JP2020081137A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技興趣の低下を抑えることができる遊技機を提供する。【解決手段】遊技者にとって有利な有利状態と、非特別状態に比べて特殊状態に制御される頻度が高い特別状態とに制御可能な遊技機であって、特別状態として、第1特別状態と、第1特別状態よりも有利度が高い第2特別状態とを備え、第1特別状態において有利状態に制御されることなく所定回数の可変表示が実行されたことにもとづいて、第1特別状態から第2特別状態に移行させることが可能であり、第1特別状態においては、有利状態に制御されることを示唆する示唆演出が実行されて有利状態に制御されるよりも、示唆演出が実行されることなく有利状態に制御される割合が高い。【選択図】図8−32

Description

本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に関する。
遊技機として、遊技媒体である遊技球を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技球が入賞すると、所定の入賞価値を遊技者に与えるように構成されたものがある。さらに、識別情報を可変表示(「変動」ともいう。)可能な可変表示手段が設けられ、可変表示手段において識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果となった場合に、所定の遊技価値を遊技者に与えるように構成されたものがある(いわゆるパチンコ機)。
なお、入賞価値とは、入賞領域への遊技球の入賞に応じて賞球を払い出したり得点や景品を付与したりすることである。また、遊技価値とは、特定表示結果となった場合に遊技機の遊技領域に設けられた可変入賞球装置の状態が打球が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態になることや、遊技者にとって有利な状態になるための権利を発生させたりすることや、賞球払出の条件が成立しやすくなる状態になることである。
パチンコ遊技機では、始動入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて可変表示手段において開始される特別図柄(識別情報)の可変表示の表示結果として、あらかじめ定められた特定の表示態様が導出表示された場合に、「大当り(有利状態)」が発生する。なお、導出表示とは、図柄を停止表示させることである。大当りが発生すると、例えば、大入賞口が所定回数開放して打球が入賞しやすい大当り遊技状態に移行する。そして、各開放期間において、所定個(例えば10個)の大入賞口への入賞があると大入賞口は閉成する。そして、大入賞口の開放回数は、所定回数(例えば16ラウンド)に固定されている。なお、各開放について開放時間(例えば29秒)が決められ、入賞数が所定個に達しなくても開放時間が経過すると大入賞口は閉成する。以下、各々の大入賞口の開放期間をラウンドということがある。
そのような遊技機において、第1特別状態において有利状態に制御されることなく所定回数の可変表示が実行されたことにもとづいて、第1特別状態から第2特別状態に移行させるように構成されたものがある。例えば、特許文献1には、高確率状態かつ時短状態となる確変モードにおいて規定回数の可変表示が行われると、小当りを高頻度で発生させる小当りRUSHモードに移行させることが記載されている。
特開2017−148127号公報
しかしながら、特許文献1に記載された遊技機では、第1特別状態に制御されているときに有利状態に制御されることが過度に示唆されると、遊技興趣が低下してしまうおそれがある。
そこで、本発明は、遊技興趣の低下を抑えることができる遊技機を提供することを目的とする。
(1)上記目的を達成するため、本願発明に係る遊技機は、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)と、非特別状態(例えば、非KT状態)に比べて特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御される頻度が高い特別状態(例えば、KT状態)とに制御可能な遊技機であって、特別状態として、第1特別状態(例えば、第1KT状態)と、第1特別状態よりも有利度が高い第2特別状態(例えば、第2KT状態)とを備え、第1特別状態において有利状態に制御されることなく所定回数の可変表示が実行されたことにもとづいて、第1特別状態から第2特別状態に移行させることが可能であり(例えば、第1KT状態A,Bにおいて40、65または90回の変動表示回数を実行して第1移行条件が成立すると、第1KT状態から第2KT状態に移行する。図8−23参照)、第1特別状態においては、有利状態に制御されることを示唆する示唆演出(例えば、先読み予告演出や予告演出)が実行されて有利状態に制御されるよりも、示唆演出が実行されることなく有利状態に制御される割合が高い(例えば、第1KT状態A,Bにおいては、入賞時判定結果が大当りのときに、保留予告演出について「実行あり」よりも「実行なし」と決定する割合の方が高い。図8−32(A),(B)参照)ことを特徴とする。
そのような構成によれば、遊技興趣の低下を抑えることができる。
(2)上記(1)の遊技機において、有利状態に制御するか否かを決定する決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップ138IWS58Aを実行する部分)と、決定手段の決定前に有利状態に制御されるか否かを判定する判定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップ072IWS46を実行する部分)とを備え、示唆演出は、判定手段の判定結果にもとづいて、複数回の可変表示に亘って実行される(例えば、保留予告演出は、複数回の変動表示に亘って実行される。図8−30参照)ようにしてもよい。
そのような構成によれば、遊技興趣の低下を抑えることができる。
(3)上記(1)または(2)の遊技機において、所定回数の可変表示が実行されるまでの残り可変表示回数が特定回数(例えば、20回)未満であるときには、特定回数以上であるときに比べて、示唆演出が実行される割合が低い(例えば、第1KT状態A,Bにおいては、第1移行条件が成立するまでの残り変動回数が20未満であるときには、20以上であるときに比べて、保留予告演出について「実行あり」よりも「実行なし」と決定する割合の方が高い。図8−32(A),(B)参照)ようにしてもよい。
そのような構成によれば、第2特別状態への移行が近いときに過度に示唆演出を実行しないことで、遊技興趣の低下を抑えることができる。
(4)上記(1)から(3)のいずれかの遊技機において、有利状態として、少なくとも、有利状態終了後に第1特別状態に制御される第1有利状態(例えば、確変大当りA以外の大当り)と、有利状態終了後に第2特別状態に制御される第2有利状態(例えば、確変大当りA)とを備え、第1特別状態において有利状態に制御されるときには、第2有利状態よりも、第1有利状態に制御される割合が高い(例えば、第1KT状態A,Bに制御されているとき(すなわち主として第2特別図柄の可変表示が実行されるとき)に大当りが発生した場合には、確変大当りAとなる割合は15%程度であり、他の大当り(すなわち、大当り遊技後に第2KT状態に移行されない確変大当りB〜Fおよび通常大当りA〜Cのいずれか)が発生する割合の方が高い(図8−1、図8−23参照)ようにしてもよい。
そのような構成によれば、第1特別状態において有利状態に制御されるときには、有利状態終了後に第2特別状態に移行する割合が低いため、有利状態に制御されることを過度に示唆しないことで、遊技興趣の低下を抑えることができる。
(5)上記(1)から(4)のいずれかの遊技機において、第1特別状態において第2有利状態に制御されるときには、第1特別状態において第1有利状態に制御されるときに比べて、示唆演出が実行される割合が高い(例えば、第1KT状態A,Bにおいては、入賞時判定結果が確変大当りAのときには、確変大当りA以外の大当りのときに比べて、保留予告演出について「実行あり」と決定する割合が高い。図8−32参照)ようにしてもよい。
そのような構成によれば、示唆演出が実行されたときには、第1有利状態よりも第2有利状態に制御される割合が高いため、示唆演出が実行されることに対して期待感を持たせることができる。
(6)上記(1)から(5)のいずれかの遊技機において、特別状態として、第1特別状態および第2特別状態とは異なる第3特別状態(例えば、第1KT状態C)を備え、第3特別状態において有利状態に制御されるときには、示唆演出が実行されることなく有利状態に制御されるよりも、示唆演出が実行されて有利状態に制御される割合が高い(例えば、第1KT状態Cにおいては、入賞時判定結果が大当りのときに、保留予告演出について「実行なし」よりも「実行あり」と決定する割合の方が高い。図8−31参照)ようにしてもよい。
そのような構成によれば、各状態に合わせて示唆演出が好適に実行されるため、遊技興趣の低下を抑えることができるとともに、遊技興趣の向上につなげることができる。
(7)上記(1)から(6)のいずれかの遊技機において、特別状態として、第1特別状態および第2特別状態とは異なる第3特別状態(例えば、第1KT状態C)を備え、第3特別状態において有利状態に制御されるときには、第1特別状態において有利状態に制御されるときに比べて、示唆演出が実行されて有利状態に制御される割合が高い(例えば、第1KT状態Cに制御されているときに大当りとなる場合には、第1KT状態A,Bに制御されているときに大当りとなる場合に比べて、保留予告演出について「実行あり」と決定する割合が高い。図8−31、図8−32参照)ようにしてもよい。
そのような構成によれば、各状態に合わせて示唆演出が好適に実行されるため、遊技興趣の低下を抑えることができるとともに、遊技興趣の向上につなげることができる。
(8)上記(1)から(7)のいずれかの遊技機において、第2特別状態においては、示唆演出が実行されないようにしてもよい。
そのような構成によれば、各状態に合わせて示唆演出が好適に実行されるため、遊技興趣の低下を抑えることができるとともに、遊技興趣の向上につなげることができる。
(9)上記(1)から(8)のいずれかの遊技機において、可変表示を行い、可変表示の表示結果として特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたことにもとづいて有利状態に制御可能な遊技機であって、可変表示パターンとして、少なくとも、特定演出(例えば、リーチ演出など)を実行した後に特定表示結果を導出表示する第1可変表示パターン(例えば、通常パターン)と、特定演出を実行した後に一旦非特定表示結果(例えば、はずれ図柄)を導出表示してから特殊演出(例えば、救済演出)を実行して特定表示結果を導出表示する第2可変表示パターン(例えば、救済パターン)とを備え、少なくとも第1特別状態において第2可変表示パターンの可変表示が実行された場合には、有利状態終了後に第2特別状態に制御される(例えば、第1KT状態A,Bにおいては、確変大当りAの場合にのみ救済演出を実行可能とされているため、救済演出が実行された場合(すなわち、救済パターンの飾り図柄の変動表示が実行された場合)には、大当り遊技後に第2KT状態に制御される。図8−35参照)ようにしてもよい。
そのような構成によれば、遊技興趣の低下を抑えることができる。
(10)上記(1)から(9)のいずれかの遊技機において、可変表示を行い、可変表示の表示結果として特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたことにもとづいて有利状態に制御可能な遊技機であって、可変表示パターンとして、少なくとも、特定演出(例えば、リーチ演出など)を実行した後に特定表示結果を導出表示する第1可変表示パターン(例えば、通常パターン)と、特定演出を実行した後に一旦非特定表示結果(例えば、はずれ図柄)を導出表示してから特殊演出(例えば、救済演出)を実行して特定表示結果を導出表示する第2可変表示パターン(例えば、救済パターン)とを備え、少なくとも第2特別状態において第2可変表示パターンの可変表示が実行された場合には、有利状態終了後に第2特別状態に制御される(例えば、第2KT状態においては、確変大当りAの場合にのみ救済演出を実行可能とされているため、救済演出が実行された場合(すなわち、救済パターンの飾り図柄の変動表示が実行された場合)には、大当り遊技後に第2KT状態に制御される。図8−35参照)ようにしてもよい。
そのような構成によれば、遊技興趣の低下を抑えることができる。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。 遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。 第1特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 大当り判定テーブル、小当り判定テーブル、および大当り種別判定テーブルを示す説明図である。 特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。 特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。 特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。 KT状態における可変入賞球装置および特殊可変入賞球装置の開放パターンを説明するための説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 第1始動入賞判定処理を示すフローチャートである。 第1特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 第1特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 第1変動パターン設定処理を示すフローチャートである。 第1特別図柄変動処理を示すフローチャートである。 第1特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 第1ゲート通過待ち処理を示すフローチャートである。 第1大当り終了処理を示すフローチャートである。 第1大当り終了処理を示すフローチャートである。 第2特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 第2特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 第2特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 第2ゲート通過待ち処理を示すフローチャートである。 第2大当り終了処理を示すフローチャートである。 第2大当り終了処理を示すフローチャートである。 遊技状態の遷移の仕方を説明するための説明図である。 外部出力信号を説明するための説明図である。 大当り信号1および大当り信号2の出力タイミングを説明するための説明図である。 普通図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 普通図柄通常処理を示すフローチャートである。 普通図柄停止処理を示すフローチャートである。 普通電動役物開放前処理を示すフローチャートである。 保留予告設定処理を示すフローチャートである。 保留予告決定テーブルの具体例を示す説明図である。 保留予告決定テーブルの具体例を示す説明図である。 可変表示開始待ち処理を示すフローチャートである。 可変表示開始設定処理を示すフローチャートである。 救済演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。 設定値を変更可能に構成する場合を説明するための説明図である。
(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
また、例えば、画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示を表示するための表示エリアが設けられている。本例では、第1特図の可変表示に対応する保留表示を表示するための第1保留表示領域5Aと、第2特図の可変表示に対応する保留表示を表示するための第2保留表示領域5Bとが設けられている。なお、画像表示装置5の画面上には、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、第1始動入賞口を有する入賞球装置6Aが設けられている。第1始動入賞口に入賞した遊技球は、遊技盤2の背面に導かれ、第1始動口スイッチ22Aによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(1個)の遊技球が賞球として払い出される。
また、第1始動入賞口の右方には、釘の列19が設けられており、遊技領域の右方から流下した遊技球が第1始動入賞口が設けられた領域に進入しないように構成されている。このように、遊技領域の右方から流下した遊技球が進入することを防止する釘の列19が設けられていることによって、遊技領域の左方を狙って遊技球を発射操作(いわゆる左打ち操作)した場合にのみ第1始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成されている。
なお、本例では、釘の列19が設けられていることにより左打ち操作した場合にのみ第1始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成される場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1始動入賞口が遊技領域の左方に設けられていることによって左打ち操作した場合にのみ第1始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成してもよいし、第1始動入賞口が遊技領域の左方に設けられているとともに釘の列19も設けることによって左打ち操作した場合にのみ第1始動入賞口に遊技球が入賞可能に構成してもよい。
画像表示装置5の右方には、通過ゲート41が設けられている。通過ゲート41を通過した遊技球は、ゲートスイッチ21によって検出される。
通過ゲート41の下方には、大入賞口を形成する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、やや傾斜した状態で左右方向に延在し、遊技球が流下する流路の底面として形成される板状の底面部材を、前後方向に進退移動させることにより、底面部材の下方に位置する大入賞口に遊技球が入賞可能な開状態(開放状態ともいう)と遊技球が入賞不能な閉状態(閉鎖状態ともいう)とに変化させる。特別可変入賞球装置7は、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する大当り遊技状態において、底面部材を前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材を後方に向けて後退移動させ、入賞領域となる大入賞口を開状態とする開放制御を実行する。
特別可変入賞球装置7の下方には、小当り用の特殊入賞口を形成する特殊可変入賞球装置17と、第2始動入賞口を有する可変入賞球装置6Bとが設けられており、図1に示すように、左側に特殊可変入賞球装置17が配置され、その右側に隣り合うように可変入賞球装置6Bが配置されている。これら特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bは、やや傾斜した状態で左右方向に延在し、遊技球が流下する流路の底面として形成される板状の底面部材を、前後方向に進退移動させることにより、底面部材の下方に位置する特殊入賞口や第2始動入賞口に遊技球が入賞可能な開状態(開放状態ともいう)と遊技球が入賞不能な閉状態(閉鎖状態ともいう)とに変化させる。特殊可変入賞球装置17は、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bに所定表示結果(小当り図柄)が導出表示されたときに生起する小当り遊技状態において、底面部材を前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材を後方に向けて後退移動させ、入賞領域となる特殊入賞口を開状態とする開放制御を実行する。また、可変入賞球装置6Bは、普通図柄表示器20に当り図柄が導出表示されたときに、底面部材を前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材を後方に向けて後退移動させ、入賞領域となる第2始動入賞口を開状態とする開放制御を実行する。
なお、本例では、特別可変入賞球装置7と特殊可変入賞球装置17と可変入賞球装置6Bとは、同様の構造を有するように形成されている。また、図1に示すように、特別可変入賞球装置7は底面部材が左上から右下に向けてやや傾斜する態様で形成されているので、特別可変入賞球装置7上に落下した遊技球は、特別可変入賞球装置7が閉状態であれば特別可変入賞球装置7上を左上から右下に向けて移動して行き、その下の可変入賞球装置6B上に落下する。
また、本例では、可変入賞球装置6Bと比較して特殊可変入賞球装置17の方が若干大きい。また、図1に示すように、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bは底面部材が右上から左下に向けてやや傾斜する態様で形成されているので、特殊可変入賞球装置17や可変入賞球装置6B上の遊技球は、特殊可変入賞球装置17や可変入賞球装置6Bが閉状態であれば特殊可変入賞球装置17や可変入賞球装置6B上を右上から左下に向けて移動して行く。また、図1に示すように、特殊可変入賞球装置17と可変入賞球装置6Bとは隣り合うように配置されているので、特別可変入賞球装置7に入賞することなく可変入賞球装置6B上に落下した遊技球は、可変入賞球装置6Bの底面部材が後退移動されて第2始動入賞口が開状態となっていれば、遊技球は第2始動入賞口に入賞し、特殊可変入賞球装置17の方には遊技球は流れて行かない。一方、第2始動入賞口が開状態となっていなければ、遊技球は可変入賞球装置6Bの底面部材の上を移動して特殊可変入賞球装置17の方に導かれる。この際に特殊可変入賞球装置17の底面部材が後退移動されて特殊入賞口が開状態となっていれば、遊技球は特殊入賞口に入賞する。さらに、特殊入賞口も開状態となっていなければ、遊技球は特殊可変入賞球装置17の底面部材の上を移動して、そのままアウト口の方へ落下することになる。
また、本例では、特別可変入賞球装置7、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bには、底面部材上を流下する遊技球の流下速度を低下させる複数の規制片が形成されている。本例では、特別可変入賞球装置7、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bにおいて規制片が設けられていることによって、左上から右下方向または右上から左下方向に向けて流下する遊技球を前後方向成分の動きをもって蛇行するように、遊技球の流下方向を変更させて、その流下にかかる時間を、規制片がない場合よりも遅延させる。
なお、本例では、図1に示すように、特殊可変入賞球装置17が左側に配置され、可変入賞球装置6Bが右側に配置されているのであるが、特殊可変入賞球装置17および可変入賞球装置6Bの底面部材が右上方から左下方に緩やかに傾斜するように形成され、底面部材が後退しておらず閉状態である場合には可変入賞球装置6Bの方から特殊可変入賞球装置17の方に向かって遊技球が流れるように構成されているので、この意味で、可変入賞球装置6Bの方が上流側に設けられ、特殊可変入賞球装置17の方が下流側に設けられているといえる。
大入賞口内には、大入賞口内に入賞した遊技球を検出可能なスイッチ(第1カウントスイッチ23)が設けられている。第1カウントスイッチ23によって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。従って、特別可変入賞球装置7が開放制御されて大入賞口が開状態となれば、遊技者にとって有利な状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7が閉鎖制御されて大入賞口が閉状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることができないため、遊技者にとって不利な状態となる。
特殊入賞口内には、特殊入賞口内に入賞した遊技球を検出可能なスイッチ(第2カウントスイッチ24)が設けられている。第2カウントスイッチ24によって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。ここで、特殊可変入賞球装置17において開状態となった特殊入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、大入賞口に遊技球が入賞したときと比較すると賞球の数が少ないものの、例えば第1始動入賞口1や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出されるようになっている。従って、特殊可変入賞球装置17が開放制御されて特殊入賞口が開状態となれば、遊技者にとって有利な状態となる。その一方で、特殊可変入賞球装置17が閉鎖制御されて特殊入賞口が閉状態となれば、特殊入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることができないため、遊技者にとって不利な状態となる。
また、第2始動入賞口内には、第2始動入賞口内に入賞した遊技球を検出可能な第2始動口スイッチ22Bが設けられている。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(1個)の遊技球が賞球として払い出される。
以下、第1始動入賞口と第2始動入賞口とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
なお、このパチンコ遊技機1では、通過ゲート41、特別可変入賞球装置7(大入賞口)、可変入賞球装置6B(第2始動入賞口)、および特殊可変入賞球装置17(特殊入賞口)が遊技領域の右方に設けられているので、大当り遊技中やKT状態(いわゆる小当りタイム)中である場合には、遊技者は遊技領域の右方を狙って発射操作(いわゆる右打ち操作)を行う。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば5個)の遊技球が賞球として払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
なお、このパチンコ遊技機1では、通過ゲート41を遊技球が通過したことにもとづいて普通図柄の変動表示が実行されることから、通過ゲート41は普通始動領域としての役割を担っているのであるが、大当り図柄が導出表示された場合にも通過ゲート41を遊技球が通過したことにもとづいて大当り遊技状態に移行するので、通過ゲート41は作動領域としての役割も担っている。従って、通過ゲート41は、普通始動領域と作動領域との両方の役割を担う兼用ゲートとして構成されている。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
このパチンコ遊技機1では、遊技状態が通常状態である場合には、遊技者は遊技領域の左方を狙って発射操作(いわゆる左打ち操作)を行うのが有利である。パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、左打ち操作を行い、入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
第1特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となる。また、大当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。なお、第1特図ゲームであっても、極低い割合で小当り図柄が停止表示され、「小当り」となる場合があるように構成してもよい。
第1特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技球が通過ゲート41を通過したことを条件として、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。前記所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(通常状態、確変状態(高確率状態)、KT状態、高ベース状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、確変状態やKT状態、高ベース状態に制御されることがある。
確変状態(確率変動状態)では、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
KT状態では、通常状態よりも小当りになりやすいKT制御が実行される。このパチンコ遊技機1では、小当り遊技状態でもある程度の賞球を得ることができるので、大当り遊技状態と比べると得られる賞球が少ないが遊技者にとって有利な状態である。
高ベース状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行され(時短状態)、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。高ベース状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態やKT状態、高ベース状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、確変状態、KT状態、高ベース状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
大当り遊技を終了し、遊技状態が確変状態やKT状態、高ベース状態に制御されると、遊技者は遊技領域の右方を狙って発射操作(右打ち操作)を行うのが有利である。パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、右打ち操作を行い、遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
第2特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
第2特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技球が通過ゲート41を通過したことを条件として、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。第2特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
小当り遊技状態では、特殊可変入賞球装置17により形成される特殊入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ(第1カウントスイッチ23および第2カウントスイッチ24))からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82、ソレノイド83をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82、特殊入賞口用のソレノイド83に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、第1カウントスイッチ23、第2カウントスイッチ24といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、第1特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25A)。CPU103がタイマ割込み毎に第1特別図柄プロセス処理を実行することにより、第1特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。また、CPU103は、第2特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25B)。CPU103がタイマ割込み毎に第2特別図柄プロセス処理を実行することにより、第2特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される。なお、このパチンコ遊技機1では、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを同時に並行して実行することが可能である。
第1特別図柄プロセス処理および第2特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図5は、第1特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25Aにて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この第1特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、第1始動入賞判定処理を実行する(ステップS101A)。
第1始動入賞判定処理では、第1始動入賞口への始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し第1保留記憶数を更新する処理が実行される。第1始動入賞口への始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報としてRAM102に設けられた第1保留記憶バッファに記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や第1保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、第1保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば第1特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて第1始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた第1特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110A〜S121Aの処理のいずれかを選択して実行する。なお、第1特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110A〜S121A)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110Aの第1特別図柄通常処理は、第1特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この第1特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、第1特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、第1特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、第1特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、第1特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、第1特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、第1特別図柄通常処理は終了する。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111Aの第1変動パターン設定処理は、第1特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この第1変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。第1変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、第1特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、第1変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112Aの第1特別図柄変動処理は、第1特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この第1特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aにおいて第1特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その第1特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、第1特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、第1特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、第1特別図柄変動処理は終了する。
なお、本例では、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とは並行して実行可能であるので、例えば、第1特別図柄変動処理(ステップS112A)に移行して第1特別図柄の変動表示中であるときに、第2特別図柄の変動表示において小当りとなり小当り遊技に制御される場合がある。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、小当り遊技中であるか否かを判定し(具体的には、第2特図プロセスフラグの値が第2小当り開放前処理〜第2小当り終了処理に相当する値であるか否かを判定し)、小当り遊技中であれば、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄変動処理に相当する値から変更しないようにし、小当り遊技中でなければ、第1特図プロセスフラグの値を次の第1特別図柄停止処理に相当する値に更新可能としている。そのような制御を行うことにより、第2特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中では第1特別図柄の変動表示を中断し、その小当り遊技の終了後に第1特別図柄の変動表示を再開するように制御している。なお、そのような制御にかぎらず、例えば、第2特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中は、第1特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理を中断(タイマの更新を中断)するように構成してもよい。
ステップS113Aの第1特別図柄停止処理は、第1特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この第1特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aにて第1特別図柄の変動を停止させ、第1特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には第1特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、第1特図プロセスフラグの値が“9”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、第1特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「ハズレ」である場合、確変状態やKT状態、高ベース状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。第1特図プロセスフラグの値が更新されると、第1特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114Aの第1ゲート通過待ち処理は、第4特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この第1ゲート通過待ち処理では、通過ゲート41への遊技球の通過を待機する制御を行う。通過ゲート41への遊技球の通過を検知したときには第1特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS115Aの第1大当り開放前処理は、第1特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この第1大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、第1特図プロセスフラグの値が“6”に更新され、第1大当り開放前処理は終了する。
ステップS116Aの第1大当り開放中処理は、第1特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この第1大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間や第1カウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、第1特図プロセスフラグの値が“7”に更新し、第1大当り開放中処理を終了する。
ステップS117Aの第1大当り開放後処理は、第1特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この第1大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、第1特図プロセスフラグの値が“6”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、第1特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。第1特図プロセスフラグの値が更新されると、第1大当り開放後処理は終了する。
ステップS118Aの第1大当り終了処理は、第1特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この第1大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御やKT制御、高ベース制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、第1特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、第1大当り終了処理は終了する。
ステップS119Aの第1小当り開放前処理は、第1特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この第1小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において特殊入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、第1特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、第1小当り開放前処理は終了する。
ステップS120Aの第1小当り開放中処理は、第1特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この第1小当り開放中処理には、特殊入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、特殊入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。特殊入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、第1特図プロセスフラグの値が“11”に更新され、第1小当り開放中処理は終了する。
ステップS121Aの第1小当り終了処理は、第1特図プロセスフラグの値が“11”のときに実行される。この第1小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、第1特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、第1小当り終了処理は終了する。
なお、小当り終了処理の期間に相当する小当りエンディング期間が遊技状態によって異なるように構成してもよい。例えば、通常状態では、第1特別図柄の変動表示の中断期間が長くなり、第1特別図柄の変動表示に関する演出の実行期間と、第1特別図柄の変動表示の中断期間との差が大きくなることが想定される。中断期間には飾り図柄の揺れ停止表示等が行われることになるが、その期間が長くなると、遊技者に違和感を与える演出になってしまうおそれがある。そこで、通常状態では、小当りエンディング期間をKT状態(後述する第1KT状態および第2KT状態)よりも短くすることが好ましい。例えば、通常状態では小当りエンディング期間を0.5秒とし、KT状態では小当りエンディング期間を3秒としてもよい。また、本例では、第1KT状態では、小当り遊技状態において特殊入賞口に遊技球が入賞しにくいため(詳細については後述する)、特に小当り遊技状態に制御されていることを強調する演出を実行しない。そのため、第1KT状態では、第2KT状態に比べて、小当りエンディング期間を短くするようにしてもよい。他方で、第2KT状態では、小当り遊技状態において特殊入賞口に遊技球が入賞しやすいため(詳細については後述する)、小当り遊技状態に制御されていることを強調する演出を実行する(例えば、小当り遊技中であることを示す画像を表示する)。そのため、第2KT状態では、第1KT状態よりも小当りエンディング期間を長くするようにしてもよい。例えば、第1KT状態では小当りエンディング期間を0.5秒とし、第2KT状態では小当りエンディング期間を3秒としてもよい。さらに、小当り終了処理の期間に相当する小当りエンディング期間に加えて、または代えて、第1小当り開放前処理期間に相当する小当りファンファーレ期間についても、小当りエンディング期間と同様に、遊技状態によって期間の長さが異なるようにしてもよい。
なお、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)において実行される処理は、第1特別図柄プロセス処理(ステップS25A)において実行される処理と同様である。すなわち、図5で説明した第1特別図柄プロセス処理において、「第1」を「第2」と読み替えれば、第2特別図柄プロセス処理が説明されることになる。また、第2特別図柄プロセス処理(ステップS25B)の第1始動入賞判定処理で抽出された各乱数値は、保留情報としてRAM102に設けられた第2保留記憶バッファに記憶される。
なお、本例では、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とは並行して実行可能であるので、例えば、第2特別図柄変動処理に移行して第2特別図柄の変動表示中であるときに、第1特別図柄の変動表示において小当りとなり小当り遊技に制御される場合もある。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、小当り遊技中であるか否かを判定し(具体的には、第1特図プロセスフラグの値が第1小当り開放前処理〜第1小当り終了処理に相当する値であるか否かを判定し)、小当り遊技中であれば、第2特図プロセスフラグの値を第2特別図柄変動処理に相当する値から変更しないようにし、小当り遊技中でなければ、第2特図プロセスフラグの値を次の第2特別図柄停止処理に相当する値に更新可能としている。そのような制御を行うことにより、第1特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中では第2特別図柄の変動表示を中断し、その小当り遊技の終了後に第2特別図柄の変動表示を再開するように制御している。なお、そのような制御にかぎらず、例えば、第1特別図柄の変動表示にもとづく小当り遊技中は、第2特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理を中断(タイマの更新を中断)するように構成してもよい。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図6のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図6に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図7は、演出制御プロセス処理として、図6のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
この実施の形態では、第1始動入賞口Aへの有効始動入賞が発生すると、第1保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンド)が送信され、第2始動入賞口への有効始動入賞が発生すると、第2保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数加算指定コマンド)が送信される。また、いずれかの始動入賞口(本例では第1始動入賞口のみ)への有効始動入賞が発生すると、特図ゲームにおける表示結果や変動パターン等の先読み判定が行われ、判定結果を指定するための演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)が送信される。なお、第1特図ゲームが開始されるときに、第1保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンド)が送信され、第2特図ゲームが開始されるときに、第2保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数減算指定コマンド)が送信されるため、演出制御基板12側でも第1保留記憶数および第2保留記憶数を把握することができる。ステップS161では、入賞時判定結果指定コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われ、第1保留記憶数加算指定コマンドおよび第2保留記憶数加算指定コマンドから特定される保留記憶数に基づいて、保留表示を表示するための処理が実行される。また、第1保留記憶数減算指定コマンドおよび第2保留記憶数減算指定コマンドを受信したときにも、それらのコマンドから特定される保留記憶数に基づいて、保留表示を表示するための処理が実行される。なお、この実施の形態では、第1特図ゲームに対する先読み予告演出のみ実行可能としているが、このような構成に限らず、第2特図ゲームに対する先読み予告演出も実行可能としてもよい。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
(特徴部081IWに関する説明)
次に、特徴部081IWについて説明する。まず、本特徴部081IWにおける遊技状態について説明する。まず、本特徴部081IWにおける遊技状態には、通常状態(低確率/非KT状態)と、通常状態よりも小当りになりやすいKT状態(いわゆる小当りタイム)とがある。さらに、KT状態には第1KT状態と第2KT状態との2種類があり、本特徴部081IWでは、遊技状態には、低確率状態且つ非KT状態(低確率/非KT状態:通常状態)に制御されている場合と、低確率且つ第1KT状態(低確率/第1KT状態)に制御されている場合と、高確率且つ第1KT状態(高確率/第1KT状態)に制御されている場合と、高確率且つ第2KT状態(高確率/第2KT状態)に制御されている場合とがある。
KT状態のうち第1KT状態は、後述するように、小当りが発生しやすく特殊可変入賞球装置17が開状態となりやすいものの、上流側の可変入賞球装置6Bの開放時間が極めて長く、小当りが発生しても下流側の特殊可変入賞球装置17に遊技球が入賞するケースは極めて少ない(例えば、100変動するごとに1球程度)。具体的には、第1KT状態では、小当りが発生しやすい状態に制御されるとともに高ベース状態に制御されて可変入賞球装置6Bの開放時間が長くなるように制御される。また、KT状態のうち第2KT状態は、後述するように、上流側の可変入賞球装置6Bの開放時間が短く、小当りが発生した場合に下流側の特殊可変入賞球装置17に遊技球が入賞しやすい。具体的には、第2KT状態では、小当りが発生しやすい状態に制御されるとともに低ベース状態に制御されて可変入賞球装置6Bの開放時間が短くなるように制御される。
また、KT状態は、通常状態(低確率/非KT状態)よりも小当りになりやすい遊技状態である。具体的には、本特徴部081IWでは、普図当りとなって可変入賞球装置6Bが開状態となる確率はKT状態と通常状態とで同じ(例えば、100%。すなわち、状態によらず100%普図当りとなる)であるが、第1特別図柄の変動時には小当りと決定される場合がないのに対して、第2特別図柄の変動時には小当りと決定される場合があるよう構成されている(ただし、後述する強制はずれの場合を除く)ため、KT状態を、通常状態よりも小当りになりやすい遊技状態としている。これにより、KT状態では、主に第2特別図柄の変動を行わせることにより小当りを頻繁に発生させ、遊技者に有利な遊技状態となっている。
なお、KT状態を、通常状態よりも小当りになりやすい遊技状態とするための構成としては、これに限るものではない。例えば、KT状態であっても普図当りとなって可変入賞球装置6Bが開状態となる確率は通常状態と同じ(例えば、100%)であるが、第2特別図柄の変動時に選択する変動パターンの有する変動時間が、KT状態の方が通常状態よりも短く構成することにより、KT状態の方が通常状態よりも一定時間に対する変動回数の割合が高くなり、KT状態を通常状態よりも小当りになりやすい遊技状態とするものであってもよい。また、本特徴部081IWでは、普図ゲームは必ず普図当りとなるように構成されているが、このような構成に限らず、普図ハズレとなる場合があるようにするとともに、KT状態の方が通常状態より普図ハズレとなる割合が低くなるようにしてもよい。
また、本特徴部081IWでは、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達するまでの所要時間が0.6秒以上になるよう構成されている。具体的には、通過ゲート41および可変入賞球装置6Bの設置位置や、遊技球の流下経路を形成する釘群により調整されている。詳しくは後述するが、本特徴部081IWでは遊技球が通過ゲート41を通過したことにもとづいて可変入賞球装置6Bが開放状態に制御され得る構成であり、後述する第1KT状態では遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるまでの時間が0.5秒となっており、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達するまでの所要時間である0.6秒よりも短いことから、第1KT状態において一の遊技球が通過ゲート41を通過した場合に可変入賞球装置6Bが開放状態に制御された場合、該一の遊技球がそのまま可変入賞球装置6Bに入賞可能となっている。
図8−1(A)は、大当り判定テーブル138IW130aを示す説明図である。大当り判定テーブル138IW130aとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、当り判定用乱数と比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブル138IW130aには、非確変状態(低確率状態(低確率/非KT状態、低確率/第1KT状態))において用いられる非確変時大当り判定テーブルと、確変状態(高確率状態(高確率/第1KT状態、高確率/第2KT状態))において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。非確変時大当り判定テーブルには、図8−1(A)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図8−1(A)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図8−1(A)に記載されている数値が大当り判定値である。
図8−1(B),(C)は、小当り判定テーブル138IW130b,130cを示す説明図である。このうち、図8−1(B)は、第1特別図柄の変動表示を実行する場合に用いる第1特別図柄用の小当り判定テーブル138IW130bを示している。また、図8−1(C)は、第2特別図柄の変動表示を実行する場合に用いる第2特別図柄用の小当り判定テーブル138IW130cを示している。小当り判定テーブルとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、当り判定用乱数と比較される小当り判定値が設定されているテーブルである。小当り判定テーブル138IW130b,130cには、それぞれ、非確変状態(低確率状態(低確率/非KT状態、低確率/第1KT状態))において用いられる非確変時小当り判定テーブルと、確変状態(高確率状態(高確率/第1KT状態、高確率/第2KT状態))において用いられる確変時小当り判定テーブルとがある。非確変時小当り判定テーブルには、図8−1(B),(C)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時小当り判定テーブルには、図8−1(B),(C)の右欄に記載されている各数値が設定されている。また、図8−1(B),(C)に記載されている数値が小当り判定値である。
本例では、図8−1(B)に示すように、第1特別図柄用の小当り判定テーブル138IW130bには、小当り判定値が割り振られておらず、大当りと決定されなかった場合には小当りとなる場合はない。すなわち、大当りと決定されなかった場合には全てはずれとなり、小当り確率は0%である。また、図8−1(C)に示すように、第2特別図柄用の小当り判定テーブル138IW130cには、非確変時小当り判定テーブルおよび確変時小当り判定テーブルともに、判定値(32767〜65535)が小当り判定値として割り振られており、小当り確率は50%である。なお、本例の構成に限らず、第2特別図柄の変動表示では、大当りと決定されなかった場合には必ず小当りとなり、小当り確率が100%であるようにしてもよいし、確変状態のみ小当り確率が100%であるようにしてもよい。
本例の構成に限らず、第1特別図柄の変動表示においても小当りが発生するように小当り判定値が設定されていてもよい。この場合には、第1特別図柄の変動表示の小当り確率は、第2特別図柄の変動表示の小当り確率と同程度または低いことが望ましい。また、前回大当りの大当り種別が確変大当りEまたは確変大当りFの場合(図8−23参照)には、第1特別図柄の変動表示にもとづいて小当り遊技状態に制御されるときにも、後述する小当り回数カウンタの値が加算されるようにしてもよい。また、第1特別図柄と第2特別図柄の同時変動表示中に、一方の特別図柄の変動表示結果として、小当り図柄が導出表示されたことに対応して、他方の変動表示をハズレ図柄で強制的に停止させるようにしてもよい。
CPU103は、所定の時期に、乱数回路104のカウント値を抽出して抽出値を当り判定用乱数の値とするのであるが、当り判定用乱数が図8−1(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りにすることに決定する。なお、図8−1(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示しており、確変状態(高確率状態)では、非確変状態(低確率状態)と比較して、大当りになる確率が10倍になっている。また、図8−1(B),(C)に示す「確率」は、小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第2特別図柄表示装置4Bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
図8−1(D),(E)は、ROM101に記憶されている大当り種別判定テーブル138IW131a,131bを示す説明図である。大当り種別判定テーブル138IW131a,131bは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用乱数にもとづいて、大当りの種別を「確変大当りA」、「確変大当りB」、「確変大当りC」、「確変大当りD」、「確変大当りE」、「確変大当りF」、「通常大当りA」、「通常大当りB」および「通常大当りC」のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。以下、確変大当りA、確変大当りB、確変大当りC、確変大当りD、確変大当りEおよび確変大当りFを総称して単に確変大当りともいう。また、通常大当りA、通常大当りBおよび通常大当りCを総称して単に通常大当りともいう。
図8−1(D)に示すように、本特徴部081IWでは、第1特別図柄の変動表示を実行する場合には、15%の確率で「確変大当りA」と決定され、15%の確率で「確変大当りB」と決定され、15%の確率で「確変大当りC」と決定され、15%の確率で「確変大当りD」と決定され、3%の確率で「確変大当りE」と決定され、2%の確率で「確変大当りF」と決定され、15%の確率で「通常大当りA」と決定され、15%の確率で「通常大当りB」と決定され、5%の確率で「通常大当りC」と決定される。
また、図8−1(E)に示すように、本特徴部081IWでは、第2特別図柄の変動表示を実行する場合には、15%の確率で「確変大当りA」と決定され、15%の確率で「確変大当りB」と決定され、15%の確率で「確変大当りC」と決定され、15%の確率で「確変大当りD」と決定され、3%の確率で「確変大当りE」と決定され、2%の確率で「確変大当りF」と決定され、35%の確率で「通常大当りA」と決定される。
図8−1(D),(E)に示すように、本特徴部081IWでは、第1特別図柄の変動表示を実行する場合には、通常大当りのうち「通常大当りA」、「通常大当りB」および「通常大当りC」に決定され得るように構成されているが、第2特別図柄の変動表示を実行する場合には、通常大当りのうち「通常大当りB」および「通常大当りC」には決定されず、「通常大当りB」および「通常大当りC」よりも有利度合いが高い「通常大当りA」にのみ決定されるように構成されている。大当り種別ごとの有利度合いの違いについては後述する。
本特徴部081IWでは、大当り種別に応じて、大当り遊技後に制御される遊技状態や第2KT状態に移行するための条件が異なるが、大当り遊技状態における有利度合いは共通である。すなわち、本特徴部081IWでは、いずれの大当り種別であっても、5ラウンドの大当り遊技状態に制御されるように構成されている。なお、本特徴部081IWの構成に限らず、大当り種別ごとに大当り遊技状態における有利度合い(例えば、ラウンド数)が異なるようにしてもよい。
本特徴部081IWでは、大当り遊技の各ラウンドにおいて所定期間(本例では、30秒間)が経過するか所定数(本例では、10個)の遊技球が入賞するまで大入賞口が開放状態に制御され、ラウンドごとに最大で10個の大入賞口への入賞が可能である。なお、本特徴部081IWで示す大当り種別の他に、例えば、「2R確変大当り」や「2R通常大当り」を設け、「2R確変大当り」および「2R通常大当り」となる場合には、その大当り遊技の各ラウンドにおいて短い期間(本例では、1.8秒間)のみ大入賞口が開放状態に制御され、ラウンドごとに入賞可能な大入賞口への入賞数は2〜3個程度であるようにしてもよい。
本特徴部081IWでは、大当り遊技を終了するときに、大当り種別に応じて高確率状態と低確率状態とのいずれかに制御される。具体的には、確変大当りが発生すると、大当り遊技状態の終了後に高確率状態に制御される。また、通常大当りが発生すると、大当り遊技状態の終了後に低確率状態に制御される。
また、本特徴部081IWでは、大当り遊技を終了するときに、大当り種別に応じて第1KT状態と第2KT状態とのいずれかに制御される。具体的には、確変大当りAが発生すると、大当り遊技状態の終了後に第2KT状態に制御される。また、確変大当りB〜Fおよび通常大当りA〜Cのいずれかが発生すると、大当り遊技状態の終了後に第1KT状態に制御される。
また、本特徴部081IWでは、確変大当りB〜Fおよび通常大当りA〜Cのいずれかが発生すると、大当り遊技状態の終了後に第1KT状態に制御されるが、第1KT状態において所定の移行条件が成立すると、第1KT状態から第2KT状態または非KT状態に移行するように構成されている。
具体的には、確変大当りB、確変大当りCおよび確変大当りDのいずれかが発生すると、大当り遊技状態の終了後に第1KT状態に移行し、次の大当りが発生するか、大当り種別に応じた回数の変動表示の実行という第1移行条件が成立するまで、第1KT状態が維持され、第1移行条件が成立すると第1KT状態から第2KT状態に移行する。
本特徴部081IWでは、大当り種別に応じて複数種類の第1移行条件のいずれかが設定されるように構成されており(例えば、後述するステップ014IWS104Aの処理により実現される)、確変大当りBであれば、90回の変動表示の実行が第1移行条件(以下、第1移行条件Aともいう)として設定され、確変大当りCであれば、65回の変動表示の実行が第1移行条件(以下、第1移行条件Bともいう)として設定され、確変大当りDであれば、40回の変動表示の実行が第1移行条件(以下、第1移行条件Cともいう)として設定される。
そのため、確変大当りBが発生して第1KT状態に移行した場合には、次の大当りが発生することなく、90回の変動表示回数を実行して第1移行条件(第1移行条件A)が成立すると、第1KT状態から第2KT状態に移行する。また、確変大当りCが発生して第1KT状態に移行した場合には、次の大当りが発生することなく、65回の変動表示を実行して第1移行条件(第1移行条件B)が成立すると、第1KT状態から第2KT状態に移行する。また、確変大当りCが発生して第1KT状態に移行した場合には、次の大当りが発生することなく、40回の変動表示を実行して第1移行条件(第1移行条件C)が成立すると、第1KT状態から第2KT状態に移行する。これらの制御は、例えば、後述するステップ014IWS001B〜014IWS008B、ステップ014IWS104Aの処理によって実現される。
また、確変大当りEおよび確変大当りFのいずれかが発生すると、大当り遊技状態の終了後に第1KT状態に移行し、次の大当りが発生するか、大当り種別に応じた回数の変動表示の実行という第1移行条件と、大当り種別に応じた回数の小当り遊技状態の発生という第2移行条件とのいずれか一方の移行条件が成立するまで、第1KT状態が維持され、第1移行条件と第2移行条件とのいずれか一方の移行条件が成立すると第1KT状態から第2KT状態に移行する。以下、第1移行条件および第2移行条件を総称して単に移行条件ともいう。
本特徴部081IWでは、大当り種別に応じて複数種類の第2移行条件のいずれかが設定されるように構成されており(例えば、後述するステップ014IWS107Aの処理により実現される)、確変大当りEであれば、30回の小当り遊技状態の発生が第2移行条件(以下、第2移行条件Aともいう)として設定され、確変大当りFであれば、70回の小当り遊技状態の発生が第2移行条件(以下、第2移行条件Bともいう)として設定される。また、確変大当りEと確変大当りFとでは、いずれも90回の変動表示の実行が第1移行条件として設定される。
そのため、確変大当りEが発生して第1KT状態に移行した場合には、次の大当りが発生することなく、90回の変動表示の実行という第1移行条件(第1移行条件A)と、30回の小当り遊技状態の発生という第2移行条件(第2移行条件A)とのいずれか一方の移行条件が成立すると、第1KT状態から第2KT状態に移行する。また、確変大当りF発生して第1KT状態に移行した場合には、次の大当りが発生することなく、90回の変動表示の実行という第1移行条件(第1移行条件A)と、70回の小当り遊技状態の発生という第2移行条件(第2移行条件B)とのいずれか一方の移行条件が成立すると、第1KT状態から第2KT状態に移行する。これらの制御は、例えば、後述するステップ014IWS001B〜014IWS008B、ステップ014IWS009B〜014IWS015B、ステップ014IWS104A、ステップ014IWS107Aの処理によって実現される。なお、本特徴部081IWの構成に限らず、確変大当りEと確変大当りFとで、第1移行条件についてもそれぞれ異なる条件が設定されるようにしてもよい。
また、通常大当りA、通常大当りBおよび通常大当りCのいずれかが発生すると、大当り遊技後に第1KT状態に移行し、次の大当りが発生するか、大当り種別に応じた回数の変動表示の実行という第1移行条件が成立するまで第1KT状態が維持され、第1移行条件が成立すると、第1KT状態から非KT状態に移行する。
本特徴部081IWでは、大当り種別に応じて複数種類の第1移行条件のいずれかが設定されるように構成されており(例えば、ステップ014IWS110Aの処理によって実現される)、通常大当りAであれば90回の変動表示の実行が第1移行条件(第1移行条件A)として設定され、通常大当りBであれば65回の変動表示の実行が第1移行条件(第1移行条件B)として設定され、通常大当りCであれば40回の変動表示の実行が第1移行条件(第1移行条件C)として設定される。
そのため、通常大当りAが発生して第1KT状態に移行した場合には、次の大当りが発生することなく、90回の変動表示の実行という第1移行条件(第1移行条件A)が成立すると、第1KT状態から非KT状態に移行する。また、通常大当りBが発生して第1KT状態に移行した場合には、次の大当りが発生することなく、65回の変動表示の実行という第1移行条件(第1移行条件B)が成立すると、第1KT状態から非KT状態に移行する。通常大当りCが発生して第1KT状態に移行した場合には、次の大当りが発生することなく、40回の変動表示の実行という第1移行条件(第1移行条件C)が成立すると、第1KT状態から非KT状態に移行する。これらの制御は、例えば、後述するステップ014IWS001B〜014IWS007B、ステップ014IWS110Aの処理によって実現される。
以下、第1KT状態のうち、確変大当りB〜Dが発生し、その大当り遊技後に移行される第1KT状態を、第1KT状態Aとも称し、確変大当りE,Fが発生し、その大当り遊技後に移行される第1KT状態を第1KT状態Bとも称し、通常大当りA〜Cが発生し、その大当り遊技後に移行される第1KT状態を第1KT状態Cとも称する。すなわち、第1KT状態Aは、第1移行条件が成立すると第2KT状態に移行する状態であり、第1KT状態Bは、第1移行条件および第2移行条件のいずれか一方が成立すると第2KT状態に移行する状態であり、第1KT状態Cは、第1移行条件が成立すると非KT状態に移行する状態である。
なお、確変大当りAが発生すると、大当り遊技後に第2KT状態に移行し、次の大当りが発生するまで第2KT状態が維持される。すなわち、大当りが発生するまで高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)がループすることになる。
本特徴部081IWでは、第1移行条件が成立したことにもとづいて、第1KT状態(例えば、第1KT状態A,B)から第2KT状態に移行させることが可能であるとともに、第1移行条件と第2移行条件とのいずれか一方が成立したことにもとづいて、第1KT状態(例えば、第1KT状態B)から第2KT状態に移行させることが可能であるように構成されている。このような構成により、第2KT状態に移行するための条件に多様性を持たせることができ、遊技興趣を向上させることができる。
また、本特徴部081IWでは、第1KT状態から第2KT状態に移行するための移行条件として、所定回数の変動表示の実行という第1移行条件と、所定回数の小当り遊技状態の発生という第2移行条件とを設定可能に構成されている。このような構成により、変動回数や、小当り遊技状態の発生回数(すなわち小当り図柄が導出表示される回数)に注目させることができ、遊技興趣を向上させることができる。
また、本特徴部081IWでは、第1KT状態A,Bのいずれかに制御されているときには、第1移行条件が成立すると第2KT状態に移行する一方、第1KT状態Cに制御されているときには、第1移行条件が成立すると非KT状態に移行するように構成されている。このような構成により、第1KT状態A〜Cのいずれに制御されているかに注目させることができ、遊技興趣を向上させることができる。また、第1KT状態A〜Cのいずれに制御されているかによって遊技性を異ならせることができ、遊技興趣を向上させることができる。
また、本特徴部081IWでは、確変大当りB〜Fのいずれかの発生により第1KT状態A,Bのいずれかに制御されているときには同時に高確率状態に制御され、第1移行条件が成立すると第2KT状態に移行する一方、通常大当りA〜Cのいずれかの発生により第1KT状態Cに制御されているときには同時に低確率状態に制御され、第1移行条件が成立すると非KT状態に移行するように構成されている。そのため、高確率状態と低確率状態とのいずれに制御されているかにも注目させることができ、遊技興趣を向上させることができる。
また、本特徴部081IWでは、複数種類の第1移行条件が設けられ、それぞれ成立しやすさが異なるように構成されている。すなわち、第1移行条件の種類に応じて、第2KT状態または非KT状態への移行のしやすさが異なるため、有利度合いが異なるように構成されている。例えば、移行条件が成立すると第2KT状態に移行する第1KT状態Aにおいては、成立しやすい順(すなわち第2KT状態に移行しやすい順)に有利度合いが高くなる。具体的には、第1移行条件C(40回)>第1移行条件B(65回)>第1移行条件A(90回)の順に有利度合いが高くなる。一方、移行条件が成立すると非KT状態に移行する第1KT状態Cにおいては、成立しにくい順(すなわち非KT状態に移行しにくい順)に有利度合いが高くなる。具体的には、第1移行条件A(90回)>第1移行条件B(65回)>第1移行条件C(40回)の順に有利度合いが高くなる。このような構成により、遊技の多様性を高めるとともに、第1KT状態A〜Cのいずれの状態に制御されているかということや、設定されている第1移行条件の種類に注目させることができ、遊技興趣を向上させることができる。
また、本特徴部081IWでは、複数種類の第2移行条件が設けられ、それぞれ成立しやすさが異なるように構成されている。すなわち、第2移行条件の種類に応じて、第2KT状態への移行のしやすさが異なるため、有利度合いが異なるように構成されている。このような構成により、遊技の多様性を高めるとともに、第2移行条件の種類に注目させることができ、遊技興趣を向上させることができる。
また、本特徴部081IWでは、複数の大当り種別が設けられ、大当り種別に応じて第1KT状態から第2KT状態または非KT状態に移行するための移行条件が異なるように構成されている。このような構成により、遊技の多様性を高めるとともに、大当り種別に注目させることができ、遊技興趣を向上させることができる。
本特徴部081IWでは、第2KT状態>第1KT状態(第1KT状態A,B>第1KT状態C)>非KT状態の順に有利度合いが高い。そのため、確変大当りA〜Fおよび通常大当りA〜Cのうち、大当り遊技状態が終了すると第2KT状態に制御される確変大当りAが、最も有利度合いが高い大当り種別となる。また、確変大当りB〜Dでは、成立しやすい第1移行条件が設定される順(すなわち第2KT状態に移行しやすい順)に有利度合いが高くなる。具体的には、確変大当りD>確変大当りC>確変大当りBの順に有利度合いが高くなる。また、確変大当りE,Fでは、第1移行条件が同じであるため、成立しやすい第2移行条件が設定される順(すなわち第2KT状態に移行しやすい順)に有利度合いが高くなる。具体的には、確変大当りE>確変大当りFの順に有利度合いが高くなる。また、通常大当りA〜Cでは、成立しにくい第1移行条件が設定される順(すなわち非KT状態に移行しにくい順)に有利度合いが高くなる。具体的には、通常大当りA>通常大当りB>通常大当りCの順に有利度合いが高くなる。
図8−1(F)は、ROM101に記憶されている小当り種別判定テーブル138IW131cを示す説明図である。小当り種別判定テーブル138IW131cは、可変表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用乱数にもとづいて、小当りの種別を「小当りA」、「小当りB」および「小当りC」のいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図8−1(F)に示すように、本特徴部081IWでは、第2特別図柄の変動表示を実行する場合には、33%の確率で「小当りA」と決定され、33%の確率で「小当りB」と決定され、34%の確率で「小当りC」と決定される。
「小当りA」とは、小当り遊技状態において特殊可変入賞球装置17が0.5秒間にわたって開放状態となる制御が3回行われる小当りであり、「小当りB」とは、小当り遊技状態において特殊可変入賞球装置17が0.5秒間にわたって開放状態となる制御が2回行われる小当りであり、「小当りC」とは、小当り遊技状態において特殊可変入賞球装置17が0.5秒間にわたって開放状態となる制御が1回行われる小当りである。また、小当り遊技状態において特殊可変入賞球装置17が複数回開放される場合には、特殊可変入賞球装置17が開放された後のインターバル期間(開放間の閉鎖期間)として、1.8秒間閉鎖状態となる期間が設けられている。本特徴部081IWでは、小当り種別に応じて有利度合いが異なるように構成されているため、小当り種別ごとに小当り遊技中の開放演出(例えば、特殊可変入賞球装置17が開放状態に制御されることを報知する演出)の演出態様を異ならせる(または演出態様の選択割合を異ならせる)ようにしてもよい。例えば、3回開放状態となる(すなわち有利度合いが高い)小当りAの場合には、演出態様Bの開放演出よりも演出態様Aの開放演出が実行される割合が高く、1回しか開放状態とならない(すなわち有利度合いが低い)小当りCの場合には、演出態様Aの開放演出よりも演出態様Bの開放演出が実行される割合が高くなるようにしてもよい。このように構成することにより、開放演出の演出態様に注目させることができ、興趣を向上させることができる。
なお、本特徴部081IWでは、小当りA、小当りBおよび小当りCの3種類の小当り種別が設けられているが、このような構成に限らず、1種類のみまたは2種類であってもよいし、4種類以上であってもよい。また、例えば、第2KT状態であるときにのみ小当り遊技中に開放演出を実行するように構成する場合には、第2KT状態においては、小当りA、小当りBおよび小当りCのいずれかに小当り種別が決定され、開放演出が実行されない第1KT状態においては、小当りCに小当り種別が決定される(または決定される割合が高い)ようにしてもよい。このような構成により、開放演出が実行されない第1KT状態において、小当り遊技状態に制御される期間(すなわち第2特別図柄の変動停止期間)が長くなってしまい、遊技者に違和感を与えてしまうことを防止することができる。
図8−2〜図8−4は、本特徴部081IWで用いられる特別図柄および飾り図柄の変動パターン(変動時間)を示す説明図である。図8−2〜図8−4に示すEXTとは、それぞれの変動パターンに対応した演出制御コマンド(2バイト構成)の2バイト目のデータである。
図8−2〜図8−4に示す例では、第1特別図柄および飾り図柄についての第1変動パターン#01〜#07の7種類と、第2特別図柄および飾り図柄についての第2変動パターン#01〜#32の32種類とが用いられる。以下、例えば変動パターン#n(n=01〜07または01〜32)というときには、第1変動パターン#nと第2変動パターン#nの双方を意味する。
第1特別図柄の変動表示を実行する場合、非KT状態(低確率/非KT状態)である場合には、図8−2(A)に示す非KT時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図8−2(A)に示すように、非KT状態において第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第1変動パターン#01〜#05のいずれかに決定される。
第1特別図柄の変動表示を実行する場合、KT状態(低確率/第1KT状態、高確率/第1KT状態、高確率/第2KT状態)である場合には、図8−2(B)に示すKT時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図8−2(B)に示すように、KT状態において第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第1変動パターン#06〜#07のいずれかに決定される。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合、非KT状態(低確率/非KT状態)である場合には、図8−3(C)に示す非KT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図8−3(C)に示すように、非KT状態において第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#01〜#03のいずれかに決定される。具体的には、はずれと決定する場合には第2変動パターン#01が決定されて、10分間の長期間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行される。また、小当りと決定する場合にも第2変動パターン#02が決定されて、10分間の長期間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行される。また、大当りと決定する場合にも第2変動パターン#03が決定されて、5分間というある程度長期間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行される。
本特徴部081IWでは、非KT状態中であっても第2特別図柄の変動表示が実行されて小当りとなると、特殊入賞口への遊技球の入賞によりある程度の賞球を期待できる状況が生じてしまう。そこで、本特徴部081IWでは、図8−3(C)に示すように、非KT状態中に第2特別図柄の変動表示が実行されても、変動時間を極端に長くし変動表示の実行頻度を低下させることによって却って小当りの発生頻度を低下させるようにし、非KT状態中であるにもかかわらず小当りによる賞球の獲得を狙われてしまう事態を防止している。なお、本特徴部081IWにおいて、「小当りの発生頻度」とは、例えば、単位時間(例えば、1分)あたりの小当りの発生割合であり、KT状態では、例えば、単位時間あたりの小当りの発生割合が通常状態よりも高い状態となっている。
なお、本特徴部081IWでは、図8−3(C)に示すように、非KT状態中に第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、大当りとなる場合であっても変動時間を5分と比較的長くすることによって、非KT状態中に不当に特殊入賞口への入賞による賞球を狙う行為を防止するようにしている。ただし、大当りとなる場合には、小当りとなる場合と比較して第1保留記憶の消化を長くしなくてもよいので、小当りとなる場合よりも短い変動時間となるように構成している。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合、低確率/第1KT状態である場合には、その低確率/第1KT状態の契機となった通常大当りA〜Cのいずれかにもとづく大当り遊技を終了してからの変動回数に応じて、変動パターンテーブルを選択する。この場合、1変動目の変動表示を実行する場合であれば、図8−3(D)に示す低確率/第1KT時且つ1変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図8−3(D)に示すように、低確率/第1KT状態の1変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#04〜#06のいずれかに決定される。
なお、図8−3(D)に示すように、低確率/第1KT状態の1変動目としてはずれと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#04に決定される。また、低確率/第1KT状態の1変動目として小当りと決定する場合には、小当りとしては比較的長めの7秒の変動時間である第2変動パターン#05(第2始動入賞口開放準備用の変動パターン)に決定される。本特徴部081IWでは、既に説明したように、第1KT状態に制御される場合には、小当りの頻度が高くなるものの可変入賞球装置6Bの開放時間を長くすることによって実際には特殊可変入賞球装置17内の特殊入賞口には滅多に入賞しないように設定されている。しかしながら、低確率/第1KT状態に移行した直後の状態では可変入賞球装置6Bや特殊可変入賞球装置17の底面部材上にある程度の遊技球が溜まっている可能性があり、直ちに特殊可変入賞球装置17を開状態に制御してしまったのでは、相当数の遊技球が特殊入賞口に入賞してしまう可能性がある。そこで、本特徴部081IWでは、第1KT状態の1変動目では、少なくとも7秒の変動時間を確保することによって、第1KT状態に移行する前から可変入賞球装置6Bや特殊可変入賞球装置17の底面部材上に溜まっている遊技球が全て落下するまでに十分な時間が経過してから特殊可変入賞球装置17を開状態に制御して特殊入賞口への入賞を可能とすることにより、第1KT状態において想定以上の賞球が得られるような事態が生じることを防止している。また、低確率/第1KT状態の1変動目として大当りと決定する場合には第2変動パターン#06が決定されて、2分間にわたって第2特別図柄の変動表示が実行される。
また、低確率/第1KT状態の契機となった通常大当りA〜Cのいずれかにもとづく大当り遊技を終了してから2〜39変動目の変動表示を実行する場合、41〜64変動目の変動表示を実行する場合、または66〜89変動目の変動表示を実行する場合であれば、図8−3(E)に示す低確率/第1KT時且つ2〜39、41〜64または66〜89変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図8−3(E)に示すように、通常大当りA〜Cのいずれかにもとづく大当り遊技を終了してから低確率/第1KT状態の2〜39、41〜64または66〜89変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#07〜#13のいずれかに決定される。また、図8−3(E)に示すように、通常大当りA〜Cのいずれかにもとづく大当り遊技を終了してから低確率/第1KT状態の2〜39、41〜64または66〜89変動目としてはずれと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#07や、変動時間が1秒とさらに短い短縮変動の第2変動パターン#08に決定される場合がある。一方で、通常大当りA〜Cのいずれかにもとづく大当り遊技を終了してから低確率/第1KT状態の2〜39、41〜64または66〜89変動目としてはずれと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#09に決定される場合がある。また、通常大当りA〜Cのいずれかにもとづく大当り遊技を終了してから低確率/第1KT状態の2〜39、41〜64または66〜89変動目として小当りと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#10や、変動時間が1秒とさらに短い短縮変動の第2変動パターン#11に決定される場合がある。一方で、通常大当りA〜Cのいずれかにもとづく大当り遊技を終了してから低確率/第1KT状態の2〜39、41〜64または66〜89変動目として小当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#12に決定される場合がある。第2変動パターン#07,#10は第2保留記憶が記憶されていないときのみ選択され得る変動パターンであり、第2変動パターン#08,#11は第2保留記憶が1個以上記憶されているときのみ選択され得る変動パターンである。これにより、保留記憶の消化を早め稼働率を高める構成としている。また、通常大当りA〜Cのいずれかにもとづく大当り遊技を終了してから低確率/第1KT状態の2〜39、41〜64または66〜89変動目として大当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#13に決定される。
また、低確率/第1KT状態の契機となった通常大当りA〜Cのいずれかにもとづく大当り遊技を終了してから40、65または90変動目の変動表示を実行する場合(すなわち移行条件が成立する場合)であれば、図8−3(F)に示す低確率/第1KT時且つ40、65または90変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図8−3(F)に示すように、通常大当りA〜Cのいずれかにもとづく大当り遊技を終了してから低確率/第1KT状態の40、65または90変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合(すなわち移行条件が成立する場合)には、第2変動パターン#14〜#16のいずれかに決定される。
本特徴部081IWでは、低確率/第1KT状態に制御されている場合には、40、65または90変動目(すなわち移行条件が成立するとき)において、大当りとなるか否かや、移行条件が成立して非KT状態に移行するか否かを示唆するバトル演出が実行される。そこで、低確率/第1KT状態の40、65または90変動目(すなわち移行条件が成立するとき)には、図8−3(F)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを用いて、短縮変動を選択せず、バトル演出を実行する期間を十分に確保できるようにしている。
なお、本特徴部081IWでは、図8−2に示すように、KT状態中に第1特別図柄の変動表示で大当りとなった場合には、変動時間が10秒の第1変動パターン#07を決定するように構成されている。これは、第2KT状態に移行した直後に第1特別図柄の変動表示で直ちに大当りが発生してしまったようなケースで、第1特別図柄の大当り変動の変動時間を長い変動時間としてしまうと、該第1特別図柄の大当り変動中に実行される第2特別図柄の変動は強制はずれとされる構成であるため、第2KT状態であるにもかかわらず強制はずれが頻発して遊技者が小当りによる利益を一切受けられないこととなる。そのため、本特徴部081IWでは、第1特別図柄の大当り変動の変動時間を短い変動時間とすることにより、強制はずれが頻発する前に第1特別図柄の変動にもとづく大当り遊技状態に移行するように構成されている。
なお、本特徴部081IWとは異なり、第1特別図柄の大当り変動中に第2特別図柄の変動を開始した場合にも、該第2特別図柄の変動を強制はずれとしない構成(例えば、第1特別図柄の大当り図柄停止時に第2特別図柄の変動中であるときは、第2特別図柄を強制はずれとする構成)の遊技機であれば、KT状態中の第1特別図柄の大当りの変動時間を長い変動時間(例えば、1分)としてもよい。これは、第2KT状態に移行した直後に第1特別図柄の変動表示で直ちに大当りが発生してしまったようなケースで、大当りの変動時間をはずれと同じ短い変動時間としてしまうと、遊技者が小当りによる利益を一切受けられなくなる。そのため、KT状態中の第1特別図柄の大当りの変動時間を長い変動時間(例えば、1分)とすれば、そのようなケースであっても、少なくとも複数回小当りが発生可能な十分な時間(例えば、1分)が確保されるように構成される。
第2特別図柄の変動表示を実行する場合、高確率/第1KT状態である場合には、その高確率/第1KT状態の契機となった確変大当りB〜Fのいずれかにもとづく大当り遊技を終了してからの変動回数に応じて、変動パターンテーブルを選択する。この場合、1変動目の変動表示を実行する場合であれば、図8−4(G)に示す高確率/第1KT時且つ1変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図8−4(G)に示すように、高確率/第1KT状態の1変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#17〜#21のいずれかに決定される。
なお、低確率/第1KT状態の1変動目と同様に、図8−4(G)に示すように、高確率/第1KT状態の1変動目としてはずれと決定する場合にも、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#17に決定される場合がある。一方で、高確率/第1KT状態の1変動目としてはずれと決定する場合にも、リーチを伴う第2変動パターン#18に決定される場合がある。また、高確率/第1KT状態の1変動目として小当りと決定する場合にも、第2始動入賞口開放準備用の変動パターン(第2変動パターン#19)に決定される場合がある。一方で、高確率/第1KT状態の1変動目として小当りと決定する場合にも、リーチを伴う第2変動パターン#20に決定される場合がある。また、図8−4(G)に示すように、高確率/第1KT状態の1変動目として大当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#21に決定される。
また、高確率/第1KT状態の契機となった確変大当りB〜Fのいずれかにもとづく大当り遊技を終了してから2〜39変動目の変動表示を実行する場合、41〜64変動目の変動表示を実行する場合、または66〜89変動目の変動表示を実行する場合であれば、図8−4(H)に示す高確率/第1KT時且つ2〜39、41〜64または66〜89変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図8−4(H)に示すように、高確率/第1KT状態の2変動目以降として第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#22〜#28のいずれかに決定される。
なお、低確率/第1KT状態の2〜39、41〜64または66〜89変動目と同様に、図8−4(H)に示すように、高確率/第1KT状態の2〜39、41〜64または66〜89変動目としてはずれと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#22や、変動時間が1秒とさらに短い短縮変動の第2変動パターン#23に決定される場合がある。一方で、高確率/第1KT状態の2〜39、41〜64または66〜89変動目としてはずれと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#24に決定される場合がある。また、高確率/第1KT状態の2〜39、41〜64または66〜89変動目として小当りと決定する場合には、変動時間が5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#25や、変動時間が1秒とさらに短い短縮変動の第2変動パターン#26に決定される場合がある。一方で、高確率/第1KT状態の2〜39、41〜64または66〜89変動目として小当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#27に決定される場合がある。第2変動パターン#22,#25は第2保留記憶が記憶されていないときのみ選択され得る変動パターンであり、第2変動パターン#23,#26は第2保留記憶が1個以上記憶されているときのみ選択され得る変動パターンである。これにより、保留記憶の消化を早め稼働率を高める構成としている。また、高確率/第1KT状態の2変動目以降として大当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#28に決定される。
また、高低確率/第1KT状態の契機となった確変大当りB〜Fのいずれかにもとづく大当り遊技を終了してから40、65または90変動目の変動表示を実行する場合(すなわち移行条件が成立する場合)であれば、図8−4(I)に示す高確率/第1KT時且つ40、65または90変動目用の第2特別図柄変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図8−4(I)に示すように、確変大当りB〜Fのいずれかにもとづく大当り遊技を終了してから高確率/第1KT状態の40、65または90変動目として第2特別図柄の変動表示が実行される場合(すなわち移行条件が成立する場合)には、第2変動パターン#29〜#31のいずれかに決定される。
本特徴部081IWでは、高確率/第1KT状態に制御されている場合には、40、65または90変動目(すなわち移行条件が成立するとき)において、大当りとなるか否かや、移行条件が成立して第2KT状態に移行するか否かを示唆するバトル演出が実行される。そこで、高確率/第1KT状態の40、65または90変動目(すなわち移行条件が成立するとき)には、図8−4(I)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを用いて、短縮変動を選択せず、バトル演出を実行する期間を十分に確保できるようにしている。
なお、本特徴部014では、低確率/第1KT状態または高確率/第1KT状態に制御されている場合には、40、65または90変動目(すなわち移行条件が成立するとき)において、図8−4(F)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルまたは図8−4(I)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを用いて、第2変動パターン#14〜#16または第2変動パターン#29〜#31のいずれかの変動パターンに決定するように構成されているが、このような構成に限らず、40、65または90変動目において用いられる専用の変動パターンを設けるようにしてもよい。この場合には、前回大当りが第1特図ゲームによる大当りであるときと、第2特図ゲームによる大当りであるときとで、40、65または90変動目において用いられる専用の変動パターンをそれぞれ設けるようにしてもよいし、前回大当りの大当り種別に対応する40、65または90変動目において用いられる専用の変動パターンをそれぞれ設けるようにしてもよい。
また、本特徴部081IWでは、低確率/第1KT状態、および高確率/第1KT状態において、変動回数に応じた第2特別図柄変動パターンテーブルを用いるように構成されているが、このような構成に限らず、例えば、変動回数によらず共通の第2特別図柄変動パターンテーブルを用いるようにしてもよい。
第2特別図柄の変動表示を実行するときに、高確率/第2KT状態である場合には、図8−4(j)に示す高確率/第2KT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルが選択されて変動パターンが決定される。図8−4(j)に示すように、高確率/第2KT状態において第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2変動パターン#29〜#32のいずれかに決定される。
なお、図8−4(j)に示すように、高確率/第2KT状態においてはずれと決定する場合には、変動時間が1.5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#25に決定される場合がある。一方で、高確率/第2KT状態においてはずれと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#30に決定される場合がある。また、高確率/第2KT状態において小当りと決定する場合には、変動時間が1.5秒と短い短縮変動の第2変動パターン#31に決定される。また、高確率/第2KT状態において大当りと決定する場合には、リーチを伴う第2変動パターン#32に決定される。
なお、図8−3および図8−4に示す例では、第1KT状態の場合に5秒または1秒の短縮変動を実行し、第2KT状態の場合に1.5秒の短縮変動を実行するように構成する場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、低確率状態の場合に5秒または1秒の短縮変動を実行し、高確率状態の場合に1.5秒の短縮変動を実行するように構成してもよい。
次に、KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンについて説明する。図8−5は、KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンを説明するための説明図である。このうち、図8−5(1)は、第1KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンを示し、図8−5(2)は、第2KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンを示している。
まず、図8−5(1)を用いて、第1KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンについて説明する。図8−5(1)に示すように、通過ゲート41を遊技球が通過してゲートスイッチ21にて遊技球が検出されると、普通図柄表示器20において普通図柄の変動表示が実行され、普図当りと決定された場合には普通図柄表示器20に当り図柄が導出表示され、はずれと決定された場合には普通図柄表示器20にはずれ図柄が導出表示される。本特徴部081IWでは、普図ゲームは遊技状態に関わらず100%当りとなるため、普通図柄表示器20において普通図柄の変動表示が実行され、当り図柄が導出表示されることになる。また、本特徴部081IWでは、図8−5(1)に示すように、普通図柄の変動時間は0.2秒とされ、当り図柄を導出表示する図柄確定時間は0.2秒とされている。そして、当り図柄を導出表示すると、図8−5(1)に示すように、図柄確定時間0.2秒を経過した後、第2始動入賞口開放処理前時間0.1秒を経過してから、可変入賞球装置6Bが5.5秒間にわたって開状態とされ、第2始動入賞口に遊技球が入賞可能となる。
可変入賞球装置6Bが開状態となっているときに第2始動入賞口に遊技球が入賞すると、第2特別図柄の変動表示が実行され、小当りとすることに決定された場合には、第2特別図柄表示装置4Bに小当り図柄が導出表示される。そして、小当り図柄を導出表示した場合には、図8−5(1)に示すように、特殊可変入賞球装置17が0.5秒間にわたって開状態とされ、特殊入賞口に遊技球が入賞可能となる。しかしながら、第1KT状態では、図8−5(1)に示すように、下流側の特殊可変入賞球装置17の開放時間が0.5秒と短いのに対して、上流側の可変入賞球装置6Bの開放時間が5.5秒と長い。従って、第1KT状態では、小当りが発生しやすい状態ではあるものの、特殊入賞口に遊技球が入賞することは極めて稀である(例えば、100変動表示ごとに1球程度)。
なお、第1KT状態では、図8−5(1)に示すように、可変入賞球装置6Bの開放を終了した後、次の可変入賞球装置6Bの開放を行えるのは、次の普通図柄の変動時間0.2秒と図柄確定時間0.2秒と第2始動入賞口開放前処理時間0.1秒とを合計した少なくとも0.5秒を経過した後である。従って、本特徴部081IWでは、第1KT状態では、可変入賞球装置6Bの開放した後のインターバル期間として少なくとも0.5秒の閉鎖期間が設けられていることになる。
また、本特徴部081IWでは、第1KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過した後、可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるのは、普通図柄の変動時間0.2秒と図柄確定時間0.2秒と第2始動入賞口開放前処理時間0.1秒とを合計した0.5秒を経過した後であるとともに、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達するまでの所要時間が約0.6秒であるよう構成されている。このように、第1KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるまでの時間の方が、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過してから該遊技球が可変入賞球装置6Bに到達するまでの時間よりも短いため、可変入賞球装置6Bが既に開放状態に制御されているときに遊技球が該可変入賞球装置6Bに到達することとなる。従って、第1KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で通過ゲート41を通過した遊技球は、可変入賞球装置6Bに入賞しやすくなっている。
次に、図8−5(2)を用いて、第2KT状態における可変入賞球装置6Bおよび特殊可変入賞球装置17の開放パターンについて説明する。図8−5(2)に示すように、通過ゲート41を遊技球が通過してゲートスイッチ21にて遊技球が検出されると、普通図柄表示器20において普通図柄の変動表示が実行され、普図当りと決定された場合には普通図柄表示器20に当り図柄が導出表示され、はずれと決定された場合には普通図柄表示器20にはずれ図柄が導出表示される。本特徴部081IWでは、普図ゲームは遊技状態に関わらず100%当りとなるため、普通図柄表示器20において普通図柄の変動表示が実行され、当り図柄が導出表示されることになる。また、本特徴部081IWでは、図8−5(2)に示すように、普通図柄の変動時間は1.0秒とされ、当り図柄を導出表示する図柄確定時間は0.2秒とされている。そして、当り図柄を導出表示すると、図8−5(2)に示すように、図柄確定時間0.2秒を経過した後、第2始動入賞口開放処理前時間2.6秒を経過してから、可変入賞球装置6Bが0.2秒間にわたって開状態とされ、第2始動入賞口に遊技球が入賞可能となる。
可変入賞球装置6Bが開状態となっているときに第2始動入賞口に遊技球が入賞すると、第2特別図柄の変動表示が実行され、小当りとすることに決定された場合には、第2特別図柄表示装置4Bに小当り図柄が導出表示される。そして、小当り図柄を導出表示した場合には、図8−5(2)に示すように、特殊可変入賞球装置17が0.5秒間にわたって開状態とされ、特殊入賞口に遊技球が入賞可能となる。
第2KT状態では、第1KT状態とは異なり可変入賞球装置6Bの開放時間が0.2秒と極めて短い。また、本特徴部081IWでは、第2KT状態では、可変入賞球装置6Bの開放した後のインターバル期間(閉鎖期間)として少なくとも3.8秒(普通図柄の変動時間1.0秒+図柄確定時間0.2秒+第2始動入賞口開放処理前時間2.6秒)という比較的長い期間が確保されている。従って、第2KT状態では、図8−5(2)に示すように、上流側の可変入賞球装置6Bの開放時間が短いとともにインターバル期間(閉鎖期間)が長いので、第1KT状態と比較して下流側の特殊可変入賞球装置17に遊技球が進入しやすく特殊入賞口に遊技球が入賞しやすい。
なお、第2KT状態では、特殊入賞口に遊技球が入賞しやすく賞球が得られやすいことから、本例では「小当りRUSH」ともいい、第2KT状態中である場合には「小当りRUSH」などの文字表示が表示される。
なお、本例では、第2特別図柄の変動表示を実行する場合にのみ小当りが発生し、KT状態では第2特別図柄の変動表示の頻度を高くすることにより小当りが発生しやすい状態とし、さらに賞球が得られにくい第1KT状態と賞球が得られやすい第2KT状態とを設けることによって、特に小当りにより賞球が期待できる小当りRUSH(本例では、第2KT状態)を実現する場合を示しているが、そのような態様にかぎれない。例えば、第1特別図柄の変動表示を実行する場合と第2特別図柄の変動表示を実行する場合とのいずれであっても、大当りでなければ100%小当りとなるように構成し、第1特別図柄の変動表示で小当りとなった場合には賞球が得られにくく、第2特別図柄の変動表示で小当りとなった場合には賞球が得られやすくすることにより、小当りにより賞球が期待できる小当りRUSH(第2特別図柄の変動表示での小当りによる遊技価値が増加しやすい遊技状態)が実現されるように構成してもよい。そのように何らかの形式で、同じKT状態でも賞球が期待できない状態がある一方で、賞球が期待できる小当りRUSHの状態が実現されるように構成されていればよい。
また、本特徴部081IWでは、第2KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過した後、可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるのは、普通図柄の変動時間1.0秒と図柄確定時間0.2秒と第2始動入賞口開放前処理時間2.6秒とを合計した3.8秒を経過した後であるとともに、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達するまでの所要時間が約0.6秒であるよう構成されている。このように、第2KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bが開放状態に制御されるまでの時間の方が、普通図柄の変動が行われていない状態で遊技球が通過ゲート41を通過してから該遊技球が可変入賞球装置6Bに到達するまでの時間よりも長いため、可変入賞球装置6Bが開放状態に制御される前に遊技球が該可変入賞球装置6Bに到達することとなる。従って、第2KT状態では、普通図柄の変動が行われていない状態で通過ゲート41を通過した遊技球は、可変入賞球装置6Bに入賞しにくくなっている。
なお、本特徴部081IWでは、普通図柄の変動表示を実行したり可変入賞球装置6Bを開放制御したりする処理は、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)によって普通図柄プロセス処理(ステップS26参照)が実行されることによって行われる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS26の普通図柄プロセス処理において、遊技状態が確変状態(高確率状態)であるか否かや、非KT状態、第1KT状態または第2KT状態のいずれであるか、大当り遊技状態であるか否かに関係なく、同じ確率(例えば、100%)により普図当りとするか否かを決定する。すなわち、本特徴部081IWでは、状態に関わらず100%普図当りと決定する。
なお、本特徴部081IWでは、第1KT状態と第2KT状態とで普通図柄の変動時間と図柄確定時間とはそれぞれ0.2秒ずつで同じであり、第2始動入賞口開放処理前時間が第1KT状態では0.1秒と短く第2KT状態では2.6秒と長くすることによって、可変入賞球装置6Bの閉鎖期間(インターバル期間)を異ならせる場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、第1KT状態と第2KT状態とで変動時間や図柄確定時間を異ならせることによって、可変入賞球装置6Bの閉鎖期間(インターバル期間)を異ならせるように構成してもよい。また、例えば、可変入賞球装置6Bを閉鎖した後の第2始動入賞口開放処理後時間を制御可能に構成し、第1KT状態と第2KT状態とで第2始動入賞口開放処理後時間を異ならせることによって、可変入賞球装置6Bの閉鎖期間(インターバル期間)を異ならせるように構成してもよい。特に、上記のいずれかの方法により第1KT状態における可変入賞球装置6Bの閉鎖期間(インターバル期間)が短くなるように構成すれば、第1KT状態における特殊入賞口への入賞を抑制することができる。
本特徴部081IWでは、後述するように、第1KT状態では、高ベース状態であることを示す高ベースフラグをセットすることによって高ベース状態に制御することによって、図8−5(1)に示すように、可変入賞球装置6Bの開放時間が長くなるように制御している。また、第2KT状態では、高ベースフラグをセットせず低ベース状態に制御することによって、図8−5(2)に示すように、可変入賞球装置6Bの開放時間が短くなるように制御している。
なお、例えば、可変入賞球装置6Bの開放時間を延長することを示す特殊フラグ(開放延長フラグ)を設けるようにし、その特殊フラグがセットされていれば図8−5(1)に示すような可変入賞球装置6Bを長時間開放する第1開放パターン(ロング開放)で制御し、特殊フラグがセットされていなければ図8−5(2)に示す可変入賞球装置6Bを短時間開放する第2開放パターン(ショート開放)で制御するように構成してもよい。つまり、第1KT状態でのみ特殊フラグをセットし、大当り遊技状態を含む他の状態では、特殊フラグをセットしないように制御するように構成してもよい。
また、第1KT状態であっても、低確率/第1KT状態中の最後の変動表示を実行する場合には、可変入賞球装置6Bの開放時間を短くしてもよい。例えば、低確率/第1KT状態の40回の特別図柄の短縮変動期間のうち、39回目の特別図柄の変動停止に応じて、前述の特殊フラグを消去するように構成してもよい。そのように構成すれば、低確率/第1KT状態の終了後に、左打ち報知を行うときに、可変入賞球装置6Bがロング開放していることに対して遊技者に違和感を与えることを抑制することができる。
なお、上記のように、可変入賞球装置6Bの開放制御用のフラグ(特殊フラグ)を用いて可変入賞球装置6Bを構成する場合、さらに、特別図柄の変動表示の短縮変動用のフラグを用いて特別図柄の変動表示を制御するようにしてもよく、この場合、特殊フラグと短縮変動用のフラグとを別々に管理して制御を行うように構成してもよい。
また、低確率/非KT状態中においては可変入賞球装置6Bをショート開放するように構成してもよい。そのように構成すれば、低確率/非KT状態(左打ち状態)である場合に可変入賞球装置6Bの開放確率が高くなるように構成する場合には、遊技球を数個発射操作しただけでは可変入賞球装置6Bに入賞しないようすることができ、低確率/非KT状態中に右打ち操作が行われてしまうことを防止することができる。
なお、本特徴部081IWでは、図8−5に示すように、普通図柄の変動時間が0.2秒と短い時間に設定されている。これは、例えば、第1KT状態において比較的変動時間が長い第2特別図柄の変動表示が実行される場合に、普通図柄が変動停止中であり且つ普通図柄の保留記憶がない状態では可変入賞球装置6Bが閉鎖状態となっており、第2特別図柄の変動停止タイミングを狙った攻略が可能となってしまうためである(小当りとなった場合に、普通図柄の変動時間が長いと通過ゲート41を通過した遊技球が可変入賞球装置6Bや特殊可変入賞球装置17に到達するまでに可変入賞球装置6Bが開放せず、特殊入賞口の入賞が可能となってしまう)。これに対して、本特徴部081IWでは、普通図柄の変動時間を短くすることにより、遊技球が通過ゲート41を通過してから可変入賞球装置6Bに到達する前に可変入賞球装置6Bの開放が開始されるように設定されているので、第1KT状態において第2特別図柄の変動表示にもとづく小当り発生タイミングを狙った発射操作による攻略要素を排除することができる。
図8−6および図8−7は、演出制御用CPU120に送出される演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図8−6に示す例において、コマンド8000(H)〜8007(H),8011(H)〜8030(H)は、特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5において可変表示される飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である。なお、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用CPU120は、コマンド8000(H)〜8007(H),8011(H)〜8030(H)のいずれかを受信すると、画像表示装置5において飾り図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド9001(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果をはずれとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果1指定コマンド)(はずれ指定コマンド))である。コマンド9002(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を確変大当りAとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果2指定コマンド(確変大当りA指定コマンド))である。コマンド9003(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を確変大当りBとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果3指定コマンド(確変大当りB指定コマンド))である。コマンド9004(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を確変大当りCとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果4指定コマンド(確変大当りC指定コマンド))である。コマンド9005(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を確変大当りDとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果5指定コマンド(確変大当りD指定コマンド))である。コマンド9006(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を確変大当りEとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果6指定コマンド(確変大当りE指定コマンド))である。コマンド9007(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を確変大当りFとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果7指定コマンド(確変大当りF指定コマンド))である。コマンド9008(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を通常大当りAとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果8指定コマンド(通常大当りA指定コマンド))である。コマンド9009(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を通常大当りBとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果9指定コマンド(通常大当りB指定コマンド))である。コマンド9010(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を通常大当りCとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果10指定コマンド(通常大当りC指定コマンド))である。コマンド9011(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を小当りAとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果11指定コマンド(小当りA指定コマンド))である。コマンド9012(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を小当りBとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果12指定コマンド(小当りB指定コマンド))である。コマンド9013(H)は、変動パターンコマンドで指定する飾り図柄の可変表示の表示結果を小当りCとすることを指定する演出制御コマンド(表示結果13指定コマンド(小当りC指定コマンド))である。
以下、表示結果1指定コマンド〜表示結果13指定コマンドを、表示結果指定コマンドということがある。なお、本特徴部081IWでは、遊技制御用マイクロコンピュータ100は変動パターンコマンドの直前に表示結果指定コマンドを送信するので、演出制御用CPU120が第1変動パターンコマンドの直前に受信した表示結果指定コマンドは第1特別図柄についての表示結果指定コマンドであると判定でき、第2変動パターンコマンドの直前に受信した表示結果指定コマンドは第2特別図柄についての表示結果指定コマンドであると判定できるので、表示結果指定コマンドを第1特別図柄と第2特別図柄とについて兼用できるが、第1特別図柄についての表示結果指定コマンドと第2特別図柄についての表示結果指定コマンドとを別にしてもよい。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ100が表示結果指定コマンドを送信するのではなく、確変大当りA/確変大当りB/確変大当りC/確変大当りD/確変大当りE/確変大当りF/通常大当りA/通常大当りB/通常大当りC/小当りA/小当りB/小当りC/はずれのそれぞれに対応させて変動パターンコマンドを定め、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドにもとづいて飾り図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。
コマンドA000(H)は、第1特別図柄の可変表示の停止を特定可能な演出制御コマンド(第1図柄確定指定コマンド)である。コマンドA001(H)は、第2特別図柄の可変表示の停止を特定可能な演出制御コマンド(第2図柄確定指定コマンド)である。
コマンドBXXX(H)(X=任意の16進数)は、大当り遊技開始から大当り遊技終了までの間に送出される演出制御コマンドである。そのうち、B000(H)は、第1大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(第1大当り開始指定コマンド:第1ファンファーレ指定コマンド)である。B001(H)は、第1大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(第1大当り終了指定コマンド:第1エンディング指定コマンド)である。B002(H)は、第2大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(第2大当り開始指定コマンド:第2ファンファーレ指定コマンド)である。B003(H)は、第2大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(第2大当り終了指定コマンド:第2エンディング指定コマンド)である。B004(H)は、小当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(小当り開始指定コマンド)である。B005(H)は、小当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り終了指定コマンド)である。
コマンドB1XX(H)は、大当り遊技中のラウンド中の表示を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放中表示コマンド)である。なお、「XX」に表示するラウンド数が設定される。コマンドB2XX(H)は、大当り遊技中のラウンド後の表示(ラウンド間のインターバルの表示)を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放後表示コマンド)である。
コマンドB400(H)は、大入賞口に遊技球が入賞したことを指定する演出制御コマンド(大入賞口入賞指定コマンド)である。コマンドB401(H)は、特殊入賞口に遊技球が入賞したことを指定する演出制御コマンド(特殊入賞口入賞指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1保留記憶数が4に達していない状態で第1始動入賞口に遊技球が入賞したことを示す演出制御コマンド(第1有効始動入賞指定コマンド)である。コマンドC001(H)は、第2保留記憶数が4に達していない状態で第2始動入賞口に遊技球が入賞したことを示す演出制御コマンド(第2有効始動入賞指定コマンド)である。なお、第1有効始動入賞指定コマンドとして第1保留記憶数を示すコマンドを送信し、第2有効始動入賞指定コマンドとして第2保留記憶数を示すコマンドを送信してもよいが、本特徴部081IWでは、第1有効始動入賞指定コマンドおよび第2有効始動入賞指定コマンドは、始動入賞があったことを示すコマンドである。
コマンドC4XX(H)、およびコマンドC6XX(H)は、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。このうち、コマンドC4XX(H)は、入賞時判定結果のうち、大当りとなるか否かや、小当りとなるか否か、大当りの種別または小当り種別の判定結果を示す演出制御コマンド(図柄指定コマンド)である。また、コマンドC6XX(H)は、入賞時判定結果のうち、変動パターン判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかの判定結果(変動パターンの判定結果)を示す演出制御コマンド(変動カテゴリコマンド)である。
コマンドC801(H)は、通過ゲート41を遊技球が通過したことを指定する演出制御コマンド(ゲート通過指定コマンド)である。
コマンドD000(H)は、第1客待ち状態(第1特別図柄の変動が行われておらず、第1保留記憶が記憶されていない状態)であることを指定する演出制御コマンド(第1客待ちデモ表示指定コマンド)である。コマンドD001(H)は、第2客待ち状態(第2特別図柄の変動が行われておらず、第2保留記憶が記憶されていない状態)であることを指定する演出制御コマンド(第2客待ちデモ表示指定コマンド)である。なお、第1客待ちデモ表示指定コマンドは通常状態においてのみ送信され得るコマンドとしてもよい。また、第2客待ちデモ表示指定コマンドはKT状態においてのみ送信され得るコマンドとしてもよい。
コマンドE000(H)は、遊技状態が低確率/非KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(低確/非KT背景指定コマンド)である。コマンドE001(H)は、遊技状態が低確率/第1KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(低確/第1KT背景指定コマンド)である。コマンドE002(H)は、遊技状態が高確率/第1KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(高確/第1KT背景指定コマンド)である。コマンドE003(H)は、遊技状態が高確率/第2KT状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(高確/第2KT背景指定コマンド)である。
演出制御基板12に搭載されている演出制御用CPU120(具体的には、演出制御用CPU120)は、主基板11に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ100から上述した演出制御コマンドを受信すると図8−6および図8−7に示された内容に応じて画像表示装置5の表示状態を変更するとともに、ランプの表示状態を変更し、音声制御基板13に対して音番号データを出力する。なお、図8−6および図8−7に示された演出制御コマンド以外の演出制御コマンドも主基板11から演出制御基板12に送信される。例えば、大当り遊技に関するより詳細な演出制御コマンドや遊技状態を示す演出制御コマンド(例えば、初期化コマンドを示す演出制御コマンド)も主基板11から演出制御基板12に送信される。
図8−8は、第1特別図柄プロセス処理における第1始動入賞判定処理(ステップS101A)を示すフローチャートである。
第1始動入賞判定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、まず、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(ステップ072IWS041)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま第1始動入賞判定処理を終了する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU103は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップ072IWS042)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップ072IWS043)。次いで、CPU103は、乱数回路104やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップ072IWS044)。なお、ステップ072IWS044の処理では、ソフトウェア乱数である当り判定用の乱数や、当り種別判定用の乱数、変動パターン判定用の乱数等が抽出され、保留情報としてRAM102に設けられた保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用の乱数を第1始動入賞判定処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第1特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、後述する第1変動パターン設定処理において、変動パターン判定用の乱数を生成するための乱数カウンタから値を直接抽出したりするようにしてもよい。
次いで、CPU103は、入賞時判定処理を実行し(ステップ072IWS045)、入賞時判定処理の判定結果にもとづいて図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップ072IWS046、072IWS047)。この実施の形態では、特別図柄および演出図柄の変動表示を開始するタイミングで、後述する特別図柄通常処理において大当りや小当りとするか否か、大当り種別や小当り種別を決定するのであるが、それとは別に、遊技球が第1始動入賞口や第2始動入賞口に始動入賞したタイミングで、その始動入賞にもとづく変動表示が開始される前に、入賞時判定処理を実行することによって、あらかじめ大当りや小当りとなるか否かや、大当りの種別や小当り種別、変動カテゴリ、変動パターン等を判定する。そのようにすることによって、演出図柄の変動表示が実行されるより前に表示結果を予測し、入賞時の判定結果にもとづいて、演出制御用CPU120によって先読予告演出を実行することができる。なお、入賞時判定処理では、大当り及び小当りの両方に対して始動入賞時の判定を行うようにしてもよいし、大当りに対してのみ始動入賞時の判定を行うようにしてもよい。
入賞時演出処理では、例えば、CPU103は、当り判定用の乱数と通常時の大当り判定値および小当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する。一致しない場合には、確変フラグがセットされていれば、CPU103は、当り判定用の乱数と確変時の大当り判定値および小当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する。また、例えば、CPU103は、当り判定用の乱数と大当り判定値とが一致する場合には、当り種別判定用にもとづいていずれの大当り種別と一致するかを判定し、当り判定用の乱数と小当り判定値とが一致する場合には、当り種別判定用にもとづいていずれの小当り種別と一致するかを判定する。なお、始動入賞時にステップ072IWS045で確変状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間には、複数の変動表示が実行される可能性がある。そのため、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間に遊技状態が変化している(例えば、変動開始前に確変大当りが発生した場合には通常状態から確変状態に変化している。)場合がある。そのため、始動入賞時の遊技状態と変動開始時の遊技状態とは、必ずしも一致するとは限らない。なお、そのような不一致を防止するため、現在記憶している保留記憶内の遊技状態の変更を伴うものを特定して、変更後の遊技状態にもとづいて始動入賞時の判定を行うようにしてもよい。
次いで、CPU103は、第1有効始動入賞コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ072IWS048)。
この実施の形態では、ステップ072IWS046〜072IWS048の処理が実行されることによって、第1始動入賞口への始動入賞が発生して入賞時判定処理を実行したときに、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンドおよび第1有効始動入賞指定コマンドの3つのコマンドのセットが1タイマ割込内に一括して送信される。
図8−9および図8−10は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄通常処理(ステップS110A)を示すフローチャートである。第1特別図柄通常処理が実行される状態は、第1特図プロセスフラグの値がステップS110Aを示す値となっている場合である。なお、第1特図プロセスフラグの値がステップS110Aを示す値となっている場合とは、第1特別図柄表示装置4Aにおいて第1特別図柄の変動表示がなされていない状態であって、かつ、第1大当り遊技(特別可変入賞球装置7を所定回開放)中でもない場合である。
第1特別図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、まず、第1保留記憶数の値を確認する(ステップ138IWS51A)。具体的には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。
第1保留記憶数が0であれば、第1客待ちデモ表示指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する(ステップ138IWS52A)。
第1保留記憶数が0でなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、RAM102の第1保留記憶数バッファにおける保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の第1乱数バッファ領域に格納するとともに(ステップ138IWS53A)、第1保留記憶数の値を1減らし(第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し)、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップ138IWS54A)。すなわち、RAM102の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各第1保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。すなわち、この例では、可変表示の開始条件が成立する毎に、各保存領域の内容をシフトする構成としているので、各乱数値が抽出された順番を特定することができる。なお、本例では、第1保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値と、第2保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値とが抽出された順番についても特定可能に保存される。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、現在の遊技状態に応じた背景指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する(ステップ138IWS55A)。具体的に、確変フラグおよび高ベースフラグがオフである場合には低確率/非KT状態であると判定して低確/非KT背景指定コマンドを、確変フラグがオフで高ベースフラグがオンである場合には低確率/第1KT状態であると判定して低確/第1KT背景指定コマンドを、確変フラグがオンおよび高ベースフラグがオンである場合には高確率/第1KT状態であると判定して高確/第1KT背景指定コマンドを、確変フラグがオンで高ベースフラグがオフである場合には高確率/第2KT状態であると判定して高確/第2KT背景指定コマンドを、送信する。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2特別図柄の大当り変動中であるか否かを判定する(ステップ138IWS56A)。具体的に、第2特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第2大当りフラグがセットされている場合には第2特別図柄の大当り変動中であると判定する。第2特別図柄の大当り変動中であると判定した場合には、ステップ138IWS57A以降の処理を行うことなくステップ014IWS001Aへ移行する。これにより、第2特別図柄の大当り変動中に第1特別図柄の変動を開始する場合には、大当り判定値が記憶されているか否かにかかわらず強制的にはずれとする構成になっている。
なお、強制的にはずれとする方法については、上述したものに限られない。例えばステップ138IWS56Aにて第2特別図柄の大当り変動中である場合に、当り判定用乱数としてはずれの乱数値(固定値)を設定する処理を行い、ステップ138IWS58Aへ移行することにより、始動入賞時にいずれの当り判定用乱数が取得されていたかにかかわらず強制的にはずれとするものであってもよい。
また、大当り判定とは別に、小当りとするか否かを決定するための小当り判定を行う遊技機では、ステップ138IWS56Aにて第2特別図柄の大当り変動中である場合に、ステップ138IWS57A〜138IWS62Aの処理を行わずに、当り判定用乱数(大当り判定に用いる当り判定用乱数と共通の乱数であってもよいし、全く異なる乱数であってもよい)としてはずれの乱数値(固定値)を設定して小当り判定を行うことにより、始動入賞時にいずれの当り判定用乱数が取得されていたかにかかわらず強制的にはずれとするものであってもよい。
第2特別図柄の大当り変動中でない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1乱数格納バッファから当り判定用乱数を読み出し(ステップ138IWS57A)、大当り判定モジュールを実行する(ステップ138IWS58A)。大当り判定モジュールは、当り判定用乱数が、あらかじめ決められている大当り判定値と一致したら大当りとすることに決定するプログラムである。なお、ステップ138IWS58Aでは、遊技状態を加味して、非確変時大当り判定テーブルおよび確変時大当り判定テーブルのいずれかを用いて大当りとするか否かの判定を行う。大当りとすることに決定した場合には(ステップ138IWS59A)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第1大当りフラグをセットする(ステップ138IWS60A)。そして、当り種別判定用乱数にもとづいて大当り種別が確変大当りA〜Fおよび通常大当りA〜Cのいずれであるかを判定し(ステップ138IWS61A)、大当り種別を記憶し(ステップ138IWS62A)、ステップ014IWS001Aへ移行する。
また、ステップ138IWS59Aにおいて大当りとしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、小当り判定モジュールを実行する(ステップ138IWS63A)。小当り判定モジュールは、当り判定用乱数(小当り判定用の乱数でもよい)が、あらかじめ決められている小当り判定値と一致したら小当りとすることに決定するプログラムである。小当りとすることに決定した場合には(ステップ138IWS64A)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特別図柄の変動表示にもとづいて小当りとなることを示す第1小当りフラグをセットする(ステップ138IWS65A)。また、当り種別判定用乱数(大当り種別判定用の乱数とは異なる小当り種別判定用の乱数であってもよい)にもとづいて小当り種別が小当りA、小当りBおよび小当りCのいずれであるかを判定し(ステップ138IWS66A)、小当り種別を記憶し(ステップ138IWS67A)、ステップ014IWS001Aへ移行する。
なお、本例では、図8−1(B)に示したように、第1特別図柄用の小当り判定テーブル138IW130bには、小当り判定値が割り振られていないので、ステップ138IWS63Aにおいて、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、100%の確率で小当りとしないこと(はずれとすること)に決定する。
なお、本例で示した処理態様にかぎらず、例えば、大当りとしないことに決定した場合には、小当りとするか否かの抽選処理を行うことなく、そのまま無条件にステップ014IWS001Aへ移行することにより、100%の確率ではずれとするように構成してもよい。そのように構成すれば、ステップ138IWS63A〜S67Aの処理は不要となる。また、また、大当りとしないことに決定した場合に、低い確率で小当りとすることに決定する場合があるように構成してもよい。
ステップ014IWS001Aでは、CPU103は、高ベース状態の残余回数を示す高ベース回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定し、「0」である場合(ステップ014IWS001AのY)、ステップ014IWS009Aへ移行する。高ベース回数カウンタの値が「0」でない場合、すなわち、低確率/第1KT状態または高確率/第1KT状態に制御され、第1移行条件が設定されている場合には、CPU103は、高ベース回数カウンタの値を「1」減算し(ステップ014IWS002A)、「0」になったか否かを判定する(ステップ014IWS003A)。高ベース回数カウンタの値が「0」にならない場合には、ステップ014IWS009Aへ移行し、高ベース回数カウンタの値が「0」になった場合には、CPU103は、高ベース状態であることを示す高ベースフラグをリセットする(ステップ014IWS004A)。また、CPU103は、普通電動役物に関して高ベース状態と同様の制御を延長することを示す延長フラグをセットする(ステップ014IWS005A)。
次いで、CPU103は、設定されている移行条件が成立すると第1KT状態から第2KT状態に移行することを示す第2KT移行フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ014IWS006A)。第2KT移行フラグがセットされていない場合には、CPU103は、特別図柄の変動表示の短縮制御中であることを示す特図時短フラグをリセットする(ステップ014IWS007A)。そして、ステップ014IWS009Aに移行する。一方、第2KT移行フラグがセットされている場合には、CPU103は、第2KT移行フラグをリセットする(ステップ014IWS008A)。そして、ステップ014IWS009Aに移行する。
本特徴部081IWでは、高ベースフラグがセットされて高ベース状態における変動表示の実行回数が管理されるのは、通常大当りA〜Cのいずれかにもとづく大当り遊技の終了時に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に制御されて40回、65回または90回の変動表示が実行される場合と、確変大当りB〜Fのいずれかにもとづく大当り遊技の終了時に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御されて40回、65回または90回の変動表示が実行される場合とである。
そして、通常大当りAにもとづく大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に制御されている場合には90回目の変動表示を実行すると、通常大当りBにもとづく大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に制御されている場合には65回目の変動表示を実行すると、通常大当りCにもとづく大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に制御されている場合には40回目の変動表示を実行すると、ステップ014IWS003A,S003BでYと判定されてステップ014IWS004A,S004Bで高ベースフラグがリセットされるとともに、ステップ014IWS007A,S007Bで特図時短フラグもリセットされ、低確率/低ベース状態(通常状態(非KT状態))に移行することになる。
また、確変大当りB,E,Fのいずれかにもとづく大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御されている場合には90回目の変動表示を実行すると、確変大当りCにもとづく大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御されている場合には65回目の変動表示を実行すると、確変大当りDにもとづく大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御されている場合には40回目の変動表示を実行すると、ステップ014IWS003A,S003BでYと判定されてステップ014IWS004A,S004Bで高ベースフラグがリセットされる一方、特図時短フラグはリセットされず、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。
ステップ014IWS009Aでは、CPU103は、第1小当りフラグがセットされている場合(ステップ014IWS009AのY)には、CPU103は、第2移行条件の成立に要する小当り遊技状態の発生回数を示す小当り回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定し(ステップ014IWS010A)、「0」である場合、すなわち、第2移行条件が設定されていない場合には、ステップ138IWS68Aへ移行する。小当り回数カウンタの値が「0」でない場合、すなわち、確変大当りE,Fのいずれかにもとづく大当り遊技の終了後に、高確率/第1KT状態(第1KT状態B)に制御され、第2移行条件が設定されている場合には、CPU103は、小当り回数カウンタの値を「1」減算し(ステップ014IWS011A)、「0」になったか否かを判定する(ステップ014IWS012A)。小当り回数カウンタの値が「0」にならない場合には、ステップ138IWS68Aへ移行し、「0」になった場合には、CPU103は、高ベースフラグをリセットし(ステップ014IWS013A)、延長フラグをセットし(ステップ014IWS014A)、第2KT移行フラグをリセットする(ステップ014IWS015A)。そして、ステップ138IWS68Aに移行する。
本特徴部081IWでは、高ベースフラグがセットされて高ベース状態における小当り遊技状態の発生回数が管理されるのは、確変大当りE,Fのいずれかにもとづく大当り遊技の終了時に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御されている場合である。
そして、確変大当りEのいずれかにもとづく大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御されている場合には、30回目の小当り遊技状態が発生すると、確変大当りFにもとづく大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御されている場合には、70回目の小当り遊技状態が発生すると、ステップ014IWS012A,S012BでYと判定されてステップ014IWS013A,S013Bで高ベースフラグがリセットされる一方、特図時短フラグはリセットされず、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。
そして、ステップ138IWS68Aにおいて、第1特図プロセスフラグの値を第1変動パターン設定処理に対応した値に更新する(ステップ138IWS68A)。なお、図示は省略したが、ステップ138IWS68Aの直前において停止する図柄の確定をしている。
本特徴部081IWでは、第1特別図柄通常処理におけるステップ014IWS001A〜014IWS015Aの処理により、設定された第1移行条件に対応する回数目(40回目、65回目または90回目)の変動表示を開始するとき、または設定された第2移行条件に対応する回数目(30回目または70回目)の小当りとなる変動表示を開始するときに、高ベースフラグがリセットされ、高ベース状態から低ベース状態に移行するように構成されている。一方で、本特徴部081IWでは、高ベース状態における40、65または90回目の変動表示中に、大当りとなるか否かや、移行条件が成立して遊技状態が移行するか否かを示唆するバトル演出が実行されるように構成されている。そのため、例えば、40、65または90回目の変動開始時に高ベースフラグがリセットされ、普通電動役物の動作態様(具体的には開放前時間や開放時間)が変化すると、バトル演出が終了する前に、高ベース状態が終了することを遊技者に把握されてしまうおそれがある。そこで、本特徴部081IWでは、ステップ014IWS004A,S013Aにおいて高ベースフラグをリセットするとともに、ステップ014IWS005A,S014Aにおいて延長フラグをセットし、延長フラグがセットされている場合には、後述する普通図柄停止処理のステップ138IWS3704〜S3706、および普通電動役物開放前処理のステップ138IWS3803〜S3705において、普通電動役物の開放に関して高ベース状態と同様の制御が行うように構成している。このような構成により、高ベース状態が終了することを遊技者に把握されてしまうことを防止することができる。なお、延長フラグは、第1特別図柄停止処理のステップ138IW2014Aにおいてリセットされる。
なお、本特徴部081IWで示した構成に限らず、設定された第1移行条件に対応する回数目(40回目、65回目または90回目)の変動表示を終了するとき、または設定された第2移行条件に対応する回数目(30回目または70回目)の小当りとなる変動表示(もしくは小当り遊技状態)を終了するときに、高ベースフラグがリセットされ、高ベース状態から低ベース状態に移行するように構成してもよい。
図8−11は、第1特別図柄プロセス処理における第1変動パターン設定処理(ステップS111A)を示すフローチャートである。第1変動パターン設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、まず、特別図柄の変動表示の短縮制御中であることを示す特図時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ138IWS1700A)。なお、本例では、特図時短フラグがセットされ特別図柄の変動表示の短縮制御が行われることによって、第2特別図柄の変動表示を実行させた方が有利な状態になり(図8−2〜図8−4参照)、小当りが発生しやすい状態となるので、KT状態に制御されている状態となる。特図時短フラグがセットされていなければ(すなわち、KT状態でなければ)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図8−2(A)に示す非KT時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルを選択する(ステップ138IWS1701A)。特図時短フラグがセットされていれば(すなわち、KT状態であれば)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図8−2(B)に示すKT時用の第1特別図柄用変動パターンテーブルを選択する(ステップ138IWS1702A)。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ138IWS1701A,S1702Aにて使用することに決定した変動パターンテーブルと、第1特別図柄判定用バッファに格納されている変動パターン決定用乱数とにもとづいて、図8−2に示した変動パターンのいずれとするのかを決定する(ステップ138IWS1703A)。本例では、変動パターンを決定することによって、第1特別図柄の変動時間が決定される。また、変動時間を決定したあと、決定した変動時間が設定されている変動パターンを複数の変動パターンの中から選択するようにしてもよい。
変動パターンを決定すると、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、決定した変動パターンを示す変動パターンコマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ138IWS1704A)。
また、ステップ138IWS1703Aにて第1特別図柄の変動時間(変動パターン)を決定すると、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、決定した変動時間を示す変動時間データを第1変動時間タイマに設定して変動時間の計測を開始するとともに(ステップ138IWS1705A)、第1特別図柄表示装置4Aでの第1特別図柄の変動表示を開始する(ステップ138IWS1706A)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄変動処理に対応した値に更新する(ステップ138IWS1707A)
図8−12は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄変動処理(ステップS112A)を示すフローチャートである。第1特別図柄変動処理において、CPU103は、まず、まだ送信していなければ、大当りとするか否かの決定結果、および大当り種別の決定結果にもとづいて、いずれかの表示結果指定コマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ138IWS1120A)。
次いで、CPU103は、実行中の第1特別図柄の変動表示を中断(変動時間の計測を中断)していることを示す変動中断フラグがセットされているか否かを確認し(ステップ138IWS1121A)、セットされていなければ、第1変動時間タイマを1減算し(ステップ138IWS1122A)、第1変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップ138IWS1123A)、演出制御用CPU120に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ138IWS1124A)。そして、CPU103は、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄停止処理(ステップS113A)に対応した値に更新する(ステップ138IWS1125A)。
第1変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、CPU103は、第2特別図柄表示装置4Bにて大当り図柄を導出表示しているか否かを確認する(ステップ138IWS1126A)。なお、第2特別図柄表示装置4Bにて大当り図柄を導出表示しているか否かは、例えば、第2特図プロセスフラグの値が第2特別図柄停止処理に対応した値となっているとともに、第2特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第2大当りフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。第2特別図柄表示装置4Bにて大当り図柄を導出表示していれば、CPU103は、ステップ138IWS1124Aに移行して演出制御用CPU120に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ138IWS1124A)とともに、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄停止処理(ステップS113A)に対応した値に更新する(ステップ138IWS1125A)。
第2特別図柄表示装置4Bにて大当り図柄を導出表示していない場合には、CPU103は、第2特別図柄表示装置4Bにて小当り図柄を導出表示しているか否かを確認する(ステップ138IWS1127A)。なお、第2特別図柄表示装置4Bにて小当り図柄を導出表示しているか否かは、例えば、第2特図プロセスフラグの値が第2特別図柄停止処理に対応した値となっているとともに、第2特別図柄の変動表示にもとづいて小当りとなることを示す第2小当りフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。第2特別図柄表示装置4Bにて小当り図柄を導出表示していれば、CPU103は、第1特別図柄の大当り変動中であるか否かを確認し(ステップ138IWS1128A)、大当り変動中であれば、ステップ138IWS1124Aに移行して演出制御用CPU120に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ138IWS1124A)とともに、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄停止処理(ステップS113A)に対応した値に更新する(ステップ138IWS1125A)。また、ステップ138IWS1125Aの処理を実行する前に、CPU103は、第1大当りフラグをリセットする。一方、第1特別図柄の大当り変動中でなければ、CPU103は、変動中断フラグをセットする(ステップ138IWS1129A)。
ステップ138IWS1121Aにて変動中断フラグがセットされている場合には、CPU103は、第2特別図柄表示装置4Bにて小当り図柄を導出表示しているか否かを確認し(ステップ138IWS1130A)、小当り図柄を導出表示していなければ、変動中断フラグをリセットする(ステップ138IWS1131A)。
ステップ138IWS1126Aの処理が実行されることによって、本特徴部081IWでは、第1特別図柄の変動表示の実行中に第2特別図柄の変動表示が大当りとなれば、第1特別図柄の変動表示は強制的に停止され、第1特別図柄と第2特別図柄とで同時に大当りが発生する事態が生じないようにしている。また、ステップ138IWS1127A〜138IWS1128Aの処理が実行されることによって、大当りとなる第1特別図柄の変動表示の実行中に第2特別図柄の変動表示が小当りとなれば、第1特別図柄の変動表示は強制的に停止され、第2特別図柄の変動表示の表示結果として小当りが発生しているときに、第1特別図柄の変動表示の表示結果として大当りが発生する事態が生じないようにしている。なお、この場合、演出制御用CPU120側では、第1特別図柄の変動表示が強制はずれとされた場合には、ステップS111Aで送信された表示結果1指定コマンドにもとづいて、飾り図柄の変動表示結果として強制的にはずれ図柄を停止表示するように制御する。
また、ステップ138IWS1127A〜138IWS1129Aの処理が実行されることによって、本特徴部081IWでは、はずれとなる第1特別図柄の変動表示の実行中に第2特別図柄の変動表示が小当りとなれば、実行中の第1特別図柄の変動表示を中断(変動時間の計測を中断)するように構成されている。なお、第1特別図柄の変動表示の表示結果として小当りが設けられている場合には、第2特別図柄の変動表示の実行中に第1特別図柄の変動表示が大当りまたは小当りとなれば、第2特別図柄の変動表示は強制的に停止される、または中断(変動時間の計測を中断)されるように構成してもよい。
第2特別図柄表示装置4Bにて大当り図柄を導出表示していなければ(ステップ138IWS1125AのN)、そのまま処理を終了する。
図8−13は、第1特別図柄停止処理を示すフローチャートである。第1特別図柄停止処理において、まず、CPU103は、延長フラグがセットされていればリセットし(ステップ138IWS2014A)、第1特別図柄表示装置4Aにおいて第1特別図柄の停止図柄を導出表示させる(ステップ138IWS2015A)。次いで、CPU103は、第1大当りフラグがセットされているか否かを判定する(ステップ138IWS2016A)。第1大当りフラグがセットされている場合、CPU103は、大当り信号1(大当り遊技中であることを示す信号)および大当り信号2(連荘中であることを示す信号)を外部出力することを示す大当り信号出力フラグをセットする(ステップ138IWS2022A)。本特徴部081IWでは、ステップ138IWS2022Aで大当り信号出力フラグがセットされたことにもとづいて、情報出力処理(ステップS23)が実行されて、大当り信号1のホールコンピュータに対する外部出力が開始され、大当り信号2の外部出力中でなければ、大当り信号2のホールコンピュータに対する外部出力が開始される。
次いで、CPU103は、大入賞口開放前タイマを設定し(ステップ138IWS2024A)、大当り種別に応じたラウンド1用開放パターンデータをセットし(ステップ138IWS2025A)、大当りのラウンド数を示すラウンド数カウンタに「1」をセットし(ステップ138IWS2026A)、第1特図プロセスフラグの値を第1ゲート通過待ち処理に対応した値に設定する(ステップ138IWS2027A)。
第1大当りフラグがセットされていない場合には(ステップ138IWS2016AのN)、CPU103は、第1小当りフラグがセットされているか否かを判定する(ステップ014IWS050A)。
第1小当りフラグがセットされている場合には(ステップ014IWS050AのY)、CPU103は、特殊入賞口開放前タイマを設定し(ステップ014IWS051A)、小当り種別に応じた特殊入賞口開放パターンデータをセットし(ステップ014IWS052A)、小当り開始指定コマンドを送信し(ステップ014IWS053A)、第1特図プロセスフラグの値を第1小当り開放前処理に対応した値に設定する(ステップ014IWS054A)。
第1小当りフラグがセットされていない場合には(ステップ014IWS050AのN)、CPU103は、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄通常処理に対応した値に設定する(ステップ138IWS2028A)。
なお、本例では、第1特別図柄で大当り図柄を停止表示したときに、遊技者に対して遊技領域の右方に遊技球を発射操作することを促す右打ち報知を実行可能に構成されている。また、第1特別図柄で大当り図柄を停止表示したときに、右打ち報知として、遊技者に対して通過ゲート41を狙って遊技球を発射操作することを促す発射促進報知を実行可能に構成されている。
ただし、本例では、第2特別図柄で大当り図柄を停止表示した状態では右打ち報知や発射促進報知を実行せず、その状態で第1始動入賞口に遊技球が入賞した場合に右打ち報知や発射促進報知を実行する(この場合、ゲート通過待ち状態であるので、第1始動入賞口に遊技球が入賞しても直ちには第1特別図柄の変動表示は開始されず、第1保留記憶となる)。
また、逆に、通常状態(低確率/非KT状態)で通過ゲート41での遊技球の通過を検出した場合には、認識度合いが低い態様(例えば、小音量の音出力や小画面表示)により、遊技者に対して遊技領域の左方に遊技球を発射操作することを促す左打ち報知を行うように構成してもよい。一方で、通常状態(低確率/非KT状態)で第2始動入賞口や特殊入賞口への遊技球の入賞を検出した場合には、認識度合いが高い態様(例えば、大音量の音出力や大画面表示)により左打ち報知を行うように構成してもよい。そのように構成すれば、的確に発射報知を行うことができる。特に、上記の構成により、偶発的に遊技領域の右方に遊技球を発射操作した遊技者に対しては、遊技機の周囲への認識度合いが低い態様により軽度な左打ち報知を行う一方で、右打ち操作を意図的に行う遊技者に対しては、遊技機の周囲への認識度合いが高い態様により左打ち報知を行うように構成してもよい。そのように構成すれば、意図的に右打ち操作を行う遊技者に対して、遊技店の店員から左打ち操作に戻すように促すことができる。
また、上記の場合に、通過ゲート41や第2始動入賞口、特殊入賞口での遊技球の検出数が一定数に達した場合に左打ち報知を行うように構成してもよい。また、通過ゲート41では所定期間内(例えば、1分間)に複数回(例えば、5回)遊技球を検知した場合に左打ち報知を行い、第2始動入賞口や特殊入賞口では所定数よりも少ない特定数(例えば、1個)以上遊技球を検出した場合に左打ち報知を行うように構成してもよい。
例えば、演出制御用CPU120が、通常状態(低確率状態)においてゲート通過指定コマンドを受信すると、左打ち報知処理を実行し、大当り図柄が停止表示された状態において第1有効始動A入賞指定コマンドや一般入賞口入賞指定コマンドを受信すると、右打ち報知処理を実行するようにしてもよい。
また、例えば、通過ゲート41での遊技球の検出では外部信号の出力を行わない一方で、第2始動入賞口や特殊入賞口での遊技球の検出では外部信号の出力を行うように構成してもよい。
なお、本特徴部081IWでは特定の条件が満たされたときにデモ表示を行うものであるが、通常状態においてデモ表示を行っているときに通過ゲート41、第2始動入賞口または特殊入賞口への遊技球の入賞を検出した場合には、実行していたデモ表示の実行を終了して左打ち報知を行うものであってもよい。
図8−14は、第1特別図柄プロセス処理における第1ゲート通過待ち処理(ステップS114A)を示すフローチャートである。第1ゲート通過待ち処理において、CPU103は、ゲートスイッチ21からの検出信号を入力したか否かを確認する(ステップ138IWS2501A)。ゲートスイッチ21からの検出信号を入力していなければ、そのまま処理を終了する。ゲートスイッチ21からの検出信号を入力していれば、CPU103は、セットされていれば、確変状態であることを示す確変フラグや、高ベースフラグ、特図時短フラグ、第2KT移行フラグをリセットし、高ベース回数カウンタや小当り回数カウンタの値を0クリアする(ステップ138IWS2504A)。次いで、CPU103は、第1大当り開始指定コマンドを送信し(ステップ138IWS2505A)、第1特図プロセスフラグの値を第1大当り開放前処理に対応した値に設定する(ステップ138IWS2506A)。
本特徴部081IWでは、第1ゲート通過待ち処理が実行されることによって、第1特別図柄の変動表示結果として大当り図柄が導出表示されると直ちに大当り遊技が開始されるのではなく、通過ゲート41を遊技球が通過し、ゲートスイッチ21で検出されたことを条件として、大当り遊技に移行するように構成されている。
図8−15および図8−16は、第1特別図柄プロセス処理における第1大当り終了処理(ステップS118A)を示すフローチャートである。第1大当り終了処理において、CPU103は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップ138IWS2200A)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップ138IWS2204Aに移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、第1大当りフラグをリセットし(ステップ138IWS2201A)、第1大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ138IWS2202A)。そして、大当り終了表示タイマに、画像表示装置5において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップ138IWS2203A)、処理を終了する。
ステップ138IWS2204Aでは、大当り終了表示タイマの値を1減算する(ステップ138IWS2204A)。そして、CPU103は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップ138IWS2205A)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップ138IWS2205AのY)、CPU103は、今回終了した大当りの種別が確変大当りAであるか否かを確認する(ステップ138IWS2206A)。なお、確変大当りAであるか否かは、例えば、第1特別図柄通常処理のステップ138IWS62Aで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。確変大当りAであれば、CPU103は、確変状態であることを示す確変フラグをセットして確変状態(高確率状態)に移行する(ステップ138IWS2207A)とともに、特別図柄の変動表示の短縮制御中であることを示す特図時短フラグをセットしてKT状態に移行する(ステップ138IWS2208A)。そして、ステップ138IWS2223Aに移行する。なお、確変大当りAであった場合には、高ベースフラグのセットは行われないので、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に制御されることになる。
確変大当りAでなければ、CPU103は、今回終了した大当りの種別が確変大当りB〜Fのいずれかであるか否かを確認する(ステップ014IWS100A)。なお、確変大当りB〜Fのいずれかであるか否かは、例えば、第1特別図柄通常処理のステップ138IWS62Aで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。確変大当りB〜Fのいずれかであれば、CPU103は、確変フラグをセットして確変状態(高確率状態)に移行する(ステップ014IWS101A)とともに、高ベースフラグをセットして高ベース状態に移行し(ステップ014IWS102A)、さらに特図時短フラグをセットしてKT状態に移行する(ステップ014IWS103A)。従って、確変大当りB〜Fのいずれかであった場合には、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御されることになる。
また、CPU103は、大当り種別に応じて高ベース回数カウンタに90、65または40の値をセットする(ステップ014IWS104A)。具体的には、確変大当りB,E,Fのいずれかの場合には、高ベース回数カウンタに「90」をセットし、確変大当りCの場合には、高ベース回数カウンタに「65」をセットし、確変大当りDの場合には、高ベース回数カウンタに「40」をセットする。また、CPU103は、第2KT移行フラグをセットする(ステップ014IWS015A)。
さらに、CPU103は、今回終了した大当りの種別が確変大当りE,Fのいずれかである場合(ステップ014IWS106AのY)には、大当り種別に応じて小当り回数カウンタに30または70の値をセットする(ステップ014IWS107A)。具体的には、確変大当りEの場合には、小当り回数カウンタに「30」をセットし、確変大当りFの場合には、小当り回数カウンタに「70」をセットする。そして、ステップ138IWS2223Aに移行する。
ステップ014IWS100A〜S105Aの処理により、確変大当りB〜Fのいずれかである場合には、高ベース回数カウンタおよび第2KT移行フラグのセットが行われる。すなわち、第1移行条件の設定が行われる。従って、確変大当りB〜Fのいずれかにもとづく大当り遊技の終了後は、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御され、その後の変動表示において高ベース回数カウンタの値が0ではないことから、第1特別図柄停止処理のステップ014IWS001AでNと判定されてステップ014IWS002Aの高ベース回数カウンタの減算処理が行われる。そして、次回の大当りが発生するか、設定された第1移行条件が成立するまで、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)が維持されることになる。また、設定された第1移行条件が成立した場合には、第1KT状態から第2KT状態に移行することになる。
また、ステップ014IWS106A〜S107Aの処理により、確変大当りE,Fのいずれかである場合には、さらに小当り回数カウンタのセットが行われる。すなわち、第2移行条件の設定も行われる。従って、確変大当りB〜Fのうち、確変大当りE,Fの場合には、大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御され、その後の小当り発生時において小当り回数カウンタの値が0ではないことから、第1特別図柄停止処理のステップ014IWS010AでNと判定されてステップ014IWS011Aの小当り回数カウンタの減算処理が行われる。そして、次回の大当りが発生するか、設定された第1移行条件および第2移行条件のいずれか一方の移行条件が成立するまで、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)が維持されることになる。また、第1移行条件および第2移行条件のいずれか一方が成立した場合には、第1KT状態から第2KT状態に移行することになる。このような構成により、確変大当りB〜Dのいずれかであった場合には、第1KT状態Aに制御され、確変大当りE,Fのいずれかであった場合には、第1KT状態Bに制御されることになる。
確変大当りB〜Fのいずれでもなければ(すなわち、通常大当りA〜Cのいずれかであれば)、CPU103は、高ベースフラグをセットして高ベース状態に移行する(ステップ014IWS108A)とともに、特図時短フラグをセットしてKT状態に移行する(ステップ014IWS109A)。また、CPU103は、大当り種別に応じて高ベース回数カウンタに90、65または40の値をセットする(ステップ014IWS110A)。具体的には、通常大当りAの場合には、高ベース回数カウンタに「90」をセットし、通常大当りBの場合には、高ベース回数カウンタに「65」をセットし、通常大当りCの場合には、高ベース回数カウンタに「40」をセットする。そして、ステップ138IWS2223Aに移行する。従って、通常大当りA〜Cのいずれかであった場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に制御されることになる。また、通常大当りA〜Cのいずれかであった場合には、高ベース回数カウンタに値がセットされ(すなわち、第1移行条件の設定が行われる)、その後の変動表示において高ベース回数カウンタの値が0ではないことから、第1特別図柄停止処理のステップ014IWS001AでNと判定されてステップ014IWS002Aの高ベース回数カウンタの減算処理が行われる。そして、次回の大当りが発生するか、第1移行条件が成立するまで、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)が維持されることになる。また、第1移行条件が成立した場合には、第1KT状態から非KT状態に移行することになる。
そして、CPU103は、第1特図プロセスフラグの値を第1特別図柄通常処理(ステップS110A)に対応した値に更新する(ステップ138IWS2223A)。
第2特別図柄プロセス処理における第2始動入賞判定処理は、図8−8に示した第1始動入賞判定処理(ステップS101A)と同様である。すなわち、図8−8に示す第1始動入賞判定処理において、「第1」を「第2」に読み替えれば、第2始動入賞判定処理が説明されたことになる。
図8−17および図8−18は、第2特別図柄プロセス処理における第2特別図柄通常処理を示すフローチャートである。第2特別図柄通常処理が実行される状態は、第2特図プロセスフラグの値が第2特別図柄通常処理を示す値となっている場合である。なお、第2特図プロセスフラグの値が第2特別図柄通常処理を示す値となっている場合とは、第2特別図柄表示装置4Bにおいて第2特別図柄の変動表示がなされていない状態であって、かつ、第2大当り遊技(特別可変入賞球装置7を所定回開放)中でも小当り遊技中(特殊可変入賞球装置17を開放)中でもない場合である。
第2特別図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、まず、第2保留記憶数の値を確認する(ステップ138IWS51B)。具体的には、第2保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。
第2保留記憶数が0であれば、第2客待ちデモ表示指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する(ステップ138IWS52B)。
第2保留記憶数が0でなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、RAM102の第2保留記憶数バッファにおける保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の第2乱数バッファ領域に格納するとともに(ステップ138IWS53B)、第2保留記憶数の値を1減らし(第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し)、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップ138IWS54B)。すなわち、RAM102の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各第2保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第2保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。すなわち、この例では、可変表示の開始条件が成立する毎に、各保存領域の内容をシフトする構成としているので、各乱数値が抽出された順番を特定することができる。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、現在の遊技状態に応じた背景指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する(ステップ138IWS55B)。なお、具体的な背景指定コマンドの送信の仕方は、第1特別図柄通常処理のステップ138IWS55Aで示した処理と同様である。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第1特別図柄の大当り変動中であるか否かを判定する(ステップ138IWS56B)。具体的に、第1特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第1大当りフラグがセットされている場合には第1特別図柄の大当り変動中であると判定する。第1特別図柄の大当り変動中であると判定した場合には、ステップ138IWS57B以降の処理を行うことなくステップ014IWS001Bへ移行する。これにより、第1特別図柄の大当り変動中に第2特別図柄の変動を開始する場合には、大当り判定値が記憶されているか否かにかかわらず強制的にはずれとする構成になっている。
なお、強制的にはずれとする方法については、上述したものに限られない。例えばステップ138IWS56Bにて第1特別図柄の大当り変動中である場合に、当り判定用乱数としてはずれの乱数値(固定値)を設定する処理を行い、ステップ138IWS58Bへ移行することにより、始動入賞時にいずれの当り判定用乱数が取得されていたかにかかわらず強制的にはずれとするものであってもよい。
また、ステップ138IWS56Bにて第1特別図柄の大当り変動中である場合に、ステップ138IWS57B〜S62Bの処理を行わずに、当り判定用乱数(大当り判定に用いる当り判定用乱数と共通の乱数であってもよいし、全く異なる乱数であってもよい)としてはずれの乱数値(固定値)を設定して小当り判定を行うことにより、始動入賞時にいずれの当り判定用乱数が取得されていたかにかかわらず強制的にはずれとするものであってもよい。
第1特別図柄の大当り変動中でない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2乱数格納バッファから当り判定用乱数を読み出し(ステップ138IWS57B)、大当り判定モジュールを実行する(ステップ138IWS58B)。大当り判定モジュールは、当り判定用乱数が、あらかじめ決められている大当り判定値と一致したら大当りとすることに決定するプログラムである。なお、ステップ138IWS58Bでは、遊技状態を加味して、非確変時大当り判定テーブルおよび確変時大当り判定テーブルのいずれかを用いて大当りとするか否かの判定を行う。大当りとすることに決定した場合には(ステップ138IWS59B)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2特別図柄の変動表示にもとづいて大当りとなることを示す第2大当りフラグをセットする(ステップ138IWS60B)。そして、当り種別判定用乱数にもとづいて大当り種別が確変大当りA〜Fおよび通常大当りA〜Cのいずれであるかを判定し(ステップ138IWS61B)、大当り種別を記憶し(ステップ138IWS62B)、ステップ014IWS001Bへ移行する。
また、ステップ138IWS59Bにおいて大当りとしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、小当り判定モジュールを実行する(ステップ138IWS63B)。小当り判定モジュールは、当り判定用乱数(小当り判定用の乱数でもよい)が、あらかじめ決められている小当り判定値と一致したら小当りとすることに決定するプログラムである。小当りとすることに決定した場合には(ステップ138IWS64B)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、第2特別図柄の変動表示にもとづいて小当りとなることを示す第2小当りフラグをセットする(ステップ138IWS65B)。また、当り種別判定用乱数(大当り種別判定用の乱数とは異なる小当り種別判定用の乱数であってもよい)にもとづいて小当り種別が小当りA、小当りBおよび小当りCのいずれであるかを判定し(ステップ138IWS66B)、小当り種別を記憶し(ステップ138IWS67B)、そして、ステップ014IWS001Bへ移行する。
なお、本例では、図8−1(C)に示したように、第2特別図柄用の小当り判定テーブル138IW130cには、大当りと決定されなかった場合には、小当りと決定される場合の他に、はずれとなる場合もあるように構成されているが、大当りと決定されなかった場合には、100%の確率で小当りとすることに決定するようにしてもよい。この場合には、本例で示した処理態様にかぎらず、例えば、大当りとしないことに決定した場合には、小当りとするか否かの抽選処理を行うことなく、そのまま無条件に第2小当りフラグをセットすることにより、100%の確率で小当りとするように構成してもよい。そのように構成すれば、ステップ138IWS63B〜S67Bの処理は不要となる。また、大当りとしないことに決定した場合に、低い確率ではずれとすることに決定する場合があるように構成してもよい。
ステップ014IWS001Bでは、CPU103は、高ベース回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定し、「0」である場合(ステップ014IWS001BのY)、ステップ014IWS009Bへ移行する。高ベース回数カウンタの値が「0」でない場合、すなわち、低確率/第1KT状態または高確率/第1KT状態に制御され、第1移行条件が設定されている場合には、CPU103は、高ベース回数カウンタの値を「1」減算し(ステップ014IWS002B)、「0」になったか否かを判定する(ステップ014IWS003B)。高ベース回数カウンタの値が「0」にならない場合には、ステップ014IWS009Bへ移行し、高ベース回数カウンタの値が「0」になった場合には、CPU103は、高ベースフラグをリセットし(ステップ014IWS004B)、延長フラグをセットする(ステップ014IWS005B)。
次いで、CPU103は、第2KT移行フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ014IWS006B)。第2KT移行フラグがセットされていない場合には、CPU103は、特図時短フラグをリセットする(ステップ014IWS007B)。そして、ステップ014IWS009Bに移行する。一方、第2KT移行フラグがセットされている場合には、CPU103は、第2KT移行フラグをリセットする(ステップ014IWS008B)。そして、ステップ014IWS009Bに移行する。
ステップ014IWS009Bでは、CPU103は、第1小当りフラグがセットされている場合(ステップ014IWS009BのY)には、CPU103は、小当り回数カウンタの値が「0」であるか否かを判定し(ステップ014IWS010B)、「0」である場合、すなわち、第2移行条件が設定されていない場合には、ステップ138IWS68Bへ移行する。小当り回数カウンタの値が「0」でない場合、すなわち、確変大当りE,Fのいずれかにもとづく大当り遊技の終了後に、高確率/第1KT状態(第1KT状態B)に制御され、第2移行条件が設定されている場合には、CPU103は、小当り回数カウンタの値を「1」減算し(ステップ014IWS011B)、「0」になったか否かを判定する(ステップ014IWS012B)。小当り回数カウンタの値が「0」にならない場合には、ステップ138IWS68Bへ移行し、「0」になった場合には、CPU103は、高ベースフラグをリセットし(ステップ014IWS013B)、延長フラグをセットし(ステップ014IWS014B)、第2KT移行フラグをリセットする(ステップ014IWS015B)。そして、ステップ138IWS68Bに移行する。
そして、ステップ138IWS68Bにおいて、第2特図プロセスフラグの値を第2変動パターン設定処理に対応した値に更新する(ステップ138IWS68B)。なお、図示は省略したが、ステップ138IWS68Bの直前において停止する図柄の確定をしている。
第2変動パターン設定処理は、図8−11に示した第1変動パターン設定処理(ステップS111A)と同様である。すなわち、図8−11に示す第1変動パターン設定処理において、「第1」を「第2」に読み替えれば、第2変動パターン処理が説明されたことになる。ただし、第2変動パターン設定処理では、CPU103は、まず、ステップ138IWS1700Aと同様の処理を行い、特図時短フラグがセットされているか否かを確認する。特図時短フラグがセットされていなければ(すなわち、KT状態でなければ)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図8−3(C)に示す非KT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する。特図時短フラグがセットされていれば(すなわち、KT状態であれば)、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、確変フラグおよび高ベースフラグがセットされているか否かや、変動回数に応じて、変動パターンを決定するための変動パターンテーブルとして、図8−3(D)〜図8−4(j)に示すいずれかのKT時用の第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する。例えば、確変フラグがオフで高ベースフラグがオンであれば(低確率/第1KT状態であれば)、1変動目であれば図8−3(D)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択し、通常大当りA〜Cのいずれかにもとづく大当り遊技を終了してから2〜39、41〜64または66〜89変動目であれば図8−3(E)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択し、通常大当りA〜Cのいずれかにもとづく大当り遊技を終了してから40、65または90変動目(すなわち移行条件が成立するとき)であれば図8−3(F)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する。また、例えば、確変フラグおよび高ベースフラグの両方がオンであれば(高確率/第1KT状態であれば)、1変動目であれば図8−4(G)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択し、2〜39、41〜64または66〜89変動目であれば図8−4(H)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択し、40、65または90変動目(すなわち移行条件が成立するとき)であれば図8−4(I)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する。また、例えば、確変フラグがオンで高ベースフラグがオフであれば(高確率/第2KT状態であれば)、図8−4(j)に示す第2特別図柄用変動パターンテーブルを選択する。
第2特別図柄変動処理は、図8−12に示した第1特別図柄変動処理(ステップS112A)と同様である。すなわち、図8−12に示す第1特別図柄変動処理において、「第1」を「第2」に読み替えれば、第2特別図柄変動処理が説明されたことになる。なお、本特徴部081IWでは、第1特別図柄の変動表示の表示結果として小当りが設けられていないため、第2特別図柄変動処理では、図8−12に示す第1特別図柄変動処理のうち、ステップ138IW1121A、ステップ138IW1127A〜ステップ138IW1131Aに相当する処理を省略するようにしてもよい。
図8−19は、第2特別図柄停止処理を示すフローチャートである。第2特別図柄停止処理において、まず、CPU103は、延長フラグがセットされていればリセットし(ステップ138IWS2014B)、第2特別図柄表示装置4Bにおいて第2特別図柄の停止図柄を導出表示させる(ステップ138IWS2015B)。次いで、CPU103は、第2大当りフラグがセットされているか否かを判定する(ステップ138IWS2016B)。第2大当りフラグがセットされている場合、CPU103は、特図時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ138IWS2021B)。特図時短フラグがセットされていなければ(すなわち、KT状態でなければ)、そのままステップ138IWS2024Bに移行する。
特図時短フラグがセットされていれば(すなわち、KT状態中であれば)、CPU103は、大当り信号出力フラグをセットする(ステップ138IWS2022B)。本特徴部081IWでは、ステップ138IWS2022Bで大当り信号出力フラグがセットされたことにもとづいて、情報出力処理(ステップS23)が実行されて、大当り信号1のホールコンピュータに対する外部出力が開始され、大当り信号2の外部出力中でなければ、大当り信号2のホールコンピュータに対する外部出力が開始される。
次いで、CPU103は、大入賞口開放前タイマを設定し(ステップ138IWS2024B)、大当り種別に応じたラウンド1用開放パターンデータをセットし(ステップ138IWS2025B)、ラウンド数カウンタに「1」をセットし(ステップ138IWS2026B)、第2特図プロセスフラグの値を第2ゲート通過待ち処理に対応した値に設定する(ステップ138IWS2027B)。
第2大当りフラグがセットされていない場合には(ステップ138IWS2016BのN)、CPU103は、第2小当りフラグがセットされているか否かを判定する(ステップ014IWS050B)。
第2小当りフラグがセットされている場合には(ステップ014IWS050BのY)、CPU103は、特殊入賞口開放前タイマを設定し(ステップ014IWS051B)、小当り種別に応じた特殊入賞口開放パターンデータをセットし(ステップ014IWS052B)、小当り開始指定コマンドを送信し(ステップ014IWS053B)、第2特図プロセスフラグの値を第2小当り開放前処理に対応した値に設定する(ステップ014IWS054B)。
第2小当りフラグがセットされていない場合には(ステップ014IWS050BのN)、CPU103は、第2特図プロセスフラグの値を第2特別図柄通常処理に対応した値に設定する(ステップ138IWS2028B)。
図8−20は、第2特別図柄プロセス処理における第2ゲート通過待ち処理を示すフローチャートである。第2ゲート通過待ち処理において、CPU103は、ゲートスイッチ21からの検出信号を入力したか否かを確認する(ステップ138IWS2501B)。ゲートスイッチ21からの検出信号を入力していなければ、そのまま処理を終了する。ゲートスイッチ21からの検出信号を入力していれば、CPU103は、特図時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ138IWS2502B)。特図時短フラグがセットされていれば(すなわち、KT状態であれば)、そのままステップ138IWS2504Bに移行する。
特図時短フラグがセットされていなければ(すなわち、KT状態中でなければ)、CPU103は、大当り信号出力フラグをセットする(ステップ138IWS2503B)。特徴部081IWでは、ステップ138IWS2503Bで大当り信号出力フラグがセットされたことにもとづいて、情報出力処理(ステップS23)が実行されて、大当り信号1のホールコンピュータに対する外部出力が開始され、大当り信号2の外部出力中でなければ、大当り信号2のホールコンピュータに対する外部出力が開始される。
次いで、CPU103は、セットされていれば、確変フラグや、高ベースフラグ、特図時短フラグ、第2KT移行フラグをリセットし、高ベース回数カウンタや小当り回数カウンタの値を0クリアする(ステップ138IWS2504B)。次いで、CPU103は、第2大当り開始指定コマンドを送信し(ステップ138IWS2505B)、第2特図プロセスフラグの値を第2大当り開放前処理に対応した値に設定する(ステップ138IWS2506B)。
本特徴部081IWでは、第2ゲート通過待ち処理が実行されることによって、第2特別図柄の変動表示結果として大当り図柄が導出表示されると直ちに大当り遊技が開始されるのではなく、通過ゲート41を遊技球が通過し、ゲートスイッチ21で検出されたことを条件として、大当り遊技に移行するように構成されている。
図8−21および図8−22は、第2特別図柄プロセス処理における第2大当り終了処理を示すフローチャートである。第2大当り終了処理において、CPU103は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップ138IWS2200B)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップ138IWS2204Bに移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、第2大当りフラグをリセットし(ステップ138IWS2201B)、第2大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップ138IWS2202B)。そして、大当り終了表示タイマに、画像表示装置5において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップ138IWS2203B)、処理を終了する。
ステップ138IWS2204Bでは、大当り終了表示タイマの値を1減算する(ステップ138IWS2204B)。そして、CPU103は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップ138IWS2205B)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップ138IWS2205BのY)、CPU103は、今回終了した大当りの種別が確変大当りAであるか否かを確認する(ステップ138IWS2206B)。なお、確変大当りAであるか否かは、例えば、第2特別図柄通常処理のステップ138IWS62Bで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。確変大当りAであれば、CPU103は、確変フラグをセットして確変状態(高確率状態)に移行する(ステップ138IWS2207B)とともに、特図時短フラグをセットしてKT状態に移行する(ステップ138IWS2208B)。そして、ステップ138IWS2223Bに移行する。なお、確変大当りAであった場合には、高ベースフラグのセットは行われないので、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に制御されることになる。
確変大当りAでなければ、CPU103は、今回終了した大当りの種別が確変大当りB〜Fのいずれかであるか否かを確認する(ステップ014IWS100B)。なお、確変大当りB〜Fのいずれかであるか否かは、例えば、第2特別図柄通常処理のステップ138IWS62Bで記憶した大当り種別を確認することにより判定できる。確変大当りB〜Fのいずれかであれば、CPU103は、確変フラグをセットして確変状態(高確率状態)に移行する(ステップ014IWS101B)とともに、高ベースフラグをセットして高ベース状態に移行し(ステップ014IWS102B)、さらに特図時短フラグをセットしてKT状態に移行する(ステップ014IWS103B)。従って、確変大当りB〜Fのいずれかであった場合には、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御されることになる。
また、CPU103は、大当り種別に応じて高ベース回数カウンタに90、65または40の値をセットする(ステップ014IWS104B)。具体的には、確変大当りB,E,Fのいずれかの場合には、高ベース回数カウンタに「90」をセットし、確変大当りCの場合には、高ベース回数カウンタに「65」をセットし、確変大当りDの場合には、高ベース回数カウンタに「40」をセットする。また、CPU103は、第2KT移行フラグをセットする(ステップ014IWS015B)。
さらに、CPU103は、今回終了した大当りの種別が確変大当りE,Fのいずれかである場合(ステップ014IWS106BのY)には、大当り種別に応じて小当り回数カウンタに30または70の値をセットする(ステップ014IWS107B)。具体的には、確変大当りEの場合には、小当り回数カウンタに「30」をセットし、確変大当りFの場合には、小当り回数カウンタに「70」をセットする。そして、ステップ138IWS2223Bに移行する。
ステップ014IWS100B〜S105Bの処理により、確変大当りB〜Fのいずれかである場合には、高ベース回数カウンタおよび第2KT移行フラグのセットが行われる。すなわち、第1移行条件の設定が行われる。従って、確変大当りB〜Fのいずれかにもとづく大当り遊技の終了後は、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御され、その後の変動表示において高ベース回数カウンタの値が0ではないことから、第2特別図柄停止処理のステップ014IWS001BでNと判定されてステップ014IWS002Bの高ベース回数カウンタの減算処理が行われる。そして、次回の大当りが発生するか、設定された第1移行条件が成立するまで、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)が維持されることになる。また、設定された第1移行条件が成立した場合には、第1KT状態から第2KT状態に移行することになる。
また、ステップ014IWS106B〜S107Bの処理により、確変大当りE,Fのいずれかである場合には、さらに小当り回数カウンタのセットが行われる。すなわち、第2移行条件の設定が行われる。従って、確変大当りB〜Fのうち、確変大当りE,Fの場合には、大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に制御され、その後の小当り発生時において小当り回数カウンタの値が0ではないことから、第2特別図柄停止処理のステップ014IWS010BでNと判定されてステップ014IWS011Bの小当り回数カウンタの減算処理が行われる。そして、次回の大当りが発生するか、設定された第1移行条件および第2移行条件のいずれかの移行条件が成立するまで、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)が維持されることになる。また、設定された第1移行条件および第2移行条件のいずれか一方が成立した場合には、第1KT状態から第2KT状態に移行することになる。従って、確変大当りB〜Dのいずれかであった場合には、第1KT状態Aに制御され、確変大当りE,Fのいずれかであった場合には、第1KT状態Bに制御されることになる。
確変大当りB〜Fのいずれでもなければ(すなわち、第2特別図柄の変動表示では通常大当りB,Cとはならないため、通常大当りAであれば)、CPU103は、高ベースフラグをセットして高ベース状態に移行する(ステップ014IWS108B)とともに、特図時短フラグをセットしてKT状態に移行する(ステップ014IWS109B)。また、CPU103は、高ベース回数カウンタに90の値をセットする(ステップ014IWS110B)。そして、ステップ138IWS2223Aに移行する。従って、通常大当りAであった場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に制御されることになる。また、通常大当りAであった場合には、高ベース回数カウンタに値がセットされ(すなわち第1移行条件が設定され)、その後の変動表示において高ベース回数カウンタの値が0ではないことから、第2特別図柄停止処理のステップ014IWS001BでNと判定されてステップ014IWS002Bの高ベース回数カウンタの減算処理が行われる。そして、次回の大当りが発生するか、設定された第1移行条件が成立するまで、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)が維持されることになる。また、設定された第1移行条件が成立した場合には、第1KT状態から非KT状態に移行することになる。
そして、CPU103は、第2特図プロセスフラグの値を第2特別図柄通常処理に対応した値に更新する(ステップ138IWS2223B)。
ここで、本特徴部081IWにおける遊技状態の遷移について説明する。図8−23は、本特徴部081IWにおける遊技状態の遷移の仕方を説明するための説明図である。図8−23では、遊技状態の遷移を示す矢印のうち、実線の矢印は、対応する大当り種別の大当り遊技が終了したことを契機とする遊技状態の遷移を示すものである。また、破線の矢印は、第1KT状態Aまたは第1KT状態Cにおける所定回の変動表示の実行という第1移行条件の成立を契機とする遊技状態の遷移を示すものである。また、点線の矢印は、第1KT状態Bにおける所定回の変動表示の実行という第1移行条件と所定回の小当り遊技状態の発生という第2移行条件とのいずれか一方の移行条件の成立を契機とする遊技状態の遷移を示すものである。
まず、本特徴部081IWでは、低確率/低ベース状態(通常状態(非KT状態))では、遊技者は遊技領域の左方を狙って遊技球の発射操作(左打ち)を行う。そのため、通常状態では、主として第1始動入賞口への始動入賞が発生し、主として第1特別図柄の変動表示が実行される。また、主として第1特別図柄の変動表示が実行されることから、低確率/低ベース状態において大当りが発生した場合には、主として確変大当りA〜Fおよび通常大当りA〜Cが発生する。
図8−23に示すように、低確率/低ベース状態において確変大当りAが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される(ステップ138IWS2206A〜S2208A等参照)。
また、低確率/低ベース状態において確変大当りB〜Dのいずれかが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか、大当り種別に応じた回数の変動表示の実行という第1移行条件が成立するまで高確率/高ベース状態が維持される(ステップ014IWS001B〜014IWS008B、ステップ014IWS100A〜014IWS105A等参照)。
また、低確率/低ベース状態において確変大当りE,Fのいずれかが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか、大当り種別に応じた回数の変動表示の実行という第1移行条件と、大当り種別に応じた回数の小当り遊技状態の発生という第2移行条件とのいずれか一方の移行条件が成立するまで高確率/高ベース状態が維持される(ステップ014IWS001B〜014IWS015B、ステップ014IWS100A〜014IWS107A等参照)。
また、低確率/低ベース状態において通常大当りA〜Cのいずれかが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか、大当り種別に応じた回数の変動表示の実行という第1移行条件が成立するまで低確率/高ベース状態が維持される(ステップ014IWS001B〜014IWS007B、ステップ014IWS109A〜014IWS110A等参照)。
KT状態(高確率/高ベース状態、低確率/高ベース状態、高確率/低ベース状態)に移行した後である場合には、本特徴部081IWでは、遊技者は遊技領域の右方を狙って遊技球の発射操作(右打ち)を行う。そのため、KT状態では、主として第2始動入賞口への始動入賞が発生し、主として第2特別図柄の変動表示が実行される。また、主として第2特別図柄の変動表示が実行されることから、KT状態において大当りが発生した場合には、主として確変大当りA〜Fおよび通常大当りAが発生する。
図8−23に示すように、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)において確変大当りAが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される(ステップ138IWS2206B〜S2208B等参照)。
また、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)において確変大当りB〜Dのいずれかが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか、大当り種別に応じた回数の変動表示の実行という第1移行条件が成立するまで高確率/高ベース状態が維持される(ステップ014IWS001B〜014IWS008B、ステップ014IWS100B〜014IWS105B等参照)。
また、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)において確変大当りE,Fのいずれかが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか、大当り種別に応じた回数の変動表示の実行という第1移行条件と、大当り種別に応じた回数の小当り遊技状態の発生という第2移行条件とのいずれか一方の移行条件が成立するまで高確率/高ベース状態が維持される(ステップ014IWS001B〜014IWS015B、ステップ014IWS100B〜014IWS107B等参照)。なお、本特徴部081IWでは、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、確変大当り(すなわち確変大当りB〜Fのいずれか)となる確率が合計で50%であるので(図8−1(E)参照)、一旦高確率/高ベース状態となると50%の割合で高確率/高ベース状態がループすることになる。
また、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)において通常大当りA(第2特別図柄の変動表示が実行される場合には通常大当りB,Cは発生しない)が発生した場合には、その大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか、90回の変動表示の実行という第1移行条件が成立するまで低確率/高ベース状態が維持される(ステップ014IWS001B〜014IWS007B、ステップ014IWS108B〜014IWS110B等参照)。
また、本特徴部081IWでは、確変大当りB〜Dのいずれかが発生して、大当り遊技後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行した場合には、次の大当りが発生することなく、大当り種別に応じた回数の変動表示の実行という第1移行条件が成立すると、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行する(ステップ014IWS001B〜014IWS008B、ステップ014IWS100B〜014IWS105B等参照)。具体的には、図8−23に示すように、確変大当りBが発生して、大当り遊技後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行した場合には、次の大当りが発生することなく90回の変動表示を実行すると、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行する。また、確変大当りCが発生して、大当り遊技後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行した場合には、次の大当りが発生することなく65回の変動表示を実行すると、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行する。また、確変大当りDが発生して、大当り遊技後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行した場合には、次の大当りが発生することなく65回の変動表示を実行すると、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行する。
また、本特徴部081IWでは、確変大当りE,Fのいずれかが発生して、大当り遊技後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行した場合には、次の大当りが発生することなく、大当り種別に応じた回数の変動表示の実行という第1移行条件と、大当り種別に応じた回数の小当り遊技状態の発生という第2移行条件とのいずれか一方の移行条件が成立すると、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行する(ステップ014IWS001B〜014IWS015B、ステップ014IWS100B〜014IWS107B等参照)。具体的には、図8−23に示すように、確変大当りEが発生して、大当り遊技後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行した場合には、次の大当りが発生することなく、90回の変動表示の実行という第1移行条件と、30回の小当り遊技状態の発生という第2移行条件とのいずれか一方の移行条件が成立すると、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行する。また、確変大当りFが発生して、大当り遊技後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行した場合には、次の大当りが発生することなく、90回の変動表示の実行という第1移行条件と、70回の小当り遊技状態の発生という第2移行条件とのいずれか一方の移行条件が成立すると、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行する。
なお、本特徴部081IWに示す確変大当りA〜Fに加えて、例えば、確変大当りGを設け、確変大当りGが発生すると、大当り遊技後に第1KT状態に移行し、次の大当りが発生するまで第1KT状態が維持されるようにしてもよい。すなわち、確変大当りGが発生すると、第1移行条件および第2移行条件が設定されず、次の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)がループするようにしてもよい。また、この場合、確変大当りGと、他の種別の確変大当りとで、各種演出の実行の有無や、演出態様の決定割合が異なるようにしてもよい。
図8−23に示すように、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)において確変大当りAが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される(ステップ138IWS2206B〜S2208B等参照)。
また、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)において確変大当りB〜Dのいずれかが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか、大当り種別に応じた回数の変動表示の実行という第1移行条件が成立するまで高確率/高ベース状態が維持される(ステップ014IWS001B〜014IWS008B、ステップ014IWS100B〜014IWS105B等参照)。
また、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)において確変大当りE,Fのいずれかが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか、大当り種別に応じた回数の変動表示の実行という第1移行条件と、大当り種別に応じた回数の小当り遊技状態の発生という第2移行条件とのいずれか一方の移行条件が成立するまで高確率/高ベース状態が維持される(ステップ014IWS001B〜014IWS015B、ステップ014IWS100B〜014IWS107B等参照)。
また、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)において通常大当りA(第2特別図柄の変動表示が実行される場合には通常大当りB,Cは発生しない)が発生した場合には、その大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか、90回の変動表示の実行という第1移行条件が成立するまで低確率/高ベース状態が維持される(ステップ014IWS001B〜014IWS008B、ステップ014IWS108B〜014IWS110B等参照)。なお、本特徴部081IWでは、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、通常大当りAとなる確率が35%であるので(図8−1(E)参照)、一旦低確率/高ベース状態となると35%の割合で低確率/高ベース状態がループすることになる。
また、本特徴部081IWでは、通常大当りA〜Cのいずれかが発生して、大当り遊技後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行した場合には、次の大当りが発生することなく、大当り種別に応じた回数の変動表示の実行という第1移行条件が成立すると、低確率/低ベース状態(通常状態(非KT状態))に移行する(ステップ014IWS001B〜014IWS008B、ステップ014IWS108B〜014IWS110B等参照)。具体的には、図8−23に示すように、通常大当りAが発生して、大当り遊技後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行した場合には、次の大当りが発生することなく90回の変動表示を実行すると、低確率/低ベース状態(通常状態(非KT状態))に移行する。また、通常大当りBが発生して、大当り遊技後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行した場合には、次の大当りが発生することなく65回の変動表示を実行すると、低確率/低ベース状態(通常状態(非KT状態))に移行する。また、通常大当りCが発生して、大当り遊技後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行した場合には、次の大当りが発生することなく40回の変動表示を実行すると、低確率/低ベース状態(通常状態(非KT状態))に移行する。
図8−23に示すように、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)において確変大当りAが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行し、次の大当りが発生するまで高確率/低ベース状態が維持される(ステップ138IWS2206B〜S2208B等参照)。なお、本特徴部081IWでは、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には、確変大当りAとなる確率が15%であるので(図8−1(E)参照)、一旦高確率/低ベース状態となると15%の割合で高確率/低ベース状態がループすることになる。
また、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)において確変大当りB〜Dのいずれかが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか、大当り種別に応じた回数の変動表示の実行という第1移行条件が成立するまで高確率/高ベース状態が維持される(ステップ014IWS001B〜014IWS008B、ステップ014IWS100B〜014IWS105B等参照)。
また、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)において確変大当りE,Fのいずれかが発生した場合には、その大当り遊技の終了後に高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか、大当り種別に応じた回数の変動表示の実行という第1移行条件と、大当り種別に応じた回数の小当り遊技状態の発生という第2移行条件とのいずれか一方の移行条件が成立するまで高確率/高ベース状態が維持される(ステップ014IWS001B〜014IWS015B、ステップ014IWS100B〜014IWS107B等参照)。
また、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)において通常大当りA(第2特別図柄の変動表示が実行される場合には通常大当りB,Cは発生しない)が発生した場合には、その大当り遊技の終了後に低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか、90回の変動表示の実行という第1移行条件が成立するまで低確率/高ベース状態が維持される(ステップ014IWS001B〜014IWS007B、ステップ014IWS108B〜014IWS110B等参照)。
なお、図8−23では、低確率/低ベース状態(通常状態(非KT状態))では第1特別図柄の変動表示が実行される場合について説明したが、低い割合で第2特別図柄の変動表示が実行される可能性もありうる。この場合、確変大当りAが発生した場合には、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。また、確変大当りB〜Dのいずれかが発生した場合には、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか、90回、65回または40回の変動表示の実行という第1移行条件が成立するまで高確率/高ベース状態が維持されることになる。また、確変大当りE,Fのいずれかが発生した場合には、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか、90回の変動表示の実行という第1移行条件と、30回または70回の小当り遊技状態の発生という第2移行条件とのいずれか一方の移行条件が成立するまで高確率/高ベース状態が維持されることになる。また、通常大当りAが発生した場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか、90回の変動表示を実行するまで低確率/高ベース状態が維持されることになる。
また、図8−23では、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)では第2特別図柄の変動表示が実行される場合について説明したが、低い割合で第1特別図柄の変動表示が実行される可能性もありうる。この場合、確変大当りAが発生した場合には、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。また、確変大当りB〜Dのいずれかが発生した場合には、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか、90回、65回または40回の変動表示の実行という第1移行条件が成立するまで高確率/高ベース状態が維持されることになる。また、確変大当りE,Fのいずれかが発生した場合には、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか、90回の変動表示の実行という第1移行条件と、30回または70回の小当り遊技状態の発生という第2移行条件とのいずれか一方の移行条件が成立するまで高確率/高ベース状態が維持されることになる。また、通常大当りA〜Cのいずれかが発生した場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか、90回、65回または40回の変動表示の実行という第1移行条件が成立するまで低確率/高ベース状態が維持されることになる。
また、図8−23では、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)では第2特別図柄の変動表示が実行される場合について説明したが、低い割合で第1特別図柄の変動表示が実行される可能性もありうる。この場合、確変大当りAが発生した場合には、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。また、確変大当りB〜Dのいずれかが発生した場合には、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか、90回、65回または40回の変動表示の実行という第1移行条件が成立するまで高確率/高ベース状態が維持されることになる。また、確変大当りE,Fのいずれかが発生した場合には、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか、90回の変動表示の実行という第1移行条件と、30回または70回の小当り遊技状態の発生という第2移行条件とのいずれか一方の移行条件が成立するまで高確率/高ベース状態が維持されることになる。また、通常大当りA〜Cのいずれかが発生した場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか、90回、65回または40回の変動表示の実行という第1移行条件が成立するまで低確率/高ベース状態が維持されることになる。
また、図8−23では、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)では第2特別図柄の変動表示が実行される場合について説明したが、低い割合で第1特別図柄の変動表示が実行される可能性もありうる。この場合、確変大当りAが発生した場合には、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)に移行することになる。また、確変大当りB〜Dのいずれかが発生した場合には、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか、90回、65回または40回の変動表示の実行という第1移行条件が成立するまで高確率/高ベース状態が維持されることになる。また、確変大当りE,Fのいずれかが発生した場合には、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか、90回の変動表示の実行という第1移行条件と、30回または70回の小当り遊技状態の発生という第2移行条件とのいずれか一方の移行条件が成立するまで高確率/高ベース状態が維持されることになる。また、通常大当りA〜Cのいずれかが発生した場合には、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態)に移行し、次の大当りが発生するか、90回、65回または40回の変動表示の実行という第1移行条件が成立するまで低確率/高ベース状態が維持されることになる。
図8−24は、パチンコ遊技機1が出力する外部出力信号を説明するための説明図である。外部出力端子板の端子01には、賞球信号が割り当てられている。賞球信号とは、賞球を所定個数(本例では、10個)払い出すごとに外部出力される信号である。また、外部出力端子板の端子05には、大当り信号1が割り当てられている。大当り信号1は、全ての大当り遊技の期間中にわたって連続して外部出力される信号(すなわち、大当り遊技中であることを示す信号)である。また、外部出力端子板の端子06には、大当り信号2が割り当てられている。大当り信号2は、全ての大当り遊技の期間中およびKT状態中にわたって連続して外部出力される信号(すなわち、連荘中であることを示す信号)である。また、外部出力端子坂の端子07には、特殊入賞口信号が割り当てられている。特殊入賞口入賞信号は、特殊入賞口への遊技球の入賞を検出したことにもとづいて外部出力される信号である。また、外部出力端子板の端子09には、賞球予定数信号が割り当てられている。賞球予定数信号とは、賞球の払出予定数が所定個数(本例では、10個)になるごとに外部出力される信号である。
なお、図8−24に示す各外部信号は、例えば、賞球を10個払い出したタイミングや、大当り発生のタイミング、特殊入賞口への入賞発生のタイミング、賞球予定数が10個に達したタイミングで外部信号の出力に対応したフラグ(例えば、ステップ138IWS2021A,S2023A,S2022B,S2023B,S2503B参照)やタイマがセットされ、それらのフラグやタイマがセットされたことにもとづいて、情報出力処理(ステップS23)が実行されることによってホールコンピュータなどに外部出力される。
次に、外部出力信号のうち大当り信号1および大当り信号2の出力タイミングについて説明する。図8−25は、大当り信号1および大当り信号2の出力タイミングを説明するための説明図である。本例では、遊技状態が通常状態であるときにステップ138IWS2022A,S2503Bで大当り信号出力フラグがセットされたことにもとづいて、情報出力処理(ステップS23)が実行されて、大当り信号1および大当り信号2の外部出力が開始される。その後、情報出力処理(ステップS23)において、大当り遊技を終了したタイミングで大当り信号1の外部出力が停止される。また、情報出力処理(ステップS23)において、KT状態を終了したタイミングで大当り信号2の外部出力が停止される。一方、遊技状態がKT状態であるときにステップ138IWS2022A,S2022Bで大当り信号出力フラグがセットされたことにもとづいて、情報出力処理(ステップS23)が実行されて、大当り信号1の外部出力が開始される。なお、この場合、KT状態中であるので、大当り信号2は継続して外部出力されている。その後、情報出力処理(ステップS23)において、大当り遊技を終了したタイミングで大当り信号1の外部出力が停止される。
まず、図8−25(1)を用いて、遊技状態が通常状態(低確率/非KT状態)である場合の大当り信号1および大当り信号2の出力タイミングを説明する。図8−25(1)に示すように、遊技状態が通常状態である場合、第1特別図柄の変動表示が実行されて大当り図柄が導出表示された場合には、その大当り図柄が導出表示されたタイミングで大当り信号1の外部出力が開始されるとともに、大当り信号2の外部出力が開始される(ステップ138IWS2022A参照)。一方、遊技状態が通常状態である場合、第2特別図柄の変動表示が実行されて大当り図柄が導出表示された場合には、大当り図柄が導出表示されたタイミングでは大当り信号1および大当り信号2の外部出力は開始されず、通過ゲート41を遊技球が通過したいタイミングで大当り信号1の外部出力が開始されるとともに大当り信号2の外部出力が開始される(ステップ138IWS2503B参照)。
次に、図8−25(2)を用いて、遊技状態がKT状態(低確率/第1KT状態、高確率/第1KT状態、高確率/第2KT状態)である場合の大当り信号1および大当り信号2の出力タイミングを説明する。図8−25(2)に示すように、遊技状態がKT状態である場合、第1特別図柄の変動表示が実行されて大当り図柄が導出表示された場合には、その大当り図柄が導出表示されたタイミングで大当り信号1の外部出力が開始される(ステップ138IWS2022A参照)。また、遊技状態がKT状態である場合、第2特別図柄の変動表示が実行されて大当り図柄が導出表示された場合にも、その大当り図柄が導出表示されたタイミングで大当り信号1の外部出力が開始される(ステップ138IWS2022B参照)。なお、図8−25(2)に示すように、KT状態中である場合には、大当り信号2は継続して外部出力されている。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ100が実行する普通図柄プロセス処理(ステップS29)について説明する。図8−26は、普通図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。普通図柄プロセス処理では、遊技制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、CPU103)は、通過ゲート41を遊技球が通過してゲートスイッチ21がオン状態となったことを検出すると(ステップ138IWS5111)、ゲート通過指定コマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ138IWS5112)。そして、CPU103は、ゲートスイッチ通過処理(ステップ138IWS5113)を実行する。
本特徴部081IWでは、ステップ138IWS5111〜S5113の処理が実行されることによって、通過ゲート41への遊技球の通過を検出した場合には、ゲート通過指定コマンドが送信される。なお、本特徴部081IWでは、通過ゲート41は兼用ゲートとして構成され作動領域の役割も担っているのであるが、大当り図柄を停止表示した後大当り遊技を開始する前のゲート通過待ち状態であるか否かには関係なく、ゲート通過指定コマンドが送信される。
そして、CPU103は、普通図柄プロセスフラグの値に応じてステップ138IWS5100〜S5104に示された処理のうちのいずれかの処理を実行する。
なお、本特徴部081IWでは、ゲート通過待ち状態であるか否かに関係なく、ステップ138IWS5111で通過ゲート41への遊技球の通過を検出した場合にはステップ138IWS5113のゲートスイッチ通過処理が実行されて普通図柄の変動表示が実行されるのであるが、そのような態様にかぎられない。例えば、ゲート通過待ち状態でないときに通過ゲート41を遊技球が通過した場合にのみ普通図柄の変動表示を実行するようにし、ゲート通過待ち状態では通過ゲート41を遊技球が通過しても普通図柄の変動表示を実行しないように構成してもよい。
また、本特徴部081IWでは、通過ゲート41は普通始動領域と作動領域との兼用ゲートとして用いられているのであるが、タイマ割込処理内において特別図柄プロセス処理(ステップS25A,S25B参照)は普通図柄プロセス処理(ステップS26参照)よりも先に実行されるので、作動領域としての通過ゲート41の遊技球の通過の検出処理を行った後に普通始動領域としての通過ゲート41の遊技球の通過の検出処理が行われる。そのため、大当り遊技の開始のための処理を早く実行することができる。
ゲートスイッチ通過処理(ステップ138IWS5113):CPU103は、ゲート通過記憶カウンタ(通過ゲート41を通過した遊技球数をカウントするためのカウンタ)のカウント値(ゲート通過記憶数)が最大値(この例では「4」)に達しているか否か確認する。最大値に達していなければ、ゲート通過記憶カウンタのカウント値を+1する。なお、ゲート通過記憶カウンタの値に応じて普図保留表示器25CのLEDが点灯される。そして、CPU103は、普通図柄当り判定用乱数の値を抽出し、ゲート通過記憶数の値に対応した保存領域(普通図柄判定用バッファ)に格納する処理を行う。
普通図柄通常処理(ステップ138IWS5100):CPU103は、普通図柄の変動を開始することができる状態(例えば普通図柄プロセスフラグの値がステップ138IWS5100を示す値となっている場合、具体的には、普通図柄表示器20において普通図柄の変動表示がなされておらず、かつ、普通図柄表示器20に当たり図柄が導出表示されたことにもとづく可変入賞球装置6Bの開閉動作中でもない場合)には、ゲート通過記憶数の値を確認する。具体的には、ゲート通過記憶数カウンタのカウント値を確認する。ゲート通過記憶数が0でなければ、当りとするか否か(普通図柄の停止図柄を当り図柄とするか否か)を決定する。そして、普通図柄プロセスタイマに普通図柄の変動時間をセットし、タイマをスタートさせる。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄変動処理(ステップ138IWS5101)を示す値(具体的には「1」)に更新する。
普通図柄変動処理(ステップ138IWS5101):CPU103は、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたか否か確認し、タイムアウトしていたら、普通図柄プロセスタイマに普通図柄停止図柄表示時間をセットし、タイマをスタートさせる。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄停止処理(ステップ138IWS5102)を示す値(具体的には「2」)に更新する。
普通図柄停止処理(ステップ138IWS5102):CPU103は、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたか否かを確認し、タイムアウトしていたら、普通図柄の停止図柄が当り図柄であるかどうかを確認する。当り図柄でなければ(はずれ図柄であれば)、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップ138IWS5100)を示す値(具体的には「0」)に更新する。一方、普通図柄の停止図柄が当り図柄であれば、普通図柄プロセスタイマに普通電動役物開放前時間をセットし、タイマをスタートさせる。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通電動役物開放前処理(ステップ138IWS5103)を示す値(具体的には「3」)に更新する。
普通電動役物開放前処理(ステップ138IWS5103):CPU103は、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたか否かを確認し、タイムアウトしていたら、普通図柄プロセスタイマに普通電動役物作動時間をセットし、タイマをスタートさせ、可変入賞球装置6Bの開放を開始する。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通電動役物作動処理(ステップ138IWS5104)を示す値(具体的には「4」)に更新する。
普通電動役物作動処理(ステップ138IWS5104):CPU103は、普通図柄プロセスタイマを計測し、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトすると、可変入賞球装置6Bを閉鎖する。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップ138IWS5100)を示す値(具体的には「0」)に更新する。
図8−27は、普通図柄通常処理(ステップ138IWS5100)を示すフローチャートである。普通図柄通常処理において、CPU103は、ゲート通過記憶数カウンタのカウント値を確認することにより、ゲート通過記憶数が0であるか否かを確認する(ステップ138IWS5121)。ゲート通過記憶数が0であれば(ステップ138IWS5121のY)、そのまま処理を終了する。ゲート通過記憶数が0でなければ(ステップ138IWS5121のN)、CPU103は、ゲート通過記憶数=1に対応する保存領域に格納されている普通図柄当り判定用乱数値を読み出す(ステップ138IWS5122)。そして、CPU103は、ゲート通過記憶数カウンタの値を1減らし、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップ138IWS5123)。すなわち、ゲート通過記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている普通図柄当り判定用乱数値を、ゲート通過記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各ゲート通過記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている普通図柄当り判定用乱数値が抽出された順番は、常に、ゲート通過記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
次いで、CPU103は、普通図柄当りとするか否かを決定するための普通図柄判定テーブルを用いて、乱数(普通図柄当り判定用乱数値)にもとづく抽選処理を行い、普通図柄当りとするか否かを決定する(ステップ138IWS5127)。なお、本特徴部081IWでは、ステップ138IWS5127において、CPU103は、確変状態であるか否かや、KT状態であるか否か、高ベース状態であるか否かに関係なく、一律に100%の確率で普通図柄当りとすることに決定する。
ステップ138IWS5127において、読み出した普通図柄当り判定用乱数値が当りの範囲内である場合(当りである場合)、CPU103は、表示結果として当り図柄を設定し(ステップ138IWS5128)、ステップ138IWS5130へ移行する。また、ステップ138IWS5127において、読み出した普通図柄当り判定用乱数値が当りの範囲内でない場合(はずれである場合)、CPU103は表示結果としてはずれ図柄を設定し(ステップ138IWS5129)、ステップ138IWS5130へ移行する。なお、本特徴部081IWでは、普図ゲームは遊技状態に関わらず100%当りとなるように構成されているため、ステップ138IWS5127の処理を省略してステップ138IWS5128の処理を実行するようにしてもよい。
ステップ138IWS5130において、CPU103は、高ベースフラグがセットされていれば、普通図柄変動時間として0.2秒を普通図柄プロセスタイマにセットする(ステップ138IWS5130のY,S5131)。また、高ベースフラグがセットされていなければ、すなわち通常状態または第2KT状態であれば、普通図柄変動時間として1.0秒を普通図柄プロセスタイマにセットする(ステップ138IWS5130のN,S5132)。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄変動処理(ステップ138IWS5101)を示す値(具体的には「1」)に更新する(ステップ138IWS5133)。
図8−28は、普通図柄停止処理(ステップ138IWS5102)を示すフローチャートである。普通図柄停止処理において、CPU103は、普通図柄プロセスタイマの値を−1する(ステップ138IWS3701)。そして、CPU103は、普通図柄プロセスタイマの値が0になったかどうか、すなわち、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたかどうかを確認する(ステップ138IWS3702)。普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしていなければ(ステップ138IWS3702のN)、そのまま処理を終了する。
普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたとき、すなわち、普通図柄停止図柄表示時間が経過したときは(ステップ138IWS3702のY)、CPU103は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であるかどうか(ステップ138IWS5127にて当りと判定されたかどうか)を確認する(ステップ138IWS3703)。なお、普通図柄の停止図柄が当り図柄かどうかは、例えば、ステップ138IWS5127にて当りと判定されたときに普通図柄当り判定フラグをセットすることとして、そのフラグがセットされているかどうかによって確認することができる。
普通図柄の停止図柄が当り図柄でなく、はずれ図柄であると判定されたときは(ステップ138IWS3703のN)、CPU103は、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップ138IWS5100)を示す値(具体的には「0」)に更新する(ステップ138IWS3708)。
ステップ138IWS3703において、普通図柄の停止図柄が当り図柄であるときは(ステップ138IWS3703のY)、CPU103は、高ベースフラグまたは延長フラグがセットされているか否かを判定し(ステップ138IWS3704)、高ベースフラグがセットされている場合、すなわち第1KT状態である場合、または延長フラグがセットされている場合には、普通電動役物開放前時間として0.1秒を普通図柄プロセスタイマにセットする(ステップ138IWS3706)。また、高ベースフラグがセットされていない場合、すなわち、通常状態または第2KT状態である場合には、普通電動役物開放前時間として2.6秒を普通図柄プロセスタイマにセットする(ステップ138IWS3705)。なお、本特徴部081IWでは、普図ゲームは遊技状態に関わらず100%当りとなるように構成されているため、ステップ138IWS3703の処理を省略してステップ138IWS3704の処理を実行するようにしてもよい。
次いで、CPU103は、特図プロセスフラグの値を、普通電動役物開放前処理(ステップ138IWS5103)に対応した値(具体的には「3」)に更新する(ステップ138IWS3707)
図8−29は、普通電動役物開放前処理(ステップ138IWS5103)を示すフローチャートである。普通電動役物開放前処理において、CPU103は、普通図柄プロセスタイマの値を−1する(ステップ138IWS3801)。そして、CPU103は、普通図柄プロセスタイマの値が0になったかどうか、すなわち、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたかどうかを確認する(ステップ138IWS3802)。普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしていなければ(ステップ138IWS3802のN)、そのまま処理を終了する。
普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたとき、すなわち、普通電動役物開放前時間が経過したときは(ステップ138IWS3802のY)、CPU103は、高ベースフラグまたは延長フラグがセットされているか否かを判定し(ステップ138IWS3803)、高ベースフラグがセットされている場合、すなわち第1KT状態である場合、または延長フラグがセットされている場合には、普通電動役物開放時間として5.5秒を普通図柄プロセスタイマにセットする(ステップ138IWS3805)。また、高ベースフラグがセットされていない場合、すなわち、通常状態または第2KT状態である場合には、普通電動役物開放時間として0.2秒を普通図柄プロセスタイマにセットする(ステップ138IWS3804)。
このように、本特徴部081IWでは、第1KT状態では普通電動役物開放時間として5.5秒をセットするとともに、通常状態または第2KT状態では普通電動役物開放時間として0.2秒をセットすることにより、第1KT状態は通常状態または第2KT状態よりも第2始動入賞口に始動入賞しやすい状態としている。したがって、第1KT状態は通常状態または第2KT状態よりも、可変入賞球装置6Bの下流に設けられている特殊可変入賞球装置17に遊技球が達しにくく構成されている。
なお、遊技状態が第1KT状態である場合に第2始動入賞口に始動入賞しやすくなるようにする制御の仕方は、本特徴部081IWで示したものにかぎられない。例えば、第1KT状態である場合には、通常状態または第2KT状態である場合と比較して、可変入賞球装置6Bを多くの回数開放する(例えば、通常状態または第2KT状態では可変入賞球装置6Bの開放回数として1回をセットするのに対して、第1KT状態では可変入賞球装置6Bの開放回数として2回をセットする)ように制御してもよい。そのようにすれば、第1KT状態である場合には、可変入賞球装置6Bの開放回数を多くすることによって、第2始動入賞口に始動入賞しやすくすることができる。
また、例えば、第1KT状態である場合には、通常状態または第2KT状態である場合と比較して、上記に示した可変入賞球装置6Bの開放時間を長くする制御と、可変入賞球装置6Bの開放回数を多くする制御とを組み合わせて実行してもよい。
次いで、CPU103は、可変入賞球装置6Bを開放状態に制御する(ステップ138IWS3806)。具体的には、ソレノイド81を駆動して可変入賞球装置6Bを開状態にする。
そして、CPU103は、特図プロセスフラグの値を、普通電動役物作動処理(ステップ138IWS5104)に対応した値(具体的には「4」)に更新する(ステップ138IWS3807)。
次に、演出制御手段の動作について説明する。本特徴部081IWでは、先読み予告演出として、保留表示を通常態様とは異なる表示態様で表示することにより、実行前の変動表示(実行が保留されている変動表示)における大当り信頼度を予告する保留予告演出を実行可能に構成されている。
図8−30は、保留予告演出に関する設定を行うための保留予告設定処理の一例を示すフローチャートである。保留予告設定処理は、例えば、図7に示す先読予告設定処理(ステップS161)内において一部の処理として行われる処理である。
保留予告設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、1セットの始動入賞時のコマンドを新たに受信したか否かを確認する(ステップ081IWS001)。具体的には、始動入賞時コマンド格納領域に1セットの図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンドおよび有効始動入賞指定コマンド(第1有効始動入賞指定コマンドまたは第2有効始動入賞指定コマンド)が新たに格納されているか否かを確認する。本例では、コマンド解析処理(ステップS75)において、始動入賞時のコマンドを受信すると、RAM122に設けられた始動入賞時コマンド格納領域に、受信した始動入賞時のコマンドを格納する。本例では、第1保留記憶数および第2保留記憶数の上限数は4であることから、始動入賞時コマンド格納領域は、第1保留記憶および第2保留記憶に対応してそれぞれ4つの格納領域が設けられている。1セットの始動入賞時のコマンドを新たに受信していなければ、そのまま処理を終了する。
1セットの始動入賞時のコマンドを新たに受信していれば、演出制御用CPU120は、保留記憶数が2以上であるか否かを確認する(ステップ081IWS002)。保留記憶数が2以上であるか否かは、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100から受信した第1保留記憶数を指定する演出制御コマンドや第2保留記憶数を指定する演出制御コマンドを確認することにより判定できる。
保留記憶数が2以上であれば、演出制御用CPU120は、遊技状態に応じた保留予告決定テーブルを選択する(ステップ081IWS103)。ステップ081IWS002、ステップ081IWS103の処理により、本特徴部081IWでは、保留予告演出は、始動入賞時点から対象となる変動表示の実行までの複数の変動表示に亘って実行されることになる。なお、本特徴部081IWでは、第1保留記憶数と第2保留記憶数とを合算した保留記憶数が2以上であるときに、保留予告演出を実行可能に構成されているが、このような構成に限らず、例えば、第1保留記憶数を指定する演出制御コマンドを受信したときには、第1保留記憶数が2以上である場合に保留予告演出を実行可能とし、第2保留記憶数を指定する演出制御コマンドを受信したときには、第2保留記憶数が2以上である場合に保留予告演出を実行可能としてもよい。また、例えば、保留記憶数が2未満の場合にも保留予告演出を実行可能としてもよい。
図8−31および図8−32は、保留予告決定テーブルの具体例を示す説明図である。図8−31(A)に示す第1保留予告決定テーブルは、低確率/低ベース状態(通常状態)である場合に選択され、図8−31(B)に示す第2保留予告決定テーブルは、低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態C)である場合に選択される。
また、図8−32(A)に示す第3保留予告決定テーブルは、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態A,B)であって、第1移行条件が成立するまでの残り変動回数が20未満である場合に選択され、図8−32(B)に示す第4保留予告決定テーブルは、高確率/高ベース状態(高確率/第1KT状態A,B)であって、第1移行条件が成立するまでの残り変動回数が20以上である場合に選択され、図8−32(C)に示す第5保留予告決定テーブルは、高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)である場合に選択される。各保留予告決定テーブルの特徴については後述する。
次いで、演出制御用CPU120は、選択した保留予告決定テーブルを用いて、保留予告演出の実行の有無、実行する場合の演出態様を決定する(ステップ081IWS104)。
ステップ081IWS104では、選択した保留予告決定テーブルを参照し、新たに受信した始動入賞時のコマンド(図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンド)が、「非リーチはずれ」、「スーパーリーチはずれ」、「確変大当りA以外の大当り」および「確変大当りA」のいずれに該当するかにもとづいて、保留予告演出について、「実行なし 保留表示:通常態様(白色)」、「実行あり 保留表示:第1態様(青色)」および「実行あり 保留表示:第2態様(赤色)」のいずれかに決定する。
なお、図8−31および図8−32に示す各保留予告決定テーブルにおいては、入賞時判定結果ごとに演出決定用の乱数に対応する判定値が割り当てられているが、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。つまり、入賞時判定結果ごとに、保留予告演出について、「実行なし 保留表示:通常態様(白色)」、「実行あり 保留表示:第1態様(青色)」および「実行あり 保留表示:第2態様(赤色)」のいずれに決定されるかの割合が示されている。
次いで、演出制御用CPU120は、ステップ081IWS104での決定結果に応じて、新たな保留表示を表示する制御を行う(ステップ081IWS105)。具体的には、第1有効始動入賞指定コマンドを含む1セットの始動入賞時のコマンドを受信し、ステップ081IWS104で保留予告演出について「実行なし 保留表示:通常態様(白色)」と決定した場合には、新たな第1保留記憶に対応する保留表示を通常態様(白色)で表示する制御を行う。また、例えば、第2有効始動入賞指定コマンドを含む1セットの始動入賞時のコマンドを受信し、ステップ081IWS104で保留予告演出について「実行あり 保留表示:第2態様(赤色)」と決定した場合には、新たな第2保留記憶に対応する保留表示を第2態様(赤色)で表示する制御を行う。
次に、各保留予告決定テーブルの特徴について説明する。図8−31および図8−32に示すように、第1〜第5保留予告決定テーブルでは、入賞時判定結果が「大当り」の場合には、「はずれ」の場合に比べて、保留予告演出について「実行なし」よりも「実行あり」と決定される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。また、第1〜第5保留予告決定テーブルでは、入賞時判定結果が「大当り」の場合には、「はずれ」の場合に比べて、「実行あり 保留表示:第1態様(青色)」よりも「実行あり 保留表示:第2態様(赤色)」に決定される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。このような構成により、保留予告演出が実行されたとき、さらに第1態様(青色)よりも第2態様(赤色)で実行されたときに、大当りとなることが示唆されることになる。
上述したように、本特徴部081IWでは、第2KT状態に制御されているときには特殊入賞口に遊技球が入賞しやすく賞球が得られやすいことから、通常状態や第1KT状態よりも第2KT状態に制御される方が遊技者にとって有利となる。また、第2KT状態に制御される期間が長い程、遊技者にとって有利となる。
第1KT状態のうち、第1KT状態A,Bに制御されているときには、確変大当りAが発生すること、または移行条件が成立することによって第2KT状態に移行される。ただし、本特徴部081IWでは、第1KT状態A,Bに制御されているとき(すなわち主として第2特別図柄の可変表示が実行されるとき)に大当りが発生した場合には、確変大当りAとなる割合は15%程度であり、他の大当り(すなわち、大当り遊技後に第2KT状態に移行されない確変大当りB〜Fおよび通常大当りA〜Cのいずれか)が発生する割合の方が高い(図8−1、図8−23参照)。
そのため、第1KT状態A,Bに制御されているときには、大当りの発生よりも、第2KT状態に確実に移行できる移行条件の成立の方が遊技者にとって望ましいともいえる。換言すれば、第1KT状態A,Bにおいては、大当りの発生は遊技者にとって望ましくないともいえる。すると、第1KT状態A,Bに制御されているときに、大当りとなることが示唆される演出が過度に実行されると、遊技興趣が低下してしまうおそれがある。
そこで、本特徴部081IWでは、図8−31および図8−32に示すように、第1KT状態A,Bに制御されているときには、通常状態や第1KT状態Cに制御されているときに比べて保留予告演出が実行される割合が低く、さらに、入賞時判定結果が大当りのときに保留予告演出について「実行あり」よりも「実行なし」と決定する割合の方が高いため、保留予告演出が実行されて大当りとなるよりも、保留予告演出が実行されることなく大当りとなる割合が高くなるように構成されている。このような構成により、第1KT状態A,Bに制御されているとき(すなわち、確変大当りAが発生すること、または移行条件が成立することによって第2KT状態に移行されるが、大当り発生時に大当り種別が確変大当りAである割合が低いとき)に、大当りとなることが過度に示唆されてしまうことを防ぐことができ、遊技興趣の低下を抑えることができる。
一方で、本特徴部081IWでは、図8−32に示すように、第1KT状態A,Bにおいて確変大当りAに制御されるときには、第1KT状態A,Bにおいて確変大当りA以外の大当りに制御されるときに比べて、保留予告演出が実行される割合が高くなるように構成されている。このような構成により、保留予告演出が実行された場合には、大当り遊技後に第2KT状態に制御される確変大当りAとなる割合が高くなるため、保留予告演出が実行されることに対して遊技者に期待を持たせることができる。
また、本特徴部081IWでは、大当り遊技後に第1KT状態A,Bに制御されるときには、移行条件が成立すると第2KT状態に移行される遊技状態であることと、移行条件とが遊技者に報知され、さらに遊技の進行に応じて移行条件の成立度合い(例えば、第1移行条件が成立するまでの残りの変動回数や、第2移行条件が成立するまでの残りの小当り遊技状態の発生回数など)が遊技者に報知されるように構成されている。例えば、画像表示装置5において現在の遊技状態や移行条件の成立度合いに対応する画像が表示される。すると、遊技者にとっては、移行条件の成立が近くなるにつれて、第2KT状態へ移行することへの期待が高まり、逆に大当りが発生しないことを望む気持ちが強くなるとも考えられる。
そこで、本特徴部081IWでは、図8−32(A),(B)に示すように、第1KT状態A,Bにおいては、第1移行条件が成立するまでの残り変動回数が特定回数(本例では20回)未満であるときには、特定回数(本例では20回)以上であるときに比べて、保留予告演出が実行される割合が低くなるように構成されている。このような構成により、第2KT状態への移行が近いときに過度に保留予告演出を実行しないことで、遊技興趣の低下を抑えることができる。なお、本特徴部081IWの構成に代えて、または加えて、第1KT状態A,Bにおいては、第2移行条件が成立するまでの残り小当り遊技状態の発生回数が特定回数(例えば10回)未満であるときには、特定回数(例えば10回)以上であるときに比べて、保留予告演出が実行される割合が低くなるように構成してもよい。
なお、図8−32(A),(B)に示す例に限らず、保留予告演出の演出態様のうち、第1態様(青色)に比べて確変大当りAとなる期待度が高い第2態様(赤色)については、第1移行条件が成立するまでの残り変動回数に関わらず、実行される割合が同じとなるようにしてもよいし、第1移行条件が成立するまでの残り変動回数が特定回数(本例では20回)未満であるときには、特定回数(本例では20回)以上であるときに比べて、実行される割合が高くなるようにしてもよい。また、例えば、第1移行条件が成立するまでの残り変動回数が特定回数(本例では20回)未満であるときには、いずれの演出態様の保留予告演出も実行されないようにしてもよい。
第1KT状態のうち、第1KT状態Cに制御されているときには、確変大当りAが発生することによって第2KT状態に移行され、移行条件が成立することによって通常状態に移行される(図8−23参照)。そのため、第1KT状態Cに制御されているときには、確変大当りAに限らず、いずれの大当り種別であっても、大当りが発生することが遊技者にとって望ましい。
そこで、本特徴部081IWでは、図8−31に示すように、第1KT状態Cに制御されているときに大当りとなる場合には、保留予告演出について「実行なし」よりも「実行あり」と決定する割合の方が高く、保留予告演出が実行されることなく大当りとなるよりも、保留予告演出が実行されて大当りとなる割合が高くなるように構成されている。また、図8−31、図8−32に示すように、第1KT状態Cに制御されているときに大当りとなる場合には、第1KT状態A,Bに制御されているときに大当りとなる場合に比べて、保留予告演出について「実行なし」よりも「実行あり」と決定する割合の方が高く、保留予告演出が実行されて大当りとなる割合が高くなるように構成されている。このような構成により、各状態に合わせて保留予告演出が好適に実行されるため、遊技興趣の低下を抑えることができるとともに、遊技興趣の向上につなげることができる。
また、第2KT状態に制御されているときには、大当りが発生し、大当り遊技後に再び第2KT状態に制御されることで、より多くの賞球が得られるとも考えられる。しかし、第2KT状態に制御されているとき(すなわち主として第2特別図柄の可変表示が実行されるとき)に大当りが発生した場合には、確変大当りAである割合は15%程度であり、他の大当り(すなわち、大当り遊技後に第2KT状態に移行されない確変大当りB〜Fおよび通常大当りA〜Cのいずれか)である割合の方が高い(図8−1、図8−23参照)。
そのため、第2KT状態に制御されているときには、大当りが発生することなく、賞球が得られやすい第2KT状態が継続されることが遊技者にとって望ましいともいえる。換言すれば、第2KT状態に制御されているときには、大当りの発生は遊技者にとって望ましくないともいえる。すると、第2KT状態に制御されているときに、大当りとなることが示唆される演出が過度に実行されると、遊技興趣が低下してしまうおそれがある。
そこで、本特徴部081IWでは、第2KT状態に制御されているときには保留予告演出の実行が制限されるように構成されている。具体的には、図8−31および図8−32に示すように、第2KT状態に制御されているときには、通常状態や第1KT状態Cに制御されているときに比べて、保留予告演出が実行される割合が低くなるように構成されている。このような構成により、各状態に合わせて演出が好適に実行されるため、遊技興趣の低下を抑えることができるとともに、遊技興趣の向上につなげることができる。
なお、本特徴部081IWでは、第2KT状態に制御されているときに保留予告演出が実行される割合を低くすることで、実行が制限されているが、制限の態様はこれに限らず、第2KT状態に制御されているときには保留予告演出の実行が禁止される(すなわち実行されない)ようにしてもよい。
本特徴部081IWでは、第2KT状態>第1KT状態A,B>第1KT状態Cの順に有利度が高い遊技状態となっているが、図8−31および図8−32に示すように、保留予告演出の実行頻度は、第1KT状態C>第1KT状態A,B>第2KT状態の順に高く、有利度とは逆になるように構成されている。このような構成により、各状態に合わせて演出が好適に実行されるため、遊技興趣の低下を抑えることができるとともに、遊技興趣の向上につなげることができる。
なお、本例では、先読み予告演出として、保留予告演出を実行可能に構成されているが、保留予告演出に代えて、または加えて、先読み予告対象となる変動表示の実行前の複数回の変動表示において、連続して特定の組み合わせの飾り図柄(例えば、「123」等)を停止表示する連続チャンス目予告演出や、連続して通常態様とは異なる背景画像を表示する連続背景予告演出など、他の態様の先読み予告演出を実行可能としてもよい。この場合には、他の態様の先読み予告演出についても、保留予告演出と同様に、各状態に合わせて演出が好適に実行されるように実行割合を調整することにより、遊技興趣の低下を抑えるとともに、遊技興趣の向上につなげることができる。
また、先読み予告演出に限らず、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する、すなわち実行中の可変表示の表示結果が大当りとなることを示唆する予告演出(例えば、特定のキャラクタが登場するキャラクタ演出や、段階的に態様が変化するステップアップ演出等)についても、保留予告演出等の先読み予告演出と同様に、各状態に合わせて演出が好適に実行されるように実行割合を調整することにより、遊技興趣の低下を抑えるとともに、遊技興趣の向上につなげることができる。
図8−33は、可変表示開始待ち処理(ステップS170)を示すフローチャートである。可変表示開始待ち処理において、演出制御用CPU120は、変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する(ステップ138IWS811)。なお、変動パターンコマンドを受信しているか否かは、例えば、コマンド解析処理(ステップS75)において、変動パターンコマンドを受信した場合に、変動パターンコマンドを受信したことを示す変動パターンコマンド受信フラグをセットするようにし、ステップ138IWS811では、その変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否かを確認するようにすればよい。
変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御用CPU120は、第1KT状態フラグまたは第2KT状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ138IWS812)。第1KT状態フラグおよび第2KT状態フラグのいずれもセットされていなければ(すなわち、非KT状態であれば)、演出制御用CPU120は、第1特別図柄の変動表示を実行する場合であるか否かを確認する(ステップ138IWS813)。なお、第1特別図柄の変動表示を実行する場合であるか否かは、例えば、受信した変動パターンコマンドで示される変動パターンが第1変動パターン#01〜#07を指定するものであるか否かを確認することにより判定できる。第1特別図柄の変動表示を実行する場合でなければ(すなわち、第2特別図柄の変動表示を実行する場合であれば)、そのまま処理を終了する。第1特別図柄の変動表示を実行する場合であれば、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を可変表示開始設定処理(ステップS171)に対応した値に更新する(ステップ138IWS815)。
第1KT状態フラグまたは第2KT状態フラグがセットされていなければ(すなわち、KT状態であれば)、演出制御用CPU120は、第2特別図柄の変動表示を実行する場合であるか否かを確認する(ステップ138IWS814)。なお、第2特別図柄の変動表示を実行する場合であるか否かは、例えば、受信した変動パターンコマンドで示される変動パターンが第2変動パターン#01〜#32を指定するものであるか否かを確認することにより判定できる。第2特別図柄の変動表示を実行する場合でなければ(すなわち、第1特別図柄の変動表示を実行する場合であれば)、そのまま処理を終了する。第2特別図柄の変動表示を実行する場合であれば、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を可変表示開始設定処理(ステップS171)に対応した値に更新する(ステップ138IWS816)。
ステップ138IWS812〜S815の処理が実行されることによって、本特徴部081IWでは、非KT状態である場合には、第1特別図柄の変動表示に対応して画像表示装置5において飾り図柄の変動表示が実行され、KT状態である場合には、第2特別図柄の変動表示に対応して画像表示装置5において飾り図柄の変動表示が実行される。言い換えれば、第1特別図柄の変動表示が実行される場合であってもKT状態である場合や、第2特別図柄の変動表示が実行される場合であっても非KT状態である場合には、飾り図柄の変動表示は実行されない。
図8−34は、可変表示開始設定処理(ステップS171)を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、飾り図柄の停止図柄を決定する(ステップ081IWS101)。なお、本特徴部081IWでは、表示結果1指定コマンドを受信した場合(はずれと決定されている場合)には、左中右の飾り図柄が全く不一致のはずれ図柄または左右の飾り図柄のみが一致したリーチはずれ図柄の組み合わせを決定する。また、表示結果2指定コマンドを受信した場合(確変大当りAと決定されている場合)には、左中右の飾り図柄が奇数図柄で揃った図柄の組み合わせを決定する。また、表示結果3〜10指定コマンドを受信した場合(確変大当りB〜Fおよび通常大当りA〜Cのいずれかと決定されている場合)には、左中右の飾り図柄が偶数図柄で揃った図柄の組み合わせを決定する。また、表示結果11〜13指定コマンドを受信した場合(小当りと決定されている場合)には、小当り図柄(例えば、「135」)の飾り図柄の組み合わせを決定する。
次いで、演出制御用CPU120は、表示結果が大当りであるか否かを確認し(ステップ081IWS102)、表示結果が大当りである場合には、救済演出決定テーブルを用いて救済演出の実行の有無を決定する(ステップ081IWS103)。
本特徴部081IWでは、表示結果が大当りであるときに、リーチ演出等の演出を実行した後に、左中右の飾り図柄が揃った大当り図柄の組み合わせの飾り図柄を停止表示する通常パターンと、リーチ演出等の演出を実行した後に一旦はずれ図柄の組み合わせの飾り図柄を表示してから救済演出を実行して大当り図柄の組み合わせの飾り図柄を停止表示する救済パターンとにより、飾り図柄の変動表示を実行可能である。
ステップ081IWS103では、演出制御用CPU120は、救済演出決定テーブルを用いて、乱数にもとづく抽選処理を行い、救済演出を実行するか否か(すなわち救済パターンの飾り図柄の変動表示を実行するか否か)を決定する。
図8−35は、救済演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。図8−35(A)に示す第1救済演出決定テーブルは、低確率/低ベース状態(通常状態)および低確率/高ベース状態(低確率/第1KT状態C)のときに用いられ、図8−35(B)に示す第2救済演出決定テーブルは、高確率/高ベース状態(第1KT状態A,B)および高確率/低ベース状態(高確率/第2KT状態)のときに用いられる。
上述したように、本特徴部081IWの構成では、第1KT状態A,Bまたは第2KT状態に制御されているときには、大当りの発生は遊技者にとって望ましくないともいえる。そのため、遊技者は、第1KT状態A,Bまたは第2KT状態に制御されているときに、リーチ演出等の演出が実行されると、大当りが発生して現在の遊技状態が終了してしまうことに不安を抱き、その後、はずれ図柄の組み合わせの飾り図柄が表示されると、一転して安心することができる。しかし、リーチ演出等の演出が実行された後に、はずれ図柄の組み合わせの飾り図柄が表示されたものの、救済演出が実行されて大当りとなり、さらにその大当りが確変大当りA以外の大当りであると、遊技者を著しく落胆させてしまい、遊技興趣が低下してしまうおそれがある。
そこで、本特徴部081IWでは、図8−35に示すように、第1KT状態A,Bまたは第2KT状態においては、確変大当りAの場合にのみ救済演出を実行可能とし、第1KT状態A,Bまたは第2KT状態において救済演出が実行された場合(すなわち、救済パターンの飾り図柄の変動表示が実行された場合)には、大当り遊技後に第2KT状態に制御されるように構成されている。すなわち、第1KT状態A,Bまたは第2KT状態において救済演出が実行されて大当りとなった場合には、必ず確変大当りAとなり、他の大当りとはならないように構成されている。このような構成により、第1KT状態A,Bまたは第2KT状態において、はずれ図柄の組み合わせの飾り図柄を表示して遊技者を安心させた後に、救済演出を実行して確変大当りA以外の大当りを発生させることによって、遊技者を著しく落胆させてしまい、遊技興趣を低下させてしまうような事態を回避することができる。
なお、図8−35に示す例では、通常状態または第1KT状態Cにおいては、確変大当りA以外の大当りの場合にも救済演出を実行可能であり、救済演出が実行されて大当りとなった場合に、確変大当りA以外の大当りとなる(すなわち大当り遊技後に第2KT状態に移行されない)ことがあるように構成されているが、このような構成に限らず、必ず確変大当りAとなり、他の大当りとはならない(すなわち大当り遊技後に必ず第2KT状態に移行される)ようにしてもよい。
また、本特徴部081IWでは、演出制御基板12(具体的には、演出制御用CPU120)で救済演出を実行するか否か(すなわち救済パターンの飾り図柄の変動表示を実行するか否か)を決定するように構成されているが、このような構成に限らず、主基板11(具体的にはCPU101)で救済演出を実行するか否か(すなわち救済演出を実行する変動パターンとするか否か)を決定するように構成してもよい。この場合にも、第1KT状態A,Bまたは第2KT状態においては、表示結果が確変大当りAの場合にのみ、救済演出を実行する変動パターンに決定可能とすることで、遊技者を著しく落胆させてしまい、遊技興趣を低下させてしまうような事態を回避することができる。
また、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する、すなわち実行中の可変表示の表示結果が大当りとなることを示唆する予告演出(例えば、特定のキャラクタが登場するキャラクタ演出や、段階的に態様が変化するステップアップ演出等)を実行可能とする場合には、保留予告演出等の先読み予告演出と同様に、各状態に合わせて演出が好適に実行されるように実行割合を調整することにより、遊技興趣の低下を抑えるとともに、遊技興趣の向上につなげることができる。例えば、可変表示開始設定処理において、遊技状態ごとに異なる判定値が割り当てられた予告演出決定テーブル(例えば、第1KT状態A,Bまたは第2KT状態においては、第1KT状態や通常状態に比べて、予告演出が実行される割合が低く、実行された場合には確変大当りAとなる割合が高くなるように判定値が割り当てられている)を用いて、表示結果と乱数とにもとづく抽選処理を行い、予告演出を実行するか否かを決定することにより実現することができる。
次いで、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドで示される変動パターン、および救済演出の実行の有無に応じたプロセステーブルを選択し(ステップ081IWS104)、ステップ081IWS105に移行する。本特徴部081IWでは、ステップ081IWS104で選択したプロセステーブルに従って後述するステップ081IWS106および可変表示中演出処理(ステップS172)が実行されることによって、飾り図柄の変動表示中に実行決定した救済演出が実行される。
次いで、演出制御用CPU120は、選択したプロセステーブルにおけるプロセスデータ1のプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップ081IWS105)。次いで、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(画像表示装置5、各種ランプ、スピーカ8L,8R)の制御を実行する(ステップ081IWS106)。例えば、画像表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDPに制御信号(表示制御実行データ)を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプ制御基板14に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
次いで、演出制御用CPU120は、変動時間に応じた値を飾り図柄変動時間タイマに設定して飾り図柄変動時間タイマをスタートさせる(ステップ081IWS107)。そして、演出制御プロセスフラグを、可変表示中演出処理(ステップS172)に応じた値に更新する(ステップ081IWS108)。
なお、本特徴部081IWで示した構成を、設定値に応じて大当りの当選確率(出玉率)が変わるように構成されたパチンコ遊技機に適用するように構成してもよい。図8−36は、設定値を変更可能に構成する場合を説明するための説明図である。このうち、図8−36(A)は、非確変状態(低確率状態)における設定値ごとの大当りの当選確率や小当りの当選確率を示している。また、図8−36(B)は、確変状態(高確率状態)における設定値ごとの大当りの当選確率や小当りの当選確率を示している。また、図8−36に示す例では、設定値「1」〜「6」の6段階に設定変更可能に構成する場合が示されている。なお、6段階に設定変更可能である場合にかぎらず、例えば、2〜5段階に設定変更可能に構成したり、7段階以上に設定変更可能に構成したりしてもよい。
図8−36(A)に示す例では、非確変状態(低確率状態)では、設定値「1」の場合が大当り確率「205/65536」と最も低く、遊技者にとって最も不利な設定となっている。そして、設定値「2」、設定値「3」、設定値「4」、設定値「5」の順に大当り確率が高くなり、設定値「6」の場合が大当り確率「255/65536」と最も高く、遊技者にとって最も有利な設定となっている。また、図8−36(B)に示す例では、確変状態(高確率状態)では、非確変状態(低確率状態)と比較して全体に大当りの当選確率が10倍となっており、設定値「1」の場合が大当り確率「2050/65536」と最も低く、遊技者にとって最も不利な設定となっている。そして、設定値「2」、設定値「3」、設定値「4」、設定値「5」の順に大当り確率が高くなり、設定値「6」の場合が大当り確率「2550/65536」と最も高く、遊技者にとって最も有利な設定となっている。
一方で、小当りに関しては、図8−36(A),(B)に示すように、設定値「1」〜「6」のいずれであるかに関係なく、また、非確変状態(低確率状態)と確変状態(高確率状態)とのいずれであるかに関係なく、小当り確率が「62986/65536」と一定である。このように設定値に応じて大当り確率を異ならせる一方で小当り確率は一定となるように構成する場合であっても、図8−36(A),(B)に示すように、はずれ確率を設定値「1」〜「6」で異ならせることによって、設定値ごとの判定値数が整合するように構成すればよい。このような構成により、設定値によらず小当り確率が一定であるため、射幸性が過度に高くなることを抑制することができる。なお、図8−36(A),(B)では、確変状態(高確率状態)と非確変状態(低確率状態)とで小当り確率を一致させはずれ確率を異ならせているが、確変状態(高確率状態)では非確変状態(低確率状態)に対して大当り確率が上昇した分、非確変状態(低確率状態)よりも小当り確率を低下させ、はずれ確率を一致させてもよい。さらに、設定値が例えば「1」及び「2」で異なる値であっても、大当り確率及び小当り確率のそれぞれを一致させてもよい。これにより、実質的な設定可能段階数が6段階未満の遊技機又は設定変更機能による有利度の差がない遊技機において、6段階の設定変更機能を有する種別の遊技機とハードウェア・ソフトウェア構成の共通化を図ることができ、製造コストを低減できる。
なお、図8−36(A),(B)に示す例に限らず、設定値「6」の確変状態において、はずれとなる場合があるように判定値が設定されていてもよい。このようにすることにより、全ての設定値のときにはずれとなる場合があるため、遊技者による設定推測の困難性を高めて興趣を向上させることができる。
また、本特徴部081IWで示した構成を、設定値に応じて大当りの当選確率(出玉率)が変わるように構成されたパチンコ遊技機に適用する場合には、変動表示中、大当り遊技中および小当り遊技中の少なくともいずれかで、設定されている設定値や、電源投入時に設定値が変更されたことを示唆する設定示唆演出を実行するようにしてもよい。また、KT状態(または第2KT状態)に制御されている場合にのみ設定示唆演出を実行するようにしてもよい。設定示唆演出として、例えば、変動表示中に実行される変動表示中設定示唆演出や、大当り遊技中に実行される大当り中設定示唆演出、小当り遊技中に実行される小当り中設定示唆演出を、それぞれ示唆の信頼度が異なる複数種類の演出態様により実行可能としてもよいし、設定示唆演出の種別ごとに示唆の信頼度が異なるようにしてもよい。また、各設定示唆演出の実行割合を設定可能に構成してもよい。例えば、遊技機の管理者が、設定示唆演出のうちの一部もしくは全てを実行しない、または実行割合を低くする(もしくは高くする)ように設定変更できるようにしてもよい。例えば、電源投入後に設定画面が表示され、プッシュボタン31B等の操作手段や、遊技機内部に設けられたスイッチ等の操作手段(管理者のみ操作可能)を操作することにより、設定示唆演出に関する設定を変更できるようにしてもよい。
以上に説明したように、本特徴部081IWには、以下に示すような課題を解決するための構成が開示されている。すなわち、遊技機において、第1特別状態において有利状態に制御されることなく所定回数の可変表示が実行されたことにもとづいて、第1特別状態から第2特別状態に移行させるように構成されたものがある。例えば、特開2017−148127号公報には、高確率状態かつ時短状態となる確変モードにおいて規定回数の可変表示が行われると、小当りを高頻度で発生させる小当りRUSHモードに移行させることが記載されている。
しかしながら、特開2017−148127号公報に記載された遊技機では、第1特別状態に制御されているときに有利状態に制御されることが過度に示唆されると、遊技興趣が低下してしまうおそれがある。
そこで、本特徴部081IWでは、遊技興趣の低下を抑えることができる遊技機を提供するという課題を解決すべく、以下の(手段1)〜(手段10)の構成が開示されている。
(手段1)本発明による遊技機は、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)と、非特別状態(例えば、非KT状態)に比べて特殊状態(例えば、小当り遊技状態)に制御される頻度が高い特別状態(例えば、KT状態)とに制御可能な遊技機であって、特別状態として、第1特別状態(例えば、第1KT状態)と、第1特別状態よりも有利度が高い第2特別状態(例えば、第2KT状態)とを備え、第1特別状態において有利状態に制御されることなく所定回数の可変表示が実行されたことにもとづいて、第1特別状態から第2特別状態に移行させることが可能であり(例えば、第1KT状態A,Bにおいて40、65または90回の変動表示回数を実行して第1移行条件が成立すると、第1KT状態から第2KT状態に移行する。図8−23参照)、第1特別状態においては、有利状態に制御されることを示唆する示唆演出(例えば、先読み予告演出や予告演出)が実行されて有利状態に制御されるよりも、示唆演出が実行されることなく有利状態に制御される割合が高い(例えば、第1KT状態A,Bにおいては、入賞時判定結果が大当りのときに、保留予告演出について「実行あり」よりも「実行なし」と決定する割合の方が高い。図8−32(A),(B)参照)ことを特徴とする。
そのような構成によれば、遊技興趣の低下を抑えることができる。
(手段2)手段1において、有利状態に制御するか否かを決定する決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップ138IWS58Aを実行する部分)と、決定手段の決定前に有利状態に制御されるか否かを判定する判定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100がステップ072IWS46を実行する部分)とを備え、示唆演出は、判定手段の判定結果にもとづいて、複数回の可変表示に亘って実行される(例えば、保留予告演出は、複数回の変動表示に亘って実行される。図8−30参照)ようにしてもよい。
そのような構成によれば、遊技興趣の低下を抑えることができる。
(手段3)手段1または手段2において、所定回数の可変表示が実行されるまでの残り可変表示回数が特定回数(例えば、20回)未満であるときには、特定回数以上であるときに比べて、示唆演出が実行される割合が低い(例えば、第1KT状態A,Bにおいては、第1移行条件が成立するまでの残り変動回数が20未満であるときには、20以上であるときに比べて、保留予告演出について「実行あり」よりも「実行なし」と決定する割合の方が高い。図8−32(A),(B)参照)ようにしてもよい。
そのような構成によれば、第2特別状態への移行が近いときに過度に示唆演出を実行しないことで、遊技興趣の低下を抑えることができる。
(手段4)手段1から手段3のいずれかにおいて、有利状態として、少なくとも、有利状態終了後に第1特別状態に制御される第1有利状態(例えば、確変大当りA以外の大当り)と、有利状態終了後に第2特別状態に制御される第2有利状態(例えば、確変大当りA)とを備え、第1特別状態において有利状態に制御されるときには、第2有利状態よりも、第1有利状態に制御される割合が高い(例えば、第1KT状態A,Bに制御されているとき(すなわち主として第2特別図柄の可変表示が実行されるとき)に大当りが発生した場合には、確変大当りAとなる割合は15%程度であり、他の大当り(すなわち、大当り遊技後に第2KT状態に移行されない確変大当りB〜Fおよび通常大当りA〜Cのいずれか)が発生する割合の方が高い(図8−1、図8−23参照)ようにしてもよい。
そのような構成によれば、第1特別状態において有利状態に制御されるときには、有利状態終了後に第2特別状態に移行する割合が低いため、有利状態に制御されることを過度に示唆しないことで、遊技興趣の低下を抑えることができる。
(手段5)手段1から手段4のいずれかにおいて、第1特別状態において第2有利状態に制御されるときには、第1特別状態において第1有利状態に制御されるときに比べて、示唆演出が実行される割合が高い(例えば、第1KT状態A,Bにおいては、入賞時判定結果が確変大当りAのときには、確変大当りA以外の大当りのときに比べて、保留予告演出について「実行あり」と決定する割合が高い。図8−32参照)ようにしてもよい。
そのような構成によれば、示唆演出が実行されたときには、第1有利状態よりも第2有利状態に制御される割合が高いため、示唆演出が実行されることに対して期待感を持たせることができる。
(手段6)手段1から手段5のいずれかにおいて、特別状態として、第1特別状態および第2特別状態とは異なる第3特別状態(例えば、第1KT状態C)を備え、第3特別状態において有利状態に制御されるときには、示唆演出が実行されることなく有利状態に制御されるよりも、示唆演出が実行されて有利状態に制御される割合が高い(例えば、第1KT状態Cにおいては、入賞時判定結果が大当りのときに、保留予告演出について「実行なし」よりも「実行あり」と決定する割合の方が高い。図8−31参照)ようにしてもよい。
そのような構成によれば、各状態に合わせて示唆演出が好適に実行されるため、遊技興趣の低下を抑えることができるとともに、遊技興趣の向上につなげることができる。
(手段7)手段1から手段6のいずれかにおいて、特別状態として、第1特別状態および第2特別状態とは異なる第3特別状態(例えば、第1KT状態C)を備え、第3特別状態において有利状態に制御されるときには、第1特別状態において有利状態に制御されるときに比べて、示唆演出が実行されて有利状態に制御される割合が高い(例えば、第1KT状態Cに制御されているときに大当りとなる場合には、第1KT状態A,Bに制御されているときに大当りとなる場合に比べて、保留予告演出について「実行あり」と決定する割合が高い。図8−31、図8−32参照)ようにしてもよい。
そのような構成によれば、各状態に合わせて示唆演出が好適に実行されるため、遊技興趣の低下を抑えることができるとともに、遊技興趣の向上につなげることができる。
(手段8)手段1から手段7のいずれかにおいて、第2特別状態においては、示唆演出が実行されないようにしてもよい。
そのような構成によれば、各状態に合わせて示唆演出が好適に実行されるため、遊技興趣の低下を抑えることができるとともに、遊技興趣の向上につなげることができる。
(手段9)手段1から手段8のいずれかにおいて、可変表示を行い、可変表示の表示結果として特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたことにもとづいて有利状態に制御可能な遊技機であって、可変表示パターンとして、少なくとも、特定演出(例えば、リーチ演出など)を実行した後に特定表示結果を導出表示する第1可変表示パターン(例えば、通常パターン)と、特定演出を実行した後に一旦非特定表示結果(例えば、はずれ図柄)を導出表示してから特殊演出(例えば、救済演出)を実行して特定表示結果を導出表示する第2可変表示パターン(例えば、救済パターン)とを備え、少なくとも第1特別状態において第2可変表示パターンの可変表示が実行された場合には、有利状態終了後に第2特別状態に制御される(例えば、第1KT状態A,Bにおいては、確変大当りAの場合にのみ救済演出を実行可能とされているため、救済演出が実行された場合(すなわち、救済パターンの飾り図柄の変動表示が実行された場合)には、大当り遊技後に第2KT状態に制御される。図8−35参照)ようにしてもよい。
そのような構成によれば、遊技興趣の低下を抑えることができる。
(手段10)手段1から手段9のいずれかにおいて、可変表示を行い、可変表示の表示結果として特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたことにもとづいて有利状態に制御可能な遊技機であって、可変表示パターンとして、少なくとも、特定演出(例えば、リーチ演出など)を実行した後に特定表示結果を導出表示する第1可変表示パターン(例えば、通常パターン)と、特定演出を実行した後に一旦非特定表示結果(例えば、はずれ図柄)を導出表示してから特殊演出(例えば、救済演出)を実行して特定表示結果を導出表示する第2可変表示パターン(例えば、救済パターン)とを備え、少なくとも第2特別状態において第2可変表示パターンの可変表示が実行された場合には、有利状態終了後に第2特別状態に制御される(例えば、第2KT状態においては、確変大当りAの場合にのみ救済演出を実行可能とされているため、救済演出が実行された場合(すなわち、救済パターンの飾り図柄の変動表示が実行された場合)には、大当り遊技後に第2KT状態に制御される。図8−35参照)ようにしてもよい。
そのような構成によれば、遊技興趣の低下を抑えることができる。
1 … パチンコ遊技機
2 … 遊技盤
3 … 遊技機用枠
4A、4B … 特別図柄表示装置
5 … 画像表示装置
6A … 入賞球装置
6B … 可変入賞球装置
7 … 特別可変入賞球装置
8L、8R … スピーカ
9 … 遊技効果ランプ
10 … 一般入賞口
11 … 主基板
12 … 演出制御基板
13 … 音声制御基板
14 … ランプ制御基板
15 … 中継基板
17 … 特殊可変入賞球装置
20 … 普通図柄表示器
21 … ゲートスイッチ
22A、22B … 始動口スイッチ
23 … 第1カウントスイッチ
24 … 第2カウントスイッチ
30 … 打球操作ハンドル
31A … スティックコントローラ
31B … プッシュボタン
32 … 可動体
41 … 通過ゲート
100 … 遊技制御用マイクロコンピュータ
101、121 … ROM
102、122 … RAM
103 … CPU
104、124 … 乱数回路
105、125 … I/O
120 … 演出制御用CPU
123 … 表示制御部

Claims (1)

  1. 遊技者にとって有利な有利状態と、非特別状態に比べて特殊状態に制御される頻度が高い特別状態とに制御可能な遊技機であって、
    前記特別状態として、第1特別状態と、前記第1特別状態よりも有利度が高い第2特別状態とを備え、
    前記第1特別状態において前記有利状態に制御されることなく所定回数の可変表示が実行されたことにもとづいて、前記第1特別状態から前記第2特別状態に移行させることが可能であり、
    前記第1特別状態においては、前記有利状態に制御されることを示唆する示唆演出が実行されて前記有利状態に制御されるよりも、前記示唆演出が実行されることなく前記有利状態に制御される割合が高い
    ことを特徴とする遊技機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014113193A (ja) * 2012-12-06 2014-06-26 Taiyo Elec Co Ltd 遊技機
JP2018161283A (ja) * 2017-03-27 2018-10-18 株式会社ソフイア 遊技機

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