのインデックスに対する重みを演算する。
また、補助力設定装置は、安定補助力を設定する(S550)。補助力設定装置は、歩行データに基づいて初期安定補助力を設定し、初期安定補助力に重みを適用して安定補助力を設定する。一例として、補助力設定装置は、上述した式(7)を用いて歩行対称性に対する初期安定補助力を設定し、上述した式(8)を用いてストライドの長さに対する初期安定補助力を設定し、上述した式(9)を用いてフットクリアランスに対する初期安定補助力を設定することができる。また、補助力設定装置は、少なくとも1つのインデックスごとに、初期安定補助力に重みを適用して安定補助力を設定する。一例として、補助力設定装置は、上述した式(10)を用いて安定補助力を決定することができる。
また、補助力設定装置は、歩行データに基づいてユーザの歩行動作による基本補助力を設定する(S570)。補助力設定装置は、AOベースの基本補助力設定方式又はFSMベースの基本補助力設定方式を用いて基本補助力を設定する。AOベースの基本補助力設定方式による場合、補助力設定装置は、AOに歩行データを適用してユーザの歩行動作の周期性を推定し、歩行動作の周期性に対応する補助力を基本補助力に設定することができる。FSMベースの補助力設定方式による場合、補助力設定装置は、複数の歩行状態を予めモデリングすることができ、FSMに歩行データを適用して、モデリングされた複数の歩行状態のうちユーザの歩行動作と対応する歩行状態を認識することができる。また、基本補助力設定部は、認識された歩行状態による補助力を基本補助力に設定する。
また、補助力設定装置は、安定補助力と基本補助力とを組合わせて最終補助力を設定する(S580)。補助力設定装置は、基本補助力と安定補助力最終補助力とを設定してもよく、基本補助力及び安定補助力のうち絶対値が大きい値を最終補助力として設定してもよい。また、補助力設定装置は安定補助力だけを最終補助力に設定してもよい。
図6は、一実施形態に係る基本補助力の設定を説明するための図である。図6を参照すると、図はユーザの歩行による歩行データの変化を示す。図の横軸は時間を示し、縦軸は腰関節の角度又は腰関節の速度を示す。
時点611で右足は振り上げを止めることができ、時点612で左足は振り上げられて右足と交差でき、時点613で左足は振り上げを止めることができ、時点614で右足は振り上げられて左足と交差でき、時点615で右足は時点611のように振り上げを止めることができる。つまり、時点611〜時点615における歩行動作はストライドを示し、時点611〜時点613における歩行動作は右足に関するステップを示し、時点613〜時点615における歩行動作は左足に関するステップを示す。点線621は左腰関節の角度を示し、実線622は右腰関節の角度を示し、点線631は左腰関節の速度を示し、実線632は右腰関節の速度を示す。
一実施形態における補助力設定装置は、時点611、612、613、及び614での4つの歩行状態それぞれを予めモデリングすることができる。補助力設定装置は、FSMベースの補助力設定方式により、FSMに左右腰関節の角度情報621、622及び左右腰関節の速度情報631、632を適用して、モデリングされた4つの歩行状態のうちユーザの歩行動作に対応する歩行状態を認識してもよい。また、補助力設定装置は、モデリングされた4つの歩行状態に対応する補助力を予め設定し、補助力設定装置は、モデリングされた4つの歩行状態のうちユーザの歩行動作と認識される歩行状態による補助力を基本補助力に設定する。
更なる一実施形態における補助力設定装置は、AOベースの基本補助力設定方式により、AOに左右腰関節の角度情報621、622及び左右腰関節の速度情報631、632を適用してユーザの歩行動作の周期性(例えば、位相パターン)を推定することができる。補助力設定装置は、各周期性に対応する補助力を予め設定し、推定された歩行動作の周期性に対応する補助力を基本補助力に設定する。
図7A及び図7Bは、一実施形態に係る歩行対称性に対する評価値の演算を説明するための図である。図7A及び図7Bを参照すると、図7Aはユーザの歩行による腰関節の角度の変化を示す。図7Aの横軸は時間を示し、縦軸は腰関節の角度を示す。
時点711で左足は振り上げを止めることができ、時点712で右足は振り上げられて左足と交差でき、時点713で右足は振り上げを止めることができ、時点714で左足は振り上げられて右の足と交差でき、時点715で左足は振り上げを止めることができる。また、時点716で右足は振り上げられて左足と交差でき、時点717で右足は時点713のように振り上げを止めることができる。時点711〜時点715における歩行動作は右足に関する1つのストライドを示し、時点713〜時点717における歩行動作は左足に関する1つのストライドを示す。また、時点711〜時点713における歩行動作及び時点715〜時点717における歩行動作は左足のステップを示し、時点713〜時点715における歩行動作は右足のステップを示す。実線721は右腰関節の角度を示し、点線722は左腰関節の角度を示す。
補助力設定装置は、右腰関節の角度の軌跡721と左腰関節の角度の軌跡722との類似度を推定し、推定された類似度を歩行対称性の評価値として決定してもよい。補助力設定装置は、時点711〜時点715における右腰関節の角度の軌跡と時点713〜時点717における左腰関節の角度の軌跡との差を算出してもよい。ここで、時点711〜時点715における右腰関節の角度の軌跡と時点713〜時点717における左腰関節の角度の軌跡とは1つのステップ間隔である。
図7Bは、時点711〜時点715における右腰関節の角度の軌跡(実線731)と時点713〜時点717における左腰関節の角度の軌跡(点線732)との差733を示す。図7Bにおいて、横軸はNSTを示し、縦軸は腰関節の角度を示す。
補助力設定装置は、上述した式(1)を用いて歩行対称性の評価値を演算する。補助力設定装置は、ダイナミックタイムワーピングを右腰関節の角度の軌跡731と左腰関節の角度の軌跡732との差733に適用して右腰関節の角度の軌跡731と左腰関節の角度の軌跡732との類似度を推定し、推定された類似度を時点711〜時点717における歩行対称性の評価値で算出してもよい。また、補助力設定装置は、評価値と歩行対称性に対する閾値とを比較して歩行対称性を基準としてユーザの歩行が安定するか否かを判断してもよい。
一実施形態に係る歩行対称性に対する初期安定補助力の設定を説明するための図である。
図8A及び図8Bを参照すると、図8Aはユーザの歩行による腰関節の角度の変化を示し、図8Bはユーザの歩行による初期安定補助力を示す。図8Aの横軸はNSTを示し、縦軸は腰関節の角度を示す。図8Bの横軸はNSTを示し、縦軸は初期安定補助力を示す。
時点811で右足は振り上げを止めることができ、時点812で左足は振り上げられて右足と交差でき、時点813で左足は振り上げを止めることができ、時点814で右足は振り上げられて左足と交差でき、時点815で右足は時点811のように振り上げを止めることができる。時点811〜時点815における歩行動作はストライドを示し、時点811〜時点813における歩行動作は右足に関するステップを示し、時点813〜時点815における歩行動作は左足に関するステップを示す。
図8Aにおいて、実線821は右腰関節の角度を示し、点線822は左腰関節の角度を示し、図8Bにおいて、実線861は右足に提供される初期安定補助力を示し、点線862は左足に提供される初期安定補助力を示す。
補助力設定装置は、上述した式(5)〜式(7)によって、NST軸上に表れた右腰関節の角度の軌跡821と左腰関節の角度の軌跡822との差に予め決められたゲインをかけて初期安定補助力を設定する。右足に提供される初期安定補助力861を設定するために、補助力設定装置は、左腰関節の角度の軌跡822に右腰関節の角度の軌跡821を引いた値に右足に提供される初期安定補助力のゲインをかける。また、左足に提供される初期安定補助力862を設定するために、補助力設定装置は、右腰関節の角度の軌跡821に左腰関節の角度の軌跡822を引いた値に左足に提供される初期安定補助力のゲインをかける。
右足に対する初期安定補助力は、時点811から適用され、左足に対する初期安定補助力は、時点813から適用される。
それにより、補助力設定装置は左腰関節の角度の軌跡822と右腰関節の角度の軌跡821との差が相殺されるように右足に提供される初期安定補助力861及び左足に提供される初期安定補助力862を設定することができる。
一実施形態に係るストライドの長さに対する初期安定補助力の設定を説明するための図である。
図9を参照すると、図9はユーザの歩行による初期安定補助力を示す。図9の横軸はNSTを示し、縦軸は初期安定補助力を示す。
時点911で右足は振り上げを止めることができ、時点912で左足は振り上げられて右足と交差でき、時点913で左足は振り上げを止めることができ、時点914で右足は振り上げられて左足と交差でき、時点915で右足は時点911のように振り上げを止めることができる。時点911〜時点915における歩行動作はストライドを示し、時点911〜時点913における歩行動作は右足に関するステップを示し、時点913〜時点915における歩行動作は左足に関するステップを示す。図9において、実線921は右足に提供される初期安定補助力を示し、点線922は左足に提供される初期安定補助力を示す。
補助力設定装置は、上述した式(8)によって、左腰関節の角度の軌跡と右腰関節の角度の軌跡を用いて右足と左足との交差時点を抽出し、交差時点から所定時間の間のピークトルクをストライドの長さに対する初期安定補助力に設定する。ここで、所定時間及びピークトルクは予め設定される。図9の例において、補助力設定装置は、時点912及び時点914を右足と左足の交差時点で抽出することができる。補助力設定装置は、時点912及び時点914から所定時間の間の左足及び右足にピークトルクを提供するように右足に提供される初期安定補助力921及び左足に提供される初期安定補助力922を設定する。それにより、補助力設定装置は、時点912及び時点914から所定時間の間の左足と右足が互いに広がるように右足に提供される初期安定補助力921及び左足に提供される初期安定補助力922を設定することができる。
図10は、一実施形態に係るフットクリアランスに対する初期安定補助力の設定を説明するための図である。図10を参照すると、図10はユーザの歩行による初期安定補助力を示す。図10の横軸はNSTを示し、縦軸は初期安定補助力を示す。
時点1011で右足は振り上げを止めることができ、時点1012で左足は振り上げられて右足と交差でき、時点1013で左足は振り上げを止めることができ、時点1014で右足は振り上げられて左足と交差でき、時点1015で右足は時点1011のように振り上げを止めることができる。時点1011〜時点1015における歩行動作はストライドを示し、時点1011〜時点1013における歩行動作は右足に関するステップを示し、時点1013〜時点1015における歩行動作は左足に関するステップを示す。図10において、実線1021は右足に提供される初期安定補助力を示し、点線1022は左足に提供される初期安定補助力を示す。
補助力設定装置は、上述した式(9)によって、左腰関節の角度の軌跡と右腰関節の角度の軌跡とを用いてユーザの振り上げる足が地面に近付く時点を抽出し、振り上げる足が地面に近付く時点から所定時間の間のピークトルクをフットクリアランスの初期安定補助力として設定する。ここで、所定時間及びピークトルクは予め設定される。図10の例において、補助力設定装置は、時点1012と時点1013との間の時点を左足が地面に近付く時点で抽出することができ、時点1014と時点1015との間の時点を右足が地面に近付く時点で抽出することができる。
補助力設定装置は、時点1012と時点1013との間の時点から所定時間の間の左足にピークトルクを提供するよう左足に提供される初期安定補助力1022を設定し、時点1014と時点1015との間の時点から所定時間の間の右足にピークトルクを提供するよう右足に提供される初期安定補助力1021を設定する。それにより、補助力設定装置は、時点1012と時点1013との間の時点から所定時間の間の左足がより高くなるよう初期安定補助力1022を設定し、時点1014と時点1015との間の時点から所定時間の間の右足がより高くなるよう初期安定補助力1021を設定することができる。
図11は、一実施形態に係る補助力の設定を説明するための図である。図11を参照すると、補助力設定装置は、歩行補助装置1110又は外部装置(例えば、サーバ)1120内に含まれる。
一実施形態では、補助力設定装置が歩行補助装置1110に含まれる場合、補助力設定装置は、歩行補助装置1110に含まれるセンサから歩行動作によるユーザの運動量の変化をセンシングする歩行データを受信することができる。補助力設定装置は、歩行データに基づいて少なくとも1つのインデックスの評価値を演算し、評価値及び少なくとも1つのインデックスに対応する閾値の差に基づいて少なくとも1つのインデックスに対する重みを演算してもよい。ここで、補助力設定装置は、通信インターフェースを用いて、外部装置1120から少なくとも1つのインデックスに対応する閾値に関する情報を受信する。また、補助力設定装置は、歩行データに基づいて少なくとも1つのインデックスに対応する初期安定補助力を設定し、初期安定補助力に重みを適用して安定補助力を設定する。補助力設定装置は、歩行データに基づいて基本補助力を設定し、基本補助力と安定補助力とを組合わせて最終補助力を設定する。補助力設定装置は、最終補助力を出力するように歩行補助装置1110を制御してもよい。また、補助力設定装置は、ユーザの歩行データ、少なくとも1つのインデックスの評価値、重み、初期安定補助力、基本補助力、及び最終補助力を通信インターフェースを用いて外部装置1120に送信してもよい。
他の一実施形態では、補助力設定装置が外部装置1120に含まれる場合、補助力設定装置は、通信インターフェースを用いて、歩行補助装置1110に含まれたセンサがユーザの運動量の変化をセンシングする歩行データを歩行補助装置1110から受信することができる。補助力設定装置は、受信した歩行データに基づいて少なくとも1つのインデックスの評価値を演算し、評価値及び少なくとも1つのインデックスに対応する閾値の差に基づいて少なくとも1つのインデックスに対する重みを演算してもよい。ここで、少なくとも1つのインデックスに対応する閾値は予め決められる。また、補助力設定装置は、歩行データに基づいて少なくとも1つのインデックスに対応する初期安定補助力を設定し、初期安定補助力に重みを適用して安定補助力を設定する。補助力設定装置は、歩行データに基づいて基本補助力を設定し、基本補助力と安定補助力とを組合わせて最終補助力を設定する。補助力設定装置は、歩行補助装置1110が最終補助力により駆動されるよう、通信インターフェースを用いて歩行補助装置1110に制御信号を送信してもよい。歩行補助装置1110は、制御信号により最終補助力を出力してもよい。
図12は、一実施形態に係る補助力の提供のためのインターフェースを説明するための図である。図12を参照すると、歩行補助装置1210は、通信インターフェースを用いてウェアラブル装置1220又はモバイル装置1230から動作モードが選択される。
一側面によると、動作モードは、第1動作モード及び第2動作モードを含む。第1動作モードは、歩行補助装置1210がユーザに歩行に対する補助力を提供するモードである。第2動作モードは、歩行補助装置1210がユーザの転倒を防止するための補助力を提供するモードである。
例えば、第1動作モードが選択される場合、転倒防止のための補助力が考慮され得ない。他の例として、第2動作モードが選択される場合、歩行補助装置1210は、歩行のための補助力及び転倒防止のための補助力が全て考慮された最終補助力を算出することができる。
他の一側面によると、歩行補助装置1210は、センサ(図示せず)から歩行動作によるユーザの運動量の変化をセンシングする歩行データを受信する。センサは、歩行補助装置1210と有線通信又は無線通信とを用いて接続されてもよい。
歩行補助装置1210は、歩行データに基づいてインデックスの評価値を演算してもよい。歩行補助装置1210は、評価値及びインデックスに対応する閾値の差に基づいてインデックスに対する重みを演算してもよい。歩行補助装置1210は、歩行データに基づいてインデックスに対応する初期安定補助力を設定し、初期安定補助力に重みを適用して安定補助力を設定してもよい。歩行補助装置1210は、歩行データに基づいて基本補助力を設定し、基本補助力と安定補助力とを組合わせて最終補助力を設定してもよい。歩行補助装置1210は、第1モードが選択される場合、設定された最終補助力を出力することができる。
更なる一側面によると、歩行補助装置1210は、通信インターフェースを用いてウェアラブル装置1220又はモバイル装置1230でインデックスの評価値、初期安定補助力、安定補助力、基本補助力又は最終補助力に関する情報を送信する。ウェアラブル装置1220又はモバイル装置1230は、歩行補助装置1110から受信する情報を表示してもよい。例えば、図12の例のように、ウェアラブル装置1220又はモバイル装置1230は、最終補助力を設定するためにストライドの長さに対するインデックスが反映されたという情報を表示することができる。
図13は、一実施形態に係る歩行補助装置を示すブロック図である。図13を参照すると、歩行補助装置1300は、歩行データ受信部1310、安定補助力設定部1320、基本補助力設定部1330、最終補助力設定部1340、及び駆動制御部1350を含む。
歩行データ受信部1310は、ユーザの歩行データを受信する。
安定補助力設定部1320は、歩行データに基づく少なくとも1つのインデックスの評価値を用いて安定補助力を設定する。
基本補助力設定部1330は、歩行データに基づいてユーザの歩行動作による基本補助力を設定する。
最終補助力設定部1340は、安定補助力と基本補助力に基づいて最終補助力を設定する。
歩行データ受信部1310、安定補助力設定部1320、基本補助力設定部1330、及び最終補助力設定部1340は、図2の歩行データ受信部210、安定補助力設定部220、基本補助力設定部230、及び最終補助力設定部240で説明された内容がそのまま適用されるため、より詳細な説明は省略する。
駆動制御部1350は、最終補助力に基づいて歩行補助装置の駆動を制御する。一実施形態における歩行補助装置は、ユーザの左右腰関節を駆動させる駆動器を含み、駆動器が最終補助力を出力するよう駆動器を制御する。例えば、駆動制御部1350は、駆動器が最終補助力に対応するゲインを出力するよう駆動器に制御信号を送信することができる。この場合、駆動器は、制御信号により最終補助力に対応するゲインを出力する。それにより、歩行補助装置は、最終補助力によりユーザが安定して歩行できるように補助して、ユーザの転倒の危険を防止することができる。
図14は、一実施形態に係る補助力設定方法を示した方法のフローチャートである。図14を参照すると、補助力設定装置は、ユーザの歩行データを受信する(S1410)。
また、補助力設定装置は、歩行データに基づく少なくとも1つのインデックスの評価値を用いて安定補助力を設定してもよい(S1420)。また、補助力設定装置は、歩行データに基づいてユーザの歩行動作による基本補助力を設定してもよい(S1430)。また、補助力設定装置は、安定補助力と基本補助力に基づいて最終補助力を設定してもよい(S1440)。
図14に示された一実施形態に係る補助力設定方法は、図1〜図13で説明された内容がそのまま適用されるため、より詳細な説明は省略する。
図15は、他の一実施形態に係る補助力設定方法を示した方法のフローチャートである。図15を参照すると、補助力設定装置は、ユーザの歩行データに基づいてユーザの歩行安定度を示す少なくとも1つのインデックスの評価値を演算する(S1510)。
また、補助力設定装置は、評価値及び少なくとも1つのインデックスに対応する閾値の差に基づいて少なくとも1つのインデックスに対する重みを演算してもよい(S1520)。
また、補助力設定装置は、少なくとも1つのインデックスに対応する初期安定補助力に重みを適用して安定補助力を設定してもよい(S1530)。
図15に示された他の一実施形態に係る補助力設定方法は、図1〜図13で説明された内容がそのまま適用されるため、より詳細な説明は省略する。
図16は、一実施形態に係る歩行補助方法を示した方法のフローチャートである。図16を参照すると、歩行補助装置は、ユーザの歩行データを受信する(S1610)。
また、歩行補助装置は、歩行データに基づく少なくとも1つのインデックスの評価値を用いて安定補助力を設定してもよい(S1620)。また、歩行補助装置は、歩行データに基づいてユーザの歩行動作による基本補助力を設定してもよい(S1630)。
また、歩行補助装置は、安定補助力と基本補助力とに基づいて最終補助力を設定してもよい(S1640)。また、歩行補助装置は、最終補助力に基づいて歩行補助装置の駆動を制御してもよい(S1650)。
図16に示された他の一実施形態に係る歩行補助方法は、図1〜図13で説明された内容がそのまま適用されるため、より詳細な説明は省略する。
上述のように、実施形態が所定の実施形態と図面によって説明されたとしても、該当技術分野で通常の知識を有する者であれば、前記の記載から多様な修正及び変形が可能である。例えば、説明された技術が説明された方法と異なる順序で行われるか、及び/又は説明されたシステム、構造、装置、回路などの構成要素が説明された方法と異なる形態で結合又は組合わせるか、他の構成要素又は均等物によって代替、置換されても適切な結果が達成されてもよい。