以下、図面を参照して本開示の実施の形態について説明する。なお、以下の記載及び図面は、説明の明確化のため、適宜、省略及び簡略化がなされている。また、以下の各図面において、同一の要素には同一の符号が付されており、必要に応じて重複説明は省略されている。
(実施の形態1)
図1を用いて実施の形態1について説明する。図1は、実施の形態1にかかる無線通信システムの構成例を示すブロック図である。無線通信システム1は、通信端末10と、第1の車載装置20と、第2の車載装置30と、サーバ装置40とを備える。
通信端末10は、後述する第1の車載装置20が配置された自動車において、例えば、CAN(Controller Area Network)バスからOBD2(On-board diagnostics)データを取得する通信装置である。なお、以降の説明において、OBD2データを車両情報と称して説明する。
車両情報は、車両に関連する情報であって、例えば、ブレーキの回数、急ブレーキの回数等のブレーキ情報であってもよいし、走行距離等の走行情報であってもよいし、エンジンを起動した時刻及び回数等のエンジン情報であってもよい。
通信端末10は、サーバ装置40と通信可能であり、取得した車両情報を送信可能な通信端末である。通信端末10は、例えば、モバイルルータ、パーソナルコンピュータ装置、スマートフォン端末、タブレット端末、USB(Universal Serial Bus)給電タイプであってUSBドングルタイプの通信装置等であってもよい。通信端末10は、第1の車載装置20及び第2の車載装置30とも通信可能な通信装置である。
第1の車載装置20及び第2の車載装置30は、自動車内に配置される通信装置である。第1の車載装置20及び第2の車載装置30は、例えば、ETC(Electronic Toll Collection)装置、ディスプレイオーディオ、カーナビゲーションシステム等であってもよい。
サーバ装置40は、例えば、自動車メーカ、自動車の販売店及び保険会社等の企業が用意した管理サーバであって、当該企業が提供するサービスに加入したユーザの車両情報又は上記企業が販売した自動車の車両情報を取得するサーバ装置である。
次に、通信端末10の構成例について説明する。通信端末10は、第1の通信部11と、第2の通信部12と、制御部13と、第3の通信部14とを備える。
第1の通信部11は、第1の車載装置20に要求信号を送信する。要求信号は、第1の車載装置20に設定された識別情報を送信することを要求する信号であってもよい。もしくは、要求信号は、第1の車載装置20に装着された記憶媒体に設定された識別情報を送信することを要求する信号であってもよい。
第2の通信部12は、第2の通信部12の通信可能範囲(通信エリア)内に存在し、第2の通信部12と接続可能な通信装置を検出する。第2の通信部12は、検出された通信装置から当該通信装置に関する装置情報を取得する。
装置情報は、通信装置に設定される識別情報を含んでもよい。識別情報は、MAC(Media Access Control)アドレスであってもよいし、機器名であってもよいし、製品番号等であってもよい。また、装置情報は、例えば、サーバ装置との通信が可能であるか否かを示す通信情報を含んでもよい。
制御部13は、第1の通信部11が送信した要求信号に対する応答信号を受信した場合、装置情報に基づいて、検出された通信装置の中から第2の車載装置30を特定する。
第3の通信部14は、制御部13が第2の車載装置30を特定した場合、第1の車載装置20が配置された車両に関連する車両情報をサーバ装置40に送信する。
以上説明したように、制御部13は、第1の通信部11が応答信号を受信した場合、装置情報に基づいて、検出された通信装置の中から第2の車載装置30を特定する。第3の通信部14は、制御部13が第2の車載装置30を特定した場合、車両情報をサーバ装置40に送信する。
第1の通信部11が応答信号を受信した場合、制御部13は、第1の車載装置20の通信可能範囲内に存在すると判定することができる。また、第2の車載装置30を特定した場合、制御部13は、第2の車載装置30の通信可能範囲内に存在すると判定することができる。すなわち、制御部13は、第1の通信部11が応答信号を受信した場合であって、第2の車載装置30を特定した場合、第1の車載装置20及び第2の車載装置30が存在する自動車内に自装置が存在していると判定することができる。
第3の通信部14は、第1の通信部11が応答信号を受信した場合であって、第2の車載装置30を特定した場合、第1の車載装置20が配置された車両の車両情報をサーバ装置40に送信する。すなわち、第3の通信部14は、自動車内に自装置が存在していると判断することができた場合に、車両情報をサーバ装置40に送信する。換言すると、通信端末10は、自装置が自動車外に存在していると判断することができた場合には、車両情報をサーバ装置40に送信しない。したがって、実施の形態1にかかる通信端末10によれば、自動車外からサーバ装置40と通信することを抑制することが可能となる。
(実施の形態2)
続いて、実施の形態2について説明する。実施の形態2は、実施の形態1を詳細にした実施の形態である。
<無線通信システムの構成例>
図2を用いて、実施の形態2にかかる無線通信システム100の構成例について説明する。図2は、実施の形態2にかかる無線通信システムの構成例を示す図である。また、図2は、自動車85の車内の状況を模式的に示す図でもある。
図2に示すように、無線通信システム100は、通信端末50と、ETC装置60と、車載装置70と、サーバ装置80とを備える。なお、図2には、無線通信システム100は、車載装置70を1つ備える構成としているが、複数の車載装置70が存在してもよい。
ETC装置60及び車載装置70は、自動車85の車内に配置されており、自動車85の車内において使用される通信装置である。通信端末50は、持ち運ぶことが可能な可搬型の通信装置であり、自動車85の車内だけではなく車外においても使用される。
通信端末50は、実施の形態1にかかる通信端末10に対応する。通信端末50は、自動車85のCANバスから車両情報(OBD2データ)を取得し、サーバ装置80と通信可能な通信装置である。車両情報は、自車両に関連する情報であって、例えば、ブレーキの回数、急ブレーキの回数等のブレーキ情報であってもよいし、走行距離等の走行情報であってもよいし、エンジンを起動した時刻及び回数等のエンジン情報であってもよい。
通信端末50は、USBコネクタ給電タイプの通信端末であり、自動車85が有する車載装置又はパーソナルコンピュータ装置等の他の通信装置から電力を供給されることにより起動する。なお、通信端末50は、例えば、モバイルルータ、パーソナルコンピュータ装置、スマートフォン端末等であってもよい。
通信端末50は、無線LAN(Local Area Netwokr)通信、Bluetooth(登録商標)通信、3G及び/又はLTE(Long Term Evolution)等の無線WAN(Wide Area Network)通信及びDSRC(Dedicated Short Range Communication)通信に対応する。通信端末50は、ETC装置60及び車載装置70と接続及び通信が可能な通信装置である。DSRCは、ETC装置60との通信に使用される無線通信規格であり、5.8GHz帯の周波数を使用する無線通信規格である。
ETC装置60は、実施の形態1にかかる第1の車載装置20に対応する。ETC装置60は、DSRC通信により通信端末50と通信可能な車載装置(通信装置)である。ETC装置60には、固有の識別情報であるWCN(Wireless Call Number)が設定される。ETC装置60は、通信端末50からDSRC通信により、WCNを送信することを要求する要求信号を示すWCN要求を受信すると、自装置に設定されたWCNを、WCN要求信号に対する応答信号を示すWCN応答に含めて通信端末50に送信する。
車載装置70は、実施の形態1にかかる第2の車載装置30に対応する。車載装置70は、例えば、ディスプレイオーディオ、カーナビゲーションシステム等であってもよい。車載装置70は、無線LAN通信及びBluetooth通信の少なくとも一方に対応しているが、無線WAN通信には対応していない通信装置である。車載装置70は、無線LAN及びBluetoothの少なくとも一方の無線通信方式により通信端末50と接続及び通信可能な通信装置である。
車載装置70は、通信端末50が自動車85の車内に存在する場合であって、接続可能な通信装置をサーチした場合、接続可能な通信装置として検出される。車載装置70は、接続可能な通信装置として検出された場合、通信端末50に装置情報を送信する。
装置情報は、車載装置70の識別情報と、サーバ装置との通信が可能であるか否かを示す通信情報と、を含んでもよい。識別情報は、MACアドレスであってもよいし、機器名であってもよいし、製品番号等であってもよい。なお、以下の説明では、識別情報は、MACアドレスであるとして説明を行う。
サーバ装置80は、実施の形態1にかかるサーバ装置40に対応する。サーバ装置80は、例えば、自動車メーカ、自動車の販売店及び保険会社等の企業が用意した管理サーバであって、当該企業が提供するサービスに加入したユーザの車両情報又は上記企業が販売した自動車の車両情報を取得するサーバ装置である。
<通信端末の構成例>
次に、図3を用いて通信端末50の構成例について説明する。図3は、実施の形態2にかかる通信端末の構成例を示す図である。通信端末50は、ETC通信部51と、無線LAN通信部52と、Bluetooth通信部53と、WAN通信部54と、制御部55と、記憶部56とを備える。
なお、車載装置70が対応する無線通信方式が無線LAN及びBluetoothのいずれかである場合、通信端末50は、車載装置70が対応していない無線通信方式に対応する通信部を備えない構成であってもよい。
ETC通信部51は、実施の形態1にかかる第1の通信部11に対応する。ETC通信部51は、DSRC通信を行う通信部であり、ETC装置60と接続及び通信が可能な通信部である。ETC通信部51は、ETC装置60にWCN要求を送信する。
ETC通信部51は、通信端末50が自動車85の内部に存在しているのか、外部に存在しているのかを判定するためにWCN要求を送信する。ETC通信部51は、通信端末50が自動車85の内部に存在する場合、ETC装置60からWCN応答を受信する。一方、ETC通信部51は、通信端末50が自動車85の車外に存在する場合、ETC装置60からWCN応答を受信しない。
無線LAN通信部52又はBluetooth通信部53は、実施の形態1にかかる第2の通信部12に対応する。無線LAN通信部52が実施の形態1にかかる第2の通信部12に対応する場合、Bluetooth通信部53は、第4の通信部と言える。また、Bluetooth通信部53が実施の形態1にかかる第2の通信部12に対応する場合、無線LAN通信部52は、第4の通信部と言える。
無線LAN通信部52は、無線LAN通信を行う通信部である。無線LAN通信部52は、通信端末50が起動した直後は、起動しておらず、後述する制御部55が無線LAN通信部52を起動させる制御をした場合、起動する。
無線LAN通信部52は、起動すると、無線LAN通信部52が通信を行うことが可能な範囲を示す通信可能範囲(通信エリア)内をサーチし、接続可能な通信装置を検出する。無線LAN通信部52は、検出された通信装置から装置情報を取得する。無線LAN通信部52は、検出された通信装置から装置情報を取得するときに、当該通信装置からの無線信号の電波強度を測定する。
無線LAN通信部52は、検出された通信装置に装置情報の送信を要求し、検出された通信装置から当該通信装置に関する装置情報を受信してもよい。装置情報には、検出された通信装置の無線LAN通信を行う通信部に設定されたMACアドレスと、検出された通信装置がサーバ装置80との通信を行うことが可能であるか否かを示す通信情報と、が含まれる。
検出された通信装置が無線WAN通信機能を有している場合、検出された通信装置は、サーバ装置80と通信可能であるため、通信情報は、無線WAN通信機能を有しているか否かを示す情報であってもよい。なお、以降の説明では、通信情報は、無線WAN通信機能を有しているか否かを示す情報であるとして記載することがある。
Bluetooth通信部53は、Bluetooth通信を行う通信部である。Bluetooth通信部53は、通信端末50が起動した直後は、起動しておらず、後述する制御部55がBluetooth通信部53を起動させる制御をした場合、起動する。
Bluetooth通信部53は、起動すると、Bluetooth通信部53が通信を行うことが可能な範囲を示す通信可能範囲(通信エリア)内をサーチし、接続可能な通信装置を検出する。Bluetooth通信部53は、検出された通信装置から装置情報を取得する。Bluetooth通信部53は、検出された通信装置から装置情報を取得するときに、当該通信装置からの無線信号の電波強度を測定する。
Bluetooth通信部53は、検出された通信装置に装置情報の送信を要求し、検出された通信装置から当該通信装置に関する装置情報を受信してもよい。装置情報は、検出された通信装置のBluetooth通信を行う通信部に設定されたMACアドレスと、無線WAN通信機能を有しているか否かを示す通信情報と、が含まれる。
WAN通信部54は、実施の形態1にかかる第3の通信部14に対応する。WAN通信部54は、3G及び/又はLTE等の無線WAN通信を行う通信部である。WAN通信部54は、無線WAN通信を使用して、自動車85の車両情報をサーバ装置80に送信可能な通信部である。自動車85の車両情報は、後述する制御部55により自動車85から取得される。
WAN通信部54は、通信端末50が起動した直後は、起動しておらず、後述する制御部55がWAN通信部54を起動させる制御をした場合、起動する。WAN通信部54は、起動すると、車両情報をサーバ装置80に送信する。
制御部55は、実施の形態1にかかる制御部13に対応する。制御部55は、通信端末50の制御を行う制御部である。制御部55は、自動車85のCANバスから車両情報(OBD2データ)を取得する。
制御部55は、ETC通信部51がWCN要求を送信した後、WCN応答を受信した場合、無線LAN通信部52及びBluetooth通信部53を起動する。一方、制御部55は、ETC通信部51がWCN要求を送信した場合であって、WCN応答を受信しなかった場合、自装置の動作を停止する。
制御部55は、無線LAN通信部52及びBluetooth通信部53が検出した通信装置から装置情報を取得すると、装置情報に基づいて、検出された通信装置の中から車載装置70を特定する。制御部55は、無線LAN通信部52及びBluetooth通信部53が取得した装置情報に含まれる通信情報に基づいて、検出された通信装置の中から車載装置70を特定する。
具体的には、制御部55は、取得した通信情報に、無線WAN通信機能を有していないことを示す通信情報が含まれるか否かを確認する。制御部55は、無線WAN通信機能を有していないことを示す通信情報が含まれている場合、当該通信情報を送信した通信装置を車載装置70と特定する。換言すると、制御部55は、検出された通信装置がサーバ装置80と通信できないことを利用して、サーバ装置80との通信が可能でないことを示す通信情報が含まれている場合、当該通信情報を送信した通信装置を車載装置70と特定する。
また、制御部55は、無線WAN通信機能を有していないことを示す通信情報を送信した通信装置が複数検出された場合、検出された通信装置のうち、測定された電波強度が最も高い通信装置を車載装置70と特定する。換言すると、制御部55は、サーバ装置との通信が可能でないことを示す通信情報を送信した通信装置が複数検出された場合、検出された通信装置のうち、測定された電波強度が最も高い通信装置を車載装置70と特定する。
制御部55は、車載装置70を特定すると、車載装置70が対応する無線通信方式の通信部に接続させると共に、車載装置70のMACアドレスを取得する。具体的には、制御部55は、車載装置70が無線LANに対応する通信装置である場合、車載装置70を無線LAN通信部52に接続させる。制御部55は、車載装置70がBluetoothに対応する通信装置である場合、車載装置70をBluetooth通信部53に接続させる。制御部55は、車載装置70が無線LAN及びBluetoothに対応する通信装置である場合、車載装置70を無線LAN通信部52及びBluetooth通信部53の少なくとも一方に接続させる。
制御部55は、WCN応答からWCNを取得して、取得したWCNと車載装置70のMACアドレスとを対応付けて記憶部56に記憶する。制御部55は、車載装置70を特定した後は、無線LAN通信部52及びBluetooth通信部53が検出した通信装置のMACアドレスと、記憶部56に記憶されたMACアドレスとを比較する。そして、記憶部56に記憶されたMACアドレスと一致するMACアドレスの通信装置は、車載装置70であるため、制御部55は、車載装置70を、車載装置70が対応する無線通信方式の通信部に接続させる。
制御部55は、車載装置70を特定した場合、WAN通信部54を起動する。具体的には、制御部55は、車載装置70を特定し、車載装置70が無線LAN通信部52及びBluetooth通信部53の少なくとも一方に接続した場合、WAN通信部54を起動する。そして、制御部55は、取得した車両情報を、WAN通信部54にサーバ装置80に送信させる。
一方、制御部55は、車載装置70を特定しなかった場合、自装置の動作を停止する。
記憶部56は、制御部55が取得した、ETC装置60のWCNと、車載装置70のMACアドレスとを対応付けて記憶する。
<通信端末の動作例>
次に、図4を用いて、通信端末50の動作例について説明する。図4は、実施の形態2にかかる通信端末の動作例を示す図である。図4は、通信端末50が車載装置70を特定しない状態で実行される。
まず、通信端末50が、自動車85が有する車載装置又はパーソナルコンピュータ装置等の他の通信装置に接続されると通信端末50に電力が供給され電源が投入され起動する(ステップS1)。
次に、ETC通信部51は、ETC装置60にWCN要求を送信し、WCN応答の受信待ち状態になる(ステップS2)。ETC通信部51は、例えば、WCN要求を送信すると、WCN応答待ちタイマを発行して、WCN応答の受信待ち状態になる。
次に、ETC通信部51がWCN応答を受信したか判定する(ステップS3)。ETC通信部51がWCN応答を受信した場合(ステップS3のYES)、制御部55は、WCN応答からWCNを取得して記憶部56に格納する(ステップS4)。
一方、ETC通信部51がWCN応答を受信しなかった場合(ステップS3のNO)、制御部55は、自装置の動作を停止して処理を終了する(ステップS11)。例えば、ステップS2において発行したタイマが満了するまでにETC通信部51がWCN応答を受信しなかった場合、制御部55は、自装置の動作を停止して処理を終了する。
制御部55は、無線LAN通信部52及びBluetooth通信部53を起動し(ステップS5)、無線LAN通信部52及びBluetooth通信部53は、周辺デバイスのサーチを行う(ステップS6)。無線LAN通信部52及びBluetooth通信部53は、無線LAN通信部52が通信を行うことが可能な範囲を示す通信可能範囲(通信エリア)内をサーチし、接続可能な通信装置を検出する。
無線LAN通信部52及びBluetooth通信部53は、検出した通信装置の装置情報を取得する(ステップS7)。無線LAN通信部52及びBluetooth通信部53は、検出した通信装置の装置情報を取得するときに、検出した通信装置から送信される無線信号の電波強度を測定する。
制御部55は、取得した装置情報に含まれる通信情報に、無線WAN通信機能を有していない通信装置が含まれるか判定する(ステップS8)。制御部55は、取得した装置情報に含まれる通信情報に基づいて、無線WAN通信機能を有していないことを示す通信情報が含まれるか否かを確認する。
無線WAN通信機能を有していない通信装置が含まれる場合(ステップS8のYES)、制御部55は、無線WAN通信機能を有していない通信装置を車載装置70と特定し、車載装置70と接続する(ステップS9)。
制御部55は、無線WAN通信機能を有していないことを示す通信情報が含まれる場合、当該通信情報を送信した通信装置を車載装置70と特定する。無線WAN通信機能を有していない通信装置が複数検出された場合、制御部55は、ステップS7において測定した、検出した通信装置から送信される無線信号の電波強度が最も高い通信装置を車載装置70と特定する。
制御部55は、車載装置70を特定すると、車載装置70が対応する無線通信方式の通信部に接続させると共に、車載装置70のMACアドレスを取得する。制御部55は、取得した車載装置70のMACアドレスと、ステップS4において格納したWCNと対応付けるように記憶部56に格納する。
一方、無線WAN通信機能を有していない通信装置が含まれない場合(ステップS8のNO)、制御部55は、自装置の動作を停止して処理を終了する(ステップS11)。
最後に、無線LAN通信部52及びBluetooth通信部53の少なくとも一方に車載装置70が接続すると、制御部55は、WAN通信部54を起動し、WAN通信部54は、車両情報をサーバ装置80に送信する(ステップS10)。
なお、車載装置70が特定され、記憶部56に、ETC装置60のWCNと、車載装置70のMACアドレスとが対応付けて格納されると、図4とは異なる動作を行う。この場合、通信端末50は、図4のステップS1〜S7の動作を行う。ステップS7において、制御部55は、取得した装置情報に含まれるMACアドレスに、WCNに対応付けて記憶(格納)されたMACアドレスが含まれるか判定する。
制御部55は、取得した装置情報に含まれるMACアドレスに、WCNに対応付けて記憶されたMACアドレスが含まれる場合、WCNに対応付けて記憶されたMACアドレスを有する通信装置を車載装置70と特定し、車載装置70と接続する。その後、通信端末50は、ステップS10の動作を行う。
以上説明したように、制御部55は、ETC通信部51がWCN応答を受信した場合、通信情報に基づいて、検出された通信装置の中から車載装置70を特定する。WAN通信部54は、制御部55が車載装置70を特定した場合、車両情報をサーバ装置80に送信する。
制御部55は、ETC通信部51がWCN応答を受信した場合であって、車載装置70を特定した場合、ETC装置60及び車載装置70が存在する自動車85の車内に自装置が存在していると判定することができる。WAN通信部54は、自動車85の車内に自装置が存在していると判断することができた場合に、車両情報をサーバ装置80に送信する。換言すると、通信端末50は、自装置が自動車85の車外に存在していると判断することができた場合には、車両情報をサーバ装置80に送信しない。したがって、実施の形態2にかかる通信端末50によれば、自動車外からサーバ装置80と通信することを抑制することが可能となる。
ここで、自動車85の車内に限定して車両情報をサーバ装置80に送信することが可能な通信端末として、例えば、給電タイプがアクセサリーソケットの通信端末とすることも可能である。しかしながら、当該通信装置の給電タイプの形状を、アクセサリーソケットになってしまうと、低電力化、軽量化及び小型化を図ることが難しい。さらに、このような通信端末は、汎用品では実現が難しいため、専用の通信端末とする必要があり、開発費及び販売費用が高くなってしまうおそれがある。
これに対して、実施の形態2にかかる通信端末50のようにUSB給電タイプの通信端末として構成すれば、汎用の通信端末を使用して自動車85の車内に限定して車両情報をサーバ装置80に送信することが可能となる。したがって、実施の形態2にかかる通信端末50によれば、低電力化、軽量化及び小型化を図ることが可能となる。また、実施の形態2にかかる通信端末50のように構成すれば、給電タイプがアクセサリーソケットの通信端末と比較して、開発費及び販売費用を低減することが可能となる。
また、通信端末50は、ETC装置60からWCN応答を受信した場合であっても、車載装置70を特定しない場合は、WAN通信部54を起動しない。そのため、通信端末50は、第三者が有する他の通信端末が接続し、通信端末50のWAN通信部を使用して通信を行うことを抑制することが可能となる。したがって、実施の形態2にかかる通信端末50によれば、車両情報をサーバ装置80に送信するための通信パケット(通信量)以外の不要な通信量を抑制することが可能となる。
さらに、通信端末50は、車載装置70を特定すると、ETC装置60のWCN及び車載装置70のMACアドレスを対応付けて記憶する。通信端末50は、車載装置70を特定したあとは、車載装置70以外の通信装置と接続を行わない。そのため、実施の形態2にかかる通信端末50を用いることにより、第三者が有する他の通信端末が接続し、通信端末50のWAN通信部を使用した通信を制限することが可能となる。したがって、実施の形態2にかかる通信端末50によれば、車両情報をサーバ装置80に送信するための通信パケット(通信量)以外の不要な通信量を制限することが可能となる。
またさらに、上記のように、通信端末50は、車両情報のみをサーバ装置80に送信するので、サーバ装置80を管理する企業に対して、不要な情報を送信することを抑制することが可能となる。
(実施の形態3)
続いて、実施の形態3について説明する。実施の形態3は、実施の形態2の改良例である。実施の形態2では、通信端末50は、ETC装置60からWCN応答を受信したか否かに応じて、無線LAN通信部52及びBluetooth通信部53を起動するか否かを制御していた。そのため、実施の形態2では、通信端末50を所有するユーザ又は当該ユーザに使用を許可されているユーザ以外の第三者も通信端末50を使用することが可能となってしまう。また、実施の形態2において、通信端末50を所有するユーザが、他の自動車においても通信端末50を用いて車両情報を送信することも想定することができる。そこで、本実施の形態は、無線LAN通信部52及びBluetooth通信部53の起動するための処理を改良した実施の形態である。
以下、実施の形態3の詳細について説明する。実施の形態3にかかる無線通信システムの構成例は、実施の形態2にかかる通信端末50が、通信端末90に置き換わっただけである。そのため、実施の形態3にかかる無線通信システムの構成例についての説明を割愛し、通信端末90の構成例及び動作例について説明する。
<通信端末の構成例>
図5を用いて、実施の形態3にかかる通信端末90について説明する。図5は、実施の形態3にかかる通信端末の構成例を示す図である。
図5に示すように、通信端末90は、実施の形態2にかかる通信端末50の構成のうち、ETC通信部51がETC通信部91に置き換わり、制御部55が制御部93に置き換わっている。また、通信端末90は、実施の形態2にかかる通信端末50の構成と、読取り部92を備えている点で異なる。
ETC通信部91は、ETC装置60にWCN要求を送信すると共に、ETC装置60に装着されたETCカードのICチップに設定された識別情報を送信することを要求する。当該要求は、WCN要求に含められてもよいし、WCN要求とは異なる要求信号により送信されてもよい。
識別情報は、氏名であってもよいし、生年月日等であってもよい。識別情報は、後述する所定のIDカードが有するICチップに設定された情報と共通する情報であればよい。なお、以降の説明では、識別情報は氏名であるとして説明する。
ETC通信部91は、通信端末90が自動車85の車内に存在し、ETC装置60と通信が可能である場合、ETC装置60からWCN応答を受信すると共に、ETC装置60に要求したETCカードのICチップに設定された氏名を受信する。ETCカードのICチップに設定された氏名は、WCN応答に含められてもよいし、WCN応答とは異なる応答信号により受信されてもよい。
なお、以降の説明では、ETC通信部91は、ETC装置60に装着されたETCカードのICチップに設定された氏名を送信することの要求をWCN要求に含めて送信することとして説明を行う。また、ETC通信部91は、ETCカードのICチップに設定された氏名を含むWCN応答を受信することとして説明を行う。
読取り部92は、ICカードリーダであり、接触型のICカードリーダであってもよいし、非接触型のICカードリーダであってもよい。ICカードリーダは、ICチップリーダと称されてもよい。読取り部92は、所定のIDカードが有するICチップから氏名を取得する。所定のIDカードは、運転免許証であってもよいし、クレジットカードであってもよいし、サーバ装置80を所有する企業から提供されるIDカードであってもよい。なお、以降の説明では、所定のIDカードは、運転免許証であるとして説明する。
制御部93は、実施の形態2にかかる制御部55と基本的に同様の構成である。そのため、制御部93の構成について、実施の形態2にかかる制御部55と共通する内容については適宜割愛しながら説明する。
制御部93は、ETC通信部91がETCカードに設定された氏名を含むWCN応答を受信し、受信した氏名と、読取り部92が取得した氏名と一致する場合、無線LAN通信部52及びBluetooth通信部53を起動する。換言すると、無線LAN通信部52及びBluetooth通信部53は、ETC通信部91が取得した氏名と、読取り部92が取得した氏名と一致する場合、接続可能な通信装置を検出し、検出された通信装置から装置情報を取得する。
制御部93は、無線LAN通信部52及びBluetooth通信部53が検出した通信装置から装置情報を取得すると、装置情報に基づいて、検出された通信装置の中から車載装置70を特定する。制御部93は、無線LAN通信部52及びBluetooth通信部53が取得した装置情報に含まれる通信情報に基づいて、検出された通信装置の中から車載装置70を特定する。
<通信端末の動作例>
次に、図6を用いて、実施の形態3にかかる通信端末90の動作例について説明する。図6は、実施の形態3にかかる通信端末の動作例を示す図である。図6に示す動作例は、実施の形態2にかかる通信端末50の動作例のうち、ステップS2及びS3がステップS21〜S23に置き換わっている。その他の動作については、実施の形態2と同様であるため、説明を適宜割愛する。
まず、通信端末90が、自動車85が有する車載装置又はパーソナルコンピュータ装置等の他の通信装置に接続されると通信端末90に電力が供給され電源が投入され起動する(ステップS1)。
次に、ETC通信部91は、ETC装置60に、ETC装置60に装着されたETCカードのICチップに設定された氏名を送信することの要求を含むWCN要求を送信する(ステップS21)。
次に、読取り部92は、運転免許証から氏名を取得する(ステップS22)。ユーザが読取り部92に運転免許証を近づけると、読取り部92は、運転免許証のICチップに設定された、氏名を含む情報を取得する。
次に、制御部93は、ETC装置60からWCN応答を受信した場合、WCN応答により受信した氏名と、読取り部92が取得した氏名とが一致するか判定する(ステップS23)。
具体的には、ETC装置60は、ETC通信部91からのWCN要求を受信した場合、自装置に装着されたETCカードのICチップに設定された氏名を含む情報を取得する。ETC装置60は、取得した氏名をWCN応答に含めてETC通信部91に送信する。ETC通信部91は、例えば、通信端末90がETC装置60に近接する場合等、ETC装置60と通信可能な場合、ETC装置60が送信したWCN応答を受信する。ETC通信部91は、ETC装置60からのWCN応答に含まれる、WCN及びETCカードに設定された氏名を取得する。そして、制御部93は、WCN応答に含まれる氏名と、ステップS22において読取り部92が取得した氏名とを比較して一致するか否かを判定する。
WCN応答に含まれる氏名と、ステップS22において読取り部92が取得した氏名とが一致する場合(ステップS23のYES)、制御部93は、ステップS4を実行し、通信端末90は、ステップS5以降を実行する。
一方、WCN応答を受信しない場合、又はWCN応答を受信し、WCN応答に含まれる氏名と、ステップS22において読取り部92が取得した氏名とが一致しない場合(ステップS23のNO)、制御部93は、自装置の動作を停止する(ステップS11)。
以上説明したように、制御部93は、WCN応答に含まれるETCカードに設定された氏名と、読取り部92が取得した氏名とが一致する場合、無線LAN通信部52及びBluetooth通信部53を起動する。このように、通信端末90は、実施の形態2にかかる通信端末50と、無線LAN通信部52及びBluetooth通信部53を起動する処理が異なる。しかし、通信端末90も、実施の形態2にかかる通信端末50と同様に、自装置が自動車85の車外に存在していると判断することができた場合には、車両情報をサーバ装置80に送信しない。したがって、実施の形態3にかかる通信端末90によれば、自動車外からサーバ装置80と通信することを抑制することが可能となる。
また、上述したように、実施の形態2では、通信端末50を所有するユーザ又は当該ユーザに使用を許可されているユーザ以外の第三者も通信端末50を使用することが可能となってしまう。一方、本実施の形態では、通信端末90は、通信端末90を所有するユーザのETCカード及び運転免許証の情報が一致した場合に限り、無線LAN通信部52及びBluetooth通信部53を起動する。つまり、通信端末90を所有するユーザ以外の第三者が通信端末90を使用することを制限する。したがって、本実施の形態にかかる通信端末90によれば、実施の形態2と比較してセキュリティを高めることが可能となる。
また、通信端末90は、ETC装置60のWCN及び車載装置70のMACアドレスを使用することなく、通信端末90を所有するユーザのETCカード及び運転免許証の情報を使用する。換言すると、通信端末90を所有するユーザは、例えば、自動車85、ETC装置60及び車載装置70が交換された場合、及び通常使用する自動車85とは異なる車両においても通信端末90を使用して車両情報をサーバ装置80に送信することが可能となる。したがって、本実施の形態にかかる通信端末90によれば、通信端末90が使用される自動車等を意識せずに使用することが可能となるので、ユーザ利便性を高めることが可能となる。
(実施の形態4)
続いて、実施の形態4について説明する。実施の形態4は、実施の形態2及び3の改良例である。実施の形態2及び3において、通信端末50及び90は、自動車85が有する車載装置又はパーソナルコンピュータ装置等の他の通信装置から電力が供給されるとして説明した。
通信端末50及び90に電力(電源)を供給する給電元装置が、例えば、パーソナルコンピュータ装置である場合、通信端末50及び90がWAN通信部54を起動して車両情報を送信しているときに、自動車85の車外に持ち出せてしまう。そうすると、自動車85の車外においても通信端末50及び90が使用され、サーバ装置80に対して不要な情報を送信してしまうおそれがある。そこで、実施の形態3は、通信端末50及び90がWAN通信部54を起動して車両情報を送信しているときに、自動車85の車外に持ち出された場合、サーバ装置80との通信を抑制することを目的とする。なお、上記したように、実施の形態4は、実施の形態2及び3の改良例であるため、本実施の形態について、実施の形態2を基準とした実施の形態として説明する。
<無線通信システムの構成例>
図7を用いて、実施の形態4にかかる無線通信システム200の構成例について説明する。図7は、実施の形態4にかかる無線通信システムの構成例を示す図である。
無線通信システム200は、実施の形態2にかかる無線通信システム100の構成と比較すると、通信端末50が通信端末110に置き換わっており、さらに、給電元装置120を備える構成である。
通信端末110は、実施の形態2にかかる通信端末50と同様に、USBコネクタ給電タイプの通信端末であり、給電元装置120から電力が供給される。
給電元装置120は、例えば、パーソナルコンピュータ装置等であり、持ち運ぶことが可能な可搬型の装置であり、自動車85の車内だけではなく車外においても使用される。
<通信端末の構成例>
次に、図8を用いて、実施の形態4にかかる通信端末110の構成例について説明する。図8は、実施の形態4にかかる通信端末の構成例を示す図である。実施の形態4にかかる通信端末110の基本構成については、実施の形態2にかかる通信端末50と同様であるため、実施の形態2と異なる内容について説明する。
図8に示すように、通信端末110は、実施の形態2にかかる通信端末50の構成のうち、ETC通信部51がETC通信部111に置き換わり、制御部55が制御部114に置き換わり、記憶部56が記憶部115に置き換わっている。また、通信端末110は、実施の形態2にかかる通信端末50の構成に判定部112及び取得部113をさらに備える構成である。
ETC通信部111は、WAN通信部54が起動し、WAN通信部54がサーバ装置80に車両情報を送信しているときに、ETC装置60に対してWCN要求信号を継続して送信する。ETC通信部111は、ETC装置60に送信したWCN要求に対するWCN応答を受信するか否かを監視する。
判定部112は、WAN通信部54がサーバ装置80に車両情報を送信している場合であって、ETC装置60からWCN応答を受信しない場合、通信端末110に電力を供給する給電元装置120とデータ通信可能であるか否かを判定する。判定部112は、給電元装置120にUSB接続されているため、給電元装置120のコネクタがデータ通信線を有しているか否かを確認することにより、給電元装置120とデータ通信可能であるか否かを判定する。
取得部113は、給電元装置120とデータ通信可能であると判定された場合、給電元装置120から給電元装置120の製造番号、給電元装置120のデータ通信を行う通信部のMACアドレス等、給電元装置120を識別する識別情報を取得する。なお、以降の説明では、給電元装置120の識別情報は製造番号であるとして説明する。
制御部114は、取得部113が取得した製造番号と、記憶部115に格納されたブラックリストに設定された製造番号とを比較する。制御部114は、取得部113が取得した製造番号と、記憶部115に格納されたブラックリストに設定された製造番号とが一致する場合、自装置の動作を停止する。換言すると、制御部114は、取得部113が取得した製造番号が不正装置として予め登録された製造番号と一致する場合、自装置の動作を停止する。
制御部114は、取得部113が取得した製造番号と、記憶部115に格納されたブラックリストに設定された製造番号とが一致しない場合、WAN通信部54を停止し、WAN通信部54が車両情報をサーバ装置80に送信することを停止する。
また、制御部114は、ETC通信部111がWCN応答を受信した場合、無線LAN通信部52及びBluetooth通信部53が車載装置70に接続し、WAN通信部54が起動しているかを判定する。
制御部114は、ETC通信部111がWCN応答を受信した場合であって、無線LAN通信部52及びBluetooth通信部53が車載装置70に接続していない場合、無線LAN通信部52及びBluetooth通信部53に車載装置70と接続させる。
制御部114は、ETC通信部111がWCN応答を受信し、無線LAN通信部52及びBluetooth通信部53が車載装置70に接続している場合であって、WAN通信部54が起動していない場合、WAN通信部54を起動する。
記憶部115は、ブラックリストを記憶(格納)する。ブラックリストは、通信端末90のユーザが予め登録するリストであって、自動車85の車外において使用する可能性がある装置の識別情報(製造番号)を記憶するリストである。
<通信端末の動作例>
次に、図9を用いて、実施の形態4にかかる通信端末110の動作例について説明する。図9は、実施の形態4にかかる通信端末の動作例を示す図である。図9は、図4のステップS10が実行された後に実行される。
ETC通信部111は、WCN要求をETC装置60に継続して送信し、WCN応答を監視する(ステップS31)。ETC通信部111は、WAN通信部54がサーバ装置80と通信を行い、サーバ装置80に車両情報を送信しているときに、定期的に又は非定期的にETC装置60に対してWCN要求を送信して、WCN応答を受信するか否かを監視する。
次に、ETC通信部111は、送信したWCN要求に対するWCN応答を受信したか否かを判定する(ステップS32)。
ETC通信部111がWCN応答を受信した場合(ステップS32のYES)、ステップS38を実行する。
一方、ETC通信部111がWCN応答を受信しなかった場合(ステップS32のNO)、判定部112は、給電元装置120とデータ通信可能であるか否かを判定する(ステップS33)。
判定部112が給電元装置120とデータ通信可能であると判定した場合(ステップS33のYES)、取得部113は、給電元装置120の製造番号を取得する(ステップS34)。
一方、判定部112が給電元装置120とデータ通信可能ではないと判定した場合(ステップS33のNO)、通信端末110は、装置動作を継続する。
ステップS35において、制御部114は、取得部113が取得した製造番号が、記憶部115に格納されたブラックリストに設定された製造番号と一致するか判定する(ステップS35)。
取得部113が取得した製造番号が、記憶部115に格納されたブラックリストに設定された製造番号と一致する場合(ステップS35のYES)、制御部114は、自装置の動作を停止する(ステップS37)。
一方、取得部113が取得した製造番号が、記憶部115に格納されたブラックリストに設定された製造番号と一致しない場合(ステップS35のNO)、制御部114は、WAN通信部54を停止する(ステップS36)。そして、ステップS31に戻り、通信端末110は、WCN応答を監視する。
ステップS38において、制御部114は、無線LAN通信部52及びBluetooth通信部53が車載装置70に接続し、WAN通信部54が起動しているかを判定する(ステップS38)。
WCN応答が受信され、無線LAN通信部52及びBluetooth通信部53が車載装置70に接続していない場合(ステップS38のNO)、無線LAN通信部52及びBluetooth通信部53は周辺デバイスをサーチする(ステップS39)。無線LAN通信部52及びBluetooth通信部53は、接続可能な通信装置を検出し、当該通信装置のMACアドレスを取得する。
無線LAN通信部52及びBluetooth通信部53は、取得したMACアドレスのうち、記憶部115に記憶された車載装置70のMACアドレスと一致するMACアドレスの通信装置を車載装置70と特定して接続する(ステップS40)。つまり、制御部114は、WCN応答が受信され、無線LAN通信部52及びBluetooth通信部53が車載装置70に接続していない場合、無線LAN通信部52及びBluetooth通信部53に車載装置70と接続させる。
制御部114は、無線LAN通信部52及びBluetooth通信部53のうちの少なくとも一方が車載装置70と接続した場合、WAN通信部54を起動する(ステップS41)。そして、ステップS31に戻り、通信端末110は、WCN応答を監視する。
一方、WCN応答が受信され、無線LAN通信部52及びBluetooth通信部53が車載装置70に接続し、WAN通信部54が起動されている場合(ステップS38のYES)、ステップS31に戻り、通信端末110は、WCN応答を監視する。
以上説明したように、判定部112は、WAN通信部54がサーバ装置80に車両情報を送信している場合であって、ETC装置60からWCN応答を受信しない場合、通信端末110に電力を供給する給電元装置120とデータ通信可能であるか否かを判定する。つまり、判定部112は、給電元装置120がデータ通信可能である場合、データ通信モジュールが内蔵されているパーソナルコンピュータ装置等の可搬型の通信装置である可能性があると判定する。
制御部114は、取得部113が取得した製造番号と、記憶部115に格納されたブラックリストに設定された製造番号とが一致する場合、給電元装置120が可搬型の通信装置であると判定し自装置の動作を停止する。すなわち、制御部114は、給電元装置120が可搬型の通信装置であると判定される場合、通信端末110が自動車85の車外で使用されている可能性があると判定し、自装置の動作を停止する。したがって、本実施の形態にかかる通信端末110によれば、自動車外からサーバ装置80と通信することを抑制することが可能となる。
(変形例)
実施の形態4において、判定部112は、ETC通信部111がWCN要求を送信する前に、給電元装置120がデータ通信可能であるか否かを判定するようにしてもよい。具体的には、判定部112は、図4の動作例のうち、ステップS1の後に、給電元装置120がデータ通信可能であるか否かを判定するようにしてもよい。
この場合、取得部113は、給電元装置120がデータ通信可能であると判定された場合、給電元装置120から製造番号を取得する。そして、制御部114は、取得部113が取得した製造番号と、記憶部115に格納されたブラックリストに設定された製造番号とが一致した場合、自装置の動作を停止するようにしてもよい。このようにしても、通信端末110は、自動車外からサーバ装置80と通信することを抑制することが可能となる。
(実施の形態5)
続いて、実施の形態5について説明する。上述した実施の形態では、車載装置70の特定を通信端末において実施したが、本実施の形態では、ユーザが所有する他の通信端末を用いて車載装置70を特定する。
<無線通信システムの構成例>
図10を用いて、実施の形態5にかかる無線通信システム300について説明する。図10は、実施の形態5にかかる無線通信システムの構成例を示す図である。
図10に示すように、無線通信システム300は、車載装置70と、サーバ装置80及び150と、通信端末130及び140とを備える。なお、車載装置70及びサーバ装置80は、上述した実施の形態と同様の構成をしているので、説明を割愛する。
サーバ装置150は、購入者情報が格納された購入者情報データベースを記憶するサーバ装置である。購入者情報データベースには、例えば、自動車85を購入した購入者の個人情報、購入した車両(自動車85)の車体番号、付属品の製造番号等が予め登録されて管理される。付属品には、車載装置70が含まれており、購入者情報データベースには、車載装置70のMACアドレス等の識別情報も予め登録されて管理(記憶)される。
通信端末140は、例えば、通信端末130を所有するユーザが携帯する通信端末である。通信端末140は、スマートフォン端末、タブレット端末等であってもよい。通信端末140は、無線LAN通信、Bluetooth通信及びWAN通信が可能な通信端末である。
通信端末140は、例えば、ユーザが自動車85のエンジンを起動し、車載装置70に電力(電源)が供給されると、無線LAN通信及びBluetooth通信を行う通信部を起動して接続可能な通信装置をサーチし、当該通信装置のMACアドレスを取得する。
通信端末140には、専用のアプリケーションがインストールされており、当該アプリケーションを用いて、WAN通信を介してサーバ装置150に記憶された購入者情報データベースにアクセスする。通信端末140は、取得した接続可能な通信装置のMACアドレスと、購入者情報データベースに格納された車載装置70のMACアドレスとを比較する。
通信端末140は、取得したMACアドレスに、購入者情報データベースに記憶されたMACアドレスが含まれる場合、無線LAN通信及びBluetooth通信のうち、通信端末130が対応する無線通信方式を用いて、通信端末130に接続する。通信端末140は、購入者情報データベースに記憶された車載装置70のMACアドレスを通信端末130に送信する。また、通信端末140は、無線LAN通信及びBluetooth通信のうち、車載装置70が対応する無線通信方式を用いて車載装置70と接続する。
通信端末130は、上述した実施の形態における通信端末50等に対応する通信端末である。通信端末130は、無線LAN通信部、Bluetooth通信部及びWAN通信部を少なくとも備える。通信端末130は、無線LAN通信及びBluetooth通信のうち、通信端末140が対応する無線通信方式を用いて、通信端末140に接続する。通信端末130は、通信端末140からMACアドレスを取得して、無線LAN通信及びBluetooth通信のうち、車載装置70が対応する無線通信方式を用いて車載装置70と接続する。通信端末130は、車載装置70と接続した場合、WAN通信部を起動し、車載装置70が配置された車両の車両情報をサーバ装置80に送信する。
<無線通信システムの動作例>
次に、実施の形態5にかかる無線通信システム300の動作例について説明する。図11は、実施の形態5にかかる無線通信システムの動作例を示す図である。
まず、ユーザが自動車85のエンジンを起動し、車両(自動車85)が起動する(ステップS41)。
通信端末140は、無線LAN通信及びBluetooth通信を行う通信部を起動して接続可能な通信装置をサーチし、当該通信装置のMACアドレスを取得する(ステップS42)。
次に、通信端末140は、専用のアプリケーションを用いて、WAN通信を介してサーバ装置150に記憶された購入者情報データベースから車載装置70のMACアドレスを取得する(ステップS43)。
次に、通信端末140は、ステップS41において取得した接続可能な通信装置のMACアドレスと、ステップS42において取得した車載装置70のMACアドレスとが一致するか否かを判定する(ステップS44)。
ステップS44において、ステップS41において取得した接続可能な通信装置のMACアドレスが、ステップS42において取得した車載装置70のMACアドレスと一致する場合(ステップS44のYES)、ステップS45を実行する。
一方、ステップS44において、ステップS41において取得した接続可能な通信装置のMACアドレスが、ステップS42において取得した車載装置70のMACアドレスと一致しない場合(ステップS44のNO)、処理を終了する。
ステップS45において、通信端末130及び140間において、車載装置70のMACアドレスを送受信する(ステップS45)。具体的には、通信端末130は、無線LAN通信及びBluetooth通信のうち、通信端末140が対応する無線通信方式を用いて通信端末140に接続し、車載装置70のMACアドレスを通信端末140に送信する。また、通信端末140は、無線LAN通信及びBluetooth通信のうち、車載装置70が対応する無線通信方式を用いて車載装置70と接続する。
次に、通信端末130は、通信端末140からMACアドレスを取得して、無線LAN通信及びBluetooth通信のうち、車載装置70が対応する無線通信方式を用いて車載装置70と接続する(ステップS46)。
次に、通信端末130は、車載装置70と接続した場合、WAN通信部を起動し(ステップS47)、車載装置70が配置された車両の車両情報をサーバ装置80に送信する(ステップS48)。
以上説明したように、通信端末140は、購入者情報データベースに格納されたMACアドレスを用いて、車載装置70を特定する。車載装置70が特定されたということは、通信端末140が、自動車85の車内に存在していると判定することができる。通信端末130は、通信端末140が特定した車載装置70と接続をすることにより、自装置も自動車85の車内に存在することを認識することができる。購入者情報データベースに格納されている車載装置70のMACアドレスと、通信端末140が取得した通信装置のMACアドレスとが一致しなければ通信端末130は起動しない。すなわち、通信端末130は、自動車85の車外に存在している場合は、サーバ装置80と通信を行うことができない。したがって、本実施の形態にかかる無線通信システム300によれば、自動車外からサーバ装置80と通信することを抑制することが可能となる。
(他の実施の形態)
上述した実施の形態において説明した通信端末10、50、90、110、130及び140(以下、通信端末10等と称する)は、次のようなハードウェア構成を有していてもよい。図12は、本開示の各実施の形態にかかる通信端末等を実現可能な、コンピュータ(情報処理装置)のハードウェア構成を例示するブロック図である。
図12を参照すると、通信端末10等は、複数のアンテナ1201−1〜1201−N、ネットワーク・インターフェース1202、プロセッサ1203及びメモリ1204を含む。複数のアンテナ1201−1〜1201−N及びネットワーク・インターフェース1202は、他の無線通信装置と通信するために使用される。ネットワーク・インターフェース1202は、例えば、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers) 802.11 series、IEEE 802.3 series等、上述した無線通信方式に準拠したネットワークインターフェースカード(NIC)を含んでもよい。
プロセッサ1203は、メモリ1204からソフトウェア(コンピュータプログラム)を読み出して実行することで、上述の実施形態においてフローチャートを用いて説明された通信端末10等の処理を行う。プロセッサ1203は、例えば、マイクロプロセッサ、MPU(Micro Processing Unit)、又はCPU(Central Processing Unit)であってもよい。プロセッサ1203は、複数のプロセッサを含んでもよい。
メモリ1204は、揮発性メモリ及び不揮発性メモリの組み合わせによって構成される。メモリ1204は、プロセッサ1203から離れて配置されたストレージを含んでもよい。この場合、プロセッサ1203は、図示されていないI/Oインターフェースを介してメモリ1204にアクセスしてもよい。
図12の例では、メモリ1204は、ソフトウェアモジュール群を格納するために使用される。プロセッサ1203は、これらのソフトウェアモジュール群をメモリ1204から読み出して実行することで、上述の実施形態において説明された通信端末10等の処理を行うことができる。
図12を用いて説明したように、通信端末10等が有するプロセッサの各々は、図面を用いて説明されたアルゴリズムをコンピュータに行わせるための命令群を含む1または複数のプログラムを実行する。
上述の例において、プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)を含む。さらに、非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/Wを含む。さらに、非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、半導体メモリを含む。半導体メモリは、例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory)を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
なお、本開示は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。また、本開示は、それぞれの実施の形態を適宜組み合わせて実施されてもよい。
また、上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
第1の車載装置に要求信号を送信する第1の通信部と、
接続可能な通信装置を検出し、前記検出された通信装置から当該通信装置に関する装置情報を取得する第2の通信部と、
前記第1の通信部が前記要求信号に対する応答信号を受信した場合、前記装置情報に基づいて、前記検出された通信装置の中から第2の車載装置を特定する制御部と、
前記制御部が前記第2の車載装置を特定した場合、前記第1の車載装置が配置された車両に関連する車両情報をサーバ装置に送信する第3の通信部と、を備える通信端末。
(付記2)
前記装置情報は、前記サーバ装置との通信が可能であるか否かを示す通信情報を含み、
前記制御部は、前記通信情報に基づいて、前記検出された通信装置の中から前記第2の車載装置を特定する、付記1に記載の通信端末。
(付記3)
前記制御部は、前記第2の車載装置がサーバ装置と通信できないことを利用して、前記サーバ装置との通信が可能でないことを示す通信情報を送信した通信装置を前記第2の車載装置と特定する、付記2に記載の通信端末。
(付記4)
前記第2の通信部は、前記検出された通信装置からの無線信号の電波強度を測定し、
前記制御部は、前記サーバ装置との通信が可能でないことを示す通信情報を送信した通信装置が複数検出された場合、当該検出された通信装置のうち、前記測定された電波強度が最も高い通信装置を前記第2の車載装置と特定する、付記3に記載の通信端末。
(付記5)
前記第1の車載装置は、ETC(Electronic Toll Collection)装置である、付記1〜4のいずれか1項に記載の通信端末。
(付記6)
所定のIDカードが有するICチップから第1の識別情報を取得する読取り部をさらに備え、
前記第1の通信部は、第2の識別情報を送信することを前記第1の車載装置に要求し、
前記第2の通信部は、前記第1の通信部が前記第2の識別情報を受信し、前記第1の識別情報と、前記第2の識別情報とが一致する場合、接続可能な通信装置を検出し、当該検出された通信装置から前記装置情報を取得する、付記1〜5のいずれか1項に記載の通信端末。
(付記7)
前記所定のIDカードは、運転免許証であり、
前記第1の識別情報は、前記運転免許証が有するICチップから取得される、付記6に記載の通信端末。
(付記8)
前記第1の識別情報は、前記運転免許証に設定された氏名であり、
前記第2の識別情報は、前記ETCカードに設定された氏名である、付記7に記載の通信端末。
(付記9)
前記第1の通信部は、前記第3の通信部が前記車両情報を前記サーバ装置に送信しているときに、前記第1の車載装置に対して前記要求信号を継続して送信すると共に、前記応答信号を受信するか否かを監視し、
前記第3の通信部が前記車両情報を前記サーバ装置に送信している場合であって、前記第1の車載装置から前記応答信号を受信しない場合、自装置に電力を供給する給電元装置とデータ通信可能であるか否かを判定する判定部と、
前記給電元装置とデータ通信可能であると判定された場合、前記給電元装置から第3の識別情報を取得する取得部と、をさらに備え、
前記制御部は、前記取得部が取得した前記第3の識別情報が不正装置として予め登録された第4の識別情報と一致する場合、自装置の動作を停止する、付記1〜8のいずれか1項に記載の通信端末。
(付記10)
前記第3の通信部は、前記第3の識別情報が前記第4の識別情報と一致しない場合、前記車両情報を前記サーバ装置に送信しない、付記9に記載の通信端末。
(付記11)
自装置に電力を供給する給電元装置とデータ通信可能であるか否か判定する判定部と、
前記給電元装置とデータ通信可能であると判定された場合、前記給電元装置から第3の識別情報を取得する取得部と、をさらに備え、
前記制御部は、前記取得部が取得した前記第3の識別情報が予め登録された第4の識別情報と一致する場合、自装置の動作を停止する、付記1〜10のいずれか1項に記載の通信端末。
(付記12)
前記第2の通信部は、第1の無線通信方式に対応し、
第2の無線通信方式に対応し、接続可能な通信装置を検出し、前記検出された通信装置から前記装置情報を取得する第4の通信部をさらに備える、付記1〜11のいずれか1項に記載の通信端末。
(付記13)
前記制御部は、前記第2の車載装置を特定した場合、前記第2の通信部及び前記第4の通信部のうち、前記第2の車載装置が対応する無線通信方式に対応する通信部に、前記第2の車載装置を接続させ、前記第2の車載装置が、前記第2の通信部及び前記第4の通信部のうちの少なくとも一方に接続した場合、前記第3の通信部を起動する、付記12に記載の通信端末。
(付記14)
少なくとも1つの通信装置と、第1の通信端末と、第2の通信端末と、を含み、
前記第1の通信端末は、前記少なくとも1つの通信装置の識別情報を取得し、前記取得された識別情報に、予め登録された識別情報が含まれる場合、前記予め登録された識別情報を前記第2の通信端末に送信し、
前記第2の通信端末は、前記予め登録された識別情報を受信し、前記予め登録された識別情報を有する通信装置と接続すると共に、前記予め登録された識別情報を有する通信装置が配置された車両に関連する車両情報をサーバ装置に送信する、無線通信システム。
(付記15)
前記第1の通信端末及び前記第2の通信端末は、
前記取得された識別情報に予め登録された識別情報が含まれる場合、前記第1の通信端末及び前記第2の通信端末が対応する無線通信方式による無線通信を行い、前記予め登録された識別情報を送受信する、付記14に記載の無線通信システム。
(付記16)
前記第2の通信端末は、前記予め登録された識別情報を受信した場合、前記車両情報をサーバ装置に送信可能な通信部を起動する、付記15に記載の無線通信システム。
(付記17)
第1の車載装置に要求信号を送信することと、
接続可能な通信装置を検出し、前記検出された通信装置から当該通信装置に関する装置情報を取得することと、
前記要求信号に対する応答信号が受信された場合、前記装置情報に基づいて、前記検出された通信装置の中から第2の車載装置を特定することと、
前記第2の車載装置が特定された場合、前記第1の車載装置が配置された車両に関連する車両情報をサーバ装置に送信することと、を含む無線通信制御方法。
(付記18)
第1の車載装置に要求信号を送信することと、
接続可能な通信装置を検出し、前記検出された通信装置から当該通信装置に関する装置情報を取得することと、
前記要求信号に対する応答信号を受信した場合、前記装置情報に基づいて、前記検出された通信装置の中から第2の車載装置を特定することと、
前記第2の車載装置が特定された場合、前記第1の車載装置が配置された車両に関連する車両情報をサーバ装置に送信することと、をコンピュータに実行させる無線通信制御プログラム。