JP2020102077A - 前景抽出装置、前景抽出方法、及び、前景抽出プログラム - Google Patents
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Abstract
Description
前者は画素ごとの輝度の差分を取っているため、参照画像の日照条件が背景画像と大きく異なり、輝度が大きく異なるような画像では、誤抽出が多く発生する問題がある。
映像フレームからエッジを抽出し、前記映像フレームのエッジと前記映像フレームの撮影領域に前景となる物体がない状態で撮影された背景画像とを用いて、前記映像フレームから前景を抽出する前景抽出部を備えた。
以下、実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、実施の形態1に係る前景抽出装置20の構成図である。
図1に示されるように、前景抽出装置20は、撮影領域の映像を撮影・配信するカメラ10と接続され、カメラ10から配信される圧縮映像ストリームを復号して映像フレームに変換する映像受信復号部201と、映像フレームを用いて前景を抽出する前景抽出部202と、抽出結果を装置外部に出力する前景画像出力部203とを備える。
さらに、前景抽出装置20は、背景画像を保存するとともに映像フレームの画像を解析する解析用パラメータを保存するパラメータ保存用ストレージ204を備える。
前景抽出装置20は、図2に示す一般的なコンピュータ100から構成される。
映像受信復号部201及び前景画像出力部203はプロセッサ1001、メモリ1002及びネットワークインタフェース1003から構成される。前景抽出部202及び前景画像出力部203はプロセッサ1001及びメモリ1002から構成される。パラメータ保存用ストレージ204は記憶装置1004から構成される。
記憶装置1004には、前景抽出装置20の各機能構成要素の機能を実現するプログラムが記憶されている。このプログラムは、プロセッサ1001によりメモリ1002に読み込まれ、プロセッサ1001によって実行される。これにより、前景抽出装置20の各機能構成要素の機能が実現される。
以下、この実施の形態1における前景抽出装置の動作について説明する。
図3は前景抽出装置20の動作を示すフローチャートである。
前景抽出部202はパラメータ保存用ストレージ204から背景画像及び解析用パラメータを読み込んでおく。読み込んだ背景画像及びパラメータは後述の前景抽出部202の処理で使用する。
背景画像は、カメラ10の撮影領域に前景となる物体がない状態で撮影領域をカメラ10によって撮影することにより得られた画像データである。
映像受信復号部201は前景抽出装置20に接続されたカメラ10から、圧縮映像ストリームを受信するために待機し、圧縮映像ストリームを受信した場合は圧縮映像ストリームを1フレーム分復号し、映像フレームに変換する。
映像フレームとは、1枚の静止画を指し、縦X画素横Y画素からなる映像信号を含んでいる。
Experts Group 2 Transport Stream)、RTP/RTSP(Real−time Transport Protocol/Real Time Streaming Protocol)、MMT(MPEG Media Transport)又はDASH(Dynamic Adaptive Streaming over HTTP)等の映像配信プロトコルでIP(Internet Protocol)配信されるものを対象とする。
前景抽出部202は、映像受信復号部201から入力される映像フレームからエッジを抽出し、映像フレームのエッジと映像フレームの撮影領域に前景となる物体がない状態で撮影された背景画像とを用いて、当該映像フレームから前景を抽出し、出力する。前景抽出部202の動作の詳細は後述する。
次に前景画像出力部203は、前景抽出部202から出力された前景抽出結果を、前景抽出装置20の外部に出力する。
出力の形式としては、例えば、モニタへの表示、ログファイルへの出力、外部接続機器への出力、又はネットワークへの送出等があげられる。又はその他の形式での出力でもよい。また、前景抽出部202から前景抽出結果が出力されるたびに外部に出力してもよいし、特定の期間又は特定数の前景抽出結果を集計又は統計処理した後に出力する等、断続的な出力であってもよい。
ステップST04の後はステップST02に戻り、次の映像フレームの処理を行う。
図4は本実施の形態における前景抽出部202の構成図である。
前景抽出部202は、入力された映像フレームからエッジを抽出するエッジ抽出部2021と、抽出したエッジを中心とした局所領域を指定する局所領域設定部2022と、指定された局所領域における映像フレームと背景画像の類似度を算出する類似度計算部2023と、算出された類似度分布から前景を抽出する二値化処理部2024を備える。
以下、前景抽出部202の詳細動作について説明する。
図5は本実施の形態における前景抽出部202の動作フローチャートである。
図6は本実施の形態の処理概要図である。
まず、エッジ抽出部2021は、入力された映像フレームに対してエッジ抽出を実施し、エッジ抽出結果を局所領域設定部2022に出力する。
エッジとは、画像中の明るさ又は色が急に変化する部分をいう。
エッジ抽出とは、画像中の明るさ又は色が急に変化する部分を抽出することをいう。
エッジ抽出部2021のエッジ抽出は公知の技術で実現することができる。
図6では、エッジ抽出部2021が、映像フレームから2本の斜線と人型を映像エッジとして抽出している。
次に局所領域設定部2022では、エッジ抽出部2021から入力されたエッジ抽出結果を用いて、エッジが抽出された画素を中心とした局所領域を設定する。
また、局所領域設定部2022は、背景画像の局所領域に対応する領域を局所領域と比較する比較領域として設定する。
局所領域は、例えば、エッジとして抽出されたいずれかの1画素を中心としたn画素×n画素(nは3以上の整数)の矩形の画像領域である。
比較領域は、背景画像上で局所領域と同じ位置、同じ大きさのn画素×n画素の矩形の画像領域である。
図6では、局所領域設定部2022が、映像エッジ抽出結果に基づいて、映像フレームに対して2本の斜線と人型を構成している画素に局所領域を設定し、さらに、背景画像の局所領域に対応する位置に比較領域を設定している。
次に類似度計算部2023では、局所領域設定部2022で設定された局所領域において、背景画像と映像フレームの類似度を算出する。類似度計算部2023は、局所領域設定部2022により設定された局所領域の画像と、背景画像の比較領域の画像との類似度を計算する。
解析用パラメータには類似度算出の手法に応じて、必要なパラメータが設定されていて、類似度計算部2023は、類似度算出のために解析用パラメータを用いる。
図6では、2本の斜線に対して設定した局所領域と比較領域との類似度は高くなり、人型に対して設定した局所領域と比較領域との類似度は低くなる。
二値化処理部2024では、ステップST12とST13の繰り返しによって得られたエッジを構成する全ての画素の類似度から、類似度の分布を求める。二値化処理部2024では、類似度の分布に対し、基準値で2値化を行い、前景と背景に分離し、類似度が低い領域のみを前景として抽出する。
図6では、二値化処理部2024は、2本の斜線に対して設定した局所領域と比較領域との類似度は基準値より高くなるのでその局所領域の中心にある画素は背景であると判断して無視している。
一方、二値化処理部2024は、人型に対して設定した局所領域と比較領域との類似度は基準値より低くなるので、その局所領域の中心にある画素が前景を構成する画素であるとして抽出する。
図6では、類似度が低い領域の中心にある画素の集合を前景抽出結果(二値)として示している。結果として、図6では、人型の前景が抽出されたことを示している。
この実施の形態1の前景抽出装置は、解析用パラメータを保持するパラメータ保存用ストレージ204と、映像フレームからエッジを抽出し、映像フレームのエッジと前記映像フレームの撮影領域に前景となる物体がない状態で撮影された背景画像とを用いて映像フレームから前景を抽出する前景抽出部202と、前景抽出部202が抽出した前景を出力する前景画像出力部203とを備えたことを特徴とする。
前景抽出部202は、映像フレームからエッジを抽出するエッジ抽出部2021と、抽出されたエッジを構成する画素を中心とする局所領域と背景画像の局所領域に対応する比較領域とを設定する局所領域設定部2022とを備えている。
前景抽出部202は、局所領域設定部により設定された局所領域の画像と比較領域の画像との類似度を計算する類似度計算部2023と、類似度計算部が計算した類似度に対して二値化処理を実施し、前景を抽出する二値化処理部0204とを備えている。
以上のように、この実施の形態1によれば、背景画像と参照画像の異なる領域を抽出できる前景抽出技術において、日向又は日陰といった異なる日照条件においても精度よく前景を抽出することができるだけでなく、前景抽出の精度を維持しながら高速化を実現できる。
特に、前景抽出装置20は、日照条件がことなる画像間においても誤抽出が少なく、高速に前景の抽出をすることが可能となる。
さらに、類似度計算部2023において位相限定相関法を利用することで、位置ずれにも頑健な前景抽出が可能となる。
実施の形態1の前景抽出装置20では、入力装置として、カメラ10を対象とするように構成されているが、RGBカメラに限定されるものではない。例えばサーマルカメラ(Thermal Camera)又はデプスカメラ(Depth Camera)を入力装置としてもよい。
局所領域設定部2022は、エッジを構成する1つの画素ごとに1つの局所領域を設定しなくてもよい。局所領域設定部2022は、エッジを構成する複数の画素に1つの局所領域を設定してもよい。例えば局所領域設定部2022は、隣接かつ連続する特定個数又は任意個数の画素に1つの局所領域を設定してもよい。
局所領域は、抽出されたエッジを構成する画素を少なくとも1つ含んでいればよい。
実施の形態1では、各機能構成要素がソフトウェアで実現する場合を説明した。しかし、変形例として、各機能構成要素はハードウェアで実現されてもよい。
各機能構成要素がハードウェアで実現される場合には、前景抽出装置20は、プロセッサ1001に代えて、処理回路1005を備える。あるいは、図示しないが、前景抽出装置20は、プロセッサ1001とメモリ1002と記憶装置1004とに代えて、処理回路1005を備える。処理回路1005は、各機能構成要素(及び、メモリ1002と記憶装置1004)との機能とを実現する専用の電子回路である。
各機能構成要素を1つの処理回路1005で実現してもよいし、各機能構成要素を複数の処理回路1005に分散させて実現してもよい。
以下、前述した実施の形態と異なる点について、図面を参照しながら説明する。
図8は本実施の形態における前景抽出部202の構成図である。
前述した実施の形態では、背景画像と映像フレームで位置ずれが発生していた場合、前景を誤抽出する可能性がある。この課題を解決するために、実施の形態2では、実施の形態1の類似度計算部2023に位置ずれ量計算部2025を付加し、位置ずれに頑健な前景抽出を実現する。
図9は本実施の形態における前景抽出部202の動作を示すフローチャートである。
局所領域設定部2022では、エッジ抽出部2021から入力されたエッジ抽出結果を用いて、エッジが抽出された画素を中心とした局所領域と背景画像の比較領域とを設定する。
(ステップST15:類似度・位置ずれ量計算処理)
類似度計算部2023が動作する場合、位置ずれ量計算部2025において、位相限定相関法を利用することで、局所領域と比較領域との位置ずれ量を算出する。
位置ずれ量が0でなかった場合、位置ずれ量を考慮して、局所領域設定部2022において、位置ずれ量が0になるように局所領域を再度設定し(ステップST12)、再度位置ずれ量を計算する(ステップST15)。この再計算は1度でもよいし、位置ずれ量の改善が見られなくなるまで繰り返し実施してもよい。
類似度計算部2023は、位置ずれ量が0になった場合、類似度計算部2023は、類似度を計算する。なお、類似度計算部2023は、位置ずれ量の算出とともに類似度を毎回計算してもよい。
このように類似度計算部2023は、局所領域の画像と比較領域の画像との位置ずれ量を計算して、位置ずれ量を抑制して類似度の計算をする
実施の形態2によれば、位置ずれ量計算部2025が計算した位置ずれがなくなるように局所領域設定部2022が局所領域を設定するので、位置ずれに頑健な前景抽出が可能となる。
以下、前述した実施の形態と異なる点について、図面を参照しながら説明する。
図10は本実施の形態における前景抽出部202の構成図である。
前景抽出部202は、背景画像のエッジを抽出する背景エッジ抽出部2026と、背景エッジ抽出部2026の結果でエッジ抽出部2021の結果をマスキングするエッジマスク部2027とを備える。
また、構造物のエッジ周辺では、日照変化が発生した場合、照り返し等が発生し、背景画像との類似度が低下しやすいため、前景の誤抽出が発生しやすい可能性がある。
実施の形態3では実施の形態1における前段階として、エッジ抽出部2021と並行して背景エッジ抽出部2026を追加し、エッジ抽出部2021と局所領域設定部2022の間にエッジマスク部2027を追加する。
図11は本実施の形態における前景抽出部202の動作を示すフローチャートである。
図12と図13は、本実施の形態の処理概要図である。
背景エッジ抽出部2026は、パラメータ保存用ストレージ204から背景画像を取得する。背景エッジ抽出部2026は、背景画像のエッジを背景エッジとして抽出し、エッジマスク部2027に出力する。
図12では、背景エッジ抽出部2026は、2本の斜線を背景画像の背景エッジとして抽出している。
次にエッジマスク部2027において、背景エッジ抽出部2026から得られたエッジ抽出結果を用いて、エッジ抽出部2021で得られたエッジ抽出結果にマスキングを行う。
エッジマスク部2027は、映像フレームのエッジの中で背景画像のエッジと重なるエッジは背景に存在するエッジであると判断して、映像フレームのエッジから背景に存在するエッジを削除したエッジを前景のエッジとして抽出する。
図12では、エッジマスク部2027は、映像エッジ抽出結果と背景エッジ抽出結果との各画素の排他的論理和を取ることによりマスクエッジ画像を生成する。
図12では、エッジマスク部2027は、映像エッジの中で背景エッジが重なる2本の斜線部分を背景に存在するエッジであると判断して、映像フレームのエッジから2本の斜線を削除した人型のエッジのみを前景のエッジとして抽出している。
次に局所領域設定部2022では、エッジマスク部2027で抽出された人型のエッジ抽出結果を用いて、エッジが抽出された画素を中心とした局所領域と背景画像の比較領域とを設定する。
図13では、局所領域設定部2022は、人型の前景のエッジを構成する画素を中心とした局所領域とその局所領域に対応する比較領域とを設定する。局所領域設定部2022は、背景に存在するエッジを構成する画素を中心とした局所領域とその局所領域に対応する比較領域とは設定しない。
次に類似度計算部2023では、局所領域設定部2022で設定された局所領域において、背景画像と映像フレームの類似度を算出する。類似度計算部2023では、マスクされていないエッジ周辺のみ類似度を計算する。
図13では、類似度計算部2023は、人型の前景のエッジを構成する画素を中心とした局所領域の類似度を計算する。類似度計算部2023は、背景に存在するエッジを構成する画素を中心とした局所領域の類似度は計算しない。
実施の形態3によれば、背景に存在するエッジを類似度計算から除外することができるので、前景抽出をより高速に、誤抽出少なく実施することができる。
前述した各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
前景抽出装置が、画像比較装置、差分抽出装置、画像比較システム、又は、差分抽出システムに使用される場合、「前景」は「2枚の画像の差分」であり、前景抽出部202は差分抽出部となり、前景画像出力部203は差分画像出力部となる。
Claims (7)
- 映像フレームからエッジを抽出し、前記映像フレームのエッジと前記映像フレームの撮影領域に前景となる物体がない状態で撮影された背景画像とを用いて、前記映像フレームから前景を抽出する前景抽出部を備えた前景抽出装置。
- 前記前景抽出部は、
前記映像フレームからエッジを抽出するエッジ抽出部と、
抽出されたエッジを構成する画素を含む局所領域と前記背景画像の前記局所領域に対応する比較領域とを設定する局所領域設定部と、
前記局所領域設定部により設定された前記局所領域の画像と前記比較領域の画像との類似度を計算する類似度計算部と、
前記類似度計算部が計算した前記類似度に対して二値化処理を実施し、前景を抽出する二値化処理部と
を備えた請求項1に記載の前景抽出装置。 - 前記局所領域設定部は、前記エッジ抽出部が抽出したエッジを構成する画素について前記局所領域を設定した後、前記背景画像に前記比較領域を設定し、
前記類似度計算部は、前記局所領域設定部が前記局所領域と前記比較領域とを設定すると、前記局所領域の画像と前記比較領域の画像との類似度を計算する請求項2に記載の前景抽出装置。 - 前記類似度計算部は、前記局所領域の画像と前記比較領域の画像との位置ずれ量を計算して、前記位置ずれ量を抑制して前記類似度の計算をする請求項2又は3に記載の前景抽出装置。
- 前景抽出装置は、さらに、
前記背景画像のエッジを抽出する背景エッジ抽出部と、
前記背景エッジ抽出部が抽出したエッジで前記エッジ抽出部が抽出したエッジをマスキングするエッジマスク部と
を備える請求項2から4のいずれか1項に記載の前景抽出装置。 - 前景抽出装置の前景抽出方法において、
前景抽出部が、映像フレームからエッジを抽出し、前記映像フレームのエッジと前記映像フレームの撮影領域に前景となる物体がない状態で撮影された背景画像とを用いて、前記映像フレームから前景を抽出する前景抽出方法。 - コンピュータに、
映像フレームからエッジを抽出し、前記映像フレームのエッジと前記映像フレームの撮影領域に前景となる物体がない状態で撮影された背景画像とを用いて、前記映像フレームから前景を抽出する前景抽出処理を実行させる前景抽出プログラム。
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