JP2020110408A - 遊技機 - Google Patents

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JP2020110408A
JP2020110408A JP2019004149A JP2019004149A JP2020110408A JP 2020110408 A JP2020110408 A JP 2020110408A JP 2019004149 A JP2019004149 A JP 2019004149A JP 2019004149 A JP2019004149 A JP 2019004149A JP 2020110408 A JP2020110408 A JP 2020110408A
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雅也 田中
Masaya Tanaka
雅也 田中
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Abstract

【課題】効果音によって遊技の興趣を高めることができる遊技機を提供する。【解決手段】始動条件の成立に基づき所定の乱数を抽出し、変動表示ゲームの始動記憶として記憶する始動記憶手段(遊技制御装置)と、始動記憶に対応する始動記憶表示(飾り特図始動記憶表示)を表示装置41に表示する始動記憶表示制御手段(演出制御装置)と、変動表示ゲームに関連した演出を実行する演出制御手段(演出制御装置)と、を備え、始動記憶表示の表示態様には、静止画態様と、動画態様と、があり、演出制御手段は、始動記憶表示の表示態様を静止画態様から動画態様へ切り替える切替演出と、切替演出の実行を示唆する示唆演出と、始動記憶表示を動画態様で表示する保留演出と、を実行可能であり、示唆演出は、効果音の出力を伴う演出(効果音ありの演出)であり、保留演出は、効果音の出力を伴わない演出(効果音なしの演出)である。【選択図】図51

Description

本発明は、始動条件の成立に基づき複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを実
行し、当該変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合に遊技者に遊技価値を付与する
特別遊技状態を発生する遊技機に関する。
従来、遊技を統括的に制御する遊技制御手段と、遊技制御手段からの指令に対応して遊
技の演出を行う複数の演出装置を制御する演出制御手段と、を備える遊技機であって、複
数の演出装置は、所定の効果音を出力可能な音源装置を含み、演出制御手段は、遊技の演
出に対応して音源装置に効果音信号を出力し、音源装置は、演出制御手段により出力され
る効果音信号に基づいて、所定の効果音を出力する遊技機(例えば特許文献1参照)が知
られている。
特開2014−4003号公報
従来の遊技機では、効果音が出力されても、遊技の興趣を十分に高めることができない
場合があった。
本発明の目的は、効果音によって遊技の興趣を高めることが可能な遊技機を提供するこ
とである。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
始動条件の成立に基づき複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを実行し、当該
変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状
態を発生する遊技機において、
前記始動条件の成立に基づき所定の乱数を抽出し、前記変動表示ゲームの始動記憶とし
て記憶する始動記憶手段と、
前記始動記憶に対応する始動記憶表示を表示装置に表示する始動記憶表示制御手段と、
前記変動表示ゲームに関連した演出を実行する演出制御手段と、を備え、
前記始動記憶表示の表示態様には、静止画態様と、動画態様と、があり、
前記演出制御手段は、
前記始動記憶表示の表示態様を前記静止画態様から前記動画態様へ切り替える切替演出
と、
前記切替演出の実行を示唆する示唆演出と、
前記始動記憶表示を前記動画態様で表示する保留演出と、を実行可能であり、
前記示唆演出は、効果音の出力を伴う演出であり、
前記保留演出は、効果音の出力を伴わない演出であることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、
始動条件の成立に基づき複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを実行し、当該
変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状
態を発生する遊技機において、
前記始動条件の成立に基づき所定の乱数を抽出し、前記変動表示ゲームの始動記憶とし
て記憶する始動記憶手段と、
前記始動記憶に対応する始動記憶表示を表示装置に表示する始動記憶表示制御手段と、
前記変動表示ゲームに関連した演出を実行する演出制御手段と、を備え、
前記始動記憶表示の表示態様には、第1動画態様と、第2動画態様と、があり、
前記演出制御手段は、
前記始動記憶表示の表示態様を前記第1動画態様から前記第2動画態様へ切り替える切
替演出と、
前記切替演出の実行を示唆する示唆演出と、
前記始動記憶表示を前記第2動画態様で表示する保留演出と、を実行可能であり、
前記示唆演出は、効果音の出力を伴う演出であり、
前記保留演出は、効果音の出力を伴わない演出であることを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、
始動条件の成立に基づき複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを実行し、当該
変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状
態を発生する遊技機において、
前記始動条件の成立に基づき所定の乱数を抽出し、前記変動表示ゲームの始動記憶とし
て記憶する始動記憶手段と、
前記始動記憶に対応する始動記憶表示を表示装置に表示する始動記憶表示制御手段と、
前記変動表示ゲームに関連した演出を実行する演出制御手段と、を備え、
前記始動記憶表示の表示態様には、動画態様と、静止画態様と、があり、
前記演出制御手段は、
前記始動記憶表示の表示態様を前記動画態様から前記静止画態様へ切り替える切替演出
と、
前記切替演出の実行を示唆する示唆演出と、
前記始動記憶表示を前記静止画態様で表示する保留演出と、を実行可能であり、
前記示唆演出は、効果音の出力を伴う演出であり、
前記保留演出は、効果音の出力を伴わない演出であることを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、
始動条件の成立に基づき複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを実行し、当該
変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状
態を発生する遊技機において、
前記始動条件の成立に基づき所定の乱数を抽出し、前記変動表示ゲームの始動記憶とし
て記憶する始動記憶手段と、
前記始動記憶に対応する始動記憶表示を表示装置に表示する始動記憶表示制御手段と、
前記変動表示ゲームに関連した演出を実行する演出制御手段と、を備え、
前記始動記憶表示の表示態様には、第1静止画態様と、第2静止画態様と、があり、
前記演出制御手段は、
前記始動記憶表示の表示態様を前記第1静止画態様から前記第2静止画態様へ切り替え
る切替演出と、
前記切替演出の実行を示唆する示唆演出と、
前記始動記憶表示を前記第2静止画態様で表示する保留演出と、を実行可能であり、
前記示唆演出は、効果音の出力を伴う演出であり、
前記保留演出は、効果音の出力を伴わない演出であることを特徴とする。
本発明によれば、効果音によって遊技の興趣を高めることができる。
本発明の一実施形態の遊技機を前面側から見た斜視図である。 遊技盤の正面図である。 入賞装置を説明する図である。 遊技機の制御系の構成例を示すブロック図である。 遊技機の制御系の構成例を示すブロック図である。 メイン処理を説明するフローチャートである。 メイン処理を説明するフローチャートである。 初期値乱数更新処理を説明するフローチャートである。 タイマ割込み処理を説明するフローチャートである。 払出コマンド送信処理を説明するフローチャートである。 入賞口スイッチ/状態監視処理を説明するフローチャートである。 特図ゲーム処理を説明するフローチャートである。 始動口スイッチ監視処理を説明するフローチャートである。 ハード乱数取得処理を説明するフローチャートである。 特図始動口スイッチ共通処理を説明するフローチャートである。 特図保留情報判定処理を説明するフローチャートである。 特図普段処理を説明するフローチャートである。 (a)は特図1変動開始処理を説明するフローチャートであり、(b)は特図2変動開始処理を説明するフローチャートである。 特図変動中処理を説明するフローチャートである。 特図表示中処理を説明するフローチャートである。 普図ゲーム処理を説明するフローチャートである。 普図普段処理を説明するフローチャートである。 普図変動中処理を説明するフローチャートである。 普図表示中処理を説明するフローチャートである。 普図当り中処理を説明するフローチャートである。 外部情報編集処理を説明するフローチャートである。 外部情報編集処理を説明するフローチャートである。 演出制御装置でのメイン処理を説明するフローチャートである。 受信コマンドチェック処理を説明するフローチャートである。 受信コマンド解析処理を説明するフローチャートである。 先読み図柄系コマンド処理を説明するフローチャートである。 先読み変動系コマンド処理を説明するフローチャートである。 変動系コマンド処理を説明するフローチャートである。 変動演出設定処理を説明するフローチャートである。 前兆演出の一例を説明する図である。 前兆演出の一例を説明する図である。 前兆演出の一例を説明する図である。 前兆演出の一例を説明する図である。 前兆演出の一例を説明する図である。 前兆演出の一例を説明する図である。 前兆演出の一例を説明する図である。 前兆演出の一例を説明する図である。 前兆演出の一例を説明する図である。 前兆演出の変形例の一例を説明する図である。 前兆演出の変形例の一例を説明する図である。 前兆演出の変形例の一例を説明する図である。 前兆演出の変形例の一例を説明する図である。 保留変化演出の一例を説明する図である。 保留変化演出の一例を説明する図である。 保留変化演出の一例を説明する図である。 示唆演出、切替演出、保留演出の一例を説明する図である。
〔第1実施形態〕
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施
形態の遊技機の説明図である。
本実施形態の遊技機10は前面枠12を備え、該前面枠12は外枠(支持枠)11にヒ
ンジ13を介して開閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30(図2参照)は前面枠
12の表側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。また、前面枠(本体枠)
12には、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス(透明部材)14を備えたガラス枠15
(透明板保持枠)が取り付けられている。
また、ガラス枠15の上部には、内部にランプ及びモータを内蔵した照明装置(ムービ
ングライト)16や払出異常報知用のランプ(LED)17が設けられている。また、ガ
ラス枠15の左右には内部にランプ等を内蔵し装飾や演出のための発光をする枠装飾装置
18や、音響(例えば、効果音)を発するスピーカ(上スピーカ)19aが設けられてい
る。さらに、前面枠12の下部にもスピーカ(下スピーカ)19bが設けられている。
また、前面枠12の下部には、図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿21(
貯留皿)、遊技機10の裏面側に設けられている払出ユニットから払い出された遊技球が
流出する上皿球出口22、上皿21が一杯になった状態で払い出された遊技球を貯留する
下皿(受皿)23及び打球発射装置の操作部24等が設けられている。さらに、上皿21
の上縁部には、遊技者からの操作入力を受け付ける操作手段をなす演出操作部550が設
けられている。この演出操作部550は、遊技者からの押圧操作入力を受け付けるための
演出ボタンスイッチ25aを内蔵した演出ボタン25であり、さらに、演出ボタン25の
上面(押圧面)には、遊技者からの接触操作入力を受け付けるためのタッチパネル29が
設けられている。また、前面枠12下部右側には、前面枠12やガラス枠15を開放した
り施錠したりするための鍵26が設けられている。
なお、本実施形態ではタッチパネル29を演出ボタン25と一体的に設けたが、タッチ
パネル29は、演出ボタン25と別体であってもよく、例えば、演出ボタン25の近傍に
サブ表示装置を設け、そのサブ表示装置の表示面にタッチパネル29を設けてもよい。
また、上皿21上方のガラス枠15の前面には、遊技者が隣接する球貸機から球貸しを
受ける場合に操作する球貸ボタン27、球貸機のカードユニットからプリペイドカードを
排出させるために操作する排出ボタン28、プリペイドカードの残高を表示する残高表示
部(図示省略)等が設けられている。この実施形態の遊技機10においては、遊技者が上
記操作部24を回動操作することによって、打球発射装置が上皿21から供給される遊技
球を遊技盤30前面の遊技領域32に向かって発射する。また、遊技者が演出操作部55
0を操作することによって、表示装置41(図2参照)における変動表示ゲーム(飾り特
図変動表示ゲーム)において、遊技者の操作を介入させた演出等を行うことができる。
次に、図2を用いて遊技盤30の一例について説明する。図2は、本実施形態の遊技盤
30の正面図である。
遊技盤30の表面には、ガイドレール31で囲われた略円形状の遊技領域32が形成さ
れている。遊技領域32は、遊技盤30の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース3
3及びガイドレール31に囲繞されて構成される。遊技領域32には、ほぼ中央に表示装
置41を備えたセンターケース(遊技演出構成体)40が配置されている。表示装置41
は、センターケース40に設けられた凹部に、センターケース40の前面より奥まった位
置に取り付けられている。すなわち、センターケース40は表示装置41の表示領域の周
囲を囲い、表示装置41の表示面よりも前方へ突出し周囲の遊技領域32から遊技球が飛
び込みにくくするように形成されている。
表示装置41(変動表示装置)は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン
管)等の表示画面を有する装置で構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表
示領域)には、複数の識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタ
や演出効果を高める背景画像等の遊技に関する情報が表示される。表示装置41の表示画
面においては、識別情報として割り当てられた複数の特別図柄が変動表示(可変表示)さ
れて、特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームが行われる。また、表示画
面には遊技の進行に基づく演出のための画像(例えば、大当り表示画像、ファンファーレ
表示画像、エンディング表示画像等)が表示される。
また、センターケース40の右上部には、動作することによって遊技の演出を行う盤演
出装置44が備えられている。盤演出装置44は、先端部にサブ表示装置42が取り付け
られたアームを2本備えており、アームが基端部を中心に回動することによって、サブ表
示装置42を、表示装置41に対して前後方向に重なる状態と重ならない状態とに変換さ
せることが可能となっている。
遊技領域32におけるセンターケース40の下方右側には、普図変動表示ゲームの開始
条件を与える普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。普図始動ゲ
ート34に入賞した遊技球は、ゲートスイッチ34a(図4参照)により検出される。
また、遊技領域32におけるセンターケース40の下方左側には、三つの一般入賞口3
5が配置され、センターケース40の下方右側であって普図始動ゲート34よりも下側に
は、一つの一般入賞口35が配置されている。これら一般入賞口35に入賞した遊技球は
、入賞口スイッチ35a(図4参照)により検出される。
また、普図始動ゲート34の左方には、第2特図変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲー
ム)の開始条件を与える普通変動入賞装置37(始動入賞口、始動入賞領域)が設けられ
ている。
普通変動入賞装置37は、上端側が右側に倒れる方向に回動することで開放して遊技球
が流入し易い状態に変換可能な可動部材37bと、遊技球の流入を規制する隔壁37dと
を備えている。可動部材37bは、常時は起立することで隔壁37dとの間隔を遊技球の
直径以下にした状態、すなわち遊技球が流入できない閉じた閉状態(遊技者にとって不利
な状態)を保持している。そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様とな
った場合には、駆動装置としての普電ソレノイド37c(図4参照)によって、普通変動
入賞装置37に遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられ
るようになっている。普通変動入賞装置37に入賞した遊技球は、始動口2スイッチ37
a(図4参照)により検出される。
さらに、普通変動入賞装置37の下方には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球
を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な特別変動入賞装置(大入賞口)3
8が配設されている。
特別変動入賞装置38は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になってい
るアタッカ形式の開閉扉38cを有しており、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結
果如何によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放状態(
遊技者にとって有利な状態)に変換する。すなわち、特別変動入賞装置38は、例えば、
駆動装置としての大入賞口ソレノイド38b(図4参照)により駆動される開閉扉38c
によって開閉される大入賞口を備え、特別遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開い
た状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の
遊技価値(賞球)を付与するようになっている。なお、大入賞口の内部(入賞領域)には
、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としての大入賞口スイッチ(カウント
スイッチ)38a(図4参照)が配設されている。本実施形態の遊技機では、大入賞口ス
イッチ38aが2つ設けられ、大入賞口内に流入した遊技球は何れかの大入賞口スイッチ
38aに検出されるようになっている。このように大入賞口スイッチ38aを複数設ける
ことで、大入賞口内に流入した遊技球を迅速に検出できる。
また、センターケース40の下方には、第1特図変動表示ゲーム(特図1変動表示ゲー
ム)の開始条件を与える第1始動入賞口36(始動入賞口、始動入賞領域)および第2特
図変動表示ゲーム(特図2変動表示ゲーム)の開始条件を与える第2始動入賞口97(始
動入賞口、始動入賞領域)を備える入賞装置90が設けられている。
入賞装置90は、上部の流入口90aに流入した遊技球を内部で第1始動入賞口36と
第2始動入賞口97とに交互に振り分ける振分部材92を備えている(図3参照)。第1
始動入賞口36に入賞した遊技球は、始動口1スイッチ36a(図4参照)によって検出
され、第2始動入賞口97に入賞した遊技球は、始動口3スイッチ97a(図4参照)に
よって検出される。
また、入賞装置90の下方には、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト
口30aが設けられている。
図3(a)〜(c)は、本実施形態の入賞装置90の正面図であって、前カバー部材を
取り外した状態を示す図である。
図3(a)に示すように、入賞装置90は、その内部のうち、流入口90aの直下とな
る位置に振分部材92を備えている。また、振分部材92の左下方には第1始動入賞口3
6が配され、振分部材92の右下方には第2始動入賞口97が配されている。
さらに、振分部材92や第1始動入賞口36、第2始動入賞口97の前方を覆うように
前カバー部材が設けられている。この前カバー部材は、入賞装置90内の遊技球の挙動を
視認可能なように透明又は半透明となっている。
振分部材92は、前後方向に沿った軸ピン92aを中心として回動可能であり、軸ピン
92aが配される位置から上方へ延出する上腕部92bと左方へ延出する左腕部92cと
右方へ延出する右腕部92dとを有している。3つの腕部のうちの上腕部92bの左方に
は、当該上腕部92bと左腕部92cとによって遊技球を一時的に保持する左保持部92
eが形成され、上腕部92bの右方には、当該上腕部92bと右腕部92dとによって遊
技球を一時的に保持する右保持部92fが形成されている。
振分部材92は、上腕部92bが常に上を向いた状態で、図3(b)に示すように左保
持部92eが流入口90aに流入した遊技球を受け入れ可能な位置と、図3(c)に示す
ように右保持部92fが流入口90aに流入した遊技球を受け入れ可能な位置との間で回
動可能となっている。
図3(b)に示すように、左保持部92eが流入口90aに流入した遊技球を受け入れ
可能な位置にある場合は、右保持部92fが第2始動入賞口97へ向けて遊技球を流下さ
せた状態となる。
また、図3(c)に示すように、右保持部92fが流入口90aに流入した遊技球を受
け入れ可能な位置にある場合は、左保持部92eが第1始動入賞口36へ向けて遊技球を
流下させた状態となる。
また、図3(a)に示すように、振分部材92のうち、上腕部92bの後方には、振分
部材側磁石96aが取り付けられている。また、振分部材92が前方から装着されるベー
ス部材93のうち、上腕部92bが垂直になった際に振分部材側磁石96aと対向する位
置には、ベース部材側磁石96bが取り付けられている。振分部材側磁石96aとベース
部材側磁石96bとは対向する側の極が同じ極となるように取り付けられており、磁石9
6a,96bの反発力によって、振分部材92は上腕部92bが垂直になった状態で留ま
らずに左右の何れかへ回動するように付勢されている。これにより、振分部材92の回動
が停止した状態では、左保持部92eと右保持部92fの何れかが必ず流入口90aに流
入した遊技球を受け入れ可能な状態となる。
図3(b),(c)に示すように、流入口90aに流入した遊技球は、左保持部92e
と右保持部92fのうちの流入口90aに向いて受け入れ可能な状態となっている一方の
保持部で保持される。一方の保持部で遊技球が保持されると、遊技球の重さによって振分
部材92は当該一方の保持部の方向へ回動し、保持された遊技球は振分部材92が回動し
た方向にある第1始動入賞口36または第2始動入賞口97へ向けて流下する。
すなわち、図3(b)に示すように左保持部92eで流入した遊技球を受けると振分部
材92が遊技球の重さによって左に回動して第1始動入賞口36へ遊技球を案内した後、
図3(c)に示すように右保持部92fが次の遊技球を受入可能な状態で停止する。そし
て、図3(c)に示すように右保持部92fで流入した遊技球を受けると振分部材92が
遊技球の重さによって右に回動して第2始動入賞口97へ遊技球を案内した後、図3(b
)に示すように左保持部92eが次の遊技球を受入可能な状態で停止する。
保持部92e,92fから流下した遊技球は第1始動入賞口36または第2始動入賞口
97へ流入する可能性が高いが流入しないこともあり、流入しなかった場合は入賞装置9
0の外へ流出する。特に、保持部92e,92fへ流入する際の勢いが強いと第1始動入
賞口36または第2始動入賞口97へ流入しない可能性が高い。なお、必ず何れかの始動
入賞口に入賞するように構成しても良い。
また、振分部材92が回動することによって、遊技球を保持していた保持部ではない他
方の保持部が流入口90aに向いて受け入れ可能な状態となる。そして、次回受け入れら
れた遊技球は当該他方の保持部側にある入賞口へ誘導される。これにより、順次流入口9
0aへ流入する遊技球は第1始動入賞口36と第2始動入賞口97とに交互に振り分けら
れることとなる。
本実施形態の遊技機10においては、遊技球が流下する遊技領域32のうち、センター
ケース40の左方の領域が左側遊技領域とされ、センターケース40の右方の領域が右側
遊技領域とされている。そして、遊技者が発射勢を調節して左側遊技領域へ遊技球を発射
(いわゆる左打ち)することで入賞装置90への入賞を狙うことができ、右側遊技領域へ
遊技球を発射(いわゆる右打ち)することで普図始動ゲート34や普通変動入賞装置37
や特別変動入賞装置38への入賞を狙うことができるようになっている。
また、遊技領域32の外側(ここでは遊技盤30の右下部)には、特図変動表示ゲーム
をなす第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲーム及び普図始動ゲート34への入
賞をトリガとする普図変動表示ゲームの表示や、各種情報を表示する一括表示装置50が
設けられている。
一括表示装置50は、7セグメント型の表示器(LEDランプ)等で構成された第1特
図変動表示ゲーム用の特図1表示器(第1特図変動表示部)51a(D1)及び第2特図
変動表示ゲーム用の特図2表示器(第2特図変動表示部)51b(D2)と、LEDラン
プで構成された普図変動表示ゲーム用の変動表示部(普図表示器)52(D10,D18
)と、同じくLEDランプで構成された各変動表示ゲームの始動記憶数報知用の記憶表示
部53,54,55(D11〜D16)とを備える。
また、一括表示装置50には、左打ちよりも右打ちの方が有利な遊技状態であることを
報知する第1遊技状態表示部(第1遊技状態表示器、右打ち報知部)56(D8)、時短
状態が発生すると点灯して時短状態発生を報知する第2遊技状態表示部(第2遊技状態表
示器、時短状態報知部)57(D9)、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高
確率状態となっていることを表示する第3遊技状態表示部(第3遊技状態表示器、確率状
態表示部)58(D17)、大当り時のラウンド数(特別変動入賞装置38の開閉回数)
を表示するラウンド表示部59(D3〜D7)が設けられている。なお、一括表示装置5
0には、更に、大当りが発生すると点灯して大当り発生を報知する表示部(表示器)等が
設けられていてもよい。
特図1表示器51aと特図2表示器51bにおける特図変動表示ゲームは、例えば変動
表示ゲームの実行中、すなわち、表示装置41において飾り特図変動表示ゲームを行って
いる間は、中央のセグメントを点滅駆動させて変動中であることを表示する。なお、本実
施形態の場合、特図1表示器51aにおける特図変動表示ゲームにおいては、中央のセグ
メントに加えて7セグの右方下側に設けられた8番目のセグメントも点滅駆動させて変動
中であることを表示するようにし、特図1と特図2との区別が可能なように構成されてい
る。そして、ゲームの結果が「はずれ」のときは、はずれの結果態様として例えば中央の
セグメント(特図1であれば加えて右方下側の8番目のセグメント)を点灯状態にし、ゲ
ームの結果が「当り」のときは、当りの結果態様(特別結果態様)としてはずれの結果態
様以外の結果態様(例えば、数字や記号)を点灯状態にしてゲーム結果を表示する。
普図表示器52は、変動中はランプを点滅させて変動中であることを表示し、所定時間
後にゲームの結果に応じた点灯態様や点灯色としてゲーム結果を表示する。
また、普図保留表示器55は、普図表示器52の変動開始条件となる普図始動ゲート3
4の始動記憶数(=保留数)を複数のLEDの消灯、点滅、点灯により表示する。
特図1保留表示器53は、特図1表示器51aにおいて表示される第1特図変動表示ゲ
ームの実行権利である第1始動記憶(特図1保留)の数を複数のLEDの消灯、点滅、点
灯により表示する。
特図2保留表示器54は、特図2表示器51bにおいて表示される第2特図変動表示ゲ
ームの実行権利である第2始動記憶(特図2保留)の数を、複数のLEDの消灯、点滅、
点灯により表示する。
第1遊技状態表示部(右打ち報知部)56は、LEDランプ等で構成され、例えば、右
打ちよりも左打ちの方が有利な遊技状態(通常打ち状態)の場合にはランプを消灯状態に
し、左打ちよりも右打ちの方が有利な遊技状態(右打ち状態)の場合にはランプを点灯状
態にする。
第2遊技状態表示部(時短状態報知部)57は、LEDランプ等で構成され、例えば、
時短状態が発生していない通常の遊技状態の場合(時短未作動時)にはランプを消灯状態
にし、時短状態が発生している場合(時短作動時)にはランプを点灯状態にする。
第3遊技状態表示部(確率状態表示部)58は、LEDランプ等で構成され、例えば、
遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が低確率状態(通常確率状態)の場合にはラ
ンプを消灯状態にし、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態(確変状
態)の場合にはランプを点灯状態にする。
ラウンド表示部59は、LEDランプ等で構成され、例えば、大当りに基づく特別遊技
状態中でない場合にはランプを消灯状態にし、特別遊技状態中には特別結果に応じて選択
されたラウンド数に対応するランプを点灯状態にする。
本実施形態の遊技機10では、図示しない発射装置から遊技領域32に向けて遊技球(
パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技
領域32内の各所に配置された障害釘や風車等の方向転換部材によって転動方向を変えな
がら遊技領域32を流下し、普図始動ゲート34、一般入賞口35、第1始動入賞口36
、第2始動入賞口97、普通変動入賞装置37又は特別変動入賞装置38に入賞するか、
遊技領域32の最下部に設けられたアウト口30aへ流入し遊技領域32から排出される
。そして、一般入賞口35、第1始動入賞口36、第2始動入賞口97、普通変動入賞装
置37又は特別変動入賞装置38に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた
数の賞球が、払出制御装置200(図4参照)によって制御される払出ユニットから、ガ
ラス枠15の上皿21又は下皿23に排出される。
一方、普図始動ゲート34内には、該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出する
ための非接触型のスイッチなどからなるゲートスイッチ34a(図4参照)が設けられて
おり、遊技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34内を通過すると、ゲー
トスイッチ34aにより検出されて普図変動表示ゲームが行われる。また、普図変動表示
ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われ、その普図変動表
示ゲームが終了していない状態や、普図変動表示ゲームが当って普通変動入賞装置37が
開状態に変換されている場合に、普図始動ゲート34を遊技球が通過すると、普図始動記
憶数の上限数(例えば、4個)未満ならば、普図始動記憶数が加算(+1)されて普図始
動記憶が1つ記憶されることとなる。この普図始動入賞の記憶数は、一括表示装置50の
普図保留表示器55に表示される。また、普図始動記憶には、普図変動表示ゲームの結果
を決定するための当り判定用乱数値(当り乱数値)が記憶されるようになっていて、この
当り判定用乱数値を判定値に参照して当該普図変動表示ゲームの結果を決定する。この当
り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示ゲームが当りとなって特定
の結果態様(普図特定結果)が導出されることとなる。
普図変動表示ゲームは、一括表示装置50に設けられ、LEDにより構成された変動表
示部(普図表示器)52で表示されるようになっており、このLEDの点灯態様や点灯色
が普通識別情報(普図、普通図柄)をなす。なお、普図表示器52を表示装置で構成し、
普通識別情報として例えば数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動
表示させた後、停止表示させて結果を表示するように構成しても良い。この普図変動表示
ゲームの停止表示が普図特定結果となれば、普図の当りとなって、普通変動入賞装置37
の可動部材37bが所定時間開放される開状態となる。これにより、普通変動入賞装置3
7の内部の第2始動入賞口へ遊技球が入賞し易くなり、第2特図変動表示ゲームが実行さ
れる回数が多くなる。
第1始動入賞口36への入賞球、第2始動入賞口97への入賞球、及び普通変動入賞装
置37への入賞球は、それぞれは内部に設けられた始動口1スイッチ36a、始動口3ス
イッチ97a、及び始動口2スイッチ37aによって検出される。第1始動入賞口36へ
入賞した遊技球は第1特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、第1始動記憶と
して所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶されるとともに、第2始動入賞口97や
普通変動入賞装置37へ入賞した遊技球は第2特図変動表示ゲームの始動入賞球として検
出され、第2始動記憶として所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶される。また、
この始動入賞球の検出時にそれぞれ始動記憶情報として大当り乱数値や大当り図柄乱数値
、並びに各変動パターン乱数値が抽出され、抽出された乱数値は、遊技制御装置100(
図4参照)内の特図記憶領域(RAMの一部)に特図始動記憶として各々所定回数(例え
ば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この特図始動記憶の記憶数は、一括表
示装置50の始動入賞数報知用の記憶表示部(特図1保留表示器53、特図2保留表示器
54)に表示されるとともに、センターケース40の表示装置41においても飾り特図始
動記憶表示として表示される。
遊技制御装置100は、第1始動入賞口36、第2始動入賞口97、若しくは普通変動
入賞装置37への入賞、又はそれらの始動記憶に基づいて、特図1表示器51a(変動表
示装置)又は特図2表示器51b(変動表示装置)で第1又は第2特図変動表示ゲームを
行う。第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームは、複数の特別図柄(特図、
識別情報)を変動表示したのち、所定の結果態様を停止表示することで行われる。また、
表示装置(画像表示装置)41にて複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラク
タ図柄等)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。そ
して、特図変動表示ゲームの結果として、特図1表示器51a若しくは特図2表示器51
bの表示態様が特別結果態様(特別結果)となった場合には、大当りとなって特別遊技状
態(いわゆる、大当り状態)となる。また、これに対応して表示装置41に表示される飾
り特図変動表示ゲームの結果態様も特別結果態様となる。
表示装置41における飾り特図変動表示ゲームは、例えば、表示装置41において前述
した数字等で構成される飾り特別図柄(識別情報)を左変動表示領域(第1特別図柄)、
右変動表示領域(第2特別図柄)、中変動表示領域(第3特別図柄)のそれぞれにおいて
各図柄を識別困難な速さで変動表示(高速変動)する。そして、所定時間後に変動してい
る図柄を左変動表示領域、右変動表示領域、中変動表示領域の順に順次停止させて、左変
動表示領域、右変動表示領域、中変動表示領域の各々で停止表示された識別情報により構
成される結果態様により特図変動表示ゲームの結果を表示することで行われる。また、表
示装置41では、特図始動記憶数に対応する飾り特別図柄による変動表示ゲームを行うと
ともに、興趣向上のためにキャラクタの出現など多様な演出表示が行われる。
なお、特図1表示器51a、特図2表示器51bは、別々の表示器でも良いし同一の表
示器でも良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように各特図変動表示ゲーム
が表示される。また、表示装置41も、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲー
ムで別々の表示装置や別々の表示領域を使用するとしても良いし、同一の表示装置や表示
領域を使用するとしても良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように飾り特
図変動表示ゲームが表示される。また、遊技機10に特図1表示器51a、特図2表示器
51bを備えずに、表示装置41のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い
また、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態で、且つ
、始動記憶数が0の状態で、第1始動入賞口36(若しくは、第2始動入賞口97や普通
変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、始動権利の発生に伴って始動記憶が記憶され
て、始動記憶数が1加算されるととともに、直ちに始動記憶に基づいて、第1特図変動表
示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始され、この際に始動記憶数が1減算される。
一方、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が直ちに開始できない状態、
例えば、既に第1若しくは第2特図変動表示ゲームが行われ、その特図変動表示ゲームが
終了していない状態や、特別遊技状態となっている場合に、第1始動入賞口36(若しく
は、第2始動入賞口97や普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、始動記憶数が
上限数未満ならば、始動記憶数が1加算されて始動記憶が1つ記憶されることになる。そ
して、始動記憶数が1以上となった状態で、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示
ゲーム)が開始可能な状態(前回の特図変動表示ゲームの終了若しくは特別遊技状態の終
了)となると、始動記憶数が1減算されるとともに、記憶された始動記憶に基づいて第1
特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始される。以下の説明において、第
1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームを区別しない場合は、単に特図変動表示
ゲームと称する。
なお、特に限定されるわけではないが、第1始動入賞口36内の始動口1スイッチ36
a、第2始動入賞口97内の始動口3スイッチ97a、普通変動入賞装置37内の始動口
2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、大入賞口スイッチ3
8aには、磁気検出用のコイルを備え該コイルに金属が近接すると磁界が変化する現象を
利用して遊技球を検出する非接触型の磁気近接センサ(以下、近接スイッチと称する)が
使用されている。また、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイ
ッチ63や前面枠(本体枠)12等に設けられた本体枠開放検出スイッチ64には、機械
的な接点を有するマイクロスイッチを用いることができる。
図4は、本実施形態のパチンコ遊技機10の制御システムのブロック図である。
遊技機10は遊技制御装置100を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御
する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコ
ンと称する)111を有するCPU部110と、入力ポートを有する入力部120と、出
力ポートやドライバなどを有する出力部130と、CPU部110と入力部120と出力
部130との間を接続するデータバス140などからなる。
上記CPU部110は、アミューズメントチップ(IC)と呼ばれる遊技用マイコン(
CPU)111と、水晶振動子のような発振子を備え、CPUの動作クロックやタイマ割
込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)113など
を有する。遊技制御装置100及び該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイド
やモータなどの電子部品には、電源装置400で生成されたDC32V,DC12V,D
C5Vなど所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
電源装置400は、24Vの交流電源から上記DC32Vの直流電圧を生成するAC−
DCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V,DC5Vなどのより低いレベルの直
流電圧を生成するDC−DCコンバータなどを有する通常電源部410と、遊技用マイコ
ン111の内部のRAMに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部420
と、停電監視回路を有し、遊技制御装置100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信
号やリセット信号などの制御信号を生成して出力する制御信号生成部430などを備える
この実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されているが
、バックアップ電源部420及び制御信号生成部430は、別個の基板上あるいは遊技制
御装置100と一体、すなわち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30及
び遊技制御装置100は機種変更の際に交換の対象となるので、本実施形態のように、電
源装置400若しくは主基板とは別の基板にバックアップ電源部420及び制御信号生成
部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
上記バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで
構成することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン11
1(特に内蔵RAM)に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAMに記憶されたデー
タが保持されるようになっている。制御信号生成部430は、例えば通常電源部410で
生成された32Vの電圧を監視してそれが例えば17V以下に下がると停電発生を検出し
て停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電
源投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
また、遊技制御装置100にはRAM初期化スイッチ112が設けられている。このR
AM初期化スイッチ112が操作されると初期化スイッチ信号が生成され、これに基づき
遊技用マイコン111内のRAM111C及び払出制御装置200内のRAMに記憶され
ている情報を強制的に初期化する処理が行われる。特に限定されるわけではないが初期化
スイッチ信号は電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン111が実行す
るメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割
込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
遊技用マイコン111は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)111A
、読出し専用のROM(リードオンリメモリ)111B及び随時読出し書込み可能なRA
M(ランダムアクセスメモリ)111Cを備える。
ROM111Bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数
の判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM111Cは、遊技制御時にCPU111Aの作
業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM111B又はRAM11
1Cとして、EEPROMのような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい
また、ROM111Bは、例えば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ
状態の発生の有無などを規定する変動パターン(変動態様)を決定するための変動パター
ンテーブルを記憶している。変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている
変動パターン乱数1〜3をCPU111Aが参照して変動パターンを決定するためのテー
ブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるは
ずれ変動パターンテーブル、結果が大当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテ
ーブル等が含まれる。
ここでリーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置
が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特
別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)
となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、
既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をい
う。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示
結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からは
ずれていない表示態様をいう。そして、例えば、特別結果態様が揃った状態を維持しなが
ら複数の変動表示領域による変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態
に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示
される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に
決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条
件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、例えば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表
示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情
報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものであ
る場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同
一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。またこの他に、すべての
変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうち何れか二つの変動表示
領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報となった状態、
ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態から残りの一つの変動表
示領域を変動表示するようにしても良い。
そして、このリーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可
能性が異なる(期待値が異なる)リーチ演出として、ノーマルリーチ(Nリーチ)、スペ
シャル1リーチ(SP1リーチ)、スペシャル2リーチ(SP2リーチ)、スペシャル3
リーチ(SP3リーチ)が設定されている。なお、期待値は、リーチなし<ノーマルリー
チ<スペシャル1リーチ<スペシャル2リーチ<スペシャル3リーチの順に高くなるよう
になっている。また、このリーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様
が導出される場合(大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになってい
る。すなわち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定する場合(はず
れとなる場合)における変動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生
した状態は、リーチ状態が発生しない場合に比べて大当りとなる可能性の高い状態である
CPU111Aは、ROM111B内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装
置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したりソレノイドや
表示装置の駆動信号を生成して出力して遊技機10全体の制御を行う。また、図示しない
が、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの当りを判定するための大当り乱数や
大当りの図柄を決定するための大当り図柄乱数、特図変動表示ゲームでの変動パターン(
各種リーチやリーチ無しの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定
するための変動パターン乱数、普図変動表示ゲームの当りを判定するための当り乱数等を
生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)に基
づいてCPU111Aに対する所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号や乱数
生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えてい
る。
また、CPU111Aは、特図変動表示ゲームに関する処理において、ROM111B
に記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブ
ルを取得する。具体的には、CPU111Aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(大当り
或いははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの確率状態(通常確率状
態或いは高確率状態)、現在の遊技状態としての普通変動入賞装置37の動作状態(時短
動作状態(普電サポート状態))、始動記憶数などに基づいて、複数の変動パターンテー
ブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを選択して取得する。ここで、CPU1
11Aは、特図変動表示ゲームを実行する場合に、ROM111Bに記憶された複数の変
動パターンテーブルのうち、何れか一の変動パターンテーブルを取得する変動振り分け情
報取得手段をなす。
払出制御装置200は、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフ
ェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従っ
て、払出ユニットの払出モータを駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う。また
、払出制御装置200は、カードユニットからの貸球要求信号に基づいて払出ユニットの
払出モータを駆動させ、貸球を払い出させるための制御を行う。
遊技用マイコン111の入力部120には、遊技機に対する電波の発射を検出する盤電
波センサ62、第1始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37
内の始動口2スイッチ37a、第2始動入賞口97内の始動口3スイッチ97a、普図始
動ゲート34内のゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、特別変動入賞装置38
の大入賞口スイッチ38aに接続され、これらのスイッチから供給されるハイレベルが1
1Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V−5Vの正論理の信号に
変換するインタフェースチップ(近接I/F)121が設けられている。近接I/F12
1は、入力の範囲が7V−11Vとされることで、センサや近接スイッチのリード線が不
正にショートされたり、センサやスイッチがコネクタから外されたり、リード線が切断さ
れてフローティングになったような異常な状態を検出することができ、異常検知信号を出
力するように構成されている。
近接I/F121の出力は、第2入力ポート123又は第3入力ポート124へ供給さ
れデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれる。なお、近接I/F1
21の出力のうち、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、始動口3スイッ
チ97a、ゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a及び大入賞口スイッチ38aの
検出信号は第2入力ポート123へ入力される。また、近接I/F121の出力のうち、
盤電波センサ62の検出信号及びセンサやスイッチの異常を検出した際に出力される異常
検知信号は第3入力ポート124に入力される。また、第3入力ポート124には、遊技
機10の前面枠12等に設けられた不正検出用の磁気センサ61の検出信号や、遊技機1
0のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63の検出信号、遊技機10
の前面枠(本体枠)12等に設けられた本体枠開放検出スイッチ64の検出信号も入力さ
れるようになっている。なお、振動を検出する振動センサスイッチを遊技機に設け、検出
信号が第3入力ポート124に入力されるようにしても良い。
また、近接I/F121の出力のうち、第2入力ポート123への出力は、主基板10
0から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へも供給されるようになっている。
さらに、近接I/F121の出力のうち始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37
aと始動口3スイッチ97aの検出信号は、第2入力ポート123の他、遊技用マイコン
111へ入力されるように構成されている。
上記のように近接I/F121は、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル
変換機能を可能にするため、近接I/F121には、電源装置400から通常のICの動
作に必要な例えば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている
第2入力ポート123が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第2入力ポー
ト123に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE
2をアサート(有効レベルに変化)することよって、読み出すことができる。第3入力ポ
ート124や後述の第1入力ポート122も同様である。
また、入力部120には、払出制御装置200からの枠電波不正信号(前面枠12に設
けられた枠電波センサが電波を検出することに基づき出力される信号)、払出ビジー信号
(払出制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号)、払出異常ステー
タス信号(払出異常を示すステータス信号)、シュート球切れスイッチ信号(払出し前の
遊技球の不足を示す信号)、オーバーフロースイッチ信号(下皿23に遊技球が所定量以
上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号)、タッチ
スイッチ信号(操作部24に設けられたタッチスイッチの入力に基づく信号)を取り込ん
でデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第1入力ポート122が設
けられている。
また、入力部120には、電源装置400からの停電監視信号やリセット信号などの信
号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットバッファ125が設けられてお
り、シュミットバッファ125はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。
電源装置400からの停電監視信号や、RAM初期化スイッチ112からの初期化スイッ
チ信号は、一旦第1入力ポート122に入力され、データバス140を介して遊技用マイ
コン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号として
扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部からの信号を受ける端子の数には
制約があるためである。
一方、シュミットバッファ125によりノイズ除去されたリセット信号RESETは、
遊技用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部
130の各ポートに供給される。また、リセット信号RESETは出力部130を介さず
に直接中継基板70に出力することで、試射試験装置へ出力するために中継基板70のポ
ート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。また、リ
セット信号RESETを中継基板70を介して試射試験装置へ出力可能に構成するように
してもよい。なお、リセット信号RESETは入力部120の各ポート122,123,
124には供給されない。リセット信号RESETが入る直前に遊技用マイコン111に
よって出力部130の各ポートに設定されたデータはシステムの誤動作を防止するためリ
セットする必要があるが、リセット信号RESETが入る直前に入力部120の各ポート
から遊技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイコン111のリセットによ
って廃棄されるためである。
出力部130には、遊技用マイコン111から演出制御装置300への通信経路及び遊
技用マイコン111から払出制御装置200への通信経路に配されるシュミットバッファ
132が設けられている。遊技制御装置100から演出制御装置300及び払出制御装置
200へは、シリアル通信でデータが送信される。なお、演出制御装置300の側から遊
技制御装置100へ信号を入力できないようにした片方向通信とされている。
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試
験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号
などを中継基板70を介して出力するバッファ133が実装可能に構成されている。この
バッファ133は遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技
制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、前記近接I/F121から出力
される始動口スイッチなど加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ133を通
さずに中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。
一方、磁気センサ61や盤電波センサ62のようにそのままでは試射試験装置へ供給で
きない検出信号は、一旦遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号若しくは情報に加
工されて、例えば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデー
タバス140からバッファ133、中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。な
お、中継基板70には、上記バッファ133から出力された信号を取り込んで試射試験装
置へ供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達
するコネクタなどが設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用マイコン11
1から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、該信号CEにより選択制御され
たポートの信号が試射試験装置へ供給されるようになっている。
また、出力部130には、データバス140に接続され特別変動入賞装置38を開成さ
せるソレノイド(大入賞口ソレノイド)38b及び普通変動入賞装置37の可動部材37
bを開成させるソレノイド(普電ソレノイド)37cの開閉データを出力するための第2
出力ポート134が設けられている。また、出力部130には、一括表示装置50に表示
する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフデー
タを出力するための第3出力ポート135、一括表示装置50のLEDのカソード端子が
接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポート136が
設けられている。
また、出力部130には、大当り情報など遊技機10に関する情報を外部情報端子板7
1へ出力するための第5出力ポート137が設けられている。外部情報端子板71にはフ
ォトリレーが備えられ、例えば遊技店に設置された外部装置(情報収集端末や遊技場内部
管理装置(ホールコンピュータ)など)に接続可能であり、遊技機10に関する情報を外
部装置に供給することができるようになっている。また、第5出力ポート137からはシ
ュミットバッファ132を介して払出制御装置200に発射許可信号も出力される。
さらに、出力部130には、第2出力ポート134から出力される大入賞口ソレノイド
38bや普電ソレノイド37cの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出
力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポート135から出力される一括表
示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライバ1
38b、第4出力ポート136から出力される一括表示装置50の電流引き込み側のデジ
ット線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ138c、第5出力ポート137か
ら管理装置等の外部装置へ供給する外部情報信号を外部情報端子板71へ出力する第4ド
ライバ138dが設けられている。
上記第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにする
ため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。また、一括表示装置
50のセグメント線を駆動する第2ドライバ138bには、DC12Vが供給される。デ
ジット線を駆動する第3ドライバ138cは、表示データに応じたデジット線を電流で引
き抜くためのものであるため、電源電圧は12V又は5Vのいずれであってもよい。
12Vを出力する第2ドライバ138bによりセグメント線を介してLEDのアノード
端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第3ドライバ138cによりカソード端子よ
りセグメント線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択された
LEDに電源電圧が流れて点灯される。外部情報信号を外部情報端子板71へ出力する第
4ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給
される。なお、バッファ133や第2出力ポート134、第1ドライバ138a等は、遊
技制御装置100の出力部130、すなわち、主基板ではなく、中継基板70側に設ける
ようにしてもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置500へ各遊技機の識別コードやプログラ
ムなどの情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ13
9は、遊技用マイコン111が検査装置500との間でシリアル通信によってデータの送
受信を行えるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通
常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子を
利用して行われるため、入力ポート122,123,124のようなポートは設けられて
いない。
次に、図5を用いて、演出制御装置300の構成について説明する。
演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC
)からなる主制御用マイコン(CPU)311と、主制御用マイコン311からのコマン
ドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロ
セッサとしてのVDP(Video Display Processor)312と、各種のメロディや効果音
などをスピーカ19a,19bから再生させるため音の出力を制御する音源LSI314
を備えている。
上記主制御用マイコン311には、CPUが実行するプログラムや各種データを格納し
たPROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるプログラムROM321、作
業領域を提供するRAM322、停電時に電力が供給されなくとも記憶内容を保持可能な
FeRAM323、現在の日時(年月日や曜日、時刻など)を示す情報を生成する計時手
段をなすRTC(リアルタイムクロック)338が接続されている。なお、主制御用マイ
コン311の内部にも作業領域を提供するRAMが設けられている。また、主制御用マイ
コン311にはWDT(ウォッチドッグ・タイマ)回路324が接続されている。主制御
用マイコン311は、遊技用マイコン111からのコマンドを解析し、演出内容を決定し
てVDP312へ出力映像の内容を指示したり、音源LSI314への再生音の指示、装
飾ランプの点灯、モータやソレノイドの駆動制御、演出時間の管理などの処理を実行する
VDP312には、作業領域を提供するRAM312aや、画像を拡大、縮小処理する
ためのスケーラ312bが設けられている。また、VDP312にはキャラクタ画像や映
像データが記憶された画像ROM325や、画像ROM325から読み出されたキャラク
タなどの画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM(ビデ
オRAM)326が接続されている。
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン311とVDP312との間は、パ
ラレル方式でデータの送受信が行われるように構成されている。パラレル方式でデータを
送受信することで、シリアルの場合よりも短時間にコマンドやデータを送信することがで
きる。
VDP312から主制御用マイコン311へは、表示装置41の映像とガラス枠15や
遊技盤30に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるための垂直同期信号VSYN
C、データの送信タイミングを与える同期信号STSが入力される。なお、VDP312
から主制御用マイコン311へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割
込み信号INT0〜n及び主制御用マイコン311からのコマンドやデータの受信待ちの
状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAITなども入力される。
演出制御装置300には、LVDS(小振幅信号伝送)方式で表示装置41へ送信する
映像信号を生成する信号変換回路313が設けられている。VDP312から信号変換回
路313へは、映像データ、水平同期信号HSYNC及び垂直同期信号VSYNCが入力
されるようになっており、VDP312で生成された映像は、信号変換回路313を介し
て表示装置41に表示される。
音源LSI314には音声データが記憶された音声ROM327が接続されている。主
制御用マイコン311と音源LSI314は、アドレス/データバス340を介して接続
されている。また、音源LSI314から主制御用マイコン311へは割込み信号INT
が入力されるようになっている。演出制御装置に300には、ガラス枠15に設けられた
上スピーカ19a及び前面枠12に設けられた下スピーカ19bを駆動するオーディオパ
ワーアンプなどからなるアンプ回路337が設けられており、音源LSI314で生成さ
れた音声はアンプ回路337を介して上スピーカ19a及び下スピーカ19bから出力さ
れる。
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100から送信されてくるコマンドを受
信するインタフェースチップ(コマンドI/F)331が設けられている。このコマンド
I/F331を介して、遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信された飾り特
図保留数コマンド、飾り特図コマンド、変動コマンド、停止情報コマンド等を、演出制御
指令信号(演出コマンド)として受信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111
はDC5Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン311はDC3.3Vで動
作するため、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置300には、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられ
ているLED(発光ダイオード)を有する盤装飾装置46を駆動制御する盤装飾LED制
御回路332、ガラス枠15に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠装飾
装置(例えば、枠装飾装置18等)を駆動制御する枠装飾LED制御回路333、遊技盤
30(センターケース40を含む)に設けられている盤演出装置44(例えば、表示装置
41における演出表示と協働して演出効果を高める可動役物等)を駆動制御する盤演出可
動体制御回路334が設けられている。ランプやモータ及びソレノイドなどを駆動制御す
るこれらの制御回路332〜334は、アドレス/データバス340を介して主制御用マ
イコン311と接続されている。なお、ガラス枠15にモータ(例えば、演出用の装置を
動作させるモータ)等の駆動源を備えた枠演出装置を設け、この枠演出装置を駆動制御す
る枠演出可動体制御回路を備えていても良い。
さらに、演出制御装置300には、ガラス枠15に設けられた演出ボタン25に内蔵さ
れている演出ボタンスイッチ25a、ガラス枠15に設けられたタッチパネル29、盤演
出装置44内のモータの初期位置等を検出する演出役物スイッチ47(演出モータスイッ
チ)のオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン311へ検出信号を入力する機能や、
演出制御装置300に設けられた音量調節スイッチ335の状態を検出して主制御用マイ
コン311へ検出信号を入力するスイッチ入力回路336が設けられている。
電源装置400の通常電源部410は、上記のような構成を有する演出制御装置300
やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モ
ータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネルからなる表示装置41、モー
タやLEDを駆動するためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5
Vの他に、モータやLED、スピーカを駆動するためのDC15Vの電圧を生成するよう
に構成されている。さらに、主制御用マイコン311として、3.3Vあるいは1.2V
のような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5Vに基づいてDC3.3V
やDC1.2Vを生成するためのDC−DCコンバータが演出制御装置300に設けられ
る。なお、DC−DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号は、主制御用マ
イコン311に供給され、当該デバイスをリセット状態にする。また、主制御用マイコン
311から出力される形で、VDP312(VDPRESET信号)、音源LSI314
、スピーカを駆動するアンプ回路337(SNDRESET信号)、ランプやモータなど
を駆動制御する制御回路332〜334(IORESET信号)に供給され、これらをリ
セット状態にする。また、演出制御装置300には遊技機10の各所を冷却する冷却FA
N45が接続され、演出制御装置300の電源が投入された状態では冷却FAN45が駆
動するようにされている。
次に、これらの制御回路において行われる遊技制御について説明する。
遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、普図始動ゲート3
4に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図の当
り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表
示ゲームの当りはずれを判定する処理を行う。そして、普図表示器52に、識別図柄(識
別情報)を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理を
行う。この普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図表示器52に第1当り停止図
柄〜第3当り停止図柄の各々に対応した特別の結果態様を表示するとともに、普電ソレノ
イド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の可動部材37bを所定時間(例えば、0
.5秒間又は1.7秒間)上述のように開放する制御を行う。すなわち、遊技制御装置1
00が、変換部材(可動部材37b)の変換制御を行う変換制御実行手段をなす。なお、
普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表示器52にはずれの結果態様を表示
する制御を行う。
また、第1始動入賞口36に備えられた始動口1スイッチ36aからの遊技球の検出信
号の入力に基づき始動入賞(始動記憶)を記憶し、この始動記憶に基づき、第1特図変動
表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比
較し、第1特図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理を行う。また、普通変動入賞
装置37に備えられた始動口2スイッチ37aや第2始動入賞口97に備えられた始動口
3スイッチ97aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動記憶を記憶し、この始動記
憶に基づき、第2特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに
記憶されている判定値と比較し、第2特図変動表示ゲームの当りはずれを判定する処理を
行う。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、上記の第1特図変動表示ゲームや第
2特図変動表示ゲームの判定結果を含む制御信号(演出制御コマンド)を、演出制御装置
300に出力する。そして、特図1表示器51aや特図2表示器51bに、識別図柄(識
別情報)を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する処理を
行う。すなわち、遊技制御装置100が、遊技領域32を流下する遊技球の始動入賞領域
(第1始動入賞口36、第2始動入賞口97、普通変動入賞装置37)への入賞に基づき
変動表示ゲームの進行制御を行う遊技制御手段をなす。
また、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、表示装
置41で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。
さらに、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、演出状
態の設定や、スピーカ19a,19bからの音の出力、各種LEDの発光を制御する処理
等を行う。すなわち、演出制御装置300が、遊技(変動表示ゲーム等)に関する演出を
制御する演出制御手段をなす。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、特図変動表示ゲームの結果が大当り
の場合は、特図1表示器51aや特図2表示器51bに特別結果態様を表示するとともに
、特別遊技状態を発生させる処理を行う。特別遊技状態を発生させる処理においては、C
PU111Aは、例えば、大入賞口ソレノイド38bにより特別変動入賞装置38の開閉
扉38cを開放させ、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。そして、大
入賞口に所定個数(例えば、10個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定の
開放可能時間が経過するかの何れかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1
ラウンドとし、これを所定ラウンド回数継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)を行
う。すなわち、遊技制御装置100が、停止結果態様が特別結果態様となった場合に、大
入賞口を開閉する制御を行う大入賞口開閉制御手段をなす。また、特図変動表示ゲームの
結果がはずれの場合は、特図1表示器51aや特図2表示器51bにはずれの結果態様を
表示する制御を行う。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態
の終了後に、遊技状態として高確率状態を発生可能となっている。この高確率状態は、特
図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が、通常確率状態(低確率状態)に比べて高い
状態である。また、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームのどちらの特図
変動表示ゲームの結果態様に基づき高確率状態となっても、第1特図変動表示ゲーム及び
第2特図変動表示ゲームの両方が高確率状態となる。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態
の終了後に、遊技状態として時短状態(普図高確率状態、普電サポート状態ともいう)を
発生可能となっている。この時短状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる
確率(普図当り確率)を通常確率(普図低確率状態)である0よりも高い高確率(普図高
確率状態)とすることが可能である。これにより、普通変動入賞装置37が普図低確率状
態である場合よりも、単位時間あたりの普通変動入賞装置37の開放時間が多くなるよう
に制御するようになっている。
なお、普図変動表示ゲーム及び普通変動入賞装置37を時短動作状態とする制御を行う
よう適宜普図変動表示ゲームの実行時間、普図停止時間、普電開放回数、普電開放時間を
設定しても良く、例えば、時短状態においては、上述の普図変動表示ゲームの実行時間(
普図変動時間)を第1変動表示時間よりも短い第2変動表示時間となるように制御するこ
とが可能である(例えば、10000m秒が1000m秒)。また、時短状態においては
、普図変動表示ゲームの結果を表示する普図停止時間を第1停止時間よりも短い第2停止
時間となるように制御することが可能である(例えば、1604m秒が704m秒)。ま
た、時短状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37
が開放される場合に、開放時間(普電開放時間)を通常状態(普図低確率状態)の第1開
放時間よりも長い第2開放時間となるように制御することが可能である(例えば、100
m秒が1352m秒)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当り結
果に対して、普通変動入賞装置37の開放回数(普電開放回数)を第1開放回数(例えば
、2回)よりも多い回数(例えば、4回)の第2開放回数に設定することが可能である。
また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率(普図当り確率)
を通常動作状態である場合の通常確率(普図低確率状態、例えば、0/251)よりも高
い高確率(普図高確率状態、例えば、250/251)とすることが可能である。
時短状態においては、普図変動時間、普図停止時間、普電開放回数、普電開放時間、普
図当り確率の何れか一つ又は複数を変化させることで普通変動入賞装置37を開状態に状
態変換する時間を通常よりも延長するようにする。また、変化させるものが異なる複数種
類の時短状態を設定することも可能である。また、当りとなった場合に第1開放態様と第
2開放態様の何れかを選択するようにしても良い。この場合、第1開放態様と第2開放態
様の選択確率を異ならせても良い。また、高確率状態と時短状態は、それぞれ独立して発
生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし一方のみを発生させることも可
能である。
以下、このような遊技を行う遊技機の制御について説明する。まず、上記遊技制御装置
100の遊技用マイクロコンピュータ(遊技用マイコン)111によって実行される制御
について説明する。遊技用マイコン111による制御処理は、主に図6及び図7に示すメ
イン処理と、所定時間周期(例えば、4m秒)で行われる図9に示すタイマ割込み処理と
からなる。
〔メイン処理〕
先ず、メイン処理について説明する。メイン処理は、電源が投入されることで開始され
る。このメイン処理においては、図6及び図7に示すように、まず、割込みを禁止する処
理(ステップS1)を行ってから、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領
域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理(ステッ
プS2)を行う。次に、レジスタバンク0を指定し(ステップS3)、所定のレジスタ(
例えば、Dレジスタ)にRAM先頭アドレスの上位アドレスをセットする(ステップS4
)。本実施形態の場合、RAMのアドレスの範囲は0000h〜01FFhで、上位とし
ては00hか01hをとり、ステップS4では先頭の00hをセットする。次に、発射停
止の信号を出力して発射許可信号を禁止状態に設定する(ステップS5)。発射許可信号
は遊技制御装置100と払出制御装置200の少なくとも一方が発射停止の信号を出力し
ている場合に禁止状態に設定され、遊技球の発射が禁止されるようになっている。
その後、入力ポート1(第1入力ポート122)の状態を読み込み(ステップS6)、
電源投入ディレイタイマを設定する処理を行う(ステップS7)。この処理では所定の初
期値を設定することにより、主制御手段をなす遊技制御装置100からの指示に従い種々
の制御を行う従制御手段(例えば、払出制御装置200や演出制御装置300)のプログ
ラムが正常に起動するのを待つための待機時間(例えば、3秒)が設定される。これによ
り、電源投入の際に仮に遊技制御装置100が先に立ち上がって従制御装置(例えば、払
出制御装置200や演出制御装置300)が立ち上がる前にコマンドを従制御装置へ送っ
てしまい、従制御装置がコマンドを取りこぼすのを回避することができる。すなわち、遊
技制御装置100が、電源投入時において、主制御手段(遊技制御装置100)の起動を
遅らせて従制御装置(払出制御装置200、演出制御装置300等)の起動を待つための
所定の待機時間を設定する待機手段をなす。
また、電源投入ディレイタイマの計時は、RAMの正当性判定(チェックサム算出)の
対象とならない記憶領域(正当性判定対象外のRAM領域又はレジスタ等)を用いて行わ
れる。これにより、RAM領域のチェックサム等のチェックデータを算出する際に、一部
のRAM領域を除外して算出する必要がないため電源投入時の制御が複雑になることを防
止することができる。
なお、第1入力ポート122には初期化スイッチ信号が入力されるようになっており、
待機時間の開始前に第1入力ポート122の状態を読み込むことで、初期化スイッチ11
2の操作を確実に検出できる。すなわち、待機時間の経過後に初期化スイッチ112の状
態を読み込むようにすると、待機時間の経過を待ってから初期化スイッチ112を操作し
たり、電源投入から待機時間の経過まで初期化スイッチ112を操作し続けたりする必要
がある。しかし、待機時間の開始前に状態を読み込むことで、このような煩わしい操作を
行わなくても電源投入後すぐに操作を行うことで検出されるようになり、電源投入時に行
った初期化の操作が受け付けられないような事態を防止できる。
電源投入ディレイタイマを設定する処理(ステップS7)を行った後、待機時間の計時
と、待機時間中における停電の発生を監視する処理(ステップS8からS12)を行う。
まず、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して
読み込んでチェックする回数(例えば、2回)を設定し(ステップS8)、停電監視信号
がオンであるかの判定を行う(ステップS9)。
停電監視信号がオンである場合(ステップS9;Y)は、ステップS8で設定したチェ
ック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているかを判定する(ステップS10)。そ
して、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合(ステップS10;
N)は、停電監視信号がオンであるかの判定(ステップS9)に戻る。また、チェック回
数分停電監視信号のオン状態が継続している場合(ステップS10;Y)、すなわち、停
電が発生していると判定した場合は、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。このように、
所定期間に亘り停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定することで、ノ
イズなどにより停電を誤検知することを防止でき、電源投入時における不具合に適切に対
処することができる。
すなわち、遊技制御装置100が、所定の待機時間において停電の発生を監視する停電
監視手段をなす。これにより、主制御手段をなす遊技制御装置100の起動を遅らせてい
る期間において発生した停電に対応することが可能となり、電源投入時における不具合に
適切に対処することができる。なお、待機時間の終了まではRAMへのアクセスが許可さ
れておらず、前回の電源遮断時の記憶内容が保持されたままとなっているため、ここでの
停電発生時にはバックアップの処理等は行う必要がない。このため、待機時間中に停電が
発生してもRAMのバックアップを取る必要がなく、制御の負担を軽減することができる
一方、停電監視信号がオンでない場合(ステップS9;N)、すなわち、停電が発生し
ていない場合には、電源投入ディレイタイマを−1更新し(ステップS11)、タイマの
値が0であるかを判定する(ステップS12)。タイマの値が0でない場合(ステップS
12;N)、すなわち、待機時間が終了していない場合は、停電監視信号のチェック回数
を設定する処理(ステップS8)に戻る。また、タイマの値が0である場合(ステップS
12;Y)、すなわち、待機時間が終了した場合は、RAMやEEPROM等の読出し書
込み可能なRWM(リードライトメモリ)のアクセス許可をし(ステップS13)、全出
力ポートにオフデータを出力(出力が無い状態に設定)する(ステップS14)。
次に、シリアルポート(遊技用マイコン111に予め搭載されているポートで、この実
施形態では、演出制御装置300や払出制御装置200との通信に使用)を設定し(ステ
ップS15)、先に読み込んだ入力ポート1(第1入力ポート122)の状態から初期化
スイッチがオンにされたかを判定する(ステップS16)。
初期化スイッチがオフである場合(ステップS16;N)は、RWM内の停電検査領域
1の値が正常な停電検査領域チェックデータ1(例えば、5Ah)であるかを判定し(ス
テップS17)、正常であれば(ステップS17;Y)、RWM内の停電検査領域2の値
が正常な停電検査領域チェックデータ2(例えば、A5h)であるかを判定する(ステッ
プS18)。そして、停電検査領域2の値が正常であれば(ステップS18;Y)、RW
M内の所定領域のチェックサムを算出するチェックサム算出処理を行い(ステップS19
)、算出したチェックサムと電源断時のチェックサムが一致するかを判定する(ステップ
S20)。チェックサムが一致する場合(ステップS20;Y)は、図7のステップS2
1へ移行し、停電から正常に復旧した場合の処理を行う。
また、初期化スイッチがオンである場合(ステップS16;Y)と判定された場合や、
停電検査領域の値が正常な停電検査領域チェックデータでないと判定された場合(ステッ
プS17;NもしくはステップS18;N)、チェックサムが一致しないと判定された場
合(ステップS20;N)は、図7のステップS26へ移行して初期化の処理を行う。す
なわち、初期化スイッチが外部からの操作が可能な初期化操作部をなし、遊技制御装置1
00が、初期化操作部が操作されたことに基づきRAMに記憶されたデータを初期化する
初期化手段をなす。
図7のステップS21では、初期化すべき領域に停電復旧時の初期値をセーブする(ス
テップS21)。ここでの初期化すべき領域とは、停電検査領域、チェックサム領域及び
エラー不正監視に係る領域である。なお、払出制御装置200がコマンドを受付可能な状
態か否かを示す信号である払出ビジー信号の状態を記憶するビジー信号ステータス領域も
クリアされ、払出ビジー信号の状態を確定していないことを示す不定状態とされる。同様
にタッチスイッチ信号の状態を記憶するタッチスイッチ信号状態監視領域もクリアされ、
タッチスイッチ信号の状態を確定していないことを示す不定状態とされる。その後、RW
M内の遊技状態を記憶する領域を調べて特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態であ
るか否かを判定する(ステップS22)。ここで、特図の高確率中でない場合(ステップ
S22;N)は、ステップS23,S24をスキップしてステップS25へ移行する。ま
た、特図の高確率中である場合(ステップS22;Y)は、高確率報知フラグ領域にオン
情報をセーブし(ステップS23)、遊技盤30に設けられる高確率報知LED(エラー
表示器)のオン(点灯)データをセグメント領域にセーブする(ステップS24)。そし
て、後述の特図ゲーム処理を合理的に実行するために用意されている処理番号に対応する
停電復旧時のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)へ送信し(ステップS25
)、ステップS31へ進む。本実施形態の場合、ステップS25では、機種指定コマンド
、特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド、確率情報コマンド、画面指定のコマン
ド(客待ち中なら客待ちデモ画面のコマンド、それ以外なら復旧画面のコマンド)等の複
数のコマンドを送信する。
一方、ステップS16、S17、S18、S20からステップS26へジャンプした場
合には、RAMアクセス禁止領域をアクセス許可に設定し(ステップS26)、ビジー信
号ステータス領域やタッチスイッチ信号状態監視領域を含む全てのRAM領域を0クリア
して(ステップS27)、RAMアクセス禁止領域をアクセス禁止に設定する(ステップ
S28)。そして、初期化すべき領域にRAM初期化時の初期値をセーブする(ステップ
S29)。ここでの初期化すべき領域とは、客待ちデモ領域及び演出モードの設定に係る
領域である。そして、RAM初期化時のコマンドを演出制御基板(演出制御装置300)
へ送信して(ステップS30)、ステップS31へ進む。本実施形態の場合、ステップS
30では、機種指定コマンド、特図1保留数コマンド、特図2保留数コマンド、確率情報
コマンド、RAM初期化のコマンド(客待ちデモ画面を表示させるとともに、所定時間(
例えば、30秒間)光と音でRAM初期化の報知を行わせるためのコマンド)等の複数の
コマンドを送信する。
ステップS31では、遊技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタイマ割込
み信号及び乱数更新トリガ信号(CTC)を発生するCTC(Counter/Timer Circuit)
回路を起動する処理を行う。なお、CTC回路は、遊技用マイコン111内のクロックジ
ェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、発振回路113からの発振信号
(原クロック信号)を分周する分周回路と、分周された信号に基づいてCPU111Aに
対して所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号及び乱数生成回路へ供給する乱
数更新のトリガを与える信号CTCを発生するCTC回路とを備えている。
上記ステップS31のCTC起動処理の後は、乱数生成回路を起動設定する処理を行う
(ステップS32)。具体的には、乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更新許可レ
ジスタ)へ乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)の設定などがCPU111
Aによって行われる。また、乱数生成回路のハードウェアで生成されるハード乱数(ここ
では大当り乱数)のビット転置パターンの設定も行われる。ビット転置パターンとは、抽
出した乱数のビット配置(上段のビット転置前の配置)を、予め定められた順で入れ替え
て異なるビット配置(下段のビット転置後の配置)として格納する際の入れ替え方を定め
るパターンである。このビット転置パターンに従い乱数のビットを入れ替えることで、乱
数の規則性を崩すことができるとともに、乱数の秘匿性を高めることができる。なお、ビ
ット転置パターンは、固定された単一のパターンであっても良いし、予め用意された複数
のパターンから選択するようにしても良い。また、ユーザーが任意に設定できるようにし
ても良い。
その後、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1〜n)
の値を抽出し、対応する各種初期値乱数(本実施形態の場合、特図の当り図柄を決定する
乱数(大当り図柄乱数)、普図の当りを決定する乱数(当り乱数)、普図の当り図柄を決
定する乱数(当り図柄乱数))の初期値(スタート値)としてRWMの所定領域にセーブ
してから(ステップS33)、割込みを許可する(ステップS34)。本実施形態で使用
するCPU111A内の乱数生成回路においては、電源投入毎にソフト乱数レジスタの初
期値が変わるように構成されているため、この値を各種初期値乱数の初期値(スタート値
)とすることで、ソフトウェアで生成される乱数の規則性を崩すことができ、遊技者によ
る不正な乱数の取得を困難にすることができる。
続いて、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理
(ステップS35)を行う。なお、特に限定されるわけではないが、本実施形態において
は、大当り乱数、大当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数は乱数生成回路において生成
される乱数を使用して生成するように構成されている。ただし、大当り乱数はCPUの動
作クロックと同等以上の速度のクロックを基にして更新される所謂「高速カウンタ」であ
り、大当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱数はプログラムの処理単位であるタイマ割込
み処理と同周期となるCTC出力(タイマ割込み処理のCTC(CTC0)とは別のCT
C(CTC2))を基にして更新される「低速カウンタ」である。また、大当り図柄乱数
、当り乱数、当り図柄乱数においては、乱数が一巡する毎に各々の初期値乱数(ソフトウ
ェアで生成)を用いてスタート値を変更する所謂「初期値変更方式」を採用している。な
お、前記各乱数は、+1或いは−1によるカウンタ式更新でもよいし、一巡するまで範囲
内の全ての値が重複なくバラバラに出現するランダム式更新でもよい。つまり、大当り乱
数はハードウェアのみで更新される乱数であり、大当り図柄乱数、当り乱数、当り図柄乱
数はハードウェア及びソフトウェアで更新される乱数である。
上記ステップS35の初期値乱数更新処理の後、電源装置400から入力されている停
電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックする回数(例えば、2回
)を設定し(ステップS36)、停電監視信号がオンであるかの判定を行う(ステップS
37)。停電監視信号がオンでない場合(ステップS37;N)は、初期値乱数更新処理
(ステップS35)に戻る。すなわち、停電が発生していない場合には、初期値乱数更新
処理と停電監視信号のチェック(ループ処理)を繰り返し行う。初期値乱数更新処理(ス
テップS35)の前に割り込みを許可する(ステップS34)ことによって、初期値乱数
更新処理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理が優先して実行されるようになり、タ
イマ割込みが初期値乱数更新処理によって待たされることで割込み処理が圧迫されるのを
回避することができる。
なお、上記ステップS35での初期値乱数更新処理は、メイン処理のほか、タイマ割込
み処理の中においても初期値乱数更新処理を行う方法もあり、そのような方法を採用した
場合には両方で初期値乱数更新処理が実行されるのを回避するため、メイン処理で初期値
乱数更新処理を行う場合には割込みを禁止してから更新して割込みを解除する必要がある
が、本実施形態のようにタイマ割込み処理の中での初期値乱数更新処理はせず、メイン処
理内のみにした場合には初期値乱数更新処理の前に割込みを解除しても何ら問題はなく、
それによってメイン処理が簡素化されるという利点がある。
停電監視信号がオンである場合(ステップS37;Y)は、ステップS36で設定した
チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているかを判定する(ステップS38)
。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合(ステップS3
8;N)は、停電監視信号がオンであるかの判定(ステップS37)に戻る。また、チェ
ック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合(ステップS38;Y)、すなわ
ち、停電が発生していると判定した場合は、一旦割込みを禁止する処理(ステップS39
)、全出力ポートにオフデータを出力する処理(ステップS40)を行う。
その後、停電検査領域1に停電検査領域チェックデータ1をセーブし(ステップS41
)、停電検査領域2に停電検査領域チェックデータ2をセーブする(ステップS42)。
さらに、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出するチェックサム算出処理(ステップ
S43)、算出したチェックサムをセーブする処理(ステップS44)を行った後、RW
Mへのアクセスを禁止する処理(ステップS45)を行ってから、遊技機の電源が遮断さ
れるのを待つ。このように、停電検査領域にチェックデータをセーブするとともに、電源
遮断時のチェックサムを算出することで、電源の遮断の前にRWMに記憶されていた情報
が正しくバックアップされているか否かを電源再投入時に判断することができる。
以上のことから、遊技を統括的に制御する主制御手段(遊技制御装置100)と、該主
制御手段からの指示に従い種々の制御を行う従制御手段(払出制御装置200、演出制御
装置300等)と、を備える遊技機において、主制御手段は、電源投入時において、当該
主制御手段の起動を遅らせて従制御装置の起動を待つための所定の待機時間を設定する待
機手段(遊技制御装置100)と、当該所定の待機時間において停電の発生を監視する停
電監視手段(遊技制御装置100)と、を備えていることとなる。
また、各種装置に電力を供給する電源装置400を備え、当該電源装置400は、停電
の発生を検出した際に停電監視信号を出力するように構成され、停電監視手段(遊技制御
装置100)は、所定期間に亘り停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判
定するようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、データを記憶可能なRAM111Cと、
外部からの操作が可能な初期化操作部(初期化スイッチ)と、初期化操作部が操作された
ことに基づきRAM111Cに記憶されたデータを初期化する初期化手段(遊技制御装置
100)と、を備え、当該初期化手段の操作状態を待機時間の開始前に読み込むようにし
ていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、待機時間の経過後にRAM111Cへの
アクセスを許可するようにしていることとなる。
〔初期値乱数更新処理〕
図8には、上述のメイン処理における初期値乱数更新処理(ステップS35)を示した
。この初期値乱数更新処理では、まず、大当り図柄初期値乱数を+1更新する(ステップ
S61)。そして、当り初期値乱数を+1更新し(ステップS62)、当り図柄初期値乱
数を+1更新して(ステップS63)、初期値乱数更新処理を終了する。
ここで、「大当り図柄初期値乱数」は、特図変動表示ゲームの大当り停止図柄を決定す
る乱数の初期値となる乱数のことである。また、「当り初期値乱数」は、普図変動表示ゲ
ームの当りを決定する乱数の初期値となる乱数、「当り図柄初期値乱数」は、普図変動表
示ゲームの当り停止図柄を決定する乱数の初期値となる乱数のことである。このように、
メイン処理の中で時間が許す限り初期値乱数をインクリメントし続けることによって、乱
数のランダム性を高めることができるようにしている。
〔タイマ割込み処理〕
次に、タイマ割込み処理について説明する。図9に示すように、タイマ割込み処理は、
クロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU1
11Aに入力されることで開始される。遊技用マイコン111においてタイマ割込みが発
生すると、自動的に割込み禁止状態になって、図9のタイマ割込み処理が開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、まず、レジスタバンク1を指定する(ステップS1
01)。レジスタバンク1に切り替えたことで、所定のレジスタ(例えば、メイン処理で
使っているレジスタ)に保持されている値をRWMに移すレジスタ退避の処理を行ったの
と同等になる。次に、所定のレジスタ(例えば、Dレジスタ)にRAM先頭アドレスの上
位アドレスをセットする(ステップS102)。ステップS102では、メイン処理にお
けるステップS4と同じ処理を行っているが、レジスタバンクが異なる。次に、各種セン
サやスイッチからの入力や、信号の取込み、すなわち、各入力ポートの状態を読み込む入
力処理(ステップS103)を行う。それから、各種処理でセットされた出力データに基
づき、ソレノイド(大入賞口ソレノイド38b、普電ソレノイド37c)等のアクチュエ
ータの駆動制御などを行うための出力処理(ステップS104)を行う。
なお、メイン処理におけるステップS5で発射停止の信号を出力すると、この出力処理
が行われることで発射許可の信号が出力され、発射許可信号を許可状態に設定可能な状態
とされる。この発射許可信号は払出制御装置を経由して発射制御装置に出力される。その
際、信号の加工等は行われない。また、当該発射許可信号は遊技制御装置から見た発射許
可の状態を示す第1の信号であり、払出制御装置から見た発射許可の状態を示す第2の信
号(発射許可信号)も払出制御装置内で生成され、発射制御装置に出力される。つまり、
2つの発射許可信号が発射制御装置に出力されており、両者が共に発射許可となっている
場合に、遊技球が発射可能な状態となるよう構成されている。
次に、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを払出制御装置200に出力す
る払出コマンド送信処理(ステップS105)、乱数更新処理1(ステップS106)、
乱数更新処理2(ステップS107)を行う。その後、始動口1スイッチ36a、始動口
2スイッチ37a、始動口3スイッチ97a、普図のゲートスイッチ34a、入賞口スイ
ッチ35a、大入賞口スイッチ38aから正常な信号の入力があるか否かの監視や、エラ
ーの監視(前面枠やガラス枠が開放されていないかなど)を行う入賞口スイッチ/状態監
視処理(ステップS108)を行う。また、特図変動表示ゲームに関する処理を行う特図
ゲーム処理(ステップS109)、普図変動表示ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処
理(ステップS110)を行う。
次に、遊技機10に設けられ、特図変動表示ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表
示するセグメントLEDを所望の内容を表示するように駆動するセグメントLED編集処
理(ステップS111)、磁気センサ61からの検出信号をチェックして異常がないか判
定する処理を行う磁石不正監視処理(ステップS112)、盤電波センサ62からの検出
信号をチェックして異常がないか判定する処理を行う盤電波不正監視処理(ステップS1
13)を行う。それから、外部の各種装置に出力する信号を出力バッファにセットする外
部情報編集処理(ステップS114)を行って、タイマ割込み処理を終了する。
ここで、本実施形態では、割込み禁止状態を復元する処理(すなわち、割込みを許可す
る処理)や、レジスタバンクの指定を復元する処理(すなわち、レジスタバンク0を指定
する処理)は、割込みリターンの際(タイマ割込み処理の終了時)に自動的に行う。なお
、使用するCPUによっては、割込み禁止状態を復元する処理やレジスタバンクの指定を
復元する処理の実行を命令する必要がある遊技機もある。
〔払出コマンド送信処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における払出コマンド送信処理(ステップS105)の
詳細について説明する。図10に示すように払出コマンド送信処理では、まず、入賞数カ
ウンタ領域2にカウントがあるかをチェックする(ステップS181)。
入賞数カウンタ領域は遊技制御装置100のRAM111Cに設けられ、入賞数カウン
タ領域1と入賞数カウンタ領域2が設けられている。入賞数カウンタ領域1は、払出制御
装置200に対して賞球の払い出しを指示するための払出コマンド(賞球指令)を送信す
るために用いる領域であって、払出コマンドを未だ送信していない賞球に対応する入賞の
データが記憶される。すなわち、入賞数カウンタ領域1が、賞球指令に関する情報を記憶
可能な賞球指令カウンタをなす。
入賞数カウンタ領域2は、入賞口への入賞により発生した賞球数(払出予定数)が所定
数(ここでは10個)になる毎に外部装置へ出力するメイン賞球信号を送信するために用
いる領域であって、メイン賞球信号の生成処理を行っていない賞球に対応する入賞のデー
タが記憶される。すなわち、入賞数カウンタ領域2が、メイン賞球信号に関する情報を記
憶可能なメイン賞球信号カウンタをなす。なお、外部装置には、このメイン賞球信号の他
に、払出制御装置200からも実際に払い出した賞球数が所定数(ここでは10個)にな
る毎に払出賞球信号が出力されるようになっており、この二つの信号を照合することで、
不正な払い出しを監視することが可能となっている。
これらの入賞数カウンタ領域にはそれぞれ、各入賞口に対して設定された賞球数別(本
実施形態の場合、3個賞球、10個賞球、14個賞球)に入賞数カウンタ領域が設けられ
ており、入賞口への入賞に基づき対応する入賞数カウンタ領域のカウント数が1加算され
るようになっている。つまり、入賞領域への一の入賞を単位として当該入賞の情報を記憶
可能とされている。なお、入賞数カウンタ領域1は入賞数カウンタ領域2よりも広い領域
が割り当てられ、より多くの入賞のデータを記憶できるようにされている。これは、メイ
ン賞球信号が送信先の状態に関係なく送信可能であるのに対し、払出コマンドが送信先で
ある払出制御装置200の状態により送信を保留する場合もあり、より多くの未送信デー
タが蓄積される可能性があるためである。
具体的には、本実施形態の場合、入賞数カウンタ領域1の3個賞球カウンタ領域、10
個賞球カウンタ領域、及び14個賞球カウンタ領域には、それぞれ65535入賞まで記
憶することができ、入賞数カウンタ領域2の3個賞球カウンタ領域、10個賞球カウンタ
領域、及び14個賞球カウンタ領域には、それぞれ255入賞まで記憶することができる
よう構成されている。
入賞数カウンタ領域2にカウントがあるかをチェックする処理(ステップS181)に
おいては、賞球数別に設けられた複数の入賞数カウンタ領域のうち、チェック対象とされ
た入賞数カウンタ領域に「0」でないカウント数があるかを判定する。そして、カウント
数がない場合(ステップS181;N)は、チェック対象となる入賞数カウンタ領域2の
アドレスを更新し(ステップS182)、すべての入賞数カウンタ領域のカウント数のチ
ェックが終了したかを判定する(ステップS183)。この判定で、すべてのチェックが
終了した(ステップS183;Y)と判定すると、ステップS192に移行する。一方、
すべてのチェックが終了していない(ステップS183;N)と判定すると、ステップS
181へ戻って上記処理を繰り返す。本実施形態の場合、3個賞球カウンタ領域→10個
賞球カウンタ領域→14個賞球カウンタ領域の順にチェック対象となる入賞数カウンタ領
域2のアドレスを更新する。
また、上記ステップS181で、カウント数がある(ステップS181;Y)と判定し
た場合には、対象の入賞数カウンタ領域のカウント数を−1更新し(ステップS184)
、対象の入賞数カウンタ領域2のアドレスに対応する払出数を取得する(ステップS18
5)。そして、賞球残数領域の値と取得した払出数を加算し(ステップS186)、加算
結果を賞球残数領域にセーブする(ステップS187)。なお、この処理の前における賞
球残数領域の値としては、メイン賞球信号の出力の基準となる所定数に満たなかった端数
が記憶されている。
その後、加算結果から10を減算して(ステップS188)、減算結果が0以上かを判
定し(ステップS189)、0以上でない場合(ステップS189;N)は、ステップS
192の処理に移行する。また、0以上である場合(ステップS189;Y)は、メイン
賞球信号出力回数領域の値を+1更新する(ステップS190)。すなわち、賞球残数が
10個になる度に、メイン賞球信号の出力回数を+1更新する。
そして、減算結果を賞球残数領域にセーブして(ステップS191)、ステップS18
8の処理に戻る。これにより、ホールコンピュータなどの外部の装置にメイン賞球信号が
出力されるようになる。すなわち、遊技制御装置100が、所定の入賞領域への遊技球の
入賞に伴い払い出しが決定された賞球数に関する情報を含むメイン賞球信号を遊技機の外
部に出力する外部情報出力手段をなす。なお、メイン賞球信号を出力するようにすること
で、大当り中などの遊技球の払い出しが集中する場合に、遊技球の払い出しとともに賞球
信号の出力が遅延して、大当り中に発生した正確な賞球数が計数することができないとい
った不具合を防止することができる。
ここで、ステップS181〜S191の処理は、メイン賞球信号の出力回数を更新する
(増やす)処理であり、ステップS192〜S201の処理は、払出コマンドを送信する
処理である。
ステップS192では、払出コマンド送信タイマが「0」でなければ−1更新し(ステ
ップS192)、払出コマンド送信タイマが「0」になったかを判定する(ステップS1
93)。払出コマンド送信タイマが「0」でない場合(ステップS193;N)は、払出
コマンド送信処理を終了する。また、払出コマンド送信タイマが「0」である場合(ステ
ップS193;Y)は、払出ビジー信号フラグをチェックして、払出ビジー信号がビジー
状態であるかを判定する(ステップS194)。
払出ビジー信号は払出制御装置200が払出制御を即座に開始可能な状態か否かを示す
信号であって、払出制御を即座に開始可能でない場合には払出ビジー信号がオン状態(ビ
ジー状態)とされる。つまり、払出ビジー信号は、払出コマンド(賞球指令)を受付可能
な状態であるか否かを示す信号とも言える。すなわち、払出ビジー信号が、払出制御手段
(払出制御装置200)が払出制御を開始可能であるか否を示す状態信号をなす。
この払出ビジー信号がビジー状態である場合(ステップS194;Y)は、払出コマン
ド送信処理を終了する。すなわち、本実施形態では、タイマ割込み毎に払出コマンドを送
信するのではなく、所定時間が経過し(払出コマンド送信タイマの値が0になり)、且つ
、払出制御装置200側が賞球を払い出せる状態である場合に、払出コマンドを送信する
よう構成されている。このように払出制御装置200が払出制御を即座に開始可能でなく
、払出コマンドを送信しない場合は、払出コマンドの送信に関する以降の処理を行わない
ようにすることで、無駄な処理を行うことを防止し制御の負担を軽減するようにしている

払出ビジー信号がオン状態(ビジー状態)になる条件は、例えば、払出動作中、球貸し
動作中、シュート球切れエラー中、オーバーフローエラー中、枠電波不正発生中、払出球
検出スイッチ(払い出された球を監視するスイッチ)の異常中、払出不足エラー中、払出
過剰エラー中、払出制御装置200のメモリ内に払い出すべき賞球数のカウント(未払い
出しの賞球数=獲得遊技球数残)があるとき(=0でないとき)等である。
払出ビジー信号がビジー状態でない場合(ステップS194;N)は、入賞数カウンタ
領域1にカウントがあるかをチェックする(ステップS195)。入賞数カウンタ領域1
にカウントがあるかをチェックする処理(ステップS195)においては、賞球数別に設
けられた複数の入賞数カウンタ領域のうち、チェック対象とされた入賞数カウンタ領域に
「0」でないカウント数があるかを判定する。
そして、カウント数がない場合(ステップS195;N)は、チェック対象となる入賞
数カウンタ領域1のアドレスを更新し(ステップS196)、すべての入賞数カウンタ領
域のカウント数のチェックが終了したかを判定する(ステップS197)。この判定で、
すべてのチェックが終了した(ステップS197;Y)と判定すると、払出コマンド送信
処理を終了する。一方、すべてのチェックが終了していない(ステップS197;N)と
判定すると、ステップS195へ戻って上記処理を繰り返す。本実施形態の場合、3個賞
球カウンタ領域→10個賞球カウンタ領域→14個賞球カウンタ領域の順にチェック対象
となる入賞数カウンタ領域1のアドレスを更新する。
また、上記ステップS195で、カウント数がある(ステップS195;Y)と判定し
た場合には、対象の入賞数カウンタ領域のカウント数を−1更新し(ステップS198)
、対象の入賞数カウンタ領域1のアドレスに対応する払出数コマンドを取得する(ステッ
プS199)。そして、取得した払出数コマンドを払出用シリアル送信バッファに書き込
み(ステップS200)、払出コマンド送信タイマ領域に初期値をセーブして(ステップ
S201)、払出コマンド送信処理を終了する。払出コマンド送信タイマは送信間隔を管
理するためのもので、初期値として、例えば200m秒が設定される。
これにより、入賞領域への一の入賞を単位とした払出コマンド(賞球指令)が生成され
、払出制御装置200に送信されるようになる。払出制御装置200はこの払出コマンド
に基づき所定数の賞球を払い出す制御を行う。すなわち、遊技制御装置100が、払出制
御手段(払出制御装置200)から出力される当該払出制御手段が払出制御を開始可能で
あるか否を示す状態信号が払出制御を開始可能であることを示している場合に賞球指令を
払出制御手段に送信する賞球指令送信手段をなす。
このように遊技制御装置100が、払出制御装置200から出力される状態信号に基づ
いて賞球指令を送信する制御を行うので、払出制御装置200が即座に払出制御を実行可
能な場合にのみ賞球指令が送信されることとなる。これにより、未だ払い出しが行われて
いない入賞に対応するデータは遊技制御装置100側で保持されるようになるので停電発
生時には遊技制御装置100でバックアップされるようになり、払出制御装置200にバ
ックアップするための機能を備えなくとも正確な払出制御を実現できる。
従来の遊技機(例えば、特開2000−312759号公報の遊技機)では、何らかの
原因により電源の遮断状態が発生した場合、払出制御装置200は自身の記憶手段にデー
タをバックアップし、電源遮断直前のデータによる払出制御状態を維持するようにしてい
る。しかしながら、従来の遊技機では、バックアップするための機能が必要となるため、
コストアップにつながるという問題があった。本発明によれば、払出制御装置200にバ
ックアップするための機能を備えなくとも正確な払出制御を実現できるようにすることが
できる。
また、外部の装置に送信されるメイン賞球信号は払出ビジー信号の状態に関係なく出力
されるので、遅滞なくメイン賞球信号を出力でき、ホールコンピュータなどの外部の装置
では賞球の払い出しの時期を正確に把握でき、例えばベース値を正確に把握できるように
なる。また、賞球指令に関する情報を記憶可能な賞球指令カウンタと、メイン賞球信号に
関する情報を記憶可能なメイン賞球信号カウンタとを別々に備えるので、送信タイミング
が異なる賞球指令とメイン賞球信号の情報を別々に管理でき、情報を確実に管理すること
ができる。
以上のことから、統括的に遊技制御を行うとともに、遊技領域32に設けられた入賞領
域(第1始動入賞口36、第2始動入賞口97、普通変動入賞装置37、一般入賞口35
、特別変動入賞装置38)への遊技球の入賞に基づいて賞球指令を送信する遊技制御手段
(遊技制御装置100)と、遊技制御手段から送信される賞球指令に基づいて、遊技球の
払出制御を行う払出制御手段(払出制御装置200)と、を備え、遊技制御手段は、払出
制御手段から出力される当該払出制御手段が払出制御を開始可能であるか否を示す状態信
号(ビジー信号)に基づいて賞球指令を払出制御手段に送信する制御を行い、停電が発生
し該停電から復帰した場合には、払出制御手段から払出制御を開始可能であることを示す
状態信号が出力されていたとしても、直ちに賞球指令を払出制御手段に送信せず、払出制
御手段から払出制御を開始可能であることを示す状態信号が所定期間に亘って継続して出
力されたことに対応して賞球指令を払出制御手段に送信するようにしていることとなる。
また、遊技領域32に賞球数の異なる入賞領域(第1始動入賞口36、第2始動入賞口
97、普通変動入賞装置37、一般入賞口35、特別変動入賞装置38)を複数設け、遊
技制御手段(遊技制御装置100)は、賞球数毎に、遊技球の払出制御を指示する賞球指
令の未送信の有無を特定可能な賞球指令カウンタ(遊技制御装置100)を備え、状態信
号が払出制御を開始可能であることを示し、かつ、各賞球指令カウンタに未送信の賞球指
令がある場合に、賞球指令を払出制御手段(払出制御装置200)に送信するようにし、
状態信号が当該払出制御手段が払出制御を開始可能であるか否かの特定を、各賞球指令カ
ウンタに未送信の賞球指令があるか否かの特定よりも先に行うようにしていることとなる
また、統括的に遊技制御を行うとともに、所定の入賞領域(第1始動入賞口36、第2
始動入賞口97、普通変動入賞装置37、一般入賞口35、特別変動入賞装置38)への
遊技球の入賞に基づいて賞球指令を送信する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊
技制御手段から送信される賞球指令に基づいて、遊技球の払出制御を行う払出制御手段(
払出制御装置200)と、を備え、遊技制御手段は、払出制御手段から出力される当該払
出制御手段が払出制御を開始可能であるか否を示す状態信号が払出制御を開始可能である
ことを示している場合に賞球指令を払出制御手段に送信する賞球指令送信手段(遊技制御
装置100)と、所定の入賞領域への遊技球の入賞に伴い払い出しが決定された賞球数に
関する情報を含む賞球信号(メイン賞球信号)を遊技機の外部に出力する外部情報出力手
段(遊技制御装置100)と、を備え、外部情報出力手段は、払出制御手段から出力され
る状態信号が、払出制御手段が払出制御を開始可能であるか否かに関係なく賞球信号の出
力を行うようにしたこととなる。
また、賞球指令送信手段(遊技制御装置100)は、停電が発生し該停電から復帰した
場合には、状態信号が払出制御を開始可能であることを示していたとしても、直ちに賞球
指令を払出制御手段(払出制御装置200)に送信せず、状態信号が払出制御を開始可能
であることを示している状態が所定期間に亘って継続していることに対応して賞球指令を
払出制御手段に送信するようにしたこととなる。
また、遊技制御手段(遊技制御装置100)は、賞球指令に関する情報を記憶可能な賞
球指令カウンタ(遊技制御装置100)と、賞球信号(メイン賞球信号)に関する情報を
記憶可能な賞球信号カウンタ(遊技制御装置100)と、を備え、賞球指令送信手段(遊
技制御装置100)は、所定の入賞領域(第1始動入賞口36、第2始動入賞口97、普
通変動入賞装置37、一般入賞口35、特別変動入賞装置38)への一の入賞を単位とし
て賞球指令を生成し、状態信号が払出制御を開始可能であることを示している場合に一の
賞球指令を払出制御手段(払出制御装置200)に送信するように構成され、賞球指令カ
ウンタ(遊技制御装置100)は、所定の入賞領域への一の入賞を単位として当該入賞の
情報を記憶可能であり、所定の入賞領域への遊技球の入賞時に更新を行うとともに、払出
制御手段への賞球指令への送信に対応させて更新を行うことで、送信していない賞球指令
の数を記憶可能とし、外部情報出力手段は、所定の入賞領域への遊技球の入賞に伴い払い
出しが決定された賞球数を累積し、累積値が所定数に達する毎に賞球信号を遊技機の外部
に出力するように構成され、賞球信号カウンタは、所定の入賞領域への一の入賞を単位と
して当該入賞の情報を記憶可能であり、所定の入賞領域への遊技球の入賞時に更新を行う
とともに、外部情報出力手段による賞球数の累積処理に対応させて更新を行うことで、未
だ累積処理を行っていない賞球数を記憶可能であることとなる。
〔入賞口スイッチ/状態監視処理〕
図11には、タイマ割込み処理における入賞口スイッチ/状態監視処理(ステップS1
08)を示した。この入賞口スイッチ/状態監視処理では、まず、大入賞口(特別変動入
賞装置38)内の一方の大入賞口スイッチ38aに対応する入賞口監視テーブル1を準備
し(ステップS301)、大入賞口が開いていないにもかかわらず大入賞口に不正な入賞
がないか監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理(ステップS302
)を実行する。
その後、大入賞口(特別変動入賞装置38)内の他方の大入賞口スイッチ38aに対応
する入賞口監視テーブル2を準備し(ステップS303)、不正な入賞がないか監視する
とともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理(ステップS304)を実行する。
入賞口監視テーブルには、対象のスイッチに入力があるかを判定するデータの位置を示
す監視スイッチビット、不正監視情報の下位アドレス、不正入賞数領域の下位アドレス、
不正入賞エラー報知コマンド、不正入賞数上限値(不正発生判定個数)、入賞口スイッチ
テーブルのアドレス、報知タイマ更新情報(許可/更新)の情報が定義されている。また
、入賞口監視テーブルのうちの入賞テーブルには、監視の繰り返し回数(スイッチの数)
に加えて、各スイッチ毎に、監視スイッチビット、入賞数カウンタ領域1の下位アドレス
、入賞数カウンタ領域2の下位アドレスの情報が定義されている。入賞口監視テーブルは
、監視対象のスイッチのそれぞれに応じたものが用意されている。
次に、普電内の入賞口スイッチ(始動口2スイッチ37a)の入賞口監視テーブルを準
備し(ステップS305)、不正な入賞がないか監視するとともに正常な入賞を検出する
不正&入賞監視処理(ステップS306)を実行する。そして、常時入賞可能(不正監視
処理が不要)な入賞口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a、始動口3スイッチ9
7a、一般入賞口35の入賞口スイッチ35a(左入賞口スイッチ、右入賞口スイッチ)
)の入賞口監視テーブルを準備し(ステップS307)、入賞数を更新する入賞数カウン
タ更新処理(ステップS308)を行って、始動口エラー監視処理(ステップS309)
を行う。
次に、状態を監視すべき複数のスイッチ並びに信号のうちいずれのスイッチ又は信号を
今回の監視の対象とするかを順番に指定するための状態スキャンカウンタを更新する(ス
テップS310)。本実施形態の場合、状態スキャンカウンタは0から3の範囲で更新さ
れる。その後、状態スキャンカウンタの値に応じて、監視する状態を設定するための遊技
機状態監視テーブル1を準備する(ステップS311)。そして、エラーが発生している
かなどの状態を判定する遊技機状態チェック処理(ステップS312)を行う。
本実施形態の場合、状態スキャンカウンタの値を遊技機状態監視テーブル1に参照する
ことで、状態スキャンカウンタの値が「0」である場合はスイッチのコネクタ抜けなどの
発生により出力されるスイッチ異常1信号に基づく状態の監視が設定され、状態スキャン
カウンタの値が「1」である場合は払出制御装置200からのシュート球切れスイッチ信
号に基づく状態の監視が設定される。状態スキャンカウンタの値が「2」である場合はオ
ーバーフロースイッチ信号に基づく状態の監視が設定され、状態スキャンカウンタの値が
「3」である場合は払出異常ステータス信号に基づく状態の監視が設定される。
次に、状態スキャンカウンタの値に応じて、監視する状態を設定するための遊技機状態
監視テーブル2を準備する(ステップS313)。そして、エラーが発生しているかなど
の状態を判定する遊技機状態チェック処理(ステップS314)を行う。
本実施形態の場合、状態スキャンカウンタの値を遊技機状態監視テーブル2に参照する
ことで、状態スキャンカウンタの値が「0」である場合はガラス枠開放検出スイッチ63
から出力される信号に基づく状態の監視が設定され、状態スキャンカウンタの値が「1」
である場合は本体枠開放検出スイッチ64から出力される信号に基づく状態の監視が設定
される。また、状態スキャンカウンタの値が「2」である場合は枠電波不正信号に基づく
状態の監視が設定され、状態スキャンカウンタの値が「3」である場合はタッチスイッチ
信号に基づく状態の監視が設定される。
次に、状態スキャンカウンタの値が「0」であるかを判定し(ステップS315)、エ
ラースキャンカウンタの値が「0」でない場合(ステップS315;N)は、入賞口スイ
ッチ/状態監視処理を終了する。この場合は、次に参照する遊技機状態監視テーブル3に
状態の監視対象がない場合である。また、エラースキャンカウンタの値が「0」である場
合(ステップS315;Y)は、遊技機状態監視テーブル3を準備し(ステップS316
)、エラーが発生しているかなどの状態を判定する遊技機状態チェック処理(ステップS
317)を行う。
本実施形態の場合、状態スキャンカウンタの値を遊技機状態監視テーブル3に参照する
ことで、状態スキャンカウンタの値が「0」である場合はスイッチのコネクタ抜けなどの
発生により出力されるスイッチ異常2信号に基づく状態の監視が設定される。なお、遊技
機状態監視テーブル3には状態スキャンカウンタが「1」から「3」の場合は定義されて
いない。
その後、払出制御装置200が払出制御を開始可能であるかを示す払出ビジー信号をチ
ェックする払出ビジー信号チェック処理(ステップS318)を行って、入賞口スイッチ
/状態監視処理を終了する。なお、ステップS316からS318の処理は、タイマ割込
み毎に更新される状態スキャンカウンタの値が「0」の場合のみ実行されるため、4回の
タイマ割込みに1回の割合で実行されることとなる。すなわち、タイマ割込みが4m秒毎
に行われる場合は、16m秒毎にステップS316からS318の処理が行われることと
なる。
〔特図ゲーム処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における特図ゲーム処理(ステップS109)の詳細に
ついて説明する。特図ゲーム処理では、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37
a、及び始動口3スイッチ97aの入力の監視と、特図変動表示ゲームに関する処理全体
の制御、特図の表示の設定を行う。
図12に示すように、特図ゲーム処理では、先ず、始動口1スイッチ36a、始動口2
スイッチ37a、及び始動口3スイッチ97aの入賞を監視する始動口スイッチ監視処理
(ステップA1)を行う。始動口スイッチ監視処理では、第1始動入賞口36、第2始動
入賞口97、普通変動入賞装置37に遊技球の入賞があると、各種乱数(大当り乱数など
)の抽出を行い、当該入賞に基づく特図変動表示ゲームの開始前の段階で入賞に基づく遊
技結果を事前に判定する遊技結果事前判定を行う。
次に、大入賞口スイッチ監視処理(ステップA2)を行う。この大入賞口スイッチ監視
処理では、特別変動入賞装置38内に設けられた大入賞口スイッチ38aでの遊技球の検
出を監視する処理を行う。
次に、特図ゲーム処理タイマが「0」でなければ−1更新する(ステップA3)。なお
、特図ゲーム処理タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、特図ゲーム処理タ
イマの値が「0」であるかを判定する(ステップA4)。特図ゲーム処理タイマの値が「
0」である場合(ステップA4;Y)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアッ
プしていた場合は、特図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図
ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定し(ステップA5)、当該テーブルを用
いて特図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する(ステップA6)。
そして、特図ゲーム処理番号に応じてサブルーチンコールを行う(ステップA7)。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図変動表示ゲームの変動
開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図変動中処理を
行うために必要な情報の設定等を行う特図普段処理(ステップA8)を行う。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図の停止表示時間の設定
や、特図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図変動中処理(ステップA
9)を行う。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図変動表示ゲームの遊技
結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当
りの大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ/イン
ターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図表示中処理(ステップA10
)を行う。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「3」の場合は、大入賞口の開放時間の設定
や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行うファンフ
ァーレ/インターバル中処理(ステップA11)を行う。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最終ラウ
ンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであればエンディン
グコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行
う大入賞口開放中処理(ステップA12)を行う。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最終ラウ
ンドであれば大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理や、大当り
終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口残存球処理(ステップA13)
を行う。
ステップA7にて、特図ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図普段処理を行うために
必要な情報の設定等を行う大当り終了処理(ステップA14)を行う。
その後、特図1表示器51aの変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップ
A15)、特図1表示器51aに係る図柄変動制御処理(ステップA16)を行う。そし
て、特図2表示器51bの変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA17
)、特図2表示器51bに係る図柄変動制御処理(ステップA18)を行い、特図ゲーム
処理を終了する。一方、ステップA4にて、特図ゲーム処理タイマの値が「0」でない場
合(ステップA4;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、ステップA15の処
理に移行して、それ以降の処理を行う。
なお、大当りとは条件装置の作動を伴う特別結果である。条件装置とは、特図変動表示
ゲームで大当りが発生(大当り図柄の停止表示)した場合に作動するもので、条件装置が
作動するとは、例えば大当り状態が発生して特別電動役物としての特別変動入賞装置38
を連続して作動させるための特定のフラグがセットされる(役物連続作動装置が作動され
る)ことを意味する。なお、「条件装置」は上記のようなソフトウェア的にオンオフされ
るフラグのようなソフトウェア手段であっても良いし、電気的にオンオフされるスイッチ
のようなハードウェア手段であっても良い。また、「条件装置」は、その作動が電動役物
の連続作動に必要条件とされる装置として、パチンコ遊技機の分野においては一般的に使
用されている用語であり、本明細書においても同様な意味を有する用語として使用してい
る。
〔始動口スイッチ監視処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理(ステップA1)の詳細
について説明する。図13に示すように、始動口スイッチ監視処理では、先ず、第1始動
口(第1始動入賞口36)入賞監視テーブルを準備し(ステップA101)、ハード乱数
取得処理(ステップA102)を行う。このハード乱数取得処理では、対象となる始動口
スイッチ(ここでは始動口1スイッチ36a)に入力があった場合にラッチレジスタに抽
出された大当り乱数をロードして準備し、対象となる始動口への入賞があったことを示す
情報の設定を行う。その後、特図1の始動口である第1始動口への入賞があるか否かを判
定する(ステップA103)。
ステップA103にて、第1始動口への入賞がないと判定した場合(ステップA103
;N)には、ステップA109の処理に移行して、それ以降の処理を行う。
一方、ステップA103にて、第1始動口への入賞があると判定した場合(ステップA
103;Y)には、特図時短中(普電サポート中)であるか否かを判定する(ステップA
104)。
ステップA104にて、特図時短中でないと判定した場合(ステップA104;N)に
は、ステップA107の処理に移行して、それ以降の処理を行う。
一方、ステップA104にて、特図時短中であると判定した場合(ステップA104;
Y)には、右打ち指示報知コマンドを準備して(ステップA105)、演出コマンド設定
処理(ステップA106)を行う。すなわち、時短状態であれば、特図変動表示ゲームの
確率状態にかかわらず、右打ち指示報知コマンドを準備して(ステップA105)、演出
コマンド設定処理(ステップA106)を行う。本実施形態の遊技機10の場合、第1始
動口(第1始動入賞口36)へは左打ちでないと入賞せず、普通変動入賞装置37へは右
打ちでないと入賞しない。したがって、時短状態は、左打ちよりも右打ちの方が有利な遊
技状態となるが、時短状態中に第1始動口に入賞があった場合(すなわち、時短状態中に
左打ちされた場合)には、右打ち指示報知コマンドを演出制御装置300に送信して、右
打ちするよう指示する報知(警告)を演出制御装置300によって行うよう構成されてい
る。
次いで、第1始動口(第1始動入賞口36)による保留の情報を設定するテーブルを準
備した後(ステップA107)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA108)を行
う。
次に、第2始動口(普通変動入賞装置37)入賞監視テーブルを準備し(ステップA1
09)、ハード乱数取得処理(ステップA110)を行う。このハード乱数取得処理では
、対象となる始動口スイッチ(ここでは始動口2スイッチ37a)に入力があった場合に
ラッチレジスタに抽出された大当り乱数をロードして準備し、対象となる始動口への入賞
があったことを示す情報の設定を行う。その後、特図2の始動口である第2始動口への入
賞があるか否かを判定する(ステップA111)。
ステップA111にて、第2始動口への入賞がないと判定した場合(ステップA111
;N)には、ステップA116の処理に移行して、それ以降の処理を行う。
一方、ステップA111にて、第2始動口への入賞があると判定した場合(ステップA
111;Y)には、普通電動役物(普通変動入賞装置37)が作動中である、すなわち、
普通変動入賞装置37が作動して遊技球の入賞が可能な開状態となっているか否かを判定
し(ステップA112)、普通電動役物が作動中である(ステップA112;Y)と判定
すると、ステップA114の処理に移行して、それ以降の処理を行う。一方、ステップA
112にて、普通電動役物が作動中でない(ステップA112;N)と判定すると、普電
不正発生中であるかを判定する(ステップA113)。
ステップA113では、普通変動入賞装置37への不正入賞数が不正発生判定個数(例
えば、5個)以上である場合に不正発生中であると判定する。普通変動入賞装置37は、
閉状態では遊技球が入賞不可能であり、開状態でのみ遊技球が入賞可能である。よって、
閉状態で遊技球が入賞した場合は何らかの異常や不正が発生した場合であり、このような
閉状態で入賞した遊技球があった場合はその数を不正入賞数として計数する。そして、こ
のように計数された不正入賞数が所定の不正発生判定個数(上限値)以上である場合に不
正発生中と判定する。
ステップA113にて、普電不正発生中でないと判定した場合(ステップA113;N
)は、第2始動口(普通変動入賞装置37)による保留の情報を設定するテーブルを準備
し(ステップA114)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA115)を行った後
、ステップA116の処理に移行して、それ以降の処理を行う。また、ステップA113
にて、普電不正発生中であると判定した場合(ステップA113;Y)は、ステップA1
16の処理に移行して、それ以降の処理を行う。
次に、第3始動口(第2始動入賞口97)入賞監視テーブルを準備し(ステップA11
6)、ハード乱数取得処理(ステップA117)を行う。このハード乱数取得処理では、
対象となる始動口スイッチ(ここでは始動口3スイッチ97a)に入力があった場合にラ
ッチレジスタに抽出された大当り乱数をロードして準備し、対象となる始動口への入賞が
あったことを示す情報の設定を行う。その後、特図2の始動口である第3始動口への入賞
があるか否かを判定する(ステップA118)。
ステップA118にて、第3始動口への入賞がないと判定した場合(ステップA118
;N)は、始動口スイッチ監視処理を終了する。
一方、ステップA118にて、第3始動口への入賞があると判定した場合(ステップA
118;Y)には、特図時短中(普電サポート中)であるか否かを判定する(ステップA
119)。
ステップA119にて、特図時短中でないと判定した場合(ステップA119;N)に
は、ステップA122の処理に移行して、それ以降の処理を行う。
一方、ステップA119にて、特図時短中であると判定した場合(ステップA119;
Y)には、右打ち指示報知コマンドを準備して(ステップA120)、演出コマンド設定
処理(ステップA121)を行う。すなわち、時短状態であれば、特図変動表示ゲームの
確率状態にかかわらず、右打ち指示報知コマンドを準備して(ステップA120)、演出
コマンド設定処理(ステップA121)を行う。本実施形態の遊技機10の場合、第3始
動口(第2始動入賞口97)へは左打ちでないと入賞せず、普通変動入賞装置37へは右
打ちでないと入賞しない。したがって、時短状態は、左打ちよりも右打ちの方が有利な遊
技状態となるが、時短状態中に第3始動口に入賞があった場合(すなわち、時短状態中に
左打ちされた場合)には、右打ち指示報知コマンドを演出制御装置300に送信して、右
打ちするよう指示する報知(警告)を演出制御装置300によって行うよう構成されてい
る。
次いで、第3始動口(第2始動入賞口97)による保留の情報を設定するテーブルを準
備した後(ステップA122)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA123)を行
って、始動口スイッチ監視処理を終了する。
〔ハード乱数取得処理〕
次に、上述の始動口スイッチ監視処理におけるハード乱数取得処理(ステップA102
,A110,A117)の詳細について説明する。図14に示すように、ハード乱数取得
処理では、まず、第1始動口(第1始動入賞口36)、第2始動口(普通変動入賞装置3
7)、及び第3始動口(第2始動入賞口97)のうち、監視対象の始動口の入賞なし情報
を設定して(ステップA131)、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、
及び始動口3スイッチ97aのうち、監視対象の始動口スイッチに入力があるか否かを判
定する(ステップA132)。
そして、監視対象の始動口スイッチに入力がない場合(ステップA132;N)は、ハ
ード乱数取得処理を終了する。
一方、監視対象の始動口スイッチに入力がある場合(ステップA132;Y)は、乱数
ラッチレジスタステータスを読み込み(ステップA133)、対象の乱数ラッチレジスタ
にラッチデータがあるかを判定する(ステップA134)。
対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがない場合(ステップA134;N)、すな
わち乱数が抽出されていない場合は、ハード乱数取得処理を終了する。
また、対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがある場合(ステップA134;Y)
は、監視対象のハード乱数ラッチレジスタに抽出された大当り乱数をロードし、準備する
(ステップA135)。そして、第1始動口(第1始動入賞口36)、第2始動口(普通
変動入賞装置37)、及び第3始動口(第2始動入賞口97)のうち、監視対象の始動口
の入賞あり情報を設定して(ステップA136)、ハード乱数取得処理を終了する。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
次に、上述の始動口スイッチ監視処理における特図始動口スイッチ共通処理(ステップ
A108,A115,A123)の詳細について説明する。特図始動口スイッチ共通処理
は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aや始動口3スイッチ97aの入力
があった場合に、各々の入力について共通して行われる処理である。
図15に示すように、特図始動口スイッチ共通処理では、先ず、始動口1スイッチ36
a、始動口2スイッチ37a、及び始動口3スイッチ97aのうち、監視対象の始動口ス
イッチへの入賞の回数に関する情報を遊技機10の外部の管理装置に対して出力する回数
である始動口信号出力回数をロードし(ステップA141)、ロードした値を+1更新し
て(ステップA142)、出力回数がオーバーフローするかを判定する(ステップA14
3)。
出力回数がオーバーフローしない場合(ステップA143;N)は、更新後の値をRW
Mの始動口信号出力回数領域にセーブして(ステップA144)、ステップA145の処
理に移行する。
一方、出力回数がオーバーフローする場合(ステップA143;Y)は、ステップA1
45の処理に移行する。本実施形態では、始動口信号出力回数領域に「0」から「255
」までの値を記憶することができる。そして、ロードした値が「255」である場合には
+1更新によって更新後の値は「0」になり、出力回数がオーバーフローすると判定して
、セーブしないよう構成されている。
次に、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、及び始動口3スイッチ97
aのうち、監視対象の始動口スイッチに対応する更新対象の特図保留(始動記憶)数が上
限値未満かを判定する(ステップA145)。
更新対象の特図保留数が上限値未満でない場合(ステップA145;N)は、特図始動
口スイッチ共通処理を終了する。
また、更新対象の特図保留数が上限値未満である場合(ステップA145;Y)は、更
新対象の特図保留数(特図1保留数又は特図2保留数)を+1更新して(ステップA14
6)、監視対象の始動口スイッチ及び特図保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準
備し(ステップA147)、演出コマンド設定処理(ステップA148)を行って、対象
の始動口入賞フラグをセーブする(ステップA149)。続けて、監視対象の始動口スイ
ッチ及び特図保留数に対応する乱数格納領域のアドレスを算出して(ステップA150)
、ステップA102,A110,A117のハード乱数取得処理にて準備した大当り乱数
をRWMの大当り乱数格納領域にセーブする(ステップA151)。次に、監視対象の始
動口スイッチの大当り図柄乱数を抽出し、準備して(ステップA152)、RWMの大当
り図柄乱数格納領域にセーブする(ステップA153)。この大当り図柄乱数は、特図保
留情報判定処理(ステップA157)で使用する。
次いで、変動パターン乱数(本実施形態の場合、変動パターン乱数1から2)を対応す
るRWMの変動パターン乱数格納領域にセーブする(ステップA154)。
次いで、特図1保留数と特図2保留数の合計に対応する変動順序フラグ格納領域のアド
レス(保留1から8までの何れかの場所)を算出し(ステップA155)、算出した領域
に対象(特図1または特図2)の変動順序フラグをセーブし(ステップA156)、特図
保留情報判定処理(ステップA157)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了す
る。
ここで、遊技制御装置100(RAM111C)は、第1始動入賞口36、第2始動入
賞口97、普通変動入賞装置37の始動入賞領域への遊技球の流入に基づき、所定の乱数
を抽出し変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶として所定数を上限に記憶する始動記
憶手段をなす。また、始動記憶手段(遊技制御装置100)は、特図1の始動口である第
1始動入賞口36への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第
1始動記憶として記憶し、特図2の始動口である第2始動入賞口97や普通変動入賞装置
37への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第2始動記憶と
して記憶する。
〔特図保留情報判定処理〕
次に、上述の特図始動口スイッチ共通処理における特図保留情報判定処理(ステップA
157)の詳細について説明する。特図保留情報判定処理は、対応する始動記憶に基づく
特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報の判
定を行う先読み処理である。
図16に示すように、まず、低確率判定フラグを準備して(ステップA161)、大当
り乱数値が大当り判定値(大当り低確率判定値)と一致するか否かにより大当りであるか
判定する先読み大当り判定処理(ステップA162)を行い、判定結果として大当りが設
定されたか判定する(ステップA163)。
ステップA163で、判定結果として大当りが設定されたと判定した場合(ステップA
163;Y)は、対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄乱数チェックテーブルを設
定し(ステップA164)、ステップA152にて準備した大当り図柄乱数に対応する停
止図柄情報を取得して(ステップA165)、ステップA167の処理に移行する。
一方、ステップA163で、判定結果として大当りが設定されていないと判定した場合
(ステップA163;N)、すなわち判定結果としてはずれが設定された場合は、はずれ
の停止図柄情報を設定して(ステップA166)、ステップA167の処理に移行する。
ステップA167では、ステップA165にて取得した停止図柄情報またはステップA
166にて設定した停止図柄情報を図柄情報領域にセーブする(ステップA167)。
次いで、対象の始動口スイッチ及び停止図柄情報に対応する先読み停止図柄コマンド(
低確率)を準備し(ステップA168)、演出コマンド設定処理(ステップA169)を
行う。
次いで、高確率判定フラグを準備して(ステップA170)、大当り乱数値が大当り判
定値(大当り高確率判定値)と一致するか否かにより大当りであるか判定する先読み大当
り判定処理(ステップA171)を行い、判定結果として大当りが設定されたか判定する
(ステップA172)。
ステップA172で、判定結果として大当りが設定されたと判定した場合(ステップA
172;Y)には、対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄乱数チェックテーブルを
設定し(ステップA173)、ステップA152にて準備した大当り図柄乱数に対応する
停止図柄情報を取得して(ステップA174)、ステップA176の処理に移行する。
一方、ステップA172で、判定結果として大当りが設定されていないと判定した場合
(ステップA172;N)、すなわち判定結果としてはずれが設定された場合には、はず
れの停止図柄情報を設定して(ステップA175)、ステップA176の処理に移行する
ステップA176では、特図の高確率中であるか判定する(ステップA176)。
ステップA176で、特図の高確率中でないと判定した場合(ステップA176;N)
には、ステップA178の処理に移行する。
一方、ステップA176で、特図の高確率中であると判定した場合(ステップA176
;Y)には、ステップA167にて停止図柄情報をセーブした図柄情報領域に、ステップ
A174にて取得した停止図柄情報またはステップA175にて設定した停止図柄情報を
上書きしてセーブし(ステップA177)、ステップA178の処理に移行する。なお、
図柄情報領域にセーブされる停止図柄情報は、変動パターンの先読み等で使用される。
ステップA178では、対象の始動口スイッチ及び停止図柄情報に対応する先読み停止
図柄コマンド(高確率)を準備して(ステップA178)、演出コマンド設定処理(ステ
ップA179)を行う。このように、本実施形態では、特図保留情報判定処理を実行する
度に、大当り低確率判定値で判定した結果と、大当り高確率判定値で判定した結果とが、
演出制御装置300が送信される。
次に、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設
定処理(ステップA180)を行い、特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パタ
ーン設定処理を行う(ステップA181)。
その後、特図変動表示ゲームの変動態様における変動パターンを示す変動パターン番号
に対応する先読み変動パターンコマンドを準備して(ステップA182)、演出コマンド
設定処理を行い(ステップA183)、特図保留情報判定処理を終了する。なお、ステッ
プA180における特図情報設定処理、ステップA181における変動パターン設定処理
は、特図普段処理で特図変動表示ゲームの開始時に実行される処理と同様である。
以上の処理により、先読み対象の始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果を含む先
読み停止図柄コマンドと、当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームでの変動パターンの
情報を含む先読み変動パターンコマンドが準備され、演出制御装置300に送信される。
これにより、始動記憶に対応した結果関連情報(大当りか否かや変動パターンの種類)の
判定結果(先読み結果)を、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミ
ングより前に演出制御装置300に対して知らせることができ、特に表示装置41に表示
される飾り特図始動記憶表示を変化させるなどして、その特図変動表示ゲームの開始タイ
ミングより前に遊技者に結果関連情報を報知することが可能となる。
すなわち、遊技制御装置100が、始動記憶手段(遊技制御装置100)に始動記憶と
して記憶される乱数を、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームの実行前に判定する(例え
ば、特別結果となるか否か等を判定)事前判定手段をなす。なお、始動記憶に対応して記
憶された乱数値を事前に判定する時期は、当該始動記憶が発生した始動入賞時だけではな
く、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームが行われる前であればいつでもよい。
〔特図普段処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図普段処理(ステップA8)の詳細について説
明する。図17に示すように、特図普段処理では、先ず、特図1保留数及び特図2保留数
は共に「0」であるか判定する(ステップA301)。
ステップA301で、特図1保留数及び特図2保留数は共に「0」でないと判定した場
合(ステップA301;N)には、変動順序フラグ格納領域(保留数合計1用)からフラ
グをロードして(ステップA302)、今回の変動が特図1の変動であるか判定する(ス
テップA303)。
ステップA303で、今回の変動が特図1の変動であると判定した場合(ステップA3
03;Y)には、特図1保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備し(ステップA
304)、演出コマンド設定処理(ステップA305)を行い、特図1変動開始処理(ス
テップA306)を行って、特図普段処理を終了する。なお、この時点では、特図1保留
数は−1更新されていないが、ステップA304では、−1更新された値に対応するコマ
ンド(飾り特図保留数コマンド)を準備する。
一方、ステップA303で、今回の変動が特図1の変動でないと判定した場合(ステッ
プA303;N)、すなわち今回の変動が特図2の変動である場合には、特図2保留数に
対応する飾り特図保留数コマンドを準備し(ステップA307)、演出コマンド設定処理
(ステップA308)を行い、特図2変動開始処理(ステップA309)を行って、特図
普段処理を終了する。なお、この時点では、特図2保留数は−1更新されていないが、ス
テップA307では、−1更新された値に対応するコマンド(飾り特図保留数コマンド)
を準備する。
また、ステップA301で、特図1保留数及び特図2保留数は共に「0」であると判定
した場合(ステップA301;Y)には、客待ちデモが開始済みであるかを判定し(ステ
ップA310)、既に客待ちデモが開始済みである場合(ステップA310;Y)は、ス
テップA315に移行する。
また、客待ちデモが開始済みでない場合(ステップA310;N)は、客待ちデモフラ
グ領域に客待ちデモ中フラグをセットする(ステップA311)。
続けて、客待ちデモコマンドを準備して(ステップA312)、演出コマンド設定処理
(ステップA313)を行う。その後、客待ち状態の開始からの一定時間の経過を監視す
るための客待ちデモ経過タイマ領域に初期値(例えば5分に相当する値)をセーブし(ス
テップA314)、ステップA315に移行する。
そして、客待ちデモ経過タイマが0でなければ−1更新し(ステップA315)、処理
番号として特図普段処理にかかる「0」を設定し(ステップA316)、その処理番号を
特図ゲーム処理番号領域にセーブして(ステップA317)、変動図柄判別フラグ領域を
クリアする(ステップA318)。そして、大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視
期間中フラグをセーブして(ステップA319)、特図普段処理を終了する。
〔特図1変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図1変動開始処理(ステップA306)の詳細に
ついて説明する。特図1変動開始処理は、第1特図変動表示ゲームの開始時に行う処理で
ある。図18(a)に示すように、まず、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは
特図1)を示す特図1変動フラグを変動図柄判別フラグ領域にセーブし(ステップA32
1)、第1特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ1に
はずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ1設定処理(ステップA322)を行う
次に、特図1停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図1停止図柄設定処理(ステップA
323)を行った後、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定す
る特図情報設定処理(ステップA324)を行い、第1特図変動表示ゲームの変動パター
ンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図1変
動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップA325)。その後、第1特図変動表
示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する変動パターン設定処理(ステッ
プA326)を行い、第1特図変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報
設定処理(ステップA327)を行う。
次いで、処理番号として特図変動中処理にかかる「1」を設定し(ステップA328)
、その処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA329)。
次いで、客待ちデモフラグ領域をクリアし(ステップA330)、特図1の変動開始に
関する信号(例えば、特別図柄1変動中信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブ
する(ステップA331)。その後、特図1変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブ
し(ステップA332)、特図1点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図1表示器5
1aの点滅の周期のタイマ)の初期値(例えば、100m秒)をセーブし(ステップA3
33)、特図1変動図柄番号領域に初期値(例えば、0)をセーブして(ステップA33
4)、特図1変動開始処理を終了する。
〔特図2変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図2変動開始処理(ステップA309)の詳細に
ついて説明する。特図2変動開始処理は、第2特図変動表示ゲームの開始時に行う処理で
あって、図18(a)に示した特図1変動開始処理での処理と同様の処理を、第2始動記
憶を対象として行うものである。
図18(b)に示すように、まず、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図
2)を示す特図2変動フラグを変動図柄判別フラグ領域にセーブし(ステップA341)
、第2特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ2にはず
れ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ2設定処理(ステップA342)を行う。
次に、特図2停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図2停止図柄設定処理(ステップA
343)を行った後、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定す
る特図情報設定処理(ステップA344)を行い、第2特図変動表示ゲームの変動パター
ンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図2変
動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップA345)。その後、第2特図変動表
示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する変動パターン設定処理(ステッ
プA346)を行い、第2特図変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報
設定処理(ステップA347)を行う。
次いで、処理番号として特図変動中処理にかかる「1」を設定し(ステップA348)
、その処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA349)。
次いで、客待ちデモフラグ領域をクリアし(ステップA350)、特図2の変動開始に
関する信号(例えば、特別図柄2変動中信号をON)を試験信号出力データ領域にセーブ
する(ステップA351)。その後、特図2変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブ
し(ステップA352)、特図2点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図2表示器5
1bの点滅の周期のタイマ)の初期値(例えば、100m秒)をセーブし(ステップA3
53)、特図2変動図柄番号領域に初期値(例えば、0)をセーブして(ステップA35
4)、特図2変動開始処理を終了する。
〔特図変動中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図変動中処理(ステップA9)の詳細について
説明する。
図19に示すように、特図変動中処理では、まず、変動図柄判別フラグに対応する図柄
停止コマンドを準備して(ステップA501)、演出コマンド設定処理(ステップA50
2)を行う。
次いで、停止図柄パターン番号に対応する表示時間を設定して(ステップA503)、
設定した表示時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA504)。本実
施形態の場合、停止図柄パターンがはずれ図柄パターンである場合には表示時間として8
00m秒を設定し、停止図柄パターンが大当り図柄パターンである場合には表示時間とし
て2000m秒を設定する。
なお、お座り一発演出が行われる場合には表示時間を短い時間(例えば500ms)と
しても良い。
次いで、処理番号として特図表示中処理にかかる「2」を設定し(ステップA505)
、その処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA506)。
次いで、特図1の変動終了に関する信号(例えば、特別図柄1変動中信号をOFF)を
試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA507)、特図2の変動終了に関する信
号(例えば、特別図柄2変動中信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブして(
ステップA508)、外部情報端子に出力用の特図変動表示ゲームの実行回数に係る図柄
確定回数信号制御タイマ領域に制御タイマ初期値(例えば、256m秒)をセーブする(
ステップA509)。その後、特図1表示器51aにおける特図1変動表示ゲームの制御
用の情報として、特図1表示器51aでの変動停止に係る停止フラグを特図1変動制御フ
ラグ領域にセーブし(ステップA510)、特図2表示器51bにおける特図2変動表示
ゲームの制御用の情報として、特図2表示器51bでの変動停止に係る停止フラグを特図
2変動制御フラグ領域にセーブして(ステップA511)、特図変動中処理を終了する。
〔特図表示中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図表示中処理(ステップA10)の詳細につい
て説明する。図20に示すように、特図表示中処理では、まず、特図1変動開始処理にお
ける大当りフラグ1設定処理にて設定された大当りフラグ1と、特図2変動開始処理にお
ける大当りフラグ2設定処理にて設定された大当りフラグ2と、をロードして(ステップ
A601)、RWMの大当りフラグ1領域及び大当りフラグ2領域をクリアする処理(ス
テップA602)を行う。そして、ロードされた大当りフラグ2が大当りかを判定して(
ステップA603)、大当りである(ステップA603;Y)と判定すると、第2特図変
動表示ゲームの大当り(特図2大当り)の開始に関する試験信号(例えば、条件装置作動
中信号をON、役物連続作動装置作動中信号をON、特別図柄2当り信号をON)をRW
Mの試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA606)、ラウンド数上限値テー
ブルを設定する(ステップA607)。
一方、ステップA603にて、大当りフラグ2のチェックの結果、大当りでない(ステ
ップA603;N)と判定すると、ロードされた大当りフラグ1が大当りかを判定して(
ステップA604)、大当りである(ステップA604;Y)と判定すると、第1特図変
動表示ゲームの大当り(特図1大当り)の開始に関する試験信号(例えば、条件装置作動
中信号をON、役物連続作動装置作動中信号をON、特別図柄1当り信号をON)をRW
Mの試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA605)、ラウンド数上限値テー
ブルを設定する(ステップA607)。
ラウンド数上限値テーブルを設定する処理(ステップA607)を行った後、ラウンド
数上限値情報に対応するラウンド数上限値(本実施形態の場合、16Rまたは6R)を取
得し、RWMのラウンド数上限値領域にセーブする(ステップA608)。続けて、ラウ
ンド数上限値情報に対応するラウンドLEDポインタを取得し、RWMのラウンドLED
ポインタ領域にセーブする(ステップA609)。
次に、停止図柄パターンに対応した飾り特図コマンドをRWMの飾り特図コマンド領域
からロードし、準備して(ステップA610)、演出コマンド設定処理(ステップA61
3)を行う。その後、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確
率を通常確率状態(低確率状態)とする情報に係る確率情報コマンドを準備して(ステッ
プA612)、演出コマンド設定処理(ステップA613)を行う。続けて、特図情報設
定処理にて設定されるお座り一発演出実行フラグの有無に対応してファンファーレコマン
ドを準備して(ステップA614)、演出コマンド設定処理(ステップA615)を行う
その後、お座り一発演出実行フラグの有無に対応してファンファーレ時間を設定し(ス
テップA616)、お座り一発演出実行フラグをクリアする(ステップA617)。ファ
ンファーレ時間としては、お座り一発演出実行フラグがない場合は10000msを設定
し、お座り一発演出実行フラグがある場合は100msを設定する。
そして、ファンファーレ時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA61
8)、大入賞口開放情報に対応する大入賞口(特別変動入賞装置38)の大入賞口不正入
賞数領域をクリアして(ステップA619)、大入賞口開放情報に対応する大入賞口の大
入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブする(ステップA620
)。その後、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1(ステップA621)
を行い、特図表示中処理を終了する。
一方、ステップA604にて、大当りフラグ1が大当りでない場合(ステップA604
;N)は、高確率状態で実行可能な特図変動表示ゲームの回数を管理する処理である高確
率変動回数更新処理を行い(ステップA622)、処理番号として特図普段処理にかかる
「0」を設定して(ステップA623)、その処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセー
ブする(ステップA624)。
次いで、変動図柄判別フラグ領域をクリアし(ステップA625)、大入賞口不正監視
期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップA626)、特図表示中
処理を終了する。
〔普図ゲーム処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における普図ゲーム処理(ステップS110)の詳細に
ついて説明する。普図ゲーム処理では、ゲートスイッチ34aの入力の監視と、普図変動
表示ゲームに関する処理全体の制御、普図の表示の設定等を行う。
図21に示すように、普図ゲーム処理では、まず、ゲートスイッチ34aからの入力を
監視するゲートスイッチ監視処理(ステップB1)を行い、始動口2スイッチ37aから
の入力を監視する普電入賞スイッチ監視処理(ステップB2)を行う。次に、普図ゲーム
処理タイマが「0」でなければ−1更新する(ステップB3)。なお、普図ゲーム処理タ
イマの最小値は「0」に設定されている。そして、普図ゲーム処理タイマの値が「0」で
あるかを判定する(ステップB4)。
普図ゲーム処理タイマの値が「0」である(ステップB4;Y)、すなわちタイムアッ
プした又はすでにタイムアップしていたと判定すると、普図ゲーム処理番号に対応する処
理に分岐させるために参照する普図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する
処理(ステップB5)を行って、当該テーブルを用いて普図ゲーム処理番号に対応する処
理の分岐先アドレスを取得する処理(ステップB6)を行う。そして、普図ゲーム処理番
号に応じてサブルーチンコールを行う(ステップB7)。
ステップB7にて、普図ゲーム処理番号が「0」の場合は、普図変動表示ゲームの変動
開始を監視し、普図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、普図変動中処理を
行うために必要な情報の設定等を行う普図普段処理(ステップB8)を行う。
また、ステップB7にて、普図ゲーム処理番号が「1」の場合は、普図表示中処理を行
うために必要な情報の設定等を行う普図変動中処理(ステップB9)を行う。
また、ステップB7にて、普図ゲーム処理番号が「2」の場合は、普図変動表示ゲーム
の結果が当りであれば、時短状態中であるか否かに応じた普電開放時間の設定や、普図当
り中処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図表示中処理(ステップB10)を行
う。
また、ステップB7にて、普図ゲーム処理番号が「3」の場合は、普図当り中処理の継
続、或いは普電残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図当り中処理(ステ
ップB11)を行う。
また、ステップB7にて、普図ゲーム処理番号が「4」の場合は、普図当り終了処理を
行うために必要な情報の設定等を行う普電残存球処理(ステップB12)を行う。
また、ステップB7にて、普図ゲーム処理番号が「5」の場合は、普図普段処理を行う
ために必要な情報の設定等を行う普図当り終了処理(ステップB13)を行う。
その後、普図表示器52による普通図柄の変動を制御するための普図変動制御テーブル
を準備した後(ステップB14)、普図表示器52による普通図柄の変動の制御に係る図
柄変動制御処理(ステップB15)を行って、普図ゲーム処理を終了する。
一方、ステップB4にて、普図ゲーム処理タイマの値が「0」でない(ステップB4;
N)、すなわちタイムアップしていないと判定すると、ステップB14の処理に移行して
、それ以降の処理を行う。
〔普図普段処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図普段処理(ステップB8)の詳細について説
明する。図22に示すように、普図普段処理では、まず、普図保留数が「0」であるかを
判定し(ステップB301)、普図保留数が「0」である場合(ステップB301;Y)
は、処理番号として普図普段処理にかかる「0」を設定し(ステップB322)、その処
理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブし(ステップB323)、普電不正監視期間フ
ラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップB324)、普図普段処理を終
了する。
一方、普図保留数が「0」でない場合(ステップB301;N)は、RWMの当り乱数
格納領域(保留数1用)、当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から乱数をロードし、ロ
ードした領域(すなわち、当り乱数格納領域(保留数1用)、当り図柄乱数格納領域(保
留数1用))を0クリアして(ステップB302)、普図変動表示ゲームにて当り結果と
なる確率が通常確率(すなわち、普図低確率)よりも高くされた普図高確率中であるか、
すなわち時短状態中であるかを判定する(ステップB303)。
普図高確率中でない場合(ステップB303;N)は、普図低確率時の下限判定値(低
確率下限判定値)を設定し(ステップB304)、普図高確率中である場合(ステップB
303;Y)は、普図高確率時の下限判定値(高確率下限判定値)を設定する(ステップ
B305)。
その後、当り乱数の値が上限判定値以上であるかを判定し(ステップB306)、当り
乱数の値が上限判定値以上でない場合(ステップB306;N)、当り乱数の値がステッ
プB304又はB305にて設定した下限判定値未満であるかを判定する(ステップB3
07)。
当り乱数の値が上限判定値以上である場合(ステップB306;Y)や、当り乱数の値
がステップB304又はB305にて設定した下限判定値未満である場合(ステップB3
07;Y)は、当りフラグ領域にはずれ情報をセーブし(ステップB308)、はずれ停
止図柄番号を設定し(ステップB309)、はずれ図柄情報を普図停止図柄情報領域にセ
ーブして(ステップB310)、停止図柄番号を普図停止図柄領域にセーブする(ステッ
プB314)。
一方、当り乱数の値がステップB304又はB305にて設定した下限判定値未満でな
い場合(ステップB307;N)は、当りフラグ領域に当り情報をセーブし(ステップB
311)、ステップB302にてロードした当り図柄乱数に対応する当り停止図柄番号を
設定し(ステップB312)、停止図柄番号に対応する停止図柄情報を普図停止図柄情報
領域にセーブして(ステップB313)、停止図柄番号を普図停止図柄領域にセーブする
(ステップB314)。本実施形態では、普図の当り図柄として2種類の図柄(「当り図
柄1」及び「当り図柄2」)が用意されている。
本実施形態の場合、普図低確率時における当りの確率は0/251、普図高確率時にお
ける当りの確率は250/251であり、上限判定値は「251」、低確率下限判定値は
「251」、高確率下限判定値は「1」である。
したがって、普図低確率時は、当り乱数の値が「0」〜「250」全ての場合ではずれ
となる。
また、普図高確率時は、当り乱数の値が「1」〜「250」の何れかである場合が当り
、当り乱数の値が「0」である場合がはずれとなる。
停止図柄番号を普図停止図柄領域にセーブ(ステップB314)した後、停止図柄番号
を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップB315)。
その後、当り乱数格納領域をシフトし(ステップB316)、シフト後の空き領域を0
クリアして(ステップB317)、普図保留数を−1更新する(ステップB318)。す
なわち、最も古い普図保留数1に関する普図変動表示ゲームが実行されることに伴い、普
図保留数1以降に保留となっている普図保留数2〜4の順位を1つずつ繰り上げる処理を
行う。この処理により、普図当り乱数格納領域の普図保留数2用から普図保留数4用の値
が、普図当り乱数格納領域の普図保留数1用から普図保留数3用に移動することとなる。
そして、普図当り乱数格納領域の普図保留数4用の値がクリアされて、普図保留数が1デ
クリメントされる。
次いで、変動パターン乱数3を抽出して(ステップB319)、変動パターン乱数3に
対応する変動時間を設定し、普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップB320
)。本実施形態の場合、変動パターン乱数3に対応する変動時間として、200/256
の確率で「500m秒」が設定され、40/256の確率で「1500m秒」が設定され
、16/256の確率で「3000m秒」が設定される。
そして、普図変動中処理移行設定処理(ステップB321)を行って、普図普段処理を
終了する。
〔普図変動中処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図変動中処理(ステップB9)の詳細について
説明する。図23に示すように、普図変動中処理では、まず、処理番号として普図表示中
処理にかかる「2」に設定し(ステップB401)、その処理番号を普図ゲーム処理番号
領域にセーブする(ステップB402)。その後、普図表示器52における普図変動表示
ゲームの結果の表示時間である普図表示時間(例えば、600m秒)を普図ゲーム処理タ
イマ領域にセーブし(ステップB403)、普図の変動終了に関する信号(例えば、普通
図柄1変動中信号をOFF)を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップB404)
、普図変動表示ゲームが停止中であることを示す停止フラグを普図変動制御フラグ領域に
セーブして(ステップB405)、普図変動中処理を終了する。
〔普図表示中処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図表示中処理(ステップB10)の詳細につい
て説明する。図24に示すように、普図表示中処理では、まず、普図普段処理にて設定さ
れた当りフラグ(当り情報又ははずれ情報)をロードし(ステップB501)、RWMの
当りフラグ領域をクリアして(ステップB502)、ロードされた当りフラグが当り情報
かを判定する(ステップB503)
当りフラグが当り情報でない場合(ステップB503;N)は、処理番号として普図普
段処理にかかる「0」を設定し(ステップB515)、その処理番号を普図ゲーム処理番
号領域にセーブし(ステップB516)、普電不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中
フラグをセーブして(ステップB517)、普図表示中処理を終了する。
一方、当りフラグが当り情報である場合(ステップB503;Y)は、当り中処理設定
テーブルを設定して(ステップB504)、普図停止図柄情報に対応する当り開始ポイン
タの値(例えば、「0」,「5」の何れか)を取得し、普図当り中制御ポインタ領域にセ
ーブして(ステップB505)、普図停止図柄情報に対応する当り終了ポインタの値(例
えば、「4」,「7」の何れか)を取得し、普図当り終了ポインタ領域にセーブする(ス
テップB506)。次いで、普図停止図柄情報に対応する普電開放時間(例えば、170
0m秒または2600m秒)を取得し、普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステッ
プB507)。
次いで、処理番号として普図当り中処理にかかる「3」を設定し(ステップB508)
、その処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップB509)。
次いで、普図変動表示ゲームの当り開始に関する信号(例えば、普通図柄1当り中信号
をON)と、普電作動開始に関する信号(例えば、普通電動役物1作動中信号をON)を
試験信号出力データ領域にセーブして(ステップB510)、普電ソレノイドを駆動(オ
ン)する信号を出力するため、普電ソレノイド出力データ領域にオンデータをセーブする
(ステップB511)。
次いで、普通変動入賞装置37への入賞数を記憶する普電カウント数領域の情報をクリ
アして(ステップB512)、普電不正監視期間における普通変動入賞装置37への入賞
数を記憶する普電不正入賞数領域の情報をクリアする(ステップB513)。
次いで、普通変動入賞装置37の不正監視期間外を規定するフラグ(不正監視期間外フ
ラグ)を普電不正監視期間フラグ領域にセーブして(ステップB514)、普図表示中処
理を終了する。
〔普図当り中処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図当り中処理(ステップB11)の詳細につい
て説明する。図25に示すように、普図当り中処理では、まず、普図当り中制御ポインタ
をロードし、準備して(ステップB601)、ロードした普図当り中制御ポインタの値が
上限値以上であるかを判定する(ステップB602)。
そして、普図当り中制御ポインタの値が上限値以上でない場合(ステップB602;N
)は、普図当り中制御ポインタを+1更新し(ステップB603)、普電作動移行設定処
理(ステップB604)を行って、普図当り中処理を終了する。
また、普図当り中制御ポインタの値が上限値以上である場合(ステップB602;Y)
は、ステップB603における普図当り中制御ポインタを+1更新する処理を行わずに、
普電作動移行設定処理(ステップB604)を行って、普図当り中処理を終了する。
〔外部情報編集処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における外部情報編集処理(ステップS114)の詳細
について説明する。外部情報編集処理では、払出コマンド送信処理(ステップS105)
、入賞口スイッチ/状態監視処理(ステップS108)、磁石不正監視処理(ステップS
112)、盤電波不正監視処理(ステップS113)での監視結果に基づいて、情報収集
端末や遊技場内部管理装置等の外部装置や試射試験装置に出力する情報を作成して出力バ
ッファにセットする処理等を行う。
図26及び図27に示すように、外部情報編集処理では、まず、スイッチ異常の発生中
であるかを判定する(ステップS801)。
ステップS801で、スイッチ異常の発生中でないと判定した場合(ステップS801
;N)には、遊技機エラー状態信号のオフデータを試験信号出力データ領域にセーブして
(ステップS802)、ステップS804の処理に移行する。
一方、ステップS801で、スイッチ異常の発生中であると判定した場合(ステップS
801;Y)には、遊技機エラー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領域にセー
ブして(ステップS803)、ステップS804の処理に移行する。
次いで、ガラス枠開放エラーの発生中でもなく(ステップS804;N)、本体枠開放
エラーの発生中でもない場合(ステップS805;N)には、扉・枠開放信号のオフデー
タを外部情報出力データ領域にセーブし(ステップS806)、セキュリティ信号のオフ
データを外部情報出力データ領域にセーブして(ステップS807)、ステップS810
の処理に移行する。
一方、ガラス枠開放エラーの発生中である場合(ステップS804;Y)、あるいは、
本体枠開放エラーの発生中である場合(ステップS805;Y)には、扉・枠開放信号の
オンデータを外部情報出力データ領域にセーブし(ステップS808)、遊技機エラー状
態信号のオンデータを試験信号出力データ領域にセーブして(ステップS809)、ステ
ップS810の処理に移行する。
そして、初期化スイッチの操作等によりRAMに記憶されたデータの初期化が行われた
時から所定時間(例えば、256m秒)を計時するセキュリティ信号制御タイマが「0」
でなければ−1更新する(ステップS810)。なお、セキュリティ信号制御タイマの初
期値は、メイン処理においてRAMクリアで起動したときのRAM初期値設定時に設定さ
れ、セキュリティ信号制御タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、セキュリ
ティ信号制御タイマの値が「0」であるかを判定する(ステップS811)。
セキュリティ信号制御タイマの値が「0」でない場合(ステップS811;N)、すな
わちタイムアップしていない場合は、セキュリティ信号のオンデータを外部情報出力デー
タ領域にセーブして(ステップS812)、ステップS813の処理に移行する。また、
セキュリティ信号制御タイマの値が「0」である場合(ステップS811;Y)、すなわ
ちタイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合は、ステップS812の処理を
行わずに、ステップS813の処理に移行する。
そして、磁石不正の発生中である場合(ステップS813;Y)、盤電波不正の発生中
である場合(ステップS814;Y)、大入賞口不正の発生中である場合(ステップS8
15;Y)、普電不正の発生中である場合(ステップS816;Y)、あるいは、始動口
エラーの発生中である場合(ステップS817;Y)は、遊技機エラー状態信号のオンデ
ータを試験信号出力データ領域にセーブし(ステップS819)、セキュリティ信号のオ
ンデータを外部情報出力データ領域にセーブして(ステップS820)、ステップS82
1の処理に移行する。また、枠電波不正の発生中である場合(ステップS818;Y)は
、ステップS819の処理を行わずに、セキュリティ信号のオンデータを外部情報出力デ
ータ領域にセーブして(ステップS820)、ステップS821の処理に移行する。
一方、磁石不正の発生中でもなく(ステップS813;N)、盤電波不正の発生中でも
なく(ステップS814;N)、大入賞口不正の発生中でもなく(ステップS815;N
)、普電不正の発生中でもなく(ステップS816;N)、始動口エラーの発生中でもな
く(ステップS817;N)、枠電波不正の発生中でもない場合(ステップS818;N
)は、ステップS819及びステップS820の処理を行わずに、ステップS821の処
理に移行する。
そして、払出予定の賞球数に関する情報を設定するメイン賞球信号編集処理(ステップ
S821)を行い、始動口の入賞信号を編集する始動口信号編集処理(ステップS822
)を行う。
次に、特図変動表示ゲームの実行回数に係る情報の出力時間を制御するための図柄確定
回数制御タイマが「0」でなければ−1更新する(ステップS823)。なお、図柄確定
回数制御タイマの最小値は「0」に設定されている。そして、図柄確定回数制御タイマの
値が「0」であるかを判定する(ステップS824)。
図柄確定回数制御タイマの値が「0」である場合(ステップS824;Y)、すなわち
タイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合は、図柄確定回数信号のオフデー
タを外部情報出力データ領域にセーブして(ステップS825)、外部情報編集処理を終
了する。
また、図柄確定回数制御タイマの値が「0」でない場合(ステップS824;N)、す
なわちタイムアップしていない場合は、図柄確定回数信号のオンデータを外部情報出力デ
ータ領域にセーブして(ステップS826)、外部情報編集処理を終了する。
次に演出制御装置300での制御について説明する。演出制御装置300の主制御用マ
イコン(CPU)311では、図28に示すメイン処理と、図示しないタイマ割込み処理
を行う。
〔メイン処理〕
図28に示すようにメイン処理では、はじめにプログラム開始時の処理を行う。このプ
ログラム開始時の処理では、まず、割込みを禁止し(ステップC1)、CPUの初期設定
を行う(ステップC2)。次に、VDP312の初期設定を行って(ステップC3)、割
込みを許可する(ステップC4)。次いで、表示用データの生成を許可して(ステップC
5)、乱数シードを設定し(ステップC6)、初期化すべき領域に電源投入時の初期値を
セーブする(ステップC7)。これにより、停電発生検出済みフラグ等がクリアされる。
ステップC1からC7のプログラム開始時の処理を行った後、メインループ処理として
ループの処理を行う。このループ処理では、まず、WDT(watchdog timer)をクリアす
る(ステップC8)。次いで、演出ボタン25やタッチパネル29の操作に基づく入力信
号(立ち上がりエッジ)から入力情報を作成する演出ボタン入力処理(ステップC9)を
行う。演出ボタン25やタッチパネル29からの入力の読み込みはタイマ割込み処理内で
行い、この演出ボタン入力処理では演出ボタン25やタッチパネル29からの入力があっ
た時に、演出内容を変更する処理等を行う。
そして、LEDや液晶の輝度、音量などの変更可能範囲の設定や、遊技者によるLED
や液晶の輝度、音量の変更などの操作を受け付けるホール・遊技者設定モード処理を行う
(ステップC10)。次に、飾り特図変動表示ゲームの変動態様の詳細を決定する乱数を
更新する乱数更新処理(ステップC11)を行う。
次いで、遊技制御装置100からのコマンドを解析して対応を行う受信コマンドチェッ
ク処理(ステップC12)を行い、演出の進行を制御するための設定や描画コマンドの編
集を行う演出表示編集処理(ステップC13)を行って、描画コマンドの準備終了を設定
する(ステップC14)。これらの処理では、描画する内容に合わせ各種データの更新を
行う等して、最終的に描画データをフレームバッファに設定するところまで行う。1/3
0秒(約33.3m秒)以内に描画する画面の描画データを準備できていれば問題なく画
像更新できる。
そして、フレーム切替タイミングであるか否かを判定する(ステップC15)。本実施
形態では、システム周期(1フレーム1/30秒)を作るため、Vブランク割込(1/6
0秒)が2回入るとフレーム切替タイミングであると判定する。なお、フレーム切替タイ
ミングは適宜任意に変更可能であり、例えば、1/60秒で画像の更新(フレームの切り
替え)を行ってもよいし、1/60秒よりも遅いタイミングで画像の更新(フレームの切
り替え)を行ってもよい。ステップC15で、フレーム切替タイミングでないと判定した
場合(ステップC15;N)には、ステップC15の処理を繰り返して行う。一方、ステ
ップC15で、フレーム切替タイミングであると判定した場合(ステップC15;Y)に
は、画面描画を指示する(ステップC16)。
その後、スピーカ(上スピーカ19a、下スピーカ19b)からの音声の出力に関する
制御を行うサウンド制御処理(ステップC17)、盤装飾装置46や枠装飾装置18、サ
ブ情報表示装置90などのLEDの制御を行う装飾制御処理(ステップC18)、盤演出
装置44のモータやソレノイドの制御を行う可動体制御処理(ステップC19)を行い、
WDTをクリアする処理(ステップC8)に戻る。
〔受信コマンドチェック処理〕
図29には、上述のメイン処理における受信コマンドチェック処理を示した。この受信
コマンドチェック処理では、まず、1フレーム(1/30秒間)の間に何個のコマンドを
受信したかをカウントするコマンド受信カウンタの値をコマンド受信数としてロードし(
ステップC201)、コマンド受信数が0でないか否かを判定する(ステップC202)
。そして、コマンド受信数が0であると判定した場合(ステップC202;N)は、受信
コマンドチェック処理を終了する。また、受信コマンド数が0でないと判定した場合(ス
テップC202;Y)には、コマンド受信カウンタ領域の内容をコマンド受信数分減算す
る(ステップC203)。
次いで、受信コマンドバッファの内容をコマンド領域にコピーして(ステップC204
)、コマンド読出インデックスを0〜31の範囲で+1更新し(ステップC205)、コ
マンド受信数分のコマンドのコピーが完了したか否かを判定する(ステップC206)。
このように、本実施形態では、受信コマンドバッファ内で直接コマンドの解析を行わず、
受信コマンドバッファの内容をコマンド領域(解析用のRAM領域)にコピーし、コマン
ド領域でコマンドの解析作業を行うよう構成されている。これにより、コマンドの解析中
に遊技制御装置100からコマンドが送信されてくる場合に備えて、コマンド(データ)
を移動して空きを作っておくことができる。また、コマンドの解析をメイン処理一巡単位
でまとめて行うことができる。
ステップC206で、コマンド受信数分のコマンドのコピーが完了していないと判定し
た場合(ステップC206;N)には、ステップC204の処理に戻る。また、コマンド
受信数分のコマンドのコピーが完了したと判定した場合(ステップC206;Y)には、
コマンド領域の内容をロードして(ステップC207)、受信コマンド解析処理(ステッ
プC208)を行う。
次いで、コマンド領域のアドレスを更新し(ステップC209)、コマンド受信数分の
コマンドの解析が完了したか否か判定する(ステップC210)。そして、コマンド受信
数分のコマンドの解析が完了していないと判定した場合(ステップC210;N)には、
ステップC207の処理に戻る。また、コマンド受信数分のコマンドの解析が完了したと
判定した場合(ステップC210;Y)には、受信コマンドチェック処理を終了する。こ
のように、受信コマンドチェック処理では、1フレーム(1/30秒間)の間に受信した
コマンドをまとめて解析する。なお、本実施形態では、コマンドを32個分まで保存でき
る構成としている。
〔受信コマンド解析処理〕
図30には、上述の受信コマンドチェック処理における受信コマンド解析処理を示した
。この受信コマンド解析処理では、まず、コマンド上位バイトをMODE、下位バイトを
ACT(ACTION)として分離し(ステップC231)、MODE及びACTは正常
範囲であるか否かを判定する(ステップC232、ステップC233)。MODE及びA
CTは正常範囲であると判定した場合(ステップC232;Y、ステップC233;Y)
には、MODEに対するACTは正しい組合せであるか否かを判定する(ステップC23
4)。
また、ステップC232、ステップC233で、MODE又はACTは正常範囲でない
と判定した場合(ステップC232;N、ステップC233;N)、あるいは、ステップ
C234でMODEに対するACTは正しい組合せでないと判定した場合(ステップC2
34;N)には、受信コマンド解析処理を終了する。
ステップC234で、MODEに対するACTは正しい組合せであると判定した場合(
ステップC234;Y)には、MODEは変動系コマンドの範囲であるか否かを判定する
(ステップC235)。変動系コマンドは、特図の変動パターンを指令するコマンドであ
る。そして、MODEは変動系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC235
;Y)には、変動系コマンド処理(ステップC236)を行って、受信コマンド解析処理
を終了する。
また、ステップC235で、MODEは変動系コマンドの範囲でないと判定した場合(
ステップC235;N)には、MODEは大当り系コマンドの範囲であるか否かを判定す
る(ステップC237)。大当り系コマンドは、大当り中演出に関する動作(ファンファ
ーレ画面やラウンド画面の表示など)を指令するコマンドや、小当り中演出に関する動作
(ファンファーレ画面や終了画面の表示など)を指令するコマンドである。そして、MO
DEは大当り系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC237;Y)には、大
当り系コマンド処理(ステップC238)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC237で、MODEは大当り系コマンドの範囲でないと判定した場合
(ステップC237;N)には、MODEは図柄系コマンドの範囲であるか否かを判定す
る(ステップC239)。図柄系コマンドは、特図の図柄に関する情報(例えば、特図の
停止図柄を何にするかなど)を指令するコマンドである。そして、MODEは図柄系コマ
ンドの範囲であると判定した場合(ステップC239;Y)には、図柄系コマンド処理(
ステップC240)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC239で、MODEは図柄系コマンドの範囲でないと判定した場合(
ステップC239;N)には、MODEは保留数コマンドやエラーコマンドなどの単発系
コマンドの範囲であるか否かを判定する(ステップC241)。単発系コマンドは、図柄
コマンドと変動系コマンドのように組合せで意味をなすコマンドと違い、単独で成立する
コマンドである。この単発系コマンドには、客待ちデモコマンド、保留数コマンド、図柄
停止コマンド、確率情報系コマンド、エラー/不正系コマンド、機種指定コマンドなどが
ある。そして、MODEは単発系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップC24
1;Y)には、単発系コマンド処理(ステップC242)を行って、受信コマンド解析処
理を終了する。
また、ステップC241で、MODEは単発系コマンドの範囲でないと判定した場合(
ステップC241;N)には、MODEは先読み図柄系コマンドの範囲であるか否かを判
定する(ステップC243)。そして、MODEは先読み図柄系コマンドの範囲であると
判定した場合(ステップC243;Y)には、先読み図柄系コマンド処理(ステップC2
44)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
また、ステップC243で、MODEは先読み図柄系コマンドの範囲でないと判定した
場合(ステップC243;N)には、MODEは先読み変動系コマンドの範囲であるか否
かを判定する(ステップC245)。そして、MODEは先読み変動系コマンドの範囲で
あると判定した場合(ステップC245;Y)には、先読み変動系コマンド処理(ステッ
プC246)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。また、ステップC245で、
MODEは先読み変動系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップC245;N)
には、受信コマンド解析処理を終了する。
なお、先読み変動系コマンド及び先読み図柄系コマンドは、先読み演出を実行するため
に必要な情報を含むコマンドである。先読み演出(先読み予告、あるいは先読み予告演出
ともいう)とは、特図変動表示ゲームが未実行の始動記憶(保留)に対応する特図変動表
示ゲームがその後実行された時に大当りになるか否か(あるいはどんな変動パターンにな
るか)を、所定の信頼度で遊技者に事前報知すべく、表示装置41に表示する飾り特図始
動記憶表示等を通常と異なる態様で行うことや、表示装置41に演出表示を行うなどの演
出である。そして、先読み系コマンド(先読み変動系コマンド及び先読み図柄系コマンド
)は、先読み演出の対象となる始動記憶に対応する変動パターンや停止図柄を事前に知ら
せるコマンドであり、始動入賞時に遊技制御装置100から演出制御装置300に送信さ
れる。なお、先読みでない通常の変動系コマンドや図柄系コマンドは、変動表示開始時に
遊技制御装置100から演出制御装置300に送信される。
〔先読み図柄系コマンド処理〕
図31には、上述の受信コマンド解析処理における先読み図柄系コマンド処理(ステッ
プC244)を示した。この先読み図柄系コマンド処理では、まず、最新の保留情報が特
図1保留であるかを判定する(ステップC301)。最新の保留情報が特図1保留である
場合(ステップC301;Y)、すなわち、受信した先読み図柄系コマンドが特図1保留
に関するものである場合は、コマンドを特図1保留数に対応する特図1先読み図柄コマン
ド領域にセーブし(ステップC302)、先読み変動コマンド受信待ちフラグをセットし
て(ステップC304)、先読み図柄系コマンド処理を終了する。
また、最新の保留情報が特図1保留でない場合(ステップC301;N)、すなわち、
受信した先読み図柄系コマンドが特図2保留に関するものである場合は、コマンドを特図
2保留数に対応する特図2先読み図柄コマンド領域にセーブし(ステップC303)、先
読み変動コマンド受信待ちフラグをセットして(ステップC304)、先読み図柄系コマ
ンド処理を終了する。ステップC304で先読み変動コマンド受信待ちフラグをセットす
るのは、先読み図柄コマンドと先読み変動コマンド(先読み変動パターンコマンド)とが
セット(ペア)のためである。
〔先読み変動系コマンド処理〕
図32には、上述の受信コマンド解析処理における先読み変動系コマンド処理(ステッ
プC246)を示した。この先読み変動系コマンド処理では、まず、先読み変動コマンド
受信待ち中であるかを判定する(ステップC311)。ここでは、上述の先読み図柄系コ
マンド処理で設定される先読み変動コマンド受信待ちフラグがある場合に受信待ち中と判
定するようになっている。先読み変動コマンド受信待ち中でない場合(ステップC311
;N)は、先読み変動系コマンド処理を終了する。一方、先読み変動コマンド受信待ち中
である場合(ステップC311;Y)は、先読み変動コマンド受信待ちフラグをクリアす
る(ステップC312)。
その後、ステップC313〜C316の処理では、遊技制御装置100から受信した先
読み変動コマンド(先読み変動パターンコマンド)を、演出制御装置300での処理に便
利なように変換する処理を行う。まず、最新保留情報の図柄の保留数に対応する先読み変
動MODE変換テーブルを設定する処理(ステップC313)を行って、今回受信した先
読み変動系コマンドに対応する始動記憶の特図種別の情報と当該特図種別の現在の保留数
とに応じて、MODEを変換するためのMODE変換テーブルを設定する。
次いで、設定したMODE変換テーブルを参照して、先読み変動コマンドのMODEに
対応するサブ内先読み変動コマンドMODEを取得する(ステップC314)。さらに、
先読み変動ACT変換テーブルを設定して(ステップC315)、先読み変動コマンドの
ACTに対応するサブ内先読み変換コマンドACTを取得する(ステップC316)。
MODEには前半変動の情報が含まれているが、このMODEに基づき設定される前半
変動の内容や時間は判定時における保留数によって変化するので、事前判定時の判定と特
図変動表示ゲーム開始時の判定とで判定結果が異なる場合がある。よって、判定時の保留
数に影響されずに先読み予告演出の処理を容易かつ確実に行うことができるようにするた
めに、現在の保留数に応じた変換態様でMODEを変換し、判定時の保留数によらずに共
通して扱うことができるようにしている。例えば、リーチなしはずれ変動であって保留の
状況によっては短い前半変動時間になる可能性があるものや、リーチなしはずれ変動であ
って保留の状況にかかわらず長い前半変動時間となるもののように、先読み予告演出の設
定で考慮する事項で区分けしたMODEに変換しておき、先読み予告演出の処理を容易か
つ確実に行うことができるようにする。
また、ACTにはリーチの有無やリーチの種類などの後半変動の情報が含まれている。
このACTに基づき設定される後半変動の内容は判定時の保留数によって変化することは
ない。しかし、例えばノーマルリーチでも、最終停止図柄がリーチ図柄の1コマ手前で停
止するはずれと、1コマ先で停止するはずれと、当りの場合とが設定されているように、
同種のリーチでも様々な態様があり、このそれぞれに対応したACTが設定されているた
め、値の範囲が広いものとなっている。このため、同一系統のリーチに対応するACTを
同一のACTに変換することで数を減らし、先読み予告演出の処理におけるチェックなど
の処理負担を軽減するようにしている。
次いで、変換後のMODE、ACTは共に0以外であるかを判定する(ステップC31
7)。変換後のMODE、ACTは共に0以外でない場合(ステップC317;N)は、
異常なコマンド値であるので先読み変動系コマンド処理を終了する。一方、変換後のMO
DE、ACTは共に0以外である場合(ステップC317;Y)は、変換後コマンドを最
新保留情報、保留数に対応する先読み変動コマンド領域にセーブして(ステップC318
)、MODEとACTの組合せ(コマンド組合せ)が正常であるかを判定する先読みコマ
ンド整合チェック処理(ステップC319)を行う。
先読みコマンド整合チェック処理(ステップC319)の結果、コマンド組合せが正常
でない場合(ステップC320;N)は、先読み変動系コマンド処理を終了する。一方、
コマンド組合せが正常である場合(ステップC320;Y)は、先読み予告演出の実行を
抽選する先読み抽選処理(ステップC321)を行い、先読み予告演出を発生するかを判
定する(ステップC322)。
そして、先読み予告演出を発生しない場合(ステップC322;N)は、先読み変動系
コマンド処理を終了する。一方、先読み予告演出を発生する場合(ステップC322;Y
)は、当該発生する先読み予告演出(すなわち、先読み抽選処理(ステップC321)で
選出された先読み予告演出)が、直ちに開始する演出であるかを判定する(ステップC3
23)。直ちに開始する演出とは、例えば、表示装置41に表示される飾り特図始動記憶
表示の表示態様を現時点から変更する保留変化予告である。また、直ちに開始しない演出
とは、特図変動表示ゲームの実行中に行う先読み予告演出であって、複数の特図変動表示
ゲームに亘り連続で特定の演出やリーチ状態を発生させる演出や、変動表示中に登場する
キャラクタによって予告を行う演出、飾り特図始動記憶表示の表示態様を現時点よりも後
のタイミングで変更する保留変化予告などである。なお、このような直ちに開始しない演
出の実行を開始するタイミングとしては、特図変動表示ゲームの実行中であればその特図
変動表示ゲームが終了し、次の特図変動表示ゲームの実行が開始されるタイミングなどが
該当する。
直ちに開始する演出でない場合(ステップC323;N)は、先読み変動系コマンド処
理を終了する。この場合は、先読み予告演出を実行する特図変動表示ゲームの開始時など
に予告の設定を行う。一方、直ちに開始する演出である場合(ステップC323;Y)は
、選出された先読み予告演出に対応する表示を設定し(ステップC324)、先読み変動
系コマンド処理を終了する。
〔変動系コマンド処理〕
図33には、上述の受信コマンド解析処理における変動系コマンド処理(ステップC2
36)を示した。この変動系コマンド処理では、まず、特図種別が未確定であるかを判定
する(ステップC361)。特図種別とは、特図の種別が特図1か特図2かを示す情報で
あり、上述の図柄系コマンド処理のステップC251で設定される情報である。
この特図種別が未確定である場合(ステップC361;Y)は、変動系コマンド処理を
終了する。また、特図種別が未確定でない場合(ステップC361;N)、すなわち特図
種別が設定されている場合は、変動コマンドと図柄コマンドの組み合わせをチェックし(
ステップC362)、変動コマンドと図柄種別が不整合であるかを判定する(ステップC
363)。
変動コマンドと図柄種別が不整合である場合(ステップC363;Y)は、変動系コマ
ンド処理を終了する。また、変動コマンドと図柄種別が不整合でない場合(ステップC3
63;N)は、変動コマンドから変動パターン種別を判別する(ステップC364)。図
柄種別とは図柄のカテゴリを意味し、図柄種別には例えば、はずれ図柄、16R確変A大
当り図柄、16R確変B大当り図柄、16R通常A大当り図柄、16R通常B大当り図柄
、4R確変大当り図柄、小当り図柄などがある。変動コマンドと図柄種別が不整合である
場合とは、はずれの変動コマンド(変動パターンコマンド)を受信したのに、16R確変
A大当り図柄の図柄コマンドを受信していた時のような、演出を行う上で矛盾してしまう
組み合わせ(変動コマンドと図柄種別の組み合わせ)であることを意味する。
変動コマンドから変動パターン種別を判別する処理(ステップC364)では、受信し
たコマンドに応じて、特図の変動表示演出の大まかな分類である変動パターン種別を判別
する。そして、変動コマンドに応じた演出を行うための情報を設定する変動演出設定処理
を行う(ステップC365)。
次に、P機状態(パチンコ機の状態)として特図変動中を設定する(ステップC366
)。ここで、特図変動中とは、特図の変動中(客待ちデモ中や大当り中、あるいはファン
ファーレ中等でないこと)を表している。さらに、先読み演出回数(先読み実行回数)が
ゼロでなければ先読み演出回数を−1更新(先読み演出回数を1だけ減らす処理)し(ス
テップC367)、変動系コマンド処理を終了する。
〔変動演出設定処理〕
図34には、上述の変動系コマンド処理における変動演出設定処理(ステップC365
)を示した。この変動演出設定処理では、まず、変動パターン種別がリーチなし変動であ
るかを判定する(ステップC381)。変動パターン種別がリーチなし変動である場合(
ステップC381;Y)は、機種コード及び特図種別とその時点の演出モードに対応する
前半予告振分グループアドレステーブルを設定する(ステップC382)。なお、リーチ
なし変動であるので図柄種別は必ずはずれ図柄であり、ここでは図柄種別を特に参照しな
くてもよい。なお演出モードは、演出制御装置300が管理する遊技モードに相当し、機
種によって当然異なるが、ここでは通常モード、確変モード、時短モード及び潜伏モード
などがある。さらに、各モード内に予告演出の振り分け率や表示装置41における飾り特
図変動表示ゲームの演出態様を異ならせた複数のモードを設けている。
次に、前半予告振分グループアドレステーブルを参照して、MODE、特図種別の保留
数に対応する前半予告振分グループテーブルのアドレスを取得する(ステップC383)
。これによりリーチなし変動の場合には、各変動中に出現する予告演出の抽選内容(具体
的には各予告演出態様の出現率)を保留数に応じて変化させることが可能となる。その後
、前半予告振分グループテーブルを使って前半変動中に出現する予告の抽選を行う(ステ
ップC386)。
一方、変動パターン種別がリーチなし変動でない場合(ステップC381;N)は、機
種コード、特図種別、演出モード及び図柄種別に対応する前半予告振分グループアドレス
テーブルを設定する(ステップC384)。そして、前半予告振分グループアドレステー
ブルを参照して、MODE、変動パターン種別に対応する前半予告振分グループテーブル
のアドレスを取得し(ステップC385)、前半予告振分グループテーブルを使って前半
変動中に出現する予告の抽選を行う(ステップC386)。
次に、後半変動の予告演出を抽選する。なお、特図変動表示ゲームの後半変動とはいわ
ゆるリーチアクション(例えば、特図の複数列の表示領域のうち特定領域を除く表示領域
が大当りとなる特別結果態様(特別な図柄の組合せ)で変動表示が停止していて、特定領
域のみで変動表示している状態)の変動表示である。一方、特図変動表示ゲームの前半変
動とはリーチアクション開始前までの変動表示である。
まず、機種コード、特図種別、演出モード及び図柄種別に対応する後半予告振分グルー
プアドレステーブルを設定する(ステップC387)。後半予告振分グループアドレステ
ーブルは、後半予告振分グループテーブルのアドレスを選択するためのテーブルである。
そして、後半予告振分グループアドレステーブルを参照してACTに対応する後半予告振
分グループテーブルのアドレスを取得し(ステップC388)、後半予告振分グループテ
ーブルを使って後半変動中(リーチ中)に出現する予告の抽選を行う(ステップC389
)。
その後、MODE、ACTに対応する変動演出の内容を決定し(ステップC390)、
予告抽選結果に対応する演出の内容を決定する(ステップC391)。これにより、飾り
特図変動表示ゲームの変動時間や主なリーチ内容などの演出や予告、実行中記憶表示部8
4の表示態様などが決定されることとなる。
次いで、決定された特図変動表示ゲームの変動パターン(リーチ演出など)や予告内容
も参照して停止図柄を決定する停止図柄設定処理を行う(ステップC392)。次に、変
動演出の表示設定を行い(ステップC393)、予告演出の表示設定を行う(ステップC
394)。これらの処理により、上述したように設定された飾り特図変動表示ゲームでの
演出や予告が実行可能となる。その後、特図種別に対応する保留減少の表示設定を行う(
ステップC395)。この処理では特図変動表示ゲームを開始する際に対応する始動記憶
の減少に対応して飾り特図始動記憶表示を減少させる設定を行う。
そして、BGMの番号である音番号、装飾ランプ等による演出の種類を示す番号である
装飾番号を設定し(ステップC396)、特図種別に対応する飾り特図変動(識別情報の
変動表示)の表示設定を行う(ステップC397)。さらに、サブ情報表示装置90にお
いて、識別情報の変動表示とは別に飾り特図変動表示ゲームを表示する第4図柄の変動表
示を設定するために、特図種別に対応する第4図柄変動の表示設定を行い(ステップC3
98)、変動演出設定処理を終了する。
図35、図36には、本実施形態における変動グループテーブルと変動パターン選択テ
ーブルの内容の一部を示した。遊技制御装置100は、変動パターン(変動態様)を決定
する際に、変動パターンテーブルとして、変動グループテーブルと変動パターン選択テー
ブルを使用する。
図35には、結果が大当りである場合の変動グループテーブルと変動パターン選択テー
ブルの内容の一部を示した。
図35(a)には、演出モードが通常演出モードである場合、すなわち「通常確率状態
」かつ「時短状態でない状態」である場合の変動グループテーブルを示した。
この変動グループテーブルにより選択可能な変動グループ(変動パターン選択テーブル
)としては、ノーマルリーチ系、SP0リーチ系、SP1リーチ系、SP2リーチ系、S
P3リーチ系、全回転リーチ系があり、それぞれ振り分け値が設定されている。
変動グループは選択された変動グループテーブルと変動パターン乱数1により選択され
る。変動パターン乱数1は0〜65535の値をとるものであり、例えば結果が16R確
変A大当りである場合のノーマルリーチ系に対しては2008個の値が割り当てられてい
る。すなわち、結果が16R確変A大当りである場合は2008/65536の確率でノ
ーマルリーチ系の変動グループが選択される。
図35(b)には、図35(a)の変動グループテーブルにおいてノーマルリーチ系の
変動グループが選択された場合に用いられるノーマルリーチ系の変動パターン選択テーブ
ルの内容を示した。
この変動パターン選択テーブルにより選択可能な変動パターンには、何れもノーマルリ
ーチである変動パターン番号が77〜79の3つの変動パターンがあり、それぞれ振り分
け値が設定されている。
変動パターンは選択された変動パターン選択テーブルと変動パターン乱数2により選択
される。変動パターン乱数2は0〜255の値をとるものであり、例えば変動パターン番
号77に対しては216個の値が割り当てられている。すなわち、216/256の確率
で変動パターン番号77の変動パターンが選択される。
図36には、結果がはずれである場合の変動グループテーブルと変動パターン選択テー
ブルの内容の一部を示した。
図36(a)には、演出モードが通常演出モードである場合、すなわち「通常確率状態
」かつ「時短状態でない状態」である場合の変動グループテーブルを示した。
この変動グループテーブルにより選択可能な変動グループ(変動パターン選択テーブル
)としては、通常変動(リーチなし)1系、通常変動(リーチなし)2系、ノーマルリー
チ系、SP0リーチ系、SP2リーチ系、SP3リーチ系がある。
図36(b)には、図36(a)の変動グループテーブルにおいて通常変動(リーチな
し)1系の変動グループが選択された場合に用いられる通常変動(リーチなし)1系の変
動パターン選択テーブルの内容を示した。
この変動パターン選択テーブルにより選択可能な変動パターンには、何れもリーチなし
である変動パターン番号が2〜4の3つの変動パターンがある。特図1と特図2の保留数
(始動記憶数)の合計が0〜2である場合と3である場合は、変動パターン番号2の変動
パターン(変動時間が最も短い超短縮変動の変動パターン)は選択されないようになって
おり、特図1と特図2の保留数の合計が4〜6である場合と7〜8である場合は、変動パ
ターン番号2の変動パターン(変動時間が最も短い超短縮変動の変動パターン)を選択可
能になっている。また、特図1と特図2の保留数の合計が7〜8である場合に、変動パタ
ーン番号2の変動パターン(変動時間が最も短い超短縮変動の変動パターン)が最も選択
されやすくなっている。例えば、特図1と特図2の保留数の合計が0である場合とは、保
留数の合計が0の状態(例えば客待ち中)において入賞した場合である。
<前兆演出>
本実施形態の遊技機10は、盤演出装置44及び表示装置41を用いた前兆演出を実行
可能である。この前兆演出は、先読み結果を示唆する先読み予告演出の一種であり、1回
の特図変動表示ゲームの変動表示中に開始して終了する。本実施形態では、前兆演出とし
て、盤演出装置44の可動役物44aを動作させるとともに、当該動作に連動して、表示
装置41に表示されている飾り特図始動記憶表示の表示態様を切り替える演出を実行する

図37に、前兆演出を実行する際のタイミングチャートの一例を示す。また、図38及
び図39に、その際の可動役物44aの動作及び表示装置41の表示の一例を示す。
図38の[ア]に示すように、表示装置41の表示領域の中央部には、飾り特図変動表
示ゲームを表示する飾り特図変動表示ゲーム表示部41aが設けられる。飾り特図変動表
示ゲーム表示部41aでは、左,中,右の変動表示領域の各々で飾り特別図柄(識別情報
)を変動表示した後に停止表示することで飾り特図変動表示ゲームを実行する。
また、表示装置41の表示領域の下部には、未消化の始動記憶に対応する飾り特図始動
記憶表示を表示する待機保留表示部41bが設けられる。待機保留表示部41bに表示さ
れる飾り特図始動記憶表示は、始動記憶と一対一で対応し、記憶順に並んでいる。左端の
飾り特図始動記憶表示が最先に記憶された始動記憶(第1始動記憶又は第2始動記憶)に
対応する飾り特図始動記憶表示であり、消化される毎に左へ移行(シフト)するようにな
っている。また、それぞれの始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果や変動パターン
などの先読み結果を、対応する飾り特図始動記憶表示の表示態様によって示唆することが
可能である。
待機保留表示部41bの左方には、消化中の始動記憶(現在実行中の特図変動表示ゲー
ムに対応する始動記憶)に関する情報を表示する実行中保留表示部41cが設けられる。
実行中保留表示部41cには、特図変動表示ゲームの開始時に、待機保留表示部41bの
左端にある飾り特図始動記憶表示が移行(シフト)するようになっている。また、実行中
の特図変動表示ゲームの結果や変動パターンなどを、実行中保留表示部41cに表示され
ている飾り特図始動記憶表示の表示態様によって示唆することが可能である。
また、表示装置41の表示領域の隅部(例えば左上隅部)には、飾り特図変動表示ゲー
ム表示部41aにて変動表示される飾り特別図柄(識別図柄)よりも相対的に小さい小図
柄を変動表示させる小図柄用変動表示部41dが設けられる。
また、表示装置41の表示領域の隅部(例えば右上隅部)には、未消化の始動記憶の数
を数字にて表示する数字保留表示部41eが設けられる。
また、図38の[ア]に示すように、盤演出装置44は、槍を持った味方キャラクタを
模した形状の可動役物44aを備えている。この可動役物44aは、例えば、表示装置4
1の表示領域と前後に重ならない位置と重なる位置との間を上下に移動可能であり、さら
に、表示装置41の表示領域と前後に重ならない状態で左右に移動可能であるとともに、
表示装置41の表示領域と前後に重なる状態で左右に移動可能であるよう構成されている

ここで、表示装置41の表示領域と前後に重ならない位置(重ならない状態)とは、可
動役物44aの大部分(例えば半分以上)が表示領域と前後に重ならない位置(重ならな
い状態)である。また、表示装置41の表示領域と前後に重なる位置(重なる状態)とは
、可動役物44aの大部分(例えば半分以上)が表示領域と前後に重なる位置(重なる状
態)である。
本実施形態では、前兆演出として、待機保留表示部41bに表示されている飾り特図始
動記憶表示のうちの特定の飾り特図始動記憶表示(以下「特定保留表示」という。)に可
動役物44aを作用させ、当該特定保留表示に可動役物44aが作用したことによって当
該特定保留表示の表示態様が示唆態様に変化するか否かの演出を実行する。
ここで、待機保留表示部41bに表示されている飾り特図始動記憶表示を示唆態様で表
示することによって、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果や変動パター
ンなどの先読み結果を示唆することができる。また、実行中保留表示部41cに表示され
ている飾り特図始動記憶表示を示唆態様で表示することによって、実行中の特図変動表示
ゲームの結果や変動パターンなどを示唆することができる。
なお、本実施形態では、所定のタイミング(本実施形態の場合、前兆演出の開始時)に
て、特定保留表示の表示態様を、敵キャラクタを模した表示態様に変化させ、その後、当
該特定保留表示に可動役物44aを作用させる(本実施形態の場合、槍を突き刺す)よう
構成するが、これに限定されない。例えば、特定保留表示の表示態様は、敵キャラクタを
模した表示態様に変化しなくても良い。
図37に示すように、演出制御装置300は、特図変動表示ゲームの変動表示が開始す
ると、飾り特図始動記憶表示が隣にシフトする保留シフト演出を開始する(t11)。具
体的には、図38の[ア]に示すように、特図変動表示ゲームが終了し、図38の[イ]
に示すように、次の特図変動表示ゲームが開始すると、飾り特図始動記憶表示が左へシフ
トする。
次に、図37に示すように、演出制御装置300は、今回の特図変動表示ゲームが前兆
演出の抽選に当選した特図変動表示ゲームである場合には、保留シフト演出が終了すると
、前兆演出を開始する(t12)。
前兆演出の抽選は、前兆演出を実行するか否か決定するための抽選であり、前兆演出の
抽選に当選した場合に、その当選した特図変動表示ゲームの変動表示中に前兆演出が実行
される。前兆演出の抽選は、例えば、変動演出設定処理(図34)の予告抽選(ステップ
C386又はステップC389)にて行われる。
前兆演出が開始すると、まず、図38の[ウ]に示すように、特定保留表示の表示態様
が、通常の表示態様から敵キャラクタを模した表示態様に変化するとともに、可動役物4
4aが、表示領域と前後に重ならない初期位置(第1位置)から重なる位置(第2位置)
へと移動する。
次いで、図39の[エ]に示すように、可動役物44aが、表示領域と前後に重なる状
態(すなわち、表示領域の前方)で、第2位置から、槍の先端が特定保留表示と前後に重
なる位置、すなわち可動役物44aが特定保留表示に作用可能な作用位置(第3位置)へ
と移動する。なお、可動役物44aは、例えば、槍を振り下ろす動作が可能であっても良
く、その場合には、可動役物44aが作用位置に到着した状態で槍を振り下ろすと、槍の
先端が特定保留表示と前後に重なるよう構成しても良い。
次いで、特定保留表示が、待機保留変化演出(飾り特図始動記憶表示の表示態様を変化
させて先読み結果を示唆する演出)の抽選に当選した始動記憶に対応する飾り特図始動記
憶表示である場合には、図39の[オ]に示すように、当該特定保留表示の表示態様が敵
キャラクタを模した表示態様から示唆態様に変化して、前兆演出が終了する。一方、特定
保留表示が、待機保留変化演出の抽選に落選した始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表
示である場合には、当該特定保留表示の表示態様が示唆態様に変化せずに(すなわち、敵
キャラクタを模した表示態様が維持されたまま、あるいは敵キャラクタを模した表示態様
から通常の表示態様に戻って)、前兆演出が終了する。
待機保留変化演出の抽選は、待機保留変化演出を実行するか否か決定するための抽選で
あり、待機保留変化演出の抽選に当選した場合に、その当選した始動記憶に対応する飾り
特図始動記憶表示の表示態様が所定のタイミングにて示唆態様に変化する。待機保留変化
演出の抽選は、例えば、先読み変動系コマンド処理(図32)の先読み抽選処理(ステッ
プC321)にて行う。
次に、図37に示すように、演出制御装置300は、前兆演出が終了すると、可動役物
44aが初期位置(第1位置)に戻る役物復帰演出を開始する(t13)。具体的には、
図39の[カ]に示すように、可動役物44aが、表示領域と前後に重なる作用位置(第
3位置)から重ならない位置(第4位置)へと移動する。次いで、可動役物44aが、表
示領域と前後に重ならない状態で、第4位置から初期位置(第1位置)へと移動する。
このように、前兆演出は、特図変動表示ゲームの変動表示中に実行される。したがって
、前兆演出の実行時間が、特図変動表示ゲームの変動時間よりも長い場合には、前兆演出
の終了タイミングが、特図変動表示ゲームの変動終了タイミングよりも後になるため、前
兆演出が原因で、変動終了後に実行する予定の演出が予定通りに実行できない等の不都合
が生じる。よって、従来の遊技機では、前兆演出の抽選に当選した特図変動表示ゲームの
変動時間が当該前兆演出の実行時間よりも短い場合には、当該前兆演出の実行をキャンセ
ルする制御や、当該前兆演出を途中で終了する制御を行っていた。そこで、本実施形態で
は、このような制御を行わなくても、変動終了後に実行する予定の演出が予定通りに実行
できない等の不都合を生じないようにするために、前兆演出の実行時間を、特図変動表示
ゲームの変動時間よりも短くする。
さらに、本実施形態では、図37に示すように、前兆演出の実行時間(t12〜t13
)を、特図1と特図2の保留数の合計が上限数である際に開始される特図変動表示ゲーム
の変動時間(t11〜t14)よりも短くする。特図変動表示ゲームの変動時間には様々
あるが、前兆演出の抽選に当選可能な特図変動表示ゲームの中で最も変動時間が短い特図
変動表示ゲームは、結果がはずれで変動パターンがリーチなしで通常演出モードにおいて
実行される特図変動表示ゲームであって特図1と特図2の保留数の合計が上限数(本実施
形態の場合、8)である際に開始される特図変動表示ゲームである(図36(b)参照)
。よって、本実施形態では、前兆演出の実行時間値を、結果がはずれで変動パターンがリ
ーチなしで通常演出モードにおいて実行される特図変動表示ゲームであって特図1と特図
2の保留数の合計が上限数である際に開始される特図変動表示ゲーム(以下「保留MAX
変動」という。)の変動時間値よりも小さく設定する。これにより、特図変動表示ゲーム
を開始する際における未消化の始動記憶数(特図1と特図2の保留数の合計)にかかわら
ず、前兆演出の終了タイミングが特図変動表示ゲームの変動終了タイミングよりも前にな
る。すなわち、いかなる特図変動表示ゲームにおいても前兆演出を実行(最初から最後ま
で実行)可能となる。
また、本実施形態では、特図変動表示ゲームの変動表示が開始すると、飾り特図始動記
憶表示が隣にシフトする保留シフト演出が開始し、保留シフト演出が終了すると、前兆演
出が開始する。すなわち、本実施形態では、保留シフト演出中は前兆演出の実行が禁止さ
れ、変動開始時から遅れて前兆演出が開始するようになっている。したがって、前兆演出
の実行時間を保留MAX変動の変動時間よりも短くしても、前兆演出の実行時間の長さや
、前兆演出の開始タイミングによっては、前兆演出の終了タイミングが、特図変動表示ゲ
ームの変動終了タイミングよりも後になる場合がある。
そこで、本実施形態では、保留シフト演出の後に前兆演出を開始しても、前兆演出の終
了タイミングが、特図変動表示ゲームの変動終了タイミングよりも前になるよう、図37
に示すように、保留シフト演出の開始から前兆演出の終了までの時間(t11〜t13)
を、保留MAX変動の変動時間(t11〜t14)よりも短くする。すなわち、保留シフ
ト演出の実行時間値と前兆演出の実行時間値との和を、保留MAX変動の変動時間値より
も小さく設定する。
なお、保留シフト演出の実行時間値と前兆演出の実行時間値との和を、保留MAX変動
の変動時間値と同一に設定してもよいが、飾り特図変動表示ゲームの結果態様が可動役物
44aで見え難くなる等の不都合を回避する観点から、特図変動表示ゲームの変動表示の
終了時には、可動役物44aは表示装置41の表示領域と前後に重ならない状態であるこ
とが好ましい。また、飾り特図変動表示ゲームの結果態様が停止表示されていることが分
かり難くなる等の不都合を回避する観点から、特図変動表示ゲームの変動表示の終了時に
は、特定保留表示の表示態様の切替(変化)は完了していることが好ましい。
さらに、前兆演出が終了すると、可動役物44aが初期位置(第1位置)に戻る役物復
帰演出が開始する。本実施形態の場合、役物復帰演出が、図37に示すように、次の特図
変動表示ゲームが開始するタイミング(t15)よりも後に終了するようになっている。
役物復帰演出が終了するタイミングを、次の特図変動表示ゲームが開始するタイミングと
同一にしたり、次の特図変動表示ゲームが開始するタイミングよりも前にしたりすること
も可能であるが、役物復帰演出が終了するタイミングを次の特図変動表示ゲームが開始す
るタイミングよりも後にすることで、前兆演出の実行時間を十分に確保することが可能と
なる。
なお、前兆演出は、盤演出装置44及び表示装置41を用いたものに限定されず適宜変
更可能であり、枠装飾装置18、スピーカ19a,19b、表示装置41、サブ表示装置
42、盤演出装置44、盤装飾装置46等を少なくとも一つ用いたものであればよい。
例えば、盤演出装置44の可動役物44aに替えて、表示装置41に槍を持った味方キ
ャラクタのキャラクタ画像G1を表示し、キャラクタ画像G1を特定保留表示に作用させ
ても良い。その一例を、図40に示す。
前兆演出が開始すると、まず、図40の[サ]に示すように、表示装置41の表示領域
にキャラクタ画像G1が出現する。次いで、図40の[シ]に示すように、キャラクタ画
像G1が特定保留表示に作用可能な位置(作用位置)へと移動する。次いで、特定保留表
示が、待機保留変化演出の抽選に当選した始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示であ
る場合には、図40の[ス]に示すように、当該特定保留表示の表示態様が示唆態様に変
化して、前兆演出が終了する。一方、特定保留表示が、待機保留変化演出の抽選に落選し
た始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示である場合には、当該特定保留表示の表示態
様が示唆態様に変化せずに、前兆演出が終了する。そして、前兆演出が終了すると、キャ
ラクタ画像G1が作用位置から退場するキャラクタ退場演出(役物復帰演出に相当する演
出)を開始する。これにより、キャラクタ画像G1が表示領域から消える。
なお、キャラクタ画像G1の表示を開始するタイミングは、適宜変更可能であり、例え
ば、前兆演出の開始前にキャラクタ画像G1が出現しても良い。
また、飾り特図変動表示ゲームの結果態様が停止表示されていることが分かり難くなる
等の不都合を回避する観点から、特図変動表示ゲームの停止表示中には、キャラクタ画像
G1も停止表示されていることが好ましい。よって、キャラクタ退場演出を開始するタイ
ミングは、特図変動表示ゲームの停止表示が終了した後(例えば、次の特図変動表示ゲー
ムの開始時)が好ましい。
また、盤演出装置44の可動役物44aに替えて表示装置41に表示されるキャラクタ
画像は、槍を持った味方キャラクタのキャラクタ画像G1に限定されず適宜変更可能であ
る。また、キャラクタ画像G1の動き方も適宜変更可能である。
また、可動役物44aの形状は、槍を持った味方キャラクタを模した形状に限定されず
適宜変更可能である。また、可動役物44aの動き方も適宜変更可能である。
また、例えば図41(a)に示すように、表示装置41の表示領域と前後の重ならない
状態の可動役物44aの前方に、カバー部材40aを設けても良い。この場合、例えば図
41(a)の上図に示すように、可動役物44aが表示装置41の表示領域と前後の重な
らない状態である場合には、当該可動役物44aの全部(あるいは、半分以上)がカバー
部材44aで隠れて視認不能(視認困難)となる。一方、例えば図41(a)の下図に示
すように、可動役物44aが表示装置41の表示領域と前後の重なる状態である場合には
、当該可動役物44aの全部(あるいは、半分以上)が、カバー部材44aで隠れること
なく視認可能となる。
また、実行時間値が異なる複数の前兆演出を実行可能である場合には、当該複数の前兆
演出のうち全部の実行時間値を保留MAX変動の変動時間値よりも小さく設定しても良い
し、当該複数の前兆演出のうち一部の実行時間値のみを保留MAX変動の変動時間値より
も小さく設定しても良い。
複数の前兆演出のうち一部の実行時間値のみを保留MAX変動の変動時間値よりも小さ
く設定する場合の一例を、図41(b)に示す。
図41(b)に示すように、実行時間が2秒の前兆演出Aと、実行時間が3秒の前兆演
出Bと、実行時間が8秒の前兆演出Cとを実行可能であり、前兆演出の抽選に当選した特
図変動表示ゲームの変動時間値よりも実行時間値が小さい前兆演出を実行する。すなわち
、前兆演出の抽選に当選した特図変動表示ゲームが、図36(b)に示す超短縮変動(変
動時間4秒)や短縮変動(変動時間8秒)などである場合には、前兆演出A及び前兆演出
Bの中から選択した前兆演出を当該特図変動表示ゲームの変動表示中に実行し、前兆演出
の抽選に当選した特図変動表示ゲームが、図36(b)に示す通常変動(変動時間13.
6秒)等である場合には、前兆演出A、前兆演出B及び前兆演出Cの中から選択した前兆
演出を当該特図変動表示ゲームの変動表示中に実行するよう構成しても良い。
無論、この場合も、保留シフト演出の実行時間値と前兆演出の実行時間値との和が、前
兆演出の抽選に当選した特図変動表示ゲームの変動時間値よりも小さくなるように、前兆
演出を選択することも可能である。
また、前兆演出の抽選に当選した特図変動表示ゲームが保留MAX変動である場合には
、実行時間の最も短い前兆演出が実行されるようにしても良い。すなわち、図41(b)
に示す例において、前兆演出の抽選に当選した特図変動表示ゲームが、変動時間4秒の超
短縮変動(本実施形態における保留MAX変動)である場合には、前兆演出Aのみを選択
可能とし、前兆演出Bや前兆演出Cは選択できないようにしても良い。
また、複数回の特図変動表示ゲームに亘って連続的に前兆演出を実行する場合、連続的
に実行される複数の前兆演出のうち全部の実行時間値を保留MAX変動の変動時間値より
小さく設定しても良いし、連続的に実行される複数の前兆演出のうち一部の実行時間値の
みを保留MAX変動の変動時間値より小さく設定しても良い。
また、連続的に実行される複数の前兆演出のうち1回目に実行される前兆演出は、2回
目以降に実行される前兆演出よりも、保留MAX変動中に実行される可能性が高いため、
連続的に実行される複数の前兆演出のうち一部の実行時間値のみを保留MAX変動の変動
時間値より小さく設定する場合には、少なくとも1回目に実行される前兆演出の実行時間
値を、保留MAX変動の変動時間値より小さく設定することが好ましい。
また、本実施形態の演出制御装置300は、飾り特図変動表示ゲームを、識別情報を変
動表示した後に仮停止する単位変動表示を複数回行って結果態様を導出する擬似連変動態
様で実行可能であるが、擬似連変動態様における単位変動表示の変動時間値の中に保留M
AX時の変動時間値よりも小さい値がある場合には、前兆演出の実行時間値を、擬似連変
動態様における単位変動表示の変動時間値のうちのいずれか(例えば変動時間が最も短い
単位変動表示の変動時間値)より小さく設定することも可能である。
また、擬似連変動態様における仮停止時間(単位変動表示と次の単位変動表示との間の
時間)よりも、実行時間が短い前兆演出を実行することも可能である。その一例を、図4
2に示す。
擬似連変動態様の飾り特図変動表示ゲームにおいては、例えば、図42の[タ]に示す
ように、擬似連変動態様における1回目の単位変動表示が終了し、図42の[チ]に示す
ように、左,中,右の変動表示領域の各々に表示されている飾り特別図柄(識別情報)の
うち擬似連変動中のみに出現する擬似連専用図柄(例えば「連」という文字を含んで構成
される図柄)のみが残って、擬似連変動中である旨が報知され、その後、図42の[ツ]
に示すように、2回目の単位変動表示が開始する。この場合、擬似連変動中である旨が報
知されている間に前兆演出を実行する。具体的には、例えば、図42の[チ]に示すよう
に、擬似連変動中である旨が報知されている間に、キャラクタ画像G1(あるいは可動役
物44a等)が作用位置まで移動する。すなわち、擬似連変動中である旨が報知されてい
る間に、キャラクタ画像G1(あるいは可動役物44a等)が特定保留表示に作用する。
そして、図42の[ツ]に示すように、2回目の単位変動表示が開始すると、キャラクタ
画像G1(あるいは可動役物44a等)が作用位置から退場する。
また、特定保留表示に作用するキャラクタ画像は、飾り特別図柄を構成するキャラクタ
画像であっても良い。擬似連変動態様における仮停止時間よりも実行時間が短い前兆演出
において、飾り特別図柄を構成するキャラクタ画像が特定保留表示に作用する場合の一例
を、図43に示す。
例えば、擬似連専用図柄を、図43の[ナ]に示すように、文字画像(例えば「連」と
いう文字画像)とキャラクタ画像(例えば傘を模した画像)で構成する。そして、図43
の[ニ]に示すように、擬似連変動中である旨が報知されている間に、擬似連専用図柄を
構成するキャラクタ画像が特定保留表示に作用する。そして、当該特定保留表示が、待機
保留変化演出の抽選に当選した始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示である場合には
、図43の[ヌ]に示すように、当該特定保留表示の表示態様が示唆態様に変化する。
無論、擬似連変動態様における仮停止時間中に実行される前兆演出(仮停止時間よりも
実行時間が短い前兆演出)だけでなく、特図変動表示ゲームの変動表示中に実行される前
兆演出(保留MAX変動の変動時間よりも実行時間が短い前兆演出等)において、可動役
物44aやキャラクタ画像G1に替えて、飾り特別図柄を構成するキャラクタ画像を特定
保留表示に作用させても良い。
また、本実施形態では、前兆演出として、待機保留表示部41bに表示されている飾り
特図始動記憶表示の表示態様が示唆態様に変化するか否かの演出を行うようにしたが、こ
れに限定されない。前兆演出は、例えば、実行中保留表示部41cに表示されている飾り
特図始動記憶表示の表示態様が示唆態様に変化するか否かの演出であっても良い。
このように、本実施形態の遊技機10によれば、始動条件の成立に基づき複数の識別情
報を変動表示する変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)を実行し、当該変動表示ゲーム
の結果が特別結果となった場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生する遊
技機であって、始動条件の成立に基づき所定の乱数を抽出し変動表示ゲームの始動記憶と
して記憶する始動記憶手段(遊技制御装置100)と、変動表示ゲームの実行中に所定の
予告演出(前兆演出)を実行する演出制御手段(演出制御装置300)と、を備え、所定
の予告演出の実行時間値が、始動記憶手段に記憶されている始動記憶の数が所定の上限数
(本実施形態の場合、8)に達している状態で開始される変動表示ゲーム(保留MAX変
動)の変動時間値よりも小さい。
したがって、前兆演出の実行時間が、保留MAX変動(すなわち、変動時間が最も短い
特図変動表示ゲーム)の変動時間よりも短いため、いかなる変動表示ゲームにおいても予
告演出(前兆演出)を実行することができる。
また、本実施形態の遊技機10において、演出制御手段(演出制御装置300)は、変
動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)の開始から所定時間が経過した後(本実施形態の場
合、保留シフト演出が終了した後)に所定の予告演出(前兆演出)を開始し、所定の予告
演出の実行時間値と所定時間の値(本実施形態の場合、保留シフト演出の実行時間値)と
の和は、始動記憶手段(遊技制御手段100)に記憶されている始動記憶の数が所定の上
限数(本実施形態の場合、8)に達している状態で開始される変動表示ゲーム(保留MA
X変動)の変動時間値よりも小さくなるよう構成可能である。
このように構成することで、特図変動表示ゲームの開始よりも遅れて前兆演出が開始す
るため、遊技者に前兆演出の実行に対する期待を持たせつつ前兆演出を実行しない期間を
設けることができ、遊技の興趣を高めることが可能となる。
なお、特図変動表示ゲームの開始時に前兆演出を開始しても良い。
また、本実施形態の遊技機10において、演出制御手段(演出制御装置300)は、所
定の予告演出(前兆演出)に用いられる可動役物44aの動作を制御可能であり、所定の
予告演出の後に、可動役物44aを初期位置に戻す復帰演出(役物復帰演出)を実行可能
であり、復帰演出は、所定の予告演出が実行される変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム
)よりも後に開始する変動表示ゲームの実行中に終了するよう構成可能である。
このように構成することで、前兆演出の実行時間を十分に確保することが可能となる。
なお、役物復帰演出を終了する際に実行中の特図変動表示ゲームは、前兆演出が実行さ
れる特図変動表示ゲームの次に実行される特図変動表示ゲームに限定されない。
また、前兆演出が実行される特図変動表示ゲームの実行中(前兆演出が実行される特図
変動表示ゲームの終了時も含む)に、役物復帰演出を終了しても良い。
また、本実施形態の遊技機10によれば、始動入賞領域への遊技球の入賞に基づき複数
の識別情報を変動表示する変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)を実行し、当該変動表
示ゲームの結果が特別結果となった場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発
生する遊技機であって、始動入賞領域は、第1始動入賞領域(第1始動入賞口36)と、
第2始動入賞領域(第2始動入賞口97、普通変動入賞装置37)とを備え、第1始動入
賞領域への遊技球の入賞に基づき所定の乱数を抽出し第1始動記憶として記憶するととも
に、第2始動入賞領域への遊技球の入賞に基づき所定の乱数を抽出し第2始動記憶として
記憶する始動記憶手段(遊技制御装置100)と、変動表示ゲームの実行中に所定の予告
演出(前兆演出)を実行する演出制御手段(演出制御装置300)と、を備え、所定の予
告演出の実行時間は、第1始動記憶の数と第2始動記憶の数との合計が所定の上限数(本
実施形態の場合、8)に達している状態で開始される変動表示ゲーム(保留MAX変動)
の変動時間よりも短い。
したがって、前兆演出の実行時間が、保留MAX変動(すなわち、変動時間が最も短い
特図変動表示ゲーム)の変動時間よりも短いため、いかなる変動表示ゲームにおいても予
告演出(前兆演出)を実行することができる。
なお、本実施形態では、第1特図変動表示ゲームの変動パターンも第2特図変動表示ゲ
ームの変動パターンも、特図1と特図2の保留数(始動記憶数)の合計を考慮して選択す
るよう構成したが、これに限定されない。例えば、第1特図変動表示ゲームの変動パター
ンは、特図1の保留数(第1始動記憶の数)を考慮して選択し、第2特図特図変動表示ゲ
ームの変動パターンは、特図2の保留数(第2始動記憶の数)を考慮して選択するよう構
成することも可能である。この場合、前兆演出の抽選に当選可能な第1特図変動表示ゲー
ムの中で最も変動時間が短い第1特図変動表示ゲームは、特図1の保留数が上限数(例え
ば4)である際に開始される第1特図変動表示ゲーム(保留MAX変動)であり、前兆演
出の抽選に当選可能な第2特図変動表示ゲームの中で最も変動時間が短い第2特図変動表
示ゲームは、特図2の保留数が上限数(例えば4)である際に開始される第2特図変動表
示ゲーム(保留MAX変動)である。
すなわち、本実施形態の遊技機10において、所定の予告演出(前兆演出)の実行時間
は、第1始動記憶の数又は第2始動記憶の数が所定の上限数(例えば、4)に達している
状態で開始される変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)の変動時間よりも短くなるよう
構成可能である。
このように構成することで、前兆演出の実行時間が、保留MAX変動(すなわち、変動
時間が最も短い特図変動表示ゲーム)の変動時間よりも短くなるため、いかなる変動表示
ゲームにおいても予告演出(前兆演出)を実行することができる。
なお、本実施形態では、始動入賞領域への入賞順に特図変動表示ゲームを実行するよう
構成したが、これに限定されず、例えば、一方の特図変動表示ゲーム(例えば第2特図変
動表示ゲーム)を優先的に実行するよう構成しても良い。
<前兆演出の変形例>
図37〜図43に示す前兆演出は、表示装置41の表示領域に出現したキャラクタ画像
(あるいは、表示領域と前後に重なる位置に出現した可動役物等)が必ず作用位置へと移
動するタイプの前兆演出(以下「第1タイプの前兆演出」という)である。この第1タイ
プの前兆演出に加えて(あるいは替えて)、出現したキャラクタ画像(あるいは、出現し
た可動役物等)が作用位置へと移動する場合と移動しない場合とがあるタイプの前兆演出
(以下「第2タイプの前兆演出」という)を実行するよう構成することも可能である。
第2タイプの前兆演出では、前兆演出の抽選に当選した場合に、作用可否抽選を行う。
作用可否抽選は、キャラクタ画像を作用位置へと移動させるか否か決定するための抽選で
あり、作用可否演出の抽選に当選した場合には、その当選した特図変動表示ゲームの実行
中にキャラクタ画像が作用位置へ移動する。すなわち、作用可否抽選に当選した場合には
、キャラクタ画像が出現して、作用位置へと移動する。一方、作用可否抽選に落選した場
合には、キャラクタ画像は出現するが、作用位置へと移動しない。
さらに、第2タイプの前兆演出では、作用可否抽選を行った後に、実行中保留変化演出
の抽選を行う。実行中保留変化演出の抽選は、実行中保留変化演出(飾り特図始動記憶表
示の表示態様を変化させて実行中の特図変動表示ゲームの結果や変動パターンなどを示唆
する演出)を実行するか否か決定するための抽選であり、実行中保留変化演出の抽選に当
選した場合には、その当選した特図変動表示ゲームの実行中に、実行中保留表示部41c
に表示されている飾り特図始動記憶表示(本変形例における特定保留表示)の表示態様が
示唆態様に変化する。すなわち、実行中保留変化演出の抽選に当選した場合には、特定保
留表示の表示態様が示唆態様に変化する。一方、実行中保留変化演出の抽選に落選した場
合には、特定保留表示の表示態様が示唆態様に変化しない。
作用可否抽選及び実行中保留変化演出の抽選は、例えば、変動演出設定処理(図34)
の予告抽選(ステップC386又はステップC389)にて行う。
作用可否抽選テーブルの一例を、図44(a)〜(c)に示す。
作用可否抽選テーブルには、今回実行する特図変動表示ゲームの結果が大当りである場
合と、結果がはずれである場合とにおける、作用ありが選択される確率(すなわち当選確
率)及び作用なしが選択される確率(すなわち落選確率)が定義されている。
例えば、図44(a)に示す作用可否抽選テーブルが設定されている場合において、今
回実行する特図変動表示ゲームの結果が大当りである場合には50%の確率で当選し、今
回実行する特図変動表示ゲームの結果がはずれである場合には60%の確率で当選する。
演出制御装置300は、例えば遊技状態に基づいて、複数の作用可否抽選テーブル(図
44(a)〜(c)に示す3種類の作用可否抽選テーブル)の中から一の作用可否抽選テ
ーブルを選択して設定する。
実行中保留変化演出抽選テーブルの一例を、図44(d)〜(g)に示す。
実行中保留変化演出抽選テーブルには、作用可否抽選に当選し、かつ、今回実行する特
図変動表示ゲームの結果が大当りである場合と、作用可否抽選に当選し、かつ、今回実行
する特図変動表示ゲームの結果がはずれである場合と、作用可否抽選に落選し、かつ、今
回実行する特図変動表示ゲームの結果が大当りである場合と、作用可否抽選に落選し、か
つ、今回実行する特図変動表示ゲームの結果がはずれである場合とにおける、保留変化あ
りが選択される確率(すなわち当選確率)及び保留変化なしが選択される確率(すなわち
落選確率)が定義されている。
例えば、図44(d)に示す実行中保留変化演出抽選テーブルが設定されている場合に
おいて、作用可否抽選に当選し、かつ、今回実行する特図変動表示ゲームの結果が大当り
である場合には60%の確率で当選し、作用可否抽選に当選し、かつ、今回実行する特図
変動表示ゲームの結果がはずれである場合には70%の確率で当選し、作用可否抽選に落
選し、かつ、今回実行する特図変動表示ゲームの結果が大当りである場合には5%の確率
で当選し、作用可否抽選に落選し、かつ、今回実行する特図変動表示ゲームの結果がはず
れである場合には当選しない。
また、図44(d)〜(g)に示す4種類の実行中保留変化演出抽選テーブルのうちい
ずれが設定されていても、作用可否抽選に落選した場合に、実行中保留変化演出の抽選に
当選するのは、今回実行する特図変動表示ゲームの結果が大当りである場合だけであるた
め、キャラクタ画像G2が特定保留表示に作用しない一方で、当該特定保留表示の表示態
様が示唆態様に変化することによって、大当り確定を示唆できる。
演出制御装置300は、例えば遊技状態に基づいて、複数の実行中保留変化演出抽選テ
ーブル(図44(d)〜(g)に示す4種類の実行中保留変化演出抽選テーブル)の中か
ら一の実行中保留変化演出抽選テーブルを選択して設定する。
なお、本変形例では、第2タイプの前兆演出として、実行中保留表示部41cに表示さ
れている飾り特図始動記憶表示の表示態様が示唆態様に変化するか否かの演出を行うが、
これに限定されない。第2タイプの前兆演出は、例えば、待機保留表示部41bに表示さ
れている飾り特図始動記憶表示の表示態様が示唆態様に変化するか否かの演出であっても
良い。
また、本変形例では、特定保留表示に作用するキャラクタ画像として、棒を持った味方
キャラクタのキャラクタ画像G2を表示するが、表示装置41に表示されるキャラクタ画
像は、これに限定されず適宜変更可能であり、例えば、槍を持った味方キャラクタのキャ
ラクタ画像G1であっても良い。また、キャラクタ画像G2の動き方も適宜変更可能であ
る。
また、所定のタイミング(本変形例の場合、前兆演出の開始時)にて、特定保留表示の
表示態様を、敵キャラクタを模した表示態様に変化させ、その後、当該特定保留表示にキ
ャラクタ画像G2を作用させる(本変形例の場合、棒でたたく)よう構成するが、これに
限定されない。例えば、特定保留表示の表示態様は、敵キャラクタを模した表示態様に変
化しなくても良い。
図45に、前兆演出の抽選に当選し、かつ、作用可否抽選に当選した場合における、第
2タイプ前兆演出の一例を示す。
前兆演出が開始すると、まず、図45の[ハ]に示すように、表示装置41の表示領域
にキャラクタ画像G2が出現する。次いで、図45の[ヒ]に示すように、キャラクタ画
像G2が作用位置へと移動して、棒の先端が特定保留表示に重なるよう棒を振り下ろす。
次いで、実行中の特図変動表示ゲームが、実行中保留変化演出の抽選に当選した特図変動
表示ゲームである場合には、図45の[フ]に示すように、特定保留表示の表示態様が示
唆態様に変化して、前兆演出が終了する。一方、実行中の特図変動表示ゲームが、実行中
保留変化演出の抽選に落選した特図変動表示ゲームである場合には、図45の[ヘ]に示
すように、特定保留表示の表示態様が示唆態様に変化せずに、前兆演出が終了する。そし
て、前兆演出が終了すると、キャラクタ画像G2が作用位置から退場して、表示領域から
消える。
なお、図45に示す例では、キャラクタ画像G2が特定保留表示に作用した後(棒が特
定保留表示と重なっていない状態に戻った後)に、特定保留表示の表示態様が示唆態様に
変化しているが、特定保留表示の表示態様が変化するタイミングは適宜変更可能であり、
例えば、キャラクタ画像G2が特定保留表示に作用している最中(棒が特定保留表示と重
なっている時)に、特定保留表示の表示態様が示唆態様に変化しても良い。
図46に、前兆演出の抽選に当選し、かつ、作用可否抽選に落選した場合における、第
2タイプの前兆演出の一例を示す。
前兆演出が開始すると、まず、図46の[マ]に示すように、表示装置41の表示領域
にキャラクタ画像G1が出現する。次いで、図46の[ミ]に示すように、キャラクタ画
像G2が作用位置へと移動せずに表示領域から消える。次いで、実行中の特図変動表示ゲ
ームが、実行中保留変化演出の抽選に当選した特図変動表示ゲームである場合には、図4
6の[ム]に示すように、特定保留表示の表示態様が示唆態様に変化して、前兆演出が終
了する。一方、実行中の特図変動表示ゲームが、実行中保留変化演出の抽選に落選した特
図変動表示ゲームである場合には、図46の[メ]に示すように、特定保留表示の表示態
様が示唆態様に変化せずに、前兆演出が終了する。
作用可否抽選に当選した場合における前兆演出の実行時間の長さと、作用可否抽選に落
選した場合における前兆演出の実行時間の長さは、同じであっても良いし、異なっていて
も良い。本変形例において、前兆演出の実行時間の長さは、例えば、キャラクタ画像G2
の表示を開始するタイミングから、特定保留表示の示唆態様での表示を開始するタイミン
グまでの長さである。
また、作用可否抽選に落選した場合、キャラクタ画像G2が表示領域から消えた後に、
特定保留表示の表示態様が示唆態様に変化するのではなく、キャラクタ画像G2が表示領
域から消える前に、特定保留表示の表示態様が示唆態様に変化しても良い。この場合、キ
ャラクタ画像G2が表示領域から消えるタイミングは、作用可否抽選に当選した場合と落
選した場合とで同じであっても良いし、異なっても良い。
また、前兆演出中は、前兆演出が実行されていることを目立たせるために、背景画像を
暗転(ブラックアウト)させる等して、変動表示中の飾り特別図柄(識別情報)を視認困
難な状態にさせても良い。第1タイプの前兆演出においても同様である。
また、第2タイプの前兆演出として、実行中保留表示部41cに表示されている飾り特
図始動記憶表示の表示態様が示唆態様に変化するか否かの前兆演出と、待機保留表示部4
1bに表示されている飾り特図始動記憶表示の表示態様が示唆態様に変化するか否かの前
兆演出との双方を実行可能に構成しても良い。さらに、この場合、実行中保留表示部41
cに表示されている飾り特図始動記憶表示の表示態様が変化するか否かの前兆演出の実行
時間の長さと、待機保留表示部41bに表示されている飾り特図始動記憶表示の表示態様
が変化するか否かの前兆演出の実行時間の長さは、同じであっても良いし、異なっていて
も良い。第1タイプの前兆演出においても同様である。
キャラクタ画像G2の表示を開始するタイミングは、適宜変更可能であり、飾り特図始
動記憶表示が隣にシフトする保留シフト演出中は、キャラクタ画像G2の表示開始を禁止
することが好ましい。すなわち、キャラクタ画像G2の表示を開始するタイミングは、保
留シフト演出の前、あるいは、保留シフト演出の後が好ましい。第1タイプの前兆演出に
おいても同様である。
また、前兆演出中に特定保留表示の表示態様が変化する回数を、所定条件に基づいて決
定しても良い。すなわち、特定保留表示の表示態様を変化させる回数を決定する変化回数
抽選を行ってもよい。第1タイプの前兆演出においても同様である。
また、前兆演出中に出現するキャラクタ画像を、所定条件に基づいて複数種類のキャラ
クタ画像の中から選択しても良い。すなわち、複数種類のキャラクタ画像の中から一のキ
ャラクタ画像を選択するキャラクタ抽選を行っても良い。第1タイプの前兆演出において
も同様である。
また、前兆演出中にキャラクタ画像(あるいは可動役物等)が特定保留表示に作用する
回数を、所定条件に基づいて決定しても良い。すなわち、キャラクタ画像(あるいは可動
役物等)を特定保留表示に作用させる回数を決定する作用回数抽選を行っても良い。第1
タイプの前兆演出においても同様である。
また、変化回数抽選とキャラクタ抽選と作用回数抽選とは、組み合わせて行うことも可
能である。その一例を、図47に示す。
前述したように、演出制御装置300は、第2タイプの前兆演出の演出態様を決定する
ために、作用可否抽選と実行中保留変化演出の抽選を行う。これらの抽選に加えて、変化
回数抽選とキャラクタ抽選と作用回数抽選とを組み合わせて行うことで、出現するキャラ
クタ画像の種類によって、特定保留表示の表示態様が変化する回数(あるいは変化する回
数の選択割合)や、キャラクタ画像が特定保留表示に作用する回数(あるいは作用する回
数の選択割合)などを異ならせることができる。
作用可否抽選及び実行中保留変化演出の抽選に加えて、変化回数抽選とキャラクタ抽選
と作用回数抽選とを組み合わせて行う場合には、例えば、実行中保留変化演出の抽選に当
選した際に、特定保留表示の表示態様を変化させる回数を決定する変化回数抽選を行い、
変化回数抽選の結果に基づいて、複数種類のキャラクタ画像の中から一のキャラクタ画像
を選択するキャラクタ抽選を行い、変化回数抽選の結果とキャラクタ抽選の結果とに基づ
いて、キャラクタ画像を特定保留表示に作用させる回数(例えば、棒で特定保留表示をた
たく回数)を決定する作用回数抽選を行う。この場合、変化回数抽選、キャラクタ抽選及
び作用回数抽選は、例えば変動演出設定処理(図34)の予告抽選(ステップC386又
はステップC389)にて行う。
キャラクタ抽選テーブルの一例を、図47(a)に示す。
キャラクタ抽選テーブルには、変化回数抽選によって「保留変化1回」が選択された場
合と、「保留変化2回」が選択された場合とにおける、キャラクタ画像Aが選択される確
率とキャラクタ画像Bが選択される確率とが規定されている。
ここで、「保留変化1回」とは、特定保留表示の表示態様を1回変化させること、すな
わち通常の表示態様(例えば、青色の丸)から第1の示唆態様(例えば、緑色の丸)へと
変化させることであり、「保留変化2回」とは、特定保留表示の表示態様を2回変化させ
ること、すなわち通常の表示態様から第1の示唆態様へと変化させ、その後、第1の示唆
態様から第2の示唆態様(例えば、赤色の丸)へと変化させることである。
作用回数抽選テーブルの一例を、図47(b)に示す。
作用回数抽選テーブルには、キャラクタ抽選によって「キャラクタ画像A」が選択され
、かつ、変化回数抽選によって「保留変化1回」が選択された場合と、キャラクタ抽選に
よって「キャラクタ画像A」が選択され、かつ、変化回数抽選によって「保留変化2回」
が選択された場合と、キャラクタ抽選によって「キャラクタ画像B」が選択され、かつ、
変化回数抽選によって「保留変化1回」が選択された場合と、キャラクタ抽選によって「
キャラクタ画像B」が選択され、かつ、変化回数抽選によって「保留変化2回」が選択さ
れた場合における、「1回作用」が選択される確率と「2回作用」が選択される確率とが
規定されている。
ここで、「1回作用」とは、キャラクタ画像を特定保留表示に1回作用させること(例
えば、棒で特定保留表示を1回たたくこと)であり、「2回作用」とは、キャラクタ画像
を特定保留表示に2回作用させること(例えば、棒で特定保留表示を2回たたくこと)で
ある。
例えば、変化回数抽選によって「保留変化1回」が選択され、作用回数抽選によって「
2回作用」が選択された場合には、キャラクタ画像を特定保留表示に2回作用させるうち
の1回目の作用で、特定保留表示の表示態様を変化させても良いし、2回作用させるうち
の2回目の作用で、特定保留表示の表示態様を変化させても良い。
また、変化回数抽選によって「保留変化2回」が選択され、作用回数抽選によって「1
回作用」が選択された場合には、第1の示唆態様へと変化させてから第2の示唆態様へと
変化させても良いし、第1の示唆態様へと変化させずにいきなり第2の示唆態様へと変化
させても良い。
このように、本実施形態の遊技機10によれば、始動条件の成立に基づき複数の識別情
報を変動表示する変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)を実行し、当該変動表示ゲーム
の結果が特別結果となった場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生する遊
技機であって、始動条件の成立に基づき所定の乱数を抽出し変動表示ゲームの始動記憶と
して記憶する始動記憶手段(遊技制御装置100)と、変動表示ゲームに関連した演出を
実行する演出制御手段(演出制御装置300)と、を備え、演出制御手段は、所定の画像
(キャラクタ画像G1)と、始動記憶に対応する始動記憶表示(飾り特図始動記憶表示)
とを表示装置41に表示可能であり、所定の予告演出(前兆演出)として、所定の画像が
始動記憶表示に作用する第1パターンの予告演出と、所定の画像が始動記憶表示に作用し
ない第2パターンの予告演出とを実行可能である。
本実施形態の場合、第1パターンの予告演出は、作用可否抽選に当選した場合の第2タ
イプの前兆演出であり、第2パターンの予告演出は、作用可否抽選に落選した場合の第2
タイプの前兆演出である。
したがって、キャラクタ画像G2が飾り特図始動記憶表示に作用する場合と作用しない
場合とがあり、飾り特図始動記憶表示に作用可能な画像(キャラクタ画像G2)の動きが
ワンパターンでないため、飾り特図始動記憶表示に作用可能な画像によって遊技の興趣を
高めることができる。
なお、本実施形態の場合、キャラクタ画像G2が作用位置へと移動して飾り特図始動記
憶表示に作用するパターンと、キャラクタ画像G2が作用位置へと移動しないパターンの
2パターン設けたが、これに限定されず、例えば、これらのパターンに加えて、キャラク
タ画像G2が作用位置へと移動するが飾り特図始動記憶表示に作用しない(棒を振り下ろ
さない)パターン等を設けても良い。
また、本実施形態の遊技機10において、演出制御手段(演出制御装置300)は、所
定の予告演出(前兆演出)において始動記憶表示(飾り特図始動記憶表示)の表示態様を
変化させることが可能であり、第1パターンの予告演出において始動記憶表示の表示態様
が変化する割合が、第2パターンの予告演出において始動記憶表示の表示態様が変化する
割合よりも高くなるよう構成可能である(図44(d)〜(g)参照)。
このように構成することで、前兆演出のパターンによって(すなわち、飾り特図始動記
憶表示に作用可能な画像の動きによって)、当該前兆演出が飾り特図始動記憶表示の表示
態様の変化しやすい前兆演出であるか否か示唆できる。したがって、遊技者は、当該示唆
によって、飾り特図始動記憶表示の表示態様が変化しやすい前兆演出であると認識できた
段階で、期待感を持って遊技をすることができるため、遊技の興趣が向上する。また、飾
り特図始動記憶表示の表示態様が変化するか否かという最終段階だけでなく、飾り特図始
動記憶表示に作用可能な画像(キャラクタ画像G2)がどのような動きをするかという途
中段階にも、遊技者の興味を引き付けることができるため、興趣の高い前兆演出を実行す
ることが可能となる。
<保留変化演出>
前述したように、本実施形態の遊技機10は、保留変化演出として、待機保留表示部4
1bに表示されている飾り特図始動記憶表示の表示態様を変化させて先読み結果を示唆す
る待機保留変化演出や、実行中保留表示部41cに表示されている飾り特図始動記憶表示
の表示態様を変化させて実行中の特図変動表示ゲームの結果や変動パターンなどを示唆す
る実行中保留変化演出を実行可能である。
例えば、可動役物44aが保留表示部41b,41cと前後に重なる状態である場合(
すなわち、可動役物44aが保留表示部41b,41cの前方に位置する状態である場合
)に保留変化演出を実行すると、可動役物44aによって、飾り特図始動記憶表示の表示
態様が変化している様子が視認不能(視認困難)になる虞がある。しかし、本実施形態で
は、可動役物44aが保留表示部41b,41cと前後に重なる状態であるか否かにかか
わらず、すなわち飾り特図始動記憶表示の表示態様が変化している様子が視認不能(視認
困難)であるか否かにかかわらず、保留変化演出の実行タイミングが到来した場合には、
保留変化演出を開始して、変化対象の飾り特図始動記憶表示の表示態様を変化させること
とする。
具体的には、演出制御装置300は、例えば、図48の(a)に示すように、可動役物
44aが、変化対象の飾り特図始動記憶表示(ここでは右端の飾り特図始動記憶表示)と
前後に重なる状態であっても、保留変化演出(ここでは待機保留変化演出)を実行して、
変化対象の飾り特図始動記憶表示の表示態様を変化させる。
無論、可動役物44aが保留表示部41b,41cと前後に重なる期間中は、保留変化
演出の実行を禁止するよう構成することも可能である。しかし、このように構成した場合
、可動役物44aの動作不良によって、可動役物44aが保留表示部41b,41cと前
後に重なる期間に、可動役物44aが保留表示部41b,41cと前後に重ならない状態
になるという不都合が生じた際には、遊技者は、役物動作演出を楽しむこともできないし
、保留変化演出を楽しむこともできない。
これに対し、本実施形態では、可動役物44aが保留表示部41b,41cと前後に重
なる期間であるか否かにかかわらず、すなわち可動役物44aの状態にかかわらず、保留
変化演出の実行タイミングが到来した場合には、保留変化演出を開始して変化対象の飾り
特図始動記憶表示の表示態様を変化させるよう構成する。これにより、可動役物44aの
動作不良が生じて役物動作演出を楽しむことができなくなったとしても、保留変化演出を
楽しむことができるため、遊技の興趣が低下することを防止できる。
ここで、飾り特図始動記憶表示が可動役物44aで隠れて視認不能(視認困難)になる
と、保留表示部41b,41cにおける表示を見ても正確な始動記憶数を把握できない虞
があるが、本実施形態では、保留表示部41b,41cとは別に数字保留表示部41eを
設けているため、飾り特図始動記憶表示が視認不能(視認困難)であっても正確な始動記
憶数を把握できる。
また、本実施形態の場合、可動役物44aの状態にかかわらず保留変化演出を実行する
ため、保留変化演出の実行中に、可動役物44aが保留表示部41b,41cと前後に重
なる状態から重ならない状態に変化することもあるし、可動役物44aが保留表示部41
b,41cと前後に重ならない状態から重なる状態に変化することもある。
なお、表示装置41の表示領域内の、可動役物44aのサイズ(可動役物44aを前方
から見た際のサイズ)よりも広い領域で、保留変化演出を実行することも可能である。具
体的には、例えば、図48の(b)に示すように、保留変化演出の演出効果を高める演出
画像として、前方から見て可動役物44aからはみ出るサイズの画像(エフェクト画像E
等)を表示しても良い。
これにより、可動役物44aが保留表示部41b,41cと前後に重なる状態であって
、保留変化演出に関連した表示(変化対象の飾り特図始動記憶表示や、飾り特図始動記憶
表示の表示態様の変化に関連した画像(エフェクト画像E等)など)の少なくとも一部は
可動役物で隠れないため、保留変化演出が実行されていることを遊技者は認識可能となる

また、図48に示す例では、変化対象の飾り特図始動記憶表示の一部のみが、可動役物
44aで隠れて視認不能(視認困難)になっているが、変化対象の飾り特図始動記憶表示
の全部を、可動役物44aで隠して視認不能(視認困難)にしてもよい。
また、保留変化演出の演出効果を高める演出画像として、キャラクタ画像(保留変化演
出に関連した所定のキャラクタ画像)を表示し、可動役物44aの状態にかかわらず、当
該キャラクタ画像が飾り特図始動記憶表示に作用する演出を行っても良い。
また、可動役物44aの動作時間は、保留変化演出の実行時間よりも長くても良いし、
短くても良い。また、可動役物44aの動作時間は、保留変化演出の実行時間と同じであ
っても良い。
また、可動役物44aに替えて、保留表示部41b,41cに重畳表示可能なキャラク
タ画像を表示しても良い。この場合、キャラクタ画像を、飾り特図始動記憶表示よりも手
前側に表示しても良いし、飾り特図始動記憶表示よりも奥側に表示しても良い。
キャラクタ画像を、飾り特図始動記憶表示よりも手前側に表示する場合、キャラクタ画
像と飾り特図始動記憶表示が重なった際には、キャラクタ画像で、飾り特図始動記憶表示
のうちの当該キャラクタ画像と重なっている部分が隠れることとなる。一方、キャラクタ
画像を、飾り特図始動記憶表示よりも奥側に表示する場合、キャラクタ画像と飾り特図始
動記憶表示が重なった際には、飾り特図始動記憶表示で、キャラクタ画像のうちの当該飾
り特図始動記憶表示と重なっている部分が隠れることとなる。
また、可動役物44aを、透明や半透明な部材で構成し、可動役物44aを透して、飾
り特図始動記憶表示の表示態様が変化している様子や保留変化演出に関連した表示を視認
できるよう構成しても良い。あるいは、可動役物44aに、孔や隙間を設け、当該孔や隙
間から、飾り特図始動記憶表示の表示態様が変化している様子や保留変化演出に関連した
表示を視認できるよう構成しても良い。
また、保留表示部41b,41cと前後に重なる状態になり得る可動役物は、例えば図
49に示すように、複数のパーツに分割可能であって、パーツ同士の間に間隙が形成され
ない第1状態(割れていない状態)から、パーツ同士の間に所定幅の間隙が形成される第
2状態(割れ完了状態)へと変換可能な可動役物44bであっても良い。
この場合、図50に示すように、保留変化演出の実行期間は、可動役物44bが割れ完
了状態である期間(t22〜t24)の少なくとも一部と重複することが好ましい。これ
により、例えば図49に示すように、可動役物44bに形成される隙間(すなわち、可動
役物44bが割れていない状態である期間(t21〜t25)中に形成される隙間)から
飾り特図始動記憶表示の表示態様が変化している様子や保留変化演出に関連した表示を視
認できる。ここで、保留変化演出によって、飾り特図始動記憶表示の表示態様は、変化前
の表示態様から変化後の表示態様に切り替わるが、本願において、保留変化演出は、変化
後の表示態様での表示を開始するタイミングにて終了する。したがって、保留変化演出に
は、表示態様の変化時(変化直前から変化直後までの期間(変化直前と変化直後とを含む
))は含まれるが、表示態様の変化後は含まれない。また、飾り特図始動記憶表示の表示
態様の変化前に、当該飾り特図始動記憶表示を点滅等させて、表示態様がもうすぐ変化す
ることを示唆する演出を行う場合には、当該演出も保留変化演出に含んでも良い。
なお、図50に示す例では、保留変化演出の開始タイミングが、可動役物44bが割れ
完了状態への変換動作を開始するタイミング(t21)と同時になるよう設定されている
が、保留変化演出の開始タイミングは、適宜変更可能であり、可動役物44bが割れてい
ない状態である期間(t21〜t25)内に設定することが好ましい。
また、図50に示す例では、保留変化演出の終了タイミングが、可動役物44bが割れ
完了状態である期間(t22〜t24)内に設定されているが、保留変化演出の終了タイ
ミングは、適宜変更可能であり、可動役物44bが割れていない状態である期間(t21
〜t25)内に設定することが好ましい。
また、保留表示部41b,41cと前後に重なる状態になり得る可動役物が、割れてい
ない状態と割れ完了状態とに変換可能な可動役物44bである場合、可動役物44bが開
閉動作(割れ完了状態への変換動作、割れていない状態に戻る復帰動作)を行う位置を、
変化対象の飾り特図始動記憶表示の位置に基づき決定しても良い。
図49に示す例において、待機保留表示部41bに表示されている3つの飾り特図始動
記憶表示のうち、右端の飾り特図始動記憶表示は、可動役物44bが割れ完了状態の方が
視認しやすく、真ん中の飾り特図始動記憶表示は、可動役物44bが割れていない状態の
方が視認しやすい。
よって、例えば、可動役物44bが開閉動作を行う位置を、変化対象の飾り特図始動記
憶表示と前後に重なる位置に設定することで、可動役物44bに形成される隙間から飾り
特図始動記憶表示の表示態様が変化している様子を視認することが可能となる。
このように、本実施形態の遊技機10によれば、始動条件の成立に基づき複数の識別情
報を変動表示する変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)を実行し、当該変動表示ゲーム
の結果が特別結果となった場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生する遊
技機であって、始動条件の成立に基づき所定の乱数を抽出し変動表示ゲームの始動記憶と
して記憶する始動記憶手段(遊技制御装置100)と、始動記憶に対応する始動記憶表示
(飾り特図始動記憶表示)を表示装置41の表示領域に設けた始動記憶表示領域(待機保
留表示部41b、実行中保留表示部41c)に表示する始動記憶表示制御手段(演出制御
装置300)と、始動記憶表示領域の前方に位置する状態(前後に重なる状態)と、始動
記憶表示領域の前方から退避した状態(前後に重ならない状態)と、に変換可能な可動役
物44aと、を備え、始動記憶表示制御手段は、可動役物44aの状態にかかわらず、始
動記憶表示の表示態様を変化させる始動記憶表示変化演出(保留変化演出)を実行可能で
ある。
したがって、可動役物の動作不良が生じて役物動作演出を楽しむことができなくなった
としても、保留変化演出を楽しむことができるため、保留変化演出によって遊技の興趣を
高めることができる。
また、本実施形態の遊技機10によれば、始動条件の成立に基づき複数の識別情報を変
動表示する変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)を実行し、当該変動表示ゲームの結果
が特別結果となった場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生する遊技機で
あって、始動条件の成立に基づき所定の乱数を抽出し変動表示ゲームの始動記憶として記
憶する始動記憶手段(遊技制御装置100)と、表示装置41の表示領域に設けた始動記
憶表示領域(待機保留表示部41b、実行中保留表示部41c)の前方に位置する状態(
前後に重なる状態)と、当該始動記憶表示領域の前方から退避した状態(前後に重ならな
い状態)と、に変換可能な可動役物44aと、表示領域に表示される表示内容を制御する
表示制御手段(演出制御装置300)と、を備え、表示制御手段は、始動記憶表示領域に
、始動記憶に対応する始動記憶表示(飾り特図始動記憶表示)を表示し、表示領域内の所
定領域で、始動記憶表示の表示態様を変化させるとともに当該変化に関連した画像(エフ
ェクト画像E等)を表示する始動記憶表示変化演出(保留変化演出)を実行可能であり、
所定領域の少なくとも一部は、可動役物44aが始動記憶表示領域の前方に位置する状態
であっても、前方から視認可能であるよう構成可能である(図48の(b)参照)。
したがって、可動役物44aが保留表示部41b,41cの前方に位置する状態であっ
ても、保留変化演出に関連した表示の少なくとも一部は可動役物で隠れないため、保留変
化演出によって遊技の興趣を高めることができる。
なお、所定領域は、可動役物44aのサイズ(可動役物44aを前方から見た際のサイ
ズ)よりも広い領域でなくても良く、可動役物44aが保留表示部41b,41cの前方
に位置する状態である場合に少なくとも一部が視認可能であれば、当該所定領域のサイズ
は適宜変更可能である。
また、本実施形態の遊技機10によれば、始動条件の成立に基づき複数の識別情報を変
動表示する変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)を実行し、当該変動表示ゲームの結果
が特別結果となった場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生する遊技機で
あって、始動条件の成立に基づき所定の乱数を抽出し変動表示ゲームの始動記憶として記
憶する始動記憶手段(遊技制御装置100)と、始動記憶に対応する始動記憶表示(飾り
特図始動記憶表示)を表示装置41の表示領域に設けた始動記憶表示領域(待機保留表示
部41b、実行中保留表示部41c)に表示する始動記憶表示制御手段(演出制御装置3
00)と、始動記憶表示領域の前方に位置する状態(前後に重なる状態)と、始動記憶表
示領域の前方から退避した状態(前後に重ならない状態)と、に変換可能な可動役物44
bと、を備え、可動役物44bは、複数のパーツに分割可能であって、パーツ同士の間に
間隙が形成されない第1状態(割れていない状態)から、パーツ同士の間に所定幅の間隙
が形成される第2状態(割れ完了状態)へと変換可能であり、始動記憶表示制御手段は、
始動記憶表示の表示態様を変化させる始動記憶表示変化演出(保留変化演出)を実行可能
であり、始動記憶表示変化演出の実行期間(t21〜t23)は、可動役物44bが第1
状態である期間(t22〜t24)の少なくとも一部と重複するよう構成可能である(図
50参照)。
したがって、可動役物44bが保留表示部41b,41cの前方に位置する状態であっ
ても、可動役物44bに形成される間隙(隙間)から飾り特図始動記憶表示の表示態様が
変化している様子や保留変化演出に関連した表示を視認できるため、保留変化演出によっ
て遊技の興趣を高めることができる。
<示唆演出、切替演出、保留演出>
本実施形態の遊技機10は、表示装置41に表示されている飾り特図始動記憶表示の表
示態様を示唆態様に切り替える切替演出を実行可能である。前述したように、待機保留表
示部41bに表示されている飾り特図始動記憶表示を示唆態様で表示することによって、
対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果や変動パターンなどの先読み結果を
示唆することができる。また、実行中保留表示部41cに表示されている飾り特図始動記
憶表示を示唆態様で表示することによって、実行中の特図変動表示ゲームの結果や変動パ
ターンなどを示唆することができる。
ここで、“飾り特図始動記憶表示の表示態様を示唆態様に切り替える”は、通常の表示
態様から示唆態様に切り替えることも含むし、所定の示唆態様(例えば第1の示唆態様)
から当該所定の示唆態様とは異なる示唆態様(例えば第2の示唆態様)に切り替えること
も含む。
また、本実施形態の遊技機10は、切替演出の開始前に、当該切替演出の実行を示唆す
る示唆演出を実行可能である。
また、本実施形態の遊技機10は、切替演出の終了後に、飾り特図始動記憶表示を示唆
態様で表示して(表示し続けて)、先読み結果を示唆したり、実行中の特図変動表示ゲー
ムの結果や変動パターンなどを示唆したりする保留演出を実行する。
前述したように、保留変化演出によって、飾り特図始動記憶表示の表示態様は、変化前
の表示態様から変化後の表示態様に切り替わるが、本願において、保留変化演出は、変化
後の表示態様での表示を開始するタイミングにて終了する。したがって、保留変化演出に
は、表示態様の変化時(変化直前から変化直後までの期間(変化直前と変化直後とを含む
)。すなわち切替演出時)は含まれるが、表示態様の変化後(すなわち切替演出の終了後
)は含まれない。また、飾り特図始動記憶表示の表示態様の変化前(すなわち切替演出の
開始前)に、表示態様がもうすぐ変化することを示唆する演出(示唆演出)を行う場合に
は、当該演出も保留変化演出に含んでも良い。
すなわち、本実施形態において、切替演出(表示態様の変化時)と示唆演出(表示態様
の変化前)は、保留変化演出に含まれるが、保留演出(表示態様の変化後)は、保留変化
演出に含まれない。
また、切替演出の開始前には、示唆演出が実行される場合と実行されない場合とがあり
、切替演出の終了後には、必ず保留演出が実行される。また、示唆演出の終了後には、切
替演出が実行される場合と実行されない場合とがある。
図51(a)に、保留演出の実行までの流れの一例を示す。
図51(a)に示すように、新たな始動記憶が発生すると、演出制御装置300は、当
該始動記憶(対象の始動記憶)に対応する飾り特図始動記憶表示の表示を開始する。図5
1(a)に示す例では、対象の始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示(始動記憶表示
)が通常の表示態様で表示されている。
なお、本実施形態では、飾り特図始動記憶表示の表示開始に伴う効果音を出力しないが
、飾り特図始動記憶表示の表示開始時等に、当該表示開始に伴う効果音を出力するよう構
成しても良い。
飾り特図始動記憶表示の表示態様には、飾り特図始動記憶表示を静止表示する静止画態
様と、飾り特図始動記憶表示をアニメーション表示する動画態様とがある。本実施形態に
おいて、通常の表示態様は静止画態様であり、示唆態様は静止画態様と動画態様とを含む
。以下、示唆態様のうちの静止画態様を「静止画示唆態様」といい、示唆態様のうちの動
画態様を「動画示唆態様」という。
また、新たな始動記憶が発生すると、演出制御装置300は、当該始動記憶(対象の始
動記憶)について、保留変化演出の抽選処理(保留変化演出を実行するか否かを決定する
ための抽選処理)を行う。保留変化演出の抽選処理では、切替演出を実行するか否かや、
示唆演出を実行するか否かが決定される。また、切替演出の実行が決定された場合には当
該切替演出の演出内容(切替演出を実行する回数やタイミングや切替後の表示態様など)
も保留変化演出の抽選処理で決定される。また、示唆演出の実行が決定された場合には当
該示唆演出の演出内容も保留変化演出の抽選処理で決定される。ここで、示唆演出には、
対象の始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示の表示態様によって切替演出の実行を示
唆する保留変化タイプの示唆演出と、対象の始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示に
作用する示唆画像の表示によって切替演出の実行を示唆する示唆画像タイプの示唆演出と
がある。
このように、保留変化演出の抽選処理では、複数の項目が決定されるが、一の抽選で全
ての項目を決定しても良いし、複数の抽選(例えば、切替演出の実行有無の抽選、切替演
出の演出内容の抽選、示唆演出の実行有無の抽選、示唆演出の演出内容の抽選)を行って
各項目を順次決定するようにしても良い。
そして、保留変化演出の抽選処理で、示唆演出の実行が決定され、決定された示唆演出
の演出内容が保留変化タイプである場合には、演出制御装置300は、所定のタイミング
で保留変化タイプの示唆演出を実行する。これにより、対象の始動記憶に対応する飾り特
図始動記憶表示の表示態様によって(例えば、対象の始動記憶に対応する飾り特図始動記
憶表示の点滅等によって)、切替演出の実行が示唆される。
また、保留変化演出の抽選処理で、示唆演出の実行が決定され、決定された示唆演出の
演出内容が示唆画像タイプである場合には、演出制御装置300は、所定のタイミングで
示唆画像タイプの示唆演出を実行する。これにより、例えば図51(b)に示すように、
対象の始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示に作用する示唆画像(図51(b)に示
す例では、剣を模した画像)の表示によって、切替演出の実行が示唆される。なお、図5
1(b)では、待機保留表示部41bに表示されている飾り特図始動記憶表示に作用する
示唆画像を表示しているが、示唆画像タイプの示唆演出では、実行中保留表示部41cに
表示されている飾り特図始動記憶表示に作用する示唆画像を表示することも可能である。
一方、保留変化演出の抽選処理で示唆演出の非実行が決定された場合には、演出制御装
置300は、いずれのタイプの示唆演出も実行しない。
本実施形態において、保留変化タイプの示唆演出は、効果音なしの演出である。したが
って、保留変化タイプの示唆演出の実行中は、他の演出(保留変化タイプの示唆演出以外
の演出)用の効果音はスピーカ19a,19bから出力されるが、保留変化タイプの示唆
演出用の効果音は出力されないため、程よい期待感を遊技者に与えることができるととも
に、保留変化タイプの示唆演出用の効果音が出力される場合よりも他の演出用の効果音が
聞き取りやすくなる。
また、本実施形態において、示唆画像タイプの示唆演出は、効果音ありの演出である。
したがって、示唆画像タイプの示唆演出の実行中は、他の演出(示唆画像タイプの示唆演
出以外の演出)用の効果音がスピーカ19a,19bから出力されるとともに、所定のタ
イミングで示唆画像タイプの示唆演出用の効果音もスピーカ19a,19bから出力され
るため、示唆演出の実行をアピールすることができる。
保留変化タイプの示唆演出は、示唆画像タイプの示唆演出よりも遊技者にとって期待度
が低い場合が多いため、保留変化タイプの示唆演出の実行をアピールしても遊技者の期待
感が高まらない可能性が高い。また、保留変化タイプの示唆演出は、示唆画像タイプの示
唆演出よりも実行時間が長い場合が多いため、示唆画像タイプの示唆演出用の効果音を出
力しても他の演出用の効果音の聞き取りにさほど影響しないが、保留変化タイプの示唆演
出用の効果音を出力すると他の演出用の効果音が聞き取りにくくなる等の不都合が生じる
可能性が高い。そのため、本実施形態では、保留変化タイプの示唆演出用の効果音を出力
しないようにしている。
また、保留変化演出の抽選処理で、切替演出の実行が決定された場合には、演出制御装
置300は、所定のタイミングで切替演出を実行する。これにより、対象の始動記憶に対
応する飾り特図始動記憶表示の表示態様が、保留変化演出の抽選処理で決定された表示態
様(切替後の表示態様)に切り替わる。
次いで、演出制御装置300は、切替演出に引き続いて保留演出を実行する。保留演出
には、対象の始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示を静止画示唆態様で表示して(表
示し続けて)、先読み結果を示唆したり、実行中の特図変動表示ゲームの結果や変動パタ
ーンなどを示唆したりする静止画タイプの保留演出と、対象の始動記憶に対応する飾り特
図始動記憶表示を動画示唆態様で表示して(表示し続けて)、先読み結果を示唆したり、
実行中の特図変動表示ゲームの結果や変動パターンなどを示唆したりする動画タイプの保
留演出とがある。保留変化演出の抽選処理で決定された切替後の表示態様が静止画示唆態
様である場合には、静止画タイプの保留演出が実行され、保留変化演出の抽選処理で決定
された切替後の表示態様が動画示唆態様である場合には、動画タイプの保留演出が実行さ
れる。
一方、保留変化演出の抽選処理で切替演出の非実行が決定された場合であって、対象の
始動記憶に関する保留演出を実行中でない(すなわち、対象の始動記憶に対応する飾り特
図始動記憶表示の、現在の表示態様が通常の表示態様である)場合には、演出制御装置3
00は、切替演出も保留演出も実行しない。また、保留変化演出の抽選処理で切替演出の
非実行が決定された場合であって、対象の始動記憶に関する保留演出を実行中である(す
なわち、対象の始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示の、現在の表示態様が示唆態様
である)場合には、演出制御装置300は、切替演出を実行せず、保留演出を継続する。
本実施形態において、切替演出は、効果音ありの演出である。したがって、切替演出の
実行中は、他の演出(切替演出以外の演出)用の効果音がスピーカ19a,19bから出
力されるとともに、所定のタイミングで切替演出用の効果音もスピーカ19a,19bか
ら出力されるため、切替演出の実行をアピールすることができる。
また、本実施形態において、保留演出は、効果音なしの演出である。したがって、静止
画タイプの保留演出の実行中や動画タイプの保留演出の実行中は、他の演出(保留演出以
外の演出)用の効果音はスピーカ19a,19bから出力されるが、保留演出用の効果音
は出力されないため、程よい期待感を遊技者に与えることができるとともに、保留演出用
の効果音が出力される場合よりも他の演出用の効果音が聞き取りやすくなる。
保留演出は、切替演出に引き続いて実行される演出であり、切替演出が実行されれば必
ず実行されるため、切替演出の実行を効果音によってアピールするのであれば、保留演出
の実行を効果音によってアピールする必要性は低い。また、保留演出は、切替演出よりも
実行時間が長い場合が多いため、切替演出用の効果音を出力しても他の演出用の効果音の
聞き取りにさほど影響しないが、保留演出用の効果音を出力すると他の演出用の効果音が
聞き取りにくくなる等の不都合が生じる可能性が高い。そのため、本実施形態では、保留
演出用の効果音を出力しないようにしている。
そして、例えば図51(a)に示すように、飾り特図始動記憶表示の表示中に停電が発
生すると、当該表示が中断される。その後、停電から復旧すると、演出制御装置300は
、当該表示を再開する。停電によって演出制御装置300に記憶されている飾り特図始動
記憶表示の表示態様に関する情報が消去されるため、飾り特図始動記憶表示は、停電発生
前に通常の表示態様以外の表示態様で表示されていた場合でも、停電復旧後には通常の表
示態様(デフォルトの表示態様)で表示されることとなる。
本実施形態では、飾り特図始動記憶表示の表示再開時(すなわち停電復旧に伴う表示の
再開時)に効果音を出力しないよう構成されている。これにより、停電復旧時に様々な効
果音が混在して遊技の興趣が低下してしまうことを防止することができる。
ここで、本願における「効果音なしの演出」は、当該演出用の効果音を出力するための
音声データ自体が音声ROM327等に記憶されていない演出であっても良いし、当該演
出用の効果音を出力するための音声データは音声ROM327等に記憶されているものの
当該音声データに基づく音声がスピーカ19a,19bから出力されない演出であっても
良い。
なお、図51(a)に示す例では、対象の始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示を
、最初は通常の表示態様で表示しているが、最初から示唆態様で表示することも可能であ
る。この場合、切替演出は実行されず、対象の始動記憶に対応する飾り特図始動記憶表示
の表示が開始すると直ちに保留演出が開始することとなる。切替演出が実行される場合に
は、切替演出用の効果音によって保留演出の実行もアピールできるが、切替演出が実行さ
れずに保留演出が実行される場合には、切替演出用の効果音が出力されないため、切替演
出用の効果音によって保留演出の実行をアピールすることができない。したがって、切替
演出が実行されずに保留演出が実行される場合は、保留演出の開始時に効果音を出力する
よう構成することも可能である。
また、保留変化タイプの示唆演出は、飾り特図始動記憶表示の表示態様(保留変化タイ
プの示唆演出用の表示態様)によって切替演出の実行を示唆するが、保留変化タイプの示
唆演出用の表示態様として、期待度(大当りとなる期待度、リーチ発生の期待度等)が異
なる複数種類の表示態様があっても良い。さらに、この場合、表示態様の種類によって効
果音の有無を決定しても良い。具体的には、例えば、保留変化タイプの示唆演出用の表示
態様をグループA(例えば、高期待度グループ)とグループB(例えば、低期待度グルー
プ)の2つのグループに分けて、飾り特図始動記憶表示をグループAに属する表示態様で
表示して切替演出の実行を示唆する保留変化タイプの示唆演出を、効果音ありの演出とし
、飾り特図始動記憶表示をグループBに属する表示態様で表示して切替演出の実行を示唆
する保留変化タイプの示唆演出を、効果音なしの演出としても良い。この場合、期待度の
高低は、飾り特図始動記憶表示の表示態様(保留変化タイプの示唆演出用の表示態様)で
も把握可能であるし、効果音の有無でも把握可能である。
また、表示態様は共通にして、対象の始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの期待度が
高い場合には、保留変化タイプの示唆演出として効果音ありの演出を実行し、対象の始動
記憶に基づく特図変動表示ゲームの期待度が低い場合には、保留変化タイプの示唆演出と
して効果音なしの演出を実行しても良い。この場合、期待度の高低は、飾り特図始動記憶
表示の表示態様(保留変化タイプの示唆演出用の表示態様)では把握できないが、効果音
の有無で把握可能となる。
また、示唆画像タイプの示唆演出は、飾り特図始動記憶表示に作用する示唆画像の表示
によって切替演出の実行を示唆するが、示唆画像として、期待度が異なる複数種類の示唆
画像があっても良い。さらに、この場合、示唆画像の種類によって効果音の有無を決定し
ても良い。具体的には、例えば、示唆画像をグループC(例えば、高期待度グループ)と
グループD(例えば、低期待度グループ)の2つのグループに分けて、グループCに属す
る示唆画像を表示して切替演出の実行を示唆する示唆画像タイプの示唆演出を、効果音あ
りの演出とし、グループDに属する示唆画像を表示して切替演出の実行を示唆する示唆画
像タイプの示唆演出を、効果音なしの演出としても良い。この場合、期待度の高低は、示
唆画像でも把握可能であるし、効果音の有無でも把握可能である。
また、示唆画像は共通にして、対象の始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの期待度が
高い場合には、示唆画像タイプの示唆演出として効果音ありの演出を実行し、対象の始動
記憶に基づく特図変動表示ゲームの期待度が低い場合には、示唆画像タイプの示唆演出と
して効果音なしの演出を実行しても良い。この場合、期待度の高低は、示唆画像では把握
できないが、効果音の有無で把握可能となる。
また、示唆態様には、期待度が異なる複数種類の示唆態様があっても良い。さらに、こ
の場合、示唆態様の種類によって効果音の有無を決定しても良い。
具体的には、例えば、示唆態様をグループE(例えば、高期待度グループ)とグループ
F(例えば、低期待度グループ)の2つのグループに分けて、飾り特図始動記憶表示の表
示態様をグループEに属する示唆態様に切り替える切替演出を、効果音ありの演出とし、
飾り特図始動記憶表示の表示態様をグループFに属する示唆態様に切り替える切替演出を
、効果音なしの演出としても良い。この場合、期待度の高低は、切替後の表示態様(示唆
態様)でも把握可能であるし、効果音の有無でも把握可能である。
また、例えば、飾り特図始動記憶表示をグループEに属する示唆態様で表示する保留演
出を、効果音ありの演出とし、飾り特図始動記憶表示をグループFに属する示唆態様で表
示する保留演出を、効果音なしの演出としても良い。この場合、期待度の高低は、飾り特
図始動記憶表示の表示態様(示唆態様)でも把握可能であるし、効果音の有無でも把握可
能である。
また、切替後の表示態様(示唆態様)は共通にして、対象の始動記憶に基づく特図変動
表示ゲームの期待度が高い場合には、切替演出として効果音ありの演出を実行し、対象の
始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの期待度が低い場合には、切替演出として効果音な
しの演出を実行しても良い。この場合、期待度の高低は、切替後の表示態様(示唆態様)
では把握できないが、効果音の有無で把握可能となる。
また、飾り特図始動記憶表示の表示態様(示唆態様)は共通にして、対象の始動記憶に
基づく特図変動表示ゲームの期待度が高い場合には、保留演出として効果音ありの演出を
実行し、対象の始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの期待度が低い場合には、保留演出
として効果音なしの演出を実行しても良い。この場合、期待度の高低は、飾り特図始動記
憶表示の表示態様(示唆態様)では把握できないが、効果音の有無で把握可能となる。
このように、本実施形態の遊技機10によれば、始動条件の成立に基づき複数の識別情
報を変動表示する変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)を実行し、当該変動表示ゲーム
の結果が特別結果となった場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生する遊
技機であって、始動条件の成立に基づき所定の乱数を抽出し、変動表示ゲームの始動記憶
として記憶する始動記憶手段(遊技制御装置100)と、始動記憶に対応する始動記憶表
示(飾り特図始動記憶表示)を表示装置41に表示する始動記憶表示制御手段(演出制御
装置300)と、変動表示ゲームに関連した演出を実行する演出制御手段(演出制御装置
300)と、を備え、始動記憶表示の表示態様には、静止画態様と、動画態様と、があり
、演出制御手段は、始動記憶表示の表示態様を静止画態様から動画態様へ切り替える切替
演出と、切替演出の実行を示唆する示唆演出と、始動記憶表示を動画態様で表示する保留
演出と、を実行可能であり、示唆演出は、効果音の出力を伴う演出(効果音ありの演出)
であり、保留演出は、効果音の出力を伴わない演出(効果音なしの演出)である。
したがって、様々な効果音が混在して遊技者に優先的に聞かせたい効果音が聞きにくく
なる等の不都合を回避することができるため、効果音によって遊技の興趣を高めることが
できる。
ここで、「効果音の出力を伴わない演出」は、当該演出用の効果音を出力するための音
声データ自体が音声ROM327等に記憶されていない演出であっても良いし、当該演出
用の効果音を出力するための音声データは音声ROM327等に記憶されているものの当
該音声データに基づく音声が出力されない演出であっても良い。
なお、飾り特図始動記憶表示は、切替演出によって、静止画態様から動画態様へと切り
替わることも可能であるし、動画態様から静止画態様へと切り替わることも可能であるし
、第1静止画態様から当該第1静止画態様とは異なる第2静止画態様へと切り替わること
も可能であるし、第1動画態様から当該第1動画態様とは異なる第2動画態様へと切り替
わることも可能である。
すなわち、本実施形態の遊技機10において、始動記憶表示(飾り特図始動記憶表示)
の表示態様には、第1動画態様と、第2動画態様と、があり、演出制御手段(演出制御装
置300)は、始動記憶表示の表示態様を第1動画態様から第2動画態様へ切り替える切
替演出と、切替演出の実行を示唆する示唆演出と、始動記憶表示を第2動画態様で表示す
る保留演出と、を実行可能であるよう構成することができる。
また、本実施形態の遊技機10において、始動記憶表示(飾り特図始動記憶表示)の表
示態様には、動画態様と、静止画態様と、があり、演出制御手段(演出制御装置300)
は、始動記憶表示の表示態様を動画態様から静止画態様へ切り替える切替演出と、切替演
出の実行を示唆する示唆演出と、始動記憶表示を静止画態様で表示する保留演出と、を実
行可能であるよう構成することができる。
また、本実施形態の遊技機10において、始動記憶表示(飾り特図始動記憶表示)の表
示態様には、第1静止画態様と、第2静止画態様と、があり、演出制御手段(演出制御装
置300)は、始動記憶表示の表示態様を第1静止画態様から第2静止画態様へ切り替え
る切替演出と、切替演出の実行を示唆する示唆演出と、始動記憶表示を第2静止画態様で
表示する保留演出と、を実行可能であるよう構成することができる。
このように構成することによって、遊技の興趣を高めることができる。
また、本実施形態の遊技機10において、切替演出は、効果音の出力を伴う演出である
よう構成可能である。
このように構成することによって、始動記憶表示の表示態様が切り替わる旨を報知でき
るため、効果音によって遊技の興趣を高めることができる。
なお、本実施形態において、切替演出は、効果音ありの演出であるが、切替演出を効果
音なしの演出とすることも可能である。
また、本実施形態の遊技機10によれば、始動条件の成立に基づき複数の識別情報を変
動表示する変動表示ゲーム(特図変動表示ゲーム)を実行し、当該変動表示ゲームの結果
が特別結果となった場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状態を発生する遊技機で
あって、始動条件の成立に基づき所定の乱数を抽出し、変動表示ゲームの始動記憶として
記憶する始動記憶手段(遊技制御装置100)と、始動記憶に対応する始動記憶表示(飾
り特図始動記憶表示)を表示装置41に表示する始動記憶表示制御手段(演出制御装置3
00)と、変動表示ゲームに関連した演出を実行する演出制御手段(演出制御装置300
)と、を備え、始動記憶表示の表示態様には、静止画態様と、動画態様と、があり、演出
制御手段は、始動記憶表示の表示態様が静止画態様から動画態様へと切り替わるときには
、音源装置(スピーカ19a,19b)から効果音を出力し、始動記憶表示が表示されて
いる状態で停電が発生し、当該停電から復旧して当該始動記憶表示の表示が再開するとき
には、音源装置から効果音を出力しない。
したがって、停電復旧時に様々な効果音が混在して遊技者に優先的に聞かせたい効果音
が聞きにくくなる等の不都合を回避することができるため、効果音によって遊技の興趣を
高めることができる。
なお、本実施形態において、飾り特図始動記憶表示の表示再開時(停電から復旧して飾
り特図始動記憶表示の表示を再開するとき)に効果音を出力しないようにしたが、飾り特
図始動記憶表示の表示再開時に効果音を出力することも可能である。
また、飾り特図始動記憶表示が静止画態様から動画態様へと切り替わる際に効果音を出
力することも可能であるし、動画態様から静止画態様へと切り替わる際に効果音を出力す
ることも可能であるし、第1静止画態様から当該第1静止画態様とは異なる第2静止画態
様へと切り替わる際に効果音を出力することも可能であるし、第1動画態様から当該第1
動画態様とは異なる第2動画態様へと切り替わる際に効果音を出力することも可能である

すなわち、本実施形態の遊技機10において、始動記憶表示(飾り特図始動記憶表示)
の表示態様には、第1動画態様と、第2動画態様と、があり、演出制御手段(演出制御装
置300)は、始動記憶表示の表示態様が第1動画態様から第2動画態様へと切り替わる
ときには、音源装置(スピーカ19a,19b)から効果音を出力し、始動記憶表示が表
示されている状態で停電が発生し、当該停電から復旧して当該始動記憶表示の表示が再開
するときには、音源装置から効果音を出力しないよう構成することができる。
また、本実施形態の遊技機10において、始動記憶表示(飾り特図始動記憶表示)の表
示態様には、動画態様と、静止画態様と、があり、演出制御手段(演出制御装置300)
は、始動記憶表示の表示態様が動画態様から静止画態様へと切り替わるときには、音源装
置(スピーカ19a,19b)から効果音を出力し、始動記憶表示が表示されている状態
で停電が発生し、当該停電から復旧して当該始動記憶表示の表示が再開するときには、音
源装置から効果音を出力しないよう構成することができる。
また、本実施形態の遊技機10において、始動記憶表示(飾り特図始動記憶表示)の表
示態様には、第1静止画態様と、第2静止画態様と、があり、演出制御手段(演出制御装
置300)は、始動記憶表示の表示態様が第1静止画態様から第2静止画態様へと切り替
わるときには、音源装置(スピーカ19a,19b)から効果音を出力し、始動記憶表示
が表示されている状態で停電が発生し、当該停電から復旧して当該始動記憶表示の表示が
再開するときには、音源装置から効果音を出力しないよう構成することができる。
このように構成することによって、遊技の興趣を高めることができる。
なお、本発明の遊技機は、遊技機として、前記実施の形態に示されるようなパチンコ遊
技機に限られるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機
、雀球遊技機などの遊技球を使用する全ての遊技機に適用可能である。また、本発明をス
ロットマシンに適用することも可能である。このスロットマシンとしてはメダルを使用す
るスロットマシンに限られるものではなく、例えば、遊技球を使用するスロットマシンな
どの全てのスロットマシンが含まれる。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと
考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって
示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意
図される。
10 遊技機
19a 上スピーカ(音源装置)
19b 下スピーカ(音源装置)
41 表示装置
100 遊技制御装置(始動記憶手段)
300 演出制御装置(始動記憶表示制御手段、演出制御手段)
本発明は、始動条件の成立に基づき複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを実行可能な遊技機に関する。
従来の遊技機では、遊技の興趣を十分に高めることができない場合があった。
本発明の目的は、遊技の興趣を高めることが可能な遊技機を提供することである。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
始動条件の成立に基づき複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを実行可能な遊技機において、
前記始動条件の成立に基づき所定の乱数を抽出し、前記変動表示ゲームの始動記憶として記憶する始動記憶手段と、
前記始動記憶に対応する始動記憶表示を表示装置に表示する始動記憶表示制御手段と、
前記変動表示ゲームに関連した演出を実行する演出制御手段と、を備え
前記演出制御手段は、
前記始動記憶表示の表示態様を切り替える切替演出を実行可能であることを特徴とする。
本発明によれば、遊技の興趣を高めることができる。

Claims (5)

  1. 始動条件の成立に基づき複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを実行し、当該
    変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状
    態を発生する遊技機において、
    前記始動条件の成立に基づき所定の乱数を抽出し、前記変動表示ゲームの始動記憶とし
    て記憶する始動記憶手段と、
    前記始動記憶に対応する始動記憶表示を表示装置に表示する始動記憶表示制御手段と、
    前記変動表示ゲームに関連した演出を実行する演出制御手段と、を備え、
    前記始動記憶表示の表示態様には、静止画態様と、動画態様と、があり、
    前記演出制御手段は、
    前記始動記憶表示の表示態様を前記静止画態様から前記動画態様へ切り替える切替演出
    と、
    前記切替演出の実行を示唆する示唆演出と、
    前記始動記憶表示を前記動画態様で表示する保留演出と、を実行可能であり、
    前記示唆演出は、効果音の出力を伴う演出であり、
    前記保留演出は、効果音の出力を伴わない演出であることを特徴とする遊技機。
  2. 始動条件の成立に基づき複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを実行し、当該
    変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状
    態を発生する遊技機において、
    前記始動条件の成立に基づき所定の乱数を抽出し、前記変動表示ゲームの始動記憶とし
    て記憶する始動記憶手段と、
    前記始動記憶に対応する始動記憶表示を表示装置に表示する始動記憶表示制御手段と、
    前記変動表示ゲームに関連した演出を実行する演出制御手段と、を備え、
    前記始動記憶表示の表示態様には、第1動画態様と、第2動画態様と、があり、
    前記演出制御手段は、
    前記始動記憶表示の表示態様を前記第1動画態様から前記第2動画態様へ切り替える切
    替演出と、
    前記切替演出の実行を示唆する示唆演出と、
    前記始動記憶表示を前記第2動画態様で表示する保留演出と、を実行可能であり、
    前記示唆演出は、効果音の出力を伴う演出であり、
    前記保留演出は、効果音の出力を伴わない演出であることを特徴とする遊技機。
  3. 始動条件の成立に基づき複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを実行し、当該
    変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状
    態を発生する遊技機において、
    前記始動条件の成立に基づき所定の乱数を抽出し、前記変動表示ゲームの始動記憶とし
    て記憶する始動記憶手段と、
    前記始動記憶に対応する始動記憶表示を表示装置に表示する始動記憶表示制御手段と、
    前記変動表示ゲームに関連した演出を実行する演出制御手段と、を備え、
    前記始動記憶表示の表示態様には、動画態様と、静止画態様と、があり、
    前記演出制御手段は、
    前記始動記憶表示の表示態様を前記動画態様から前記静止画態様へ切り替える切替演出
    と、
    前記切替演出の実行を示唆する示唆演出と、
    前記始動記憶表示を前記静止画態様で表示する保留演出と、を実行可能であり、
    前記示唆演出は、効果音の出力を伴う演出であり、
    前記保留演出は、効果音の出力を伴わない演出であることを特徴とする遊技機。
  4. 始動条件の成立に基づき複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを実行し、当該
    変動表示ゲームの結果が特別結果となった場合に遊技者に遊技価値を付与する特別遊技状
    態を発生する遊技機において、
    前記始動条件の成立に基づき所定の乱数を抽出し、前記変動表示ゲームの始動記憶とし
    て記憶する始動記憶手段と、
    前記始動記憶に対応する始動記憶表示を表示装置に表示する始動記憶表示制御手段と、
    前記変動表示ゲームに関連した演出を実行する演出制御手段と、を備え、
    前記始動記憶表示の表示態様には、第1静止画態様と、第2静止画態様と、があり、
    前記演出制御手段は、
    前記始動記憶表示の表示態様を前記第1静止画態様から前記第2静止画態様へ切り替え
    る切替演出と、
    前記切替演出の実行を示唆する示唆演出と、
    前記始動記憶表示を前記第2静止画態様で表示する保留演出と、を実行可能であり、
    前記示唆演出は、効果音の出力を伴う演出であり、
    前記保留演出は、効果音の出力を伴わない演出であることを特徴とする遊技機。
  5. 前記切替演出は、効果音の出力を伴う演出であることを特徴とする請求項1から4のい
    ずれか一項に記載の遊技機。
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