JP2020067530A - 導電性ローラ及び画像形成装置 - Google Patents

導電性ローラ及び画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2020067530A
JP2020067530A JP2018199308A JP2018199308A JP2020067530A JP 2020067530 A JP2020067530 A JP 2020067530A JP 2018199308 A JP2018199308 A JP 2018199308A JP 2018199308 A JP2018199308 A JP 2018199308A JP 2020067530 A JP2020067530 A JP 2020067530A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
conductive roller
polymer
conductive
less
elastic layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018199308A
Other languages
English (en)
Inventor
武宏 佐野
Takehiro Sano
武宏 佐野
熱海 陽彦
Akihiko Atami
陽彦 熱海
有希 山▲崎▼
Yuki Yamazaki
有希 山▲崎▼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
Priority to JP2018199308A priority Critical patent/JP2020067530A/ja
Publication of JP2020067530A publication Critical patent/JP2020067530A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Dry Development In Electrophotography (AREA)
  • Electrophotography Configuration And Component (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)

Abstract

【課題】耐トナーフィルミング性に優れた導電性ローラ及び、該導電性ローラを有する画像形成装置を提供する。【解決手段】シャフトと、該シャフトの外周に形成された少なくとも1層の弾性層と、該弾性層の外周面に配設された表層とを備える導電性ローラにおいて、該表層を形成するポリマーの硬化膜は、体積抵抗率が1.0×1013Ω・cm未満であり、かつプローブタック値が12.50N/cm2未満であることを特徴とする導電性ローラ。【選択図】図1

Description

本発明は、導電性ローラ及び画像形成装置に関する。
電子写真方式を採用する複写機、プリンター、ファクシミリなどの電子写真機において、感光体の周囲には、帯電ローラ、現像ローラ、転写ローラ、トナー供給ローラなどの導電性ローラが配設されている。
この導電性ローラとして、ポリウレタン発泡体を弾性層として用いたローラが知られている。この場合、比較的微細な気泡を有する発泡体が得られることから機械撹拌発泡(メカニカルフロス法)により得られたポリウレタン発泡体が好ましく用いられ、従来はこのポリウレタン発泡体弾性層上にウレタン樹脂塗料を塗布して耐トナーフィルミング性を確保している。
特許文献1には、導電性ローラの表面樹脂層をウレタン樹脂と、シリコーングラフトアクリル樹脂と、パーフルオロアルキル基含有樹脂とを含有する樹脂組成物で形成することにより耐トナーフィルミング性を改良することが試みられている。
かかる現況において、プリンター等の高耐久化を高めるために、耐トナーフィルミング性の更なる向上が望まれている。
特開2009−151144号公報
本発明の目的は、耐トナーフィルミング性に優れた導電性ローラ及び、該導電性ローラを有する画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意検討した結果、シャフトと、該シャフトの外周に形成された少なくとも1層の弾性層と、該弾性層の外周面に配設された表層とを備える導電性ローラにおいて、該表層を形成するポリマーの硬化膜(以下、「硬化膜」と略称することがある。)の体積抵抗率及びプローブタック値を特定の範囲とすることにより上記の課題を解決しうることを見出した。
すなわち、本発明は、以下の[1]〜[10]に関する。
[1] シャフトと、該シャフトの外周に形成された少なくとも1層の弾性層と、該弾性層の外周面に配設された表層とを備える導電性ローラにおいて、該表層を形成するポリマーの硬化膜は、体積抵抗率が1.0×1013Ω・cm未満であり、かつプローブタック値が12.50N/cm未満であることを特徴とする導電性ローラ。
[2] 前記ポリマーの硬化膜は、マイクロ硬度が20〜80°である[1]に記載の導電性ローラ。
[3] 前記ポリマーが、ウレタン骨格を有する熱硬化性ポリマー及びウレタン骨格を有するエネルギー線硬化性ポリマーからなる群より選択される少なくとも1種である請求項[1]又は[2]に記載の導電性ローラ。
[4] 前記ポリマーが、ウレタンアクリレートである[1]〜[3]のいずれか1つに記載の導電性ローラ。
[5] 前記表層が表面粗さ剤を含む[1]〜[4]のいずれか1つに記載の導電性ローラ。
[6] 前記表層は導電剤を含まないか、又は前記表層中の導電剤の含有量が、1質量%未満である[1]〜[5]のいずれか1つに記載の導電性ローラ。

[7] 前記弾性層が、ウレタン骨格を有するポリマー及び導電剤を含有する[1]〜[6]のいずれか1つに記載の導電性ローラ。
[8] 前記弾性層中の前記ウレタン骨格を有するポリマーが、複数のウレタン結合を有するポリマーである[7]に記載の導電性ローラ。
[9] 導電性ローラが、現像ローラである[1]〜[8]のいずれか1つに記載の導電性ローラ。
[10][1]〜[9]のいずれか1つに記載の導電性ローラを有する画像形成装置。
本発明によれば、耐トナーフィルミング性に優れた導電性ローラ及び、該導電性ローラを有する画像形成装置を提供することができる。
本発明の導電性ローラの一実施態様を示す、導電性ローラの軸方向に直交する方向での断面図である。 電子写真方式の画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
以下に、本発明をその実施形態に基づき詳細に例示説明する。なお、以下の説明において、数値範囲を示す「A〜B」の記載は、端点であるA及びBを含む数値範囲を表し、A<Bの場合、「A以上B以下」を表し、A>Bの場合、「A以下B以上」を表す。
また、質量部及び質量%は、それぞれ、重量部及び重量%と同義である。
[導電性ローラ]
以下に図面を参照しつつ、本発明の導電性ローラの実施形態について説明する。図1は、本発明の導電性ローラ10の一例を示す、導電性ローラ10の軸方向に直交する方向での断面図である。
図1において、導電性ローラ10は、複写機、プリンター等の画像形成装置内で使用することが好ましく、現像ローラ、トナー供給ローラ、帯電ローラなどに使用される。これらの中でも、本発明の導電性ローラ10は優れた耐トナーフィルミング性を有することから、現像ローラであることが好ましい。
本発明の導電性ローラ10は、図1に示すように、シャフト12と、シャフト12の外周に形成された少なくとも1層の弾性層13、及び該弾性層13の外周面に配設された表層14を有する。弾性層13は、1層であっても良いが、必要に応じ、基層と基層の外周面に形成された下層との2層であっても良い。また、基層と基層の外周面に形成された下層Aと下層Aの外周面に形成された下層Bとの3層であっても良い。
弾性層13と表層14との間に接着層(図示しない。)を有していても良い。また、基層と下層との間に接着層を有していても良く、下層Aと下層Bとの間に接着層を有していても良い。
シャフト12は、導電性ローラ10の軸となるものであり、良好な導電性を有するものであれば特に限定されないが、例えば、硫黄快削鋼などの鋼材に、ニッケルや亜鉛のメッキを施したものや、鉄、ステンレススチール、及びアルミニウムなどの金属製とすることができる。また、シャフト12は、十分な剛性を有していれば、その形状は特に限定されず、中実体、又はその内部を中空にくりぬいた円筒体などが挙げられる。
本発明において、表層14は、導電性ローラ10の表面を形成するとともに感光体ドラムに当接する層である。
また、弾性層13は、導電性及び弾性を有する層であり、導電性ローラ10が被帯電体に当接した際の圧力を吸収するとともに、シャフト12からの電流を導電性ローラ10の表面まで通電させる層である。
本発明の導電性ローラ10の表層14を形成する、ポリマーの硬化膜は、体積抵抗率が1.0×1013Ω・cm未満であり、かつプローブタック値が12.50N/cm未満であることを特徴とする。該表層の硬化膜は、後述する特定のポリマーを含む。該硬化膜は、体積抵抗率が1.0×1013Ω・cm未満であることと、プローブタック値が12.50N/cm未満であることの双方を満足することにより、好適な耐トナーフィルミング性を達成することができる。
本発明に係る表層14を形成する、ポリマーの硬化膜の体積抵抗率が1.0×1013Ω・cm未満であれば、非常にフィルミングしにくく、好ましくは、5.0×1012Ω・cm未満であり、より好ましくは、2.0×1012Ω・cm未満であり、さらに好ましくは、1.5×1012Ω・cm未満である。また、1.0×10Ω・cm以上が、画像への影響や温湿度での抵抗変動のしにくさの観点から好ましい。
本発明において、ポリマーの硬化膜の体積抵抗率は、約1mmの膜厚の表層配合のシートを作製し、三菱ケミカルアナリテック製のハイレスタ−UX MCP−HT800にて100V印可時の測定値を示す。
本発明に係る表層14を形成する、ポリマーの硬化膜のプローブタック値が12.50N/cm未満であれば、トナー付着の観点よりフィルミングし難く出来る。この観点から、好ましくは、12.00N/cm未満であり、より好ましくは、11.00N/cm未満であり、さらに好ましくは、9.50N/cm未満であり、特に好ましくは、9.00N/cm未満である。
本発明に係るプローブタック値は、株式会社レスカ製、タッキング試験機、商品名「TAC−2」を用いて測定した。具体的には、測定サンプルを測定台に固定し、上部からプローブを測定サンプルの測定表面に押し付け、その後引き剥がす力を測定した。測定は、加圧面が直径5mmのSUS製円筒型プローブを用い、加圧速度120mm/分間、加圧力100gf、加圧保持時間1.0±0.1秒間、引き剥がし速度600mm/分間の条件で行った。
本発明に係る表層14を形成する、ポリマーの硬化膜のマイクロ硬度は、20〜80°であることがトナーへのダメージ抑制(トナーのコア樹脂への外添剤の埋没によるトナーの流動性抑制)の観点から好ましく、25〜80°であることがより好ましく、30〜80°であることがさらに好ましく、35〜80°であることが特に好ましい。
マイクロ硬度の測定は高分子計器(株)製のマイクロ硬度計MD−1型(タイプA)を用いることにより測定を行った。
本発明に係る表層14を形成する、ポリマーの硬化膜に含まれるポリマーは、ウレタン骨格を有する熱硬化性ポリマー及びウレタン骨格を有するエネルギー線硬化性ポリマーからなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。これらの内、硬化膜を構成するポリマーは、ウレタンアクリレートであることがより好ましい。
本発明に係る表層14を形成する、ポリマーの硬化膜に好適に用いられるウレタンアクリレートとしては、PPG系ウレタンアクリレート、イオン系ウレタンアクリレート、PTMG系ウレタンアクリレート、PEG系ウレタンアクリレート、PEG/PPG系ウレタンアクリレート、エステル系ウレタンアクリレート、カーボネート系ウレタンアクリレート、ブタジエン系ウレタンアクリレートが挙げられる。これらの内、PPG系ウレタンアクリレート、イオン系ウレタンアクリレート、PTMG系ウレタンアクリレート、PEG系ウレタンアクリレート、PEG/PPG系ウレタンアクリレート、エステル系ウレタンアクリレートがより好ましく、PPG系ウレタンアクリレート、PTMG系ウレタンアクリレート、PEG系ウレタンアクリレート、PEG/PPG系ウレタンアクリレート等のウレタンアクリレートが特に好ましい。
すなわち、ウレタンアクリレートに用いられるポリオールとして、PPG系ポリオール、PTMG系ポリオール、PEG系ポリオール、PEG/PPG系ポリオール等のポリエーテルポリオールが特に好ましい。
ここで、PPGはポリプロピレングリコールを表わし、PTMGはポリテトラメチレンエーテルグリコールを表わし、PEG/PPGはポリエチレングリコール/ポリプロピレングリコールを表わし、PEGはポリエチレングリコールを表わす。
また、イオン系とは、4級アンモニウム塩等のイオン部位を有することを表わす。
上記のウレタンアクリレートは、PPG系ポリオール、イオン系ポリオール、PTMG系ポリオール、PEG系ポリオール、PEG/PPG系ポリオール、エステル系ポリオール、カーボネート系ポリオール、ブタジエン系ポリオール等のポリールと、ポリイソシアネートと、水酸基を有する(メタ)アクリレートとを反応させて得られる。
PPG系ポリオール、PTMG系ポリオール、PEG系ポリオール、PEG/PPG系ポリオール等のポリエーテルポリオールの重量平均分子量は特に限定されないが、低抵抗なウレタン樹脂を得る観点から、好ましくは200以上、より好ましくは300以上、更に好ましくは500以上、より更に好ましくは1,000以上であり、そして、好ましくは30,000以下、より好ましくは10,000以下、更に好ましくは3,000以下である。
ポリイソシアネートは、1分子中に2個以上のイソシアネート基を有する化合物であれば特に限定されないが、例えば、2,4−又は2,6−トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、2,4’−MDI、パラフェニレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の芳香環を有する脂肪族ジイソシアネート、メチレンジイソシアネート、プロピレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2,2,4−又は2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート(水添TDI)、1−イソシアネート−3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン(IPDI)、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソプロピリデンジシクロヘキシル−4,4’−ジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネート等が例示される。これらは1種単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
本発明においては、反応性の観点から、芳香族ジイソシアネートが好ましく、中でもトリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)が好ましい。また、ポリイソシアネートのイソシアナト基(NCO基)の一部を、ウレタン、ウレア、ビュレット、アロファネート、カルボジイミド、オキサゾリドン、アミド、イミド等に変性したものであってもよく、更に多核体には前記以外の異性体を含有しているものも含まれる。
上記ポリオール及びポリイソシアネートからウレタン結合を生成する方法は、公知の方法を採用すればよく、触媒として有機錫化合物触媒を使用する方法等が例示される。
有機錫化合物触媒としては、ジブチル錫ジクロライド、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫ジブロマイド、ジブチル錫ジマレエート、ジブチル錫ジラウレート(DBTDL)、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫スルファイド、トリブチル錫スルファイド、トリブチル錫オキサイド、トリブチル錫アセテート、トリエチル錫エトキサイド、トリブチル錫エトキサイド、ジオクチル錫オキサイド、トリブチル錫クロライド、トリブチル錫トリクロロアセテート、2−エチルヘキサン酸錫等が例示される。
上記水酸基を有する(メタ)アクリレートは、水酸基と(メタ)アクリロイル基を有していれば構造に特に制限はなく、ヒドロキシエチルアクリレート(HEA), ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、ヒドロキシプロピルアクリレート(HPA)等があげられる。また、水酸基、(メタ)アクリロイル基の数はそれぞれ複数あっても良い。
本発明に係る表層14を形成する、ポリマーの硬化膜は、ウレタン骨格を有する熱硬化性ポリマーを用いて、熱硬化させても良いし、エネルギー線硬化性ポリマーを用いて、紫外線硬化又は電子線硬化させても良い。
熱硬化促進剤としては、ウレタン結合にて硬化、樹脂化する系の場合は上記スズ触媒等、ウレタンアクリレートの場合は過酸化物が好ましく、ポリマー100質量に対して、0.01〜5質量部配合することが好ましく、0.05〜4質量部配合することがより好ましく、0.1〜3質量部配合することが特に好ましい。紫外線硬化させるためには、エネルギー線硬化性ポリマーに、光重合開始剤としてBASF社製イルガキュア・シリーズ(現在は、IGM Resins B.V.製 Omnirad・シリーズ)を配合すれば良い。
例えば、α-ヒドロキシアルキルフェノン(Irgacure 651)、α-ヒドロキシアセトフェノン(Irgacure1173、2959、127)、α-アミノアルキルフェノン(Irgacure 907、369、369E)、ベンジルケタール(Irgacure 651)等が挙げられる。
電子線硬化させるためには、エネルギー線硬化性ポリマーに電子線照射すれば良く、特に、硬化剤は必要ではない。
本発明に係る表層14は表面粗さ剤を含むことが好ましい。表面粗さ剤としては、ウレタン、アクリル、スチレン、ポリオレフィン、テフロン(登録商標)、シリカ、メラミン等から選ばれる一種以上の微粒子が好ましく、ポリマー100質量に対して、1〜150質量部配合することが好ましく、1〜120質量部配合することがより好ましく、1〜100質量部配合することが特に好ましい。
表層14の層厚は、導電性ローラの半径にも依存するが、好ましくは0.01〜50μm、より好ましくは0.1〜30μm、更に好ましくは0.3〜25μmである。
本発明に係る表層14は導電剤を含まないか、又は表層14中の導電剤の含有量が、1質量%未満であることが好ましい。必要により、表層14中に導電剤を配合する場合は、導電剤の含有量が、0.001質量%以上であることが好ましい。
表層14中に用いられる導電剤としては、後述する弾性層13に用いられる導電剤を適宜使用すれば良い。
<弾性層>
本発明に係る弾性層13は、ウレタン骨格を有するポリマー及び導電剤を含有することが好ましい。前記ウレタン骨格を有するポリマーが、複数のウレタン結合を有するポリマーであることが好ましい。
弾性層13を構成するウレタンアクリレート等のウレタン骨格は、ポリイソシアネート及びポリオールを反応させて得られる。
本発明に係る弾性層13に好適に用いられるウレタン骨格を構成するポリイソシアネートとしては、芳香族イソシアネート又はその誘導体、脂肪族イソシアネート又はその誘導体、脂環族イソシアネート又はその誘導体が用いられる。
また、ポリイソシアネートをポリオールにより予めプレポリマー化してもよく、その方法としては、ポリイソシアネートとポリオールとを、好ましくは40〜70℃で、好ましくは6〜240時間、より好ましくは24〜72時間保温する方法が挙げられる。この場合、ポリオールとポリイソシアネートとの配合量の比率は、得られるプレポリマーのポリイソシアネート含有率が4〜30質量%となるように調節することが好ましく、より好ましくは6〜15質量%である。イソシアネートの含有率が4質量%以上であることで、プレポリマーの安定性が損なわれにくく、貯蔵中にプレポリマーが硬化しにくい。また、イソシアネートの含有率が30質量%以下であることで、プレポリマー化されていないイソシアネートの含有量が増加しにくい。このポリイソシアネートは、後のポリウレタン硬化反応において用いるポリオール成分と、プレポリマー化反応を経ないワンショット製法に類似の反応機構により硬化するため、イソシアネートの含有率が30質量%以下であることで、プレポリマー法を用いる効果を損ねにくい。イソシアネートを予めポリオールによりプレポリマー化したイソシアネート成分を用いる場合のポリオール成分としては、後述するポリオール成分に加えて、エチレングリコールやブタンジオール等のジオール類、トリメチロールプロパンやソルビトール等のポリオール類やそれらの誘導体を用いることもできる。
ポリオール成分としては、例えば、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとを付加重合したポリエーテルポリオール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、酸成分とグリコール成分を縮合したポリエステルポリオール、カプロラクトンを開環重合したポリエステルポリオール、ポリカーボネートジオール等を用いることができる。
本発明において、弾性層13は、未発泡のゴム状でもよく、発泡したフォーム状でもよい。
本発明に係る弾性層13に用いられる導電剤としては、カーボンブラック、イオン導電剤、金属酸化物等が好ましく、エネルギー硬化性の場合は硬化性の観点より、イオン導電剤が特に好ましい。
(カーボンブラック)
本発明に係る弾性層13が、導電剤としてカーボンブラックを用いる場合は、DBP吸油量が20ml/100g以上120ml/100g以下のカーボンブラックを含有することが好ましい。カーボンブラックのDBP吸油量が20ml/100g以上120ml/100g以下であると、所望の体積抵抗値が得られる。
弾性層13が含有するカーボンブラックのDBP吸油量は、所望の体積抵抗値を得る観点から、好ましくは30ml/100g以上、より好ましくは40ml/100g以上、更に好ましくは50ml/100g以上であり、また、好ましくは110ml/100g以下、より好ましくは100ml/100g以下、更に好ましくは90ml/100g以下である。
ここで、DBP(ジブチルフタレート)吸油量は、JIS K 6217−4:2008に準拠して測定することができる。
なお、弾性層13は、DBP吸油量が20ml/100g未満又は120ml/100gを超えるカーボンブラックを含有していてもよいが、その含有量は、DBP吸油量が20ml/100g以上120ml/100g以下のカーボンブラックの含有量を100質量部としたとき、好ましくは100質量部以下、より好ましくは30質量部以下、更に好ましくは10質量部以下、より更に好ましくは3質量部以下、より更に好ましくは1質量部以下、より更に好ましくは含有しないことである。
なお、カーボンブラックは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
弾性層13が含有するカーボンブラックの窒素吸着比表面積(NSA)は、所望の抵抗を有する導電性ローラを得る観点から、好ましくは20m/g以上、より好ましくは40m2/g以上、更に好ましくは60m/g以上、より更に好ましくは70m/g以上であり、そして、好ましくは400m/g以下、より好ましくは300m/g以下、更に好ましくは250m/g以下、より更に好ましくは200m/g以下である。
ここで、カーボンブラックの窒素吸着比表面積(NSA)は、JIS K 6217−2:2001に準拠して測定することができる。
弾性層13中のカーボンブラックの含有量は、ウレタン骨格を有するポリマー100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは2質量部以上であり、そして、好ましくは25質量部以下、より好ましくは20質量部以下、更に好ましくは15質量部以下、より更に好ましくは8質量部以下である。
弾性層13中のカーボンブラックの含有量が上記範囲内であると、所望の抵抗値を容易に得やすい。
(イオン導電剤)
本発明において、弾性層13が導電剤としてイオン導電剤を用いる場合は、は、ウレタン骨格を有するポリマー100質量部に対して、イオン導電剤を0.1〜10質量部含有することが好ましい。。弾性層13がイオン導電剤を上記の含有量で含有することにより、導電性ロール内での抵抗の均一性が向上し、高画質な画像が得られる。
イオン導電剤の含有量は、ウレタン骨格を有するポリマー100質量部に対して、好ましくは8質量部以下、より好ましくは4質量部以下である。
イオン導電剤としては、限定されるものではないが、テトラエチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、ドデシルトリメチルアンモニウム(例えば、ラウリルトリメチルアンモニウム)、ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、オクタデシルトリメチルアンモニウム(例えば、ステアリルトリメチルアンモニウム)、ベンジルトリメチルアンモニウム、変性脂肪酸ジメチルエチルアンモニウムなどと過塩素酸、塩素酸、塩酸、臭素酸、ヨウ素酸、ホウフッ化水素酸、硫酸、エチル硫酸、カルボン酸、スルホン酸などとのアンモニウム塩;リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ金属やアルカリ土類金属と過塩素酸、塩素酸、塩酸、臭素酸、ヨウ素酸、ホウフッ化水素酸、トリフルオロメチル硫酸、スルホン酸などとのアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩;が挙げられる。
イオン導電剤としては、リチウム塩が好ましい、イオン導電剤がリチウム塩であると、より抵抗均一性に優れた導電性ローラが得られる。
該リチウム塩は、スルホン酸やトリフルオロメタンスルホン酸等の有機酸の塩であってもよいし、過塩素酸やテトラフルオロホウ酸等の無機酸の塩であってもよい。ここで、該リチウム塩としては、Li(CF3SO2)2N、Li(CSON、過塩素酸リチウム(LiClO)、塩化リチウム(LiCl)、臭化リチウム(LiBr)、LiBF、LiPF、LiCFSO、LiCFSO、LiAsF、LiCSO、LiCSO等が挙げられる。
また、リチウム塩として、リチウム塩ポリオールを使用してもよい。リチウム塩ポリオールとしては、リチウム塩をポリオールに溶解し、配位させてイオン化(Li+)した複合体の1種又は2種以上が挙げられる。前記リチウム塩ポリオールの具体例としては、例えば当栄ケミカル(株)製のサンコノール(登録商標)PEO−20R等が挙げられる。
これらリチウム塩は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。上記リチウム塩は、種々の溶剤に溶解させて上記弾性層用原料に混合してもよい。
(金属酸化物)
金属酸化物としては、酸化インジウムスズ(ITO)、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)等が挙げられる。
(その他の添加剤)
弾性層13の原料中には、上述したポリイソシアネート及びポリオール、水酸基を有する(メタ)アクリレート、カーボンブラック、金属酸化物、並びにイオン導電剤に加えて、所望に応じ、発泡剤(水、低沸点物、ガス体等)、架橋剤、界面活性剤、触媒、整泡剤、(メタ)アクリルモノマー、シリコーン、フッ素骨格を有する滑剤成分、有機ビーズ、無機フィラー等のその他の添加剤を添加することができ、これにより所望に応じた弾性層とすることができる。
弾性層13に係るポリウレタンフォームの硬化反応に用いる触媒としては、トリエチルアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン等のモノアミン類;テトラメチルエチレンジアミン、テトラメチルプロパンジアミン、テトラメチルヘキサンジアミン等のジアミン類;ペンタメチルジエチレントリアミン、ペンタメチルジプロピレントリアミン、テトラメチルグアニジン等のトリアミン類;トリエチレンジアミン、ジメチルピペラジン、メチルエチルピペラジン、メチルモルホリン、ジメチルアミノエチルモルホリン、ジメチルイミダゾール等の環状アミン類;ジメチルアミノエタノール、ジメチルアミノエトキシエタノール、トリメチルアミノエチルエタノールアミン、メチルヒドロキシエチルピペラジン、ヒドロキシエチルモルホリン等のアルコールアミン類;ビス(ジメチルアミノエチル)エーテル、エチレングリコールビス(ジメチル)アミノプロピルエーテル等のエーテルアミン類;スタナスオクトエート(Stannous Octanoate)、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫マーカプチド(Tin dibutyl mercaptide)、ジブチル錫チオカルボキシレート、ジブチル錫ジマレエート、ジオクチル錫マーカプチド、ジオクチル錫チオカルボキシレート、フェニル水銀プロピオン酸塩、オクテン酸鉛等の有機金属化合物などが挙げられる。これらの触媒は単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
感光体ドラムとの均一なニップを確保するため、弾性層13の層厚は、好ましくは1〜10mm、より好ましくは0.5〜8mm、更に好ましくは1〜5mmであり、特に好ましくは1〜4mmである。
上述した弾性層13及び表層14の形成方法は特に限定されず、各層を形成するための上述した材料、添加剤等を含む塗料を調製し、この塗料を例えばディッピング法やスプレー法、ダイコート法、ロールコート法、スピンコート法、コンマコート法等により塗布することによって行うことができる。
本発明において、所望により用いられる接着層は、弾性層13と表層14の間に配設されても良く、必要に応じ、弾性層中の基層と下層との間、又は下層Aと下層Bとの間に配設されても良い。
この接着層は、限定されるものではないが、例えば、ポリアミド(ナイロンなど)、ポリエステル、ウレタン変性アクリル樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、ポリウレタン、イソシアネート、ウレタンアクリレート、エポキシ樹脂、尿素樹脂等の材料から形成することができる。なお、接着性及び導電性の観点から、接着層を構成する材料は、低Tgであることがより好ましい。
また、接着層には、弾性層13に添加することが可能な導電剤や添加剤、例えば、フェノールやフェニルアミン等の酸化防止剤、低摩擦化剤、電荷調整剤、整泡剤、界面活性剤、充填剤、架橋剤、顔料及び分散剤などを任意に添加することができる。
[画像形成装置]
本発明の導電性ローラは、電子写真方式を採用する複写機、プリンター、ファクシミリなどの画像形成装置に適用することが好ましい。すなわち、本発明の導電性ローラは、画像形成装置に配設されることが好ましい。
本発明の導電性ローラは、感光体の周囲に配設される、帯電ローラ、現像ローラ等の導電性ローラとして好適であり、特に、現像ローラとして好適に使用される。
図2は、本発明の導電性ローラが適用された電子写真方式の非磁性一成分現像画像形成装置の一例を示す概略構成図である。図2において、本実施形態に係る画像形成装置は、定められた方向に回転する像保持体としての感光体ドラム1を有し、この感光体ドラム1の周囲には、感光体ドラム1を帯電する帯電ローラ7と、この感光体ドラム1上に静電潜像を形成する潜像形成装置としての例えば露光装置と、感光体ドラム1上に形成された静電潜像を可視像化する現像ローラ2と、感光体ドラム1上で可視像化されたトナー像を被転写体である記録媒体8に転写する転写ローラ5と、感光体ドラム1上の残留トナーを清掃するクリーニングローラ6とを順次配設したものである。現像剤供給ローラ3は、現像ローラ2に当接して配置されている。
感光体ドラム1は、記録媒体8を介して転写ローラ5に当接している。記録媒体8が通過していない時は、転写ローラ5は感光体ドラム1と直接、当接している。現像剤供給ローラ3、現像ローラ2及び感光体ドラム1を矢印方向に回転させることにより、現像剤が現像剤供給ローラ3により、現像ローラ2の表面に供給され、層規制ブレード4によって均一な薄層に整えられた後、感光体ドラム1上の静電潜像に付着し、該潜像が可視化される。そして感光体ドラム1と転写ローラ5との間に電界を発生させることにより、感光体ドラム1上の現像剤像を記録媒体8に転写させる。また、クリーニングローラ6により、転写後に感光体ドラム1表面に残留する現像剤が除去される。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
実施例及び比較例で使用した各成分は、以下の通りである。
<弾性層>
後述のように製造した。
<表層>
表1に記載されたウレタンアクリレートは以下の方法で調製された。
[製造例1:PPG系ウレタンアクリレートIの合成]
分子量2000のPPG骨格ジオール、ジオクチルスズ、IPDIをプロピレングリコール1−モノメチルエーテル2−アセタート(PMA)溶媒下、真空状態で加温攪拌しながら反応させ、赤外分校法(IR)にてイソシアネートのピーク強度が飽和した後、ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)を投入し、IRにてイソシアネートのピークが消失した時点でウレタンアクリレートを得た。ジオールとIPDIの投入質量比(ジオール/IPDI)は1.95とした。
[製造例2:イオン系ウレタンアクリレートの合成]
花王製ジオールKS−48、ジオクチルスズ、三洋化成製サンプレンBS4をPMA溶媒下、真空状態で加温攪拌しながら反応させ、IRにてイソシアネートIPDIのピーク強度が飽和した後、HEAを投入し、IRにてイソシアネートのピークが消失した時点でウレタンアクリレートを得た。ジオールとIPDIの投入質量比(ジオール/IPDI)は2.0とした。
[製造例3:エステル系ウレタンアクリレートIの合成]
製造例1からジオールをダイセル社の分子量1000のプラクセル210Nに変更し、イソシアネートの種類は変更せず、ジオールとIPDIの投入質量比(ジオール/IPDI)を1.6とした。固形分を80%に変更した。
[製造例4:PTMG系ウレタンアクリレートIの合成]
製造例1からジオールを保土ヶ谷化学社の分子量2000のPTGー2000SNに変更し、イソシアネートの種類は変更せず、ジオールとIPDIの投入質量比(ジオール/IPDI)を2.0に変更した。
[製造例5:エステル系ウレタンアクリレートIIの合成]
製造例1からジオールをダイセル社の分子量2000のプラクセル220Nに変更し、イソシアネートの種類は変更せず、ジオールとIPDIの投入質量比(ジオール/IPDI)を1.6に変更した。固形分を80%に変更した。
[製造例6:エステル系ウレタンアクリレートIIIの合成]
製造例5からイソシアネートをTDIに変更し、ジオールとIPDIの投入質量比(ジオール/IPDI)を1.8に変更した。固形分を60%に変更した。
[製造例7:エステル系ウレタンアクリレートIVの合成]
製造例1からジオールをプラクセル210Nに変更し、イソシアネートをTDIに変更し、ジオールとTDIの投入質量比(ジオール/TDI)を2.0に変更した。固形分は80%である。
[製造例8:カーボネート系ウレタンアクリレートIの合成]
製造例1からジオールを旭化成社 デュラノールT5651に変更し、イソシアネートの種類は変更せず、ジオールとIPDIの投入質量比(ジオール/IPDI)を2.0とした。固形分は75%である。
[製造例9:ブタジエン系ウレタンアクリレートの合成]
製造例1からジオールを日本曹達社GI−1000に変更し、イソシアネートの種類は変更せず、ジオールとIPDIの投入質量比(ジオール/IPDI)を2.0とした。固形分は75%であり、溶剤は酢酸ブチルである。
[製造例10:カーボネート系ウレタンアクリレートIIの合成]
製造例1からジオールを旭化成社 デュラノールT5651に変更し、イソシアネートの種類は変更せず、ジオールとIPDIの投入質量比(ジオール/IPDI)を1.5とした。固形分は75%である。
[製造例11:エステル系ウレタンアクリレートVの合成]
製造例1からジオールをプラクセル210Nに変更し、イソシアネートの種類は変更せず、ジオールとIPDIの投入質量比(ジオール/IPDI)を1.6とした。固形分は80%である。
[製造例12:PTMG系ウレタンアクリレートIIの合成]
製造例1からジオールをPTG−2000SNに変更し、イソシアネートを非晶性MDIに変更し、ジオールと非晶性MDIの投入質量比(ジオール/非晶性MDI)を2.0とした。固形分は50%である。
[実施例1]
実施例1の導電性ローラは、図1に示すように、シャフト(直径φ:18mm、長さ260mm、材質:アルミニウム)の外周に、弾性層及び表層をこの順で形成することにより得た。
(弾性層の作製)
PPG系ウレタンアクリレートを主とした配合物(亜細亜工業製ASBC375)をダイコート法にて1mmの膜厚をつけ、窒素雰囲気下UV照射[(UV照射装置製造会社名:フュージョンUVシステムズ・ジャパン株式会社、商品名:F300S)により照射される紫外線(強度:300W/cm)を1分間照射。]により直径20mmとし弾性層を作製した。
(表層の作製)
表1に記載されたウレタンアクリレート100質量部に対して、表面粗さ剤:架橋ウレタンビーズ[根上工業(株)製、商品名「JB800」]20質量部、及び紫外線硬化剤α-アミノアルキルフェノン[BASF社製、商品名「Irgacure907」2質量部を配合し、表層用組成物とした。
次いで、ロールコート法により約1μm程の膜厚にて表層を塗布後、窒素雰囲気下でUV照射(強度3000mW/cm、時間10秒、25℃)した。
(表層用ポリマーの体積抵抗率、プローブタック値及びマイクロ硬度の測定)
前記ウレタンアクリレート100質量部に対して、前記紫外線硬化剤2質量部を配合した表層用ポリマーを1mm厚の凹状のテフロン(登録商標)製の冶具に流し込んだ後、PETフィルム、続いてガラス板を乗せた状態で、酸素阻害が発生しない状態とし、UV照射(強度3000mW/cm、時間10秒、25℃)をする事により、1mm厚の、ポリマーの硬化膜(表1において、ポリマー単品の硬化膜、と表している。)を作製し、体積抵抗率、プローブタック値及びマイクロ硬度を上述の方法により測定した。結果を表1に示す。
また、耐トナーフィルミング性は、以下の方法により評価した。
[耐トナーフィルミング性]
上記のように作製した表層を有する現像ローラ表面にトナーを塗して、トナーカートリッジに組み込み、市販のプリンターにて一時間動作させた。その後、トナーカートリッジより現像ローラを外し、現像ローラ上に乗っているトナーをエアブローにて除去した。現像ローラ上に残っているトナー成分をEDX(エネルギー分散型X線分析)にて元素分析を行い、Si元素の変化量をフィルミングの程度としてレベル付けをした。レベル6以下を、耐トナーフィルミング性が良好であると判断し、レベル7以上を、耐トナーフィルミング性が劣悪であると判断した。
[実施例2〜8及び比較例1〜6]
表1に示すように、表層において使用したウレタンアクリレートの種類を変更した以外は同様にしてそれぞれ表層用ポリマー及び導電性ローラを作製し、実施例1と同様にして、体積抵抗率、プローブタック値、マイクロ硬度及び耐トナーフィルミング性を評価した。
結果を以下の表1に示す。
表1に記載されたウレタンアクリレートの詳細を下記する。
PPG系I:製造例1で得られたPPG系ウレタンアクリレートI。
イオン系I:製造例2で得られたイオン系ウレタンアクリレート。
エステル系I:製造例3で得られたエステル系ウレタンアクリレートI。
PTMG系I:製造例4で得られたPTMG系ウレタンアクリレートI。
エステル系II:製造例5で得られたエステル系ウレタンアクリレートII。
エステル系III:製造例6で得られたエステル系ウレタンアクリレートIII。
PEG/PPG系:新中村化学工業(株)製PEG/PPG系ウレタンアクリレート。
PEG系:新中村化学工業(株)製PEG系ウレタンアクリレート。
エステル系IV:製造例7で得られたエステル系ウレタンアクリレートIV。
カーボネート系I:製造例8で得られたカーボネート系ウレタンアクリレートI。
ブタジエン系:製造例9で得られたブタジエン系ウレタンアクリレート。
カーボネート系II:製造例10で得られたカーボネート系ウレタンアクリレートII。
エステル系V:製造例11で得られたエステル系ウレタンアクリレートV。
PTMG系II:製造例12で得られたPTMG系ウレタンアクリレートII。
表1の結果から、弾性層及び表層が本発明の要件を満たす実施例1〜8では、フィルミング・レベルが6以下であり、長期間使用によっても画像不良の発生が抑制され、長期にわたって良好な画像が得られた。
一方、比較例1〜6では、フィルミング・レベルが7以上であり、長期使用による画像不良が発生した。
本発明によれば、耐トナーフィルミング性に優れた導電性ローラ、特に現像ローラを提供することができる。更に本発明は、前記導電性ローラを有する画像形成装置を提供するができる。
1 感光体ドラム
2 現像ローラ
3 現像剤供給ローラ
4 層規制ブレード
5 転写ローラ
6 クリーニングローラ
7 帯電ローラ
8 記録媒体
10:導電性ローラ
12:シャフト
13:弾性層
14:表層

Claims (10)

  1. シャフトと、
    該シャフトの外周に形成された少なくとも1層の弾性層と、該弾性層の外周面に配設された表層とを備える導電性ローラにおいて、
    該表層を形成するポリマーの硬化膜は、体積抵抗率が1.0×1013Ω・cm未満であり、かつプローブタック値が12.50N/cm未満であることを特徴とする導電性ローラ。
  2. 前記ポリマーの硬化膜は、マイクロ硬度が20〜80°である請求項1に記載の導電性ローラ。
  3. 前記ポリマーが、ウレタン骨格を有する熱硬化性ポリマー及びウレタン骨格を有するエネルギー線硬化性ポリマーからなる群より選択される少なくとも1種である請求項1又は2に記載の導電性ローラ。
  4. 前記ポリマーが、ウレタンアクリレートである請求項1〜3のいずれか1項に記載の導電性ローラ。
  5. 前記表層が表面粗さ剤を含む請求項1〜4のいずれか1項に記載の導電性ローラ。
  6. 前記表層は導電剤を含まないか、又は前記表層中の導電剤の含有量が、1質量%未満である請求項1〜5のいずれか1項に記載の導電性ローラ。
  7. 前記弾性層が、ウレタン骨格を有するポリマー及び導電剤を含有する請求項1〜6のいずれか1項に記載の導電性ローラ。
  8. 前記弾性層中の前記ウレタン骨格を有するポリマーが、複数のウレタン結合を有するポリマーである請求項7に記載の導電性ローラ。
  9. 導電性ローラが、現像ローラである請求項1〜8のいずれか1項に記載の導電性ローラ。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の導電性ローラを有する画像形成装置。
JP2018199308A 2018-10-23 2018-10-23 導電性ローラ及び画像形成装置 Pending JP2020067530A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018199308A JP2020067530A (ja) 2018-10-23 2018-10-23 導電性ローラ及び画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018199308A JP2020067530A (ja) 2018-10-23 2018-10-23 導電性ローラ及び画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020067530A true JP2020067530A (ja) 2020-04-30

Family

ID=70390246

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018199308A Pending JP2020067530A (ja) 2018-10-23 2018-10-23 導電性ローラ及び画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2020067530A (ja)

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005266501A (ja) * 2004-03-19 2005-09-29 Canon Inc 現像ローラ、電子写真プロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置
JP2005352014A (ja) * 2004-06-09 2005-12-22 Bridgestone Corp 現像ローラ及びそれを備えた画像形成装置
JP2007334309A (ja) * 2006-05-16 2007-12-27 Canon Inc 現像ローラ、その製造方法、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
JP2008224881A (ja) * 2007-03-09 2008-09-25 Canon Inc 凝集トナー及び接触一成分現像方法
JP2009008894A (ja) * 2007-06-28 2009-01-15 Tokai Rubber Ind Ltd 電子写真機器用現像ロール
JP2014134784A (ja) * 2012-12-13 2014-07-24 Canon Inc 電子写真用部材、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP2017142493A (ja) * 2016-02-05 2017-08-17 キヤノン株式会社 電子写真用部材、その製造方法、プロセスカートリッジおよび電子写真装置
JP2018091883A (ja) * 2016-11-30 2018-06-14 株式会社ブリヂストン 導電性ローラ

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005266501A (ja) * 2004-03-19 2005-09-29 Canon Inc 現像ローラ、電子写真プロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置
JP2005352014A (ja) * 2004-06-09 2005-12-22 Bridgestone Corp 現像ローラ及びそれを備えた画像形成装置
JP2007334309A (ja) * 2006-05-16 2007-12-27 Canon Inc 現像ローラ、その製造方法、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
JP2008224881A (ja) * 2007-03-09 2008-09-25 Canon Inc 凝集トナー及び接触一成分現像方法
JP2009008894A (ja) * 2007-06-28 2009-01-15 Tokai Rubber Ind Ltd 電子写真機器用現像ロール
JP2014134784A (ja) * 2012-12-13 2014-07-24 Canon Inc 電子写真用部材、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP2017142493A (ja) * 2016-02-05 2017-08-17 キヤノン株式会社 電子写真用部材、その製造方法、プロセスカートリッジおよび電子写真装置
JP2018091883A (ja) * 2016-11-30 2018-06-14 株式会社ブリヂストン 導電性ローラ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6320014B2 (ja) 電子写真用部材、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
US9625854B2 (en) Developer carrying member, electrophotographic process cartridge, and electrophotographic image forming apparatus
US8401444B2 (en) Developing roller comprising surface layer containing water-dispersible silica and/or aqueous silicone acrylic graft polymer
JP6104068B2 (ja) 現像部材、プロセスカートリッジおよび電子写真装置
JP5928001B2 (ja) 現像ローラ
JP6010280B2 (ja) 現像ローラ
JP2017090824A (ja) 現像部材、現像部材の製造方法、プロセスカートリッジおよび電子写真装置
JP2004191561A (ja) 現像ローラ及び画像形成装置
JP5124116B2 (ja) 現像ローラの製造方法
JP5025983B2 (ja) 現像ローラおよびそれを備えた画像形成装置
JP7083440B2 (ja) 導電性ローラ
JP2018091883A (ja) 導電性ローラ
JP2020067530A (ja) 導電性ローラ及び画像形成装置
JP7221039B2 (ja) 帯電ローラ、および帯電ローラの製造方法
JP2004240389A (ja) 現像ローラ及び画像形成装置
JP5049548B2 (ja) 現像ローラー、現像装置及び画像形成装置
JP4966581B2 (ja) 現像ローラおよびそれを備えた画像形成装置
JP2007279574A (ja) 現像ローラ及びそれを備えた画像形成装置
JP5116272B2 (ja) 導電性ローラ及びそれを備えた画像形成装置
JP2009025418A (ja) 導電性ローラ
JP5743140B2 (ja) 1成分現像装置
JP5083940B2 (ja) 帯電ローラおよびその製造方法
JP5718180B2 (ja) 現像ローラ
JP2008304789A (ja) 現像ローラ
JP2004191560A (ja) 現像ローラ及び画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210712

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220408

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220419

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20220513

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220620

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220719

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20220831

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20220906

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221117

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20221213