JP2020070451A - 金属造形方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数種類の金属を含む金属粉末を用いなくても造形物の物性を制御することができる金属造形方法を提供する。【解決手段】レーザビームを照射させて金属粉末を溶融させることにより金属造形物を形成する金属造形方法において、金属造形物の所望する物性に基づいて、金属造形物における所望する密度を決定し、当該密度に基づいて、レーザビームが照射された際の金属粉末の溶融率を決定し、当該溶融率に基づいて、レーザクラッド条件を決定し、当該レーザクラッド条件に従ってレーザビームを金属粉末に照射することにより、溶融部と未溶融部とを形成し、当該未溶融部の残存率が目標値となるようにレーザクラッド条件を修正し、修正後のレーザクラッド条件に従ってレーザビームを金属粉末に照射する。【選択図】図2

Description

本発明は、金属造形方法に関する。
特許文献1には、複数種類の金属を含む金属粉末にレーザビームを照射することにより、熱伝導率に優れた造形物を形成する金属造形方法が記載されている。
特開2014−105373号公報
特許文献1に記載されているように、従来の金属造形方法では、所望する熱伝導率を有する造形物を得るため、複数種類の金属を含む金属粉末を用いる。しかし、複数種類の金属を含む金属粉末を用いると、コストが高くなる虞があった。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、複数種類の金属を含む金属粉末を用いなくても造形物の物性を制御することができる金属造形方法を提供することを目的とするものである。
本発明に係る金属造形方法は、レーザビームを照射させて金属粉末を溶融させることにより金属造形物を形成する金属造形方法であって、前記金属造形物の所望する物性に基づいて、前記金属造形物における所望する密度を決定し、前記密度に基づいて、前記レーザビームが照射された際の前記金属粉末の溶融率を決定し、前記溶融率に基づいて、前記レーザビームの照射条件を決定し、前記照射条件に従って前記レーザビームを前記金属粉末に照射することにより、溶融部と未溶融部とを形成し、前記未溶融部の残存率が目標値となるように前記照射条件を修正し、修正後の照射条件に従って前記レーザビームを前記金属粉末に照射する。
本発明に係る金属造形方法によれば、所望する物性に基づいて決定された照射条件に従ってレーザビームを金属粉末に照射するため、造形物の物性を制御することができる。また、未溶融部の残存率が目標値となるように照射条件を修正するため、造形物の密度が所望する密度となるようにフィードバックすることができる。そのため、造形物の物性をより正確に制御することができる。よって、複数種類の金属を含む金属粉末を用いなくても造形物の物性を制御することができる金属造形方法を提供することができる。
本発明の実施の形態1に係るレーザクラッド装置の一例を示す模式図である。 本発明の実施の形態1に係る金属造形方法を説明するフローチャートである。 本発明の実施の形態1に係る金属造形方法によって形成される金属造形物の断面の一例を示す模式図である。 本発明の実施の形態1に係る金属造形方法におけるレーザクラッド条件の決定方法を説明するフローチャートである。 熱伝導率と密度との関係の一例を示すグラフである。 密度と溶融率との関係の一例を示すグラフである。 溶融率とエネルギー密度との関係の一例を示すグラフである。 本発明の実施の形態1に係るレーザクラッド条件の決定方法における材料ポテンシャルの算出方法を説明するフローチャートである。 粒子密度(かさ密度)と粒子径との関係の一例を示すグラフである。 本実施の形態1に係るレーザクラッド装置によって、母材上に形成された金属造形物の断面を示している。 本実施の形態1に係るレーザクラッド装置によって、母材上に形成された金属造形物の断面を示している。 本実施の形態1に係るレーザクラッド装置によって、母材上に形成された金属造形物の断面を示している。
実施の形態1
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1に、本発明の実施の形態1に係るレーザクラッド装置100の一例を示す。
レーザクラッド装置100は、金属粉末にレーザビームを照射させて、金属粉末を溶融させることにより金属造形物を形成する装置である。レーザクラッド装置100は、図1に示すように、例えば、ノズル101、載置台102、レーザ発振部103、粉体供給部104、制御部105等を備える。
ノズル101は、レーザ発振部103からのレーザビームを載置台102上の母材200に照射するとともに、粉体供給部104から供給される金属粉末を載置台102上の母材200に噴射する。
載置台102は、例えば、レーザクラッド装置100の光軸に対して所定角度傾斜可能且つ回動可能となっており、載置台102上の母材200へのレーザビームが照射される位置及び母材200への金属粉末が噴射される位置を調節することができる。
制御部105は、CPU(図示省略)及び記憶部(図示省略)等を備える。そして、CPUが記憶部に格納されたプログラムを実行することにより、制御部105はレーザクラッド装置100の各部の動作を制御する。例えば、制御部105は、載置台102、レーザ発振部103、粉体供給部104等の動作を制御する。具体的には、CPUが記憶部に格納されたプログラムを実行することにより、制御部105は、本実施の形態1に係る金属造形方法を実施する。
また、制御部105のそれぞれの記憶部に格納されるプログラムは、CPUに実行されることにより、制御部105のそれぞれにおける処理を実現するためのコードを含む。なお、記憶部は、例えば、このプログラムや、制御部105における処理に利用される各種情報を格納することができる任意の記憶装置を含んで構成される。記憶装置は、例えば、メモリ等である。
次に、図2を参照しながら、本実施の形態1に係る金属造形方法について説明する。
まず、制御部105が、決定されたレーザクラッド条件(照射条件)に従って、レーザクラッド装置100の各部を制御することにより、レーザ発振部103がレーザビームを載置台102上の母材200に照射するとともに、粉体供給部104が金属粉末を載置台102上の母材200に噴射する(ステップS101)。ここで、レーザクラッド条件とは、例えば、レーザ発振部103が金属粉末に照射するレーザビームのレーザ幅(mm)、レーザ発振部103が出力するレーザビームのレーザ出力(W)、レーザクラッド装置100が金属粉末を走査する走査速度(mm/s)、粉体供給部104が母材200上に噴射する金属粉末の供給量(g/s)等である。本実施の形態1に係る金属造形方法におけるレーザクラッド条件の決定方法の詳細については、後述する。
次に、制御部105は、母材200上に供給された金属粉末の未溶融部の残存率を計測する(ステップS102)。具体的には、本実施の形態1に係る金属造形方法では、レーザクラッド装置100によって母材200上に供給された金属粉末に付与するエネルギー密度を敢えて未溶融部が存在する値となるように、レーザクラッド条件が決定されている。そのため、母材200上に供給された金属粉末には溶融部と未溶融部とが存在する。図3に、本実施の形態1に係る金属造形方法によって形成される金属造形物の断面の一例を模式的に示す。図3は、レーザクラッド装置100の走査方向に直交する面で金属造形物及び母材を切った断面を示している。図3に示すように、母材200上に供給された金属粉末にレーザビームが照射されることにより、母材200上に、溶融部302が未溶融部301を内包する構造が形成される。また、未溶融部301を内包する溶融部302は、キャリアガス及びシールドガスにより瞬時に冷却され凝固する。当該肉盛方法を母材200上の同じ場所に複数回行うことにより、母材200上に未溶融部301を内包する溶融部302の層を複数層形成することができる。また、予め母材200の金属粉末が供給される表面にレーザビームを照射して溶融させておくことにより、未溶融部301を内包する溶融部302を母材200の表面に安定的に固定することができる。
そして、制御部105は、母材200上に供給された金属粉末の未溶融部301の残存率を、流体解析による溶融凝固計算を行うことにより計測する。例えば、制御部105のCPUにおいて株式会社フローサイエンスジャパン社製の汎用3次元熱流体解析ソフトウェアFLOW−3Dを実行することにより、未溶融部301の残存率を計測する。ここで、未溶融部301の残存率とは、母材200上に存在する未溶融部301と溶融部302との割合(面積割合又は体積割合)である。なお、実際には、金属粉末にレーザビームが照射されることにより、半溶融状態の部分も形成される。そのため、未溶融部301の残存率は、未溶融部301と溶融部302及び半溶融状態の部分との割合(面積割合又は体積割合)であってもよい。
次に、制御部105は、未溶融部301の残存率が目標値か否かを判断する(ステップS103)。ここで、未溶融部301の残存率の目標値は、レーザクラッド装置100によって造形される金属造形物の所望する物性に基づいて決定される。ここで、金属造形物の所望する物性としては、例えば、温度場、熱伝導率、熱膨張率、引張強度、硬度、軟化層の含有程度等が挙げられる。具体的には、未溶融部301を内包する溶融部302の層は、軟化層となる。また、溶融部302であっても、レーザ入熱が繰り返されることによりその結晶構造が変化(変態)し、軟化層となる。
本実施の形態1では、レーザクラッド装置100によって造形される金属造形物の所望する温度場に基づいて、当該金属造形物の所望する熱伝導率が決定され、当該所望する熱伝導率に基づいて、未溶融部301の残存率が決定される。
ステップ103において、残存率が目標値を満たさない場合(ステップS103;No)、制御部105は、レーザクラッド条件を修正し(ステップS104)、ステップS101に戻る。具体的には、制御部105は、残存率と目標値との差から、必要なエネルギー密度の調整量を算出し、当該エネルギー密度の調整量に基づいて、後述する式(1)を用いて、パラメトリック解析(parametric study)によって、レーザクラッド条件を修正する。
ステップS103において、残存率が目標値を満たす場合(ステップS103;Yes)、制御部105は、レーザクラッド装置100にキャリアガス又はシールドガスを溶融部302に噴射させ、未溶融部301を内包する溶融部302を凝固させる(ステップS105)。
次に、本実施の形態1に係る金属造形方法におけるレーザクラッド条件の決定方法について、図4を参照しながら説明する。図4では、本実施の形態1に係るレーザクラッド装置100によって造形される金属造形物の所望する物性として温度場を例に挙げて説明する。
まず、金属造形物の所望する温度場が決定される(ステップS201)。当該温度場の決定は、金属造形物の用途等に基づいて、本実施の形態1に係るレーザクラッド装置100の使用者によって決定されてもよい。使用者が温度場を決定する場合、当該使用者によって、当該温度場についての情報が、レーザクラッド装置100の制御部105に入力される。また、他の演算装置において、金属造形物の用途等に基づいて、当該温度場を決定し、レーザクラッド装置100に当該温度場についての情報が入力されてもよい。また、制御部105が、金属造形物の用途等に基づいて、当該温度場を決定してもよい。
次に、制御部105が、ステップS201において決定された温度場に基づいて、金属造形物の所望する熱伝導率を決定する(ステップS202)。
次に、制御部105が、ステップS202において決定された熱伝導率に基づいて、金属造形物の材料となる金属粉末の材料ポテンシャルを算出する(ステップS203)。ここで、材料ポテンシャルとは、金属の種類、当該金属の固体状態の物性、当該金属粉末の未溶融状態における物性、母材200上に形成される溶融部302が未溶融部301を内包する構造によって金属造形物にもたらされる物性の変動範囲、材料として用いられる金属粉末の粒径分布、及び、金属造形物の物性の制御範囲等を意味する。本実施の形態1では、材料ポテンシャルとして、金属粉末の種類、金属粉末の粒径分布、金属造形物の熱伝導率の制御範囲を例に挙げて説明する。すなわち、制御部105は、材料ポテンシャルを算出することにより、ステップS202において決定された熱伝導率が含まれる金属造形物の熱伝導率の制御範囲が得られる金属粉末の種類及び粒径分布を決定する。また、材料ポテンシャルの算出方法の詳細については後述する。
次に、制御部105は、ステップS202において決定された熱伝導率に基づいて、金属造形物における所望する密度を決定する(ステップS204)。図5に、密度と熱伝導率との関係を示すグラフの一例を示す。制御部105は、例えば、図5に示すグラフを用いて、ステップS202において決定された熱伝導率に基づいて、金属造形物における所望する密度を決定する。なお、記憶部に、予め、密度と熱伝導率との関係を示すグラフを格納しておく。また、密度と熱伝導率との関係を示すグラフは、予め、伝熱試験等の試験を行って得ることができる。
次に、制御部105は、ステップS204において決定された所望する密度に基づいて、レーザビームが照射された際の金属粉末の溶融率を決定する(ステップS205)。ここで、当該溶融率は、金属粉末にレーザビームが照射された場合に形成される未溶融部301と溶融部302との割合であり、前述の残存率と同じであってもよい。また、当該溶融率は、当該残存率の逆数であってもよい。図6に、密度と溶融率との関係を示すグラフの一例を示す。制御部105は、例えば、図6に示すグラフを用いて、ステップS204において決定された所望する密度に基づいて、レーザビームが照射された際の金属粉末の溶融率を決定する。なお、記憶部に、予め、密度と溶融率との関係を示すグラフを格納しておく。また、密度と溶融率との関係を示すグラフは、文献等から得ることができる。
次に、制御部105は、ステップS205において決定された溶融率に基づいて、レーザクラッド装置100によって金属粉末に付与されるエネルギー密度を決定する(ステップS206)。図7に、溶融率とエネルギー密度との関係を示すグラフの一例を示す。制御部105は、例えば、図7に示すグラフを用いて、ステップS205において決定された溶融率に基づいて、レーザクラッド装置100によって金属粉末に付与されるエネルギー密度を決定する。図7において、溶融率がゼロとなるエネルギー密度は、金属粉末が溶融限界となるエネルギー密度である。また、図7において、溶融率が実質的に100%となるエネルギー密度より大きいエネルギー密度は、金属粉末が全溶融となるエネルギー密度である。したがって、制御部105は、溶融率がゼロとなるエネルギー密度から溶融率が実質的に100%となるエネルギー密度までの範囲内で、ステップS205において決定された溶融率に基づいて、レーザクラッド装置100によって金属粉末に付与されるエネルギー密度を決定する。なお、記憶部に、予め、溶融率とエネルギー密度との関係を示すグラフを格納しておく。また、溶融率とエネルギー密度との関係を示すグラフは、レーザクラッド装置100において、予め試験を行って、得ることができる。
次に、制御部105は、レーザクラッド装置100の歩留まりを算出する(ステップS207)。具体的には、制御部105は、金属粉末上に照射されるレーザ光の照射範囲から幾何学的に算出される有効領域に基づいて、歩留まりを算出する。
次に、制御部105は、ステップS206において決定されたエネルギー密度と、ステップS207において算出された歩留まりとに基づいて、レーザクラッド条件を決定する(ステップS208)。具体的には、制御部105は、以下の式(1)に基づいて、レーザクラッド条件を決定する。
なお、式(1)において、レーザ出力の単位はWであり、レーザ幅の単位はmmであり、走査速度の単位はmm/sであり、金属粉末の供給量の単位はg/sであり、エネルギー密度の単位はW/mm/g・sである。
また、制御部105は、ステップS207において算出された歩留まりを加味して、レーザクラッド条件に含まれる個々の要件、すなわち、レーザ出力(W)、レーザ幅(mm)、走査速度(mm/s)、金属粉末の供給量(g/s)を決定する。具体的には、制御部105は、式(1)を用いて、ステップS206において決定されたエネルギー密度に基づいて算出したレーザクラッド条件を、ステップS207において算出された歩留まりに基づいて変更する。
次に、本実施の形態1に係るレーザクラッド条件の決定方法における材料ポテンシャルの算出方法について、図8を参照しながら説明する。
まず、制御部105は、金属造形物の材料となる金属粉末の種類を決定する(ステップS301)。具体的には、制御部105は、図4に示すレーザクラッド条件の決定方法のステップS202において決定された所望する熱伝導率を有する金属粉末を金属造形物の材料として決定する。ここで、金属粉末の種類とは、金属の種類、及び、同じ種類の金属の金属粉末であって、粒径分布の異なる金属粉末の種類を意味する。
次に、制御部105は、記憶部から、ステップS301において決定した金属粉末の粒径分布を検索する(ステップS302)。記憶部に、予め、金属粉末の種類と、金属粉末の粒径分布とを対応付けて格納しておく。
次に、制御部105は、ステップS302において検索した粒径分布に基づいて、ステップS301において決定した金属粉末の粒子密度(かさ密度)を算出する。図9に、粒子径と粒子密度(かさ密度)との関係を示すグラフの一例を示す。制御部105は、例えば、図9に示すグラフに基づいて、金属粉末の粒子密度(かさ密度)を算出する。なお、記憶部に、予め、粒子径と粒子密度(かさ密度)との関係を示すグラフを格納しておく。また、粒子径と粒子密度(かさ密度)との関係を示すグラフは、文献等から得ることができる。また、粒子密度(かさ密度)とは、所定の容積の容器に金属粉末を充填した際に当該容器の体積を用いて算出された密度である。
次に、制御部105は、ステップS303において算出された粒子密度(かさ密度)と、真密度とに基づいて、熱伝導率の制御範囲を算出する(ステップS304)。ここで、真密度とは、金属粉末自身が占める体積だけを密度を算出する際の体積として用いて算出された密度である。図5に示すグラフでは、金属粉末の密度が粒子密度(かさ密度)に等しい場合の金属粉末の熱伝導率は、金属粉末の密度が真密度である場合の金属粉末の熱伝導率よりも低い。そして、本実施の形態1において、熱伝導率の制御範囲とは、図5において、粒子密度(かさ密度)に相当する熱伝達率から真密度に相当する熱伝達率までの範囲である。すなわち、制御部105は、例えば、図5に示すグラフにおいて、粒子密度(かさ密度)に相当する熱伝達率から真密度に相当する熱伝達率までの範囲を、熱伝導率の制御範囲として算出する。
次に、制御部105は、ステップS304において算出された熱伝導率の制御範囲が、図4に示すレーザクラッド条件の決定方法のステップS202において決定された所望する熱伝導率を含むか否かを判定する(ステップS305)。
ステップS305において、熱伝導率の制御範囲が所望する熱伝導率を含まない場合(ステップS305;No)、制御部105は、金属造形物の材料となる金属粉末の粒径分布を変更し(ステップS306)、ステップS302に戻る。具体的には、制御部105は、材料となる金属粉末の金属の種類を変更したり、粒径分布の異なる同じ金属の種類の金属粉末を選択したりする。
ステップS305において、熱伝導率の制御範囲が所望する熱伝導率を含む場合(ステップS305;Yes)、制御部105は、ステップS301において決定された金属粉末の種類、ステップS302において検索した金属粉末の粒径分布、ステップS304で算出した熱伝導率の制御範囲を、材料ポテンシャルの算出結果として、記憶部に格納し、本処理を終了する。
実施例
次に、本発明の実施例について、図10乃至図12を参照しながら説明する。図10乃至図12は、本実施の形態1に係るレーザクラッド装置100によって、母材200上に形成された金属造形物の断面を示している。図10は、レーザクラッド装置100の走査方向に平行な面で金属造形物及び母材200を切った断面を示している。すなわち、図10に示すX方向がレーザクラッド装置100の走査方向である。また、図11及び図12は、レーザクラッド装置100の走査方向に直交する面で金属造形物及び母材200を切った断面を示している。また、図10乃至図12は、制御部105のCPUにおいて株式会社フローサイエンスジャパン社製の汎用3次元熱流体解析ソフトウェアFLOW−3Dを実行することにより未溶融部301及び溶融部302を計測した結果を示している。
図10及び図11に示すように、母材200の表面(界面)上に、溶融部302が未溶融部301を内包する構造が形成された。また、未溶融部301を内包する溶融部302は、キャリアガス及びシールドガスにより瞬時に冷却され凝固された。また、図11に示す、溶融部302の上に存在する未溶融の金属粉303は、キャリアガスによって飛ばされた。
そして、当該肉盛方法を母材200上の同じ場所に複数回行うことにより、図12に示すように、母材200上に、溶融部302が未溶融部301を内包する層が複数層形成された。
以上に説明した実施の形態1に係る金属造形方法によれば、所望する物性に基づいて決定されたレーザクラッド条件に従ってレーザビームを金属粉末に照射するため、造形物の物性を制御することができる。また、未溶融部301の残存率が目標値となるようにレーザクラッド条件を修正するため、造形物の密度が所望する密度となるようにフィードバックすることができる。そのため、造形物の物性をより正確に制御することができる。よって、複数種類の金属を含む金属粉末を用いなくても造形物の物性を制御することができる金属造形方法を提供することができる。
また、レーザクラッド装置100の歩留まりを加味して、レーザクラッド条件に含まれる個々の要件、すなわち、レーザ出力(W)、レーザ幅(mm)、走査速度(mm/s)、金属粉末の供給量(g/s)を決定するため、より正確に、金属造形物の物性を制御することができる金属造形方法を提供することができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
100 レーザクラッド装置
101 ノズル
102 載置台
103 レーザ発振部
104 粉体供給部
105 制御部
200 母材
301 未溶融部
302 溶融部

Claims (1)

  1. レーザビームを照射させて金属粉末を溶融させることにより金属造形物を形成する金属造形方法であって、
    前記金属造形物の所望する物性に基づいて、前記金属造形物における所望する密度を決定し、
    前記密度に基づいて、前記レーザビームが照射された際の前記金属粉末の溶融率を決定し、
    前記溶融率に基づいて、前記レーザビームの照射条件を決定し、
    前記照射条件に従って前記レーザビームを前記金属粉末に照射することにより、溶融部と未溶融部とを形成し、
    前記未溶融部の残存率が目標値となるように前記照射条件を修正し、修正後の照射条件に従って前記レーザビームを前記金属粉末に照射する、金属造形方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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DE102021203525A1 (de) 2020-04-09 2021-10-14 Sumco Corporation Siliciumwafer und verfahren zu dessen herstellung

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