JP2020100190A - 送風装置 - Google Patents
送風装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2020100190A JP2020100190A JP2018238157A JP2018238157A JP2020100190A JP 2020100190 A JP2020100190 A JP 2020100190A JP 2018238157 A JP2018238157 A JP 2018238157A JP 2018238157 A JP2018238157 A JP 2018238157A JP 2020100190 A JP2020100190 A JP 2020100190A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- radiator
- heat exchanger
- air
- fan
- battery
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Air-Conditioning For Vehicles (AREA)
Abstract
【課題】ラジエータと熱交換器との間で双方向の送風を精度良く、かつ、安価に実現可能な送風装置を提供する。【解決手段】送風装置は、電子機器Aを冷却する水回路20のラジエータ22と、キャビン又はバッテリ50を温調する冷媒回路30の熱交換器32と、2つのファン2、3と、を備え、ラジエータ22と、前記交換器32とが車両前後方向に並設されており、2つのファン2、3のうち、一方のファン2は、正転させた際の送風の向きがラジエータ22から熱交換器32に向かう向き(順方向)になるように配置され、他方のファン3は、正転させた際の送風の向きが熱交換器32からラジエータ22に向かう向き(逆方向)になるように配置され、正転させるファン2、3を切り替えることで、送風の向きを順方向と逆方向との間で切り替える制御手段60、を更に備える。【選択図】図3
Description
本発明は、電気自動車における送風装置に関する。
電気自動車では、モータやインバータ、DC/DCコンバータ、充電器等の電子機器を冷却するための水回路のラジエータと、キャビン(室内)を温調するためにHVAC(Heating, Ventilation, and Air Conditioning)ユニットのヒータやエバポレータの温調を行うための冷媒回路の熱交換器とが、例えば車両前側に並設される場合がある(例えば特許文献1、2等参照)。
なお、本発明では、電気自動車とは、車輪をモータで駆動して走行することが可能な自動車をいい、バッテリを電源とする狭義の電気自動車や、燃料電池を電源とするいわゆる燃料電池車、モータの他にエンジン等の原動機を備えるいわゆるハイブリッド車(プラグインハイブリッド車を含む。)等が含まれる。
なお、本発明では、電気自動車とは、車輪をモータで駆動して走行することが可能な自動車をいい、バッテリを電源とする狭義の電気自動車や、燃料電池を電源とするいわゆる燃料電池車、モータの他にエンジン等の原動機を備えるいわゆるハイブリッド車(プラグインハイブリッド車を含む。)等が含まれる。
この場合、ラジエータが熱交換器よりも車両前側に配置される場合もあれば(例えば特許文献1参照)、車両後側に配置される場合もある(例えば特許文献2参照)。そして、通常、ラジエータや熱交換器の車両後側等にファンが並設されている。
そして、例えば特許文献3では、ファンを回転させる向きを変えることで(すなわちファンを正転させたり反転させたりすることで)、ラジエータから熱交換器に向かう向きに送風させたり熱交換器からラジエータに向かう向きに送風させること(すなわちラジエータと熱交換器との間で双方向の送風を行うこと)が記載されている。
そして、例えば特許文献3では、ファンを回転させる向きを変えることで(すなわちファンを正転させたり反転させたりすることで)、ラジエータから熱交換器に向かう向きに送風させたり熱交換器からラジエータに向かう向きに送風させること(すなわちラジエータと熱交換器との間で双方向の送風を行うこと)が記載されている。
しかしながら、ファンを反転させる場合に、ファンを正転させる場合と同様に精度良く反転させることができない場合が少なくない。
そして、ファンを反転させる場合に、正転させる場合と同様の高い精度で反転させることを構造的あるいは制御的に実現しようとすると、通常、コストがかかるため、電気自動車の価格の高騰を招く等の問題が生じる。
そして、ファンを反転させる場合に、正転させる場合と同様の高い精度で反転させることを構造的あるいは制御的に実現しようとすると、通常、コストがかかるため、電気自動車の価格の高騰を招く等の問題が生じる。
本発明は、上記の問題点を鑑みてなされたものであり、ラジエータと熱交換器との間で双方向の送風を精度良く、かつ、安価に実現可能な送風装置を提供することを目的とする。
前記の問題を解決するために、請求項1に記載の発明は、送風装置において、
電子機器を冷却する水回路のラジエータと、
キャビン又はバッテリを温調する冷媒回路の熱交換器と、
2つのファンと、
を備え、
前記ラジエータと、前記熱交換器とが車両前後方向に並設されており、
前記2つのファンのうち、一方の前記ファンは、正転させた際の送風の向きが前記ラジエータから前記熱交換器に向かう向きになるように配置され、
他方の前記ファンは、正転させた際の送風の向きが前記熱交換器から前記ラジエータに向かう向きになるように配置され、
正転させる前記ファンを切り替えることで、送風の向きを、前記ラジエータから前記熱交換器に向かう向きと、前記熱交換器から前記ラジエータに向かう向きとの間で切り替える制御手段、を更に備えることを特徴とする。
電子機器を冷却する水回路のラジエータと、
キャビン又はバッテリを温調する冷媒回路の熱交換器と、
2つのファンと、
を備え、
前記ラジエータと、前記熱交換器とが車両前後方向に並設されており、
前記2つのファンのうち、一方の前記ファンは、正転させた際の送風の向きが前記ラジエータから前記熱交換器に向かう向きになるように配置され、
他方の前記ファンは、正転させた際の送風の向きが前記熱交換器から前記ラジエータに向かう向きになるように配置され、
正転させる前記ファンを切り替えることで、送風の向きを、前記ラジエータから前記熱交換器に向かう向きと、前記熱交換器から前記ラジエータに向かう向きとの間で切り替える制御手段、を更に備えることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、
電子機器を冷却する水回路のラジエータと、キャビン又はバッテリを温調する冷媒回路の熱交換器とを備える送風装置において、
前記ラジエータと、前記熱交換器とが車両前後方向に並設されており、
前記ラジエータと前記熱交換器の車両前側、間又は車両後側に、回転軸が前記車両前後方向に直交する方向に向くように配置されたファンと、
前記ファンの前記車両前後方向における前記ファンに対して送風の向きの上流側及び下流側にそれぞれ複数設けられた複数の扉と、を更に備え、
前記ファンを正転させた状態で、前記複数の扉を開閉することで、送風の向きを、前記ラジエータから前記熱交換器に向かう向きと、前記熱交換器から前記ラジエータに向かう向きとの間で切り替える制御手段、を更に備えることを特徴とする。
電子機器を冷却する水回路のラジエータと、キャビン又はバッテリを温調する冷媒回路の熱交換器とを備える送風装置において、
前記ラジエータと、前記熱交換器とが車両前後方向に並設されており、
前記ラジエータと前記熱交換器の車両前側、間又は車両後側に、回転軸が前記車両前後方向に直交する方向に向くように配置されたファンと、
前記ファンの前記車両前後方向における前記ファンに対して送風の向きの上流側及び下流側にそれぞれ複数設けられた複数の扉と、を更に備え、
前記ファンを正転させた状態で、前記複数の扉を開閉することで、送風の向きを、前記ラジエータから前記熱交換器に向かう向きと、前記熱交換器から前記ラジエータに向かう向きとの間で切り替える制御手段、を更に備えることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の送風装置において、前記ラジエータと、前記熱交換器と、前記2つのファンとが前記車両前後方向に並設されていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の送風装置において、
前記ファンを収容する筐体を備え、
前記複数の扉は、前記筐体の前記車両前後方向における側面に複数設けられていることを特徴とする。
前記ファンを収容する筐体を備え、
前記複数の扉は、前記筐体の前記車両前後方向における側面に複数設けられていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載の送風装置において、前記ラジエータと前記熱交換器との間に、それらの間の送風を遮断するためのシャッタが開閉自在に配置されていることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1から5のいずれか一項に記載の送風装置において、前記制御手段は、前記水回路の冷却水の冷却が必要である場合、又は前記キャビン又は前記バッテリの昇温要求がある場合には、前記送風の向きを、前記ラジエータから前記熱交換器に向かう向きに切り替えるように制御することを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1から6のいずれか一項に記載の送風装置において、前記制御手段は、前記水回路の冷却水の冷却が必要ではなく、前記キャビン又は前記バッテリの昇温要求がなく、かつ、前記キャビン又は前記バッテリの冷却要求がある場合には、前記送風の向きを、前記熱交換器から前記ラジエータに向かう向きに切り替えるように制御することを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項5に記載の送風装置において、
前記制御手段は、
前記水回路の冷却水の冷却が必要ではなく、前記キャビン又は前記バッテリの昇温要求がなく、かつ、前記キャビン又は前記バッテリの冷却要求がある場合には、前記送風の向きを、前記熱交換器から前記ラジエータに向かう向きに切り替えるとともに、
前記シャッタを閉じるように制御することを特徴とする。
前記制御手段は、
前記水回路の冷却水の冷却が必要ではなく、前記キャビン又は前記バッテリの昇温要求がなく、かつ、前記キャビン又は前記バッテリの冷却要求がある場合には、前記送風の向きを、前記熱交換器から前記ラジエータに向かう向きに切り替えるとともに、
前記シャッタを閉じるように制御することを特徴とする。
本発明によれば、電気自動車において、ラジエータと熱交換器との間で双方向の送風を精度良く、かつ、安価に実現することが可能となる。
以下、本発明に係る送風装置の実施の形態について、図面を参照して説明する。
[電気自動車の温調制御システム]
まず、本発明に係る送風装置について説明する前に、電気自動車における温調制御システムについて簡単に説明する。
図1及び図2は、電気自動車における温調制御システムの構成例を表す概略図であり、図1はラジエータが熱交換器よりも車両前側に配置されている構成例、図2は熱交換器がラジエータよりも車両前側に配置されている構成例を表す。なお、図1、図2や以下の各図では、図中左側が車両前方に対応し、図中右側が車両後方に対応している。
まず、本発明に係る送風装置について説明する前に、電気自動車における温調制御システムについて簡単に説明する。
図1及び図2は、電気自動車における温調制御システムの構成例を表す概略図であり、図1はラジエータが熱交換器よりも車両前側に配置されている構成例、図2は熱交換器がラジエータよりも車両前側に配置されている構成例を表す。なお、図1、図2や以下の各図では、図中左側が車両前方に対応し、図中右側が車両後方に対応している。
温調制御システム10は、モータやインバータ、DC/DCコンバータ、充電器等の電子機器Aを冷却する水回路20と、キャビンやバッテリ50を温調する冷媒回路30とを備えている。
水回路20には、車両前方の部分にラジエータ22が設けられており、ラジエータ22で冷却水21から外気に熱を放出させて(すなわち排熱して)冷却水21を冷却する。また、水回路20には、水回路20内で冷却水21を循環させるためのウォーターポンプ23が設けられている。
水回路20には、車両前方の部分にラジエータ22が設けられており、ラジエータ22で冷却水21から外気に熱を放出させて(すなわち排熱して)冷却水21を冷却する。また、水回路20には、水回路20内で冷却水21を循環させるためのウォーターポンプ23が設けられている。
冷媒回路30は、ヒートポンプ構造とされている。冷媒回路30には、熱交換器32が設けられており、冷媒31が熱交換器32で、熱を外部に放出したり(排熱)、外部から熱を吸収(受熱)することができるようになっている。
また、冷媒回路30には、コンプレッサ33や水冷コンデンサ34が設けられており、コンプレッサ33で圧縮され昇温された冷媒31の熱が水冷コンデンサ34を介してHVAC(Heating, Ventilation, and Air Conditioning)ユニット40のヒータ41に送られて、ヒータ41が昇温される(あるいはヒータ41が高温に維持される。)。
また、冷媒回路30には、コンプレッサ33や水冷コンデンサ34が設けられており、コンプレッサ33で圧縮され昇温された冷媒31の熱が水冷コンデンサ34を介してHVAC(Heating, Ventilation, and Air Conditioning)ユニット40のヒータ41に送られて、ヒータ41が昇温される(あるいはヒータ41が高温に維持される。)。
なお、昇温されたヒータ41でHVACユニット40内に取り込んだ外気やキャビン内の空気等を温めてキャビンに送風することで、キャビンを温調することができるようになっている。
また、HVACユニット40のヒータ41で後述するバッテリ50を温めることができるように構成することが可能である。そして、このように構成すれば、HVACユニット40のヒータ41でバッテリ50を昇温させることが可能となる。
また、HVACユニット40のヒータ41で後述するバッテリ50を温めることができるように構成することが可能である。そして、このように構成すれば、HVACユニット40のヒータ41でバッテリ50を昇温させることが可能となる。
一方、冷媒31は、冷媒回路30の膨張弁35を通過する際に急激に減圧され温度が低下する。そして、低温の冷媒31がHVACユニット40のエバポレータ42に送られてエバポレータ42を冷却する。
このようにしてエバポレータ42が冷温になると、低温になったエバポレータ42でHVACユニット40内に取り込んだ外気やキャビン内の空気等が冷やされ、それをキャビンに送風することで、キャビンを温調することができるようになっている。
このようにしてエバポレータ42が冷温になると、低温になったエバポレータ42でHVACユニット40内に取り込んだ外気やキャビン内の空気等が冷やされ、それをキャビンに送風することで、キャビンを温調することができるようになっている。
また、バッテリ50は冷媒回路30のチラー(chiller)36と接続されている。
そして、チラー36を介してバッテリ50の熱を冷媒31に伝達し、それを熱交換器32で排熱することで、バッテリ50を冷却することができるようになっている。
なお、前述したように、バッテリ50をHVACユニット40のヒータ41で温めることで、バッテリ50を昇温させることができる。
図1や図2に示した構成例では、このようにしてバッテリ50の温調を行うことができるようになっている。
そして、チラー36を介してバッテリ50の熱を冷媒31に伝達し、それを熱交換器32で排熱することで、バッテリ50を冷却することができるようになっている。
なお、前述したように、バッテリ50をHVACユニット40のヒータ41で温めることで、バッテリ50を昇温させることができる。
図1や図2に示した構成例では、このようにしてバッテリ50の温調を行うことができるようになっている。
[送風機構]
次に、以上のように構成された電気自動車におけるラジエータ及び熱交換器間の送風機構1(以下、単に送風機構1という。)について説明する。
なお、以下では、主に図1に示したようにラジエータ22が熱交換器32よりも車両前側に配置されている場合について説明し、図2に示したように熱交換器32がラジエータ22よりも車両前側に配置されている場合については図示や説明が省略される場合がある。
次に、以上のように構成された電気自動車におけるラジエータ及び熱交換器間の送風機構1(以下、単に送風機構1という。)について説明する。
なお、以下では、主に図1に示したようにラジエータ22が熱交換器32よりも車両前側に配置されている場合について説明し、図2に示したように熱交換器32がラジエータ22よりも車両前側に配置されている場合については図示や説明が省略される場合がある。
本実施形態に係る送風機構1では、水回路20のラジエータ22と冷媒回路30の熱交換器32とが車両前後方向に並設されている。そして、ファン(ラジエータファン)による送風の向きを、ラジエータ22から熱交換器32に向かう向きと、熱交換器32からラジエータ22に向かう向きとの間で切り替えることができるように構成されている。
その際、ファンは正転する状態でのみ用いられるようになっており、本実施形態ではファンを反転させる状態で用いられることはない。
以下、いくつかの構成例を挙げて説明する。
その際、ファンは正転する状態でのみ用いられるようになっており、本実施形態ではファンを反転させる状態で用いられることはない。
以下、いくつかの構成例を挙げて説明する。
[構成例1]
構成例1に係る送風機構1では、図1や図2に示すように、ラジエータ22と熱交換器32とともに、2つのファン2、3が車両前後方向に並設されている(すなわち前後に並設されている。)。
そして、2つのファン2、3のうち、一方のファン2は、図3(A)に示すように、正転させた際の送風の向きがラジエータ22から熱交換器32に向かう向きになるように配置され、他方のファン3は、図3(B)に示すように、正転させた際の送風の向きが熱交換器32からラジエータ22に向かう向きになるように配置されている。
なお、図3(A)、(B)等では、正転しているファンがドットで示されている。また、図中に示されている制御部60については後で説明する。
構成例1に係る送風機構1では、図1や図2に示すように、ラジエータ22と熱交換器32とともに、2つのファン2、3が車両前後方向に並設されている(すなわち前後に並設されている。)。
そして、2つのファン2、3のうち、一方のファン2は、図3(A)に示すように、正転させた際の送風の向きがラジエータ22から熱交換器32に向かう向きになるように配置され、他方のファン3は、図3(B)に示すように、正転させた際の送風の向きが熱交換器32からラジエータ22に向かう向きになるように配置されている。
なお、図3(A)、(B)等では、正転しているファンがドットで示されている。また、図中に示されている制御部60については後で説明する。
すなわち、構成例1では、2つのファン2、3は、正転させた際の送風の向きが逆になるようになっている。
これは、例えば、2つのファン2、3を互いに逆方向に正転するように配置したり、あるいはファン2、3は互いに同じ方向に正転するが、回転軸に対する羽根の傾きが逆になるように配置すること等で実現することができる。
これは、例えば、2つのファン2、3を互いに逆方向に正転するように配置したり、あるいはファン2、3は互いに同じ方向に正転するが、回転軸に対する羽根の傾きが逆になるように配置すること等で実現することができる。
そして、構成例1では、正転させるファンをファン2とファン3との間で切り替えることで、送風の向きを、ラジエータ22から熱交換器32に向かう向き(図3(A)参照)と熱交換器32からラジエータ22に向かう向き(図3(B)参照)との間で切り替えることができるようになっている。
なお、図示を省略するが、図2に示した構成では、ファン2、3を正転させた際の送風の向きは図3(A)、(B)に示した状態と同じ状態になるが、ラジエータ22と熱交換器32の前後の順番が逆であるため、ファン2を正転させると、送風の向きが熱交換器32からラジエータ22に向かう向きになり、ファン3を正転させると、送風の向きがラジエータ22から熱交換器32に向かう向きになる。
また、構成例1では、ファン2とファン3とを同時に正転させることはなく、正転させていないファンは停止させている。
また、構成例1では、ファン2とファン3とを同時に正転させることはなく、正転させていないファンは停止させている。
また、必ずしも2つのファン2、3をラジエータ22や熱交換器32の後方に配置しなくてもよい。すなわち、図4(A)〜(E)に示すように、ファン2、3をラジエータ22と熱交換器32の間や車両前側に配置するように構成することも可能である。
さらに、図3(A)〜図4(E)のいずれの場合も、ファン2、3同士の相対的な前後の順番は逆であってもよい。
さらに、図3(A)〜図4(E)のいずれの場合も、ファン2、3同士の相対的な前後の順番は逆であってもよい。
以上のように、構成例1では、2つのファン2、3がいずれも正転する状態で用いられるため(反転する状態では用いられないため)、ラジエータ22と熱交換器32との間で双方向の送風(送風の向きの切り替えを含む。)を精度良く行うことが可能となる。
また、ファン2、3が2つ必要になるが、安価なファンを用いれば大きなコストアップにつながることはなく、ラジエータ22と熱交換器32との間での精度の良い双方向の送風を安価に実現することが可能となる。そのため、電気自動車の価格が高騰することを抑制することが可能となる。
また、ファン2、3が2つ必要になるが、安価なファンを用いれば大きなコストアップにつながることはなく、ラジエータ22と熱交換器32との間での精度の良い双方向の送風を安価に実現することが可能となる。そのため、電気自動車の価格が高騰することを抑制することが可能となる。
[構成例2]
上記の構成例1では、ファンを2つ用いたが、ファンを1つだけ用いて、ファンを正転させた状態で送風の向きを切り替えるように構成することも可能である。
図5に示すように、構成例2に係る送風機構1においても、ラジエータ22と熱交換器32は車両前後方向に並設されている。なお、図5に示されている制御部60については後で説明する。
上記の構成例1では、ファンを2つ用いたが、ファンを1つだけ用いて、ファンを正転させた状態で送風の向きを切り替えるように構成することも可能である。
図5に示すように、構成例2に係る送風機構1においても、ラジエータ22と熱交換器32は車両前後方向に並設されている。なお、図5に示されている制御部60については後で説明する。
そして、構成例2では、ラジエータ22や熱交換器32の車両後側に、回転軸が、ラジエータ22と熱交換器32の車両前後方向に直交する方向に向くようにファン4が配置されている。なお、ファン4を正転させた場合の送風の向きが図中の上側から下向きになるようにファン4が配置されているものとする。
また、ファン4は筐体5に収容されており、筐体5のラジエータ22と熱交換器32側車両前側に2つの扉6A、6Bが設けられており、筐体5のラジエータ22と熱交換器32の側とは反対側車両後側に2つの扉6C、6Dが設けられている。なお、ファン4に対して送風の向きの上流側に扉6A、6Cが設けられ、送風の向きの下流側に扉6B、6Dが設けられているものとする。
また、ファン4は筐体5に収容されており、筐体5のラジエータ22と熱交換器32側車両前側に2つの扉6A、6Bが設けられており、筐体5のラジエータ22と熱交換器32の側とは反対側車両後側に2つの扉6C、6Dが設けられている。なお、ファン4に対して送風の向きの上流側に扉6A、6Cが設けられ、送風の向きの下流側に扉6B、6Dが設けられているものとする。
そして、この構成例2では、ファン4を正転させた状態で、扉6A〜6Dを開閉することで、送風の向きを、ラジエータ22から熱交換器32に向かう向きと、熱交換器32からラジエータ22に向かう向きとの間で切り替えることができるようになっている。
以下、具体的に説明する。
以下、具体的に説明する。
ファン4を正転させると、筐体5内では図中上側から下向きに空気の流れが形成される。その状態で、図6(A)に示すように、筐体5の扉6Aと扉6Dを開くと(扉6B、6Cは閉鎖)、筐体5外の空気が扉6Aから筐体5内に吸い込まれ、ファン4を通過して扉6Dから流出する空気の流れが形成される。
そのため、この場合は、ファン4の正転による送風の向きが、ラジエータ22から熱交換器32に向かう向きになる。
そのため、この場合は、ファン4の正転による送風の向きが、ラジエータ22から熱交換器32に向かう向きになる。
一方、図6(B)に示すように、筐体5の扉6Bと扉6Cを開くと(扉6A、6Dは閉鎖)、今度は、筐体5外の空気が扉6Cから筐体5内に吸い込まれ、ファン4を通過して扉6Bから流出する空気の流れが形成される。
そのため、この場合は、ファン4の正転による送風の向きが、熱交換器32からラジエータ22に向かう向きになる。
そのため、この場合は、ファン4の正転による送風の向きが、熱交換器32からラジエータ22に向かう向きになる。
そのため、構成例2では、ファン4を正転させた状態で、複数の扉6A〜6Dのうち開く扉を切り替えることで、送風の向きを、ラジエータ22から熱交換器32に向かう向き(図6(A)参照)と、熱交換器32からラジエータ22に向かう向き(図6(B)参照)との間で切り替えることができるようになっている。
なお、図示を省略するが、図2に示したように熱交換器32がラジエータ22よりも車両前側に配置されている構成では、扉6A〜6Dの開閉による送風の向きは図6(A)、(B)に示した状態と同じ状態になるが、ラジエータ22と熱交換器32の前後の順番が逆であるため、扉6A、6Dを開くと、送風の向きが熱交換器32からラジエータ22に向かう向きになり、扉6B、6Cを開くと、送風の向きがラジエータ22から熱交換器32に向かう向きになる。
また、構成例2においても、ファン4や筐体5等を必ずしもラジエータ22や熱交換器32の後方に配置しなくてもよく、ラジエータ22と熱交換器32との間に配置したり、あるいはラジエータ22や熱交換器32の前方に配置するように構成することも可能である。
また、構成例2においても、ファン4や筐体5等を必ずしもラジエータ22や熱交換器32の後方に配置しなくてもよく、ラジエータ22と熱交換器32との間に配置したり、あるいはラジエータ22や熱交換器32の前方に配置するように構成することも可能である。
以上のように、構成例2では、ファン4が正転する状態で用いられるため(反転する状態では用いられないため)、ラジエータ22と熱交換器32との間で双方向の送風(送風の向きの切り替えを含む。)を精度良く行うことが可能となる。
また、筐体5や扉6A〜6Dが必要になるが、それらは安価に製造することが可能であるため大きなコストアップにつながることはなく、ラジエータ22と熱交換器32との間での精度の良い双方向の送風を安価に実現することが可能となる。そのため、電気自動車の価格が高騰することを抑制することが可能となる。
また、筐体5や扉6A〜6Dが必要になるが、それらは安価に製造することが可能であるため大きなコストアップにつながることはなく、ラジエータ22と熱交換器32との間での精度の良い双方向の送風を安価に実現することが可能となる。そのため、電気自動車の価格が高騰することを抑制することが可能となる。
[送風装置]
次に、上記の本実施形態に係る送風機構1を用いたラジエータ及び熱交換器間の送風装置について説明する。
次に、上記の本実施形態に係る送風機構1を用いたラジエータ及び熱交換器間の送風装置について説明する。
なお、以下でも、主に図3(A)、(B)や図5等に示したようにラジエータ22が熱交換器32よりも車両前側に配置されている場合について説明し、図2に示したように熱交換器32がラジエータ22よりも車両前側に配置されている場合については図示や説明が省略される場合がある。
また、以下では、便宜的に、ラジエータ22から熱交換器32に向かう向きを順方向、熱交換器32からラジエータ22に向かう向きを逆方向と略す。
また、以下では、便宜的に、ラジエータ22から熱交換器32に向かう向きを順方向、熱交換器32からラジエータ22に向かう向きを逆方向と略す。
本実施形態では、ラジエータ及び熱交換器間の送風装置は、図3(A)、(B)や図5に示すように、電子制御ユニット(ECU)等で構成された制御部60を備えている。
そして、制御部60は、種々の条件に基づいて、正転させるファンをファン2とファン3との間で切り替えたり(図3(A)、(B)参照)開く扉6A〜6Dを切り替えることで(図5や図6(A)、(B)参照)、ラジエータ22と熱交換器32との間の送風の向きを、順方向(ラジエータ22から熱交換器32に向かう向き)に切り替え、あるいは逆方向(熱交換器32からラジエータ22に向かう向き)に切り替えるように制御するようになっている。
そして、制御部60は、種々の条件に基づいて、正転させるファンをファン2とファン3との間で切り替えたり(図3(A)、(B)参照)開く扉6A〜6Dを切り替えることで(図5や図6(A)、(B)参照)、ラジエータ22と熱交換器32との間の送風の向きを、順方向(ラジエータ22から熱交換器32に向かう向き)に切り替え、あるいは逆方向(熱交換器32からラジエータ22に向かう向き)に切り替えるように制御するようになっている。
以下、制御部60で行われる制御について、その前提となる事項を踏まえた上で、図7等に従って具体的に説明する。
[前提1]
本実施形態では、図3(A)、(B)や図5等に示したように、ラジエータ22と熱交換器32とが並設されている。
本実施形態では、図3(A)、(B)や図5等に示したように、ラジエータ22と熱交換器32とが並設されている。
[前提2]
そして、順方向に送風すると、ラジエータ22側が熱交換器32側に空気が流れるため、熱交換器32の排熱はラジエータ22側には流れない。そのため、ラジエータ22が熱交換器32の排熱を受熱しないように制御することができる。
また、順方向に送風すると、ラジエータ22の排熱が熱交換器32側に流れるため、熱交換器32でその排熱を受熱する状況を形成することもできる。
そして、順方向に送風すると、ラジエータ22側が熱交換器32側に空気が流れるため、熱交換器32の排熱はラジエータ22側には流れない。そのため、ラジエータ22が熱交換器32の排熱を受熱しないように制御することができる。
また、順方向に送風すると、ラジエータ22の排熱が熱交換器32側に流れるため、熱交換器32でその排熱を受熱する状況を形成することもできる。
[前提3]
反対に、逆方向に送風すると、熱交換器32側からラジエータ22側に空気が流れるに空気が流れるため、ラジエータ22の排熱は熱交換器32側には流れない。
そのため、少なくとも熱交換器32がラジエータ22の排熱を受熱しないように制御することができる。
反対に、逆方向に送風すると、熱交換器32側からラジエータ22側に空気が流れるに空気が流れるため、ラジエータ22の排熱は熱交換器32側には流れない。
そのため、少なくとも熱交換器32がラジエータ22の排熱を受熱しないように制御することができる。
[制御方法1]
ラジエータ22では、通常、水回路20の冷却水21から外気への排熱が行われ、冷却水21は排熱することで冷却される。
たとえば電気自動車の場合、特に電子機器A(図1等参照)の温度管理が重要であり、通常、電子機器Aを冷却する冷却水21の温度T21も高くなり過ぎないように厳しく管理される。
ラジエータ22では、通常、水回路20の冷却水21から外気への排熱が行われ、冷却水21は排熱することで冷却される。
たとえば電気自動車の場合、特に電子機器A(図1等参照)の温度管理が重要であり、通常、電子機器Aを冷却する冷却水21の温度T21も高くなり過ぎないように厳しく管理される。
そのため、本実施形態では、制御部60は、水回路20の冷却水21の温度T21を監視し、冷却水21の冷却が必要である場合、すなわち図7に示すように冷却水21の温度T21が閾値T21−th以上になった場合には、順方向に送風するように切り替える(すなわち送風の向きをラジエータ22から熱交換器32に向かう向きに切り替える)ように制御するようになっている。
このように制御すると、ラジエータ22が熱交換器32の排熱を受熱しないように制御することが可能となる。そのため、ラジエータ22が熱交換器32の排熱を受熱してしまい冷却水21の冷却効率が低下することを防止して、ラジエータ22で冷却水21を的確に冷却することが可能となる。
このように制御すると、ラジエータ22が熱交換器32の排熱を受熱しないように制御することが可能となる。そのため、ラジエータ22が熱交換器32の排熱を受熱してしまい冷却水21の冷却効率が低下することを防止して、ラジエータ22で冷却水21を的確に冷却することが可能となる。
[制御方法2]
また、本実施形態では、冷媒回路30は、図1や図2に示したようにヒートポンプ構造とされており、HVACユニット40のヒータ41が使用される際には、冷媒回路30の冷媒31は熱交換器32で外気から熱を吸収し、その熱をヒータ41に運んでヒータ41を加熱するように構成されている。
その際、順方向に送風すると、ラジエータ22の排熱が熱交換器32側に流れ、熱交換器32でその排熱を受熱することができる。そのため、冷媒回路30の冷媒31が、熱交換器32で単に外気から熱を吸収する場合に比べて、ラジエータ22の排熱を受熱する分だけ冷媒31が吸収する熱を多くすることができる。
また、本実施形態では、冷媒回路30は、図1や図2に示したようにヒートポンプ構造とされており、HVACユニット40のヒータ41が使用される際には、冷媒回路30の冷媒31は熱交換器32で外気から熱を吸収し、その熱をヒータ41に運んでヒータ41を加熱するように構成されている。
その際、順方向に送風すると、ラジエータ22の排熱が熱交換器32側に流れ、熱交換器32でその排熱を受熱することができる。そのため、冷媒回路30の冷媒31が、熱交換器32で単に外気から熱を吸収する場合に比べて、ラジエータ22の排熱を受熱する分だけ冷媒31が吸収する熱を多くすることができる。
そのため、本実施形態では、制御部60は、HVACユニット40のヒータ41の使用時に、ヒータ41をより急速に加熱する必要がある場合、すなわちキャビンやバッテリ50の昇温要求(図7参照)がある場合に、順方向に送風するように切り替える(すなわち送風の向きをラジエータ22から熱交換器32に向かう向きに切り替える)ように制御するようになっている。
本実施形態では、例えば以下の条件1−1又は条件1−2と条件2と条件3とが全て満たされた場合にキャビンやバッテリ50の昇温要求があるとされるようになっている(図8参照)。なお、以下で説明する条件はあくまで一例であり、昇温要求があるとするための条件は、実際には電気自動車の構成や制御機構等に基づいて決められる。
本実施形態では、例えば以下の条件1−1又は条件1−2と条件2と条件3とが全て満たされた場合にキャビンやバッテリ50の昇温要求があるとされるようになっている(図8参照)。なお、以下で説明する条件はあくまで一例であり、昇温要求があるとするための条件は、実際には電気自動車の構成や制御機構等に基づいて決められる。
(条件1−1)キャビンの目標温度(設定温度)Tca−tと実際のキャビンの温度Tca−rとの差ΔTcaがキャビン温度差閾値ΔTca−th1以上であること。又は(条件1−2)バッテリ50の目標温度T50−tと実際のバッテリの温度T50−rとの差ΔT50がバッテリ温度差閾値ΔT50−th1以上であること。
すなわち、キャビンやバッテリ50の実際の温度がそれらの目標温度よりも温度差閾値以上に低いこと。
すなわち、キャビンやバッテリ50の実際の温度がそれらの目標温度よりも温度差閾値以上に低いこと。
(条件2)水冷コンデンサ34とHVACユニット40のヒータ41とを結ぶ熱媒回路(図1や図2参照)のウォーターポンプ(図示省略)の回転数Np1が最高回転数Np1maxになっていること。
(条件3)冷媒回路30のコンプレッサ33(図1や図2参照)の回転数N33が最高回転数N33maxになっていること。
すなわち、ウォーターポンプやコンプレッサ33が既にいわばフル回転していること。
(条件3)冷媒回路30のコンプレッサ33(図1や図2参照)の回転数N33が最高回転数N33maxになっていること。
すなわち、ウォーターポンプやコンプレッサ33が既にいわばフル回転していること。
このように、本実施形態では、HVACユニット40のヒータ41を昇温させるために既にウォーターポンプやコンプレッサ33がフル回転しているにもかかわらず、キャビンやバッテリ50の実際の温度がそれらの目標温度よりも温度差閾値以上に低い場合に、キャビンやバッテリ50の昇温要求があるとされるようになっている。
そして、キャビンやバッテリ50の昇温要求がある場合に、上記のように送風の向きをラジエータ22から熱交換器32に向かう向き(順方向)に切り替えるように制御することで、ラジエータ22の排熱が熱交換器32側に流れるため、冷媒回路30の冷媒31は、熱交換器32で、単に外気から熱を吸収するだけでなく、ラジエータ22の排熱を受熱することも可能となる。
そのため、冷媒回路30の冷媒31は、通常の場合のように単に外気から熱を吸収する場合に比べて、吸収する熱が多くなるため、冷媒31がHVACユニット40にヒータ41に供給する熱量が多くなり、ヒータ41をより急速に加熱することが可能となる。
そのため、冷媒回路30の冷媒31は、通常の場合のように単に外気から熱を吸収する場合に比べて、吸収する熱が多くなるため、冷媒31がHVACユニット40にヒータ41に供給する熱量が多くなり、ヒータ41をより急速に加熱することが可能となる。
[制御方法3]
一方、本実施形態では、HVACユニット40のエバポレータ42(図1や図2参照)が使用される際には、冷媒回路30の冷媒31はエバポレータ42で吸収された熱を熱交換器32に運んで、熱交換器32から外気に排熱するように構成されている。
その際、順方向に送風すると、ラジエータ22の排熱が熱交換器32側に流れ、熱交換器32での排熱効率が低下する可能性がある。そのため、この場合は、逆方向すなわち送風の向きが熱交換器32側からラジエータ22側に向かう方向になるように制御するように構成することが望ましい。
一方、本実施形態では、HVACユニット40のエバポレータ42(図1や図2参照)が使用される際には、冷媒回路30の冷媒31はエバポレータ42で吸収された熱を熱交換器32に運んで、熱交換器32から外気に排熱するように構成されている。
その際、順方向に送風すると、ラジエータ22の排熱が熱交換器32側に流れ、熱交換器32での排熱効率が低下する可能性がある。そのため、この場合は、逆方向すなわち送風の向きが熱交換器32側からラジエータ22側に向かう方向になるように制御するように構成することが望ましい。
そのため、本実施形態では、制御部60は、HVACユニット40のエバポレータ42の使用時に、エバポレータ42による冷却効率を高める要がある場合、すなわちキャビンやバッテリ50の冷却要求(図7参照)がある場合に、逆方向に送風するように切り替える(すなわち送風の向きを熱交換器32からラジエータ22に向かう向きに切り替える)ように制御するようになっている。
なお、本実施形態では、上記のように水回路20の冷却水21の冷却が必要である場合にはそちらが優先される。また、キャビンやバッテリ50の昇温要求がある場合もそちらが優先される。
なお、本実施形態では、上記のように水回路20の冷却水21の冷却が必要である場合にはそちらが優先される。また、キャビンやバッテリ50の昇温要求がある場合もそちらが優先される。
そのため、本実施形態では、制御部60は、図7に示すように、水回路20の冷却水21の冷却が必要ではなく(すなわち冷却水21の温度T21が前述した閾値T21−th未満であり)、キャビンやバッテリ50の昇温要求がなく、かつ、キャビンやバッテリ50の冷却要求がある場合に、送風の向きを、熱交換器32からラジエータ22に向かう向き(逆方向)に切り替えるように制御するようになっている。
本実施形態では、例えば以下の条件4−1又は条件4−2と条件5と条件6とが全て満たされた場合にキャビンやバッテリ50の冷却要求があるとされるようになっている(図9参照)。なお、以下で説明する条件はあくまで一例であり、冷却要求があるとするための条件は、実際には電気自動車の構成や制御機構等に基づいて決められる。
本実施形態では、例えば以下の条件4−1又は条件4−2と条件5と条件6とが全て満たされた場合にキャビンやバッテリ50の冷却要求があるとされるようになっている(図9参照)。なお、以下で説明する条件はあくまで一例であり、冷却要求があるとするための条件は、実際には電気自動車の構成や制御機構等に基づいて決められる。
(条件4−1)キャビンの目標温度(設定温度)Tca−tと実際のキャビンの温度Tca−rとの差ΔTcaがキャビン温度差閾値ΔTca−th2以下であること。又は(条件4−2)バッテリ50の目標温度T50−tと実際のバッテリの温度T50−rとの差ΔT50がバッテリ温度差閾値ΔT50−th2以下であること。
すなわち、キャビンやバッテリ50の実際の温度がそれらの目標温度よりも温度差閾値以上に高いこと。
すなわち、キャビンやバッテリ50の実際の温度がそれらの目標温度よりも温度差閾値以上に高いこと。
(条件5)膨張弁35やチラー36(図1等参照)を通過するように冷媒31を流通させるためのウォーターポンプ(図示省略)の回転数Np2が最高回転数Np2maxになっていること。
(条件6)冷媒回路30のコンプレッサ33(図1や図2参照)の回転数N33が最高回転数N33maxになっていること。
すなわち、ウォーターポンプやコンプレッサ33が既にフル回転していること。
(条件6)冷媒回路30のコンプレッサ33(図1や図2参照)の回転数N33が最高回転数N33maxになっていること。
すなわち、ウォーターポンプやコンプレッサ33が既にフル回転していること。
このように、本実施形態では、エバポレータ42やバッテリ50を冷却するために既にウォーターポンプやコンプレッサ33がフル回転しているにもかかわらず、キャビンやバッテリ50の実際の温度がそれらの目標温度よりも温度差閾値以上に高い場合に、キャビンやバッテリ50の冷却要求があるとされるようになっている。
そして、キャビンやバッテリ50の冷却要求がある場合に、上記のように送風の向きを熱交換器32からラジエータ22に向かう向き(逆方向)に切り替えるように制御することで、ラジエータ22の排熱が熱交換器32側に流れてくることが防止される。
そのため、ラジエータ22の排熱により熱交換器32の冷却効率が損なわれることなく熱交換器32で的確に排熱して冷媒回路30の冷媒31が冷却されるため、キャビンやバッテリ50の冷却要求があった場合にエバポレータ42やバッテリ50をより急速に冷却することが可能となる。
そのため、ラジエータ22の排熱により熱交換器32の冷却効率が損なわれることなく熱交換器32で的確に排熱して冷媒回路30の冷媒31が冷却されるため、キャビンやバッテリ50の冷却要求があった場合にエバポレータ42やバッテリ50をより急速に冷却することが可能となる。
[シャッタについて]
なお、上記の制御方法3で、ラジエータ22の排熱が熱交換器32側に流れてくることを確実に防止するために、前述したラジエータ及び熱交換器間の送風機構1において、例えば図10(A)に示すように、ラジエータ22と熱交換器32との間に、それらの間の送風を遮断するためのシャッタ7を開閉自在に配置するように構成することが可能である。
シャッタ7は、通常、開いた状態になっている。そして、制御部60は、上記の制御方法3で送風の向きを熱交換器32からラジエータ22に向かう向き(逆方向)に切り替える際に、それとともにシャッタ7を閉じるように制御するように構成することが可能である。
なお、上記の制御方法3で、ラジエータ22の排熱が熱交換器32側に流れてくることを確実に防止するために、前述したラジエータ及び熱交換器間の送風機構1において、例えば図10(A)に示すように、ラジエータ22と熱交換器32との間に、それらの間の送風を遮断するためのシャッタ7を開閉自在に配置するように構成することが可能である。
シャッタ7は、通常、開いた状態になっている。そして、制御部60は、上記の制御方法3で送風の向きを熱交換器32からラジエータ22に向かう向き(逆方向)に切り替える際に、それとともにシャッタ7を閉じるように制御するように構成することが可能である。
なお、図10(A)等では、上記の構成例1においてシャッタ7を配置する場合が示されているが、図示を省略するが、上記の構成例2(図5等参照)において同様にシャッタ7を設けるように構成することも可能である。
このように構成すれば、図10(B)に示すように、熱交換器32からラジエータ22側に送風させることだけでなく、閉じられたシャッタ7によってもラジエータ22の排熱が熱交換器32側に流れてくることが防止される。そのため、ラジエータ22の排熱が熱交換器32側に流れてくることを確実に防止することが可能となる。
このように構成すれば、図10(B)に示すように、熱交換器32からラジエータ22側に送風させることだけでなく、閉じられたシャッタ7によってもラジエータ22の排熱が熱交換器32側に流れてくることが防止される。そのため、ラジエータ22の排熱が熱交換器32側に流れてくることを確実に防止することが可能となる。
なお、本発明が上記の実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜変更可能であることは言うまでもない。
例えば、上記の制御方法1において、ラジエータ22が熱交換器32の排熱を受熱しないように制御するために、例えば図11(A)に示すように、ファン2をラジエータ22の前方に配置し、さらにラジエータ22と熱交換器32との間にシャッタ7を開閉自在に配置する。
例えば、上記の制御方法1において、ラジエータ22が熱交換器32の排熱を受熱しないように制御するために、例えば図11(A)に示すように、ファン2をラジエータ22の前方に配置し、さらにラジエータ22と熱交換器32との間にシャッタ7を開閉自在に配置する。
そして、冷却水21の温度T21が閾値T21−th以上になった場合に、図11(B)に示すように、ファン2を正転させてラジエータ22から熱交換器32に向かう方向(順方向)に送風するとともに、シャッタ7を閉じるように構成することも可能である。
このように構成すれば、ラジエータ22が熱交換器32の排熱を受熱しないようにより確実に制御することが可能となり、ラジエータ22で冷却水21を的確に冷却することが可能となる。
このように構成すれば、ラジエータ22が熱交換器32の排熱を受熱しないようにより確実に制御することが可能となり、ラジエータ22で冷却水21を的確に冷却することが可能となる。
2、3 ファン
4 ファン
6A〜6D 扉
7 シャッタ
20 水回路
21 冷却水
22 ラジエータ
30 冷媒回路
32 熱交換器
50 バッテリ
60 制御部(制御手段)
A 電子機器
4 ファン
6A〜6D 扉
7 シャッタ
20 水回路
21 冷却水
22 ラジエータ
30 冷媒回路
32 熱交換器
50 バッテリ
60 制御部(制御手段)
A 電子機器
Claims (8)
- 電子機器を冷却する水回路のラジエータと、
キャビン又はバッテリを温調する冷媒回路の熱交換器と、
2つのファンと、
を備え、
前記ラジエータと、前記熱交換器とが車両前後方向に並設されており、
前記2つのファンのうち、一方の前記ファンは、正転させた際の送風の向きが前記ラジエータから前記熱交換器に向かう向きになるように配置され、
他方の前記ファンは、正転させた際の送風の向きが前記熱交換器から前記ラジエータに向かう向きになるように配置され、
正転させる前記ファンを切り替えることで、送風の向きを、前記ラジエータから前記熱交換器に向かう向きと、前記熱交換器から前記ラジエータに向かう向きとの間で切り替える制御手段、を更に備えることを特徴とする送風装置。 - 電子機器を冷却する水回路のラジエータと、キャビン又はバッテリを温調する冷媒回路の熱交換器とを備える送風装置において、
前記ラジエータと、前記熱交換器とが車両前後方向に並設されており、
前記ラジエータと前記熱交換器の車両前側、間又は車両後側に、回転軸が前記車両前後方向に直交する方向に向くように配置されたファンと、
前記ファンの前記車両前後方向における前記ファンに対して送風の向きの上流側及び下流側にそれぞれ複数設けられた複数の扉と、を更に備え、
前記ファンを正転させた状態で、前記複数の扉を開閉することで、送風の向きを、前記ラジエータから前記熱交換器に向かう向きと、前記熱交換器から前記ラジエータに向かう向きとの間で切り替える制御手段、を更に備えることを特徴とする送風装置。 - 前記ラジエータと、前記熱交換器と、前記2つのファンとが前記車両前後方向に並設されていることを特徴とする請求項1に記載の送風装置。
- 前記ファンを収容する筐体を備え、
前記複数の扉は、前記筐体の前記車両前後方向における側面に複数設けられていることを特徴とする請求項2に記載の送風装置。 - 前記ラジエータと前記熱交換器との間に、それらの間の送風を遮断するためのシャッタが開閉自在に配置されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の送風装置。
- 前記制御手段は、前記水回路の冷却水の冷却が必要である場合、又は前記キャビン又は前記バッテリの昇温要求がある場合には、前記送風の向きを、前記ラジエータから前記熱交換器に向かう向きに切り替えるように制御することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の送風装置。
- 前記制御手段は、前記水回路の冷却水の冷却が必要ではなく、前記キャビン又は前記バッテリの昇温要求がなく、かつ、前記キャビン又は前記バッテリの冷却要求がある場合には、前記送風の向きを、前記熱交換器から前記ラジエータに向かう向きに切り替えるように制御することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の送風装置。
- 前記制御手段は、
前記水回路の冷却水の冷却が必要ではなく、前記キャビン又は前記バッテリの昇温要求がなく、かつ、前記キャビン又は前記バッテリの冷却要求がある場合には、前記送風の向きを、前記熱交換器から前記ラジエータに向かう向きに切り替えるとともに、
前記シャッタを閉じるように制御することを特徴とする請求項5に記載の送風装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018238157A JP2020100190A (ja) | 2018-12-20 | 2018-12-20 | 送風装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018238157A JP2020100190A (ja) | 2018-12-20 | 2018-12-20 | 送風装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020100190A true JP2020100190A (ja) | 2020-07-02 |
Family
ID=71140817
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018238157A Pending JP2020100190A (ja) | 2018-12-20 | 2018-12-20 | 送風装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2020100190A (ja) |
-
2018
- 2018-12-20 JP JP2018238157A patent/JP2020100190A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN110014840B (zh) | 电动机搭载车辆 | |
JP6916600B2 (ja) | 車両用バッテリ冷却システム | |
JP7185469B2 (ja) | 車両の熱管理システム | |
JP7232638B2 (ja) | 電気自動車における温調制御システム | |
US9511645B2 (en) | EV multi-mode thermal management system | |
US9533544B2 (en) | EV multi-mode thermal management system | |
US9758012B2 (en) | EV multi-mode thermal management system | |
US9758010B2 (en) | EV multi mode thermal management system | |
US9731578B2 (en) | EV multi-mode thermal management system | |
US9758011B2 (en) | EV multi-mode thermal management system | |
US9731576B2 (en) | EV multi-mode thermal management system | |
US9731577B2 (en) | EV multi-mode thermal management system | |
JP2002352867A (ja) | 電気自動車のバッテリ温度制御装置 | |
JP2020055344A (ja) | 車両の熱管理システム | |
CN109203909B (zh) | 用于车辆的加热、通风和空调系统 | |
JP6079417B2 (ja) | 温度調整システム | |
CN111902303B (zh) | 冷却装置 | |
JP2006120334A (ja) | バッテリ温度管理装置およびそれを備える自動車 | |
KR20190081317A (ko) | 차량용 열관리 시스템 | |
JP2013184596A (ja) | 車両空調用、及び、自動車構成部品温度調整用冷凍サイクル装置 | |
JPH06171346A (ja) | 電気自動車用冷却空調装置 | |
JP2014189077A (ja) | ハイブリッド自動車 | |
JP2019098906A (ja) | 車両用廃熱利用装置 | |
JP2014108770A (ja) | 電気自動車用空調装置およびその運転方法 | |
JP2020100190A (ja) | 送風装置 |