JP2020096494A - 太陽光発電パネルの設置ユニット、及びそれを繋いだ太陽光発電アレイ - Google Patents

太陽光発電パネルの設置ユニット、及びそれを繋いだ太陽光発電アレイ Download PDF

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Abstract

【課題】太陽光発電パネル1枚当たりと単位面積当たりとの発電効率を向上させ、冷却効果を妨げず、太陽光発電パネルのサイズに依らず設置でき、水上、陸上又は建築物上に設置しても歩くことができ、太陽光発電パネルの支持用及び足場用として、保守管理し易い、太陽光発電パネルの設置ユニットを、提供する。【解決手段】太陽光発電パネルの設置ユニット1は、両面で発電できる太陽光発電パネル10を支持する架台13が搭載された橋梁バー40と、それら橋梁バー40を架け渡しており水上、陸上又は建築物上に設置され空洞内部を有する設置台20とを有し、太陽光発電パネル10より低く、それのうら面10bへ太陽光を反射・散乱・蛍光発光又は発光する光射材30が、水上、陸上又は建築物上で間欠若しくは間隙を有して配置され、又はうら面10bとの間の空間を有しつつ全面に配置され、及び/又は設置台20が、反射性素材で形成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、両面で発電できる太陽電池素子を有するセルが複数枚並んだ太陽光発電パネルを水上、陸上、建築物上に設置し発電効率を高めるために用いられる太陽光発電パネルの設置ユニット、及びそれを多数繋げた太陽光発電アレイに関するものである。
化石燃料による発電、例えば石油火力発電、天然ガス火力発電は、二酸化炭素を発生させ、地球温暖化を加速させてしまう。また原子力発電は大規模事故発生の危険性や、大量発生する放射性廃棄物の処理などの問題を抱えている。そのため、近年では、太陽光発電や風力発電や水力発電のようなクリーンエネルギーによる発電に、シフトされつつある。
中でも太陽光発電は、広用地での商業的発電から家屋の屋根での小規模発電まで、幅広く利用されるようになってきた。
太陽光発電は、商業的には、休耕地や原野などの陸上、屋上などの建築物上、又は湖沼や遊水池や海上のような水上に、太陽光パネルが設置されて、行われる。陸上に設置する場合、造成工事が必要なうえ、広大な敷地の確保が困難であり、一旦設置してしまうと発電だけの用途にしか利用できないというデメリットがあるが、休耕地や原野を有効利用できるというメリットがある。また、建築物上に設置する場合、平坦であるため施工し易く、普段使っていない敷地を有効利用できるというメリットがある。一方、水上に設置する場合、造成工事が必要なく、安価に広大な水域の確保が可能であり、設置してもその水域での漁業、農業、水貯留や水調整などの用途としても引き続き併用可能であるというメリットがある。
特許文献1に、水上で太陽光発電パネルを保持し発電を行う太陽光発電ユニットであって、太陽光発電パネルと、表面には太陽光発電パネルを保持する保持部を備え、前記表面の反対側の裏面には歩行時の滑り止め凸部を備える平面視矩形形状のフロートを、前記表側を水上に浮かべ前記太陽光発電パネルを保持させた前記フロートと、前記裏面を水上に浮かべると共に、複数個連結して浮力を生じさせる浮力体と足場及び通路とを兼用した前記フロートと、前記表側を水上に浮かべて前記太陽光発電パネルを保持させた前記フロートの短手側の一方の端部を、裏面側の長手側中央に設けられた凹部で保持する平面視矩形形状の歩廊板とを備える、太陽光発電ユニットが、開示されている。
太陽光発電では、太陽光発電パネルの温度が上がり過ぎると、発電量の低下を招く。特に太陽光発電パネルが密接した陸上や建築物上での炎天下・無風状態下における太陽光発電では、太陽光発電パネルの内部が最大で70〜80℃にまで上昇する。その内部温度が25℃付近で最も発電効率が高く、1℃上昇する毎に、0.5%ずつ発電効率が低下すると言われている。
水上での太陽光発電は、水面からの冷却効果で太陽光発電パネルの温度上昇が起こり難いため、陸上よりも、発電効率が良い。しかし、水上でも単位面積当たりの発電効率を向上させようとして太陽光発電パネルを密に設置してしまうと、風通しが悪くなって冷却効率が下がり却って発電効率の低下を招いてしまう。
水上での太陽光発電において、太陽光発電パネル1枚当たりの発電効率と共に、単位面積当たりの発電効率を、さらに向上させることができ、簡易に設置でき、不安定な水上でも保守管理し易い、水上での太陽光発電パネルの設置ユニット、及びそれが複数繋げられた太陽光発電アレイが、求められていた。
また、陸上や建築物上での太陽光発電でも、同じく発電効率を向上でき、冷却効果を保つことができ、簡易に設置が可能で、しかも屋上防水再施工などの際に、移動・再設置し易い、陸上や建築物上での太陽光発電パネルの設置ユニット、及びそれが複数繋げられた太陽光発電アレイが、求められていた。
しかも、生産コスト削減の観点から、同じ太陽光発電パネルの設置ユニットを用いて、水陸・建築物上の何れにも設置可能な太陽光発電パネルの設置ユニットや太陽光発電アレイが、望まれている。
特開2017−65350号公報
本発明は前記の課題を解決するためになされたもので、太陽光発電パネルを水上、陸上又は建築物上に設置して、太陽光発電パネル1枚当たりの発電効率と共に、単位面積当たりの発電効率を向上させることができ、冷却効果を妨げず、異なるサイズの太陽光発電パネルの種類に依らず設置でき、不安定な水上に設置しても歩くことができて、太陽光発電パネルの支持用及び足場用として使用でき、又は陸上又は建築物上に設置しても再構築し易く、さらに保守管理し易く、水陸・建築物上の何れでも使用できる、太陽光発電パネルの設置ユニット、及びそれを有する太陽光発電アレイを、提供することを目的とする。
前記の目的を達成するためになされた特許請求の範囲に記載の太陽光発電パネルの設置ユニットは、太陽電池素子を有するセルが複数枚並びおもて面及びうら面の両面で発電できる太陽光発電パネルを支持する架台が搭載された橋梁バーと、それら橋梁バーを架け渡して載置して水上、陸上又は建築物上に設置され空洞内部を有する設置台とを有した太陽光発電パネルの設置ユニットであって、前記太陽光発電パネルより低く、前記太陽光発電パネルの前記うら面へ太陽光を反射させ及び/又は散乱させる反射材と太陽光で蛍光発光する蛍光材と太陽光で発光する発光材から選ばれる少なくとも何れかの光射材が、前記水上、前記陸上又は前記建築物上で間欠若しくは間隙を有して配置され、又は前記うら面との間の空間を有しつつ全面に配置され、及び/又は、前記設置台が、前記太陽光発電パネルの前記うら面へ太陽光を少なくとも一部反射させ及び/又は散乱させる反射性素材で形成されているというものである。
この太陽光発電パネルの設置ユニットは、平板、半球又は放物面状椀を有する反射材、角柱状又は円柱状又は半円筒状の棒、テープ、紐、帯、金属箔、光散乱性又は光反射性の反射器、球状体又は俵状体又はドーナツ状体の連結体、浮き輪連結体、網、帯編み物、シート、シール、及びそれら何れかの組み合わせから選ばれるというものである。
この太陽光発電パネルの設置ユニットは、複数の前記太陽光発電パネル同士の間と、各太陽光発電パネルの真下との少なくとも何れかに、前記光射材が配置されていることが好ましい。
この太陽光発電パネルの設置ユニットは、光射材が、白色性乃至光沢性で、プラスチック素材、金属素材、酸化金属素材、反射性フィラー含有素材、陶器素材、セラミックス素材、合成樹脂製布帛素材、それらの何れかの組み合わせ素材、及びそれら何れかの素材に蛍光剤、着色剤及び/又は顔料を含有する素材から選ばれるというものである。
この太陽光発電パネルの設置ユニットは、例えば、前記設置台が、前記空洞内部の浮力によって前記水上に浮かべて設置するフロート、又は前記空洞内部に流動体が入れられて前記陸上又は前記建築物上に設置する錘であるというものである。
この太陽光発電パネルの設置ユニットは、前記設置台が、前記橋梁バーを架け渡して固定しつつ少なくとも一部を嵌めている単数又は複数の溝を、有しているというものであってもよい。
この太陽光発電パネルの設置ユニットは、前記設置台が、前記太陽電池素子からなるセルを異なる数有する前記太陽光発電パネルの種類に応じたそれらの長さ及び/又は幅に対応して、前記橋梁バーを架け渡しできる複数の前記溝を、有していると、好ましい。
この太陽光発電パネルの設置ユニットは、前記設置台が、単数の、又は独立した複数の空洞室を有しているものであってもよい。
この太陽光発電パネルの設置ユニットは、前記設置台が、隣り合う設置台に互いに段違いに連結できる鍔を、短辺側面及び/又は長辺側面に、有していることが好ましい。
この太陽光発電パネルの設置ユニットは、前記設置台の側面に、少なくとも一部が湾曲形状及び/又は波形状である防波部が、設けられているものであってもよい。
この太陽光発電パネルの設置ユニットは、前記橋梁バーを架け渡して固定しつつ少なくとも一部を嵌めている単数又は複数の溝の底の内空面へ向いて窪んだ穴、及び/又は底面から天井部の内空面へ向いて窪んだ穴を有しているものであってもよい。
この太陽光発電パネルの設置ユニットは、複数の前記太陽光発電パネルが横梁で支えられつつ繋げられてパネル列をなし、前記パネル列に沿って複数の前記設置台が設置台連結バーで繋がれて設置台連結列をなしつつそれらの溝に夫々前記橋梁バーが嵌り、前記設置台連結列の夫々の末端で、それらに直交するように別な前記設置台が、設置台架橋バーで架橋されて設置台架橋列をなしつつ前記設置台連結バーを固定しているものであってもよい。
この太陽光発電パネルの設置ユニットは、前記設置台の少なくとも上部の露出表面に、滑り止めが設けられていると、好ましい。
本発明の太陽光発電アレイは、例えば、前記設置台が、前記空洞内部を空にして密閉していることによる浮力で前記水上に浮かべて設置するフロートとなって、繋がっていることにより、水上設置桟橋となっており、又は前記設置台が、前記空洞内部に入れられた流動体を封入していることによる重量で前記陸上又は前記建築物上に設置する錘となって、繋がっていることにより、陸上又は建物設置支持枠となっているというものである。
この太陽光発電アレイは、前記設置台で、前記複数の太陽光発電パネルの全て及び/又は一部を、取り囲んでいるというものである。
本発明の太陽光発電パネルの設置ユニットは、太陽光発電パネルを、湖沼や池のような淡水水域、又は大海や湾や入り江のような海洋水域である水上で、安定して設置することができるものである。広大な水域を確保し易く、整地や造成が不要なので、工期短縮、費用削減に資する。水上で維持管理でき、安全である。しかも、発電できるばかりか、この水域の本来の用途、例えば漁業、貯留池等の用途にも、影響を及ぼさない。
または、この太陽光発電パネルの設置ユニットは、太陽光発電パネルを屋上などの建築物上に、又は休耕地・原野など陸上に、安定して設置することができる。しかも屋上などの建築物上に設置した後、屋上防水再施工などの際に、移動・再設置し易い。
この太陽光発電パネルの設置ユニットによれば、同じものを用いて、水陸・建築物上の何れにも設置可能である。この太陽光発電パネルの設置ユニットの設置台は、水上で使用する際に空洞内部の浮力によって水上に浮かべて設置するフロートとして機能し、陸上又は建築物上で使用する際に空洞内部に流動体例えば水が入れられて設置する錘として機能する。
この太陽光発電パネルの設置ユニットは、太陽光発電パネルの両面で発電できる。そのため片面の太陽光発電パネルよりも発電効率がよい。しかも、太陽光発電パネルのおもて面で太陽光を直接受光できると共に、太陽光を効率よく反射させた反射光を太陽光発電パネルのうら面で受光できるため、太陽光をできるだけ無駄なく利用して、太陽光発電パネル1枚当たりの発電効率と共に、単位面積当たりの発電効率を向上させることができる。
この太陽光発電パネルの設置ユニットは、反射光を多く太陽光発電パネルのうら面で受光できつつ、その反射を阻害することなく、水面・地面・建造物面からの冷却効果を妨げず、太陽光発電パネルの内部温度の上昇を抑制するので、炎天下でも、また無風状態下でも、過熱が抑制され、熱による発電効率の低下を引き起こさない。しかも、光を遮る障害物がなく計画通りに発電することが可能である。
市場では異なるサイズの太陽光発電パネルが多種類存在しているが、この太陽光発電パネルの設置ユニットによれば、太陽光発電パネルの種類毎の長さや幅に対応して、橋梁バーを架け渡しできる複数の溝を有していることにより、その種類に拘らず、任意に設置できる。
また、この太陽光発電パネルの設置ユニットは、設置台に独立した複数の空洞室を設けることにより、その一部の空洞室に破損が生じたりしても、他の空洞室によって浮き続けることができる。
さらに、この太陽光発電パネルの設置ユニットは、設置台が隣り合う設置台に連結できる鍔を短辺側面及び/又は長辺側面に有していることにより、広い範囲に、縦横に設置台を繋げて、太陽光発電パネルの多数を、安定して設置することができる。この鍔が、隣り合う設置台にそれらの上面での高低差を生じずに連結できるように段違いであると、水面上で平坦に連結しつつ連結部位での疲労破損を生じ難くなる。
しかも、この太陽光発電パネルの設置ユニットは、前記設置台が滑り止めを有していると、水上・陸上・建造物上にあっても、反射等の作用を奏しつつ、設置台上を無理なくまた滑らずに歩くことができて、保守管理し易い。
この太陽光発電パネルの設置ユニットは、底面から内空面に至るまでの窪んだ穴を有していると、設置台上を歩いても設置台が体重でへこまず、強度が増強する。
この太陽光発電パネルの設置ユニットが複数繋げられた太陽光発電アレイは、湖沼や遊水池や海上のような水上に、広範囲にわたって設置できるので、商業的な大規模発電を行うことができる。しかもその水域での農業、漁業、水貯留や水調整などの用途を妨げることなく、発電も行うことができる。
また太陽光発電アレイは、水上の場合と同様な設置ユニットを用いて、陸上や建築物上にも設置でき、小規模乃至大規模発電を行うことができる。しかも普段使っていないスペースを有効利用して、発電を行うことができる。
本発明を適用する太陽光発電パネルの設置ユニットの一態様の一部を示す斜視概要図及びそれの側面概要図である。 本発明を適用する太陽光発電パネルの設置ユニットを有する太陽光発電アレイの一態様の一部を示す斜視概要図である。 本発明を適用する太陽光発電パネルの設置ユニット中の光射材の例を示す一部切り欠き斜視図である。 本発明を適用する太陽光発電パネルの設置ユニット中の設置台の例を示す正面図、及び断面図である。 本発明を適用する太陽光発電パネルの設置ユニット中の設置台と、橋梁バー又は設置台連結バー若しくは設置台架橋バーとの例を示す一部切り欠き斜視図である。 本発明を適用する太陽光発電パネルの設置ユニットの一部を示す平面図である。 本発明を適用する太陽光発電アレイの一部を示す平面図である。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらの形態に限定されるものではない。
本発明の太陽光発電パネル10の設置ユニット1は、図1及び図2に示すように、太陽光発電パネル10(太陽電池モジュール、ソーラーパネルとも呼ばれる)と、その太陽光発電パネル10を支持して固定している架台13と、その架台13を搭載して固定している橋梁バー40と、その橋梁バー40を架け渡して載置して固定している設置台20と、複数のその設置台20間に架け渡され間欠して配置されている光射材とを、有している。
太陽光発電パネル10は、おもて面10a及びうら面10bの両面で発電できるタイプである。太陽光発電パネル10は、太陽電池素子を有するセル11が複数枚並んだものである。太陽光発電パネル10は、おもて面10a側が太陽光を直接受光できるように上側に向けられ、うら面10b側が反射光を受光できるように下側(水面側)に向けられる。
太陽電池素子には、太陽光発電パネル10内の太陽電池素子であるP型シリコンとN型シリコンとの半導体が用いられている。太陽光発電の際は、P型シリコンとN型シリコンとの接合面に太陽光が当たると、電子と正孔が発生し、電子はN型シリコンへ、正孔はP型シリコンへ、夫々引き寄せられることにより、電気を取り出すことが可能になるというものである。セル11は、太陽電池素子のみからなっていてもよく、ガラスや樹脂で被覆されていてもよく、太陽電池の基本単位である。
両面で発電できる太陽光発電パネル10は、太陽電池素子を有するセル11を複数枚、並べてパッケージ化したものである。太陽光発電パネル10は夫々例えばフレーム12で支えられている。太陽光発電パネル10は、複数並べられて、パネル列10lineを成している。
両面で発電できる太陽光発電パネル10は、例えば、縦6枚で横10枚並べた60セルの単結晶タイプ太陽光発電パネル10や縦6枚で横12枚並べた72セルの単結晶タイプ太陽光発電パネル10が挙げられる。このような両面で発電できる太陽光発電パネル10は、例えばフロントガラス、EVA(エチレン酢酸ビニル共重合体樹脂)層、太陽電池素子、EVA層、バックガラスが積層され、金属製例えばアルミニウム製やステンレス製のフレームにはめ込まれたものである。この市販の太陽光発電パネル10は、おもて面10aでの太陽光の受光効率やうら面10bの発電量が散乱光・反射光等の受光効率によって多少変動するが、両面での合計で出力が約290〜310Wであるというものである。
両面で発電できる太陽光発電パネル10は、発電効率を高めるために太陽光に向け南向きとなるように傾斜させて設置される。傾斜角度を固定する場合には、太陽光発電パネル10のおもて面10aが太陽光に向けられる時間が最も長くなるように、向き及び角度を調整する。太陽光発電パネル10は、うら面10bの保守管理をし易いように、架台13は、フレーム下端辺12aが架台13に回転軸部41で軸支されて、図1中、矢印で示すように、可動となっていてもよい。太陽光発電パネル10が太陽追尾型であってもよい。太陽光発電パネル10の各パネル列10line中の夫々の太陽光発電パネル10が、殆ど隙間なく並べられてもよく、間隙を空けて並べられてもよい。
太陽光発電パネル10は、夫々上側のフレーム用横梁14と下側のフレーム用横梁16で支えられつつ繋げられてパネル列10lineをなし、パネル列10lineに沿って複数の設置台20が設置台連結バー27で繋がれて設置台連結列20a-lineをなしつつそれら設置台20の溝23(図4(a)A−A線矢視断面図、図5(a)参照)に夫々橋梁バー40が嵌り、設置台連結列20a-lineの夫々の末端で、それらに直交するように別な設置台20が、設置台架橋バー28で架橋されて設置台架橋列20b-lineをなしつつ設置台連結バー27を固定している。設置台連結バー27や設置台架橋バー28は、例えば断面L字型の金属製アングルである。
両面で発電できる太陽光発電パネル10は、一枚毎に、架台13上で支持されて固定され、太陽光発電パネル10毎の架台13が、橋梁バー40に、載置され、太陽光発電パネル10のパネル列10line毎が設置台20の設置台連結列20a-lineで挟まれ、その設置台連結列20a-line同士の二対の設置台20毎の中央の溝23に、各橋梁バー40が架け渡され載置されている。
設置台連結列20a-line・20b-lineによって、設置ユニット1ごと、水上に浮かべられて設置されたり、陸上又は建築物上に据置かれて設置されたりできるようになっている。
太陽光発電パネル10より低い位置で、かつ水面上・陸上(地上)又は建築物の表面上の所定の位置に、太陽光発電パネル10のうら面10bへ太陽光を反射させる反射材である光射材30が、間欠して、配置されている。光射材30は、設置台20の設置台連結列20a-line同士の二対の設置台20間で架け渡されるように、及び/又は太陽光発電パネル10毎の橋梁バー40を架け渡すように、設けられている。例えば、光射材30は、図1及び図2に示すように、パネル列10lineと平行に、パネル列10lineよりも幾分か長くして、パネル列10lineでの全橋梁バー40を架け渡すように、設けられている。
光射材30は、太陽光発電パネル10のパネル列10line同士の間と、その各パネル列10line内の太陽光発電パネル10同士の間と、各太陽光発電パネル10の真下と、各太陽光発電パネル10の真下及び設置台20の間との少なくとも何れかに、好ましくは夫々に配置されている。
光射材30は、太陽光発電パネル10の設置ユニット1のデッドスペースを有効に活用するもので、太陽光発電パネル10のおもて面10aに直接照射されずに太陽光発電パネル10同士の間を抜けて水面方向へ至る太陽光を、太陽光発電パネル10のうら面10bへ向けて反射させ及び/又は散乱させる反射材であり、発電効率を向上させるものである。それと共に間欠に配置されていることによって、水面からの太陽光発電パネル10への冷却効果を然程減少させないようになっている。光射材30は、反射材と太陽光で蛍光発光する蛍光材、太陽光で発光する発光材であってもよい。光射材30は、反射材と蛍光材と発光材との少なくとも何れかの組み合わせであってもよい。このような光射材30を間欠にすることによって、反射部材の範囲を広くするほど反射などの光射効率がよく、反射部材の範囲を狭くするほど風通しが良くなって水面からの冷却効果がよいという相反する効果を、両立することができる。
光射材30は、太陽光発電パネル10の下側における設置台20の設置台連結列20a-line同士の二対の設置台20の間の領域と、太陽光発電パネル10同士の間における設置台20の設置台連結列20a-line同士の二対の設置台20の間の領域とで、光射材30での被覆領域:光射材30での非被覆領域の面積比を、同一にしてもよく、異ならせてもよい。例えば、太陽光発電パネル10の下側における設置台20の設置台連結列20a-line同士の二対の設置台20の間の領域では、光射材30での被覆領域:光射材30での非被覆領域の面積比を7〜3:3〜7程度、好ましくは6〜4:4〜6程度、一層好ましくは5:5程度にすることによって、デッドスペースの反射等の光射効率よりも冷却効率を優先させつつ、前記の両効果を両立することができる。また、太陽光発電パネル10同士の間における設置台20の設置台連結列20a-line同士の二対の設置台20の間の領域では、光射材30での被覆領域:光射材30での非被覆領域の面積比を7〜3:3〜7程度、好ましくは6〜4:4〜6程度、一層好ましくは5:5程度にすることによって、空きスペースでの反射等の光射効率を冷却効率よりも優先させつつ、前記の両効果を両立することができる。また、太陽光発電パネル10の下側では、それの傾斜上端辺部寄りの下側付近を光射材30で被覆領域としつつそれの傾斜下端辺12a寄りを光射材30での非被覆領域とし、その太陽光発電パネル10の真下の面積に対し30〜70%程度を被覆するようにして、前記の両効果を両立するようにしてもよい。
光射材30は、太陽光を反射させ及び/又は散乱させる反射材の他、太陽光で蛍光発光する蛍光材、太陽光で発光する発光材であってもよい。
光射材30は、白色性乃至光沢性であることが好ましい。光射材30として、太陽光を反射できるものであれば、材質は特に限定されないが、ABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体樹脂)、PE樹脂(ポリエチレン樹脂)具体的には高密度ポリエチレン、PP樹脂(ポリプロピレン樹脂)、PC樹脂(ポリカーボネート樹脂)、Si樹脂(シリコーン樹脂)のような白色のプラスチック素材;ステンレスのような金属光沢性の金属素材;アルミナのような白色性光沢性の酸化金属素材;アルミナ、酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、マイカ、シリカ、ガラス粉末、無機中空粒子、金属フレーク、金属粉末のような反射性フィラーを前記樹脂中に含有する白色性の素材;白色性の陶器素材;白色性のセラミックス素材;合成樹脂製布帛素材;それらの何れかの組み合わせ素材;及びそれら何れかに蛍光剤、白色着色剤、白色顔料、及び/又は金属粉末を含有する素材で形成されたものが挙げられる。
光射材30として、太陽光を反射でき、水面からの冷却効果を示すものであれば、形状は特に限定されないが、例えば図3に示すように、複数が間欠して並んだもので、反射平板(同図(a))、反射性の半球を縦横に複数有する反射器(同図(b))、放物面状椀を縦横に複数有する反射器(同図(c))、四角柱のような角柱状の反射棒(同図(d))、円柱状の反射棒(同図(e))、上向きの半円筒状の反射棒(同図(f))、上向き片面又は両面に金属製薄膜が付された樹脂製帯からなる反射テープ(同図(g))、露出レンズ・封入レンズ・カプセルレンズ又はプリズムレンズを有する光散乱性又は光反射性の反射器(同図(h))、白色着色剤、白色顔料、金属粉末のような白色フィラー又は光沢フィラー、若しくは蛍光剤を含有する前記形状の板(同図(i))、反射性の球状体・俵状体・ドーナツ状体の中央に開いた穴をワイヤーやロープで連結した連結体(同図(j))、並べて浮かべた浮き輪をワイヤーやロープで連結した連結体(同図(k))、網や反射帯を縦横交差させた編み物(同図(l))、縦横に穴が開いた平板(同図(m))、シート(同図(n))、及びそれら何れかの組み合わせが挙げられる。光射材30は、平坦であると作製や取り付けを行い易く効率的に反射又は散乱させ、また少なくとも湾曲した部位を有していると様々な太陽光の様々な角度を反射又は散乱させて、太陽光発電パネル10のうら面10b側での受光効率を高めることができる。
光射材30として、図1・2に示すように間欠して並ぶ例を示したが、太陽光発電パネル10が傾斜して支持する架台によって太陽光発電パネル10のうら面10bとの間に空間を有しつつ、それの太陽光発電パネル10下方全面に配置され、図3(m)のように間隙を有するシート又は図3(n)のように間隙を有しないシートであってもよい。
太陽光発電パネルの設置ユニット1が水上で使用される場合、設置台20は、図1、図2、図4(a)〜(e)、図5(a)に示すように、太陽光発電パネル10を支持する架台13が搭載された橋梁バー40を架け渡して載置されており、水上に浮かべて設置されるものである。設置台20は、太陽光発電パネル10と架台13とが搭載された橋梁バー40を載置しつつ、設置台20の空洞内部が空であることによって保安要員が乗っても沈まないだけの浮力を有するものであれば、材質や形状は特に限定されない。
また、太陽光発電パネルの設置ユニット1が陸上又は建築物上で使用される場合、設置台20は、同図に示すように、陸上(地上)又は建築物の表面上に載置されて、設置されるものである。設置台20は、その空洞内部が流動体例えば水で完全に又は途中まで充填されていることによって、錘となり、流動体を保持できるものであれば、材質や形状は特に限定されない。
設置台20は、例えばABS樹脂やPE樹脂で形成されている。設置台20は、白色乃至光沢であると、反射性が向上し、設置台20へ照射した太陽光を、太陽光発電パネル10のうら面10b側で受光させることができるので、好ましい。設置台20は、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、マイカ、シリカ、シェルパウダー、無機中空粒子、金属フレークのような反射性フィラーが含有されて、白色性乃至光沢性にして、反射等の光射効率を高めていてもよい。
設置台20は、光射材30と共に、又は光射材30に代えて太陽光発電パネル10のうら面10b側に、太陽光を反射又は散乱させて、発電効率を向上させるものであってもよい。
設置台20は、例えば、長辺の中央が短辺方向に沿って内空側へ凹んだ溝23を有する左右対称の略長方体である。この溝23に沿って、その両脇に対称に形成された半身部を有している。太陽光発電パネルの設置ユニット1が水上で使用される場合、設置台20の側面例えば長辺側の側面に、湾曲形状や波形状である防波部が、設けられていてもよい(不図示)。防波部は、水面の波を緩衝して、太陽光発電パネル10・架台13・橋梁バー40ごと設置台20の大きな揺れを防いでいる。
この溝23は、橋梁バー40が丁度嵌って収まる深さとなっている。橋梁バー40が前記断面をL字、コ字、又はロ字型とし、橋梁バーの一部が前記溝に嵌っている。好ましくは、橋梁バー40の上端又は上面が、設置台の上端又は上面と同一高、又は設置台連結バー27や設置台架橋バー28やワッシャーの厚さとの分だけ設置台の上端又は上面から下がった略同一高となっている。橋梁バー40の上端又は上面が、設置台の上端又は上面と同一高又は略同一高となっていることにより、この溝23から、橋梁バー40がはみ出さないので、設置台上を歩いた時に、つまずかない。この溝23の端から溝用鍔22bが伸びている。この溝用鍔22bには、橋梁バー40に開けられたボルト止め用の穴と対応する位置に、穴が開けられている。この溝23には、橋梁バー40がボルトとナットとで締めて係止されている。
設置台20は、一方の半身(図5(a)中、左半身)の端の短辺とその角近傍とに上面と同高さの端側の鍔22aが延びている。他方の半身(図5(a)中、右半身)の端の短辺とその角近傍とに上面よりも前記左半身の鍔22aの厚さと必要に応じて設置台連結バー27や設置台架橋バー28やワッシャーの厚さとの分だけ高さ方向に下がった位置で端の短辺とその角近傍とに鍔22cが延びている。夫々の鍔22a・22b・22cには、隣り合う設置台20同士をボルトとナットとで締めて係止するための穴が、短辺側に少なくとも二つ開いている。また、夫々の鍔22a・22b・22cには、隣り合う設置台20同士を、設置台連結バー27や設置台架橋バー28によってボルトとナットとで締めて係止して接続するための穴が、長編辺側に少なくとも一つずつ開いている。左右の半身から夫々延びた鍔22aと22cとが、段違いになっていることにより、隣り合う設置台20同士を上面に段差が生じないように接続可能となっている。これにより、縦横に設置台20を繋げて、広い範囲に、太陽光発電パネル10の多数を、波立つ水上に、又は風吹く陸上又は建築物上に安定して設置することができる。このような設置台20は、ブロー成型で形成することができ、又は上半分と下半分とを射出成型で形成した後、熱溶着で一体化して形成することができる。
設置台20は、溝23を一つ有する例を示した(図1、図2及び図4(a)参照)が、太陽電池素子からなるセル11を異なる数有する太陽光発電パネル10の種類(例えば60セル、又は72セルの太陽光発電パネル10)に応じたそれらの長さ及び/又は幅に対応して、橋梁バー40を架け渡しできる複数の溝23a・23b・23cを有していてもよい(図4(b)参照)。これにより、太陽光発電パネル10の種類に拘らず、一種類の設置台20で、太陽光発電パネル10の設置ユニット1を自在に作製できる。
設置台20は、図4(c)に示すように、溝23の中央に、底面から溝23底の内側面に向いて窪んだ穴24bが設けられていてもよい。また左右の半身の中央に、底面から天面の内側面に向いて窪んだ穴24a・24cが設けられていてもよい。これらの穴24a・24b・24cは、非貫通であり、円筒状又は円錐台状となっていることにより、単一又は複数の空洞室を有していても高さ方向への荷重に対する抵抗力が増大する。これらの穴24a・24b・24cは、溝23底の内側面又は天面の内側面に当接するまで窪んでいてもよいが、多少の遊びを有して当接していなくてもよい。これらの穴24a・24b・24cがあると、繋げられた設置台20上を歩いても凹まない強度を増している。そのため、設置台上を歩いても、設置台が体重でへこまず、荷重抵抗に拮抗できる。当接していると設置台20上を歩いたときに物理的に設置台20の上面が撓まず、設置台20を破損させない。一方、多少の遊びを有して当接していないと設置台20上を歩いたときに設置台20の上面が最大で当接するまで撓むので、緩衝して、設置台20を破損させない。このような設置台20は、ブロー成型で形成することができ、又は上半分と下半分とを射出成型で形成した後、熱溶着で一体化して形成することができる。
設置台20は、複数繋げたときに、それらの溝23が、丁度、太陽光発電パネル10毎の一本の橋梁バー40を架け渡すように位置調整されている。
設置台20は、(図4(d)参照)に示すように、太陽光発電パネルの設置ユニット1が陸上又は建築物上で使用される場合に、錘として機能するように内部空洞に流動体例えば水を適量注入するための注入口を塞ぐ注入口キャップ21aと、その水を排出するための排出口を塞ぐ排出口キャップ21bとを有していてもよい。これによって、設置台20は、陸上又は建築物上例えば屋上に太陽光発電パネルの設置ユニット1を設置する際に、錘となるが、経時劣化による屋上の防水再施工の直前に、水を抜いて太陽光発電パネルの設置ユニット1を分解・移動させた後、防水再施工をしてから、太陽光発電パネルの設置ユニット1を簡易に再設置できる。
設置台20は、単一の空洞室を有していてもよいが、独立した複数の空洞室25a〜25eを有していてもよい。これにより、何れかの空洞室25a〜25eに、長期間設置のせいで直射日光や塩害での経時劣化によるひび割れを生じたり、漂流物との接触や点検時の工具落下のせいで破損が生じたりしても、他の空洞室25a〜25eが破損していないことによって、浸水被害を最小限に止めることができ浮き続けることができ、又は漏水被害をその空洞室のみにして錘として使用し続けることができる(図4(e)参照)。このような複数の空洞室25a〜25eを有する設置台20は、上半分と下半分とを射出成型で形成した後、熱溶着で一体化したものである。このような複数の空洞室25a〜25eの側壁もまた高さ方向への荷重に対する抵抗力が増大するのに寄与する。
設置台20は、上部の露出表面に、滑り止めが施されていてもよい。滑り止めは、設置台20上面の一部に付されたゴムであってもよく、設置台20上面に載置された直方体形状・直方体の上方が斜めに切れ込んだ形状・くさび形状・円弧状のドットで縦横に並んだブロック片、設置台20の長辺に沿って横たわって並んだ三角柱状のブロック片であってもよい(不図示)。このような形状にすることによって、滑り止めの効果と共に、太陽光発電パネル10のうら面10bへの反射性を向上させることができる。とりわけ太陽光からの反射光を太陽光発電パネル10のうら面10bへ受光させるように、直方体の上方が斜めに切れ込んだ形状・くさび形状・三角柱状のブロックであると、好ましい。
設置台20は、それの長辺側の側面に湾曲形状・波形状の防波部を設けていてもよい(不図示)。設置台20は、図5(a)に示すように、設置方向が分かるマーカー例えば三角印が付されたものであってもよい。
橋梁バー40が、断面をL字、コ字、又はロ字型とし、溝23に丁度嵌って収まっていると、強固に接合でき、太陽光発電パネル10の設置ユニット1が、波による橋梁バー40の捻じれにも堪え得るようになる(図5(b)〜(d)参照)。とりわけ、橋梁バー40が、断面をロ字型とし、溝23に丁度嵌って収まっている(図5(d)参照)と、その溝上に埃や水が溜まり難く、保守管理が容易くなる。
橋梁バー40は、太陽光発電パネル10を取り囲んで嵌め込んでいるフレーム12を、フレーム用横梁14・16及びフレーム用縦梁17に取り付け金具例えばボルト及びナットで締めて係止されて固定されている。架台13が、そのフレーム用横梁14・16及びフレーム用縦梁17を取り付け金具例えばボルト及びナットで締めて係止することによって固定して支持して、搭載されている。架台13は、フレーム下端辺12aを取り付け金具で固定している短い対の支柱18と、フレーム上端辺12bを取り付け金具で固定している長い対の支柱15とからなる。架台13は、フレーム下端辺12a寄りのフレーム用横梁16を支持する短い支柱18とフレーム上端辺12b寄りのフレーム用横梁14を支持する長い支柱15とが一つずつ、架橋バー40に取り付け金具で同様に固定されている。
設置台連結列20a-lineでは、各列の隣り合う設置台同士は、例えば、一方の設置台の上面と同高さの短辺側の鍔22aと、他方の設置台の上面からその鍔22aの厚さと必要に応じて設置台連結バー27やワッシャーの厚さとの分だけ高さ方向に下がった位置にある短辺側の鍔22cとを介して、接続される。設置台連結列20a-lineの複数の設置台20は、それの鍔22a・22cでの長辺側に開いた穴に、設置台連結バー27によって、ボルトとナットとで締めて係止して繋がれて設置台連結列20a-lineを成している。この際、設置台連結バー27は、鍔22b上を跨ぐことになるが、図5(e)に示すように、溝23に丁度嵌るスペーサー29例えば角柱や角パイプを噛ませて、ボルトとナットとで締めて係止することによって、確りと固定できる。一方、設置台連結列20a-lineに直交方向に並ぶ設置台架橋列20b-lineは、各列の隣り合う設置台同士が、同様に繋がっているものであってもよい。
太陽光発電パネル10が、必要に応じてメンテナンスするために、図1中、破線で示すように、フレーム下端辺12aを回転軸部41で軸支していることにより、傾斜角度を可動にするものであってもよい。太陽光の向きや角度に応じ、可動させて太陽光の受光方向を調整させる、受光方向調整装置に接続されていてもよい(不図示)。
さらに、光射材30が、傾斜角度を設けていてもよく、必要に応じて可動にするものであってもよい。太陽光の向き及び/又は角度に応じ、可動させて、太陽光発電パネル10のうら面10bに向けて、太陽光の反射光が垂直に近い角度で受光できるように、可動させて反射光の受光方向を調整させる、受光方向調整装置に接続されていてもよい。例えば、光射材30が、長手方向に回転軸を有していることにより、太陽光発電パネル10のうら面10bに太陽光の反射光が垂直に近い角度で受光できるように、光射材30の傾斜角度を、タイマーや日射情報ロガや光センサとそれに基づいて制御された角度調整モーターで、調整するようにしてもよい。
本発明の太陽光発電アレイ50は、図6及び図7に示すように、設定台20の空洞内部を空にして密閉していることによる浮力で水上に浮かべて設置するフロートとして機能することにより、太陽光発電用水上設置設備として、使用される。又は、設置台20の空洞内部に入れられた水を封止していることによる重量で陸上又は建築物上に設置する錘として機能することにより、太陽光発電用の陸上又は建築物上の設置設備として、使用される。太陽光発電パネル10の設置ユニット1の複数からなる太陽光発電アレイ2-11・2-12・2-13・・・及び2-21・2-31・・・は太陽光発電アレイが、複数繋げられて水上、陸上又は建築物上に設置されているものである。
太陽光発電アレイ50は、太陽光発電アレイ2-11・2-12・2-13・・・及び2-21・2-31・・・2-13の夫々の1ブロック又はそれが結合金具で複数繋ぎとめられている複数ブロックを有している。太陽光発電アレイ50は、例えば複数の設置台20が繋がっている単列又は複数列の設置台連結列20a-lineと、複数の太陽光発電パネル10からなる単列又は複数列のパネル列10lineとが、交互に並び、設置台連結列20a-lineと、それらの一端部で別な複数の設置台20が繋がっている単列の設置台架橋列20b-lineとにより、囲まれている。太陽光発電アレイ50は、例えば、設置台20が、空洞内部を空にして密閉していることによりフロートとして機能している複数の設置台20の浮力により水上設置桟橋となっており、安定して、水上で浮いている。または、太陽光発電アレイ50は、例えば、設置台20が、洞内部に入れられた流動体である水を封入していることによる重量で陸上又は建築物上に設置する錘となって、繋がっていることにより、陸上又は建物設置支持枠となっており、風で巻き上がらないように安定して、陸上又は建築物上で据え付けられている。
設置台連結列20a-lineと設置台架橋列20b-lineとは、複数の設置台同士が直接繋がっていてもよいが、渡し板26a・26bを適宜介して、繋がっていてもよい。
この太陽光発電パネル10の設置ユニット1が複数繋げられた太陽光発電アレイ50は、水上で設置する場合、次にようにして、作製される。
太陽光発電アレイ50を設置する水域に接続した畔にて、複数の設置台20を、鍔22a・22cを介してボルトとナットで締めて係止して繋げ、設置台連結バー27で、鍔22bを介してボルトとナットで締めて係止して固定し、設置台連結列20a-lineを作製する。その設置台20の設置台連結列20a-lineの2列に橋梁バー40を架け渡して載置してから、ボルトとナットで締めて係止して固定する。橋梁バー40の上に、架台13を搭載してからボルトとナットで締めて係止して固定する。複数の太陽光発電パネル10のフレーム12をフレーム用横梁14・16とそれに交差するフレーム用縦梁17はフレーム用縦梁とに金具例えばフックで固定しながら繋ぎ、パネル列10lineにする。フレーム用横梁14・16及びフレーム用縦梁17ごとそのパネル列10lineを、その架台13に搭載して、金具例えばフック又はボルト及びナットで固定する。その架台13を、太陽光発電パネル10のフレーム12を乗せて支持させつつ、ボルトとナットで締めて係止して固定する。それを繰り返して太陽光発電アレイ2を作製する。太陽光発電アレイ50の端に位置する太陽光発電アレイ2(例えば2-11・2-21・2-31・・・)には、設置台連結列20a-lineに直交するように、鍔22a・22cを介してボルトとナットで締めて係止して繋げ、設置台架橋バー27で、鍔22bを介してボルトとナットで締めて係止して固定し、設置台架橋列20b-lineを作製する。設置台連結列20a-lineと設置台架橋列20b-lineとは、設置台架橋列20b-lineの最端の設置台20の短辺の鍔で設置台連結列20a-lineの設置台連結バー27をボルトとナットで締めて係止して繋げて、太陽光発電パネル10の設置ユニット1の複数からなる太陽光発電アレイ2を作製する。同様の操作を繰り返して、太陽光発電アレイ50を作製する。作製が終了したら、又は作製の途中、例えば太陽光発電アレイ毎の作製の都度に、水上に送り出す。水上で直に作製してもよい。必要に応じ、曳航して所望の水域に太陽光発電アレイ50を設置する。
なお、陸上、又は建造物上に太陽光発電アレイ50を設置する場合には、直接、設置場所で、移動・曳航をしない以外は、同様な手順で、組み立てられる。
この太陽光発電パネル10の設置ユニット1が複数繋げられた太陽光発電アレイ50は、次にようにして、使用される。
太陽光発電アレイ50の太陽光発電パネル10のおもて面10aで太陽光が受光されると、太陽電池素子のセル11が発電する。一方、太陽光発電パネル10のおもて面10aで受光されずに太陽光発電パネル10の周りから水上へ至った太陽光の一部は、光射材30と設置台20とで反射されて、太陽光発電パネル10のうら面10bで受光されると、太陽電池素子のセル11が発電する。このとき、太陽光発電パネル10のおもて面10aだけで発電するよりも、多くの電力を生み出すことができる。光射材30が、間欠し又は一部に間隙を有しているため、水面の冷気によって、太陽電池素子のセル11が冷却され、太陽光発電パネル10のおもて面10aで強い直射日光である太陽光を受光しても、太陽光発電パネル10の内部の温度の上昇を抑制し、太陽電池素子のセル11が発電効率を低下させない。
本発明の太陽光発電パネルの設置ユニットが複数繋げられた太陽光発電アレイ50は、水上での太陽光発電に利用できる。
1は太陽光発電パネルの設置ユニット、2、2-11・2-12・2-13・・・及び2-21・2-31・・・は太陽光発電アレイ、10は太陽光発電パネル、10aは太陽光発電パネルのおもて面、10bは太陽光発電パネルのうら面、10lineはパネル列、11はセル、12はフレーム、12aはフレーム下端辺、12bはフレーム上端辺、13は架台、14はフレーム用横梁、15は支柱、16はフレーム用横梁、17はフレーム用縦梁、18は支柱、20は設置台、20a-lineは設置台連結列、20b-lineは設置台架橋列、21aは注入口キャップ、21bは排出口キャップ、22・22a・22b・22cは鍔、23・23a・23b・23cは溝、24a・24b・24cは穴、25a〜25eは空洞室、26a・26bは渡し板、27は設置台連結バー、28は設置台架橋バー、29はスペーサー、30は光射材、40は橋梁バー、41は回転軸部、42は回転軸部、50は太陽光発電アレイである。
前記の目的を達成するためになされた特許請求の範囲に記載の太陽光発電パネルの設置ユニットは、太陽電池素子を有するセルが複数枚並びおもて面及びうら面の両面で発電できる太陽光発電パネルを支持する架台が搭載された橋梁バーと、それら橋梁バーを架け渡して載置して水上、陸上又は建築物上に設置され空洞内部を有する設置台とを有した太陽光発電パネルの設置ユニットであって、前記太陽光発電パネルより低く、前記太陽光発電パネルの前記うら面へ太陽光を反射させ及び/又は散乱させる反射材と太陽光で蛍光発光する蛍光材と太陽光で発光する発光材から選ばれる少なくとも何れかの光射材が、前記水上、前記陸上又は前記建築物上で間欠若しくは間隙を有して配置され、又は前記うら面との間の空間を有しつつ全面に配置され、及び/又は、前記設置台が、前記太陽光発電パネルの前記うら面へ太陽光を少なくとも一部反射させ及び/又は散乱させる反射性素材で形成されており、前記設置台が、前記橋梁バーを架け渡して固定しつつ少なくとも一部を嵌めている単数又は複数の溝を、有しているというものである。
この太陽光発電パネルの設置ユニットは、複数の前記設置台が、前記橋梁バーを架け渡して固定しつつ少なくとも一部を嵌めている単数又は複数の前記溝を、有しているというものであってもよい。

Claims (15)

  1. 太陽電池素子を有するセルが複数枚並びおもて面及びうら面の両面で発電できる太陽光発電パネルを支持する架台が搭載された橋梁バーと、それら橋梁バーを架け渡して載置して水上、陸上又は建築物上に設置され空洞内部を有する設置台とを有した太陽光発電パネルの設置ユニットであって、
    前記太陽光発電パネルより低く、前記太陽光発電パネルの前記うら面へ太陽光を反射させ及び/又は散乱させる反射材と太陽光で蛍光発光する蛍光材と太陽光で発光する発光材から選ばれる少なくとも何れかの光射材が、前記水上、前記陸上又は前記建築物上で間欠若しくは間隙を有して配置され、又は前記うら面との間の空間を有しつつ前記太陽光発電パネル下方全面に配置され、及び/又は
    前記設置台が、前記太陽光発電パネルの前記うら面へ太陽光を少なくとも一部反射させ及び/又は散乱させる反射性素材で形成されている
    ことを特徴とする太陽光発電パネルの設置ユニット。
  2. 前記光射材が、平板、半球又は放物面状椀を有する反射材、角柱状又は円柱状又は半円筒状の棒、テープ、紐、帯、金属箔、光散乱性又は光反射性の反射器、球状体又は俵状体又はドーナツ状体の連結体、浮き輪連結体、網、帯編み物、シート、シール、及びそれら何れかの組み合わせから選ばれることを特徴とする請求項1に記載の太陽光発電パネルの設置ユニット。
  3. 複数の前記太陽光発電パネル同士の間と、各太陽光発電パネルの真下との少なくとも何れかに、前記光射材が配置されていることを特徴とする請求項1〜2の何れかに記載の太陽光発電パネルの設置ユニット。
  4. 光射材が、白色性乃至光沢性で、プラスチック素材、金属素材、酸化金属素材、反射性フィラー含有素材、陶器素材、セラミックス素材、合成樹脂製布帛素材、それらの何れかの組み合わせ素材、及びそれら何れかの素材に蛍光剤、着色剤及び/又は顔料を含有する素材から選ばれることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の太陽光発電パネルの設置ユニット。
  5. 前記設置台が、前記空洞内部の浮力によって前記水上に浮かべて設置するフロート、又は前記空洞内部に流動体が入れられて前記陸上又は前記建築物上に設置する錘であることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の太陽光発電パネルの設置ユニット。
  6. 前記設置台が、前記橋梁バーを架け渡して固定しつつ少なくとも一部を嵌めている単数又は複数の溝を、有していることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の太陽光発電パネルの設置ユニット。
  7. 前記設置台が、前記太陽電池素子からなるセルを異なる数有する前記太陽光発電パネルの種類に応じたそれらの長さ及び/又は幅に対応して、前記橋梁バーを架け渡しできる複数の前記溝を、有していることを特徴とする請求項6に記載の太陽光発電パネルの設置ユニット。
  8. 前記設置台が、単数の、又は独立した複数の空洞室を有していることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の太陽光発電パネルの設置ユニット。
  9. 前記設置台が、隣り合う設置台に互いに段違いに連結できる鍔を、短辺側面及び/又は長辺側面に、有していることを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載の太陽光発電パネルの設置ユニット。
  10. 前記設置台の側面に、少なくとも一部が湾曲形状及び/又は波形状である防波部が、設けられていることを特徴とする請求項1〜9の何れかに記載の太陽光発電パネルの設置ユニット。
  11. 前記設置台が、前記橋梁バーを架け渡して固定しつつ少なくとも一部を嵌めている単数又は複数の溝の底の内空面へ向いて窪んだ穴、及び/又は底面から天井部の内空面へ向いて窪んだ穴を有していることを特徴とする請求項1〜10の何れかに記載の太陽光発電パネルの設置ユニット。
  12. 複数の前記太陽光発電パネルが横梁で支えられつつ繋げられてパネル列をなし、
    前記パネル列に沿って複数の前記設置台が設置台連結バーで繋がれて設置台連結列をなしつつそれらの溝に夫々前記橋梁バーが嵌り、
    前記設置台連結列の夫々の末端で、それらに直交するように別な前記設置台が、設置台架橋バーで架橋されて設置台架橋列をなしつつ前記設置台連結バーを固定していることを特徴とする請求項6に記載の太陽光発電パネルの設置ユニット。
  13. 前記設置台の少なくとも上部の露出表面に、滑り止めが設けられていることを特徴とする請求項1〜12の何れかに記載の太陽光発電パネルの設置ユニット。
  14. 請求項1〜13の何れかに記載の太陽光発電パネルの設置ユニットが、複数繋げられていることを特徴とする太陽光発電アレイ。
  15. 前記設置台が、前記空洞内部を空にして密閉していることによる浮力で前記水上に浮かべて設置するフロートとなって、繋がっていることにより、水上設置桟橋となっており、
    又は前記設置台が、前記空洞内部に入れられた流動体を封入していることによる重量で前記陸上又は前記建築物上に設置する錘となって、繋がっていることにより、陸上又は建物設置支持枠となっている
    ことを特徴とする請求項14に記載の太陽光発電アレイ。
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