JP2020072317A - センサ及び制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】イベントデータを柔軟に取得する。【解決手段】センサを構成する画素ブロックは、光を受光し、光電変換を行って電気信号を生成する1個以上の画素と、画素の電気信号の変化であるイベントを検出するイベント検出部とを有する。センサでは、複数の画素ブロックの接続がオン/オフされる。本技術は、例えば、画素の電気信号の変化であるイベントを検出するセンサに適用することができる。【選択図】図16

Description

本技術は、センサ及び制御方法に関し、特に、例えば、画素の電気信号の変化であるイベントの発生を表すイベントデータを柔軟に取得することができるようにするセンサ及び制御方法に関する。
画素の輝度変化をイベントとして、イベントが発生した場合に、イベントの発生を表すイベントデータを出力するイメージセンサが提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
ここで、垂直同期信号に同期して撮像を行い、フレーム形式の画像データであるフレームデータを出力するイメージセンサは、同期型のイメージセンサということができる。これに対して、イベントデータを出力するイメージセンサは、イベントデータを、垂直同期信号に同期して出力するわけではないので、非同期型のイメージセンサということができる。非同期型のイメージセンサは、例えば、DVS(Dynamic Vision Sensor)と呼ばれる。
特表2017-535999号公報
DVSについては、イベントデータを柔軟に取得することが要請されている。
本技術は、このような状況に鑑みてなされたものであり、イベントデータを柔軟に取得することができるようにするものである。
本技術のセンサは、光を受光し、光電変換を行って電気信号を生成する1個以上の画素と、前記画素の電気信号の変化であるイベントを検出するイベント検出部とを有する画素ブロックと、複数の前記画素ブロックの接続をオン/オフする接続制御部とを備えるセンサである。
本技術の制御方法は、光を受光し、光電変換を行って電気信号を生成する1個以上の画素と、前記画素の電気信号の変化であるイベントを検出するイベント検出部とを有する画素ブロックを有するセンサが、複数の前記画素ブロックの接続をオン/オフするステップを含む制御方法である。
本技術のセンサ及び制御方法においては、光電変換を行って電気信号を生成する1個以上の画素と、前記画素の電気信号の変化であるイベントを検出するイベント検出部とを有する画素ブロックについて、複数の前記画素ブロックの接続がオン/オフされる。
センサは、独立した装置であっても良いし、1つの装置を構成している内部ブロックであっても良い。また、センサは、モジュールや半導体チップとして構成することができる。
本技術が適用され得るセンサチップの構成例を示す図である。 センサ部21の構成例を示すブロック図である。 画素アレイ部31の構成例を示すブロック図である。 画素ブロック41の構成例を示す回路図である。 イベント検出部52の構成例を示すブロック図である。 電流電圧変換部81の構成例を示す回路図である。 減算部83及び量子化部84の構成例を示す回路図である。 センサ部21の動作の例を説明するタイミングチャートである。 イベントデータに応じて、フレームデータを生成する方法の例を説明する図である。 量子化部84の他の構成例を示すブロック図である。 画素アレイ部31の他の構成例を示すブロック図である。 画素ブロック41の構成例を示す回路図である。 多数の画素ブロック41においてイベントが同時に発生した場合のイベントデータの出力の例を説明する図である。 本技術を適用したセンサチップの一実施の形態の構成例を示す図である。 センサ部201の構成例を示すブロック図である。 画素アレイ部211の構成例を示すブロック図である。 センサチップ200の動作の例を説明するフローチャートである。 接続制御部42の第1の構成例を示す図である。 接続制御部42の動作モードを説明する図である。 演算部232の演算に用いられる演算テーブルTL1, TL2, TL3を示す図である。 接続制御部42の動作モードが高解像度モードである場合の光電流の流れを示す図である。 接続制御部42の動作モードが低解像度モードである場合の光電流の流れを示す図である。 接続制御部42の動作モードが電流平均モードである場合の光電流の流れを示す図である。 接続制御部42の第2の構成例を示す図である。 接続制御部42の動作モードを説明する図である。 接続制御部42の第3の構成例を示す図である。 接続制御部42の動作モードを説明する図である。 接続制御部42の動作モードとイベントを発生し得る画素ブロック41との関係を示す図である。 接続制御部42による接続制御の対象とする画素ブロック41の第1の例を説明する図である。 接続制御部42による接続制御の対象とする画素ブロック41の第2の例を説明する図である。 車両制御システムの概略的な構成の一例を示すブロック図である。 車外情報検出部及び撮像部の設置位置の一例を示す説明図である。
<本技術が適用され得るセンサチップ>
図1は、本技術が適用され得るセンサチップの構成例を示す図である。
センサチップ10は、1チップの半導体チップであり、複数のダイ(基板)としてのセンサダイ(基板)11とロジックダイ12とが積層されて構成される。なお、センサチップ10は、1個のダイで構成することもできるし、3個以上のダイを積層して構成することもできる。
図1のセンサチップ10において、センサダイ11には、センサ部21(としての回路)が構成され、ロジックダイ12には、ロジック部22が構成されている。なお、センサ部21については、その一部を、ロジックダイ12に構成することができる。また、ロジック部22については、その一部を、センサダイ11に構成することができる。
センサ部21は、入射光の光電変換を行って電気信号を生成する画素を有し、画素の電気信号の変化であるイベントの発生を表すイベントデータを生成する。センサ部21は、イベントデータを、ロジック部22に供給する。すなわち、センサ部21は、例えば、同期型のイメージセンサと同様に、画素において、入射光の光電変換を行って電気信号を生成する撮像を行うが、フレーム形式の画像データ(フレームデータ)を生成するのではなく、画素の電気信号の変化であるイベントの発生を表すイベントデータを生成する。センサ部21は、撮像により得られるイベントデータを、ロジック部22に出力する。
ここで、同期型のイメージセンサとは、垂直同期信号に同期して撮像を行い、フレーム形式の画像データであるフレームデータを出力するイメージセンサである。センサ部21は、イベントデータを出力するにあたり、垂直同期信号に同期して動作するわけではないので、同期型のイメージセンサに対して、非同期型(のイメージセンサ)である、ということができる。
なお、センサ部21では、イベントデータの他、同期型のイメージセンサと同様に、フレームデータを生成して出力することができる。さらに、センサ部21では、イベントが発生した画素の電気信号を、フレームデータの画素の画素値となる画素信号として、イベントデータととともに出力することができる。
ロジック部22は、必要に応じて、センサ部21の制御を行う。また、ロジック部22は、センサ部21からのイベントデータに応じて、フレームデータを生成するデータ処理や、センサ部21からのフレームデータ、又は、センサ部21からのイベントデータに応じて生成されたフレームデータを対象とする画像処理等の各種のデータ処理を行い、イベントデータや、フレームデータ、各種のデータ処理を行うことにより得られるデータ処理結果を出力する。
<センサ部21の構成例>
図2は、図1のセンサ部21の構成例を示すブロック図である。
センサ部21は、画素アレイ部31、駆動部32、アービタ33、AD(Analog to Digital)変換部34、及び、出力部35を備える。
画素アレイ部31は、複数の画素51(図3)が2次元格子状に配列されて構成される。画素アレイ部31は、画素51の光電変換によって生成される電気信号としての光電流(に対応する電圧)に所定の閾値を超える変化(閾値以上の変化を必要に応じて含む)が発生した場合に、その光電流の変化をイベントとして検出する。画素アレイ部31は、イベントを検出した場合、イベントの発生を表すイベントデータの出力を要求するリクエストを、アービタ33に出力する。そして、画素アレイ部31は、アービタ33からイベントデータの出力の許可を表す応答を受け取った場合、イベントデータを、駆動部32及び出力部35に出力する。さらに、画素アレイ部31は、イベントが検出された画素51の電気信号を、画素信号として、AD変換部34に出力する。
駆動部32は、画素アレイ部31に制御信号を供給することにより、画素アレイ部31を駆動する。例えば、駆動部32は、画素アレイ部31からイベントデータが出力された画素51を駆動し、その画素51の画素信号を、AD変換部34に供給(出力)させる。
アービタ33は、画素アレイ部31からのイベントデータの出力を要求するリクエストを調停し、イベントデータの出力の許可又は不許可を表す応答を、画素アレイ部31に返す。
AD変換部34は、例えば、後述する画素ブロック41(図3)の列ごとに、例えば、シングルスロープ型のADC(AD Converter)(図示せず)を有する。AD変換部34は、各列のADCにおいて、その列の画素ブロック41の画素51の画素信号をAD変換し、出力部35に供給する。なお、AD変換部34では、画素信号のAD変換とともに、CDS(Correlated Double Sampling)を行うことができる。
出力部35は、AD変換部34からの画素信号や、画素アレイ部31からのイベントデータに必要な処理を施し、ロジック部22(図1)に供給する。
ここで、画素51で生成される光電流の変化は、画素51に入射する光の光量変化とも捉えることができるので、イベントは、画素51の光量変化(閾値を超える光量変化)であるとも言うことができる。
イベントの発生を表すイベントデータには、少なくとも、イベントとしての光量変化が発生した画素ブロックの位置を表す位置情報(座標等)が含まれる。その他、イベントデータには、光量変化の極性(正負)を含ませることができる。
画素アレイ部31からイベントが発生したタイミングで出力されるイベントデータの系列については、イベントデータどうしの間隔がイベントの発生時のまま維持されている限り、イベントデータは、イベントが発生した(相対的な)時刻を表す時刻情報を暗示的に含んでいるということができる。但し、イベントデータがメモリに記憶されること等により、イベントデータどうしの間隔がイベントの発生時のまま維持されなくなると、イベントデータに暗示的に含まれる時刻情報が失われる。そのため、出力部35は、イベントデータどうしの間隔がイベントの発生時のまま維持されなくなる前に、イベントデータに、タイムスタンプ等の、イベントが発生した(相対的な)時刻を表す時刻情報を含める。イベントデータに時刻情報を含める処理は、イベントデータに暗示的に含まれる時刻情報が失われる前であれば、出力部35以外の任意のブロックで行うことができる。
<画素アレイ部31の構成例>
図3は、図2の画素アレイ部31の構成例を示すブロック図である。
画素アレイ部31は、複数の画素ブロック41を有する。画素ブロック41は、I行×J列(I及びJは整数)に配列された1以上としてのI×J個の画素51、イベント検出部52、及び、画素信号生成部53を備える。画素ブロック41内の1以上の画素51は、イベント検出部52及び画素信号生成部53を共有している。また、画素ブロック41の列ごとには、画素ブロック41とAD変換部34のADCとを接続するVSL(Vertical Signal Line)が配線される。
画素51は、被写体からの入射光を受光し、光電変換して電気信号としての光電流を生成する。画素51は、駆動部32の制御に従って、光電流を、イベント検出部52に供給する。
イベント検出部52は、駆動部32の制御に従って、画素51のそれぞれからの光電流の所定の閾値を超える変化を、イベントとして検出する。イベント検出部52は、イベントを検出した場合、イベントの発生を表すイベントデータの出力を要求するリクエストを、アービタ33(図2)に供給する。そして、イベント検出部52は、リクエストに対して、イベントデータの出力を許可する旨の応答を、アービタ33から受け取ると、イベントデータを、駆動部32及び出力部35に出力する。
画素信号生成部53は、イベント検出部52においてイベントが検出された場合に、駆動部32の制御に従って、画素51の光電流に対応する電圧を画素信号として生成し、VSLを介して、AD変換部34に供給する。
ここで、光電流の所定の閾値を超える変化をイベントとして検出することは、同時に、光電流の所定の閾値を超える変化がなかったことをイベントとして検出していると捉えることができる。画素信号生成部53では、画素信号の生成を、イベントとしての光電流の所定の閾値を超える変化が検出された場合の他、イベントとしての光電流の所定の閾値を超える変化がなかったことが検出された場合に行うことができる。
<画素ブロック41の構成例>
図4は、画素ブロック41の構成例を示す回路図である。
画素ブロック41は、図3で説明したように、画素51、イベント検出部52、及び、画素信号生成部53を備える。
画素51は、光電変換素子61、転送トランジスタ62及び63を備える。
光電変換素子61は、例えば、PD(Photodiode)で構成され、入射光を受光し、光電変換して電荷を生成する。
転送トランジスタ62は、例えば、N(Negative)型のMOS(Metal-Oxide-Semiconductor) FET(Field Effect Transistor)で構成される。画素ブロック41を構成するI×J個の画素51のうちのn番目の画素51を構成する転送トランジスタ62は、駆動部32(図2)から供給される制御信号ORGnに従ってオン/オフする。転送トランジスタ62がオンすることにより、光電変換素子61で生成された電荷は、光電流として、イベント検出部52に転送(供給)される。
転送トランジスタ63は、例えば、N型のMOS FETで構成される。画素ブロック41を構成するI×J個の画素51のうちのn番目の画素51を構成する転送トランジスタ63は、駆動部32から供給される制御信号TRGnに従ってオン/オフする。転送トランジスタ63がオンすることにより、光電変換素子61で生成された電荷は、画素信号生成部53のFD74に転送される。
画素ブロック41を構成するI×J個の画素51は、ノード60を介して、その画素ブロック41を構成するイベント検出部52に接続されている。したがって、画素51(の光電変換素子61)で生成された光電流は、ノード60を介して、イベント検出部52に供給される。その結果、イベント検出部52には、画素ブロック41内のすべての画素51の光電流の和が供給される。したがって、イベント検出部52では、画素ブロック41を構成するI×J個の画素51から供給される光電流の和の変化がイベントとして検出される。
画素信号生成部53は、リセットトランジスタ71、増幅トランジスタ72、選択トランジスタ73、及び、FD(Floating Diffusion)74を備える。
リセットトランジスタ71、増幅トランジスタ72、及び、選択トランジスタ73は、例えば、N型のMOS FETで構成される。
リセットトランジスタ71は、駆動部32(図2)から供給される制御信号RSTに従ってオン/オフする。リセットトランジスタ71がオンすることにより、FD74が電源VDDに接続され、FD74に蓄積された電荷が電源VDDに排出される。これにより、FD74は、リセットされる。
増幅トランジスタ72のゲートは、FD74に、ドレインは、電源VDDに、ソースは、選択トランジスタ73を介してVSLに、それぞれ接続される。増幅トランジスタ72は、ソースフォロアになっており、ゲートに供給されるFD74の電圧に対応する電圧(電気信号)を、選択トランジスタ73を介してVSLに出力する。
選択トランジスタ73は、駆動部32から供給される制御信号SELに従ってオン/オフする。リセットトランジスタ71がオンすることにより、増幅トランジスタ72からのFD74の電圧に対応する電圧が、VSLに出力される。
FD74は、画素51の光電変換素子61から転送トランジスタ63を介して転送されてくる電荷を蓄積し、電圧に変換する。
以上のように構成される画素51及び画素信号生成部53については、駆動部32は、転送トランジスタ62を、制御信号OFGnによりオンにして、画素51の光電変換素子61で生成された電荷による光電流を、イベント検出部52に供給させる。これにより、イベント検出部52には、画素ブロック41内のすべての画素51の光電流の和の電流が供給される。
画素ブロック41において、イベント検出部52が、イベントとしての光電流(の和)の変化を検出すると、駆動部32は、その画素ブロック41のすべての画素51の転送トランジスタ62をオフにして、イベント検出部52への光電流の供給を停止させる。そして、駆動部32は、制御信号TRGnにより、イベントが検出された画素ブロック41内の画素51の転送トランジスタ63を順にオンにして、光電変換素子61で生成された電荷をFD74に転送させる。FD74では、画素51(の光電変換素子61)から転送される電荷が蓄積される。FD74に蓄積された電荷に対応する電圧は、画素51の画素信号として、増幅トランジスタ72及び選択トランジスタ73を介して、VSLに出力される。
以上のように、センサ部21(図2)では、イベントが検出された画素ブロック41のみの画素51の画素信号が、順に、VSLに出力される。VSLに出力された画素信号は、AD変換部34に供給され、AD変換される。
ここで、画素ブロック41内の各画素51については、転送トランジスタ63を順にオンにするのではなく、同時にオンにすることができる。この場合、画素ブロック41内のすべての画素51の画素信号の和を出力することができる。
図3の画素アレイ部31では、画素ブロック41が1以上の画素51で構成され、その1以上の画素51で、イベント検出部52及び画素信号生成部53が共有される。したがって、画素ブロック41が、複数の画素51で構成される場合には、1個の画素51に対して、1個のイベント検出部52及び1個の画素信号生成部53を設ける場合に比較して、イベント検出部52及び画素信号生成部53の数を少なくすることができ、画素アレイ部31の規模を抑制することができる。
なお、画素ブロック41が、複数の画素51で構成される場合、画素51ごとに、イベント検出部52を設けることができる。画素ブロック41の複数の画素51で、イベント検出部52を共有する場合には、画素ブロック41の単位でイベントが検出されるが、画素51ごとに、イベント検出部52を設ける場合には、画素51の単位で、イベントを検出することができる。
但し、画素ブロック41の複数の画素51で、1個のイベント検出部52を共有する場合でも、複数の画素51それぞれの転送トランジスタ62を時分割で一時的にオンにすることにより、画素51の単位で、イベントを検出することができる。
また、画素信号を出力する必要ない場合には、画素ブロック41は、画素信号生成部53を設けずに構成することができる。画素ブロック41を、画素信号生成部53を設けずに構成する場合には、AD変換部34及び転送トランジスタ63を設けずに、センサ部21を構成することができる。この場合、センサ部21の規模を抑制することができる。
<イベント検出部52の構成例>
図5は、図3のイベント検出部52の構成例を示すブロック図である。
イベント検出部52は、電流電圧変換部81、バッファ82、減算部83、量子化部84、及び、転送部85を備える。
電流電圧変換部81は、画素51からの光電流(の和)を、その光電流の対数に対応する電圧(以下、光電圧ともいう)に変換し、バッファ82に供給する。
バッファ82は、電流電圧変換部81からの光電圧をバッファリングし、減算部83に供給する。
減算部83は、駆動部32からの制御信号としての行駆動信号に従ったタイミングで、現在の光電圧と、現在と微小時間だけ異なるタイミングの光電圧との差を演算し、その差に対応する差信号を、量子化部84に供給する。
量子化部84は、減算部83からの差信号をディジタル信号に量子化し、差信号の量子化値を、イベントデータとして、転送部85に供給する。
転送部85は、量子化部84からのイベントデータに応じて、そのイベントデータを、出力部35に転送(出力)する。すなわち、転送部85は、イベントデータの出力を要求するリクエストを、アービタ33に供給する。そして、転送部85は、リクエストに対して、イベントデータの出力を許可する旨の応答をアービタ33から受け取ると、イベントデータを、出力部35に出力する。
<電流電圧変換部81の構成例>
図6は、図5の電流電圧変換部81の構成例を示す回路図である。
電流電圧変換部81は、トランジスタ91ないし93で構成される。トランジスタ91及び93としては、例えば、N型のMOS FETを採用することができ、トランジスタ92としては、例えば、P型のMOS FETを採用することができる。
トランジスタ91のソースは、トランジスタ93のゲートと接続され、トランジスタ91のソースとトランジスタ93のゲートとの接続点には、画素51からの光電流が供給される。トランジスタ91のドレインは、電源VDDに接続され、そのゲートは、トランジスタ93のドレインに接続される。
トランジスタ92のソースは、電源VDDに接続され、そのドレインは、トランジスタ91のゲートとトランジスタ93のドレインとの接続点に接続される。トランジスタ92のゲートには、所定のバイアス電圧Vbiasが印加される。バイアス電圧Vbiasによって、トランジスタ92はオン/オフし、このトランジスタ92のオン/オフにより、電流電圧変換部81の動作もオン/オフする。
トランジスタ93のソースは接地される。
電流電圧変換部81において、トランジスタ91のドレインは電源VDD側に接続されており、ソースフォロアになっている。ソースフォロアになっているトランジスタ91のソースには、画素51(図4)が接続され、これにより、トランジスタ91(のドレインからソース)には、画素51の光電変換素子61で生成された電荷による光電流が流れる。トランジスタ91は、サブスレッショルド領域で動作し、トランジスタ91のゲートには、そのトランジスタ91に流れる光電流の対数に対応する光電圧が現れる。以上のように、電流電圧変換部81では、トランジスタ91により、画素51からの光電流が、その光電流の対数に対応する光電圧に変換される。
電流電圧変換部81において、トランジスタ91のゲートは、トランジスタ92のドレインとトランジスタ93のドレインとの接続点に接続されており、その接続点から、光電圧が出力される。
<減算部83及び量子化部84の構成例>
図7は、図5の減算部83及び量子化部84の構成例を示す回路図である。
減算部83は、コンデンサ101、オペアンプ102、コンデンサ103、及び、スイッチ104を備える。量子化部84は、コンパレータ111を備える。
コンデンサ101の一端は、バッファ82(図5)の出力端子に接続され、他端は、オペアンプ102の入力端子(反転入力端子)に接続される。したがって、オペアンプ102の入力端子には、コンデンサ101を介して光電圧が入力される。
オペアンプ102の出力端子は、コンパレータ111の非反転入力端子(+)に接続される。
コンデンサ103の一端は、オペアンプ102の入力端子に接続され、他端は、オペアンプ102の出力端子に接続される。
スイッチ104は、コンデンサ103の両端の接続をオン/オフするように、コンデンサ103に接続される。スイッチ104は、駆動部32からの制御信号としての行駆動信号に従ってオン/オフすることにより、コンデンサ103の両端の接続をオン/オフする。
スイッチ104をオンにした際のコンデンサ101のバッファ82(図5)側の光電圧をVinitと表すとともに、コンデンサ101の容量(静電容量)をC1と表すこととする。オペアンプ102の入力端子は、仮想接地になっており、スイッチ104がオンである場合にコンデンサ101に蓄積される電荷Qinitは、式(1)により表される。
Qinit = C1 ×Vinit
・・・(1)
また、スイッチ104がオンである場合には、コンデンサ103の両端の接続はオフにされる(短絡される)ため、コンデンサ103に蓄積される電荷はゼロとなる。
その後、スイッチ104がオフになった場合の、コンデンサ101のバッファ82(図5)側の光電圧を、Vafterと表すこととすると、スイッチ104がオフになった場合にコンデンサ101に蓄積される電荷Qafterは、式(2)により表される。
Qafter = C1×Vafter
・・・(2)
コンデンサ103の容量をC2と表すとともに、オペアンプ102の出力電圧をVoutと表すこととすると、コンデンサ103に蓄積される電荷Q2は、式(3)により表される。
Q2 = -C2×Vout
・・・(3)
スイッチ104がオフする前後で、コンデンサ101の電荷とコンデンサ103の電荷とを合わせた総電荷量は変化しないため、式(4)が成立する。
Qinit = Qafter + Q2
・・・(4)
式(4)に式(1)ないし式(3)を代入すると、式(5)が得られる。
Vout = -(C1/C2)×(Vafter - Vinit)
・・・(5)
式(5)によれば、減算部83では、光電圧Vafter及びVinitの減算、すなわち、光電圧VafterとVinitとの差Vafter - Vinitに対応する差信号(Vout)の算出が行われる。式(5)によれば、減算部83の減算のゲインはC1/C2となる。通常、ゲインを最大化することが望まれるため、C1を大きく、C2を小さく設計することが好ましい。一方、C2が小さすぎると、kTCノイズが増大し、ノイズ特性が悪化するおそれがあるため、C2の容量削減は、ノイズを許容することができる範囲に制限される。また、画素ブロック41ごとに減算部83を含むイベント検出部52が搭載されるため、容量C1やC2には、面積上の制約がある。これらを考慮して、容量C1及びC2の値が決定される。
コンパレータ111は、減算部83からの差信号と、反転入力端子(-)に印加された所定の閾値(電圧)Vth(>0)とを比較することにより、差信号を量子化し、その量子化により得られる量子化値を、イベントデータとして、転送部85に出力する。
例えば、コンパレータ111は、差信号が閾値Vthを超えている場合、1を表すH(High)レベルを、イベントの発生を表すイベントデータとして出力し、差信号が閾値Vthを超えていない場合、0を表すL(Low)レベルを、イベントが発生していないことを表すイベントデータとして出力する。
転送部85は、量子化部84からのイベントデータに応じて、イベントとしての光量変化が発生したと認められる場合、すなわち、差信号(Vout)が閾値Vthより大である場合に、リクエストをアービタ33に供給し、イベントデータの出力の許可を表す応答を受け取った後に、イベントの発生を表すイベントデータ(例えば、Hレベル)を、出力部35に出力する。
出力部35は、転送部85からのイベントデータに、そのイベントデータが表すイベントが発生した画素51(を有する画素ブロック41)の位置情報、及び、イベントが発生した時刻を表す時刻情報、さらには、必要に応じて、イベントとしての光量変化の極性を含めて出力する。
イベントが発生した画素51の位置情報、イベントが発生した時刻を表す時刻情報、イベントとしての光量変化の極性を含むイベントデータのデータ形式としては、例えば、AER(Address Event Representation)と呼ばれるデータ形式を採用することができる。
なお、イベント検出部52全体のゲインAは、電流電圧変換部81のゲインをCGlogとし、バッファ82のゲインを1とすると、次の式により表される。
A = CGlogC1/C2(Σiphoto_n)
・・・(6)
iphoto_nは、画素ブロック41を構成するI×J個の画素51のうちのn番目の画素51の光電流を表す。式(6)のΣは、nを、1からI×Jまでの整数に変えてとるサメーションを表す。
なお、画素51では、カラーフィルタ等の所定の光を透過する光学フィルタを設けること等によって、入射光として、任意の光を受光することができる。例えば、画素51において、入射光として、可視光を受光する場合、イベントデータは、視認することができる被写体が映る画像における画素値の変化の発生を表す。また、例えば、画素51において、入射光として、測距のための赤外線やミリ波等を受光する場合、イベントデータは、被写体までの距離の変化の発生を表す。さらに、例えば、画素51において、入射光として、温度の測定のための赤外線を受光する場合、イベントデータは、被写体の温度の変化の発生を表す。本実施の形態では、画素51において、入射光として、可視光を受光することとする。
図8は、図2のセンサ部21の動作の例を説明するタイミングチャートである。
タイミングT0において、駆動部32は、制御信号OFGnを全てLレベルからHレベルにして、画素ブロック41内の全画素51の転送トランジスタ62をオンにする。これにより、画素ブロック41内の全画素51の光電流の和が、イベント検出部52に供給される。このとき、制御信号TRGnはすべてLレベルであり、全画素51の転送トランジスタ63はオフである。
例えば、タイミングT1において、イベント検出部52は、イベントを検出すると、そのイベントの検出に応じて、Hレベルのイベントデータを出力する。
駆動部32は、Hレベルのイベントデータに応じて、タイミングT2において制御信号OFGnをすべてLレベルにして、画素51からイベント検出部52への光電流の供給を停止させる。また、駆動部32は、制御信号SELをHレベルにし、制御信号RSTを一定期間だけHレベルにして、FD74の電荷を電源VDDに排出させることで、FD74をリセットする。画素信号生成部53は、FD74のリセット時のFD74の電圧に対応する画素信号を、リセットレベルとして出力し、AD変換部34は、そのリセットレベルをAD変換する。
リセットレベルのAD変換後のタイミングT3において、駆動部32は、制御信号TRG1を一定期間だけHレベルにして、イベントが検出された画素ブロック41内の1つ目の画素51(の光電変換素子61)の光電変換により生成された電荷を、FD74に転送させる。画素信号生成部53は、画素51から電荷が転送されたFD74の電圧に対応する画素信号を、信号レベルとして出力し、AD変換部34は、その信号レベルをAD変換する。
AD変換部34は、AD変換後の信号レベルとリセットレベルとの差分を、画像(フレームデータ)の画素値となる画素信号として、出力部35に出力する。
ここで、信号レベルとリセットレベルとの差分を、画像の画素値となる画素信号として求める処理は、CDSと呼ばれる。CDSは、信号レベル及びリセットレベルのAD変換後に行う他、AD変換部34でシングルスロープ型のAD変換が行われる場合には、リセットレベルのAD変換結果を、初期値として、信号レベルのAD変換を行うことにより、信号レベル及びリセットレベルのAD変換と同時に行うことができる。
画素ブロック41内の1つ目の画素51の画素信号のAD変換後のタイミングT4において、駆動部32は、制御信号TRG2を一定期間だけHレベルにすることで、イベントが検出された画素ブロック41内の2つ目の画素51の画素信号を出力させる。
センサ部21では、以下、同様の動作が行われ、イベントが検出された画素ブロック41内のそれぞれの画素51の画素信号が順に出力される。
画素ブロック41内のすべて画素51の画素信号が出力されると、駆動部32は、制御信号OFGnをすべてHレベルにして、画素ブロック41内の全画素51の転送トランジスタ62をオンにする。
<イベントデータに応じたフレームデータの生成>
図9は、イベントデータに応じて、フレームデータを生成する方法の例を説明する図である。
ロジック部22は、例えば、外部からの指令等に応じて、フレーム間隔及びフレーム幅を設定する。ここで、フレーム間隔とは、イベントデータに応じて生成されるフレームデータのフレームの間隔を表す。フレーム幅とは、1フレームのフレームデータの生成に用いるイベントデータの時間幅を表す。ロジック部22が設定したフレーム間隔及びフレーム幅を、それぞれ、設定フレーム間隔及び設定フレーム幅ともいう。
ロジック部22は、設定フレーム間隔及び設定フレーム幅、並びに、センサ部21からのイベントデータに応じて、フレーム形式の画像データであるフレームデータを生成することにより、イベントデータをフレームデータに変換する。
すなわち、ロジック部22は、設定フレーム間隔ごとに、設定フレーム間隔の先頭から設定フレーム幅内のイベントデータに応じて、フレームデータを生成する。
いま、イベントデータが、イベントが発生した時刻を表す時刻情報(以下、イベントの時刻ともいう)ti、及び、イベントが発生した画素51(を有する画素ブロック41)の位置情報(以下、イベントの位置ともいう)としての座標(x, y)を含むこととする。
図9では、x軸、y軸、及び、時間軸tで構成される3次元(時)空間において、イベントデータとしての点が、そのイベントデータに含まれるイベントの時刻t、及び、イベントの位置(としての座標)(x, y)にプロットされている。
すなわち、イベントデータに含まれるイベントの時刻t、及び、イベントの位置(x, y)で表される3次元空間上の位置(x, y, t)を、イベントの時空間位置ということとすると、図9では、イベントデータが、イベントの時空間位置(x, y, t)に、点としてプロットされている。
ロジック部22は、例えば、外部からフレームデータの生成が指示された時刻や、センサチップ10の電源がオンにされた時刻等の所定の時刻を、フレームデータの生成を開始する生成開始時刻として、イベントデータに応じたフレームデータの生成を開始する。
いま、生成開始時刻から、設定フレーム間隔ごとの、時間軸t方向に、設定フレーム幅の直方体をフレームボリュームということとする。フレームボリュームのx軸方向及びy軸方向のサイズは、例えば、画素ブロック41又は画素51のx軸方向及びy軸方向の個数に等しい。
ロジック部22は、設定フレーム間隔ごとに、設定フレーム間隔の先頭から設定フレーム幅のフレームボリューム内のイベントデータに応じて、1フレームのフレームデータを生成する。
フレームデータの生成は、例えば、イベントデータに含まれるイベントの位置(x, y)のフレームの画素(の画素値)を白色に、フレームの他の位置の画素をグレー等の所定の色にセットすることで行うことができる。
その他、フレームデータの生成は、イベントデータがイベントとしての光量変化の極性を含む場合には、イベントデータに含まれる極性を考慮して行うことができる。例えば、極性が正である場合には、画素を白色にセットし、極性が負である場合には、画素を黒色にセットすることができる。
さらに、図3及び図4で説明したように、イベントデータを出力するとともに、画素51の画素信号を出力する場合には、イベントデータに応じ、画素51の画素信号を用いて、フレームデータを生成することができる。すなわち、フレームにおいて、イベントデータに含まれるイベントの位置(x, y)の(画素ブロック41に対応するブロック内の)画素を、その位置(x, y)の画素51の画素信号にセットするとともに、他の位置の画素をグレー等の所定の色にセットすることで、フレームデータを生成することができる。
なお、フレームボリューム内には、イベントの時刻tが異なるが、イベントの位置(x, y)が同一のイベントデータが複数存在する場合がある。この場合、例えば、イベントの時刻tが最も新しい又は古いイベントデータを優先させることができる。また、イベントデータが極性を含む場合には、イベントの時刻tが異なるが、イベントの位置(x, y)が同一の複数のイベントデータの極性を加算し、その加算により得られる加算値に応じた画素値を、イベントの位置(x, y)の画素にセットすることができる。
ここで、フレーム幅とフレーム間隔とが同一である場合、フレームボリュームは、隙間なく接した状態となる。また、フレーム間隔がフレーム幅より大である場合、フレームボリュームは、隙間を空けて並んだ状態となる。フレーム幅がフレーム間隔より大である場合、フレームボリュームは、一部が重複する形で並んだ状態となる。
<量子化部84の他の構成例>
図10は、図5の量子化部84の他の構成例を示すブロック図である。
なお、図中、図7の場合と対応する部分については、同一の符号を付してあり、以下では、その説明は、適宜省略する。
図10において、量子化部84は、コンパレータ111及び112、並びに、出力部113を有する。
したがって、図10の量子化部84は、コンパレータ111を有する点で、図7の場合と共通する。但し、図10の量子化部84は、コンパレータ112及び出力部113を新たに有する点で、図7の場合と相違する。
図10の量子化部84を有するイベント検出部52(図5)では、イベントの他、イベントとしての光量変化の極性も検出される。
図10の量子化部84では、コンパレータ111は、差信号が閾値Vthを超えている場合、1を表すHレベルを、正極性のイベントの発生を表すイベントデータとして出力し、差信号が閾値Vthを超えていない場合、0を表すLレベルを、正極性のイベントが発生していないことを表すイベントデータとして出力する。
また、図10の量子化部84では、コンパレータ112の非反転入力端子(+)には、閾値Vth'(<Vth)が供給され、コンパレータ112の反転入力端子(-)には、減算部83からの差信号が供給される。いま、説明を簡単にするため、閾値Vth'が、例えば、-Vthに等しいこととする。
コンパレータ112は、減算部83からの差信号と、反転入力端子(-)に印加された閾値Vth'とを比較することにより、差信号を量子化し、その量子化により得られる量子化値を、イベントデータとして出力する。
例えば、コンパレータ112は、差信号が閾値Vth'より小さい場合(負の値の差信号の絶対値が閾値Vthを超えている場合)、1を表すHレベルを、負極性のイベントの発生を表すイベントデータとして出力する。また、コンパレータ112は、差信号が閾値Vth'より小さくない場合(負の値の差信号の絶対値が閾値Vthを超えていない場合)、0を表すLレベルを、負極性のイベントが発生していないことを表すイベントデータとして出力する。
出力部113は、コンパレータ111及び112が出力するイベントデータに応じて、正極性のイベントの発生を表すイベントデータ、負極性のイベントの発生を表すイベントデータ、又は、イベントが発生していないことを表すイベントデータを、転送部85に出力する。
例えば、出力部113は、コンパレータ111からのイベントデータが1を表すHレベルである場合、+1を表す+Vボルトを、正極性のイベントの発生を表すイベントデータとして、転送部85に出力する。また、出力部113は、コンパレータ112からのイベントデータが1を表すHレベルである場合、-1を表す-Vボルトを、負極性のイベントの発生を表すイベントデータとして、転送部85に出力する。さらに、出力部113は、コンパレータ111及び112からのイベントデータがいずれも0を表すLレベルである場合、0を表す0ボルト(GNDレベル)を、イベントが発生していないことを表すイベントデータとして、転送部85に出力する。
転送部85は、量子化部84の出力部113からのイベントデータに応じて、正極性又は負極性のイベントとしての光量変化が発生したと認められる場合、リクエストをアービタ33に供給し、イベントデータの出力の許可を表す応答を受け取った後に、正極性又は負極性のイベントの発生を表すイベントデータ(1を表す+Vボルト、又は、-1を表す-Vボルト)を、出力部35に出力する。
以下では、量子化部84は、図7及び図10のうちの、例えば、図10に示したように構成されることとする。
<画素アレイ部31の他の構成例>
図11は、図2の画素アレイ部31の他の構成例を示すブロック図である。
なお、図中、図3の場合と対応する部分については、同一の符号を付してあり、以下では、その説明は、適宜省略する。
図11において、画素アレイ部31は、複数の画素ブロック41を有する。画素ブロック41は、1以上としてのI×J個の画素51及びイベント検出部52を有する。
したがって、図11の画素アレイ部31は、複数の画素ブロック41を有する点、及び、画素ブロック41が、1以上の画素51及びイベント検出部52を有する点で、図3の場合と共通する。但し、図11の画素アレイ部31は、画素ブロック41が、画素信号生成部53を有しない点で、図3の場合と相違する。
以上のように、図11の画素アレイ部31は、画素ブロック41が、画素信号生成部53を有しないので、センサ部21(図2)は、AD変換部34なしで構成することができる。
<画素ブロック41の構成例>
図12は、図11の画素ブロック41の構成例を示す回路図である。
画素ブロック41は、図11で説明したように、画素51及びイベント検出部52を有し、画素信号生成部53を有しない。
この場合、画素51は、転送トランジスタ62及び63なしで、光電変換素子61だけで構成することができる。
なお、画素51を、図12に示したように構成する場合、イベント検出部52では、画素51からの光電流に対応する電圧を、画素信号として出力することができる。
<イベントデータの出力の例>
図13は、多数の画素ブロック41(画素51)においてイベントが同時に発生した場合のイベントデータの出力の例を説明する図である。
センサ部21(図2)では、配線や伝送容量等に起因して、画素アレイ部31から出力部35に同時に出力するイベントデータの数(出力部35にイベントデータを出力する画素ブロック41(イベント検出部52)の数)が制限される。
すなわち、アービタ33(図2)は、多数のイベント検出部52からリクエストを同時に受信すると、その多数のイベント検出部52からのリクエストを調停し、多数のイベント検出部52のうちの、所定の一定数(以下)のイベント検出部52に、イベントデータの出力を許可する。
具体的には、アービタ33は、一定数を超えるイベント検出部52から同時にリクエストを受信した場合、調停により、イベント検出部52からリクエストを同時に受信した画素ブロック41の中から、画素アレイ部31になるべく均一に散らばるように、一定数の画素ブロック41を選択し、その一定数の画素ブロック41のイベント検出部52に、イベントデータの出力を許可する。
アービタ33は、リクエストを受信したイベント検出部52のすべてに、イベントデータの出力が許可されるまで、調停を繰り返す。
リクエストを出力したイベント検出部52は、イベントデータの出力が許可されるまで、イベントデータの出力を待機し、イベントデータの出力が許可されると、イベントデータを、出力部35に出力する。
したがって、ある時刻t1に、多数の画素ブロック41においてイベントが同時に発生した場合、図13に示すように、その時刻t1に、イベントデータを出力する画素ブロック41(のイベント検出部52)もあれば、その後の時刻t2やt3に、イベントデータを出力する画素ブロック41もある。
この場合、同時に発生したイベントのイベントデータであるのに、イベントデータに含められる時刻情報がずれる。すなわち、イベントデータの時刻情報が、イベントが発生した時刻t1である場合の他、その後の時刻t2やt3である場合が生じる。
以上のように、同時に発生したイベントのイベントデータの時刻情報が(まちまちに)ずれると、そのイベントデータから得られるフレームデータを対象としたデータ処理としての、例えば、被写体の認識処理において、認識性能が低下する。
本技術では、画素ブロック41どうしの接続のオン/オフを制御することで、時刻情報のずれを抑制したイベントデータの取得等の、イベントデータの柔軟な取得を可能とする。
なお、本技術は、画素51が転送トランジスタ62及び63を有するとともに、画素ブロック41が画素信号生成部53を有する場合や、画素ブロック41が複数の画素51で構成される場合にも適用することができる。
但し、以下では、説明を簡単にするため、特に断らない限り、画素ブロック41が1個の画素51とイベント検出部52で構成され、画素信号生成部53を有さず、かつ、画素51が転送トランジスタ62及び63を有しない場合、すなわち、画素ブロック41が、図11の構成で、1個の画素51を有する場合を前提に説明を行う。
<本技術を適用したセンサチップ>
図14は、本技術を適用したセンサチップの一実施の形態の構成例を示す図である。
なお、図中、図1のセンサチップ10と対応する部分については、同一の符号を付してあり、以下では、その説明は、適宜省略する。
図14のセンサチップ200は、センサダイ11とロジックダイ12とが積層されて構成される。そして、センサダイ11には、センサ部201が構成され、ロジックダイ12には、ロジック部22が構成されている。
したがって、図14のセンサチップ200は、センサダイ11とロジックダイ12とで構成され、ロジックダイ12に、ロジック部22が構成されている点で、図1のセンサチップ10と共通する。但し、センサチップ200は、センサダイ11に、センサ部21に代えて、センサ部201が構成されている点で、センサチップ10と相違する。
<センサ部201の構成例>
図15は、図14のセンサ部201の構成例を示すブロック図である。
なお、図中、図2のセンサ部21と対応する部分については、同一の符号を付してあり、以下では、その説明は、適宜省略する。
図15において、センサ部201は、駆動部32、アービタ33、AD変換部34、出力部35、及び、画素アレイ部211を備える。
したがって、図15のセンサ部201は、駆動部32ないし出力部35を有する点で、図2のセンサ部21と共通する。但し、センサ部201は、画素アレイ部31に代えて、画素アレイ部211を有する点で、センサ部21と相違する。
<画素アレイ部211の構成例>
図16は、図15の画素アレイ部211の構成例を示すブロック図である。
なお、図中、図3の画素アレイ部31と対応する部分については、同一の符号を付してあり、以下では、その説明は、適宜省略する。
画素アレイ部211は、複数の画素ブロック41、及び、接続制御部42を有する。画素ブロック41は、1個の画素51及びイベント検出部52を有する。
したがって、画素アレイ部211は、複数の画素ブロック41を有する点で、図3の画素アレイ部31と共通し、接続制御部42を新たに有する点で、図3の画素アレイ部31と相違する。
また、画素ブロック41は、1個の画素51及びイベント検出部52を有する点で、図12の場合と共通する。
接続制御部42は、動作モードに応じて、複数としての、例えば、縦方向に隣接する2個の画素ブロック41の接続をオン/オフする接続制御を行う。すなわち、図16において、接続制御部42は、奇数行のある列の画素ブロック41と、その奇数行の次の行(偶数行)の、同一の列の画素ブロック41との接続をオン/オフする。画素アレイ部31には、以上のように、縦方向に隣接する2個の画素ブロック41の接続をオン/オフする接続制御部42が、画素ブロック41の数の1/2だけ設けられている。
なお、ここでは、説明を簡単にするため、縦方向に隣接する2個の画素ブロック41を、接続制御部42による接続制御の対象とすることとしたが、接続制御の対象としては、縦方向に隣接する2個の画素ブロック41の他、例えば、横×縦が2×2の4個の画素ブロック41や、3×3の9個の画素ブロック、4×4個の16個の画素ブロック、4×1の4個の画素ブロックや、4×2の8個の画素ブロック、その他の任意の複数の画素ブロック41を採用することができる。
ここで、接続制御部42が接続制御の対象とする2個の画素ブロック41のうちの一方を、画素ブロック41Aとも記載し、他方を、画素ブロック41Bとも記載する。また、画素ブロック41Aの画素51及びイベント検出部52を、それぞれ、画素51A及びイベント検出部52Aとも記載し、画素ブロック41Bの画素51及びイベント検出部52を、それぞれ、画素51B及びイベント検出部52Bとも記載する。
図17は、図14のセンサチップ200の動作の例を説明するフローチャートである。
ステップS11において、接続制御部42(図16)は、動作モードに応じて、その接続制御部42が接続制御の対象とする2個の画素ブロック41A及び41Bの接続をオン又はオフにし、処理は、ステップS12に進む。
ステップS12では、画素ブロック41のイベント検出部52が、イベントが発生すると、そのイベントを検出し、これにより、イベントデータ(さらには、イベントが検出された画素51の画素信号)が、センサ部21からロジック部22に出力される。
その後、処理は、ステップS12からステップS13に進み、ロジック部22は、センサ部21からのイベントデータに応じて、フレームデータを生成する等のデータ処理を行い、データ処理結果を出力する。
以上のように、接続制御部42において、複数としての2個の画素ブロック41A及び41Bの接続をオン又はオフにすることで、イベントデータを柔軟に取得することができる。
<接続制御部42の第1の構成例>
図18は、図16の接続制御部42の第1の構成例を示す図である。
図18において、接続制御部42は、FET231及び演算部232で構成される。
FET231は、2個の画素ブロック41A及び41Bの画素51A及び51Bの光電流が合成されるように、画素ブロック41A及び41Bを接続するスイッチとして機能する。
例えば、FET231は、接続制御部42の動作モードに従ってオン/オフすることにより、画素51Aの光電流が流れるトランジスタ(FET)91のソースと、画素51Bの光電流が流れるトランジスタ91のソースとの接続をオン/オフする。
接続制御部42の動作モードは、例えば、駆動部32、若しくは、アービタ33、又は、センサ部201の外部から指定される。
演算部232には、画素ブロック41A(のイベント検出部52A)の量子化部84からイベントデータαが供給されるとともに、画素ブロック41B(のイベント検出部52B)の量子化部84からイベントデータβが供給される。
演算部232は、画素ブロック41Aからのイベントデータα、及び、画素ブロック41Bのイベントデータβを対象として、接続制御部42の動作モードに応じた演算を行う。そして、演算部232は、イベントデータα及びβを対象とした演算により得られる新たなイベントデータα’及びβ’を、画素ブロック41A及び41Bの転送部85に、それぞれ供給する。
なお、接続制御部42は、画素ブロック41A及び41Bの接続をオン/オフする他、イベント検出部52の電流電圧変換部81のトランジスタ92に印加するバイアス電圧Vbiasによって、電流電圧変換部81(トランジスタ91ないし93)の動作をオン/オフする。すなわち、接続制御部42は、トランジスタ92をオンすることによって、電流電圧変換部81の動作をオンにし(電流電圧変換部81を動作させ)、トランジスタ92をオフすることによって、電流電圧変換部81の動作をオフにする(動作を停止させる)。
ここで、図18の接続制御部42の第1の構成例では、イベント検出部52A及び52Bのうちの一方である、例えば、イベント検出部52Aのトランジスタ92は常時オンにされ、他方のイベント検出部52Bのトランジスタ92がオン/オフされる。
なお、図18では、イベント検出部52(52A及び52B)については、バッファ82の図示を省略してある。後述する図でも、同様である。
図19は、図18の接続制御部42の動作モードを説明する図である。
図18の接続制御部42の動作モードには、高解像度(通常)モード、低解像度モード、及び、電流平均モードがある。
高解像度モードでは、FET231がオフにされ、イベント検出部52Bのトランジスタ92がオンにされる。また、演算部232の演算は、後述する演算テーブルTL1に従って行われる。
低解像度モードでは、FET231がオンにされ、イベント検出部52Bのトランジスタ92がオフにされる。また、演算部232の演算は、後述する演算テーブルTL2に従って行われる。
電流平均モードでは、FET231がオンにされ、イベント検出部52Bのトランジスタ92がオンにされる。また、演算部232の演算は、後述する演算テーブルTL3に従って行われる。
図20は、演算部232の演算に用いられる演算テーブルTL1, TL2, TL3を示す図である。
図20のAは、演算テーブルTL1を示している。
演算テーブルTL1に従った演算によれば、イベントデータα及びβに応じて、イベントデータα’及びβ’としては、それぞれ、イベントデータα及びβが、そのまま出力される。
図20のBは、演算テーブルTL2を示している。
演算テーブルTL2に従った演算によれば、イベントデータα及びβに応じて、イベントデータα’としては、イベントデータαが、そのまま、イベントデータα’として出力される。また、イベントデータβ’としては、イベントが発生していないことを表す0(0ボルト)が出力される。したがって、演算テーブルTL2に従った演算では、イベントデータβについて、イベントの発生を表すイベントデータの出力を制限する演算が行われる。
図20のCは、演算テーブルTL3を示している。
演算テーブルTL3に従った演算によれば、イベントデータα及びβに応じて、イベントデータα’としては、式(α==β? α:0)の演算結果が出力される。また、イベントデータβ’としては、イベントが発生していないことを表す0が出力される。
式(α==β? α:0)は、αとβとが等しい(α==β)ことが真である場合にαをとり、αとβとが等しいことが偽である場合に0をとることを表す。
演算テーブルTL3に従った演算によれば、イベントデータαとβとが等しい場合には、イベントデータα’として、イベントデータα(=β)が出力され、イベントデータαとβとが等しくない場合には、イベントデータα’として、イベントが発生していないことを表す0が出力される。また、イベントデータβ’としては、イベントが発生していないことを表す0が出力される。したがって、演算テーブルTL3に従った演算では、イベントデータαについては、イベントデータαとβとが等しくない場合に、イベントの発生を表すイベントデータの出力を制限する演算が行われ、イベントデータβについては、常時、イベントの発生を表すイベントデータの出力を制限する演算が行われる。
図21は、図18の接続制御部42の動作モードが高解像度モードである場合の光電流の流れを示す図である。
図18の接続制御部42では、イベント検出部52Aのトランジスタ92は常時オンにされる。そして、接続制御部42の動作モードが高解像度モードである場合、FET231はオフにされ、イベント検出部52Bのトランジスタ92はオンにされる。
したがって、高解像度モードでは、画素ブロック41Aと41Bとの接続はオフにされ、画素ブロック41Aのイベント検出部52Aと、画素ブロック41Bのイベント検出部52Bとは、それぞれ独立に動作する。
また、高解像度モードでは、演算部232において、演算テーブルTL1(図20)に従った演算が行われ、イベントデータα及びβが、そのまま、イベントデータα’及びβ’として、それぞれ、イベント検出部52A及び52Bの転送部85に供給される。
その結果、画素ブロック41A及び41Bは、接続制御部42がない場合と同様に動作し、画素アレイ部211では、イベントの発生を表すイベントデータとして、画素アレイ部211が有する画素ブロック41の数に対応する高解像度のイベントデータを出力することができる。
いま、画素51A及び画素51B(の光電変換素子61)により生成される光電流を、Iph及びIph'で表すこととすると、高解像度モードでは、イベント検出部52Aのトランジスタ91には、画素51Aで生成される光電流Iphが流れ、イベント検出部52Bのトランジスタ91には、画素51Bで生成される光電流Iph'が流れる。
図22は、図18の接続制御部42の動作モードが低解像度モードである場合の光電流の流れを示す図である。
図18の接続制御部42では、イベント検出部52Aのトランジスタ92は常時オンにされる。そして、接続制御部42の動作モードが低解像度モードである場合、FET231はオンにされ、イベント検出部52Bのトランジスタ92はオフにされる。
したがって、低解像度モードでは、画素ブロック41Aと41Bとの接続がオンになる。すなわち、画素ブロック41Aのトランジスタ91のソースと、画素ブロック41Bのトランジスタ91のソースとが接続されることにより、画素ブロック41Aと41Bとが接続される。
さらに、低解像度モードでは、イベント検出部52Bのトランジスタ92がオフにされることにより、イベント検出部52Bの電流電圧変換部81(トランジスタ91ないし93)の動作がオフになる。
また、低解像度モードでは、演算部232において、演算テーブルTL2(図20)に従った演算が行われ、イベントデータα’としては、イベントデータαが、そのまま、イベントデータα’として出力される。イベントデータβ’としては、イベントが発生していないことを表す0が常時出力される。そして、かかるイベントデータα’及びβ’が、それぞれ、イベント検出部52A及び52Bの転送部85に供給される。
その結果、画素ブロック41A及び41Bについては、画素ブロック41Aだけが、イベントの発生を表すイベントデータを出力し、画素ブロック41Bは、常時、イベントが発生していないことを表すイベントデータを出力する(イベントの発生を表すイベントデータを出力しない)。
したがって、画素アレイ部211では、イベントの発生を表すイベントデータとして、画素アレイ部211が有する画素ブロック41の数の1/2に対応する解像度のイベントデータを出力することができる。すなわち、低解像度モードでは、イベントの発生を表すイベントデータの解像度(最大の数)が、高解像度モードの場合の1/2になる。
以上のように、低解像度モードでは、イベントの発生を表すイベントデータ(を出力する画素ブロック41)の数を抑制することができる。したがって、低解像度モードでは、高解像度モードの場合よりも、多数のイベントが同時に発生することを抑制することができ、その結果、図13で説明したイベントデータの時刻情報のずれを抑制することができる。
また、低解像度モードでは、画素ブロック41Aのトランジスタ91のソースと、画素ブロック41Bのトランジスタ91のソースとが接続され、イベント検出部52Bの電流電圧変換部81(トランジスタ91ないし93)の動作がオフになるため、イベント検出部52Aのトランジスタ91には、画素51Aで生成される光電流Iphと、画素51Bで生成される光電流Iph'とが合成された合成電流として、画素51Aで生成される光電流Iphと、画素51Bで生成される光電流Iph'との加算値Iph+iph'が流れる。
その結果、ショットノイズが相対的に減少するので、イベント検出部52Aの電流電圧変換部81(トランジスタ91ないし93)で扱う信号のS/Nを、高解像度モードの場合の√2倍に向上させ、イベントの検出の信頼性を向上させることができる。さらに、イベント検出部52Bの電流電圧変換部81(トランジスタ91ないし93)の動作がオフになるため、消費電力を削減することができる。
図23は、図18の接続制御部42の動作モードが電流平均モードである場合の光電流の流れを示す図である。
図18の接続制御部42では、イベント検出部52Aのトランジスタ92は常時オンにされる。そして、接続制御部42の動作モードが電流平均モードである場合、FET231はオンにされ、イベント検出部52Bのトランジスタ92はオンにされる。
したがって、電流平均モードでは、画素ブロック41Aと41Bとの接続がオンになる。すなわち、画素ブロック41Aのトランジスタ91のソースと、画素ブロック41Bのトランジスタ91のソースとが接続されることにより、画素ブロック41Aと41Bとが接続される。
さらに、電流平均モードでは、イベント検出部52Bのトランジスタ92がオンにされることにより、イベント検出部52Bの電流電圧変換部81(トランジスタ91ないし93)の動作がオンになる。したがって、イベント検出部52A及び52Bでは、いずれの電流電圧変換部81の動作もオンになる。
また、電流平均モードでは、演算部232において、演算テーブルTL3(図20)に従った演算が行われ、イベントデータα’としては、αとβとが等しい場合には、イベントデータα(=β)が出力され、αとβとが等しくない場合には、イベントが発生していないことを表す0が出力される。イベントデータβ’としては、イベントが発生していないことを表す0が常時出力される。そして、かかるイベントデータα’及びβ’が、それぞれ、イベント検出部52A及び52Bの転送部85に供給される。
その結果、画素ブロック41A及び41Bについては、画素ブロック41Aだけが、イベントの発生を表すイベントデータを出力し、画素ブロック41Bは、常時、イベントが発生していないことを表すイベントデータを出力する(イベントの発生を表すイベントデータを出力しない)。
したがって、画素アレイ部211では、イベントの発生を表すイベントデータとして、画素アレイ部211が有する画素ブロック41の数の1/2に対応する解像度のイベントデータを出力することができる。すなわち、電流平均モードでは、低解像度モードの場合と同様に、イベントの発生を表すイベントデータの解像度(最大の数)が、高解像度モードの場合の1/2になる。
以上のように、電流平均モードでは、イベントの発生を表すイベントデータ(を出力する画素ブロック41)の数を抑制することができる。したがって、電流平均モードでは、低解像度モードと同様に、多数のイベントが同時に発生することを抑制することができ、その結果、図13で説明したイベントデータの時刻情報のずれを抑制することができる。
また、電流平均モードでは、画素ブロック41Aのトランジスタ91のソースと、画素ブロック41Bのトランジスタ91のソースとが接続され、イベント検出部52A及び52Bの電流電圧変換部81(トランジスタ91ないし93)の動作がオンになるため、イベント検出部52A及び52Bのトランジスタ91それぞれには、画素51Aで生成される光電流Iphと、画素51Bで生成される光電流Iph'とが合成された合成電流として、画素51Aで生成される光電流Iphと、画素51Bで生成される光電流Iph'との平均値が流れる。
その結果、ノイズが抑制されるので、イベント検出部52Aの電流電圧変換部81(トランジスタ91ないし93)で扱う信号のS/Nを向上させ、イベントの検出の信頼性を向上させることができる。
さらに、電流平均モードでは、演算テーブルTL3(図20)に従った演算によって、イベントデータαとβとが等しい場合に、その等しいイベントデータα及びβが、イベントデータα’として出力されるので、(イベントの発生を表す)イベントデータの信頼性を向上させることができる。
ここで、アービタ33が同時に出力を許可することができるイベントデータの最大数以下の値を、第1の閾値とし、第1の閾値以下の値を、第2の閾値とする。図18の接続制御部42の第1の構成例では、例えば、動作モードが、高解像度モードである場合に、イベントの数が第1の閾値以上になったときに、動作モードを、低解像度モード又は電流平均モードに設定することができる。また、接続制御部42では、例えば、動作モードが、低解像度モード又は電流平均モードである場合に、イベントの数が第2の閾値以下になったときに、動作モードを、高解像度に設定することができる。
<接続制御部42の第2の構成例>
図24は、図16の接続制御部42の第2の構成例を示す図である。
なお、図中、図18の場合と対応する部分については、同一の符号を付してあり、以下では、その説明は、適宜省略する。
図24において、接続制御部42は、FET231、演算部232、及び、FET233で構成される。
したがって、図24の接続制御部42は、FET231及び演算部232を有する点で、図18の場合と共通する。但し、図24の接続制御部42は、FET233が新たに設けられている点で、図18の場合と相違する。
FET233は、2個の画素ブロック41A及び41Bの画素51A及び51Bの光電流に対応する光電圧が合成されるように、画素ブロック41A及び41Bを接続するスイッチとして機能する。
例えば、FET233は、接続制御部42の動作モードに従ってオン/オフすることにより、画素51Aの光電流が流れるトランジスタ(FET)91のゲートと、画素51Bの光電流が流れるトランジスタ91のゲートとの接続をオン/オフする。
なお、図24の接続制御部42の第2の構成例では、第1の構成例と同様に、イベント検出部52の電流電圧変換部81のトランジスタ92に印加するバイアス電圧Vbiasによって、電流電圧変換部81(トランジスタ91ないし93)の動作をオン/オフする。
すなわち、接続制御部42の第2の構成例では、第1の構成例と同様に、イベント検出部52A及び52Bのうちの一方である、例えば、イベント検出部52Aのトランジスタ92は常時オンにされ、他方のイベント検出部52Bのトランジスタ92がオン/オフされる。
図25は、図24の接続制御部42の動作モードを説明する図である。
図24の接続制御部42の動作モードには、高解像度モード、低解像度モード、及び、電流電圧平均モードがある。
高解像度モードでは、図19で説明したように、FET231がオフにされるとともに、イベント検出部52Bのトランジスタ92がオンにされ、演算部232の演算が、演算テーブルTL1に従って行われる。さらに、FET233がオフにされる。
したがって、画素ブロック41A及び41Bは、図21の場合と同様に動作する。その結果、図21で説明したように、イベントの発生を表すイベントデータとして、画素アレイ部211が有する画素ブロック41の数に対応する高解像度のイベントデータを出力することができる。
低解像度モードでは、図19で説明したように、FET231がオンにされるとともに、イベント検出部52Bのトランジスタ92がオフにされ、演算部232の演算が、演算テーブルTL2に従って行われる。さらに、FET233がオフにされる。
したがって、画素ブロック41A及び41Bは、図22の場合と同様に動作する。その結果、図22で説明したように、多数のイベントが同時に発生することを抑制することができ、イベントデータの時刻情報のずれを抑制することができる。また、イベント検出部52Aの電流電圧変換部81で扱う信号のS/Nを向上させ、イベントの検出の信頼性を向上させることができる。さらに、消費電力を削減することができる。
電流電圧平均モードでは、図19の電流平均モードと同様に、FET231がオンにされるとともに、イベント検出部52Bのトランジスタ92がオンにされ、演算部232の演算が、演算テーブルTL3に従って行われる。さらに、FET233がオンにされる。
したがって、電流電圧平均モードでは、画素ブロック41Aと41Bとの接続がオンになる。
すなわち、電流電圧平均モードでは、電流平均モードと同様に、画素ブロック41Aのトランジスタ91のソースと、画素ブロック41Bのトランジスタ91のソースとが接続されることにより、画素ブロック41Aと41Bとが接続される。さらに、電流平均モードでは、画素ブロック41Aのトランジスタ91のゲートと、画素ブロック41Bのトランジスタ91のゲートとが接続されることにより、画素ブロック41Aと41Bとが接続される。
また、電流電圧平均モードでは、電流平均モードと同様に、イベント検出部52Bのトランジスタ92がオンにされることにより、イベント検出部52Bの電流電圧変換部81(トランジスタ91ないし93)の動作がオンになる。したがって、イベント検出部52A及び52Bでは、いずれの電流電圧変換部81の動作もオンになる。
さらに、電流電圧平均モードでは、演算部232において、演算テーブルTL3(図20)に従った演算が行われ、イベントデータα’としては、αとβとが等しい場合には、イベントデータα(=β)が出力され、αとβとが等しくない場合には、イベントが発生していないことを表す0が出力される。イベントデータβ’としては、イベントが発生していないことを表す0が常時出力される。そして、かかるイベントデータα’及びβ’が、それぞれ、イベント検出部52A及び52Bの転送部85に供給される。
その結果、画素ブロック41A及び41Bについては、画素ブロック41Aだけが、イベントの発生を表すイベントデータを出力し、画素ブロック41Bは、常時、イベントが発生していないことを表すイベントデータを出力する(イベントの発生を表すイベントデータを出力しない)。
したがって、画素アレイ部211では、イベントの発生を表すイベントデータとして、画素アレイ部211が有する画素ブロック41の数の1/2に対応する解像度のイベントデータを出力することができる。すなわち、電流電圧平均モードでは、低解像度モードの場合と同様に、イベントの発生を表すイベントデータの解像度(最大の数)が、高解像度モードの場合の1/2になる。
以上のように、電流電圧平均モードでは、イベントの発生を表すイベントデータ(を出力する画素ブロック41)の数を抑制することができる。したがって、電流電圧平均モードでは、低解像度モードと同様に、多数のイベントが同時に発生することを抑制することができ、その結果、図13で説明したイベントデータの時刻情報のずれを抑制することができる。
また、電流電圧平均モードでは、電流平均モードと同様に、画素ブロック41Aのトランジスタ91のソースと、画素ブロック41Bのトランジスタ91のソースとが接続され、イベント検出部52A及び52Bの電流電圧変換部81(トランジスタ91ないし93)の動作がオンになるため、イベント検出部52A及び52Bのトランジスタ91には、画素51Aで生成される光電流Iphと、画素51Bで生成される光電流Iph'とが合成された合成電流として、画素51Aで生成される光電流Iphと、画素51Bで生成される光電流Iph'との平均値が流れる。
さらに、電流電圧平均モードでは、画素ブロック41Aのトランジスタ91のゲートと、画素ブロック41Bのトランジスタ91のゲートとが接続され、イベント検出部52A及び52Bの電流電圧変換部81(トランジスタ91ないし93)の動作がオンになるため、イベント検出部52A及び52Bの(減算部83を構成する)コンデンサ101には、画素ブロック41Aのトランジスタ91のゲートに現れる光電圧と、画素ブロック41Bのトランジスタ91のゲートに現れる光電圧との平均値が印加される。
その結果、電流電圧平均モードでは、電流平均モードの場合よりもノイズが抑制され、イベント検出部52Aの電流電圧変換部81(トランジスタ91ないし93)で扱う信号のS/Nをさらに向上させることができる。また、イベントの検出の信頼性をさらに向上させることができる。
さらに、電流電圧平均モードでは、電流平均モードと同様に、演算テーブルTL3(図20)に従った演算によって、イベントデータαとβとが等しい場合に、その等しいイベントデータα及びβが、イベントデータα’として出力されるので、イベントデータの信頼性を向上させることができる。
ここで、図24の接続制御部42の第2の構成例では、例えば、動作モードが、高解像度モードである場合に、イベントの数が第1の閾値以上になったときに、動作モードを、低解像度モード又は電流電圧平均モードに設定することができる。また、接続制御部42では、例えば、動作モードが、低解像度モード又は電流電圧平均モードである場合に、イベントの数が第2の閾値以下になったときに、動作モードを、高解像度に設定することができる。
<接続制御部42の第3の構成例>
図26は、図16の接続制御部42の第3の構成例を示す図である。
なお、図中、図18の場合と対応する部分については、同一の符号を付してあり、以下では、その説明は、適宜省略する。
図26において、接続制御部42は、FET231、演算部232、FET234、及び、コンデンサ235で構成される。
したがって、図26の接続制御部42は、FET231及び演算部232を有する点で、図18の場合と共通する。但し、図26の接続制御部42は、FET234及びコンデンサ235が新たに設けられている点で、図18の場合と相違する。
FET234は、2個の画素ブロック41A及び41Bのうちの1つの画素ブロックである画素ブロック41Aの(減算部83を構成する)コンデンサ101(第1のコンデンサ)及びコンデンサ103(第2のコンデンサ)の接続点と、他の画素ブロックである画素ブロック41Bの(電流電圧変換部81を構成する)トランジスタ(FET)91のゲートとの、コンデンサ235(第3のコンデンサ)を介した接続をオン/オフするスイッチとして機能する。
FET234は、接続制御部42の動作モードに従ってオン/オフすることにより、画素ブロック41Aのコンデンサ101及び103の接続点と、画素ブロック41Bのトランジスタ91のゲートとの、コンデンサ235を介した接続をオン/オフする。
コンデンサ235は、例えば、コンデンサ101と同一の容量を有する。コンデンサ235の一端は、コンデンサ101と同様に、画素ブロック41Aのオペアンプ102の入力端子に接続され、コンデンサ235の他端は、FET234を介して、画素ブロック41Bのトランジスタ91のゲートに接続される。
したがって、FET234がオンである場合、画素ブロック41Aのイベント検出部52Aにおいて、減算部83を構成するオペアンプ102の入力端子に接続されたコンデンサ101とコンデンサ235とには、画素ブロック41Aのトランジスタ91のゲートに現れる光電圧と、画素ブロック41Bのトランジスタ91のゲートに現れる光電圧とが、それぞれ印加される。その結果、イベント検出部52Aの減算部83では、画素ブロック41Aのトランジスタ91のゲートに現れる光電圧と、画素ブロック41Bのトランジスタ91のゲートに現れる光電圧との平均値を対象に差信号が求められる。
なお、図26の接続制御部42では、イベント検出部52の電流電圧変換部81のトランジスタ92に印加するバイアス電圧Vbiasによって、電流電圧変換部81(トランジスタ91ないし93)の動作をオン/オフする。
すなわち、接続制御部42は、トランジスタ92をオンすることによって、電流電圧変換部81の動作をオンにし(電流電圧変換部81を動作させ)、トランジスタ92をオフすることによって、電流電圧変換部81の動作をオフにする(動作を停止させる)。
図26の接続制御部42の第3の構成例では、イベント検出部52A及び52Bのそれぞれのトランジスタ92がオン/オフされる。
図27は、図26の接続制御部42の動作モードを説明する図である。
図26の接続制御部42の動作モードには、高解像度モード、低解像度モード、電流平均モード、及び、高解像度・高S/Nモードがある。
高解像度モードでは、図19で説明したように、FET231がオフにされるとともに、イベント検出部52Bのトランジスタ92がオンにされ、演算部232の演算が、演算テーブルTL1に従って行われる。さらに、FET234がオフにされるとともに、イベント検出部52Aのトランジスタ92がオンにされる。
したがって、画素ブロック41A及び41Bは、図21の場合と同様に動作する。その結果、図21で説明したように、イベントの発生を表すイベントデータとして、画素アレイ部211が有する画素ブロック41の数に対応する高解像度のイベントデータを出力することができる。
図26の接続制御部42については、低解像度モードには、AモードとBモードとがある。
Aモードでは、図19で説明した低解像度モードの場合と同様に、FET231がオンにされるとともに、イベント検出部52Bのトランジスタ92がオフにされ、演算部232の演算が、演算テーブルTL2に従って行われる。さらに、FET234がオフにされるとともに、イベント検出部52Aのトランジスタ92がオンにされる。
したがって、画素ブロック41A及び41Bは、図22の場合と同様に動作する。
Bモードでは、FET231がオンにされるとともに、イベント検出部52Bのトランジスタ92がオンにされ、演算部232の演算が、演算テーブルTL2に従って行われる。さらに、FET234がオフにされるとともに、イベント検出部52Aのトランジスタ92がオフにされる。なお、Bモードでは、演算テーブルTL2に従った演算は、画素ブロック52Aからのイベントデータをイベントデータβとするとともに、画素ブロック52Bからのイベントデータをイベントデータαとして行われる。
したがって、画素ブロック41Aは、図22の画素ブロック41Bと同様に動作し、画素ブロック41Bは、図22の画素ブロック41Aと同様に動作する。
その結果、Aモード及びBモードのいずれでも、図22で説明したように、多数のイベントが同時に発生することを抑制することができ、イベントデータの時刻情報のずれを抑制することができる。また、イベント検出部52A又は52Bの電流電圧変換部81で扱う信号のS/Nを向上させ、イベントの検出の信頼性を向上させることができる。さらに、消費電力を削減することができる。
電流平均モードでは、図19で説明したように、FET231がオンにされるとともに、イベント検出部52Bのトランジスタ92がオンにされ、演算部232の演算が、演算テーブルTL3に従って行われる。さらに、FET234がオフにされるとともに、イベント検出部52Aのトランジスタ92がオンにされる。
したがって、画素ブロック41A及び41Bは、図23の場合と同様に動作する。その結果、図23で説明したように、多数のイベントが同時に発生することを抑制することができ、イベントデータの時刻情報のずれを抑制することができる。また、イベント検出部52Aの電流電圧変換部81で扱う信号のS/Nを向上させ、イベントの検出の信頼性を向上させることができる。さらに、イベントデータの信頼性を向上させることができる。
高解像度・高S/Nモードでは、FET231がオフにされるとともに、イベント検出部52Bのトランジスタ92がオンにされ、演算部232の演算が、演算テーブルTL1に従って行われる。さらに、FET234がオンにされるとともに、イベント検出部52Aのトランジスタ92がオンにされる。
したがって、高解像度・高S/Nモードでは、画素ブロック41Aと41Bとの接続がオンになる。
すなわち、高解像度・高S/Nモードでは、画素ブロック41Aのコンデンサ101及び103の接続点と、画素ブロック41Bのトランジスタ91のゲートとが、コンデンサ235を介して接続される。
また、高解像度・高S/Nモードでは、イベント検出部52A及び52Bのトランジスタ92がオンにされることにより、イベント検出部52A及び52Bの電流電圧変換部81(トランジスタ91ないし93)の動作がオンになる。したがって、イベント検出部52A及び52Bでは、いずれの電流電圧変換部81の動作もオンになる。
この場合、図26で説明したように、画素ブロック41Aのイベント検出部52Aにおいて、減算部83を構成するオペアンプ102の入力端子に接続されたコンデンサ101とコンデンサ235とには、画素ブロック41Aのトランジスタ91のゲートに現れる光電圧と、画素ブロック41Bのトランジスタ91のゲートに現れる光電圧とが、それぞれ印加される。
その結果、イベント検出部52Aの減算部83(コンデンサ101ないしスイッチ104)では、画素ブロック41Aのトランジスタ91のゲートに現れる光電圧と、画素ブロック41Bのトランジスタ91のゲートに現れる光電圧との平均値を対象に差信号が求められる。
また、高解像度・高S/Nモードでは、演算部232において、演算テーブルTL1(図20)に従った演算が行われ、イベントデータα及びβが、そのまま、イベントデータα’及びβ’として、それぞれ、イベント検出部52A及び52Bの転送部85に供給される。
したがって、画素アレイ部211では、高解像度モードと同様に、イベントの発生を表すイベントデータとして、画素アレイ部211が有する画素ブロック41の数に対応する高解像度のイベントデータを出力することができる。
さらに、高解像度・高S/Nモードでは、イベント検出部52Aの減算部83において、画素ブロック41Aのトランジスタ91のゲートに現れる光電圧と、画素ブロック41Bのトランジスタ91のゲートに現れる光電圧との平均値を対象に差信号が求められるので、減算部83で扱う信号のノイズを抑制することができる。その結果、イベント検出部52Aの減算部83で扱う信号のS/Nをさらに向上させ、イベントの検出の信頼性をさらに向上させることができる。
なお、高解像度・高S/Nモードでは、画素51A及び51Bに、異なる色のカラーフィルタが設けられている場合には、イベント検出部52Aでは、異なる色(画素51A及び51Bに設けられたカラーフィルタの色)の光を合成した光(白色光に近い光)の変化を、イベントとして検出することができる。一方、イベント検出部52Bでは、画素51Bに設けられたカラーフィルタの色の光の変化を、イベントとして検出することができる。
また、図26の接続制御部42の第3の構成例は、FET231を設けずに構成することができる。但し、FET231を設けずに接続制御部42を構成する場合、動作モードは、高解像度モードと高解像度・高S/Nモードとに制限される。
ここで、図26の接続制御部42の第3の構成例では、例えば、動作モードが、高解像度モード又は高解像度・高S/Nモードである場合に、イベントの数が第1の閾値以上になったときに、動作モードを、低解像度モード又は電流平均モードに設定することができる。また、接続制御部42では、例えば、動作モードが、低解像度モード又は電流平均モードである場合に、イベントの数が第2の閾値以下になったときに、動作モードを、高解像度又は高解像度・高S/Nモードに設定することができる。
<接続制御部42の動作モードとイベントを発生し得る画素ブロック41との関係>
図28は、接続制御部42の動作モードとイベントを発生し得る画素ブロック41との関係を示す図である。
図28のAは、高解像度モードにおいて、イベントを発生し得る画素ブロック41を模式的に示している。
高解像度モードでは、画素アレイ部211が有する画素ブロック41の数に対応する高解像度のイベントデータを出力することができる。
図28のBは、低解像度モードにおいて、イベントを発生し得る画素ブロック41を模式的に示している。
低解像度モードでは、イベントの発生を表すイベントデータの解像度(最大の数)を、高解像度モードの場合の1/2の低解像度にすることができる。すなわち、例えば、接続制御部42が接続をオン/オフする画素ブロック41A及び41Bが、縦方向に隣接する場合、イベントの発生を表すイベントデータの縦方向の解像度を、高解像度モードの場合の1/2にすることができる。さらに、イベントデータの時刻情報のずれを抑制することができる。また、電流電圧変換部81で扱う信号のS/Nを向上させ、精度の高いイベントデータを出力することができる。
図28のCは、電流平均モード及び電流電圧平均モードにおいて、イベントを発生し得る画素ブロック41を模式的に示している。
電流平均モード及び電流電圧平均モードでは、低解像度モードと同様に、イベントの発生を表すイベントデータの解像度を、高解像度モードの場合の1/2の低解像度にすることができる。さらに、イベントデータの時刻情報のずれを抑制することができる。また、電流電圧変換部81及び減算部83で扱う信号のS/Nを向上させ、より精度の高いイベントデータを出力することができる。
図28のDは、高解像度・高S/Nモードにおいて、イベントを発生し得る画素ブロック41を模式的に示している。
高解像度・高S/Nモードでは、高解像度モードと同様に、画素アレイ部211が有する画素ブロック41の数に対応する高解像度のイベントデータを出力することができる。さらに、一部の画素ブロック41では、精度の高いイベントデータを出力することができる。すなわち、例えば、接続制御部42が接続をオン/オフする画素ブロック41A及び41Bが、縦方向に隣接する場合、1行おきの画素ブロック41Aにおいて、扱う信号のS/Nを向上させ、精度の高いイベントデータを出力することができる。
<接続制御の対象とする画素ブロック41>
図29は、接続制御部42による接続制御の対象とする画素ブロック41の第1の例を説明する図である。
以上においては、接続制御部42において、縦方向に隣接する2個の画素ブロック41を、接続をオン/オフする接続制御の対象としたが、接続制御の対象としては、縦方向に隣接する2個の画素ブロック41以外の複数の画素ブロックを採用することができる。
図29では、アスペクト比が維持されるように、画素ブロック41を接続する例が示されている。
図29では、第1の接続として、(横×縦が)2×2個の画素ブロック41が接続される。さらに、第2の接続として、第1の接続で接続された2×2個の画素ブロック41のセットの2×2個が接続される。また、図29では、第1の接続のオン/オフ(第1の接続により2×2個の画素ブロック41を接続するかどうか)を制御するための制御信号線と、第2の接続のオン/オフを制御するための制御信号線とが、列方向に配線されている。
図29において、第1の接続及び第2の接続をオフにした場合、イベントの発生を表すイベントデータの解像度(イベントデータを出力し得る画素ブロック41の数)は、12×12の高解像度になる。第1の接続をオンにし、第2の接続をオフにした場合、イベントの発生を表すイベントデータの解像度は、6×6の低解像度になる。第1の接続及び第2の接続をオンにした場合、イベントの発生を表すイベントデータの解像度は、3×3のより低解像度になる。
図29の第1の接続及び第2の接続以外に、画素ブロック41の接続の仕方と、その接続を制御するための接続制御線とを増やすことにより、イベントの発生を表すイベントデータの解像度として、より低解像度を実現することができる。
図30は、接続制御部42による接続制御の対象とする画素ブロック41の第2の例を説明する図である。
図30では、アスペクト比が変更されるように、画素ブロック41を接続する例が示されている。
図30では、第1の接続として、(横×縦が)4×1個の画素ブロック41が接続される。さらに、第2の接続として、第1の接続で接続された4×1個の画素ブロック41のセットの1×4個が接続される。また、図30では、第1の接続のオン/オフを制御するための制御信号線と、第1の接続のオン/オフを制御するための制御信号線とが、列方向に配線されている。
図30において、第1の接続及び第2の接続をオフにした場合、イベントの発生を表すイベントデータの解像度は、12×12の高解像度になる。第1の接続をオンにし、第2の接続をオフにした場合、イベントの発生を表すイベントデータの解像度は、3×12の低解像度になる。第1の接続及び第2の接続をオンにした場合、イベントの発生を表すイベントデータの解像度は、3×3のより低解像度になる。
図30の第1の接続及び第2の接続以外に、画素ブロック41の接続の仕方と、その接続を制御するための接続制御線とを増やすことにより、イベントの発生を表すイベントデータの解像度として、より低解像度を実現することができる。
以上のように、本技術によれば、画素51と、画素51の電気信号の変化であるイベントを検出するイベント検出部52とを有する画素ブロック41を有するセンサチップ10において、複数の画素ブロック41の接続をオン/オフするので、例えば、イベントが少ない場合に、高解像度のイベントデータを取得し、イベントが多い場合に低解像度のイベントデータを取得する等といったように、イベントデータを柔軟に取得することができる。
<移動体への応用例>
本開示に係る技術(本技術)は、様々な製品へ応用することができる。例えば、本開示に係る技術は、自動車、電気自動車、ハイブリッド電気自動車、自動二輪車、自転車、パーソナルモビリティ、飛行機、ドローン、船舶、ロボット等のいずれかの種類の移動体に搭載される装置として実現されてもよい。
図31は、本開示に係る技術が適用され得る移動体制御システムの一例である車両制御システムの概略的な構成例を示すブロック図である。
車両制御システム12000は、通信ネットワーク12001を介して接続された複数の電子制御ユニットを備える。図31に示した例では、車両制御システム12000は、駆動系制御ユニット12010、ボディ系制御ユニット12020、車外情報検出ユニット12030、車内情報検出ユニット12040、及び統合制御ユニット12050を備える。また、統合制御ユニット12050の機能構成として、マイクロコンピュータ12051、音声画像出力部12052、及び車載ネットワークI/F(interface)12053が図示されている。
駆動系制御ユニット12010は、各種プログラムにしたがって車両の駆動系に関連する装置の動作を制御する。例えば、駆動系制御ユニット12010は、内燃機関又は駆動用モータ等の車両の駆動力を発生させるための駆動力発生装置、駆動力を車輪に伝達するための駆動力伝達機構、車両の舵角を調節するステアリング機構、及び、車両の制動力を発生させる制動装置等の制御装置として機能する。
ボディ系制御ユニット12020は、各種プログラムにしたがって車体に装備された各種装置の動作を制御する。例えば、ボディ系制御ユニット12020は、キーレスエントリシステム、スマートキーシステム、パワーウィンドウ装置、あるいは、ヘッドランプ、バックランプ、ブレーキランプ、ウィンカー又はフォグランプ等の各種ランプの制御装置として機能する。この場合、ボディ系制御ユニット12020には、鍵を代替する携帯機から発信される電波又は各種スイッチの信号が入力され得る。ボディ系制御ユニット12020は、これらの電波又は信号の入力を受け付け、車両のドアロック装置、パワーウィンドウ装置、ランプ等を制御する。
車外情報検出ユニット12030は、車両制御システム12000を搭載した車両の外部の情報を検出する。例えば、車外情報検出ユニット12030には、撮像部12031が接続される。車外情報検出ユニット12030は、撮像部12031に車外の画像を撮像させるとともに、撮像された画像を受信する。車外情報検出ユニット12030は、受信した画像に基づいて、人、車、障害物、標識又は路面上の文字等の物体検出処理又は距離検出処理を行ってもよい。
撮像部12031は、光を受光し、その光の受光量に応じた電気信号を出力する光センサである。撮像部12031は、電気信号を画像として出力することもできるし、測距の情報として出力することもできる。また、撮像部12031が受光する光は、可視光であっても良いし、赤外線等の非可視光であっても良い。
車内情報検出ユニット12040は、車内の情報を検出する。車内情報検出ユニット12040には、例えば、運転者の状態を検出する運転者状態検出部12041が接続される。運転者状態検出部12041は、例えば運転者を撮像するカメラを含み、車内情報検出ユニット12040は、運転者状態検出部12041から入力される検出情報に基づいて、運転者の疲労度合い又は集中度合いを算出してもよいし、運転者が居眠りをしていないかを判別してもよい。
マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030又は車内情報検出ユニット12040で取得される車内外の情報に基づいて、駆動力発生装置、ステアリング機構又は制動装置の制御目標値を演算し、駆動系制御ユニット12010に対して制御指令を出力することができる。例えば、マイクロコンピュータ12051は、車両の衝突回避あるいは衝撃緩和、車間距離に基づく追従走行、車速維持走行、車両の衝突警告、又は車両のレーン逸脱警告等を含むADAS(Advanced Driver Assistance System)の機能実現を目的とした協調制御を行うことができる。
また、マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030又は車内情報検出ユニット12040で取得される車両の周囲の情報に基づいて駆動力発生装置、ステアリング機構又は制動装置等を制御することにより、運転者の操作に拠らずに自律的に走行する自動運転等を目的とした協調制御を行うことができる。
また、マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030で取得される車外の情報に基づいて、ボディ系制御ユニット12020に対して制御指令を出力することができる。例えば、マイクロコンピュータ12051は、車外情報検出ユニット12030で検知した先行車又は対向車の位置に応じてヘッドランプを制御し、ハイビームをロービームに切り替える等の防眩を図ることを目的とした協調制御を行うことができる。
音声画像出力部12052は、車両の搭乗者又は車外に対して、視覚的又は聴覚的に情報を通知することが可能な出力装置へ音声及び画像のうちの少なくとも一方の出力信号を送信する。図31の例では、出力装置として、オーディオスピーカ12061、表示部12062及びインストルメントパネル12063が例示されている。表示部12062は、例えば、オンボードディスプレイ及びヘッドアップディスプレイの少なくとも一つを含んでいてもよい。
図32は、撮像部12031の設置位置の例を示す図である。
図32では、車両12100は、撮像部12031として、撮像部12101,12102,12103,12104,12105を有する。
撮像部12101,12102,12103,12104,12105は、例えば、車両12100のフロントノーズ、サイドミラー、リアバンパ、バックドア及び車室内のフロントガラスの上部等の位置に設けられる。フロントノーズに備えられる撮像部12101及び車室内のフロントガラスの上部に備えられる撮像部12105は、主として車両12100の前方の画像を取得する。サイドミラーに備えられる撮像部12102,12103は、主として車両12100の側方の画像を取得する。リアバンパ又はバックドアに備えられる撮像部12104は、主として車両12100の後方の画像を取得する。撮像部12101及び12105で取得される前方の画像は、主として先行車両又は、歩行者、障害物、信号機、交通標識又は車線等の検出に用いられる。
なお、図32には、撮像部12101ないし12104の撮影範囲の一例が示されている。撮像範囲12111は、フロントノーズに設けられた撮像部12101の撮像範囲を示し、撮像範囲12112,12113は、それぞれサイドミラーに設けられた撮像部12102,12103の撮像範囲を示し、撮像範囲12114は、リアバンパ又はバックドアに設けられた撮像部12104の撮像範囲を示す。例えば、撮像部12101ないし12104で撮像された画像データが重ね合わせられることにより、車両12100を上方から見た俯瞰画像が得られる。
撮像部12101ないし12104の少なくとも1つは、距離情報を取得する機能を有していてもよい。例えば、撮像部12101ないし12104の少なくとも1つは、複数の撮像素子からなるステレオカメラであってもよいし、位相差検出用の画素を有する撮像素子であってもよい。
例えば、マイクロコンピュータ12051は、撮像部12101ないし12104から得られた距離情報を基に、撮像範囲12111ないし12114内における各立体物までの距離と、この距離の時間的変化(車両12100に対する相対速度)を求めることにより、特に車両12100の進行路上にある最も近い立体物で、車両12100と略同じ方向に所定の速度(例えば、0km/h以上)で走行する立体物を先行車として抽出することができる。さらに、マイクロコンピュータ12051は、先行車の手前に予め確保すべき車間距離を設定し、自動ブレーキ制御(追従停止制御も含む)や自動加速制御(追従発進制御も含む)等を行うことができる。このように運転者の操作に拠らずに自律的に走行する自動運転等を目的とした協調制御を行うことができる。
例えば、マイクロコンピュータ12051は、撮像部12101ないし12104から得られた距離情報を元に、立体物に関する立体物データを、2輪車、普通車両、大型車両、歩行者、電柱等その他の立体物に分類して抽出し、障害物の自動回避に用いることができる。例えば、マイクロコンピュータ12051は、車両12100の周辺の障害物を、車両12100のドライバが視認可能な障害物と視認困難な障害物とに識別する。そして、マイクロコンピュータ12051は、各障害物との衝突の危険度を示す衝突リスクを判断し、衝突リスクが設定値以上で衝突可能性がある状況であるときには、オーディオスピーカ12061や表示部12062を介してドライバに警報を出力することや、駆動系制御ユニット12010を介して強制減速や回避操舵を行うことで、衝突回避のための運転支援を行うことができる。
撮像部12101ないし12104の少なくとも1つは、赤外線を検出する赤外線カメラであってもよい。例えば、マイクロコンピュータ12051は、撮像部12101ないし12104の撮像画像中に歩行者が存在するか否かを判定することで歩行者を認識することができる。かかる歩行者の認識は、例えば赤外線カメラとしての撮像部12101ないし12104の撮像画像における特徴点を抽出する手順と、物体の輪郭を示す一連の特徴点にパターンマッチング処理を行って歩行者か否かを判別する手順によって行われる。マイクロコンピュータ12051が、撮像部12101ないし12104の撮像画像中に歩行者が存在すると判定し、歩行者を認識すると、音声画像出力部12052は、当該認識された歩行者に強調のための方形輪郭線を重畳表示するように、表示部12062を制御する。また、音声画像出力部12052は、歩行者を示すアイコン等を所望の位置に表示するように表示部12062を制御してもよい。
以上、本開示に係る技術が適用され得る車両制御システムの一例について説明した。本開示に係る技術は、以上説明した構成のうち、例えば、撮像部12031に適用され得る。具体的には、図14のセンサチップ200は、撮像部12031に適用することができる。撮像部12031に本開示に係る技術を適用することにより、イベントデータを柔軟に取得し、そのイベントデータのデータ処理により、適切な運転支援を行うことができる。
なお、本技術の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
また、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものではなく、他の効果があってもよい。
なお、本技術は、以下の構成をとることができる。
<1>
光を受光し、光電変換を行って電気信号を生成する1個以上の画素と、前記画素の電気信号の変化であるイベントを検出するイベント検出部とを有する画素ブロックと、
複数の前記画素ブロックの接続をオン/オフする接続制御部と
を備えるセンサ。
<2>
前記接続制御部は、複数の前記画素ブロックの前記画素の光電流が合成されるように、複数の前記画素ブロックを接続する
<1>に記載のセンサ。
<3>
前記イベント検出部は、前記光電流が流れるFET(Field Effect Transistor)により、前記光電流を電圧に変換する電流電圧変換部を有し、
前記接続制御部は、複数の前記画素ブロックそれぞれの前記FETのソースどうしの接続をオン/オフする
<2>に記載のセンサ。
<4>
前記接続制御部は、前記電流電圧変換部の動作をオン/オフする
<3>に記載のセンサ。
<5>
前記接続制御部は、複数の前記画素ブロックの前記画素の光電流に対応する電圧が合成されるように、複数の前記画素ブロックを接続する
<1>ないし<4>のいずれかに記載のセンサ。
<6>
前記イベント検出部は、前記光電流が流れるFET(Field Effect Transistor)により、前記光電流を電圧に変換する電流電圧変換部を有し、
前記接続制御部は、複数の前記画素ブロックそれぞれの前記FETのゲートどうしの接続をオン/オフする
<5>に記載のセンサ。
<7>
前記イベント検出部は、
前記光電流が流れるFET(Field Effect Transistor)により、前記画素の光電流を電圧に変換する電流電圧変換部と、
第1のコンデンサ及び第2のコンデンサによって、前記光電流に対応する電圧の異なるタイミングの電圧どうしの差に対応する差信号を求める減算部と
を有し、
前記接続制御部は、複数の前記画素ブロックのうちの1つの前記画素ブロックの前記第1のコンデンサ及び前記第2のコンデンサの接続点と、他の前記画素ブロックの前記FETのゲートとの、第3のコンデンサを介した接続をオン/オフする
<1>ないし<4>のいずれかに記載のセンサ。
<8>
前記イベント検出部は、
前記画素の光電流を電圧に変換する電流電圧変換部と、
第1のコンデンサ及び第2のコンデンサによって、前記光電流に対応する電圧の異なるタイミングの電圧どうしの差に対応する差信号を求める減算部と、
前記差信号を量子化し、量子化により得られる量子化値を、イベントの発生を表すイベントデータとして出力する量子化部と
を有し、
複数の前記画素ブロックそれぞれの前記イベントデータに、前記接続制御部の動作モードに応じた演算を行って出力する演算部をさらに備える
<1>ないし<7>のいずれかに記載のセンサ。
<9>
前記画素の電荷を転送するトランジスタをさらに備える
<1>ないし<8>のいずれかに記載のセンサ。
<10>
光を受光し、光電変換を行って電気信号を生成する1個以上の画素と、前記画素の電気信号の変化であるイベントを検出するイベント検出部とを有する画素ブロックを有するセンサが、
複数の前記画素ブロックの接続をオン/オフする
ステップを含む制御方法。
10 センサチップ, 11 センサダイ, 12 ロジックダイ, 21 センサ部, 22 ロジック部, 31 画素アレイ部, 32 駆動部, 33 アービタ, 34 AD変換部, 35 出力部, 41,41A,41B 画素ブロック, 42 接続制御部, 51,51A,51B 画素, 52,52A,52B イベント検出部, 53 画素信号生成部, 60 ノード, 61 光電変換素子, 62,63 転送トランジスタ, 71 リセットトランジスタ, 72 増幅トランジスタ, 73 選択トランジスタ, 74 FD, 81 電流電圧変換部, 82 バッファ, 83 減算部, 84 量子化部, 85 転送部, 91ないし93 トランジスタ, 101 コンデンサ, 102 オペアンプ, 103 コンデンサ, 104 スイッチ, 111,112 コンパレータ, 113 出力部, 200 センサチップ, 201 センサ部, 211 画素アレイ部, 231 FET, 232 演算部, 234 FET, 235 コンデンサ

Claims (10)

  1. 光を受光し、光電変換を行って電気信号を生成する1個以上の画素と、前記画素の電気信号の変化であるイベントを検出するイベント検出部とを有する画素ブロックと、
    複数の前記画素ブロックの接続をオン/オフする接続制御部と
    を備えるセンサ。
  2. 前記接続制御部は、複数の前記画素ブロックの前記画素の光電流が合成されるように、複数の前記画素ブロックを接続する
    請求項1に記載のセンサ。
  3. 前記イベント検出部は、前記光電流が流れるFET(Field Effect Transistor)により、前記光電流を電圧に変換する電流電圧変換部を有し、
    前記接続制御部は、複数の前記画素ブロックそれぞれの前記FETのソースどうしの接続をオン/オフする
    請求項2に記載のセンサ。
  4. 前記接続制御部は、前記電流電圧変換部の動作をオン/オフする
    請求項3に記載のセンサ。
  5. 前記接続制御部は、複数の前記画素ブロックの前記画素の光電流に対応する電圧が合成されるように、複数の前記画素ブロックを接続する
    請求項1に記載のセンサ。
  6. 前記イベント検出部は、前記光電流が流れるFET(Field Effect Transistor)により、前記光電流を電圧に変換する電流電圧変換部を有し、
    前記接続制御部は、複数の前記画素ブロックそれぞれの前記FETのゲートどうしの接続をオン/オフする
    請求項5に記載のセンサ。
  7. 前記イベント検出部は、
    前記光電流が流れるFET(Field Effect Transistor)により、前記画素の光電流を電圧に変換する電流電圧変換部と、
    第1のコンデンサ及び第2のコンデンサによって、前記光電流に対応する電圧の異なるタイミングの電圧どうしの差に対応する差信号を求める減算部と
    を有し、
    前記接続制御部は、複数の前記画素ブロックのうちの1つの前記画素ブロックの前記第1のコンデンサ及び前記第2のコンデンサの接続点と、他の前記画素ブロックの前記FETのゲートとの、第3のコンデンサを介した接続をオン/オフする
    請求項1に記載のセンサ。
  8. 前記イベント検出部は、
    前記画素の光電流を電圧に変換する電流電圧変換部と、
    第1のコンデンサ及び第2のコンデンサによって、前記光電流に対応する電圧の異なるタイミングの電圧どうしの差に対応する差信号を求める減算部と、
    前記差信号を量子化し、量子化により得られる量子化値を、イベントの発生を表すイベントデータとして出力する量子化部と
    を有し、
    複数の前記画素ブロックそれぞれの前記イベントデータに、前記接続制御部の動作モードに応じた演算を行って出力する演算部をさらに備える
    請求項1に記載のセンサ。
  9. 前記画素の電荷を転送するトランジスタをさらに備える
    請求項1に記載のセンサ。
  10. 光を受光し、光電変換を行って電気信号を生成する1個以上の画素と、前記画素の電気信号の変化であるイベントを検出するイベント検出部とを有する画素ブロックを有するセンサが、
    複数の前記画素ブロックの接続をオン/オフする
    ステップを含む制御方法。
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