(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図2参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口及び一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図はずれ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図はずれ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(はずれ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「はずれ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「はずれ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチはずれ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチはずれ」となる)ことがある。また、表示結果が「はずれ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチはずれ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチはずれ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図5は、特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110〜S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、はずれ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「はずれ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「はずれ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図6のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図6に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図7は、演出制御プロセス処理として、図6のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「はずれ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組合せになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
(本実施の形態の特徴部103SGに関する説明)
次に、本実施の形態の特徴部103SGについて説明する。尚、本実施の形態におけるフローチャートの各ステップの説明において、例えば「ステップS1」と記載する箇所を「S1」や「103SGS1」と略記したり、「ノーマルリーチ」を「Nリーチ」と略記したり、「スーパーリーチ」を「Sリーチ」や「SPリーチ」と略記したりする場合がある。また、基本説明にて説明したパチンコ遊技機1と同様または形態や配置位置等が異なるが同様の機能を有する構成については、同様の符号を付すことにより詳細な説明を省略する。尚、以下において、図1の手前側をパチンコ遊技機1の前方(前面、正面)側、奥側を背面(後方)側とし、パチンコ遊技機1を前面側から見たときの上下左右方向を基準として説明する。尚、本実施の形態におけるパチンコ遊技機1の前面とは、該パチンコ遊技機1にて遊技を行う遊技者と対向する対向面である。
次に、本実施の形態の特徴部103SGにおける遊技機につき、図8−1〜図8−17を参照して説明する。
まず、図8−1は、本実施の形態の特徴部103SGにおけるパチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。図8−1及び図8−3に示すように、パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、縦長の方形枠状に形成された外枠103SG001aと、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)103SG003とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。また、遊技機用枠103SG003には、ガラス窓を有するガラス扉枠103SG003aが左側辺を中心として遊技機用枠103SG003の前面を開放する扉開放位置と該前面を閉鎖する扉閉鎖位置との間で回動可能に設けられ、該ガラス扉枠103SG003aにより遊技領域を開閉できるようになっており、ガラス扉枠103SG003aを閉鎖したときにガラス窓を通して遊技領域を透視できるようになっている。
また、遊技機用枠103SG003は、遊技場の店員等が所有する扉キーを図示しない錠前に挿入して解錠することで開放可能となり、店員以外の遊技者等は遊技機用枠103SG003及びガラス扉枠103SG003aを開放することはできないようになっている。
左遊技領域103SG002Lは、打球操作ハンドル30の操作によって比較的弱く打ち出された(左打ち)遊技球が流下する遊技領域であり、右遊技領域103SG002Rは、打球操作ハンドル30の操作によって左遊技領域103SG002Lを流下する遊技球よりも強く打ち出された(右打ち)遊技球が、画像表示装置5の上方経路103SG002Cを通過して流下する遊技領域である。
また、左遊技領域103SG002Lには、一般入賞口10が配置されており、右遊技領域103SG002Rには、該右遊技領域103SG002Rの上流方から下流側にかけて、通過ゲート41、可変入賞球装置6B、一般入賞口10、特別可変入賞球装置7が配置されている。つまり、左遊技領域103SG002Lを流下する遊技球は、一般入賞口10と入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に入賞可能となっており、右遊技領域103SG002Rを流下する遊技球は、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口、一般入賞口10及び特別可変入賞球装置7が形成する大入賞口に入賞可能となっているとともに、通過ゲート41を通過可能となっている。
図8−1に示すように、入賞球装置6Aと可変入賞球装置6B及び特別可変入賞球装置7の間には、複数の障害釘103SGK1が配設されている。このため、左遊技領域103SG002Lを流下する遊技球は、第2始動入賞口や大入賞口に入賞不能であるとともに、右遊技領域103SG002Rを流下する遊技球は、第1始動入賞口に入賞不能となっている。
図8−2及び図8−3に示すように、本実施の形態の特徴部103SGにおける主基板11は、第1部材と第2部材とにより開放可能に構成された基板ケース103SG201に収納された状態でパチンコ遊技機1の背面に搭載されている。また、主基板11には、パチンコ遊技機1の設定値を変更可能な設定値変更状態に切り替えるための錠スイッチ103SG051と、設定値変更状態において後述する大当りの当選確率(出玉率)等の設定値を変更するための設定スイッチとして機能する設定切替スイッチ103SG052と、遊技機用枠103SG003の開放を検知する開放センサ103SG090と、が設けられている。尚、詳細は後述するが、本実施の形態の特徴部103SGにおける設定値変更状態は、遊技場の店員等がパチンコ遊技機1に設定されている設定値を確認可能な状態(設定値確認状態)でもある。
これら錠スイッチ103SG051及び設定切替スイッチ103SG052といった遊技者が操作可能な操作部が設けられた設定切替本体部は、主基板11とともに基板ケース103SG201内に収容されており、錠スイッチ103SG051及び設定切替スイッチ103SG052は、基板ケース103SG201を開放しなくても操作可能となるように基板ケース103SG201の背面に形成された開口を介して背面側に露出している。
錠スイッチ103SG051及び設定切替スイッチ103SG052を有する基板ケース103SG201は、パチンコ遊技機1の背面に設けられているため、遊技機用枠103SG003を閉鎖した状態では操作が極めて困難であり、所定の扉キーを用いて遊技機用枠103SG003を開放することで操作が可能となる。また、錠スイッチ103SG051は、遊技場の店員等が所有する設定キーの操作を要することから、設定キーを所持する店員のみ操作が可能とされている。また、錠スイッチ103SG051は、設定キーによって、後述するONとOFFの切替操作を実行可能なスイッチでもある。尚、本実施の形態の特徴部103SGでは、扉キーと設定キーとが別個のキーである形態を例示しているが、これらは1のキーにて兼用されていてもよい。
また、基板ケース103SG201には、設定値や後述するベース値を表示可能な表示モニタ103SG029が配置されている。該表示モニタ103SG029は、主基板11に接続されているとともに、基板ケース103SG201の上部に配置されている。つまり、表示モニタ103SG029は、基板ケース103SG201における主基板11を視認する際の正面に配置されている。主基板11は、遊技機用枠103SG003を開放していない状態では視認できないので、主基板11を視認する際の正面とは、遊技機用枠103SG003を開放した状態における遊技盤2の裏面側を視認する際の正面であり、パチンコ遊技機1の正面とは異なる。ただし、主基板11を視認する際の正面とパチンコ遊技機1の正面とが共通するようにしてもよい。
また、図8−1及び図8−2に示すように、本実施の形態の特徴部103SGにおけるパチンコ遊技機1の遊技盤2の所定位置(例えば、遊技領域の左下方位置)には、第1特図の可変表示を実行可能な第1特別図柄表示装置103SG004A、第2特図の可変表示を実行可能な第2特別図柄表示装置103SG004B、第1保留記憶数を表示可能な第1保留表示器103SG025A、第2保留記憶数を表示可能な第2保留表示器103SG025B、普通図柄の可変表示を実行可能な普通図柄表示器103SG020、普図保留記憶数を表示可能な普図保留表示器103SG025C、大当り遊技中に当該大当り遊技のラウンド数(大当り種別)を表示可能なラウンド表示器103SG131、高ベース状態(時短状態)や大当り遊技状態等の遊技球を右遊技領域103SG002Rに向けて打ち出す遊技状態において点灯する右打ちランプ103SG132、確変状態であるとき点灯する確変ランプ103SG133、高ベース状態(時短状態)において点灯する時短ランプ103SG134が纏めて配置されている遊技情報表示部103SG200が設けられている。
第1特別図柄表示装置103SG004Aと第2特別図柄表示装置103SG004Bとは、それぞれ8セグメントのLEDから構成されている。また、第1特別図柄表示装置103SG004Aと第2特別図柄表示装置103SG004Bとでは、特別図柄の可変表示結果がはずれや小当りである場合は、共通の組合せで該可変表示結果を導出表示可能となっている。
第1特別図柄の可変表示において該可変表示結果が大当りとなる場合について、第1特別図柄表示装置103SG004Aは、大当り種別毎に2種類の大当り図柄(点灯するLEDの組合せ)にて可変表示結果と導出表示可能となっている。また、第2特別図柄の可変表示において該可変表示結果が大当りとなる場合について、第2特別図柄表示装置103SG004Bは、大当り種別毎に2種類の大当り図柄(点灯するLEDの組合せ)にて可変表示結果と導出表示可能となっている。
尚、本実施の形態の特徴部103SGにおいては、第1特別図柄表示装置103SG004Aと第2特別図柄表示装置103SG004Bとで導出表示可能な大当り図柄は全て異なっているが、第1特別図柄表示装置103SG004Aで導出表示可能な大当り図柄と第2特別図柄表示装置103SG004Bで導出表示可能な大当り図柄は少なくとも一部が重複していてもよい。
第1保留表示器103SG025Aと第2保留表示器103SG025Bとは、それぞれ4セグメントのLEDが左右方向に並列して配置されている。これら第1保留表示器103SG025Aと第2保留表示器103SG025Bとでは、保留記憶数が1個であれば左端部のLEDのみが点灯し、保留記憶数が増加していく毎に左から2番目、左から3番目、左から4番目のLEDが順次点灯する。そして、可変表示が実行される毎に、保留記憶が減少する(消費される)ことに応じて、該可変表示に対応する保留表示器でのLEDが所定のシフト方向(本実施の形態の特徴部103SGでは左方向)に向けて消灯していく。
尚、本実施の形態の特徴部103SGでは、第1特図保留記憶と第2特図保留記憶とが両方存在する場合は、第2特図保留記憶にもとづく可変表示が優先して実行される様になっている。このため例えば第1特図保留記憶が1個存在するとともに第2特図保留記憶が2個存在する場合(第1保留表示器103SG025Aの左端部のLEDのみが点灯しているとともに、第2保留表示器103SG025Bの左2個のLEDが点灯している場合)は、第2特図保留記憶にもとづく可変表示の実行によって第2特図保留記憶が0個となった後に、第1特図保留記憶にもとづく可変表示が実行される。
また、ラウンド表示器103SG131は5個のセグメント(LED)から構成されている。尚、本実施の形態の特徴部103SGにおける大当り種別としては、5ラウンド大当りである大当りA、10ラウンド大当りである大当りB、15ラウンド大当りである大当りCの計3個の大当り種別が設けられており、これら大当り種別に応じてラウンド表示器103SG131を構成するセグメントのうちいずれのセグメントが点灯するかが異なっている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるLED制御コマンドが含まれている。
尚、本実施の形態の特徴部103SGにおける演出制御基板12には、可変表示中等にそれぞれの原点位置と演出位置との間で動作可能な第1可動体103SG321及び第2可動体103SG322と、第1可動体103SG321が該第1可動体103SG321の原点位置に位置していることを検出可能な原点検出センサ103SG331と、第2可動体103SG322が該第2可動体103SG322の原点位置に位置していることを検出可能な原点検出センサ103SG332と、が接続されている。
図8−4(A)は、本実施の形態における特徴部103SGで用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。尚、図8−4(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図8−4(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置103SG004Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける可変表示の開始を指定する第1可変表示開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置103SG004Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける可変表示の開始を指定する第2可変表示開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターン(変動時間)を指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。尚、変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、可変表示結果通知コマンドであり、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する演出制御コマンドである。可変表示結果通知コマンドでは、例えば図8−4(B)に示すように、可変表示結果が「はずれ」であるか「大当り」であるか「小当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
可変表示結果通知コマンドでは、例えば図8−4(B)に示すように、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「はずれ」となる旨の事前決定結果を示す第1可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りA」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りB」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C03Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りC」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第4可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C04Hは、可変表示結果が「小当り」となる旨の事前決定結果を通知する第5可変表示結果指定コマンドである。
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで飾り図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御が行われない遊技状態(低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる遊技状態(高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。
コマンド96XXHは、パチンコ遊技機1においてエラー(異常)の発生および発生したエラー(異常)の種別を指定するエラー(異常)指定コマンドである。エラー(異常)指定コマンドでは、例えば、各エラー(異常)に対応するEXTデータが設定されることにより、演出制御基板12側において、いずれのエラー(異常)の発生が判定されたのかを特定することができ、特定したエラー(異常)の発生が、後述するエラー報知処理によって報知される。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、大当り遊技状態または小当り遊技状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「15」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置103SG004Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置103SG004Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC1XXHは、画像表示装置5などにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、画像表示装置5などにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したことに基づいて、第1始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したことに基づいて、第2始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したとき(保留記憶数が減少したとき)に、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。すなわち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
コマンドD0XXHは、新たに設定された設定値を主基板11から演出制御基板12(演出制御用CPU120)に指定するための設定値指定コマンドである。コマンドE101Hは、パチンコ遊技機1がRAM102の内容をクリアせずに起動したこと(電断復旧したこと、ホットスタートとも言う)を通知するホットスタート通知コマンドである。コマンドE102Hは、パチンコ遊技機1がRAM102の内容をクリアして起動したこと(コールドスタート)を通知するコールドスタート通知コマンドである。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105と、時刻情報を出力可能なリアルタイムクロック(RTC)106とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
図8−5は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図8−5に示すように、この実施の形態の特徴部103SGでは、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1の他、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4、MR4の初期値決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。これらの乱数値MR1〜MR5は、CPU103にて、異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによる更新によってカウントするようにしてもよいし、乱数回路104によって更新されてもよい。乱数回路104は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100とは異なる乱数回路チップとして構成されるものであってもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
尚、本実施の形態では各乱数値MR1〜MR5をそれぞれ図8−5に示す範囲の値として用いる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら各乱数値MR1〜MR5の範囲は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて異ならせてもよい。
図8−6は、本実施の形態における変動パターンを示している。本実施の形態では、可変表示結果が「はずれ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。また、可変表示結果が「小当り」となる場合などに対応して、1の変動パターンが予め用意されている。尚、可変表示結果が「はずれ」で飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称され、可変表示結果が「はずれ」で飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「はずれ」となる場合に対応したはずれ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。可変表示結果が「小当り」である場合に対応した変動パターンは、小当り変動パターンと称される。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。更に、ノーマルリーチ変動パターンとスーパーリーチ変動パターンの中には、演出図柄を一旦仮停止表示させた後、当該演出図柄を再び変動(擬似連変動、再変動)させる演出表示を所定回数行い、擬似的に複数回の変動表示が実行されているかのように見せる「擬似連」の変動表示演出を実行する変動パターンが含まれている。尚、本実施の形態では、ノーマルリーチ変動パターンを1種類のみしか設けていないが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチと同様に、ノーマルリーチα、ノーマルリーチβ、…のように、複数のノーマルリーチ変動パターンを設けてもよい。また、スーパーリーチ変動パターンでも、スーパーリーチαやスーパーリーチβに加えてスーパーリーチγ…といった3以上のスーパーリーチ変動パターンを設けてもよい。
図8−6に示すように、本実施の形態の特徴部103SGにおけるノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチ変動パターンであるスーパーリーチα、スーパーリーチβよりも短く設定されている。また、本実施の形態におけるスーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチβのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンの方が、スーパーリーチαのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンよりも特図変動時間が長く設定されている。
尚、本実施の形態では、前述したようにスーパーリーチβ、スーパーリーチα、ノーマルリーチの順に可変表示結果が「大当り」となる大当り期待度が高くなるように設定されているため、ノーマルリーチ変動パターン及びスーパーリーチ変動パターンにおいては変動時間が長いほど大当り期待度が高くなっている。
尚、本実施の形態の特徴部103SGにおいては、後述するように、これら変動パターンを、例えば、非リーチの種別や、ノーマルリーチの種別や、スーパーリーチの種別等のように、変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するのではなく、これらの種別を決定することなしに変動パターン判定用の乱数値MR3のみを用いて決定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、変動パターン判定用の乱数値MR3に加えて、変動パターン種別判定用の乱数値を設けて、これら変動パターン種別判定用の乱数値から変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンに属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するようにしてもよい。
また、本実施の形態の特徴部103SGでは、図8−6に示すように、変動パターン毎に変動内容(演出内容)が予め決定されている形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定されている設定値に応じて同じ変動パターンであっても変動内容(演出内容)が異なるようにしてもよい。例えば、ノーマルリーチはずれの変動パターンPA2−1の場合は、設定されている設定値が1の場合は、ノーマルリーチはずれとなる変動パターンとし、設定されている設定値が2の場合は、擬似連演出を2回実行して非リーチはずれとなる変動パターンとして、設定されている設定値が3の場合は、擬似連演出を3回実行してスーパーリーチはずれとなる変動パターン…等とすればよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行し、RAM102をワークエリアとして用いることで、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種の処理が実行される。また、CPU103は、乱数生成プログラムを実行することで、主基板11の側において用いられる各種の乱数の全てを生成可能とされている。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のテーブルデータなどが記憶されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定を行うために用意された、図8−7〜図8−9などに示す複数の判定テーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御信号を出力させるために用いられる複数の制御パターンテーブルを構成するテーブルデータや、特別図柄や普通図柄などの可変表示における各図柄の変動態様となる変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルなどが記憶されている。
ROM101が記憶する判定テーブルには、例えば図8−7(A)に示す第1特図用表示結果判定テーブル、図8−7(B)に示す第2特図用表示結果判定テーブル、図8−8(A)に示す大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)、図8−8(B)に示す大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)の他、大当り変動パターン判定テーブル(図示略)、小当り変動パターン判定テーブル(図示略)、はずれ変動パターン判定テーブル(図示略)、普図表示結果判定テーブル(図示略)、普図変動パターン決定テーブル(図示略)などが含まれている。
本実施の形態の特徴部103SGのパチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当りの当選確率(出玉率)が変わる構成とされている。詳しくは、後述する特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当りの当選確率(出玉率)が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も出玉率が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど出玉率が低くなる。すなわち、設定値として6が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。換言すれば、設定値とは、最も大きい値である6が最も遊技場側にとって不利な値であり、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど遊技場側にとって有利な値となる。
図8−7(A)及び図8−7(B)は、表示結果判定テーブルを示す説明図である。表示結果判定テーブルとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、MR1と比較される当り判定値が設定値毎に設定されているテーブルである。本実施の形態の特徴部103SGでは、表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで個別の表示結果判定テーブルを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1特図と第2特図とで共通の表示結果判定テーブルを用いるようにしても良い。
図8−7(A)に示すように、設定値が1であり変動特図が第1特図である場合においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1237までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1346までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−7(B)に示すように、設定値が1であり変動特図が第2特図である場合においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1237までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1346までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−7(A)に示すように、設定値が2であり変動特図が第1特図である場合においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1253までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1383までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−7(B)に示すように、設定値が2であり変動特図が第2特図である場合においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1253までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1383までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−7(A)に示すように、設定値が3であり変動特図が第1特図である場合においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1272までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1429までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−7(B)に示すように、設定値が3であり変動特図が第2特図である場合においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1272までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1429までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−7(A)に示すように、設定値が4であり変動特図が第1特図である場合においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1292までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1487までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−7(B)に示すように、設定値が4であり変動特図が第2特図である場合においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1292までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1487までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−7(A)に示すように、設定値が5であり変動特図が第1特図である場合においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1317までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1556までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−7(B)に示すように、設定値が5であり変動特図が第2特図である場合においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1317までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1556までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−7(A)に示すように、設定値が6であり変動特図が第1特図である場合においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1346までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1674までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−7(B)に示すように、設定値が6であり変動特図が第2特図である場合においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1346までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1674までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
以上のように、各表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態または時短状態(低確状態)であるときに特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率(本実施の形態の特徴部103SGでは、設定値が1の場合は1/300、設定値が2の場合は1/280、設定値が3の場合は1/260、設定値が4の場合は1/240、設定値が5の場合は1/220、設定値が6の場合は1/200)に比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる(本実施の形態の特徴部103SGでは、設定値が1の場合は1/200、設定値が2の場合は1/180、設定値が3の場合は1/160、設定値が4の場合は1/140、設定値が5の場合は1/120、設定値が6の場合は1/100)。即ち、各表示結果判定テーブルでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、判定値が大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
尚、本実施の形態の特徴部103SGでは、図8−7に示すように、各設定値に応じて通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率がそれぞれ異なる(例えば、設定値1であれば通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率は1.5倍であり、設定値2であれば通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率は約1.56倍であり、設定値3であれば通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率は1.625倍である)ように設定されている形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、各設定値での通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率は全て一定(例えば、5倍)に設定してもよい。
また、各第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が同一値となるように判定値が割り当てられている。具体的には、図8−7(A)に示すように、第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が1/200に設定されている。
一方で、各第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が第1特図用表示結果判定テーブルとは異なる同一値となるように判定値が割り当てられている。具体的には、図8−7(B)に示すように、第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が1/100に設定されている。
尚、本実施の形態の特徴部103SGでは、設定値にかかわらず特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が同一確率である形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定値に応じて特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率を異ならせてもよい。更に、本実施の形態の特徴部103SGでは、変動特図に応じて特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が異なる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動特図にかかわらず特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率を同一確率としてもよい。
ここで、各表示結果判定テーブルにおいて「大当り」や「小当り」に割り当てられている当り判定値の数値範囲に着目すると、遊技状態が通常状態または時短状態の場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020〜1237までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。
尚、設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020〜1237までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2〜設定値6の場合は、該大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1238から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1238〜1253の範囲、設定値3では1238〜1272の範囲、設定値4では1238〜1292の範囲、設定値5では1238〜1317の範囲、設定値6では1238〜1346の範囲にそれぞれ設定されている。
つまり、本実施の形態の特徴部103SGでは、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、設定値が1の場合は0〜65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、共通数値範囲(1020〜1237)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は、大当り判定値のうち、共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。更に、非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1238を基準として増加していく。
このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
尚、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち32767〜33094までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。ここで設定値が6の場合に注目すると、該設定値が6の場合は、前述したように当り判定値のうち1020〜1346までが大当り判定値の数値範囲に設定されている一方で、小当り判定値は、前記設定値6の場合の大当り判定値の範囲(1020〜1346)とは異なる数値範囲において、32767を小当り判定値の基準値(小当り基準値)として、32767〜33094の範囲に設定されているので、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
次に、遊技状態が確変状態の場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020〜1346までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。
尚、設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020〜1346までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2〜設定値6の場合は、該大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1347から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1347〜1383の範囲、設定値3では1347〜1429の範囲、設定値4では1347〜1487の範囲、設定値5では1347〜1556の範囲、設定値6では1347〜1674の範囲にそれぞれ設定されている。
つまり、本実施の形態の特徴部103SGでは、遊技状態が確変状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、設定値が1の場合は0〜65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、共通数値範囲(1020〜1346)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は、大当り判定値のうち、共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。更に、非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1347を基準として増加していく。
このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
尚、遊技状態が確変状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルと同じく、当り判定値のうち32767〜33094までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。ここで設定値が6の場合に注目すると、該設定値が6の場合は、前述したように当り判定値のうち1020〜1674までが大当り判定値の数値範囲に設定されている一方で、小当り判定値は、前記設定値6の場合の大当り判定値の範囲(1020〜1674)とは異なる数値範囲において、32767を小当り判定値の基準値(小当り基準値)として、32767〜33094の範囲に設定されているので、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
遊技状態が通常状態または時短状態の場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020〜1237までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。
尚、設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020〜1237までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2〜設定値6の場合は、該大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1238から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1238〜1253の範囲、設定値3では1238〜1272の範囲、設定値4では1238〜1292の範囲、設定値5では1238〜1317の範囲、設定値6では1238〜1346の範囲にそれぞれ設定されている。
つまり、本実施の形態の特徴部103SGでは、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、設定値が1の場合は0〜65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、共通数値範囲(1020〜1237)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は、大当り判定値のうち、共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。更に、非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1238を基準として増加していく。
このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
尚、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち32767〜33421までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。ここで設定値が6の場合に注目すると、該設定値が6の場合は、前述したように当り判定値のうち1020〜1346までが大当り判定値の数値範囲に設定されている一方で、小当り判定値は、前記設定値6の場合の大当り判定値の範囲(1020〜1346)とは異なる数値範囲において、32767を小当り判定値の基準値(小当り基準値)として、32767〜33421の範囲に設定されているので、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
次に、遊技状態が確変状態の場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020〜1346までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。
尚、設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020〜1346までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2〜設定値6の場合は、該大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1347から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1347〜1383の範囲、設定値3では1347〜1429の範囲、設定値4では1347〜1487の範囲、設定値5では1347〜1556の範囲、設定値6では1347〜1674の範囲にそれぞれ設定されている。
つまり、本実施の形態の特徴部103SGでは、遊技状態が確変状態である場合における第2図用表示結果判定テーブルにおいては、設定値が1の場合は0〜65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、共通数値範囲(1020〜1346)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は、大当り判定値のうち、共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。更に、非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1347を基準として増加していく。
このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
尚、遊技状態が確変状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルと同じく、当り判定値のうち32767〜33421までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。ここで設定値が6の場合に注目すると、該設定値が6の場合は、前述したように当り判定値のうち1020〜1674までが大当り判定値の数値範囲に設定されている一方で、小当り判定値は、前記設定値6の場合の大当り判定値の範囲(1020〜1674)とは異なる数値範囲において、32767を小当り判定値の基準値(小当り基準値)として、32767〜33421の範囲に設定されているので、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
以上、本実施の形態の特徴部103SGにおいては、各表示結果判定テーブルにおいて、遊技状態及び設定値にかかわらず、当り判定値の1020を基準として共通数値範囲または共通数値範囲と非共通数値範囲とからなる連続した1の数値範囲内に含まれる判定値を大当り判定値の数値範囲とするとともに、遊技状態及び設定値にかかわらず、当り判定値の32767を基準として連続した1の数値範囲(共通数値範囲)内に含まれる判定値を小当り判定値の数値範囲として可変表示結果を判定するようになっている。
更に、これら各表示結果判定テーブルにおいては、変動特図が同一である場合は、遊技状態にかかわらず小当り判定値の数値範囲は同一(小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数が同一)である。また、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数が異なる(第1特図用表示結果判定テーブルにおける小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数は328個であるのに対して、第2特図用表示結果判定テーブルにおける小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数は655個と約2倍である)一方で、小当り判定値の数値範囲自体は、32767を基準値(小当り基準値)として設定されている。
更に、前述したように、各遊技状態においては、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1の場合が最も特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が低く、設定値の値が大きくなるほど特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように判定値が割り当てられている(大当り確率:設定値6>設定値5>設定値4>設定値3>設定値2>設定値1)。
つまり、CPU103は、その時点で設定されている設定値に対応する表示結果判定テーブルを参照して、MR1の値が大当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(大当りA〜大当りC)とすることを決定する。また、MR1が小当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることを決定する。すなわち、設定値に応じた確率で大当り及び小当りの当選を決定する。尚、図8−7に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)並びに小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示装置103SG004Aまたは第2特別図柄表示装置103SG004Bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示装置103SG004Aまたは第2特別図柄表示装置103SG004Bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
尚、本実施の形態では、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値として1〜6の計6個の設定値を設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値は、5個以下や7個以上であってもよい。
図8−8(A)及び図8−8(B)は、ROM101に記憶されている大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)、大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)を示す説明図である。このうち、図8−8(A)は、遊技球が第1始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の可変表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合のテーブルである。また、図8−8(B)は、遊技球が第2始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の可変表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合のテーブルである。
大当り種別判定テーブルは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数(MR2)に基づいて、大当りの種別を大当りA〜大当りCのうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
ここで、本実施の形態の特徴部103SGにおける大当り種別について、図8−9を用いて説明する。本実施の形態の特徴部103SGでは、大当り種別として、大当り遊技状態の終了後において時短制御のみが実行されて低確高ベース状態に移行する大当りA(非確変大当りともいう)と、大当り遊技の終了後において高確制御と時短制御とが実行されて高確高ベース状態に移行する大当りBや大当りC(確変大当りともいう)が設定されている。
「大当りA」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが5回(いわゆる5ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りであり、「大当りB」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが10回(いわゆる10ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。更に、「大当りC」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが15回(いわゆる15ラウンド)、繰返し実行される通常開放大当りである。
「大当りA」による大当り遊技状態の終了後において実行される時短制御は、所定回数(本実施の形態の特徴部103SGでは100回)の特図ゲームが実行されること、或いは該所定回数の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了する。
一方、大当りBや大当りCの大当り遊技状態の終了後において実行される高確制御と時短制御は、該大当り遊技状態の終了後において再度大当りが発生するまで継続して実行される。よって、再度発生した大当りが大当りBや大当りCである場合には、大当り遊技状態の終了後に再度、高確制御と時短制御が実行されるので、大当り遊技状態が通常状態を介することなく連続的に発生する、いわゆる連荘状態となる。
尚、本実施の形態の特徴部103SGにおいては、大当り種別として大当りA〜大当りCの3種類を設ける形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り種別は2種類以下、または4種類以上設けてもよい。
また、図8−8(A)に示すように、大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)においては、設定値が「1」である場合は、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜99までが大当りAに割り当てられており、100〜249までが大当りBに割り当てられており、250〜299までが大当りCに割り当てられている。また、設定値が「2」である場合は、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜99までが大当りAに割り当てられており、100〜229までが大当りBに割り当てられており、200〜299までが大当りCに割り当てられている。また、設定値が「3」である場合は、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜99までが大当りAに割り当てられており、100〜209までが大当りBに割り当てられており、150〜299までが大当りCに割り当てられている。また、設定値が「4」である場合は、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜99までが大当りAに割り当てられており、100〜189までが大当りBに割り当てられており、190〜299までが大当りCに割り当てられている。また、設定値が「5」である場合は、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜99までが大当りAに割り当てられており、100〜169までが大当りBに割り当てられており、170〜299までが大当りCに割り当てられている。また、設定値が「6」である場合は、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜99までが大当りAに割り当てられており、100〜149までが大当りBに割り当てられており、150〜299までが大当りCに割り当てられている。
このように、第1特別図柄の特図ゲームにおいて大当りが発生した場合は、大当り遊技終了後に時短制御のみが実行される大当りAを決定する割合が同一である一方で、大当り遊技終了後に時短制御と確変制御の両方が実行される大当りBと大当りCのうち、大当りCを決定する割合が設定値6、5、4、3、2、1の順に低くなる。つまり、変動特図が第1特別図柄である場合は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が6である場合が最も出玉率が高く、設定値が5、4,3、2、1の順に小さくなるほど出玉率が低くなっている。
一方で、図8−8(B)に示すように、大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)においては、設定値が「1」である場合は、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜99までが大当りAに割り当てられており、100〜199までが大当りBに割り当てられており、200〜299までが大当りCに割り当てられている。また、設定値が「2」である場合は、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜99までが大当りAに割り当てられており、100〜179までが大当りBに割り当てられており、180〜299までが大当りCに割り当てられている。また、設定値が「3」である場合は、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜99までが大当りAに割り当てられており、100〜159までが大当りBに割り当てられており、160〜299までが大当りCに割り当てられている。また、設定値が「4」である場合は、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜99までが大当りAに割り当てられており、100〜139までが大当りBに割り当てられており、140〜299までが大当りCに割り当てられている。また、設定値が「5」である場合は、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜99までが大当りAに割り当てられており、100〜119までが大当りBに割り当てられており、120〜299までが大当りCに割り当てられている。また、設定値が「6」である場合は、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜99までが大当りAに割り当てられており、100〜299までが大当りCに割り当てられている(大当りBには判定値が割り当てられていない)。
このように、第2特別図柄の特図ゲームにおいて大当りが発生した場合は、大当り遊技終了後に時短制御のみが実行される大当りAを決定する割合が同一である一方で、大当り遊技終了後に時短制御と確変制御の両方が実行される大当りBと大当りCのうち、大当りCを決定する割合が設定値6、5、4、3、2、1の順に低くなる。つまり、変動特図が第2特別図柄である場合は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が6である場合が最も出玉率が高く、設定値が5、4,3、2、1の順に小さくなるほど出玉率が低くなっている。
尚、本実施の形態の特徴部103SGでは、変動特図が第2特図であり、且つパチンコ遊技機1に設定されている設定値が6である場合には、大当り種別を大当りBに決定しない形態を例示している、つまり、設定されている設定値に応じて大当り種別の決定割合が異なることには、いずれかの大当り種別を決定しないこと(決定割合が0%である)ことを含んでいるが、変動特図が第2特図であり、且つパチンコ遊技機1に設定されている設定値が6である場合においても、大当り種別を大当りBに決定する場合を設けてもよい。
このように、本実施の形態の特徴部103SGでは、設定されている設定値に応じて可変表示結果が大当りとなった場合の大当り種別の決定割合が異なっているので、遊技興趣を向上できるようになっている。
尚、本実施の形態の特徴部103SGでは、大当り種別を大当り種別判定用の乱数値であるMR2を用いて決定しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り種別は、特図表示結果判定用の乱数値であるMR1を用いて決定してもよい。
また、本実施の形態の特徴部103SGでは、パチンコ遊技機1に設定される設定値が大きいほど遊技者にとって有利となる(大当り確率が高まることや、大当り種別としての大当りCが決定されやすくなること等)形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定される設定値が小さいほど遊技者にとって有利となるようにしてもよい。
また、本実施の形態の特徴部103SGでは、パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて大当り確率が変化する一方で、遊技性自体は変化しない形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて遊技性が変化するようにしてもよい。
例えば、パチンコ遊技機1に設定される設定値が1である場合は、通常状態での大当り確率が1/320、確変状態が65%の割合でループする遊技性(所謂確変ループタイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2である場合は、通常状態での大当り確率が1/200、大当り遊技中に遊技球が、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定スイッチを通過することに基づいて大当り遊技終了後の遊技状態を確変状態に制御する一方で、変動特図に応じて大当り遊技中に遊技球が該所定スイッチを通過する割合が異なる遊技性(所謂V確変タイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合は、大当り確率が1/320且つ小当り確率が1/50であり、高ベース中(時短制御中)に遊技球が特別可変入賞球装置7内に設けられた所定スイッチを通過することに基づいて大当り遊技状態に制御する遊技性(所謂1種2種混合タイプ)としてもよい。更に、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1〜3のいずれかである場合は遊技性が同一であるが、これら設定値が1〜3のいずれかである場合よりも大当り確率や小当り確率が高い一方で大当り遊技中に獲得可能な賞球数が少ない設定(例えば、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4〜6のいずれかである場合)を設けてもよい。
更に、このように、設定値に応じて遊技性を変化させる場合は、共通のスイッチを異なる用途に使用してもよい。具体的には、上述の例であれば、設定値が1〜3の場合は、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定スイッチを演出用スイッチ(遊技球が所定領域を通過する毎に所定の演出を実行するためのスイッチ)として使用し、設定値が4〜6の場合は、該所定スイッチを遊技用スイッチ(遊技球が所定スイッチを通過したことに基づいて遊技状態を確変状態や大当り遊技状態に制御するためのスイッチ)として使用してもよい。
また、ROM101には、変動パターン判定用の乱数値MR3に基づいて変動パターンを決定するための変動パターン判定テーブルも記憶されており、変動パターンを、事前決定結果に応じて前述した複数種類のうちのいずれかの変動パターンに決定する。
具体的には、変動パターン判定テーブルとしては、可変表示結果を「大当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り用変動パターン判定テーブルと、可変表示結果を「小当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り用変動パターン判定テーブルと、可変表示結果を「はずれ」にすることが事前決定されたときに使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルとが予め用意されている。
大当り用変動パターン判定テーブルにおいては、ノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)、ノーマルリーチ大当り(擬似連1回)の変動パターン(PB1−4)、スーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)、スーパーリーチα大当り(擬似連2回)の変動パターン(PB1−5)、スーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)、スーパーリーチβ大当り(擬似連2回)の変動パターン(PB1−6)の各変動パターンに対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
このように、特図ゲームにおいて大当りAが当選した場合に、スーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2、PB1−5)を決定する割合が、スーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3、PB1−6)を決定する割合よりも高く、かつ、設定値6、5、4、3、2、1の順に低くなるようになっている。また、特図ゲームにおいて大当りBまたは大当りCが当選した場合に、スーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3、PB1−6)を決定する割合が、スーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2、PB1−5)を決定する割合よりも高く、かつ、設定値6、5、4、3、2、1の順に低くなるようになっている。
つまり、本実施の形態では、これらの判定値が、大当りの種別が「大当りB」または「大当りC」である場合にはスーパーリーチβが決定され易く、大当りの種別が「大当りA」である場合には、スーパーリーチαが決定され易いように割り当てられていることで、スーパーリーチβの変動パターンが実行されたときには、「大当りB」または「大当りC」となるのではないかという遊技者の期待感を高めることできる。
また、小当り用変動パターン判定テーブルにおいては、小当りの変動パターン(PC1−1)の変動パターンに対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。尚、本実施における小当りの変動パターンとしてはPC1−1のみが設けられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、小当りの変動パターンとしては2以上の変動パターンを設け、設定値1〜6で小当りの変動パターンを複数の変動パターンから異なる割合で決定してもよい。
また、はずれ用変動パターン判定テーブルには、遊技状態が時短制御の実施されていない低ベース状態において保留記憶数が1個以下である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルAと、低ベース状態において合計保留記憶数が2〜4個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルBと、低ベース状態において合計保留記憶数が5〜8個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルCと、遊技状態が時短制御の実施されている高ベース状態である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルDとが予め用意されている。
はずれ用変動パターン判定テーブルAにおいては、短縮なしの非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、ノーマルリーチはずれ(擬似連1回)の変動パターン(PA2−4)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチαはずれ(擬似連2回)の変動パターン(PA2−5)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)、スーパーリーチβはずれ(擬似連2回)の変動パターン(PA2−6)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
また、はずれ用変動パターン判定テーブルBにおいては、合計保留記憶数が2〜4個に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−2)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、ノーマルリーチはずれ(擬似連1回)の変動パターン(PA2−4)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチαはずれ(擬似連2回)の変動パターン(PA2−5)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)、スーパーリーチβはずれ(擬似連)の変動パターン(PA2−6)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
また、はずれ用変動パターン判定テーブルCにおいては、合計保留記憶数が5〜8個に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−3)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、ノーマルリーチはずれ(擬似連1回)の変動パターン(PA2−4)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチαはずれ(擬似連2回)の変動パターン(PA2−5)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)、スーパーリーチβはずれ(擬似連)の変動パターン(PA2−6)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
また、はずれ用変動パターン判定テーブルDにおいては、時短制御中に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−4)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、ノーマルリーチはずれ(擬似連1回)の変動パターン(PA2−4)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチαはずれ(擬似連2回)の変動パターン(PA2−5)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)、スーパーリーチβはずれ(擬似連)の変動パターン(PA2−6)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
このように、はずれ用変動パターン判定テーブルA〜Dを用いる場合、非リーチ変動パターンやノーマルリーチ変動パターンを決定する割合は、スーパーリーチ変動パターンを決定する割合よりも高く、ノーマルリーチ変動パターンを決定する割合は、設定値6、5、4、3、2、1の順に低くなるように設定されている。また、はずれ用変動パターン判定テーブルA〜Dを用いる場合は、変動パターン判定テーブルにかかわらず判定値のうち701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターンにそれぞれ割り当てられている、つまり、可変表示結果がはずれである場合は、設定されている設定値にかかわらずスーパーリーチの変動パターンを共通の決定割合で決定するので、スーパーリーチの変動パターンによる可変表示が実行されないことにより演出効果が低下してしまうことを防ぐことができる。
尚、本実施の形態の特徴部103SGにおいては、はずれ用変動パターンとしてスーパーリーチαはずれの変動パターンの決定割合とスーパーリーチβはずれの変動パターンの決定割合とが各設定値間にて完全に同一の形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらスーパーリーチαはずれの変動パターンの決定割合とスーパーリーチβはずれの変動パターンの決定割合とは、各設定値間において僅差(例えば、1%程度)で異なっていてもよい。
尚、本実施の形態の特徴部103SGでは、可変表示結果がはずれである場合は、設定されている設定値にかかわらずスーパーリーチの変動パターンの決定割合が同一である形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、可変表示結果がはずれである場合は、設定されている設定値にかかわらず非リーチ、ノーマルリーチ、スーパーリーチの全ての変動パターンの決定割合が同一であってもよいし、また、非リーチとノーマルリーチとのいずれかの変動パターンの決定割合のみが同一であってもよい。
また、本実施の形態の特徴部103SGでは、可変表示結果がはずれである場合は、設定されている設定値にかかわらずスーパーリーチαはずれの変動パターンの決定割合とスーパーリーチβはずれの変動パターンの決定割合の両方が設定されている設定値にかかわらず同一である形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、可変表示結果がはずれである場合は、スーパーリーチαはずれの変動パターンの決定割合とスーパーリーチβはずれの変動パターンの決定割合のどちらか一方のみの決定割合が設定されている設定値にかかわらず同一であってもよい。
また、本実施の形態の特徴部103SGでは、可変表示結果がはずれである場合は、設定されている設定値にかかわらずスーパーリーチαはずれの変動パターンの決定割合とスーパーリーチβはずれの変動パターンの決定割合の両方が設定されている設定値にかかわらず同一である形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、可変表示結果が大当りである場合においても、設定されている設定値にかかわらずスーパーリーチ大当りの変動パターンの決定割合が設定されている設定値にかかわらず同一であってもよい。
尚、本実施の形態の特徴部103SGでは、可変表示結果がはずれである場合は、設定されている設定値に応じて非リーチやノーマルリーチの変動パターンの決定割合が異なる形態を例示しているが、設定されている設定値によっては、非リーチの変動パターンとノーマルリーチの変動パターンのうち、決定されない変動パターンが1つまたは複数あってもよい。つまり、設定されている設定値に応じて変動パターンの決定割合が異なることには、いずれかの変動パターンを決定しないこと(決定割合が0%であること)や、特定の変動パターンを100%の割合で決定することも含まれている。
尚、短縮なしの非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)よりも非リーチはずれの変動パターン(PA1−2)の方が変動時間は短く、さらに、変動パターン(PA1−2)よりも非リーチはずれの変動パターン(PA1−3)の方が変動時間は短い(図8−6参照)。よって、保留記憶数が増加した場合には、変動時間が短い非リーチはずれの変動パターンが決定されることにより、保留記憶が消化されやすくなって、保留記憶数が上限数である4に達しているときに始動入賞することで、保留記憶がなされない無駄な始動入賞が発生し難くなるようになるとともに、保留記憶数が減少した場合には、変動時間が長い短縮なしの非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)が決定されることによって、可変表示の時間が長くなることにより、可変表示が実行されないことによる遊技の興趣低下を防ぐことができるようになる。
また、本実施の形態の特徴部103SGでは、合算保留記憶数に応じて異なるはずれ用変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動対象の特別図柄における保留記憶数(例えば、第1特別図柄の可変表示を実行する場合は第1特別図柄の保留記憶数、第2特別図柄の可変表示を実行する場合は第2特別図柄の保留記憶数)に応じて異なるはずれ用変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定してもよい。
また、本実施の形態の特徴部103SGの各はずれ用変動パターン判定テーブルにおいては、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1〜6のいずれの数値であっても、スーパーリーチはずれの変動パターン(PA2−2〜3、PA2−4〜6)に割り当てられている乱数値の範囲が同一となっている。しかしながら、大当り確率及びはずれ確率は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて異なっているので、実際に可変表示がスーパーリーチはずれの変動パターンにて実行される割合(スーパーリーチはずれの変動パターンの出現率)は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて異なっている。尚、本実施の形態の特徴部103SGでは、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて可変表示がスーパーリーチはずれの変動パターンにて実行される割合が異なる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定値毎の大当り確率及びはずれ確率を考慮し、パチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず同一の割合で可変表示がスーパーリーチはずれの変動パターンにて実行されるようにしてもよい。
また、本実施の形態の特徴部103SGでは、パチンコ遊技機1に設定されている設定値毎に異なる割合にて変動パターンを決定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動パターンは、パチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず同一割合にて決定してもよい。
また、本実施の形態の特徴部103SGでは、決定した変動パターン毎にリーチ演出を実行するか否かといずれのリーチ演出を実行するかが1対1で対応付いている形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、演出制御用CPU120が、変動パターンの特図変動時間や可変表示結果等にもとづいてリーチ演出を実行するか否かや、いずれのリーチ演出を実行するかを抽選して決定してもよい。
図8−1に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部または全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータとは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
次に、本実施の形態の特徴部103SGにおける表示モニタ103SG029の表示について説明する。
図8−10(A)に示すように、表示モニタ103SG029は、第1表示部103SG029A、第2表示部103SG029B、第3表示部103SG029C、第4表示部103SG029Dを備えている。第1表示部103SG029A〜第5表示部103SG29Eは、いずれも「8」の字を描く7つのセグメントによって構成される7セグメントと、7セグメントの右側方下部に配置されたドットによって構成されている。これらの第1表示部103SG029A〜第5表示部103SG29Eは、それぞれ種々の色、例えば赤色、青色、緑色、黄色、白色等で点灯、点滅可能とされている。また、これらの色を極短周期で変化させながら異なる色やいわゆるレインボーで表示させることも可能である。
尚、本実施の形態の特徴部103SGにおける表示モニタ103SG029の表示制御は、パチンコ遊技機1の試験時においてROM101やRAM102の全領域における試験対象外の領域を用いて実行されるようになっている。
表示モニタ103SG029には、図8−10(B)及び図8−10(C)に示すように、全遊技状態のアウト6000球毎の通常状態(低確低ベース状態)で算出されたベース値(計測中のリアルタイム値)であるベースLと、全遊技状態における1回目のアウト6000球毎の通常状態(低確低ベース状態)で算出されたベース値であるベース1と、全遊技状態における2回目のアウト6000球毎の通常状態(低確低ベース状態)で算出されたベース値であるベース2と、全遊技状態における3回目のアウト6000球毎の通常状態(低確低ベース状態)で算出されたベース値であるベース3と、を表示可能となっている。ベースL、ベース1、ベース2、ベース3は、百分率にて表示モニタ103SG029に表示される。
実際に表示モニタ103SG029にてベースLを表示する場合は、該ベースLの略記である「bL.」を表示するために第1表示部103SG029Aに「b」、第2表示部103SG029Bに「L.」が表示されるとともに、算出した値の上位2桁(「00」〜「99」の値)が第3表示部103SG029Cと第4表示部103SG029Dとにおいて表示される。また、表示モニタ103SG029にてベース1を表示する場合は、該ベースの略記である「b1.」を表示するために第1表示部103SG029Aに「b」、第2表示部103SG029Bに「1.」が表示されるとともに、算出した値の上位2桁(「00」〜「99」の値)が第3表示部103SG029Cと第4表示部103SG029Dとにおいて表示される。また、表示モニタ103SG029にてベース2を表示する場合は、該ベースの略記である「b2.」を表示するために第1表示部103SG029Aに「b」、第2表示部103SG029Bに「2.」が表示されるとともに、算出した値の上位2桁(「00」〜「99」の値)が第3表示部103SG029Cと第4表示部103SG029Dとにおいて表示される。また、表示モニタ103SG029にてベース3を表示する場合は、該ベースの略記である「b3.」を表示するために第1表示部103SG029Aに「b」、第2表示部103SG029Bに「3.」が表示されるとともに、算出した値の上位2桁(「00」〜「99」の値)が第3表示部103SG029Cと第4表示部103SG029Dとにおいて表示される。
本実施の形態の表示モニタ103SG029では、主基板11(CPU103)の制御によってこれらベースL、ベース1、ベース2、ベース3を順次表示する制御を実行するようになっている。例えば、主基板11は、ベースL→ベース1→ベース2→ベース3の順番で表示モニタ103SG029の表示を5秒間隔で切り替える制御を実行する。尚、これら表示モニタ103SG029における各ベース値の表示は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて表示色が異なるようになっている。具体的には、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が「1」である場合は表示モニタ103SG029における各ベース値を白色にて表示し、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が「2」である場合は表示モニタ103SG029における各ベース値を青色にて表示し、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が「3」である場合は表示モニタ103SG029における各ベース値を黄色にて表示し、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が「4」である場合は表示モニタ103SG029における各ベース値を緑色にて表示し、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が「5」である場合は表示モニタ103SG029における各ベース値を赤色にて表示し、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が「6」である場合は表示モニタ103SG029における各ベース値を紫色にて表示する。このため遊技場の店員等は、CPU103が後述する設定値変更処理を実行せずとも、表示モニタ103SG029の表示色を確認するのみでパチンコ遊技機1に設定されている設定値を特定可能となっている。
次に、本実施の形態の特徴部103SGにおける遊技制御メイン処理について説明する。図8−11は、CPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。遊技制御メイン処理では、CPU103は、先ず、割込禁止に設定する(103SGSa001)。続いて、必要な初期設定を行う(103SGSa002)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、CPU103は、RAM102にバックアップデータが記憶されているか否か(107SGSa003)や、RAM102(バックアップRAM)が正常であるか否か(107SGSa004)を判定する。バックアップデータが記憶されていない場合(103SGSa003;N)やRAM102が正常でない場合(103SGSa004;N)は、103SGSa017に進み、バックアップデータが記憶されており、且つRAM102が正常である場合(103SGSa003;Y、103SGSa004;Y)は、更にRAM102に格納されている設定値が1〜6のいずれかであるか、つまり、RAM102に正常な値の設定値が格納されているか否かを判定する(103SGSa005)。
RAM102に格納されている設定値が1〜6のいずれかではない場合(103SGSa005;N)は、103SGSa017に進み、RAM102に格納されている設定値が1〜6のいずれかである場合(103SGSa005;Y)は、電断前に後述する設定値変更処理の実行中であったこと(設定値変更処理の実行中に電断が発生したこと)を示す設定値変更中フラグがセットされているか否かを判定する(103SGSa006)。設定値変更中フラグがセットされている場合(103SGSa006;Y)は、103SGSa017に進み、設定値変更中フラグがセットされていない場合は、後述するRAMクリア処理を実行したことを示すRAMクリアフラグがセットされていれば該RAMクリアフラグをクリアし(103SGSa007)、クリアスイッチがONであるか否か、つまり、クリアスイッチが操作されている状態でパチンコ遊技機1が起動したか否かを判定する(103SGSa008)。
クリアスイッチがONである場合(103SGSa008;Y)は、RAMクリアフラグをセットして103SGSa011に進み(103SGSa010)、クリアスイッチがOFFである場合(103SGSa008;N)は、103SGSa010を実行せずに103SGSa011に進む。
103SGSa011においてCPU103は、錠スイッチ103SG051がONであるか否かを判定する(103SGSa011)。錠スイッチ103SG051がONである場合(103SGSa011;Y)は、更に開放センサ103SG090がONであるか否かを判定する(103SGSa012)。開放センサ103SG090がONである場合、つまり、錠スイッチ103SG051がON且つ遊技機用枠103SG003が開放されている状態でパチンコ遊技機1が起動した場合(103SGSa012;Y)は、RAMクリアフラグがセットされているか否かを判定する(103SGSa013a)。
RAMクリアフラグがセットされている場合(103SGSa013a;Y)は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を変更するための設定値変更処理(103SGSa013b)を実行して103SGSa013dに進み、RAMクリアフラグがセットされていない場合(103SGSa013a;N)は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を確認するための設定値確認処理(103SGSa013c)を実行して103SGSa013dに進む。
尚、設定値変更処理(103SGSa013b)では、CPU103は、先ず、表示モニタ103SG029において現在設定されている設定値の表示を行う。次いで、設定切替スイッチ103SG052が操作される毎に表示モニタ103SG029における設定値の更新表示を行う。そして、錠スイッチ103SG051がOFFとなったことにもとづいて表示モニタ103SG029に表示されている設定値をRAM102に更新記憶するとともに、該新たにRAM102に更新記憶された設定値を特定可能な設定値指定コマンドを演出制御用CPU120に対して出力する。
また、設定値確認処理(103SGSa013c)では、CPU103は、表示モニタ103SG029において現在設定されている設定値の表示を行う。そして、錠スイッチ103SG051がOFFとなったことにもとづいて表示モニタ103SG029における設定値の表示を終了すればよい。
尚、103SGSa011において錠スイッチ103SG051がOFFである場合(103SGSa011;N)や開放センサがOFFである場合(103SGSa012;N)は、103SGSa013a〜103SGSa013cの処理を実行せずに103SGSa013dに進む。
103SGSa013dにおいてCPU103は、RAMクリアフラグがセットされているか否か、つまり、今回のパチンコ遊技機1の起動に際してRAM102をクリアするか(RAMクリア処理(103SGSa009)を実行するか)否かを判定する(103SGSa013d)。RAMクリアフラグがセットされている場合(103SGSa013d;Y)はRAMクリア処理(103SGSa013e)を実行した後に103SGSa014に進み、RAMクリアフラグがセットされていない場合(103SGSa013d;N)はRAMクリア処理(103SGSa013e)を実行せずに103SGSa014に進む。
尚、RAMクリア処理(103SGSa013e)では、CPU103は、設定値が格納されているアドレスとRAMクリアフラグが格納(セット)されているアドレスを除く全てのアドレスに「00H」をセットする処理を実行する。つまり、本実施の形態の特徴部103SGでは、103SGSa001〜103SGSa013e及び後述する103SGSa017〜103SGSa021に示すように、RAM102に異常がない場合は、設定値が格納されているアドレスとRAMクリアフラグが格納されているドレスを除く全てのアドレスの内容をクリアするようになっている。
103SGSa014においてCPU103は、再度RAMクリアフラグがセットされているか否か判定する(103SGSa014)。RAMクリアフラグがセットされている場合(103SGSa014;Y)は103SGSa022に進み、RAMクリアフラグがセットされていない場合(103SGSa014;N)は、主基板11の内部状態を電力供給停止(電断)時の状態に戻すための復旧処理を行う(103SGSa015)。
復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。そして、CPU103は、パチンコ遊技機1が電断前の状態で復旧(ホットスタートで起動)したとして、演出制御基板12に対してホットスタート通知コマンドを含む復旧時のコマンドを送信し、103SGSa028に進む(103SGSa016)。
また、103SGSa017においてCPU103は、クリアスイッチがONであるか否か、つまり、クリアスイッチが操作されている状態でパチンコ遊技機1が起動したか否かを判定する(103SGSa017)。クリアスイッチがONである場合(103SGSa017;Y)は、更に錠スイッチ103SG051がONであるか否か(103SGSa018)や、開放センサ103SG090がONであるか否かを判定する(103SGSa019)。
錠スイッチ103SG051がONであり(103SGSa018;Y)、且つ開放センサ103SG090がONである場合、つまり、RAM102にバックアップデータが存在しない、RAM102が正常ではない、または、正常な設定値が設定されていないが、遊技場の従業員等の操作により正式な手順によりパチンコ遊技機1を起動した場合(遊技機用枠103SG003を開放し、錠スイッチ103SG051をONとした状態でクリアスイッチを操作しつつパチンコ遊技機1を起動した場合)は、RAM102に記憶されている設定値をクリアするとともに(103SGSa020)、設定値変更中フラグがセットされていれば該設定値変更中フラグをクリアする(103SGSa021)。そして、前述した103SGSa009〜103SGSa016の処理を実行する。
尚、クリアスイッチがOFFである場合(103SGSa017;N)、錠スイッチ103SG051がOFFである場合(103SGSa018;N)、開放センサ103SG090がOFFである場合(103SGSa019;N)は、103SGSa031に進む。
また、2078SGSa022においてCPU103は、パチンコ遊技機1がコールドスタートにて起動したとして、演出制御基板12に対してコールドスタート通知コマンドを含む復旧時のコマンドを送信する(103SGSa022)。そして、パチンコ遊技機1のコールドスタートを報知するための期間に応じたコールドスタート報知タイマをセットし(103SGSa023)、表示モニタ103SG029を構成する全セグメントの点滅を開始することによってコールドスタートの報知を開始する(103SGSa024)。
103SGSa024の実行後、CPU103は、コールドスタート報知タイマの値を−1し(103SGSa025)、該コールドスタート報知タイマがタイマアウトしたか否かを判定する(103SGSa026)。コールドスタート報知タイマがタイマアウトしていない場合(103SGSa026;N)は、103SGSa025と103SGSa026の処理を繰返し実行し、コールドスタート報知タイマがタイマアウトした場合(103SGSa026;Y)は、表示モニタ103SG029における全セグメントの点滅を終了し(103SGSa027)、103SGSa028に進む。
尚、本実施の形態の特徴部103SGでは、パチンコ遊技機1のコールとスタート時にコールドスタート報知タイマの期間(例えば、5秒間)に亘って表示モニタ103SG029を構成する全セグメントを点滅させる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1のコールとスタート時には、表示モニタ103SG029を構成する全セグメントのうち一部のセグメントのみを点滅させるようにしてもよいし、また、表示モニタ103SG029を構成する全セグメントのうち少なくとも一部のセグメントを点灯させるようにしてもよい。
そして、103SGSa028においてCPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理(103SGSa028)を実行し、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(103SGSa029)、割込みを許可する(103SGSa030)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
また、103SGSa031においてCPU103は、RAM102に異常な設定値が記憶されていること(設定値異常エラー)や、後述する設定変更中の電断から復帰したこと等にもとづいて、演出制御基板12に対して設定値の異常に応じたエラー指定コマンドを送信する(103SGSa031)。更に、エラー報知実行待ちタイマをセットする(103SGSa032)。そして、CPU103は、エラー報知実行待ちタイマの値を−1し(103SGSa033)、該エラー報知実行待ちタイマがタイマアウトしたか否かを判定する(103SGSa034)。エラー報知実行待ちタイマがタイマアウトしていない場合(103SGSa034;N)は、103SGSa033と103SGSa034の処理を繰返し実行し、エラー報知実行待ちタイマがタイマアウトした場合(103SGSa034;Y)は、設定値異常エラーの発生や設定変更中の電断から復帰しことの報知(エラー報知)として、表示モニタ103SG029を構成する第1表示部103SG029A、第2表示部103SG029B、第3表示部103SG029C、第4表示部103SG029Dのそれぞれにおいて「E.」を表示する(103SGSa035)。
また、CPU103は、第1特別図柄表示装置103SG004A及び第2特別図柄表示装置103SG004Bを構成する全てのLEDを点滅させるとともに(103SGSa036)、パチンコ遊技機1に設けられた図示しないターミナル基板を介して遊技場の管理コンピュータ等の管理装置に対してセキュリティ信号を出力し103SGSa032に進む(103SGSa037)。以降、CPU103は、パチンコ遊技機1の電断発生まで(遊技場の店員等の操作によってパチンコ遊技機1の電源がOFFになるまで)103SGSa032〜103SGSa037の処理を繰返し実行することで、表示モニタ103SG029、第1特別図柄表示装置103SG004A、第2特別図柄表示装置103SG004Bによるエラーの発生報知を実行する。
このように、本実施の形態の特徴部103SGにおけるパチンコ遊技機1は、異常な設定値が設定されていることや設定値の変更中の電断から復帰した場合に、表示モニタ103SG029、第1特別図柄表示装置103SG004A、第2特別図柄表示装置103SG004Bによるエラーの発生報知を実行するので、遊技場の店員等は、パチンコ遊技機1の正面側と背面側の両面からエラーの発生や設定値の変更中の電断から復帰したことを認識することが可能となっている。加えて、パチンコ遊技機1のエラーの発生や設定値の変更中の電断からの復帰は遊技場の管理装置においても認識することができるので、パチンコ遊技機1のセキュリティ性を向上できるようになっている。
尚、本実施の形態の特徴部103SGの遊技制御メイン処理では、図8−11に示すように、103SGSa008においてクリアスイッチがONであると判定した場合(103SGSa008;Y)や103SGSa021において設定値変更中フラグをクリアした後にRAMクリア処理(103SGSa009)を実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明はこれに限定されるものではなく、該RAMクリア処理は、103SGSa008においてクリアスイッチがONであると判定した場合(103SGSa008;Y)や103SGSa021において設定値変更中フラグをクリアした後ではなく、103SGSa014においてRAMクリアフラグがセットされていると判定した場合(103SGSa014;Y)に実行してもよい。
図8−12は、図7に示された演出制御プロセス処理における可変表示開始設定処理(S171)を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、第1変動開始コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(103SGS271)。第1変動開始コマンド受信フラグがセットされている場合は(103SGS271;Y)、始動入賞時受信コマンドバッファ103SG194Aにおける第1特図保留記憶のバッファ番号「1−0」〜「1−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(103SGS272)。尚、バッファ番号「1−0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
具体的には、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−1」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−0」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−2」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−1」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−3」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−2」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−3」に対応付けて格納するようにシフトする。
また、103SGS271において第1変動開始コマンド受信フラグがセットされていない場合は(103SGS271;N)、第2変動開始コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(103SGS273)。第2変動開始コマンド受信フラグがセットされていない場合は(103SGS273;N)、可変表示開始設定処理を終了し、第2変動開始コマンド受信フラグがセットされている場合は(103SGS273;Y)、始動入賞時受信コマンドバッファ(図示略)における第2特図保留記憶のバッファ番号「2−0」〜「2−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグを、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(103SGS274)。尚、バッファ番号「2−0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
具体的には、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−1」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−0」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−2」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−1」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−3」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−2」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−3」に対応付けて格納するようにシフトする。
103SGS272または103SGS274の実行後、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンド格納領域から変動パターン指定コマンドを読み出す(103SGS275)。
次いで、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(即ち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて飾り図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(103SGS276)。この場合、演出制御用CPU120は、表示結果指定コマンドで指定される表示結果に応じた飾り図柄の停止図柄を決定し、決定した飾り図柄の停止図柄を示すデータを飾り図柄表示結果格納領域に格納する。
尚、本特徴部103SGでは、受信した可変表示結果指定コマンドが非確変大当りAに該当する第2可変表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が偶数図柄で揃った飾り図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが確変大当りBに該当する第3可変表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、「7」以外の奇数図柄の複数の組合せ(例えば「111」、「333」、「555」、「999」などの飾り図柄の組合せ)の中から決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが確変大当りCに該当する第4可変表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として3図柄が「7」で揃った飾り図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが確変大当りCに該当する第5可変表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、小当りと同一のチャンス目となる「334」、「778」の中から決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが小当りに該当する第5可変表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、確変大当りCと同一のチャンス目となる「334」、「778」の中から決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが、はずれに該当する第1可変表示結果指定コマンドである場合には、停止図柄として3図柄が不揃いとなる飾り図柄であって、上記したチャンス目以外の組合せ(はずれ図柄)を決定する。
これら停止図柄の決定においては、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、飾り図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄判定テーブルを用いて、飾り図柄の停止図柄を決定すればよい。即ち、抽出した乱数に一致する数値に対応する飾り図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定すればよい。
次いで、演出制御用CPU120は、変動パターンは擬似連変動パターンであるか否かを判定する(103SGS276A)。変動パターンは、前述したように、変動パターン指定コマンド格納領域に記憶されている変動パターン指定コマンドにて特定できる。変動パターンが擬似連変動パターンである場合は103SG280Aに進む。一方、変動パターンが擬似連変動パターンではない場合は103SG277に進み、図8−13に示す可変表示中演出決定処理を実施して、当該可変表示において可変表示中演出を実行するか否かを決定する(103SGS277)。
(可変表示中演出)
可変表示中演出は、演出結果として、大当り遊技状態に制御されることに関する示唆となる有利状態示唆結果と、CPU103が設定値変更処理にて行う設定値の設定に関する示唆となる設定示唆結果と、のいずれかとなることが可能な演出(所定演出)である。本特徴部103SGでは、演出制御用CPU120は、演出結果が有利状態示唆結果となる演出として、可変表示態様がリーチとなって大当りとなる可能性を示唆するリーチ予告(予告演出)を実行可能である。また、演出結果が設定示唆結果となる演出として、設定値が設定値1〜6のいずれであるかを示唆する設定示唆を実行可能である。また、演出制御用CPU120は、演出結果が有利状態示唆結果と設定示唆結果のいずれにもなることが可能であるとき、つまり、リーチ予告と設定示唆のいずれも実行可能な可変表示中演出を実行可能であるときには、演出結果が有利状態示唆結果となるリーチ予告を、演出結果が設定示唆結果となる設定示唆よりも優先して実行可能である。
図8−14に示すように、可変表示中演出は、パターンPT−1〜PT−9の複数種類の演出パターン(演出態様)を有しており、演出制御用CPU120は、可変表示中演出の実行を決定した場合には、パターンPT−1〜PT−9のうちいずれの演出パターンに基づいて可変表示中演出を実行するか、つまり、パターンPT−1〜PT−9のうちいずれの演出態様に基づく可変表示中演出を実行するかを抽選により決定する。
図8−16(A)〜(C)に示すように、図柄の可変表示が開始されてから所定期間が経過したタイミング(可変表示態様がリーチとなる前のタイミング)で可変表示中演出が開始されると、搭乗者が乗ったパラグライダーを示す複数(例えば、8体)の画像Z1が、画像表示装置5の表示領域の左側からフェードインして表示領域の右側に向けて移動していき、表示領域の右側へフェードアウトすることで可変表示中演出が終了する。また、複数の画像Z1が右側に向けて移動している途中にて所定個数のグライダーが破壊して落下することを示す画像Z2を表示することがあり、この落下したパラグライダーの個数により、設定値またはリーチが示唆される。
具体的には、パターンPT−1の場合は1体が破壊して落下し、パターンPT−2の場合は2体が破壊して落下し、パターンPT−3の場合は3体が破壊して落下し、パターンPT−4の場合は4体が破壊して落下し、パターンPT−5の場合は5体が破壊して落下し、パターンPT−6の場合は6体が破壊して落下し、パターンPT−7の場合は7体が破壊して落下し、パターンPT−8及びパターンPT−9の場合は8体が破壊して落下する。
また、図8−16(B)や図8−17(A)に示すように、パターンPT−1〜PT−8は、パラグライダーが破壊されるタイミングは全て同じであり、各パターンPT−1〜PT−8に応じた個数のパラグライダーが一斉(または所定個数ずつでもよい)に破壊される。一方、図8−17(B)に示すように、パターンPT−9は、パターンPT−8と同様に計8体のパラグライダーが落下するパターンであるが、パラグライダーが破壊される態様がパターンPT−8とは異なっている。詳しくは、7体のパラグライダーについてはパターンPT−7と同じタイミングで破壊されるが、残りの1体は他の7体が破壊される第1タイミングよりも後の第2タイミングにて破壊される。
このような可変表示中演出の演出期間は、パターンPT−1〜PT−9のいずれに基づいて実行されるか、つまり、演出結果が有利状態示唆結果となるリーチ予告または演出結果が設定示唆結果となる設定示唆のいずれとなるかにかかわらず、共通態様の演出(例えば、画像Z1が画像表示装置5の表示領域の左側からフェードインして表示領域の右側に向けて移動する態様の演出)が実行される共通演出期間と、演出結果が有利状態示唆結果と設定示唆結果のいずれであるかを特定可能な非共通態様の演出(例えば、演出パターンに応じた個数の画像Z2が画像表示装置5の表示領域の下方に移動していく態様の演出)が実行される非共通演出期間とで構成されている。
尚、こられ可変表示中演出として画像Z1、Z2が表示されている背景では、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示されているが、飾り図柄を通常よりも縮小表示した小図柄を所定箇所にて可変表示してもよい。また、可変表示中演出の実行期間において、該可変表示中演出とは異なる他の予告演出等が実行されていてもよい。
また、図8−14に示すように、パターンPT−1〜PT−9のうち、パラグライダーが破壊される数が1〜7体であるパターンPT−1〜PT−7については、設定値が1〜6のうちのいずれに設定されるかを示唆する設定示唆に対応する特定パターン(特定態様)とされ、パラグライダーが破壊される数が8体であるパターンPT−8及びPT−9については、リーチになる可能性を示唆するリーチ予告に対応する特別パターン(特別態様)とされている。つまり、可変表示中演出は、共通演出期間における演出態様は同じであるが、非共通演出期間での演出態様の違い(破壊されるパラグライダーの個数)によって示唆対象が異なり、パラグライダーが1〜7体破壊された場合は設定示唆、8体破壊された場合はリーチ予告となる。
具体的には、パターンPT−1、PT−3は、設定値が奇数(例えば、1,3,5)である可能性を示唆し、パターンPT−2、PT−4は、設定値が偶数(例えば、2,4,6)である可能性を示唆し、パターンPT−5は、設定値が奇数寄りの中間設定以上(例えば、3または5)である可能性を示唆し、パターンPT−6は、設定値が偶数寄りの中間設定以上(例えば、4または6)である可能性を示唆し、パターンPT−7は、設定値が最高設定(例えば、6)である可能性を示唆する。
そして、パターンPT−1〜PT−4については、設定値が1〜4(低設定)のいずれかである場合に高い割合で決定されることで、設定値5,6(高設定)のいずれかであることの期待度が低い第1特定パターン{設定示唆(低)、第1特定態様}とされ、パターンPT−5〜PT−6については、設定値が5,6のいずれかである場合に高い割合で決定されることで、設定値5,6であることの期待度が高い第2特定パターン{設定示唆(高)、第2特定態様}とされている。
尚、本特徴部103SGでは、設定値1〜4を低設定、設定値5,6を高設定として説明するが、設定値1〜3を低設定、設定値4〜6を高設定としてもよいし、設定値1,2を低設定、設定値3,4を中間設定、設定値5,6を高設定として演出パターンの実行割合を設定するようにしてもよい。
一方、パターンPT−8は、図柄の可変表示がリーチ以上(例えば、ノーマルリーチまたはスーパーリーチ)となる可能性ことを示唆し、パターンPT−9は、図柄の可変表示がスーパーリーチとなる可能性を示唆する。
パターンPT−8については、図柄の可変表示態様がノーマルリーチとなる場合に高い割合で決定されることで、スーパーリーチとなることの期待度が低い第1特別パターン{リーチ予告(低)、第1特定態様}とされ、パターンPT−9については、図柄の可変表示態様がスーパーリーチとなる場合に高い割合で決定されることで、スーパーリーチとなることの期待度が高い第2特別パターン{リーチ予告(高)、第2特別態様}とされている。
このように、演出制御用CPU120は、大当り遊技状態に制御されることの示唆となる特別態様(例えば、パターンPT−8及びPT−9)及び設定に関する示唆となる特定態様(例えば、パターンPT−1〜PT−7)を含む複数種類の演出態様のうちいずれかに基づく可変表示中演出を実行可能であり、パターンPT−8またはパターンPT−9に基づくリーチ予告(特別態様の所定演出)とパターンPT−1〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆(特定態様の所定演出)とのいずれも実行可能な場合には、リーチ予告を設定示唆よりも優先して実行可能である。
尚、本実施の形態では、パターンPT−8やパターンPT−9は、可変表示結果が大当りとなるか否かにかかわらず、変動パターンがノーマルリーチまたはスーパーリーチとなる場合に決定されるが、ノーマルリーチ変動パターンは、可変表示結果がはずれとなるときに、大当りとなるときよりも高い割合で決定されるものであるため、パターンPT−8は、スーパーリーチとなること、つまり、大当り期待度がパターンPT−9よりも低いパターンである一方で、スーパーリーチ変動パターンは、可変表示結果が大当りとなるときに、はずれとなるときよりも高い割合で決定されるものであるため、パターンPT−9は、スーパーリーチとなること、つまり、大当り期待度がパターンPT−8よりも高いパターンである。
また、本実施の形態では、可変表示中演出において、パラグライダーが破壊された個数により、大当りの可能性または何れの設定値に設定されているかを示唆する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、パラグライダーが破壊されずに所定個数(例えば、8体)以上のパラグライダーが出現することで大当りや高設定であることが示唆されるようにしてもよい。さらに、大当りの可能性の示唆と、何れの設定値に設定されているかの示唆とが可能であれば、演出態様は種々に変更可能であり、例えば、キャラクタの出現数や出現するキャラクタ種別等によって大当りや設定値を示唆できるもの等でもよい。
また、パターンPT−5〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆(高)やパターンPT−9に基づくリーチ予告(高)においては、各パターンに対応する個数のうち最後のパラグライダーが破壊されて落下する際に、特定音を出力したり遊技効果ランプ9等を発光させることで、大当りまたは高設定の期待度が高いパターンであることを報知可能としてもよい。
図8−13に示すように、可変表示中演出決定処理において、演出制御用CPU120は、まず、可変表示結果と変動パターンとを特定する(103SGS291)。可変表示結果は、可変表示の開始時において主基板11から送信される可変表示結果(はずれ、非確変大当りA、確変大当りB、確変大当りC、小当り)を指定するための可変表示結果指定コマンドを格納するための可変表示結果指定コマンド格納領域に記憶されている可変表示結果指定コマンドにより特定することができる。また、変動パターンは、前述したように、変動パターン指定コマンド格納領域に記憶されている変動パターン指定コマンドにて特定できる。
そして、リーチ予告種別決定用乱数を抽出するとともに、図8−15(A)に示す演出(リーチ予告)種別決定用テーブルAを用いて、可変表示中演出におけるリーチ予告の実行の有無と、実行する場合のリーチ予告の種別とを決定するための抽選を行う(103SGS292)。
図8−15(A)に示す演出(リーチ予告)種別決定用テーブルAでは、変動パターンがスーパーリーチである場合には、非実行に20個の判定値が割り当てられ、パターンPT−8に20個の判定値が割り当てられ、パターンPT−9に60個の判定値が割り当てられている。つまり、変動パターンがスーパーリーチである場合は、変動パターンがスーパーリーチ以外である場合よりも高い割合でPT−9に当選するようになっている。
変動パターンがノーマルリーチである場合には、非実行に20個の判定値が割り当てられ、パターンPT−8に60個の判定値が割り当てられ、パターンPT−9に20個の判定値が割り当てられている。つまり、変動パターンがノーマルリーチである場合は、変動パターンがノーマルリーチ以外である場合よりも高い割合でPT−8に当選するようになっている。
また、変動パターンが非リーチまたは小当り変動パターンである場合には、非実行に100個の判定値が割り当てられ、パターンPT−8及びPT−9には判定値が割り当てられていない。つまり、変動パターンが非リーチまたは小当り変動パターンである場合は、リーチ予告に当選しないようになっている。
このように判定値が設定されていることにより、変動パターンがノーマルリーチの場合は、ノーマルリーチ変動パターン以外の場合よりも高い割合でパターンPT−8が当選しやすく、変動パターンがスーパーリーチの場合は、スーパーリーチ変動パターン以外の場合よりも高い割合でパターンPT−9が当選しやすくなっている。
よって、パターンPT−8に基づく演出が出現した場合は、スーパーリーチ変動パターンよりもノーマルリーチ変動パターンとなる可能性が高く、パターンPT−9に基づく演出が出現した場合は、ノーマルリーチ変動パターンよりもスーパーリーチ変動パターンである可能性が高い。つまり、パターンPT−8は、リーチ変動パターンとなることは確定するがノーマルリーチとなる可能性が高いため、大当り期待度が低いリーチ予告(低)とされ、パターンPT−9は、スーパーリーチ変動パターンとなる可能性が高いため、大当り期待度が高いリーチ予告(高)のパターンとされる。
図8−13に戻って、演出制御用CPU120は、103SGS292においてリーチ予告の実行の有無と種別の抽選を行った結果、パターンPT−9{リーチ予告(高)}が当選したか否かを判定する(103SGS293)。パターンPT−9が当選したと判定した場合、パターンPT−9に基づくリーチ予告の実行を、パターンPT−1〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆よりも優先して決定し(103SGS294)、103SGS304に進む。
103SGS292においてパターンPT−9が当選していないと判定した場合、つまり、リーチ予告の非実行またはパターンPT−8が当選した場合は、リーチ予告の非実行またはパターンPT−8{リーチ予告(低)}が当選したことに基づいて、RAM102に記憶されている設定値を読み出して、パチンコ遊技機1に設定されている現在の設定値を特定する(103SGS295)。次いで、設定示唆種別決定用乱数を抽出するとともに、103SGS295にて特定した設定値に対応する演出(設定示唆)種別決定用テーブルBを用いて、可変表示中演出における設定示唆の実行の有無と、実行する場合の設定示唆の種別とを決定するための抽選を行う(103SGS296)。
図8−15(B)に示す演出(設定示唆)種別決定用テーブルBでは、設定値が1である場合には、非実行に30個の判定値が割り当てられ、パターンPT−1に25個の判定値が割り当てられ、パターンPT−2に10個の判定値が割り当てられ、パターンPT−3に25個の判定値が割り当てられ、パターンPT−4に5個の判定値が割り当てられ、パターンPT−5に4個の判定値が割り当てられ、パターンPT−6に1個の判定値が割り当てられ、パターンPT−7に1個の判定値が割り当てられていない。設定値が2である場合には、非実行に30個の判定値が割り当てられ、パターンPT−1に10個の判定値が割り当てられ、パターンPT−2に25個の判定値が割り当てられ、パターンPT−3に5個の判定値が割り当てられ、パターンPT−4に25個の判定値が割り当てられ、パターンPT−5に1個の判定値が割り当てられ、パターンPT−6に4個の判定値が割り当てられ、パターンPT−7に1個の判定値が割り当てられていない。設定値が3である場合には、非実行に30個の判定値が割り当てられ、パターンPT−1に20個の判定値が割り当てられ、パターンPT−2に5個の判定値が割り当てられ、パターンPT−3に20個の判定値が割り当てられ、パターンPT−4に5個の判定値が割り当てられ、パターンPT−5に15個の判定値が割り当てられ、パターンPT−6に5個の判定値が割り当てられ、パターンPT−7に1個の判定値が割り当てられていない。設定値が4である場合には、非実行に30個の判定値が割り当てられ、パターンPT−1に5個の判定値が割り当てられ、パターンPT−2に20個の判定値が割り当てられ、パターンPT−3に5個の判定値が割り当てられ、パターンPT−4に20個の判定値が割り当てられ、パターンPT−5に5個の判定値が割り当てられ、パターンPT−6に15個の判定値が割り当てられ、パターンPT−7に1個の判定値が割り当てられていない。設定値が5である場合には、非実行に30個の判定値が割り当てられ、パターンPT−1に5個の判定値が割り当てられ、パターンPT−2に10個の判定値が割り当てられ、パターンPT−3に5個の判定値が割り当てられ、パターンPT−4に10個の判定値が割り当てられ、パターンPT−5に25個の判定値が割り当てられ、パターンPT−6に15個の判定値が割り当てられ、パターンPT−7に1個の判定値が割り当てられていない。設定値が6である場合には、非実行に30個の判定値が割り当てられ、パターンPT−1に10個の判定値が割り当てられ、パターンPT−2に5個の判定値が割り当てられ、パターンPT−3に10個の判定値が割り当てられ、パターンPT−4に5個の判定値が割り当てられ、パターンPT−5に10個の判定値が割り当てられ、パターンPT−6に25個の判定値が割り当てられ、パターンPT−7に5個の判定値が割り当てられている。
このように判定値が設定されていることにより、設定値が奇数である1または3の場合は、設定値が1または3以外の場合よりも高い割合でパターンPT−1、PT−3が当選しやすく、設定値が偶数である2または4の場合は、設定値が2または4以外の場合よりも高い割合でパターンPT−2、PT−4が当選しやすく、設定値が5である場合は、設定値が5以外の場合よりも高い割合でパターンPT−5が当選しやすく、設定値が6である場合は、設定値が6以外の場合よりも高い割合でパターンPT−6が当選しやすくなっている。また、設定値が6である場合にのみ、パターンPT−7が当選することがあるため、パターンPT−7に基づく設定示唆が出現した場合は設定値6であることが確定する。
よって、パラグライダーが破壊される数が4体以下のパターンPT−1〜PT−4に基づく演出が出現しやすい場合は、設定値が1〜4のいずれかである可能性が高く、パラグライダーが破壊される数が5体以上のパターンPT−5〜PT−7に基づく演出が出現しやすい場合は、設定値が5,6のいずれかである可能性が高い。つまり、パターンPT−1〜PT−4は高設定(設定値5または6)である可能性が低い設定示唆(低)とされ、パターンPT−5〜PT−7は高設定(設定値5または6)である可能性が高い設定示唆(高)とされている。
尚、本実施の形態では、リーチ予告種別決定用乱数や設定示唆種別決定用乱数は、1〜100の範囲の乱数とされていて1〜100の範囲のいずれかの値が抽出される。つまり、各決定用乱数の判定値数の1〜100の範囲の100個とされているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら各決定用乱数の範囲等は適宜に決定すればよい。また、これら各決定用乱数を生成するための各決定用乱数カウンタがRAM122に設定されており、各決定用乱数カウンタが乱数更新処理にてタイマ割込毎に更新される。
図8−13に戻って、演出制御用CPU120は、103SGS296において設定示唆の実行の有無と種別の抽選を行った結果、パターンPT−5〜PT−7{設定示唆(高)}のいずれかが当選したか否かを判定する(103SGS297)。パターンPT−5〜PT−7のいずれかが当選したと判定した場合は、103SGS293においてリーチ予告の非実行が当選しているときには、当選しているパターンPT−5〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆(高)の実行を一義的に決定し、103SGS293においてパターンPT−8{リーチ予告(低)}が当選しているときには、当選しているパターンPT−5〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆(高)の実行を、パターンPT−8に基づくリーチ予告(低)よりも優先して決定し(103SGS298)、103SGS304に進む。
103SGS297においてパターンPT−5〜PT−7{設定示唆(高)}のいずれかが当選しなかった、つまり、設定示唆の非実行またはパターンPT−1〜PT−4のいずれかが当選した場合は、103SGS297において設定示唆の非実行またはパターンPT−1〜PT−4のいずれかが当選したことに基づいて、103SGS293においてパターンPT−8{リーチ予告(低)}が当選しているか否かを判定する(103SGS300)。
103SGS300においてパターンPT−8{リーチ予告(低)}が当選していたと判定した場合は、103SGS297において設定示唆の非実行が当選しているときには、パターンPT−8に基づくリーチ予告(低)の実行を一義的に決定し、103SGS297においてパターンPT−1〜PT−4{設定示唆(低)}のいずれかが当選していれば、当選しているパターンPT−8に基づくリーチ予告(低)の実行を、パターンPT−1〜PT−4に基づく設定示唆(低)よりも優先して決定し(103SGS301)、103SGS304に進む。
103SGS300においてパターンPT−8{リーチ予告(低)}が当選していないと判定した場合は、パターンPT−1〜PT−4{設定示唆(低)}のいずれかが当選しているか否かを判定し(103SGS302)、パターンPT−1〜PT−4のいずれかが当選していれば、パターンPT−1〜PT−4に基づく設定示唆(低)の実行を決定し、103SGS304に進む。また、パターンPT−1〜PT−4のいずれも当選していない、つまり、リーチ予告及び設定示唆双方の非実行が当選した場合は、可変表示中演出の実行を決定することなく、可変表示中演出決定処理を終了する。
103SGS304においては、103SGS294、103SGS298、103SGS301、103SGS303のいずれかにおいて決定した演出種別(パターンPT−1〜PT−9のいずれか)をRAM122の所定領域に記憶し(103SGS304)、可変表示中演出の実行が決定されたことを示す可変表示中演出実行決定フラグをセットして(103SGS305)、可変表示中演出決定処理を終了する。
図8−12に戻り、103SGS277の可変表示中演出決定処理の後に、103SGS278において演出制御用CPU120は、可変表示中演出実行決定フラグがセットされているか否か、つまり、103SGS277の可変表示中演出決定処理においてパターンPT−1〜PT−9のいずれかの可変表示中演出の実行が決定されたか否かを判定する。
可変表示中演出実行決定フラグがセットされている場合には、103SGS279に進んで、可変表示中演出開始待ちタイマに、可変表示中演出開始までの期間を設定し(103SGS279)、可変表示中演出実行決定フラグをクリアして(103SGS280)、103SGS281に進む。一方、可変表示中演出実行決定フラグがセットされていない場合には、103SGS279と103SGS280とを経由することなく103SGS281に進む。
可変表示中演出開始までの期間としては、本特徴部103SGでは、パラグライダーが登場するタイミングが可変表示中演出の開始タイミングとされ、可変表示中演出の開始から実行される可変表示中演出のプロセステーブルに基づいて特定されて可変表示中演出が開始されるようになっているため、可変表示中演出の開始タイミングまでの期間を可変表示中演出開始待ちタイマに設定している形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、可変表示中演出が開始されるタイミングの前に前兆を示す演出(図示略)が実施され、該前兆を開始するタイミングを可変表示中演出の開始タイミングとする場合は、可変表示中演出を開始するまでの期間よりも短い期間を可変表示中演出開始待ちタイマに設定してもよい。
また、103SGS276Aにおいて変動パターンが擬似連変動パターンであると判定した場合、103SGS280Aにおいて演出制御用CPU120は、図8−19に示すタイマ予告演出決定処理を実施して、当該可変表示においてタイマ予告演出を実行するか否かを決定する(103SGS280A)。尚、タイマ予告演出決定処理の詳細については後述する。
次いで、103SGS280Aにてタイマ予告演出決定処理を実行した後、タイマ予告演出実行決定フラグがセットされているか否か、つまり、103SGS280Aのタイマ予告演出決定処理においてパターンPTY−1〜PTY−5のいずれかのタイマ予告演出の実行が決定されたか否かを判定する(103SGS280B)。
タイマ予告演出実行決定フラグがセットされている場合には、103SGS280Cに進んで、タイマ予告演出開始待ちタイマに、タイマ予告演出開始までの期間を設定し(103SGS280C)、タイマ予告演出実行決定フラグをクリアして(103SGS280D)、103SGS281に進む。一方タイマ予告演出実行決定フラグがセットされていない場合には、103SGS280Cと103SGS280Dとを経由することなく103SGS281に進む。
タイマ予告演出開始までの期間としては、本特徴部103SGでは、後述する第1タイマが表示されるタイミングがタイマ予告演出の開始タイミングとされ、タイマ予告演出の開始から実行されるタイマ予告演出のプロセステーブルに基づいて特定されてタイマ予告演出が開始されるようになっている。
103SGS281において演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに応じた演出制御パターン(プロセステーブル)を選択する。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(103SGS282)。
尚、プロセステーブルには、画像表示装置5の表示を制御するための表示制御実行データ、各LEDの点灯を制御するためのランプ制御実行データ、スピーカ8L,8Rから出力する音の制御するための音制御実行データや、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aの操作を制御するための操作部制御実行データ等が、各プロセスデータn(1〜N番まで)に対応付けて時系列に順番配列されている。
次いで、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1、操作部制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ及び演出用部品としてのスピーカ8L,8R、操作部(プッシュボタン31B、スティックコントローラ31A等))の制御を実行する(103SGS283)。例えば、画像表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、表示制御部123に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプ制御基板14に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
尚、本実施の形態では、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに1対1に対応する変動パターンによる飾り図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
そして、可変表示時間タイマに、変動パターン指定コマンドで特定される可変表示時間に相当する値を設定する(103SGS284)。また、可変表示制御タイマに所定時間を設定する(103SGS285)。尚、所定時間は例えば30msであり、演出制御用CPU120は、所定時間が経過する毎に左中右の飾り図柄の表示状態を示す画像データをVRAMに書き込み、表示制御部123がVRAMに書き込まれた画像データに応じた信号を画像表示装置5に出力し、画像表示装置5が信号に応じた画像を表示することによって飾り図柄の可変表示(変動)が実現される。次いで、演出制御プロセスフラグの値を可変表示中演出処理(S172)に対応した値にする(103SGS286)。
このように、本実施の形態において、演出制御用CPU120は、リーチ変動パターンに基づく図柄の可変表示を実行する際に、可変表示を開始してから可変表示態様がリーチ態様となる前の所定の演出タイミングにて、可変表示中演出としてリーチ予告と設定示唆とのいずれかを実行可能であり、可変表示中演出の実行の有無を決定するときに、演出結果が有利状態示唆結果となるリーチ予告(特別態様の演出)を、演出結果が設定示唆結果となる設定示唆(特定態様の演出)よりも優先して実行することが可能である。
具体的には、図8−13の可変表示中演出決定処理にて示すように、演出制御用CPU120は、リーチ予告の実行の有無及び種別の抽選を、設定示唆の実行の有無及び種別の抽選よりも優先して行う。
すなわち、演出制御用CPU120は、リーチ予告の抽選において、変動パターンがスーパーリーチの場合は、パターンPT−9に基づくリーチ予告(高)の実行を60%の割合で決定するため(103SGS294)、リーチ予告(高)を設定示唆よりも高い割合で(優先して)実行することになる。一方、変動パターンがノーマルリーチの場合は、パターンPT−9に基づくリーチ予告(高)の実行は20%の割合でしか決定しないが、パターンPT−8に基づくリーチ予告(低)が60%の割合で当選(仮決定)するため、リーチ予告(低)の当選に基づき、103SGS296にて設定示唆の抽選が実行されたとしても、103SGS297にてパターンPT−5〜PT−7に基づく設定示唆(高)が当選しなければ、103SGS301にてパターンPT−8に基づくリーチ予告(低)の実行を決定することになるため、リーチ予告を設定示唆よりも高い割合で(優先して)実行することになる。
また、リーチ予告は、リーチ予告(低)と、該リーチ予告(低)よりも大当りに制御される割合が高いことを示唆するリーチ予告(高)とを含み、演出制御用CPU120は、パターンPT−9に基づくリーチ予告(高)とパターンPT−1〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆のいずれも実行可能であるときには、パターンPT−9に基づくリーチ予告(高)を、パターンPT−1〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆よりも優先して実行する(103SGS294)。一方、パターンPT−8に基づくリーチ予告(低)とパターンPT−1〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆のいずれも実行可能であるときには、パターンPT−5〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆(高)を、パターンPT−8に基づくリーチ予告(低)よりも優先して実行することが可能である(103SGS298)。このようにすることで、過度にリーチ予告が優先され設定示唆の実行が制限されることによって、可変表示中演出による興趣が低下してしまうことを防ぐことができる。
また、設定示唆は、設定示唆(低)と、該設定示唆(低)よりも高設定である可能性が高いことを示唆する設定示唆(高)とを含み、演出制御用CPU120は、パターンPT−5〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆(高)とパターンPT−8〜PT−9のいずれかに基づくリーチ予告のいずれも実行可能であるときには、パターンPT−5〜PT−7に基づく設定示唆(高)を、パターンPT−8に基づくリーチ予告(低)よりも優先して実行する(103SGS298)。一方、パターンPT−1〜PT−4のいずれかに基づく設定示唆(低)とパターンPT−8〜PT−9のいずれかに基づくリーチ予告のいずれも実行可能であるときには、パターンPT−8に基づくリーチ予告(低)を、パターンPT−1〜PT−4のいずれかに基づく設定示唆(低)よりも優先して実行することが可能である(103SGS301)。よって、過度に設定示唆が優先されリーチ予告の実行が制限されることによって、可変表示中演出による興趣が低下してしまうことを防ぐことができる。
このように演出制御用CPU120は、リーチ予告を設定示唆よりも優先して実行する。詳しくは、リーチ予告(高)を設定示唆(高)よりも優先して実行し、設定示唆(高)をリーチ予告(低)よりも優先して実行し、リーチ予告(低)を設定示唆(低)よりも優先して実行する。すなわち、各々の演出パターンの実行の優先度が「リーチ予告(高)>設定示唆(高)>リーチ予告(低)>設定示唆(低)」の関係となるように設定されている。
本特徴部103SGでは、リーチ予告の実行割合が設定示唆の実行割合よりも高くなるように設定されていればよい。すなわち、可変表示中演出は、図柄の可変表示期間中に実行される演出であって、リーチ予告は当該可変表示結果が大当りとなる可能性を示唆するものであるのに対し、設定示唆は少なくとも営業期間中において変更されるものではない設定値が何れであるかを示唆するものである。また、遊技場にとって、設定示唆が頻出して設定値が何れであるかを遊技者が容易に推測できることは好ましくない。よって、スーパーリーチ変動パターンで、かつ、設定値が高設定であるときに可変表示中演出を実行する場合、遊技者にとってはいずれが示唆されても好ましいが、設定値については別のタイミングでも示唆できるものであるのに対し、大当りの示唆は当該可変表示中にしかできないため、リーチ予告が設定示唆よりも高い割合で出現する方が遊技者にとって好ましい。
また、可変表示中演出は、非リーチ変動パターンよりも大当り期待度が高いスーパーリーチ変動パターンまたはノーマルリーチ変動パターンに基づく図柄の可変表示期間においてのみ実行される演出であるため、可変表示態様がリーチとなる場合、リーチとならない場合よりも遊技者の大当りに対する期待感が高まるものである。よって、特に大当りリーチ変動パターンである場合に設定示唆がリーチ予告よりも優先して実行されると、遊技者の大当りに対する期待感が低下してしまい、演出が不適切となってしまうため、リーチ予告が設定示唆よりも優先して実行されるようにすることで、演出が不適切となってしまうことを抑制できる。
また、本実施の形態においては、可変表示中演出の傾向として、リーチ予告が設定示唆よりも優先して実行されるようになっていれば、例えば、非リーチやノーマルリーチ変動パターンで、かつ、高設定である場合などの一部の状況において、設定示唆がリーチ予告よりも優先して実行されるように実行割合を設定してもよい。
また、本実施の形態においては、リーチ予告の抽選と設定示唆の抽選とが別個に実行され、かつ、リーチ予告の抽選が設定示唆の抽選よりも優先して(先に)実行される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、リーチ予告の実行割合が設定示唆の実行割合よりも高くなれば、設定示唆の抽選がリーチ予告の抽選より先に行われてもよく、順序は任意である。また、演出種別決定用テーブルA,Bにおける判定値数は、リーチ予告の実行割合が設定示唆の実行割合よりも高くなるように設定されていれば、図8−15(A)(B)に記載のものに限定されるものではない。
尚、本実施の形態においては、可変表示中演出の演出種別(演出パターン)として、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を示唆する設定示唆を実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定示唆としては、前回パチンコ遊技機1が起動したときから該パチンコ遊技機1に設定されている設定値が変化したか否かを示唆してもよい。
(第1発明)
以上説明したように、本実施の形態には、以下に示す第1発明が含まれている。つまり、従来、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機において、例えば、特開2010−200902号公報等に記載されたもののように、設定値を変更することによって可変表示結果が大当りとなる確率(有利状態に制御される確率)を変更可能なもの等があった。上記特許公報に記載の遊技機では、表示される動物の種類によって設定値を示唆する設定示唆演出を実行可能であるが、例えば、有利状態である大当り状態となることを示唆する予告演出と前記設定示唆演出とのいずれの実行も可能であるときに、どちらの演出を優先するかについて何ら考慮されておらず、有利状態に制御される場合に設定値にする設定示唆演出が実行されるなどして演出が不適切となってしまうという問題があった。そこで、演出が不適切となってしまうことを防ぐことのできる遊技機を提供することを目的として、
第1発明の手段1の遊技機は、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能であるとともに、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値(例えば、設定値1〜6)のうちいずれかの設定値に設定可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数種類の演出態様のうちいずれかの演出態様により所定演出を実行可能な所定演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が、可変表示中演出として、パターンPT−1〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆、またはパターンPT−8やPT−9に基づくリーチ予告を実行可能な部分)を備え、
前記所定演出の演出態様は、前記有利状態に制御されることの示唆を行う特別態様(例えば、特別パターンであるパターンPT−8またはパターンPT−9に基づくリーチ予告)と、設定に関する示唆を行う特定態様(例えば、特定パターンであるパターンPT−1〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆)とを含み、
前記所定演出実行手段は、前記特別態様の所定演出と前記特定態様の所定演出とのいずれも実行可能な場合(例えば、図柄の可変表示が開始されてから所定期間が経過したタイミング(可変表示態様がリーチとなる前のタイミング))には、前記特別態様の所定演出を前記特定態様の所定演出よりも優先して実行可能である(例えば、演出制御用CPU120が、実施例1の図8−13に示す可変表示中演出決定処理において、リーチ予告の抽選においてパターンPT−9が当選した場合、103SGS294においてパターンPT−9に基づくリーチ予告(高)の実行を設定示唆よりも優先して決定する部分や、103SGS296にて設定示唆の抽選が実行されたとしてもパターンPT−5〜PT−7に基づく設定示唆(高)が当選しなければ、103SGS301にてパターンPT−8に基づくリーチ予告(低)の実行をパターンPT−1〜PT−4のいずれかに基づく設定示唆(低)よりも優先して決定する部分など。/演出制御用CPU120が、リーチ予告(高)>設定示唆(高)>リーチ予告(低)>設定示唆(低)の関係となる割合でパターンPT1〜PT−9のいずれかに基づく演出の実行を決定する部分など(変形例1の図8−18参照))
ことを特徴としている。
この特徴によれば、有利状態に制御される場合に、特定態様の所定演出が実行されてしまい、演出が不適切となってしまうことを防ぐことができる。
詳しくは、可変表示結果が大当りになる可変表示が実行されている場合にもかかわらず、当該可変表示以外のタイミングでも示唆することが可能な設定示唆がリーチ予告より優先して実行されることで、大当りに対する遊技者の期待感を好適に高めることができなくなり、演出が不適切となることを防ぐことができる。
第1発明の手段2の遊技機は、手段1に記載の遊技機であって、
前記特別態様は、第1特別態様(例えば、リーチ予告(低))と、該第1特別態様よりも前記有利状態に制御される割合が高いことを示唆する第2特別態様(例えば、リーチ予告(高))とを含み、
前記所定演出実行手段は、
前記第2特別態様の所定演出と前記特定態様の所定演出とのいずれも実行可能な場合には、前記第2特別態様の所定演出を前記特定態様の所定演出よりも優先して実行し(例えば、演出制御用CPU120が、実施例1の図8−13に示す可変表示中演出決定処理において、リーチ予告の抽選においてパターンPT−9が当選した場合、103SGS294においてパターンPT−9に基づくリーチ予告(高)の実行を、パターンPT−1〜パターンPT−7のいずれかに基づく設定示唆よりも優先して決定する部分)、
前記第1特別態様の所定演出と前記特定態様の所定演出とのいずれも実行可能な場合には、前記特定態様の所定演出を前記第1特別態様の所定演出よりも優先して実行可能である(例えば、演出制御用CPU120が、実施例1の図8−13に示す可変表示中演出決定処理において、設定示唆の抽選においてパターンPT−5〜PT−7のいずれかが当選した場合、103SGS298においてパターンPT−5〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆(高)の実行をパターンPT−8に基づくリーチ予告(低)よりも優先して決定する部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、過度に特定態様の所定演出の実行が制限されることによって、所定演出による興趣が低下してしまうことを防ぐことができる。
第1発明の手段3の遊技機は、手段1または2に記載の遊技機であって、
前記特定態様は、第1特定態様(例えば、設定示唆(低))と、該第1特定態様よりも有利度が高い設定値の設定に関する示唆を行う第2特定態様(例えば、設定示唆(高))とを含み、
前記所定演出実行手段は、
前記第2特定態様の所定演出と前記特別態様の所定演出とのいずれも実行可能な場合には、前記第2特定態様の所定演出を前記特別態様の所定演出よりも優先して実行し(例えば、演出制御用CPU120が、実施例1の図8−13に示す可変表示中演出決定処理において、設定示唆の抽選においてパターンPT−5〜PT−7のいずれかが当選した場合、103SGS298においてパターンPT−5〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆(高)の実行をパターンPT−8に基づくリーチ予告(低)よりも優先して決定する部分)、
前記第1特定態様の所定演出と前記特別態様の所定演出とのいずれも実行可能な場合には、前記特別態様の所定演出を前記第1特定態様の所定演出よりも優先して実行可能である(例えば、演出制御用CPU120が、実施例1の図8−13に示す可変表示中演出決定処理において、リーチ予告の抽選においてパターンPT−8が当選している場合、103SGS301においてパターンPT−8に基づくリーチ予告(低)の実行をパターンPT−1〜パターンPT−4のいずれかに基づく設定示唆(低)よりも優先して決定する部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、過度に特別態様の所定演出の実行が制限されることによって、所定演出による興趣が低下してしまうことを防ぐことができる。
第1発明の手段4の遊技機は、手段1〜3のいずれかに記載の遊技機であって、
遊技者による動作の実行を促す動作促報知を実行可能な動作促報知手段(例えば、演出制御用CPU120が、プッシュボタン31Bの操作有効期間において遊技者によるプッシュボタン31Bの操作を促す操作促進演出を実行可能な部分。)と、
前記動作促報知手段による動作促進報知が実行されているか否かに係わらず、遊技者による特定動作(例えば、プッシュボタン31Bを操作する動作)を検出可能な動作検出手段(例えば、プッシュセンサ35B)と、
を備え、
前記所定演出実行手段は、前記動作検出手段によって特定動作が検出されたことにもとづいて所定演出を実行可能である(例えば、演出制御用CPU120が、プッシュボタン31Bの操作有効期間においてプッシュボタン31Bを操作する特定動作がプッシュセンサ35Bにて検出された場合、遊技者によるプッシュボタン31Bの操作を促す操作促進画像を表示しているか否かにかかわらず、プッシュボタン31Bの操作に応じて画像Z1を画像Z2に変化させる(パラグライダーを破壊して落下させる)演出を実行可能な部分。変形例)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特定動作を知っている遊技者は、特定動作を行うことにより所望のタイミングにて所定演出を実行させることができるので、遊技興趣を向上できる。
第1発明の手段5の遊技機は、手段1〜4のいずれかに記載の遊技機であって、
前記所定演出は、前記特別態様の所定演出と前記特定態様の所定演出とのいずれが実行されるかにかかわらず共通の演出が実行される共通演出期間(例えば、リーチ予告または設定示唆のいずれであるかにかかわらず、画像Z1が画像表示装置5の表示領域の左側からフェードインして表示領域の右側に向けて移動する態様の演出が実行される共通演出期間)と、前記特別態様の所定演出と前記特定態様の所定演出とのいずれであるかを特定可能な非共通演出期間(例えば、リーチ予告と設定示唆のいずれであるかを特定可能、つまり、演出パターンに応じた個数の画像Z2が画像表示装置5の表示領域の下方に移動していく態様の演出が実行される非共通演出期間)とで構成されている(図8−16参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、共通演出期間を有することで、特別態様の所定演出と特定態様の所定演出とのいずれが実行されるかに対する遊技者の期待感を効果的に高めることができるので、遊技興趣を向上できる。
第1発明の手段6の遊技機は、手段1〜5のいずれかに記載の遊技機であって、
前記所定演出実行手段は、前記有利状態に制御されることの示唆となるとともに設定に関する示唆ともなる特殊態様の所定演出を実行可能である(例えば、リーチ予告と設定示唆のいずれも実行可能であるときに、大当り及び最高設定(設定値6)の双方を示唆する特定画像(例えば、パラグライダーの画像Z1を表示しているときに、キャラクタが登場しているパラグライダーが移動する画像など)を表示する部分など。)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特別態様や特定態様とは異なる特殊態様の所定演出が実行されることに対する遊技者の期待感を効果的に高めることができるので、遊技興趣を向上できる。
尚、本実施の形態において、リーチ予告(特別態様の所定演出)と設定示唆(特定態様の所定演出)とのいずれも実行可能な場合とは、例えば、一の可変表示の表示結果についての示唆が可能なタイミングであって、かつ、パチンコ遊技機1に設定されている設定値の示唆が可能なタイミングであれば、種々のタイミングであってもよい。詳しくは、リーチ予告にて当該可変表示の表示結果についての示唆をするのであれば、当該可変表示の実行期間における任意のタイミングでリーチ予告を実行可能であり、また、保留記憶に対応する可変表示の表示結果についての示唆をするのであれば、保留記憶に対応する可変表示が実行されるまでの複数の可変表示にわたる期間及び該可変表示の実行期間における任意のタイミングでリーチ予告を実行可能である。また、設定示唆については、営業期間中において変更されることはないので、一の営業期間中における任意のタイミングで設定示唆を実行可能である。
また、リーチ予告(特別態様の所定演出)と設定示唆(特定態様の所定演出)とのいずれも実行可能な場合にリーチ予告を設定示唆よりも優先して実行可能であるとは、リーチ予告の抽選を設定示唆の抽選よりも優先して実行すること、パターンPT−8やPT−9に基づくリーチ予告の実行をパターンPT−1〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆の実行よりも先に決定すること、パターンPT−8やPT−9に基づくリーチ予告をパターンPT−1〜PT−7のいずれかに基づく設定示唆よりも高い割合で実行することを含む。尚、リーチ予告を設定示唆よりも高い割合で実行するとは、リーチ予告を100%の割合で実行し、設定示唆を実行しない、つまり、リーチ予告の実行割合が100%の場合を含む。
また、前記実施例1においては、破壊されたパラグライダーの個数によって大当りまたは設定値の可能性が示唆される、つまり、リーチ予告と設定示唆のいずれも実行可能な場合に実行される可変表示中演出として、演出結果が有利状態示唆結果または設定示唆結果のいずれかとなる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、リーチ予告と設定示唆のいずれも実行可能な場合に実行される可変表示中演出として、演出結果として有利状態示唆結果及び設定示唆結果の双方を含むようにしてもよい。
すなわち、前記実施例1では、可変表示中演出は、リーチ予告と設定示唆とで共通の共通演出期間を有していたが、リーチ予告と設定示唆とを演出態様が異なる(前記共通演出期間に対応する期間を有しない)別個の演出としてもよい(具体的には、リーチ予告はキャラクタを用いた示唆、設定示唆はパラグライダーによる示唆とするなど)。そして、これら演出態様が異なるリーチ予告と設定示唆とを同一期間(同一タイミング)において一緒に実行する場合でも、リーチ予告が設定示唆よりも優先して実行されるようにしてもよい。
(変形例1)
次に、本特徴部103SGの実施例1における変形例1について、図8−18に基づいて説明する。図8−18は、(A)は変形例1としての可変表示中演出決定処理を示すフローチャート、(B)はリーチ予告と設定示唆の実行割合を示す図である。
前記実施例1では、リーチ予告の実行の有無及び種別の抽選を、設定示唆の実行の有無及び種別の抽選よりも優先して行うことで、リーチ予告を設定示唆よりも優先して実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、リーチ予告と設定示唆の抽選を一の演出種別判定テーブルC(図示略)を用いて行うようにしてもよい。
具体的には、図8−18(A)に示すように、可変表示中演出決定処理において、演出制御用CPU120は、まず、可変表示結果と変動パターンとを特定する(103SGS311)。次いで、演出種別決定用乱数を抽出するとともに、演出(リーチ予告・設定示唆)種別決定用テーブルC(図示略)を用いて、可変表示中演出(リーチ予告・設定示唆)の実行の有無と、実行する場合のリーチ予告または設定示唆の種別とを決定するための抽選を行う(103SGS312)。
演出(リーチ予告・設定示唆)種別決定用テーブルC(図示略)は、特に図示しないが、変動パターンの種別及び設定値数に応じて演出パターンPT−1〜PT−9の決定割合が設定されている。つまり、変動パターンの種別及び設定値1〜6に応じて演出パターンPT−1〜PT−9の決定割合は各々異なるが、図8−18(B)に示すリーチ予告と設定示唆の実行割合の傾向図に示すように、全体としては、リーチ予告が設定示唆よりも高い割合で(優先して)決定される、つまり、リーチ予告、設定示唆、非実行の順に決定割合が高くなるように設定されていることが好ましい(例えば、リーチ予告を50%、設定示唆を40%、非実行を10%の割合で決定する)。
また、例えば、変動パターンがスーパーリーチである場合は、リーチ予告(高)をリーチ予告(低)よりも高い割合(例えば、リーチ予告(高)を40%、リーチ予告(低)を10%)で決定することが好ましい。また、設定値が高設定値5,6である場合は、設定示唆(高)を設定示唆(低)よりも高い割合(例えば、設定示唆(高)を35%、設定示唆(低)を5%)で決定することが好ましい。つまり、演出制御用CPU120は、リーチ予告(高)>設定示唆(高)>リーチ予告(低)>設定示唆(低)の関係となる割合でパターンPT1〜PT−9のいずれかに基づく演出の実行を決定すればよい。
また、前記実施例1及び変形例1では、リーチ予告と設定示唆の実行割合を、変動パターン及び設定値に基づいて決定する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動パターンと設定値及び可変表示結果に応じてリーチ予告と設定示唆の実行割合が異なるようにしてもよい。詳しくは、変動パターンがスーパーリーチとノーマルリーチ変動パターンのいずれであっても、大当りになるときは、はずれとなるときよりも高い割合でリーチ予告を設定示唆よりも優先して実行するようにすることが好ましい。
また、前記実施例1及び変形例1では、演出結果として有利状態示唆結果と設定示唆結果のいずれも実行可能であるときに、可変表示中演出としてリーチ予告と設定示唆とのいずれか一方を実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、演出結果として有利状態示唆結果と設定示唆結果のいずれも実行可能であるときに、可変表示中演出の演出結果が、有利状態示唆結果となるとともに設定示唆結果ともなる特定結果となる特定演出を実行可能としてもよい。
尚、特定演出としては、例えば、大当り及び最高設定(設定値6)の双方を示唆する特定画像(例えば、図8−16に示すように、パラグライダーの画像Z1を表示しているときに、キャラクタが登場しているパラグライダーが移動する画像を表示するなど)を表示したり、パラグライダーの表示態様(例えば、色、大きさ、移動速度、軌道など)を通常態様とは異なる態様とした画像等を表示したり、背景色を異ならせたり、エフェクト画像を表示したりするものであってもよい。あるいは、パラグライダーの画像表示に合わせて特殊効果音を出力したり、特殊な発光態様で発光体を発光させたりするものでもよい。
また、前記実施例1及び変形例1では、演出結果として有利状態示唆結果と設定示唆結果のいずれにもなるとき、つまり、可変表示中演出としてリーチ予告と設定示唆とのいずれか一方を実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、可変表示中演出においてリーチ予告と設定示唆とのいずれかを実行可能とする一方で、リーチ予告と設定示唆とを、可変表示中演出とは異なる演出タイミングにて各々単独で実行可能としてもよい。
具体的には、例えば、図8−16にて示したリーチ予告とは異なる態様のリーチ予告(例えば、キャラクタが登場するキャラクタ予告など)を、可変表示中演出とは異なる演出タイミングで実行可能とする一方で、図8−16にて示した設定示唆とは異なる態様の設定示唆(例えば、大当りのエンディング画像など)を、可変表示中演出とは異なるタイミング(例えば、大当りの終了後など)で実行可能としてもよい。
(タイマ予告演出)
演出制御用CPU120は、変動パターンが擬似連を伴う変動パターン(例えば、PA2−4〜6、PB1−4〜6のいずれか)である場合に、画像表示装置5の表示領域にタイマ画像を表示するとともに、該タイマ画像に表示した数値を減少(変化)させる態様の更新表示(カウントダウン)を行うタイマ予告(所定演出)と、更新表示によりタイマ画像の表示態様が特定態様となったときに、遊技者にとって有利な大当り遊技状態に制御される可能性を示唆する示唆演出と、を含むタイマ予告演出を実行可能である。
図8−20(A)(B)に示すように、タイマ予告では、四角枠状の枠画像と該枠画像内に表示される数値とからなる第1タイマ画像Z11(第1タイマとも言う)と、四角枠状の枠画像と該枠画像内に表示される数値とからなる第2タイマ画像Z12(第2タイマとも言う)とが、画像表示装置5の表示領域の左側下部位置に表示される。尚、第1タイマ画像Z11や第2タイマ画像Z12の大きさや形状、配置位置等は任意であり、上記したものに限定されるものではない。
図8−20(C)に示すように、タイマ予告の開始時に表示される数値(開始値)は、第1タイマ画像Z11は「15:00」(以下、「15」と略記することもある)、第2タイマ画像Z12は「10:00」または「15:00」(以下、「10」や「15」と略記することもある)とされている。また、数値を減少させる態様の更新表示を行った後、数値の更新表示が停止される数値(最終値)は、第1タイマ画像Z11は「0:00」、第2タイマ画像Z12は「1:00」とされている。このように、これら数値は時間を示す数値である。また、第1タイマ画像Z11に表示される数値の更新表示速度は、1秒間に約1ずつ減少する第1速度(遅い)とされ、第2タイマ画像Z12に表示される数値の更新表示速度は、1秒間に約2〜5ずつ減少する第2速度(速い)とされている。
演出制御用CPU120は、第1タイマ画像Z11の場合、開始時に表示(セット)した時間を示す数値を、「15、14、13、12、・・・・5、4、3、2、1、0」のように1秒ごとに約1ずつ減少させる態様で更新表示する一方で、第2タイマ画像Z12の場合、開始時に表示(セット)した時間を示す数値を、「10」または「15」を、「10、9、8、7、6、5、4、3、2、1」のように1秒ごとに約2〜5ずつ減少させる態様で更新表示する。つまり、演出制御用CPU120は、第2タイマ画像Z12に表示した数値を、第1タイマ画像Z11に表示した数値を更新する第1速度よりも速い第2速度で更新表示する。
また、演出制御用CPU120は、第1タイマ画像Z11に表示した数値を第1速度で減少させる第1更新表示(第1カウントダウン)を行い、この数値が「0:00」となったときに擬似連演出を行う一方で、第2タイマ画像Z12に表示した数値を第1速度よりも速い第2速度で減少させる第2更新表示(第2カウントダウン)を行い、この数値が「1:00」となったときにセリフ予告を行う。つまり、演出制御用CPU120は、第1更新表示では、第1タイマ画像Z11の表示態様が「0」を示す数値(「0:00」)である第1特定態様となったときに更新表示を停止する一方で、第2更新表示では、第2タイマ画像Z12の表示態様が「0」とは異なる数値(「1:00」)である第2特定態様となったときに更新表示を停止する。
また、図8−20(D)に示すように、演出制御用CPU120は、タイマ予告を行う場合、タイミングT0にて第1タイマ画像Z11を表示して第1更新表示を開始するとともに、第1更新表示を開始したタイミングT0から所定時間が経過し、かつ、第1更新表示が終了する前のタイミングT1にて、第2タイマ画像Z12を表示して第2更新表示を開始する。この場合、第2タイマ画像Z12に表示する数値「10」の方が第1タイマ画像Z11に表示する数値「15」よりも小さく、かつ、第1速度よりも速い第2速度で第2更新表示を行うため、第1更新表示が終了する前のタイミングT2にて第2更新表示を停止する。
そして、第2更新表示を終了したタイミングT2にて、第2タイマ画像Z12に表示していた数値を消去して第2タイマ画像Z12を拡大表示する。そして、第2タイマ画像Z12の近傍位置にキャラクタ画像Z17を表示するとともに、枠内に所定のセリフ文字画像Z13(図8−20(B)参照)を表示してセリフ予告を開始することで大当りの可能性を示唆する。次いで、第2更新表示が終了したタイミングT2から所定時間が経過したタイミングT3にて第1更新表示を停止してタイマ予告を終了するとともに、タイミングT3にて飾り図柄を仮停止した後、再度可変表示させる擬似連演出を行う。
このように演出制御用CPU120は、タイマ予告演出において、第1タイマ画像Z11に表示した数値を更新表示する第1更新表示と、第2タイマ画像Z12に表示した数値を更新表示する第2更新表示とを、各々の更新表示期間の少なくとも一部が重複するように実行可能である。つまり、第1更新表示と第2更新表示とを並行して行うことが可能である(図8−20(D)参照)。
また、タイマ予告は、示唆演出である擬似連演出やセリフ予告を開始するまでの時間をカウントダウンする演出であるが、第1タイマ画像Z11(第1更新表示)と第2タイマ画像Z12(第2更新表示)とで、更新表示期間、更新表示の開始タイミング、開始時に表示(セット)される数値の大きさ、更新表示の速度、更新表示の終了タイミング、更新表示が停止されるときの表示態様が異なる。
特に、第2更新表示を行う第2更新表示期間は、第1更新表示を行う第1更新表示期間よりも短く、また、第2更新表示は、第1更新表示が開始された後、つまり、第1更新表示の実行中に開始されるものの、第1更新表示よりも先に終了する。
図8−21(A)に示すように、タイマ予告は、パターンTY−1〜TY−5の複数種類の演出パターン(演出態様)を有しており、演出制御用CPU120は、パターンTY−1〜TY−5のうちいずれの演出パターンに基づいてタイマ予告を実行するか、つまり、パターンTY−1〜TY−5のうちいずれの演出態様に基づくタイマ予告を実行するかを抽選により決定する。
具体的には、パターンTY−1は、タイミングT0にて第1タイマ画像Z11に「15:00」の数値が表示されて第1更新表示が開始された後、タイミングT3にて数値が「0:00」となって第1更新表示が終了する一方で、タイミングT1にて第2タイマ画像Z12が表示されない、つまり、第1更新表示は行われるが第2更新表示は行われないパターンである。尚、パターンTY−1では、上記のように第2タイマ画像Z12が表示されるタイミングT1にて第2タイマ画像Z12が表示されないものだけでなく、タイミングT1にて第2タイマ画像Z12が表示されるが更新表示する数値が表示されないものでもよいし、タイミングT1にて第2タイマ画像Z12に数値が表示されるが更新表示が開始されずに終了するものでもよい。
パターンTY−2は、タイミングT0にて第1タイマ画像Z11に「15:00」の数値が表示されて第1更新表示が開始された後、タイミングT3にて数値が「0:00」となって第1更新表示が終了する一方で、タイミングT1にて第2タイマ画像Z12に「10:00」の数値が表示されて第2更新表示が開始されるが、図8−23(A)に示すように、数値が「05:00」となるまで減少したタイミングT2Aで第2更新表示が停止したまま維持され、本来であれば数値が「1:00」となる終了タイミングT2よりも前のタイミングT2Bにおいて、第2タイマ画像Z12が消去されて第2更新表示が終了するパターンである。
パターンTY−3は、タイミングT0にて第1タイマ画像Z11に「15:00」の数値が表示されて第1更新表示が開始された後、タイミングT3にて数値が「0:00」となって第1更新表示が終了する一方で、タイミングT1にて第2タイマ画像Z12に「10:00」の数値が表示されて第2更新表示が開始された後、タイミングT2にて数値が「1:00」となって第2更新表示が終了するパターンである。
パターンTY−4は、タイミングT0にて第1タイマ画像Z11に「15:00」の数値が表示されて第1更新表示が開始された後、タイミングT3にて数値が「0:00」となって第1更新表示が終了する一方で、タイミングT1にて第2タイマ画像Z12に「15:00」の数値が表示されて第2更新表示が開始された後、タイミングT2にて数値が「1:00」となって第2更新表示が終了するパターンである。
パターンTY−5は、タイミングT0にて第1タイマ画像Z11に「15:00」の数値が表示されて第1更新表示が開始された後、タイミングT3にて数値が「0:00」となって第1更新表示が終了する一方で、タイミングT1にて第2タイマ画像Z12に「10:00」の数値が表示されて第2更新表示が開始されるが、図8−23(B)に示すように、数値が「05:00」となるまで減少したタイミングT2Aで第2更新表示が停止したまま所定時間維持(ロック、ホールド)され、その後、パターンTY−2において第2更新表示が終了するタイミングT2Bにおいて更新表示が再開されて数値が「1:00」となる終了タイミングT2において、第2タイマ画像Z12が消去されて第2更新表示が終了するパターンである。
図8−21(B)に示すように、セリフ予告は、パターンSY−1〜SY−4の複数種類の演出パターン(演出態様)を有しており、演出制御用CPU120は、パターンSY−1〜SY−4のうちいずれの演出パターンに基づいてセリフ予告を実行するか、つまり、パターンSY−1〜SY−4のうちいずれの演出態様に基づくセリフ予告を実行するかを抽選により決定する。
具体的には、パターンSY−1は、セリフ内容が「GOGO!」のパターンであり、パターンSY−2は、セリフ内容が「熱いかも!?」のパターンであり、パターンSY−3は、セリフ内容が「熱い!」のパターンであり、パターンSY−4は、セリフ内容が「激熱!!」のパターンである。
尚、本実施の形態では、上記4種類のうちいずれかに基づくセリフ予告を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、セリフ内容は任意であり、種々に変形可能である。また、セリフ内容やキャラクタ画像Z17の表示態様が異なる5種類以上または3種類以下のパターンのうちからいずれかに基づくセリフ予告を実行可能としてもよい。また、セリフの文字画像Z18を第2タイマ画像Z12内に表示可能としているが、第2タイマ画像Z12以外の領域に表示としてもよい。
図8−19に示すように、図8−12で説明した可変表示開始設定処理の103SGS280Aにおけるタイマ予告演出決定処理において、演出制御用CPU120は、まず、可変表示結果と変動パターンとを特定する(103SGS351)。可変表示結果は、可変表示の開始時において主基板11から送信される可変表示結果(はずれ、非確変大当りA、確変大当りB、確変大当りC、小当り)を指定するための可変表示結果指定コマンドを格納するための可変表示結果指定コマンド格納領域に記憶されている可変表示結果指定コマンドにより特定することができる。また、変動パターンは、前述したように、変動パターン指定コマンド格納領域に記憶されている変動パターン指定コマンドにて特定できる。
そして、タイマ予告種別決定用乱数を抽出するとともに、図8−22(A)に示すタイマ予告種別決定用テーブルを用いて、実行するタイマ予告の種別を決定するための抽選を、103SGS351にて特定した変動パターンから特定される擬似連回数に対応する回数分行う(103SGS352)。具体的には、擬似連回数が1回の場合は2回、擬似連回数が2回の場合は3回行い、各々決定したパターン及び実行順序を特定可能に記憶部に記憶しておく。
図8−22(A)に示すタイマ予告種別決定用テーブルでは、変動表示結果が大当り表示結果である場合には、パターンTY−1に5個の判定値が割り当てられ、パターンTY−2に5個の判定値が割り当てられ、パターンTY−3に20個の判定値が割り当てられ、パターンTY−4に30個の判定値が割り当てられ、パターンTY−5に40個の判定値が割り当てられている。
変動パターンが擬似連を伴うスーパーリーチはずれである場合には、パターンTY−1に10個の判定値が割り当てられ、パターンTY−2に15個の判定値が割り当てられ、パターンTY−3に50個の判定値が割り当てられ、パターンTY−4に20個の判定値が割り当てられ、パターンTY−5に5個の判定値が割り当てられている。
変動パターンが擬似連を伴うノーマルリーチはずれである場合には、パターンSY−1に70個の判定値が割り当てられ、パターンTY−2に20個の判定値が割り当てられ、パターンTY−3に10個の判定値が割り当てられている。
このように、変動表示結果が大当りである場合には、はずれの場合よりも高い割合でパターンTY−4やパターンTY−5に当選し、はずれの場合には大当りの場合よりも高い割合でパターンTY−1〜TY−3が当選するようになっている。よって、大当りの信頼度がパターンTY−1、TY−2、TY−3、TY−4、TY−5の順に高くなるように設定されている。
図8−19に戻って、103SGS352の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、セリフ予告種別決定用乱数を抽出するとともに、図8−22(B)に示すセリフ予告種別決定用テーブルを用いて、実行するセリフ予告の種別を決定するための抽選を、103SGS351にて特定した変動パターンから特定される擬似連回数に対応する回数分行う(103SGS353)。具体的には、擬似連回数が1回の場合は2回、擬似連回数が2回の場合は3回行い、各々決定したパターン及び実行順序を特定可能に記憶部に記憶しておく。
尚、タイマ予告種別としてパターンTY−1の実行が決定されている場合は第2更新表示が実行されず、また、パターンTY−2の実行が決定されている場合は第2更新表示が途中で終了するので、セリフ予告を実行しないようにする。
図8−22(B)に示すセリフ予告種別決定用テーブルでは、変動表示結果が大当り表示結果である場合には、パターンSY−1に10個の判定値が割り当てられ、パターンSY−2に20個の判定値が割り当てられ、パターンSY−3に30個の判定値が割り当てられ、パターンSY−4に40個の判定値が割り当てられている。
変動パターンが擬似連を伴うスーパーリーチはずれである場合には、パターンSY−1に40個の判定値が割り当てられ、パターンSY−2に35個の判定値が割り当てられ、パターンSY−3に20個の判定値が割り当てられ、パターンSY−4に5個の判定値が割り当てられている。
変動パターンが擬似連を伴うノーマルリーチはずれである場合には、パターンSY−1に70個の判定値が割り当てられ、パターンSY−2に25個の判定値が割り当てられ、パターンSY−3に5個の判定値が割り当てられている。
このように、変動表示結果が大当りである場合には、はずれの場合よりも高い割合でパターンSY−3やパターンSY−4に当選し、はずれの場合には大当りの場合よりも高い割合でパターンSY−1やSY−2が当選するようになっている。よって、大当りの信頼度がパターンSY−1、SY−2、STY−3、SY−4の順に高くなるように設定されている。
擬似連演出については、擬似連(飾り図柄の再可変表示)が行われる方が、擬似連が行われない場合よりも大当りの信頼度が高く、また、一の可変表示中における擬似連(飾り図柄の再可変表示)の回数が多いほど大当りの信頼度が高くなるように、変動パターンが決定されるようになっている。
また、本実施の形態では、可変表示結果が大当りになる場合、はずれになる場合よりも高い割合で、信頼度が高いTY−3〜TY−5に基づくタイマ予告やパターンSY−3、SY−4のセリフ予告の実行が決定されるようになっている。つまり、可変表示結果がはずれになる場合、第2タイマ画像Z12が表示されないパターンTY−1や、第2タイマ画像Z12の数値が特定の数値である「1:00」にならないパターンTY−2に基づくタイマ予告の実行が高い割合で決定されるのに対し、可変表示結果が大当りになる場合、第2タイマ画像Z12が表示され第2更新表示により数値が「1:00」になるパターンTY−3〜TY−5に基づくタイマ予告の実行が高い割合で決定される。
すなわち、第2タイマ画像Z12の数値が第2更新表示により特定の数値(「1:00」)となる場合は、第2タイマ画像Z12の数値が特定の数値にならずに第1タイマ画像Z11のみが第1更新表示により「0」を示す数値(「0:00」)となる場合よりも高い割合で、信頼度が高いパターンSY−3、SY−4のセリフ予告の実行が決定される。言い換えると、第1タイマ画像Z11の第1更新表示のみが行われる場合(パターンTY−1)よりも、第1タイマ画像Z11に加えて第2タイマ画像Z12の第2更新表示が行われる場合(パターンTY−2〜TY−5)の方が大当りの信頼度が高い。
また、第2更新表示の終了に応じて実行される示唆演出の信頼度が、第1更新表示の終了に応じて実行される示唆演出の信頼度よりも高くなるようにしてもよい。
そして、103SGS353の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、タイマ予告演出を実行することが決定された旨を示すタイマ予告演出実行決定フラグをセットして(103SGS354)、処理を終了する。
尚、本実施の形態では、演出制御用CPU120は、変動パターンが擬似連を伴う変動パターンである場合に、タイマ予告やセリフ予告を伴うタイマ予告演出を100%の確率で実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動パターンが擬似連を伴う変動パターンである場合に、100%未満の確率でタイマ予告演出の実行を決定する、つまり、擬似連を伴う変動パターンである場合にタイマ予告演出を実行しないことがあるようにしてもよい。また、擬似連を伴わない変動パターンにおいてタイマ予告演出を所定の確率(100%を含む)実行可能としてもよい。
また、本実施の形態では、擬似連演出の回数に応じてタイマ予告演出を複数回行う場合、タイマ予告やセリフ予告の演出パターンを各回ごとに個別に決定しているが、2回目以降の演出パターンを決定する場合に、既に決定している演出パターンに基づいて演出パターンを決定するようにしてもよい。この場合、所定回に行う演出パターンの信頼度が、所定回よりも前の回に行う演出パターンの信頼度と同じまたは高くなるようにすればよい。このようにすることで、タイマ予告演出を繰り返すにつれて信頼度が低くなることで、遊技者の大当りに対する期待度が低下していくことを防止することができる。
(タイマ予告演出の動作例)
次に、演出制御用CPU120が、変動パターンが擬似連変動パターンである場合に実行するタイマ予告演出の動作例について、図8−23(C)と図8−24に基づいて説明する。尚、ここでは、擬似連(2回)を伴うスーパーリーチ変動パターンにおいて、タイマ予告はパターンTY−3、セリフ予告はSY−3に基づいて実行する場合を一例として説明する。
図8−23(C)に示すように、演出制御用CPU120は、擬似連(2回)を伴うスーパーリーチ変動パターンに基づき飾り図柄の可変表示を開始した場合(図8−24(A)参照)、可変表示を開始したタイミングTa0から所定時間が経過して左右の飾り図柄を停止表示したタイミングTa1で、画像表示装置5の表示領域の左下角に第1タイマ画像Z11を拡大表示する。尚、第1タイマ画像Z11には、カウントダウンする数値として「15:00」が表示されるとともに、第1タイマ画像Z11の周囲にはエフェクト画像Z15が表示される。そして、第1タイマ画像Z11を縮小表示して第1更新表示を開始する(図8−24(B)(C)参照)。
次いで、第1更新表示を開始した後、第2タイマ画像Z12を表示するタイミングTa2よりも前に、第2タイマ画像Z12が表示されて第2更新表示が開始されることを示唆する特別演出を行う。特別演出は、例えば、図8−24(D)に示すように、通常よりも透過率が高く拡大表示された第2タイマ画像Z12Aを表示領域の中央付近に表示した後、第1タイマ画像Z11の上方の表示位置に向けて移動しながら透過率が低くなり、かつ、縮小される態様で行われる。
また、パターンTY−1に基づくタイマ予告演出を実行する場合、上記と同様に第2タイマ画像Z12を表示するタイミングTa2よりも前に第2タイマ画像Z12Aを表示領域の中央付近に表示した後、第1タイマ画像Z11の上方の表示位置に向けて移動しながら透過率が低くなり、かつ、縮小されるが、タイミングTa2において第2タイマ画像Z12を表示せずに消去する。
尚、特別演出の態様は上記のようなものに限定されるものではなく、第2タイマ画像Z12が表示されて第2更新表示が開始されることを示唆する態様であれば種々に変更可能であり、例えば、第2タイマ画像Z12を表示するタイミングTa2よりも前に、背景画像の表示色を所定の色に変化させたり、キャラクタが第2タイマ画像Z12を運んでくるような演出としてもよい。
次いで、タイミングTa2にて第2タイマ画像Z12を拡大表示する。尚、第2タイマ画像Z12には、カウントダウンする数値として「10:00」を表示するとともに、第2タイマ画像Z12の周囲にはエフェクト画像Z15とは態様が異なるエフェクト画像Z16を表示する。そして、第2タイマ画像Z12を縮小表示して第2更新表示を開始する(図8−24(E)参照)。尚、パターンTY−1の場合、上記のような特別演出が行われるものの、タイミングTa2にて第2タイマ画像Z12が拡大表示されないことになる。
その後、第1更新表示と第2更新表示とを一緒に行う(図8−24(F)参照)。また、第2タイマ画像Z12の数値が「5:00」まで変化すると、第1更新表示による数値の減少に応じて、スピーカ8L,8Rから「5・・・4・・・」といった音声を出力させる。また、特に図示しないが、遊技効果ランプ9などにおいても、数値の減少に応じて点滅させるなど、第2更新表示に応じて表示以外の態様にて演出を行うようにしてもよい。
そして、演出制御用CPU120は、第2タイマ画像Z12の数値を「1:00」まで変化させたタイミングTa3で、第2更新表示を停止するとともに、第2タイマ画像Z12を拡大表示してその周囲にエフェクト画像Z16を表示した後(図8−24(G)参照)、セリフ予告を開始する。具体的には、第2タイマ画像Z12の上方にキャラクタ画像Z17を表示するとともに、第2タイマ画像Z12の数値を消去して、パターンSY−3に対応する「熱い!」なる文字画像Z18を表示するとともに、スピーカ8L,8Rから「熱い!」なる音声を出力させる(図8−24(H)参照)。
尚、本実施の形態では、第1所定表示や第2所定表示の更新表示に連動した連動演出として、更新表示による数値の減少に応じて、スピーカ8L,8Rから「5・・・4・・・」といった音声を出力させたり、遊技効果ランプ9を点滅させる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、動作可能な可動体32等を備えるものにおいては、更新表示に連動して可動体32を動作させたり、画像表示装置5の表示領域におけるタイマ画像とは異なる領域にて、更新表示に連動して演出画像を表示するようにしてもよい。
次いで、タイミングTa3にて第2更新表示を終了した後、第1タイマ画像Z11の数値を「0:00」まで変化させたタイミングTa4で、第1タイマ画像Z11を拡大表示してその周囲にエフェクト画像Z15を表示する(図8−24(I)参照)。そして、中央の飾り図柄表示エリア5Cに擬似連を示す飾り図柄を仮停止表示させて、全ての飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの飾り図柄を仮停止表示させる(図8−24(J)参照)。その後、第1タイマ画像Z11と第2タイマ画像Z12を消去する。
そして、タイミングTa4から所定時間が経過したタイミングTa5で、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに仮停止表示していた飾り図柄の可変表示を再開して擬似連演出を開始するとともに、図8−24(B)に示すように画像表示装置5の表示領域の左下角に第1タイマ画像Z11を拡大表示して第1更新表示を開始する。
次いで、図8−23(C)に示すように、演出制御用CPU120は、決定されたパターンTY−1〜TY−5やパターンSY−1〜SY−4のいずれかに基づいて第1更新表示と第2更新表示とを行った後、第1更新表示が終了したタイミングTa6において全ての飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの飾り図柄を仮停止表示する。また、タイミングTa7にて、仮停止表示していた飾り図柄の可変表示を再開して擬似連演出を開始するとともに、決定されたパターンTY−1〜TY−5やパターンSY−1〜SY−4のいずれかに基づいて第1更新表示と第2更新表示とを行った後、タイミングTa8にて第1更新表示を終了したときに、可変表示態様をリーチ態様としてスーパーリーチ演出を開始する。このように、1回目や2回目の擬似連演出に対応するタイマ予告やセリフ予告は、決定されたパターンTY−1〜TY−5やパターンSY−1〜SY−4のいずれかに基づいて行われるが、大まかな流れは図8−24にて示した内容とほぼ同様であるため詳細な説明は省略する。
次に、パターンTY−2及びパターンTY−5の動作例について、図8−23(A)(B)及び図8−25に基づいて説明する。
図8−23(A)(B)に示すように、演出制御用CPU120は、可変表示を開始してから所定時間が経過して左右の飾り図柄を停止表示したタイミングT0で、画像表示装置5の表示領域の左下角に第1タイマ画像Z11を拡大表示して第1更新表示を開始した後(図8−25(A)参照)、第2タイマ画像Z12を拡大表示して第2更新表示を開始する(図8−25(B)参照)。
そして、第2タイマ画像Z12の数値が「5:00」になったタイミングT2Aにて更新表示を停止して、「5:00」の数値を表示した態様を維持する(図8−25(C)参照)。このとき、第1更新表示は継続して行う。
次いで、パターンTY−2の場合、タイミングT2Aから所定時間が経過したタイミングT2Bにて第2タイマ画像Z12を消去して第2更新表示を終了した後(図8−25(D)参照)、第1更新表示を終了したタイミングT3で演出図柄を仮停止表示させる(図8−25(E)参照)。
一方、パターンTY−5の場合、タイミングT2Aから所定時間が経過したタイミングT2Bにて、第2タイマ画像Z12を拡大表示して第2更新表示を再開し(図8−25(F)参照)、第2タイマ画像Z12の数値を「1:00」まで変化させたタイミングT2で第2更新表示を停止するとともに(図8−25(G)参照)、第2タイマ画像Z12に表示していた数値を消去して「激熱!」なる文字を表示してセリフ予告を開始する(図8−25(H)参照)。そして、第1タイマ画像Z11の数値が「0:00」になったタイミングT3にて第1更新表示を終了した後、演出図柄を仮停止表示させる(図8−25(I)参照)。
以上説明したように、本実施の形態では、第1更新表示では、第1タイマ画像Z11の数値が0を示す数値(例えば、「0:00」)になったときに示唆演出(例えば、擬似連演出)が開始されるのに対し、第2更新表示では、第2タイマ画像Z12の数値が0とは異なる特定の数値(例えば、「1:00」)になったときに示唆演出(例えば、セリフ予告)が開始される。つまり、第1更新表示と第2更新表示とで、示唆演出が開始されるタイミングを示す数値が異なることで、遊技者に対し意外性を与えることができる。
また、セリフ演出の開始タイミングT2と擬似連演出の開始タイミングT3とが異なること、つまり、示唆演出の開始タイミングの違いを見た目上で分かりやすく遊技者に報知することが可能となる。
また、第1タイマ画像Z11に表示される数値と第2タイマ画像Z12に表示される数値とが異なることで、2つのタイマで同じ数値が同じタイミングで更新されることがないので、各々の示唆演出の開始タイミングを予測し難くすることができる。
また、本実施の形態では、第1タイマ画像Z11の第1更新表示が開始された後に第2タイマ画像Z12の第2更新表示が開始されるとともに、第2更新表示が終了した後に第1更新表示が終了する。つまり、第1更新表示の開始よりも後に開始された第2更新表示が第1更新表示よりも先に終了するので、各々の示唆演出の開始タイミングを予測し難くすることができる。
また、第1タイマ画像Z11に表示された数値の第1更新表示が開始されてから終了するまでの間は時間の経過を待つだけになるので、示唆演出が開始されるまでの間が間延びしてしまうが、第1更新表示の実行中に第2更新表示が開始されることにより、遊技者の興味を第2更新表示に引き付けることができるとともに、第2更新表示が第1更新表示よりも先に終了して示唆演出が開始されることで、その後に第1更新表示が終了したときに開始される示唆演出に対する期待感を好適に高めることができる。
また、第1更新表示と第2更新表示とで更新表示する速度が異なることで、タイマ予告の時間経過に伴って2つの数値の関係に変化が生じ、これにより、第1更新表示と第2更新表示のいずれが先に終了するか、つまり、各々の示唆演出の開始タイミングを予測し難くなって意外性が高まるため、遊技の興趣が向上する。
2つの数値の関係に変化が生じるとは、例えば、図8−20(D)に示す第1タイミングT1では、第1タイマ画像Z11に表示されている数値(例えば、「11:00」)と、第2タイマ画像Z12に表示される数値(例えば、「10:00」)との差は「1」であるが、第1タイミングT1よりも後の第2タイミングT2では、第1タイマ画像Z11に表示される数値(例えば、「5:00」)と第2タイマ画像Z12に表示される数値(例えば、「1:00」)との差は「4」となるなど、第1タイマ画像Z11に表示される数値と第2タイマ画像Z12に表示される数値との差が時間経過に伴い変化すること等を含む。
また、本実施の形態では、タイマ予告のパターンTY−1〜TY−5のいずれにおいても、第1タイマ画像Z11や第2タイマ画像Z12の表示態様は同一である形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、可変表示結果が大当りとなるか否かに応じて第1タイマ画像Z11や第2タイマ画像Z12の表示態様を特定表示態様に変化させてもよい。例えば、可変表示結果が大当りとなる場合、はずれに場合よりも高い確率で第1タイマ画像Z11と第2タイマ画像Z12のうち少なくともいずれか一方の表示色を変化させたり、拡大表示したり、エフェクト画像を周囲に表示するようにしてもよい。
(変形例2)
次に、タイマ予告の変形例2について、図8−26に基づいて説明する。前記実施の形態のタイマ予告では、第1タイマ画像Z11に表示した数値を減少させる第1更新表示を開始してから所定時間が経過してから第2タイマ画像Z12に表示した数値を減少させる第2更新表示を開始した後、第2更新表示を終了した後に第1更新表示を終了する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1更新表示と第2更新表示の開始タイミングと終了タイミングとは種々に変形可能である。
例えば、第2更新表示の開始タイミングは、第1更新表示の開始タイミングよりも後のタイミングに限定されるものではなく、図8−26(A)(B)に示すように、第1更新表示と同じタイミングTa0としてもよいし、図8−26(E)に示すように、第1更新表示の開始タイミングよりも前のタイミングTa0としてもよい。
また、第2更新表示の終了タイミングは、図8−26(A)に示すように、第1更新表示の終了タイミングTa2よりも前のタイミングTa1に限定されるものではなく、図8−26(B)(D)(E)に示すように、第1更新表示の終了タイミングTa1よりも後のタイミングTa2、Ta3としてもよいし、図8−26(C)(F)に示すように、第1更新表示の終了タイミングTa1、Ta2と同じタイミングとしてもよい。
また、図8−26(E)に示すように、第2更新表示を、第1更新表示の開始タイミングTa1よりも前のタイミングTa0で開始した後、第1更新表示の終了タイミングTa2よりも後のタイミングTa3で終了してもよい。つまり、第2更新表示期間を第1更新表示期間よりも長くしてもよい。
また、図8−26(F)に示すように、第2更新表示を、第1更新表示の開始タイミングTa0と同じタイミングTa0で開始した後、第1更新表示の終了タイミングTa1と同じタイミングTa1で終了してもよい。つまり、第2更新表示期間を第1更新表示期間と同じ長さであってもよい。このような場合、第1タイマ画像Z11の数値が0を示す数値(「0:00」)となるタイミングと、第2タイマ画像Z12の数値が0とは異なる特定の数値(「1:00」)となるタイミングと、がほぼ同タイミングとなるが、更新表示を停止したときの数値(表示態様)が異なることで、別個の更新表示が終了したことを遊技者に認識させることが可能となる。
尚、第1タイマ画像Z11の数値が0を示す数値(「0:00」)となるタイミングと、第2タイマ画像Z12の数値が0とは異なる特定の数値(「1:00」)となるタイミングとが同タイミングとなる場合、第1更新表示に基づく示唆演出と第2更新表示に基づく示唆演出とを一の演出にて行うようにしてもよい。この場合、例えば、擬似連演出とセリフ予告とを合体させた一の演出を実行してもよいし、擬似連演出とセリフ予告とは異なる他の演出を実行してもよい。
また、これら図8−26(A)〜(F)に示す各パターンにおいて、図8−26(G)に示すように、第1タイマ画像Z11と第2タイマ画像Z12に開始時に表示する数値として、第1タイマ画像Z11に表示する数値を第2タイマ画像Z12に表示する数値よりも大きくするパターンAと、第1タイマ画像Z11に表示する数値を第2タイマ画像Z12に表示する数値よりも小さくするパターンBとのいずれかを適用することが可能である。
また、これら図8−26(A)〜(F)に示す各パターンにおいて、図8−26(H)に示すように、第1タイマ画像Z11における第1更新表示と第2タイマ画像Z12における第2更新表示の速度として、第1更新表示を第2更新表示よりも速くするパターンCと、第1更新表示を第2更新表示よりも遅くするパターンDと、第1更新表示を第2更新表示と同じ速度とするパターンEと、とのうちからいずれかを適用することが可能である。
よって、第1更新表示や第2更新表示の開始タイミングや終了タイミングを含む第1更新表示期間や第2更新表示期間を、抽選により図8−26(A)〜(F)に示す複数種類のパターンのうちからいずれかに決定可能とするとともに、該決定したパターンに応じて、図8−26(G)に示す第1タイマ画像Z11や第2タイマ画像Z12に開始時に表示する数値の大きさを、抽選によりパターンA,Bのいずれかに決定するとともに、図8−26(H)に示す第1タイマ画像Z11における第1更新表示と第2タイマ画像Z12における第2更新表示の速度を、抽選によりパターンC〜Eのうちからいずれかに決定するようにしてもよい。
さらに、これら第1タイマ画像Z11や第2タイマ画像Z12に開始時に表示する数値の大きさ、第1更新表示や第2更新表示の開始タイミングや終了タイミングを含む第1更新表示期間や第2更新表示期間、更新速度などを、可変表示結果に応じて割り当てられた判定値数に基づいて決定するようにしてもよく、このようにすることで、設定される数値、期間、タイミング、速度などによって大当りの可能性を示唆することが可能となる。
上記したように、演出制御用CPU120は、第1タイマ画像Z11に開始時に表示する数値(例えば、「15:00」など)と、第2タイマ画像Z12に開始時に表示する数値(例えば、「10:00」)とが異なるとともに、第1更新表示において第1タイマ画像Z11に表示した数値(例えば、「0:00」など)となったときに示唆演出を実行可能であり、第2更新表示において第2タイマ画像Z12に表示した数値が「0:00」とは異なる特定の数値(例えば、「1:00」など)となったときに示唆演出を実行可能であれば、第1更新表示や第2更新表示の開始タイミングや終了タイミングや、第1タイマ画像Z11や第2タイマ画像Z12に開始時に表示する数値の大きさや、第1タイマ画像Z11における第1更新表示と第2タイマ画像Z12における第2更新表示の速度は種々に変更可能である。
このように、一の表示領域に表示される2つの異なる数値の更新表示、つまり、第1更新表示と第2更新表示とが少なくとも一部の更新表示期間が重複するように行われるものにおいて、一方の更新表示(第2更新表示)が停止されるときの表示態様(例えば、「1:00」)が他方の更新表示(第1更新表示)が停止されるときの表示態様(例えば、「0:00」)とは異なることで意外性が高まる。
また、第1更新表示と第2更新表示とで更新表示する速度が異なることで、タイマ予告の時間経過に伴って2つの数値の関係に変化が生じ、これにより各々の示唆演出の開始タイミングを予測し難くなって意外性が高まるため、興趣が向上する。
2つの数値の関係に変化が生じるとは、例えば、図8−20(D)に示す第1タイミングT1では、第1タイマ画像Z11に表示されている数値(例えば、「11:00」)と、第2タイマ画像Z12に表示される数値(例えば、「10:00」)との差は「1」であるが、第1タイミングT1よりも後の第2タイミングT2では、第1タイマ画像Z11に表示される数値(例えば、「5:00」)と第2タイマ画像Z12に表示される数値(例えば、「1:00」)との差は「4」となるなど、第1タイマ画像Z11に表示される数値と第2タイマ画像Z12に表示される数値との差が時間経過に伴い変化すること等を含む。
また、本実施の形態では、タイマ予告種別として決定可能な複数のパターンTY−1〜TY−5は、第1更新表示及び第2更新表示の開始タイミング、終了タイミング、更新表示期間が全て同じである形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、図8−26(A)〜(F)に示すように、第1更新表示及び第2更新表示の開始タイミング、終了タイミング、更新表示期間、更新表示速度のうち少なくとも一つが異なる複数種類のパターンのうちから少なくとも2以上のパターンを、タイマ予告種別として選択可能としてもよい。
このような場合において、例えば、演出制御用CPU120が、第1タイマ画像Z11に表示された数値が第2タイマ画像Z12に表示された数値よりも前に特定の数値となる第1パターン(例えば、図8−26(D)のパターン)と、第2タイマ画像Z12に表示された数値が第1タイマ画像Z11に表示された数値よりも前に特定の数値となる第2パターン(図8−26(A)参照)と、を含む複数種類のうちのいずれかのパターンに基づいてタイマ予告を実行可能とした場合において、信頼度が高いパターンSY−3、SY−4に基づくセリフ予告が実行される割合は、第2パターンに基づいてタイマ予告を実行したときの方が、第1パターンに基づいてタイマ予告を実行するときよりも高くなるようにしてもよい。
このようにすることで、第2タイマ画像Z12に表示された数値が特定の数値になるか否かだけでなく、第2タイマ画像Z12に表示された数値が第1タイマ画像Z11に表示された数値よりも前または後のいずれのタイミングで特定の数値となるかによって大当りの期待度が異なってくるので、第2パターンに基づいてタイマ予告が実行されるか否かに遊技者を注目させることができる。
また、第1更新表示及び第2更新表示の開始タイミング、終了タイミング、更新表示期間、更新表示速度、数値の大きさのうち少なくとも一の要素が同じ2以上のパターンでも、他の要素の違いにより大当り信頼度が異なるように設定してもよい。
(変形例3)
次に、タイマ予告の変形例3について、図8−27に基づいて説明する。前記実施の形態のタイマ予告では、第1タイマ画像Z11に表示した数値(例えば、「15:00」)の第1更新表示を第1速度で開始した後、第2タイマ画像Z12に表示した数値(例えば、「10:00」)の第2更新表示を第1速度よりも速い第2速度で開始して第1更新表示よりも前に終了させる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1タイマ画像Z11に、第2タイマ画像Z12に表示した数値(例えば、「10:00」)よりも大きな数値(例えば、「20:00」)を表示するとともに、第1更新表示を、第2更新表示の第2速度よりも速い第1速度で開始した後、第2更新表示よりも前に終了させるようにしてもよい。
具体的には、図8−27(A)に示すように、タイマ予告の開始時に表示される数値(開始値)は、第1タイマ画像Z11は「20:00」(以下、「20」と略記することもある)、第2タイマ画像Z12は「10:00」(以下、「10」と略記することもある)とされている。また、数値を減少させる態様の更新表示を行った後、数値の更新表示が停止される数値(最終値)は、第1タイマ画像Z11は「0:00」、第2タイマ画像Z12は「1:00」とされている。また、第1タイマ画像Z11に表示される数値の更新表示速度は、1秒間に約2〜5ずつ減少する第1速度(速い)とされ、第2タイマ画像Z12に表示される数値の更新表示速度は、1秒間に約0.5ずつ減少する第2速度(遅い)とされている。
また、図8−27(C)に示すように、演出制御用CPU120は、タイマ予告を行う場合、タイミングT0にて第1タイマ画像Z11を表示して第1更新表示を開始するとともに、第1更新表示を開始したタイミングT0から所定時間が経過し、かつ、第1更新表示が終了する前のタイミングT1にて、第2タイマ画像Z12を表示して第2更新表示を開始する。この場合、第1タイマ画像Z11に表示する数値「20」は第2タイマ画像Z12に表示する数値「10」よりも大きく、かつ、第2速度よりも速い第1速度で第2更新表示を行うため、第2更新表示が終了する前のタイミングT2にて第1更新表示を停止する。その後、タイミングT3にて第2更新表示を停止する。
図8−27(D)に示すように、演出制御用CPU120は、擬似連(2回)を伴うスーパーリーチ変動パターンに基づき飾り図柄の可変表示を開始した場合、可変表示を開始したタイミングTa0から所定時間が経過して左右の飾り図柄を停止表示したタイミングTa1で第1タイマ画像Z11を表示して第1更新表示を開始した後、タイミングTa2にて第2タイマ画像Z12を表示して第2更新表示を開始する。次いで、第1タイマ画像Z11の数値を「0:00」まで変化させて第1更新表示を終了したタイミングTa3で、全ての飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの飾り図柄を仮停止表示させた後、タイミングTa4で仮停止表示していた飾り図柄の可変表示を再開して擬似連演出を開始するとともに、再度第1タイマ画像Z11を表示して第1更新表示を開始する。そして、第2タイマ画像Z12の数値を「1:00」まで変化させて第2更新表示を終了したタイミングTa5でセリフ予告を開始するとともに、タイミングTa6で再度第2タイマ画像Z11を表示して第2更新表示を開始する。
次いで、第1タイマ画像Z11の数値を「0:00」まで変化させて第1更新表示を終了したタイミングTa7で、全ての飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの飾り図柄を仮停止表示させた後、タイミングTa8で仮停止表示していた飾り図柄の可変表示を再開して擬似連演出を開始するとともに、再度第1タイマ画像Z11を表示して第1更新表示を開始する。そして、第2タイマ画像Z12の数値を「1:00」まで変化させて第2更新表示を終了したタイミングTa9でセリフ予告を開始するとともに、タイミングTa10で再度第2タイマ画像Z11を表示して第2更新表示を開始する。
次いで、第1タイマ画像Z11の数値を「0:00」まで変化させて第1更新表示を終了したタイミングTa11で、飾り図柄の表示態様をリーチ態様としてスーパーリーチ演出に発展させた後、第2タイマ画像Z12の数値を「1:00」まで変化させて第2更新表示を終了したタイミングTa12でセリフ予告を開始する。
このように、一の表示領域に表示される2つの異なる数値の更新表示、つまり、第1更新表示と第2更新表示とが少なくとも一部の更新表示期間が重複するように行われるものにおいて、第1更新表示では、第2更新表示で更新表示する数値よりも大きな数値を第2更新表示よりも速い速度で更新表示して先に終了することで、タイマ予告の時間経過に伴って2つの数値の関係に変化が生じ、これにより各々の示唆演出の開始タイミングを予測し難くなって意外性が高まるため、興趣が向上する。
具体的には、図8−27(B)に示す第1タイミングT1では、第1タイマ画像Z11に表示されている数値(例えば、「16:00」)よりも第2タイマ画像Z12に表示される数値(例えば、「10:00」)の方が小さいが、第1タイミングよりも後の第2タイミングT2では、第1タイマ画像Z11に表示されている数値(例えば、「0:00」)よりも第2タイマ画像Z12に表示される数値(例えば、「5:00」)の方が大きくなるため、意外性が高まる。
また、第1タイマ画像Z11では、大きな数値が高速で更新表示されていくのに対し、第2タイマ画像Z12では、第1タイマ画像Z11よりも小さな数値が低速で更新表示されていくことで、第1更新表示と第2更新表示双方の更新表示態様の違いをより明確に見せることができるとともに、第1更新表示が終了するタイミングT2よりも前のタイミングT1にて第2更新表示が開始されることで、遊技者は新たな示唆演出の実行を期待できるとともに、第2更新表示は第1更新表示が終了するタイミングT2よりも後に終了するため、遊技者の期待感を持続させることができる。
(変形例4)
次に、タイマ予告の変形例4について、図8−28及び図8−29に基づいて説明する。前記実施の形態のタイマ予告は、擬似連変動パターンに基づく可変表示における擬似連演出の実行タイミングに応じて行われる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、タイマ予告は、例えば、ノーマルリーチやスーパーリーチの成立に基づいて実行するようにしてもよい。
以下においては、演出制御用CPU120が、変動パターンがスーパーリーチ変動パターンである場合に実行する変形例3に示したタイマ予告演出の動作例について、図8−28と図8−29に基づいて説明する。
図8−28に示すように、演出制御用CPU120は、スーパーリーチ変動パターンに基づき飾り図柄の可変表示を開始した場合(図8−29(A)参照)、可変表示を開始したタイミングTa0から所定時間が経過して左右の飾り図柄を停止表示してリーチ表示態様としたタイミングTa1で、画像表示装置5の表示領域の左下角に第1タイマ画像Z11を拡大表示するとともに、第1タイマ画像Z11の周囲にエフェクト画像Z15を表示して、第1タイマ画像Z11の第1更新表示を開始する(図8−29(B)(C)参照)。
次いで、第1更新表示を開始した後、第2タイマ画像Z12を表示するタイミングTa2よりも前に、第2タイマ画像Z12が表示されて第2更新表示が開始されることを示唆する特別演出として、通常よりも透過率が高く拡大表示された第2タイマ画像Z12Aを表示領域の中央付近に表示した後、第1タイマ画像Z11の上方の表示位置に向けて移動しながら透過率が低くなり、かつ、縮小される(図8−28(D)参照)。
次いで、タイミングTa2にて第2タイマ画像Z12を拡大表示するとともに、第2タイマ画像Z12の周囲にエフェクト画像Z16を表示する。そして、第2タイマ画像Z12を縮小表示して第2更新表示を開始する(図8−28(E)参照)。
その後、第1更新表示と第2更新表示とを一緒に行い(図8−28(F)参照)、第1タイマ画像Z11の数値が「0:00」まで変化させたタイミングTa3で、第1更新表示を停止するとともに、第1タイマ画像Z11を拡大表示してその周囲にエフェクト画像Z15を表示した後(図8−28(G)参照)、キャラクタ画像Z19を表示して、スーパーリーチに発展することを示唆する発展演出を行う(図8−28(H)参照)。
次いで、タイミングTa3にて第2更新表示を終了した後、第2タイマ画像Z12の数値を「1:00」まで変化させたタイミングTa4で、第2タイマ画像Z12を拡大表示してその周囲にエフェクト画像Z16を表示するとともに、複数のキャラクタが表示領域を右側から左側へ一斉に移動して表示領域を横切る態様のカットイン予告を行う(図8−28(I)参照)。その後、スーパーリーチ演出の終了時に、全ての飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの飾り図柄を仮停止表示させて(図8−28(J)参照)、大当り(またははずれ)図柄を停止表示して大当り(またははずれ)となったことを報知する。
また、本実施の形態において、上記したタイマ予告演出以外に、大当りの可能性を示唆する他の予告演出を、該他の予告演出の実行期間の少なくとも一部が第1更新表示期間や第2更新表示期間の少なくとも一部に重複するように実行可能とする場合、他の予告演出を、第1更新表示を終了して擬似連演出を開始するタイミングや第2更新表示を終了してセリフ予告を開始するタイミングと重複しないように実行することが好ましい。このようにすることで、第1更新表示や第2更新表示の終了タイミングに応じて他の予告演出が実行されてしまい、遊技者が示唆演出と勘違いしてしまうことを防止できる。
(第2発明)
以上説明したように、本実施の形態には、以下に示す第2発明が含まれている。つまり、従来、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機において、例えば、特開2018−99548号公報等に記載されたもののように、表示手段に表示した複数のタイマ予告画像(所定表示)の更新表示を並行して行うタイマ予告(所定演出)を実行可能であるとともに、各タイマ予告画像の数値が「0」となったときに大当りになる可能性を示唆するカットイン予告等の示唆演出を実行可能なもの等があった。上記特許公報に記載の遊技機では、各タイマ予告の演出時間(タイマ予告画像に表示される数値)は異なるものの、各タイマ予告画像の数値が「0」となったときに示唆演出が行われるだけで、意外性がなく興趣を向上させることができないという問題があった。そこで、意外性を高めて興趣を向上させることができる遊技機を提供することを目的として、
第2発明の手段1の遊技機は、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
所定表示(例えば、第1タイマ画像Z11(第1タイマ)や第2タイマ画像Z12(第2タイマ))の更新表示を行う所定演出(例えば、タイマ予告)を実行可能であるとともに、前記有利状態に制御される可能性を示唆する示唆演出(例えば、擬似連演出、セリフ予告/スーパーリーチ演出、カットイン予告など)を実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120)を備え、
前記演出実行手段は、
前記所定表示として、第1所定表示(例えば、第1タイマ画像Z11)と該第1所定表示とは異なる第2所定表示(例えば、第2タイマ画像Z12)とを表示可能であり、
前記所定演出として、前記第1所定表示として表示した数値(例えば、「15:00」など)を減少させる更新表示を行う第1更新表示と、前記第1所定表示の数値とは異なる数値であって前記第2所定表示として表示した数値(例えば、「10:00」など)を減少させる更新表示を行う第2更新表示とを、各々の更新表示期間の少なくとも一部が重複するように実行可能であり(図8−20(D)参照)、
前記第1更新表示において前記第1所定表示が0を示す数値となったときに前記示唆演出を実行可能であり(例えば、演出制御用CPU120が、タイミングTa3にて第2更新表示を終了した後、第1タイマ画像Z11の数値を「0:00」まで変化させたタイミングTa4で、第1タイマ画像Z11を拡大表示してその周囲にエフェクト画像Z15を表示し、全ての飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの飾り図柄を仮停止表示させた後、タイミングTa4から所定時間が経過したタイミングTa5で、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに仮停止表示していた飾り図柄の可変表示を再開して擬似連演出を開始する部分。図8−24、図8−25参照)、
前記第2更新表示において前記第2所定表示が0とは異なる特定の数値となったときに前記示唆演出を実行可能である(例えば、演出制御用CPU120が、第2タイマ画像Z12の数値を「1:00」まで変化させたタイミングTa3で、第2更新表示を停止するとともに、第2タイマ画像Z12を拡大表示してその周囲にエフェクト画像Z16を表示した後、セリフ予告を開始する部分。図8−24、図8−25参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第1所定表示と第2所定表示とで示唆演出が実行されるときの数値が異なることで意外性が高まるため、興趣が向上する。
詳しくは、第1更新表示では、第1タイマ画像Z11の数値が0を示す数値(例えば、「0:00」)になったときに示唆演出(例えば、擬似連演出)が開始されるのに対し、第2更新表示では、第2タイマ画像Z12の数値が0とは異なる特定の数値(例えば、「1:00」)になったときに示唆演出(例えば、セリフ予告)が開始される。つまり、第1更新表示と第2更新表示とで、示唆演出が開始されるタイミングを示す数値が異なることで意外性が高まるだけでなく、示唆演出の開始タイミングの違いを見た目上で分かりやすく報知することが可能となる。
第2発明の手段2の遊技機は、手段1に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、前記第2所定表示の数値として、前記第1所定表示の数値よりも小さい数値を、前記第1所定表示の数値よりも大きい数値より高い割合にて表示可能である(例えば、タイマ予告では、第1タイマ画像Z11に「15:00」を表示するのに対し、パターンTY−2、TY−3、TY−5では第2タイマ画像Z12に「10:00」を表示する部分。図8−21(A)参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第2所定表示が特定の数値となるまでの期間が短くなるため、興趣が向上する。
第2発明の手段3の遊技機は、手段1または2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、前記示唆演出として、第1示唆演出と、該第1示唆演出よりも前記有利状態に制御される割合が高い第2示唆演出を実行可能であり(例えば、演出制御用CPU120が、可変表示結果が大当りになるときに、はずれのときよりも高い割合で擬似連演出(2回)やセリフ予告のパターンSY−3、SY−4を決定する部分)、
前記第2示唆演出が実行される割合は、前記第2所定表示が0とは異なる特定の数値となったときの方が、前記第1所定表示が0を示す数値となったときよりも高い(例えば、第2タイマ画像Z12の数値が「0」を示す数値(「1:00」)となる場合は、第2タイマ画像Z12の数値が特定の数値にならずに第1タイマ画像Z11のみが「0」を示す数値(「0:00」)となる場合よりも高い割合で、信頼度が高いパターンSY−3、SY−4のセリフ予告の実行が決定される部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第2所定表示が特定の数値となるか否かに遊技者を注目させることができる。
第2発明の手段4の遊技機は、手段1〜3のいずれかに記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、前記第2所定表示が0とは異なる特定の数値となる前に前記第2更新表示を終了させる態様にて前記所定演出を実行可能である(例えば、演出制御用CPU120が、数値が「5:00」で第2更新表示を終了させるパターンTY−2に基づくタイマ予告を実行可能な部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、所定演出の実行頻度を高めることができる。
詳しくは、第2所定表示が特定の数値となる前に第2更新表示が終了するパターンもあるので、第2所定表示が特定の数値となることに対して遊技者を注目させることができる。
第2発明の手段5の遊技機は、手段1〜4のいずれかに記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記所定演出として前記第1更新表示を実行しているときに前記第2所定表示を表示して前記第2更新表示を開始させることが可能であり(例えば、演出制御用CPU120が、第1更新表示を開始した後、第1更新表示が終了するタイミングT3の前のタイミングT1にて第2更新表示を開始する部分。図8−20(D)参照)、
前記第1更新表示を実行しているときであって前記第2所定表示を表示する前に、前記第2所定表示が表示されて前記第2更新表示が開始されることを示唆する特別演出を実行可能である(例えば、演出制御用CPU120が、第1更新表示を開始した後、第2タイマ画像Z12を表示するタイミングTa2よりも前に、第2タイマ画像Z12が表示されて第2更新表示が開始されることを示唆する特別演出を行う部分。図8−24(D)参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第2更新表示が実行されることに対する期待感を高めることができる。
第2発明の手段6の遊技機は、手段1〜5のいずれかに記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、前記第2所定表示の更新表示に連動した連動演出を実行可能である(例えば、演出制御用CPU120が、第1更新表示による数値の減少に応じて、スピーカ8L,8Rから「5・・・4・・・」といった音声を出力させたり、遊技効果ランプ9を点滅させる部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、数値の更新表示の演出効果を高めることができる。
(第3発明)
また、本実施の形態には、以下に示す第3発明が含まれている。つまり、従来、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機において、例えば、特開2018−99548号公報等に記載されたもののように、表示手段に表示した複数のタイマ予告画像(所定表示)の更新表示を並行して行うタイマ予告(所定演出)を実行可能であるとともに、各タイマ予告画像の数値が「0」となったときに大当りになる可能性を示唆するカットイン予告等の示唆演出を実行可能なもの等があった。上記特許公報に記載の遊技機では、各タイマ予告の演出時間(タイマ予告画像に表示される数値)は異なるものの、各タイマ予告画像の数値が「0」となったときに示唆演出が行われるだけで、意外性がなく興趣を向上させることができないという問題があった。そこで、意外性を高めて興趣を向上させることができる遊技機を提供することを目的として、
第3発明の手段1の遊技機は、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
所定表示(例えば、第1タイマ画像Z11(第1タイマ)や第2タイマ画像Z12(第2タイマ))の更新表示を行う所定演出(例えば、タイマ予告)を実行可能であるとともに、前記所定表示の表示態様が特定態様となったとき(例えば、第1タイマ画像Z11の数値が「0:00」となったときや、第2タイマ画像Z12の数値を「1:00」となったとき)に前記有利状態に制御される可能性を示唆する示唆演出(例えば、擬似連演出、セリフ予告/スーパーリーチ演出、カットイン予告など)を実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120)を備え、
前記演出実行手段は、
前記所定表示として、第1所定表示(例えば、第1タイマ画像Z11)と該第1所定表示とは異なる第2所定表示(例えば、第2タイマ画像Z12)とを表示可能であり、
前記所定演出として、前記第1所定表示の更新表示(例えば、第1タイマ画像Z11に表示した数値を減少させる更新表示)を行う第1更新表示と、前記第2所定表示の更新表示(例えば、第2タイマ画像Z12に表示した数値を減少させる更新表示)を行う第2更新表示とを、各々の更新表示期間の少なくとも一部が重複するように実行可能であり(図8−20(D)参照)、
前記第1更新表示において更新表示する速度と、前記第2更新表示において更新表示する速度とを異ならせることが可能である(例えば、演出制御用CPU120が、第2タイマ画像Z12に表示した数値を、第1タイマ画像Z11に表示した数値を更新する第1速度よりも速い第2速度で更新表示する部分など。図8−20(C)参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第1更新表示と第2更新表示とで更新表示する速度が異なることで意外性が高まるため、興趣が向上する。
詳しくは、第1更新表示と第2更新表示とで更新表示する速度が異なることで、タイマ予告の時間経過に伴って2つの数値の関係に変化が生じ、これにより各々の示唆演出の開始タイミングを予測し難くなるので、意外性が高まる。
第3発明の手段2の遊技機は、手段1に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、前記第2所定表示が前記第1所定表示よりも前に特定態様となるように前記第1更新表示よりも速い速度で前記第2更新表示を行うことが可能である(例えば、演出制御用CPU120が、第2タイマ画像Z12に表示した数値を、第1タイマ画像Z11に表示した数値を更新する第1速度よりも速い第2速度で更新表示する部分など。図8−20(C)参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第2所定表示が特定態様となるまでの期間が短くなるため、興趣が向上する。
第3発明の手段3の遊技機は、手段1または2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記第1所定表示が前記第2所定表示よりも前に特定態様となる第1パターンと、前記第2所定表示が前記第1所定表示よりも前に特定態様となる第2パターンと、を含む複数種類のうちのいずれかのパターンに基づいて前記所定演出を実行可能であり(例えば、演出制御用CPU120が、第1タイマ画像Z11に表示された数値が第2タイマ画像Z12に表示された数値よりも前に特定の数値となる第1パターン(例えば、図8−26(D)のパターン)と、第2タイマ画像Z12に表示された数値が第1タイマ画像Z11に表示された数値よりも前に特定の数値となる第2パターン(図8−26(A)参照)と、を含む複数種類のうちのいずれかのパターンに基づいてタイマ予告を実行可能である部分)、
前記示唆演出として、第1示唆演出と、該第1示唆演出よりも前記有利状態に制御される割合が高い第2示唆演出を実行可能であり(例えば、演出制御用CPU120が、可変表示結果が大当りになるときに、はずれのときよりも高い割合で擬似連演出(2回)やセリフ予告のパターンSY−3、SY−4を決定する部分)、
前記第2示唆演出が実行される割合は、前記第2パターンに基づいて前記所定演出を実行したときの方が、前記第1パターンに基づいて前記所定演出を実行するときよりも高い(例えば、信頼度が高いパターンSY−3、SY−4に基づくセリフ予告が実行される割合は、第2パターンに基づいてタイマ予告を実行したときの方が、第1パターンに基づいてタイマ予告を実行するときよりも高くなるようにしてもよい。)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第2パターンに基づいて所定演出が行われるか否かに遊技者を注目させることができる。
(第4発明)
また、本実施の形態には、以下に示す第4発明が含まれている。つまり、従来、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機において、例えば、特開2018−99548号公報等に記載されたもののように、表示手段に表示した複数のタイマ予告画像(所定表示)の更新表示を並行して行うタイマ予告(所定演出)を実行可能であるとともに、各タイマ予告画像の数値が「0」となったときに大当りになる可能性を示唆するカットイン予告等の示唆演出を実行可能なもの等があった。上記特許公報に記載の遊技機では、各タイマ予告の演出時間(タイマ予告画像に表示される数値)は異なるものの、各タイマ予告画像の数値が「0」となったときに示唆演出が行われるだけで、意外性がなく興趣を向上させることができないという問題があった。そこで、意外性を高めて興趣を向上させることができる遊技機を提供することを目的として、
第4発明の手段1の遊技機は、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
所定表示(例えば、第1タイマ画像Z11(第1タイマ)や第2タイマ画像Z12(第2タイマ))の更新表示を行う所定演出(例えば、タイマ予告)を実行可能であるとともに、前記所定表示の表示態様が特定態様となったとき(例えば、第1タイマ画像Z11の数値が「0:00」となったときや、第2タイマ画像Z12の数値を「1:00」となったとき)に前記有利状態に制御される可能性を示唆する示唆演出(例えば、擬似連演出、セリフ予告/スーパーリーチ演出、カットイン予告など)を実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120)を備え、
前記演出実行手段は、
前記所定表示として、第1所定表示(例えば、第1タイマ画像Z11)と該第1所定表示とは異なる第2所定表示(例えば、第2タイマ画像Z12)とを表示可能であり、
前記所定演出として、前記第1所定表示として表示した数値の更新表示(例えば、第1タイマ画像Z11に表示した数値を減少させる更新表示)を行う第1更新表示と、前記第2所定表示として表示した数値の更新表示(例えば、第2タイマ画像Z12に表示した数値を減少させる更新表示)を行う第2更新表示とを、各々の更新表示期間の少なくとも一部が重複するように実行可能であり(図8−20(D)参照)、
前記第1所定表示においては、前記第2所定表示よりも大きな数値を表示し、
前記第1更新表示においては、前記第2更新表示よりも速く更新表示を行うとともに、前記第2所定表示を前記特定態様とするよりも前に前記第1所定表示を前記特定態様とすることが可能である(例えば、演出制御用CPU120が、第1タイマ画像Z11に、第2タイマ画像Z12に表示した数値(例えば、「10:00」)よりも大きな数値(例えば、「20:00」)を表示するとともに、第1更新表示を、第2更新表示の第2速度よりも速い第1速度で開始した後、第2更新表示よりも前に終了させる部分。図8−27の変形例3、図8−28及び図8−29の変形例4参照)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第1更新表示と第2更新表示とで数値や更新表示の速度が異なることで意外性が高まるため、興趣が向上する。
詳しくは、第1更新表示では、第2更新表示で更新表示する数値よりも大きな数値を第2更新表示よりも速い速度で更新表示して先に終了することで、タイマ予告の時間経過に伴って2つの数値の関係に変化が生じ、これにより各々の示唆演出の開始タイミングを予測し難くなって意外性が高まるため、興趣が向上する。
第4発明の手段2の遊技機は、手段1に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記第1所定表示が前記第2所定表示よりも前に特定態様となる第1パターンと、前記第2所定表示が前記第1所定表示よりも前に特定態様となる第2パターンと、を含む複数種類のうちのいずれかのパターンに基づいて前記所定演出を実行可能であり(例えば、演出制御用CPU120が、第1タイマ画像Z11に表示された数値が第2タイマ画像Z12に表示された数値よりも前に特定の数値となる第1パターン(例えば、図8−26(D)のパターン)と、第2タイマ画像Z12に表示された数値が第1タイマ画像Z11に表示された数値よりも前に特定の数値となる第2パターン(図8−26(A)参照)と、を含む複数種類のうちのいずれかのパターンに基づいてタイマ予告を実行可能である部分)、
前記示唆演出として、第1示唆演出と、該第1示唆演出よりも前記有利状態に制御される割合が高い第2示唆演出を実行可能であり(例えば、演出制御用CPU120が、可変表示結果が大当りになるときに、はずれのときよりも高い割合で擬似連演出(2回)やセリフ予告のパターンSY−3、SY−4を決定する部分)、
前記第2示唆演出が実行される割合は、前記第2パターンに基づいて前記所定演出を実行したときの方が、前記第1パターンに基づいて前記所定演出を実行するときよりも高い(例えば、信頼度が高いパターンSY−3、SY−4に基づくセリフ予告が実行される割合は、第2パターンに基づいてタイマ予告を実行したときの方が、第1パターンに基づいてタイマ予告を実行するときよりも高くなるようにしてもよい。)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、第2パターンに基づいて所定演出が行われるか否かに遊技者を注目させることができる。
(変形および応用に関する説明)
以上、本発明の実施の形態を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施の形態では、遊技者にとって有利な有利状態の一例として大当り遊技状態を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、通常状態よりも賞球払出の条件が成立しやすくなる高ベース状態(時短状態)や、大当り遊技状態となる確率が高い高確率遊技状態(高確率状態)や、高確低ベース状態(潜伏確変状態)、特別リーチ状態(例えば、スーパーリーチ等)、当該変動パターンが大当り変動パターンに基づく変動パターンである状態等を含む。
また、前記実施の形態では、所定表示の更新表示の一例として、第1タイマ画像Z11や第2タイマ画像Z12といったタイマに表示された時間(数値)の更新表示を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、更新表示の対象となる数値は、例えば、数値として、時刻、期間、確率、レベル、割合、距離、寸法、量、順番等を示す任意の数値を適用可能である。
また、前記実施の形態では、「0」を示す数値として、時間を示す「0:00」を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、「0」を示す数値は、例えば、「0」以上「1」未満の小数や、「−1」超過「0」未満の小数等を含んでいてもよい。
また、前記実施の形態では、「0」とは異なる特定の数値として、「0」よりも大きい「1」の数値を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、特定の数値は、「1」よりも大きい数値(例えば、「2」や「3」など)であってもよいし、「0」よりも小さい数値(例えば、「−1」など)などの整数であってもよい。
また、前記実施の形態では、第2更新表示(第2カウントダウン)において表示した数値が「1」となったときにセリフ予告(示唆演出)が実行される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2更新表示において、「・・3、2、1、GO!」のように、「1」を表示した後に「GO!」と表示したときに示唆演出を実行するようにしてもよい。つまり、「0」とは異なる特定の数値である「1」を表示したときだけでなく、「1」を表示してから所定時間が経過したときに示唆演出を実行するようにしてもよい。この場合、「1」を表示してから所定時間が経過したときに「GO!」なる文字や何かが爆発した画像などの特定表示を行うようにしてもよい。よって、見た目上は「0」まで更新表示されないが、示唆演出の開始タイミングは「0」まで更新表示したタイミングと同じまたはその前後となってもよい。
また、前記実施の形態では、数値をタイマ画像の枠内に表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、タイマ画像など数値を表示可能な表示器等を示す画像に表示せずに、所定の表示領域に単に数値のみを表示するものであってもよい。また、所定表示は、画像表示装置5に表示されるものだけでなく、例えば、7セグ表示器などにて表示されるものであってもよい。
また、前記実施の形態では、所定表示の更新表示を行う所定演出として、時間の更新表示が可能なタイマ予告を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、時間以外の数値が減少するように数えるカウントダウン予告等も適用可能である。
また、前記実施の形態では、所定表示の更新表示として、所定表示(タイマ画像)に表示した数値(時間)を減少させる更新表示を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、表示した数値を増加させる更新表示でもよい。この場合、例えば、レベルや確率等を示す数値を所定の規定値(例えば、100など)まで増加させて更新表示するレベルアップ予告や、期待度を示す数値を段階的に増加させて更新表示するステップアップ予告等を所定演出として適用可能である。
また、前記実施の形態では、所定表示の更新表示として、所定表示(タイマ画像)に表示した数値(時間)の更新表示を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、数値の更新表示だけでなく、例えば、数値の減少または増加を特定可能に表示態様が変化するとともに、数値が「0」となったことを特定可能な態様で表示される演出画像を用いた所定表示の更新表示を適用してもよい。具体的には、レベルを段階表示可能なレベルゲージ(所定表示)を、「0」から「MAX」までの範囲で増減させることで更新表示を行うもの等が含まれる。
また、前記実施の形態では、有利状態に制御される可能性を示唆する示唆演出として擬似連演出、セリフ予告、スーパーリーチ演出、カットイン予告などを適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、上記以外の種々の演出(例えば、先読み保留予告、停止図柄予告など)を適用してもよい。
また、前記実施の形態では、第1更新表示において第1所定表示が「0」を示す数値となったときに実行される示唆演出(擬似連演出)と、第2更新表示において第2所定表示が「0」とは異なる特定の数値となったときに実行される示唆演出(セリフ予告)とが異なる種別の演出である形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、双方の示唆演出を同じ種別の示唆演出とし、第1更新表示と第2更新表示とで大当り信頼度や表示態様が異なるものとしてもよい。
また、前記実施の形態では、所定表示として2つの所定表示(第1タイマ画像Z11と第2タイマ画像Z12)を各々の更新表示期間の少なくとも一部が重複するように実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、3以上の所定演出を実行可能としてもよい。この場合、3以上のうち少なくとも2つの所定演出が各々の更新表示期間の少なくとも一部が重複するように実行されるようになっていればよい。
また、前記実施の形態では、所定表示として、時間(数値)を表示可能な2つの所定表示(第1タイマ画像Z11と第2タイマ画像Z12)を更新表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1所定表示と第2所定表示とで表示可能な数値の種別が異なっていてもよく、例えば、時間を更新表示するタイマ予告とレベルを更新表示するレベルアップ予告とを適用してもよい。
また、前記実施の形態では、第1タイマ画像Z11の第1更新表示と第2タイマ画像Z12の第2更新表示とで、更新表示速度が異なる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1更新表示と第2更新表示とで更新表示速度が同じでもよい。また、更新表示速度は、更新表示を開始してから終了するまでの更新表示期間中において一定とされていたが、更新表示期間中において更新表示速度を速くしたり遅くしたりするなどして変化させてもよい。
また、前記実施の形態では、タイマ予告種別は、第1タイマ画像Z11のみが表示されるパターンTY−1と、第1タイマ画像Z11と第2タイマ画像Z12とが表示されるパターンTY−2〜TY−5とを有する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第2タイマ画像Z12のみが表示されるパターンを有していてもよい。
また、本実施の形態では、タイマ予告演出は、一の可変表示の実行期間内に実行される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、タイマ予告演出を、複数の可変表示の実行期間にわたり実行するようにしてもよいし、大当り演出の実行期間中など、可変表示が実行されていない期間に実行するようにしてもよい。
また、前記実施の形態では、タイマ予告演出の実行により大当りの可能性を示唆する示唆演出が実行される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、タイマ予告演出の実行により、設定されている設定値が1〜6のいずれであるかを示唆する設定示唆を実行可能としてもよい。また、設定されている設定値に応じて、タイマ予告に表示される数値、更新表示期間、更新速度、更新表示の開始タイミングや終了タイミングが異なるようにしてもよい。例えば、タイマ予告に表示される数値として特別な数値(例えば、77)などが表示された場合、大当りの可能性が高く、かつ、高設定(例えば、設定値5または6)である可能性が高いことが示唆されるようにしてもよい。
また、前記実施の形態では、一の可変表示において可変表示中演出を複数回実行可能とした形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、リーチ予告や設定示唆を複数の可変表示にわたり実行可能としてもよい。
具体的には、CPU103は、始動入賞が発生したときに実行が保留された可変表示に関する情報(例えば、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値など)を保留記憶として記憶可能とし、抽出した乱数値に基づいて表示結果や変動パターンを先読み判定し、該判定結果を始動入賞時の演出制御コマンドとして演出制御基板12に送信することで、演出制御用CPU120が、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出を実行可能とした場合、先読み予告の対象となった保留記憶に基づく可変表示(ターゲット変動)が開始されるまでの複数回の可変表示にわたり、ターゲット変動に対する先読み予告としてのリーチ予告または設定示唆を実行するようにしてもよい。
また、前記実施の形態では、演出制御用CPU120は、可変表示中演出において画像表示装置5の表示領域に表示したパラグライダーを示す複数の画像Z1を、予め定められたタイミングにて、103SG277の可変表示中演出決定処理にて決定した演出パターンPT−1〜PT−9に対応する個数の画像Z1を破壊して落下することを示す画像Z2に変化させる処理を実行する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技者によるプッシュボタン31B(またはスティックコントローラ31Aでもよい)の操作がプッシュセンサ35Bにて検出された場合には、該操作に応じたタイミングで画像Z2に変化させるようにしてもよい。
また、演出制御用CPU120は、可変表示中演出において上記のように遊技者による操作に応じたタイミングで画像Z2に変化させる場合、プッシュボタン31Bの操作有効期間において遊技者によるプッシュボタン31Bの操作を促す操作促進演出として、操作促進画像(例えば、「連打!」なる文字画像やボタン画像など)を画像表示装置5の表示領域に表示するようにしてもよい。
また、演出制御用CPU120は、プッシュボタン31Bの操作有効期間においてプッシュボタン31Bを操作する特定動作がプッシュセンサ35Bにて検出された場合、遊技者によるプッシュボタン31Bの操作を促す操作促進画像を表示しているか否かにかかわらず、プッシュボタン31Bの操作に応じて画像Z1を画像Z2に変化させる(パラグライダーを破壊して落下させる)演出を実行可能とし、プッシュボタン31Bの操作が検出されなかった場合にはパラグライダーを破壊させずにフェードアウトさせる、つまり、リーチ予告や設定示唆を行わずに可変表示中演出を終了するようにしてもよい。
このようにすることで、特定動作を知っている遊技者は、特定動作を行うことにより所望のタイミングにて画像Z1を画像Z2に変化させる演出を実行させることができるので、遊技興趣を向上できる。
尚、プッシュボタン31Bの操作有効期間において遊技者によるプッシュボタン31Bの操作を促す操作促進演出として、画像表示装置5の表示領域に遊技者によるプッシュボタン31Bの操作を促す操作促進画像を表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、可変表示中演出が実行される画像表示装置5の表示領域に操作促進画像を表示せずに、例えば、可変表示中演出が実行され遊技者が注目する画像表示装置5の表示領域とは異なる位置に設けられたプッシュボタン31Bに内蔵またはその周囲に設けられた発光部などを発光させること等により操作促進演出を実行してもよい。このようにすることで、特定動作を知っている遊技者や発光に気が付いた遊技者のみがリーチ予告や設定示唆を見ることができるため、遊技の興趣が向上する。
また、前記実施の形態では、演出結果が有利状態示唆結果となる所定演出として、リーチになる可能性を示唆するリーチ予告を適用した形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、有利状態示唆結果となる所定演出は、可変表示中の図柄が何れの図柄で停止するかを示唆する停止図柄予告や、キャラクタが登場するキャラクタ予告や、予告画像が段階的に変化するステップアップ予告や、所定のキャラクタの一群が表示領域を横切る群予告等、大当りの可能性を示唆する示唆演出であれば種々の予告演出を適用することができる。
また前記実施の形態では、可変表示中演出は、リーチ予告と設定示唆とで共通の共通演出期間を有していたが、リーチ予告と設定示唆とを演出態様が異なる(前記共通演出期間に対応する期間を有しない)別個の演出としてもよい(具体的には、リーチ予告はキャラクタを用いた示唆、設定示唆はパラグライダーによる示唆とするなど)。そして、これら演出態様が異なるリーチ予告と設定示唆とを同一期間(同一タイミング)において一緒に実行する場合でも、リーチ予告が設定示唆よりも優先して実行されるようにしてもよい。
例えば、リーチ予告に対応する第1演出画像と該第1演出画像とは異なり設定示唆に対応する第2演出画像とを、画像表示装置5の表示領域に同一期間(同タイミング)において一緒に表示する場合に、例えば、第1演出画像の表示領域を第2演出画像の表示領域よりも大きくしたり、発光色、輝度、コントラストなどの表示態様を異ならせることによって、第1演出画像の視認性を第2演出画像の視認性よりも高くしたりすることで、リーチ予告を設定示唆よりも優先して実行することも可能である。
また、演出制御用CPU120が、複数の描画レイヤーにて画像を描画可能な場合、例えば、リーチ予告に対応する第1演出画像を複数の描画レイヤーのうち第1描画レイヤーにて描画するとともに、設定示唆に対応する第2演出画像を、第1描画レイヤーよりも下位の第2描画レイヤーにて描画する場合は、画像表示装置5において第1描画レイヤーに描画された画像と第2描画レイヤーに描画された画像とを合成して重複表示すると、第1演出画像が第2演出画像に重複して表示されることによって、第1演出画像の視認性が第2演出画像の視認性よりも高くなることで、リーチ予告を設定示唆よりも優先して実行することも可能である。さらに、第2演出画像を上位の第1描画レイヤーに描画し、第1演出画像を下位の第2描画レイヤーに描画する場合、第2演出画像の不透明度を第1演出画像の不透明度よりも低くする(第2演出画像の透過率を第1演出画像の透過率よりも高くする)ことで、リーチ予告を設定示唆よりも優先して実行することも可能である。
また、スピーカ8L,8Rから出力される効果音の音量や音質といった音態様をリーチ予告と設定示唆とで異ならせることで、リーチ予告に対応する効果音の可聴性が設定示唆に対応する効果音の可聴性よりも高くなる、つまり、リーチ予告に対応する効果音が設定示唆に対応する効果音よりも聞こえやすくなるようにしてもよい。リーチ予告に対応する効果音の可聴性を高める方法としては、例えば、効果音の音量を大きくするだけでなく、BGM等の他の音の音量を小さくすること等により可聴性を高めるようにしてもよい。尚、リーチ予告に対応する効果音は出力するが設定示唆に対応する効果音は出力しないものも含む。
さらに、演出制御用CPU120が、複数の再生チャンネル(例えば、再生チャンネル0〜31)を有し、いずれかの再生チャンネルを使用してスピーカ8L,8Rから演出音を出力する制御を実行可能な場合において、例えば、リーチ予告に対応する第1演出音を第1再生チャンネルにて再生可能とし、設定示唆に対応する第2演出音を第1再生チャンネルとは異なる第2再生チャンネルにて再生可能とするとともに、第1演出音と第2演出音とを異なる再生チャンネル(第1再生チャンネルと第2再生チャンネル)から同タイミングで再生する場合、第1再生チャンネルにて再生される第1演出音の音量や音質を第2再生チャンネルにて再生される第2演出音の音量や音質と異ならせる(向上させる)ことによって第1演出音の可聴性を第2演出音の可聴性よりも高くし、リーチ予告を設定示唆よりも優先して実行することも可能である。
また、遊技効果ランプ9の発光色や点灯態様や輝度といった発光態様をリーチ予告と設定示唆とで異ならせることで、リーチ予告に対応する発光態様の視認性が設定示唆に対応する効果音の視認性よりも高くなる、つまり、リーチ予告に対応する発光態様が設定示唆に対応する発光態様よりも視認しやすくなるようにしてもよい。尚、リーチ予告に対応して光は点灯するが設定示唆に対応して光を点灯せずに消灯するものも含む。
つまり、リーチ予告を設定示唆よりも優先して実行するとは、前記実施例1〜4や変形例1、2で説明したように、演出結果が有利状態示唆結果と設定示唆結果のうちいずれかとなる場合においてリーチ予告の実行割合を高めることだけでなく、演出結果が有利状態示唆結果及び設定示唆結果双方となる場合において、リーチ予告の表示、音、光といった演出態様が設定示唆の演出態様よりも優先されること等を含む。更に、リーチ予告を設定示唆よりも優先して実行するとは、リーチ予告が遊技者に対して与える演出効果が設定示唆が遊技者に対して与える演出効果より高まるように、実行割合、表示、音、光、可動体の動作といった演出態様を異ならせて実行することも含む。
また、前記実施の形態では、設定示唆では、CPU103における設定に関する示唆として、設定されている設定値が1〜6のいずれであるかを示唆する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、CPU103における設定に関する示唆として、例えば、設定値が変更された可能性または設定値が変更されていない(据え置き)可能性を示唆するものであってもよい。
また、前記実施の形態では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機1を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、予め定められた球数の遊技球が遊技機内部に循環可能に内封され、遊技者による貸出要求に応じて貸し出された貸出球や、入賞に応じて付与された賞球数が加算される一方、遊技に使用された遊技球数が減算されて記憶される、所謂、封入式遊技機にも本発明を適用可能である。尚、これら封入式遊技機においては遊技球ではなく得点やポイントが遊技者に付与されるので、これら付与される得点やポイントが遊技価値に該当する。
また、前記実施の形態では、遊技媒体の一例として、球状の遊技球(パチンコ球)が適用されていたが、球状の遊技媒体に限定されるものではなく、例えば、メダル等の非球状の遊技媒体であってもよい。
また、前記実施の形態では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機が適用されていたが、例えば遊技用価値を用いて1ゲームに対して所定数の賭数を設定することによりゲームが開始可能となるとともに、各々が識別可能な複数種類の図柄を変動表示可能な変動表示装置に変動表示結果が導出されることにより1ゲームが終了し、該変動表示装置に導出された変動表示結果に応じて入賞が発生可能とされたスロットマシンにも適用可能である。
また、スロットマシンにおいて遊技者にとって有利な状態とは、小役の当選確率が高まるビッグボーナスボーナスやレギュラーボーナスや、遊技者にとって有利な操作態様が報知される状態(例えば、AT(アシストタイム)状態)や、遊技者にとって有利な操作態様が報知され、かつ、リプレイ役の当選確率が高まる状態(例えば、ART(アシストリプレイタイム)状態)等を含む。
また、スロットマシンにおいて本発明の所定演出を実行可能とする場合、ビッグボーナスボーナスやレギュラーボーナス等の特別役が内部当選したが図柄の組合せが揃わずに持ち越されている状態等において、特別役に対応する図柄の組合せが導出表示される可能性を示唆する示唆演出やスロットマシンに設定されている設定値を示唆する設定示唆を複数ゲーム(複数回の可変表示)にわたり実行可能としたり、AT状態やART状態に当選し該AT状態やART状態が開始されるまでの間における複数ゲーム(複数回の可変表示)にわたり実行することが可能である。