JP2020072994A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】数値情報を利用した抽選の結果を所定の特典が得られる結果に意図的に導く不正行為を好適に抑制すること。【解決手段】進行用MPU102は、作動口への遊技球の入球が発生したことに基づき当否抽選を行うとともに遊技回用の演出を開始させ、当否抽選の結果に対応した表示を行った状態でその演出を終了させる。上記当否抽選においては大当たり乱数カウンタC1が利用される。また、大当たり乱数カウンタC1の数値情報の更新が1周した場合において、次の更新周回を開始させる場合の初期値を変動させるために乱数初期値カウンタCINIが設けられている。当該構成において、動作電力の供給が開始された場合に、大当たり乱数カウンタC1の初期値を変動させるための処理が実行されるとともに、乱数初期値カウンタCINIの初期値を変動させるための処理が実行される。【選択図】 図5

Description

本発明は、遊技機に関するものである。
遊技機の一種としてパチンコ遊技機等の遊技機が知られている。かかる遊技機は、例えば作動口への入球を条件に当り外れの抽選を行い、この抽選結果を表示装置などによって報知した上、当選の場合には大入賞口を開放するなどの特別遊技状態が繰り広げられる。ここで、当り外れの抽選は乱数といった数値情報の取得によって行われるが、当該数値情報を決定付ける数値情報更新手段として乱数カウンタが使用されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−245455号公報
ここで、上記例示等のような遊技機においては、抽選を実行するために使用する数値範囲の設定を好適に行うことが可能な構成が求められており、この点について未だ改良の余地がある。
なお、以上は作動口への入球タイミングによって当り外れを抽選するパチンコ遊技機を中心に説明したが、スタートレバーの操作タイミングによって当たり外れを抽選するスロットマシン等の他の遊技機でも同様の問題がある。
本発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、使用する数値範囲の設定を好適に行うことが可能な遊技機を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決すべく請求項1記載の発明は、所定の数値範囲内において数値情報記憶手段に保持される数値情報を更新する数値情報更新手段を有する更新用の制御手段と、
予め定められた取得条件が成立した場合に前記数値情報を取得する取得手段を有し、当該取得手段によって取得された数値情報に応じた処理を実行して遊技の進行を制御する進行用の制御手段と、
を備え、
前記更新用の制御手段を、前記進行用の制御手段とは別に備えており、
前記数値情報記憶手段は、予め定められたベース数値範囲内の数値情報を保持可能な構成であり、
前記数値情報更新手段は、前記進行用の制御手段が使用数値範囲情報を前記更新用の制御手段に供給することに基づき、前記ベース数値範囲に含まれる数値範囲であって当該ベース数値範囲よりも狭い数値範囲である使用数値範囲を設定する設定手段を備え、
前記進行用の制御手段は、
特定の数値範囲内において別数値情報記憶手段に保持される数値情報を更新する手段と、
前記別数値情報記憶手段に記憶されている数値情報を取得し、その取得した数値情報に応じた処理を実行する手段と、
を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、使用する数値範囲の設定を好適に行うことが可能となる。
第1の実施の形態におけるパチンコ機を示す正面図である。 パチンコ機の主要な構成を展開して示す斜視図である。 パチンコ機の主要な構成を展開して示す斜視図である。 遊技盤の構成を示す正面図である。 パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。 当否抽選などに用いられる各種カウンタの内容を説明するための説明図である。 進行用MPUにて実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 (a)は大当たり乱数用の初期値テーブルを説明するための説明図、(b)は乱数初期値用の初期値テーブルを説明するための説明図である。 更新用MPUにて実行される初期起動処理を示すフローチャートである。 進行用MPUにて実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 進行用MPUにて実行される停電用処理を示すフローチャートである。 (a)は進行用MPUにて実行される乱数初期値更新処理を示すフローチャート、(b)は進行用MPUにて実行される抽選用乱数更新処理を示すフローチャートである。 進行用MPUにて実行される保留情報の取得処理を示すフローチャートである。 更新用MPUにて実行される更新側定期処理を示すフローチャートである。 第2の実施の形態における進行用MPUにて実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 進行用MPUにて実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 第3の実施の形態における更新用MPUにて実行される初期起動処理を示すフローチャートである。 第4の実施の形態における当否抽選などに用いられる各種カウンタの内容を説明するための説明図である。 進行用MPUにて実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 更新用MPUにて実行される初期起動処理を示すフローチャートである。 進行用MPUにて実行される抽選用乱数更新処理を示すフローチャートである。 更新用MPUにて実行される更新側定期処理を示すフローチャートである。 第5の実施の形態における進行用MPUにて実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 第6の実施の形態における当否抽選などに用いられる各種カウンタの内容を説明するための説明図である。 進行用MPUにて実行されるメイン処理を示すフローチャートである。 更新用MPUにて実行される初期起動処理を示すフローチャートである。 更新用MPUにて実行される更新側定期処理を示すフローチャートである。
<第1の実施の形態>
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の第1の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の正面図、図2及び図3はパチンコ機10の主要な構成を展開して示す斜視図である。なお、図2では便宜上パチンコ機10の遊技領域内の構成を省略している。
パチンコ機10は、図1に示すように、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に対して前方に回動可能に取り付けられた遊技機本体12とを有する。外枠11は木製の板材などを四辺に連結し構成されるものであって矩形枠状をなしている。パチンコ機10は、外枠11を島設備に取り付け固定することにより、遊技ホールに設置される。
遊技機本体12は、内枠13と、その内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15とを備えている。遊技機本体12のうち内枠13が外枠11に対して回動可能に支持されている。詳細には、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として内枠13が前方へ回動可能とされている。
内枠13には、図2に示すように、前扉枠14が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として前方へ回動可能とされている。また、内枠13には、図3に示すように、裏パックユニット15が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として後方へ回動可能とされている。
なお、遊技機本体12には、図3に示すように、その回動先端部に施錠装置16が設けられており、遊技機本体12を外枠11に対して開放不能に施錠状態とする機能を有しているとともに、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠状態とする機能を有している。これらの各施錠状態は、パチンコ機10前面にて露出させて設けられたシリンダ錠17に対して解錠キーを用いて解錠操作を行うことにより、それぞれ解除される。
次に、遊技機本体12の前面側の構成について説明する。
内枠13は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす樹脂ベース21を主体に構成されている。樹脂ベース21の中央部には略楕円形状の窓孔23が形成されている。樹脂ベース21には遊技盤24が着脱可能に取り付けられている。遊技盤24は合板よりなり、遊技盤24の前面に形成された遊技領域が樹脂ベース21の窓孔23を通じて内枠13の前面側に露出した状態となっている。
ここで、遊技盤24の構成を図4に基づいて説明する。遊技盤24には、ルータ加工が施されることによって前後方向に貫通する大小複数の開口部が形成されている。各開口部には一般入賞口31,可変入賞装置32,上作動口(第1始動入球部)33,下作動口(第2始動入球部)34,スルーゲート35、可変表示ユニット36、メイン表示部43及び役物用表示部44等がそれぞれ設けられている。
一般入賞口31、可変入賞装置32、上作動口33及び下作動口34への入球が発生すると、それが遊技盤24の背面側に配設された検知センサ(図示略)により検知され、その検知結果に基づいて所定数の賞球の払い出しが実行される。この場合に、一般入賞口31への入球が発生した場合には10個の遊技球の払出が実行され、可変入賞装置32への入球が発生した場合には15個の遊技球の払出が実行され、上作動口33への入球が発生した場合には3個の遊技球の払出が実行され、下作動口34への入球が発生した場合には4個の遊技球の払出が実行される。なお、遊技球の払出個数は上記のものに限定されることはない。
その他に、遊技盤24の最下部にはアウト口37が設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口37を通って遊技領域から排出される。また、遊技盤24には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の釘38が植設されていると共に、風車等の各種部材(役物)が配設されている。
ここで、入球とは、所定の開口部を遊技球が通過することを意味し、開口部を通過した後に遊技領域から排出される態様だけでなく、開口部を通過した後に遊技領域から排出されない態様も含まれる。但し、以下の説明では、アウト口37への遊技球の入球と明確に区別するために、可変入賞装置32、上作動口33、下作動口34又はスルーゲート35への遊技球の入球を、入賞とも表現する。
上作動口33及び下作動口34は、作動口装置としてユニット化されて遊技盤24に設置されている。上作動口33及び下作動口34は共に上向きに開放されている。また、上作動口33が上方となるようにして両作動口33,34は上下方向、より詳細には鉛直方向に並んでいる。下作動口34には、左右一対の可動片よりなるガイド片としての電動役物34aが設けられている。電動役物34aが閉鎖状態である場合には下作動口34への入賞が不可となり、電動役物34aが開放状態となることで下作動口34への入賞が可能となる。
可変入賞装置32は、遊技盤24の背面側へと通じる大入賞口32aを備えているとともに、当該大入賞口32aを開閉する開閉扉32bを備えている。開閉扉32bは、通常は遊技球が入賞できない又は入賞し難い閉鎖状態になっており、内部抽選において開閉実行モード(開閉実行状態)への移行に当選した場合に遊技球が入賞しやすい所定の開放状態に切り換えられるようになっている。ここで、開閉実行モードとは、大当たり当選となった場合に移行することとなるモードである。可変入賞装置32の開放態様としては、所定時間(例えば30sec)の経過又は所定個数(例えば10個)の入賞を1ラウンドとして、複数ラウンド(例えば15ラウンド)を上限として可変入賞装置32が繰り返し開放される態様がある。
メイン表示部43及び役物用表示部44は、遊技領域の下部側の外縁に沿って配設された装飾部材39に設けられている。装飾部材39は、遊技盤24の盤面からパチンコ機10前方に延出している。より具体的には、装飾部材39の前面は、遊技領域をパチンコ機10前方から視認可能とするために前扉枠14に設けられた窓パネル62と対向しており、さらに窓パネル62との間の距離は遊技球1個分よりも狭くなっている。これにより、装飾部材39の前面の前方を遊技球が落下していくのが防止されている。
装飾部材39の前面から露出するようにしてメイン表示部43及び役物用表示部44が設けられている。つまり、メイン表示部43及び役物用表示部44は、前扉枠14の窓パネル62を通じてパチンコ機10前方から視認可能となっているとともに、これら両表示部43,44の前方を遊技球が落下していくのが防止されている。
メイン表示部43では、上作動口33又は下作動口34への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、上作動口33又は下作動口34への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が表示によって明示される。つまり、本パチンコ機10では、上作動口33への入賞と下作動口34への入賞とが内部抽選において区別されておらず、上作動口33又は下作動口34への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が共通の表示領域であるメイン表示部43にて明示される。そして、上作動口33又は下作動口34への入賞に基づく内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した当選結果であった場合には、メイン表示部43にて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、開閉実行モードへ移行する。
ちなみに、いずれかの作動口33,34への入賞に基づいて、メイン表示部43にて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示し上記変動表示が停止されるまでが遊技回の1回に相当する。また、メイン表示部43にて変動表示される絵柄としては、複数種の文字が変動表示される構成、複数種の記号が変動表示される構成、複数種のキャラクタが変動表示される構成又は複数種の色が切り換え表示される構成などが考えられる。
役物用表示部44は、スルーゲート35への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、スルーゲート35への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が表示によって明示される。スルーゲート35への入賞に基づく内部抽選の結果が電役開放状態への移行に対応した当選結果であった場合には、役物用表示部44にて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、電役開放状態へ移行する。電役開放状態では下作動口34に設けられた電動役物34aが所定の態様で開放状態となる。
可変表示ユニット36には、絵柄として数字が付された図柄を変動表示(又は、可変表示若しくは切換表示)する図柄表示装置41が設けられている。また、可変表示ユニット36には、図柄表示装置41を囲むようにしてセンターフレーム42が配設されている。このセンターフレーム42は、その上部がパチンコ機10前方に延出している。これにより、図柄表示装置41の表示画面の前方を遊技球が落下していくのが防止されており、遊技球の落下により表示画面の視認性が低下するといった不都合が生じない構成となっている。
図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置により表示内容が制御される。なお、図柄表示装置41は、液晶表示装置であることに限定されることはなく、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTといった他の表示装置であってもよい。
図柄表示装置41には、例えば上、中及び下に並べて図柄が表示され、これらの図柄が左右方向にスクロールされるようにして変動表示されるようになっている。この場合、図柄表示装置41における変動表示は、上作動口33又は下作動口34への入賞に基づいて開始される。すなわち、メイン表示部43において変動表示が行われる場合には、それに合わせて図柄表示装置41において変動表示が行われる。そして、例えば、開閉実行モードとして可変入賞装置32の大入賞口32aの開放が15回行われることとなる15ラウンド対応の開閉実行モードに移行する遊技回には、図柄表示装置41では予め設定されている有効ライン上に所定の組み合わせの図柄が停止表示される。
センターフレーム42の前面側における左上部分には、メイン表示部43及び図柄表示装置41に対応した第1保留発光部45が設けられている。遊技球が上作動口33又は下作動口34に入賞した個数は最大4個まで保留され、第1保留発光部45の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。上述したように、センターフレーム42の上部がパチンコ機10前方に延出していることにより、第1保留発光部45の視認性が遊技球の落下により阻害されない構成となっている。
センターフレーム42の右上部分には、役物用表示部44に対応した第2保留発光部46が設けられている。遊技球がスルーゲート35を通過した回数は最大4回まで保留され、第2保留発光部46の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。なお、各保留発光部45,46の機能が図柄表示装置41の一部の領域における表示により果たされる構成としてもよい。
遊技盤24には、内レール部51と外レール部52とが取り付けられており、これら内レール部51と外レール部52とにより誘導レールが構成され、遊技球発射機構53から発射された遊技球が遊技領域の上部に案内されるようになっている。遊技球発射機構53は、図2に示すように、樹脂ベース21における窓孔23の下方に取り付けられており、前扉枠14に設けられた発射ハンドル54が操作されることにより遊技球の発射動作が行われる。
内枠13の前面側全体を覆うようにして前扉枠14が設けられている。前扉枠14には、図1に示すように、遊技領域のほぼ全域を前方から視認することができるようにした窓部61が形成されている。窓部61は、略楕円形状をなし、上述した窓パネル62が嵌め込まれている。窓パネル62は、ガラスによって無色透明に形成されているが、これに限定されることはなく合成樹脂によって無色透明に形成してもよい。
窓部61の周囲には、各種発光部等の発光手段が設けられている。当該各種発光部の一部として装飾発光部63が窓部61の上方に設けられている。また、装飾発光部63の左右両側には遊技状態に応じた効果音などが出力されるスピーカ部64が設けられている。
前扉枠14における窓部61の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部65と下側膨出部66とが上下に並設されている。上側膨出部65内側には上方に開口した上皿71が設けられており、下側膨出部66内側には同じく上方に開口した下皿72が設けられている。上皿71は、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら遊技球発射機構53側へ導くための機能を有する。また、下皿72は、上皿71内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。上皿71及び下皿72には、裏パックユニット15の払出装置96から払い出された遊技球が前扉枠14の背面に設けられた通路形成ユニット73を通じて排出される。
次に、遊技機本体12の背面側の構成について説明する。
図3に示すように、内枠13(具体的には、遊技盤24)の背面には、主制御装置81及び音光制御装置82が搭載されている。
主制御装置81は、遊技の主たる制御を司る主制御基板と、電源を監視する停電監視基板(電源監視基板)と、を具備しており、これら主制御基板及び停電監視基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス83に収容されて構成されている。基板ボックス83は、略直方体形状のボックスベース(表ケース体)とこのボックスベースの開口部を覆うボックスカバー(裏ケース体)とを備えている。これらボックスベースとボックスカバーとは分離阻止手段(又は、結合手段)としてのボックス結合部85によって分離不能に連結され、これにより基板ボックス83が封印されている。そして、これらボックス結合部85によって分離不能に連結されていることで、基板ボックス83の内部空間の開放に際しては当該基板ボックス83の破壊又は一部の切除を要する構成となっている。ボックス結合部85は基板ボックス83の長辺部に複数設けられ、そのうち少なくとも一つが用いられて結合処理が行われる。
ボックス結合部85はボックスベースとボックスカバーとを開放不能に結合する構成であれば任意の構成が適用できるが、ボックス結合部85を構成する長孔に係止爪を挿入することでボックスベースとボックスカバーとが開放不能に結合されるようになっている。ボックス結合部85による結合処理は、その結合後の不正な開放を防止し、また万一不正開放が行われてもそのような事態を早期に且つ容易に発見可能とするものであって、一旦開放した後でも再度開放処理を行うこと自体は可能である。すなわち、複数のボックス結合部85のうち、少なくとも一つの長孔に係止爪を挿入することにより結合処理が行われる。そして、収容した主制御基板の不具合発生の際や主制御基板の検査の際など基板ボックス83を開放する場合には、係止爪が挿入されたボックス結合部85と他のボックス結合部85との連結部分やボックス本体との連結部分を切断する。これにより、基板ボックス83のボックスベースとボックスカバーとが分離され、内部の主制御基板を取り出すことができる。その後、再度結合処理する場合は他のボックス結合部85の長孔に係止爪を挿入する。基板ボックス83の開放を行った旨の履歴を当該基板ボックス83に残しておけば、基板ボックス83を見ることで不正な開放が行われた旨が容易に発見できる。
基板ボックス83の一方の短辺部には、その側方に突出するようにして複数の結合片86が設けられている。これら結合片86は、主制御装置81の取付台に形成された複数の被結合片87と1対1で対応しており、結合片86と被結合片87とにより基板ボックス83と取付台との間で結合処理が行われる。
なお、上記基板ボックス83の不正な開放を発見するための痕跡手段として、封印シールをボックスベースとボックスカバーとの境界を跨ぐようにして貼り付ける構成としてもよい。この場合、封印シールをその貼付箇所から剥がした場合には、当該封印シールの接着剤層が基板ボックス83側に残り、その痕跡が残ることとなる。さらには、当該封印シールに所定周波数の呼び出し波に対して識別情報を含む応答波を発信するICタグを設け、封印シールを剥がした場合には、当該ICタグのアンテナが切断されて、上記応答波の発信が不可となる構成としてもよい。
音光制御装置82は、主制御装置81からの指示に従い音声やランプ表示、及び図示しない表示制御装置の制御を司る音声ランプ制御基板を具備しており、音声ランプ制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス84に収容されて構成されている。
裏パックユニット15は、図3に示すように、裏パック91を備えており、当該裏パック91に対して、払出機構部92及び制御装置集合ユニット93が取り付けられている。なお、裏パック91は透明性を有する合成樹脂により形成されており、主制御装置81や音光制御装置82などを後方から覆うように、後方に突出し略直方体形状をなす保護カバー部94を有している。
払出機構部92は、保護カバー部94を迂回するようにして配設されており、遊技場の島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク95と、当該タンク95に貯留された遊技球を払い出すための払出装置96と、を備えている。払出装置96より払い出された遊技球は、当該払出装置96の下流側に設けられた図示しない払出通路を通じて、上皿71又は下皿72に排出される。また、払出機構部92には、例えば交流24ボルトの主電源が供給されるとともに、電源のON操作及びOFF操作を行うための電源スイッチが設けられた裏パック基板が搭載されている。
制御装置集合ユニット93は、払出制御装置97と電源及び発射制御装置98とを備えている。これら払出制御装置97と電源及び発射制御装置98とは、払出制御装置97がパチンコ機10後方となるように前後に重ねて配置されている。
払出制御装置97は、払出装置96を制御する払出制御基板が基板ボックス内に収容されて構成されている。この場合、当該払出制御装置97の基板ボックスに対して、主制御装置81の基板ボックス83と同様の不正抑制手段を適用してもよい。
電源及び発射制御装置98は、電源及び発射制御基板が基板ボックス内に収容されて構成されており、当該基板により、各種制御装置等で要する所定の電力が生成されて出力され、さらに遊技者による発射ハンドル54の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる。また、本パチンコ機10は各種データの記憶保持機能を有しており、万一電断が発生した際でも電断時の状態を保持し、電断からの復帰の際には電断時の状態に復帰できるようになっている。
<電気的構成>
次に、パチンコ機10の電気的構成について、図5のブロック図に基づき説明する。
主制御装置81は、遊技の主たる制御を司る主制御基板101と、電源を監視する停電監視基板(電断監視基板)106と、を具備している。主制御基板101には、進行用MPU102が搭載されている。進行用MPU102には、制御部及び演算部を含む演算処理装置である進行用CPU103の他に、進行用ROM104及び進行用RWM105が内蔵されている。
進行用ROM104は、NOR型フラッシュメモリやNAND型フラッシュメモリなどの記憶保持に外部からの電力供給が不要なメモリ(すなわち、不揮発性記憶手段)を、読み出し専用として利用するように構成されている。当該進行用ROM104は、進行用CPU103により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶している。
進行用RWM105は、SRAMやDRAMなどの記憶保持に外部からの電力供給が必要なメモリ(すなわち、揮発性記憶手段)を読み書き両用として利用するように構成されており、ランダムアクセスが可能であるとともに、同一のデータ容量で比較した場合に進行用ROM104よりも読み出しに要する時間が早いものとなっている。当該進行用RWM105は、進行用ROM104内に記憶されている制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶する。
進行用MPU102又は主制御基板101には、上記素子以外に、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが設けられている。なお、進行用MPU102に対して進行用ROM104及び進行用RWM105が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
進行用MPU102には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。進行用MPU102の入力側には、停電監視基板106、払出制御装置97及び各種入賞検知センサ107a〜107hなどが接続されている。停電監視基板106には電源及び発射制御装置98が接続されており、進行用MPU102には停電監視基板106を介して電力が供給される。また、各種入賞検知センサ107a〜107hの検知結果に基づいて、進行用MPU102において各入球部への入賞判定(入球判定)が行われる。また、進行用MPU102では、上作動口33又は下作動口34への入賞に基づいて大当たり抽選を実行するとともに、スルーゲート35への入賞に基づいてサポート抽選を実行する。
進行用MPU102の出力側には、停電監視基板106、払出制御装置97及び音光制御装置82が接続されている。払出制御装置97には、例えば、上記入球部への入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが出力される。音光制御装置82には、変動用コマンド、種別コマンド、最終停止コマンド、オープニングコマンド及びエンディングコマンドなどの各種コマンドが出力される。
また、進行用MPU102の出力側には、可変入賞装置32の開閉扉32bを開閉動作させる可変入賞駆動部108、下作動口34の電動役物34aを開閉動作させる役物駆動部109、メイン表示部43及び役物用表示部44が接続されている。主制御基板101には各種ドライバ回路が設けられており、当該ドライバ回路を通じて進行用MPU102は各種駆動部の駆動制御を実行する。また、図示による説明は省略するが、第1保留発光部45及び第2保留発光部46の発光制御も進行用MPU102により行われる。
払出制御装置97は、主制御装置81から入力した賞球コマンドに基づいて、払出装置96により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。
電源及び発射制御装置98は、主制御装置81及び払出制御装置97を含めた各種機器に動作電力を供給する機能を有する電源回路が設けられている。電源回路には、電入時用電源部と、電断時用電源部とが設けられている。
電入時用電源部は、例えば遊技ホール等における商用電源(外部電源)に接続されており、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板101や払出制御装置97等に対して各々に必要な動作電圧を生成するとともに、その生成した動作電圧を所定の電力供給経路を通じて供給する。その概要としては、電入時用電源部は、裏パックユニット15に設けられた裏パック基板を介して供給される交流24ボルト電源を取り込み、各種センサやモータ等を駆動するための+12V電圧、ロジック用の+5V電圧などを生成し、これら+12V電圧、+5V電圧を主制御装置81や払出制御装置97等に対して供給する。なお、上記裏パック基板にはパチンコ機10の電源をON・OFF操作するための電源スイッチが設けられている。
電入時用電源部と進行用MPU102との電力供給経路の途中位置には停電監視基板106が設けられている。停電監視基板106は、電入時用電源部から供給される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する。そして、この電圧が22ボルト未満になると電源遮断の発生と判断し、進行用MPU102に対する停電確認用信号の出力設定を停電(電源遮断)の発生に対応したものとする。
電断時用電源部はコンデンサからなり、パチンコ機10の電源がON状態の場合(商用電源からの電力供給が行われている場合)に電入時用電源部から供給される電力により充電される。また、パチンコ機10の電源がOFF状態の場合や商用電源における停電発生時といった電源遮断状態(商用電源からの電力供給が遮断されている場合)では、電断時用電源部から放電され、電力供給経路を介して進行用RWM105に対して記憶保持用電力(バックアップ電力)が供給される。よって、かかる状況であっても、電断時用電源部から記憶保持用電力が供給されている間は進行用RWM105に記憶された情報が消去されることなく記憶保持される。
ちなみに、電断時用電源部の容量は比較的大きく確保されており、電源遮断前に進行用RWM105に記憶されていた情報は所定の期間内(例えば、1日や2日)保持される。また、電断時用電源部はコンデンサに限定されることはなく、バッテリや非充電式電池などであってもよい。非充電式電池の場合、パチンコ機10の電源がON状態の際に電断時用電源部への蓄電を行う必要はないが、定期的に交換する必要が生じる。
また、図示による説明は省略するが、電源及び発射制御装置98には、上記電断時用電源部とは異なる停電時処理用電源部が設けられている。電源及び発射制御装置98では、直流安定24ボルトの電源が22ボルト未満になった後においても、停電時処理用電源部から放電することにより、後述する停電時の処理の実行に十分な時間の間、制御系の駆動電源である5ボルトの出力を正常値に維持するように構成されている。これにより、進行用MPU102や後述する更新用MPU121は、停電時の処理を正常に実行し完了することができる。
また、電源及び発射制御装置98は、遊技球発射機構53の発射制御を担うものであり、発射ハンドル54に対する所定の発射操作を特定したことに基づいて、遊技球発射機構53を駆動する。
音光制御装置82は、主制御装置81から入力した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に設けられた装飾発光部63及びスピーカ部64を駆動制御するとともに、表示制御装置111を制御するものである。表示制御装置111では、音光制御装置82から入力したコマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。
ここで、既に説明したとおり、進行用MPU102では各種抽選を実行するが、当該抽選に際しては、所定の数値範囲内において順次更新される数値情報が取得されて利用される。この場合に、本パチンコ機10では所定の抽選に利用される数値情報の更新を行うための制御手段が更新用MPU121として進行用MPU102とは別に設けられている。より具体的には、更新用MPU121は、進行用MPU102とは別チップとして設けられている。
更新用MPU121は、進行用MPU102にて所定の処理が実行されている状況であっても、それに並行して独自の処理を実行可能なものである。更新用MPU121には、制御部及び演算部を含む演算処理装置である更新用CPU122の他に、更新用の不揮発性メモリ123及び更新用の揮発性メモリ124が内蔵されている。
更新用の不揮発性メモリ123は、NOR型フラッシュメモリやNAND型フラッシュメモリなどの記憶保持に外部からの電力供給が不要なフラッシュメモリ(すなわち、不揮発性記憶手段)を、読み書き両用として利用するように構成されている。当該更新用の不揮発性メモリ123は、更新用CPU122により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶しているとともに、必要に応じて更新用MPU121により所定のデータが書き込まれる。
更新用の揮発性メモリ124は、SRAMやDRAMなどの記憶保持に外部からの電力供給が必要なメモリ(すなわち、揮発性記憶手段)を読み書き両用として利用するように構成されており、ランダムアクセスが可能であるとともに、同一のデータ容量で比較した場合に更新用の不揮発性メモリ123よりも読み出しに要する時間が早いものとなっている。当該更新用の揮発性メモリ124は、更新用の不揮発性メモリ123内に記憶されている制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶する。ちなみに、当該更新用の揮発性メモリ124にはバックアップ電力が供給されない。
更新用MPU121の所定の端子は、進行用MPU102の所定の端子に対して信号経路を介して電気的に接続されており、両MPU102,121間において双方向の通信が可能となっている。そして、更新用MPU121では、進行用MPU102からの指示に従い、数値情報の更新に係る処理や、進行用MPU102に対する数値情報の送信に係る処理を実行する。
なお、更新用CPU122と、更新用の不揮発性メモリ123と、更新用の揮発性メモリ124とが、更新用MPU121として1チップ化されていることは必須ではなく、それぞれが個別にチップ化されている構成としてもよく、所定の組合せでチップ化されている構成としてもよい。ちなみに、チップ化とは、集積回路が合成樹脂といったプラスチック、セラミック又は金属缶により封入された状態のことをいう。
<主制御装置81にて各種抽選を行うための電気的構成>
以下に、進行用MPU102と更新用MPU121との協働により各種抽選を行うための電気的な構成について、図6を用いて説明する。
主制御装置81では、遊技に際し各種数値情報(各種カウンタ情報)を用いて、大当たり発生抽選、メイン表示部43の表示の設定、図柄表示装置41の図柄表示の設定、役物用表示部44の表示の設定などを行うこととしており、具体的には、図6に示すように、大当たり発生の抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、大当たり種別を判定する際に使用する大当たり種別カウンタC2と、図柄表示装置41が外れ変動する際のリーチ発生抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、メイン表示部43及び図柄表示装置41における表示継続時間を決定する変動種別カウンタCSと、を用いることとしている。さらに、下作動口34の電動役物34aを電役開放状態とするか否かの抽選に使用する電動役物開放カウンタC4を用いることとしている。
各カウンタC1〜C3,CINI,CS,C4は、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新される。大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3に対応した情報は、上作動口33又は下作動口34への入賞が発生した場合に、取得情報記憶手段としての保留格納エリア105aに格納される。
保留格納エリア105aは、保留用エリアREと、実行エリアAEとを備えている。保留用エリアREは、第1保留エリアRE1、第2保留エリアRE2、第3保留エリアRE3及び第4保留エリアRE4を備えており、上作動口33又は下作動口34への入賞履歴に合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各数値情報が保留情報として、いずれかの保留エリアRE1〜RE4に格納される。
なお、保留情報に変動種別カウンタCSが含まれていてもよく、それに加えて又は代えて、大当たり種別カウンタC2やリーチ乱数カウンタC3が含まれていなくてもよい。大当たり種別カウンタC2やリーチ乱数カウンタC3が含まれていない構成においては、大当たり乱数カウンタC1の数値情報を利用して当否抽選を行う場合、又はその抽選の結果で必要となった場合にそれらカウンタC2,C3から数値情報を取得するようにすればよい。
第1保留エリアRE1〜第4保留エリアRE4には、上作動口33又は下作動口34への入賞が複数回連続して発生した場合に、第1保留エリアRE1→第2保留エリアRE2→第3保留エリアRE3→第4保留エリアRE4の順に各数値情報が時系列的に格納されていく。このように4つの保留エリアRE1〜RE4が設けられていることにより、上作動口33又は下作動口34への遊技球の入賞履歴が最大4個まで保留記憶されるようになっている。
なお、保留記憶可能な数は、4個に限定されることはなく任意であり、2個、3個又は5個以上といったように他の複数であってもよく、単数であってもよい。
実行エリアAEは、メイン表示部43の変動表示を開始する際に、保留用エリアREの第1保留エリアRE1に格納された各値を移動させるためのエリアであり、1遊技回の開始に際しては実行エリアAEに記憶されている各種数値情報に基づいて、当否判定などが行われる。
上記各カウンタについて詳細に説明する。
大当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜599の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。特に大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜599)。大当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が上作動口33又は下作動口34に入賞したタイミングで保留格納エリア105aに格納される。
大当たり当選となる乱数の値は、進行用ROM104における当否情報群記憶手段としての当否テーブル記憶エリアに当否テーブル(当否情報群)として記憶されている。当否テーブルとしては、低確率モード用の当否テーブル(低確率用当否情報群)と、高確率モード用の当否テーブル(高確率用当否情報群)とが設定されている。つまり、本パチンコ機10は、当否抽選手段における抽選モードとして、低確率モード(低確率状態)と高確率モード(高確率状態)とが設定されている。
上記抽選に際して低確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、大当たり当選となる乱数の数は2個である。一方、上記抽選に際して高確率モード用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、大当たり当選となる乱数の数は20個である。なお、低確率モードよりも高確率モードの方の当選確率が高くなるのであれば、上記当選となる乱数の数は任意である。
大当たり種別カウンタC2は、例えば0〜29の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が上作動口33又は下作動口34に入賞したタイミングで保留格納エリア105aに格納される。
本パチンコ機10では、複数の大当たり結果が設定されている。これら複数の大当たり結果は、(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置32の開閉制御の態様、(2)開閉実行モード終了後の当否抽選手段における抽選モード、(3)開閉実行モード終了後の下作動口34の電動役物34aにおけるサポートモード、という3つの条件に差異を設けることにより、複数の大当たり結果が設定されている。
開閉実行モードにおける可変入賞装置32の開閉制御の態様としては、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置32への入賞の発生頻度が相対的に高低となるように高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとが設定されている。具体的には、高頻度入賞モード及び低頻度入賞モードのいずれであっても、予め定められた回数のラウンド遊技を上限として実行される。
ここで、ラウンド遊技とは、予め定められた上限継続時間(上限継続期間)が経過すること、及び予め定められた上限個数の遊技球が大入賞口32aに入賞することのいずれか一方の条件が満たされるまで継続する遊技のことである。また、大当たり結果が契機となった開閉実行モードにおけるラウンド遊技の回数は、その移行の契機となった大当たり結果の種類がいずれであっても固定ラウンド回数で同一となっている。具体的には、いずれの大当たり結果となった場合であっても、ラウンド遊技の上限回数は15ラウンド(15R)に設定されている。
また、本パチンコ機10では、可変入賞装置32の1回の開放態様が、大入賞口32aが開放されてから閉鎖されるまでの開放継続時間(開放継続期間)を相違させて、複数種類設定されている。詳細には、開放継続時間が長時間である29secに設定された長時間態様(長期間態様)と、開放継続時間が上記長時間よりも短い短時間である0.06secに設定された短時間態様(短期間態様)と、が設定されている。
本パチンコ機10では、発射ハンドル54が遊技者により操作されている状況では、0.6secに1個の遊技球が遊技領域に向けて発射されるように遊技球発射機構53が駆動制御される。また、ラウンド遊技は終了条件の上限個数が9個に設定されている。そうすると、上記開放態様のうち長時間態様では、遊技球の発射周期と1回のラウンド遊技との積よりも長い時間の開放継続時間が設定されていることとなる。一方、短時間態様では、遊技球の発射周期と1回のラウンド遊技との積よりも短い時間、より詳細には、遊技球の発射周期よりも短い時間の開放継続時間が設定されている。したがって、長時間態様で可変入賞装置32の1回の開放が行われた場合には、大入賞口32aに対して、1回のラウンド遊技における上限個数分の入賞が発生することが期待され、短時間態様で可変入賞装置32の1回の開放が行われた場合には、大入賞口32aへの入賞が発生しないこと又は入賞が発生するとしても1個程度となることが期待される。
高頻度入賞モードでは、各ラウンド遊技において長時間態様による大入賞口32aの開放が1回行われる。一方、低頻度入賞モードでは、各ラウンド遊技において短時間態様による大入賞口32aの開放が1回行われる。
なお、高頻度入賞モード及び低頻度入賞モードにおける大入賞口32aの開閉回数、ラウンド遊技の回数、1回の開放に対する開放継続時間及び1回のラウンド遊技における上限個数は、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置32への入賞の発生頻度が高くなるのであれば、上記の値に限定されることはなく任意である。
下作動口34の電動役物34aにおけるサポートモードとしては、遊技領域に対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、下作動口34の電動役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモード(高頻度サポート状態又は高頻度ガイド状態)と低頻度サポートモード(低頻度サポート状態又は低頻度ガイド状態)とが設定されている。
具体的には、低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放状態当選となる確率は同一(例えば、共に4/5)となっているが、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、電役開放状態当選となった際に電動役物34aが開放状態となる回数が多く設定されており、さらに1回の開放時間が長く設定されている。この場合、高頻度サポートモードにおいて電役開放状態当選となり電動役物34aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されている。さらにまた、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われる上で最低限確保される確保時間として短い時間が選択されるように設定されている。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも下作動口34への入賞が発生する確率が高くなる。換言すれば、低頻度サポートモードでは、下作動口34よりも上作動口33への入賞が発生する確率が高くなるが、高頻度サポートモードでは、上作動口33よりも下作動口34への入賞が発生する確率が高くなる。そして、下作動口34への入賞が発生した場合には、所定個数の遊技球の払出が実行されるため、高頻度サポートモードでは、遊技者は持ち球をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる。
なお、高頻度サポートモードを低頻度サポートモードよりも単位時間当たりに電役開放状態となる頻度を高くする上での構成は、上記のものに限定されることはなく、例えば電動役物開放抽選における電役開放状態当選となる確率を高くする構成としてもよい。また、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われる上で確保される確保時間(例えば、スルーゲート35への入賞に基づき役物用表示部44にて実行される変動表示の時間)が複数種類用意されている構成においては、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、短い確保時間が選択され易い又は平均の確保時間が短くなるように設定されていてもよい。さらには、開放回数を多くする、開放時間を長くする、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われる上で確保される確保時間を短くする(すなわち、役物用表示部44における1回の変動表示時間を短くする)、係る確保時間の平均時間を短くする及び当選確率を高くするのうち、いずれか1条件又は任意の組み合わせの条件を適用することで、低頻度サポートモードに対する高頻度サポートモードの有利性を高めてもよい。
大当たり種別カウンタC2に対する遊技結果の振分先は、進行用ROM104における振分情報群記憶手段としての振分テーブル記憶エリアに振分テーブル(振分情報群)として記憶されている。そして、かかる振分先として、低確大当たり結果(低確率対応特別遊技結果)と、低入賞高確大当たり結果(明示高確率対応遊技結果又は突然確変状態となる結果)と、最有利大当たり結果(高確率対応特別遊技結果)とが設定されている。
低確大当たり結果は、開閉実行モードが高頻度入賞モードとなり、さらに開閉実行モードの終了後には、当否抽選モードが低確率モードとなるとともに、サポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。但し、この高頻度サポートモードは、移行後において遊技回数が終了基準回数(具体的には、100回)に達した場合に低頻度サポートモードに移行する。
低入賞高確大当たり結果は、開閉実行モードが低頻度入賞モードとなり、さらに開閉実行モードの終了後には、当否抽選モードが高確率モードとなるとともに、サポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。これら高確率モード及び高頻度サポートモードは、当否抽選における抽選結果が大当たり状態当選となり、それによる大当たり状態に移行するまで継続する。
最有利大当たり結果は、開閉実行モードが高頻度入賞モードとなり、さらに開閉実行モードの終了後には、当否抽選モードが高確率モードとなるとともに、サポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たり結果である。これら高確率モード及び高頻度サポートモードは、当否抽選における抽選結果が大当たり状態当選となり、それによる大当たり状態に移行するまで継続する。
なお、上記各遊技状態との関係で通常遊技状態とは、開閉実行モードではなく、さらに当否抽選モードが低確率モードであり、サポートモードが低頻度サポートモードである状態をいう。また、遊技結果として、低入賞高確大当たり結果が設定されていない構成としてもよい。
振分テーブルでは、「0〜29」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0〜9」が低確大当たり結果に対応しており、「10〜14」が低入賞高確大当たり結果に対応しており、「15〜29」が最有利大当たり結果に対応している。
なお、高確大当たり結果の一種として、開閉実行モードが低頻度入賞モードとなり、さらに開閉実行モードの終了後には、当否抽選モードが高確率モードとなるとともに、サポートモードがそれまでのモードに維持されることとなる非明示の低入賞高確大当たり結果(非明示高確率対応遊技結果又は潜伏確変状態となる結果)が含まれていてもよい。この場合、大当たり結果のさらなる多様化が図られる。
さらにまた、当否抽選における外れ結果の一種として、低頻度入賞モードの開閉実行モードに移行するとともに、その終了後において当否抽選モード及びサポートモードの移行が発生しない特別外れ結果が含まれていてもよい。上記のような非明示の低入賞高確大当たり結果と当該特別外れ結果との両方が設定されている構成においては、開閉実行モードが低頻度入賞モードに移行すること、及びサポートモードがそれまでのモードに維持されることで共通しているのに対して、当否抽選モードの移行態様が異なっていることにより、例えば通常遊技状態において非明示の低入賞高確大当たり結果又は特別外れ結果の一方が発生した場合に、それが実際にいずれの結果に対応しているのかを遊技者に予測させることが可能となる。
リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、遊技球が上作動口33又は下作動口34に入賞したタイミングで保留格納エリア105aに格納される。
ここで、本パチンコ機10には、図柄表示装置41における表示演出の一種としてリーチ表示が設定されている。リーチ表示とは、図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)を行うことが可能な図柄表示装置41を備え、可変入賞装置32の開閉実行モードが高頻度入賞モードとなる遊技回では変動表示後の停止表示結果が特別表示結果となる遊技機において、図柄表示装置41における図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)が開始されてから停止表示結果が導出表示される前段階で、前記特別表示結果となり易い変動表示状態であると遊技者に思わせるための表示状態をいう。
リーチ表示には、図柄表示装置41の表示画面に表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について図柄を停止表示させることで、高頻度入賞モードの発生に対応した大当たり図柄の組み合わせが成立する可能性があるリーチ図柄の組み合わせを表示し、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態が含まれる。また、上記のようにリーチ図柄の組み合わせを表示した状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画像において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチ図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示画面の略全体において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。
リーチ表示は、高頻度入賞モードとなる開閉実行モードに移行する遊技回では、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なく実行される。また、開閉実行モードに移行しない遊技回では、進行用ROM104のリーチ用テーブル記憶エリアに記憶されたリーチ用テーブルを参照して、所定のタイミングで取得したリーチ乱数カウンタC3がリーチ表示の発生に対応している場合に実行される。
変動種別カウンタCSは、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCSは、メイン表示部43における変動表示時間(表示継続期間)と、図柄表示装置41における図柄の変動表示時間(表示継続期間)とを進行用MPU102において決定する上で用いられる。変動種別カウンタCSは、後述するメイン処理及びタイマ割込み処理のそれぞれにて更新され、メイン表示部43における変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターン決定に際して変動種別カウンタCSの値が取得される。なお、変動表示時間の決定に際しては、進行用ROM104の変動表示時間テーブル記憶エリア(変動表示時間情報記憶手段)に予め記憶されている変動表示時間テーブル(変動表示時間情報群)が参照される。
電動役物開放カウンタC4は、例えば、0〜250の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35に遊技球が入賞したタイミングで進行用RWM105に設けられた電役保留エリア105bに格納される。そして、所定のタイミングにおいて、その格納された電動役物開放カウンタC4の値によって電動役物34aを開放状態に制御するか否かの抽選が行われる。
上記のように主制御装置81に複数のカウンタC1〜C3,CINI,CS,C4が設けられた構成において、それらのうち一部が更新用MPU121に対して設けられているとともに、残りが進行用MPU102に対して設けられている。
具体的には、図6に示すように、大当たり乱数カウンタC1及び乱数初期値カウンタCINIが、更新用MPU121における更新用の揮発性メモリ124に設けられており、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、変動種別カウンタCS及び電動役物開放カウンタC4が、進行用MPU102における進行用RWM105に設けられている。そして、大当たり乱数カウンタC1及び乱数初期値カウンタCINIについては、その数値情報の更新が更新用MPU121において実行されるとともに、残りのカウンタC2,C3,CS,C4については、その数値情報の更新が進行用MPU102において実行される。
その一方、上作動口33又は下作動口34への入賞に基づいて保留情報が格納される保留格納エリア105aは、進行用RWM105にのみ設けられている。そして、当該保留情報には、既に説明したとおり、大当たり乱数カウンタC1の数値情報が含まれる。したがって、保留情報の取得に際しては、その時点における大当たり乱数カウンタC1の数値情報が更新用MPU121から進行用MPU102に送信され、その送信された保留情報が保留格納エリア105aに格納される。
また、乱数初期値カウンタCINIの数値情報は、既に説明したとおり、大当たり乱数カウンタC1の数値情報の更新が1周した際に、次回の周回の初期値を定める場合に利用されるが、大当たり乱数カウンタC1の数値情報の更新が1周したか否かの判定は進行用MPU102にて実行される。したがって、当該判定を行わせるために、乱数初期値カウンタCINIの数値情報についても必要に応じて更新用MPU121から進行用MPU102に送信される。
<進行用MPU102及び更新用MPU121にて実行される各種処理について>
次に、進行用MPU102及び更新用MPU121にて実行される各種処理を説明する。進行用MPU102の処理としては大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に起動されるタイマ割込み処理とがある。更新用MPU121の処理としては大別して、進行用MPU102からの起動指示に伴い起動される初期起動処理と、当該初期起動処理の実行後において定期的に起動される更新側定期処理とがある。
以下の各種処理の説明では、先ず、進行用MPU102のメイン処理と、更新用MPU121の初期起動処理とについて、両処理の対応関係を示しながら説明し、その後に、進行用MPU102のタイマ割込み処理と、更新用MPU121の更新側定期処理とについて、両処理の対応関係を示しながら説明する。
<進行用MPU102のメイン処理>
図7は、進行用MPU102のメイン処理を示すフローチャートである。
当該メイン処理では、先ずステップS101にて、進行用RWM105へのアクセスを許可する。その後、ステップS102では、電源及び発射制御装置98に設けられたクリアスイッチが手動操作されているか否かを判定し、続くステップS103では、進行用RWM105の停電フラグに「1」がセットされているか否かを判定する。また、ステップS104ではチェックサムを算出するチェックサム算出処理を実行し、続くステップS105ではそのチェックサムが電源遮断時に保存したチェックサムと一致するか否か、すなわち記憶保持されたデータの有効性を判定する。
本パチンコ機10では、例えば遊技ホールの営業開始時など電源投入時に進行用RWM105のデータを初期化する場合にクリアスイッチを押しながら電源が投入される。したがって、クリアスイッチが押されていれば、ステップS106の処理に移行する。また、電源遮断の発生情報が設定されていない場合や、チェックサムにより記憶保持されたデータの異常が確認された場合も同様にステップS106の処理に移行する。ステップS106では、進行用RWM105の初期化として当該進行用RWM105の全エリアのデータを初期化する。その後、ステップS107に進む。一方、クリアスイッチが押されていない場合には、停電フラグに「1」がセットされていること、及びチェックサムが正常であることを条件に、ステップS106の処理を実行することなくステップS107に進む。
ステップS107では、更新用MPU121の起動処理を実行する。当該起動処理では、更新用MPU121において初期起動処理を開始させるための処理を実行する。具体的には、電源及び発射制御装置98から更新用MPU121に向けた動作電力の供給経路には、進行用MPU102への動作電力の供給が行われている状況であっても更新用MPU121への動作電力の供給を遮断可能なスイッチ回路が設けられており、ステップS107の起動処理では進行用MPU102から上記スイッチ回路への信号出力を通じて更新用MPU121への動作電力の供給を開始させる。
なお、進行用MPU102からの指示に基づき更新用MPU121を起動させるための具体的な構成は上記のものに限定されることはなく任意であり、例えば進行用MPU102への動作電力の供給が開始された場合には更新用MPU121への動作電力の供給が開始されるとともに、進行用MPU102からの起動指示に係る信号の入力に従い、更新用MPU121において初期起動処理が開始される構成としてもよい。
続くステップS108では、最大値の送信処理を実行する。ここで、更新用MPU121は、既に説明したとおり、大当たり乱数カウンタC1及び乱数初期値カウンタCINIの数値情報を更新する機能を有しているが、更新対象として設定可能な数値範囲は、本パチンコ機10において利用される大当たり乱数カウンタC1及び乱数初期値カウンタCINIの数値範囲よりも広い範囲となっている。
パチンコ機10において設定される大当たり乱数カウンタC1及び乱数初期値カウンタCINIの数値範囲は、同一の製造メーカで比較した場合であっても、パチンコ機10の機種の仕様に応じて変更される。例えば、大当たり当選となる確率が相対的に高い機種と低い機種とが存在する場合、前者の機種では後者の機種よりも大当たり乱数カウンタC1及び乱数初期値カウンタCINIの数値範囲を狭くすることで、大当たり当選となる確率を高くする手法が考えられる。また、同程度の当選確率となる機種間であっても、一方は処理負荷軽減の観点から大当たり当選となる数値情報の数を抑える代わりに数値範囲を狭くし、他方は不正防止の観点から数値範囲を広くする代わりに大当たり当選となる数値情報の数を増やすことも考えられる。
このような事情において、更新用MPU121では更新対象として設定可能な数値範囲の最大値が、大当たり当選となる確率が比較的低い機種において一般的に利用される数値範囲の最大値よりも大きい数として設定されている。具体的には、十進数で比較した場合において、更新用MPU121では更新対象として設定可能な数値範囲の最大値が、大当たり当選となる確率が比較的低い機種において一般的に利用される数値範囲の最大値よりも1桁分以上大きい数として設定されている。より具体的には、更新用MPU121では更新対象として設定可能な数値範囲が「0〜4000」となっている。
本パチンコ機10では、大当たり乱数カウンタC1及び乱数初期値カウンタCINIの数値範囲は上記設定可能な数値範囲よりも狭い「0〜599」となっている。したがって、ステップS108における最大値の送信処理では、その最大値の数値情報である「599」に対応したデータ、具体的には十進数の「599」を二進数で表したデータを、更新用MPU121に送信する。
ここで、進行用MPU102において利用される大当たり乱数カウンタC1及び乱数初期値カウンタCINIの数値範囲の最小値は「0」で固定されているため、最小値の数値情報は送信されない。これにより、数値範囲を認識させる上で更新用MPU121に送信するデータ量を抑えることができ、当該数値範囲の設定に係る処理の処理負荷が軽減される。
また、乱数初期値カウンタCINIの最大値を大当たり乱数カウンタC1の最大値よりも小さい値とすることも可能であるが、本パチンコ機10では、両カウンタC1,CINIの最大値をあえて同一としている。これにより、乱数初期値カウンタCINIとして取り得る数値範囲を広く確保しながら、ステップS108において更新用MPU121に送信するデータ量の削減や、更新用MPU121に最大値を認識させるために必要なコマンドの種類の削減が図られる。
ステップS108の処理の実行後は、ステップS109にて、大当たり乱数カウンタC1の初期値を取得する処理を実行する。詳細は後述するように、更新用MPU121では、パチンコ機10の復電時(停電からの復旧及び電源のON操作を含む)における大当たり乱数カウンタC1の初期値が固定されないようにするための処理を実行する。
ステップS109では、その初期値の送信指示を更新用MPU121に対して行うとともに、当該初期値の情報が送信されるまで待機する処理を実行する。そして、初期値の情報が送信された場合に、ステップS110に進む。ステップS110では、ステップS109にて更新用MPU121から取得した初期値の情報を、大当たり乱数カウンタC1の1周判定用の数値情報として進行用RWM105に書き込み保存する。
その後、ステップS111〜ステップS114の残余処理に進む。つまり、進行用MPU102はタイマ割込み処理を定期的に実行する構成であるが、1のタイマ割込み処理と次のタイマ割込み処理との間に残余時間が生じることとなる。この残余時間は各タイマ割込み処理の処理完了時間に応じて変動することとなるが、かかる不規則な時間を利用してステップS111〜ステップS114の残余処理を繰り返し実行する。この点、当該ステップS111〜ステップS114の残余処理は非定期的に実行される非定期処理であると言える。
残余処理では、先ずステップS111にて、タイマ割込み処理の発生を禁止するために割込み禁止の設定を行う。続くステップS112では、乱数初期値更新処理を実行するとともに、ステップS113にて変動種別カウンタCSの更新を行う変動用カウンタ更新処理を実行する。これらの更新処理の内容については、後に説明する。その後、ステップS114にて、タイマ割込み処理の発生を禁止している状態から許可する状態へ切り換える割込み許可の設定を行う。ステップS114の処理を実行したら、ステップS111に戻り、ステップS111〜ステップS114の処理を繰り返す。
なお、ステップS108の処理をメイン処理(図7)の最初の処理にて実行するといったように、最大値の情報を更新用MPU121に送信する処理(具体的にはステップS108)と、その情報の送信に対する更新用MPU121からの返信を受け取る処理(具体的にはステップS109)との間に、進行用MPU102にて電源立ち上げ時に必要な処理を介在させるようにしてもよい。これにより、更新用MPU121に最大値の情報を送信してから、更新用MPU121から大当たり乱数カウンタC1の初期値の情報を取得するまで処理を待機するための時間が不要となる、又は当該時間の短縮化が図られる。
<更新用MPU121の初期起動処理>
次に、更新用MPU121の初期起動処理を説明する。
初期起動処理では、パチンコ機10の復電時における大当たり乱数カウンタC1の初期値が固定されないようにするための処理を実行するとともに、乱数初期値カウンタCINIの初期値が固定されないようにするための処理を実行する。これら処理に際しては、更新用の不揮発性メモリ123における初期値テーブル記憶エリア123a(図5参照)に記憶された大当たり乱数用の初期値テーブル、及び乱数初期値用の初期値テーブルが利用される。
初期起動処理の説明に先立ち、これら初期値テーブルについて図8を参照しながら説明する。図8(a)は大当たり乱数用の初期値テーブルを説明するための説明図であり、図8(b)は乱数初期値用の初期値テーブルを説明するための説明図である。
図8(a)及び図8(b)に示すように、大当たり乱数用の初期値テーブル及び乱数初期値用の初期値テーブルはいずれも、ポインタ情報と初期値の数値情報とが設定されている。ポインタ情報は、大当たり乱数用の初期値テーブル及び乱数初期値用の初期値テーブルのそれぞれに対して設定されており、更新用の不揮発性メモリ123におけるポインタ情報記憶エリア123b(図5参照)に記憶されている。
各ポインタ情報は、更新用MPU121において初期起動処理が実行される度にポインタ情報記憶エリア123bから読み出されて1加算されるように更新されるとともに、その更新後の各ポインタ情報はポインタ情報記憶エリア123bに上書きされる。この場合に、ポインタ情報記憶エリア123bは更新用の不揮発性メモリ123に設けられているため、パチンコ機10が電断状態となり更新用MPU121への電力供給が遮断されたとしても更新後のポインタ情報は記憶保持される。したがって、各ポインタ情報は、更新用MPU121にて初期起動処理が実行される度に1加算されることとなる。
大当たり乱数用の初期値テーブルにおいてポインタ情報に対応させて設定されている初期値は、更新用MPU121において大当たり乱数の更新対象として設定可能な数値範囲に含まれる数値情報であり、ポインタ情報の数値毎に異なる初期値が設定されている。そして、当該ポインタ情報は、大当たり乱数の更新対象として設定可能な数値範囲の最大値分設定されているため、大当たり乱数用の初期値テーブルには、大当たり乱数用の更新対象として設定可能な数値情報の全てがポインタ情報と1対1で対応付けて設定されている。また、図8(a)に示すように、ポインタ情報の数値の順序に対して、初期値の数値情報は不規則な並びとなるように設定されている。
乱数初期値用の初期値テーブルについても大当たり乱数用の初期値テーブルと同様であり、ポインタ情報に対応させて設定されている初期値は、更新用MPU121において乱数初期値の更新対象として設定可能な数値範囲に含まれる数値情報であり、ポインタ情報の数値毎に異なる初期値が設定されている。ちなみに、更新用MPU121において乱数初期値の更新対象として設定可能な数値範囲と、大当たり乱数の更新対象として設定可能な数値範囲とは同一である。そして、当該ポインタ情報は、乱数初期値の更新対象として設定可能な数値範囲の最大値分設定されているため、乱数初期値用の初期値テーブルには、乱数初期値用の更新対象として設定可能な数値情報の全てがポインタ情報と1対1で対応付けて設定されている。また、図8(b)に示すように、ポインタ情報の数値の順序に対して、初期値の数値情報は不規則な並びとなるように設定されている。
但し、図8(a)及び図8(b)に示すように、大当たり乱数用の初期値テーブルと乱数初期値用の初期値テーブルとでは、ポインタ情報の数値の順序に対する初期値の数値情報の並びが異なるように設定されている。つまり、同一のポインタ情報で比較した場合において、少なくとも一部のポインタ情報では同一の初期値が設定されていないように、より詳細には全てのポインタ情報において同一の初期値が設定されていないように、各初期値テーブルが設定されている。また、大当たり乱数用の初期値テーブルにおけるポインタ情報の数値の順序に対する初期値の数値情報の並びと、乱数初期値用の初期値テーブルにおけるポインタ情報の数値の順序に対する初期値の数値情報の並びとが、それら各数値の並びの始点となるポインタ情報を任意に変更させたとしても完全には一致しないように、各初期値テーブルが設定されている。このように各初期値テーブルが設定されていることにより、大当たり乱数用及び乱数初期値用のそれぞれにおいて1回の初期起動処理にて同一の初期値が選択されてしまう可能性が低減される。
図9は、更新用MPU121の初期起動処理を示すフローチャートである。
初期起動処理では、先ずステップS201にて、進行用MPU102のメイン処理(図7)におけるステップS108にて送信された最大値の情報を、更新用の揮発性メモリ124に書き込むことで保存する。続くステップS202では、更新用の不揮発性メモリ123における初期値テーブル記憶エリア123aから大当たり乱数用の初期値テーブルを読み出すとともに、更新用の不揮発性メモリ123におけるポインタ情報記憶エリア123bから大当たり乱数に対応したポインタ情報を読み出す。そして、ステップS203にて、その読み出したポインタ情報の更新処理を実行する。具体的には、当該ポインタ情報を1加算する。
その後、ステップS204にて、ステップS203において更新したポインタ情報に対応した初期値が最大値以下であるか否かを判定する。具体的には、ステップS203において更新したポインタ情報に対応した初期値を大当たり乱数用の初期値テーブルから読み出すとともに、その読み出した初期値が、ステップS201にて更新用の揮発性メモリ124に保存した最大値の情報以下であるか否かを判定する。
ステップS204にて否定判定をした場合には、再度、ステップS203〜ステップS204の処理を実行する。これにより、更新用MPU121において大当たり乱数の更新対象として設定可能な数値範囲の最大値分の初期値が大当たり乱数用の初期値テーブルに設定されている構成であっても、進行用MPU102にて指定された最大値の範囲で大当たり乱数用の初期値を取得することが可能となる。
ステップS204にて肯定判定をした場合には、ステップS205にて、現状のポインタ情報に対応した初期値を大当たり乱数カウンタC1に設定する。続くステップS206では、ステップS205にて大当たり乱数カウンタC1に設定した初期値の情報を進行用MPU102に送信する。この送信された初期値の情報は、既に説明したとおり、進行用MPU102のメイン処理(図7)におけるステップS109にて取得され、ステップS110にて1周判定用の数値情報として進行用RWM105に保存される。
ステップS206の処理を実行した後は、ステップS207にて、更新用の不揮発性メモリ123における初期値テーブル記憶エリア123aから乱数初期値用の初期値テーブルを読み出すとともに、更新用の不揮発性メモリ123におけるポインタ情報記憶エリア123bから乱数初期値に対応したポインタ情報を読み出す。そして、ステップS208にて、その読み出したポインタ情報の更新処理を実行する。具体的には、当該ポインタ情報を1加算する。
その後、ステップS209にて、ステップS208において更新したポインタ情報に対応した初期値が最大値以下であるか否かを判定する。具体的には、ステップS208において更新したポインタ情報に対応した初期値を乱数初期値用の初期値テーブルから読み出すとともに、その読み出した初期値が、ステップS201にて更新用の揮発性メモリ124に保存した最大値の情報以下であるか否かを判定する。
ステップS209にて否定判定をした場合には、再度、ステップS208〜ステップS209の処理を実行する。これにより、更新用MPU121において乱数初期値の更新対象として設定可能な数値範囲の最大値分の初期値が乱数初期値用の初期値テーブルに設定されている構成であっても、進行用MPU102にて指定された最大値の範囲で乱数初期値用の初期値を取得することが可能となる。
ステップS209にて肯定判定をした場合には、ステップS210にて、現状のポインタ情報に対応した初期値を乱数初期値カウンタCINIに設定する。ここで、大当たり乱数カウンタC1の数値情報の更新が1周した場合には、その時点における乱数初期値カウンタCINIの数値情報が次回の周回における大当たり乱数カウンタC1の初期値として設定される構成において、初期起動処理が実行された場合における大当たり乱数カウンタC1の初期値は乱数初期値カウンタCINIの数値情報を利用することなく大当たり乱数用の初期値テーブルから取得するようにしたことにより、数値情報の更新が開始される場合の初期値を乱数初期値カウンタCINIと大当たり乱数カウンタC1とで異ならせ得ることが可能となる。
続くステップS211では、各ポインタ情報を更新用の不揮発性メモリ123におけるポインタ情報記憶エリア123bに書き込むことで保存する処理を実行する。具体的には、ステップS204にて肯定判定をしたタイミングにおける大当たり乱数用のポインタ情報と、ステップS209にて肯定判定をしたタイミングにおける乱数初期値用のポインタ情報とのそれぞれを、ポインタ情報記憶エリア123bに書き込む。なお、当該書き込みに際して更新用の不揮発性メモリ123において書き込みの対象となる領域は、ポインタ情報記憶エリア123bに限定されるため、更新用MPU121において数値情報の更新を行うためのプログラムや、初期値テーブルといったデータは消去されない。その後、本初期起動処理を終了し、更新側定期処理に進む。
<進行用MPU102のタイマ割込み処理>
次に、進行用MPU102のタイマ割込み処理を説明する。
進行用MPU102にてタイマ割込み処理を定期的に実行するためのハード構成について説明する。主制御基板101には所定周期でパルス信号を出力するパルス信号出力手段としてクロック回路が設けられており、さらに当該クロック回路と進行用MPU102との間の信号経路の途中位置に存在するように分周回路が設けられている。
分周回路は、クロック回路からのパルス信号の周期を変更する周波数変更手段として機能し、タイマ割込み処理の起動タイミングを進行用MPU102にて特定するためのパルス信号を出力するように構成されている。つまり、分周回路から進行用MPU102に対して特定周期である4msec周期の間隔でパルス信号が供給されるようになっている。進行用MPU102では、かかるパルス信号の立ち上がり又は立下りといった特定の信号形態の発生を確認する処理を実行し、特定の信号形態の発生を確認したことを少なくとも一の条件としてタイマ割込み処理を起動して実行する。
この場合、タイマ割込み処理の起動が禁止されている状況において上記特定の信号形態の発生を確認した場合には、その割込みが禁止されている状態から割込みが許可された状態となった場合にタイマ割込み処理が起動される。つまり、進行用MPU102における処理の実行状況によっては前回のタイマ割込み処理が開始されてから4.1msec経過後に次のタイマ割込み処理が開始される場合が生じ、このような事象が発生した場合には次のタイマ割込み処理は直前のタイマ割込み処理が開始されてから3.9msec経過後に開始されることとなる。
但し、上記分周回路からのパルス信号の出力は進行用MPU102における処理の経過内容に関係なく4msecといった特定周期で行われるため、基本的にはタイマ割込み処理は特定周期で起動される。さらにまた、進行用MPU102の処理構成は、所定のタイミングにおけるタイマ割込み処理が前回のタイマ割込み処理が起動されてから特定周期を超える期間が経過した後に起動されたとしても、当該所定のタイミングの次のタイミングにおけるタイマ割込み処理にてその特定周期を超えた分が吸収されて、さらに次のタイミングにおけるタイマ割込み処理ではパルス信号の入力を確認したタイミングで起動されるように設定されている。
図10は、進行用MPU102のタイマ割込み処理を示すフローチャートである。
タイマ割込み処理では、先ずステップS301にて停電用処理を実行する。停電用処理では、図11のフローチャートに示すように、先ずステップS401にて停電確認処理を実行する。停電確認処理では、停電監視基板106から入力している停電確認用信号の状態に基づいて停電の発生か否かを確認する。この場合、停電確認用信号の状態が停電発生の状態に対応していること(例えば常時HIレベルであればLOWレベルとなったこと)を1回確認した際に直ちに停電発生と特定するのではなく、停電発生の状態に対応していることを複数回として定められた停電確認用の基準回数に亘って確認した場合に停電発生と特定する。これにより、電気的なノイズの発生で停電確認用信号の状態が単発的に停電発生の状態となったとしても、それに対して停電発生と特定されてしまう可能性が低減される。
その後、ステップS402にて、ステップS401の処理結果が停電発生に対応しているか否かを判定する。停電発生に対応していない場合には、そのまま本停電用処理を終了する。停電発生に対応している場合には、ステップS403〜ステップS407の停電時処理を実行する。
当該停電時処理では、先ずステップS403にて、進行用RWM105の停電フラグに「1」をセットし、続くステップS404にて、チェックサム算出処理を実行する。ここで算出されたチェックサムは進行用RWM105に記憶される。その後、ステップS405にて、停電が発生したことを示す停電信号(電断信号)を更新用MPU121に送信する。
なお、当該停電信号の出力に係る構成は任意であり、停電が発生していない場合には常時LOWレベルの信号を出力し、停電が発生した場合にHIレベルの信号を出力する構成としてもよく、これら信号の出力レベルのパターンが逆であってもよい。また、何ら信号が出力されていない状態から信号が出力される状態に切り換えられる構成としてもよい。
続くステップS406では、進行用MPU102の出力ポートの情報を全て「0」にセットするとともに、ステップS407にて進行用RWM105へのアクセスを禁止する。そして、電源が完全に遮断されて処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。
タイマ割込み処理(図10)の説明に戻り、ステップS301にて停電用処理を実行した後は、ステップS302にて乱数初期値更新処理を実行するとともに、ステップS303にて抽選用乱数更新処理を実行する。
乱数初期値更新処理では、図12(a)のフローチャートに示すように、ステップS501にて、乱数初期値カウンタCINIの更新指示を更新用MPU121に対して行う。これにより、更新用MPU121では乱数初期値カウンタCINIの数値情報を更新するための処理を実行する。かかる処理の詳細については後に説明する。その後、本乱数初期値更新処理を終了する。なお、当該処理は、メイン処理(図7)のステップS112にて実行される乱数初期値更新処理の場合も同様である。
抽選用乱数更新処理では、図12(b)のフローチャートに示すように、ステップS601にて、大当たり乱数カウンタC1の更新指示を更新用MPU121に対して行う。これにより、更新用MPU121では大当たり乱数カウンタC1の数値情報を更新するための処理を実行する。かかる処理の詳細については後に説明する。
続くステップS602では、ステップS601の指示に応じて更新用MPU121にて更新が行われた後の大当たり乱数カウンタC1の数値情報を取得する。具体的には、進行用MPU102は更新用MPU121に対して更新後の大当たり乱数カウンタC1の数値情報を送信すべき旨の信号出力を行い、当該数値情報が送信されるまで待機する。そして、当該数値情報が送信された場合には、その受信した数値情報をレジスタに記憶するとともに、ステップS603に進む。
ステップS603では、ステップS602にて取得した数値情報が、進行用RWM105に記憶されている1周判定用の数値情報と一致しているか否かを判定する。一致している場合には、ステップS604にて、更新用MPU121に記憶されている現状の乱数初期値カウンタCINIの数値情報を取得する。具体的には、進行用MPU102は更新用MPU121に対して乱数初期値カウンタCINIの数値情報を送信すべき旨の信号出力を行い、当該数値情報が送信されるまで待機する。そして、当該数値情報が送信された場合には、その受信した数値情報をレジスタに記憶するとともにステップS605に進む。
ステップS605では、ステップS604にて取得した数値情報を、大当たり乱数カウンタC1の次回の周回における初期値として設定するように更新用MPU121に対して設定指示を行う。この場合、ステップS604にて取得した数値情報が更新用MPU121に送信される構成であるが、これに限定されることはなく、進行用MPU102からは設定指示に係る信号出力のみを行い、その設定指示に対して更新用MPU121において乱数初期値カウンタCINIの現状の数値情報を大当たり乱数カウンタC1に設定する処理を実行するようにしてもよい。続くステップS606では、ステップS604にて取得した数値情報を、新たな1周判定用の数値情報として進行用RWM105に上書きすることで保存する。
ステップS603にて否定判定をした場合、又はステップS606の処理を実行した後は、ステップS607にて、進行用RWM105に設けられている大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び電動役物開放カウンタC4の更新処理を実行する。具体的には、大当たり種別カウンタC2から現状の数値情報を読み出するとともに、その読み出した数値情報を1加算し、さらにその1加算後の数値情報を大当たり種別カウンタC2に上書きする。かかる更新処理の内容は、リーチ乱数カウンタC3及び電動役物開放カウンタC4についても同様である。その後、本抽選用乱数更新処理を終了する。
タイマ割込み処理(図10)の説明に戻り、ステップS303の処理を実行した後は、ステップS304にて変動用カウンタ更新処理を実行する。当該更新処理では、進行用RWM105に設けられている変動種別カウンタCSから現状の数値情報を読み出すとともに、その読み出した数値情報を1加算し、さらにその1加算後の数値情報を変動種別カウンタCSに上書きする。なお、当該処理は、メイン処理(図7)のステップS113にて実行される変動用カウンタ更新処理の場合も同様である。
続くステップS305では、遊技停止判定処理を実行する。遊技停止判定処理では、遊技の進行を停止すべき状況であるか否かを監視し、遊技の進行を停止すべき状況であれば遊技を進行させるための処理の実行を停止する。
その後、ステップS306では遊技の進行を停止している状態であるか否かを判定し、遊技の進行を停止していない状態であることを条件に、ステップS307以降の処理を実行する。
ステップS307では、ポート出力処理を実行する。ポート出力処理では、前回のタイマ割込み処理において出力情報の設定が行われている場合に、その出力情報に対応した出力を各種駆動部108,109に行うための処理を実行する。例えば、大入賞口32aを開放状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には可変入賞駆動部108への駆動信号の出力を開始させ、閉鎖状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には当該駆動信号の出力を停止させる。また、下作動口34の電動役物34aを開放状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には役物駆動部109への駆動信号の出力を開始させ、閉鎖状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には当該駆動信号の出力を停止させる。
続くステップS308では、読み込み処理を実行する。読み込み処理では、停電確認用信号及び入賞信号以外の信号の読み込みを実行し、その読み込んだ情報を今後の処理にて利用するために記憶する。
続くステップS309では入賞検知処理を実行する。当該入賞検知処理では、各入賞検知センサ107a〜107hから受信している信号を読み込むとともに、一般入賞口31、大入賞口32a、上作動口33、下作動口34及びスルーゲート35への入賞の有無を特定する処理を実行する。
続くステップS310では、進行用RWM105に設けられている複数種類のタイマカウンタの数値情報をまとめて更新するためのタイマ更新処理を実行する。この場合、記憶されている数値情報が減算されて更新されるタイマカウンタを集約して扱う構成であるが、減算式のタイマカウンタの更新及び加算式のタイマカウンタの更新の両方を集約して行う構成としてもよい。
続くステップS311では、不正用の監視対象として設定されている所定の事象が発生しているか否かを監視する不正検知処理を実行する。当該不正検知処理では、複数種類の事象の発生を監視し、所定の事象が発生していることを確認することで、次回のタイマ割込み処理における上記ステップS305にて遊技停止用の設定を行い、ステップS306にて肯定判定するようになる。
続くステップS312では、遊技球の発射制御を行うための発射制御処理を実行する。発射ハンドル54に対して発射操作が継続されている状況では、既に説明したとおり、所定の発射周期である0.6secに1個の遊技球が発射される。
続くステップS313では、入力状態監視処理として、ステップS308の読み込み処理にて読み込んだ情報に基づいて、各入賞検知センサ107a〜107hの断線確認や、遊技機本体12や前扉枠14の開放確認を行う。
続くステップS314では、遊技回の実行制御及び開閉実行モードの実行制御を行うための特図特電制御処理を実行する。特図特電制御処理では、上作動口33又は下作動口34への入賞の発生に対して保留情報を取得するための保留情報の取得処理を実行する。当該保留情報の取得処理を、図13のフローチャートを参照しながら説明する。
保留情報の取得処理では、先ずステップS701にて、ステップS309の入賞検知処理の処理結果に基づき上作動口33又は下作動口34への入賞が発生しているか否かを判定する。いずれの作動口33,34についても入賞が発生していない場合にはそのまま本取得処理を終了し、いずれかの作動口33,34への入賞が発生している場合にはステップS702に進む。
ステップS702では、保留格納エリア105aに記憶されている保留情報数Nが上限数未満であるか否かを判定し、上限数に既に達している場合にはそのまま本取得処理を終了する。上限数未満である場合にはステップS703にて、保留情報数Nを1加算する。
その後、ステップS704にて、更新用MPU121に記憶されている現状の大当たり乱数カウンタC1の数値情報を取得する。具体的には、進行用MPU102は更新用MPU121に対して大当たり乱数カウンタC1の数値情報を送信すべき旨の信号出力を行い、当該数値情報が送信されるまで待機する。そして、当該数値情報が送信された場合には、その受信した数値情報をレジスタに記憶するとともに、ステップS705に進む。
ステップS705では、進行用RWM105に設けられた大当たり種別カウンタC2の数値情報及びリーチ乱数カウンタC3の数値情報を読み出す。そして、ステップS706にて、保留格納エリア105aへの設定処理を実行した後に、本保留情報の取得処理を終了する。
保留格納エリア105aへの設定処理では、ステップS704にて取得した大当たり乱数カウンタC1の数値情報と、ステップS705にて読み出した大当たり種別カウンタC2の数値情報及びリーチ乱数カウンタC3の数値情報とを保留情報として保留格納エリア105aに格納する処理を実行する。この場合、保留用エリアREのうち、ステップS703での更新後の保留情報数Nに対応した保留エリアRE1〜RE4に保留情報の格納を行う。
タイマ割込み処理(図10)におけるステップS314の特図特電制御処理の説明に戻り、当該特別特電制御処理では、上記保留情報の取得処理の他に、遊技回を進行させるための処理を実行する。具体的には、遊技回中及び開閉実行モード中ではなく且つ保留情報が記憶されていることを条件に、その保留情報が大当たり当選に対応しているか否かを判定する当否判定処理、及び大当たり当選に対応している場合にはその保留情報がいずれの大当たり結果に対応しているのかを判定する振分判定処理を実行する。これら当否判定処理及び振分判定処理を実行する場合には、保留格納エリア105aの保留用エリアREにおける各保留エリアRE1〜RE4のうち、今回の遊技回の開始対象となるエリアに格納されている保留情報を実行エリアAEにシフトする。そして、当該実行エリアAEにシフトさせた保留情報を利用して当否判定処理及び振分判定処理を実行する。ちなみに、実行エリアAEへの保留情報のシフトに際して、各保留エリアRE1〜RE4に格納されている保留情報を消化の順番が上位側のエリアへシフトさせる処理を実行する。
特図特電制御処理では、当否判定処理及び振分判定処理だけでなく、その保留情報が大当たり当選に対応していない場合には、その保留情報がリーチ発生に対応しているか否かを判定するリーチ判定処理を実行するとともに、その時点における変動種別カウンタCSの数値情報を利用して遊技回の継続時間を選択する継続時間の選択処理を実行する。そして、それら各処理の結果に応じた継続時間の情報を含む変動用コマンドと、遊技結果の情報を含む種別コマンドとを、音光制御装置82に送信するとともに、メイン表示部43における絵柄の変動表示を開始させる。これにより、1遊技回が開始された状態となり、メイン表示部43及び図柄表示装置41にて遊技回用の演出が開始される。
特図特電制御処理では、1遊技回の実行中にはその遊技回の終了タイミングであるか否かを判定し、終了タイミングである場合には遊技結果に対応した表示を行った状態で、その遊技回を終了させる処理を実行する。この場合、遊技回を終了させるべきことを示す最終停止コマンド(又は確定コマンド)を音光制御装置82に送信する。また、特図特電制御処理では、遊技回の結果が開閉実行モードへの移行に対応した結果である場合には、当該開閉実行モードを開始させるための処理を実行する。この開始に際しては、開閉実行モードが開始されることを示すオープニングコマンドを音光制御装置82に送信する。また、特図特電制御処理では、各ラウンド遊技を開始させるための処理及び各ラウンド遊技を終了させるための処理を実行する。これら各処理に際して、ラウンド遊技が開始されること(又は可変入賞装置32が開放状態となること)を示す開放コマンドを音光制御装置82に送信するとともに、ラウンド遊技が終了されること(又は可変入賞装置32が閉鎖状態となること)を示す閉鎖コマンドを音光制御装置82に送信する。また、特図特電制御処理では、開閉実行モードを終了させる場合にそのことを示すエンディングコマンドを音光制御装置82に送信するとともに、開閉実行モード後の当否抽選モードやサポートモードを設定するための処理を実行する。
タイマ割込み処理においてステップS314の特図特電制御処理を実行した後は、ステップS315にて普図普電制御処理を実行する。普図普電制御処理では、スルーゲート35への入賞が発生している場合に普図側の保留情報を取得するための処理を実行するとともに、普図側の保留情報が記憶されている場合にその保留情報について開放判定を行い、さらにその開放判定を契機として普図用の演出を行うための処理を実行する。また、開放判定の結果に基づいて、下作動口34の電動役物34aを開閉させる処理を実行する。
続くステップS316では、直前のステップS314及びステップS315の処理結果に基づいて、メイン表示部43に係る保留情報の増減個数を第1保留発光部45に反映させるための出力情報の設定を行うとともに、役物用表示部44に係る保留情報の増減個数を第2保留発光部46に反映させるための出力情報の設定を行う。また、ステップS316では、直前のステップS314及びステップS315の処理結果に基づいて、メイン表示部43の表示内容を更新させるための出力情報の設定を行うとともに、役物用表示部44の表示内容を更新させるための出力情報の設定を行う。
続くステップS317では、遊技回及び開閉実行モードのいずれもが実行されていない状況において図柄表示装置41の表示内容を待機表示用のものとするためのデモ表示用処理を実行するとともに、ステップS318では、払出制御装置97から受信したコマンド及び信号の内容を確認し、その確認結果に対応した処理を行うための払出状態受信処理を実行する。また、ステップS319では、賞球コマンドを出力対象として設定するための払出出力処理を実行する。
続くステップS320では、今回のタイマ割込み処理にて実行された各種処理の処理結果に応じた外部信号の出力の開始及び終了を制御するための外部情報設定処理を実行する。また、ステップS321では、試射試験情報を編集するための処理を実行する。
ステップS306にて肯定判定をした場合、又はステップS307〜ステップS321の処理を実行した後は、ステップS322に進む。ステップS322では、割込み終了宣言の設定を実行する。進行用MPU102では、一度タイマ割込み処理が起動された場合、次のタイマ割込み処理が起動されるための条件の1つとして割込み終了宣言の設定を行うことが定められており、ステップS322では、次のタイマ割込み処理の実行を可能とするために割込み終了宣言の設定を行う。また、ステップS323では、割込み許可の設定を行う。進行用MPU102では、タイマ割込み処理が一旦起動されると、割込み禁止の状態に設定されるため、ステップS323では、次のタイマ割込み処理の実行を可能とするために割込み許可の設定を行う。その後、本タイマ割込み処理を終了する。
<更新用MPU121の更新側定期処理>
次に、更新用MPU121の更新側定期処理を説明する。更新用MPU121では、初期起動処理(図9)の完了後に、更新側定期処理を定期的(例えば100μsec)に実行する。図14は、更新側定期処理を示すフローチャートである。
先ずステップS801では、進行用MPU102から乱数初期値カウンタCINIの更新指示を受けているか否かを判定する。更新指示を受けている場合には、ステップS802にて、乱数初期値カウンタCINIの更新処理を実行する。具体的には、更新用の揮発性メモリ124における乱数初期値カウンタCINIから現状の数値情報を読み出すとともに、その読み出した数値情報を1加算し、さらにその1加算後の数値情報を乱数初期値カウンタCINIに上書きする。
続くステップS803では、更新後における乱数初期値カウンタCINIの数値情報が最大値よりも大きい数値であるか否かを判定する。当該最大値の情報は、初期起動処理(図9)のステップS201にて更新用の揮発性メモリ124に保存された情報である。つまり、ステップS803では、現状の乱数初期値カウンタCINIの数値情報が、電源立ち上げ時において進行用MPU102から指示された最大値よりも大きい数値となっているか否かを判定する。最大値よりも大きい数値である場合には、ステップS804にて乱数初期値カウンタCINIを「0」クリアする。
ここで、進行用MPU102から更新用MPU121に対する乱数初期値カウンタCINIの更新指示は、既に説明したとおり、乱数初期値更新処理(図12(a))が実行された場合に行われる。そして、当該乱数初期値更新処理は、タイマ割込み処理(図10)のステップS302にて定期的に実行されるとともに、メイン処理(図7)のステップS112にて非定期的に実行される。この場合に、進行用MPU102から乱数初期値カウンタCINIの更新指示が1回行われたことに対して、乱数初期値カウンタCINIの数値情報が1更新(具体的には、1加算)されるように、更新用MPU121における更新側定期処理の起動周期が設定されている。具体的には、ステップS111〜ステップS114の実行に要する期間よりも短い期間として上記起動周期が設定されている。これにより、タイマ割込み処理の実行を挟むことなくステップS111〜ステップS114の処理が繰り返されたとしても、更新用MPU121において乱数初期値カウンタCINIの更新を確実に行うことができるとともに、ステップS111〜ステップS114の処理が完了した直後にタイマ割込み処理が起動されたとしても、更新用MPU121において乱数初期値カウンタCINIの更新を確実に行うことができる。
なお、乱数初期値カウンタCINIの更新を確実に行うための処理構成は上記のものに限定されることはなく、例えば、進行用MPU102から乱数初期値カウンタCINIの更新指示が行われた回数をカウントするためのカウンタを更新用MPU121が備え、当該更新用MPU121では上記更新指示が行われた場合には当該カウンタの更新のみを行い、更新側定期処理ではそのカウンタの数値分、乱数初期値カウンタCINIの更新を行う構成としてもよい。この場合、更新側定期処理の起動周期を本実施の形態よりも長くすることが可能となる。但し、上記更新指示に対して更新側定期処理に割り込んで起動し、上記カウンタの更新を行う割込み処理を別途行えるようにする必要がある。
ステップS801にて否定判定をした場合、ステップS803にて否定判定をした場合、又はステップS804の処理の実行後は、ステップS805にて、進行用MPU102から乱数初期値カウンタCINIの取得指示を受けているか否かを判定する。当該取得指示は、進行用MPU102において抽選用乱数更新処理(図12(b))のステップS604の処理が実行された場合に行われる。
ステップS805にて肯定判定をした場合には、ステップS806にて、現状の乱数初期値カウンタCINIの数値情報を進行用MPU102に送信する処理を実行する。これにより、進行用MPU102において乱数初期値カウンタCINIの数値情報の取得が行われる。
ステップS805にて否定判定をした場合、又はステップS806の処理の実行後には、ステップS807に進む。ステップS807では、進行用MPU102から大当たり乱数カウンタC1の更新指示を受けているか否かを判定する。更新指示を受けている場合には、ステップS808にて、大当たり乱数カウンタC1の更新処理を実行する。具体的には、更新用の揮発性メモリ124における大当たり乱数カウンタC1から現状の数値情報を読み出すとともに、その読み出した数値情報を1加算し、さらにその1加算後の数値情報を大当たり乱数カウンタC1に上書きする。
続くステップS809では、更新後における大当たり乱数カウンタC1の数値情報が最大値よりも大きい数値であるか否かを判定する。当該最大値の情報は、初期起動処理(図9)のステップS201にて更新用の揮発性メモリ124に保存された情報である。つまり、ステップS809では、現状の大当たり乱数カウンタC1の数値情報が、電源立ち上げ時において進行用MPU102から指示された最大値よりも大きい数値となっているか否かを判定する。最大値よりも大きい数値である場合には、ステップS810にて大当たり乱数カウンタC1を「0」クリアする。
ここで、進行用MPU102から更新用MPU121に対する大当たり乱数カウンタC1の更新指示は、既に説明したとおり、抽選用乱数更新処理(図12(b))が実行された場合に行われる。そして、当該抽選用乱数更新処理は、タイマ割込み処理(図10)のステップS303にて定期的に実行される。この場合に、進行用MPU102から大当たり乱数カウンタC1の更新指示が1回行われたことに対して、大当たり乱数カウンタC1の数値情報が1更新(具体的には、1加算)されるように、更新用MPU121における更新側定期処理の起動周期が設定されている。具体的には、既に説明したとおり、更新側定期処理の起動周期は、ステップS111〜ステップS114の実行に要する時間よりも短い期間として設定されており、進行用MPU102におけるタイマ割込み処理の起動周期はステップS111〜ステップS114の実行に要する時間よりも長い期間である。これにより、更新用MPU121において大当たり乱数カウンタC1の更新を確実に行うことができる。
なお、大当たり乱数カウンタC1の更新を確実に行うための処理構成は上記のものに限定されることはなく、例えば、進行用MPU102から大当たり乱数カウンタC1の更新指示が行われた回数をカウントするためのカウンタを更新用MPU121が備え、当該更新用MPU121では上記更新指示が行われた場合には当該カウンタの更新のみを行い、更新側定期処理ではそのカウンタの数値分、大当たり乱数カウンタC1の更新を行う構成としてもよい。この場合、更新側定期処理の起動周期を本実施の形態よりも長くすることが可能となる。但し、上記更新指示に対して更新側定期処理に割り込んで起動し、上記カウンタの更新を行う割込み処理を別途行えるようにする必要がある。
ステップS807にて否定判定をした場合、ステップS809にて否定判定をした場合、又はステップS810の処理の実行後は、ステップS811にて、進行用MPU102から大当たり乱数カウンタC1の初期値の設定指示を受けているか否かを判定する。設定指示を受けている場合には、ステップS812にて、進行用MPU102から指示された初期値の情報を大当たり乱数カウンタC1に設定する処理を実行する。これにより、所定の初期値から開始された大当たり乱数カウンタC1の更新が1周した場合において、そのまま大当たり乱数カウンタC1の更新が継続されるのではなく、次回の周回の初期値が大当たり乱数カウンタC1に対して設定されることとなる。そして、ここで設定される初期値は、乱数初期値カウンタCINIの数値情報であり、当該数値情報は不規則に更新される。よって、大当たり乱数カウンタC1において大当たり当選に対応した数値情報となるタイミングが不規則なものとなり、当該数値情報となるタイミングを狙って作動口33,34への入賞を発生させる又はそれを誤検知させようとする行為を抑制することが可能となる。
なお、大当たり乱数カウンタC1が1周した場合には進行用MPU102から初期値の設定指示のみが行われる構成においては、当該設定指示を受けた更新用MPU121は自身が乱数初期値カウンタCINIの数値情報を読み出して、その読み出した数値情報を大当たり乱数カウンタC1に設定する構成としてもよい。
ステップS811にて否定判定をした場合、又はステップS812の処理の実行後は、ステップS813にて、進行用MPU102から大当たり乱数カウンタC1の取得指示を受けているか否かを判定する。当該取得指示は、進行用MPU102において抽選用乱数更新処理(図12(b))のステップS602の処理が実行された場合、及び保留情報の取得処理(図13)のステップS704の処理が実行された場合に行われる。
ステップS813にて肯定判定をした場合には、ステップS814にて、現状の大当たり乱数カウンタC1の数値情報を進行用MPU102に送信する処理を実行する。これにより、進行用MPU102において大当たり乱数カウンタC1の数値情報の取得が行われる。
ステップS813にて否定判定をした場合、又はステップS814の処理の実行後には、ステップS815に進む。ステップS815では、進行用MPU102から停電が発生したことを示す停電信号を受信しているか否かを判定する。停電信号を受信していない場合には、そのまま本更新側定期処理を終了する。停電信号を受信している場合には、ステップS816にて、更新用の不揮発性メモリ123へのアクセスを禁止する。これにより、停電の発生に際して更新用の不揮発性メモリ123のデータが意図せず書き換えられてしまうことが防止される。そして、電源が完全に遮断されて処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。
なお、この無限ループの状態は次回の復電時には解除され、既に説明した初期起動処理(図9)が実行される。また、進行用MPU102からの停電信号の出力タイミングに関係なく、更新用MPU121における停電信号の受信の有無はステップS815にて行われる。この場合に、上記出力タイミングがいずれであっても、ステップS815までの処理が正常に完了するように、更新用MPU121に対しては停電発生時用の電力が供給される。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
進行用MPU102において抽選を行うために使用される大当たり乱数カウンタC1及び乱数初期値カウンタCINIの数値範囲が、更新用MPU121において更新対象として設定可能な数値範囲(以下、ベース数値範囲ともいう)の一部として設定される。そして、更新用MPU121では、その設定された数値範囲(以下、使用数値範囲ともいう)において各カウンタC1,CINIの更新処理を実行する。これにより、パチンコ機10の仕様の変更に伴って使用される数値範囲を変更した場合であっても、各カウンタC1,CINIを更新するための処理態様をそのまま利用することができる。よって、使用する数値範囲の変更を好適に行うことが可能となる。
上記のようにベース数値範囲の使用数値範囲内で数値情報の更新を行う機能が進行用MPU102とは別チップとして設けられた更新用MPU121に付与されている。そして、当該更新用MPU121では、進行用MPU102から指示された使用数値範囲の情報、具体的には最大値の情報を利用して、使用数値範囲内における数値情報の更新を行う。これにより、使用する数値範囲の変更に際しては進行用MPU102の使用数値範囲の指定に係るプログラム又はデータを変更すればよく、更新用MPU121をそのまま利用することが可能となる。よって、部材管理を好適に行うことが可能となる。
また、大当たり乱数カウンタC1の数値情報を更新する機能及び乱数初期値カウンタCINIの数値情報を更新する機能が更新用MPU121に割り当てられていることにより、進行用MPU102の処理負荷の軽減が図られる。
使用数値範囲の設定は、進行用MPU102への動作電力の供給が開始された場合に行われる。これにより、パチンコ機10の出荷時などにおいて使用数値範囲の設定を事前に行っておく必要が生じない。また、上記使用数値範囲の設定は、大当たり乱数カウンタC1の数値情報や乱数初期値カウンタCINIの数値情報が抽選用として使用される前に完了するため、抽選に係る処理に不都合が生じることもない。さらにまた、上記使用数値範囲の設定は、動作電力の供給が開始される度に行われる。これにより、使用数値範囲の正確性を高めることが可能となる。
進行用MPU102とは別に設けられた更新用MPU121において大当たり乱数カウンタC1の数値情報の更新が行われる構成において、大当たり乱数カウンタC1の数値情報の更新は進行用MPU102からの更新指示に基づき行われる。そして、進行用MPU102において上記更新指示が行われた場合、次の更新が行われるまでに、上記大当たり乱数カウンタC1の数値情報を保留情報として取得するタイミングであるか否かの判定が1回は行われる。これにより、大当たり乱数カウンタC1における使用数値範囲に含まれる数値情報のいずれについても進行用MPU102において取得することが可能となる。よって、大当たり乱数カウンタC1の更新が更新用MPU121にて行われる構成において、大当たり当選の確率の設定を良好に行うことが可能となる。
ちなみに、乱数初期値カウンタCINIの数値情報の更新指示も進行用MPU102から与えられるため、当該数値情報の更新についても進行用MPU102の管理下で行うようにすることができる。
また、大当たり乱数カウンタC1が1周したか否かの判定が進行用MPU102において行われ、乱数初期値カウンタCINIから初期値を取得してその初期値から次回の周回を開始する場合には、その旨の指示が進行用MPU102から更新用MPU121に送信される。この点からも、大当たり乱数カウンタC1における使用数値範囲に含まれる数値情報のいずれについても進行用MPU102において取得することが可能となる。
但し、上記のように更新指示や新たな周回の開始指示が進行用MPU102から行われる構成において、大当たり乱数カウンタC1が使用数値範囲の最大値となった場合に最小値に戻す処理、及び乱数初期値カウンタCINIが使用数値範囲の最大値となった場合に最小値に戻す処理は、進行用MPU102からの指示に因らずに、更新用MPU121において独自に行われる。これにより、進行用MPU102の処理負荷の軽減が図られる。
進行用RWM105のクリア(初期化)が実行されたとしても、大当たり乱数カウンタC1の更新は「0」から開始されるのではなく、使用数値範囲内から任意に選択された初期値から開始される。これにより、進行用RWM105を不正にクリアさせた上で大当たり乱数カウンタC1の数値情報が大当たり対応の数値情報となるタイミングで作動口33,34への入賞を発生させる又はそれを誤検知させようとする行為が行われたとしても、それを無効化させることが可能となる。
また、進行用MPU102への動作電力の供給が開始された場合には進行用RWM105のクリアが実行されたか否かに関係なく、使用数値範囲内から任意に選択された初期値から大当たり乱数カウンタC1の更新が開始される。例えば、動作電力の供給が停止された場合における大当たり乱数カウンタC1の数値情報を不正に取得するとともに、更新用MPU121の初期化を行わせることなく動作電力の供給を開始させることを通じて、抽選の結果を大当たり当選に意図的に導こうとする不正行為が想定される。これに対して、上記のように動作電力の供給が開始された場合における大当たり乱数カウンタC1の初期値が変動する構成であるため、かかる不正行為による被害の発生を抑制することが可能となる。
更新用の不揮発性メモリ123を読み書き両用として利用するとともに、動作電力の供給が行われている状況で当該更新用の不揮発性メモリ123に書き込んだポインタ情報を、動作電力の供給が開始された場合に読み出して利用することで大当たり乱数カウンタC1の初期値を変動させる構成である。これにより、情報の記憶保持用のバックアップ電力も含めて電力供給を完全に遮断させることを通じて、抽選の結果を大当たり当選に意図的に導こうとする不正行為が行われたとしても、動作電力の供給の開始時における大当たり乱数カウンタC1の初期値を変動させることができる。よって、かかる不正行為を無効化させることが可能となる。また、大当たり乱数カウンタC1の数値情報の初期値を変動させるための処理の実行が、動作電力の供給が開始された際のタイミングに全て集約されるのではなく、それよりも前に動作電力の供給が行われている状況に一部分散される。これにより、動作電力の供給が開始された場合における処理負荷を軽減しながら、上記不正行為を好適に抑制することが可能となる。
動作電力の供給が開始された場合における大当たり乱数カウンタC1の数値情報の初期値を変動させるためのテーブルには、上記ベース数値範囲に含まれる全ての数値情報を選択可能に設定されているとともに、使用数値範囲外の数値情報は初期値として選択されないように制限される。これにより、ベース数値範囲に係る構成に基づき使用する数値範囲の変更を好適に行えるようにした構成であっても、上記動作電力の供給が開始された場合における初期値の変動を通じた上記不正対策を行うことが可能となる。
読み書き両用として利用する更新用の不揮発性メモリ123は、進行用MPU102において利用するプログラムやデータが予め記憶された進行用ROM104とは別に設けられている。これにより、進行用MPU102において利用するプログラムやデータが不正に書き換えられてしまうことを抑制しながら、上記動作電力の供給が開始された場合における初期値の変動を通じた上記不正対策を行うことが可能となる。
また、更新用の不揮発性メモリ123には、更新用MPU121において大当たり乱数カウンタC1の更新や、乱数初期値カウンタCINIの更新を行うためのプログラムやデータが予め記憶されている。これにより、上記ポインタ情報を読み書きするための不揮発性メモリを単独で設ける構成に比べ、ハード構成の簡素化を図ることができる。
動作電力の供給が開始された場合における初期値は、大当たり乱数カウンタC1だけでなく乱数初期値カウンタCINIについても変動される。これにより、大当たり乱数カウンタC1の各更新周回における初期値を不正に把握しようとしても、それが行いづらくなる。
また、動作電力の供給が開始された場合における乱数初期値カウンタCINIの初期値を選択するためのテーブルは、動作電力の供給が開始された場合における大当たり乱数カウンタC1の初期値を選択するためのテーブルとは別に設けられている。これにより、各初期値が異なり得るため、動作電力の供給が開始された場合における大当たり乱数カウンタC1の初期値を不正に取得することで、乱数初期値カウンタCINIの初期値を把握し、それに基づき大当たり乱数カウンタC1における次の更新周回以降において不正に大当たり当選を発生させようとする行為を抑制することが可能となる。
なお、大当たり乱数用の初期値テーブル(図8(a)参照)に対して利用されるポインタ情報と、乱数初期値用の初期値テーブル(図8(b)参照)に対して利用されるポインタ情報とが個別に設定されている構成に限定されることはなく、初期値テーブルを個別に有しながら共通のポインタ情報を利用する構成としてもよい。この場合、動作電力の供給が開始された場合におけるポインタ情報を利用して両初期値テーブルのうち一方から初期値を選択した後に、その選択した際のポインタ情報から両初期値テーブルのうち他方から初期値を選択する構成としてもよい。
また、大当たり乱数用と乱数初期値用とで異なるポインタ情報を有するが、共通の初期値テーブルを利用する構成としてもよい。この場合であっても、各ポインタ情報が異なる数値を取り得るようにすることで、動作電力の供給が開始された場合における大当たり乱数カウンタC1の初期値と、動作電力の供給が開始された場合における乱数初期値カウンタCINIの初期値とを異ならせることが可能となる。
また、更新用MPU121における初期起動処理(図9)にて、動作電力の供給が開始された場合における大当たり乱数カウンタC1の初期値と、動作電力の供給が開始された場合における乱数初期値カウンタCINIの初期値とが同一にならないようにするための処理が実行される構成としてもよい。例えば、初期値の選択が後側となるカウンタについては、先に選択された初期値を除外しながら初期値の選択が行われる構成としてもよく、同一となった場合には一方の初期値に対して固定値を加算する構成としてもよい。
また、進行用MPU102への動作電力の供給が開始された場合に、更新用MPU121への動作電力の供給が開始される構成としてもよい。この場合、更新用MPU121では、初期起動処理にて、進行用MPU102から最大値の情報を受信するまで待機するようにしてもよい。
また、更新用MPU121における初期起動処理(図9)において、ステップS204にて否定判定をした場合や、ステップS209にて否定判定をした場合に、対応するポインタ情報を「1」加算するのではなく、「1」減算する構成としてもよい。また、予め定められた初期値を選択する構成としてもよい。また、最大値の範囲を超えている初期値に対して、予め定められた固定値を減算することで、最大値の範囲の初期値を得る構成としてもよい。これは、以下の他の実施の形態におけるポインタ情報の更新に係る処理について適用してもよい。
また、大当たり乱数カウンタC1の更新が1周したか否かの判定を進行用MPU102にて行うのではなく、更新用MPU121にて行う構成としてもよい。具体的には、更新用MPU121では大当たり乱数カウンタC1の新たな更新周回を開始する場合には、その際に開始する数値情報を記憶しておく。そして、更新用MPU121にて進行用MPU102から大当たり乱数カウンタC1の更新指示を受けた場合において、その更新指示に対する更新結果の数値情報が1周したことに対応した数値情報である場合には、更新用MPU121自身で乱数初期値カウンタCINIの数値情報を取得して、その取得した数値情報を大当たり乱数カウンタC1の数値情報として設定するようにするとよい。また、この際に、その設定した数値情報を、次回の1周判定用の数値情報として記憶するようにする。これにより、進行用MPU102のさらなる処理負荷の軽減が図られる。
<第2の実施の形態>
本実施の形態では、進行用MPU102における処理構成が上記第1の実施の形態と異なっている。以下、本実施の形態におけるメイン処理及びタイマ割込み処理について説明する。
図15は、本実施の形態におけるメイン処理を示すフローチャートである。
当該メイン処理では、先ずステップS901〜ステップS910にて、上記第1の実施の形態におけるメイン処理(図7)のステップS101〜ステップS110と同様の処理を実行する。
その後、ステップS911にて乱数初期値更新処理を実行するとともに、ステップS912にてその他の処理を実行する。当該その他の処理には、上記第1の実施の形態におけるタイマ割込み処理(図10)のステップS301にて実行された停電用処理が含まれるとともに、それ以外にも、ステップS305の遊技停止判定処理、ステップS306の遊技停止用処理、ステップS307のポート出力処理、ステップS312の発射制御処理、ステップS314の特図特電制御処理(保留情報の取得処理を除く)、ステップS315の普図普電制御処理、ステップS316の表示制御処理、ステップS317のデモ表示用処理、及びステップS320の外部情報設定処理が含まれる。
続くステップS913では、タイマ割込み処理が2回発生したか否かを判定する。発生していない場合には、ステップS914〜ステップS917の処理を実行する。これらステップS914〜ステップS917の処理は、上記第1の実施の形態におけるメイン処理(図7)のステップS111〜ステップS114と同様である。その後、タイマ割込み処理が2回発生するまでステップS914〜ステップS917の処理を繰り返す。一方、タイマ割込み処理が2回発生した場合には、ステップS913にて肯定判定をすることとなり、肯定判定をした場合には、ステップS911に戻る。
図16は、本実施の形態におけるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。ちなみに、本実施の形態では、タイマ割込み処理が2msec周期で起動される。
当該タイマ割込み処理では、先ずステップS1001にて抽選用乱数更新処理を実行する。当該抽選用乱数更新処理は、上記第1の実施の形態におけるタイマ割込み処理(図10)のステップS303と同様である。続くステップS1002では、その他の処理を実行する。当該その他の処理には、上記第1の実施の形態における保留情報の取得処理(図13)が含まれる。また、それ以外にも、ステップS308の読み込み処理、ステップS309の入賞検知処理、ステップS310のタイマ更新処理、ステップS311の不正検知処理、ステップS313の入力状態監視処理、ステップS318の払出状態受信処理、ステップS319の払出出力処理、ステップS321〜ステップS323の処理が含まれる。
以上のように進行用MPU102の処理構成が設定されている場合であっても、更新用MPU121では、上記第1の実施の形態と同様の処理を実行する。これにより、電源立ち上げ時においては更新用MPU121における初期起動処理(図9)の実行を通じて、進行用MPU102から送信された最大値の範囲内において大当たり乱数カウンタC1及び乱数初期値カウンタCINIの初期値が選択される。また、初期起動処理の実行後においては更新用MPU121における更新側定期処理(図14)の実行を通じて、進行用MPU102からの大当たり乱数カウンタC1の1回の更新指示に対して当該大当たり乱数カウンタC1の数値情報を1更新するとともに、進行用MPU102からの乱数初期値カウンタCINIの1回の更新指示に対して当該乱数初期値カウンタCINIの数値情報を1更新する。
<第3の実施の形態>
本実施の形態では、更新用MPU121における初期起動処理の処理構成が上記第1の実施の形態における初期起動処理(図9)と異なっている。以下、図17のフローチャートを参照しながら、本実施の形態における初期起動処理について説明する。
先ずステップS1101では、進行用MPU102のメイン処理(図7)におけるステップS108にて送信された最大値の情報を、更新用の揮発性メモリ124に書き込むことで保存する。続くステップS1102では、更新用の揮発性メモリ124に設けられた選択用カウンタの定期更新を開始する。
当該定期更新について具体的には、本実施の形態では更新用MPU121にて実行される処理として、本初期起動処理及び更新側定期処理(図14)の他に、選択用カウンタの更新処理が別に設定されている。当該更新処理は、ステップS1102が実行された後においてステップS1111までの間、比較的短い周期で定期的に起動される処理であり、例えばステップS1102の実行後においてステップS1111までの処理が最短で実行された場合であっても少なくとも1回実行され、さらにステップS1104及びステップS1105の処理や、ステップS1108及びステップS1109の処理に要する時間との関係で、実行回数が変動するように設定されている。そして、選択用カウンタの更新処理では、選択用カウンタの数値情報を1更新する。具体的には、選択用カウンタは二値の間で切り換えられるカウンタであり、1回の更新処理において二値のうち一方から他方へ更新する処理を実行する。
続くステップS1103では、上記第1の実施の形態におけるステップS202と同様に、大当たり乱数用の初期値テーブルを読み出すとともに、大当たり乱数に対応したポインタ情報を読み出す。なお、大当たり乱数用の初期値テーブル及び大当たり乱数に対応したポインタ情報の内容は、上記第1の実施の形態と同様である。
続くステップS1104では、上記第1の実施の形態におけるステップS203と同様に、ポインタ情報の更新処理を実行するとともに、ステップS1105では、上記第1の実施の形態におけるステップS204と同様に、テーブルに対応した初期値が最大値の範囲内であるか否かを判定する。そして、ステップS1105にて肯定判定をするまで、ステップS1104〜ステップS1105の処理を繰り返し、肯定判定をした場合にはステップS1106に進む。ステップS1106では、現状のポインタ情報に対応した初期値を大当たり乱数カウンタC1ではなく、更新用の揮発性メモリ124における所定のエリアに一時保存する。
その後、ステップS1107〜ステップS1110では、上記第1の実施の形態におけるステップS207〜ステップS210と同様の処理を実行する。これにより、乱数初期値カウンタCINIの初期値が設定される。
続くステップS1111では、現状の選択用カウンタに対応した初期値を、大当たり乱数カウンタC1に設定する。具体的には、選択用カウンタの数値情報を読み出し、当該数値情報が大当たり乱数用の初期値と乱数初期値用の初期値とのいずれに対応しているかを特定する。そして、大当たり乱数用の初期値に対応している場合には、ステップS1106にて一時保存した初期値を大当たり乱数カウンタC1の初期値として設定する一方、乱数初期値用の初期値に対応している場合には、ステップS1110にて乱数初期値カウンタCINIに設定した初期値を大当たり乱数カウンタC1の初期値として設定する。
続くステップS1112では、ステップS1111にて大当たり乱数カウンタC1に設定した初期値の情報を、進行用MPU102に送信し、ステップS1113にて、上記第1の実施の形態におけるステップS211と同様に、各ポインタ情報を更新用の不揮発性メモリ123に保存する。その後、本初期起動処理を終了し、更新側定期処理に進む。
以上の構成によれば、例えば、大当たり乱数用の初期値テーブルを不正行為者が取得した場合や、大当たり乱数用の初期値テーブル及び乱数初期値用の初期値テーブルの両方を不正行為者が取得した場合であっても、電源立ち上げ時において大当たり乱数カウンタC1に設定される初期値を把握することが不可となる。これにより、意図的に停電を発生させて不正に大当たり当選を発生させようとする行為をより行いづらくさせることが可能となり、不正抑制効果を高められる。
なお、本第3の実施の形態において、大当たり乱数用の初期値テーブルと乱数初期値用のテーブルとで区別されているのではなく、複数の初期値テーブルが用意されており、大当たり乱数カウンタC1に適用する初期値テーブル及び乱数初期値カウンタCINIに適用する初期値テーブルをそれら複数の初期値テーブルの中から抽選で選択する構成としてもよい。この場合、大当たり乱数カウンタC1に適用された初期値テーブルは、乱数初期値カウンタCINIに適用されない構成としてもよく、状況によっては大当たり乱数カウンタC1及び乱数初期値カウンタCINIの両方に対して同一の初期値テーブルが適用される構成としてもよい。後者の場合には、大当たり乱数カウンタC1及び乱数初期値カウンタCINIのそれぞれに対応させて選択用カウンタを設けるとともに、各選択用カウンタに対応させて更新処理を設定し、さらにそれら各更新処理の起動周期を異ならせることが好ましい。
また、当該構成において、初期値テーブルの数の方が、大当たり乱数カウンタC1及び乱数初期値カウンタCINIといった進行用MPU102にて数値情報の取得が行われるカウンタの数よりも多い構成としてもよい。この場合、選択用カウンタによる抽選を行う前に、全ての初期値テーブルから初期値を取得しておく構成としてもよく、先に選択用カウンタによる抽選を行った後に対象となった初期値テーブルから初期値を取得する構成としてもよい。
<第4の実施の形態>
本実施の形態では、更新用MPU121における更新対象のカウンタの種類が上記第1の実施の形態と異なっている。かかる相違する構成について以下に説明する。
図18は、進行用MPU102と更新用MPU121との協働により各種抽選を行うための電気的構成を説明するための説明図である。
本実施の形態では、図18に示すように、主制御装置81に設けられた抽選用のカウンタC1〜C3,CINI,CS,C4のうち、乱数初期値カウンタCINIのみが更新用MPU121に設けられている。したがって、保留格納エリア105aへの格納対象となる保留情報に含まれる各数値情報は、進行用MPU102において独自に更新される。但し、電源立ち上げ時及び電源立ち上げ後のいずれであるかに関係なく、大当たり乱数カウンタC1において新たな周回の数値情報の更新を行う場合における初期値を、更新用MPU121の乱数初期値カウンタCINIから取得する。
以下、本実施の形態における各種処理について説明する。図19は、本実施の形態におけるメイン処理を示すフローチャートである。
先ずステップS1201〜ステップS1206にて、上記第1の実施の形態におけるメイン処理(図7)のステップS101〜ステップS106と同様の処理を実行する。続くステップS1207では、上記第1の実施の形態におけるメイン処理(図7)のステップS107と同様に、更新用MPU121の起動処理を実行する。これにより、更新用MPU121において後述する初期起動処理が開始される。
続くステップS1208では、乱数初期値カウンタCINIの最大値の送信処理を実行する。ここで、更新用MPU121は、既に説明したとおり、乱数初期値カウンタCINIの数値情報を更新する機能を有しているが、更新対象として設定可能な数値範囲は、本パチンコ機10において利用される大当たり乱数カウンタC1の数値範囲よりも広い範囲となっている。かかる更新用MPU121における乱数初期値カウンタCINIに係る構成は上記第1の実施の形態と同様である。ステップS1208にて最大値の情報を送信することで、更新用MPU121において乱数初期値カウンタCINIの最大値を把握することが可能となる。
続くステップS1209では、乱数初期値カウンタCINIの初期値を取得する処理を実行する。具体的には、初期値の送信指示を更新用MPU121に対して行うとともに、当該初期値の情報が送信されるまで待機する処理を実行する。そして、初期値の情報が送信された場合に、ステップS1210に進む。
ステップS1210では、ステップS1209にて更新用MPU121から取得した初期値の情報を、進行用RWM105に設けられた大当たり乱数カウンタC1の初期値として設定する処理を実行する。続くステップS1211では、ステップS1209にて更新用MPU121から取得した初期値の情報を、大当たり乱数カウンタC1の1周判定用の数値情報として進行用RWM105に書き込み保存する。
その後、ステップS1212〜ステップS1215の残余処理に進む。当該ステップS1212〜ステップS1215の処理内容は、上記第1の実施の形態におけるメイン処理(図7)のステップS111〜ステップS114と同様である。そして、当該ステップS1212〜ステップS1215の残余処理を繰り返す。
次に、本実施の形態における更新用MPU121の初期起動処理について、図20のフローチャートを参照しながら説明する。
先ずステップS1301では、進行用MPU102のメイン処理(図19)におけるステップS1208にて送信された最大値の情報を、更新用の揮発性メモリ124に書き込むことで保存する。その後、ステップS1302〜ステップS1305にて、電源立ち上げ時の初期値を、更新用の不揮発性メモリ123における乱数初期値用の初期値テーブルから読み出して乱数初期値カウンタCINIに設定する処理を実行する。当該ステップS1302〜ステップS1305の処理内容は、上記第1の実施の形態における初期起動処理(図9)のステップS207〜ステップS210と同様である。
続くステップS1306では、ステップS1305にて乱数初期値カウンタCINIに設定した初期値の情報を進行用MPU102に送信する処理を実行する。この送信された初期値の情報は、既に説明したとおり、進行用MPU102のメイン処理(図19)におけるステップS1209にて取得され、ステップS1210にて大当たり乱数カウンタC1に設定されるとともに1周判定用の数値情報として進行用RWM105に保存される。
その後、ステップS1307にてポインタ情報を更新用の不揮発性メモリ123におけるポインタ情報記憶エリア123bに書き込むことで保存する処理を実行する。この際、更新用の不揮発性メモリ123においてポインタ情報記憶エリア123bに記憶されているデータ以外のデータやプログラムが消去されない点は、上記第1の実施の形態と同様である。そして、本初期起動処理を終了し、更新側定期処理に進む。
次に本実施の形態における進行用MPU102のタイマ割込み処理について説明する。
本実施の形態におけるタイマ割込み処理では、上記第1の実施の形態におけるタイマ割込み処理(図10)と基本的に同様の処理を実行する。但し、大当たり乱数カウンタC1の更新対象が更新用MPU121ではなく進行用MPU102であることに対応させて、ステップS303の抽選用乱数更新処理の処理構成が上記第1の実施の形態と異なっている。
具体的には、図21のフローチャートに示すように、先ずステップS1401にて、大当たり乱数カウンタC1の更新処理を実行する。当該更新処理では、進行用RWM105の大当たり乱数カウンタC1から現状の数値情報を読み出すとともに、その読み出した数値情報を1加算し、さらにその1加算後の数値情報を大当たり乱数カウンタC1に上書きする。
続くステップS1402では、更新後の大当たり乱数カウンタC1の数値情報が最大値よりも大きいか否かを判定する。最大値よりも大きい場合には、ステップS1403にて大当たり乱数カウンタC1を「0」クリアする。この最大値は、メイン処理(図19)のステップS1208にて更新用MPU121に送信した最大値と同一である。
ステップS1402にて否定判定をした場合、又はステップS1403の処理の実行後は、ステップS1404に進む。ステップS1404では、更新後の大当たり乱数カウンタC1の数値情報が、進行用RWM105に記憶されている1周判定用の数値情報と一致しているか否かを判定する。一致している場合には、ステップS1405にて、更新用MPU121に記憶されている現状の乱数初期値カウンタCINIの数値情報を取得する。具体的には、進行用MPU102は更新用MPU121に対して乱数初期値カウンタCINIの数値情報を送信すべき旨の信号出力を行い、当該数値情報が送信されるまで待機する。そして、当該数値情報が送信された場合には、その受信した数値情報をレジスタに記憶するとともに、ステップS1406に進む。
ステップS1406では、ステップS1405にて取得した数値情報を、次回の周回における初期値として大当たり乱数カウンタC1に設定する。続くステップS1407では、その取得した数値情報を、新たな1周判定用の数値情報として進行用RWM105に上書きすることで保存する。
ステップS1404にて否定判定をした場合、又はステップS1407の処理を実行した後は、ステップS1408にて、進行用RWM105に設けられている大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3及び電動役物開放カウンタC4の更新処理を実行する。当該処理は、上記第1の実施の形態における抽選用乱数更新処理(図12(b))のステップS607と同様である。その後、本抽選用乱数更新処理を終了する。
また、大当たり乱数カウンタC1の更新対象が更新用MPU121ではなく進行用MPU102であることに対応させて、ステップS314の特図特電制御処理における保留情報の取得処理の処理構成が上記第1の実施の形態と異なっている。この場合、上記第1の実施の形態では、保留情報の取得に際して更新用MPU121から大当たり乱数カウンタC1の数値情報を取得する構成としたが、本実施の形態では、保留情報の取得に際して更新用MPU121から数値情報を取得することはなく、進行用RWM105に設けられた大当たり乱数カウンタC1から数値情報を取得する。
次に、本実施の形態における更新用MPU121の更新側定期処理について、図22のフローチャートを参照しながら説明する。
先ずステップS1501〜ステップS1504では、進行用MPU102からの乱数初期値カウンタCINIの更新指示に対応した処理を実行する。当該処理は、上記第1の実施の形態における更新側定期処理(図14)のステップS801〜ステップS804と同様である。
その後、ステップS1505〜ステップS1506にて、進行用MPU102からの乱数初期値カウンタCINIの数値情報の取得指示に対応した処理を実行する。当該処理は、上記第1の実施の形態における更新側定期処理(図14)のステップS805〜ステップS806と同様である。
その後、ステップS1507にて、進行用MPU102から停電が発生したことを示す停電信号を受信しているか否かを判定する。停電信号を受信していない場合には、そのまま本更新側定期処理を終了する。停電信号を受信している場合には、ステップS1508にて、更新用の不揮発性メモリ123へのアクセスを禁止する。そして、電源が完全に遮断されて処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。
以上詳述した本実施の形態によれば、上記第1の実施の形態と同様に、乱数初期値カウンタCINIについては使用する数値範囲の変更を好適に行うことが可能となる。また、大当たり乱数カウンタC1の初期値を設定する機能を更新用MPU121に集約することが可能となり、さらには当該更新用MPU121が進行用MPU102とは別チップとして設けられていることで使用する数値範囲が異なるパチンコ機10間で更新用MPU121を共通して使用することが可能となる。また、上記第1の実施の形態と同様に、動作電力の供給が開始された場合における大当たり乱数カウンタC1の数値情報の初期値を変動させることが可能となる。
さらに、本実施の形態によれば、更新用MPU121では乱数初期値カウンタCINIの更新のみを行い、大当たり乱数カウンタC1の更新は進行用MPU102において行われ、大当たり乱数カウンタC1の数値情報を進行用MPU102の外部から取得する必要が生じない。これにより、更新用MPU121と進行用MPU102との間の信号経路に対して不正が施されたとしても、それは乱数初期値カウンタCINIの数値情報に対する不正に留めることができ、大当たり乱数カウンタC1の数値情報に対して直接的には及ばない。よって、当否抽選を行う上で参照される大当たり乱数カウンタC1の数値情報に対して直接的に不正が施されてしまうことを抑制しながら、上記のような優れた効果を奏することができる。
また、大当たり乱数カウンタC1の数値情報を更新するためのプログラムやデータが読み取り専用として利用される進行用ROM104に記憶されているため、かかるプログラムやデータが不正に書き換えられてしまうことを抑制しながら、上記のような優れた効果を奏することができる。
なお、更新用MPU121に対して不正が行われてしまうことに鑑みて、更新用MPU121から同一の初期値を複数回として予め定められた基準回数(例えば、3回)に亘って受信した場合には、進行用MPU102において異常報知用の処理及び遊技停止用の処理のうち少なくとも一方を実行する構成としてもよい。また、複数回として予め定められて第1基準回数(例えば、3回)に亘って受信した場合には進行用MPU102において異常報知用の処理を実行するとともに、第1基準回数よりも多い第2基準回数(例えば、4回)に亘って受信した場合には進行用MPU102において遊技停止用の処理を実行する構成としてもよい。遊技停止用の処理としては、遊技球の発射を禁止する処理を実行する構成としてもよく、遊技球の払出を禁止する処理を実行する構成としてもよく、上記第1の実施の形態におけるステップS306のように遊技を進行させるための所定の処理をスキップする処理を実行する構成としてもよい。
<第5の実施の形態>
本実施の形態では、進行用MPU102における処理構成が上記第4の実施の形態と異なっている。以下、本実施の形態におけるメイン処理及びタイマ割込み処理について説明する。
図23は、本実施の形態におけるメイン処理を示すフローチャートである。
当該メイン処理では、先ずステップS1601〜ステップS1611にて、上記第1の実施の形態におけるメイン処理(図19)のステップS1201〜ステップS1211と同様の処理を実行する。
その後、ステップS1612にて乱数初期値更新処理を実行するとともに、ステップS1613にてその他の処理を実行する。当該その他の処理には、上記第1の実施の形態におけるタイマ割込み処理(図10)のステップS301にて実行された停電用処理が含まれるとともに、それ以外にも、ステップS305の遊技停止判定処理、ステップS306の遊技停止用処理、ステップS307のポート出力処理、ステップS312の発射制御処理、ステップS314の特図特電制御処理(保留情報の取得処理を除く)、ステップS315の普図普電制御処理、ステップS316の表示制御処理、ステップS317のデモ表示用処理、及びステップS320の外部情報設定処理が含まれる。
続くステップS1614では、タイマ割込み処理が2回発生したか否かを判定する。発生していない場合には、ステップS1615〜ステップS1618の処理を実行する。これらステップS1615〜ステップS1618の処理は、上記第4の実施の形態におけるメイン処理(図19)のステップS1212〜ステップS1215と同様である。その後、タイマ割込み処理が2回発生するまでステップS1614〜ステップS1618の処理を繰り返す。一方、タイマ割込み処理が2回発生した場合には、ステップS1614にて肯定判定をすることとなり、肯定判定をした場合には、ステップS1612に戻る。
本実施の形態におけるタイマ割込み処理の処理構成は、上記第2の実施の形態におけるタイマ割込み処理(図16)と同様である。
以上のように進行用MPU102の処理構成が設定されている場合であっても、更新用MPU121では、上記第4の実施の形態と同様の処理を実行する。これにより、電源立ち上げ時においては更新用MPU121における初期起動処理(図20)の実行を通じて、進行用MPU102から送信された最大値の範囲内において乱数初期値カウンタCINIの初期値が選択される。また、初期起動処理の実行後においては更新用MPU121における更新側定期処理(図22)の実行を通じて、進行用MPU102からの乱数初期値カウンタCINIの1回の更新指示に対して当該乱数初期値カウンタCINIの数値情報を1更新する。
<第6の実施の形態>
本実施の形態では、更新用MPU121における更新対象のカウンタの種類が上記第1の実施の形態や上記第4の実施の形態と異なっている。かかる相違する構成について以下に説明する。
図24は、進行用MPU102と更新用MPU121との協働により各種抽選を行うための電気的構成を説明するための説明図である。
本実施の形態では、図24に示すように、主制御装置81に設けられた抽選用のカウンタC1〜C3,CINI,CS,C4のうち、大当たり乱数カウンタC1のみが更新用MPU121に設けられており、上記第1の実施の形態や上記第4の実施の形態では更新用MPU121の更新対象となっていた乱数初期値カウンタCINIは進行用MPU102において独自に更新される。したがって、大当たり乱数カウンタC1において新たな周回の数値情報の更新を行う場合における初期値は、進行用MPU102から更新用MPU121に提供される。また、保留格納エリア105aへ保留情報を格納する際には、進行用MPU102において大当たり乱数カウンタC1の数値情報を更新用MPU121から取得する必要がある。
以下、本実施の形態における各種処理について説明する。図25は、本実施の形態におけるメイン処理を示すフローチャートである。
先ずステップS1701〜ステップS1706にて、上記第1の実施の形態におけるメイン処理(図7)のステップS101〜ステップS106と同様の処理を実行する。続くステップS1707では、上記第1の実施の形態におけるメイン処理(図7)のステップS107と同様に、更新用MPU121の起動処理を実行する。これにより、更新用MPU121において後述する初期起動処理が開始される。
続くステップS1708では、大当たり乱数カウンタC1の最大値の送信処理を実行する。ここで、更新用MPU121は、既に説明したとおり、大当たり乱数カウンタC1の数値情報を更新する機能を有しているが、更新対象として設定可能な数値範囲は、本パチンコ機10において利用される大当たり乱数カウンタC1の数値範囲よりも広い範囲となっている。かかる更新用MPU121における大当たり乱数カウンタC1に係る構成は上記第1の実施の形態と同様である。ステップS1708にて最大値の情報を送信することで、更新用MPU121において大当たり乱数カウンタC1の最大値を把握することが可能となる。
続くステップS1709では、大当たり乱数カウンタC1の初期値を取得する処理を実行する。具体的には、初期値の送信指示を更新用MPU121に対して行うとともに、当該初期値の情報が送信されるまで待機する処理を実行する。そして、初期値の情報が送信された場合に、ステップS1710に進む。ステップS1710では、ステップS1709にて更新用MPU121から取得した初期値の情報を、大当たり乱数カウンタC1の1周判定用の数値情報として進行用RWM105に書き込み保存する。
その後、ステップS1711〜ステップS1714の残余処理に進む。当該ステップS1711〜ステップS1714の処理内容は、上記第1の実施の形態におけるメイン処理(図7)のステップS111〜ステップS114と基本的に同様である。但し、ステップS1712の乱数初期値更新処理では、乱数初期値カウンタCINIが進行用RWM105に設けられていることに対応させて、更新用MPU121への更新指示を行うのではなく、進行用MPU102において独自に乱数初期値カウンタCINIの更新処理を実行する。
次に、本実施の形態における更新用MPU121の初期起動処理について、図26のフローチャートを参照しながら説明する。
先ずステップS1801では、進行用MPU102のメイン処理(図25)におけるステップS1708にて送信された最大値の情報を、更新用の揮発性メモリ124に書き込むことで保存する。その後、ステップS1802〜ステップS1805にて、電源立ち上げ時の初期値を、更新用の不揮発性メモリ123における大当たり乱数用の初期値テーブルから読み出して大当たり乱数カウンタC1に設定する処理を実行する。この場合に、ポインタ情報の取り扱いが上記第1の実施の形態と異なっている。
つまり、上記第1の実施の形態では、ポインタ情報は初期起動処理にて少なくとも1回更新され、当該初期起動処理以外では更新されない構成としたが、本実施の形態では、ポインタ情報は基本的に後述する更新側定期処理にて更新され、大当たり乱数用の初期値テーブルにおいて現状のポインタ情報に対応した初期値が最大値の範囲内ではないことを条件として、初期起動処理においてもポインタ情報の更新が行われる。以下、かかる処理について詳細に説明する。
ステップS1802では、更新用の不揮発性メモリ123における初期値テーブル記憶エリア123aから大当たり乱数用の初期値テーブルを読み出すとともに、更新用の不揮発性メモリ123におけるポインタ情報記憶エリア123bから大当たり乱数に対応したポインタ情報を読み出す。これら読み出した初期値テーブル及びポインタ情報は、更新用の揮発性メモリ124に保存される。
その後、ステップS1803にて、ステップS1802にて読み出したポインタ情報に対応した初期値が最大値以下であるか否かを判定する。具体的には、ステップS1802にて読み出したポインタ情報に対応した初期値を大当たり乱数用の初期値テーブルから読み出すとともに、その読み出した初期値が、ステップS1801にて更新用の揮発性メモリ124に保存した最大値の情報以下であるか否かを判定する。
ステップS1803にて否定判定をした場合には、ステップS1804にてポインタ情報の更新処理を実行する。具体的には、更新用の揮発性メモリ124に読み出されているポインタ情報を1加算する。そして、再度、ステップS1803の処理を実行するとともに、ステップS1803にて肯定判定をするまで、ステップS1803〜ステップS1804の処理を繰り返す。
ステップS1803にて肯定判定をした場合には、ステップS1805にて、現状のポインタ情報に対応した初期値を大当たり乱数カウンタC1に設定する。続くステップS1806では、ステップS1805にて大当たり乱数カウンタC1に設定した初期値の情報を進行用MPU102に送信する。この送信された初期値の情報は、既に説明したとおり、進行用MPU102のメイン処理(図25)におけるステップS1709にて取得され、ステップS1710にて1周判定用の数値情報として進行用RWM105に保存される。その後、更新側定期処理に進む。
次に、本実施の形態における進行用MPU102のタイマ割込み処理について説明する。
本実施の形態におけるタイマ割込み処理では、上記第1の実施の形態におけるタイマ割込み処理(図10)と基本的に同様の処理を実行する。但し、乱数初期値カウンタCINIの更新対象が更新用MPU121ではなく進行用MPU102であることに対応させて、ステップS302の乱数初期値更新処理の処理構成が異なっている。当該処理構成は、メイン処理(図25)におけるステップS1712と同様である。
また、ステップS303の抽選用乱数更新処理では、更新用MPU121において更新後の大当たり乱数カウンタC1の数値情報が1周判定用の数値情報と一致した場合に、進行用RWM105に設けられた乱数初期値カウンタCINIの数値情報を更新用MPU121に送信し、その数値情報を大当たり乱数カウンタC1の次回の周回における初期値として設定させる。
次に、本実施の形態における更新用MPU121の更新側定期処理について、図27のフローチャートを参照しながら説明する。
先ずステップS1901〜ステップS1904では、進行用MPU102からの大当たり乱数カウンタC1の更新指示に対応した処理を実行する。当該処理は、上記第1の実施の形態における更新側定期処理(図14)のステップS807〜ステップS810と同様である。
その後、ステップS1905〜ステップS1906にて、進行用MPU102からの大当たり乱数カウンタC1の初期値の設定指示に対応した処理を実行する。当該処理は、上記第1の実施の形態における更新側定期処理(図14)のステップS811〜ステップS812と同様である。
その後、ステップS1907〜ステップS1908にて、進行用MPU102からの大当たり乱数カウンタC1の数値情報の取得指示に対応した処理を実行する。当該処理は、上記第1の実施の形態における更新側定期処理(図14)のステップS813〜ステップS814と同様である。
その後、ステップS1909にて、ポインタ情報の更新処理を実行する。具体的には、更新用の揮発性メモリ124に読み出されているポインタ情報を1加算する。続くステップS1910では、進行用MPU102から停電が発生したことを示す停電信号を受信しているか否かを判定する。停電信号を受信していない場合には、そのまま本更新側定期処理を終了する。
停電信号を受信している場合には、ステップS1911にて、更新用の揮発性メモリ124に保存されているポインタ情報を、更新用の不揮発性メモリ123におけるポインタ情報記憶エリア123bに上書きして保存する処理を実行する。この際、更新用の不揮発性メモリ123におけるポインタ情報記憶エリア123bに記憶されているデータ以外のデータやプログラムが消去されない点は、上記第1の実施の形態と同様である。その後、ステップS1912にて、更新用の不揮発性メモリ123へのアクセスを禁止した後に、電源が完全に遮断されて処理が実行できなくなるまで無限ループを継続する。
以上詳述した本実施の形態によれば、動作電力の供給が開始された場合における乱数初期値カウンタCINIの初期値を変動可能な点、及び進行用MPU102における乱数初期値カウンタCINIの数値情報の更新に係る処理負荷の軽減を図ることが可能な点を除き、上記第1の実施の形態と同様の効果を奏する。
また、それ以外にも、本実施の形態では、動作電力の供給中にポインタ情報を更新する処理が繰り返し行われ、最終的なポインタ情報の値は動作電力の遮断が行われるタイミングに依存して不規則な値となる。したがって、動作電力の供給が開始された場合における大当たり乱数カウンタC1の初期値の不規則性を高めることができるとともに、かかる効果を動作電力の供給の開始時における処理負荷を軽減しながら奏することができる。
なお、動作電力の供給中に更新したポインタ情報を更新用の不揮発性メモリ123に書き込むタイミングは、停電信号の受信後に限定されることはなく、例えばステップS1909にてポインタ情報を更新する度に、更新用の不揮発性メモリ123への上書きを行う構成としてもよく、複数回の更新に対して1回の割合で当該上書きを行う構成としてもよい。
<他の実施の形態>
なお、上述した各実施の形態の記載内容に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能である。例えば以下のように変更してもよい。ちなみに、以下の別形態の構成を、上記各実施の形態の構成に対して、個別に適用してもよく、組み合わせて適用してもよい。
(1)上記各実施の形態では、動作電力の供給が開始される度に進行用MPU102から最大値の情報が送信される構成としたが、かかる構成に限定されることはなく、この送信された最大値の情報は進行用MPU102への動作電力の供給が停止された場合であっても更新用MPU121において記憶保持される構成としてもよい。この場合、更新用MPU121では初期起動処理にて最大値の情報を記憶保持しているか否かを判定し(例えば記憶済みフラグを利用)、記憶保持していない場合に更新用MPU121から進行用MPU102に最大値の情報の要求信号を出力する構成とする。そして、その要求信号を受信した場合に進行用MPU102から最大値の情報を送信するようにするとよい。これにより、最大値の情報が更新用MPU121において一旦記憶保持された後は、復電時の処理に要する時間の短縮化が図られる。
また、上記最大値の情報を更新用MPU121において記憶保持するための構成としては、その情報を更新用の不揮発性メモリ123に書き込む構成としてもよく、更新用の揮発性メモリ124に書き込むとともに当該揮発性メモリ124にバックアップ電力が供給される構成としてもよい。
また、進行用MPU102では動作電力の供給が開始された回数をカウントする構成とし、所定の複数回に1回の割合で最大値の情報が更新用MPU121に送信される構成としてもよい。
(2)使用数値範囲が異なる複数のカウンタが更新用MPU121の更新対象となっている構成としてもよい。例えば、大当たり乱数カウンタC1及び乱数初期値カウンタCINIのうち少なくとも一方に加えて、大当たり種別カウンタC2が更新対象となっている構成としてもよく、リーチ乱数カウンタC3が更新対象となっている構成としてもよく、それ以外の抽選用のカウンタが更新対象となっている構成としてもよい。また、全ての抽選用のカウンタが更新対象となっている構成としてもよい。この場合、更新用MPU121において更新対象となっている各カウンタのそれぞれについて使用数値範囲の情報が進行用MPU102から送信される必要がある。
ちなみに、上記のように使用数値範囲が異なる複数のカウンタが更新用MPU121の更新対象となっている構成であっても、動作電力の供給が開始された場合の各カウンタの初期値を変動させることが好ましく、この場合、各カウンタの初期値を不規則なものとし易くなる。特に、大当たり乱数カウンタC1だけでなく大当たり種別カウンタC2についても動作電力の供給が開始された場合における初期値を変動させることで、不正対策上、好ましいものとなる。
当該構成においては、使用数値範囲が異なるものとなり得るカウンタ毎に初期値テーブルを用意する構成としてもよく、ベース数値範囲が最大となるカウンタに対応させて初期値テーブルを作成するとともにいずれのカウンタについてもその共通の初期値テーブルから初期値を選択する構成としてもよい。後者の場合であっても、例えば上記第1の実施の形態のようなステップS203〜ステップS204の処理を実行して、各カウンタに対応する使用数値範囲内において初期値の選択が行われるようにすればよい。
(3)進行用MPU102とは別に設けられた更新用MPU121では、利益の付与に係る抽選用のカウンタを更新対象とすることなく、演出の決定に係る抽選用のカウンタのみを更新対象とする構成としてもよい。上記各実施の形態について具体的には、少なくとも大当たり乱数カウンタC1は進行用MPU102の更新対象とし、リーチ乱数カウンタC3及び変動種別カウンタCSを更新用MPU121の更新対象とする構成としてもよい。また、より具体的には、大当たり乱数カウンタC1、乱数初期値カウンタCINI、大当たり種別カウンタC2及び電動役物開放カウンタC4は進行用MPU102の更新対象とし、リーチ乱数カウンタC3及び変動種別カウンタCSを更新用MPU121の更新対象とする構成としてもよい。この場合、更新用MPU121と進行用MPU102との間の信号経路や、更新用の不揮発性メモリ123に不正が施されたとしても、その影響を演出の実行に留めることができ、利益の付与に対しては及ばないようにすることができる。
(4)上記各実施の形態では、大当たり乱数カウンタC1や乱数初期値カウンタCINIの最小値を「0」に固定することで、進行用MPU102からの使用数値範囲の指定に際しては最大値の情報を送信する構成としたが、これに限定されることはなく、最大値を固定にすることで使用数値範囲の指定に際しては最小値の情報を送信する構成としてもよく、最大値及び最小値のいずれについても固定することなく最大値の情報及び最小値の情報の両方を送信する構成としてもよい。
(5)ベース数値範囲内での数値情報の更新を可能とすることで、使用する数値範囲を変更する場合には使用数値範囲の指定に係る情報のみを変更すればよいという効果に着目した場合、更新用MPU121が設けられていることは必須ではなく、進行用MPU102にて実行される処理としてベース数値範囲から使用数値範囲への設定が行われる構成としてもよい。つまり、ベース数値範囲から使用数値範囲への設定を行う処理及び各カウンタを更新する処理が、進行用MPU102におけるプログラムを利用した処理にて実行される構成としてもよい。当該構成であっても、使用される数値範囲の変更を行う際には使用数値範囲の情報のみを変更すればよく、それ以外の数値情報の更新に係るプログラムなどはそのまま利用することができるため、使用される数値範囲の変更を良好に行うことができる。但し、当該構成においては、進行用RWM105においてベース数値範囲のうちいずれの範囲が使用数値範囲として設定された場合であっても対応できるように、進行用RWM105においてベース数値範囲分の領域を確保しておく必要が生じる。
(6)上記各実施の形態では、数値情報の更新を行う機能を進行用MPU102とは別に設ける上で、プログラムを利用して処理を実行する更新用MPU121を設けたが、かかる機能がプログラムを利用することなく動作する専用回路として設けられていてもよい。但し、このように専用回路として設ける構成であっても、電源遮断中における電力供給の有無に関係なく更新対象のカウンタの初期値を変動させる上では、専用回路に対して不揮発性メモリを接続するとともにそれを読み書き両用として利用することで初期値を変動させるためのデータの読み書きを行う構成とすることが好ましい。
(7)更新用MPU121における数値情報の更新周期と、進行用MPU102における数値情報の取得周期との関係で、大当たり乱数カウンタC1の使用数値範囲に含まれるいずれの数値情報であっても進行用MPU102において取得可能となるのであれば、数値情報の更新指示が進行用MPU102から行われるか否かは任意である。また、上記第1の実施の形態においては数値情報の更新指示だけでなく、大当たり乱数カウンタC1の数値情報の更新が1周した場合において乱数初期値カウンタCINIから新たな初期値を設定する処理につても進行用MPU102からの指示に因らずに行われる構成としてもよい。但し、当該構成においては、パチンコ機10の設計段階において更新用MPU121と進行用MPU102との処理の周期の調整を正確に行う必要が生じるため、かかる調整作業を要しない点で上記各実施の形態のように進行用MPU102からの指示に基づき数値情報の更新が行われる構成とすることが好ましい。
(8)上記各実施の形態では、進行用MPU102と更新用MPU121とが個別にチップ化されている構成としたが、両者が1チップ化されている構成としてもよい。但し、使用数値範囲の変更に際して更新用MPU121をそのまま利用することができるという点では上記各実施の形態のように個別にチップ化されている構成とすることが好ましい。
また、更新用MPU121の機能を、進行用MPU102が搭載された主制御基板101とは別の基板が有する構成としてもよい。この場合、主制御基板101とは別基板を設けるとともに、その基板を主制御装置81の基板ボックス83内に主制御基板101とともに収容する構成としてもよく、停電監視基板106が上記更新用MPU121の機能を有する構成としてもよい。このように主制御基板101が収容される基板ボックス83内に更新用MPU121の機能を有するチップ又は基板を収容することで、信号経路上への不正を行いづらくすることが可能となる。
また、信号経路上への不正は行い易くなってしまうが、更新用MPU121の機能を払出制御装置97や音光制御装置82に設ける構成としてもよく、電源及び発射制御装置98や表示制御装置111に設ける構成としてもよい。例えば、払出制御装置97に上記機能を設ける場合、進行用MPU102からの指示に基づき払出装置96を制御するためのMPU又はCPUといった制御手段にて、上記更新用MPU121の機能が果たされる構成としてもよい。
(9)進行用RWM105のクリアが実行された場合であっても大当たり乱数カウンタC1の初期値を変動させることが可能であれば上記各実施の形態の構成に限定されない。
(9−1)例えば、更新用MPU121における更新側の揮発性メモリ124にバックアップ電力が供給される構成においては、ポインタ情報が当該揮発性メモリ124に記憶される構成としてもよい。但し、本構成においてはそのバックアップ電力の供給を不正に遮断させる行為が行われた場合には、大当たり乱数カウンタC1の上記初期値を変動させることができないため、この点について上記各実施の形態のように不揮発性メモリ123にポインタ情報を書き込むことが好ましい。
(9−2)例えば、進行用MPU102への動作電力の供給が開始された場合には、当該進行用MPU102のメイン処理(図7)にてウェイト処理を実行するとともに、その間に更新用MPU121において初期値の抽選処理を実行することで、動作電力の供給が開始された場合における大当たり乱数カウンタC1の初期値を変動させる構成としてもよい。この場合、初期値テーブルやポインタ情報を利用することなく上記初期値を変動させることができるとともに、バックアップ電力を不正に遮断させる行為に関係なく上記初期値を変動させることができる。但し、本構成においては、選択される初期値の不規則性を高めようとするほど、電源立ち上げ時の処理に要する時間が長時間化するため、この点において上記各実施の形態における構成が好ましい。
ちなみに、当該(9−2)の構成においてバックアップ電力の供給を不正に遮断させる行為を無効化させることが可能となるという効果に着目した場合、カウンタを更新する機能が進行用MPU102とは別に設けられている構成は必須ではなく、進行用MPU102において初期値を変動させるための抽選の処理を実行するようにしてもよい。
(9−3)例えば、ポインタ情報及び初期値テーブルを利用するのではなく、動作電力の供給が遮断される場合における大当たり乱数カウンタC1の数値情報及び乱数初期値カウンタCINIの数値情報のうち少なくとも一方を更新用の揮発性メモリ124に記憶するとともに、当該揮発性メモリ124へバックアップ電力が供給されるようにし、動作電力の供給が次回開始された場合にはその記憶した数値情報を初期値として大当たり乱数カウンタC1の更新を開始する構成としてもよい。この場合であっても、進行用RWM105のクリアが実行されたとしても上記初期値を変動させることが可能となる。
ちなみに、進行用RWM105のクリアが実行されたとしても上記初期値を変動させることが可能となるという効果に着目した場合、カウンタを更新する機能が進行用MPU102とは別に設けられている構成は必須ではなく、例えば進行用RWM105においてクリアから除外された領域を設定し、その領域に動作電力の供給中に書き込んだ情報を動作電力の供給が開始された場合に読み出すことで、その際の大当たり乱数カウンタC1の初期値を変動させる構成としてもよい。
(9−4)例えば、動作電力の供給が遮断される場合における大当たり乱数カウンタC1の数値情報及び乱数初期値カウンタCINIの数値情報のうち少なくとも一方を、更新用の揮発性メモリ124ではなく、更新用の不揮発性メモリ123に記憶させる構成としてもよい。上記(9−3)では、バックアップ電力の供給を不正に遮断させる行為が懸念されるが、本構成の場合、このような不正行為を無効化させることが可能となる。
ちなみに、バックアップ電力の供給を不正に遮断させる行為を無効化させることが可能となるという効果に着目した場合、カウンタを更新する機能が進行用MPU102とは別に設けられている構成は必須ではなく、例えば進行用ROM104を読み書き両用として利用するとともに、当該進行用ROM104に動作電力の供給中に書き込んだ情報を動作電力の供給が開始された場合に読み出すことで、その際の大当たり乱数カウンタC1の初期値を変動させる構成としてもよい。また、進行用ROM104に記憶されたプログラムやデータの不正な書き換えを防止する上では、当該進行用ROM104とは別に、不揮発性であって読み書き両用のメモリ(例えばフラッシュメモリ)を設け、そのメモリに対して初期値を変動させるための情報(データ)を書き込む構成としてもよい。
また、上記(9−2)や上記(9−3)において、動作電力の供給が遮断された場合に記憶した数値情報を、動作電力の供給が開始された場合にそのまま利用するのではなく、その記憶した数値情報に対して所定の演算を行った結果の数値情報を初期値として利用する構成としてもよい。
(10)大当たり乱数カウンタC1や乱数初期値カウンタCINIの更新タイミングは上記各実施の形態における構成に限定されることはなく任意である。また、上記第1の実施の形態や、上記第4の実施の形態において、乱数初期値カウンタCINIの数値情報の更新は、進行用MPU102からの指示に因らずに更新用MPU121において独自に行われる構成としてもよい。また、大当たり乱数カウンタC1や乱数初期値カウンタCINIの数値情報の更新が昇順で行われることは必須ではなく、降順で行われる構成としてもよい。
(11)進行用MPU102及び更新用MPU121の両方がアクセス可能な読み書き両用のメモリを設けるとともに、その共通メモリには、進行用MPU102から更新用MPU121への指示の種類に1対1で対応させてフラグを設ける構成としてもよい。この場合、進行用MPU102では更新用MPU121に指示を与える場合には、その指示の内容に対応したフラグに「1」をセットし、更新用MPU121では「1」がセットされたフラグの種類に応じて、それに対応する処理を実行する構成とする。例えば、進行用MPU102は所定のカウンタについて数値情報の更新を指示する場合には、共通メモリに設定された所定のフラグに「1」をセットし、更新用MPU121ではそのフラグを確認することで上記所定のカウンタについて数値情報の更新を実行する。当該構成によれば、進行用MPU102と更新用MPU121との間で直接情報のやり取りを行う必要がなくなる。なお、本構成においては、進行用MPU102と更新用MPU121とが個別にチップ化されているのではなく、両者が1チップ化されている構成としてもよい。
(12)上作動口33への入賞に係る保留情報と下作動口34への入賞に係る保留情報とが区別して記憶されるとともに、下作動口34への入賞に係る保留情報が優先して消化される構成を適用してもよく、これとは逆に上作動口33への入賞に係る保留情報が優先して消化される構成を適用してもよい。
また、上記構成において、複数の作動口が上下に並設されているのではなく、上作動口33に対応した第1作動口と、下作動口34に対応した第2作動口とが左右に並設された構成としてもよく、これら両作動口が斜めに並設された構成としてもよい。さらにまた、発射ハンドル54の操作態様に応じて、第1作動口への入賞のみ又は第2作動口への入賞のみを狙えるように、両作動口を離間して配置する構成としてもよい。
また、上記構成において、メイン表示部43に、上作動口33への入賞に基づき取得された保留情報の当否判定の結果を表示する第1表示領域と、下作動口34への入賞に基づき取得された保留情報の当否判定の結果を表示する第2表示領域とを設けてもよい。この場合、上作動口33への入賞に基づき取得された保留情報が当否判定の対象となることに先立って又は当否判定の対象となったことに基づいて、第1表示領域において絵柄の変動表示が開始されるとともに当該当否判定に対応した停止結果を表示し係る1遊技回の変動表示が終了される。また、下作動口34への入賞に基づき取得された保留情報が当否判定の対象となることに先立って又は当否判定の対象となったことに基づいて、第2表示領域において絵柄の変動表示が開始されるとともに当該当否判定に対応した停止結果を表示し係る1遊技回の変動表示が終了される。
(13)上作動口33への入賞に係る保留情報が当否判定の対象となった場合と、下作動口34への入賞に係る保留情報が当否判定の対象となった場合とで、遊技者が得られる利益が異なる構成としてもよい。また、作動口を複数設ける構成においては、作動口の数は2個に限定されることはなく、3個以上であってもよい。また、作動口が1個のみ設けられた構成としてもよい。
(14)主制御装置81から出力されるコマンドに基づいて、音光制御装置82により表示制御装置111が制御される構成に代えて、主制御装置81から出力されるコマンドに基づいて、表示制御装置111が音光制御装置82を制御する構成としてもよい。また、音光制御装置82と表示制御装置111とが別々に設けられた構成に代えて、両制御装置が一の制御装置として設けられた構成としてもよく、それら両制御装置のうち一方の機能が主制御装置81に集約されていてもよく、それら両制御装置の両機能が主制御装置81に集約されていてもよい。また、主制御装置81から音光制御装置82に出力されるコマンドの構成や、音光制御装置82から表示制御装置111に出力されるコマンドの構成も任意である。
(15)遊技回用の演出が実行される装置は、図柄表示装置41に限定されることはなく、可動式に設けられた装飾部材が動作することで遊技回用の演出が実行される構成としてもよく、所定の発光部を点灯させることで遊技回用の演出が実行される構成としてもよく、上記各態様の全部又は一部の組み合わせによって遊技回用の演出が実行される構成としてもよい。
(16)上記各実施の形態では、主制御装置81において当否判定が行われたことに基づいてメイン表示部43における一の遊技回が開始される構成としたが、これに限定されることはなく、主制御装置81において当否判定が行われる条件が成立した場合に実際に当否判定が行われるタイミングよりも前のタイミングで上記遊技回が開始され、その後に当否判定が行われたことに基づいてその遊技回におけるその後の表示態様、表示継続時間及び停止結果が決定される構成としてもよい。この場合、主制御装置81では遊技回の開始タイミングとなった場合に、先ず変動用コマンドを送信し、その後に当否判定、表示継続時間の決定及び種別判定を行った場合に、時間コマンド及び種別コマンドを送信する構成としてもよく、これら時間コマンド及び種別コマンドの送信タイミングもずれている構成としてもよい。
(17)上記各実施の形態では、メイン表示部43において各遊技結果に対応した停止結果が表示される構成としたが、これに代えて、メイン表示部43を不具備としてもよく、いずれの遊技結果であってもメイン表示部43において共通の停止結果が表示される構成としてもよく、メイン表示部43において停止結果がランダムに表示されることで、結果的にメイン表示部43の表示からはいずれの遊技結果であるかを識別できない構成としてもよい。
(18)上記各実施の形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組み合わせが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。
また、外枠に開閉可能に支持された遊技機本体に貯留部及び取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも、本発明を適用できる。
<上記各実施の形態から抽出される発明群について>
以下、上述した各実施の形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記各実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴A群>
特徴A1.所定の数値範囲内において数値情報記憶手段(第1〜第3,第6の実施の形態では大当たり乱数カウンタC1、第4〜第5の実施の形態では乱数初期値カウンタCINI)に保持される数値情報を更新する数値情報更新手段(更新用MPU121)と、
予め定められた取得条件が成立した場合に、前記数値情報を取得する取得手段(第1〜第3,第6の実施の形態では進行用MPU102における保留情報の取得処理を実行する機能、第4〜第5の実施の形態では進行用MPU102における乱数初期値カウンタCINIの数値情報を取得する処理を実行する機能)と、
を備え、
当該取得手段によって取得された数値情報を利用して所定の処理(第1〜第3,第6の実施の形態では保留情報を利用した当否判定処理、第4〜第5の実施の形態では大当たり乱数カウンタC1の数値情報が1周した場合に初期値を設定する処理)が実行される遊技機において、
前記数値情報記憶手段は、予め定められたベース数値範囲内の数値情報を保持可能な構成であり、
前記数値情報更新手段は、
前記ベース数値範囲に含まれるとともに当該ベース数値範囲よりも狭い使用数値範囲を設定する設定手段(第1〜第2の実施の形態ではステップS201の処理を実行する機能、第3の実施の形態ではステップS1101の処理を実行する機能、第4〜第5の実施の形態ではステップS1301の処理を実行する機能、第6の実施の形態ではステップS1801の処理を実行する機能)と、
当該設定手段により設定された前記使用数値範囲内において前記数値情報記憶手段に保持される数値情報を更新する更新実行手段(更新用MPU121における更新側定期処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A1によれば、数値情報の更新を行うために遊技機において使用される数値範囲がベース数値範囲内で設定される。これにより、遊技機の仕様の変更に伴って使用される数値範囲を変更した場合であっても、数値情報更新手段をそのまま利用することができる。よって、使用する数値範囲の変更を好適に行うことが可能となる。
特徴A2.前記設定手段は、前記使用数値範囲のうち最大値及び最小値のうち一方を設定することで当該使用数値範囲を変更するものであることを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
特徴A2によれば、使用数値範囲のうち最大値及び最小値のうち一方は固定で、他方を変動させる構成であるため、使用数値範囲の設定に係る処理の簡素化が図られる。
特徴A3.前記設定手段は、動作電力の供給が開始された場合に、前記使用数値範囲の設定を行うものであることを特徴とする特徴A1又はA2に記載の遊技機。
特徴A3によれば、動作電力の供給が開始された場合に使用数値範囲の設定が行われるため、製品出荷時などにおいて使用数値範囲の設定を事前に行っておく必要が生じることはなく、さらには数値情報更新手段の数値情報を取得手段において取得する必要が生じる前に使用数値範囲の設定を完了することが可能となる。
なお、「前記設定手段は、動作電力の供給が開始された場合に、その都度、前記使用数値範囲の設定を行うものである」という構成とした場合、動作電力の供給が開始される度に使用数値範囲の設定が行われることとなるため、使用数値範囲の正確性を高めることができる。
特徴A4.前記数値情報更新手段は、前記使用数値範囲内において所定の初期値から前記数値情報記憶手段の前記数値情報の更新を行い、その過程で同一の数値情報となることなく前記使用数値範囲内に含まれる全ての数値情報をそれぞれ1度設定した状態を更新周回の1回とし、所定の周回における数値情報の更新を終了した場合に新たな初期値から次の周回における数値情報の更新を行い得るものであり、
初期値更新用の記憶手段(第1〜第3の実施の形態における乱数初期値カウンタCINI)を利用して前記初期値用の数値情報を更新するとともに前記数値情報更新手段において前記次の周回における数値情報の更新を行う場合に前記新たな初期値として前記初期値用の数値情報を提供する初期値情報更新手段(第1〜第3の実施の形態におけるステップS801〜ステップS806の処理を実行する機能)を備え、
前記初期値更新用の記憶手段は、前記ベース数値範囲内の数値情報を保持可能であるとともに、前記初期値情報更新手段は、前記初期値用の数値情報の提供を前記使用数値範囲内において行うものであることを特徴とする特徴A1乃至A3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A4によれば、数値情報更新手段の更新周回における初期値が初期値情報更新手段を利用して不規則なものとなるようにする構成において、当該初期値の数値範囲の変更も良好に行うことが可能となる。
特徴A5.前記更新実行手段は、動作電力の供給が開始された場合、予め定められた初期値用の情報群(大当たり乱数用の初期値テーブル、乱数初期値用の初期値テーブル)の中から選択した初期値から前記数値情報の更新を開始するものであり、
前記初期値用の情報群は、前記ベース数値範囲に含まれる全ての数値情報を前記初期値として選択可能なように設定されており、
前記更新実行手段において前記初期値用の情報群から前記初期値の選択が行われる場合に、前記使用数値範囲から外れた初期値が選択されることを制限する選択制限手段(第1〜第2の実施の形態ではステップS204の処理を実行する機能、第3の実施の形態ではステップS1105の処理を実行する機能、第4〜第5の実施の形態ではステップS1304の処理を実行する機能、第6の実施の形態ではステップS1803の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A5によれば、動作電力の供給開始時における数値情報更新手段の初期値が変動することとなるため、動作電力を遮断させるとともに動作電力の供給を開始させて数値情報更新手段の数値情報を初期化させることを通じて不正を行おうとしても、それが行いづらくなる。この場合に、動作電力の供給開始時における初期値として、ベース数値範囲に含まれる全ての数値情報を選択可能とする一方、使用数値範囲から外れた初期値が選択されることが制限されるため、上記特徴A1の構成を備え、使用する数値範囲の変更を好適に行えるようにした構成であっても、上記不正対策を行うことが可能となる。
特徴A6.前記取得手段を有するとともに当該取得手段によって取得された数値情報に応じた処理を実行して遊技の進行を制御する進行用の制御手段(進行用MPU102)を備えるとともに、
前記数値情報更新手段を有する更新用の制御手段(更新用MPU121)を、前記進行用の制御手段とは別に備えており、
前記進行用の制御手段が前記使用数値範囲の情報を前記更新用の制御手段に供給することに基づき、前記設定手段において前記使用数値範囲の設定が行われることを特徴とする特徴A1乃至A5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A6によれば、使用する数値範囲の変更に際しては進行用の制御手段の内容を変更すればよく、更新用の制御手段をそのまま利用することが可能となる。よって、使用する数値範囲が異なる遊技機間で更新用の制御手段を共通して使用することが可能となり、部材管理を好適に行うことが可能となる。
特徴A7.前記取得手段は、前記取得条件が成立しているか否かの判定を所定の実行タイミングとなる度に実行する成立判定手段(第1〜第3,第6の実施の形態におけるステップS701の処理を実行する機能)を有し、当該成立判定手段において前記取得条件が成立していると判定された場合に前記数値情報の取得を行うものであり、
前記数値情報更新手段において前記数値情報の更新が行われた場合、少なくとも1回は前記成立判定手段による前記判定が行われるように、前記進行用の制御手段及び前記更新用の制御手段における制御態様が設定されていることを特徴とする特徴A6に記載の遊技機。
特徴A7によれば、進行用の制御手段と更新用の制御手段とが設けられた構成であっても、使用数値範囲に含まれる数値情報のいずれについても進行用の制御手段において取得することが可能となる。これにより、数値情報更新手段の数値情報を利用して所定の抽選を行う場合において、その当選確率の設定を良好に行うことが可能となる。
特徴A8.前記進行用の制御手段は、前記数値情報更新手段において数値情報を更新するタイミングとなった場合に前記更新用の制御手段に対して前記数値情報の更新指示を行う更新指示手段(ステップS501及びステップS601の処理を実行する機能)を備え、
前記更新実行手段は、前記更新指示手段により前記更新指示がなされた場合に、前記数値情報の更新を行うものであることを特徴とする特徴A6又はA7に記載の遊技機。
特徴A8によれば、数値情報更新手段における数値情報の更新が更新用の制御手段において独自に行われるのではなく、進行用の制御手段からの指示に基づき行われるため、数値情報更新手段の数値情報を利用して所定の抽選を行う場合において、使用数値範囲に含まれる所定の数値情報を進行用の制御手段において取得することが不可となるといった事象の発生を抑えることが可能となる。
特徴A9.前記更新実行手段は、前記使用数値範囲内において降順又は昇順となるようにして前記数値情報の更新を行うものであるとともに、その更新の結果、前記数値情報が前記使用数値範囲の最小値及び最大値のうち一方となったことに基づき他方に設定するものであり、さらに当該他方への設定を前記進行用の制御手段からの指示に因らずに行うものであることを特徴とする特徴A8に記載の遊技機。
特徴A9によれば、数値情報更新手段の数値情報の更新は進行用の制御手段の更新指示を必要としながら、数値情報更新手段の数値情報のループは進行用の制御手段からの指示に因らずに行われるため、進行用の制御手段の処理負荷を抑えながら、上記特徴A8にて説明したような優れた効果を奏することができる。
特徴A10.前記数値情報更新手段は、前記使用数値範囲内において所定の初期値から前記数値情報の更新を行い、その過程で同一の数値情報となることなく前記使用数値範囲内に含まれる全ての数値情報をそれぞれ1度設定した状態を更新周回の1回とし、所定の周回における数値情報の更新が終了した場合に新たな初期値から次の周回における数値情報の更新を行い得るものであり、
前記進行用の制御手段は、
前記所定の周回における数値情報の更新が終了したか否かを判定する終了判定手段(第1〜第3,第6の実施の形態におけるステップS603の処理を実行する機能)と、
当該終了判定手段により前記所定の周回における数値情報の更新が終了したと判定された場合に、前記次の周回における数値情報の更新を開始するように前記更新用の制御手段に対して開始指示を行う開始指示手段(第1〜第3,第6の実施の形態におけるステップS605の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記更新実行手段は、前記開始指示手段により前記開始指示がなされた場合に、前記新たな初期値から前記次の周回における数値情報の更新を開始するものであることを特徴とする特徴A6乃至A9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A10によれば、所定の周回が終了したか否かの判定と新たな周回の開始とが、更新用の制御手段において独自に行われるのではなく、進行用の制御手段からの指示に基づき行われるため、更新周回における初期値の不規則性を担保しながら、数値情報更新手段の数値情報を利用して所定の抽選を行う場合において使用数値範囲に含まれる所定の数値情報を進行用の制御手段において取得することが不可となるといった事象の発生を抑えることが可能となる。
特徴A11.前記所定の処理として、前記取得手段によって取得された数値情報が予め定められた情報に対応しているか否かの付与判定を行うとともに、当該予め定められた情報に対応している場合に遊技者に特典を付与するための処理を実行する制御手段(進行用MPU102)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至A10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴A11によれば、特典の付与を行うか否かの抽選を行うための数値情報更新手段について、既に説明したような優れた効果を奏することができる。
特徴A12.所定の数値範囲内において数値情報記憶手段(第1〜第3,第6の実施の形態では大当たり乱数カウンタC1、第4〜第5の実施の形態では乱数初期値カウンタCINI)に保持される数値情報を更新する数値情報更新手段(更新用MPU121)と、
予め定められた取得条件が成立した場合に、前記数値情報を取得する取得手段(第1〜第3,第6の実施の形態では進行用MPU102における保留情報の取得処理を実行する機能、第4〜第5の実施の形態では進行用MPU102における乱数初期値カウンタCINIの数値情報を取得する処理を実行する機能)と、
を備え、
当該取得手段によって取得された数値情報を利用して所定の処理(第1〜第3,第6の実施の形態では保留情報を利用した当否判定処理、第4〜第5の実施の形態では大当たり乱数カウンタC1の数値情報が1周した場合に初期値を設定する処理)が実行される遊技機において、
前記数値情報更新手段は、
使用数値範囲を設定する設定手段(第1〜第2の実施の形態ではステップS201の処理を実行する機能、第3の実施の形態ではステップS1101の処理を実行する機能、第4〜第5の実施の形態ではステップS1301の処理を実行する機能、第6の実施の形態ではステップS1801の処理を実行する機能)と、
当該設定手段により設定された前記使用数値範囲内において前記数値情報記憶手段に保持される数値情報を更新する更新実行手段(更新用MPU121における更新側定期処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A12によれば、数値情報の更新を行うために遊技機において使用される数値範囲が設定される。これにより、遊技機の仕様の変更に伴って使用される数値範囲を変更した場合であっても、数値情報更新手段をそのまま利用することができる。よって、使用する数値範囲の変更を好適に行うことが可能となる。
なお、上記特徴A群の発明は、以下の課題に対して効果的である。
遊技機の一種としてパチンコ遊技機等の遊技機が知られている。かかる遊技機は、数値情報更新手段を利用した抽選を行うとともにその抽選結果に応じた処理を実行することで、遊技を進行させる。
例えば作動口への入球を条件に取得した数値情報更新手段の数値情報を用いて当たり外れの抽選を行い、この抽選結果を表示装置などによって報知した上、当選の場合には大入賞口を開放するなどの特別遊技状態が繰り広げられる構成が知られている。また、その表示装置における演出の内容を、上記数値情報更新手段とは別の数値情報更新手段を利用して抽選により決定する構成も知られている。
数値情報更新手段として、例えば数ms単位といった極微小な時間単位で+1ずつ更新され、最大値までくると最小値に戻される乱数カウンタを用いる構成が知られている。例えば、乱数カウンタが0〜299であったとすれば、数値情報が0から始まり、299にくると0に戻されるようになっている。そして、例えば上記のように当たり外れの抽選に乱数カウンタが利用される場合、作動口へ入球したタイミングによって乱数カウンタから取得した数値情報が、予め定めた当たり対応の数値情報である場合に当選として処理されるのである。
上記乱数カウンタにて更新される数値範囲は、遊技機の機種の内容に依存するものである。当たり外れの抽選に利用される乱数カウンタについて例示すると、当たりとなる確率が相対的に高い機種設計とした場合には数値範囲を狭くし、逆に当たりとなる確率が相対的に低い機種設計とした場合には数値範囲を広くする。このような設計の変更は、当たり外れの抽選に利用される乱数カウンタだけでなく、演出の決定に利用される乱数カウンタについても同様である。
ここで、機種などが変更される度に、上記のように乱数カウンタの数値範囲の設計をやり直していると、その設計作業が煩雑なものとなってしまう。したがって、乱数カウンタを利用した抽選の構成について未だ改良の余地がある。
なお、以上は作動口への入球タイミングによって当たり外れを抽選するパチンコ遊技機を中心に説明したが、スタートレバーの操作タイミングによって当たり外れを抽選するスロットマシン等の他の遊技機でも同様の問題がある。
<特徴B群>
特徴B1.情報の記憶保持に外部からの電力供給を必要とする情報記憶手段(進行用RWM104)と、
所定の数値範囲内において付与対応記憶手段(大当たり乱数カウンタC1)に保持される数値情報を更新する付与対応更新手段(第1〜第3の実施の形態ではステップS807〜ステップS812の処理を実行する機能、第4〜第5の実施の形態ではステップS1401〜ステップS1407の処理を実行する機能、第6の実施の形態ではステップS1901〜ステップS1906の処理を実行する機能)と、
前記情報記憶手段を読み書き両方として利用することで所定の処理を実行するとともに、予め定められた取得条件が成立した場合に取得した前記数値情報が予め定められた情報に対応している場合に遊技者に所定の特典を付与するための処理を実行する付与対応実行手段(進行用MPU102における保留情報の取得処理を実行する機能及び特図特電制御処理を実行する機能)と、
を備えた遊技機において、
少なくとも前記情報記憶手段に記憶されている情報の初期化が実行された場合における前記付与対応記憶手段の数値情報を変動させる変動実行手段(第1〜第2の実施の形態ではステップS202〜ステップS206の処理を実行する機能、第3の実施の形態ではステップS1103〜ステップS1112の処理を実行する機能、第4〜第5の実施の形態ではステップS1210及びステップS1302〜ステップS1306の処理を実行する機能、第6の実施の形態ではステップS1802〜ステップS1805及びステップS1909の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴B1によれば、情報記憶手段に記憶されている情報の初期化が意図的に実行された場合であっても、そのタイミングにおける付与対応記憶手段の数値情報は変動されるため、情報記憶手段の初期化を意図的に行うことで不正に特典を得ようとする行為が行われたとしても、それに対して特典が付与されることを抑制することが可能となる。よって、数値情報を利用した抽選の結果を所定の特典が得られる結果に意図的に導く不正行為を好適に抑制することが可能となる。
特徴B2.前記情報記憶手段に記憶されている情報の初期化は、動作電力の供給が新たに開始されることを少なくとも1の条件として実行される構成であり、
前記変動実行手段は、前記情報記憶手段に記憶されている情報の初期化が実行されたか否かに関係なく、前記動作電力の供給が開始されて前記付与対応記憶手段の数値情報の更新が最初に開始される場合の初期値を変動させるものであることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
動作電力の供給が停止された場合における付与対応記憶手段の数値情報を不正に取得するとともに情報記憶手段に記憶されている情報の初期化を行わせることなく動作電力の供給を開始させることを通じて、抽選の結果を所定の特典が得られる結果に意図的に導こうとする不正行為が想定される。これに対して、特徴B2によれば、情報記憶手段の初期化が実行されたか否かに関係なく、付与対応記憶手段の初期値が変動するため、かかる不正行為を抑制することが可能となる。
特徴B3.所定の数値範囲内において付与対応記憶手段(大当たり乱数カウンタC1)に保持される数値情報を更新する付与対応更新手段(第1〜第3の実施の形態ではステップS807〜ステップS812の処理を実行する機能、第4〜第5の実施の形態ではステップS1401〜ステップS1407の処理を実行する機能、第6の実施の形態ではステップS1901〜ステップS1906の処理を実行する機能)と、
予め定められた取得条件が成立した場合に取得した前記数値情報が予め定められた情報に対応している場合に遊技者に所定の特典を付与するための処理を実行する付与対応実行手段(進行用MPU102における保留情報の取得処理を実行する機能及び特図特電制御処理を実行する機能)と、
を備えた遊技機において、
情報の記憶保持に外部からの電力供給を要さないとともに読み書き両用として利用される特定記憶手段(更新用の不揮発性メモリ123)と、
動作電力の供給が行われている状況において前記特定記憶手段に書き込んだ情報を、前記動作電力の供給が開始された場合に読み出し、その読み出した情報を利用することで、当該動作電力の供給が開始されて前記付与対応記憶手段の数値情報の更新が最初に開始される場合の初期値を変動させる変動実行手段(第1〜第2の実施の形態ではステップS202〜ステップS206の処理を実行する機能、第3の実施の形態ではステップS1103〜ステップS1112の処理を実行する機能、第4〜第5の実施の形態ではステップS1210及びステップS1302〜ステップS1306の処理を実行する機能、第6の実施の形態ではステップS1802〜ステップS1805及びステップS1909の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴B3によれば、動作電力の供給が開始された場合における付与対応記憶手段の数値情報の初期値が変動されるため、動作電力の供給を意図的に遮断させて不正に特典を得ようとする行為が行われたとしても、付与対応記憶手段の初期値は固定されない。よって、数値情報を利用した抽選の結果を所定の特典が得られる結果に意図的に導く不正行為を好適に抑制することが可能となる。
また、情報の記憶保持用のバックアップ電力も含めて電力供給を完全に遮断させることを通じて、抽選の結果を所定の特典が得られる結果に意図的に導こうとする不正行為が行われたとしても、以前として付与対応記憶手段の初期値を変動させることができ、かかる不正行為を通じて所定の特典の付与が発生してしまうことを抑制することができる。
また、付与対応記憶手段の数値情報の初期値を変動させるための処理の実行が、動作電力の供給が開始された際のタイミングに全て集約されるのではなく、それよりも前に動作電力の供給が行われている状況に一部分散される。これにより、動作電力の供給が開始された場合における処理負荷を軽減しながら、上記不正行為を好適に抑制することが可能となる。
特徴B4.情報の記憶保持に電力を必要としないとともに読み出し専用として利用される専用記憶手段(進行用ROM104)を備え、
前記付与対応実行手段は、前記専用記憶手段に記憶された情報を利用して前記所定の特典を付与するための処理を実行するものであり、
前記特定記憶手段は、前記専用記憶手段とは別に設けられていることを特徴とする特徴B3に記載の遊技機。
特徴B4によれば、専用記憶手段を読み書き両用として使用すると、所定の特典を付与するための処理に利用される情報が不正に書き換えられてしまうことが懸念され、不正対策上、好ましくない。これに対して、動作電力の供給が開始された場合における付与対応記憶手段の初期値を変動させるための情報は、専用記憶手段とは別に設けられた特定記憶手段に記憶される。これにより、上記のような不都合を生じさせることなく、既に説明したような優れた効果を奏することができる。
特徴B5.前記特定記憶手段には、前記付与対応実行手段において前記所定の特典を付与するための処理とは別の制御を実行するために必要な情報であって前記変動実行手段において前記初期値を変動させるために利用される情報とは別の情報(更新用MPU121にて処理を実行するためのプログラム及び初期値テーブル)が予め記憶されていることを特徴とする特徴B4に記載の遊技機。
特徴B5によれば、初期値を変動させるための情報を読み書きするための記憶手段を単独で設ける構成に比べて、ハード構成の簡素化を図ることができる。
特徴B6.前記付与対応更新手段は、前記所定の数値範囲において所定の初期値から前記付与対応記憶手段の前記数値情報の更新を行い、その過程で同一の数値情報となることなく前記所定の数値範囲内に含まれる全ての数値情報をそれぞれ1度設定した状態を更新周回の1回とし、所定の周回における数値情報の更新が終了した場合に新たな初期値から次の周回における数値情報の更新を行い得るものであり、
初期値更新用の記憶手段(乱数初期値カウンタCINI)を利用して前記初期値用の数値情報を更新するとともに前記付与対応更新手段において前記次の周回における数値情報の更新が行われる場合に前記新たな初期値として前記初期値用の数値情報を提供する初期値情報更新手段(第1〜第3の実施の形態ではステップS801〜ステップS806の処理を実行する機能、第4〜第5の実施の形態ではステップS1501〜ステップS1504の処理を実行する機能、第6の実施の形態では進行用MPU102)を備え、
前記特定記憶手段には、前記初期値情報更新手段において前記初期値用の数値情報の更新を実行するために必要な情報が予め記憶されていることを特徴とする特徴B4又はB5に記載の遊技機。
特徴B6によれば、動作電力の供給が開始された場合における付与対応記憶手段の数値情報の初期値を変動させるための情報は、初期値情報更新手段において初期値用の数値情報の更新を実行するために必要な情報が予め記憶された特定記憶手段に対して読み書きされる。これにより、初期値を変動させるための情報を読み書きするための記憶手段を単独で設ける構成に比べて、ハード構成の簡素化を図ることができるとともに、当該効果を、上記処理負荷を軽減するための構成を利用して奏することができる。
さらにまた、付与対応記憶手段の初期値を設定するために必要な情報を、特定記憶手段に集約することが可能となり、情報の読み出しに係る処理の好適化を図ることも可能となる。
特徴B7.前記付与対応更新手段において前記付与対応記憶手段の数値情報の更新を実行するために必要な情報(第4〜第5の実施の形態における進行用MPU102のプログラム及びデータ)は前記専用記憶手段に予め記憶されている一方、
前記初期値情報更新手段において前記初期値用の数値情報の更新を実行するために必要な情報(第4〜第5の実施の形態における更新用MPU121のプログラム及びデータ)が前記特定記憶手段に予め記憶されていることを特徴とする特徴B6に記載の遊技機。
特徴B7によれば、付与対応記憶手段の数値情報の更新を実行するために必要な情報は、読み出し専用で利用される専用記憶手段に予め記憶されている。これにより、付与対応記憶手段の数値情報の更新を実行するために必要な情報については不正な書き換えを阻止しながら、特徴B6にて説明したような優れた効果を奏することができる。
特徴B8.前記変動実行手段は、前記動作電力の供給が行われている状況において所定の更新タイミングとなる度に更新した所定の数値情報を前記特定記憶手段に書き込むとともに、前記動作電力の供給が開始された場合にその書き込まれた所定の数値情報を読み出し、さらにその読み出した所定の数値情報に対応した初期値を、当該動作電力の供給が開始された場合における前記付与対応記憶手段の数値情報の初期値としてするものであることを特徴とする特徴B3乃至B7のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B8によれば、動作電力の供給が開始された場合における付与対応記憶手段の数値情報の初期値を不規則なものとするための処理が動作電力の供給が行われている状況において実行される。これにより、動作電力の供給が開始された場合における処理負荷を軽減しながら、上記初期値の不規則化を促進することが可能となる。
特徴B9.前記付与対応更新手段は、前記所定の数値範囲において所定の初期値から前記付与対応記憶手段の前記数値情報の更新を行い、その過程で同一の数値情報となることなく前記所定の数値範囲内に含まれる全ての数値情報をそれぞれ1度設定した状態を更新周回の1回とし、所定の周回における数値情報の更新が終了した場合に新たな初期値から次の周回における数値情報の更新を行い得るものであり、
初期値更新用の記憶手段(乱数初期値カウンタCINI)を利用して前記初期値用の数値情報を更新するとともに前記付与対応更新手段において前記次の周回における数値情報の更新が行われる場合に前記新たな初期値として前記初期値用の数値情報を提供する初期値情報更新手段(第4〜第5の実施の形態におけるステップS1501〜ステップS1504の処理を実行する機能)を備え、
当該初期値情報更新手段は前記変動実行手段を有しているとともに、前記付与対応実行手段及び前記付与対応記憶手段を有する進行用の制御手段(進行用MPU102)とは別チップ又は別基板として設けられていることを特徴とする特徴B1乃至B8のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B9によれば、初期値情報更新手段が進行用の制御手段とは別チップ又は別基板として設けられていることにより、当該進行用の制御手段における処理負荷を軽減することが可能となる。また、別チップ又は別基板として設けられていることにより部材管理を良好に行うことが可能となる。さらにまた、初期値情報更新手段が変動実行手段を有しているため、付与対応記憶手段の初期値を供給するための機能を集約することが可能となり、初期値の供給や設定に係る処理を良好に行うことが可能となる。
この場合に、付与対応記憶手段及び付与対応更新手段は初期値情報更新手段側に集約するのではなく、進行用の制御手段側に集約されている。これにより、初期値情報更新手段と進行用の制御手段との間の信号経路に対して不正が施されたとしても、それは初期値用の情報に対する不正に留めることができ、取得手段の取得対象となる数値情報に対しては直接的には及ばない。よって、取得手段の取得対象となる数値情報に対して直接的に不正が施されてしまうことを抑制しながら、上記のような優れた効果を奏することができる。
特徴B10.前記付与対応記憶手段は、予め定められたベース数値範囲内の数値情報を保持可能な構成であり、
前記付与対応更新手段は、
前記ベース数値範囲に含まれるとともに当該ベース数値範囲よりも狭い使用数値範囲を設定する設定手段(第1〜第2の実施の形態ではステップS201の処理を実行する機能、第3の実施の形態ではステップS1101の処理を実行する機能、第4〜第5の実施の形態ではステップS1301の処理を実行する機能、第6の実施の形態ではステップS1801の処理を実行する機能)と、
当該設定手段により設定された前記使用数値範囲内において前記付与対応記憶手段に保持される数値情報を更新する更新実行手段(更新用MPU121における更新側定期処理を実行する機能)と、
を備え、
前記変動実行手段は、動作電力の供給が開始された場合、予め定められた初期値用の情報群(初期値テーブル)の中から選択した初期値から前記付与対応記憶手段の数値情報の更新を開始させることで、当該初期値を変動させるものであり、
前記初期値用の情報群は、前記ベース数値範囲に含まれる全ての数値情報を前記初期値として選択可能なように設定されており、
前記変動実行手段において前記初期値用の情報群から前記初期値の選択が行われる場合に、前記使用数値範囲から外れた初期値が選択されることを制限する選択制限手段(第1〜第2の実施の形態ではステップS204の処理を実行する機能、第3の実施の形態ではステップS1105の処理を実行する機能、第4〜第5の実施の形態ではステップS1304の処理を実行する機能、第6の実施の形態ではステップS1803の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴B1乃至B9のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B10によれば、数値情報の更新を行うために遊技機において使用される数値範囲がベース数値範囲内で設定される。これにより、遊技機の仕様の変更に伴って使用される数値範囲を変更した場合であっても、付与対応更新手段をそのまま利用することができる。そして、かかる構成であっても、使用数値範囲内において、動作電力の供給が開始された場合における初期値を変動させることが可能となる。
特徴B11.前記付与対応更新手段は、前記所定の数値範囲において所定の初期値から前記付与対応記憶手段の前記数値情報の更新を行い、その過程で同一の数値情報となることなく前記所定の数値範囲内に含まれる全ての数値情報をそれぞれ1度設定した状態を更新周回の1回とし、所定の周回における数値情報の更新が終了した場合に新たな初期値から次の周回における数値情報の更新を行い得るものであり、
初期値更新用の記憶手段(乱数初期値カウンタCINI)を利用して前記初期値用の数値情報を更新するとともに前記付与対応更新手段において前記次の周回における数値情報の更新が行われる場合に前記新たな初期値として前記初期値用の数値情報を提供する初期値情報更新手段(第1〜第3の実施の形態におけるステップS801〜ステップS806の処理を実行する機能、又は第4〜第5の実施の形態におけるステップS1501〜ステップS1504の処理を実行する機能)を備え、
前記変動実行手段は、前記付与対応記憶手段の数値情報だけでなく、前記初期値更新用の記憶手段の数値情報も変動させるものであることを特徴とする特徴B1乃至B10のいずれか1に記載の遊技機。
特徴B11によれば、初期値更新用の記憶手段の数値情報も変動されるため、各更新周回における初期値を不正に把握しようとしてもそれがより行いづらくなる。よって、所定の特典が得られる結果に意図的に導こうとする不正行為をより行いづらくすることが可能となる。
なお、上記特徴B群の発明は、以下の課題に対して効果的である。
遊技機の一種としてパチンコ遊技機等の遊技機が知られている。かかる遊技機は、例えば作動口への入球を条件に当り外れの抽選を行い、この抽選結果を表示装置などによって報知した上、当選の場合には大入賞口を開放するなどの特別遊技状態が繰り広げられる。ここで、当り外れの抽選は乱数といった数値情報の取得によって行われるが、当該数値情報を決定付ける数値情報更新手段として乱数カウンタが使用されている。
乱数カウンタとしては、CPUに付属させて設けられた読み書き両用のメモリにおける所定ビット数分のエリアを利用する構成が知られている。この場合、例えば数ms単位といった極微小な時間単位で+1ずつ更新され、最大値までくると最小値に戻される。
具体的に説明すると、乱数カウンタが0〜299であったとすれば、数値情報が0から始まり、299にくると0に戻されるようになっている。かかる数値情報を作動口へ入球したタイミングによって取得し、その数値情報が大当たり対応の数値情報である場合に当選として処理されるのである。
しかし、上記のようにループする乱数カウンタは大局的には数値情報が周期的な変化を行うため、大当たり対応の数値情報を意図的に狙われる不正行為が後を絶たない。
かかる不正行為の対策として、数値情報が最大値まで来た場合に0に戻すことなく任意の位置に戻すというランダム化の手法が考えられている。この手法によれば、数値情報の周期性が失われ、大当たり対応の数値情報の取得を意図的に狙うことが比較的むずかしくなる。
ところが、遊技機が備える電源装置を遮断するなどしてリセットをかけ、一旦数値情報を0に強制的に戻し、大当たり対応の数値情報のところであたかも作動口への入球があったかのように振舞う不正基板を遊技機に仕掛けることが行われたとすれば初期値をランダム化することが意味をなさなくなる。したがって、この点で上記対策は未だ不完全であると考えられる。
なお、以上は作動口への入球タイミングによって当り外れを抽選するパチンコ遊技機を中心に説明したが、スタートレバーの操作タイミングによって当たり外れを抽選するスロットマシン等の他の遊技機でも同様の問題がある。
<特徴C群>
特徴C1.所定の数値範囲内において数値情報記憶手段(第1〜第3の実施の形態では大当たり乱数カウンタC1又は乱数初期値カウンタCINI、第4〜第5の実施の形態では乱数初期値カウンタCINI、第6の実施の形態では大当たり乱数カウンタC1)に保持される数値情報を更新する数値情報更新手段(更新用MPU121)と、
予め定められた取得条件が成立した場合に前記数値情報を取得する取得手段(第1〜第3,第6の実施の形態では保留情報の取得処理を実行する機能、第4〜第5の実施の形態ではステップS1405の処理を実行する機能)を有するとともに、当該取得手段によって取得された数値情報を利用した処理(第1〜第3,第6の実施の形態では特図特電制御処理、第4〜第5の実施の形態ではステップS1406〜ステップS1407の処理)を実行する進行用の制御手段(進行用MPU102)と、
を備え、
前記数値情報更新手段は、前記進行用の制御手段において所定の処理が実行されている状況であっても前記数値情報の更新を行うことが可能なように設けられており、
前記進行用の制御手段は、前記数値情報更新手段において数値情報を更新するタイミングとなった場合に前記数値情報更新手段に対して前記数値情報の更新指示を行う更新指示手段(第1〜第3の実施の形態ではステップS501及びステップS601の処理を実行する機能、第4〜第5の実施の形態ではステップS501に対応する処理を実行する機能、第6の実施の形態ではステップS601に対応する処理を実行する機能)を備え、
当該更新指示手段により前記更新指示がなされた場合に、前記数値情報更新手段は前記数値情報の更新を行うものであることを特徴とする遊技機。
特徴C1によれば、数値情報更新手段が進行用の制御手段とは別に設けられていることにより、当該進行用の制御手段の処理負荷を軽減することが可能となる。また、このように処理負荷の軽減を図った構成において、数値情報更新手段は進行用の制御手段からの更新指示に従って数値情報を更新する。これにより、数値情報の更新タイミングに関しては進行用の制御手段の管理下に置きながら、上記処理負荷の軽減を図ることが可能となる。
特徴C2.前記取得手段は、前記取得条件が成立しているか否かの判定を所定の実行タイミングとなる度に実行する成立判定手段(第1〜第3,第6の実施の形態におけるステップS701の処理を実行する機能)を有し、当該成立判定手段において前記取得条件が成立していると判定された場合に前記数値情報の取得を行うものであり、
前記数値情報更新手段において前記数値情報の更新が行われた場合、少なくとも1回は前記成立判定手段による前記判定が行われるように、前記更新指示手段から前記更新指示が行われるタイミングが設定されていることを特徴とする特徴C1に記載の遊技機。
特徴C2によれば、数値情報更新手段と進行用の制御手段とが別々に設けられた構成であっても、所定の数値範囲に含まれる数値情報のいずれについても進行用の制御手段において取得することが可能となる。これにより、数値情報更新手段の数値情報を利用して所定の抽選を行う場合において、その当選確率の設定を良好に行うことが可能となる。
特徴C3.前記数値情報更新手段は、前記所定の数値範囲内において降順又は昇順となるようにして前記数値情報の更新を行うものであるとともに、その更新の結果、前記数値情報が前記所定の数値範囲の最小値及び最大値のうち一方となったことに基づき他方に設定するものであり、さらに当該他方への設定を前記進行用の制御手段からの指示に因らずに行うものであることを特徴とする特徴C1又はC2に記載の遊技機。
特徴C3によれば、数値情報更新手段の数値情報の更新は進行用の制御手段の更新指示を必要としながら、数値情報更新手段の数値情報のループは進行用の制御手段からの指示に因らずに行われるため、進行用の制御手段の処理負荷を抑えながら、上記特徴C1にて説明したような優れた効果を奏することができる。
特徴C4.前記数値情報更新手段は、前記所定の数値範囲内において所定の初期値から前記数値情報の更新を行い、その過程で同一の数値情報となることなく前記所定の数値範囲内に含まれる全ての数値情報をそれぞれ1度設定した状態を更新周回の1回とし、所定の周回における数値情報の更新が終了した場合に新たな初期値から次の周回における数値情報の更新を行い得るものであり、
前記進行用の制御手段は、
前記所定の周回における数値情報の更新が終了したか否かを判定する終了判定手段(第1〜第3,第6の実施の形態におけるステップS603の処理を実行する機能)と、
当該終了判定手段により前記所定の周回における数値情報の更新が終了したと判定された場合に、前記次の周回における数値情報の更新を開始するように前記数値情報更新手段に対して開始指示を行う開始指示手段(第1〜第3,第6の実施の形態におけるステップS605の処理を実行する機能)と、
を備え、
前記数値情報更新手段は、前記開始指示手段により前記開始指示がなされた場合に、前記新たな初期値から前記次の周回における数値情報の更新を開始するものであることを特徴とする特徴C1乃至C3のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C4によれば、所定の周回が終了したか否かの判定と新たな周回の開始とが、数値情報更新手段において独自に行われるのではなく、進行用の制御手段からの指示に基づき行われるため、更新周回における初期値の不規則性を担保しながら、数値情報更新手段の数値情報を利用して所定の抽選を行う場合において所定の数値範囲に含まれる所定の数値情報を進行用の制御手段において取得することが不可となるといった事象の発生を抑えることが可能となる。
特徴C5.前記進行用の制御手段は、情報の記憶保持に外部からの電力供給を必要とする情報記憶手段(進行用RWM105)を読み書き両用として利用することで遊技の進行を制御するとともに、前記取得手段によって取得された数値情報が予め定められた情報に対応している場合に所定の特典を付与するものであり、
前記数値情報更新手段は、少なくとも前記情報記憶手段に記憶されている情報の初期化が実行された場合における前記数値情報記憶手段の数値情報を変動させる変動実行手段(第1〜第2の実施の形態におけるステップS202〜ステップS206の処理を実行する機能、第3の実施の形態におけるステップS1103〜ステップS1112の処理を実行する機能、又は第6の実施の形態におけるステップS1802〜ステップS1805及びステップS1909の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C1乃至C4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C5によれば、情報記憶手段に記憶されている情報の初期化が意図的に実行された場合であっても、そのタイミングにおける数値情報記憶手段の数値情報は変動されるため、情報記憶手段の初期化を意図的に行うことで不正に特典を得ようとする行為が行われたとしても、それに対して特典が付与されることを抑制することが可能となる。よって、数値情報を利用した抽選の結果を所定の特典が得られる結果に意図的に導く不正行為を好適に抑制することが可能となる。さらにまた、上記特徴C1の構成を備え、数値情報更新手段は進行用の制御手段とは別に設けられているため、当該進行用の制御手段の処理負荷を軽減させながら、上記のような不正対策を施すことが可能となる。
特徴C6.前記数値情報更新手段は、前記使用数値範囲内において所定の初期値から前記数値情報記憶手段の前記数値情報の更新を行い、その過程で同一の数値情報となることなく前記使用数値範囲内に含まれる全ての数値情報をそれぞれ1度設定した状態を更新周回の1回とし、所定の周回における数値情報の更新を終了した場合に新たな初期値から次の周回における数値情報の更新を行い得るものであり、
初期値更新用の記憶手段(乱数初期値カウンタCINI)を利用して前記初期値用の数値情報を更新するとともに前記数値情報更新手段において前記次の周回における数値情報の更新を行う場合に前記新たな初期値として前記初期値用の数値情報を提供する初期値情報更新手段(第1〜第3の実施の形態におけるステップS801〜ステップS806の処理を実行する機能)を備え、
当該初期値情報更新手段は前記数値情報更新手段とともに前記進行用の制御手段とは別に設けられていることを特徴とする特徴C1乃至C5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C6によれば、数値情報更新手段だけでなく初期値情報更新手段も進行用の制御手段とは別に設けられているため、当該進行用の制御手段のさらなる処理負荷の軽減を図ることができる。
特徴C7.前記進行用の制御手段は、情報の記憶保持に外部からの電力供給を必要とする情報記憶手段(進行用RWM105)を読み書き両用として利用することで遊技の進行を制御するとともに、前記取得手段によって取得された数値情報が予め定められた情報に対応している場合に所定の特典を付与するものであり、
前記初期値情報更新手段及び前記数値情報更新手段の両方を有するとともに前記進行用の制御手段とは別に設けられた更新用の制御手段(更新用MPU121)は、少なくとも前記情報記憶手段に記憶されている情報の初期化が実行された場合における前記数値情報記憶手段の数値情報及び前記初期値更新用の記憶手段の数値情報を変動させる変動実行手段(第1〜第2の実施の形態におけるステップS202〜ステップS210の処理を実行する機能、又は第3の実施の形態におけるステップS1102〜ステップS1112の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする特徴C6に記載の遊技機。
特徴C7によれば、情報記憶手段に記憶されている情報の初期化が意図的に実行された場合であっても、そのタイミングにおける数値情報記憶手段の数値情報は変動されるため、情報記憶手段の初期化を意図的に行うことで不正に特典を得ようとする行為が行われたとしても、それに対して特典が付与されることを抑制することが可能となる。また、初期値更新用の記憶手段の数値情報も変動されるため、各更新周回における初期値を不正に把握しようとしてもそれがより行いづらくなる。よって、所定の特典が得られる結果に意図的に導こうとする不正行為をより行いづらくすることが可能となる。
さらにまた、上記特徴C6の構成を備え、更新用の制御手段は進行用の制御手段とは別に設けられているため、当該進行用の制御手段の処理負荷を軽減させながら、上記のような不正対策を施すことが可能となる。
特徴C8.前記変動実行手段は、前記数値情報記憶手段の数値情報及び前記初期値更新用の記憶手段の数値情報を変動させる場合に、それら数値情報を異ならせ得るものであることを特徴とする特徴C7に記載の遊技機。
特徴C8によれば、情報記憶手段の初期化が実行されたタイミングにおける数値情報記憶手段の数値情報が不正に取得されたとしても、初期値更新用の記憶手段の数値情報を把握することは困難となる。これにより、情報記憶手段の初期化が実行されたタイミングにおける数値情報記憶手段の数値情報を不正に取得することで、初期値更新用の記憶手段の数値情報を把握し、数値情報記憶手段における次の更新周回以降において不正に特典を得ようとする行為を抑制することが可能となる。
特徴C9.所定の数値範囲内において付与対応記憶手段(第4〜第5の実施の形態における大当たり乱数カウンタC1)に保持される数値情報を更新する付与対応更新手段(第4〜第5の実施の形態におけるステップS1401〜ステップS1407の処理を実行する機能)を備え、
当該付与対応更新手段は、前記所定の数値範囲において所定の初期値から前記付与対応記憶手段の前記数値情報の更新を行い、その過程で同一の数値情報となることなく前記所定の数値範囲内に含まれる全ての数値情報をそれぞれ1度設定した状態を更新周回の1回とし、所定の周回における数値情報の更新が終了した場合に新たな初期値から次の周回における数値情報の更新を行い得るものであり、
前記数値情報更新手段は、前記数値情報記憶手段を利用して前記初期値用の数値情報を更新する初期値情報更新手段(第4〜第5の実施の形態における更新用MPU121)であり、
前記付与対応更新手段において前記次の周回における数値情報の更新が行われる場合に前記新たな初期値として前記初期値用の数値情報が前記取得手段により取得され、前記利用した処理として、その取得された数値情報が前記新たな初期値として前記付与対応記憶手段に設定される構成であり、
前記初期値情報更新手段は、前記進行用の制御手段とは別チップ又は別基板として設けられており、
前記進行用の制御手段は、前記付与対応記憶手段及び前記付与対応更新手段を有していることを特徴とする特徴C1乃至C5のいずれか1に記載の遊技機。
特徴C9によれば、初期値情報更新手段が進行用の制御手段とは別チップ又は別基板として設けられていることにより、部材管理を良好に行うことが可能となる。
この場合に、付与対応記憶手段及び付与対応更新手段は初期値情報更新手段側に集約するのではなく、進行用の制御手段側に集約されている。これにより、初期値情報更新手段と進行用の制御手段との間の信号経路に対して不正が施されたとしても、それは初期値用の情報に対する不正に留めることができ、取得手段の取得対象となる数値情報に対しては直接的には及ばない。よって、取得手段の取得対象となる数値情報に対して直接的に不正が施されてしまうことを抑制しながら、上記のような優れた効果を奏することができる。
特徴C10.所定の数値範囲内において数値情報記憶手段(第1〜第3,第6の実施の形態における大当たり乱数カウンタC1)に保持される数値情報を更新する数値情報更新手段(更新用MPU121)と、
予め定められた取得条件が成立した場合に前記数値情報を取得する取得手段(第1〜第3,第6の実施の形態における保留情報の取得処理を実行する機能)を有するとともに、当該取得手段によって取得された数値情報を利用した処理(第1〜第3,第6の実施の形態における特図特電制御処理)を実行する進行用の制御手段(進行用MPU102)と、を備え、
前記数値情報更新手段は、前記進行用の制御手段において所定の処理が実行されている状況であっても前記数値情報の更新を行うことが可能なように設けられており、
前記取得手段は、前記取得条件が成立しているか否かの判定を所定の実行タイミングとなる度に実行する成立判定手段(第1〜第3,第6の実施の形態におけるステップS701の処理を実行する機能)を有し、当該成立判定手段において前記取得条件が成立していると判定された場合に前記数値情報の取得を行うものであり、
前記数値情報更新手段において前記数値情報の更新が行われた場合、少なくとも1回は前記成立判定手段による前記判定が行われるように、前記進行用の制御手段及び前記数値情報更新手段における制御態様が設定されていることを特徴とする遊技機。
特徴C10によれば、数値情報更新手段が進行用の制御手段とは別に設けられていることにより、当該進行用の制御手段の処理負荷を軽減することが可能となる。また、このような処理負荷の軽減を図った構成であっても、所定の数値範囲に含まれる数値情報のいずれについても進行用の制御手段において取得することが可能となる。これにより、数値情報更新手段の数値情報を利用して所定の抽選を行う場合において、その当選確率の設定を良好に行うことが可能となる。
なお、上記特徴C群の発明は、以下の課題に対して効果的である。
遊技機の一種としてパチンコ遊技機等の遊技機が知られている。かかる遊技機は、数値情報の更新を利用した抽選を行うとともにその抽選結果に応じた処理を実行することで、遊技を進行させる。
例えば作動口への入球を条件に取得した数値情報更新手段の数値情報を用いて当たり外れの抽選を行い、この抽選結果を表示装置などによって報知した上、当選の場合には大入賞口を開放するなどの特別遊技状態が繰り広げられる構成が知られている。また、その表示装置における演出の内容を、上記数値情報更新手段とは別の数値情報更新手段を利用して抽選により決定する構成も知られている。
数値情報更新手段としては、遊技の進行を制御するCPUに付属させて設けられた読み書き両用のメモリにおける所定ビット数分のエリアを、乱数カウンタとして利用する構成が知られている。この場合、例えば数ms単位といった極微小な時間単位でCPUが上記メモリにアクセスして乱数カウンタの数値情報を+1ずつ更新するとともに、最終値までくると初期値に戻される。
具体的に説明すると、乱数カウンタが0〜299であったとすれば、数値情報が0から始まり、299にくると0に戻されるようになっている。そして、例えば上記のように当たり外れの抽選に乱数カウンタが利用される場合、作動口へ入球したタイミングによって乱数カウンタから取得した数値情報が、予め定めた当たり対応の数値情報である場合に当選として処理されるのである。
ここで、遊技機においては遊技内容の複雑化に伴ってCPUの処理負荷が増大化する傾向にある。したがって、数値情報更新手段を利用した抽選に係る処理についても、CPUの処理負荷を軽減することが好ましい。
なお、以上は作動口への入球タイミングによって当たり外れを抽選するパチンコ遊技機を中心に説明したが、スタートレバーの操作タイミングによって当たり外れを抽選するスロットマシン等の他の遊技機でも同様の問題がある。
<特徴D群>
特徴D1.情報の記憶保持に外部からの電力供給を必要とする情報記憶手段(進行用RWM105)と、
所定の数値範囲内において付与対応記憶手段(第1〜第3の実施の形態における大当たり乱数カウンタC1)に保持される数値情報を更新するとともに、所定の初期値から数値情報の更新を行い且つ同一の数値情報となることなく前記所定の数値範囲内に含まれる全ての数値情報をそれぞれ1度設定した状態を更新周回の1回とし、所定の周回における数値情報の更新が終了した場合に新たな初期値から次の周回における数値情報の更新を行い得る付与対応更新手段(第1〜第3の実施の形態におけるステップS807〜ステップS812の処理を実行する機能)と、
初期値更新用の記憶手段(第1〜第3の実施の形態における乱数初期値カウンタCINI)を利用して前記初期値用の数値情報を更新するとともに前記付与対応更新手段において前記次の周回における数値情報の更新が行われる場合に前記新たな初期値として前記初期値用の数値情報を提供する初期値情報更新手段(第1〜第3の実施の形態におけるステップS801〜ステップS806の処理を実行する機能)と、
前記情報記憶手段を読み書き両用として利用することで所定の処理を実行するとともに、予め定められた取得条件が成立した場合に取得した前記数値情報が予め定められた情報に対応している場合に遊技者に所定の特典を付与するための処理(特図特電制御処理)を実行する付与対応実行手段(第1〜第3の実施の形態における進行用MPU102)と、を備えた遊技機において、
少なくとも前記情報記憶手段に記憶されている情報の初期化が実行された場合における前記付与対応記憶手段の数値情報を変動させるとともに、少なくとも前記情報記憶手段に記憶されている情報の初期化が実行された場合における前記初期値更新用の記憶手段の数値情報を前記付与対応記憶手段の前記変動させた数値情報とは異ならせ得る変動実行手段(第1〜第2の実施の形態におけるステップS202〜ステップS210の処理を実行する機能、又は第3の実施の形態におけるステップS1102〜ステップS1112の処理を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴D1によれば、情報記憶手段に記憶されている情報の初期化が意図的に実行された場合であっても、そのタイミングにおける付与対応記憶手段の数値情報は変動されるため、情報記憶手段の初期化を意図的に行うことで不正に特典を得ようとする行為が行われたとしても、それに対して特典が付与されることを抑制することが可能となる。
また、情報記憶手段に記憶されている情報の初期化が意図的に実行された場合であっても、初期値更新用の記憶手段の数値情報は付与対応記憶手段において変動された結果の数値情報と異なることが生じ得る。これにより、情報記憶手段の初期化が実行されたタイミングにおける数値情報記憶手段の数値情報を不正に取得することで、初期値更新用の記憶手段の数値情報を把握し、数値情報記憶手段における次の更新周回以降において不正に特典を得ようとする行為を抑制することが可能となる。
特徴D2.前記変動実行手段は、少なくとも前記情報記憶手段に記憶されている情報の初期化が実行された場合における前記付与対応記憶手段の数値情報を変動させるとともに、少なくとも前記情報記憶手段に記憶されている情報の初期化が実行された場合における前記初期値更新用の記憶手段の数値情報を変動させるものであることを特徴とする特徴D1に記載の遊技機。
特徴D2によれば、付与対応記憶手段の数値情報だけでなく初期値更新用の記憶手段の数値情報も変動されるため、各更新周回における初期値を不正に把握しようとしてもそれがより行いづらくなる。よって、所定の特典が得られる結果に意図的に導こうとする不正行為をより行いづらくすることが可能となる。
特徴D3.前記情報記憶手段に記憶されている情報の初期化は、動作電力の供給が新たに開始されることを少なくとも1の条件として実行される構成であり、
前記変動実行手段は、前記情報記憶手段に記憶されている情報の初期化が実行されたか否かに関係なく、前記動作電力の供給が開始されて前記付与対応記憶手段の数値情報の更新が最初に開始される場合の初期値及び当該動作電力の供給が開始されて前記初期値更新用の記憶手段の数値情報の更新が最初に開始される場合の初期値を変動させるものであることを特徴とする特徴D2に記載の遊技機。
特徴D3によれば、動作電力の供給が停止された場合における付与対応記憶手段の数値情報や初期値更新用の記憶手段の数値情報を不正に取得するとともに、情報記憶手段に記憶されている情報の初期化を行わせることなく動作電力の供給を開始させることを通じて、抽選の結果を所定の特典が得られる結果に意図的に導こうとする不正行為についても抑制することが可能となる。
特徴D4.前記変動実行手段は、動作電力の供給が行われている状況において前記特定記憶手段に書き込んだ情報を、前記動作電力の供給が開始された場合に読み出し、その読み出した情報を利用することで、当該動作電力の供給が開始されて前記付与対応記憶手段の数値情報の更新が最初に開始される場合の初期値及び当該動作電力の供給が開始されて前記初期値更新用の記憶手段の数値情報の更新が最初に開始される場合の初期値を変動させるものであることを特徴とする特徴D2又はD3に記載の遊技機。
特徴D4によれば、情報の記憶保持用のバックアップ電力も含めて電力供給を完全に遮断させることを通じて、抽選の結果を所定の特典が得られる結果に意図的に導こうとする不正行為が行われたとしても、以前として付与対応記憶手段の初期値及び初期値更新用の記憶手段の初期値を変動させることができ、かかる不正行為を通じて所定の特典の付与が発生してしまうことを抑制することができる。
また、付与対応記憶手段の数値情報の初期値や初期値更新用の記憶手段の初期値を変動させるための処理の実行が、動作電力の供給が開始された際のタイミングに全て集約されるのではなく、それよりも前に動作電力の供給が行われている状況に一部分散される。これにより、動作電力の供給が開始された場合における処理負荷を軽減しながら、上記不正行為を好適に抑制することが可能となる。
特徴D5.前記変動実行手段は、
少なくとも前記情報記憶手段に記憶されている情報の初期化が実行された場合において、第1情報群(大当たり乱数用の初期値テーブル)の中から選択した数値情報から前記付与対応記憶手段の数値情報の更新を開始させる第1変動実行手段(第1〜第2の実施の形態におけるステップS202〜ステップS206の処理を実行する機能)と、
少なくとも前記情報記憶手段に記憶されている情報の初期化が実行された場合において、前記第1情報群とは異なる第2情報群(乱数初期値用の初期値テーブル)の中から選択した数値情報から前記初期値更新用の記憶手段の数値情報の更新を開始させる第2変動実行手段(第1〜第2の実施の形態におけるステップS207〜ステップS210の処理を実行する機能)と、
を備えていることを特徴とする特徴D2乃至D4のいずれか1に記載の遊技機。
特徴D5によれば、情報記憶手段に記憶されている情報の初期化が実行された場合における付与対応記憶手段の数値情報と初期値更新用の記憶手段の数値情報とを共に変動させる処理を良好に行うことが可能となる。
なお、上記特徴D群の発明は、以下の課題に対して効果的である。
遊技機の一種としてパチンコ遊技機等の遊技機が知られている。かかる遊技機は、例えば作動口への入球を条件に当り外れの抽選を行い、この抽選結果を表示装置などによって報知した上、当選の場合には大入賞口を開放するなどの特別遊技状態が繰り広げられる。ここで、当り外れの抽選は乱数といった数値情報の取得によって行われるが、当該数値情報を決定付ける数値情報更新手段として乱数カウンタが使用されている。
乱数カウンタとしては、CPUに付属させて設けられた読み書き両用のメモリにおける所定ビット数分のエリアを利用する構成が知られている。この場合、例えば数ms単位といった極微小な時間単位で+1ずつ更新され、最大値までくると最小値に戻される。
具体的に説明すると、乱数カウンタが0〜299であったとすれば、数値情報が0から始まり、299にくると0に戻されるようになっている。かかる数値情報を作動口へ入球したタイミングによって取得し、その数値情報が大当たり対応の数値情報である場合に当選として処理されるのである。
しかし、上記のようにループする乱数カウンタは大局的には数値情報が周期的な変化を行うため、大当たり対応の数値情報を意図的に狙われる不正行為が後を絶たない。
かかる不正行為の対策として、数値情報が最大値まで来た場合に0に戻すことなく任意の位置に戻すというランダム化の手法が考えられている。この手法によれば、数値情報の周期性が失われ、大当たり対応の数値情報の取得を意図的に狙うことが比較的むずかしくなる。
ところが、遊技機が備える電源装置を遮断するなどしてリセットをかけ、一旦数値情報を0に強制的に戻し、大当たり対応の数値情報のところであたかも作動口への入球があったかのように振舞う不正基板を遊技機に仕掛けることが行われたとすれば初期値をランダム化することが意味をなさなくなる。したがって、この点で上記対策は未だ不完全であると考えられる。
なお、以上は作動口への入球タイミングによって当り外れを抽選するパチンコ遊技機を中心に説明したが、スタートレバーの操作タイミングによって当たり外れを抽選するスロットマシン等の他の遊技機でも同様の問題がある。
以下に、以上の各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路と、遊技領域内に配置された各遊技部品とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の絵柄を可変表示させる絵柄表示装置を備え、始動操作手段の操作に起因して前記複数の絵柄の可変表示が開始され、停止操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより前記複数の絵柄の可変表示が停止され、その停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する遊技機。
10…パチンコ機、102…進行用MPU、104…進行用ROM、105…進行用RWM、121…更新用MPU、123…更新用の不揮発性メモリ、123a…初期値テーブル記憶エリア、124…更新用の揮発性メモリ、C1…大当たり乱数カウンタ、CINI…乱数初期値カウンタ。

Claims (2)

  1. 所定の数値範囲内において数値情報記憶手段に保持される数値情報を更新する数値情報更新手段を有する更新用の制御手段と、
    予め定められた取得条件が成立した場合に前記数値情報を取得する取得手段を有し、当該取得手段によって取得された数値情報に応じた処理を実行して遊技の進行を制御する進行用の制御手段と、
    を備え、
    前記更新用の制御手段を、前記進行用の制御手段とは別に備えており、
    前記数値情報記憶手段は、予め定められたベース数値範囲内の数値情報を保持可能な構成であり、
    前記数値情報更新手段は、前記進行用の制御手段が使用数値範囲情報を前記更新用の制御手段に供給することに基づき、前記ベース数値範囲に含まれる数値範囲であって当該ベース数値範囲よりも狭い数値範囲である使用数値範囲を設定する設定手段を備え、
    前記進行用の制御手段は、
    特定の数値範囲内において別数値情報記憶手段に保持される数値情報を更新する手段と、
    前記別数値情報記憶手段に記憶されている数値情報を取得し、その取得した数値情報に応じた処理を実行する手段と、
    を備えていることを特徴とする遊技機。
  2. 遊技価値を利用して遊技が行われることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
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