(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
また、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの下方には、遊技領域の右方を狙って発射操作を行う右打ち操作を促すための右打ち表示器26が設けられている。なお、右打ち表示器26は、例えば、LEDによって構成され、主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)によって点灯制御される(図2参照)。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
また、例えば、画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示を表示するための表示エリアが設けられている。本例では、第1特図の可変表示に対応する保留表示を表示するための第1保留表示領域5Aと、第2特図の可変表示に対応する保留表示を表示するための第2保留表示領域5Bとが設けられている。なお、画像表示装置5の画面上には、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
また、画像表示装置5の右方には、右打ち操作を促すための右打ち報知用LED37が設けられている。なお、右打ち報知用LED37は、演出制御基板12に搭載された演出制御用CPU120によって点灯制御される(図2参照)。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、第1始動入賞口を有する入賞球装置6Aが設けられている。第1始動入賞口に入賞した遊技球は、遊技盤2の背面に導かれ、第1始動口スイッチ22Aによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(1個)の遊技球が賞球として払い出される。
また、第1始動入賞口の右方には、釘の列19が設けられており、遊技領域の右方から流下した遊技球が第1始動入賞口が設けられた領域に進入しないように構成されている。このように、遊技領域の右方から流下した遊技球が進入することを防止する釘の列19が設けられていることによって、遊技領域の左方を狙って遊技球を発射操作(いわゆる左打ち操作)した場合にのみ第1始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成されている。
なお、本例では、釘の列19が設けられていることにより左打ち操作した場合にのみ第1始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成される場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1始動入賞口が遊技領域の左方に設けられていることによって左打ち操作した場合にのみ第1始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成してもよいし、第1始動入賞口が遊技領域の左方に設けられているとともに釘の列19も設けることによって左打ち操作した場合にのみ第1始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成してもよい。
画像表示装置5の右方には、通過ゲート41が設けられている。通過ゲート41を通過した遊技球は、ゲートスイッチ21によって検出される。
通過ゲート41の下方には、大入賞口を形成する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、やや傾斜した状態で左右方向に延在し、遊技球が流下する流路の底面として形成される板状の底面部材を、前後方向に進退移動させることにより、底面部材の下方に位置する大入賞口に遊技球が入賞可能な開状態(開放状態ともいう)と遊技球が入賞不能な閉状態(閉鎖状態ともいう)とに変化させる。特別可変入賞球装置7は、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する大当り遊技状態において、底面部材を前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材を後方に向けて後退移動させ、入賞領域となる大入賞口を開状態とする開放制御を実行する。
特別可変入賞球装置7の下方には、小当り用の特殊入賞口を形成する特殊可変入賞球装置17と、第2始動入賞口を有する可変入賞球装置6Bとが設けられており、図1に示すように、左側に特殊可変入賞球装置17が配置され、その右側に隣り合うように可変入賞球装置6Bが配置されている。これら特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bは、やや傾斜した状態で左右方向に延在し、遊技球が流下する流路の底面として形成される板状の底面部材を、前後方向に進退移動させることにより、底面部材の下方に位置する特殊入賞口や第2始動入賞口に遊技球が入賞可能な開状態(開放状態ともいう)と遊技球が入賞不能な閉状態(閉鎖状態ともいう)とに変化させる。特殊可変入賞球装置17は、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに所定表示結果(小当り図柄)が導出表示されたときに生起する小当り遊技状態において、底面部材を前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材を後方に向けて後退移動させ、入賞領域となる特殊入賞口を開状態とする開放制御を実行する。また、可変入賞球装置6Bは、普通図柄表示器20に当り図柄が導出表示されたときに、底面部材を前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材を後方に向けて後退移動させ、入賞領域となる第2始動入賞口を開状態とする開放制御を実行する。
なお、本例では、特別可変入賞球装置7と特殊可変入賞球装置17と可変入賞球装置6Bとは、同様の構造を有するように形成されている。また、図1に示すように、特別可変入賞球装置7は底面部材が左上から右下に向けてやや傾斜する態様で形成されているので、特別可変入賞球装置7上に落下した遊技球は、特別可変入賞球装置7が閉状態であれば特別可変入賞球装置7上を左上から右下に向けて移動して行き、その下の可変入賞球装置6B上に落下する。
また、本例では、可変入賞球装置6Bと比較して特殊可変入賞球装置17の方が若干大きい。また、図1に示すように、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bは底面部材が右上から左下に向けてやや傾斜する態様で形成されているので、特殊可変入賞球装置17や可変入賞球装置6B上の遊技球は、特殊可変入賞球装置17や可変入賞球装置6Bが閉状態であれば特殊可変入賞球装置17や可変入賞球装置6B上を右上から左下に向けて移動して行く。また、図1に示すように、特殊可変入賞球装置17と可変入賞球装置6Bとは隣り合うように配置されているので、特別可変入賞球装置7に入賞することなく可変入賞球装置6B上に落下した遊技球は、可変入賞球装置6Bの底面部材が後退移動されて第2始動入賞口が開状態となっていれば、遊技球は第2始動入賞口に入賞し、特殊可変入賞球装置17の方には遊技球は流れて行かない。一方、第2始動入賞口が開状態となっていなければ、遊技球は可変入賞球装置6Bの底面部材の上を移動して特殊可変入賞球装置17の方に導かれる。この際に特殊可変入賞球装置17の底面部材が後退移動されて特殊入賞口が開状態となっていれば、遊技球は特殊入賞口に入賞する。さらに、特殊入賞口も開状態となっていなければ、遊技球は特殊可変入賞球装置17の底面部材の上を移動して、そのままアウト口の方へ落下することになる。
また、本例では、特別可変入賞球装置7、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bには、底面部材上を流下する遊技球の流下速度を低下させる複数の規制片が形成されている。本例では、特別可変入賞球装置7、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bにおいて規制片が設けられていることによって、左上から右下方向または右上から左下方向に向けて流下する遊技球を前後方向成分の動きをもって蛇行するように、遊技球の流下方向を変更させて、その流下にかかる時間を、規制片がない場合よりも遅延させる。
なお、本例では、図1に示すように、特殊可変入賞球装置17が左側に配置され、可変入賞球装置6Bが右側に配置されているのであるが、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bの底面部材が右上方から左下方に緩やかに傾斜するように形成され、底面部材が後退しておらず閉状態である場合には可変入賞球装置6Bの方から特殊可変入賞球装置17の方に向かって遊技球が流れるように構成されているので、この意味で、可変入賞球装置6Bの方が上流側に設けられ、特殊可変入賞球装置17の方が下流側に設けられているといえる。
大入賞口内には、大入賞口内に入賞した遊技球を検出可能なスイッチ(第1カウントスイッチ23)が設けられている。第1カウントスイッチ23によって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。従って、特別可変入賞球装置7が開放制御されて大入賞口が開状態となれば、遊技者にとって有利な状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7が閉鎖制御されて大入賞口が閉状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることができないため、遊技者にとって不利な状態となる。
特殊入賞口内には、特殊入賞口内に入賞した遊技球を検出可能なスイッチ(第2カウントスイッチ24)が設けられている。第2カウントスイッチ24によって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。ここで、特殊可変入賞球装置17において開状態となった特殊入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、大入賞口に遊技球が入賞したときと比較すると賞球の数が少ないものの、例えば第1始動入賞口1や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出されるようになっている。従って、特殊可変入賞球装置17が開放制御されて特殊入賞口が開状態となれば、遊技者にとって有利な状態となる。その一方で、特殊可変入賞球装置17が閉鎖制御されて特殊入賞口が閉状態となれば、特殊入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることができないため、遊技者にとって不利な状態となる。
また、第2始動入賞口内には、第2始動入賞口内に入賞した遊技球を検出可能な第2始動口スイッチ22Bが設けられている。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(1個)の遊技球が賞球として払い出される。
以下、第1始動入賞口と第2始動入賞口とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
なお、このパチンコ遊技機1では、通過ゲート41、特別可変入賞球装置7(大入賞口)、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)、および特殊可変入賞球装置17(特殊入賞口)が遊技領域の右方に設けられているので、大当り遊技中やKT状態(いわゆる小当りタイム)中である場合には、遊技者は遊技領域の右方を狙って発射操作(いわゆる右打ち操作)を行う。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
なお、このパチンコ遊技機1では、通過ゲート41を遊技球が通過したことにもとづいて普通図柄の変動表示が実行されることから、通過ゲート41は普通始動領域としての役割を担っているのであるが、大当り図柄が導出表示された場合にも通過ゲート41を遊技球が通過したことにもとづいて大当り遊技状態に移行するので、通過ゲート41は作動領域としての役割も担っている。従って、通過ゲート41は、普通始動領域と作動領域との両方の役割を担う兼用ゲートとして構成されている。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の枠LED9が設けられている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
このパチンコ遊技機1では、遊技状態が通常状態である場合には、遊技者は遊技領域の左方を狙って発射操作(いわゆる左打ち操作)を行うのが有利である。パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、左打ち操作を行い、入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
第1特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となる。また、大当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。なお、第1特図ゲームであっても、極低い割合で小当り図柄が停止表示され、「小当り」となる場合があるように構成してもよい。
第1特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技球が通過ゲート41を通過したことを条件として、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。前記所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(通常状態、確変状態(高確率状態)、KT状態、高ベース状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、確変状態やKT状態、高ベース状態に制御されることがある。
確変状態(確率変動状態)では、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
KT状態では、通常状態よりも小当りになりやすいKT制御が実行される。このパチンコ遊技機1では、小当り遊技状態でもある程度の賞球を得ることができるので、大当り遊技状態と比べると得られる賞球が少ないが遊技者にとって有利な状態である。
高ベース状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行され(時短状態)、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。高ベース状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態やKT状態、高ベース状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、確変状態、KT状態、高ベース状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
大当り遊技を終了し、遊技状態が確変状態やKT状態、高ベース状態に制御されると、遊技者は遊技領域の右方を狙って発射操作(右打ち操作)を行うのが有利である。パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、右打ち操作を行い、遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
第2特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
第2特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技球が通過ゲート41を通過したことを条件として、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。第2特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
小当り遊技状態では、特殊可変入賞球装置17により形成される特殊入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、枠LED9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、LED制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ(第1カウントスイッチ23および第2カウントスイッチ24))からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82、ソレノイド83をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82、特殊入賞口用のソレノイド83に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、枠LED9および右打ち報知用LED37の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、LED信号(LEDの点灯/消灯態様を指定する信号)をLED制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
LED制御基板14は、枠LED9や右打ち報知用LED37を駆動する各種回路を搭載しており、当該LED信号に基づき枠LED9や右打ち報知用LED37を駆動し、当該LED信号が指定する態様で枠LED9や右打ち報知用LED37を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、LEDの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、LEDの点灯/消灯の制御(音指定信号やLED信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、LED信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、LED制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、第1カウントスイッチ23、第2カウントスイッチ24といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、第1特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25A)。CPU103がタイマ割込み毎に第1特別図柄プロセス処理を実行することにより、第1特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。また、CPU103は、第2特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25B)。CPU103がタイマ割込み毎に第2特別図柄プロセス処理を実行することにより、第2特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される。なお、このパチンコ遊技機1では、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを同時に並行して実行することが可能である。
第1特別図柄プロセス処理および第2特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
また、図4では記載を省略しているが、遊技制御用タイマ割込み処理では、遊技機の制御状態を遊技機外部で確認できるようにするための試験信号を出力するための処理である試験端子処理も実行される。試験端子処理では、CPU103は、右打ち操作を行う期間であることを特定可能な試験信号(右打ち試験信号)も出力する制御を行う。具体的には、試験端子処理において、CPU103は、大当り遊技中や、第2特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中、KT状態中に右打ち試験信号を出力する制御を行う。一方、試験端子処理において、CPU103は、第1特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中には右打ち試験信号を出力する制御を行わない。
図5は、第1特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25Aにて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この第1特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、第1始動入賞判定処理を実行する(ステップS101A)。
第1始動入賞判定処理では、第1始動入賞口への始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し第1保留記憶数を更新する処理が実行される。第1始動入賞口への始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報としてRAM102に設けられた第1保留記憶バッファに記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や第1保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、第1保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば第1特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて第1始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた第1特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110A〜S121Aの処理のいずれかを選択して実行する。なお、第1特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110A〜S121A)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110Aの第1特別図柄通常処理は、第1特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この第1特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、第1特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、第1特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、第1特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、第1特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、第1特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、第1特別図柄通常処理は終了する。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111Aの第1変動パターン設定処理は、第1特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この第1変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。第1変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、第1特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、第1変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112Aの第1特別図柄変動処理は、第1特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この第1特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aにおいて第1特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その第1特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、第1特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、第1特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、第1特別図柄変動処理は終了する。
なお、本例では、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とは並行して実行可能であるので、例えば、第1特別図柄変動処理(ステップS112A)に移行して第1特別図柄の変動表示中であるときに、第2特別図柄の変動表示において小当りとなり小当り遊技に制御される場合がある。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、小当り遊技中であるか否かを判定し(具体的には、第2特図プロセスフラグの値が第2小当り開放前処理〜第2小当り終了処理に相当する値であるか否かを判定し)、小当り遊技中であれば、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄変動処理に相当する値から変更しないようにし、小当り遊技中でなければ、第1特図プロセスフラグの値を次の第1特別図柄停止処理に相当する値に更新可能としている。そのような制御を行うことにより、第2特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中では第1特別図柄の変動表示を中断し、その小当り遊技の終了後に第1特別図柄の変動表示を再開するように制御している。なお、そのような制御にかぎらず、例えば、第2特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中は、第1特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理を中断(タイマの更新を中断)するように構成してもよい。
また、例えば、小当り終了処理期間としての小当りエンディング期間を遊技状態によって異ならせるように構成してもよい。例えば、通常状態において、第1特別図柄の変動表示を中断するように構成すると、第1特別図柄の変動表示の中断期間が長くなり、第1特別図柄の変動表示の実行期間と中断期間との差が大きくなると飾り図柄の揺れ停止などにより中断期間を吸収する必要があり、遊技者に違和感を与える演出になってしまう。そのため、通常状態では、小当りエンディング期間をKT状態(第1KT状態、第2KT状態)よりも短くすることが望ましい。この場合、例えば、通常状態では小当りエンディング期間が0.5秒であるのに対して、KT状態では小当りエンディング期間が3秒であるように構成してもよい。
また、上記のように構成する場合、例えば、第1KT状態では、小当り制御において実質的に遊技球が入賞困難であり特に演出を行わないので、第2KT状態に比べて小当りエンディング期間を短くするように構成してもよい。一方、第2KT状態では、小当り制御において遊技球が入賞容易であり小当り制御を強調する演出を実行するので、第1KT状態に比べて小当りエンディング期間を長くするように構成してもよい。この場合、例えば、第1KT状態では小当りエンディング期間が0.5秒であるのに対して、第2KT状態では小当りエンディング期間が3秒であるように構成してもよい。
さらに、小当り開放前処理期間としての小当りファンファーレ期間についても、上記の小当りエンディング期間と同様に、遊技状態によって期間の長さを異ならせてもよい。
ステップS113Aの第1特別図柄停止処理は、第1特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この第1特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aにて第1特別図柄の変動を停止させ、第1特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には第1特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、第1特図プロセスフラグの値が“9”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、第1特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「ハズレ」である場合、確変状態やKT状態、高ベース状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。第1特図プロセスフラグの値が更新されると、第1特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114Aの第1ゲート通過待ち処理は、第4特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この第1ゲート通過待ち処理では、通過ゲート41への遊技球の通過を待機する制御を行う。通過ゲート41への遊技球の通過を検知したときには第1特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS115Aの第1大当り開放前処理は、第1特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この第1大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、第1特図プロセスフラグの値が“6”に更新され、第1大当り開放前処理は終了する。
ステップS116Aの第1大当り開放中処理は、第1特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この第1大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間や第1カウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、第1特図プロセスフラグの値が“7”に更新し、第1大当り開放中処理を終了する。
ステップS117Aの第1大当り開放後処理は、第1特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この第1大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、第1特図プロセスフラグの値が“6”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、第1特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。第1特図プロセスフラグの値が更新されると、第1大当り開放後処理は終了する。
ステップS118Aの第1大当り終了処理は、第1特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この第1大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御やKT制御、高ベース制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、第1特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、第1大当り終了処理は終了する。
ステップS119Aの第1小当り開放前処理は、第1特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この第1小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において特殊入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、第1特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、第1小当り開放前処理は終了する。
ステップS120Aの第1小当り開放中処理は、第1特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この第1小当り開放中処理には、特殊入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、特殊入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。特殊入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、第1特図プロセスフラグの値が“11”に更新され、第1小当り開放中処理は終了する。
ステップS121Aの第1小当り終了処理は、第1特図プロセスフラグの値が“11”のときに実行される。この第1小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、第1特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、第1小当り終了処理は終了する。
なお、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)において実行される処理は、第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)において実行される処理と同様である。すなわち、図5で説明した第1特別図柄プロセス処理において、「第1」を「第2」と読み替えれば、第2特別図柄プロセス処理が説明されることになる。また、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)の第1始動入賞判定処理で抽出された各乱数値は、保留情報としてRAM102に設けられた第2保留記憶バッファに記憶される。
なお、本例では、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とは並行して実行可能であるので、例えば、第2特別図柄変動処理に移行して第2特別図柄の変動表示中であるときに、第1特別図柄の変動表示において小当りとなり小当り遊技に制御される場合もある。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、小当り遊技中であるか否かを判定し(具体的には、第1特図プロセスフラグの値が第1小当り開放前処理〜第1小当り終了処理に相当する値であるか否かを判定し)、小当り遊技中であれば、第2特図プロセスフラグの値を第2特別図柄変動処理に相当する値から変更しないようにし、小当り遊技中でなければ、第2特図プロセスフラグの値を次の第2特別図柄停止処理に相当する値に更新可能としている。そのような制御を行うことにより、第1特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中では第2特別図柄の変動表示を中断し、その小当り遊技の終了後に第2特別図柄の変動表示を再開するように制御している。なお、そのような制御にかぎらず、例えば、第1特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中は、第2特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理を中断(タイマの更新を中断)するように構成してもよい。
なお、第2特別図柄の変動表示にもとづく小当り制御に関しても、遊技状態によって小当りファンファーレ期間や小当りエンディング期間の長さを異ならせるように構成してもよい。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図6のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図6に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、枠LED9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図7は、演出制御プロセス処理として、図6のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、LED制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により枠LED9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
[特徴部21TMに関する説明]
次に、特徴部21TMに関して説明する。パチンコ遊技機1には、例えば図8−1に示すような主基板11、演出制御基板12、ターミナル基板(情報出力基板)21TM016といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2などの背面には、例えば払出制御基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
なお、前述した図2に示すように、主基板11には、第1始動口スイッチ22A及び第2始動口スイッチ22B、並びに、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4B等の各種部品が接続されており、演出制御基板12には、スピーカ8L、8R、枠LED9等の各種演出装置が接続されているが、図8−1では、これらを省略している。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、図8−3に示すように、基板ケース21TM201に収納された状態でパチンコ遊技機1の背面に搭載され、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の変動表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の変動表示を制御することといった、所定の表示図柄の変動表示を制御する機能も備えている。
また、主基板11には、図8−3に示すように、パチンコ遊技機1の背面側から視認可能な表示モニタ21TM029が設けられており、該表示モニタ21TM029に、入賞に関する各種の入賞情報を表示する機能も備えている。尚、表示モニタ21TM029の左側方には表示切替スイッチ21TM030が設けられており、該表示切替スイッチ21TM030の操作によって表示モニタ21TM029に表示されている情報を切り替えることが可能となっている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号の他、電源断信号、クリア信号、リセット信号等の各種信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、ターミナル基板21TM016からセキュリティ信号等の各種の信号の出力を行うための情報出力回路112が搭載されている。
また、図8−1に示す主基板11は、図8−3に示すように、透過性を有する合成樹脂材からなる基板ケース21TM201に封入されており、主基板11の中央には表示モニタ21TM029(例えば、7セグメント)が配置され、表示モニタ21TM029の右側には表示切替スイッチ21TM030が配置されている。表示モニタ21TM029及び表示切替スイッチ21TM030は、主基板11を視認する際の正面に配置されている。主基板11の背面中央下部には、後述する設定変更モードまたは設定確認モードに切り替えるための錠スイッチ21TM051(図8−1参照)が設けられている。主基板11は、遊技機用枠3を開放していない状態では視認できないので、主基板11を視認する際の正面とは、遊技機用枠3を開放した状態における遊技盤2の裏面側を視認する際の正面であり、パチンコ遊技機1の正面とは異なる。ただし、主基板11を視認する際の正面とパチンコ遊技機1の正面とが共通するようにしてもよい。
また、主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、各入賞口(大入賞口、第2始動入賞口、第1始動入賞口、第1〜第4一般入賞口、以下、「進入領域」ともいう)への遊技球の進入数の集計を行い、該集計による連比、役比などの各種の入賞情報が表示モニタ21TM029に表示されるようになっており、これら入賞情報が表示されることで、遊技場に設置後における連比、役比などの各種の入賞情報を確認できる。つまり、パチンコ遊技機1のメーカ側においては、予め定められた頻度で一般入賞口に遊技球が進入するように(試験を通過するように)遊技盤面を設計することが通常である。また、試験を行う際には、あらかじめ定められた頻度で一般入賞口に遊技球が進入しているかが確認される。さらに、パチンコ遊技機1を設置した後においても、どのような調整が行われているか、その調整の結果、設計どおりの頻度で一般入賞口に遊技球が進入しているかが確認される。そこで、本実施例のパチンコ遊技機1では、当該パチンコ遊技機1において、設置後にどのような調整を加えられたかを認識できるようになっている。
また、電源基板は、透過性を有する合成樹脂材からなる基板ケースに封入されており、電源基板の背面右側下部には、後述する大当りの当選確率(出玉率)等の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052と、電源スイッチ21TM055が設けられている。遊技場の店員等が、パチンコ遊技機1に電源電圧が供給されていない状態で、電源スイッチ21TM055を操作することで、主基板11、演出制御基板12、払出制御基板21TM037等の各基板に所定の動作電圧が供給される。さらに、電源スイッチ21TM055が操作されるタイミングで、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052が操作されていれば、遊技制御用マイクロコンピュータ100にクリア信号が入力され、後述する初期化処理(RAMクリア)が実行される。同じ電源基板上において、電源スイッチ21TM055とクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052を近くに配置することで、電源投入操作及び初期化操作を行い易いようにしている。
尚、錠スイッチ21TM051及びクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052は、パチンコ遊技機1の背面側に設けられており、所定のキー操作により開放可能な遊技機用枠3を開放しない限り操作不可能とされており、所定のキーを所持する店員のみが操作可能となる。また、錠スイッチ21TM051はキー操作を要することから、遊技店の店員のなかでも、錠スイッチ21TM051の操作を行うキーを所持する店員のみ操作が可能とされている。また、錠スイッチ21TM051は、所定のキーによってONとOFFの切替操作を実行可能なスイッチであるが、該切替操作を実行可能であると共に該切替操作とは異なる操作(例えば、押込み操作)を実行可能なスイッチであっても良い。
なお、錠スイッチ21TM051は、ON状態又はOFF状態を維持可能である。即ち、遊技場の店員等により力を加えられなくても、錠スイッチ21TM051は、ON状態又はOFF状態を維持可能である。また、錠スイッチ21TM051は、OFF状態でのみキーを挿抜可能な構成とする。このような構成によれば、遊技場の店員等は、キーを回収するために錠スイッチ21TM051をOFF状態としなければならないので、遊技場の店員等が錠スイッチ21TM051をON状態としたまま放置してしまうことを防ぐことができる。
尚、図8−3に示すように、パチンコ遊技機1の背面側の下部には、各入賞口に入賞した遊技球やアウト口に進入した遊技球をパチンコ遊技機1外に排出するためのノズル(排出口)が設けられており、該ノズル内には、パチンコ遊技機1内から排出される遊技球を検出する(発射された遊技球を検出する)ための排出口スイッチ21TM070が設けられている。該排出口スイッチ21TM070は、スイッチ回路110に接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、枠LED9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるLED制御コマンドが含まれている。
図8−2は、払出制御基板21TM037および球払出装置21TM097などの払出に関連する構成要素を示すブロック図である。図8−2に示すように、払出制御基板21TM037には、払出制御用CPU21TM371を含む払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が搭載されている。この実施の形態では、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、1チップマイクロコンピュータであり、少なくともRAMが内蔵されている。払出制御用マイクロコンピュータ21TM370、RAM(図示せず)、払出制御用プログラムを格納したROM(図示せず)およびI/Oポート等は、払出制御基板21TM037を構成する。すなわち、払出制御基板21TM037は、払出制御用CPU21TM371、RAMおよびROMを有する払出制御用マイクロコンピュータ21TM370と、I/Oポートとで実現される。また、I/Oポートは、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370に内蔵されていてもよい。
球切れスイッチ21TM187、満タンスイッチ21TM048および払出個数カウントスイッチ21TM301からの検出信号は、中継基板21TM072を介して払出制御基板21TM037のI/Oポート21TM372fに入力される。なお、この実施の形態では、払出個数カウントスイッチ21TM301からの検出信号は、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370に入力されたあと、I/Oポート21TM372aおよび出力回路21TM373Bを介して主基板11に出力される。
また、払出制御基板21TM037には、図8−2に示すように、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠3の開放を検知する遊技機枠開放センサと、遊技盤2の前面を開閉可能に覆うガラス扉枠3aの開放を検知する扉枠開放センサと、を備える遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300が接続されており、これらのセンサから出力される検知信号に基づいて、各種の異常(エラー)の発生を判定する機能も備えている。なお、遊技機用枠3の開放が検知されたときの検知信号と、ガラス扉枠3aの開放が検知されたときの検出信号とは、異なる端子に入力されることにより、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、遊技機用枠3の開放状態と、ガラス扉枠3aの開放状態とを、区別して認識可能となっている。
また、払出モータ位置センサ21TM295からの検出信号は、中継基板21TM072を介して払出制御基板21TM037のI/Oポート21TM372eに入力される。払出モータ位置センサ21TM295は、払出モータ21TM289の回転位置を検出するための発光素子(LED)と受光素子とによるセンサであり、遊技球が詰まったこと、すなわちいわゆる球噛みを検出するために用いられる。払出制御基板21TM037に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、球切れスイッチ21TM187からの検出信号が球切れ状態を示していたり、満タンスイッチ21TM048からの検出信号が満タン状態を示していると、球払出処理を停止する。
さらに、満タンスイッチ21TM048からの検出信号が満タン状態を示していると、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、打球発射装置からの球発射を停止させるために、発射基板21TM090に対してローレベルの満タン信号を出力する。発射基板21TM090のAND回路21TM091が出力する発射モータ21TM094への発射モータ信号は、発射基板21TM090から発射モータ21TM094に伝えられる。払出制御用マイクロコンピュータ21TM370からの満タン信号は、発射基板21TM090に搭載されたAND回路21TM091の入力側の一方に入力され、駆動信号生成回路21TM092からの駆動信号(発射モータ21TM094を駆動するための信号であって、電源基板からの電源を供給する役割を果たす信号である。)は、AND回路21TM091の入力側の他方に入力される。そして、AND回路21TM091の発射モータ信号が発射モータ21TM094に入力される。すなわち、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が満タン信号を出力している間は、発射モータ21TM094への発射モータ信号の出力が停止される。
払出制御用マイクロコンピュータ21TM370には、遊技制御用マイクロコンピュータ100とシリアル通信で信号を入出力(送受信)するためのシリアル通信回路21TM380が内蔵されている。この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ100と 払出制御用マイクロコンピュータ21TM370とは、シリアル通信回路21TM505,21TM380を介して、遊技制御用マイクロコンピュータ100と 払出制御用マイクロコンピュータ21TM370との間の接続確認を行うために、一定の間隔(例えば1秒)で信号(賞球要求信号、受信ACK信号)をやり取り(送受信)している。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、シリアル通信回路21TM505を介して、一定の間隔で接続確認を行うための信号(この実施の形態における賞球要求信号)を送信し、 払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からの賞球要求信号を受信した場合、その旨を通知する信号(受信ACK信号)を遊技制御用マイクロコンピュータ100に送信する。この実施の形態では、賞球要求信号や受信ACK信号に特定のデータを乗せることにより、賞球要求信号や受信ACK信号を送受信するタイミングにおいて、遊技制御用マイクロコンピュータ100と払出制御用マイクロコンピュータ21TM370との間で特定のデータをやり取りするように構成している。例えば、入賞が発生した場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、払い出すべき賞球個数を示すデータを、賞球要求信号の所定ビットを異ならせることにより設定し、当該設定がなされた賞球要求信号を 払出制御用マイクロコンピュータ21TM370に送信する。そして、 払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、賞球払出動作が終了すると、賞球終了を示すデータを、受信ACK信号の所定ビットを異ならせることにより設定し、当該設定がなされた受信ACK信号を遊技制御用マイクロコンピュータ100に送信する。また、所定のエラー(球貸し、満タン、球切れなどのエラー)が発生した場合には、エラーの内容を示すデータを、受信ACK信号の所定ビットを異ならせることにより設定し、当該設定がなされた受信ACK信号を遊技制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、出力ポート21TM372bを介して、賞球払出数を示す賞球情報信号および貸し球数を示す球貸し個数信号をターミナル基板(枠用外部端子基板と盤用外部端子基板とを含む)21TM160に出力する。なお、出力ポート21TM372bの外側に、ドライバ回路が設置されているが、図8−2では記載省略されている。
また、 払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、出力ポート21TM372cを介して、7セグメントLEDによるエラー表示用LED21TM374にエラー信号を出力する。さらに、出力ポート21TM372bを介して、点灯/消灯を指示するための信号を賞球LED21TM053および球切れLED21TM054に出力する。なお、払出制御基板21TM037の入力ポート21TM372fには、エラー状態を解除するためのエラー解除スイッチ21TM375からの検出信号が入力される。エラー解除スイッチ21TM375は、ソフトウェアリセットによってエラー状態を解除するために用いられる。
さらに、 払出制御用マイクロコンピュータ21TM370からの払出モータ21TM289への駆動信号は、出力ポート21TM372aおよび中継基板21TM072を介して球払出装置21TM097の払出機構部分における払出モータ21TM289に伝えられる。なお、出力ポート21TM372aの外側に、ドライバ回路(モータ駆動回路)が設置されているが、図8−3では記載省略されている。
遊技機に隣接して設置されているカードユニット21TM050には、カードユニット制御用マイクロコンピュータが搭載されている。また、カードユニット21TM050には、使用可表示ランプ、連結台方向表示器、カード投入表示ランプおよびカード挿入口が設けられている。インタフェース基板(中継基板)21TM066には、度数表示LED21TM060、球貸し可LED21TM061、球貸スイッチ21TM062および返却スイッチ21TM063が接続される。
インタフェース基板21TM066からカードユニット21TM050には、遊技者の操作に応じて、球貸スイッチ21TM062が操作されたことを示す球貸スイッチ信号および返却スイッチ21TM063が操作されたことを示す返却スイッチ信号が与えられる。また、カードユニット21TM050からインタフェース基板21TM066には、プリペイドカードの残高を示すカード残高表示信号および球貸し可表示信号が与えられる。カードユニット21TM050と払出制御基板21TM037の間では、接続信号(VL信号)、ユニット操作信号(BRDY信号)、球貸し要求信号(BRQ信号)、球貸し完了信号(EXS信号)およびパチンコ機動作信号(PRDY信号)が入力ポート21TM372fおよび出力ポート21TM372dを介して送受信される。カードユニット21TM050と払出制御基板21TM037の間には、インタフェース基板21TM066が介在している。よって、接続信号(VL信号)等の信号は、図8−2に示すように、インタフェース基板21TM066を介してカードユニット21TM050と払出制御基板21TM037の間で送受信されることになる。
パチンコ遊技機1の電源が投入されると、払出制御基板21TM037に搭載されている 払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、カードユニット21TM050にPRDY信号を出力する。また、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、電源が投入されると、VL信号を出力する。 払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、VL信号の入力状態によってカードユニット21TM050の接続状態/未接続状態を判定する。カードユニット21TM050においてカードが受け付けられ、球貸スイッチが操作され球貸スイッチ信号が入力されると、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、払出制御基板21TM037にBRDY信号を出力する。この時点から所定の遅延時間が経過すると、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、払出制御基板21TM037にBRQ信号を出力する。
そして、 払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、カードユニット21TM050に対するEXS信号を立ち上げ、カードユニット21TM050からのBRQ信号の立ち下がりを検出すると、払出モータ21TM289を駆動し、所定個の貸し球を遊技者に払い出す。そして、払出が完了したら、 払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、カードユニット21TM050に対するEXS信号を立ち下げる。その後、カードユニット21TM050からのBRDY信号がオン状態でないことを条件に、遊技制御用マイクロコンピュータ100から払出指令信号を受けると賞球払出制御を実行する。
カードユニット21TM050で用いられる電源電圧AC24Vは払出制御基板21TM037から供給される。すなわち、カードユニット21TM050に対する電源基板からの電力供給は、払出制御基板21TM037およびインタフェース基板21TM066を介して行われる。この例では、インタフェース基板21TM066内に配されているカードユニット21TM050に対するAC24Vの電源供給ラインに、カードユニット21TM050を保護するためのヒューズが設けられ、カードユニット21TM050に所定電圧以上の電圧が供給されることが防止される。
本実施例のパチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当りの当選確率(出玉率)が変わる構成とされている。詳しくは、後述する特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当りの当選確率(出玉率)が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も出玉率が高く、6,5,4,3,2,1の順に値が小さくなるほど出玉率が低くなる。すなわち、設定値として6が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が高く、5,4,3,2,1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。
図8−4(A)〜(F)は、各設定値に対応する表示結果判定テーブルを示す説明図である。表示結果判定テーブルとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、MR1と比較される当り判定値が設定されているテーブルである。各表示結果判定テーブルは、変動特図指定バッファが1(第1)である、つまり、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と、変動特図指定バッファが2(第2)である、つまり、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合のそれぞれについて、大当りとする判定値が設定されている。
図8−4(A)に示すように、設定値1に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合、つまり、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合には、設定値が「2」、「3」、「4」、「5」、「6」である場合よりも低い確率(1/300)で大当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(1/300)で大当りに当選するようになっている。
また、図8−4(B)に示すように、設定値2に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」である場合よりも高い確率(1/280)で大当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(1/280)で大当りに当選するようになっている。
また、図8−4(C)に示すように、設定値3に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」、「2」である場合よりも高い確率(1/280)で大当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(1/280)で大当りに当選するようになっている。
また、図8−4(D)に示すように、設定値4に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」、「2」、「3」である場合よりも高い確率(1/250)で大当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(1/250)で大当りに当選するようになっている。
また、図8−4(E)に示すように、設定値5に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」、「2」、「3」、「4」である場合よりも高い確率(1/235)で大当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(1/235)で大当りに当選するようになっている。
また、図8−4(F)に示すように、設定値5に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」、「2」、「3」、「4」、「5」である場合よりも高い確率(1/220)で大当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(1/220)で大当りに当選するようになっている。
つまり、CPU103は、その時点で設定されている設定値に対応する表示結果判定テーブルを参照して、MR1の値が図8−4(A)〜(F)に示す大当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(大当りA〜大当りF)とすることを決定する。すなわち、設定値に応じた確率で大当りの当選を決定する。尚、図8−4(A)〜(F)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。
また、本実施例では、CPU103は、図8−4(A)〜(F)に示す表示結果判定テーブルを用いて大当りとするか否かを判定するようになっているが、大当り判定テーブルを別個に設け、大当りの判定は、変動特図指定バッファによらず第1特別図柄の変動表示である場合と第2特別図柄の変動表示である場合とで共通のテーブルを用いて行うようにしてもよい。
尚、本実施例では、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値として1〜6の計6個の設定値を設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値は、2個、3個、4個、5個、または7個以上であってもよい。
(設定示唆演出)
設定コマンドを受信した演出制御用CPU120は、設定コマンドが指定する設定値に応じた演出を実行することにより、設定値を示唆することが可能である。例えば、大当り遊技状態が終了したときに実行されるエンディング演出の態様を、指定された設定値に応じて異ならせることで、遊技者に設定値を示唆することが可能である。図8−5(1)、(2)、及び(3)は、設定示唆演出の例を示している。図8−5(1)は、大当り終了画面において「晴れ」態様のエンディング画像が選択された例、図8−5(2)は、大当り終了画面において「曇り」態様のエンディング画面が選択された例、図8−5(3)は、大当り終了画面において「雨」態様のエンディング画像が選択された例を示している。また、図8−5(4)は、設定示唆演出の態様を、設定コマンドが指定した設定値に基づいて決定するためのテーブルの具体例を示す説明図である。
CPU103は、設定値を指定する設定コマンドを演出制御用CPU120に送信している。また、CPU103は、大当り遊技状態が終了したときに、画像表示装置5においてエンディング演出を実行するための演出制御用コマンドを演出制御用CPU120に送信する。演出制御用CPU120は、受信した設定コマンドにより指定された設定値をRAM102に記憶することにより、記憶した設定値に基づいてエンディング演出の態様を決定可能である。例えば、大当り遊技状態が終了したときに送信される演出制御用コマンドに基づいて、画像表示装置5に、大当り遊技状態が終了したことを報知する文字(「BONUS終了」の文字)と共に、記憶している設定値に基づいて決定された態様(晴れの態様、曇りの態様、雨の態様)のエンディング画像を表示することが可能となる。
図8−5(4)に示すテーブルには、設定コマンドで指定された設定値が「1,2」である場合、「3,4」である場合、及び「5,6」である場合について、それぞれ、設定示唆演出の態様を、図8−5(1)に示す「晴れ」態様に決定する場合、図8−5(2)に示す「曇り」態様に決定する場合、及び図8−5(3)に示す「雨」態様に決定する場合、の判定値が割り振られている。
演出制御用CPU120は、受信した設定コマンドで指定された設定値が「1」又は「2」である場合には、低い割合(例えば20%)で(1)に示す「晴れ」態様の設定示唆演出(エンディング演出)を実行することに決定し、中程度の割合(例えば40%)で(2)に示す「曇り」態様の設定示唆演出(エンディング演出)を実行することに決定し、中程度の割合(例えば40%)で(3)に示す「雨」態様の設定示唆演出(エンディング演出)を実行することに決定する。また、演出制御用CPU120は、受信した設定コマンドで指定された設定値が「3」又は「4」である場合には、低い割合(例えば20%)で(1)に示す「晴れ」態様の設定示唆演出(エンディング演出)を実行することに決定し、高い割合(例えば50%)で(2)に示す「曇り」態様の設定示唆演出(エンディング演出)を実行することに決定し、中程度の割合(例えば30%)で(3)に示す「雨」態様の設定示唆演出(エンディング演出)を実行することに決定する。また、演出制御用CPU120は、受信した設定コマンドで指定された設定値が「5」又は「6」である場合には、高い割合(例えば50%)で(1)に示す「晴れ」態様の設定示唆演出(エンディング演出)を実行することに決定し、低い割合(例えば20%)で(2)に示す「曇り」態様の設定示唆演出(エンディング演出)を実行することに決定し、中程度の割合(例えば30%)で(3)に示す「雨」態様の設定示唆演出(エンディング演出)を実行することに決定する。
このように、設定値に応じて設定示唆演出の各態様の決定割合を異ならせることにより、遊技者は設定示唆演出がどのような態様で実行されるかに関心を抱くことになり、設定示唆演出の興趣を向上させることができる。本例では、遊技者は、大当り遊技状態が終了したときに実行されるエンディング演出がどのような態様で実行されるかに関心を抱くことになり、特に、「晴れ」態様でエンディング演出が実行されることに期待することになる。
(電源投入時処理)
次に、電源投入時処理について説明する。
図8−6〜図8−8は、パチンコ遊技機1の電源投入時に遊技制御用マイクロコンピュータ100において実行される処理の一例を示す図である。
図8−6に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103は、電源が投入された後に、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS21TM4010)。この処理は、データチェックとしてパリティチェックを行う。
チェック結果が正常であれば(ステップS21TM4010でYES)、CPU103は、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値が、正規の値、例えば、0〜5の何れかに合致するか否かを確認する(ステップS21TM4020)。本例では設定値格納領域に格納されている設定値として、0、1、2、3、4、及び5の6つの数字を正規の値としており、大当り確率が異なる6段階の設定値を設けている。本例における設定値0は前述した図8−4等で示す設定値1に相当し、本例における設定値1は前述した図8−4等で示す設定値2に相当し、本例における設定値2は前述した図8−4等で示す設定値3に相当し、本例における設定値3は前述した図8−4等で示す設定値4に相当し、本例における設定値4は前述した図8−4等で示す設定値5に相当し、本例における設定値5は前述した図8−4等で示す設定値6に相当する。
ここで、本例では、パチンコ遊技機1が遊技機メーカから出荷される際(遊技場に設置される前)には、設定値格納領域に、上記正規の値のうち最も大当り確率が低い値(本例では0)が記憶されているものとする。なお、設定値格納領域のデータが壊れている場合には、正規の値となっていない場合がある。設定値が正規の値であれば(ステップS21TM4020でYES)、設定変更中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS21TM4030)。設定変更中フラグは、後述する設定変更モードに移行したときにセットされ(ステップS21TM4580)、錠スイッチ21TM051がOFF状態に切り替えられたときにクリアされる(ステップS21TM4720)。
設定変更中フラグがセットされていなければ(ステップS21TM4030でNO)、CPU103は、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態であるか否かを確認する(ステップS21TM4040)。
クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態であれば(ステップS21TM4040でYES)、CPU103は、RAMクリアフラグを1に設定する(ステップS21TM4050)。RAMクリアフラグの値は、RAMクリア(遊技状態の初期化)が実行されることに決定されたか否かを示す値であり、値が1である場合にはRAMクリアが実行されることに決定されたことを示している。本例では、RAMクリアフラグが1にセットされた時点では実際にRAMクリアは実行されておらず、設定変更モードに制御される場合には、設定変更モードに関する処理が終了した後にRAMクリアが実行されることになる。
RAMクリアフラグの値が格納される領域は、バックアップRAM領域には含まれない。そのため電源断が発生した場合にはRAMクリアフラグの値は保持されず、電源復旧時のRAMクリアフラグの値は0(初期値が非セット状態)となっている。なお、遊技状態が初期化されることの報知は、設定変更モード又は設定確認モードに制御される前に行われるようにしても良く、後述するように、設定変更モード又は設定確認モードの終了後に行われるようにしても良い。
一方、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がOFF状態であれば(ステップS21TM4040でNO)、CPU103は、ステップS21TM4060に移行する。
次いで、CPU103は、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aが開放状態となっているか否かを確認する(ステップS21TM4060)。ここで、前述したように、遊技機用枠3の開放状態、ガラス扉枠3aの開放状態は、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300により検出可能となっており、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300から払出制御用マイクロコンピュータ21TM370に、遊技機用枠3の開放状態が検出されたことを示す検出信号、ガラス扉枠3aの開放状態が検出されたことを示す検出信号が出力される。払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が、遊技機用枠3の開放状態が検出されたことを認識すると、遊技制御用マイクロコンピュータ100に、遊技機用枠3の開放状態が検出された旨を通知し、ガラス扉枠3aの開放状態が検出されたことを認識すると、遊技制御用マイクロコンピュータ100に、ガラス扉枠3aの開放状態が検出された旨を通知することで、遊技制御用マイクロコンピュータ100側で、遊技機用枠3の開放状態と、ガラス扉枠3aの開放状態とを、個別に認識可能となっている。
なお、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300から遊技制御用マイクロコンピュータ100に対して、遊技機用枠3の開放状態が検出されたことを示す検出信号、ガラス扉枠3aの開放状態が検出されたことを示す検出信号が出力される構成とした場合(即ち、遊技制御用マイクロコンピュータ100が遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300を備える場合)には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、これらの検出信号の入力によって、遊技機用枠3の開放状態と、ガラス扉枠3aの開放状態とを、個別に認識可能となる。
CPU103が、遊技機用枠3の開放状態又はガラス扉枠3aの開放状態を認識した場合には(ステップS21TM4060でYES)、錠スイッチ21TM051がON状態であるか否かを確認する(ステップS21TM4070)。そして、錠スイッチ21TM051がON状態であれば(ステップS21TM4070でYES)、図8−7に示す、設定変更モード又は設定確認モードに関連したステップS21TM4510以降の処理、に移行する。設定変更モードに移行した場合には設定値の確認及び変更が可能となり、設定確認モードに移行した場合には設定値の確認が可能となる。
即ち、バックアップRAM領域のデータチェック結果が正常であり(ステップS21TM4010でYES)、設定値が正規の値であり(ステップS21TM4020でYES)、設定変更中に電源断が発生していない場合には(ステップS21TM4030でNO)、遊技機用枠3が開放状態であり(ステップS21TM4060でYES)、且つ、錠スイッチ21TM051がON状態である(ステップS21TM4070でYES)ことを条件として、設定値の変更及び/又は確認が可能となる。一方、遊技機用枠3が閉鎖状態であるか(ステップS21TM4060でNO)、又は、錠スイッチ21TM051がOFF状態である(ステップS21TM4070でNO)場合には、設定変更モード及び設定確認モードの何れのモードにも制御されることなく、後述するステップS21TM4760(設定コマンドの送信)に移行する。
本実施形態では、設定値の変更を許可しないものの設定値を確認することが可能な状態(設定確認モード)とするためには、(1)遊技機用枠3が開放状態であり、(2)錠スイッチ21TM051がON状態である、という2つの条件が必要となっている。CPU103は、ステップS21TM4060及びステップS21TM4070の判定処理によって、これら(1)及び(2)の条件が何れも成立していることを確認したときに、設定値を確認することが可能な状態(設定確認モード)に移行可能としている。また、これら(1)及び(2)の条件に加えて、さらに、(3)クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態である(YES)と判定されたことに基づいてRAMクリアフラグがセットされていることを条件として、後述するように、設定値を変更することが可能な状態(設定変更モード)に移行可能となっている。
前述したように、設定値を確認又は変更するために操作しなければならない錠スイッチ21TM051は、遊技盤2の裏面側に設けられており、遊技機用枠3を開放状態としなければ操作することができない。仮に、遊技機用枠3が開放状態となっていないにもかかわらず、錠スイッチ21TM051が操作されたということは、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300に異常があるか、又は、何らかの不正な手段で設定値の確認又は変更が行われようとしている可能性がある。このような状態で、設定値の確認又は変更を許可することは不適切であるため、本実施形態では、遊技機用枠3が開放状態となっていないときには、パチンコ遊技機1を設定確認モード及び設定変更モードの何れにも制御させないようにしている。
なお、本実施形態では、(1)の条件として、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの何れか一方が開放状態となっているときには、パチンコ遊技機1を設定確認モード又は設定変更モードに制御可能としているが、このような形態に限らず、仮に、ガラス扉枠3aが開放状態となっていても、遊技機用枠3が開放状態となっていなければ、設定確認モード及び設定変更モードの何れにも制御させないようにしても良い。
一方、ステップS21TM4060で、遊技機用枠3の開放状態又はガラス扉枠3aの開放状態を認識しなかった場合(ステップS21TM4060でNO)、即ち、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aが何れも閉鎖状態となっている場合には、設定変更モード及び設定確認モードの何れのモードにも制御されることなく、後述するステップS21TM4760(設定コマンドの送信)に移行する。また、ステップS21TM4070で、錠スイッチ21TM051がOFF状態であることが確認されると(ステップS21TM4070でNO)、設定変更モード及び設定確認モードの何れのモードにも制御されることなく、後述するステップS21TM4760(設定コマンドの送信)に移行する。
バックアップRAM領域のデータチェックにおいて(ステップS21TM4010)、チェック結果が異常であれば(ステップS21TM4010でNO)、CPU103は、ステップS21TM4120に移行する。また、設定値格納領域に格納されている値のチェックにおいて(ステップS21TM4020)、設定値格納領域に正規の値(0〜5)が格納されていない場合には(ステップS21TM4020でNO)、CPU103は、ステップS21TM4120に移行する。また、設定変更中フラグのチェックにおいて(ステップS21TM4030)、設定変更中フラグがセットされていることが確認された場合には(ステップS21TM4030でYES)、CPU103は、ステップS21TM4120に移行する。
ここで、仮に、設定値格納領域に正規の値(0〜5)が格納されている場合であっても、バックアップRAM領域の一部が壊れている場合には、ステップS21TM4010でNOと判定されて、ステップS21TM4120に移行する。即ち、設定値格納領域に格納されている値が不適切である可能性がある場合には、設定変更モード移行条件(後述するステップS21TM4120〜ステップS21TM4140)が成立していることに基づいて設定変更モードに制御されることになる。また、仮に、バックアップRAM領域のデータチェックにおいて(ステップS21TM4010)、チェック結果が正常であっても(ステップS21TM4010でYES)、設定値格納領域に正規の値(0〜5)が格納されていない場合には(ステップS21TM4020でNO)、設定変更モード移行条件(後述するステップS21TM4120〜ステップS21TM4140)が成立していることに基づいて設定変更モードに制御されることになる。また、前回の電源断発生時に設定変更モードに制御されていた場合には、設定変更モード移行条件(後述するステップS21TM4120〜ステップS21TM4140)が成立していることに基づいて設定変更モードに制御されることになる。
ステップS21TM4120において、CPU103は、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aが開放状態となっているか否かを確認する(ステップS21TM4120)。CPU103が、遊技機用枠3の開放状態又はガラス扉枠3aの開放状態を認識した場合には(ステップS21TM4120でYES)、錠スイッチ21TM051がON状態であるか否かを確認する(ステップS21TM4130)。
錠スイッチ21TM051がON状態であれば(ステップS21TM4130でYES)、CPU103は、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態であるか否かを確認する(ステップS21TM4140)。
クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態であれば(ステップS21TM4140でYES)、CPU103は、RAMクリアフラグを1に設定する(ステップS21TM4150)。そして、図8−7に示す、設定変更モードに関連したステップS21TM4510以降の処理が実行される。
一方、ステップS21TM4120で、遊技機用枠3の開放状態又はガラス扉枠3aの開放状態を認識しなかった場合(ステップS21TM4120でNO)、即ち、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aが何れも閉鎖状態となっている場合、ステップS21TM4130で、錠スイッチ21TM051がON状態となっていない場合(ステップS21TM4130でNO)、ステップS21TM4140において、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態となっていない場合(ステップS21TM4140でNO)には、CPU103は、設定変更モードに関連したステップS21TM4510以降の処理を実行することなく、設定値格納領域に格納されている設定値が異常である可能性があることを示す設定値異常エラーコマンドを演出制御用CPU120に送信する。
演出制御用CPU120は、設定値異常エラーコマンドを受信すると、画像表示装置5において、設定値が異常である可能性があることを報知する。例えば「設定値が異常である可能性があります」というメッセージを表示する。さらに、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、一旦は電源断の状態(電源スイッチ21TM055をOFF)にした後、電源再投入時(電源スイッチ21TM055をON時)に設定変更モードに移行させて設定値を変更するための操作を行う(設定値を確定させる)ように促す報知を行う。例えば「電源断後に電源を再投入して設定変更モードに移行させて下さい」というメッセージを表示する。なお、スピーカ8L、8Rからの音声出力により、同様の報知を行うようにしても良い。
次いで、演出制御用CPU120は、電源断となるまで所定のループ処理(ステップS21TM4200〜ステップS21TM4220の繰り返し)を実行する。
このループ処理では、CPU103が、4msのウエイト(ステップS21TM4200)を行った後に、表示モニタ21TM029に「E」の文字を表示すること等により、「設定値が正規の値(0〜5)ではない可能性があるにもかかわらず設定変更モードに制御するための移行条件(ステップS21TM4120〜ステップS21TM4140で全てYESと判定されること)が成立しておらず設定変更モードに移行していないこと」を報知する(ステップS21TM4210)。そして、セキュリティ信号線の一端が接続されている出力端子(端子番号10)からセキュリティ信号を出力する(ステップS21TM4220)。セキュリティ信号はセキュリティ信号線の他端が接続されている外部装置(例えば、複数の遊技機の情報を管理するホールコンピュータ、当該遊技機に対応して設けられるカードユニット又は呼出ランプ装置等)に入力される。
ループ処理の期間は、表示モニタ21TM029が備える7セグメント表示器に、4ms毎に「E」の文字が表示されることになる。4msのウエイトを設けることで7セグメント表示器に過度の熱が滞留して表示器にダメージを及ぼすことを防止するようにしている。また、ループ処理の期間はセキュリティ信号が継続して出力されている。セキュリティ信号を外部出力することで、ホールコンピュータ等の外部装置において、セキュリティ信号が入力されたことに基づいて当該パチンコ遊技機1で所定事象(本例では、設定値が正規の値(0〜5)ではない可能性があるにもかかわらず設定変更モードに制御するための移行条件が成立しておらず設定変更モードに移行していないこと)が発生した可能性を特定可能となる。
ステップS21TM4200〜ステップS21TM4220のループ処理は、電力供給が停止するまで(電源スイッチ21TM055がOFFとされるまで)継続されることになる。
即ち、バックアップRAM領域のデータチェック結果が異常である場合(ステップS21TM4010でNO)、設定値が正規の値ではない場合(ステップS21TM4020でNO)、及び、設定変更中に電源断が発生した場合(即ち、電源投入時に設定変更中フラグがセットされていた場合であり、ステップS21TM4030でYESと判定される場合)、のいずれかに該当する場合には、この状態で遊技を行わせるべきではなく、通常遊技処理(例えば、賞球処理や特別図柄プロセス処理等を含む遊技制御用タイマ割込処理)に移行する前に、設定値格納領域の設定値を正規の値に確定させる必要がある。そのため、RAMクリアフラグをセットして設定変更モードに移行させるようにしている。
本実施形態では、設定値の変更が可能な状態(設定変更モード)とするためには、(1)遊技機用枠3が開放状態であり、(2)錠スイッチ21TM051がON状態であり、(3)クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態である、という3つの条件が必要となっている。CPU103は、ステップS21TM4120、ステップS21TM4130、及びステップS21TM4140の判定処理によって、これら(1)〜(3)の条件が何れも成立していることを確認したときに、設定値の変更が可能な状態(設定変更モード)に移行可能としている。
仮に、(1)〜(3)の条件のうち何れかの条件が成立していなければ、設定値の変更が許可されないため、設定値格納領域の設定値を正規の値に確定させることができず、通常遊技処理に移行させることができない。そのため、ステップS21TM4120、ステップS21TM4130、及びステップS21TM4140の判定処理のうち、何れかでNOと判定された場合には、前述したループ処理(ステップS21TM4200〜ステップS21TM4220)に移行する。
ループ処理(ステップS21TM4200〜ステップS21TM4220)に移行してしまうと通常遊技処理に移行することができなくなるため、遊技場の店員等は、一旦パチンコ遊技機1を電源断として再度電源を投入しなければならない。このように、設定変更モードに移行するための条件が成立していない場合には、一旦は電源断を行わせて、次の電源投入時に(1)〜(3)の条件を全て成立させるようにして、設定変更モードに移行させ、設定値格納領域の設定値を正規の値に確定させるようにしている。
なお、CPU103は、(1)〜(3)の条件のうち何れかの条件が成立していない場合には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bを、予め定められた電源断指示態様で発光させることにより、電源をOFF状態とするように促すようにしても良い。
本実施形態では、設定変更中フラグがセットされていない場合(ステップS21TM4030でNO)、設定値の変更を許可しないものの、設定値を確認することが可能な状態(設定確認モード)とするために、(1)遊技機用枠3が開放状態であり(ステップS21TM4060でYES)、(2)錠スイッチ21TM051がON状態である(ステップS21TM4070でYES)、という2つの条件が必要となっている。
しかしながら、設定変更中フラグがセットされている場合には(ステップS21TM4030でYES)、(1)遊技機用枠3が開放状態であり(ステップS21TM4120でYES)、(2)錠スイッチ21TM051がON状態である(ステップS21TM4130でYES)、という2つの条件が成立している場合であっても、設定確認モードに制御されることはない。これら(1)及び(2)の条件が成立している場合であっても、(3)ステップS21TM4140でクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態でない(NO)と判定された場合には、設定変更モード及び設定確認モードの何れのモードにも制御されることなく遊技停止状態(ステップS21TM4200〜ステップS21TM4220のループ処理)に制御されることになる。
次に、設定変更モード及び設定確認モードに関連する処理について、図8−7及び図8−8を用いて説明する。図8−7の処理において、CPU103は、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値が、正規の値(本例では0〜5の何れか)に合致するか否かを確認する(ステップS21TM4510)。設定値格納領域に正規の値(0〜5)が格納されている場合には(ステップS21TM4510でYES)、ステップS21TM4530に移行する。設定値格納領域に正規の値(0〜5)が格納されていない場合には(ステップS21TM4510でNO)、CPU103は、設定値格納領域に、正規の値として、最も大当り確率が低い「0」を格納する(ステップS21TM4520)。そして、ステップS21TM4530に移行する。
次いで、CPU103は、4msのウエイト(ステップS21TM4530)を行った後に、電源断用処理を実行する(ステップS21TM4540)。電源断用処理において、CPU103は、不測の停電等を含む電源断に基づく電源断信号が入力されているか否かを確認して、電源断信号が入力されている場合には、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。即ち、電源断用処理では所定のバックアップ領域にチェックデータを格納する。
これにより、設定変更モード又は設定確認モードに制御されているときに(ステップS21TM4530〜ステップS21TM4620の繰返し処理、又は、ステップS21TM4530〜ステップS21TM4570及びステップS21TM4650の繰返し処理が行われているときに)、電源断が発生した場合、電源復旧後のステップS21TM4010で適切にデータチェックが実行されることになる。
次いで、CPU103は、設定値格納領域に格納されている設定値(本例では0〜5)に対応した値を、表示モニタ21TM029に表示させる(ステップS21TM4550)。ここで、表示モニタ21TM029に表示される値は、設定値格納領域に格納されている値(0〜5)に1を加算した値(1〜6)である。遊技場の店員は通常、設定値の範囲を1〜6と認識しているため、設定値格納領域に格納されている値をそのまま表示モニタ21TM029に表示させてしまうと、遊技場の店員が実際の設定値を誤って認識してしまうおそれがある。従って、本例では[設定値格納領域に格納されている値+1]を、設定値として表示モニタ21TM029に表示させるようにしている。次いで、CPU103は、セキュリティ信号を出力する(ステップS21TM4560)。
次いで、CPU103は、RAMクリアフラグが0であるか否かを確認する(ステップS21TM4570)。RAMクリアフラグが0であれば(ステップS21TM4570でYES)、即ち、モード(ここでは設定確認モード)終了後にRAMクリアが実行されない場合には、CPU103は、設定確認モードに制御されたことを指定する設定確認モードコマンドを送信し(ステップS21TM4650)、ステップS21TM4680に移行する。演出制御用CPU120は、設定確認モードコマンドを受信したことに基づいて、遊技制御用マイクロコンピュータ100が設定確認モードに移行したことを特定可能である。従って、画像表示装置5やスピーカ8L、8Rにより、当該遊技機が設定確認モードに制御されていることを報知することが可能となる。
一方、RAMクリアフラグが1であれば(ステップS21TM4570でNO)、即ち、モード(ここでは設定変更モード)終了後にRAMクリアが実行される場合には、CPU103は、設定値の変更が行われている可能性があることを示す設定変更中フラグをセットする(ステップS21TM4580)。設定変更中フラグの値が格納される領域は、バックアップRAM領域に含まれるため、電源断の状態となっても、設定変更中フラグの値は保持される。そのため設定変更モードに制御されているときに電源断が発生した場合には、次回の電源投入時に設定変更中フラグの値が1の状態(セット状態)となっている。
次いで、CPU103は、設定変更モードに制御されたことを指定する設定変更モードコマンドを送信する(ステップS21TM4590)。演出制御用CPU120は、設定変更モードコマンドを受信したことに基づいて、遊技制御用マイクロコンピュータ100が設定変更モードに移行したことを特定可能である。従って、画像表示装置5やスピーカ8L、8Rにより、当該遊技機が設定変更モードに制御されていることを報知することが可能となる。
次いで、CPU103は、設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052が操作されたか否かを示す設定切替スイッチ情報を入力し(ステップS21TM4600)、設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052が操作されたか否かを確認する(ステップS21TM4610)。
設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052が操作されていなければ(ステップS21TM4610でNO)、CPU103は、ステップS21TM4680に移行する。設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052が操作された場合には(ステップS21TM4610でYES)、CPU103は、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値を更新して(ステップS21TM4620)、ステップS21TM4680に移行する。更新された設定値は次回のステップS21TM4550で表示モニタ21TM029に表示される。
遊技場の店員が、設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052を操作する(ステップS21TM4610でYES)毎に、設定値格納領域に格納されている設定値が更新される(ステップS21TM4620)。例えば、正規の設定値が0〜5の範囲であり、設定変更モードに制御されたとき(電源投入時、前回の電源断発生時)に設定値格納領域に格納されていた設定値が3であったとすると、設定変更操作毎に、設定値格納領域に格納される設定値が、3→4→5→0→1→2→3の順序で更新され、これに応じて、表示モニタ21TM029に表示される情報が、4→5→6→1→2→3→4の順序で更新されることになる。
ここで、現在の設定値の表示(ステップS21TM4550)及びセキュリティ信号の出力(ステップS21TM4560)、並びに設定確認モードコマンドの送信(ステップS21TM4650)を実行可能であるが、設定変更モードコマンドの送信(ステップS21TM4590)及び設定値の更新(ステップS21TM4620)を実行できない状態は、設定値の確認は可能であるか設定値の変更はできない設定確認モードに相当する。設定確認モードに制御されている期間は、ステップS21TM4530〜ステップS21TM4570及びステップS21TM4650の処理が繰り返し実行されることになる。
設定確認モードには、錠スイッチ21TM051がON状態であり(ステップS21TM4070でYESと判定され)、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がOFF状態であること(ステップS21TM4040でNOと判定されてRAMクリアフラグが0のままであること)に基づいて制御される。
また、現在の設定値の表示(ステップS21TM4550)及びセキュリティ信号の出力(ステップS21TM4560)を実行可能であると共に、設定変更モードコマンドの送信(ステップS21TM4590)及び設定値の更新(ステップS21TM4620)を実行可能な状態は、設定値の確認及び変更が可能な設定変更モードに相当する。
設定変更モードには、錠スイッチ21TM051がON状態であり(ステップS21TM4070又はステップS21TM4130でYESと判定され)、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態であること(ステップS21TM4040又はステップS21TM4140でYESと判定されて、ステップS21TM4050又はステップS21TM4150でRAMクリアフラグが1に設定されていること)に基づいて制御される。
なお、設定確認モードコマンドに関しては、設定確認モード制御時に1回のみ送信されるコマンドである。そのため、CPU103は、設定確認モードコマンドを送信したときに、設定確認モードコマンドを送信したことを特定可能であり電源断時のバックアップ記憶が不要な設定確認モードコマンド送信フラグをセットするようにしておき、設定変更中フラグがクリアされたとき(ステップS21TM4720)に、設定確認モードコマンド送信フラグをクリアするようにしても良い。そして、設定確認モードコマンド送信フラグがセットされていない場合にのみ、設定確認モードコマンドを送信可能としても良い。同様に、設定変更モードコマンドに関しては、設定変更モード制御時に1回のみ送信されるコマンドである。そのため、CPU103は、設定変更モードコマンドを送信したときに、設定変更モードコマンドを送信したことを特定可能であり電源断時のバックアップ記憶が不要な設定変更モードコマンド送信フラグをセットするようにしておき、設定変更中フラグがクリアされたとき(ステップS21TM4720)に、設定変更モードコマンド送信フラグをクリアするようにしても良い。そして、設定変更モードコマンド送信フラグがセットされていない場合にのみ、設定変更モードコマンドを送信可能としても良い。
CPU103は、ステップS21TM4680において、錠スイッチ21TM051がOFF状態であるか否かを確認する。そして、錠スイッチ21TM051がON状態であれば(ステップS21TM4680でNO)、再び4msのウエイト(ステップS21TM4530)を行った後にステップS21TM4540以降の処理を繰り返す。即ち、RAMクリアフラグの値が0であれば設定確認モードの制御を継続し、RAMクリアフラグの値が1であれば設定変更モードの制御を継続する。
ステップS21TM4680において、錠スイッチ21TM051がOFF状態であれば(ステップS21TM4680でYES)、CPU103は、設定変更モード又は設定確認モードを終了させて、セキュリティ信号タイマの値として1000msを設定する(ステップS21TM4710)。セキュリティ信号タイマの値として所定時間が設定されることで、その後、通常遊技処理に移行した際の情報出力処理において、セキュリティ信号タイマの値が所定時間から0msになるまでセキュリティ信号が継続して出力されることになる。例えば、遊技制御用タイマ割込処理が2ms毎に実行される場合には、セキュリティ信号タイマの値が2msずつ減算され、0msになった時点でセキュリティ信号の出力が停止される。従って、ステップS21TM4710の時点では、設定変更モードが終了したのか、あるいは、設定確認モードが終了したのかにかかわらず、セキュリティ信号の残り出力期間が1000msに設定されていることになる。
即ち、図8−9(1)に示すように、設定変更モード及び設定確認モードの何れかの制御の開始に対応してセキュリティ信号の出力を開始し(ステップS21TM4560)、設定変更モード及び設定確認モードの何れかの制御の終了に対応して、設定変更モード及び設定確認モードの何れかの制御の終了から少なくとも1secが経過するまでセキュリティ信号を継続して出力するようにセキュリティ信号タイマの値をセットする(ステップS21TM4710)。
ここで、ステップS21TM4560でセキュリティ信号の出力を開始する処理は、設定変更モードに制御されるか、あるいは設定確認モードに制御されるかにかかわらず(何れのモードに制御されるかの判定を行うことなく)共通の処理として実行されている。また、ステップS21TM4710においてセキュリティ信号の残り出力期間をセットする処理も、設定変更モードに制御されたのか、あるいは設定確認モードに制御されたのかにかかわらず(何れのモードに制御されたかの判定を行うことなく)共通の処理として実行されている。このように、設定変更モードに制御される場合と、設定確認モードに制御される場合とで、セキュリティ信号の出力開始制御及び出力終了制御を共通化することにより、セキュリティ信号の出力制御を簡素化し、制御負担を軽減させることができる。
また、設定変更モード及び設定確認モードの何れかの制御の開始に対応してセキュリティ信号の出力を開始し、設定変更モード及び設定確認モードの何れかの制御の終了に対応してセキュリティ信号の出力を停止することにより、ホールコンピュータ等の外部装置に対して、当該遊技機が設定変更モード又は設定確認モードに制御された可能性があることを適切に通知することができる。
ここで、設定変更モード又は設定確認モードの制御が終了した直後のステップS21TM4710では、設定変更モードに制御された場合と、設定確認モードに制御された場合とで共通の値(1000ms)をセキュリティ信号タイマにセットしている。しかしながら、設定変更モードに制御された場合と、設定変更モードに制御された場合とで、セキュリティ信号の出力開始制御及び出力終了制御を両方とも共通化してしまうと、外部装置側で何れのモードに制御されたのかを把握することが困難となってしまう。
そこで、本実施形態では、図8−9(2)に示すように、設定変更モードに制御された場合、即ちRAMクリアフラグが1にセットされている場合には、一旦はステップS21TM4710でセキュリティ信号タイマの値として1000msをセットした後に、後述するステップS21TM4770でNOと判定されたことに基づいて、RAMクリア後のステップS21TM1465でセキュリティ信号タイマの値として30000msを再セットする(上書きする)ようにしている。即ち、セキュリティ信号の残り出力期間を一旦は1secにセットした後に、セキュリティ信号の残り出力期間を30secに再セットする(上書きする)ようにしている。
以上に示した信号出力制御を行った場合、セキュリティ信号の最終的な出力停止タイミングは、図8−9(2)に示すように、設定確認モードに制御されていた場合には設定確認モード終了から1secが経過したタイミングとなり、設定変更モードに制御されていた場合には設定変更モード終了から30secが経過したタイミングとなる。
具体的には、設定確認モードに制御されていた場合(RAMクリアが行われず、セキュリティ信号タイマの値が1秒から変更されなかった場合)には、割込許可後の遊技制御用タイマ割込処理(例えば、情報出力処理)において、セキュリティ信号タイマの値が1000msから0msになるまでセキュリティ信号の出力を継続し、設定変更モードに制御されていた場合(RAMクリアが行われた場合であり、セキュリティ信号タイマの値が1秒から30秒に変更された場合)には、割込許可後の遊技制御用タイマ割込処理(例えば、情報出力処理)において、セキュリティ信号タイマの値が30000msから0msになるまでセキュリティ信号の出力を継続することになる。なお、設定確認モードに制御されていた場合、設定変更モードに制御されていた場合に、遊技制御用タイマ割込処理に移行する前のタイミングで、セキュリティ信号タイマの値が所定時間(1000ms又は30000ms)から0msになるまでセキュリティ信号の出力を継続するようにして、セキュリティ信号の出力終了後に遊技制御用タイマ割込処理に移行するようにしても良い。
このように、設定確認モードの制御が終了した場合と、設定変更モードの制御が終了した場合とで、少なくとも1secはセキュリティ信号が継続して出力されることになり、設定変更モードに制御された場合には、設定変更モードの制御が終了してから30secが経過するまでセキュリティ信号が継続して出力されることになる。このような構成により、セキュリティ信号の出力制御を共通化しつつ、設定確認モードに制御された場合と、設定変更モードに制御された場合とで、セキュリティ信号の出力期間を異ならせることができる。
その結果、外部装置においては、初期化処理が実行されずに設定確認モードに制御されたのか、又は、初期化処理が実行されて設定変更モードに制御されたのかを把握することも可能となる。例えば、セキュリティ信号の出力期間が30秒未満であれば初期化処理が実行されることなく設定確認モードに制御されたことを特定可能であり、セキュリティ信号の出力期間が30秒以上であれば初期化処理が実行されて設定変更モードに制御された可能性があることを推定可能となる。
なお、磁気異常等の遊技停止対象エラーが異常検出センサにより検出された場合にも、セキュリティ信号が出力されることになる。この場合のセキュリティ信号は、遊技機の電源がOFFとなるまで継続して出力される。また、CPU103は、異常検出センサにより異常が検出されたことに基づいてRAM102のバックアップ領域(ただし初期化処理によりクリアされる領域)に異常検出フラグをセットする。そして、電源復旧時に異常検出フラグがセットされていることに基づいて、セキュリティ信号を4分間出力するものとする。
ここで、電源復旧時に設定確認モードに制御された場合には、RAMクリアが実行されないため、信号出力処理において異常検出フラグの値が初期化されずにセットされたままの状態となっており、セキュリティ信号を電源ONから4分間継続して出力することが可能である。即ち、セキュリティ信号の出力期間を、設定確認モードの制御終了から1秒が経過するまでの期間に限定させないことが可能となる。一方で、電源復旧時に設定変更モードに制御された場合には、RAMクリアが実行されることになるため、その後の信号出力処理において異常検出フラグがクリアされた状態となっており(電源断発生時に異常が検出されていたか否かが不明な状態となっており)、結果として、セキュリティ信号の出力期間は、設定変更モードの終了から30秒が経過するまでの期間(RAMクリアの実行に応じた期間)となる。
なお、図8−7のステップS21TM4710に示す例では、セキュリティ信号タイマの値として1秒を設定するようにしているが、このような形態に限らず、設定変更モード又は設定確認モードの終了後に最初に設定するセキュリティ信号タイマの値は、少なくともセキュリティ信号が出力されたことを外部装置側で認識可能な期間であれば良く、例えば50ms以上であれば良い。即ち、設定変更モードが終了した場合と設定確認モードが終了した場合とで、共通の50msをセキュリティ信号タイマの値として設定しても良い。
ステップS21TM4710の処理の後、CPU103は、設定変更中フラグをクリアする(ステップS21TM4720)。ここで、設定変更中フラグがクリアされたことにより、これ以降に電源断が発生した場合には、電源復旧時に設定変更中フラグがセットされていない(ステップS21TM4030でNO)と判定されることになる。
次いで、CPU103は、表示モニタ21TM029に表示している設定値を消去する(ステップS21TM4730)。そして、設定値格納領域に格納されている設定値(0〜5の何れか)を設定コマンドにセットして、その設定コマンドを送信する(ステップS21TM4760)。なお、電源投入時に設定変更モード及び設定確認モードの何れのモードにも制御されない場合であっても、ステップS21TM4760の処理は実行されることになり、設定コマンドが送信される。
ここで、遊技者は通常、設定値の範囲を1〜6と認識しており、演出制御用CPU120側で、設定コマンドが指定する値(設定値格納領域に格納されている値)をそのまま画像表示装置5に表示してしまうと、遊技者が設定値を誤って理解してしまうおそれがある。そこで、本実施形態では、演出制御用CPU120側で、設定コマンドにより指定される値(0〜5)に1を加算した値を設定値(1〜6)として認識し、設定値1〜6の範囲で、設定値を示唆する演出を実行するようにしている。
なお、このような形態に限らず、CPU103が、設定値格納領域に格納されている設定値(0〜5)に1を加算した値(1〜6)を設定コマンドにセットして、演出制御用CPU120に送信するようにしても良い。これにより、設定コマンドが指定する設定値の範囲は1〜6となり、遊技者が通常認識している範囲と合致することになる。演出制御用CPU120側では、設定コマンドが指定する設定値(1〜6)をそのまま画像表示装置5に表示したり、あるいは、設定コマンドが指定する設定値(1〜6)を示唆する演出を実行することで、適切に設定値を報知又は示唆することができる。また、演出制御用CPU120側で、受信した設定コマンドが指定する設定値に対して加算処理を行うことも不要となり、演出制御用CPU120側の制御負担を軽減できる。
前述したように、演出制御用CPU120は、設定コマンドの受信により、設定確認モード又は設定変更モードが終了したことを特定可能である。また、設定コマンドが指定する設定値に応じた演出を実行することにより、設定値を示唆することが可能である。例えば、大当り遊技状態が終了したときに実行されるエンディング演出の態様を、指定された設定値に応じて異ならせることで、遊技者に設定値を示唆することが可能である。
次いで、CPU103は、RAMクリアフラグの値が0であるか否かを確認する(ステップS21TM4770)。
ここで、RAMクリアフラグの値が0である(ステップS21TM4770でYES)ということは、バックアップRAM領域のデータチェック結果が正常であり(ステップS21TM4010でYES)、設定値が正規の値である(ステップS21TM4020でYES)、と判定され、且つ、設定変更中に電源断が発生しておらず(ステップS21TM4030でNO)、さらに、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がOFF状態である(ステップS21TM4040でNO)ということであるから、RAMクリアを伴わない電源断復旧時の処理を実行すれば良い。
CPU103は、RAMクリアフラグの値が0である場合、電源投入時にバックアップRAM領域のデータチェック結果が正常であった場合の処理を実行して、割込許可後に遊技制御用タイマ割込処理(特別図柄プロセス処理等を含む)に移行すれば良い。即ち、設定変更モード及び設定確認モードの何れにも制御されなかった場合、又は、設定確認モードの制御が終了した場合には、CPU103は、RAMクリアフラグの値が0であることに基づいてRAMクリアを実行することなく、電源断復旧時のコマンドとしてバックアップコマンドを送信して、通常遊技処理に移行することになる。
演出制御用CPU120では、このバックアップコマンド(復旧時のコマンド)を受信したことに基づいて、電力供給停止時のデータに基づいて電源断からの復旧が行われたこと(RAMクリアは行われてないこと)を認識する。演出制御用CPU120は、バックアップコマンドを受信すると、例えば画像表示装置5、スピーカ8L、8R、枠LED9等の演出装置において、電力供給停止時のデータに基づいて電源断からの復旧が行われたこと(RAMクリアは行われてないこと)を報知することが可能である。
一方、RAMクリアフラグの値が1である(ステップS21TM4770でNO)ということは、ステップS21TM4050又はステップS21TM4150で、RAMクリアが1に設定されており、RAMクリアを実行することに決定されているということであるから、RAMクリアを伴う電源投入時の処理を実行すれば良い。
CPU103は、RAMクリアフラグの値が1である場合、セキュリティ信号タイマの値として30秒を設定する処理、及び電源投入時にバックアップRAM領域のデータチェック結果が異常であった場合の処理を実行して、割込許可後に遊技制御用タイマ割込処理(特別図柄プロセス処理等を含む)に移行すれば良い。
図8−8に示すように、CPU103は、RAMクリアフラグが1であることに基づいてRAMクリア処理を行う(ステップS21TM1410)。RAMクリア処理では、RAM102の遊技状態情報格納領域に格納されている電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグ、保留記憶等)はクリアされて、初期値が設定されるが、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値はクリアされず、RAMクリア処理の前から変更されない。また、設定値毎に、連比、役比、及びベース等の各集計値(表示モニタ21TM029に表示可能な遊技情報)が記憶されている領域も、クリアされず、これら設定値毎の各集計値は、RAMクリア処理の前から変更されない。そして、表示モニタ21TM029に「C」の文字を表示すること等により、遊技状態が初期化されたことを報知する(ステップS21TM1420)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM102の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。
このRAMクリア処理において設定値格納領域に格納されている設定値をクリアさせない理由は、(a)設定変更モードに制御されなかった場合には、電源投入時に設定値格納領域には正規の値が格納されていたことになり(ステップS21TM4020でYES)、(b)設定変更モードに制御された場合には、設定値格納領域の値が0に設定されたか(ステップS21TM4520)又は設定変更モード中の操作によって正規の値が格納されている(ステップS21TM4610及びステップS21TM4620)ためである。さらに、RAMクリア処理以降は、設定変更モードに制御することができず、設定値格納領域に格納されている値を変更する機会がないためである。
次いで、CPU103は、ROM101に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS21TM1430)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS21TM1440)。ステップS21TM1430およびステップS21TM1440の処理によって、例えば、普通図柄当り判定用乱数カウンタ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
ステップS21TM1430、ステップS21TM1440の実行後、CPU103は、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値を読み出す(ステップS21TM1450)。後述する遊技制御用タイマ割込処理では、ここで読み出された設定値に基づいて特別図柄プロセス処理における大当り判定が実行される。次いで、CPU103は、電源投入時(あるいは設定変更モードの終了時)に初期化処理が行われたことを指定する初期化コマンドを送信する(ステップS21TM1460)。演出制御用CPU120では、この初期化コマンドを受信したことに基づいて、初期化処理が行われたこと(電力供給停止時のデータに基づいて電源断からの復旧が行われずに、RAMクリアが行われたこと)を認識する。演出制御用CPU120は、初期化コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5、スピーカ8L、8R、枠LED9等の演出装置において、遊技状態等の初期化が行われたこと(電力供給停止時のデータに基づいて電源断からの復旧が行われずに、RAMクリアが行われたこと)を報知することが可能である。
次いで、CPU103は、セキュリティ信号タイマの値として30秒を設定する(ステップS21TM1465)。これにより、設定変更モード終了後のステップS21TM4710で設定されていたセキュリティ信号タイマの値(1秒)が、RAMクリアが実行されたことに対応した値(30秒)に変更(上書き)されることになる。また、設定変更モード及び設定確認モードの何れのモードにも制御されることなくRAMクリアが実行された場合には、ステップS21TM4710が実行されることなく(セキュリティ信号タイマの値として1秒が設定されることなく)、セキュリティ信号タイマの値が、RAMクリアが実行されたことに対応した30秒に設定される。一方、RAMクリアが実行されなかった場合(設定確認モードに制御された場合を含む)には、このステップS21TM1465の処理は実行されないので、セキュリティ信号タイマの値はステップS21TM4710で設定された1秒のままである。
このステップS21TM1465又は前述したステップS21TM4710で、セキュリティ信号タイマの値が設定されたことにより、割込許可後の遊技制御用タイマ割込処理においてセキュリティ信号が出力されることになり(情報出力処理)、その後、割込許可により遊技制御用タイマ割込処理が実行される毎に、セキュリティ信号タイマの値が2msずつ減算され、セキュリティ信号タイマの値が0となったタイミングでセキュリティ信号の出力が停止されることになる。
そして、CPU103は、シリアル通信回路21TM505の設定処理を実行する(ステップS21TM1480)。この設定処理では、主基板11の出力回路21TM067から払出制御基板21TM037の入力回路21TM373Aに接続確認信号が出力される。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100のシリアル通信回路21TM505と、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370のシリアル通信回路21TM380との通信を実行可能な状態に設定する。
次に、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS21TM1490)。CPU103は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路104に特図表示結果判定用の乱数値MR1の値を更新させるための設定を行う。
そして、ステップS21TM1500において、CPU103は、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行う。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施例では、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
次いで、CPU103は、表示用乱数更新処理(ステップS21TM1520)および初期値用乱数更新処理(ステップS21TM1530)を繰返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS21TM1510)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS21TM1540)。これにより、遊技制御用タイマ割込み処理を実行可能な通常遊技処理に移行する。本実施例では、表示用乱数とは、大当りとしない場合の特別図柄の停止図柄を決定するための乱数や大当りとしない場合にリーチとするか否かを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施例では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ100が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、本例では、CPU103は、ステップS21TM4770でRAMクリアフラグが0である(YES)と判定された場合、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aが何れも閉鎖状態となっているか否かを確認することなく(遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの状態によらず)、電源断復旧時の処理に移行しているが、このような形態に限らず、ステップS21TM4770でRAMクリアフラグが0である(YES)と判定された場合、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aが何れも閉鎖状態となっていることを条件として(遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの状態に応じて)、電源断復旧時の処理に移行しても良い。
また、本例では、CPU103は、ステップS21TM4770でRAMクリアフラグが1である(NO)と判定された場合、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aが何れも閉鎖状態となっているか否かを確認することなく(遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの状態によらず)、電源投入時の処理(ステップS21TM1410(RAMクリア)以降の処理)に移行しているが、このような形態に限らず、ステップS21TM4770でRAMクリアフラグが1である(NO)と判定された場合、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aが何れも閉鎖状態となっていることを条件として(遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの状態に応じて)、電源投入時の処理(ステップS21TM1410(RAMクリア)以降の処理)に移行しても良い。
以上に示したように、遊技場の店員等は、電源投入時に錠スイッチ21TM051をON状態とし、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052をON状態とすることで、パチンコ遊技機1を設定変更モードに制御させることが可能であると共に、遊技状態等を初期化させること(RAMクリアを実行させること)ことが可能となる。また、電源投入時に錠スイッチ21TM051をON状態とし、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052をOFF状態とすることで、パチンコ遊技機1を設定確認モードに制御させることが可能であると共に、遊技状態等を初期化させない(ステップS21TM4040又はステップS21TM4140でNOと判定させてRAMクリアフラグを1に設定させないこと)ことが可能となる。このように、遊技場の店員は、パチンコ遊技機1を設定変更モード及び設定確認モードの何れに制御させるのかを選択可能であると共に、遊技状態等を初期化させるか否かも選択可能となっている。
前述したように、電源投入時に設定変更中フラグがセットされている場合には、電源断発生時に設定変更モードに制御されていたことになるため、設定値が不安定な状態となっており、遊技場側で確定させようとしている設定値が設定値格納領域に格納されていない可能性がある。図8−6〜図8−8に示した例では、CPU103は、設定変更中フラグがセットされていること(ステップS21TM4030でYES)に基づいて、通常遊技処理に移行させず遊技停止状態(ステップS21TM4200〜ステップS21TM4220のループ処理)に制御可能なようにしており、遊技停止状態への制御に対応してセキュリティ信号を出力するようにしている(ステップS21TM4220)。
このような構成とすることにより、設定値が不安定な状態で遊技が開始される(遊技制御用タイマ割込処理が実行される)ことを防止するとともに、電源が投入されたときに、電源断発生時に設定変更モードに制御されていたことを外部装置に通知可能としている。
また、図8−6〜図8−8に示した例では、CPU103は、設定変更中フラグがセットされていること(ステップS21TM4030でYES)に基づいて、設定変更モードに移行するための条件(ステップS21TM4120〜ステップS21TM4140が全てYESであること)が成立していない場合に、設定値異常エラーコマンドを送信する(ステップS21TM4190)とともに、遊技停止状態(ステップS21TM4200〜ステップS21TM4220のループ処理)において表示モニタ21TM029に「E」の文字を表示するエラー表示を行う(ステップS21TM4210)。
図8−10に示す例では、表示モニタ21TM029を構成する各7セグメント表示器21TM029A〜21TM029Dに、それぞれ「E」の文字を表示することで、遊技場の店員に異常の発生(設定変更モードに制御されていた状態で電源断が発生した可能性があること)を明確に報知するようにしている。また、設定値異常エラーコマンドを受信した演出制御用CPU120は、画像表示装置5に「電源断後に電源を再投入して設定変更モードに移行させて下さい」というメッセージを表示することにより、遊技場の店員等に、一旦は電源断の状態(電源スイッチ21TM055をOFF)にした後、電源再投入時(電源スイッチ21TM055をON時)に設定変更モードに移行させて設定値を変更するための操作を行う(設定値を確定させる)ように促す報知を行う。
本例では、(a)電源投入時に設定変更中フラグがセットされていた場合において、設定変更モードに制御するための移行条件が成立している場合、即ち、(i)遊技機用枠3が開放状態であり(ステップS21TM4120でYES)、(ii)錠スイッチ21TM051がON状態であり(ステップS21TM4130でYES)、且つ、(iii)クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態である(ステップS21TM4140でYES)、と判定された場合には、設定変更モードに制御される。その結果、主基板11側でのエラー表示(ステップS21TM4210:表示モニタ21TM029における「E」の表示)は実行されず、演出制御基板12側でのメッセージ表示(「電源断後に電源を再投入して設定変更モードに移行させて下さい」)も行われないことになる。
ここで、設定変更モードコマンド(ステップS21TM4590)を受信した演出制御用CPU120では、画像表示装置5に設定変更モードに制御されたこと、即ち、設定変更操作(設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052の操作)に応じて設定値の変更が可能であることを報知できる。例えば、「設定変更モード中です」というメッセージや、「設定変更操作を行って設定値を変更して下さい」というメッセージを画像表示装置5に表示させることができる。これにより、遊技場の店員等は、設定変更モードに制御されていることを把握可能であり、設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052を操作することで、設定値格納領域に格納されている設定値を、予定していた設定値に変更した後に、錠スイッチ21TM051をOFF状態に切り替えることで、設定値を確定させてパチンコ遊技機1を通常遊技処理に移行させることができる。
一方で、(b)電源投入時に設定変更中フラグがセットされていた場合において、設定変更モードに制御するための移行条件が成立していない場合、即ち、上記(i)〜(iii)のうちの何れかの条件が不成立の場合には、設定変更モードに制御されることなく、設定値異常エラーコマンド送信(ステップS21TM4190)後に遊技停止状態(ステップS21TM4200〜ステップS21TM4220のループ処理)に制御される。その結果、主基板11側でのエラー表示(ステップS21TM4210:表示モニタ21TM029における「E」の表示)が実行されるとともに、演出制御基板12側でのメッセージ表示(「電源断後に電源を再投入して設定変更モードに移行させて下さい」)も行われることになる。
このように、主基板11側でのエラー表示(ステップS21TM4210:表示モニタ21TM029における「E」の表示)が実行されるとともに、演出制御基板12側でのメッセージ表示(「電源断後に電源を再投入して設定変更モードに移行させて下さい」)も行われる場合には、遊技機の状態として、設定変更モード中に電源断が発生したにもかかわらず電源復旧後に設定変更モードへの移行条件が成立していない状態であることが報知されることになる。この場合には、遊技場の店員等は、設定変更モードに制御されておらず、遊技停止状態となっていること(電源を再投入して設定変更モードに制御させる必要があること)を把握可能である。従って、一端電源をOFFにした後に、設定変更モードへの移行条件(i)〜(iii)が全て成立するように操作して電源を再投入する。そして、設定変更モードにおいて、設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052を操作することで、設定値格納領域に格納されている設定値を、予定していた設定値に変更した後に、錠スイッチ21TM051をOFF状態に切り替えることで、設定値を確定させてパチンコ遊技機1を通常遊技処理に移行させることができる。
このように、設定変更モードにおいて電源断が発生した場合には、電源復旧時に遊技機の状態を適切に報知することができる。
ここで、電源復旧時に設定変更モードへの移行条件が成立している(a)の場合には、主基板11側でのエラー表示(ステップS21TM4210:表示モニタ21TM029における「E」の表示)が行われることなく自動的に設定変更モードに移行されることになり、不要なエラー表示を回避して適切に設定値の変更を促すことができる。
一方で、電源復旧時に設定変更モードへの移行条件が成立していない(b)の場合には、設定変更モード中に電源断が発生したにもかかわらず、電源復旧時に設定変更モードに移行できない状態となっているため、強制的に遊技停止状態(ステップS21TM4200〜ステップS21TM4220のループ処理)に制御され、主基板11側でのエラー表示(ステップS21TM4210:表示モニタ21TM029における「E」の表示)が行われることになる。これにより、設定値が確定していない不安定な状態での遊技の進行を制限することができ、適切な遊技制御を実現できる。
なお、設定変更中フラグがセットされている場合に(ステップS21TM4030でYES)、設定変更モードに移行するための移行条件(i)〜(iii)が全て成立している場合と、移行条件(i)〜(iii)の何れかが成立していない場合とで、設定値が異常である可能性があることを示すコマンドとして異なるコマンドを送信するようにしても良い。
例えば、移行条件が成立している場合には、設定値が異常である可能性があることを示すコマンドであり且つ設定変更モードに移行されたこと(あるいは移行する条件が成立していること)を示すコマンドを送信し、このコマンドを受信した演出制御用CPU120では、「設定値が異常である可能性があります」というメッセージ及び「自動的に設定変更モードに制御されます」というメッセージを画像表示装置5に表示させるようにすると良い。一方、移行条件が成立していない場合には、前述したようにステップS21TM4190の設定値異常エラーコマンドを送信すると良い。
設定変更モード又は設定確認モードが終了して通常遊技処理へ移行した後は、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aが何れも閉鎖状態となっているときに、(1)錠スイッチ21TM051が操作されたこと(OFF状態からON状態となったこと)に応じて、遊技制御用マイクロコンピュータ100から演出制御用CPU120に対して、錠スイッチ操作コマンドが送信され、(2)設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052が操作されたこと(OFF状態からON状態となったこと)に応じて、遊技制御用マイクロコンピュータ100から演出制御用CPU120に対して、設定切替スイッチ操作コマンドが送信されることになる。
そして、演出制御基板12(演出制御用CPU120)は、錠スイッチ操作コマンド、及び/又は、設定切替スイッチ操作コマンドを受信したことに基づいて、設定変更モード及び設定確認モードの何れにも制御されていないにもかかわらず、設定値を変更させるための操作が行われたことを特定して、その旨を報知可能である。例えば、錠スイッチ操作コマンドを受信したことに基づいて、画像表示装置5において「錠スイッチの操作を検出しました。」の文字を表示する異常操作警告報知を実行する。また、設定切替スイッチ操作コマンドを受信したことに基づいて、「設定切替スイッチの操作を検出しました。」の文字を表示する異常操作警告報知を実行する。これにより、遊技場の店員等は、設定変更モード及び設定確認モードの何れにも制御されていないにもかかわらず設定値を変更させるための操作が行われたことを明確に把握して、不正が行われていないか等を確認することができる。
なお、このような形態に限らず、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、設定変更モード又は設定確認モードが終了して通常遊技処理へ移行した後は、錠スイッチ21TM051が操作されたか否か、及び、設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052が操作されたか否か、を確認することなく、錠スイッチ操作コマンド及び設定切替スイッチ操作コマンドを送信しないようにしても良い。このように、通常遊技処理(遊技制御用タイマ割込処理)が実行されている期間は、設定値を変更するための操作及び設定値を確認するための操作の実行状況を確認しないようにすることで、遊技制御用マイクロコンピュータ100の制御負担を軽減することが可能になる。
(電源投入時処理の変形例)
図8−6に示した例では、電源投入時に設定変更中フラグがセットされていた場合には(ステップS21TM4030でYES)、(i)遊技機用枠3が開放状態であり(ステップS21TM4120でYES)、(ii)錠スイッチ21TM051がON状態であり(ステップS21TM4130でYES)、且つ、(iii)クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態である(ステップS21TM4140でYES)、という3条件が成立していることを確認した場合にのみ、RAMクリアフラグを1に設定して(ステップS21TM4150)、設定変更モードに移行した(ステップS21TM4570でNO)。
このような形態に限らず、図8−11に示すように、電源投入時に設定変更中フラグがセットされていた場合には(ステップS21TM4030でYES)、(i)〜(iii)の3条件が成立しているか否かを確認することなく、RAMクリアフラグを1に設定して(ステップS21TM4150)、設定変更モードに移行する(ステップS21TM4570でNO)ようにしても良い。
図8−11に示す処理では、バックアップRAM領域のデータチェック結果が異常である場合(ステップS21TM4010でNO)、設定値が正規の値ではない場合(ステップS21TM4020でNO)、設定変更中フラグがセットされている場合(ステップS21TM4030でYES)に、(i)〜(iii)の条件が成立しているか否かを判定することなく、RAMクリアフラグを1に設定して(ステップS21TM4150)、設定変更モードに制御され(ステップS21TM4570でNO)、遊技停止状態(ステップS21TM4200〜ステップS21TM4220のループ処理に相当する処理)には制御されない部分が、図8−6に示した処理と異なる。それ以外の部分は、図8−6〜図8−8に示した処理と同様である。
このような形態とした場合であっても、電源投入時に設定変更中フラグがセットされていることに基づいて、RAMクリアフラグが1に設定されて設定変更モードに移行されることになり、設定変更中に電源断が発生した場合の遊技機の状態を適切に定めることができる。
図8−11に示す例では、設定変更中フラグがセットされていない場合には(ステップS21TM4030でNO)、(i)遊技機用枠3が開放状態であり、(ii)錠スイッチ21TM051がON状態であり、且つ、(iii)クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態である、という3条件が成立していることに基づいて、設定変更モードに制御される(ステップS21TM4570でNOと判定されて、設定値格納領域の設定値を変更可能な状態となる)のに対して、設定変更中フラグがセットされている場合(ステップS21TM4030でYES)には、(i)〜(iii)の3条件が成立しているか否かにかかわらず、強制的に設定変更モードに制御されることになる。
このように、設定変更モードに制御されているときに電源断が発生した場合には、電源復旧時に設定変更中フラグが設定されていることに基づいて、(i)〜(iii)の3条件が成立しているか否かにかかわらず自動的に設定変更モードに制御されることにより、設定値を確定させるための作業性を向上させることができる。
ここで、設定変更中フラグがセットされている場合(ステップS21TM4030でYES)には、(ii)錠スイッチ21TM051がON状態である(ステップS21TM4130でYES)という条件が成立していない場合でも、設定変更モードに制御されることになる。その結果、設定変更モードにおいては、錠スイッチ21TM051がOFF状態のままで、設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052を操作することで、設定値格納領域に格納されている設定値が変更されることになる(図8−7のステップS21TM4610〜ステップS21TM4620)。
前述したように、設定変更モードを終了させる条件は、錠スイッチ21TM051をON状態からOFF状態に切り替えることである(ステップS21TM4680でYESと判定させることである)。そのため、設定値の変更操作を行った遊技場の店員は、設定値を確定して設定変更モードを終了させるために、錠スイッチ21TM051がOFF状態であれば、一旦、錠スイッチ21TM051をOFF状態からON状態に切り替えた後に、錠スイッチ21TM051をON状態からOFF状態に切り替える(ステップS21TM4680でYESと判定させる)ことになる。
このように、設定変更中フラグがセットされていない場合と(ステップS21TM4030でNO)、設定変更中フラグがセットされている場合とで(ステップS21TM4030でYES)、設定変更モードの制御を開始させる条件を異ならせる一方で、設定変更モードの制御を終了させる条件(錠スイッチ21TM051をON状態からOFF状態に切り替える操作)は共通化することで、設定変更モードの制御を終了させる条件を明確にして、適切に通常遊技処理に移行させるようにしている。
ここで、設定変更中フラグがセットされている(ステップS21TM4030でYES)ことに基づいて設定変更モードに制御された場合に、錠スイッチ21TM051をON状態にするように促す報知を行うようにしても良い。例えば、CPU103は、設定変更中フラグがセットされている場合に(ステップS21TM4030でYES)、ステップS21TM4150でRAMクリアフラグを1に設定するとともに、設定値異常エラーコマンドを送信する(前述したステップS21TM4190に相当する処理を実行する)ようにしておき、設定値異常エラーコマンド(ステップS21TM4110)を受信した演出制御用CPU120が、「錠スイッチを一旦ONにして、設定値変更後にOFFに切り替えて下さい」というメッセージを画像表示装置5に表示するようにしても良い。
なお、図8−6〜図8−8、並びに図8−11に示した処理においては、設定変更中フラグがセットされている状態では通常遊技処理に移行できないようになっている。そのため、遊技機メーカーが、パチンコ遊技機1を出荷する際(遊技場への設置前)に、予め設定変更中フラグをセットさせておくことで、その後、遊技場側では、設定変更モードを経て設定値を変更し、設定変更モードを終了させなければ、当該パチンコ遊技機1での遊技を行わせることができなくなる。これにより、遊技場でパチンコ遊技機1を設置する際に、確実に設定変更モードに制御させて設定変更操作を行わせ、設定値を確定させる措置をとるようにすることができる。
(設定値変更中に電源断が発生した場合の設定値記憶制御)
次に、設定値変更中に電源断が発生した場合の設定値記憶制御に関して、図8−12を用いて説明する。図8−7に示した例では、設定変更モードにおいて、設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052が操作されることで、設定値格納領域に格納されている設定値自体が変更されることになる。
まず、設定変更モード中に設定値の変更操作が行われて、錠スイッチ21TM051がON状態からOFF状態に切り替えられる前(設定変更モード終了前)に電源断が発生した場合の制御に関して、図8−12(1)を用いて説明する。
順番1に示すように、電源投入時に錠スイッチ21TM051をON状態として(クリアスイッチ21TM052もON状態として)設定変更モードに制御させるものとする。本例では、この電源投入時において、RAM102の設定値格納領域に設定値として「0」が格納されている。次いで、順番2に示すように、設定変更モードが開始されたことに伴い、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値「0」が読み出されて、読み出された設定値に1を加算した「1」が表示モニタ21TM029に表示されることになる。この時点で錠スイッチ21TM051はON状態のままである。
次いで、順番3に示すように、設定変更モードにおいて、1回目の設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052の操作が行われたことに基づいて、設定値格納領域に格納される設定値が「0」から「1」に変更され、変更後の設定値に1を加算した「2」が表示モニタ21TM029に表示されることになる。この時点で錠スイッチ21TM051はON状態のままである。さらに、順番4に示すように、設定変更モードにおいて、2回目の設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052の操作が行われたことに基づいて、設定値格納領域に格納される設定値が「1」から「2」に変更され、変更後の設定値に1を加算した「3」が表示モニタ21TM029に表示されることになる。この時点で錠スイッチ21TM051はON状態のままである。
次いで、順番5に示すように、設定変更モードにおいて、錠スイッチ21TM051がON状態のままで、即ち、設定変更モードを終了させる操作が行われる前に、電源断が発生したものとする。このとき、設定値格納領域には、2回目の設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052の操作が行われた後の設定値「2」が格納された状態である。電源断の状態では、RAM102のバックアップ領域に形成された設定値格納領域に格納されている設定値「2」がそのまま保持されることになる。
次いで、順番6に示すように、電源投入時に錠スイッチ21TM051をON状態として(クリアスイッチ21TM052もON状態として)設定変更モードに制御させるものとする。この電源投入時において、RAM102の設定値格納領域に設定値として「2」が格納されている。この設定値「2」は、前回の設定変更モード中の電源断発生時に設定値格納領域に格納されていた値である。
次いで、順番7に示すように、設定変更モードが開始されたことに伴い、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値「2」が読み出されて、読み出された設定値に1を加算した「3」が表示モニタ21TM029に表示されることになる。この時点で錠スイッチ21TM051はON状態のままである。
なお、順番6の電源投入時には、設定変更中フラグがセットされた状態であるため、前述した図8−11に示した制御を適用する場合、錠スイッチ21TM051がOFF状態であっても(又はクリアスイッチ21TM052がOFF状態であっても)、自動的に設定変更モードに制御されることになる。そのため、順番6及び順番7における錠スイッチ21TM051の状態は、OFF状態である場合がある。
このように、設定変更モードにおいて設定値の変更が行われて、錠スイッチ21TM051がOFF状態とされることなく(設定変更モードを終了させることなく)電源断が発生した場合には、電源復旧時に、前回の設定変更モードにおける変更後の設定値が設定値格納領域に保持された状態となっている。従って、電源復旧時には、既に予定していた設定値が設定されている場合もあり、この場合には、遊技場の店員は改めて設定値を変更する操作を行わずとも、設定変更モードを終了させて遊技機を通常遊技処理に移行させれば良いため、作業性を向上させることができる。
次に、設定変更モード中に設定値の変更操作が行われて、錠スイッチ21TM051がON状態からOFF状態に切り替えられた後(設定変更モード終了後)に電源断が発生した場合の制御に関して、図8−12(2)を用いて説明する。
順番1〜順番4に関しては、図8−12(1)に示した例と同様であり、説明を省略する。次いで、順番5に示すように、設定変更モードにおいて、錠スイッチ21TM051がON状態からOFF状態に切り替えられたことにより、設定変更モードが終了する。これにより、2回目の設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052の操作が行われた後の設定値「2」が、最終的な設定値として確定する。このとき設定値格納領域には設定値として「2」が格納されており、表示モニタ21TM029には、確定した設定値に1を加算した「3」が表示されている。
その後に、順番6に示すように、電源スイッチ21TM055をOFF状態とする操作が行われて、電力供給が停止された状態となったものとする。この電源断の状態では、RAM102のバックアップ領域に形成された設定値格納領域に格納されている設定値「2」がそのまま保持されることになる。
次いで、順番7に示すように、電源投入時に錠スイッチ21TM051をON状態として(クリアスイッチ21TM052もON状態として)設定変更モードに制御させるものとする。この電源投入時において、RAM102の設定値格納領域に設定値として「2」が格納されている。この設定値「2」は、前回の設定変更モード終了時に最終的に設定値格納領域に格納されていた値である。
次いで、順番8に示すように、設定変更モードが開始されたことに伴い、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値「2」が読み出されて、読み出された設定値に1を加算した「3」が表示モニタ21TM029に表示されることになる。この時点で錠スイッチ21TM051はON状態のままである。
図8−12(1)及び(2)に示すように、設定変更モードに制御されているときに電源断が発生した場合と、設定変更モードの制御が終了した後に電力供給が停止された場合とで、何れの場合にも、電源復旧時には、前回の設定変更モードにおける設定変更操作に応じて変更された後の設定値、即ち電源断直前に設定値格納領域に格納されていた設定値が、有効な設定値(電源復旧時に設定格納領域に格納されている設定値)となっている。
なお、図8−12に示した設定値の記憶制御に限られない。即ち、設定変更モードに制御されたときに設定値格納領域に格納されている設定値を設定情報一時記憶領域にコピーして、設定変更モードに制御されているときに設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052が操作された場合には、設定値格納領域の設定値を変更せずに設定情報一時記憶領域に記憶されている設定値を変更し、設定変更モードを終了させる操作(錠スイッチ21TM051をON状態からOFF状態に切り替える操作)が行われたことに基づいて、設定情報一時記憶領域に記憶されている設定値を設定値格納領域に格納して(上書きして)設定値を確定させるようにしても良い。なお、この場合に表示モニタ21TM029に表示させる設定値は、設定情報一時記憶領域に記憶されている設定値(0〜5)に1を加算した値(1〜6)となり、設定情報一時記憶領域に記憶されている設定値が変更されることに応じて、表示モニタ21TM029に表示される設定値も変化することになる。
このような構成とすることで、電源投入に伴い設定変更モードに制御され、設定変更操作が行われた場合(表示モニタ21TM029に表示される設定値が変更された場合)であっても、設定変更モードを終了させる操作が完了することなく(錠スイッチ21TM051がOFF状態に切り替えられることなく)、電源断が発生した場合には、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値は、電源投入時(設定変更モードにおいて設定変更操作が行われる前)から変更されていないことになる。即ち、電力供給停止状態では、前回の電源投入時に設定値格納領域に格納されていた設定値が引き続き保持されていることになる。従って、電源復旧後に設定変更モード又は設定確認モードに制御されたときに表示モニタ21TM029(第1表示部21TM029A)に表示される設定値は、前回の電源投入時にRAM102の設定値格納領域に格納されていた設定値に応じた値となる。
このように、設定変更モードに制御されているときに電源断が発生した場合の設定値を適切に定めることができる。また、設定変更モードが終了していない不安定な状態において電力供給が停止された場合に、設定値の変更を制限することができる。
上記の実施形態に示した設定変更モード及び設定確認モードに関連した制御は、複数の設定値(例えば0〜5)が設けられており、設定値に応じて大当り確率が異なる遊技機に対して適用可能であるが、これに限らず、複数の設定値(例えば0〜5)が設けられているものの、設定値によらず大当り確率は共通である(例えば、設定値0〜5の全てに関して大当り確率が300分の1である)遊技機に対しても適用可能である。
また、本特徴部21TMでは、以下に示す発明が開示されている。
特開2010−200902号公報(段落0007)に示すように、複数段階の設定値を外部からの設定変更操作に基づいて変更する設定変更手段を備える遊技機が提案されている。また、特開2014−200506号公報(段落0102)に示すように、主制御基板の外部出力端子から、「大当たり信号」等が出力される遊技機が提案されている。特開2010−200902号公報(段落0007)に記載されたような遊技機に関しては、設定値の変更等の際に、設定に関連する制御状態を外部装置側で把握することが必要となる場合があるが、特開2014−200506号公報(段落0102)に記載されている従来の遊技機の信号出力技術を適用しても、外部装置側でこれを把握することが困難であるという課題がある。手段O1〜手段O4に係る発明は、上記の実状に鑑みてなされたものであり、設定に関連する制御状態を遊技機外部に適切に通知可能な遊技機を提供することにある。
手段O1の遊技機は、
設定値(大当り判定用乱数の範囲が異なる設定値0〜5の6段階)に応じた制御(特別図柄プロセス処理における大当り判定処理等)を実行可能な遊技機(パチンコ遊技機1)であって、
設定値を変更可能な設定変更モードに制御可能な設定変更モード制御手段(ステップS21TM4530〜ステップS21TM4620を実行可能な遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、
設定値を確認可能な設定確認モードに制御可能な設定確認モード制御手段(ステップS21TM4530〜ステップS21TM4570及びステップS21TM4650を実行可能な遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、
前記設定変更モード及び前記設定確認モードの何れかの制御の開始に対応して特定信号(セキュリティ信号)を出力する特定信号出力手段(ステップS21TM4560でセキュリティ信号を出力する遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、
特定信号が出力される期間に関する値(セキュリティ信号タイマの値)を設定する設定手段(セキュリティ信号タイマの値をセットする遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、を備え、
前記設定手段は、前記設定変更モードに制御される場合と前記設定確認モードに制御される場合とで共通の所定値を設定可能であり(ステップS21TM4710でセキュリティ信号タイマの値として1秒を設定し)、
前記特定信号出力手段は、前記設定変更モード及び前記設定確認モードの何れかの制御の終了に対応して、少なくとも前記所定値に対応した期間が経過するまで特定信号を出力する(設定確認モードの終了に伴い設定確認モードの終了から1秒が経過するまでセキュリティ信号を継続して出力し、設定変更モードの終了に伴い設定変更モードの終了から30秒が経過するまでセキュリティ信号を継続して出力する)
ことを特徴とする。
これによれば、設定に関連する遊技機の状態を外部装置に適切に通知できる。
手段O2の遊技機は、
手段O1の遊技機であって、
遊技状態を初期化する初期化手段(ステップS21TM4050、ステップS21TM4150でRAMクリアフラグがセットされていることに基づいてRAMクリア(ステップS21TM1410)を実行する遊技制御用マイクロコンピュータ100)を備え、
前記初期化手段は前記設定変更モードの制御に伴い遊技状態を初期化し(設定変更モードに制御される場合には、設定変更モードに制御された後にRAMクリアが実行されており)、
前記設定手段は、前記所定値を設定した後(ステップS21TM4710でセキュリティ信号タイマの値として1秒を設定した後)に、前記所定値に対応した期間よりも長い期間に対応した特定値を設定可能であり(RAMクリアが実行される場合にはステップS21TM1465でセキュリティ信号タイマの値として30秒を設定可能であり)、
前記特定信号出力手段は、前記設定変更モードの制御の終了に対応して、前記特定値に対応した期間が経過するまで特定信号を出力する(設定変更モードの終了に伴い設定変更モードの終了から30秒が経過するまでセキュリティ信号を継続して出力する)
ことを特徴とする。
これによれば、設定変更モードの制御が終了した場合及び設定確認モードの制御が終了した場合の何れの場合にも少なくとも所定値に対応した期間は特定信号が出力されることになり、設定変更モードに制御された場合には所定値に対応した期間よりも長い期間、特定信号が出力されることになるため、設定手段による設定処理を共通化しつつ設定変更モードと設定確認モードとで異なる出力期間を設定することが可能となる。
手段O3の遊技機は、
手段O1又は手段O2の遊技機であって、
前記設定変更モードにおいて、前記設定変更モードを終了させるための特定操作(ステップS21TM4680で錠スイッチ21TM051がOFFとされたことの検出)が行われることなく当該遊技機への電力供給が停止された場合に特定情報(設定変更中フラグ)を記憶する特定情報記憶手段(RAM102のバックアップ領域において、設定変更モードに移行したことに基づいてステップS21TM4580で設定変更中フラグをセットし、設定変更モードが終了したことに基づいてステップS21TM4720で設定変更中フラグをクリアする遊技制御用マイクロコンピュータ100)を備え、
当該遊技機への電力供給が開始された場合に前記特定情報記憶手段に前記特定情報が記憶されているときに(電源復旧時のステップS21TM4030で設定変更中フラグがセットされていると判定された場合に)、遊技停止状態とするとともに特定信号を出力する(設定変更モードに移行するための条件が成立していないことに基づいてステップS21TM4200〜ステップS21TM4220の処理を電源断まで繰り返し実行する)ことが可能である
ことを特徴とする。
これによれば、設定変更モードの制御中に電力供給が停止された場合に、電力供給再開時に遊技機の状態を外部装置に適切に通知することができる。
手段O4の遊技機は、
手段O1〜手段O3から選択される何れかの遊技機であって、
遊技の進行を制御する遊技制御手段(遊技制御用タイマ割込処理を実行する遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、
演出の実行を制御する演出制御手段(演出制御用CPU120)と、を備え、
前記遊技制御手段は、
表示手段(表示モニタ21TM029)と、
前記設定変更モード制御手段(ステップS21TM4530〜ステップS21TM4620の処理を実行する遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、
前記設定変更モードにおいて、前記設定変更モードを終了させるための特定操作が行われることなく(ステップS21TM4680で錠スイッチ21TM051がOFFとされる操作が検出されることなく)当該遊技機への電力供給が停止された場合に特定情報を記憶する特定情報記憶手段(RAM102のバックアップ領域において、設定変更モードに移行したことに基づいてステップS21TM4580で設定変更中フラグをセットし、設定変更モードが終了したことに基づいてステップS21TM4720で設定変更中フラグをクリアする遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、を有し、
当該遊技機への電力供給が開始された場合に前記特定情報記憶手段に前記特定情報が記憶されているときに(電源復旧時のステップS21TM4030で設定変更中フラグがセットされていると判定された場合に)、前記表示手段においてエラー報知を実行するとともに前記演出制御手段にエラーコマンドを送信することが可能であり(ステップS21TM4190で設定値異常エラーコマンドを送信し、ステップS21TM4210のエラー表示において表示モニタ21TM029に「E」の文字を表示することが可能であり)、
前記演出制御手段は、前記エラーコマンドを受信したことに応じて、設定値を変更するための操作を促す報知を行う(画像表示装置5に「電源断後に電源を再投入して設定変更モードに移行させて下さい」というメッセージを表示する)
ことを特徴とする。
これによれば、遊技場の店員に対して遊技機の状態を適切に報知できるとともに、設定値を変更するための操作を促すことができる。
また、特開2010−200902号公報(段落0007)に示すように、複数段階の設定値を外部からの設定変更操作に基づいて変更する設定変更手段を備える遊技機が提案されている。特開2010−200902号公報(段落0007)に記載されたような遊技機では、設定値を変更する際に電力供給が停止された場合に、遊技機の状態を適切に報知する必要がある。手段P1〜手段P4に係る発明は、上記の実状に鑑みてなされたものであり、設定値を変更する際に電力供給が停止された場合に、遊技機の状態を適切に報知する遊技機を提供することにある。
手段P1の遊技機は、
設定値(大当り判定用乱数の範囲が異なる設定値0〜5の6段階)に応じた制御(特別図柄プロセス処理における大当り判定処理等)を実行可能な遊技機(パチンコ遊技機1)であって、
設定値を変更可能な設定変更モードに制御可能な設定変更モード制御手段(ステップS21TM4530〜ステップS21TM4620を実行可能な遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、
前記設定変更モードに制御されたことを特定可能な特定情報を記憶する特定情報記憶手段(設定変更モードに移行したことに基づいてステップS21TM4580で設定変更中フラグをセットし、設定変更モードが終了したことに基づいてステップS21TM4720で設定変更中フラグをクリアする遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、を備え、
前記特定情報記憶手段は、当該遊技機への電力供給が停止された後も前記特定情報を記憶可能であり(設定変更中フラグの値はRAM102のバックアップ領域に格納されており)、
当該遊技機への電力供給が開始された場合に前記特定情報記憶手段に前記特定情報が記憶されているときに(電源復旧時のステップS21TM4030で設定変更中フラグがセットされていると判定された場合に)、エラー報知を実行可能なエラー報知手段(設定変更モードへの移行条件が成立していない場合にステップS21TM4210でエラー表示を行う遊技制御用マイクロコンピュータ100)をさらに備える
ことを特徴とする。
これによれば、設定変更モードにおいて電力供給が停止された場合に遊技機の状態を適切に報知することができる。
手段P2の遊技機は、
手段P1の遊技機であって、
前記設定変更モード制御手段は、設定変更条件が成立していること(電源投入時に、遊技機用枠3が開放状態となっており、錠スイッチ21TM051がON状態であり、且つ、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態であること)に基づいて前記設定変更モードに制御可能であり、
当該遊技機への電力供給が開始された場合に前記特定情報記憶手段に前記特定情報が記憶されているときに(電源復旧時のステップS21TM4030で設定変更中フラグがセットされていると判定された場合に)、前記設定変更条件が成立していることに基づいて、前記エラー報知を実行することなく前記設定変更モードに制御可能である(電源投入時に、ステップS21TM4120、ステップS21TM4130、ステップS21TM4140ですべてYESと判定されたことに基づいて、ステップS21TM4200〜ステップS21TM4220のループ処理に移行することなく設定変更モードに移行する)
ことを特徴とする。
これによれば、設定変更モードに制御される条件が成立しているときにはエラー報知を実行することなく設定変更モードに制御されることになり、不要なエラー報知を回避して適切に設定値の変更を促すことができる。
手段P3の遊技機は、
手段P1又は手段P2の遊技機であって、
当該遊技機への電力供給が開始された場合に前記特定情報記憶手段に前記特定情報が記憶されているときに(電源復旧時のステップS21TM4030で設定変更中フラグがセットされていると判定された場合に)、前記エラー報知を実行するとともに遊技停止状態とすることが可能である(電源投入時に、設定変更モードへの移行条件が成立していない場合には(ステップS21TM4120〜ステップS21TM4140の何れかでNOと判定された場合には)、設定変更モードに移行することなくステップS21TM4200〜ステップS21TM4220のループ処理に移行する)
ことを特徴とする。
これによれば、設定値が不安定な状態での遊技の進行を制限することができ、適切な遊技制御を実現できる。
手段P4の遊技機は、
手段P1〜手段P3から選択される何れかの遊技機であって、
遊技の進行を制御する遊技制御手段(遊技制御用タイマ割込処理を実行する遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、
演出の実行を制御する演出制御手段(演出制御用CPU120)と、を備え、
前記遊技制御手段は、
表示手段(表示モニタ21TM029)と、
前記設定変更モード制御手段(ステップS21TM4530〜ステップS21TM4620の処理を実行する遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、
前記特定情報記憶手段と、を有し、
当該遊技機への電力供給が開始された場合に前記特定情報記憶手段に前記特定情報が記憶されているときに(電源復旧時のステップS21TM4030で設定変更中フラグがセットされていると判定された場合に)、前記表示手段において前記エラー報知を実行するとともに前記演出制御手段にエラーコマンドを送信することが可能であり(ステップS21TM4190で設定値異常エラーコマンドを送信し、ステップS21TM4210のエラー表示において表示モニタ21TM029に「E」の文字を表示することが可能であり)、
前記演出制御手段は、前記エラーコマンドを受信したことに応じて、設定値を変更するための操作を促す報知を行う(画像表示装置5に「電源断後に電源を再投入して設定変更モードに移行させて下さい」というメッセージを表示する)
ことを特徴とする。
これによれば、遊技場の店員に対して遊技機の状態を適切に報知できるとともに、設定値を変更するための操作を促すことができる。
また、特開2010−200902号公報(段落0007)に示すように、複数段階の設定値を外部からの設定変更操作に基づいて変更する設定変更手段を備える遊技機が提案されている。特開2010−200902号公報(段落0007)に記載されたような遊技機では、設定値を変更する際に電力供給が停止された場合に、遊技機の状態を適切に定める必要がある。手段Q1〜手段Q5に係る発明は、上記の実状に鑑みてなされたものであり、設定値を変更する際に電力供給が停止された場合に、遊技機の状態を適切に定める遊技機を提供することにある。
手段Q1の遊技機は、
設定値(大当り判定用乱数の範囲が異なる設定値0〜5の6段階)に応じた制御(特別図柄プロセス処理における大当り判定処理等)を実行可能な遊技機(パチンコ遊技機1)であって、
設定値を変更可能な設定変更モードに制御可能な設定変更モード制御手段(ステップS21TM4530〜ステップS21TM4620を実行可能な遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、
前記設定変更モードに制御されたことを特定可能な特定情報を記憶する特定情報記憶手段(設定変更モードに移行したことに基づいてステップS21TM4580で設定変更中フラグをセットし、設定変更モードが終了したことに基づいてステップS21TM4720で設定変更中フラグをクリアする遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、を備え、
前記特定情報記憶手段は、当該遊技機への電力供給が停止された後も前記特定情報を記憶可能であり(設定変更中フラグの値はRAM102のバックアップ領域に格納されており)、
前記設定変更モード制御手段は、当該遊技機への電力供給が開始された場合に前記特定情報記憶手段に前記特定情報が記憶されているときに(電源復旧時のステップS21TM4030で設定変更中フラグがセットされていると判定された場合に)、前記設定変更モードに制御する(電源投入時に、遊技機用枠3が開放状態となっており、錠スイッチ21TM051がON状態であり、且つ、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態である、という設定変更モードに移行するための条件が成立しているか否かにかかわらず、自動的に設定変更モードに制御する)
ことを特徴とする。
これによれば、遊技状態の初期化を伴う設定変更モードにおいて電力供給が停止された場合に遊技機の状態を適切に定めることができる。
なお、手段Q1の遊技機が、前記設定変更モードの制御に対応して遊技状態を初期化する初期化手段(例えば、ステップS21TM4050、ステップS21TM4150でRAMクリアフラグがセットされていることに基づいてRAMクリア(ステップS21TM1410)を実行する遊技制御用マイクロコンピュータ100)を更に備えていても良い。
手段Q2の遊技機は、
手段Q1の遊技機であって、
前記設定変更モード制御手段は、当該遊技機への電力供給が開始された場合に、前記特定情報記憶手段に前記特定情報が記憶されていないときには設定変更条件が成立していることに基づいて前記設定変更モードに制御し(電源投入時に、設定変更中フラグがセットされていない場合には(ステップS21TM4030でNO)、遊技機用枠3が開放状態となっており、錠スイッチ21TM051がON状態であり、且つ、RAMクリアフラグが1である(クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態であったことにより設定変更モード終了後にRAMクリアが実行される)、という設定変更モードに移行するための条件が成立していることに基づいて設定変更モードに移行し)、前記特定情報記憶手段に前記特定情報が記憶されている場合には前記設定変更条件が成立しているか否かにかかわらず前記設定変更モードに制御する(電源投入時に、設定変更中フラグがセットされている場合には(ステップS21TM4030でYES)、設定変更モードに移行するための条件が成立しているか否かにかかわらず、自動的に設定変更モードに制御する)
ことを特徴とする。
これによれば、設定変更モード制御中に電源断が発生した場合には、電源復旧時に特定情報が記憶されていることに基づいて、設定変更条件が成立していないときにも設定変更モードに制御されることになるため、作業性を向上させることができる。
手段Q3の遊技機は、
手段Q1又は手段Q2の遊技機であって、
前記設定変更モード制御手段は、当該遊技機への電力供給が開始された場合の移行操作(電源投入時に、設定変更中フラグがセットされていないときには(ステップS21TM4030でNO)、遊技機用枠3が開放状態となっており、錠スイッチ21TM051がON状態であり、且つ、RAMクリアフラグが1である(クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態であったことにより設定変更モード終了後にRAMクリアが実行される)、という設定変更モードに移行するための条件が成立していること)に基づいて前記設定変更モードに制御することが可能であり、前記設定変更モードに制御されているときの特定操作(ステップS21TM4680で錠スイッチ21TM051がOFFになったことが確認されたこと)に基づいて前記設定変更モードを終了させることが可能であり、
前記特定情報記憶手段は、前記設定変更モードに制御されるときに前記特定情報を記憶し(設定変更モードの制御が開始されたステップS21TM4580のタイミングで設定変更中フラグをセットし)、前記特定操作に基づいて前記設定変更モードが終了するときに前記特定情報を消去し(設定変更モードの制御が終了したステップS21TM4720のタイミングで設定変更中フラグをクリアし)、
前記設定変更モード制御手段は、当該遊技機への電力供給が開始された場合に、前記特定情報記憶手段に前記特定情報が記憶されているときには前記移行操作が行われたか否かにかかわらず前記設定変更モードに制御し(電源投入時に、設定変更中フラグがセットされている場合には(ステップS21TM4030でYES)、設定変更モードに移行するための条件が成立しているか否かにかかわらず、自動的に設定変更モードに制御し)、前記特定操作に基づいて前記設定変更モードを終了させる(ステップS21TM4680で錠スイッチ21TM051がOFFになったことが確認されたことに基づいて設定変更モードを終了させる)
ことを特徴とする。
これによれば設定変更モードの制御を終了させる条件を適切に定めることができる。
手段Q4の遊技機は、
手段Q1〜手段Q3から選択される何れかの遊技機であって、
設定値(大当り判定用乱数の範囲が異なる設定値0〜5の6段階)を記憶する設定値記憶手段(設定値が格納されるRAM102の設定値格納領域)を備え、
前記設定値記憶手段に記憶されている設定値に応じた制御(特別図柄プロセス処理における大当り判定処理等)を実行可能であり、
前記設定変更モードに制御されているときの変更操作に基づいて前記設定値記憶手段に記憶されている設定値を変更し(ステップS21TM4610で設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052が操作された場合には設定値格納領域に格納されている設定値を変更し)、
前記設定変更モード制御手段は、前記設定変更モードに制御されているときの特定操作に基づいて前記設定変更モードを終了させ(ステップS21TM4680で錠スイッチ21TM051がOFFになったことが確認されたことに基づいて設定変更モードを終了させ)、
前記設定値記憶手段は、前記設定変更モードに制御されている場合に前記特定操作が行われることなく当該遊技機への電力供給が停止されたときに、前記設定変更モードにおいて前記変更操作により変更された後の設定値を継続して記憶する(設定値格納領域はRAM102のバックアップ領域に形成されており、設定変更モード中に設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052が操作されると設定値格納領域に格納されている設定値自体が変更されることになるため、設定変更モード中に電源断が発生した場合でも変更操作により変更された後の設定値が保持される)
ことを特徴とする。
これによれば、電力供給が再開されたときに、電源断発生前の設定変更モードにおいて変更操作により変更された後の設定値が設定値記憶手段に記憶されており、当該設定値に応じた制御が実行されることになるため作業性を向上できる。
手段Q5の遊技機は、
手段Q1〜手段Q3から選択される何れかの遊技機であって、
設定値(大当り判定用乱数の範囲が異なる設定値0〜5の6段階)を記憶する設定値記憶手段(設定値が格納されるRAM102の設定値格納領域)を備え、
前記設定値記憶手段に記憶されている設定値に応じた制御(特別図柄プロセス処理における大当り判定処理等)を実行可能であり、
前記設定変更モード制御手段は、前記設定変更モードに制御されているときの変更操作と(設定変更モードにおいて設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052が操作された場合には設定値格納領域に格納されている設定値ではなく設定情報一時記憶領域に記憶されている設定値のみを変更し)、該変更操作後の特定操作とに基づいて前記設定値記憶手段に記憶されている設定値を変更するとともに前記設定変更モードを終了させ(設定変更モードにおいて錠スイッチ21TM051がOFFになったことが確認されたことに基づいてそのとき設定情報一時記憶領域に記憶されている設定値を設定値格納領域に格納して有効な設定値として確定させるとともに設定変更モードを終了させ)、
前記設定値記憶手段は、前記設定変更モードに制御されている場合に前記特定操作が行われることなく当該遊技機への電力供給が停止されたときに、前記設定変更モードにおいて前記変更操作が行われる前の設定値を記憶する(設定変更モード中に設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052が操作された場合でも錠スイッチ21TM051がOFFに切り替えられなければ設定値格納領域に格納されている設定値自体は変更されないため、設定変更モード中に電源断が発生した場合には設定変更モードに制御される前の設定値が保持される)
ことを特徴とする。
これによれば、設定変更モードが終了していない不安定な状態において電力供給が停止された場合に、設定値の変更を制限することができる。
(特徴部026IWに関する説明)
次に、特徴部026IWについて説明する。まず、本特徴部026IWにおける遊技状態について説明する。まず、本特徴部026IWにおける遊技状態には、通常状態(低確率/非KT状態)と、通常状態よりも小当りになりやすいKT状態(いわゆる小当りタイム)とがある。さらに、KT状態には第1KT状態と第2KT状態との2種類があり、この特徴部026IWでは、遊技状態には、低確率状態且つ非KT状態(低確率/非KT状態:通常状態)に制御されている場合と、低確率且つ第1KT状態(低確率/第1KT状態)に制御されている場合と、高確率且つ第1KT状態(高確率/第1KT状態)に制御されている場合と、高確率且つ第2KT状態(高確率/第2KT状態)に制御されている場合とがある。
KT状態のうち第1KT状態は、後述するように、小当りが発生しやすく特殊可変入賞球装置17が開状態となりやすいものの、上流側の可変入賞球装置6Bの開放時間が極めて長く、小当りが発生しても下流側の特殊可変入賞球装置17に遊技球が入賞するケースは極めて少ない(例えば、100変動するごとに1球程度)。具体的には、第1KT状態では、小当りが発生しやすい状態に制御されるとともに高ベース状態に制御されて可変入賞球装置6Bの開放時間が長くなるように制御される。また、KT状態のうち第2KT状態は、後述するように、上流側の可変入賞球装置6Bの開放時間が短く、小当りが発生した場合に下流側の特殊可変入賞球装置17に遊技球が入賞しやすい。具体的には、第2KT状態では、小当りが発生しやすい状態に制御されるとともに低ベース状態に制御されて可変入賞球装置6Bの開放時間が短くなるように制御される。
また、KT状態は、通常状態(低確率/非KT状態)よりも小当りになりやすい遊技状態である。具体的には、この特徴部026IWでは、普図当りとなって可変入賞球装置6Bが開状態となる確率はKT状態の方が通常状態より高くなっている。そして、第1特別図柄の変動時には小当りと決定される割合が低いのに対して、第2特別図柄の変動時には小当りと決定される割合が高くなるよう構成されている(ただし、後述する強制はずれの場合を除く)ため、KT状態を、通常状態よりも小当りになりやすい遊技状態としている。これにより、KT状態では、主に第2特別図柄の変動を行わせることにより小当りを頻繁に発生させ、遊技者に有利な遊技状態となっている。
なお、KT状態を、通常状態よりも小当りになりやすい遊技状態とするための構成としては、これに限るものではない。例えば、KT状態であっても普図当りとなって可変入賞球装置6Bが開状態となる確率は通常状態と同じ(例えば、10%または100%)であるが、第2特別図柄の変動時に選択する変動パターンの有する変動時間が、KT状態の方が通常状態よりも短く構成することにより、KT状態の方が通常状態よりも一定時間に対する変動回数の割合が高くなり、KT状態を通常状態よりも小当りになりやすい遊技状態とするものであってもよい。
また、本特徴部026IWでは、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達するまでの所要時間が0.6秒以上になるよう構成されている。具体的には、通過ゲート41および可変入賞球装置6Bの設置位置や、遊技球の流下経路を形成する釘群により調整されている。詳しくは後述するが、本特徴部026IWでは遊技球が通過ゲート41を通過したことにもとづいて可変入賞球装置6Bが開放状態に制御され得る構成であり、後述する第1KT状態では遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるまでの時間が0.5秒となっており、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達するまでの所要時間である0.6秒よりも短いことから、第1KT状態において一の遊技球が通過ゲート41を通過した場合に可変入賞球装置6Bが開放状態に制御された場合、該一の遊技球がそのまま可変入賞球装置6Bに入賞可能となっている。
(大当り確率、小当り確率)
図9−1および図9−2は、設定値ごとの大当り確率および小当り確率を説明するための説明図である。このうち、図9−1は、第1特別図柄の変動表示が実行される場合の大当り確率および小当り確率を示している。また、図9−2は、第2特別図柄の変動表示が実行される場合の大当り確率および小当り確率を示している。また、図9−1および図9−2に示すように、本例では、設定値「1」〜「6」の6段階に設定変更可能に構成する場合が示されている。なお、6段階に設定変更可能である場合にかぎらず、例えば、2〜5段階に設定変更可能に構成したり、7段階以上に設定変更可能に構成したりしてもよい。
まず、図9−1を用いて、第1特別図柄の変動表示が実行される場合の大当り確率および小当り確率について説明する。図9−1(A)に示す例では、非確変状態(低確率状態)では、設定値「1」の場合が大当り確率「205/65536」と最も低く、遊技者にとって最も不利な設定となっている。そして、設定値「2」、設定値「3」、設定値「4」、設定値「5」の順に大当り確率が高くなり、設定値「6」の場合が大当り確率「247/65536」と最も高く、遊技者にとって最も有利な設定となっている。また、図9−1(B)に示す例では、確変状態(高確率状態)では、非確変状態(低確率状態)と比較して全体に大当りの当選確率が10倍となっており、設定値「1」の場合が大当り確率「2050/65536」と最も低く、遊技者にとって最も不利な設定となっている。そして、設定値「2」、設定値「3」、設定値「4」、設定値「5」の順に大当り確率が高くなり、設定値「6」の場合が大当り確率「2470/65536」と最も高く、遊技者にとって最も有利な設定となっている。
一方で、小当りに関しては、図9−1(A),(B)に示すように、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、また、非確変状態(低確率状態)と確変状態(高確率状態)とのいずれであるかに関係なく、小当り確率が「6298/65536」と一定である。すなわち、本例では、小当り判定用の判定値は、設定値によらず共通であり、かつ非確変状態と確変状態とで共通である。このように設定値に応じて大当り確率を異ならせる一方で小当り確率は一定となるように構成する場合であっても、図9−1(A),(B)に示すように、はずれ確率を設定値「1」〜「6」で異ならせることによって、設定値ごとの判定値数が整合するように構成すればよい。
次に、図9−2を用いて、第2特別図柄の変動表示が実行される場合の大当り確率および小当り確率について説明する。図9−2(A)に示す例では、非確変状態(低確率状態)では、設定値「1」の場合が大当り確率「205/65536」と最も低く、遊技者にとって最も不利な設定となっている。そして、設定値「2」、設定値「3」、設定値「4」、設定値「5」の順に大当り確率が高くなり、設定値「6」の場合が大当り確率「247/65536」と最も高く、遊技者にとって最も有利な設定となっている。また、図9−2(B)に示す例では、確変状態(高確率状態)では、非確変状態(低確率状態)と比較して全体に大当りの当選確率が10倍となっており、設定値「1」の場合が大当り確率「2050/65536」と最も低く、遊技者にとって最も不利な設定となっている。そして、設定値「2」、設定値「3」、設定値「4」、設定値「5」の順に大当り確率が高くなり、設定値「6」の場合が大当り確率「2470/65536」と最も高く、遊技者にとって最も有利な設定となっている。
一方で、小当りに関しては、図9−2(A),(B)に示すように、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、また、非確変状態(低確率状態)と確変状態(高確率状態)とのいずれであるかに関係なく、小当り確率が「62986/65536」と一定である。すなわち、本例では、小当り判定用の判定値は、設定値によらず共通であり、かつ非確変状態と確変状態とで共通である。ただし、本例では、第2特別図柄の変動表示の場合(図9−2参照)には、第1特別図柄の変動表示を実行する場合(図9−1参照)と比較すると、小当りの当選確率が約10倍になっている(すなわち、第2特別図柄の変動表示を実行する場合の小当り判定用の判定値の数は、第1特別図柄の変動表示を実行する場合の小当り判定用の判定値の数よりも多い)。このように設定値に応じて大当り確率を異ならせる一方で小当り確率は一定となるように構成する場合であっても、図9−2(A),(B)に示すように、はずれ確率を設定値「1」〜「6」で異ならせることによって、設定値ごとの判定値数が整合するように構成すればよい。
なお、本例では、図9−1および図9−2に示すように、はずれに対応する判定値は、全ての設定値「1」〜「6」に対応する判定値に含まれる(図9−1および図9−2に示すように、はずれ確率が0となる設定値はない)。そして、はずれに対応する判定値は、設定値に応じて異なっている(図9−1および図9−2に示すように、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに応じて、はずれ確率が異なっている)。
なお、本例で示した態様にかぎらず、例えば、はずれ確率が0となる場合(すなわち、はずれに対応する判定値が含まれない設定値)があるように構成してもよい。例えば、有利度が最も高い(大当り確率が最も高い)設定値「6」では、はずれ確率が0となり、はずれに対応する判定値が含まれないように構成してもよい。
また、本例で示した態様にかぎらず、例えば、小当り確率が0となる場合(すなわち、小当りに対応する判定値が含まれない判定値)があるように構成してもよい。例えば、第1特別図柄の変動表示を実行する場合(図9−1)には、一律に小当り確率が0となるようにして、小当りに対する判定値が含まれないように構成してもよい。
なお、図9−1(A),(B)および図9−2(A),(B)では、確変状態(高確率状態)と非確変状態(低確率状態)とで小当り確率を一致させはずれ確率を異ならせているが、確変状態(高確率状態)では非確変状態(低確率状態)に対して大当り確率が上昇した分、非確変状態(低確率状態)よりも小当り確率を低下させ、はずれ確率を一致させてもよい。さらに、設定値が例えば「1」及び「2」で異なる値であっても、大当り確率及び小当り確率のそれぞれを一致させてもよい。これにより、実質的な設定可能段階数が6段階未満の遊技機又は設定変更機能による有利度の差がない遊技機において、6段階の設定変更機能を有する種別の遊技機とハードウェア・ソフトウェア構成の共通化を図ることができ、製造コストを低減できる。
(大当り種別判定テーブル)
図9−3(A),(B)は、ROM101に記憶されている大当り種別判定テーブルを示す説明図である。大当り種別判定テーブルは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数にもとづいて、大当りの種別を「2R通常大当り」、「2R確変大当り」、「6R通常大当り」、「6R確変大当り」、「9R確変大当り」、または「16R確変大当り」のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図9−3(A)に示すように、この特徴部026IWでは、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、第1特別図柄の変動表示を実行する場合には、9%の確率で「16R確変大当り」と決定され、56%の確率で「6R確変大当り」と決定され、35%の確率で「6R通常大当り」と決定される。また、図9−3(B)に示すように、この特徴部026IWでは、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、第2特別図柄の変動表示を実行する場合には、10%の確率で「16R確変大当り」と決定され、50%の確率で「9R確変大当り」と決定され、5%の確率で「2R確変大当り」と決定され、35%の確率で「2R通常大当り」と決定される。
「16R確変大当り」とは、16ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率状態に移行させる大当りである。また、「9R確変大当り」とは、9ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率状態に移行させる大当りである。また、「6R確変大当り」とは、6ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率状態に移行させる大当りである。また、「2R確変大当り」とは、2ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に高確率状態に移行させる大当りである。
「6R通常大当り」とは、6ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に低確率状態に移行させる大当りである。また、「2R通常大当り」とは、2ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に低確率状態に制御される大当りである。
この特徴部026IWでは、「16R確変大当り」、「9R確変大当り」、「6R確変大当り」、および「6R通常大当り」となる場合には、その大当り遊技の各ラウンドにおいて所定期間(本例では、30秒間)が経過するか所定数(本例では、10個)の遊技球が入賞するまで大入賞口が開放状態に制御され、ラウンドごとに最大で10個の大入賞口への入賞が可能である。これに対して、「2R確変大当り」および「2R通常大当り」となる場合には、その大当り遊技の各ラウンドにおいて短い期間(本例では、1.8秒間)のみ大入賞口が開放状態に制御され、ラウンドごとに入賞可能な大入賞口への入賞数は2〜3個程度である。
また、この特徴部026IWでは、大当り遊技を終了するときに、大当り遊技前の遊技状態および大当り種別に応じて第1KT状態、第2KT状態または非KT状態のいずれかに制御されるのであるが、大当り遊技後の遊技状態の遷移の仕方については後述する(図9−28参照)。
(小当り種別判定テーブル)
図9−4(A),(B)は、ROM101に記憶されている小当り種別判定テーブルを示す説明図である。小当り種別判定テーブルは、可変表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数にもとづいて、小当りの種別を「小当りA」、「小当りB」、または「小当りC」のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図9−4(A)に示すように、この特徴部026IWでは、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、第1特別図柄の変動表示を実行する場合には、100%の確率で「小当りA」と決定される。また、図9−4(B)に示すように、この特徴部026IWでは、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、第2特別図柄の変動表示を実行する場合には、70%の確率で「小当りB」と決定され、30%の確率で「小当りC」と決定される。
本例では、後述するように、「小当りA」の場合には、その小当り遊技中に特殊入賞口が極めて短い0.2秒間しか開放されず(図9−9参照)、小当り遊技中に特殊入賞口への遊技球の入賞を殆ど期待できない。また、「小当りB」の場合には、その小当り遊技中に特殊入賞口が0.8秒間開放され(図9−10参照)、小当り遊技中に特殊入賞口への遊技球の入賞をある程度期待できる。また、「小当りC」の場合には、その小当り遊技中に特殊入賞口が1.8秒間開放され(図9−11参照)、小当り遊技中に特殊入賞口への遊技球の入賞を最も期待できる。
(変動パターンテーブル)
図9−5〜図9−7は、この特徴部026IWで用いられる特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。図9−5〜図9−7に示すEXTとは、それぞれの変動パターンに対応した演出制御コマンド(2バイト構成)の2バイト目のデータである。
図9−5〜図9−7に示す例では、第1特別図柄および飾り図柄についての第1変動パターン#01〜#09の9種類と、第2特別図柄および飾り図柄についての第2変動パターン#01〜#34の34種類とが用いられる。以下、例えば変動パターン#n(n=01〜09または01〜34)というときには、第1変動パターン#nと第2変動パターン#nの双方を意味する。
第1特別図柄の変動表示を実行する場合、非KT状態(低確率/非KT状態)である場合には、図9−5(A)に示す非KT時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図9−5(A)に示すように、非KT状態において第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第1変動パターン#01〜#06のいずれかに決定される。
第1特別図柄の変動表示を実行する場合、KT状態(低確率/第1KT状態、高確率/第1KT状態、高確率/第2KT状態)である場合には、図9−5(B)に示すKT時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図9−5(B)に示すように、KT状態において第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第1変動パターン#07〜#09のいずれかに決定される。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合、非KT状態(低確率/非KT状態)である場合には、図9−6(C)に示す非KT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図9−6(C)に示すように、非KT状態において第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#01〜#03のいずれかに決定される。具体的には、はずれと決定する場合には第2変動パターン#01が決定されて、15分間の長期間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行される。また、小当りと決定する場合にも第2変動パターン#02が決定されて、15分間の長期間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行される。また、大当りと決定する場合にも第2変動パターン#03が決定されて、5分間というある程度長期間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行される。
この特徴部026IWでは、非KT状態中であっても第2特別図柄の変動表示が実行されて小当りとなると、特殊入賞口への遊技球の入賞によりある程度の賞球を期待できる状況が生じてしまう。そこで、この特徴部026IWでは、図9−6(C)に示すように、非KT状態中に第2特別図柄の変動表示が実行されても、変動時間を極端に長くし変動表示の実行頻度を低下させることによって却って小当りの発生頻度を低下させるようにし、非KT状態中であるにもかかわらず小当りによる賞球の獲得を狙われてしまう事態を防止している。なお、この特徴部026IWにおいて、「小当りの発生頻度」とは、例えば、単位時間(例えば、1分)あたりの小当りの発生割合であり、KT状態では、例えば、単位時間あたりの小当りの発生割合が通常状態よりも高い状態となっている。
なお、この特徴部026IWでは、図9−6(C)に示すように、非KT状態中に第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、大当りとなる場合であっても変動時間を5分と比較的長くすることによって、非KT状態中に不当に特殊入賞口への入賞による賞球を狙う行為を防止するようにしている。ただし、大当りとなる場合には、小当りとなる場合と比較して第1保留記憶の消化を長くしなくてもよいので、小当りとなる場合よりも短い変動時間となるように構成している。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合、低確率/第1KT状態である場合には、その低確率/第1KT状態の契機となった6R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技を終了してからの変動回数に応じて、変動パターンテーブルを選択する。この場合、1変動目の変動表示を実行する場合であれば、図9−6(D)に示す低確率/第1KT時且つ1変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図9−6(D)に示すように、低確率/第1KT状態の1変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#04〜#06のいずれかに決定される。
なお、図9−6(D)に示すように、低確率/第1KT状態の1変動目としてはずれと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#04に決定される。また、低確率/第1KT状態の1変動目として小当りと決定する場合には、小当りとしては比較的長めの7秒の変動時間である第2変動パターン#05(第2始動入賞口開放準備用の変動パターン)に決定される。この特徴部026IWでは、既に説明したように、第1KT状態に制御される場合には、小当りの頻度が高くなるものの可変入賞球装置6Bの開放時間を長くすることによって実際には特殊可変入賞球装置17内の特殊入賞口には滅多に入賞しないように設定されている。しかしながら、低確率/第1KT状態に移行した直後の状態では可変入賞球装置6Bや特殊可変入賞球装置17の底面部材上にある程度の遊技球が溜まっている可能性があり、直ちに特殊可変入賞球装置17を開状態に制御してしまったのでは、相当数の遊技球が特殊入賞口に入賞してしまう可能性がある。そこで、この特徴部026IWでは、第1KT状態の1変動目では、少なくとも7秒の変動時間を確保することによって、第1KT状態に移行する前から可変入賞球装置6Bや特殊可変入賞球装置17の底面部材上に溜まっている遊技球が全て落下するまでに十分な時間が経過してから特殊可変入賞球装置17を開状態に制御して特殊入賞口への入賞を可能とすることにより、第1KT状態において想定以上の賞球が得られるような事態が生じることを防止している。また、低確率/第1KT状態の1変動目として大当りと決定する場合には第2変動パターン#06が決定されて、2分間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行される。
また、低確率/第1KT状態の契機となった6R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技を終了してから2〜49変動目の変動表示を実行する場合であれば、図9−6(E)に示す低確率/第1KT時且つ2〜49変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図9−6(E)に示すように、低確率/第1KT状態の2〜49変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#07〜#13のいずれかに決定される。また、図9−6(E)に示すように、低確率/第1KT状態の2〜49変動目としてはずれと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#07や、変動時間が1秒とさらに短い短縮変動の第2変動パターン#08に決定される場合がある。一方で、低確率/第1KT状態の2〜49変動目としてはずれと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#09に決定される場合がある。また、低確率/第1KT状態の2〜49変動目として小当りと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#10や、変動時間が1秒とさらに短い短縮変動の第2変動パターン#11に決定される場合がある。一方で、低確率/第1KT状態の2〜49変動目として小当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#12に決定される場合がある。第2変動パターン#07,#10は第2保留記憶が記憶されていないときのみ選択され得る変動パターンであり、第2変動パターン#08,#11は第2保留記憶が1個以上記憶されているときのみ選択され得る変動パターンである。これにより、保留記憶の消化を早め稼働率を高める構成としている。また、低確率/第1KT状態の2〜49変動目として大当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#13に決定される。
また、低確率/第1KT状態の契機となった6R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技を終了してから50変動目の変動表示(すなわち、低確率/第1KT状態における最終変動)を実行する場合であれば、図9−6(F)に示す低確率/第1KT時且つ50変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図9−6(F)に示すように、低確率/第1KT状態の50変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#14〜#16のいずれかに決定される。
この特徴部026IWでは、低確率/第1KT状態に制御されている場合には、例えば、画像表示装置5において「チャンスタイム中」などの文字表示が表示される。図9−6(F)に示すように、低確率/第1KT状態の50変動目としてはずれや小当りと決定する場合には、画像表示装置5において「チャンスタイム終了!!」などの文字表示を行う終了表示を伴う第2変動パターン#14や第2変動パターン#15に決定される。また、図9−6(F)に示すように、低確率/第1KT状態の50変動目として大当りと決定する場合には、画像表示装置5において「チャンスタイム終了!!」などの文字表示を行う終了表示の後に所定の復活表示を伴う第2変動パターン#16に決定される。
なお、この特徴部026IWでは、図9−5に示すように、KT状態中に第1特別図柄の変動表示で大当りとなった場合には、変動時間が10秒の第1変動パターン#07を決定するように構成されている。これは、第2KT状態に移行した直後に第1特別図柄の変動表示で直ちに大当りが発生してしまったようなケースで、第1特別図柄の大当り変動の変動時間を長い変動時間としてしまうと、該第1特別図柄の大当り変動中に実行される第2特別図柄の変動は強制はずれとされる構成であるため、第2KT状態であるにもかかわらず強制はずれが頻発して遊技者が小当りによる利益を一切受けられないこととなる。そのため、この特徴部026IWでは、第1特別図柄の大当り変動の変動時間を短い変動時間とすることにより、強制はずれが頻発する前に第1特別図柄の変動にもとづく大当り遊技状態に移行するように構成されている。
なお、本特徴部026IWとは異なり、第1特別図柄の大当り変動中に第2特別図柄の変動を開始した場合にも、該第2特別図柄の変動を強制はずれとしない構成(例えば、第1特別図柄の大当り図柄停止時に第2特別図柄の変動中であるときは、第2特別図柄を強制はずれとする構成)の遊技機であれば、KT状態中の第1特別図柄の大当りの変動時間を長い変動時間(例えば、1分)としてもよい。これは、第2KT状態に移行した直後に第1特別図柄の変動表示で直ちに大当りが発生してしまったようなケースで、大当りの変動時間をはずれと同じ短い変動時間としてしまうと、遊技者が小当りによる利益を一切受けられなくなる。そのため、KT状態中の第1特別図柄の大当りの変動時間を長い変動時間(例えば、1分)とすれば、そのようなケースであっても、少なくとも複数回小当りが発生可能な十分な時間(例えば、1分)が確保されるように構成される。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合、高確率/第1KT状態である場合には、その高確率/第1KT状態の契機となった6R確変大当りや9R確変大当りにもとづく大当り遊技を終了してからの変動回数に応じて、変動パターンテーブルを選択する。この場合、1変動目の変動表示を実行する場合であれば、図9−7(G)に示す高確率/第1KT時且つ1変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図9−7(G)に示すように、高確率/第1KT状態の1変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#17〜#21のいずれかに決定される。
なお、低確率/第1KT状態の1変動目と同様に、図9−7(G)に示すように、高確率/第1KT状態の1変動目としてはずれと決定する場合にも、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#17に決定される場合がある。一方で、高確率/第1KT状態の1変動目としてはずれと決定する場合にも、リーチを伴う第2変動パターン#18に決定される場合がある。また、高確率/第1KT状態の1変動目として小当りと決定する場合にも、第2始動入賞口開放準備用の変動パターン(第2変動パターン#19)に決定される場合がある。一方で、高確率/第1KT状態の1変動目として小当りと決定する場合にも、リーチを伴う第2変動パターン#20に決定される場合がある。また、図9−7(G)に示すように、高確率/第1KT状態の1変動目として大当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#21に決定される。
また、高確率/第1KT状態の契機となった6R確変大当りや9R確変大当りにもとづく大当り遊技を終了してから2変動目以降の変動表示を実行する場合であれば、図9−7(H)に示す高確率/第1KT時且つ2変動目以降用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図9−7(H)に示すように、高確率/第1KT状態の2変動目以降として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#22〜#28のいずれかに決定される。
なお、低確率/第1KT状態の2〜49変動目と同様に、図9−7(H)に示すように、高確率/第1KT状態の2変動目以降としてはずれと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#22や、変動時間が1秒とさらに短い短縮変動の第2変動パターン#23に決定される場合がある。一方で、高確率/第1KT状態の2変動目以降としてはずれと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#24に決定される場合がある。また、高確率/第1KT状態の2変動目以降として小当りと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#25や、変動時間が1秒とさらに短い短縮変動の第2変動パターン#26に決定される場合がある。一方で、高確率/第1KT状態の2変動目以降として小当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#27に決定される場合がある。第2変動パターン#22,#25は第2保留記憶が記憶されていないときのみ選択され得る変動パターンであり、第2変動パターン#23,#26は第2保留記憶が1個以上記憶されているときのみ選択され得る変動パターンである。これにより、保留記憶の消化を早め稼働率を高める構成としている。また、高確率/第1KT状態の2変動目以降として大当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#28に決定される。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合、高確率/第2KT状態である場合には、図9−7(I)に示す高確率/第2KT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図9−7(I)に示すように、高確率/第2KT状態において第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#29〜#34のいずれかに決定される。
なお、図9−7(I)に示すように、高確率/第2KT状態においてはずれと決定する場合には、変動時間が1.5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#29に決定される場合や、変動時間が5秒の通常変動の第2変動パターン#30に決定される場合がある。一方で、高確率/第2KT状態においてはずれと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#31に決定される場合がある。また、高確率/第2KT状態において小当りと決定する場合には、変動時間が1.5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#32に決定される場合や、変動時間が5秒の通常変動の第2変動パターン#33に決定される場合がある。また、高確率/第2KT状態において大当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#34に決定される。
変動パターンを決定する場合には、より具体的には、第1特別図柄と第2特別図柄とのいずれの変動表示を実行する場合であるかや、現在の遊技状態、可変表示結果に応じた変動パターンテーブルを用いて、変動パターン判定用の乱数にもとづいて抽選処理を行い、いずれの変動パターンとするかが決定される。図9−8は、図9−7(I)に示す高確率/第2KT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルのうち、可変表示結果が小当りとなる場合の変動パターンを決定するための小当り用変動パターンテーブルの具体例を示す説明図である。
図9−8に示すように、この特徴部026IWでは、高確率/第2KT状態中に第2特別図柄の変動表示を実行する場合であって、小当りとなる変動表示を実行する場合には、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、70%の確率で第2変動パターン#32と決定され、30%の確率で第2変動パターン#33と決定される。従って、本例では、第2KT状態の場合には、1.5秒の短縮変動の変動パターンが選択される確率が高い。
なお、図9−8では、一例として、高確率/第2KT状態中に第2特別図柄の小当り変動を実行する場合の変動パターンテーブルを示したが、図9−5〜図9−7に示した他の変動パターンテーブルも同様に構成され、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、同じ確率で各変動パターンが決定される。
なお、図9−6〜図9−8に示す例では、第1KT状態の場合に5秒または1秒の短縮変動を実行し、第2KT状態の場合に1.5秒の短縮変動を高い確率で実行するように構成する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、低確率状態の場合に5秒または1秒の短縮変動を実行し、高確率状態の場合に1.5秒の短縮変動を実行するように構成してもよい。
次に、KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンについて説明する。図9−9〜図9−11は、KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンを説明するための説明図である。このうち、図9−9は、小当りAとなる場合の可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンを示している。また、図9−10は、小当りBとなる場合の可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンを示している。また、図9−11は、小当りCとなる場合の可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンを示している。また、図9−9(1)〜図9−11(1)は、それぞれ、第1KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンを示し、図9−9(2)〜図9−11(2)は、それぞれ、第2KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンを示している。
まず、図9−9(1)〜図9−11(1)を用いて、第1KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンについて説明する。図9−9(1)〜図9−11(1)に示すように、通過ゲート41を遊技球が通過してゲートスイッチ21にて遊技球が検出されると、普通図柄表示器20において普通図柄の変動表示が実行され、普図当りと決定された場合には普通図柄表示器20に当り図柄が導出表示され、はずれと決定された場合には普通図柄表示器20にはずれ図柄が導出表示される。この特徴部026IWでは、図9−9(1)〜図9−11(1)に示すように、普通図柄の変動時間は0.2秒とされ、当り図柄やはずれ図柄を導出表示する図柄確定時間は0.2秒とされている。そして、当り図柄を導出表示した場合には、図9−9(1)〜図9−11(1)に示すように、図柄確定時間0.2秒を経過した後、第2始動入賞口開放処理前時間0.1秒を経過してから、可変入賞球装置6Bが5.5秒間にわたって開状態とされ、第2始動入賞口に遊技球が入賞可能となる。
可変入賞球装置6Bが開状態となっているときに第2始動入賞口に遊技球が入賞すると、第2特別図柄の変動表示が実行され、小当りとすることに決定された場合には、第2特別図柄表示装置4Bに小当り図柄が導出表示される。そして、小当り図柄を導出表示した場合には、小当りAである場合には、図9−9(1)に示すように、特殊可変入賞球装置17が0.2秒間にわたって開状態とされ、小当りBである場合には、図9−10(1)に示すように、特殊可変入賞球装置17が0.8秒間にわたって開状態とされ、小当りCである場合には、図9−11(1)に示すように、特殊可変入賞球装置17が1.8秒間にわたって開状態とされ、特殊入賞口に遊技球が入賞可能な状態となる(ただし、小当りAの場合には、特殊可変入賞球装置17が極めて短い0.2秒間しか開放しないので、殆ど入賞は期待できない)。しかしながら、第1KT状態では、図9−9(1)に示すように、下流側の特殊可変入賞球装置17の開放時間が0.2秒、0.8秒または1.8秒と短いのに対して、上流側の可変入賞球装置6Bの開放時間が5.5秒と長い。従って、第1KT状態では、小当りが発生しやすい状態ではあるものの、特殊入賞口に遊技球が入賞することは極めて稀である(例えば、100変動表示ごとに1球程度)。
なお、第1KT状態では、図9−9(1)〜図9−11(1)に示すように、可変入賞球装置6Bの開放を終了した後、次の可変入賞球装置6Bの開放を行えるのは、次の普通図柄の変動時間0.2秒と図柄確定時間0.2秒と第2始動入賞口開放前処理時間0.1秒とを合計した少なくとも0.5秒を経過した後である。従って、この特徴部026IWでは、第1KT状態では、可変入賞球装置6Bの開放した後のインターバル期間として少なくとも0.5秒の閉鎖期間が設けられていることになる。
また、本特徴部026IWでは、第1KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過した後、可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるのは、普通図柄の変動時間0.2秒と図柄確定時間0.2秒と第2始動入賞口開放前処理時間0.1秒とを合計した0.5秒を経過した後であるとともに、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達するまでの所要時間が約0.6秒であるよう構成されている。このように、第1KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるまでの時間の方が、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過してから該遊技球が可変入賞球装置6Bに到達するまでの時間よりも短いため、可変入賞球装置6Bが既に開放状態に制御されているときに遊技球が該可変入賞球装置6Bに到達することとなる。従って、第1KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で通過ゲート41を通過した遊技球は、可変入賞球装置6Bに入賞しやすくなっている。
次に、図9−9(2)〜図9−11(2)を用いて、第2KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンについて説明する。図9−9(2)〜図9−11(2)に示すように、通過ゲート41を遊技球が通過してゲートスイッチ21にて遊技球が検出されると、普通図柄表示器20において普通図柄の変動表示が実行され、普図当りと決定された場合には普通図柄表示器20に当り図柄が導出表示され、はずれと決定された場合には普通図柄表示器20にはずれ図柄が導出表示される。この特徴部026IWでは、図9−9(2)〜図9−11(2)に示すように、普通図柄の変動時間は1.0秒とされ、当り図柄やはずれ図柄を導出表示する図柄確定時間は0.2秒とされている。そして、当り図柄を導出表示した場合には、図9−9(2)〜図9−11(2)に示すように、図柄確定時間0.2秒を経過した後、第2始動入賞口開放処理前時間2.6秒を経過してから、可変入賞球装置6Bが0.2秒間にわたって開状態とされ、第2始動入賞口に遊技球が入賞可能となる。
可変入賞球装置6Bが開状態となっているときに第2始動入賞口に遊技球が入賞すると、第2特別図柄の変動表示が実行され、小当りとすることに決定された場合には、第2特別図柄表示装置4Bに小当り図柄が導出表示される。そして、小当り図柄を導出表示した場合には、小当りAである場合には、図9−9(2)に示すように、特殊可変入賞球装置17が0.2秒間にわたって開状態とされ、小当りBである場合には、図9−10(2)に示すように、特殊可変入賞球装置17が0.8秒間にわたって開状態とされ、小当りCである場合には、図9−11(2)に示すように、特殊可変入賞球装置17が1.8秒間にわたって開状態とされ、特殊入賞口に遊技球が入賞可能となる。
第2KT状態では、第1KT状態とは異なり可変入賞球装置6Bの開放時間が0.2秒と極めて短い。また、この特徴部026IWでは、第2KT状態では、可変入賞球装置6Bの開放した後のインターバル期間(閉鎖期間)として少なくとも3.8秒(普通図柄の変動時間1.0秒+図柄確定時間0.2秒+第2始動入賞口開放処理前時間2.6秒)という比較的長い期間が確保されている。従って、第2KT状態では、図9−9(2)〜図9−11(2)に示すように、上流側の可変入賞球装置6Bの開放時間が短いとともにインターバル期間(閉鎖期間)が長いので、第1KT状態と比較して下流側の特殊可変入賞球装置17に遊技球が進入しやすく特殊入賞口に遊技球が入賞しやすい。ただし、小当りAの場合には、特殊可変入賞球装置17が極めて短い0.2秒間しか開放しないので、第2KT状態であっても、特殊入賞口への遊技球の入賞は殆ど期待できない。
なお、第2KT状態では、特殊入賞口に遊技球が入賞しやすく賞球が得られやすいことから、本例では「小当りRUSH」ともいい、第2KT状態中である場合には「小当りRUSH」などの文字表示が表示される。
また、本例では、小当り種別が小当りA〜Cのいずれであるかに応じて特殊可変入賞球装置17(特殊入賞口)の開放時間を異ならせる場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、小当り種別が小当りA〜Cのいずれであるかに応じて特殊可変入賞球装置17の開放回数を異ならせるように構成してもよい。この場合、例えば、小当りAの場合には小当り遊技中に特殊可変入賞球装置17を1回のみ開放するのに対して、小当りBや小当りCの場合には小当り遊技中に特殊可変入賞球装置17を2回〜11回開放するように構成してもよい。また、例えば、特殊可変入賞球装置17の開放時間はある程度短くても、0.4秒間の特殊可変入賞球装置17の開放を4回実行することにより、特殊可変入賞球装置17(特殊入賞口)にある程度遊技球が入賞可能な小当り種別を設けるように構成してもよく、様々な態様が考えられる。また、本例では、小当り種別が小当りA〜Cの3種類である場合を示したが、そのような態様にかぎらず、例えば、4種類以上の小当り種別を設けるように構成してもよい。
また、本特徴部026IWでは、第2KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過した後、可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるのは、普通図柄の変動時間1.0秒と図柄確定時間0.2秒と第2始動入賞口開放前処理時間2.6秒とを合計した3.8秒を経過した後であるとともに、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達するまでの所要時間が約0.6秒であるよう構成されている。このように、第2KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるまでの時間の方が、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過してから該遊技球が可変入賞球装置6Bに到達するまでの時間よりも長いため、可変入賞球装置6Bが開放状態に制御される前に遊技球が該可変入賞球装置6Bに到達することとなる。従って、第2KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で通過ゲート41を通過した遊技球は、可変入賞球装置6Bに入賞しにくくなっている。
なお、この特徴部026IWでは、普通図柄の変動表示を実行したり可変入賞球装置6Bを開放制御したりする処理は、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)によって普通図柄プロセス処理(ステップS26参照)が実行されることによって行われる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS26の普通図柄プロセス処理において、遊技状態が確変状態(高確率状態)であるか否かや、非KT状態、第1KT状態または第2KT状態のいずれであるか、大当り遊技状態であるか否かに関係なく、同じ確率(例えば、10%または100%)により普図当りとするか否かを決定する。
なお、この特徴部026IWでは、第1KT状態と第2KT状態とで普通図柄の変動時間と図柄確定時間とはそれぞれ0.2秒ずつで同じであり、第2始動入賞口開放処理前時間が第1KT状態では0.1秒と短く第2KT状態では2.6秒と長くすることによって、可変入賞球装置6Bの閉鎖期間(インターバル期間)を異ならせる場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1KT状態と第2KT状態とで変動時間や図柄確定時間を異ならせることによって、可変入賞球装置6Bの閉鎖期間(インターバル期間)を異ならせるように構成してもよい。また、例えば、可変入賞球装置6Bを閉鎖した後の第2始動入賞口開放処理後時間を制御可能に構成し、第1KT状態と第2KT状態とで第2始動入賞口開放処理後時間を異ならせることによって、可変入賞球装置6Bの閉鎖期間(インターバル期間)を異ならせるように構成してもよい。特に、上記のいずれかの方法により第1KT状態における可変入賞球装置6Bの閉鎖期間(インターバル期間)が短くなるように構成すれば、第1KT状態における特殊入賞口への入賞を抑制することができる。
この特徴部026IWでは、後述するように、第1KT状態では、高ベース状態であることを示す高ベースフラグをセットすることによって高ベース状態に制御することによって、図9−9(1)〜図9−11(1)に示すように、可変入賞球装置6Bの開放時間が長くなるように制御している。また、第2KT状態では、高ベースフラグをセットせず低ベース状態に制御することによって、図9−9(2)〜図9−11(2)に示すように、可変入賞球装置6Bの開放時間が短くなるように制御している。
なお、例えば、可変入賞球装置6Bの開放時間を延長することを示す特殊フラグ(開放延長フラグ)を設けるようにし、その特殊フラグがセットされていれば図9−9(1)〜図9−11(1)に示すような可変入賞球装置6Bを長時間開放する第1開放パターン(ロング開放)で制御し、特殊フラグがセットされていなければ図9−9(2)〜図9−11(2)に示す可変入賞球装置6Bを短時間開放する第2開放パターン(ショート開放)で制御するように構成してもよい。つまり、第1KT状態でのみ特殊フラグをセットし、大当り遊技状態を含む他の状態では、特殊フラグをセットしないように制御するように構成してもよい。
また、第1KT状態であっても、低確率/第1KT状態中の最後の変動表示を実行する場合には、可変入賞球装置6Bの開放時間を短くしてもよい。例えば、低確率/第1KT状態の50回の特別図柄の短縮変動期間のうち、49回目の特別図柄の変動停止に応じて、前述の特殊フラグを消去するように構成してもよい。そのように構成すれば、低確率/第1KT状態の終了後に、左打ち報知を行うときに、可変入賞球装置6Bがロング開放していることに対して遊技者に違和感を与えることを抑制することができる。
なお、上記のように、可変入賞球装置6Bの開放制御用のフラグ(特殊フラグ)を用いて可変入賞球装置6Bを構成する場合、さらに、特別図柄の変動表示の短縮変動用のフラグを用いて特別図柄の変動表示を制御するようにしてもよく、この場合、特殊フラグと短縮変動用のフラグとを別々に管理して制御を行うように構成してもよい。
また、低確率/非KT状態中においては可変入賞球装置6Bをショート開放するように構成してもよい。そのように構成すれば、低確率/非KT状態(左打ち状態)である場合に可変入賞球装置6Bの開放確率が高くなるように構成する場合には、遊技球を数個発射操作しただけでは可変入賞球装置6Bに入賞しないようすることができ、低確率/非KT状態中に右打ち操作が行われてしまうことを防止することができる。
なお、この特徴部026IWでは、図9−9〜図9−11に示すように、普通図柄の変動時間が0.2秒と短い時間に設定されている。これは、例えば、第1KT状態において比較的変動時間が長い第2特別図柄の変動表示が実行される場合に、普通図柄が変動停止中であり且つ普通図柄の保留記憶がない状態では可変入賞球装置6Bが閉鎖状態となっており、第2特別図柄の変動停止タイミングを狙った攻略が可能となってしまうためである(小当りとなった場合に、普通図柄の変動時間が長いと通過ゲート41を通過した遊技球が可変入賞球装置6Bや特殊可変入賞球装置17に到達するまでに可変入賞球装置6Bが開放せず、特殊入賞口の入賞が可能となってしまう)。これに対して、この特徴部026IWでは、普通図柄の変動時間を短くすることにより、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達する前に可変入賞球装置6Bの開放が開始されるように設定されているので、第1KT状態において第2特別図柄の変動表示にもとづく小当り発生タイミングを狙った発射操作による攻略要素を排除することができる。
図9−12および図9−13は、演出制御用CPU120に送出される演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図9−12に示す例において、コマンド8000(H)〜8009(H),8011(H)〜8032(H)は、特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5において可変表示される飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である。なお、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用CPU120は、コマンド8000(H)〜8009(H),8011(H)〜8032(H)のいずれかを受信すると、画像表示装置5において飾り図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド9001(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果をはずれとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果1指定コマンド)(はずれ指定コマンド))である。コマンド9002(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を16R確変大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果2指定コマンド(16R確変大当り指定コマンド))である。コマンド9003(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を9R確変大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果3指定コマンド(9R確変大当り指定コマンド))である。コマンド9004(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を6R確変大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果4指定コマンド(6R確変大当り指定コマンド))である。コマンド9005(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を6R通常大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果5指定コマンド(6R通常大当り指定コマンド))である。コマンド9006(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を2R確変大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果6指定コマンド(2R確変大当り指定コマンド))である。コマンド9007(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を2R通常大当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果7指定コマンド(2R通常大当り指定コマンド))である。コマンド9008(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を小当りとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果8指定コマンド(小当り指定コマンド))である。
以下、表示結果1指定コマンド〜表示結果8指定コマンドを、表示結果指定コマンドということがある。なお、この特徴部026IWでは、遊技制御用マイクロコンピュータ100は変動パターンコマンドの直前に表示結果指定コマンドを送信するので、演出制御用CPU120が第1変動パターンコマンドの直前に受信した表示結果指定コマンドは第1特別図柄についての表示結果指定コマンドであると判定でき、第2変動パターンコマンドの直前に受信した表示結果指定コマンドは第2特別図柄についての表示結果指定コマンドであると判定できるので、表示結果指定コマンドを第1特別図柄と第2特別図柄とについて兼用できるが、第1特別図柄についての表示結果指定コマンドと第2特別図柄についての表示結果指定コマンドとを別にしてもよい。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ100が表示結果指定コマンドを送信するのではなく、15R確変大当り/9R確変大当り/6R確変大当り/6R通常大当り/2R確変大当り/2R通常大当り/小当り/はずれのそれぞれに対応させて変動パターンコマンドを定め、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドにもとづいて飾り図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。
コマンド9C00(H)は、右打ち表示器26の点灯を終了したことを指定する演出制御コマンド(右打ち点灯終了指定コマンド)である。コマンド9C01(H)は、右打ち表示器26の点灯を開始したことを指定する演出制御コマンド(右打ち点灯開始指定コマンド)である。
コマンドA000(H)は、第1特別図柄の可変表示の停止を特定可能な演出制御コマンド(第1図柄確定指定コマンド)である。コマンドA001(H)は、第2特別図柄の可変表示の停止を特定可能な演出制御コマンド(第2図柄確定指定コマンド)である。
コマンドA002(H)は、第1特別図柄の可変表示を強制停止することを特定可能な演出制御コマンド(第1強制図柄確定指定コマンド)である。コマンドA003(H)は、第2特別図柄の可変表示を強制停止することを特定可能な演出制御コマンド(第2強制図柄確定指定コマンド)である。
コマンドBXXX(H)(X=任意の16進数)は、大当り遊技開始から大当り遊技終了までの間に送出される演出制御コマンドである。そのうち、B000(H)は、第1大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(第1大当り開始指定コマンド:第1ファンファーレ指定コマンド)である。B001(H)は、第1大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(第1大当り終了指定コマンド:第1エンディング指定コマンド)である。B002(H)は、第2大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(第2大当り開始指定コマンド:第2ファンファーレ指定コマンド)である。B003(H)は、第2大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(第2大当り終了指定コマンド:第2エンディング指定コマンド)である。B004(H)は、小当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(小当り開始指定コマンド)である。B005(H)は、小当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り終了指定コマンド)である。
コマンドB1XX(H)は、大当り遊技中のラウンド中の表示を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放中表示コマンド)である。なお、「XX」に表示するラウンド数が設定される。コマンドB2XX(H)は、大当り遊技中のラウンド後の表示(ラウンド間のインターバルの表示)を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放後表示コマンド)である。
コマンドB400(H)は、大入賞口に遊技球が入賞したことを指定する演出制御コマンド(大入賞口入賞指定コマンド)である。コマンドB401(H)は、特殊入賞口に遊技球が入賞したことを指定する演出制御コマンド(特殊入賞口入賞指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1保留記憶数が4に達していない状態で第1始動入賞口に遊技球が入賞したことを示す演出制御コマンド(第1有効始動入賞指定コマンド)である。コマンドC001(H)は、第2保留記憶数が4に達していない状態で第2始動入賞口に遊技球が入賞したことを示す演出制御コマンド(第2有効始動入賞指定コマンド)である。なお、第1有効始動入賞指定コマンドとして第1保留記憶数を示すコマンドを送信し、第2有効始動入賞指定コマンドとして第2保留記憶数を示すコマンドを送信してもよいが、この特徴部026IWでは、第1有効始動入賞指定コマンドおよび第2有効始動入賞指定コマンドは、始動入賞があったことを示すコマンドである。
コマンドC801(H)は、通過ゲート41を遊技球が通過したことを指定する演出制御コマンド(ゲート通過指定コマンド)である。
コマンドD000(H)は、第1客待ち状態(第1特別図柄の変動が行われておらず、第1保留記憶が記憶されていない状態)であることを指定する演出制御コマンド(第1客待ちデモ表示指定コマンド)である。コマンドD001(H)は、第2客待ち状態(第2特別図柄の変動が行われておらず、第2保留記憶が記憶されていない状態)であることを指定する演出制御コマンド(第2客待ちデモ表示指定コマンド)である。なお、第1客待ちデモ表示指定コマンドは通常状態においてのみ送信され得るコマンドとしてもよい。また、第2客待ちデモ表示指定コマンドはKT状態においてのみ送信され得るコマンドとしてもよい。
コマンドE000(H)は、遊技状態が低確率/非KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(低確/非KT背景指定コマンド)である。コマンドE001(H)は、遊技状態が低確率/第1KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(低確/第1KT背景指定コマンド)である。コマンドE002(H)は、遊技状態が高確率/第1KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(高確/第1KT背景指定コマンド)である。コマンドE003(H)は、遊技状態が高確率/第2KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(高確/第2KT背景指定コマンド)である。
コマンドE1XX(H)は、現在設定されている設定値を指定する演出制御コマンド(設定値コマンド)である。なお、「XX」に設定値が設定される。例えば、設定値「1」に設定されている場合には、設定値コマンドとしてコマンドE101(H)が送信される。また、例えば、設定値「6」に設定されている場合には、設定値コマンドとしてコマンドE106(H)が送信される。
演出制御基板12に搭載されている演出制御用CPU120(具体的には、演出制御用CPU120)は、主基板11に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ100から上述した演出制御コマンドを受信すると図9−12および図9−13に示された内容に応じて画像表示装置5の表示状態を変更するとともに、ランプの表示状態を変更し、音声制御基板13に対して音番号データを出力する。なお、図9−12および図9−13に示された演出制御コマンド以外の演出制御コマンドも主基板11から演出制御基板12に送信される。例えば、大当り遊技に関するより詳細な演出制御コマンドや遊技状態を示す演出制御コマンド(例えば、初期化コマンドを示す演出制御コマンド)も主基板11から演出制御基板12に送信される。
図9−14は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄通常処理(ステップS110A)を示すフローチャートである。第1特別図柄通常処理が実行される状態は、第1特図プロセスフラグの値がステップS110Aを示す値となっている場合である。なお、第1特図プロセスフラグの値がステップS110Aを示す値となっている場合とは、第1特別図柄表示装置4Aにおいて第1特別図柄の変動表示がなされていない状態であって、かつ、第1大当り遊技(特別可変入賞球装置7を所定回開放)中でも小当り遊技中(特殊可変入賞球装置17を開放)中でもない場合である。
第1特別図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、まず、第1保留記憶数の値を確認する(ステップ026IWS51A)。具体的には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。
第1保留記憶数が0であれば、第1客待ちデモ表示指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する(ステップ026IWS52A)。
第1保留記憶数が0でなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、RAM102の第1保留記憶数バッファにおける保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の第1乱数バッファ領域に格納するとともに(ステップ026IWS53A)、第1保留記憶数の値を1減らし(第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し)、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップ026IWS54A)。すなわち、RAM102の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各第1保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。すなわち、この例では、可変表示の開始条件が成立する毎に、各保存領域の内容をシフトする構成としているので、各乱数値が抽出された順番を特定することができる。なお、本例では、第1保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値と、第2保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値とが抽出された順番についても特定可能に保存される。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、RAM102に設定されている設定値を示す設定値コマンドを演出制御基板12に送信する制御を行う(ステップ026IWS55A)。なお、本例では、ステップ026IWS55Aの処理が実行されることによって、変動表示が開始されるごとに設定値コマンドが送信されるのであるが、電源投入時に設定変更処理(設定値を変更する処理)を実行したときにも設定値コマンドが送信される。
なお、設定値コマンドを送信するタイミングは、本例で示したものにかぎらず、例えば、変動表示の終了ごとに設定値コマンドを送信するように構成したり、変動表示中に設定値コマンドを送信するように構成したりしてもよい。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、現在の遊技状態に応じた背景指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する(ステップ026IWS56A)。具体的に、確変フラグおよび高ベースフラグがオフである場合には低確率/非KT状態であると判定して低確/非KT背景指定コマンドを、確変フラグがオフで高ベースフラグがオンである場合には低確率/第1KT状態であると判定して低確/第1KT背景指定コマンドを、確変フラグがオンおよび高ベースフラグがオンである場合には高確率/第1KT状態であると判定して高確/第1KT背景指定コマンドを、確変フラグがオンで高ベースフラグがオフである場合には高確率/第2KT状態であると判定して高確/第2KT背景指定コマンドを、送信する。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2特別図柄の大当り変動中であるか否かを判定する(ステップ026IWS57A)。具体的に、第2特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第2大当りフラグがセットされている場合には第2特別図柄の大当り変動中であると判定する。第2特別図柄の大当り変動中であると判定した場合には、ステップ026IWS58A以降の処理を行うことなくステップ026IWS69Aへ移行する。これにより、第2特別図柄の大当り変動中に第1特別図柄の変動を開始する場合には、大当り判定値が記憶されているか否かにかかわらず強制的にはずれとする構成になっている。
なお、強制的にはずれとする方法については、上述したものに限られない。例えば、ステップ026IWS57Aにて第2特別図柄の大当り変動中である場合に、当り判定用乱数としてはずれの乱数値(固定値)を設定する処理を行い、ステップ026IWS59Aへ移行することにより、始動入賞時にいずれの当り判定用乱数が取得されていたかにかかわらず強制的にはずれとするものであってもよい。
また、例えば、ステップ026IWS57Aにて第2特別図柄の大当り変動中である場合に、ステップ026IWS58A〜S63Aの処理を行わずに、当り判定用乱数としてはずれの乱数値(固定値)を設定して小当り判定を行うことにより、始動入賞時にいずれの当り判定用乱数が取得されていたかにかかわらず強制的にはずれとするものであってもよい。
第2特別図柄の大当り変動中でない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1乱数格納バッファから当り判定用乱数を読み出し(ステップ026IWS58A)、大当り判定モジュールを実行する(ステップ026IWS59A)。大当り判定モジュールは、当り判定用乱数が、あらかじめ決められている大当り判定値と一致したら大当りとすることに決定するプログラムである。大当りとすることに決定した場合には(ステップ026IWS60A)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第1大当りフラグをセットする(ステップ026IWS61A)。そして、当り種別判定用乱数にもとづいて大当り種別が16R確変大当り、6R確変大当り、および6R通常大当りのいずれであるかを判定し(ステップ026IWS62A)、大当り種別を記憶し(ステップ026IWS63A)、ステップ026IWS69Aへ移行する。
また、ステップ026IWS60Aにおいて大当りとしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、小当り判定モジュールを実行する(ステップ026IWS64A)。小当り判定モジュールは、当り判定用乱数(小当り判定用の乱数でもよい)が、あらかじめ決められている小当り判定値と一致したら小当りとすることに決定するプログラムである。小当りとすることに決定した場合には(ステップ026IWS65A)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特別図柄の変動表示にもとづいて小当りとなることを示す第1小当りフラグをセットする(ステップ026IWS66A)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、当り種別判定用乱数にもとづいて小当り種別を判定し(ステップ026IWS67A)、小当り種別を記憶する(ステップ026IWS68A)。なお、本例では、第1特別図柄の変動表示を実行する場合には、小当り種別として小当りAと決定される(図9−4(A)参照)。そして、ステップ026IWS69Aへ移行する。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、高ベース状態の残余回数を示す高ベース回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定し(ステップ026IWS69A)、「0」である場合、ステップ026IWS75Aへ移行する。高ベース回数カウンタの値が「0」でない場合、すなわち、低確率/第1KT状態である場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、高ベース回数カウンタの値を「1」減算し(ステップ026IWS70A)、「0」になったか否かを判定する(ステップ026IWS71A)。高ベース回数カウンタの値が「0」にならない場合、ステップ026IWS75Aへ移行する。高ベース回数カウンタの値が「0」になった場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、高ベース状態であることを示す高ベースフラグをリセットする(ステップ026IWS72A)とともに、特別図柄の変動表示の短縮制御中であることを示す特図時短フラグをリセットする(ステップ026IWS73A)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、右打ち表示器26の点灯を変動終了まで延長することを示す点灯延長フラグ(状態延長フラグ)をセットする(ステップ026IWS74A)。そして、ステップ026IWS75Aに移行する。
この特徴部026IWでは、後述するように、高ベースフラグがセットされて高ベース状態における変動表示の実行回数が管理されるのは、6R通常大当りや2R通常大当りにもとづく大当り遊技の終了時に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に制御され50回の変動表示が実行される場合である。低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)である場合には、50回目の変動表示を開始するときに、ステップ026IWS71A,S71BでYと判定されてステップ026IWS72A,S72Bで高ベースフラグがリセットされるとともに、ステップ026IWS73A,S73Bで特図時短フラグもリセットされ、低確率/低ベース状態(通常状態(非KT状態))に移行することになる。
なお、点灯延長フラグ(状態延長フラグ)は、右打ち報知を継続して右打ち状態を継続するものであり、遊技状態としては高ベース状態が終了しているものの第1KT状態と共通の変動短縮状態としつつ、第1KT状態と共通の演出背景とするためのフラグである。
そして、ステップ026IWS75Aにおいて、第1特図プロセスフラグの値を第1変動パターン設定処理に対応した値に更新する(ステップ026IWS75A)。なお、図示は省略したが、ステップ026IWS75Aの直前において停止する図柄の確定をしている。
なお、ステップ026IWS59Aでは、遊技状態を加味して、非確変時大当り判定テーブルおよび確変時大当り判定テーブルのいずれかを用いて大当りとするか否かの判定を行う。
図9−15は、第1特別図柄プロセス処理における第1変動パターン設定処理(ステップS111A)を示すフローチャートである。第1変動パターン設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、まず、特別図柄の変動表示の短縮制御中であることを示す特図時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ026IWS1700A)。なお、本例では、特図時短フラグがセットされ特別図柄の変動表示の短縮制御が行われることによって、第2特別図柄の変動表示を実行させた方が有利な状態になり(図9−5〜図9−7参照)、小当りが発生しやすい状態となるので、KT状態に制御されている状態となる。特図時短フラグがセットされていなければ(すなわち、KT状態でなければ)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図9−5(A)に示す非KT時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルを選択する(ステップ026IWS1701A)。特図時短フラグがセットされていれば(すなわち、KT状態であれば)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図9−5(B)に示すKT時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルを選択する(ステップ026IWS1702A)。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ026IWS1701A,S1702Aにて使用することに決定した変動パターンテーブルと、第1特別図柄判定用バッファに格納されている変動パターン決定用乱数とにもとづいて、図9−5に示した変動パターンのいずれとするのかを決定する(ステップ026IWS1703A)。本例では、変動パターンを決定することによって、第1特別図柄の変動時間が決定される。また、変動時間を決定したあと、決定した変動時間が設定されている変動パターンを複数の変動パターンの中から選択するようにしてもよい。
変動パターンを決定すると、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、決定した変動パターンを示す変動パターンコマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ026IWS1704A)。
また、ステップ026IWS1703Aにて第1特別図柄の変動時間(変動パターン)を決定すると、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、決定した変動時間を示す変動時間データを第1変動時間タイマに設定して変動時間の計測を開始するとともに(ステップ026IWS1705A)、第1特別図柄表示装置4Aでの第1特別図柄の変動表示を開始する(ステップ026IWS1706A)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄変動処理に対応した値に更新する(ステップ026IWS1707A)。
図9−16は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄変動処理(ステップS112A)を示すフローチャートである。第1特別図柄変動処理において、CPU103は、まず、まだ送信していなければ、大当りとするか否かの決定結果、および大当り種別の決定結果にもとづいて、いずれかの表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド、表示結果2指定コマンド、表示結果4指定コマンド、表示結果5指定コマンド)を演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ026IWS1120A)。
次いで、CPU103は、第1変動時間タイマを1減算し(ステップ026IWS1121A)、第1変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップ026IWS1122A)、演出制御用CPU120に第1図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ026IWS1123A)。そして、CPU103は、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄停止処理(ステップS113A)に対応した値に更新する(ステップ026IWS1127A)。
第1変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、CPU103は、第2特別図柄表示装置4Bにて大当り図柄を導出表示しているか否かを確認する(ステップ026IWS1124A)。なお、第2特別図柄表示装置4Bにて大当り図柄を導出表示しているか否かは、例えば、第2特図プロセスフラグの値が第2特別図柄停止処理に対応した値となっているとともに、第2特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第2大当りフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。
第2特別図柄表示装置4Bにて大当り図柄を導出表示していなければ、CPU103は、第2特別図柄表示装置4Bにて小当り図柄を導出表示しているか否かを確認する(ステップ026IWS1125A)。なお、第2特別図柄表示装置4Bにて小当り図柄を導出表示しているか否かは、例えば、第2特図プロセスフラグの値が第2特別図柄停止処理に対応した値となっているとともに、第2特別図柄の変動表示にもとづいて小当りとなることを示す第2小当りフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。
第2特別図柄表示装置4Bにて大当り図柄を導出表示していれば(ステップ026IWS1124AのY)、または小当り図柄を導出表示していれば(ステップ026IWS1125AのY)、CPU103は、演出制御用CPU120に第1強制図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ026IWS1126A)。そして、CPU103は、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄停止処理(ステップS113A)に対応した値に更新する(ステップ026IWS1127A)。
ステップ026IWS1124A,S1125Aの処理が実行されることによって、この特徴部026IWでは、第1特別図柄の変動表示の実行中に第2特別図柄の変動表示が大当りまたは小当りとなれば、第1特別図柄の変動表示は強制的に停止され、第1特別図柄と第2特別図柄とで同時に大当りや小当りが発生する事態が生じないようにしている。なお、この場合、演出制御用CPU120側では、第1特別図柄の変動表示が強制はずれとされた場合には、ステップ026IWS1124Aで送信された表示結果1指定コマンドにもとづいて、飾り図柄の変動表示結果として強制的にはずれ図柄を停止表示するように制御する。
第2特別図柄表示装置4Bにて大当り図柄および小当り図柄のいずれも導出表示していなければ(ステップ026IWS1124AのN、ステップ026IWS1125AのN)、そのまま処理を終了する。
図9−17は、第1特別図柄停止処理を示すフローチャートである。第1特別図柄停止処理において、まず、CPU103は、点灯延長フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ026IWS2010A)。点灯延長フラグがセットされていれば、CPU103は、セットされていた点灯延長フラグをリセットする(ステップ026IWS2011A)。また、CPU103は、右打ち表示器26の点灯を終了する制御を行う(ステップ026IWS2012A)とともに、演出制御用CPU120に対して右打ち点灯終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ026IWS2013A)。
本例では、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)が遊技領域の右方に設けられているので、遊技状態がKT状態に制御されている場合には、右打ち操作を行った方が遊技者にとって有利であり、右打ち表示器26が点灯される。従って、本例では、低確率/第1KT状態中は右打ち表示器26が点灯されるのであるが、ステップ026IWS69A〜S74A,S69B〜S74Bの処理が実行されることによって、50回目の変動表示を開始するときに低確率/第1KT状態を終了して通常状態(非KT状態)に移行するとともに、ステップ026IWS2010A〜S2013A,S2010B〜S2013Bの処理が実行されることによって、50回目の変動表示を終了するときに右打ち表示器26が消灯される。
次いで、CPU103は、第1特別図柄表示装置4Aにおいて第1特別図柄の停止図柄を導出表示させる(ステップ026IWS2014A)。次いで、CPU103は、第1大当りフラグがセットされているか否かを判定する(ステップ026IWS2015A)。第1大当りフラグがセットされている場合、CPU103は、大当り信号1(大当り遊技中であることを示す信号)および大当り信号2(連荘中であることを示す信号)を外部出力することを示す大当り信号出力フラグをセットする(ステップ026IWS2017A)。本特徴部026IWでは、ステップ026IWS2017Aで大当り信号出力フラグがセットされたことにもとづいて、情報出力処理(ステップS23)が実行されて、大当り信号1のホールコンピュータに対する外部出力が開始され、大当り信号2の外部出力中でなければ、大当り信号2のホールコンピュータに対する外部出力が開始される。
次いで、CPU103は、大入賞口開放前タイマを設定し(ステップ026IWS2018A)、大当り種別に応じたラウンド1用開放パターンデータをセットし(ステップ026IWS2019A)、大当りのラウンド数を示すラウンド数カウンタに「1」をセットする(ステップ026IWS2020A)。
次いで、CPU103は、右打ち表示器26の点灯を開始する制御を行う(ステップ026IWS2021A)とともに、演出制御用CPU120に対して右打ち点灯開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ026IWS2022A)。
そして、CPU103は、第1特図プロセスフラグの値を第1ゲート通過待ち処理に対応した値に設定する(ステップ026IWS2023A)。
ステップ026IWS2021A,S2022Aの処理が実行されることによって、本例では、第1特別図柄の変動表示において大当りとなったときに右打ち表示器26の点灯が開始される。すなわち、本例では、本例では、特別可変入賞球装置7(大入賞口)が遊技領域の右方に設けられているので、大当り遊技中は右打ち操作を行った方が遊技者にとって有利であり、右打ち表示器26が点灯される。
なお、本例では、大当り図柄が導出表示された後、さらに通過ゲート41を遊技球が通過したことにもとづいて大当り遊技が開始されるので、通過ゲート41を遊技球が通過したタイミングで右打ち表示器26の点灯を開始するように構成してもよい。
第1大当りフラグがセットされていない場合には(ステップ026IWS2015AのN)、CPU103は、第1小当りフラグがセットされているか否かを判定する(ステップ026IWS2024A)。第1小当りフラグがセットされている場合、演出制御用CPU120に対して小当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ026IWS2025A)。そして、CPU103は、第1特図プロセスフラグの値を第1小当り開放前処理に対応した値に設定する(ステップ026IWS2029A)。
なお、本例では、特殊可変入賞球装置17(特殊入賞口)が遊技領域の右方に設けられているので、小当り遊技中は右打ち操作を行った方が遊技者にとって本来有利であるが、既に説明したように、第1特別図柄の変動表示において小当りとなる場合には小当り種別が小当りAとなる場合しかなく、特殊入賞口への遊技球の入賞を殆ど期待できない。そのため、本例では、第1特別図柄の変動表示において小当りとなる場合には、右打ち表示器26を点灯せず、右打ち点灯開始指定コマンドの送信も行わない。
第1小当りフラグもセットされていなければ(ステップ026IWS2024AのN)、CPU103は、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄通常処理に対応した値に設定する(ステップ026IWS2030A)。
なお、本例では、第1特別図柄で大当り図柄を停止表示したときに、遊技者に対して遊技領域の右方に遊技球を発射操作することを促す右打ち報知を実行可能に構成されている。また、第1特別図柄で大当り図柄を停止表示したときに、右打ち報知として、遊技者に対して通過ゲート41を狙って遊技球を発射操作することを促す発射促進報知を実行可能に構成されていてもよい。
また、第2特別図柄で大当り図柄を停止表示した状態では右打ち報知や発射促進報知を実行せず、その状態で第1始動入賞口に遊技球が入賞した場合に右打ち報知や発射促進報知を実行する(この場合、ゲート通過待ち状態であるので、第1始動入賞口に遊技球が入賞しても直ちには第1特別図柄の変動表示は開始されず、第1保留記憶となる)ように構成してもよい。
また、逆に、通常状態(低確率/非KT状態)で通過ゲート41での遊技球の通過を検出した場合には、認識度合いが低い態様(例えば、小音量の音出力や小画面表示)により、遊技者に対して遊技領域の左方に遊技球を発射操作することを促す左打ち報知を行うように構成してもよい。一方で、通常状態(低確率/非KT状態)で第2始動入賞口や特殊入賞口への遊技球の入賞を検出した場合には、認識度合いが高い態様(例えば、大音量の音出力や大画面表示)により左打ち報知を行うように構成してもよい。そのように構成すれば、的確に発射報知を行うことができる。特に、上記の構成により、偶発的に遊技領域の右方に遊技球を発射操作した遊技者に対しては、遊技機の周囲への認識度合いが低い態様により軽度な左打ち報知を行う一方で、右打ち操作を意図的に行う遊技者に対しては、遊技機の周囲への認識度合いが高い態様により左打ち報知を行うように構成してもよい。そのように構成すれば、意図的に右打ち操作を行う遊技者に対して、遊技店の店員から左打ち操作に戻すように促すことができる。
また、上記の場合に、通過ゲート41や第2始動入賞口、特殊入賞口での遊技球の検出数が一定数に達した場合に左打ち報知を行うように構成してもよい。また、通過ゲート41では所定期間内(例えば、1分間)に複数回(例えば、5回)遊技球を検知した場合に左打ち報知を行い、第2始動入賞口や特殊入賞口では所定数よりも少ない特定数(例えば、1個)以上遊技球を検出した場合に左打ち報知を行うように構成してもよい。
また、例えば、通過ゲート41での遊技球の検出では外部信号の出力を行わない一方で、第2始動入賞口や特殊入賞口での遊技球の検出では外部信号の出力を行うように構成してもよい。
なお、本特徴部026IWでは特定の条件が満たされたときにデモ表示を行うものであるが、通常状態においてデモ表示を行っているときに通過ゲート41、第2始動入賞口または特殊入賞口への遊技球の入賞を検出した場合には、実行していたデモ表示の実行を終了して左打ち報知を行うものであってもよい。
図9−18は、第1特別図柄プロセス処理における第1ゲート通過待ち処理(ステップS114A)を示すフローチャートである。第1ゲート通過待ち処理において、CPU103は、ゲートスイッチ21からの検出信号を入力したか否かを確認する(ステップ026IWS2501A)。ゲートスイッチ21からの検出信号を入力していなければ、そのまま処理を終了する。ゲートスイッチ21からの検出信号を入力していれば、CPU103は、セットされていれば、確変状態であることを示す確変フラグや、高ベースフラグ、特図時短フラグをリセットし、高ベース回数カウンタの値を0クリアする(ステップ026IWS2504A)。次いで、CPU103は、第1大当り開始指定コマンドを送信し(ステップ026IWS2505A)、第1特図プロセスフラグの値を第1大当り開放前処理に対応した値に設定する(ステップ026IWS2506A)。
この特徴部026IWでは、第1ゲート通過待ち処理が実行されることによって、第1特別図柄の変動表示結果として大当り図柄が導出表示されると直ちに大当り遊技が開始されるのではなく、通過ゲート41を遊技球が通過し、ゲートスイッチ21で検出されたことを条件として、大当り遊技に移行するように構成されている。
図9−19および図9−20は、第1特別図柄プロセス処理における第1大当り終了処理(ステップS118A)を示すフローチャートである。第1大当り終了処理において、CPU103は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップ026IWS2200A)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップ026IWS2204Aに移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、第1大当りフラグをリセットし(ステップ026IWS2201A)、第1大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ026IWS2202A)。そして、大当り終了表示タイマに、画像表示装置5において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップ026IWS2203A)、処理を終了する。
ステップ026IWS2204Aでは、大当り終了表示タイマの値を1減算する(ステップ026IWS2204A)。そして、CPU103は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップ026IWS2205A)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップ026IWS2205AのY)、CPU103は、今回終了した大当りの種別が16R確変大当りであるか否かを確認する(ステップ026IWS2206A)。なお、16R確変大当りであるか否かは、例えば、第1特別図柄通常処理のステップ026IWS63Aで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。16R確変大当りであれば、CPU103は、確変状態であることを示す確変フラグをセットして確変状態(高確率状態)に移行する(ステップ026IWS2207A)とともに、特別図柄の変動表示の短縮制御中であることを示す特図時短フラグをセットしてKT状態に移行する(ステップ026IWS2208A)。そして、ステップ026IWS2223Aに移行する。なお、16R確変大当りであった場合には、高ベースフラグのセットは行われないので、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に制御されることになる。
16R確変大当りでなければ、CPU103は、今回終了した大当りの種別が6R確変大当りであるか否かを確認する(ステップ026IWS2209A)。なお、6R確変大当りであるか否かは、例えば、第1特別図柄通常処理のステップ026IWS63Aで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。6R確変大当りであれば、CPU103は、確変フラグをセットして確変状態(高確率状態)に移行する(ステップ026IWS2212A)とともに、高ベースフラグをセットして高ベース状態に移行し(ステップ026IWS2213A)、さらに特図時短フラグをセットしてKT状態に移行する(ステップ026IWS2214A)。そして、ステップ026IWS2223Aに移行する。従って、6R確変大当りであった場合には、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御されることになる。
なお、6R確変大当りである場合には、高ベースフラグをセットするだけで高ベース回数カウンタのセットは行わない。この場合、高ベース回数カウンタは大当り遊技を開始するときに0にリセットされているので(第1ゲート通過待ち処理のステップ026IWS2504A参照)、高ベース回数カウンタの値は0のままである。従って、6R確変大当りにもとづく大当り遊技の終了後は、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御され、その後の変動表示において高ベース回数カウンタの値が0であることから、第1特別図柄停止処理のステップ026IWS2010AでYと判定されてステップ026IWS2011Aの高ベース回数カウンタの減算処理は行われない。そして、次回の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)が維持されることになる。
6R確変大当りでもなければ(すなわち、6R通常大当りであれば)、CPU103は、高ベースフラグをセットして高ベース状態に移行する(ステップ026IWS2219A)とともに、特図時短フラグをセットしてKT状態に移行する(ステップ026IWS2220A)。また、CPU103は、高ベース回数カウンタに「50」をセットする(ステップ026IWS2221A)。そして、ステップ026IWS2223Aに移行する。従って、6R通常大当りであった場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に制御されることになる。
そして、CPU103は、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄通常処理(ステップS110A)に対応した値に更新する(ステップ026IWS2223A)。
図9−21は、第1特別図柄プロセス処理における第1小当り終了処理(ステップS121A)を示すフローチャートである。第1小当り終了処理において、CPU103は、小当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップ026IWS2300A)、小当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップ026IWS2304Aに移行する。小当り終了表示タイマが設定されていない場合には、第1小当りフラグをリセットし(ステップ026IWS2301A)、小当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ026IWS2302A)。そして、小当り終了表示タイマに、画像表示装置5において小当り終了表示が行われている時間(小当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップ026IWS2303A)、処理を終了する。
ステップ026IWS2304Aでは、小当り終了表示タイマの値を1減算する(ステップ026IWS2304A)。そして、CPU103は、小当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち小当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップ026IWS2305A)。経過していなければ処理を終了する。
小当り終了表示時間を経過していれば(ステップ026IWS2305AのY)、CPU103は、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄通常処理(ステップS110A)に対応した値に更新する(ステップ026IWS2309A)。
図9−22は、第2特別図柄プロセス処理における第2特別図柄通常処理を示すフローチャートである。第2特別図柄通常処理が実行される状態は、第2特図プロセスフラグの値が第2特別図柄通常処理を示す値となっている場合である。なお、第2特図プロセスフラグの値が第2特別図柄通常処理を示す値となっている場合とは、第2特別図柄表示装置4Bにおいて第2特別図柄の変動表示がなされていない状態であって、かつ、第2大当り遊技(特別可変入賞球装置7を所定回開放)中でも小当り遊技中(特殊可変入賞球装置17を開放)中でもない場合である。
第2特別図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、まず、第2保留記憶数の値を確認する(ステップ026IWS51B)。具体的には、第2保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。
第2保留記憶数が0であれば、第2客待ちデモ表示指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する(ステップ026IWS52B)。
第2保留記憶数が0でなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、RAM102の第2保留記憶数バッファにおける保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の第2乱数バッファ領域に格納するとともに(ステップ026IWS53B)、第2保留記憶数の値を1減らし(第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し)、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップ026IWS54B)。すなわち、RAM102の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各第2保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第2保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。すなわち、この例では、可変表示の開始条件が成立する毎に、各保存領域の内容をシフトする構成としているので、各乱数値が抽出された順番を特定することができる。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、RAM102に設定されている設定値を示す設定値コマンドを演出制御基板12に送信する制御を行う(ステップ026IWS55B)。なお、本例では、ステップ026IWS55Bの処理が実行されることによって、変動表示が開始されるごとに設定値コマンドが送信されるのであるが、電源投入時に設定変更処理(設定値を変更する処理)を実行したときにも設定値コマンドが送信される。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、現在の遊技状態に応じた背景指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する(ステップ026IWS56B)。なお、具体的な背景指定コマンドの送信の仕方は、第1特別図柄通常処理のステップ026IWS56Aで示した処理と同様である。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特別図柄の大当り変動中であるか否かを判定する(ステップ026IWS57B)。具体的に、第1特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第1大当りフラグがセットされている場合には第1特別図柄の大当り変動中であると判定する。第1特別図柄の大当り変動中であると判定した場合には、ステップ026IWS58B以降の処理を行うことなくステップ026IWS69Bへ移行する。これにより、第1特別図柄の大当り変動中に第2特別図柄の変動を開始する場合には、大当り判定値が記憶されているか否かにかかわらず強制的にはずれとする構成になっている。
なお、強制的にはずれとする方法については、上述したものに限られない。例えばステップ026IWS57Bにて第1特別図柄の大当り変動中である場合に、当り判定用乱数としてはずれの乱数値(固定値)を設定する処理を行い、ステップ026IWS59Bへ移行することにより、始動入賞時にいずれの当り判定用乱数が取得されていたかにかかわらず強制的にはずれとするものであってもよい。
また、例えば、ステップ026IWS57Bにて第1特別図柄の大当り変動中である場合に、ステップ026IWS58B〜S63Bの処理を行わずに、当り判定用乱数としてはずれの乱数値(固定値)を設定して小当り判定を行うことにより、始動入賞時にいずれの当り判定用乱数が取得されていたかにかかわらず強制的にはずれとするものであってもよい。
第1特別図柄の大当り変動中でない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2乱数格納バッファから当り判定用乱数を読み出し(ステップ026IWS58B)、大当り判定モジュールを実行する(ステップ026IWS59B)。大当り判定モジュールは、当り判定用乱数が、あらかじめ決められている大当り判定値と一致したら大当りとすることに決定するプログラムである。大当りとすることに決定した場合には(ステップ026IWS60B)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第2大当りフラグをセットする(ステップ026IWS61B)。そして、当り種別判定用乱数にもとづいて大当り種別が16R確変大当り、9R確変大当り、2R確変大当り、および2R通常大当りのいずれであるかを判定し(ステップ026IWS62B)、大当り種別を記憶し(ステップ026IWS63B)、ステップ026IWS69Bへ移行する。
また、ステップ026IWS60Bにおいて大当りとしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、小当り判定モジュールを実行する(ステップ026IWS64B)。小当り判定モジュールは、当り判定用乱数(小当り判定用の乱数でもよい)が、あらかじめ決められている小当り判定値と一致したら小当りとすることに決定するプログラムである。小当りとすることに決定した場合には(ステップ026IWS65B)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2特別図柄の変動表示にもとづいて小当りとなることを示す第2小当りフラグをセットする(ステップ026IWS66B)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、当り種別判定用乱数にもとづいて小当り種別を判定し(ステップ026IWS67B)、小当り種別を記憶する(ステップ026IWS68B)。なお、本例では、第2特別図柄の変動表示を実行する場合には、小当り種別として小当りBまたは小当りCと決定される(図9−4(B)参照)。そして、ステップ026IWS69Bへ移行する。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、高ベース回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定し(ステップ026IWS69B)、「0」である場合、ステップ026IWS75Bへ移行する。高ベース回数カウンタの値が「0」でない場合、すなわち、低確率/第1KT状態である場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、高ベース回数カウンタの値を「1」減算し(ステップ026IWS70B)、「0」になったか否かを判定する(ステップ026IWS71B)。高ベース回数カウンタの値が「0」にならない場合、ステップ026IWS75Bへ移行する。高ベース回数カウンタの値が「0」になった場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、高ベース状態であることを示す高ベースフラグをリセットする(ステップ026IWS72B)とともに、特別図柄の変動表示の短縮制御中であることを示す特図時短フラグをリセットする(ステップ026IWS73B)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、点灯延長フラグ(状態延長フラグ)をセットする(ステップ026IWS74B)。そして、ステップ026IWS75Bに移行する。
そして、ステップ026IWS75Bにおいて、第2特図プロセスフラグの値を第2変動パターン設定処理に対応した値に更新する(ステップ026IWS75B)。なお、図示は省略したが、ステップ026IWS75Bの直前において停止する図柄の確定をしている。
なお、ステップ026IWS59Bでは、遊技状態を加味して、非確変時大当り判定テーブルおよび確変時大当り判定テーブルのいずれかを用いて大当りとするか否かの判定を行う。
第2変動パターン設定処理は、図9−15に示した第1変動パターン設定処理(ステップS111A)と同様である。すなわち、図9−15に示す第1変動パターン設定処理において、「第1」を「第2」に読み替えれば、第2変動パターン処理が説明されたことになる。ただし、第2変動パターン設定処理では、CPU103は、まず、ステップ026IWS1700Aと同様の処理を行い、特図時短フラグがセットされているか否かを確認する。特図時短フラグがセットされていなければ(すなわち、KT状態でなければ)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図9−6(C)に示す非KT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する。特図時短フラグがセットされていれば(すなわち、KT状態であれば)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、確変フラグおよび高ベースフラグがセットされているか否かや、変動回数に応じて、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図9−6(D)〜図9−7(I)に示すいずれかのKT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する。例えば、確変フラグがオフで高ベースフラグがオンであれば(低確率/第1KT状態であれば)、1変動目であれば図9−6(D)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択し、2〜49変動目であれば図9−6(E)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択し、50変動目であれば図9−6(F)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する。また、例えば、確変フラグおよび高ベースフラグの両方がオンであれば(高確率/第1KT状態であれば)、1変動目であれば図9−7(G)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択し、2変動目以降であれば図9−7(H)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する。また、例えば、確変フラグがオンで高ベースフラグがオフであれば(高確率/第2KT状態であれば)、図9−7(I)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する。
第2特別図柄変動処理は、図9−16に示した第1特別図柄変動処理(ステップS112A)と同様である。すなわち、図9−16に示す第1特別図柄変動処理において、「第1」を「第2」に読み替えれば、第2特別図柄変動処理が説明されたことになる。
なお、第2特別図柄変動処理においても、第1特別図柄変動処理のステップ026IWS1124A〜S1126Aと同様の処理が実行されて、第1特別図柄表示装置4Aにて大当り図柄または小当り図柄を導出表示していれば、演出制御用CPU120に第2強制図柄確定指定コマンドを送信する制御を行い、第2特別図柄の変動表示が強制はずれとなるように制御される。そのように構成することによって、第1KT状態終了後(時短状態終了後)の通常状態において、残りの第2保留記憶を消化することができ、遊技者不在の意図しないタイミングでの大当りの発生を抑制することができる。
また、入賞球装置6A(第1始動入賞口)の下方に第1特別図柄用の可変入賞球装置を設けるように構成するとともに、遊技領域の右方に第2特別図柄用の入賞球装置(可変入賞球装置ではない始動入賞口)を設けるように構成し、第2KT状態(小当りRUSH)終了後に第1特別図柄の時短状態を経由して通常状態に移行するように構成した遊技機において、上記のように第2特別図柄の変動表示を強制はずれとする構成を適用してもよい。この場合、第1特別図柄の変動効率が高くなることにより第1特別図柄の変動表示にもとづく小当り発生の頻度も高くなるのであるが、それに伴って第2特別図柄の変動表示を強制はずれとする頻度も高めて、通常状態での第2保留記憶にもとづく第2特別図柄の変動表示の発生を抑制することができ、遊技者不在の意図しないタイミングでの大当りの発生をより一層抑制することができる。
図9−23は、第2特別図柄停止処理を示すフローチャートである。第2特別図柄停止処理において、まず、CPU103は、点灯延長フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ026IWS2010B)。点灯延長フラグがセットされていれば、CPU103は、セットされていた点灯延長フラグをリセットする(ステップ026IWS2011B)。また、CPU103は、右打ち表示器26の点灯を終了する制御を行う(ステップ026IWS2012B)とともに、演出制御用CPU120に対して右打ち点灯終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ026IWS2013B)。
次いで、CPU103は、第2特別図柄表示装置4Bにおいて第2特別図柄の停止図柄を導出表示させる(ステップ026IWS2014B)。次いで、CPU103は、第2大当りフラグがセットされているか否かを判定する(ステップ026IWS2015B)。第2大当りフラグがセットされている場合、CPU103は、特図時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ026IWS2016B)。特図時短フラグがセットされていなければ(すなわち、KT状態でなければ)、そのままステップ026IWS2018Bに移行する。
特図時短フラグがセットされていれば(すなわち、KT状態中であれば)、CPU103は、大当り信号出力フラグをセットする(ステップ026IWS2017B)。本特徴部026IWでは、ステップ026IWS2017Bで大当り信号出力フラグがセットされたことにもとづいて、情報出力処理(ステップS23)が実行されて、大当り信号1のホールコンピュータに対する外部出力が開始され、大当り信号2の外部出力中でなければ、大当り信号2のホールコンピュータに対する外部出力が開始される。
次いで、CPU103は、大入賞口開放前タイマを設定し(ステップ026IWS2018B)、大当り種別に応じたラウンド1用開放パターンデータをセットし(ステップ026IWS2019B)、ラウンド数カウンタに「1」をセットする(ステップ026IWS2020B)。
次いで、CPU103は、右打ち表示器26の点灯を開始する制御を行う(ステップ026IWS2021B)とともに、演出制御用CPU120に対して右打ち点灯開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ026IWS2022B)。
そして、CPU103は、第2特図プロセスフラグの値を第2ゲート通過待ち処理に対応した値に設定する(ステップ026IWS2023B)。
ステップ026IWS2021B,S2022Bの処理が実行されることによって、本例では、第2特別図柄の変動表示において大当りとなったときに右打ち表示器26の点灯が開始される。すなわち、本例では、本例では、特別可変入賞球装置7(大入賞口)が遊技領域の右方に設けられているので、大当り遊技中は右打ち操作を行った方が遊技者にとって有利であり、右打ち表示器26が点灯される。
第2大当りフラグがセットされていない場合には(ステップ026IWS2015BのN)、CPU103は、第2小当りフラグがセットされているか否かを判定する(ステップ026IWS2024B)。第2小当りフラグがセットされている場合、演出制御用CPU120に対して小当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ026IWS2025B)。
次いで、CPU103は、特図時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ026IWS2026B)。特図時短フラグがセットされていなければ(すなわち、KT状態でなければ)、CPU103は、右打ち表示器26の点灯を開始する制御を行う(ステップ026IWS2027B)とともに、演出制御用CPU120に対して右打ち点灯開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ026IWS2028B)。
そして、CPU103は、第2特図プロセスフラグの値を第2小当り開放前処理に対応した値に設定する(ステップ026IWS2029B)。
ステップ026IWS2027B,S2028Bの処理が実行されることによって、本例では、第2特別図柄の変動表示において小当りとなったときに右打ち表示器26の点灯が開始される。すなわち、本例では、本例では、特殊可変入賞球装置17(特殊入賞口)が遊技領域の右方に設けられているので、小当り遊技中は右打ち操作を行った方が遊技者にとって有利であり、右打ち表示器26が点灯される。
ただし、本例では、第2特別図柄の変動表示において小当りとなる場合であっても、KT状態中である場合には既に右打ち表示器26の点灯中である筈である。従って、本例では、ステップ026IWS2026Bの判定処理を行うことによって、KT状態中に第2特別図柄の変動表示において小当りとなった場合には、重複して右打ち表示器26の点灯を開始したり右打ち点灯開始指定コマンドを送信したりする処理を行わないようにしている。
第2小当りフラグもセットされていなければ(ステップ026IWS2024BのN)、CPU103は、第2特図プロセスフラグの値を第2特別図柄通常処理に対応した値に設定する(ステップ026IWS2030B)。
図9−24は、第2特別図柄プロセス処理における第2ゲート通過待ち処理を示すフローチャートである。第2ゲート通過待ち処理において、CPU103は、ゲートスイッチ21からの検出信号を入力したか否かを確認する(ステップ026IWS2501B)。ゲートスイッチ21からの検出信号を入力していなければ、そのまま処理を終了する。ゲートスイッチ21からの検出信号を入力していれば、CPU103は、特図時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ026IWS2502B)。特図時短フラグがセットされていれば(すなわち、KT状態であれば)、そのままステップ026IWS2504Bに移行する。
特図時短フラグがセットされていなければ(すなわち、KT状態中でなければ)、CPU103は、大当り信号出力フラグをセットする(ステップ026IWS2503B)。特徴部026IWでは、ステップ026IWS2503Bで大当り信号出力フラグがセットされたことにもとづいて、情報出力処理(ステップS23)が実行されて、大当り信号1のホールコンピュータに対する外部出力が開始され、大当り信号2の外部出力中でなければ、大当り信号2のホールコンピュータに対する外部出力が開始される。
次いで、CPU103は、セットされていれば、確変フラグや、高ベースフラグ、特図時短フラグをリセットし、高ベース回数カウンタの値を0クリアする(ステップ026IWS2504B)。次いで、CPU103は、第2大当り開始指定コマンドを送信し(ステップ026IWS2505B)、第2特図プロセスフラグの値を第2大当り開放前処理に対応した値に設定する(ステップ026IWS2506B)。
この特徴部026IWでは、第2ゲート通過待ち処理が実行されることによって、第2特別図柄の変動表示結果として大当り図柄が導出表示されると直ちに大当り遊技が開始されるのではなく、通過ゲート41を遊技球が通過し、ゲートスイッチ21で検出されたことを条件として、大当り遊技に移行するように構成されている。
図9−25および図9−26は、第2特別図柄プロセス処理における第2大当り終了処理を示すフローチャートである。第2大当り終了処理において、CPU103は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップ026IWS2200B)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップ026IWS2204Bに移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、第2大当りフラグをリセットし(ステップ026IWS2201B)、第2大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ026IWS2202B)。そして、大当り終了表示タイマに、画像表示装置5において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップ026IWS2203B)、処理を終了する。
ステップ026IWS2204Bでは、大当り終了表示タイマの値を1減算する(ステップ026IWS2204B)。そして、CPU103は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップ026IWS2205B)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップ026IWS2205BのY)、CPU103は、今回終了した大当りの種別が16R確変大当りまたは2R確変大当りであるか否かを確認する(ステップ026IWS2206B)。なお、16R確変大当りまたは2R確変大当りであるか否かは、例えば、第2特別図柄通常処理のステップ026IWS63Bで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。16R確変大当りまたは2R確変大当りであれば、CPU103は、確変フラグをセットして確変状態(高確率状態)に移行する(ステップ026IWS2207B)とともに、特図時短フラグをセットしてKT状態に移行する(ステップ026IWS2208B)。そして、ステップ026IWS2223Bに移行する。なお、16R確変大当りまたは2R確変大当りであった場合には、高ベースフラグのセットは行われないので、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に制御されることになる。
16R確変大当りおよび2R確変大当りのいずれでもなければ、CPU103は、今回終了した大当りの種別が9R確変大当りであるか否かを確認する(ステップ026IWS2209B)。なお、9R確変大当りであるか否かは、例えば、第2特別図柄通常処理のステップ026IWS63Bで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。9R確変大当りであれば、CPU103は、確変フラグをセットして確変状態(高確率状態)に移行する(ステップ026IWS2212B)とともに、高ベースフラグをセットして高ベース状態に移行し(ステップ026IWS2213B)、さらに特図時短フラグをセットしてKT状態に移行する(ステップ026IWS2214B)。そして、ステップ026IWS2223Bに移行する。従って、9R確変大当りであった場合には、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御されることになる。
なお、9R確変大当りである場合には、高ベースフラグをセットするだけで高ベース回数カウンタのセットは行わない。この場合、高ベース回数カウンタは大当り遊技を開始するときに0にリセットされているので(第2ゲート通過待ち処理のステップ026IWS2504B参照)、高ベース回数カウンタの値は0のままである。従って、9R確変大当りにもとづく大当り遊技の終了後は、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御され、その後の変動表示において高ベース回数カウンタの値が0であることから、第2特別図柄停止処理でステップ026IWS2010BでYと判定されてステップ026IWS2011Bの高ベース回数カウンタの減算処理は行われない。そして、次回の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)が維持されることになる。
9R確変大当りでもなければ(すなわち、2R通常大当りであれば)、CPU103は、高ベースフラグをセットして高ベース状態に移行する(ステップ026IWS2219B)とともに、特図時短フラグをセットしてKT状態に移行する(ステップ026IWS2220B)。また、CPU103は、高ベース回数カウンタに「50」をセットする(ステップ026IWS2221B)。そして、ステップ026IWS2223Bに移行する。従って、2R通常大当りであった場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に制御されることになる。
そして、CPU103は、第2特図プロセスフラグの値を第2特別図柄通常処理に対応した値に更新する(ステップ026IWS2223B)。
図9−27は、第2特別図柄プロセス処理における第2小当り終了処理を示すフローチャートである。第2小当り終了処理において、CPU103は、小当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップ026IWS2300B)、小当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップ026IWS2304Bに移行する。小当り終了表示タイマが設定されていない場合には、第2小当りフラグをリセットし(ステップ026IWS2301B)、小当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ026IWS2302B)。そして、小当り終了表示タイマに、画像表示装置5において小当り終了表示が行われている時間(小当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップ026IWS2303B)、処理を終了する。
ステップ026IWS2304Bでは、小当り終了表示タイマの値を1減算する(ステップ026IWS2304B)。そして、CPU103は、小当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち小当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップ026IWS2305B)。経過していなければ処理を終了する。
小当り終了表示時間を経過していれば(ステップ026IWS2305BのY)、CPU103は、特図時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ026IWS2306B)。特図時短フラグがセットされていなければ(すなわち、KT状態でなければ)、CPU103は、右打ち表示器26の点灯を終了する制御を行う(ステップ026IWS2307B)とともに、演出制御用CPU120に対して右打ち点灯終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ026IWS2308B)。
そして、CPU103は、第2特図プロセスフラグの値を第2特別図柄通常処理に対応した値に更新する(ステップ026IWS2309B)。
ここで、この特徴部026IWにおける遊技状態の遷移について説明する。図9−28は、この特徴部026IWにおける遊技状態の遷移の仕方を説明するための説明図である。まず、この特徴部026IWでは、低確率/低ベース状態(通常状態(非KT状態))では、遊技者は遊技領域の左方を狙って遊技球の発射操作(左打ち)を行う。そのため、通常状態では、主として第1始動入賞口への始動入賞が発生し、主として第1特別図柄の変動表示が実行される。また、主として第1特別図柄の変動表示が実行されることから、低確率/低ベース状態において大当りが発生した場合には、主として16R確変大当り、6R確変大当り、または6R通常大当りが発生する。
図9−28に示すように、低確率/低ベース状態において16R確変大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される(ステップ026IWS2206A〜S2208A参照)。また、低確率/低ベース状態において6R確変大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持される(ステップ026IWS2209A,S2212A〜S2214A参照)。また、低確率/低ベース状態において6R通常大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持される(ステップ026IWS2219A〜S2221A参照)。
KT状態(高確率/高ベース状態、低確率/高ベース状態、高確率/低ベース状態)に移行した後である場合には、この特徴部026IWでは、遊技者は遊技領域の右方を狙って遊技球の発射操作(右打ち)を行う。そのため、KT状態では、主として第2始動入賞口への始動入賞が発生し、主として第2特別図柄の変動表示が実行される。また、主として第2特別図柄の変動表示が実行されることから、KT状態において大当りが発生した場合には、主として16R確変大当り、9R確変大当り、2R確変大当り、または2R通常大当りが発生する。
図9−28に示すように、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)において16R確変大当りまたは2R確変大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される(ステップ026IWS2206B〜S2208B参照)。また、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)において9R確変大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持される(ステップ026IWS2209B,S2212B〜S2214B参照)。なお、この特徴部026IWでは、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、9R確変大当りとなる確率が合計で50%であるので(図9−3参照)、一旦高確率/高ベース状態となると50%の割合で高確率/高ベース状態がループすることになる。また、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)において2R通常大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持される(ステップ026IWS2219B〜S2221B参照)。
図9−28に示すように、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)において16R確変大当りまたは2R確変大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される(ステップ026IWS2206B〜S2208B参照)。また、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)において9R確変大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持される(ステップ026IWS2209B,S2212B〜S2214B参照)。また、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)において2R通常大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持される(ステップ026IWS2219B〜S2221B参照)。なお、この特徴部026IWでは、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、2R通常大当りとなる確率が35%であるので(図9−3(D),(E)参照)、一旦低確率/高ベース状態となると35%の割合で低確率/高ベース状態がループすることになる。なお、6R通常大当りや2R通常大当りが発生して低確率/高ベース状態となった後、次の大当りが発生することなく、50回の変動表示が終了した場合には、図9−28に示すように、低確率/低ベース状態(通常状態(非KT状態))に移行する(ステップ026IWS2010A〜S2014A参照)。
図9−28に示すように、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)において16R確変大当りまたは2R確変大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される(ステップ026IWS2206B〜S2208B参照)。なお、この特徴部026IWでは、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、16R確変大当りまたは2R確変大当りとなる確率が15%であるので(図9−3(D),(E)参照)、一旦高確率/低ベース状態となると15%の割合で高確率/低ベース状態がループすることになる。また、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)において9R確変大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持される(ステップ026IWS2209B,S2212B〜S2214B参照)。また、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)において2R通常大当りが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持される(ステップ026IWS2219B〜S2221B参照)。
なお、図9−28では、低確率/低ベース状態(通常状態(非KT状態))では第1特別図柄の変動表示が実行される場合について説明したが、低い割合で第2特別図柄の変動表示が実行される可能性もありうる。この場合、16R確変大当りまたは2R確変大当りが発生した場合には、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。また、9R確変大当りが発生した場合には、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行することになる。また、2R通常大当りが発生した場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持されることになる。
また、図9−28では、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)では第2特別図柄の変動表示が実行される場合について説明したが、低い割合で第1特別図柄の変動表示が実行される可能性もありうる。この場合、16R確変大当りが発生した場合には、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。また、6R確変大当りが発生した場合には、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行することになる。また、6R通常大当りが発生した場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持されることになる。
また、図9−28では、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)では第2特別図柄の変動表示が実行される場合について説明したが、低い割合で第1特別図柄の変動表示が実行される可能性もありうる。この場合、16R確変大当りが発生した場合には、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。また、6R確変大当りが発生した場合には、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行することになる。また、6R通常大当りが発生した場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持されることになる。
また、図9−28では、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)では第2特別図柄の変動表示が実行される場合について説明したが、低い割合で第1特別図柄の変動表示が実行される可能性もありうる。この場合、16R確変大当りが発生した場合には、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。また、6R確変大当りが発生した場合には、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行することになる。また、6R通常大当りが発生した場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか50回の変動表示を終了するまで低確率/高ベース状態が維持されることになる。
図9−29は、パチンコ遊技機1が出力する外部出力信号を説明するための説明図である。外部出力端子板の端子01には、賞球信号が割り当てられている。賞球信号とは、賞球を所定個数(本例では、10個)払い出すごとに外部出力される信号である。また、外部出力端子板の端子05には、大当り信号1が割り当てられている。大当り信号1は、全ての大当り遊技の期間中にわたって連続して外部出力される信号(すなわち、大当り遊技中であることを示す信号)である。また、外部出力端子板の端子06には、大当り信号2が割り当てられている。大当り信号2は、全ての大当り遊技の期間中およびKT状態中にわたって連続して外部出力される信号(すなわち、連荘中であることを示す信号)である。また、外部出力端子坂の端子07には、特殊入賞口信号が割り当てられている。特殊入賞口入賞信号は、特殊入賞口への遊技球の入賞を検出したことにもとづいて外部出力される信号である。また、外部出力端子板の端子09には、賞球予定数信号が割り当てられている。賞球予定数信号とは、賞球の払出予定数が所定個数(本例では、10個)になるごとに外部出力される信号である。
なお、図9−29に示す各外部信号は、例えば、賞球を10個払い出したタイミングや、大当り発生のタイミング、特殊入賞口への入賞発生のタイミング、賞球予定数が10個に達したタイミングで外部信号の出力に対応したフラグ(例えば、ステップ026IWS2017A,S2017B,S2503B参照)やタイマがセットされ、それらのフラグやタイマがセットされたことにもとづいて、情報出力処理(ステップS23)が実行されることによってホールコンピュータなどに外部出力される。
次に、外部出力信号のうち大当り信号1および大当り信号2の出力タイミングについて説明する。図9−30は、大当り信号1および大当り信号2の出力タイミングを説明するための説明図である。本例では、遊技状態が通常状態であるときにステップ026IWS2017A,S2503Bで大当り信号出力フラグがセットされたことにもとづいて、情報出力処理(ステップS23)が実行されて、大当り信号1および大当り信号2の外部出力が開始される。その後、情報出力処理(ステップS23)において、大当り遊技を終了したタイミングで大当り信号1の外部出力が停止される。また、情報出力処理(ステップS23)において、KT状態を終了したタイミングで大当り信号2の外部出力が停止される。一方、遊技状態がKT状態であるときにステップ026IWS2017A,S2017Bで大当り信号出力フラグがセットされたことにもとづいて、情報出力処理(ステップS23)が実行されて、大当り信号1の外部出力が開始される。なお、この場合、KT状態中であるので、大当り信号2は継続して外部出力されている。その後、情報出力処理(ステップS23)において、大当り遊技を終了したタイミングで大当り信号1の外部出力が停止される。
まず、図9−30(1)を用いて、遊技状態が通常状態(低確率/非KT状態)である場合の大当り信号1および大当り信号2の出力タイミングを説明する。図9−30(1)に示すように、遊技状態が通常状態である場合、第1特別図柄の変動表示が実行されて大当り図柄が導出表示された場合には、その大当り図柄が導出表示されたタイミングで大当り信号1の外部出力が開始されるとともに、大当り信号2の外部出力が開始される(ステップ026IWS2017A参照)。一方、遊技状態が通常状態である場合、第2特別図柄の変動表示が実行されて大当り図柄が導出表示された場合には、大当り図柄が導出表示されたタイミングでは大当り信号1および大当り信号2の外部出力は開始されず、通過ゲート41を遊技球が通過したいタイミングで大当り信号1の外部出力が開始されるとともに大当り信号2の外部出力が開始される(ステップ026IWS2503B参照)。
次に、図9−30(2)を用いて、遊技状態がKT状態(低確率/第1KT状態、高確率/第1KT状態、高確率/第2KT状態)である場合の大当り信号1および大当り信号2の出力タイミングを説明する。図9−30(2)に示すように、遊技状態がKT状態である場合、第1特別図柄の変動表示が実行されて大当り図柄が導出表示された場合には、その大当り図柄が導出表示されたタイミングで大当り信号1の外部出力が開始される(ステップ026IWS2017A参照)。また、遊技状態がKT状態である場合、第2特別図柄の変動表示が実行されて大当り図柄が導出表示された場合にも、その大当り図柄が導出表示されたタイミングで大当り信号1の外部出力が開始される(ステップ026IWS2017B参照)。なお、図9−30(2)に示すように、KT状態中である場合には、大当り信号2は継続して外部出力されている。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ100が実行する普通図柄プロセス処理(ステップS29)について説明する。図9−31は、普通図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。普通図柄プロセス処理では、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、通過ゲート41を遊技球が通過してゲートスイッチ21がオン状態となったことを検出すると(ステップ026IWS5111)、ゲート通過指定コマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ026IWS5112)。そして、CPU103は、ゲートスイッチ通過処理(ステップ026IWS5113)を実行する。
この特徴部026IWでは、ステップ026IWS5111〜S5113の処理が実行されることによって、通過ゲート41への遊技球の通過を検出した場合には、ゲート通過指定コマンドが送信される。なお、この特徴部026IWでは、通過ゲート41は兼用ゲートとして構成され作動領域の役割も担っているのであるが、大当り図柄を停止表示した後大当り遊技を開始する前のゲート通過待ち状態であるか否かには関係なく、ゲート通過指定コマンドが送信される。
そして、CPU103は、普通図柄プロセスフラグの値に応じてステップ026IWS5100〜S5104に示された処理のうちのいずれかの処理を実行する。
なお、この特徴部026IWでは、ゲート通過待ち状態であるか否かに関係なく、ステップ026IWS5111で通過ゲート41への遊技球の通過を検出した場合にはステップ026IWS5113のゲートスイッチ通過処理が実行されて普通図柄の変動表示が実行されるのであるが、そのような態様にかぎられない。例えば、ゲート通過待ち状態でないときに通過ゲート41を遊技球が通過した場合にのみ普通図柄の変動表示を実行するようにし、ゲート通過待ち状態では通過ゲート41を遊技球が通過しても普通図柄の変動表示を実行しないように構成してもよい。
また、この特徴部026IWでは、通過ゲート41は普通始動領域と作動領域との兼用ゲートとして用いられているのであるが、タイマ割込処理内において特別図柄プロセス処理(ステップS25A,S25B参照)は普通図柄プロセス処理(ステップS26参照)よりも先に実行されるので、作動領域としての通過ゲート41の遊技球の通過の検出処理を行った後に普通始動領域としての通過ゲート41の遊技球の通過の検出処理が行われる。そのため、大当り遊技の開始のための処理を早く実行することができる。
ゲートスイッチ通過処理(ステップ026IWS5113):CPU103は、ゲート通過記憶カウンタ(通過ゲート41を通過した遊技球数をカウントするためのカウンタ)のカウント値(ゲート通過記憶数)が最大値(この例では「4」)に達しているか否か確認する。最大値に達していなければ、ゲート通過記憶カウンタのカウント値を+1する。なお、ゲート通過記憶カウンタの値に応じて普図保留表示器25CのLEDが点灯される。そして、CPU103は、普通図柄当り判定用乱数の値を抽出し、ゲート通過記憶数の値に対応した保存領域(普通図柄判定用バッファ)に格納する処理を行う。
普通図柄通常処理(ステップ026IWS5100):CPU103は、普通図柄の変動を開始することができる状態(例えば普通図柄プロセスフラグの値がステップ026IWS5100を示す値となっている場合、具体的には、普通図柄表示器20において普通図柄の変動表示がなされておらず、かつ、普通図柄表示器20に当たり図柄が導出表示されたことにもとづく可変入賞球装置6Bの開閉動作中でもない場合)には、ゲート通過記憶数の値を確認する。具体的には、ゲート通過記憶数カウンタのカウント値を確認する。ゲート通過記憶数が0でなければ、当りとするか否か(普通図柄の停止図柄を当り図柄とするか否か)を決定する。そして、普通図柄プロセスタイマに普通図柄の変動時間をセットし、タイマをスタートさせる。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄変動処理(ステップ026IWS5101)を示す値(具体的には「1」)に更新する。
普通図柄変動処理(ステップ026IWS5101):CPU103は、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたか否か確認し、タイムアウトしていたら、普通図柄プロセスタイマに普通図柄停止図柄表示時間をセットし、タイマをスタートさせる。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄停止処理(ステップ026IWS5102)を示す値(具体的には「2」)に更新する。
普通図柄停止処理(ステップ026IWS5102):CPU103は、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたか否かを確認し、タイムアウトしていたら、普通図柄の停止図柄が当り図柄であるかどうかを確認する。当り図柄でなければ(はずれ図柄であれば)、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップ026IWS5100)を示す値(具体的には「0」)に更新する。一方、普通図柄の停止図柄が当り図柄であれば、普通図柄プロセスタイマに普通電動役物開放前時間をセットし、タイマをスタートさせる。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通電動役物開放前処理(ステップ026IWS5103)を示す値(具体的には「3」)に更新する。
普通電動役物開放前処理(ステップ026IWS5103):CPU103は、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたか否かを確認し、タイムアウトしていたら、普通図柄プロセスタイマに普通電動役物作動時間をセットし、タイマをスタートさせ、可変入賞球装置6Bの開放を開始する。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通電動役物作動処理(ステップ026IWS5104)を示す値(具体的には「4」)に更新する。
普通電動役物作動処理(ステップ026IWS5104):CPU103は、普通図柄プロセスタイマを計測し、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトすると、可変入賞球装置6Bを閉鎖する。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップ026IWS5100)を示す値(具体的には「0」)に更新する。
図9−32は、普通図柄通常処理(ステップ026IWS5100)を示すフローチャートである。普通図柄通常処理において、CPU103は、ゲート通過記憶数カウンタのカウント値を確認することにより、ゲート通過記憶数が0であるか否かを確認する(ステップ026IWS5121)。ゲート通過記憶数が0であれば(ステップ026IWS5121のY)、そのまま処理を終了する。ゲート通過記憶数が0でなければ(ステップ026IWS5121のN)、CPU103は、ゲート通過記憶数=1に対応する保存領域に格納されている普通図柄当り判定用乱数値を読み出す(ステップ026IWS5122)。そして、CPU103は、ゲート通過記憶数カウンタの値を1減らし、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップ026IWS5123)。すなわち、ゲート通過記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている普通図柄当り判定用乱数値を、ゲート通過記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各ゲート通過記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている普通図柄当り判定用乱数値が抽出された順番は、常に、ゲート通過記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
次いで、CPU103は、普通図柄当りとするか否かを決定するための普通図柄判定テーブルを用いて、乱数(普通図柄当り判定用乱数値)にもとづく抽選処理を行い、普通図柄当りとするか否かを決定する(ステップ026IWS5127)。なお、この特徴部026IWでは、ステップ026IWS5127において、CPU103は、確変状態であるか否かや、KT状態であるか否か、高ベース状態であるか否かに関係なく、一律に99/100の確率で普通図柄当りとすることに決定する。
ステップ026IWS5127において、読み出した普通図柄当り判定用乱数値が当りの範囲内である場合(当りである場合)、CPU103は、表示結果として当り図柄を設定し(ステップ026IWS5128)、ステップ026IWS5130へ移行する。また、ステップ026IWS5127において、読み出した普通図柄当り判定用乱数値が当りの範囲内でない場合(はずれである場合)、CPU103は表示結果としてはずれ図柄を設定し(ステップ026IWS5129)、ステップ026IWS5130へ移行する。
ステップ026IWS5130において、CPU103は、高ベースフラグがセットされていれば、普通図柄変動時間として0.2秒を普通図柄プロセスタイマにセットする(ステップ026IWS5130のY,S5131)。また、高ベースフラグがセットされていなければ、すなわち通常状態または第2KT状態であれば、普通図柄変動時間として1.0秒を普通図柄プロセスタイマにセットする(ステップ026IWS5130のN,S5132)。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄変動処理(ステップ026IWS5101)を示す値(具体的には「1」)に更新する(ステップ026IWS5133)。
図9−33は、普通図柄停止処理(ステップ026IWS5102)を示すフローチャートである。普通図柄停止処理において、CPU103は、普通図柄プロセスタイマの値を−1する(ステップ026IWS3701)。そして、CPU103は、普通図柄プロセスタイマの値が0になったかどうか、すなわち、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたかどうかを確認する(ステップ026IWS3702)。普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしていなければ(ステップ026IWS3702のN)、そのまま処理を終了する。
普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたとき、すなわち、普通図柄停止図柄表示時間が経過したときは(ステップ026IWS3702のY)、CPU103は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であるかどうか(ステップ026IWS5127にて当りと判定されたかどうか)を確認する(ステップ026IWS3703)。なお、普通図柄の停止図柄が当り図柄かどうかは、例えば、ステップ026IWS5127にて当りと判定されたときに普通図柄当り判定フラグをセットすることとして、そのフラグがセットされているかどうかによって確認することができる。
普通図柄の停止図柄が当り図柄でなく、はずれ図柄であると判定されたときは(ステップ026IWS3703のN)、CPU103は、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップ026IWS5100)を示す値(具体的には「0」)に更新する(ステップ026IWS3708)。
ステップ026IWS3703において、普通図柄の停止図柄が当り図柄であるときは(ステップ026IWS3703のY)、CPU103は、高ベースフラグがセットされているか否かを判定し(ステップ026IWS3704)、セットされている場合、すなわち、第1KT状態である場合には、普通電動役物開放前時間として0.1秒を普通図柄プロセスタイマにセットする(ステップ026IWS3706)。また、高ベースフラグがセットされていない場合、すなわち、通常状態または第2KT状態である場合には、普通電動役物開放前時間として2.6秒を普通図柄プロセスタイマにセットする(ステップ026IWS3705)。
次いで、CPU103は、特図プロセスフラグの値を、普通電動役物開放前処理(ステップ026IWS5103)に対応した値(具体的には「3」)に更新する(ステップ026IWS3707)
図9−34は、普通電動役物開放前処理(ステップ026IWS5103)を示すフローチャートである。普通電動役物開放前処理において、CPU103は、普通図柄プロセスタイマの値を−1する(ステップ026IWS3801)。そして、CPU103は、普通図柄プロセスタイマの値が0になったかどうか、すなわち、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたかどうかを確認する(ステップ026IWS3802)。普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしていなければ(ステップ026IWS3802のN)、そのまま処理を終了する。
普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたとき、すなわち、普通電動役物開放前時間が経過したときは(ステップ026IWS3802のY)、CPU103は、高ベースフラグがセットされているか否かを判定し(ステップ026IWS3803)、セットされている場合、すなわち、第1KT状態である場合には、普通電動役物開放時間として5.5秒を普通図柄プロセスタイマにセットする(ステップ026IWS3805)。また、高ベースフラグがセットされていない場合、すなわち、通常状態または第2KT状態である場合には、普通電動役物開放時間として0.2秒を普通図柄プロセスタイマにセットする(ステップ026IWS3804)。
このように、本特徴部026IWでは、第1KT状態では普通電動役物開放時間として5.5秒をセットするとともに、通常状態または第2KT状態では普通電動役物開放時間として0.2秒をセットすることにより、第1KT状態は通常状態または第2KT状態よりも第2始動入賞口に始動入賞しやすい状態としている。したがって、第1KT状態は通常状態または第2KT状態よりも、可変入賞球装置6Bの下流に設けられている特殊可変入賞球装置17に遊技球が達しにくく構成されている。
なお、遊技状態が第1KT状態である場合に第2始動入賞口に始動入賞しやすくなるようにする制御の仕方は、この特徴部026IWで示したものにかぎられない。例えば、第1KT状態である場合には、通常状態または第2KT状態である場合と比較して、可変入賞球装置6Bを多くの回数開放する(例えば、通常状態または第2KT状態では可変入賞球装置6Bの開放回数として1回をセットするのに対して、第1KT状態では可変入賞球装置6Bの開放回数として2回をセットする)ように制御してもよい。そのようにすれば、第1KT状態である場合には、可変入賞球装置6Bの開放回数を多くすることによって、第2始動入賞口に始動入賞しやすくすることができる。
また、例えば、第1KT状態である場合には、通常状態または第2KT状態である場合と比較して、上記に示した可変入賞球装置6Bの開放時間を長くする制御と、可変入賞球装置6Bの開放回数を多くする制御とを組み合わせて実行してもよい。
次いで、CPU103は、可変入賞球装置6Bを開放状態に制御する(ステップ026IWS3806)。具体的には、ソレノイド81を駆動して可変入賞球装置6Bを開状態にする。
そして、CPU103は、特図プロセスフラグの値を、普通電動役物作動処理(ステップ026IWS5104)に対応した値(具体的には「4」)に更新する(ステップ026IWS3807)。
次に、演出制御手段の動作について説明する。図9−35〜図9−37は、コマンド解析処理(ステップS75)の具体例を示すフローチャートである。主基板11から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU120は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップ026IWS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU120は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップ026IWS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップ026IWS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが設定値コマンドであれば(ステップ026IWS614)、演出制御用CPU0120は、受信した設定値コマンドで示される設定値を、RAM122に形成されている設定値格納領域に格納する(ステップ026IWS615)。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップ026IWS616)、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドを、RAM122に形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップ026IWS617)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップ026IWS618)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップ026IWS619)、演出制御用CPU120は、受信した表示結果指定コマンドを、RAM122に形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップ026IWS620)。
受信した演出制御コマンドがいずれかの図柄確定指定コマンド(第1図柄確定指定コマンド、第2図柄確定指定コマンド、第1強制図柄確定指定コマンド、第2強制図柄確定指定コマンド)であれば(ステップ026IWS621)、演出制御用CPU120は、受信した図柄確定指定コマンドに応じた確定コマンド受信フラグをセットする(ステップ026IWS622)。
受信した演出制御コマンドが第1大当り開始指定コマンドまたは第2大当り開始指定コマンドであれば(ステップ026IWS623)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の表示画面において右打ち表示の表示を開始する制御を行う(ステップ026IWS624)。また、演出制御用CPU120は、受信した大当り開始指定コマンドに応じて第1大当り開始指定コマンド受信フラグまたは第2大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ026IWS625)。
受信した演出制御コマンドが第1大当り終了指定コマンドまたは第2大当り終了指定コマンドであれば(ステップ026IWS626)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の表示画面において右打ち表示の表示を終了する制御を行う(ステップ026IWS627)。また、演出制御用CPU120は、受信した大当り終了指定コマンドに応じて第1大当り終了指定コマンド受信フラグまたは第2大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ026IWS628)。
なお、本例では、ステップ026IWS624,S627の処理が実行されることによって、大当り遊技中に画像表示装置5の表示画面において右打ち表示が表示される。
受信した演出制御コマンドが小当り開始指定コマンドであれば(ステップ026IWS629)、演出制御用CPU120は、小当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ026IWS630)。
受信した演出制御コマンドが小当り終了指定コマンドであれば(ステップ026IWS631)、演出制御用CPU120は、小当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ026IWS632)。
受信した演出制御コマンドが右打ち点灯開始指定コマンドであれば(ステップ026IWS633)、演出制御用CPU120は、右打ち報知用LED37の点灯を開始する制御を行う(ステップ026IWS634)。
受信した演出制御コマンドが右打ち点灯終了指定コマンドであれば(ステップ026IWS635)、演出制御用CPU120は、右打ち報知用LED37の点灯を終了する制御を行う(ステップ026IWS636)。
受信した演出制御コマンドが低確/非KT背景指定コマンドであれば(ステップ026IWS637)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5における背景画像を低確率/非KT状態に応じた背景画像(例えば、青色の背景画像)で表示する制御を行う(ステップ026IWS638)。また、演出制御用CPU120は、セットされていれば、第1KT状態であることを示す第1KT状態フラグをリセットする(ステップ026IWS639)。
受信した演出制御コマンドが低確/第1KT背景指定コマンドであれば(ステップ026IWS640)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5における背景画像を低確率/第1KT状態に応じた背景画像(例えば、緑色の背景画像)で表示する制御を行う(ステップ026IWS641)。また、演出制御用CPU120は、第1KT状態フラグをセットする(ステップ026IWS642)とともに、セットされていれば、高確率状態であることを示す高確率状態フラグや、第2KT状態であることを示す第2KT状態フラグをリセットする(ステップ026IWS643)。
受信した演出制御コマンドが高確/第1KT背景指定コマンドであれば(ステップ026IWS644)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5における背景画像を高確率/第1KT状態に応じた背景画像(例えば、黄色の背景画像)で表示する制御を行う(ステップ026IWS645)。また、演出制御用CPU120は、高確率状態フラグおよび第1KT状態フラグをセットする(ステップ026IWS646)とともに、セットされていれば、第2KT状態フラグをリセットする(ステップ026IWS647)。
受信した演出制御コマンドが高確/第2KT背景指定コマンドであれば(ステップ026IWS648)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5における背景画像を高確率/第2KT状態に応じた背景画像(例えば、赤色の背景画像)で表示する制御を行う(ステップ026IWS649)。また、演出制御用CPU120は、高確率状態フラグおよび第2KT状態フラグをセットする(ステップ026IWS650)とともに、セットされていれば、第1KT状態フラグをリセットする(ステップ026IWS651)。
受信した演出制御コマンドが大入賞口入賞指定コマンドであれば(ステップ026IWS652)、演出制御用CPU120は、第2KT状態中で小当りが連続して発生している期間に発生した賞球をカウントするための小当り連続中賞球数カウンタの値を15加算する(ステップ026IWS653)。次いで、演出制御用CPU120は、加算後の小当り連続中賞球数カウンタの値にもとづいて、画像表示装置5において、第2KT状態中で小当りが連続して発生している期間に発生した賞球数を示す小当り連続中賞球数表示1が表示されていれば、小当り連続中賞球数表示1を更新する制御を行う(ステップ026IWS654)。
なお、本例では、小当り連続中賞球数表示1は、通常状態や第1KT状態中に16R確変大当りや2R確変大当りが発生したときに表示が開始され、16R確変大当りや2R確変大当り以外の大当りが発生したとき(すなわち、第2KT状態を終了するとき)に表示が終了される。
次いで、演出制御用CPU120は、加算後の小当り連続中賞球数カウンタの値がいずれかの閾値以上となっているか否かを確認する(ステップ026IWS655)。加算後の小当り連続中賞球数カウンタの値がいずれかの閾値以上となっていれば、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、加算後の小当り連続中賞球数カウンタの値に応じた小当り連続中賞球数表示2を表示する制御を行う(ステップ026IWS656)。例えば、加算後の小当り連続中賞球数カウンタの値が1000や、1005、1010となっていれば、今回の大入賞口への入賞で賞球数が1000個に達したことを意味しているので、閾値「1000」に到達したと判定し、賞球数が1000個に達した旨の小当り連続中賞球数表示2を表示する。例えば、画像表示装置5において、小当り連続中賞球数表示2として「1000OVER」などの文字表示を表示する。
受信した演出制御コマンドが特殊入賞口入賞指定コマンドであれば(ステップ026IWS657)、演出制御用CPU120は、小当り連続中賞球数カウンタの値を10加算する(ステップ026IWS658)。次いで、演出制御用CPU120は、加算後の小当り連続中賞球数カウンタの値にもとづいて、画像表示装置5において、小当り連続中賞球数表示1が表示されていれば、小当り連続中賞球数表示1を更新する制御を行う(ステップ026IWS659)。
次いで、演出制御用CPU120は、加算後の小当り連続中賞球数カウンタの値がいずれかの閾値以上となっているか否かを確認する(ステップ026IWS660)。加算後の小当り連続中賞球数カウンタの値がいずれかの閾値以上となっていれば、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、加算後の小当り連続中賞球数カウンタの値に応じた小当り連続中賞球数表示2を表示する制御を行う(ステップ026IWS661)。例えば、加算後の小当り連続中賞球数カウンタの値が1000や、1005となっていれば、今回の大入賞口への入賞で賞球数が1000個に達したことを意味しているので、閾値「1000」に到達したと判定し、賞球数が1000個に達した旨の小当り連続中賞球数表示2を表示する。例えば、画像表示装置5において、小当り連続中賞球数表示2として「1000OVER」などの文字表示を表示する。
なお、本例では、大入賞口や特殊入賞口への入賞にもとづいて小当り連続中賞球数表示1を更新したり小当り連続中賞球数表示2を表示したりする場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、第2KT状態中の小当り連続中に一般入賞口10への入賞が発生した場合にも、その一般入賞口10への入賞に対する賞球数に相当する値を小当り連続中賞球数カウンタに加算し、小当り連続中賞球数表示1を更新したり小当り連続中賞球数表示2を表示したりしてもよい。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU120は、受信した演出制御コマンドを記憶したり、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットしたりする処理を実行する(ステップ026IWS662)。そして、ステップ026IWS611に移行する。
また、本特徴部026IWでは、演出制御手段(具体的には、演出制御用CPU120)は、例えば、演出制御プロセス処理(ステップS76)において、デモ表示制御処理を実行する。図9−38および図9−39は、デモ表示制御処理を示すフローチャートである。デモ表示制御処理において、演出制御用CPU120は、第1客待ちデモ表示指定コマンドを受信しているか否かを判定し(ステップ026IWS4701)、受信していなければステップ026IWS4706へ移行する。受信している場合には、通常状態であるか否かを判定し(ステップ026IWS4702)、通常状態でなければステップ026IWS4705へ移行する。具体的に、第1KT状態であることを示す第1KT状態フラグおよび第2KT状態であることを示す第2KT状態フラグのいずれもセットされていなければ通常状態であると判定する。
なお、第1客待ちデモ表示指定コマンドを受信しているか否かは、例えば、コマンド解析処理(ステップS75)において、第1客待ちデモ表示指定コマンドを受信した場合に、第1客待ちデモ表示指定コマンドを受信したことを示すフラグをセットするようにし、ステップ026IWS4701では、そのフラグがセットされているか否かを確認するようにすればよい。
また、第1KT状態フラグおよび第2KT状態フラグは、例えば、コマンド解析処理(ステップS75)において、低確/第1KT背景指定コマンドや、高確/第1KT背景指定コマンド、高確/第2KT背景指定コマンドを受信したことにもとづいてセットされる。
通常状態であれば、演出制御用CPU120は、第1デモ表示を開始するまでの時間(例えば、30秒)に相当する値を計測するための第1デモ待機タイマをセットし(ステップ026IWS4703)、第1デモ表示の待機中であることを示す第1デモ待機中フラグをセットする(ステップ026IWS4704)。そして、第1デモ受信フラグをリセットする(ステップ026IWS4705)。
その後、演出制御用CPU120は、第1デモ待機中フラグがセットされているか否かを判定し(ステップ026IWS4706)、セットされている場合には第1特別図柄変動が開始される場合(ステップ026IWS4707のY)、または第2特別図柄の変動にもとづいて大当り遊技状態に制御される場合(ステップ026IWS4708のY)、ステップ026IWS4712へ移行する。これにより、第1特別図柄変動が開始されるか第2特別図柄の変動にもとづいて大当り遊技状態に制御される場合には第1デモ表示を実行しないようになっている。具体的に、ステップ026IWS4707では第1特別図柄の変動を示す変動パターンコマンドを受信した場合には第1特別図柄変動が開始されたと判定する。また、ステップ026IWS4708では第2大当り開始指定コマンドを受信した場合に第2特別図柄の変動にもとづいて大当り遊技状態に制御されると判定する。
第1デモ待機中フラグがセットされており、第1特別図柄変動が開始されず(ステップ026IWS4707のN)、第2特別図柄の変動にもとづいて大当り遊技状態に制御されない場合(ステップ026IWS4708のN)、第1デモ待機タイマの値を1減算し(ステップ026IWS4709)、第1デモ待機タイマがタイムアウトした場合には(ステップ026IWS4710のY)、第1デモ表示を開始し(ステップ026IWS4711)、第1デモ待機フラグをリセットする(ステップ026IWS4712)。
その後、演出制御用CPU120は、第1デモ表示中である場合(ステップ026IWS4713のY)、第1特別図柄の変動が開始されるか(ステップ026IWS4714のY)、または第2特別図柄の変動にもとづいて大当り遊技状態に制御される場合(ステップ026IWS4715のY)、第1デモ表示を終了する(ステップ026IWS4716)。
また、演出制御用CPU120は、第2客待ちデモ表示指定コマンドを受信しているか否かを判定し(ステップ026IWS4801)、受信していなければステップ026IWS4806へ移行する。受信している場合には、KT状態であるか否かを判定し(ステップ026IWS4802)、KT状態でなければステップ026IWS4805へ移行する。具体的に、第1KT状態フラグおよび第2KT状態フラグのいずれかがセットされていればKT状態であると判定する。
なお、第2客待ちデモ表示指定コマンドを受信しているか否かは、例えば、コマンド解析処理(ステップS75)において、第2客待ちデモ表示指定コマンドを受信した場合に、第2客待ちデモ表示指定コマンドを受信したことを示すフラグをセットするようにし、ステップ026IWS4801では、そのフラグがセットされているか否かを確認するようにすればよい。
KT状態であれば、演出制御用CPU120は、第2デモ表示を開始するまでの時間(例えば、30秒)に相当する値を計測するための第2デモ待機タイマをセットし(ステップ026IWS4803)、第2デモ表示の待機中であることを示す第2デモ待機中フラグをセットする(ステップ026IWS4804)。そして、第2デモ受信フラグをリセットする(ステップ026IWS4805)。
その後、演出制御用CPU120は、第2デモ待機中フラグがセットされているか否かを判定し(ステップ026IWS4806)、セットされている場合には第2特別図柄変動が開始される場合(ステップ026IWS4807のY)、またはKT状態でない場合(ステップ026IWS4808のN)、ステップ026IWS4812へ移行する。これにより、第2特別図柄変動が開始されるかKT状態が終了した場合には第2デモ表示を実行しないようになっている。具体的に、ステップ026IWS4807では第2特別図柄の変動を示す変動パターンコマンドを受信した場合には第2特別図柄変動が開始されたと判定する。また、ステップ026IWS4808では第1KT状態フラグおよび第2KT状態フラグのいずれかもセットされていなければKT状態が終了したと判定する。
第2デモ待機中フラグがセットされており、第2特別図柄変動が開始されず(ステップ026IWS4807のN)、KT状態が終了していない場合(ステップ026IWS4808のY)、第2デモ待機タイマの値を1減算し(ステップ026IWS4809)、第2デモ待機タイマがタイムアウトした場合には(ステップ026IWS4810のY)、第2デモ表示を開始し(ステップ026IWS4811)、第2デモ待機フラグをリセットする(ステップ026IWS4812)。
その後、演出制御用CPU120は、第2デモ表示中である場合(ステップ026IWS4813のY)、第2特別図柄の変動が開始されるか(ステップ026IWS4814のY)、またはKT状態が終了した場合(ステップ026IWS4815のN)、第2デモ表示を終了する(ステップ026IWS4816)。
図9−40は、可変表示開始待ち処理(ステップS170)を示すフローチャートである。可変表示開始待ち処理において、演出制御用CPU120は、変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する(ステップ026IWS811)。なお、変動パターンコマンドを受信しているか否かは、例えば、コマンド解析処理(ステップS75)において、変動パターンコマンドを受信した場合に、変動パターンコマンドを受信したことを示す変動パターンコマンド受信フラグをセットするようにし、ステップ026IWS811では、その変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否かを確認するようにすればよい。
変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御用CPU120は、第1KT状態フラグまたは第2KT状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ026IWS812)。第1KT状態フラグおよび第2KT状態フラグのいずれもセットされていなければ(すなわち、非KT状態であれば)、演出制御用CPU120は、第1特別図柄の変動表示を実行する場合であるか否かを確認する(ステップ026IWS813)。なお、第1特別図柄の変動表示を実行する場合であるか否かは、例えば、受信した変動パターンコマンドで示される変動パターンが第1変動パターン#01〜#09を指定するものであるか否かを確認することにより判定できる。第1特別図柄の変動表示を実行する場合でなければ(すなわち、第2特別図柄の変動表示を実行する場合であれば)、そのまま処理を終了する。第1特別図柄の変動表示を実行する場合であれば、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を可変表示開始設定処理(ステップS171)に対応した値に更新する(ステップ026IWS815)。
第1KT状態フラグまたは第2KT状態フラグがセットされていなければ(すなわち、KT状態であれば)、演出制御用CPU120は、第2特別図柄の変動表示を実行する場合であるか否かを確認する(ステップ026IWS814)。なお、第2特別図柄の変動表示を実行する場合であるか否かは、例えば、受信した変動パターンコマンドで示される変動パターンが第2変動パターン#01〜#34を指定するものであるか否かを確認することにより判定できる。第2特別図柄の変動表示を実行する場合でなければ(すなわち、第1特別図柄の変動表示を実行する場合であれば)、そのまま処理を終了する。第2特別図柄の変動表示を実行する場合であれば、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を可変表示開始設定処理(ステップS171)に対応した値に更新する(ステップ026IWS816)。
ステップ026IWS812〜S815の処理が実行されることによって、この特徴部026IWでは、非KT状態である場合には、第1特別図柄の変動表示に対応して画像表示装置5において飾り図柄の変動表示が実行され、KT状態である場合には、第2特別図柄の変動表示に対応して画像表示装置5において飾り図柄の変動表示が実行される。言い換えれば、第1特別図柄の変動表示が実行される場合であってもKT状態である場合や、第2特別図柄の変動表示が実行される場合であっても非KT状態である場合には、飾り図柄の変動表示は実行されない。
図9−41は、可変表示開始設定処理(ステップS171)を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、第1特別図柄の変動表示を実行する場合であるか否かを確認する(ステップ026IWS920)。なお、第1特別図柄の変動表示を実行する場合であるか否かは、例えば、変動パターンコマンド格納領域に格納されている変動パターンコマンドが第1変動パターン#01〜#09を指定するものであるか否かを確認することにより判定できる。第1特別図柄の変動表示を実行する場合であれば、演出制御用CPU120は、今回の変動表示が小当りとなるものであるか否かを確認する(ステップ026IWS921)。なお、今回の変動表示が小当りとなるものであるか否かは、例えば、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドが表示結果8指定コマンドであるか否かを確認することにより判定できる。小当り変動であれば、演出制御用CPU120は、飾り図柄の停止図柄として非リーチはずれ図柄を決定する(ステップ026IWS922)。
既に説明したように、本例では、第1特別図柄の変動表示が実行されて小当りとなる場合には、小当りAとなる場合しかなく、小当り遊技中に特殊入賞口への遊技球の入賞を殆ど期待できない。そのため、ステップ026IWS920〜S922の処理が実行されることによって、本例では、第1特別図柄の変動表示が実行されて小当りとなる場合には、強制的に非リーチはずれ図柄を停止表示することにより、遊技者に過度の期待を抱かせないようにしている。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合(ステップ026IWS920のN)や、小当り変動でない場合(ステップ026IWS921のN)には、演出制御用CPU120は、変動表示結果に応じた飾り図柄の停止図柄を決定する(ステップ026IWS923)。ステップ026IWS923では、演出制御用CPU120は、表示結果1指定コマンドを受信した場合(はずれと決定されている場合)には、左中右の飾り図柄が全く不一致のはずれ図柄または左右の飾り図柄のみが一致したリーチはずれ図柄の組み合わせを決定する。また、表示結果2指定コマンドを受信した場合(16R確変大当りと決定されている場合)には、左中右の飾り図柄が奇数図柄のうち図柄「7」で揃った図柄の組み合わせを決定する。また、表示結果3指定コマンドや表示結果4指定コマンドを受信した場合(9R確変大当りや6R確変大当りと決定されている場合)には、左中右の飾り図柄が「7」以外の奇数図柄で揃った図柄の組み合わせを決定する。また、表示結果6指定コマンドを受信した場合(2R確変大当りと決定されている場合)には、中の飾り図柄が特殊図柄(本例では、図柄「R」)を含む図柄の組み合わせを決定する。また、表示結果5指定コマンドや表示結果7指定コマンドを受信した場合(6R通常大当りや2R通常大当りと決定されている場合)には、左中右の飾り図柄が偶数図柄で揃った図柄の組み合わせを決定する。また、表示結果8指定コマンドを受信した場合(小当りと決定されている場合)には、小当り図柄(例えば、「135」)の飾り図柄の組み合わせを決定する。
次いで、演出制御用CPU120は、今回の変動表示がはずれとなるものであるか否かを確認する(ステップ026IWS924)。なお、今回の変動表示がはずれとなるものであるか否かは、例えば、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドが表示結果1指定コマンドであるか否かを確認することにより判定できる。はずれ変動でなければ、そのままステップ026IWS928に移行する。はずれ変動であれば(ステップ026IWS924のY)、演出制御用CPU120は、現在設定されている設定値を示唆する設定値示唆演出の有無および種類を決定するための設定値示唆演出設定処理を実行する(ステップ026IWS925)。
ステップ026IWS925では、演出制御用CPU120は、設定値格納領域(ステップ026IWS615参照)に格納されている設定値を特定する。そして、演出制御用CPU120は、設定値示唆演出の有無および種類を決定するための設定値示唆演出決定テーブルとして、特定した設定値に対応するテーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、設定値示唆演出の有無および種類を決定する。
図9−42は、設定値示唆演出決定テーブルの具体例を説明するための説明図である。図9−42に示すように、設定値示唆演出決定テーブルには、設定値示唆演出なし、設定値示唆演出A、設定値示唆演出B、設定値示唆演出C、設定値示唆演出D、設定値示唆演出E、および設定値示唆演出Fに対して、それぞれ判定値が割り振られている。
設定値示唆演出Aは、例えば、画像表示装置5において青色の表示色で所定のキャラクタ画像を表示する態様により実行される演出であり、図9−42に示すように、設定値「1」である場合に最も実行割合が高い。また、設定値示唆演出Bは、例えば、画像表示装置5において緑色の表示色で所定のキャラクタ画像を表示する態様により実行される演出であり、図9−42に示すように、設定値「2」である場合に最も実行割合が高い。また、設定値示唆演出Cは、例えば、画像表示装置5において黄色の表示色で所定のキャラクタ画像を表示する態様により実行される演出であり、図9−42に示すように、設定値「3」である場合に最も実行割合が高い。また、設定値示唆演出Dは、例えば、画像表示装置5において橙色の表示色で所定のキャラクタ画像を表示する態様により実行される演出であり、図9−42に示すように、設定値「4」である場合に最も実行割合が高い。また、設定値示唆演出Eは、例えば、画像表示装置5において赤色の表示色で所定のキャラクタ画像を表示する態様により実行される演出であり、図9−42に示すように、設定値「5」である場合に最も実行割合が高い。また、設定値示唆演出Fは、例えば、画像表示装置5において虹色の表示色で所定のキャラクタ画像を表示する態様により実行される演出であり、図9−42に示すように、設定値「6」である場合に最も実行割合が高い。
次いで、演出制御用CPU120は、第2KT状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ026IWS926)。第2KT状態フラグがセットされていなければ(すなわち、第2KT状態でなければ)、そのままステップ026IWS928に移行する。第2KT状態フラグがセットされていれば(ステップ026IWS926のY)、すなわち、第2KT状態であれば、演出制御用CPU120は、第2KT状態(小当りRUSH)が継続することを示唆する小当りRUSH継続示唆演出の有無および種類を決定するための小当りRUSH継続示唆演出設定処理を実行する(ステップ026IWS927)。
図9−43は、小当りRUSH継続示唆演出決定テーブルの具体例を説明するための説明図である。図9−43に示すように、小当りRUSH継続示唆演出決定テーブルには、小当りRUSH継続示唆演出なし、小当りRUSH継続示唆演出A、および小当りRUSH継続示唆演出Bに対して、それぞれ判定値が割り振られている。小当りRUSH継続示唆演出Aは、例えば、画像表示装置5において青色の表示色で所定の演出画像を表示する態様により実行される演出である。また、小当りRUSH継続示唆演出Bは、例えば、画像表示装置5において赤色の表示色で所定の演出画像を表示する態様により実行される演出である。
図9−43に示すように、本例では、設定値「1」である場合に小当りRUSH継続示唆演出の実行割合が最も高く、設定値「2」である場合に小当りRUSH継続示唆演出の実行割合が次に高く、設定値「3」である場合に小当りRUSH継続示唆演出の実行割合がさらに次に高く、設定値「4」である場合に小当りRUSH継続示唆演出の実行割合がさらに次に高く、設定値「5」である場合に小当りRUSH継続示唆演出の実行割合がさらに次に高く、設定値「6」である場合に小当りRUSH継続示唆演出の実行割合が最も低くなっている。
また、図9−43に示すように、設定値「1」である場合に小当りRUSH継続示唆演出Aの実行割合が最も高く、設定値「6」である場合に小当りRUSH継続示唆演出Bの実行割合が最も高くなっている。
本例では、設定値「1」の場合に大当り確率が最も低く設定値「6」の場合に大当り確率が最も高くなっているのであるが、第2KT状態中である場合には大当りの発生を契機として第2KT状態が終了する場合があるのであるから、設定値「1」である場合が最も第2KT状態が継続しやすい(継続期待度が高い)設定状態であり、設定値「6」である場合が最も第2KT状態が継続しにくい(継続期待度が低い)設定状態であるといえる。従って、本例では、設定値「1」である場合に小当りRUSH継続示唆演出の実行割合が最も高く、設定値「6」である場合に小当りRUSH継続示唆演出の実行割合が最も低くなっているのであるから、小当りRUSH継続示唆演出が実行されることによって、第2KT状態(小当りRUSH)が継続することに対する期待感を高めることができる。
なお、上記に説明したように、第2KT状態(小当りRUSH)の継続期待度とは、大当りが発生せずに第2KT状態への制御期間が長くなることに対する期待度である。
また、本例では、設定値「1」である場合に小当りRUSH継続示唆演出Aの実行割合が最も高くなっているのであるから、特に小当りRUSH継続示唆演出Aが実行されることによって、第2KT状態(小当りRUSH)が継続することに対する期待感をさらに高めることができる。
次いで、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドで示される変動パターンにもとづいて、使用する飾り図柄の変動パターン、および設定値示唆演出や小当りRUSH継続示唆演出の実行を決定している場合には、設定値示唆演出や小当りRUSH継続示唆演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ026IWS928)。
次いで、演出制御用CPU120は、ステップ026IWS928で選択したプロセステーブルにおけるプロセスデータ1のプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップ026IWS929)。次いで、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(画像表示装置5、各種ランプ、スピーカ8L,8R)の制御を実行する(ステップ026IWS930)。例えば、画像表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDPに制御信号(表示制御実行データ)を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、LED制御基板14に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
なお、設定値示唆演出の実行を決定した場合には、ステップ026IWS928で選択した設定値示唆演出を含むプロセステーブルに従ってステップ026IWS930おおよび可変表示中演出処理(ステップS172)が実行されることによって、飾り図柄の変動表示中(はずれ変動中)に設定値示唆演出が実行される。
また、小当りRUSH継続示唆演出の実行を決定した場合には、ステップ026IWS928で選択した小当りRUSH継続示唆演出を含むプロセステーブルに従ってステップ026IWS930おおよび可変表示中演出処理(ステップS172)が実行されることによって、飾り図柄の変動表示中(第2KT状態中のはずれ変動中)に小当りRUSH継続示唆演出が実行される。
次いで、演出制御用CPU120は、変動時間に応じた値を飾り図柄変動時間タイマに設定して飾り図柄変動時間タイマをスタートさせる(ステップ026IWS931)。そして、演出制御プロセスフラグを、可変表示中演出処理(ステップS172)に応じた値に更新する(ステップ026IWS932)。
図9−44および図9−45は、演出制御プロセス処理における特図当り待ち処理(ステップS173)を示すフローチャートである。特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、まず、飾り図柄の停止図柄として大当り図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグ1がセットされているか否かを確認する(ステップ026IWS9701)。停止図柄表示フラグ1がセットされていれば、ステップ026IWS9706に移行する。この特徴部026IWでは、飾り図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、ステップ026IWS9705で停止図柄表示フラグ1がセットされる。そして、大当り中演出を実行するときに停止図柄表示フラグ1がリセットされる。従って、停止図柄表示フラグ1がセットされているということは、大当り図柄を確定表示したが大当り中演出をまだ実行していない段階であるので、ステップ026IWS9703の飾り図柄の停止図柄を表示する処理を実行することなく、ステップ026IWS9706に移行する。
停止図柄表示フラグ1がセットされていなければ、演出制御用CPU120は、飾り図柄の停止図柄として小当り図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグ2がセットされているか否かを確認する(ステップ026IWS9702)。停止図柄表示フラグ2がセットされていれば、ステップ026IWS9716に移行する。この特徴部026IWでは、飾り図柄の停止図柄として小当り図柄を表示した場合には、ステップ026IWS9715で停止図柄表示フラグ2がセットされる。そして、小当り中演出を実行するときに停止図柄表示フラグ2がリセットされる。従って、停止図柄表示フラグ2がセットされているということは、小当り図柄を確定表示したが小当り中演出をまだ実行していない段階であるので、ステップ026IWS9703の飾り図柄の停止図柄を表示する処理を実行することなく、ステップ026IWS9716に移行する。
停止図柄表示フラグ1および停止図柄表示フラグ2のいずれもセットされていなければ、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において停止表示中の左中右の飾り図柄の停止図柄(はずれ図柄、大当り図柄、小当り図柄)を確定表示させる制御を行う(ステップ026IWS9703)。なお、第1強制図柄確定指定コマンドや第2強制図柄確定指定コマンドを受信した場合には、ステップ026IWS9703において、演出制御用CPU120は、はずれ図柄を確定表示させる制御を行う。
ステップ026IWS9703の処理で大当り図柄を確定表示した場合には(ステップ026IWS9704のY)、演出制御用CPU120は、停止図柄表示フラグ1をセットする(ステップ026IWS9705)。
次いで、演出制御用CPU120は、いずれかの大当り開始指定コマンド(第1大当り開始指定コマンド、第2大当り開始指定コマンド)を受信したか否かを確認する(ステップ026IWS9706)。いずれかの大当り開始指定コマンドを受信している場合には、演出制御用CPU120は、停止図柄表示フラグ1をリセットする(ステップ026IWS9707)。
次いで、演出制御用CPU120は、今回発生した大当りの大当り種別が16R確変大当りまたは2R確変大当りであるか否かを確認する(ステップ026IWS9708)。なお、大当り種別が16R確変大当りまたは2R確変大当りであるか否かは、例えば、受信した表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンドまたは表示結果6指定コマンドであるか否かを確認することにより判定できる。16R確変大当りまたは2R確変大当りであれば、そのままステップ026IWS9710に移行する。
16R確変大当りおよび2R確変大当りのいずれでもなければ、第2KT状態中であった場合には今回の大当り遊技の終了後に第2KT状態が終了することを意味している。この場合、演出制御用CPU120は、第2KT状態中に小当りが連続して発生した回数をカウントするための小当り連続数カウンタ、および小当り連続中賞球数カウンタの値を0クリアする(ステップ026IWS9709)。
次いで、演出制御用CPU120は、大当り中演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ026IWS9710)。次いで、演出制御用CPU120は、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップ026IWS9711)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ、および演出用部品としてのスピーカ8L,8R)の制御を実行する(ステップ026IWS9712)。
その後、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を大当り中演出処理(ステップS176)に応じた値に更新する(ステップ026IWS9713)。
ステップ026IWS9703の処理で大当り図柄を確定表示していなければ(ステップ026IWS9704のN)、ステップ026IWS9703の処理で小当り図柄を確定表示した場合には(ステップ026IWS9714のY)、演出制御用CPU120は、停止図柄表示フラグ2をセットする(ステップ026IWS9715)。
次いで、演出制御用CPU120は、小当り開始指定コマンドを受信したか否かを確認する(ステップ026IWS9716)。小当り開始指定コマンドを受信している場合には、演出制御用CPU120は、停止図柄表示フラグ2をリセットする(ステップ026IWS9717)。
次いで、演出制御用CPU120は、小当り連続数カウンタの値を1加算する(ステップ026IWS9718)。また、演出制御用CPU120は、更新後の小当り連続数カウンタの値にもとづいて、画像表示装置5において、第2KT状態中における小当りの連続回数を示す小当り連続数表示1が表示されていれば、小当り連続数表示1を更新する制御を行う(ステップ026IWS9719)。
なお、本例では、小当り連続数表示1は、通常状態や第1KT状態中に16R確変大当りや2R確変大当りが発生したときに表示が開始され、16R確変大当りや2R確変大当り以外の大当りが発生したとき(すなわち、第2KT状態を終了するとき)に表示が終了される。
次いで、演出制御用CPU120は、加算後の小当り連続数カウンタの値がいずれかの閾値となっているか否かを確認する(ステップ026IWS9720)。加算後の小当り連続数カウンタの値がいずれかの閾値となっていれば、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、加算後の小当り連続数カウンタの値に応じた小当り連続数表示2を表示する制御を行う(ステップ026IWS9721)。例えば、加算後の小当り連続数カウンタの値が10となっていれば、今回の小当り発生で小当り連続数が10回に達したことを意味しているので、閾値「10」に到達したと判定し、小当り連続数が10回に達した旨の小当り連続数表示2を表示する。例えば、画像表示装置5において、小当り連続数表示2として「10COMBO」などの文字表示を表示する。
次いで、演出制御用CPU120は、小当り中演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ026IWS9722)。次いで、演出制御用CPU120は、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップ026IWS9723)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ、および演出用部品としてのスピーカ8L,8R)の制御を実行する(ステップ026IWS9724)。
そして、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を小当り中演出処理(ステップS174)に応じた値に更新する(ステップ026IWS9725)。
ステップ026IWS9703の処理で大当り図柄や小当り図柄を表示しなかった場合(すなわち、はずれ図柄を表示した場合)には(ステップ026IWS9704のN、且つステップ026IWS9714のN)、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を可変表示開始待ち処理(ステップS170)に応じた値に更新する(ステップ026IWS9726)。
次に、本特徴部026IWにおいて実行される演出の演出態様について説明する。まず、設定値示唆演出の演出態様について説明する。図9−46は、設定値示唆演出の演出態様を説明するための説明図である。本例では、はずれとなる飾り図柄の変動表示において設定値示唆演出を実行可能である。図9−46(A)に示すように、画像表示装置5において左中右の飾り図柄の変動表示を実行しているときに、設定値示唆演出の実行タイミングとなると、図9−46(B1)〜(B3)に示すように、飾り図柄の変動表示中に設定値示唆演出が実行される。
本例では、図9−46(B1)〜(B3)に示すように、画像表示装置5において所定のキャラクタ画像026IW001,026IW002,026IW003を表示する態様により設定値示唆演出が実行される。この場合、例えば、設定値示唆演出Aを実行する場合には、図9−46(B1)に示すように、画像表示装置5において青色の表示色で所定のキャラクタ画像026IW001を表示する態様により設定値示唆演出が実行される。また、例えば、設定値示唆演出Cを実行する場合には、図9−46(B2)に示すように、画像表示装置5において黄色の表示色で所定のキャラクタ画像026IW002を表示する態様により設定値示唆演出が実行される。また、例えば、設定値示唆演出Eを実行する場合には、図9−46(B3)に示すように、画像表示装置5において赤色の表示色で所定のキャラクタ画像026IW003を表示する態様により設定値示唆演出が実行される。
なお、図9−46に示す例では、設定値示唆演出Aや、設定値示唆演出C、設定値示唆演出Eを実行する場合を示したが、例えば、設定値示唆演出Bを実行する場合には緑色の表示色で所定のキャラクタ画像が表示され、設定値示唆演出Dを実行する場合には橙色の表示色で所定のキャラクタ画像が表示され、設定値示唆演出Fを実行する場合には虹色の表示色で所定のキャラクタ画像が表示される。
本例では、はずれとなる飾り図柄の変動表示中に異なる表示色のキャラクタ画像が表示されて設定値示唆演出が実行されるかによって、遊技者に対して現在いずれの設定値に設定されているかに対して期待感をもたせることができる。
次に、小当りRUSH継続示唆演出の演出態様について説明する。図9−47は、小当りRUSH継続示唆演出の演出態様を説明するための説明図である。本例では、第2KT状態中(小当りRUSH中)のはずれとなる飾り図柄の変動表示において小当りRUSH継続示唆演出を実行可能である。
本例では、第2KT状態中である場合には、図9−47(A)に示すように、例えば、画像表示装置5において「小当りRUSH」などの文字表示026IW004が表示され、第2KT状態中であることが認識可能に表示される。そして、図9−47(A)に示すように、第2KT状態中に画像表示装置5において左中右の飾り図柄の変動表示を実行しているときに、小当りRUSH継続示唆演出の実行タイミングとなると、図9−47(B1)〜(B3)に示すように、飾り図柄の変動表示中に小当りRUSH継続示唆演出が実行される。
本例では、図9−47(B1),(B2)に示すように、画像表示装置5において所定の演出画像026IW005,026IW006を表示する態様により小当りRUSH継続示唆演出が実行される。なお、本例では、所定の演出画像026IW005,026IW006として、レーシングカーの画像が表示される場合が示されている。この場合、例えば、小当りRUSH継続示唆演出Aを実行する場合には、図9−47(B1)に示すように、画像表示装置5において青色の表示色で所定の演出画像026IW005を表示する態様により小当りRUSH継続示唆演出が実行される。また、例えば、小当りRUSH継続示唆演出Bを実行する場合には、図9−47(B2)に示すように、画像表示装置5において赤色の表示色で所定の演出画像026IW005を表示する態様により小当りRUSH継続示唆演出が実行される。
本例では、第2KT状態中のはずれとなる飾り図柄の変動表示中に、小当りRUSH継続示唆演出が実行されることによって、あるいはいずれの表示色の演出画像が表示されて小当りRUSH継続示唆演出が実行されるかによって、遊技者に対して第2KT状態(小当りRUSH)が継続することに対して期待感をもたせることができる。
次に、右打ち報知の表示態様について説明する。図9−48は、右打ち報知の表示態様を説明するための説明図である。本例では、第1特別図柄の変動表示で大当りとなった場合であるか第2特別図柄の変動表示が実行されて大当りとなった場合であるかに関係なく、大当り遊技中である場合には、図9−48(1)に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)によって、右打ち表示器26が点灯される(ステップ026IWS2021A,S2021B参照)。また、右打ち点灯開始指定コマンドを受信したことにもとづいて、図9−48(1)に示すように、演出制御用CPU120によって、右打ち報知用LED37が点灯される(ステップ026IWS2022A,S2022B,S634参照)。さらに、図9−48(1)に示すように、演出制御用CPU120によって、画像表示装置5の表示画面において右打ち表示026IW007が表示される(ステップ026IWS624参照)。
また、本例では、第2特別図柄の変動表示で小当りとなった場合には、小当り遊技中に、図9−48(2)に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)によって、右打ち表示器26が点灯される(ステップ026IWS2027B参照)。また、右打ち点灯開始指定コマンドを受信したことにもとづいて、図9−48(2)に示すように、演出制御用CPU120によって、右打ち報知用LED37が点灯される(ステップ026IWS2028B,S634参照)。ただし、大当り遊技中とは異なり、図9−48(2)に示すように、画像表示装置5の表示画面における右打ち表示026IW007の表示は行われない。
一方、本例では、第1特別図柄の変動表示で小当りとなった場合には、図9−48(3)に示すように、小当り遊技中に、右打ち表示器26の点灯および右打ち報知用LED37の点灯は行われず、画像表示装置5の表示画面における右打ち表示026IW007の表示も行われない。
以上に説明したように、本特徴部026IWによれば、第1始動領域(例えば、第1始動入賞口)を遊技媒体(例えば、遊技球)が進入したことにもとづいて第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示を実行可能であり、第2始動領域(例えば、第2始動入賞口)を遊技媒体が進入したことにもとづいて第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示を実行可能である。また、遊技媒体が進入可能な第1状態(例えば、開状態)と遊技媒体が進入困難または進入不可能な第2状態(例えば、閉状態)とに変化可能な可変手段(例えば、特殊可変入賞球装置17)を備える。また、第1識別情報および第2識別情報のいずれかの可変表示が実行された後に、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)と該有利状態よりも有利度が低い特殊状態(例えば、小当り遊技状態)とのいずれかに制御可能であり、特殊状態に制御されているときに可変手段を第1状態に制御する。また、第1始動領域は、遊技媒体が移動可能な移動経路のうち所定経路(例えば、遊技領域の左方領域)を移動する遊技媒体が進入可能に設けられ、可変手段は、移動経路のうち特定経路(例えば、遊技領域の右方領域)を移動する遊技媒体が進入可能に設けられている。また、特定経路への遊技媒体の発射を促進するための特定報知(例えば、図9−48(1),(2)に示す右打ち報知)を実行可能であり、第1識別情報の可変表示が実行された後に特殊状態に制御されるときには、特定報知を実行しない(例えば、図9−48(3)参照)。そのため、遊技媒体の発射の促進について適切な報知を行うことができる。
具体的には、本特徴部026IWに示したように、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とが並行して実行可能であり、第1特別図柄側の小当り種別の方が第2特別図柄側の小当り種別よりも特殊入賞口への入賞割合(有利度)が低くなるように構成され、第1特別図柄の変動表示において小当りとなったときに第2特別図柄の変動表示を強制的にはずれ停止させるように構成した場合に、入賞割合(有利度)が低い第1特別図柄側の小当りに対して右打ち報知を実行してしまうと、実質的に殆ど特殊入賞口への入賞が期待できないのに遊技者が遊技球を無駄打ちすることになり、却って不利な発射促進報知を行うことになってしまい好ましくない。そこで、本例では、第2特別図柄側の小当りに対しては右打ち報知を実行する一方で、第1特別図柄側の小当りに対しては右打ち報知を実行しないようにすることにより、遊技者の無駄打ちによる不利益の発生を抑制することができ、適切な報知を実現することができる。
また、本特徴部026IWによれば、第1識別情報の可変表示に関する情報を、保留記憶として記憶可能な第1保留記憶手段(例えば、第1保留記憶バッファ)と、第2識別情報の可変表示に関する情報を、保留記憶として記憶可能な第2保留記憶手段(例えば、第2保留記憶バッファ)とを備える。また、第1識別情報の可変表示の表示結果または第2識別情報の可変表示の表示結果として特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたときに有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能であるとともに、第1識別情報の可変表示の表示結果または第2識別情報の可変表示の表示結果として特殊表示結果(例えば、小当り図柄)が導出表示されたときに特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能である。また、第2識別情報の可変表示の表示結果が特殊表示結果となる頻度を高めた特別状態(例えば、KT状態)に制御可能である。また、第1識別情報の可変表示と第2識別情報の可変表示とを並行して実行しているときに、一方の可変表示の表示結果として特殊表示結果を導出表示させたことにもとづいて、他方の可変表示の表示結果として特定表示結果および特殊表示結果とは異なる所定表示結果(例えば、はずれ図柄)を導出表示させる。そのため、可変表示を強制的に終了させることができ、保留記憶を円滑に消化することができる。
また、本特徴部026IWによれば、特殊状態に制御されたときに所定価値を付与可能(例えば、特殊入賞口への遊技球の入賞にもとづき10個の賞球を払い出す)であるとともに、有利状態に制御されたときに所定価値よりも高い価値を付与可能(例えば、大入賞口への遊技球の入賞にもとづき15個の賞球を払い出す)である。また、特定報知として、第1特定報知(例えば、図9−48(1),(2)に示す右打ち表示器26および右打ち報知用LED37の点灯)と、該第1特定報知よりも視認性が高い第2特定報知(例えば、図9−48(1)に示す右打ち表示026IW007の表示)とを実行可能である。また、有利状態に制御されるときには、第1特定報知および第2特定報知を実行し(図9−48(1)参照)、第2識別情報の可変表示が実行された後に特殊状態に制御されるときには、第1特定報知を実行し、第2特定報知を実行しない(図9−48(2)参照)。そのため、付与可能な価値に対応した報知を実現することができる。
また、本特徴部026IWによれば、複数種類の特殊状態(例えば、小当りA〜C)に制御可能である。また、第1識別情報の可変表示が実行された後に特殊状態に制御されるときには、第2識別情報の可変表示が実行された後に特殊状態に制御されるときと比較して、高い割合により有利度が低い種類の特殊状態(例えば、小当りA)に制御する。また、第2識別情報の可変表示が実行された後に特殊状態に制御されるときに、特定報知を実行する(図9−48(2),(3)参照)。そのため、遊技者の有利度を考慮した適切な報知を実現することができる。
また、本特徴部026IWによれば、少なくとも第1識別情報の可変表示に対応して可変表示演出(例えば、飾り図柄の変動表示)を実行可能である。また、特殊状態に制御されるときと特殊状態に制御されないときとで共通態様の可変表示演出を実行可能である(例えば、第1特別図柄の変動表示が実行されて小当りとなる場合には、強制的に非リーチはずれ図柄を停止表示する)。そのため、第1識別情報の可変表示が実行された後に特殊状態に制御されることに対する遊技者への認識性を低下させることができる。また、その上で、第2保留記憶手段が記憶する保留記憶を円滑に消化することができる。
また、本特徴部026IWによれば、特定経路における可変手段の上流側に、遊技媒体の移動を遅延させるための遅延手段(例えば、可変入賞球装置6Bに設けられた規制片)を備える。そのため、通常時に第2識別情報の可変表示が実行された後の特殊状態への制御が実行されるタイミングに対して狙い打ちされることを防止することができる。従って、遊技機に対する攻略対策を強化することができる。
なお、遅延手段は、本例で示した態様にかぎられない。例えば、遊技領域の右方に設けられた可変入賞球装置6Bや特殊可変入賞球装置17の上流側に、遅延手段として、遊技球が左右に蛇行するように移動させる通路部材を設けるように構成してもよい。
また、本特徴部026IWによれば、遊技の進行を制御する遊技制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103))と、遊技制御手段からの情報にもとづいて演出を制御する演出制御手段(例えば、演出制御用CPU120)とを備える。また、遊技制御手段は、所定の報知を行う報知手段(例えば、右打ち表示器26)による報知の実行を制御する。また、演出制御手段は、報知手段による報知に対応して特定報知(例えば、右打ち報知用LED37の点灯)を実行する。そのため、演出制御手段の処理負担を軽減しつつ、適切な報知を実現することができる。
なお、本例では、第1特別図柄の変動表示が実行された場合であるか第2特別図柄の変動表示が実行された場合であるかに関係なく、大当り遊技中に右打ち報知を実行する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、遊技領域の左方に特別可変入賞球装置(左大入賞口)が設けられているとともに遊技領域の右方にも特別可変入賞球装置(右大入賞口)が設けられ、第1特別図柄の変動表示で大当りとなった場合には大当り遊技中に左大入賞口を開放し、第2特別図柄の変動表示で大当りとなった場合には大当り遊技中に右大入賞口を開放するように構成された遊技機に適用する場合には、第2特別図柄の変動表示で大当りとなった場合には大当り遊技中に右打ち報知を実行する一方で、第1特別図柄の変動表示で大当りとなった場合には大当り遊技中に右打ち報知を実行しないように構成してもよい。また、このように構成した場合には、第1特別図柄の変動表示で大当りとなった場合には大当り遊技中に左打ち報知を実行するように構成してもよい。すなわち、特定報知実行手段は、可変手段(この例では、右大入賞口)を制御対象とした種別の有利状態に制御されるときに、特定報知を実行するように構成してもよい。そのように構成すれば、第1特別図柄の変動表示で大当りとなった場合には大当り遊技中に左打ち報知を実行することにより、遊技者が誤って右打ち操作を行うことを抑制することができ、遊技者の不利益の発生を抑えることができる。
また、本例では、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)が遊技領域の右方に設けられていることから、KT状態中も右打ち報知を実行する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、第2始動入賞口が遊技領域の左方に設けられた遊技機に適用する場合には、KT状態中や高ベース状態中、時短状態中に右打ち報知を実行しないように構成してもよい。
また、本例では、大当り遊技中のみ右打ち表示器26および右打ち報知用LED37の点灯の点灯に加えて画像表示装置5の表示画面において右打ち表示026IW007を表示することにより右打ち報知を実行する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、第2KT状態中(小当りRUSH中)であっても、大当り遊技終了後の最初の変動表示を実行する場合には、右打ち表示器26および右打ち報知用LED37の点灯の点灯に加えて画像表示装置5の表示画面において右打ち表示026IW007を表示することにより右打ち報知を実行するように構成してもよい。または、この場合、例えば、大当り遊技終了時のエンディング期間において、右打ち表示器26および右打ち報知用LED37の点灯の点灯に加えて画像表示装置5の表示画面において右打ち表示026IW007を表示することにより右打ち報知を実行するように構成してもよい。
また、本例では、画像表示装置5の表示画面において表示する右打ち表示は、本例で示した態様にかぎられない。例えば、図9−48(1)で示したような比較的大きなサイズの右打ち表示026IW007とは別に、画像表示装置5において右打ちを示す記号表示(例えば、右向きの三角形表示)を表示することにより、右打ち報知を実行可能に構成してもよい。
また、小当り制御の仕方は、本例で示した態様にかぎられない。例えば、複数の特殊可変入賞球装置を備え、小当り種別に応じて開放対象となる特殊可変入賞球装置(特殊入賞口)が異なるように構成し、第1特別図柄の変動表示で小当りとなる場合と第2特別図柄の変動表示で小当りとなる場合とで小当り種別の選択割合が異なるように構成してもよい。この場合、第1特別図柄の変動表示を実行する場合には、賞球数が少ない特殊可変入賞球装置が開放する小当り種別(または入賞率が低い開放態様の小当り種別)が選択されやすく、第2特別図柄の変動表示を実行する場合には、賞球数が多い特殊可変入賞球装置が開放する小当り種別(または入賞率が高い開放態様の小当り種別)が選択されやすくなるように構成してもよい。
また、本例では、第2特別図柄の変動表示において小当りが発生した場合には小当り遊技中に右打ち報知を行い(図9−48(2)参照)、第1特別図柄の変動表示において小当りが発生した場合には小当り遊技中に右打ち報知を行わない(図9−48(3)参照)場合を示したが、第2特別図柄の変動表示において小当りが発生した場合にも右打ち報知を行わない場合があるように構成してもよい。例えば、通常状態中であり左打ち操作を行うべき状況において第2特別図柄の変動表示が実行されて小当りが発生した場合には、その小当り遊技中に右打ち報知を行わないように構成してもよい。
また、本特徴部026IWによれば、可変表示の表示結果として特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたときに、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能である。また、可変表示の表示結果として特定表示結果とは異なる特殊表示結果(例えば、小当り図柄)が導出表示されたときに、有利状態とは異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能である。また、可変表示の表示結果を決定するための判定値(例えば、大当り判定用の判定値、小当り判定用の判定値)を用いて、可変表示の表示結果を決定する。また、非特定状態(例えば、非確変状態)と該非特定状態よりも有利状態に制御されやすい特定状態(例えば、確変状態)とに制御可能である。また、判定値には、可変表示の表示結果として特定表示結果を導出表示することを決定するための特定判定値(例えば、大当り判定用の判定値)と、可変表示の表示結果として特殊表示結果を導出表示することを決定するための特殊判定値(例えば、小当り判定用の判定値)とが含まれる。また、特定判定値の数が異なる複数の設定値(例えば、設定値「1」〜「6」)のうちのいずれかの設定値に設定可能である。また、特殊判定値の数は、設定値によらず共通であり、かつ非特定状態に制御されているときと特定状態に制御されているときとで共通である(図9−1および図9−2参照)。そのため、適切な遊技性を実現することができる。
具体的には、設定値によって大当り当選確率以外の抽選確率や種別振り分けが変化すると、設定値によって有利度合いの差(出玉性能の差)が顕著になりすぎ、射幸性が過度に高くなるおそれがある。そこで、本特徴部026IWでは、特殊判定値の数を設定値によらず共通とする(小当り当選確率を共通とする)ことにより、設定値によって有利度合いの差が過度に大きくなることを防止し、射幸性が過度に高くなることを防止している。
また、本特徴部026IWによれば、第1識別情報の可変表示と第2識別情報の可変表示とを並行して実行可能(例えば、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを並行して実行可能である)である。また、第2識別情報の可変表示の表示結果が特殊表示結果(例えば、小当り図柄)となる頻度を高めた特別状態(例えば、KT状態)に制御可能である。そのため、特別状態に制御可能な遊技機において、適切な遊技性を実現することができる。
また、本特徴部026IWによれば、特別状態として、第1特別状態(例えば、第1KT状態)と該第1特別状態よりも有利度が高い第2特別状態(例えば、第2KT状態)とに制御可能である。そのため、第2特別状態に制御可能な遊技機において、適切な遊技性を実現することができる。
また、本特徴部026IWによれば、特別状態の有利度に対応した特別示唆演出(例えば、図9−47に示す小当りRUSH継続示唆演出)を実行可能である。そのため、特別状態の有利度が示唆されることにより、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、本特徴部026IWによれば、可変表示の表示結果として特定表示結果(例えば、大当り図柄)および特殊表示結果(例えば、小当り図柄)とは異なる所定表示結果(例えば、はずれ図柄)が導出表示される可変表示が実行されるときに、設定値を示唆する設定値示唆演出(例えば、図9−46に示す設定値示唆演出)を実行可能である。そのため、設定値示唆演出を実行することにより、遊技に対する興趣を向上させることができる。
なお、本例では、はずれとなる変動表示において小当りRUSH継続示唆演出や設定値示唆演出を実行する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、大当り遊技中や小当り遊技中に小当りRUSH継続示唆演出や設定値示唆演出を実行するように構成してもよく、様々な態様が考えられる。
また、本特徴部026IWによれば、複数種類の特殊状態(例えば、小当りA〜C)に制御可能である。また、特殊状態の種類を決定するための特殊種類判定値(例えば、小当り種別判定値)を用いて、特殊状態の種類を決定する。また、特殊種類判定値の数は、設定値によらず共通である(図9−4参照)。そのため、より適切な遊技性を実現することができる。
具体的には、本特徴部026IWでは、特殊種類判定値の数を設定値によらず共通とする(小当り種別の振り分けを共通とする)ことにより、設定値によって有利度合いの差が過度に大きくなることを防止し、射幸性が過度に高くなることを防止している。
なお、本例では、図9−4に示すように、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、小当り種別の割り振りが同じである場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに応じて小当り種別の決定割合を異ならせて、設定値によって有利度に差が出るように構成してもよい。
また、本特徴部026IWによれば、複数種類の有利状態(例えば、16R確変大当り、9R確変大当り、6R確変大当り、6R通常大当り、2R確変大当り、2R通常大当り)に制御可能である。また、有利状態の種類を決定するための有利種類判定値(例えば、大当り種別判定値)を用いて、有利状態の種類を決定する。また、有利種類判定値の数は、設定値によらず共通である(図9−3参照)。そのため、より適切な遊技性を実現することができる。
具体的には、本特徴部026IWでは、有利種類判定値の数を設定値によらず共通とする(大当り種別の振り分けを共通とする)ことにより、設定値によって有利度合いの差が過度に大きくなることを防止し、射幸性が過度に高くなることを防止している。
なお、本例では、図9−3に示すように、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、大当り種別の割り振りが同じである場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに応じて大当り種別の決定割合を異ならせて、設定値によって有利度に差が出るように構成してもよい。
また、本特徴部026IWによれば、可変表示態様を決定するための可変表示態様判定値(例えば、変動パターン判定値)を用いて、可変表示態様を決定する。また、可変表示態様判定値の数は、設定値によらず共通である(図9−8参照)。そのため、より適切な遊技性を実現することができる。
具体的には、本特徴部026IWでは、可変表示態様判定値の数を設定値によらず共通とする(変動パターンの振り分けを共通とする)ことにより、設定値によって有利度合いの差が過度に大きくなることを防止し、射幸性が過度に高くなることを防止している。
特に、変動パターンの選択割合が設定値によって異なると、1の小当り制御から次の小当り制御までの期間が変化することになり、小当り当選確率を共通としても大当り抽選以外の要素で有利度合い(出玉性能の差)が大きく異なってしまい、好ましくないが、本特徴部026IWでは、設定値によらず変動パターンの選択割合を共通とすることにより、そのような問題が生じないようにしている。
なお、本例では、図9−8に示すように、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、変動パターンの割り振りが同じである場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに応じて変動パターンの決定割合を異ならせて、変動時間の差を設けることにより、設定値によって変動効率を異ならせるようにし、設定値によって有利度に差が出るように構成してもよい。
また、本特徴部026IWによれば、可変表示の表示結果として特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたときに、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能である。また、可変表示の表示結果として特定表示結果とは異なる特殊表示結果(例えば、小当り図柄)が導出表示されたときに、有利状態とは異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能である。また、可変表示の表示結果を決定するための判定値(例えば、大当り判定用の判定値、小当り判定用の判定値)を用いて、可変表示の表示結果を決定する。また、判定値には、可変表示の表示結果として特定表示結果を導出表示することを決定するための特定判定値(例えば、大当り判定用の判定値)と、可変表示の表示結果として特殊表示結果を導出表示することを決定するための特殊判定値(例えば、小当り判定用の判定値)と、可変表示の表示結果として特定表示結果および特殊表示結果とは異なる所定表示結果とすることを決定するための所定判定値(例えば、はずれ判定用の判定値)とが含まれる。また、特定判定値の数が異なる複数の設定値(例えば、設定値「1」〜「6」)のうちのいずれかの設定値に設定可能である。また、特殊判定値の数は、設定値によらず共通である(図9−1および図9−2参照)。また、所定判定値は、全ての設定値に対応する判定値に含まれ、所定判定値の数は、設定値に応じて異なる(図9−1および図9−2参照)。そのため、設定値の推測の困難性を高めて、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、本特徴部026IWによれば、非特定状態(例えば、非確変状態)と該非特定状態よりも有利状態に制御されやすい特定状態(例えば、確変状態)とに制御可能である。また、所定判定値は、全ての設定値の特定状態に対応する判定値に含まれる(図9−1および図9−2参照)。そのため、特定状態中における設定値の推測の困難性を高めることができる。
また、本特徴部026IWによれば、第1識別情報の可変表示と第2識別情報の可変表示とを並行して実行可能である(例えば、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを並行して実行可能である)。また、第2識別情報の可変表示に対応する特殊判定値の数は、第1識別情報の可変表示に対応する特殊判定値の数よりも多く、特定状態中の第2識別情報の可変表示に対応する判定値には、所定判定値が含まれる(図9−1および図9−2参照)。そのため、特定状態中の第2識別情報の可変表示の表示結果を用いた設定値の推測の困難性を高めることができる。
また、本特徴部026IWによれば、第2識別情報の可変表示の表示結果が特殊表示結果となる頻度を高めた特別状態(例えば、KT状態)に制御可能である。また、特別状態に制御され、所定表示結果(例えば、はずれ図柄)が導出表示される可変表示が実行されるときに、設定値を示唆する設定値示唆演出(例えば、図9−46に示す設定値示唆演出)を実行可能である。そのため、設定値示唆演出を実行することにより、遊技に対する興趣を向上させることができる。
また、本特徴部026IWによれば、第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示および第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示を行うことが可能である。また、可変表示の表示結果として特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたときに、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能である。また、可変表示の表示結果として特定表示結果とは異なる特殊表示結果(例えば、小当り図柄)が導出表示されたときに、有利状態とは異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能である。また、可変表示の表示結果を決定するための判定値(例えば、大当り判定用の判定値、小当り判定用の判定値)を用いて、可変表示の表示結果を決定する。また、判定値には、可変表示の表示結果として特定表示結果を導出表示することを決定するための特定判定値(例えば、大当り判定用の判定値)と、可変表示の表示結果として特殊表示結果を導出表示することを決定するための特殊判定値(例えば、小当り判定用の判定値)とが含まれる。また、特定判定値の数が異なる複数の設定値(例えば、設定値「1」〜「6」)のうちのいずれかの設定値に設定可能である。また、第2識別情報の可変表示に対応する判定値のうち特殊判定値の数は、設定値によらず共通であり(図9−2参照)、第1識別情報の可変表示に対応する判定値と第2識別情報の可変表示に対応する判定値とで、特殊判定値の数が異なる(図9−1および図9−2参照)。そのため、適切な遊技性を実現しつつ、遊技の単調さを解消することができる。
なお、本特徴部026IWには、以下に示すような課題を解決するための構成が開示されている。すなわち、遊技機において、特定信号を出力可能に構成されたものがある。例えば、特開2014−200506号公報には、全ての大当り状態中に大当り信号(特定信号)を外部出力端子から出力することが記載されている。
しかしながら、特開2014−200506号公報に記載された遊技機では、通常状態であるか特別状態であるかや、第1識別情報の可変表示により所定条件が成立する場合であるか第2識別情報の可変表示により所定条件が成立する場合であるかについては何ら考慮されていない。従って、通常状態において第2識別情報の可変表示により所定条件が成立する場合に適切に信号を出力できるようにする必要がある。
そこで、本特徴部026IWでは、第2識別情報の可変表示により所定条件が成立する場合に適切に信号を出力できるようにするという課題を解決すべく、以下の手段(1)〜(5)の構成が開示されている。
(手段1)本発明による遊技機は、第1識別情報(例えば、第1特別図柄)の可変表示および第2識別情報(例えば、第2特別図柄)の可変表示を行うことが可能であり、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)と該有利状態とは異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)とに制御可能な遊技機であって、第1識別情報の可変表示と第2識別情報の可変表示とを並行して実行可能な可変表示実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)のステップS110A〜S113Aを実行する部分、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)でステップS110A〜S113Aと同様の処理を実行する部分)と、所定条件(例えば、大当り図柄を導出表示)が成立した後、特定領域(例えば、通過ゲート41)を遊技媒体(例えば、遊技球)が通過したことにもとづいて、有利状態に制御可能な有利状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)のステップS115A〜S118Aを実行する部分、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)でステップS115A〜S118Aと同様の処理を実行する部分)と、特殊状態に制御可能な特殊状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100における第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)のステップS119A〜S121Aを実行する部分、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)でステップS119A〜S121Aと同様の処理を実行する部分)と、通常状態よりも特殊状態による遊技価値が付与されやすい特別状態(例えば、KT状態)に制御可能な特別状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ026IWS2208A,S2213A,S2214A,S2219A,S2220A,S2208B,S2213B,S2214B,S2219B,S2220Bを実行する部分)と、特定信号(例えば、大当り信号1)を出力可能な特定信号出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS23およびステップ026IWS2017A,S2017B,S2503Bを実行する部分)とを備え、特定信号出力手段は、通常状態において第1識別情報の可変表示により所定条件が成立したことにもとづいて特定信号を出力可能であり(例えば、図9−30(1)に示すように、通常状態では、第1特別図柄で大当り図柄を導出表示したことにもとづいて大当り信号1の外部出力を開始する)、通常状態において第2識別情報の可変表示により所定条件が成立したことにもとづいて特定信号を出力しない(例えば、図9−30(1)に示すように、通常状態では、第2特別図柄で大当り図柄を導出表示しても大当り信号1の外部出力を開始しない)ことを特徴とする。そのような構成によれば、第2識別情報の可変表示により所定条件が成立する場合に適切に信号を出力することができる。
(手段2)手段1において、特定信号は、有利状態への制御を特定可能な信号(例えば、大当り信号1)であり、特定信号出力手段は、通常状態において第2識別情報の可変表示により所定条件が成立した場合に、特定領域を遊技媒体が通過したことにもとづいて特定信号を出力可能である(例えば、図9−30(1)に示すように、通常状態では、第2特別図柄で大当り図柄を導出表示した場合、通過ゲート41の遊技球の通過にもとづいて大当り信号1の外部出力を開始する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、遊技機の外部において有利状態に制御されていることを特定することができる。
(手段3)手段1または手段2において、特別状態および有利状態に対応する特別信号(例えば、大当り信号2)を出力可能な特別信号出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS23およびステップ026IWS2017A,S2503Bを実行する部分)を備え、特別信号出力手段は、特定信号とは異なる出力端子を用いて特別信号を出力可能であり(例えば、図9−29に示すように、大当り信号1は端子番号「05」の出力端子から外部出力し、大当り信号2は端子番号「06」の出力端子から外部出力する)、特定信号の出力開始のタイミングと共通のタイミングにおいて特別信号の出力を開始する(例えば、図9−30に示すように、通常状態において、大当り信号1と同様に、第1特別図柄で大当り図柄を導出表示したことにもとづいて大当り信号2の外部出力を開始し、第2特別図柄で大当り図柄を導出表示した場合には、通過ゲート41の遊技球の通過にもとづいて大当り信号2の外部出力を開始する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、適切に特別信号を出力することができる。
(手段4)手段1から手段3のうちのいずれかにおいて、有利状態において遊技媒体が進入可能な第1領域(例えば、大入賞口)と、特殊状態において遊技媒体が進入可能な第2領域(例えば、特殊入賞口)と、第2領域に遊技媒体が進入したことに対応する特殊信号(例えば、特殊入賞口入賞信号)を出力可能な特殊信号出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS23を実行する部分)とを備え、特殊信号出力手段は、特定信号とは異なる出力端子を用いて特殊信号を出力可能である(例えば、図9−29に示すように、大当り信号1は端子番号「05」の出力端子から外部出力し、特殊入賞口入賞信号は端子番号「07」の出力端子から外部出力する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、第2領域への遊技媒体の進入状況を外部で監視することができる。
(手段5)手段1から手段4のうちのいずれかにおいて、特定信号出力手段は、第1識別情報の可変表示により所定条件が成立した場合、および特別状態において第2識別情報の可変表示により所定条件が成立した場合に、特定領域を遊技媒体が通過したか否かにかかわらず、特定信号を出力可能である(例えば、図9−30(1),(2)に示すように、第1特別図柄で大当り図柄が導出表示された場合には、その大当り図柄が導出表示されたタイミングで大当り信号1の外部出力を開始し、図9−30(2)に示すように、KT状態において第2特別図柄で大当り図柄が導出表示された場合には、その大当り図柄が導出表示されたタイミングで大当り信号1の外部出力を開始する)ように構成されていてもよい。そのような構成によれば、遊技中の状態に対応した信号出力を行うことができる。
なお、この特徴部026IWで示した構成は、特徴部21TMで示した構成と適宜組み合わせて遊技機を構成することが可能である。例えば、特徴部21TMで示した設定値を変更可能とする構成を本特徴部026IWに適用し、設定値示唆演出を実行可能に構成したり、小当りRUSH継続示唆演出を実行可能に構成したり、右打ち報知を実行可能に構成したりしてもよい。
本発明は、以上に説明したものに限られるものではない。また、その具体的な構成は、上述の実施形態や後述の他の形態例に加えて、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があってもこの発明に含まれる。
また、上述した実施の形態及び各変形例に示した構成、後述の形態例及び各変形例に示した構成のうち、全部又は一部の構成を任意に組み合わせることとしてもよい。
なお、今回開示された上述の実施形態及び後述の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は上述の説明及び後述の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等な意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の遊技機としては、他にも、可変表示を行うことが可能な遊技機であって、可変表示の表示結果として特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたときに、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な有利状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS115A〜S118Aを実行する部分)と、可変表示の表示結果として特定表示結果とは異なる特殊表示結果(例えば、小当り図柄)が導出表示されたときに、有利状態とは異なる特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御可能な特殊状態制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS119A〜S121Aを実行する部分)と、可変表示の表示結果を決定するための判定値(例えば、大当り判定用の判定値、小当り判定用の判定値)を用いて、可変表示の表示結果を決定する表示結果決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ026IWS59A,S64A,S59B,S64Bを実行する部分)とを備え、判定値には、可変表示の表示結果として特定表示結果を導出表示することを決定するための特定判定値(例えば、大当り判定用の判定値)と、可変表示の表示結果として特殊表示結果を導出表示することを決定するための特殊判定値(例えば、小当り判定用の判定値)と、可変表示の表示結果として特定表示結果および特殊表示結果とは異なる所定表示結果とすることを決定するための所定判定値(例えば、はずれ判定用の判定値)とが含まれ、特定判定値の数が異なる複数の設定値(例えば、設定値「1」〜「6」)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS21TM4530〜S21TM4620を実行する部分)を備え、特殊判定値の数は、設定値によらず共通であり(図9−1および図9−2参照)、所定判定値は、全ての設定値に対応する判定値に含まれ、所定判定値の数は、設定値に応じて異なり(図9−1および図9−2参照)、さらに、特定条件が成立した(例えば、第2特別可変入賞装置012IW007b内のV入賞領域に遊技球が入賞したこと)ことにもとづいて、遊技者に利益を付与可能な利益付与手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、大当り遊技終了後に確変状態に制御する)を備え、特定条件は、少なくとも所定条件が成立したこと(例えば、確変大当りとなったこと)にもとづいて成立可能であり、所定条件が成立したにもかかわらず特定条件が成立しなかった場合に、特定条件が成立しなかったことを特定可能な特定情報(例えば、確変不成立日時のログ情報)を記憶可能な特定情報記憶手段(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bにおけるステップ012IWS958〜S960を実行する部分)を備えた遊技機が挙げられる。
このような構成によれば、設定値の推測の困難性を高めて、遊技に対する興趣を向上させることができる。また、好適に情報を記憶することができる。
なお、遊技中において所定の実行条件が成立した場合に、画像表示装置(演出表示装置)によって設定値示唆演出を行うようにしてもよい。例えば、所定の実行条件が成立した場合(特定種類の大当り発生や、特定回数の確変大当り継続や、特定種類のリーチ演出や予告演出の発生等)に画像表示装置にキャラクタを表示させ、当該キャラクタを所定の実行条件が成立する毎に複数種類の中から抽選等により選択するとともに、設定されている設定値によって各キャラクタの選択割合を異ならせることにより、設定されている設定値が遊技者にとって有利であるほど、所定の実行条件が成立した場合に特定種類のキャラクタが出現しやすくなるようにしてもよい。そのようにすれば、遊技中において所定の実行条件が成立した場合に設定値示唆演出が行われるようになるため、設定値示唆演出以外の要素による設定値の推測の困難性を高めつつ、設定値示唆演出による設定値の推測は可能となるので、遊技興趣を向上させることができる。
また、所定条件が成立したにもかかわらず特定条件が成立しなかった場合に、設定値示唆演出を行うようにしてもよい。例えば、確変大当りとなったにもかかわらず第2特別可変入賞装置内のV入賞領域に遊技球が入賞せず、確変不成立となった場合に、残念を表す演出画像を画像表示装置(演出表示装置)に表示する際に設定値示唆表示を行うようにしてもよい。そのようにすれば、確変不成立となった場合であっても遊技者は有益な情報を入手できるので、遊技に対する興趣の低下を軽減することができる。特に、設定されている設定値が遊技者にとって有利である旨が示唆された場合には、確変不成立となった場合であっても遊技者に遊技を続行する契機を付与することができる。
また、所定条件が成立したとき(例えば、V入賞すれば大当り遊技終了後に確変状態に制御される大当りとなったとき)の可変表示結果の種類によって、特定条件の成立しやすさを異ならせる(例えば、可変表示結果の種類に応じて第2特別可変入賞装置012IW007bの開放期間を変更することによりV入賞のしやすさを変化させる)ようにしてもよい。そのようにすれば、可変表示結果の種類によって特定条件の成立しやすさが変化するので、特定条件の成立しやすさが一定である場合に比べて遊技が単調となりにくく、興趣を向上させることができる。また、可変表示結果の種類によって特定条件の成立しやすさが変化するようにした場合において、所定条件が成立したにもかかわらず特定条件が成立しなかった場合に、その旨を特定可能な特定情報を記憶する際に、所定条件が成立したときの可変表示結果の種類を対応付けて記憶するようにしてもよい。そのようにすれば、所定条件が成立したにもかかわらず特定条件が成立しなかった要因が、特定条件が成立しにくい可変表示結果で所定条件が成立したことによるものか、他の要因(遊技機のトラブルや遊技者の故意により遊技球が発射されなかったこと等)によるものかを確認しやすくなる。
さらに、遊技に対する興趣を向上させることができ、また、好適に情報を記憶することができる遊技機の形態の一例として、遊技を行うことが可能な遊技機であって、特定条件が成立した(例えば、第2特別可変入賞装置012IW007b内のV入賞領域に遊技球が入賞したこと)ことにもとづいて、遊技者に利益を付与可能な利益付与手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、大当り遊技終了後に確変状態に制御する)を備え、特定条件は、少なくとも所定条件が成立したこと(例えば、確変大当りとなったこと)にもとづいて成立可能であり、所定条件が成立したにもかかわらず特定条件が成立しなかった場合に、特定条件が成立しなかったことを特定可能な特定情報(例えば、確変不成立日時のログ情報)を記憶可能な特定情報記憶手段(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bにおけるステップ012IWS958〜S960を実行する部分)を備えた遊技機が挙げられる。以下に、この遊技機の形態例の一例を他の形態例として説明する。
(他の形態例)
以下、他の形態例の特徴部について説明する。次に、特徴部012IWについて説明する。図10−1は、特徴部012IWにおけるパチンコ遊技機の正面図である。この特徴部012IWでは、図10−1に示すように、図1で示した通過ゲート41に代えて、画像表示装置5の右方に通過ゲート012IW041が設けられている。通過ゲート012IW041を通過した遊技球は、ゲートスイッチ012IW021(図10−2参照)によって検出される。
また、この特徴部012IWでは、図10−1に示すように、図1で示した特別可変入賞球装置7に代えて、遊技領域の右方に、第1大入賞口を構成する第1特別可変入賞装置012IW007aと、第2大入賞口を構成する第2特別可変入賞装置012IW007aとが設けられている。第1特別可変入賞装置012IW007aに入賞した遊技球は、第1カウントスイッチ012IW023a(図10−2参照)によって検出される。また、第2特別可変入賞装置012IW007bに入賞した遊技球は、第2カウントスイッチ012IW023b(図10−2参照)によって検出される。さらに、第2特別可変入賞装置012IW007b内には、いわゆるV入賞領域が設けられており、第2特別可変入賞装置012IW007b内のV入賞領域に入賞した遊技球は、V入賞スイッチ012IW024(図10−2参照)によって検出される。
なお、本例では、一般入賞口10に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ012IW010a(図10−2参照)によって検出される。
また、本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、ゲートスイッチ012IW021からの検出信号を入力すると(通過ゲート012IW041を遊技球が通過すると)、通過ゲート012IW041を遊技球が通過したことを指定するゲート通過指定コマンドを第2演出制御基板012IW12bに対して送信する制御を行う。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、入賞口スイッチ012IW010aからの検出信号を入力すると(一般入賞口10に遊技球が入賞すると)、一般入賞口10に遊技球が入賞したことを指定する入賞口入賞指定コマンドを第2演出制御基板012IW12bに対して送信する制御を行う。
また、本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば、払出制御基板が搭載する払出制御用マイクロコンピュータから、打球供給皿(下皿)の満タン状態を検出したことを示すコマンドを受信すると、打球供給皿(下皿)の満タン状態を検出したことを示す満タン検出コマンドを第2演出制御基板012IW12bに対して送信する制御を行う。なお、払出制御用マイクロコンピュータは、例えば、打球供給皿(下皿)に設けられた満タン状態を検出するための満タンスイッチからの検出信号を入力したか否かを確認することにより、打球供給皿(下皿)の満タン状態を検出することができる。
なお、本例では、通過ゲート012IW041が遊技領域の右方領域に設けられているので、遊技状態が高ベース状態に制御されている場合には、遊技者は遊技領域の右方を狙って発射操作(いわゆる右打ち操作)を行った方が有利である。また、本例では、第1特別可変入賞装置012IW007aおよび第2特別可変入賞装置012IW007bが遊技領域の右方領域に設けられているので、大当り遊技中には遊技者は右打ち操作を行った方が有利である。
一方で、本例では、遊技状態が高ベース状態に制御されておらず(すなわち、低ベース状態に制御されており)、大当り遊技中でもない場合には、遊技者は遊技領域の左方を狙って発射操作(いわゆる左打ち操作)を行った方が第1始動入賞口に遊技球が入賞しやすく、有利であるものとする。
この特徴部012IWでは、確変大当りとなる場合には、例えば、16ラウンドの大当り遊技が実行され、第1ラウンド〜第3ラウンドおよび第5ラウンド〜第16ラウンドにおいては第1特別可変入賞装置012IW007aを所定期間(本例では、29.5秒間)が経過するかまたは所定数(本例では、10個)の遊技球が入賞するまで開放状態に制御し、第4ラウンドにおいては第2特別可変入賞装置012IW007bを所定期間(本例では、29.5秒間)が経過するかまたは所定数(本例では、10個)の遊技球が入賞するまで開放状態に制御する。そして、第4ラウンドにおいて第2特別可変入賞装置012IW007b内のV入賞領域に遊技球が入賞したことを条件として、大当り遊技終了後に遊技状態が確変状態に制御される。本例では、確変大当りとなる場合には、V入賞領域への入賞が条件であるが、第2特別可変入賞装置012IW007bが比較的長期期間(本例では、29.5秒間)にわたって開放されるので、概ね大当り遊技終了後に確変状態に制御されることになる。
なお、この特徴部012IWでは、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、特別図柄プロセス処理(ステップS25)の大当り開放中処理(ステップS115)や大当り開放後処理(ステップS116)において、第2特別可変入賞装置012IW007b内のV入賞領域に遊技球が入賞したことを検出すると(具体的には、V入賞スイッチ012IW024からのオン信号を入力すると)、V入賞領域に遊技球が入賞したこと(V入賞が発生したこと)を指定するV入賞指定コマンドを第2演出制御用CPU012IW120bに対して送信する制御を行う。
また、非確変大当り(通常大当り)となる場合には、例えば、16ラウンドの大当り遊技が実行され、第1ラウンド〜第3ラウンドおよび第5ラウンド〜第16ラウンドにおいては第1特別可変入賞装置012IW007aを所定期間(本例では、29.5秒間)が経過するかまたは所定数(本例では、10個)の遊技球が入賞するまで開放状態に制御し、第4ラウンドにおいては第2特別可変入賞装置012IW007bを極めて短い期間(本例では、0.1秒間)が経過するまで開放状態に制御する。本例では、通常大当りとなる場合には、確変大当りと同様に第4ラウンドにおいて第2特別可変入賞装置012IW007bが開放状態に制御されるのであるが、極めて短い期間(本例では、0.1秒間)しか開放されないので、大当り遊技終了後に確変状態に制御されることは殆どない。
また、この特徴部012IWでは、図10−2に示すように、図2で示した演出制御基板12に代えて、第1演出制御基板012IW12aおよび第2演出制御基板012IW12bが搭載されている。
第1演出制御基板012IW12aには、第1演出制御用CPU012IW120a、ROM012IW121a、RAM012IW122a、表示制御部012IW123、およびI/O012IW125aが搭載されている。第1演出制御用CPU012IW120aは、第2演出制御基板012IW12bに搭載された第2演出制御用CPU012IW120bからのコマンドを受信し、受信したコマンドにもとづいて演出を実行する機能を有する。また、本例では、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号は、第1演出制御基板012IW12aに搭載された第1演出制御用CPU012IW120aに入力される。なお、本例では、第1演出制御用CPU012IW120aは、電源供給開始時にタイマ割り込み時間として10msが設定され、10msごとにタイマ割り込みが発生して各種の処理を実行するものとする。
第2演出制御基板012IW12bには、第2演出制御用CPU012IW120b、ROM012IW121b、RAM012IW122b、乱数回路012IW124、I/O012IW125b、およびリアルタイムクロック012IW126が搭載されている。第2演出制御用CPU012IW120bは、演出制御メイン処理を実行する機能を有するとともに、主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100からの演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドにもとづいて演出制御プロセス処理などを実行する機能を有する(ただし、実際の画像表示装置5やスピーカ8L,8R、遊技効果ランプ9などの演出手段を制御したり、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bなどの入力手段からの入力を受け付けたりする部分の制御は第1演出制御用CPU012IW120a側で行われる)。なお、本例では、第2演出制御用CPU012IW120bは、電源供給開始時にタイマ割り込み時間として10msが設定され、10msごとにタイマ割り込みが発生して各種の処理を実行するものとする。
また、第2演出制御用CPU012IW120bは、リアルタイムクロック012IW126が出力する日時情報を用いて、所定のログ情報をRAM012IW122bに設けられたログ領域に記録する機能を有する。また、本特徴部012IWでは、RAM012IW122bは、電源基板(図示せず)が搭載するバックアップ電源によってバックアップされており、遊技機への電源供給が停止しても、所定期間は少なくともログ領域に記録されたログ情報は保持される。
また、図10−2及び図10−3に示すように、パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、縦長の方形枠状に形成された外枠012IW001aと、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2(図1参照)と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)012IW003とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。また、遊技機用枠012IW003には、ガラス窓を有するガラス扉枠012IW003aが左側辺を中心として遊技機用枠012IW003の前面を開放する扉開放位置と該前面を閉鎖する扉閉鎖位置との間で回動可能に設けられ、該ガラス扉枠012IW003aにより遊技領域を開閉できるようになっており、ガラス扉枠012IW003aを閉鎖したときにガラス窓を通して遊技領域を透視できるようになっている。
また、遊技機用枠012IW003は、遊技場の店員等が所有する扉キーを図示しない錠前に挿入して解錠することで開放可能となり、店員以外の遊技者等は遊技機用枠012IW003及びガラス扉枠012IW003aを開放することはできないようになっている。
主基板11は、第1部材と第2部材とにより開放可能に構成された基板ケース012IW201に収納された状態でパチンコ遊技機1の背面に搭載されている。また、主基板11には、後述する設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キー012IW051が設けられている。
これら設定キー012IW051といった遊技者が操作可能な操作部が設けられた設定切替本体部は、主基板11とともに基板ケース012IW201内に収容されており、設定キー012IW051は、基板ケース012IW201を開放しなくても操作可能となるように基板ケース012IW201の背面右部に形成された開口を介して背面側に露出している。
設定キー012IW051を有する基板ケース012IW201は、パチンコ遊技機1の背面に設けられているため、遊技機用枠3を閉鎖した状態ではパチンコ遊技機1の正面側からの操作が不可能であり、所定の扉キーを用いて遊技機用枠3を開放することで操作が可能となる。また、設定キー012IW051は、遊技場の店員等が所有する設定キーの操作を要することから、設定キーを所持する店員のみ操作が可能とされている。また、設定キー012IW051は、後述するONとOFFの切替操作を実行可能なスイッチでもある。尚、この特徴部012IWでは、扉キーと設定キーとが別個のキーである形態を例示したが、一のキーにて兼用されていてもよい。
また、基板ケース012IW201には、表示モニタ012IW029と、該表示モニタ012IW029の表示を切り替えるための表示切替スイッチ012IW030が配置されている。これら表示モニタ012IW029及び表示切替スイッチ012IW030は、主基板11に接続されているとともに、基板ケース012IW201の左上部に配置されている。つまり、表示モニタ012IW029及び表示切替スイッチ012IW030は、基板ケース012IW201における主基板11を視認する際の正面に配置されている。主基板11は、遊技機用枠012IW003を開放していない状態では視認できないので、主基板11を視認する際の正面とは、遊技機用枠012IW003を開放した状態における遊技盤2の裏面側を視認する際の正面であり、パチンコ遊技機1の正面とは異なる。ただし、主基板11を視認する際の正面とパチンコ遊技機1の正面とが共通するようにしてもよい。
前述したように、本特徴部012IWにおける設定キー012IW051は、遊技機用枠3を閉鎖した状態ではパチンコ遊技機1の正面側からは操作が不可能となっているが、該パチンコ遊技機1が設置される遊技島の内側等から設定キー012IW051が操作される虞がある。そこで本特徴部012IWでは、図10−3及び図10−4に示すように、外枠012IW001aの右端部には、遊技機用枠012IW003の閉鎖時に、設定キー012IW051を含む基板ケース012IW201の右側部を背面側から被覆するセキュリティカバー012IW500Aが取り付けられている。このキュリティーカバー012IW500Aは、前後方向を向く短片012IW500Aaと、該短片012IW500Aaの後端部からパチンコ遊技機1の左側方に向けて伸びる長片012IW500Abと、を備える略L字状の部材であって、透過性を有する板状の合成樹脂材によって構成されている。短片012IW500Aaの上下寸法は、基板ケース012IW201の背板の上下寸法とほぼ同寸とされている。また、セキュリティカバー012IW500Aは、短片012IW500Aaの前端部を介して外枠012IW001aの右端部に固定されている。
尚、図10−3に示すように、長片012IW500Abは、遊技機用枠012IW003が閉鎖されている状態において、基板ケース012IW201の右部にパチンコ遊技機1の後方から当接(または近接)することによって設定キー012IW051を含む基板ケース012IW201の右側部をパチンコ遊技機1の背面側から被覆する。このため、設定キー012IW051は、長片012IW500Abによって操作不能な状態となる。一方で、図10−4に示すように、遊技機用枠012IW003が開放されている状態においては、設定キー012IW051は、遊技機用枠012IW003とともに移動して長片012IW500Abから離間することによって長片012IW500Abによる被覆状態が解除されることで操作可能な状態となる。
つまり、本特徴部012IWにおけるパチンコ遊技機1は、遊技機用枠012IW003が閉鎖されている状態においては、セキュリティカバー012IW500Aによって設定キー012IW051を含む操作部に対する操作が規制される規制状態に維持される一方で、遊技機用枠012IW003が開放されている状態においては、前述したセキュリティカバー012IW500Aによる規制状態が解除され、設定キー012IW051の操作が許容される許容状態となる。
基板ケース012IW201は、パチンコ遊技機1の背面側に設けられているため、遊技機用枠012IW003が閉鎖されている状態において、設定キー012IW051にアクセスすることは極めて困難であるため、遊技場の店員等が扉キーにより遊技機用枠012IW003を開放しない限り設定キー012IW051を操作して設定値を変更することはできない。
しかし、パチンコ遊技機1が遊技場の遊技島(図示略)に設置された状態において、遊技機用枠012IW003が閉鎖されていても、例えば、パチンコ遊技機1に隣接する他のパチンコ遊技機との間に設置されるカードユニット等の遊技用装置やスペーサ部材とパチンコ遊技機1との間から針金やセル板等の不正部材を進入させて、パチンコ遊技機1の背面側にある設定キー012IW051を操作することで設定値が変更されるといった不正行為が行われる可能性があるため、遊技機用枠012IW003が閉鎖されている状態においてセキュリティカバー012IW500Aによって設定キー012IW051を含む操作部に対する操作が規制される規制状態に維持されることで、上記不正行為を好適に抑制することができる。
また、遊技機用枠012IW003が閉鎖され、セキュリティカバー012IW500Aによって設定キー012IW051を含む基板ケース012IW201の背面右側が被覆されている規制状態でも、透過性を有するセキュリティカバー012IW500Aを通して、基板ケース012IW201に収容されている主基板11等を透視することができるため、主基板11におけるCPU103などの電子部品が実装される実装面や封印シール等の状況を容易に確認することができる。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行し、RAM102をワークエリアとして用いることで、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種の処理が実行される。また、CPU103は、乱数生成プログラムを実行することで、主基板11の側において用いられる各種の乱数の全てを生成可能とされている。
本特徴部012IWでは、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1の他、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4、MR4の初期値決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。これらの乱数値MR1〜MR5は、CPU103にて、異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによる更新によってカウントするようにしてもよいし、乱数回路104によって更新されてもよい。乱数回路104は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100とは異なる乱数回路チップとして構成されるものであってもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のテーブルデータなどが記憶されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定を行うために用意された、図10−5及び図10−6などに示す複数の判定テーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御信号を出力させるために用いられる複数の制御パターンテーブルを構成するテーブルデータや、特別図柄や普通図柄などの変動表示における各図柄の変動態様となる変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルなどが記憶されている。
ROM101が記憶する判定テーブルには、例えば図10−5(A)に示す表示結果判定テーブル(設定値1)、図10−5(B)に示す表示結果判定テーブル(設定値2)、図10−5(C)に示す表示結果判定テーブル(設定値3)、図10−6(A)に示す大当り種別判定テーブルの他、大当り変動パターン判定テーブル(図示略)、小当り変動パターン判定テーブル(図示略)、図10−7に示すハズレ変動パターン判定テーブル、普図表示結果判定テーブル(図示略)、普図変動パターン判定テーブル(図示略)などが含まれている。
本特徴部012IWにおけるパチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当りの当選確率(出玉率)が変わる構成とされている。具体的には、特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当りの当選確率(出玉率)が変わるようになっている。設定値は1〜3の3段階からなり、1が最も出玉率が低く、1、2、3の順に値が大きくなるほど出玉率が高くなる。すなわち、設定値として1が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が低く、2、3の順に値が大きくなるほど有利度が段階的に高くなる。なお、本特徴部012IWでは、小当りの当選確率については、設定値に関係なく同じである。
(表示結果判定テーブル)
図10−5(A)〜(C)は、各設定値に対応する表示結果判定テーブルを示す説明図である。表示結果判定テーブルとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、MR1と比較される当り判定値が設定されているテーブルである。各表示結果判定テーブルは、変動特図指定バッファが1(第1)である、つまり、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と、変動特図指定バッファが2(第2)である、つまり、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合のそれぞれについて、大当りとする判定値と、小当りとする判定値が設定されている。
図10−5(A)に示すように、設定値1に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合、つまり、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合には、設定値が「2」、「3」である場合よりも低い確率(非確変時は1/320、確変時は1/32)で大当りに当選する。一方、これら判定値のうちの一部が小当りに対応する判定値として設定されており、設定値が「2」、「3」である場合と同じ確率(1/99)で小当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(非確変時は1/320、確変時は1/32)で大当りに当選する。一方、これら判定値のうちの半数が小当りに対応する判定値として設定されていることで、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合よりも高い確率(1/2)で小当りに当選するようになっている。
また、図10−5(B)に示すように、設定値2に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」である場合よりも高い確率(非確変時は1/300、確変時は1/30)で大当りに当選する。一方、これら判定値のうちの一部が小当りに対応する判定値として設定されており、設定値が「1」、「3」である場合と同じ確率(1/99)で小当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(非確変時は1/300、確変時は1/30)で大当りに当選する。一方、これら判定値のうちの半数が小当りに対応する判定値として設定されていることで、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合よりも高い確率であり、かつ、設定値が「1」、「3」である場合と同じ確率(1/2)で小当りに当選するようになっている。
また、図10−5(C)に示すように、設定値3に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」、「2」である場合よりも高い確率(非確変時は1/280、確変時は1/28)で大当りに当選する。一方、これら判定値のうちの一部が小当りに対応する判定値として設定されており、設定値が「1」、「2」である場合と同じ確率(1/99)で小当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(非確変時は1/280、確変時は1/28)で大当りに当選する。一方、これら判定値のうちの半数が小当りに対応する判定値として設定されていることで、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合よりも高い確率であり、かつ、設定値が「1」、「2」である場合と同じ確率(1/2)で小当りに当選するようになっている。
つまり、CPU103は、その時点で設定されている設定値に対応する表示結果判定テーブルを参照して、MR1の値が図10−5(A)〜(C)に示す大当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(大当り種別A〜大当り種別C)とすることを決定する。また、MR1が図10−5(A)〜(C)に示す小当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることを決定する。すなわち、設定値に応じた確率で大当り及び小当りの当選を決定する。尚、図10−5(A)〜(C)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)並びに小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器4Aまたは第2特別図柄表示器4Bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器4Aまたは第2特別図柄表示器4Bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
なお、本例では、図10−5に示すように、設定値に関係なく、小当りの当選確率が同じである場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、大当りの当選確率と同様に、1、2、3の順に設定値の値が大きくなるほど小当りの当選確率が高くなるように構成してもよい。また、この場合、小当りの当選確率の設定差が大当りの当選確率の設定差と同じ比率となるようにしてもよい。具体的には、設定値「1」における小当りの当選確率を1/100とするのであれば、設定値「2」における小当りの当選確率が1/93.75となるように設計し、設定値「3」における小当りの当選確率が1/87.5となるように設定してもよい。
また、小当りを設けない遊技機において、本特徴部012IWで示した構成を適用するように構成してもよい。
また、本特徴部012IWでは、CPU103は、図10−5(A)〜(C)に示す表示結果判定テーブルを用いて大当りまたは小当りとするか否かを判定するようになっているが、大当り判定テーブルと小当り判定テーブルとを別個に設け、大当りの判定は、変動特図指定バッファによらず第1特別図柄の変動表示である場合と第2特別図柄の変動表示である場合とで共通のテーブルを用いて行うようにし、小当りの判定は、変動特図指定バッファが第1である場合と第2である場合とで別個のテーブルを用いて行うようにしてもよい。
また、本特徴部012IWでは、設定値「1」<設定値「2」<設定値「3」の順に有利度が高くなる場合を示しているが、例えば、遊技状態に応じて有利度の順位が変化するように構成してもよい。例えば、高確率/高ベース状態に制御され、次回の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持され、且つ小当り遊技である程度の賞球が得られるように構成された遊技機に適用した場合に、本例では、図10−5に示すように、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には1/2の高い確率で小当りが発生し賞球が得られやすい期間となりうるので、特定の遊技状態(この例では、高確率/高ベース状態)では、他の遊技状態とは異なり、逆に大当りが発生しにくい(高確率/高ベース状態が継続しやすい)設定値「1」が最も有利度が高い設定となるようにしてもよい。
また、例えば、確変状態(高確率状態)に制御された後、所定回数(確変終了回数)の変動表示が実行されたことにもとづいて確変状態が終了する遊技機に適用した場合に、同じ確変終了回数であれば、設定値「1」<設定値「2」<設定値「3」の順に確変継続率(連荘率)が高くなるように構成してもよい。
尚、本特徴部012IWでは、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値として1〜3の計3個の設定値を設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値は、2個または4個以上であってもよい。
(大当り種別判定テーブル)
図10−6(A)は、ROM101に記憶されている大当り種別判定テーブルを示す説明図である。なお、本特徴部012IWでは、遊技球が第1始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合と、遊技球が第2始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合とで、共通の大当り種別判定テーブルを用いるように構成されているが、異なるテーブルを設けて、いずれの大当り種別に決定されるかの割合が異なるようにしてもよい。
大当り種別判定テーブルは、変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(MR2)に基づいて、大当りの種別を大当り種別A〜大当り種別Cのうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図10−6(A)に示す大当り種別判定テーブルにおいては、設定値ごとに大当り種別判定用の乱数(MR2)に対応する判定値が割り当てられているが、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。つまり、設定値ごとに大当り種別A〜大当り種別Cのいずれに判定されるかの割合が示されている。なお、後述する図10−7に示すハズレ変動パターン判定テーブルや、図10−8に示す非リーチハズレ変動パターン判定テーブル等についても、実際には乱数に対応する判定値が割り当てられているが、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。
図10−6(A)に示すように、大当り種別判定テーブルにおいては、設定値が「1」である場合、大当り種別Cに決定される割合が高く、設定値が「2」である場合、大当り種別Bに決定される割合が高く、設定値が「3」である場合、大当り種別Aに決定される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。
ここで、本特徴部012IWにおける大当り種別について、図10−6(B)を用いて説明すると、本特徴部012IWでは、大当り種別毎に、大当り遊技におけるファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間がそれぞれ定められている。
ファンファーレ期間とは、例えば、主基板11側において、ステップS114の大当り開放前処理が実行される期間であり、第1演出制御基板012IW12aおよび第2演出制御基板012IW12b側において、大当り図柄が停止表示された後に、大当り遊技状態の開始を報知する演出動作としてのファンファーレ演出が実行される期間である。
インターバル期間とは、例えば、主基板11側において、ステップS116の大当り開放後処理が実行される期間であり、第1演出制御基板012IW12aおよび第2演出制御基板012IW12b側において、大入賞口を開放状態とするラウンドが終了した後に、次のラウンドの開始を報知する演出動作としてのインターバル演出が実行される期間である。
エンディング期間とは、例えば、主基板11側において、ステップS117の大当り終了処理が実行される期間であり、第1演出制御基板012IW12aおよび第2演出制御基板012IW12b側において、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間である。
図10−6(B)に示すように、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間は、大当り種別Aの場合に最も長くなり、次に大当り種別Bの場合に長くなり、大当り種別Cの場合に最も短くなるように設定されている。
上述のように、本特徴部012IWでは、設定値が「1」である場合には、大当り種別Cと判定される割合が高いため、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が比較的短くなりやすい。一方、設定値が「3」である場合には、大当り種別Aと判定される割合が高いため、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が比較的長くなりやすい。よって、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間は長くなる。
本特徴部012IWでは、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、大当りの当選確率(出玉率)が高くなるように構成されているが、同時に、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間は長くなるようにも構成されている。このような構成により、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間を長くすること、すなわち遊技の進行を遅らせることができ、射幸性が高くなり過ぎてしまうことを防止することができる。
本特徴部012IWでは、大当り遊技中に、設定値を示唆する大当り中示唆演出(詳細については後述する)を実行可能に構成されているが、この大当り中示唆演出をファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間において実行可能である。そのような構成により、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の興趣を高めることができる。また、遊技者の関心を大当り中示唆演出に向けることにより、各期間の長短に気付かれにくくすることができる。
なお、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間においては、設定される期間の長さに関わらず、共通の演出を実行するようにしてもよい。この場合には、遊技者が期間の長短に気付きにくい演出(例えば、静止画像の表示等)が共通して実行されることが望ましい。
また、本特徴部012IWでは、大当り種別ごとにファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が設定され、設定値ごとにいずれの大当り種別と判定されるかの割合が異なるように構成することにより、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間を長くする、すなわち遊技の進行を遅らせるようにしているが、このような構成に限らず、設定値ごとにファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が固定的に設定されているようにしてもよい。また、例えば、予め定められた期間が異なる複数種類のファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間からいずれかを抽選によって決定するようにしてもよい。この場合には、大当り種別A<B<Cの順に、比較的長い期間が設定されたファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が選択される割合が高くなるように判定値が設定されたテーブルを用いることで、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間が長くなるようにすることができる。
本特徴部012IWでは、大当り種別A〜大当り種別Cのいずれの場合にも、大当り遊技状態の終了後において実行される時短制御および確変制御は、所定回数(本特徴部012IWでは100回)の特図ゲームが実行されること、或いは該所定回数の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了するが、例えば、大当り種別ごとに時短制御および確変制御の回数が異なるようにしてもよいし、特定の大当り種別の場合には、大当り遊技状態の終了後において実行される高確制御および時短制御が、該大当り遊技状態の終了後において再度大当りが発生するまで継続して実行されるようにしてもよい。このような特定の大当り種別となる場合には、大当り遊技状態が通常状態を介することなく連続的に発生する、いわゆる連荘状態となる。本特徴部012IWでは、パチンコ遊技機1に設定される設定値毎に大当りとなる割合が異なるように構成されているが、このような構成に加えて、または代えて、設定値毎に確変継続率(連荘率)が異なるようにしてもよい。
また、本特徴部012IWでは、大当り種別A〜大当り種別Cに有利度(例えば、大当り遊技中のラウンド数や、時短制御および確変制御の有無、制御回数など)の違いはなく、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間が異なるように構成されているが、例えば、大当り種別ごとに、大当り遊技中のラウンド数や、時短制御および確変制御の有無、制御回数を異ならせ、有利度が異なるようにしてもよい。この場合には、ラウンド中の演出は、大当り種別ごとに異なるようにしてもよいし、大当り種別に関わらず同じようにしてもよい。
尚、本特徴部012IWでは、設定されている設定値に応じて、変動表示結果が大当りとなる場合の大当り種別を大当り種別A、大当り種別B、大当り種別Cから異なる割合で決定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定されている設定値によっては、大当り種別A、大当り種別B、大当り種別Cのうち、決定され得ない大当り種別が1つまたは複数あってもよい。つまり、設定されている設定値に応じて大当り種別の決定割合が異なることには、いずれかの大当り種別を決定しないこと(決定割合が0%である)や、特定の大当り種別を100%の割合で決定すること含まれている。
また、本特徴部012IWでは、大当り種別に応じてファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が異なる場合を示したが、そのような態様にかぎらず、大当り種別によらずにファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間を異ならせるように構成してもよい。例えば、設定値「1」〜「3」のいずれであるかに応じて、その設定値に応じたファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間を一律に決定するように構成してもよい。また、例えば、設定値「1」〜「3」のいずれであるかに応じて、その設定値に応じた選択確率による抽選処理を行い、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間を決定するように構成してもよい。
このように、本特徴部012IWでは、設定されている設定値に応じて変動表示結果が大当りとなった場合の大当り種別の決定割合が異なっているので、遊技興趣を向上できるようになっている。
尚、本特徴部012IWでは、大当り種別を大当り種別判定用の乱数値であるMR2を用いて決定しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り種別は、特図表示結果判定用の乱数値であるMR1を用いて決定してもよい。
また、本特徴部012IWでは、パチンコ遊技機1に設定される設定値が大きいほど遊技者にとって有利となる(大当り確率や小当り確率が高まることや、大当り種別としての大当り種別Cが決定されやすくなること等)形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定される設定値が小さいほど遊技者にとって有利となるようにしてもよい。
また、本特徴部012IWでは、パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて大当り確率が変化する一方で、遊技性自体は変化しない形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて遊技性が変化するようにしてもよい。
例えば、パチンコ遊技機1に設定される設定値が1である場合は、通常状態での大当り確率が1/320、確変状態が65%の割合でループする遊技性(所謂確変ループタイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2である場合は、通常状態での大当り確率が1/200、大当り遊技中の特定のラウンドにおいて遊技球が特別可変入賞球装置7内に設けられた所定のカウントスイッチを通過することに基づいて大当り遊技終了後の遊技状態を確変状態に制御する一方で、大当り種別に応じて大当り遊技中に遊技球が該カウントスイッチを通過する割合が異なる遊技性(所謂V確変タイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合は、大当り確率が1/320且つ小当り確率が1/50であり、高ベース中(時短制御中)に遊技球が特別可変入賞球装置7内に設けられた所定のカウントスイッチを通過することに基づいて大当り遊技状態に制御する遊技性(所謂1種2種混合タイプ)としてもよい。更に、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1〜3と遊技性が同一であるが、これら設定値が1〜3のいずれかである場合よりも大当り確率や小当り確率が高い一方で大当り遊技中に獲得可能な賞球数が少ない設定(例えば、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4である場合)を設けてもよい。
更に、このように、設定値に応じて遊技性を変化させる場合は、共通のスイッチを異なる用途に使用してもよい。具体的には、上述の例であれば、設定値が1や4の場合は、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定のカウントスイッチを演出用スイッチ(遊技球が該カウントスイッチを通過する毎に所定の演出を実行するためのスイッチ)として使用し、設定値が2や3の場合は、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定のカウントスイッチを遊技用スイッチ(遊技球が該カウントスイッチを通過したことに基づいて遊技状態を確変状態や大当り遊技状態に制御するためのスイッチ)として使用してもよい。
(小当り種別判定テーブル)
図10−6(C)は、ROM101に記憶されている小当り種別判定テーブルを示す説明図である。図10−6(C)に示すように、本特徴部012IWでは、小当り種別として小当り種別A〜Cが設けられている。図10−6(C)に示すように、本特徴部012IWでは、設定値「1」〜「3」のいずれであるかに関係なく、小当り種別A〜Cの決定割合は同じである。
また、本特徴部012IWでは、小当り種別A〜Cのいずれであるかに関係なく、小当り遊技中の大入賞口の開放期間や開放回数は同じであり、遊技における有利度合いは同じである。
(変動パターン判定テーブル)
また、ROM101には、変動パターン判定用の乱数値MR3に基づいて変動パターンを決定するための変動パターン判定テーブルも記憶されており、変動パターンを、事前決定結果に応じて前述した複数種類のうちのいずれかの変動パターンに決定する。
具体的には、変動パターン判定テーブルとしては、変動表示結果を「大当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り変動パターン判定テーブルと、変動表示結果を「小当り」にすることが事前決定されたときに使用される小当り変動パターン判定テーブルと、変動表示結果を「ハズレ」にすることが事前決定されたときに使用されるハズレ変動パターン判定テーブルとが予め用意されている。
(ハズレ変動パターン判定テーブル)
図10−7は、ハズレ変動パターン判定テーブルを示す説明図である。本特徴部012IWでは、電源投入時に設定変更が行われた時点から変動表示が所定回(本例では30回)実行されるまでの期間(以下、特別期間ともいう)と、それ以外の期間(以下、非特別期間ともいう)とで、異なるハズレ変動パターン判定テーブルを用いるように構成されている。
具体的には、特別期間においては、図10−7(A)に示す第1ハズレ変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを判定し、非特別期間においては、図10−7(B)に示す第2ハズレ変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを判定する。なお、本特徴部012IWでは、電源投入時に設定変更が行われた時点から変動表示が所定回(本例では30回)実行されるまでの期間を特別期間としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、電源投入時に設定変更が行われたか否かに関わらず、変動表示が所定回(本例では30回)実行されるまでの期間を特別期間としてもよい。また、リアルタイムクロック012IW126等を用いて、所定の時間帯(例えば、午前9時から午前11時まで)であれば特別期間としてもよい。また、初回の大当りが発生するまでの期間を特別期間としてもよい。
図10−7(A),(B)に示す第1,第2ハズレ変動パターン判定テーブルは、いずれも設定値「1」<「2」<「3」の順に、ノーマルリーチハズレやスーパーリーチハズレとなる割合が高く、非リーチハズレとなる割合が低くなるように判定値が割り当てられている。このような構成により、設定値に応じてノーマルリーチやスーパーリーチの実行割合が異なるため、ノーマルリーチやスーパーリーチが実行される頻度によって設定値が示唆されることになる。
また、図10−7(A)に示す第1ハズレ変動パターン判定テーブルは、図10−7(B)に示す第2ハズレ変動パターン判定テーブルよりも、ノーマルリーチハズレとなる割合が高く、さらに設定値間のノーマルリーチハズレとなる割合の差が大きくなるように判定値が割り当てられている。このような構成により、特別期間においては、非特別期間よりもノーマルリーチが実行される頻度の違いが認識しやすくなる(すなわち設定値の示唆を認識しやすくなる)ため、特別期間に遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
なお、例えば、スーパーリーチを伴う変動パターン(またはそのうちの特定の変動パターン)については、設定値の違いに関わらず(または特別期間と非特別期間との違いに関わらず)、同じ割合で決定されるようにしてもよい。このようにすることにより、設定値に応じて、特定の変動パターン(本例ではノーマルリーチハズレ)のみ実行割合が異なることになり、特定の変動パターンが実行される頻度によって設定値が示唆されることになる。なお、逆に、設定値に応じてスーパーリーチハズレとなる変動パターンの選択割合も異ならせてもよい。
また、図10−7(A),(B)に示す第1,第2ハズレ変動パターン判定テーブルは、設定値に応じて、非リーチハズレ以外のときに、ノーマルリーチハズレとスーパーリーチハズレとのいずれとなるかの割合(すなわち、ノーマルリーチハズレ:スーパーリーチハズレのバランス)が異なるように判定値が割り当てられている。具体的には、図10−7(A)に示す第1ハズレ変動パターン判定テーブルは、設定値「1」<「2」<「3」の順に、ノーマルリーチハズレの比率が著しく高くなり(本例では、5%ずつ高くなる)、具体的には、図10−7(B)に示す第2ハズレ変動パターン判定テーブルは、設定値「1」<「2」<「3」の順に、ノーマルリーチハズレの比率が僅かに高くなる(本例では、0.2%ずつ高くなる)ように構成されている。このような構成により、ノーマルリーチハズレとスーパーリーチハズレとの選択傾向によって設定値が示唆されることになる。また、特別期間と非特別期間とで選択傾向の違いを大きくすることができる。
本特徴部012IWでは、設定値に応じて、異なる割合で設定示唆演出を実行可能であるが、これは、設定値に応じてノーマルリーチハズレおよびスーパーリーチハズレ全体の実行割合が異なること、設定値に応じてノーマルリーチハズレおよびスーパーリーチハズレの実行比率が異なること、設定値に応じてノーマルリーチハズレのみ実行割合が異なることを含む概念である。
本特徴部012IWでは、図10−7(A),(B)に示す第1,第2ハズレ変動パターン判定テーブルのいずれが用いられたときにも、画像表示装置5において共通の背景画像を表示して、飾り図柄の変動表示を行う。また、設定値が1〜3のいずれに設定されているときにも、画像表示装置5において共通の背景画像を表示して、飾り図柄の変動表示を行う。なお、特別期間や電源投入時から変動表示が所定回(本例では30回)実行されるまでの期間のみ、専用の背景画像が表示されるようにしてもよい。このような構成により、特別期間や電源投入時から変動表示が所定回(本例では30回)実行されるまでの期間の遊技興趣を高めることができる。
なお、本特徴部012IWの例に限らず、例えば、設定値を示唆する特殊変動パターン(例えば、飾り図柄の変動表示の態様が通常とは異なる変動パターンであって、設定値1または2の場合にのみ選択される)を設け、特別期間においてのみ特殊変動パターンが選択され得るようにしてもよい。このような構成によっても、特別期間に遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
(非リーチハズレ変動パターン判定テーブル)
図10−8は、非リーチハズレ変動パターン判定テーブルを示す説明図である。本特徴部012IWでは、変動時間が異なる複数種類の非リーチハズレ変動パターンが設けられており、変動パターンが非リーチハズレに決定されたときに、さらに非リーチハズレA〜Cのいずれにするかに決定するように構成されている。なお、このような構成に限らず、例えば、図10−7に示すハズレ変動パターン判定テーブルに、非リーチハズレA〜Cが含まれるようにして、非リーチハズレA〜C、ノーマルリーチハズレ、スーパーリーチハズレのいずれかに決定するように構成してもよい。
図10−8に示すように、非リーチハズレ変動パターン判定テーブルにおいては、設定値が「1」である場合、非リーチハズレC(変動時間7秒)に決定される割合が高く、設定値が「2」である場合、非リーチハズレB(変動時間8秒)に決定される割合が高く、設定値が「3」である場合、非リーチハズレA(変動時間9秒)に決定される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。
本特徴部012IWでは、設定値が「1」である場合には、非リーチハズレCと判定される割合が高いため、非リーチハズレ時の変動時間が比較的短くなりやすい。一方、設定値が「3」である場合には、非リーチハズレAと判定される割合が高いため、非リーチハズレ時の変動時間が比較的長くなりやすい。よって、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、平均変動時間が長くなる。
本特徴部012IWでは、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、大当りの当選確率(出玉率)が高くなるように構成されているが、同時に、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、平均変動時間が長くなるようにも構成されている。このような構成により、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、平均変動時間を長くすること、すなわち遊技の進行を遅らせることができ、射幸性が高くなり過ぎてしまうことを防止することができる。
本特徴部012IWでは、設定値に応じて、変動時間が異なる非リーチハズレA〜Cのいずれとなるかの割合を異ならせることにより、平均変動時間が異なるように構成されているが、例えば、非リーチハズレ以外の変動パターン(例えば、ノーマルリーチハズレやスーパーリーチハズレ等)も、変動時間が異なるように複数種類設け、設定値に応じて、選択される割合が異なるようにしてもよい。なお、変動パターン(例えば、ノーマルリーチハズレやスーパーリーチハズレ等)を変動時間が異なるように複数種類設ける場合には、飾り図柄の揺れ表示や高速変動表示の時間等を異ならせるようにして、演出等の見え方には違いがないようにすることが望ましい。
また、本特徴部012IWでは、設定値に応じて、平均変動時間が異なるように構成されているが、このような構成に代えて、または加えて、設定値に応じて、確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される期間が異なるようにしてもよい。このような構成により、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される期間を長くすること、すなわち遊技の進行を遅らせることができ、射幸性が高くなり過ぎてしまうことを防止することができる。
また、本特徴部012IWでは、非リーチハズレA〜Cにそれぞれ変動時間が設定され、設定値ごとに非リーチハズレA〜Cのいずれに決定するかの割合が異なるように構成することにより、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、平均変動時間を長くする、すなわち遊技の進行を遅らせるようにしているが、このような構成に限らず、設定値ごとに各変動パターンの変動時間が固定的に設定され、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定の方が、変動時間が長くなるようにしてもよい。
なお、本特徴部012IWでは、他の変動パターンに比べて変動時間が短い短縮用の変動パターンが設けられている。例えば、非リーチハズレA(変動時間9秒)よりも変動時間が短い短縮非リーチハズレ(変動時間1.5秒)の変動パターンが設けられている。そして、この短縮用の変動パターンは、例えば、保留記憶数が所定数(例えば3)以上であるときに、用いられるように構成されている。このような構成は、保留記憶数が上限に達している状態、または上限に近い状態であるときに、この状態を解消して、効率的に変動表示を行う(すなわち効率的に遊技を進行する)ことを目的とするものである。ゆえに、保留記憶数が所定数以上であるときに、遊技の進行を遅らせることは不適当であるともいえる。そのため、本特徴部012IWでは、保留記憶数が所定数以上であるときに用いられる短縮用の変動パターンについては、設定値に関わらず、共通の変動時間となっている。なお、本特徴部012IWの構成に関わらず、保留記憶数が所定数以上であるときに用いられる短縮用の変動パターンについても、設定値に応じて変動時間を異ならせるようにしてもよい。
(設定確認処理、設定変更処理)
次に、本特徴部012IWにおけるパチンコ遊技機1の設定値の変更について説明する。図10−9〜図10−11は、特徴部012IWにおける遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。なお、本特徴部012IWにおいて、ステップIWS001〜S002の処理は、図3で示したステップS1〜S2の処理と同様である。
初期設定を行うと、CPU103は、遊技機への電源供給を開始したときに演出制御手段(具体的には、第1演出制御用CPU012IW120a、第2演出制御用CPU012IW120b)が起動するまでの時間を計測するための演出制御手段起動待ちタイマをセットする(ステップ012IWS003)。この場合、演出制御手段起動待ちタイマには、遊技機への電源供給を開始してから第1演出制御用CPU012IW120aおよび第2演出制御用CPU012IW120bが起動するまでに十分な時間がセットされる。次いで、CPU103は、演出制御手段起動待ちタイマの値を1減算し(ステップ012IWS004)、減算後の演出制御手段起動待ちタイマの値が0となっているか否かを確認する(ステップ012IWS005)。演出制御手段起動待ちタイマの値が0となっていなければ、ステップ012IWS004に戻り、ステップ012IWS004〜S005の処理を繰り返し実行する。演出制御手段起動待ちタイマの値が0となっていれば、ステップ012IWS006に移行する。
ステップ012IWS003〜S005の処理が実行されることによって、第1演出制御用CPU012IW120aおよび第2演出制御用CPU012IW120bが起動するまで待ってからステップ012IWS006以降の処理が実行され、設定値の変更や確認、RAMの初期化や復旧処理などが実行される。そのため、後述する設定値コマンドや初期化指定コマンド、復旧時のコマンドなど各種のコマンド類が第1演出制御用CPU012IW120aおよび第2演出制御用CPU012IW120bが起動する前に送信されてしまうような事態を防止することができ、コマンドの取りこぼしが発生することを防止することができる。
次いで、CPU103は、遊技機への電源投入時にクリアスイッチが押下されたことを示すRAMクリアフラグをリセットする(ステップ012IWS006)。
なお、本例では、後述する電源断処理(ステップ012IWS031参照)ではRAMクリアフラグをクリアせず、遊技機への電源投入時にステップ012IWS006により一旦RAMクリアフラグをクリアして、その後、クリアスイッチがセットされていれば、新たにRAMクリアフラグをセットする(ステップ012IWS016,S022参照)ように構成する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、電源断処理を実行するときにRAMクリアフラグもクリアしてしまい、その後、遊技機への電源投入時にクリアスイッチがセットされていれば、新たにRAMクリアフラグをセットするように構成してもよい。
次いで、CPU103は、ステップS4と同様の処理により、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップ012IWS007)。具体的には、ステップ012IWS007では、CPU103は、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップ012IWS007;No)、ステップ012IWS012に移行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップ012IWS007;Yes)、CPU103は、ステップS5と同様の処理により、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップ012IWS008)。ステップ012IWS008では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップ012IWS008;No)、ステップ012IWS010に移行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップ012IWS008;Yes)、CPU103は、RAM102に記憶されている設定値が設定値「1」〜「3」以外の値であるか否かを確認する(ステップ012IWS009)。RAM102に記憶されている設定値が設定値「1」〜「3」のいずれかであれば、ステップ012IWS011に移行する。
RAM102のデータが正常でないと判定した場合(ステップ012IWS008のN)またはRAM102に記憶されている設定値が設定値「1」〜「3」以外の値であると判定した場合(ステップ012IWS009のY)には、CPU103は、RAM102に異常が発生していることを示すRAM異常フラグをセットする(ステップ012IWS010)。そして、ステップ012IWS012に移行する。
RAM102に記憶されている設定値が設定値「1」〜「3」のいずれかであった場合(ステップ012IWS009のN)には、CPU103は、設定値を変更するための設定変更処理の実行中であることを示す設定変更中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ012IWS011)。設定変更中フラグがセットされていれば(ステップ012IWS011;Yes)、すなわち設定値の変更中に電断などが発生して遊技機への電源供給が再開された場合、ステップ012IWS012に移行する。
ステップ012IWS012では、CPU103は、扉開放センサ012IW090からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ012IWS012)。扉開放センサ012IW090からの出力信号がオンであれば、CPU103は、設定キー012IW051がオンであるか否かを判定する(ステップ012IWS013)。設定キー012IW051がオンであれば、CPU103は、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ012IWS014)。クリアスイッチからの出力信号がオンであれば、CPU103は、RAMクリア2処理を実行する(ステップ012IWS015)。
本例では、RAMクリア処理として、RAMクリア1処理(ステップ012IWS051参照)と、RAM異常発生時などに実行されるRAMクリア2処理(ステップ012IWS015参照)とがある。
RAMクリア1処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアする処理を行い、作業領域に初期値を設定する。ただし、RAMクリア1処理では、RAM102の記憶領域のうち連比や役比、ベースなどの性能表示用の情報を記憶する領域、および設定値を記憶する領域以外の領域がクリアされ、連比や役比、ベースなどの性能表示用の情報、および設定値の情報はクリアされず保持される。以下、RAMクリア1処理でクリアされるRAM102の記憶領域をクリア記憶領域1という。
RAMクリア2処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアする処理を行い、作業領域に初期値を設定する。ただし、RAMクリア2処理では、RAM102の記憶領域のうち連比や役比、ベースなどの性能表示用の情報を記憶する領域以外の領域がクリアされ、連比や役比、ベースなどの性能表示用の情報はクリアされず保持される。また、RAMクリア2処理では、RAM102に記憶される設定値の値もクリアされる。以下、RAMクリア2処理でクリアされるRAM102の記憶領域をクリア記憶領域2という。従って、本例では、RAMクリア2処理でクリアされるRAM102のクリア記憶領域2は、RAMクリア1処理でクリアされるRAM102のクリア記憶領域1よりも広くなっている。
そして、CPU103は、RAMクリアフラグをセットし(ステップ012IWS016)、ステップ012IWS025に移行する。なお、RAMクリアフラグは、RAM102のクリア記憶領域2にセットされる。
一方、扉開放センサ012IW090からの出力信号がオフである場合や(ステップ012IWS012のN)、設定キー012IW051がオフである場合(ステップ012IWS013のN)、クリアスイッチからの出力信号がオフである場合(ステップ012IWS014のN)には、CPU103は、設定値異常エラーコマンドを第2演出制御用CPU012IW120bに対して送信する制御を行う(ステップ012IWS017)。
次いで、CPU103は、ステップ012IWS018〜S020のループ処理に移行する。ループ処理では、CPU103は、4msのウエイト時間を計測する4msウエイト処理を実行する(ステップ012IWS018)。そして、4msのウエイト時間が経過すると、CPU103は、ステップ012IWS019に移行し、所定のエラー表示を行う(ステップ012IWS019)。例えば、CPU103は、表示モニタ012IW029においてRAM異常エラーであることを示す表示(例えば、「E」の表示)を表示する制御を行う。また、CPU103は、外部端子板を介してホールコンピュータなどの外部装置に対してセキュリティ信号を外部出力する制御を行う(ステップ012IWS020)。そして、ステップ012IWS018以降の処理を繰り返し実行する。
ステップ012IWS007〜S020の処理が実行されることによって、本特徴部012IWでは、バックアップRAMが正常でない場合や(ステップ012IWS007,S008のN、ステップ012IWS009のY)、設定変更中に電断などが発生した場合(ステップ012IWS011のY)には、遊技機用枠012IW003が開放された状態で設定キー012IW051がオン操作され且つクリアスイッチがオン操作されたことを条件にRAMクリアされてステップ012IWS025以降の設定値の変更が可能となる。一方で、遊技機用枠012IW003が開放され、設定キー012IW051およびクリアスイッチがオン操作されないかぎり、ループ処理が実行され、設定値の変更を行えず、遊技制御も進行しない。
設定変更中フラグがセットされていなければ(ステップ012IWS011;No)、CPU103は、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ012IWS021)。クリアスイッチからの出力信号がオンであれば、CPU103は、RAMクリアフラグをセットする(ステップ012IWS022)。
本例では、ステップ012IWS022やステップ012IWS016の処理が実行されることによって、遊技機への電源投入時に最初にクリアスイッチのオンが検出されたときにRAMクリアフラグがセットされる。そして、以降、タイマ割込が設定されてタイマ割込処理(遊技制御処理)が開始されるまでの間に、電源投入時にクリアスイッチのオンが検出されたか否かを確認する場面が複数回存在するのであるが、クリアスイッチの状態を直接確認するのではなく、RAMクリアフラグがセットされているか否かを確認することにより、電源投入時にクリアスイッチのオンが検出されたか否かが判定される(ステップ012IWS025,S034,S048参照)。
次いで、CPU103は、扉開放センサ012IW090からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ012IWS023)。扉開放センサ012IW090からの出力信号がオンであれば、CPU103は、設定キー012IW051がオンであるか否かを判定する(ステップ012IWS024)。設定キー012IW051がオンであれば、CPU103は、RAMクリアフラグがセットされているか否かを確認する(ステップ012IWS025)。RAMクリアフラグがセットされていなければ、CPU103は、設定値を確認するための設定確認処理を実行することを示す設定確認コマンドを第2演出制御用CPU012IW120bに対して送信する制御を行う(ステップ012IWS026)。そして、ステップ012IWS030に移行する。
一方、RAMクリアフラグがセットされていれば、CPU103は、設定値を変更するための設定変更処理を実行することを示す設定変更コマンドを第2演出制御用CPU012IW120bに対して送信する制御を行う(ステップ012IWS027)。次いで、CPU103は、RAM異常フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ012IWS028)。RAM異常フラグがセットされていれば(すなわち、RAM102の異常が検出されている場合であれば)、CPU103は、設定値確定バッファ(RAM102に設けられた現在の設定値を格納する格納領域)に設定値「1」に設定する(ステップ012IWS029)。そして、ステップ012IWS030に移行する。なお、この際に、CPU103は、RAM異常フラグをリセットする。
なお、第1演出制御基板012IW12aおよび第2演出制御基板012IW12b側では、設定確認コマンドや設定変更コマンドを受信すると、設定確認中である旨や設定変更中である旨を報知する制御を行う(例えば、画像表示装置5において所定の画像を表示したり、スピーカ8L、8Rから所定の音を出力したり、装飾用LEDといった装飾発光体を所定の態様により発光させたりする)。なお、この場合、第1演出制御基板012IW12aおよび第2演出制御基板012IW12b側において、プッシュボタン31Bなど演出用の操作ボタンが押下されることによって、「メンテナンスモード」などと表示してメンテナンスモードに移行するように構成してもよい。「メンテナンスモード」とは、例えば、リアルタイムクロック012IW126の日時設定や、各種エラーの発生履歴(いつどのようなエラーが発生したかの記録)、設定変更履歴(いつ設定値を変更したかや変更後の設定値の記録)を確認できるモードである。なお、設定キー012IW051がオフとなり設定確認処理や設定変更処理が終了すると、メンテナンスモードも終了する。
次いで、CPU103は、4msのウエイト時間を計測する4msウエイト処理を実行する(ステップ012IWS030)。そして、4msのウエイト時間が経過すると、CPU103は、ステップ012IWS031に移行し、電源断処理を実行する(ステップ012IWS031)。ステップ012IWS031の電源断処理では、CPU103は、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する処理を実行する。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断処理において、CPU103は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータ(例えば、バックアップフラグ、チェックサム)をバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。
次いで、CPU103は、設定値確定バッファに格納されている設定値を特定し、特定した設定値を表示モニタ012IW029に表示する(ステップ012IWS032)。また、CPU103は、外部端子板を介してホールコンピュータなどの外部装置に対してセキュリティ信号を外部出力する制御を行う(ステップ012IWS033)。
次いで、CPU103は、RAMクリアフラグがセットされているか否かを確認する(ステップ012IWS034)。RAMクリアフラグがセットされていなければ、そのままステップ012IWS043に移行する。
RAMクリアフラグがセットされていれば、CPU103は、設定変更中フラグをセットし(ステップ012IWS035)、設定変更処理を開始する。次いで、遊技機が電源投入されてから既に初回のクリアスイッチバッファへの値の設定が行われたことを示す初回設定済フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ012IWS036)。なお、クリアスイッチバッファは、RAM102に設けられ、クリアスイッチの入力状態(オン状態であるかオフ状態であるか)を設定するためのバッファである。例えば、クリアスイッチバッファは、クリアスイッチがオン状態であれば「1」の値がセットされ、オフ状態であれば「0」の値がセットされる。初回設定済フラグがセットされていれば(遊技機が電源投入されてから既に初回のクリアスイッチバッファへの値の設定が行われていれば)、そのままステップ012IWS039に移行する。
初回設定済フラグがセットされていなければ(すなわち、遊技機が電源投入されてからまだ一度もクリアスイッチバッファへの値の設定が行われていなければ)、CPU103は、クリアスイッチバッファにオン状態を示す値(例えば、「1」)を設定する(ステップ012IWS037)。また、CPU103は、初回設定済フラグをセットする(ステップ012IWS038)。
次いで、CPU103は、クリアスイッチバッファに現在設定されている値を前回クリアスイッチバッファに設定する(ステップ012IWS039)。なお、前回クリアスイッチバッファは、RAM102に設けられ、前回(本例では、4ms前)確認したクリアスイッチの入力状態(オン状態であるかオフ状態であるか)を設定するためのバッファである。例えば、前回クリアスイッチバッファは、前回確認したクリアスイッチがオン状態であれば「1」の値がセットされ、オフ状態であれば「0」の値がセットされる。
次いで、CPU103は、クリアスイッチの現在の入力状態を確認し、クリアスイッチの現在の入力状態をクリアスイッチバッファに設定する(ステップ012IWS040)。次いで、CPU103は、前回クリアスイッチバッファに設定されている値がオフ状態(例えば、「0」)であり、且つクリアスイッチバッファに設定されている値がオン状態(例えば、「1」)となっているか否かを確認する(ステップ012IWS041)。
前回クリアスイッチバッファに設定されている値がオフ状態であり、且つクリアスイッチバッファに設定されている値がオン状態となっていれば、CPU103は、表示モニタ012IW029に表示されている設定値を更新表示するとともに、設定値確定バッファに記憶(既に記憶されている設定値に対して更新記憶)させる(ステップ012IWS042)。例えば、表示モニタ012IW029に設定値として「1」が表示されている場合は、表示モニタ012IW029の表示を「2」に更新表示し、設定値確定バッファに設定値「2」を記憶させる。また、表示モニタ012IW029に設定値として「2」が表示されている場合は、表示モニタ012IW029の表示を「3」に更新表示し、設定値確定バッファに設定値「3」を記憶させる。また、表示モニタ012IW029に設定値として「3」が表示されている場合は、表示モニタ012IW029の表示を「1」に更新表示し、設定値確定バッファに設定値「1」を記憶させる。
次いで、CPU103は、設定キー012IW051がオンであるか否かを判定する(ステップ012IWS043)。設定キー012IW051がオンのままであれば、ステップ012IWS030に移行し、ステップ012IWS030〜S043の処理を繰り返し実行し、設定確認処理や設定変更処理を繰り返し実行する。一方、設定キー012IW051がオフとなっていれば、CPU103は、設定確認処理や設定変更処理を終了し、ステップ012IWS044に移行する。
以上のステップ012IWS025〜S043の処理が実行されることによって、RAMクリアフラグがセットされていない場合(すなわち、遊技機の電源投入時にクリアスイッチがオン操作されなかった場合)には(ステップ012IWS025,S034のN)、設定確認コマンドを送信する(ステップ012IWS026)とともに、設定確認処理(特にステップ012IWS032)を行うのみで、設定変更処理までは行わない。一方、RAMクリアフラグがセットされている場合(すなわち、遊技機の電源投入時にクリアスイッチがオン操作された場合)には(ステップ012IWS025,S034のY)、設定変更コマンドを送信する(ステップ012IWS027)とともに、設定確認処理(特にステップ012IWS032)および設定変更処理(特に012IWS035〜S042)を行う。
次いで、CPU103は、セキュリティ信号の出力期間を設定するためのセキュリティ情報タイマに所定値(例えば、30秒に相当する値)を設定する(ステップ012IWS044)。本例では、遊技機への電源投入時に設定確認処理や設定変更処理が実行された場合には、ステップ012IWS033の処理が実行されることによってセキュリティ信号の外部出力が開始されるのであるが、その後、ステップ012IWS044でセキュリティ情報タイマが設定され、そのセキュリティ情報タイマの値にもとづいて情報出力処理(ステップS23)が実行されることによって、所定期間(例えば、30秒)が経過するまでセキュリティ信号が継続して外部出力される。
一方、本例では、ステップ012IWS020の処理が実行されることによって、RAM異常などが発生した場合にもセキュリティ信号が外部出力されるのであるが、この場合には、遊技機への電源供給がリセットされるまでセキュリティ信号が継続して外部出力される。
次いで、CPU103は、設定変更中フラグをリセットする(ステップ012IWS045)。また、CPU103は、表示モニタ012IW029に表示されている設定値を消去する(ステップ012IWS046)。また、CPU103は、設定された設定値を示す設定値コマンドを第2演出制御用CPU012IW120bに対して送信する制御を行う(ステップ012IWS047)。
次いで、CPU103は、RAMクリアフラグがセットされているか否かを確認する(ステップ012IWS048)。RAMクリアフラグがセットされていなければ、ステップ012IWS049の復旧処理に移行する。なお、本特徴部012IWにおいてステップ012IWS049,S050の処理は、図3で示したステップS6,S7の処理と同様である。
RAMクリアフラグがセットされていれば、CPU103は、RAMクリア1処理を実行し、RAM102のクリア記憶領域1をクリアする処理を行う(012IWS051)。なお、本特徴部012IWにおいてステップ012IWS052〜S055の処理は、図3で示したステップS9〜S12の処理と同様である。
図10−12は、電源投入時に実行される処理を示す説明図である。本特徴部012IWでは、図10−12に示すように、電源投入時に設定キー012IW051がオンである場合(さらに、扉開放センサ012IW090からの出力信号がオンである場合)には、クリアスイッチがオンであれば、設定確認処理(特にステップ012IWS032)および設定変更処理(特に012IWS035〜S042)が実行されるとともに初期化処理(RAMクリア1処理(ステップ012IWS051))が実行され、クリアスイッチがオフであれば、設定確認処理(特にステップ012IWS032)のみが実行されるとともに復旧処理(ステップ012IWS049)が実行される。また、電源投入時に設定キー012IW051がオフである場合には、クリアスイッチがオンであれば、初期化処理(RAMクリア1処理(ステップ012IWS051))のみが実行され、クリアスイッチがオフであれば、復旧処理(ステップ012IWS049)のみが実行される。
次に、設定確認処理および設定変更処理における表示モニタ012IW029の表示態様について説明する。先ず、図10−13(A)及び図10−13(B)に示すように、遊技場の店員等の操作によって電源がOFFとなる(電断させる)と、パチンコ遊技機1への電力の供給が停止することによって表示モニタ012IW029での表示が終了する。尚、電源をOFFとするタイミングにおいて大当り遊技中や小当り遊技中等の大入賞口の開放中である場合は、ソレノイド82への電力の供給が停止することによって大入賞口が閉鎖される。
次に、図10−13(C)に示すように、遊技場の店員等がクリアスイッチを操作しつつ電源を投入すると(遊技制御メイン処理のステップS3でYesの場合)、設定キー012IW051がONとなっていることを条件にCPU103によって設定確認処理が実行され、表示モニタ012IW029においてRAM102のバックアップ領域に格納されている設定値が表示される。
このように表示モニタ012IW029にて設定値が表示されている状態において、図10−13(D)に示すように、CPU103は、設定変更処理において、遊技場の店員等によるクリアスイッチの操作を検出する毎に表示モニタ012IW029に表示している数値を順次更新(例えば、クリアスイッチが操作される毎に1→2→3→1→・・・のように更新)表示していく。また、表示モニタ012IW029に表示されている設定値をRAM102のバックアップ領域に格納(更新記憶)する。
次いで、図10−13(E)に示すように、CPU103は、設定キー012IW051が遊技場の店員等の操作によってOFFとなったことに基づいて、表示モニタ012IW029を消灯させることによって、遊技場の店員等に新たな設定値がRAM102のバックアップ領域に格納されたことを報知する。
また、RAM102のバックアップ領域に保留記憶が記憶されている場合は、該保留記憶がクリアされる。また、図10−13(A)のタイミング(パチンコ遊技機1の電源がOFFとなったタイミング)にて大入賞口が閉鎖された場合には、設定変更が行われるとRAMクリア処理が実行されて大当りに関する記憶が消去されるため、大入賞口は閉鎖されたままとなる。以降、CPU103は、設定変更処理を終了し、遊技が可能な状態、つまり、変動表示結果や大当り種別、変動パターンの決定抽選や、賞球の払出等が実行可能な状態となる。
尚、本特徴部012IWにおける設定変更処理では、表示モニタ012IW029に表示する初期表示として、RAM102のバックアップ領域に格納されている設定値を表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定変更処理において表示モニタ012IW029に表示する初期表示としては、遊技者にとって最も不利な設定値(本特徴部012IWであれば「1」)、或いは、遊技者にとって最も有利な設定値(本特徴部012IWであれば「3」)を表示するようにしてもよい。
また、図10−13に示す例では、設定値の確認時や変更時に表示モニタ012IW029の4桁の表示のうち1つ目の表示を用いて設定値を表示する場合を示したが、そのような態様にかぎらず、例えば、表示モニタ012IW029の2つ目以降の表示を用いて設定値を表示するように構成してもよい。また、例えば、表示モニタ012IW029において専用の4桁表示を行うことによって設定値を表示するように構成してもよい。この場合、例えば、設定値「1」であれば表示モニタ012IW029において「−S−1」の4桁の表示を行ったり、設定値「2」であれば表示モニタ012IW029において「−S−2」の4桁の表示を行ったり、設定値「3」であれば表示モニタ012IW029において「−S−3」の4桁の表示を行ったりしてもよい。また、例えば、例えば、表示モニタ012IW029の4桁の全ての表示に設定値を表示するように構成してもよい。例えば、設定値「1」であれば表示モニタ012IW029において「1111」の4桁の表示を行ったり、設定値「2」であれば表示モニタ012IW029において「2222」の4桁の表示を行ったりしてもよい。
(特別図柄通常処理)
次に、本特徴部012IWにおける特別図柄通常処理(ステップS110)の処理について説明する。図10−14および図10−15は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS110)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU103は、合算保留記憶数(第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計数)の値を確認する(ステップ012IWS171)。例えば、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU103は、第2保留記憶数が0であるか否かを確認する(ステップ012IWS172)。例えば、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタのカウント値が0であるか否かを確認する。第2保留記憶数が0でなければ、CPU103は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップ012IWS173)。第2保留記憶数が0であれば、CPU103は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップ012IWS174)。
ステップ012IWS172〜S174の処理が実行されることによって、本特徴部012IWでは、第2特別図柄の変動表示が第1特別図柄の変動表示よりも優先して実行される。なお、そのような態様にかぎらず、例えば、第1始動入賞口と第2始動入賞口とに遊技球が入賞した始動入賞順に従って、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを実行するように構成してもよい。
次いで、CPU103は、RAM102において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する(ステップ012IWS175)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU103は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU103は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップ012IWS176)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM102の第1保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM102の第2保留記憶バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU103は、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップ012IWS177)。なお、CPU103は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM102の所定の領域に保存する。
次いで、CPU103は、RAM102に設定されている設定値を示す設定値コマンドを第2演出制御基板012IW12bに送信する(ステップ012IWS178)。本特徴部112では、既に説明したように、ステップ012IWS047の処理が実行されることによって電源投入時に設定変更処理を実行したときに設定値コマンドが送信されるのであるが、電源投入後も、ステップ012IWS178の処理が実行されることによって変動表示を開始するごとに設定値コマンドが送信される。
なお、本例では、ステップ012IWS047で設定値コマンドを送信するときと、ステップ012IWS178で設定値コマンドを送信するときとで、同じ設定値コマンドを送信する場合を示しているが、設定値コマンドとして異なるコマンドを送信するように構成してもよい。例えば、ステップ012IWS047では設定値を直接指定するコマンド(例えば、設定値「1」〜「3」に応じて、コマンド9E01(H)〜9E03(H))を送信する一方、ステップ012IWS178では設定値を特定可能な変動パターンコマンドを送信し、変動パターンコマンドを設定値の数分用意するように構成してもよい(例えば、設定値「1」では変動パターンコマンドとしてコマンド1C00(H)〜を用意し、設定値「2」では変動パターンコマンドとしてコマンド2C00(H)〜を用意し、設定値「3」では変動パターンコマンドとしてコマンド3C00(H)〜を用意するように構成してもよい。
また、上記のように構成する場合、同じ変動パターンを用いる場合であっても設定値ごとに異なる変動パターンコマンドを送信するように構成すると、変動パターンの総数×設定値の数(本例では3)分の変動パターンコマンドが必要となり、データ容量が増大してしまうおそれがある。そこで、例えば、特定の変動パターンを用いる場合にのみ設定値コマンドを送信するようにし、特定の変動パターンに対応する変動パターンコマンドのみ設定値の数分の変動パターンコマンドを設けるように構成してもよい。この場合、例えば、出力頻度が最も高い通常変動の変動パターンを用いる場合にのみ設定値コマンドを送信するようにし、通常変動の変動パターンに対応する変動パターンコマンドのみ設定値の数分の変動パターンコマンドを設けるようにしてもよい。
また、本例では、電源投入時に送信する設定値コマンド(ステップ012IWS047参照)と変動開始時に送信する設定値コマンド(ステップ012IWS178参照)とで同じ設定値コマンドを送信する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、電源投入時用の設定値コマンドと変動開始時用の設定値コマンドとを別々のコマンドとして構成し、電源投入時と変動開始時とで異なる設定値コマンドを送信するように構成してもよい。
また、本例では、変動開始時に変動パターンコマンドとは別に設定値コマンドを送信する場合を示しているが、変動パターンコマンドと設定値コマンドとを兼用する演出制御コマンドを送信するように構成してもよい。この場合、例えば、同じ変動パターンAを指定する変動パターンコマンドであっても、設定値「1」である場合には変動パターンコマンドA−1を送信し、設定値「2」である場合には変動パターンコマンドA−2を送信し、設定値「3」である場合には変動パターンコマンドA−3を送信するように構成してもよい。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ100側では設定値に関係なく同じ変動パターンコマンド(例えば、変動パターンコマンドA)を出力可能に構成し、第1演出制御用CPU012IW120aおよび第2演出制御用CPU012IW120b側でいずれの設定値であるかに応じていずれの変動パターンを選択するかやその選択割合を異ならせるように構成してもよい。例えば、設定値1であれば変動パターンA−1を選択または変動パターンA−1を高い割合で選択したり、設定値2であれば変動パターンA−2を選択または変動パターンA−2を高い割合で選択したり、設定値3であれば変動パターンA−3を選択または変動パターンA−3を高い割合で選択したりしてもよい。この場合、例えば、変動パターンA−1〜A−3は、変動時間は同じであるが、擬似連の有無や擬似連回数、リーチの有無や種類が異なるように構成されていればよい。また、この場合、例えば、設定値コマンドを正常に受信できていない場合には、一律に変動パターンA−1を選択するようにしたり、設定値コマンドを正常に受信できていない場合専用の選択割合で変動パターンを選択したりするように構成すればよい。
また、本例では、変動開始時に設定値コマンドを送信する場合を示したが、そのような態様にかぎらず、例えば、変動終了時に設定値コマンドを送信するように構成してもよい。
また、CPU103は、現在の遊技状態に応じて背景指定コマンドを第2演出制御基板012IW12bに送信する制御を行う(ステップ012IWS179)。この場合、CPU103は、例えば、確変状態である場合には確変状態背景指定コマンドを送信する制御を行い、時短状態である場合には時短状態背景指定コマンドを送信する制御を行い、通常状態である場合には通常状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。
次いで、CPU103は、乱数バッファ領域から特図表示結果判定用の乱数値MR1を読み出し、大当り判定モジュールを実行する。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値や小当り判定値(図10−5参照)と乱数値MR1とを比較し、それらが一致したら大当りや小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定や小当り判定の処理を実行するプログラムである。
乱数値MR1の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(ステップ012IWS180のN)、CPU103は、小当りの判定の処理を行う(ステップ012IWS181)。そして、小当りとすることに決定した場合には(ステップ012IWS181のY)、CPU103は、小当りであることを示す小当りフラグをセットし(ステップ012IWS182)、ステップ012IWS186に移行する。
なお、乱数値MR1の値が大当り判定値および小当り判定値のいずれにも一致しない場合には(ステップ012IWS181のN)、すなわち、はずれである場合には、そのままステップ012IWS186に移行する。
乱数値MR1の値がいずれかの大当り判定値に一致した場合には(ステップ012IWS180のY)、CPU103は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする(ステップ012IWS183)。次いで、CPU103は、大当り種別判定テーブル(図10−6参照)を用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数値MR2の値と一致する値に対応した種別(「大当り種別A」、「大当り種別B」または「大当り種別C」)を大当りの種別に決定する(ステップ012IWS184)。
また、CPU103は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM102における大当り種別バッファに設定する(ステップ012IWS185)。例えば、大当り種別が「大当り種別A」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「大当り種別B」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「大当り種別C」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定される。
次いで、CPU103は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップ012IWS186)。例えば、大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。また、例えば、大当りフラグがセットされている場合には、大当り図柄となる「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。なお、さらに大当り種別に応じて異なる特別図柄の停止図柄に決定してもよい。また、例えば、小当りフラグがセットされている場合には、小当り図柄となる「5」を特別図柄の停止図柄に決定する。
そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS111)に対応した値に更新する(ステップ012IWS187)。
(演出制御メイン処理)
次に、本特徴部012IWにおける演出制御手段の動作について説明する。図10−16は、特徴部012IWにおける演出制御メイン処理を示すフローチャートである。本特徴部012IWにおいて、ステップ012IWS201〜S202の処理は、図6に示したステップS71〜S72の処理と同様である。ステップ012IWS202の初期動作制御処理を実行すると、第2演出制御用CPU012IW120bは、リアルタイムクロック012IW126から日時情報を入力し、入力した日時情報を電源投入日時としてRAM012IW122bのログ領域にログ情報を記憶させる(ステップ012IWS203)。
次いで、ステップ012IWS204〜S208の処理は、図6に示したステップS73〜S77の処理と同様である。ステップ012IWS208の演出用乱数更新処理を実行すると、第2演出制御用CPU012IW120bは、演出モードを変更する演出モード変更処理を実行する(ステップ012IWS209)。
本特徴部012IWでは、演出モードA〜演出モードCの3種類の演出モードに制御可能であり、いずれの演出モードに制御されているかに応じて、例えば、画像表示装置5の背景画面が異なり、予告演出やリーチ演出に登場するキャラクタの種類が異なる。ステップ012IWS209の演出モード変更処理では、第2演出制御用CPU012IW120bは、所定の演出モード変更条件が成立すると、現在の演出モードから異なる演出モードに変更する制御を行う。例えば、リアルタイムクロック012IW126からの日時情報にもとづいて所定の日や時刻となったことにもとづいて演出モードを変更するようにしてもよい。また、例えば、乱数にもとづく抽選処理を実行し、演出モードを変更すると決定したことにもとづいて演出モードを変更するようにしてもよい。
ステップ012IWS209では、第2演出制御用CPU012IW120bは、演出モードを変更すると、例えば、変更後の演出モードに対応したフラグをセットし、変更前の演出モードに対応したフラグをリセットするようにすればよい。例えば、演出モードAに変更した場合には、演出モードAフラグをセットし、変更前の演出モードBフラグまたは演出モードCフラグをリセットするようにすればよい。また、例えば、演出モードBに変更した場合には、演出モードBフラグをセットし、変更前の演出モードAフラグまたは演出モードCフラグをリセットするようにすればよい。また、例えば、演出モードCに変更した場合には、演出モードCフラグをセットし、変更前の演出モードAフラグまたは演出モードBフラグをリセットするようにすればよい。
なお、演出モードの変更の仕方は、演出モードA→演出モードB→演出モードC→演出モードA→・・・のように予め決められた順番で変更していくようにしてもよいし、演出モードA〜Cの中からランダムに変更するようにしてもよい。
次いで、第2演出制御用CPU012IW120bは、各種のエラー報知を行うためのエラー報知処理を実行する(ステップ012IWS210)。次いで、第2演出制御用CPU012IW120bは、設定確認中にメンテナンスモードに制御し、メンテナンス履歴画面や設定変更/確認履歴画面を表示するためのメンテナンスモード処理を実行する(ステップ012IWS211)。次いで、第2演出制御用CPU012IW120bは、設定変更処理において設定値が変更された日時を記録するための設定変更時刻記録処理を実行する(ステップ012IWS212)。次いで、第2演出制御用CPU012IW120bは、メンテナンスモード中に現在時刻の設定を行うための現在時刻設定処理を実行する(ステップ012IWS213)。次いで、第2演出制御用CPU012IW120bは、電断が発生したときの電断日時を記録するための電断日時記録処理を実行する(ステップ012IWS214)。そして、ステップ012IWS204の処理に戻る。
(コマンド解析処理)
図10−17および図10−18は、コマンド解析処理(ステップ012IWS206)の具体例を示すフローチャートである。主基板11から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、第2演出制御用CPU012IW120bは、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、第2演出制御用CPU012IW120bは、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップ012IWS301)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、第2演出制御用CPU012IW120bは、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップ012IWS302)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップ012IWS303)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが設定値コマンドであれば(ステップ012IWS304)、第2演出制御用CPU012IW120bは、受信した設定値コマンドで示される設定値を、RAM012IW122bに形成されている設定値格納領域に格納する(ステップ012IWS305)。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、遊技機への電源投入がされてから設定値コマンドを少なくとも1回正常に受信したことを示す設定値コマンド受信フラグをセットする(ステップ012IWS306)。なお、本特徴部012IWでは、設定値格納領域に格納された設定値および設定値コマンド受信フラグは、遊技機への電源供給が開始されたときには、初期化処理(ステップ012IWS201)においてリセットされるものとする。
また、本特徴部012IWでは、遊技機への電源投入がされて設定変更処理が行われたときに設定値コマンドが送信されるのであるが、コマンドの取りこぼしやデータ化けなどにより設定値コマンドを正常に受信できなかった場合には、ステップ012IWS305の処理は実行されず、設定値格納領域に設定値は格納されない。しかしながら、本特徴部012IWでは、電源投入時に設定値コマンドを正常に受信できなくても、変動表示ごとに設定値コマンドが送信されるので、その後受信した設定値コマンドにもとづいてステップ012IWS305の処理が実行され、設定値格納領域に設定値が格納されるようにすることができる。
また、設定値コマンドを受信しても、設定値コマンドに含まれる設定値が異常な値である場合も考えられることから、第2演出制御用CPU012IW120b側で設定値コマンドを読み出すときに、設定値コマンドに含まれる設定値が正常な値であるか否かを判定するように構成してもよい。例えば、本例では、設定値は「1」〜「3」のいずれかの値に設定されるように構成されているところ、「5」や「10」など設定されず筈のない値が含まれる場合には、設定値コマンドに含まれる設定値が異常であると判定するように構成してもよい。また、例えば、第2演出制御用CPU012IW120b側で、受信した設定値コマンドで示される設定値を記憶しておくようにし、その後、新たな設定値コマンドを受信したときに、新たに受信した設定値コマンドで示される設定値と前回記憶した設定値とが一致しない場合に不整合が発生したと判定し、異常であると判定するように構成してもよい。そして、設定値コマンドに含まれる設定値が異常な値であると判定した場合にも、やはり設定値コマンドを正常に受信できていないものとして、本特徴部012IWで示した処理方法に従って演出を制限するように構成してもよい。
(初期出目設定)
本特徴部012IWでは、第2演出制御基板012IW12b側において、コマンド解析処理にて、主基板11から初期化指定コマンドおよび復旧時のコマンドのいずれかを受信すると、画像表示装置5において、所定の初期出目(具体的には、飾り図柄の組み合わせであって、最初の変動表示が開始されるまで画像表示装置5において表示されるもの)を表示する制御を行う(以下、初期出目演出ともいう)。
受信した演出制御コマンドが初期化指定コマンドまたは復旧時のコマンドであれば(ステップ012IWS307)、第2演出制御用CPU012IW120bは、設定値コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ012IWS308)。設定値コマンド受信フラグがセットされていれば(すなわち、設定変更処理が実行され、且つ設定値コマンドを正常に受信した場合には)、第2演出制御用CPU012IW120bは、RAM012IW122bの設定値格納領域に格納されている設定値にもとづいて、初期出目決定テーブルを用いて、偶数の飾り図柄の組み合わせである偶数初期出目(例えば、「246」や「224」など)と、奇数の飾り図柄の組み合わせである奇数初期出目(例えば、「135」や「113」など)と、特殊図柄(例えば、星図柄)を含む飾り図柄の組み合わせである特殊初期出目とのいずれかに決定する(ステップ012IWS309)。そして、ステップ012IWS314に移行する。
図10−19は、初期出目決定テーブルの一例を示す説明図である。ステップ012IWS309では、図10−19(A)に示す初期出目決定テーブルを用いて、設定値格納領域に格納されている設定値に応じた判定値の割り振りに従って乱数にもとづく抽選処理を行い、初期出目を決定する。図10−19(A)に示す初期出目決定テーブルでは、設定値「1」<「2」<「3」の順に、奇数初期出目に決定される割合が高くなっている。そのため、遊技開始前の画像表示装置5において、奇数初期出目が表示されていれば、設定変更が行われたこと、および偶数初期出目が表示されている場合と比較して有利な設定値に設定されていることが示唆されることになる。また、図10−19(A)に示すように、設定値「3」である場合にのみ特殊初期出目に決定される場合がある。そのため、遊技開始前の画像表示装置5において、特殊初期出目が表示されていれば、設定変更が行われたこと、および設定値「3」であることが確定することになる。このような構成により、遊技開始前のパチンコ遊技機1の状態に関心を持たせ、遊技店の営業時間のうち早い時間帯から遊技を行う動機を与えることができ、興趣を高めることができる。
設定値コマンド受信フラグがセットされていなければ(すなわち、設定変更処理が実行されたが、コマンドの取りこぼしやデータ化けなどの理由により設定値コマンドを正常に受信できなかった場合には)、第2演出制御用CPU012IW120bは、現在の演出モードが演出モードAであるか否かを確認する(ステップ012IWS310)。なお、演出モードAであるか否かは、例えば、演出モードAフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。演出モードAであれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、設定値「1」であるものとして、図10−19(A)に示す初期出目決定テーブルを用いて、初期出目を決定する(ステップ012IWS311)。そして、ステップ012IWS314に移行する。
ステップ012IWS310〜S311の処理が実行されることによって、本特徴部012IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードAである場合には、最も不利な設定である設定値「1」であるものとして初期出目が決定される。図10−19(A)に示すように、設定値「1」に対しては、奇数初期出目と決定される割合が最も低く、特殊初期出目と決定される場合はない。そのように構成することによって、不利な設定値が設定されているにも関わらず奇数初期出目や特殊初期出目を表示して遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
演出モードAでなければ、第2演出制御用CPU012IW120bは、現在の演出モードが演出モードCであるか否かを確認する(ステップ012IWS312)。なお、演出モードCであるか否かは、例えば、演出モードCフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。演出モードCであれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、演出モードC用の初期出目決定テーブルを用いて、初期出目を決定する(ステップ012IWS313)。そして、ステップ012IWS314に移行する。
図10−19(B)は、演出モードC用の初期出目決定テーブルの一例を示す説明図である。図10−19(B)に示すように、演出モードC用の初期出目決定テーブルでは、遊技者にとって最も有利な設定値「3」の場合と比較して、奇数初期出目と決定される割合が低く、特殊初期出目と決定される場合もない。
ステップ012IWS312〜S313の処理が実行されることによって、本特徴部012IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードCである場合には、不利な設定値が設定されているにも関わらず奇数初期出目や特殊初期出目を表示して遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
そして、第2演出制御用CPU012IW120bは、画像表示装置5において、ステップ012IWS309,S311,S313で決定した初期出目を表示する制御を行う(ステップ012IWS314)。
なお、本特徴部012IWでは、画像表示装置5において表示する制御を行うや、遊技効果ランプ9を点灯させる制御を行う、スピーカ8L,8Rから音を出力させる制御を行うなどと記載しているが、第2演出制御用CPU012IW120bが画像表示装置5や遊技効果ランプ9、スピーカ8L,8Rを直接制御するのではなく、より具体的には、第2演出制御用CPU012IW120bは、第1演出制御用CPU012IW120aに画像表示装置5や遊技効果ランプ9、スピーカ8L,8Rを制御させるためのコマンドを送信する。そして、第1演出制御用CPU012IW120a側で、第2演出制御用CPU012IW120bからのコマンドにもとづいて、画像表示装置5や遊技効果ランプ9、スピーカ8L,8Rを制御して各種の演出や報知を行う。このことは、本特徴部012IWにおける他の同様の記載箇所においても同様である。
一方、演出モードCでもなかった場合(すなわち、現在の演出モードが演出モードBであった場合)には、第2演出制御用CPU012IW120bは、初期出目を偶数初期出目に決定し、画像表示装置5において、偶数初期出目を表示する制御を行う(ステップ012IWS315)。
ステップ012IWS315の処理が実行されることによって、本特徴部012IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードBである場合には、一律に偶数初期出目を表示することにより、不利な設定値が設定されているにも関わらず奇数初期出目や特殊初期出目を表示して遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
なお、演出モードBで設定値コマンドを正常に受信できていなかった場合であっても、低い割合で奇数初期出目図柄を決定可能に構成してもよい。この場合、例えば、図10−19(A)に示す初期出目決定テーブルの設定値「1」よりもさらに全体的に奇数初期出目図柄の決定割合を低く設定したテーブルを用いて、初期出目図柄を決定するように構成してもよい。
なお、本例では、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードBである場合に一律に偶数初期出目を表示する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードBである場合に、初期出目として「???」の図柄の組み合わせなど、設定値コマンドを正常に受信できなかったとき専用の初期出目を表示するように構成してもよい。そのように何らかの形式で設定値を全く示唆しない図柄の組み合わせを初期出目として表示するものであればよい。
また、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合(または設定値を正常に格納できていない場合)の処理は、本例で示したものにかぎられない。例えば、ステップ012IWS308でNと判定したときに、デフォルトとして設定値「1」を設定値格納領域に格納して初期出目を決定するように構成してもよい。また、例えば、設定値コマンドを正常に受信できなかったことを示す専用の設定値(例えば、設定値「4」)を設定値格納領域に格納して初期出目を決定するように構成してもよい。
受信した演出制御コマンドが設定値異常エラーコマンドであれば(ステップ012IWS316)、第2演出制御用CPU012IW120bは、設定値異常エラー報知を実行する(ステップ012IWS317)。例えば、第2演出制御用CPU012IW120bは、画像表示装置5において「設定値異常エラーが発生しています」などの文字表示を表示したり、スピーカ8L,8Rから設定値異常エラーを示す音声やエラー音を音出力したり、遊技効果ランプ9やLEDを所定のエラーパターンで発光させたりする制御を行う。なお、この場合、設定値異常エラー報知を行う際に、スピーカ8L,8Rから最大音量の音声やエラー音を音出力したり、遊技効果ランプ9やLEDを最大輝度で発光(例えば、フルカラーLEDの場合は白色で発光)させたりすることが望ましい。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンド(変動パターンを指定する演出制御コマンド)であれば(ステップ012IWS320)、第2演出制御用CPU012IW120bは、受信した変動パターンコマンドを、RAM012IW122bに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップ012IWS321)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップ012IWS322)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンド(大当りとするか否かや小当りとするか否か、大当り種別、小当り種別を指定する演出制御コマンド)であれば(ステップ012IWS323)、第2演出制御用CPU012IW120bは、受信した表示結果指定コマンドを、RAM012IW122bに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップ012IWS324)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンド(飾り図柄の停止図柄を確定表示することを指定する演出制御コマンド)であれば(ステップ012IWS325)、第2演出制御用CPU012IW120bは、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップ012IWS326)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始指定コマンド(大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド)であれば(ステップ012IWS327)、第2演出制御用CPU012IW120bは、大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ012IWS328)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了指定コマンド(大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド)であれば(ステップ012IWS329)、第2演出制御用CPU012IW120bは、大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ012IWS330)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、受信した演出制御コマンドを格納したり、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットしたりする(ステップ012IWS331)。そして、ステップ012IWS301に移行する。
なお、本特徴部012IWでは、電源投入時に設定変更処理が実行されていない場合には、奇数初期出目が表示されないように構成されているが、奇数初期出目が表示され得るようにしてもよい。また、この場合にも、設定値に応じて奇数初期出目に決定される割合が異なるようにしてもよい(すなわち設定値の示唆が行われるようにしてもよい)。
また、例えば、奇数初期出目や偶数初期出目に代えて、または加えて、特定の設定値である可能性を否定する初期出目(例えば、設定値1である可能性が否定され、設定値2または設定値3であることが確定する)や、特定の設定値であることが確定する初期出目などを設け、設定値に応じて表示されるようにしてもよい。例えば、設定値1の場合には、特定の初期出目に決定されないようにすることにより、特定の初期出目が表示されると、設定値1である可能性が否定され、設定値2または設定値3であることが確定することになる。また、例えば、設定値3の場合にのみ、特定の初期出目に決定されるようにすることにより、特定の初期出目が表示されると、設定値3であることが確定することになる。また、初期出目決定時には、抽選によりこれらの初期出目のいずれかに決定されるようにしてもよい。この場合には、設定値に応じて決定される割合が異なるようにしてもよい。
(設定示唆演出)
本特徴部012IWでは、設定値を変更可能に構成されるとともに、設定値を示唆する設定示唆演出として、遊技開始前に実行される遊技前示唆演出や上述した初期出目演出、遊技中(例えば、飾り図柄の変動表示中)に実行される遊技中示唆演出や上述した変動パターンの決定傾向による設定示唆、大当り中(例えば、大当り遊技中)に実行される大当り中示唆演出を実行可能に構成されている。なお、本特徴部012IWでは、遊技前示唆演出、遊技中示唆演出および大当り中示唆演出を、それぞれ示唆の信頼度が異なる複数種類の演出態様により実行可能であるが、例えば、設定示唆演出の種別ごとに示唆の信頼度が異なるようにしてもよい。例えば、遊技前示唆演出>大当り中示唆演出>遊技中示唆演出の順や、遊技前示唆演出>遊技中示唆演出>大当り中示唆演出の順に示唆の信頼度が高くなるようにしてもよいし、遊技中示唆演出>大当り中示唆演出>遊技前示唆演出の順や、大当り中示唆演出>遊技中示唆演出>遊技前示唆演出の順に示唆の信頼度が高くなるようにしてもよい。また、各設定示唆演出の実行割合を設定可能に構成してもよい。例えば、遊技機の管理者が、設定示唆演出のうちの一部(例えば、設定変更が行われたことが示唆される遊技前示唆演出や初期出目演出)もしくは全てを実行しない、または実行割合を低くする(もしくは高くする)ように設定変更できるようにしてもよい。例えば、電源投入後に設定画面が表示され、プッシュボタン31B等の操作手段や、遊技機内部に設けられたスイッチ等の操作手段(管理者のみ操作可能)を操作することにより、設定示唆演出に関する設定を変更できるようにしてもよい。
(可変表示開始待ち処理)
図10−20は、可変表示開始待ち処理の一例を示すフローチャートである。可変表示開始待ち処理において、第2演出制御用CPU012IW120bは、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップ012IWS501)。
変動パターンコマンド受信フラグがセットされている場合には、第2演出制御用CPU012IW120bは、客待ちデモ演出の実行中であれば、終了させる制御を行う(ステップ012IWS502,ステップ012IWS503)。
そして、第2演出制御用CPU012IW120bは、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップ012IWS504)とともに、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し(ステップ012IWS505)、可変表示開始待ち処理を終了する。
変動パターンコマンド受信フラグがセットされていない場合には、第2演出制御用CPU012IW120bは、客待ちデモ演出の実行中でなければ(ステップ012IWS506のN)、計時手段による計時結果が所定条件に合致するか否かを確認する(ステップ012IWS507)。ステップ012IWS507では、例えば、前回の可変表示(表示結果「ハズレ」)が終了したときにセットされたタイマ(例えば、30秒間にセットされる)がタイムアウトした場合に、所定条件に合致すると判断する。また、タイマがセットされていない場合(つまり電源投入後、変動表示が1回も実行されておらず、遊技開始前である場合)にも、所定条件に合致すると判断する。すなわち、可変表示が実行されずに所定期間経過した場合(かつ大当り遊技状態に制御されなかった場合)、または遊技開始前である場合に、所定条件が成立し、後述する処理により客待ちデモ演出が実行されることになる。
計時手段による計時結果が所定条件に合致すれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、電源投入後の変動回数が0回であるか否かを判定する(ステップ012IWS508)。すなわち、ステップ012IWS508では、未だ遊技が開始されていないか確認する。なお、電源投入後の変動回数が0回であるか否かは、具体的には、後述する遊技機に電源投入されてからの飾り図柄の変動表示の実行回数をカウントするための変動回数カウンタ(ステップ012IWS603参照)の値が0であるか否かを確認することにより判定できる。
電源投入後の変動回数が0回であれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、設定値コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ012IWS509)。設定値コマンド受信フラグがセットされていれば(すなわち、設定値コマンドを正常に受信した場合には)、第2演出制御用CPU012IW120bは、RAM012IW122bの設定値格納領域に格納されている設定値にもとづいて、遊技前示唆演出決定テーブルを用いて、設定値に応じて、遊技前示唆演出の実行の有無と、実行する場合の演出態様とを決定する(ステップ012IWS510)。そして、ステップ012IWS515に移行する。
本特徴部012IWでは、第1演出態様の遊技前示唆演出を含む態様の客待ちデモ演出が実行されるときには、装飾ランプが通常色(例えば、白色)とは異なる第1特別色(青色)に制御され、第2演出態様の遊技前示唆演出を含む態様の客待ちデモ演出が実行されるときには、装飾ランプが第2特別色(赤色)に制御され、第3演出態様の遊技前示唆演出を含む態様の客待ちデモ演出が実行されるときには、装飾ランプが第3特別色(虹色)に制御される。
図10−21は、遊技前示唆演出決定テーブルの一例を示す説明図である。ステップ012IWS510では、図10−21(A)に示す遊技前示唆演出決定テーブルを用いて、設定値格納領域に格納されている設定値に応じた判定値の割り振りに従って乱数にもとづく抽選処理を行い、遊技前示唆演出の実行の有無および演出態様を決定する。図10−21(A)の遊技前示唆演出決定テーブルは、設定値「1」<「2」<「3」の順に、遊技前示唆演出が実行される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。また、設定値「1」<「2」<「3」の順に第2演出態様に決定される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。このような構成により、遊技前示唆演出が実行されること、また第1演出態様よりも第2演出態様により実行されることで、有利な設定値に設定されていることが示唆されることになる。また、遊技前示唆演出が実行されることで、電源投入時に設定変更が行われたことが示唆されることになる。また、図10−21(A)に示すように、設定値「3」である場合にのみ第3演出態様に決定される場合がある。そのため、第3演出態様により遊技前示唆演出が実行されることで、設定変更が行われたこと、および設定値「3」であることが確定することになる。
設定値コマンド受信フラグがセットされていなければ(すなわち、設定変更処理が実行されたが、コマンドの取りこぼしやデータ化けなどの理由により設定値コマンドを正常に受信できなかった場合には)、第2演出制御用CPU012IW120bは、現在の演出モードが演出モードAであるか否かを確認する(ステップ012IWS511)。なお、演出モードAであるか否かは、例えば、演出モードAフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。演出モードAであれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、設定値「1」であるものとして、図10−21(A)に示す遊技前示唆演出決定テーブルを用いて、遊技前示唆演出の実行の有無および演出態様を決定する(ステップ012IWS512)。そして、ステップ012IWS515に移行する。
ステップ012IWS511〜S512の処理が実行されることによって、本特徴部012IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードAである場合には、最も不利な設定である設定値「1」であるものとして遊技前示唆演出の実行の有無および演出態様が決定される。図10−21(A)に示すように、設定値「1」に対しては、第2演出態様と決定される割合が最も低く、第3演出態様と決定される場合はない。そのように構成することによって、不利な設定値が設定されているにも関わらず第2演出態様や第3演出態様により遊技前示唆演出が実行されて遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
演出モードAでなければ、第2演出制御用CPU012IW120bは、現在の演出モードが演出モードCであるか否かを確認する(ステップ012IWS513)。なお、演出モードCであるか否かは、例えば、演出モードCフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。演出モードCであれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、演出モードC用の遊技前示唆演出決定テーブルを用いて、遊技前示唆演出の実行の有無および演出態様を決定する(ステップ012IWS514)。そして、ステップ012IWS515に移行する。
図10−21(B)は、演出モードC用の遊技前示唆演出決定テーブルの一例を示す説明図である。図10−21(B)に示すように、演出モードC用の遊技前示唆演出決定テーブルでは、設定値「2」や「3」の場合と比較して、遊技前示唆演出を実行すると決定される割合自体が低く、第1演出態様や第2演出態様と決定される割合が低く、第3演出態様と決定される場合もない。
ステップ012IWS513〜S514の処理が実行されることによって、本特徴部012IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードCである場合には、不利な設定値が設定されているにも関わらず第2演出態様や第3演出態様により遊技前示唆演出が実行されて遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
そして、第2演出制御用CPU012IW120bは、ステップ012IWS510,S512,S514で実行決定した遊技前示唆演出を含む態様の客待ちデモ演出を実行する制御を行う(ステップ012IWS515)。そして、ステップ012IWS517に移行する。
一方、演出モードCでもなかった場合(すなわち、現在の演出モードが演出モードBであった場合)には、第2演出制御用CPU012IW120bは、そのままステップ012IWS516に移行する。すなわち、演出モードBである場合には、遊技前示唆演出を実行しないように制限する。
ステップ012IWS513の処理が実行されることによって、本特徴部012IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードBである場合には、遊技前示唆演出を実行しないことにより、不利な設定値が設定されているにも関わらず遊技前示唆演出が実行されて遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
なお、演出モードBで設定値コマンドを正常に受信できていなかった場合であっても、低い割合で遊技前示唆演出を実行可能に構成してもよい。この場合、例えば、図10−21(A)に示す遊技前示唆演出決定テーブルの設定値「1」よりもさらに全体的に遊技前示唆演出の実行割合を低く設定したテーブルを用いて、遊技前示唆演出の有無や種類を決定するように構成してもよい。
なお、図10−21(A)に示す例に限られず、複数の演出態様のうちの特定の演出態様(例えば、第2演出態様)のみ、設定値に応じて、実行される割合が異なるようにしてもよい。
また、例えば、複数の演出態様のうちの特定の演出態様(例えば、第2演出態様)が実行されると、特定の設定値である可能性が否定されるようにしてもよい。例えば、設定値1の場合には、特定の演出態様(例えば、第2演出態様)に決定されないようにすることにより、特定の演出態様(例えば、第2演出態様)が実行されると、設定値1である可能性が否定され、設定値2または設定値3であることが確定することになる。また、特定の演出態様(例えば、第2演出態様)が実行されると、特定の設定値であることが確定するようにしてもよい。例えば、設定値3の場合にのみ、特定の演出態様(例えば、第2演出態様)に決定されるようにすることにより、特定の演出態様(例えば、第2演出態様)が実行されると、設定値3であることが確定することになる。
本特徴部012IWでは、設定値に応じて、異なる割合で遊技前示唆演出を実行可能であるが、これは、設定値に応じて遊技前示唆演出(第1演出態様、第2演出態様および第3演出態様を含む)の実行割合が異なること、設定値に応じて第1演出態様と第2演出態様と第3演出態様との実行比率が異なること、設定値に応じて特定の演出態様のみ実行割合が異なることを含む概念である。
なお、本特徴部012IWでは、電源投入時に設定変更が行われず、未だ設定値コマンドを受信していない場合には、遊技前示唆演出を実行しないように構成されているが、このような構成に限らず、設定変更が行われていないときにも、遊技前示唆演出を実行可能としてもよい。この場合、設定変更が行われたときと、行われていないときとで、異なる割合で遊技前示唆演出の実行の有無、実行する場合の演出態様を決定するようにしてもよい。
例えば、図10−21(C)は、復旧時のコマンドを受信したときに用いられる遊技前示唆演出決定テーブルである。図10−21(A)に示す遊技前示唆演出決定テーブルと、図10−21(C)に示す遊技前示唆演出決定テーブルとを比較すると、復旧時のコマンドを受信したとき、すなわち設定変更が行われていないときには、設定変更が行われたときに比べて、遊技前示唆演出が実行される割合が低く、設定値間の実行割合の差も小さくなっている。このようにすることにより、設定変更が行われたときと、行われなかったときとで、遊技前示唆演出による示唆の信頼度を異ならせることができる。
電源投入後の変動回数が0回でなければ、CPU120は、設定示唆演出(遊技前示唆演出を除く)の実行履歴情報を含む態様の客待ちデモ演出を実行する制御を行う(ステップ012IWS516)。
ステップ012IWS516の処理が実行されると、例えば、画像表示装置5において、設定示唆演出(遊技中示唆演出や大当り中示唆演出)の実行回数や実行内容(実行時の演出態様)等を示す実行履歴情報が表示される態様の客待ちデモ演出が実行される。なお、ステップ012IWS516の処理が実行されると、客待ちデ演出が実行され、当該客待ちデモ演出の実行中に所定の操作(例えば、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bの操作)が行われると、画像表示装置5において、設定示唆演出の実行履歴情報が表示されるようにしてもよい。また、第1演出制御基板012IW12aおよび第2演出制御基板012IW12bの側において、設定示唆演出(初期出目演出や遊技前示唆演出、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出など)の実行回数や実行内容(実行時の演出態様)を示す情報を記憶しておき、これらの情報から設定値を推測して報知する演出を実行可能としてもよい。なお、この演出は、設定示唆演出の実行状況から所定の基準にもとづいて算出した設定期待度(または推測される設定値)を報知するものであって、実際の設定値を報知するものではない。
本特徴部012IWでは、ステップ012IWS508〜012IWS515の処理により、遊技が開始される前にのみ遊技前示唆演出が実行されることになる。また、ステップ012IWS516の処理により客待ちデモ演出中に設定示唆演出の実行履歴情報が示されるが、遊技前示唆演出に関する情報は除かれる。このような構成により、遊技開始前のパチンコ遊技機1の状態に関心を持たせ、遊技店の営業時間のうちの早い時間帯から遊技を行う動機を与えることができ、興趣を高めることができる。なお、本特徴部012IWの例に限らず、例えば、リアルタイムクロック012IW126等を用いて、所定の時間帯(例えば、午前9時から午前11時まで)にのみ遊技前示唆演出が実行されるようにしてもよい。また、設定示唆演出の実行履歴情報には、特別期間における遊技中示唆演出に関する情報も含まれないようにしてもよい。
本特徴部012IWの構成に加えて、設定示唆演出の実行回数や実行内容について、実行履歴情報として蓄積し、遊技終了時などに画像表示装置5において、後述するように実行履歴情報を含む2次元コードなどを表示するように構成してもよい。また、遊技者がカメラ機能付き携帯電話機などの携帯端末を用いて、遊技機に表示された2次元コードを撮影し、インターネット上のWebサーバに送信すると、Webサーバは、受信した情報にもとづいて遊技者の遊技履歴を管理し、その遊技履歴に応じて所定の特典を付与する処理を行うようにしてもよい。また、遊技者が携帯端末を用いてWebサーバにアクセスする(または2次元コードを解析する)ことにより、実行履歴情報を取得し、携帯端末が備える表示装置において表示できるようにしてもよい。また、遊技者が携帯端末を用いて実行履歴情報を含む2次元コードを読み込むことで、携帯端末が備える表示装置において設定値を示唆する設定示唆画像が表示されるようにしてもよい。例えば、実行履歴情報から所定の基準にもとづいて推測される設定値を算出し、算出した設定値(あくまで推測であって実際の設定値とは異なる)を示唆する設定示唆画像を表示するようにしてもよい。
次いで、第2演出制御用CPU012IW120bは、遊技者によって遊技終了操作が行われたことを検出したか否かを確認する(ステップ012IWS517)。例えば、第2演出制御用CPU012IW120bは、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号にもとづいて、遊技終了の選択肢が選択操作され決定操作が行われたことを検出したか否かを確認する。遊技終了操作が行われたことを検出していれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、RAM012IW122bのログ領域からログ情報を抽出し、抽出したログ情報(例えば、後述する確変不成立日時のログ情報)を含む2次元コードを生成する(ステップ012IWS518)。そして、第2演出制御用CPU012IW120bは、生成した2次元コードを画像表示装置5に表示する制御を行い(ステップ012IWS519)、可変表示開始待ち処理を終了する。
なお、本特徴部012IWでは、操作が行われたことを検出などと記載しているが、第2演出制御用CPU012IW120bがコントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号を直接入力するのではなく、より具体的には、まず第1演出制御用CPU012IW120a側でコントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号を入力し、第2演出制御用CPU012IW120bは、第1演出制御用CPU012IW120aを経由してスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが操作されたことを示すコマンドを入力する。このことは、本特徴部012IWにおける他の同様の記載箇所においても同様である。
(可変表示開始設定処理)
図10−22は、図7に示された演出制御プロセス処理における可変表示開始設定処理(ステップS171)を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理において、第2演出制御用CPU012IW120bは、まず、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(ステップ012IWS601)。次いで、第2演出制御用CPU012IW120bは、ステップ012IWS601で読み出した変動パターンコマンド、および表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて飾り図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップ012IWS602)。すなわち、第2演出制御用CPU012IW120bによってステップ012IWS602の処理が実行されることによって、可変表示パターン決定手段が決定した可変表示パターン(変動パターン)に応じて、識別情報の可変表示の表示結果(飾り図柄の停止図柄)を決定する表示結果決定手段が実現される。なお、第2演出制御用CPU012IW120bは、決定した飾り図柄の停止図柄を示すデータを飾り図柄表示結果格納領域に格納する。なお、ステップ012IWS602において、第2演出制御用CPU012IW120bは、受信した変動パターンコマンドにもとづいて大当りであるか否かを判定し、変動パターンコマンドのみにもとづいて飾り図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。
ステップ012IWS602では、例えば、受信した表示結果指定コマンドが確変大当りを示している場合には、第2演出制御用CPU012IW120bは、停止図柄として3図柄が同じ奇数図柄で揃った飾り図柄の組み合わせを決定する。また、例えば、受信した表示結果指定コマンドが通常大当り(非確変大当り)を示している場合には、第2演出制御用CPU012IW120bは、停止図柄として3図柄が同じ偶数図柄で揃った飾り図柄の組み合わせを決定する。
また、受信した表示結果指定コマンドが小当りを示している場合には、第2演出制御用CPU012IW120bは、表示結果指定コマンドで指定される小当り種別に応じた小当り図柄の飾り図柄の組み合わせを決定する。本例では、小当り種別Aである場合には小当り図柄として「135」の組み合わせを決定し、小当り種別Bである場合には小当り図柄として「357」の組み合わせを決定し、小当り種別Cである場合には小当り図柄として「579」の組み合わせを決定するものとする。
また、受信した表示結果指定コマンドがはずれを示している場合には、上記以外の飾り図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った飾り図柄の組み合わせを決定する。
なお、変動パターンコマンドで擬似連が指定されている場合には、第2演出制御用CPU012IW120bは、ステップ012IWS602において、擬似連中の仮停止図柄としてチャンス目図柄(例えば、「223」や「445」のように、リーチとならないものの大当り図柄と1つ図柄がずれている図柄の組み合わせ)も決定する。
第2演出制御用CPU012IW120bは、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、飾り図柄の組み合わせを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、飾り図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する飾り図柄の組み合わせを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。
次いで、第2演出制御用CPU012IW120bは、遊技機に電源投入されてからの飾り図柄の変動表示の実行回数をカウントするための変動回数カウンタの値を1加算する(ステップ012IWS603)。なお、本特徴部012IWでは、変動回数カウンタの値は、遊技機への電源供給が開始されたときには、初期化処理(ステップ012IWS201)においてリセットされ、遊技機に電源投入されたときには変動回数カウンタの値が0である状態から始まるものとする。
次いで、第2演出制御用CPU012IW120bは、遊技中示唆演出の有無および演出態様を決定する遊技中示唆演出決定処理を実行する(ステップ012IWS604)。
次いで、第2演出制御用CPU012IW120bは、変動パターン、および遊技中示唆演出の実行が決定されている場合であれば、遊技中示唆演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ012IWS605)。そして、第2演出制御用CPU012IW120bは、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップ012IWS606)。
プロセステーブルとは、第2演出制御用CPU012IW120bが演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、第2演出制御用CPU012IW120bは、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って画像表示装置5等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、飾り図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等が記載されている。具体的には、画像表示装置5の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。第2演出制御用CPU012IW120bは、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で飾り図柄を表示させる制御を行う。また、プロセステーブルは、第2演出制御基板012IW12bにおけるROM012IW121bに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。
なお、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。なお、停止表示させる図柄をプロセステーブルに設定するのではなく、決定された停止図柄、擬似連や滑り演出における仮停止図柄に応じて、図柄を表示するための画像を合成して生成するようにしてもよい。
また、ステップ012IWS604の遊技中示唆演出決定処理で遊技中示唆演出の実行が決定された場合には、ステップ012IWS605で遊技中示唆演出を含むプロセステーブルが選択され、その選択されたプロセステーブルに従ってステップ012IWS607および可変表示中演出処理(ステップS172)が実行されることによって、飾り図柄の変動表示中に遊技中示唆演出が実行される。
また、第2演出制御用CPU012IW120bは、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ8L,8R)の制御を実行する(ステップ012IWS607)。
なお、この特徴部012IWでは、第2演出制御用CPU012IW120bは、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる飾り図柄の可変表示が行われるように制御するが、第2演出制御用CPU012IW120bは、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
次いで、第2演出制御用CPU012IW120bは、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップ012IWS608)。そして、第2演出制御用CPU012IW120bは、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し(ステップ012IWS609)、可変表示開始設定処理を終了する。
(遊技中示唆演出決定処理)
図10−23は、遊技中示唆演出決定処理(ステップ012IWS604)の一例を示すフローチャートである。遊技中示唆演出決定処理は、可変表示開始設定処理(ステップS171)内において実行される。遊技中示唆演出決定処理において、第2演出制御用CPU012IW120bは、特別期間中である場合(ステップ012IWS701のY)には、第1遊技中示唆演出決定テーブルを選択し(ステップ012IWS702)、特別期間中ではない場合(ステップ012IWS701のN)には、第2遊技中示唆演出決定テーブルを選択する(ステップ012IWS703)。例えば、設定変更終了コマンドや設定値コマンドを受信したときに、特別期間フラグをセットし、変動表示が所定回(本例では30回)実行されると、特別期間フラグをリセットするように構成すれば、特別期間フラグの状態を確認することにより、ステップ012IWS701において、特別期間中であるか否かを確認することができる。
次いで、第2演出制御用CPU012IW120bは、設定値コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ012IWS704)。設定値コマンド受信フラグがセットされていれば(すなわち、設定値コマンドを正常に受信した場合には)、第2演出制御用CPU012IW120bは、RAM012IW122bの設定値格納領域に格納されている設定値にもとづいて、選択した遊技中示唆演出決定テーブルを用いて、遊技中示唆演出の実行の有無、実行する場合の演出態様を決定する(ステップ012IWS705)。
図10−24(A)は、特別期間において用いられる第1遊技中示唆演出決定テーブルを示す説明図であり、図10−24(B)は、非特別期間において用いられる第2遊技中示唆演出決定テーブルを示す説明図である。
図10−24(A),(B)に示す第1,第2遊技中示唆演出決定テーブルは、いずれも設定値「1」<「2」<「3」の順に、遊技中示唆演出が実行される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。このような構成により、遊技中示唆演出が実行されることで、有利な設定値に設定されていることが示唆されることになる。
また、第2演出態様(ミニキャラクタA,B登場)については、設定値「1」<「2」<「3」の順に実行される割合が高く、かつ第1演出態様(ミニキャラクタA登場)よりも設定値間の実行割合の差が大きくなるように判定値が割り当てられている。すなわち、第2演出態様は、第1演出態様よりも有利な設定値に設定されていることに対する信頼度が高い。
また、図10−24(A),(B)に示す第1,第2遊技中示唆演出決定テーブルでは、特別期間にのみ、信頼度が高い第2演出態様の遊技中示唆演出が実行されるように構成されている。このような構成により、特別期間に遊技を行う動機を与えることができ、興趣を高めることができる。
また、図10−24(A),(B)に示すように、設定値「3」である場合にのみ第3演出態様(キャラクタC登場)に決定される場合がある。そのため、第3演出態様により遊技中示唆演出が実行されることで、設定値「3」であることが確定することになる。
設定値コマンド受信フラグがセットされていなければ(すなわち、設定変更処理が実行されたが、コマンドの取りこぼしやデータ化けなどの理由により設定値コマンドを正常に受信できなかった場合には)、第2演出制御用CPU012IW120bは、現在の演出モードが演出モードAであるか否かを確認する(ステップ012IWS706)。なお、演出モードAであるか否かは、例えば、演出モードAフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。演出モードAであれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、設定値「1」であるものとして、選択した遊技中示唆演出決定テーブルを用いて、遊技中示唆演出の実行の有無および演出態様を決定する(ステップ012IWS707)。
ステップ012IWS706〜S707の処理が実行されることによって、本特徴部012IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードAである場合には、最も不利な設定である設定値「1」であるものとして遊技中示唆演出の実行の有無および演出態様が決定される。図10−24(A),(B)に示すように、設定値「1」に対しては、遊技中示唆演出を実行すると決定する割合自体が低いとともに、第2演出態様と決定される割合が最も低く、第3演出態様と決定される場合はない。そのように構成することによって、不利な設定値が設定されているにも関わらず第2演出態様や第3演出態様により遊技中示唆演出が実行されて遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
演出モードAでなければ、第2演出制御用CPU012IW120bは、現在の演出モードが演出モードCであるか否かを確認する(ステップ012IWS708)。なお、演出モードCであるか否かは、例えば、演出モードCフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。演出モードCであれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、演出モードC用の遊技中示唆演出決定テーブルを用いて、遊技中示唆演出の実行の有無および演出態様を決定する(ステップ012IWS709)。
図10−24(C)は、演出モードC用の遊技中示唆演出決定テーブルの一例を示す説明図である。図10−24(C)に示すように、演出モードC用の遊技中示唆演出決定テーブルでは、設定値「3」の場合と比較して、遊技中示唆演出を実行すると決定される割合が低く、第3演出態様と決定される場合もない。
ステップ012IWS708〜S709の処理が実行されることによって、本特徴部012IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードCである場合には、不利な設定値が設定されているにも関わらず第2演出態様や第3演出態様により遊技中示唆演出が実行されて遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
一方、演出モードCでもなかった場合(すなわち、現在の演出モードが演出モードBであった場合)には、第2演出制御用CPU012IW120bは、そのまま処理を終了する。すなわち、演出モードBである場合には、遊技中示唆演出を実行しないように制限する。
ステップ012IWS708の処理が実行されることによって、本特徴部012IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードBである場合には、遊技中示唆演出を実行しないことにより、不利な設定値が設定されているにも関わらず遊技中示唆演出が実行されて遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
なお、演出モードBで設定値コマンドを正常に受信できていなかった場合であっても、低い割合で遊技中示唆演出を実行可能に構成してもよい。この場合、例えば、図10−24(A),(B)に示す遊技中示唆演出決定テーブルの設定値「1」よりもさらに全体的に遊技中示唆演出の実行割合を低く設定したテーブルを用いて、遊技中示唆演出の有無や種類を決定するように構成してもよい。
なお、図10−24(A),(B)に示す例に限られず、複数の演出態様のうちの特定の演出態様(例えば、第2演出態様)のみ、設定値に応じて、実行される割合が異なるようにしてもよい。
また、例えば、複数の演出態様のうちの特定の演出態様(例えば、第2演出態様)が実行されると、特定の設定値である可能性が否定されるようにしてもよい。例えば、設定値1の場合には、特定の演出態様(例えば、第2演出態様)に決定されないようにすることにより、特定の演出態様(例えば、第2演出態様)が実行されると、設定値1である可能性が否定され、設定値2または設定値3であることが確定することになる。また、特定の演出態様(例えば、第2演出態様)が実行されると、特定の設定値であることが確定するようにしてもよい。例えば、設定値3の場合にのみ、特定の演出態様(例えば、第2演出態様)に決定されるようにすることにより、特定の演出態様(例えば、第2演出態様)が実行されると、設定値3であることが確定することになる。
本特徴部012IWでは、設定値に応じて、異なる割合で遊技中示唆演出を実行可能であるが、これは、設定値に応じて遊技中示唆演出(第1演出態様、第2演出態様および第3演出態様を含む)の実行割合が異なること、設定値に応じて第1演出態様と第2演出態様と第3演出態様との実行比率が異なること、設定値に応じて特定の演出態様のみ実行割合が異なることを含む概念である。
なお、本特徴部012IWでは、特別期間と非特別期間とで、共通の態様(例えば、第1演出態様)の遊技中示唆演出を実行可能に構成されているが、このような構成に限らず、異なる態様の遊技中示唆演出を実行可能としてもよい。例えば、特別期間と非特別期間とで、ミニキャラAのサイズや色等が異なるようにしてもよい。
また、本特徴部012IWでは、特別期間と非特別期間とのいずれであるかと、設定値とに応じて、遊技中示唆演出の実行の有無、実行する場合の演出態様が異なるように構成されているが、このような構成に加えて、例えば、変動パターンにより特定される変動時間やリーチ演出の有無、リーチ演出の種類、擬似連演出の有無、擬似連演出の種類、表示結果が大当りとなるか否か等に応じて、遊技中示唆演出の実行の有無、実行する場合の演出態様が異なるようにしてもよい。
例えば、少なくとも、リーチ演出を含む変動パターン(すなわち、非リーチの変動パターンよりも変動時間が長い)であるときにのみ、遊技中示唆演出を実行可能としてもよい。また、例えば、スーパーリーチBを含む変動パターンと、スーパーリーチBよりも期待度が高いスーパーリーチAを含む変動パターンとでは、後者の方が、遊技中示唆演出が実行される割合が高くなるようにしてもよいし、遊技中示唆演出が実行されたときの信頼度が高くなるようにしてもよいし、遊技中示唆演出が実行される割合が高くなり、かつ実行されたときの信頼度が高くなるようにしてもよい。
また、例えば、擬似連演出を含む変動パターンと、擬似連演出を含まない(または前者よりも擬似連回数が少ない)変動パターンとでは、前者の方が、遊技中示唆演出が実行される割合が高くなるようにしてもよいし、遊技中示唆演出が実行されたときの信頼度が高くなるようにしてもよいし、遊技中示唆演出が実行される割合が高くなり、かつ実行されたときの信頼度が高くなるようにしてもよい。
また、例えば、表示結果が大当りとなる変動パターンと、表示結果が大当りとならない変動パターンとでは、前者の方が、遊技中示唆演出が実行される割合が高くなるようにしてもよいし、遊技中示唆演出が実行されたときの信頼度が高くなるようにしてもよいし、遊技中示唆演出が実行される割合が高くなり、かつ実行されたときの信頼度が高くなるようにしてもよい。
(大当り中演出決定処理)
図10−25は、大当り中演出決定処理の一例を示すフローチャートである。大当り中演出決定処理は、大当り開放前処理(ステップS114)内において実行される。大当り中演出決定処理において、第2演出制御用CPU012IW120bは、設定値コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ012IWS901)。設定値コマンド受信フラグがセットされていれば(すなわち、設定値コマンドを正常に受信した場合には)、第2演出制御用CPU012IW120bは、RAM012IW122bの設定値格納領域に格納されている設定値にもとづいて、大当り中示唆演出の実行の有無、実行する場合の演出態様を決定する(ステップ012IWS902)。そして、ステップ012IWS907に移行する。
ステップS012IWS902では、遊技開始時点から変動表示が特定回(本例では100回)実行されるまでの期間(以下、特定期間ともいう)である場合には、図10−26(A)に示す第1大当り中示唆演出決定テーブルを選択し、特定期間中ではない場合には、図10−26(B)に示す第2大当り中示唆演出決定テーブルを選択する。そして、選択した大当り中示唆演出決定テーブルと、設定値とにもとづいて、大当り中示唆演出の実行の有無、実行する場合の演出態様を決定する。なお、ここでの「遊技開始時点」とは、電源投入後、最初の変動表示が開始された時点を指しているが、これに限らず、例えば、前回の連荘の終了後、最初の変動表示が開始された時点であってもよいし、客待ちデモ演出の終了後、最初の変動表示が開始された時点であってもよい。また、この特徴部012IWでは、電源投入時に設定変更が行われたか否かに関わらず、遊技開始時点から変動表示が特定回(本例では100回)実行されるまでの期間を特定期間としているが、電源投入時に設定変更が行われた場合の、遊技開始時点から変動表示が特定回(本例では100回)実行されるまでの期間を特定期間とするようにしてもよい。また、例えば、特定期間を複数の期間に区分し、第1特定期間(遊技開始時点から変動表示が50回実行されるまでの期間)と、第2特定期間(遊技開始後、51回目の変動表示から100回目の変動表示が実行されるまでの期間)とで、大当り中示唆演出の有無や演出態様の決定割合が異なる大当り中示唆演出決定テーブルを用いるようにしてもよい。
図10−26(A),(B)に示す第1,第2大当り中示唆演出決定テーブルは、いずれも設定値「1」<「2」<「3」の順に、大当り中示唆演出が実行される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。このような構成により、大当り中示唆演出が実行されることで、有利な設定値に設定されていることが示唆されることになる。
また、第2演出態様および第3演出態様については、設定値「1」<「2」<「3」の順に実行される割合が高く、特定期間と非特定期間とで設定値間の実行割合の差が大きくなるように判定値が割り当てられている。すなわち、特定期間においては、非特定期間よりも、信頼度が高い大当り中示唆演出が実行されるように構成されている。このような構成により、特定期間に遊技を行う動機を与えることができ、興趣を高めることができる。なお、本特徴部012IWの構成に限らず、大当り中示唆演出(またはそのうちの特定の演出態様)は、特定期間にのみ実行され、非特定期間には実行されないようにしてもよい。
また、図10−26(A),(B)に示すように、設定値「3」である場合にのみ第4演出態様に決定される場合がある。そのため、第4演出態様により大当り中示唆演出が実行されることで、設定値「3」であることが確定することになる。
本特徴部012IWでは、大当り中示唆演出が第3演出態様により実行されると、例えば、図10−38(A1)に示すように、画像表示装置5において、大当りとなる飾り図柄が停止表示された後に、図10−38(B1)に示すように、セリフC画像(「高設定!?」)012IW102が表示される。
また、大当り中示唆演出が第4演出態様により実行されると、例えば、図10−38(A1)に示すように、画像表示装置5において、大当りとなる飾り図柄が停止表示された後に、図10−39(C1)に示すように、セリフD画像(「高設定確定」)012IW105が表示される。
設定値コマンド受信フラグがセットされていなければ(すなわち、設定変更処理が実行されたが、コマンドの取りこぼしやデータ化けなどの理由により設定値コマンドを正常に受信できなかった場合には)、第2演出制御用CPU012IW120bは、現在の演出モードが演出モードAであるか否かを確認する(ステップ012IWS903)。なお、演出モードAであるか否かは、例えば、演出モードAフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。演出モードAであれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、設定値「1」であるものとして、選択した大当り中示唆演出決定テーブルを用いて、大当り中示唆演出の実行の有無および演出態様を決定する(ステップ012IWS904)。そして、ステップ012IWS907に移行する。
ステップ012IWS903〜S904の処理が実行されることによって、本特徴部012IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードAである場合には、最も不利な設定である設定値「1」であるものとして大当り中示唆演出の実行の有無および演出態様が決定される。図10−26(A),(B)に示すように、設定値「1」に対しては、第2演出態様や第3演出態様と決定される割合が最も低く、第4演出態様と決定される場合はない。そのように構成することによって、不利な設定値が設定されているにも関わらず第2演出態様や第3演出態様、第3演出態様により大当り中示唆演出が実行されて遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
演出モードAでなければ、第2演出制御用CPU012IW120bは、現在の演出モードが演出モードCであるか否かを確認する(ステップ012IWS905)。なお、演出モードCであるか否かは、例えば、演出モードCフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。演出モードCであれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、演出モードC用の大当り中示唆演出決定テーブルを用いて、大当り中示唆演出の実行の有無および演出態様を決定する(ステップ012IWS906)。そして、ステップ012IWS907に移行する。
図10−26(C)は、演出モードC用の大当り中示唆演出決定テーブルの一例を示す説明図である。図10−26(C)に示すように、演出モードC用の大当り中示唆演出決定テーブルでは、大当り中示唆演出を実行すると決定する割合自体が低く、設定値「2」や「3」の場合と比較して、第2演出態様や第3演出態様と決定される割合が低く、第4演出態様と決定される場合もない。
ステップ012IWS905〜S906の処理が実行されることによって、本特徴部012IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードCである場合には、不利な設定値が設定されているにも関わらず第2演出態様や第3演出態様、第3演出態様により大当り中示唆演出が実行されて遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
一方、演出モードCでもなかった場合(すなわち、現在の演出モードが演出モードBであった場合)には、第2演出制御用CPU012IW120bは、そのままステップ012IWS907に移行する。すなわち、演出モードBである場合には、大当り中示唆演出を実行しないように制限する。
ステップ012IWS905の処理が実行されることによって、本特徴部012IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードBである場合には、大当り中示唆演出を実行しないことにより、不利な設定値が設定されているにも関わらず大当り中示唆演出が実行されて遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
なお、演出モードBで設定値コマンドを正常に受信できていなかった場合であっても、低い割合で大当り中示唆演出を実行可能に構成してもよい。この場合、例えば、図10−26(A),(B)に示す大当り中示唆演出決定テーブルの設定値「1」よりもさらに全体的に大当り中示唆演出の実行割合を低く設定したテーブルを用いて、大当り中示唆演出の有無や種類を決定するように構成してもよい。
なお、図10−26(A),(B)に示す例に限られず、複数の演出態様のうちの特定の演出態様(例えば、第3演出態様)のみ、設定値に応じて、実行される割合が異なるようにしてもよい。
また、図10−26(A)に示す例では、特定期間に大当りとなったときには、必ず大当り中示唆演出が実行されるように構成されているが、低い割合で実行されない場合があるようにしてもよい。この場合には、設定値に応じて実行されない割合を異ならせるようにしてもよい。また、図10−26(B)に示す例では、設定値に関わらず、大当り中示唆演出が実行されない割合は同じとなるように構成されているが、設定値に応じて実行されない割合を異ならせるようにしてもよい。
また、本特徴部012IWでは、特定期間に大当りとなったときに、設定示唆演出として大当り中示唆演出が実行されるように構成されているが、このような構成に加えて、または代えて、特定期間に所定条件が成立したことにもとづいて、設定示唆演出(例えば、所定条件が成立したときに、設定値を示唆するセリフ画像が表示される)が実行されるようにしてもよい。この場合、所定条件は、例えば、リーチ演出や擬似連演出の実行回数が所定回数に達したことや、特定のスーパーリーチ演出や予告演出が実行されたこと等により成立するようにしてもよい。
本特徴部012IWでは、設定値に応じて異なる割合で大当り中示唆演出を実行可能であるが、これは、設定値に応じて大当り中示唆演出(第1演出態様、第2演出態様、第3演出態様および第4演出態様を含む)の実行割合が異なること、設定値に応じて第1演出態様、第2演出態様、第3演出態様および第4演出態様の実行比率が異なること、設定値に応じて特定の演出態様(例えば、第3演出態様)のみ実行割合が異なることを含む概念である。
次いで、第2演出制御用CPU012IW120bは、役物演出の実行の有無を決定する(ステップ012IWS907)。
ここでは、例えば、図10−38(A1)に示すように、画像表示装置5の上方に、可動部材012IW101が設けられているものとする。このような構成において、役物演出が実行されると、図10−38(B2)に示すように、可動部材012IW101が画像表示装置5の前面に移動する制御が行われる。
図10−38(A1),(B2)に示すように、役物演出が実行されると、可動部材012IW101が画像表示装置5の前面に移動するため、画像表示装置5において大当り中示唆演出によりセリフ画像が表示される位置が視認しづらくなる。本特徴部012IWでは、大当り中示唆演出と役物演出とは、大当り遊技におけるファンファーレ期間のうちの異なるタイミングで実行されるため、実際に画像表示装置5の前面に移動した可動部材012IW101が、大当り中示唆演出により表示されているセリフ画像を覆い隠すことはない。しかし、ファンファーレ期間中に、役物演出により可動部材012IW101が動作すると、可動部材012IW101に遊技者の注意が向いて、大当り中示唆演出により表示されているセリフ画像を見落としてしまうおそれがある。そこで、ステップ012IWS907では、図10−26(D)に示す役物演出決定テーブルを用いることによって、大当り中示唆演出が実行されるときには、役物演出が実行されないように構成されている。このような構成により、大当り中示唆演出が認識しづらくなって興趣を低下させてしまうことを防止することができる。また、このような構成により、大当り中示唆演出と役物演出とが同じタイミングで実行されるものであっても、大当り中示唆演出が認識しづらくなることを防止することができる。
なお、大当り中示唆演出の実行が決定されているときには、大当り中示唆演出と役物演出とのいずれかの実行タイミングを変えて(例えば、役物演出をファンファーレ期間に行い、大当り中示唆演出をエンディング期間に行う)、大当り中示唆演出が認識しづらくなることを防止するようにしてもよい。また、大当り中示唆演出の実行が決定されているときには、可動部材012IW101の動作態様を変化させて(例えば、大当り中示唆演出によるセリフ画像と重なる位置で停止しないように制御して)、または大当り中示唆演出によるセリフ画像の表示位置を変更して、大当り中示唆演出が認識しづらくなることを防止するようにしてもよい。また、大当り中示唆演出の実行が決定されている場合には、役物演出の実行割合を低下させることにより、役物演出の実行を制限するようにしてもよい。また、特定期間のみ、役物演出の実行を制限するようにしてもよい。また、図10−26(D)に示す例に限らず、大当り中示唆演出が実行されるときにも、低い割合で役物演出が実行されることがあるようにしてもよい。
次いで、第2演出制御用CPU012IW120bは、役物演出を実行しない場合には(ステップ012IWS908のN)、導光板演出の有無を決定する(ステップ012IWS909)。
ここでは、画像表示装置5の前面に、光を透過可能な透光性を有する導光板012IW103と、導光板の端面から光を入射可能に設けられた発光体とが設けられ、導光板012IW103は、発光体によって導光板012IW103の端面から導光板012IW103の内部に入射された光を反射して遊技機の前面に出射させる反射部が設けられているものとする。そして、発光体を発光させることにより導光板012IW103に設けられた反射部から遊技機の前面に光を出射させる導光板演出を実行可能である。このような構成において、導光板演出が実行されると、図10−38(B3)に示すように、導光板012IW103に設けられた反射部から遊技機の前面に光が出射され、「大当り」の文字が現れる。また、導光板演出の実行中は、画像表示装置5に表示されている画像を視認しづらくなる。
ステップ012IWS909では、図10−26(E)に示す導光板演出決定テーブルを用いることによって、大当り中示唆演出の有無、実行される場合の演出態様に応じて、異なる割合により導光板演出が実行される。具体的には、第1演出態様の大当り中示唆演出が実行されるときに、導光板演出が実行される割合が高く、第2演出態様、第3演出態様および第4演出態様の大当り中示唆演出が実行されるときに、導光板演出が実行される割合が低くなるように構成されている。すなわち、有利な設定値であることが示唆されない演出態様の大当り中示唆演出が実行されるときには、導光板演出が実行される割合が高く、大当り中示唆演出が視認しづらくするように構成されている。例えば、図10−38(B4)に示すように、第1演出態様の大当り中示唆演出によりセリフA画像(「設定は・・・」)012IW104が表示されているときに、導光板演出が実行されると、セリフA画像が視認しづらくなる。このような構成により、遊技者にとって望ましくない演出態様の大当り中示唆演出により、却って遊技興趣を低下させてしまうことを抑えることができる。なお、第2演出態様、第3演出態様および第4演出態様の大当り中示唆演出が実行されるときには、大当り中示唆演出と導光板演出とのいずれかの実行タイミングを変更する(例えば、導光板演出をファンファーレ期間に行い、大当り中示唆演出をエンディング期間に行う)ようにしてもよい。
(エンディング演出処理)
図10−27は、図7に示された演出制御プロセス処理におけるエンディング演出処理(ステップS177)を示すフローチャートである。エンディング演出処理において、第2演出制御用CPU012IW120bは、まず、演出期間計測タイマの値を1減算する(ステップ012IWS951)。なお、演出期間計測タイマは、大当り中演出処理(ステップS176参照)において、大当り遊技の全てのラウンドを終了したことにもとづいてセットされる。次いで、第2演出制御用CPU012IW120bは、演出期間計測タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップ012IWS952)。
演出期間計測タイマがタイムアウトしていないときは(ステップ012IWS952のN)、第2演出制御用CPU012IW120bは、プロセスタイマの値を1減算し(ステップ012IWS953)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(画像表示装置5、遊技効果ランプ9、スピーカ8L,8R等)を制御する処理を実行する(ステップ012IWS954)。例えば、大当りが終了することを表示したり、所定のキャラクタを表示させたりする演出を実行する。
そして、第2演出制御用CPU012IW120bは、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップ012IWS955)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップ012IWS956)。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップ012IWS957)。
演出期間計測タイマがタイムアウトしていれば(ステップ012IWS952のY)、第2演出制御用CPU012IW120bは、今回終了する大当り遊技が確変大当りにもとづく大当り遊技であるか否かを確認する(ステップ012IW958)。なお、確変大当りであるか否かは、例えば、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドを確認することにより判定できる。確変大当りでなければ(ステップ012IW958のN)、そのままステップ012IWS961に移行する。
確変大当りにもとづく大当り遊技を終了する場合であれば(ステップ012IWS958のY)、第2演出制御用CPU012IW120bは、V入賞指定コマンドを受信しているか否かを確認する(ステップ012IWS959)。V入賞指定コマンドを受信していれば(ステップ012IWS959のY)、そのままステップ012IWS961に移行する。
V入賞指定コマンドを受信していなければ(ステップ012IWS959のN)、第2演出制御用CPU012IW120bは、リアルタイムクロック012IW126から日時情報を入力し、入力した日時情報を確変不成立日時としてRAM012IW122bのログ領域にログ情報を記憶させる(ステップ012IWS960)。すなわち、この場合、確変大当りにもとづく大当り遊技に制御され、第2特別可変入賞装置012IW007bが比較的長期間(本例では、29.5秒間)開放された場合であるにもかかわらず、第2特別可変入賞装置012IW007b内のV入賞領域に遊技球が入賞せず確変状態に制御されない場合であるので、確変不成立日時としてログ情報を記録する。そして、ステップ012IWS961に移行する。
その後、第2演出制御用CPU012IW120bは、演出プロセスフラグの値を“0”に更新し(ステップ012IWS961)、エンディング演出処理を終了する。
なお、本例では、大当り遊技終了時のエンディング期間において確変不成立を検出してログ情報を記録する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、本例では、大当り遊技中の第4ラウンドにおいて第2特別可変入賞装置012IW007bが開放されるので、第4ラウンドの終了時(第4ラウンド後の第2特別可変入賞装置012IW007bの閉鎖時)や、第4ラウンド後の第5ラウンド中(第5ラウンドの第2特別可変入賞装置012IW007bの開放中)に、確変不成立であったか否かを検出してログ情報を記録するように構成してもよい。
(エラー報知処理)
図10−28〜図10−31は、エラー報知処理(ステップ012IWS210)を示すフローチャートである。エラー報知処理において、第2演出制御用CPU012IW120bは、まず、第1左打ち報知の実行中であることを示す第1左打ち報知中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ012IWS101)。第1左打ち報知中フラグがセットされていなければ、第2演出制御用CPU012IW120bは、第2左打ち報知の実行中であることを示す第2左打ち報知中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ012IWS102)。
第2左打ち報知中フラグもセットされていなければ、第2演出制御用CPU012IW120bは、大当り遊技中であるか否かを確認する(ステップ012IWS103)。なお、大当り遊技中であるか否かは、例えば、演出制御プロセス処理において更新される演出プロセスフラグの値が大当り中演出処理(ステップS176)〜エンディング演出処理(ステップS177)を示す値となっているか否かを確認することにより判定できる。大当り遊技中でなければ、第2演出制御用CPU012IW120bは、高ベース状態中であるか否かを確認する(ステップ012IWS104)。なお、高ベース状態中であるか否かは、例えば、高ベース状態中であることを特定可能なコマンド(例えば、確変状態背景指定コマンド、時短状態背景指定コマンド)を受信したか否かを確認することにより判定できる。
高ベース状態中でなければ(すなわち、低ベース状態中であれば)、第2演出制御用CPU012IW120bは、ゲート通過指定コマンドを受信しているか否かを確認する(ステップ012IWS105)。ゲート通過指定コマンドを受信していれば(すなわち、通過ゲート012IW041の遊技球の通過を検出していれば)、第2演出制御用CPU012IW120bは、通過ゲート012IW041を通過した遊技球の数をカウントするためのゲート通過カウンタの値を1加算し(ステップ012IWS106)、加算後のゲート通過カウンタの値が5となっているか否かを確認する(ステップ012IWS107)。
ゲート通過カウンタの値が5となっていれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、画像表示装置5において左打ち報知表示の表示を開始する制御を行う(ステップ012IWS108)。例えば、画像表示装置5において「左を狙え!」などの文字表示の表示を開始する制御を行う。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、第1左打ち報知中フラグをセットする(ステップ012IWS109)。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、第1左打ち報知の実行期間を計測するための第1左打ち報知タイマに、所定期間(本例では、5秒)に相当する値をセットする(ステップ012IWS110)。すなわち、この場合、低ベース状態中であり大当り遊技中でもないことから本来左打ち操作を行う場合であるが、遊技領域の右方領域に設けられている通過ゲート012IW041への遊技球の通過を合計で5回検出したということは右打ち操作が行われているということであるので、遊技者に左打ち操作を促す第1左打ち報知を行う。
加算後のゲート通過カウンタの値が5でなければ、第2演出制御用CPU012IW120bは、加算後のゲート通過カウンタの値が10となっているか否かを確認する(ステップ012IWS111)。ゲート通過カウンタの値が10となっていれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、画像表示装置5において左打ち報知表示の表示を開始する制御を行う(ステップ012IWS112)。例えば、画像表示装置5において「左を狙え!」などの文字表示の表示を開始する制御を行う。なお、この場合、例えば、第1左打ち報知を実行する場合と比較して、大きいサイズの左打ち報知表示を表示するように構成してもよい。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、遊技効果ランプ9の全灯を開始する制御を行う(ステップ012IWS113)。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、スピーカ8L,8Rから所定の報知音の出力を開始する制御を行う(ステップ012IWS114)。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、第2左打ち報知中フラグをセットする(ステップ012IWS115)。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、第2左打ち報知の実行期間を計測するための第2左打ち報知タイマに、所定期間(本例では、33秒)に相当する値をセットする(ステップ012IWS116)。すなわち、この場合、低ベース状態中であり大当り遊技中でもない場合に、さらに遊技領域の右方領域に設けられている通過ゲート012IW041への遊技球の通過を合計で10回検出したということであるので、遊技者に左打ち操作を促す第2左打ち報知を行う。なお、第2演出制御用CPU012IW120bは、セットされていれば、第1左打ち報知中フラグや第1左打ち報知タイマをリセットする。
なお、本例では、通過ゲート012IW041への遊技球の通過を合計で10回検出したことにもとづいて第2左打ち報知の実行条件が成立するのに対して、通過ゲート012IW041への遊技球の通過を合計で5回検出したことにもとづいて第1左打ち報知の実行条件が成立するので、2つ分の第1左打ち報知の実行条件が成立したことにもとづいて第2左打ち報知の実行条件が成立するものとなっている。
また、本例では、通過ゲート012IW041への遊技球の通過を合計で5回や10回検出したことにもとづいて左打ち報知の実行条件が成立したものとする場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、第2始動入賞口が遊技球の右方領域に設けられている場合に、第2始動入賞口への遊技球の入賞を1回でも検出すれば、左打ち報知の実行条件が成立したものとして左打ち報知を実行するように構成してもよい。
また、第2演出制御用CPU012IW120bは、リアルタイムクロック012IW126から日時情報を入力し、入力した日時情報を左打ち報知日時としてRAM012IW122bのログ領域にログ情報を記憶させる(ステップ012IWS117)。このように、本例では、左打ち報知には第1左打ち報知と第2左打ち報知との2種類があるのであるが、そのうち重要度が高い第2左打ち報知を実行する場合のみログ情報に記録し、重要度が低い第1左打ち報知を実行する場合にはログ情報は記録されない。
ゲート通過指定コマンドを受信していなければ(ステップ012IWS105のN、すなわち通過ゲート012IW041の遊技球の通過を検出していれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、入賞口入賞指定コマンドを受信しているか否かを確認する(ステップ012IWS118)。入賞口入賞指定コマンドを受信していれば(すなわち、一般入賞口10への遊技球の入賞を検出していれば)、第2演出制御用CPU012IW120bは、ゲート通過カウンタの値を0にクリアする(ステップ012IWS119)。すなわち、入賞口入賞指定コマンドを受信したということは、遊技領域の左方領域に設けられている一般入賞口10への遊技球の入賞を検出したということであり、遊技者が左打ち操作を行っているということであるから、ゲート通過カウンタの値を0にクリアする。
また、大当り遊技中である場合(ステップ012IWS103のY)、または高ベース状態中である場合(ステップ012IWS104のY)にも、第2演出制御用CPU012IW120bは、ステップ012IWS119に移行し、ゲート通過カウンタの値を0にクリアする(ステップ012IWS119)。すなわち、大当り遊技中や高ベース状態中であるということは右打ち操作を行う場合であることから、ゲート通過カウンタの値を0にクリアする。
第1左打ち報知中フラグがセットされている場合には(ステップ012IWS101のY)、すなわち第1左打ち報知の実行中である場合には、第2演出制御用CPU012IW120bは、第1左打ち報知タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップ012IWS120)。第1左打ち報知タイマがタイムアウトしていれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、画像表示装置5における左打ち報知表示の表示を終了する制御を行う(ステップ012IWS121)。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、第1左打ち報知中フラグをリセットする(ステップ012IWS122)。
第2左打ち報知中フラグがセットされている場合には(ステップ012IWS102のY)、すなわち第2左打ち報知の実行中である場合には、第2演出制御用CPU012IW120bは、第2左打ち報知タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップ012IWS123)。第2左打ち報知タイマがタイムアウトしていれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、画像表示装置5における左打ち報知表示の表示を終了する制御を行う(ステップ012IWS124)。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、遊技効果ランプ9の全灯を終了する制御を行う(ステップ012IWS125)とともに、スピーカ8L,8Rからの所定の報知音の出力を終了する制御を行う(ステップ012IWS126)。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、第2左打ち報知中フラグをリセットする(ステップ012IWS127)。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、ゲート通過カウンタの値を0にクリアする(ステップ012IWS128)。
なお、本例では、一般入賞口10への遊技球の入賞を検出したことや、大当り遊技中であること、高ベース状態中であること、第2左打ち報知の報知期間(33秒)を経過したことにもとづいて、ゲート通過カウンタの値を0にクリアする場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、一般入賞口10への遊技球の入賞を検出したことや、大当り遊技中であること、高ベース状態中であることにもとづいてゲート通過カウンタの値を0にクリアする一方で、第2左打ち報知の報知期間(33秒)を経過してもゲート通過カウンタの値をクリアしないようにしてもよく、様々な処理態様が考えられる。
次いで、第2演出制御用CPU012IW120bは、第1満タン報知の実行中であることを示す第1満タン報知中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ012IWS129)。第1満タン報知中フラグがセットされていなければ、第2演出制御用CPU012IW120bは、第2満タン報知の実行中であることを示す第2満タン報知中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ012IWS130)。
第2満タン報知中フラグもセットされていなければ、第2演出制御用CPU012IW120bは、満タン検出コマンドを受信しているか否かを確認する(ステップ012IWS131)。満タン検出コマンドを受信していれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、打球供給皿(下皿)の満タン状態の検出中であることを示す満タン中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ012IWS132)。満タン中フラグがセットされていなければ、第2演出制御用CPU012IW120bは、満タン中フラグをセットし(ステップ012IWS133)、打球供給皿(下皿)の満タン状態の継続時間を計測するための満タン中タイマをセットする(ステップ012IWS134)。
満タン中フラグがセットされていれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、満タン中タイマの値が10秒に相当する値となっているか否かを確認する(ステップ012IWS135)。満タン中タイマの値が10秒に相当する値となっていれば(すなわち、打球供給皿(下皿)の満タン状態が10秒継続していれば)、第2演出制御用CPU012IW120bは、画像表示装置5において満タン報知表示の表示を開始する制御を行う(ステップ012IWS136)。例えば、画像表示装置5において「下皿が満タンです!」などの文字表示の表示を開始する制御を行う。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、第1満タン報知中フラグをセットする(ステップ012IWS137)。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、第1満タン報知の実行期間を計測するための第1満タン報知タイマに、所定期間(本例では、5秒)に相当する値をセットする(ステップ012IWS138)。
満タン中タイマの値が10秒に相当する値でなければ、第2演出制御用CPU012IW120bは、満タン中タイマの値が30秒に相当する値となっているか否かを確認する(ステップ012IWS139)。満タン中タイマの値が30秒に相当する値となっていれば(すなわち、打球供給皿(下皿)の満タン状態が30秒継続していれば)、第2演出制御用CPU012IW120bは、画像表示装置5において満タン報知表示の表示を開始する制御を行う(ステップ012IWS140)。例えば、画像表示装置5において「下皿が満タンです!」などの文字表示の表示を開始する制御を行う。なお、この場合、例えば、第1満タン報知を実行する場合と比較して、大きいサイズの満タン報知表示を表示するように構成してもよい。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、遊技効果ランプ9の全灯を開始する制御を行う(ステップ012IWS141)。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、スピーカ8L,8Rから所定の報知音の出力を開始する制御を行う(ステップ012IWS142)。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、第2満タン報知中フラグをセットする(ステップ012IWS143)。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、第2満タン報知の実行期間を計測するための第2満タン報知タイマに、所定期間(本例では、33秒)に相当する値をセットする(ステップ012IWS144)。なお、第2演出制御用CPU012IW120bは、セットされていれば、第1満タン報知中フラグや第1満タン報知タイマをリセットする。
なお、本例では、第2満タン報知を実行する場合に、第2左打ち報知を実行する場合と同様に遊技効果ランプ9の全灯および所定の報知音の出力を実行する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、遊技効果ランプ9の全灯または所定の報知音の出力のいずれか一方を実行するように構成してもよく、遊技効果ランプ9のうちの一部のみを点灯させるように構成してもよい。
また、第2演出制御用CPU012IW120bは、リアルタイムクロック012IW126から日時情報を入力し、入力した日時情報を満タン報知日時としてRAM012IW122bのログ領域にログ情報を記憶させる(ステップ012IWS145)。このように、本例では、満タン報知には第1満タン報知と第2満タン報知との2種類があるのであるが、そのうち重要度が高い第2満タン報知を実行する場合のみログ情報に記録し、重要度が低い第1満タン報知を実行する場合にはログ情報は記録されない。
一方、満タン検出コマンドを受信していなければ(ステップ012IWS131のN)、すなわち打球供給皿(下皿)の満タン状態を検出していなければ、第2演出制御用CPU012IW120bは、セットされていれば、満タン中フラグをリセットするとともに、満タン中タイマをリセットする(ステップ012IWS146)。
第1満タン報知中フラグがセットされている場合には(ステップ012IWS129のY)、すなわち第1満タン報知の実行中である場合には、第2演出制御用CPU012IW120bは、第1満タン報知タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップ012IWS147)。第1満タン報知タイマがタイムアウトしていれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、画像表示装置5における満タン報知表示の表示を終了する制御を行う(ステップ012IWS148)。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、第1満タン報知中フラグをリセットする(ステップ012IWS149)。
第2満タン報知中フラグがセットされている場合には(ステップ012IWS130のY)、すなわち第2満タン報知の実行中である場合には、第2演出制御用CPU012IW120bは、第2満タン報知タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップ012IWS150)。第2満タン報知タイマがタイムアウトしていれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、画像表示装置5における左打ち報知表示の表示を終了する制御を行う(ステップ012IWS151)。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、遊技効果ランプ9の全灯を終了する制御を行う(ステップ012IWS152)とともに、スピーカ8L,8Rからの所定の報知音の出力を終了する制御を行う(ステップ012IWS153)。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、第2満タン報知中フラグをリセットする(ステップ012IWS154)。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、満タン中フラグをリセットするとともに、満タン中タイマをリセットする(ステップ012IWS155)。
(メンテナンスモード処理)
図10−32は、メンテナンスモード処理(ステップ012IWS211)を示すフローチャートである。メンテナンスモード処理において、第2演出制御用CPU012IW120bは、まず、メンテナンスモード中であることを示すメンテナンスモード中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ012IWS451)。メンテナンスモード中フラグがセットされていなければ、第2演出制御用CPU012IW120bは、設定確認中であることを示す設定確認中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ012IWS452)。
設定確認中フラグもセットされていなければ、第2演出制御用CPU012IW120bは、設定確認コマンドを受信したか否かを確認する(ステップ012IWS453)。設定確認コマンドを受信していれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、画像表示装置5において設定確認中表示の表示を開始する制御を行う(ステップ012IWS454)。例えば、画像表示装置5において「設定確認中です」などの文字表示の表示を開始する制御を行う。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、設定確認中フラグをセットする(ステップ012IWS455)。
設定確認中フラグがセットされていれば(ステップ012IWS452のY)、第2演出制御用CPU012IW120bは、プッシュボタン31Bがオンとなっているか(具体的には、プッシュセンサ35Bからの検出信号を入力しているか)否かを確認する(ステップ012IWS456)。プッシュボタン31Bがオンとなっていれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、画像表示装置5においてメンテナンスモードメニュー画面の表示を開始する制御を行う(ステップ012IWS457)。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、メンテナンスモード中フラグをセットする(ステップ012IWS458)。
以上のように、ステップ012IWS452〜S458の処理が実行されることによって、本例では、遊技機への電源投入時の設定確認中にプッシュボタン31Bの押下操作が行われたことにもとづいて、メンテナンスモードに制御され、メンテナンスモードメニュー画面の表示が開始される。
プッシュボタン31Bがオンとなっていなければ(ステップ012IWS456のN)、第2演出制御用CPU012IW120bは、復旧時のコマンドを受信したか否かを確認する(ステップ012IWS459)。復旧時のコマンドを受信していれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、画像表示装置5における設定確認中表示の表示を終了する制御を行う(ステップ012IWS460)。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、設定確認中フラグをリセットする(ステップ012IWS461)。すなわち、設定確認中に復旧時のコマンドを受信したということは、遊技者によって設定キー012IW051がオフとされ、設定確認処理が終了する場合であるので(ステップ012IWS043のN、ステップ012IWS049参照)、設定確認中表示の表示を終了する制御を行う。
メンテナンスモード中フラグがセットされていれば(ステップ012IWS451のY)、第2演出制御用CPU012IW120bは、遊技者によってメンテナンス履歴選択操作が行われたことを検出したか否かを確認する(ステップ012IWS462)。例えば、第2演出制御用CPU012IW120bは、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号にもとづいて、メンテナンス履歴選択操作が行われたことを検出したか否かを確認する。メンテナンス履歴選択操作が行われたことを検出していれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、RAM012IW122bのログ領域からログ情報を全て抽出する(ステップ012IWS463)。そして、第2演出制御用CPU012IW120bは、画像表示装置5において、抽出したログ情報を履歴情報として含むメンテナンス履歴画面を表示する制御を行う(ステップ012IWS464)。
メンテナンス履歴選択操作を検出していなければ(ステップ012IWS462のN)、第2演出制御用CPU012IW120bは、遊技者によって設定変更/確認履歴選択操作が行われたことを検出したか否かを確認する(ステップ012IWS465)。例えば、第2演出制御用CPU012IW120bは、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号にもとづいて、設定変更/確認履歴選択操作が行われたことを検出したか否かを確認する。設定変更/確認履歴選択操作が行われたことを検出していれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、RAM012IW122bのログ領域に記憶されるログ情報のうち設定変更および設定確認のログ情報を全て抽出する(ステップ012IWS466)。そして、第2演出制御用CPU012IW120bは、画像表示装置5において、抽出した設定変更および設定確認のログ情報を履歴情報として含む設定変更/確認履歴画面を表示する制御を行う(ステップ012IWS467)。
設定変更/確認履歴選択操作が行われたことも検出していなければ(ステップ012IWS465のN)、第2演出制御用CPU012IW120bは、復旧時のコマンドを受信したか否かを確認する(ステップ012IWS468)。復旧時のコマンドを受信していれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、画像表示装置5におけるメンテナンスモードメニュー画面や、メンテナンス履歴画面、設定変更/確認履歴画面を消去する制御を行う(ステップ012IWS469)。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、メンテナンスモード中フラグをリセットする(ステップ012IWS470)。すなわち、設定確認中に復旧時のコマンドを受信したということは、遊技者によって設定キー012IW051がオフとされ、設定確認処理が終了する場合であるので(ステップ012IWS043のN、ステップ012IWS049参照)、メンテナンスモードを終了する制御を行う。
なお、本例では、復旧時のコマンドを受信したことにもとづいて設定キー012IW051がオフとなったと判定し、メンテナンスモードを終了する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、本例では、設定キー012IW051がオフとなると設定値コマンドも送信されるので(ステップ012IWS047参照)、設定値コマンドを受信したことにもとづいて設定キー012IW051がオフとなったと判定し、メンテナンスモードを終了するように構成してもよい。
(設定変更時刻記録処理)
図10−33は、設定変更時刻記録処理(ステップ012IWS212)を示すフローチャートである。設定変更時刻記録処理において、第2演出制御用CPU012IW120bは、まず、設定変更コマンドを受信したか否かを確認する(ステップ012IWS801)。設定変更コマンドを受信していれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、リアルタイムクロック012IW126から日時情報を入力し、入力した日時情報を設定変更開始日時としてRAM012IW122bのログ領域にログ情報を記憶させる(ステップ012IWS802)。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、設定変更コマンドを受信したことを示す設定変更コマンド受信フラグをセットする(ステップ012IWS803)。
設定変更コマンドを受信していなければ(ステップ012IWS801のN)、第2演出制御用CPU012IW120bは、設定確認コマンドを受信したか否かを確認する(ステップ012IWS804)。設定確認コマンドを受信していれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、リアルタイムクロック012IW126から日時情報を入力し、入力した日時情報を設定確認開始日時としてRAM012IW122bのログ領域にログ情報を記憶させる(ステップ012IWS805)。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、設定確認コマンドを受信したことを示す設定確認コマンド受信フラグをセットする(ステップ012IWS806)。
設定確認コマンドを受信していなければ(ステップ012IWS804のN)、第2演出制御用CPU012IW120bは、初期化指定コマンドを受信したか否かを確認する(ステップ012IWS807)。初期化指定コマンドを受信していれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、設定変更コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ012IWS808)。設定変更コマンド受信フラグがセットされていなければ(すなわち、設定変更処理が実行されず、初期化処理のみが実行された場合であれば)、第2演出制御用CPU012IW120bは、リアルタイムクロック012IW126から日時情報を入力し、入力した日時情報をRAMクリア日時としてRAM012IW122bのログ領域にログ情報を記憶させる(ステップ012IWS809)。
一方、設定変更コマンド受信フラグがセットされていなければ(ステップ012IWS808のY)、すなわち設定変更処理および初期化処理の両方が実行され場合には、第2演出制御用CPU012IW120bは、RAM012IW122bの設定値格納領域に格納されている現在の設定値を読み出す(ステップ012IWS810)。なお、本例では、設定変更処理が実行された場合には、初期化指定コマンドよりも前に設定値コマンドが送信されるので(ステップ012IWS047,S052参照)、RAM012IW122bの設定値格納領域には最新の設定値が格納されている筈である。そして、第2演出制御用CPU012IW120bは、リアルタイムクロック012IW126から日時情報を入力し、読み出した設定値に対応付けて、入力した日時情報を設定変更終了日時としてRAM012IW122bのログ領域にログ情報を記憶させる(ステップ012IWS811)。なお、第2演出制御用CPU012IW120bは、セットされていた設定変更コマンド受信フラグをリセットする。
なお、本例では、ステップ012IWS810,S811の処理が実行されることによって、設定変更処理が実行された場合には初期化処理も実行されている筈であるが、設定変更に関するログ情報のみを記録し、RAMクリアに関するログ情報の記録は省略することによって、無駄にログ情報を記録することを防止している。
初期化コマンドを受信していなければ(ステップ012IWS807のN)、第2演出制御用CPU012IW120bは、復旧時のコマンドを受信したか否かを確認する(ステップ012IWS812)。復旧時のコマンドを受信していれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、設定確認コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ012IWS813)。設定確認コマンド受信フラグがセットされていなければ(すなわち、設定確認処理が実行されず、復旧処理のみが実行された場合であれば)、そのまま処理を終了する。
一方、設定確認コマンド受信フラグがセットされていなければ(ステップ012IWS813のY)、すなわち設定確認処理および復旧処理の両方が実行され場合には、第2演出制御用CPU012IW120bは、RAM012IW122bの設定値格納領域に格納されている現在の設定値を読み出す(ステップ012IWS814)。そして、第2演出制御用CPU012IW120bは、リアルタイムクロック012IW126から日時情報を入力し、読み出した設定値に対応付けて、入力した日時情報を設定確認終了日時としてRAM012IW122bのログ領域にログ情報を記憶させる(ステップ012IWS815)。なお、第2演出制御用CPU012IW120bは、セットされていた設定確認コマンド受信フラグをリセットする。
なお、本例では、設定確認処理が実行されず復旧処理のみが実行された場合には、特にログ情報として記録しない場合を示しているが、ログ情報を記録するように構成してもよい。この場合、例えば、ステップ012IWS813でNのときに、リアルタイムクロック012IW126から日時情報を入力し、入力した日時情報を復旧日時としてRAM012IW122bのログ領域にログ情報を記憶させるように構成すればよい。
(現在時刻設定処理)
図10−34は、現在時刻設定処理(ステップ012IWS213)を示すフローチャートである。現在時刻設定処理において、第2演出制御用CPU012IW120bは、まず、メンテナンスモード中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ012IWS821)。メンテナンスモード中フラグがセットされていれば(すなわち、メンテナンスモード中であれば)、第2演出制御用CPU012IW120bは、現在時刻の設定中であることを示す現在時刻設定中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ012IWS822)。
現在時刻設定中フラグがセットされていなければ、第2演出制御用CPU012IW120bは、遊技者によって現在時刻設定選択操作が行われたことを検出したか否かを確認する(ステップ012IWS823)。例えば、第2演出制御用CPU012IW120bは、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号にもとづいて、現在時刻設定選択操作が行われたことを検出したか否かを確認する。現在時刻設定選択操作が行われたことを検出していれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、画像表示装置5において現在時刻設定画面の表示を開始する制御を行う(ステップ012IWS824)。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、現在時刻設定中フラグをセットする(ステップ012IWS825)。
現在時刻設定中フラグがセットされていれば(ステップ012IWS822のY)、第2演出制御用CPU012IW120bは、現在時刻設定のログ情報を記録するまでの待機中であることを示す待機中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ012IWS826)。待機中フラグがセットされていなければ、第2演出制御用CPU012IW120bは、時信号を第1演出制御用CPU012IW120aから受信したか否かを確認する(ステップ012IWS827)。
本例では、既に説明したように、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号は、まず第1演出制御用CPU012IW120aに入力されるので、遊技者によってスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが操作されて現在時刻の設定情報が入力されると、入力された現在時刻の設定情報を特定可能な信号が第1演出制御用CPU012IW120aから第2演出制御用CPU012IW120bに順次送信される。この場合、本例では、設定入力された時を示す時信号、分を示す分信号、秒を示す秒信号、年を示す年信号、月を示す月信号、日を示す日信号、および曜日を示す曜日信号の順に送信される。また、本例では、既に説明したように、第1演出制御用CPU012IW120aでは10msごとにタイマ割り込みが発生し、10ms毎にこれらの信号が送信される。
時信号を受信していれば(ステップ012IWS827のY)、第2演出制御用CPU012IW120bは、リアルタイムクロック012IW126の時情報を、受信した時信号で示される時に設定する(ステップ012IWS828)。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、現在時刻設定のログ情報を記録するまでの待機期間を計測するための待機中タイマに500msに相当する値をセットする(ステップ012IWS829)。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、待機中フラグをセットする(ステップ012IWS830)。
待機中フラグがセットされていれば(ステップ012IWS826のY)、第2演出制御用CPU012IW120bは、待機中タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップ012IWS831)。待機中タイマがタイムアウトしていなければ、第2演出制御用CPU012IW120bは、分信号、秒信号、年信号、月信号、日信号、または曜日信号のいずれかを第1演出制御用CPU012IW120aから受信したか否かを確認する(ステップ012IWS832)。
いずれかの信号を受信していれば(ステップ012IWS832のY)、第2演出制御用CPU012IW120bは、リアルタイムクロック012IW126の情報を、受信した信号で示される情報に設定する(ステップ012IWS833)。例えば、分信号を受信した場合には、リアルタイムクロック012IW126の分情報を、受信した分信号で示される分に設定する。また、例えば、秒信号を受信した場合には、リアルタイムクロック012IW126の秒情報を、受信した秒信号で示される秒に設定する。また、例えば、年信号を受信した場合には、リアルタイムクロック012IW126の年情報を、受信した年信号で示される年に設定する。また、例えば、月信号を受信した場合には、リアルタイムクロック012IW126の月情報を、受信した月信号で示される月に設定する。また、例えば、日信号を受信した場合には、リアルタイムクロック012IW126の日情報を、受信した日信号で示される日に設定する。また、例えば、曜日信号を受信した場合には、リアルタイムクロック012IW126の曜日情報を、受信した曜日信号で示される曜日に設定する。
待機中タイマがタイムアウトしていれば(ステップ012IWS831のY)、すなわち最初に時信号を受信してから500msが経過していれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、リアルタイムクロック012IW126から時、分、秒、年、月、日、および曜日の日時情報を読み出す(ステップ012IWS834)。そして、第2演出制御用CPU012IW120bは、読み出したこれらの日時情報を時刻設定日時としてRAM012IW122bのログ領域にログ情報を記憶させる(ステップ012IWS835)。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、現在時刻設定中フラグおよび待機中フラグをリセットする(ステップ012IWS836)。
図10−35は、現在時刻の設定タイミングを説明するための説明図である。遊技者がスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bを操作して現在時刻の設定操作を行うと、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号は、まず第1演出制御用CPU012IW120aに入力される。そして、図10−35に示すように、遊技者による設定操作に応じて、時信号、分信号、秒信号、年信号、月信号、日信号、および曜日信号が10ms毎に第1演出制御用CPU012IW120aから第2演出制御用CPU012IW120bに順次送信される。
第2演出制御用CPU012IW120bは、これらの信号を受信すると、図10−35に示すように、受信した信号にもとづいてリアルタイムクロック012IW126の情報を直ちに設定する。図10−35に示すように、時信号を受信すると、受信した時信号にもとづいて直ちにリアルタイムクロック012IW126の時情報を設定する。また、その10ms後に分信号を受信すると、受信した分信号にもとづいて直ちにリアルタイムクロック012IW126の分情報を設定する。また、その10ms後に秒信号を受信すると、受信した秒信号にもとづいて直ちにリアルタイムクロック012IW126の秒情報を設定する。また、その10ms後に年信号を受信すると、受信した年信号にもとづいて直ちにリアルタイムクロック012IW126の年情報を設定する。また、その10ms後に月信号を受信すると、受信した月信号にもとづいて直ちにリアルタイムクロック012IW126の月情報を設定する。また、その10ms後に日信号を受信すると、受信した日信号にもとづいて直ちにリアルタイムクロック012IW126の日情報を設定する。さらに、その10ms後に曜日信号を受信すると、受信した曜日信号にもとづいて直ちにリアルタイムクロック012IW126の曜日情報を設定する。
一方で、時刻設定日時のログ情報については直ちに記録せず、最初の時信号を受信したときに待機中タイマをセットし、待機中タイマがタイムアウトして、図10−35に示すように、時信号を受信してから500ms経過するまで待ってからリアルタイムクロック012IW126からの日時情報を読み出し、時刻設定日時としてログ情報に記録される。
なお、時信号を受信してから500msが経過する前にさらに遊技者によって現在時刻設定の操作が行われた場合には、500msが経過する前にさらに別の時信号や分信号、秒信号、年信号、月信号、日信号、曜日信号を受信してリアルタイムクロック012IW126の情報が設定される場合もあるが、本例では、これらの信号の受信ごとにリアルタイムクロック012IW126の情報が随時設定されるので、最後に受信した信号にもとづいて設定されたリアルタイムクロック012IW126の日時情報にもとづいて時刻設定日時のログ情報が記録される。
個別に送信される時信号や分信号、秒信号、年信号、月信号、日信号、曜日信号を受信するごとにログ情報として記録すると、現在時刻設定のログ情報が必要以上に冗長となってしまうが、本例では、図10−35に示すように、時刻設定に関わる全ての信号を受信するまで待ってから時刻設定日時のログ情報を記録するように構成しているので、そのように冗長となることを防止している。
なお、本例では、第2演出制御用CPU012IW120bとは別に、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号が一次的に入力される第1演出制御用CPU012IW120aが設けられている場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号が入力される入力回路が設けられ、その入力回路から時信号や分信号、秒信号、年信号、月信号、日信号、曜日信号が順次第2演出制御用CPU012IW120bに送信されるように構成されていてもよい。そのように何らかの形式で操作に応じた信号が第2演出制御用CPU012IW120bに順次送信されるように構成されたものであればよい。
また、本例では、第2演出制御基板012IW12b側にリアルタイムクロック012IW126を搭載する場合を示しているが、第1演出制御基板012IW12a側にリアルタイムクロックを搭載するように構成し、遊技者の操作に応じて第1演出制御用CPU012IW120a側でリアルタイムクロックの日時情報を随時更新するように構成してもよい。そして、第1演出制御用CPU012IW120aは、更新したリアルタイムクロックの日時情報を第2演出制御用CPU012IW120bに送信し、第2演出制御用CPU012IW120bは、受信した日時情報を基準にカウンタなどを更新して日時の管理を行うように構成してもよい。
(電断日時記録処理)
図10−36は、電断日時記録処理(ステップ012IWS214)を示すフローチャートである。電断日時記録処理において、第2演出制御用CPU012IW120bは、まず、リアルタイムクロック012IW126からの日時情報の一時記憶を許可することを示す一時記憶可フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ012IWS841)。一時記憶可フラグがセットされていれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、リアルタイムクロック012IW126からの日時情報を一時記憶する時間を計測するための一時記憶タイマがタイムアウトしているか否かを確認する(ステップ012IWS842)。一時記憶タイマがタイムアウトしていれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、リアルタイムクロック012IW126から日時情報を読み出し、読み出した日時情報をRAM012IW122bに設けられた一時領域に格納する(ステップ012IWS843)。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、一時記憶タイマに100msに相当する値をセットする(ステップ012IWS844)。
なお、RAM012IW122bの一時領域には100ms毎に日時情報が記憶されていくのであるが、一時領域に前回の日時情報が記憶されている場合には、100ms毎に随時新たな日時情報が上書きで一時領域に記憶されるものとする。
一時記憶可フラグがセットされていなければ(ステップ012IWS841のN)、第2演出制御用CPU012IW120bは、初期化指定コマンドまたは復旧時のコマンドを受信したか否かを確認する(ステップ012IWS845)。初期化指定コマンドまたは復旧時のコマンドを受信していれば、第2演出制御用CPU012IW120bは、RAM012IW122bのログ領域に前回の電源投入日時のログ情報が記憶されているか否かを確認する(ステップ012IWS846)。前回の電源投入日時のログ情報が記憶されていなければ(ステップ012IWS846のN)、ステップ012IWS849に移行する。前回の電源投入日時のログ情報が記憶されていれば(ステップ012IWS846のY)、第2演出制御用CPU012IW120bは、RAM012IW122bの一時領域に格納されている日時情報を読み出し、読み出した日時情報を電断日時としてRAM012IW122bのログ領域にログ情報を記憶させる(ステップ012IWS847)。そして、ステップ012IWS849に移行する。
初期化指定コマンドおよび復旧時のコマンドのいずも受信していなければ(ステップ012IWS845のN)、第2演出制御用CPU012IW120bは、その他のコマンド(ただし、設定確認コマンドや設定変更コマンドなどの電源投入時に送信されるコマンドを除く)を受信したか否かを確認する(ステップ012IWS848)。その他のコマンドを受信いしてれば、例えば、変動パターンコマンドや表示結果指定コマンドなどを受信していれば、ステップ012IWS849に移行する。
ステップ012IWS849では、第2演出制御用CPU012IW120bは、一時記憶可フラグをセットする(ステップ012IWS849)。また、第2演出制御用CPU012IW120bは、一時記憶タイマに100msに相当する値をセットする(ステップ012IWS844)。
なお、一時記憶可フラグは、ステップ012IWS849でセットされると、遊技機への電源供給が停止するか、または第2演出制御用CPU012IW120bのシステムリセットなどが発生するまで維持される。そして、遊技機への電源投入やシステムリセットなどの発生により図10−16に示す演出制御メイン処理が開始されたときに、ステップ012IWS201の初期化処理によってリセットされるものとする。
図10−37は、電断日時のログ情報の記録タイミングを説明するための説明図である。図10−37に示すように、第2演出制御用CPU012IW120bは、第2演出制御用CPU012IW120bの起動中である場合には、電断日時記録処理のステップ012IWS841でYと判定され、ステップ012IWS842〜S844の処理が実行されることによって、100ms毎にRAM012IW122bの一時領域に日時情報が一時記憶される。
次いで、遊技機への電源供給が停止または第2演出制御用CPU012IW120bのシステムリセットなどが発生し、初期化処理(ステップ012IWS201参照)が実行され一時記憶可フラグがリセットされると、第2演出制御用CPU012IW120bが起動中の状態に戻っても、電断日時記録処理のステップ012IWS841でNと判定され、100ms毎の日時情報の一時記憶は実行されず、RAM012IW122bの一時領域には最後に記憶された日時情報が維持される。
遊技機への電源供給が停止し、その後、遊技機への電源供給が開始された場合であれば、少なくとも初期化指定コマンドまたは復旧時のコマンドを受信する筈である。そこで、本例では、図10−37(1)に示すように、初期化指定コマンドまたは復旧時のコマンドを受信したことを条件として、一時領域に維持されている日時情報を読み出し、読み出した日時情報を電断日時としてログ領域にログ情報を記憶させる(ステップ012IWS845のY、ステップ012IWS847参照)。そして、その後、一時記憶可フラグがセットされ、100ms毎の日時情報の一時記憶が再開される(ステップ012IWS849,S850参照)。ただし、本例では、電源投入日時のログ情報も記録するように構成されているのであるが(ステップ012IWS203参照)、電断発生よりも前の電源投入日時のログ情報が記録されていない場合には何らかの異常が発生している可能性がありうるので、この場合には電断日時のログ情報を記録しないように構成している(ステップ012IWS846のN参照)。
一方、第2演出制御用CPU012IW120bのシステムリセットなどが発生した場合であれば、遊技機自体の電源供給が停止した訳ではなく、遊技制御用マイクロコンピュータ100から初期化指定コマンドや復旧時のコマンドなど電源投入時のコマンドは送信されない。そこで、本例では、図10−37(2)に示すように、初期化指定コマンドや復旧時のコマンドを受信しなかった場合には、遊技機自体の電断が発生した訳ではないと判断して、一時領域に維持されている日時情報を電断日時としてログ情報を記録しないように制御している。この場合、図10−37(2)に示すように、その他のコマンド(ただし、設定確認コマンドや設定変更コマンドなどの電源投入時に送信されるコマンドを除く)を受信したことにもとづいて、例えば、変動パターンコマンドや表示結果指定コマンドなどを受信したことにもとづいて、一時記憶可フラグがセットされ、100ms毎の日時情報の一時記憶が再開される(ステップ012IWS849,S850参照)。
第2演出制御用CPU012IW120b側の停止を検出したことのみにもとづいて電断日時のログ情報を記録するように構成してしまうと、第2演出制御用CPU012IW120bのシステムリセットなどが発生した場合(第2演出制御用CPU012IW120bのシステムリセットなどにより一時的に第2演出制御用CPU012IW120bの電源供給が停止したのと同様の状態となった場合)にも電断日時のログ情報が記録されてしまい、遊技機自体の電断が発生した訳ではないのに電断日時のログ情報が記録さてしまう可能性がある。そこで、本例では、図10−37に示すように、第2演出制御用CPU012IW120bの停止時の日時は仮の電断日時として一時記憶しておいて、初期化指定コマンドや復旧時のコマンドなど電源投入時のコマンドを受信したことを条件として正式に電断日時のログ情報を記録するように構成し、そのような事態が生じないようにしている。
なお、本例では、初期化指定コマンドまたは復旧時のコマンドを受信したことを条件として、遊技機自体の電断が発生したものと判断して電断日時をログ情報に記録する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、設定確認コマンドや設定変更コマンドなど他の電源投入時に送信されるコマンドを受信したことにもとづいて、電断日時をログ情報に記録するように構成してもよい。
また、本例では、遊技機自体の電断ではなく、第2演出制御用CPU012IW120bのシステムリセットなどが発生した場合には、ログ情報を記録しない場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、遊技店用のログ情報を記録する領域とは別に、遊技機メーカ用のログ情報を記録する領域を設けるように構成し、第2演出制御用CPU012IW120bのシステムリセットなどの発生日時をログ情報として、遊技機メーカ用の領域に記録するように構成してもよい。そのように構成すれば、遊技機メーカの開発用の情報としてログ情報を利用することができる。
次に、メンテナンスモード中の表示画面の具体例について説明する。図10−40〜図10−43は、メンテナンスモード中の表示画面の具体例を説明するための説明図である。なお、図10−40〜図10−43において、(A)(B)(C)・・・の順に表示画面が遷移する。
まず、図10−40および図10−41を用いて、メンテナンスモード中にメンテナンス履歴の選択操作が行われた場合の表示画面の具体例について説明する。遊技機への電源供給が開始されたときに、設定確認コマンドを受信すると、図10−40(A)に示すように、画像表示装置5において「設定確認中です」などの文字表示が表示され、設定確認中表示が開始される(ステップ012IWS453〜S455参照)。また、図10−40(A)に示すように、設定確認中表示の表示中である場合には、画像表示装置5において「プッシュボタン押下でメンテナンスモードに移行します」などの文字表示が表示され、メンテナンスモードに移行するための操作を促す表示が表示される。
次いで、遊技者がプッシュボタン31Bを押下すると、図10−40(B)に示すように、画像表示装置5においてメンテナンスモードメニュー画面が表示され、メンテナンスモードに移行する(ステップ012IWS456〜S458参照)。図10−40(B)に示すように、メンテナンスモードメニュー画面には、「メンテナンス履歴」、「設定変更/確認履歴」、および「現在時刻設定」の選択肢が表示されているとともに、現在時刻が表示されている。
「メンテナンス履歴」の選択肢012IW106を選択すると、図10−40(C)に示すように、画像表示装置5においてメンテナンス履歴画面の表示に切り替わる。図10−40(C)に示すように、メンテナンス履歴画面では、日時とログ内容とが対応付けて表示され、最新のログ情報が上位となるように順に表示される。図10−40(C)に示す例では、第1大入賞口や第2大入賞口などの入賞口への不正入賞を検出したことを示す不正入賞エラー、第1カウントスイッチ012IW023aや第2カウントスイッチ012IW023bなど各種スイッチの異常を検出したことを示すスイッチ異常エラー、賞球異常を検出したことを示す賞球エラー、異常磁気を検出したことを示す磁石エラーのログ情報が表示されている。また、図10−40(C)に示す例では、確変不成立を検出した旨のログ情報も表示されている(ステップ012IWS958〜S960参照)。
また、メンテナンス履歴画面が複数ページある場合には、次のページの選択操作を行うと、図10−40(D)に示すように、メンテナンス履歴画面の2ページ目に移行する。図10−40(D)に示す例では、設定変更の開始や設定変更の終了のログ情報や(ステップ012IWS802,S811参照)、電断日時や電源投入日時のログ情報が表示されている(ステップ012IWS203,S847参照)。また、図10−40(D)に示す例では、左打ち報知や満タン報知のログ情報も表示されている(ステップ012IWS117,S145参照)。
また、さらに次のページがある場合には、次のページの選択操作を行うと、図10−41(E)に示すように、メンテナンス履歴画面の3ページ目に移行し、さらに次のページの選択操作を行うと、図10−41(F)に示すように、メンテナンス履歴画面の4ページ目に移行する。図10−41(E)に示す例では、設定確認の開始や設定確認の終了のログ情報が表示され(ステップ012IWS805,S815参照)、設定確認中のメンテナンスモード中に現在時刻設定が行われた旨のログ情報も表示されている(ステップ012IWS835参照)。
本例では、現在時刻設定が行われると、設定後の日時情報を読み出してログ情報が記録されるので、現在時刻設定の前後で日時の不整合が生じる場合もありうる。例えば、図10−41(E)に示す例では、設定確認が開始されたのが2018/03/21(水)の09:36:28であるのに対して、現在時刻を設定したのが2018/03/21(水)の09:36:16とされており、設定確認の開始よりも時刻が早くなっている。このように、本例では、現在時刻設定の前後で日時が整合しなくなる場合であっても、ログ情報が発生した順にログ領域にログ情報が記録され、図10−41(E)に示すように、ログ情報が発生した順にログ情報が表示される。
また、図10−41(F)に示す例では、遊技機への電源投入時に何らかのRAM異常が発生したことを示すRWM異常エラー(ステップ012IWS017〜S020参照)のログ情報が表示されている。そして、RWM異常エラーが発生したことから、遊技店員が一旦遊技機の電力供給を停止した後にクリアスイッチをオンしながら電源を再投入して、図10−41(E)に示すように、初期化処理が実行されたことを示すログ情報も表示されている(ステップIWS809参照)。
次に、図10−42を用いて、メンテナンスモード中に設定変更/確認履歴の選択操作が行われた場合の表示画面の具体例について説明する。図10−42(A)に示す設定確認中表示の表示中に、遊技者がプッシュボタン31Bを押下して図10−42(B)に示すメンテナンスモードメニュー画面が表示され、メンテナンスモードメニュー画面の表示中に「設定変更/確認履歴」の選択肢012IW107が選択操作されたものとする。
「設定変更/確認履歴」の選択肢012IW107を選択すると、図10−42(C)に示すように、画像表示装置5において設定変更/確認履歴画面の表示に切り替わる。図10−42(C)に示すように、設定変更/確認履歴画面では、日時と、設定変更であるか設定確認であるかと、変更後の設定値または確認した設定値とが対応付けて表示され、最新のログ情報が上位となるように順に表示される。
次に、図10−43を用いて、メンテナンスモード中に現在時刻設の選択操作が行われた場合の表示画面の具体例について説明する。図10−43(A)に示す設定確認中表示の表示中に、遊技者がプッシュボタン31Bを押下して図10−43(B)に示すメンテナンスモードメニュー画面が表示され、メンテナンスモードメニュー画面の表示中に「現在時刻設定」の選択肢012IW108が選択操作されたものとする。
「現在時刻設定」の選択肢012IW108を選択すると、図10−43(C)に示すように、画像表示装置5において現在時刻設定画面の表示に切り替わる。図10−43(C)および図10−43(D)に示すように、スティックコントローラ31Aの左右の傾倒操作により年、月、日、曜日、時、分、または秒の項目が選択され、スティックコントローラ31Aの前後の傾倒操作により項目毎の数字が選択される。例えば、図10−43(C)に示す状態において、時を16から15に変更したい場合には、スティックコントローラ31Aを右方向に4回傾倒操作して時の項目に移動し、スティックコントローラ31Aを前方向(遊技者に対して手前方向)に1回傾倒操作して「16」から「15」に変更すればよい。そして、図10−43(D)に示すように、遊技者がプッシュボタン31Bを押下すると、現在表示中の日時に現在の日時が設定される。
なお、本特徴部012IWでは、役物演出や導光板演出が、大当り中示唆演出を認識しづらくなる態様により実行されるが、例えば、エラーが発生したときに画像表示装置9において表示されるエラー表示も、大当り中示唆演出を認識しづらくなる態様により実行される。すなわち、エラー表示は、大当り中示唆演出(または遊技前示唆演出や遊技中示唆演出)よりも優先して表示される。このような構成により、エラーの発生を適切に報知することができる。また、大当り中示唆演出と同時に実行され得る所定の演出(例えば、ファンファーレ演出のうち特定の演出態様のもの)が設けられ、当該所定の演出が大当り中示唆演出を認識しづらくする態様である場合には、大当り中示唆演出を優先するようにしてもよい。具体的には、当該所定の演出により画像表示装置5に表示される画像が、大当り中示唆演出により表示される画像を認識しづらくする態様である場合には、大当り中示唆演出により表示される画像を優先的に表示するようにしてもよい。このような構成により、大当り中示唆演出を認識しやすくすることができる。
また、本特徴部012IWでは、画像表示装置5の表示領域にて飾り図柄を可変表示させているが、表面に飾り図柄を配したドラム状の可動体を駆動させることにより飾り図柄を可変表示させてもよい(つまり、所謂ドラム型の遊技機にも適用してもよい)。あるいは、表面に飾り図柄を配したベルト状の可動体を駆動させることにより飾り図柄を可変表示させてもよい(つまり、所謂ベルトリール型の遊技機にも適用してもよい)。このような、ドラム型またはベルトリール型の遊技機では、設定変更を行った後の初回変動開始時に、ドラム状またはベルト状の可動体が通常時とは異なる特徴的な動作を行う(または特徴的な動作が発生してしまう)場合がある。そこで、設定変更を行った後の初回変動においては、変動開始時に可動体を視認しづらくする導光板演出を実行する(または実行する割合を高くする)ようにしてもよい。このような構成により、設定変更を行ったことを遊技者に気付かれにくくすることができる。
また、本特徴部012IWでは、役物演出や導光板演出が、大当り中示唆演出の視認性を低下させることができるように構成されているが、このような構成に代えて、または加えて、例えば、役物演出や導光板演出が実行されることにより、初期出目演出や遊技前示唆演出、遊技中示唆演出の視認性を低下させることができるようにしてもよい。また、この場合にも、遊技者にとって望ましくない示唆がなされる場合に、高い割合で視認性を低下させるようにしてもよい。例えば、偶数初期出目が表示される場合や、第1演出態様の遊技前示唆演出が実行される場合、第1演出態様の遊技中示唆演出が実行される場合に、これらの視認性を低下させるように、可動部材が動作する役物演出や、導光板により文字や絵を表示する導光板演出を実行する割合を高くするようにしてもよい。また、役物演出や導光板演出に限らず、所定音を出力する制御や、可動部材やスティックコントローラ31Aを振動させる制御、装飾用LEDといった装飾発光体を所定の態様により発光させる制御を含む演出を行うことにより、遊技者の注意を他に向けて、初期出目演出や遊技前示唆演出、遊技中示唆演出の視認性を低下させる(または気づきにくくする)ようにしてもよい。
また、本特徴部012IWの設定示唆演出に加えて、計測結果(電源投入時にセットした計測タイマやリアルタイムクロック012IW126を用いた計測結果)にもとづいて実行される一斉演出を、特定の態様により実行することにより、設定を示唆するようにしてもよい。
また、保留記憶が0になることなく連続して変動表示が実行された回数や、上限保留記憶数を超える始動入賞が発生した回数に応じて、設定を示唆する設定示唆演出(例えば、所定画像の表示制御や所定音の出力制御、所定ランプの発光制御等を行う)が実行されるようにしてもよい。
また、所定の操作有効期間において、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bの操作が検出されたことにもとづいて、設定を示唆する設定示唆演出(例えば、所定画像の表示制御や所定音の出力制御、所定ランプの発光制御等を行う)が実行されるようにしてもよい。
以上、特徴部012IWを図面により説明してきたが、具体的な構成は本例で示したものに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
(変形例1)
例えば、前記特徴部012IWでは、セキュリティカバー012IW500Aを外枠012IW001aに固定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、セキュリティカバーは遊技機用枠012IW003側に設けてもよい。具体的には、変形例1として図10−44(A)及び図10−44(B)に示すように、短片012IW500Baと長片012IW500Bbとから成るセキュリティカバー012IW500Bを、例えば、基板ケース012IW201に対して、長片012IW500Bbの右端部が設定キー012IW051を含む基板ケース012IW201の右側部を被覆する被覆位置と該被覆位置よりも右側の被覆解除位置との間で左右方向にスライド移動可能に設ける。
一方、遊技機用枠012IW003を開放した際には、基板ケース012IW201に対してセキュリティカバー012IW500Bを右側方にスライド移動させることによって、長片012IW500Bbの左部に形成された貫通口012IW500Bcを介して設定キー012IW051を操作可能とすればよい。つまり、本変形例1においては、遊技機用枠012IW003が閉鎖されているときは、セキュリティカバー012IW500B(長片012IW500Bb)が設定キー012IW051を被覆した状態で基板ケース012IW201に対する左右方向へのスライド移動が規制されることによってパチンコ遊技機1が規制状態に維持される。一方で、遊技機用枠012IW003が開放されているときには、基板ケース012IW201に対してセキュリティカバー012IW500Bを右方向にスライド移動させて設定キー012IW051を被覆した状態を解除することによって、パチンコ遊技機1が規制状態から解除可能(許容状態に変化させることが可能)な状態とすることができる。
より詳しくは、図10−44(A)及び図10−44(B)に示すように、遊技機用枠012IW003の閉鎖時は、セキュリティカバー012IW500Bの基板ケース012IW201からの突出寸法が長さL1である一方で、遊技機用枠012IW003を開放した際には、基板ケース012IW201に対してセキュリティカバー012IW500Bをスライド移動させることによってセキュリティカバー012IW500Bの基板ケース012IW201からの突出寸法が長さL2に伸長される(L2>L1)。
つまり、図10−45(A)に示すように、遊技機用枠012IW003を所定の回動軸を中心に回動して開放した際には、セキュリティカバー012IW500Bを基板ケース012IW201からの突出寸法が長さL2となるまで基板ケース012IW201に対してスライド移動させる(パチンコ遊技機1を許容状態とする)ことで、遊技場の店員等が設定キー012IW051を操作することによってパチンコ遊技機1の設定値を変更可能となっている。一方で、該パチンコ遊技機1が許容状態である場合は、図10−45(B)に示すように、セキュリティカバー012IW500Bを基板ケース012IW201からの突出寸法が長さL1となるまで基板ケース012IW201に対してスライド移動させなければ(パチンコ遊技機1を規制状態に変化させなければ)セキュリティカバー012IW500Bが外枠012IW001aの前端部に当接してしまい、遊技機用枠012IW003を閉鎖することが不可能となっている。
このため、本変形例1では、パチンコ遊技機1が許容状態のまま遊技機用枠012IW003が閉鎖されてしまうことを防止することが可能となっているので、セキュリティカバー012IW500Bによる設定キー012IW051の被覆し忘れ、つまり、操作部に対する操作を規制しないまま遊技機用枠012IW003を閉鎖してしまうことを防ぐことができ、セキュリティ性を向上できるようになっている。
尚、遊技機用枠012IW003を閉鎖している状態では、短片012IW500Baの前端部が外枠012IW001aと遊技機用枠012IW003との間に配置されることで被覆位置から左右方向への移動が規制されるようになっているが、セキュリティカバー012IW500Bにより設定キー012IW051を被覆している状態が維持される範囲でセキュリティカバー012IW500Bが左右方向に移動されるようになっていてもよい。
(変形例2)
更に、セキュリティカバーを遊技機用枠012IW003側に設ける形態としては、変形例2として図10−46(A)及び図10−46(B)に示すように、セキュリティカバー012IW500Cの左端部を遊技機用枠012IW003の背面側に設けられた上下方向を向く枢軸012IW500Cdを中心として、設定キー012IW051を含む基板ケース012IW201の右側部を被覆する被覆位置と該被覆位置から回動した被覆解除位置との間で回動可能に枢支されていてもよい。このような場合は、遊技機用枠012IW003の閉鎖時には、短片012IW500Caの前端部が外枠012IW001aの右側辺に設けられた係止部012IW500Ccに係止され、長片012IW500Cbが設定キー012IW051を背面側から被覆している状態から背面側への回動が規制されるようにすればよい。
そして、遊技機用枠012IW003を開放した際には、基板ケース012IW201に対してセキュリティカバー012IW500Cを枢軸012IW500Cd周り(平面視で反時計回り)に回動させることによって設定キー012IW051を被覆した状態を解除して操作可能とすればよい。つまり、本変形例2においては、遊技機用枠012IW003が閉鎖されているときは、セキュリティカバー012IW500C(長片012IW500Cb)が設定キー012IW051を被覆した状態で回動が規制されることによってパチンコ遊技機1が規制状態に維持される。一方で、遊技機用枠012IW003が開放されているときには、基板ケース012IW201に対してセキュリティカバー012IW500Cを枢軸012IW500Cd周り(平面視で反時計回り)に回動させて設定キー012IW051を被覆した状態を解除することによって、パチンコ遊技機1が規制状態から解除可能(許容状態に変化させることが可能)な状態とすることができる。
より詳しくは、図10−47(A)に示すように、本変形例2におけるセキュリティカバー012IW500Cは、枢軸012IW500Cd周りに回動する(パチンコ遊技機1を許容状態とする)ことで、遊技場の店員等が設定キー012IW051を操作することによってパチンコ遊技機1の設定値を変更可能となっている。一方で、該パチンコ遊技機1が許容状態である場合は、図10−47(B)に示すように、セキュリティカバー012IW500Cを平面視で時計回り方向に回動して該セキュリティカバー012IW500Cによって設定キー012IW051を被覆しなければ(パチンコ遊技機1を規制状態に変化させなければ)、セキュリティカバー012IW500Cが外枠012IW001aの前端部に当接してしまい、遊技機用枠012IW003を閉鎖することが不可能となっている。
このため、本変形例2では、パチンコ遊技機1が許容状態のまま遊技機用枠012IW003が閉鎖されてしまうことを防止することが可能となっているので、セキュリティカバー012IW500Cによる設定キー012IW051の被覆し忘れ、つまり、操作部に対する操作を規制しないまま遊技機用枠012IW003を閉鎖してしまうことを防ぐことができ、セキュリティ性を向上できるようになっている。
(変形例3)
また、前記特徴部012IWでは、遊技機用枠012IW003を開放することによってパチンコ遊技機1の設定値を変更可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ガラス扉枠012IW003aを開放することによってパチンコ遊技機1の設定値を変更可能としてもよい。尚、このようにガラス扉枠012IW003aを開放することによってパチンコ遊技機1の設定値を変更可能とする場合は、変形例3として図10−48(A)〜図10−48(C)に示すように、遊技機用枠012IW003下部に貫通口012IW003bを形成し、該貫通口012IW003bを介して設定キー012IW051を操作可能とすればよい。尚、この場合は、主基板11におけるIC等の実装面がパチンコ遊技機1の背面側に向けて配置され、設定キー012IW051は主基板11における前記実装面とは反対側の面に配置される。
このように貫通口012IW003bを介して設定キー012IW051を操作可能とする場合には、貫通口012IW003bを開閉可能な扉体012IW003cを設け、該扉体012IW003cが閉鎖されている状態ではて設定キー012IW051の操作規制されるようにすればよい。尚、図10−48(B)及び図10−48(C)に示すように、扉体012IW003cを遊技機用枠012IW003の正面側に設ける場合は、ガラス扉枠012IW003aを閉鎖することによって扉体012IW003cがガラス扉枠012IW003aと遊技機用枠012IW003との間で開閉可能に挟持されることとなるので、ガラス扉枠012IW003aの閉鎖時に設定キー012IW051が不正に操作されてしまうことを強力に防ぐことができ、セキュリティ性を向上することができる。
(変形例4)
また、ログ情報として記録可能な情報は、本特徴部012IWで示したものにかぎらず、様々なログ情報を記録可能である。図10−49は、変形例4におけるメンテナンス履歴画面の具体例を示す説明図である。変形例4では、ログ情報として設定示唆不成功や「ポイント付与不成功」を示す情報を記録し、メンテナンス履歴画面に表示可能に構成する場合が示されている。「設定示唆不成功」のログ情報012IW109aとは、現在の設定値を示唆する設定値示唆演出の実行条件が成立したにもかかわらず、遊技者が操作を行わなかったり操作手段の故障などの理由により、設定値示唆演出が実行されなかったり、示唆精度が低い設定値示唆演出が実行されたりしたことを示すログ情報である。また、「ポイント付与不成功」のログ情報012IW109bとは、画像表示装置5の表示画面のカスタマイズや画像コンテンツ取得に必要なポイントの付与条件が成立したにもかかわらず、遊技者が操作を行わなかったり操作手段の故障などの理由により、ポイントが付与されなかったことを示すログ情報である。このように、何らかの形式で演出に関する利益またはコンテンツに関する利益を付与可能とし、それらのログ情報を記録するように構成したものであってもよい。
また、例えば、第1始動入賞口および第2始動入賞口に遊技球を交互に振り分ける振分装置を備えた遊技機において、いずれか一方の始動入賞口に連続して所定個数(例えば、5個)の入賞を検出したことにもとづいて、始動口ユニット異常エラーとして検出しログ情報に記録するとともに、メンテナンス履歴画面において表示するように構成してもよい。また、例えば、遊技機における異常な振動を検出したことを示す振動エラーや、異常な電波を検出したことを示す電波エラーをログ情報として記録し、メンテナンス履歴画面において表示するように構成してもよく、様々なログ情報の態様が考えられる。
以上に説明したように、本特徴部012IWによれば、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値(例えば、設定値「1」〜設定値「3」)のうちいずれかの設定値に設定可能である。また、遊技の際に発生した情報を記憶可能な記憶領域(例えば、RAM102)を備え、遊技に関する異常の履歴情報(例えば、ログ情報)を特定可能に表示可能であり、記憶領域の記憶内容を初期化するための初期化処理(例えば、RAMクリア1)を実行可能であり、初期化処理が実行される場合に、設定値を変更するための設定変更処理(例えば、設定変更処理)を実行可能である。また、初期化処理が実行され、設定変更処理が実行されなかった場合に、初期化処理が実行されたことを特定可能に表示可能であり(例えば、図10−41(E)に示すように、RAMクリアのログ情報を表示する)、初期化処理および設定変更処理が実行された場合に、初期化処理が実行されたことを特定可能な表示を行わずに、設定変更処理が実行されたことを特定可能に表示可能である(例えば、図10−40(D)に示すように、設定変更終了を示すログ情報のみを表示する)。そのため、不要な情報を表示しないので、履歴情報が確認しにくくなることを防止することができる。すなわち、本例では、設定変更処理が実行される場合には初期化処理の実行が前提となっているのであるが、設定変更のログ情報が表示されていれば初期化処理が実行されたことも自明であるのであるから、初期化処理のログ情報まで記録し表示するのは冗長である。従って、不要な初期化処理のログ情報は記録および表示しないようにすることによって無駄なログ情報の記録を防止し、却って履歴情報が確認しにくくなることを防止している。
また、本特徴部012IWによれば、設定値を確認するための設定確認処理(例えば、設定確認処理)を実行可能であり、設定確認処理の実行中に、遊技者の動作を検出したことにもとづいて履歴情報を特定可能に表示可能である(例えば、図10−40〜図10−43に示すように、設定確認中表示の表示中に、プッシュボタン31Bが押下されたことにもとづいて、メンテナンスモードメニュー画面が表示される)。そのため、好適に履歴情報を確認可能とすることができる。
また、本特徴部012IWによれば、遊技に関する制御を行う遊技制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103))と、遊技制御手段からの情報にもとづいて演出の制御を行う演出制御手段(例えば、第2演出制御用CPU012IW120b)とを備える。また、遊技制御手段は、初期化処理が実行されたことを示す初期化情報(例えば、初期化指定コマンド)を出力可能であるとともに、設定変更処理が実行されることを示す設定変更情報(例えば、設定変更コマンド)を出力可能である。また、演出制御手段は、初期化情報および設定変更情報が出力されているか否かに応じて異なる履歴情報を特定可能に表示可能である(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bは、初期化指定コマンドおよび設定変更コマンドを受信していることにもとづいて、設定変更終了のログ情報を記録し、図10−40(D)に示すように、メンテナンス履歴画面において表示する)。そのため、好適に履歴情報を確認可能とすることができる。
また、本特徴部012IWによれば、所定の異常(例えば、左打ち報知状態)を検出可能であり、履歴情報を記憶可能な履歴記憶手段(例えば、RAM012IW122bのログ領域)を備える。また、所定の異常について所定の重要度であることを示す第1異常状態(例えば、第1左打ち報知状態)と、該所定の異常について第1異常状態よりも重要度が高いことを示す第2異常状態(例えば、第2左打ち報知状態)とを検出可能であり、第1異常状態を検出したことを示す情報を履歴情報として記憶せず、第2異常状態を検出したことを示す情報を履歴情報として記憶可能である(例えば、第2左打ち報知状態が発生したときのみログ情報を記録する)。そのため、好適に履歴情報を記憶することができる。
また、本特徴部012IWによれば、第1異常(例えば、第1左打ち報知状態)と、該第1異常よりも重要度が高い第2異常(例えば、第2左打ち報知状態)とを検出可能である。また、遊技に関する異常の履歴情報を記憶可能な履歴記憶手段(例えば、RAM012IW122bのログ領域)を備え、履歴記憶手段が記憶する履歴情報を特定可能に表示可能である(例えば、図10−40および図10−41に示すように、メンテナンス履歴画面を表示する)。また、第2異常が検出された場合に該第2異常が検出されたことを示す情報を履歴情報として記憶する一方、異常検出手段によって第1異常が検出された場合に該第1異常が検出されたことを示す情報を履歴情報として記憶しない(例えば、第2左打ち報知状態が発生したときのみログ情報を記録し、第1左報知状態が発生してもログ情報を記録しない)。そのため、好適に履歴情報を記憶し表示することができる。すなわち、ログ情報の記憶容量にも制限があるので、重要度が低い第1異常まえログ情報として記録してしまうと、必要な異常の履歴が早期に消えてしまう可能性があるが、本例では、重要度が高い第2以上のみを記録するので、好適に履歴情報を記憶し表示することができる。
また、本特徴部012IWによれば、単位期間あたりの第1異常の検出結果に応じて第2異常を検出する(例えば、2つ分の第1左打ち報知の実行条件が成立したことにもとづいて第2左打ち報知の実行条件が成立する)。そのため、好適に履歴情報を記憶し表示することができる。
なお、本例では、第1左打ち報知の実行条件の成立回数に応じて第2左打ち報知の実行条件が成立する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1左打ち報知の実行条件が所定期間継続していることにもとづいて、第2左打ち報知の実行条件が成立したと判定して第2左打ち報知を実行するように構成してもよい。
また、本特徴部012IWによれば、第1異常が検出されたこと、および第2異常が検出されたことを報知可能である(例えば、第1左打ち報知および第2左打ち報知を実行する)。この場合、第1異常が検出されたことを所定態様により報知可能であるとともに、第2異常が検出されたことを所定態様とは異なる態様により報知可能である(例えば、第1左打ち報知では左打ち報知表示の表示のみを行い、第2左打ち報知では左打ち報知表示の表示に加えて遊技効果ランプ9の全灯および報知音の音出力を行う)。そのため、好適に異常を報知することができる。
また、本特徴部012IWによれば、複数種類の第1異常および第2異常を検出可能である(例えば、第1左打ち報知状態および第2左打ち報知状態に加えて、第1満タン報知状態および第2満タン報知状態を検出する)。また、第1異常および第2異常の種類ごとに異なる検出条件により、第1異常および第2異常を検出する(例えば、第1左打ち報知状態および第2左打ち報知状態は、通過ゲート012IW041への遊技球の通過を5回または10回検出したことにより判定するのに対して、第1満タン報知状態および第2満タン報知状態は、打球供給皿(下皿)の満タン状態が10秒または30秒継続しているかにより判定する)。そのため、好適に履歴情報を記憶し表示することができる。
なお、本例では、左打ち報知以外に満タン報知を実行する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、異常入賞報知や、磁石エラー報知、球詰まりエラー報知などを実行するように構成し、それらについて、重要度が低い第1報知と重要度が高い第2報知とがあり、第2報知を実行する場合のみログ情報を記録して、メンテナンス履歴画面において表示するように構成してもよい。
また、本特徴部012IWによれば、所定制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)と、所定制御手段からの情報にもとづいて制御を行う特定制御手段(例えば、第2演出制御用CPU012IW120b)とを備える。また、特定制御手段は、該特定制御手段に対する電力供給が停止した日時を一時記憶可能であり(例えば、100ms毎にRAM012IW122bの一時領域に日時情報を記憶する)、該特定制御手段に対する電力供給が開始されたときに、所定制御手段によって出力された電力供給が開始されたことを特定可能な情報(例えば、初期化指定コマンド、復旧時のコマンド)を入力したことにもとづいて、一時記憶された日時を電断日時として記憶可能である(例えば、電断日時としてログ領域にログ情報を記憶させる)。そのため、電断日時を好適に記憶することができる。すなわち、遊技機自体の電断が発生したときも、第2演出制御用CPU012IW120bのシステムリセットなどが発生したときも、ともに電断日時として記録されてしまう事態を防止し、電断日時を好適に記憶することができる。
また、本特徴部012IWによれば、特定制御手段に対する電力供給が開始されたときに、電力供給が開始されたことを特定可能な情報を入力できない場合、一時記憶された日時を電断日時として記憶しない(例えば、初期化指定コマンドや復旧時のコマンドを受信しなかった場合には、電断日時としてログ領域にログ情報を記憶させない)。そのため、電断日時を好適に記憶することができる。
また、本特徴部012IWによれば、所定タイミング(例えば、100ms)ごとに日時を一時記憶可能である(例えば、RAM012IW122bの一時領域に日時情報を記憶する)。そのため、電断日時を好適に記憶することができる。
なお、本例では、100ms毎に日時情報を一時記憶する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、第2演出制御用CPU012IW120bの停止を検出した場合のみ、現在の日時情報を一時記憶し、仮の電断日時として記憶してもよい。
また、本特徴部012IWによれば、特定制御手段に対する電力供給が停止したことにもとづいて、所定タイミングごとの日時の一時記憶を停止する(例えば、一時記憶可フラグがリセットされ、100ms毎の日時情報の一時記憶が実行されない状態となる)。そして、所定制御手段によって出力された所定の情報(例えば、初期化指定コマンドや復旧時のコマンド、他のコマンド)を入力したことにもとづいて、所定タイミングごとの日時の一時記憶を再開する(例えば、一時記憶可フラグがセットされて、100ms毎の日時情報の一時記憶が再開される)。そのため、電断日時を好適に記憶することができる。
また、本特徴部012IWによれば、特定制御手段は、特定制御手段に対する電力供給が開始された日時を記憶可能である(例えば、電源投入日時をログ情報として記録する)。また、電力供給が開始された日時が記憶されていない場合、一時記憶された日時を電断日時として記憶しない(例えば、電断発生よりも前の電源投入日時のログ情報が記録されていない場合には、電断日時のログ情報を記録しない)。そのため、異常な記憶状態となることを防止することができる。すなわち、遊技機の電源投入が行われた記録がないので、電断日時が記録されてしまうという異常な状態が生じることを防止することができる。
また、本特徴部012IWによれば、第1制御手段(例えば、第1演出制御用CPU012IW120a)と、第1制御手段からの情報にもとづいて制御を行う第2制御手段(例えば、第2演出制御用CPU012IW120b)とを備える。また、第1制御手段は、所定条件の成立(例えば、10msの経過)にもとづいて、日時の変更に関する複数の情報を所定期間にわたって第2制御手段に順次出力する(例えば、時信号、分信号、秒信号、年信号、月信号、日信号、および曜日信号を順に送信する)。また、第2制御手段は、日時の変更に関する複数の情報のうちの一部の情報を入力してから所定期間以上である特定期間経過後に、日時の変更履歴を記憶する(例えば、図10−35に示すように、時信号を受信してから500ms経過するまで待ってから時刻設定日時としてログ情報に記録する)。そのため、日時の変更履歴を好適に記憶することができる。
また、本特徴部012IWによれば、第2制御手段は、内部的な日時の情報を、日時の変更に関する情報を入力するごとに変更する(例えば、図10−35に示すように、受信した時信号、分信号、秒信号、年信号、月信号、日信号、または曜日信号にもとづいてリアルタイムクロック012IW126の情報を直ちに設定する)。そのため、日時の変更履歴を好適に記憶することができる。
また、本特徴部012IWによれば、第2制御手段は、特定期間が経過する前に日時の変更に関する情報を複数回入力した場合、最後に入力した日時の変更に関する情報にもとづいて、日時の変更履歴を記憶する(例えば、500msが経過する前にさらに時信号や分信号、秒信号、年信号、月信号、日信号、曜日信号を受信した場合には、最後に受信した信号にもとづいて設定されたリアルタイムクロック012IW126の日時情報にもとづいて時刻設定日時のログ情報が記録される)。そのため、日時の変更履歴を好適に記憶することができる。
また、本特徴部012IWによれば、第2制御手段は、日時の変更履歴を表示可能である(例えば、図10−41(E)に示すように、メンテナンス履歴画面において、現在時刻設定が行われた旨のログ情報を表示する)。また、変更後の日時に従って、日時の変更履歴を記憶し表示する(例えば、設定後のリアルタイムクロック012IW126から日時情報を読み出して、時刻設定日時としてログ情報を記録する)。そのため、日時の変更履歴を好適に記憶することができる。
また、本特徴部012IWによれば、第2制御手段は、日時の変更に関係なく、遊技に関する異常が発生した順番に従って履歴情報を記憶する(例えば、図10−41(E)に示すように、現在時刻設定の前後で日時が整合しなくなる場合であっても、ログ情報が発生した順にログ領域にログ情報が記録され、ログ情報が発生した順にログ情報が表示される)。そのため、好適に異常の履歴情報を記憶することができる。
また、本特徴部012IWによれば、特定条件が成立したこと(例えば、第2特別可変入賞装置012IW007b内のV入賞領域に遊技球が入賞したこと)にもとづいて、遊技者に利益を付与可能である(例えば、大当り遊技終了後に確変状態に制御する)。また、特定条件は、少なくとも所定条件が成立したこと(例えば、確変大当りとなったこと)にもとづいて成立可能である。そして、所定条件が成立したにもかかわらず特定条件が成立しなかった場合に、特定条件が成立しなかったことを特定可能な特定情報(例えば、確変不成立日時のログ情報)を記憶可能である。そのため、好適に情報を記憶することができる。すなわち、エラー以外のトラブルについても記録することができ、好適に情報を記憶することができる。
また、本特徴部012IWによれば、演出に関する利益またはコンテンツに関する利益を付与可能である(例えば、図10−49に示すように、「設定示唆不成功」のログ情報012IW109aや「ポイント付与不成功」のログ情報012IW109bを記録する)。そのため、好適に情報を記憶することができる。
なお、本例では、利益に関して、V入賞が成立せず確変不成立となった場合や、設定示唆不成功の場合、ポイント付与不成功の場合にログ情報を記録し、メンテナンス履歴画面に表示する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、役物内の特定領域(V入賞領域)に遊技球が入賞したことにもとづいて大当り遊技に移行する役物遊技を行うように構成した遊技機において、V入賞領域に遊技球が入賞しなかった場合にログ情報を記録し、メンテナンス履歴画面に表示するように構成してもよい。また、例えば、設定値示唆演出を実行したものの低い設定値の示唆が行われた場合にログ情報を記録し、メンテナンス履歴画面に表示するように構成してもよい。また、例えば、出現頻度が低い画像の表示や音声の出力が期待される場面で表示または出力されなかった場合にログ情報を記録し、メンテナンス履歴画面に表示するように構成してもよい。また、例えば、スロット機に適用する場合に、押し順ナビが実行されているときに押し順を間違えた場合にログ情報を記録し、メンテナンス履歴画面に表示するように構成してもよい。そのように「利益」として様々な態様が考えられる。
また、本特徴部012IWによれば、特定情報を認識可能に表示可能である(例えば、図10−40(C)に示すように、メンテナンス履歴画面において、確変不成立のご具情報を表示したり、図10−49に示すように、メンテナンス履歴画面において、「設定示唆不成功」のログ情報012IW109aや「ポイント付与不成功」のログ情報012IW109bを表示したりする)。そのため、好適に情報を表示することができる。
なお、本例では、確変不成立日時や、設定示唆不成功、ポイント付与不成功のログ情報をメンテナンス履歴画面において表示する場合を示したが、メンテナンス履歴画面では表示しないように構成してもよい。そして、遊技機メーカ側でどのようなトラブルが発生したかを確認し、遊技機の開発などに活用できるように構成してもよい。
また、本特徴部012IWによれば、特定情報を含む情報を2次元コードとして出力可能である(例えば、確変不成立日時のログ情報を含む2次元コードを生成し表示する)。そのため、好適に情報を出力することができる。
なお、本例では、ログ情報を日付と時刻の両方を含む日時情報に対応付けて記録する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、年、月および日のみを含む日付情報に対応付けてログ情報を記録するようにしてもよいし、時、分および秒のみを含む時刻情報に対応付けてログ情報を記録するようにしてもよい。そのようにログ情報の記録方法として様々な態様が考えられる。また、同様に、本特徴部012IWにおいて、「日時」とは、必ずしも日付情報および時刻情報の両方を含む場合に限らず、日付情報のみを含む場合も含む概念であるとともに、時刻情報のみを含む場合も含む概念である。
また、本特徴部012IWには、以下に示す第2発明が含まれている。つまり、従来、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能に構成されたパチンコ遊技機として、例えば、特開2010−200902号公報に記載されたものがある。特開2010−200902号公報には、前枠を開いて設定キースイッチをON側に操作した状態で電源スイッチがON側に操作された場合に設定変更処理が実行されることが記載されている。また、設定変更処理では、設定値記憶手段以外のRAM領域がクリアされることが記載されている。しかしながら、特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能に構成した遊技機において、必ずしも適切に処理を行うことができないおそれがある。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第2発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値(例えば、設定値「1」〜設定値「3」)のうちいずれかの設定値に設定可能な遊技機であって、
遊技機への電源供給が開始されたときに操作されたことにもとづいて初期化処理(例えば、RAMクリア1処理、RAMクリア2処理)を実行可能に設けられた操作手段(例えば、クリアスイッチ)と、
遊技機への電源供給が開始されたときに前記操作手段が操作されたことを示す特定情報(例えば、RAMクリアフラグ)を記憶可能な特定情報記憶手段(例えば、RAM012IW122b)と、
設定値を変更するための設定値変更処理を含む複数の処理を実行する際に、前記特定情報を複数回用いて処理を実行する処理実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ012IWS025,S034,S048を実行する部分)とを備えた
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能に構成した遊技機において、好適に処理を行うことができる。特に、設定値の変更というある程度処理時間がかかる処理において、特定情報(本例では、RAMクリアフラグ)を記憶しておき、そのRAMクリアフラグを確認して処理を実行することによって、好適に処理を行うことができる。
なお、本例では、「特定情報を複数回用いて」実行する処理として、ステップ012IWS025でRAMクリアフラグがセットされているか否かに応じてステップ012IWS026,S207で設定確認コマンドまたは設定変更コマンドを送信する処理を実行したり、ステップ012IWS034でRAMクリアフラグがセットされているか否かに応じてステップ012IWS035〜S042の設定値を変更する処理を実行するか否かを制御したり、ステップ012IWS048でRAMクリアフラグがセットされているか否かに応じてステップ012IWS049,S051の復旧処理またはRAMクリア1処理を実行したりする場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、特定情報(RAMクリアフラグ)がセットされているか否かに応じて設定値を変更する操作の直前に操作スイッチを有効にするか否かを制御したりしてもよい。
また、特開2010−200902号公報に記載の遊技機の問題を解決する第2発明の手段Aの遊技機として、
遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値(例えば、設定値「1」〜設定値「3」)のうちいずれかの設定値に設定可能な遊技機であって、
遊技機への電源供給が開始されたときに操作されたことにもとづいて初期化処理(例えば、RAMクリア1処理、RAMクリア2処理)を実行可能に設けられた操作手段(例えば、クリアスイッチ)と、
遊技機への電源供給が開始されたときに前記操作手段が操作されたことを示す特定情報(例えば、RAMクリアフラグ)を記憶可能な特定情報記憶手段(例えば、RAM012IW122b)と、
設定値を変更するための設定値変更処理を含む複数の処理を実行する際に、前記特定情報を複数回用いて処理を実行する処理実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ012IWS025,S034,S048を実行する部分)と、
特定条件が成立した(例えば、第2特別可変入賞装置012IW007b内のV入賞領域に遊技球が入賞したこと)ことにもとづいて、遊技者に利益を付与可能な利益付与手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、大当り遊技終了後に確変状態に制御する)と、を備え、
前記特定条件は、少なくとも所定条件が成立したこと(例えば、確変大当りとなったこと)にもとづいて成立可能であり、
前記所定条件が成立したにもかかわらず前記特定条件が成立しなかった場合に、前記特定条件が成立しなかったことを特定可能な特定情報(例えば、確変不成立日時のログ情報)を記憶可能な特定情報記憶手段(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bにおけるステップ012IWS958〜S960を実行する部分)を備えた
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能に構成した遊技機において、好適に処理を行うことができる。特に、設定値の変更というある程度処理時間がかかる処理において、特定情報(本例では、RAMクリアフラグ)を記憶しておき、そのRAMクリアフラグを確認して処理を実行することによって、好適に処理を行うことができる。また、好適に情報を記憶することができる。
更には、第2発明の手段2の遊技機として、
処理実行手段は、設定値変更処理において、操作手段の操作にもとづいて設定値を変更する(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ012IWS039〜S042を実行する部分)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、操作手段を兼用できるので、コストの増加を抑えることができる。すなわち、本例では、RAM102の初期化のための操作を行う操作手段と、設定値の変更操作を行うための操作手段としてクリアスイッチを兼用で用いることができるので、コストの増加を抑えることができる。
なお、本例では、クリアスイッチを兼用で用いることによって、遊技機への電源投入時にクリアスイッチの状態を複数回確認する必要があるので、遊技機への電源投入時に最初にクリアスイッチのオンを検出したときにRAMクリアフラグをセットし、以降はRAM102の初期化のためのクリアスイッチの操作が行われたか否かはRAMクリアフラグがセットされているか否かを確認するようにし、設定値の変更操作のためのクリアスイッチの操作はクリアスイッチ自体の状態を確認するようにすることによって、好適に処理を行うことができるようにしている。
更には、第2発明の手段3の遊技機として、
遊技機への電源供給が開始されたときに操作手段が操作されたことにもとづいて通常の初期化処理(例えば、RAMクリア1処理)を実行する一方、遊技機への電源供給が開始されたときに異常を検出したことにもとづいて異常時の初期化処理(例えば、RAMクリア2処理)を実行する初期化処理実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ012IWS015,S051を実行する部分)と、
前記通常の初期化処理において記憶内容がクリアされる第1記憶領域(例えば、RAM102のクリア記憶領域1)と、
前記異常時の初期化処理において記憶内容がクリアされる第2記憶領域(例えば、RAM102のクリア記憶領域2)とを備え、
特定情報記憶手段は、特定情報を前記第2記憶領域に記憶可能である(例えば、RAMクリアフラグは、RAM102のクリア記憶領域2にセットされる)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能に構成した遊技機において、好適に処理を行うことができる。
更には、第2発明の手段4の遊技機として、
操作手段の状態がオフ状態からオン状態に切り替わったことにもとづいて、前記操作手段が操作されたと判定可能な判定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ012IWS041を実行する部分)を備え、
処理実行手段は、設定値変更処理において、前記判定手段によって前記操作手段が操作されたと判定されたことにもとづいて設定値を変更可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ012IWS041でYのとき、ステップ012IWS042を実行する)、
前記判定手段は、遊技機への電源供給が開始されたときの初回の前記操作手段の状態をオン状態として、前記操作手段が操作されたか否かを判定する(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ012IWS036でNのとき、ステップ012IWS037を実行する)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能に構成した遊技機において、好適に処理を行うことができる。
更には、第2発明の手段5の遊技機として、
所定のタイマ割込が発生するごとにタイマ割込処理を実行可能なタイマ割込処理実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS21〜S27を実行する部分)を備え、
処理実行手段は、遊技機への電源供給が開始されたあと前記タイマ割込処理が実行されるまでにおいて、特定情報を複数回用いて処理を実行する(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ012IWS025,S034,S048を実行する)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能に構成した遊技機において、好適に処理を行うことができる。
更には、第2発明の手段6の遊技機として、
いずれの設定値に設定されているかを特定可能な設定値情報(例えば、設定値コマンド)を出力可能な情報出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ012IWS047,S178を実行する部分)を備え、
示唆演出実行手段は、
前記情報出力手段から入力された前記設定値情報にもとづいて、示唆演出(例えば、遊技前示唆演出、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出)を実行可能であり(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bにおけるステップ012IWS509〜S515,S704〜S709,S901〜S906を実行する部分)、
前記示唆演出実行手段は、
前記示唆演出として第1示唆演出(例えば、第3演出態様による遊技前示唆演出や遊技中示唆演出、第4演出態様による大当り中示唆演出)と第2示唆演出(例えば、第1演出態様による遊技前示唆演出や、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出)とを実行可能であり、
前記設定値情報が正常に入力されなかった場合、前記示唆演出として前記第1示唆演出を実行せず、前記示唆演出として前記第2示唆演出を実行可能である(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bは、ステップ012IWS514,S709,S906を実行することにより、第3演出態様による遊技前示唆演出や遊技中示唆演出、第4演出態様による大当り中示唆演出を実行しない)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能に構成した遊技機において、遊技に対する興趣の低下を防止することができる。
なお、上記した第2発明の手段1の遊技機に適用できる第2発明の手段2〜手段6の遊技機は、上記した第2発明の手段Aの遊技機にも適用することができる。
また、本特徴部012IWには、以下に示す第3発明が含まれている。つまり、従来、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能に構成されたパチンコ遊技機として、例えば、特開2017−60546号公報に記載されたものがある。特開2017−60546号公報には、RAMクリアスイッチが操作され、設定キースイッチがオン状態であれば、初期設定2が実行され、抽選確率を変更することが記載されている。また、設定キースイッチは、設定スイッチを有効するために使用され、設定スイッチが示す設定1〜3に対応した特図の当り抽選確率が設定されることが記載されている。しかしながら、特開2017−60546号公報に記載の遊技機にあっては、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能に構成した遊技機において、必ずしも適切に処理を行うことができないおそれがある。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第3発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値(例えば、設定値「1」〜設定値「3」)のうちいずれかの設定値に設定可能な遊技機であって、
操作手段(例えば、クリアスイッチ)と、
遊技機への電源供給が開始されたときに前記操作手段が操作されたことにもとづいて、設定値を変更するための設定値変更処理を実行可能な処理実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ012IWS039〜S042を実行する部分)と、
前記操作手段の状態がオフ状態からオン状態に切り替わったことにもとづいて、前記操作手段が操作されたと判定可能な判定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ012IWS041を実行する部分)とを備え、
前記処理実行手段は、前記設定値変更処理において、前記判定手段によって前記操作手段が操作されたと判定されたことにもとづいて設定値を変更可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ012IWS041でYのとき、ステップ012IWS042を実行する)、
前記判定手段は、前記設定値変更処理が開始されたときの初回の前記操作手段の状態をオン状態として、前記操作手段が操作されたか否かを判定する(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ012IWS036でNのとき、ステップ012IWS037を実行する)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能に構成した遊技機において、好適に処理を行うことができる。すなわち、操作手段(本例では、クリアスイッチ)が継続して押下されている状態であるにもかかわらず、意図せず設定値を変更してしまう自体を防止することができ、好適に処理を行うことができる。
また、特開2017−60546号公報に記載の遊技機の問題を解決する第3発明の手段Aの遊技機として、
遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値(例えば、設定値「1」〜設定値「3」)のうちいずれかの設定値に設定可能な遊技機であって、
操作手段(例えば、クリアスイッチ)と、
遊技機への電源供給が開始されたときに前記操作手段が操作されたことにもとづいて、設定値を変更するための設定値変更処理を実行可能な処理実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ012IWS039〜S042を実行する部分)と、
前記操作手段の状態がオフ状態からオン状態に切り替わったことにもとづいて、前記操作手段が操作されたと判定可能な判定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ012IWS041を実行する部分)とを備え、
前記処理実行手段は、前記設定値変更処理において、前記判定手段によって前記操作手段が操作されたと判定されたことにもとづいて設定値を変更可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ012IWS041でYのとき、ステップ012IWS042を実行する)、
前記判定手段は、前記設定値変更処理が開始されたときの初回の前記操作手段の状態をオン状態として、前記操作手段が操作されたか否かを判定し(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ012IWS036でNのとき、ステップ012IWS037を実行する)、
さらに、
特定条件が成立した(例えば、第2特別可変入賞装置012IW007b内のV入賞領域に遊技球が入賞したこと)ことにもとづいて、遊技者に利益を付与可能な利益付与手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、大当り遊技終了後に確変状態に制御する)を備え、
前記特定条件は、少なくとも所定条件が成立したこと(例えば、確変大当りとなったこと)にもとづいて成立可能であり、
前記所定条件が成立したにもかかわらず前記特定条件が成立しなかった場合に、前記特定条件が成立しなかったことを特定可能な特定情報(例えば、確変不成立日時のログ情報)を記憶可能な特定情報記憶手段(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bにおけるステップ012IWS958〜S960を実行する部分)を備えた
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能に構成した遊技機において、好適に処理を行うことができる。すなわち、操作手段(本例では、クリアスイッチ)が継続して押下されている状態であるにもかかわらず、意図せず設定値を変更してしまう自体を防止することができ、好適に処理を行うことができる。また、好適に情報を記憶することができる。
更には、第3発明の手段2の遊技機として、
遊技機への電源供給が開始されたときに操作手段が操作されたことを示す特定情報(例えば、RAMクリアフラグ)を記憶可能な特定情報記憶手段(例えば、RAM012IW122b)を備え、
処理実行手段は、設定値変更処理を含む複数の処理を実行する際に、前記特定情報を複数回用いて処理を実行する(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ012IWS025,S034,S048を実行する部分)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能に構成した遊技機において、好適に処理を行うことができる。
更には、第3発明の手段3の遊技機として、
遊技機への電源供給が開始されたときに操作手段が操作されたことにもとづいて通常の初期化処理(例えば、RAMクリア1処理)を実行する一方、遊技機への電源供給が開始されたときに異常を検出したことにもとづいて異常時の初期化処理(例えば、RAMクリア2処理)を実行する初期化処理実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ012IWS015,S051を実行する部分)と、
前記通常の初期化処理において記憶内容がクリアされる第1記憶領域(例えば、RAM102のクリア記憶領域1)と、
前記異常時の初期化処理において記憶内容がクリアされる第2記憶領域(例えば、RAM102のクリア記憶領域2)とを備え、
特定情報記憶手段は、特定情報を前記第2記憶領域に記憶可能である(例えば、RAMクリアフラグは、RAM102のクリア記憶領域2にセットされる)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能に構成した遊技機において、好適に処理を行うことができる。
更には、第3発明の手段4の遊技機として、
前回の操作手段の状態を記憶する第1状態記憶手段(例えば、前回クリアスイッチバッファ)と、
今回の前記操作手段の状態を記憶する第2状態記憶手段(例えば、クリアスイッチバッファ)とを備え、
判定手段は、前記第1状態記憶手段の記憶内容がオフ状態であり且つ前記第2状態記憶手段の記憶内容がオン状態であることにもとづいて、前記操作手段が操作されたと判定可能であり(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ012IWS041を実行する)、
前記第1状態記憶手段は、設定値変更処理が開始されたときの初回の前記操作手段の状態としてオン状態を記憶する(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ012IWS037を実行する)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能に構成した遊技機において、好適に処理を行うことができる。
更には、第3発明の手段5の遊技機として、
いずれの設定値に設定されているかを特定可能な設定値情報(例えば、設定値コマンド)を出力可能な情報出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ012IWS047,S178を実行する部分)を備え、
示唆演出実行手段は、
前記情報出力手段から入力された前記設定値情報にもとづいて、示唆演出(例えば、遊技前示唆演出、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出)を実行可能であり(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bにおけるステップ012IWS509〜S515,S704〜S709,S901〜S906を実行する部分)、
前記示唆演出実行手段は、
前記示唆演出として第1示唆演出(例えば、第3演出態様による遊技前示唆演出や遊技中示唆演出、第4演出態様による大当り中示唆演出)と第2示唆演出(例えば、第1演出態様による遊技前示唆演出や、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出)とを実行可能であり、
前記設定値情報が正常に入力されなかった場合、前記示唆演出として前記第1示唆演出を実行せず、前記示唆演出として前記第2示唆演出を実行可能である(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bは、ステップ012IWS514,S709,S906を実行することにより、第3演出態様による遊技前示唆演出や遊技中示唆演出、第4演出態様による大当り中示唆演出を実行しない)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能に構成した遊技機において、遊技に対する興趣の低下を防止することができる。
なお、上記した第3発明の手段1の遊技機に適用できる第3発明の手段2〜手段5の遊技機は、上記した第3発明の手段Aの遊技機にも適用することができる。
また、本特徴部012IWには、以下に示す第4発明が含まれている。つまり、従来、設定操作にもとづいて複数段階の設定値のうちのいずれかの設定値に設定可能に構成され、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成されたパチンコ遊技機として、例えば、特開2010−200902号公報に記載されたものがある。特開2010−200902号公報には、変更前後の設定値に対応する変動停止コマンド(設定値指定コマンド)を主制御基板から演出制御基板に送信し、その変動停止コマンドにより得られる変更前後の設定値にもとづいて、キリン、ゾウ、ライオンの3種類のキャラクタに対応する3種類の演出パターンによる表示を行うことが記載されている。しかしながら、特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、設定値情報(設定値指定コマンド)が正常でなかったときに誤った示唆演出が実行されてしまう可能性があり、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成した遊技機において、却って遊技に対する興趣を低下させてしまうおそれがある。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第4発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、
設定操作にもとづいて複数段階の設定値(例えば、設定値「1」〜設定値「3」)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ012IWS042を実行する部分)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS114〜S117を実行する部分)と、
いずれの設定値に設定されているかを特定可能な設定値情報(例えば、設定値コマンド)を出力可能な情報出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ012IWS047,S178を実行する部分)と、
前記情報出力手段から出力された前記設定値情報にもとづいて、示唆演出(例えば、遊技前示唆演出、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bにおけるステップ012IWS509〜S515,S704〜S709,S901〜S906を実行する部分)とを備え、
前記示唆演出実行手段は、前記情報出力手段から出力された前記設定値情報が正常でなかった場合、前記複数段階の設定値のうち遊技者にとって有利度が低い所定の設定値に設定されているものとして、前記示唆演出を実行可能である(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bは、ステップ012IWS512,S707,S904を実行する部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成した遊技機において、遊技に対する興趣の低下を防止することができる。
また、特開2010−200902号公報に記載の遊技機の問題を解決する第4発明の手段Aの遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、
設定操作にもとづいて複数段階の設定値(例えば、設定値「1」〜設定値「3」)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ012IWS042を実行する部分)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS114〜S117を実行する部分)と、
いずれの設定値に設定されているかを特定可能な設定値情報(例えば、設定値コマンド)を出力可能な情報出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ012IWS047,S178を実行する部分)と、
前記情報出力手段から出力された前記設定値情報にもとづいて、示唆演出(例えば、遊技前示唆演出、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bにおけるステップ012IWS509〜S515,S704〜S709,S901〜S906を実行する部分)とを備え、
前記示唆演出実行手段は、前記情報出力手段から出力された前記設定値情報が正常でなかった場合、前記複数段階の設定値のうち遊技者にとって有利度が低い所定の設定値に設定されているものとして、前記示唆演出を実行可能であり(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bは、ステップ012IWS512,S707,S904を実行する部分)、
さらに、
特定条件が成立した(例えば、第2特別可変入賞装置012IW007b内のV入賞領域に遊技球が入賞したこと)ことにもとづいて、遊技者に利益を付与可能な利益付与手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、大当り遊技終了後に確変状態に制御する)を備え、
前記特定条件は、少なくとも所定条件が成立したこと(例えば、確変大当りとなったこと)にもとづいて成立可能であり、
前記所定条件が成立したにもかかわらず前記特定条件が成立しなかった場合に、前記特定条件が成立しなかったことを特定可能な特定情報(例えば、確変不成立日時のログ情報)を記憶可能な特定情報記憶手段(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bにおけるステップ012IWS958〜S960を実行する部分)を備えた
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成した遊技機において、遊技に対する興趣の低下を防止することができる。また、好適に情報を記憶することができる。
更には、第4発明の手段2の遊技機として、
情報出力手段は、複数のタイミングにおいて設定値情報を出力可能である(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ012IWS047,S178を実行することにより、電源投入時と変動開始時に設定値コマンドを送信する)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、あるタイミングにおいて設定値情報を正常に入力できなくても、次のタイミングにおいて設定値情報を正常に入力できるので、遊技に対する興趣の低下を防止することができる。
更には、第4発明の手段3の遊技機として、
示唆演出実行手段は、示唆演出として、設定されている設定値の特定度合いが高い第1示唆演出(例えば、第3演出態様による遊技前示唆演出や遊技中示唆演出、第4演出態様による大当り中示唆演出)と、設定されている設定値の特定度合いが低い第2示唆演出(例えば、第1演出態様による遊技前示唆演出や、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出)とを実行可能である
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
更には、第4発明の手段4の遊技機として、
示唆演出の実行態様を決定するための複数種類の決定データ(例えば、遊技前示唆演出決定テーブル、遊技中示唆演出決定テーブル、大当り中示唆演出決定テーブル)を用いて、前記示唆演出の実行態様を決定する示唆演出決定手段(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bにおけるステップ012IWS510,S512,S514,S705,S707,S709,S902,S904,S906を実行する部分)を備え、
前記示唆演出決定手段は、
前記複数種類の決定データのうち設定されている設定値に応じた決定データを用いて、前記示唆演出の実行態様を決定し(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bは、RAM012IW122bの設定値格納領域に格納されている設定値にもとづいて、ステップ012IWS510,S705,S902を実行する)、
設定値情報が正常に入力されなかった場合、所定の設定値(例えば、設定値「1」)に応じた決定データを用いて、前記示唆演出の実行態様を決定する(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bは、設定値「1」にもとづいて、ステップ012IWS512,S707,S904を実行する)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、データ容量の増加を防止することができる。
なお、本特徴部012IWにおいて、「示唆演出の実行態様を決定する」とは、示唆演出を実行するか否かを決定することを含むとともに、示唆演出の演出態様を決定することも含む概念である。
更には、第4発明の手段5の遊技機として、
示唆演出実行手段は、少なくとも、設定値が変更されてから最初の可変表示が実行されるまでの期間において、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出(例えば、遊技前示唆演出や初期出目演出など)を実行可能である
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技開始前の遊技機の状態に関心を持たせ、早い時間帯から遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
更には、第4発明の手段6の遊技機として、
示唆演出実行手段は、少なくとも、設定値が変更された後、所定期間(例えば、特別期間(設定変更後から変動表示が30回実行されるまで))が経過するまでの遊技中において、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能である(例えば、図10−7(A),(B)、図10−24(A),(B)参照)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、所定期間に遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
更には、第4発明の手段7の遊技機として、
示唆演出実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能であり(例えば、図10−24(A),(B)等参照)、
実行された示唆演出に関する情報を報知可能な報知手段(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bがステップS012IWS516を実行する部分)をさらに備える
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、過去に実行された示唆演出を確認することができ、遊技興趣を高めることができる。
更には、第4発明の手段8の遊技機として、
示唆演出実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能であり(例えば、図10−26(A),(B)等参照)、
示唆演出と並行して実行されると該示唆演出が認識しづらくなる演出態様により所定演出(例えば、大当り示唆演出と並行して実行されると該大当り示唆演出が認識しづらくなる役物演出や導光板演出、エラー表示など)を実行可能な所定演出実行手段と、
示唆演出が実行されるときに、所定演出の実行を制限する制限手段(例えば、大当り中示唆演出が実行されるときには、役物演出の実行が制限される。図10−26(D)参照)とをさらに備える
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第4発明の手段9の遊技機として、
設定示唆実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により設定示唆を実行可能であり(例えば、図10−26(A),(B)等参照)、
設定示唆と並行して実行されると該設定示唆が認識しづらくなる態様により所定報知を実行可能な所定報知手段(例えば、大当り示唆演出と並行して実行されると該大当り示唆演出が認識しづらくなる役物演出や導光板演出、エラー表示など)をさらに備える
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第4発明の手段10の遊技機として、
有利状態における所定の制御期間(例えば、大当り遊技中のファンファーレ期間やインターバル期間、エンディング期間など)は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図10−6参照)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第4発明の手段11の遊技機として、
可変表示に関する所定の制御期間(例えば、変動時間)は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図10−8参照)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第4発明の手段12の遊技機として、
開閉可能な開閉体と、操作部に対する操作を規制可能な規制部材(例えば、キュリティーカバー012IW500A/セキュリティカバー012IW500B/セキュリティカバー012IW500C)とを備え、
開閉体が閉鎖されているときには規制部材により操作部に対する操作が規制される規制状態に維持され、開閉体が開放されているときには規制状態が解除可能となる(例えば、遊技機用枠012IW003が閉鎖されている状態においては、セキュリティカバー012IW500Aによって設定キー012IW051を含む操作部に対する操作が規制される規制状態に維持される一方で、遊技機用枠012IW003が開放されている状態においては、セキュリティカバー012IW500Aによる規制状態が解除され、設定キー012IW051の操作が許容される許容状態となる。図10−3、図10−4、図10−44〜図10−47)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、セキュリティ性が向上する。
なお、上記した第4発明の手段1の遊技機に適用できる第4発明の手段2〜手段12の遊技機は、上記した第4発明の手段Aの遊技機にも適用することができる。
また、本特徴部012IWには、以下に示す第5発明も含まれている。つまり、従来、設定操作にもとづいて複数段階の設定値のうちのいずれかの設定値に設定可能に構成され、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成されたパチンコ遊技機として、例えば、特開2010−200902号公報に記載されたものがある。特開2010−200902号公報には、変更前後の設定値に対応する変動停止コマンド(設定値指定コマンド)を主制御基板から演出制御基板に送信し、その変動停止コマンドにより得られる変更前後の設定値にもとづいて、キリン、ゾウ、ライオンの3種類のキャラクタに対応する3種類の演出パターンによる表示を行うことが記載されている。しかしながら、特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、設定値情報(設定値指定コマンド)が正常でなかったときに誤った示唆演出が実行されてしまう可能性があり、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成した遊技機において、却って遊技に対する興趣を低下させてしまうおそれがある。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第5発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、
設定操作にもとづいて複数段階の設定値(例えば、設定値「1」〜設定値「3」)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ012IWS042を実行する部分)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS114〜S117を実行する部分)と、
いずれの設定値に設定されているかを特定可能な設定値情報(例えば、設定値コマンド)を出力可能な情報出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ012IWS047,S178を実行する部分)と、
前記情報出力手段から出力された前記設定値情報にもとづいて、示唆演出(例えば、遊技前示唆演出、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bにおけるステップ012IWS509〜S515,S704〜S709,S901〜S906を実行する部分)とを備え、
前記示唆演出実行手段は、前記情報出力手段から出力された前記設定値情報が正常でなかった場合、前記示唆演出の実行を制限する(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bは、ステップ012IWS513でN,S708でN,S905でNのとき、遊技前示唆演出、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出を実行しない)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成した遊技機において、遊技に対する興趣の低下を防止することができる。
また、特開2010−200902号公報に記載の遊技機の問題を解決する第5発明の手段Aの遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、
設定操作にもとづいて複数段階の設定値(例えば、設定値「1」〜設定値「3」)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ012IWS042を実行する部分)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS114〜S117を実行する部分)と、
いずれの設定値に設定されているかを特定可能な設定値情報(例えば、設定値コマンド)を出力可能な情報出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ012IWS047,S178を実行する部分)と、
前記情報出力手段から出力された前記設定値情報にもとづいて、示唆演出(例えば、遊技前示唆演出、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bにおけるステップ012IWS509〜S515,S704〜S709,S901〜S906を実行する部分)とを備え、
前記示唆演出実行手段は、前記情報出力手段から出力された前記設定値情報が正常でなかった場合、前記示唆演出の実行を制限し(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bは、ステップ012IWS513でN,S708でN,S905でNのとき、遊技前示唆演出、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出を実行しない)、
さらに、
特定条件が成立した(例えば、第2特別可変入賞装置012IW007b内のV入賞領域に遊技球が入賞したこと)ことにもとづいて、遊技者に利益を付与可能な利益付与手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、大当り遊技終了後に確変状態に制御する)を備え、
前記特定条件は、少なくとも所定条件が成立したこと(例えば、確変大当りとなったこと)にもとづいて成立可能であり、
前記所定条件が成立したにもかかわらず前記特定条件が成立しなかった場合に、前記特定条件が成立しなかったことを特定可能な特定情報(例えば、確変不成立日時のログ情報)を記憶可能な特定情報記憶手段(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bにおけるステップ012IWS958〜S960を実行する部分)を備えた
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成した遊技機において、遊技に対する興趣の低下を防止することができる。また、好適に情報を記憶することができる。
更には、第5発明の手段2の遊技機として、
情報出力手段は、複数のタイミングにおいて設定値情報を出力可能である(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ012IWS047,S178を実行することにより、電源投入時と変動開始時に設定値コマンドを送信する)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、あるタイミングにおいて設定値情報を正常に入力できなくても、次のタイミングにおいて設定値情報を正常に入力できるので、遊技に対する興趣の低下を防止することができる。
更には、第5発明の手段3の遊技機として、
示唆演出実行手段は、示唆演出として、設定されている設定値の特定度合いが高い第1示唆演出(例えば、第3演出態様による遊技前示唆演出や遊技中示唆演出、第4演出態様による大当り中示唆演出)と、設定されている設定値の特定度合いが低い第2示唆演出(例えば、第1演出態様による遊技前示唆演出や、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出)とを実行可能である
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
更には、第5発明の手段4の遊技機として、
示唆演出実行手段は、少なくとも、設定値が変更されてから最初の可変表示が実行されるまでの期間において、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出(例えば、遊技前示唆演出や初期出目演出など)を実行可能である
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技開始前の遊技機の状態に関心を持たせ、早い時間帯から遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
更には、第5発明の手段5の遊技機として、
示唆演出実行手段は、少なくとも、設定値が変更された後、所定期間(例えば、特別期間(設定変更後から変動表示が30回実行されるまで))が経過するまでの遊技中において、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能である(例えば、図10−7(A),(B)、図10−24(A),(B)参照)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、所定期間に遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
更には、第5発明の手段6の遊技機として、
示唆演出実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能であり(例えば、図10−24(A),(B)等参照)、
実行された示唆演出に関する情報を報知可能な報知手段(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bがステップS012IWS516を実行する部分)をさらに備える
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、過去に実行された示唆演出を確認することができ、遊技興趣を高めることができる。
更には、第5発明の手段7の遊技機として、
示唆演出実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能であり(例えば、図10−26(A),(B)等参照)、
示唆演出と並行して実行されると該示唆演出が認識しづらくなる演出態様により所定演出(例えば、大当り示唆演出と並行して実行されると該大当り示唆演出が認識しづらくなる役物演出や導光板演出、エラー表示など)を実行可能な所定演出実行手段と、
示唆演出が実行されるときに、所定演出の実行を制限する制限手段(例えば、大当り中示唆演出が実行されるときには、役物演出の実行が制限される。図10−26(D)参照)とをさらに備える
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第5発明の手段8の遊技機として、
設定示唆実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により設定示唆を実行可能であり(例えば、図10−26(A),(B)等参照)、
設定示唆と並行して実行されると該設定示唆が認識しづらくなる態様により所定報知を実行可能な所定報知手段(例えば、大当り示唆演出と並行して実行されると該大当り示唆演出が認識しづらくなる役物演出や導光板演出、エラー表示など)をさらに備える
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第5発明の手段9の遊技機として、
有利状態における所定の制御期間(例えば、大当り遊技中のファンファーレ期間やインターバル期間、エンディング期間など)は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図10−6参照)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第5発明の手段10の遊技機として、
可変表示に関する所定の制御期間(例えば、変動時間)は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図10−8参照)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第5発明の手段11の遊技機として、
開閉可能な開閉体と、操作部に対する操作を規制可能な規制部材(例えば、キュリティーカバー012IW500A/セキュリティカバー012IW500B/セキュリティカバー012IW500C)とを備え、
開閉体が閉鎖されているときには規制部材により操作部に対する操作が規制される規制状態に維持され、開閉体が開放されているときには規制状態が解除可能となる(例えば、遊技機用枠012IW003が閉鎖されている状態においては、セキュリティカバー012IW500Aによって設定キー012IW051を含む操作部に対する操作が規制される規制状態に維持される一方で、遊技機用枠012IW003が開放されている状態においては、セキュリティカバー012IW500Aによる規制状態が解除され、設定キー012IW051の操作が許容される許容状態となる。図10−3、図10−4、図10−44〜図10−47)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、セキュリティ性が向上する。
なお、上記した第5発明の手段1の遊技機に適用できる第5発明の手段2〜手段11の遊技機は、上記した第5発明の手段Aの遊技機にも適用することができる。
また、本特徴部012IWには、以下に示す第6発明も含まれている。つまり、従来、設定操作にもとづいて複数段階の設定値のうちのいずれかの設定値に設定可能に構成され、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成されたパチンコ遊技機として、例えば、特開2010−200902号公報に記載されたものがある。特開2010−200902号公報には、変更前後の設定値に対応する変動停止コマンド(設定値指定コマンド)を主制御基板から演出制御基板に送信し、その変動停止コマンドにより得られる変更前後の設定値にもとづいて、キリン、ゾウ、ライオンの3種類のキャラクタに対応する3種類の演出パターンによる表示を行うことが記載されている。しかしながら、特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、設定値情報(設定値指定コマンド)が正常でなかったときに誤った示唆演出が実行されてしまう可能性があり、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成した遊技機において、却って遊技に対する興趣を低下させてしまうおそれがある。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第6発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、
設定操作にもとづいて複数段階の設定値(例えば、設定値「1」〜設定値「3」)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ012IWS042を実行する部分)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS114〜S117を実行する部分)と、
いずれの設定値に設定されているかを特定可能な設定値情報(例えば、設定値コマンド)を出力可能な情報出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ012IWS047,S178を実行する部分)と、
前記情報出力手段から出力された前記設定値情報にもとづいて、示唆演出(例えば、遊技前示唆演出、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bにおけるステップ012IWS509〜S515,S704〜S709,S901〜S906を実行する部分)とを備え、
前記示唆演出実行手段は、
前記示唆演出として第1示唆演出(例えば、第3演出態様による遊技前示唆演出や遊技中示唆演出、第4演出態様による大当り中示唆演出)と第2示唆演出(例えば、第1演出態様による遊技前示唆演出や、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出)とを実行可能であり、
前記情報出力手段から出力された前記設定値情報が正常でなかった場合、前記示唆演出として前記第1示唆演出を実行せず、前記示唆演出として前記第2示唆演出を実行可能である(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bは、ステップ012IWS514,S709,S906を実行することにより、第3演出態様による遊技前示唆演出や遊技中示唆演出、第4演出態様による大当り中示唆演出を実行しない)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成した遊技機において、遊技に対する興趣の低下を防止することができる。
また、特開2010−200902号公報に記載の遊技機の問題を解決する第6発明の手段Aの遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、
設定操作にもとづいて複数段階の設定値(例えば、設定値「1」〜設定値「3」)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ012IWS042を実行する部分)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS114〜S117を実行する部分)と、
いずれの設定値に設定されているかを特定可能な設定値情報(例えば、設定値コマンド)を出力可能な情報出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ012IWS047,S178を実行する部分)と、
前記情報出力手段から出力された前記設定値情報にもとづいて、示唆演出(例えば、遊技前示唆演出、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bにおけるステップ012IWS509〜S515,S704〜S709,S901〜S906を実行する部分)とを備え、
前記示唆演出実行手段は、
前記示唆演出として第1示唆演出(例えば、第3演出態様による遊技前示唆演出や遊技中示唆演出、第4演出態様による大当り中示唆演出)と第2示唆演出(例えば、第1演出態様による遊技前示唆演出や、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出)とを実行可能であり、
前記情報出力手段から出力された前記設定値情報が正常でなかった場合、前記示唆演出として前記第1示唆演出を実行せず、前記示唆演出として前記第2示唆演出を実行可能であり(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bは、ステップ012IWS514,S709,S906を実行することにより、第3演出態様による遊技前示唆演出や遊技中示唆演出、第4演出態様による大当り中示唆演出を実行しない)、
さらに、
特定条件が成立した(例えば、第2特別可変入賞装置012IW007b内のV入賞領域に遊技球が入賞したこと)ことにもとづいて、遊技者に利益を付与可能な利益付与手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、大当り遊技終了後に確変状態に制御する)を備え、
前記特定条件は、少なくとも所定条件が成立したこと(例えば、確変大当りとなったこと)にもとづいて成立可能であり、
前記所定条件が成立したにもかかわらず前記特定条件が成立しなかった場合に、前記特定条件が成立しなかったことを特定可能な特定情報(例えば、確変不成立日時のログ情報)を記憶可能な特定情報記憶手段(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bにおけるステップ012IWS958〜S960を実行する部分)を備えた
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成した遊技機において、遊技に対する興趣の低下を防止することができる。また、好適に情報を記憶することができる。
更には、第6発明の手段2の遊技機として、
情報出力手段は、複数のタイミングにおいて設定値情報を出力可能である(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ012IWS047,S178を実行することにより、電源投入時と変動開始時に設定値コマンドを送信する)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、あるタイミングにおいて設定値情報を正常に入力できなくても、次のタイミングにおいて設定値情報を正常に入力できるので、遊技に対する興趣の低下を防止することができる。
更には、第6発明の手段3の遊技機として、
示唆演出実行手段は、示唆演出として、設定されている設定値の特定度合いが高い第1示唆演出(例えば、第3演出態様による遊技前示唆演出や遊技中示唆演出、第4演出態様による大当り中示唆演出)と、設定されている設定値の特定度合いが低い第2示唆演出(例えば、第1演出態様による遊技前示唆演出や、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出)とを実行可能である
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
更には、第6発明の手段4の遊技機として、
示唆演出の実行態様を決定するための複数種類の決定データ(例えば、遊技前示唆演出決定テーブル、遊技中示唆演出決定テーブル、大当り中示唆演出決定テーブル)を用いて、前記示唆演出の実行態様を決定する示唆演出決定手段(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bにおけるステップ012IWS510,S512,S514,S705,S707,S709,S902,S904,S906を実行する部分)を備え、
前記示唆演出決定手段は、
前記複数種類の決定データのうち設定されている設定値に応じた決定データを用いて、前記示唆演出の実行態様を決定し(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bは、RAM012IW122bの設定値格納領域に格納されている設定値にもとづいて、ステップ012IWS510,S705,S902を実行する)、
設定値情報が正常に入力されなかった場合、専用の決定データ(例えば、演出モードC用の遊技前示唆演出決定テーブルや、遊技中示唆演出決定テーブル、大当り中示唆演出決定テーブル)を用いて、前記示唆演出の実行態様を決定する(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bは、演出モードC用の遊技前示唆演出決定テーブルや、遊技中示唆演出決定テーブル、大当り中示唆演出決定テーブルを用いて、ステップ012IWS514,S709,S906を実行する)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技に対する興趣の低下を防止することができる。
更には、第6発明の手段5の遊技機として、
示唆演出実行手段は、少なくとも、設定値が変更されてから最初の可変表示が実行されるまでの期間において、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出(例えば、遊技前示唆演出や初期出目演出など)を実行可能である
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技開始前の遊技機の状態に関心を持たせ、早い時間帯から遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
更には、第6発明の手段6の遊技機として、
示唆演出実行手段は、少なくとも、設定値が変更された後、所定期間(例えば、特別期間(設定変更後から変動表示が30回実行されるまで))が経過するまでの遊技中において、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能である(例えば、図10−7(A),(B)、図10−24(A),(B)参照)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、所定期間に遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
更には、第6発明の手段7の遊技機として、
示唆演出実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能であり(例えば、図10−24(A),(B)等参照)、
実行された示唆演出に関する情報を報知可能な報知手段(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bがステップS012IWS516を実行する部分)をさらに備える
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、過去に実行された示唆演出を確認することができ、遊技興趣を高めることができる。
更には、第6発明の手段8の遊技機として、
示唆演出実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能であり(例えば、図10−26(A),(B)等参照)、
示唆演出と並行して実行されると該示唆演出が認識しづらくなる演出態様により所定演出(例えば、大当り示唆演出と並行して実行されると該大当り示唆演出が認識しづらくなる役物演出や導光板演出、エラー表示など)を実行可能な所定演出実行手段と、
示唆演出が実行されるときに、所定演出の実行を制限する制限手段(例えば、大当り中示唆演出が実行されるときには、役物演出の実行が制限される。図10−26(D)参照)とをさらに備える
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第6発明の手段9の遊技機として、
設定示唆実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により設定示唆を実行可能であり(例えば、図10−26(A),(B)等参照)、
設定示唆と並行して実行されると該設定示唆が認識しづらくなる態様により所定報知を実行可能な所定報知手段(例えば、大当り示唆演出と並行して実行されると該大当り示唆演出が認識しづらくなる役物演出や導光板演出、エラー表示など)をさらに備える
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第6発明の手段10の遊技機として、
有利状態における所定の制御期間(例えば、大当り遊技中のファンファーレ期間やインターバル期間、エンディング期間など)は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図10−6参照)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第6発明の手段11の遊技機として、
可変表示に関する所定の制御期間(例えば、変動時間)は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図10−8参照)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第6発明の手段12の遊技機として、
開閉可能な開閉体と、操作部に対する操作を規制可能な規制部材(例えば、キュリティーカバー012IW500A/セキュリティカバー012IW500B/セキュリティカバー012IW500C)とを備え、
開閉体が閉鎖されているときには規制部材により操作部に対する操作が規制される規制状態に維持され、開閉体が開放されているときには規制状態が解除可能となる(例えば、遊技機用枠012IW003が閉鎖されている状態においては、セキュリティカバー012IW500Aによって設定キー012IW051を含む操作部に対する操作が規制される規制状態に維持される一方で、遊技機用枠012IW003が開放されている状態においては、セキュリティカバー012IW500Aによる規制状態が解除され、設定キー012IW051の操作が許容される許容状態となる。図10−3、図10−4、図10−44〜図10−47)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、セキュリティ性が向上する。
なお、上記した第6発明の手段1の遊技機に適用できる第6発明の手段2〜手段12の遊技機は、上記した第6発明の手段Aの遊技機にも適用することができる。
なお、本特徴部012IWでは、3種類の演出モードA〜Cに変更可能であるように構成し、演出モードAに制御されている場合には、設定値情報が正常に入力されなかった場合、遊技者にとって有利度が低い所定の設定値に設定されているものとして示唆演出を実行可能に構成(上記の第4発明の構成)し、演出モードBに制御されている場合には、設定値情報が正常に入力されなかった場合、示唆演出の実行を制限するように構成(上記の第5発明の構成)し、演出モードCに制御されている場合には、設定値情報が正常に入力されなかった場合、示唆演出として第1示唆演出を実行せず、示唆演出として第2示唆演出を実行可能に構成(上記の第6発明の構成)する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、遊技状態に応じて上記の第4発明〜第6発明のいずれの制御方法により示唆演出を実行するかを切り替えてもよい。この場合、例えば、遊技状態が通常状態であれば、設定値情報が正常に入力されなかった場合、遊技者にとって有利度が低い所定の設定値に設定されているものとして示唆演出を実行可能に構成(上記の第4発明の構成)し、遊技状態が時短状態であれば、設定値情報が正常に入力されなかった場合、示唆演出の実行を制限するように構成(上記の第5発明の構成)し、遊技状態が確変状態であれば、設定値情報が正常に入力されなかった場合、示唆演出として第1示唆演出を実行せず、示唆演出として第2示唆演出を実行可能に構成(上記の第6発明の構成)するようにしてもよい。
また、上記に示した第4発明〜第6発明の全ての制御方法により示唆演出を実行可能に構成する必要はなく、いずれか1つの制御方法のみを用いて示唆演出を実行可能に構成してもよい。
また、本特徴部012IWでは、取りこぼしやデータ化けなどの理由により設定値コマンド自体を受信できなかった場合に、上記の第4発明〜第6発明の制御方法により示唆演出の実行を制御する(示唆演出を制限する)場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、設定値コマンドは受信したが、受信した設定値コマンドが不整合である場合に示唆演出を制限するように構成してもよい。この場合、例えば、設定値コマンドを受信するごとに演出制御手段側で受信した設定値コマンドで示される設定値を記憶しておくようにし、その後、新たな設定値コマンドを受信したときに、新たに受信した設定値コマンドで示される設定値と前回記憶した設定値とが一致しない場合に不整合が発生したと判定し、上記の第4発明〜第6発明の制御方法により示唆演出の実行を制御する(示唆演出を制限する)ようにしてもよい。
また、各設定値「1」〜「3」における遊技の異ならせ方は、本例で示したものにかぎられない。例えば、設定値「1」や「3」など奇数番号の設定値の場合には、連荘(確変状態中などに大当りが連続して発生すること)が発生しやすいときと連荘が発生しにくいときとの差が大きいように構成し、設定値「2」など偶数番号の設定値の場合には、連荘の発生しやすさが比較的一定で変化しないように構成し、設定値が奇数番号であることを示唆する示唆演出を実行可能に構成してもよい。そして、この場合、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合には、上記の第4発明〜第6発明の制御方法により、設定値が奇数番号であることを示唆する示唆演出の実行を制御する(示唆演出を制限する)ように構成してもよい。
また、本特徴部012IWには、以下に示す第7発明も含まれている。つまり、従来、設定機能付きのパチンコ遊技機として、例えば、特開2010−200902号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、設定値の示唆が変動表示中のみにしか行われず、十分に興趣を高められないという問題があった。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第7発明の手段1の遊技機として、
可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数の設定値(例えば、設定値1〜設定値3)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図5に示すプロセス制御処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値を示唆する示唆演出(例えば、設定示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段とを備え、
前記示唆演出実行手段は、少なくとも、設定値が変更されてから最初の可変表示が実行されるまでの期間において、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出(例えば、遊技前示唆演出や初期出目演出など)を実行可能である
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、遊技開始前の遊技機の状態に関心を持たせ、早い時間帯から遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
また、特開2010−200902号公報に記載の遊技機の問題を解決する第7発明の手段Aの遊技機として、
可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数の設定値(例えば、設定値1〜設定値3)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図5に示すプロセス制御処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値を示唆する示唆演出(例えば、設定示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段とを備え、
前記示唆演出実行手段は、少なくとも、設定値が変更されてから最初の可変表示が実行されるまでの期間において、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出(例えば、遊技前示唆演出や初期出目演出など)を実行可能であり、
さらに、
特定条件が成立した(例えば、第2特別可変入賞装置012IW007b内のV入賞領域に遊技球が入賞したこと)ことにもとづいて、遊技者に利益を付与可能な利益付与手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、大当り遊技終了後に確変状態に制御する)を備え、
前記特定条件は、少なくとも所定条件が成立したこと(例えば、確変大当りとなったこと)にもとづいて成立可能であり、
前記所定条件が成立したにもかかわらず前記特定条件が成立しなかった場合に、前記特定条件が成立しなかったことを特定可能な特定情報(例えば、確変不成立日時のログ情報)を記憶可能な特定情報記憶手段(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bにおけるステップ012IWS958〜S960を実行する部分)を備えた
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、遊技開始前の遊技機の状態に関心を持たせ、早い時間帯から遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。また、好適に情報を記憶することができる。
更には、第7発明の手段2の遊技機として、
演出用識別情報(例えば、飾り図柄)の可変表示を実行可能な遊技機であって、
前記示唆演出実行手段は、設定値が変更されてから最初の可変表示が実行されるまでの期間において、設定されている設定値に応じて異なる演出用識別情報が表示される示唆演出(例えば、奇数初期出目の表示)を実行可能である
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技興趣を高めることができる。
更には、第7発明の手段3の遊技機として、
示唆演出実行手段は、遊技機への電力供給が停止した後、遊技機への電力供給が復旧したときに、設定されている設定値に応じて示唆演出を実行可能である(例えば、図10−21(A),(B)に示すように、判定値が異なる遊技前示唆演出決定テーブルが用いられる)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技興趣を高めることができる。
更には、第7発明の手段4の遊技機として、
示唆演出実行手段は、可変表示が開始された後に、設定されている設定値を示唆する特定示唆演出(例えば、遊技中示唆演出や大当り中示唆演出など)を実行可能であり、
特定示唆演出は、示唆演出よりも示唆される設定値に対する信頼度が高い
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技興趣を高めることができる。
更には、第7発明の手段5の遊技機として、
遊技媒体(例えば、遊技球)を用いた遊技が可能な遊技機であって、
遊技媒体が所定領域(例えば、一般入賞口50A〜一般入賞口50D、第1始動入賞口、第2始動入賞口、第1大入賞口、第2大入賞口712)に進入することにもとづいて遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、CPU103がS12の賞球処理を実行する部分)と、
前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を表示可能な情報表示手段(例えば、表示モニタ012IW029)とを備え、
前記情報表示手段は、設定されている設定値を表示可能である(例えば、表示モニタ012IW029において連比、役比、ベースを表示可能な部分)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、製造コストの増加を抑えることができる。
なお、上記した第7発明の手段1の遊技機に適用できる第7発明の手段2〜手段5の遊技機は、上記した第7発明の手段Aの遊技機にも適用することができる。
また、本特徴部012IWには、以下に示す第8発明も含まれている。つまり、従来、設定機能付きのパチンコ遊技機として、例えば、特開2010−200902号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、遊技を行う動機を効果的に与えることができず、十分に興趣を高められないという問題があった。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第8発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数の設定値(例えば、設定値1〜設定値3)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図5に示すプロセス制御処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値を示唆する示唆演出(例えば、設定示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段とを備え、
前記示唆演出実行手段は、少なくとも、設定値が変更された後、所定期間(例えば、特別期間(設定変更後から変動表示が30回実行されるまで))が経過するまでの遊技中において、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能である(例えば、図10−7(A),(B)、図10−24(A),(B)参照)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、所定期間に遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
また、特開2010−200902号公報に記載の遊技機の問題を解決する第8発明の手段Aの遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数の設定値(例えば、設定値1〜設定値3)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図5に示すプロセス制御処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値を示唆する示唆演出(例えば、設定示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段とを備え、
前記示唆演出実行手段は、少なくとも、設定値が変更された後、所定期間(例えば、特別期間(設定変更後から変動表示が30回実行されるまで))が経過するまでの遊技中において、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能であり(例えば、図10−7(A),(B)、図10−24(A),(B)参照)、
さらに、
特定条件が成立した(例えば、第2特別可変入賞装置012IW007b内のV入賞領域に遊技球が入賞したこと)ことにもとづいて、遊技者に利益を付与可能な利益付与手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、大当り遊技終了後に確変状態に制御する)を備え、
前記特定条件は、少なくとも所定条件が成立したこと(例えば、確変大当りとなったこと)にもとづいて成立可能であり、
前記所定条件が成立したにもかかわらず前記特定条件が成立しなかった場合に、前記特定条件が成立しなかったことを特定可能な特定情報(例えば、確変不成立日時のログ情報)を記憶可能な特定情報記憶手段(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bにおけるステップ012IWS958〜S960を実行する部分)を備えた
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、所定期間に遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。また、好適に情報を記憶することができる。
更には、第8発明の手段2の遊技機として、
可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
可変表示パターンを決定する可変表示パターン決定手段と、
前記可変表示パターン決定手段により決定された可変表示パターンにもとづいて、可変表示を実行する可変表示実行手段とを備え、
前記可変表示パターン決定手段は、設定値が変更されたときと変更されなかったときとで、異なる割合により複数の可変表示パターンのいずれかに決定し(例えば、図10−7(A),(B)参照)、
前記可変表示実行手段は、設定値が変更されたときと変更されなかったときとで、共通の背景画像を用いて可変表示を実行可能である
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技興趣を高めることができる。
更には、第8発明の手段3の遊技機として、
可変表示パターンを決定する可変表示パターン決定手段と、
前記可変表示パターン決定手段により決定された可変表示パターンにもとづいて、可変表示を実行する可変表示実行手段とを備え、
前記可変表示パターン決定手段は、設定手段により設定値が第1設定値に設定されたときと第2設定値に設定されたときとで、異なる割合により複数の可変表示パターンのいずれかに決定し(例えば、図10−7(A),(B)等参照)、
前記可変表示実行手段は、設定手段により設定値が第1設定値に設定されたときと第2設定値に設定されたときとで、共通の背景画像を用いて可変表示を実行可能である
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技興趣を高めることができる。
更には、第8発明の手段4の遊技機として、
示唆演出実行手段は、所定期間内に所定条件が成立したこと(例えば、特定期間に大当りとなることや、リーチ演出や擬似連演出の実行回数が所定回数に達したこと、特定のスーパーリーチ演出や予告演出が実行されたこと等)にもとづいて、示唆演出を実行可能である(例えば、特定期間内に大当りが発生した場合に、大当り中示唆演出を実行可能である。図10−26(A),(B)参照)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技興趣を高めることができる。
更には、第8発明の手段5の遊技機として、
遊技媒体(例えば、遊技球)を用いた遊技が可能な遊技機であって、
遊技媒体が所定領域(例えば、一般入賞口50A〜一般入賞口50D、第1始動入賞口、第2始動入賞口、第1大入賞口、第2大入賞口712)に進入することにもとづいて遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、CPU103がS12の賞球処理を実行する部分)と、
前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を表示可能な情報表示手段(例えば、表示モニタ012IW029)とを備え、
前記情報表示手段は、設定されている設定値を表示可能である(例えば、表示モニタ012IW029において連比、役比、ベースを表示可能な部分)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、製造コストの増加を抑えることができる。
なお、上記した第8発明の手段1の遊技機に適用できる第8発明の手段2〜手段5の遊技機は、上記した第8発明の手段Aの遊技機にも適用することができる。
また、本特徴部012IWには、以下に示す第9発明も含まれている。つまり、従来、設定機能付きのパチンコ遊技機として、例えば、特開2010−200902号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、過去に実行された示唆演出を確認することができず、十分に興趣を高められないという問題があった。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第9発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数の設定値(例えば、設定値1〜設定値3)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図5に示すプロセス制御処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値を示唆する示唆演出(例えば、設定示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段とを備え、
前記示唆演出実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能であり(例えば、図10−24(A),(B)等参照)、
実行された示唆演出に関する情報を報知可能な報知手段(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bがステップS012IWS516を実行する部分)をさらに備えた
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、過去に実行された示唆演出を確認することができ、遊技興趣を高めることができる。
また、特開2010−200902号公報に記載の遊技機の問題を解決する第9発明の手段Aの遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数の設定値(例えば、設定値1〜設定値3)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図5に示すプロセス制御処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値を示唆する示唆演出(例えば、設定示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段とを備え、
前記示唆演出実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能であり(例えば、図10−24(A),(B)等参照)、
実行された示唆演出に関する情報を報知可能な報知手段(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bがステップS012IWS516を実行する部分)をさらに備え、
さらに、
特定条件が成立した(例えば、第2特別可変入賞装置012IW007b内のV入賞領域に遊技球が入賞したこと)ことにもとづいて、遊技者に利益を付与可能な利益付与手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、大当り遊技終了後に確変状態に制御する)を備え、
前記特定条件は、少なくとも所定条件が成立したこと(例えば、確変大当りとなったこと)にもとづいて成立可能であり、
前記所定条件が成立したにもかかわらず前記特定条件が成立しなかった場合に、前記特定条件が成立しなかったことを特定可能な特定情報(例えば、確変不成立日時のログ情報)を記憶可能な特定情報記憶手段(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bにおけるステップ012IWS958〜S960を実行する部分)を備えた
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、過去に実行された示唆演出を確認することができ、遊技興趣を高めることができる。また、好適に情報を記憶することができる。
更には、第9発明の手段2の遊技機として、
報知手段は、示唆演出が実行された回数を報知可能である(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bがステップS012IWS516を実行する部分)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技興趣を高めることができる。
更には、第9発明の手段3の遊技機として、
報知手段は、実行された示唆演出の内容を報知可能である(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bがステップS012IWS516を実行する部分)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技興趣を高めることができる。
更には、第9発明の手段4の遊技機として、
報知手段は、可変表示が実行されていない客待ち中に、実行された示唆演出に関する情報を報知可能である(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bがステップS012IWS516を実行する部分)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技興趣を高めることができる。
更には、第9発明の手段5の遊技機として、
実行された示唆演出に関する情報(例えば、実行履歴情報)を生成する情報生成手段と、
撮像装置によって前記情報を読み込み可能な特定画像(例えば、実行履歴情報を含む2次元コード)を生成する画像生成手段と、
前記特定画像を前記撮像装置によって撮像可能な態様で表示する表示手段(例えば、画像表示装置5)とを備える
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、遊技興趣を高めることができる。
更には、第9発明の手段6の遊技機として、
遊技媒体(例えば、遊技球)を用いた遊技が可能な遊技機であって、
遊技媒体が所定領域(例えば、一般入賞口50A〜一般入賞口50D、第1始動入賞口、第2始動入賞口、第1大入賞口、第2大入賞口712)に進入することにもとづいて遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、CPU103がS12の賞球処理を実行する部分)と、
前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を表示可能な情報表示手段(例えば、表示モニタ012IW029)とを備え、
前記情報表示手段は、設定されている設定値を表示可能である(例えば、表示モニタ012IW029において連比、役比、ベースを表示可能な部分)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、製造コストの増加を抑えることができる。
なお、上記した第9発明の手段1の遊技機に適用できる第9発明の手段2〜手段6の遊技機は、上記した第9発明の手段Aの遊技機にも適用することができる。
また、本特徴部012IWには、以下に示す第10発明も含まれている。つまり、従来、設定機能付きのパチンコ遊技機として、例えば、特開2010−200902号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、設定示唆演出が他の演出により認識しづらくなると、興趣を低下させてしまうおそれがあるという問題があった。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第10発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数の設定値(例えば、設定値1〜設定値3)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図5に示すプロセス制御処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値を示唆する示唆演出(例えば、設定示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段とを備え、
前記示唆演出実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能であり(例えば、図10−26(A),(B)等参照)、
示唆演出と並行して実行されると該示唆演出が認識しづらくなる演出態様により所定演出(例えば、大当り示唆演出と並行して実行されると該大当り示唆演出が認識しづらくなる役物演出や導光板演出、エラー表示など)を実行可能な所定演出実行手段と、
示唆演出が実行されるときに、所定演出の実行を制限する制限手段とをさらに備えた(例えば、大当り中示唆演出が実行されるときには、役物演出の実行が制限される。図10−26(D)参照)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、興趣の低下を防止することができる。
また、特開2010−200902号公報に記載の遊技機の問題を解決する第10発明の手段Aの遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数の設定値(例えば、設定値1〜設定値3)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図5に示すプロセス制御処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値を示唆する示唆演出(例えば、設定示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段とを備え、
前記示唆演出実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能であり(例えば、図10−26(A),(B)等参照)、
示唆演出と並行して実行されると該示唆演出が認識しづらくなる演出態様により所定演出(例えば、大当り示唆演出と並行して実行されると該大当り示唆演出が認識しづらくなる役物演出や導光板演出、エラー表示など)を実行可能な所定演出実行手段と、
示唆演出が実行されるときに、所定演出の実行を制限する制限手段とをさらに備え(例えば、大当り中示唆演出が実行されるときには、役物演出の実行が制限される。図10−26(D)参照)、
さらに、
特定条件が成立した(例えば、第2特別可変入賞装置012IW007b内のV入賞領域に遊技球が入賞したこと)ことにもとづいて、遊技者に利益を付与可能な利益付与手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、大当り遊技終了後に確変状態に制御する)を備え、
前記特定条件は、少なくとも所定条件が成立したこと(例えば、確変大当りとなったこと)にもとづいて成立可能であり、
前記所定条件が成立したにもかかわらず前記特定条件が成立しなかった場合に、前記特定条件が成立しなかったことを特定可能な特定情報(例えば、確変不成立日時のログ情報)を記憶可能な特定情報記憶手段(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bにおけるステップ012IWS958〜S960を実行する部分)を備えた
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、興趣の低下を防止することができる。また、好適に情報を記憶することができる。
更には、第10発明の手段2の遊技機として、
制限手段は、示唆演出と所定演出とで実行タイミングが重なる場合に、示唆演出と所定演出との少なくともいずれかの実行タイミングを変更する(例えば、いずれか一方をファンファーレ期間に実行し、他方をエンディング期間に実行するように変更する)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第10発明の手段3の遊技機として、
制限手段は、示唆演出が実行されるときには、所定演出の実行を禁止する(例えば、大当り中示唆演出が実行されるときには、役物演出の実行が禁止される。図10−26(D)参照)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第10発明の手段4の遊技機として、
制限手段は、示唆演出が実行されるときには、該示唆演出が認識しづらくならない演出態様により所定演出を実行する(例えば、通常とは異なる動作態様により可動部材012IW101を動作させる(例えば、大当り中示唆演出によるセリフ画像と重なる位置で停止しないように制御する))
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第10発明の手段5の遊技機として、
示唆演出および所定演出(例えば、画像表示装置5に所定の画像を表示するファンファーレ演出など)は、いずれも一の表示手段(例えば、画像表示装置5)における表示を含み、
前記一の表示手段は、示唆演出に関する表示を所定演出に関する表示よりも優先して表示する
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第10発明の手段6の遊技機として、
遊技媒体(例えば、遊技球)を用いた遊技が可能な遊技機であって、
遊技媒体が所定領域(例えば、一般入賞口50A〜一般入賞口50D、第1始動入賞口、第2始動入賞口、第1大入賞口、第2大入賞口712)に進入することにもとづいて遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、CPU103がS12の賞球処理を実行する部分)と、
前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を表示可能な情報表示手段(例えば、表示モニタ012IW029)とを備え、
前記情報表示手段は、設定されている設定値を表示可能である(例えば、表示モニタ012IW029において連比、役比、ベースを表示可能な部分)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、製造コストの増加を抑えることができる。
なお、上記した第10発明の手段1の遊技機に適用できる第10発明の手段2〜手段6の遊技機は、上記した第10発明の手段Aの遊技機にも適用することができる。
また、本特徴部012IWには、以下に示す第11発明も含まれている。つまり、従来、設定機能付きのパチンコ遊技機として、例えば、特開2010−200902号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、遊技者にとって好ましくない設定示唆演出実行されることにより、興趣を低下させてしまうおそれがあるという問題があった。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第11発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数の設定値(例えば、設定値1〜設定値3)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図5に示すプロセス制御処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値を示唆する設定示唆(例えば、設定示唆演出)を実行可能な設定示唆実行手段とを備え、
前記設定示唆実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により設定示唆を実行可能であり(例えば、図10−26(A),(B)等参照)、
設定示唆と並行して実行されると該設定示唆が認識しづらくなる態様により所定報知を実行可能な所定報知手段(例えば、大当り示唆演出と並行して実行されると該大当り示唆演出が認識しづらくなる役物演出や導光板演出、エラー表示など)をさらに備えた
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、興趣の低下を防止することができる。
また、特開2010−200902号公報に記載の遊技機の問題を解決する第11発明の手段Aの遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数の設定値(例えば、設定値1〜設定値3)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図5に示すプロセス制御処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値を示唆する設定示唆(例えば、設定示唆演出)を実行可能な設定示唆実行手段とを備え、
前記設定示唆実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により設定示唆を実行可能であり(例えば、図10−26(A),(B)等参照)、
設定示唆と並行して実行されると該設定示唆が認識しづらくなる態様により所定報知を実行可能な所定報知手段(例えば、大当り示唆演出と並行して実行されると該大当り示唆演出が認識しづらくなる役物演出や導光板演出、エラー表示など)をさらに備え、
さらに、
特定条件が成立した(例えば、第2特別可変入賞装置012IW007b内のV入賞領域に遊技球が入賞したこと)ことにもとづいて、遊技者に利益を付与可能な利益付与手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、大当り遊技終了後に確変状態に制御する)を備え、
前記特定条件は、少なくとも所定条件が成立したこと(例えば、確変大当りとなったこと)にもとづいて成立可能であり、
前記所定条件が成立したにもかかわらず前記特定条件が成立しなかった場合に、前記特定条件が成立しなかったことを特定可能な特定情報(例えば、確変不成立日時のログ情報)を記憶可能な特定情報記憶手段(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bにおけるステップ012IWS958〜S960を実行する部分)を備えた
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、興趣の低下を防止することができる。また、好適に情報を記憶することができる。
更には、第11発明の手段2の遊技機として、
所定報知手段は、可動部材(例えば、可動部材012IW101)を動作させる所定報知(例えば、役物演出)を実行可能である
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
更には、第11発明の手段3の遊技機として、
光を透過可能な透光性を有する導光板(例えば、導光板012IW103)と、
前記導光板の端面から光を入射可能に設けられた発光体とを備え、
前記導光板は、前記発光体によって該導光板の端面から該導光板の内部に入射された光を反射して該遊技機の前面に出射させる反射部が設けられ、
所定報知手段は、前記発光体を発光させることにより前記導光板に設けられた前記反射部から遊技機の前面に光を出射させる所定報知(例えば、導光板演出)を実行可能である
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
更には、第11発明の手段4の遊技機として、
所定報知手段は、エラー表示を行う所定報知を実行可能である
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、適切にエラーを報知することができる。
更には、第11発明の手段5の遊技機として、
設定示唆実行手段は、第1設定値に設定されていることを示唆する第1設定示唆(例えば、第1演出態様の大当り中示唆演出。図10−26(A),(B)参照)と、該第1設定値よりも遊技者にとって有利度が高い第2設定値に設定されていることを示唆する第2設定示唆(例えば、第3演出態様の大当り中示唆演出。図10−26(A),(B)参照)とを実行可能であり、
所定報知手段は、第1設定示唆が実行されるときには、第2設定示唆が実行されるときに比べて高い割合で所定報知を実行可能である(例えば、図10−26(E)参照)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第11発明の手段6の遊技機として、
設定示唆の実行割合を設定可能な設定示唆設定手段を備える(例えば、電源投入後に設定画面が表示され、プッシュボタン31B等の操作手段や、遊技機内部に設けられたスイッチ等の操作手段(管理者のみ操作可能)を操作することにより、設定示唆演出に関する設定を変更できるようする)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第11発明の手段7の遊技機として、
識別情報の可変表示を行う遊技機であって、
識別情報が配された可変表示部材(例えば、ドラム状やベルト状の可動体)を回転動作させて識別情報を可変表示可能な可変表示装置を備え、
前記可変表示装置は、設定値が変更された後の最初の識別情報の可変表示において、特定動作を行い、
所定報知手段は、設定値が変更された後の最初の識別情報の可変表示において、高い割合で所定報知を実行する
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第11発明の手段8の遊技機として、
遊技媒体(例えば、遊技球)を用いた遊技が可能な遊技機であって、
遊技媒体が所定領域(例えば、一般入賞口50A〜一般入賞口50D、第1始動入賞口、第2始動入賞口、第1大入賞口、第2大入賞口712)に進入することにもとづいて遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、CPU103がS12の賞球処理を実行する部分)と、
前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を表示可能な情報表示手段(例えば、表示モニタ012IW029)とを備え、
前記情報表示手段は、設定されている設定値を表示可能である(例えば、表示モニタ012IW029において連比、役比、ベースを表示可能な部分)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、製造コストの増加を抑えることができる。
なお、上記した第11発明の手段1の遊技機に適用できる第11発明の手段2〜手段8の遊技機は、上記した第11発明の手段Aの遊技機にも適用することができる。
また、本特徴部012IWには、以下に示す第12発明も含まれている。つまり、従来、設定機能付きのパチンコ遊技機として、例えば、特開2010−200902号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、有利度が高い設定では、射幸性が高くなりすぎてしまうおそれがあるという問題があった。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第12発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数の設定値(例えば、設定値1〜設定値3)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図5に示すプロセス制御処理を実行する部分など)とを備え、
前記有利状態における所定の制御期間(例えば、大当り遊技中のファンファーレ期間やインターバル期間、エンディング期間など)は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図10−6参照)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
また、特開2010−200902号公報に記載の遊技機の問題を解決する第12発明の手段Aの遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数の設定値(例えば、設定値1〜設定値3)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図5に示すプロセス制御処理を実行する部分など)とを備え、
前記有利状態における所定の制御期間(例えば、大当り遊技中のファンファーレ期間やインターバル期間、エンディング期間など)は、設定されている設定値に応じて異なり(例えば、図10−6参照)、
さらに、
特定条件が成立した(例えば、第2特別可変入賞装置012IW007b内のV入賞領域に遊技球が入賞したこと)ことにもとづいて、遊技者に利益を付与可能な利益付与手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、大当り遊技終了後に確変状態に制御する)を備え、
前記特定条件は、少なくとも所定条件が成立したこと(例えば、確変大当りとなったこと)にもとづいて成立可能であり、
前記所定条件が成立したにもかかわらず前記特定条件が成立しなかった場合に、前記特定条件が成立しなかったことを特定可能な特定情報(例えば、確変不成立日時のログ情報)を記憶可能な特定情報記憶手段(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bにおけるステップ012IWS958〜S960を実行する部分)を備えた
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。また、好適に情報を記憶することができる。
更には、第12発明の手段2の遊技機として、
有利状態におけるファンファーレ制御期間は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図10−6(B)参照)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第12発明の手段3の遊技機として、
有利状態におけるインターバル制御期間は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図10−6(B)参照)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第12発明の手段4の遊技機として、
有利状態におけるエンディング制御期間は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図10−6(B)参照)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第12発明の手段5の遊技機として、
遊技価値を用いた遊技が可能な遊技機であって、
特定条件が成立したことにもとづいて遊技価値を付与する遊技価値付与手段と、
設定手段は、第1設定値(例えば、設定値3)と、該第1設定値よりも前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値の大きさが遊技に使用された遊技価値の大きさに占める割合が高くなる第2設定値(例えば、設定値1)とに設定可能であり、
有利状態における所定の制御期間は、第2設定値に設定されているときの方が、第1設定値に設定されているときよりも長い(例えば、図10−6(A),(B)参照)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第12発明の手段6の遊技機として、
有利状態における所定の制御期間において、設定されている設定値を示唆する示唆演出(例えば、大当り中示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段を備えた
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、有利状態における所定の制御期間の興趣を高めることができる。
更には、第12発明の手段7の遊技機として、
演出を実行可能な演出実行手段を備え、
前記演出実行手段は、有利状態における所定の制御期間において、設定されている設定値に関わらず、共通の演出(例えば、共通のファンファーレ演出やインターバル演出、エンディング演出など)を実行可能である
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、有利状態における所定の制御期間の興趣を高めることができる。
更には、第12発明の手段8の遊技機として、
有利状態における所定の制御期間は、設定されている設定値に応じて予め定められている
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第12発明の手段9の遊技機として、
複数種類の有利状態に制御可能な遊技機であって、
遊技制御手段は、設定されている設定値にもとづいて異なる割合により複数種類の前記有利状態(例えば、大当り種別A〜C)のいずれかに制御可能であり、
前記有利状態における所定の制御期間は、前記有利状態の種類に応じて異なる(例えば、図10−6(B)参照)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第12発明の手段10の遊技機として、
遊技媒体(例えば、遊技球)を用いた遊技が可能な遊技機であって、
遊技媒体が所定領域(例えば、一般入賞口50A〜一般入賞口50D、第1始動入賞口、第2始動入賞口、第1大入賞口、第2大入賞口712)に進入することにもとづいて遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、CPU103がS12の賞球処理を実行する部分)と、
前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を表示可能な情報表示手段(例えば、表示モニタ012IW029)とを備え、
前記情報表示手段は、設定されている設定値を表示可能である(例えば、表示モニタ012IW029において連比、役比、ベースを表示可能な部分)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、製造コストの増加を抑えることができる。
なお、上記した第12発明の手段1の遊技機に適用できる第12発明の手段2〜手段10の遊技機は、上記した第12発明の手段Aの遊技機にも適用することができる。
また、本特徴部012IWには、以下に示す第13発明も含まれている。つまり、従来、設定機能付きのパチンコ遊技機として、例えば、特開2010−200902号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2010−200902号公報に記載の遊技機にあっては、有利度が高い設定では、射幸性が高くなりすぎてしまうおそれがあるという問題があった。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第13発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数の設定値(例えば、設定値1〜設定値3)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図5に示すプロセス制御処理を実行する部分など)とを備え、
可変表示に関する所定の制御期間(例えば、変動時間)は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図10−8参照)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
また、特開2010−200902号公報に記載の遊技機の問題を解決する第13発明の手段Aの遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数の設定値(例えば、設定値1〜設定値3)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図5に示すプロセス制御処理を実行する部分など)とを備え、
可変表示に関する所定の制御期間(例えば、変動時間)は、設定されている設定値に応じて異なり(例えば、図10−8参照)、
さらに、
特定条件が成立した(例えば、第2特別可変入賞装置012IW007b内のV入賞領域に遊技球が入賞したこと)ことにもとづいて、遊技者に利益を付与可能な利益付与手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、大当り遊技終了後に確変状態に制御する)を備え、
前記特定条件は、少なくとも所定条件が成立したこと(例えば、確変大当りとなったこと)にもとづいて成立可能であり、
前記所定条件が成立したにもかかわらず前記特定条件が成立しなかった場合に、前記特定条件が成立しなかったことを特定可能な特定情報(例えば、確変不成立日時のログ情報)を記憶可能な特定情報記憶手段(例えば、第2演出制御用CPU012IW120bにおけるステップ012IWS958〜S960を実行する部分)を備えた
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。また、好適に情報を記憶することができる。
更には、第13発明の手段2の遊技機として、
可変表示期間は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図10−8参照)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第13発明の手段3の遊技機として、
可変表示の表示結果が表示される期間は、設定されている設定値に応じて異なる
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第13発明の手段4の遊技機として、
遊技価値を用いた遊技が可能な遊技機であって、
特定条件が成立したことにもとづいて遊技価値を付与する遊技価値付与手段と、
設定手段は、第1設定値(例えば、設定値3)と、該第1設定値よりも前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値の大きさが遊技に使用された遊技価値の大きさに占める割合が高くなる第2設定値(例えば、設定値1)とに設定可能であり、
可変表示に関する所定の制御期間は、第2設定値に設定されているときの方が、第1設定値に設定されているときよりも長い(例えば、図10−8参照)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第13発明の手段5の遊技機として、
可変表示に関する所定の制御期間は、設定されている設定値に応じて予め定められている
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第13発明の手段6の遊技機として、
可変表示パターンを決定する可変表示パターン決定手段と、
前記可変表示パターン決定手段により決定された可変表示パターンにもとづいて、可変表示を実行する可変表示実行手段とを備え、
前記可変表示パターン決定手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により可変表示期間が異なる複数の可変表示パターンのいずれかに決定する(例えば、図10−8参照)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第13発明の手段7の遊技機として、
遊技媒体(例えば、遊技球)を用いた遊技が可能な遊技機であって、
遊技媒体が所定領域(例えば、一般入賞口50A〜一般入賞口50D、第1始動入賞口、第2始動入賞口、第1大入賞口、第2大入賞口712)に進入することにもとづいて遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、CPU103がS12の賞球処理を実行する部分)と、
前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を表示可能な情報表示手段(例えば、表示モニタ012IW029)とを備え、
前記情報表示手段は、設定されている設定値を表示可能である(例えば、表示モニタ012IW029において連比、役比、ベースを表示可能な部分)
ようにしてもよいことが記載されており、このような構成によれば、製造コストの増加を抑えることができる。
なお、上記した第13発明の手段1の遊技機に適用できる第13発明の手段2〜手段7の遊技機は、上記した第13発明の手段Aの遊技機にも適用することができる。
なお、この特徴部012IWでは、設定値「1」〜「3」の3段階に設定値を設定可能に構成する場合を示したが、そのような態様にかぎらず、例えば、4段階以上の設定値に設定可能に構成したり、2段階の設定値に設定可能に構成したりしてもよい。この場合、例えば、6段階の設定値に設定可能に構成し、設定値「1」の場合に大当りに対する期待度(信頼度)が最も低く、設定値「6」の場合に大当りに対する期待度(信頼度)が最も高くなるように構成してもよい。