JP2020081941A - プレート型反応器 - Google Patents
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Abstract
Description
床反応器に関する。
反応器がある。多管式反応器は大きな伝熱面積を有するため、多量の発熱や吸熱を伴う反
応、とりわけ発熱反応に適している。更に反応管内でプラグフローが形成されることより
、反応転化率の高い反応に好適である。
反面、プロピレン等の気相酸化反応によりアクリル酸を工業的に製造する場合に用いら
れる多管式反応器は、1万〜数万本の反応管を必要とするため、触媒の充填や抜き出しに
要する作業負荷が大きくなる。また、反応転化率の高い反応の場合、反応管出口側におけ
る反応量は小さいにも関わらず、過度に大きな伝熱面積を有することとなる。
大きい異径反応管を用いることで、反応熱量の大きい反応ガス入口側の除熱を効率的に行
う方法が示されている。
いて、触媒層の断面が反応ガス入口側から反応ガス出口側に向かうに従い拡大する仕様が
示されている。また、特許文献3には、波板を二枚重ね合わせて複数の熱媒体流路が形成
された一対の伝熱プレートを複数対配列し、隣り合う伝熱プレート間に触媒層が形成され
た反応器において、反応ガス出口側に向かって該触媒層の厚みが増大することが示されて
いる。
部材とし、次いで、未溶接部をその内部から膨張圧により変形させ、波板状から成る熱媒
流路の作成方法が示されている。
は、反応熱を効率的に除去できる点で優れたものであるが、多管式反応器に適用する為に
は、数万本の異径反応管を制作する必要があり、その製作に要する負荷から鑑みて現実的
でない。
特許文献2に記載されたプレート型反応器においては、一組の冷却用隔壁と触媒層で反
応管数十本分に相当する容量を有する為、必要な冷却用隔壁の数は少なくなるが、商業規
模の設備において平板部に充分な耐圧性能を持たせる為には、相当する規模の多管式反応
器に比べて数倍量の部材を用いるか、或いは膨大な量の線溶接を行う必要があり、制作費
の点であまり現実的ではない。
より熱媒流路が形成されているため、充分な耐圧性能を有しており、また制作負荷も比較
的小さく、これをプレート型反応器に応用した特許文献3は、反応熱の効率的な除去が可
能であり、制作負荷も低く抑えられる可能性がある。
しかし、2つの隣接する熱媒流路間に形成される触媒充填用の空間に対し、その制作精
度誤差や局所的な除熱能力の偏り、経時的な形状の変化、等の問題があり、これらを原因
とし、特に発熱反応に適用した場合には、熱暴走反応を引き起こす危険性を有している。
媒流路を内包するプレート型反応器を提供することにある。
一枚の平板からなる熱媒流路を用いることで、その解決が為されることを見出し本発明に
至った。
すなわち、本発明は以下である。
なるように並んで設けられる複数の伝熱プレートと、前記伝熱プレートに所望の温度の熱
媒を供給するための熱媒供給装置と、を有し、
前記伝熱プレートは、断面形状の周縁又は端縁で連結している複数の伝熱管を含み、
前記熱媒供給装置は、反応容器に収容された伝熱プレートの伝熱管に熱媒を供給する装
置であるプレート型反応器において、
該伝熱プレートは、一枚の平板とその両面に位置する二枚の波板からなり、二枚の波板
それぞれの形状は周期的な波形であり、二枚の波板の周期的な波形は1/2周期ずれてお
り、二枚の波板それぞれはその波形に沿い平板と最近接した箇所で平板と接合している伝
熱プレートであるプレート型反応器。
[2] 隣り合う伝熱プレート間近傍の二枚の波板の波形が1/2周期ずれている[1]
に記載のプレート型反応器。
的な徐熱能力の偏り、経時的な形状の変化が大きく改善され、より高熱負荷反応に対応す
ることができる。
何ら以下の説明に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々変更して実施す
ることが出来る。
。図1Aを例として挙げると、各々二枚の波板1aが接合部5aで接合されて熱媒流路を
形成し、同様にして、右隣りには垂直方向に1/2周期分だけ位相の異なる各々二枚の波
板2aが接合部6aで接合されて熱媒流路を形成し、隣接する伝熱プレート間に触媒充填
用空間4aが形成される。
図1Aは熱媒流路の断面形状が、外側に凸な曲線で形成されている為、機械的強度が高
いという利点を有するが、触媒充填用空間4aのうち、接合部5aや6a近傍では、触媒
の充填密度が下がることに加えて、同じく触媒充填用空間4aを流通するプロセス流体の
滞留が生じやすくなる。つまり加熱反応の場合、局所的な高温域を生じ易いという欠点を
有する。
5b,6bの近傍を除き一定であるという利点を有するが、伝熱プレートの機械的強度が
低いという欠点を有する。
図1Cは波板が正弦波の形を有するものであり、触媒充填用空間4cの縁も滑らかな曲
線で形成される為、均一な触媒充填が達成され易く、また図1Bに比べて伝熱プレートの
機械的強度も高いという利点を有するが、接合部位5cや6c近傍における熱媒流路3c
が狭く、該接合部位近くの除熱能力は大きく低下する、という欠点を有する。
ートは制作時の誤差のみならず、反応器として使用する際の触媒充填における振動や加重
、加熱や冷却に伴う熱応力等による不可逆的な変形が生じる可能性がある。隣り合う伝熱
プレート間にスペーサーを設置することで該変形をある程度は緩和出来る可能性はあるが
、完全に防ぐことは困難である。板厚や溶接線幅を増すことで該変形に対抗出来るが、原
材料費及び加工費が嵩み、経済的でなく、熱媒流路が狭まることに伴う除熱能力の低下は
、本来の特徴を損なうものである。
る。図3Aを例として挙げて説明する。本発明のプレート型反応器の伝熱プレートは反応
容器(図示せず)に、軸が鉛直方向になるように並んで設けられたものであり、該伝熱プ
レートは一枚の平板17aとその両面に位置する二枚の波板11a、12aからなり、該
二枚の波板11a、12aの形状は周期的な波形である。波板11aの周期的な波形と波
板12aの周期的な波形は1/2周期ずれており、二枚の波板11a,12aそれぞれが
その波形に沿い、平板17aと最近接した箇所で平板と接合(15a、16a)している
伝熱プレートである。前記構造を有する伝熱プレートとすることで、波板の接合部位15
aと16aの位置をずらし、図2のような変形を生じ難くすることが出来る。加熱や冷却
に伴う波板の伸縮に伴う歪み(熱応力)は波板の部位により異なるが、平板17aを挟ん
で接合された両側波板の位置をずらすことで歪みを分散させ、より変形し難くしている。
平板17aと波板15aの間に形成される熱媒流路は、接合部位15a近傍で狭くなるが
、その対面、平板17aと波板16aの間に形成される熱媒流路は最大となる為、図1A
〜Cの接合部付近とは異なり、除熱能力が維持される。
前記構造の伝熱プレートとすることにより、隣り合う二つの伝熱プレート間に創出される
空間は変形に伴う不均一さが解消され、より均一な空間が継続して維持されるようになり
、触媒充填用の空間として好適となる。更に、隣り合う伝熱プレート間近傍の二枚の波板
の波形が1/2周期ずれていることが好ましい。隣り合う伝熱プレート間近傍の二枚の波
板である、向かって左の伝熱プレートの右に位置する波板12aと、向かって右の伝熱プ
レートの左に位置する波板11aの二枚の波板は、その波型が1/2周期ずれていること
が好ましい。そうすることにより触媒充填用空間14aの流路幅の増減が最少となり、最
も均一に触媒を充填することが可能となる。
)、三角波型(図3B)、正弦波型(図3C)が挙げられるが、熱媒流路の機械的強度が
最も高いのは凸波型、次いで正弦波型であり、波板制作の点は、三角波型、次いで正弦波
型が優れ、平板との接合においては、正弦波型、次いで三角波型が優れ、形成される触媒
充填用空間の幅の均一性においても正弦波型、次いで三角波型が優れる。重要度の高い触
媒充填層の均一性が優れること、他項目でも欠点が少ないこと、から正弦波型が特に好ま
しいが、形状はこれに限定されず、例えば、波板の制作を容易にする為、部分的に直線部
分を含む正弦波型など、適宜選択や組み合わせが可能である。
示す模式図である。図4Aは、伝熱プレートとその周縁又は端縁を固定した固定用側板2
8を分解し、立体的に示している。平板27の両面に二枚の波板21,22を接合して伝
熱プレートとしている。二つの波板の形状は周期的な波形であり、1/2周期ずれている
(25、26)。伝熱プレート内に創出された空間は熱媒流路となり、固定用側板28が
熱媒の出入り口となる。図4Bは、複数の伝熱プレートとその周縁又は端縁を一体化して
固定した固定用側板28を立体的に示している。隣り合う伝熱プレート間に創出される空
間は触媒充填用空間24である。固定用側板28内にある伝熱プレート内に創出された空
間23は熱媒の出入り口となる。
立体的に示す模式図である。伝熱プレートへの熱媒の供給は、固定用側板28の一方から
熱媒を供給し、他方の固定用側板28から熱媒を抜き出すことで可能であるが、更に固定
用側板28の側面に熱媒用分散板29を設けることで、熱媒が熱媒流路内を複数回往復す
る仕様(マルチパス)とすることも出来る。又は供給する熱媒は温度の異なる複数の熱媒
を別々に供給することも可能である。
平板の面方向より示す模式図である。本発明のプレート型反応器は、所望の温度の熱媒を
伝熱プレートに供給するため、熱媒供給装置(図示せず)より、プレート型反応器鉛直方
向下部より熱媒用分散版29を介して固定用側板28から伝熱プレートの周縁又は端部か
ら伝熱プレート鉛直方向最下部の空隙に熱媒を供給している。次いで熱媒は伝熱プレート
内を流動し、伝熱プレートの他方の周縁又は端部で連結している伝熱管(図示せず)によ
り、伝熱プレート内の熱媒流路内を複数回往復することにより鉛直方向上方まで熱媒が流
れ、最終的にはプレート型反応器の鉛直方向上方より、熱媒用分散版29を介して固定用
側板28から熱媒が排出される。
3a、3b、3c、13a、13b、13c 熱媒流路
4a、4b、4c、14a、14b、14c、24 触媒充填用空間
5a、6a、5b、6b、5c、6c、15a、16a、15b、15c 接合部位
17a、17b、17c、27 平板
23 熱媒出入り口
25、26 凸部
28 固定用側板
29 触媒用分散板
30 熱媒の流れ方向
Claims (2)
- ガス状の原料を反応させるための反応容器と、前記反応容器に、軸が鉛直方向になるよ
うに並んで設けられる複数の伝熱プレートと、前記伝熱プレートに所望の温度の熱媒を供
給するための熱媒供給装置と、を有し、
前記伝熱プレートは、断面形状の周縁又は端縁で連結している複数の伝熱管を含み、
前記熱媒供給装置は、反応容器に収容された伝熱プレートの伝熱管に熱媒を供給する装
置であるプレート型反応器において、
該伝熱プレートは、一枚の平板とその両面に位置する二枚の波板からなり、二枚の波板
それぞれの形状は周期的な波形であり、二枚の波板の周期的な波形は1/2周期ずれてお
り、二枚の波板それぞれはその波形に沿い平板と最近接した箇所で平板と接合している伝
熱プレートであるプレート型反応器。 - 隣り合う伝熱プレート間近傍の二枚の波板の波形が1/2周期ずれている請求項1に記
載のプレート型反応器。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2018218126A JP2020081941A (ja) | 2018-11-21 | 2018-11-21 | プレート型反応器 |
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2020081941A true JP2020081941A (ja) | 2020-06-04 |
Family
ID=70905319
Family Applications (1)
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JP2018218126A Pending JP2020081941A (ja) | 2018-11-21 | 2018-11-21 | プレート型反応器 |
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Country | Link |
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Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
2018
- 2018-11-21 JP JP2018218126A patent/JP2020081941A/ja active Pending
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