JP2020063847A - 空調システム及び前記空調システムを備えた居住施設 - Google Patents

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Abstract

【課題】居住施設の空調で使用されるエネルギーを削減する。【解決手段】吸気口21を有する第一流路2と、隔壁4を介して前記第一流路に隣接し、前記第一流路の吸気口の反対側の末端において第一流路と連通しており、前記連通している側とは反対側に排気口を有する第二流路3と、並びに前記第一流路と第二流路との間の前記隔壁をその長さ方向において少なくとも一部貫通して設けられた、前記第一流路及び前記第二流路の空気を暖めるための温かい排水を貯蔵する大容量の貯蔵容器6と、を有することを特徴とする、居住施設の床下空間に設けられる空調システム。【選択図】図1

Description

本発明は、居住施設に使用する空調システム及び前記空調システムを備えた居住施設に関する。
居住施設の省エネルギー化は、最も身近であり且つ重要な課題である。具体的な省エネルギーの手法はいくつか存在するが、代表的なものとして、風呂や炊事場等で使用した温水の熱を回収して再利用する方法があげられる。特許文献1は、1階床下空間に設けられた温水蓄熱槽に、風呂で利用した後のお湯を留湯させ、当該お湯により1階床下内部の空気を暖め、当該暖められた空気を屋内に供給する技術を開示している。
特開2012−172966号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術は、以下のような問題を有していた。特許文献1に開示された前記温水蓄熱槽は、特許文献1の図1及び2に開示されているように、広い平面積を有する容器である。このような広い平面積を有する容器に温水を貯留すると、貯留された温水の熱が一気に床下内部の空気を暖める。言い換えれば、一気に温水の熱が放出されるため、貯留された温水による暖め効果は一時的なものに限定されてしまう。
従来技術は前記のような問題を有していたため、このような問題が解決できる技術が求められてきた。
本発明者は、前記課題を解決することを目的として鋭意検討を重ねた結果、床下空間及び吸気口に一定の構造を採用することにより上記問題が解決できることを見いだし、本発明に至った。すなわち本発明は、
[1]吸気口を有する第一流路と、
隔壁を介して前記第一流路に隣接し、前記第一流路の吸気口の反対側の末端において第一流路と連通しており、前記連通している側とは反対側に排気口を有する第二流路と、並びに
前記第一流路と第二流路との間の前記隔壁をその長さ方向において少なくとも一部貫通して設けられた、前記第一流路及び前記第二流路の空気を暖めるための温かい排水を貯蔵する大容量の貯蔵容器と、
を有することを特徴とする、居住施設の床下空間に設けられる空調システム、
[2]前記貯蔵容器が、熱伝導率が0.12〜0.20W/mKの材料により形成されている、[1]に記載の空調システム、
[3]屋外から屋内へと空気を取り込むための吸気口に備えられる、パイプにより形成された格子を有するフィルター、
[4]床下空間に[1]又は[2]に記載の空調システムを備えた居住施設であって、少なくとも前記空調システムが備えられた箇所において、床下空間を形成する基礎の内面、土台の内面及び床の下面に断熱材が備えられていることを特徴とする前記居住施設、
[5]吸気口に[3]のフィルターを備えた居住施設であって、前記フィルターのパイプ内部に地下水が供給されることを特徴とする前記居住施設、並びに
[6]床下空間に[1]又は[2]に記載の空調システムと、吸気口に[3]のフィルターと、を備えた居住施設であって、少なくとも前記空調システムが備えられた箇所において、床下空間を形成する基礎内面、土台の内面及び床下面に断熱材が備えられ、前記フィルターのパイプ内部に地下水が供給されることを特徴とする前記居住施設。
本発明の空調システムを用いることにより、家庭から排出された温水の熱を一気に放出することなく、徐々に放出させることにより温水の熱を持続して利用することが可能となる。また、前記フィルターを使用することにより、大幅なコストをかけることなく温度及び/又は湿度のコントロールが可能となる。従って、本発明の空調システム及びフィルターを併用することで、居住施設の省エネルギー化をより効率よく進めることが可能となる。
本発明の空調システムの一形態を表す平面図である。 図1の空調システムの正面図である。 図1の空調システムの底面図である。 図1におけるA−B断面図である。 本発明のフィルターの一形態を表す正面図である。 図5のフィルターの平面図である。 図5におけるA−B断面図である。 図5とは別の形態のフィルターを表す正面図である。 本発明の空調システムを備えた一般住宅の正面図である。 図9の住宅に備えた空調システムにおける貯蔵容器と、各種配管との関係を説明するための斜視図である。 本発明のフィルターを備えた一般住宅の正面図である。 図11の住宅に備えたフィルター、配管、ポンプ及びバルブの関係を説明するための一部拡大図である。 本発明の空調システム及びフィルターを備えた一般住宅の正面図である。 本発明の空調システム及びフィルターを備えた図13とは別の一般住宅の正面図である。
以下に、添付図面に示す具体的な実施形態に基づき、本発明を詳細に説明する。なお、本発明の範囲は以下の記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された事項の範囲内で様々な設計変更が可能であることは言うまでもない。また、以下の説明において、「上」、「下」、「左」、「右」、「前」及び「後」は、各図面において記載されている方向を意味する。
1.空調システム
本発明の空調システム1は、居住施設に使用されるものである。なお、本発明において、「居住施設」とは、一般住宅はもちろんのこと、マンション及びアパート等の集合住宅並びに病院、老人ホーム、旅館及びホテル等の一定期間人が居住する大規模施設を含むものである。
本発明の空調システム1の一形態が、図1に示されている。本発明の空調システム1は、前側に吸気口21を有する第一流路2と、
隔壁4を介して前記第一流路2に隣接し、前記第一流路2の吸気口21の反対側の末端(後側)において第一流路2と連通しており、前記連通している側とは反対側(前側)に排気口31を有する第二流路3と、並びに
前記第一流路2と第二流路3との間の前記隔壁4をその長さ方向において少なくとも一部貫通して設けられた、前記第一流路2及び前記第二流路3の空気を暖めるための、温かい排水を貯蔵するための大容量の貯蔵容器6と、を有する。
第一流路2は、吸気口21から取り込んだ空気を通すための通路である。第一流路2は、図2に示されるように、底部22、側壁23、天井部24及び隔壁4(貯蔵容器6により置き換えられた箇所においては貯蔵容器6)により形成される。第一流路2の底部22、側壁23及び天井部24は、通常、居住施設を建設する際に使用されているいかなる材料によって形成されていても良い。このような材料の具体的な例として、例えば、鉄、ステンレス及びアルミニウム等の金属材料、コンクリート等の無機材料、板材及び合板材等の木質材料、並びにポリウレタン、ポリスチレン及び塩化ビニル等の有機樹脂材料があげられる。これらの中でも、特に、有機樹脂材料製の発泡材を用いることにより、第一流路2内の熱が外部に漏れることを極力防ぐことができる。また、有機樹脂材料製の発泡材以外の材料を用いて第一流路2を形成した場合には、これらの表面、例えば空気が流れる第一流路2の内面を、有機樹脂材料製の発泡材料で覆っても良い。第一流路2の底部22、側壁23及び天井部24を、全て同じ材料で形成しても良いし、異なる材料で形成しても良い。また、例えば、空調システム1を地面又は居住施設の基礎の床面に設置する場合には、第一流路2の底部22を設けずに、設置場所の地面又は居住施設の基礎の床面を底部22としてもよい。同様に、第一流路2の天井部24を、設置場所の床板下面で代用しても良い。
第一流路2の正面方向から見た形状(図2参照)は、吸気口21から取り込んだ空気を通し、後述する第二流路3へと流すことができる形状であれば特に限定されない。第一流路2の正面方向から見た大きさは、後述する貯蔵容器6に邪魔されることなく空気を通すことができることを条件として、特に限定されない。例えば、第一流路2の正面方向から見た断面積を、0.3〜0.6mとすることが好ましい。
後述する貯蔵容器6に貯蔵されたお湯の熱により、第一流路2を通過する空気を暖める。従って、第一流路2は、その中を通過する空気をより効率よく暖めることができるように、前後方向の長さをある程度の長さにすることが好ましい。例えば、空調システム1を一般住宅に使用する場合には、例えば6〜15m程度の長さを有することが好ましい。一方、集合住宅や大規模施設等で使用する場合には、例えば20〜40m程度の長さを有することが好ましい。なお、第一流路2の長さは、第一流路2の吸気口21から第一流路2の末端までの長さ(図1におけるL1)を意味する。第一流路2の上下方向における高さは、床下空間の高さ等に応じて適宜変更可能である。また、第一流路2の長さ方向の形状は、第一流路2の長さ方向における中心線がまっすぐな形状となっていても、中心線に曲線部を有する曲がりくねった形状となっていても良い。
前記の通り、吸気口21は、第一流路2の入り口(前側)に設けられている。吸気口21の位置、大きさ及び形状は、空調システム1の全体の形状、第一流路2の形状、空調システム1の取り付け位置及び居住施設の床下の構造等に基づいて適宜変更可能である。
第二流路3は、前記の通り、隔壁4(貯蔵容器6により置き換えられた箇所においては貯蔵容器6)を介して前記第一流路2に隣接し、前記第一流路2の吸気口21の反対側の末端(後側)において第一流路2と連通しており、前記連通している側とは反対側(前側)に排気口31を有している。第二流路3は、第一流路2と同じように、底部32、側壁33、天井部34及び隔壁4(貯蔵容器6により置き換えられた箇所においては貯蔵容器6)により形成されている。
第二流路3の大きさ、形状、材質等は、第一流路2と同じものが採用可能である。なお、第二流路3の大きさ、形状、材質等を、第一流路2のものと同じにしても、異なるものにしても良い。ただし、後述するように、貯蔵容器6を、第一流路2と第二流路3との間の隔壁4を貫通させて設ける。従って、少なくとも第二流路3の正面方向の形状及び長さ方向における形状は、第一流路2のものと同じにすることがより好ましい。また、第一流路2の場合と同じように、第二流路3の底部32を設置場所の地面又は基礎の床で代用し及び/又は第二流路3の天井部34を設置場所の床板下面で代用しても良い。
排気口31は、第一流路2と第二流路3とが連通している側(後側)とは反対側(前側)に備えられている。排気口31の大きさ及び形状は、空調システム1の全体の形状、第二流路3の形状、空調システム1の取り付け位置及び居住施設の床下の構造等に基づいて適宜変更可能である。
隔壁4は、第一流路2と第二流路3とを分けるための壁である。隔壁4を形成する材料は、第一流路2を形成するために使用できる前記材料のいかなる材料も使用可能である。隔壁4の大きさにも特に制限はない。なお、第一流路2の底部22及び第二流路3の底部32を地面又は基礎の床面で代用し、第一流路2の天井部24及び第二流路3の天井部34を床板の下面で代用した場合、隔壁4は、当該地面又は基礎の床面から床板の下面まで伸びる壁として形成させて良い。尚、隔壁4の前後方向の長さを、第一流路2及び第二流路3の前後方向の長さよりも若干短くすることにより、後述する連通部5を設けている。
第一流路2と第二流路3とは、前記の通り連通部5を介して連通している。前記連通部5は、空調システム1の後ろ側の壁51と隔壁4及び貯蔵容器6の後ろ側により形成されている。連通部5の大きさ、形状、材質等は、第一流路2を通過した空気を第二流路3に送ることができることを条件として、特に制限されない。例えば、連通部5、具体的には壁51の材料は、第一流路2の材料として列挙された上記のいずれの材料も採用可能である。
貯蔵容器6は、前記第一流路2と第二流路3との間の隔壁4をその長さ方向(前後方向)において少なくとも一部貫通して設けられており、前記第一流路2及び前記第二流路3の空気を暖めるための、温かい排水を貯蔵するための大容量の貯蔵容器である。貯蔵容器6は、温かい排水を貯蔵容器6に受け入れるための吸入口61(例えば、図2においては、貯蔵容器6の前側の上側に)と、温かい排水を貯蔵容器6から排出するための排出口62(例えば、図4においては、貯蔵容器6の後側の下側に)を有している。吸入口61及び排出口62は、例えば、電磁弁等で開閉可能な状態とすることが好ましい(図示せず)。
貯蔵容器6は、前記のように隔壁4をその長さ方向において少なくとも一部貫通して設けられている。「長さ方向において少なくとも一部貫通」とは、第一流路2と第二流路3とを分割する隔壁4の少なくともその一部が、貯蔵容器により貫通されていること、言い換えれば、隔壁4の少なくとも一部が貯蔵容器そのものによって置き換えられていることを意味する。また、「少なくとも一部が」とは、隔壁4と貯蔵容器6とが併存する場合もあれば、隔壁4全体が貯蔵容器6により置き換えられる(言い換えれば、隔壁4が存在しない場合がある)ことを意味する。
貯蔵容器6を形成する材料は、温水を貯蔵できることを条件として、いかなる材料も使用可能である。このような材料の例として、例えば、コンクリート等の無機材料、及び塩化ビニル等の樹脂材料等があげられる。このような材料の内、熱伝導率が好ましくは0.12〜0.20、より好ましくは0.14〜0.18、さらに好ましくは0.16〜0.17W/mKの材料を選択するが好ましい。このような材料を選択することにより、貯蔵容器6に貯蔵された温水の熱を一気に放出することがなく徐々に熱が放出されることから、より長く温水の熱を利用可能となる。
貯蔵容器6の形状は、温水を貯蔵できることを条件として特に制限されない。例えば、図1及び2に記載するように、貯蔵容器6の形状を円筒状にすることもできる。
貯蔵容器6の容量は、大容量、具体的には、例えば、300〜1000lの容積であることが好ましい。貯蔵容器6がこのような大容量であることにより、貯蔵容器6に貯蔵された温水の熱が短時間で貯蔵容器6外に放出されることを防止できる。
貯蔵容器6の大きさは、前記のような大容量が確保できるような大きさであることを条件として、特に制限されない。しかしながら、例えば、貯蔵容器6が円筒状の容器であり且つ空調システム1が一般住宅において使用される場合に、貯蔵容器6の直径に対する長さの比率(直径/長さ×100)が好ましくは2.5〜5.8、より好ましくは3.5〜4.2であることが好ましい。また例えば、貯蔵容器6が円筒状の容器であり且つ空調システム1が集合住宅や大規模施設において使用される場合に、貯蔵容器6の直径に対する長さの比率(直径/長さ×100)が好ましくは1.25〜3.5、より好ましくは1.75〜2.5であることが好ましい。貯蔵容器6の大きさの比率が、前記範囲内であることにより、貯蔵容器6に貯蔵された温水の熱が短時間で貯蔵容器6外に放出されることを防止できる。また、貯蔵容器6の大きさの比率が前記のような範囲である場合、貯蔵容器6の長さは、例えば一般住宅に使用する場合には5〜14m、集合住宅や大規模施設において使用する場合には19〜39mであってよい。
本発明の空調システム1における熱交換をより効率よく進めるために、空調システム1を断熱材で覆っても良い。具体的には、例えば、第一流路2の底部22、側壁23及び天井部24、第二流路3の底部32、側壁33及び天井部34、並びに連通部5の壁51の内側表面を断熱材で覆ってもよい。このような断熱材としては、居住施設において通常使用されているいかなる断熱材も使用可能である。このような断熱材の具体的な例として、例えば、ポリウレタン、ポリスチレン及び塩化ビニル等の有機樹脂材料の発泡材があげられる。
2.フィルター
本発明のフィルター7は、前記の通り、屋外から屋内へと空気を取り込むための吸気口に備えられる、パイプにより形成された格子を有するフィルターである。
フィルター7の代表的な実施形態が、図5〜7に示されている。図5に示されたフィルター7の正面方向から見た外形は長方形である。しかしながら、本発明のフィルター7の正面方向から見た外形は、居住施設の外壁に取り付けることができることを条件として、特に限定されない。このような外形の例として、三角形、五角形及び六角形等の多角形や、楕円形を含む円形等があげられる。フィルター7を形成する材料は、居住施設で使用されるいかなる材料も利用可能である。しかしながら、フィルター7内部に地下水を流す際、当該地下水の熱をより早く効率的に利用できるため、フィルター7の材料は、アルミ及びステンレス等の金属材料であることが好ましい。
図5及び6に示すように、フィルター7は、その左側に流入口71を、右側に流出口72を有している。パイプにより形成された四角形の外形の内部に、パイプにより形成された格子73を有している。格子73の形状は、後述するように格子の内部に地下水を流すことができる中空74を有することを条件として、特に限定されない。格子73の断面形状は、例えば、三角形、四角形、五角形及び六角形等の多角形であっても良いし、図7に示すように楕円形を含む円形であっても良い。また、格子73を前面から見た際の形状は、図5に示すように水平方向において直線状であってもよいし、図8に示すように水平方向においてV字を描くように途中で折れ曲がった形状であっても良い。このように格子73がV字を描くことにより以下のような効果が生じる。例えば、夏場のように湿気が多い時期に、格子73の内部に地下水を流すことで格子73において湿気が凝結して結露した場合、当該結露により生じた水を格子73からV字の先端に集めて格子73から落とすことにより、湿気の凝集効率を高めることが可能である。
実施例1
図1〜4に示す形の空調システム1を作成した。貯蔵容器6を、塩化ビニルのパイプ(直径300mm、長さ8m、長さに対する直径の比率3.75、熱伝導率0.16W/mK、容量565リットル)とした。貯蔵容器6以外は、全て発泡ポリスチレン断熱材(株式会社JSP社製、商品名ミラホームMKS)で形成した(吸気口21及び排気口31の面積0.36m(上下方向の高さ0.4m、左右方向の幅0.9m)、第一流路2及び第二流路3の上下方向の高さ0.4m、左右方向の幅0.9m及び長さ9m)。
実施例2
貯蔵容器6以外をコンクリートで形成したこと、並びに第一流路2の底部22、側壁23及び天井部24、第二流路3の底部32、側壁33及び天井部34、並びに連通部5の壁5の内側表面に発泡ポリスチレン断熱材(株式会社JSP社製、商品名ミラホームMKS)(以下、「断熱材11」とする)を貼り付けた以外は、実施例1と同様の空調システム1を作成した。
居住施設例1
図9は、実施例1の前記空調システム1を備えた一般住宅8の図面である。図9の住宅8は二階建てである。住宅8は、基礎801、土台802及び床板803により取り囲まれた床下空間804を形成している。本発明の空調システム1は、前記床下空間804の内部に備えられている。空調システム1は、住宅8の床下空間804の一部に設けられており、吸気口21及び排気口31は、床下空間804の内部に設けられている。なお、図9において、空調システム1は、床下空間804に1つ設けられている。しかしながら、必要に応じて、床下空間804に2つ以上の空調システム1を備えることも可能である。
住宅8に備えられた浴槽805は、排水パイプ806を介して空調システム1の貯蔵容器6の吸入口61に接続されている(図10参照)。なお、空調システム1の貯蔵容器6に接続される対象は、浴槽に限られるものではなく、温かい排水を生じる箇所、例えば炊事場又は風呂場等であっても良い。また、温水を発生させる発生源にも特に制限は無く、蛇口やシャワー等の居住施設において通常使用されているいずれの発生源でもよい。排水パイプ806の途中には、オーバーフローパイプ807が接続されている。オーバーフローパイプ807が備えられていることにより、貯蔵容器6の容量を超える排水が排水パイプ806に流された場合であっても、あふれた排水がオーバーフローパイプ807から排出され、排水の浴槽805への逆流を防ぐことができる。
貯蔵容器6の排出口62は、排水パイプ808を介して、下水管等へと接続されている(図10参照)。吸入口61及び排出口62に接続された排水パイプ806及び808は、バルブ809及びバルブ810により開閉可能である。前記バルブ809及びバルブ810は、手動で開閉しても良いし、電磁弁として操作パネル等で開閉できるようにしても良いし、温度センサーと接続し気温や水温の数値に応じて自動的に開閉できるようにしても良い。例えば、冬場には、バルブ810を閉じた状態でバルブ809を開放し、貯蔵容器6に温水をためて、空調システム1内の空気を暖めて良い。一方で、夏場等の暑い時期には、バルブ809を閉じた状態にすることで、排水がオーバーフローパイプ807を介して排水される。これにより、排水が貯蔵容器6に流れることがないため、屋内に供給される空気を不必要に暖めることは無い。
空調システム1の排気口31は、吸気パイプ811と接続されている。前記吸気パイプ811は、住宅8の各部屋まで伸びている。住宅8は、その壁面において住宅8内の空気を屋外に排出するための排気ファン812を有している。排気ファン812が屋内の空気を屋外に排出することにより、屋内において負圧が生じる。当該発生した負圧により、吸気口813から屋外の空気が吸入され、空調システム1へと導入される。
住宅8の外部からの空気の取込は、住宅8の基礎801の側面に設けられた吸気口813を介して行われる。吸気口813の空調システム1に対する位置は、特に制限されない。例えば、空調システム1の吸気口21を、直接、住宅8の吸気口813と接続させても良い。しかしながら、住宅8の吸気口813を空調システム1の吸気口21からできるだけ離した位置にすることにより、吸気口813から取り込まれた空気が吸気口21に取り込まれる前に、床下空間804の地熱により温められる。従って、例えば、空調システム1を床下空間の端に設置した場合には、図9に示すように、吸気口813を空調システムが設置された側と反対側に設けることがより好ましい。
浴槽805にてお湯を使用した後、バルブ810を閉じバルブ809を開放状態にして温かい排水が排水パイプ806を経由して貯蔵容器6に貯蔵される。排気ファン812の減圧効果により吸気口813を介して床下空間804に取り込まれた空気は、吸気口21から取り込まれ第一流路2、連通部5及び第二流路3を経由する。第一流路2、連通部5及び第二流路3を経由する空気は、貯蔵容器6と比較的長時間接触する。また、貯蔵容器6は、貯蔵容器6と接触した空気を徐々に暖める。貯蔵容器6から放出された熱により暖められた空気は、排気口31、吸気パイプ811を介して各部屋に供給される。なお、前記の例において、空調システム1から暖められた空気が屋内に供給される際には、排気ファン812による負圧が利用されている。しかしながら、空調システム1から空気を供給する方法はこれに限られない。例えば、吸気パイプ811の出口に屋内へと空気を送る吸気ファンを設けても良い。また、空調システム1の排気口31が存在する箇所の床板803に、暖められた空気を上昇気流により屋内へと供給するための吸気口又は屋内へと空気を送る吸気ファンを設けてもよい。
なお、貯蔵容器6は、前述の通り大容量であり、一気に温かい排水の熱が放出されることがない。前記一定の大きさの比率を有する容器を採用することにより、この効果はさらに向上可能である。従って、より長時間温かい排水の熱を利用することができる。貯蔵容器6の排水の温度が低下して空調システム1内の空気を暖めることができなくなった場合には、バルブ810を開放し、貯蔵容器6内の排水を下水管等に排出して良い。
空調システム1を床下空間804に設ける際には、床下空間804を形成する基礎801、土台802及び床板803の下面を、断熱材で覆っても良いし覆わなくても良い。しかしながら、空調システム1を床下空間804に設ける際には、少なくとも前記空調システムが備えられた箇所において、床下空間を形成する基礎内面、土台の内面及び床下面に断熱材が備えられることがより好ましい。図9の実施形態においては、基礎801の側面及び下面、土台802の側面、並びに床板803の下面の全体に断熱材814が設けられている。このように断熱材814を設けることにより、貯蔵容器6に貯蔵された温水の熱を、第一流路2及び第二流路3を流れる空気を暖めるためにより効率的に利用できる。なお、断熱材は、住宅において一般的に使用されているいずれの断熱材も使用可能である。
住宅例2
図11は、実施例1の空調システム1の代わりにフィルター7を有する一般住宅の例を示している。図11の住宅において、住宅例1と同じ符号が振られている箇所は、住宅例1において説明したものと同じものであるため、説明を省略する。
図10の住宅8において、吸気口813の入り口をカバーするように、フィルター7が設置されている。フィルター7の流入口71には地下水供給パイプ815が、流出口72には地下水排出パイプ817が接続されている(図12参照)。地下水供給パイプ815の途中には、地下水をくみ上げるためのポンプ816が備えられている。ポンプ816を連続的に作動させて、フィルター7の格子73内部に地下水を連続的に供給してもよい。また、例えば、地下水排水パイプ817に温度センサーを有するバルブ818(例えば、電磁弁)を設け、地下水排水パイプ817に流れた水が一定の温度以上(又は以下)の場合にはバルブが自動的に閉まり、逆に一定の温度以下(又は以上)の場合にはバルブが自動的に開くように設定し、且つバルブが閉められた状態でポンプ816が停止するように設定しても良い。このようにすることで、ポンプ816が連続的に稼働することを防ぎエネルギーを最小限に抑えることができる。
地下水の温度は一定の温度で安定している。従って、夏場のように地下水よりも外気温が高くなる場合には、フィルター7を介して住宅8内部に供給される空気は、フィルター7により冷やされ温度が低下すると同時に空気に含まれた湿気がフィルター7により水となる。従って、住宅8内部に取り込まれる空気は、温度が低く且つ湿気が低下した状態で取り込まれるため、冷房等の空調設備の負担を軽減できる。
一方で、冬場のように、地下水よりも外気温が低くなる場合には、フィルター7を介して住宅8内部に供給される空気は、フィルター7により暖められる。従って、住宅8内部に取り込まれる空気は、外気よりも暖められた状態で住宅8内部に供給されているため、暖房等の空調設備の負担を軽減できる。
住宅例3
図13は、実施例1の空調システム1とフィルター7とを有する住宅の例を示している。図13の住宅において、住宅例1及び2と同じ符号が振られている箇所は、住宅例1及び2において説明したものと同じものであるため、説明を省略する。
空調システム1とフィルター7を併用することにより、住宅8の外部から取り込まれた空気を、地下水、地熱及び温かい排水の熱により暖めることができ、また前記空気の湿度をコントロールできる。従って、住宅8の空調に使用されるエネルギーの量を飛躍的に削減できる。
住宅例4
図14は、実施例2の空調システム1とフィルター7とを有する住宅の例を示している。図14の住宅において、住宅例1〜3と同じ符号が振られている箇所は、住宅例1〜3において説明したものと同じものであるため、説明を省略する。
図14の住宅8は、図13の住宅とは異なり、基礎801の側面及び下面、土台802の側面、並びに床板803の下面に断熱材が設けられていない。また、実施例2の空調システム1は、貯蔵容器以外がコンクリートで形成されている。従って、そのままでは、空調システム1内部の熱が、外部に逃げやすくなってします。しかしながら、実施例2の空調システム1は、前記の通り、その内部に断熱材11が施されている。このようにすることで、空調システム1の内部に供給された空気の熱を外側に逃しにくくできる。
また、図14の住宅8においては、図13の住宅とは異なり壁面に排気ファン812が設けられていない。屋内の空気は、住宅8の壁面内部に設けられた排気ダクト819を介して屋外に排出される。排気ダクト819は、例えば、アルミ、ステンレス及び鉄鋼等の金属製材料からなる。排気ダクト819は、住宅8の壁面内部からいったん床下空間804内部を蛇行して土台802に設けられた排気ファン812に接続されている。排気ダクト819が床下空間804内を経由することにより、排気ダクト819を介して排出される屋内の空気の熱が、床下空間804の空気を暖めるために利用できる。このように構成することにより、空調システム1による空気を暖める効果をさらに高めることができ、住宅8において利用されるエネルギーをさらに削減できる。
空調システム 1
断熱材 11
第一流路 2
吸気口 21
底部 22
側壁 23
天井部 24
第二流路 3
排気口 31
底部 32
側壁 33
天井部 34
隔壁 4
連通部 5
壁 51
貯蔵容器 6
吸入口 61
排出口 62
フィルター 7
流入口 71
流出口 72
格子 73
中空 74
住宅 8
基礎 801
土台 802
床板 803
床下空間 804
浴槽 805
排水パイプ 806
オーバーフローパイプ 807
排水パイプ 808
バルブ 809
バルブ 810
吸気パイプ 811
排気ファン 812
吸気口 813
断熱材 814
地下水供給パイプ 815
ポンプ 816
地下水排水パイプ 817
バルブ 818
排気ダクト 819









Claims (6)

  1. 吸気口を有する第一流路と、
    隔壁を介して前記第一流路に隣接し、前記第一流路の吸気口の反対側の末端において第一流路と連通しており、前記連通している側とは反対側に排気口を有する第二流路と、並びに
    前記第一流路と第二流路との間の前記隔壁をその長さ方向において少なくとも一部貫通して設けられた、前記第一流路及び前記第二流路の空気を暖めるための温かい排水を貯蔵する大容量の貯蔵容器と、
    を有することを特徴とする、居住施設の床下空間に設けられる空調システム。
  2. 前記貯蔵容器が、熱伝導率が0.12〜0.20W/mKの材料により形成されている、請求項1に記載の空調システム。
  3. 屋外から屋内へと空気を取り込むための吸気口に備えられる、パイプにより形成された格子を有するフィルター。
  4. 床下空間に請求項1又は2に記載の空調システムを備えた居住施設であって、少なくとも前記空調システムが備えられた箇所において、床下空間を形成する基礎の内面、土台の内面及び床の下面に断熱材が備えられていることを特徴とする前記居住施設。
  5. 吸気口に請求項3のフィルターを備えた居住施設であって、前記フィルターのパイプ内部に地下水が供給されることを特徴とする前記居住施設。
  6. 床下空間に請求項1又は2に記載の空調システムと、吸気口に請求項3のフィルターと、を備えた居住施設であって、少なくとも前記空調システムが備えられた箇所において、床下空間を形成する基礎内面、土台の内面及び床下面に断熱材が備えられ、前記フィルターのパイプ内部に地下水が供給されることを特徴とする前記居住施設。
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