JP2020093139A - 遊技機 - Google Patents

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鉉 岡村
吉大 橋本
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Abstract

【課題】発光演出を好適に行うことができる遊技機を提供する。【解決手段】遊技盤ユニットを構成する背面ブロック80bには、遊技状況に応じて所定の動作を行うことにより特別演出を行う可動演出装置300が設けられている。可動演出装置300は、発光基板が内蔵された回転ユニット350を備えており、この回転ユニット350が図柄表示装置253の前方となる演出位置にて時計回り方向に回転する構成となっている。発光基板には、回転ユニット350の回転中心軸線方向に見て当該回転中心軸線と交差する方向に並ぶようにして複数の発光体が実装されている。回転ユニット350が回転している場合に、当該回転ユニット350の回転に応じて発光体の発光態様を切り替えることにより、図柄表示装置253の前方に設けられた可動ユニット320の動作領域に光の残像を利用した所定の画像が表示される。【選択図】 図14

Description

本発明は、遊技機に関するものである。
パチンコ機やスロットマシン等の遊技機には、遊技機前方から視認可能となる部位に配され、遊技の進行に伴って表示態様が変化する発光部が設けられているものがある。これら発光部には、遊技進行等に応じて表示態様を様々に変化させることで遊技中の演出効果を高める機能が付与されている(例えば特許文献1)。
特開2004−24447号公報
しかしながら、上述した発光部を用いた演出効果を発揮させる上で当該演出に係る構成に未だ改善の余地がある。
本発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、発光演出を好適に行うことができる遊技機を提供することを目的とするものである。
本発明は、
回転可能に保持され回転中心軸線と交差する方向に延びる可動体及び前記可動体を回転させる駆動部を有する可動演出装置と、
遊技進行に応じて前記可動演出装置を制御することにより遊技演出を行う制御手段と
を備え、
前記可動体には、当該可動体の回転中心軸線からの距離が異なるようにして配設された複数の発光部を有する発光手段が設けられており、
前記制御手段は、
前記可動体を回転させるようにして前記駆動部の駆動制御を行う駆動制御手段と、
前記可動体が回転している場合に当該可動体の回転位置又は回転周期に応じて前記発光手段の発光態様を切り替えることにより、当該可動体の動作領域に光の残像を利用して所定の画像を表示させる発光制御手段と
を有し、
前記可動体の回転位置を検出する回転位置検出手段を備え、
前記発光制御手段は、
前記可動体が一定速度で回転する所定の回転状態となっている場合に、前記回転位置検出手段によって前記可動体が所定位置にあることが検出されたことに基づいて前記所定の画像を表示すべく所定の発光制御を開始する開始手段と、
前記開始手段によって前記所定の発光制御が開始された場合に、前記可動体が1回転するのに要する所要期間に応じて設定された所定の制御期間に亘って前記発光制御を継続する継続手段と
を有し、
前記可動体が一定速度で回転する所定の回転状態となっている状況下において前記所定の発光制御が開始される前に、前記回転位置検出手段からの情報に基づいて前記可動体が1回転するのに要した回転期間を把握する把握手段と、
前記把握手段により把握された回転期間が前記所要期間に基づいて設定された監視基準期間を上回っていることが確認された場合に、当該把握された回転期間に基づいて前記発光制御手段による発光態様の更新周期を補正する更新周期補正手段と
を備え、
前記更新周期補正手段は、前記所定の回転状態となっている状況下において前記所定の発光制御が開始される前に前記補正を行う構成となっていることを特徴とする。
発光演出を好適に行うことができる。
第1の実施の形態におけるパチンコ機を示す正面図である。 パチンコ機を前方から見た斜視図である。 パチンコ機の主要な構成を展開して示す斜視図である。 パチンコ機の主要な構成を展開して示す斜視図である。 内枠の構成を示す正面図である。 遊技盤ユニットの構成を示す正面図である。 遊技盤ユニットを前方から見た斜視図である。 遊技盤ユニットを背面側から見た斜視図である。 内枠の構成を示す背面図である。 パチンコ機の背面図である。 裏パックユニットを示す正面図である。 遊技盤ユニットの正面図である。 遊技盤の正面図である。 背面ブロックの正面斜視図である。 背面ブロックの正面図である。 (a)可動演出装置を示す正面斜視図、(b)可動演出装置を示す背面斜視図である。 可動演出装置を正面側から見た分解斜視図である。 可動演出装置を背面側から見た分解斜視図である。 可動演出装置の動作態様を示す概略図である。 (a)回転ユニットの正面図、(b)回転ユニットの背面図である。 回転ユニットの分解斜視図である。 (a)図20のA−A線部分断面図、(b)図20のB−B線部分断面図である。 光路形成体を示す概略図である。 特別演出に係る電気的構成を示すブロック図である。 報知・演出制御装置のMPUにて実行される特別演出用駆動制御処理を示すフローチャートである。 報知・演出制御装置のMPUにて実行される特別演出用発光制御処理を示すフローチャートである。 (a)第1発光制御処理を示すフローチャート、(b)第2発光制御処理を示すフローチャートである。 特別演出の流れを示すタイミングチャートである。 特別演出に係る画像の表示態様を示す概略図である。 第2の実施の形態における回転ユニットを示す概略図である。 第3の実施の形態における回転ユニットを示す概略図である。 第4の実施の形態における回転ユニットを示す概略図である。 第5の実施の形態における回転ユニットを示す概略図である。 (a)第6の実施の形態における電気的構成を示す概略図、(b)回転接続用コネクタを示す概略図、(b)回転接続用コネクタの変形例を示す概略図である。 (a)第7の実施の形態における回転ユニットを示す概略図、(b)導光部の形状の違いを示す概略図である。 第8の実施の形態における回転ユニットを示す概略図である。 第9の実施の形態における回転ユニットを示す概略図である。 第10の実施の形態における回転ユニットを示す概略図である。 (a)回転ユニットを正面から見た概略図、(b)仮想表示面を示す概略図である。 (a)第11の実施の形態における報知・演出制御装置のMPUにて実行される更新モード切替処理を示すフローチャート、(b)遊技の流れを示すタイミングチャートである。 (a1)第1更新モードにおける発光部と更新周期との関係を示す概略図、(a2)第1更新モードにおける最小表示領域を示す概略図、(b1)第2更新モードにおける発光部と更新周期との関係を示す概略図、(b2)第2更新モードにおける最小表示領域を示す概略図、(c)更新モードの変化に伴う画像の変化を例示した概略図である。 (a)仮想表示面にてスクロール表示される画像を例示した概略図、(b)第12の実施の形態における発光態様と更新モードとの関係を示す概略図である。 (a)回転状況等に応じた画像表示位置の違いを例示した概略図、(b)第13の実施の形態における報知・演出制御装置のMPUにて実行される回転状況監視用処理を示すフローチャートである。 (a)実測期間と監視結果との関係を示す概略図、(b)異常発生用処理を示すフローチャートである。 更新期間の変更を例示した概略図である。 第14の実施の形態における報知・演出制御装置のMPUにて実行される更新期間設定処理を示すフローチャートである。 第15の実施の形態における情報記憶用のフォーマットを示す概略図である。
<第1の実施の形態>
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の第1の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の正面図、図2はパチンコ機10を正面側から見た斜視図、図3及び図4はパチンコ機10の主要な構成を展開して示す斜視図である。なお、図3では便宜上パチンコ機10における遊技領域内の構成を省略している。
図1に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に取り付けられた遊技機主部12とにより構成されている。
図2に示すように、外枠11は長尺状のフレーム材を四辺に連結し構成されるものであって全体として矩形枠状をなすように形成されている。この外枠11を島設備に取り付け固定することにより、パチンコ機10が遊技ホールに設置される。なお、パチンコ機10において外枠11は必須の構成ではなく、遊技ホールの島設備等に外枠11が備え付けられた構成としてもよい。
遊技機主部12は、外枠11によって開閉可能な状態で支持されている。具体的には、外枠11における上枠部と左枠部との連結部分に上側支持用金具17が固定されており、さらに外枠11における下枠部と左枠部との連結部分に下側支持用金具18が設けられている。これら上側支持用金具17及び下側支持用金具18により支持機構が構成され、当該支持機構により外枠11に対して遊技機主部12がパチンコ機10の正面視で左側を回動基端側、右側を回動先端側としてパチンコ機10の前方へ回動可能とされている(図3及び図4参照)。
図3及び図4に示すように、遊技機主部12は、ベース体としての内枠13と、その内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15とを備えている。なお、遊技機主部12のうち内枠13が外枠11に対して回動可能に支持されている。詳細には、遊技機正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として内枠13が前方へ回動可能とされている。
内枠13には、前扉枠14が回動可能に支持されており、遊技機正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として前方へ回動可能とされている。また、内枠13には、裏パックユニット15が回動可能に支持されており、遊技機正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として後方へ回動可能とされている。
(前扉枠14)
次に、前扉枠14について説明する。図1に示すように、前扉枠14は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす合成樹脂製の枠体20を主体に構成されており、内枠13における前面のほぼ全域を覆っている。枠体20の中央部分には後述する遊技領域PEのほぼ全域を前方から視認することができるようにした略楕円状の窓部21が形成されており、その窓部21はガラスユニット22によって同前扉枠14の背面側から塞がれている。
ガラスユニット22は、透明性を有する複数のガラスパネル23と、それらガラスパネル23を保持するガラスホルダとを備えている。ガラスホルダには、ガラスパネル23の保持領域を前後に仕切る仕切り部が形成されており、両ガラスパネル23は仕切り部を挟んで前後に相対向している。つまり、両ガラスパネル23の間に所定の隙間を確保することにより、ガラスパネル23同士の干渉を回避しつつ、それらガラスパネル23によって遊技領域PEをパチンコ機10の正面側から2重に覆った状態となっている。
なお、必ずしも両ガラスパネル23をガラスホルダを用いてユニット化する必要は無く、各ガラスパネル23を枠体20に対して個々に取り付ける構成としてもよい。更には、ガラスパネルの枚数は任意であり、1枚としてもよいし、3枚以上としてもよい。但し、安全性及び防犯性向上に鑑みれば、複数のガラスパネルを採用し、それら各ガラスパネルを所定の隙間を挟んで前後に対向させることが好ましい。因みに、ガラスパネルに代えて透明性を有する合成樹脂性のパネル部材を採用することも可能である。
ガラスユニット22(詳しくは窓部21)の周囲には、各種ランプ等の発光手段が設けられている。例えば、窓部21の周縁に沿ってLED等の発光手段を内蔵した環状電飾部26が設けられている。環状電飾部26では、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯や点滅が行われる。また、環状電飾部26の中央であってパチンコ機10の最上部にはエラー等の不具合が発生した場合に点灯するエラー表示ランプ部27が設けられ、さらにその左右には賞球払出中に点灯する賞球ランプ部28が設けられている。また、左右の賞球ランプ部28に近接した位置には、遊技状態に応じた効果音やBGM等などが出力されるスピーカ部29が設けられている(図3参照)。
前扉枠14(枠体20)における窓部21の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部31と下側膨出部32とが上下に並設されている。上側膨出部31内側には上方に開口した上皿33が設けられており、下側膨出部32内側には同じく上方に開口した下皿34が設けられている(図2参照)。上皿33は、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら後述する遊技球発射機構へ導くための機能を有する。また、下皿34は、上皿33内にて余剰となった遊技球を貯留する機能及び遊技球発射機構によって発射された遊技球のうち遊技領域PE(図3参照)に到達しなかった遊技球が遊技者に戻された場合に当該排出された遊技球を貯留する受け皿としての機能を有する。
上側膨出部31にて上皿33よりも手前側となる部分には、遊技者によって操作される操作ボタン35が配設されている。この操作ボタン35が操作されることにより後述する操作対応の演出(例えば可動演出装置を用いた特別演出)等が実施されることとなる。
下側膨出部32の右方には、手前側へ突出するようにして遊技球発射ハンドル41が設けられている。遊技球発射ハンドル41が操作されることにより、後述する遊技球発射機構から遊技球が発射される。なお、遊技球の発射速度は、遊技球発射ハンドル41の操作量(回動量)が大きくなるに従って速くなり、この操作量が遊技者により調整されて所定の量となった場合に遊技球が遊技領域PEへ到達することとなる。
図3に示すように、前扉枠14の背面には、通路形成ユニット45が取り付けられている。通路形成ユニット45は、合成樹脂により成形されており、上皿33に通じる前扉側上皿通路と、下皿34に通じる前扉側下皿通路とを有してなる。通路形成ユニット45において、その上側隅部には後方に突出し上方に開放された受口部が形成されており、当該受口部を仕切壁によって左右に仕切ることで前扉側上皿通路の入口部分と前扉側下皿通路の入口部分とが区画形成されている。前扉側上皿通路及び前扉側下皿通路は上流側が後述する遊技球分配部に通じており、前扉側上皿通路に入った遊技球は上皿33に導かれ、前扉側下皿通路に入った遊技球は下皿34に導かれる。
前扉枠14の背面における回動基端側には、その上端部及び下端部に突起軸が設けられている。これら突起軸は内枠13に対する組付機構を構成する。
次に、図5に基づき内枠13について詳細に説明する。図5は内枠13の正面図である。なお、図5においては図3と同様に便宜上パチンコ機10の遊技領域PE内の構成を省略している。
(内枠13)
内枠13は、外形が外枠11と同様に略矩形状をなす内枠ベース体50を主体に構成されている。内枠ベース体50の高さ寸法は、外枠11の高さ寸法よりも若干小さく設定されている。また、内枠ベース体50は外枠11の上枠部に寄せて配置され、外枠11の下枠部と内枠ベース体50との間には若干の隙間が形成されている。外枠11にはこの隙間を塞ぐようにして幕板が装着されている。幕板は、内枠ベース体50(詳しくはその下端部)の下方に配置されており、内枠13が外枠11に対して閉じられた状態では内枠ベース体50が幕板の上に載ることとなる。なお、幕板と内枠ベース体50との間に相互干渉の防止等を目的として若干のクリアランスを設けてもよい。
内枠ベース体50の前面における回動基端側(図5の左側)には、その上端部及び下端部に支持金具71,72が取り付けられている。図示は省略するが、支持金具71,72は軸部を有しており、それら軸部に前扉枠14に設けられた軸受け部が挿入されることにより、内枠13に対して前扉枠14が回動可能に支持されている。
内枠ベース体50の回動先端側(図5の右側)には、内枠13や前扉枠14を施錠状態とするための施錠装置75が配設されている。施錠装置75は内枠ベース体50の右端部(後述する縦フレーム部材)に沿うようにして上下に延びており、その長手方向(上下方向)に散在して配置された前扉用鉤部材76を有している。内枠ベース体50には前扉枠14の背面に設けられた鉤受け部材49(図3参照)を内枠13の正面側に突出させるためのスリットが各前扉用鉤部材76にそれぞれ対応するようにして形成されている。それらスリットを通じて突出した鉤受け部材49が、前扉用鉤部材76に係止されることによって、前扉枠14が内枠13に対して開放不能に施錠される。また、施錠装置75は、内枠13の後方側に延出する内枠用鉤部材77を有している。これら内枠用鉤部材77が外枠11に固定された鉤受け部材19に引っ掛かることにより遊技機主部12が外枠11に対して閉じた状態で施錠される。
内枠ベース体50(施錠装置75)には、施錠装置75の解錠操作を行うためのシリンダ錠78が設置されている。シリンダ錠78は施錠装置75の主要部分を構成する施錠ユニット(各鉤部材76,77や連動杆等)とは別体で設けられており、当該施錠ユニットと隣接して配置されている。シリンダ錠78の鍵穴に差し込んだキーを右(時計回り)に回すと内枠13に対する前扉枠14の施錠が解除され、シリンダ錠78の鍵穴に差し込んだキーを左(反時計回り)に回すと外枠11に対する内枠13の施錠が解除されるように構成されている。
内枠ベース体50の中央部分には遊技盤ユニット80を収容する収容凹部51が形成されている。収容凹部51は遊技盤ユニット80の外形に合わせて遊技機後方に窪んでおり、遊技盤ユニット80はこの収容凹部51に遊技機前方から嵌まった状態で手動式のロック機構によって固定されている。収容凹部51の底部には、略矩形状の窓孔52が形成されており、この窓孔52を通じて遊技盤ユニット80の背面構成(後述する背面ブロック80b)が内枠13の後方に突出している。なお、この窓孔52については、内枠ベース体50に装着された遊技盤ユニット80によってそのほぼ全域が遊技機前方から覆われた状態となっている。
(遊技盤ユニット80)
遊技盤ユニット80は、透明な合成樹脂材料からなる板材を主体として形成された遊技盤80aと、遊技盤80aの背面側に設けられ、後述する各種遊技部品(可変表示装置、制御装置、可動式の演出機構、発光可能な装飾部材等)がベース体251に搭載されてなる背面ブロック80bとが一体化されてなり、背面ブロック80bの前面部分が遊技盤80aを通じて視認可能となっている。
遊技盤80aの前面には遊技球が流下する上述した遊技領域PEが形成されている。既に説明したように遊技領域PEはガラスユニット22(詳しくは後側のガラスパネル23)によって覆われている。ガラスユニット22は、後側のガラスパネル23と遊技盤80aの前面との隙間が遊技球の直径よりも僅かに大きくなるように、すなわち遊技領域PEを流下する遊技球が同遊技領域PEの同一箇所にて前後に並ばないように配置されている。これにより、遊技領域PEでの球詰まりを抑制している。なお、遊技盤80a(詳しくは板体)は合成樹脂製に限定されるものではなく、木製とすることも可能である。
以下、図6〜図8に基づき遊技盤ユニット80(特に遊技盤80aの遊技領域PEに配された各種構成)について説明する。図6は遊技盤ユニット80の正面図、図7は遊技盤ユニット80を前方から見た斜視図、図8は遊技盤ユニット80を後方から見た斜視図である。なお、図7においては遊技盤80aを通じて視認可能となる構成についても2点差線によって表示し、実際に遊技盤ユニット80を見た場合の概観に近い状態としている。
遊技盤80aには、自身の厚さ方向(前後方向)に貫通する大小複数の開口が形成されている。図6に示すように、各開口には、一般入賞口81、可変入賞装置82、作動口83a,83b、スルーゲート84等がそれぞれ配設されている。一般入賞口81、可変入賞装置82及び作動口83a,83bに遊技球が入ると、それら遊技球が各入球部に対応して設けられた検知センサ(図示略)により検知され、その検知結果に基づいて所定数の賞球(遊技球の払い出し)等の特典が遊技者に付与される。その他に、遊技盤80aの最下部にはアウト口89が設けられており、各種入球部等に入らなかった遊技球はアウト口89を通って遊技領域PEから排出される。以下の説明では、アウト口89への遊技球の入球と明確に区別するために、一般入賞口81、可変入賞装置82、作動口83a,83bへの遊技球の入球を「入賞」とも表現する。
また、遊技盤80aには、遊技球の流下経路を適宜分散,調整等するために多数の釘が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。これら釘や風車等の各種構成によって遊技球の流下経路が分化され、上述した一般入賞口81等への入賞が適度な確率で発生するように調整されている。
遊技盤80aの中央には中央開口85が形成されており、この中央開口85を遊技盤80aの背面側から覆うようにして透明な開口カバー86が取り付けられている。この中央開口85の背後には、背面ブロック80bに属する可変表示ユニット252等が位置しており、遊技機前方から当該中央開口85(開口カバー86)を通じて可変表示ユニット252等を視認可能となっている。なお、図6においては説明の便宜上、開口カバー86を二点鎖線によって表示し、可変表示ユニット252が視認可能な状態を示している。
中央開口85の周辺に作動口83a,83bやスルーゲート84等が配設されている。作動口83a,83bは、可変表示ユニット252の下方に配設された上作動口83aと、上作動口83aの直下に配設された下作動口83bとによって構成されており、特に下作動口(抽選契機入球部)83bには、開閉式の入球補助装置(入球補助手段)又は開閉部材(開閉手段)としての電動役物91が設けられている。電動役物91は、左右一対の可動片と同可動片を駆動させるソレノイド式の駆動部とを有してなり、下作動口83bへの入球が可能又は容易となる開状態(補助状態)と、同入球が不可又は困難となる閉状態(非補助状態)とに切替可能となっている。
この下作動口83bよりも上流側(詳しくは可変表示ユニット252の側方)には上記スルーゲート84が配置されており、遊技球のスルーゲート84の通過をトリガとした抽選にて当選となった場合には、電動役物91が所定時間だけ閉状態から開状態に切り替えられることとなる。
なお、上作動口83aへの入球が発生した場合には3個の遊技球の払出が実行され、下作動口83bへの入球が発生した場合には4個の遊技球の払出が実行されるが、遊技球の払出個数は上記のものに限定されることはない。但し、上作動口83aに対する下作動口83bの有利性を高める上では、上作動口83aに係る払出個数よりも下作動口83bに係る払出個数を多く設定することが好ましい。
可変入賞装置(特別入球装置又は特別入球手段)82には、遊技盤80aの背面側へと通じる大入賞口が形成されているとともに、当該大入賞口を開閉する開閉部材(開閉手段)としての開閉扉が設けられている。開閉扉は、遊技球の入球が可能又は容易となる開状態(補助状態)と、同入球が不可又は困難となる閉状態(非補助状態)とに切替可能となっている。また、同開閉扉は、遊技盤80aの背面側に設けられた可変入賞駆動部(詳しくはソレノイド)と連結されており、通常時においては開閉扉は閉状態のまま維持され、内部抽選において開閉実行モード(開閉実行状態)への移行に当選した場合に(大当たり:通常の遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態への移行に当選した場合に)開状態に切り替えられるようになっている。
ここで、開閉実行モードとは、大当たり当選となった場合に移行することとなるモードである。当該開閉実行モードにおける可変入賞装置82の開放態様としては、例えば所定時間(例えば30sec)の経過又は所定個数(例えば10個)の入賞を1ラウンドとして、複数ラウンド(例えば16ラウンド)を上限とした開閉扉の開放が繰り返されるように設定されている。
ここで、可変表示ユニット252について補足説明する。可変表示ユニット252は、作動口83a,83bへの入賞をトリガとして図柄を可変表示(変動表示)する図柄表示装置253を有している。図柄表示装置253は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置によりその表示内容が制御される。図柄表示装置253の表示画面253aにおいては、例えば上、中及び下に並べて図柄が表示され、これらの図柄が左右方向にスクロールされるようにして変動表示されるようになっている。そして、大当たりに当選した場合には、予め設定されている有効ライン上に所定の組み合わせの図柄が停止表示され、上記開閉実行モード(特別遊技状態又は大当たり)に移行することとなる。なお、図柄表示装置253については必ずしも液晶表示装置である必要はなく、ドットマトリクスや7セグタイプの表示装置であってもよい。
遊技盤80aには、中央開口85を囲むようにしてセンターフレーム95が設けられている。センターフレーム95は、遊技盤80a(詳しくは板体)に対してその前面側から固定されており、このように固定された状態では遊技盤80aの前面から起立した状態となることで当該センターフレーム95と上記ガラスユニット22との間の隙間寸法が遊技球の直径寸法よりも小さくなるように構成されている。これにより、遊技領域PEを流下する遊技球が図柄表示装置253に衝突することが回避され、且つ遊技領域PEを流下する遊技球の流下経路が可変表示ユニット252(詳しくはセンターフレーム95)を右側から迂回するルートと、左側から迂回するルートに大別されている。
センターフレーム95の下部を構成している枠部の上面には、遊技球が左右に転動可能なステージ部が形成されている。センターフレーム95の左右の左枠部に形成された流入口から流入した遊技球は、同じくセンターフレーム95に形成されたワープ通路を通じてステージ部上に排出される。ステージ部については、当該ステージ部に到達した遊技球が比較的上作動口83aへと流入しやすくなるように構成されており、このステージ部上での遊技球の動きに対する遊技者の注目度向上に貢献している。
なお、本実施の形態においては上述したように透明な開口カバー86によって中央開口85を覆っており、ステージ部上に到達した遊技球が背面ブロック80b(可変表示ユニット252)側へ移動しないように規制されている。
また、センターフレーム95の下部を構成している枠部の前面には、第1保留ランプ部98a及び第2保留ランプ部98bが設けられている。左側の第1保留ランプ部98aは、上作動口83aに対応しており遊技球が上作動口83aを通過した回数は最大4回まで保留され第1保留ランプ部98aの点灯によってその保留数が表示されるようになっている。右側の第2保留ランプ部98bは、下作動口83bに対応しており、遊技球が下作動口83bを通過した回数は最大4回まで保留され第2保留ランプ部98bの点灯によってその保留数が表示されるようになっている。
作動口83a,83bは、中央開口85(可変表示ユニット252)寄りとなる位置に配置されている。作動口83a,83bへの入賞をトリガとして特別遊技状態に移行し得るため、遊技者は作動口83a,83bに入賞するか否かに注目するとともに、特別遊技状態に移行するか否かを把握するため図柄表示装置253に注目するものと考えられる。作動口83a,83bを可変表示ユニット252寄りに設けたことは、遊技者が注目したい箇所を可変表示ユニット252周辺に集中させるための工夫である。
遊技盤80aにおける右側の端部(後述する遊技盤ユニット80の回動先端部)には後述する誘導レール100とともに遊技領域PEを区画形成する遊技領域区画部材99が配設されている。遊技領域区画部材99には、主表示ユニット87や誘導レール100に沿って飛翔した遊技球が衝突するストッパ部材が配設されている。ストッパ部材は誘導レール100の先端付近に配置された緩衝部材であり、当該ストッパ部材に衝突した遊技球はその勢いが弱められた後、遊技領域PEを流下することとなる。つまり、ストッパ部材には衝突した遊技球の勢いを弱める減勢機能が付与されている。
ここで、主表示ユニット87について補足説明する。主表示ユニット87は遊技領域区画部材99に埋設されており、その一部がガラスユニット22と対向するように配置されている。この対向している部分には、所定の絵柄等が表示される主表示部が設けられている。主表示ユニット87については、後述する主制御装置に電気的に接続されており、主表示部の表示内容は当該主制御装置によって制御される構成となっている。
主表示部は、上作動口83aへの入賞に基づいた抽選結果を表示する上作動口用表示部と、下作動口83bへの入賞に基づいて行われた抽選結果を表示する下作動口用表示部とを有してなる。上作動口用表示部では、上作動口83aへの入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、上作動口83aへの入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。上作動口83aへの入賞に基づく内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した当選結果であった場合には、上作動口用表示部にて変動表示が停止され、停止結果として所定の絵柄が表示された後に、上記開閉実行モードへ移行される。
下作動口用表示部では、下作動口83bへの入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、下作動口83bへの入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。下作動口83bへの入賞に基づく内部抽選の結果が大当たりに対応した当選結果であった場合には、下作動口用表示部にて変動表示が停止され、停止結果として所定の絵柄が表示された後に、その結果に応じて上記開閉実行モードへ移行される。
ここで、いずれかの作動口83a,83bへの入賞に基づいて、対応する作動口用表示部にて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示し上記変動表示が停止されるまで(詳しくは確定表示が終了するまで)が遊技回の1回に相当する。但し、遊技回の1回は、上記の内容に限定されることはなく、例えば、単一の表示領域が設けられ、いずれの作動口83a,83bへの入賞が発生したとしてもその単一の表示領域にて変動表示が行われる構成においては、当該単一の表示領域にて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示した状態で上記変動表示が停止されるまでを遊技回の1回とすることも可能である。
また、主表示ユニット87の主表示部には上記両表示部以外に、スルーゲート84への入賞に基づいた抽選結果を表示するスルーゲート用表示部が併設されている。スルーゲート用表示部では、スルーゲート84への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、スルーゲート84への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。スルーゲート84への入賞に基づく内部抽選の結果が電役開放状態への移行に対応した当選結果であった場合には、スルーゲート用表示部にて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、電役開放状態へ移行する。電役開放状態では、下作動口83bに設けられた上記電動役物91が所定の態様で開放される。
更に、本実施の形態においては遊技球がスルーゲート84を通過した回数は最大4回まで保留される構成が採用されているが、主表示ユニット87の主表示部にはその保留個数を表示する保留数用表示部が設けられている。
以上詳述した主表示部については、前扉枠14のガラスユニット22を通じてパチンコ機10前方から視認可能となっているとともに、これら各種表示部の前方を遊技球が移動することが回避されているため、その視認性が担保されている。
再び図5を用いて内枠13の構成について説明すれば、内枠ベース体50における遊技盤ユニット80の下方には、上記遊技球発射ハンドル41の操作に基づいて遊技領域PEへ遊技球を発射する遊技球発射機構110が設けられている。
(遊技球発射機構110)
遊技球発射機構110は、所定の発射待機位置に配置された遊技球を打ち出すソレノイド111と、同ソレノイド111によって打ち出された遊技球の発射方向を規定する発射レール112と、上記発射待機位置に遊技球を供給する球送装置113と、それら各種構成111〜113が装着されているベースプレート114とを主要な構成として備えており、同ベースプレート114が内枠ベース体50に固定されることで、同内枠ベース体50に対して一体化されている。
発射レール112は、遊技盤80a側に向けて上り傾斜となるように、斜めに傾いた状態でベースプレート114に固定されている。発射レール112には断面略V字状の溝部が形成されており、その溝状部分に遊技球が嵌ることにより当該遊技球の前後位置が規定されるように構成されている。
発射レール112の下流側の端部(すなわち下端部)寄りとなる位置には、球送装置113から供給された遊技球を上述した発射待機位置に留める球ストッパが配されている。球ストッパよりも更に下流側となる位置に、上記ソレノイド111が配置されている。
ソレノイド111は、後述する電源・発射制御装置に対して電気的に接続されている。その電源・発射制御装置からの電気的な信号の出力に基づいてソレノイド111の出力軸が伸縮方向に往復動することにより、発射待機位置に置かれた遊技球が遊技盤80a側、詳しくは遊技盤80aに装着された誘導レール100に向けて打ち出される。
誘導レール100は、遊技盤80a(詳しくは板体の前面)に固定された遊技領域区画部材99とともに遊技領域PEを同遊技領域PEの外形が略円形状となるように区画形成している。また、誘導レール100は、遊技球の直径よりも大きな隙間を隔てて対峙するように配置された内レール101及び外レール102からなり、それら両レール101,102によって一条の誘導通路103が区画形成されている。誘導通路103は、発射レール112の先端側(斜め下方)に開放された入口部分104と、遊技領域PEの上部に位置する出口部分105とを有している。ソレノイド111の動作に基づいて発射された遊技球は、発射レール112→誘導レール100(入口部分104→出口部分105)の順に移動することにより遊技領域PEに導かれる。なお、遊技盤80aにおいて出口部分105の先側、詳しくは内レール101の先端付近には、遊技領域PEに到達した遊技球の同誘導通路103内への逆戻りを防止する逆戻り防止部材106が取り付けられており、先んじて遊技領域PEに至った遊技球によって後続する遊技球の打ち出しが妨げられることを抑制している。
誘導レール100を構成している各レール101,102は、遊技領域PEの略中央部分を中心とする円弧状をなしている。このため、誘導通路103を通過する遊技球は、自身に発生する遠心力により外レール102に沿って、すなわち外レール102に接触したまま移動(摺動又は転動)しやすくなっている。つまり、遊技領域PEへと遊技球を届けるようにして遊技球を発射した場合には誘導通路103において外レール102に沿った領域が実質的に遊技球が通過する通過領域(通過経路)を構成し、内レール101に沿う領域については実質的に遊技球が通過しない領域となる。
同図5に示すように、誘導レール100及び発射レール112は、同誘導レール100の入口部分104と発射レール112の先端部分とが遊技盤80aの下端縁を挟んで斜めに対峙するように配置されている。つまり、それら両レール100,112は、同誘導レール100の入口部分104と発射レール112の先端部分とが遊技盤80aの下端縁近傍にて左右にずれるようにして配置されている。これにより両レール100,112を遊技盤80aの下端縁に近づけつつ、誘導レール100の入口部分104と発射レール112との間には所定間隔の隙間を形成している。
このようにして形成された隙間よりも下側にはファール球通路が配設されている。ファール球通路は前扉枠14の通路形成ユニット45に一体成形されている。仮に遊技球発射機構110から発射された遊技球が遊技領域PEまで至らずファール球として誘導通路103内を逆戻りする場合には、それらファール球が上記隙間を介してファール球通路内に入ることとなる。ファール球通路は前扉側下皿通路に通じており、ファール球通路に入った遊技球は図1に示した下皿34に排出される。これにより、ファール球と次に発射される遊技球との干渉が抑制される。
遊技盤80aの左端部には外レール102を側方から覆うようにしてレールカバー107が設けられている。遊技盤ユニット80については、製造時やメンテナンス作業時に単体で取り扱われることが多く、この際に外レール102が遊技台等に衝突し得る。レールカバー107はこのような事情に鑑みて搭載された部材であり、外レール102が上記要因等によって変形することを防止する保護機能が付与されている。
内枠ベース体50において発射レール112の左方(詳しくは前扉枠14を支持している側)には内枠ベース体50を前後方向に貫通する貫通孔が形成されており、この貫通孔に通路形成部材121が配設されている。通路形成部材121は、内枠ベース体50に対してねじ止めされており、本体側上皿通路122と本体側下皿通路123とを有している。それら本体側上皿通路122及び本体側下皿通路123の上流側は、後述する遊技球分配部に通じている。また、通路形成部材121の下方には前扉枠14に取り付けられた通路形成ユニット45の受口部が入り込んでおり、本体側上皿通路122の下方には前扉側上皿通路が配置され、本体側下皿通路123の下方には前扉側下皿通路が配置されている。
内枠ベース体50において通路形成部材121の下方には、本体側上皿通路122及び本体側下皿通路123を開閉する開閉部材124が取り付けられている。開閉部材124は本体側上皿通路122及び本体側下皿通路123を閉鎖する前方位置に付勢されており、前扉枠14が開放された場合には、この付勢力によって各開閉部材124が閉状態となることで、各通路122,123からの遊技球の脱落が回避されることとなる。これに対し、前扉枠14を閉じた状態では、前扉枠14の通路形成ユニット45に設けられた受口部により付勢力に抗して開閉部材124が押し開けられる。この状態では、本体側上皿通路122と前扉側上皿通路とが連通し、さらに本体側下皿通路123と前扉側下皿通路とが連通する。
次に、図8及び図9に基づき内枠13(内枠ベース体50及び遊技盤ユニット80)の背面構成について説明する。図9は内枠13の背面図である。
図9に示すように内枠ベース体50の背面における回動基端側(図9の右側)には、軸受け金具132が取り付けられている。軸受け金具132には、上下に離間させて軸受け部133が形成されており、これら軸受け部133により内枠13に対して裏パックユニット15が回動可能に取り付けられている。また、内枠ベース体50の背面には、裏パックユニット15を閉じた状態で同内枠ベース体50に固定するための固定レバー134が複数設けられている。
既に説明したように内枠ベース体50における収容凹部(遊技盤収容部)51の底部分には内枠ベース体50の厚さ方向に貫通し同内枠ベース体50の背面側に開放された窓孔52が形成されており、その窓孔52が収容凹部51に収容された遊技盤ユニット80によって内枠13の正面側から覆われている。遊技盤ユニット80(背面ブロック80b)の背面には制御装置等の各種構成が搭載されており、それら各種構成は窓孔52を通じて内枠13の背側に露出した状態となっている。ここで、図8を参照して、遊技盤ユニット80の背面の構成について説明する。
既に説明したように遊技盤80aの背面には、背面ブロック80bが取り付けられている。背面ブロック80bは、遊技盤80a側に開放された略箱状のベース体251を有してなり、このベース体251が遊技盤80aの背面に固定されることで、遊技盤80aと背面ブロック80bとが一体化されている。
ベース体251の前面側は、可動式の演出機構や発光可能な装飾部材等の配置領域となっており、その背面側はそれら各種構成を制御する制御装置や上記可変表示ユニット252(図柄表示装置253)の配置領域となっている(図7等参照)。
より具体的には、ベース体251の一部が内枠ベース体50の背面側に突出しており、その突出した部分に対して上述した図柄表示装置253(図7等参照)と、その図柄表示装置253を駆動するための表示制御装置とが取り付けられている。これら図柄表示装置253及び表示制御装置は前後方向(内枠ベース体50の厚さ方向)に図柄表示装置が前側且つ表示制御装置が後側となるように重ねて配置されている。さらに、ベース体251の背面部には、表示制御装置の後方に位置するようにして報知・演出制御装置140が搭載されている。
報知・演出制御装置140は、後述する主制御装置からの指示に従い音声の出力やランプ表示、及び表示制御装置の制御を司る報知・演出制御基板を具備しており、報知・演出制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス141に収容されて構成されている。
報知・演出制御装置140の下方には、ベース体251を後方から覆うようにして主制御装置ユニット160が設けられている。主制御装置ユニット160は、遊技盤ユニット80(詳しくは背面ブロック80b)の背面に固定された合成樹脂製の取付台161と、その取付台161に搭載された主制御装置162とを有している。主制御装置162は、遊技の主たる制御を司る機能(主制御回路)と、電源を監視する機能(停電監視回路)とを有する主制御基板を具備しており、当該主制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス163に収容されて構成されている。
基板ボックス163は、略直方体形状のボックスベース(表ケース体)とこのボックスベースの開口部を覆うボックスカバー(裏ケース体)とを備えている。これらボックスベースとボックスカバーとは封印手段としてのボックス封印部164によって開封不能に連結され、これにより基板ボックス163が封印されている。ボックス封印部164は、基板ボックス163の短辺部に複数設けられ、そのうち少なくとも1つが用いられて封印処理が行われる。
ボックス封印部164はボックスベースとボックスカバーとを開封不能に結合する構成であれば任意の構成が適用できるが、ボックス封印部164を構成する係止孔部に係止ピンを挿入することでボックスベースとボックスカバーとが開封不能に結合されるようになっている。ボックス封印部164による封印処理は、その封印後の不正な開封を防止し、また万一不正開封が行われてもそのような事態を早期に且つ容易に発見可能とするものであって、一旦開封した後でも再度封印処理を行うこと自体は可能である。すなわち、複数のボックス封印部164のうち、少なくとも1つの係止孔部に係止ピンを挿入することにより封印処理が行われる。そして、収容した主制御基板の不具合発生の際や主制御基板の検査の際など基板ボックス163を開封する場合には、係止ピンが挿入されたボックス封印部と基板ボックス163本体との連結部分を切断する。これにより、基板ボックス163のボックスベースとボックスカバーとが分離され、内部の主制御基板を取り出すことができる。その後、再度封印処理する場合は他の係止孔部に係止ピンを挿入する。基板ボックス163の開封を行った旨の履歴を当該基板ボックス163に残しておけば、基板ボックス163を見ることで不正な開封が行われた旨が容易に発見できる。
基板ボックス163と取付台161とは台座封印部165によって開封不能に連結されている。詳しくは、台座封印部165は、ボックス封印部164と同様に係止孔部及び係止ピンを有しており、係止孔部に対して係止ピンが挿入されることで基板ボックス163と取付台161とが分離不能に結合されるようになっている。これにより、基板ボックス163の不正な取り外しが行われた場合に、その事実を把握しやすくなっている。
ベース体251の前面部において遊技盤80aの背面下部と対向している部分には、前記一般入賞口81,可変入賞装置82、作動口83a,83bの遊技盤開口部に対応し且つ下流側で1カ所に集合する回収通路(図示略)が形成されている。これにより、一般入賞口81等に入賞した遊技球は何れも回収通路を介して遊技盤ユニット80の下方に集合する構成となっている。つまり、ベース体251には各種入賞口に入賞した遊技球を回収する機能が付与されている。
遊技盤ユニット80の下方には後述する排出通路が配されており、回収通路によって遊技盤ユニット80の下方に集合した遊技球は排出通路内に導出される。なお、アウト口89についても同様に排出通路に通じており、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球はアウト口89を介して排出通路内に導出される。
また、背面ブロック80bを構成するベース体251には、上述した各入球部用の検知センサとして、上記一般入賞口81に入賞した遊技球を検知する一般入賞口用検知センサと、可変入賞装置82に入賞した遊技球を検知する可変入賞装置用検知センサと、作動口83a,83bに入った遊技球を検知する作動口用検知センサとが装着されており、それら各種検知センサによって入賞検知機構が構成されている。これら各種検知センサは主制御装置162に対して電気的に接続されており、各検知センサから検知情報(検知信号)が同主制御装置162に出力される構成となっている。
次に、図10及び図11に基づき裏パックユニット15について説明する。図10はパチンコ機10の背面図、図11は裏パックユニット15の正面図である。
図10に示すように、内枠13は裏パックユニット15によって後方から覆われている。裏パックユニット15は、裏パックユニット15の本体部としての裏パック201を備えており、当該裏パック201に対して、払出機構部202、排出通路盤及び制御装置集合ユニット204が取り付けられている。
裏パック201は、透明性を有する合成樹脂により成形されており、図11に示すように払出機構部202等が取り付けられるベース部211と、パチンコ機10後方に突出し略直方体形状をなす保護カバー部212とを有してなる。保護カバー部212は左右側面及び上面が閉鎖され且つ下面のみが開放された形状をなし、少なくとも可変表示ユニット252を囲むのに十分な大きさを有する(図10参照)。
ベース部211には、外部端子板(図示略)が設けられている。外部端子板には各種の出力端子が設けられており、これらの出力端子を通じて遊技ホール側の管理制御装置(ホールコンピュータ)に対して各種信号が出力される。また、図11に示すように、ベース部211にはパチンコ機10後方からみて右端部に上下一対の掛止ピン214が設けられており、掛止ピン214を内枠13に設けられた前記軸受け部133に挿通させることで、裏パックユニット15が内枠13に対して回動可能に支持されている。ベース部211には、内枠13に設けられた固定レバー134が挿通される複数の挿通部が形成されており、固定レバー134が挿通部に挿通された状態にてベース部211に後方から当接することにより内枠13に対して裏パックユニット15が固定されている。
ベース部211には、保護カバー部212を迂回するようにして払出機構部202が配設されている。払出機構部202には、裏パック201の最上部に配されているとともに上方に開口したタンク221が設けられており、遊技ホールの島設備から供給される遊技球がそのタンク221に逐次補給される。タンク221の側方には、下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール222が連結され、タンクレール222の下流側には上下方向に延びるケースレール223が連結されている。ケースレール223の最下流部には払出装置224が設けられている。払出装置224より払い出された遊技球は、当該払出装置224の下流側に設けられた図示しない払出通路を通じて、裏パック201のベース部211に設けられた遊技球分配部225に供給される。
遊技球分配部225は、払出装置224より払い出された遊技球を上皿33、下皿34又は後述する排出通路の何れかに振り分けるための機能を有し、内側の開口部が上述した本体側上皿通路122及び前扉側上皿通路を介して上皿33に通じ、外側の開口部が本体側下皿通路123及び前扉側下皿通路を介して下皿34に通じるように形成されている。
ベース部211の下端部には、当該下端部を前後に挟むようにして排出通路盤及び制御装置集合ユニット204が取り付けられている。排出通路盤には、制御装置集合ユニット204と対向する面に後方に開放された排出通路が形成されており、当該排出通路の開放部は制御装置集合ユニット204によって塞がれている。排出通路は、遊技ホールの島設備等へ遊技球を排出するように形成されており、上述した回収通路等から排出通路に導出された遊技球は当該排出通路を通ることでパチンコ機10外部に排出される。
制御装置集合ユニット204は、横長形状をなす取付台241を有し、取付台241に払出制御装置242と電源・発射制御装置243とが搭載されている。これら払出制御装置242と電源・発射制御装置243とは、払出制御装置242がパチンコ機10後方となるように前後に重ねて配置されている。
払出制御装置242においては基板ボックス244内に払出装置224を制御する払出制御基板が収容されており、当該払出制御基板に設けられた状態復帰スイッチ245が基板ボックス244外に突出している。例えば、払出装置224における球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ245が押されると、球詰まりの解消が図られるようになっている。
電源・発射制御装置243は、基板ボックス246内に電源・発射制御基板が収容されている。電源・発射制御基板により、各種制御装置等で要する所定の電源が生成されて出力され、さらに遊技者による遊技球発射ハンドル41の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる。具体的には、遊技球発射機構110を構成しているソレノイド111の駆動制御や球送装置113の駆動制御が実行される。
また、電源・発射制御装置243には電源スイッチ247が設けられている。電源スイッチ247を操作することにより、パチンコ機10の電源を投入状態(オン状態)又は遮断状態(オフ状態)に切り替え可能となっている。
ここで、本パチンコ機10は各種データの記憶保持機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。例えば遊技ホールの営業終了の場合のように通常手順で電源を遮断すると遮断前の状態が記憶保持される。一方、主制御装置162に設けられたRAM消去スイッチ166を押しながら電源を投入すると、RAMデータが初期化されるようになっている。
これら各種スイッチについては、遊技機主部12(内枠13)を開放して内枠13の背面部を露出させることで遊技機正面側から操作可能となる。一方で、上記施錠装置75によって遊技機主部12の開放が規制されている状態では、遊技機正面側からそれら各種スイッチを操作することができない。つまり、上記各種スイッチについては遊技機主部12を閉じた状態では操作されにくくなっており、施錠装置75用のキーを所有していないもの(例えば不正行為者)による遊技機正面側からの操作を困難なものとしている。
既に説明したように、本実施の形態においては、透明な遊技盤80aの背後に、可動式の各種演出装置や発光機能する装飾部材が搭載されてなる背面ブロック80bを設け、遊技盤80aを通じてそれら演出装置等を視認可能としている。以下、図12〜図15を参照して、遊技盤ユニット80の主要な構成について補足説明する。図12は遊技盤ユニット80の正面図、図13は遊技盤80aの正面図、図14は背面ブロック80bの正面斜視図、図15は背面ブロック80bの正面図である。なお、図12においては、遊技盤80aが透明であることを考慮して、遊技盤80aを通じて実際に視認可能となる背面ブロック80bの一部を2点鎖線によって表示している。また、図14及び図15においては説明の便宜上、背面ブロック80bの前面部分に配設されている装飾体等の一部の構成を省略した状態で表示している。
(遊技盤ユニット80)
図12に示すように、背面ブロック80bの一部は遊技領域PEの背後に位置している。これにより、遊技球が流下する遊技領域PEの背後を各種遊技演出用の実行領域として活用することが可能となっている。このような構成によれば、従来周知の木製遊技盤が搭載された遊技機と比較して、遊技盤ユニット80の見栄え向上や演出実行領域の広域化に貢献できる。
また、背面ブロック80bを遊技盤80aの背後に設けることにより、可変表示ユニット252と遊技盤80aとの間のスペースを可動演出装置の設置領域とすることが可能となっており、上述した従来周知の構成と比較して可動演出装置の大型化や動作の多様化を促進できる。詳細については後述するが、本実施の形態においては遊技盤80aと可変表示ユニット252(図柄表示装置253)との間に設けられた可動演出装置に関して特徴的な構成を有している。
図13に示すように、遊技盤80aには、主として遊技球の流下する領域(遊技領域PE)を形成する機能が付与されている。遊技にかかる各種装飾機能や演出機能の向上と遊技領域PEの確保とを両立しようとした場合、前者を優先することで必然的に遊技領域PEが圧迫される。この点、遊技盤80aの前面に遊技球の流下経路の確保や流入口等の確保に係る必要最少限の構成を配置し、演出や装飾にかかる付加的な構成を背面ブロック80b側へ移設することにより、遊技領域PEが圧迫されることを回避している。つまり、遊技盤80a(詳しくは板体)の前面という限られた範囲内で、できるだけ広く遊技領域PEを確保することが可能となっている。
既に説明したように、背面ブロック80bは、可変表示ユニット252等の各種演出装置や報知・演出制御装置140等の各種制御装置が搭載される台座としての機能が付与されたベース体251を有している。図14に示すように、ベース体251は、正面視における外形が遊技盤80aとほぼ同じ大きさとなるように形成され遊技盤80a側(正面側)に開放された略箱状をなす本体部255と、本体部255の開口縁に沿って形成されたフランジ部256とを有してなり、フランジ部256が遊技盤80aの背面に当接した状態で当該遊技盤80aにねじ止めされることにより、遊技盤80aと1ユニット化されている。
本体部255の奥部(底部)には、前後に貫通するようにして、すなわち上記遊技盤80aの中央開口85(図13参照)と連通するようにして開放部が形成されている。上記可変表示ユニット252はこの開放部を塞ぐようにして本体部255の背面部に取り付けられており、当該開放部を通じて図柄表示装置253の表示画面253aが正面側に露出している。また報知・演出制御装置140及び表示制御装置は、後者が前側、前者が後側となるように可変表示ユニット252(詳しくは図柄表示装置253)に対して積層配置されており、更にその下方には、本体部255に対して主制御装置162が取り付けらている(図8等参照)。
図15に示すように、本体部255には、遊技状況に応じて演出を実行する可動式の演出装置(可動演出装置300)が搭載されている。可動演出装置300はベース体251における左枠部261、右枠部262及び上枠部263に沿うようにして配設されており、当該可動演出装置300によって図柄表示装置253の表示画面253aが囲まれている。可動演出装置300は、本体部255により形成された凹み内に収容されており、製造時等に背面ブロック80bが単体で持ち運びされる場合であっても、可動演出装置300がジグ等の他の構成に干渉することが抑制される。
また、左右の枠部261,262及び下枠部264に跨るようにして一連の装飾部材271が配設され、上枠部263に沿うようにして装飾部材272が配設されており、(図12参照)、可動演出装置300がこれら装飾部材271,272の背後に隠れる構成となっている。
装飾部材271,272については光透過性が付与された有色の合成樹脂材料によって形成されており、LED等の発光体が内蔵されている。これら発光体は、報知・演出制御装置140に接続されており、当該報知・演出制御装置140により遊技状況に応じて発光制御が行われることで遊技領域PEの背後にて発光演出が実行されることとなる。
また、装飾部材271には、遊技盤80aに形成された一般入賞口81や作動口83a,83b等の入球部へ流入した遊技球を回収する回収通路が形成されており、その入口部分がそれら各入賞部に連通している。つまり、遊技盤80aにおける入球部へ流入した遊技球は、背面ブロック80bの回収通路へ導かれた後、裏パックユニット15の排出通路を通じて遊技ホールの島設備等へと返却されることとなる。
本実施の形態においては、上述した可動演出装置300に係る構成が特徴的なものとなっている。そこで以下、図15及び図16を参照して可動演出装置300の具体的な構成について説明する。図16(a)は可動演出装置300を正面側から見た斜視図、図16(b)は可動演出装置300を背面側から見た斜視図である。
(可動演出装置300)
図15に示すように、可動演出装置300は、ベース体251の上枠部263に沿うように配設された可動ブロック301と、この可動ブロック301を左右両側から支持する支持ブロック302とにより構成されている。支持ブロック302は、左右の枠部261,262に沿って上下に延びるレール部311と、各レール部311の上端部に配設され可動ブロック301を昇降させる駆動機構312とを備えている。
図16に示すように、駆動機構312は、可動ブロック301を昇降させる動力源としての昇降用駆動部314と、昇降用駆動部314の動力を可動ブロック301に伝える動力伝達手段としてのリンク機構313とを有してなる。昇降用駆動部314は報知・演出制御装置140に接続されており、報知・演出制御装置140から出力される駆動信号に基づいて昇降用駆動部314が動作することで可動ブロック301の高さ位置が変化する構成となっている。
支持ブロック302は可動ブロック301が上記装飾部材272の背後に隠れる待機位置に配置されている場合に当該可動ブロック301の動き(降下)を規制とする状態と許容する状態とに切り替わるロック装置が搭載されており、可動ブロック301を降下させる状況となった場合にはこのロック装置が規制状態から許容状態に切り替わる構成となっている。また、支持ブロック302には可動ブロック301が待機位置に配置されているか否かを検知する高さ位置検知センサ315が配設されている。この高さ位置検知センサ315は報知・演出制御装置140に接続されており、報知・演出制御装置140では高さ位置検知センサ315からの検知情報に基づいて可動ブロック301が待機位置に存在しているか否か、より詳しくは待機位置及び後述する演出位置の何れの位置に存在しているかが監視される構成となっている。
次に図15,図17〜図18を参照して可動ブロック301について説明する。図17は可動ブロック301を正面側から見た分解斜視図、図18は可動ブロック301を背面側から見た分解斜視図である。
(可動ブロック301)
図15に示す、可動ブロック301は、背面ブロック80bの上枠部263(装飾部材272)に沿うようにして左右に延びるベースユニット320を有している。ベースユニット320については、両レール部311に跨るようにして配置されている。ベースユニット320の端部には配線口が形成されており、この配線口 → レール部311を通じて可動ブロック301と報知・演出制御装置140とが電気的に接続されている。
図17に示すように、ベースユニット320は前面に装飾が施された表側構成体321と当該表側構成体321の背面部分を覆う裏側構成体322とが組み合わされてなり、その内部が上記配線等の収容領域として機能している。表側構成体321には、「可動体」としての回転ユニット350を軸支する軸部323が形成されている。この軸部323は円筒状をなしており、その外周部分に回転ユニット350の軸受け部361(図18参照)が係合している。これにより、軸部323の中心軸線を中心とした回転ユニット350の回転が許容されている。なお、以下の説明では、上記軸部323及び軸受け部361の中心軸線を「回転中心軸線CL1」と称する。
裏側構成体322には、回転ユニット350を回転させる駆動源としての回転用駆動部324(詳しくはDCモータ)が取り付けられている。回転用駆動部324の出力軸には駆動ギア325が固定されている。回転ユニット350の軸受け部361の外周部には従動ギア327が形成されており、この従動ギア327が中間ギア326を介して駆動ギア325と連結されている。これにより、回転用駆動部324の回転によって発生する動力は、駆動ギア325→中間ギア326→従動ギア327を介して回転ユニット350に伝わる構成となっている。
駆動ギア325と従動ギア327との回転比は、駆動ギア325が複数回転することにより従動ギア327(すなわち回転ユニット350)が一回転するように設定されている。これにより、回転トルクを担保して、後述する定常回転時の回転ユニット350の回転速度のばらつきを緩和している。
本実施の形態に示す回転ユニット350には発光機能(電気的構成)が付与されており、遊技状況等に応じて発光態様を変化させることにより当該回転ユニット350を用いた演出(特別演出)の見栄えの向上を図っている。上述したように複数のギアを併用して回転用駆動部324に係る動力伝達機構を構成することにより、回転ユニット350の回転中心軸線CL1から離れた位置にオフセットするようにして回転用駆動部324を配置されている。このような回転用駆動部324のオフセット配置については、回転ユニット350の回転を許容しつつ当該回転ユニット350の電気的構成とベースユニット320(報知・演出制御装置140)との電気的な接続経路を確保する上で技術的意義がある。ここで、ベースユニット320を介して回転ユニット350と報知・演出制御装置140とを電気的に接続するための構成について説明する。
図18に示すように、回転ユニット350に設けられた上記軸受け部361についても軸部323と同様に円環状をなしており、軸受け部361内には接続端子が配設されている。この接続端子は軸部323の中空部分を通じてベースユニット320側へ延出しており、ベースユニット320の裏側構成体322に配設された回転接続用コネクタ328(詳しくはスリップリング)がこの接続端子に接続されている。
回転接続用コネクタ328は、上記接続端子に係合し回転ユニット350に追従して上記回転中心軸線CL1を中心に回転する軸体と、当該軸体に固定された金属性のリング部と、回転接続用コネクタ328の外郭部に配設されリング部に側面から押し当てられた金属製のブラシ部とを有している。ブラシ部はベースユニット320に属しており、回転ユニット350の回転に追従した回転が回避されている。
回転ユニット350が回転した場合には、ブラシ部はリング部上を滑ることにより、回転位置が変化した場合であってもリング部とブラシ部との接触、すなわち回転ユニット350とベースユニット320(報知・演出制御装置140)との電気的接続が維持される構成となっている。なお、リング部の外径については、上記軸部323や軸受け部361の外径よりも大きくなるように構成されている。これは、リング部とブラシ部との摺動速度を担保してリング部とブラシ部との接触箇所における動的変化(所謂スティックスリップ)の発生を抑制する工夫である。
次に、図19の概略図を参照して、可動演出装置300を利用して行われる特別演出の流れについて説明する。図19においては、背面ブロック80bに属する上記装飾部材272及び図柄表示装置253を2点鎖線によって簡略化した状態で表示している。
(可動演出装置300の動き)
図19(a)に示すように、特別演出に非対応の遊技回においては、可動演出装置300の可動ブロック301は、装飾部材272の背後(待機位置)にて待機した状態となっている。可動ブロック301が待機位置に配置されている場合には、装飾部材272によって可動ブロック301の視認が妨げられる。
特別演出が開始されるタイミングでは、昇降用駆動部314(図15等参照)に駆動信号が出力され、可動ブロック301が待機位置から図柄表示装置253(表示画面253a)に遊技機前方から重なる演出位置へと降下する(図19(a)→図19(b)参照)。図19(b)に示すように、可動ブロック301が演出位置に到達した時点では、回転ユニット350が横向きとなる位置(初期位置)にて待機したままとなる。
その後、回転ユニット350を回転させるための駆動条件(本実施の形態においては前扉枠14に配設された上記操作ボタン35の操作)が成立したことを契機として、回転用駆動部324への駆動信号の出力が開始される。これにより、回転ユニット350が回転中心軸線CL1を中心として所定方向(遊技機正面視における時計回り方向)に回転することとなる。
回転用駆動部324における出力軸の回転速度は、報知・演出制御装置140から出力される駆動信号のパルス数に依存している。回転用駆動部324へ出力される駆動信号のパルス数が徐々に増加することにより、回転ユニット350の回転速度が上昇する。パルス数が上限に達することで、回転ユニット350の回転速度が最大となる。このように回転ユニット350が十分に加速された状態では、回転ユニット350(例えば回動先端部分)の動きを目で追うことが困難になる。つまり、回転ユニット350の実体が残像を残して薄らいだかのようになる。低速での回転時には回転ユニット350が邪魔になって当該回転ユニット350の動作領域MEの後方に位置する図柄表示装置253にて視認不可となる部分が回転ユニット350の動きに合せて移り変わる。これに対して、高速での回転時には回転中心部分を除いた全域(ベースユニット320と重なっている部分を除く)にて遊技機前方からの視認性が担保されることとなる。
詳細については後述するが、回転ユニット350の回転に合せて当該回転ユニット350の発光態様が変化することにより、上記動作領域MEには光の残像を利用して文字や絵柄等の画像(模様)が表示される。手前側に回転ユニット350による画像が表示され且つ後方に図柄表示装置253による画像が表示されることにより、複数の画像を前後に重ねることができる。これら各画像の表示内容に関連性を付与することにより、図柄表示装置253及び可動演出装置300による連携が強化され、インパクトのある表示演出を行うことが可能となっている。
特別演出が終了する場合には、回転用駆動部324へ出力される駆動信号のパルスが徐々に減少する。そして、十分に減速された状態で回転ユニット350が上記初期位置へ復帰した際に駆動信号の出力が停止される。これにより、回転ユニット350が初期位置に停止することとなる。
図19(d)に示すように回転ユニット350が初期位置にて停止したことを契機として、昇降用駆動部314が駆動される。これにより、可動ブロック301が演出位置から待機位置に復帰し、可動演出装置300(可動ブロック301)と図柄表示装置253との重なりが解除される。
なお、回転ユニット350の停止位置がずれる等して初期位置への復帰が確認できていない場合には、可動ブロック301を待機位置に復帰させる前に回転ユニット350を初期位置に復帰させるめのリトライ処理が実行される。つまり、可動ブロック301の待機位置への復帰が回転ユニット350の初期位置への復帰が完了するまで遅延される構成となっている。
上述したように、可動演出装置300(回転ユニット350)には、当該回転ユニット350の動作領域MEに所定の画像を表示(描画)する画像表示手段(描画手段)としての機能が付与されている。本実施の形態においては、回転ユニット350に付与された画像表示機能を好適に向上させるための工夫が施されていることを特徴の1つとしている。以下、図20〜図23を参照して、回転ユニット350(特に画像表示に係る構成)について補足説明する。図20(a)は回転ユニット350の正面図、図20(b)は回転ユニット350の平面図、図21は回転ユニット350の分解斜視図、図22(a)は図20(b)のA−A線部分断面図、図22(b)は図20(b)のB−B線部分断面図、図23は回転ユニット350の内部構造(光路形成に係る構成)を示す概略図である。
(回転ユニット350)
図20に示すように、回転ユニット350は、上記軸受け部361が形成されベースユニット320への取付機能が付与された取付部351と、当該取付部351から回転中心軸線CL1と交差する方向に延びる本体部352とが組み合わされてなる。本体部352については図柄表示装置253の視認性の向上等の観点から遊技機正面視における占有領域を減縮すべく薄型化が図られている。これに対して、取付部351に係る構成については取付強度やベースユニット320との電気的な接続経路の確保等を担保すべく遊技機正面視にて大きさが嵩んでいる。このような事情から取付部351の一部が本体部352よりも回転中心軸線CL1から遠ざかる側へ張り出している。この張出部分については装飾カバー362によって遊技機前方から覆われており、回転ユニット350の見栄えの低下が抑制されている。
本体部352は、取付部351(回転中心軸線CL1)を挟んで対称(左右対称)となるように構成れている。これは、本体部352の重量バランスの偏りを抑え、回転ユニット350の回転時に軸支箇所に生じる負荷の軽減や動作安定性等を実現する為の工夫である。
より詳しくは、本体部352は、回転中心軸線CL1から遠ざかるにつれて後方に湾曲しており、全体として回転中心軸線CL1方向(詳しくは遊技機前方)に凸となる略円弧状をなしている(図20(b)参照)。上述した取付部351等の回転ユニット350の保持に係る構成の存在によって回転ユニット350については回転中心軸線CL1方向にある程度の幅が必要となっている。略円弧状をなす本体部352により形成された凹み部分を取付部351の配設領域として利用することにより、回転ユニット350の前後幅の拡がりを緩和している。
図21の分解斜視図に示すように、本体部352は、複数の発光体(LED)371が実装されてなる平板状の発光基板372と、それら発光体371からの光の通過経路(光路)を形成する光路形成体381と、それら発光基板372及び光路形成体381を収容するハウジング391とを有している。ハウジング391は有色不透明な合成樹脂材料からなり、発光基板372等の視認を妨げる遮蔽手段としての機能が付与されている。
発光基板372は、その板面が回転中心軸線CL1と平行となるように、すなわち板面が回転中心軸線CL1と交差(直交)する方向を向くようにして配置されている。発光基板372の外縁は、回転中心軸線CL1から遠ざかるにつれて後方へ逃げるように湾曲しており、本体部352と同様にその外形が遊技機前方に凸となる略円弧状をなすように形成されている。これに合せて、発光体371が、発光基板372の長手方向に並ぶように、すなわち回転中心軸線CL1から遠いものほど後側にオフセットするように前後位置をずらして配列されている。
発光基板372にて発光体371が配設されている側の板面(以下、表面373ともいう)に対向するようにして、上記光路形成体381が配置されている(図22(a)参照)。光路形成体381は、外形が発光基板372と同様に略円弧状をなすように構成されており、この光路形成体381によって発光基板372の表面373が覆われている。なお、本実施の形態に示す発光体371については光軸が発光基板372の厚さ方向を向くように固定されており、発光体371からの光が光路形成体381に照射される構成となっている。
光路形成体381は、光を反射する鏡面加工が施された板状の導光部材382が複数重ね合されてなり、その内部には発光体371からの光を発光基板372の板面に沿う方向、詳しくは回転中心軸線CL1方向(遊技機前方)に向くように導く導光部385が形成されている。具体的には、回転中心軸線CL1と同じ方向に延びる仕切り壁384によって導光部材382により挟まれた空間を発光体371の配列方向と同じ方向に仕切ることにより、個々の発光体371に対応するようにして複数の導光部385が形成されている。導光部385の内壁面については、少なくとも導光部385の出口部分387を含む所定の範囲にて回転中心軸線CL1と同じ方向に延びており、光の照射方向が規定されている。このように、発光体371からの光の向きを導光部385によって発光基板372の板面に沿う方向に変える構成とすることにより、光の照射方向が発光体371の向き(取付角度)に依存する構成と比較して、発光基板の製造や品質管理が難しくなることを抑制できる。
光路形成体381は、導光部385の出口部分387を光照射方向における手前側(遊技機正面側)から覆うカバー部材383が配設されている。カバー部材383は、無色不透明な合成樹脂材料からなり、導光部385からの光を透過するように形成されている。発光体371からの光は、導光部385 → カバー部材383を通じて遊技機前方へ照射されることとなる。この際、カバー部材383を通過する際に光が反射/拡散することによりあたかもカバー部材383が発光しているかのように見せることが可能となっている。以下の説明では、カバー部材383にて光が透過する部分(発光しているように見える部分)を発光部355と称する(図22(b)参照)。
なお、発光基板372は光路形成体381及びハウジング391によって覆われている。これにより、光源である発光体371からの光が発光部355以外の部位から漏れたり、発光体371からの光が直視されたりすることを回避している。
本実施の形態に示す発光基板372は、図22(b)に示すように、回転中心軸線CL1から離れた位置(回転中心軸線CL1の放射方向に離れた位置)にオフセットして配置されており、表面373が回転中心軸線CL1側を向くように構成されている。そして、当該発光基板372に重なるようにして配置され発光部355を構成する光路形成体381が回転中心軸線CL1上に配置されている。つまり、回転ユニット350の回転中心軸線CL1は、上記発光部355が配設されている仮想平面上に位置している。このように回転中心軸線CL1方向に見て発光部355が回転中心軸線CL1の放射方向に並ぶ構成とすることにより、回転ユニット350の回転位置に応じて発光態様の切り替えを行うにあたり、回転位置と発光態様との関連付けが煩雑になることを抑制している。
ここで、発光基板372の「板面」が回転方向を向く構成とした場合には、発光基板の「端面」が回転方向を向く構成と比較して、回転に伴って発光基板に生じる負荷が大きくなる。この負荷については、軸支箇所を中心としたモーメントに起因するものと回転に伴って生じる空気抵抗に起因するものとに大別される。最大回転速度を高く設定したり、加速/減速の度合いを高めて回転時の応答性を向上したりしようとすれば、上述した負荷が大きくなる。これは、発光基板372における歪等の変形を招来し、発光が正常に行われなくなる等の要因となり得る。本実施の形態においては、このような事情に配慮して、発光基板372の保護を図ることにより、このような不都合の発生を抑える工夫がなされている。
具体的には、ベースユニット320への取付部351に対してハウジング391が固定され、このハウジング391に対して光路形成体381が固定され、光路形成体381に対して発光基板372が固定されている。係る組み付け構造によれば、回転ユニット350が回転する際に生じるモーメントが発光基板372に直接作用することを抑制できる。また、光路形成体381を仕切りとして利用しハウジング391を補強することにより、ハウジング391自体の変形を抑制することが可能となっている。また、ハウジング391と発光基板372との間に光路形成体381を介在させることにより、仮に回転に伴ってハウジング391に歪等の影響が生じた場合であってもそれが発光基板372に伝播することを抑制できる。
このように発光に係る構成を利用して回転ユニット350の強度を高める構成とすることは、補強材等を別途設ける場合と比較して補強に起因した重量の増加を抑える上でも有利である。光路形成体381については板状をなす導光部材382が組み合わされてなり、導光部385確保のため中空としつつも上記仕切り壁384等によってある程度の強度が確保されている。このような構成によれば、回転ユニット350の重量増加を一層好適に抑制でき、加速/減速時の応答性の担保や軸支箇所に係る負荷の軽減等に貢献できる。
上述したようにハウジング391内に発光基板372を収容する構成によれば、回転ユニット350の外部へ発光基板372が露出することを回避できる。これは、回転に伴って発生する風圧が発光基板372に直接作用することを抑える上で有利である。
但し、ハウジング391内に発光基板372を収容する構成においては、当該ハウジング391内に熱が籠りやすくなると想定される。熱の籠りによってハウジング391内の温度が高くなることは動作不良等の要因になり得る。特に、多数の発光体371を併用して演出機能を強化する構成や、発光体371の光度や光量を上げることを目的として供給電力を大きく設定する構成を前提とした場合には、当該発光基板372の発熱量が多くなり放熱効率の低下の影響が顕著になると懸念される。このような事情から、発光演出に係る制約が強くなることは好ましくない。
ここで、回転ユニット350の外郭を構成するハウジング391において発光基板372の裏面374と対峙している部分は、発光基板372との間にある程度の隙間が確保されるように当該発光基板372から離間している。そして、この対峙している部分には、ハウジング391の内外に貫通するスリット392が形成されている。スリット392は、回転中心軸線CL1を挟んだ両側に配設されている。つまり、スリット392は回転ユニット350が上記所定の回転方向に回転する場合に、当該所定の回転方向を向くものと、当該所定の回転方向とは反対側を向くものとに大別される。
回転ユニット350が回転した場合には、それらスリット392のうち上記所定の回転方向を向いているものからハウジング391内に空気が取り込まれることとなり、所定の回転方向とは反対側を向いているものからハウジング391内の空気が排出されることとなる。これにより、ハウジング391内外での換気がなされる。
既に説明したように、本実施の形態においては、回転ユニット350の回転時に生じる光の残像を利用して当該回転ユニット350の動作領域MEに所定の画像を表示する構成となっている。このような事情から、回転ユニット350のある程度の回転速度が担保される構成となっている。そして、発光基板372の板面に対向している部分(すなわちある程度の面積が確保されている部分)にスリット392が形成されていることにより、上記所定の回転方向とは反対側を向いているスリット392の周辺に生じる負圧が大きくなりやすい。この負圧を利用して、排気を促進することにより上述した換気効率の向上を図っている。
また、ハウジング391については、図柄表示装置253側(遊技機後方)に開放されており、この開放部分を通じた空気の流入/流出が許容されている。これにより、スリット392を用いた換気機能が上手く発揮されない場合であっても、ある程度の換気効率が担保されることとなる。
これら換気に係る開放部分については、遊技機前方を向いているわけではないため、当該開放部分の存在が回転ユニット350の見栄えを低下させたり光漏れの要因になったりすることを好適に抑制できる。
発光基板372においては発光体371が実装されている表面373が光路形成体381によって覆われている。このため、発光体371(表面373)を直接空冷することは困難である。ここで、本実施の形態に示す発光基板372においては発光体371のヒートシンクに連結された熱誘導体375が併設されており、これら熱誘導体375は発光基板372の裏面374から突出するようにして配置されている。上述した換気が行われる領域に熱誘導体375が位置することにより、発光体371(表面373)を直接空冷する構成ではなくても、放熱効率を上げることが可能となっている。
以上詳述した熱対策を講じることにより、発光基板372の保護を図りつつそれに起因した発光量や光度に係る制約を緩和したり見栄え等の低下を抑制したりすることができる。
既に説明したように、可動演出装置300は、回転中心軸線CL1と交差する方向に並んだ発光部355群を周回させて、それら発光部355からの光の残像によって文字や絵柄等の画像を図柄表示装置253前方の空間(動作領域ME)に現出させることを特徴の1つとしている。以下、図22及び図23を参照して画像表示に係る具体的構成について補足説明する。
図22(b)に示すように導光部385は、隣合う2つの仕切り壁384によって回転中心軸線CL1と同じ方向(遊技機前方)及び発光基板372側に開放された溝状部分が形成された第1導光部材382aと、この溝状部分を発光基板372側から覆う第2導光部材382bとによって構成されている。溝状部分の底面388において導光部385の入口部分386の延長上に位置する部分には、入射した光を回転ユニット350の前面側へ反射する反射部388aが形成されている。
底面388(反射部388aを含む)において、入口部分386側の所定の範囲には細かな凹凸状をなす光拡散加工(例えばシボ加工)が施されている。導光部385内で光が反射を繰り返しながら拡散されることにより、発光体371からの光が導光部385全域に拡がる構成となっている。このようにして導光部385の出口部分387へ向かう光に偏りが生じることを抑制することで、発光部355における濃淡差を緩和している。
なお、第2導光部材382bにて上記溝状部分を覆っている板面389は、光拡散加工が施されていない平滑面となっている。上述したように、2つの導光部材382a,382bを組み合わせることで導光部385を形成している構成においては、合わせ面に凹凸が存在することで両導光部材382a,382bの境界部分に隙間が生じやすくなる。そこで、第2導光部材382bの板面については光拡散加工を施さない構成とすることにより、両導光部材382a,382bを組み合わせた状態にてそれら導光部材382a,382bの境界部分に隙間が生じることを抑制し、導光部385からの光漏れを抑えることが可能となっている。特に、導光部385については、導光部385間のブランクを減縮すべく仕切り壁384を用いており、1の導光部385から漏れた光が他の導光部385に到達する可能性を否定できない。このような事情に鑑みても、敢えて第2導光部材382bの板面389については光拡散加工が施されていない平滑面とすることには技術的意義がある。
図23(a)の部分拡大図に示すように、導光部385を形成する側壁面390の間隔については、上述した光拡散加工が施された拡散領域においては一定となっているのに対して、拡散領域を通過した先では、出口部分387に向けて拡張されている。より具体的には、側壁面390を構成する仕切り壁384の厚さが、導光部385の出口部分387側にて薄くなるように先細り状をなすように形成されている。
光の拡散を促進する上では、光拡散加工が程されている部分への光の入射回数を増やすことが好ましい。そこで、上記拡散領域においては側壁面390を平行とした上で、この平行部分390aの間隔を敢えて狭くすることにより、当該拡散領域での光の反射回数を増やすことが可能となっている。
この平行部分390aにて拡散されつつも照射方向が規定された光は、間隔が拡がるように形成された拡張部分390bにて側壁面390の並設方向への拡がりが促される。遊技機においては、遊技者の顔が図柄表示装置の正面に位置するように構成されることが一般的ではあるが、遊技者の体格や姿勢等によって目線にはある程度のばらつきが生じ得る。そこで、上記拡張部分390bによって、光の照射方向にある程度の拡がりを付与することにより、見えづらさを抑制することが可能となる。平行部分390aと拡張部分390bとを併用することには、発光部355の視認性を向上させる上で明確な技術的意義が存在する。
また、発光部355の発光制御によって画像を表示する上では、発光部355間のブランクの存在が当該画像の見栄えを低下させる要因になり得る。この点、発光部355を仕切る仕切り壁384を先細りとなるように形成することにより、上記ブランクを減縮している。本実施の形態に示す光路形成体381には、ハウジング391を補強する機能が付与されている。仕切り壁384はこの補強機能を発揮する上で重要な役割を担っており、単に全体を薄く形成することは好ましくない。そこで、上述したように仕切り壁384にて出口部分387を構成している部分を先細りとなるように形成することにより、実用上好ましい構成が実現できる。
導光部385によって規定された光の照射方向については、何れの発光部355においては回転中心軸線CL1方向となるように規定されている。但し、導光部385の出口部分387については、回転中心軸線CL1から遠ざかるにつれて横向きの成分が大きくなるように構成されている。これは、遊技者の視線が回転中心軸線CL1からずれている場合、例えば斜め前方から目視された場合であっても視認性が極端に低下することを抑制したり、後述する立体感を担保したりする工夫である。また、回転中心軸線CL1からの距離に関係なく発光部355の光量を担保しつつ、回転中心軸線CL1からの距離が大きくなるにつれて発光レベルを抑えることもできる。
ここで、仕切り壁384によって規定されている発光部355の横幅(回転中心軸線CL1と直交する方向における幅)ついては何れの発光部355についても同様となるように構成されており(例えば幅寸法L1=幅寸法L2参照)。画像が表示される仮想表示面の曲率を加味した上で、回転中心軸線CL1方向に見た場合の(正面視での)間隔が統一されている。これにより、回転中心軸線CL1から遠い発光部355の視認性が低下することを抑制している。
このような構成を実現する上で、回転中心軸線CL1方向に見た場合の(正面視での)発光体371の間隔寸法(例えば間隔寸法X1,X2参照)は一定となっているのに対して、発光体371間の実際の距離は回転中心軸線CL1から遠ざかるに連れて大きくなるように構成されている(例えば距離寸法D1 < 距離寸法D2参照)。
以上詳述した可動演出装置300によれば、回転ユニット350を回転させることで疑似的に形成される仮想表示面が奥行を付与された(遊技機前方に凸となる)曲面状をなす。詳細については後述するが、これは表示する画像に奥行感(立体感)を付与する工夫である。
<パチンコ機10の電気的構成>
次に、パチンコ機10の電気的構成を図24のブロック図に基づいて説明する。
主制御装置162に設けられた主制御基板601には、MPU602が搭載されている。MPU602は、当該MPU602により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROMと、そのROM内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAMと、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、乱数発生器としての各種カウンタ回路などが内蔵された素子である。
MPU602には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU602の入力側には、主制御装置162に設けられた停電監視基板、払出制御装置242及び各種検知センサ等が接続されている。停電監視基板には電源・発射制御装置243が接続されており、MPU602には停電監視基板を介して電力が供給される。また、各種検知センサの一部として、一般入賞口81、可変入賞装置82、作動口83及びスルーゲート84などといった入賞対応入球部(払出対応入球部)に付属の各種検知センサが接続されており、主制御装置162のMPU602において各入球部への入賞判定(入球判定)が行われる。また、MPU602では、作動口83への入賞に基づいて大当たり発生抽選を実行するとともに、スルーゲート84への入賞に基づいてサポート発生抽選を実行する。
MPU602の出力側には、停電監視基板、払出制御装置242及び報知・演出制御装置140が接続されている。報知・演出制御装置140には、変動開始コマンド(変動用コマンド)、種別コマンド、変動終了コマンド、オープニングコマンド及びエンディングコマンドなどの各種コマンドが出力される。この場合、これら各種コマンドの出力に際しては、ROM603のコマンド情報記憶エリアが参照される。
報知・演出制御装置140に設けられた報知・演出制御基板611には、MPU612が搭載されている。MPU612には、当該MPU612により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM613、そのROM613内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM614、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵されている。
MPU612には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU612の入力側には、主制御装置162の他に可動演出装置300に設けられた高さ位置検知センサ315や回転位置検知センサ329が接続されている。これら検知センサ315,329からの検知情報(検知信号)に基づいて、可動ブロック301や回転ユニット350の位置を把握可能となっている。また、MPU612の入力側には前扉枠14に配設さえた上記操作ボタン35が接続されており、この操作ボタン35からの信号に基づいて操作の有無を把握することが可能となっている。
MPU612の出力側には、発光部26〜28やスピーカ部29、表示制御装置620、可動演出装置300の各種電気的構成(昇降用駆動部314,回転用駆動部324,発光基板372)等が接続されている。
MPU612では主制御装置162から入力した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置253における図柄の変動表示時間(リーチ演出の発生の有無)を把握し、最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類を決定するとともにリーチ演出の内容の詳細を決定する。このような遊技回毎に実行される処理にて、リーチ演出が上記特別演出に対応するものとなった場合には、可動演出装置300の駆動部314,324及び発光基板372に特別演出を実行する為の信号を出力する。
表示制御装置620はMPUが搭載された表示制御基板を有してなり、MPUには各種の制御プログラムや固定値データを記憶したプログラムROM、プログラムROM内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるワークRAM、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)、画像データが格納されたキャラクタROM、キャラクタROMから読み出した画像データを一時的に記憶するビデオRAMなどが内蔵されている。
VDPは、図柄表示装置253に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する一種の描画回路である。VDPはICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、その実体は、描画処理専用のファームウェアを内蔵したマイコンチップとでも言うべきものである。
表示制御装置620のMPUでは、報知・演出制御装置140から入力したコマンドに基づいて、図柄表示装置253の表示制御を実行する。具体的には、報知・演出制御装置140にて最終決定された変動表示の内容及び停止表示する図柄の組み合わせの種類に合わせて遊技回毎に変動表示を行う。上記特別演出に対応する表示演出が実行される場合には、図柄表示装置253における表示内容が可動演出装置300の動作及び回転ユニット350による所定の画像の表示に対応したものとなるように設定される。
ここで、報知・演出制御装置140のMPU612にて定期処理の一環として実行される特別演出用処理について説明する。特別演出用処理は、可動演出装置300の昇降用駆動部314及び回転用駆動部324の駆動制御を行う駆動制御用処理(特別演出用駆動制御処理)と、発光基板372に発光制御を行う発光制御用処理(特別演出用発光制御処理)とに大別される。以下の説明では、図25のフローチャートを参照して特別演出用駆動制御処理について説明した後に、図26及び図27のフローチャートを参照して特別演出用発光制御処理について説明する。
(特別演出用駆動制御処理)
図25に示すように、特別演出用駆動制御処理においては先ず、ステップS101にて特別演出に係る遊技回であるか否かを判定する。ステップS101にて否定判定をした場合には、そのまま本駆動制御処理を終了する。ステップS101にて肯定判定をした場合には、ステップS102に進む。
ステップS102では可動演出装置300の可動ブロック301を待機位置から演出位置へ降下させるタイミングであるか否かを判定する。ステップS102にて肯定判定をした場合には、ステップS103に進む。ステップS103にて可動ブロック301の降下処理を実行した後は、本駆動制御処理を終了する。
可動ブロック301の降下処理においては先ず、支持ブロック302に設けられた上記ロック装置による可動ブロック301の移動規制を解除する。その後、昇降用駆動部314に可動ブロック301の降下に対応する駆動信号を出力する。これにより、可動ブロック301が待機位置から演出位置に降下し、遊技機前方から視認可能となる。
ステップS102の説明に戻り、当該ステップS102にて否定判定をした場合、すなわち演出位置への降下タイミングではないと判定した場合にはステップS104に進む。ステップS104では、可動ブロック301が演出位置に存在しているか否かを高さ位置検知センサ315からの検知情報に基づいて判定する。ステップS104にて否定判定をした場合には、そのまま本駆動制御処理を終了する。本実施の形態においては、可動ブロック301が待機位置に配置されている状態では回転ユニット350の動作領域が確保されず、演出位置に配置されることで動作領域が確保される構成となっている。そこで、可動ブロック301が演出位置に存在していない場合には、回転ユニット350の回転に係る各種処理を回避する構成とすることにより、回転ユニット350等の保護を図っている。
ステップS104にて肯定判定をした場合には、ステップS105に進む。ステップS105では、操作ボタン35の操作を有効とする有効期間中であるか否かを判定する。本実施の形態に示す特別演出については遊技者の操作に対応する操作対応演出となっており、操作ボタン35が操作されたことを契機として演出が進行する構成となっている。具体的には、可動ブロック301が演出位置に待機した後のタイミングにて操作が有効化され、これに合せて図柄表示装置253の表示画面253aにおいては操作を示唆する画像(例えば「ボタンを押せ!」)が表示される。この有効期間中に操作ボタン35が操作されることにより特別演出が進行し、有効期間中に操作ボタン35が操作されなかった場合には特別演出が操作非対応のものへ書き替えられることとなる。
ステップS105にて肯定判定をした場合、すなわち有効期間中であると判定した場合には、ステップS106に進む。ステップS106では操作ボタン35からの検知情報に基づいて当該操作ボタン35が操作されたか否かを判定する。ステップS106にて否定判定をした場合にはそのまま本駆動制御処理を終了する。ステップS106にて肯定判定をした場合にはステップS107に進む。ステップS107では回転ユニット350の回転開始処理を実行する。操作が行われることなく有効期間が経過した場合には(ステップS108にて肯定判定をした場合には)、ステップS107に進み有効期間の経過を契機として回転ユニット350の回転が開始されることとなる。但し、このように有効期間の経過を契機とした回転時には、特別演出が操作非対応ものに切り替わることにより、本来表示されるべきであった画像とは異なる画像が表示されることとなる。
回転開始処理においては、回転用駆動部324に駆動信号を出力し、回転ユニット350を回転させる。本実施の形態においては回転用駆動部324としてDCモータが採用されており、この回転用駆動部324に出力されるパルスによって回転速度が制御される構成となっている。詳細については後述するが、この出力される駆動信号によって、回転ユニット350が上限速度である所定の回転速度に維持される。
ステップS105の説明に戻り、当該ステップS105にて否定判定をした場合、すなわち操作有効期間中ではないと判定した場合にはステップS109に進む。ステップS109では特別演出を終了するタイミングとなったか否かを判定する。ステップS109にて否定判定をした場合には、そのまま本駆動制御処理を終了する。ステップS109にて肯定判定をした場合には、ステップS110に進む。
ステップS110では回転ユニット350を初期位置に停止させる処理を実行する。具体的には、回転位置検知センサ329からの検知情報に基づいて回転ユニット350が初期位置に停止するように回転用駆動部324への駆動信号の出力を調整する。ステップS110の処理を実行した後は、回転ユニット350が初期位置に復帰していることを条件として、可動ブロック301を演出位置から待機位置に復帰させる処理を行う(ステップS111参照)。具体的には、昇降用駆動部314に駆動信号を出力して可動ブロック301を待機位置へと上昇させる。可動ブロック301が待機位置に復帰した後は、上記ロック装置を規制状態に切り替えて、当該可動ブロック301の移動を規制する。
特別演出が実行される場合には、可動ブロック301や回転ユニット350の動きに合せて回転ユニット350等が発光する。以下、図26のフローチャートを参照して特別演出用発光制御処理について説明する。
(特別演出用発光制御処理)
特別演出用発光制御処理においては先ず、ステップS201にて特別演出に係る遊技回であるか否かを判定する。ステップS201にて否定判定をした場合には、そのまま本駆動制御処理を終了する。ステップS201にて肯定判定をした場合には、ステップS202に進む。
ステップS202では発光を行っているか否かを判定する。ステップS202にて否定判定をした場合、すなわちまだ発光を開始していない場合にはステップS203に進む。ステップS203では演出位置へ降下する前の所定のタイミング(発光開始タイミング)であるか否かを判定する。ステップS203にて否定判定をした場合には、そのまま本特別演出用発光制御処理を終了する。ステップS203にて肯定判定をした場合には、ステップS204に進む。ステップS204にて第1発光制御処理を実行した後は、本特別演出用発光制御処理を終了する。
ここで、図27(a)のフローチャートを参照して第1発光制御処理について説明する。
第1発光制御処理においては先ず、ステップS301にて第1発光演出中であるか否かを判定する。ステップS301にて否定判定をした場合にはステップS302に進み、第1発光演出開始処理を実行した後に本第1発光制御処理を終了する。第1発光演出開始処理においては、ROMの発光態様記憶テーブルに記憶された第1発光態様設定テーブルを参照して回転ユニット350に設けられた発光部355の発光態様を把握する。そして、把握した態様で発光対象を発光すべく発光基板372への信号の出力を開始する。
ステップS301にて肯定判定をした場合には、ステップS303に進む。ステップS303ではRAMの各種カウンタエリアに設けられた更新期間カウンタの値を参照して、予め設定された更新期間を経過したか否かを判定する。更新期間カウンタについては、ステップS303の判定処理が実行される度に更新される。
本実施の形態に示す回転ユニット350については回転速度が上記所定の速度(最高速)に達した状態を維持するようにして定速回転(定常回転)する構成となっている。この定速回転を行っている場合に、一回転するのに要する所要期間に合せて(詳しくは一致するようにして)上記更新期間が設定されている。
ステップS303にて否定判定をした場合には、そのまま本第1発光制御処理を終了する。ステップS303にて肯定判定をした場合には、ステップS304にて発光対象切替処理を実行する。発光対象切替処理により、上記発光態様記憶テーブルを参照して所定の順序で発光対象を切り替える。これにより、回転ユニット350に設けられた複数の発光部355のうち発光対象となるものが当該回転ユニット350の一端側から他端側にシフトするようにして変化することとなる。
図26の説明に戻り、ステップS202にて肯定判定をした場合、すなわち発光中であると判定した場合には、ステップS205に進む。ステップS205では可動ブロック301を待機位置へ復帰させるタイミングであるか否かを判定する。ステップS205にて肯定判定をした場合には、ステップS209に進み、発光部355の消灯処理を実行した後に、本特別演出用発光制御処理を終了する。
これに対して、ステップS206にて否定判定をした場合には、ステップS206に進む。ステップS206では回転ユニット350を減速させる減速開始タイミングであるか否かを判定する。ステップS206にて否定判定をした場合には、ステップS207に進む。ステップS207では、回転用駆動部324へ出力している駆動信号のパルス数が予め規定されている最大値となっているか否か、すなわち回転ユニット350の回転速度が最大となって定速回転に移行している状況であるか否かを判定する。ステップS206にて肯定判定をした場合、又はステップS207にて否定判定をした場合には、ステップS204に進み、当該ステップS204にて上記第1発光制御処理を実行した後、本特別演出用発光制御処理を終了する。
これに対して、ステップS206にて否定判定し且つステップS207にて肯定判定をした場合には、ステップS208の第2発光制御処理を実行した後、本特別演出用発光制御処理を終了する。ここで、図27(b)のフローチャートを参照して、第2発光制御処理について説明する。
第2発光制御処理においては先ず、ステップS401にて第2発光演出を行っている最中であるか否かを判定する。ステップS401にて否定判定をした場合にはステップS402に進み、第2発光演出開始処理を実行した後に本第2発光制御処理を終了する。第2発光演出開始処理においては、ROMの発光態様記憶テーブルに記憶された第2発光態様設定テーブルを参照して回転ユニット350に設けられた発光部355の発光態様を把握する。そして、発光対象を発光すべく発光基板372へ信号の出力を開始する。
ステップS401にて肯定判定をした場合、すなわち第2発光演出中であると判定した場合には、ステップS403に進む。ステップS403では、回転位置検知センサ329からの検知情報に基づいて回転ユニット350が一回転して初期位置、すなわち回転開始前の位置に復帰したタイミングであるか否かを判定する。ステップS403にて否定判定をした場合には、そのまま本第2発光制御処理を終了する。ステップS403にて肯定判定をした場合にはステップS404にて発光対象切替処理を実行した後に本第2発光制御処理を終了する。
本実施の形態においては、回転ユニット350が一回転する際のどのタイミングでどの発光対象を発光/消灯させるかが予め規定されており、回転中に発光/消灯を所定の順序で切り替えることにより、上述した回転ユニット350の動作領域ME(仮想表示面)に絵柄や文字等の画像を表示させる構成となっている。既に説明したように、定速回転中は一回転するのに要する期間についてもほぼ一定となる。第2発光態様設定テーブルにおいては一回転中のどのタイミング(どの回転位置)にてどの発光対象を発光/消灯させるかが規定されている。但し、回転ユニット350の回転がばらつくことにより一回転に要する所要期間が延びる可能性を否定できるものではない。仮に回転ユニット350の実際の動きと予め予測された動きとに誤差が生じ得るのであれば、このような誤差が積みあがることで表示される画像がずれたり歪んだりする等の不都合が生じ、画像の見栄え等が低下するだけでなく可動演出装置300への信頼性が低下すると懸念される。そこで、本実施の形態においては一回転毎に表示態様を規定することにより、上述したような誤差の積み上がりを抑制し、上記不都合の発生を抑制することが可能となっている。
ここで、図28(a)のタイミングチャートを参照して、特別演出が実行される際の流れについて説明する。
遊技回中にリーチ表示となり特別演出が開始したta1のタイミングでは、回転ユニット350の発光部355を用いて第1発光演出が開始される。特別演出の開始タイミングにおいては、回転ユニット350が初期位置に配置されて姿勢が横向きとなっている。このため、第1発光演出によって、発光箇所が左右にシフトするスイング表示が行われる。但し、可動ブロック301が待機位置に配置されている状態では、回転ユニット350が上記装飾部材272の背後に隠れたままとなっているため、発光部355が発光していることを目視にて把握することは困難となっている。
第1発光演出が開始された直後のta2のタイミングでは、可動ブロック301が待機位置から演出位置へと降下する。これにより、回転ユニット350が図柄表示装置253(表示画面253a)の前方に位置し、当該回転ユニット350及び発光部355による発光が行われていることが視認可能となる。
回転ユニット350が演出位置に到達した後のta3のタイミングでは、前扉枠14に配設された操作ボタン35の操作が有効化され、それに併せて図柄表示装置253には操作ボタン35の操作を促すメッセージが表示される。このメッセージに従って有効期間中に操作ボタン35が操作されることにより特別演出が次の段階に移行する。
操作が有効となっている期間中であるta4のタイミングにて操作ボタン35が操作されると、その操作に基づいて回転ユニット350が所定方向(時計回り方向)に回転を開始する。回転ユニット350が加速→定速回転に移るまでにはある程度のタイムラグが生じることとなるが、加速中の発光態様については回転前の発光態様と同様となっている。これにより、僅かな期間ではあるが、回転ユニット350の動作領域MEに光の渦を模した画像が表示されることとなる。
回転ユニット350が定速回転に移行したta5のタイミング、すなわち回転用駆動部324へ出力している駆動信号のパルス数が上限に達したタイミングでは、回転ユニット350の発光態様が当該特別演出の設定時に決定された態様に変化する。本実施の形態においては、大当たり結果となる期待度に応じて複数の発光態様が設けられている。以下、図28(b)の概略図を参照してこれら各種発光態様について補足説明する。
定速回転となった状況下にて動作領域MEに表示される画像は4つに大別される。具体的には、加速中と同様に光の渦を模した画像が回転表示される第1態様(動画)と、女の子の顔を模したキャラクタが静止表示される第2態様(静止画)と、小魚の群れを模した画像がスクロール表示される第3態様(動画)と、大当たり結果となったことを明示する文字(例えば「V」)が静止表示される第4態様(静止画)とが設けられている。
大当たり結果に対応する遊技回にて特別演出が実行される場合には、第2態様 < 第3態様 <第4態様の順に選択されやすくなっている。これに対して、外れ結果に対応する遊技回にて特別演出が実行される場合には、第3態様 <第2態様の順に選択されやすくなっており、第4態様は選択肢から外れている。このため、操作を促すメッセージが表示された場合には、遊技者はできるだけ期待度の高い画像(例えば第4態様)が表示されることを期待して操作を行うものと想定される。
なお、操作が行われた場合には遊技結果に応じて第2態様〜第4態様の何れかの表示が実行されるに対し、操作が行われなかった場合には遊技結果に関係なく第1態様による表示が実行される。
ここで、図29の概略図を参照して、表示される画像について補足説明する。図29においては、第3態様にて表示される画像を例示している。
既に説明したように、回転ユニット350は、回転中心軸線CL1を中心として、遊技機前方に凸となる円弧状をなしている。これにより、上記動作領域ME(仮想表示面)に表示される画像には、回転中心軸線CL1方向(前後方向)における奥行感(立体感)が付与される。発光部355自体を前後にずらす構成として、表示面を曲面状とすることにより、平面的な画像の表示を行う場合と比較して見栄えの向上に寄与できる。
動作領域MEについては、その全域に画像が表示されるのではなく、タイミング等に応じて画像が表示されている表示領域と画像の表示が回避される非表示領域とが切り替わる構成となっている。非表示領域については当該非表示領域を通じた図柄表示装置253の視認性が担保されているのに対して、表示領域については当該非表示領域を通じた図柄表示装置253の視認性が低下する。具体的には、発光部355における光の強さについては図柄表示装置253と比較して強くなるように構成されている。このため、回転ユニット350については動作領域MEにて画像が表示されている部分については、発光部355からの光によってその背後の光が紛れることとなり、上記視認性の低下が生じる構成となっている。
図柄表示装置253においては、停止表示される図柄の組み合わせ等によって遊技結果が報知される構成となっている。上述したように、回転ユニット350による画像の表示領域に透過性を付与することで、図柄の視認性を担保している。また、表示領域にて動画を表示する場合には、発光箇所が移り変わることにより、画像を通じた図柄の視認性が低下し得る構成であっても、視認性が低下したままの状態が続くことを回避することが可能となっている。
例えば、図29に例示している特別演出においては、図柄表示装置253にて表示される小魚の群れと類似となる小魚の群れが回転ユニット350によって表示され、2つの表示装置(演出装置)による表示内容に関連性が付与されている。特に、回転ユニット350によって手前側に表示される魚の群れについては、図柄表示装置253によって奥側に表示される魚の群れと比較して、サイズが大きく且つ及びスクロール速度が速くなるように構成されている。これにより、図柄表示装置253及び回転ユニット350による表示演出について奥行感を強化することが可能となっている。
仮想表示面に表示される小魚の画像は、右側から左側にスクロールする過程で僅かに大きさが変化する。具体的には、比較的小さい状態から大きくなり再び元のと大きさに戻った後に表示画面253aから消える。より詳しくは、図柄表示装置253の表示画面253aに表示されている小魚の画像が仮想表示面に重なる位置に到達することで非表示となり、当該小魚の画像が非表示となったタイミングで仮想表示面に当該画像に対応する小魚の画像が表示されることとなる。そして、この画像が仮想表示面を横切った後に非表示となる場合には、当該画像が非表示となったタイミングで図柄表示装置253の表示画面253aに当該非表示となった画像に対応する小魚の画像が再表示されることとなる。これにより、遊技者に画像が表示画面253a側から仮想表示面に移り、再び表示画面253a側に戻ったかのような印象を与えることができ、その際に魚が奥側 → 手前側 → 奥側へ3次元的な移動をしたように見せることができる。
以上詳述した第1の実施の形態によれば以下の優れた効果が期待できる。
可動演出装置300における「描画手段」を構成する回転ユニット350においては、当該回転ユニット350の回転中心軸線CL1からの距離が異なるようにして(回転中心軸線CL1方向に見て当該回転中心軸線CL1の放射方向に並ぶようにして)複数の発光部355が形成されており、回転ユニット350の回転に応じて発光部355の発光態様を変化させることにより、光の残像を利用して所定の画像(例えばキャラクタ等を模した絵柄や文字等の画像)を当該回転ユニット350の動作領域MEに表示される。発光部355については回転中心軸線CL1方向における位置(相対位置)がずれているため、上記所定の画像には回転中心軸線CL1方向(前後方向)における奥行感(立体感)が生じる。これにより、可動演出装置300による特別演出の見栄えを向上して、当該特別演出への注目度の向上に貢献することができる。
特別演出が実行される場合には、回転ユニット350が図柄表示装置253(「絵柄表示手段」に相当)の前方となる演出位置に配置される。この演出位置にて回転ユニット350が回転した場合には、回転ユニット350の回転速度が上記上限速度に達することにより、残像が薄らと視認可能となるものの回転ユニット350の実体を目で追うことが困難になる。このため、当該回転によって動作領域MEに所定の画像が表示されたとしてもその背後に位置する表示画面253aの表示内容(図柄等)の視認性が担保される。これにより、可動演出装置300と図柄表示装置253とを好適に共存させることができ、可動演出装置300と図柄表示装置253との連携による一体的な演出が可能となっている。
例えばある一部の発光部355についてのみ回転中心軸線CL1方向での位置をずらすことも可能である。但し、このような細かな変化については表示される周囲の光に紛れて埋没しやすくなり、上述した立体的な表示機能が上手く発揮されなくなると想定される。そこで、本実施の形態においては発光部355全体で配置を徐々にずらすように工夫することにより、立体的な表示が分かりづらくなることを抑制している。
特に、隣り合う発光部355同士の回転中心軸線CL1方向における離れ度合いが回転中心軸線から遠くなるほど大きくなる構成とすることにより、すなわち回転中心軸線CL1から遠いものほど回転中心軸線CL1方向における相対位置のずれが顕著になるように構成することにより、可動演出装置300をあたかも略半球面状のディスプレイのように機能させることができ、上述した立体的な視覚効果の強化に貢献することができる。
本実施の形態に示す回転式の可動演出装置300においては、回転中心軸線CL1から遠い発光部355ほど、回転に伴う移動速度が速くなる。このため、回転中心軸線CL1から遠い位置ほど画像の明るさが低下する。そして、各発光部355に対応する発光体371については光量が一定となるように統一されている。このような特性にて回転中心軸線CL1から遠ざかるにつれて遊技機奥側(後方)に発光部355がずれる構成とすれば、明るさの低下と奥側へのずれとが相まって上述した立体的表示を好適に実現することができる。
遊技機における前後方向での発光部355の離れを大きくすれば立体感を強調することはできるものの、それに起因して回転ユニット350の動作領域MEが嵩みやすくなる。これは、可動演出装置300の配置に係る制約を強くする要因になるため好ましくない。この点、本実施の形態に示したように回転ユニット350を遊技機前方に凸となる円弧上に形成し、当該回転ユニット350の端部(回転先端部分)がベースユニット320への取付箇所の周囲を回る構成とすれば、立体感の強化に起因した占有領域の拡がりを好適に緩和できる。これにより、図柄表示装置253の前方に可動演出装置300が配置される構成においては、可動演出装置300の占有領域が無駄に嵩むことを回避し、当該図柄表示装置253との共存を好適に実現している。
発光部355からの光については基本的に回転中心軸線CL1方向(遊技機前方)へ向かうものの、回転中心軸線CL1から遠いものについては外側を向く成分が増加するように構成されている。これにより、可動演出装置300の正面視における光の視認性を担保しつつ、上述した立体感の強化に貢献することができる。
また、発光部355自体にある程度の横幅が付与されており、発光部355が回転中心軸線CL1から遠いもの程外向きの成分が強くなるように形成されている。これにより、画像を表示した際の立体感の強化に貢献している。つまり、光源を直接視認可能とするのではなく曲面状のカバー部材383に発光部355としての機能を付与したことには、立体感の強化を実現する上で技術的意義がある。
上述したように回転ユニット350を回転させる構成においては、加速・減速時に発生する負荷によって発光基板372に負荷が加わることで歪等の変形が生じ得る。このような変形が生じると発光基板372が上手く動作しなくなり、発光制御に支障をきたす可能性を否定できない。このような事象は、回転半径が大きくなったり加速/減速の度合いを大きくして応答性を向上させたりする上で顕著になると想定される。
この点、本実施の形態に示したように回転可能に保持される対象をハウジング391として上でこのハウジング391に発光基板372を搭載することにより、発光基板372に生じる負荷を軽減することができる。これにより、上記各種不都合の発生を好適に抑制することができる。このハウジング391についてはケース状をなしており、その内部に発光基板372が収容されている。これにより、発光基板372の保護機能を強化して、発光基板に歪等の変形が生じることを好適に抑制することができる。
ハウジング391内に発光基板372を収容する構成においては、発光基板372に歪等の変形が生じることを抑制することができる反面、発光基板372に生じる熱がハウジング391内に籠りやすくなる。これは、発光基板372の耐久性や動作安定性の低下等の要因になるため好ましくない。そこで、ハウジング391にて回転方向を向いている部分にスリット392を設け、当該スリット392を通じてハウジング391内へ空気を取り込む構成とすれば、上記不都合の発生を好適に抑制することができる。
また、発光基板372における発光体371の搭載面(表面373)については上記スリット392とは反対側を向いている。このように、スリット392と発光体371との対峙を回避することにより、ハウジング391からの光漏れを抑制し、上記熱対策が可動演出装置300の見栄えを低下させたり表示される画像を見づらくしたりする要因になることを抑制している。
スリット392については、回転方向を向いているものと回転方向とは反対側を向いているものとで構成されている。回転方向とは反対側を向いているスリット392の周辺では回転ユニット350の回転によって負圧が発生し、この負圧を利用してハウジング391内の空気の排出が促進される。これにより、上述した排熱機能を強化することができる。
回転中心軸線CL1方向にて各発光部355の位置をずらす構成については例えば正面側を向くように配置された発光基板を曲面状に形成することによって具現化することも可能である。但し、このような構成では例えば発光基板が平面状をなす場合と比較して成形性が低下する。また、発光体の向きについては基板上の配置に応じて変化し得るため、所定の方向(回転中心軸線方向)に向くように方向を揃えるには、個々の発光体の向きを個別に設定する必要が生じる。これは、発光体の取り付けや、向き等の品質管理を難しくする要因になり得る。
この点、本実施の形態に示すように発光基板372を回転中心軸線CL1と平行となるように配置した上で導光部385によって光の照射方向を規定する構成とすれば、発光基板372の板面方向にて発光体371の位置をずらすことにより回転中心軸線CL1方向における発光部355の位置の違いを簡易な構成によって具現化できる。これにより、製造/管理等の面で優れた構成を実現でき、上記可動演出装置300の搭載を好適に促進できる。故に、上述したように発光基板を敢えて曲面状とする場合と比較して、製造/管理等の容易化を図りつつ、発光体の向きに係る設定自由度を簡易な構成によって好適に向上させることができる。
なお、回転式の可動演出装置300にて空間に画像等を表示しようとした場合には、ある程度の回転速度を担保する必要がある。ここで、板面が回転中心軸線CL1と平行とした場合には、空気抵抗が増すことにより回転に伴って発光基板372に生じる負荷が大きくなると想定される。そこで、上述したようにハウジング391に発光基板372を収容する構成とすれば、このような負荷から発光基板372を好適に保護することができる。また、ハウジング391については発光基板372と比較してその形状等に係る設計自由度が高い。そこで、発光基板372の板面を回転方向に向ける構成においては、ハウジング391に空気抵抗を減らす工夫を施すことが容易となり、回転速度の担保に好適に貢献できる。
発光基板に配設される発光体の数を多くすることにより、発光表示態様(所定の画像)の精細さの向上や多様化等の各種効果を享受することができる。但し、発光体の数を多くしようとすれば必然的に発光基板が大型化することとなる。仮に、発光基板の板面(光軸又は光の照射方向)が回動中心軸線方向に向いている構成とした場合には、基板の大きさが回転式の可動演出装置やそれを用いた発光演出の見栄えの低下に直結してしまう。
この点、本実施の形態に示した構成によれば、上述の如く発光基板372を回転中心軸線CL1と平行とし且つ導光部385を用いて光の照射方向が回転中心軸線CL1方向を向くようにすることで、回転中心軸線CL1方向への光の照射機能を担保しつつも、発光基板372の縁部(端部)を回転中心軸線CL1方向に向けることができる。これにより、上述したような事情等によって発光基板の大型化を図ったとしてもそれに起因した上記見栄えの低下を抑制することができ、遊技演出に係る制約を緩和できる。故に、よりインパクトのある遊技演出を行うことが可能となり、可動演出装置300を用いた遊技演出への注目度の向上に寄与できる。
発光体371は、光軸が発光基板372の厚さ方向を向くように配設されており、導光部385は、発光体371からの光を発光基板372の板面に沿うようにして発光基板372の中央側から端部側へ導くように構成されている。係る構成によれば、発光基板372と導光部385とを併用する構成であっても「発光ユニット」全体で見た場合の占有領域が無駄に大きくなることを抑制することができる。また、発光基板372の端部へと光を導く構成とすることにより、発光基板372が発光部355の視認を妨げる障害になることを回避できる。
本実施の形態においては、回転中心軸線CL1と交差する仮想直線上に導光部385の出口部分387及び発光部355が位置する。このような構成とすれば、回転ユニット350の回転に応じて発光態様の切り替えを行うことにより所定の画像を表示する上で発光制御が煩雑になることを抑制することができる。また、仮に上記仮想線上に発光基板が位置するように構成した場合には、発光箇所を仮想線上に位置させるには導光部を発光基板の端部から延出させる必要が生じ、光の通過経路が複雑化になる。更に、発光基板と発光箇所が回転中心軸線方向に並ぶことにより、当該回転中心軸線方向における可動体の幅が嵩むことになる。本実施の形態に示す配置によれば、これら各種不都合の発生を抑制し、実用上好ましい構成を実現できる。
なお、回転中心軸線CL1から外れた位置に発光基板372を配設するとともに当該回転中心軸線CL1と交差する位置に光路形成体381を配設する構成によれば、発光基板372を「通気口」としてのスリット392が形成されたハウジング391の壁面部に近づけることができる。これにより、スリット392を用いた上記放熱機能を好適に強化できる。
回転ユニット350の回転に応じて発光部355の発光態様を変化させることにより、光の残像を利用して絵柄や文字等の画像を回転ユニット350の動作領域MEに表示させる構成においては、発光箇所の間に生じるブランク部分が大きくなると表示される画像の精細さが低下して、当該画像の見栄えが低下すると懸念される。この点、本実施の形態に示すように導光部385の出口部分387を含む所定の範囲にて当該出口部分387に向けて厚さが薄くなる先細り状をなすようにして仕切り壁384を形成することにより、上記ブランク部分を減縮することができ、画像の粗さを目立ちにくくすることができる。これにより、可動演出装置300による特別演出の見栄えの向上を図り、当該演出への注目度の向上に貢献できる。
上述したように回転式の可動演出装置300を有する構成においては、回転ユニット350に歪等の変形が生じることにより発光演出が上手く行われなくなる可能性が高まる。このような事情から、回転ユニット350にはある程度の強度を付与する必要がある。そこで、導光部385が形成された光路形成体381(導光部材382)を回転ユニット350用の補強部として機能させることにより、上記強度に係る懸念を解消することができる。ここで、補強部を構成する上で上記仕切り壁384全体を薄型化してしまっては、当該補強部としての機能が低下すると懸念される。故に、上述した上述の如く発光箇所(出口部分387)付近でのみ仕切り壁384の厚さを薄くする構成とすれば、発光演出の見栄えの向上と補強部としての機能とを好適に両立させることができる。
発光箇所の大きさは導光部385の出口部分387に依存することとなる。導光部385を通過する光を当該導光部385にて拡散させる構成とすることにより、実質的な発光範囲が出口部分387よりも狭くなって発光箇所間の実質的なブランク部分(ギャップ)が大きくなるといった不都合を生じにくくすることができる。ここで、導光部385(通路)内にて光を拡散する拡散効率を向上させる上では、通路幅が過度に大きくなることは好ましくない。故に、上記仕切り壁384についてはある程度の厚さを担保して通路幅の拡がりを抑えつつ、光の拡散がある程度進んだ出口周辺にて仕切り壁384の厚さを薄くする構成には、明確な技術的意義がある。
導光部385の出口部分387全体に光を行き渡らせる上では、出口部分387の中央と比べて出口部分387の外縁部分(特に上記仕切り壁384付近)にて光量を担保することが難しくなる。つまり、出口部分387を見た際にはその中央付近と外縁付近とでは明るさに差が生じやすい。そこで、上記仕切り壁384にて出口部分387を形成している部位においては敢えて光拡散を行わない構成として、光拡散に伴うロスを抑える構成とすることにより、発光箇所の外縁における光の鮮明さの担保に貢献している。
発光箇所(ドット)の大きさが導光部385の出口部分387に依存する構成においては出口部分387の形状が表示される画像等へ強く影響する。そこで、本実施の形態に示したように、回転方向においては回転方向と交差する方向と比べて出口部分387の幅を小さくすれば、出口部分387にある程度の大きさを確保することで光が視認しづらくなることを回避しつつ、所定の画像を表示する上で画像の精細さの向上に好適に貢献することが可能となる。
反射機能が付与された光拡散部を有する構成においては、光の反射の繰り返しによって拡散機能が上手く発揮される。そこで、比較的離れの小さい仕切り壁384(対向している板面389)間にて光の拡散を促進する構成とすることにより、光が行き渡りにくくなる部位が生じることを抑制し、上記拡散効果を好適に発揮させることが可能となる。
<第2の実施の形態>
上記第1の実施の形態では、可動演出装置300(回転ユニット350)によって表示される文字や絵柄等の画像に回転中心軸線CL1に近づくにつれて遊技機正面側に凸となるような奥行感(立体感)を付与する構成とした。本実施の形態においては、発光部355Aを回転中心軸線CL1方向にずらして配置することにより奥行感(立体感)を付与する点では第1の実施の形態と共通であるものの、奥行感の表現に係る構成が上記第1の実施の形態と相違している。以下、図30を参照して当該相違点に係る構成について説明する。図30は第2の実施の形態における回転ユニット350Aの内部構造を示す概略図である。
回転ユニット350Aは、回転中心側(中央部分)にて奥側に凹むように湾曲しており、発光体371A及び発光部355Aの位置が回転中心軸線CL1に近いものほど遊技機後方に位置するようにして配置されている。つまり、上記第1の実施の形態とは横並びとなる発光体371A同士の前後関係が逆となっている。この結果、回転ユニット350Aによって表示される画像の仮想表示面についても中央部分が奥行方向に凹む曲面状をなしている。
回転ユニット350Aを回転させることで表示される画像としては、回転中心軸線CL1へ向けた渦が設定されている。このような画像を表示することにより、渦の回転に伴って図柄表示装置253側へ引き込まれるような印象を遊技者に与えることができる。これは、当該画像を見た遊技者に図柄表示装置253への注目を促す上で好ましい構成である。
ここで、上記第1の実施の形態と同様に、回転ユニット350Aが一回転する際の発光体371Aの移動距離については、回転中心軸線CL1から遠くなればなるほど長くなる。このため、光の残像を利用して動作領域MEに画像を表示する上では、回転中心軸線CL1から遠くなればなるほど発光レベルが低下する(暗くなる)。上記第1の実施の形態では、全ての発光体371を共通としつつも、上記事象(発光レベルの差)を利用して奥行感を強調する構成とした。
これに対して、本実施の形態においては、回転中心軸線CL1を基準として内側に位置する発光体371Aよりも外側に位置する発光体371Aの方が明るくなるように差別化されている。このようにして、外側の発光体371Aの光量不足を補うことにより、特別演出を行う際の画像については外側から内側へ明→暗となるように明るさが調整されている。これにより、第1の実施の形態に示した回転ユニット350Aの動作原理(移動距離に応じた発光レベルの差)が奥行感を低下させる要因になることを抑制している。
なお、以上詳述した第2の実施の形態においては、各発光体371Aの光量を個別に設定する構成としたが、上記第1の実施の形態と同様に各発光体371Aの光量を統一することを否定するものではない。また、特別演出実行時には外側から内側へ明→暗となるように明るさを調整する構成としたが、回転中の明るさが統一されるように発光体371A毎の光量を個別に設定することも可能である。
<第3の実施の形態>
上記第1の実施の形態に示したように回転式の演出装置によって空間に絵柄や文字等の画像を表示する(描画する)上では、発光部355間の隙間(ブランク)を小さくすることにより、当該画像の見栄えを向上させることができる。また、発光体371の数を増やして発光箇所(ドット)の細分化を図ることにより精細な表示が可能となり表現力を好適に向上させることができる。但し、設計/製造/品質管理上の理由から発光体371の配置に制約が生じ、発光体371間には、ある程度の隙間(クリアランス)を設ける必要があるのが実情である。
本実施の形態においては、これら各種事情に配慮して、可動演出装置の表現力の向上を図るべく更なる工夫が施されている。以下、第1の実施の形態との相違点を中心に本実施の形態における特徴的な構成について図31を参照して説明する。図31は、本実施の形態における回転ユニット350Bの内部構造を示す概略図である。
発光基板372Bに実装されている発光体371B群については、発光体371B群全体では配置領域が回転中心軸線CL1から遠ざかるにつれて徐々に後方にずれている点で上記第1の実施の形態と一致している。但し、より小さな視点で見れば、発光体371Bは回転中心軸線CL1方向(前後方向)から遠ざかるにつれて、手前側 → 奥側 → 手前側 →奥側・・・の順に交互となるように配置されている。つまり、前後に交互となりながらも全体としては回転中心軸線CL1から遠ざかるにつれて後方へのオフセット量が大きくなるように構成されている。
前後方向(回転中心軸線CL1方向)にて発光体371B同士を離して配置することにより(距離Y3参照)、発光体371B間の隙間を確保する上で左右方向における離間距離への依存を抑えている。これを利用して、左右方向(回転ユニット350の長手方向)における両隣の発光体371Bとの距離X3については上記第1の実施の形態よりも減縮されている。これにより、画像をより細分化して表示し(精細な表示を可能とし)、表示される画像の高画質化が図られている。
このような構成では、回転中心軸線CL1方向(発光部355Bからの光の照射方向)にて手前側に位置する発光体371B自身がそれよりも奥側に位置する発光体371Bの光路の形成を妨げる要因になり得る。この点、本実施の形態においては、回転中心軸線CL1方向における発光体371B同士の重なりを抑えることにより、手前側の発光体371Bが光路形成の妨げになることを抑制している。
近接する各発光体371B用の導光部385Bを形成する上では、それら導光部385Bを区画する仕切り壁384Bの薄型化によって上記ブランクを減縮できる。しかしながら、光路形成体381Bにハウジング391Bを補強する機能が付与されている点に鑑みれば、仕切り壁の薄型化が補強機能を低下させる要因となることは好ましくない。この点、本実施の形態に示す構成においては、仕切り壁384Bの薄型化の影響(強度低下)を上記交互配置に応じた回転中心軸線CL1方向における仕切り壁384Bの延長及び細分化に伴う仕切り壁384Bの増設によって補完している。
これにより、回転ユニット350によって表示される画像の表現力を高めつつ、それに起因した強度低下等による回転ユニット350の動作信頼性の低下を好適に抑制することができる。
以上詳述した回転式の可動演出装置300Bにおいては、回転中心軸線の放射方向における発光体の間隔を小さくすることにより表示される絵柄等の画像の精細さを向上することができる。しかしながら、そもそも発光基板においては発光体毎にある程度の占有領域を確保する必要があるため、単に配置間隔を詰めようとしても限界がある。この点、発光体371Bの位置を発光基板372Bの板面に沿うようにして回転中心軸線CL1方向にずらすことにより、発光体371Bの並び方向(例えば回転中心軸線CL1方向に見て当該回転中心軸線CL1と交差する方向)における配置間隔を減縮することができる。これにより、上述した精細さの向上に好適に寄与できる。
回転ユニット350Bを回転させることで画像を表示する構成においては、回転開始時や終了時の応答性を向上させるには回転ユニット350Bをできるだけ軽量なものとすることが好ましい。そこで、本実施の形態に示すように発光体371Bを回転中心軸線CL1方向における一方側(例えば前側)及び他方側(例えば後側)に交互にずらす構成とすれば、発光基板372Bにおける前後幅が無駄に嵩むことを抑制して、当該発光基板372の軽量化に貢献できる。故に、発光態様の好適化を実現しつつ、それに起因した動作の応答性の低下を抑えることができる。
なお、上記第3の実施の形態においては、回転中心軸線CL1から離れる方向(横方向)に並べて配設された発光体371Bを前後位置が交互に入れ替わるようにずらして配置したが、これに限定されるものではない。例えば、上記発光体371群を単数又は隣り合う複数の発光体371からなる複数のブロックに区分し、それら各ブロックを前後位置が交互に入れ替わるようにずらして配置することも可能である。
<第4の実施の形態>
上記第3の実施の形態においては、発光体371Bの前後位置を交互となるようにずらして配置することにより、特別演出にて動作領域MEに表示される画像の表現力を向上させた。しかしながら、光の照射方向にて発光体371Bの位置をずらす場合には、当該照射方向における手前側の発光体371Bが奥側の発光体371B用の導光部の取り回しに係る自由度を低下させる要因になり得る。本実施の形態に示す可動演出装置においては、導光部の取り回しに係る自由度の低下を抑えつつ上記表現力の向上(高画質化等)を実現する工夫がなされていることを特徴の1つとしている。以下、図32の概略図を参照して、本実施の形態における回転ユニット350Cを上記第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。
ハウジング391Cにて光路形成体381Cを挟んで第1発光基板372XCとは反対側となる位置には第2発光基板372YCが配設されている。第2発光基板372YCにて光路形成体381C側を向いている板面には第2発光体371YCが実装されており、第2発光体371YCからの光が光路形成体381Cに入射する構成となっている。
光路形成体381Cには、第1発光基板372XCの第1発光体371XCからの光の照射方向を規定する第1導光部385XCと、第2発光基板372YCの第2発光体371YCからの光の照射方向を規定する第2導光部385YCとが設けられている。第1導光部385XC及び第2導光部385YCは回転中心軸線CL1と交差する方向にて交互となるように配列されている。
第2発光基板372YCにおいては、第2発光体371YCが第1発光体371XC間に位置するようにしてずれて配置されている。つまり、第1発光体371XC間の隙間を埋めるようにして第2発光体371YCが配設され、第2発光体371YC間の隙間を埋めるようにして第1発光体371XCが配設されることにより、ブランクを互いに補完し合う位置関係が構築されている。
これにより、発光部355C間の隙間を確保しつつ発光箇所(ドット)の細分化を図ることが可能となり、精細な表示による表現力の向上を好適に実現することができる。
ハウジング391においては、収容している発光体371Cの数が多くなることにより、内部に熱が籠りやすくなる。この点、ハウジング391にて第2発光基板372YCの板面に対峙している部分にもスリットが形成されており、回転ユニット350Cの回転による放熱効率が担保されている。これにより、発光体371Cの増設による熱の影響を抑えることが可能となっている。
第2発光基板372YCを増設することにより、回転ユニット350C全体では重量が増加している。しかしながら、発光基板372XC,372YCを回転中心軸線CL1を挟んで対称となるように配設することにより、重量バランスについては第1の実施の形態に示した回転ユニット350よりも改善されており、定常回転時の動作安定性の向上や回転に伴って軸支箇所に発生する応力の緩和に貢献できる。
<別形態>
上記第4の実施の形態に示したように発光基板を複数併用することにより、表現力の向上を実現する上では、上述した構成に限定されるものではない。以下、発光基板を複数併用する場合の各種実施例(変形例)について説明する。
<実施例1>
上記第4の実施の形態においては、回転中心軸線CL1から離れる方向(横方向)に並べて配設された第1発光体371XC及び第2発光体371YCを交互に配置したが、これに限定されるものではない。例えば、第1発光体371XC群を単数又は隣り合う複数の第1発光体371XCからなる複数の第1ブロックに区分けするとともに第2発光体371YC群を単数又は隣り合う複数の第2発光体371YCからなる複数の第2ブロックに区分けし、それら第1ブロック及び第2ブロックが交互となるように配置することも可能である。
<実施例2>
上記第4の実施の形態においては、第1発光基板372XCの第1発光体371XCからの光と、第2発光基板372YCの第2発光体371YCからの光とを光路形成体381Cに集約する構成としたが、これに限定されるものではない。第1発光体371XC用の第1光路形成体と、第2発光体371YC用の第2光路形成体とを個別に設けてもよい。
<第5の実施の形態>
上記第4の実施の形態においては、積層された複数(2つ)の発光基板372XC,372YCを併用することにより、回転ユニット350Cによって表示される画像の表現力を向上する構成とした。本実施の形態に示す構成においても、複数の発光基板を併用して画像の表現力を実現する工夫がなされているものの、その具体的構成及び表現力を向上させるためのアプローチ(考え方)が第4の実施の形態とは相違している。そこで以下、図33の概略図を参照して、本実施の形態における回転ユニット350Dに係る構成を第4の実施の形態に示した回転ユニット350Cとの相違点を中心に説明する。
回転ユニット350Dの外郭を構成するハウジング391Dの内部には、その内部空間を当該ハウジング391Dの厚さ方向にて二分する平板状の仕切り部393Dが形成されている。この仕切り部393Dには第1発光基板372XD及び第2発光基板372YDを取り付ける台座としての機能が付与されており、各発光基板372XD,372YDは、発光体371XD,371YDが実装されている側の板面を仕切り部393Dとは反対側を向くようにして当該仕切り部393Dに固定されている。
ハウジング391Dには、仕切り部393Dとの間に各発光基板372XD,372YDを挟むようにして光路形成体381XD,381YDが各々配設されている。つまり、第1発光体371XDからの光は第1発光基板372XDと対峙する第1光路形成体381XDに照射され、第2発光体371YDからの光は第2発光基板372YDと対峙する第2光路形成体381YDに照射される構成となっている。
第1光路形成体381XD及び第2光路形成体381YDは、回転中心軸線CL1から第1発光部355XD(第1発光体371XD)までの距離と当該回転中心軸線CL1から第2発光部355YD(第2発光体371YD)までの距離とが一致するようにして配置されている。つまり、回転ユニット350Dの回転に伴って第1発光部355XDが通過する軌道と第2発光部355YDが通過する軌道とが一致する(重なる)構成となっている。
このようにして、回転ユニット350Dが一回転する際に1の発光箇所を通過する光源を複数(2つ)確保することにより、当該発光箇所における発光態様を当該発光箇所を通過する第1発光部355XD(第1発光体371XD)及び第2発光部355YD(第2発光体371YD)の2つの光源によって制御することが可能となっている。係る構成によれば、発光制御パターンの多様化等の側面から表現力の向上に寄与することができる。また、同一箇所を通過する複数(2つ)の発光部355XD,355YDを併用して発光態様を規定する構成においては、画像表示機能を担保しつつ回転ユニット350Dの回転速度を下げることができる。これは回転ユニット350D(可動演出装置)の耐久性等の向上を実現する上で好ましい構成である。
なお、本実施の形態に示した第1発光部355XD及び第2発光部355YDの位置関係について必須ではなく、上記第4の実施の形態と同様に、第1発光部355XDが通過する軌道と第2発光部355YDが通過する軌道との重なりを回避するようにして位置をずらす構成とすることも可能である。
<第6の実施の形態>
上記第1の実施の形態に示した回転接続用コネクタ328においては、回転ユニット350に追従して回転中心軸線CL1を中心に回転する軸体と、当該軸体に固定された金属性のリング部と、回転接続用コネクタ328の外郭部に配設されリング部に側面から押し当てられた金属製のブラシ部とを用いることにより、回転ユニット350の回転位置が変化した場合であってもリング部とブラシ部との接触、すなわち回転ユニット350とベースユニット320(報知・演出制御装置140)との電気的接続が維持される構成とした。本実施の形態においては、この回転接続用コネクタに係る構成が第1の実施の形態と相違している。以下、図34を参照して本実施の形態に示す回転接続用コネクタ328Eに係る構成について説明する。図34(a)は電気的接続に係る構成を示すブロック図、図34(b)は第6の実施の形態における回転接続用コネクタ328Eを示す概略図である。
図34(a)に示すように、報知・演出制御装置140と可動演出装置300Eの発光基板372Eとを繋ぐ電気経路は、電力供給用の電源ラインELとグランドラインGLと発光態様を指示する指令伝達用の信号ラインSLとに大別される。これら各ラインEL,GL,SLは回転接続用コネクタ328Eを介して発光基板372Eの制御部370Eに接続されている。制御部370Eでは、信号ラインSLを通じて入力された指令に基づいて発光させる発光体371と消灯させる発光体371とを特定し、その特定内容に応じて各発光体371の電力供給の有無を切り替える。なお、制御部370Eについては電源ラインELを通じて供給された電力に基づいて動作する構成となっており、電源ラインELについては発光体371Eだけではなく制御部370Eへ動作電力を供給する機能が付与されている。
図34(b1)に示すように、回転接続用コネクタ328Eは回転ユニット350に固定され当該回転ユニット350とともに回転する可動板331Eと、ベースユニット320側に固定され可動板331Eと対向する固定板332Eとを有している。可動板331Eは板面が回転中心軸線CL1と同じ方向を向くように配置されており、可動板331Eにて固定板332E側を向いている板面には回転中心軸線CL1を中心とする円環状をなすようにして接続端子が形成されている。
これら接続端子は、回転中心軸線CL1を中心として同心円状をなすように、直径寸法が大小相違しており、回転中心軸線CL1から離れる側に、電源ラインEL用の可動板側接続端子 → グランドラインGL用の可動板側接続端子 → 信号ラインSL用の可動板側接続端子の順に配列されている。
固定板332Eにて可動板331Eと対峙している部分には、可動板331Eに設けられた各可動板側接続端子に沿うようにして複数の固定板側接続端子が配設されている。具体的には、電源ラインEL用の可動板側接続端子に対応する電源ラインEL用の固定板側接続端子が回転中心軸線CL1を中心とした回転方向に等間隔となるようにして複数(本実施の形態においては4つ)設けられ、グランドラインGL用の可動板側接続端子に対応するグランドラインGL用の固定板側接続端子が回転中心軸線CL1を中心とした回転方向に等間隔となるようにして複数(本実施の形態においては4つ)設けられ、信号ラインSL用の可動板側接続端子に対応する信号ラインSL用の固定板側接続端子が回転中心軸線CL1を中心とした回転方向に等間隔となるようにして複数(本実施の形態においては4つ)設けられている。
上述したように、回転ユニット350Eを高速で回転させようとした場合には、軸支構造の製造誤差や摩耗等の経時劣化等によって実際の回転軸が回転中心軸線CL1に対してずれる(例えば傾く)可能性を否定できない。このようなずれは、報知・演出制御装置140と発光基板372との電気的接続を不安定にさせる要因になり得る。この点、本特徴に示すように、ライン毎に回転方向に等間隔となるようにして複数の接続箇所を設けることにより、回転ユニット350Eの回転軸のずれを好適に許容することができる。
例えば、固定板332Eに設けられた固定板側接続端子を可動板側接続端子に押し当てる等して接点圧力を高くすることにより、上述したずれの影響を抑えることが可能である。しかしながら、このような構成では固定側接続端子と可動体側接続端とが摺動した際に発生する摩耗が大きくなる。このような摩擦の増加は結果として接続端子の摩耗を促進させて接続不良を招来する要因になるため好ましくない。このような構成と比べて、上述したように接続箇所を複数設けることは、接点圧力を軽減して耐久性を向上する上で有利である。
回転中心軸線CL1に対する実際の回転軸の傾きが生じた場合には、その影響が回転中心軸線CL1から遠ざかるにつれて大きくなる。本実施の形態においては、電源ラインELから供給される電力によって発光体371Eの発光や制御部370Eの動作が行われる構成となっており、他のラインと比較して電源ラインELの重要度が高くなっている。そこで、この電源ラインEL傾きの影響が比較的小さな位置、すなわち回転中心軸線CL1に最も近い位置に配設することにより、上記傾きが生じた場合であってもその影響によって電力供給経路が寸断されるといった接続不良を生じにくくしている。
また、接触状態を維持したまま回転を続ける構成においては接続端子の摩耗が回転速度、詳しくは接触箇所における可動板側接続端子と固定板側接続端子との相対速度及び摺動距離に依存することとなる。これら相対速度や摺動距離については、回転中心軸線CL1からの距離が遠くなるにつれて増大する。本実施の形態においては、比較的重要度の高い電源ラインELを構成する接続端子を相対速度が比較的低くなり且つ摺動距離が比較的短くなる回転中心軸線CL1に近い位置へ配設している。これにより、電源ラインELを構成する接続端子の摩耗を抑制することが可能となっている。
なお、本実施の形態に示す回転接続用コネクタ328については接続安定性等の向上を実現すべく各種工夫を施したが、必ずしもこれらすべての技術的思想を併用する必要はなく、その一部を上記第1の実施の形態に適用することも可能である。例えば、図34(b2)の概略図に示すように、比較的重要度の高い電源ラインELやグランドラインGLについては対応する接続端子(リング341F及びブラシ342F)を複数組み設ける構成としてもよい。特に、軸受け箇所から離れれば離れる程、回転中心軸線CL1に対して実際の回転軸が傾いた場合の影響が大きくなる。このような事情に鑑みれば、同図34(b2)に示すように軸受け箇所に近い位置に電源ラインELを構成する接続端子を配設することには技術的意義がある。
因みに、ライン毎に重要度の差が設定されている点に鑑みた場合、重要度の高いもの(例えば電源ラインELやグランドラインGL)程、端子幅(回転中心軸線方向における幅)を大きくして接触箇所の余裕代を稼ぐ構成とすることも可能である。
<第7の実施の形態>
上記第1の実施の形態においては、回転中心軸線CL1方向に発光箇所をずらして配置することにより、表示する文字や絵柄等の画像に奥行感(立体感)を付与する構成としたが、本実施の形態においては、状況に応じてこの奥行感の度合いを変化させることにより表示態様の態様化を実現している点で第1の実施の形態と構成が相違している。以下、図35の概略図を参照して、当該相違点に係る構成について説明する。
本実施の形態に示す回転ユニット350Gにおいては、発光基板372Gと光路形成体381Gとからなる発光ユニット370Gが回転中心軸線CL1を挟んだ両側に配設されている。これら発光ユニット370Gは、ハウジング391Gによって回動可能に保持されており、回転中心軸線CL1側の端部(回動中心軸線CL2)を中心に前後に回動することにより、回転中心軸線CL1に対する傾き(姿勢)が変化する構成となっている。
ハウジング391Gには、これら発光ユニット370Gの姿勢を変更する姿勢変更手段としての回動用駆動部401Gが搭載されている。回動用駆動部401Gは報知・演出制御装置140に接続されており、報知・演出制御装置140からの駆動信号に基づいて動作する構成となっている。これにより、発光ユニット370Gは、第1位置と当該第1位置よりも後方への傾きが大きい第2位置とに移動する構成となっている。なお、図示は省略するが、ハウジング391Gには、発光ユニット370Gの姿勢の変化を許容する許容状態と、姿勢の変化を規制する規制状態とに切替可能なロック装置が搭載されており、発光ユニット380Gの姿勢を変化させる際にはこのロック装置が一時的に規制状態から許容状態に切り替わる構成となっている。
発光ユニット370Gが第1位置に配置されている状況下にて表示される画像と、第2位置に配置されている状況下にて表示される画像とを比較した場合には、前者よりも後者の方が奥行感(立体感)が強調されることとなる。これにより、一見すると同様の画像であっても、その見た目を変化させることができる。
ここで、図35(b1)の概略図に示すように、第1の実施の形態に示した導光部385においては、光の照射方向が回転中心軸線CL1方向となるように規定することにより、回転中心軸線CL1と交差する方向への光の拡がりを抑える構成とした。このような構成は、複数の発光部355を併用する際に発光部355間での光の干渉を抑制して、画像の鮮明さを向上させる上では有利である。但し、この構成をそのまま本実施の形態に示す構成に適用した場合には、以下の不都合が生じる。例えば、発光ユニット370Gが第1位置に配置された場合を前提として導光部を形成した場合には、第2位置に配置された場合の画像(光)の視認性が低下し、発光ユニット370Gが第2位置に配置された場合を前提として導光部を形成した場合には、第1位置に配置された場合の画像(光)の視認性が低下する。
そこで、本実施の形態に示す導光部385Gにおいては、図35(b2)に示すように、当該導光部385Gの側面390Gを前方に向けて間隔が拡がるように傾斜させることで、回転中心軸線CL1と交差する方向への光の拡がりを許容している。これにより、発光ユニット370Gが第1位置及び第2位置の何れに配置されている場合であっても、発光部355Gからの光によって表示される画像の視認性が低下することを抑制している。
次に、発光ユニット370G群の姿勢制御について説明する。本実施の形態においては、発光ユニット370G群の姿勢の変化は、回転ユニット350Gが回転している最中に発生する構成となっている。つまり、回転ユニット350Gが停止している状態にて発光ユニット370G群の姿勢が変化することを回避している。具体的には、姿勢変化の態様としては、(1)第1位置にて画像を表示している最中に第2位置へ変化する態様、(2)回転ユニット350Gが回転を開始してから画像が表示されるまでの間に第1位置から第2位置へ変化する態様とが設けられている。
本実施の形態においては、奥行感が強調された場合の方が大当たり結果となる期待度が高くなるように設定されている。このような差別化を図った場合には、遊技者の注目が表示される画像にどの程度の立体感が付与されているかに向くものと想定される。回転ユニット350Gが静止している状況下にて発光ユニット370G群の姿勢が変化してしまっては、画像が表示される前にどの程度の奥行感が付与されるかが露呈してしまい、表示される画像への注目が低下すると懸念される。この点、上述したように、回転中に発光ユニット370G群の姿勢を変化させる構成とすることで、そのような不都合の発生を好適に抑制できる。
なお、本実施の形態に示す構成においては、発光ユニット370Gが第1位置及び第2位置の2つに切り替わる構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、発光ユニット370Gの位置で変化させる構成とすることも可能である。また、本実施の形態においては第1位置及び第2位置の何れの場合であっても立体的な表示が行われる構成としたが、回転中心軸線CL1に対する傾きが90度となる状態を含む構成として、平面表示と立体表示との切り替えを行う構成とすることも可能である。
因みに、2つの発光ユニット370Gの傾きを個別に変化させて、回転中心軸線CL1に対する傾きを相違させる構成とすることも可能ではあるが、このような構成では回転時のバランスが悪化して、回転を安定させることが困難になったり、軸支箇所に生じる負荷が大きくなったりすると懸念される。故に、このような個別動作を許容する上では、回転の安定化や耐久性の低下を抑える工夫(例えばカウンターウェイト等の採用)を施すことが好ましい。
<第8の実施の形態>
上記第7の実施の形態にて説明したように、姿勢の変化によって光の照射方向が変化してしまうと、遊技者に届く光量が減ってしまい、減光されたかのような印象を与えてしまう。このような事象は、発光基板の姿勢の変化が小さい範囲ではさほどの影響はないものの、角度の変化量を大きくして立体感の変化を強調しようとした場合には顕著になる。もちろん、遊技者が目線を変えさえすれば光を捉えやすくなり、どのような画像が表示されているかを把握することはできる。しかしながら、目線を変えた場合には目線をずらした側とは反対側となる部分が見えづらくなり画像全体での視認性を担保することが難しくなると想定される。本実施の形態においては、このような事情に配慮して立体感の変化の度合いを大きくしつつ視認性を担保する工夫がなされていることを特徴の1つとしている。以下、図36の概略図を参照して、第7の実施の形態との相違点を中心に、上記工夫に係る構成について説明する。
図36(a)に示すように、本実施の形態に示す回転ユニット350Hにおいては、発光基板372H及び光路形成体381Hからなる発光ユニット370Hがハウジング391Hによって回動可能に軸支されている点では構成が一致している。しかしながら、発光ユニット370Hには、第1発光体371XHが実装された第1発光基板372XHと、第2発光体371YHが実装された第2発光基板372YHとが設けられ、光路形成体381Hには、第1発光基板372XHに沿うように配列され第1発光体371XHからの光を導く第1導光部385XHと、第2発光基板372YHに沿うように配列され第2発光体371YHからの光を導く第2導光部385YHとが併設されている点で、第7の実施の形態とは構成が相違している。
図36(b1),(b2)に示すように、第1導光部385XHは発光ユニット370Hが第1位置に配置されている状態にて光の照射方向が遊技機前方(回転中心軸線CL1方向)を向くように形成され、第2導光部385YHは発光ユニット370Hが第2位置に配置されている状態にて光の照射方向が遊技機前方(回転中心軸線CL1方向)を向くように形成されている。
発光ユニット370Hが第1位置に配置されている状況下にて回転ユニット350Hによる描画を行う場合には、第1発光体371XHが点灯/点滅し、第2発光体371YHは消灯した状態となる。これにより、第1発光体371XHからの光が第1導光部385XHを通じて照射され、動作領域MEに画像が表示されることとなる。第1導光部385XHについては発光ユニット370Hが第1位置に配置されている場合には、光の照射方向が遊技機前方となるように規定されているため、表示される画像の視認性が好適に担保されることとなる。
これに対して、発光ユニット370Hが第2位置に配置されている状況下にて回転ユニット350Hによる描画を行う場合には、第2発光体371YHが点灯/点滅し、第1発光体371XHは消灯した状態となる。これにより、第2発光体371YHからの光が第2導光部385YHを通じて照射され、動作領域MEに画像が表示されることとなる。第2導光部385YHについては発光ユニット370Hが第2位置に配置されている場合には、光の照射方向が遊技機前方となるように規定されているため、表示される画像の視認性が好適に担保されることとなる。
以上詳述した回転ユニット350Hによれば、奥行感を変化させる機能によって表現力の向上を図りつつ、それに起因した画像の視認性の低下を好適に抑制することができる。
<別形態>
上記第8の実施の形態に示したように、回転ユニット350Hによって表示される画像の立体感を変化させる上では、当該回転ユニット350Hに係る構成を以下の構成とすることも可能である。
<実施例1>
回転中心軸線CL1に対する傾きが90度用の発光体及び回転中心軸線CL1に対する傾きが90度の場合に光の照射方向が遊技機前方(回転中心軸線CL1方向)となるように構成された導光部を加えてもよいし、上記第1発光体371XH及び第1導光部385XHの組み合わせ又は上記第2発光体371YH及び第2導光部385YHの組み合わせと置き換えてもよい。係る構成によれば、平面表示と立体表示との切り替えが可能となる。
<実施例2>
上記第8の実施の形態においては、発光ユニット370H(発光部355H)が第1位置及び第2位置のいずれの位置に配置されている場合であっても、回動中心軸線CL2よりも奥側に位置する構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、第1位置及び第2位置の何れか一方では発光ユニット370H(発光部355H)が回動中心軸線CL2よりも手前側に位置し、他方では発光ユニット370H(発光部355H)が回動中心軸線CL2よりも奥側に位置する構成とすることも可能である。係る構成によれば、何れの位置でも画像が立体的に表示される点では共通となるが、仮想表示面の凹凸の関係を逆にすることが可能となり、見栄えを大きく変化させることができる。
<実施例3>
上記第8の実施の形態では、第1発光体371XH群及び第2発光体371YH群を回転方向に並べて配置したが、これら発光体371XH,371YH群の配置領域を分ける必要は必ずしもない。例えば、同一平面上に第1発光体371XH及び第2発光体371YHを交互に配置することも可能である。但し、このような構成にて第1発光体371XH及び第2発光体371YHを個別に使用する場合には、第1発光体371XHに対応する第1発光部355XH及び第2発光体371YHに対応する第2発光部355YHのうち一方が他方にとってブランクとなるため、表示される画像の粗さが目立ってしまう。故に、発光ユニットの姿勢に応じて発光体の使い分けを行うことを前提とした場合には、上記第8の実施の形態に示したように同一軌道上に第1発光部355XHと第2発光部355YHとを配置することには、技術的意義がある。
<実施例4>
上記第8の実施の形態では、発光ユニット370Hが第1位置に配置されている場合に光の照射方向が遊技機前方となるように規定された第1導光部385XHと、発光ユニット370Hが第2位置に配置されている場合に光の照射方向が遊技機前方となるように規定された第2導光部385YHとを個別に設け、状況に応じてこれら導光部385XH,385YHを使い分ける構成としたが、これに限定されるものではない。発光ユニット370Hの姿勢が変化した場合に、光の照射方向が所定方向に維持されるようにして当該発光ユニット370Hにおける本体部分に対する導光部の向きを変化させる構成としてもよい。
<第9の実施の形態>
上記第7の実施の形態においては、回動用駆動部401G等からの駆動力を用いて発光ユニット370Gの姿勢を変化させる構成とした。しかしながら、ある程度の重さのある発光ユニット370Gの姿勢を回転ユニット350Gが回転している最中に安定して変化させるには、回動用駆動部401Gにて発生する動力をある程度大きくする必要があり、回動用駆動部401Gの大きさ及び重量が嵩みやすくなる。これは、回転ユニット350G自体の重量増加にも影響し得る。本実施の形態においては、これら各種事情に配慮して、姿勢変更に係る構造が工夫されていることを特徴の1つとしている。以下、図37の概略図を参照して、第7の実施の形態等との相違点を中心に、本実施の形態における回転ユニット350Iについて説明する。
本実施の形態においては、発光体371Iと、当該発光体371Iからの光を導く導光部385Iと、導光部385Iからの光が通過する透過部材382Iと、それら各種構成が搭載されたケース体401Iとによって発光ブロック356Iが構築されている。これら発光ブロック356Iが回転中心軸線CL1と交差する方向に並べられた状態でハウジング391Iによって保持されている。
発光ブロック356Iについては、固定式の発光ブロック356aIと、それら発光ブロック356Iの並設方向と交差する方向に移動可能な可動式の発光ブロック356bIとに大別される。以下、可動式の発光ブロック356bIの動きに係る構成について説明する。
ハウジング391Iにはガイド溝395Iが形成されており、当該ガイド溝395Iに対してケース体401Iに形成された突条部402Iが係合している。ガイド溝395Iは、前後方向に延びており、その前端部と回転中心軸線CL1との距離よりも後端部と回転中心軸線CL1との距離が大きくなるように回転中心軸線CL1に対して傾いている。発光ブロック356Iは、このガイド溝395Iに沿ったスライド移動が許容されている。
ハウジング391Iには、可動式の発光ブロック356bIの移動を許容する許容状態と、当該移動を規制する規制状態とに切替可能なストッパ399Iを有するロック装置が設けられている。ストッパ399Iは、回転中心軸線CL1方向にスライド移動可能となっており、規制状態においては発光ブロック356bIの背面に当接することで、上記ガイド溝395Iに沿った発光ブロック356bIの移動が規制されている。この状態では全ての発光ブロック356bIが横並びとなっており、回転中心軸線CL1と直交する方向に整列している。
ストッパ399Iが後退して、発光ブロック356bIから遠ざかることにより、ガイド溝395Iに沿った発光ブロック356bIの移動が許容されることとなる。具体的には、回転ユニット350Iが回転することにより、発光ブロック356bIには当該発光ブロック356bIを回転中心軸線CL1から遠ざけるようにして遠心力が作用する。ここで、上記ガイド溝395Iの向きには回転中心軸線CL1から遠ざかる成分が付与されており、発光ブロック356bIはこの遠心力によりガイド溝395Iに沿うようにして後退する。遠心力によって後退した発光ブロック356bIについてはガイド溝395Iの後端部に当たることでそれ以上の後退が阻止されることとなる。
なお、図37(c)に示すように、ケース体401Iの側面部分には、隣り合うケース体と係合する係合突起403I及び係合溝404Iが形成されている。これら係合突起403I及び係合溝404Iによって、発光ブロック356bI同士が連結されており、配列方向における重なりが維持されるようにして相対位置の変化量が制限されている。因みに、引っ掛かり等の要因によって複数の発光ブロック356bIの一部の移動が妨げられている状況下においては、この発光ブロック356bIの移動が隣の発光ブロック356bIによって補助されることとなり、姿勢変更の円滑化さが担保されている。
ここで、ガイド溝395Iの前端部については前後位置が揃っているのに対して、後端部については回転中心軸線CL1からの距離が遠いもの程、後方に延出するように差が設けられている。このため、図37(b)に示すように、後退した発光ブロック356bIの位置については、回転中心軸線CL1からの距離が遠いもの程後側にずれる。
回転速度が上がって、定速回転に移行する前のタイミングでは、発光ブロック356bIの移動を妨げる摺動抵抗よりも遠心力の方が大きくなることで、可動式の発光ブロック356bIは全てガイド溝395Iの後端に到達する。これにより、回転中心軸線CL1上に位置する固定式の発光ブロック356aIを先頭とする弧状をなすように、発光ブロック356全体で見た場合の姿勢が変化することとなる。
回転ユニット350Iを用いて立体的な画像の表示を行った後は、回転ユニット350Iが初期位置に復帰したことを条件として、ストッパ399Iが前方へと移動する。これにより、ガイド溝395Iの後端部に位置していた発光ブロック356bIはストッパ399Iによって前方へ押され、ガイド溝395Iの前端部へと復帰する。
<別形態>
上記第9の実施の形態に示したように回転ユニット350Iの回転によって発生する遠心力を利用して姿勢を変化させる構成を以下のように変更してもよい。
<実施例1>
上記第9の実施の形態においては、ストッパ399Iを動作させることにより各発光ブロック356bIを元の位置(前端位置)に復帰させる構成としたが、このような構成においてはストッパ399Iを駆動させるためのアクチュエータの存在が回転ユニット350Iの重量を増加させる要因になる。そこで、例えば各発光ブロック356bIを前端位置へ付勢する付勢手段(例えばバネ)を設け、発光ブロック356bIがこれら付勢手段の付勢力に抗して移動する構成とするとよい。係る構成によれば、回転速度が低下して遠心力が小さくなることにより、付勢手段に蓄えられた付勢力によって発光ブロック356bIを前端位置へ復帰させることができる。故に、アクチュエータを搭載する場合と比較して回転ユニット350Iの軽量化に貢献することができる。
<実施例2>
上記第9の実施の形態では、ストッパ399Iを前後にスライド移動させることにより、発光ブロック356bIを前端位置及び後端位置の二位置で移動させる構成とした、すなわち切替可能な姿勢を二段階としたが、これに限定されるものではない。切替可能な姿勢を増やすことも可能である。例えば、ストッパ399Iを回転中心軸線CL1を基準に2分割し、各ストッパ399Iを回転中心軸線CL1側の端部を基準に回動可能に保持する。ストッパ399Iを前後に回動させることにより、各発光ブロック356bIの移動量を細かく変化させることができ、奥行感(立体感)を多段階又は無段階に切り替えることが可能となる。
このような変更によって切替可能な姿勢を多様化したとしても、各発光ブロック356bIの光の照射方向(光軸の向き)は遊技機前方を向いたままの状態に維持されるため、姿勢毎に光軸調整を行う構成が不要である。これにより、画像の視認性を担保しつつ簡易な構成によって更なる表現力の向上に寄与できる。
<第10の実施の形態>
既に説明したように、上記第1の実施の形態等に示した回転ユニット350については、製造誤差等や摩耗等の経時劣化の影響によって定速回転中に回転速度にばらつきが生じる可能性を否定できない。このように回転ユニット350の回転が不安定になることは、表示されている画像に歪等が生じて見栄えを低下させる要因になり得る。本実施の形態に示す回転ユニット350Jおいては、このような不都合の発生を抑えるべく、画像の表示機能を安定して発揮させる工夫が施されていることを特徴の1つとしている。以下、図38を参照して当該工夫に係る構成について説明する。図38は回転ユニット350Jを背面側から見た概略図である。
図38(a)に示すように、回転ユニット350Jのハウジング391Jには、重錘411Jと、重錘411Jが挿通され当該重錘411Jを回転中心軸線CL1に対して近づく側及び遠ざかる側(回転中心軸線CL1と交差する方向)に移動可能となるようにして保持する軸体412Jと、重錘411Jを回転中心軸線CL1側へ付勢する付勢手段としてのコイルバネ413Jとが設けられている。
また、ハウジング391Jの回転中心部分には重錘411Jの回転中心軸線CL1側への移動を阻止する内側ストッパ部414Jが形成され、当該ハウジング391Jにおける回転先端部分には回転中心軸線CL1から遠ざかる側への移動を阻止する外側ストッパ部415Jが形成されており、これらストッパ部414J,415Jによって重錘411Jの移動範囲が規定されている。
回転ユニット350Jが初期位置にて待機している状態(回転していない状態)では、コイルバネ413Jの付勢力によって重錘411Jが内側ストッパ部414Jに押し付けられており、外側ストッパ部415J側への移動が妨げられている。回転ユニット350Jの回転が開始され、回転速度が上がると、重錘411Jに作用する遠心力が大きくなる。重錘411Jに作用する遠心力がコイルバネ413Jの付勢力を上回ることにより、当該重錘411Jが外側ストッパ部415J側へと移動する(図38(a)→図38(b)参照)。
回転ユニット350Jの回転初期は、重錘411Jが回転中心軸線CL1に近い位置にて待機しているため、当該重錘411Jの存在が回転ユニット350Jの回転を妨げる要因になることが回避される。
これに対して、回転ユニット350の回転速度が上限に達する前のタイミングでは、重錘411Jが外側ストッパ部415Jに到達して、回転ユニット350に生じる回転モーメントが最大となる。これにより、回転ユニット350の回転速度の急速な変化が抑制され、定速回転に移行した場合の回転が安定する構成となっている。
コイルバネ413Jを用いて重錘411Jを付勢する構成においては、内側ストッパ部414J又は外側ストッパ部415Jに重錘411Jが押し付けられていない状態では、コイルバネ413Jが伸縮(振動)することが重錘411Jの位置に直接影響し、当該重錘411Jの位置が不安定になる。この点、回転速度が最大となって定常回転に移行している状況下においては、重錘411Jに作用する遠心力がコイルバネ413Jの付勢力を大きく上回り、外側ストッパ部415Jに対して押し付けられた状態に維持される。これにより、コイルバネ413Jの存在が定速回転中に慣性モーメントを変化させる要因になることを回避している。
ここで、可動式の重錘411Jを用いて慣性モーメントの変化量を大きくすることは、回転初期の抵抗を小さく抑えつつ、定速回転時の安定性を高める上で効果的である。特に、回転中心軸線CL1から遠ざけることにより定速回転時の慣性モーメントを稼ぐことができる。しかしながら、回転ユニット350Jの大きさ(全長)には限りがあるため、重錘411Jを回転中心軸線CL1から遠ざけるにも限度がある。特に、コイルバネ413Jを用いて重錘411Jの動きを制御しようとすれば、このコイルバネ413Jの存在が重錘411Jの移動距離に係る制約を強める要因となる。
この点、本実施の形態においては、重錘411Jが外側ストッパ部415Jに当接している状態では、コイルバネ413Jが当該外側ストッパ部415Jに形成された凹部416Jに収容されることとなる。これにより、重錘411Jのストロークを稼ぐことが可能となっている。
なお、可動式の重錘411J及びそれに付随する各種構成によって構築された慣性モーメント可変手段410Jについては、回転中心軸線CL1を挟んで対称となるように配置されている。これにより、当該慣性モーメント可変手段410Jの存在によって回転ユニット350Jの重量バランスが崩れることを抑制している。
図38(a)に示すように、回転ユニット350Jが初期位置に配置されている状態では、2つの重錘411Jの移動軸(軸体412J)が横向きとなるように構成されている。つまり、回転ユニット350Jが初期位置に配置された待機状態では、コイルバネ413Jに重錘411Jの重さが加わることが回避されている。このように、回転ユニット350Jが回転していない状況下においては、コイルバネ413Jに余計な外力が加わることを回避することにより、当該コイルバネ413Jの機能低下を抑制している。これにより、2つの慣性モーメント可変手段410Jを併用する構成においては、慣性モーメントが変化する際の、変化の度合いに差が生じることを抑制し、慣性モーメントの変化の円滑化を図っている。
以上詳述した第10の実施の形態によれば、回転ユニット350Jの回転速度が上がることにより、遠心力によって重錘411Jが回転中心軸線CL1から遠ざかることとなり高速回転時の慣性モーメントを上げることができる。これにより、高速回転時の回転速度のばらつきを抑制し、画像の乱れを抑えることができる。
高速回転時の安定化に配慮した場合には、慣性モーメントが大きくなるように回転中心軸線から遠い部分に予め重錘を固定しておくことも可能である。しかしながら、このような重錘の配置は、可動体を加速する際の抵抗を増加させ、回転開始時の応答性を低下させる要因になり得る。この点、本実施の形態に示す構成においては始動時には重錘411Jが回転中心軸線CL1寄りとなる位置に存在するため慣性モーメントを比較的小さくすることができる。これにより、上記応答性の低下を好適に抑制できる。
以上の理由から、慣性モーメントを最小時と最大時とで十分に大きな差をつけることにより、すなわち回転ユニット350Jの始動時と高速回転時とで慣性モーメントを大きく変化させることにより、回転初期(加速時)の応答性の低下を抑制しつつ高速回転時の速度ばらつきを抑制して動作安定性を向上させることができ、可動演出装置300の動作を良好なものとすることができる。
なお、例えばステッピングモータ等を用いて細かくな細かな制御を行うことにより速度ばらつきの影響を緩和できるものの、このような対策を講じた場合には制御負荷が増大する一方で上述したような画像の乱れを完全に解消できるわけではない。以上の理由から、本実施の形態に示した構成とすることには、技術的意義がある。
重錘を用いて慣性モーメントを変化させる構成においては、仮に定常回転となっている状況下にて重錘の位置が変化してしまってはそれが可動体の回転を不安定にさせる要因にもなり得る。そこで、定常回転(所定の回転速度)となっている場合には重錘411Jの変位を阻止する構成として当該定常回転中の慣性モーメントの変化を抑える構成とすることにより重錘が回転を不安定にさせる要因になることを好適に抑制することができる。
回転ユニット350Jは横長状をなしており、待機姿勢が水平となるように構成されている。これにより、待機中における重錘411Jの位置が自重によって回転中心軸線CL1から遠ざかることを抑制して、待機中の位置ばらつきを好適に抑制することができる。これにより可動体411Jの始動時の応答性の低下を抑制できる。
また、回転ユニット350Jが回転中心軸線CL1を中心として対称となっているため、コイルバネ413J等に生じるヘタリ等の偏りを抑制して回転時のバランスの低下を抑制できる。
なお、上記実施の形態においては、重錘411Jをスライド移動可能に保持する構成としたが、重錘411J(詳しくはその重心)の回転中心軸線CL1からの距離を変化させることができるのであれば足り、例えば重錘を回動可能に保持する構成とすることも可能である。重錘の姿勢が変化することによって、当該重錘の重心位置と回転中心軸線CL1との距離が変化することにより慣性モーメントの可変機能を担保することができる。
<第11の実施の形態>
上記各実施の形態に示した可動演出装置300によれば、回転ユニット350が1回転する際に各発光体371の発光制御(発光/消灯の更新)を複数回繰り返して行うことにより、仮想表示面MEに光の残像を利用して所定の文字や絵柄等の画像を表示することができる。可動演出装置300においては、何れの発光部355(発光体371)についても回転ユニット350が1回転する間に上記発光制御が実行されるタイミング、すなわち発光態様が更新される周期(以下、更新周期という)が統一されている。回転ユニット350の回転中心軸線CL1から各発光部355までの距離が相違している点に鑑みれば、回転中心軸線CL1に近い部分と比べて回転中心軸線CL1から遠い部分では上記画像の画質が粗くなる。特に、回転ユニット350の大型化等によって表示範囲の拡張等を実現しようとした場合、このような画質の差が顕著となり、表示範囲を拡張したとしても拡張部分での見栄えが低下し得る。つまり、画質の差が回転ユニット350の大型化(すなわち広範囲での画像表示)を実現する上で妨げになり得る。本実施の形態においては、回転中心軸線CL1からの距離に起因した画質の低下を抑制して、可動演出装置300を用いた演出の見栄えを向上させる工夫がなされていることを特徴の1つとしている。以下、先ず図39を参照して画質に差が発生する理由について補足説明する。図39(a)は回転ユニット350を正面から見た概略図、図39(b)は動作領域ME(仮想表示面ME)を示す概略図である。なお、図39(a)においては、説明の便宜上発光部355の数を減らす等して図示を簡略化している。
回転ユニット350の回転中心軸線CL1からの発光部355までの距離に応じて発光部355が通過する軌道が相違する。以下の説明では、回転中心軸線CL1に対して比較的近い位置を周回する発光部355を「第1発光部355a」、比較的遠い位置を周回する発光部355を「第2発光部355b」として区別して説明する。
回転ユニット350が1回転する際に第1発光部355aが通過する通過領域においては、当該第1発光部355a(詳しくは第1発光部355aの光源となる発光体371)が画像表示の主体として機能する。つまり、仮想表示面MEにて第1発光部355aが通過する領域(第1表示領域DPa)は仮想表示面MEの一部を構成しており、この第1表示領域DPaに表示される画像は第1発光部355aの発光態様に依存している。ここで、少なくとも先の更新から次の更新までに第1発光部355aが移動する区間では同じ発光態様(点灯/消灯)が維持される点に鑑みれば、回転中心軸線CL1を中心とする回転方向にて1周あたりの更新回数で第1表示領域DPaが等分された各要素(以下、第1単位表示領域又は第1最小表示領域MPaという)毎に発光/消灯を切り替えることが可能となっている。つまり、それら第1最小表示領域MPaによって仮想表示面MEにおけるドットが構成されている。
同様に、回転ユニット350が1回転する際に第2発光部355bが通過する通過領域においては、当該第2発光部355b(詳しくは第2発光部355bの光源となる発光体371)が画像表示の主体として機能する。つまり、仮想表示面MEにて第2発光部355bが通過する領域(第2表示領域DPb)は仮想表示面MEの一部を構成しており、この第2表示領域DPbに表示される画像は第2発光部355bの発光態様に依存している。ここで、少なくとも先の更新から次の更新までに第2発光部355bが移動する区間では同じ発光態様(点灯/消灯)に維持される点に鑑みれば、回転中心軸線CL1を中心とする回転方向にて1周あたりの更新回数で第2表示領域DPbが等分された各要素(以下、第2単位表示領域又は第2最小表示領域MPbという)毎に発光/消灯を切り替えることが可能となっている。つまり、それら第2最小表示領域MPbが仮想表示面MEにおけるドットを構成している。
ここで、回転ユニット350が1回転する際に第1発光部355aが回転ユニット350の正面視(回転中心軸線CL1方向視)にて移動する総移動距離は、回転ユニット350の正面視における第1発光部355aと回転中心軸線CL1との離間距離Laと2πとの積となる。そして、回転ユニット350が1回転する際に行われる更新の回数にてこの総移動距離を除した長さが上記回転方向における第1最小表示領域MPaの大きさ(長さ寸法Da)を規定し、当該大きさは上記離間距離Laに比例する。同様に、回転ユニット350が1回転する際に第2発光部355bが回転ユニット350の正面視(回転中心軸線CL1方向視)にて移動する総移動距離は、回転ユニット350の正面視における第2発光部355bと回転中心軸線CL1との離間距離Lbと2πとの積となる。そして、回転ユニット350が1回転する際に行われる更新の回数にてこの総移動距離を除した長さが上記回転方向における第2最小表示領域MPbの大きさ(長さ寸法Db)を規定し、当該大きさは上記離間距離Lbに比例する。
上述の如く第1発光部355aの更新回数(更新周期)と第2発光部355bの更新回数(更新周期)とが統一されている場合には最小表示領域MPa,MPbの長さ寸法Da,Dbは回転中心軸線CL1からの距離に比例することから、回転中心軸線CL1に近い側の第1最小表示領域MPaと比べて遠い側の第2表示最小領域MPbの方が大きくなる。このような事情から、仮想表示面MEの中心(回転中心軸線CL1)から遠ざかることで最小表示領域MPの密度が密→粗に変化する。故に、仮想表示面MEの外縁に近づくほど仮想表示面MEに表示される画像については画質が低下する。例えば、図39(b)に示すように、仮想表示面MEに魚を模したキャラクタ画像CPを表示させる上では、回転中心軸線CL1に近い位置では精細な表示が可能であるが、回転中心軸線CL1から遠い位置では精細な表示が困難となり、同じ画像であってもその表示位置によって見栄えが変化する。
回転方向における最小表示領域MPの大きさについては更新回数に依存している。ここで、本実施の形態においては、報知・演出制御装置140のMPU612により状況に応じて更新周期の切り替えを行う処理(更新モード切替処理)が実行され、全ての発光部355について更新周期を統一する第1更新モードと、発光部355(発光体371)毎に更新周期を個別に設定する第2更新モードとの切り替えを行うことで、具体的には発光部355(発光体371)毎に更新回数を変えることで上述したような表現力の低下が抑制されている。ここで、図40(a)のフローチャートを参照して、更新モード切替処理について説明する。更新モード切替処理は、報知・演出制御装置140のMPU612にて定期処理の一環として実行される処理である。
(更新モード切替処理)
更新モード切替処理においては、先ずステップS501にて特別演出に係る遊技回であるか否かを判定する。すなわち、回転ユニット350の回転により仮想表示面MEに画像を表示する遊技回であるか否かを判定する。より具体的には、上述した第2発光演出が実行される遊技回であるか否かを判定する。ステップS501にて否定判定をした場合には、そのまま本更新モード切替処理を終了する。ステップS501にて肯定判定をした場合には、ステップS502に進む。
ステップS502では、回転用駆動部324へ出力している駆動信号のパルス数が予め規定されている最大値となっているか否か、すなわち回転ユニット350の回転速度が最大となって定速回転(定常回転)に移行している状況であるか否かを判定する。ステップS502にて肯定判定をした場合には、ステップS503に進み、第2発光演出の開始タイミングであるか否かを判定する。ステップS503にて肯定判定をした場合、すなわち、定速回転へ移行し第2発光演出が開始されるタイミングとなった場合には、ステップS504にて第2更新モードへの移行処理を実行する。本実施の形態に示す報知・演出制御装置140においては特別演出が開始された際に更新モードとして第1更新モードが設定される。上述した更新モードの移行条件が成立することで第1更新モードから第2更新モードへ移行する。
ステップS502又はステップS503にて否定判定をした場合には、ステップS505に進む。ステップS505では第2演出の終了タイミングでは第2発光演出の終了タイミングであるか否かを判定する。ステップS505にて否定判定をした場合には、そのまま本更新モード切替処理を終了する。ステップS505にて肯定判定をした場合には、ステップS506にて第1更新モードへの復帰処理を実行した後、本更新モード切替処理を終了する。この第1更新モードについては特別演出の終了に伴って解除されることとなる。
ここで、図40(b)のタイミングチャートを参照して、特別演出が実行される際の更新モード切り替えの流れについて補足説明する。
遊技回中にリーチ表示となり特別演出が開始されたta1のタイミングでは、回転ユニット350の発光部355を用いて第1発光演出が開始される。この際、更新モードとして第1更新モードが設定される。特別演出の開始タイミングにおいては、回転ユニット350が初期位置に配置されて姿勢が横向きとなっている。このため、第1発光演出によって、発光箇所が左右にシフトするスイング表示が行われる。但し、可動ブロック301が待機位置に配置されている状態では、回転ユニット350が上記装飾部材272の背後に隠れたままとなっているため、発光部355が発光していることを目視にて把握することは困難となっている。
第1発光演出が開始された直後のta2のタイミングでは、可動ブロック301が待機位置から演出位置へと降下する。これにより、回転ユニット350が図柄表示装置253(表示画面253a)の前方に位置し、当該回転ユニット350及び発光部355による発光が行われていることを遊技機前方から視認可能となる。
回転ユニット350が演出位置に到達した後のta3のタイミングでは、前扉枠14に配設された操作ボタン35の操作が有効化され、それに併せて図柄表示装置253には操作ボタン35の操作を促すメッセージが表示される。このメッセージに従って有効期間中に操作ボタン35が操作されることにより特別演出が次の段階に移行する。
操作が有効となっている期間中であるta4のタイミングにて操作ボタン35が操作されると、その操作に基づいて回転ユニット350が所定方向(時計回り方向)に回転を開始する。回転ユニット350が加速→定速回転に移るまでにはある程度のタイムラグが生じることとなるが、加速中の発光態様については回転前の発光態様と同様となっている。これにより、僅かな期間ではあるが、回転ユニット350の動作領域MEに光の渦を模した画像が表示されることとなる。
回転ユニット350が定速回転に移行したta5のタイミング、すなわち回転用駆動部324へ出力している駆動信号のパルス数が上限に達したタイミングでは、回転ユニット350(発光部355)の発光態様が当該特別演出の設定時に決定された態様に変化する。具体的には、加速中と同様に光の渦を模した画像が回転表示される第1態様(動画)と、女の子の顔を模したキャラクタが静止表示される第2態様(静止画)と、小魚の群れを模した画像がスクロール表示される第3態様(動画)と、大当たり結果となったことを明示する文字(例えば「V」)が静止表示される第4態様(静止画)との何れかに変化する。これに併せて、更新モードが第1更新モードから第2更新モードへ移行する。なお、操作が行われた場合には遊技結果に応じて第2態様〜第4態様の何れかの表示が実行されるに対し、操作が行われなかった場合には遊技結果に関係なく第1態様による表示が実行される。
第2演出が終了するta6のタイミングでは回転ユニット350(発光部355)の発光態様が第2演出開始前の態様に復帰し且つ更新モードが第2更新モードから第1更新モードへ切り替わる。これに伴って回転ユニット350の減速が開始される。ta7のタイミングにて回転ユニット350が停止すると、可動ブロック301が演出位置から待機位置へ復帰することとなる。可動ブロック301が待機位置に復帰したta8のタイミングでは発光部355による第1発光演出が終了する。
ここで、図41を参照して第1更新モードと第2更新モードとの違いについて説明する。図41(a)は第1更新モードにおける更新態様を示す概略図、図41(b)は第2更新モードにおける更新態様を示す概略図、図41(c)は更新モードの違いによる表示の変化を示す概略図である。なお、図41(a),(b)については説明の便宜上、回転ユニット350に配設された10個の発光部355について例示しているが、発光部355の数についてはこれに限定されるものではない。
図41(a1)に示すように、第1更新モードにおいては、何れの発光部355についても回転ユニット350が1回転するのに要する期間(回転周期:0.2sec)にて更新が行われる回数は100回となっている。つまり、更新周期が2msecとなるように設定されている。このため、図41(a2)に示すように、回転中心軸線CL1に近い側の最小表示領域MPと仮想表示面MEの外縁に近い側の最小表示領域MPとを比較した場合、回転方向における最小表示領域MPの大きさが前者よりも後者の方が大きくなっている。
これに対して、第2更新モードにおいては、発光部355の配置(回転中心軸線CL1からの距離)に応じて更新回数が相違している。具体的には、図41(b1)に示すように、回転中心軸線CL1からの距離が離れれば離れる程、更新回数が多くなるように差が設定されている。例えば、回転中心軸線CL1の隣に位置する1つ目の発光部355では第1更新モードと同様に更新回数が100回、更新周期が2msecとなっているのに対して、当該1つ目の発光部355の隣(回転中心軸線CL1とは逆側)に位置する2つ目の発光部355では更新回数が105回、更新周期が1.9msecとなっている。このように、外側の発光部355ほど更新周期を短縮して更新回数を増やすことにより、最小表示領域MPを細分化が図られている(図41(b2)参照)。
仮想表示面MEの外縁寄りとなる位置にて同じ画像を表示する場合であっても、更新期間を増やすことでその精細さを高めて、回転中心軸線CL1寄りとなる位置と比較した場合の表示能力の差を補うことができる。図41(c)に例示しているように、画像の外形等に生じる段差を目立ちにくくすることができる。
本実施の形態に示す報知・演出制御装置140のMPU612においては、定期処理を実行する際の最短期間は1msecとなっており、その1/10のオーダー(0.1msec)で定期処理の実行周期を調整可能となっている。より詳しくは、1msec〜4msecの間で0.1msec毎に実行周期を調整可能となっている。但し、常時最短の周期で更新を行う構成とした場合には、報知・演出制御装置140の制御負荷が大きくなる。また、それに伴う発光制御プログラム等の情報量が多くなることで、記憶容量が圧迫されると懸念される。この点、第1更新モードと第2更新モードとを併用し、必要に応じて定期処理の実行周期を短縮する構成とすることで、上記各種不都合の発生を抑制している。
以上詳述した第11の実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
回転ユニット350(「可動体」に相当)の回転に応じて発光部355の発光態様を変化させることにより、光の残像を利用して所定の画像(例えばキャラクタ等を模した絵柄や文字等の画像)を回転ユニット350の動作領域ME(仮想表示面ME)に浮かび上がらせることができる。ここで、回転中心軸線CL1からの距離が遠くなれば、上記回転に伴って発光部355が移動する移動距離が長くなる。このような事情から回転中心軸線CL1から遠い部分においては回転中心軸線CL1から近い部分と比較して表示される画像が粗くなり得る。このように画像が粗くなることは、その見栄えを低下させる要因となり、可動演出装置300によって遊技への注目度の向上を実現する上で妨げになると懸念される。この点、本実施の形態に示したように、回転中心軸線CL1からの距離が遠い発光部355ほど発光態様(点灯/消灯)の更新回数が多くなるように構成すれば、回転中心軸線CL1から遠い部分での画像の粗さを緩和することができる。故に、可動演出装置300を用いて遊技への注目度を向上させるという効果を好適に発揮させることができる。
上述した可動演出装置300については、回転中心軸線CL1からの距離に比例するようにして表示される画像が粗くなる。そこで、回転中心軸線からの距離におおよそ比例するようにして発光部の更新回数を相違させる構成とすれば、上述した見栄えの低下を好適に抑制することができる。
本来であれば、回転中心軸線CLからの距離が2倍になれば更新回数も2倍にすることが好ましいが、このような構成では更新回数(更新周期)の許容幅を大きくし且つより短い周期で定期処理を実行する必要が生じ、「制御手段」としての報知・演出制御装置140の性能に係る制約が極端に高くなってしまう。これは、本実施の形態に示した構成の普及を妨げる要因になり得る。そこで、本実施の形態においては特に、仮想表示面MEの外周に近づくにつれて更新回数の増加の度合いを僅かながら大きくすることにより、回転中心軸線CL1から離れた位置での表示精度の向上を図りつつそれに起因した上記不都合の発生を抑制している。
上述したように発光部355毎に更新回数を相違させる場合には、更新回数(更新タイミングや更新周期)を統一する場合と比較して、制御負荷が増大したり記憶すべき情報量(例えば発光パターンを規定するテーブル等)が増大したりする。そこで、更新回数を統一した第1更新モードと、更新回数を各発光部355毎に相違させる第2更新モードとを状況に応じて使い分けることにより、表示機能の向上に起因した制御負荷の増大等を抑制している。より具体的には、仮想表示面MEに所定の画像を表示する第2発光演出においては回転ユニット350の回転速度を一定とすることにより画像表示の機能を安定して発揮させることができる。そこで、このような定常回転となっている状況下にて第2更新モードとし、定常回転ではない場合には第1更新モードとすることにより、制御負荷や情報量の増大を抑制することができる。
<別形態>
上記第11の実施の形態に示したように発光制御を行う際の更新回数(更新周期)に差を設定することにより、仮想表示面MEにおける表示能力を変化させる上では、その具体的構成を以下のように変更してもよい。
<実施例1>
上記第11の実施の形態においては、回転中心軸線CL1から発光部355までの距離が大きくなるにつれて、更新周期の短縮度合いが大きくなるように構成したが、更新周期の短縮度合いについては一定であってもよい。具体的には、回転中心軸線CL1からの距離に比例して一定の割合で更新周期が短縮される構成としてもよい。
特に、最小表示領域の大きさの違いを抑える上では、回転中心軸線CL1からの距離と更新回数との積が何れの発光部355においても一定となるようにして、発光部355毎に回転周期を設定すれば仮想表示面MEにおける粗密の差を好適に払拭することができる。例えば、図39に示した例では、回転中心軸線CL1から第1発光部355aまでの距離Laと当該第1発光部355aの更新周期との積が、回転中心軸線CL1から第2発光部355bまでの距離Lbと当該第2発光部355bの更新周期との積に一致する構成とすればよい。
<実施例2>
上記第11の実施の形態においては、個々の発光部355毎に発光周期に差を設ける構成としたが、複数の発光部355によってグループを構成し、それらグループ毎に発光周期を設定する構成とすることも可能である。
<実施例3>
上記第11の実施の形態においては、第1演出→第2演出となる場合に更新モードを切り替える構成としたが、第2演出の途中で更新モードを切り替える構成とすることも可能である。例えば、第2演出の前半及び後半の一方にて大まかな模様を表示し、他方にて文字やキャラクタ等の絵柄を表示する場合には、模様の表示では更新周期を相対的に長くし、絵柄の表示では更新周期を相対的に短くしてもよい。
<実施例4>
上記第11の実施の形態では、回転中心軸線CL1に近い発光部355(発光体371)については更新周期を短縮しない(変更しない)構成としたが、全ての発光部355(発光体371)について更新周期を短縮する(変更する)構成としてもよい。この場合、必ずしも外側の発光部355ほど更新周期が短くなるような差を設けるのではなく、精細な画像の表示を担う特定の発光部355について更新周期を短縮するように差を設けることも可能である。
<実施例5>
上記第11の実施の形態では、更新モードとして第1更新モードと第2更新モードとを併用する構成としたが、これに限定されるものではない。更新周期に違いを設けるという技術的思想を具現化する上では、このような切替機能は必須ではない。例えば、特別遊技状態となっている場合には、常時第2更新モードにて発光制御が行われる構成とすることも可能である。
<第12の実施の形態>
上記第11の実施の形態においては、回転ユニット350が定速回転(定常回転)となる場合には仮想表示面MEに表示される画像の種類に関係なく更新モードを第2更新モードとする構成とした。更新モードの切り替えによって更新周期を短縮しようとすれば、それに起因して制御負荷が増大するだけでなく、発光パターンを規定するプログラムの情報量が膨大になる。制御負荷が増大することは制御処理を不安定にさせる要因になり、情報量が増えることは他の演出用の情報記憶領域を圧迫する要因にもなり得る。
ここで、仮想表示面MEに単なる模様を表示する場合(上記第1態様)や静止画を表示する場合(上記第2態様や第4態様)には、仮想表示面MEの外縁に近い部分で表示能力が低下していたとしても、そのような表示能力の差は目立ちにくい。これに対して、仮想表示面MEにて回転中心軸線CL1と交差する方向に所定のキャラクタ画像をスクロール表示する場合(上記第3態様)には、当該キャラクタ画像の表示位置と回転中心軸線CL1との距離が時間の経過に伴って変化する。図42(a)の概略図に示すように、仮に仮想表示面MEの外縁に近い位置ではキャラクタ画像の表示が粗くなり、回転中心軸線CL1に近づくことでキャラクタ画像の表示が精細となり、再び回転中心軸線CL1から遠ざかることでキャラクタ画像が粗くなるような変化が生じてしまっては、当該キャラクタ画像が注視されることで見栄えの差が際立ってしまう。つまり、第3態様にて第2演出が行われる場合には、他の態様にて第2演出が行われる場合と比較して、可動演出装置300における弱点が目立つと想定される。
そこで、本実施の形態においては、図42(b)に示すように、第3態様にて第2演出が行われる場合には第2更新モードへ移行させる一方で、他の態様にて第2演出が行われる場合には第2更新モードへの移行を回避する構成としている。このように、仮想表示面MEにて表示する画像の種類によって第1更新モードに維持するかそれとも第2更新モードへ移行するかを分けることにより、表示機能の向上に起因した上記各種不都合の発生を好適に抑制することができる。
なお、本実施の形態に示すように特定のキャラクタ画像が仮想表示面ME中を移動する場合には、キャラクタ画像が表示される位置に対応する発光部355についてのみ更新期間を短縮する構成とすることにより、実用上好ましい構成を実現することができる。例えば、キャラクタ画像が仮想表示面MEにおける右半分を通過する際には、この右半部を通過する期間にて更新期間の短縮を行ってもよい。
<第13の実施の形態>
上記各実施の形態に示した可動演出装置300については、回転ユニット350が定速回転(定常回転)している場合に1回転するのに要する期間を見越して発光体371の点灯/消灯の更新周期及び更新回数を規定した。つまり、回転位置検知センサ329にて初期位置の通過を監視してはいるものの、初期位置以外のどの位置を通過しているかについては逐次確認しない構成とした。このような構成では、可動演出装置300の繰り返しの使用による劣化や回転位置検知センサ329の誤作動や故障等によって画像表示が上手く行われなくなる可能性を否定できない。例えば、定常回転中の回転ユニット350の回転速度が低下して回転周期が間延びしたり、回転位置検知センサ329からの信号受信に遅れ等が発生したりした場合には、図43(a)に示すような画像の表示位置のずれが生じ得る。例えば、遊技機正面視にて回転ユニット350が時計回りに回転する場合には、その回転が遅れる等することにより、画像の表示位置が時計回り方向や反時計回り方向にずれることとなる。このような表示の乱れは可動演出装置300への信頼性を低下させる要因になるため好ましくない。
本実施の形態においては、このような事情に鑑みて、可動演出装置300に係る信頼性を向上する工夫がなされていることを特徴の1つとしている。具体的には、回転ユニット350の回転状況を監視し、その監視結果に応じて上述したような表示の乱れを回避する構成が採用されていることを特徴の1つとしている。以下、図43(b)のフローチャートを参照して、報知・演出制御装置140のMPU612にて0.1msec毎に起動する定期処理の一環として実行される回転状況監視用処理について説明する。
(回転状況監視用処理)
回転状況監視用処理においては先ず、ステップS601にて特別演出に係る遊技回であるか否かを判定する。すなわち、回転ユニット350の回転によって仮想表示面MEに画像を表示する遊技回であるか否かを判定する。より具体的には、上述した第2発光演出が実行される遊技回であるか否かを判定する。ステップS601にて否定判定をした場合には、そのまま本監視用処理を終了する。ステップS601にて肯定判定をした場合には、ステップS602に進む。
ステップS602では、回転用駆動部324へ出力している駆動信号のパルス数が予め規定されている最大値となっているか否か、すなわち回転ユニット350の回転速度が最大となって定速回転に移行している状況であるか否かを判定する。ステップS602にて肯定判定をした場合には、ステップS603に進み、回転状況を監視している最中であるか否かを判定する。具体的には、RAM614の各種フラグ格納エリアに監視フラグが格納されているか否かを判定する。ステップS603にて否定判定をした場合には、ステップS604に進む。
ステップS604では回転位置検知センサ329からの検知情報を確認し、当該検知情報として回転ユニット350が初期位置にあることを示す情報(ON信号)を受信しているか否かを判定する。ステップS604にて否定判定をした場合には、そのまま本監視用処理を終了する。ステップS604にて肯定判定をした場合にはステップS605に進む。
ステップS605にて監視開始用設定処理を実行した後は、本監視用処理を終了する。監視開始用設定処理においては、RAM614の各種フラグ格納エリアに監視フラグを格納し、各種カウンタエリアに設けられた監視タイマカウンタに所定の値をセットする。この監視タイマカウンタについては、当該監視用処理が実行される度に更新(1づつ減算)される構成となっている。監視タイマカウンタにセットされる値については、回転ユニット350が定常回転している場合に1回転するのに要する期間に基づいて定められている。
本実施の形態に示す回転ユニット350用の回転用駆動部324についてはDCモータであり、報知・演出制御装置140から出力されるパルス信号に基づいて動作する。回転用駆動部324は、2パルスで1ステップ動き、100ステップで1回転する構成となっている。1パルスの送信間隔は1msecとなっている。このため、回転ユニット350が1回転するのに要する期間(定常回転中の回転周期)は0.2secとなっている。発光体317の発光制御を行う際の1回転あたりの更新回数は100回となっており、1ステップ分に合せて設定されている。つまり、発光制御の更新周期については回転用駆動部324の1ステップ分の動作に要する期間に合せて2msecとなるように構成されている。上記監視タイマカウンタには、0.2sec+2msecに相当する値が入力される。
ステップS603の説明に戻り、当該ステップS603にて肯定判定をした場合には、ステップS606に進む。ステップS606では監視タイマカウンタの値が「0」になったか否かを判定する。ステップS606にて監視タイマカウンタの値が「0」になっていないと判定した場合には、ステップS607に進む。
ステップS607では回転位置検知センサ329からの検知情報を確認し、当該検知情報として回転ユニット350が初期位置にあることを示す情報(ON信号)を受信しているか否かを判定する。ステップS607にて否定判定をした場合にはそのまま本監視用処理を終了する。ステップS607にて肯定判定をした場合にはステップS608に進む。ステップS608では監視再設定処理を行う。具体的には、監視タイマカウンタに上記所定の値を再びセットする。回転ユニット350が正常に回転している場合には、実測期間が0.2sec又はそれに上記更新期間を加えた程度のばらつきの範囲内に収まることとなり(図44(a)の概略図参照)、ステップS606〜S608の処理が繰り返されることとなる。
ステップS606にて肯定判定をした場合にはステップS609に進む。つまり、監視タイマカウンタが「0」となるまでの間に回転位置検知センサ329から初期位置復帰を示す検知信号を受信しなかった場合にはステップS606にて肯定判定されることとなり、ステップS609に進む。ここで、図44(b)のフローチャートを参照して、異常発生用処理について説明する。
(異常発生用処理)
異常発生用処理においては先ず、ステップS701にて遅延期間の把握処理を実行する。具体的にはRAM614の各種カウンタエリアには、遅延期間計測用カウンタが設けられており、この遅延期間計測用カウンタは監視タイマカウンタが「0」になったことを契機として更新を開始する。ステップS701の処理では、この遅延期間計測用カウンタの値を参照して遅延期間を把握する。
続くステップS702では、ステップS701にて把握した遅延期間が許容範囲内であるか否かを判定する。本実施の形態に示す可動演出装置300については、回転ユニット350が回転する際に発光部355の光の残像を利用して仮想表示面MEに画像を表示する構成となっている。このような仕組みでは、回転速度が極端に低下した場合に画像の表示が上手く行われなくなる。つまり、画像表示を行うために確保すべき下限速度がある。基準となる回転周期0.2secに許容し得る遅延期間(例えば0.1sec)を加えた期間が許容範囲として設定されている。
ステップS702にて肯定判定をした場合には、ステップS703に進む。ステップS703では回転位置検知センサ329から回転ユニット350が初期位置に復帰したことを示す信号を受信したか否かを判定する。ステップS703にて否定判定をした場合には、そのまま本異常発生用処理を終了する。ステップS703にて肯定判定をした場合には、ステップS704に進む。ステップS704では表示更新周期の補正処理を実行する。
既に説明したように、ステップS606にて肯定判定される理由としては、経時劣化等の理由によって回転ユニット350の回転速度が落ちた場合と、回転位置検知センサ329からの信号の受信が遅れることの2つが想定される。但し、これら2つの事象を比較した場合に、許容範囲を超えない程度の遅延が発生する原因としては主として前者になると想定される。例えば、信号線の断線や劣化、接続不良によって受信が遅れる場合には、その遅延量は極めて大きくなると想定されるからである。そこで、本実施の形態おいては、許容範囲内の遅延が発生した場合には、それに併せて上記更新期間を補正する処理を行うことで、画像表示機能が上手く発揮されなくなることを回避する構成となっている。
ここで、表示更新期間補正処理について説明する。この補正処理では把握している遅延期間に基づいて、発光体371の点灯/消灯を切り替えるための更新期間を変更する。更新期間としては1msecが基準となっており、0.1msec単位で延長が可能となっている。監視タイマカウンタによって規定された誤差を超える遅延であって、上記許容範囲に収まる遅延が発生している場合には、この遅延量に応じて更新期間を長くするように補正する。例えば図45の概略図に示すように、0.1secの遅延が発生して回転ユニット350の回転期間(回転周期)が0.3secとなっている場合には、1回転毎の画像の切り替えを行う周期を0.3secとなるように調整すべく、上記更新周期を3msecに変更する。この場合、更新周期の変更に応じてROM613から読み出す発光パターンテーブルについても変更される。
図44(b)の説明に戻り、ステップS704の補正処理を実行した後は、ステップS705にて監視条件の変更処理及び監視再設定処理を実行した後、本異常発生用処理を終了する。監視条件の変更処理では、ステップS605にて監視タイマカウンタにセットされる所定の値を、上記遅延期間を加味した期間となるように変更する。これにより、以降は特別演出が終了するまで監視条件が変更されることとなる。そして、条件変更を行った後は、以降も監視を継続すべく監視再設定処理(ステップS608と同様)を行う。
ステップS702の説明に戻り、当該ステップS702にて否定判定をした場合、すなわち遅延期間が許容範囲を超えていると判定した場合には、ステップS706〜S708の処理を行う。補正によって対応可能な範囲を超える大幅な遅延、すなわち残像による画像表示機能を担保できないほどの大幅な遅延が生じている場合(図44(a)参照)には、特別演出の継続を規制する。
具体的には、先ずステップS706にて監視終了処理を行う。監視終了処理では、RAM614の各種フラグ格納エリアに格納されている監視フラグを消去する。これにより、監視が解除される。続くステップS707では遊技ホールのホール管理者に異常が発生している旨を伝えるべく、異常検知コマンドの出力処理を実行する。この異常検知コマンドは外部端子板を通じてホールコンピュータに送信される。ステップS707の処理を実行した後は、ステップS708にて回転ユニット350を初期位置に復帰させてそれ以上の回転を規制する。ステップS708の処理を実行した後は、ステップS709にて可動演出装置300による特別演出に代わる演出を図柄表示装置253にて実行すべく演出置換処理を行う。
以上詳述した第13の実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
回転ユニット350の回転に応じて発光部355の発光態様を変化させることにより、光の残像を利用して絵柄や文字等の画像を可動体の動作領域たる空間に浮かび上がらせるようにして表示させるタイプの可動演出装置300においては、回転ユニット350の回転周期と発光態様の更新周期とがずれてしまっては、画像表示が上手く行われなくなる可能性がある。例えば製造誤差や経時劣化等の各種要因によって回転ユニット350の回転周期が間延びする等した場合には、そのような不都合が発生しやすくなる。この点、本特実施の形態に示したように、回転ユニット350が定速回転している場合には回転ユニット350の回転状況が監視し、可動演出装置300が正常に動作しているか否かを把握することができる。故に、可動演出装置300による表示演出が上手く行われなくなることを抑制し、当該可動演出装置300による遊技への注目度向上効果を好適に発揮させることができる。
上記表示機能を発揮させる上では、例えば回転ユニット350の回転角度を逐次把握して発光態様を回転角度に応じて変更する構成とすることも可能である。しかしながら、このような構成では、細かな対応付けによって発光制御に係る制御負荷が大きくなる。このような制御負荷の増大は、発光演出に係る制約を強くする要因になるため好ましくない。ここで、回転ユニット350が一定速度で定常回転している場合には、その回転周期が一定となる。そこで、本実施の形態に示したように回転ユニット350の回転周期に合せて一連の発光制御の行う構成とすれば、上述したような細かな対応付けが不要になることで発光制御に係る負荷を好適に緩和できる。つまり、回転角度をステップ数によって管理するステッピングモータを用いなく手も、所謂DCモータを用いた簡易な構成によって表示演出を実行できる。
但し、このような構成においては、何らかの要因によって回転ユニット350の動きや回転位置検知センサ329からの信号の送受信に遅れ等が生じた場合には、発光態様の変更タイミング(更新タイミング)が狙いからずれてしまい、結果として表示機能が上手く発揮されなくなると懸念される。そこで、回転ユニット350が1回転するのに要する所要期間に基づいて設定された基準期間中に可動体が1回転したか否かを回転位置検知センサ329からの検知情報に基づいて監視する構成とすれば、上記不都合を早期に発見したり、当該不都合を解消する為の対策を講じたりすることができる。これにより、制御負荷の軽減に起因して表示演出機能が上手く発揮されなくなることを抑制できる。
監視条件を厳しく設定すれば回転ユニット350の動き等の細かなずれを把握できる。しかしながら、監視を過度に厳しくして実質的に無害なずれにまで過敏に反応することは可動演出装置300に係る信頼性を高める上で好ましくない。上述した回転式の可動演出装置300についてはその制御が複雑になる等の理由から処理タイミング等の遅れ等によって僅かなずれが発生する可能性を否定できない。但し、定速回転となっている状況下では発光態様の更新が生じる更新期間以内のずれであれば、表示される画像への実質的な影響はない。そこで、本実施の形態に示したように、監視基準期間に発光態様が更新される期間を加味する構成とすることにより、過敏な反応を抑制しつつ監視機能を好適に発揮させることができる。
回転ユニット350の回転所要期間の実測値と設定値との間にずれが生じている場合には、そのずれに合せて発光態様の更新周期を補正(延長)することにより、画像表示が上手く行われなくなることを抑制できる。
また、回転ユニット350を回転させた際に生じる光の残像を利用して所定の画像を表示するタイプの可動演出装置300においては、回転ユニット350の回転速度が極端に低下することで、当該所定の画像が上手く表示されなくなる。つまり、所定の画像を表示する上では回転速度に下限があり、それによって1回転するのに要する所要期間にも上限が生じる。そこで、実測値と設定値との間にこのような限界を超えるような差が生じた場合には所定の画像の表示を規制することにより、半端な状態で画像が表示されることが遊技者を困惑させる要因になることを回避できる。
<第14の実施の形態>
上記第13の実施の形態では、回転ユニット350が定速回転(定常回転)となっている状況下にて回転状況を監視し、画像表示中に回転の遅れ等が発生した場合に発光制御による発光/点灯の更新周期(更新回数)を補正する構成とした。係る構成は、画像の表示が上手く行われなくなることを抑制できる上で有利である。しかしながら、画像を表示している最中にこのような補正を行う場合、少なくともその補正を行う前の時点での画像の乱れ等を回避することは困難である。本実施の形態においては、このような不都合の発生を抑える工夫がなされていることを特徴の1つとしている。具体的には、仮想表示面MEに画像を表示する前に動作確認〜更新周期の設定を行うべく報知・演出制御装置140のMPU612にて更新周期設定処理が実行される。ここで、図46のフローチャートを参照して、更新周期設定処理について説明する。
(更新周期設定処理)
更新周期設定処理においては先ず、ステップS801にて特別演出に係る遊技回であるか否かを判定する。すなわち、回転ユニット350の回転によって仮想表示面MEに画像を表示する遊技回であるか否かを判定する。より具体的には、上述した第2発光演出が実行される遊技回であるか否かを判定する。ステップS801にて否定判定をした場合には、そのまま本設定処理を終了する。ステップS801にて肯定判定をした場合には、ステップS802に進む。
ステップS802では、回転用駆動部324へ出力している駆動信号のパルス数が予め規定されている最大値となっているか否か、すなわち回転ユニット350の回転速度が最大となって定速回転に移行している状況であるか否かを判定する。ステップS802にて否定判定をした場合には、そのまま本設定処理を終了する。ステップS802にて肯定判定をした場合には、ステップS803に進む。
ステップS803では回転状況を把握している最中であるか否かを判定する。具体的には、RAM614の各種フラグ格納エリアに回転状況把握フラグが格納されているか否かを判定する。ステップS803にて否定判定をした場合には、ステップS804に進む。ステップS804では回転位置検知センサ329から回転ユニット350が初期位置にあることを示す信号を受信しているか否かを判定する。ステップS804にて否定判定をした場合にはそのまま本設定処理を終了する。ステップS804にて肯定判定をした場合にはステップS805に進む。
ステップS805では回転状況把握開始処理を実行する。具体的には、RAM614の各種フラグ格納エリアに回転状況把握フラグを格納するとともに各種カウンタエリアに設けられた回転期間計測カウンタの更新処理を開始する。回転期間計測カウンタは当該設定処理が起動される毎に更新され、更新期間の設定が完了した場合に、0クリアされるカウンタである。ステップS805の処理を実行した後は、ステップS806にて演出進行の一時規制処理を行う。これにより、当該規制が解除されるまで、回転ユニット350を用いた画像表示(画像表示に対応した発光体371の制御:第2発光性制御処理)が規制されることとなる。
ステップS803の説明に戻り、当該ステップS803にて肯定判定をした場合、すなわち回転状況の把握中であると判定した場合には、ステップS807に進む。ステップS807では回転状況把握処理を行う。具体的には、回転期間計測カウンタの値を参照して回転ユニット350が初期位置を離れてから経過した期間を把握する。ステップS807の処理を実行した後は、ステップS808に進む。
ステップS808では、ステップS807にて把握した期間に基づいて、基準となっている期間(0.2sec)から遅延が発生しているか否かの確認を行う。仮に遅延が発生している場合には、それが上記第13の実施の形態に示した許容範囲内であるか否かを判定する。遅延が発生していない場合又は遅延が発生していてもそれが許容範囲内である場合にはステップS809に進む。ステップS809では回転位置検知センサ329から回転ユニット350が初期位置にあることを示す信号を受信しているか否かを判定する。ステップS809にて否定判定をした場合には、そのまま本設定処理を終了する。ステップS809にて肯定判定をした場合には、ステップS810に進む。
ステップS810ではステップS807にて把握した実測期間に基づいて発光体371の発光/消灯を行う更新周期を設定する。例えば、実測期間が0.2secであった場合には更新周期として2msecを設定し、実測期間が0.3secであった場合には更新周期として3msecを設定する。つまり、何れの場合であっても更新回数が同じ回数(100回)となるように更新周期を設定する。これは、更新パターンを規定するテーブルの複雑化を抑制し、情報量の増大を抑える工夫である。この後、回転ユニット350を用いて画像表示を行う際には、ステップS810にて設定された更新期間に基づいて発光制御が実行されることとなる。
ステップS810の設定処理を実行した後は、ステップS811にて状況把握終了処理を行う。具体的には、回転期間計測カウンタを0クリアして移行の更新を規制するとともに、各種フラグ格納エリアに格納されている回転状況把握フラグを消去する。ステップS811の処理を実行した後は、ステップS812にて演出進行規制解除処理を実行して、本設定処理を終了する。ステップS812にて演出進行規制を解除することにより、回転ユニット350を用いた画像表示が可能となる。
ステップS808の説明に戻り、当該ステップS808にて否定判定をした場合、すなわち回転ユニット350の動きに許容範囲を超える遅延が発生していると判定した場合には、ステップS813に進む。ステップS813では遊技ホールのホール管理者に異常が発生している旨を伝えるべく、異常検知コマンドの出力処理を実行する。この異常検知コマンドは外部端子板を通じてホールコンピュータに送信される。ステップS813の処理を実行した後は、ステップS814にて可動演出装置300による特別演出に代わる演出を実行すべく演出置換処理を行う。具体的には、第2態様〜第4態様と比べて回転速度の影響が低い第1態様での発光演出を代替演出として設定する。ステップS814の処理を実行した後は、ステップS811,S812の各処理を実行した後、本更新周期設定処理を終了する。
このように、画像表示を行う前の段階にて実際の回転ユニット350の回転周期に合せて更新周期を決める構成とすれば、画像表示を行っている最中に更新周期を補正する構成と比較して、表示される画像の乱れ等を一層好適に抑制することができる。
なお、本実施の形態においては、1度の測定結果に基づいて更新周期を設定する構成としたが、複数回の測定結果に基づいて更新周期を設定する構成としてもよい。
<第15の実施の形態>
上記各実施の形態では「発光体」として単色のLEDを搭載したが、これに代えてフルカラータイプのLEDを搭載してもよい。但し、この種のLEDによって発光態様の多様化を図り表現力の向上を実現する上では、赤色発光素子,緑色発光素子,青色発光素子の3つ対象について発光制御を行う必要が生じる。このため、単色のLEDを搭載する場合と比較して、発光制御を行う際に必要となる情報量が多くなる。このような多くの情報を管理する上では、フルカラーLEDの配列及び更新順序の2要素を基準として赤色発光素子,緑色発光素子,青色発光素子毎に発光の可否を決めたテーブルを利用するとよい(図47の概略図参照)。
このようなテーブルによってデータ管理を行う構成とすれば、データを完結に管理することができる。また、例えば遊技機の仕様等に応じてフルカラーLEDの数や表示する画像が変更になる場合であっても同じフォーマットを用いて対応することができ、データの変更が容易となる。
<その他の実施の形態>
なお、上述した各実施の形態の記載内容に限定されず例えば次のように実施してもよい。ちなみに、以下の各構成を個別に上記各実施の形態に対して適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて上記各実施の形態に対して適用してもよい。また、上記各実施の形態に示した各種構成の全て又は一部を任意に組み合わせることも可能である。この場合、組み合わせの対象となる各構成の技術的意義(発揮される効果)が担保されることが好ましい。実施の形態の組み合わせからなる新たな構成に対して以下の各構成を個別に適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記各実施の形態では、「可動体」としての回転ユニット350の回転中心軸線CL1が遊技機における前後方向を向くようにして配置したが、これに限定されるものではない。回転中心軸線CL1がどの向きとなるように配置するかについては任意である。例えば、回転ユニット350を回転中心軸線CL1が上下方向を向くように構成することも可能である。
(2)上記各実施の形態では、「絵柄表示手段」としての図柄表示装置253(表示画面253a)の前方領域を可動演出装置300の動作領域MEとしたが、どの位置に動作領域MEを設定するかについては任意である。上記実施の形態に示した可動演出装置300については動作領域MEを通じてその背後に位置する構成の視認性を確保できる点が特徴的なものとなっている。このような特性に鑑みれば、ランプ部や装飾体等の遊技部品の前方を動作領域MEとして利用することも可能である。この場合であっても、ランプ部による発光演出や装飾部材の視認性を担保できる。
(3)上記各実施の形態では、回転ユニット350用の「駆動部」としてDCモータを用いる構成としたが、これに代えてステッピングモータを用いてもよい。ステッピングモータによれば、回転角度を出力パルスによって制御できる。そこで、ステッピングモータを採用する場合には、出力するパルス数に対応付けて発光態様を規定することにより、回転角度に応じた表示態様の切り替えが可能となる。
(4)上記各実施の形態では、回転用駆動部324への駆動信号の出力状況(出力パルス)に応じて定速回転となっているか否かを判断する構成としたが、位置検知センサ等からの検知情報に基づいて(例えば回転所要期間や回転速度を算出して)定速回転となっているか否かを判断する構成とすることも可能である。
(5)上記各実施の形態では、発光部355を回転中心軸線CL1を中心として対称(左右対称)となるように配列した。このような構成においては、回転角度が180度となることで、回転中心軸線CL1に対して一方側となる発光部355(第1発光部355群)と他方側となる発光部355(第2発光部355群)との位置関係が逆転する。このような動きを考慮して、回転角度が180度となる毎に発光制御対象を入れ替える構成とすることも可能である。
具体的には、回転ユニット350が初期位置から回転角度が180度となるまでは第1発光部355群を第1制御態様且つ第2発光部355群を第2制御態様にて発光制御し、回転角度が180度に到達してから初期位置に復帰するまでは、第1発光部355群を第2制御態様且つ第2発光部355群を第1制御態様にて発光制御するように制御態様の切り替えを行う。各第1発光部355群が通過する軌道と各第2発光部355群が通過する軌道とが一致しているため、各発光箇所の表示制御スパンを上記各実施の形態の半分の周期となるように減縮できる。これにより、上記各実施の形態と同じ回転速度であれば例えば動画等の表示に際して更なる円滑な動きを表現できる。また、上記各実施の形態と同等の円滑さを担保する上では、回転速度をおよそ半分程度に抑えることが可能となる。
(6)上記各実施の形態では、発光部355を回転中心軸線CL1を中心として対称となるように配列したが、これに限定されるものではない。例えば、回転中心軸線CL1を中心として非対称となるように発光部を配列してもよい。また、回転中心軸線CL1を挟んだ両側に発光部355を配設する必要は必ずしもない。但し、高速回転時の安定性や軸支箇所に生じる応力の緩和等に配慮すれば、上述した対称配置とすることには技術的意義がある。
(7)上記各実施の形態では、発光基板372を板面が回転中心軸線CL1と平行となるように配置したが、回転中心軸線CL1に対して発光基板372を傾けて配置したり、回転中心軸線CL1と交差(例えば直交)するようにして配置したりすることも可能である。また、回転中心軸線CL1から離間した位置に発光基板372を配置したが、回転中心軸線CL1上に発光基板372を配置することも可能である。
(8)上記各実施の形態では、回転ユニット350の回転速度が所定速度(上限速度)に達していない場合(加速中又は減速中)には予め設定された周期単位で発光制御を行う構成とし、回転ユニット350の回転速度が所定速度に達している場合(定速回転中)には回転ユニット350が一回転単位で発光制御を行う構成としたが、このような制御態様の切り替えを必須とするものではない。例えば、上記2つの条件のうち一方に統一することも可能である。
(9)上記各実施の形態では、発光部355を構成する光路形成体381を用いる構成としたが、発光体371からの光を直接遊技機前方に照射する構成を否定するものではない。
(10)上記各実施の形態では、導光部385に光拡散領域と非光拡散領域とを設けたが、これに限定されるものではない。導光部385の全域を光拡散領域としてもよいし、非光拡散領域としてもよい。
(11)上記各実施の形態では、発光基板372の両板面のうち一方を発光体371の実装面としたが、発光基板372の両面に発光体371を実装することも可能である。
また、発光体371の配設対象については必ずしも板状部材である必要はない。例えば、棒状部材や半球状部材を配設対象とすることも可能である。
(12)上記各実施の形態では、発光体371の間隔を回転中心軸線CL1から遠ざかるにつれて徐々に大きくなるように設定したが、発光体371の間隔を一定とすることも可能である。
また、中央部分にて遊技機前方に凸となる仮想表示面を前提とした場合には、発光部355の間隔を一定とするのではなく、回転中心軸線CL1から遠ざかるにつれて小さくすることも可能である。これにより、ドット(画素)が回転中心から外側に向けて疎→密に変化することとなり、奥行感(立体感)の強化に貢献することができる。
(13)上記各実施の形態においては、回転ユニット350を回転中心軸線CL1方向に見て時計回り方向に回転させる構成としたが、これを変更して、回転中心軸線CL1方向に見て反時計回り方向に回転させる構成とすることも可能である。また、回転ユニット350を一方向にのみ回転させる構成としたが、正逆両方に回転させる構成とすることも可能である。
(14)上記各実施の形態に示したように、回転式の画像表示手段を用いて空間に画像を表示する構成においては、回転中心軸線CL1から発光部355までの距離が遠くなれば遠くなるほど見かけ上の発光レベルが低下し、光量の不足によって画像が暗くなる。つまり、回転中心軸線CL1からの距離に応じて画像に明暗の差が生じることとなる。そこで、全ての発光体371の仕様を共通とするのではなく、回転中心軸線CL1から遠い発光体程、発光レベルが高い(光量が大きい)ものを配設し、上記明暗差が小さくなるように又は明るさが統一されるように補正を行う構成とすることも可能である。また、回転中心軸線CL1からの距離が遠いもの程供給電力を大きくすることで発光レベルを高くすることで上記補正と同様の補正を行ったり、発光体371毎に光量調整(階調制御)をすることで上記補正と同様の補正を行ったりすることを否定するものではない。
なお、回転中心軸線CL1上に位置する発光部355については特に、発光が過度に強くなり得る。そこで、上記各種構成を利用して、少なくとも回転中については発光レベルを下げる構成とすることが好ましい。
(15)上記各実施の形態では、回転ユニット350が加速 → 定速回転 → 減速する場合に発光態様を切り替える構成としたが、これに限定されるものではない。何れの回転状況であっても発光態様が共通となる構成としてもよいし、定速回転中にのみ画像表示を行う構成としてもよい。
(16)上記各実施の形態では、可動演出装置300によって実行される特別演出を遊技者による操作ボタン35(「操作部」に相当)の操作に対応した操作対応演出としたが、これに限定されるものではない。可動演出装置300による特別演出と操作ボタン35の操作との関係性を付与しない構成とすることも可能である。
(17)上記各実施の形態では、定速回転中は回転位置検知センサ329からの検知情報に基づいて一回転する毎に次の発光制御態様(どのタイミングでどの発光体を発光/消灯させるかの流)の設定を行い、非定速回転中は定速回転中に一回転するのに要する期間と同等となるように設定された所定の期間の経過時に次の発光制御態様の設定を行う構成としたが、これを逆にすることも可能である。また、発光制御態様の切替(設定)条件として上記2つの条件を併用する必要は必ずしもなく、何れか一方の条件に統一することも可能である。
(18)上記各実施の形態では、定速回転となっている場合に実行される第1発光制御処理にて発光対象となる発光体と定速回転中ではない場合に実行される第2発光制御処理にて発光対象となる発光体とを区別しない構成としたが、これを変更し、回転ユニット350が定速回転となっている場合の発光対象と定速回転となっていない場合の発光対象とを区別する構成とすることも可能である。例えば、定速回転中ではない場合の発光対象から回転ユニット350の回転先端部分に位置する発光体371等を除く構成として、発光体371の一部を発光対象としないように制限することも可能である。そもそも、回転ユニット350を回転させることによって画像を表示する構成においては、回転速度が描画を行うのに十分ではない状況にて画像を無理に表示しようとすることで、本来表示される画像よりも表示される画像のクオリティが低下してしまう。そこで、上記実施の形態においては、表示される画像を定速回転用と非定速回転用で使い分ける構成とした。この際、発光対象を制限する構成とすれば、定速回転中に表示される画像のクオリティを担保しつつ、定速回転中に表示される画像と、それ以外で表示される画像との差違を強調できる。
(19)上記各実施の形態においては、回転ユニット350を回転させることにより仮想表示面MEに所定の画像を表示する可動演出装置300について例示したが、これに限定されるものではない。「可動演出装置」については、例えば画像表示機能を有さない回転式の発光装置や発光機能が省略された単なる回転式の可動役物であってもよい。
(20)上記各実施の形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されることでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組み合わせが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。
更に、外枠に開閉可能に支持された遊技機本体に貯留部及び取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも本発明を適用できる。
<上記各実施の形態から抽出される発明群について>
以下、上述した各実施の形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴A群> 発光箇所の前後ずれ
以下の特徴A群は、「パチンコ機やスロットマシン等の遊技機には、遊技機前方から視認可能となる部位に配され、遊技の進行に伴って表示態様が変化する発光部が設けられているものがある。これら発光部には、遊技進行等に応じて表示態様を様々に変化させることで遊技中の演出効果を高める機能が付与されている(例えば特許文献1)。」という背景技術について、「しかしながら、上述した発光部を用いて演出効果を高めようとしても、その多くは似かよったものになりやすく、表示演出の見栄え等の向上によって当該表示演出への注目度を高める上で未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴A1.回転可能に保持され回転中心軸線(回転中心軸線CL1)と交差する方向に延びる可動体(回転ユニット350)及び前記可動体を回転させる駆動部(回転用駆動部324)を有する可動演出装置(可動演出装置300)と、
遊技進行に応じて前記可動演出装置を制御することにより遊技演出を行う制御手段(報知・演出制御装置140)と
を備え、
前記可動体には、当該可動体の回転中心軸線(回転中心軸線CL1)からの距離が異なるようにして配設された複数の発光部(発光部355)を有する発光手段(本体部352)が設けられており、
前記制御手段は、
前記可動体を回転させるようにして前記駆動部の駆動制御を行う駆動制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて駆動制御処理を実行する機能)と、
前記可動体が回転している場合に当該可動体の回転位置又は回転周期に応じて前記発光手段の発光態様を切り替える発光制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて発光制御処理を実行する機能)と
を有し、
前記複数の発光部は、前記回転中心軸線方向にずれるようにして配置されていることを特徴とする遊技機。
特徴A1によれば、可動体の回転中心軸線からの距離が異なるようにして(例えば回転中心軸線方向からみて当該回転中心軸線の放射方向に並ぶようにして)複数の発光部が形成されており、可動体の回転に応じて発光手段(複数の発光部)の発光態様を変化させることにより、光の残像を利用して絵柄や文字等の画像を可動体の動作領域たる空間に浮かび上がらせるようにして表示させることができる。発光部については回転中心軸線方向における位置(相対位置)がずれているため、上記画像に回転中心軸線方向における奥行感(立体感)が生じる。これにより、可動演出装置による遊技演出(発光演出)の見栄えを向上して、当該演出への注目度の向上に貢献することができる。
なお、本特徴に示す構成を「回転可能に保持され回転中心軸線(回転中心軸線CL1)と交差する方向に延びる可動体(回転ユニット350)及び前記可動体を回転させる駆動部(回転用駆動部324)を有する可動演出装置(可動演出装置300)と、遊技進行に応じて前記可動演出装置を制御することにより遊技演出を行う制御手段(報知・演出制御装置140)とを備え、前記可動体には、当該可動体の回転中心軸線(回転中心軸線CL1)からの距離が異なるようにして配設された複数の発光部(発光部355)を有する発光手段(本体部352)が設けられており、前記制御手段は、前記可動体を回転させるようにして前記駆動部の駆動制御を行う駆動制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて駆動制御処理を実行する機能)と、前記可動体が回転している場合に当該可動体の回転位置又は回転周期に応じて前記発光手段の発光態様を切り替える発光制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて発光制御処理を実行する機能)とを有し、前記複数の発光部として、前記回動中心軸線からの距離が異なる第1発光部及び第2発光部を有し、前記第1発光部及び前記第2発光部の相対位置は、前記回転中心軸線方向にずれていることを特徴とする遊技機。」とすることも可能である。
因みに、「回転可能に保持され回転中心軸線(回転中心軸線CL1)と交差する方向に延びる可動体(回転ユニット350)及び前記可動体を回転させる駆動部(回転用駆動部324)を有する可動演出装置(可動演出装置300)と、遊技進行に応じて前記可動演出装置を制御することにより遊技演出を行う制御手段(報知・演出制御装置140)とを備え、前記可動体には、当該可動体の回転中心軸線(回転中心軸線CL1)の放射方向(例えば左右方向)に並ぶようにして複数の発光部(発光部355)が形成された発光手段(本体部352)が設けられており、前記制御手段は、前記可動体を回転させるようにして前記駆動部の駆動制御を行う駆動制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて駆動制御処理を実行する機能)と、前記可動体が回転している場合に前記発光手段の発光制御を行う発光制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて発光制御処理を実行する機能)とを有し、前記複数の発光部は、前記回転中心軸線方向にずれるようにして配置されていることを特徴とする遊技機。」とすることも可能である。
特徴A2.回転可能に保持され回転中心軸線(回転中心軸線CL1)と交差する方向に延びる可動体(回転ユニット350)及び前記可動体を回転させる駆動部(回転用駆動部324)を有する可動演出装置(可動演出装置300)と、
遊技進行に応じて前記可動演出装置を制御することにより遊技演出を行う制御手段(報知・演出制御装置140)と
を備え、
前記可動体には、当該可動体の回転中心軸線からの距離が異なるようにして配設された複数の発光部(発光部355)を有する発光手段(本体部352)が設けられており、
前記制御手段は、
前記可動体を回転させるようにして前記駆動部の駆動制御を行う駆動制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて駆動制御処理を実行する機能)と、
前記可動体が回転している場合に当該可動体の回転位置又は回転周期に応じて前記発光手段の発光態様を切り替えることにより、当該可動体の動作領域に光の残像を利用して所定の画像を表示させる発光制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて発光制御処理を実行する機能)と
を有し、
前記複数の発光部は、前記回転中心軸線方向にずれるようにして配置されていることを特徴とする遊技機。
特徴A2によれば、可動体の回転中心軸線からの距離が異なるようにして(例えば回転中心軸線方向に見て当該回転中心軸線の放射方向に並ぶようにして)複数の発光部が形成されており、可動体の回転に応じて発光手段の発光態様を変化させることにより、光の残像を利用して所定の画像(例えばキャラクタ等を模した絵柄や文字等の画像)を可動体の回転領域に浮かび上がらせることができる。発光部については回転中心軸線方向における位置(相対位置)がずれているため、上記所定の画像には回転中心軸線方向における奥行感(立体感)が生じる。これにより、可動演出装置による遊技演出(発光演出)の見栄えを向上して、当該演出への注目度の向上に貢献することができる。
なお、本特徴に示す構成を「回転可能に保持され回転中心軸線(回転中心軸線CL1)と交差する方向に延びる可動体(回転ユニット350)及び前記可動体を回転させる駆動部(回転用駆動部324)を有する可動演出装置(可動演出装置300)と、遊技進行に応じて前記可動演出装置を制御することにより遊技演出を行う制御手段(報知・演出制御装置140)とを備え、前記可動体には、当該可動体の回転中心軸線からの距離が異なるようにして配設された複数の発光部(発光部355)を有する発光手段(本体部352)が設けられており、前記制御手段は、前記可動体を回転させるようにして前記駆動部の駆動制御を行う駆動制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて駆動制御処理を実行する機能)と、前記可動体が回転している場合に当該可動体の回転位置又は回転周期に応じて前記発光手段の発光態様を切り替えることにより、当該可動体の動作領域に光の残像を利用して所定の画像を表示させる発光制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて発光制御処理を実行する機能)とを有し、前記複数の発光部として、前記回動中心軸線からの距離が異なる第1発光部及び第2発光部を有し、前記第1発光部及び前記第2発光部の相対位置は、前記回転中心軸線方向にずれていることを特徴とする遊技機。」とすることも可能である。
特徴A3.表示画面(表示画面253a)を有し、当該表示画面にて絵柄を可変表示する絵柄表示手段(図柄表示装置253)を備え、
前記可動演出装置は、前記可動体を前記絵柄表示手段の前方にて回転させて所定の画像を表示させている状況下にて、当該可動体の動作領域を通じた前記表示画面の視認が許容されるように構成されていることを特徴とする特徴A1又は特徴A2に記載の遊技機。
特徴A3によれば、絵柄表示手段の前方にて可動体が回転した場合には、当該回転によって動作領域に所定の画像が表示されたとしてもその背後に位置する表示画面の表示内容(絵柄等)については視認性が担保されることとなる。故に、可動演出装置と絵柄表示手段とを好適に共存させることができ、例えば可動演出装置と絵柄表示手段との連携による一体的な演出が可能となる。
なお、例えば可動体を回転中心軸線と交差する方向に延びる長尺状をなすように形成するとよい。係る構成によれば、回転速度の上昇に伴って可動体自身の姿を目視にて捉えにくくすることができる。故に、上述した視認性を好適に担保することが可能となる。
因みに、本特徴に示す構成を「表示画面(表示画面253a)を有し、当該表示画面にて絵柄を可変表示する絵柄表示手段(図柄表示装置253)を備え、前記可動演出装置は、前記可動体を前記絵柄表示手段の前方にて回転させることにより、当該可動体の動作領域に所定の画像を表示しつつもその背後に位置する前記絵柄表示手段の表示画面に表示された絵柄を前記動作領域を通じて視認可能となるように構成されていることを特徴とする特徴A1又は特徴A2に記載の遊技機。」とすることも可能である。
特徴A4.前記複数の発光部は、前記回転中心軸線から遠ざかるにつれて当該回転中心軸線に最も近い発光部との当該回転中心軸線方向における離れ度合いが大きくなるように配置されていることを特徴とする特徴A1乃至特徴A3のいずれか1つに記載の遊技機。
例えばある一部の発光部についてのみ回転中心軸線方向での位置をずらすことも可能である。但し、このような細かな変化については埋没しやすくなり、特徴A1等に示した立体的な表示機能が上手く発揮されなくなると想定される。そこで、発光部全体での配置を工夫することにより、立体的な表示が分かりづらくなることを抑制できる。
特に、隣り合う発光部同士の回転中心軸線方向における離れ度合いが回転中心軸線から遠くなるほど大きくなる構成とすれば回転中心軸線から遠いものほど回転中心軸線方向における相対位置のずれが顕著になることで、可動演出装置をあたかも曲面状(例えば球面状)のディスプレイのように機能させることができ、特徴A1等に示した視覚効果の強化に貢献することができる。
特徴A5.前記回転中心軸線は遊技機における前後方向に延び、前記発光部からの光が遊技機前方へ照射される構成となっており、
前記複数の発光部は、前記回転中心軸線に近いものが手前側、前記回転中心軸線から遠いものが奥側となるようにずらして配置されていることを特徴とする特徴A1乃至特徴A4のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A1等に示した回転式の可動演出装置においては、回転中心軸線から遠い発光部ほど、回転に伴う移動速度(角速度)が速くなる。このため、回転中心軸線から遠い位置ほど画像の明るさが低下する。このような特性にて回転中心から遠ざかるにつれて奥側に発光部がずれる構成とすれば、明るさの低下と奥側へのずれとが相まって上述した立体的表示を好適に実現することができる。
特徴A6.前記複数の発光部は、それら発光部から照射される光の光量が同等となるように構成されていることを特徴とする特徴A5に記載の遊技機。
例えば、回転中心軸線から遠い(外側の)発光部ほど光量を大きくする等の差別化を図った場合には、発光部に係る構成が複雑になるだけでなく、上述した立体化感を低下させる要因にもなると懸念される。そこで、本特徴に示すように各発光部の光量を統一する構成とすれば、簡易な構成によって立体感の低下を抑制することができる。
なお、本特徴に示す構成を「奥側に位置する発光部ほど光量が少なくなるように構成されていることを特徴とする特徴A5に記載の遊技機」としてもよい。また、発光部毎に個別に光量を設定する場合(例えば奥側に位置する発光部ほど発光量が多くする場合)には、回転に伴って表示される所定の画像について中央部分から遠ざかるにつれて見た目の明るさが低下する程度に抑えることが好ましい。
特徴A7.前記可動体は、遊技機前方に凸となる弧状をなしており、
前記可動体を保持している部分の少なくとも一部が前記可動体の動作領域によって囲まれた領域に位置していることを特徴とする特徴A5又は特徴A6に記載の遊技機。
前後方向における発光部の離れを大きくすれば立体感を強調することはできるものの、それに起因して可動体の動作領域が嵩みやすくなる。これは、可動演出装置の配置に係る制約を強くする要因になるため好ましくない。この点、本特徴に示すように回転体の端部(回転先端部分)が保持部分の周囲を回る構成とすれば、立体感の強化に起因した占有領域の拡がりを好適に緩和できる。これにより、例えば絵柄表示手段(図柄表示装置253)等の遊技機器の前方に可動演出装置が配置される構成においては、当該遊技機器との共存を容易とし、可動演出装置の利用促進に貢献できる。
特徴A8.前記発光部は、等間隔となるようにして配置されており、
前記発光部の配置領域が円弧状をなしていることを特徴とする特徴A5乃至特徴A7のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A8によれば、回転中心軸線方向(遊技機正面)から見た場合には、発光部の間隔が回転中心から外に向けて粗→密に変化することとなる。このようなに正面視での間隔を変化させる構成とすることにより、上述した立体感の強化に貢献することができる。
特徴A9.前記発光部は、発光体(発光体371)が実装された発光基板(発光基板372)と前記発光体からの光を前記回転中心軸線方向へ導く導光部(導光部385)とを有してなり、
前記導光部は、光の照射口を含む所定の範囲にて前記回転中心軸線方向に延びており、
前記照射口は、前記回転中心軸線方向から遠いものほど外側を向く成分が大きくなるように形成されていることを特徴とする特徴A5乃至特徴A8のいずれか1つに記載の遊技機。
発光部からの光については基本的に回転中心軸線方向へ向かうものの、回転中心軸線から遠いものについては外側を向く成分が増加するように構成されている。これにより、可動演出装置の正面視における光の視認性を担保しつつ、上述した立体感の強化に貢献することができる。
特徴A10.前記可動体の前記回転中心軸線は、遊技機における前後方向に延びており、
前記発光部からの光が遊技機前方へ光を照射される構成となっており、
前記複数の発光部は、前記回転中心軸線に近いものが奥側、前記回転中心軸線から遠いものが手前側となるように前記回転中心軸線方向にずらして配置されていることを特徴とする特徴A1乃至特徴A4のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A10によれば、遊技機後方に向けて凹となるようにして奥行感を発生させることができる。例えば、可動演出装置の後方に位置する装飾体や絵柄表示手段等への注目を促すような画像を表示することが可能となり、可動演出装置の後方に位置する構成との連携を強化できる。
特徴A11.前記発光部は、前記回転中心軸線から遠ざかるにつれて光量が多くなるように構成されていることを特徴とする特徴A10に記載の遊技機。
既に説明したように、回転中心軸線からの距離が遠い発光部ほど、回転に伴う移動距離が長くなる。このため、可動体の先端寄りでは光量が不足して光度が低下し、特徴A9に示したような奥行感が低下し得る。そこで、本特徴に示すように、光量を多くすれば、移動距離に応じた光度の低下を抑制して、奥行感の低下を好適に抑制することができる。
特徴A12.前記発光部は、発光体(発光体371)が実装された発光基板(発光基板372)と前記発光体からの光を前記回転中心軸線方向へ導く導光部(導光部385)とを有してなり、
前記可動体は、保持部(ベースユニット320)によって回転可能に保持され前記導光部が配設されたベース体(ハウジング391)を有し、前記発光基板が前記ベース体に重なるようにして搭載されてなることを特徴とする特徴A1乃至特徴A11のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A1等に示したように可動体を回転させる構成においては、加速・減速時に発生する負荷によって発光基板等が変形することにより、発光態様が変化する可能性がある。また、歪等が大きくなると発光が上手く行われなくなる可能性もある。これらの事象は、回転半径が大きくなったり加速/減速の度合いを大きくして応答性を向上させたりする上で顕著になると想定される。
この点、本特徴に示すように回転可能に保持される対象をベース体として上でベース体に重なるようにして発光基板を搭載することにより、発光基板に生じる負荷を軽減することができる。これにより、上記各種不都合の発生を好適に抑制することができる。
特徴A13.前記ベース体はケース状をなし、その内部に前記発光基板が収容されていることを特徴とする特徴A12に記載の遊技機。
特徴A13に示すようにベース体をケース状に形成した上で、その内部に発光基板を収容する構成とすれば、発光基板の保護機能を強化して、発光基板に歪等の変形が生じることを好適に抑制することができる。
特徴A14.前記ベース体にて前記可動体の回転方向を向いている部分には、当該ベース体における前記発光基板の収容領域へ空気を導入する通気口(スリット392)が形成されていることを特徴とする特徴A13に記載の遊技機。
特徴A14に示した構成によれば、発光基板に歪等の変形が生じることを抑制することができる反面、発光基板等に生じる熱が籠りやすくなる。これは、発光基板の耐久性や動作安定性の低下等の要因になるため好ましくない。そこで、回転方向を向いている部分に通気口を設け、当該通気口を通じて収容部へ空気を取り込む構成とすれば、上記不都合の発生を好適に抑制することができる。また、上述したように導光部については回転中心軸線方向に光を導くものであり、通気口が光の照射先を向くことを回避することには可動演出装置の見栄えの低下を抑制するという技術的意義がある。
なお、発光体が発光基板の一方の板面にのみ実装されている場合には、発光基板を発光体が実装されていない側の板面を通風口に対峙させるようにして配置するとよい。これにより、通風口からの光漏れを好適に抑制することができる。
特徴A15.前記通気口は第1通気口であり、
前記ベース体にて前記発光基板と対峙している部分であって、前記回転方向とは反対側を向いている部分には、前記収容領域内の空気を前記ベース体から排出する第2通気口(スリット392)が形成されていることを特徴とする特徴A14に記載の遊技機。
特徴A15によれば負圧を利用して空気を排出することができ更なる冷却効果の向上を図ることができる。第2通気口は光の照射方向ではなく回転方向とは反対側を向いている部分に形成されているため、冷却効果の向上が見栄えを低下させる要因になることを抑制できる。
特徴A16.前記発光部は、発光体(発光体371)が実装された板面が前記回転中心軸線と平行となるように構成された発光基板(発光基板372)と、前記発光体からの光を前記回転中心軸線方向へ導く導光部(導光部385)とを有してなり、前記発光体からの光が前記導光部を通じて前記回転中心軸線方向に照射される構成となっていることを特徴とする特徴A1乃至特徴A15のいずれか1つに記載の遊技機。
回転中心軸線方向にて各発光部の位置をずらす構成については例えば発光基板自体を曲面状に形成することにより具現化することも可能である。但し、このような構成では例えば発光基板が平面状をなす場合と比較して成形性が低下する。また、発光体の向きについては基板上の配置に応じて変化し得るため、所定の方向(回転中心軸線方向)に向くように方向を揃えるには、個々の発光体の向きを個別に設定する必要が生じる。これは、発光体の取り付けや、向き等の品質管理を難しくする要因になり得る。
この点、本特徴に示すように発光基板を回転中心軸線と平行とした上で導光部によって光の照射方向を規定する構成とすれば、発光基板の板面方向にて発光体の位置をずらすことにより回転中心軸線方向における発光部の位置の違いを簡易な構成によって具現化できる。これにより、製造/管理等の面で優れた構成を実現でき、特徴A1に示した可動演出装置の搭載を好適に促進できる。故に、上述したように発光基板を敢えて曲面状とする場合と比較して、製造/管理等の容易化を図りつつ、発光体の向きに係る設定自由度を簡易な構成によって好適に向上させることができる。
なお、回転式の可動演出装置にて空間に画像等を表示しようとした場合には、ある程度の回転速度を担保する必要がある。ここで、板面が回転中心軸線と平行とした場合には、空気抵抗が増すことにより回転に伴って発光基板に生じる負荷が大きくなると想定される。そこで、特徴A12等に示したベース体に発光基板を収容する構成とすれば、このような負荷から発光基板を好適に保護することができる。また、ベース体については発光基板と比較してその形状等に係る自由度が高い。そこで、発光基板の板面を回転方向に向ける構成においては、ベース体に空気抵抗を減らす工夫を施すことができ、回転速度の担保に貢献することができる。
特徴A17.前記発光部は、第1発光部であり、
前記回転中心軸線を挟んで前記第1発光部と対象となる位置には第2発光部が設けられており、
前記発光制御手段は、前記可動体の回転状況に応じて前記第1発光部及び前記第2発光部のうち前記第1発光部を発光させる場合と、前記第1発光部及び前記第2発光部のうち前記第2発光部を発光させる場合との切り替えを行うように構成されていることを特徴とする特徴A1乃至特徴A16のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A17によれば、回転状況に応じて発光態様を第1発光部/第2発光部に切り替える構成とすることにより、発光態様を細かに切り替えることが可能となる。これにより、発光演出装置による発光演出の見栄えを好適に向上させることができる。
例えば、回転体が1回転する際の周期(角度)の半分にて発光対象を第1発光部/第2発光部に切り替える構成とすることにより、第1発光部及び第2発光部を併用することによる上記効果を好適に発揮させることができる。
特徴A18.前記発光部は、複数の発光体(発光体371)が実装された発光基板(発光基板372)と前記発光体からの光を前記回転中心軸線方向へ導く導光部(導光部385)とを有してなり、
前記回転中心軸線に対する前記発光部の傾きを変更する変更手段を備えていることを特徴とする特徴A1乃至特徴A17のいずれか1つに記載の遊技機。
上述したように回転中心軸線方向にて発光箇所の位置をずらす構成によれば、可動演出装置によって表示される模様等の絵柄に立体感を付与できる。このような立体感については、発光箇所の位置のずれ具合によって変化し得る。そこで、本特徴に示すように発光部の傾きを変更可能とすれば、立体感に強弱の差を設けたり、凹凸の発生箇所に違いを発生させたりすることができる。これにより、演出態様の多様化を実現することができる。
<特徴B群> 発光基板の板面と回転中心軸線とが平行
以下の特徴B群は、「パチンコ機やスロットマシン等の遊技機には、遊技機前方から視認可能となる部位に配され、遊技の進行に伴って表示態様が変化する発光部が設けられているものがある。これら発光部には、遊技進行等に応じて表示態様を様々に変化させることで遊技中の演出効果を高める機能が付与されている(例えば特許文献1)。」という背景技術について、「しかしながら、上述した発光部を用いて演出効果を高めようとしても、その多くは似かよったものになりやすく、表示演出の見栄え等の向上によって当該表示演出への注目度を高める上で未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴B1.発光手段(本体部352)が設けられ回転可能に保持された可動体(回転ユニット350)及び前記可動体を回転させる駆動部(回転用駆動部324)を有する可動演出装置(可動演出装置300)と、
遊技進行に応じて前記可動演出装置を制御することにより遊技演出を行う制御手段(報知・演出制御装置140)と
を備え、
前記制御手段は、
前記可動体を回転させるようにして前記駆動部の駆動制御を行う駆動制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて駆動制御処理を実行する機能)と、
前記可動体が回転している場合に当該可動体の回転位置又は回転周期に応じて前記発光手段の発光態様を切り替える発光制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて更新処理を実行する機能)と
を有し、
前記発光手段は、板面が前記可動体の回転中心軸線と平行又は略平行となるように構成され当該板面に前記回転中心軸線からの距離が異なるようにして配列された複数の発光体(発光体371)が実装されてなる発光基板(発光基板372)と、前記発光体からの光が前記回転中心軸線方向へ照射されるように導く導光部(導光部385)とを有していることを特徴とする遊技機。
発光基板に配設される発光体の数を多くすることにより、発光表示態様(例えば表示される絵柄等の画像)の精細さの向上や多様化等の各種効果を享受することができる。但し、発光体の数を多くしようとすれば必然的に発光基板が大型化することとなる。仮に、発光基板の板面(光軸又は光の照射方向)が回転中心軸線方向に向いている構成とした場合には、基板の大きさが回転式の可動演出装置やそれを用いた発光演出の見栄えの低下に直結してしまう。
この点、本特徴に示す構成によれば、発光基板を回転中心軸線と平行又は略平行とし且つ導光部を用いて光の照射方向が回転中心軸線方向を向くようにすることで、回転中心軸線方向への光の照射機能を担保しつつも、発光基板の縁部(端部)が回転中心軸線方向を向く。これにより、上述したような事情等によって発光基板の大型化を図ったとしてもそれに起因した上記見栄えの低下を抑制することができ、遊技演出に係る制約を緩和できる。故に、よりインパクトのある遊技演出を行うことが可能となり、可動演出装置を用いた遊技演出への注目度の向上に寄与できる。
また、例えば発光基板を製造する上で発光体が発光基板の厚さ方向とは異なる方向を向くようにして配設しようとすれば製造効率の低下や品質管理の煩雑化等の不都合が発生し得る。この点、本特徴に示す構成によれば、発光体の光軸(光の射出方向)を無理に変更する必要がないため、製造効率の低下等の各種不都合の発生を抑制し、可動演出装置の採用促進に貢献できる。
特徴B2.発光手段(本体部352)が設けられ回転可能に保持された可動体(回転ユニット350)及び前記可動体を回転させる駆動部(回転用駆動部324)を有する可動演出装置(可動演出装置300)と、
遊技進行に応じて前記可動演出装置を制御することにより遊技演出を行う制御手段(報知・演出制御装置140)と
を備え、
前記制御手段は、
前記可動体を回転させるようにして前記駆動部の駆動制御を行う駆動制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて駆動制御処理を実行する機能)と、
前記可動体が回転している場合に当該可動体の回転位置又は回転周期に応じて前記発光手段の発光態様を切り替えることにより、当該可動体の動作領域に光の残像を利用して所定の画像を表示させる発光制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて発光制御処理を実行する機能)と
を有し、
前記発光手段は、板面が前記可動体の回転中心軸線と平行又は略平行となるように構成され当該板面に前記回転中心軸線からの距離が異なるようにして配列された複数の発光体(発光体371)が実装されてなる発光基板(発光基板372)と、前記発光体からの光が前記回転中心軸線方向へ照射されるように導く導光部(導光部385)とを有していることを特徴とする遊技機。
発光基板に配設される発光体の数を多くすることにより、発光表示態様(所定の画像)の精細さの向上や多様化等の各種効果を享受することができる。但し、発光体の数を多くしようとすれば必然的に発光基板が大型化することとなる。仮に、発光基板の板面(光軸又は光の照射方向)が回転中心軸線方向に向いている構成とした場合には、基板の大きさが回転式の可動演出装置やそれを用いた発光演出の見栄えの低下に直結してしまう。
この点、本特徴に示す構成によれば、発光基板を回転中心軸線と平行又は略平行とし且つ導光部を用いて光の照射方向が回転中心軸線方向を向くようにすることで、回転中心軸線方向への光の照射機能を担保しつつも、発光基板の縁部(端部)が回転中心軸線方向を向く。これにより、上述したような事情等によって発光基板の大型化を図ったとしてもそれに起因した上記見栄えの低下を抑制することができ、遊技演出に係る制約を緩和できる。故に、よりインパクトのある遊技演出を行うことが可能となり、可動演出装置を用いた遊技演出への注目度の向上に寄与できる。
また、例えば発光基板を製造する上で発光体が発光基板の厚さ方向とは異なる方向を向くようにして配設しようとすれば製造効率の低下や品質管理の煩雑化等の不都合が発生し得る。この点、本特徴に示す構成によれば、発光体の光軸(光の射出方向)を無理に変更する必要がないため、製造効率の低下等の各種不都合の発生を抑制し、可動演出装置の採用促進に貢献できる。
特徴B3.前記発光体は、光軸が前記発光基板の厚さ方向を向くように配設されており、
前記導光部は、前記発光体からの光を前記発光基板の板面に沿うようにして当該発光基板の中央側から端部側へ導くように構成されていることを特徴とする特徴B1又は特徴B2に記載の遊技機。
特徴B3によれば、発光体からの光は、発光基板の板面に沿って発光基板の端部へ向かう。このような構成とすることにより、発光基板と導光部とを併用する構成であっても発光手段の大型化を抑制することができる。また、発光基板の端部へと光を導く構成とすることにより、発光基板が発光部分の視認を妨げる障害になることを回避できる。
特徴B4.前記発光基板は、前記回転中心軸線方向に所定の幅を有しており、
前記複数の発光体については、前記回転中心軸線方向における位置がずれるようにして配設されていることを特徴とする特徴B1乃至特徴B3のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴B1等に示した回転式の演出装置においては、回転中心軸線の放射方向における発光体の間隔を小さくすることにより表示される絵柄等の画像の精細さを向上することができる。しかしながら、そもそも発光基板においては発光体毎にある程度の占有領域を確保する必要があるため、単に配置間隔を詰めようとしても限界がある。この点、特徴B1との組み合わせにおいては、発光体の位置を発光基板の板面に沿うようにして回転中心軸線方向にずらすことにより、発光体の並び方向(例えば回転中心軸線方向に見て当該回転中心軸線と交差する方向)における配置間隔を減縮することができる。これにより、上述した精細さの向上に好適に寄与できる。
例えば、発光基板おける回転中心軸線方向の幅寸法を、発光体の配置に必要な幅よりも大きくなるように形成することにより回転中心軸線方向における発光体の配置自由度を好適に向上させることができる。
特徴B5.前記複数の発光体については、前記回転中心軸線方向における位置が交互となるように配置されていることを特徴とする特徴B4に記載の遊技機。
可動体を回転させる構成においては、回転開始時や終了時の応答性を向上させるには可動体をできるだけ軽量なものとすることが好ましい。そこで、本特徴に示すように発光体を回転中心軸線方向における一方側(例えば前側)及び他方側(例えば後側)に交互にずらす構成とすれば、発光基板における上記所定の幅が無駄に嵩むことを抑制して、当該発光基板の軽量化に貢献できる。故に、発光態様の好適化を実現しつつ、それに起因した動作の応答性の低下を抑えることができる。
特徴B6.前記発光基板と重なるようにして設けられ、前記導光部が形成された導光部形成体(光路形成体381の導光部材382)を備え、
前記発光基板は前記回転中心軸線とのねじれの位置に配設され、
前記導光部形成体は、前記回転中心軸線方向に見て当該回転中心軸線と交差する仮想線(仮想直線又は仮想曲線)上に前記導光部の出口部分(出口部分387又は発光部355)が位置するように配設されていることを特徴とする特徴B1乃至特徴B5のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴B6によれば、回転中心軸線と交差する仮想線上に導光部の出口部分(発光部分)が位置する。このような構成とすれば、可動体の回転に応じて発光態様の切り替えを行うことにより所定の画像等の絵柄を表示する上で発光制御がやりづらくなることを抑制することができる。また、仮に上記仮想線上に発光基板が位置するように構成した場合には、発光箇所を仮想線上に位置させるには導光部を発光基板の端部から延出させる必要が生じ、光の通過経路が複雑化になる。また、発光基板と発光箇所が回転中心軸線方向に並ぶことにより、当該回転中心軸線方向における可動体の幅が嵩むことになる。本特徴に示す構成によればこれら各種不都合の発生を抑制し、実用上好ましい構成を実現できる。
特徴B7.前記可動体は、前記回転中心軸線を中心として回転可能となるように軸支されたベース体(ハウジング391)を有してなり、
前記ベース体には、前記発光基板を収容する収容部(ハウジング391の内部領域)が形成されていることを特徴とする特徴B1乃至特徴B6のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴B1等に示したように、板面が回転方向を向く構成においては、空気抵抗が大きくなる。このような抵抗は発光基板の変形等の要因になり得る。仮に発光基板が変形してしまっては、発光演出装置における発光態様に狂いが生じ、演出機能が上手く発揮されなくなると懸念される。この点、本特徴に示す構成によれば、ベース体に発光基板を収容し発光基板を変形させるような応力の発生を抑えることにより、発光基板の変形等を好適に抑制することができる。
特徴B8.前記ベース体にて前記可動体の回転方向を向いている部分には、前記収容部へ空気を導入する通気口(スリット392)が形成されていることを特徴とする特徴B7に記載の遊技機。
特徴B7に示した構成によれば、発光基板に歪等の変形が生じることを抑制することができる反面、発光基板等に生じる熱が籠りやすくなる。これは、発光基板の耐久性や動作安定性の低下等の要因になるため好ましくない。そこで、回転方向を向いている部分に通気口を設け、当該通気口を通じて収容部へ空気を取り込む構成とすれば、上記不都合の発生を好適に抑制することができる。また、上述したように導光部については回転中心軸線方向に光を導くものであり、通気口が光の照射先を向くことを回避することには可動演出装置の見栄えの低下を抑制するという技術的意義がある。
特徴B9.前記発光基板にて前記導光部形成体と対峙している側に前記発光体が配設され、
前記発光基板にて前記通気口と対峙している側には前記発光体からの熱が伝わる熱誘導部(熱誘導体375)が配設されていることを特徴とする特徴B8に記載の遊技機。
本特徴に示す構成によれば、熱誘導部を介して放熱を促進できるため、発光体が通気口側を向くことを回避できる。故に、通気口を通じたベース体からの光漏れを抑え、通気口の存在が可動演出装置(画像)の見栄えを低下させる要因となることを抑制できる。
特徴B10.前記ベース体は、当該ベース体における長手方向の中央部分にて回転可能に軸支されており、
前記通気口は、第1通気口であり、
前記ベース体にて前記回転方向とは反対側を向いている部分であって、前記第1通気口とは前記回転中心軸線を挟んで反対側となる部分には、前記収容部に連通するようにして第2通気口が形成されていることを特徴とする特徴B8又は特徴B9に記載の遊技機。
特徴B7によれば、回転によって第1通気口から流入した空気は第2通気口を通じて収容部から排出されることとなる。この際、回転速度が高くなることにより、第2通気口付近に生じる負圧が大きくなり、排気が促進されることとなる。これにより、特徴B8に示した冷却効率を好適に向上させることができる。
特徴B11.前記発光基板と重なるようにして設けられ、前記導光部が形成された導光部形成体(光路形成体381の導光部材382)を備え、
前記発光基板は前記回転中心軸線とのねじれの位置に配設され、
前記導光部形成体は、前記回転中心軸線と直交する仮想線上に前記導光部の出口部分が位置するように配設され、
前記可動体は、前記回転中心軸線を中心として回転可能となるように軸支されたベース体(ハウジング391)を有してなり、
前記ベース体には、前記発光基板を収容する収容部(ハウジング391の内部領域)が形成されており、
前記収容部を形成し前記発光基板の板面と対峙する一対の壁面部のうち少なくとも一方には通気口(スリット392)が形成され、
前記発光基板は、前記通気口が形成された前記壁面部と前記導光部形成体との間に位置していることを特徴とする特徴B1乃至特徴B10のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴B11によれば、回転中心軸線と交差する仮想直線上に導光部の出口部分が位置する。このような構成とすれば、可動体の回転に応じて発光態様の切り替えを行うことにより所定の画像等の絵柄を表示する上で発光制御がやりづらくなることを抑制することができる。また、仮に上記仮想線上に発光基板が位置するように構成した場合には、発光箇所を仮想線上に位置させるには導光部を発光基板の端部から延出させる必要が生じ、光の通過経路が複雑化になる。また、発光基板と発光箇所が回転中心軸線方向に並ぶことにより、当該回転中心軸線方向における可動体の幅が嵩むことになる。本特徴に示す構成によればこれら各種不都合の発生を抑制し、実用上好ましい構成を実現できる。
特徴B1等に示したように、板面が回転方向を向く構成においては、空気抵抗が大きくなる。このような抵抗は発光基板の変形等の要因になり得る。仮に発光基板が変形してしまっては、発光演出装置における発光態様に狂いが生じ、演出機能が上手く発揮されなくなると懸念される。この点、本特徴に示す構成によれば、ベース体に発光基板を収容し発光基板を変形させるような応力の発生を抑えることにより、発光基板の変形等を好適に抑制することができる。
また、回転中心軸線から外れた位置に発光基板を配設するとともに当該回転中心軸線と交差する位置に導光部形成体を配設する構成との組み合わせによれば、発光基板を通気口が形成されたケース体の壁面部に近づけることができる。これにより、通気口を用いた発光基板の冷却機能を好適に強化できる。
特徴B12.発光手段(本体部352)が設けられ回転可能に保持された可動体(回転ユニット350)及び前記可動体を回転させる駆動部(回転用駆動部324)を有する可動演出装置(可動演出装置300)と、
遊技進行に応じて前記可動演出装置を制御することにより遊技演出を行う制御手段(報知・演出制御装置140)と
を備え、
前記制御手段は、
前記可動体を回転させるようにして前記駆動部の駆動制御を行う駆動制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて駆動制御処理を実行する機能)と、
前記可動体が回転している場合に当該可動体の回転位置又は回転周期に応じて前記発光手段の発光態様を切り替える発光制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて更新処理を実行する機能)と
を有し、
前記発光手段は、
板面が前記可動体の回転中心軸線と平行又は略平行となるように構成され当該板面に前記回転中心軸線からの距離が異なるようにして配列された複数の第1発光体(発光体371X)が実装されてなる第1発光基板(発光基板372X)と、
板面が前記回転中心軸線と平行又は略平行となるように構成され当該板面に前記回転中心軸線からの距離が異なるようにして配列された複数の第2発光体(発光体371Y)が実装されてなる第2発光基板(発光基板372Y)と、
前記第1発光体からの光を前記回転中心軸線方向へ照射されるように導く第1導光部(385X)及び前記第2発光体からの光を前記回転中心軸線方向へ照射されるように導く第2導光部(385Y)が形成された導光部形成体(導光部材382)と
を有していることを特徴とする遊技機。
発光基板に配設される発光体の数を多くすることにより、発光表示態様(例えば表示される絵柄等の画像)の精細さの向上や多様化等の各種効果を享受することができる。但し、発光体の数を多くしようとすれば必然的に発光基板が大型化することとなる。仮に、発光基板の板面(光軸又は光の照射方向)が回転中心軸線方向に向いている構成とした場合には、基板の大きさが回転式の可動演出装置やそれを用いた発光演出の見栄えの低下に直結してしまう。
この点、本特徴に示す構成によれば、発光基板を回転中心軸線と平行又は略平行とし且つ導光部を用いて光の照射方向が回転中心軸線方向を向くようにすることで、回転中心軸線方向への光の照射機能を担保しつつも、発光基板の縁部(端部)が回転中心軸線方向を向く。これにより、上述したような事情等によって発光基板の大型化を図ったとしても、それに起因した上記見栄えの低下を好適に抑制することができる。
また、発光基板を製造する上で発光体が発光基板の厚さ方向とは異なる方向を向くようにして配設しようとすれば製造効率の低下や品質管理の煩雑化等の不都合が発生し得る。この点、本特徴に示す構成によれば、発光体の光軸(光の射出方向)を無理に変更する必要がないため、製造効率の低下等の各種不都合の発生を抑制し、可動演出装置の採用促進に貢献できる。
特に、2つの発光基板を併用し、各々の発光基板からの光を導光部形成体を通じて照射する構成とすることにより、回転中心軸線方向に見た可動演出装置の大きさが過度に大きくなることを抑制しつつ、上述した表示機能の向上に寄与できる。
特徴B13.発光手段(本体部352)が設けられ回転可能に保持された可動体(回転ユニット350)及び前記可動体を回転させる駆動部(回転用駆動部324)を有する可動演出装置(可動演出装置300)と、
遊技進行に応じて前記可動演出装置を制御することにより遊技演出を行う制御手段(報知・演出制御装置140)と
を備え、
前記制御手段は、
前記可動体を回転させるようにして前記駆動部の駆動制御を行う駆動制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて駆動制御処理を実行する機能)と、
前記可動体が回転している場合に当該可動体の回転位置又は回転周期に応じて前記発光手段の発光態様を切り替える発光制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて発光制御処理を実行する機能)と
を有し、
前記発光手段は、
板面が前記可動体の回転中心軸線と平行又は略平行となるように構成され当該板面に前記回転中心軸線からの距離が異なるようにして配列された複数の第1発光体(発光体371X)が実装されてなる第1発光基板(発光基板372X)と、
板面が前記回転中心軸線と平行又は略平行となるように構成され当該板面に前記回転中心軸線からの距離が異なるようにして配列された複数の第2発光体(発光体371Y)が実装されてなる第2発光基板(発光基板372Y)と、
を有し、
前記第1発光基板及び前記第2発光基板は、前記回転中心軸線を挟んで対峙しており、
前記第1発光基板及び前記第2発光基板の間に設けられ、前記第1発光基板及び前記第2発光基板からの光を前記回転中心軸線方向へ照射されるように導く導光部(385)が形成された導光部形成体(導光部材382)を有していることを特徴とする遊技機。
発光基板に配設される発光体の数を多くすることにより、発光表示態様(例えば表示される絵柄等の画像)の精細さの向上や多様化等の各種効果を享受することができる。但し、発光体の数を多くしようとすれば必然的に発光基板が大型化することとなる。仮に、発光基板の板面(光軸又は光の照射方向)が回転中心軸線方向に向いている構成とした場合には、基板の大きさが回転式の可動演出装置やそれを用いた発光演出の見栄えの低下に直結してしまう。
この点、本特徴に示す構成によれば、発光基板を回転中心軸線と平行又は略平行とし且つ導光部を用いて光の照射方向が回転中心軸線方向を向くようにすることで、回転中心軸線方向への光の照射機能を担保しつつも、発光基板の縁部(端部)が回転中心軸線方向を向く。これにより、上述したような事情等によって発光基板の大型化を図ったとしても、それに起因した上記見栄えの低下を好適に抑制することができる。
また、発光基板を製造する上で発光体が発光基板の厚さ方向とは異なる方向を向くようにして配設しようとすれば製造効率の低下や品質管理の煩雑化等の不都合が発生し得る。この点、本特徴に示す構成によれば、発光体の光軸(光の射出方向)を無理に変更する必要がないため、製造効率の低下等の各種不都合の発生を抑制し、可動演出装置の採用促進に貢献できる。
特に、回転中心軸線を挟んで対峙する2つの発光基板を併用し、その間に配設された導光部形成体によって光の照射位置が揃う構成とすることにより、省スペース化を図りつつ精細さの更なる向上が期待できる。また、発光タイミング等の制御を回転中心軸線上に配置された導光部を基準として規定することができ、回転中心軸線からのずれを見込んで発光タイミングの調整を行う必要がなくなる。これにより、発光制御の容易化に貢献できる。
なお、以上詳述した特徴B群に特徴A群に示した技術的思想を適用することも可能である。
<特徴C群> 回転中心軸線から離れた位置に発光基板を配置
以下の特徴C群は、「パチンコ機やスロットマシン等の遊技機には、遊技機前方から視認可能となる部位に配され、遊技の進行に伴って表示態様が変化する発光部が設けられているものがある。これら発光部には、遊技進行等に応じて表示態様を様々に変化させることで遊技中の演出効果を高める機能が付与されている(例えば特許文献1)。」という背景技術について、「しかしながら、上述した発光部を用いて演出効果を高めようとしても、その多くは似かよったものになりやすく、表示演出の見栄え等の向上によって当該表示演出への注目度を高める上で未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴C1.発光手段(本体部352)が設けられ回転可能に保持された可動体(回転ユニット350)及び前記可動体を回転させる駆動部(回転用駆動部324)を有する可動演出装置(可動演出装置300)と、
遊技進行に応じて前記可動演出装置を制御することにより遊技演出を行う制御手段(報知・演出制御装置140)と
を備え、
前記制御手段は、
前記可動体を回転させるようにして前記駆動部の駆動制御を行う駆動制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて駆動制御処理を実行する機能)と、
前記可動体が回転している場合に当該可動体の回転位置又は回転周期に応じて前記発光手段の発光態様を切り替える発光制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて発光制御処理を実行する機能)と
を有し、
前記発光手段は、複数の発光体(発光体371)が実装されてなる発光基板(発光基板372)と、前記発光体からの光が前記回転中心軸線方向へ照射されるように導く導光部(導光部385)が形成された導光部形成体(導光部材382)とを有し、前記導光部形成体及び前記発光基板が前記回転中心軸線と交差する方向に重ね合されてなり、
前記導光部形成体は、前記導光部の出口部分(出口部分387)が前記回転中心軸線方向に見て当該回転中心軸線の放射方向に並ぶように配置されていることを特徴とする遊技機。
可動体の回転に応じて発光手段(複数の発光部)の発光態様を変化させることにより、光の残像を利用して絵柄や文字等の画像を可動体の動作領域たる空間に浮かび上がらせるようにして表示させることができる。ここで、回転中心軸線方向に見て当該回転中心軸線の放射方向に並ぶように発光体を配置しようとした場合には、発光基板の配置や形状に係る自由度が低下する。そこで、本特徴に示すように導光部の出口部分(発光箇所)の配置を工夫すれば、発光基板の配置等に係る制約を緩和して、可動演出装置及び当該可動演出装置による遊技演出(発光演出)の見栄え等の向上に寄与し、可動演出装置を用いた遊技演出への注目度を好適に向上させることができる。
なお、本特徴に示す構成を「発光手段(本体部352)が設けられ回転可能に保持された可動体(回転ユニット350)及び前記可動体を回転させる駆動部(回転用駆動部324)を有する可動演出装置(可動演出装置300)と、遊技進行に応じて前記可動演出装置を制御することにより遊技演出を行う制御手段(報知・演出制御装置140)とを備え、前記制御手段は、前記可動体を回転させるようにして前記駆動部の駆動制御を行う駆動制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて駆動制御処理を実行する機能)と、前記可動体が回転している場合に前記発光手段の発光制御を行う発光制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて発光制御処理を実行する機能)とを有し、前記発光手段は、複数の発光体(発光体371)が実装されてなる発光基板(発光基板372)と、前記発光体からの光が前記回転中心軸線方向へ照射されるように導く導光部(導光部385)が形成された導光部形成体(導光部材382)とを有し、前記導光部形成体及び前記発光基板が前記回転中心軸線と交差する方向に重ね合されてなり、前記導光部形成体は、前記導光部の出口部分が前記回転中心軸線方向に見て当該回転中心軸線の放射方向に並ぶように配置されていることを特徴とする遊技機。」とすることも可能である。
特徴C2.発光手段(本体部352)が設けられ回転可能に保持された可動体(回転ユニット350)及び前記可動体を回転させる駆動部(回転用駆動部324)を有する可動演出装置(可動演出装置300)と、
遊技進行に応じて前記可動演出装置を制御することにより遊技演出を行う制御手段(報知・演出制御装置140)と
を備え、
前記制御手段は、
前記可動体を回転させるようにして前記駆動部の駆動制御を行う駆動制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて駆動制御処理を実行する機能)と、
前記可動体が回転している場合に当該可動体の回転位置又は回転周期に応じて前記発光手段の発光態様を切り替えることにより、当該可動体の動作領域に光の残像を利用して所定の画像を表示させる発光制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて発光制御処理を実行する機能)と
を有し、
前記発光手段は、複数の発光体(発光体371)が実装されてなる発光基板(発光基板372)と、前記発光体からの光が前記回転中心軸線方向へ照射されるように導く導光部(導光部385)が形成された導光部形成体(導光部材382)とを有し、前記導光部形成体及び前記発光基板が前記回転中心軸線と交差する方向に重ね合されてなり、
前記導光部形成体は、前記導光部の出口部分が前記回転中心軸線方向に見て当該回転中心軸線の放射方向に並ぶように配置されていることを特徴とする遊技機。
可動体の回転に応じて発光手段(複数の発光部)の発光態様を変化させることにより、光の残像を利用して絵柄や文字等の画像を可動体の動作領域たる空間に浮かび上がらせるようにして表示させることができる。ここで、回転中心軸線方向に見て当該回転中心軸線の放射方向に並ぶように発光体を配置しようとした場合には、発光基板の配置や形状に係る自由度が低下する。そこで、本特徴に示すように導光部の出口部分(発光箇所)の配置を工夫すれば、発光基板の配置等に係る制約を緩和して、可動演出装置及び当該可動演出装置による遊技演出(発光演出)の見栄え等の向上に寄与し、可動演出装置を用いた遊技演出への注目度の向上を好適に向上させることができる。
特徴C3.前記発光基板は、前記回転中心軸線から離間し且つ板面が前記可動体の回転方向を向くようにして配置されており、
前記発光体は、光軸が前記発光基板の板面と同じ方向を向くように配設されており、
前記導光部には、前記発光体からの光を反射させることにより前記回転中心軸線方向へ向ける反射部(反射部388a)が形成されていることを特徴とする特徴C1又は特徴C2に記載の遊技機。
特徴C3によれば、発光基板はその端面が回転中心軸線方向を向くこととなる。発光体の搭載面ではなく端面を向ける構成とすれば、回転中心軸線方向から見た場合に発光基板の大きさが目立ちにくくなる。これは回転中心軸線方向視における可動体の占有領域の拡がりを抑える上で有利である。
また、発光基板を製造する上で発光体を発光基板の板面が向く方向(厚さ方向)とは異なる方向を向くようにして配設しようとすれば製造効率の低下や品質管理の煩雑化等の不都合が発生し得る。この点、本特徴に示す構成によれば、発光体からの光は、反射部(導光部)を経由して回転中心軸線方向へ向くこととなり、発光体の光軸(光の射出方向)を無理に変更する必要がない。故に、製造効率の低下等の各種不都合の発生を抑制し、可動演出装置の採用促進に貢献できる。
また、光を反射部させる構成においては、その過程で光を拡散させることができ、光量を担保しつつも過度に直接的な光が照射されることを抑制することができる。このような拡散機能を担保する上でも上述した発光体の向きや反射部(導光部)の存在は有利に作用する。
特徴C4.前記導光部形成体は、前記発光基板の厚さ方向と同じ方向に所定の厚みが付与され、その内部に前記導光部が形成されてなり、
前記発光基板は、前記導光部形成体と固定されていることを特徴とする特徴C3に記載の遊技機。
特徴C3に示したように発光基板が回転方向を向くようにして構成した場合には、発光基板が回転中心軸線方向を向くようにして構成した場合と比較して、可動体を回転した際に発光基板に生じる負荷が大きくなると想定される。そこで、導光部形成体に所定の厚さを付与し、その内部に導光部を形成する構成とすれば、導光部形成体に上記負荷を緩和させる保護(補強)機能を付与することができる。これにより、発光基板の変形等に起因した不都合の発生を好適に抑制することができる。
特徴C5.前記発光基板にて前記発光体が配設されている板面は、前記導光部形成体によって覆われており、
前記発光基板にて前記導光部形成体よって覆われていない側の板面の少なくとも一部には、放熱部(熱誘導体375)が形成されており、
前記可動体が回転することにより前記放熱部周辺の空気が入れ替わるように構成されていることを特徴とする特徴C3又は特徴C4に記載の遊技機。
発光体からの光が導光部以外から漏れてしまった場合には、可動体による遊技演出(発光演出)の見栄えが低下すると想定される。そこで、導光部形成体によって発光基板における発光体の搭載面側を覆う構成とすれば、そのような光漏れを抑制できる。しかしながら、発光体を覆ってしまった場合には内部に熱が籠りやすくなる。
そこで、本特徴に示すように発光基板にて発光体が搭載されている側とは反対側に放熱部を設け、可動体の回転によって放熱部周辺の空気が入れ替わる構成とすることで、上述した熱の籠りを好適に抑制できる。
特徴C6.前記発光基板は、前記複数の発光体として前記回転中心軸線からの距離が異なるように配設された複数の第1発光体を有してなる第1発光基板であり、
前記発光手段は、前記回転中心軸線からの距離が異なるように配設された複数の第2発光体を有してなる第2発光基板を有し、
前記第2発光体からの光が前記回転中心軸線方向へ導かれる構成となっていることを特徴とする特徴C3乃至特徴C5のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴C1等に示した回転式の演出装置においては、回転中心軸線の放射方向における発光体の間隔を小さくすることにより表示される絵柄等の画像の精細さを向上することができる。しかしながら、そもそも発光基板においては発光体毎にある程度の占有領域を確保する必要があるため、単に配置間隔を詰めようとしても限界がある。この点、本特徴に示すように複数の発光基板(第1発光基板及び第2発光基板)を併用する構成とすれば、第1発光体間のギャップを第2発光体によって補完したり、第2発光体間のギャップを第1発光体によって補完したりすることができる。ここで、発光基板同士を相対向するようにして配置する構成とすることにより、画像の精細さを向上することに起因して可動体が過度に大型化することを抑制することができる。
特徴C7.前記第1発光基板と前記第2発光基板とは、前記可動体の回転方向に並設されており、
前記導光部形成体は、前記第1発光基板と前記第2発光基板との間に配設されており、
前記第1発光基板にて前記第1発光体が配設されている板面と、前記第2発光体にて前記第2発光体が配設されている板面とが前記導光部形成体を挟んで相対向しており、
前記第2発光体からの光が前記導光部形成体を通じて前記回転中心軸線方向へ照射される構成となっていることを特徴とする特徴C6に記載の遊技機。
発光体が配設されている板面同士を背中合わせにした場合には、導光部を個別に設けることにより可動体の厚さが嵩むと想定される。また、このような構成では第1発光体からの光の照射箇所と第2発光体からの光の照射箇所とが回転方向にずれやすくなり、所定の画像等を表示する際の発光タイミング等の設定が煩雑になったり表示される上記画像等の見栄えが低下したりすると想定される。この点、本特徴に示すように発光体が配設されている板面同士を導光部形成体を挟んで相対向させる構成とし、導光部形成体を通じて光を照射する構成とすれば、各発光体からの光の照射箇所のずれ等を緩和し、上記各種不都合の発生を好適に抑制できる。
特徴C8.前記導光部形成体は、前記回転中心軸線方向にみて、前記第1発光体からの光を導く第1導光部と前記第2発光体からの光を導く第2導光部とが交互となるように形成されていることを特徴とする特徴C7に記載の遊技機。
可動演出装置によって表示される画像等の精細さを高める上では、各発光体に対応した発光箇所の間隔や発光箇所自体をできるだけ小さくすることが好ましい。但し、上述したように製造上の事情等から発光体の間にはある程度の間隔を確保する必要がある。そこで、2つの発光基板からの光を共通の導光部形成体にまとめる構成にて第1導光部及び第2導光部を交互に設ける構成とすることにより、上記各種不都合の発生を抑制して表示される画像等の精細さを好適に向上させることができる。
特徴C9.前記第1発光基板及び前記第2発光基板の間に前記回転中心軸線が位置し、
前記導光部形成体は、前記回転中心軸線と重なる位置に配設され、
前記導光部は、前記回転中心軸線方向に見て当該回転中心軸線と交差する方向に並べて配列されていることを特徴とする特徴C6乃至特徴C8のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴C9によれば、発光箇所を回転中心軸線と交差する方向に並べることにより、複数の発光基板を併用する構成にて発光基板毎に制御態様を細かな調整が必要となる等の制御態様の煩雑さを好適に解消することができる。
なお、以上詳述した特徴C群に特徴A群〜特徴B群に示した技術的思想を適用することも可能である。
<特徴D群> 導光部用の仕切り壁が先細り
以下の特徴D群は、「パチンコ機やスロットマシン等の遊技機には、遊技機前方から視認可能となる部位に配され、遊技の進行に伴って表示態様が変化する発光部が設けられているものがある。これら発光部には、遊技進行等に応じて表示態様を様々に変化させることで遊技中の演出効果を高める機能が付与されている(例えば特許文献1)。」という背景技術について、「しかしながら、上述した発光部を用いて演出効果を高めようとしても、その多くは似かよったものになりやすく、表示演出の見栄え等の向上によって当該表示演出への注目度を高める上で未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴D1.発光手段(本体部352)が設けられ回転可能に保持された可動体(回転ユニット350)及び前記可動体を回転させる駆動部(回転用駆動部324)を有する可動演出装置(可動演出装置300)と、
遊技進行に応じて前記可動演出装置を制御することにより遊技演出を行う制御手段(報知・演出制御装置140)と
を備え、
前記制御手段は、
前記可動体を回転させるようにして前記駆動部の駆動制御を行う駆動制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて駆動制御処理を実行する機能)と、
前記可動体が回転している場合に当該可動体の回転位置又は回転周期に応じて前記発光手段の発光態様を切り替える発光制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて発光制御処理を実行する機能)と
を有し、
前記発光手段には、前記可動体の回転中心軸線(回転中心軸線CL1)からの距離が異なるようにして複数の発光体(発光体371)が実装された発光基板(発光基板372)と、前記回転中心軸線方向に延びる一対の壁部(仕切り壁384)を有し前記発光体からの光が前記回転中心軸線方向へ照射されるように導く導光部(導光部385)とが設けられており、
前記一対の壁部は、前記導光部の出口部分(出口部分387)を含む所定の範囲にて当該出口部分に向けて厚さが薄くなる先細り状をなしていることを特徴とする遊技機。
可動体の回転に応じて発光手段(複数の発光箇所)の発光態様を変化させることにより、光の残像を利用して絵柄や文字等の画像を可動体の動作領域たる空間に浮かび上がらせるようにして表示させることができる。ここで、発光箇所の間に生じるブランク部分が大きくなると表示される画像の精細さが低下して、当該画像の見栄えが低下すると懸念される。この点、本特徴に示すように導光部の出口部分を含む所定の範囲にて当該出口部分に向けて厚さが薄くなる先細り状をなすようにして壁部を形成することにより、上記ブランク部分を減縮することができ、画像の粗さを目立ちにくくすることができる。これにより、可動演出装置による遊技演出の見栄えの向上を図り、当該遊技演出への注目度の向上に貢献できる。
なお、本特徴に示す構成を「発光手段(本体部352)が設けられ回転可能に保持された可動体(回転ユニット350)及び前記可動体を回転させる駆動部(回転用駆動部324)を有する可動演出装置(可動演出装置300)と、遊技進行に応じて前記可動演出装置を制御することにより遊技演出を行う制御手段(報知・演出制御装置140)とを備え、前記制御手段は、前記可動体を回転させるようにして前記駆動部の駆動制御を行う駆動制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて駆動制御処理を実行する機能)と、前記可動体が回転している場合に前記発光手段の発光制御を行う発光制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて更新処理を実行する機能)とを有し、前記発光手段には、前記可動体の回転中心軸線(回転中心軸線CL1)からの距離が異なるようにして複数の発光体(発光体371)が実装された発光基板(発光基板372)と、前記回転中心軸線方向に延びる一対の壁部(仕切り壁384)を有し前記発光体からの光が前記回転中心軸線方向へ照射されるように導く導光部(導光部385)とが設けられており、前記一対の壁部は、前記導光部の出口部分(出口部分387)を含む所定の範囲にて当該出口部分に向けて厚さが薄くなる先細り状をなしていることを特徴とする遊技機。」とすることも可能である。
特徴D2.発光手段(本体部352)が設けられ回転可能に保持された可動体(回転ユニット350)及び前記可動体を回転させる駆動部(回転用駆動部324)を有する可動演出装置(可動演出装置300)と、
遊技進行に応じて前記可動演出装置を制御することにより遊技演出を行う制御手段(報知・演出制御装置140)と
を備え、
前記制御手段は、
前記可動体を回転させるようにして前記駆動部の駆動制御を行う駆動制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて駆動制御処理を実行する機能)と、
前記可動体が回転している場合に当該可動体の回転位置又は回転周期に応じて前記発光手段の発光態様を切り替えることにより、当該可動体の動作領域に光の残像を利用して所定の画像を表示させる発光制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて発光制御処理を実行する機能)と
を有し、
前記発光手段には、前記可動体の回転中心軸線(回転中心軸線CL1)からの距離が異なるようにして複数の発光体(発光体371)が実装された発光基板(発光基板372)と、前記回転中心軸線方向に延びる一対の壁部(仕切り壁384)を有し前記発光体からの光が前記回転中心軸線方向へ照射されるように導く導光部(導光部385)とが設けられており、
前記一対の壁部は、前記導光部の出口部分(出口部分387)を含む所定の範囲にて当該出口部分に向けて厚さが薄くなる先細り状をなしていることを特徴とする遊技機。
可動体の回転に応じて発光手段(複数の発光箇所)の発光態様を変化させることにより、光の残像を利用して絵柄や文字等の所定の画像を可動体の動作領域たる空間に浮かび上がらせるようにして表示させることができる。ここで、発光箇所の間に生じるブランク部分が大きくなると表示される画像の精細さが低下して、当該画像の見栄えが低下すると懸念される。この点、本特徴に示すように壁部をその先端部にて先細り状をなすように厚さを変化させる構成とすれば、上記ブランク部分を減縮することができ、画像の粗さを目立ちにくくすることができる。これにより、可動演出装置による遊技演出の見栄えの向上を図り、当該遊技演出への注目度の向上に貢献できる。
特徴D3.前記複数の発光体として、回転中心軸線からの距離が異なるようにして配設された第1発光体及び第2発光体を有し、
前記導光部として、前記第1発光体からの光を前記可動体の回転中心軸線方向へ導く第1導光部と、前記第2発光体からの光を前記回転中心軸線方向へ導く第2導光部とを有し、
前記壁部は、前記第1導光部及び前記第2導光部を仕切る仕切り壁であることを特徴とする特徴D1又は特徴D2に記載の遊技機。
特徴D3によれば、隣り合う2つの発光箇所を仕切っている仕切り壁の厚さを先端部分で薄くすることにより、発光箇所間のブランク部分(ギャップ)を好適に減縮することができる。
特徴D4.前記導光部が形成された導光部形成体(導光部材382)を有し、当該導光部形成体には前記可動体を補強する補強部としての機能が付与されていることを特徴とする特徴D1乃至特徴D3のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴D1等に示した回転式の可動演出装置を有する構成においては、可動体に歪等の変形が生じることにより発光演出が上手く行われなくなる可能性が高まる。このような事情から、可動体にはある程度の強度を付与する必要がある。そこで、導光部が形成された導光部形成体を可動体用の補強部として機能させることにより、上記強度に係る懸念を解消することができる。ここで、補強部を構成する上で上記壁部全体を薄型化してしまっては、当該補強部としての機能が低下すると懸念される。故に、特徴D1等に示したように発光箇所(出口部分)付近でのみ壁の厚さを薄くする構成とすれば、発光演出の見栄えの向上と補強部としての機能とを好適に両立させることができる。
特徴D5.前記導光部には、当該導光部を通過する光を拡散させる光拡散機能が付与されていることを特徴とする特徴D1乃至特徴D4のいずれか1つに記載の遊技機。
発光箇所の大きさは導光部の出口部分に依存することとなる。導光部を通過する光を当該導光部にて拡散させる構成とすることにより、実質的な発光範囲が出口部分よりも狭くなって発光箇所間の実質的なブランク部分(ギャップ)が大きくなるといった不都合を生じにくくすることができる。ここで、導光部(通路)内にて光を拡散する拡散効率を向上させる上では、通路幅が過度に大きくなることは好ましくない。故に、上記壁部についてはある程度の厚さを担保して通路幅の拡がりを抑えつつ、光の拡散がある程度進んだ出口周辺にて壁部の厚さを薄くする構成には、明確な技術的意義がある。
特徴D6.前記導光部には、光拡散領域と非光拡散領域とが前者が当該導光部の入口側且つ後者が当該導光部の出口側となるように形成されており、前記非光拡散領域にて前記壁部の厚さが薄くなるように変化していることを特徴とする特徴D5に記載の遊技機。
導光部の出口部分全体に光を行き渡らせる上では、出口部分の中央と比べて出口部分の外縁部分(特に上記壁部付近)にて光量を担保することが難しくなる。つまり、出口部分を見た際にはその中央付近と外縁付近とでは明るさに差が生じやすい。そこで、上記壁部にて出口部分を形成している部位においては敢えて光拡散を行わない構成として、光拡散に伴うロスを抑える構成とすることにより、発光箇所の外縁における光の鮮明さの担保に貢献している。
特徴D7.前記導光部は、前記一対の壁部を挟んで相対向する一対の対向部を有し、これら対向部によって導光部の壁面の一部が構成されており、
前記発光体からの光は、前記対向部に入射する構成となっており、
前記対向部間の距離寸法は、前記一対の壁部間の距離寸法よりも小さくなるように構成されていることを特徴とする特徴D1乃至特徴D6のいずれか1つに記載の遊技機。
発光箇所(ドット)の大きさが導光部の出口部分に依存する構成においては出口部分の形状が表示される画像等へ強く影響する。そこで、本特徴に示すように、回転方向においては回転方向と交差する方向と比べて出口部分の幅を小さくすれば、出口部分にある程度の大きさを確保することで光が視認しづらくなることを回避しつつ、所定の画像を表示する上で画像の精細さの向上に好適に貢献することが可能となる。
特徴D8.前記一対の壁部及び前記対向部には、光を反射する光反射部としての機能が付与されており、
前記壁部及び前記対向部のうち少なくとも前記対向部には、反射する際に光を拡散させる光拡散部としての機能が付与されていることを特徴とする特徴D7に記載の遊技機。
反射機能が付与された光拡散部を有する構成においては、光の反射の繰り返しによって拡散機能が上手く発揮される。そこで、比較的離れの小さい対向部間にて光の拡散を促進する構成とすることにより、光が行き渡りにくくなる部位が生じることを抑制し、特徴D7に示した効果を好適に発揮させることが可能となる。
特徴D9.前記導光部にて前記発光体からの光が入射される入口部分には、前記発光体からの光を前記対向部に案内する案内部(反射部388a等)が形成されていることを特徴とする特徴D8に記載の遊技機。
特徴D9によれば、発光体からの光は導光部の入口部分→案内部を通じて対向部に到達する。これにより、対向部に付与された光拡散機能を好適に発揮させることができる。これは、発光体からの光が過度に直接的となって遊技者に不快感を与える要因になることを回避する上でも好ましい構成である。
特徴D10.前記導光部は、前記対向部を構成する第1対向部を有し当該第1対向部から前記壁部が突出するように形成された第1導光部形成体と、前記対向部を構成する第2対向部を有し前記一対の壁部の先端部分が当該第2対向部に当接するように形成された第2導光部形成体とが組み合わされてなり、
前記光拡散部は、多数の凹凸によって構成されており、前記第1導光部形成体及び前記第2導光部形成体のうち前記第1導光部形成体の前記第1対向部に設けられていることを特徴とする特徴D8又は特徴D9に記載の遊技機。
複数の導光部形成体を組み合わせる場合には、凹凸があることで隙間が生じ、光漏れが発生しやすくなる。光が隣の導光部に漏れてしまっては、発光箇所間の境界があいまいになる等の明瞭さの低下が懸念される。この点、本特徴に示す構成によれば、光拡散部は、第1導光部形成体及び第2導光部形成体のうち前者(第1対向部)に設けられているため、光拡散部の存在が第1導光部形成体と第2導光部形成体とを組み合わせた場合に両導光部形成体の境界部分の隙間を拡げるよ要因になること、すなわち光拡散用の構造が光漏れの要因となることを抑えることができる。これにより、導光部形成体の製造の容易化を図りつつそれに起因した不都合の発生を抑制できる。
なお、以上詳述した特徴D群に特徴A群〜特徴C群に示した技術的思想を適用することも可能である。
<特徴E群> 角度可変機能
以下の特徴E群は、「パチンコ機やスロットマシン等の遊技機には、遊技機前方から視認可能となる部位に配され、遊技の進行に伴って表示態様が変化する発光部が設けられているものがある。これら発光部には、遊技進行等に応じて表示態様を様々に変化させることで遊技中の演出効果を高める機能が付与されている(例えば特許文献1)。」という背景技術について、「しかしながら、上述した発光部を用いて演出効果を高めようとしても、その多くは似かよったものになりやすく、表示演出の見栄え等の向上によって当該表示演出への注目度を高める上で未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴E1.発光手段(本体部352)が設けられ回転可能に保持された可動体(回転ユニット350)及び前記可動体を回転させる駆動部(回転用駆動部324)を有する可動演出装置(可動演出装置300)と、
遊技進行に応じて前記可動演出装置を制御することにより遊技演出を行う制御手段(報知・演出制御装置140)と
を備え、
前記発光手段は、前記可動体の回転中心軸線(回転中心軸線CL1)からの距離が異なるように配置された複数の発光体(発光体371)を有し、
前記制御手段は、
前記可動体を回転させるようにして前記駆動部の駆動制御を行う駆動制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて駆動制御処理を実行する機能)と、
前記可動体が回転している場合に当該可動体の回転位置又は回転周期に応じて前記発光体の発光態様を切り替える発光制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて発光制御処理を実行する機能)と
を有し、
前記可動体の回転中心軸線に対する傾きが変化するようにして前記可動体の姿勢を変更する姿勢変更手段を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴E1によれば、可動体の回転に応じて発光手段(発光体)の発光態様を変化させることにより、例えばキャラクタ等を模した絵柄や文字等の画像を可動体の回転領域に浮かび上がらせることができる。ここで、可動体の姿勢を変更させて回転中心軸線方向に対する可動体の角度を変化させることにより発光箇所を回転中心軸線方向にずれることとなる。つまり、画像の仮想表示面に回転中心軸線方向における奥行が生じる。これにより、上記画像に奥行感(立体感)を付与することができる。本特徴においては特に、可動体の姿勢が変化して回転中心軸線に対する傾きが変わることにより、平面的な表示と立体的な表示とを切り替えたり、立体感に強弱の差を生じさせたりすることで表示態様の多様化を実現できる。このような表示態様の多様化により、遊技への注目度の向上に貢献できる。
なお、本特徴に示す構成を「発光手段(本体部352)が設けられ回転可能に保持された可動体(回転ユニット350)及び前記可動体を回転させる駆動部(回転用駆動部324)を有する可動演出装置(可動演出装置300)と、遊技進行に応じて前記可動演出装置を制御することにより遊技演出を行う制御手段(報知・演出制御装置140)とを備え、前記発光手段は、前記可動体の回転中心軸線(回転中心軸線CL1)からの距離が異なるように配置された複数の発光体(発光体371)を有し、前記制御手段は、前記可動体を回転させるようにして前記駆動部の駆動制御を行う駆動制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて駆動制御処理を実行する機能)と、前記可動体が回転している場合に前記発光手段の発光制御を行う発光制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて発光制御処理を実行する機能)とを有し、前記可動体の回転中心軸線に対する傾きが変化するようにして前記可動体の姿勢を変更する姿勢変更手段を備えていることを特徴とする遊技機。」とすることも可能である。
特徴E2.発光手段(本体部352)が設けられ回転可能に保持された可動体(回転ユニット350)及び前記可動体を回転させる駆動部(回転用駆動部324)を有する可動演出装置(可動演出装置300)と、
遊技進行に応じて前記可動演出装置を制御することにより遊技演出を行う制御手段(報知・演出制御装置140)と
を備え、
前記発光手段は、前記可動体の回転中心軸線(回転中心軸線CL1)からの距離が異なるように配置された複数の発光体(発光体371)を有し、
前記制御手段は、
前記可動体を回転させるようにして前記駆動部の駆動制御を行う駆動制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて駆動制御処理を実行する機能)と、
前記可動体が回転している場合に当該可動体の回転位置又は回転周期に応じて前記発光体の発光態様を切り替えることにより、当該可動体の動作領域に光の残像を利用して所定の画像を表示させる発光制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて発光制御処理を実行する機能)と
を有し、
前記可動体の回転中心軸線に対する傾きが変化するようにして前記可動体の姿勢を変更する姿勢変更手段を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴E2によれば、可動体の回転に応じて発光手段(発光体)の発光態様を変化させることにより、所定の画像(例えばキャラクタ等を模した絵柄や文字等の画像)を可動体の回転領域に浮かび上がらせることができる。ここで、可動体の姿勢を変更させて回転中心軸線方向に対する可動体の角度を変化させることにより発光箇所を回転中心軸線方向にずれることとなる。つまり、画像の仮想表示面に回転中心軸線方向における奥行が生じる。これにより、上記画像に奥行感(立体感)を付与することができる。本特徴においては特に、可動体の姿勢が変化して回転中心軸線に対する傾きが変わることにより、平面的な表示と立体的な表示とを切り替えたり、立体感に強弱の差を生じさせたりすることで表示態様の多様化を実現できる。このような表示態様の多様化により、遊技への注目度の向上に貢献できる。
特徴E3.前記姿勢変更手段は、前記可動演出装置により所定の画像が表示されている状況にて前記可動体の姿勢を変更する手段を有していることを特徴とする特徴E1又は特徴E2に記載の遊技機。
特徴E3よれば、所定の画像(例えばキャラクタや文字等を模した画像)が表示されている最中に姿勢が変わることにより、当該所定の画像の立体感が変化することとなる。このような見た目の変化によって表示演出の単調化を好適に抑制できる。
特徴E4.前記姿勢変更手段は、前記可動体の回転が開始してから所定の画像が表示されるまでの間に前記可動体の姿勢を変更する手段を有していることを特徴とする特徴E1乃至特徴E3のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴E4によれば、可動演出装置による演出開始〜所定の画像(例えばキャラクタや文字等を模した画像)の表示までの間に姿勢が変更される。どのような表示態様となるかを遊技者が事前に察知可能となれば上記所定の絵柄が表示された際のインパクトが低下すると懸念される。この点、本特徴に示すように可動体が回転している状況下にて姿勢を変更する構成とすれば、所定の画像の表示前にどのような態様となるかを識別困難として、上記不都合の発生を抑制することができる。
特徴E5.前記発光体は発光基板(発光基板372)に実装されており、
前記可動体には、前記発光体からの光を導く導光部(導光部385)が設けられており、
前記姿勢変更手段によって前記回転中心軸線に対する前記可動体の傾きが変更された場合に、前記導光部により規定された前記発光基板に対する光の向きを前記可動体の傾きに応じて変更する方向変更手段を備えていることを特徴とする特徴E1乃至特徴E4のいずれか1つに記載の遊技機。
発光に係る演出の見栄え等を担保する上では光を効率よく遊技者に届けるように工夫することが好ましい。例えば、可動体の姿勢が変化しないタイプの可動演出装置においては予め遊技者側を向くようにして光の向きを規定しておくことで、上記懸念を払拭することができる。しかしながら、このような構成では可動体(発光基板)の向きが変わることにより、それに追従して光の向きが変わる。これでは、上述したように光を効率よく遊技者に届けることが困難になると懸念される。この点、可動体の姿勢が変化した場合には、それに応じて発光基板に対する向きを変更し得る構成とすれば、光の向きの変化を抑制して、姿勢可変機能の付与に起因して新たに生じる上記課題を解決することができる。
特徴E6.前記方向変更手段は、前記発光基板の姿勢が変更される場合であっても、前記導光部からの光が前記回転中心軸線方向に照射される状態が維持されるようにして前記発光基板に対する光の向きを変更するものであることを特徴とする特徴E5に記載の遊技機。
特徴E6によれば、可動演出装置から照射される光の光軸が回転中心軸線方向を向いたまま維持されることとなる。これにより、特徴E5に示した効果を好適に発揮させることができる。
なお、本特徴に示す構成を「前記方向変更手段は、前記発光基板の姿勢が変更される場合であっても、前記導光部からの光が所定の方向に照射される状態が維持されるようにして前記発光基板に対する光の向きを変更するものであることを特徴とする特徴E5に記載の遊技機。」としてもよい。
特徴E7.前記姿勢変更手段は、前記可動体を第1状態と当該第1状態よりも前記回転中心軸線に対する傾きが大きい第2状態とに切り替えるものであり、
前記発光体は、第1発光体(例えば第1発光体371XH)及び第2発光体(例えば第2発光体371YH)を有してなり、
前記導光部は、前記第1状態にて前記第1発光体からの光を前記回転中心軸線方向へ導くように形成された第1導光部(例えば第1導光部385XH)と、前記第2状態にて前記第2発光体からの光を前記回転中心軸線方向へ導くように形成された第2導光部(例えば第2導光部385YH)とを有してなり、
前記方向変更手段は、前記可動体が前記第1状態となった場合には前記第1発光体を発光制御の対象とし、前記可動体が前記第2状態となった場合には前記第2発光体を発光制御の対象とするように構成されていることを特徴とする特徴E5又は特徴E6に記載の遊技機。
特徴E5等に示した技術的思想を具現化する上では方向変更手段を駆動機構(リンク機構)等を用いて実現することも可能である。しかしながら、可動体を回転させる際の応答性や耐久性を考慮した場合には、方向変更手段に係る構成が過度に複雑になることは好ましくない。この点、本特徴によれば、駆動機構等が不要となり、上記各種懸念を好適に払拭できる。
また、特徴E6との組み合わせによれば、角度差によって回転中心軸線方向へ照射される光の量が変化することを簡易な構成によって抑制できる。故に、角度を変化させて立体感を強化することに起因した動作不良等の発生を抑制し、可動演出装置に係る信頼性の担保に貢献できる。
なお、本特徴に示す構成を「前記姿勢変更手段は、前記可動体を第1状態と当該第1状態よりも前記回転中心軸線に対する傾きが大きい第2状態とに切り替えるものであり、前記発光体は、第1発光体及び第2発光体を有してなり、前記導光部は、前記第1状態にて前記第1発光体からの光を所定の方向へ導くように形成された第1導光部と、前記第2状態にて前記第2発光体からの光を前記所定の方向へ導くように形成された第2導光部とを有してなり、前記方向変更手段は、前記可動体が前記第1状態となった場合には前記第1発光体を発光制御の対象とし、前記可動体が前記第2状態となった場合には前記第2発光体を発光制御の対象とするように構成されていることを特徴とする特徴E5又は特徴E6に記載の遊技機。」としてもよい。
特徴E8.前記第1発光体の配設領域と前記第2発光体の配設領域とは、前記可動体の回転方向に並んでいることを特徴とする特徴E7に記載の遊技機。
特徴E8によれば、第1発光体群の配置間隔(ブランク)を拡げるように第2発光体の割り込みが生じたり、第2発光体群の配置間隔(ブランク)を拡げるように第1発光体の割り込みが生じたりすることを抑制できる。これにより、第1発光体群によって表示される画像及び第2発光体群によって表示される画像が粗くなることを抑制し、上記姿勢変更機能の追加によって表示される画像の画質が低下することを好適に抑制できる。
特徴E9.前記可動体は、前記発光体及び前記導光部を有してなる発光ブロック(356bI)が複数組み合わされてなり、
前記発光ブロックは、前記回転中心軸線方向へスライド移動可能に設けられており、
前記姿勢変更手段は、前記回転中心軸線方向における前記発光ブロック同士の相対位置を変化させることにより前記可動体の姿勢を変更するものであることを特徴とする特徴E1乃至特徴E4のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴E9によれば、回転中心軸線方向にスライド移動可能な複数の発光ブロックを併用することにより、全体として姿勢が変更された場合であっても個々の発光ブロックは回転中心軸線方向における位置が変化するにとどまるため、当該姿勢の変更に起因した照射方向の変化を回避することができる。例えば、姿勢を多段階又は無段階で変更する場合であっても、それに応じて光の照射方向の切り替えを行う必要がないため、構成の過度な複雑化をおさえながら発光態様の多様化に対応することができる。
特徴E10.前記可動体は、前記発光体及び前記導光部を有してなる発光ブロック(356bI)が複数組み合わされてなり、
前記姿勢変更手段は、前記可動体の回転に応じて発生する遠心力により回転軸線方向における前記発光ブロックの位置関係が変化するようにして前記発光ブロックを保持していることを特徴とする特徴E1乃至特徴E4のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴E10によれば、可動体の姿勢を変更する為の動力が回転に応じて発生する遠心力によって賄われることとなる。このようにして、モータ等の動力源を不具備とすることが可能となれば、可動体の軽量化に貢献できる。これは、可動演出装置による演出を行う際の応答性を向上させる上で好ましい構成である。
特徴E11.前記発光ブロックを構成するハウジングの側壁面が回転中心軸線に対して斜めに傾いており、前記発光ブロックは側壁面同士が対峙した状態を維持しながらそれら発光ブロックの相対位置が側壁面に沿って変位するように構成されていることを特徴とする特徴E10に記載の遊技機。
特徴E11によれば、可動体の回転に伴って発生する遠心力によって発光ブロックが回転中心軸線から遠ざかる側(外側)へ変位する。この際、発光ブロックは対峙した状態(当接又は近接した状態)を維持しながら変位することにより、発光ブロック間の境界が拡がることを抑制することができる。このようにして隙間の拡がりを抑える構成とすることにより、可動体の見栄えの低下を好適に抑制することができる。
例えば、移動が完了した状態であっても側壁面同士が対峙した状態が維持される構成とすることにより、発光ブロックが元の状態に復帰する際に隣の発光ブロックに引っ掛かる等して動作不良が発生することを好適に回避できる。
また、可動体の回転が終わる場合に各発光ブロックを初期位置に復帰させる復帰手段として、同発光ブロックを初期位置へ付勢する付勢手段を設けるとよい。上記遠心力が作用した場合に、発光ブロックが付勢手段の付勢力に抗して変位する構成とすることで、特徴E11に示した技術的思想を好適に具現化できる。
特徴E12.回転可能に保持された可動体(回転ユニット350)及び前記可動体を回転させる駆動部(回転用駆動部324)を有する可動演出装置(可動演出装置300)と、
遊技進行に応じて前記可動演出装置を制御することにより遊技演出を行う制御手段(報知・演出制御装置140)と
を備え、
前記可動体は、前記可動体の回転中心軸線方向へスライド移動可能に設けられた複数の可動ブロック(発光ブロック356bI)が組み合わされてなり、
前記可動体の回転に応じて発生する遠心力により前記回転軸線方向における前記可動ブロックの位置関係を変化させることにより前記回転中心軸線に対する前記可動体の姿勢(外観)を変更させる手段を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴E12によれば、可動体の姿勢を変更する為の動力が回転に応じて発生する遠心力によって賄われることとなる。このようにして、モータ等の動力源を不具備とすることが可能となれば、可動体の軽量化に貢献できる。これは、可動演出装置による演出を行う際の応答性を向上させる上で好ましい構成である。
なお、以上詳述した特徴E群に特徴A群〜特徴D群に示した技術的思想を適用することも可能である。
<特徴F群> 回転速度安定化
以下の特徴F群は、「パチンコ機やスロットマシン等の遊技機には、遊技機前方から視認可能となる部位に配され、遊技の進行に伴って表示態様が変化する発光部が設けられているものがある。これら発光部には、遊技進行等に応じて表示態様を様々に変化させることで遊技中の演出効果を高める機能が付与されている(例えば特許文献1)。」という背景技術について、「しかしながら、上述した発光部を用いた演出効果を発揮させる上で当該演出に係る構成に未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴F1.発光手段(本体部352J)が設けられ回転可能に保持された可動体(回転ユニット350J)及び前記可動体を回転させる駆動部(回転用駆動部324)を有する可動演出装置(可動演出装置300J)と、
遊技進行に応じて前記可動演出装置を制御することにより遊技演出を行う制御手段(報知・演出制御装置140)と
を備え、
前記発光手段は、前記可動体の回転中心軸線からの距離が異なるように配置された複数の発光体(発光部355)を有し、
前記制御手段は、
前記可動体を回転させるようにして前記駆動部の駆動制御を行う駆動制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて駆動制御処理を実行する機能)と、
前記可動体が回転している場合に当該可動体の回転位置又は回転周期に応じて前記発光体の発光態様を切り替える発光制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて更新処理を実行する機能)と
を有し、
前記可動体は、
前記可動体の回転中心軸線との距離が変化し得るように保持された重錘(重錘411J)と、
前記重錘を回転中心軸線側へ付勢する付勢部(コイルバネ413J)と
を有していることを特徴とする遊技機。
特徴F1によれば、可動体の回転に応じて発光手段(発光体)の発光態様を変化させることにより、例えばキャラクタ等を模した絵柄や文字等の画像を可動体の回転領域に浮かび上がらせることができる。この種の可動演出装置においては、発光体態様が回転位置や回転周期に応じて変化するため、回転姿勢がぶれる(揺れる)等して回転速度(回転周期)にばらつきが生じることにより表示される画像の見栄えが低下することになる。
この点、本特徴に示す構成においては、可動体の回転速度が上がることにより、遠心力によって重錘が回転中心軸線から遠ざかることとなり高速回転時の慣性モーメントを上げることができる。これにより、高速回転時の回転速度のばらつきを抑制し、画像の乱れを抑えることができる。
上記課題に配慮した場合には、慣性モーメントが大きくなるように回転中心軸線から遠い部分に予め重錘を固定しておくことも可能である。しかしながら、このような重錘の配置は、可動体を加速する際の抵抗を増加させ、回転開始時の応答性を低下させる要因になり得る。この点、本特徴に示す構成においては始動時には重錘が回転中心軸線寄りとなる位置に存在するため慣性モーメントを比較的小さくすることができる。これにより、上記応答性の低下を好適に抑制できる。
以上の理由から、慣性モーメントを最小時と最大時とで十分に大きな差をつけることにより、すなわち可動体の始動時と高速回転時とで慣性モーメントを大きく変化させることにより、回転初期(加速時)の応答性の低下を抑制しつつ高速回転時の速度ばらつきを抑制して動作安定性を向上させることができ、可動演出装置の動きを良好なものとすることができる。
なお、例えばステッピングモータ等を用いて細かくな細かな制御を行うことにより速度ばらつきの影響を緩和できるものの、このような対策を講じた場合には制御負荷が増大する一方で上述したような画像の乱れを完全に解消できるわけではない。以上の理由から、本特徴に示す構成とすることには、技術的意義がある。
因みに、本特徴に示す構成を「発光手段(本体部352J)が設けられ回転可能に保持された可動体(回転ユニット350J)及び前記可動体を回転させる駆動部(回転用駆動部324)を有する可動演出装置(可動演出装置300J)と、遊技進行に応じて前記可動演出装置を制御することにより遊技演出を行う制御手段(報知・演出制御装置140)とを備え、前記発光手段は、前記可動体の回転中心軸線からの距離が異なるように配置された複数の発光体(発光体371)を有し、前記制御手段は、前記可動体を回転させるようにして前記駆動部の駆動制御を行う駆動制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて駆動制御処理を実行する機能)と、前記可動体が回転している場合に前記発光手段の発光制御を行う発光制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて発光制御処理を実行する機能)とを有し、前記可動体は、前記可動体の回転中心軸線との距離が変化し得るように保持された重錘(重錘411J)と、前記重錘を回転中心軸線側へ付勢する付勢部(コイルバネ413J)とを有していることを特徴とする遊技機。」とすることも可能である。
特徴F2.発光手段(本体部352J)が設けられ回転可能に保持された可動体(回転ユニット350)及び前記可動体を回転させる駆動部(回転用駆動部324)を有する可動演出装置(可動演出装置300J)と、
遊技進行に応じて前記可動演出装置を制御することにより遊技演出を行う制御手段(報知・演出制御装置140)と
を備え、
前記発光手段は、前記可動体の回転中心軸線からの距離が異なるように配置された複数の発光体(発光体371)を有し、
前記制御手段は、
前記可動体を回転させるようにして前記駆動部の駆動制御を行う駆動制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて駆動制御処理を実行する機能)と、
前記可動体が回転している場合に当該可動体の回転位置又は回転周期に応じて前記発光体の発光態様を切り替えることにより、当該可動体の動作領域に光の残像を利用して所定の画像を表示させる発光制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて発光制御処理を実行する機能)と
を有し、
前記可動体は、
前記可動体の回転中心軸線との距離が変化し得るように保持された重錘(重錘411J)と、
前記重錘を回転中心軸線側へ付勢する付勢部(コイルバネ413J)と
を有していることを特徴とする遊技機。
特徴F2によれば、可動体の回転に応じて発光手段(発光体)の発光態様を変化させることにより、所定の画像(例えばキャラクタ等を模した絵柄や文字等の画像)を可動体の回転領域に浮かび上がらせることができる。この種の可動演出装置においては、発光体態様が回転位置や回転周期に応じて変化するため、回転姿勢がぶれる(揺れる)等して回転速度(回転周期)にばらつきが生じることにより表示される画像の見栄えが低下することになる。
この点、本特徴に示す構成においては、可動体の回転速度が上がることにより、遠心力によって重錘が回転中心軸線から遠ざかることとなり高速回転時の慣性モーメントを上げることができる。これにより、高速回転時の回転速度のばらつきを抑制し、画像の乱れを抑えることができる。
上記課題に配慮した場合には、慣性モーメントが大きくなるように回転中心軸線から遠い部分に予め重錘を固定しておくことも可能である。しかしながら、このような重錘の配置は、可動体を加速する際の抵抗を増加させ、回転開始時の応答性を低下させる要因になり得る。この点、本特徴に示す構成においては始動時には重錘が回転中心軸線寄りとなる位置に存在するため慣性モーメントを比較的小さくすることができる。これにより、上記応答性の低下を好適に抑制できる。
以上の理由から、慣性モーメントを最小時と最大時とで十分に大きな差をつけることにより、すなわち可動体の始動時と高速回転時とで慣性モーメントを大きく変化させることにより、回転初期(加速時)の応答性の低下を抑制しつつ高速回転時の速度ばらつきを抑制して動作安定性を向上させることができ、可動演出装置の動きを良好なものとすることができる。
なお、例えばステッピングモータ等を用いて細かくな細かな制御を行うことにより速度ばらつきの影響を緩和できるものの、このような対策を講じた場合には制御負荷が増大する一方で上述したような画像の乱れを完全に解消できるわけではない。以上の理由から、本特徴に示す構成とすることには、技術的意義がある。
特徴F3.前記可動体には、当該可動体の回転速度が所定速度に達している場合に前記回転中心軸線とは反対側から前記重錘に当接することにより当該重錘の前記回転中心軸線から遠ざかる側への変位を阻止する阻止手段(外側ストッパ部415J)が設けられていることを特徴とする特徴F1又は特徴F2に記載の遊技機。
特徴F1等に示したように重錘を用いて慣性モーメントを変化させる構成においては、仮に定常回転となっている状況下にて重錘の位置が変化してしまってはそれが可動体の回転を不安定にさせる要因にもなり得る。そこで、定常回転(所定の回転速度)となっている場合には重錘の変位を阻止する構成として当該定常回転中の慣性モーメントの変化を抑える構成とすることにより重錘が回転を不安定にさせる要因になることを好適に抑制することができる。
特徴F4.前記付勢部は、バネ部材であり、
前記可動体及び前記重錘の少なくとも一方には、前記重錘が前記阻止手段に当接している場合に前記バネ部材を収容可能な収容凹部(凹部416J)が形成されていることを特徴とする特徴F3に記載の遊技機。
特徴F4によれば、重錘のストロークを大きくして、当該重錘を回転中心軸線からできるだけ遠ざけることができる。この際、重錘を付勢しているバネ部材は可動体及び重錘の少なくとも一方に形成された収容凹部内に収容されることとなる。故に、バネ部材によって重錘の変位範囲が制限されることを抑制し、慣性モーメントの変化の幅がバネ部材の存在によって制限されることを回避できる。
特徴F5.前記可動体は横長状をなしており、待機姿勢が水平となるように構成されていることを特徴とする特徴F1乃至特徴F4のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴F5によれば、待機中における重錘の位置が自重によって回転中心軸線から遠ざかることを抑制して、待機中の位置ばらつきを好適に抑制することができる。これにより可動体の始動時の応答性の低下を抑制できる。
また、「前記可動体が前記回転中心軸線を中心として対称」となっている場合には、付勢部等に生じるヘタリ等を抑制して回転時のバランスの低下を抑制できる。
特徴F6.回転可能に保持された可動体(回転ユニット350J)及び前記可動体を回転させる駆動部(回転用駆動部324)を有する可動演出装置(可動演出装置300J)と、
遊技進行に応じて前記可動演出装置を制御することにより遊技演出を行う制御手段(報知・演出制御装置140)と
を備え、
前記可動体は、
前記可動体の回転中心軸線との距離が変化し得るように保持された重錘(重錘411J)と、
前記重錘を回転中心軸線側へ付勢する付勢部(コイルバネ413J)と
を有していることを特徴とする遊技機。
特徴F6によれば、可動体の回転速度が上がることにより、遠心力によって重錘が回転中心軸線から遠ざかることとなり高速回転時の慣性モーメントを上げることができる。これにより、姿勢等の乱れを抑え高速回転時の回転速度のばらつきを抑制できる。
上記課題に配慮した場合には、慣性モーメントが大きくなるように回転中心軸線から遠い部分に予め重錘を固定しておくことも可能である。しかしながら、このような重錘の配置は、可動体を加速する際の抵抗を増加させ、回転開始時の応答性を低下させる要因になり得る。この点、本特徴に示す構成においては始動時には重錘が回転中心軸線寄りとなる位置に存在するため慣性モーメントを比較的小さくすることができる。これにより、上記応答性の低下を好適に抑制できる。
以上の理由から、慣性モーメントを最小時と最大時とで十分に大きな差をつけることにより、すなわち可動体の始動時と高速回転時とで慣性モーメントを大きく変化させることにより、回転初期(加速時)の応答性の低下を抑制しつつ高速回転時の速度ばらつきを抑制して動作安定性を向上させることができ、可動演出装置の動きを良好なものとすることができる。
なお、以上詳述した特徴F群に特徴A群〜特徴E群に示した技術的思想を適用することも可能である。
<特徴G群> 発光制御の態様を定常回転/非定常回転で切替
以下の特徴G群は、「パチンコ機やスロットマシン等の遊技機には、遊技機前方から視認可能となる部位に配され、遊技の進行に伴って表示態様が変化する発光部が設けられているものがある。これら発光部には、遊技進行等に応じて表示態様を様々に変化させることで遊技中の演出効果を高める機能が付与されている(例えば特許文献1)。」という背景技術について、「しかしながら、上述した発光部を用いた演出効果を発揮させる上で当該演出に係る構成に未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴G1.発光手段(本体部352)が設けられ回転可能に保持された可動体(回転ユニット350)及び前記可動体を回転させる駆動部(回転用駆動部324)を有する可動演出装置(可動演出装置300)と、
遊技進行に応じて前記可動演出装置を制御することにより遊技演出を行う制御手段(報知・演出制御装置140)と
を備え、
前記発光手段は、前記可動体の回転中心軸線からの距離が異なるように配置された複数の発光体(発光体371)を有し、
前記制御手段は、
前記可動体を回転させるようにして前記駆動部の駆動制御を行う駆動制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて駆動制御処理を実行する機能)と、
前記可動体が回転している場合に前記発光体の発光態様を切り替える発光制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて発光制御処理を実行する機能)と
を有し、
前記駆動制御手段は、前記可動体が停止している停止状態と、前記可動体の回転速度が所定の回転速度となる回転状態とに切り替わるように制御するものであり、
前記発光制御手段は、前記可動体が回転している場合に、当該可動体の回転位置に応じて発光態様を切り替える第1発光制御態様と所定の周期に応じて発光態様を切り替える第2発光制御態様との切り替えが行われることを特徴とする遊技機。
特徴G1によれば、可動体の回転に応じて発光手段(発光体)の発光態様を変化させることにより、例えばキャラクタ等を模した絵柄や文字等の画像を可動体の回転領域に浮かび上がらせることができる。但し、可動体を回転させる構成においては、状況に応じて可動体の回転速度が変化し得る。そこで、可動体の回転位置に応じて発光態様を切り替える構成と、所定の周期に応じて発光体を切り替える構成とを併用することにより、状況に応じた表示を行うことができ、表示される画像の乱れ等によって見栄えが低下することを抑制することができる。
なお、本特徴に示す構成を「発光手段(本体部352)が設けられ回転可能に保持された可動体(回転ユニット350)及び前記可動体を回転させる駆動部(回転用駆動部324)を有する可動演出装置(可動演出装置300)と、遊技進行に応じて前記可動演出装置を制御することにより遊技演出を行う制御手段(報知・演出制御装置140)とを備え、前記発光手段は、前記可動体の回転中心軸線からの距離が異なるように配置された複数の発光体(発光体371)を有し、前記制御手段は、前記可動体を回転させるようにして前記駆動部の駆動制御を行う駆動制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて駆動制御処理を実行する機能)と、前記可動体が回転している場合に前記発光手段の発光制御を行う発光制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて発光制御処理を実行する機能)とを有し、前記駆動制御手段は、前記可動体が停止している停止状態と、前記可動体の回転速度が所定の回転速度となる回転状態とに切り替わるように制御するものであり、前記発光制御手段は、前記可動体が回転している場合に、当該可動体の回転位置に応じて発光態様を切り替える第1発光制御態様と所定の周期に応じて発光態様を切り替える第2発光制御態様との切り替えが行われることを特徴とする遊技機。」とすることも可能である。
特徴G2.前記可動体の回転位置を検知する回転位置検知センサ(回転位置検知センサ329)を備え、
前記発光制御手段は、
前記可動体の回転速度が前記所定の回転速度を維持するようにして回転制御が行われている状況下においては前記回転位置検知センサからの情報に基づいて前記発光体用の切り替えを行う手段と、
前記可動体の回転速度が変化するようにして回転制御が行われている状況下においては所定の周期に応じて前記発光態様の切り替えを行う手段と
を有していることを特徴とする特徴G1に記載の遊技機。
回転速度が定常回転となっていない場合、すなわち加速中又は減速中については、所定の周期に応じて発光態様の切り替えがなされる。加速中や減速中には光の残像を利用して所定の画像を表示すること(特に精細な画像を表示すること)は困難になる。そこで、このようなケースでは、敢えて所定の周期にて発光態様の切り替えを行う構成とすることにより、定常回転となった場合との視覚的な変化を強調することができる。特に、可動体の速度が変化する一方で発光体用の切り替えを一定の周期にて行う構成とすることにより、発光制御の簡素化を図りながら時間の経過による見た目の変化を生じさせることができ、表示内容が単調になることを抑制できる。
これに対して、定常回転となった場合には、位置検知センサからの検知情報に応じて発光態様の切り替えがなされる。仮に定常回転中も加速/減速中と同じく周期で発光態様の切り替えを行う構成としようとすれば、回転速度のずれによって画像がずれる等して正常に表示されない可能性が高くなる。そこで、このようなケースでは、回転位置に応じた発光態様の切り替えを行う構成とすることにより、上記不都合の発生を好適に抑制できる。
特徴G3.前記発光制御手段は、前記駆動制御手段による駆動制御態様が前記所定の速度に対応する駆動制御態様となった場合に、前記回転位置検知センサにより前記可動体が所定位置となったことを検知したことを契機として発光制御態様が前記第2発光制御態様から前記第1発光制御態様に切り替わるように構成されていることを特徴とする特徴G2に記載の遊技機。
速度最大になった時点での回転位置がどの位置であるかは不確定となる。速度最大→即座に制御態様の切り替えを行っては、表示切替のタイミングがばらつくことにより表示される画像の位置が本来表示されるべき位置からずれてしまう。そこで、本特徴に示すように、速度最大となった後に回転位置検知センサによって所定位置となったことを契機に発光態様が切り替わる構成とすれば、上記不都合の発生を抑制し、2つの制御態様の切替機能を好適に発揮させることができる。
特徴G4.前記可動体の回転位置を検知する回転位置検知センサ(回転位置検知センサ329)を備え、
前記発光制御手段は、
前記可動体の回転速度が前記所定の回転速度を維持するようにして回転制御が行われている状況下においては前記所定の回転速度に対応するように設定された前記所定の周期に応じて前記発光態様の切り替えを行う手段と、
前記可動体の回転速度が変化するようにして回転制御が行われている状況下においては前記回転位置検知センサからの情報に基づいて前記発光態様の切り替えを行う手段と
を有していることを特徴とする特徴G1に記載の遊技機。
定常回転中に回転位置に応じて(例えばフィードバック制御により)発光制御を行おうとした場合には、回転速度が速くなればなるほど表示に遅れが生じやすくなる。これは表示される画像のブレや乱れ等の要因になり得る。そこで、定常回転となった場合には、所定の回転速度に応じて設定された所定の周期に応じて発光態様を切り替える構成とすることにより上述したような遅れの発生を抑制し、表示機能を安定して発揮させることができる。
これに対して、可動体が加速又は減速している場合には、可動体の回転速度が常に変化することとなる。そこで、このような状況では回転位置に応じて発光態様の切り替えを行う構成とすることにより可動体の回転状況に即した表示が可能となる。
特徴G5.前記所定の周期は、前記可動体の回転速度が所定の回転速度となっている場合に一回転するのに要する期間と同等となるように設定されていることを特徴とする特徴G2乃至特徴G4のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴G2等に示したように回転速度に応じて発光態様の切り替えを行う構成においては、発光態様の切り替えが行われる際の繋ぎがぎくしゃくする等して不自然になる可能性がある。そこで、本特徴に示すように、切替基準となる周期を可動体が一回転するのに要する期間に合せることにより、制御パターンの切り替えを円滑に行うことができる。
特徴G6.前記第1発光態様にて発光制御が行われる場合に第1の画像が表示され、
前記第2発光態様にて発光制御が行われる場合に前記第1の画像とは異なる第2の画像を表示する手段を備えていることを特徴とする特徴G1乃至特徴G5のいずれか1つに記載の遊技機、
発光態様に応じて表示する画像を相違させる構成とすれば、見た目の変化を一層好適に強調することができる。例えば、回転速度が安定し得る状況下においては比較的識別力の高い文字等の画像を表示し、回転速度が変化し得る状況下においては比較的識別力の低い模様等の画像を表示する構成とすれば、可動演出装置の活用機会を増やしつつそれに起因して見栄えの悪い画像が表示されるといった不都合を好適に抑制できる。
なお、以上詳述した特徴G群に特徴A群〜特徴F群に示した技術的思想を適用することも可能である。
<特徴H群> 同一箇所を複数の発光体が通過
以下の特徴H群は、「パチンコ機やスロットマシン等の遊技機には、遊技機前方から視認可能となる部位に配され、遊技の進行に伴って表示態様が変化する発光部が設けられているものがある。これら発光部には、遊技進行等に応じて表示態様を様々に変化させることで遊技中の演出効果を高める機能が付与されている(例えば特許文献1)。」という背景技術について、「しかしながら、上述した発光部を用いて演出効果を高めようとしても、その多くは似かよったものになりやすく、表示演出の見栄え等の向上によって当該表示演出への注目度を高める上で未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴H1.発光手段(本体部352)が設けられ回転可能に保持された可動体(回転ユニット350)及び前記可動体を回転させる駆動部(回転用駆動部324)を有する可動演出装置(可動演出装置300)と、
遊技進行に応じて前記可動演出装置を制御することにより遊技演出を行う制御手段(報知・演出制御装置140)と
を備え、
前記制御手段は、
前記可動体を回転させるようにして前記駆動部の駆動制御を行う駆動制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて駆動制御処理を実行する機能)と、
前記可動体が回転している場合に前記発光手段の発光態様を切り替える発光制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて発光制御処理を実行する機能)と
を有し、
前記発光手段は、前記回転中心軸線からの距離が異なるようにして配設された複数の第1発光体と、前記可動体の回転に伴って前記第1発光体が通過する軌道上に配設された複数の第2発光体とを有してなることを特徴とする遊技機。
特徴H1によれば、可動体の回転に応じて発光手段(発光体)の発光態様を変化させることにより、例えばキャラクタ等を模した絵柄や文字等の画像を可動体の回転領域に浮かび上がらせることができる。ここで、本特徴に示す構成においては、同一軌道上を第1発光体及び第2発光体の2つが通過することとなる。1回転中に所定の発光位置を2つの発光体が通過する構成であれば、当該所定の発光位置にて2つの情報(発光の有無や発光色)を表示できるため1の発光体のみが所定の発光位置を通過する構成と比較して、回転速度を無駄に上げることなく表現力を向上することができる。例えば、回転式の可動体の回転速度を速くすれば、所定の発光位置を発光体が通過する周期を短縮して表現力を向上することが可能となるが、このような対応では回転機構等に係る耐久性が著しく低下し得る。このような事情に鑑みても、本特徴に示す構成によって表現力を向上することには、可動演出装置の動作に係る信頼性等を担保する上で明確な技術的意義がある。
なお、本特徴に示す構成を「発光手段(本体部352)が設けられ回転可能に保持された可動体(回転ユニット350)及び前記可動体を回転させる駆動部(回転用駆動部324)を有する可動演出装置(可動演出装置300)と、遊技進行に応じて前記可動演出装置を制御することにより遊技演出を行う制御手段(報知・演出制御装置140)とを備え、前記制御手段は、前記可動体を回転させるようにして前記駆動部の駆動制御を行う駆動制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて駆動制御処理を実行する機能)と、前記可動体が回転している場合に前記発光手段の発光制御を行う発光制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて発光制御処理を実行する機能)とを有し、前記発光手段は、前記回転中心軸線からの距離が異なるようにして配設された複数の第1発光体と、前記可動体の回転に伴って前記第1発光体が通過する軌道上に配設された複数の第2発光体とを有してなることを特徴とする遊技機。」とすることも可能である。
特徴H2.発光手段(本体部352)が設けられ回転可能に保持された可動体(回転ユニット350)及び前記可動体を回転させる駆動部(回転用駆動部324)を有する可動演出装置(可動演出装置300)と、
遊技進行に応じて前記可動演出装置を制御することにより遊技演出を行う制御手段(報知・演出制御装置140)と
を備え、
前記制御手段は、
前記可動体を回転させるようにして前記駆動部の駆動制御を行う駆動制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて駆動制御処理を実行する機能)と、
前記可動体が回転している場合に当該可動体の回転位置又は回転周期に応じて前記発光手段の発光態様を切り替えることにより、当該可動体の動作領域に光の残像を利用して所定の画像を表示させる発光制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて発光制御処理を実行する機能)と
を有し、
前記発光手段は、前記回転中心軸線からの距離が異なるようにして配設された複数の第1発光体と、前記可動体の回転に伴って前記第1発光体が通過する軌道上に配設された複数の第2発光体とを有してなることを特徴とする遊技機。
特徴H2によれば、可動体の回転に応じて発光手段(発光体)の発光態様を変化させることにより、所定の画像(例えばキャラクタ等を模した絵柄や文字等の画像)を可動体の回転領域に浮かび上がらせることができる。ここで、本特徴に示す構成においては、同一軌道上を第1発光体及び第2発光体の2つが通過することとなる。1回転中に所定の発光位置を2つの発光体が通過する構成であれば、当該所定の発光位置にて2つの情報(発光の有無や発光色)を表示できるため1の発光体のみが所定の発光位置を通過する構成と比較して、回転速度を無駄に上げることなく表現力を向上することができる。例えば、回転式の可動体の回転速度を速くすれば、所定の発光位置を発光体が通過する周期を短縮して表現力を向上することが可能であるが、このような対応では回転機構等に係る耐久性が著しく低下し得る。このような事情に鑑みても、本特徴に示す構成によって表現力を向上することには、可動演出装置の動作に係る信頼性等を担保する上で明確な技術的意義がある。
特徴H3.前記可動体の回転に伴って当該可動体が通過する通過領域には、前記発光手段によって発光演出が行われる所定の領域が設けられており、
前記発光制御手段は、
前記第1発光体が前記所定の領域を通過する場合に、前記所定の領域に表示される画像に対応した所定の発光態様となるように前記第1発光体を制御する手段と、
前記第2発光体が前記所定の領域を通過する場合に、前記所定の発光態様となるように前記第2発光体を制御する手段と
を有していることを特徴とする特徴H1又は特徴H2に記載の遊技機。
特徴H3によれば、所定の領域(発光箇所:ドット)を通過する発光体に応じて発光制御態様の切り替えを行う構成とすることにより、所定の領域における発光態様を可動体が一回転している最中に少なくとも二度切り替えることができる。これにより、特徴H1等に示した技術的思想を好適に具現化できる。
特徴H4.前記可動体の回転に伴って当該可動体が通過する通過領域には、前記発光手段によって発光演出が行われる領域として、回転方向に並設された第1領域及び第2領域が設けられており、
前記発光制御手段は、
前記第1発光体が前記第1領域を通過し且つ前記第2発光体が前記第2領域を通過する場合に、前記第1発光体が前記第1領域に表示される画像に対応した第1発光態様となり且つ前記第2発光体が前記第2領域に表示される画像に対応した第2発光態様となるように制御する手段と、
前記第1発光体が前記第2領域を通過し且つ前記第2発光体が前記第1領域を通過する場合に、前記第1発光体が前記第2発光態様となり且つ前記第2発光体が前記第1発光態様となるように制御する手段と
を有していることを特徴とする特徴H1又は特徴H2に記載の遊技機。
特徴H4によれば、第1発光体及び第2発光体の何れもが第1領域及び第2領域を通過する。ここで本特徴に示す構成によれば、第1発光体及び第2発光体は回転中心軸線を中心として対称の関係とし、第1領域及び第2領域についても回転中心軸線を中心として対称の関係とすることができる。このような構成にて、発光態様を相互に入れ替える構成とすれば、発光切替のスパンを一回転するのに要する期間を二等分した期間とすることができ、制御スパンの偏りを抑えることができる。これにより、上記特徴H1等に示した表現力の向上効果を強化できる。
特徴H5.前記第1領域及び前記第2領域は、前記通過領域を前記可動体の回転方向に二分しており、
前記第2発光体は、前記回転中心軸線を中心として前記第1発光体と対象となるように配設されていることを特徴とする特徴H4に記載の遊技機。
特徴H5によれば、特徴H4に示したように表現力の向上を実現する上で、可動体に係る構成が無駄に複雑化/大型化することを抑制できる。また、回転中心軸線を中心とした対象配置とすることには、可動体の重量バランスの向上を図り、回転時の動作安定性や耐久性の向上の実現に寄与できる。
特徴H6.前記発光制御手段によって表示される画像は、期間の経過に伴って変化する動画であることを特徴とする特徴H1乃至特徴H5のいずれか1つに記載の遊技機。
上記可動演出装置を用いて表示される画像が静止画であるのであれば、上述した表示態様の切り替えを行うことにより、画像の明るさを担保する上で有利である。但し、静止画像の表示を前提とした場合には、敢えて第1発光体と第2発光体とを同一軌道上に配置するのではなく、軌道を僅かにずらすことにより画像の表現力(画像の精細さ等)の飛躍的な向上を見込める。これに対して、本特徴に示すような動画の表示を行う場合には、画像の表示切替期間が可動体の回転速度に強く依存しえるものの、この回転速度を高めるには限界がある。そこで、同一軌道を通過する複数の発光体によって画像を表示する構成とすれば、一回転の半分の周期で画像を更新することができ、より細かな動きを表現することが可能となる。故に、上記特徴H1等に示した技術的思想は、動画の表示との組み合わせによってその効果を好適に享受できる。
特徴H7.発光手段(本体部352)が設けられ回転可能に保持された可動体(回転ユニット350)及び前記可動体を回転させる駆動部(回転用駆動部324)を有する可動演出装置(可動演出装置300)と、
遊技進行に応じて前記可動演出装置を制御することにより遊技演出を行う制御手段(報知・演出制御装置140)と
を備え、
前記制御手段は、
前記可動体を回転させるようにして前記駆動部の駆動制御を行う駆動制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて駆動制御処理を実行する機能)と、
前記可動体が回転している場合に前記発光手段の発光態様を切り替える発光制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて発光制御処理を実行する機能)と
を有し、
前記発光手段は、
前記回転中心軸線からの距離が異なるようにして配設された複数の第1発光体と、
前記回転中心軸線を挟んで前記第1発光体とは反対側に配設された複数の第2発光体とを有し、
前記第2発光体は、前記可動体の回転に伴って前記第1発光体が通過する軌道上から外れた位置を通過するように配設されていることを特徴とする遊技機。
特徴H7によれば、可動体の回転に応じて発光手段(発光体)の発光態様を変化させることにより、例えばキャラクタ等を模した絵柄や文字等の画像を可動体の回転領域に浮かび上がらせることができる。ここで、本特徴に示す構成においては、第1発光体が通過する軌道と第2発光体が通過する軌道とがずれている。これにより、表示する画像をより精細なものとすることができる。そもそも、発光体の周りには、発光基板等に配設する場合に製造や仕様等の条件によってある程度のデッドスペースが生じる。故に、発光体間の距離を減縮するには限度がある。そこで、回転方向にずらして配置された第1発光体と第2発光体とを併用することにより、発光体間の距離を担保しつつ画像より精細なものとすることができる。
特に、第1発光体と第2発光体とを回転中心軸線を挟むようにして配置する構成とすることにより、画像の切替スパンに長/短の偏りが生じることを抑制し、画像の切り替えを円滑に進めることができる。
なお、本特徴に示す構成を「発光手段(本体部352)が設けられ回転可能に保持された可動体(回転ユニット350)及び前記可動体を回転させる駆動部(回転用駆動部324)を有する可動演出装置(可動演出装置300)と、遊技進行に応じて前記可動演出装置を制御することにより遊技演出を行う制御手段(報知・演出制御装置140)とを備え、前記制御手段は、前記可動体を回転させるようにして前記駆動部の駆動制御を行う駆動制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて駆動制御処理を実行する機能)と、前記可動体が回転している場合に前記発光手段の発光制御を行う発光制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて発光制御処理を実行する機能)とを有し、前記発光手段は、前記回転中心軸線からの距離が異なるようにして配設された複数の第1発光体と、前記回転中心軸線を挟んで前記第1発光体とは反対側に配設された複数の第2発光体とを有し、前記第2発光体は、前記可動体の回転に伴って前記第1発光体が通過する軌道上から外れた位置を通過するように配設されていることを特徴とする遊技機。」とすることも可能である。1回転中に所定の発光位置を2つの発光体が通過する構成であれば、当該所定の発光位置にて2つの情報(発光の有無や発光色)を表示できるため1の発光体のみが所定の発光位置を通過する構成と比較して、回転速度を無駄に上げることなく表現力を向上することができる。例えば、回転式の可動体の回転速度を速くすれば、所定の発光位置を発光体が通過する周期を短縮して表現力を向上することが可能であるが、このような対応では回転機構等に係る耐久性が著しく低下し得る。このような事情に鑑みても、本特徴に示す構成によって表現力を向上することには、可動演出装置の動作に係る信頼性等を担保する上で明確な技術的意義がある。
特徴H8.発光手段(本体部352)が設けられ回転可能に保持された可動体(回転ユニット350)及び前記可動体を回転させる駆動部(回転用駆動部324)を有する可動演出装置(可動演出装置300)と、
遊技進行に応じて前記可動演出装置を制御することにより遊技演出を行う制御手段(報知・演出制御装置140)と
を備え、
前記制御手段は、
前記可動体を回転させるようにして前記駆動部の駆動制御を行う駆動制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて駆動制御処理を実行する機能)と、
前記可動体が回転している場合に当該可動体の回転位置又は回転周期に応じて前記発光手段の発光態様を切り替えることにより、当該可動体の動作領域に光の残像を利用して所定の画像を表示させる発光制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて発光制御処理を実行する機能)と
を有し、
前記発光手段は、
前記回転中心軸線からの距離が異なるようにして配設された複数の第1発光体と、
前記回転中心軸線を挟んで前記第1発光体とは反対側に配設された複数の第2発光体とを有し、
前記第2発光体は、前記可動体の回転に伴って前記第1発光体が通過する軌道上から外れた位置を通過するように配設されていることを特徴とする遊技機。
特徴H8によれば、可動体の回転に応じて発光手段(発光体)の発光態様を変化させることにより、例えばキャラクタ等を模した絵柄や文字等の画像を可動体の回転領域に浮かび上がらせることができる。ここで、本特徴に示す構成においては、第1発光体が通過する軌道と第2発光体が通過する軌道とがずれている。これにより、表示する画像をより精細なものとすることができる。そもそも、発光体の周りには、発光基板等に配設する場合に製造や仕様等の条件によってある程度のデッドスペースが生じる。故に、発光体間の距離を減縮するには限度がある。そこで、回転方向にずらして配置された第1発光体と第2発光体とを併用することにより、発光体間の距離を担保しつつ画像より精細なものとすることができる。
特に、第1発光体と第2発光体とを回転中心軸線を挟むようにして配置する構成とすることにより、画像の切替スパンに長/短の偏りが生じることを抑制し、画像の切り替えを円滑に進めることができる。
特徴H9.前記第1発光体及び前記第2発光体は、前記可動体の回転に伴って前記第1発光体が通過する軌道と前記第2発光体が通過する軌道とが前記回転中心軸線から遠ざかる方向に交互となるように配設されていることを特徴とする特徴H7又は特徴H8に記載の遊技機。
特徴H9に示すように第1発光体が通過する軌道と第2発光体が通過する軌道とを交互となるように構成することで、第1発光体同士の距離や第2発光体同士の距離を効率よく確保することができ、画像の精細さを好適に向上させることができる。
因みに、特徴H群に記載された「第1発光体」を「第1発光部」、「第2発光体」を「第2発光部」とすることも可能である。
なお、以上詳述した特徴H群に特徴A群〜特徴G群に示した技術的思想を適用することも可能である。
<特徴I群> 回転中心軸線から遠い発光部ほど更新回数を多く
以下の特徴I群は、「パチンコ機やスロットマシン等の遊技機には、遊技機前方から視認可能となる部位に配され、遊技の進行に伴って表示態様が変化する発光部が設けられているものがある。これら発光部には、遊技進行等に応じて表示態様を様々に変化させることで遊技中の演出効果を高める機能が付与されている(例えば特許文献1)。」という背景技術について、「しかしながら、上述した発光部を用いて演出効果を高めようとしても、その多くは似かよったものになりやすく、表示演出の見栄え等の向上によって当該表示演出への注目度を高める上で未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴I1.発光手段(本体部352)が設けられ回転可能に保持された可動体(回転ユニット350)及び前記可動体を回転させる駆動部(回転用駆動部324)を有する可動演出装置(可動演出装置300)と、
遊技進行に応じて前記可動演出装置を制御することにより遊技演出を行う制御手段(報知・演出制御装置140)と
を備え、
前記制御手段は、
前記可動体を回転させるようにして前記駆動部の駆動制御を行う駆動制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて駆動制御処理を実行する機能)と、
前記可動体が回転している場合に前記発光手段の発光制御を行う発光制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて発光制御処理を実行する機能)と
を有し、
前記発光手段は、前記可動体の回転中心軸線からの距離が異なるようにして配設された複数の発光部(発光部355)を有し、
前記発光制御手段は、前記可動体が1回転するまでの間に前記発光部の発光態様を複数回更新する更新手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて発光態様の更新を行う機能)を有し、
前記更新手段は、前記回転中心軸線からの距離が遠い発光部ほど前記発光態様の更新回数が多くなるようにして前記更新を行う構成となっていることを特徴とする遊技機。
特徴I1によれば、可動体の回転中心軸線からの距離が異なるようにして(例えば回転中心軸線方向からみて当該回転中心軸線の放射方向に並ぶようにして)複数の発光部が形成されており、可動体の回転に応じて発光手段(複数の発光部)の発光態様を変化させることにより、光の残像を利用して絵柄や文字等の画像を可動体の動作領域たる空間に浮かび上がらせるようにして表示させることができる。ここで、回転中心軸線からの距離が遠くなれば、上記回転に伴って発光部が通過する軌道が長くなる。このような事情から回転中心軸線から遠い部分においては回転中心軸線から近い部分と比較して表示される画像が粗くなり得る。このように画像が粗くなることは、その見栄えを低下させる要因となり、可動演出装置によって遊技への注目度の向上を実現する上で妨げになると懸念される。この点、本特徴に示すように、回動中心軸線からの距離が遠い発光部程更新回数が多くなるように(例えば更新周期が短くなるように)構成すれば、回転中心軸線から遠い部分での画像の粗さを緩和することができる。故に、可動演出装置を用いて遊技への注目度を向上させるという効果を好適に発揮させることができる。
特徴I2.回転可能に保持され回転中心軸線(回転中心軸線CL1)と交差する方向に延びる可動体(回転ユニット350)及び前記可動体を回転させる駆動部(回転用駆動部324)を有する可動演出装置(可動演出装置300)と、
遊技進行に応じて前記可動演出装置を制御することにより遊技演出を行う制御手段(報知・演出制御装置140)と
を備え、
前記可動体には、当該可動体の回転中心軸線からの距離が異なるようにして配設された複数の発光部(発光部355)を有する発光手段(本体部352)が設けられており、
前記制御手段は、
前記可動体を回転させるようにして前記駆動部の駆動制御を行う駆動制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて駆動制御処理を実行する機能)と、
前記可動体が回転している場合に当該可動体の回転位置又は回転周期に応じて前記発光部の発光制御を行うことにより、当該可動体の動作領域に光の残像を利用して所定の画像を表示させる発光制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて発光制御処理を実行する機能)と
を有し、
前記発光制御手段は、前記可動体が1回転するまでの間に前記発光部の発光態様を複数回更新する更新手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて発光態様の更新を行う機能)を有し、
前記更新手段は、前記回転中心軸線からの距離が遠い発光部ほど前記発光態様の更新回数が多くなるように前記更新を行う構成となっていることを特徴とする遊技機。
特徴I2によれば、可動体の回転中心軸線からの距離が異なるようにして(例えば回転中心軸線方向に見て当該回転中心軸線の放射方向に並ぶようにして)複数の発光部が形成されており、可動体の回転に応じて発光手段の発光態様を変化させることにより、光の残像を利用して所定の画像(例えばキャラクタ等を模した絵柄や文字等の画像)を可動体の回転領域に浮かび上がらせることができる。ここで、回転中心軸線からの距離が遠くなれば、上記回転に伴って発光部が通過する軌道が長くなる。このような事情から回転中心軸線から遠い部分においては回転中心軸線から近い部分と比較して表示される画像が粗くなり得る。このように画像が粗くなることは、その見栄えを低下させる要因となり、可動演出装置によって遊技への注目度の向上を実現する上で妨げになると懸念される。この点、本特徴に示すように、回動中心軸線からの距離が遠い発光部程更新回数が多くなるように(例えば更新周期が短くなるように)構成すれば、回転中心軸線から遠い部分での画像の粗さを緩和することができる。故に、可動演出装置を用いて遊技への注目度を向上させるという効果を好適に発揮させることができる。
特徴I3.前記更新手段による更新回数は、前記回転中心軸線から更新対象となる前記発光部までの距離に比例するように設定されていることを特徴とする特徴I1又は特徴I2に記載の遊技機。
特徴I1等に示したタイプの可動演出装置については、回転中心軸線からの距離に比例するようにして表示される画像が粗くなる。そこで、回転中心軸線からの距離に比例するようにして発光部の更新回数を相違させる構成とすれば、特徴I1等に示した効果を好適に発揮させることができる。
なお、制御装置にて定期処理が実行される際の周期については制御装置の性能によって左右される。更新回数と回転中心軸線からの距離とを完全に比例させようとした場合には、制御装置に求められる性能が過度に高くなる。これは、特徴I群に示す技術的思想の適用を妨げる要因になると懸念される。このような事情に鑑みれば、本特徴に示す構成を「前記更新手段による更新回数は、隣り合う前記発光部の更新回数の差が前記回転中心軸線から遠ざかるにつれて大きくなるように設定されていることを特徴とする特徴I1又は特徴I2に記載の遊技機。」とすることも可能である。少なくとも、回動中心軸線から遠くなるにつれて更新回数の差が大きくなるようにすることができれば、特徴I1等に示した効果を享受しつつ、それに起因した上記不都合の発生を好適に抑制できる。
特徴I4.前記複数の発光部として、第1発光部(例えば第1発光部355a)と当該第1発光部よりも前記回転中心軸線から遠い位置に配置された第2発光部(例えば第2発光部355b)とを有し、
前記回転中心軸線方向に見た場合の前記回転中心軸線から前記第1発光部までの距離と当該第1発光部の更新周期との積が、前記回転中心軸線から前記第2発光部までの距離と当該第2発光部の更新周期との積と比例関係になっていることを特徴とする特徴I1乃至特徴I3のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴I4によれば、回転中心軸線からの距離が相違する2つの発光部について、画像表示を行う際のドットの大きさに関連性を付与することができる。例えばドットの大きさを揃えたり、ドットの大きさの差を小さくしたりすることにより、部分毎の表示能力の差を減縮することができる。
なお、本特徴に示す構成を「前記複数の発光部として、第1発光部(例えば第1発光部355a)と当該第1発光部よりも前記回転中心軸線から遠い位置に配置された第2発光部(例えば第2発光部355b)とを有し、前記回転中心軸線方向に見た場合の前記回転中心軸線から前記第1発光部までの距離と当該第1発光部の更新周期との積が、前記回転中心軸線から前記第2発光部までの距離と当該第2発光部の更新周期との積と同一又は略同一となるように構成されていることを特徴とする特徴I1乃至特徴I3のいずれか1つに記載の遊技機。」とすることも可能である。
特徴I5.前記更新手段は、第1更新手段であり、
前記発光制御手段は、前記可動体が1回転するまでの間に前記発光部の発光態様を複数回更新し且つ前記光部毎の更新回数が共通となるように設定された第2更新手段と、
前記第1更新手段によって前記発光態様の更新を行う第1状態と、前記第2更新手段によって前記発光態様の更新を行う第2状態とに切り替える切替手段と
を有していることを特徴とする特徴I1乃至特徴I4のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴I1等に示したように発光部毎に更新回数を相違させる場合には、更新回数(更新タイミングや更新周期)を統一する場合と比較して、制御負荷が増大したり記憶すべき情報量が増大したりする。そこで、切替手段を用い状況に応じて第1状態/第2状態の使い分けを行うことにより、表示機能の向上に起因した上記不都合の発生を好適に抑制できる。
特徴I6.前記切替手段は、前記可動体の回転が定常回転(例えば定速回転)となった場合に前記第2状態とし、前記可動体の回転が前記定常回転ではない場合に前記第1状態となるようにする手段を有していることを特徴とする特徴I5に記載の遊技機。
特徴I1等に示したタイプの可動演出装置については、可動体の回転速度を一定とすることにより、画像表示の機能を安定して発揮させることができる。そこで、このような定常回転となっている状況下にて第2状態とし且つそれ以外では第1状態とすれば、第1状態の併用によって制御負荷等の緩和を図ったとしても特徴I1等に示した表示機能の向上効果を好適に発揮させることができる。
特徴I7.前記切替手段は、前記画像を構成する絵柄と前記回転中心軸線との距離が変化しないようにして当該画像を静止表示させる場合には前記第1状態とし、前記画像を構成する絵柄と前記回転中心軸線との距離が変化するようにして当該画像を動画表示させる場合には前記第2状態となるようにする手段を有していることを特徴とする特徴I5又は特徴I6に記載の遊技機。
絵柄を動かすようにして動画表示を行う場合には、この絵柄の見栄え(粗密)が回転中心軸線との距離に応じて変化し得る。このような比較が可能である場合、回転中心軸線から遠い位置における表示機能の低下が目立つこととなる。そこで、本特徴に示すように、そのような動画表示を行う場合に第2状態に切り替える構成とすれば、表示機能の低下を抑え、画像の見栄えの向上に貢献できる。
特徴I8.前記切替手段は、前記可動体が1回転するうち所定の範囲では前記第2状態とし、それ以外の範囲では前記第1状態となるようにする手段を有していることを特徴とする特徴I5乃至特徴I7のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴I8に示すように、表示される画像のドットに粗となる部分と密となる部分とを混在させる構成とすることにより、表示態様の多様化を実現することができる。
なお、以上詳述した特徴I群に特徴A群〜特徴H群に示した技術的思想を適用することも可能である。
<特徴J群> 更新回数を変更可能
以下の特徴J群は、「パチンコ機やスロットマシン等の遊技機には、遊技機前方から視認可能となる部位に配され、遊技の進行に伴って表示態様が変化する発光部が設けられているものがある。これら発光部には、遊技進行等に応じて表示態様を様々に変化させることで遊技中の演出効果を高める機能が付与されている(例えば特許文献1)。」という背景技術について、「しかしながら、上述した発光部を用いて演出効果を高めようとしても、その多くは似かよったものになりやすく、表示演出の見栄え等の向上によって当該表示演出への注目度を高める上で未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴J1.発光手段(本体部352)が設けられ回転可能に保持された可動体(回転ユニット350)及び前記可動体を回転させる駆動部(回転用駆動部324)を有する可動演出装置(可動演出装置300)と、
遊技進行に応じて前記可動演出装置を制御することにより遊技演出を行う制御手段(報知・演出制御装置140)と
を備え、
前記制御手段は、
前記可動体を回転させるようにして前記駆動部の駆動制御を行う駆動制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて駆動制御処理を実行する機能)と、
前記可動体が回転している場合に前記発光手段の発光制御を行う発光制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて発光制御処理を実行する機能)と
を有し、
前記発光手段は、前記回転中心軸線からの距離が異なるようにして配設された複数の発光部(発光部355)を有し、
前記発光制御手段は、
前記可動体が1回転するまでの間に前記発光部の発光態様を複数回更新する更新手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて発光態様の更新を行う機能)と、
前記更新手段による前記発光態様の更新周期を変更する変更手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて更新周期を変更する機能)と
を有していることを特徴とする遊技機。
特徴J1によれば、可動体の回転中心軸線からの距離が異なるようにして(例えば回転中心軸線方向からみて当該回転中心軸線の放射方向に並ぶようにして)複数の発光部が形成されており、可動体の回転に応じて発光手段(複数の発光部)の発光態様を変化させることにより、光の残像を利用して絵柄や文字等の画像を可動体の動作領域たる空間に浮かび上がらせるようにして表示させることができる。この種の回転式の可動演出装置においては、表示する画像の見栄えが発光手段の更新周期に依存することとなる。そこで、本特徴に示すように発光態様の更新周期を変更し得る構成とすれば、画像等の見栄えを変化させることが可能となり、可動演出装置を用いて遊技への注目度を向上させるという効果を好適に発揮させることができる。
特徴J2.回転可能に保持され回転中心軸線(回転中心軸線CL1)と交差する方向に延びる可動体(回転ユニット350)及び前記可動体を回転させる駆動部(回転用駆動部324)を有する可動演出装置(可動演出装置300)と、
遊技進行に応じて前記可動演出装置を制御することにより遊技演出を行う制御手段(報知・演出制御装置140)と
を備え、
前記可動体には、当該可動体の回転中心軸線からの距離が異なるようにして配設された複数の発光部(発光部355)を有する発光手段(本体部352)が設けられており、
前記制御手段は、
前記可動体を回転させるようにして前記駆動部の駆動制御を行う駆動制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて駆動制御処理を実行する機能)と、
前記可動体が回転している場合に当該可動体の回転位置又は回転周期に応じて前記発光部の発光制御を行うことにより、当該可動体の動作領域に光の残像を利用して所定の画像を表示させる発光制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて発光制御処理を実行する機能)と
を有し、
前記発光制御手段は、
前記可動体が1回転するまでの間に前記発光部の発光態様を複数回更新する更新手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて発光態様の更新を行う機能)と、
前記更新手段による前記発光態様の更新周期を変更する変更手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて更新周期を変更する機能)と
を有していることを特徴とする遊技機。
特徴J2によれば、可動体の回転中心軸線からの距離が異なるようにして(例えば回転中心軸線方向からみて当該回転中心軸線の放射方向に並ぶようにして)複数の発光部が形成されており、可動体の回転に応じて発光手段(複数の発光部)の発光態様を変化させることにより、光の残像を利用して絵柄や文字等の画像を可動体の動作領域たる空間に浮かび上がらせるようにして表示させることができる。この種の回転式の可動演出装置においては、表示する画像の見栄えが発光手段の更新周期に依存することとなる。そこで、本特徴に示すように発光態様の更新周期を変更し得る構成とすれば、画像等の見栄えを変化させることが可能となり、可動演出装置を用いて遊技への注目度を向上させるという効果を好適に発揮させることができる。
特徴J3.前記変更手段は、前記複数の発光部のうち一部の発光部の更新周期が他の発光部の更新周期よりも短くなるようにして前記変更を行う手段を有していることを特徴とする特徴J1又は特徴J2に記載の遊技機。
特徴J3によれば、発光部毎の更新周期を個別に変更させることができる。このような更新周期の個別設定により、可動演出装置を用いた表示機能の更なる向上に寄与できる。
特徴J4.前記変更手段は、前記回転中心軸線からの距離が遠い発光部ほど更新周期が短くなるようにして前記変更を行う手段を有していることを特徴とする特徴J1乃至特徴J3のいずれか1つに記載の遊技機。
可動体の回転に応じて発光手段(複数の発光部)の発光態様を変化させることにより、光の残像を利用して絵柄や文字等の画像を可動体の動作領域たる空間に浮かび上がらせるようにして表示させることができる。この種の回転式の可動演出装置においては、回転中心軸線からの距離が遠くなれば、上記回転に伴って発光部が通過する軌道が長くなる。このような事情から回転中心軸線から遠い部分においては回転中心軸線から近い部分と比較して表示される画像が粗くなり得る。このように画像が粗くなることは、その見栄えを低下させる要因となり、可動演出装置によって遊技への注目度の向上を実現する上で妨げになると懸念される。この点、本特徴に示すように、回動中心軸線からの距離が遠い発光部程更新周期が短くなるように(例えば更新回数が多くなるように)変更可能であれば、回転中心軸線から遠い部分での画像の粗さを緩和することができる。故に、可動演出装置を用いて遊技への注目度を向上させるという効果を好適に発揮させることができる。
特徴J5.前記変更手段は、前記可動体の回転状況に応じて前記変更を行う手段を有していることを特徴とする特徴J1乃至特徴J4のいずれか1つに記載の遊技機。
上述したタイプの回転式の可動演出装置においては、可動体の回転状況に応じて更新周期を変更することにより、表示態様の更なる多様化を実現することができる。
特徴J6.前記変更手段は、前記可動体が一定速度で回転する所定の回転状態となったことに基づいて、当該所定の回転状態以外の状態と比べて更新周期が短くなるように前記変更を行う手段を有していることを特徴とする特徴J1乃至特徴J5のいずれか1つに記載の遊技機。
可動体の回転によって空間に画像を表示する構成においては、可動体の回転速度を一定とすることにより、画像表示の機能を安定して発揮させることができる。そこで、このような定常回転となっている状況下にて更新周期を変更(短縮)すれば、表示される画像を一層精細なものとすることができる。
特徴J7.回転可能に保持され回転中心軸線(回転中心軸線CL1)と交差する方向に延びる可動体(回転ユニット350)及び前記可動体を回転させる駆動部(回転用駆動部324)を有する可動演出装置(可動演出装置300)と、
遊技進行に応じて前記可動演出装置を制御することにより遊技演出を行う制御手段(報知・演出制御装置140)と
を備え、
前記可動体には、当該可動体の回転中心軸線からの距離が異なるようにして配設された複数の発光部(発光部355)を有する発光手段(本体部352)が設けられており、
前記制御手段は、
前記可動体を回転させるようにして前記駆動部の駆動制御を行う駆動制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて駆動制御処理を実行する機能)と、
前記可動体が回転している場合に当該可動体の回転位置又は回転周期に応じて前記発光手段の発光態様を切り替えることにより、当該可動体の動作領域に光の残像を利用して所定の画像を表示させる発光制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて発光制御処理を実行する機能)と
を有し、
前記可動体が定速で回転する定速回転状態となった場合に、当該定速回転状態での回転周期を把握する回転周期把握手段(報知・演出制御装置140のMPU612における監視機能)を備え、
前記発光制御手段は、
前記可動体が1回転するまでの間に前記発光手段の発光態様を複数回更新する更新手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて発光態様の更新を行う機能)と、
前記回転周期把握手段によって把握された回転周期に基づいて前記更新手段による前記発光態様の更新周期を設定する更新周期設定手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて更新周期を補正/設定する機能)と
を有していることを特徴とする遊技機。
特徴J7によれば、可動体の回転中心軸線からの距離が異なるようにして(例えば回転中心軸線方向からみて当該回転中心軸線の放射方向に並ぶようにして)複数の発光部が形成されており、可動体の回転に応じて発光手段(複数の発光部)の発光態様を変化させることにより、光の残像を利用して絵柄や文字等の画像を可動体の動作領域たる空間に浮かび上がらせるようにして表示させることができる。この種の回転式の可動演出装置においては、可動体の回転周期と発光態様の更新周期とがずれてしまっては、画像表示が上手く行われなくなる可能性がある。例えば、製造誤差や経時劣化等の各種要因によって可動体の回転周期が間延びした場合には、そのような不都合が発生しやすくなる。そこで、本特徴に示すように、回転周期を実測して(把握して)、その把握結果に基づいて発光態様の更新周期を設定すれば、上述した不都合の発生を抑制できる。これにより、可動演出装置を用いて遊技への注目度を向上させるという効果を好適に発揮させることができる。
特徴J8.前記回転周期把握手段は、前記可動体が前記定速回転状態となっている状況下にて前記所定の画像が表示される前に当該可動体の回転周期を把握するように構成されていることを特徴とする特徴J7に記載の遊技機。
画像を表示する前の段階にて可動体の回転周期を把握する構成とすれば、画像を表示している最中にそれと並行して回転周期が把握され更新周期が変更される構成と比較して、画像表示を円滑に行うことができる。
なお、以上詳述した特徴J群に特徴A群〜特徴I群に示した技術的思想を適用することも可能である。
<特徴K群> 監視
以下の特徴K群は、「パチンコ機やスロットマシン等の遊技機には、遊技機前方から視認可能となる部位に配され、遊技の進行に伴って表示態様が変化する発光部が設けられているものがある。これら発光部には、遊技進行等に応じて表示態様を様々に変化させることで遊技中の演出効果を高める機能が付与されている(例えば特許文献1)。」という背景技術について、「しかしながら、上述した発光部を用いて演出効果を高めようとしても、その多くは似かよったものになりやすく、表示演出の見栄え等の向上によって当該表示演出への注目度を高める上で未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴K1.発光手段(本体部352)が設けられ回転可能に保持された可動体(回転ユニット350)及び前記可動体を回転させる駆動部(回転用駆動部324)を有する可動演出装置(可動演出装置300)と、
遊技進行に応じて前記可動演出装置を制御することにより遊技演出を行う制御手段(報知・演出制御装置140)と
を備え、
前記制御手段は、
前記可動体を回転させるようにして前記駆動部の駆動制御を行う駆動制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて駆動制御処理を実行する機能)と、
前記可動体が回転している場合に前記発光手段の発光制御を行う発光制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて発光制御処理を実行する機能)と
を有し、
前記発光手段は、前記回転中心軸線からの距離が異なるようにして配設された複数の発光部(発光部355)を有し、
前記発光制御手段は、前記可動体が一定速度で回転する所定の回転状態となっている状況下にて前記可動体が1回転するまでの間に前記発光部の発光態様を複数回更新する更新手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて発光態様の更新を行う機能)を有し、
前記可動体が前記所定の回転状態となっている場合に、当該可動体の回転状況を監視する監視手段(回転位置検知センサ329や報知・演出制御装置140のMPU612における監視機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴K1によれば、可動体の回転中心軸線からの距離が異なるようにして(例えば回転中心軸線方向からみて当該回転中心軸線の放射方向に並ぶようにして)複数の発光部が形成されており、可動体の回転に応じて発光手段(複数の発光部)の発光態様を変化させることにより、光の残像を利用して絵柄や文字等の画像を可動体の動作領域たる空間に浮かび上がらせるようにして表示させることができる。この種の回転式の可動演出装置においては、可動体の回転周期と発光態様の更新周期とがずれてしまっては、画像表示が上手く行われなくなる可能性がある。例えば製造誤差や経時劣化等の各種要因によって可動体の回転周期が間延びした場合や、回転位置を検知する検知センサの反応の遅れが発生した場合には、そのような不都合が発生しやすくなる。この点、本特徴に示す構成によれば、所定の回転状態となっている場合には可動体の回転状況が監視し、可動演出装置が正常に動作しているか否かを把握することができる。故に、可動演出装置による演出が上手く行われなくなることを抑制し、当該可動演出装置による遊技への注目度向上効果を好適に発揮させることができる。
なお、本特徴に示す構成を「回転可能に保持された可動体(回転ユニット350)及び前記可動体を回転させる駆動部(回転用駆動部324)を有する可動演出装置(可動演出装置300)と、遊技進行に応じて前記可動演出装置を制御することにより遊技演出を行う制御手段(報知・演出制御装置140)とを備え、前記制御手段は、前記可動体を回転させるようにして前記駆動部の駆動制御を行う駆動制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて駆動制御処理を実行する機能)を有し、前記可動体の回転位置を検出する回転位置検出手段(回転位置検知センサ329)を備え、前記可動体が一定速度で回転する所定の回転状態となっている場合に、当該可動体の回転状況を監視する監視手段(回転位置検知センサ329や報知・演出制御装置140のMPU612における監視機能)を備えていることを特徴とする遊技機。」とすることも可能である。
特徴K2.回転可能に保持され回転中心軸線(回転中心軸線CL1)と交差する方向に延びる可動体(回転ユニット350)及び前記可動体を回転させる駆動部(回転用駆動部324)を有する可動演出装置(可動演出装置300)と、
遊技進行に応じて前記可動演出装置を制御することにより遊技演出を行う制御手段(報知・演出制御装置140)と
を備え、
前記可動体には、当該可動体の回転中心軸線からの距離が異なるようにして配設された複数の発光部(発光部355)を有する発光手段(本体部352)が設けられており、
前記制御手段は、
前記可動体を回転させるようにして前記駆動部の駆動制御を行う駆動制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて駆動制御処理を実行する機能)と、
前記可動体が回転している場合に当該可動体の回転位置又は回転周期に応じて前記発光手段の発光態様を切り替えることにより、当該可動体の動作領域に光の残像を利用して所定の画像を表示させる発光制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて発光制御処理を実行する機能)と
を有し、
前記可動体が一定速度で回転する所定の回転状態となっている場合に、前記発光制御手段による発光態様の切替に応じて設定された監視条件に基づいて前記可動体の回転状況を監視する監視手段(回転位置検知センサ329や報知・演出制御装置140のMPU612における監視機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴K2によれば、可動体の回転中心軸線からの距離が異なるようにして(例えば回転中心軸線方向からみて当該回転中心軸線の放射方向に並ぶようにして)複数の発光部が形成されており、可動体の回転に応じて発光手段(複数の発光部)の発光態様を変化させることにより、光の残像を利用して絵柄や文字等の画像を可動体の動作領域たる空間に浮かび上がらせるようにして表示させることができる。この種の回転式の可動演出装置においては、可動体の回転周期と発光態様の更新周期とがずれてしまっては、画像表示が上手く行われなくなる可能性がある。例えば製造誤差や経時劣化等の各種要因によって可動体の回転周期が間延びする等した場合には、そのような不都合が発生しやすくなる。この点、本特徴に示す構成によれば、所定の回転状態となっている場合には可動体の回転状況が監視し、可動演出装置が正常に動作しているか否かを把握することができる。故に、可動演出装置による演出が上手く行われなくなることを抑制し、当該可動演出装置による遊技への注目度向上効果を好適に発揮させることができる。
特徴K3.前記可動体の回転位置を検出する回転位置検出手段(回転位置検知センサ329)を備え、
前記発光制御手段は、
前記可動体が一定速度で回転する所定の回転状態となっている場合に、前記回転位置検出手段によって前記可動体が所定位置にあることが検出されたことに基づいて所定の発光制御を開始する開始手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて発光制御を開始する機能)と、
前記開始手段によって前記所定の発光制御が開始された場合に、前記可動体が1回転するのに要する所要期間に応じて設定された所定の制御期間に亘って前記発光制御を継続する継続手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて発光態様の更新を行う機能)と
を有し、
前記監視手段は、前記所要期間に基づいて設定された監視基準期間中に前記可動体が1回転したか否かを前記回転位置検出手段からの検出情報に基づいて監視するように構成されていることを特徴とする特徴K1又は特徴K2に記載の遊技機。
特徴K1等に示した表示機能を発揮させる上では、例えば可動体の回転角度を逐次把握して発光態様を回転角度に応じて変更する構成とすることも可能である。しかしながら、このような構成では、細かな対応付けによって発光制御に係る制御負荷が大きくなる。このような制御負荷の増大は、発光演出に係る制約を強くする要因になるため好ましくない。ここで、可動体が一定速度で定常回転している場合には、その回転周期が一定となる。そこで、本特徴に示すように、可動体の回転周期に合せて一連の発光制御の行う構成とすれば、上述したような細かな対応付けが不要になることで発光制御に係る負荷を好適に緩和できる。
但し、このような構成においては、特徴K1等に示したように何らかの要因によって可動体の動きや回転位置検出手段からの信号の送受信に遅れ等が生じた場合には、発光態様の変更タイミング(更新タイミング)が狙いからずれてしまい、結果として表示機能が上手く発揮されなくなると懸念される。そこで、可動体が1回転するのに要する所要期間に基づいて設定された基準期間中に可動体が1回転したか否かを回転位置検出手段からの検出情報に基づいて監視する構成とすれば、上記不都合を早期に発見したり、当該不都合を解消する為の対策を講じたりすることができる。これにより、制御負荷の軽減に起因して表示演出機能が上手く発揮されなくなることを抑制できる。
特徴K4.前記継続手段は、前記開始手段によって発光制御が開始された後は、所定の周期で発光態様を更新する構成となっており、
前記監視基準期間は、前記所要期間及び前記所定の周期に基づいて設定されていることを特徴とする特徴K3に記載の遊技機。
監視基準期間を厳しく設定すれば可動体の動き等の細かなずれを把握できる。しかしながら、監視を過度に厳しくして実質的に無害なずれにまで過敏に反応することは可動演出装置に係る信頼性を高める上で好ましくない。上述した回転式の可動演出装置についてはその制御が複雑になる等の理由から処理タイミング等の遅れ等によって僅かなずれが発生する可能性を否定できない。但し、所定の回転状態においては、更新が生じる所定の周期以内のずれであれば、表示される画像への実質的な影響はない。そこで、本特徴に示すように、監視基準期間に発光態様が更新される周期を加味する構成とすることにより、過敏な反応を抑制しつつ監視機能を好適に発揮させることができる。
特徴K5.前記継続手段は、前記開始手段によって発光制御が開始された後は、所定の周期で発光態様を更新する構成となっており、
前記駆動部は、前記駆動制御手段から出力されるパルス信号に基づいて前記可動体を動作させるものであり、
前記監視基準期間は、前記可動体を1回転させる場合に要するパルス信号のパルス数と前記駆動制御手段から前記駆動部へのパルス信号を送信する際の1パルスの送信間隔とから算出された前記所要期間に、前記所定の周期を補正値として加算したものであることを特徴とする特徴K3に記載の遊技機。
監視基準期間を厳しく設定すれば可動体の動き等の細かなずれを把握できる。しかしながら、監視を過度に厳しくして実質的に無害なずれにまで過敏に反応することは可動演出装置に係る信頼性を高める上で好ましくない。上述した回転式の可動演出装置についてはその制御が複雑になる等の理由から処理タイミング等の遅れ等によって僅かなずれが発生する可能性を否定できない。但し、所定の回転状態においては、更新が生じる所定の周期以内のずれであれば、表示される画像への実質的な影響はない。そこで、本特徴に示すように、監視基準期間に発光態様が更新される周期を加味する構成とすることにより、過敏な反応を抑制しつつ監視機能を好適に発揮させることができる。
特徴K6.前記回転位置検出手段からの情報に基づいて前記可動体が1回転するのに要した回転期間を把握する把握手段(報知・演出制御装置140のMPU612における計測機能)と、
前記監視手段によって、前記把握手段により把握された回転期間が前記監視基準期間を上回っていることが確認された場合に、当該把握された回転期間に基づいて前記発光制御手段による発光態様の更新周期を補正する更新周期補正手段と
を備えていることを特徴とする特徴K3乃至特徴K5のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴K6に示すように、実測値と設定値との間にずれが生じている場合には、そのずれに合せて発光態様の更新周期を補正(延長)することにより、画像表示が上手く行われなくなることを抑制できる。
特徴K7.前記回転位置検出手段からの情報に基づいて前記可動体が1回転するのに要した回転期間を把握する把握手段(報知・演出制御装置140のMPU612における計測機能)と、
前記監視手段によって、前記把握手段により把握された回転期間と前記監視基準期間との差が、予め設定された上限期間を超えている場合には、前記所定の画像の表示を規制する表示規制手段と
を備えていることを特徴とする特徴K3乃至特徴K6のいずれか1つに記載の遊技機。
可動体を回転させた際に生じる光の残像を利用して所定の画像を表示するタイプの可動演出装置においては、可動体の回転速度が極端に低下することで、当該所定の画像が上手く表示されなくなる。つまり、所定の画像を表示する上では回転速度に下限があり、それによって1回転するのに要する所要期間にも上限が生じる。そこで、実際の所要期間(回転期間)と監視基準期間との間にこのような限界を超えるような差が生じた場合には所定の画像の表示を規制することにより、半端な状態で画像が表示されることが遊技者を困惑させる要因になることを回避できる。
特徴K8.回転可能に保持され回転中心軸線(回転中心軸線CL1)と交差する方向に延びる可動体(回転ユニット350)及び前記可動体を回転させる駆動部(回転用駆動部324)を有する可動演出装置(可動演出装置300)と、
遊技進行に応じて前記可動演出装置を制御することにより遊技演出を行う制御手段(報知・演出制御装置140)と
を備え、
前記可動体には、当該可動体の回転中心軸線からの距離が異なるようにして配設された複数の発光部(発光部355)を有する発光手段(本体部352)が設けられており、
前記制御手段は、
前記可動体を回転させるようにして前記駆動部の駆動制御を行う駆動制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて駆動制御処理を実行する機能)と、
前記可動体が回転している場合に当該可動体の回転位置又は回転周期に応じて前記発光手段の発光態様を切り替えることにより、当該可動体の動作領域に光の残像を利用して所定の画像を表示させる発光制御手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて発光制御処理を実行する機能)と
を有し、
前記可動体の回転位置を検出する回転位置検出手段(回転位置検知センサ329)を備え、
前記発光制御手段は、
前記可動体が一定速度で回転する所定の回転状態となっている場合に、前記回転位置検出手段によって前記可動体が所定位置にあることが検出されたことに基づいて所定の発光制御を開始する開始手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて発光制御を開始する機能)と、
前記開始手段によって前記所定の発光制御が開始された場合に、前記可動体が1回転するのに要する所要期間に応じて設定された所定の制御期間に亘って前記発光制御を継続する継続手段(報知・演出制御装置140のMPU612にて発光態様の更新を行う機能)と
を有し、
前記可動体が一定速度で回転する所定の回転状態となっている場合に、前記回転位置検出手段からの情報に基づいて当該回転位置検出手段による検出状況を監視する監視手段(報知・演出制御装置140のMPU612における監視機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴K8によれば、可動体の回転中心軸線からの距離が異なるようにして(例えば回転中心軸線方向からみて当該回転中心軸線の放射方向に並ぶようにして)複数の発光部が形成されており、可動体の回転に応じて発光手段(複数の発光部)の発光態様を変化させることにより、光の残像を利用して絵柄や文字等の画像を可動体の動作領域たる空間に浮かび上がらせるようにして表示させることができる。この種の回転式の可動演出装置においては、回転位置検出手段からの信号の送受信に遅れ等が生じた場合には、発光態様の変更タイミング(更新タイミング)が狙いからずれてしまい、結果として表示機能が上手く発揮されなくなると懸念される。そこで、可動体が所定の回転状態となっている場合に、位置検出手段が正常に動作しているかを監視する構成とすることにより、上述した表示機能が上手く発揮されなくなることを把握したり、それに対する対策を講じたりすることが可能となる。これにより、可動演出装置による遊技への注目度向上効果を好適に発揮させることができる。
なお、本特徴に特徴K1〜特徴K7に示した技術的思想を適用してもよい。
また、以上詳述した特徴K群に特徴A群〜特徴J群に示した技術的思想を適用することも可能である。
以下に、以上の各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル41)と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構110)と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路(誘導レール100)と、遊技領域内に配置された各遊技部品(釘等)とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部(一般入賞口81等)を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにした遊技機。
球使用ベルト式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにし、さらに、球受皿を設けてその球受皿から遊技球を取り込む投入処理を行う投入装置と、前記球受皿に遊技球の払出を行う払出装置とを備え、投入装置により遊技球が投入されることにより前記始動用操作手段の操作が有効となるように構成した遊技機。
10…遊技機としてのパチンコ機、80…遊技盤ユニット、80a…遊技盤、80b…背面ブロック、140…報知・演出制御装置、252…可変表示ユニット、253…「絵柄表示手段」としての図柄表示装置、253a…表示画面、272…装飾体、300…可動演出装置、301…可動ブロック、302…支持ブロック、320…ベースユニット、324…「駆動部」としての回転用駆動部、328…回転接続用コネクタ、329…「回転位置検出手段」としての回転位置検知センサ、350…「可動体」としての回転ユニット、351…取付部、352…「発光手段」を構成する本体部、355…発光部、371…発光体、372…発光基板、375…熱誘導体、381…光路形成体、382…「導光部形成体」としての導光部材、383…カバー体、384…「一対の壁部」としての仕切り壁、385…導光部、386…入口部分、387…出口部分、391…ハウジング、392…「通気口」としてのスリット、612…MPU、613…ROM、614…RAM、CL1…回転中心軸線、CL2…回動中心軸線、ME…動作領域又は仮想表示面。

Claims (1)

  1. 回転可能に保持され回転中心軸線と交差する方向に延びる可動体及び前記可動体を回転させる駆動部を有する可動演出装置と、
    遊技進行に応じて前記可動演出装置を制御することにより遊技演出を行う制御手段と
    を備え、
    前記可動体には、当該可動体の回転中心軸線からの距離が異なるようにして配設された複数の発光部を有する発光手段が設けられており、
    前記制御手段は、
    前記可動体を回転させるようにして前記駆動部の駆動制御を行う駆動制御手段と、
    前記可動体が回転している場合に当該可動体の回転位置又は回転周期に応じて前記発光手段の発光態様を切り替えることにより、当該可動体の動作領域に光の残像を利用して所定の画像を表示させる発光制御手段と
    を有し、
    前記可動体の回転位置を検出する回転位置検出手段を備え、
    前記発光制御手段は、
    前記可動体が一定速度で回転する所定の回転状態となっている場合に、前記回転位置検出手段によって前記可動体が所定位置にあることが検出されたことに基づいて前記所定の画像を表示すべく所定の発光制御を開始する開始手段と、
    前記開始手段によって前記所定の発光制御が開始された場合に、前記可動体が1回転するのに要する所要期間に応じて設定された所定の制御期間に亘って前記発光制御を継続する継続手段と
    を有し、
    前記可動体が一定速度で回転する所定の回転状態となっている状況下において前記所定の発光制御が開始される前に、前記回転位置検出手段からの情報に基づいて前記可動体が1回転するのに要した回転期間を把握する把握手段と、
    前記把握手段により把握された回転期間が前記所要期間に基づいて設定された監視基準期間を上回っていることが確認された場合に、当該把握された回転期間に基づいて前記発光制御手段による発光態様の更新周期を補正する更新周期補正手段と
    を備え、
    前記更新周期補正手段は、前記所定の回転状態となっている状況下において前記所定の発光制御が開始される前に前記補正を行う構成となっていることを特徴とする遊技機。
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