JP2020099122A - 光無線給電システム - Google Patents

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達也 奥野
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Abstract

【課題】光源ユニットを大型化することなく、人の眼に対する安全性を確保しつつ大きな電力を供給することができる光無線給電システム等を提供する。【解決手段】光無線給電システム1は、レーザ光源10から出射したレーザ光が照射されることで波長変換光を拡散放射する波長変換体21を含む波長変換素子22と、波長変換素子20から拡散放射された波長変換光を集光する集光素子30と、集光素子30で集光されて所定の伝搬領域を伝搬した波長変換光を受光することにより起電力を生成する光電変換素子50と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、光無線給電システムに関する。
無線で電力を供給することができる無線給電システムが知られている。無線給電システムとしては、電波により電力を供給する電波方式の電波無線給電システム、又は、光線により電力を供給する光線方式の光無線給電システムが知られている。
光無線給電システムでは、大きな電力を供給するために、エネルギー密度が高いレーザ光を用いることが検討されている。しかしながら、レーザ光は、エネルギー密度が高いがゆえに、高出力のレーザ光源を用いると、人の眼に対して悪影響を及ぼすおそれがある。一方、電波無線給電システムでは、人の眼に対して悪影響を及ぼすおそれは少ないものの、大きな電力を供給することが難しい。
そこで、従来、レーザ光を用いた光無線給電システムとして、特許文献1には、人の眼に対する安全性を確保しつつ大きな電力を供給することができるワイヤレス給電システムが開示されている。特許文献1に開示されたワイヤレス給電システムでは、眼に対する安全性を確保するためにレーザ光の出力が小さいレーザ光源を複数個用いるとともに、これらの複数のレーザ光源から出射したレーザ光を焦点レンズによって受信装置の受信面に集束させている。
特開2017−163636号公報
しかしながら、特許文献1に開示されたワイヤレス給電システムでは、1つあたりのレーザ光源のレーザ光の出力を小さくして眼に対する安全性を高めようとすればするほど、大きな電力の供給を維持するためにはレーザ光源の数を多くする必要がある。この結果、複数のレーザ光源によって構成された光源ユニットが大型化するという課題がある。具体的には、複数の光源ユニットを収納する筐体が大型化する。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、光源ユニットを大型化することなく、人の眼に対する安全性を確保しつつ大きな電力を供給することができる光無線給電システム及び光源ユニットを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る光無線給電システムの一態様は、少なくとも一つのレーザ光源と、前記レーザ光源から出射したレーザ光が照射されることで波長変換光を拡散放射する波長変換体を含む波長変換素子と、前記波長変換素子から拡散放射された波長変換光を集光する集光素子と、前記集光素子で集光されて所定の伝搬領域を伝搬した波長変換光を受光することにより起電力を生成する光電変換素子と、を有する。
また、本発明に係る光源ユニットの一態様は、上記光無線給電システムに用いられる光源ユニットであって、前記光源ユニットは、前記レーザ光源、前記波長変換素子及び前記集光素子を備える。
光源ユニットを大型化することなく、人の眼に対する安全性を確保しつつ大きな電力を供給することができる。
実施の形態に係る光無線給電システムの概略構成を模式的に示す図である。 実施の形態に係る光無線給電システムに用いられる光源ユニットの構成を示す断面図である。 実施の形態に係る光無線給電システムにおける波長変換素子に用いられる蛍光体にレーザ光を照射したときの発光強度分布を示す図である。 図3の縦軸を拡大した図である。 実施の形態に係る光無線給電システムに用いられる集光素子の一例を示す図である。 光無線給電システムにおいて、集光素子としてレンズを設けた場合とレンズを設けない場合とにおける伝送距離と伝送効率との関係を示す図である。 電波方式の電波無線給電システムで電力を伝送したときのモデルを示す図である。 実施の形態に係る光無線給電システムで電力を伝送したときのモデルを示す図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本発明の一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される、数値、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態等は、一例であって本発明を限定する主旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。なお、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。
(実施の形態)
実施の形態に係る光無線給電システム1の構成について、図1及び図2を用いて説明する。図1は、実施の形態に係る光無線給電システム1の概略構成を模式的に示す図である。図2は、実施の形態に係る光無線給電システム1に用いられる光源ユニット100の構成を示す断面図である。
図1に示すように、光無線給電システム1は、光線2により電力を供給する無線給電システムであり、光源ユニット100と受光ユニット200とを備える。
光源ユニット100は、電力を光線2に変換して光線2を伝搬領域3に出力する。つまり、光源ユニット100は、光線2を伝搬領域3に送信する送信ユニットである。本実施の形態において、伝搬領域3は、空気(空間)である。
図1及び図2に示すように、光源ユニット100は、レーザ光源10と、波長変換素子20と、集光素子30とを有する。図2に示すように、光源ユニット100は、さらに、少なくともレーザ光源10と波長変換素子20とを収納する筐体40を有する。
レーザ光源10は、電力が投入されることでレーザ光を出射する。つまり、レーザ光源10は、エネルギーとなる電力をレーザ光に変換する。光源ユニット100におけるレーザ光源10は、少なくとも一つあればよい。本実施の形態において、レーザ光源10は、筐体40内に1つ配置されている。
レーザ光源10は、レーザ光の出力が高ければ高いほど、最終的に受光ユニット200で得られる電力も大きくなる。したがって、レーザ光源10が出射するレーザ光の出力は、10mW以上であるとよい。一例として、レーザ光源10のレーザ光の出力は、1Wである。なお、レーザ光源10のレーザ光の出力は、10mW以上に限定されるものではなく、10mW未満であってもよい。
図2に示すように、レーザ光源10は、レーザ光を出射する半導体レーザ素子11と、半導体レーザ素子11が収納されるパッケージ12とを有する。半導体レーザ素子11は、サブマウント13を介してパッケージ12に実装されている。
半導体レーザ素子11は、例えば窒化物半導体材料によって構成されたGaN系半導体レーザ(レーザチップ)であり、一例として、波長380nmから490nmの間にピーク波長を有する近紫外から青色の範囲内のレーザ光を出射する。一例として、半導体レーザ素子11は、ピーク波長が445nmの青色レーザ光を出射する。
本実施の形態において、レーザ光源10は、TO−CANタイプの発光装置である。したがって、パッケージ12は、TO−CANパッケージである。
パッケージ12は、ステムベース12aと、ステムベース12aに設けられたステムポスト12bと、ステムポスト12bを覆うようにステムベース12aに取り付けられた金属製のキャップ12cとを有する。
ステムベース12aには、外部から半導体レーザ素子11に電力を投入するための一対のリードピン14が挿通されている。一対のリードピン14の一端は、半導体レーザ素子11の一対の電極と電気的に接続されている。一対のリードピン14は、入力エネルギーとして電力の入力を受ける入力端子であり、一対のリードピン14の他端は、電源回路等の電力供給源(不図示)に接続されている。
ステムポスト12bには、半導体レーザ素子11が実装されたサブマウント13が固定されている。また、キャップ12cには、半導体レーザ素子11から出射したレーザ光が透過する板ガラス等の透光性部材12dが設けられている。
半導体レーザ素子11は、ステムベース12aとキャップ12cとで囲まれる密閉空間内に配置されている。半導体レーザ素子11から出射したレーザ光は、レーザ光源10のレーザ光として、透光性部材12dを透過して外部に出射する。
レーザ光源10から出射したレーザ光は、波長変換素子20に入射する。波長変換素子20は、レーザ光源10から出射したレーザ光が照射されることで波長変換光を拡散放射する波長変換体21を含む。本実施の形態において、波長変換素子20は、さらに、複数の波長変換体21が分散されたベース部材22を有する。ベース部材22は、複数の波長変換体21を保持している。ベース部材22は、例えば、透明樹脂材料又は透光性セラミック材料等の透光性材料によって構成されているが、ベース部材22の材料は、透光性を有していれば、樹脂材料又はセラミック材料に限らない。
波長変換体21は、一例として、蛍光体である。この場合、複数の蛍光体(波長変換体21)がベース部材22に分散された波長変換素子20は、板状の蛍光体プレートである。なお、波長変換体21は、ベース部材22に分散される場合に限らない。
蛍光体である波長変換体21は、入射する光を励起光として蛍光を発する。具体的には、レーザ光源10から出射したレーザ光が励起光として波長変換体21に照射されることで、波長変換体21から波長変換光として蛍光が拡散放射する。つまり、波長変換体21から放射される波長変換光は、レーザ光の波長よりも長い波長の拡散光である。
本実施の形態において、波長変換体21から拡散放射する波長変換光には、赤外光が含まれる。具体的には、波長変換体21は、近赤外光を拡散放射する蛍光体である。この場合、蛍光体である波長変換体21は、波長が380nmから490nmの光を吸収し、波長が700nmから1000nmの間の近赤外光の領域に蛍光ピーク波長を有する蛍光を放射する。このような蛍光体の組成は、一例として、(Gd0.75La0.25(Ga0.97Cr0.0312である。
ここで、この組成の蛍光体に、ピーク波長が445nmの青色のレーザ光を照射したときの蛍光スペクトルを図3及び図4に示す。図3は、本実施の形態における波長変換素子20に用いられる蛍光体にレーザ光を照射したときの発光強度分布を示す図である。図4は、図3の縦軸を拡大した図である。
図3及び図4に示すように、上記組成の蛍光体(波長変換体21)は、青色のレーザ光が照射されることで、ピーク波長が768nmで近赤外線領域の光成分を多く含むブロードな蛍光スペクトルの蛍光を波長変換光として放出することが分かる。なお、図3において、450nm付近のシャープな光成分は、蛍光体(波長変換体21)によって散乱されたレーザ光の光成分である。
このように構成される波長変換素子20は、例えば板状であり、波長変換素子20の一方の平面である第1の面は、レーザ光源10のレーザ光が入射する光入射面であり、波長変換素子20の他方の平面である第2の面(第1の面に背向する面)は、レーザ光源10のレーザ光が波長変換体21に照射することで生成された波長変換光が出射する光出射面である。
なお、波長変換素子20に入射したレーザ光の全てが波長変換体21で波長変換されて波長変換素子20からは波長変換光のみが出射してもよいが、これに限らない。つまり、波長変換素子20に入射したレーザ光の一部が波長変換体21で波長変換され、波長変換素子20からは、レーザ光が波長変換体21で波長変換された波長変換光と、波長変換体21で波長変換されなかったレーザ光とが出射してもよい。
波長変換素子20において、レーザ光は、波長変換体21の構造、すなわち蛍光体の粒子界面や粒界などによって散乱・拡散される。そのため、人の眼に対する安全性が確保される。このとき、レーザ光が可視光である場合には、波長変換素子20から出射する波長変換光の照射領域を、波長変換素子20から出射するレーザ光によってわかりやすくできる。つまり、可視光のレーザ光をマーカーとして活用することができる。
波長変換素子20から拡散放射された波長変換光は、集光素子30に入射する。集光素子30は、波長変換素子20から拡散放射された波長変換光を集光する光学部品である。一例として、集光素子30は、入射した光を屈折作用により集光する集光レンズである。具体的には、集光素子30は、波長変換素子20から拡散放射された波長変換光を集光して平行光にするコリメートレンズである。
図5に示すように、本実施の形態における集光素子30は、複数のレンズによって構成されている。具体的には、集光素子30は、第1レンズ31、第2レンズ32及び第3レンズ33の3つのレンズによって構成された3段レンズである。このように、集光素子30を複数のレンズで構成することによって、指向性が高くビーム径の小さい平行光を容易に形成することができる。一例として、第1レンズ31は、φ10mmで曲率0.16の凸レンズであり、第2レンズ32は、φ15mmで曲率0.13の凸レンズであり、第3レンズ33は、φ26mmで曲率0.04の凸レンズである。この場合、第1レンズ31と第2レンズ32との間隔は、例えば31mmである。
集光素子30は、筐体40の前方に設けられた開口部に取り付けられている。集光素子30は、例えば、ホルダ(不図示)によって筐体40に取り付けられている。
筐体40は、樹脂製又は金属製のケースである。筐体40の内部空間は、少なくともレーザ光源10と波長変換素子20とを収納する閉塞空間である。したがって、レーザ光源10と波長変換素子20とは、筐体40によって保護されている。波長変換素子20から放出された波長変換光は、筐体40から集光素子30を介して外部空間へと放出される。
このように構成される光源ユニット100では、レーザ光源10から出射したレーザ光が波長変換素子20に照射すると、波長変換素子20からは波長変換光が拡散放射する。そして、波長変換素子20から拡散放射した波長変換光は、集光素子30で集光されて外部空間へと放出される。具体的には、波長変換素子20から放出された波長変換光は、集光素子30で集光されて平行光となり、光線2となって伝搬領域3に送信される。光源ユニット100から送信された光線2は、伝搬領域3における所定の伝送距離を直線的に伝搬して受光ユニット200に到達する。伝搬領域3における伝送距離は、例えば100mm以上である。なお、伝搬領域3における伝送距離の上限は、特に制限されるものではないが、一定の伝送効率を維持するには、1000mm以下であるとよい。
図1に示すように、受光ユニット200は、光源ユニット100から送信されて伝搬領域3を伝搬した光線2を受光して光線2を電力に変換する。つまり、受光ユニット200は、光源ユニット100から送信された光線2を受信する受信ユニットである。
受光ユニット200は、光線2を電力に変換するために光電変換素子50(光起電力素子)を有する。光電変換素子50は、集光素子30で集光されて伝搬領域3を伝搬した波長変換光を受光することにより起電力を生成する。具体的には、光電変換素子50は、波長変換素子20から放出された波長変換光が集光素子30で集光されて平行光となった光線2を受光することで起電力を生成する。光電変換素子50には出力端子が接続されており、光電変換素子50で生成された起電力は、出力エネルギーとして出力端子から取り出すことができる。
光電変換素子50は、一例として、太陽電池セルである。本実施の形態では、光線2(波長変換光)には赤外光が含まれているので、光電変換素子50としては、赤外光に高い感度を有する結晶シリコン太陽電池セルを用いるとよい。結晶シリコン太陽電池セルは、赤外光を効率良く吸収するので、赤外光に対して高い光電変換効率を有する。なお、光電変換素子50は、1つであってもよいし、複数であってもよい。例えば光電変換素子50として複数の太陽電池セルを用いる場合、太陽電池セルは、同一平面において行列状に複数枚配列される。
以上、本実施の形態に係る光無線給電システム1によれば、少なくとも一つのレーザ光源10と、レーザ光源10から出射したレーザ光が照射されることで波長変換光を拡散放射する波長変換体21を含む波長変換素子20と、波長変換素子20から拡散放射された波長変換光を集光する集光素子30と、集光素子30で集光されて所定の伝搬領域3を伝搬した波長変換光を受光することにより起電力を生成する光電変換素子50とを有する。
このように、光無線給電システム1では、レーザ光源10で電力をレーザ光に変換し、波長変換素子20でレーザ光を拡散放射する波長変換光に変換し、集光素子30で拡散放射した波長変換光を集光し、集光した波長変換光を光線2として伝搬領域3に伝搬させて受光ユニット20で受光した光線2を電力に変換している。これにより、電力エネルギーを無線で伝送することができる。
そして、本実施の形態における光無線給電システム1では、レーザ光を用いているが、レーザ光そのものを伝搬領域3に伝搬させるのではなく、レーザ光を波長変換して拡散放射させた波長変換光を伝搬領域3に伝搬させている。このように、レーザ光を拡散放射する波長変換光に変換することによって、レーザ光を無害化することができる。しかも、波長変換素子20によりレーザ光を長波長に波長変換させている。これにより、単位密度あたりのエネルギーを小さくできるので、レーザ光を無害化できる。以上のように、レーザ光を長波長に波長変換するとともに拡散放射しているので、レーザ光を無害化することができる。したがって、伝搬領域3に人が存在していたとしても、人の眼に対する安全性を確保することができる。
さらに、この原理により本実施の形態における光無線給電システム1では、レーザ光のパワー密度を人の眼の安全性を確保しながら容易に高めることが可能となるので、たとえば、レーザ光源10としては、レーザ光の出力が10mW以上のものを用いることができる。つまり、レーザ光そのものを空間に伝搬させる際は、例えばレーザ光の出力が10mW未満のレーザ光源を用いる必要があるが、本実施の形態では、波長変換素子20によってレーザ光を無害化しているので、レーザ光の出力が10mW以上のレーザ光源10を用いることができる。従って、従来の光無線給電システムにおける光源ユニット(送電ユニット)に比べて、小型の光源ユニット100を構成しやすくなる。
さらに、本実施の形態における光無線給電システム1では、拡散放射して波長変換光を集光素子30で集光させることにより、高い指向性の光線2を形成している。つまり、レーザ光を無害化するために波長変換素子20でレーザ光を拡散放射させる一方で、その拡散放射した波長変換光を集光素子30で集光させることで、レーザ光のように高い指向性の光に戻している。そして、この指向性を高めた光線2を伝搬領域3に伝搬させている。これにより、レーザ光を波長変換素子20で拡散放射させたとしても、高いレーザ光の出力を維持したまま光線2を伝送させることができる。この結果、光電変換素子50において、高い電力を得ることが可能となる。特に、光線2を平行光にすることで、小さいロスで光線2を伝搬領域3に伝搬させることができるので、高いエネルギーを維持したまま光線2を受光ユニット200に伝送させることができ、高い伝送効率を得ることができる。
ここで、図6に、光無線給電システム1において、集光素子30としてレンズを設けた場合とレンズを設けない場合とにおける伝送距離と伝送効率との関係を示す。図6では、集光素子30を設ける場合、集光素子30として図5に示される3段レンズを設けた。図6に示すように、集光素子30を設けた方が高い伝送効率を得ることができることが分かる。
次に、電波方式の電波無線給電システムと本実施の形態に係る光無線給電システムとで同等の条件で電力を伝送したときのシミュレーション結果について、図7及び図8を用いて説明する。図7は、電波方式の電波無線給電システム1Aで電力を伝送したときのモデルを示す図である。図8は、実施の形態に係る光無線給電システム1で電力を伝送したときのモデルを示す図である。
図7に示すように、電波無線給電システム1Aでは、送信器から1Wの電波(高周波電力)を送信して伝搬領域(空間)における3mの伝送距離を伝搬させると、受信アンテナでは1.2mWの高周波電力を受信する。そして、受信アンテナで受信した1.2mWの高周波電力をRF/DCコンバータで電力変換すると、DC0.6mWの直流電力を得ることができる。なお、受信アンテナは、100mm×40mmの矩形状の平面アンテナとした。
これに対して、本実施の形態に係る光無線給電システム1では、図8に示すように、レーザ光源10から1Wのレーザ光を出射させて波長変換素子20によりレーザ光を波長変換して波長変換光を集光素子30で集光すると800mWの光線2となり、この光線2を伝搬領域(空間)における3mの伝送距離を伝搬させると、光電変換素子50では63mWの光線2(波長変換光)を受光する。そして、光電変換素子50で受光した63mWの光線2は光電変換素子50で光電変換されてDC19mWの直流電力を得ることができる。なお、光電変換素子50は、100mm×40mmの矩形状の結晶シリコン太陽電池セルとした。
このように、3mの伝送距離においては、本実施の形態に係る光無線給電システム1は、図7に示される電波無線給電システム1Aと比べて、32倍程度の直流電力を得ることができる。つまり、本実施の形態に係る光無線給電システム1によれば、高い電力変換効率を実現することができ、安全性を確保しつつ大きな電力を容易に供給することができる。
また、図8に示すように、本実施の形態に係る光無線給電システム1では、光源ユニット100の光軸方向のサイズを40mm以下にすることができる。つまり、手のひらサイズの小型の光源ユニット100であって大きな電力を供給することができる。
以上、本実施の形態に係る光無線給電システム1によれば、光源ユニット100を大型化することなく、人の眼に対する安全性を確保しつつ大きな電力を供給することができる。
(変形例)
以上、本発明に係る光無線給電システムについて、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されない。
例えば、上記実施の形態において、伝搬領域3は、空気(空間)であったが、これに限らず、伝搬領域3は、空気以外の気体であってもよいし、水等の液体であってもよい。
また、上記実施の形態において、光源ユニット100から送信された光線2は、受光ユニット200に直接受信されているが、これに限らない。例えば、光線2の配光を制御するレンズ又は光線2の進行方向を制御するミラー等の光学系が伝搬領域3に存在していてもよいし、光線2を変換する等して中継する中継器等が伝搬領域3に存在していてもよい。ただし、光源ユニット100から送信された光線2が受光ユニット200に直接受信させた方が、光学ロスを抑えることができるので受光ユニットで受信する電力を大きくすることができる。
また、上記実施の形態において、波長変換素子20に含まれる波長変換体21は、1種類の蛍光体によって構成されていたが、これに限らない。例えば、波長変換素子20には、波長変換体21として蛍光ピーク波長が異なる複数種類の蛍光体が存在していてもよい。この場合、波長変換素子20は、赤外光を拡散放射する蛍光体だけではなく、可視光を発する蛍光体を含んでいるとよい。これにより、波長変換素子20から拡散放射する波長変換光に赤外光と可視光とが含まれるので、伝搬領域3を伝搬する光線2を人が視認することができる。これにより、レーザ光源10からレーザ光が出射して電力供給を行っていることを視覚的に知らせることができる。なお、可視光を発する蛍光体としては、レーザ光源10のレーザ光の波長よりも長い波長の蛍光を発する蛍光体を用いることができる。例えば、緑色光を発する緑色蛍光体又は赤色光を発する赤色蛍光体等を用いることができる。
また、可視光を発する蛍光体を用いるのではなく、可視光を発する光源を用いることで、光線2を視認できるように構成してもよい。この場合、可視光を発する光源は、半導体レーザ素子を用いたレーザ光源であってもよいし、LED(Light Emitting Diode)を用いたLED光源であってもよいし、半導体レーザ又はLED等の固体発光素子以外の発光素子を用いた光源であってもよい。このような可視光を発する光源を用いて光線2に可視光を含ませる場合は、可視光が波長変換光と同じ光路で伝搬領域3を伝搬するように光源から出射した可視光を光学系によって集光素子30に入射させるとよい。
また、上記実施の形態において、レーザ光源10は、筐体40内に1つ配置されていたが、これに限らない。光源ユニット100が大型化しない程度であれば、レーザ光源10は、筐体40内に複数配置されていてもよい。複数のレーザ光源10を用いることで、大きな電力を伝送することができる。
その他、上記実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態や、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で上記実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
1 光無線給電システム
3 伝搬領域
10 レーザ光源
20 波長変換素子
21 波長変換体
30 集光素子
40 筐体
50 光電変換素子
100 光源ユニット

Claims (9)

  1. 少なくとも一つのレーザ光源と、
    前記レーザ光源から出射したレーザ光が照射されることで波長変換光を拡散放射する波長変換体を含む波長変換素子と、
    前記波長変換素子から拡散放射された波長変換光を集光する集光素子と、
    前記集光素子で集光されて所定の伝搬領域を伝搬した波長変換光を受光することにより起電力を生成する光電変換素子と、を有する、
    光無線給電システム。
  2. 前記波長変換光には、赤外光が含まれる、
    請求項1に記載の光無線給電システム。
  3. 前記波長変換体は、蛍光体である、
    請求個1又は2に記載の光無線給電システム。
  4. 前記集光素子は、前記波長変換光を集光して平行光にする、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の光無線給電システム。
  5. 前記集光素子は、複数のレンズによって構成されている、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の光無線給電システム。
  6. 少なくとも前記レーザ光源と前記波長変換素子とは筐体に収納されており、
    前記波長変換素子から放出された波長変換光は、前記筐体から前記集光素子を介して外部空間へと放出される、
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の光無線給電システム。
  7. 前記レーザ光源が出射するレーザ光の出力は、10mW以上である、
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の光無線給電システム。
  8. 前記波長変換素子は、可視光を発する蛍光体をさらに含む、
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の光無線給電システム。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の光無線給電システムに用いられる光源ユニットであって、
    前記光源ユニットは、前記レーザ光源、前記波長変換素子及び前記集光素子を備える、
    光源ユニット。
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WO2022007362A1 (zh) * 2020-07-08 2022-01-13 苏州康开电气有限公司 光电传输隔离电源
WO2023171386A1 (ja) * 2022-03-11 2023-09-14 パナソニックIpマネジメント株式会社 光システム

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