JP2020064124A - 回転多面鏡装置及び光検出測距装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】回転多面鏡を高速回転させることなく所定領域のデータ収集速度を高める事が可能となる回転多面鏡装置及び光検出測距装置を提供すること。【解決手段】回転軸に接続されるセンター部及び複数の反射面を多角形状の外周に配置した反射部を含み、光源からの入射光束を当該反射部に配置された反射面で反射させて、対象物上に走査する回転多面鏡と、前記回転多面鏡で反射した前記光源からの入射光束を当該回転多面鏡に再帰させる再帰反射部と、を有し、前記反射部は、一対の前記反射面を前記回転軸の軸方向に向かい合って配置したコーナーリフレクタ構造とされ、前記再帰反射部は、前記光源から前記回転多面鏡に入射する入射光束に対して回転軸の軸方向にオフセットして配置されてなることを特徴とする。【選択図】図1
Description
本発明は光源からの光束を対象物に照射する回転多面鏡装置及び対象物に照射した光を検出し、対象物までの距離を測定する光検出測距装置に関する。
物体に向けてレーザ光を照射し、物体で反射されて帰ってくるまでの時間から物体の検知及び測距を可能とする装置としてLIDAR(Laser Imaging Detection and Ranging)システムが従来から知られている。
このようなLIDARシステムの一般的な構成としては、例えば1550nm程度の近赤外線を出射するレーザ光源と、このレーザ光源から出射するレーザ光を物体に向けて二次元的に走査を行う回転多面鏡としてのポリゴンミラーとを備え、レーザ光源から出射するレーザ光が回転多面鏡で反射されて、所定の走査範囲で左右(上下)に方向を変えて走査され、物体において照射・反射して戻ってきたレーザ光を検出器で受光する事で物体の方位及び位相角のずれから物体までの距離を得ている(例えば、特許文献1)。
上述したポリゴンミラーを備えたLIDARシステムは、物体検知の為のデータ収集速度はレーザ光線の走査周期すなわちポリゴンミラーの面数及びミラー回転速度に影響される。特に車載用LIDARシステムなどで高速なデータ収集が求められる場合には、従来のポリゴンミラーでは回転鏡自体を高速回転させる必要があった。
しかしながら、回転多面鏡を高速回転させた場合には、回転多面鏡での風損や回転軸部の機械的損失、または発熱及びロータの振れなど数々の問題を有していた。
本発明はこのような従来の問題点を考慮してなされたものであり、回転多面鏡の小さな回転移動量に対してレーザ光の走査領域を大きくとる事を可能とする事で、回転多面鏡を高速回転させることなく所定領域のデータ収集速度を高める事が可能となる回転多面鏡装置及び光検出測距装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、本発明の回転多面鏡装置は、回転軸に接続されるセンター部及び複数の反射面を多角形状の外周に配置した反射部を含み、光源からの入射光束を当該反射部に配置された反射面で反射させて、対象物上に走査する回転多面鏡と、前記回転多面鏡で反射した前記光源からの入射光束を当該回転多面鏡に再帰させる再帰反射部と、を有し、前記反射部は、一対の前記反射面を前記回転軸の軸方向に向かい合って配置したコーナーリフレクタ構造とされ、前記再帰反射部は、前記光源から前記回転多面鏡に入射する入射光束に対して回転軸の軸方向にオフセットして配置されてなる。
本発明によれば、回転多面鏡の回転角度に対して、該回転多面鏡で反射して物体上に向けて走査するレーザ光の反射角度を大きくすることを可能し、回転多面鏡の小さな回転移動量に対してレーザ光の走査領域を大きくとる事を可能とする事で、回転多面鏡を高速回転させることなく、所定走査範囲におけるデータ収集速度を高める事が可能となる。また、回転多面鏡の反射部がコーナーリフレクタ構造とされるので、回転多面鏡の回転軸に軸振れが生じた結果、反射面が傾いても主走査方向(回転軸に直行する平面方向)での回転多面鏡への入射光及び反射光が常に平行状態を維持することが可能となる。その結果、物体上に照射されるレーザ光の走査位置を維持する事ができ、高精度な物体の検出及び測距が可能となる。
また、上記発明において、前記回転多面鏡は、前記センター部と前記反射部とを接続するディスク部を備え、前記反射部が中実の透明樹脂からなり、前記ディスク部は、回転多面鏡の厚み方向に薄肉リブ状に構成され、前記反射部の背面側に空洞部を形成し、前記反射部に配置される前記一対の反射面は、それぞれの入射光に対して全反射面を構成する傾斜角度をもって配置されてなる。
本発明によれば、ポリゴンミラー本体の内部に形成した全反射面を回転多面鏡として用いることで、外部に露出する鏡面を有さないため塵や埃の付着等による影響を少なくし、しかも簡単な構造として製造を容易にすることが可能なポリゴンミラーを提供するが可能となる。
また、上記発明において、複数の前記回転多面鏡を回転軸の軸方向に重ねて配置し、前記再帰反射部が一の前記回転多面鏡から出射した光束を他の前記回転多面鏡の反射部に再度入射させる位置に配置されてなる。
本発明によれば、回転多面鏡の回転角度に対してレーザ光の走査角度を更に大きくすることが可能となり、回転多面鏡を高速回転させることなく、所定走査範囲におけるデータ収集速度を高める事が可能となる。
また、上記発明において、前記再帰反射部は、入射光束に対する再帰反射光束の方向が異なる方向に再帰させるように回転軸の軸方向に対して傾斜配置されてなる。
また、上記本発明において、前記反射部に配置される前記一対の反射面は、多角形状の外周方向に夫々異なる傾斜角度で配置されてなる。
本発明によれば、多角形状の外周方向に異なる位置に配置される反射部で、物体に向けて走査されるレーザ光は、物体上の走査範囲で上下方向に走査位置を変えて走査されるので、3次元的な物体の検出及び測距が可能となる。
また、本発明の光検出測距装置は、回転多面鏡装置と、レーザ光源と、対象物からの反射光を前記回転多面鏡の前記反射面を介して受光する受光系と、を有する。
本発明によれば、回転多面鏡の回転角度に対して、該回転多面鏡で反射して物体上に向けて走査するレーザ光の反射角度を大きくすることを可能し、回転多面鏡の小さな回転移動量に対してレーザ光の走査領域を大きくとる事を可能とする事で、回転多面鏡を高速回転させることなく所定領域のデータ収集速度を高める事が可能となる回転多面鏡装置及び光検出測距装置を提供することができる。
[回転多面鏡装置]
〔第1の実施の形態〕
以下、本発明の第1の実施の形態に係る回転多面鏡装置について図面を参照して説明する。図1は、第1の実施の形態に係る回転多面鏡装置の側面図、図2は、第1の実施の形態に係る回転多面鏡装置の回転多面鏡を示す(a)平面図、(b)A―A線断面図、(c)B−B線断面図、(d)C−C線断面図である。
〔第1の実施の形態〕
以下、本発明の第1の実施の形態に係る回転多面鏡装置について図面を参照して説明する。図1は、第1の実施の形態に係る回転多面鏡装置の側面図、図2は、第1の実施の形態に係る回転多面鏡装置の回転多面鏡を示す(a)平面図、(b)A―A線断面図、(c)B−B線断面図、(d)C−C線断面図である。
第1の実施の形態に係る回転多面鏡装置1を構成する回転多面鏡10(10A、10B)は、図1及び図2に示すように、回転多面鏡10(10A、10B)の中央部分に、図示しないモータ等の回転駆動手段の回転軸2に接続されるセンター部110(110A、110B)が形成される。また、図2に示すように、この回転多面鏡10(10A、10B)は、平面視で正六角形形状を有し、外側面に6つの反射面を配置した反射部120(120A、120B)が形成される。そして、センター部110と反射部120との間には、これらセンター部110及び反射部120を接続するリブ状のディスク部130(130A、130B)が形成される。
回転多面鏡10の反射部120は、中実の透明樹脂からなり、図2に示すように、ディスク部130が回転多面鏡10の厚み方向に薄肉リブ状に構成される事で、センター部110、反射部120及びディスク部130で区画された空洞部131及び132が反射部120の背面側に形成される。
反射部120の空洞部131及び132との境界は、図2に示すように、回転軸2の軸方向に対して各々逆方向に略45°の傾斜面とされることで、透明中実な反射部120の内部に一対の反射面121及び122の2面が直交するコーナーリフレクタ構造が形成される。
上述した回転多面鏡10は、回転多面鏡10の外周方向から反射部120に入射する入射光は、反射部120の透明樹脂内部を透過して背面側が空気層からなる反射面121で反射面122方向に直角に全反射し、反射面122で更に直角に全反射することにより入射方向と同方向に反射される。これら反射面部120A及び120Bは前述の通り、中実の透明樹脂として背面側に空気層を形成する事で、全反射させるように構成する事が望ましいが、アルミ蒸着膜等を形成した反射膜とすることもできる。
また、第1の実施の形態に係る回転多面鏡装置1は、図1に示すように、回転多面鏡10A及び10Bが回転軸2の軸方向に重ねて配置される。
図1に示すように、回転多面鏡10A及び10Bの反射部120A及び120Bに対面する位置には、第1の回転多面鏡10Aに形成された反射部120Aのコーナーリフレクタを構成する反射面121及び122で反射して回転多面鏡10Aから出射した光を第の回転多面鏡10Bに形成された反射部120Bのコーナーリフレクタを構成する反射面123及び124に再帰させる再帰反射部20を備えている。
再帰反射部20は、本実施の形態では、反射面21及び22の2面が直交するコーナーリフレクタ構造とされる。これら反射面21及び22は回転多面鏡10の反射面部120と同様に光の入射面側が中実の透明樹脂として背面側に空気層を形成する事で、反射面21及び22にそれぞれ入射する光を全反射させるように構成する事が望ましいが、アルミ蒸着膜等を形成した反射膜とすることもできる。
また、再帰反射部20は、図1に示すように、光源から回転多面鏡10Aへの入射光(光束)及び回転多面鏡10Bからの出射光(光束)を妨げないように、再帰反射部20を回転軸2の軸方向下方側にオフセットして配置される。
第1の実施の形態に係る回転多面鏡装置1は、第1の回転多面鏡10Aの反射面121に入射する入射光は、反射面122で再帰反射部の反射面21に向けて出射し、反射部21及び22で再度第2の回転多面鏡10Bの反射面123に向けて再帰反射され、反射面123に入射する入射光束を反射面124から図示しない物体上に向けて走査光を出射させる。従って、回転多面鏡10Aへの入射光束及び回転多面鏡10Bからの物体への走査光束を遮る事なく再帰反射部20を配置する事が可能となる。
〔回転多面鏡の変形例〕
以下、前述の回転多面鏡10の変形例について図面を参照して説明する。図3は、回転多面鏡の変形例を示す(a)平面図、(b)A―A線断面図、(c)B−B線断面図、(d)C−C線断面図である。
以下、前述の回転多面鏡10の変形例について図面を参照して説明する。図3は、回転多面鏡の変形例を示す(a)平面図、(b)A―A線断面図、(c)B−B線断面図、(d)C−C線断面図である。
本変形例にかかる回転多面鏡10は、図3に示すように、平面視で三角形状を有し、外側面には3つの反射面を配置した反射部120が形成される。また、回転多面鏡10の中央部分には図示しないモータ等の回転駆動手段に連結される回転軸2に接続されるセンター部110が形成される。そして、センター部110と反射部120との間には、これらセンター部110及び反射部120を接続するリブ状のディスク部130が形成される。
回転多面鏡10の反射部120は、中実の透明樹脂からなり、図2に示すように、ディスク部130が回転多面鏡10の厚み方向に薄肉リブ状に構成される事で、センター部110、反射部120及びディスク部130で区画された空洞部131及び132が反射部120の背面側に形成される。その他の回転多面鏡としての構成は大の実施の形態における回転多面鏡と同様であるので説明を省略する。
〔第2の実施の形態〕
以下、本発明の第2の実施の形態に係る回転多面鏡装置について図面を参照して説明する。図4は、第2の実施の形態に係る回転多面鏡装置の側面図を示す。
以下、本発明の第2の実施の形態に係る回転多面鏡装置について図面を参照して説明する。図4は、第2の実施の形態に係る回転多面鏡装置の側面図を示す。
第2の実施の形態に係る回転多面鏡装置1は、図4に示すように、回転多面鏡10(10A、10B、10C)及び再帰反射部20を有している。回転多面鏡10(10A、10B、10C)及び再帰反射部20の基本構成は、第1の実施の形態にかかる回転多面鏡10及び再帰反射部20と同様である。従って、第1の実施の形態にかかる回転多面鏡と同一の構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
第2の実施の形態に係る回転多面鏡装置1は、図4に示すように、第1の回転多面鏡10A、第の回転多面鏡10B及び第3の回転多面鏡10Cが回転軸2の軸方向に重ねて配置される。
また、再帰反射部20は、反射面21及び22並びに反射面23及び24の各々対向する2面が直交するコーナーリフレクタ構造とされる。これら反射面21及び22並びに反射面23及び24は、回転多面鏡10の反射部120と同様に光の入射面側が中実の透明樹脂として背面側に空気層を形成する事で、反射面21及び22並びに反射面23及び24にそれぞれ入射する光を全反射させるように構成する事が望ましいが、アルミ蒸着膜等を形成した反射膜とすることもできる。
また、再帰反射部20は、図4に示すように、光源からの入射光束に対して回転軸2の軸方向下方側にオフセットして配置される。
第2の実施の形態に係る回転多面鏡装置1において、第1の回転多面鏡10Aの反射面121に入射する入射光は、反射面122で再帰反射部20の反射面21に向けて出射し、反射部21及び22で再度第2の回転多面鏡10Bの反射面123に向けて反射される。そして、第2の回転多面鏡10Bの反射面123に入射した入射光は、反射面124で再度、再帰反射部20の反射面23に向けて出射し、再帰反射部の反射部23及び24で第3の回転多面鏡10Cの反射面125に向けて再度反射される。そして、反射面125に入射した入射光束が反射面126から図示しない物体上に向けて走査光として出射される。従って、回転多面鏡10Aへの入射光束及び回転多面鏡10Cからの物体への走査光束を遮る事なく再帰反射部20を配置する事が可能となる。
第1及び第2の各実施の形態にかかる回転多面鏡装置1を構成する回転多面鏡10及び再帰反射部20の材料については、反射部120A、120B及び120Cのそれぞれの反射面で入射光を全反射させる場合には透明樹脂が好ましく、例えば、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)やポリカーボネート(PC)、エポキシ樹脂(EP)などの光透過性樹脂を用いて射出成型により成型することができる。
図5は、従来の回転多面鏡装置A、第1の実施の形態に係る回転多面鏡装置B及び第2の実施の形態に係る回転多面鏡装置Cの回転多面鏡の回転角度に対する走査光の反射方向を示す説明図である。
即ち、図5(a)は、各回転多面鏡装置AからCを構成する回転多面鏡の反射面が光源からの入射光束に対して直交する回転角度にある初期状態を示す図である。また、図5(b)は、回転多面鏡装置Aが時計回りに初期状態から30度回転した状態、回転多面鏡装置Bが時計回りに初期状態から15度回転した状態、及び回転多面鏡装置Cが時計回りに初期状態から10度それぞれ回転した状態における光源からの入射光束を物体方向に走査する状態を示す図である。また、図5(c)は、回転多面鏡装置Aが反時計回りに初期状態から30度回転した状態、回転多面鏡装置Bが反時計回りに初期状態から15度回転した状態、及び回転多面鏡装置Cが反時計回りに初期状態から10度それぞれ回転した状態における光源からの入射光束を物体方向に走査する状態を示す図である。
図5で説明するように、第1の実施の形態に係る回転多面鏡装置Bは、光源から回転多面鏡に入射する入射光束を再帰反射部で1回反射させた後に回転多面鏡から物体方向に走査光束を出射させる。また、第2の実施の形態に係る回転多面鏡装置Cは、光源から回転多面鏡に入射する入射光束を再帰反射部で2回反射させた後に回転多面鏡から物体方向に走査光束を出射させる。従って、第1の実施の形態に係る回転多面鏡装置Bでは、従来の回転多面鏡装置Aの回転角度に対して半分の回転角度において、物体方向に同一方向で走査光束を出射させることが可能となる。また、第2の実施の形態に係る回転多面鏡装置Cでは、従来の回転多面鏡装置Aの回転角度に対して三分の一の回転角度において、物体方向に同一方向で走査光束を出射させることが可能となる。従って、回転多面鏡の回転角度に対して、該回転多面鏡で反射して物体上に向けて走査するレーザ光の反射角度を大きくすることを可能し、回転多面鏡の小さな回転移動量に対してレーザ光の走査領域を大きくとる事を可能とする事で、回転多面鏡を高速回転させることなく所定領域のデータ収集速度を高める事が可能となる。
〔第3の実施の形態〕
以下、本発明の第3の実施の形態に係る回転多面鏡装置について図面を参照して説明する。図6は、第3の実施の形態に係る回転多面鏡装置の側面図を示す。
以下、本発明の第3の実施の形態に係る回転多面鏡装置について図面を参照して説明する。図6は、第3の実施の形態に係る回転多面鏡装置の側面図を示す。
第3の実施の形態に係る回転多面鏡装置1は、図6に示すように、他の実施の形態にかかる回転多面鏡装置と同様に回転多面鏡10及び再帰反射部20を有している。
第3の実施の形態に係る回転多面鏡装置1における回転多面鏡10の基本構成は、第1及び第2の実施の形態にかかる回転多面鏡と同様である。従って、第1の実施の形態にかかる回転多面鏡と同一の構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
第3の実施の形態に係る回転多面鏡装置1は、図6に示すように光源からの入射光の入射方向が回転多面鏡10の赤道面よりも下方側から反射部120内に形成される反射面121に入射するように光源位置が設定されている。そして、反射面120に入射した入射光束はコーナーリフレクタ構造を構成する反射面122で反射して入射光束と同一の角度で且つ逆方向に出射し、再帰反射部20に入射する。
再帰反射部20は、図6に示すように、反射した光束が回転多面鏡10の回転軸2に直交する方向から反射面122に入射するように、回転軸2の軸方向に対して傾斜配置されている。
従って、再帰反射部20から反射面122に再度入射した光束は、反射面121で反射して、回転多面鏡10の回転軸2に直交する方向に出射して対象物上を走査する。
このように、再帰反射部20が光源からの入射光束に対して回転軸の軸方向にオフセットして配置され、また、再帰反射部20が、入射光束に対する再帰反射光束の方向が異なる方向に再帰させるように回転軸の軸方向に対して傾斜配置されているので、光源から回転多面鏡10への入射光及び回転多面鏡10からの物体への走査光が再帰反射部20により遮られる事がなくなる。また、回転多面鏡10の赤道面方向(回転多面鏡の回転軸と直交する方向)に走査光束を走査する事が可能となる。
また、本発明の回転多面鏡装置は、回転多面鏡の反射部120(120A、120B、120C)を構成する各対向する反射面(121及び122、123及び124、並びに125及び126)がコーナーリフレクタ構造とされるので、回転多面鏡の回転軸に軸振れが生じた結果、反射面が傾いても主走査方向(回転軸に直行する平面方向)での回転多面鏡への入射光及び反射光が常に平行状態を維持することが可能となる。その結果、物体上に照射されるレーザ光の走査位置を維持する事ができ、高精度な物体の検出及び測距が可能となる。
また、本発明の回転多面鏡装置は、回転多面鏡の反射部120(120A、120B、120C)が中実の透明樹脂からなり、ディスク部130(130A、130B、130C)は、回転多面鏡の厚み方向に薄肉リブ状に構成され、反射面(121及び122、123及び124、並びに125及び126)は、背面側に空洞部が形成された全反射面を構成する傾斜角度をもって配置されるので、ポリゴンミラー本体の内部に形成した全反射面を回転多面鏡として用いることで、外部に露出する鏡面を有さないため塵や埃の付着等による影響を少なくし、しかも簡単な構造として製造を容易にすることが可能なポリゴンミラーを提供するが可能となる。
本発明の回転多面鏡装置を構成する回転多面鏡外周部に形成された6つの反射部(又は3つの反射部)の各反射部120(120A、120B、120C)を構成する反射面(121及び122、123及び124、並びに125及び126)が、全て、同一の傾斜角度をもって構成され、6つの反射部から走査される走査光束がすべて、主走査方向(回転軸に直行する平面方向)に走査される例を説明したが、この実施例に限られることはなく、6つの反射部(又は3つの反射部)を構成する反射面は、適宜異なる傾斜角度をもって配置されてもよい。
このような構成とすることで、各反射面から物体上に走査される走査光束が、主走査方向(回転軸に直行する平面方向)に対して、適宜所定の角度をもって走査させる事が可能となるので物体に対する回転軸方向でのデータ収集を可能とすることができる。
[光検出測距装置]
本発明に係る光検出測距装置は、上述の実施の形態で説明したいずれかの回転多面鏡装置と、図示しないレーザ光源と、対象物からの反射光を前記回転多面鏡の前記反射面を介して受光する図示しない受光系とを有している。本発明にかかる光検出測距装置をLIDAR(Laser Imaging Detection and Ranging)システムとして用いる場合には、レーザ光源としては1550nm程度の近赤外線を出射するレーザ光源が好適に用いられる。これにより電波の反射率が低い物体も検出可能とするものである。
本発明に係る光検出測距装置は、上述の実施の形態で説明したいずれかの回転多面鏡装置と、図示しないレーザ光源と、対象物からの反射光を前記回転多面鏡の前記反射面を介して受光する図示しない受光系とを有している。本発明にかかる光検出測距装置をLIDAR(Laser Imaging Detection and Ranging)システムとして用いる場合には、レーザ光源としては1550nm程度の近赤外線を出射するレーザ光源が好適に用いられる。これにより電波の反射率が低い物体も検出可能とするものである。
また、上述の回転多面鏡装置を構成する回転多面鏡として、所望波長の近赤外線を透過する波長選択性を有する樹脂とすることで、光源の使用波長に関わらず走査光として所望波長の走査光を得る事ができる。
1 回転多面鏡装置
2 回転軸
10 回転多面鏡
20 再帰反射部
110 センター部
120 反射部
130 ディスク部
21、22、23、24 反射面
121、122、123、124、125、126 反射面
2 回転軸
10 回転多面鏡
20 再帰反射部
110 センター部
120 反射部
130 ディスク部
21、22、23、24 反射面
121、122、123、124、125、126 反射面
Claims (5)
- 回転軸に接続されるセンター部及び複数の反射面を多角形状の外周に配置した反射部を含み、光源からの入射光束を当該反射部に配置された反射面で反射させて、対象物上に走査する回転多面鏡と、
前記回転多面鏡で反射した前記光源からの入射光束を当該回転多面鏡に再帰させる再帰反射部と、を有し、
前記反射部は、一対の前記反射面を前記回転軸の軸方向に向かい合って配置したコーナーリフレクタ構造とされ、
前記再帰反射部は、前記光源から前記回転多面鏡に入射する入射光束に対して回転軸の軸方向にオフセットして配置されてなることを特徴とする回転多面鏡装置。 - 前記回転多面鏡は、前記センター部と前記反射部とを接続するディスク部を備え、
前記反射部が中実の透明樹脂からなり、
前記ディスク部は、回転多面鏡の厚み方向に薄肉リブ状に構成され、前記反射部の背面側に空洞部を形成し、
前記反射部に配置される前記一対の反射面は、それぞれの入射光に対して全反射面を構成する傾斜角度をもって配置されてなる請求項1に記載の回転多面鏡装置。 - 複数の前記回転多面鏡を回転軸の軸方向に重ねて配置し、
前記再帰反射部が一の前記回転多面鏡から出射した光束を他の前記回転多面鏡の反射部に再度入射させる位置に配置されてなる請求項1又は2に記載の回転多面鏡装置。 - 前記反射部に配置される前記一対の反射面は、多角形状の外周方向に夫々異なる傾斜角度で配置されてなる請求項1から3のいずれかに記載の回転多面鏡装置。
- 請求項1から請求項4のいずれかに記載の回転多面鏡装置と、
レーザー光源と、
対象物からの反射光を前記回転多面鏡の前記反射面を介して受光する受光系と、を有する光検出測距装置。
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JP2018194681A JP2020064124A (ja) | 2018-10-15 | 2018-10-15 | 回転多面鏡装置及び光検出測距装置 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2018194681A Pending JP2020064124A (ja) | 2018-10-15 | 2018-10-15 | 回転多面鏡装置及び光検出測距装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2020064124A (ja) |
-
2018
- 2018-10-15 JP JP2018194681A patent/JP2020064124A/ja active Pending
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