JP2020066217A - プラスチック積層体 - Google Patents

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Abstract

【課題】プラスチック積層体の強度を向上して軽くて強靭な特性を実現する。【解決手段】プラスチック積層体は、板材2に中芯3を接合して、板材2と中芯3をプラスチックにカーボン繊維を埋設している繊維強化プラスチックとし、中芯3は、頂上部に設けた平面状の接合部3Aの両側縁に斜面部3Bが連結された台形波状で、この中芯3の接合部3Aが板材2に接合しており、さらに、斜面部3Bは接合部3Aとの境界部分に湾曲部3Cを設けている。【選択図】図1

Description

本発明は、波形の中芯に板材を接合してなるプラスチック積層体に関し、とくに、中芯を台形波状とするプラスチック積層体に関する。
波形の中芯と板材の両方をプラスチック製とする段ボール構造のプラスチック積層体は開発されている。(特許文献1〜3参照)
プラスチック製のダンボールは、中芯を波形としてその表面に板材を接合している。また板材と中芯との間にカーボン繊維とプラスチック繊維の不織布を挟持したプラスチックダンボールも開発されている。(特許文献4参照)
特開2003−1735号公報 特開平06−170993号公報 特開平07−148867号公報 特表2011−527650号公報
2枚の板材の間に波形の中芯を接着している段ボール構造のプラスチック積層体は、波形の中芯で空気層を設けて軽量化しながら、高い強度にできる。とくに、この構造のプラスチック積層体は、中芯の波形を、連続する曲面状のサイン波から平面の台形波状としてさらに強度を向上できる。しかしながら、断面形状を台形波状とする中芯を板材に接合しているプラスチック積層体は、中芯に板材を接合して平面状に製作した後、用途に適した形状に曲げると、台形波の中芯が局部的に損傷して強度が低下する欠点がある。特に、小さい曲率半径でプラスチック積層体を曲げ加工すると強度が低下する欠点がある。それは、中芯となる板状の繊維強化プラスチックを折り曲げ加工して台形波状にする工程で、平面状の接合部と傾斜部との境界の折り曲げ部に埋設しているカーボン繊維が破断されて破損しやすくなるからである。このプラスチック積層体は、板状に多量生産した後、用途に適した形状に曲げ加工すると、中芯の折り曲げ部が破損し易く、曲げ加工して使用される用途で高い強度を維持できなくなる。
本発明は、以上の弊害を防止することを目的として開発されたもので、本発明の大切な目的は、台形波状の中芯に板材を接合して優れた強度を実現すると共に、さらに使用状態で曲げ加工された状態においても優れた強度を実現する軽くて強靭なプラスチック積層体を提供することにある。
本発明のプラスチック積層体は、波形である中芯3と、中芯3の表面に接合してなる板材2とを備え、中芯3と板材2は、プラスチックにカーボン繊維を埋設してなる繊維強化プラスチックからなり、中芯3は、頂上部に設けた平面状の接合部3Aと、接合部3Aの両側縁に連結してなる斜面部3Bからなる台形波状で、中芯3の接合部3Aは板材2に接合され、斜面部3Bは接合部3Aとの境界部分に湾曲部3Cを設けている。
本発明は、プラスチック積層体を以下に限定するものではないが、以下の構成とすることができる。
本発明の本発明のある態様にかかるプラスチック積層体は、板材と中芯の両方を、熱可塑性樹脂にカーボン繊維を埋設している繊維強化プラスチックとし、板材2と中芯3を繊維強化プラスチックの熱可塑性樹脂で熱溶着することができる。このプラスチック積層体は、中芯と板材を確実に接合して安価に多量生産できる特長がある。それは、以上のプラスチック積層体が、接着剤を使用することなく、板材と中芯の両方の繊維強化プラスチックの熱可塑性樹脂で熱溶着できるからである。
本発明のある態様にかかるプラスチック積層体は、湾曲部3Cと板材2との間に、斜面部3Bから接合部3Aに向かって次第に狭くなる湾曲隙間7を設けることができ、さらに、この湾曲隙間7に接着剤4を充填して、プラスチック積層体を湾曲して発生する湾曲部3Cの破損をより効果的に防止できる。
また、本発明のある態様にかかるのプラスチック積層体は、湾曲隙間7に充填する接着剤4を中芯3の接合部3Aと板材2とを接合しているプラスチックとすることで、板材2と中芯3とを接合する工程で湾曲隙間7に接着剤4を充填できる。
さらに、本発明のある態様にかかるプラスチック積層体は、中芯3の片面に板材2を接合する構造として、容易に小さい曲率半径で湾曲できる。
さらに、本発明のプラスチック積層体は、湾曲部3Cの曲率半径(R)を、中芯3の厚さ(t)の2倍以上とすることができる。
さらに、本発明のある態様にかかるプラスチック積層体は、繊維強化プラスチックのプラスチックを、ナイロン樹脂、ポリカーボネート、アクリル樹脂、PET、PP、PPS、HTPE、フェノキシ樹脂の何れかの熱可塑性樹脂とすることができる。
本発明のプラスチック積層体は、中芯と板材の両方をカーボン繊維で補強している繊維強化プラスチック板とし、台形波状の中芯を板材に接合して軽量化しながら優れた強度を実現し、さらに使用状態では曲げ加工しても優れた強度を実現する特徴がある。それは、以上のプラスチック積層体が、互いに接合している中芯と板材を繊維強化プラスチックとして、繊維強化プラスチックの補強繊維をカーボン繊維とし、さらに、中芯は、カーボン繊維で補強された繊維強化プラスチックを台形波状として、台形波の頂上部に設けた平面状の接合部の両側縁に斜面部を連結する形状として、接合部を接合し、さらにまた、中芯の斜面部には接合部との境界部分に湾曲部を設けて折り曲げ部でのカーボン繊維の破断を防止し、さらに湾曲部でもって折り曲げ部の内部応力を小さくしているからである。
このプラスチック積層体は、小さい曲率半径で曲げ加工すると破断しやすいカーボン繊維で補強している繊維強化プラスチックを中芯としながら、中芯の折り曲げ部においてカーボン繊維の破断を有効に防止できるので、板状に多量生産しながら、使用状態では用途に最適な形状に曲げ加工して充分な強度を実現する。この特性は、プラスチック積層体を板状として安価に多量生産し、その後、使用目的に最適な形状に成形できるので、種々の用途に適した形状のプラスチック積層体を能率よく安価に多量生産できる極めて有効な特長を実現する。この特長は、用途に最適な形状に成形されて多くの用途に使用されるプラスチック積層体において極めて大切である。それは、種々の用途において、軽量化しながら優れた強度を実現し、しかも製造コストを低減することが要求されるからである。熱可塑性のプラスチックにカーボン繊維を埋設している繊維強化プラスチックは、熱可塑性のプラスチックが軟化して自由な形状に変形できる。
本発明の一実施形態に係るプラスチック積層体の一部拡大断面図である。 本発明の他の実施形態に係るプラスチック積層体の一部拡大断面図である。 中芯を成形する成形装置の一例を示す正面図である。 図3に示す成形装置の要部拡大図である。 板材に中芯を接合する接合装置の一例を示す正面図である。 図5に示す接合装置の要部拡大図である。 板材に中芯を接合する接合装置の他の一例を示す正面図である。 図7に示す接合装置の要部拡大図である。
以下、図面に基づいて本発明を詳細に説明する。なお、以下の説明では、必要に応じて特定の方向や位置を示す用語(例えば、「上」、「下」、及びそれらの用語を含む別の用語)を用いるが、それらの用語の使用は図面を参照した発明の理解を容易にするためであって、それらの用語の意味によって本発明の技術的範囲が制限されるものではない。また、複数の図面に表れる同一符号の部分は同一もしくは同等の部分又は部材を示す。
さらに以下に示す実施形態は、本発明の技術思想の具体例を示すものであって、本発明を以下に限定するものではない。また、以下に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、特定的な記載がない限り、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、例示することを意図したものである。また、一の実施の形態、実施例において説明する内容は、他の実施の形態、実施例にも適用可能である。また、図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため、誇張していることがある。
本発明のプラスチック積層体は、台形波状である中芯と、中芯の表面に接合してなる板材とを備え、中芯と板材は、プラスチックにカーボン繊維を埋設してなる繊維強化プラスチックからなる。中芯は、頂上部に設けた平面状の接合部と、接合部の両側縁に連結してなる斜面部からなる台形波状で、中芯の接合部を板材に接合している。さらに、プラスチック積層体の中芯は、斜面部の接合部との境界部分に湾曲部を設けている。
以下、さらに図面に基づいて、本発明の好ましいプラスチック積層体を詳述する。
図1に示すプラスチック積層体1は、平面状の板材2と、板材2に接合している台形波状の中芯3とからなる。板材2と中芯3は、プラスチックにカーボン繊維を埋設している繊維強化プラスチックである。図1のプラスチック積層体1は、中芯3の片面に板材2を接合している。このプラスチック積層体は、図1の鎖線で示すように、中芯の断面形状が台形波となる面内において湾曲する形状に容易に変形できるので、この状態に湾曲して使用する用途に最適である。ただ、平面状で使用されるプラスチック積層体は、図2に示すように、中芯3の両面に板材2を接合して曲げ剛性をより高くすることもできる。
プラスチック積層体1は、軽量化して強い曲げ剛性の要求される用途に適しており、たとえば全体の厚さ(D)を、用途を考慮して、0.8mm以上、好ましくは1.5mm以上、さらに好ましくは2mm以上とする。プラスチック積層体1は、厚くして高強度にできるが、嵩張って重くなるので、用途を考慮して、例えば10cm以下、好ましくは3cm以下、さらに軽量化が大切な用途においては、好ましくは1cm以下とする。
板材2と中芯3は、強度を考慮して、厚さ(d;t)を例えば0.15mm以上、好ましく0.2mm以上とする。板材2と中芯3は、厚くすると重くなるので、軽量化を考慮して、例えば1mm以下、好ましくは0.8mm以下、さらに好ましくは0.5mm以下とする。板材2と中芯3は、強度と全体の厚さ(D)を考慮して同じ厚さとされ、あるいは板材を中芯よりも厚くして表面強度を向上し、あるいは又、中芯を板材よりも厚くして曲げ強度を強くする。
本発明のプラスチック積層体は、高張力鋼、アルミニウム、マグネシウムなどの金属板に代わって、好ましくは、車両のボディー鋼板、携帯電話やタブレットなどの電子機器のケースなどに使用される。たとえば、プラスチック積層体は、薄くして軽量化と曲げ強度を実現でき、たとえば、全体の厚さ(D)を3mm、板材2と中芯3の厚さ(d;t)を0.15mmとして、車両のボディー鋼板に使用される厚さ0.65mmの高張力鋼の7倍の曲げ剛性と、重量を1/9にできる軽量化を実現する。車両のボディー鋼板を含む他の種々の用途において、軽量化と曲げ剛性は極めて大切な特性である。あらゆる用途において薄く、軽く、曲がり難い特性が要求されるからである。
プラスチック積層体1は、板材2に台形波状の中芯3を接合している。中芯3は、斜面部3Bと接合部3Aとを交互に配置して、両面に交互に所定ピッチで平行溝3Eを設けてなる台形波状で、台形波の頂上部を接合部3Aとして、この接合部3Aを板材2の裏面に接合している。図1の中芯3は、頂上部に設けた平面状の接合部3Aと、接合部3Aの両側縁に連結してなる平面状の斜面部3Bからなる台形波状で、接合部3Aを板材2に接合して優れた曲げ強度を実現している。
板材2と中芯3の繊維強化プラスチックは、プラスチックにカーボン繊維を埋設している。板材2と中芯3は、少なくとも互いに接合された状態においては、プラスチックを熱可塑性樹脂とする繊維強化プラスチックである。繊維強化プラスチックの熱可塑性樹脂は、例えばナイロンやポリカーボネート等の熱可塑性樹脂、あるいは未硬化状態では熱硬化性の物性を示し、加熱して硬化した状態で熱可塑性の物性を示す両性プラスチック、たとえばフェノキシ樹脂である。未硬化状態で熱硬化性の物性を示す両性プラスチックは、未硬化状態では液状ないしペースト状で、硬化させると熱可塑性の物性となるプラスチックである。ただし、本発明は繊維強化プラスチックの熱可塑性樹脂を、ナイロンやポリカーボネート、あるいはフェノキシ樹脂等の両性プラスチックに特定するものでなく、ナイロンやポリカーボネートに代わって、アクリル樹脂、PET、PP、PPS、HTPE等の熱可塑性樹脂も使用できる。
繊維強化プラスチックは、カーボン繊維をシート状としてプラスチックに埋設している。カーボン繊維は、編組して網状の繊維シートとし、あるいは平行姿勢に配置して繊維シートとし、さらに平行姿勢に配置したカーボン繊維を交差する方向に積層して繊維シートとし、あるいはまた立体的に方向性なく集合して繊維シートとしてプラスチックに埋設される。カーボン繊維を立体的に方向性なく集合してなる繊維シートは、湿式抄紙法で製作され、あるいは乾式で所定の厚さに集合して不織布としてシート状に製造される。互いに接合される板材2と中芯3の繊維強化プラスチックは、熱可塑性樹脂に繊維シートを埋設する状態で使用され、あるいは繊維シートに熱可塑性樹脂や両性プラスチックを含浸しているプリプレグの状態で使用される。中芯3に使用する両性プラスチックのプリプレグは、台形波に成形する工程で熱硬化性樹脂を硬化して熱可塑性樹脂とし、板材2に使用する両性プラスチックのプリプレグは、中芯3と板材2を接合する工程で熱硬化性樹脂を硬化させて熱可塑性樹脂とする。
湿式抄紙法は、カーボン繊維を水に懸濁して抄紙用スラリーとし、この抄紙用スラリーを湿式抄紙して繊維シートとする。この方法は、カーボン繊維に無機粉末などの添加材を懸濁して抄紙用スラリーとして繊維シートを製造でき、さらに、カーボン繊維に加えて、粉末状又は微細な粒状の熱可塑性樹脂や未硬化状態の両性プラスチックとを水に懸濁して抄紙用スラリーとし、これを抄紙した後、乾燥して繊維強化プラスチックを製造できる。この製造方法は、カーボン繊維を均一に分散して優れた剛性の繊維強化プラスチックを製造できる。さらに、種々の添加物を添加し、これを均一に分散して繊維強化プラスチックを多量生産できる特徴がある。さらにまた、繊維強化プラスチックは、長さや太さ等が異なるカーボン繊維を混合して製造することもできる。また、カーボン繊維には安価な再生原料を使用することができ、さらにまたカーボン繊維に他の合成繊維を混合して繊維強化プラスチックを製造することもできる。ただし、本発明は繊維強化プラスチックの製造方法を特定するものではない。
図1のプラスチック積層体1は、図の部分拡大断面図に示すように、台形波状である中芯3の頂上部に設けた接合部3Aを板材2の裏面に接合している。中芯3は、斜面部3Bと接合部3Aとを交互に配置して台形波状とし、接合部3Aを板材2に接合している。さらに、図の中芯3は、斜面部3Bと接合部3Aとの境界部分に湾曲部3Cを備えている。プラスチック積層体1は、湾曲部3Cと板材2との間に、斜面部3Bから接合部3Aに向かって次第に狭くなる湾曲隙間7を設けている。
図1の拡大断面図に示すように、斜面部3Bは平面部3Fとの境界部分に湾曲部3Cを設けている。したがって、斜面部3Bは、平面部3Fと接合部3Aとの境界部分に湾曲部3Cを設けている。湾曲部3Cの曲率半径(R)は、繊維強化プラスチックに埋設されたカーボン繊維の破断状態、中芯3の厚さ、プラスチック積層体1の厚さ(D)の寸法精度等を考慮して最適値に設定され、たとえば、中芯3の厚さ(t)の2倍以上、好ましくは3倍以上とする。プラスチック積層体は、湾曲部3Cの曲率半径(R)を大きくしてカーボン繊維の破断を少なくして強度を向上し、さらに全体の寸法精度を高くできる。ただ、湾曲部3Cの曲率半径が大きすぎると、平面部3Fに対する湾曲部3Cの割合が大きくなってプラスチック積層体の強度が低下する。したがって、中芯3は、湾曲部3Cの横幅(W1)を平面部3Fの横幅(W2)の1/3以下として、中芯3と板材2との接合強度を所定の強度とし、さらに全体の重量を軽量化し、さらに、所定の曲げ剛性を実現する。
傾斜面3Bに湾曲部3Cのある中芯3を板材2に接合しているプラスチック積層体1は、中芯3と板材2を積層して、両面を一対の接合板で加熱状態で加圧して挟み、湾曲部3Cを弾性的に変形して熱溶着して一定の厚さに調整できる。接合状態で湾曲部3Cが変形して一定の厚さに修正して熱溶着されるからである。この方法で製造されるプラスチック積層体1は、一対の加熱・加圧プレートの隙間に等しい厚さとなって、厚さの寸法精度を高くできる。とくに、湾曲部3Cと板材2との狭い間には隙間充填接着剤4Aを充填して、変形した状態で湾曲部3Cと板材2とを接合することで、厚さを極めて高い精度で一定にできる。
図のプラスチック積層体1は、斜面部3Bの板材2に対する傾斜角(α)を約70度、接合部3Aの横幅(W)をプラスチック積層体全体の厚さ(D)の約50%としているが、中芯3の斜面部3Bは、傾斜角(α)を30度以上であって90度未満、好ましくは45度以上であって80度以下とすることができ、また、接合部3Aの横幅(W)は、プラスチック積層体1全体の厚さ(D)の20%以上であって100%以下、好ましくは30%以上であって70%以下、さらに、好ましくは35%以上であって60%以下とすることができる。
プラスチック積層体1は、中芯3を板材2に加圧する状態で加熱して、板材2と中芯3を接合する。中芯3と板材2は、接着剤を使用することなく、あるいは接着剤を介して接合される。接着剤を使用することなく板材2と中芯3とを接合しているプラスチック積層体1は、繊維強化プラスチックに含まれる熱可塑性樹脂を加熱溶融して、板材2と中芯3とを熱溶着して接合する。接着剤を介して板材2と中芯3とを接合するプラスチック積層体1は、好ましくは、接着剤に両性プラスチックを使用する。
両性プラスチックは、熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂の両方を物性を示すプラスチックで、未硬化状態においては液状ないしペースト状で熱硬化性の物性を示し、硬化すると熱可塑性の物性を示すプラスチックである。両性プラスチックには、たとえばカーボン繊維に熱可塑性エポキシ樹脂を含浸しているプリプレグである、新日鉄住金マテリアルズ株式会社の「NS−TEPreg(登録商標)」に使用している熱可塑性エポキシ樹脂であるフェノキシ樹脂が使用できる。
両性プラスチックである熱可塑性エポキシ樹脂の接着剤は、未硬化状態では、通常のエポキシ樹脂と同じように液状ないしペースト状で、加熱し、あるいは加熱することなく硬化させると熱可塑性の物性を示す。両性プラスチックの接着剤は、未硬化な状態では液状ないしペースト状で、板材2や中芯3の表面に簡単に塗布し、その後、中芯3と板材2とを加圧して硬化させて中芯3と板材2を接合する。未硬化で液状ないしペースト状である両性プラスチックの接着剤は、中芯3と板材2とが加圧される状態で、接合部3Aと板材2との接合面から湾曲隙間7に押し出されて湾曲部3Cと板材2との間に移動して隙間充填接着剤4Aとなる。押し出された隙間充填接着剤4Aは、加熱、硬化して板材2と中芯3とを接合する。未硬化な状態で液状ないしペースト状の接着剤は、塗布量と、押圧力とを調整して、接合部分から湾曲隙間7に押し出される量、すなわち隙間充填接着剤4Aの量を調整して、接着剤4が湾曲部3Cを板材2に接合する領域を最適な状態にコントロールできる。
両性プラスチックの接着剤は、未硬化な液状ないしペースト状で、スプレーし、あるいはローラで転写して中芯3や板材2の表面に塗布される。この接着剤は、ノズルからのスプレー量や、ローラ表面の塗布量を調整して塗布量を最適量にコントロールできる。接着剤の塗布量は、接着剤が中芯3の湾曲部3Cと板材2とを接合する領域を特定するので、正確に調整することで、湾曲部3Cの特定の位置を確実に板材2に接合できる。すなわち、接着剤の塗布量は、接合部3Aを板材2に確実に接合し、かつ接合部3Aから押し出されて湾曲部3Cを板材2に接合する量にコントロールされる。
両性プラスチックの接着剤は、硬化して板材2と中芯3を接合する状態では熱可塑性樹脂となるので、板状に成形されたプラスチック積層体1を、加熱、加圧して立体的な形状にプレス成形できる。加熱、加圧されるプレス成形工程において、熱可塑性のプラスチックの接着剤が溶融ないし軟化して、中芯3と板材2とを相対的に移動させて立体形状に変形できるからである。このため、この接着剤で中芯3と板材2とを接合して板状に製作されたプラスチック積層体1は、接着剤の塗布を簡単な工程として板状に多量生産し、その後、加熱状態でプレス加工して、用途に適した立体形状に成形できる特徴がある。
さらに、熱可塑性樹脂の繊維強化プラスチックは、加熱・加圧して熱可塑性樹脂を溶融して熱溶着できる。したがって、繊維強化プラスチックの板材2と中芯3は、接着剤を使用することなく接合できる。このプラスチック積層体1は、接合部3Aと板材2との接合部分を加熱・加圧することで、繊維強化プラスチックに含まれる熱可塑性樹脂を加熱溶融すると共に、溶融された熱可塑性のプラスチックを接着剤4として接合部3Aと板材2との接合面から湾曲隙間7に押し出して、湾曲部3Cと板材2との間に移動させて隙間充填接着剤4Aとして湾曲隙間7の一部又は全体に充填する。湾曲隙間7に移行された熱可塑性のプラスチックを硬化させて、中芯3と板材2とを接合する。
さらにまた、繊維強化プラスチックには、両性プラスチックのプリプレグも使用できる。両性プラスチックのプリプレグは、繊維シートに未硬化状態の両性プラスチックを含浸している。両性プラスチックのプリプレグは、板材2と中芯3として積層する状態で、熱板や接合ロールで加熱し、あるいは加熱することなく加圧されて、両性プラスチックを硬化させる。硬化した両性プラスチックは熱可塑性樹脂となって、板材2と中芯3を接合する。両性プラスチックのプリプレグは、板材2又は中芯3の一方に使用され、あるいは板材2と中芯3の両方に使用される。板材2に両性プラスチックのプリプレグを使用して製造されたプラスチック積層体1は、プリプレグの両性プラスチックを加熱し、あるいは加熱することなく加圧して硬化させて接合するので、板材表面をより綺麗な平滑面にできる特徴がある。中芯3に使用されるプリプレグは、波形に成形した後、板材2に積層して接合される。板材2と中芯3の両方にプリプレグを使用するプラスチック積層体1は、板材2と中芯3との結合強度を強くできる。
以上のプリプレグは、両性プラスチックの未硬化状態で保形性をコントロールできる。中芯3に使用されるプリプレグは、未硬化状態をコントロールして変形できるシート状の状態で波形に成形した後、板材2に積層して接合する。プリプレグは、一対の加熱成形ローラで挟んで波形に成形される。プリプレグを波形に成形する加熱成形ローラは、両性プラスチックを加熱、加圧して完全に硬化し、あるいは両性プラスチックを完全には硬化させないが、板材2に積層する状態で波形を維持できる保形性のある状態まで硬化させる。
接着剤を使用して、板材2と中芯3を接合しているプラスチック積層体1は、接着剤に両性プラスチックの接着剤を使用して能率よく多量生産できるが、接着剤には両性プラスチックに代わって、ホットメルトのように加熱して溶融する熱可塑性樹脂も使用できる。接着剤に両性プラスチックを使用して能率よく多量生産できるのは、製造工程において接着剤の塗布を著しく簡単にでき、また、塗布した接着剤を硬化させることで、短時間で板材2と中芯3とを接合できるからである。
中芯3の繊維強化プラスチックは、図3に示す成形装置10で台形波状に成形される。この図の成形装置10は、一対の成形金型11と、一方の成形金型11を往復運動させるアクチュエーターのシリンダ12とを備える。一対の成形金型11は、繊維強化プラスチック9を挟んで台形波状に成形するように、対向する成形面11Xを互いに噛み合う台形波状としている。一対の成形金型11は繊維強化プラスチック9を挟んで加圧し、この状態で加熱して台形波状に成形する。熱可塑性樹脂の繊維強化プラスチック9は、加熱状態で加圧して台形波状に成形した後、冷却して熱可塑性樹脂を硬化させて成形金型11から脱型する。両性プラスチックは、熱硬化性樹脂を加熱して熱可塑性樹脂とするので、両性プラスチックの繊維強化プラスチックは、加熱状態で加圧して台形波状に成形して熱硬化性樹脂を硬化させる。両性プラスチックは加熱して熱硬化性樹脂が硬化するので、必ずしも冷却することなく成形金型から排出できる。
成形金型11の対向する成形面11Xは、繊維強化プラスチック9を挟んで互いに嵌合する台形波状として、中芯3の繊維強化プラスチック9を加熱状態で挟んで台形波状に成形する。成形金型11は、図3と図4に示すように、成形面11Xに一定のピッチで平行な凸条13を設けると共に、隣接する凸条13の間には溝14を設けた細長い台形波状としている。一対の成形金型11は、一方の成形面11Xに設けた凸条13が他方の成形面11Xに設けた溝14に対向して互いに嵌合するように構成されており、一対の成形面11Xで繊維強化プラスチック9を両面から挟着して、対向する凸条13と溝14とを嵌合させて台形波状に成形する。図の成形金型11は、凸条13の先端面13Aの両側縁に面取部13Bを設けると共に、溝14の底面14Aの両側縁に湾曲コーナー部14Bを設けている。面取部13Bと湾曲コーナー部14Bは湾曲面で、繊維強化プラスチック9を両面から加熱状態で挟むことで、中芯3の斜面部3Bの接合部3Aとの境界部分に湾曲部3Cを成形する。面取部13Bと湾曲コーナー部14Bの曲率半径(r1、r2)は湾曲部3Cの曲率半径(R)を特定する。したがって、この面取部13Bと湾曲コーナー部14Bは、中芯3に設ける湾曲部3Cの曲率半径(R)が、中芯3の厚さ(t)の2倍以上、好ましくは3倍以上とする湾曲面とする。
一対の成形金型11は、繊維強化プラスチック9を加熱・加圧し、さらに冷却するために内部に、加熱用と冷却用の循環路(図示せず)を設けている。加熱用の循環路は、加熱油などの流体を循環して成形面11Xを加熱し、冷却用の循環路は冷却水等の流体を循環して成形面11Xを冷却する。加熱用の循環路は、温水又は加熱油などの液体、あるいは水蒸気などの気体を循環させる加熱システムに連結され、冷却用の循環路は、冷却水や気化して気化熱で冷却する冷媒などの流体を循環させる冷却システムを連結している。加熱システムは流体を加熱して成形金型11の循環路に循環させる。冷却システムは流体を冷却して成形金型11の循環路に循環させる。
以上の成形装置10は、以下の工程で繊維強化プラスチック9を台形波に成形する。
1.成形面11Xを水平姿勢とし、上成形金型11Bをシリンダ12で上昇して一対の成形金型11を開いた状態とする。この状態で、下成形金型11Aの上面である成形面11Xに、シート状の繊維強化プラスチック9をセットする。
2.両方の成形金型11の循環路の加熱油や加熱水蒸気など加熱流体を循環して、成形金型11の成形面11Xを加熱状態とする。
3.シリンダ12で上成形金型11Bを降下して、一対の成形金型11の成形面11Xで繊維強化プラスチック9を加熱状態に加圧して、台形波状に成形する。
4.両方の成形金型11の循環路に循環していた加熱流体の循環を停止して、循環路に冷却液を循環して成形面11Xを冷却する。
5.台形波状に成形された繊維強化プラスチック9を冷却した後、上成形金型11Bをシリンダ12で上昇して、繊維強化プラスチック9を台形波状に成形された中芯3を脱型する。
熱可塑性樹脂の繊維強化プラスチックの中芯3は、熱可塑性樹脂が硬化する温度まで冷却して、成形金型11から脱型し、両性プラスチックの中芯は、熱可塑性樹脂が降下して熱可塑性樹脂となる状態で脱型できる。
図1に示すプラスチック積層体1は、図5と図6に示す接合装置20で板材2と中芯3を熱溶着する。この接合装置20は、中芯3の接合部3Aをプレス突起23で板材2に局部的に押し付けて熱溶着する。この工程において、隣接する斜面部3Bの間に挿入されるプレス突起23は中芯3の接合部3Aを局部的に押圧して、板材2と中芯3のプラスチックを接合部3Aと板材2との接合面から湾曲隙間7に押し出して中芯3と板材2とを接合する。
図5及び図6の接合装置20は、板材2に中芯3を熱溶着する一対の接合板21と、一方の接合板21を往復運動させるアクチュエーターのシリンダ22とを備える。図の接合装置20は、中芯3に板材2を積層し、下接合板21Aと上接合板21Bとで中芯3の接合部3Aを板材2に加熱状態で押圧して熱溶着する。下接合板21Aと上接合板21Bは、対向面にプレス突起23を設けている。接合板21は、その対向面に、中芯3の接合部3Aを局部的に加圧するピッチでプレス突起23を設けている。この接合装置は、下接合板21Aのプレス突起23を、中芯3の平行溝3Eに案内して、プレス突起23を中芯3の接合部3Aに配置できる。中芯3の上に板材2を積層し、上下の接合板21で中芯3と板材2とを接合する。上下の接合板21に設けたプレス突起23は、中芯3の接合部3Aとこの接合部3Aに接合される板材表面とを局部的に加熱状態で加圧して接合する。
図1に示すプラスチック積層体1は、図7と図8に示す接合装置20で板材2と中芯3を熱接合することもできる。この接合装置20は、板材2に中芯3を熱接合する一方の接合板21を平面状とし、他方の接合板21にはプレス突起23を設けている。プレス突起23は、中芯3の接合部3Aを局部的に加圧するピッチに配置されている。この図の接合装置20は、下接合板21Aにプレス突起23を設けて、上接合板21Bの表面を平面状としている。下接合板21Aは、プレス突起23を中芯3の台形溝3Eに案内して接合部3Aを押圧し、上接合板21Bは、平面状の押圧面で板材2の表面を押圧する。この接合装置20は、中芯3の台形溝3Eに下接合板21Aのプレス突起23を案内して、中芯3を下接合板21Aにセットし、中芯3に板材2を積層する状態で、上下の接合板21で中芯3と板材2とを押圧して接合する。下接合板21Aに設けたプレス突起23は、中芯3の接合部3Aを板材2に押圧し、上接合板21Bは、板材2の表面を平面状に押圧して、中芯3と板材2とが加熱状態で加圧して接合される。この接合装置20は、板材2の表面を平面状に保持して台形波状の中芯3を接合するので、板材表面を平滑面として接合できる特徴がある。
図5〜図8に示す接合装置20において、一対の接合板21は、板材2と中芯3を加熱状態で加圧して熱接合した後、冷却するために、成形金型11と同じように、内部には加熱用と冷却用の循環路(図示せず)を設けている。加熱用の循環路は、加熱油などの流体を循環して接合板21を加熱し、冷却用の循環路は冷却水等の流体を循環して接合板21を冷却する。加熱用の循環路は、温水又は加熱油などの液体、あるいは加圧蒸気などの気体を循環させる加熱システムに連結され、冷却用の循環路は、冷却水や気化して気化熱で冷却する冷媒などの流体を循環させる冷却システムを連結している。加熱システムは流体を加熱して接合板21の循環路に循環させる。冷却システムは流体を冷却して接合板21の循環路に循環させる。
以上の接合装置20は、以下の工程で板材2と中芯3を接合する。
1.上下の接合板21を水平姿勢とし、上接合板21Bをシリンダ22で上昇して一対の接合板21を開いた状態とする。この状態で、下接合板21Aの上に中芯3をセットする。中芯3は、平行溝3Eにプレス突起23を案内する位置にセットして、プレス突起34が接合部3Aを下から押圧できる状態で、下接合板21Aにセットする。その後、中芯3の上に板材2を積層する。
2.両方の接合板21の循環路の加熱油や加熱水蒸気など加熱流体を循環して、接合板21のプレス突起23を加熱状態とする。
3.シリンダ22で上接合板21Bを降下して、一対の接合板21のプレス突起23で中芯3と板材2を加熱状態に加圧して、中芯3の接合部Aを板材2に熱溶着してプラスチック積層体1とする。
4.両方の接合板21の循環路に循環していた加熱流体の循環を停止して、循環路に冷却液を循環してプレス突起23を冷却する。
5.中芯3と板材2が熱溶着されたプラスチック積層体1の加熱部を冷却した後、上接合板21Bをシリンダ22で上昇して、プラスチック積層体1を接合板21から脱型する。
プラスチック積層体1は、繊維強化プラスチックの熱可塑性樹脂が硬くなるまで冷却して、接合板21から脱型する。両性プラスチックの繊維強化プラスチック、あるいは両性プラスチックで中芯3と板材2とを熱溶着しているプラスチック積層体1は、両性プラスチックの熱可塑性樹脂が硬化して熱可塑性樹脂となって硬くなる状態に冷却して脱型する。
[実施例1]
図1に示すプラスチック積層体は、以下の寸法で優れた物性を実現できる。
板材2と中芯3を、ナイロン6にカーボン繊維を埋設している繊維強化プラスチックとする。この繊維強化プラスチックは、カーボン繊維をナイロン6に埋設し、カーボン繊維とナイロン6の容積比を6:4とする。繊維強化プラスチックは、カーボン繊維を立体的に方向性なく配列してナイロン6を含浸している。
板材2の厚さ(d)は0.15mm、中芯3の厚さ(t)は0.15mm、中芯3は、接合部3Aと斜面部3Bとを交互に連結する台形波状で、接合部3Aの横幅(W)を1.5mm、斜面部3Bの板材2に対する傾斜角(α)を70度として、プラスチック積層体1の全体の厚さ(D)を3mmとする台形波状に成形している。さらに、中芯3は、斜面部3Bの湾曲部3Cの曲率半径(R)を0.5mmとしている。
板材2と中芯3は、図5と図6に示すように、一対の接合板21で熱溶着して接合する。一対の接合板21は、図6に示すように、中芯3の接合部3Aと板材2を局部的に挟んで押圧するプレス突起23を設けている。接合板21は、プレス突起23で接合部3Aと板材2を加圧して、板材2と中芯3を熱溶着した後、冷却して接合する。
接合部3Aを板材2に接合する工程において、加熱溶融された板材2と中芯3の熱可塑性のプラスチックは、接合部3Aと板材2との接合面から湾曲部3Cと板材2との間に押し出されて、湾曲隙間7に隙間充填接着剤4Aとして充填される。隙間充填接着剤4Aは、湾曲部3Cを板材2に接合するが、平面部3Fの表面を空気中に露出させた状態とする。
以上のプラスチック積層体1は、台形波状である中芯3の凸条と平行溝3Eの方向における全長を500mm、横幅を150mmとする試験片において、曲げ剛性は以下の極めて優れた特性を示す。
ただし、プラスチック積層体1は、台形波状である中芯3の凸条と平行溝3Eの長手方向における剛性が大きいので、この方向の剛性を示している。
実施例1のプラスチック積層体
曲げ剛性 5000GPa
たわみ 3.2mm
曲げ応力 55MPa
重さ 41g
厚さを0.65mmと自動車用鋼板
曲げ剛性 690GPa
たわみ 24.6mm
曲げ応力 205MPa
重さ 380g
以上のように実施例1のプラスチック積層体は、重さを、自動車用鋼板の1/9以下と極めて軽量化しながら、曲げ剛性は、厚さを0.65mmとする自動車用鋼板の690GPaに対して5000GPaと7倍以上と極めて高くなる。
本発明のプラスチック積層体は、軽量化と高い曲げ剛性の要求される用途、とくに車両のボディー鋼板、ラップトップコンピュータ、携帯電話、タブレット等の携帯機器に使用されるケースなどに、金属板に代わって極めて有効に利用される。
1…プラスチック積層体
2…板材
3…中芯
3A…接合部
3B…斜面部
3C…湾曲部
3E…平行溝
3F…平面部
4…接着剤
4A…隙間充填接着剤
7…湾曲隙間
9…繊維強化プラスチック
10…成形装置
11…成形金型
11A…下成形金型
11B…上成形金型
11X…成形面
12…シリンダー
13…凸条
13A…先端面
13B…面取部
14…溝
14A…底面
14B…湾曲コーナー部
20…接合装置
21…接合板
21A…下接合板
21B…上接合板
22…シリンダ
23…プレス突起

Claims (8)

  1. 波形である中芯と、前記中芯の表面に接合してなる板材とを備え、
    前記中芯と前記板材は、プラスチックにカーボン繊維を埋設してなる繊維強化プラスチックからなり、
    前記中芯は、頂上部に設けた平面状の接合部と、前記接合部の両側縁に連結してなる斜面部からなる台形波状の波形で、
    前記中芯の接合部が前記板材に接合されてなるプラスチック積層体で、
    前記斜面部が前記接合部との境界部分に湾曲部を備えてなることを特徴とするプラスチック積層体。
  2. 前記板材と前記中芯の繊維強化プラスチックが、熱可塑性樹脂にカーボン繊維を埋設してなり、さらに、板材と中芯とが繊維強化プラスチックの熱可塑性樹脂を熱溶着して接合されてなることを特徴とする請求項1に記載するプラスチック積層体。
  3. 前記湾曲部と前記板材との間に、前記斜面部から前記接合部に向かって次第に狭くなる湾曲隙間を設けてなることを特徴とする請求項1または2に記載するプラスチック積層体。
  4. 前記湾曲隙間に接着剤を充填してなることを特徴とする請求項3に記載するプラスチック積層体。
  5. 前記接着剤が、前記接合部と前記板材とを接合してなるプラスチックであることを特徴とする請求項4に記載するプラスチック積層体。
  6. 前記中芯の片面に前記板材が接合されてなることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載するプラスチック積層体。
  7. 前記湾曲部の曲率半径が、前記中芯の厚さの2倍以上であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載するプラスチック積層体。
  8. 前記繊維強化プラスチックのプラスチックが、ナイロン樹脂、ポリカーボネート、アクリル樹脂、PET、PP、PPS、HTPE、フェノキシ樹脂の何れかの熱可塑性樹脂であることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載するプラスチック積層体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN115008669A (zh) * 2022-05-23 2022-09-06 如皋易塑复合新材料有限公司 一种瓦楞板模压成型设备及其模压工艺

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