JP2020068136A - 二次電池の残量計測回路 - Google Patents

二次電池の残量計測回路 Download PDF

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Abstract

【課題】電池の放電可能な容量を推定する新規の電池残量計測回路を提供する。また、電池残量計測回路をシンプルな回路で実現する。【解決手段】電圧測定方式を用い、リチウムイオン二次電池に充電された電圧(開回路電圧)を用いて残量の割合に応じた電圧を記憶手段に書き込み、リチウムイオン二次電池から放電された電圧と、記憶手段に書き込まれた電圧を比較回路(コンパレータ回路など)で比較することで、残量を示す。【選択図】図1

Description

本発明の一様態は、物、方法、又は、製造方法に関する。または、本発明は、プロセス、マシン、マニュファクチャ、又は、組成物(コンポジション・オブ・マター)に関する。本発明の一態様は、半導体装置、表示装置、発光装置、蓄電装置、照明装置または電子機器の製造方法に関する。特に、充電制御システム、充電制御方法、及び二次電池を有する電子機器に関する。本発明の一態様は、車両、または車両に設けられる車両用電子機器に関する。
なお、本明細書中において、蓄電装置とは、蓄電機能を有する素子及び装置全般を指すものである。例えば、リチウムイオン二次電池などの蓄電池(二次電池ともいう)、リチウムイオンキャパシタ、全固体電池、及び電気二重層キャパシタなどを含む。
近年、リチウムイオン二次電池、リチウムイオンキャパシタ、空気電池等、種々の蓄電装置の開発が盛んに行われている。特に高出力、高エネルギー密度であるリチウムイオン二次電池は、携帯電話、スマートフォン、タブレット、もしくはノート型コンピュータ等の携帯情報端末、携帯音楽プレーヤ、デジタルカメラ、医療機器、又は、ハイブリッド車(HEV)、電気自動車(EV)、もしくはプラグインハイブリッド車(PHEV)等の次世代クリーンエネルギー自動車など、半導体産業の発展と併せて急速にその需要が拡大し、充電可能なエネルギーの供給源として現代の情報化社会に不可欠なものとなっている。
特許文献1には、二次電池の残存容量の演算に、ニューラルネットワークを用いる一例が示されている。
従来、電池の残量計測に関する技術としては、さまざまな提案がされている。例えば、電池の内部インピーダンス測定により開放端電圧を推定するインピーダンストラック法が用いられている。インピーダンストラック法は、電池のインピーダンスを測定する場合、電力消費が発生する。また、電池の残量計測に関する技術としてクーロンカウンタ法や電圧測定法も知られている。
米国特許公開第2006/0181245号公報
リチウムイオン二次電池は、設計容量(DC)のうち、電池の残容量(RC)を満充電容量(FCC(Full Charge Capacity))のしめる割合、即ち充電率(SOC)が0%から100%全て使用する設定になっておらず、過放電を防ぐため0%からマージンが5%(または10%)程度とられている。また、過充電を防ぐため100%からもマージン5%(または10%)程度がとられており、結果として、設計容量の5%から95%の範囲内(または10%から90%の範囲内)で使用しているといわれている。実際には二次電池に接続されるBMS(Battery Management System)を用いて上限電圧Vmaxと下限電圧Vminの電圧範囲を設定することで設計容量の5%から95%の範囲内(または10%から90%の範囲内)で使用する。
二次電池は使用することや経時変化や温度変化により劣化が生じる。二次電池の内部の状態、特にSOC(充電率)を正確に知ることで二次電池を管理する。SOCを正確に知ることで上限電圧Vmaxと下限電圧Vminの電圧範囲を広くすることもできる。
本明細書では、電池の放電可能な容量を推定する新規の電池残量計測回路を提供する。また、電池残量計測回路をシンプルな回路で実現することも課題の一つとする。
上記課題を解決するため、電圧測定方式を用いる。リチウムイオン二次電池に充電された電圧(開回路電圧)を用いて残量の割合に応じた電圧を記憶手段に書き込み、リチウムイオン二次電池から放電された電圧と、記憶手段に書き込まれた電圧を比較回路(コンパレータ回路など)で比較することで、残量を示す。
本明細書で開示する発明の構成の一つは、二次電池の残量を表示する表示回路を有する残量計測回路であり、二次電池の出力端子の電圧値を測定する測定手段と、酸化物半導体を半導体層とするトランジスタを含む複数の記憶手段と、複数の記憶手段に記憶させた電圧値と、測定手段で得られた電圧値とを比較する比較回路とを有する。
また、レベルシフタ回路を有する構成としてもよく、その構成は、二次電池の残量を表示する表示回路を有する残量計測回路であり、二次電池の出力端子の電圧値を測定する測定手段と、酸化物半導体を半導体層とするトランジスタを含む複数の記憶手段と、複数の記憶手段に記憶させた電圧値と、前記測定手段で得られた電圧値とを比較する比較回路と、記憶手段と比較回路との間にレベルシフタ回路を有する。
上記構成において、記憶手段はアナログ信号を保持する機能を有し、酸化物半導体を半導体層とするトランジスタを含む。酸化物半導体を半導体層とするトランジスタを用いることでシンプルな電池残量計測回路を実現できる。上記構成において、複数の記憶手段は、抵抗分圧で生成されたそれぞれ異なるアナログ信号を保持する。
二次電池の残量は、用いる記憶手段の個数に合わせて検出することができ、例えば20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%とそれぞれ記憶手段を設ければよい。20%用の記憶手段を用意する場合、外部制御する電圧と比較する比較回路で20%の容量を判別する。なお、リチウムイオン二次電池の満充電時を100%、放電終止電圧時を0%とする容量に対する百分率(%)で表す。
リチウムイオン二次電池の状態を正確に把握することのできる電池残量計測回路を実現できる。
本発明の一態様を示す回路図の一例である。 本発明の一態様を示すグラフである。 本発明の一態様を示す回路図の一例である。 本発明の一態様を示すタイミングチャート及びブロック図の一例である。 本発明の一態様を示す回路図の一例である。 メモリの回路構成例を説明する図。 半導体装置の構成例を示す断面図である。 半導体装置の構成例を示す断面図である。 トランジスタの構造例を示す上面図、及び断面図である。 円筒型二次電池を説明する図である。 二次電池を説明する図である。 二次電池を説明する図である。 二次電池を説明する図である。 二次電池を説明する図である。 電子機器の一例を示す図である。 市場イメージを説明する図。
以下では、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。ただし、本発明は以下の説明に限定されず、その形態および詳細を様々に変更し得ることは、当業者であれば容易に理解される。また、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
(実施の形態1)
本実施の形態では、二次電池の残量0%、20%、40%、60%、80%の5段階の表示を図1に示す電池残量計測回路で実現する。
図1に示す電池残量計測回路は開回路電圧の低下で残量を計算する。リチウムイオン二次電池に充電された電圧(開回路電圧)を用いて残量の割合に応じた電圧をメモリに書き込み、リチウムイオン二次電池から放電された電圧とメモリに書き込まれた電圧をコンパレータで比較することで、残量を示す。
充電終了後の電圧値(開回路電圧)を分圧し、入力端子電圧IN1、IN2、IN3、IN4、及びIN5を生成し、それぞれのメモリに保存する。本実施の形態では制御信号Pをトランジスタのゲートに入力し、同時にメモリにアナログ値を書き込んでいる。なお、入力端子電圧IN1から入力端子電圧IN5の生成は外部機器や制御回路で行ってもよい。また、入力端子電圧IN1から入力端子電圧IN5の生成は抵抗分圧で生成してもよい。
また、図2は放電曲線を示しており、それぞれ入力端子電圧IN1、IN2、IN3、IN4、IN5を設定している。なお、入力端子電圧IN1、IN2、IN3、IN4、IN5は過放電電圧と過充電電圧の間で設定する。
例えば、リチウムイオン二次電池の電圧(開回路電圧)が入力端子電圧IN1より大きければ、リチウムイオン二次電池の残量を80%以上ということができる。
なお、リチウムイオン二次電池から放電された電圧は、無負荷を想定している。負荷電流によりリチウムイオンバッテリの電圧が低下した場合、残量に誤差が生じる可能性がある。従って、無負荷状態で残量を判断するのが好ましい。
無負荷と負荷有で電圧値の差を取得すると、メモリに書き込まれた電圧を差分だけ変動させ、残量の誤差を防ぐことが可能である。差分だけ変動させた構成として、メモリの電圧値をレベルシフタ回路を用いて変動させた場合と、容量の対極をシフトさせた場合が考えられる。
図5に、電流負荷に応じて残量計測をするため、コンパレータとメモリとの間にレベルシフタ回路を設ける例を示す。メモリの保存値をレベルシフタ回路で変更する。図5では抵抗分圧でIN1、IN2、IN3、IN4、IN5を生成する場合を示している。抵抗分圧で各入力データを生成する場合には、単純な回路で電池残量計測回路を構成することができる。
また、他の例として、制御回路11から出力される制御信号P1、P2、P3、P4、P5を用いてアナログ値を順にメモリに入力する例を図3及び図4に示す。アナログ値を図6に示したメモリに保持することで長時間の保持が可能である。図6に示したメモリは酸化物半導体を有するトランジスタを含み、そのトランジスタのリーク電流が極端に少ないため、容量の長時間の保持ができる。
図4(A)にタイミングチャートの一例を示す。また、各メモリに書き込むアナログ値は、図4(B)に示すブロック図に示すようにD/Aコンバータを用いて生成すればよい。A/DコンバータやD/Aコンバータを用いることでノイズを低減し、正確な残量を検知することができる。
本実施の形態ではメモリを5個用い、コンパレータを5個用いる例を示したが特に限定されないことは言うまでもない。例えば、10個以上用いて細かく残量表示を行ってもよい。
(実施の形態2)
本実施の形態では、図1に示したメモリの構成の一例を示す。メモリに用いることができる回路構成例を図6(A)乃至(G)に示す。図6(A)乃至(G)は、それぞれが記憶素子として機能する。このメモリ回路を含む回路、又は電池制御システムを、BTOS(Battery operating system、又はBattery oxide semiconductor)と呼称する場合がある。図6(A)に示す記憶素子410は、トランジスタM1と、容量素子CAと、を有する。記憶素子410は、1つのトランジスタと1つの容量素子を有する記憶素子である。
トランジスタM1の第1端子は、容量素子CAの第1端子と接続され、トランジスタM1の第2端子は、配線BLと接続され、トランジスタM1のゲートは、配線WLと接続され、トランジスタM1のバックゲートは、配線BGLと接続されている。容量素子CAの第2端子は、配線CALと接続されている。トランジスタM1の第1端子と容量素子CAの第1端子が電気的に接続される節点をノードNDという。
実際のトランジスタにおいて、ゲートとバックゲートは、半導体層のチャネル形成領域を介して互いに重なるように設けられる。ゲートとバックゲートは、どちらもゲートとして機能できる。よって、一方を「バックゲート」という場合、他方を「ゲート」または「フロントゲート」という場合がある。また、一方を「第1ゲート」、他方を「第2ゲート」という場合がある。
バックゲートは、ゲートと同電位としてもよいし、接地電位や、任意の電位としてもよい。また、バックゲートの電位をゲートと連動させず独立して変化させることで、トランジスタのしきい値電圧を変化させることができる。
バックゲートを設けることで、更には、ゲートとバックゲートを同電位とすることで、半導体層においてキャリアの流れる領域が膜厚方向においてより大きくなるため、キャリアの移動量が増加する。この結果、トランジスタのオン電流が大きくなると共に、電界効果移動度が高くなる。
したがって、トランジスタを占有面積に対して大きいオン電流を有するトランジスタにすることができる。すなわち、求められるオン電流に対して、トランジスタの占有面積を小さくすることができる。よって、集積度の高い半導体装置を実現することができる。
配線BGLは、トランジスタM1のバックゲートに電位を印加するための配線として機能する。配線BGLに任意の電位を印加することによって、トランジスタM1のしきい値電圧を増減することができる。
データの書き込みおよび読み出しは、配線WLに高レベル電位を印加し、トランジスタM1を導通状態にし、配線BLとノードNDを電気的に接続することによって行われる。
配線CALは、容量素子CAの第2端子に所定の電位を印加するための配線として機能する。配線CALには、固定電位を印加するのが好ましい。
図6(B)に示す記憶素子420は、記憶素子410の変形例である。記憶素子420では、トランジスタM1のバックゲートが、配線WLと電気的に接続される。このような構成にすることによって、トランジスタM1のバックゲートに、トランジスタM1のゲートと同じ電位を印加することができる。よって、トランジスタM1が導通状態のときにおいて、トランジスタM1に流れる電流を増加することができる。
また、図6(C)に示す記憶素子430のように、トランジスタM1をシングルゲート構造のトランジスタ(バックゲートを有さないトランジスタ)としてもよい。記憶素子430は、記憶素子410および記憶素子420のトランジスタM1からバックゲートを除いた構成となっている。よって、記憶素子430は、記憶素子410、および記憶素子420よりも作製工程を短縮することができる。
記憶素子410、記憶素子420、および記憶素子430は、DRAM型の記憶素子である。
トランジスタM1のチャネルが形成される半導体層には、酸化物半導体を用いることが好ましい。本明細書などでは、チャネルが形成される半導体層に酸化物半導体を含むトランジスタを「OSトランジスタ」ともいう。
例えば、酸化物半導体として、インジウム、元素M(元素Mは、アルミニウム、ガリウム、イットリウム、銅、バナジウム、ベリリウム、ホウ素、チタン、鉄、ニッケル、ゲルマニウム、ジルコニウム、モリブデン、ランタン、セリウム、ネオジム、ハフニウム、タンタル、タングステン、またはマグネシウムなどから選ばれた一種、または複数種)、亜鉛のいずれか一つを用いることができる。特に、酸化物半導体は、インジウム、ガリウム、亜鉛を含む酸化物半導体であることが好ましい。
OSトランジスタは、オフ電流が極めて少ないという特性を有している。トランジスタM1としてOSトランジスタを用いることによって、トランジスタM1のリーク電流を非常に低くすることができる。つまり、書き込んだデータをトランジスタM1によって長時間保持することができる。よって、記憶素子のリフレッシュの頻度を少なくすることができる。また、記憶素子のリフレッシュ動作を不要にすることができる。また、リーク電流が非常に低いため、記憶素子410、記憶素子420、記憶素子430において多値データ、またはアナログデータを保持することができる。
本明細書などでは、OSトランジスタを用いたDRAMを、DOSRAM(Dynamic Oxide Semiconductor Random Access Memory)という。
図6(D)に、2つのトランジスタと1つの容量素子で構成するゲインセル型の記憶素子の回路構成例を示す。記憶素子440は、トランジスタM1と、トランジスタM2と、容量素子CAと、を有する。
トランジスタM1の第1端子は、容量素子CAの第1端子と接続され、トランジスタM1の第2端子は、配線WBLと接続され、トランジスタM1のゲートは、配線WWLと接続されている。容量素子CAの第2端子は、配線CALと接続されている。トランジスタM2の第1端子は、配線RBLと接続され、トランジスタM2の第2端子は、配線RWLと接続され、トランジスタM2のゲートは、容量素子CAの第1端子と接続されている。トランジスタM1の第1端子と、容量素子CAの第1端子と、トランジスタM2のゲートと、が電気的に接続される節点をノードNDという。
ビット線WBLは、書き込みビット線として機能し、ビット線RBLは、読み出しビット線として機能し、ワード線WWLは、書き込みワード線として機能し、ワード線RWLは、読み出しワード線として機能する。トランジスタM1は、ノードNDとビット線WBLとを、導通または非導通とするスイッチとしての機能を有する。
トランジスタM1にOSトランジスタを用いることが好ましい。前述したとおり、OSトランジスタはオフ電流が非常に少ないため、トランジスタM1にOSトランジスタを用いることで、ノードNDに書き込んだ電位を長時間保持することができる。つまり、記憶素子に書き込んだデータを長時間保持することができる。
トランジスタM2に用いるトランジスタに特段の限定は無い。トランジスタM2として、OSトランジスタ、Siトランジスタ(半導体層にシリコンを用いたトランジスタ。)、またはその他のトランジスタを用いてもよい。
なお、トランジスタM2にSiトランジスタを用いる場合、半導体層に用いるシリコンは、非晶質シリコン、多結晶シリコン、低温ポリシリコン(LTPS:Low Temperature Poly−Silicon)、または単結晶シリコンとすればよい。Siトランジスタは、OSトランジスタよりも電界効果移動度が高くなる場合があるため、読み出しトランジスタとして、Siトランジスタを用いると、読み出し時の動作速度を高めることができる。
トランジスタM1にOSトランジスタを用い、トランジスタM2にSiトランジスタを用いる場合、両者を異なる層に積層して設けてもよい。OSトランジスタは、Siトランジスタと同様の製造装置および同様のプロセスで作製することが可能である。よって、OSトランジスタとSiトランジスタの混載(ハイブリッド化)が容易であり、高集積化も容易である。
また、トランジスタM2にOSトランジスタを用いると、非選択時のリーク電流を極めて少なくすることができるため、読み出し精度を高めることができる。トランジスタM1およびトランジスタM2の両方にOSトランジスタを用いることで、半導体装置の作製工程が低減され、生産性を高めることができる。例えば、400℃以下のプロセス温度で半導体装置を作製することもできる。
トランジスタM1およびトランジスタM2にバックゲートを有するトランジスタ(4端子型のトランジスタ。「4端子素子」ともいう。)を用いる場合の回路構成例を図6(E)乃至(G)に示す。図6(E)に示す記憶素子450、図6(F)に示す記憶素子460、および図6(G)に示す記憶素子470は、記憶素子440の変形例である。
図6(E)に示す記憶素子450では、トランジスタM1のゲートとバックゲートが電気的に接続されている。また、トランジスタM2のゲートとバックゲートが電気的に接続されている。
図6(F)に示す記憶素子460では、トランジスタM1のバックゲート、およびトランジスタM2のバックゲートを配線BGLと電気的に接続している。配線BGLを介して、トランジスタM1およびトランジスタM2のバックゲートに所定の電位を印加することができる。
図6(G)に示す記憶素子470では、トランジスタM1のバックゲートが配線WBGLと電気的に接続され、トランジスタM2のバックゲートが配線RBGLと電気的に接続されている。トランジスタM1のバックゲートとトランジスタM2のバックゲートをそれぞれ異なる配線に接続することで、それぞれ独立してしきい値電圧を変化させることができる。
記憶素子440乃至記憶素子470は、2Tr1C型のメモリセルである。本明細書などにおいて、トランジスタM1にOSトランジスタを用いて、2Tr1C型のメモリセルを構成した記憶装置をNOSRAM(Non−volatile Oxide Semiconductor Random Access Memory)という。また、記憶素子440乃至記憶素子470は、ノードNDの電位をトランジスタM12で増幅して読みだすことができる。また、OSトランジスタはオフ電流が非常に少ないため、ノードNDの電位を長期間保持することができる。また、読み出し動作を行ってもノードNDの電位が保持される非破壊読み出しを行うことができる。
記憶素子101に保持されている情報は、書き換え頻度が少ない情報である。よって、記憶素子101としては、情報の非破壊読み出しが可能かつ長期保持が可能であるNOSRAMを用いることが好ましい。
また、図6(A)、(B)、(E)乃至(G)に示したトランジスタは、4端子素子であるため、MTJ(Magnetic Tunnel Junction)特性を利用したMRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)、ReRAM(Resistive Random Access Memory)、相変化メモリ(Phase−change memory)などに代表される2端子素子と比較して、入出力の独立制御が簡便に行うことができるといった特徴を有する。
また、MRAM、ReRAM、相変化メモリは、情報の書き換えの際に、原子レベルで構造変化が生じる場合がある。一方で、本発明の一態様の記憶装置は、情報の書き換えの際にトランジスタを介した電荷のチャージ、またはディスチャージにより動作するため、繰り返し書き換え耐性に優れ、構造変化も少ないといった特徴を有する。
本実施の形態は他の実施の形態と自由に組み合わせることができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、上記実施の形態で説明した記憶素子の構成に適用可能なトランジスタの構成、具体的には異なる電気特性を有するトランジスタを積層して設ける構成について説明する。特に本実施の形態では、半導体装置を構成するメモリ回路が有する各トランジスタの構成について説明する。当該構成とすることで、半導体装置の設計自由度を高めることができる。また、異なる電気特性を有するトランジスタを積層して設けることで、半導体装置の集積度を高めることができる。
図7に示す半導体装置は、トランジスタ300と、トランジスタ500と、容量素子600と、を有している。図9(A)はトランジスタ500のチャネル長方向の断面図であり、図9(B)はトランジスタ500のチャネル幅方向の断面図であり、図9(C)はトランジスタ300のチャネル幅方向の断面図である。
トランジスタ500は、チャネル形成領域に酸化物半導体を有するトランジスタ(OSトランジスタ)である。トランジスタ500は、オフ電流が小さいため、これを半導体装置が有するOSトランジスタに用いることにより、長期にわたり書き込んだデータ電圧あるいは電荷を保持することが可能である。つまり、リフレッシュ動作の頻度が少ない、あるいは、リフレッシュ動作を必要としないため、半導体装置の消費電力を低減することができる。
本実施の形態で説明する半導体装置は、図7に示すようにトランジスタ300、トランジスタ500、容量素子600を有する。トランジスタ500はトランジスタ300の上方に設けられ、容量素子600はトランジスタ300、及びトランジスタ500の上方に設けられている。なお、容量素子600は、メモリ回路における容量素子Csなどとすることができる。
トランジスタ300は、基板311上に設けられ、導電体316、絶縁体315、基板311の一部からなる半導体領域313、ソース領域又はドレイン領域として機能する低抵抗領域314a、及び低抵抗領域314bを有する。なお、トランジスタ300は、例えば、上記実施の形態におけるメモリ回路が有するトランジスタ等に適用することができる。
トランジスタ300は、図9(C)に示すように、半導体領域313の上面及びチャネル幅方向の側面が絶縁体315を介して導電体316に覆われている。このように、トランジスタ300をFin型とすることにより、実効上のチャネル幅が増大することによりトランジスタ300のオン特性を向上させることができる。また、ゲート電極の電界の寄与を高くすることができるため、トランジスタ300のオフ特性を向上させることができる。
なお、トランジスタ300は、pチャネル型、あるいはnチャネル型のいずれでもよい。
半導体領域313のチャネルが形成される領域、その近傍の領域、ソース領域、又はドレイン領域となる低抵抗領域314a、及び低抵抗領域314bなどにおいて、シリコン系半導体などの半導体を含むことが好ましく、単結晶シリコンを含むことが好ましい。又は、Ge(ゲルマニウム)、SiGe(シリコンゲルマニウム)、GaAs(ガリウムヒ素)、GaAlAs(ガリウムアルミニウムヒ素)などを有する材料で形成してもよい。結晶格子に応力を与え、格子間隔を変化させることで有効質量を制御したシリコンを用いた構成としてもよい。又はGaAsとGaAlAs等を用いることで、トランジスタ300をHEMT(High Electron Mobility Transistor)としてもよい。
低抵抗領域314a、及び低抵抗領域314bは、半導体領域313に適用される半導体材料に加え、ヒ素、リンなどのn型の導電性を付与する元素、又はホウ素などのp型の導電性を付与する元素を含む。
ゲート電極として機能する導電体316は、ヒ素、リンなどのn型の導電性を付与する元素、もしくはホウ素などのp型の導電性を付与する元素を含むシリコンなどの半導体材料、金属材料、合金材料、又は金属酸化物材料などの導電性材料を用いることができる。
なお、導電体の材料によって仕事関数が決まるため、当該導電体の材料を選択することで、トランジスタのしきい値電圧を調整することができる。具体的には、導電体に窒化チタンや窒化タンタルなどの材料を用いることが好ましい。さらに導電性と埋め込み性を両立するために導電体にタングステンやアルミニウムなどの金属材料を積層として用いることが好ましく、特にタングステンを用いることが耐熱性の点で好ましい。
なお、図7に示すトランジスタ300は一例であり、その構造に限定されず、回路構成や駆動方法に応じて適切なトランジスタを用いればよい。例えば、半導体装置をOSトランジスタのみの単極性回路(nチャネル型トランジスタのみ、などと同極性のトランジスタを意味する)とする場合、図8に示すとおり、トランジスタ300の構成を、酸化物半導体を用いているトランジスタ500と同様の構成にすればよい。なお、トランジスタ500の詳細については後述する。
トランジスタ300を覆って、絶縁体320、絶縁体322、絶縁体324、及び絶縁体326が順に積層して設けられている。
絶縁体320、絶縁体322、絶縁体324、及び絶縁体326として、例えば、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化シリコン、酸化アルミニウム、酸化窒化アルミニウム、窒化酸化アルミニウム、窒化アルミニウムなどを用いればよい。
なお、本明細書中において、酸化窒化シリコンとは、その組成として窒素よりも酸素の含有量が多い材料を指し、窒化酸化シリコンとは、その組成として、酸素よりも窒素の含有量が多い材料を示す。また、本明細書中において、酸化窒化アルミニウムとは、その組成として窒素よりも酸素の含有量が多い材料を指し、窒化酸化アルミニウムとは、その組成として、酸素よりも窒素の含有量が多い材料を示す。
絶縁体322は、その下方に設けられるトランジスタ300などによって生じる段差を平坦化する平坦化膜としての機能を有していてもよい。例えば、絶縁体322の上面は、平坦性を高めるために化学機械研磨(CMP)法等を用いた平坦化処理により平坦化されていてもよい。
また、絶縁体324には、基板311、又はトランジスタ300などから、トランジスタ500が設けられる領域に、水素や不純物が拡散しないようなバリア性を有する膜を用いることが好ましい。
水素に対するバリア性を有する膜の一例として、例えば、CVD法で形成した窒化シリコンを用いることができる。ここで、トランジスタ500等の酸化物半導体を有する半導体素子に、水素が拡散することで、当該半導体素子の特性が低下する場合がある。したがって、トランジスタ500と、トランジスタ300との間に、水素の拡散を抑制する膜を用いることが好ましい。水素の拡散を抑制する膜とは、具体的には、水素の脱離量が少ない膜とする。
水素の脱離量は、例えば、昇温脱離ガス分析法(TDS)などを用いて分析することができる。例えば、絶縁体324の水素の脱離量は、TDS分析において、膜の表面温度が50℃から500℃の範囲において、水素原子に換算した脱離量が、絶縁体324の面積当たりに換算して、10×1015atoms/cm以下、好ましくは5×1015atoms/cm以下であればよい。
なお、絶縁体326は、絶縁体324よりも誘電率が低いことが好ましい。例えば、絶縁体326の比誘電率は4未満が好ましく、3未満がより好ましい。また例えば、絶縁体326の比誘電率は、絶縁体324の比誘電率の0.7倍以下が好ましく、0.6倍以下がより好ましい。誘電率が低い材料を層間膜とすることで、配線間に生じる寄生容量を低減することができる。
また、絶縁体320、絶縁体322、絶縁体324、及び絶縁体326には容量素子600、又はトランジスタ500と接続する導電体328、及び導電体330等が埋め込まれている。なお、導電体328、及び導電体330は、プラグ又は配線としての機能を有する。また、プラグ又は配線としての機能を有する導電体は、複数の構造をまとめて同一の符号を付与する場合がある。また、本明細書等において、配線と、配線と接続するプラグとが一体物であってもよい。すなわち、導電体の一部が配線として機能する場合、及び導電体の一部がプラグとして機能する場合もある。
各プラグ、及び配線(導電体328、導電体330等)の材料としては、金属材料、合金材料、金属窒化物材料、又は金属酸化物材料などの導電性材料を、単層又は積層して用いることができる。耐熱性と導電性を両立するタングステンやモリブデンなどの高融点材料を用いることが好ましく、タングステンを用いることが好ましい。又は、アルミニウムや銅などの低抵抗導電性材料で形成することが好ましい。低抵抗導電性材料を用いることで配線抵抗を低くすることができる。
絶縁体326、及び導電体330上に、配線層を設けてもよい。例えば、図7において、絶縁体350、絶縁体352、及び絶縁体354が順に積層して設けられている。また、絶縁体350、絶縁体352、及び絶縁体354には、導電体356が形成されている。導電体356は、トランジスタ300と接続するプラグ、又は配線としての機能を有する。なお導電体356は、導電体328、及び導電体330と同様の材料を用いて設けることができる。
なお、例えば、絶縁体350は、絶縁体324と同様に、水素に対するバリア性を有する絶縁体を用いることが好ましい。また、導電体356は、水素に対するバリア性を有する導電体を含むことが好ましい。特に、水素に対するバリア性を有する絶縁体350が有する開口部に、水素に対するバリア性を有する導電体が形成される。当該構成により、トランジスタ300とトランジスタ500とは、バリア層により分離することができ、トランジスタ300からトランジスタ500への水素の拡散を抑制することができる。
なお、水素に対するバリア性を有する導電体としては、例えば、窒化タンタル等を用いるとよい。また、窒化タンタルと導電性が高いタングステンを積層することで、配線としての導電性を保持したまま、トランジスタ300からの水素の拡散を抑制することができる。この場合、水素に対するバリア性を有する窒化タンタル層が、水素に対するバリア性を有する絶縁体350と接する構造であることが好ましい。
絶縁体354、及び導電体356上に、配線層を設けてもよい。例えば、図7において、絶縁体360、絶縁体362、及び絶縁体364が順に積層して設けられている。また、絶縁体360、絶縁体362、及び絶縁体364には、導電体366が形成されている。導電体366は、プラグ又は配線としての機能を有する。なお導電体366は、導電体328、及び導電体330と同様の材料を用いて設けることができる。
なお、例えば、絶縁体360は、絶縁体324と同様に、水素に対するバリア性を有する絶縁体を用いることが好ましい。また、導電体366は、水素に対するバリア性を有する導電体を含むことが好ましい。特に、水素に対するバリア性を有する絶縁体360が有する開口部に、水素に対するバリア性を有する導電体が形成される。当該構成により、トランジスタ300とトランジスタ500とは、バリア層により分離することができ、トランジスタ300からトランジスタ500への水素の拡散を抑制することができる。
絶縁体364、及び導電体366上に、配線層を設けてもよい。例えば、図7において、絶縁体370、絶縁体372、及び絶縁体374が順に積層して設けられている。また、絶縁体370、絶縁体372、及び絶縁体374には、導電体376が形成されている。導電体376は、プラグ又は配線としての機能を有する。なお導電体376は、導電体328、及び導電体330と同様の材料を用いて設けることができる。
なお、例えば、絶縁体370は、絶縁体324と同様に、水素に対するバリア性を有する絶縁体を用いることが好ましい。また、導電体376は、水素に対するバリア性を有する導電体を含むことが好ましい。特に、水素に対するバリア性を有する絶縁体370が有する開口部に、水素に対するバリア性を有する導電体が形成される。当該構成により、トランジスタ300とトランジスタ500とは、バリア層により分離することができ、トランジスタ300からトランジスタ500への水素の拡散を抑制することができる。
絶縁体374、及び導電体376上に、配線層を設けてもよい。例えば、図7において、絶縁体380、絶縁体382、及び絶縁体384が順に積層して設けられている。また、絶縁体380、絶縁体382、及び絶縁体384には、導電体386が形成されている。導電体386は、プラグ又は配線としての機能を有する。なお導電体386は、導電体328、及び導電体330と同様の材料を用いて設けることができる。
なお、例えば、絶縁体380は、絶縁体324と同様に、水素に対するバリア性を有する絶縁体を用いることが好ましい。また、導電体386は、水素に対するバリア性を有する導電体を含むことが好ましい。特に、水素に対するバリア性を有する絶縁体380が有する開口部に、水素に対するバリア性を有する導電体が形成される。当該構成により、トランジスタ300とトランジスタ500とは、バリア層により分離することができ、トランジスタ300からトランジスタ500への水素の拡散を抑制することができる。
上記において、導電体356を含む配線層、導電体366を含む配線層、導電体376を含む配線層、及び導電体386を含む配線層、について説明したが、本実施の形態に係る半導体装置はこれに限られるものではない。導電体356を含む配線層と同様の配線層を3層以下にしてもよいし、導電体356を含む配線層と同様の配線層を5層以上にしてもよい。
絶縁体384上には絶縁体510、絶縁体512、絶縁体514、及び絶縁体516が、順に積層して設けられている。絶縁体510、絶縁体512、絶縁体514、及び絶縁体516のいずれかは、酸素や水素に対してバリア性のある物質を用いることが好ましい。
例えば、絶縁体510、及び絶縁体514には、例えば、基板311、又はトランジスタ300を設ける領域などから、トランジスタ500を設ける領域に、水素や不純物が拡散しないようなバリア性を有する膜を用いることが好ましい。したがって、絶縁体324と同様の材料を用いることができる。
水素に対するバリア性を有する膜の一例として、CVD法で形成した窒化シリコンを用いることができる。ここで、トランジスタ500等の酸化物半導体を有する半導体素子に、水素が拡散することで、当該半導体素子の特性が低下する場合がある。したがって、トランジスタ500と、トランジスタ300との間に、水素の拡散を抑制する膜を用いることが好ましい。水素の拡散を抑制する膜とは、具体的には、水素の脱離量が少ない膜とする。
また、水素に対するバリア性を有する膜として、例えば、絶縁体510、及び絶縁体514には、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、酸化タンタルなどの金属酸化物を用いることが好ましい。
特に、酸化アルミニウムは、酸素、及びトランジスタの電気特性の変動要因となる水素、水分などの不純物、の両方に対して膜を透過させない遮断効果が高い。したがって、酸化アルミニウムは、トランジスタの作製工程中及び作製後において、水素、水分などの不純物のトランジスタ500への混入を防止することができる。また、トランジスタ500を構成する酸化物からの酸素の放出を抑制することができる。そのため、トランジスタ500に対する保護膜として用いることに適している。
また、例えば、絶縁体512、及び絶縁体516には、絶縁体320と同様の材料を用いることができる。また、これらの絶縁体に、比較的誘電率が低い材料を適用することで、配線間に生じる寄生容量を低減することができる。例えば、絶縁体512、及び絶縁体516として、酸化シリコン膜や酸化窒化シリコン膜などを用いることができる。
また、絶縁体510、絶縁体512、絶縁体514、及び絶縁体516には、導電体518、及びトランジスタ500を構成する導電体(例えば、導電体503)等が埋め込まれている。なお、導電体518は、容量素子600、又はトランジスタ300と接続するプラグ、又は配線としての機能を有する。導電体518は、導電体328、及び導電体330と同様の材料を用いて設けることができる。
特に、絶縁体510、及び絶縁体514と接する領域の導電体518は、酸素、水素、及び水に対するバリア性を有する導電体であることが好ましい。当該構成により、トランジスタ300とトランジスタ500とは、酸素、水素、及び水に対するバリア性を有する層で、分離することができ、トランジスタ300からトランジスタ500への水素の拡散を抑制することができる。
絶縁体516の上方には、トランジスタ500が設けられている。
図9(A)(B)に示すように、トランジスタ500は、絶縁体514及び絶縁体516に埋め込まれるように配置された導電体503と、絶縁体516及び導電体503の上に配置された絶縁体520と、絶縁体520の上に配置された絶縁体522と、絶縁体522の上に配置された絶縁体524と、絶縁体524の上に配置された酸化物530aと、酸化物530aの上に配置された酸化物530bと、酸化物530b上に互いに離れて配置された導電体542a及び導電体542bと、導電体542a及び導電体542b上に配置され、導電体542aと導電体542bの間に重畳して開口が形成された絶縁体580と、開口の底面及び側面に配置された酸化物530cと、酸化物530cの形成面に配置された絶縁体550と、絶縁体550の形成面に配置された導電体560と、を有する。
また、図9(A)(B)に示すように、酸化物530a、酸化物530b、導電体542a、及び導電体542bと、絶縁体580との間に絶縁体544が配置されることが好ましい。また、図9(A)(B)に示すように、導電体560は、絶縁体550の内側に設けられた導電体560aと、導電体560aの内側に埋め込まれるように設けられた導電体560bと、を有することが好ましい。また、図9(A)(B)に示すように、絶縁体580、導電体560、及び絶縁体550の上に絶縁体574が配置されることが好ましい。
なお、以下において、酸化物530a、酸化物530b、及び酸化物530cをまとめて酸化物530という場合がある。
なお、トランジスタ500では、チャネルが形成される領域と、その近傍において、酸化物530a、酸化物530b、及び酸化物530cの3層を積層する構成について示しているが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、酸化物530bの単層、酸化物530bと酸化物530aの2層構造、酸化物530bと酸化物530cの2層構造、又は4層以上の積層構造を設ける構成にしてもよい。また、トランジスタ500では、導電体560を2層の積層構造として示しているが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、導電体560が、単層構造であってもよいし、3層以上の積層構造であってもよい。また、図7、図9(A)に示すトランジスタ500は一例であり、その構造に限定されず、回路構成や駆動方法に応じて適切なトランジスタを用いればよい。
ここで、導電体560は、トランジスタのゲート電極として機能し、導電体542a及び導電体542bは、それぞれソース電極又はドレイン電極として機能する。上記のように、導電体560は、絶縁体580の開口、及び導電体542aと導電体542bに挟まれた領域に埋め込まれるように形成される。導電体560、導電体542a及び導電体542bの配置は、絶縁体580の開口に対して、自己整合的に選択される。つまり、トランジスタ500において、ゲート電極を、ソース電極とドレイン電極の間に、自己整合的に配置させることができる。よって、導電体560を位置合わせのマージンを設けることなく形成することができるので、トランジスタ500の占有面積の縮小を図ることができる。これにより、半導体装置の微細化、高集積化を図ることができる。
さらに、導電体560が、導電体542aと導電体542bの間の領域に自己整合的に形成されるので、導電体560は、導電体542a又は導電体542bと重畳する領域を有さない。これにより、導電体560と導電体542a及び導電体542bとの間に形成される寄生容量を低減することができる。よって、トランジスタ500のスイッチング速度を向上させ、高い周波数特性を有せしめることができる。
導電体560は、第1のゲート(トップゲートともいう)電極として機能する場合がある。また、導電体503は、第2のゲート(ボトムゲートともいう)電極として機能する場合がある。その場合、導電体503に印加する電位を、導電体560に印加する電位と、連動させず、独立して変化させることで、トランジスタ500のしきい値電圧を制御することができる。特に、導電体503に負の電位を印加することにより、トランジスタ500のしきい値電圧を0Vより大きくし、オフ電流を低減することが可能となる。したがって、導電体503に負の電位を印加したほうが、印加しない場合よりも、導電体560に印加する電位が0Vのときのドレイン電流を小さくすることができる。
導電体503は、酸化物530、及び導電体560と、重なるように配置する。これにより、導電体560、及び導電体503に電位を印加した場合、導電体560から生じる電界と、導電体503から生じる電界と、がつながり、酸化物530に形成されるチャネル形成領域を覆うことができる。本明細書等において、第1のゲート電極、及び第2のゲート電極の電界によって、チャネル形成領域を電気的に取り囲むトランジスタの構造を、surrounded channel(S−channel)構造とよぶ。
また、本明細書等において、surrounded channel(S−channel)構造は、ソース電極およびドレイン電極として機能する導電体542aおよび導電体542bに接する酸化物530の側面及び周辺が、チャネル形成領域と同じくI型であるといった特徴を有する。また、導電体542aおよび導電体542bに接する酸化物530の側面及び周辺は、絶縁体544と接しているため、チャネル形成領域と同様にI型となりうる。なお、本明細書等において、I型とは後述する高純度真性と同様として扱うことができる。また、本明細書等で開示するS−channel構造は、Fin型構造およびプレーナ型構造とは異なる。S−channel構造を採用することで、短チャネル効果に対する耐性を高める、別言すると短チャネル効果が発生し難いトランジスタとすることができる。
また、導電体503は、導電体518と同様の構成であり、絶縁体514及び絶縁体516の開口の内壁に接して導電体503aが形成され、さらに内側に導電体503bが形成されている。なお、トランジスタ500では、導電体503a及び導電体503bを積層する構成について示しているが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、導電体503は、単層、又は3層以上の積層構造として設ける構成にしてもよい。
ここで、導電体503aは、水素原子、水素分子、水分子、銅原子などの不純物の拡散を抑制する機能を有する(上記不純物が透過しにくい。)導電性材料を用いることが好ましい。又は、酸素(例えば、酸素原子、酸素分子などの少なくとも一)の拡散を抑制する機能を有する(上記酸素が透過しにくい。)導電性材料を用いることが好ましい。なお、本明細書において、不純物、又は酸素の拡散を抑制する機能とは、上記不純物、又は上記酸素のいずれか一又は、すべての拡散を抑制する機能とする。
例えば、導電体503aが酸素の拡散を抑制する機能を持つことにより、導電体503bが酸化して導電率が低下することを抑制することができる。
また、導電体503が配線の機能を兼ねる場合、導電体503bは、タングステン、銅、又はアルミニウムを主成分とする、導電性が高い導電性材料を用いることが好ましい。その場合、導電体505は、必ずしも設けなくともよい。なお、導電体503bを単層で図示したが、積層構造としてもよく、例えば、チタン、窒化チタンと上記導電性材料との積層としてもよい。
絶縁体520、絶縁体522、絶縁体524、及び絶縁体550は、第2のゲート絶縁膜としての機能を有する。
ここで、酸化物530と接する絶縁体524は、化学量論的組成を満たす酸素よりも多くの酸素を含む絶縁体を用いることが好ましい。つまり、絶縁体524には、過剰酸素領域が形成されていることが好ましい。このような過剰酸素を含む絶縁体を酸化物530に接して設けることにより、酸化物530中の酸素欠損を低減し、トランジスタ500の信頼性を向上させることができる。
過剰酸素領域を有する絶縁体として、具体的には、加熱により一部の酸素が脱離する酸化物材料を用いることが好ましい。加熱により酸素を脱離する酸化物とは、TDS(Thermal Desorption Spectroscopy)分析にて、酸素原子に換算しての酸素の脱離量が1.0×1018atoms/cm以上、好ましくは1.0×1019atoms/cm以上、さらに好ましくは2.0×1019atoms/cm以上、又は3.0×1020atoms/cm以上である酸化物膜である。なお、上記TDS分析時における膜の表面温度としては100℃以上700℃以下、又は100℃以上400℃以下の範囲が好ましい。
また、上記過剰酸素領域を有する絶縁体と、酸化物530と、を接して加熱処理、マイクロ波処理、またはRF処理のいずれか一または複数の処理を行っても良い。当該処理を行うことで、酸化物530中の水、または水素を除去することができる。例えば、酸化物530において、VoHの結合が切断される反応が起きる、別言すると「VH→V+H」という反応が起きて、脱水素化することができる。このとき発生した水素の一部は、酸素と結合してHOとして、酸化物530、または酸化物530近傍の絶縁体から除去される場合がある。また、水素の一部は、導電体542に拡散または捕獲(ゲッタリングともいう)される場合がある。
また、上記マイクロ波処理は、例えば、高密度プラズマを発生させる電源を有する装置、または、基板側にRFを印加する電源を有する装置を用いると好適である。例えば、酸素を含むガスを用い、且つ高密度プラズマを用いることより、高密度の酸素ラジカルを生成することができ、基板側にRFを印加することで、高密度プラズマによって生成された酸素ラジカルを、効率よく酸化物530、または酸化物530近傍の絶縁体中に導入することができる。また、上記マイクロ波処理は、圧力を133Pa以上、好ましくは200Pa以上、さらに好ましくは400Pa以上とすればよい。また、マイクロ波処理を行う装置内に導入するガスとしては、例えば、酸素と、アルゴンとを用い、酸素流量比(O/(O+Ar))が50%以下、好ましくは10%以上30%以下で行うとよい。
また、トランジスタ500の作製工程中において、酸化物530の表面が露出した状態で、加熱処理を行うと好適である。当該加熱処理は、例えば、100℃以上450℃以下、より好ましくは350℃以上400℃以下で行えばよい。なお、加熱処理は、窒素ガスもしくは不活性ガスの雰囲気、または酸化性ガスを10ppm以上、1%以上、もしくは10%以上含む雰囲気で行う。例えば、加熱処理は酸素雰囲気で行うことが好ましい。これにより、酸化物530に酸素を供給して、酸素欠損(V)の低減を図ることができる。また、加熱処理は減圧状態で行ってもよい。または、加熱処理は、窒素ガスもしくは不活性ガスの雰囲気で加熱処理した後に、脱離した酸素を補うために、酸化性ガスを10ppm以上、1%以上、または10%以上含む雰囲気で行ってもよい。または、酸化性ガスを10ppm以上、1%以上、または10%以上含む雰囲気で加熱処理した後に、連続して窒素ガスもしくは不活性ガスの雰囲気で加熱処理を行っても良い。
なお、酸化物530に加酸素化処理を行うことで、酸化物530中の酸素欠損を、供給された酸素により修復させる、別言すると「V+O→null」という反応を促進させることができる。さらに、酸化物530中に残存した水素に供給された酸素が反応することで、当該水素をHOとして除去する(脱水化する)ことができる。これにより、酸化物530中に残存していた水素が酸素欠損に再結合してVHが形成されるのを抑制することができる。
また、絶縁体524が、過剰酸素領域を有する場合、絶縁体522は、酸素(例えば、酸素原子、酸素分子など)の拡散を抑制する機能を有する(上記酸素が透過しにくい)ことが好ましい。
絶縁体522が、酸素や不純物の拡散を抑制する機能を有することで、酸化物530が有する酸素は、絶縁体520側へ拡散することがなく、好ましい。また、導電体503が、絶縁体524や、酸化物530が有する酸素と反応することを抑制することができる。
絶縁体522は、例えば、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、アルミニウム及びハフニウムを含む酸化物(ハフニウムアルミネート)、酸化タンタル、酸化ジルコニウム、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO)、又は(Ba,Sr)TiO(BST)などのいわゆるhigh−k材料を含む絶縁体を単層又は積層で用いることが好ましい。トランジスタの微細化、及び高集積化が進むと、ゲート絶縁膜の薄膜化により、リーク電流などの問題が生じる場合がある。ゲート絶縁膜として機能する絶縁体にhigh−k材料を用いることで、物理膜厚を保ちながら、トランジスタ動作時のゲート電位の低減が可能となる。
特に、不純物、及び酸素などの拡散を抑制する機能を有する(上記酸素が透過しにくい)絶縁性材料であるアルミニウム、ハフニウムの一方又は双方の酸化物を含む絶縁体を用いるとよい。アルミニウム、ハフニウムの一方又は双方の酸化物を含む絶縁体として、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、アルミニウム及びハフニウムを含む酸化物(ハフニウムアルミネート)などを用いることが好ましい。このような材料を用いて絶縁体522を形成した場合、絶縁体522は、酸化物530からの酸素の放出や、トランジスタ500の周辺部から酸化物530への水素等の不純物の混入を抑制する層として機能する。
又は、これらの絶縁体に、例えば、酸化アルミニウム、酸化ビスマス、酸化ゲルマニウム、酸化ニオブ、酸化シリコン、酸化チタン、酸化タングステン、酸化イットリウム、酸化ジルコニウムを添加してもよい。又はこれらの絶縁体を窒化処理してもよい。上記の絶縁体に酸化シリコン、酸化窒化シリコン又は窒化シリコンを積層して用いてもよい。
また、絶縁体520は、熱的に安定していることが好ましい。例えば、酸化シリコン及び酸化窒化シリコンは、熱的に安定であるため、好適である。また、high−k材料の絶縁体を酸化シリコン、または酸化窒化シリコンと組み合わせることで、熱的に安定かつ比誘電率の高い積層構造の絶縁体520や、絶縁体526を得ることができる。
なお、図10(A)(B)のトランジスタ500では、3層の積層構造からなる第2のゲート絶縁膜として、絶縁体520、絶縁体522、及び絶縁体524が図示されているが、第2のゲート絶縁膜は、単層、2層、又は4層以上の積層構造を有していてもよい。その場合、同じ材料からなる積層構造に限定されず、異なる材料からなる積層構造でもよい。
トランジスタ500は、チャネル形成領域を含む酸化物530に、酸化物半導体を用いることが好ましい。例えば、酸化物530として、In−M−Zn酸化物(元素Mは、アルミニウム、ガリウム、イットリウム、銅、バナジウム、ベリリウム、ホウ素、チタン、鉄、ニッケル、ゲルマニウム、ジルコニウム、モリブデン、ランタン、セリウム、ネオジム、ハフニウム、タンタル、タングステン、又はマグネシウムなどから選ばれた一種、又は複数種)等の酸化物半導体を用いるとよい。特に、酸化物530として適用できるIn−M−Zn酸化物は、CAAC−OS(c−axis aligned crystalline oxide semiconductor)、CAC−OS(Cloud−Aligned Composite oxide semiconductor)であることが好ましい。CAAC−OSとはCAAC構造を有する酸化物を指しており、CAAC構造とは、複数のIGZOのナノ結晶がc軸配向を有し、かつa−b面においては配向せずに連結した結晶構造である。また、CAC−OSとは、例えば、酸化物半導体を構成する元素が、0.5nm以上10nm以下、好ましくは、1nm以上2nm以下、又はその近傍のサイズで偏在した材料の一構成である。なお、以下では、酸化物半導体において、一つあるいはそれ以上の金属元素が偏在し、該金属元素を有する領域が、0.5nm以上10nm以下、好ましくは、1nm以上2nm以下、又はその近傍のサイズで混合した状態をモザイク状、又はパッチ状ともいう。また、酸化物530として、In−Ga酸化物、In−Zn酸化物を用いてもよい。
また、トランジスタ500には、キャリア濃度の低い酸化物半導体を用いることが好ましい。酸化物半導体のキャリア濃度を低くする場合においては、酸化物半導体中の不純物濃度を低くし、欠陥準位密度を低くすればよい。本明細書等において、不純物濃度が低く、欠陥準位密度の低いことを高純度真性または実質的に高純度真性という。なお、酸化物半導体中の不純物としては、例えば、水素、窒素、アルカリ金属、アルカリ土類金属、鉄、ニッケル、シリコン等がある。
特に、酸化物半導体に含まれる水素は、金属原子と結合する酸素と反応して水になるため、酸化物半導体中に酸素欠損(V:oxygen vacancyともいう)を形成する場合がある。また、酸化物半導体中の酸素欠損に水素が入った場合、酸素欠損と水素とが結合しVHを形成する場合がある。VHはドナーとして機能し、キャリアである電子が生成されることがある。また、水素の一部が金属原子と結合する酸素と結合して、キャリアである電子を生成する場合がある。従って、水素が多く含まれている酸化物半導体を用いたトランジスタは、ノーマリーオン特性となりやすい。また、酸化物半導体中の水素は、熱、電界などのストレスによって動きやすいため、酸化物半導体に多くの水素が含まれると、トランジスタの信頼性が悪化する恐れもある。本発明の一態様においては、酸化物530中のVHをできる限り低減し、高純度真性または実質的に高純度真性にすることが好ましい。このように、VHが十分低減された酸化物半導体を得るには、酸化物半導体中の水分、水素などの不純物を除去すること(脱水、脱水素化処理と記載する場合がある。)と、酸化物半導体に酸素を供給して酸素欠損を補填すること(加酸素化処理と記載する場合がある。)が重要である。VHなどの不純物が十分に低減された酸化物半導体をトランジスタのチャネル形成領域に用いることで、安定した電気特性を付与することができる。
酸素欠損に水素が入った欠陥は、酸化物半導体のドナーとして機能しうる。しかしながら、当該欠陥を定量的に評価することは困難である。そこで、酸化物半導体においては、ドナー濃度ではなく、キャリア濃度で評価される場合がある。よって、本明細書等では、酸化物半導体のパラメータとして、ドナー濃度ではなく、電界が印加されない状態を想定したキャリア濃度を用いる場合がある。つまり、本明細書等に記載の「キャリア濃度」は、「ドナー濃度」と言い換えることができる場合がある。
よって、酸化物半導体を酸化物530に用いる場合、酸化物半導体中の水素はできる限り低減されていることが好ましい。具体的には、酸化物半導体において、二次イオン質量分析法(SIMS:Secondary Ion Mass Spectrometry)により得られる水素濃度を、1×1020atoms/cm未満、好ましくは1×1019atoms/cm未満、より好ましくは5×1018atoms/cm未満、さらに好ましくは1×1018atoms/cm未満とする。水素などの不純物が十分に低減された酸化物半導体をトランジスタのチャネル形成領域に用いることで、安定した電気特性を付与することができる。
また、酸化物530に酸化物半導体を用いる場合、チャネル形成領域との酸化物半導体のキャリア濃度は、1×1018cm−3以下であることが好ましく、1×1017cm−3未満であることがより好ましく、1×1016cm−3未満であることがさらに好ましく、1×1013cm−3未満であることがさらに好ましく、1×1012cm−3未満であることがさらに好ましい。なお、チャネル形成領域の酸化物半導体のキャリア濃度の下限値については、特に限定は無いが、例えば、1×10−9cm−3とすることができる。
また、酸化物530に酸化物半導体を用いる場合、導電体542(導電体542a、および導電体542b)と酸化物530とが接することで、酸化物530中の酸素が導電体542へ拡散し、導電体542が酸化する場合がある。導電体542が酸化することで、導電体542の導電率が低下する蓋然性が高い。なお、酸化物530中の酸素が導電体542へ拡散することを、導電体542が酸化物530中の酸素を吸収する、と言い換えることができる。
また、酸化物530中の酸素が導電体542(導電体542a、および導電体542b)へ拡散することで、導電体542aと酸化物530bとの間、および、導電体542bと酸化物530bとの間に異層が形成される場合がある。当該異層は、導電体542よりも酸素を多く含むため、当該異層は絶縁性を有すると推定される。このとき、導電体542と、当該異層と、酸化物530bとの3層構造は、金属−絶縁体−半導体からなる3層構造とみなすことができ、MIS(Metal−Insulator−Semiconductor)構造と呼ぶ、またはMIS構造を主としたダイオード接合構造と呼ぶ場合がある。
なお、上記異層は、導電体542と酸化物530bとの間に形成されることに限られず、例えば、異層が、導電体542と酸化物530cとの間に形成される場合や、導電体542と酸化物530bとの間、および導電体542と酸化物530cとの間に形成される場合がある。
また、酸化物530においてチャネル形成領域にとして機能する酸化物半導体は、バンドギャップが2eV以上、好ましくは2.5eV以上のものを用いることが好ましい。このように、バンドギャップの大きい酸化物半導体を用いることで、トランジスタのオフ電流を低減することができる。
酸化物530は、酸化物530b下に酸化物530aを有することで、酸化物530aよりも下方に形成された構造物から、酸化物530bへの不純物の拡散を抑制することができる。また、酸化物530b上に酸化物530cを有することで、酸化物530cよりも上方に形成された構造物から、酸化物530bへの不純物の拡散を抑制することができる。
なお、酸化物530は、各金属原子の原子数比が異なる酸化物により、積層構造を有することが好ましい。具体的には、酸化物530aに用いる酸化物半導体において、構成元素中の元素Mの原子数比が、酸化物530bに用いる酸化物半導体における、構成元素中の元素Mの原子数比より、大きいことが好ましい。また、酸化物530aに用いる酸化物半導体において、Inに対する元素Mの原子数比が、酸化物530bに用いる酸化物半導体における、Inに対する元素Mの原子数比より大きいことが好ましい。また、酸化物530bに用いる酸化物半導体において、元素Mに対するInの原子数比が、酸化物530aに用いる酸化物半導体における、元素Mに対するInの原子数比より大きいことが好ましい。また、酸化物530cは、酸化物530a又は酸化物530bに用いることができる酸化物半導体を、用いることができる。
また、酸化物530a及び酸化物530cの伝導帯下端のエネルギーが、酸化物530bの伝導帯下端のエネルギーより高くなることが好ましい。また、言い換えると、酸化物530a及び酸化物530cの電子親和力が、酸化物530bの電子親和力より小さいことが好ましい。
ここで、酸化物530a、酸化物530b、及び酸化物530cの接合部において、伝導帯下端のエネルギー準位はなだらかに変化する。換言すると、酸化物530a、酸化物530b、及び酸化物530cの接合部における伝導帯下端のエネルギー準位は、連続的に変化又は連続接合するともいうことができる。このようにするためには、酸化物530aと酸化物530bとの界面、及び酸化物530bと酸化物530cとの界面において形成される混合層の欠陥準位密度を低くするとよい。
具体的には、酸化物530aと酸化物530b、酸化物530bと酸化物530cが、酸素以外に共通の元素を有する(主成分とする)ことで、欠陥準位密度が低い混合層を形成することができる。例えば、酸化物530bがIn−Ga−Zn酸化物の場合、酸化物530a及び酸化物530cとして、In−Ga−Zn酸化物、Ga−Zn酸化物、酸化ガリウムなどを用いるとよい。
このとき、キャリアの主たる経路は酸化物530bとなる。酸化物530a、酸化物530cを上述の構成とすることで、酸化物530aと酸化物530bとの界面、及び酸化物530bと酸化物530cとの界面における欠陥準位密度を低くすることができる。そのため、界面散乱によるキャリア伝導への影響が小さくなり、トランジスタ500は高いオン電流を得られる。
酸化物530b上には、ソース電極、及びドレイン電極として機能する導電体542a、及び導電体542bが設けられる。導電体542a、及び導電体542bとしては、アルミニウム、クロム、銅、銀、金、白金、タンタル、ニッケル、チタン、モリブデン、タングステン、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、マンガン、マグネシウム、ジルコニウム、ベリリウム、インジウム、ルテニウム、イリジウム、ストロンチウム、ランタンから選ばれた金属元素、又は上述した金属元素を成分とする合金か、上述した金属元素を組み合わせた合金等を用いることが好ましい。例えば、窒化タンタル、窒化チタン、タングステン、チタンとアルミニウムを含む窒化物、タンタルとアルミニウムを含む窒化物、酸化ルテニウム、窒化ルテニウム、ストロンチウムとルテニウムを含む酸化物、ランタンとニッケルを含む酸化物などを用いることが好ましい。また、窒化タンタル、窒化チタン、チタンとアルミニウムを含む窒化物、タンタルとアルミニウムを含む窒化物、酸化ルテニウム、窒化ルテニウム、ストロンチウムとルテニウムを含む酸化物、ランタンとニッケルを含む酸化物は、酸化しにくい導電性材料、又は、酸素を吸収しても導電性を維持する材料であるため、好ましい。更に、窒化タンタルなどの金属窒化物膜は、水素又は酸素に対するバリア性があるため好ましい。
また、図9では、導電体542a、及び導電体542bを単層構造として示したが、2層以上の積層構造としてもよい。例えば、窒化タンタル膜とタングステン膜を積層するとよい。また、チタン膜とアルミニウム膜を積層してもよい。また、タングステン膜上にアルミニウム膜を積層する二層構造、銅−マグネシウム−アルミニウム合金膜上に銅膜を積層する二層構造、チタン膜上に銅膜を積層する二層構造、タングステン膜上に銅膜を積層する二層構造としてもよい。
また、チタン膜又は窒化チタン膜と、そのチタン膜又は窒化チタン膜上に重ねてアルミニウム膜又は銅膜を積層し、さらにその上にチタン膜又は窒化チタン膜を形成する三層構造、モリブデン膜又は窒化モリブデン膜と、そのモリブデン膜又は窒化モリブデン膜上に重ねてアルミニウム膜又は銅膜を積層し、さらにその上にモリブデン膜又は窒化モリブデン膜を形成する三層構造等がある。なお、酸化インジウム、酸化錫又は酸化亜鉛を含む透明導電材料を用いてもよい。
また、図9(A)に示すように、酸化物530の、導電体542a(導電体542b)との界面とその近傍には、低抵抗領域として、領域543a、及び領域543bが形成される場合がある。このとき、領域543aはソース領域又はドレイン領域の一方として機能し、領域543bはソース領域又はドレイン領域の他方として機能する。また、領域543aと領域543bに挟まれる領域にチャネル形成領域が形成される。
酸化物530と接するように上記導電体542a(導電体542b)を設けることで、領域543a(領域543b)の酸素濃度が低減する場合がある。また、領域543a(領域543b)に導電体542a(導電体542b)に含まれる金属と、酸化物530の成分とを含む金属化合物層が形成される場合がある。このような場合、領域543a(領域543b)のキャリア濃度が増加し、領域543a(領域543b)は、低抵抗領域となる。
絶縁体544は、導電体542a、及び導電体542bを覆うように設けられ、導電体542a、及び導電体542bの酸化を抑制する。このとき、絶縁体544は、酸化物530の側面を覆い、絶縁体524と接するように設けられてもよい。
絶縁体544として、ハフニウム、アルミニウム、ガリウム、イットリウム、ジルコニウム、タングステン、チタン、タンタル、ニッケル、ゲルマニウム、ネオジム、ランタン又は、マグネシウムなどから選ばれた一種、又は二種以上が含まれた金属酸化物を用いることができる。また、絶縁体544として、窒化酸化シリコン又は窒化シリコンなども用いることができる。
特に、絶縁体544として、アルミニウム、又はハフニウムの一方又は双方の酸化物を含む絶縁体である、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、アルミニウム、及びハフニウムを含む酸化物(ハフニウムアルミネート)などを用いることが好ましい。特に、ハフニウムアルミネートは、酸化ハフニウム膜よりも、耐熱性が高い。そのため、後の工程での熱処理において、結晶化しにくいため好ましい。なお、導電体542a、及び導電体542bが耐酸化性を有する材料、又は、酸素を吸収しても著しく導電性が低下しない場合、絶縁体544は、必須の構成ではない。求めるトランジスタ特性により、適宜設計すればよい。
絶縁体544を有することで、絶縁体580に含まれる水、及び水素などの不純物が酸化物530c、絶縁体550を介して、酸化物530bに拡散することを抑制することができる。また、絶縁体580が有する過剰酸素により、導電体560が酸化するのを抑制することができる。
絶縁体550は、第1のゲート絶縁膜として機能する。絶縁体550は、酸化物530cの内側(上面、及び側面)接して配置することが好ましい。絶縁体550は、上述した絶縁体524と同様に、過剰に酸素を含み、かつ加熱により酸素が放出される絶縁体を用いて形成することが好ましい。
具体的には、過剰酸素を有する酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化シリコン、フッ素を添加した酸化シリコン、炭素を添加した酸化シリコン、炭素、及び窒素を添加した酸化シリコン、空孔を有する酸化シリコンを用いることができる。特に、酸化シリコン、及び酸化窒化シリコンは熱に対し安定であるため好ましい。
加熱により酸素が放出される絶縁体を、絶縁体550として、酸化物530cの上面に接して設けることにより、絶縁体550から、酸化物530cを通じて、酸化物530bのチャネル形成領域に効果的に酸素を供給することができる。また、絶縁体524と同様に、絶縁体550中の水又は水素などの不純物濃度が低減されていることが好ましい。絶縁体550の膜厚は、1nm以上20nm以下とするのが好ましい。
また、絶縁体550が有する過剰酸素を、効率的に酸化物530へ供給するために、絶縁体550と導電体560との間に金属酸化物を設けてもよい。当該金属酸化物は、絶縁体550から導電体560への酸素拡散を抑制することが好ましい。酸素の拡散を抑制する金属酸化物を設けることで、絶縁体550から導電体560への過剰酸素の拡散が抑制される。つまり、酸化物530へ供給する過剰酸素量の減少を抑制することができる。また、過剰酸素による導電体560の酸化を抑制することができる。当該金属酸化物としては、絶縁体544に用いることができる材料を用いればよい。
なお、絶縁体550は、第2のゲート絶縁膜と同様に、積層構造としてもよい。トランジスタの微細化、及び高集積化が進むと、ゲート絶縁膜の薄膜化により、リーク電流などの問題が生じる場合があるため、ゲート絶縁膜として機能する絶縁体を、high−k材料と、熱的に安定している材料との積層構造とすることで、物理膜厚を保ちながら、トランジスタ動作時のゲート電位の低減が可能となる。また、熱的に安定かつ比誘電率の高い積層構造とすることができる。
第1のゲート電極として機能する導電体560は、図9(A)(B)では2層構造として示しているが、単層構造でもよいし、3層以上の積層構造であってもよい。
導電体560aは、水素原子、水素分子、水分子、窒素原子、窒素分子、酸化窒素分子(NO、NO、NOなど)、銅原子などの不純物の拡散を抑制する機能を有する導電性材料を用いることが好ましい。又は、酸素(例えば、酸素原子、酸素分子などの少なくとも一)の拡散を抑制する機能を有する導電性材料を用いることが好ましい。導電体560aが酸素の拡散を抑制する機能を持つことにより、絶縁体550に含まれる酸素により、導電体560bが酸化して導電率が低下することを抑制することができる。酸素の拡散を抑制する機能を有する導電性材料としては、例えば、タンタル、窒化タンタル、ルテニウム、又は酸化ルテニウムなどを用いることが好ましい。また、導電体560aとして、酸化物530に適用できる酸化物半導体を用いることができる。その場合、導電体560bをスパタリング法で成膜することで、導電体560aの電気抵抗値を低下させて導電体にすることができる。これをOC(Oxide Conductor)電極と呼ぶことができる。
また、導電体560bは、タングステン、銅、又はアルミニウムを主成分とする導電性材料を用いることが好ましい。また、導電体560bは、配線としても機能するため、導電性が高い導電体を用いることが好ましい。例えば、タングステン、銅、又はアルミニウムを主成分とする導電性材料を用いることができる。また、導電体560bは積層構造としてもよく、例えば、チタン、窒化チタンと上記導電性材料との積層構造としてもよい。
絶縁体580は、絶縁体544を介して、導電体542a、及び導電体542b上に設けられる。絶縁体580は、過剰酸素領域を有することが好ましい。例えば、絶縁体580として、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化シリコン、フッ素を添加した酸化シリコン、炭素を添加した酸化シリコン、炭素、及び窒素を添加した酸化シリコン、空孔を有する酸化シリコン、又は樹脂などを有することが好ましい。特に、酸化シリコン、及び酸化窒化シリコンは、熱的に安定であるため好ましい。特に、酸化シリコン、空孔を有する酸化シリコンは、後の工程で、容易に過剰酸素領域を形成することができるため好ましい。
絶縁体580は、過剰酸素領域を有することが好ましい。加熱により酸素が放出される絶縁体580を、酸化物530cと接して設けることで、絶縁体580中の酸素を、酸化物530cを通じて、酸化物530へと効率良く供給することができる。なお、絶縁体580中の水又は水素などの不純物濃度が低減されていることが好ましい。
絶縁体580の開口は、導電体542aと導電体542bの間の領域に重畳して形成される。これにより、導電体560は、絶縁体580の開口、及び導電体542aと導電体542bに挟まれた領域に、埋め込まれるように形成される。
半導体装置を微細化するに当たり、ゲート長を短くすることが求められるが、導電体560の導電性が下がらないようにする必要がある。そのために導電体560の膜厚を大きくすると、導電体560はアスペクト比が高い形状となりうる。本実施の形態では、導電体560を絶縁体580の開口に埋め込むように設けるため、導電体560をアスペクト比の高い形状にしても、工程中に導電体560を倒壊させることなく、形成することができる。
絶縁体574は、絶縁体580の上面、導電体560の上面、及び絶縁体550の上面に接して設けられることが好ましい。絶縁体574をスパッタリング法で成膜することで、絶縁体550、及び絶縁体580へ過剰酸素領域を設けることができる。これにより、当該過剰酸素領域から、酸化物530中に酸素を供給することができる。
例えば、絶縁体574として、ハフニウム、アルミニウム、ガリウム、イットリウム、ジルコニウム、タングステン、チタン、タンタル、ニッケル、ゲルマニウム、又はマグネシウムなどから選ばれた一種、又は二種以上が含まれた金属酸化物を用いることができる。
特に、酸化アルミニウムはバリア性が高く、0.5nm以上3.0nm以下の薄膜であっても、水素、及び窒素の拡散を抑制することができる。したがって、スパッタリング法で成膜した酸化アルミニウムは、酸素供給源であるとともに、水素などの不純物のバリア膜としての機能も有することができる。
なお、トランジスタ500の形成後、トランジスタ500を囲むように開口を形成し、当該開口を覆うように、水素、または水に対するバリア性が高い絶縁体を形成してもよい。上述のバリア性の高い絶縁体でトランジスタ500を包み込むことで、外部から水分、および水素が侵入するのを防止することができる。または、複数のトランジスタ500をまとめて、水素、または水に対するバリア性が高い絶縁体で包み込んでもよい。なお、トランジスタ500を囲むように開口を形成する場合、例えば、絶縁体514または絶縁体522に達する開口を形成し、絶縁体514または絶縁体522に接するように上述のバリア性の高い絶縁体を形成すると、トランジスタ500の作製工程の一部を兼ねられるため、好適である。なお、水素、または水に対するバリア性が高い絶縁体としては、例えば、絶縁体522と同様の材料を用いればよい。
また、絶縁体574の上に、層間膜として機能する絶縁体581を設けることが好ましい。絶縁体581は、絶縁体524などと同様に、膜中の水又は水素などの不純物濃度が低減されていることが好ましい。
また、絶縁体581、絶縁体574、絶縁体580、及び絶縁体544に形成された開口に、導電体540a、及び導電体540bを配置する。導電体540a及び導電体540bは、導電体560を挟んで対向して設ける。導電体540a及び導電体540bは、後述する導電体546、及び導電体548と同様の構成である。
絶縁体581上には、絶縁体582が設けられている。絶縁体582は、酸素や水素に対してバリア性のある物質を用いることが好ましい。したがって、絶縁体582には、絶縁体514と同様の材料を用いることができる。例えば、絶縁体582には、酸化アルミニウム、酸化ハフニウム、酸化タンタルなどの金属酸化物を用いることが好ましい。
特に、酸化アルミニウムは、酸素、及びトランジスタの電気特性の変動要因となる水素、水分などの不純物、の両方に対して膜を透過させない遮断効果が高い。したがって、酸化アルミニウムは、トランジスタの作製工程中及び作製後において、水素、水分などの不純物のトランジスタ500への混入を防止することができる。また、トランジスタ500を構成する酸化物からの酸素の放出を抑制することができる。そのため、トランジスタ500に対する保護膜として用いることに適している。
また、絶縁体582上には、絶縁体586が設けられている。絶縁体586は、絶縁体320と同様の材料を用いることができる。また、これらの絶縁体に、比較的誘電率が低い材料を適用することで、配線間に生じる寄生容量を低減することができる。例えば、絶縁体586として、酸化シリコン膜や酸化窒化シリコン膜などを用いることができる。
また、絶縁体520、絶縁体522、絶縁体524、絶縁体544、絶縁体580、絶縁体574、絶縁体581、絶縁体582、及び絶縁体586には、導電体546、及び導電体548等が埋め込まれている。
導電体546、及び導電体548は、容量素子600、トランジスタ500、又はトランジスタ300と接続するプラグ、又は配線としての機能を有する。導電体546、及び導電体548は、導電体328、及び導電体330と同様の材料を用いて設けることができる。
続いて、トランジスタ500の上方には、容量素子600が設けられている。容量素子600は、導電体610と、導電体620、絶縁体630とを有する。
また、導電体546、及び導電体548上に、導電体612を設けてもよい。導電体612は、トランジスタ500と接続するプラグ、又は配線としての機能を有する。導電体610は、容量素子600の電極としての機能を有する。なお、導電体612、及び導電体610は、同時に形成することができる。
導電体612、及び導電体610には、モリブデン、チタン、タンタル、タングステン、アルミニウム、銅、クロム、ネオジム、スカンジウムから選ばれた元素を含む金属膜、又は上述した元素を成分とする金属窒化物膜(窒化タンタル膜、窒化チタン膜、窒化モリブデン膜、窒化タングステン膜)等を用いることができる。又は、インジウム錫酸化物、酸化タングステンを含むインジウム酸化物、酸化タングステンを含むインジウム亜鉛酸化物、酸化チタンを含むインジウム酸化物、酸化チタンを含むインジウム錫酸化物、インジウム亜鉛酸化物、酸化ケイ素を添加したインジウム錫酸化物などの導電性材料を適用することもできる。
図7では、導電体612、及び導電体610は単層構造を示したが、当該構成に限定されず、2層以上の積層構造でもよい。例えば、バリア性を有する導電体と導電性が高い導電体との間に、バリア性を有する導電体、及び導電性が高い導電体に対して密着性が高い導電体を形成してもよい。
絶縁体630を介して、導電体610と重畳するように、導電体620を設ける。なお、導電体620は、金属材料、合金材料、又は金属酸化物材料などの導電性材料を用いることができる。耐熱性と導電性を両立するタングステンやモリブデンなどの高融点材料を用いることが好ましく、特にタングステンを用いることが好ましい。また、導電体などの他の構造と同時に形成する場合は、低抵抗金属材料であるCu(銅)やAl(アルミニウム)等を用いればよい。
導電体620、及び絶縁体630上には、絶縁体640が設けられている。絶縁体640は、絶縁体320と同様の材料を用いて設けることができる。また、絶縁体640は、その下方の凹凸形状を被覆する平坦化膜として機能してもよい。
本構造を用いることで、酸化物半導体を有するトランジスタを用いた半導体装置において、微細化又は高集積化を図ることができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、円筒型の二次電池の例について図10を参照して説明する。円筒型の二次電池616は、図10(A)に示すように、上面に正極キャップ(電池蓋)601を有し、側面および底面に電池缶(外装缶)602を有している。これら正極キャップと電池缶(外装缶)602とは、ガスケット(絶縁パッキン)610によって絶縁されている。また、二次電池616の電池缶の底面付近には、樹脂カバーで覆われた保護回路基板618が電気的に接続されている。
図10(C)に示す電子部品700はIC半導体装置であり、リードおよび回路部を有する。回路部は、例えば、実施の形態1に示した電池残量計測回路を含む。電子部品700は、例えばプリント基板に実装される。保護回路基板618は、一つまたは複数の電子部品700が実装されたプリント基板である。
図10(B)は、円筒型の二次電池の断面を模式的に示した図である。中空円柱状の電池缶602の内側には、帯状の正極604と負極606とがセパレータ605を間に挟んで捲回された電池素子が設けられている。図示しないが、電池素子はセンターピンを中心に捲回されている。電池缶602は、一端が閉じられ、他端が開いている。電池缶602には、電解液に対して耐腐食性のあるニッケル、アルミニウム、チタン等の金属、又はこれらの合金やこれらと他の金属との合金(例えば、ステンレス鋼等)を用いることができる。また、電解液による腐食を防ぐため、ニッケルやアルミニウム等を被覆することが好ましい。電池缶602の内側において、正極、負極およびセパレータが捲回された電池素子は、対向する一対の絶縁板608、609により挟まれている。また、電池素子が設けられた電池缶602の内部は、非水電解液(図示せず)が注入されている。非水電解液は、コイン型の二次電池と同様のものを用いることができる。
円筒型の二次電池に用いる正極および負極は捲回するため、集電体の両面に活物質を形成することが好ましい。正極604には正極端子(正極集電リード)603が接続され、負極606には負極端子(負極集電リード)607が接続される。正極端子603および負極端子607は、ともにアルミニウムなどの金属材料を用いることができる。正極端子603は安全弁機構617に、負極端子607は電池缶602の底にそれぞれ抵抗溶接される。安全弁機構617は、PTC素子(Positive Temperature Coefficient)611を介して正極キャップ601と電気的に接続されている。安全弁機構617は電池の内圧の上昇が所定の閾値を超えた場合に、正極キャップ601と正極604との電気的な接続を切断するものである。また、PTC素子611は温度が上昇した場合に抵抗が増大する熱感抵抗素子であり、抵抗の増大により電流量を制限して異常発熱を防止するものである。PTC素子には、チタン酸バリウム(BaTiO)系半導体セラミックス等を用いることができる。
[二次電池の構造例]
二次電池の別の構造例について、図11乃至図14を用いて説明する。
図11(A)及び図11(B)は、電池パックの外観図を示す図である。電池パックは、回路基板900と、二次電池913と、を有する。二次電池913は、端子951と、端子952とを有し、ラベル910で覆われている。また電池パックはアンテナ914を有してもよい。アンテナ914を用いて二次電池913に非接触で充電を行うこともできる。
回路基板900はシール915で固定されている。回路基板900は、電子部品700が実装されており、例えば、実施の形態1に示した電池残量計測回路を含む。端子911は、回路基板900を介して、二次電池913が有する端子951および端子952と電気的に接続される。また端子911は、回路基板900を介して、アンテナ914、及び電子部品700と電気的に接続される。なお、端子911を複数設けて、複数の端子911のそれぞれを、制御信号入力端子、電源端子などとしてもよい。
電子部品700は、マイクロショートなどの異常を検出する。さらに、過充電、過放電および過電流から二次電池913を保護する、保護回路としての機能を有してもよい。電子部品700は、回路基板900の裏面に設けられていてもよい。なお、アンテナ914は、コイル状に限定されず、例えば線状、板状であってもよい。また、平面アンテナ、開口面アンテナ、進行波アンテナ、EHアンテナ、磁界アンテナ、誘電体アンテナ等のアンテナを用いてもよい。アンテナ914は、たとえば外部機器とのデータ通信を行うことができる機能を有する。アンテナ914を介した電池パックと他の機器との通信方式としては、NFCなど、電池パックと他の機器との間で用いることができる応答方式などを適用することができる。
電池パックは、アンテナ914と、二次電池913との間に層916を有する。層916は、例えば二次電池913による電磁界への影響を防止することができる機能を有する。層916としては、例えば磁性体を用いることができる。
なお、電池パックの構造は、図11に限定されない。
例えば、図12(A−1)及び図12(A−2)に示すように、図11(A)及び図11(B)に示す二次電池913のうち、対向するもう一対の面にアンテナ918を設けてもよい。図12(A−1)は、上記一対の面の一方側方向から見た外観図であり、図12(A−2)は、上記一対の面の他方側方向から見た外観図である。なお、図11(A)及び図11(B)に示す電池パックと同じ部分については、図11(A)及び図11(B)に示す電池パックの説明を適宜援用できる。
図12(A−1)に示すように、二次電池913の一対の面の一方に層916を挟んでアンテナ914が設けられ、図12(A−2)に示すように、二次電池913の一対の面の他方に層917を挟んでアンテナ918が設けられる。層917は、例えば二次電池913による電磁界への影響を防止することができる機能を有する。層917としては、例えば磁性体を用いることができる。
上記構造にすることにより、電池パックにアンテナを二つ設け、かつアンテナ914及びアンテナ918の両方のサイズを大きくすることができる。
アンテナ918は、アンテナ914に適用可能な形状のアンテナを適用することができる。さらにアンテナ918は平板状の導体でもよい。この平板状の導体は、電界結合用の導体の一つとして機能することができる。つまり、コンデンサの有する2つの導体のうちの一つの導体として、アンテナ914を機能させてもよい。これにより、電磁界、磁界だけでなく、電界で電力のやり取りを行うこともできる。これらのアンテナと二次電池の間には充電制御回路が設けられ、二次電池と電気的に接続する保護回路を設けてもよい。
又は、図12(B−1)に示すように、図11(A)及び図11(B)に示す電池パックに表示装置920を設けてもよい。表示装置920は、端子911に電気的に接続される。なお、図11(A)及び図11(B)に示す電池パックと同じ部分については、図11(A)及び図11(B)に示す電池パックの説明を適宜援用できる。
表示装置920には、例えば充電中であるか否かを示す画像、二次電池の残量を示す画像、異常発生を警告する情報などを表示してもよい。表示装置920としては、例えば電子ペーパー、液晶表示装置、エレクトロルミネセンス(ELともいう)表示装置などを用いることができる。例えば、電子ペーパーを用いることにより表示装置920の消費電力を低減することができる。
又は、図12(B−2)に示すように、図11(A)及び図11(B)に示す二次電池913にセンサ921を設けてもよい。センサ921は、端子922および回路基板900を介して端子911に電気的に接続される。なお、図11(A)及び図11(B)に示す二次電池と同じ部分については、図11(A)及び図11(B)に示す二次電池の説明を適宜援用できる。
センサ921としては、例えば、変位、位置、速度、加速度、角速度、回転数、距離、光、液、磁気、温度、化学物質、音声、時間、硬度、電場、電流、電圧、電力、放射線、流量、湿度、傾度、振動、におい、又は赤外線を測定することができる機能を有すればよい。センサ921を設けることにより、例えば、二次電池が置かれている環境を示すデータ(温度など)を検出し、電子部品700内のメモリに記憶しておくこともできる。図12(C)は、回路基板900の上面図の一例である。回路基板の端子961は端子951と接続し、端子962は、端子952と電気的に接続する。センサ921の端子922は、回路基板900の端子963と電気的に接続する。これらの端子からの入力が電子部品700に入力され、それらの情報を基にマイクロショートなどの異常を検知することができる。
さらに、二次電池913の構造例について図13及び図14を用いて説明する。
図13(A)に示す二次電池913は、筐体930の内部に端子951と端子952が設けられた捲回体950を有する。捲回体950は、筐体930の内部で電解液に含浸される。端子952は、筐体930に接し、端子951は、絶縁材などを用いることにより筐体930に接していない。なお、図13(A)では、便宜のため、筐体930を分離して図示しているが、実際は、捲回体950が筐体930に覆われ、端子951及び端子952が筐体930の外に延在している。筐体930としては、金属材料(例えばアルミニウムなど)又は樹脂材料を用いることができる。
なお、図13(B)に示すように、図13(A)に示す筐体930を複数の材料によって形成してもよい。例えば、図13(B)に示す二次電池913は、筐体930aと筐体930bが貼り合わされており、筐体930a及び筐体930bで囲まれた領域に捲回体950が設けられている。
筐体930aとしては、有機樹脂など、絶縁材料を用いることができる。特に、アンテナが形成される面に有機樹脂などの材料を用いることにより、二次電池913による電界の遮蔽を抑制できる。なお、筐体930aによる電界の遮蔽が小さければ、筐体930aの内部にアンテナ914などのアンテナを設けてもよい。筐体930bとしては、例えば金属材料を用いることができる。
さらに、捲回体950の構造について図14に示す。捲回体950は、負極931と、正極932と、セパレータ933と、を有する。捲回体950は、セパレータ933を挟んで負極931と、正極932が重なり合って積層され、該積層シートを捲回させた捲回体である。なお、負極931と、正極932と、セパレータ933と、の積層を、さらに複数重ねてもよい。
負極931は、端子951及び端子952の一方を介して図11に示す端子911に接続される。正極932は、端子951及び端子952の他方を介して図11に示す端子911に接続される。
図11に示す端子952及び端子911とそれぞれ電気的に接続される回路基板900は、電子部品700が実装されており、例えば、実施の形態1に示した電池残量計測回路を含むため、二次電池913の充電状態を正確に知ることができる。
(実施の形態5)
上述した実施の形態では、回路基板に一つの電子部品700を設ける例を示したが、特に限定されず、パッケージ基板(プリント基板)上にインターポーザが設けられ、インターポーザ上にIC半導体装置が複数組み合わされている電子部品730を用いてもよい。電子部品700または電子部品730には、上述した実施の形態1の電池残量計測回路を有し、二次電池の充電状態を知ることができる。
本実施の形態では、保護回路を備えた電子機器の例について図15を用いて説明を行う。
ロボット7100は、二次電池、照度センサ、マイクロフォン、カメラ、スピーカ、ディスプレイ、各種センサ(赤外線センサ、超音波センサ、加速度センサ、ピエゾセンサ、光センサ、ジャイロセンサなど)、および移動機構などを備える。ロボット7100の二次電池に接続されている実施の形態1に示した電池残量計測回路を含むため、二次電池の充電状態を正確に知ることができる。
マイクロフォンは、使用者の音声および環境音などの音響信号を検知する機能を有する。また、スピーカは、音声および警告音などのオーディオ信号を発する機能を有する。ロボット7100は、マイクロフォンを介して入力されたオーディオ信号を解析し、必要なオーディオ信号をスピーカから発することができる。ロボット7100において、は、マイクロフォン、およびスピーカを用いて、使用者とコミュニケーションをとることが可能である。
カメラは、ロボット7100の周囲を撮像する機能を有する。また、ロボット7100は、移動機構を用いて移動する機能を有する。ロボット7100は、カメラを用いて周囲の画像を撮像し、画像を解析して移動する際の障害物の有無などを察知することができる。
飛行体7120は、プロペラ、カメラ、および二次電池などを有し、自律して飛行する機能を有する。
また、飛行体7120の二次電池に接続された実施の形態1に示した電池残量計測回路を含むため、二次電池の充電状態を正確に知ることができる。
掃除ロボット7140は、二次電池、上面に配置されたディスプレイ、側面に配置された複数のカメラ、ブラシ、操作ボタン、各種センサなどを有する。図示されていないが、掃除ロボット7300には、タイヤ、吸い込み口などが備えられている。掃除ロボット7300は自走し、ゴミを検知し、下面に設けられた吸い込み口からゴミを吸引することができる。掃除ロボット7140の二次電池の保護回路に実施の形態1に示した電池残量計測回路を含むため、二次電池の充電状態を正確に知ることができる。
移動体の一例として電気自動車7160を示す。電気自動車7160は、二次電池、タイヤ、ブレーキ、操舵装置、カメラなどを有する。電気自動車7160の二次電池に接続する保護回路に実施の形態1に示した電池残量計測回路を含むため、二次電池の充電状態を正確に知ることができる。
なお、上述では、移動体の一例として電気自動車について説明しているが、移動体は電気自動車に限定されない。例えば、移動体としては、電車、モノレール、船、飛行体(ヘリコプター、無人航空機(ドローン)、飛行機、ロケット)なども挙げることができ、これらの移動体の二次電池の保護回路に実施の形態1に示した電池残量計測回路を含むため、二次電池の充電状態を正確に知ることができる。
電子部品700および/または電子部品730は、スマートフォン7210、PC7220(パーソナルコンピュータ)、ゲーム機7240等に組み込むことができる。
スマートフォン7210は、携帯情報端末の一例である。スマートフォン7210は、マイクロフォン、カメラ、スピーカ、各種センサ、および表示部を有する。電子部品730によってこれら周辺機器が制御される。スマートフォン7210の二次電池に電気的に接続する本発明の一態様の保護回路に実施の形態1に示した電池残量計測回路を含むため、二次電池の充電状態を正確に知ることができる。
PC7220はそれぞれノート型PCの例である。ノート型PCの二次電池に電気的に接続する本発明の一態様の保護回路に実施の形態1に示した電池残量計測回路を含むため、二次電池の充電状態を正確に知ることができる。
ゲーム機7240は携帯型ゲーム機の例である。ゲーム機7260は家庭用の据え置き型ゲーム機の例である。ゲーム機7260には、無線または有線でコントローラ7262が接続されている。コントローラ7262に、電子部品700および/または電子部品730に実施の形態1に示した電池残量計測回路を組み込むことで、二次電池の充電状態を正確に知ることができる。
本実施の形態は、他の実施の形態などに記載した構成と適宜組み合わせて実施することが可能である。
(実施の形態6)
本実施の形態では、OSトランジスタを用いることができる市場イメージについて説明する。
<市場イメージ>
まず、OSトランジスタを用いることができる市場イメージを図16に示す。図16において、領域701は、OSトランジスタを用いたディスプレイ(Display)に応用可能な製品領域(OS Display)を表し、領域702は、OSトランジスタを用いたLSI(Large Scale Integration)をアナログ(analog)処理に応用可能な製品領域(OS LSI analog)を表し、領域703は、OSトランジスタを用いたLSIをデジタル(digital)処理に応用可能な製品領域(OS LSI digital)を表す。OSトランジスタは、図16に示す領域701、領域702、および領域703の3つの領域、別言すると3つの大きな市場に好適に用いることができる。
また、図16において、領域704は、領域701と、領域702とが重なった領域を表し、領域705は、領域702と、領域703とが重なった領域を表し、領域706は、領域701と、領域703とが重なった領域を表し、領域707は、領域701と、領域702と、領域703とが、それぞれ重なった領域を表す。
OS Displayでは、例えば、Bottom Gate型のOS FET(BG OSFET)、Top Gate型のOS FET(TG OS FET)などのFET構造を好適に用いることができる。なお、Bottom Gate型のOS FETには、チャネルエッチ型のFET、およびチャネル保護型のFETも含まれる。また、Top Gate型のOS FETには、TGSA(Top Gate Self−Aligned)型のFETも含まれる。
また、OS LSI analogおよびOS LSI digitalでは、例えば、Gate Last型のOS FET(GL OS FET)を好適に用いることができる。
なお、上述のトランジスタは、それぞれ、ゲート電極が1つのSingle Gate構造のトランジスタ、ゲート電極が2つのDual Gate構造のトランジスタ、またはゲート電極が3つ以上のトランジスタを含む。また、Dual Gate構造のトランジスタの中でも特に、S−channel(surrounded channel)構造のトランジスタを用いると好適である。
また、OS Display(領域701)に含まれる製品としては、LCD(liquid crystal display)、EL(Electro Luminescence)、およびLED(Light Emitting Diode)を表示デバイスに有する製品が挙げられる。または、上記表示デバイスと、Q−Dot(Quantum Dot)とを組み合わせることも好適である。
なお、本実施の形態において、ELとは、有機EL、および無機ELを含む。また、本実施の形態において、LEDとは、マイクロLED、ミニLED、およびマクロLEDを含む。なお、本明細書等において、チップの面積が10000μm以下の発光ダイオードをマイクロLED、チップの面積が10000μmより大きく1mm以下の発光ダイオードをミニLED、チップの面積が1mmより大きい発光ダイオードをマクロLEDと記す場合がある。
また、OS LSI analog(領域702)に含まれる製品としては、様々な周波数の音域(例えば、周波数が20Hz〜20kHzの可聴音、または20kHz以上の超音波など)に対応する音源定位デバイス、あるいはバッテリ制御用デバイス(バッテリ制御用IC、バッテリ保護用IC、またはバッテリマネジメントシステム)などが挙げられる。
また、OS LSI digital(領域703)に含まれる製品としては、メモリーデバイス、CPU(Central Processing Unit)デバイス、GPU(Graphics Processing Unit)デバイス、FPGA(field−programmable gate array)デバイス、パワーデバイス、OS LSIと、Si LSIとを積層または混在させたハイブリッドデバイス、発光デバイスなどが挙げられる。
また、領域704に含まれる製品としては、表示領域に赤外線センサ、または近赤外線センサを有する表示デバイス、あるいはOS FETを有するセンサ付き信号処理デバイス、または埋め込み型バイオセンサデバイスなどが挙げられる。また、領域705に含まれる製品としては、A/D(Analog to Digital)変換回路などを有する処理回路、あるいは、当該処理回路を有するAI(Artificial Intelligence)デバイスなどが挙げられる。また、領域706に含まれる製品としては、Pixel AI技術が適用された表示デバイスなどが挙げられる。なお、本明細書等において、Pixel AI技術とは、ディスプレイの画素回路に搭載されたOS FETなどにより構成されるメモリを活用する技術をいう。
また、領域707に含まれる製品としては、上記領域701乃至領域706に含まれる、あらゆる製品を組み合わせた複合的な製品が挙げられる。
以上のように、本発明の一態様の半導体装置は、図16に示すように、あらゆる製品領域に適用することが可能である。すなわち、本発明の一態様の半導体装置は、多くの市場に適用することが可能である。
本実施の形態は、他の実施の形態に記載した構成と適宜組み合わせて実施することが可能である。
11 制御回路
101 記憶素子
300 トランジスタ
311 基板
313 半導体領域
314a 低抵抗領域
314b 低抵抗領域
315 絶縁体
316 導電体
320 絶縁体
322 絶縁体
324 絶縁体
326 絶縁体
328 導電体
330 導電体
350 絶縁体
352 絶縁体
354 絶縁体
356 導電体
360 絶縁体
362 絶縁体
364 絶縁体
366 導電体
370 絶縁体
372 絶縁体
374 絶縁体
376 導電体
380 絶縁体
382 絶縁体
384 絶縁体
386 導電体
410 記憶素子
420 記憶素子
430 記憶素子
440 記憶素子
450 記憶素子
460 記憶素子
470 記憶素子
500 トランジスタ
503 導電体
503a 導電体
503b 導電体
505 導電体
510 絶縁体
512 絶縁体
514 絶縁体
516 絶縁体
518 導電体
520 絶縁体
522 絶縁体
524 絶縁体
526 絶縁体
530 酸化物
530a 酸化物
530b 酸化物
530c 酸化物
540a 導電体
540b 導電体
542 導電体
542a 導電体
542b 導電体
543a 領域
543b 領域
544 絶縁体
546 導電体
548 導電体
550 絶縁体
560 導電体
560a 導電体
560b 導電体
574 絶縁体
580 絶縁体
581 絶縁体
582 絶縁体
586 絶縁体
600 容量素子
601 正極キャップ
602 電池缶
603 正極端子
604 正極
605 セパレータ
606 負極
607 負極端子
608 絶縁板
609 絶縁板
610 導電体
611 PTC素子
612 導電体
616 二次電池
617 安全弁機構
618 保護回路基板
620 導電体
630 絶縁体
640 絶縁体
700 電子部品
730 電子部品
900 回路基板
910 ラベル
911 端子
913 二次電池
914 アンテナ
915 シール
916 層
917 層
918 アンテナ
920 表示装置
921 センサ
922 端子
930 筐体
930a 筐体
930b 筐体
931 負極
932 正極
933 セパレータ
950 捲回体
951 端子
952 端子
961 端子
962 端子
963 端子
7100 ロボット
7120 飛行体
7140 掃除ロボット
7160 電気自動車
7210 スマートフォン
7220 PC
7240 ゲーム機
7260 ゲーム機
7262 コントローラ
7300 掃除ロボット

Claims (5)

  1. 二次電池の残量を表示する表示回路を有する残量計測回路であり、
    二次電池の出力端子の電圧値を測定する測定手段と、
    酸化物半導体を半導体層とするトランジスタを含む複数の記憶手段と、
    前記複数の記憶手段に記憶させた電圧値と、前記測定手段で得られた電圧値とを比較する比較回路とを有する二次電池の残量計測回路。
  2. 二次電池の残量を表示する表示回路を有する残量計測回路であり、
    二次電池の出力端子の電圧値を測定する測定手段と、
    酸化物半導体を半導体層とするトランジスタを含む複数の記憶手段と、
    前記複数の記憶手段に記憶させた電圧値と、前記測定手段で得られた電圧値とを比較する比較回路と、
    前記記憶手段と前記比較回路との間にレベルシフタ回路を有する二次電池の残量計測回路。
  3. 請求項1または請求項2において、前記記憶手段は、アナログ信号を保持する機能を有する二次電池の残量計測回路。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一において、前記比較回路は、酸化物半導体を半導体層とするトランジスタを含む二次電池の残量計測回路。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一において、前記複数の記憶手段は、抵抗分圧で生成されたそれぞれ異なるアナログ信号を保持する二次電池の残量計測回路。
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