JP2020086910A - 空調システム管理装置、データ提供システム、データ提供方法、及び、プログラム - Google Patents

空調システム管理装置、データ提供システム、データ提供方法、及び、プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】適切なデータを外部に提供することのできる空調システム管理装置を提供する。【解決手段】データ収集部10は、各空調機2からセンサデータを収集する。提供対象指定部12は、提供対象とするデータについての指定を、外部システム3から受け付ける。故障判定部13は、提供対象のデータを計測するセンサの故障を判定する。データ提供部11は、運転条件テーブルに応じて抽出したデータセットに対して回帰分析を行い、回帰式を導出する。そして、センサの故障が故障判定部13によって判定された場合に、データ提供部11は、導出された回帰式を用いて算出した推定値を、外部システム3に提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、空調システム管理装置、データ提供システム、データ提供方法、及び、プログラムに関する。
従来より、ビル、マンション等には、例えば、複数の空調機と、それらの空調機を管理する管理装置とを含んだ空調システムが導入されている。空調機には、各種のセンサが配置されており、各センサが計測したデータは、管理装置に供給されるようになっている。そして、管理装置は、空調機から収集したこれらのデータを有効に活用し、例えば、空調機の制御にフィードバックさせることで、省エネルギー性、快適性等を向上させている。
なお、空調機に配置されたセンサが故障し、異常値が管理装置に供給されてしまうことも起こり得る。このようなセンサの故障時に対応できる発明が、例えば、特許文献1に開示されている。
特許文献1に開示された発明は、ビル内の設備機器を制御する産業制御システムの発明である。この発明では、システム内の複数のセンサが計測した複数のデータを演算する際に、1つのセンサが故障すると、残りのセンサが計測した相関の高いデータから、故障したセンサの推定値を算出している。具体的には、一般的な予測モデル(一例として、重回帰モデル)を用いて、故障したセンサの推定値を算出することで、センサが故障した場合でも、システムが制御を継続できるようにしている。
特開2012−242159号公報
最近では、このような空調機(設備機器)から収集したデータを、外部に供給するデータ提供システムも知られている。このようなデータ提供システムに、特許文献1の発明を適用することで、センサが故障した場合でも、推定値を外部に提供できるようにすることも考えられる。
しかしながら、空調システムのように、運転モード、空調能力、空調負荷等に応じて、空調機が様々な運転状態をとるシステムの場合では、運転状態を考慮せずに一般的な予測モデルを用いる特許文献1の発明を適用しても、推定精度の低い推定値が算出されてしまう。つまり、空調システムから収集したデータを外部に提供するデータ提供システムに対して、特許文献1の発明を適用しても、適切なデータを外部に提供できない場合があった。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、適切なデータを外部に提供することのできる空調システム管理装置、データ提供システム、データ提供方法、及び、プログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る空調システム管理装置は、
複数のセンサによってそれぞれ計測されたデータを、空調システムから収集するデータ収集手段と、
前記データ収集手段により収集された収集データの何れかを提供対象データに指定する指定手段と、
前記収集データのうち前記提供対象データを除いたデータから算出した推定値であって、前記空調システムの運転条件に応じて導出される推定式を用いて算出した推定値を、外部に提供するデータ提供手段と、
を備える。
本発明に係る空調システム管理装置において、データ収集手段は、複数のセンサによってそれぞれ計測されたデータを、空調システムから収集する。指定手段は、データ収集手段により収集された収集データの何れかを提供対象データに指定する。データ提供手段は、収集データのうち提供対象データを除いたデータから算出した推定値であって、空調システムの運転条件に応じて導出される推定式(一例として、回帰分析により導出される回帰式)を用いて算出した推定値を、外部に提供する。例えば、データ提供手段は、提供対象データを計測するセンサが故障した場合に、推定値を外部に提供してもよく、また、センサが故障していない場合でも、推定値を外部に提供するようにしてもよい。
この結果、適切なデータを外部に提供することができる。
本発明の実施形態1に係るデータ提供システムの構成の一例を示すブロック図 運転条件テーブルの一例を示す模式図 本発明の実施形態1に係るデータ提供処理の一例を説明するためのフローチャート データ提供処理における回帰分析処理の一例を説明するためのフローチャート 本発明の実施形態2に係るデータ提供システムの構成の一例を示すブロック図 制御実行テーブルの一例を示す模式図 本発明の実施形態2に係るデータ提供処理の一例を説明するためのフローチャート 本発明の実施形態3に係るデータ提供システムの構成の一例を示すブロック図 本発明の実施形態3に係るデータ提供処理の一例を説明するためのフローチャート 本発明の他の実施形態に係るデータ提供システムの構成の一例を示すブロック図
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、本明細書で使用する各図においては、共通する要素に同一の符号を付けるものとする。また、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係るデータ提供システム100の構成の一例を示すブロック図である。
図示するように、データ提供システム100は、空調システム管理装置1と、複数の空調機2と、外部システム3とを含んでいる。
以下、空調機2及び外部システム3について先に説明し、その後、空調システム管理装置1について詳細に説明する。
複数の空調機2は、例えば、ビルに配置された空調システムとして稼働し、室内の空気を調和する。なお、空調機2は、例えば、室内機と室外機とを含んでいる。これら室内機及び室外機には、各種のセンサが配置され、温度、湿度、圧力等の値を計測できるようになっている。
例えば、空調機2(室内機)には、室内の空気を吸い込む際の吸込温度(つまり、室内温度)を計測する温度センサが配置されている。また、空調機2(室外機)には、外気を吸い込む際の吸込温度(つまり、外気温度)を計測する温度センサが配置されている。また、空調機2には、室内機と室外機との間を循環する冷媒の温度を計測する温度センサ、及び、冷媒の圧力を計測する圧力センサが配置されている。更に、空調機2には、湿度を計測する湿度センサ、及び、電力を計測する電力センサが配置されている。なお、これらのセンサは、一例であり、他のセンサが空調機2に配置されていてもよい。
これらのセンサが計測した温度、圧力、湿度、電力等の値は、それぞれセンサデータとして、空調システム管理装置1に送られるようになっている。
外部システム3は、例えば、ビル全体を管理するビル管理装置であり、空調システムの他に、照明システム、エレベータシステム等とネットワークを介して接続されている。なお、外部システム3は、このようなビル管理装置に限られず、他の装置、システムであってもよい。例えば、外部システム3は、空調システムと連動して動作する機能を持った照明システムであってもよく、また、複数のビルにおける空調機群を管理するクラウドシステムであってもよい。
空調システム管理装置1は、複数の空調機2(空調システム)とネットワークを介して接続され、空調機2(室内機及び室外機)に配置されたセンサが計測したデータを収集し、適切なデータを外部システム3に提供する。
空調システム管理装置1は、データ収集手段の一例であるデータ収集部10と、データ提供手段の一例であるデータ提供部11と、指定手段の一例である提供対象指定部12と、故障判定手段の一例である故障判定部13とを備える。
なお、データ収集部10、データ提供部11、提供対象指定部12、及び、故障判定部13は、例えば、CPU(Central Processing Unit)及びメモリを備えた演算処理部によって、実現されるものとする。つまり、CPUがメモリに格納されたプログラムを実行することにより、これらデータ収集部10、データ提供部11、提供対象指定部12、及び、故障判定部13が実現される。
データ収集部10は、空調機2に配置された各種のセンサが計測したセンサデータ(つまり、収集データ)を収集する。例えば、データ収集部10は、室内機の吸込温度(室内温度)、室外機の吸込温度(外気温度)、冷媒の温度、及び、冷媒の圧力といったセンサデータを収集する。なお、データ収集部10は、これらに加えて、湿度、電力等のセンサデータも収集してもよい。
データ収集部10は、これらのセンサデータを予め定められた収集周期(一例として、1分毎)に収集する。つまり、データ収集部10は、センサデータを時系列に収集できるようになっている。なお、データ収集部10は、これらのセンサデータと共に、空調機2の運転状態を示すデータも収集する。
データ提供部11は、データ収集部10が収集したセンサデータ(つまり、収集データ)のうち、提供対象として指定されたデータ(つまり、提供対象データ)を、外部システム3に提供する。
データ提供部11は、大きく分けて、回帰分析を行う機能と、データを提供する機能とを有している。
回帰分析を適切に行うために、データ提供部11は、図2に示すような運転条件テーブル110を有している。この運転条件テーブル110は、一例として、4つ(No.1〜No.4)の運転条件、及び、運転パラメータを含んでおり、例えば、回帰分析を行うデータセットを抽出するために用いられる。なお、運転パラメータは、例えば、センサが正常な状態において、推定値と実績値との誤差が予め規定された誤差範囲に収まるように決定されている。
データ提供部11は、このような運転条件テーブル110を参照し、運転条件及び運転パラメータに応じてデータセットを抽出し、それらについて回帰分析を実行する。一例として、データ提供部11は、抽出されたデータセットに対して重回帰分析を行う。なお、提供対象のデータ(提供対象として指定されたデータ)に対して回帰分析を行うデータの対応は、以下の通りである。
例えば、提供対象のデータが室内機のセンサデータであれば、室内機のセンサデータと、その室内機につながる室外機のセンサデータとがデータセットとなる。一方、提供対象のデータが室外機のセンサデータであれば、室外機のセンサデータと、その室外機につながる室内機(複数可)のセンサデータとがデータセットとなる。
具体的に、図2の運転条件テーブル110における2番目(No.2)の運転条件及び運転パラメータが参照された場合、データ提供部11は、収集されたセンサデータから、室外機の運転能力が定格の0%以上(つまり、すべてのデータ)、10%以上、20%以上、・・・、90%以上の条件でそれぞれ抽出した10個のデータセットを生成し、それらに対し重回帰分析を実行し、10個の回帰式(推定式)を得る。
なお、このような重回帰分析を用いるのは一例であり、ニューラルネットワーク、ロジスティック回帰など、他のモデルを用いて推定式を得てもよい。
また、2番目の運転パラメータが、「択一」となっているため、データ提供部11は、各回帰式を用いて推定値をそれぞれ求め、過去データに対する推定値の平均推定誤差が最小となるパラメータを1つ選択する。なお、運転パラメータが「複数」となっている場合には、すべてのパラメータが用いられる。
データ提供部11は、このように、過去データに対する推定値の平均推定誤差が許容範囲以内であれば、その回帰式を導出(登録)する。その際、導出した回帰式には、運転条件及び運転パラメータが付帯されている。つまり、データ提供部11は、回帰式を、運転条件及び運転パラメータとセットで導出する。
そして、データ提供部11は、提供対象のデータを計測するセンサの故障が、故障判定部13によって判定された場合に、導出された回帰式を用いて算出した推定値を、外部システム3に提供する。
つまり、データ提供部11は、空調機2における現在の運転状態に合致した回帰式を用いて、故障したセンサの推定値を算出し、算出した推定値を外部システム3に提供する。つまり、回帰式には、運転条件及び運転パラメータが付帯されているため、データ提供部11は、空調機2における現在の運転状態が、付帯されている運転条件及び運転パラメータに合致する回帰式を選び、その回帰式を用いて算出した推定値を外部システム3に提供する。例えば、空調機2の室外機の運転が、センサの故障が判定される前から現在まで継続している場合に、データ提供部11は、運転条件テーブル110における1番目(No.1)の運転条件で抽出して導出した回帰式を用いて推定値を算出し、算出した推定値を外部システム3に提供する。
なお、センサの故障が判定されていない場合に、データ提供部11は、データ収集部10によって収集されたセンサデータのうち、提供対象のデータを、外部システム3に提供する。
提供対象指定部12は、提供対象とするデータについての指定を、外部システム3から受け付ける。
故障判定部13は、データ収集部10が収集したセンサデータを基に、提供対象のデータを計測するセンサの故障を判定する。なお、提供対象のデータが複数あれば、故障判定部13は、それらのデータを計測する各センサについて、故障しているかどうかの判定をそれぞれ行う。
具体的に故障判定部13は、センサに応じて予め規定された正常範囲値に対するセンサデータの閾値判定を行う。つまり、故障判定部13は、センサデータが正常範囲値内であれば、そのセンサを正常と判定し、一方、センサデータが正常範囲値外であればそのセンサを故障と判定する。
なお、故障判定部13が行う故障判定方法として、このような正常範囲値を用いる場合について説明したが、センサの故障を検出できる方法であれば、他の方法を採用してもよい。例えば、空調機2において、センサが故障を自己検知し、その故障を空調システム管理装置1に通知する機能を有していれば、故障判定部13は、故障が通知された場合に、そのセンサを故障と判定してもよい。この他にも、故障判定部13は、過去の一定期間(一例として、直近の1ヶ月間)におけるセンサデータの変動範囲を求めておき、収集されたセンサデータがその変動範囲から、例えば、5%以上外れた場合に、そのセンサを故障と判定してもよい。この方法を用いると、故障判定部13は、過去データと比べてセンサの故障を判定することができる。
以下、このような構成の空調システム管理装置1の動作について、図3,4を参照して説明する。図3は、本発明の実施形態1に係るデータ提供処理の一例を説明するためのフローチャートである。また、図4は、データ提供処理における回帰分析処理の一例を説明するためのフローチャートである。
最初に、図3を参照して、データ提供処理について説明する。
まず、空調システム管理装置1は、提供対象の指定を受け付ける(ステップS101)。
すなわち、提供対象指定部12は、提供対象とするデータについての指定を、外部システム3から受け付ける。
空調システム管理装置1は、各空調機2からセンサデータを収集する(ステップS102)。
すなわち、データ収集部10は、各空調機2にそれぞれ配置された各種のセンサが計測したセンサデータを収集する。
空調システム管理装置1は、提供対象のデータがあるか否かを判別する(ステップS103)。
空調システム管理装置1は、提供対象のデータがないと判別すると(ステップS103;No)、上述したステップS101に処理を戻す。
一方、提供対象のデータがあると判別した場合(ステップS103;Yes)に、空調システム管理装置1は、回帰分析処理を実行する(ステップS104)。なお、回帰分析処理の詳細については、後述する。
空調システム管理装置1は、提供対象のデータを計測するセンサに対して故障判定を行う(ステップS105)。
すなわち、故障判定部13は、データ収集部10が収集したセンサデータを基に、提供対象のデータを計測するセンサの故障を判定する。なお、提供対象のデータが複数あれば、故障判定部13は、それらのデータを計測する各センサについて、故障しているかどうかの判定をそれぞれ行う。
例えば、故障判定部13は、上述したように、センサに応じて予め規定された正常範囲値に対するセンサデータの閾値判定を行う。つまり、故障判定部13は、センサデータが正常範囲値内であれば、そのセンサを正常と判定し、一方、センサデータが正常範囲値外であればそのセンサを故障と判定する。
なお、上述したように、他の方法でセンサの故障を判定してもよい。例えば、空調機2において、センサが故障を自己検知し、その故障を空調システム管理装置1に通知する機能を有していれば、故障判定部13は、故障が通知された場合に、そのセンサを故障と判定してもよい。この他にも、故障判定部13は、過去の一定期間におけるセンサデータの変動範囲を求めておき、収集されたセンサデータがその変動範囲から、例えば、5%以上外れた場合に、そのセンサを故障と判定してもよい。
空調システム管理装置1は、上記のステップS105での判定結果により、センサの故障があったか否かを判別する(ステップS106)。
空調システム管理装置1は、センサの故障があったと判別すると(ステップS106;Yes)、回帰式から算出した推定値を外部システム3に提供する(ステップS107)。
すなわち、データ提供部11は、ステップS104の回帰分析処理(詳細については、後述する)によって導出された回帰式うち、空調機2における現在の運転状態に合致した回帰式(空調機2における現在の運転状態が、回帰式に付帯された運転条件及び運転パラメータと合致するもの)を用いて推定値を算出し、算出した推定値を外部システム3に提供する。また、提供対象のデータが複数あれば、データ提供部11は、各回帰式を用いて推定値をそれぞれ算出し、算出した各推定値を外部システム3に提供する。
なお、ステップS104の回帰分析処理にて、回帰式が導出されなかった場合(一例として、何れの回帰式も誤差が大きかった場合)、又は、空調機2における現在の運転状態が、導出された各回帰式における何れの運転条件及び運転パラメータとも合致しなかった場合に、データ提供部11は、例えば、「故障(推定不可)」を外部システム3に通知するようにしてもよい。
また、このデータ提供処理において、上記のステップS102にてデータを収集する収集周期と、当該ステップS107(ステップS108も同じ)にて推定値(データ)を提供する提供周期とを同期させる場合について説明しているが、収集周期と提供周期とを異ならせてもよい。例えば、上述したステップS101にて、提供対象の指定と共に、提供周期の指定も受け付けるようにし、指定された提供周期になると、ステップS102にてそれまでに収集されたセンサデータを、ステップS104にてまとめて回帰分析処理させ、このステップS107にて、算出した各推定値を外部システム3にまとめて提供するようにしてもよい。
一方、センサの故障がなかったと判別した場合(ステップS106;No)に、空調システム管理装置1は、収集したセンサデータをそのまま外部システム3に提供する(ステップS108)。
すなわち、データ提供部11は、ステップS102にて収集したセンサデータのうち、提供対象のデータを外部システム3に提供する。
次に、図4を参照して、上述したデータ提供処理のステップS104にて実行される回帰分析処理の詳細について説明する。
まず、空調システム管理装置1は、運転条件テーブル110の1番目を参照する(ステップS201)。
すなわち、データ提供部11は、上述した図2に示すような運転条件テーブル110の1番目(No.1)の運転条件及び運転パラメータを参照する。
空調システム管理装置1は、運転パラメータがあるかどうかを判別する(ステップS202)。
なお、図2の運転条件テーブル110において、1番目(No.1)だけ、運転パラメータがなく、その他(No.2〜No.4)には、運転パラメータがある。
空調システム管理装置1は、運転パラメータがあると判別すると(ステップS202;Yes)、参照中の運転条件及び運転パラメータに応じて抽出したデータセットで回帰分析する(ステップS203)。
例えば、運転条件テーブル110における2番目(No.2)の運転条件及び運転パラメータが参照された場合、データ提供部11は、上述したように、収集されたセンサデータから、室外機の運転能力が定格の0%以上、10%以上、20%以上、・・・、90%以上の条件でそれぞれ抽出した10個のデータセットを生成し、それらに対し重回帰分析を実行し、10個の回帰式を得る。
なお、上述したように、ニューラルネットワーク、ロジスティック回帰など、他のモデルを用いて回帰分析を行うようにしてもよい。
空調システム管理装置1は、択一の運転パラメータであれば、最小誤差のパラメータを選定する(ステップS204)。
例えば、運転条件テーブル110における2番目を参照した場合では、上述したように、運転パラメータが「択一」となっているため、データ提供部11は、上記のステップS203にて得られた各回帰式を用いて推定値をそれぞれ求め、過去データに対する推定値の平均推定誤差が最小となるパラメータを1つ選択する。
なお、運転パラメータが「複数」となっている場合には、すべてのパラメータが用いられる。
一方、上述したステップS202にて、運転パラメータがないと判別した場合(ステップS202;No)に、空調システム管理装置1は、参照中の運転条件で抽出したデータセットで回帰分析する(ステップS205)。
すなわち、データ提供部11は、収集されたセンサデータから、運転条件で抽出したデータセットを生成し、それに対し重回帰分析を実行し、回帰式を得る。
空調システム管理装置1は、誤差が許容範囲内であれば、回帰式として導出する(ステップS206)。
すなわち、データ提供部11は、上述したステップS203又はステップS205にて得た回帰式を用いて推定値を求め、過去データに対する推定値の平均推定誤差が許容範囲以内であれば、回帰式として運転条件及びパラメータとセットで導出する。
空調システム管理装置1は、運転条件テーブル110に残りがあるかどうかを判別する(ステップS207)。
空調システム管理装置1は、運転条件テーブル110に残りがあると判別すると(ステップS207;Yes)、運転条件テーブル110の次番目を参照する(ステップS208)。
そして、空調システム管理装置1は、上述したステップS202に処理を戻す。
一方、運転条件テーブル110に残りがないと判別した場合(ステップS207;No)に、空調システム管理装置1は、回帰分析処理を終え、上述した図3のデータ提供処理に制御を戻す。
なお、上述した図3に示すデータ提供処理のステップS107にて、空調システム管理装置1(データ提供部11)が、推定値だけを外部システム3に提供する場合について説明したが、回帰分析処理のステップS206にて評価に用いた平均推定誤差を、推定値と併せて、外部システム3に提供するようにしてもよい。これにより、外部システム3は、この平均推定誤差の大きさを踏まえて、例えば、制御、評価、表示等を変えるといった多様なサービスを構成することができる。
また、この平均推定誤差の代わりに他のデータを、外部システム3に提供するようにしてもよい。例えば、図2に示す運転条件テーブル110の3番目(No.3)であれは、運転パラメータに「推定精度が確保できる最長時間」があるが、この最長時間を推定値と併せて、外部システム3に提供するようにしてもよい。これにより、外部システム3は、例えば、この最長時間内に処理を完了させたり、最長時間に応じて段階的に内容を変化させるといった多様なサービスを構成するができる。
このようなデータ提供処理(回帰分析処理)を行う空調システム管理装置1によれば、特定のセンサが故障した場合でも、適切なデータを外部システム3へ提供し続けることができる。例えば、外部システム3が、ビル全体を管理するビル管理装置であれば、空調システム管理装置1は、ビル管理装置に対して室内機の吸込温度(室温)のデータを提供し続けることができる。また、外部システム3が、照明システムであれば、空調システム管理装置1は、照明システムに対して空調機2の電力(消費電力)のデータを提供し続けることができる。更に、外部システム3が、クラウドシステムであれば、空調システム管理装置1は、クラウドシステムに対して室外機の吸込温度(外気温)のデータを提供し続けることができる。
また、一般的な条件では他センサデータからの推定が難しい(推定精度が低くなってしまう)センサデータであっても、図2に示すような運転条件テーブル110によって、推定値の運転条件を限定することで、推定精度の高い推定値を提供することができる。
具体的に、図2の運転条件テーブル110に示す例であれば、以下のような効果を得ることができる。
1番目(No.1)であれば、一時刻前のセンサデータを使いながら連鎖的に推定値を算出する(他センサのセンサデータから対象センサにおけるセンサデータの変化量が推定できる)場合に、故障前のセンサデータを使える条件において推定精度の高い推定値を提供することができる。
2番目(No.2)であれば、空調機2の運転効率が良く、空調機2の運転が安定している条件(定常状態)において推定精度が高くなる推定式(回帰式)により推定値を提供することができる。
3番目(No.3)であれば、空調機2の運転開始時にセンサデータが精度の良い初期値となり、以降、時間経過と共に値がズレていく(一例として、ドリフトする)センサの場合でも、推定精度の高い推定値を提供することができる。
4番目(No.4)であれば、空調機2における特定の運転モードでのみ成立するセンサ間の関係性を用いて、より推定精度の高い推定値を提供することができる。
また、複数の空調機2(空調システム)の設置条件(一例として、ビルの断熱性能、内部負荷の量等)、若しくは、接続する機器(一例として、室内機及び室外機)の組み合わせ、総数等に応じた最適な運転条件を設定でき、所定の誤差範囲を満たす中で、推定精度の高い推定値を算出(推定)できる状態を長く確保することができる。
また、機械学習を用いた制御、判定等のように、複数の候補データから必要なデータを自動抽出するアプリケーションでは、参照するデータが多く、センサの故障に備えて、代替センサを予め用意しておくことはコスト上において困難となる。そうしたアプリケーションに対しても、代替センサを予め用意しておくことなく、空調システム管理装置1が、適切なデータを提供できるため、特に有効である。
また、提供対象のデータに対してのみ、推定処理(一例として、推定値の算出)を行うことで、推定のために必要な過去データの蓄積を減らし、パラメータの探索処理も少なくできるため、全てのデータに対して推定処理を行う場合と比べて計算資源を節約することができる。
また、空調システム管理装置1に、推定処理の機能を搭載することで、インターネット接続ができない環境(一例として、回線費用が確保できない小規模物件の場合、強固なセキュリティが求められるデータセンタの場合等)でも実現できる。さらに、複数の空調機2(空調システム)から外部に提供できないようなデータ(一例として、制御ロジックに係るデータ)も、推定処理の元データとして用いることができ、推定値の推定精度を高めることができる。
また、運転モード(冷房/暖房/送風)といった空調機2の運転状態に応じて複数の推定式を切り替えることができ、推定値の推定精度を向上させることができる。
この結果、センサが故障した場合であっても、適切なデータを外部システム3に提供することができる。
(実施形態2)
上記の実施形態1では、センサの故障時において、空調システム管理装置1が、故障したセンサの推定値を外部システム3に提供することについて説明したが、その際、空調システム管理装置1は、推定精度の高い推定値が算出される状態を維持できるように空調機2を制御してもよい。
以下、本発明の実施形態2に係るデータ提供システム100について、図面を参照して説明する。
図5は、本発明の実施形態2に係るデータ提供システム100の構成を示すブロック図である。
図示するように、データ提供システム100は、空調システム管理装置4と、複数の空調機2と、外部システム3とを含んでいる。
なお、空調機2、及び、外部システム3は、上述した実施形態1に係るデータ提供システム100と同じ構成である。
空調システム管理装置4は、データ収集手段の一例であるデータ収集部10と、データ提供手段の一例であるデータ提供部11と、指定手段の一例である提供対象指定部12と、故障判定手段の一例である故障判定部13と、空調制御手段の一例である空調機運転制御部41とを備える。
なお、データ収集部10、データ提供部11、提供対象指定部12、及び、故障判定部13は、上述した実施形態1に係る空調システム管理装置1の構成と同じである。
空調機運転制御部41は、センサの故障時に、推定精度の高い推定値が算出される状態を維持できるように空調機2を制御する。
例えば、空調機運転制御部41は、図6に示すような制御実行テーブル111を有している。この制御実行テーブル111は、一例として、4つ(No.1〜No.4)の運転条件、及び、空調制御内容を含んでいる。なお、制御実行テーブル111の運転条件は、上述した図2の運転条件テーブル110の運転条件と同じである。つまり、制御実行テーブル111は、運転条件テーブル110の運転条件に対して、空調機運転内容を割り当てたものとなっている。
そして、空調機運転制御部41は、故障判定部13によってセンサの故障が判定された際に、空調機2の運転状態が、制御実行テーブル111の運転条件の何れかに合致する場合に、合致した運転条件に対応する空調機制御内容に応じて、空調機2を制御する。制御実行テーブル111の空調機制御内容には、対応する運転条件を維持するために、空調機2に対して行うべき制御内容が規定されているため、空調機運転制御部41は、空調機制御内容に応じて空調機2を制御することで、推定精度の高い推定値が算出される状態を維持する。
以下、このような構成の空調システム管理装置4の動作について、図7を参照して説明する。図7は、本発明の実施形態2に係るデータ提供処理の一例を説明するためのフローチャートである。なお、ステップS101からステップS108までは、上述した実施形態1に係るデータ提供処理と同じであるため、これらについては簡潔に説明する。
まず、空調システム管理装置4は、提供対象の指定を受け付ける(ステップS101)。
空調システム管理装置4は、各空調機2からセンサデータを収集し(ステップS102)、提供対象のデータがあるか否かを判別する(ステップS103)。
空調システム管理装置4は、提供対象のデータがないと判別すると(ステップS103;No)、上述したステップS101に処理を戻す。
一方、提供対象のデータがあると判別した場合(ステップS103;Yes)に、空調システム管理装置4は、回帰分析処理を実行する(ステップS104)。すなわち、空調システム管理装置4は、上述した図4に示す回帰分析処理を、同様に実行する。
空調システム管理装置4は、提供対象のデータを計測するセンサの故障判定を行い(ステップS105)、その判定結果により、センサの故障があったか否かを判別する(ステップS106)。
空調システム管理装置4は、センサの故障があったと判別すると(ステップS106;Yes)、回帰式から算出した推定値を外部システム3に提供する(ステップS107)。
一方、センサの故障がなかったと判別した場合(ステップS106;No)に、空調システム管理装置4は、収集したセンサデータをそのまま外部システム3に提供する(ステップS108)。
空調システム管理装置4は、空調機2に制御内容を指示する(ステップS109)。
すなわち、空調機運転制御部41は、図6の制御実行テーブル111を参照し、空調機2の運転状態に合致した運転条件に対応する空調機制御内容に応じて、空調機2を制御する。上述したように、制御実行テーブル111の空調機制御内容には、対応する運転条件を維持するために、空調機2に対して行うべき制御内容が規定されているため、空調機運転制御部41は、空調機制御内容に応じて空調機2を制御することで、推定精度の高い推定値が算出される状態を維持する。
なお、上記のステップS109にて、空調システム管理装置4が、空調機2に制御内容を指示することで、直接、空調機2を制御する場合について説明したが、このような制御内容を空調機2に指示する代わりに、ユーザ(空調機2の操作を行う人)に対して、推奨運転として制御内容を提示するようにしてもよい。例えば、空調システム管理装置4に表示部を設ける場合に、空調システム管理装置4は、その表示部に、制御内容を表示してユーザに提示する。また、ユーザの使用する端末(例えば、スマートフォン、パソコン等)に対して空調システム管理装置4から制御内容を送信することで、制御内容をユーザに提示するようにしてもよい。これにより、空調機2の運転状態を、空調システム管理装置4から変更することが難しいビル(一例として、テナントビル)でも、適切な制御内容をユーザに提示してその操作を促すことで、推定精度の高い推定値を外部システム3に提供する時間を長くすることができる。
このようなデータ提供処理を行う空調システム管理装置4によれば、積極的に推定精度の高い推定値が算出される状態が維持できるように空調機2を制御することで、そのような制御をしない場合に比べて長い間、推定精度の高い推定値を外部システム3に提供することができる。
具体的に、図6の制御実行テーブル111における1番目(No.1)であれば、運転させる空調機2を順番に切り換えるローテーション運転を、複数の空調機2に指示することで、全機サーモオフ(全ての室内機が同時に設定温度に達したと判断し、室外機の運転が停止する現象)しないようにさせ、推定精度の高い推定値を外部システム3に提供できる時間を長くすることができる。
なお、制御実行テーブル111における1番目の空調機制御内容は、他に、能力セーブ運転であってもよい。この場合も、全機サーモオフしないようにさせ、長時間、推定精度の高い推定値を外部システム3に提供することができる。
この他にも、夜中も定期的に運転して、負荷0%にならないようにする運転、運転停止操作を禁止する(集中管理)といった空調機制御内容であってもよい。
この結果、センサが故障した場合であっても、適切なデータを外部システム3に提供することができる。
(実施形態3)
上記の実施形態1,2では、故障したセンサの推定値を外部システム3に提供する場合について説明したが、センサが故障していないときでも、推定値を外部システム3に提供してもよい。
以下、本発明の実施形態3に係るデータ提供システム100について、図面を参照して説明する。
図8は、本発明の実施形態3に係るデータ提供システム100の構成を示すブロック図である。
図示するように、データ提供システム100は、空調システム管理装置5と、複数の空調機2と、外部システム3とを含んでいる。
なお、空調機2、及び、外部システム3は、上述した実施形態1に係るデータ提供システム100と同じ構成である。
空調システム管理装置5は、データ収集手段の一例であるデータ収集部10と、データ提供手段の一例であるデータ提供部51と、指定手段の一例である提供対象指定部12とを備える。
なお、データ収集部10、及び、提供対象指定部12は、上述した実施形態1に係る空調システム管理装置1の構成と同じである。
データ提供部51は、大きく分けて、回帰分析を行う機能と、データを提供する機能とを有している。
そして、回帰分析を行う機能において、データ提供部51は、上述した空調システム管理装置1のデータ提供部11と同じである。
なお、データを提供する機能において、データ提供部51は、以下の点で、データ提供部11と異なっている。
データ提供部51は、回帰式を用いて算出された推定値を、実績値との誤差が予め定められた要件(一例として、単位時間当たりの平均誤差が一定比率以下)を満たす場合に、外部システム3に提供する。
以下、このような構成の空調システム管理装置5の動作について、図9を参照して説明する。図9は、本発明の実施形態3に係るデータ提供処理の一例を説明するためのフローチャートである。なお、ステップS101からステップS104までは、上記した実施形態1に係るデータ提供処理と同じであるため、これらについては簡潔に説明する。
まず、空調システム管理装置5は、提供対象の指定を受け付ける(ステップS101)。
空調システム管理装置5は、各空調機2からセンサデータを収集し(ステップS102)、提供対象のデータがあるか否かを判別する(ステップS103)。
空調システム管理装置5は、提供対象のデータがないと判別すると(ステップS103;No)、上述したステップS101に処理を戻す。
一方、提供対象のデータがあると判別した場合(ステップS103;Yes)に、空調システム管理装置5は、回帰分析処理を実行する(ステップS104)。すなわち、空調システム管理装置5は、上述した図4に示す回帰分析処理を、同様に実行する。
空調システム管理装置5は、回帰式から推定値を算出する(ステップS111)。
すなわち、データ提供部51は、ステップS104の回帰分析処理によって導出された回帰式うち、空調機2における現在の運転状態に合致した回帰式を用いて推定値を算出する。なお、提供対象のデータが複数あれば、データ提供部11は、各回帰式を用いて推定値をそれぞれ算出する。
空調システム管理装置5は、推定値が要件を満たしているか否かを判別する(ステップS112)。
すなわち、データ提供部51は、推定値と実績値との誤差が予め定められた要件(一例として、単位時間当たりの平均誤差が一定比率以下)を満たしているかどうかを判別する。
空調システム管理装置5は、推定値が要件を満たしていないと判別すると(ステップS112;No)、外部システム3にデータを提供することなく、データ提供処理を終える。なお、空調システム管理装置5は、有効なデータが提供できない旨を、外部システム3に通知するようにしてもよい。
一方、推定値が要件を満たしていると判別した場合(ステップS112;Yes)に、空調システム管理装置5は、推定値を外部システム3に提供する(ステップS113)。
すなわち、データ提供部51は、上述したステップS111にて算出された推定値を外部システム3に提供する。
このようなデータ提供処理を行う空調システム管理装置5によれば、センサの故障がない通常時においても、推定値を外部システム3に提供することで、センサデータをそのまま提供する場合に比べ、センサへの外乱(一例として、ノイズ)の影響を抑えることができ、より安定した値のデータを外部システム3に提供することができる。
この結果、センサへの外乱の影響を抑え、適切なデータを外部に提供することができる。
(他の実施形態)
上記の実施形態1〜3では、空調システム管理装置1,4,5(データ提供部11,51)において、回帰分析処理、推定処理等を行う場合について説明したが、処理負荷を軽減させたり、推定値の推定精度をより向上させるために、別の装置でこのような回帰分析処理、推定処理等を行わせるようにしてもよい。
以下、本発明の他の実施形態に係るデータ提供システム100について、図面を参照して説明する。
図10は、本発明の他の実施形態に係るデータ提供システム100の構成の一例を示すブロック図である。
図示するように、データ提供システム100は、空調システム管理装置6と、クラウドサーバ7と、複数の空調機2と、外部システム3とを含んでいる。空調システム管理装置6と、クラウドサーバ7とは、インターネットNを介して通信可能に接続されている。
なお、空調機2、及び、外部システム3は、上述した実施形態1に係るデータ提供システム100と同じ構成である。
空調システム管理装置6は、データ収集手段の一例であるデータ収集部10と、送信手段の一例である送信部61と、受信手段の一例である受信部62と、データ提供手段の一例であるデータ提供部63と、指定手段の一例である提供対象指定部12と、故障判定手段の一例である故障判定部13とを備える。
なお、データ収集部10、データ提供部11、提供対象指定部12、及び、故障判定部13は、上述した実施形態1に係る空調システム管理装置1の構成と同じである。
また、上述した実施形態2に係るデータ提供システム100における空調システム管理装置4のように、空調システム管理装置6が空調機運転制御部41を更に備えるようにしてもよい。更に、上述した実施形態3に係るデータ提供システム100における空調システム管理装置5のように、空調システム管理装置6から故障判定部13を取り除いてもよい。
送信部61は、データ収集部10が収集したセンサデータを、インターネットNを介して、クラウドサーバ7に送信する。
受信部62は、クラウドサーバ7が回帰分析によって導出した回帰式を、インターネットNを介して受信する。
データ提供部63は、提供対象のデータを計測するセンサの故障が、故障判定部13によって判定された場合に、受信部62が受信した回帰式を用いて算出した推定値を、外部システム3に提供する。なお、推定値の算出までもクラウドサーバ7で行う場合、データ提供部63は、受信部62が受信した推定値を、外部システム3に提供する。
また、センサの故障が判定されなかった場合に、データ提供部63は、データ収集部10によって収集されたセンサデータのうち、提供対象のデータを、外部システム3に提供する。
また、クラウドサーバ7は、通信部71と、回帰分析手段の一例である回帰分析部72とを備える。
通信部71は、空調システム管理装置6から送られたセンサデータを、インターネットNを介して受信する。
また、通信部71は、回帰分析部72が導出した回帰式を、インターネットNを介して、空調システム管理装置6に送信する。なお、推定値の算出までも回帰分析部72が行う場合に、通信部71は、回帰分析部72が算出した推定値を、インターネットNを介して、空調システム管理装置6に送信する。
回帰分析部72は、例えば、上述した図2の運転条件テーブル110を有しており、運転条件テーブル110を参照し、運転条件及び運転パラメータに応じてデータセットを抽出し、それらについて回帰分析を実行する。つまり、回帰分析部72は、上述した実施形態1に係る空調システム管理装置1におけるデータ提供部11と同様に、抽出したデータセットに対し重回帰分析を実行し、回帰式を得る。そして、回帰分析部72は、データ提供部11と同様に、過去データに対する推定値の平均推定誤差が許容範囲以内であれば、回帰式として運転条件及びパラメータとセットで導出する。
なお、回帰分析部72は、導出した回帰式を用いて、推定値の算出まで行うようにしてもよい。
このような構成の空調システム管理装置6であっても、クラウドサーバ7と協働して、適切なデータを外部に提供することができる。
特に、収集したセンサデータをクラウドサーバ7に送信し、クラウドサーバ7にて回帰分析を行わせることで、回帰分析に用いるモデルを計算負荷が高い高度なモデルにしたり、分析に使用するセンサデータの蓄積量を多くすることができるため、推定値の推定精度をより向上させることができる。
なお、図10では、本来、空調システム管理装置6側の構成である回帰分析部72をクラウドサーバ7に持たせる場合について説明したが、他の構成をクラウドサーバ7に更に持たせるようにしてもよい。例えば、故障判定部13を、クラウドサーバ7に更に持たせるようにしてもよい。
更に、上述した実施形態1〜3に係る空調システム管理装置1,4,5の全ての構成を、クラウドサーバ側に持たせるようにしてもよい。つまり、上記の実施形態1〜3で説明した空調システム管理装置1,4,5の動作内容が、クラウドサーバ側で行われることになる。
これら他の実施形態に係るデータ提供システム100においても、上記と同様に、適切なデータを外部システム3に提供することができる。
また、上記の実施形態1〜3において、例えば、空調システム管理装置1,4,5等において実行されるプログラムは、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)、MO(Magneto-Optical Disk)、USBメモリ、メモリカード等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納して配布することも可能である。そして、かかるプログラムを特定の又は汎用のコンピュータにインストールすることによって、当該コンピュータを上記の実施形態における空調システム管理装置1,4,5等として機能させることも可能である。
また、上記のプログラムをインターネットといった通信ネットワーク上のサーバ装置が有するディスク装置に格納しておき、例えば、搬送波に重畳させて、コンピュータにダウンロードするようにしてもよい。また、通信ネットワークを介してプログラムを転送しながら起動実行することによっても、上述の処理を達成することができる。さらに、プログラムの全部又は一部をサーバ装置上で実行させ、その処理に関する情報をコンピュータが通信ネットワークを介して送受信しながらプログラムを実行することによっても、上述の処理を達成することができる。
なお、上述の機能を、OS(Operating System)が分担して実現する場合、OSとアプリケーションとの協働により実現する場合等には、OS以外の部分のみを上記の記録媒体に格納して配布してもよく、また、コンピュータにダウンロードしてもよい。
本発明は、広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施形態及び変形が可能である。また、上述した実施形態は、本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。つまり、本発明の範囲は、実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、本発明の範囲内とみなされる。
1、4,5,6 空調システム管理装置、10 データ収集部、11,51,63 データ提供部、12 提供対象指定部、13 故障判定部、41 空調機運転制御部、61 送信部、62 受信部、2 空調機、3 外部システム、7 クラウドサーバ、71 通信部、72 回帰分析部、100 データ提供システム

Claims (8)

  1. 複数のセンサによってそれぞれ計測されたデータを、空調システムから収集するデータ収集手段と、
    前記データ収集手段により収集された収集データの何れかを提供対象データに指定する指定手段と、
    前記収集データのうち前記提供対象データを除いたデータから算出した推定値であって、前記空調システムの運転条件に応じて導出される推定式を用いて算出した推定値を、外部に提供するデータ提供手段と、
    を備える空調システム管理装置。
  2. 前記複数のセンサのうち、前記提供対象データを計測する対象センサの故障を判定する故障判定手段を更に備え、
    前記データ提供手段は、前記故障判定手段によって前記対象センサの故障が判定された場合に、前記推定値を外部に提供する、
    請求項1に記載の空調システム管理装置。
  3. 前記データ提供手段は、前記対象センサが正常な状態において、前記推定値と前記対象センサが計測した実績値との単位時間当たりの平均誤差が、一定比率以下である場合に、前記推定値を外部に提供する、
    請求項2に記載の空調システム管理装置。
  4. 前記運転条件には、運転パラメータが規定されており、当該運転パラメータは、前記提供対象データを計測する対象センサが正常な状態において、前記推定値と前記対象センサが計測した実績値との誤差が、予め規定された誤差範囲に収まるように決定されている、
    請求項1から3の何れか1項に記載の空調システム管理装置。
  5. 前記推定値の算出に用いた前記推定式が導出された際の前記運転条件が維持されるように、前記空調システムを制御する空調制御手段を更に備える、
    請求項1から4の何れか1項に記載の空調システム管理装置。
  6. クラウドサーバと、空調システムと、空調システム管理装置とを含んだデータ提供システムであって、
    前記クラウドサーバは、
    前記空調システム管理装置から送られたデータから、前記空調システムの運転条件に応じて抽出したデータを回帰分析して、回帰式を導出する回帰分析手段を備え、
    前記空調システム管理装置は、
    複数のセンサによってそれぞれ計測されたデータを、空調システムから収集するデータ収集手段と、
    前記データ収集手段により収集された収集データを前記クラウドサーバに送信する送信手段と、
    前記収集データの何れかを提供対象データに指定する指定手段と、
    前記クラウドサーバから前記回帰式を受信する受信手段と、
    前記収集データのうち前記提供対象データを除いたデータから算出した推定値であって、前記回帰式を用いて算出した推定値を、外部に提供するデータ提供手段と、を備える、
    データ提供システム。
  7. 複数のセンサによってそれぞれ計測されたデータを、空調システムから収集するデータ収集ステップと、
    前記データ収集ステップにて収集された収集データの何れかを提供対象データに指定する指定ステップと、
    前記収集データのうち前記提供対象データを除いたデータから算出した推定値であって、前記空調システムの運転条件に応じて導出される推定式を用いて算出した推定値を、外部に提供するデータ提供ステップと、
    を備えるデータ提供方法。
  8. コンピュータを、
    複数のセンサによってそれぞれ計測されたデータを、空調システムから収集するデータ収集部、
    前記データ収集部によって収集された収集データの何れかを提供対象データに指定する指定部、
    前記収集データのうち前記提供対象データを除いたデータから算出した推定値であって、前記空調システムの運転条件に応じて導出される推定式を用いて算出した推定値を、外部に提供するデータ提供部、
    として機能させるプログラム。
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