JP2020074077A - アクチュエータ及び触感呈示装置 - Google Patents

アクチュエータ及び触感呈示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】発生する振動を大きくできるアクチュエータ及び触感呈示装置を提供する
【解決手段】圧電素子11と、圧電素子11が接合され、圧電素子11の変位に応じて振動する振動板12と、振動板12の長手方向の両端それぞれを固定部14に支持する支持部13とを備える。支持部13は、振動板12に接続される側の端部が固定部14に接続される側の端部よりも外側になるように設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、アクチュエータ及び触感呈示装置に関する。
従来、振動を発生させるアクチュエータがタッチセンサ等に配設されている。アクチュエータは、例えばユニモルフ等である。アクチュエータが、タッチセンサ等の振動対象(以下、単に振動対象ともいう)を振動させることにより、振動対象にタッチするユーザに対して触感が呈示される(例えば、特許文献1参照)。
特許第5452729号公報
ユーザに対して十分な触感を呈示するためには、振動対象を大きく振動させる必要がある。そのためには、アクチュエータが発生する振動を大きくすることが求められる。
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、発生する振動を大きくできるアクチュエータ及び触感呈示装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明の一実施形態に係るアクチュエータは、圧電素子と、前記圧電素子が接合され、前記圧電素子の変位に応じて振動する振動板と、前記振動板の長手方向の両端それぞれを固定部に支持する支持部とを備える。前記支持部は、前記振動板に接続される側の端部が前記固定部に接続される側の端部よりも外側になるように設けられている。
また、上記目的を達成する本発明の一実施形態に係る触感呈示装置は、圧電素子と、前記圧電素子が接合され、前記圧電素子の変位に応じて振動する振動板と、前記振動板の長手方向の両端それぞれを固定部に支持する支持部とを有するアクチュエータを備える。前記触感呈示装置は、前記振動板の振動が伝達され、ユーザに対して触感を呈示する振動対象を備える。前記支持部は、前記振動板に接続される側の端部が前記固定部に接続される側の端部よりも外側になるように設けられている。
本発明の一実施形態に係るアクチュエータ及び触感呈示装置によれば、発生する振動を大きくできる。
実施形態1に係る触感呈示装置の構成例を示す要部断面図である。 アクチュエータ10の構成例を示す斜視図である。 実施形態1に係る触感呈示装置の概略構成例を示す機能ブロック図である。 アクチュエータ10のフレームの断面形状の例である。 比較例に係るアクチュエータ10のフレームの断面形状である。 実施形態2に係る触感呈示装置の構成例を示す要部断面図である。 振動板と支持部との接合部の断面形状の例である。 支持部にリブを設けた例である。 固定部を内側に曲げて両側の固定部を接続したフレームの例である。 アクチュエータの駆動時の各部の寸法の一例を示す図である。
(実施形態1)
以下、一実施形態に係るアクチュエータ及び触感呈示装置について、図面を参照しながら詳細に説明する。本実施形態に係るアクチュエータは、種々の機器に用いられうる。本実施形態に係る触感呈示装置は、カーナビゲーションシステム、又は、ステアリング若しくはパワーウィンドウのスイッチ等の車載機器とすることができる。触感呈示装置は、携帯電話、スマートフォン、タブレット型PC(Personal Computer)、ノートPC等とすることができる。触感呈示装置はこれらに限定されるものではなく、デスクトップPC、家電製品、産業用機器(FA(Factory Automation機器)、専用端末等、種々の電子機器とすることもできる。以下の説明で用いられる図は模式的なものであり、図面上の寸法比率等は現実のものとは必ずしも一致していない。
[触感呈示装置の構成例]
図1は、実施形態1に係る触感呈示装置1の構成例を示す要部断面図である。図1に示されるように、本実施形態に係る触感呈示装置1は、アクチュエータ10と、筐体20と、振動対象30とを備える。
アクチュエータ10は、圧電素子11と、振動板12と、支持部13と、固定部14と、保持部15とを備える。アクチュエータ10は、固定部14を介して筐体20に接合される。アクチュエータ10には、保持部15を介して振動対象30が接合される。
図2は、アクチュエータ10の構成例を示す斜視図である。図2(a)は、筐体20に接合される側から見た斜視図である。図2(b)は、振動対象30が接合される側から見た斜視図である。以下、図1及び図2を参照して、アクチュエータ10の各部について説明していく。
圧電素子11は、例えば長方形状である。圧電素子11は、印加される電圧信号に応じて長手方向に種々のパターンで伸縮変位する。圧電素子11は、圧電フィルムであってもよいし、圧電セラミックであってもよい。圧電セラミックは、圧電フィルムよりも、より大きい振動エネルギーを有する振動を発生させることができる。
圧電素子11は、磁歪素子に置換されてもよい。磁歪素子は、印加される磁界に応じて伸縮する。磁歪素子が用いられる場合、印加される電圧信号を磁界に変換するコイル等があわせて用いられる。
振動板12は、所定の厚みを有する長方形の板状の部材である。振動板12は、例えば、弾性を有する薄板である。振動板12は、金属、樹脂、又は、金属及び樹脂等の複合材料等からなる。振動板12は、金属薄板(シム板ともいう)であってもよい。以下、筐体20の側に対向する面を第1主面12aという。振動対象30の側に対向する面を第2主面12bという。
振動板12の第1主面12aには、圧電素子11が設けられる。圧電素子11は、圧電素子11の長手方向が振動板12の長手方向と一致するように設けられる。振動板12の第2主面12bには、保持部15が設けられる。圧電素子11及び保持部15はそれぞれ、接着等の方法で振動板12に接合される。
振動板12の第1主面12aに圧電素子11が設けられた構造は、いわゆるモノモルフである。モノモルフにおいては、圧電素子11の伸縮変位が、振動板12の屈曲振動を引き起こす。振動板12の一方の端部のみが筐体20に支持されている場合には、振動板12の他方の端部における第1主面12aの法線方向の振幅が最大になるように振動する。振動板12の両端が筐体20に支持されている場合には、振動板12の中央付近における第1主面12aの法線方向の振幅が最大になるように振動する。
振動板12の長手方向の両端にはそれぞれ、支持部13が設けられる。支持部13は、圧電素子11の変位に応じて振動板12が振動しても筐体20に衝突しないように圧電素子11と筐体20との間のクリアランスを保つ。支持部13は、振動板12と同様に、例えば弾性を有する薄板である。支持部13は、振動板12と同一の材料からなってもよいし、異なる材料からなってもよい。上述の通り、振動板12の両端が支持されている場合、圧電素子11の変位に応じて、振動板12の中央付近における振幅が最大になるように振動する。
支持部13の一方の端部は、振動板12に接続される。支持部13の他方の端部は、固定部14に接続される。固定部14は、例えば、ねじ止め又は接着等により筐体20に固定される。固定部14は、例えば振動板12と同様に、弾性を有する薄板である。固定部14は、振動板12と同一の材料からなってもよいし、異なる材料からなってもよい。
本実施形態に係るアクチュエータ10において、振動板12と支持部13と固定部14とは、一体成型されている。以下、振動板12と支持部13と固定部14とが一体成型された部材を、アクチュエータ10のフレーム10aともいう。本実施形態に係るフレーム10aは、同一の材料からなる。フレーム10aは、例えば、一枚の金属の薄板を板金加工により折り曲げることにより一体成型されてもよい。フレーム10aは、振動板12と支持部13と固定部14とがそれぞれ溶接されて一体に成型されてもよい。フレーム10aは、樹脂の一体成型によって作られてもよい。
保持部15は、例えばゴム材料等からなる。保持部15は、ゴム材料等に限られず、金属等の他の材料からなってもよい。保持部15は、振動板12の第2主面12bの側に設けられる。保持部15は、例えば接着等の方法を用いて振動板12に接合される。保持部15は、第2主面12bの側の中央付近に設けられる。保持部15が設けられる位置は中央付近に限られない。保持部15は、振動板12の最大の振幅となる部分に設けられることが好ましい。保持部15には、例えば接着等の方法を用いて振動対象30が接合される。
保持部15は、振動板12の振動が振動対象30に効率よく伝達されるように、振動板12の振動方向、つまり第1主面12aの法線方向に大きい弾性係数を有することが好ましい。一方で保持部15は、振動板12の第1主面12aに平行な方向に小さい弾性係数を有することが好ましい。このようにすることで、外力による触感呈示装置1の破損の可能性を低減できる。弾性係数は、部材にかかる外力と部材の変位量との関係を示す定数であり、変位量と弾性係数との積が外力となる。つまり同じ外力に対する変位量は、弾性係数が小さいほど大きくなる。
筐体20には、固定部14によってアクチュエータ10が接合される。筐体20は、アクチュエータ10と比較して質量が大きく、剛性も高い。よって本実施形態において、筐体20は剛体とみなされる。振動対象30は、例えば機器に備えられるタッチセンサ50(図3参照)又はスイッチ等であってよい。振動対象30には、保持部15によってアクチュエータ10が接合される。上述のように、筐体20が剛体とみなされる場合、アクチュエータ10が発生する振動は、主に振動対象30に伝達される。よって振動対象30は、タッチしたユーザに触感を呈示することができる。
[触感呈示装置の動作例]
図3は、本実施形態に係る触感呈示装置1の機能ブロックの一例である。図3に示されるように、触感呈示装置1は、コントローラ40をさらに備える。コントローラ40は、アプリケーションソフトウェアを実行可能なプロセッサまたはマイクロコンピュータ等により構成することができる。コントローラ40は、必要に応じて各種情報を記憶することができるメモリ等によって構成される記憶部等も適宜含みうる。
図3に示されるように、コントローラ40は、アクチュエータ10に接続される。コントローラ40は、アクチュエータ10に駆動信号を出力する。駆動信号は、アクチュエータ10の圧電素子11に対して印加される電圧信号である。
圧電素子11は、コントローラ40から取得した駆動信号に応じて、長手方向に伸縮変位する。図1及び図2に例示されるアクチュエータ10の振動板12は、圧電素子11の変位に応じて屈曲する。つまり、圧電素子11が振動板12の長手方向に縮む方向に変位した場合、振動板12は第2主面12bの側が凸になるように屈曲する。また、圧電素子11が振動板12の長手方向に伸びる方向に変位した場合、振動板12は第1主面12aの側が凸になるように屈曲する。このように、圧電素子11の変位が、振動板12の第1主面12aの法線方向の振動に変換される。
本実施形態においては、圧電素子11は、電圧信号の印加に応じて縮む方向にのみ変位する。この場合、振動板12は、第2主面12bの側が凸になるように屈曲した状態と、通常のまっすぐな状態との間で振動する。圧電素子11の変位は、電圧信号の印加に応じて縮む方向に限られるものではない。圧電素子11は、電圧信号の印加に応じて伸びる方向に変位するように構成されてもよいし、伸びる方向及び縮む方向のいずれにも変位するように構成されてもよい。
以上のようにして、コントローラ40は、アクチュエータ10を駆動し、振動板12を振動させる。振動板12の振動は、保持部15を介して振動対象30に伝達される。そして、振動対象30にタッチしたユーザに対して触感が呈示される。
コントローラ40は、例えば図3に示されるように、タッチセンサ50に接続されてもよい。この場合、コントローラ40は、タッチセンサ50から取得した信号に応じて、アクチュエータ10に駆動信号を出力してもよい。タッチセンサ50は、触感呈示装置1の振動対象30であってもよい。この場合、ユーザが振動対象30にタッチしていることがタッチセンサ50により検出される。コントローラ40は、ユーザが振動対象30にタッチしているときに振動対象30を振動させる。このようにすることで、触感呈示装置1は、振動対象30にタッチしたユーザに対して触感を呈示することができる。タッチセンサ50は、触感呈示装置1の振動対象30とは別個の構成として設けられてもよい。
[フレームの形状]
図4は、本実施形態に係るアクチュエータ10のフレーム10aの断面形状の例である。アクチュエータ10のフレーム10aは、アクチュエータ10の駆動に応じて弾性変形する。図4(a)には、アクチュエータ10が駆動されていない場合のフレーム10aの形状が示されている。また図4(b)には、アクチュエータ10が駆動されている場合のフレーム10aの形状が示されている。図4(b)において振動板12は、アクチュエータ10の駆動に応じて第2主面12bの側に凸となるように屈曲している。
図4(a)に示されるように、アクチュエータ10が駆動されていない場合、支持部13は、振動板12に接続される側の端部が固定部14に接続される側の端部よりも外側になるように設けられている。このように設けられた支持部13の状態のことを、支持部13が外側に傾いている状態ともいう。この場合、振動板12と支持部13とがなす角度は鋭角になっている。
支持部13は、振動板12の法線方向と支持部13とがなす角度がαとなるように設けられている。以下、角度(α)のことを与角(α)ともいう。与角(α)は、振動板12の法線方向に対して支持部13が外側に傾いている状態の場合に正の値をとるものと定義される。与角(α)の単位はラジアンである。以降の説明に用いられる角度の単位も、特に言及がない限りラジアンである。支持部13が設けられる方向を一意に表すために、与角(α)は、−π≦α<πであるものとする。
支持部13の長さはHである。この場合、振動板12の端部と固定部14との距離は、Hcosαである。振動板12の端部と固定部14との距離は、振動板12の端部から固定部14を含む面に下ろした垂線の長さとして定義される。
図4(b)に示されるように、アクチュエータ10が駆動されている場合、振動板12は屈曲している。振動板12の両端部に対する中央部の変位は、第1主面12a側から第2主面12b側へ向かう変位が正の値になるものとして、Δx(>0)となっている。振動板12の屈曲に応じて、支持部13の上端(振動板12に接続される側の端部)は、振動板12により引っ張られる。振動板12により引っ張られた支持部13は、振動板12の法線方向と支持部13とがなす角度がβとなっている。以下、角度(β)のことを変位角(β)ともいう。変位角(β)は、支持部13が外側に傾いている状態の場合に正の値をとるものと定義される。与角(α)の範囲と同様に、変位角(β)は、−π≦β<πであるものとする。支持部13の長さは、図4(a)と同様にHである。この場合、振動板12の端部と固定部14との距離は、Hcosβである。
図4(a)と図4(b)とを比較して、アクチュエータ10の駆動による振動板12の端部と固定部14との距離の変化(Δy)は、以下の式(1)により算出される。
Δy=H(cosβ−cosα) (1)
ここで、α>β>0、H>0であるから、Δy>0である。
振動対象30に対して伝達されるアクチュエータ10の変位は、振動板12の中央部の変位(Δx)と、振動板12の端部と固定部14との距離の変化(Δy)との和である。Δy>0であるから、支持部13と振動板12の法線方向とがなす角度が変化しない場合(Δy=0)と比較して、振動対象30に対して伝達されるアクチュエータ10の変位を大きくすることができる。
<比較例>
図5は、比較例に係るアクチュエータ10のフレーム10bの断面形状である。フレーム10bは、図1等に示されるフレーム10aと同様に、振動板12と支持部13と固定部14とが一体成型された部材である。フレーム10bは、フレーム10aとは異なる断面形状を有する。図5(a)には、アクチュエータ10が駆動されていない場合のフレーム10bの形状が示されている。図5(b)には、アクチュエータ10が駆動されている場合のフレームの形状が示されている。図5(b)において振動板12は、アクチュエータ10の駆動に応じて第2主面12bの側に凸となるように屈曲している。
図5(a)に示されるように、アクチュエータ10が駆動されていない場合、フレームの支持部13は、振動板12の法線方向に沿うように設けられている。つまり図5(a)において、支持部13は振動板12に直交している。支持部13の長さはHである。この場合、振動板12の端部と固定部14との距離は、支持部13の長さと同じ(H)である。
図5(b)に示されるように、アクチュエータ10が駆動されている場合、振動板12は、両端部に対して中央部が第2主面12b側にΔxだけ変位するように屈曲している。図4の場合と同様に、第1主面12a側から第2主面12b側へ向かう変位を正の値として、Δx>0とする。振動板12の屈曲に応じて、支持部13の上端(振動板12に接続される側の端部)は、振動板12により引っ張られる。そして支持部13は、変位角がβ(上述の定義によればβ<0)となっている。支持部13の長さは、図4(a)と同様にHである。この場合、振動板12の端部と固定部14との距離は、Hcosβである。
図5(a)と図5(b)とを比較して、アクチュエータ10の駆動による振動板12の端部と固定部14との距離の変化(Δy)は、以下の式(2)により算出される。
Δy=H(cosβ−1) (2)
ここで、cosβ<1、H>0であるから、Δy<0である。
振動対象30に対して伝達されるアクチュエータ10の変位は、振動板12の中央部の変位(Δx)と、振動板12の端部と固定部14との距離の変化(Δy)との和である。Δy<0であるから、上述の本実施形態に係るフレーム10aの断面形状の例(Δy>0)と比較して、振動対象30に対して伝達されるアクチュエータ10の変位は小さくなっている。また、支持部13と振動板12の法線方向とがなす角度が変化しない場合(Δy=0)と比較しても、振動対象30に対して伝達されるアクチュエータ10の変位は小さくなっている。
以上説明してきたように、本実施形態に係るフレーム10aの断面形状は、支持部13が与角(α)を有している。言い換えると、振動板12と支持部13とがなす角度が鋭角である。比較例に係るフレーム10bの断面形状のように、振動板12と支持部13とがなす角度が直角である場合、振動対象30に対して伝達されるアクチュエータ10の変位が大きくならない。また説明は省略するが、振動板12と支持部13とがなす角度が鈍角である場合も、振動対象30に対して伝達されるアクチュエータ10の変位が大きくならないことは明らかである。つまり本実施形態に係るフレーム10aによれば、振動対象30に対して伝達されるアクチュエータ10の変位をより大きくできる。
(実施形態2)
実施形態1では、アクチュエータ10のフレームが同一の材料で構成されていた。実施形態2では、振動板12の材料と支持部13の材料とが異なる構成について説明する。図6は、実施形態2に係る触感呈示装置1の構成例を示す要部断面図である。以下、図1との相違点について説明する。
本実施形態において、振動板12及び固定部14は、実施形態1と同様に、例えば弾性を有する薄板等である。振動板12の材料と固定部14の材料とは同一であってもよいし、異なってもよい。一方で、支持部13は、例えば硬化型樹脂等からなるピラーであり、振動板12の法線方向の弾性係数が大きい部材である。支持部13は、金属等の他の材料からなってもよい。支持部13は、振動板12との接合部及び固定部14との接合部において、弾性変形するように構成される。よって支持部13は、傾斜するように動くことができる。
本実施形態において、振動板12と支持部13とは異なる材料間で一体成型される。例えば、振動板12と支持部13とは溶接して一体に成型されてもよい。あるいは、金属の振動板12の周りに支持部13となる樹脂を成型することにより、振動板12と支持部13とは一体成型されてもよい。あるいは、金属の振動板12に嵌合部を設け、樹脂からなる支持部13と嵌合することにより、振動板12と支持部13とは一体成型されてもよい。あるいは、金属の振動板12の表面にプライマーを塗布した接合面を設け、当該接合面に樹脂を成型することにより、振動板12と支持部13とは一体成型されてもよい。あるいは、金属の振動板12の表面に微細加工を施した接合面を設け、当該接合面に樹脂を成型することにより、振動板12と支持部13とは一体成型されてもよい。
実施形態2に係るアクチュエータ10によれば、材料が互いに異なる振動板12と支持部13とが一体成型される。振動板12と支持部13とが別個の部品として構成される場合と比較して、圧電素子11の変位に応じて発生する振動板12の振動の減衰が支持部13によって低減されつつ、部品点数及び組み立て工数が削減される。振動板12と支持部13との間に接着剤を用いないことにより、平均故障間隔(MTBF)が延びたり、組み立て時の歩留まりが向上したりする。
実施形態2に係るアクチュエータ10は、実施形態1と同様に、振動板12と支持部13とがなす角度が鋭角である。振動板12と支持部13とがなす角度が鋭角でない場合と比較して、振動対象30に対して伝達されるアクチュエータ10の変位をより大きくできる。
(他の実施形態)
図7は、振動板12と支持部13との接合部の断面形状の例である。図7(a)は、接合部の内側(振動板12の第1主面12aにつながる側)において切れ込み16が設けられている断面形状の例である。図7(b)は、接合部の外側(振動板12の第2主面12bにつながる側)において切れ込み16が設けられている断面形状の例である。図7(c)は、内側にも外側にも切れ込み16が設けられていない比較例である。
図7(a)及び図7(b)に示される振動板12と支持部13との接合部においては、図7(c)に示される例と比較して、切れ込み16が設けられているために屈曲しやすい。よって、支持部13の上部が振動板12の側に引っ張られやすくなり、アクチュエータ10の駆動時の振動板12の屈曲が妨げられにくくなる。
図7(a)及び図7(b)に示される切れ込み16は、支持部13と固定部14との接合部に設けられてもよい。このようにすることで、支持部13の与角(α)と変位角(β)との差がより大きくされうる。
図8は、支持部13にリブ13aを設けた例である。図8(a)は、アクチュエータ10のフレームの断面形状の例である。図8(b)は、図8(a)のA−A’断面図である。支持部13が図8(b)に示されるようなリブ13aを有することにより、振動板12の法線方向に対する支持部13の剛性が高められる。つまり、アクチュエータ10が振動対象30に加える力の反力として支持部13に加わる力による支持部13の変形量が小さくなる。このようにすることで、アクチュエータ10が発生する振動は、支持部13の側に吸収されにくくなる。よってアクチュエータ10が発生する振動は、振動対象30に対してより効率よく伝達される。
図7及び図8に示されるように、振動板12の端部が圧電素子11の伸縮変位に応じて振動板12の法線方向よりも長手方向に大きく変位するように、支持部13が構成されてもよい。このように、振動板12の端部の振動板12の法線方向への変位が小さくなるように支持部13が構成される場合、振動板12の振動が振動対象30に効率よく伝達される。振動板12の端部の振動板12の長手方向への変位が大きくなるように支持部13が構成される場合、振動板12の振動の減衰が低減される。
図9は、固定部14を内側に曲げて両側の固定部14を接続したフレームの例である。図9(a)は、フレームの断面形状を示している。図9(b)は、フレームの平面図である。図9(a)によれば、固定部14が接続されることにより、フレームの断面形状が台形の枠の形状となる。このようにすることで、フレームの強度が増している。また図9(b)によれば、固定部14の横にねじ止め用の穴14aが設けられており、固定部14の筐体20へのねじ止めが容易になっている。
(変位の算出例)
図10は、アクチュエータ10の駆動時の各部の寸法の一例を示す図である。以下図10を用いて、アクチュエータ10の駆動時における振動板12の中央部の変位を算出する例について説明する。
図10(a)は、アクチュエータ10が駆動されていない場合の各部の寸法の一例である。圧電素子11の長手方向の寸法はLである。圧電素子11は、振動板12の両端からそれぞれ寸法(M)をあけて設けられている。振動板12の長手方向の寸法は、L+2Mである。支持部13の長さはHである。支持部13と振動板12の法線方向とがなす角(与角)はαである。支持部13の、固定部14につながる側の端部は、固定部14により固定される。支持部13は、当該端部を中心とした揺動方向に可動である。
図10(b)は、アクチュエータ10の駆動時の各部の寸法の一例である。圧電素子11が縮むことにより、振動板12は、第2主面12b(図1参照)の側に凸になるように屈曲している。図10(b)において、アクチュエータ10が駆動されていない場合の振動板12及び支持部13の形状は、二点鎖線で示されている。振動板12の端部(支持部13との接合部)に対する中央部の変位(Δx)は、以下の式(3)により算出される。
Δx=Msinθ+ρ(1−cosθ) (3)
ここでρは、振動板12が屈曲する際の曲率半径である。θは、振動板12の端部において、屈曲していない状態と屈曲した状態との間の角度の差である。振動板12の屈曲部分の内角、つまり、屈曲部分を円弧とする扇形の内角は、2θと表される。曲率半径(ρ)及び内角(2θ)は、圧電素子11の変位量、又は、圧電素子11と振動板12との厚みの比等によって定められる値である。
曲率半径(ρ)又は屈曲部分の内角(2θ)が既知である場合、支持部13の変位角(β)は、以下の式(4)を用いて算出されうる。
β=α−M(1−cosθ)/H (4)
ここでα、β、θが微小量であるとみなして、三角関数のテイラー展開に基づく近似を用いている。つまり、sinα≒α、sinβ≒β、及びsinθ≒θとしている。また、sinθ≒L/2ρとしている。
支持部13が振動板12の法線方向に平行になる場合、曲率半径(ρ)及び内角(2θ)に応じた支持部13の変位角(β)が0となる。式(4)においてβ=0の場合、与角(α)は、以下の式(5)の関係を満たす。
α=M(1−cosθ)/H (5)
図10(b)において、支持部13は、振動板12の屈曲に応じて、アクチュエータ10が駆動されていない場合の振動板12の法線方向に平行になっている。この場合、振動板12の端部と固定部14との距離の変化(Δy)は、以下の式(6)により算出される。
Δy=H(1−cosθ) (6)
振動板12の中央部の変位(Δz)は、ΔxとΔyとの和である。よって図10(b)に示される振動板12の中央部の変位(Δz)は、式(3)及び式(6)に基づく以下の式(7)を用いて算出される。
Δz=Msinθ+ρ(1−cosθ)+H(1−cosθ) (7)
上述の式(1)によれば、与角(α)と変位角(β)とがcosα<cosβを満たす場合、Δy>0となる。ここで、実施形態1等に係るアクチュエータ10においては、α>βとなる。よって、β≧0であれば、Δy>0である。以上のことから、Δy>0となるための与角(α)に係る十分条件は、以下の式(8)により表される。
α≧M(1−cosθ)/H (8)
したがって式(8)を満たすように、支持部13の与角(α)を適宜設定すれば、振動板12の中央部の振幅を大きくすることができる。
本発明に係る実施形態について諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。
1 触感呈示装置
10 アクチュエータ
10a、10b フレーム
11 圧電素子
12 振動板
12a 第1主面
12b 第2主面
13 支持部
13a リブ
14 固定部
14 ねじ穴
15 保持部
16 切れ込み
20 筐体
30 振動対象
40 コントローラ
50 タッチセンサ

Claims (4)

  1. 圧電素子と、
    前記圧電素子が接合され、前記圧電素子の変位に応じて振動する振動板と、
    前記振動板の長手方向の両端それぞれを固定部に支持する支持部と
    を備え、
    前記支持部は、前記振動板に接続される側の端部が前記固定部に接続される側の端部よりも外側になるように設けられている、アクチュエータ。
  2. 前記振動板と前記支持部とが一体成型されている、請求項1に記載のアクチュエータ。
  3. 前記支持部は、前記圧電素子の変位に応じて、前記振動板の端部が前記振動板の法線方向よりも長手方向に大きく変位するように構成される、請求項1又は2に記載のアクチュエータ。
  4. 圧電素子と、
    前記圧電素子が接合され、前記圧電素子の変位に応じて振動する振動板と、
    前記振動板の長手方向の両端それぞれを固定部に支持する支持部と
    を有するアクチュエータと、
    前記振動板の振動が伝達され、ユーザに対して触感を呈示する振動対象と
    を備え、
    前記支持部は、前記振動板に接続される側の端部が前記固定部に接続される側の端部よりも外側になるように設けられている、触感呈示装置。
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