(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」または「特図1」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」または「特図2」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図2参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口及び一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。前記所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図5は、特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110〜S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図6のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図6に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図7は、演出制御プロセス処理として、図6のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
(本発明の特徴部SKY692に関する説明)
次に、図8−図21を参照して、本発明の特徴部SKY692に関して説明する。なお、以下の説明において、確変状態とは、時短制御に加えて確変制御されている状態を示し、時短状態とは、確変制御されていないが時短制御されている状態を示し、潜伏状態とは、確変制御されているが時短制御されていない状態を示し、通常状態とは、時短制御も確変制御もされていない状態を示す。また、以下の説明において、特図ゲームの実行回数のことを、「変動回数」ということがある。また、本実施形態では、確変制御されているときには特図ゲーム(可変表示)が開始される毎に、確変制御を終了するか否かを判定するための転落抽選が実行され、転落抽選に当選すると確変制御が終了する。
(大当り種別)
まず、図8を参照して、特徴部SKY692に関する実施形態の大当り種別について説明する。図8は、本実施形態の大当り種別の一例を示す図である。
特徴部SKY692に関する実施形態では、複数の大当り種別として、大当りA〜大当りDが設けられており、時短制御されているときの特図ゲームの結果として大当りに当選したか、時短制御されていないときの特図ゲームの結果として大当りに当選したかに応じて異なる割合でいずれかの大当り種別が選択される。具体的には、本実施形態では、特図1と特図2の区別によらず、時短制御されていないときには、特図ゲームの結果として大当りAに当選する割合(決定割合)が60%に設定され、大当りBに当選する割合(決定割合)が31%に設定され、大当りCに当選する割合(決定割合)が3%に設定され、大当りDに当選する割合(決定割合)が6%に設定されている。一方、特図1と特図2の区別によらず、時短制御されているときには、特図ゲームの結果として大当りDに当選する割合(決定割合)が100%に設定されている。
特徴部SKY692に関する実施形態では、大当りA〜Dのいずれに当選しても、大当り遊技状態が終了した後には、確変制御されるが、転落抽選に当選することにより確変制御が終了する。また、大当りA〜Dのいずれに当選しても、大当り遊技状態が終了した後には時短制御が行われるが、何れの大当り種別であるかに応じて時短制御が行われる特図ゲームの実行回数(時短回数)が異なる。具体的には、大当りAでは、大当り遊技後の1回の特図ゲームが終了するまでは、転落抽選に当選したとしても時短制御が保証され、大当りBでは、大当り遊技後に9回の特図ゲームが終了するまでは、転落抽選に当選したとしても時短制御が保証され、大当りCでは、大当り遊技後に18回の特図ゲームが終了するまでは、転落抽選に当選したとしても時短制御が保証される。このため、転落抽選に当選するか否かにかかわらず保証される時短回数を時短保証回数(N)とすると、大当りAでは、N=1が設定され、大当りBでは、N=9が設定され、大当りCではN=18が設定される。ただし、大当りA〜Cでは、時短保証回数(N)の特図ゲームが終了するまでに転落抽選に当選していない場合でも、時短保証回数(N)の特図ゲームが終了すると時短制御は終了する。したがって、大当りA〜Cでは、大当り遊技後に、各時短保証回数(N)の特図ゲームが終了した後には、すでに転落抽選に当選している場合があるので、潜伏状態または通常状態で制御されることになる。なお、このように、大当りA〜Cの大当り遊技後には、潜伏状態に制御されることがあり、かつ、潜伏状態に制御されているときにおいて転落抽選に当選することで通常状態に制御されることもある。このため、大当りA〜Cの大当り遊技後には、潜伏状態である可能性を示唆する演出を実行することにより、遊技者に潜伏状態であることを期待させるものとしてもよい。
一方、大当りDでは、大当り遊技後に100回の特図ゲームが終了するまでは、転落抽選に当選したとしても時短制御が保証されるとともに、100回の特図ゲームが終了するまでに転落抽選に当選していない場合には、転落抽選に当選するか次回の大当り遊技状態が開始されるまで時短制御が継続される。したがって、大当りDでは、時短保証回数(N)=100が設定され、転落抽選に当選しないことを条件に継続される時短回数を時短最大回数(L)とすると、いつ転落抽選に当選するか大当り遊技状態が開始されるかわからないので、十分に大きい値の一例としてL=9999が設定される。これに対して、大当りA〜Cでは、上述したように、時短保証回数(N)の特図ゲームが終了するまでに転落抽選に当選していない場合でも、時短保証回数(N)の特図ゲームが終了すると時短制御は終了するため、時短最大回数(L)は、時短保証回数(N)と同じ値が設定される。なお、大当りDでは、100回の特図ゲームで時短制御が終了したときには、すでに転落抽選に当選しているので、その後、通常状態で制御されることになり、101回目以降の特図ゲームで転落抽選に当選することにより時短制御が終了したときにも、転落抽選に当選しているので、その後、通常状態で制御されることになる。ただし、101回目以降の特図ゲームで転落抽選に当選し、かつ大当りに当選したときには大当り遊技状態に制御されるが、本実施形態では、ことのときの大当り報知に係る演出を特徴的なものとしており、この詳細については後述する。
以上のように、大当りA、B、Cでは、時短回数がそれぞれ1回、9回、18回であり、大当りDでは、時短回数が100+α回である(αは、転落抽選に当選するか次回の大当り遊技が開始されるまでを意味する)ということができる。このように、大当りA〜Dでは、いずれも大当り遊技後に確変制御されるが、時短回数が異なるため有利度合が異なる。すなわち、時短回数の観点では、有利度合の高い大当りの順に、大当りD、大当りC、大当りB、大当りAである。そして、時短制御されていないときには、有利度合の高い大当りDに当選する割合が極めて低い(6%)のに対して、時短制御されているときには、有利度合の高い大当りDに当選する割合が極めて高い(100%)。すなわち、本実施形態では、時短制御されているときに大当りした場合には、時短制御されていないときに大当りした場合よりも有利度合が高い。このため、本実施形態の遊技機では、時短制御されていないとき(通常状態または潜伏状態)においては、大当りA〜大当りCに当選する割合が高い(94%)ため、これらの大当り後の第1期間(1回、9回、18回)において時短制御されているときに、再び大当りに当選する(すなわち、大当りDに当選する)ことで、第1期間よりも長い第2期間(100+α回)において時短制御される(より有利な状態に移行する)という遊技性を有するものとなっている。
なお、本実施形態では、大当りA〜大当りDにおいてラウンド回数について言及していないが、それぞれ同一のラウンド回数を設定するものとしてもよいし、時短回数の有利度合に対応して、ラウンド回数の多い順に、大当りD、大当りC、大当りB、大当りAであるものとしてもよい。また、各大当りが、異なるラウンド回数を含むように更に細分化されるものとしてもよい。例えば、大当りAには、ラウンド回数が3回の大当りA1と、ラウンド回数が5回の大当りA2とが含まれ、大当りDには、ラウンド回数が6回の大当りD1と、ラウンド回数が9回の大当りD2とが含まれるといったように細分化されるものとしてもよい。また、本実施形態では、時短制御されているときの大当り種別(大当りD)は、時短制御されていないときの大当り種別に含まれるものとしたが、これに限るものではない。すなわち、時短制御されているときに大当りした場合には、時短制御されていないときに大当りした場合よりも有利度合が高くなるようにすればよく、時短制御されているときの大当り種別(大当りD)は、時短制御されていないときに当選し得る大当り種別に含まれない別の大当り種別であってもよい。また、本実施形態では、特図1と特図2の区別によらず、図8に示す決定割合で大当りA〜Dのいずれかが決定されるものとしたが、特図1と特図2とで異なる決定割合で大当りA〜Dのいずれかが決定されるものとしてもよく、例えば、特図2の方が特図1よりも大当りDの決定割合を高くするものとして、特図2の方が特図1よりも有利度合が高くなるものとしてもよい。また、特図1と特図2とで、異なる大当り種別を用意するものとして、特図1と特図2とで有利度合が異なるものとしてもよい。
[主基板11による処理]
次に、特徴部SKY692に関する実施形態の特徴である転落抽選や大当り種別に応じた時短回数の設定等に関連して、主基板11により実行される処理の一例について、図9〜図12を参照して説明する。図9は、大当り終了処理の一例を示すフローチャートであり、図10は、特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートであり、図11は、変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートであり、図12は、特別図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。
図9に示す大当り終了処理(図5のステップS117)では、主基板11のCPU103は、大当り種別に応じて時短保証回数(N)及び時短最大回数(L)をRAM102に設定する(ステップS1171)。具体的には、図8に示すように、CPU103は、大当りAのときには、N=1、L=1を設定し、大当りBのときには、N=9、L=9を設定し、大当りCのときには、N=18、L=18を設定し、大当りDのときには、N=100、L=9999を設定する。
次いで、CPU103は、RAM102に設けられた確変フラグをONに設定するとともに時短フラグをONに設定する(ステップS1172)。なお、確変フラグは、ONに設定されることで確変制御されることを示すフラグであり、時短フラグは、ONに設定されることで時短制御されることを示すフラグである。これにより、大当り遊技状態が終了すると、時短制御に加えて確変制御が行われる(すなわち、確変状態に制御される)ことになる。
図10に示す特別図柄通常処理(図5のステップS110)において、主基板11のCPU103は、確変フラグがONに設定されているか否かを判定する(ステップS1101)。確変フラグがONに設定されている場合(確変制御されている場合)に、CPU103は、転落抽選を実行し(ステップS1102)、確変フラグがONに設定されていない場合(確変制御されていない場合)に、CPU103は、低確状態における大当り抽選を実行する(ステップS1107)。転落抽選において、CPU103は、転落抽選用の乱数値に基づく所定の割合で(例えば、1/100の確率で)転落抽選に当選したか否かを判定し(ステップS1103)、転落抽選に当選した場合には、確変フラグをOFFに設定することで確変制御を終了し(ステップS1104)、転落抽選に当選しない場合には、高確状態において大当り抽選を実行する(ステップS1108)。
また、転落抽選に当選したときには、CPU103は、ステップS1104の処理に次いで、時短フラグがONであり(時短制御されており)、かつ、大当り後の変動回数(特図ゲームの実行回数)が、RAM102に設定された時短保証回数(N)を超えているか否かを判定する(ステップS1105)。
時短フラグがONであり、かつ、大当り後の変動回数がNを超えている場合には、CPU103は、時短フラグをOFFに設定し、時短保証回数(N)及び時短最大回数(L)をリセットするとともに転落時終了フラグをONに設定し(ステップS1106)、その後、低確状態で大当り抽選を実行する(ステップS1107)。なお、転落時終了フラグは、ONに設定されることで時短制御されているときに転落抽選に当選することで時短制御が終了することを示すフラグであり、後述する変動パターン設定処理において参照されるフラグである。
一方、時短フラグがONではないか、大当り後の変動回数がNを超えていない場合には、CPU103は、低確状態で大当り抽選を実行する(ステップS1107)。ところで、後述の説明によって明らかとなるが、ステップS1106の処理が実行されることにより、転落時終了フラグがONとなるのは、大当りDに当選して大当り遊技後の変動回数が100回を超えたときのみである。具体的には、大当りA、B、Cでは、大当り遊技後の変動回数が時短保証回数(N)を超えるときには、時短保証回数(N)及び時短最大回数(L)に達していることになるので(N=Lであるため)、後述する図12のステップS1133の処理でYと判定されるか、S1134の処理でYと判定されることにより、ステップS1135の処理で時短フラグがOFFに制御されている。このため、時短フラグがONであり、かつ、大当り後の変動回数がNを超えることはない(ステップS1105でYになることがない)。これに対して、大当りDでは、大当り遊技後の変動回数が時短保証回数(N)を超えても時短最大回数(L)に達しないので(Lは極めて大きな数が設定されているため)、後述する図12のステップS1133の処理でYと判定されないことにより、ステップS1135の処理が実行されず、時短フラグがOFFに制御されない場合がある。このため、時短フラグがONであり、かつ、大当り後の変動回数がNを超えることがある(ステップS1105でYになることがある)。
なお、ステップS1107の低確状態における大当り抽選では、CPU103は、表示結果決定用の乱数値に基づいて低確用の所定の割合で(例えば、1/100の確率で)「大当り」とするか否かを決定する。なお、低確状態には、通常状態と時短状態とが含まれるため、「大当り」と決定された場合には、図8に示すように通常状態(時短制御なし;時短フラグOFF)のときには、大当りA〜Dの何れかの大当り種別が決定され、時短状態(時短制御あり;時短フラグON)のときには、大当りDが決定される。したがって、例えば、ステップS1106の処理において時短フラグがOFFに設定された後にステップS1107の処理が実行される場合には、通常状態における大当り抽選が実行されることになるため、「大当り」と決定されたとしても大当りDに当選する割合が少ないことになる(6%)。
また、ステップS1108の高確状態における大当り抽選では、CPU103は、表示結果決定用の乱数値に基づいて高確用の所定の割合で(例えば、1/50の確率で)「大当り」とするか否かを決定する。なお、高確状態には、確変状態と潜伏状態とが含まれるため、「大当り」と決定された場合には、図8に示すように潜伏状態(時短制御なし;時短フラグOFF)のときには、大当りA〜Dの何れかの大当り種別が決定され、確変状態(時短制御あり;時短フラグON)のときには、大当りDが決定される。
図11に示す変動パターン設定処理(図5のステップS111)では、主基板11のCPU103は、転落時終了フラグがONに設定されているか否かを判定する(ステップS1111)。ここで、転落時終了フラグがONに設定されるのは、前述したように、大当りDに当選して大当り遊技後の変動回数が100回を超えたときであって、時短制御されているときに転落抽選に当選することで時短制御が終了するときである。したがって、ステップS1111の処理では、大当りDに当選して大当り遊技後の変動回数が100回を超えて時短制御されているときに転落抽選に当選したか否かが判定されるということもできる。
転落時終了フラグがONのとき(すなわち、転落抽選に当選することで時短制御が終了するとき)には、CPU103は、特別図柄通常処理における大当り抽選において「大当り」と決定されたか否かを判定し(ステップS1112)、大当りと決定された場合には大当りDであるか否かを判定し(ステップS1113)、大当りDである場合には、変動パターンとして特別演出の変動パターンを設定する(ステップS1114)。一方、大当りではあるが大当りDではない場合には、変動パターンとして特殊演出の変動パターンを設定し(ステップS1115)、大当りと決定してない場合(はずれの場合)には、転落演出の変動パターンを決定する(ステップS1116)。
ところで、ステップS1112で大当り抽選において「大当り」と決定されている場合には、転落抽選に当選して時短制御が終了した後に「大当り」と決定されている(図10のステップS1106、S1107参照)ことにより、通常状態における大当り抽選の結果としての「大当り」となる。このため、大当りDに当選する割合が少ないことになり(6%)、時短状態に制御されているときの大当り(大当りDの割合が100%)よりも有利度合が少ない(時短回数が少ない)ことになる。これに対して、遊技者は、転落抽選に当選してから大当り抽選に当選したことはわからないので、時短状態に制御されているときに大当りしたと認識し、大当りDに当選することで100+α回の時短回数を得られると認識してしまう虞がある。そして、このように認識されてしまうと、実際には、例えば、大当りDではない大当りに当選している可能性が高い(94%)ため、100+α回の時短回数よりも少ない時短回数で終了してしまうことにより、遊技者に不信感を与えてしまい、興趣を低下させてしまう虞がある。このため、本実施形態では、このように転落抽選に当選してから大当り抽選に当選した場合には、専用の変動パターン(ステップS1114の特別演出の変動パターン、ステップS1115の特殊演出の変動パターン)を設定することにより、遊技者に不信感を与えない演出を実現可能としている。また、本実施形態では、転落抽選に当選してから(つまり、通常状態において)大当り抽選に当選した場合に、当選する割合の極めて少ない大当りD(6%)に当選した場合には、特別演出の変動パターンを設定することにより、遊技者に不信感を与えないだけではなく、希少な大当りに当選したことを報知する演出を実現可能としている。
CPU103は、ステップS1114〜S1116の各処理において変動パターンを設定した後には、転落時終了フラグをOFFに設定する(ステップS1117)。なお、ステップS1114〜S1116の各処理において設定される特別演出の変動パターン、特殊演出の変動パターン、転落演出の変動パターンは、それぞれ、後述する図13の変動パターンPB1−2、PB1−1、PA1−1に対応するが、その詳細は後述する。
転落時終了フラグがONではないときには、CPU103は、時短フラグがONに設定されているか否かを判定し(ステップS1118)、時短フラグがONに設定されている場合には、いずれの大当り種別に基づく時短制御であるか(すなわち、設定された時短回数が何れであるか)や、大当り遊技後の変動回数や、大当りであるかハズレであるか等に基づいて、時短用の変動パターンを設定する(ステップS1119)。一方、時短フラグがONに設定されていない場合には、大当りであるかハズレであるか等に基づいて、非時短用の変動パターンを設定する(ステップS1120)。なお、ステップS1119の処理において設定される時短用の変動パターンには、後述する図13の変動パターンPA2−1、PB2−1等の複数の変動パターンが含まれ、ステップS1120の処理において設定される非時短用の変動パターンには、後述する図13の変動パターンPA4−1、PB4−1等の複数の変動パターンが含まれるが、その詳細は後述する。
図12に示す特別図柄停止処理(図5のステップS113)では、主基板11のCPU103は、時短フラグがONに設定されているか否かを判定し(ステップS1131)、時短フラグがONに設定されている場合には、確変フラグがONに設定されているか否かを判定し(ステップS1132)、確変フラグがONに設定されている場合(すなわち、未だ転落抽選に当選していない場合)には、大当り後の変動回数(特図ゲームの実行回数)が、RAM102に設定された時短最大回数(L)に一致したか否かを判定する(ステップS1133)。
大当り後の変動回数がLに一致したと判定されたときには、CPU103は、時短フラグをOFFに設定するとともに時短保証回数(N)及び時短最大回数(L)をリセットする(ステップS1135)。なお、大当り後の変動回数がLに一致したと判定されるのは、大当りA、B、Cに当選したときであり、大当りDのときには、Lの値として極めて大きな値が設定されているため実質的に大当り後の変動回数がLに一致することはない。これにより、大当りA、B、Cに当選したときには、時短制御されているときに転落抽選に当選していない(確変フラグがONである)場合でも、変動回数が時短最大回数(L)に達することで時短制御が終了することになる。これに対して、大当りDに当選したときには、時短制御されているときに転落抽選に当選していない(確変フラグがONである)場合には、変動回数が時短最大回数(L)に達することがないので時短制御が継続可能となる。なお、この場合には、前述したように、変動回数が時短保証回数(N)を超えているときに転落抽選に当選することで時短制御が終了する(図10のステップS1101〜S1106参照)。
確変フラグがONに設定されていない場合(すなわち、転落抽選に当選している場合)には、大当り後の変動回数(特図ゲームの実行回数)が、RAM102に設定された時短保証回数(N)に一致したか否かを判定し(ステップS1134)、大当り後の変動回数がNに一致したと判定されたときには、CPU103は、時短フラグをOFFに設定するとともに時短保証回数(N)及び時短最大回数(L)をリセットする(ステップS1135)。これにより、大当りA〜Dに当選したときには、時短制御されているときに転落抽選に当選している(確変フラグがOFFである)場合でも、変動回数が時短保証回数(N)に達するまでは、時短制御が維持され、変動回数が時短保証回数(N)に達することで時短制御が終了する。
(変動パターン)
次に、図13を参照して、特徴部SKY692の変動パターンについて説明する。図13は、本実施形態の変動パターンの構成例を示す図である。
図13に示す複数の変動パターンは、それぞれ、特図変動時間や飾り図柄の可変表示態様が異なる。特図変動時間は、第1特図ゲームや第2特図ゲームなどの特図ゲームにおいて、特別図柄の可変表示が開始されてから確定特別図柄が停止表示されるまでの所要時間である。本実施形態の複数の変動パターンには、「非リーチ」、「リーチ」のいずれかと、「はずれ」、「大当り」のいずれかの組み合わせに対応した変動パターンが含まれている。「非リーチ(はずれ)」の変動パターンでは、飾り図柄の可変表示の表示結果として非リーチ組合せの確定飾り図柄が停止表示され、飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる。「リーチ(はずれ)」の変動パターンでは、飾り図柄の可変表示の表示結果として大当り組合せでないリーチ組合せの確定飾り図柄が停止表示され、飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる。「非リーチ(大当り)」の変動パターンでは、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となることなく、大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示され、飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる。「リーチ(大当り)」の変動パターンでは、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となってから、大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示され、飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる。
図13に示す変動パターンのうち、英字PAで示す変動パターンは「はずれ」に対応した変動パターンであり、英字PBで示す変動パターンは「大当り」に対応した変動パターンである。
変動パターンPA1−1、PB1−1、PB1−2は、転落時終了フラグがONのとき(すなわち、前述したように、大当りDに当選して大当り遊技後の変動回数が100回を超えて時短制御されているときに転落抽選に当選することで時短制御が終了するとき)に選択される変動パターンである。
変動パターンPA1−1は、転落抽選に当選して、かつ、大当り抽選に当選しなかったのとき(はずれのとき)に選択される変動パターンである。詳細は後述の説明によって明らかとなるが、この変動パターンPA1−1が決定されることにより、固定の特図変動時間(60秒)を用いて、転落煽り演出やリザルト表示を行った後にはずれ報知を行う転落演出を実行することが可能となる。
変動パターンPB1−1は、転落抽選に当選して、かつ、大当り抽選に当選して大当りD以外の大当り(大当りA〜C)の大当り種別が決定されたときに選択される変動パターンである。詳細は後述の説明によって明らかとなるが、この変動パターンPB1−1が決定されることにより、固定の特図変動時間(60秒)を用いて、転落煽り演出やリザルト表示を行った後に大当り報知を行う特殊演出を実行することが可能となる。なお、前述したように、転落抽選に当選して、かつ、大当り抽選に当選したときには、転落抽選後に大当り抽選が実行されるため、通常遊技状態における大当り抽選の結果としての「大当り」となる。このため、大当りDに当選する割合が少ないことになり(6%)、時短状態に制御されているときの大当り(大当りDの割合が100%)よりも有利度合が少ない(時短回数が少ない)ことになる。そこで、本実施形態では、転落抽選に当選してから大当り抽選に当選した場合には、専用の変動パターンPB1−1が決定されることにより、転落抽選に当選してから大当り抽選に当選したことが遊技者に認識可能となるような特殊演出が実行される。この特殊演出の詳細については後述する。
変動パターンPB1−2は、転落抽選に当選して、かつ、大当り抽選に当選して大当りDの大当り種別が決定されたときに選択される変動パターンである。詳細は後述の説明によって明らかとなるが、この変動パターンPB1−2が決定されることにより、固定の特図変動時間(60秒)を用いて、転落煽り演出やリザルト表示を行った後に大当り報知を行う特別演出を実行することが可能となる。なお、前述したように、転落抽選に当選して、かつ、大当り抽選に当選したときには、転落抽選後に大当り抽選が実行されるため、通常遊技状態における大当り抽選の結果としての「大当り」となる。このため、大当りDに当選する割合が少ないことになる(6%)。そこで、本実施形態では、転落抽選に当選してから大当り抽選の結果として当選する割合の極めて少ない大当りDに当選した場合には、専用の変動パターンPB1−2が決定されることにより、転落抽選に当選してから大当り抽選に当選し、かつ、希少な大当りに当選したことが遊技者に認識可能となるような特別演出が実行される。この特別演出の詳細については後述する。
変動パターンPA2−1、PB2−1、PA2−2、PB2−2、PA2−3、PA2−4、PB2−3は、時短制御が行われている時短状態(または確変状態)において決定可能な時短用の変動パターンのうち、大当り後の変動回数に応じて決定される変動パターンである。
変動パターンPA2−1は、時短制御中の変動回数が1回目のときにおいて決定される「ハズレ」に対応した変動パターンであり、変動パターンPB2−1は、時短制御中の変動回数が1回目のときにおいて決定される「大当り」に対応した変動パターンである。詳細は後述の説明によって明らかとなるが、この変動パターンPA2−1やPB2−1が決定されることにより、固定の特図変動時間(45秒)を用いて、時短回数を示唆するルーレットチャンス演出を実行することが可能となる。ルーレットチャンス演出の詳細については後述する。なお、変動パターンPA2−1、PB2−1は、時短制御されていないときに大当りA〜Dの何れかに当選したときに、大当り遊技後の1回目の特図ゲームにおいて、選択される変動パターンである。
変動パターンPA2−2は、時短制御中の変動回数が100回目のときにおいて決定される「ハズレ」に対応した変動パターンであり、変動パターンPB2−2は、時短制御中の変動回数が100回目のときにおいて決定される「大当り」に対応した変動パターンである。詳細は後述の説明によって明らかとなるが、この変動パターンPA2−2やPB2−2が決定されることにより、固定の特図変動時間(40秒)を用いて、時短制御が継続するか否かを煽る時短継続煽り演出やリザルト表示を実行することが可能となる。時短継続煽り演出やリザルト表示の詳細については後述する。なお、変動パターンPA2−2、PB2−2は、大当りDに当選したときに、大当り遊技後の100回目の特図ゲームにおいて、選択される変動パターンである。
変動パターンPA2−3、PA2−4は、時短制御中の変動回数が100回目を超えるときにおいて決定される「ハズレ」に対応した変動パターンであり、変動パターンPB2−3は、時短制御中の変動回数が100回目を超えるときにおいて決定される「大当り」に対応した変動パターンである。詳細は後述の説明によって明らかとなるが、この変動パターンPA2−3やPB2−3が決定されることにより、固定の特図変動時間(60秒)を用いて、転落煽り演出やリザルト表示を行った後に、「ハズレ」に対応して時短継続(はずれ)を報知し、「大当り」に対応して大当り報知を実行することが可能となる。また、変動パターンPA2−4は、極めて短い特図変動時間(2秒)であるため、変動パターンPA2−4が決定されることにより、特図ゲームの実行を高速で消化することが可能となる。なお、変動パターンPA2−3、PA2−4、PB2−3は、大当りDに当選したときに、大当り遊技後の100回目を超える特図ゲームにおいて、転落抽選に当選していないときに選択される変動パターンである。このため、100回目を超える特図ゲームにおいては、はずれのときに選択される変動パターンPA2−4の選択割合を高めることで、特図ゲームの実行を高速で消化することが可能となる。
変動パターンPA3−1は、時短制御が行われている時短状態(または確変状態)において決定可能なリーチ(はずれ)の時短用の変動パターンであり、変動パターンPA3−2は、時短制御が行われている時短状態(または確変状態)において決定可能な非リーチ(はずれ)の時短用の変動パターンであり、変動パターンPB3−1は、時短制御が行われている時短状態(または確変状態)において決定可能なリーチ(大当り)の時短用の変動パターンである。
変動パターンPA4−1は、時短制御が行われていない通常状態(または潜伏状態)において決定可能なリーチ(はずれ)の非時短用の変動パターンであり、変動パターンPA4−2は、時短制御が行われていない通常状態(または潜伏状態)において決定可能な非リーチ(はずれ)の非時短用の変動パターンであり、変動パターンPB4−1は、時短制御が行われていない通常状態(または潜伏状態)において決定可能なリーチ(大当り)の非時短用の変動パターンである。
なお、上述したように、変動パターンPA1−1、PB1−1、PB1−2、PA2−3、PB2−3では、特図変動時間を同一(60秒)にして、途中まで同じ演出(転落煽り演出やリザルト表示)を実行することでいずれの変動パターンが選択されているか分からないように構成している。しかし、それぞれの変動パターンでは、異なる特図変動時間であるものとし、途中まで同じ演出を実行するものとしてもよい。具体的には、大当りの変動パターン(例えば、PB1−1)では、はずれの変動パターン(例えば、PA1−1)よりも特図変動時間が長いものとしてもよい。このようにすることで、大当りの変動パターンでは、はずれの変動パターンと同じ演出を実行したうえで、残りの特図変動時間を利用して復活大当りの演出を実行することも可能となる。
図13に示す各変動パターンは一例に過ぎず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変形することができる。例えば、図13では、変動パターンPA2−2、PB2−2は、大当り遊技後の100回目の特図ゲームにおいて選択されることで、時短継続煽り演出等が実行されるものとしたが、大当り遊技後の100回目の特図ゲームと同様に、大当り遊技後の9回目、18回目の特図ゲームでも、時短継続煽り演出等が実行される変動パターンが選択されるものとしてもよい。また、本実施形態では、転落抽選に当選しても時短制御が維持されるとき(すなわち、時短保証回数(N)以内の特図ゲームのとき)や、時短制御されていないときに転落抽選に当選しても、転落抽選に当選したことを報知しないものとするが、転落抽選に当選したことを報知する専用の演出が実行されるものとしてもよい(すなわち、専用の演出が実行される変動パターンが設定されるものとしてもよい)。また、本実施形態では、大当りA、B、Cでは、時短制御が終了したときに転落抽選に当選していない場合があるので、潜伏状態に制御されていることがある。このため、潜伏状態であるか通常状態であるかを示唆する演出が実行される変動パターンが設定されるものとしてもよい。また、本実施形態では、主基板11側で変動パターンを決定することにより、実行される演出の内容が決定されるものとしたが、主基板11側では、特図変動時間を決定して演出制御基板12に通知し、演出制御基板12側で実行する演出の内容を決定するものとしてもよい。
(大当り遊技後の特図ゲームの演出例)
次に、図14−図20を参照して、大当り遊技後の特図ゲームの演出例について説明する。図14−図20に示す演出は、主基板11によって図13に示す変動パターンの何れかが決定され、当該変動パターンの情報が演出制御基板12に通知されることで、演出制御基板12によって実行される。図14は、時短制御されているときの1回転目の演出の実行例を示す図であり、図15は、時短制御されているときの100回転目の演出の実行例を示す図であり、図16−図20は、時短制御されているときに100回転を超えたときの演出の実行例を示す図である。
(時短制御されているときの1回転目の演出例)
まず、図14を参照して時短制御されているときの1回転目の演出(ルーレットチャンス演出)の実行例について説明する。図14に示す演出は、時短制御されていないときに大当りA〜Dの何れかに当選したときに、大当り遊技後の1回目の特図ゲームにおいて、図13の変動パターンPA2−1またはPB2−1に基づいて実行される。
図14(1)に示すように、1回転目の特図ゲームが開始されると、画像表示装置5の画面上では、ルーレットチャンス演出が実行されることを報知する演出(例えば、「ルーレットチャンス」のテロップ表示)が実行される。なお、このとき、画像表示装置5の飾り図柄は、例えば画面右隅に縮小表示された小図柄となって変動表示される(不図示)。ここで、ルーレットチャンス演出とは、複数の選択肢が回転するルーレット演出が実行され、遊技者の操作に基づいていずれかの選択肢が選択される演出である。
ルーレット演出が実行されると、図14(2)に示すように、「時短終了」、「時短100回」、「時短18回」、「時短9回」、「大当り」といった複数の選択肢が回転表示される。つまり、本実施形態のルーレットチャンス演出では、複数の選択肢がルーレット表示され、いずれかが選択されることにより、選択肢に対応した時短回数(または大当り)であることが報知される。なお、「時短終了」は、大当りAのときの時短回数1回に対応し、「時短9回」は、大当りBのときの時短回数9回に対応し、「時短18回」は、大当りCのときの時短回数18回に対応し、「時短100回」は、大当りDのときの時短回数100+α回に対応し、「大当り」は、1回転目の特図ゲームが大当りであること(すなわち、変動パターンPB2−1に基づくものであること)に対応する。このように、本実施形態のルーレットチャンス演出の選択肢の中には時短回数だけではなく、「大当り」も含まれているため、時短回数が示唆されると予期している遊技者に対して「大当り」が選択されることで意外感を与えることも可能となる。
ルーレットチャンス演出が実行されて、複数の選択肢がルーレット表示され、所定期間が経過すると、図14(3A)、(3B)に示すように、選択肢を選択するために、遊技者にプッシュボタン31Bの操作を促す操作指示演出が実行される。ここで、本実施形態では、操作指示演出として、ボタン画像とともに「押せ」という文字画像が表示されるが、ボタン画像の色には、「白」と「赤」の複数の態様がある。すなわち、本実施形態では、操作指示演出としてボタン画像の色が「白」の第1操作指示演出(図14(3A)参照)と、ボタン画像の色が「赤」の第2操作指示演出(図14(3B)参照)とがある。そして、第1操作指示演出よりも第2操作指示演出の方が、遊技者にとって有利な選択肢(例えば、時短回数が多い選択肢)が選択され易い。具体的には、第2操作指示演出が実行されたときには、第1操作指示演出が実行されたときよりも「時短100回」が選択され易く、第1操作指示演出が実行されたときには第2操作指示演出が実行されたときよりも「時短終了」が選択され易い。これは、例えば、大当りDに当選したときの大当り遊技後の1回転目である場合には、第2操作指示演出の選択割合を第1操作指示演出の選択割合よりも高め、大当りAに当選したときの大当り遊技後の1回転目である場合には、第1操作指示演出の選択割合を第2操作指示演出の選択割合よりも高めることで実現できる。なお、「大当り」の選択肢は、第2操作指示演出が実行されたときの方が第1操作指示演出が実行されたときよりも選択され易いものとしてもよいが、「大当り」の選択肢が選択されるときには、プレミアなボタン画像が表示される特別な操作指示演出が実行されるものとしてもよい。
図14(3A)に示すように、第1操作指示演出(ボタン画像の色が「白」)が実行されて、所定の操作有効期間内に遊技者がプッシュボタン31Bを操作すると(あるいは、プッシュボタン31Bの操作を行わないまま所定の操作有効期間が経過すると)、図14(4A)に示すように、ルーレット演出の選択肢の選択結果として例えば「時短終了」が表示される。一方、図14(3B)に示すように、第2操作指示演出(ボタン画像の色が「赤」)が実行されて、所定の操作有効期間内に遊技者がプッシュボタン31Bを操作すると(あるいは、プッシュボタン31Bの操作を行わないまま所定の操作有効期間が経過すると)、図14(4B)に示すように、ルーレット演出の選択肢の選択結果として例えば「時短100回」が表示される。このように、第2操作指示演出では、第1操作指示演出よりも遊技者にとって有利な選択肢(例えば、時短回数が多い選択肢)が選択され易い。
以上のように、時短制御されていないときに大当りA〜Dの何れかに当選したときの大当り遊技後の1回目の特図ゲームでは、ルーレットチャンス演出が実行されることで時短回数に対応した複数の選択肢がルーレット表示され、遊技者の操作に基づいていずれかの選択肢が選択表示されることで、時短回数が示唆される。すなわち、本実施形態では、複数の時短回数に対応した複数の大当り種別(大当りA〜D)を有するため、大当り遊技後の時短回数がわからないが、1回目の特図ゲームのルーレットチャンス演出で時短回数が示唆されるので、遊技の興趣を向上させることが可能となる。なお、本実施形態では、上記したように、大当り遊技後の1回目の特図ゲームで時短回数が示唆されるため、大当りA〜Dの何れかに当選したときには、何れに当選したか分からないように、いずれの大当りであるか区別困難な態様で大当り図柄を停止表示することが好ましい。
なお、ルーレットチャンス演出の選択肢は、図14(2)の例に限らず、例えば「時短?回」といった時短回数を明示しない選択肢が含まれるものとしてもよい。この選択肢「時短?回」は、複数の時短回数(例えば「1回」、「9回」、「18回」)のときに選択可能であるものとすることにより、「時短?回」が選択されると、いずれの時短回数であるかわからないので、いつまで時短制御が継続するかわからず、遊技の興趣を向上させることが可能となる。また、通常状態において大当りDに当選したことにより、特別な大当りであることを報知する希少な演出(例えば、全回転演出)が実行されるときなど、時短回数100回が確定しているときには、図14(2)に示す選択肢の表示を行わずに、態様の異なる特別な演出を行うものとしてもよい。
また、上記した操作指示演出では、ボタン画像の色の違いにより、選択表示される選択肢の期待度(遊技者にとって有利な選択肢が選択される期待度)が異なるものとしたが、ボタン画像の色の違いに限らず、ボタン画像の大きさの違いであってもよく、第1操作指示演出と第2操作指示演出の演出態様が異なるものであればよい。また、操作指示演出の演出態様ではなく、操作指示演出により指示される操作対象の違いにより、選択表示される選択肢の期待度が異なるものとしてもよい。具体的には、操作対象としてプッシュボタン31Bが指示されたときと、操作対象としてスティックコントローラ31Aが指示されたときとで、選択表示される選択肢の期待度が異なるものとしてもよい。
また、上記したルーレットチャンス演出において、選択表示される選択肢は、必ずしも実際の時短回数に対応したものでなくてもよい。具体的には、実際の時短回数が18回のときに、選択肢として「時短9回」が選択表示されるものとしてもよい。この場合には、9回目の特図ゲームにおいて、時短継続演出が実行されることにより実際の時短回数まで時短制御が継続するものとすればよい。同様に、選択肢として「時短終了」が選択表示された後に、時短継続演出が実行されて時短制御が継続される場合があってもよいし、選択肢として「時短終了」が選択表示された後に「大当り」となる(復活大当りとなる)場合があってもよい。
(時短制御されているときの100回転目の演出例)
次に、図15を参照して時短制御されているときの100回転目の演出(時短継続煽り演出等)の実行例について説明する。図15に示す演出は、大当りDに当選したときに、大当り遊技後の100回目の特図ゲームにおいて、図13の変動パターンPA2−2に基づいて実行される。
図15(1)に示すように、100回転目の特図ゲームが実行されるときには、画像表示装置5の画面における背景画像として、時短制御されていることを示す時短背景が表示されている。そして、時短制御が継続するか否かを煽る時短継続煽り演出が実行される。具体的には、例えば、図15(1)に示すように、時短継続煽り演出として、遊技者が所定の操作(例えば、プッシュボタン31Bを押下操作)をすることで時短制御が継続するか否かが報知される演出が実行される。なお、このとき、画像表示装置5の飾り図柄は、例えば画面右隅に縮小表示された小図柄となって変動表示された後に、はずれ図柄で仮停止表示される。
時短制御が継続しない場合(すなわち、大当り後の100回転以内に転落抽選に当選していた場合)には、図15(2A)に示すように、時短継続煽り演出の結果として、時短制御が終了することを報知する終了報知演出が実行され、その後、図15(3A)に示すようにリザルト表示が実行される。ここで、リザルト表示とは、大当り遊技状態において獲得された賞球総数や、連続して大当りした回数(いわゆる連荘数)等の獲得された遊技価値に関する情報の表示を示す。このリザルト表示を行うことにより、時短制御が終了することをより強く印象付けることができる。その後、時短制御が終了した後の1回転目の特図ゲームでは、画像表示装置5の画面における背景画像として、通常状態であることを示す通常背景が表示される。これにより、時短制御が終了し、通常状態に移行したことが示唆される。
時短制御が継続する場合(すなわち、大当り後の100回転以内に転落抽選に当選していない場合)には、図15(2B)に示すように、時短継続煽り演出の結果として、時短制御が継続することを報知する継続報知演出が実行される。これにより、図15(3B)に示すように、101回目以降の特図ゲームで時短制御が継続することになり、画像表示装置5の画面における背景画像として、時短制御されていることを示す時短背景が継続表示される。
なお、図15に示す時短制御されているときの100回転目の演出は、図13の変動パターンPA2−2(はずれ)に基づいて実行されるが、図13の変動パターンPB2−2(大当り)に基づいて実行される演出では、100回転目の特図ゲームにおいて、例えば、図15(1)に示す時短継続煽り演出が実行されてから、図15(2B)に示す継続報知演出が実行された後や、図15(2A)に示す終了報知演出が実行された後や、図15(3A)に示すリザルト表示が実行された後に、突然大当り図柄が停止表示される大当り演出が実行されるものとしてもよい。このようにすることで、時短継続煽り演出が実行されることにより、時短制御が継続するか否かが示唆されると予期した遊技者に対して意外感を与えることが可能となる。
また、時短制御が継続する場合において、図15(2A)に示す時短終了報知演出が実行されて、図15(3A)に示すリザルト表示が実行された後に、突如継続報知演出が実行されて時短制御が継続されるものとしてもよい。このようにすることで、時短制御が終了することを予期した遊技者に対して意外感を与えることが可能となる。
また、図15では、時短制御されているときの100回転目の演出の実行例について説明したが、時短制御されているときの9回転目の演出や、18回転目の演出においても、図15に示す時短継続煽り演出、継続報知演出、終了報知演出が実行されるものとしてもよい。ただし、時短制御されているときの9回転目の演出や、18回転目の演出では、100回転目の演出とは異なり、終了報知演出を実行した後にリザルト表示を行わないものとするのが好ましい。これは以下の理由による。すなわち、時短制御されているときの100回転目において時短制御が継続しない(終了報知演出が実行される)ということは、100回転以内において転落抽選に当選していることを意味する(転落抽選に当選していない場合には時短制御が継続する)ため、リザルト表示を行うことにより、転落抽選に当選したことも印象付けることが可能となる。一方、時短制御されているときの9回転目や18回転目においては、時短制御が継続しない(終了報知演出が実行される)としても、転落抽選に当選しているとは限らず、潜伏状態となる可能性がある。このため、未だ大当りし易い可能性があるため、リザルト表示を行うことで遊技者にとって有利な状態が終了したことを印象付けることは好ましくない。
(時短制御されているときに100回転を超えたときの演出例;転落せずはずれ)
次に、図16を参照して時短制御されているときの変動回数が100回転を超えたときに、転落抽選に当選せずにはずれとなる演出(時短継続報知演出)の実行例について説明する。図16に示す演出は、大当り遊技後の100回目を超える特図ゲームにおいて、転落抽選に当選していないときに、図13の変動パターンPA2−3(転落抽選に当選しないときのはずれの変動パターン)に基づいて実行される。
図16(1)に示すように、時短制御されているときの変動回数が100回転を超えたときの特図ゲームが実行されるときには、画像表示装置5の画面における背景画像として、時短制御されていることを示す時短背景が表示されている。そして、特図ゲームの開始にともなって飾り図柄の可変表示が開始される。
その後、図16(2)に示すように、転落抽選に当選したか否か(すなわち、時短制御が終了するか否か)を煽る転落煽り演出が実行される。具体的には、例えば、図16(2)に示すように、転落煽り演出として、キャラクタ同士のバトル演出の結果として勝利したか敗北したかによって転落抽選に当選したか否かが報知される演出が実行される。
バトル演出の結果として敗北すると、転落抽選に当選したことが示唆され、図16(3)に示すように、飾り図柄としてはずれ図柄が仮停止表示された後に、図16(4)に示すように、リザルト表示が実行される。これにより、遊技者には、転落抽選に当選して時短制御が終了することが印象付けられる。しかし、その後(例えば、リザルト表示が行われているときにプッシュボタン31Bを操作することにより)、図16(5)に示すように、突然継続報知演出が実行されて時短制御が継続する(すなわち、転落抽選に当選していない)ことが報知される。これにより、図16(6)に示すように、次の特図ゲームでも時短制御が継続することになり、画像表示装置5の画面における背景画像として、時短制御されていることを示す時短背景が継続表示される。
なお、図16に示す演出例では、転落煽り演出のバトル演出において敗北することによりいったん転落抽選に当選した(時短制御が終了する)ことが示唆された後に、継続報知演出が実行されることで転落抽選に当選していない(時短制御が終了しない)ことが報知されるものとした。このようにすることで、転落抽選に当選していないときのはずれの演出(図16参照)を、転落抽選に当選していないときの大当りの演出(後述する図17参照)や、転落抽選に当選したときのはずれの演出(後述する図18参照)や、転落抽選に当選したときの大当りの演出(後述する図19、図20参照)と、途中まで同じ演出とすることができるため、転落抽選に当選したか否か(及び大当りかはずれか)の判別を難しくすることができる。しかし、転落抽選に当選しないときのはずれの演出は、図16に示すものに限られず、例えば、転落煽り演出のバトル演出の結果として引き分けに終わることで、時短制御が継続することが報知されるものとしてもよい。
(時短制御されているときに100回転を超えたときの演出例;転落せず大当り)
次に、図17を参照して時短制御されているときの変動回数が100回転を超えたときに、転落抽選に当選せずに大当りとなる演出(大当り報知演出)の実行例について説明する。図17に示す演出は、大当り遊技後の100回目を超える特図ゲームにおいて、転落抽選に当選していないときに、図13の変動パターンPB2−3(転落抽選に当選しないときの大当りの変動パターン)に基づいて実行される。
図17(1)〜(4)に示す演出は、図16(1)〜(4)に示す演出と同様である。これにより、遊技者には、転落抽選に当選して時短制御が終了することが印象付けられる。しかし、その後、リザルト表示で特図ゲームが終了することなく、図17(5)に示すように、画像表示装置5の画面における背景画像として、時短背景が表示されて、飾り図柄の可変表示が再開され、図17(6)に示すように、飾り図柄が大当り図柄で停止表示されることにより大当りであることが報知される。
このように、図17に示す転落抽選に当選しないときの大当りの演出例では、リザルト表示が実行された後に時短背景に戻ることで転落抽選に当選していない(すなわち、時短制御が維持されている)ことが示唆されたうえで、大当りを示唆する飾り図柄が停止表示されることで大当りが報知される。
なお、図17に示す演出例では、転落煽り演出のバトル演出において敗北することによりいったん転落抽選に当選した(時短制御が終了する)ことが示唆された後に、時短背景に戻ることで転落抽選に当選せずに大当りとなることが報知されるものとした。このようにすることで、転落抽選に当選していないときの大当りの演出(図17参照)を、転落抽選に当選していないときのはずれの演出(図16参照)や、転落抽選に当選したときのはずれの演出(後述する図18参照)や、転落抽選に当選したときの大当りの演出(後述する図19、図20参照)と、途中まで同じ演出とすることができるため、転落抽選に当選したか否か(及び大当りかはずれか)の判別を難しくすることができる。しかし、転落抽選に当選していないときの大当りの演出は、図17に示すものに限られず、例えば、転落煽り演出のバトル演出の結果として勝利することで、転落抽選に当選しない大当りであることが報知されるものとしてもよい。
(時短制御されているときに100回転を超えたときの演出例;転落してはずれ)
次に、図18を参照して時短制御されているときの変動回数が100回転を超えたときに、転落抽選に当選してはずれとなる演出(転落演出)の実行例について説明する。図18に示す演出は、大当り遊技後の100回目を超える特図ゲームにおいて、転落抽選に当選して、図13の変動パターンPA1−1(転落抽選に当選したときのはずれの変動パターン)に基づいて実行される。
図18(1)〜(4)に示す演出は、図16(1)〜(4)に示す演出と同様である。これにより、遊技者には、転落抽選に当選して時短制御が終了することが印象付けられる。一方、図18に示す転落抽選に当選したときのはずれの演出例では、図16に示す転落抽選に当選していないときのはずれの演出例とは異なり、図18(4)に示すリザルト表示が実行されることで特図ゲームの変動表示が終了する(図16(5)に示す継続報知演出は実行されない)。このため、次の特図ゲームでは、図18(5)に示すように、画像表示装置5の画面における背景画像として、時短制御が終了し、通常状態に移行したことを示す通常背景が表示される。これにより、時短制御が終了して通常状態に転落したことが報知される。
なお、転落抽選に当選したときのはずれの演出(図18参照)は、転落抽選に当選していないときのはずれの演出(図16参照)や、転落抽選に当選していないときの大当りの演出(図17参照)や、転落抽選に当選したときの大当りの演出(後述する図19、図20参照)と、途中まで同じ演出であるため、転落抽選に当選したか否か(及び大当りかはずれか)の判別を難しくすることができる。
(時短制御されているときに100回転を超えたときの演出例;転落して大当り)
次に、図19を参照して時短制御されているときの変動回数が100回転を超えたときに、転落抽選に当選して大当りとなる演出(特殊演出)の実行例について説明する。図19に示す演出は、大当り遊技後の100回目を超える特図ゲームにおいて、転落抽選に当選したときに、図13の変動パターンPB1−1(転落抽選に当選したときに大当りD以外の大当りとなる変動パターン)に基づいて実行される。
図19(1)〜(4)に示す演出は、図16(1)〜(4)に示す演出と同様である。これにより、遊技者には、転落抽選に当選して時短制御が終了することが印象付けられる。しかし、その後、リザルト表示で特図ゲームが終了することなく、図19(5)に示すように、画像表示装置5の画面における背景画像として、通常背景が表示され、飾り図柄の可変表示が再開され、図19(6)に示すように、飾り図柄が大当り図柄で停止表示されることにより大当りであることが報知される。
このように、図19に示す転落抽選に当選したときの大当りの演出例では、リザルト表示が実行された後に時短背景から通常背景に戻ることで転落抽選に当選した(すなわち、時短制御が終了した)ことが示唆されたうえで、大当りを示唆する飾り図柄が停止表示されることで大当りが報知される。このような演出(特殊演出)が実行されるのは、以下の理由による。すなわち、転落抽選に当選して大当りとなるときには、転落抽選に当選して時短制御が終了した後に「大当り」と決定されていることにより、通常状態における大当り抽選の結果としての「大当り」となる。このため、時短状態に制御されているときの大当りよりも有利度合が少ない(時短回数が少ない)ことになる。これに対して、遊技者は、転落抽選に当選してから大当り抽選に当選したことはわからないので、時短状態に制御されているときに大当りしたと認識し、大当りDに当選することで100+α回の時短回数を得られると認識してしまう虞がある。そして、このように認識されてしまうと、実際には、通常状態では、大当りDではない大当りに当選している可能性が高い(94%)ため、100+α回の時短回数よりも少ない時短回数で終了してしまうことにより、遊技者に不信感を与えてしまい、興趣を低下させてしまう虞がある。そこで、転落抽選に当選して大当りとなるときには、図19に示すように、通常背景を表示することで通常状態であること(転落抽選に当選したこと)を特定可能に報知し、その後に、大当りを報知することで、通常状態において大当りしたことを特定可能に報知するものとしている。これにより、遊技者は時短制御されているときに大当りしたのではなく、転落抽選に当選することにより通常状態に制御されているときに大当りしたことを認識することが可能となり、遊技者に不信感を与えることを防止することができる。
なお、図19(4)に示すリザルト表示において、例えば画面右隅に小図柄が表示されることで特図ゲームが実行中であることが報知されるが、この小図柄は、表示サイズを小さくしたり、リザルト表示からの距離を離して表示することにより、リザルト表示に比べて相対的に視認性が低くなるようにすることが好ましい。このように、小図柄の視認性を低くすることにより小図柄表示に気付かせないようにすることで、図19(4)に示すリザルト表示が実行されることであたかも特図ゲームが終了したかの印象を与えることができ、図19(5)、(6)に示す演出が次の特図ゲームの演出であるかの如く見せることが可能となる。このように、本来は1回の特図ゲームに基づく演出であるにもかかわらず、2回の特図ゲームに基づく演出であるかのように見せることができ、かつ、転落抽選に当選した特図ゲームの直後の特図ゲームで大当りしたかのように見せることができるので、遊技者に対して高揚感を与えることが可能となる。
また、図19(4)に示すリザルト表示において大当りであることを報知する演出が行われるものとしてもよい。具体的には、リザルト表示において特殊な表示(例えば、連荘回数:もう一回)が行われることで、リザルト表示が行われたときに大当りが報知されるものとしてもよい。この場合でも、リザルト表示が行われることで大当りは報知されるが、その後、図19(5)に示すように通常背景が表示されることにより、転落抽選に当選した後に大当りしたことが示唆される。
(時短制御されているときに100回転を超えたときの演出例;転落して特別な大当り)
次に、図20を参照して時短制御されているときの変動回数が100回転を超えたときに、転落抽選に当選して大当りとなる演出(特別演出)の実行例について説明する。図20に示す演出は、大当り遊技後の100回目を超える特図ゲームにおいて、転落抽選に当選したときに、図13の変動パターンPB1−2(転落抽選に当選したときに大当りDとなる変動パターン)に基づいて実行される。
図20(1)〜(4)に示す演出は、図16(1)〜(4)に示す演出と同様である。これにより、遊技者には、転落抽選に当選して時短制御が終了することが印象付けられる。しかし、その後、リザルト表示で特図ゲームが終了することなく、図20(5)に示すように、リザルト表示の画面(リザルト画面)が割れて中から大当りを示すVを模した球が出現する特別演出が実行されることにより、特別な大当り(大当りD)に当選したことが示唆される。その後、図20(6)に示すように、飾り図柄が大当り図柄で停止表示されることにより大当り(大当りD)であることが報知される。
このように、図20に示す転落抽選に当選したときの大当りの演出例では、リザルト表示が実行された後に、リザルト画面が割れるといった特別演出が実行されることで大当りが報知される。このような演出(特別演出)が実行されるのは、以下の理由による。すなわち、転落抽選に当選して大当りとなるときには、転落抽選に当選して時短制御が終了した後に「大当り」と決定されていることにより、通常状態における大当り抽選の結果としての「大当り」となる。このため、転落抽選に当選してから(つまり、通常状態において)大当り抽選に当選した場合には、時短制御されているときに大当り抽選に当選するときよりも大当りDに当選する割合が極めて低い(6%)。そこで、このように、転落抽選に当選して大当りDとなるときには、図20(5)に示すように、特別演出を実行することで希少な大当りに当選したことを報知することとしている。
なお、図20に示す転落抽選に当選したときの大当り(大当りD)の演出例では、図20(5)に示す特別演出を実行するときや、図20(6)に示す大当り報知を実行するときには、通常背景に戻さないものとしてもよい。これは以下の理由による。すなわち、転落抽選に当選することにより、通常状態において大当りに当選したとしても、時短制御されているときに当選する大当り種別と同じ大当りDに当選しているため、転落抽選に当選したことがわからずに時短制御されているときに大当りしたと誤認したとしても、遊技者には何の不利益も生じない。このため、通常背景に戻さずに特別演出等を実行することで大当りを報知するものとしてもよい。
なお、上記では、転落抽選に当選して大当りDに当選したときに特別演出を実行するものとしたが、これに限らず、時短制御されていないときに大当りDに当選したときには、通常とは異なる特別な演出が実行されるものとしてもよい。このようにすることで、当選割合が極めて低い大当りDに当選したことが特別に報知されるので、遊技者に高揚感を与えることが可能となる。
次に、図21を参照して、変動パターンPA1−1に基づいて、変動回数が100回を超えたときに転落抽選に当選してはずれとなる演出(転落演出)と、変動パターンPB1−1に基づいて、変動回数が100回を超えたときに転落抽選に当選して大当りとなる演出(特殊演出)とを、時系列に比較する。図21(1)が転落演出の時系列を示し、図21(2)が特殊演出の時系列を示すが、各時系列は演出の流れを示すものであり、図21(1)、(2)に示す横軸の演出尺は必ずしも一致するものではない。
図21(1)に示すように、転落演出では、特図ゲームが開始されるときには、背景画像として時短背景が表示され、その後、リザルト表示が行われることで特図ゲームが終了する。そして、次の特図ゲームが開始されるときに背景画像として通常背景が表示されることにより、通常状態に移行した(転落した)ことが報知される。一方、図21(2)に示すように、特殊演出では、特図ゲームが開始されるときには、背景画像として時短背景が表示され、その後、リザルト表示が行われるが、特図ゲームは終了せず、時短背景から通常背景に切り替わった後で仮停止した飾り図柄が再変動し、大当り図柄が停止表示される。
ところで、転落抽選に当選したときには、通常状態において大当り抽選が行われることではずれとなる場合が殆どであるため、転落抽選に当選したときには、図21(1)に示す転落演出が実行されることが殆どであり、図21(2)に示す特殊演出が実行されることは稀である。このため、時短制御されているときに変動回数が100回を超えた特図ゲームにおいて、リザルト表示が行われると、転落抽選に当選し、時短背景から通常背景に切り替わるということが遊技者に強く印象付けられている。言い換えると、通常状態に転落するときには、リザルト表示が実行されて時短背景から通常背景に切り替わるということが遊技者に強く印象付けられている。したがって、図21(2)に示す特殊演出を実行するときにおいても、リザルト表示を実行してから時短背景から通常背景に切り替えることで、図21(1)に示す転落演出のときと同じように通常状態に転落したということを遊技者に容易に認識させることが可能となる。このため、転落抽選に当選してかつ大当りしたときには、通常状態において(転落した後に)大当りしたということを遊技者に認識させることが可能となる。
また、図21(1)、(2)に示すように、リザルト表示が実行されることにより、背景画像が時短背景から通常背景に切り替わる。このため、リザルト表示は、背景画像が時短背景から通常背景に切り替わることを特定可能に報知する表示であるということもできる。このように、本実施形態では、リザルト表示を実行することにより、背景画像が時短背景から通常背景に切り替わることが示唆されるので、通常状態に移行した(通常状態に転落した)ことを遊技者に確実に認識させることができるようになる。
(本実施形態の効果等について)
以上説明したように、本実施形態のパチンコ遊技機1では、図8に示すように、通常状態のときに大当りと決定されたときには、大当り遊技状態の終了後に確変制御するとともに、大当り遊技状態の終了後に第1期間(例えば、大当りA、B、Cに基づく時短回数1、9、18回)において時短制御することが可能であり、時短制御されているとき(例えば確変状態のとき)に大当りと決定されたときには、大当り遊技状態の終了後に確変制御するとともに、大当り遊技状態の終了後に第1期間よりも長い第2期間(例えば、大当りDに基づく時短回数100回)において時短制御することが可能である。そして、確変制御かつ時短制御されているときに、転落抽選に当選するとともに大当りと決定される場合には、図19に示すように、通常状態に制御されていることを特定可能な演出として通常背景を表示した後に、大当り報知を実行する特殊演出を実行可能である。このため、確変制御かつ時短制御されているときに、転落抽選に当選するとともに大当りと決定される場合には、通常背景が表示されることにより、通常状態に移行した(すなわち、転落抽選に当選した)ことを遊技者に把握させることが可能となり、通常背景において大当り報知が実行されることにより、通常状態において大当りとなったことを遊技者に把握させることが可能となる。したがって、時短制御されているときに大当りしたにもかかわらず、大当り遊技状態の終了後に時短制御される期間が第2期間ではない(具体的には、第2期間よりも短い第1期間である)ことに対して遊技者に不信感を与えることを防止することができ、遊技の興趣の低下を防止できる。
また、図19に示すように、通常状態に制御されていることを特定可能な演出は、時短制御されているときに表示される時短背景から、通常状態のときに表示される通常背景に切り替える切替演出であるということもできる。このような切替演出を実行することで、時短制御が終了した後の(転落した後の)通常状態において大当りとなったことを遊技者に確実に把握させることが可能となる。
また、図21(2)に示すように、時短背景から通常背景に切り替える切替演出を実行するときには、リザルト表示が実行される。このため、リザルト表示は、背景画像が時短背景から通常背景に切り替わることを特定可能に報知する表示であるということもできる。このように、リザルト表示を実行することにより、背景画像が時短背景から通常背景に切り替わることが示唆されるので、時短制御が終了した後の(転落した後の)通常状態において大当りとなったことを遊技者に確実に把握させることが可能となる。
また、通常状態のときに大当りと決定されたときには、大当り遊技状態の終了後に時短制御される第1期間として、複数の期間がある。具体的には、図8に示すように、大当りA、B、C、Dに対応して、時短回数1回、9回、18回、100回がある。そして、図14に示すように、大当り遊技状態の終了後の1回転目の変動表示において、時短制御される期間が複数の期間のうちのいずれであるかを示唆するルーレットチャンス演出が実行される。このため、何れの期間において時短制御されるかが示唆されるので、遊技の興趣を向上させることが可能となる。
また、図8に示すように、通常状態のときに大当りと決定されたときにも、大当り遊技状態の終了後に確変制御するとともに、大当り遊技状態の終了後に第2期間(例えば、大当りDに基づく時短回数100回)において時短制御することが可能である。そして、確変制御かつ時短制御されているときに、転落抽選に当選するとともに、大当り遊技状態の終了後に第2期間において時短制御される大当り(大当りD)が決定されたときには、図20に示すように、特別演出を実行する。このように、通常状態から大当りしたときにも有利な大当り(大当りD)に当選する場合があり、この場合には、特別演出が実行されるので、遊技者に対して期待感を持たせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
(特徴部SKY692の変形例)
特徴部SKY692は、上記した実施形態に限定されず、様々な変形および応用が可能である。例えばパチンコ遊技機1は、上記した実施形態で示された全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記した実施形態で示された構成の一部を備えたものであってもよい。
例えば、図17において、転落抽選に当選せずに大当りとなる場合には、リザルト表示が実行された後に、時短背景が表示されることにより、転落抽選に当選していないことが示唆されてから大当りが報知されるものとした。しかし、転落抽選に当選せずに大当りとなる場合にも、所定の割合で、図19に示す転落抽選に当選して大当りとなる場合の演出と同様に、リザルト表示が実行された後に、通常背景が表示されてから大当りが報知されるものとしてもよい。このようにすると、実際には、転落抽選に当選していないため(時短制御が維持されるため)大当りDに当選することになるが、転落抽選に当選したかの印象を与えることができるので、遊技者に対して、大当りDに当選していないのではないかという不安感を与え、その後、実際には大当りDに当選していることにより最低100回の時短制御が保証されるので、遊技者に対して安心感を与え、遊技の興趣を向上させることができる。
また、上記した実施形態では、図19の転落抽選に当選したときの大当りの演出例に示すように、大当り報知を実行する前に通常背景を表示することで転落抽選に当選したことを報知するものとしたが、転落抽選に当選したことを報知する態様は通常背景に限られるものではない。例えば、背景画像は変化させずに、転落抽選に当選して通常状態に移行したことを報知するテロップ表示を行うものとしてもよいし、演出音により報知するものであってもよいし、ランプにより報知するものであってもよい。
また、上記した実施形態では、図21に示すように、リザルト表示が、時短背景から通常背景に切り替わることを特定可能に報知するものとしたが、これに限るものではない。例えば、時短背景が表示されているときに、所定のキャラクタが時短背景の背景画像(壁紙)を剥がすことにより、通常背景に切り替わるものとしてもよい。このようにすると、所定のキャラクタを、時短背景から通常背景に切り替わることを特定可能に報知する特殊表示として機能させることができる。
また、上記した実施形態では、図14に示すように、時短回数を示唆するルーレットチャンス演出は、時短制御されているときの1回転目の特図ゲームにおいて実行されるものとしたが、これに限るものではない。例えば、大当り遊技中の所定ラウンドやエンディング演出中に実行されるものとしてもよい。また、ルーレットチャンス演出が複数回実行されるものとしてもよい。具体的には、時短制御されているときの1回転目の特図ゲームにおいてルーレットチャンス演出が実行されて「時短9回」が選択表示され、時短制御されているときの9回転目の特図ゲームにおいてルーレットチャンス演出が実行されて「時短18回」が選択表示されるといったように、選択表示された時短回数の最後の特図ゲームにおいて再度ルーレットチャンス演出が実行されることにより、さらに時短制御が継続する可能性を示唆するものとしてもよい。
(特徴部80AK、81AKに関する説明)
次に、特徴部80AK、81AKの実施形態について説明する。特徴部80AK、81AKにおいて、大当り終了後に100回の特図ゲームが終了するまでは、確変制御が行われるか否かにかかわらず時短制御が保証される。大当り遊技後に確変制御が行われる場合には、各回の特図ゲームが開始されることに対応して転落抽選が行われる。転落抽選に当選した場合には、確変制御が終了する。大当り終了後に100回の特図ゲームが終了するまでに転落抽選に当選していない場合には、転落抽選に当選するか次回の大当り遊技状態が開始されるまで確変制御と時短制御が継続される。大当り終了後に101回目以降の特図ゲームに対応して転落抽選に当選した場合には、確変制御とともに時短制御が終了するので、その後は通常状態に制御される。大当り遊技後に確変制御が行われない場合や、大当り遊技後に確変制御が行われても100回の特図ゲームが終了するまでに転落抽選に当選した場合には、100回目の特図ゲームに伴い時短制御が終了するので、その後は通常状態に制御される。このように、大当り終了後に変動回数が100回目の特図ゲームが終了するまでの期間といった、大当り終了後の少なくとも所定期間内では、次回の大当り遊技状態に制御されない限り、時短制御が終了することなく行われる。大当り終了後の少なくとも所定期間内では時短制御が行われる機能は、時短保証機能(高ベース保証機能)あるいは時短保障機能(高ベース保障機能)、転落補償機能ともいう。
特徴部80AK、81AKでは、有利状態となる大当り遊技状態の終了後に、通常状態よりも有利な第1特別状態として、確変制御が行われる高確状態(確変状態)と、少なくとも所定期間内では通常状態よりも有利であって第1特別状態とは異なる第2特別状態として、時短制御が行われる高ベース状態(時短状態)とに、制御することができる。第1特別状態としての高確状態は、特図ゲームに対応した大当り抽選の抽選結果が「大当り」となる確率が、通常状態よりも高くなるという点において、通常状態よりも有利な遊技状態である。第2特別状態としての高ベース状態は、特図ゲームが実行される頻度が、通常状態よりも高くなるという点において、通常状態よりも有利な遊技状態である。遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103は、例えば特別図柄プロセス処理のステップS117にて大当り終了処理を実行したときに、確変制御や時短制御を開始するための設定を行うことで、第1特別状態としての高確状態と、第2特別状態としての高ベース状態とに制御可能である。特徴部80AK、81AKでは、大当り遊技状態の終了後に、高確状態かつ高ベース状態である高確高ベース状態と、低確状態かつ高ベース状態である低確高ベース状態とのうち、いずれかの遊技状態に制御可能である。高確高ベース状態は確変制御が行われるとともに時短制御が行われる第1特別状態かつ第2特別状態となる遊技状態であり、低確高ベース状態は確変制御が行われず時短制御が行われる第2特別状態となる遊技状態である。
大当り終了後に第1特別状態かつ第2特別状態となる高確高ベース状態に制御された場合のうち、大当り終了後の変動回数が100回に達するまでの所定期間内に転落抽選で当選して確変制御を終了すると判定された場合には、その判定に対応して、第1特別状態としての高確状態を終了する。その後、大当り終了後の変動回数が100回に達して所定期間が終了するときには、所定期間の終了に対応して、第2特別状態としての高ベース状態を終了する。
大当り終了後に第1特別状態かつ第2特別状態となる高確高ベース状態に制御された場合のうち、大当り終了後の変動回数が100回に達するまでの所定期間内に転落抽選で非当選となり確変制御を終了すると判定されなかった場合には、大当り終了後の変動回数が100回を超えた所定期間の終了後も転落抽選で当選して確変制御を終了すると判定されるまで、高確高ベース状態に制御される。
図22−1は、特徴部80AK、81AKの始動口入賞時コマンドとして用いられる演出制御コマンドの構成例を示している。特別図柄プロセス処理のステップS101にて実行される始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を指定する演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。始動入賞の発生を指定する演出制御コマンドとして、始動口入賞指定コマンドが予め用意されている。また、始動入賞判定処理では、保留記憶数を指定する演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。保留記憶数を指定する演出制御コマンドとして、保留記憶数通知コマンドが予め用意されている。さらに、始動入賞判定処理では、先読判定の判定結果を指定する演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。先読判定の判定結果を指定する演出制御コマンドとして、入賞時判定結果コマンドが予め用意されている。このように、始動口入賞時コマンドは、始動口入賞指定コマンドと、保留記憶数通知コマンドと、入賞時判定結果コマンドとを含んでいる。
図22−1(A)は、始動口入賞指定コマンド、保留記憶数通知コマンド、入賞時判定結果コマンドの設定例を示している。始動口入賞指定コマンドは、第1始動口入賞指定コマンドとなるコマンドB100Hと、第2始動口入賞指定コマンドとなるコマンドB200Hとを含んでいる。なお、添字Hは16進数であることを示している。保留記憶数通知コマンドは、第1保留記憶数通知コマンドとなるコマンドC1XXHと、第2保留記憶数通知コマンドとなるコマンドC2XXHとを含んでいる。なお、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。保留記憶数通知コマンドでは、第1保留記憶数や第2保留記憶数に応じて、異なるEXTデータ(例えば00H〜04Hのいずれか)が設定される。入賞時判定結果コマンドとなるコマンドC4XXHは、先読判定の判定結果に応じて、異なるEXTデータが設定される。
入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したときには、第1保留記憶数が上限値に達していないと判定されることにより、第1始動条件が成立する。第1始動条件は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲーム(第1特図ゲーム)を実行するための条件である。第1始動条件が成立したときには、主基板11から演出制御基板12に対して、第1始動口入賞指定コマンド、入賞時判定結果コマンド、第1保留記憶数通知コマンドが送信される。可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したときには、第2保留記憶数が上限値に達していないと判定されることにより、第2始動条件が成立する。第2始動条件は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲーム(第2特図ゲーム)を実行するための条件である。第2始動条件が成立したときには、主基板11から演出制御基板12に対して、第2始動口入賞指定コマンド、入賞時判定結果コマンド、第2保留記憶数通知コマンドが送信される。
演出制御基板12の側では、第1始動口入賞指定コマンドを受信することで第1始動条件の成立を検知でき、第2始動口入賞指定コマンドを受信することで第2始動条件の成立を検知できる。このように、第1始動口入賞指定コマンドは、第1始動条件の成立を通知する演出制御コマンドである。第2始動口入賞指定コマンドは、第2始動条件の成立を通知する演出制御コマンドである。入賞時判定結果コマンドは、第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出時である第1始動入賞時や、第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球の検出時である第2始動入賞時に、乱数回路104などから抽出した遊技用乱数(特図表示結果決定用の乱数値など)を用いた比較結果(入賞時判定結果)を、演出制御基板12の側に対して通知する。第1保留記憶数通知コマンドは、第1特図保留記憶数を通知する。第2保留記憶数通知コマンドは、第2特図保留記憶数を通知する。
図22−1(B)は、入賞時判定結果コマンドによる通知内容を例示している。入賞時判定結果コマンドのうち、コマンドC402H、コマンドC403H、コマンドC404Hは、特図表示結果判定用の乱数値が大当り判定範囲内ではない場合に送信されることがあり、特図ゲームの表示結果が「ハズレ」に決定されることにより大当り遊技状態には制御されないとの入賞時判定結果を通知する。一方、コマンドC401Hは、特図表示結果判定用の乱数値が大当り判定範囲内である場合に送信され、特図ゲームの表示結果が「大当り」に決定されることにより大当り遊技状態に制御されるとの入賞時判定結果(可変表示内容が「大当り」)を通知する。なお、コマンドC400Hは、入賞時判定が制限されていることを通知する。コマンドC402Hは、変動パターン決定用の乱数値がハズレ時のスーパーリーチ確定範囲内である場合に送信され、ハズレ時にスーパーリーチを伴う変動パターンに決定されるとの入賞時判定結果(可変表示内容が「ハズレ時スーパーリーチ確定」)を通知する。これに対し、コマンドC403Hは、変動パターン決定用の乱数値がハズレ時のリーチ確定範囲内である場合に送信され、ハズレ時にリーチ演出を伴う変動パターンに決定されるとの入賞時判定結果(可変表示内容が「ハズレ時リーチ確定」)を通知する。さらに、コマンドC404Hは、変動パターン決定用の乱数値がハズレ時のスーパーリーチ確定範囲内でもリーチ確定範囲内でもない場合に送信され、リーチ演出を伴う変動パターンに決定されない可能性があるとの入賞時判定結果(可変表示内容が「ハズレ時一般」)を通知する。このように、入賞時判定結果コマンドは、始動入賞時に抽出された遊技用乱数を用いて、可変表示結果が「大当り」に決定されるか否かや、特定の変動パターンに決定されるか否かといった、入賞時判定結果を通知する判定結果情報として送信される。
図22−2は、特徴部80AK、81AKに関して、転落抽選に用いられる確変転落判定テーブル80AKT01の構成例を示している。確変転落判定テーブル80AKT01では、転落抽選に当選したか否かの抽選結果に対して、転落抽選用の乱数値と比較される判定値が割り当てられている。転落抽選用の乱数値は、大当り抽選用(特図表示結果判定用)の乱数値と共通の乱数値であってもよいし、異なる乱数値であってもよい。大当り抽選用の乱数値と共通の乱数値を転落抽選用の乱数値として用いる場合には、表示結果が「ハズレ」となる乱数値の範囲に、転落抽選で当選となる乱数値が含まれていればよい。あるいは、表示結果が「大当り」となる乱数値の範囲にも、転落抽選で当選となる乱数値の少なくとも一部が含まれていてもよい。CPU103は、転落抽選用の乱数値を用いて、確変転落判定テーブル80AKT01を参照することにより、確変制御を終了する転落抽選の当選と、確変制御を継続する転落抽選の非当選とを、判定することができる。
特徴部80AK、81AKでは、転落抽選用の乱数値として、0〜65535の範囲でランダムに値が更新される数値データを用いる。確変転落判定テーブル80AKT01では、転落抽選用の乱数値と比較される転落判定値のうち、5500〜5686の範囲における数値が「転落当選」に割り当てられ、それ以外の数値が「転落非当選」に割り当てられている。これにより、各回の特図ゲームに対応して行われる転落抽選では、1/350の確率で抽選結果が「転落当選」となり、349/350の確率で抽選結果が「転落非当選」となる。
図22−3は、特徴部80AK、81AKに関して、大当り抽選に用いられる表示結果判定テーブルの構成例を示している。特徴部80AK、81AKの表示結果判定テーブルは、図22−3(A)に示す第1特図用表示結果判定テーブル80AKT11と、図22−3(B)に示す第2特図用表示結果判定テーブル80AKT12とを含んでいる。なお、第1特図と第2特図とで共通の表示結果判定テーブルを用いてもよい。表示結果判定テーブルでは、大当り抽選に当選して表示結果が「大当り」となるか否かの抽選結果に対して、大当り抽選用あるいは特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される判定値が割り当てられている。特徴部80AK、81AKでは、大当り抽選用あるいは特図表示結果判定用の乱数値MR1として、0〜65535の範囲でランダムに値が更新される数値データを用いる。第1特図を用いた特図ゲームが実行される場合には、変動特図が第1特図に対応して、第1特図用表示結果判定テーブル80AKT11を参照して大当り抽選が行われる。第2特図を用いた特図ゲームが実行される場合には、変動特図が第2特図に対応して、第2特図用表示結果判定テーブル80AKT12を参照して大当り抽選が行われる。
パチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当りの当選確率(出玉率)が変わる構成とされてもよい。例えば特別図柄プロセス処理のステップS110にて実行される特別図柄通常処理では、設定値に応じた表示結果判定テーブルを用いることにより、大当りの当選確率(出玉率)を変更可能であればよい。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も大当り確率が高く、6、5、4、3、2、1の順に設定値が小さくなるほど大当り確率が低くなる。このように、設定値として6が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に設定値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。その一方で、設定値が最も大きい6である場合には遊技場側にとって最も有利度が低く不利になり、5、4、3、2、1の順に設定値が小さくなるほど遊技場側にとって有利度が高くなる。なお、設定値に応じて大当り確率が変更されることで出玉率が変更されてもよいし、設定値にかかわらず大当り確率は一定であるものの大当り遊技状態におけるラウンド数が設定値に応じて変更されることにより出玉率が変更されてもよい。パチンコ遊技機1において設定されている設定値に関する情報は、主基板11の側から設定値指定コマンドとして演出制御基板12の側へ送信される。演出制御基板12の側では、受信した設定値指定コマンドにより特定される設定値を示す設定値データをRAM122の設定値データ記憶部に記憶すればよい。これにより、現在の設定値を演出制御用CPU120が容易に認識することが可能となる。
設定値が1である場合のうち、遊技状態が通常状態または時短状態である場合には1020〜1224の範囲となる判定値が「大当り」に割り当てられ、遊技状態が確変状態である場合には1020〜1456の範囲となる判定値が「大当り」に割り当てられている。設定値が2である場合のうち、遊技状態が通常状態または時短状態である場合には1020〜1237の範囲となる判定値が「大当り」に割り当てられ、遊技状態が確変状態である場合には1020〜1484の範囲となる判定値が「大当り」に割り当てられている。設定値が3である場合のうち、遊技状態が通常状態または時短状態である場合には1020〜1253の範囲となる判定値が「大当り」に割り当てられ、遊技状態が確変状態である場合には1020〜1518の範囲となる判定値が「大当り」に割り当てられている。設定値が4である場合のうち、遊技状態が通常状態または時短状態である場合には1020〜1271の範囲となる判定値が「大当り」に割り当てられ、遊技状態が確変状態である場合には1020〜1556の範囲となる判定値が「大当り」に割り当てられている。設定値が5である場合のうち、遊技状態が通常状態または時短状態である場合には1020〜1292の範囲となる判定値が「大当り」に割り当てられ、遊技状態が確変状態である場合には1020〜1601の範囲となる判定値が「大当り」に割り当てられている。設定値が6である場合のうち、遊技状態が通常状態または時短状態である場合には1020〜1317の範囲となる判定値が「大当り」に割り当てられ、遊技状態が確変状態である場合には1020〜1654の範囲となる判定値が「大当り」に割り当てられている。「大当り」に割り当てられた数値以外の判定値は、いずれも「ハズレ」に割り当てられている。
このような表示結果判定テーブルにおける判定値の割当てにより、設定値や遊技状態に応じて、大当り抽選における抽選確率が変化する。例えば設定値が1である場合のうち、遊技状態が通常状態または時短状態である場合に行われる大当り抽選では、1/320の確率で抽選結果が「大当り」となり、319/320の確率で抽選結果が「ハズレ」となる。設定値が1である場合のうち、遊技状態が確変状態である場合に行われる大当り抽選では、1/150の確率で抽選結果が「大当り」となり、149/150の確率で抽選結果が「ハズレ」となる。設定値が2である場合のうち、遊技状態が通常状態または時短状態である場合に行われる大当り抽選では、1/301の確率で抽選結果が「大当り」となり、300/301の確率で抽選結果が「ハズレ」となる。設定値が2である場合のうち、遊技状態が確変状態である場合に行われる大当り抽選では、1/141の確率で抽選結果が「大当り」となり、140/141の確率で抽選結果が「ハズレ」となる。設定値が3である場合のうち、遊技状態が通常状態または時短状態である場合に行われる大当り抽選では、1/280の確率で抽選結果が「大当り」となり、279/280の確率で抽選結果が「ハズレ」となる。設定値が3である場合のうち、遊技状態が確変状態である場合に行われる大当り抽選では、1/131の確率で抽選結果が「大当り」となり、130/131の確率で抽選結果が「ハズレ」となる。設定値が4である場合のうち、遊技状態が通常状態または時短状態である場合に行われる大当り抽選では、1/260の確率で抽選結果が「大当り」となり、259/260の確率で抽選結果が「ハズレ」となる。設定値が4である場合のうち、遊技状態が確変状態である場合に行われる大当り抽選では、1/122の確率で抽選結果が「大当り」となり、121/122の確率で抽選結果が「ハズレ」となる。設定値が5である場合のうち、遊技状態が通常状態または時短状態である場合に行われる大当り抽選では、1/240の確率で抽選結果が「大当り」となり、239/240の確率で抽選結果が「ハズレ」となる。設定値が5である場合のうち、遊技状態が確変状態である場合に行われる大当り抽選では、1/113の確率で抽選結果が「大当り」となり、112/113の確率で抽選結果が「ハズレ」となる。設定値が6である場合のうち、遊技状態が通常状態または時短状態である場合に行われる大当り抽選では、1/220の確率で抽選結果が「大当り」となり、219/220の確率で抽選結果が「ハズレ」となる。設定値が6である場合のうち、遊技状態が確変状態である場合に行われる大当り抽選では、1/103の確率で抽選結果が「大当り」となり、102/103の確率で抽選結果が「ハズレ」となる。
図22−4は、特徴部80AK、81AKに関して、大当り種別の決定に用いられる大当り種別決定テーブル80AKT21の構成例を示している。大当り種別決定テーブル80AKT21では、大当り種別の決定結果に対して、大当り種別決定用の乱数値と比較される判定値が割り当てられることにより、複数の大当り種別から所定割合でいずれかの大当り種別が選択あるいは当選あるいは決定される。特徴部80AK、81AKでは、複数の大当り種別として、大当り80AKAと大当り80AKBとが設けられている。大当り80AKAと大当り80AKBの大当り種別は、第1特図と第2特図の区別や時短制御がされているか否かの区別によらず、共通の割合で決定可能であればよい。例えば特図ゲームの結果として、大当り80AKAに当選する割合(決定割合)は80/100(=80%)に設定され、大当り80AKBに当選する割合(決定割合)は20/100(=20%)に設定されている。
大当り80AKAに当選した場合には、大当り遊技状態が終了した後の大当り終了後に、確変制御が行われるとともに時短制御が行われる高確高ベース状態となる。大当り80AKBに当選した場合には、大当り終了後に、確変制御が行われず時短制御が行われる低確高ベース状態となる。このように、大当り80AKAと大当り80AKBとでは、大当り終了後に制御される遊技状態である大当り後遊技状態が異なっている。
図22−5は、確変転落抽選となる転落抽選や、大当り抽選といった、特徴部80AK、81AKに関する抽選の設定例と実行例を示している。図22−5(A)は抽選設定例を示し、図22−5(B)は抽選実行例を示している。特徴部80AK、81AKでは、各回の特図ゲームに対応して、確変転落抽選となる転落抽選と、大当り抽選とを実行可能である。ただし、高確状態が終了した後には、転落抽選を実行する必要がないので、大当り抽選のみが行われる。
図22−5(A)に示すように、確変転落抽選では、確率A1で抽選結果が「転落当選」となり、確率A2で抽選結果が「転落非当選」となる。確変転落抽選による抽選結果が「転落当選」となった場合には、確変制御を終了することにより、高確状態が終了して低確状態となる。大当り抽選では、確変制御が行われていない低確状態となる低確時であれば、確率B01で抽選結果が「大当り」となり、確率B02で抽選結果が「ハズレ」となる。また、大当り抽選では、確変制御が行われている高確状態となる高確時であれば、確率B11で抽選結果が「大当り」となり、確率B12で抽選結果が「ハズレ」となる。
例えば図22−2に示された確変転落判定テーブル80AKT01を参照して確変転落抽選が行われることにより、抽選結果が「転落当選」となる確率A1は1/350となり、抽選結果が「転落非当選」となる確率A2は349/350となる。図22−3(A)に示された第1特図用表示結果判定テーブル80AKT11や図22−3(B)に示された第2特図用表示結果判定テーブル80AKT12を参照して大当り抽選が行われることにより、設定値が1である場合には、低確時に抽選結果が「大当り」となる確率B01は1/320となり、低確時に抽選結果が「ハズレ」となる確率B02は319/320となる一方で、高確時に抽選結果が「大当り」となる確率B11は1/150となり、高確時に抽選結果が「ハズレ」となる確率B12は149/150となる。
確変制御が行われている高確状態となる高確時には、各回の特図ゲームに対応して、大当り抽選を行う前に確変転落抽選が行われるようにすればよい。例えば大当り終了後の変動回数がN回目の特図ゲームを実行するときに高確高ベース状態である場合には、確変転落抽選により確率A1で抽選結果が「転落当選」となり確率A2で抽選結果が「転落非当選」となる。このとき、確変転落抽選での抽選結果が「転落当選」であれば、大当り抽選では低確時の確率B01で抽選結果が「大当り」となり確率B02で抽選結果が「ハズレ」となる。これに対し、確変転落抽選での抽選結果が「転落非当選」であれば、大当り抽選では高確時の確率B11で抽選結果が「大当り」となり確率B12で抽選結果が「ハズレ」となる。大当り抽選で抽選結果が「大当り」となった場合には、表示結果が「大当り」となり再び大当り遊技状態に制御されるので、大当り終了後の変動回数がN+1回目の特図ゲームは実行されない。大当り抽選で抽選結果が「ハズレ」となった場合には、大当り終了後の変動回数がN+1回目の特図ゲームを実行する。
N回目の特図ゲームに対応して確変転落抽選での抽選結果が「転落当選」であった場合には、N+1回目の特図ゲームを実行するときに、既に高確状態が終了して低確状態に制御されているので、確変転落抽選は行われない。この場合に、大当り抽選では低確時の確率B01で抽選結果が「大当り」となり確率B02で抽選結果が「ハズレ」となる。N回目の特図ゲームに対応して確変転落抽選での抽選結果が「転落非当選」であった場合には、N+1回目の特図ゲームを実行するときにも高確高ベース状態に制御されているので、確変転落抽選が行われる。この確変転落抽選でも、N回目の特図ゲームと同様に、確率A1で抽選結果が「転落当選」となり確率A2で抽選結果が「転落非当選」となる。確変転落抽選での抽選結果が「転落当選」であれば、大当り抽選では低確時の確率B01で抽選結果が「大当り」となり確率B02で抽選結果が「ハズレ」となる。確変転落抽選での抽選結果が「転落非当選」であれば、大当り抽選では高確時の確率B11で抽選結果が「大当り」となり確率B12で抽選結果が「ハズレ」となる。
このように、高確高ベース状態である場合には、各回の特図ゲームに対応して、確変転落抽選となる転落抽選と、大当り抽選とが、順に行われる。その一方で、高確状態が終了して低確高ベース状態や低確低ベース状態といった低確状態になった場合には、転落抽選を行うことなく、大当り抽選が行われる。したがって、大当り終了後の変動回数がN回目の特図ゲームを実行するときに高確高ベース状態である場合のうち、今回の特図ゲームで表示結果が「大当り」となる確率や、次回の特図ゲームで表示結果が「大当り」となる確率は、確変転落抽選における確率A1や確率A2、大当り抽選における低確時の確率B01や確率B02あるいは高確時の確率B11や確率B12を用いて、算出することができる。例えばN回目の特図ゲームに対応して、確変転落抽選の抽選結果が「転落当選」、かつ、大当り抽選の抽選結果が「大当り」となる確率は、「転落当選」の確率A1と低確時に「大当り」の確率B01とを乗算すればよいので、A1×B01により算出することができる。N回目の特図ゲームに対応して、確変転落抽選の抽選結果が「転落非当選」、かつ、大当り抽選の抽選結果が「大当り」となる確率は、「転落非当選」の確率A2と高確時に「大当り」の確率B11とを乗算すればよいので、A2×B11により算出することができる。
N+1回目の特図ゲームでは、N回目の特図ゲームに対応した確変転落抽選での抽選結果が「転落当選」であったか「転落非当選」であったかを考慮する必要がある。また、N回目の特図ゲームに対応した大当り抽選での抽選結果が「ハズレ」であった場合にのみ、N+1回目の特図ゲームが実行されることも考慮する必要がある。こうして、N回目の特図ゲームに対応して、確変転落抽選の抽選結果が「転落当選」かつ大当り抽選の抽選結果が「ハズレ」となり、N+1回目の特図ゲームに対応した確変転落抽選は行われず、大当り抽選の抽選結果が「大当り」となる確率は、「転落当選」の確率A1と低確時に「ハズレ」の確率B02と低確時に「大当り」の確率B01とを乗算すればよいので、A1×B02×B01(=A1×B01×B02)により算出することができる。N回目の特図ゲームに対応して、確変転落抽選の抽選結果が「転落非当選」かつ大当り抽選の抽選結果が「ハズレ」となり、N+1回目の特図ゲームに対応した確変転落抽選の抽選結果が「転落当選」かつ大当り抽選の抽選結果が「大当り」となる確率は、「転落非当選」の確率A2と「転落当選」の確率A1と低確時に「大当り」の確率B01とを乗算すればよいので、A2×A1×B01(=A1×A2×B01)により算出することができる。N回目の特図ゲームに対応して、確変転落抽選の抽選結果が「転落非当選」かつ大当り抽選の抽選結果が「ハズレ」となり、N+1回目の特図ゲームに対応した確変転落抽選の抽選結果が「転落非当選」かつ大当り抽選の抽選結果が「大当り」となる確率は、「転落非当選」の確率A2の2乗と高確時に「ハズレ」の確率B12と高確時に「大当り」の確率B11とを乗算すればよいので、A22×B12×B11(=A22×B11×B12)により算出することができる。
図22−6は、特徴部80AK、81AKに関する変動パターンの構成例を示している。これらの変動パターンは、上記した実施形態における変動パターンの一部または全部に代えて、あるいは上記した実施形態における変動パターンの一部または全部とともに、使用可能となるように予め用意されていればよい。複数の変動パターンは、特図変動時間や飾り図柄の可変表示の態様が異なる。特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されてから確定特別図柄が停止表示されるまでの所要時間である。特徴部80AK、81AKに関する複数の変動パターンは、「非リーチ(ハズレ)」、「リーチ(ハズレ)」、「リーチ(大当り)」のいずれかに対応した変動パターンを含んでいる。「非リーチ(ハズレ)」に対応した変動パターンは、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、非リーチ組合せの確定飾り図柄が停止表示されることにより、飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる場合に使用される。「リーチ(ハズレ)」に対応した変動パターンは、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、大当り組合せではないリーチ組合せの確定飾り図柄が停止表示されることにより、飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる場合に使用される。「リーチ(大当り)」に対応した変動パターンは、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、大当り組合せの確定飾り図柄が停止表示されることにより、飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる場合に使用される。
複数の変動パターンのうち、「非リーチ(ハズレ)」に対応した変動パターンは非リーチ変動パターンであり、「リーチ(ハズレ)」に対応した変動パターンはリーチ変動パターンであり、「リーチ(大当り)」に対応した変動パターンは大当り変動パターンである。非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、あわせてハズレ変動パターンともいう。リーチ変動パターンや大当り変動パターンには、ノーマルリーチの変動パターンと、スーパーリーチの変動パターンとが含まれている。ノーマルリーチの変動パターンでは、ノーマルリーチとなるリーチ演出を実行した後に確定飾り図柄が停止表示される。スーパーリーチの変動パターンでは、ノーマルリーチとなるリーチ演出を実行した後にスーパーリーチとなるリーチ演出に発展し、スーパーリーチとなるリーチ演出を実行してから確定飾り図柄が停止表示される。スーパーリーチとなるリーチ演出には、互いに演出態様が異なるSPリーチAとSPリーチBのリーチ演出がある。リーチ演出は、例えばキャラクタなどを示す演出画像の表示、効果音や楽曲などを示す音声の出力、装飾発光体における点灯の出力、可動体32による動作の態様、あるいは、これらの一部または全部の組合せに応じて、遊技者が異なるストーリー展開などを認識できるように、演出態様を異ならせることができればよい。
SPリーチAのリーチ演出では、味方のキャラクタが敵方のキャラクタと戦うバトル演出が行われ、バトルが継続することを報知する演出結果になる場合と、味方のキャラクタがバトルに勝利したことを報知する演出結果になる場合とがある。例えば可変表示の表示結果が「ハズレ」となる場合に、SPリーチAのリーチ演出が実行されたときには、演出結果によりバトルが継続することを報知する。可変表示の表示結果が「大当り」となる場合に、SPリーチAのリーチ演出が実行されたときには、演出結果により味方のキャラクタがバトルに勝利したことを報知する。変動パターン80PA2−2〜80PA2−4は、可変表示の表示結果が「ハズレ」に対応して、SPリーチAのリーチ演出においてバトルが継続することを報知する演出結果となる場合に用いられる。変動パターン80PA3−2〜80PA3−4は、可変表示の表示結果が「大当り」に対応して、SPリーチAのリーチ演出において味方のキャラクタがバトルに勝利したことを報知する演出結果となる場合に用いられる。なお、変動パターン80PA2−2〜80PA2−4あるいは変動パターン80PA3−2〜80PA3−4は、それぞれに対応したSPリーチAのリーチ演出において、例えば登場するキャラクタの表示態様が一部で異なるといった、共通のストーリー展開を遊技者が認識可能な範囲内で一部の演出態様などを異ならせるものであればよい。このように、SPリーチAのリーチ演出は、可変表示の表示結果や変動パターンに基づいて報知される遊技者にとって有利な内容として、表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御されることを、演出結果により報知可能である。
SPリーチBのリーチ演出では、味方のキャラクタが敵方のキャラクタと戦うバトル演出が行われ、味方のキャラクタがバトルに敗北したことを報知する演出結果になる場合と、味方のキャラクタがバトルに勝利したことを報知する演出結果になる場合とがある。例えば可変表示の表示結果が「ハズレ」となる場合に、SPリーチBのリーチ演出が実行されたときには、演出結果により味方のキャラクタがバトルに敗北したことを報知する。可変表示の表示結果が「大当り」となる場合に、SPリーチBのリーチ演出が実行されたときには、演出結果により味方のキャラクタがバトルに勝利したことを報知する。変動パターン80PA2−5〜80PA2−7は、可変表示の表示結果が「ハズレ」に対応して、SPリーチBのリーチ演出において味方のキャラクタが敗北したことを報知する演出結果となる場合に用いられる。変動パターン80PA3−5〜80PA3−7は、可変表示の表示結果が「大当り」に対応して、SPリーチBのリーチ演出において味方のキャラクタがバトルに勝利したことを報知する演出結果となる場合に用いられる。なお、変動パターン80PA2−5〜80PA2−7あるいは変動パターン80PA3−5〜80PA3−7は、それぞれに対応したSPリーチBのリーチ演出において、例えば登場するキャラクタの表示態様が一部で異なるといった、共通のストーリー展開を遊技者が認識可能な範囲内で一部の演出態様などを異ならせるものであればよい。このように、SPリーチBのリーチ演出は、可変表示の表示結果や変動パターンに基づいて報知される遊技者にとって有利な内容として、表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御されることを、演出結果により報知可能である。
特徴部80AK、81AKでは、リーチ演出とは異なる演出として、トライアル演出を可変表示中に実行可能である。トライアル演出は、大当り終了後の変動回数が100回目の特図ゲームに対応して実行され、101回目以降の特図ゲームが実行される期間でも確変制御に伴う時短制御や高ベース制御が継続して行われるか否かを示唆可能な演出である。このように、トライアル演出は、高確高ベース状態が継続するか否かを示唆可能な演出、あるいは、高ベース状態が終了するか否かを示唆可能な演出であればよい。トライアル演出では、キャラクタが抽選クジを引くクジ引き演出を行われ、クジ引きの結果として、「失敗」、「成功」、「当選」のいずれかを報知する演出結果になる場合を含んでいる。大当り終了後の変動回数が1回目から100回目までの特図ゲームにおいて、いずれかの特図ゲームに対応する確変転落抽選の抽選結果が「転落当選」になった確変転落ありの場合には、100回目の特図ゲームが終了するまでに確変制御が終了しているので、101回目以降の特図ゲームが実行される期間では高ベース状態が終了して低確低ベース状態になり、高確高ベース状態が継続しない。これに対し、大当り終了後の変動回数が1回目から100回目までの特図ゲームにおいて、すべての特図ゲームに対応する確変転落抽選の抽選結果が「転落非当選」になった確変転落なしの場合には、100回目の特図ゲームが終了しても確変制御が継続しているので、101回目以降の特図ゲームが実行される期間でも高ベース状態が終了せずに、高確高ベース状態が継続する。
大当り終了後の変動回数が100回目の特図ゲームに対応して、例えば可変表示の表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、101回目以降の特図ゲームが実行される期間では高確高ベース状態が継続しない確変転落ありの場合に、トライアル演出が実行されたときには、演出結果によりクジ引きの結果として「失敗」を報知する。あるいは、100回目の特図ゲームに対応して、可変表示の表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、101回目以降の特図ゲームが実行される期間でも高確高ベース状態が継続する確変転落なしの場合に、トライアル演出が実行されたときには、演出結果によりクジ引きの結果として「成功」を報知する。さらに、100回目の特図ゲームに対応して、可変表示の表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、「大当り保留あり」の場合に、トライアル演出が実行されたときには、演出結果によりクジ引きの結果として「当選」を報知する。実行が保留されている特図ゲームのうちに、入賞時判定結果が「大当り」である特図ゲームが含まれる場合には、「大当り保留あり」となる。他方では、100回目の特図ゲームに対応して、可変表示の表示結果が「大当り」となる場合に、トライアル演出が実行されたときには、復活演出または発展演出を実行して、演出結果により「大当り」となることを報知すればよい。
変動パターン80PB2−1は、可変表示の表示結果が「ハズレ」となること、かつ、101回目以降の特図ゲームが実行される期間では確変制御に伴う時短制御や高ベース制御が行われないことに対応して、トライアル演出においてクジ引きの結果が「失敗」であることを報知する演出結果となる場合に用いられる。変動パターン80PB2−2は、可変表示の表示結果が「ハズレ」となること、かつ、101回目以降の特図ゲームが実行される期間でも確変制御に伴う時短制御や高ベース制御が行われることに対応して、トライアル演出においてクジ引きの結果が「成功」であることを報知する演出結果となる場合に用いられる。変動パターン80PB2−3は、可変表示の表示結果が「ハズレ」となること、かつ、「大当り保留あり」に対応して、トライアル演出においてクジ引きの結果が「当選」であることを報知する演出結果となる場合に用いられる。変動パターンPB3−1は、可変表示の表示結果が「大当り」となることに対応して、トライアル演出においてクジ引きの結果が「失敗」であることを報知した後に、復活演出が行われて「大当り」となることを報知する演出結果となる場合に用いられる。変動パターンPB3−2は、可変表示の表示結果が「大当り」となることに対応して、トライアル演出においてクジ引きの結果が「成功」であることを報知した後に、発展演出が行われて「大当り」となることを報知する演出結果となる場合に用いられる。トライアル演出は、可変表示の表示結果や変動パターンに基づいて報知される遊技者にとって有利な内容として、大当り終了後の変動回数が101回目以降の特図ゲームが実行される期間でも確変制御に伴う時短制御や高ベース制御が行われて高確高ベース状態が継続することを、演出結果により報知可能である。
変動パターンPB3−1や変動パターンPB3−2は、可変表示の表示結果が「大当り」となることに対応して、トライアル演出においてクジ引きの結果が「失敗」、「成功」、「当選」とは異なる結果であることを報知してもよい。例えば、トライアル演出においてクジ引きの結果が1個または複数個の星印であることを報知したり、所定のキャラクタであることを報知したりすることで、演出結果により「大当り」となることを報知してもよい。このように、トライアル演出は、可変表示の表示結果や変動パターンに基づいて報知される遊技者にとって有利な内容として、SPリーチAのリーチ演出やSPリーチBのリーチ演出と共通の内容である表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御されることを、演出結果により報知可能であるとともに、SPリーチAのリーチ演出やSPリーチBのリーチ演出とは異なる内容である高確高ベース状態が継続することなどを、演出結果により報知可能であってもよい。あるいは、トライアル演出は、可変表示の表示結果や変動パターンに基づいて報知される遊技者にとって有利な内容として、SPリーチAのリーチ演出やSPリーチBのリーチ演出と共通の内容である表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御されることを、演出結果により報知しない一方で、SPリーチAのリーチ演出やSPリーチBのリーチ演出とは異なる内容である高確高ベース状態が継続することを、演出結果により報知可能であってもよい。トライアル演出は、演出結果によりクジ引きの結果として「失敗」、「成功」、「当選」のいずれかを報知可能なものに限定されず、任意の文字、数字、記号、模様、キャラクタ、メータ、その他の図形などを用いて、演出結果を遊技者が認識可能に報知すればよい。
図22−7は、特徴部80AK、81AKに関する変動パターン決定テーブルの構成例を示している。この構成例では、変動パターン決定テーブルとして、図22−7(A1)に示すテーブル81AKT01、図22−7(A2)に示すテーブル81AKT02、図22−7(B1)に示すテーブル81AKT11、図22−7(B2)に示すテーブル81AKT12、図22−7(C1)に示すテーブル81AKT21、図22−7(C2)に示すテーブル81AKT22、図22−7(C3)に示すテーブル81AKT23、図22−7(C4)に示すテーブル81AKT24、図22−7(D1)に示すテーブル81AKT31、図22−7(D2)に示すテーブル81AKT32、図22−7(D3)に示すテーブル81AKT33といった、複数のテーブルが予め用意されていればよい。特別図柄プロセス処理のステップS111にて実行される変動パターン設定処理では、遊技状態や可変表示の表示結果などに基づいて選択された変動パターン決定テーブルを用いて、変動パターンが決定される。変動パターンを決定するときには、変動パターン決定用の乱数値を示す数値データが、変動用乱数バッファから読み出される。変動用乱数バッファは、特別図柄プロセス処理のステップS101にて始動入賞判定処理が実行されたときに、抽出された乱数値を記憶可能である。遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103は、変動用乱数バッファから読み出した変動パターン決定用の乱数値を、選択した変動パターン決定テーブルにおいて予め設定されている判定値と比較する。そして、変動パターンごとに割り当てられた判定値の範囲のうちで、いずれの範囲に変動パターン決定用の乱数値が含まれるかの判定結果に応じて、使用パターンとなる変動パターンが決定される。なお、変動パターンの決定とは別個の処理により、「ハズレ」となる場合にリーチ態様とするか否かが決定されてもよい。
図22−8は、特徴部80AK、81AKに関する変動パターン決定テーブルの選択設定例を示している。この選択設定例では、遊技状態や可変表示の表示結果などによる選択条件に応じて、異なる変動パターン決定テーブルを選択可能にする。選択条件は、「低確低ベース状態/ハズレ」、「低確低ベース状態/大当り」、「大当り終了後1〜99回目/ハズレ」、「大当り終了後1〜99回目/大当り」、「大当り終了後100回目/ハズレ確変転落あり」、「大当り終了後100回目/ハズレ確変転落なし」、「大当り終了後100回目/ハズレ大当り保留あり」、「大当り終了後100回目/大当り」、「大当り終了後101回目以降/ハズレ確変転落なし」、「大当り終了後101回目以降/ハズレ確変転落当選時」、「大当り終了後101回目以降/大当り」を含んでいる。
変動パターン決定テーブルの選択条件において、「低確低ベース状態/ハズレ」の選択条件は、遊技状態が低確低ベース状態であり表示結果が「ハズレ」である場合に成立する。「低確低ベース状態/大当り」の選択条件は、遊技状態が低確低ベース状態であり表示結果が「大当り」である場合に成立する。このように、「低確低ベース状態/ハズレ」と「低確低ベース状態/大当り」の選択条件は、遊技状態が低確低ベース状態であるときに成立可能となる。
変動パターン決定テーブルの選択条件において、「大当り終了後1〜99回目/ハズレ」の選択条件は、大当り終了後の変動回数が1〜99回目の特図ゲームに対応して、遊技状態が高確高ベース状態または低確高ベース状態であり可変表示の表示結果が「ハズレ」である場合に成立する。「大当り終了後1〜99回目/大当り」の選択条件は、大当り終了後の変動回数が1〜99回目の特図ゲームに対応して、遊技状態が高確高ベース状態または低確高ベース状態であり可変表示の表示結果が「大当り」である場合に成立する。このように、「大当り終了後1〜99回目/ハズレ」と「大当り終了後1〜99回目/大当り」の選択条件は、大当り終了後の変動回数が1〜99回目の特図ゲームに対応して、遊技状態が高確高ベース状態または低確高ベース状態であるときに成立可能となる。
変動パターン決定テーブルの選択条件において、「大当り終了後100回目/ハズレ確変転落あり」の選択条件は、大当り終了後の変動回数が100回目の特図ゲームに対応して、既に確変転落抽選で「転落当選」となったことで遊技状態が低確高ベース状態であり可変表示の表示結果が「ハズレ」である場合に成立する。「大当り終了後100回目/ハズレ確変転落なし」の選択条件は、大当り終了後の変動回数が100回目の特図ゲームに対応して、未だ確変転落抽選で「転落当選」となっていないことで遊技状態が高確高ベース状態であり可変表示の表示結果が「ハズレ」である場合に成立する。「大当り終了後100回目/ハズレ大当り保留あり」の選択条件は、大当り終了後の変動回数が100回目の特図ゲームに対応して、特図ゲームの保留データに示される入賞時判定結果に「大当り」が含まれている場合に成立する。なお、「大当り終了後100回目/ハズレ大当り保留あり」の選択条件は、「大当り終了後100回目/ハズレ確変転落あり」や「大当り終了後100回目/ハズレ確変転落なし」の選択条件よりも、優先して成立可能であればよい。「大当り終了後100回目/大当り」の選択条件は、大当り終了後の変動回数が100回目の特図ゲームに対応して、可変表示の表示結果が「大当り」である場合に成立する。このように、「大当り終了後100回目/ハズレ確変転落あり」と「大当り終了後100回目/ハズレ確変転落なし」と「大当り終了後100回目/ハズレ大当り保留あり」と「「大当り終了後100回目/大当り」の選択条件は、大当り終了後の変動回数が100回目の特図ゲームに対応して成立可能となる。このときには、遊技状態が高確高ベース状態または低確高ベース状態である。
変動パターン決定テーブルの選択条件において、「大当り終了後101回目以降/ハズレ確変転落なし」の選択条件は、大当り終了後の変動回数が101回目以降の特図ゲームに対応して、確変転落抽選の抽選結果が「転落非当選」であり可変表示の表示結果が「ハズレ」である場合に成立する。「大当り終了後101回目以降/ハズレ確変転落当選時」の選択条件は、大当り終了後の変動回数が101回目以降の特図ゲームに対応して、確変転落抽選の抽選結果が「転落当選」であり可変表示の表示結果が「ハズレ」である場合に成立する。「大当り終了後101回目以降/大当り」の選択条件は、大当り終了後の変動回数が101回目以降の特図ゲームに対応して、可変表示の表示結果が「大当り」である場合に成立する。なお、大当り終了後の変動回数が101回目以降の特図ゲームを実行するときに、確変制御に伴う時短制御や高ベース制御が既に終了したことにより、遊技状態が低確低ベース状態である場合には、「低確低ベース状態/ハズレ」または「低確低ベース状態/大当り」の選択条件が成立可能になり、大当り終了後に対応した選択条件は成立しないようにすればよい。このように、「大当り終了後101回目以降/ハズレ確変転落なし」と「大当り終了後101回目以降/ハズレ確変転落当選時」と「大当り終了後101回目以降/大当り」の選択条件は、大当り終了後の変動回数が101回目以降の特図ゲームに対応して、遊技状態が高確高ベース状態であるときに成立可能となる。
特別図柄プロセス処理のステップS111にて実行される変動パターン設定処理では、「低確低ベース状態/ハズレ」の選択条件が成立した場合に、テーブル81AKT01を選択して変動パターンを決定する。このときには、71/100の決定割合で変動パターン80PA1−1〜80PA1−3のいずれかに決定される。変動パターン80PA1−1〜80PA1−3それぞれの決定割合は、特図ゲームの保留記憶数に応じて異なる決定割合となるが、それらの決定割合の総和が71/100になればよい。「低確低ベース状態/大当り」の選択条件が成立した場合には、テーブル81AKT02を選択して変動パターンを決定する。このように、遊技状態が低確低ベース状態であるときには、表示結果が「ハズレ」となるか「大当り」となるかに応じて、異なるテーブルを用いて変動パターンを決定することができる。
特別図柄プロセス処理のステップS111にて実行される変動パターン設定処理では、「大当り終了後1〜99回目/ハズレ」の選択条件が成立した場合に、テーブル81AKT11を選択して変動パターンを決定する。このときには、77/100の決定割合で変動パターン80PB1−1、80PB1−2のいずれかに決定される。変動パターン80PB1−1、80PB1−2それぞれの決定割合は、特図ゲームの保留記憶数に応じて異なる決定割合となるが、それらの決定割合の総和が77/100になればよい。「大当り終了後1〜99回目/大当り」の選択条件が成立した場合には、テーブル81AKT12を選択して変動パターンを決定する。このように、大当り終了後の変動回数が1回目から99回目までの特図ゲームに対応して、遊技状態が高確高ベース状態または低確高ベース状態であるときには、表示結果が「ハズレ」となるか「大当り」となるかに応じて、異なるテーブルを用いて変動パターンを決定することができる。
テーブル81AKT11を選択した場合には、変動パターン80PA2−2〜80PA2−4がそれぞれ1/100の決定割合となる。テーブル81AKT12を選択した場合には、変動パターン80PA3−2〜80PA3−4がそれぞれ33/100の決定割合となる。変動パターン80PA2−2〜80PA2−4のいずれかに決定された場合は、SPリーチAのリーチ演出においてバトルが継続することを報知する演出結果となる。変動パターン80PA3−2〜80PA3−4のいずれかに決定された場合は、SPリーチAのリーチ演出において味方のキャラクタがバトルに勝利したことを報知する演出結果となる。したがって、大当り終了後の変動回数が1回目から99回目までの特図ゲームに対応して、遊技状態が高確高ベース状態または低確高ベース状態であるときには、表示結果が「ハズレ」となるか「大当り」となるかに応じた所定割合でSPリーチAのリーチ演出を実行することができる。このときには、SPリーチAのリーチ演出が実行された場合に、演出結果により、バトルが継続することを報知するか、味方のキャラクタがバトルに勝利したことを報知するかの割合を、大当り抽選の抽選結果が「ハズレ」あるいは「大当り」になる確率と、変動パターン80PA2−2〜80PA2−4あるいは変動パターン80PA3−2〜80PA3−4の決定割合とに基づいて、算出することができる。
特別図柄プロセス処理のステップS111にて実行される変動パターン設定処理では、「大当り終了後100回目/ハズレ確変転落あり」の選択条件が成立した場合に、テーブル81AKT21を選択して変動パターンを決定する。「大当り終了後100回目/ハズレ確変転落なし」の選択条件が成立した場合には、テーブル81AKT22を選択して変動パターンを決定する。「大当り終了後100回目/ハズレ大当り保留あり」の選択条件が成立した場合には、テーブル81AKT23を選択して変動パターンを決定する。「大当り終了後100回目/大当り」の選択条件が成立した場合には、テーブル81AKT24を選択して変動パターンを決定する。このように、大当り終了後の変動回数が100回目の特図ゲームを実行するときには、表示結果が「ハズレ」となるか「大当り」となるかに加えて、「ハズレ」となる場合に「確変転落あり」と「確変転落なし」と「大当り保留あり」のいずれであるかに応じて、異なるテーブルを用いて変動パターンを決定することができる。
テーブル81AKT21を選択した場合には、変動パターン80PB2−1の決定割合が100/100となるので、変動パターン80PB2−1のみに決定可能である。テーブル81AKT22を選択した場合には、変動パターン80PB2−2の決定割合が100/100となるので、変動パターン80PB2−2のみに決定可能である。テーブル81AKT23を選択した場合には、変動パターン80PB2−3の決定割合が100/100となるので、変動パターンPB2−3のみに決定可能である。変動パターン80PB2−1に決定された場合は、トライアル演出におけるクジ引きの結果として「失敗」を報知する演出結果となる。変動パターンPB2−2に決定された場合には、トライアル演出におけるクジ引きの結果として「成功」を報知する演出結果となる。変動パターンPB2−3に決定された場合には、トライアル演出におけるクジ引きの結果として「当選」を報知する演出結果となる。したがって、大当り終了後の変動回数が100回目の特図ゲームに対応して、表示結果が「ハズレ」となる場合には、高確高ベース状態が継続するか否かや大当り保留の有無に応じた演出結果となるトライアル演出を実行することができる。この場合には、トライアル演出が実行された場合に、演出結果により、クジ引きの結果として「失敗」を報知するか「成功」を報知するかの割合を、確率転落抽選の抽選確率や大当り抽選の抽選確率などに基づいて、算出することができる。
特別図柄プロセス処理のステップS111にて実行される変動パターン設定処理では、「大当り終了後101回目以降/ハズレ確変転落なし」の選択条件が成立した場合に、テーブル81AKT31を選択して変動パターンを決定する。このときには、100/100の決定割合で変動パターン80PB1−1、80PB1−3のいずれかに決定される。変動パターン80PB1−1、80PB1−3それぞれの決定割合は、特図ゲームの保留記憶数に応じて異なる決定割合となるが、それらの決定割合の総和が100/100になればよい。「大当り終了後101回目以降/ハズレ確変転落当選時」の選択条件が成立した場合には、テーブル81AKT32を選択して変動パターンを決定する。「大当り終了後101回目以降/大当り」の選択条件が成立した場合には、テーブル81AKT33を選択して変動パターンを決定する。このように、大当り終了後の変動回数が101回目以降の特図ゲームに対応して、遊技状態が高確高ベース状態であるときには、表示結果が「ハズレ」となるか「大当り」となるかに加えて、「ハズレ」となる場合に「確変転落なし」と「確変転落当選時」のいずれであるかに応じて、異なるテーブルを用いて変動パターンを決定することができる。
テーブル81AKT32を選択した場合には、変動パターン80PA2−5〜80PA2−7の決定割合が合計で100/100となるので、変動パターン80PA2−5〜80PA2−7のいずれかに決定可能である。テーブル81AKT33を選択した場合には、変動パターン80PA3−5〜80PA3−7の決定割合が合計で100/100となるので、変動パターン80PA3−5〜80PA3−7のいずれかに決定可能である。変動パターン80PA2−5〜80PA2−7のいずれかに決定された場合は、SPリーチBのリーチ演出において味方のキャラクタがバトルに敗北したことを報知する演出結果となる。変動パターン80PA3−5〜80PA3−7のいずれかに決定された場合は、SPリーチBのリーチ演出において味方のキャラクタがバトルに勝利したことを報知する演出結果となる。したがって、大当り終了後の変動回数が101回目以降の特図ゲームに対応して、遊技状態が高確高ベース状態であるときには、確変転落抽選の抽選結果が「転落当選」で表示結果が「ハズレ」となることに応じて、あるいは、確変転落抽選の抽選結果にかかわらず表示結果が「大当り」となることに応じて、SPリーチBのリーチ演出を実行することができる。このときには、SPリーチBのリーチ演出が実行された場合に、演出結果により、味方のキャラクタがバトルに敗北したことを報知するか、味方のキャラクタがバトルに勝利したことを報知するかの割合を、確変転落抽選の抽選結果が「転落当選」になる確率と、大当り抽選の抽選結果が「大当り」になる確率とに基づいて、算出することができる。
大当り終了後の変動回数が1回目から99回目までの特図ゲームを実行する期間と、その変動回数が101回目以降の特図ゲームを実行する期間とについて、平均的な可変表示時間を比較する。例えば、「大当り終了後1〜99回目/ハズレ」の選択条件が成立したことにより、テーブル81AKT11を選択した場合には、変動パターン80PB1−1、80PB1−2の決定割合が77/100となる。これに対し、「大当り終了後101回目以降/ハズレ確変転落なし」の選択条件が成立したことにより、テーブル81AKT31を選択した場合には、変動パターン80PB1−1、80PB1−3の決定割合が100/100となる。変動パターン80PB1−2の特図変動時間は4500ms(ミリ秒)であり、変動パターン80PB1−3の特図変動時間は2000ms(ミリ秒)である。こうした変動パターンの決定割合や特図変動時間の設定により、大当り終了後の変動回数が1回目から99回目までの特図ゲームを実行する期間と比較して、大当り終了後の変動回数が101回目以降の特図ゲームを実行する期間の方が、平均的な可変表示時間を短くすることができる。このように、テーブル81AKT31を選択した場合には、短い時間の可変表示が実行される割合が高くなるように、可変表示を実行可能なので、遊技を促進することにより遊技興趣の低下を防止できる。
図22−9は、特徴部80AK、81AKに関する保留判定結果記憶部80AKM01の構成例を示している。保留判定結果記憶部80AKM01は、例えばRAM122の所定領域(演出制御バッファ設定部など)に設けられていればよい。保留判定結果記憶部80AKM01では、第1特図ゲームの実行が保留されている場合や、第2特図ゲームの実行が保留されている場合に、各々の特図ゲームに対応した判定結果を示すデータが記憶される。保留判定結果記憶部80AKM01の記憶データは、可変表示に関する情報の記憶による保留情報を構成する。保留判定結果記憶部80AKM01として、第1特図ゲームに対応する第1保留判定結果記憶部と、第2特図ゲームに対応する第2保留判定結果記憶部とが設けられてもよい。保留判定結果記憶部80AKM01には、例えば特図ゲームの保留番号に関連付けて、入賞時判定結果を特定可能に示すデータを記憶するための格納領域が確保されている。
保留判定結果記憶部80AKM01の記憶データにより特定可能な入賞時判定結果は、入賞時判定結果コマンドによる通知内容となる先読判定の判定結果を示している。入賞時判定結果コマンドに基づいて特定される入賞時判定結果には、「大当り」、「ハズレ時スーパーリーチ確定」、「ハズレ時リーチ確定」、「ハズレ時一般」がある。入賞時判定結果コマンドにより「大当り」の入賞時判定結果が通知された場合には、判定対象とされた可変表示の表示結果を「大当り」とすることが特定される。入賞時判定結果コマンドにより「ハズレ時スーパーリーチ確定」、「ハズレ時リーチ確定」、「ハズレ時一般」のいずれかが通知された場合には、判定対象とされた可変表示の表示結果を「ハズレ」とすることが特定される。
図22−10は、演出制御用CPU120により実行可能な大当り後演出制御処理の一例を示すフローチャートである。大当り後演出制御処理は、例えば演出制御メイン処理にてタイマ割込みフラグがオンとなるごとに実行可能であればよい。大当り後演出制御処理では、大当り終了時であるか否かを判定する(ステップ80AKS11)。例えば演出制御プロセス処理のステップS177にてエンディング演出処理が実行された場合に、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新したことに対応して、ステップ80AKS11では大当り終了時であると判定すればよい。
ステップ80AKS11にて大当り終了時であると判定された場合には(ステップ80AKS11;Yes)、第1バトル期間の開始設定を行ってから(ステップ80AKS12)、大当り後演出制御処理を終了する。第1バトル期間は、大当り終了後の変動回数が1回目から99回目までの特図ゲームを実行する期間に対応している。ステップ80AKS12では、第1バトル期間に対応して、予め用意された背景画像の表示、BGMとなる音声の出力、装飾発光体における点灯の出力、可動体32による動作の態様、あるいは、これらの一部または全部の組合せといった、演出態様の設定が行われるようにすればよい。また、大当り終了後の変動回数をカウントするための変動カウンタの初期設定を行ってもよい。第1バトル期間であることを特定可能な第1バトル期間フラグをONに設定してもよい。
第1バトル期間は、大当り終了後の変動回数が1回目から99回目までの特図ゲームを実行する期間に対応しているので、第1バトル期間内に特別図柄プロセス処理ではステップS111の変動パターン設定処理が実行されたときに、「大当り終了後1〜99回目/ハズレ」または「大当り終了後1〜99回目/大当り」の選択条件が成立する。これにより、変動パターン決定テーブルとして、テーブル81AKT11またはテーブル81AKT12が選択される。この場合には、第1バトル期間内という範囲において、SPリーチAのリーチ演出を所定割合で実行可能になる一方で、SPリーチBのリーチ演出を実行しないように、限界となる制限が設けられる。
ステップ80AKS11にて大当り終了時ではないと判定された場合には(ステップ80AKS11;No)、第1バトル期間であるか否かを判定する(ステップ80AKS13)。例えば第1バトル期間フラグがONである場合には、第1バトル期間であると判定すればよい。第1バトル期間である場合には(ステップ80AKS13;Yes)、大当り終了後の変動回数が100回目の特図ゲームに対応して、可変表示が開始されるか否かを判定する(ステップ80AKS14)。例えば変動カウンタの格納値に基づいて、100回目の可変表示であるか否かを判定すればよい。
ステップ80AKS14にて100回目の可変表示が開始されないと判定した場合には(ステップ80AKS14;No)、大当り後演出制御処理を終了する。これに対し、100回目の可変表示が開始されると判定した場合には(ステップ80AKS14;Yes)、トライアル演出の開始設定を行ってから(ステップ80AKS15)、大当り後演出制御処理を終了する。ステップ80AKS15では、例えば変動パターンに対応した演出制御パターンの制御データを読み出し、読出データに応じた演出画像の表示や効果音となる音声の出力、装飾発光体における点灯の出力、可動体32による動作の態様、あるいは、これらの一部または全部の組合せといった、演出態様の設定が行われるようにすればよい。これにより、トライアル演出中では、第1バトル期間とな異なる演出態様を遊技者が認識可能にすればよい。また、変動カウンタや第1バトル期間フラグをクリアして、第1バトル期間フラグをOFFに設定してもよい。トライアル演出の実行中であることを特定可能なトライアル演出中フラグをONに設定してもよい。
トライアル演出が実行される期間は、大当り終了後の変動回数が100回目の特図ゲームを実行する期間に対応している。こうした100回目の特図ゲームに対応して特別図柄プロセス処理ではステップS111の変動パターン設定処理が実行されたときに、「大当り終了後100回目/ハズレ確変転落あり」、「大当り終了後100回目/ハズレ確変転落なし」、「大当り終了後100回目/ハズレ大当り保留あり」、「大当り終了後100回目/大当り」のうちいずれかの選択条件が成立する。これにより、変動パターン決定テーブルとして、テーブル81AKT21〜81AKT24のいずれかが選択される。この場合には、大当り終了後の変動回数が100回目という範囲において、トライアル演出を実行可能になる一方で、SPリーチAやSPリーチBのリーチ演出を実行しないように、限界となる制限が設けられる。
ステップ80AKS13にて第1バトル期間ではないと判定された場合には(ステップ80AKS13;No)、トライアル演出中であるか否かを判定する(ステップ80AKS16)。例えばトライアル演出中フラグがONである場合には、トライアル演出中であると判定すればよい。トライアル演出中である場合には(ステップ80AKS16;Yes)、トライアル演出における演出結果によりクジ引きの結果として「成功」を報知するトライアル成功となったか否かを判定する(ステップ80AKS17)。例えば変動パターン80PB2−2に対応して、トライアル演出におけるクジ引きの結果として「成功」を報知する演出結果となった場合には(ステップ80AKS17;Yes)、期待度情報の報知制御を行う(ステップ80AKS18)。期待度情報の報知制御により、例えば101回目以降の特図ゲームに対応してSPリーチBのリーチ演出が実行される場合の大当り期待度を示す情報が、予め報知されればよい。期待度情報の報知は、演出画像の表示や音声の出力、装飾発光体における点灯の出力、可動体32による動作の態様、あるいは、これらの一部または全部の組合せといった、任意の演出装置を用いた演出態様により行うことができればよい。期待度情報の報知における演出画像の表示は、任意の文字、数字、記号、模様、キャラクタ、メータ、その他の図形などを用いて、大当り期待度を示唆可能なものであればよい。
ステップ80AKS18の後には、第2バトル期間の開始設定を行ってから(ステップ80AKS19)、大当り後演出制御処理を終了する。ステップ80AKS19では、第2バトル期間に対応して、予め用意された背景画像の表示、BGMとなる音声の出力、装飾発光体における点灯の出力、可動体32による動作の態様、あるいは、これらの一部または全部の組合せといった、演出態様の設定が行われるようにすればよい。これにより、第2バトル期間では、第1バトル期間やトライアル演出中とは異なる演出態様を遊技者が認識可能にすればよい。また、トライアル演出中フラグをクリアしてOFFに設定してもよい。第2バトル期間であることを特定可能な第2バトル期間フラグをONに設定してもよい。ステップ80AKS19にて第2バトル期間の開始設定が行われるのは、ステップ80AKS18における期待度情報の報知制御が行われた後である。したがって、第2バトル期間にてSPリーチBのリーチ演出が実行される場合の大当り期待度に関する情報は、第2バトル期間の開始に対応して報知することができる。
ステップ80AKS19による第2バトル期間の開始設定では、ステップ80AKS18における期待度情報の報知制御により報知されたSPリーチBの大当り期待度に関する情報を、第2バトル期間にて遊技者が認識可能に報知するように、演出態様の設定が行われる。SPリーチBの大当り期待度に関する情報を遊技者が認識可能な演出態様により提示可能な演出は、期待度関連演出ともいう。例えば第2バトル期間に対応したテロップ表示に用いられる演出画像の明度、彩度、色相といった、演出画像の表示態様により、SPリーチBの大当り期待度に関する情報を遊技者が認識可能に報知してもよい。テロップ表示に用いられる演出画像は、例えば背景画像が表示されるレイヤーと共通のレイヤーといった、飾り図柄に対応した演出画像が表示されるレイヤーよりも表示の優先度が低いレイヤーに表示されてもよい。この場合には、飾り図柄の表示が大当り期待度に関する情報の表示によって妨げられることの防止により、遊技者が飾り図柄の表示結果などを認識しやすくして、遊技興趣を向上させることができる。あるいは、テロップ表示に用いられる演出画像は、飾り図柄に対応した演出画像が表示されるレイヤーよりも表示の優先度が高いレイヤーに表示されてもよい。この場合には、大当り期待度に関する情報を遊技者が認識しやすくなるので、SPリーチBのリーチ演出に対する期待感を高めて、遊技興趣を向上させることができる。このように、テロップ表示に用いられる演出画像が表示されるレイヤーに応じて、SPリーチBの大当り期待度に関する情報の認識しやすさを異ならせてもよい。期待度関連演出により提示可能な情報は、大当り期待度を直接に示す数字を含めた文字情報であってもよいし、例えばテロップ表示における文字表示色あるいは帯表示色といった、大当り期待度を示唆可能な任意の情報であってもよい。その他、SPリーチBの大当り期待度に関する情報は、任意の演出画像の表示や音声の出力、装飾発光体における点灯の出力、可動体32による動作の態様、あるいは、これらの一部または全部の組合せといった、任意の演出装置を用いた演出態様により、遊技者が認識可能に報知してもよい。大当り期待度に関する情報を示す演出画像の表示は、任意の文字、数字、記号、模様、キャラクタ、メータ、その他の図形などを用いて、大当り期待度を示唆可能なものであればよい。
第2バトル期間は、大当り終了後の変動回数が101回目以降の特図ゲームを高確高ベース状態にて実行する期間に対応している。こうした101回目以降の特図ゲームに対応して特別図柄プロセス処理ではステップS111の変動パターン設定処理が実行されたときに、「大当り終了後101回目以降/ハズレ確変転落なし」、「大当り終了後101回目以降/ハズレ確変転落当選時」、「大当り終了後/101回目以降大当り」のうちいずれかの選択条件が成立する。これにより、変動パターン決定テーブルとして、テーブル81AKT31〜81AKT33のいずれかが選択される。この場合には、第2バトル期間内という範囲において、SPリーチBのリーチ演出を所定割合で実行可能になる一方で、SPリーチAのリーチ演出を実行しないように、限界となる制限が設けられる。
ステップ80AKS17にてトライアル成功ではないと判定された場合には(ステップ80AKS17;No)、トライアル演出における演出結果によりクジ引きの結果として「失敗」を報知するトライアル失敗となったか否かを判定する(ステップ80AKS20)。例えば変動パターン80PB2−1に対応して、トライアル演出におけるクジ引きの結果として「失敗」を報知する演出結果となった場合には(ステップ80AKS20;Yes)、バトル終了の報知制御を行ってから(ステップ80AKS21)、大当り後演出制御処理を終了する。トライアル失敗ではない場合には(ステップ80AKS20;No)、大当り後演出制御処理を終了する。これらの場合には、例えば変動パターンに対応した演出制御パターンの制御データを読み出し、読出データに応じた演出態様の設定などを行うことで、バトル終了を報知可能にすることを含めて、各種の報知や演出を行うようにできればよい。
なお、トライアル成功でもなくトライアル失敗でもない場合のうちで、トライアル演出における演出結果によりクジ引きの結果として「当選」を報知するトライアル当選となった場合には、バトル終了を報知することなく、期待度情報の報知制御や第2バトル期間の開始設定を行ってもよい。例えば特別図柄プロセス処理のステップS111にて実行される変動パターン設定処理は、保留判定結果記憶部80AKM01の記憶データを用いた判定処理を含んでいればよい。この判定処理は、大当り終了後の変動回数が100回目の特図ゲームに対応して実行され、今回の可変表示では表示結果が「ハズレ」となる一方で、保留判定結果記憶部80AKM01の記憶データが構成する保留情報により特定可能な入賞時判定結果のうちに、「大当り」が含まれているか否かを判定すればよい。そして、「大当り」の入賞時判定結果が含まれる場合には、「大当り終了後100回目/ハズレ大当り保留あり」の選択条件が成立することで、テーブル81AKT23を選択した後に、100/100の決定割合で変動パターン80PB2−3が決定される。こうして決定された変動パターン80PB2−3に対応して、トライアル演出におけるクジ引きの結果として「当選」を報知するトライアル当選の場合には、期待度情報の報知制御により、実行が保留されている特図ゲームに対応してSPリーチBのリーチ演出が実行される場合の大当り期待度を示す情報が、予め報知されればよい。また、トライアル当選に対応する第2バトル期間の開始設定では、大当り保留ありに対応した大当り期待度に関する情報を、第2バトル期間にて遊技者が認識可能に報知するように、演出態様の設定が行われるようにすればよい。トライアル当選に対応する第2バトル期間の開始設定が行われるのは、トライアル当選に対応する期待度情報の報知制御が行われた後であればよい。これにより、第2バトル期間にて大当り保留ありに応じたSPリーチBのリーチ演出が実行される場合の大当り期待度に関する情報は、第2バトル期間の開始に対応して報知することができる。
ステップ80AKS16にてトライアル演出中ではないと判定された場合には(ステップ80AKS16;No)、第2バトル期間であるか否かを判定する(ステップ80AKS22)。例えば第2バトル期間フラグがONである場合には、第2バトル期間であると判定すればよい。第2バトル期間ではない場合には(ステップ80AKS22;No)、大当り後演出制御処理を終了する。これに対し、第2バトル期間である場合には(ステップ80AKS22;Yes)、SPリーチBのリーチ演出が終了するSPリーチB終了時であるか否かを判定する(ステップ80AKS23)。例えば変動パターン80PA2−5〜80PA2−7あるいは変動パターン80PA3−5〜80PA3−7のいずれかに対応して、SPリーチBのリーチ演出における味方のキャラクタがバトルに敗北したか勝利したかを報知する演出結果となった場合には、SPリーチB終了時であると判定すればよい。SPリーチB終了時ではない場合には(ステップ80AKS23;No)、大当り後演出制御処理を終了する。
ステップ80AKS23にてSPリーチB終了時であると判定された場合には(ステップ80AKS23;Yes)、SPリーチBのリーチ演出における演出結果により味方のキャラクタがバトルに敗北したことを報知するバトル敗北となったか否かを報知する(ステップ80AKS24)。例えば変動パターン80PA2−5〜80PA2−7のいずれかに対応して、SPリーチBのリーチ演出における味方のキャラクタがバトルに敗北したことを報知する演出結果となった場合には(ステップ80AKS24;Yes)、バトル終了の報知制御を行ってから(ステップ80AKS25)、大当り後演出制御処理を終了する。バトル敗北ではない場合には(ステップ80AKS24;No)、大当り後演出制御処理を終了する。これらの場合には、例えば変動パターンに対応した演出制御パターンの制御データを読み出し、読出データに応じた演出態様の設定などを行うことで、バトル終了を報知可能にすることを含めて、各種の報知や演出を行うようにできればよい。
特別図柄プロセス処理では、遊技状態が低確低ベース状態に対応してステップS111の変動パターン設定処理が実行されたときに、「低確低ベース状態/ハズレ」または「低確低ベース状態/大当り」のうちいずれかの選択条件が成立する。これにより、変動パターン決定テーブルとして、テーブル81AKT01またはテーブル81AKT02が選択される。この場合には、低確低ベース状態に制御されている期間内という範囲において、SPリーチAのリーチ演出を所定割合で実行可能になるとともに、SPリーチBのリーチ演出を所定割合で実行可能になる。SPリーチAのリーチ演出が実行される割合と、SPリーチBのリーチ演出が実行される割合は、テーブル81AKT01およびテーブル81AKT02における決定割合の設定に応じて、異なる割合となればよい。なお、例えば表示結果が「ハズレ」の場合と「大当り」の場合とでリーチ演出が実行される割合を総合することにより、低確低ベース状態に対応する期間において、SPリーチAのリーチ演出が実行される割合は、SPリーチBのリーチ演出が実行される割合と、共通の割合になってもよい。
SPリーチAのリーチ演出は、低確低ベース状態に制御されている期間内や第1バトル期間内という範囲では所定割合で実行可能となる一方で、大当り終了後の変動回数が100回目という範囲や第2バトル期間内という範囲では実行されないという、限界となる制限が設けられる。SPリーチBのリーチ演出は、低確低ベース状態に制御されている期間内や第2バトル期間内という範囲では所定割合で実行可能となる一方で、第1バトル期間内や大当り終了後の変動回数が100回目という範囲では実行されないという、限界となる制限が設けられる。トライアル演出は、大当り終了後の変動回数が100回目という範囲では実行可能となる一方で、それ以外の範囲では実行されないという、限界となる制限が設けられる。SPリーチAのリーチ演出は、第1バトル期間内という範囲において実行可能な第1特定演出になる。トライアル演出は、大当り終了後の変動回数が100回目という範囲において実行可能な第2特定演出になる。SPリーチBのリーチ演出は、第2バトル期間内という範囲において実行可能な第3特定演出になる。
次に、特徴部80AK、81AKに関する演出の実行例を説明する。図22−11〜図22−14は、リーチ演出やトライアル演出の実行例を示している。図22−11は、SPリーチAのリーチ演出が実行される場合の演出実行例を示している。図22−12は、トライアル演出における演出結果としてクジ引きの結果が「失敗」または「成功」となる場合の演出実行例を示している。図22−13は、トライアル演出における演出結果としてクジ引きの結果が「当選」となる場合の演出実行例を示している。図22−14は、SPリーチBのリーチ演出が実行される場合の演出実行例を示している。
図22−11(A)は、SPリーチAのリーチ演出において、演出結果よりも前にバトル演出となる演出画像の表示が行われる演出実行例80AKD01を示している。バトル演出では、味方のキャラクタが敵方のキャラクタと戦う場面を示す演出画像が表示される。図22−11(B1)は、SPリーチAのリーチ演出において、演出結果によりバトルが継続することを報知する演出実行例80AKD02を示している。例えば変動パターン80PA2−2〜80PA2−4のいずれかに対応して、可変表示の表示結果が「ハズレ」となる場合に、SPリーチAのリーチ演出ではバトルが継続することを報知する演出結果となる。演出実行例80AKD02では、大当り組合せではないリーチ組合せの確定飾り図柄を停止表示することで、SPリーチAのリーチ演出における演出結果によりバトルが継続することを報知する。図22−11(B2)は、SPリーチAのリーチ演出において、演出結果により味方のキャラクタがバトルに勝利したことを報知する演出実行例80AKD03を示している。例えば変動パターン80PA3−2〜80PA3−4のいずれかに対応して、可変表示の表示結果が「大当り」となる場合に、SPリーチAのリーチ演出では味方のキャラクタがバトルに勝利したことを報知する演出結果となる。演出実行例80AKD03では、敵方のキャラクタが倒される場面とともに大当り組合せの確定飾り図柄を停止表示することで、SPリーチAのリーチ演出における演出結果により味方のキャラクタがバトルに勝利したことを報知する。演出実行例80AKD03の場合には、続いて大当り遊技状態に制御されることを報知する大当り報知演出(ファンファーレ演出)などが実行された後に、大当り遊技状態の制御が開始されるようにすればよい。このように、SPリーチAのリーチ演出における演出結果として、味方のキャラクタがバトルに勝利したことを報知する場合には、続いて大当り遊技状態に制御されるので、遊技者にとって有利な内容として、表示結果が「大当り」に対応して大当り遊技状態に制御されることを、遊技者が認識可能に報知できる。
図22−12(A)は、トライアル演出が開始されることで、演出結果よりも前にクジ引き演出となる演出画像の表示が行われる演出実行例80AKD11を示している。クジ引き演出では、キャラクタが抽選クジを引く場面を示す演出画像が表示される。図22−12(B1)は、トライアル演出において、演出結果によりクジ引きの結果として「失敗」を報知するトライアル失敗演出が行われる演出実行例80AKD12を示している。例えば変動パターン80PB2−1に対応して、可変表示の表示結果が「ハズレ」に加えて、確変転落ありの場合に、トライアル演出ではクジ引きの結果として「失敗」を報知する演出結果となる。図22−12(C1)は、演出実行例80AKD12によるトライアル演出の演出結果に続いて、終了報知演出が行われる演出実行例80AKD13を示している。終了報知演出では、例えば高確高ベース状態や低確高ベース状態といった、高ベース状態に制御された第1バトル期間に対応する演出態様の終了を、遊技者が認識可能に報知すればよい。例えば大当り後演出制御処理のステップ80AKS20にてトライアル失敗であると判定された場合に、ステップ80AKS21ではバトル終了の報知制御が行われることで、終了報知演出を実行できる。演出実行例80AKD13では、「バトルタイム終了」のメッセージを示す演出画像の表示により、第1バトル期間が終了してから第2バトル期間には移行しないことを、遊技者が認識可能に報知する。図22−12(D1)は、終了報知演出の次に低ベース中演出が行われる演出実行例80AKD14を示している。低ベース中演出では、低確低ベース状態に制御される期間に対応して、飾り図柄の可変表示を通常態様で行うなどすればよい。
図22−12(B2)は、トライアル演出において、演出結果によりクジ引きの結果として「成功」を報知するトライアル成功演出が行われる演出実行例80AKD15を示している。例えば変動パターン80PB2−2に対応して、可変表示の表示結果が「ハズレ」に加えて、確変転落なしの場合に、トライアル演出ではクジ引きの結果として「成功」を報知する演出結果となる。図22−12(C2)は、演出実行例80AKD15によるトライアル演出の演出結果に続いて、期待度報知演出が行われる演出実行例80AKD16を示している。演出実行例80AKD16の期待度報知演出では、SPリーチBのリーチ演出が実行される場合の大当り期待度を、遊技者が認識可能に報知すればよい。例えば大当り後演出制御処理のステップ80AKS17にてトライアル成功であると判定された場合に、ステップ80AKS18では期待度情報の報知制御が行われることで、期待度報知演出を実行できる。演出実行例80AKD16の期待度報知演出では、「ラストバトルタイム突入!!」のメッセージに加えて、キャラクタによる「SPリーチは期待度70%!!」のメッセージを示す演出画像を表示する。これにより、第1バトル期間の終了後には第2バトル期間に移行すること、および、第2バトル期間にてSPリーチBのリーチ演出が実行される場合の大当り期待度について、遊技者が認識可能に報知する。
図22−12(D2)は、演出実行例80AKD16による期待度報知演出の次に期待度関連演出が行われる演出実行例80AKD17を示している。演出実行例80AKD17の期待度関連演出では、例えば第2バトル期間に対応して、SPリーチBのリーチ演出が実行される場合の大当り期待度に関連するテロップ表示などが行われる。例えば大当り後演出制御処理のステップ80AKS19では第2バトル期間の開始制御が行われることで、期待度関連演出を実行できる。演出実行例80AKD17では、「ラストバトルタイム 期待度70%」のメッセージを示すテロップ表示により、トライアル演出に続く第2バトル期間にてSPリーチBのリーチ演出が実行される場合の大当り期待度に関連する情報を、遊技者が認識可能に報知する。演出実行例80AKD17のテロップ表示は、SPリーチBのリーチ演出が実行される場合の大当り期待度を直接に示す数字を含めた文字情報の表示により、大当り期待度を遊技者が認識可能に報知してもよい。あるいは、第2バトル期間のテロップ表示では、帯表示色が青色に設定されることで、SPリーチBのリーチ演出が実行される場合の大当り期待度を示唆可能であってもよい。帯表示色により大当り期待度を示唆可能とする一方で、大当り期待度を直接に示す数字の表示は行わないようにしてもよい。
第2バトル期間の開始に対応して、演出実行例80AKD15のようなトライアル成功演出における演出結果によりクジ引きの結果として「成功」を報知した場合には、遊技者にとって有利な内容として、高確高ベース状態が継続することを、遊技者が認識可能に報知する。また、第2バトル期間の開始に対応して、演出実行例80AKD16のような期待度報知演出におけるメッセージを示す演出画像の表示などにより、SPリーチBのリーチ演出が実行される場合の大当り期待度について、遊技者が認識可能に報知する。これらの演出実行例80AKD15におけるトライアル演出の演出結果や演出実行例80AKD16における期待度報知演出により、高確高ベース状態の継続に対する遊技者の注目度が高められる適切な報知が可能になるので、遊技興趣の低下を防止できる。
トライアル演出は、演出実行例80AKD11のようなトライアル演出開始となった後に、演出実行例80AKD12のようなトライアル失敗演出となる場合と、演出実行例80AKD15のようなトライアル成功演出となる場合とを含んでいる。これらのトライアル失敗演出またはトライアル成功演出のいずれかを実行可能にすることで、高確高ベース状態が継続するか否かに対応して、第2バトル期間が開始されるか否かを、遊技者が認識可能に報知する。これらの演出実行例80AKD12のようなトライアル失敗演出と演出実行例80AKD15のようなトライアル成功演出とを含んだトライアル演出を実行することで、さらなる報知により高確高ベース状態が継続するか否かに対する遊技者の注目度が高められるので、遊技興趣の低下を防止できる。
第2バトル期間では、演出実行例80AKD17のような期待度関連演出におけるテロップ表示などにより、SPリーチBのリーチ演出が実行される場合の大当り期待度に関する情報に応じた演出画像を、継続して表示することができる。このような演出実行例80AKD17における期待度関連演出を実行することで、高確高ベース状態が継続した場合に、遊技者が認識しやすい適切な報知により期待感を高めることができるので、遊技興趣の低下を防止できる。
演出実行例80AKD15のようなトライアル成功演出、演出実行例80AKD16のような期待度報知演出、演出実行例80AKD17のような期待度関連演出、あるいは、これらの一部または全部の組合せにより、高確高ベース状態が継続する第2バトル期間に対応して、SPリーチBのリーチ演出が実行される場合の大当り期待度に関する情報を報知することで、高確高ベース状態が継続する場合に適切な報知が可能になるので、遊技興趣の低下を防止できる。
トライアル演出に伴うクジ引き演出では、一部または全部の演出態様を異ならせることで、演出結果により報知されるクジ引きの結果やSPリーチBのリーチ演出が実行される場合の大当り期待度などを、示唆可能であってもよい。例えばビンの表示色が赤色である場合には、通常の無色である場合よりも、高い割合で演出結果によりクジ引きの結果として「成功」が報知されてもよい。あるいは、ビンの模様がサクラ柄である場合には、通常の無地である場合よりも、高い割合で演出結果によりクジ引きの結果として「当選」が報知されてもよい。このように、抽選クジを収容するビンの表示色、形状、模様、大きさ、あるいは、抽選クジを引くキャラクタの種類、表示色、形状、模様、大きさ、その他、クジ引き演出における任意の演出画像により示される表示色、形状、模様、大きさ、これらの一部または全部が、トライアル演出の演出結果や大当り期待度に関する情報に応じて異なる割合で決定されてもよい。
図22−13(A)は、演出実行例80AKD11と同様に、トライアル演出が開始される演出実行例80AKD21を示している。図22−13(B)は、トライアル演出において、演出結果によりクジ引きの結果として「当選」を報知するトライアル当選演出が行われる演出実行例80AKD22を示している。例えば変動パターン80PB2−3に対応して、可変表示の表示結果が「ハズレ」に加えて、大当り保留ありの場合に、トライアル演出ではクジ引きの結果として「当選」を報知する演出結果となる。図22−13(C)は、演出実行例80AKD22によるトライアル演出の演出結果に続いて、期待度報知演出が行われる演出実行例80AKD23を示している。演出実行例80AKD23の期待度報知演出では、演出実行例80AKD16と共通する「ラストバトルタイム突入!!」のメッセージに加えて、キャラクタによる演出実行例80AKD16とは異なる「SPリーチは期待度100%!!」のメッセージを示す演出画像を表示する。これにより、実行が保留されている1または複数の特図ゲームのいずれかに対応して、可変表示の表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御されることを、遊技者が認識可能に報知する。図22−13(D)は、演出実行例80AKD23による期待度報知演出の次に期待度関連演出が行われる演出実行例80AKD24を示している。演出実行例80AKD24の期待度関連演出では、例えば大当り保留ありに対応して、保留記憶に基づく特図ゲームの大当り期待度に関連するテロップ表示などが行われる。演出実行例80AKD24のテロップ表示は、「ラストバトルタイム 期待度100%」のメッセージを示す演出画像の表示といった、大当り保留による大当り期待度を直接に示す数値を含めた文字情報の表示により、大当り期待度を遊技者が認識可能に報知する。あるいは、大当り保留に対応するテロップ表示では、帯表示色が赤色に設定されることで、大当り保留ありの場合の大当り期待度を示唆可能であってもよい。帯表示色により大当り保留ありに対応した大当り期待度を示唆可能とする一方で、大当り期待度を直接に示す数字の表示は行わないようにしてもよい。トライアル演出における演出結果によりクジ引きの結果として「当選」を報知した場合には、保留情報に基づく特図ゲームの表示結果が「大当り」に対応して大当り遊技状態に制御されることを、遊技者が認識可能に報知できる。
第2バトル期間の開始に対応して、演出実行例80AKD22のようなトライアル当選演出における演出結果によりクジ引きの結果として「当選」を報知した場合には、保留情報として入賞時判定結果が「大当り」を示す大当り保留ありに対応して、可変表示の表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御されることを、遊技者が認識可能に報知する。また、第2バトル期間の開始に対応して、演出実行例80AKD23のような期待度報知演出におけるメッセージを示す演出画像の表示などにより、大当り期待度に関する情報として、大当り遊技状態に制御される演出結果となることを、遊技者が認識可能に報知する。これらの演出実行例80AKD22におけるトライアル演出の演出結果や演出実行例80AKD23における期待度報知演出により、トライアル演出などに対する遊技者の注目度が高められる適切な報知が可能になるので、遊技興趣の低下を防止できる。
トライアル演出の実行を伴う可変表示の表示結果が「大当り」となる場合には、例えば図22−13(C)に示された演出実行例80AKD23のような期待度報知演出と同様に確定飾り図柄あるいは飾り図柄を縮小した態様の常時小図柄による表示結果を停止表示した後に、図22−13(D)に示された演出実行例80AKD24のような期待度関連演出が開始されてからバトル演出が行われ、演出結果により味方のキャラクタがバトルに勝利したことを報知してもよい。このようなバトル演出を含めた演出結果の報知過程は、例えば変動パターンPB3−1に対応した復活演出に含まれてもよいし、変動パターンPB3−2に対応した発展演出に含まれてもよい。
大当り終了後の変動回数が100回目の特図ゲームが実行されるまでに、高確高ベース状態が継続するか否かを示唆可能な継続示唆演出が実行されてもよい。継続示唆演出では、例えばキャラクタがアイテムを獲得可能なアイテム獲得演出が行われ、獲得したアイテムの種類、個数、組合せ、獲得順序などに応じて、異なる割合でトライアル演出における演出結果により遊技者に有利な内容が報知されてもよい。このように、トライアル演出の実行前における演出態様に応じて、トライアル演出の演出結果が特定結果となる割合を異ならせてもよい。
図22−14(A)は、SPリーチBのリーチ演出において、演出結果よりも前にバトル演出となる演出画像の表示が行われる演出実行例80AKD31を示している。図22−14(B1)は、SPリーチBのリーチ演出において、演出結果により味方のキャラクタがバトルに敗北したことを報知する演出実行例80AKD32を示している。例えば変動パターン80PA2−5〜80PA2−7のいずれかに対応して、可変表示の表示結果が「ハズレ」となることに加えて、確変転落抽選の抽選結果が「転落当選」である場合に、SPリーチBのリーチ演出では味方のキャラクタがバトルに敗北したことを報知する演出結果となる。演出実行例80AKD32では、味方のキャラクタが倒される場面とともに、大当り組合せではないリーチ組合せの確定飾り図柄を停止表示することで、SPリーチBのリーチ演出における演出結果により味方のキャラクタがバトルに敗北したことを報知する。図22−14(C)は、演出実行例80AKD32によるリーチ演出の演出結果に続いて、終了報知演出が行われる演出実行例80AKD33を示している。終了報知演出では、高確高ベース状態に制御された第2バトル期間に対応する演出態様の終了を、遊技者が認識可能に報知すればよい。例えば大当り後演出制御処理のステップ80AKS24にてバトル敗北であると判定された場合に、ステップ80AKS25ではバトル終了の報知制御が行われることで、終了報知演出を実行できる。演出実行例80AKD33では、「ラストバトルタイム終了」のメッセージを示す演出画像の表示により、第2バトル期間が終了することを、遊技者が認識可能に報知する。図22−14(B2)は、SPリーチBのリーチ演出において、演出結果により味方のキャラクタがバトルに勝利したことを報知する演出実行例80AKS34を示している。例えば変動パターン80PA3−5〜80PA3−7のいずれかに対応して、可変表示の表示結果が「大当り」となる場合に、SPリーチBのリーチ演出では味方のキャラクタがバトルに勝利したことを報知する演出結果となる。演出実行例80AKD34では、敵方のキャラクタが倒される場面とともに大当り組合せの確定飾り図柄を停止表示することで、SPリーチBのリーチ演出における演出結果により味方のキャラクタがバトルに勝利したことを報知する。演出実行例80AKD34の場合には、続いて大当り遊技状態に制御されることを報知する大当り報知演出(ファンファーレ演出)などが実行された後に、大当り遊技状態の制御が開始されるようにすればよい。このように、SPリーチBのリーチ演出における演出結果として、味方のキャラクタがバトルに勝利したことを報知する場合には、続いて大当り遊技状態に制御されるので、遊技者にとって有利な内容として、表示結果が「大当り」に対応して大当り遊技状態に制御されることを、遊技者が認識可能に報知できる。
第2バトル期間においてSPリーチBのリーチ演出が実行されるときには、大当り期待度に関連するテロップ表示などの期待度関連演出を終了させてもよい。このように、SPリーチBのリーチ演出が実行されるときには、大当り期待度に関連する情報を報知しないことにより、演出結果として、遊技者に有利な内容が報知されない場合に、遊技者が一旦抱いた期待感の減退を抑制することができる。あるいは、期待度関連演出は、SPリーチBのリーチ演出が実行された場合に終了させる第1関連演出と、SPリーチBのリーチ演出が実行された場合でも終了しない第2関連演出とを含んでいてもよい。第1関連演出は、例えば図22−12(C1)に示された演出実行例80AKD13のように、大当り期待度が70%であることを示すメッセージを報知する期待度関連演出であればよい。第2関連演出は、例えば図22−13(C)に示された演出実行例80AKD23のように、大当り期待度が100%であることを示すメッセージを報知する期待度関連演出であればよい。このように、第2関連演出が実行された場合には、SPリーチBのリーチ演出が実行されても期待度関連演出が終了しないことで、演出の相乗作用により遊技者の期待感を高めることができる。
図22−15は、期待度報知演出とともに、設定値示唆演出が行われる変形例を示している。図22−15(A)は、設定値示唆演出として、期待度報知演出が行われるときにメッセージを示す演出画像の吹き出し部分における表示色を変化させる演出実行例80AKD41を示している。上記した実施形態では、例えば図22−12(C2)に示された演出実行例80AKD16や図22−13(C)に示された演出実行例80AKD23による期待度報知演出が行われるときに、メッセージを示す演出画像の吹き出し部分における表示色が白色に設定される。これに対し、演出実行例80AKD41による期待度報知演出とともに設定値示唆演出が行われるときには、メッセージを示す演出画像の吹き出し部分における表示色が金色に設定される。
図22−15(B)は、表示色決定テーブル80AKT41の構成例を示している。表示色決定テーブル80AKT41では、パチンコ遊技機1において設定されている現在の設定値に応じて、異なる割合で期待度報知表示色が決定可能となるように、表示色決定用の乱数値と比較される判定値が決定結果に割り当てられていればよい。例えば大当り後演出制御処理のステップ80AKS18により期待度情報の報知制御を行うときには、RAM122の設定値データ記憶部における記憶データを用いて、パチンコ遊技機1において設定されている現在の設定値を特定すればよい。また、演出制御用CPU120により抽出された表示色決定用の乱数値を、表示色決定テーブル80AKT41において設定値に対応して予め設定されている判定値と比較する。そして、期待度報知表示色ごとに割り当てられた判定値の範囲のうちで、いずれの範囲に表示色決定用の乱数値が含まれるかの判定結果に応じて、期待度報知表示色が決定される。
表示色決定テーブル80AKT41の構成例では、パチンコ遊技機1において設定されている現在の設定値が3以下であるか4以上であるかに応じて、期待度報知表示色の決定割合が異なるように、判定値が割り当てられている。例えばパチンコ遊技機1において設定されている現在の設定値が4以上である場合には、3以下である場合よりも高い割合で、期待度報知表示色が金色に決定される。これにより、期待度報知演出においてメッセージを示す演出画像の吹き出し部分における表示色が金色となった場合には、その表示色が白色である場合よりも、高い割合で現在の設定値が4以上となるので、遊技者にとって有利度が高い設定値である期待感が高められる。このように、期待度に関する情報を報知する場合の報知態様に応じて、パチンコ遊技機1において設定されている現在の設定値を示唆可能であってもよい。
図22−16は、前回の大当り終了後における遊技の制御例を示している。この実施形態では、大当り種別決定テーブル80AKT21を用いて、大当り種別が大当り80AKAと大当り80AKBのいずれかに決定される。大当り種別が大当り80AKAに対応する前回の大当り終了後には、遊技状態が高確高ベース状態に制御される。大当り種別が大当り80AKBに対応する前回の大当り終了後には、遊技状態が低確高ベース状態に制御される。大当り種別が大当り80AKAに対応する前回の大当り終了後に、遊技状態が高確高ベース状態に制御された場合は、その後に次回の大当りが発生したときの変動回数や遊技状態に応じて、「大当り80AKA→100回目以前高確高ベース時大当り」、「大当り80AKA→100回目以前低確高ベース時大当り」、「大当り80AKA→101回目以後確変転落なし高確高ベース時大当り」、「大当り80AKA→101回目以後確変転落あり低確低ベース時大当り」、「大当り80AKA→100回目以前確変転落あり低確低ベース時大当り」とを含んでいる。大当り種別が大当り80AKBに対応する前回の大当り終了後に、遊技状態が低確高ベース状態に制御された場合は、その後に次回の大当りが発生したときの変動回数や遊技状態に応じて、「大当り80AKB→100回目以前低確高ベース時大当り」と、「大当り80AKB→101回目以降低確低ベース時大当り」とを含んでいる。
図22−16(A)は、「大当り80AKA→100回目以前高確高ベース時大当り」の場合を示している。この場合には、大当り80AKAに対応して遊技状態が高確高ベース状態に制御された後、変動回数が100回目以前の特図ゲームに対応して、表示結果が「大当り」になり次回の大当り遊技状態に制御されるまで高確高ベース状態が継続している。このように、高確高ベース状態が終了するより前に次回の大当り遊技状態に制御される場合は、確変連荘ともいう。遊技状態が高確高ベース状態に制御された場合に、大当り終了後の変動回数が100回目以前であるK回目の特図ゲームに対応して、表示結果が「大当り」になることで確変連荘が発生する確率は、K回目の特図ゲームまで、すべての特図ゲームに対応した確変転落抽選の抽選結果が「転落非当選」となる確率と、K−1回目までの特図ゲームに対応した高確時の大当り抽選の抽選結果が「ハズレ」となる確率と、K回目の特図ゲームに対応した高確時の大当り抽選の抽選結果が「大当り」となる確率とを乗算すればよいので、A2K×B11×B12K−1により算出することができる。
図22−16(B)は、「大当り80AKA→100回目以前低確高ベース時大当り」の場合を示している。この場合には、大当り80AKAに対応して遊技状態が高確高ベース状態に制御された後、変動回数が100回目以前であるJ回目の特図ゲームに対応して確変転落が発生してから、変動回数が100回目以前であるK(≧J)回目の特図ゲームに対応して、表示結果が「大当り」になり次回の大当り遊技状態に制御される。このように、低確高ベース状態が終了するより前に次回の大当り遊技状態に制御される場合は、高ベース連荘ともいう。遊技状態が高確高ベース状態に制御された場合に、大当り終了後の変動回数が100回目以前であるJ回目の特図ゲームに対応して、確変転落抽選の抽選結果が「転落当選」になることで確変転落が発生する確率は、J−1回目までの特図ゲームに対応した確変転落抽選の抽選結果が「転落非当選」となる確率と、J回目の特図ゲームに対応した確変転落抽選の抽選結果が「転落当選」となる確率と、J−1回目までの特図ゲームに対応した高確時の大当り抽選の抽選結果が「ハズレ」となる確率とを乗算すればよいので、A1×A2J−1×B12J−1により算出することができる。その後、変動回数が100回目以前であるK回目の特図ゲームに対応して、表示結果が「大当り」になることで高ベース連荘が発生する確率は、J回目からK−1回目までの特図ゲームに対応した低確時の大当り抽選の抽選結果が「ハズレ」となる確率と、K回目の特図ゲームに対応した低確時の大当り抽選の抽選結果が「大当り」となる確率とを、先に算出した確変転落が発生する確率と乗算すればよいので、A1×A2J−1×B01×B02K−J×B12J−1により算出することができる。
図22−16(C)は、「大当り80AKB→100回目以前低確低ベース時大当り」の場合を示している。この場合には、大当り80AKBに対応して遊技状態が低確高ベース状態に制御された後、変動回数が100回目以前の特図ゲームに対応して、表示結果が「大当り」になり次回の大当り遊技状態に制御される。遊技状態が低確高ベース状態に制御された場合に、大当り終了後の変動回数が100回目以前であるK回目の特図ゲームに対応して、表示結果が「大当り」になることで高ベース連荘が発生する確率は、K−1回目までの特図ゲームに対応した低確時の大当り抽選の抽選結果が「ハズレ」となる確率と、K回目の特図ゲームに対応した高確時の大当り抽選の抽選結果が「大当り」となる確率とを乗算すればよいので、B01×B02K−1により算出することができる。
図22−16(D)は、「大当り80AKA→101回目以後確変転落なし高確高ベース時大当り」の場合を示している。この場合には、大当り80AKAに対応して遊技状態が高確高ベース状態に制御された後、変動回数が101回目以後の特図ゲームに対応して、表示結果が「大当り」になり次回の大当り遊技状態に制御されるまで高確高ベース状態が継続している。遊技状態が高確高ベース状態に制御された場合に、大当り終了後の変動回数が101回目以後であるL回目の特図ゲームに対応して、表示結果が「大当り」になることで確変連荘が発生する確率は、図22−16(A)の場合における変数Kを変数Lに置換すればよいので、A2L×B11×B12L−1により算出することができる。
図22−16(E)は、「大当り80AKA→101回目以後確変転落あり低確低ベース時大当り」の場合を示している。この場合には、大当り80AKAに対応して遊技状態が高確高ベース状態に制御された後、変動回数が101回目以後であるL回目の特図ゲームに対応して確変転落が発生する。遊技状態が高確高ベース状態に制御された場合に、大当り終了後の変動回数が101回目以後であるL回目の特図ゲームに対応して、確変転落抽選の抽選結果が「転落当選」になることで確変転落が発生する確率は、図22−16(B)の場合における変数Jを変数Lに置換すればよいので、A1×A2L−1×B12L−1により算出することができる。
図22−16(D)や図22−16(E)のように、遊技状態が高確高ベース状態に制御された後に、変動回数が100回目の特図ゲームでも高確高ベース状態が継続するとともに、表示結果が「ハズレ」となる場合には、トライアル演出における演出結果によりクジ引きの結果として「成功」が報知される。遊技状態が高確高ベース状態に制御された場合に、変動回数が100回目の特図ゲームでも高確高ベース状態が継続するとともに、表示結果が「ハズレ」となる確率は、100回目までの特図ゲームに対応した確変転落抽選の抽選結果が「転落非当選」となる確率と、100回目までの特図ゲームに対応した高確時の大当り抽選の抽選結果が「ハズレ」となる確率とを乗算すればよいので、A2100×B12100により算出することができる。
図22−16(F)は、「大当り80AKA→100回目以前確変転落あり低確低ベース時大当り」の場合を示している。この場合には、大当り80AKAに対応して遊技状態が高確高ベース状態に制御された後、変動回数が100回目以前であるK回目の特図ゲームに対応して確変転落が発生する。遊技状態が高確高ベース状態に制御された場合に、大当り終了後の変動回数が100回目以前であるK回目の特図ゲームに対応して、確変転落抽選の抽選結果が「転落当選」になることで確変転落が発生する確率は、図22−16(B)の場合における変数Jを変数Kに置換すればよいので、A1×A2K−1×B12K−1により算出することができる。
図22−16(G)は、「大当り80AKB→101回目以後低確低ベース時大当り」の場合を示している。この場合には、大当り80AKBに対応して遊技状態が低確高ベース状態に制御された後、変動回数が101回目以後の特図ゲームに対応して、表示結果が「大当り」になり次回の大当り遊技状態に制御される。遊技状態が低確高ベース状態に制御された場合に、大当り終了後の変動回数が101回目以後であるL回目の特図ゲームに対応して、表示結果が「大当り」となる確率は、図22−16(C)の場合における変数Kを変数Lに置換すればよい。また、遊技状態が低確高ベース状態に制御された場合に、変動回数が100回目の特図ゲームまで表示結果が「ハズレ」となり、低確高ベース状態が終了して低確低ベース状態に制御される場合には、トライアル演出における演出結果によりクジ引きの結果として「失敗」が報知される。遊技状態が低確低ベース状態に制御された場合に、変動回数が100回目の特図ゲームまで表示結果が「ハズレ」となる確率は、100回目までの特図ゲームに対応した低確時の大当り抽選の抽選結果が「ハズレ」となる確率なので、B02100により算出することができる。
図22−16(F)の場合にも、変動回数が100回目の特図ゲームに対応して低確高ベース状態が終了することで、低確低ベース状態に制御されるので、トライアル演出における演出結果によりクジ引きの結果として「失敗」が報知される。遊技状態が高確高ベース状態に制御された場合に、大当り終了後の変動回数が100回目以前であるK回目の特図ゲームに対応して確変転落が発生した後、変動回数が100回目の特図ゲームまで表示結果が「ハズレ」となる確率は、K回目から100回目までの特図ゲームに対応した低確時の大当り抽選の抽選結果が「ハズレ」となる確率を、先に算出した確変転落が発生する確率と乗算すればよいので、A1×A2K−1×B02100−K+1×B12K−1により算出することができる。
図22−17(A)は、大当り種別の決定割合も考慮した大当り発生割合の算出例を示している。大当り時の遊技状態が高確高ベース状態である場合は、図22−16(A)に示された「大当り80AKA→100回目以前高確高ベース時大当り」と、図22−16(D)に示された「大当り80AKA→101回目以後高確高ベース時大当り」とを含んでいる。大当り時の遊技状態が低確高ベース状態である場合は、図22−16(B)に示された「大当り80AKA→100回目以前低確高ベース時大当り」と、図22−16(C)に示された「大当り80AKB→100回目以前低確高ベース時大当り」とを含んでいる。大当り時の遊技状態が低確低ベース状態である場合は、図22−16(E)に示された「大当り80AKA→101回目以後確変転落あり低確低ベース時大当り」と、図22−16(F)に示された「大当り80AKA→100回目以前確変転落あり低確低ベース時大当り」と、図22−16(G)に示された「大当り80AKB→101回目以後低確低ベース時大当り」とを含んでいる。
図22−17(A)に示された大当りの発生割合は、図22−16に示された各場合について、表示結果が「大当り」となる確率の総和により、算出することができる。例えば図22−16(B)に示された「大当り80AKA→100回目以前低確高ベース時大当り」の発生割合は、変数Kが100以下の自然数であり、かつ、変数Jが変数K以下である範囲について、等比級数の和などを用いて算出すればよい。また、図22−16(D)に示された「大当り80AKA→101回目以後確変転落なし高確高ベース時大当り」の発生割合と、図22−16(E)に示された「大当り80AKA→101回目以後確変転落あり低確低ベース時大当り」の発生割合は、変動回数が100回目の特図ゲームでも高確高ベース状態が継続するとともに、表示結果が「ハズレ」となる確率を用いて、算出されてもよい。これらの発生割合の比率は、高確時の大当り抽選の抽選結果が「大当り」となる確率と、確変転落抽選の抽選結果が「転落当選」となる確率との比率に、等しくなると考えることができる。さらに、大当り終了後の遊技状態が低確低ベース状態に制御される高ベース抜け率から、図22−16(E)に示された「大当り80AKA→101回目以後確変転落あり低確低ベース時大当り」の発生割合を差し引くことにより、図22−16(F)に示された「大当り80AKA→100回目以前確変転落あり低確低ベース時大当り」の場合と、図22−16(G)に示された「大当り80AKB→101回目以後低確低ベース時大当り」の場合とを合わせた発生割合が算出されてもよい。その他にも、各種の大当り発生割合は、任意の手法により算出できればよい。
図22−17(B1)は、遊技状態が高確高ベース状態に制御されている高確時に、SPリーチAのリーチ演出が実行された場合のうち、演出結果として味方のキャラクタがバトルに勝利したことを報知するバトル勝利確率を示している。図22−8に示された「大当り終了後1〜99回目/ハズレ」の選択条件が成立した場合には、テーブル81AKT11が選択されることで、変動パターン80PA2−2〜80PA2−4がそれぞれ1/100の決定割合となる。この場合には、高確時の大当り抽選の抽選結果が「ハズレ」である確率B12と、テーブル81AKT11を用いた決定によりSPリーチAのリーチ演出が実行される割合の合計とを乗算することにより、高確時の可変表示において、表示結果が「ハズレ」でありSPリーチAのリーチ演出が実行される確率を算出することができる。図22−8に示された「大当り終了後1〜99回目/大当り」の選択条件が成立した場合には、テーブル81AKT12が選択されることで、変動パターン80PA3−2〜80PA3−4がそれぞれ33/100の決定割合となる。この場合には、高確時の大当り抽選の抽選結果が「大当り」である確率B11と、テーブル81AKT12を用いた決定によりSPリーチAのリーチ演出が実行される割合の合計とを乗算することにより、高確時の可変表示において、表示結果が「大当り」でありSPリーチAのリーチ演出が実行される確率を算出することができる。これらの算出結果により、SPリーチAのリーチ演出が実行された場合のうちで、表示結果が「大当り」となる場合の割合を、バトル勝利確率として算出することができる。こうして算出されたバトル勝利確率は、例えば約18/100(=18%)となる。
図22−17(B2)は、トライアル演出が実行された場合のうち、演出結果によりクジ引きの結果として「成功」が報知されるトライアル演出成功確率を示している。トライアル演出は、大当り終了後の変動回数が100回目の特図ゲームに対応して実行される。大当り終了後の変動回数が100回目の特図ゲームが実行される場合は、図22−16(D)に示された「大当り80AKA→101回目以後確変転落なし高確高ベース時大当り」、図22−16(E)に示された「大当り80AKA→101回目以後確変転落あり低確低ベース時大当り」、図22−16(F)に示された「大当り80AKA→100回目以前確変転落あり低確低ベース時大当り」、図22−16(G)に示された「大当り80AKB→101回目以後低確低ベース時大当り」を含んでいる。図22−17(A)に示すように、例えば図22−16(D)に対応した大当り発生割合X1は21.54%となり、図22−16(E)に対応した大当り発生割合X2は9.25%となり、図22−16(F)に対応した大当り発生割合Y1は12.36%となり、図22−16(G)に対応した大当り発生割合Y2は14.62%となる。これらの大当り発生割合により、トライアル演出が実行される場合のうちで、101回目以後の特図ゲームでも高確高ベース状態が継続する場合の割合を、トライアル演出成功確率として算出することができる。こうして算出されたトライアル演出成功確率は、例えば約53/100(=53%)となる。
図22−17(B3)は、101回目以後の特図ゲームでも高確高ベース状態に継続して制御されたときに、SPリーチBのリーチ演出が実行された場合のうち、演出結果として味方のキャラクタがバトルに勝利したことを報知するバトル勝利確率を示している。図22−8に示された「大当り終了後101回目以降/ハズレ確変転落当選時」の選択条件が成立した場合には、テーブル81AKT32が選択されることで、変動パターン80PA2−5〜80PA2−7のいずれかに決定される。この場合に、確変転落抽選の抽選結果が「転落当選」である確率A1は、101回目以後の特図ゲームに対応する可変表示において、転落当選時にSPリーチBのリーチ演出が実行される確率となる。図22−8に示された「大当り終了後101回目以降/大当り」の選択条件が成立した場合には、テーブル81AKT33が選択されることで、変動パターン80PA3−5〜80PA3−7のいずれかに決定される。この場合に、高確時の大当り抽選の抽選結果が「大当り」である確率B11は、101回目以後の特図ゲームに対応する可変表示において、表示結果が「大当り」となる大当り時にSPリーチBのリーチ演出が実行される確率となる。これらの確率により、SPリーチBのリーチ演出が実行された場合のうちで、表示結果が「大当り」となる場合の割合を、バトル勝利確率として算出することができる。こうして算出されたバトル勝利確率は、例えば70/100(=70%)となる。
このような設定であれば、SPリーチAのリーチ演出におけるバトル勝利確率よりも、トライアル演出成功確率の方が高くなる。また、トライアル演出成功確率よりも、SPリーチBのリーチ演出におけるバトル勝利確率の方が高くなる。これにより、SPリーチAのリーチ演出におけるバトル勝利確率よりも、SPリーチBのリーチ演出におけるバトル勝利確率の方が高くなる。SPリーチAのリーチ演出は、大当り終了後の変動回数が1回目から99回目までの特図ゲームを実行する期間に対応した第1バトル期間において、所定割合で実行可能となる。トライアル演出は、大当り終了後の変動回数が100回目の特図ゲームを実行する期間に対応して実行可能となる。SPリーチBのリーチ演出は、大当り終了後の変動回数が101回目以降の特図ゲームを高確高ベース状態にて実行する期間に対応した第2バトル期間において、所定割合で実行可能となる。したがって、第1バトル期間において実行されるSPリーチAのリーチ演出よりも、大当り終了後の変動回数が100回目に実行されるトライアル演出の方が、遊技者にとって有利な内容の演出結果となる割合が高くなる。また、大当り終了後の変動回数が100回目に実行されるトライアル演出よりも、第2バトル期間において実行されるSPリーチBのリーチ演出の方が、遊技者にとって有利な内容の演出結果となる割合が高くなる。これにより、第1バトル期間において実行されるSPリーチAのリーチ演出よりも、第2バトル期間において実行されるSPリーチBのリーチ演出の方が、遊技者にとって有利な内容の演出結果となる割合が高くなる。
SPリーチAのリーチ演出は第1バトル期間にて実行可能であり、トライアル演出は大当り終了後の変動回数が100回目の特図ゲームに対応する期間にて実行可能であり、SPリーチBのリーチ演出は第2バトル期間にて実行可能である。そして、SPリーチAのリーチ演出におけるバトル勝利確率よりもトライアル演出成功確率の方が高くなり、トライアル演出成功確率よりもSPリーチBのリーチ演出におけるバトル勝利確率の方が高くなる。これにより、トライアル演出の演出結果が遊技者に有利な内容となる期待感が高められ、さらにSPリーチBのリーチ演出による演出結果が遊技者に有利な内容となる期待感が高められるように、高確高ベース状態の継続に対応した適切な報知が可能になるので、遊技興趣の低下を防止できる。
以上の他にも、この発明は上記の実施の形態に限定されず、様々な変形および応用が可能である。例えばパチンコ遊技機1は、上記実施の形態で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。特徴部80AKに対応して、第2バトル期間においてSPリーチBのリーチ演出が実行される場合の大当り期待度に関する情報を報知する期待度報知演出や期待度関連演出を実行するための構成と、特徴部81AKに対応して、SPリーチAのリーチ演出におけるバトル勝利確率よりもトライアル演出成功確率の方が高くなり、トライアル演出成功確率よりもSPリーチBのリーチ演出におけるバトル勝利確率の方が高くなるための構成とのうち、いずれか一方を備え他方を備えないパチンコ遊技機1であってもよい。
SPリーチAやSPリーチBのリーチ演出は、味方のキャラクタが敵方のキャラクタと戦うバトル演出が行われるものに限定されず、例えば表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御されるという遊技者に有利な内容を報知する演出結果を含めた、複数種類の演出結果のいずれかにより、遊技者に有利な内容となるか否かを遊技者が認識可能に報知する演出であればよい。トライアル演出は、キャラクタが抽選クジを引くクジ引き抽選が行われるものに限定されず、例えば高確高ベース状態が継続するという遊技者に有利な内容を報知する演出結果を含めた、複数種類の演出結果のいずれかにより、遊技者に有利な内容となるか否かを遊技者が認識可能に報知する演出であればよい。
トライアル演出が実行される期間は、例えば大当り終了後の変動回数が96〜100回目の特図ゲームを実行する期間といった、複数回の特図ゲームを実行する期間に対応していてもよい。特別図柄プロセス処理ではステップS111の変動パターン設定処理が実行されたときに、大当り終了後の変動回数が96〜100回目の範囲内であれば、「ハズレ確変転落あり」、「ハズレ確変転落なし」、「ハズレ大当り保留あり」、「大当り」のううちで成立した選択条件に対応する変動パターン決定テーブルを選択する。これにより、トライアル演出を実行可能にする一方で、SPリーチAやSPリーチBのリーチ演出を実行しないように、限界となる制限が設けられるようにすればよい。この場合に、トライアル演出は、大当り終了後の変動回数が96〜100回目という範囲において実行可能な第2特定演出になる。
遊技者に有利な内容は、可変表示の表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御されることや、高確高ベース状態が継続することの他にも、確変状態などの特別遊技状態に制御されること、複数の大当り遊技状態のうちで実行可能なラウンドの上限回数が第2ラウンド数(例えば「7」)よりも多い第1ラウンド数(例えば「15」)となる大当り遊技状態に制御されること、複数の時短状態のうちで実行可能な可変表示の上限回数が第2回数(例えば「50」)よりも多い第1回数(例えば「100」)となる時短状態に制御されること、複数の確変状態のうち大当り確率が第2確率(例えば1/50)よりも高い第1確率(例えば1/20)となる確変状態に制御されることなど、遊技者にとって有利な任意の遊技価値や特典が付与されるものであればよい。
確変転落抽選の抽選結果が「転落当選」となる確率A1、低確時や高確時に大当り抽選の抽選結果が「大当り」となる確率B01、B11、大当り種別の決定割合、変動パターンの決定割合、大当り終了後の高ベース状態に制御可能な特図ゲームの下限回数などは、本願発明の解決課題を一部または全部について解決可能であれば、任意の設定とすることができる。
設定値に応じて、異なる割合で任意の設定示唆演出を実行可能としたものであってもよい。例えば、特定設定値である場合には、特定設定値以外の設定値である場合よりも高い割合で設定示唆演出を実行可能となるように、演出判定テーブルの判定値が割り当てられる。この場合に、設定値が特定設定値以外である範囲では、設定値が特定設定値である範囲よりも、設定示唆演出の実行割合が低くなるという限界としての制限が設けられる。特定設定値である場合には所定割合で実行可能となり、特定設定値以外の設定値である場合には実行されない設定示唆演出を設けてもよい。このように、設定値が特定設定値である範囲では、所定割合で設定示唆演出を実行可能となる。その一方で、設定値が特定設定値以外である範囲では、設定示唆演出が実行されないという限界としての制限が設けられる。
特別期間であるか否かに応じて、異なる割合で任意の設定示唆演出を実行可能としたものであってもよい。例えば、特別期間である場合には、特別期間以外の期間である場合よりも高い割合で設定示唆演出を実行可能となるように、演出判定テーブルの判定値が割り当てられる。この場合に、特別期間以外の期間である範囲では、特別期間である範囲よりも、設定示唆演出の実行割合が低くなるという限界としての制限が設けられる。特別期間である場合には所定割合で実行可能となり、特別期間以外の期間である場合には実行されない設定示唆演出を設けてもよい。このように、特別期間である範囲では、所定割合で設定示唆演出を実行可能となる。その一方で、特別期間以外の期間である範囲では、設定示唆演出が実行されないという限界としての制限が設けられる。
特別期間であるか否かに限定されず、任意の特別条件が成立したか否かに応じて、異なる割合で任意の設定示唆演出を実行可能としたものであってもよい。例えば、特別条件が成立した場合には、特別条件が成立しない場合よりも高い割合で設定示唆演出を実行可能となるように、演出判定テーブルの判定値が割り当てられる。この場合に、特別条件が成立していない範囲では、特別条件が成立した範囲よりも、設定示唆演出の実行割合が低くなるという限界としての制限が設けられる。特別条件が成立した場合には所定割合で実行可能となり、特別条件が成立していない場合には実行されない設定示唆演出を設けてもよい。このように、特別条件が成立した範囲では、所定割合で設定示唆演出を実行可能となる。その一方で、特別条件が成立していない範囲では、設定示唆演出が実行されないという限界としての制限が設けられる。特別条件は、パチンコ遊技機1における遊技の進行または履歴あるいは遊技の判定や決定の結果に応じて成立可能な任意の条件であってもよいし、パチンコ遊技機1における演出の進行または履歴あるいは演出の判定や決定に応じて成立可能な任意の条件であってもよい。設定示唆演出に限定されず、任意の演出は、予め設定された条件が成立したか否かに応じて異なる割合で実行可能としたものであってもよいし、そのような条件が成立したか否かに応じて異なる割合で演出態様が決定されるものであってもよいし、そのような条件が成立したか否かに応じて異なる割合で実行タイミングが決定されるものであってもよい。また、任意の演出は、予め設定された制限条件が成立した範囲では、特定の演出が実行されないという限界としての制限が設けられてもよく、あるいは制限条件が成立していない範囲と比較して実行割合が低下し実行されにくいという限界としての制限が設けられてもよい。
(特徴部80AKの課題解決手段および効果)
遊技者にとって有利な、例えば大当り遊技状態などの有利状態に制御可能な、例えばパチンコ遊技機1などの遊技機であって、例えば確変状態すなわち高確状態など、通常状態よりも有利な第1特別状態と、例えば時短状態すなわち高ベース状態など、通常状態よりも有利であって第1特別状態とは異なる第2特別状態とに制御可能な、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103などの状態制御手段と、第1特別状態を終了させるか否かを判定する、例えばステップS1102において転落抽選を実行するCPU103などの状態判定手段と、有利状態に制御されるか否かを演出結果により報知する、例えばSPリーチAまたはSPリーチBによるリーチ演出などの特定演出を実行可能な、例えば演出制御用CPU120などの演出実行手段とを備え、状態制御手段は、例えばステップS1134、S1135により時短フラグをOFFに設定するCPU103など、所定期間内に第1特別状態を終了させると判定された場合には、所定期間の終了後に第2特別状態を終了し、例えばステップS1106により時短フラグをOFFに設定するCPU103など、所定期間内に第1特別状態を終了させると判定されなかった場合には、所定期間の終了後も第1特別状態を終了させると判定されるまで、第1特別状態かつ第2特別状態に制御し、演出実行手段は、例えば第1バトル期間など、所定期間内に対応する第1演出期間と、例えば第2バトル期間など、所定期間の終了後に第1特別状態かつ第2特別状態が終了するまでの第2演出期間とにおいて、例えば図22−8を参照してテーブル81AKT11、81AKT12、81AKT32、81AKT33のいずれかにより変動パターンを決定する演出制御用CPU120などにより、特定演出を実行可能であり、第1演出期間よりも第2演出期間の方が、有利状態に制御される演出結果となる割合が高くなるように、例えば大当り確率が1/150である場合にテーブル81AKT11、81AKT12のいずれかにより変動パターンを決定し、大当り確率が1/150であり確変転落確率が1/350である場合にテーブル81AKT32、81AKT33のいずれかにより変動パターンを決定する演出制御用CPU120などにより、特定演出を実行可能であり、第2演出期間において、例えばステップ80AKS18により期待度情報を報知可能にする演出制御用CPU120などが、特定演出によって報知される演出結果が有利状態に制御される演出結果となる期待度に関する情報を報知する。
これにより、適切な報知が可能になり遊技興趣の低下を防止できる。
演出実行手段は、例えばステップ80AKS19における第2バトル期間の開始など、第2演出期間の開始に対応して期待度に関する情報を、例えばステップ80AKS18などにより報知可能である。
このように、適切な報知により遊技興趣の低下を防止できる。
演出実行手段は、第2演出期間が開始されるか否かを報知する、例えば演出例80AKD11〜80AKD17におけるトライアル演出などの特別演出を実行可能である。
このように、さらなる報知により遊技興趣を向上させることができる。
演出実行手段は、第2演出期間内において、例えば演出例80AKD24におけるテロップ表示の演出画像など、期待度に関する情報に応じた特定画像を継続して表示可能である。
このように、遊技者が認識しやすい適切な報知により遊技興趣の低下を防止できる。
可変表示に関する情報を保留情報として記憶可能な、例えば保留判定結果記憶部80AKM01などの保留記憶手段を備え、演出実行手段は、第2演出期間の開始に対応して、保留記憶手段が記憶する保留情報として有利状態となる可変表示に関する特定保留情報が記憶されている場合に、期待度に関する情報として、例えば変動パターン80PB2−3によるトライアル当選演出での報知など、特定演出が有利状態に制御される演出結果となることを報知する。
このように、注目度を高めた適切な報知により遊技興趣の低下を防止できる。
第1演出期間よりも第2演出期間の方が、短い時間の可変表示が実行される割合が高くなるように、例えばテーブル81AKT11、81AKT31のいずれかにより決定された変動パターンによる可変表示などの可変表示を実行可能である。
このように、適切な報知とともに遊技を促進することにより遊技興趣の低下を防止できる。
(特徴部81AKの課題解決手段および効果)
遊技者にとって有利な、例えば大当り遊技状態などの有利状態に制御可能な、例えばパチンコ遊技機1などの遊技機であって、例えば確変状態すなわち高確状態など、通常状態よりも有利な第1特別状態と、例えば時短状態すなわち高ベース状態など、通常状態よりも有利であって第1特別状態とは異なる第2特別状態とに制御可能な、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103などの状態制御手段と、第1特別状態を終了させるか否かを判定する、例えばステップS1102において転落抽選を実行するCPU103などの状態判定手段と、遊技者にとって有利な内容か否かを演出結果により報知する、例えばSPリーチAまたはSPリーチBのリーチ演出やトライアル演出などの特定演出を実行可能な、例えば演出制御用CPU120などの演出実行手段とを備え、状態制御手段は、例えばステップS1134、S1135により時短フラグをOFFに設定するCPU103など、所定期間内に第1特別状態を終了させると判定された場合には、所定期間の終了後に第2特別状態を終了し、例えばステップS1106により時短フラグをOFFに設定するCPU103など、所定期間内に第1特別状態を終了させると判定されなかった場合には、所定期間の終了後も第1特別状態を終了させると判定されるまで、第1特別状態かつ第2特別状態に制御し、演出実行手段は、例えば第1バトル期間など、所定期間内に対応する第1演出期間において、例えばSPリーチAのリーチ演出などの第1特定演出を実行可能であり、例えば大当り終了後の変動回数が100回目の特図ゲームに対応する期間など、所定期間の終了に対応する第2演出期間において、例えばトライアル演出などの第2特定演出を実行可能であり、例えば第2バトル期間など、所定期間の終了後から第1特別状態かつ第2特別状態が終了するまでの第3演出期間において、例えばSPリーチBのリーチ演出などの第3特定演出を実行可能であり、例えば大当り確率が1/150であり確変転落確率が1/350である場合に、81AKT11、81AKT12、81AKT21、81AKT22、81AKT32、81AKT33のいずれかによる変動パターンの決定などのように、第1特定演出よりも第2特定演出の方が、遊技者にとって有利な内容の演出結果となる割合が高くなるとともに、第2特定演出よりも第3特定演出の方が、遊技者にとって有利な内容の演出結果となる割合が高くなるように、特定演出を実行可能である。
これにより、適切な報知が可能になり遊技興趣の低下を防止できる。
演出実行手段は、第3特定演出が遊技者にとって有利な内容の演出結果となる期待度に関する情報を、例えばステップ80AKS19における第2バトル期間の開始など、第3演出期間の開始に対応して、例えばステップ80AKS18などにより報知可能である。
このように、適切な報知により遊技興趣の低下を防止できる。
演出実行手段は、第2特定演出として、第3演出期間が開始されるか否かを報知する、例えば演出例80AKD11〜80AKD17におけるトライアル演出などの演出を実行可能である。
このように、さらなる報知により遊技興趣を向上させることができる。
演出実行手段は、例えば演出例80AKD24におけるテロップ表示の演出画像など、第3特定演出が遊技者にとって有利な内容の演出結果となる期待度に関する情報に応じた特定画像を、第3演出期間内において継続して表示可能である。
このように、遊技者が認識しやすい適切な報知により遊技興趣の低下を防止できる。
可変表示に関する情報を保留情報として記憶可能な、例えば保留判定結果記憶部80AKM01などの保留記憶手段を備え、演出実行手段は、第3演出期間の開始に対応して、保留記憶手段が記憶する保留情報として有利状態となる可変表示に関する特定保留情報が記憶されている場合に、第3特定演出が遊技者にとって有利な内容の演出結果となる期待度に関する情報として、例えば変動パターン80PB2−3によるトライアル当選演出での報知など、第3特定演出が遊技者にとって有利な内容の演出結果となることを報知する。
このように、注目度を高めた適切な報知により遊技興趣の低下を防止できる。
第1演出期間よりも第3演出期間の方が、短い時間の可変表示が実行される割合が高くなるように、例えばテーブル81AKT11、81AKT31のいずれかにより決定された変動パターンによる可変表示などの可変表示を実行可能である。
このように、適切な報知とともに遊技を促進することにより遊技興趣の低下を防止できる。
(特徴部の関連付けに係る説明)
特徴部80AK、81AKに関する構成は、特徴部SKY692に関する構成などの一部または全部と、適宜、組み合わせられてもよい。例えば、通常状態のときに大当りと決定されたときには、大当り遊技状態の終了後に確変制御するとともに、大当り遊技状態の終了後に第1期間において時短制御することが可能であり、時短制御されているときに大当りと決定されたときには、大当り遊技状態の終了後に確変制御するとともに、大当り遊技状態の終了後に第1期間よりも長い第2期間において時短制御することが可能であり、確変制御かつ時短制御されているときに、転落抽選に当選するとともに大当りと決定される場合には、通常状態に制御されていることを特定可能な演出として通常背景を表示した後に、大当り報知を実行する特殊演出を実行可能である場合に、特徴部80AKに対応して、第2バトル期間においてSPリーチBのリーチ演出が実行される場合の大当り期待度に関する情報を報知する期待度報知演出や期待度関連演出を実行するための構成と、特徴部81AKに対応して、SPリーチAのリーチ演出におけるバトル勝利確率よりもトライアル演出成功確率の方が高くなり、トライアル演出成功確率よりもSPリーチBのリーチ演出におけるバトル勝利確率の方が高くなるための構成とのうち、いずれか一方または双方を備えるように構成されてもよい。