JP2020070945A - 空調システムおよび空調制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】省エネルギーと温熱環境の快適性との最適化を実現する。【解決手段】空調コントローラ7は、複数の小部屋に仕切られた被制御エリア1の各小部屋の利用開始時刻と利用終了時刻を、当日の日付と曜日と気象情報と各小部屋の入居者の情報に基づいて予測し、熱源機4の起動時刻と停止時刻を、当日の気象情報と各空調ユニットの設定温度に基づいて予測する。空調コントローラ7は、起動時刻になったときに熱源機4を起動させ、停止時刻になったときに熱源機4を停止させ、小部屋の利用開始時刻に基づいて、この小部屋に対応するVAVユニット2−1〜2−nを起動させ、小部屋の利用終了時刻に基づいて、この小部屋に対応するVAVユニット2−1〜2−nを停止させる。【選択図】 図1
Description
本発明は、空調の被制御エリアが複数の小部屋に仕切られた環境に対応できる空調システムおよび空調制御方法に関するものである。
従来のVAV(Variable Air Volume)システムのロードリセット制御は、ユーザが設定した室内温度となるように、空調機の給気温度設定をVAVの負荷状況に追随して自動調整する制御である(特許文献1、特許文献2参照)。
例えば、会議室に人が集中して、室内温度が上昇し、ユーザが暑いと感じて設定温度を下げた場合など、室内温度と設定温度とに差異が発生すると、VAVコントローラは、VAVのダンパを開けて、室内温度を設定温度に近づけるように設定風量を制御する。そして、VAVのダンパ開度が全開になると、空調機の給気温度を下げるように給気温度設定を変更する。これらの動作により、室内に必要な熱量だけを投入し、省エネルギーを実現している。
一方、近年のオフィスビルのフロアは、壁を少なくして貸し出し面積を大きくとれるように設計されている場合が多い。このようなオフィスビルに対する空調制御は、フロア全体の室内温度を一定に保つように設計されている。オフィスビルにテナントが入居すると、フロアは細かく間仕切りされ、小部屋の集まりとして利用されている。また、最近では働き方が多様化しており、小部屋で働く人の勤務時間は日々変化し、フロアの空調関連機器のスケジュールと、小部屋で働く人の勤務時間は必ずしも一致しない。
以上のような理由から、近年のオフィスビルのフロアでは、使用頻度の高い小部屋と使用頻度の低い小部屋が毎日変化する。これに対して、従来のVAVシステムは、調整時に設定されたフロアの代表温度に従って空調関連機器を制御するため、省エネルギーと温熱環境の快適性との最適化を実現することが難しいという問題点があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、被制御エリアが複数の小部屋に仕切られた環境において、省エネルギーと温熱環境の快適性との最適化を実現することができる空調システムおよび空調制御方法を提供することを目的とする。
本発明の空調システムは、被制御エリアに供給する熱エネルギーを生成するように構成された熱源機と、この熱源機によって生成された熱エネルギーを前記被制御エリアの複数の領域に配分するように構成された複数の空調ユニットと、複数の小部屋に仕切られた前記被制御エリアの各小部屋と前記空調ユニットとを対応付けた関連付け情報と、気象情報と、各小部屋の入居者の情報と、各空調ユニットの設定温度とに基づいて、各小部屋に人が在室する間の快適性が向上するように、前記熱源機の起動停止と各空調ユニットの起動停止とを制御するように構成された予測制御部とを備えることを特徴とするものである。
本発明の空調システムは、被制御エリアに供給する熱エネルギーを生成するように構成された熱源機と、この熱源機によって生成された熱エネルギーを前記被制御エリアの複数の領域に配分するように構成された複数の空調ユニットと、複数の小部屋に仕切られた前記被制御エリアの各小部屋の利用開始時刻を、当日の日付と曜日と気象情報と各小部屋の入居者の情報とに基づいて小部屋毎に予測するように構成された第1の予測部と、各小部屋の利用終了時刻を、当日の日付と曜日と気象情報と各小部屋の入居者の情報とに基づいて小部屋毎に予測するように構成された第2の予測部と、前記熱源機の起動時刻を、当日の気象情報と各空調ユニットの設定温度とに基づいて予測するように構成された第3の予測部と、前記熱源機の停止時刻を、当日の気象情報と各空調ユニットの設定温度とに基づいて予測するように構成された第4の予測部と、前記第3の予測部によって予測された起動時刻になったときに前記熱源機を起動させ、前記第4の予測部によって予測された停止時刻になったときに前記熱源機を停止させるように構成された第1の制御部と、前記第1の予測部によって予測された小部屋の利用開始時刻に基づいて、この小部屋に対応する空調ユニットを起動させ、前記第2の予測部によって予測された小部屋の利用終了時刻に基づいて、この小部屋に対応する空調ユニットを停止させるように構成された第2の制御部とを備えることを特徴とするものである。
また、本発明の空調システムの1構成例において、前記第1の予測部は、当日の日付と曜日と気象情報と各小部屋の入居者の情報とに基づいて、各小部屋の利用開始時刻をニューラルネットワークにより予測し、前記第2の予測部は、当日の日付と曜日と気象情報と各小部屋の入居者の情報とに基づいて、各小部屋の利用終了時刻をニューラルネットワークにより予測することを特徴とするものである。
また、本発明の空調システムの1構成例は、前記利用開始時刻の予測を行う前のデータ収集日において収集した日付と曜日と気象情報と各小部屋の入居者の情報と各小部屋の入室時刻とに基づいて、前記第1の予測部のニューラルネットワークの学習を行うように構成された第1の学習部と、前記利用終了時刻の予測を行う前のデータ収集日において収集した当日の日付と曜日と気象情報と各小部屋の入居者の情報と各小部屋の退室時刻とに基づいて、前記第2の予測部のニューラルネットワークの学習を行うように構成された第2の学習部とをさらに備えることを特徴とするものである。
また、本発明の空調システムの1構成例は、前記利用開始時刻の予測を行う前のデータ収集日において収集した日付と曜日と気象情報と各小部屋の入居者の情報と各小部屋の入室時刻とに基づいて、前記第1の予測部のニューラルネットワークの学習を行うように構成された第1の学習部と、前記利用終了時刻の予測を行う前のデータ収集日において収集した当日の日付と曜日と気象情報と各小部屋の入居者の情報と各小部屋の退室時刻とに基づいて、前記第2の予測部のニューラルネットワークの学習を行うように構成された第2の学習部とをさらに備えることを特徴とするものである。
また、本発明の空調システムの1構成例において、前記第3の予測部は、当日の気象情報と各空調ユニットの設定温度とに基づいて、前記熱源機の起動時刻をニューラルネットワークにより予測し、前記第4の予測部は、当日の気象情報と各空調ユニットの設定温度とに基づいて、前記熱源機の停止時刻をニューラルネットワークにより予測することを特徴とするものである。
また、本発明の空調システムの1構成例は、前記起動時刻の予測を行う前のデータ収集日において収集した気象情報と各空調ユニットの設定温度と各小部屋の入室時刻または利用開始時刻と前記熱源機が起動してから小部屋の室内温度が設定温度に達するまでの設定温度到達時間とに基づいて、前記第3の予測部のニューラルネットワークの学習を行うように構成された第3の学習部と、前記停止時刻の予測を行う前のデータ収集日において収集した気象情報と各空調ユニットの設定温度と各小部屋の退室時刻または利用終了時刻と前記熱源機が停止してから小部屋の室内温度が設定温度に維持されている間の設定温度維持時間とに基づいて、前記第4の予測部のニューラルネットワークの学習を行うように構成された第4の学習部とをさらに備えることを特徴とするものである。
また、本発明の空調システムの1構成例において、前記第3の学習部は、前記熱源機の起動後に小部屋の室内温度がこの小部屋の前記利用開始時刻までに設定温度に到達していなかった場合に、前記第3の予測部のニューラルネットワークの再学習を行い、前記第4の学習部は、前記熱源機の停止後に小部屋の室内温度がこの小部屋の前記利用終了時刻まで設定温度に維持できていなかった場合に、前記第4の予測部のニューラルネットワークの再学習を行うことを特徴とするものである。
また、本発明の空調システムの1構成例は、前記起動時刻の予測を行う前のデータ収集日において収集した気象情報と各空調ユニットの設定温度と各小部屋の入室時刻または利用開始時刻と前記熱源機が起動してから小部屋の室内温度が設定温度に達するまでの設定温度到達時間とに基づいて、前記第3の予測部のニューラルネットワークの学習を行うように構成された第3の学習部と、前記停止時刻の予測を行う前のデータ収集日において収集した気象情報と各空調ユニットの設定温度と各小部屋の退室時刻または利用終了時刻と前記熱源機が停止してから小部屋の室内温度が設定温度に維持されている間の設定温度維持時間とに基づいて、前記第4の予測部のニューラルネットワークの学習を行うように構成された第4の学習部とをさらに備えることを特徴とするものである。
また、本発明の空調システムの1構成例において、前記第3の学習部は、前記熱源機の起動後に小部屋の室内温度がこの小部屋の前記利用開始時刻までに設定温度に到達していなかった場合に、前記第3の予測部のニューラルネットワークの再学習を行い、前記第4の学習部は、前記熱源機の停止後に小部屋の室内温度がこの小部屋の前記利用終了時刻まで設定温度に維持できていなかった場合に、前記第4の予測部のニューラルネットワークの再学習を行うことを特徴とするものである。
また、本発明の空調システムの1構成例において、前記第2の制御部は、起動させた前記空調ユニットを全開運転させ、この空調ユニットに対応する小部屋の室内温度が設定温度に到達した後は室内温度が設定温度と一致するように前記空調ユニットを制御することを特徴とするものである。
また、本発明の空調システムの1構成例において、前記熱源機は、加熱または冷却した給気を前記空調ユニットに供給し、前記空調ユニットは、前記被制御エリアに供給する給気の風量を調節するVAVユニットである。
また、本発明の空調システムの1構成例において、前記熱源機は、熱源水を前記空調ユニットに供給し、前記空調ユニットは、空気と前記熱源水との熱交換を行って、加熱または冷却した給気を前記被制御エリアに供給するファンコイルユニットである。
また、本発明の空調システムの1構成例において、前記熱源機は、加熱または冷却した給気を前記空調ユニットに供給し、前記空調ユニットは、前記被制御エリアに供給する給気の風量を調節するVAVユニットである。
また、本発明の空調システムの1構成例において、前記熱源機は、熱源水を前記空調ユニットに供給し、前記空調ユニットは、空気と前記熱源水との熱交換を行って、加熱または冷却した給気を前記被制御エリアに供給するファンコイルユニットである。
また、本発明は、被制御エリアに供給する熱エネルギーを生成する熱源機と、この熱源機によって生成された熱エネルギーを前記被制御エリアの複数の領域に配分する複数の空調ユニットとを備えた空調システムにおける空調制御方法であって、複数の小部屋に仕切られた前記被制御エリアの各小部屋と前記空調ユニットとを対応付けた関連付け情報と、気象情報と、各小部屋の入居者の情報と、各空調ユニットの設定温度とに基づいて、各小部屋に人が在室する間の快適性が向上するように、前記熱源機の起動停止と各空調ユニットの起動停止とを制御することを特徴とするものである。
また、本発明の空調制御方法は、複数の小部屋に仕切られた被制御エリアの各小部屋の利用開始時刻を、当日の日付と曜日と気象情報と各小部屋の入居者の情報とに基づいて小部屋毎に予測する第1のステップと、各小部屋の利用終了時刻を、当日の日付と曜日と気象情報と各小部屋の入居者の情報とに基づいて小部屋毎に予測する第2のステップと、前記被制御エリアに供給する熱エネルギーを生成する熱源機の起動時刻を、当日の気象情報と、前記熱エネルギーを前記被制御エリアの複数の領域に配分する複数の空調ユニットの設定温度とに基づいて予測する第3のステップと、前記熱源機の停止時刻を、当日の気象情報と前記空調ユニットの設定温度とに基づいて予測する第4のステップと、前記第3のステップで予測した起動時刻になったときに前記熱源機を起動させる第5のステップと、前記第1のステップで予測した小部屋の利用開始時刻に基づいて、この小部屋に対応する空調ユニットを起動させる第6のステップと、前記第2のステップで予測した小部屋の利用終了時刻に基づいて、この小部屋に対応する空調ユニットを停止させる第7のステップと、前記第4のステップで予測した停止時刻になったときに前記熱源機を停止させる第8のステップとを含むことを特徴とするものである。
本発明によれば、複数の小部屋に仕切られた被制御エリアの各小部屋と空調ユニットとを対応付けた関連付け情報と、気象情報と、各小部屋の入居者の情報と、各空調ユニットの設定温度とに基づいて、各小部屋に人が在室する間の快適性が向上するように、熱源機の起動停止と各空調ユニットの起動停止とを制御することにより、省エネルギーを実現しつつ、温熱環境の快適性も実現することができる。
また、本発明によれば、被制御エリアの各小部屋の利用開始時刻と利用終了時刻とを、当日の日付と曜日と気象情報と各小部屋の入居者の情報とに基づいて小部屋毎に予測し、熱源機の起動時刻と停止時刻とを、当日の気象情報と各空調ユニットの設定温度とに基づいて予測し、第3の予測部によって予測された起動時刻になったときに熱源機を起動させ、第1の予測部によって予測された小部屋の利用開始時刻に基づいて、小部屋に対応する空調ユニットを起動させ、第2の予測部によって予測された利用終了時刻に基づいて、小部屋に対応する空調ユニットを停止させ、第4の予測部によって予測された停止時刻になったときに熱源機を停止させることにより、小部屋で働く人の勤務時間に応じて熱源機や空調ユニットを最適起動させることで、省エネルギーを実現しつつ、小部屋の利用開始時間までに室内を快適に制御することで、温熱環境の快適性も実現することができる。
また、本発明では、データ収集日において収集した日付と曜日と気象情報と各小部屋の入居者の情報と各小部屋の入室時刻とに基づいて、第1の予測部のニューラルネットワークの学習を行う第1の学習部と、データ収集日において収集した当日の日付と曜日と気象情報と各小部屋の入居者の情報と各小部屋の退室時刻とに基づいて、第2の予測部のニューラルネットワークの学習を行う第2の学習部とを設けることにより、小部屋の日々の利用状況に応じて第1、第2の予測部のニューラルネットワークの学習を行うため、省エネルギーと温熱環境の快適性とが最適になるように日々調整することができる。
また、本発明では、データ収集日において収集した気象情報と各空調ユニットの設定温度と各小部屋の入室時刻または利用開始時刻と熱源機が起動してから小部屋の室内温度が設定温度に達するまでの設定温度到達時間とに基づいて、第3の予測部のニューラルネットワークの学習を行う第3の学習部と、データ収集日において収集した気象情報と各空調ユニットの設定温度と各小部屋の退室時刻または利用終了時刻と熱源機が停止してから小部屋の室内温度が設定温度に維持されている間の設定温度維持時間とに基づいて、第4の予測部のニューラルネットワークの学習を行う第4の学習部とを設けることにより、小部屋の日々の利用状況や空調制御の結果に応じて第3、第4の予測部のニューラルネットワークの学習を行うため、省エネルギーと温熱環境の快適性とが最適になるように日々調整することができる。
[第1の実施例]
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施例に係るVAV空調システムの構成を示すブロック図である。VAV空調システムは、後述する熱源機によって生成された熱エネルギーを被制御エリア1の複数の領域に配分する複数の空調ユニットであるVAVユニット2−1〜2−n(nは2以上の整数)と、それぞれ対応するVAVユニット2−1〜2−nの近くに設置され、被制御エリア1の室内温度を計測する室内温度センサ3−1〜3−nと、被制御エリア1に供給する熱エネルギーを生成する熱源機4(本実施例では空調機)と、熱源機4からの給気をVAVユニット2−1〜2−nへ供給する給気ダクト5と、VAVユニット2−1〜2−nを制御する複数のVAVコントローラ6−1〜6−nと、熱源機4を制御する空調コントローラ7と、熱源機4から各VAVユニット2−1〜2−nに供給される給気の温度を計測する給気温度センサ8と、大気圧を計測する気圧センサ9と、外気温度を計測する外気温度センサ10と、外気湿度を計測する外気湿度センサ11と、日射量を計測する日射センサ12とを備えている。図1において、13−1〜13−nは給気の吹出口である。
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施例に係るVAV空調システムの構成を示すブロック図である。VAV空調システムは、後述する熱源機によって生成された熱エネルギーを被制御エリア1の複数の領域に配分する複数の空調ユニットであるVAVユニット2−1〜2−n(nは2以上の整数)と、それぞれ対応するVAVユニット2−1〜2−nの近くに設置され、被制御エリア1の室内温度を計測する室内温度センサ3−1〜3−nと、被制御エリア1に供給する熱エネルギーを生成する熱源機4(本実施例では空調機)と、熱源機4からの給気をVAVユニット2−1〜2−nへ供給する給気ダクト5と、VAVユニット2−1〜2−nを制御する複数のVAVコントローラ6−1〜6−nと、熱源機4を制御する空調コントローラ7と、熱源機4から各VAVユニット2−1〜2−nに供給される給気の温度を計測する給気温度センサ8と、大気圧を計測する気圧センサ9と、外気温度を計測する外気温度センサ10と、外気湿度を計測する外気湿度センサ11と、日射量を計測する日射センサ12とを備えている。図1において、13−1〜13−nは給気の吹出口である。
図2はVAVコントローラ6−1の構成を示すブロック図、図3は空調コントローラ7の構成を示すブロック図である。VAVコントローラ6−1は、対応する室内温度センサ3−1によって計測された室内温度の値を取得する室内温度計測値取得部60と、室内温度センサ3−1によって計測された室内温度と設定温度との偏差に基づいて設定風量を算出する風量算出部61と、設定風量を確保するようにVAVユニット2−1内のダンパの開度を制御する制御部62と、風量算出部61によって算出された設定風量の値、および室内温度センサ3−1によって計測された室内温度の値を空調コントローラ7に通知する送信部63と、空調コントローラ7から通知された設定温度の値および空調コントローラ7からの指示を受信する受信部64とを有する。なお、他のVAVコントローラも、VAVコントローラ6−1と同様の構成を有している。
空調コントローラ7は、給気温度センサ8によって計測された給気温度計測値を取得する給気温度計測値取得部70と、熱源機4に供給される熱源水の流量を制御するための操作量を算出する操作量算出部71と、VAVコントローラ6−1〜6−nから通知された設定風量、室内温度の値を取得する受信部72と、熱源機4を制御する熱源機制御部73(第1の制御部)と、気圧センサ9から大気圧の値を取得する大気圧取得部74と、外気温度センサ10から外気温度の値を取得する外気温度取得部75と、外気湿度センサ11から外気湿度の値を取得する外気湿度取得部76と、日射センサ12から日射量の値を取得する日射量取得部77と、VAVユニット2−1〜2−nの設定温度を設定する室内温度設定部78と、外部の気象予測システムから気象情報を取得する気象情報取得部79と、テナントから提供された入居者情報を取得する入居者情報取得部80と、複数の小部屋に仕切られた被制御エリア1の各小部屋の入退室時刻を取得する入退室時刻情報取得部81とを有する。
さらに、空調コントローラ7は、被制御エリア1の各小部屋の利用開始時刻をニューラルネットワークにより予測する利用開始時刻予測部82(第1の予測部)と、各小部屋の利用終了時刻をニューラルネットワークにより予測する利用終了時刻予測部83(第2の予測部)と、熱源機4の起動時刻をニューラルネットワークにより予測する起動時刻予測部84(第3の予測部)と、熱源機4の停止時刻をニューラルネットワークにより予測する停止時刻予測部85(第4の予測部)と、VAVコントローラ6−1〜6−nを通じてVAVユニット2−1〜2−nを制御するVAV制御部87と、利用開始時刻予測部82のニューラルネットワークの学習を行う学習部88(第1の学習部)と、利用終了時刻予測部83のニューラルネットワークの学習を行う学習部89(第2の学習部)と、起動時刻予測部84のニューラルネットワークの学習を行う学習部90(第3の学習部)と、停止時刻予測部85のニューラルネットワークの学習を行う学習部91(第4の学習部)と、記憶部92と、テナントと小部屋とVAVユニット2−1〜2−nとを対応付けた関連付け情報を作成する関連付け部93とを有する。VAV制御部87とVAVコントローラ6−1〜6−nとは、第2の制御部を構成している。また、第1の予測部と第2の予測部と第3の予測部と第4の予測部と第1の制御部と第2の制御部とは、予測制御部を構成している。
熱源機4によって冷却または加熱された空気(給気)は、給気ダクト5を介して被制御エリア1の各VAVユニット2−1〜2−nへ供給され、VAVユニット2−1〜2−nを通過して吹出口13−1〜13−nから被制御エリア1へ供給されるようになっている。
次に、本実施例の動作について説明する。図4は空調コントローラ7の動作を説明するフローチャート、図5はVAVコントローラ6−1〜6−nの動作を説明するフローチャートである。
まず、本発明では、空調対象の被制御エリア1(フロア)が間仕切りによって複数の小部屋に区切られ、各小部屋にテナントが入居する場合を想定している。
被制御エリア1が複数の小部屋に仕切られた例を図6に示す。図6の平面図の例では、各小部屋の配置と共に、VAVユニット2−1〜2−n(ここではn=6)の配置を記載している。図6における17は各小部屋を仕切る間仕切りである。
被制御エリア1が複数の小部屋に仕切られた例を図6に示す。図6の平面図の例では、各小部屋の配置と共に、VAVユニット2−1〜2−n(ここではn=6)の配置を記載している。図6における17は各小部屋を仕切る間仕切りである。
空調コントローラ7の入居者情報取得部80は、小部屋へのテナントの入居時に、小部屋の利用スケジュールを示す入居者情報をテナントから取得する(図4ステップS100)。入居者情報は、テナント名(入居者名)、小部屋名、利用目的、利用スケジュール、快適性の要望、休日情報などを含む。テナントから入力された入居者情報は、記憶部92に格納される。入居者情報の例を図7に示す。
一方、空調コントローラ7の記憶部92には、被制御エリア1内の各小部屋の配置とVAVユニット2−1〜2−nの配置と吹出口13−1〜13−nの配置とを示す間仕切り情報が予め記憶されている。
空調コントローラ7の関連付け部93は、記憶部92に記憶された入居者情報と間仕切り情報とに基づいて、テナントと小部屋とVAVユニット2−1〜2−nとを対応付けた関連付け情報を作成する(図4ステップS101)。
空調コントローラ7の関連付け部93は、記憶部92に記憶された入居者情報と間仕切り情報とに基づいて、テナントと小部屋とVAVユニット2−1〜2−nとを対応付けた関連付け情報を作成する(図4ステップS101)。
間仕切り17は、各小部屋を完全には分離しておらず、吹出口13−1〜13−nからの送風が例えば間仕切り17自体を通して、あるいは間仕切り17の上方の空間を通して複数の小部屋に行き渡るようになっている。したがって、関連付け部93は、例えば吹出口13(13−1〜13−n)が対象の小部屋に最も近いVAVユニット2(2−1〜2−n)を、その小部屋に対応するVAVユニットとすればよい。
あるいは、1つのVAVユニットについて複数の吹出口13を設け、吹出口13を各小部屋に設けるようにしてもよい。関連付け部93は、対象の小部屋に吹出口13(13−1〜13−n)が設けられたVAVユニット2(2−1〜2−n)を、その小部屋に対応するVAVユニットとすればよい。この場合には、間仕切り17が各小部屋を完全に分離していてもよい。
図6(間仕切り情報)と図7の入居者情報に基づく関連付け情報の例を図8に示す。
図6(間仕切り情報)と図7の入居者情報に基づく関連付け情報の例を図8に示す。
なお、例えば間仕切りの変更による小部屋の配置変更や空調ユニットの追加等が発生すると、間仕切り情報が更新され、またテナントの新たな入居あるいは退去により入居者情報が更新されるので、間仕切り情報あるいは入居者情報の更新により、関連付け情報も適宜更新されることは言うまでもない。
次に、空調コントローラ7の利用開始時刻予測部82は、1日の始めに、本日の各小部屋の利用開始時刻tsを小部屋毎に予測する(図4ステップS102)。具体的には、利用開始時刻予測部82は、本日の日付と曜日と本日の気象予測情報と入居者情報とに基づいて、各小部屋の利用開始時刻tsをニューラルネットワークにより予測する。
気象予測情報としては、例えば大気圧、外気温度、外気湿度、日射量、天気、日出時刻、日没時刻などがある。これら気象予測情報は、気象情報取得部79が図示しない気象予測システムから取得する。
利用開始時刻予測部82には、日付と曜日と気象予測情報と入居者情報と、小部屋の利用開始時刻tsとの関係をモデル化したニューラルネットワーク820が構築されている。ここで、事前に行われるニューラルネットワーク820の学習動作について、図9のフローチャートを参照して説明する。
空調コントローラ7の学習部88は、過去のデータ収集日において、日付と、曜日と、気象情報と、入居者情報(休日情報)と、各小部屋の最早入室時刻tinと最遅退室時刻toutのデータを収集する(図9ステップS300)。気象情報については、データ収集日について気象予測システムが予測した気象予測情報を用いてもよいし、気象情報の一部(例えば気圧センサ9が計測した大気圧、外気温度センサ10が計測した外気温度、外気湿度センサ11が計測した外気湿度、日射センサ12が計測した日射量)についてはデータ収集日の実測値を用いてもよい。
データ収集日の最早入室時刻tinと最遅退室時刻toutのデータは、入退室時刻情報取得部81を通じて取得することができる。最早入室時刻tinと最遅退室時刻toutのデータは、各小部屋に設けられた人感センサの検出結果、各小部屋に設けられた照明設備の点灯・消灯の結果、あるいは各小部屋の入退室を管理するセキュリティシステムから得ることができる。
そして、学習部88は、データ収集日の日付と曜日と気象情報と入居者情報(休日情報)とを利用開始時刻予測部82のニューラルネットワーク820の入力変数とし、データ収集日の各小部屋の利用開始時刻tsをニューラルネットワーク820の出力変数として、目的とする出力変数が得られるようニューラルネットワーク820の学習を行う(図9ステップS301)。このとき、学習部88は、データ収集日の各小部屋の最早入室時刻tinを、その日の利用開始時刻tsの正解値とする。
このようにして、各小部屋の過去の利用開始時刻を事前にニューラルネットワーク820に学習させることで、本日の利用開始時刻tsをニューラルネットワーク820で適切に予測できるようになる。
一方、空調コントローラ7の利用終了時刻予測部83は、1日の始めに、本日の各小部屋の利用終了時刻tfを小部屋毎に予測する(図4ステップS103)。具体的には、利用終了時刻予測部83は、本日の日付と曜日と本日の気象予測情報と入居者情報とに基づいて、各小部屋の利用終了時刻tfをニューラルネットワークにより予測する。
利用終了時刻予測部83には、日付と曜日と気象予測情報と入居者情報と、小部屋の利用終了時刻tfとの関係をモデル化したニューラルネットワーク830が構築されている。事前に行われるニューラルネットワーク830の学習動作について、図10のフローチャートを参照して説明する。
学習部89のデータ収集の動作(図10ステップS400)は、ステップS300と同じである。
そして、学習部89は、データ収集日の日付と曜日と気象情報と入居者情報(休日情報)とを利用終了時刻予測部83のニューラルネットワーク830の入力変数とし、データ収集日の各小部屋の利用終了時刻tfをニューラルネットワーク830の出力変数として、目的とする出力変数が得られるようニューラルネットワーク830の学習を行う(図10ステップS401)。このとき、学習部89は、データ収集日の各小部屋の最遅退室時刻toutを、その日の利用終了時刻tfの正解値とする。
そして、学習部89は、データ収集日の日付と曜日と気象情報と入居者情報(休日情報)とを利用終了時刻予測部83のニューラルネットワーク830の入力変数とし、データ収集日の各小部屋の利用終了時刻tfをニューラルネットワーク830の出力変数として、目的とする出力変数が得られるようニューラルネットワーク830の学習を行う(図10ステップS401)。このとき、学習部89は、データ収集日の各小部屋の最遅退室時刻toutを、その日の利用終了時刻tfの正解値とする。
このようにして、各小部屋の過去の利用終了時刻を事前にニューラルネットワーク830に学習させることで、本日の利用終了時刻tfをニューラルネットワーク830で適切に予測できるようになる。
なお、学習部88は、1日の終わりに、この日に収集したデータと過去のデータ収集日に収集したデータとに基づいて、利用開始時刻予測部82のニューラルネットワーク820の再学習を行うことにより、ニューラルネットワーク820の予測精度を更に向上させることができる。同様に、学習部89は、利用終了時刻予測部83のニューラルネットワーク830の再学習を行うことにより、ニューラルネットワーク830の予測精度を更に向上させることができる。
次に、空調コントローラ7の起動時刻予測部84は、1日の始めに、利用開始時刻予測部82によって予測された小部屋毎の利用開始時刻tsと関連付け部93によって作成された関連付け情報とに基づいて、本日の各VAVユニット2−1〜2−nの最早利用開始時刻ts_fをVAVユニット毎に求め、さらに全てのVAVユニット2−1〜2−nの利用開始時刻のうちの最早利用開始時刻ts_mfを求める(図4ステップS104)。
VAVユニット毎の最早利用開始時刻ts_fは、対象とするVAVユニットに対応する小部屋を関連付け情報によって特定し、特定した小部屋の利用開始時刻tsのうち最も早い時刻をts_fとすればよい。ts_mfは、全ての利用開始時刻tsのうち最も早い時刻であることは言うまでもない。
そして、起動時刻予測部84は、1日の始めに、本日の熱源機4の起動時刻(起動すべき時刻)tonを予測する(図4ステップS105)。具体的には、起動時刻予測部84は、本日の気象予測情報と各VAVユニット2−1〜2−nの設定温度SPとに基づいて、起動時刻tonをニューラルネットワークにより予測する。なお、本実施例では、各VAVユニット2−1〜2−nの設定温度SPを同一の値とする。
起動時刻予測部84には、気象予測情報と各VAVユニット2−1〜2−nの設定温度SPと、熱源機4の起動時刻tonとの関係をモデル化したニューラルネットワーク840が構築されている。事前に行われるニューラルネットワーク840の学習動作について、図11のフローチャートを参照して説明する。
空調コントローラ7の学習部90は、過去のデータ収集期間(例えば過去1週間)の各日について、気象情報と、各VAVユニット2−1〜2−nの設定温度SPと、熱源機4の起動時刻と、熱源機4が起動してから小部屋の室内温度が設定温度SPに達するまでの設定温度到達時間taと、各小部屋の最早入室時刻tinと最遅退室時刻toutのデータを収集する(図11ステップS500)。
上記と同様に、気象情報については、データ収集日について気象予測システムが予測した気象予測情報を用いてもよいし、気象情報の一部(例えば気圧センサ9が計測した大気圧、外気温度センサ10が計測した外気温度、外気湿度センサ11が計測した外気湿度、日射センサ12が計測した日射量)についてはデータ収集日の実測値を用いてもよい。
設定温度到達時間taについては、熱源機4の起動時を開始点とし、各小部屋の最早入室時刻tinのうち時刻が最も早い小部屋の室内温度が設定温度SPに到達するまでの時間とする。
そして、学習部90は、過去のデータ収集期間の各日の気象情報と設定温度SPとを起動時刻予測部84のニューラルネットワーク840の入力変数とし、データ収集期間の各日の熱源機4の起動時刻tonをニューラルネットワーク840の出力変数として、目的とする出力変数が得られるようニューラルネットワーク840の学習を行う(図11ステップS501)。
このとき、学習部90は、データ収集期間の各日において、各小部屋の最早入室時刻tinのうち最も早い時刻tin_fから設定温度到達時間taを引いた時刻を、その日の起動時刻tonの正解値としてニューラルネットワーク840の学習を行う。
このようにして、過去の起動時刻を事前に起動時刻予測部84のニューラルネットワーク840に学習させることで、本日の起動時刻tonをニューラルネットワーク840で適切に予測できるようになる。
このようにして、過去の起動時刻を事前に起動時刻予測部84のニューラルネットワーク840に学習させることで、本日の起動時刻tonをニューラルネットワーク840で適切に予測できるようになる。
一方、空調コントローラ7の停止時刻予測部85は、1日の始めに、利用終了時刻予測部83によって予測された小部屋毎の利用終了時刻tfと関連付け部93によって作成された関連付け情報とに基づいて、本日の各VAVユニット2−1〜2−nの最遅利用終了時刻tf_lをVAVユニット毎に求め、さらに全てのVAVユニット2−1〜2−nの利用終了時刻のうちの最遅利用終了時刻tf_mlを求める(図4ステップS106)。
VAVユニット毎の最遅利用終了時刻tf_lは、対象とするVAVユニットに対応する小部屋を関連付け情報によって特定し、特定した小部屋の利用終了時刻tfのうち最も遅い時刻をtf_lとすればよい。tf_mlは、全ての利用終了時刻tfのうち最も遅い時刻であることは言うまでもない。
そして、停止時刻予測部85は、1日の始めに、本日の熱源機4の停止時刻(停止すべき時刻)toffを予測する(図4ステップS107)。具体的には、停止時刻予測部85は、本日の気象予測情報と各VAVユニット2−1〜2−nの設定温度SPとに基づいて、停止時刻toffをニューラルネットワークにより予測する。
停止時刻予測部85には、気象予測情報と各VAVユニット2−1〜2−nの設定温度SPと、熱源機4の停止時刻toffとの関係をモデル化したニューラルネットワーク850が構築されている。事前に行われるニューラルネットワーク850の学習動作について、図12のフローチャートを参照して説明する。
空調コントローラ7の学習部91は、過去のデータ収集期間(例えば過去1週間)の各日について、気象情報と、各VAVユニット2−1〜2−nの設定温度SPと、熱源機4の停止時刻と、熱源機4が停止してから小部屋の室内温度が設定温度SPに維持されている間の設定温度維持時間tkと、各小部屋の最早入室時刻tinと最遅退室時刻toutのデータを収集する(図12ステップS600)。上記と同様に、気象情報については、データ収集日について気象予測システムが予測した気象予測情報を用いてもよいし、気象情報の一部についてはデータ収集日の実測値を用いてもよい。
設定温度維持時間tkについては、熱源機4の停止時を開始点とし、各小部屋の最遅退室時刻toutのうち時刻が最も遅い小部屋の室内温度が設定温度SPを中心とする所定の許容範囲から外れるまでの時間とする。
そして、学習部91は、過去のデータ収集期間の各日の気象情報と設定温度SPとを停止時刻予測部85のニューラルネットワーク850の入力変数とし、データ収集期間の各日の熱源機4の停止時刻toffをニューラルネットワーク850の出力変数として、目的とする出力変数が得られるようニューラルネットワーク850の学習を行う(図12ステップS601)。
このとき、学習部91は、データ収集期間の各日において、各小部屋の最遅退室時刻toutのうち最も遅い時刻tout_lから設定温度維持時間tkを引いた時刻を、その日の停止時刻toffの正解値とする。
このようにして、過去の停止時刻を事前に停止時刻予測部85のニューラルネットワーク850に学習させることで、本日の停止時刻toffをニューラルネットワーク850で適切に予測できるようになる。なお、ニューラルネットワーク840,850の再学習については後述する。
このようにして、過去の停止時刻を事前に停止時刻予測部85のニューラルネットワーク850に学習させることで、本日の停止時刻toffをニューラルネットワーク850で適切に予測できるようになる。なお、ニューラルネットワーク840,850の再学習については後述する。
また、本実施例では、熱源機4の起動時刻tonと停止時刻toffの予測にニューラルネットワークを用いているが、これに限るものではなく、従来の最適起動停止アルゴリズムを用いてもよい。最適起動停止アルゴリズムについては、例えば特開2004−85141号公報、特開2007−132598号公報に開示されている。
この場合、起動時刻予測部84は、本日の気象予測情報と各VAVユニット2−1〜2−nの設定温度SPとに基づいて、最適起動停止アルゴリズムにより熱源機4の起動の前倒し時間tpsを求める。そして、起動時刻予測部84は、全てのVAVユニット2−1〜2−nの利用開始時刻のうちの最早利用開始時刻ts_mfから前倒し時間tpsを引いた時刻を、熱源機4の起動時刻tonとすればよい。
また、停止時刻予測部85は、本日の気象予測情報と各VAVユニット2−1〜2−nの設定温度SPとに基づいて、最適起動停止アルゴリズムにより熱源機4の停止の前倒し時間tpfを求める。そして、停止時刻予測部85は、全てのVAVユニット2−1〜2−nの利用終了時刻のうちの最遅利用終了時刻tf_mlから前倒し時間tpffを引いた時刻を、熱源機4の停止時刻toffとすればよい。
次に、空調コントローラ7の室内温度設定部78は、起動時刻予測部84によって予測された熱源機4の起動時刻tonのX分前(Xは事前に決められた時間)になると(図4ステップS108においてYES)、同一の空調系統(同一の熱源機4)に属する各VAVユニット2−1〜2−nのVAVコントローラ6−1〜6−nに対して予め定められた設定温度SPを設定する(図4ステップS109)。時間Xは、上記の設定温度到達時間taおよび前倒し時間tpsの取り得る値よりも大きい値とする。
各VAVコントローラ6−1〜6−nの受信部64は、空調コントローラ7から通知された設定温度SPの値を取得する(図5ステップS200)。
続いて、空調コントローラ7の熱源機制御部73は、起動時刻予測部84によって予測された熱源機4の起動時刻tonになると(図4ステップS110においてYES)、熱源機4を起動させる(図4ステップS111)。
空調コントローラ7の給気温度計測値取得部70は、給気温度センサ8によって計測された給気温度計測値を取得する(図4ステップS112)。
空調コントローラ7の操作量算出部71は、所定の制御演算アルゴリズム(例えばPID)に従って、給気温度計測値と給気温度設定値とが一致するように操作量を算出する(図4ステップS113)。空調コントローラ7の熱源機制御部73は、操作量算出部71によって算出された操作量を熱源機4に出力する(図4ステップS114)。こうして、熱源機4に供給される熱源水(冷水または温水)の量が操作量に応じて調節され、給気温度が制御される。
空調コントローラ7の操作量算出部71は、所定の制御演算アルゴリズム(例えばPID)に従って、給気温度計測値と給気温度設定値とが一致するように操作量を算出する(図4ステップS113)。空調コントローラ7の熱源機制御部73は、操作量算出部71によって算出された操作量を熱源機4に出力する(図4ステップS114)。こうして、熱源機4に供給される熱源水(冷水または温水)の量が操作量に応じて調節され、給気温度が制御される。
また、熱源機制御部73は、システム全体の総要求風量値に応じたファン回転数を求め、この求めたファン回転数となるように熱源機4のファン(不図示)を制御する(図4ステップS115)。このようにして、熱源機4から送出される給気の風量が制御される。なお、熱源機4の起動時には、全てのVAVユニット2−1〜2−nが停止しているため、総要求風量値は、例えば被制御エリア1の必要な換気量から予め定められた初期値となる。
次に、空調コントローラ7のVAV制御部87は、VAVユニット2(2−1〜2−n)を動作させるタイミングになると(図4ステップS116においてYES)、当該VAVユニットのVAVコントローラに対して全開設定(起動)の指示を送信する(図4ステップS117)。
全てのVAVユニット2−1〜2−nの利用開始時刻のうち最も早い利用開始時刻ts_mfのVAVユニットについては、熱源機4の起動時刻tonが当該VAVユニットを動作させるタイミングとなる。一方、他のVAVユニットについては、このVAVユニットの最早利用開始時刻ts_fのY分前(Yは事前に決められた時間)の時刻が当該VAVユニットを動作させるタイミングとなる。時間Yは、上記の設定温度到達時間taおよび前倒し時間tpsの取り得る値よりも大きい値とする。
各VAVコントローラ6−1〜6−nの制御部62は、空調コントローラ7から全開設定の指示を受けた場合(図5ステップS201においてYES)、対応するVAVユニット2−1〜2−n内のダンパ(不図示)が全開になるように制御する(図5ステップS202)。空調コントローラ7から指示を受けていないVAVユニットについては、ダンパを全閉(停止)のままとする。
各VAVコントローラ6−1〜6−nの室内温度計測値取得部60は、それぞれ対応する室内温度センサ3−1〜3−nから室内温度の値を取得する。この室内温度の値は、各VAVコントローラ6−1〜6−nの送信部63から空調コントローラ7へ定期的に送信される。
各VAVコントローラ6−1〜6−nの風量算出部61は、室内温度計測値取得部60によって取得された室内温度の値が空調コントローラ7から通知された設定温度SPに到達したか否かを判定し(図5ステップS203)、室内温度が設定温度SPに到達した場合には、対応する小部屋の熱負荷状況に応じて設定風量を算出する(図5ステップS204)。具体的には、風量算出部61は、室内温度計測値取得部60によって取得された室内温度と設定温度SPとが一致するように、所定の制御演算アルゴリズム(例えばPID)に従って設定風量を算出する。
各VAVコントローラ6−1〜6−nの送信部63は、それぞれVAVコントローラ6−1〜6−nの風量算出部61が算出した設定風量の値を空調コントローラ7に通知する(図5ステップS205)。
空調コントローラ7の熱源機制御部73は、各VAVコントローラ6−1〜6−nから通知された設定風量値に応じて、システム全体の総要求風量値を演算し、この総要求風量値に応じたファン回転数を求め、この求めたファン回転数となるように熱源機4のファンを制御する(図4ステップS115)。
そして、各VAVコントローラ6−1〜6−nの制御部62は、それぞれVAVコントローラ6−1〜6−nの風量算出部61によって算出された設定風量を確保するように、対応するVAVユニット2−1〜2−n内のダンパの開度を制御する(図5ステップS206)。こうして、対応する室内温度センサ3(3−1〜3−n)によって計測された室内温度の値が設定温度SPに到達したVAVユニット2(2−1〜2−n)については、熱負荷状況に応じてダンパの開度が制御される。
次に、空調コントローラ7のVAV制御部87は、各VAVユニット2−1〜2−nの中に、そのVAVユニットの最遅利用終了時刻tf_lになったものが存在する場合(図4ステップS118においてYES)、当該VAVユニットのVAVコントローラに対して全閉設定(停止)の指示を送信する(図4ステップS119)。
各VAVコントローラ6−1〜6−nの制御部62は、空調コントローラ7から全閉設定の指示を受けた場合(図5ステップS207においてYES)、対応するVAVユニット2−1〜2−n内のダンパが全閉になるように制御する(図5ステップS208)。空調コントローラ7からの全閉設定の指示がない場合には、ステップS204の設定風量の算出処理に戻る。
次に、空調コントローラ7の熱源機制御部73は、停止時刻予測部85によって予測された熱源機4の停止時刻toffになると(図4ステップS120においてYES)、熱源機4を停止させる(図4ステップS121)。停止時刻toffになっていない場合には、ステップS112に戻る。
熱源機4の停止後、空調コントローラ7のVAV制御部87は、全閉にしていない残りのVAVユニットの最遅利用終了時刻tf_lになったときに(図4ステップS122においてYES)、当該VAVユニットのVAVコントローラに対して全閉設定(停止)の指示を送信する(図4ステップS123)。
全てのVAVユニット2−1〜2−nと熱源機4とが停止した後、空調コントローラ7の学習部90は、本日の各小部屋の利用開始時刻tsのうち最早利用開始時刻ts_mfの小部屋の室内温度が最早利用開始時刻ts_mfまでに設定温度SPに到達したか否かを評価する(図4ステップS124)。
学習部90は、最早利用開始時刻ts_mfの小部屋の室内温度が最早利用開始時刻ts_mfまでに設定温度SPに到達していない場合(ステップS124においてNO)、過去のデータ収集期間と本日とにおける気象情報と設定温度SPとを起動時刻予測部84のニューラルネットワーク840の入力変数とし、過去のデータ収集期間と本日とにおける熱源機4の起動時刻tonをニューラルネットワーク840の出力変数として、目的とする出力変数が得られるようニューラルネットワーク840の再学習を行う(図4ステップS125)。
このとき、学習部90は、本日の熱源機4の起動時を開始点とし、本日の各小部屋の利用開始時刻tsのうち最早利用開始時刻ts_mfの小部屋の室内温度が設定温度SPに到達するまでの時間を本日の設定温度到達時間taとする。そして、学習部90は、本日の最早利用開始時刻ts_mfから本日の設定温度到達時間taを引いた時刻を、本日の熱源機4の起動時刻tonの正解値とすればよい。
あるいは、学習部90は、本日の各小部屋の最早入室時刻tinのうち時刻が最も早い小部屋の室内温度が最早入室時刻tin_fまでに設定温度SPに到達していない場合に、ニューラルネットワーク840の再学習を行うようにしてもよい。
この場合には、学習部90は、本日の熱源機4の起動時を開始点とし、本日の各小部屋の最早入室時刻tinのうち時刻が最も早い小部屋の室内温度が設定温度SPに到達するまでの時間を本日の設定温度到達時間taとする。そして、学習部90は、本日の最早入室時刻tin_fから本日の設定温度到達時間taを引いた時刻を、本日の熱源機4の起動時刻tonの正解値とすればよい。
なお、起動時刻tonの予測に最適起動停止アルゴリズムを用いる場合には、過去のデータ収集期間と本日とにおける設定温度到達時間taを用いて、最適起動停止アルゴリズムを再調整すればよい。
次に、学習部91は、本日の各小部屋の利用終了時刻tfのうち最遅利用終了時刻tf_mlの小部屋の室内温度が最遅利用終了時刻tf_mlまで設定温度SPに維持できていたか否かを評価する(図4ステップS126)。
学習部91は、最遅利用終了時刻tf_mlの小部屋の室内温度が最遅利用終了時刻tf_mlまで設定温度SPに維持できていなかった場合(ステップS126においてNO)、過去のデータ収集期間と本日とにおける気象情報と設定温度SPとを停止時刻予測部85のニューラルネットワーク850の入力変数とし、過去のデータ収集期間と本日とにおける熱源機4の停止時刻toffをニューラルネットワーク850の出力変数として、目的とする出力変数が得られるようニューラルネットワーク850の再学習を行う(図4ステップS127)。
このとき、学習部91は、本日の熱源機4の停止時を開始点とし、本日の各小部屋の利用終了時刻tfのうち最遅利用終了時刻tf_mlの小部屋の室内温度が設定温度SPを中心とする所定の許容範囲から外れるまでの時間を本日の設定温度維持時間tkとする。そして、学習部91は、本日の最遅利用終了時刻tf_mlから設定温度維持時間tkを引いた時刻を、本日の熱源機4の停止時刻toffの正解値とすればよい。
あるいは、学習部91は、本日の各小部屋の最遅退室時刻toutのうち時刻が最も遅い小部屋の室内温度が最遅退室時刻tout_lまで設定温度SPに維持できていなかった場合に、ニューラルネットワーク850の再学習を行うようにしてもよい。
この場合には、学習部91は、本日の熱源機4の停止時を開始点とし、本日の各小部屋の最遅退室時刻toutのうち時刻が最も遅い小部屋の室内温度が設定温度SPを中心とする所定の許容範囲から外れるまでの時間を本日の設定温度維持時間tkとする。そして、学習部91は、本日の最遅退室時刻tout_lから本日の設定温度維持時間tkを引いた時刻を、本日の熱源機4の停止時刻toffの正解値とすればよい。
なお、停止時刻toffの予測に最適起動停止アルゴリズムを用いる場合には、過去のデータ収集期間と本日とにおける設定温度維持時間tkを用いて、最適起動停止アルゴリズムを再調整すればよい。
以上のように、本実施例では、空調システムの被制御エリア1が複数の小部屋に区切られている場合に、小部屋で働く人の勤務時間に応じて熱源機4やVAVユニット2−1〜2−nを最適起動させることで、省エネルギーを実現しつつ、小部屋の利用開始時間までに室内を快適に制御することで、温熱環境の快適性も実現することができる。また、本実施例では、小部屋の日々の利用状況や空調制御の結果に応じてニューラルネットワーク820,830,840,850を再学習するため、省エネルギーと温熱環境の快適性とが最適になるように日々調整することができる。
なお、特許文献1、特許文献2に開示された技術と同様に、給気温度設定のロードリセット制御を行うようにしてもよい。
[第2の実施例]
第1の実施例では、VAV空調システムを例に挙げて説明したが、本発明はファンコイルユニット(Fan Coil Unit、以下FCU)空調システムに適用することも可能である。図13は本発明の第2の実施例に係るFCU空調システムの構成を示すブロック図であり、図1と同一の構成には同一の符号を付してある。
第1の実施例では、VAV空調システムを例に挙げて説明したが、本発明はファンコイルユニット(Fan Coil Unit、以下FCU)空調システムに適用することも可能である。図13は本発明の第2の実施例に係るFCU空調システムの構成を示すブロック図であり、図1と同一の構成には同一の符号を付してある。
FCU空調システムは、熱源機によって生成された熱エネルギーを被制御エリア1の複数の領域に配分する複数の空調ユニットであるFCU2a−1〜2a−nと、室内温度センサ3−1〜3−nと、熱源水(冷水または温水)をFCU2a−1〜2a−nを供給する熱源機4aと、FCU2a−1〜2a−nと熱源機4aとを制御する空調コントローラ7aと、気圧センサ9と、外気温度センサ10と、外気湿度センサ11と、日射センサ12と、熱源水をFCU2a−1〜2a−nを供給する往き配管14と、熱交換後の熱源水を熱源機4aに戻す還り配管15とを備えている。
図14は空調コントローラ7aの構成を示すブロック図であり、図3と同一の構成には同一の符号を付してある。本実施例の空調コントローラ7aは、熱源機4aを制御する熱源機制御部73a(第1の制御部)と、大気圧取得部74と、外気温度取得部75と、外気湿度取得部76と、日射量取得部77と、室内温度設定部78aと、気象情報取得部79と、入居者情報取得部80と、入退室時刻情報取得部81と、利用開始時刻予測部82と、利用終了時刻予測部83と、起動時刻予測部84と、停止時刻予測部85と、FCU2a−1〜2a−nを制御するFCU制御部87a(第2の制御部)と、学習部88〜91と、記憶部92と、関連付け部93と、室内温度計測値取得部94とを有する。
次に、本実施例の動作について説明する。図15、図16は空調コントローラ7aの動作を説明するフローチャートである。
空調コントローラ7aの入居者情報取得部80の動作(図15ステップS700)は、第1の実施例のステップS100の動作と同じである。
空調コントローラ7aの入居者情報取得部80の動作(図15ステップS700)は、第1の実施例のステップS100の動作と同じである。
空調コントローラ7aの関連付け部93は、第1の実施例と同様に、記憶部92に記憶された入居者情報と間仕切り情報とに基づいて、テナントと小部屋とFCU2a−1〜2a−nとを対応付けた関連付け情報を作成する(図15ステップS701)。第1の実施例と同様に、関連付け部93は、例えば吹出口13(13−1〜13−n)が対象の小部屋に最も近いFCU2a(2a−1〜2a−n)を、その小部屋に対応するFCUとすればよい。あるいは、対象の小部屋に吹出口13(13−1〜13−n)が設けられたFCU2a(2a−1〜2a−n)を、その小部屋に対応するFCUとすればよい。
空調コントローラ7aの利用開始時刻予測部82と利用終了時刻予測部83の動作(図15ステップS702,S703)は、第1の実施例のステップS102,S103の動作と同じである。また、学習部88,89による利用開始時刻予測部82と利用終了時刻予測部83のニューラルネットワーク820,830の学習/再学習についても、第1の実施例で説明したとおりである。
空調コントローラ7aの起動時刻予測部84は、第1の実施例と同様に、1日の始めに、利用開始時刻予測部82によって予測された小部屋毎の利用開始時刻tsと関連付け部93によって作成された関連付け情報とに基づいて、各FCU2a−1〜2a−nの最早利用開始時刻ts_fをFCU毎に求め、さらに全てのFCU2a−1〜2a−nの利用開始時刻のうちの最早利用開始時刻ts_mfを求める(図15ステップS704)。そして、起動時刻予測部84は、第1の実施例と同様に、1日の始めに、本日の熱源機4aの起動時刻(起動すべき時刻)tonを予測する(図15ステップS705)。
空調コントローラ7aの停止時刻予測部85は、第1の実施例と同様に、1日の始めに、利用終了時刻予測部83によって予測された小部屋毎の利用終了時刻tfと関連付け部93によって作成された関連付け情報とに基づいて、各FCU2a−1〜2a−nの最遅利用終了時刻tf_lをFCU毎に求め、さらに全てのFCU2a−1〜2a−nの利用終了時刻のうちの最遅利用終了時刻tf_mlを求める(図15ステップS706)。そして、停止時刻予測部85は、第1の実施例と同様に、1日の始めに、本日の熱源機4aの停止時刻(停止すべき時刻)toffを予測する(図15ステップS707)。
学習部90,91による起動時刻予測部84と停止時刻予測部85のニューラルネットワーク840,850の学習/再学習については、第1の実施例で説明したとおりである。
次に、空調コントローラ7aの室内温度設定部78aは、起動時刻予測部84によって予測された熱源機4aの起動時刻tonのX分前になると(図15ステップS708においてYES)、同一の空調系統(同一の熱源機4a)に属する各FCU2a−1〜2a−nの設定温度SPを設定する(図15ステップS709)。
続いて、空調コントローラ7aの熱源機制御部73aは、起動時刻予測部84によって予測された熱源機4aの起動時刻tonになると(図15ステップS710においてYES)、熱源機4aを起動させる(図15ステップS711)。
熱源機4aから供給される熱源水(冷水または温水)は、往き配管14を経てFCU2a−1〜2a−nに送られ、FCU2a−1〜2a−nを通過して還り配管15により熱源機4aに戻される。FCU2a−1〜2a−nは、被制御エリア1からFCU2a−1〜2a−nに戻る空気(還気)と熱源水との熱交換、または混合気(還気と外気とを混合した空気)と熱源水との熱交換を行って、冷却または加熱した空気(給気)を被制御エリア1に送る。FCU2a−1〜2a−nを通過する熱源水の流量はバルブ16−1〜16−nによって制御される。
なお、熱源機4aの制御方法としては、例えば冷温水循環ポンプを制御する変水量制御(VWV:Variable Water Volume)と、熱源機4aの送水温度を制御する変送水温度制御(VWT:Variable Water Temperature)とがあるが、周知の技術であるので、詳細な説明は省略する。
次に、空調コントローラ7aのFCU制御部87aは、FCU2a(2a−1〜2a−n)を動作させるタイミングになると(図15ステップS712においてYES)、当該FCUのバルブ16(16−1〜16−n)が全開になるように制御する(図15ステップS713)。
全てのFCU2a−1〜2a−nの利用開始時刻のうち最も早い利用開始時刻ts_mfのFCUについては、熱源機4aの起動時刻tonが当該FCUを動作させるタイミングとなる。一方、他のFCUについては、このFCUの最早利用開始時刻ts_fのY分前の時刻が当該FCUを動作させるタイミングとなる。動作させるタイミングになっていないFCUについては、バルブ16を全閉のままとする。
空調コントローラ7aの室内温度計測値取得部94は、室内温度センサ3−1〜3−nから室内温度の値を定期的に取得する。
FCU制御部87aは、バルブ全開中のFCUに対応する室内温度センサ3(3−1〜3−n)によって計測された室内温度が設定温度SPに到達したか否かを判定し(図15ステップS714)、室内温度が設定温度SPに到達した場合には、当該FCUに対応する室内温度センサ3によって計測された室内温度が設定温度SPに維持されるように、当該FCUのバルブ16の開度を制御する(図15ステップS715)。
FCU制御部87aは、バルブ全開中のFCUに対応する室内温度センサ3(3−1〜3−n)によって計測された室内温度が設定温度SPに到達したか否かを判定し(図15ステップS714)、室内温度が設定温度SPに到達した場合には、当該FCUに対応する室内温度センサ3によって計測された室内温度が設定温度SPに維持されるように、当該FCUのバルブ16の開度を制御する(図15ステップS715)。
次に、FCU制御部87aは、各FCU2a−1〜2a−nの中に、そのFCUの最遅利用終了時刻tf_lになったものが存在する場合(図16ステップS716においてYES)、当該FCUのバルブ16(16−1〜16−n)が全閉になるように制御する(図16ステップS717)。
空調コントローラ7aの熱源機制御部73aは、停止時刻予測部85によって予測された熱源機4aの停止時刻toffになると(図16ステップS718においてYES)、熱源機4aを停止させる(図16ステップS719)。停止時刻toffになっていない場合には、ステップS712に戻る。
熱源機4aの停止後、空調コントローラ7aのFCU制御部87aは、バルブ16を全閉にしていない残りのFCUの最遅利用終了時刻tf_lになったときに(図16ステップS720においてYES)、当該FCUのバルブ16が全閉になるように制御する(図16ステップS721)。
全てのFCU2a−1〜2a−nと熱源機4aとが停止した後の学習部90と学習部91の動作(図16ステップS722〜S725)は、第1の実施例のステップS124〜S127の動作と同じである。
以上のようにして、本実施例では、FCU空調システムにおいて、第1の実施例と同様の効果を得ることができる。また、VAVとFCUが混在した空調システムに本発明を適用することも可能である。
第1、第2の実施例のVAVコントローラ6−1〜6−nと空調コントローラ7,7aの各々は、CPU(Central Processing Unit)、記憶装置および外部とのインターフェースを備えたコンピュータと、これらのハードウェア資源を制御するプログラムによって実現することができる。このコンピュータの構成例を図17に示す。コンピュータは、CPU300と、記憶装置301と、インターフェース装置(以下、I/Fと略する)302とを備えている。
VAVコントローラ6−1〜6−nの場合、I/F302には、VAVユニット2−1〜2−nと室内温度センサ3−1〜3−nと空調コントローラ7とが接続される。空調コントローラ7の場合、I/F302には、熱源機4とセンサ8〜12とVAVコントローラ6−1〜6−nとが接続される。空調コントローラ7aの場合、I/F302には、熱源機4aと室内温度センサ3−1〜3−nとセンサ9〜12とバルブ16−1〜16−nとが接続される。各装置のCPU300は、記憶装置301に格納されたプログラムに従って第1、第2の実施例で説明した処理を実行する。
本発明は、空調システムに適用することができる。
1…被制御エリア、2−1〜2−n…VAVユニット、2a−1〜2a−n…FCU、3−1〜3−n…室内温度センサ、4,4a…熱源機、5…給気ダクト、6−1〜6−n…VAVコントローラ、7,7a…空調コントローラ、8…給気温度センサ、9…気圧センサ、10…外気温度センサ、11…外気湿度センサ、12…日射センサ、13−1〜13−n…吹出口、14…往き配管、15…還り配管、16−1〜16−n…バルブ、17…間仕切り、60,94…室内温度計測値取得部、61…風量算出部、62…制御部、63…送信部、64…受信部、70…給気温度計測値取得部、71…操作量算出部、72…受信部、73,73a…熱源機制御部、74…大気圧取得部、75…外気温度取得部、76…外気湿度取得部、77…日射量取得部、78,78a…室内温度設定部、79…気象情報取得部、80…入居者情報取得部、81…入退室時刻情報取得部、82…利用開始時刻予測部、83…利用終了時刻予測部、84…起動時刻予測部、85…停止時刻予測部、87…VAV制御部、87a…FCU制御部、88〜91…学習部、92…記憶部、93…関連付け部、820,830,840,850…ニューラルネットワーク。
Claims (12)
- 被制御エリアに供給する熱エネルギーを生成するように構成された熱源機と、
この熱源機によって生成された熱エネルギーを前記被制御エリアの複数の領域に配分するように構成された複数の空調ユニットと、
複数の小部屋に仕切られた前記被制御エリアの各小部屋と前記空調ユニットとを対応付けた関連付け情報と、気象情報と、各小部屋の入居者の情報と、各空調ユニットの設定温度とに基づいて、各小部屋に人が在室する間の快適性が向上するように、前記熱源機の起動停止と各空調ユニットの起動停止とを制御するように構成された予測制御部とを備えることを特徴とする空調システム。 - 被制御エリアに供給する熱エネルギーを生成するように構成された熱源機と、
この熱源機によって生成された熱エネルギーを前記被制御エリアの複数の領域に配分するように構成された複数の空調ユニットと、
複数の小部屋に仕切られた前記被制御エリアの各小部屋の利用開始時刻を、当日の日付と曜日と気象情報と各小部屋の入居者の情報とに基づいて小部屋毎に予測するように構成された第1の予測部と、
各小部屋の利用終了時刻を、当日の日付と曜日と気象情報と各小部屋の入居者の情報とに基づいて小部屋毎に予測するように構成された第2の予測部と、
前記熱源機の起動時刻を、当日の気象情報と各空調ユニットの設定温度とに基づいて予測するように構成された第3の予測部と、
前記熱源機の停止時刻を、当日の気象情報と各空調ユニットの設定温度とに基づいて予測するように構成された第4の予測部と、
前記第3の予測部によって予測された起動時刻になったときに前記熱源機を起動させ、前記第4の予測部によって予測された停止時刻になったときに前記熱源機を停止させるように構成された第1の制御部と、
前記第1の予測部によって予測された小部屋の利用開始時刻に基づいて、この小部屋に対応する空調ユニットを起動させ、前記第2の予測部によって予測された小部屋の利用終了時刻に基づいて、この小部屋に対応する空調ユニットを停止させるように構成された第2の制御部とを備えることを特徴とする空調システム。 - 請求項2記載の空調システムにおいて、
前記第1の予測部は、当日の日付と曜日と気象情報と各小部屋の入居者の情報とに基づいて、各小部屋の利用開始時刻をニューラルネットワークにより予測し、
前記第2の予測部は、当日の日付と曜日と気象情報と各小部屋の入居者の情報とに基づいて、各小部屋の利用終了時刻をニューラルネットワークにより予測することを特徴とする空調システム。 - 請求項3記載の空調システムにおいて、
前記利用開始時刻の予測を行う前のデータ収集日において収集した日付と曜日と気象情報と各小部屋の入居者の情報と各小部屋の入室時刻とに基づいて、前記第1の予測部のニューラルネットワークの学習を行うように構成された第1の学習部と、
前記利用終了時刻の予測を行う前のデータ収集日において収集した当日の日付と曜日と気象情報と各小部屋の入居者の情報と各小部屋の退室時刻とに基づいて、前記第2の予測部のニューラルネットワークの学習を行うように構成された第2の学習部とをさらに備えることを特徴とする空調システム。 - 請求項2記載の空調システムにおいて、
前記第3の予測部は、当日の気象情報と各空調ユニットの設定温度とに基づいて、前記熱源機の起動時刻をニューラルネットワークにより予測し、
前記第4の予測部は、当日の気象情報と各空調ユニットの設定温度とに基づいて、前記熱源機の停止時刻をニューラルネットワークにより予測することを特徴とする空調システム。 - 請求項5記載の空調システムにおいて、
前記起動時刻の予測を行う前のデータ収集日において収集した気象情報と各空調ユニットの設定温度と各小部屋の入室時刻または利用開始時刻と前記熱源機が起動してから小部屋の室内温度が設定温度に達するまでの設定温度到達時間とに基づいて、前記第3の予測部のニューラルネットワークの学習を行うように構成された第3の学習部と、
前記停止時刻の予測を行う前のデータ収集日において収集した気象情報と各空調ユニットの設定温度と各小部屋の退室時刻または利用終了時刻と前記熱源機が停止してから小部屋の室内温度が設定温度に維持されている間の設定温度維持時間とに基づいて、前記第4の予測部のニューラルネットワークの学習を行うように構成された第4の学習部とをさらに備えることを特徴とする空調システム。 - 請求項6記載の空調システムにおいて、
前記第3の学習部は、前記熱源機の起動後に小部屋の室内温度がこの小部屋の前記利用開始時刻までに設定温度に到達していなかった場合に、前記第3の予測部のニューラルネットワークの再学習を行い、
前記第4の学習部は、前記熱源機の停止後に小部屋の室内温度がこの小部屋の前記利用終了時刻まで設定温度に維持できていなかった場合に、前記第4の予測部のニューラルネットワークの再学習を行うことを特徴とする空調システム。 - 請求項2乃至7のいずれか1項に記載の空調システムにおいて、
前記第2の制御部は、起動させた前記空調ユニットを全開運転させ、この空調ユニットに対応する小部屋の室内温度が設定温度に到達した後は室内温度が設定温度と一致するように前記空調ユニットを制御することを特徴とする空調システム。 - 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の空調システムにおいて、
前記熱源機は、加熱または冷却した給気を前記空調ユニットに供給し、
前記空調ユニットは、前記被制御エリアに供給する給気の風量を調節するVAVユニットであることを特徴とする空調システム。 - 請求項1乃至8のいずれか1項に記載の空調システムにおいて、
前記熱源機は、熱源水を前記空調ユニットに供給し、
前記空調ユニットは、空気と前記熱源水との熱交換を行って、加熱または冷却した給気を前記被制御エリアに供給するファンコイルユニットであることを特徴とする空調システム。 - 被制御エリアに供給する熱エネルギーを生成する熱源機と、この熱源機によって生成された熱エネルギーを前記被制御エリアの複数の領域に配分する複数の空調ユニットとを備えた空調システムにおける空調制御方法であって、
複数の小部屋に仕切られた前記被制御エリアの各小部屋と前記空調ユニットとを対応付けた関連付け情報と、気象情報と、各小部屋の入居者の情報と、各空調ユニットの設定温度とに基づいて、各小部屋に人が在室する間の快適性が向上するように、前記熱源機の起動停止と各空調ユニットの起動停止とを制御することを特徴とする空調制御方法。 - 複数の小部屋に仕切られた被制御エリアの各小部屋の利用開始時刻を、当日の日付と曜日と気象情報と各小部屋の入居者の情報とに基づいて小部屋毎に予測する第1のステップと、
各小部屋の利用終了時刻を、当日の日付と曜日と気象情報と各小部屋の入居者の情報とに基づいて小部屋毎に予測する第2のステップと、
前記被制御エリアに供給する熱エネルギーを生成する熱源機の起動時刻を、当日の気象情報と、前記熱エネルギーを前記被制御エリアの複数の領域に配分する複数の空調ユニットの設定温度とに基づいて予測する第3のステップと、
前記熱源機の停止時刻を、当日の気象情報と前記空調ユニットの設定温度とに基づいて予測する第4のステップと、
前記第3のステップで予測した起動時刻になったときに前記熱源機を起動させる第5のステップと、
前記第1のステップで予測した小部屋の利用開始時刻に基づいて、この小部屋に対応する空調ユニットを起動させる第6のステップと、
前記第2のステップで予測した小部屋の利用終了時刻に基づいて、この小部屋に対応する空調ユニットを停止させる第7のステップと、
前記第4のステップで予測した停止時刻になったときに前記熱源機を停止させる第8のステップとを含むことを特徴とする空調制御方法。
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CN111966007A (zh) * | 2020-07-22 | 2020-11-20 | 明阳智慧能源集团股份公司 | 一种区域供热预测系统 |
KR20240018816A (ko) * | 2022-08-03 | 2024-02-14 | 주식회사 빌딩사이언스랩스 | 기계학습모델 기반 열원공조설비 최적화 구동 제어 시스템 및 방법 |
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