JP2020076332A - 風力発電装置及び風力発電システム - Google Patents
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Abstract
Description
通常、風力発電装置が受ける風の条件は、地形などの影響により異なる。実際の風の条件が設計想定以上に厳しくなると、風力発電機が受ける変動荷重が増大する。そのため、風力発電装置の各構成部品(例えば、ブレード、ナセル、タワー及び補機類など)が設計時に想定した時期よりも早く損傷し、交換時期が早まる可能性がある。予期せぬ損傷が生じた場合、交換部品の手配や交換工事の手配などに時間を要することからダウンタイムが発生し、発電事業者あるいはメーカの損失が増大する懸念がある。
そこで、本発明は、ヨーアクチュエータの異常を早期に判定し得る風力発電装置及び風力発電システムを提供する。
また、本発明に係る風力発電システムは、風を受けて回転するロータを支持するナセルと前記ナセルを回動可能に支持するタワーと前記タワーに対し前記ナセルを回動させる複数のヨーアクチュエータを有する風力発電装置を複数備えると共に、前記ヨーアクチュエータの異常を検出する異常検出装置を備え、前記異常検出装置は、各ヨーアクチュエータの出力の合計値と所定の第1の閾値とを比較し、前記出力の合計値が前記所定の第1の閾値を超えるとヨーアクチュエータの異常と判定することを特徴とする。
また、本発明に係る他の風力発電システムは、風を受けて回転するロータを支持するナセルと前記ナセルを回動可能に支持するタワーと前記タワーに対し前記ナセルを回動させる複数のヨーアクチュエータを有する風力発電装置を複数備えると共に、前記ヨーアクチュエータの異常を検出する異常検出装置を備え、前記異常検出装置は、少なくとも隣接する2つの風力発電装置に備えられた各ヨーアクチュエータの出力の合計値又は2つの風力発電装置に備えられた各ヨーアクチュエータの出力のプロファイルを比較し、前記隣接する2つの風力発電装置における前記各ヨーアクチュエータの出力の合計値又は前記各ヨーアクチュエータの出力のプロファイルに変動が生じた場合、一方の風力発電装置に備えられるヨーアクチュエータの異常と判定することを特徴とする。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
以下、図面を用いて本発明の実施例について説明する。
図1は、本発明の一実施例に係る風力発電システムの全体概略構成図である。図1に示すように、風力発電システム1は、風力発電装置2、運転管理センター3内に設置される電子端末5、及び詳細後述する風力発電装置2内に設置される制御装置29、及び電子端末5と制御装置29とを相互に通信可能に接続する通信ネットワーク6から構成される。ここで、通信ネットワーク6は、有線であるか、無線であるかを問わない。
図1に示すように、風力発電装置2は、風を受けて回転するブレード24、ブレード24を支持するハブ23、ナセル22、及びナセル22を回動可能に支持するタワー21を備える。ナセル22内に、ハブ23に接続されハブ23と共に回転する主軸25、主軸25に接続され回転速度を増速する増速機26、及び増速機26により増速された回転速度で回転子を回転させて発電運転する発電機27を備えている。ブレード24の回転エネルギーを発電機27に伝達する部位は、動力伝達部と呼ばれ、本実施例では、主軸25及び増速機26が動力伝達部に含まれる。また、ブレード24及びハブ23によりロータが構成される。図1に示すように、タワー21内の底部(下部)に、電力の周波数を変換する電力変換器28、電流の開閉を行うスイッチング用の開閉器及び変圧器(図示せず)、及び制御装置29などが配されている。
本実施例では、3枚のブレード24とハブ23にてロータを構成する例を示すが、これに限られず、ロータはハブと少なくとも1枚のブレード24にて構成しても良い。
図3に示すように、ヨーアクチュエータ10は、ヨー駆動(ヨー旋回)の動力源となる駆動モータ13、駆動モータ13の駆動力をピニオンギア11に伝達する減速機12、及びヨーベアリングギア9と噛合するよう設けられるピニオンギア11が連結して構成される。
出力演算部31は、各出力計測部16にて計測された電流値を入力し、その合計値を求め異常判定部32へ出力する。詳細後述する異常判定部32は、出力演算部31より入力される合計値に基づき、ヨー動力制御部14及び動力遮断機構部15に対し制御信号を出力する。出力演算部31及び異常判定部32にて異常検出装置が構成される。
<ヨーアクチュエータ及び動力遮断機構部>
図6は、図4に示すヨーアクチュエータ10及び動力遮断機構部15を示す部分断面図である。図6に示すように、ヨーアクチュエータ10は、動力軸44を有する駆動モータ13と、動力軸44及びピニオンギア11の各々に連結され、動力軸44からピニオンギア11に動力を伝達する減速機12とを備える。
動力遮断機構部15は、詳細後述する異常判定部32より制御信号が入力されるクラッチ制御部90、及び油圧モータ252により駆動されるクラッチ油圧源94を備える。クラッチ制御部90は圧力調整弁90a及び通電コントローラ90bを有する。また、動力遮断機構部15は、クラッチ油圧源94に油圧供給路93を介して順次接続される、リリーフ弁98、アキュムレータ95、及びドレン弁99を有する。クラッチ油圧源94とリリーフ弁98とを連結する油圧供給路93は途中で分岐しており、この分岐した油圧供給路93は圧力調整弁(電磁弁)90aに接続され、この分岐した油圧供給路93を介してクラッチ油圧源94と圧力調整弁90aとが連結されている。圧力調整弁90aの下流側の油圧供給路93にはドレン弁199が設けられている。
減速機12は、駆動モータ13の動力軸44に連結される入力ギア43、入力ギア43と噛み合う複数のスパーギア53、複数のスパーギア53の各々に固定される複数のクランク軸50、及び、クラッチ作動部89を介して出力軸66に連結されるピニオンギア11を備える。また、減速機12は、内周側(内周面)に内歯42を有するケース40、ケース40の内歯42と噛み合う外歯46を有する外歯歯車45、外歯歯車45を保持するキャリア60、及び、クラッチ作動部89及び出力軸66を介してキャリア60に連結されるピニオンギア11を有する。ケース40は、筒状に形成され、内側に入力ギア43、複数のスパーギア53、複数のクランク軸50(シャフト本体51)、外歯歯車45及びキャリア60を収容する。外歯歯車45は、外歯用軸受(図示せず)を介して複数のクランク軸50を回転可能に保持し、入力ギア43及び複数のスパーギア53の回転に応じて複数のクランク軸50により揺動される揺動ギアとして機能する。キャリア60は、各クランク軸50を回転可能に保持すると共に、複数のクランク軸50を介して外歯歯車45を保持する。
ケース40は、筒状に形成され両端部が開放されたメインケース部41a、及び、メインケース部41aの一端部側に固定されるサブケース部41bを有する。本実施例ではメインケース部41aの縁部とサブケース部41bの縁部とがボルト(図示せず)によって固定されることにより、メインケース部41aとサブケース部41bとが連結される。メインケース部41aのうちサブケース部41bが装着される一端部とは反対側の他端部からは、出力軸66が突出する。
ケース40のサブケース部41bには駆動モータ13が取り付けられる。駆動モータ13が有する動力軸44はサブケース部41bの内側に向かって延在し、サブケース部41b内に配置される入力ギア43と固定的に接続され、駆動モータ13により生ずる回転動力が動力軸44を介して入力ギア43に伝達される。
第1保持部61には第1端部用貫通孔71が形成され、クランク軸50の一端部は、第1クランク軸用軸受73を介して第1端部用貫通孔71に回転可能に保持されている。また第2保持部62には第2端部用貫通孔72が形成され、クランク軸50の他端部は、第2クランク軸用軸受74を介して第2端部用貫通孔72に回転可能に保持されている。
図6に示すように、クラッチ機構は、クラッチ作動部89及びクラッチ駆動体91を備え、動力遮断機構部15を構成するクラッチ制御部90の制御下で作動する。クラッチ制御部90は、空圧方式及び油圧方式等の任意の動力によってクラッチ作動部89及びクラッチ駆動体91を駆動制御することが可能である。例えば、図6に示すヨーアクチュエータ10では、油圧方式の動力によってクラッチ作動部89及びクラッチ駆動体91が駆動制御される。図6に示す例では、クラッチ油圧源94及びクラッチ制御部90等がヨーアクチュエータ10とは別体に設置され、油等の液状伝達媒体が満たされる油圧供給路93によって、クラッチ油圧源94及びクラッチ制御部90とクラッチ駆動体91とがつながれている。クラッチ駆動体91は、液状伝達媒体により押されて軸方向に移動可能に設けられており、クラッチ駆動体91の軸方向位置に応じてクラッチ作動部89に対するクラッチ駆動体91の当接状態(押圧状態)が変わる。クラッチ制御部90は、油圧供給路93内(特にクラッチ制御部90とクラッチ駆動体91との間)の液状伝達媒体の圧力を調整することでクラッチ作動部89に対するクラッチ駆動体91の押圧力を変えることができ、クラッチ作動部89のクラッチのオンオフを制御する。
第1連結部材107は、出力軸66の先端部にネジ部材107aを介して取り付けられ、クラッチ駆動体91の内側に配置される。第1連結部材107の外周部は、中心軸L1に対し垂直な方向に関して出力軸66よりも僅かに突出して第1摩擦板89a及び第2摩擦板89bの下方に配置される。この第1連結部材107の外周部は、第1連結部材107によって支持される第1摩擦板89a及び第2摩擦板89bが相互間で押圧し合わずに第1摩擦板89aと第2摩擦板89bとの間で摩擦力が生じないような位置に、配される。
出力軸66からピニオンギア11に回転動力を伝達する際には、図6に示す圧力調整弁90aは閉じられて油圧供給路93内の液状伝達媒体の流通を遮断し、圧力調整弁90aからピニオンギア11内に至る油圧供給路93内の圧力が低く保たれる。この場合、図7に示すように、クラッチ駆動体91が弾性部材92によって押し上げられ、第1摩擦板89a及び第2摩擦板89bは、クラッチ駆動体91とピニオンギア11との間に挟まれて中心軸L1方向に関して相互に押圧される。これにより第1摩擦板89a及び第2摩擦板89bは相互に摩擦係合して出力軸66からの回転動力をピニオンギア11に伝え、ピニオンギア11は第1摩擦板89a及び第2摩擦板89bを介して出力軸66と一体的に回転する。
次に図1に示す制御装置29について説明する。図5は、図1に示す制御装置29の機能ブロック図である。図5に示すように、制御装置29は、出力演算部31、異常判定部32、記憶部33、機器制御部34、通信I/F36、入力I/F37、及び出力I/F38を備え、これらは相互に内部バス39にてアクセス可能に接続されている。出力演算部31、異常判定部32、及び機器制御部34は、例えば、図示しないCPU(Central Processing Unit)などのプロセッサ、各種プログラムを格納するROM、演算過程のデータを一時的に格納するRAM、外部記憶装置などの記憶装置にて実現されると共に、CPUなどのプロセッサがROMに格納された各種プログラムを読み出し実行し、実行結果である演算結果をRAM又は外部記憶装置に格納する。
異常判定部32は、出力演算部31より転送された出力の合計値と所定の第1の閾値とを比較しヨーアクチュエータ10の異常の有無を判定する。また、異常判定部32は、詳細後述する処理にて、ヨーアクチュエータ10の異常が検出された場合、特定のヨーアクチュエータ10を停止させるため、停止させるべきヨーアクチュエータ10に対応する動力遮断機構部15へ出力I/F38を介して制御信号を出力する。この場合、動力遮断機構部15は、上述のように、動力遮断機構部15を構成する通電コントローラ90bにより圧力調整弁90aを開状態とし油圧供給路93内の液状伝達媒体の流通を許容し、高圧の液状伝達媒体がクラッチ油圧源94からピニオンギア11内の油圧供給路93に送られる。そして図8に示すように、クラッチ機構が動作し、第1摩擦板89aと第2摩擦板89bとの間の摩擦係合は解除され、出力軸66の回転動力がピニオンギア11に伝達されなくなる。換言すれば、動力遮断機構部15は停止させるべきヨーアクチュエータ10の動力を遮断する。なお、異常判定部32は、ヨーアクチュエータ10の異常判定の結果を運転管理センター3内に設置される電子端末5へ通信I/F36及び通信ネットワーク6を介して送信する。
出力演算部31及び異常判定部32にて異常検出装置30が構成される。
図9は、図5に示す異常検出装置30のフローチャートである。
ステップS11では、異常検出装置30がヨー旋回異常を検知すると、ステップS12へ進む。ここで、「ヨー旋回異常」とは、例えば、ヨー角制御指令に対するヨー角の追従エラー、或いは、ヨーアクチュエータを構成する駆動モータ13を駆動するヨー動力制御部14としてのインバータの異常等である。
ここで、所定の第1の閾値として、例えば、工場内における試験運転時における各ヨーアクチュエータ10a〜10hの出力(インバータの電流値)の合計値、或いは、風力発電装置2を据え付ける際における試運転時の各ヨーアクチュエータ10a〜10hの出力の合計値が設定される。なお、これに限らず、図示しないデータベースに格納される実績データ、すなわち、ヨーアクチュエータの交換等のメンテナンスの記録に基づき、メンテナンス時よりも前の所定の期間の各ヨーアクチュエータの出力の合計値の平均を所定の第1の閾値として変更しても良く、更には、予め上述のように設定された第1の閾値を、実績データに基づき補正する構成としても良い。
ステップS14では、異常判定部32は、ヨーアクチュエータ異常個所検出シーケンスを実行する。なお、ヨーアクチュエータ異常個所検出シーケンスの詳細については後述する。
ステップS141では、異常判定部32は、n個(全数)のヨーアクチュエータから、m個のヨーアクチュエータを選定する。ここで、一例としてn=8、すなわち、8基のヨーアクチュエータ10a〜10hからm個のヨーアクチュエータを選定する。この場合、1≦m≦3とすることが望ましい。なお、全数nは8個に限らず適宜設定すれば良く、その場合のmの取り得る範囲は、例えば、(1/8×n)≦m≦(3/8×n)とすれば良い。以下では、m=3とした場合を一例に説明する。
一方、比較の結果、出力の合計値が所定の第2の閾値以下の場合は、ステップS145へ進む。ここで、所定の第2の閾値として、例えば、(5/8)×(所定の第1の閾値)が設定される。
なお、本実施例では全数n=8において、m=3に設定した場合を示していることから、ステップS145にて、2個のアクチュエータとしてヨーアクチュエータ10g〜10hが選定される場合が生じ得る。この場合、残りの6個のヨーアクチュエータであるヨーアクチュエータ10a〜10fにてヨー運転され、ステップS144にて出力の合計値と比較される所定の第2の閾値は、例えば、(6/8)×(所定の第1の閾値)に設定される。
なお、m=1の場合には、最大でも8回、上述のステップS142〜ステップS145までの処理を繰り返すことで、異常状態にあるヨーアクチュエータを特定することができる。
また、本実施例によれば、風況(風向及び風速)により各ヨーアクチュエータに異なる荷重が付加される場合であっても、その影響を考慮することなく判定することが可能となる。
一般的にウィンドファームにおいては、風上側に位置する風力発電装置を通過する風は、風上側に位置する風力発電装置を構成するロータの回転の影響により、風向、風速といった風況が変化し、風下側に位置する風力発電装置へと伝搬される。このように、風下側に位置する風力発電装置へと伝搬される風況が変化した風の流れを風車後流(後流とも称される)と呼ばれる。なお、風上側に位置する風力発電装置を通過する際に変化する風況は、風向、風速に限定されず、風の乱れ方である乱流特性や渦の形状なども含まれる。風車後流(後流)は、風上側に位置する風力発電装置を通過した後、拡がりながら風下側へと流れる。すなわち、風車後流は、拡散しつつ渦流(乱流)を生じさせながら風下側へと伝搬する。
上述のように、相互に隣接する風力発電装置2a(第1の風力発電装置)及び風力発電装置2b(第2の風力発電装置)では、風況が変化し、風下側に位置する風力発電装置2b(第2の風力発電装置)では風車後流の影響も受ける。従って、風力発電装置2a(第1の風力発電装置)に設置される各ヨーアクチュエータ10に付加される荷重と、風下側に位置する風力発電装置2b(第2の風力発電装置)に設置される各ヨーアクチュエータ10に付加される荷重とは異なる。付加される荷重が大きいほど、ヨーアクチュエータ10に対応するインバータの電流の振幅は高くなる傾向を示す。そこで、正規化処理部35は、取得された風力発電装置2a(第1の風力発電装置)の各ヨーアクチュエータ10に対応するインバータの電流値及び隣接する風力発電装置2b(第2の風力発電装置)に設置される各ヨーアクチュエータ10に対応するインバータの電流値に対し、例えば、電流値の振幅のピークレベルに基づく正規化処理を実行する。正規化処理部35は、正規化処理後の風力発電装置2a(第1の風力発電装置)のインバータの電流値及び正規化処理後の隣接する風力発電装置2b(第2の風力発電装置)のインバータの電流値を出力演算部31及び異常判定部32へ内部バス39を介して転送する。
異常判定部32は、正規化処理部35より転送された正規化処理後の風力発電装置2a(第1の風力発電装置)の各ヨーアクチュエータ10に対応するインバータの電流値のプロファイル(正規化処理後の風力発電装置2a(第1の風力発電装置)の各ヨーアクチュエータの出力のプロファイル)と、正規化処理部35より転送された正規化処理後の隣接する風力発電装置2b(第2の風力発電装置)の各ヨーアクチュエータ10に対応するインバータの電流値のプロファイル(正規化処理後の隣接する風力発電装置2b(第2の風力発電装置)の各ヨーアクチュエータ出力のプロファイル)と、を比較し、比較結果がほぼ一致する場合は、風力発電装置2a(第1の風力発電装置)及び隣接する風力発電装置2b(第2の風力発電装置)共に各ヨーアクチュエータ10は正常と判定する。一方、比較結果に変動を有する場合は、異常ヨーアクチュエータを有する風力発電装置を特定する。
なお、異常検出装置30aは、正規化処理部35、出力演算部31、及び異常判定部32から構成される。
ステップS21では、異常検出装置30aは、ウィンドファーム内における相互に隣接する2基の風力発電装置(第1の風力発電装置及び第2の風力発電装置)を設定する。ここで、選定される第1の風力発電装置が風力発電装置2aであり、第2の風力発電装置が風力発電装置2bである場合を想定する。
一方、比較の結果、ほぼ一致する場合にはステップS26へ進む。
また、本実施例によれば、ウィンドファーム内に隣接する2基の風力発電装置の各々に設置される複数のヨーアクチュエータの出力を相対的に比較することで異常を判定する構成であることから、比較的簡易な処理にて異常判定を実現することが可能となる。
2,2a,2b,2n…風力発電装置
3…運転管理センター
4…センサ
5…電子端末
6…通信ネットワーク
9…ヨーベアリングギア
10…ヨーアクチュエータ
11…ピニオンギア
12…減速機
13…駆動モータ
14…ヨー動力制御部
15…動力遮断機構部
16…出力計測部
17…ピッチ角制御機構
21…タワー
22…ナセル
23…ハブ
24…ブレード
25…主軸
26…増速機
27…発電機
28…電力変換器
29,29a…制御装置
30,30a…異常検出装置
31…出力演算部
32…異常判定部
33…記憶部
34…機器制御部
35…正規化処理部
36…通信I/F
37…入力I/F
38…出力I/F
39…内部バス
40…ケース
41a…メインケース部
41b…サブケース部
42…内歯
43…入力ギア
44…動力軸
45…外歯歯車
46…外歯
50…クランク軸
51…シャフト本体
53…スパーギア
60…キャリア
60a…第1半体
60b…第2半体
61…第1保持部
62…第2保持部
63…支柱
64…結合筒部
64a…第1筒半部
64b…第2筒半部
65…キャリア側スプライン部
66…出力軸
71…第1端部用貫通孔
72…第2端部用貫通孔
73…第1クランク軸用軸受
74…第2クランク軸用軸受
89…クラッチ作動部
89a…第1摩擦板
89b…第2摩擦板
90…クラッチ制御部
90a…圧力調整弁
90b…通電コントローラ
91…クラッチ駆動体
92…弾性部材
93…油圧供給路
93b…油圧作用部
94…クラッチ油圧源
95…アキュムレータ
98…リリーフ弁
99…ドレン弁
107…第1連結部材
107a…ネジ部材
109…第2連結部材
109a…ネジ部材
111…入力側部分
199…ドレン弁
252…油圧モータ
Claims (15)
- 風を受けて回転するロータを支持するナセルと、
前記ナセルを回動可能に支持するタワーと、
前記タワーに対し前記ナセルを回動させる複数のヨーアクチュエータと、
前記ヨーアクチュエータの異常を検出する異常検出装置を備え、
前記異常検出装置は、各ヨーアクチュエータの出力の合計値と所定の第1の閾値とを比較し、前記出力の合計値が前記所定の第1の閾値を超えるとヨーアクチュエータの異常と判定することを特徴とする風力発電装置。 - 請求項1に記載の風力発電装置において、
前記異常検出装置は、
前記出力の合計値が前記所定の第1の閾値を超えた場合、前記複数のヨーアクチュエータのうち一部のヨーアクチュエータを停止させ、動作中のヨーアクチュエータの出力の合計値に基づいて異常があるヨーアクチュエータを判定する異常判定部を備えることを特徴とする風力発電装置。 - 請求項2に記載の風力発電装置において、
前記異常判定部は、前記複数のヨーアクチュエータのうち一部のヨーアクチュエータを停止させ、動作中のヨーアクチュエータの出力の合計値が所定の第2の閾値を超える場合、動作中のヨーアクチュエータを異常と判定することを特徴とする風力発電装置。 - 請求項3に記載の風力発電装置において、
前記異常判定部は、前記複数のヨーアクチュエータのうち一部のヨーアクチュエータ毎に順次停止させ、動作中のヨーアクチュエータの出力の合計値と前記所定の第2の閾値とを比較し、異常があるヨーアクチュエータを特定することを特徴とする風力発電装置。 - 請求項3又は請求項4に記載の風力発電装置において、
前記所定の第2の閾値は前記所定の第1の閾値よりも小さいことを特徴とする風力発電装置。 - 請求項5に記載の風力発電装置において、
前記所定の第2の閾値は、前記複数のヨーアクチュエータの全数に占める停止させる一部のヨーアクチュエータ数の比率を前記所定の第1の閾値に乗ずることで設定されることを特徴とする風力発電装置。 - 請求項6に記載の風力発電装置において、
前記所定の第1の閾値は、少なくとも、工場内における試験運転時における各ヨーアクチュエータの合計値と、風力発電装置を据え付ける際における試運転時の各ヨーアクチュエータの出力の合計値と、ヨーアクチュエータの交換を含むメンテナンスの記録に基づきメンテナンス時よりも前の所定の期間における各ヨーアクチュエータの出力の合計値の平均のうち何れかであることを特徴とする風力発電装置。 - 風を受けて回転するロータを支持するナセルと前記ナセルを回動可能に支持するタワーと前記タワーに対し前記ナセルを回動させる複数のヨーアクチュエータを有する風力発電装置を複数備えると共に、前記ヨーアクチュエータの異常を検出する異常検出装置を備え、
前記異常検出装置は、各ヨーアクチュエータの出力の合計値と所定の第1の閾値とを比較し、前記出力の合計値が前記所定の第1の閾値を超えるとヨーアクチュエータの異常と判定することを特徴とする風力発電システム。 - 請求項8に記載の風力発電システムにおいて、
前記異常検出装置は、
前記出力の合計値が前記所定の第1の閾値を超えた場合、前記複数のヨーアクチュエータのうち一部のヨーアクチュエータを停止させ、動作中のヨーアクチュエータの出力の合計値に基づいて異常があるヨーアクチュエータを判定する異常判定部を備えることを特徴とする風力発電システム。 - 請求項9に記載の風力発電システムにおいて、
前記異常判定部は、前記複数のヨーアクチュエータのうち一部のヨーアクチュエータを停止させ、動作中のヨーアクチュエータの出力の合計値が所定の第2の閾値を超える場合、動作中のヨーアクチュエータを異常と判定することを特徴とする風力発電システム。 - 請求項10に記載の風力発電システムにおいて、
前記異常判定部は、前記複数のヨーアクチュエータのうち一部のヨーアクチュエータ毎に順次停止させ、動作中のヨーアクチュエータの出力の合計値と前記所定の第2の閾値とを比較し、異常があるヨーアクチュエータを特定することを特徴とする風力発電システム。 - 請求項10又は請求項11に記載の風力発電システムにおいて、
前記所定の第2の閾値は前記所定の第1の閾値よりも小さいことを特徴とする風力発電システム。 - 請求項12に記載の風力発電システムにおいて、
前記所定の第2の閾値は、前記複数のヨーアクチュエータの全数に占める停止させる一部のヨーアクチュエータ数の比率を前記所定の第1の閾値に乗ずることで設定されることを特徴とする風力発電システム。 - 風を受けて回転するロータを支持するナセルと前記ナセルを回動可能に支持するタワーと前記タワーに対し前記ナセルを回動させる複数のヨーアクチュエータを有する風力発電装置を複数備えると共に、前記ヨーアクチュエータの異常を検出する異常検出装置を備え、
前記異常検出装置は、少なくとも隣接する2つの風力発電装置に備えられた各ヨーアクチュエータの出力の合計値又は2つの風力発電装置に備えられた各ヨーアクチュエータの出力のプロファイルを比較し、前記隣接する2つの風力発電装置における前記各ヨーアクチュエータの出力の合計値又は前記各ヨーアクチュエータの出力のプロファイルに変動が生じた場合、一方の風力発電装置に備えられるヨーアクチュエータの異常と判定することを特徴とする風力発電システム。 - 請求項14に記載の風力発電システムにおいて、
前記ヨーアクチュエータ毎にインバータを有するヨー動力制御部を備え、
前記各ヨーアクチュエータの出力は前記インバータの電流値であって、
前記異常検出装置は、
前記2つの風力発電装置に備えられた各ヨーアクチュエータの出力に対し、前記インバータの電流値の振幅のピークレベルに基づく正規化処理を実行する正規化処理を備えることを特徴する風力発電システム。
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