JP2020076332A - 風力発電装置及び風力発電システム - Google Patents

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Abstract

【課題】ヨーアクチュエータの異常を早期に判定し得る風力発電装置及び風力発電システムを提供する。【解決手段】風力発電装置は、風を受けて回転するロータを支持するナセル22と、ナセル22を回動可能に支持するタワー21と、タワー21に対しナセル22を回動させる複数のヨーアクチュエータ10と、ヨーアクチュエータ10の異常を検出する異常検出装置を備える。異常検出装置は、各ヨーアクチュエータ10の出力の合計値と所定の第1の閾値とを比較し、上記出力の合計値が所定の第1の閾値を超えるとヨーアクチュエータ10の異常と判定する。【選択図】図3

Description

本発明は、風力発電装置及び、複数基の風力発電装置からなるウィンドファームを備える風力発電システムに係り、特に、ヨーアクチュエータ異常検出機能を備える風力発電装置及び風力発電システムに関する。
近年、地球環境の保全の観点から、風力を利用して発電を行う風力発電装置が注目されている。一般的に風力発電装置は、複数のブレードがハブに取り付けられたロータを有しており、風を受けて回転するロータの回転エネルギーによって発電機を駆動するようなっている。
通常、風力発電装置が受ける風の条件は、地形などの影響により異なる。実際の風の条件が設計想定以上に厳しくなると、風力発電機が受ける変動荷重が増大する。そのため、風力発電装置の各構成部品(例えば、ブレード、ナセル、タワー及び補機類など)が設計時に想定した時期よりも早く損傷し、交換時期が早まる可能性がある。予期せぬ損傷が生じた場合、交換部品の手配や交換工事の手配などに時間を要することからダウンタイムが発生し、発電事業者あるいはメーカの損失が増大する懸念がある。
例えば、減速機の異常を発見し計画的な修繕を行うことで発電運転の停止時間を短縮可能とする風力発電装置として、特許文献1に記載される技術が提案されている。特許文献1には、ヨー駆動装置を構成する複数の減速機と、減速機に連結するモータを備え、減速機の異常を判定する異常判定部が、個々の電力量計で測定された各モータの積算消費電力量を比較し、少なくとも二つのモータの積算消費電力量の差が所定の値以上の場合、積算消費電力量の小さい方のモータに対応した減速機が異常状態にあると判定する旨開示されている。また、特許文献1では、三つ以上のモータが存在する場合は、総てのモータについて、総当たりで二個の積算消費電力量の差分を取り、総ての差分の中の一つでも所定の閾値を超えた場合に、異常と判定する旨記載されている。
特開2015−74998号公報
しかしながら、特許文献1に開示される構成では、二つのモータの積算消費電力量の差分に基づき減速機の異常を判定するため、積算消費電力量を得るために時間を要することとから、早期に減速機の異常を判定することは困難である。
そこで、本発明は、ヨーアクチュエータの異常を早期に判定し得る風力発電装置及び風力発電システムを提供する。
上記課題を解決するため、本発明に係る風力発電装置は、風を受けて回転するロータを支持するナセルと、前記ナセルを回動可能に支持するタワーと、前記タワーに対し前記ナセルを回動させる複数のヨーアクチュエータと、前記ヨーアクチュエータの異常を検出する異常検出装置を備え、前記異常検出装置は、各ヨーアクチュエータの出力の合計値と所定の第1の閾値とを比較し、前記出力の合計値が前記所定の第1の閾値を超えるとヨーアクチュエータの異常と判定することを特徴とする。
また、本発明に係る風力発電システムは、風を受けて回転するロータを支持するナセルと前記ナセルを回動可能に支持するタワーと前記タワーに対し前記ナセルを回動させる複数のヨーアクチュエータを有する風力発電装置を複数備えると共に、前記ヨーアクチュエータの異常を検出する異常検出装置を備え、前記異常検出装置は、各ヨーアクチュエータの出力の合計値と所定の第1の閾値とを比較し、前記出力の合計値が前記所定の第1の閾値を超えるとヨーアクチュエータの異常と判定することを特徴とする。
また、本発明に係る他の風力発電システムは、風を受けて回転するロータを支持するナセルと前記ナセルを回動可能に支持するタワーと前記タワーに対し前記ナセルを回動させる複数のヨーアクチュエータを有する風力発電装置を複数備えると共に、前記ヨーアクチュエータの異常を検出する異常検出装置を備え、前記異常検出装置は、少なくとも隣接する2つの風力発電装置に備えられた各ヨーアクチュエータの出力の合計値又は2つの風力発電装置に備えられた各ヨーアクチュエータの出力のプロファイルを比較し、前記隣接する2つの風力発電装置における前記各ヨーアクチュエータの出力の合計値又は前記各ヨーアクチュエータの出力のプロファイルに変動が生じた場合、一方の風力発電装置に備えられるヨーアクチュエータの異常と判定することを特徴とする。
本発明によれば、ヨーアクチュエータの異常を早期に判定し得る風力発電装置及び風力発電システムを提供することが可能となる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の一実施例に係る風力発電システムの全体概略構成図である。 図1に示す風力発電装置のタワー頂部近傍を示す斜視図である。 図1に示す風力発電装置のタワー頂部近傍を示す側面図である。 実施例1に係るヨーアクチュエータ及び異常検出装置のブロック線図である。 図1に示す制御装置の機能ブロック図である。 図4に示すヨーアクチュエータ及び動力遮断機構部を示す部分断面図である。 図6に示す出力軸からピニオンギアへの回転動力の伝達状態を表す概略図である。 図6に示す出力軸からピニオンギアへの回転動力の非伝達状態を表す概略図である。 図5に示す異常検出装置のフローチャートである。 図9に示すヨーアクチュエータ異常個所検出シーケンスの詳細フローを示すフローチャートである。 本発明の他の実施例に係る実施例2の風力発電システムの全体概略構成図である。 図11に示す制御装置の機能ブロック図である。 図12に示す異常検出装置のフローチャートである。
本明細書では、本発明の実施形態に係る風力発電システムを構成する風力発電装置として、ダウンウィンド型の風力発電装置を一例として説明するが、アップウィンド型の風力発電装置においても同様に適用できる。また、本発明の実施形態に係る風力発電システムを構成する風力発電装置は、洋上、山岳部及び平野部の何れの場所にも設けることができる。
以下、図面を用いて本発明の実施例について説明する。
<風力発電システム>
図1は、本発明の一実施例に係る風力発電システムの全体概略構成図である。図1に示すように、風力発電システム1は、風力発電装置2、運転管理センター3内に設置される電子端末5、及び詳細後述する風力発電装置2内に設置される制御装置29、及び電子端末5と制御装置29とを相互に通信可能に接続する通信ネットワーク6から構成される。ここで、通信ネットワーク6は、有線であるか、無線であるかを問わない。
<風力発電装置>
図1に示すように、風力発電装置2は、風を受けて回転するブレード24、ブレード24を支持するハブ23、ナセル22、及びナセル22を回動可能に支持するタワー21を備える。ナセル22内に、ハブ23に接続されハブ23と共に回転する主軸25、主軸25に接続され回転速度を増速する増速機26、及び増速機26により増速された回転速度で回転子を回転させて発電運転する発電機27を備えている。ブレード24の回転エネルギーを発電機27に伝達する部位は、動力伝達部と呼ばれ、本実施例では、主軸25及び増速機26が動力伝達部に含まれる。また、ブレード24及びハブ23によりロータが構成される。図1に示すように、タワー21内の底部(下部)に、電力の周波数を変換する電力変換器28、電流の開閉を行うスイッチング用の開閉器及び変圧器(図示せず)、及び制御装置29などが配されている。
制御装置29として、例えは、制御盤又はSCADA(Supervisory Control And Data Acquisition)が用いられる。
本実施例では、3枚のブレード24とハブ23にてロータを構成する例を示すが、これに限られず、ロータはハブと少なくとも1枚のブレード24にて構成しても良い。
風力発電装置2に設置されるセンサ4は、例えば、ナセル22の上部に設置される風向風速計、ブレード24の根元に設置されブレード24のピッチ角を計測するピッチ角センサ、ナセル22の方位角を計測するヨー角センサ、及びブレード24に付加される応力を計測する歪センサを含む。なお、図示しないが、センサ4として、例えば、ナセル22の上部に設置され外気温度を計測する温度計、ナセル22内の温度を計測する温度計、及びナセル22内の湿度を計測する湿度計等を含む構成としても良い。また、更には、図示しない、発電機27の回転数、発電量などを計測するセンサを含む構成としても良い。なお、上述の全てのセンサを設置する構成に限られるものではない。
制御装置29は、上述の風向風速計、ピッチ角センサ、ヨー角センサ、及び上述の各種センサ4から信号線を介して計測データを取得し、当該取得された計測データに基づき、ピッチ角、ナセル方位角、発電機回転速度などを適切に制御すると共に、取得された計測データを、通信ネットワーク6を介して運転管理センター3内に設置される電子端末5へ送信する。
図2は図1に示す風力発電装置のタワー頂部近傍を示す斜視図であり、図3は図1に示す風力発電装置のタワー頂部近傍を示す側面図である。図2及び図3では、タワー21の頂部近傍の様子が分かり易いようナセル22を透視した形で図示している。タワー21とナセル22の連結部分には、ヨーベアリングギア9及び複数のヨーアクチュエータ10が設けられており、タワー21に対するナセル22とロータすなわちハブ23及び複数のブレード24の位置を制御するヨー駆動装置(ヨー角制御機構)として機能する。ヨーベアリングギア9はタワー21の頂部に設けられ、ヨーアクチュエータ10はナセル22内に複数設けられている。ヨーアクチュエータ10の設置数は風力発電装置2の種類や規模にもよるが、例えば、発電量(出力)が2MW程度では4基ほど設置されており、5MW程度の規模では8基ほどタワー21の頂部を取り巻くように設置される。以下では、8基のヨーアクチュエータ10が設置される場合を一例として説明する。
図3に示すように、ヨーアクチュエータ10は、ヨー駆動(ヨー旋回)の動力源となる駆動モータ13、駆動モータ13の駆動力をピニオンギア11に伝達する減速機12、及びヨーベアリングギア9と噛合するよう設けられるピニオンギア11が連結して構成される。
図4は、本実施例に係るヨーアクチュエータ及び異常検出装置のブロック線図である。8基のヨーアクチュエータ10には、それぞれヨー動力制御部14及び動力遮断機構部15が接続されている。ヨー動力制御部14は、ヨーアクチュエータ10に対して運転信号を出力する装置であって、インバータにて構成される。インバータは、例えば、図示しないフルブリッジ回路を備え、フルブリッジ回路は、PWM制御部(図示せず)より入力されたドライブ信号に応じて直流電圧源(図示せず)をスイッチングして、ヨーアクチュエータ10を構成する駆動モータ13に電流を出力する。フルブリッジ回路は4つのスイッチング素子を備えており、直列接続された2つのスイッチング素子を持つ第一上下アーム(U相)と、2つのスイッチング素子を持つ第二上下アーム(V相)と、を構成している。スイッチング素子は、PWM制御部で生成されるドライブ信号を基に、ゲートドライバ回路(図示せず)が出力するパルス状のゲート信号に応じてスイッチング動作できる。
詳細後述する動力遮断機構部15は、ヨーアクチュエータ10に内蔵されるクラッチ機構を動作させる装置であって、油圧ユニットにて構成される。油圧ユニットにより油圧を制御することによりヨーアクチュエータ10の動力を遮断する機能を有する。出力計測部16は、ヨー動力制御部14であるインバータの電流値を計測する。なお、インバータの電流値を計測することに代えて、例えば、トルク、振動、歪など他のパラメータを計測するよう構成しても良い。
出力演算部31は、各出力計測部16にて計測された電流値を入力し、その合計値を求め異常判定部32へ出力する。詳細後述する異常判定部32は、出力演算部31より入力される合計値に基づき、ヨー動力制御部14及び動力遮断機構部15に対し制御信号を出力する。出力演算部31及び異常判定部32にて異常検出装置が構成される。
ここで、ヨーアクチュエータ10及び動力遮断機構部15について説明する。
<ヨーアクチュエータ及び動力遮断機構部>
図6は、図4に示すヨーアクチュエータ10及び動力遮断機構部15を示す部分断面図である。図6に示すように、ヨーアクチュエータ10は、動力軸44を有する駆動モータ13と、動力軸44及びピニオンギア11の各々に連結され、動力軸44からピニオンギア11に動力を伝達する減速機12とを備える。
動力遮断機構部15は、詳細後述する異常判定部32より制御信号が入力されるクラッチ制御部90、及び油圧モータ252により駆動されるクラッチ油圧源94を備える。クラッチ制御部90は圧力調整弁90a及び通電コントローラ90bを有する。また、動力遮断機構部15は、クラッチ油圧源94に油圧供給路93を介して順次接続される、リリーフ弁98、アキュムレータ95、及びドレン弁99を有する。クラッチ油圧源94とリリーフ弁98とを連結する油圧供給路93は途中で分岐しており、この分岐した油圧供給路93は圧力調整弁(電磁弁)90aに接続され、この分岐した油圧供給路93を介してクラッチ油圧源94と圧力調整弁90aとが連結されている。圧力調整弁90aの下流側の油圧供給路93にはドレン弁199が設けられている。
[減速機]
減速機12は、駆動モータ13の動力軸44に連結される入力ギア43、入力ギア43と噛み合う複数のスパーギア53、複数のスパーギア53の各々に固定される複数のクランク軸50、及び、クラッチ作動部89を介して出力軸66に連結されるピニオンギア11を備える。また、減速機12は、内周側(内周面)に内歯42を有するケース40、ケース40の内歯42と噛み合う外歯46を有する外歯歯車45、外歯歯車45を保持するキャリア60、及び、クラッチ作動部89及び出力軸66を介してキャリア60に連結されるピニオンギア11を有する。ケース40は、筒状に形成され、内側に入力ギア43、複数のスパーギア53、複数のクランク軸50(シャフト本体51)、外歯歯車45及びキャリア60を収容する。外歯歯車45は、外歯用軸受(図示せず)を介して複数のクランク軸50を回転可能に保持し、入力ギア43及び複数のスパーギア53の回転に応じて複数のクランク軸50により揺動される揺動ギアとして機能する。キャリア60は、各クランク軸50を回転可能に保持すると共に、複数のクランク軸50を介して外歯歯車45を保持する。
減速機12では、駆動モータ13から入力ギア43に入力される回転動力が、回転減速されてピニオンギア11から出力される。ピニオンギア11はヨーベアリングギア9と噛合するよう配されている。従って入力ギア43及び減速機12を介してピニオンギア11に伝達される回転動力は、トルクが増大した状態でヨー駆動力としてヨーベアリングギア9に出力される。
図6において符号「L1」はピニオンギア11の中心軸を示す。ケース40の内歯42が設けられる内周面の中心軸は、中心軸L1と同軸上に位置する。以下の説明において、単に「軸方向」として表される方向は、中心軸L1上を延びる方向又は中心軸L1に平行な方向を意味する。また、中心軸L1に直交する方向を「径方向」と称し、中心軸L1周りの方向を「周方向」と称する。
ケース40は、筒状に形成され両端部が開放されたメインケース部41a、及び、メインケース部41aの一端部側に固定されるサブケース部41bを有する。本実施例ではメインケース部41aの縁部とサブケース部41bの縁部とがボルト(図示せず)によって固定されることにより、メインケース部41aとサブケース部41bとが連結される。メインケース部41aのうちサブケース部41bが装着される一端部とは反対側の他端部からは、出力軸66が突出する。
内歯42は、ピン状に形成された複数の内歯ピンから構成されている。これらの内歯ピンは、メインケース部41aの入力側部分111の内周面の全域にわたって周方向に沿って等間隔に複数形成されたピン溝に嵌め込まれ、各内歯ピンの長手方向が中心軸L1と平行になるように配されている。このような構成を有する内歯42は、外歯歯車45の外歯46と噛合するよう配されている。
ケース40のサブケース部41bには駆動モータ13が取り付けられる。駆動モータ13が有する動力軸44はサブケース部41bの内側に向かって延在し、サブケース部41b内に配置される入力ギア43と固定的に接続され、駆動モータ13により生ずる回転動力が動力軸44を介して入力ギア43に伝達される。
キャリア60は、クランク軸50の一端部(入力ギア43及びスパーギア53側の端部)を回転可能に保持する第1保持部61、クランク軸50の他端部(ピニオンギア11が突出する側の端部)を回転可能に保持する第2保持部62、第1保持部61と第2保持部62とを連結する支柱63、及び、キャリア60を出力軸66と連結するための結合筒部64を有する。なお説明の便宜上、図6において支柱63を二点鎖線により表している。
第1保持部61及び第2保持部62はそれぞれ円環状に形成され、第1保持部61と第2保持部62とは軸方向に沿って離間した位置で互いに対向して配される。支柱63は、第1保持部61の径方向の略中央領域と第2保持部62の径方向の略中央領域との間に跨がるように設けられ、第1保持部61と第2保持部62とを連結する。結合筒部64は、第1保持部61の内周縁と第2保持部62の内周縁との間に跨がるように設けられ、円筒形状を有し、内周面においてキャリア側スプライン部65が形成されている。
第1保持部61には第1端部用貫通孔71が形成され、クランク軸50の一端部は、第1クランク軸用軸受73を介して第1端部用貫通孔71に回転可能に保持されている。また第2保持部62には第2端部用貫通孔72が形成され、クランク軸50の他端部は、第2クランク軸用軸受74を介して第2端部用貫通孔72に回転可能に保持されている。
本実施例のキャリア60は、軸方向で二分割され、サブケース部41b側に配置される第1半体60a、及びピニオンギア11が突出する側に配置される第2半体60bにより構成されている。第1半体60aは、上述の第1保持部61、支柱63の一部を構成する第1支柱半部、及び結合筒部64の一部を構成する第1筒半部64aを有する。一方、第2半体60bは、上述の第2保持部62、支柱63の一部を構成する第2支柱半部、及び結合筒部64の一部を構成する第2筒半部64bを有する。
[クラッチ機構]
図6に示すように、クラッチ機構は、クラッチ作動部89及びクラッチ駆動体91を備え、動力遮断機構部15を構成するクラッチ制御部90の制御下で作動する。クラッチ制御部90は、空圧方式及び油圧方式等の任意の動力によってクラッチ作動部89及びクラッチ駆動体91を駆動制御することが可能である。例えば、図6に示すヨーアクチュエータ10では、油圧方式の動力によってクラッチ作動部89及びクラッチ駆動体91が駆動制御される。図6に示す例では、クラッチ油圧源94及びクラッチ制御部90等がヨーアクチュエータ10とは別体に設置され、油等の液状伝達媒体が満たされる油圧供給路93によって、クラッチ油圧源94及びクラッチ制御部90とクラッチ駆動体91とがつながれている。クラッチ駆動体91は、液状伝達媒体により押されて軸方向に移動可能に設けられており、クラッチ駆動体91の軸方向位置に応じてクラッチ作動部89に対するクラッチ駆動体91の当接状態(押圧状態)が変わる。クラッチ制御部90は、油圧供給路93内(特にクラッチ制御部90とクラッチ駆動体91との間)の液状伝達媒体の圧力を調整することでクラッチ作動部89に対するクラッチ駆動体91の押圧力を変えることができ、クラッチ作動部89のクラッチのオンオフを制御する。
クラッチ作動部89は、出力軸66に対してスプライン結合により連結される第1摩擦板89a、及び、ピニオンギア11に対してスプライン結合により連結される第2摩擦板89bを有する。第1摩擦板89a及び第2摩擦板89bは、中心軸L1周りの回転方向の挙動に関しては出力軸66及びピニオンギア11にそれぞれ拘束されるが、中心軸L1方向に関しては出力軸66及びピニオンギア11には拘束されずに移動可能に設けられている。ただし、第1摩擦板89a及び第2摩擦板89bの中心軸L1方向の挙動は、第1摩擦板89a及び第2摩擦板89bの下方に設けられるクラッチ駆動体91及び第1連結部材107によって拘束され、第1摩擦板89a及び第2摩擦板89bの脱落が防がれている。
第1連結部材107は、出力軸66の先端部にネジ部材107aを介して取り付けられ、クラッチ駆動体91の内側に配置される。第1連結部材107の外周部は、中心軸L1に対し垂直な方向に関して出力軸66よりも僅かに突出して第1摩擦板89a及び第2摩擦板89bの下方に配置される。この第1連結部材107の外周部は、第1連結部材107によって支持される第1摩擦板89a及び第2摩擦板89bが相互間で押圧し合わずに第1摩擦板89aと第2摩擦板89bとの間で摩擦力が生じないような位置に、配される。
クラッチ駆動体91は、ピニオンギア11の内側でクラッチ作動部89(第1摩擦板89a及び第2摩擦板89b)よりも下方において、中心軸L1方向へ移動可能に設けられている。クラッチ駆動体91の下部の一部は切り欠かれており、このクラッチ駆動体91の切欠部には弾性部材92が挿入されている。図6に示す弾性部材92は、板バネによって構成され、ピニオンギア11の下部にネジ部材109aを介して取り付けられる第2連結部材109及びクラッチ駆動体91により保持されている。弾性部材92は、自らの弾性力を利用して、クラッチ作動部89(第1摩擦板89a及び第2摩擦板89b)にクラッチ駆動体91が押し当てられるように、中心軸L1方向に関してクラッチ駆動体91に押圧力を加える。なお、弾性部材92を、板バネに代えて皿バネにて構成しても良い。
油圧作用部93bは、ピニオンギア11とクラッチ駆動体91との間に設けられるOリング等のシーリング部材によって液密構造を有するが、ピニオンギア11内に形成される油圧供給路93と連通する。ピニオンギア11内に形成される油圧供給路93は、第2連結部材109内に形成される油圧供給路93と連通し、第2連結部材109内に形成される油圧供給路93は圧力調整弁90aから延在する油圧供給路93とスイベルジョイントを介して連通する。従って、クラッチ油圧源94と油圧作用部93bとは油圧供給路93を介して連通される。
図7は図6に示す出力軸からピニオンギアへの回転動力の伝達状態を表す概略図であり、図8は図6に示す出力軸からピニオンギアへの回転動力の非伝達状態を表す概略図である。なお、図7及び図8では、作動メカニズムの理解を容易にするため、各要素の表示を簡略化しており、一部要素の図示が省略されている。
出力軸66からピニオンギア11に回転動力を伝達する際には、図6に示す圧力調整弁90aは閉じられて油圧供給路93内の液状伝達媒体の流通を遮断し、圧力調整弁90aからピニオンギア11内に至る油圧供給路93内の圧力が低く保たれる。この場合、図7に示すように、クラッチ駆動体91が弾性部材92によって押し上げられ、第1摩擦板89a及び第2摩擦板89bは、クラッチ駆動体91とピニオンギア11との間に挟まれて中心軸L1方向に関して相互に押圧される。これにより第1摩擦板89a及び第2摩擦板89bは相互に摩擦係合して出力軸66からの回転動力をピニオンギア11に伝え、ピニオンギア11は第1摩擦板89a及び第2摩擦板89bを介して出力軸66と一体的に回転する。
一方、出力軸66からピニオンギア11に回転動力を非伝達とする際には、圧力調整弁90aは開かれて油圧供給路93内の液状伝達媒体の流通を許容し、高圧の液状伝達媒体がクラッチ油圧源94からピニオンギア11内の油圧供給路93に送られる。そして、ピニオンギア11内の油圧供給路93から油圧作用部93bに高圧の液状伝達媒体が流入し、弾性部材92の弾性力に抗して、第1摩擦板89a及び第2摩擦板89bから離間する方向へクラッチ駆動体91が移動する。これにより第1摩擦板89a及び第2摩擦板89bの相互間の押圧力が低減し、第1摩擦板89aと第2摩擦板89bとの間の摩擦係合は解除され、出力軸66の回転動力がピニオンギア11に伝達されなくなる。そのため、出力軸66及び第1摩擦板89aが中心軸L1周りに回転しても、第2摩擦板89b及びピニオンギア11は基本的に回転しない。
<制御装置>
次に図1に示す制御装置29について説明する。図5は、図1に示す制御装置29の機能ブロック図である。図5に示すように、制御装置29は、出力演算部31、異常判定部32、記憶部33、機器制御部34、通信I/F36、入力I/F37、及び出力I/F38を備え、これらは相互に内部バス39にてアクセス可能に接続されている。出力演算部31、異常判定部32、及び機器制御部34は、例えば、図示しないCPU(Central Processing Unit)などのプロセッサ、各種プログラムを格納するROM、演算過程のデータを一時的に格納するRAM、外部記憶装置などの記憶装置にて実現されると共に、CPUなどのプロセッサがROMに格納された各種プログラムを読み出し実行し、実行結果である演算結果をRAM又は外部記憶装置に格納する。
機器制御部34は、入力I/F37及び内部バス39を介して、センサ4としての、例えば、風向風速計、ピッチ角センサ、ヨー角センサ、及び歪センサによる計測データを取得する。機器制御部34は、取得された計測データに基づいて、風力発電装置2の運転を制御する。例えば、風速データに基づいてブレード24の向きや回転数などのパラメータを制御しながら運転を継続する。具体的には、風向風速計にて計測された風向データに基づき、ブレード24及びハブ23により構成されるロータが風向と正対するよう、ヨー角制御機構を構成するヨー動力制御部14へ出力I/F38を介してヨー角制御信号を出力する、及び/又は、風向風速計にて計測された風速データに基づき、ブレード24の傾斜角であるピッチ角制御信号を、ピッチ角制御機構17へ出力I/F38を介して出力する。また、機器制御部34は、センサ4により計測された発電機27の発電量に基づき、発電機回転速度を制御する回転速制御信号を増速機26へ出力I/F38を介して出力する。
出力演算部31は、各ヨーアクチュエータ10に対応する出力計測部16により計測された、ヨー動力制御部14であるインバータの電流値を、入力I/F37及び内部バス39を介して取得する。出力演算部31は、取得された各ヨーアクチュエータ10に対応するインバータの電流値を加算し出力の合計値として内部バス39を介して異常判定部32へ転送する。
異常判定部32は、出力演算部31より転送された出力の合計値と所定の第1の閾値とを比較しヨーアクチュエータ10の異常の有無を判定する。また、異常判定部32は、詳細後述する処理にて、ヨーアクチュエータ10の異常が検出された場合、特定のヨーアクチュエータ10を停止させるため、停止させるべきヨーアクチュエータ10に対応する動力遮断機構部15へ出力I/F38を介して制御信号を出力する。この場合、動力遮断機構部15は、上述のように、動力遮断機構部15を構成する通電コントローラ90bにより圧力調整弁90aを開状態とし油圧供給路93内の液状伝達媒体の流通を許容し、高圧の液状伝達媒体がクラッチ油圧源94からピニオンギア11内の油圧供給路93に送られる。そして図8に示すように、クラッチ機構が動作し、第1摩擦板89aと第2摩擦板89bとの間の摩擦係合は解除され、出力軸66の回転動力がピニオンギア11に伝達されなくなる。換言すれば、動力遮断機構部15は停止させるべきヨーアクチュエータ10の動力を遮断する。なお、異常判定部32は、ヨーアクチュエータ10の異常判定の結果を運転管理センター3内に設置される電子端末5へ通信I/F36及び通信ネットワーク6を介して送信する。
出力演算部31及び異常判定部32にて異常検出装置30が構成される。
記憶部33は、入力I/F37及び内部バス39を介して取得される、センサ4としての、例えば、風向風速計、ピッチ角センサ、ヨー角センサ、及び歪センサによる計測データを所定の記憶領域に格納する。また、記憶部33は、異常検出装置30が用いる詳細後述する所定の第1の閾値及び所定の第2の閾値を所定の記憶領域に格納している。
入力I/F37及び内部バス39を介して取得される、センサ4としての、例えば、風向風速計、ピッチ角センサ、ヨー角センサ、及び歪センサによる計測データは、必要に応じて、運転管理センター3内に設置される電子端末5へ通信I/F36及び通信ネットワーク6を介して送信される。
なお、本実施例では、図5に示す制御装置29をタワー21内の底部(下部)に配する構成としたがこれに限られるものではない。例えば、ナセル22内に制御盤を配し、上述の機器制御部34が備える機能の一部であるヨー角指令演算部及びピッチ角指令演算部、及び/又は異常検出装置30を実装する構成としても良い。
次に異常検出装置30の動作について説明する。以下では、8基のヨーアクチュエータ10が、ヨーベアリングギア9の外周側に周方向に所定の間隔にて離間し設置される場合を説明する。換言すれば、各アクチュエータが、ヨーベアリングギア9の中心からその周方向に45°間隔にて設置されている。図示しないが、ヨーアクチュエータ10a、ヨーアクチュエータ10b、ヨーアクチュエータ10c、ヨーアクチュエータ10d、ヨーアクチュエータ10e、ヨーアクチュエータ10f、ヨーアクチュエータ10g、及びヨーアクチュエータ10hが、例えば時計回りに順次設置されているものとする。
[異常検出装置の動作]
図9は、図5に示す異常検出装置30のフローチャートである。
ステップS11では、異常検出装置30がヨー旋回異常を検知すると、ステップS12へ進む。ここで、「ヨー旋回異常」とは、例えば、ヨー角制御指令に対するヨー角の追従エラー、或いは、ヨーアクチュエータを構成する駆動モータ13を駆動するヨー動力制御部14としてのインバータの異常等である。
ステップS12では、異常検出装置30を構成する異常判定部32は、異常検出装置30を構成する出力演算部31により求められた出力の合計値(ヨーアクチュエータ10a〜10hに対応するインバータの電流値の合計値)と、記憶部33に格納される所定の第1の閾値とを比較する。比較の結果、出力の合計値が所定の第1の閾値以下の場合には、ステップS18へ進み、異常判定部32はヨーアクチュエータ以外の異常が発生していると判定する。そしてステップS19において風車、すなわち、風力発電装置2を停止し処理を終了する。一方、比較の結果、出力の合計値が所定の第1の閾値を超過している場合は、ステップS13へ進む。
ここで、所定の第1の閾値として、例えば、工場内における試験運転時における各ヨーアクチュエータ10a〜10hの出力(インバータの電流値)の合計値、或いは、風力発電装置2を据え付ける際における試運転時の各ヨーアクチュエータ10a〜10hの出力の合計値が設定される。なお、これに限らず、図示しないデータベースに格納される実績データ、すなわち、ヨーアクチュエータの交換等のメンテナンスの記録に基づき、メンテナンス時よりも前の所定の期間の各ヨーアクチュエータの出力の合計値の平均を所定の第1の閾値として変更しても良く、更には、予め上述のように設定された第1の閾値を、実績データに基づき補正する構成としても良い。
ステップS13では、異常判定部32はヨーアクチュエータ10a〜10hの少なくともいずれかに異常が発生していると判定する。
ステップS14では、異常判定部32は、ヨーアクチュエータ異常個所検出シーケンスを実行する。なお、ヨーアクチュエータ異常個所検出シーケンスの詳細については後述する。
ステップS15では、異常判定部32は、ステップS14にてヨーアクチュエータ異常個所を検出できたか否かを判定する。判定の結果、ヨーアクチュエータ異常個所を検出できなかった場合は、上述のステップS18へ進む。一方、判定の結果、ヨーアクチュエータ異常個所を検出できた場合にはステップS16へ進む。
ステップS16では、異常判定部32は、異常ヨーアクチュエータの動力を遮断する。具体的には、上述のように、異常判定部32は、異常ヨーアクチュエータに対応する動力遮断機構部15へ出力I/F38を介して制御信号を出力する。動力遮断機構部15は、動力遮断機構部15を構成する通電コントローラ90bにより圧力調整弁90aを開状態とし油圧供給路93内の液状伝達媒体の流通を許容し、高圧の液状伝達媒体がクラッチ油圧源94からピニオンギア11内の油圧供給路93に送られる。そして図8に示すように、クラッチ機構が動作し、第1摩擦板89aと第2摩擦板89bとの間の摩擦係合は解除され、出力軸66の回転動力がピニオンギア11に伝達されなくなる。これにより、動力遮断機構部15は異常ヨーアクチュエータの動力を遮断する。なお、異常判定部32は、検出された異常ヨーアクチュエータの情報を運転管理センター3内に設置される電子端末5へ通信I/F36及び通信ネットワーク6を介して送信する。電子端末5の表示画面(図示せず)に異常ヨーアクチュエータの情報が表示されることから、作業員(オペレータ)は、当該異常ヨーアクチュエータのメンテナンスの要否、或は、メンテナンスのための部品の調達手配などを迅速に行うことができる。
ステップS17では、異常判定部32は、動力遮断した以外のヨーアクチュエータで運転継続し処理を終了する。換言すれば、異常判定部32は、異常ヨーアクチュエータを除くヨーアクチュエータにて縮退運転する。
図10は、図9に示すヨーアクチュエータ異常個所検出シーケンスの詳細フローを示すフローチャートである。
ステップS141では、異常判定部32は、n個(全数)のヨーアクチュエータから、m個のヨーアクチュエータを選定する。ここで、一例としてn=8、すなわち、8基のヨーアクチュエータ10a〜10hからm個のヨーアクチュエータを選定する。この場合、1≦m≦3とすることが望ましい。なお、全数nは8個に限らず適宜設定すれば良く、その場合のmの取り得る範囲は、例えば、(1/8×n)≦m≦(3/8×n)とすれば良い。以下では、m=3とした場合を一例に説明する。
ステップS142では、異常判定部32は、m個のヨーアクチュエータを停止し、(n―m)個のヨーアクチュエータにてヨー運転する。すなわち、3個のヨーアクチュエータであるヨーアクチュエータ10a〜10cの動力を遮断することで停止させ、残りの5個のヨーアクチュエータ10d〜10hに対応するヨー動力制御部14であるインバータへ異常判定部32より制御信号を出力することでヨー運転する。
ステップS143では、出力演算部31は、ヨーアクチュエータ10d〜10hに対応する出力計測部16により計測された、ヨー動力制御部14であるインバータの電流値を、入力I/F37及び内部バス39を介して取得する。そして、出力演算部31は、取得されたヨーアクチュエータ10d〜10hに対応するインバータの電流値を加算し出力の合計値として内部バス39を介して異常判定部32へ転送する。
ステップS144では、異常判定部32は、出力演算部31により求められた出力の合計値(ヨーアクチュエータ10d〜10hに対応するインバータの電流値の合計値)と、記憶部33に格納される所定の第2の閾値とを比較する。比較の結果、出力の合計値が所定の第2の閾値を超過している場合には処理を終了する。すなわち、上述の図9のステップS15へ進む。
一方、比較の結果、出力の合計値が所定の第2の閾値以下の場合は、ステップS145へ進む。ここで、所定の第2の閾値として、例えば、(5/8)×(所定の第1の閾値)が設定される。
ステップS145では、異常判定部32は、異なるm個のヨーアクチュエータを選定し、ステップS142へ戻る。具体的には、異なる3個のヨーアクチュエータとしてヨーアクチュエータ10d〜10fを選定する。ステップS142では、異常判定部32は、ヨーアクチュエータ10d〜10fの動力を遮断することで停止させ、残りの5個のヨーアクチュエータ10a〜10c及びヨーアクチュエータ10g〜10hに対応するヨー動力制御部14であるインバータへ異常判定部32より制御信号を出力することでヨー運転する。このようにステップS142〜S145までの処理を繰り返し実行することで、ヨーアクチュエータ異常個所検出シーケンスが実行される。
なお、本実施例では全数n=8において、m=3に設定した場合を示していることから、ステップS145にて、2個のアクチュエータとしてヨーアクチュエータ10g〜10hが選定される場合が生じ得る。この場合、残りの6個のヨーアクチュエータであるヨーアクチュエータ10a〜10fにてヨー運転され、ステップS144にて出力の合計値と比較される所定の第2の閾値は、例えば、(6/8)×(所定の第1の閾値)に設定される。
本実施例のように、m=3とすることで、異常状態にあるヨーアクチュエータが含まれる組(群)が早期に判定され、異常状態にあるヨーアクチュエータを特定する場合には、異常と判定された組(群)を構成するm個のヨーアクチュエータを順次1つずつ停止し、同様の判定を行うことで異常状態にあるヨーアクチュエータを特定することができる。所定の間隔にて離間し配されるヨーアクチュエータのうち、上述のように連続して隣接する3個のヨーアクチュエータに代えて、ヨーベアリングギア9の周方向において、対称となる位置に設置されるアクチュエータを選択し、停止させる構成としても良い。
なお、m=1の場合には、最大でも8回、上述のステップS142〜ステップS145までの処理を繰り返すことで、異常状態にあるヨーアクチュエータを特定することができる。
また、厳密には、ヨーベアリングギア9の外周側に周方向に所定の間隔にて離間し設置される複数のヨーアクチュエータに付加される荷重は、風況(風向及び風速)により、ヨーアクチュエータ毎に異なる。しかしながら、図9及び図10に示すように、ヨー運転中のヨーアクチュエータの出力の合計値(ヨーアクチュエータ対応するインバータの電流値の合計値)を用いることで、風況による影響を吸収しつつヨーアクチュエータの異常を判定できる。換言すれば、ヨーアクチュエータの出力の合計値で異常判定する構成とすることで、各ヨーアクチュエータに異なる荷重が付加される場合であっても、その影響を考慮することなく判定することが可能となる。
本実施例では、図9に示すフローチャートにおいて、ステップS11にてヨー旋回異常を検知するとステップS12へ進む構成としたが、「ヨー旋回異常検知」のステップは必ずしも必須ではなく、これに代えて、所定の周期で、ステップS12〜ステップS19までの処理を実行する構成としても良い。
また、本実施例に係る風力発電装置及び風力発電システムは、複数基の風力発電装置を備えるウィンドファームにも同様に適用できる。
以上の通り本実施例によれば、ヨーアクチュエータの異常を早期に判定し得る風力発電装置及び風力発電システムを提供することが可能となる。
また、本実施例によれば、風況(風向及び風速)により各ヨーアクチュエータに異なる荷重が付加される場合であっても、その影響を考慮することなく判定することが可能となる。
図11は、本発明の他の実施例に係る実施例2の風力発電システムの全体概略構成図である。実施例1では一基の風力発電装置2に設置される複数のヨーアクチュエータの出力の合計値を所定の第1の閾値と比較し異常を判定する構成としたのに対し、本実施例では、複数の風力発電装置が設置されるウィンドファームを対象とし、ウィンドファーム内に隣接する2基の風力発電装置の各々に設置される複数のヨーアクチュエータの出力を相対的に比較することで異常を判定する点が実施例1と異なる。実施例1と同様の構成要素に同一符号を付し、以下では実施例1と重複する説明を省略する。
図11に示すように、本実施例に係る風力発電システム1aは、複数基の風力発電装置(2a,2b,・・・2n)、運転管理センター3内に設置される電子端末5、及び各風力発電装置(2a,2b,・・・2n)内に設置される制御装置29a、及び電子端末5と制御装置29aとを相互に通信可能に接続する通信ネットワーク6から構成される。ここで、通信ネットワーク6は、有線であるか、無線であるかを問わない。各各風力発電装置(2a,2b,・・・2n)に設置されるセンサ4、タワー21とナセル22の連結部分に設けられる図示しないヨーベアリングギア9及び複数のヨーアクチュエータ10は、上述の実施例1と同様であるため説明を省略する。また、ヨー動力制御部14及び動力遮断機構部15の構成についても実施例1と同様であるため説明を省略する。
一般的にウィンドファームにおいては、風上側に位置する風力発電装置を通過する風は、風上側に位置する風力発電装置を構成するロータの回転の影響により、風向、風速といった風況が変化し、風下側に位置する風力発電装置へと伝搬される。このように、風下側に位置する風力発電装置へと伝搬される風況が変化した風の流れを風車後流(後流とも称される)と呼ばれる。なお、風上側に位置する風力発電装置を通過する際に変化する風況は、風向、風速に限定されず、風の乱れ方である乱流特性や渦の形状なども含まれる。風車後流(後流)は、風上側に位置する風力発電装置を通過した後、拡がりながら風下側へと流れる。すなわち、風車後流は、拡散しつつ渦流(乱流)を生じさせながら風下側へと伝搬する。
図12は、図11に示す制御装置29aの機能ブロック図である。ここで、図12に示す制御装置29aは風力発電装置2aに設置される制御装置である場合を想定する。図12に示すように、制御装置29aは、出力演算部31、異常判定部32、記憶部33、機器制御部34、正規化処理部35、通信I/F36、入力I/F37、及び出力I/F38を備え、これらは相互に内部バス39にてアクセス可能に接続されている。出力演算部31、異常判定部32、機器制御部34、及び正規化処理部35は、例えば、図示しないCPU(Central Processing Unit)などのプロセッサ、各種プログラムを格納するROM、演算過程のデータを一時的に格納するRAM、外部記憶装置などの記憶装置にて実現されると共に、CPUなどのプロセッサがROMに格納された各種プログラムを読み出し実行し、実行結果である演算結果をRAM又は外部記憶装置に格納する。
機器制御部34は、入力I/F37及び内部バス39を介して、センサ4としての、例えば、風向風速計、ピッチ角センサ、ヨー角センサ、及び歪センサによる計測データを取得する。機器制御部34は、取得された計測データに基づいて、風力発電装置2の運転を制御する。例えば、風速データに基づいてブレード24の向きや回転数などのパラメータを制御しながら運転を継続する。具体的には、風向風速計にて計測された風向データに基づき、ブレード24及びハブ23により構成されるロータが風向と正対するよう、ヨー角制御機構を構成するヨー動力制御部14へ出力I/F38を介してヨー角制御信号を出力する、及び/又は、風向風速計にて計測された風速データに基づき、ブレード24の傾斜角であるピッチ角制御信号を、ピッチ角制御機構17へ出力I/F38を介して出力する。また、機器制御部34は、センサ4により計測された発電機27の発電量に基づき、発電機回転速度を制御する回転速制御信号を増速機26へ出力I/F38を介して出力する。
正規化処理部35は、風力発電装置2a(第1の風力発電装置)に設置される各ヨーアクチュエータ10に対応する出力計測部16により計測された、ヨー動力制御部14であるインバータの電流値を、入力I/F37及び内部バス39を介して取得する。更に、正規化処理部35は、風力発電装置2aに隣接する例えば風力発電装置2b(第2の風力発電装置)に設置される各ヨーアクチュエータ10に対応する出力計測部16により計測された、ヨー動力制御部14であるインバータの電流値を、通信ネットワーク6、入力I/F37及び内部バス39を介して取得する。
上述のように、相互に隣接する風力発電装置2a(第1の風力発電装置)及び風力発電装置2b(第2の風力発電装置)では、風況が変化し、風下側に位置する風力発電装置2b(第2の風力発電装置)では風車後流の影響も受ける。従って、風力発電装置2a(第1の風力発電装置)に設置される各ヨーアクチュエータ10に付加される荷重と、風下側に位置する風力発電装置2b(第2の風力発電装置)に設置される各ヨーアクチュエータ10に付加される荷重とは異なる。付加される荷重が大きいほど、ヨーアクチュエータ10に対応するインバータの電流の振幅は高くなる傾向を示す。そこで、正規化処理部35は、取得された風力発電装置2a(第1の風力発電装置)の各ヨーアクチュエータ10に対応するインバータの電流値及び隣接する風力発電装置2b(第2の風力発電装置)に設置される各ヨーアクチュエータ10に対応するインバータの電流値に対し、例えば、電流値の振幅のピークレベルに基づく正規化処理を実行する。正規化処理部35は、正規化処理後の風力発電装置2a(第1の風力発電装置)のインバータの電流値及び正規化処理後の隣接する風力発電装置2b(第2の風力発電装置)のインバータの電流値を出力演算部31及び異常判定部32へ内部バス39を介して転送する。
出力演算部31は、正規化処理部35より転送された正規化処理後の風力発電装置2a(第1の風力発電装置)の各ヨーアクチュエータ10に対応するインバータの電流値を加算し、風力発電装置2a(第1の風力発電装置)の各ヨーアクチュエータ10の出力の合計値として内部バス39を介して異常判定部32へ転送する。また、出力演算部31は、正規化処理部35より転送された正規化処理後の隣接する風力発電装置2b(第2の風力発電装置)の各ヨーアクチュエータ10に対応するインバータの電流値を加算し、風力発電装置2b(第2の風力発電装置)の各ヨーアクチュエータ10の出力の合計値として内部バス39を介して異常判定部32へ転送する。
異常判定部32は、正規化処理部35より転送された正規化処理後の風力発電装置2a(第1の風力発電装置)の各ヨーアクチュエータ10に対応するインバータの電流値のプロファイル(正規化処理後の風力発電装置2a(第1の風力発電装置)の各ヨーアクチュエータの出力のプロファイル)と、正規化処理部35より転送された正規化処理後の隣接する風力発電装置2b(第2の風力発電装置)の各ヨーアクチュエータ10に対応するインバータの電流値のプロファイル(正規化処理後の隣接する風力発電装置2b(第2の風力発電装置)の各ヨーアクチュエータ出力のプロファイル)と、を比較し、比較結果がほぼ一致する場合は、風力発電装置2a(第1の風力発電装置)及び隣接する風力発電装置2b(第2の風力発電装置)共に各ヨーアクチュエータ10は正常と判定する。一方、比較結果に変動を有する場合は、異常ヨーアクチュエータを有する風力発電装置を特定する。
または、異常判定部32は、出力演算部31より転送された風力発電装置2a(第1の風力発電装置)の各ヨーアクチュエータ10の出力の合計値と、出力演算部31より転送された風力発電装置2b(第2の風力発電装置)の各ヨーアクチュエータ10の出力の合計値と、を比較し、比較結果がほぼ一致する場合は、風力発電装置2a(第1の風力発電装置)及び隣接する風力発電装置2b(第2の風力発電装置)共に各ヨーアクチュエータ10は正常と判定する。一方、比較結果に変動を有する場合は、異常ヨーアクチュエータを有する風力発電装置を特定する。
なお、異常検出装置30aは、正規化処理部35、出力演算部31、及び異常判定部32から構成される。
図13は、図12に示す異常検出装置30aのフローチャートである。以下では、風力発電装置2aに設置される制御装置29aを構成する異常検出装置30aの動作を一例として説明する。
ステップS21では、異常検出装置30aは、ウィンドファーム内における相互に隣接する2基の風力発電装置(第1の風力発電装置及び第2の風力発電装置)を設定する。ここで、選定される第1の風力発電装置が風力発電装置2aであり、第2の風力発電装置が風力発電装置2bである場合を想定する。
ステップS22では、異常検出装置30aを構成する正規化処理部35は、選定された第1の風力発電装置(風力発電装置2a)及び第2の風力発電装置(風力発電装置2b)の各ヨーアクチュエータ10に対応する出力計測部16により計測されたインバータの電流値を取得する。
ステップS23では、正規化処理部35は、取得された第1の風力発電装置(風力発電装置2a)の各ヨーアクチュエータ10に対応するインバータの電流値及び第2の風力発電装置(風力発電装置2b)の各ヨーアクチュエータ10に対応するインバータの電流値に対し、例えば、電流値の振幅のピークレベルに基づく正規化処理を実行する。正規化処理部35は、正規化処理後の第1の風力発電装置(風力発電装置2a)のインバータの電流値及び正規化処理後の第2の風力発電装置(風力発電装置2b)のインバータの電流値を異常判定部32へ内部バス39を介して転送する。
ステップS24では、異常判定部32は、正規化後の各ヨーアクチュエータの出力のプロファイルを、第1の風力発電装置(風力発電装置2a)及び第2の風力発電装置(風力発電装置2b)間で比較する。比較の結果、変動有りの場合にはステップS25へ進み、異常ヨーアクチュエータを有する風力発電装置を特定し処理を終了する。
一方、比較の結果、ほぼ一致する場合にはステップS26へ進む。
ステップS26では、相互に隣接する2基の風量発電装置を選定し、ステップS22へ戻り、ステップS22〜ステップS26までの処理を、ウィンドファーム内の全ての風力発電装置2nに対し実行する。
なお、ステップS24に代えて、出力演算部31が、正規化処理部35より転送された正規化処理後の第1の風力発電装置(風力発電装置2a)の各ヨーアクチュエータ10に対応するインバータの電流値を加算し、第1の風力発電装置(風力発電装置2a)の各ヨーアクチュエータ10の出力の合計値として内部バス39を介して異常判定部32へ転送する。また、出力演算部31が、正規化処理部35より転送された正規化処理後の隣接する第2の風力発電装置(風力発電装置2b)の各ヨーアクチュエータ10に対応するインバータの電流値を加算し、第2の風力発電装置(風力発電装置2b)の各ヨーアクチュエータ10の出力の合計値として内部バス39を介して異常判定部32へ転送する。そして、異常判定部32が、転送された第1の風力発電装置(風力発電装置2a)の各ヨーアクチュエータ10の出力の合計値と第2の風力発電装置(風力発電装置2b)の各ヨーアクチュエータ10の出力の合計値とを比較する構成としても良い。
また、上述のステップS25にて特定された異常ヨーアクチュエータを有する風力発電装置に対し、上述の実施例1において図10に示したヨーアクチュエータ異常個所検出シーケンスの詳細フローを実行する構成としても良い。
なお、本実施例では、相互に隣接する2基の風力発電装置のうち、一方の風力発電装置に設置される制御装置29aを構成する異常検出装置30aが図13に示すフローを実行する構成としたがこれに限られない。例えば、運転管理センター3内に設置される電子端末5に異常検出装置30aを実装し、図13に示すフローを実行する構成としても良い。
以上の通り本実施例によれば、実施例1の効果に加え、複数の風力発電装置が設置されるウィンドファームにおいても、異常が発生したヨーアクチュエータを有する風力発電装置を早期に特定することが可能となる。
また、本実施例によれば、ウィンドファーム内に隣接する2基の風力発電装置の各々に設置される複数のヨーアクチュエータの出力を相対的に比較することで異常を判定する構成であることから、比較的簡易な処理にて異常判定を実現することが可能となる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。
1,1a…風力発電システム
2,2a,2b,2n…風力発電装置
3…運転管理センター
4…センサ
5…電子端末
6…通信ネットワーク
9…ヨーベアリングギア
10…ヨーアクチュエータ
11…ピニオンギア
12…減速機
13…駆動モータ
14…ヨー動力制御部
15…動力遮断機構部
16…出力計測部
17…ピッチ角制御機構
21…タワー
22…ナセル
23…ハブ
24…ブレード
25…主軸
26…増速機
27…発電機
28…電力変換器
29,29a…制御装置
30,30a…異常検出装置
31…出力演算部
32…異常判定部
33…記憶部
34…機器制御部
35…正規化処理部
36…通信I/F
37…入力I/F
38…出力I/F
39…内部バス
40…ケース
41a…メインケース部
41b…サブケース部
42…内歯
43…入力ギア
44…動力軸
45…外歯歯車
46…外歯
50…クランク軸
51…シャフト本体
53…スパーギア
60…キャリア
60a…第1半体
60b…第2半体
61…第1保持部
62…第2保持部
63…支柱
64…結合筒部
64a…第1筒半部
64b…第2筒半部
65…キャリア側スプライン部
66…出力軸
71…第1端部用貫通孔
72…第2端部用貫通孔
73…第1クランク軸用軸受
74…第2クランク軸用軸受
89…クラッチ作動部
89a…第1摩擦板
89b…第2摩擦板
90…クラッチ制御部
90a…圧力調整弁
90b…通電コントローラ
91…クラッチ駆動体
92…弾性部材
93…油圧供給路
93b…油圧作用部
94…クラッチ油圧源
95…アキュムレータ
98…リリーフ弁
99…ドレン弁
107…第1連結部材
107a…ネジ部材
109…第2連結部材
109a…ネジ部材
111…入力側部分
199…ドレン弁
252…油圧モータ

Claims (15)

  1. 風を受けて回転するロータを支持するナセルと、
    前記ナセルを回動可能に支持するタワーと、
    前記タワーに対し前記ナセルを回動させる複数のヨーアクチュエータと、
    前記ヨーアクチュエータの異常を検出する異常検出装置を備え、
    前記異常検出装置は、各ヨーアクチュエータの出力の合計値と所定の第1の閾値とを比較し、前記出力の合計値が前記所定の第1の閾値を超えるとヨーアクチュエータの異常と判定することを特徴とする風力発電装置。
  2. 請求項1に記載の風力発電装置において、
    前記異常検出装置は、
    前記出力の合計値が前記所定の第1の閾値を超えた場合、前記複数のヨーアクチュエータのうち一部のヨーアクチュエータを停止させ、動作中のヨーアクチュエータの出力の合計値に基づいて異常があるヨーアクチュエータを判定する異常判定部を備えることを特徴とする風力発電装置。
  3. 請求項2に記載の風力発電装置において、
    前記異常判定部は、前記複数のヨーアクチュエータのうち一部のヨーアクチュエータを停止させ、動作中のヨーアクチュエータの出力の合計値が所定の第2の閾値を超える場合、動作中のヨーアクチュエータを異常と判定することを特徴とする風力発電装置。
  4. 請求項3に記載の風力発電装置において、
    前記異常判定部は、前記複数のヨーアクチュエータのうち一部のヨーアクチュエータ毎に順次停止させ、動作中のヨーアクチュエータの出力の合計値と前記所定の第2の閾値とを比較し、異常があるヨーアクチュエータを特定することを特徴とする風力発電装置。
  5. 請求項3又は請求項4に記載の風力発電装置において、
    前記所定の第2の閾値は前記所定の第1の閾値よりも小さいことを特徴とする風力発電装置。
  6. 請求項5に記載の風力発電装置において、
    前記所定の第2の閾値は、前記複数のヨーアクチュエータの全数に占める停止させる一部のヨーアクチュエータ数の比率を前記所定の第1の閾値に乗ずることで設定されることを特徴とする風力発電装置。
  7. 請求項6に記載の風力発電装置において、
    前記所定の第1の閾値は、少なくとも、工場内における試験運転時における各ヨーアクチュエータの合計値と、風力発電装置を据え付ける際における試運転時の各ヨーアクチュエータの出力の合計値と、ヨーアクチュエータの交換を含むメンテナンスの記録に基づきメンテナンス時よりも前の所定の期間における各ヨーアクチュエータの出力の合計値の平均のうち何れかであることを特徴とする風力発電装置。
  8. 風を受けて回転するロータを支持するナセルと前記ナセルを回動可能に支持するタワーと前記タワーに対し前記ナセルを回動させる複数のヨーアクチュエータを有する風力発電装置を複数備えると共に、前記ヨーアクチュエータの異常を検出する異常検出装置を備え、
    前記異常検出装置は、各ヨーアクチュエータの出力の合計値と所定の第1の閾値とを比較し、前記出力の合計値が前記所定の第1の閾値を超えるとヨーアクチュエータの異常と判定することを特徴とする風力発電システム。
  9. 請求項8に記載の風力発電システムにおいて、
    前記異常検出装置は、
    前記出力の合計値が前記所定の第1の閾値を超えた場合、前記複数のヨーアクチュエータのうち一部のヨーアクチュエータを停止させ、動作中のヨーアクチュエータの出力の合計値に基づいて異常があるヨーアクチュエータを判定する異常判定部を備えることを特徴とする風力発電システム。
  10. 請求項9に記載の風力発電システムにおいて、
    前記異常判定部は、前記複数のヨーアクチュエータのうち一部のヨーアクチュエータを停止させ、動作中のヨーアクチュエータの出力の合計値が所定の第2の閾値を超える場合、動作中のヨーアクチュエータを異常と判定することを特徴とする風力発電システム。
  11. 請求項10に記載の風力発電システムにおいて、
    前記異常判定部は、前記複数のヨーアクチュエータのうち一部のヨーアクチュエータ毎に順次停止させ、動作中のヨーアクチュエータの出力の合計値と前記所定の第2の閾値とを比較し、異常があるヨーアクチュエータを特定することを特徴とする風力発電システム。
  12. 請求項10又は請求項11に記載の風力発電システムにおいて、
    前記所定の第2の閾値は前記所定の第1の閾値よりも小さいことを特徴とする風力発電システム。
  13. 請求項12に記載の風力発電システムにおいて、
    前記所定の第2の閾値は、前記複数のヨーアクチュエータの全数に占める停止させる一部のヨーアクチュエータ数の比率を前記所定の第1の閾値に乗ずることで設定されることを特徴とする風力発電システム。
  14. 風を受けて回転するロータを支持するナセルと前記ナセルを回動可能に支持するタワーと前記タワーに対し前記ナセルを回動させる複数のヨーアクチュエータを有する風力発電装置を複数備えると共に、前記ヨーアクチュエータの異常を検出する異常検出装置を備え、
    前記異常検出装置は、少なくとも隣接する2つの風力発電装置に備えられた各ヨーアクチュエータの出力の合計値又は2つの風力発電装置に備えられた各ヨーアクチュエータの出力のプロファイルを比較し、前記隣接する2つの風力発電装置における前記各ヨーアクチュエータの出力の合計値又は前記各ヨーアクチュエータの出力のプロファイルに変動が生じた場合、一方の風力発電装置に備えられるヨーアクチュエータの異常と判定することを特徴とする風力発電システム。
  15. 請求項14に記載の風力発電システムにおいて、
    前記ヨーアクチュエータ毎にインバータを有するヨー動力制御部を備え、
    前記各ヨーアクチュエータの出力は前記インバータの電流値であって、
    前記異常検出装置は、
    前記2つの風力発電装置に備えられた各ヨーアクチュエータの出力に対し、前記インバータの電流値の振幅のピークレベルに基づく正規化処理を実行する正規化処理を備えることを特徴する風力発電システム。
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