JP2020069249A - 健康管理装置及び健康管理方法 - Google Patents

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黒木茂広
Shigehiro Kuroki
山下史郎
Shiro Yamashita
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Abstract

【課題】 心尖拍動図の医学的価値は高いと認められながら、簡便に測定できる装置が特注品きりなく、また、測定者にも高度な専門性が要求されていたため、さらに、用途も魅力を感じさせなかったため、心尖拍動図による健康判断はほとんど行われていなかった。【解決手段】 拍動検出センサとそれを用いた測定器、ならびに心尖拍動図の測定結果を判定して被測定生体の健康管理状態の判定に利用できるアルゴリズムが不完全であったため、それを開発するとともに、用途開拓もウェアラブル装置、スポーツ用品などへの展開を可能にして課題を解決した。【選択図】 図9

Description

本発明は、生体、特に心臓等循環器系に関する生体の情報を測定し、従来病院で行われてきているような高度の精密検査や専門的な診察等をしなくても、非医療関係者でも当該生体の健康状態を判断できる健康管理装置及び健康管理方法の提供に関し、さらに具体的には、非医療関係者が前記健康管理装置を用いて被測定生体の健康状態を判断し、その結果をみて専門医療機関を受診する判断に役立つ携帯型健康管理装置及び健康管理方法を提供する。
本発明は、まず第一に被測定生体がヒトの場合に適用して大きな効果を発揮するものであるが、被測定生体がヒト以外の場合にも適用できるものである。
しかしながら、特に重要な目的はヒトへの活用であり、以下の説明においては被測定生体がヒトの場合を例にとって説明する。
さらに、本発明は、従来の医療用装置でも使用可能であるが、特に、携帯型装置、ウェアラブル装置の機能充実に貢献するものである。
近年医学の進歩は著しく、これまで各専門分野で独立に思えるような進歩を遂げつつあった疾病の原因が、時として、医学的に専門分野が異なると考えられている異なる複数の分野の医学的現象が、その疾病の原因であるというような報道がなされるようになってきた。
このような報道は、その報道の視聴者の興味を強くひくことも多く、報道の人気のバロメータになることも多々ある状態である。
しかしながら、前記疾病の原因として報道される医学的に専門分野が異なると考えられている異なる複数の分野の医学的現象と前記疾病の原因との関係の判断は、従来病院等で行われてきている高度の精密検査や専門的な診察等における推定結果が含まれていることもあり、医学界において公式に認められていない場合もみられる。
その結果、諸種の事情も加わって、従来の医学の特定専門分野から強い批判を浴びて、時には当該報道の言い訳的な報道をせざるを得ない状況に発展することもある。
一方、医療行政の観点や医薬品を含めた医学の観点から、保険費用の高騰が心配されており、医療専門機関に頼るだけでなく、非医療関係者による健康状態維持の期待も叫ばれている。
また、近年、電子機器業界を中心に、ウェアラブル装置の話題が広がりを増している感がある。医学の発展を期待している発明者らにとって、ウェアラブル装置の一環として、非医療関係者でも生体の健康状態を判断できる健康管理装置の実現が望ましい。
現在知られている非医療関係者でも使用している医療関係装置と考えられる電子機器としては、腕時計タイプの脈拍計やカフを腕に巻き付けて腕に圧力をかけて測定する血圧計などがある。前記脈拍計の例は、一般に、心臓の電気的パルスの数を測定し、数秒間のパルス数や所定時間の平均値を求めて心拍数として表示するものである。前記血圧計の例は、一般に、腕を流れる血流の脈拍音をセンサーで検出しながら、カフに加える圧力を低圧から連続的に高めて行き、目的値まで高めたら減圧して、装置の目的によって、最高血圧(収縮期血圧)、最低血圧(拡張期血圧)を測定し、正常血圧、異常血圧などと判定し、表示している。
特許文献1の血圧計や特許文献2の脈拍計は、心臓から全身に送出される血液の脈波を検出し、それぞれの処理回路で処理し、それぞれ血圧情報や脈拍情報を出力している。
特許文献1には、血圧測定の方法として、カフを用いて血圧を測定する方法とカフを用いないで血圧を測定する方法があることが記載されている。腕に装着したカフを用いて装着部の圧力を変化させて血圧を測定する方法は臨床でも長年使用されており、その精度は社会的にも認知されている。カフを用いないで血圧を測定する方法は、脈波センサを心臓側と尖端側に設けて、脈波伝搬時間を計測し、血圧を算出する方法が主流である。しかし、カフを用いないで血圧を測定する方法は、複数個のセンサを使用するが、小型化が可能であること、被測定者の拘束度が低いという利点がある反面、この方法は血圧にのみ依存して血管性状が変化するという原理に基づいているため、精神的ストレスなどで正確に血圧測定ができないという問題点があることも記載されている。
そして、特許文献1には、この精神的なストレスなどで血管性状が血圧とは独立に変化して正確な血圧測定を妨げている状態を緩和することが記載されている。心電位波形のR波を検出し、こに同期して動脈上の脈波を指尖光電脈波センサーにより検出した脈動信号から血管性状に関連したパラメータを算出し、血圧測定に反映させている。
特許文献2には、携帯時計に装着した光電センサを用いてヒトの手首の脈波を測定し、脈拍数を算出することが記載されている。動脈が血管法に従うことが医学的に認知されていることに基づいて、血管に圧力をかけたときの脈波の変動を測定し、装着条件を検討する時の波形の変化について記載されている。
しかし、特許文献1、特許文献2をはじめ、血圧計や脈拍計に関する特許文献には、脈波の極大値、極小値や圧力をかけたときの波形の変動についての測定結果や大まかな変化については記載されているものはあるが、血圧値や脈拍値のヒトの健康状態に関すること以外は記載されているものが見あたらず、心臓の1心拍の動きの強度的変化と疾病などの健康状態に関する記載は見あたらない。
特許文献3,特許文献4は、本発明者による特許文献で、主として圧力センサを用いて測定して例示した心尖拍動図を用いて、ヒトの疾病の推定に関して記載されている。これらの文献には、当該発明以外の従来の診断方法に基づいて診断された健常者や特定の疾病があると診断された患者に関して、前記健常者や患者の心尖拍動図を測定している。そして、測定された心尖拍動図を用いて、健常者であるか疾病者であるかの判定を行うことができるアルゴリズムを作成したことが記載されている。
しかし、特許文献3,4をウェアラブル装置に適用するにはヒトの身体との関わり方が重要であるが、この部分の具体的な記載は殆どない。
特開平8−140948号公報 特開2013−212320号公報 特開2008−113728号公報 特開2009−273817号公報
本発明は上記事情に鑑みてなされたものである。
本発明の解決すべき課題は、従来の医療用装置の他に、携帯型装置、例えば、ウェアラブル装置としても実現できるセンサのヒトの身体との関わり方を明確にした健康管理装置及び健康管理方法を安価に提供することにある。
本発明の解決すべき課題は、装置の使用者が気になっているところ、知りたいところを簡単に詳しく知ることが出来る健康管理装置及び健康管理方法を提供することにある。
そして、本発明の解決すべき課題は、携帯装置の使用者にとって信頼性があり、使い勝手のよい携帯用健康管理装置及び健康管理方法を提供することにある。
そして、本発明の解決すべき課題は、健康管理装置の使用者の過去の健康状態の経過を簡単に知ることが出来る健康管理装置及び健康管理方法を提供することにある。
また、本発明の解決すべき課題は、拍動センサを用いたウェアラブル製品を安価に提供することその他にある。
課題を解決するためになされた本発明の技術思想の特筆すべき特徴は、心臓の個人差を認めて、できるだけ多くの被測定生体の健康状態判定を一層正確にできるようにしたとこるにある。
課題を解決するためになされた第1の発明の例(以下、発明1という)は、心臓の拍動に起因して生じる心臓の形状変化と圧力変化と波動の変化と電場の変化と磁場の変化と光学的変化のうちの少なくとも1つを検出する検出センサを用いて作成した生体の拍動図において、拍動図を一方の座標軸を前記センサの検出値軸、他方の座標軸を時間軸とする座標軸とするとき、時間軸の心臓の収縮期の期間及び/又は収縮期の期間の一部に補正係数を乗じた拍動図を用いて、被測定生体の健康状態を判定及び/又は表示及び/又は出力することを特徴とすることを特徴とする健康管理装置である。
課題を解決するためになされた第2の発明の例(以下、発明2という)は、心臓の拍動に起因して生じる心臓の形状変化と圧力変化と波動の変化と電場の変化と磁場の変化と光学的変化のうちの少なくとも1つを検出する検出センサを用いて作成した生体の拍動図において、拍動図の時間軸に補正係数を乗じて補正する期間の範囲が、拍動図の心室収縮波の立ち上がり開始点(特徴点P(2))〜拡張早期の最低点(P(6))及び/又は心室収縮波の立ち上がり開始点(特徴点P(2))〜収縮後期の膨隆点(特徴点P(4))及び/又は心室収縮波の立ち上がり開始点(特徴点P(2))〜急速流入波の頂点(特徴点P(7))及び/又は収縮期波頂点(特徴点P(3))〜収縮末期の小隆起点(特徴点P(5))及び/又は収縮期波頂点(特徴点P(3))〜拡張早期の最低点(P(6))及び/又は収縮後期の膨隆点(特徴点P(4))〜拡張早期の最低点(P(6))及び/又は収縮末期の小隆起点(特徴点P(5))〜拡張早期の最低点(P(6))及び/又は拡張早期の最低点(P(6))〜急速流入波の頂点(特徴点P(7))の間の時間軸に補正係数を乗じた拍動図を用いて、被測定生体の健康状態を判定することを特徴とする健康管理装置である。
課題を解決するためになされた第3の発明の例(以下、発明3という)は、 発明1または2に記載の健康管理装置において、被測定生体の心拍数をVとしたときの時間軸に乗じる補正係数を、V/60及び/又はV/60の平方根を意味する√V/60にすることを特徴とする健康管理装置である。
課題を解決するためになされた第4の発明の例(以下、発明4という)は、心臓の拍動に起因して生じる心臓の形状変化と圧力変化と波動の変化と電場の変化と磁場の変化と光学的変化のうちの少なくとも1つを検出する検出センサを用いて作成した生体の心尖拍動図において、心尖拍動図を縦軸を前記検出値軸、横軸を時間軸とする直交する座標軸で表したとき、健康状態を判定する心尖拍動図と判定の参照にする心尖拍動図の心室収縮波の立ち上がり開始点(特徴点P(2))同士と拡張早期の最低点(特徴点P(6))同士を一致させるように時間軸を補正して、被測定生体の健康状態を判定することを特徴とすることを特徴とする健康管理装置である。
課題を解決するためになされた第5の発明の例(以下、発明5という)は、発明1〜4のいずれか1項に記載の健康管理装置において、前記検出センサが繊維状のセンサであることを特徴とする健康管理装置である。
課題を解決するためになされた第6の発明の例(以下、発明6という)は、発明5に記載の健康管理装置において、前記検出センサが圧電繊維であることを特徴とする健康管理装置である。
課題を解決するためになされた第7の発明の例(以下、発明7という)は、発明5または6に記載の健康管理装置において、前記検出センサが複数の前記繊維状のセンサを異なる方向に編んで形成した構造であることを特徴とする健康管理装置である。
課題を解決するためになされた第8の発明の例(以下、発明8という)は、発明5〜7のいずれか1項に記載の健康管理装置において、前記検出センサを構成する少なくとも1本のセンサが、その周囲にそれよりも直径が細い少なくとも1本のセンサを巻き付けて構成したセンサであることを特徴とする健康管理装置である。
課題を解決するためになされた第9の発明の例(以下、発明9という)は、発明5〜8のいずれか1項に記載の健康管理装置において、センサ装置の少なくとも一部を繊維状の検出センサとセンサ機能を有しない通常の繊維とを混紡状態に構成することを特徴とする健康管理装置である。
課題を解決するためになされた第10の発明の例(以下、発明10という)は、発明9に記載の健康管理装置において、前記混紡状態に構成した繊維状の検出センサの、その電圧出力のための導電体部分が、電気的連続性を失っていないことを特徴とする健康管理装置である。
課題を解決するためになされた第11の発明の例(以下、発明11という)は、発明5〜10のいずれか1項に記載の健康管理装置において、前記繊維状検出センサに防湿処理を施していることを特徴とする健康管理装置である。
課題を解決するためになされた第12の発明の例(以下、発明12という)は、発明11に記載の健康管理装置において、前記防湿処理が撥水性物質の塗布を含むことを特徴とする健康管理装置である。
課題を解決するためになされた第13の発明の例(以下、発明13という)は、発明11または12に記載の健康管理装置において、センサあるいはセンサ周辺に塗布する防湿処理剤に、粒子の直径が200ナノメートル以下の粒子が含まれていることを特徴とする健康管理装置である。
課題を解決するためになされた第14の発明の例(以下、発明14という)は、発明1〜13のいずれか1項に記載の健康管理装置において、前記センサーを被測定生体に装着する手段が吸引力を利用した手段であることを特徴とする健康管理装置である。
課題を解決するためになされた第15の発明の例(以下、発明15という)は、発明1〜14のいずれか1項に記載の健康管理装置において、拍動図が心尖拍動図であり、同一被測定生体の同一時刻における心電図の各QRS陽性ピーク値、即ちR波、に対応する心尖拍動図波形上の位置(以下においてQRSピーク位置という)の所定時間前からその次のQRSピーク位置の前記所定時間前までの心尖拍動図波形を単位波形とし、前記単位波形において、QRSピーク位置±30ms(ミリ秒)に心尖拍動図波形上の最低点C1が存在するときはそれを特徴点P(2)とし、もし、C1が不明瞭なときは、心尖拍動図波形のQRSピーク位置を特徴点P(2)とし、QRSピーク位置の時相的に前160ms以内に心尖拍動図波形上の陽性頂点が存在するときはそれを特徴点P(1)とし、もし、QRSピーク位置の時相的に前160ms以内に心尖拍動図波形上の陽性頂点を見出せないときは、心尖拍動図波形のQRSピーク位置を特徴点P(1)とし、特徴点P(2)から時相的に50〜150ms後に心尖拍動図波形の陽性頂点が存在する場合はそれを特徴点P(3)とし、心音図の大動脈閉鎖音である2A音とその60ms未満前までの間に陽性頂点が存在する場合は、心尖拍動図波形の前記2A音に対応する位置に最も近い陽性頂点を特徴点P(5)とし、もし前記特徴点P(5)が、心尖拍動図波形上の前記2A音に対応する位置から時相的に40ms未満前迄にある場合はそれを特徴点P’(5)とし、もし前記特徴点P(5)が、心尖拍動図波形の前記2A音に対応する位置から時相的に40ms〜50ms未満前迄にある場合はそれを特徴点P’’(5)とし、もし前記特徴点P(5)が、心尖拍動図波形の前記2A音に対応する位置から時相的に50ms〜60ms未満前迄にある場合はそれを特徴点P’’’(5)とし、さらに、前記各特徴点P’(5)、P’’(5)、P’’’(5)のそれずれを特に区別して表現する必要がある場合を除き、各特徴点P’(5)、P’’(5)、P’’’(5)のいずれかを指していう場合や総称して表現する場合には、単に特徴点P(5)ということにし、心尖拍動図波形上に前記特徴点P(3)が存在せず、かつ、総称としての特徴点P(5)も存在しないときに、前記特徴点P(2)から時相的に150ms後で、かつ、2A音から時相的に60ms以上前までにある心尖拍動図波形の陽性極値が存在するときはそれを特徴点P(4)とし、2A音から時相的に50〜150ms後に心尖拍動図波形の陰性極値が存在するときはそれを特徴点P(6)とし、2A音から時相的に100〜240ms後迄で、かつ、特徴点P(6)が存在するときは特徴点P(6)より後に心尖拍動図波形の陽性極値が存在するときはそれを特徴点P(7)とし、特徴点P(7)より時相的に後で、時相的にその次の単位波形の特徴点P(1)より前に心尖拍動図波形の陽性極値が存在する場合は、それを特徴点P(8)と称し、前記特徴点P(1)、P(2)、P(3)、P(4)、P(5)、P’(5)、P’’(5)、P’’’(5)、P(6)、P(7)、P(8)を第1の特徴点群とし、心尖拍動図波形の特徴点P(1)を陽性頂点として、その前から心尖拍動図上において立ち上がっている波形部分をA波とし、心尖拍動図の一次微分波形における前記A波の陽性ピーク値の位置をa点とし、P(2)から立ち上がって陽性極値を有している波形部分をE波とし、心尖拍動図の一次微分波形における前記E波の陽性ピーク値の位置をe点とし、P(6)から立ち上がる上行波部分をF波とし、心尖拍動図の一次微分波形における前記F波の陽性ピーク値の位置をf点とし、前記a点、e点、f点それぞれの高さ、即ち縦軸の高さをそれぞれa、e、fとし、
第1の特徴点判定手段を、前記第1の特徴点群のうちの少なくとも2つの特徴点の存在有無を判定する判定手段とし、第2の特徴点判定手段を、単位波形の縦軸軸の最低縦軸座標を0ポイント、縦軸軸の最大縦軸座標を1000ポイントとしたときのP(1),P(2),P(7)について、少なくとも1つについてその高さを判定する判定手段とし、第3の特徴点判定手段を、前記各特徴点間のP(2)−P(3)時間、即ち、P(2)からP(3)迄の時間(以下、同様)、P(6)−P(7)時間、2−P(6)時間、即ち、2A音からP(6)迄の時間(以下、同様)、2−P(7)時間、P(3)−P(5)時間とP(2)−P(6)時間の比を特徴指標として、その少なくとも1つの大小について判定する判定手段とし、
第1の波形判定手段を、本発明の健康管理装置に内臓の波形判定パターンあるいは健康管理装置の外部から本発明の健康管理装置に入力された心尖拍動図と比較して、単位波形の部分的波形あるいは全体波形のタイプを判定する判定手段とし、第2の波形判定手段を、前記a,e,fの値を判定する判定手段とし、第3の波形判定手段を、心尖拍動図波形が、一次微分波形のe点からf点直前最下点までの間の微分値が零の近傍に、微分波形がその傾向として概ね水平に推移すると判断できる区間の有無を判定する判定手段とし、第4の波形判定手段を、心尖拍動図波形の一次微分波形のf点の直前の最下点の位置が、前記最下点の直前の微分値が零の点と前記最下点の直後の微分値が零の点と間の前半部分に位置するかどうかを判定する判定手段とし、第5の波形判定手段を、測定した心尖拍動図にP(3)がありP(5)がない一峰性のグラフであるか否かを判定し、前記一峰性グラフの場合に、P(3)の高さを1000ポイントに正規化したときの700ポイントにおけるグラフの幅が、P(3)後片幅と定義するP(3)から時相的に後の部分が100ms未満か否かを判定する判定手段とし、第6の波形判定手段を、心尖拍動図波形の一次微分波形における2A音に相当する時刻からP(6)の近傍の間の一次微分波形の特徴を抽出して、その特徴から被測定生体の健康状態を判定する判定手段とするとき、
本発明の健康管理装置における評価手段は、データ処理手段のデータ処理結果を用いて被測定生体の健康状態を評価していると共に、前記第1〜第3の特徴点判定手段と前記第1〜第6の波形判定手段の9つの判定手段のうちの少なくとも1つを有していることを特徴とする健康管理装置である。
課題を解決するためになされた第16の発明の例(以下、発明16という)は、発明1〜15のいずれか1項に記載の健康管理装置において、少なくとも1つの表示画面が、拡大/又は縮小が可能であることを特徴とする健康管理装置である。
課題を解決するためになされた第17の発明の例(以下、発明17という)は、発明1〜16のいずれか1項に記載の健康管理装置において、少なくとも1つの表示画面が、複数種類の画像を表示できることを特徴とする健康管理装置である。
課題を解決するためになされた第18の発明の例(以下、発明18という)は、発明1〜17のいずれか1項に記載の健康管理装置において、前記健康管理装置が送信及び/又は受信機能を有していることを特徴とする健康管理装置である。
課題を解決するためになされた第19の発明の例(以下、発明19という)は、発明1〜18のいずれか1項に記載の健康管理装置において、前記健康管理装置が充電装置を有していることを特徴とする健康管理装置である。
課題を解決するためになされた第20の発明の例(以下、発明20という)は、発明1〜19のいずれか1項に記載の健康管理装置において、前記健康管理装置が外部から拍動図のデータを入力及び/又は外部へ拍動図のデータを出力する機能を有していることを特徴とする健康管理装置である。
課題を解決するためになされた第21の発明の例(以下、発明21という)は、発明1〜20のいずれか1項に記載の健康管理装置において、前記健康管理装置が、装置本体とは独立して使用できる検出センサーを有する部分を有していることを特徴とする健康管理装置である。
課題を解決するためになされた第22の発明の例(以下、発明22という)は、発明21に記載の健康管理装置において、前記健康管理装置が、装置本体と検出センサーを有する部分が無線で接続できるように分離されていることを特徴とする健康管理装置である。
課題を解決するためになされた第23の発明の例(発明23という)は、発明1〜15のいずれか1項に記載の健康管理装置を用いて被測定生体の健康状態を判定することを特徴とする健康管理方法である。
これまで医学的には重要性を認められてきた心尖拍動図であるが、装置が特注品きりなく、測定も極めて高度な医療専門知識を有し、かつ、心尖拍動図の活用に理解のある極めて少ない専門家きり測定も活用もできなかった循環器の診断であった。本発明により、医療専門家はもちろん、非医療専門家である一般人にも測定できる測定システムの開発と、その測定結果から被測定生体の健康管理に適用できるアルゴリズムの開発により、一般国民に広く使える健康管理システムの利用を可能にした。これにより、被測定者の疾病の早期発見、医療専門家の多い病院等へ行くべきか否かの適切な判断、医療費の節約を実現した。その結果、国民健康保険費用大幅な低減を可能にし、医療費の一層適切な利用を可能にする道を開いた。
被測定生体としてのヒトの胸部をMRIで撮影した断面図である。 被測定生体としてのヒトの胸部をMRIで撮影した断面図である。 心臓について模式的に説明する図である。 心臓について模式的に説明する図である。 左室、左房、大動脈の位置関係を説明する模式図である。 心臓全体の動きについて説明する模式図である。 心臓の収縮末期を説明する模式図である。 拡張末期を説明する模式図である。 発明の実施の形態例で用いたセンサ装置の例の断面図である。 図9のセンサ装置を生体に用いた例の模式図である。 本発明のセンサ装置を被測定生体の胸部に適用した模式図である。 センサ装置で測定した被測定生体の心尖拍動図の例である。 センサ装置で測定した被測定生体の心尖拍動図の例である。 センサ装置で測定した被測定生体の心尖拍動図の例である。 本発明の携帯型健康管理装置の表示装置の例を説明する図である。 被測定生体の健康状態を判定する例を説明する図である。 被測定生体の健康状態を判定する例を説明する図である。 被測定生体の健康状態を判定する例を説明する図である。 被測定生体の健康状態を判定する例を説明する図である。 胸部に巻き付けて心尖拍動図を測定する装置である。 ノッチの例を説明する図である。 ノッチの例を説明する図である。 ノッチの例を説明する図である。
3,11,21:心電図
4,12,22:心音図
5,13,23,187,197,A〜D:心尖拍動図
6,16,25:心音図の1音
7,17,26:心音図の2音
10A,18,20A,27:ノッチ
14,24,188,198:心尖拍動図の一次微分波形
14a:最低点4bの時相的に前の微分値の0点
14b:心尖拍動図の一次微分波形の最低点
14c:最低点4bの時相的に後の微分値の0点
14d:微分値が0のライン
185,195:心電図
185a,195a:心電図のQRS波のR波
186,196:心音図
186b,196b:心音図の2A音
250:胸椎
251:胸骨
260:センサ装置
260a:センサ装置の外側被覆
260b:センサ装置の内側被覆
260c,260d:センサ肉部
260e:センサ保持体
261a〜261v:センサ本体
262a〜262f:センサ本体
265:胸部表皮
266:胸部表皮の皮下組織
267,267a〜267d:肋骨
268:左心室(左室)
269:右心室(右室)
271:左心房(左房)
272:僧帽弁
273:大動脈弁
274:大動脈
1010,1011,1012,F:矢印
1014:心臓の拡張末期
1015:心臓の収縮末期
2701:心尖部(左室の尖端部)
P(1)〜P(8),P(1)S〜P(8)S,a,e,f:特徴点
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の例について説明する。なお、説明に用いる各図は本発明の例を理解できる程度に各構成成分の寸法、形状、配置関係などを概略的に示してある。そして本発明の説明の都合上、部分的に拡大率を変えて図示する場合もあり、本発明の例の説明に用いる図は、必ずしも実施例などの実物や記述と相似形でない場合もある。また、各図において、同様な構成成分については同一の番号を付けて示し、重複する説明を省略することもある。
図1と図2は、被測定生体としてのヒトの胸部をMRIで撮影した断面図で、図1は仰臥位で、図2は左側臥位で撮影したものである。符号250は胸椎、265は被測定生体の胸部表皮、267は肋骨、268は左心室(以下、左室ともいう)、269は右心室(以下、右室ともいう)、2701は心尖部(即ち、左室の尖端部)である。
図1と図2は同一人のMRI撮影図で、仰臥位で撮影した図1よりも左側臥位で撮影した図2の方が、心尖部2701が胸壁、即ち、胸部表皮265に近づいていることがわかる。
図3、図4は図1,図2の結果を踏まえて、心臓について模式的に説明する図である。符号271は左心房(以下、左房ともいう)、274は大動脈である。図3は胸椎250を右側に、胸骨251を左側にして、心尖部,左室、左房、大動脈の位置関係を示した図である。図4は肋骨267の内側に配置されている右室、左室、心尖部の配置を他の臓器を省略して示した図である。
図5は、左室、左房、大動脈の位置関係を説明する模式図である。符号272は僧帽弁、273は大動脈弁である。
図6は心臓全体1013(主に、左室と右室)の動きについて説明する模式図である。符号1010,1011は心臓の動きを説明する矢印、1012は心尖部の動き例を説明する矢印である。ヒトの心臓は、雑巾を絞るような収縮運動を繰り返している。詳述すると、心臓全体を下から見上げたとき、心尖部が矢印1011方向即ち反時計方向に回転したときが収縮期であり、同時期に矢印1010方向すなわち時計方向に心基部が回転する。この後に生じるこの逆の弾けるような動きが拡張期であり、心臓はこの運動を繰り返している。収縮期の時に心臓から全身に血液が送り出される。図7は心臓の収縮末期(符号1015)を説明する模式図、図8は拡張末期(符号1014)を説明する模式図である。
ヒトの心臓の一拍の動きは、周知のように、収縮期とそれに続く拡張期で構成されている。収縮期は、通常、等容性収縮期それに続く駆出期、さらに続いて拡張初期から構成され、拡張期は、等容性拡張期、急速流入期、緩徐流入期、心房収縮期の順で構成されている。この分類は国によって多少異なり、拡張初期は日本やアメリカでは収縮期に分類されている。
生理学で測定された心拍数毎分75拍の健常者の例では、心周期時間が0.80秒となる。収縮期を構成している等容性収縮期が0.05秒、駆出期が0.22秒、拡張初期が0.04秒、計0.31秒、拡張期を構成している等容性拡張期が0.08秒、急速流入期が0.11秒、緩徐流入期が0.19秒、心房収縮期0.11秒、計0.49秒の例がある。
ヒトの心拍は安静時、緩い運動時、激しい運動時などで異なる。また、ヒトの健康状態によっても異なる。ヒトの拍動図から健康状態を判断するには、これらを考慮して判断することがより好ましい。
被測定生体の健康状態を拍動図から出来るだけ正確に判定する場合、心臓の1拍動を収縮期と拡張期に分けて考えることが好ましい。ヒトの心臓の動きは収縮期と拡張期では基本的に異なる動きをする。従って、拍動図から出来るだけ正確に判定するためには、拍動図の時間軸の補正が好ましい。
心臓の拍動に起因して生じる心臓の形状変化と圧力変化と波動の変化と電場の変化と磁場の変化と光学的変化のうちの少なくとも1つを検出する検出センサを用いて作成した生体の拍動図から、被測定生体の健康状態をより正確に判定するためには、1拍動を同じ補正係数で補正するよりは、拍動図の時間軸に補正係数を乗じて補正する期間の範囲を、拍動図の心室収縮波の立ち上がり開始点(特徴点P(2))〜拡張早期の最低点(P(6))のみにすることがより好ましい。
しかしながら、装置の使用目的によっては、より詳しく調べたい部分を限定して、例えば拡大して見る必要がある場合がある。例えば表示装置が充分大きくない場合など、部分的に正確に判断したい場合などがある。
部分的にできるだけ正確に判断したい場合に、拍動図の時間軸に補正係数を乗じて補正する期間の範囲を、拍動図の心室収縮波の立ち上がり開始点(特徴点P(2))〜拡張早期の最低点(P(6))及び/又は心室収縮波の立ち上がり開始点(特徴点P(2))〜収縮後期の膨隆点(特徴点P(4))及び/又は心室収縮波の立ち上がり開始点(特徴点P(2))〜急速流入波の頂点(特徴点P(7))及び/又は収縮期波頂点(特徴点P(3))〜収縮末期の小隆起点(特徴点P(5))及び/又は収縮期波頂点(特徴点P(3))〜拡張早期の最低点(P(6))及び/又は収縮後期の膨隆点(特徴点P(4))〜拡張早期の最低点(P(6))及び/又は収縮末期の小隆起点(特徴点P(5))〜拡張早期の最低点(P(6))及び/又は拡張早期の最低点(P(6))〜急速流入波の頂点(特徴点P(7))の間の時間軸に補正係数を乗じた拍動図を用いることが好ましい。
つぎに、拍動の検出手段について説明する。拍動の検出手段には、心臓の拍動による変位あるいは変形の測定、圧力変化の測定、波動信号を伝搬させたときの変化の測定、電気的信号の測定、磁気的信号の測定、光学的測定など、いくつかの検出手段を利用することが出来る。
心臓の拍動による変位あるいは変形を、それに起因する圧力変化や形状の変化として検出することに関して説明する。その一例として、心尖部の変位の検出について説明する。
図9は本発明の実施の形態例で用いたセンサ装置の例の断面図である。符号260はセンサ装置、260aはセンサ装置の外側被覆、即ち、被測定生体に対向する側とは反対側の被覆、260bはセンサ装置の内側被覆即ち被測定生体に対向する側、260cと260dは装置のセンサを取り巻いているセンサ肉部(即ち、センサ装置内部のセンサ本体とその付属的部分を除いた部分を肉部と呼称する)で、260cはセンサ外側肉部、260dはセンサ内側肉部、261a〜261vはセンサ本体である。
センサ装置の内側被覆260bはセンサ装置の外側被覆260aよりも剛性を大きくなく構成することが好ましい。
また、センサ肉部260cとセンサ肉部260dは同一物質で構成することもできる。しかし、物質や構造を変えるなどによりセンサ肉部260cの剛性がセンサ肉部260dの剛性よりも大きいように構成することができる。
あるいは、センサ肉部260cの潤滑性がセンサ肉部260dの潤滑性よりも低いように構成することができる。一例として、センサ肉部260cを弾力性のある樹脂で構成し、センサ肉部260dを潤滑剤で構成することができる。この場合、前記樹脂と潤滑剤が非可逆的に混じり合わないように構成することが好ましい。
特に好ましい例の一つは、内側被覆260bが布のような柔らかい材質で形成されることである。そして、センサ本体がセンサ装置の内側被覆260bと一体に移動できるようにセンサ装置が構成されていることが好ましい。このように構成されることにより、例えば、センサ装置の外側被覆260aの外側からセンサ装置が被測定生体の皮膚に押圧されたり、センサ装置の内側でセンサ装置の内側被覆260bを被測定生体の皮膚に押圧する力が作用し、内側被覆260bを被測定生体の肋骨間に入り込ませたりするとき、内側被覆260bと共にセンサ本体も当該肋骨間に入り込み易く、心尖部2701の動きを検出し易く、心尖拍動の検出信頼性を高めることができる。このような構成にする手段の例として、センサ本体を内側被覆260bに接着したり、糸などで縫い付けたり、内側被覆260bとその内側の、図示していない被覆の間にセンサ本体をを配置するなど、多くの変形を挙げることができる。あるいは、気体や液体などの力を用いて、内側被覆260bを、それが当接する被測定生体の表皮に圧接する力を内側被覆260bに及ぼすことができる。
外側被覆260aに外力を加えたとき、あるいは何らかの手段により内側被覆260bに力が加えられたとき、内側被覆260bが隣り合った肋骨の間に容易に入り込むことができるように構成することが好ましい。そして、内側被覆260bの近くにあるセンサ本体が、前記隣り合った肋骨の間に入り込んだ内側被覆260bの近傍に入り込めるように構成することが好ましい。さらに好ましくは、例えばセンサ装置260を後述する図11の例のような用い方をした場合に、外側被覆260aに何らかの力が加えられたときなどに、その圧力が伝達されることによって、内側被覆260bが、部分的にその近傍の、隣り合った肋骨間に入り込むように直近の心尖部に近づき、それに引き込まれるように、その近傍のセンサ本体が内側被覆260bと共に入り込めるように、センサ装置260を構成することが好ましい。
センサ本体の感圧センサの材料に、例えば、繊維状のものを用いる場合、繊維状のものの柔軟性を活用して、センサ本体の少なくとも一部に布の形態をとらせることができる。必要な電気的絶縁性を保持して、センサ本体の感圧センサの材料に、たとえば、繊維状の感圧センサを例にとると、感圧によりセンサ材料に正負の電圧を生じる材料を用いることができる。このような場合、変位により生じた正負の電気を集めて、それを外部に取り出すことが必要になる。また、繊維状のセンサを用いる場合、1本の繊維状センサの導電部分の連続性を失わない範囲で、繊維状センサとセンサ機能のない通常の繊維を混在状態及び/又は混紡状態に構成することによって、丈夫で信頼性の高いセンサを構成することができる。
非導電体の線状構造センサ本体の場合、正負の電圧を取り出す手段として、たとえば、センサ本体中心部もしくは中心部に近いところに一方の電圧を取り出すことができる導電体部を設け、センサ本体外表面もしくはセンサ本体外表面に近い部分に他方の電圧を取り出すことができる導電体部を設け、当該感圧センサ本体のセンサ出力部の一部にすることができる。心尖部の動きに応じて、相対的に一方が正になり他方が負になる電圧信号として検出することができる。
好ましい例として、センサ本体中心部もしくは中心部に近いところに設ける導電体部は線状の形態が好ましく、センサ本体外表面もしくはセンサ本体外表面に近い部分に設ける導電体部は、少なくとも一部が箔状の形態が好ましい。
また、センサ本体の材質によっては湿気により圧力検出感度が低下する場合がある。このようなセンサをヒトの肌に貼って用いる場合、防湿対策が必要な場合がある。
防湿対策の一例として、撥水性物質を防湿剤に混ぜてセンサあるいはセンサ近辺に塗布したり、吹き付けたりする方法をあげることができる。また、粒径が200nm以下の微粒子を塗布するものに混ぜて塗布や吹きつけなどを行い、防湿効果を高めることができる。
ヒトの肌に接触させるものの場合、洗濯を要する場合が多い。その場合、曲げや他のものとの接触などに耐えることを要求される場合がある。この場合、材料の物性によっては、微粒子、特に超微粒子を含む塗料等をセンサ本体表面に塗布などにより付けることが好ましい。また、防湿対策の一例に、従来の防湿技術を用いることができる。
図10は本発明の実施の形態例として、少なくとも一部に、図9に示した構造のセンサを用いたセンサ装置の模式図である。符号260eはセンサ装置のセンサ保持体、262a〜262fは概ね互いに平行に配置されたセンサ本体で、概ね互いに平行に配置されているセンサ261a〜261dとほぼ直交する方向に配置され、センサ装置260のセンサ本体を構成している。各センサ本体を各1本のセンサで構成することにより、センサ装置のコストを安くすることができる。以下、同様であるが、前記a,d、f、v等、数字に続くアルファベットは、実態に合わせて、あるいは、必要に応じて増減される任意の数字を意味する。
また、図示していないが、センサ本体261a〜261dとセンサ本体262a〜262fの各センサ本体のうちの少なくとも1本に、当該センサ本体と所定の角度をなす副センサを設けて圧力検出の信頼性を高めることができる。
さらに好ましくは、各センサ本体のできるだけ多くに、副センサとして、センサ本体261a〜261d及び/又はセンサ本体262a〜262fの当該センサ本体のそれぞれに巻き付けるセンサを構成して配置し、検出信頼性をいっそう高めることができる。
また、各センサ本体に数度以下の角度をなして当該センサとは異なるセンサを副センサとして配置し、例えば検出信頼性を高めることができる。
さらに、各センサ本体をいっそう細く形成し、このそれぞれに細く形成した副センサを巻き付けて構成し、使い勝手を改善したり、センサの検出信頼性を高めたり、感度を高めることができる。
また、各センサ本体の他に、前記の如き圧力や変位を検出することができない通常の繊維を編み込んで各センサ本体と共に本発明のセンサ装置を構成することができる。また、センサ本体261a〜261v及び/又はセンサ本体262a〜262fの間あるいは所定の間隔で前記通常の繊維を編み込んで本発明のセンサ装置を構成することができる。また、センサ本体261a〜261dの間隔とセンサ本体262a〜262fの間隔は異なってもよい。また、センサ本体261a〜261dとセンサ本体262a〜262fの一方の少なくとも一部をセンサ本体の代わりに前記通常の繊維で置換することもできる。
図10のセンサ保持体260eは、例えば、図のように各センサ本体を編むことによって生じる互いの保持力を利用するができるが、前記各態様や使用目的に応じて、この他にも、好ましい構成を可能としている。例えば、図10の図面側とその裏側の少なくとも一方に不織布をセンサに密接して配置することがより好ましい。このようにすることにより、センサ本体をより細くしたり、センサの柔軟性を失わずにセンサ装置の強度を高めることができる。
なお、心尖拍動図波形の後述する各特徴点を参照して被測定生体の健康状態を判定する場合、心尖拍動図波形の横軸、即ち時間軸を、以下のように補正して行う。被測定生体の毎分の心拍数をVとしたとき、心拍補正係数をV/60、V/60の平方根(以下、V/60の平方根を√V/60とも記す)とし、心尖拍動図波形の時間軸を下記のように補正したものを心尖拍動図として用いることにする。即ち、特に望ましくは、心尖拍動図波形に微妙に現れることがあるノッチなどのように、心尖拍動図波形に心音図の大動脈閉鎖音である2A音の痕跡を見出せる場合は、少なくとも下記特徴点P(2)から前記心尖拍動図波形に心音図の前記2A音の痕跡を見出した位置迄の実際の時間軸に前記心拍補正係数を乗じた値を時間軸として用いることとする。前記心尖拍動図波形に2A音の痕跡を見出せない場合は、少なくとも下記特徴点P(2)から下記特徴点P(6)の位置迄の実際の時間軸に前記心拍補正係数を乗じた値を時間軸として用いることとする。
図11は、本発明の実施の形態例として、本発明のセンサ装置を被測定生体の胸部に拍動検出センサとして適用した場合の、センサ装置近傍の断面の模式図である。図中、説明に必要最小限のものだけを残し、その他は省略して表している。符号266は胸部表皮の皮下組織、267a〜267dは肋骨、Fはセンサ装置の内部及び/又は外部からセンサ装置に加えられる力を意味する矢印である。矢印は概念的に例示しており、力の方向は矢印の方向と一致しない場合もある。図11で、矢印Fをセンサ装置の外側に当たる外側被覆260aに記載してあるが、本発明の技術思想はこれに狭く限定されるものでなく、センサ装置の外側及び/又はセンサ装置の内部から及ぼされるものや内部で発生する力でもよい。
図11に示したセンサ装置を被測定生体の胸部表皮に当接して測定した被測定生体の心尖拍動図の例が図12〜図14である。図12は健常者の、図13と図14は非健常者即ち疾病者の心尖拍動図で、いずれも心尖拍動図の1次微分波形、心電図、心音図と共に示した心尖拍動図である。図12〜図14で、縦軸は、センサ本体の心尖拍動検出値を一拍の最低値を0、最高値を1000に正規化して表した検出強度、横軸は、少なくとも部分的に補正した心尖拍動図の時間軸にとって心尖拍動図を表した時間軸である。
図12〜図14で、符号185と195は心電図、185aと195aは心電図のQRF波のR波、186と196は心音図、186bと196bは心音図の2A音、187、197は心尖拍動図、188,198は心尖拍動図の一次微分波形、P(1)〜P(8)は後述する心尖拍動図の特徴点、a,e,fは後述する心尖拍動図の一次微分波形の特徴点である。
本発明者は、今回多くの被測定生体について図12〜図14の例と同様にして心尖拍動図を測定し、従来の判定方法により判定した心尖拍動図を含めて、被測定生体の健康状態の心尖拍動図を用いない従来の診断結果と照らし合わせた。その結果、過去に測定した心尖拍動図による被測定生体の健康状態判定方法よりも正確な健康状態判定方法を見出した。
被測定生体の心尖拍動図の測定方法は以下の方法で測定した。特に断らない限り、心臓が正常の位置にある被測定生体の場合は左側臥位で、被測定生体が右胸心の場合は右側臥位で、心尖拍動図を測定するセンサを心尖部近傍の胸壁に当てて、心電図QRS波形のR波に同期して、心電図、心音図と心尖拍動図を測定した。そして、心尖拍動図波形の縦軸と横軸は、図12〜図14の時と同様にとった。
本発明者は、後述するように、より簡便に被測定生体の健康状態を判定できる方法にも本発明を適用する方法をも試み、健康維持や早期受診の実行に役立てる方法を見出した。
以下に、心尖拍動図の特徴点等について説明する。本発明では、被測定生体の一拍分の心尖拍動図波形を単位波形という。同一被測定生体の同一時刻における心電図の各QRS陽性ピーク値、即ちR波、に対応する心尖拍動図波形上の位置(以下、QRSピーク位置ともいう)の所定時間前からその次のQRSピーク位置の前記所定時間前までの心尖拍動図波形を単位波形とする。心尖拍動図187、197に例示した特徴点P(1)〜P(8)等を下記の定義による。
特徴点P(2)を、前記単位波形において、QRSピーク位置±30ms(ミリ秒)にある心尖拍動図波形上の最低点C1とする。もし、C1が不明瞭なときは、心尖拍動図波形のQRSピーク位置を特徴点P(2)とする。
特徴点P(1)を、QRSピーク位置の時相的に前160ms以内にある心尖拍動図波形上の陽性頂点とする。QRSピーク位置の時相的に前160ms以内に心尖拍動図波形上の陽性頂点を見出せないときは、心尖拍動図波形のQRSピーク位置を特徴点P(1)とする。後者の場合は特徴点P(1)は特徴点P(2)と同じ位置になる。
特徴点P(3)を、特徴点P(2)から時相的に50〜150ms後にある心尖拍動図波形の陽性頂点とする。
特徴点P(5)を、心音図の大動脈閉鎖音である2A音とその60ms未満前までの間で、心尖拍動図波形の前記2A音に対応する位置に最も近い陽性頂点とする。そして、前記特徴点P(5)が、心尖拍動図波形上の前記2A音に対応する位置から時相的に40ms未満前迄にある場合に、前記特徴点P(5)を特徴点P’(5)とし、心尖拍動図波形の前記2A音に対応する位置から時相的に40ms〜50ms未満前迄にある場合に、前記特徴点P(5)を特徴点P’’(5)とし、心尖拍動図波形の前記2A音に対応する位置から時相的に50ms〜60ms未満前迄にある場合に、前記特徴点P(5)を特徴点P’’’(5)とする。さらに、前記各特徴点P’(5)、P’’(5)、P’’’(5)のそれずれを特に区別して表現する必要がある場合を除き、各特徴点P’(5)、P’’(5)、P’’’(5)のいずれかを指していう場合や総称して表現する場合には、単に特徴点P(5)ということにする。
特徴点P(4)を、心尖拍動図波形上に前記特徴点P(3)が存在せず、かつ、総称としての特徴点P(5)も存在しないとき、前記特徴点P(2)から時相的に150ms以上後で、かつ、2A音から時相的に60ms以上前までにある心尖拍動図波形の陽性極値とする。
特徴点P(6)を、2A音から時相的に50〜150ms後にある心尖拍動図波形の陰性極値とする。
特徴点P(7)を、時相的に、2A音から時相的に100〜240ms後迄で、かつ、特徴点P(6)が存在するときは特徴点P(6)より後にある心尖拍動図波形の陽性極値とする。
特徴点P(8)を、時相的に特徴点P(7)から次の単位波形の特徴点P(1)の間にある心尖拍動図波形の陽性極値とする。
前記特徴点P(1)、P(2)、P(3)、P(4)、P(5)、P’(5)、P’’(5)、P’’’(5)、P(6)、P(7)、P(8)を第1の特徴点群と定義する。
心尖拍動図波形の特徴点P(1)を陽性頂点として、その前から心尖拍動図上において立ち上がっている波形部分をA波と定義し、心尖拍動図の一次微分波形における前記A波の陽性ピーク値の位置をa点と定義する。P(2)から立ち上がって陽性極値を有している波形部分をE波と定義し、心尖拍動図の一次微分波形における前記E波の陽性ピーク値の位置をe点と定義する。P(6)から立ち上がる上行波部分をF波と定義し、心尖拍動図の一次微分波形における前記F波の陽性ピーク値の位置をf点と定義する。前記a点、e点、f点それぞれの高さ、即ち縦軸の高さをそれぞれa、e、fと定義する。
本発明の健康管理装置は、心尖拍動の検出センサを必須とするが、関連する電子回路、データ処理手段、データ記憶手段、表示手段、送受信手段等、被測定生体の心尖拍動を検出する手段とその検出されたデータを処理して被測定生体の健康状態を判定するのに必要な最小限の機能を有する部分を含んでいる。しかし、その形態は、必要最小限の機能を有する部分を有することに狭く限定されるものでなく、用途に応じて種々の形態を可能とするものである。
例えば、本発明の健康管理装置は、前記各機能を被測定生体に装着するものに狭く限定されず、被測定生体に装着する部分と被測定生体に装着されず、被測定生体の外部に配置される部分に分けて構成することも可能である。例えば、少なくとも受信手段を有するセンサ部分を有し、そのセンサ部分を被測定生体の外部から制御して心尖拍動の少なくとも一部を測定することができ、その測定データを被測定生体の外部に配置した健康管理装置の部分によって処理して被測定生体の健康状態を判定することができるものも本発明の携帯用健康管理装置と言えるものである。
また、前記特徴点P(1)〜P(8)や、A波、E波、F波、a点、e点、f点、a、e、fなどは、全ての心尖拍動図やその一次微分波形に現れるものではなく、被測定生体の健康状態によって当然であるが、現れるものと現れないものがある。
第1の特徴点判定手段を、前記第1の特徴点群のうちの少なくとも2つの特徴点の存在有無を判定する判定手段と定義する。
第2の特徴点判定手段を、単位波形の縦軸軸の最低縦軸座標を0ポイント、縦軸軸の最大縦軸座標を1000ポイントとしたときのP(1),P(2),P(7)について、少なくとも1つについてその高さを判定する判定手段と定義する。
第3の特徴点判定手段を、前記各特徴点間のP(2)−P(3)時間、即ち、P(2)からP(3)迄の時間(以下、同様)、P(6)−P(7)時間、2−P(6)時間、即ち、2A音からP(6)迄の時間(以下、同様)、2−P(7)時間、P(3)−P(5)時間とP(2)−P(6)時間の比を特徴指標として、その少なくとも1つの大小について判定する判定手段と定義する。
第1の波形判定手段を、本発明の健康管理装置に内臓の波形判定パターンあるいは健康管理装置の外部から本発明の健康管理装置に入力された心尖拍動図と比較して、単位波形の部分的波形あるいは全体波形のタイプを判定する判定手段と定義する。
第2の波形判定手段を、前記a,e,fの値を判定する判定手段と定義する。
第3の波形判定手段を、心尖拍動図波形が、一次微分波形のe点からf点直前最下点までの間の微分値が零の近傍に、微分波形がその傾向として概ね水平に推移すると判断できる区間の有無を判定する判定手段と定義する。
第4の波形判定手段を、心尖拍動図波形の一次微分波形のf点の直前の最下点の位置が、前記最下点の直前の微分値が零の点と前記最下点の直後の微分値が零の点と間の前半部分に位置するかどうかを判定する判定手段と定義する。
第5の波形判定手段を、測定した心尖拍動図にP(3)がありP(5)がない一峰性のグラフであるか否かを判定し、前記一峰性グラフの場合に、P(3)の高さを1000ポイントに正規化したときの700ポイントにおけるグラフの幅が、P(3)後肩幅と定義するP(3)から時相的に後の部分が100ms未満か否かを判定する判定手段と定義する。
第6の波形判定手段を、心尖拍動図波形の一次微分波形における2A音に相当する時刻からP(6)の近傍の間の一次微分波形の特徴を抽出して、その特徴から被測定生体の健康状態を判定する判定手段と定義する。
本発明の健康管理装置における判定手段は、データ処理手段のデータ処理結果を用いて被測定生体の健康状態を判定していると共に、前記第1〜第3の特徴点判定手段と前記第1〜第6の波形判定手段の9つの判定手段のうちの少なくとも1つを有している。
左房収縮による陽性波であるA波の陽性極値をA点とし、本発明の健康管理装置は、A点の高さが300ポイント未満であるか300ポイント以上であるかを判定する判定手段と、
C1点の高さが300ポイント未満であるか300ポイント以上であるかを判定する判定手段と、
a点の高さがe点の4分の1未満であるか、4分の1以上で、かつ、2分の1未満であるか、2分の1以上であるかを判定する判定手段と、
F点の高さが50ポイント未満であるか、50ポイント以上で、かつ、200ポイント未満であるか、200ポイント以上であるかを判定する判定手段と、
f点の高さがe点の2分の1未満であるか、2分の1以上で、かつ、3分の2未満であるか、3分の2以上であるかを判定する判定手段と、
P(7)に、上昇した波が頂点に達した後、その直後に一過性に下方に落ち込み、その後再び上昇する現象であるオーバーシュートがあるか否かを判定する判定手段のうちの少なくとも一つの判定手段を有している。
さらに、本発明の健康管理装置は、評価手段の評価結果と心尖拍動図の波形と波形タイプに関する情報の少なくとも一方を表示することができる表示手段及び/又は測定データ、データ処理部のデータと、、前記評価手段の評価結果と、被測定生体の健康状態の評価結果の少なくともいずれかを出力することができるデータ出力手段を有している。
本発明者が8000件を超える被測定者の心尖拍動図の測定を行った。その結果と、心尖拍動図を用いないで診断を行ってきた従来方式による健康状態判定結果とを慎重に比較した。その結果、本発明の心尖拍動図を用いても被測定者の健康状態を正確に一層判定できるという結論に達した。そして、本発明の心尖拍動図を用いる判定方法が、医療の専門家でなくても被測定者の注意を喚起できるとの結論に達した。
被測定者の心拍数は被測定者によって異なる。健康状態を正確に判定するには心尖拍動図の収縮期と拡張期の合計からなる一拍の時間を正規化することが好ましい。しかし、収縮期と拡張期では心臓の動き方が大きく異なっている。そのため、疾病の種類によっては特徴点のバラツキが異なっている。そこで、本発明者は、健常者や疾病者の疾病の種類と心臓の動きを考察し、心尖拍動図の時間軸の正規化のあり方を変えることによって、健康状態をさらに正確に判定できることを見出した。
そこで、本発明は、ノッチなどのように2A音の痕跡を見出せる場合は、心尖拍動図の特徴点P(2)から心音図の2A音までの時間軸に前記心拍補正係数を乗じた時間軸を適用し、2A音の痕跡を見出ない場合は、特徴点P(2)からP(6)までの時間に前記心拍補正係数を乗じた時間軸を適用することによって、被測定者の健康状態を一層正確に判定できることを見出した。
図21、図22,図23はノッチの例を説明する図である。図21は、特徴点P(5)が存在せず、P(4)もなく、特徴点P(3)が存在する一峰性で、P3片幅が100ms以下である健常者と判定されている心尖拍動図である。図22は、特徴点を図示していないが、特徴点P(3)とP(5)が存在し、P(4)がない、健常者と判定されている心尖拍動図である。図23は、特徴点を図示していないが、特徴点P(3)とP(5)が存在せず、第4の波形判定手段によって疾病者と判定されている心尖拍動図である。すなわち、第4の波形判定手段では、心尖拍動図波形の一次微分波形のf点の直前の最下点の位置が、前記最下点の直前の微分値が零の点と前記最下点の直後の微分値が零の点と間の前半部分に位置すれば健常者と判定し、後半分に位置すれば疾病者と判定する。
符号3,11,21は心電図、4,12,22は心音図、5,13,23は心尖拍動図、14,24は心尖拍動図の一次微分波形、6,16,25は心音図の1音、7,17,26は心音図の2音、10Aは心音図の1音に対応するノッチ、20A,18,27は心音図の2音に対応するノッチ、14bは心尖拍動図の一次微分波形の最低点、14aは最低点4bの時相的に前の微分値の0点、14cは最低点4bの時相的に後の微分値の0点、14dは微分値が0のラインである。最低点4bは、微分値が0のライン14d上における微分値の0点14aと14cの中間点よりも時相的に後にあることが確認されたので、当該被測定生地は疾病者であることが判定されている。なお、図22,図23のノッチは図では解りにくいので、全体図としての図23,図22のノッチ18,27を含む四角で囲んだ部分を、それぞれ、全体図の右上部に拡大して図示してある。拡大図において、図22における心音図22の2音26と波線の交点,心音図23における心音図12の2音17と波線の交点がそれぞれ2A音である。
図21においては、心音図の心音1に対応するノッチ10Aと心音2に対応するノッチ20Aが、図を拡大しなくても解る程度に心尖拍動図にはっきり現れている。図22と図23においては、ノッチは振幅が小さくて拡大しなければ視認できないが、遠視回路では確認でて、それぞれ検出されている。
このようにデータ処理をした心尖拍動図を用いて健常者や弁膜症や高血圧などの疾病者のデータを点検し、標準的な各症状に対応できる心尖拍動図とその分布状況を調査した。
高血圧症では、心尖拍動図上、P(1)が高くなり、同時に心尖拍動図一次微分波形のaも高値となる。またP(6)からP(7)までの高さが減少する。場合によってはP(7)が認められないこともある。
ある一定期間の高血圧状態から高血圧心疾患を生ずる。高血圧心疾患では、高血圧症の特徴点に加えて、P(5)が認められず、後片幅が大きくなることもある。P(3)とP(5)のいずれも認められずP(4)が存在することもある。これは、左室肥大または、左室収縮障害によって引き起こされる。
拡張型心筋症の疾病者の場合、左室全体が彌慢性に心筋壁厚の菲薄化と収縮力低下を示すため、P(3)とP(5)のいずれも認められずP(4)が存在することが多い。また、心不全急性増悪時には、P(7)が増大し、心尖拍動図一次微分波形のeよりもfが大きくなることもある。
肥大型心筋症の場合、左室の局所的な、いびつな肥大が起こるため、P(5)が存在しないことがある。また、著明な肥大があるときは、拡張機能の低下のため、P(6)が認められないこともある。一般に収縮能は保たれるが、上記に記した、肥大によりP(3)がみとめられないこともある。拡張の低下のため、P(1)の増高と、同時に心尖拍動図一次微分波形のaを示すことが多い。
弁膜症に関しては以下のことが言える。
大動脈弁閉鎖不全症の場合、血液が大動脈から左室に逆流するため、心尖拍動図上、P(6)から右肩上がりにP(1)の開始点まで上昇する曲線を認めることがある。高度逆流の場合には、P(1)の開始点の位置が500ポイントを超えることがある。遠心性左室肥大を呈するためP(5)を認めないことがある。
大動脈弁狭窄症の場合、求心性左室肥大をみとめ、拡張障害のためP(1)が高くなり、同時に心尖拍動図一次微分波形のaも高値となる。またP(6)からP(7)までの高さが減少する。場合によってはP(7)が認められないこともある。大動脈弁狭窄のため、左室収縮時間が延長し、P(3)が存在せず、P(4)が生じることもある。
僧帽弁狭窄症の場合、僧帽弁口が狭くなるため、P(6)からP(7)が小さく、またP(7)からP(1)まで緩やかな右肩上がりの波形を呈することが多い。I音亢進のため、I音に一致した痕跡、ノッチを示すことが多い。
僧帽弁閉鎖不全症の場合、収縮期に左室から左房へ血液が逆流するため、拡張期に大量の血液が左房から左室に流入する。そのためP(7)が高くなる。心尖拍動図一次微分波形のfが高値を呈する。左室は大動脈弁閉鎖不全症同様に遠心性肥大を呈する。そのため、P(5)が存在しないことがある。
心筋梗塞の疾病の場合、左冠動脈前下行枝の閉塞による前壁および前壁中隔梗塞では、広範な心筋障害が生じる。収縮能も拡張能も低下する。そのためP(3)とP(5)のいずれも認められずP(4)が存在することがある。また、P(3)は存在してもP(5)を認めないことが多い。急性期の場合には、P(7)が高くなることがある。心不全が軽快すると、P(7)が低くなることが多い。
その他の原因による心筋障害(大動脈炎症候群、心サルコイドーシスなど)や、刺激伝導系障害による二次的心筋障害(完全左脚ブロック、心室内伝導障害など)でも収縮障害あるいは、拡張障害を来す。
それぞれの疾患に応じて、心尖拍動図も各種の特徴点を示す。例えば、上記その他の原因による心筋障害では、重篤になるほどP(3)とP(5)のいずれも認められずP(4)が存在することが多くなる。
また、刺激伝導系障害の場合には、例えば、完全左脚ブロックや心室内伝導障害の時には、左室の収縮時間が長くなるため、P(3)が存在せずP(4)を示すことが多い。
図15は本発明の携帯型健康管理装置の表示装置の例を説明する模式図である。符号1000は表示装置、1000aは表示装置の枠部、1000bは表示画面、1001〜1009は表示画面に割り付けられた表示部分の例である。表示部分1001〜1009の数やレイアウト、各表示部分の拡大縮小、移動などは、ソフトウェアによって適宜変えることができる。
前記表示部分には、例えば一般に使われている携帯電話やスマートフォン用の表示を適宜利用することができる場合、これらに加えて、被測定生体の健康状態を検討したい心尖拍動図等の拍動図、対象として比較検討したい被測定生体以外の健常者の心尖拍動図等の拍動図、疾病者の疾病有無を評価する平均的な心尖拍動図等の拍動図あるいは数値、疾病者と健常者の境界として使える心尖拍動図等の拍動図あるいは数値、統計値を加味した心尖拍動図あるいは数値など、図示していないメモリーに記憶してある健康状態を知るのに必要な情報を適宜表示することができる。
これらのメモリーや表示機能は、本発明の携帯型健康管理装置に網羅的に備えてもよく、よく使われるものだけを備えてもよい。また、本発明の携帯型健康管理装置を、グラフなどではなく、測定した心尖拍動等の拍動図から判定した被測定生体の健康状態を色や数値、あるいは符号などで表示する装置にすることもできる。例えば、健康状態が極めて高いとの判定は青色や健康状態が極めて高いことを表す所定の文字や数値などで、健康状態が極めて高いとは言えないが健康状態にある可能性が高いという判定は緑色やその状態を表す所定の文字や数値などで、高血圧、弁膜症、心筋梗塞などのような疾病者の可能性が極めて高いとの判定は赤色やその疾病状況を表す所定の文字や数値などで表す装置にすることができる。
本発明の携帯型健康管理装置では、携帯電話やスマートフォン用の表示機能は例示であり、必須ではない。前記のように、高機能品、使い勝手のよいもの例えば小型の装置、単純化あるいは単機能装置、廉価品など、種々のバリエーションを可能としている。
図示していないが、健康管理装置に、心尖拍動図等の拍動図の時間軸の調整装置を配置している。その形態は、スマートフォンではよく使われているように、指で拡大縮小を行ってもよく、摘みのような拡大縮小手段などを用いてもよい。
本発明の携帯型健康管理装置では、測定した拍動図の判定に、特徴点P(2)とその次の2A音に対応する心尖拍動図上の時間や、特徴点P(2)とその次の特徴点P(6)の間の時間が重要である。これらの時間間隔を簡単に検出したり、補正したり、調整したりするなどの手段を配置することが好ましい。また、心電図、心音図、微分波形図に関しても前記に準ずるものである。
あるいは心音計を使えない場合もある。たとえば心音計がついていないとか、心音計が故障している場合などがある。このような場合、たとえば特徴点間の時間がわかれば、拍動図の特徴点と心音図の2A音の間の時間がどの程度かを大まかに推定することが出来る場合がある。
また、2A音により拍動図にノッチが現れる場合もある。心臓の各部の部分的開閉によるノッチが利用できる場合もある。
これらの現象は拍動図の解析ソフトウェア等により検出し利用できる場合もある。
これらは、心尖拍動図に限らず、心臓の拍動に関して利用できる。
また、測定した心尖拍動図等の拍動図の特徴点P(2)、特徴点P(6)と他の心尖拍動図の特徴点P(2)、特徴点P(6)とが一致するように時間軸を修正して比較することができる。
本発明の携帯型健康管理装置では、縦軸の調整手段を配置することにより、特徴点の判定を容易にすることができる。
図15の表示部分に、被測定生体の拍動図と健康状態の少なくとも一方の時系列データを表示し、健康状態の判定の推移を容易にし、被測定生体が医療機関に相談しやすくすることができる。
図15の表示部分に、拍動センサとして心臓の拍動に起因して生じる心臓の形状変化と圧力変化と波動の変化と電場の変化と磁場の変化と光学的変化の少なくとも1つを用いた場合の被測定生体の拍動図や参考とする生体の拍動図を表示したり、それらの被測定生体の健康状態を判断できる拍動図以外の生体情報などを表示して、医学以外の観点及び/又は医学の観点から考察などを行い、健康状態の判定等に役立てることが出来る。
図16,図17は、例えば図15の表示装置を利用して被測定生体の健康状態を判定する例を説明する図である。符号Aは測定した被測定生体の心尖拍動図、Bは比較に用いる健常者と判定されている生体の平均的な心尖拍動図、P(1)〜P(7)は測定した被測定生体の心尖拍動図の各特徴点、P(1)S〜P(7)Sは解析されている平均的な心尖拍動図の各特徴点である。図16のAは、図15の表示部分1001に表示された被測定生体の心尖拍動図、図16のBは、図15の表示部分1002に表示されていた平均的な心尖拍動図をコピーして表示部分1001のAの隣に表示した図である。図から分かるように、心尖拍動図Aに特徴点P(1)〜P(3)とP(5)〜P(7)は存在するが、P(4)は存在しない。同様に、心尖拍動図Bに特徴点P(1)S〜P(3)SとP(5)S〜P(7)Sは存在するが、P(4)Sは存在しない。
図17は、図16で心尖拍動図Bを移動して心尖拍動図Aに重ねた図である。説明の都合上、重ねられている心尖拍動図AとBを図の上下に少しずらして記載している。サイズの都合で図16では、特徴点P(1)〜P(7)と特徴点、P(1)S〜P(7)Sの部分だけ記したが、図17ではそれぞれ全体を記載してある。
図17で、心尖拍動検出値即ち縦軸の値を、心拍一拍の最低値を0、最高値を1000に正規化して表したときのA波の陽性極値である特徴点P(1)検出強度が300超えておらず、この被測定生体の血圧は正常血圧で、特徴点P(2)、P(3)、P(6)、P(7)は正常範囲、P(5)はP’(5)である。各特徴点間のP(2)−P(3)時間、即ち、P(2)からP(3)迄の時間(以下、同様)、P(6)−P(7)時間、2−P(6)時間、即ち、2A音からP(6)迄の時間(以下、同様)、2−P(7)時間、P(3)−P(5)時間とP(2)−P(6)時間の比も正常である。その他、各判定手段を判定した結果、全て正常の範囲である。
図17に示した心尖拍動図の被測定生体は健常者である可能性が極めて高いと言える。この意味で、この被測定生体の健康状態は健常者である可能性が極めて高いことを示す青印で表現した。
図18,図19は、図16,図17の被測定生体とは異なる被測定生体の心尖拍動図で、符号Cは測定した被測定生体の心尖拍動図、Dは比較に用いる疾病者と判定されている生体の平均的な心尖拍動図、P(1)〜P(7)は測定した被測定生体の心尖拍動図の各特徴点、P(1)S〜P(7)Sは解析されている疾病者の平均的な心尖拍動図の各特徴点である。図18のCは、図15の表示部分1001に表示された被測定生体の心尖拍動図、図18のDは、図15の表示部分1003に表示されていた疾病者の平均的な心尖拍動図をコピーして表示部分1001のCの隣に表示した図である。図から分かるように、心尖拍動図Cには特徴点P(1)、(2)、P(4)、P(6)、P(7)は存在するが、P(3)P(5)は存在しない。同様に、疾病者の平均的な心尖拍動図Dには特徴点P(1)S、(2)S、P(4)S、P(6)S、P(7)Sは存在するが、P(3)S,P(5)Sは存在しない。この被測定生体は拡張型心筋症であることが判明した。
図19に示した心尖拍動図の被測定生体は疾病者である可能性が極めて高いと言える。この意味で、この被測定生体の健康状態は疾病者である可能性が極めて高いことを示す赤印で表現した。
心臓の拍動による変位を検出を検出する例として、心尖部の変化を例にとって説明したが、拍動の検出方法は前記のように超音波などこれに狭く限定されない。
本発明者が8,000例を超える被測定生体の心尖拍動図測定結果を、従来の心尖拍動図測定結果を用いない方法で調べた結果と比較した結果、前記の結論に達したものである。
上記のような使い方は、医療機関で、高額な検査をしたり、手術をしたりなどを必須とするものはない。情報処理技術と管理体制が日進月歩の今日においては、各特徴点等の判定方法も情報処理技術で結果が出てくるように作成することができ、医療専門家や高度な技術者でない一般者にとっても難しくないものである。このように本発明の携帯型健康管理装置あるいは健康管理方法を日常の健康管理に用い、日常から被測定者の健康管理を行い、心配な健康情報を得た時点で医療専門家に相談するようにすれば、医療費の大幅節減に大きく貢献すると共に、真にかけたい疾病の治療に医療費を集中することができるという大きな利益をもたらすものである。
本発明の携帯型健康管理装置及び健康管理方法は、例えば、前記のように、心尖部の動きを検出するセンサ部とわずかな付属部分だけ生体の胸部に貼り、それを生体外から制御して、生体外においた測定器本体で前記の如き処理を行うこともできるものである。また、医療のめまぐるしい発展過程において、従来あまり関係ないと思われていた心臓の疾病が、別の疾病と深くつながりがあるということも報道され始めている。
心臓の疾病の検出は、心尖拍動図の他にもある。例えば、頸静脈、頸動脈の一拍分の測定には多くの情報が含まれている。この簡便な測定方法として、首の一部に箔状の検出体をセンサとしてとりつけて、その動きを検出する方法がある。また、可視光や赤外線など波動を反射しやすいものを入れた化粧品を首に塗布し、波動の反射を検出する方法もある。
本発明者は多くの被測定生体の心尖拍動図と健康状態を対比して調査した結果,被測定生体の健康状態判定に一層正確な判断をすることがわかった。例えば、P(3)とP’(5)がある場合、左室収縮障害の可能性は極めて低く、P(3)とP’’(5)がある場合、左室収縮障害の可能性は低いとし、P(3)とP’’’(5)がある場合、左室収縮障害の可能性を心配して医師の診断を勧めるように表示の仕方を工夫している。また、一峰性の波形の場合、、P3後片幅が100ms以上の場合は左室収縮障害あるいは左室肥大の可能性があると考えてよい。
心尖拍動図の簡便な判定方法として、判定したい被測定生体の前記特徴点P(2)とP(6)を一致させるように時間軸を補正して、前記諸判定手段を適用することである。
図20は、胸部に巻き付けて心尖拍動図を測定し、被測定生体の健康状態を判定する装置である。符号100はベルト型の携帯型健康管理装置、101はセンサ装置、102は電源部、103は送受信部、104は表示部、105,106は調整具、107,108は装着部、109はセンサ保持ベルトである。図20の紙表面が被測定生体の胸部に取り付ける面で、センサ本体が胸部に取り付ける面に配置されている。表示部104は本体が図の裏面に配置されている。センサ保持ベルト109は伸縮性の布製や革製、あるいはその他の生体胸部に巻き付けてセンサ装置101を被測定生体の表皮に圧接ですることができるものでできている。装着部107,108は面ファスナーやホックなどの留め具でできており、センサ保持ベルト109を長手方向の両側に引っ張り、伸ばした状態で装着部107,108を重ねて、センサ装置101を被測定生体の表皮に圧接させた状態で装着部を止める。胸部に装着後、表示部104を見て、心尖拍動図が正しく検出されていなければ、センサ保持ベルト109のセンサ装置101の裏側にも配置されている調整具105,106を調整して正しく表示されるようにする。
本発明は、循環器系の診療では極めて重要であるとともに、極めて高度の専門知識を有しないと正確に測定され記録されていなかった胸部や腹部に関する拍動図を、簡便に非医療専門家でも測定でき、判断できる範囲が広いので、ウェアラブル装置やスポーツなどにも利用でき、一般健康管理機器、スポーツ用品、医療品など広い分野で利用できるものである。。

Claims (23)

  1. 心臓の拍動に起因して生じる心臓の形状変化と圧力変化と波動の変化と電場の変化と磁場の変化と光学的変化のうちの少なくとも1つを検出する検出センサを用いて作成した生体の拍動図において、拍動図を一方の座標軸を前記センサの検出値軸、他方の座標軸を時間軸とする座標軸とするとき、時間軸の心臓の収縮期の期間及び/又は収縮期の期間の一部に補正係数を乗じた拍動図を用いて、被測定生体の健康状態を判定及び/又は表示及び/又は出力することを特徴とすることを特徴とする健康管理装置。
  2. 心臓の拍動に起因して生じる心臓の形状変化と圧力変化と波動の変化と電場の変化と磁場の変化と光学的変化のうちの少なくとも1つを検出する検出センサを用いて作成した生体の拍動図において、拍動図の時間軸に補正係数を乗じて補正する期間の範囲が、拍動図の心室収縮波の立ち上がり開始点(特徴点P(2))〜拡張早期の最低点(P(6))及び/又は心室収縮波の立ち上がり開始点(特徴点P(2))〜収縮後期の膨隆点(特徴点P(4))及び/又は心室収縮波の立ち上がり開始点(特徴点P(2))〜急速流入波の頂点(特徴点P(7))及び/又は収縮期波頂点(特徴点P(3))〜収縮末期の小隆起点(特徴点P(5))及び/又は収縮期波頂点(特徴点P(3))〜拡張早期の最低点(P(6))及び/又は収縮後期の膨隆点(特徴点P(4))〜拡張早期の最低点(P(6))及び/又は収縮末期の小隆起点(特徴点P(5))〜拡張早期の最低点(P(6))及び/又は拡張早期の最低点(P(6))〜急速流入波の頂点(特徴点P(7))の間の時間軸に補正係数を乗じた拍動図を用いて、被測定生体の健康状態を判定することを特徴とする健康管理装置。
  3. 請求項1または2に記載の健康管理装置において、被測定生体の心拍数をVとしたときの時間軸に乗じる補正係数を、V/60及び/又はV/60の平方根を意味する√V/60にすることを特徴とする健康管理装置。
  4. 心臓の拍動に起因して生じる心臓の形状変化と圧力変化と波動の変化と電場の変化と磁場の変化と光学的変化のうちの少なくとも1つを検出する検出センサを用いて作成した生体の心尖拍動図において、心尖拍動図を縦軸を前記検出値軸、横軸を時間軸とする直交する座標軸で表したとき、健康状態を判定する心尖拍動図と判定の参照にする心尖拍動図の心室収縮波の立ち上がり開始点(特徴点P(2))同士と拡張早期の最低点(特徴点P(6))同士を一致させるように時間軸を補正して、被測定生体の健康状態を判定することを特徴とすることを特徴とする健康管理装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の健康管理装置において、前記検出センサが繊維状のセンサであることを特徴とする健康管理装置。
  6. 請求項5に記載の健康管理装置において、前記検出センサが圧電繊維であることを特徴とする健康管理装置。
  7. 請求項5または6に記載の健康管理装置において、前記検出センサが複数の前記繊維状のセンサを異なる方向に編んで形成した構造であることを特徴とする健康管理装置。
  8. 請求項5〜7のいずれか1項に記載の健康管理装置において、前記検出センサを構成する少なくとも1本のセンサが、その周囲にそれよりも直径が細い少なくとも1本のセンサを巻き付けて構成したセンサであることを特徴とする健康管理装置。
  9. 請求項5〜8のいずれか1項に記載の健康管理装置において、センサ装置の少なくとも一部を繊維状の検出センサとセンサ機能を有しない通常の繊維とを混紡状態に構成することを特徴とする健康管理装置。
  10. 請求項9に記載の健康管理装置において、前記混紡状態に構成した繊維状の検出センサの、その電圧出力のための導電体部分が、電気的連続性を失っていないことを特徴とする健康管理装置。
  11. 請求項5〜10のいずれか1項に記載の健康管理装置において、前記繊維状検出センサに防湿処理を施していることを特徴とする健康管理装置。
  12. 請求項11に記載の健康管理装置において、前記防湿処理が撥水性物質の塗布を含むことを特徴とする健康管理装置。
  13. 請求項11または12に記載の健康管理装置において、センサあるいはセンサ周辺に塗布する防湿処理剤に、粒子の直径が200ナノメートル以下の粒子が含まれていることを特徴とする健康管理装置。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載の健康管理装置において、前記センサーを被測定生体に装着する手段が吸引力を利用した手段であることを特徴とする健康管理装置。
  15. 請求項1〜14のいずれか1項に記載の健康管理装置において、拍動図が心尖拍動図であり、同一被測定生体の同一時刻における心電図の各QRS陽性ピーク値、即ちR波、に対応する心尖拍動図波形上の位置(以下においてQRSピーク位置という)の所定時間前からその次のQRSピーク位置の前記所定時間前までの心尖拍動図波形を単位波形とし、前記単位波形において、QRSピーク位置±30ms(ミリ秒)に心尖拍動図波形上の最低点C1が存在するときはそれを特徴点P(2)とし、もし、C1が不明瞭なときは、心尖拍動図波形のQRSピーク位置を特徴点P(2)とし、QRSピーク位置の時相的に前160ms以内に心尖拍動図波形上の陽性頂点が存在するときはそれを特徴点P(1)とし、もし、QRSピーク位置の時相的に前160ms以内に心尖拍動図波形上の陽性頂点を見出せないときは、心尖拍動図波形のQRSピーク位置を特徴点P(1)とし、特徴点P(2)から時相的に50〜150ms後に心尖拍動図波形の陽性頂点が存在する場合はそれを特徴点P(3)とし、心音図の大動脈閉鎖音である2A音とその60ms未満前までの間に陽性頂点が存在する場合は、心尖拍動図波形の前記2A音に対応する位置に最も近い陽性頂点を特徴点P(5)とし、もし前記特徴点P(5)が、心尖拍動図波形上の前記2A音に対応する位置から時相的に40ms未満前迄にある場合はそれを特徴点P’(5)とし、もし前記特徴点P(5)が、心尖拍動図波形の前記2A音に対応する位置から時相的に40ms〜50ms未満前迄にある場合はそれを特徴点P’’(5)とし、もし前記特徴点P(5)が、心尖拍動図波形の前記2A音に対応する位置から時相的に50ms〜60ms未満前迄にある場合はそれを特徴点P’’’(5)とし、さらに、前記各特徴点P’(5)、P’’(5)、P’’’(5)のそれずれを特に区別して表現する必要がある場合を除き、各特徴点P’(5)、P’’(5)、P’’’(5)のいずれかを指していう場合や総称して表現する場合には、単に特徴点P(5)ということにし、心尖拍動図波形上に前記特徴点P(3)が存在せず、かつ、総称としての特徴点P(5)も存在しないときに、前記特徴点P(2)から時相的に150ms後で、かつ、2A音から時相的に60ms以上前までにある心尖拍動図波形の陽性極値が存在するときはそれを特徴点P(4)とし、2A音から時相的に50〜150ms後に心尖拍動図波形の陰性極値が存在するときはそれを特徴点P(6)とし、2A音から時相的に100〜240ms後迄で、かつ、特徴点P(6)が存在するときは特徴点P(6)より後に心尖拍動図波形の陽性極値が存在するときはそれを特徴点P(7)とし、特徴点P(7)より時相的に後で、時相的にその次の単位波形の特徴点P(1)より前に心尖拍動図波形の陽性極値が存在する場合は、それを特徴点P(8)と称し、前記特徴点P(1)、P(2)、P(3)、P(4)、P(5)、P’(5)、P’’(5)、P’’’(5)、P(6)、P(7)、P(8)を第1の特徴点群とし、心尖拍動図波形の特徴点P(1)を陽性頂点として、その前から心尖拍動図上において立ち上がっている波形部分をA波とし、心尖拍動図の一次微分波形における前記A波の陽性ピーク値の位置をa点とし、P(2)から立ち上がって陽性極値を有している波形部分をE波とし、心尖拍動図の一次微分波形における前記E波の陽性ピーク値の位置をe点とし、P(6)から立ち上がる上行波部分をF波とし、心尖拍動図の一次微分波形における前記F波の陽性ピーク値の位置をf点とし、前記a点、e点、f点それぞれの高さ、即ち縦軸の高さをそれぞれa、e、fとし、
    第1の特徴点判定手段を、前記第1の特徴点群のうちの少なくとも2つの特徴点の存在有無を判定する判定手段とし、第2の特徴点判定手段を、単位波形の縦軸軸の最低縦軸座標を0ポイント、縦軸軸の最大縦軸座標を1000ポイントとしたときのP(1),P(2),P(7)について、少なくとも1つについてその高さを判定する判定手段とし、第3の特徴点判定手段を、前記各特徴点間のP(2)−P(3)時間、即ち、P(2)からP(3)迄の時間(以下、同様)、P(6)−P(7)時間、2−P(6)時間、即ち、2A音からP(6)迄の時間(以下、同様)、2−P(7)時間、P(3)−P(5)時間とP(2)−P(6)時間の比を特徴指標として、その少なくとも1つの大小について判定する判定手段とし、
    第1の波形判定手段を、本発明の健康管理装置に内臓の波形判定パターンあるいは健康管理装置の外部から本発明の健康管理装置に入力された心尖拍動図と比較して、単位波形の部分的波形あるいは全体波形のタイプを判定する判定手段とし、第2の波形判定手段を、前記a,e,fの値を判定する判定手段とし、第3の波形判定手段を、心尖拍動図波形が、一次微分波形のe点からf点直前最下点までの間の微分値が零の近傍に、微分波形がその傾向として概ね水平に推移すると判断できる区間の有無を判定する判定手段とし、第4の波形判定手段を、心尖拍動図波形の一次微分波形のf点の直前の最下点の位置が、前記最下点の直前の微分値が零の点と前記最下点の直後の微分値が零の点と間の前半部分に位置するかどうかを判定する判定手段とし、第5の波形判定手段を、測定した心尖拍動図にP(3)がありP(5)がない一峰性のグラフであるか否かを判定し、前記一峰性グラフの場合に、P(3)の高さを1000ポイントに正規化したときの700ポイントにおけるグラフの幅が、P(3)後片幅と定義するP(3)から時相的に後の部分が100ms未満か否かを判定する判定手段とし、第6の波形判定手段を、心尖拍動図波形の一次微分波形における2A音に相当する時刻からP(6)の近傍の間の一次微分波形の特徴を抽出して、その特徴から被測定生体の健康状態を判定する判定手段とするとき、
    本発明の健康管理装置における評価手段は、データ処理手段のデータ処理結果を用いて被測定生体の健康状態を評価していると共に、前記第1〜第3の特徴点判定手段と前記第1〜第6の波形判定手段の9つの判定手段のうちの少なくとも1つを有していることを特徴とする健康管理装置。
  16. 請求項1〜15のいずれか1項に記載の健康管理装置において、少なくとも1つの表示画面が、拡大/又は縮小が可能であることを特徴とする健康管理装置。
  17. 請求項1〜16のいずれか1項に記載の健康管理装置において、少なくとも1つの表示画面が、複数種類の画像を表示できることを特徴とする健康管理装置。
  18. 請求項1〜17のいずれか1項に記載の健康管理装置において、前記健康管理装置が送信及び/又は受信機能を有していることを特徴とする健康管理装置。
  19. 請求項1〜18のいずれか1項に記載の健康管理装置において、前記健康管理装置が充電装置を有していることを特徴とする健康管理装置。
  20. 請求項1〜19のいずれか1項に記載の健康管理装置において、前記健康管理装置が外部から拍動図のデータを入力及び/又は外部へ拍動図のデータを出力する機能を有していることを特徴とする健康管理装置。
  21. 請求項1〜20のいずれか1項に記載の健康管理装置において、前記健康管理装置が、装置本体とは独立して使用できる検出センサーを有する部分を有していることを特徴とする健康管理装置。
  22. 請求項21に記載の健康管理装置において、前記健康管理装置が、装置本体と検出センサーを有する部分が無線で接続できるように分離されていることを特徴とする健康管理装置。
  23. 請求項1〜22のいずれか1項に記載の健康管理装置を用いて被測定生体の健康状態を判定することを特徴とする健康管理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022092243A1 (ja) * 2020-10-28 2022-05-05 株式会社デルタツーリング 生体信号分析装置、コンピュータプログラム及び記録媒体

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